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皆さん、おはようございます。
平成28年度が、いよいよスタートいたします。 私は、市長就任以来、「経済の再生」、「コミュニティの再生」、「市役所の再生」の三つの再生に加え、「健康都市づくり」、「教育力の向上」の二つの課題を行政運営の柱として、全力で取り組んでまいりました。
平成25年度は「再生へのスタートの年」、26年度は「再生への実行の年」、27年度は「再生への加速の年」と位置づけ、市民の皆様からのご意見等を反映したさまざまな施策を展開し、『地域再生』への取組を着実に進めてまいりました。
その結果、地域再生への基盤が確実に整ってきたと実感いたしております。そして、この28年度は、『再生から創生への躍進の年』として、極めて重要な1年と位置づけており、これまでの『地域再生』への取組を「新居浜市総合戦略」が目指す『地方創生』へと進化させてまいりたいと考えております。
さて本日、4月1日付けで、新規採用職員23名を加え、総勢321名の人事異動発令を行いました。
我々、地方自治体を取り巻く環境は、地方分権、地域主権といった時代の潮流の中で、自治体間同士の競争は熾烈さを増すばかりの状況でございます。
「国が方向性を示してくれ、地方は、ただ単に従っていれば良い。」といった中央集権的な時代は既に幕を閉じ、現代は、自己決定・自己責任の時代であります。
晴れて幹部となられた皆さん方には、今一度、「新居浜市のことは、自分たちが問題を発見し、解決策を見いだし、実行する。そして、その責任も、しっかりと背負っていかなければならない。」という、緊張感を持った、強い自覚をお願いしておきたいと思います。
また、このような厳しい環境下におきまして、住民の負託に応え、地方行政を推進していくためには、「市民目線」、「民間企業の考え方」を積極的に取り入れること、すなわち、職員一人ひとりが、常に市民目線で物事を考え、「スピード感」、「コスト意識」、さらには「柔軟性、専門性、独自性」を重視し、質の高い仕事を、効果・効率的に実施していかなければなりません。
そのためには、旧来の前例踏襲主義、縦割りセクト主義の考え方ではなく、横の連携を重視し、関連部門で積極的にチーム編成を行うなど、臨機応変で柔軟な発想が必要不可欠であります。
この度の人事異動におきましては、このような考えから、年功序列に拘らず、新たな勢いのある風を送り込むこと、また、女性の積極的な登用を図るとともに、チームとして大きな成果が期待できる、適材適所の職員配置とすることで、「職員の意識改革」と「組織の活性化」を目指す異動を行いました。
人事異動とは、職員の意識を改革し、さらには行動を改革していくことで、『人材育成』を図る主要な手段のーつであると考えております。
数々の困難とぶつかり、また新たな人と出会い、責任感、使命感に燃えたとき、人は飛躍的に成長するものです。是非とも、この度の人事異動を機会に、新たな決意と抱負を持って、市民の負託にこたえるよう職務に臨んでいただくことをお願いいたします。
幹部の皆さん方には、それぞれが与えられた役職、職場において、全力でその任を全うしていただくことは当然でありますが、私は、「部下の人材育成」こそ、皆さん方に課せられた重要な使命であると考えております。
私は、皆さんに、「日頃から、部下職員とのコミュニケーションをしっかりと図ること。」、「与えた仕事は、与えっぱなしにするのではなく、常に、進捗度合いを見守り、必要に応じ的確にアドバイスを行い、正しい方向へと導くこと。」、そして、自ら率先して、3C職員(郷土愛を持ち、チャレンジ精神旺盛な職員、コスト意識を持ち、市民の視点で行動できる職員、時代に即応してチェンジできる職員)となるよう実践していただくことを、強く期待しております。
最後に、「百尺竿頭に一歩を進む」、また、「仏作って魂入れず」という言葉がございます。
昨年度、政策懇談会をはじめ、市民の皆様との対話を重ね、そのご意見等を十分に反映した、本市が歩んでいく「道しるべ」ともいうべき新居浜市長期総合計画や新居浜市総合戦略など、重要計画の策定が完了いたしました。
しかし、策定に満足することなく、計画成就に向け、更に歩みを進めていかなければなりません。いくら素晴らしい計画であっても、外的環境の変化に的確に対応し、一歩一歩着実に取組を進めていかなければ、計画は絵に描いたモチになりかねません。
幹部の皆さんの積極的なリーダーシップで、日々、これら計画に『魂』をしっかりと注ぎ込んでいただくことをお願いし、年度初めに当たりましての市長訓辞とさせていただきます。
「市民の笑顔輝く新居浜市」の実現に向け、一緒に頑張りましょう。よろしくお願いします。