若い世代からの健康づくり~プレコンセプションケア~
プレコンセプションケア(Preconception care)とは
コンセプション(conception)は受胎、つまりおなかの中に新しい命を授かることをいいます。プレコンセプションケア(Preconception care)とは、「将来の妊娠を考えながら女性やカップルが自分たちの生活や健康に向き合うこと」をいいます。
プレコンセプションケアの目的
プレコンセプションケアによって
1 女性やカップルがより健康になること
2 元気な赤ちゃんをさずかるチャンスを増やすこと
3 女性や将来の家族がより健康な生活を送れること
を目指します。プレコンセプションケアは、妊娠を計画している女性だけではなく、すべての妊娠可能な年齢の女性にとって大切なケアです。自分を管理して健康な生活習慣を身につけること、それは単に健康を維持するだけではなく、よりすてきな人生を送ることにつながるはずです。
プレコンセプションケアを実践してみましょう
〇適正体重を維持しましょう
栄養不足による若い女性のやせ(BMI18.5未満)は、貧血や将来の骨粗しょう症の原因になります。一方で、栄養過多や太りすぎ(BMI25以上)は、将来、糖尿病や高血圧などさまざまな病気のリスクを高めます。男性の肥満も不妊のリスクを高める報告があり、注意が必要です。
BMIを計算して、今の体重を評価してみましょう。
BMI=体重(Kg)÷{身長(m)×身長(m)}
〇適度に運動しましょう
適正体重の維持に積極的な運動は欠かせません。血流がよくなり、筋肉量が増えることで代謝も高まります。1週間あたりの運動量は150分程が目安とされています。
運動する習慣のない人は「毎日、今より10分長く歩く」など、身体活動量を少しでも増やしてみましょう。
日々の歩数や体重、血圧など自分の情報が簡単に記録でき、市民の健康管理を助ける健康アプリ「新居浜KENPOS」の活用もおすすめです。1日の歩数に応じて毎日ポイントが貯まり、貯まったポイントはあかがねポイントと交換して使うこともできます。
〇栄養バランスを整えましょう
1日3食きちんと摂り、できるだけ主食・副菜・主菜・乳製品・果物を揃え、栄養バランスが整うように心がけましょう。
「食事バランスガイド」で確認すれば1日に「何を」「どれだけ」食べたらよいかが分かります。
〇ストレスをためないようにしましょう
現代社会はストレスが多く、こころの不調を抱えることもあるかもしれません。まずは自分がストレスを感じていることに気づくことが大切です。また、普段から自分なりのストレス解消法を見つけておきましょう。
保健センターで行っている精神保健事業も活用してみましょう。
〇禁煙しましょう
タバコはがん・心臓病をはじめたくさんの病気を引き起こします。
また、男女ともに不妊症のリスクが増加し、特に妊娠中の喫煙や受動喫煙は、流産、早産、周産期死亡、低体重を引き起こす可能性があります。赤ちゃんが生まれた後も乳幼児突然死症候群のリスク要因となるなど、その影響は極めて広範囲です。禁煙外来を活用して今すぐに禁煙しましょう。
〇飲酒は適切にしましょう
妊娠中にお酒を飲むと、アルコールは胎盤を通って赤ちゃんにも影響し、胎児性アルコール症候群の原因になります。「この量なら大丈夫」というものは確立していませんので、妊娠を考えたときからアルコールは控えるようにしましょう。妊娠中は禁酒が原則です。
〇感染症を予防しましょう
性的接触を介して誰もが感染する「性感染症」は、感染しても無症状であることが多く、治療に結びつかなかったり、知らない間に他の人にうつしてしまったりすることがあります。また、性感染症の中には、不妊の原因になったり、妊娠中にかかると赤ちゃんの健康に影響を与えるものがあります。
性感染症の予防方法を知り、感染を防ぐことが必要です。
〇健康診断を受けましょう
生活習慣病やがんは早期発見・早期治療が大切です。健康診断やがん検診を受診するなど、定期的な健康チェックを習慣にしましょう。
〇年齢と妊娠率の関係を知り、人生をデザインしてみましょう
年齢が進むとともに妊娠率が低下して流産率が上昇します。加えて、歳を重ねてからの妊娠はお母さんと赤ちゃんの健康リスクが高くなり、産後は育児と親の介護が重なる可能性も生じます。ライフプランを立てるときは、キャリアプランだけでなく、これらのことも考慮しましょう。
妊娠・出産、育児、介護、転職など人生にはたくさんの転機があります。あなたの「理想の人生」をデザインし、それを実現するために必要なことについて考えてみましょう。
思春期、青年期の心と体の健康づくりを目的に作成した「独り立ち サポートブック」も参考にしてください。
プレコンセプションケア・チェックシート
チェックシートを活用し、当てはまる項目を1つずつ増やしていきましょう。
プレコンノートはプレコンセプションケアのポイントを学びながら5つのプレコンActionを起こす準備ができます。
関連リンク
▶厚生労働省が作成した若者層向けの性や妊娠などの健康相談支援サイトです。
▶「すべての子どもが健やかに育つ社会」の実現を目指して、関係するすべての人々、関連機関・団体が一体となって取り組む国民運動のサイトです。
<外部リンク>
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)