本文
目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問 議案第17号~議案第33号
山本健十郎議員の質問(1)
1 市政運営について
石川市長の答弁
1 市政運営について
亀井企画部長の答弁
1 市政運営について
山本健十郎議員の質問(2)
1 市政運営について
2 老人クラブの状況について
古川福祉部長の答弁
2 老人クラブの状況について
山本健十郎議員の質問(3)
2 老人クラブの状況について
3 保育園、幼稚園などの給食費の支援について
高橋教育長の答弁
3 保育園、幼稚園などの給食費の支援について
沢田福祉部こども局長の答弁
3 保育園、幼稚園などの給食費の支援について
山本健十郎議員の質問(4)
3 保育園、幼稚園などの給食費の支援について
石川市長の答弁
3 保育園、幼稚園などの給食費の支援について
山本健十郎議員の質問(5)
3 保育園、幼稚園などの給食費の支援について
4 中萩(萩生)、船木、大生院の住居表示の取組について
長井市民環境部長の答弁
4 中萩(萩生)、船木、大生院の住居表示の取組について
山本健十郎議員の質問(6)
4 中萩(萩生)、船木、大生院の住居表示の取組について
長井市民環境部長の答弁
4 中萩(萩生)、船木、大生院の住居表示の取組について
山本健十郎議員の質問(7)
4 中萩(萩生)、船木、大生院の住居表示の取組について
長井市民環境部長の答弁
4 中萩(萩生)、船木、大生院の住居表示の取組について
山本健十郎議員の質問(8)
4 中萩(萩生)、船木、大生院の住居表示の取組について
5 部活動の在り方と地域移行について
高橋教育長の答弁
5 部活動の在り方と地域移行について
休憩(午前10時59分)
再開(午前11時09分)
山本健十郎議員の質問(9)
5 部活動の在り方と地域移行について
6 主要幹線道路の進捗状況と今後の見通しについて
三谷建設部長の答弁
6 主要幹線道路の進捗状況と今後の見通しについて
山本健十郎議員の質問(10)
7 地元企業での外国人の就業状況について
宮崎経済部長の答弁
7 地元企業での外国人の就業状況について
山本健十郎議員の質問(11)
7 地元企業での外国人の就業状況について
宮崎経済部長の答弁
7 地元企業での外国人の就業状況について
山本健十郎議員の質問(12)
8 菊本沖の国際物流ターミナル整備について
原副市長の答弁
8 菊本沖の国際物流ターミナル整備について
山本健十郎議員の質問(13)
8 菊本沖の国際物流ターミナル整備について
原副市長の答弁
8 菊本沖の国際物流ターミナル整備について
山本健十郎議員の質問(14)
8 菊本沖の国際物流ターミナル整備について
片平恵美議員の質問(1)
1 一時預かり事業とこども誰でも通園制度(仮称)について
(1) 保育ニーズ
(2) 一時預かり事業の状況
(3) こども誰でも通園制度(仮称)
沢田福祉部こども局長の答弁
1 一時預かり事業とこども誰でも通園制度(仮称)について
(1) 保育ニーズ
(2) 一時預かり事業の状況
(3) こども誰でも通園制度(仮称)
片平恵美議員の質問(2)
1 一時預かり事業とこども誰でも通園制度(仮称)について
沢田福祉部こども局長の答弁
1 一時預かり事業とこども誰でも通園制度(仮称)について
片平恵美議員の質問(3)
1 一時預かり事業とこども誰でも通園制度(仮称)について
2 職員の配置について
髙橋総務部長の答弁
2 職員の配置について
片平恵美議員の質問(4)
2 職員の配置について
髙橋総務部長の答弁
2 職員の配置について
片平恵美議員の質問(5)
2 職員の配置について
髙橋総務部長の答弁
2 職員の配置について
片平恵美議員の質問(6)
2 職員の配置について
3 学校用務員の勤務条件変更について
(1) 合意
(2) 合理性
(3) 職務内容
木俵教育委員会事務局長の答弁
3 学校用務員の勤務条件変更について
(1) 合意
(2) 合理性
(3) 職務内容
片平恵美議員の質問(7)
3 学校用務員の勤務条件変更について
木俵教育委員会事務局長の答弁
3 学校用務員の勤務条件変更について
片平恵美議員の質問(8)
3 学校用務員の勤務条件変更について
木俵教育委員会事務局長の答弁
3 学校用務員の勤務条件変更について
片平恵美議員の質問(9)
3 学校用務員の勤務条件変更について
木俵教育委員会事務局長の答弁
3 学校用務員の勤務条件変更について
片平恵美議員の質問(10)
3 学校用務員の勤務条件変更について
休憩(午後 0時11分)
再開(午後 1時00分)
伊藤嘉秀議員の質問(1)
1 小中学生が学ぶ事前復興教育について
高橋教育長の答弁
1 小中学生が学ぶ事前復興教育について
伊藤嘉秀議員の質問(2)
1 小中学生が学ぶ事前復興教育について
2 インフラメンテナンスにおける包括的民間委託の導入について
三谷建設部長の答弁
2 インフラメンテナンスにおける包括的民間委託の導入について
伊藤嘉秀議員の質問(3)
2 インフラメンテナンスにおける包括的民間委託の導入について
三谷建設部長の答弁
2 インフラメンテナンスにおける包括的民間委託の導入について
伊藤嘉秀議員の質問(4)
2 インフラメンテナンスにおける包括的民間委託の導入について
3 JR新居浜駅南地区の都市計画変更について
石川市長の答弁
3 JR新居浜駅南地区の都市計画変更について
伊藤嘉秀議員の質問(5)
3 JR新居浜駅南地区の都市計画変更について
石川市長の答弁
3 JR新居浜駅南地区の都市計画変更について
伊藤嘉秀議員の質問(6)
3 JR新居浜駅南地区の都市計画変更について
4 新型コロナウイルスパンデミック対応の経験について
古川福祉部長の答弁
4 新型コロナウイルスパンデミック対応の経験について
伊藤嘉秀議員の質問(7)
4 新型コロナウイルスパンデミック対応の経験について
井谷幸恵議員の質問(1)
1 防災対策について
小澤市民環境部危機管理監の答弁
1 防災対策について
井谷幸恵議員の質問(2)
1 防災対策について
2 学校給食費の公会計化について
休憩(午後 1時59分)
再開(午後 2時09分)
木俵教育委員会事務局長の答弁
2 学校給食費の公会計化について
井谷幸恵議員の質問(3)
2 学校給食費の公会計化について
木俵教育委員会事務局長の答弁
2 学校給食費の公会計化について
井谷幸恵議員の質問(4)
2 学校給食費の公会計化について
3 上部支所、川東支所の廃止について
長井市民環境部長の答弁
3 上部支所、川東支所の廃止について
井谷幸恵議員の質問(5)
3 上部支所、川東支所の廃止について
田窪秀道議員の質問(1)
1 多喜浜塩田について
(1) 塩田の変貌並びに資料保存と利活用
(2) 塩田文化の継承と資料保管場所
(3) 天然記念物アッケシソウの保存活動
石川市長の答弁
1 多喜浜塩田について
(1) 塩田の変貌並びに資料保存と利活用
高橋教育長の答弁
1 多喜浜塩田について
(2) 塩田文化の継承と資料保管場所
髙橋総務部長の答弁
1 多喜浜塩田について
(1) 塩田の変貌並びに資料保存と利活用
藤田企画部文化スポーツ局長の答弁
1 多喜浜塩田について
(3) 天然記念物アッケシソウの保存活動
田窪秀道議員の質問(2)
1 多喜浜塩田について
2 樹木管理について
(1) 維持管理費
(2) 維持管理計画と管理指針
(3) 剪定作業内容と工夫
(4) 樹木の選定
(5) 緑地帯の有効活用
亀井企画部長の答弁
2 樹木管理について
(1) 維持管理費
髙橋総務部長の答弁
2 樹木管理について
(1) 維持管理費
三谷建設部長の答弁
2 樹木管理について
(2) 維持管理計画と管理指針
(3) 剪定作業内容と工夫
(4) 樹木の選定
(5) 緑地帯の有効活用
田窪秀道議員の質問(3)
2 樹木管理について
散会(午後 3時08分)
本文
令和6年3月6日(水曜日)
議事日程 第3号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
議案第17号 令和6年度新居浜市一般会計予算
議案第18号 令和6年度新居浜市渡海船事業特別会計予算
議案第19号 令和6年度新居浜市平尾墓園事業特別会計予算
議案第20号 令和6年度新居浜市国民健康保険事業特別会計予算
議案第21号 令和6年度新居浜市介護保険事業特別会計予算
議案第22号 令和6年度新居浜市後期高齢者医療事業特別会計予算
議案第23号 令和6年度新居浜市水道事業会計予算
議案第24号 令和6年度新居浜市工業用水道事業会計予算
議案第25号 令和6年度新居浜市公共下水道事業会計予算
議案第26号 令和5年度新居浜市一般会計補正予算(第8号)
議案第27号 令和5年度新居浜市渡海船事業特別会計補正予算(第2号)
議案第28号 令和5年度新居浜市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)
議案第29号 令和5年度新居浜市介護保険事業特別会計補正予算(第3号)
議案第30号 令和5年度新居浜市後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第1号)
議案第31号 令和5年度新居浜市水道事業会計補正予算(第1号)
議案第32号 令和5年度新居浜市工業用水道事業会計補正予算(第1号)
議案第33号 令和5年度新居浜市公共下水道事業会計補正予算(第1号)
――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
出席議員(25名)
1番 小野 志保
2番 伊藤 義男
3番 渡辺 高博
5番 加藤 昌延
6番 片平 恵美
7番 井谷 幸恵
8番 河内 優子
9番 黒田 真徳
10番 合田 晋一郎
11番 神野 恭多
12番 白川 誉
13番 伊藤 嘉秀
14番 越智 克範
15番 藤田 誠一
16番 田窪 秀道
17番 小野 辰夫
18番 山本 健十郎
19番 高塚 広義
20番 藤原 雅彦
21番 篠原 茂
22番 伊藤 謙司
23番 大條 雅久
24番 伊藤 優子
25番 仙波 憲一
26番 近藤 司
――――――――――――――――――――――
欠席議員(1名)
4番 野田 明里
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市長 石川 勝行
副市長 加藤 龍彦
副市長 原 一之
企画部長 亀井 利行
総務部長 髙橋 聡
福祉部長 古川 哲久
市民環境部長 長井 秀旗
経済部長 宮崎 司
建設部長 三谷 公昭
消防長 高橋 裕二
上下水道局長 神野 宏
教育長 高橋 良光
教育委員会事務局長 木俵 浩毅
監査委員 鴻上 浩宣
企画部文化スポーツ局長 藤田 和久
福祉部こども局長 沢田 友子
市民環境部危機管理監 小澤 昇
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者
事務局長 山本 知輝
議事課長 德永 易丈
議事課副課長 鴨田 優子
議事課副課長 岡田 洋志
議事課調査係長 伊藤 博徳
議事課議事係長 村上 佳史
議事課主事 林 玲奈
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(大條雅久) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、議事日程第3号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(大條雅久) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第87条の規定により、議長において伊藤嘉秀議員及び藤田誠一議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 一般質問 議案第17号~議案第33号
○議長(大條雅久) 次に、日程第2、議案第17号から議案第33号までを議題とし、議案に対する質疑と併せ一般質問を行います。
昨日に引き続き、会派代表質問を行います。
発言を許します。山本健十郎議員。
○18番(山本健十郎)(登壇) おはようございます。
世界では、ロシアのウクライナへの侵攻が2年を過ぎ、長期化し、イスラエルのパレスチナのガザへの侵攻が5か月近くになり、3万人の死亡者が発生したと言われ、日本では、今年1月1日16時10分にマグニチュード7.6の能登半島地震が起き、建物崩壊、多数の死者も発生しました。被災された方に対し哀悼の意を表します。
国内では、千葉県など、微弱の地震が頻発し、次は南海トラフ巨大地震かと思いながら、以下通告に従い、自参改革クラブを代表して質問を行います。
まず初めに、市政運営についてお伺いいたします。
石川市長は、今年の新年互礼会で、新居浜市のかじ取り役を担わせていただき12回目の新年を迎え、第3ステージの任期も残すところ11か月ほどになったと話され、新年にふさわしく、公約に掲げた7つ夢をしっかりと実現し、皆さんとともに本市の今後の成長を形づくる総仕上げの年としたいとの思いを強くしていると話されました。
昨年6月には、東洋経済新報社が発行した住みよさランキングにおいて、安心・利便・快適・富裕度の4視点を基に、新居浜市が県内で3年連続1位の評価をいただいたと。
また、昨年9月には、西日本の港湾では初めて、港湾法に基づく計画となる新居浜港・東予港(東港地区)港湾脱炭素化推進計画を策定することができましたと。
子育て支援については、第2期新居浜市総合戦略において、結婚・出産・子育て支援の充実を基本目標の一つとして掲げ、県内で初めて子ども医療費の助成を高校生まで拡大した等、新居浜の地で安心して子供を産み育てることができる環境づくりを積極的に進めていくと話され、施設整備では、現在新市民文化センターの建設について、中央公園を含めた再整備の検討を進めているほか、本年9月には、四国最大規模の食数を誇る西部学校給食センターが、別子病院西側で供用開始の予定で、災害時の炊き出し拠点としての活用も可能になると。
昨年から愛媛県、西条市と連携して、新居浜市中萩出身で、第4代国鉄総裁を務め、新幹線の父と言われた十河信二さんと妻のキクさんをモデルにしたNHK連続テレビ小説の誘致活動に取り組んでいると話されました。
来年に開催を控えた大阪・関西万博では、パビリオンとして住友館が、愛媛県の住友の森の樹木を活用して整備されると聞いていますと話されました。
新居浜市としては、100年以上も前に取り組んだ別子銅山の環境対策や歴史の中に見られるSDGsの側面で、四国の山々をイメージしてデザインされた住友館の前で、豪華けんらん、勇壮華麗な新居浜太鼓台を披露することができれば、本市の魅力を世界に発信することができると期待し、ぜひとも太鼓台の派遣を実現したいと考えますと話され、終盤では、これからの歴史的変革期の中で、変化の流れをしっかりとつかみ取り、今年一年、公約の実現、総仕上げに向け全力で取り組んでいくと気持ちを込めて話されました。
以上、新年互礼会で御挨拶されたことと本年度の施政方針などについて、以下お伺いをいたします。
まず1つ目として、市長は12回目の新年を迎え、第3ステージも残すところ11か月になったと話されました。
そこで、12回の新年互礼会、施政方針の思いや市政運営のため、国、県、企業への要望など、多くのことに取り組まれたと思いますが、今まで取り組まれたことについてお伺いをいたします。
2つ目として、市長は新居浜市は住みよさランキングが県内で1位であり、四国においてトップクラスの出生率を誇り、子育て支援で県内で最初に高校生までの医療費無償化を実施いたしました。
また、100年以上前からの住友グループの先人たちの環境への取組が、SDGs未来都市の選定にも結びつきました。
そうした中で公約に掲げた7つの夢を実現し、市民とともに成長を形づくると言われていますが、どのように取り組まれ、仕上げとするのかについて、お伺いをいたします。
3つ目として、新幹線の父と言われた十河信二さんと妻のキクさんをモデルにしたNHK連続テレビ小説の誘致活動に市民も含め、市長としての今後の取組についてお伺いいたします。
最後に、4つ目として、本年は1月1日の能登半島の地震に始まり、2日は羽田空港での日本航空と海上保安庁の航空機の衝突と、不安な気がしていますが、今年は選挙の年になりそうで、特に市長選は、新居浜、西条は11月に、四国中央市も令和7年4月に予定されており、11月の新居浜市長選については、市民の声としては、石川市長の4選を期待していると思いますが、現時点での石川市長のお気持ちをお伺いいたします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 自参改革クラブ代表の山本議員さんの御質問にお答えをいたします。
市政運営についてでございます。
まず、これまでの市長任期における取組についてお答えをいたします。
平成24年11月に市長に就任し、市政のかじ取り役を任せていただき、夢をかたちにチーム新居浜のスローガンの下、市民の皆様や各界、各層の皆様との対話に努めながら、笑顔輝く新居浜市を目指して、様々な事業に取り組んでまいりました。
これまでの約11年間においては、地元産業界の皆様と住友各社の本社を訪問するトップミーティングの開催やプライムデリカ株式会社等の新たな企業誘致の実現、県内初の高校生医療費助成制度の実現、さらには総合文化施設や消防防災合同庁舎等の大型拠点施設の整備など、様々な取組を行ってまいりました。
また、近年では、本市がSDGs未来都市に選定されたことを契機とした官民連携のプラットフォームの立ち上げや新居浜港等におけるカーボンニュートラルポート形成に向けた取組など、SDGsの目標達成への貢献や持続可能なまちづくりを意識した取組にも注力をしてきたところでございます。
次に、市長公約の仕上げについてでございます。
私の3期目の市長任期も残すところ約9か月となり、公約に掲げた7つの夢の実現については、おおむね取り組めているものと認識をしておりますが、集大成、総仕上げに向けてさらに全力で邁進してまいります。
また、今議会初日の施政方針でも述べさせていただきましたが、令和6年度は、防災・減災対策の充実、強化、人口減少対策、持続可能なまちづくりの3点に特に重点を置き、市民の皆様とともに、未来につながる新しい新居浜をつくる取組を進めてまいりたいと考えております。
次に、現時点での市長選に対しての私の考えにつきましては、先ほども申し上げましたが、まずは残された第3ステージの任期を、公約の実現に向けて取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。
○議長(大條雅久) 亀井企画部長。
○企画部長(亀井利行)(登壇) NHK連続テレビ小説誘致活動の今後の取組についてお答えいたします。
今後の新しい取組といたしましては、令和6年度の生涯学習大学において、十河信二の人生~新幹線の父の事跡を辿る~と題した講座を開催する予定であり、十河氏の幼少期から新幹線実現に向けての歴史について、受講者の皆さんには学びを深めていただきたいと考えております。
また、一部報道にもありましたが、先日3月3日の日曜日には、十河信二翁の通学路を歩こうというイベントが中萩校区を中心に開催され、十河氏の生家があった中萩地区から西条高校まで、片道約10キロメートルの通学路を約40人が体験ウオーキングをいたしました。
今後におきましても、このようなイベントや市政だより、SNS等を通じて、十河氏の功績や人間的魅力を周知するとともに、愛媛県、西条市と連携した署名活動やNHKへの要望活動を継続することで、朝ドラ誘致の実現に向けて、市民のさらなる機運醸成が図られるよう取り組んでまいります。
○議長(大條雅久) 山本健十郎議員。
○18番(山本健十郎)(登壇) 今御答弁いただきましたが、市長におかれましては、あと残された第3ステージについて健康に御留意されて、市政運営に邁進してください。要望しておきます。
次に、老人クラブの状況についてお伺いいたします。
新居浜市は、高齢者組織を新居浜市老人クラブ連合会として、各校区の連合組織の参加で連合体をつくり、活動されていると思います。市の老人クラブのクラブ数は、平成25年度107クラブ、令和5年度で62クラブに、会員数は、平成25年度6,244人、令和5年度3,506人と、10年間で4割の会員の減少が見られます。最近の減少内容は、中萩が10クラブ、会員739人、宮西が4クラブ、93人、金栄が2クラブ、会員126人と言われています。船木のように、令和5年度で10クラブで会員数1,139人と市老人クラブ最大の会員数で活動されているところもあります。全国的に近年の老人クラブ活動の最大の課題は、クラブ数と加入人数の減少と言われています。60歳以上の人口が増えているのに、加入減が止まらないのは、65歳定年制度が確立されるなど、多くの人は仕事を継続、趣味、生きがいの多様化、組織の高齢化、老人クラブ以外でのサークルに居場所を見つける人など、多くの要因が考えられます。私は中萩校区を住まいとしていますが、60歳のときに、地区の老人会長から会への入会要請があり、今日まで妻と2人で年会費を納め、一会員として取り組んでいます。
そのような中で、老人クラブ組織活動の根拠法は、昭和38年制定の老人福祉法で、地方公共団体は、老人の福祉を増進することを目的とする事業の振興を図るとともに、老人クラブその他当該事業を行う者に対して、適当な援助をするように努めなければならないと定められています。この法律に基づき、活動が展開されていると思います。
そこで、以下お伺いいたします。
まず1つ目は、新居浜市の老人クラブ、単位老人クラブの予算について、この5年間の推移をお伺いいたします。
2つ目は、高齢者、老人クラブ加入対象者の人口は増加している中で、クラブ数、会員数は、毎年多くの減少が見られますが、今日まで老人クラブ育成にどのように対応されてきたか、お伺いいたします。
3つ目、老人クラブ会員の60歳以上の対象となる人員は何人ぐらいで、老人会などで元気に活動できる概略の人員数についてお伺いいたします。
最後に4つ目として、地域コミュニティーの維持のため、老人クラブの役割は大変重要と考えます。そのためには、高齢者人口が増加していく中でふさわしい老人クラブ育成が何としても必要と思います。どう取組をされますか、お伺いいたします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 老人クラブの状況についてお答えいたします。
まず、本市の老人クラブ関係予算の推移についてでございます。
老人クラブの予算といたしましては、令和元年度が866万7,000円、令和2年度が874万2,000円、令和3年度が876万6,000円、令和4年度が875万円、令和5年度が850万8,000円となっております。
次に、今日までの老人クラブの育成についてでございます。
本市においては、老人クラブの各種行事や会議に職員が出席するほか、事務局には、専任の職員を配置しており、老人クラブを取り巻く状況の把握に努め、支援に取り組んでおります。
また、老人クラブの活動に対する支援として、老人クラブ運営補助金やシニアクラブ活動支援事業補助金を交付するとともに、豊かな経験や知識、技術等を生かした社会活動と健康寿命の延伸につながる高齢者の生きがいと健康づくり事業を委託しており、これらの支援を通して、活動できる人員や活動の幅を広げ、組織の活性化を図っているところでございます。
次に、老人会員の対象及び活動可能人員についてでございます。
老人クラブ会員の対象となる60歳以上の方は、令和5年12月末現在において4万3,914人でございます。
実際に活動が可能と考えられる人数につきましては、令和5年12月末現在においての介護認定を受けている方が7,963人で、その差がおよそ3万6,000人となりますが、ここから就労や病気、その他の理由で活動できない方が何人かが不明でございますので、想定は困難でございます。
次に、老人クラブ育成への今後の取組についてでございます。
本市の60歳以上人口は、年々減少する一方で、後期高齢者人口は引き続き増加が予想され、現在の加入率の低下傾向も勘案すると、老人クラブへの支援と育成は、今後も継続して取り組むべき課題と言えます。
また、老人クラブの役割は、高齢化の進展とともにますます重要になってくるものであり、健康長寿社会への意識高揚の観点や高齢者の生きがいと健康づくりの観点だけでなく、その知識や経験を生かした社会参加の場として、地域包括ケアシステムの役割も担っていただいておりますことから、今後は高齢化時代にふさわしい組織の在り方についても検討を行い、組織の育成、強化に努めてまいりたいと考えております。
○議長(大條雅久) 山本健十郎議員。
○18番(山本健十郎)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
今お伺いしたんですが、積極的にこうやっていこうという御答弁は得られてないんですが、自治会員も昨日の質問でも50%を割るんじゃないかと。老人会も50%どころじゃなしに、もうかなり疲弊しとんです。
多分昔から老人クラブ対応で人員一人はおると思うんです。そういうようなことをしとんで、とにかく積極的に、今私が質問したように老人会の育成に向けて努力をしてください。要望しときます。
次に、保育園、幼稚園などの給食費の支援についてお尋ねいたします。
新居浜市には、子育て支援のための施設として公立保育園が10園、私立保育園が17園、公立幼稚園が1園、私立幼稚園が3園、認定こども園が5園、地域型保育事業所5園が運営していただいています。
保育園では、給食費は園の保育料と同時に集金されていましたが、国が2019年10月から保育料の無償化を進めたことから、幼児教育の無償化が事業で始まり、保育料と給食費が別になり、給食費としての集金が始まりました。
給食の現状は、保育所では、主食のお米は持参または園で用意され、副食としては、公、私ともに月4,500円を徴収しています。幼稚園、認定こども園は、主食、副食ともに、給食費は園で設定されています。そして、令和5年度の給食支援事業では、市は、公・私立の保育園に入所する児童に対して、1人当たり月額200円の補助を行う内容となっており、その事業費は約650万円を見込まれています。県内では、松山市をはじめとして一部の支援事業にとどまっていますが、四国中央市は、令和5年4月から月額上限4,700円の副食費を各世帯に助成が行われると。さらには、小学校、中学校の給食費を令和5年4月から県内では初めてと思いますが、完全な給食無償化に取り組まれることが公表されました。この小中での給食の無償化は、全国的には76自治体と言われていますが、県内では大きな反響があると考えられます。
そこで、以下お伺いいたします。
まず1つ目、公立・私立保育園、公立・私立幼稚園、認定こども園の給食は、どのような内容で園児に提供し、運営されているか、お伺いいたします。
2つ目、以前、給食費は保育料に含まれ、保護者から徴収されていたようですが、国が2019年10月に保育料を無償化した時点から給食費を保護者から集金し始めたと思いますが、国は給食費の無償化についてどのように考えていたのか、お伺いいたします。
3つ目、四国中央市が、物価の高騰による、経済的な影響に対応する目的で、令和5年4月から保育園、幼稚園などの副食費、月上限4,700円の無償化を実施し、小中学校給食の無償化も同時に行われ、令和6年度についても、保育園から中学校までの給食費、副食費の無償化を継続すると公表されました。その内容についてお伺いいたします。
4つ目、新居浜市は、現在保育所などで月1人200円等の補助を行っていますが、少し内容が四国中央市と比べて違います。無償化は、四国中央市が県内では2年連続の取組と考えます。石川市長は、3年前に高校生までの医療費無償化に取り組まれましたが、3年間で県内の行政区は、ほとんど新居浜市に見習い、実施されたようです。このような背景の中、保育園から中学校までの無償化についてのお考えをお伺いいたします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 保育園、幼稚園などの給食費の支援についてお答えいたします。
新聞等の報道によりますと、四国中央市では、物価高を受けた子育て支援策として、令和5年度に実施した保育園から中学校までの給食費、副食費の無償化を継続し、令和6年度当初予算に計上したと発表されました。
本市における幼稚園から中学校までの給食費を無償化するためには、多額の安定した財源が必要でございますことから、現時点では無償化は困難であると考えております。
しかしながら、本市におきましても、国の交付金等を活用し、保護者負担の軽減に努めているほか、経済的に配慮が必要な方々につきましては、免除制度など、各種支援策を活用していただくことで、安定した給食の提供に努めているところでございます。
なお、国におきましても、子育て支援についての様々な検討をされておりますことから、今後の動向を注視してまいりたいと考えております。
○議長(大條雅久) 沢田福祉部こども局長。
○福祉部こども局長(沢田友子)(登壇) 保育園、幼稚園、認定こども園における給食の提供及び運営についてお答えいたします。
保育所等における給食提供に当たっては、子供の健やかな発育、発達及び健康の維持増進の基盤となるよう、発達段階に応じた給食が提供されております。
保育所におきましては、主食は各家庭から持参していただき、副食は市内統一献立を基本として、季節の行事やイベントに際しては、各園で創意工夫を凝らした給食を提供し、適切な運営を行っております。
また、幼稚園、認定こども園におきましては、施設外で調理し、搬入する給食弁当を活用しているところもございます。
次に、給食の無償化に関する国の考えについてでございます。
2019年10月から幼児教育・保育の無償化が開始されました。3歳以上の保育料の無償化に伴い、給食費についても国において検討が行われましたが、これまでも保育料の一部として、保護者が負担してきた費用であること、在宅で子育てをする場合でも生じる費用であること、学校給食でも保護者負担であることを踏まえ、主食費、副食費ともに保護者が負担する費用として位置づけられました。
なお、保育園につきましても、小中学校と同様に、現時点では給食費の無償化は困難であると考えております。
○議長(大條雅久) 山本健十郎議員。
○18番(山本健十郎)(登壇) どちらも無償化は困難と、こういうことですが、市長にちょっとお伺いしたいんですが、昨日も藤原議員から、四国中央市さんが小学校の体育館に冷房の設置をするというお話もありましたが、この無償化も2年連続で四国中央はする。この辺都市間競争、あっちがやったらこっちもやるということではないんですけども、これは負けてはいけないと思いますが、市長のお考えをいただけませんでしょうか。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 山本議員さんの御質問にお答えをいたします。
四国中央市さんは、昨年4月からということなんで、国の物価高騰等の交付金を使ってされたんじゃないんかと思うんですが、今年はそれがないんで、さあ大変だなという気はしておりますが、御案内のとおり、新居浜市の場合保育園等と小中学校をやると約5億円のお金が毎年要ると、そんな状況でございますので、大変厳しい財政状況の中でそれを捻出するのは非常に厳しいということなんで、いましばらく新居浜市としては我慢をしていただかなければならないんじゃないかなと、そんなふうに思っております。
○議長(大條雅久) 山本健十郎議員。
○18番(山本健十郎)(登壇) ありがとうございました。
ちなみに四国中央市は、小中学校の無償化で約3億2,930万円、保育園等の副食費の無償化で約4,000万円です。新居浜市もやれんことはないと思うんで、子育て支援に力を入れておるんで、また今後頑張っていただきたいと思います。要望しておきます。
次に、中萩(萩生)、船木、大生院の住居表示の取組についてお伺いいたします。
私は、中萩の萩生を住まいとしていますが、中萩(萩生)、船木、大生院の住居表示が実施されていません。なぜか実施している地域でも、一部実施の遅れがあると伺っていますが、川東地区の多喜浜、楠崎、又野、荷内町、阿島等の周辺は、平成18年10月1日に住居表示が実施され、令和5年3月31日、全市の住基人口は、11万4,886人と言われています。
船木地区での経過は、昭和58年8月1日に船木地区で説明会を実施、以後、説明会を継続したが、地元の合意が得られず、未整備のまま現在に至る。大生院地区では、平成15年11月に大生院連合自治会から要請があり、住居表示制度の説明会を行ったが、住居表示の説明会は実施していないようです。
ここからは、主に中萩地区の萩生で取り組まれた経緯を踏まえてお尋ねいたします。
昭和61年5月19日に萩生地区において住居表示を実施することを自治会長に第1回目として説明し、その後、28回の説明会を実施されたと伺っていますが、長い経過後、平成2年3月8日に、中萩校区連合自治会、住居表示推進会会長から、萩生西自治会との合意が得られず、この事業については、将来の道路整備事業や旦之上地区の区画整理事業の時期に合わせて解決するのが適当と文書で申出があり、3月30日に萩生地区住居表示最終報告会が開催されました。萩生地区の住居表示の件で、その後議会では、平成8年3月に原議員、平成10年12月に中田議員の質問の答弁では、校区からの合意が得られず、中断している。それから、平成15年3月議会の田坂議員の質問では、関係住民の御理解、御協力を得ながら実施に向け検討していくと答弁されています。そして、平成16年6月30日、船木校区での市政懇談会の中で、早めの実施をとの声に、合意が得られず、未整備のまま現在に至っており、今後ですが、萩生・大生院地区の計画終了が、平成22年ですので、船木地区はそれ以降になると回答されています。平成16年7月13日の中萩校区の市政懇談会では、川東地区の又野地区が完了したら、萩生地区を予定していると回答しています。住居表示の未整備の経過を紹介した中で、以下お伺いいたします。
萩生地区の住居表示の取組については、昭和61年から平成2年3月30日まで精力的に地元住民と実施に向けて話し合ってくれたことに対しましては、厚くお礼を申し上げます。
しかしながら、今までの経緯を確認した中で、中萩(萩生)、船木、大生院地区での住居表示の実施は、感じ得ません。各校区での自治会長会、説明会、市政懇談会、市議会での内容の中で、萩生地区の問題については、平成22年の中で取り組む方針を持ちながら、今日まで取り組まなかった原因は何だったのか、また毎年の予算編成がある中で、気がつかなかったのか。要は、新居浜市住居表示整備審議会条例を、昭和37年10月12日に制定し、住居表示の整備を促進するために取り組まれてきたと思いますが、実施してない中萩(萩生)、船木、大生院の住居表示をどのように進めるのか、お伺いをいたします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 中萩(萩生)、船木、大生院の住居表示の取組についてお答えいたします。
これらの地区の住居表示につきましては、自治会等を通じ、実施に向けて協議を重ねてきましたが、地元の合意が得られず、現在事業が中断いたしております。
萩生地区におきましては、具体的には住居表示の実施基準に沿った道路、河川等を境界とする町割りを提案した市側と、現在の自治会単位での町割りを希望する自治会とで合意に至らず、その結果、地区の連合自治会と住居表示推進会が連名で市長宛てに、将来の道路整備や区画整理事業等の時期に併せて解決されるのが適当であるとの報告があったことなどから、一時中断いたしました。
また、平成16年災害後の市の財政事情なども考慮した上で、事業再開を先延ばしとしておりましたが、この間において、地元自治会や校区連合自治会からの実施要望や働きかけがない状況でございましたことから、現在も中断しているのが現状でございます。
今後につきましては、地元の皆様の御理解、御協力がいただけるのであれば、事業実施を検討してまいりたいと考えております。
○議長(大條雅久) 山本健十郎議員。
○18番(山本健十郎)(登壇) ちょっと質問をさせていただきます。
今働きかけがないんで、働きかけがあったら考えてみたいということですが、経緯経過も質問の中で話しましたが、やっぱり行政としては働きかけがあろうとなかろうとやらないかんのやないんですか、お答え願いたいと思います。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 山本議員さんの御質問にお答えをいたします。
働きかけがないということでございますけれども、事業をやっていかなければならないのではないかという御質問でございました。
先ほどの答弁でも申し上げましたとおり、平成16年の災害以降につきましては、人的な面、財政的な面も考慮して、市全体の事業の中で事業再開を先延ばしてきたという事情がございます。住居表示につきましては、地域の皆様の御理解、御協力が大事になりますので、地元の皆様に御理解、御協力をいただきながら事業の再開を検討していきたいと考えております。
○議長(大條雅久) 山本健十郎議員。
○18番(山本健十郎)(登壇) もう一点だけ。
私が先ほど質問の中で話したように、経緯経過の中で、平成22年までに取り組むというて、その当時の担当かどうか分かりませんが、要は市民に対して公約みたいなもんですよね。その辺についてもう一回答弁してください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 山本議員さんの御質問にお答えをいたします。
過去の古い資料を確認いたしますと、平成13年頃の庁内の協議の中で、又野川以東地区の住居表示を実施する予定となっておりまして、その後萩生地区、大生院地区そして船木地区というようなスケジュールで当時は住居表示を実施するということが全庁的に協議をされているということを昔の資料で確認をいたしております。ですから、その当時は、多喜浜辺りの住居表示の後に、萩生地区の住居表示の予定ということだったんだろうと想定されますけれども、先ほども申し上げましたように、台風災害等がございまして、財政状況等が非常に厳しい状況という中で事業が中断したのではないかというふうに考えております。
○議長(大條雅久) 山本健十郎議員。
○18番(山本健十郎)(登壇) いずれにしても、とにかく進めていただくように要望しときます。
次に、部活動の在り方と地域移行についてお尋ねいたします。
昨年の2月議会で、中学校の部活動の地域移行について、文部科学省のモデル行政区の会津若松市の中学校の2021年度から2023年度までの取組内容を紹介し、質問をいたしました。答弁では、愛媛県が運動部活動と文化活動について、合同で協議を進めるための協議会を設置したことについてと、県は推進計画を令和5年度前半で策定する予定で、新居浜市では、市内のスポーツ協会、PTAや小中の校長会等で、国や県の取組状況を説明し、意見交換を行ってきたなど、御答弁をいただきました。
地域移行は、大変複雑で大きな問題を抱えていますが、以下お伺いいたします。
まず1つ目、公立中学校の部活動改革に係る愛媛県推進計画と愛媛県の学校部活動及び地域クラブ活動の在り方等に関する方針についてお伺いいたします。
2つ目、新居浜市においても、部活動のあり方及び地域移行に関する検討委員会が、令和5年7月に1回目、11月に2回目、本年2月20日に3回目が開催されたようですが、内容についてお伺いいたします。
3つ目、今年度2つの地域スポーツクラブで、休日の部活動の地域移行を試験的に実施しているようですが、取組の詳細と課題などについてお伺いいたします。
4つ目、令和7年度に、県の計画を踏まえて新居浜市の計画を立てるとのお考えのようですが、現時点で考えがあれば、計画の概要をお伺いいたします。
5つ目、部活動地域移行について、生徒児童、保護者、教員からアンケートを実施した結果の概要についてお伺いいたします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 部活動の在り方と地域移行についてお答えいたします。
まず、公立中学校の部活動改革に係る愛媛県推進計画と愛媛県の学校部活動及び地域クラブ活動の在り方等に関する方針についてでございます。
愛媛県におきましては、令和5年9月に県推進計画及び県方針を策定いたしました。推進計画では、公立中学校におけるスポーツや文化芸術活動等の活動環境を再構築し、持続可能なものとなるよう、新たに地域クラブ活動を整備する必要があるとし、まずは、休日の部活動から地域や学校の実情等に十分配慮しつつ、段階的に進めること、できるところから、できるものから進める方向性が示されております。
また、方針では、必ずしも教員が休日の指導等に従事しない体制を構築することや、学校と地域が協働、融合した形で環境整備を進めることなどが示されております。
次に、新居浜市部活動のあり方及び地域移行に関する検討委員会の内容についてでございます。
教育委員会では、文化スポーツ局と連携して、スポーツ協会や文化協会、PTA、新居浜市中学校体育連盟及び小中学校校長会等関係者などとの意見交換を重ね、新居浜市部活動のあり方及び地域移行に関する検討委員会を設置いたしました。
令和5年7月に開催した1回目の委員会では、令和4年12月に示された国の学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドラインや県の連絡協議会及び市内の部活動の参加状況などについて情報を共有いたしました。令和5年11月に実施した2回目では、県の推進計画や方針及び国の最新の先進事例などについて情報を共有するとともに、児童生徒等へのアンケート調査の実施について御意見をいただきました。令和6年2月に実施した3回目では、愛媛大学教育学部の田中雅人教授に、これからのジュニアスポーツの在り方について、日本における部活動の位置づけや各国の状況及び国内の実践事例について御説明いただくとともに、アンケート結果についても情報を共有し、委員の方からは、部活動の意義などについて御意見をいただいたところでございます。
次に、今年度試験的に実施している部活動地域移行の取組の詳細と課題などについてでございます。
国の委託事業を活用して、昨年9月より男子バレーボールにおいて、休日の部活動地域移行に関する取組を進めてまいりました。
参加者は、主に部活動に所属している生徒でございますが、総体終了後の3年生も参加し、下級生と練習試合を行ったり、ほかの中学校の生徒も参加するなど、多いときには、20名を超える参加者がおりました。
さらに、高校入学後、バレーボールを始めたいという理由で参加する生徒もいるなど、一定の成果があったものと認識いたしております。
また、今年2月には、男子合同サッカー部による休日における地域移行の取組を1か月間実施いたしました。地域指導者にも参画していただくなど、より充実した指導が実施できたものと認識いたしております。
一方で、参加者の増加に伴って指導者も増やさないと安全な指導が困難になるなど、指導体制に関する課題等を伺ったところでございます。
次に、県の計画を踏まえた本市の推進計画の策定についてでございます。
計画策定につきましては、今後国の委託事業を活用した実証事業の成果や課題を整理し、ほかの自治体の状況も注視するとともに、生徒児童、保護者及び教員アンケートの結果などを踏まえて、委員会において検討を進めてまいります。
次に、生徒児童、保護者、教員からのアンケート結果の概要についてでございます。
令和5年12月に、市内中学校の生徒及びその保護者、小学校5・6年生の児童、市内中学校の教員を対象に、部活動の地域移行に関するアンケート調査を実施し、生徒2,709件、保護者815件、児童1,599件、教員209件の回答がございました。
生徒アンケートでは、部活動や地域クラブ活動にどのようなことを期待しているかについて尋ねたところ、体力や技術を向上させることが59.1%、好きな・興味がある活動を続けられることが42.9%、友達や知っている先輩と一緒にできることが31.9%などの結果でございました。
児童アンケートでは、自分がやってみたい部活動があれば、自分が通う中学校以外の場所でも活動したいと思うか尋ねたところ、そう思うが27.3%、どちらかというとそう思うが25.9%、どちらかというとそう思わないが17.1%、そう思わないが17.8%の回答結果でございました。
保護者アンケートでは、国が進める令和5年度から令和7年度末までをめどに、休日の部活動から段階的に地域移行していくことを基本として取組を進めることについて、賛成が30.1%、どちらかというと賛成が49.5%、どちらかというと反対が16.7%、反対が3.7%の回答結果でございました。
最後に、教員アンケートでは、部活動が校務などの職務を行う上で負担になっているか尋ねたところ、負担になっているが44.2%、まあまあ負担になっているが32.7%、あまり負担になっていないが11.1%、負担になっていない、負担を感じていないが8.7%などの回答結果でございました。
なお、アンケート結果につきましては、市のホームページでも公開しております。
○議長(大條雅久) この際、暫時休憩いたします。
午前10時59分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時09分再開
○議長(大條雅久) 休憩前に引き続き会議を開きます。
山本健十郎議員。
○18番(山本健十郎)(登壇) 1点要望しておきます。
学校から部活が地域移行になり、令和7年度に新居浜市の計画を立てると言われておりますので、スムーズに移行できるように十分計画を綿密に立てていただくよう要望します。
次に、主要幹線道路の進捗状況と今後の見通しについてお伺いいたします。
現在、国道11号新居浜バイパスの本郷一丁目から西喜光地町の区間1.1キロと県が整備している新居浜港線、都市計画道路西町中村線の国道11号バイパスから滝の宮橋の区間の540メートルが、3月1日に国土交通省松山河川国道事務所から、4月27日開通にすると、愛媛新聞の報道がありました。これが完成すると、国道11号や県道新居浜港線の渋滞が大きく緩和され、移動時間の短縮や歩行者の安全確保、また物流の円滑化に大きく寄与するものと期待しております。
市道では、川東の宇高西筋線が一部供用開始され、また上部地区では、上部東西線の工事が住民の協力を得て順調に進んでいるようで、地域住民は、大生院から船木につながることを心待ちにしています。
そして、平成16年の災害で高速道路いよ西条-新居浜間の通行止めが発生しましたが、この路線は、高速道路のバイパスとしての役割を果たしてくれると考えます。
このほかにも新居浜市内で国道、県道、市道の主要幹線において整備が進められていると思います。現在の財政状況が厳しいことは理解していますが、これら市民生活に直結する道路の整備は大変重要であり、遅滞なく進める必要があると感じます。
以上、申し上げましたが、以下お伺いいたします。
まず1点目、現在事業を実施している国道11号新居浜バイパス、県道新居浜港線、県道新居浜東港線及び市道上部東西線、宇高西筋線のそれぞれの進捗状況と完成時期と概算の総事業費の見込みをお伺いいたします。
次に、2点目として、国道11号新居浜バイパスは、多くの区間が現在は暫定2車線での供用になっていますが、全線の4車線化はいつの予定なのか、お伺いいたします。
3点目、中萩校区の萩生郵便局付近の国道11号新居浜バイパスが、2車線から4車線化し、平成30年12月に開通され、この交差点に信号機が予定されていましたが、南側の道路用地が当時確保できず、確保されれば信号機を設置すると約束されたことから、国土交通省は、信号機の設置をせず工事を完了しました。当時、新居浜警察署、国土交通省、市、地元自治会の立会いで、用地が確保できれば信号機は設置しますと警察が話されました。そして今日まで市の建設部は警察と協議を継続していただいておりますが、信号は設置されていません。11号バイパスの東西の信号と信号の間が長いため、住民の安全確保が大変心配です。今後の見通しについてお伺いいたします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。三谷建設部長。
○建設部長(三谷公昭)(登壇) 主要幹線道路の進捗状況と今後の見通しについてお答えいたします。
まず、国道11号新居浜バイパスについてでございます。
現在、整備を進めております西喜光地町から本郷一丁目までの区間、約1.1キロメートルにつきましては、令和6年4月27日の開通が公表されました。残る未整備区間であります船木から東田までの区間約2.3キロメートルについて、現在は道路用地の買収を進めていただいております。
4車線化の見通しにつきましては、国土交通省に確認したところ、まずは大きな効果が発揮されるバイパス全線の開通を目指し、船木から東田までの早期完成を進めていくとの回答がありました。
本市といたしましても、早期の全線開通と4車線化の実現に向けて、新居浜市主要幹線道路整備促進期成同盟会などを通じて、積極的な要望活動を行ってまいります。
次に、愛媛県が整備をしております新居浜港線のうち、国道11号新居浜バイパスから滝の宮橋までの区間約540メートルにつきましては、国道11号新居浜バイパスの開通に併せて供用を開始し、残る滝の宮橋から滝の宮公園前交差点までの区間約390メートルにつきましても、引き続き滝の宮橋の架け替えを含めた道路整備を進めていくとお聞きしております。
次に、新居浜東港線につきましては、県道多喜浜泉川線から市場川までの約1.7キロメートル区間は、既に供用を開始しており、残る市場川から国道11号新居浜バイパスまでの約0.7キロメートル区間については、道路用地の買収及び道路整備を進めていくとお聞きしております。
なお、国道、県道の完成時期、総事業費につきまして、国、県に確認いたしましたが、現在のところ、公表していないとのことでございます。
本市といたしましても、全区間の早期開通を目指し、強く要望していくとともに、事業推進に向けて連携を図ってまいります。
次に、上部東西線についてでございます。
現在、2事業により整備を進めております萩生から大生院までの区間約2キロメートルにつきましては、道路用地の買収と一部工事にも着手しております。現在、支障家屋の移転が進んでおりますことから、今後は道路整備工事を順次実施してまいります。総事業費につきましては、萩生側が約13億円、大生院側が約9億円の計約22億円を見込んでおり、完成時期につきましては、大生院側の一部において、公図混乱地域の解決に時間を要しておりますが、令和10年度の完成を目指して取り組んでまいります。
次に、宇高西筋線についてでございます。
市道新田松神子線から高津小学校までの区間約430メートルにつきましては、本年2月20日に供用を開始いたしました。
引き続き、今年度事業着手しました高津小学校から敷島通りまでの区間約400メートルについて、現在実施設計及び用地測量を進めており、令和6年度からは、道路用地の買収にも着手する予定でございます。総事業費につきましては、概算で約10億円の見込みであり、完成時期につきましては、令和11年度を予定しておりますが、現在進めております実施設計の結果に基づいて今後事業費及び完成時期を精査してまいります。
なお、上部東西線、宇高西筋線につきましては、国からの補助金及び交付金の内示により完成時期が左右されますことから、引き続き財源確保に努め、早期完成を目指してまいります。
次に、国道11号新居浜バイパス萩生郵便局前交差点の信号機の設置についてお答えいたします。
新居浜警察署と協議を行いましたが、国道11号新居浜バイパスの交通量に対し、市道沢本線からの流入車両が少なく、沢本線の渋滞も発生していないことから、信号機の設置は見合わせているとの回答がありました。信号機の設置につきましては、警察の判断となりますが、今後も地域の実情や交通の変化などを注視しながら、国土交通省や地元自治会と連携し、協議を重ねてまいります。
○議長(大條雅久) 山本健十郎議員。
○18番(山本健十郎)(登壇) 次に移ります。
地元企業での外国人の就業状況についてです。
全国的に人手不足が深刻になっている中、厚生労働省の2023年10月時点での雇用状況の調査によると、外国人労働者が初めて200万人を突破し、204万8,675人になったとのことです。今後、外国人に頼ることが多くなると予想されます。
本市におきましても、住友、中小企業など多くが活動している企業群、建設業、介護施設などで、外国人の就労が見られます。
そこで、以下お伺いいたします。
1点目、本市では、どのような国から、何名ぐらいの外国人の方がどのような業種で働きに来ているのでしょうか、お伺いします。
2点目、外国人の方が働き、生活する場合、職場、日常生活の場などで様々な課題があると思われます。雇用している企業でも苦心していると考えます。これら外国人の方、雇用している企業の課題の中で、本市として今後の就労、雇用の拡大の対応についてお伺いいたします。
3点目、外国人の就業人数の県内の状況についてお伺いいたします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。宮崎経済部長。
○経済部長(宮崎司)(登壇) 地元企業での外国人の就業状況についてお答えいたします。
まず、どのような国から何名ぐらいの外国人の方が、どのような業種で働きにこられているかについてでございます。
愛媛労働局が、外国人雇用状況の届出制度に基づく届出状況を集計した結果には、管内別に国別の就業者数が示されておりませんことから、直近の住民基本台帳記載の在留資格で集計しましたところ、上位から、ベトナム522人、インドネシア126人、フィリピン105人となっております。
業種別では、愛媛労働局の令和5年10月末時点における届出状況集計結果によりますと、新居浜公共職業安定所管内では、上位から製造業711人、医療・福祉分野233人、建設業180人となっております。
次に、今後の就労、雇用拡大の対応についてでございます。
新居浜市国際交流協会が、随時実施しております外国人材受入れ企業への聞き取り調査によりますと、在留される外国人の方の日本語学習や生活習慣の違いによる近隣とのトラブルが生じないようにすることが重要であるとの意見が多くなっております。そのため、現在行っております日本語教室の開催や外国語に対応したごみの出し方リーフレットの配布などの生活支援を引き続き実施してまいります。
また、外国人材を雇用する企業には、中小企業振興条例補助金におきまして、雇用の際や日本語教育を実施する際に要する経費に対し、補助を行っているところでございます。
今後におきましても、市内企業の雇用確保の支援のため、状況や国の動向も踏まえながら、制度の見直し等を行ってまいります。
次に、県内の外国人の受入れ状況についてでございます。
愛媛労働局の令和5年10月末時点における届出状況集計結果によりますと、上位から今治管内3,780人、松山管内3,567人、新居浜管内1,390人、西条管内1,038人、四国中央管内909人という状況となっており、ものづくりの盛んな東予4市が上位となっております。
○議長(大條雅久) 山本健十郎議員。
○18番(山本健十郎)(登壇) 今御答弁いただきましたが、外国人が1,390名ぐらい。今からも増えていくと思いますが、現時点で日本人とのトラブルとか、そういうことがあったかなかったか、その辺を御答弁願えますか。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。宮崎経済部長。
○経済部長(宮崎司)(登壇) 山本議員さんの御質問にお答えいたします。
日本人とのトラブルがあったかなかったかという御質問だったかと思います。
先ほどの答弁の中でも申し上げましたが、国際交流協会が、外国人材を受け入れている企業に対しまして聞き取り調査を実施いたしております。その中で、生活習慣の違いよって近隣とトラブルが生じないようにするというようなことが非常に重要であるという意見が多くございます。その裏を返せば、御近所トラブルが過去にもあったということではないかというふうに推察をいたしておりますので、行政としてもそういうふうな生活習慣の違いによって起こるようなトラブルがないように、今後もいろいろ支援をしてまいりたいというふうに考えております。
○議長(大條雅久) 山本健十郎議員。
○18番(山本健十郎)(登壇) ありがとうございました。
それでは、最後になりますが、次に移ります。
菊本沖の国際物流ターミナル整備についてですが、昨日の近藤議員と質問がかぶるかも分かりませんが、よろしくお願いします。
現在の新居浜港港湾計画は、平成11年7月に策定されたものですが、計画の主な整備方針として、1点目は、物流需要の増大や船舶の大型化、コンテナ化などの輸送革新に対応するため、外貿物流機能の強化、2点目、廃棄物受入れ空間の確保、3点目、大規模地震災害の緊急避難及び緊急物資輸送等の対策を進めるとなっております。この計画に基づき、目標年次である平成20年代半ばまでに新居浜市下水処理場北側の菊本沖へ廃棄物処理用地、東港地区へ耐震強化岸壁がそれぞれ整備されました。
しかしながら、外貿公共岸壁については、国が地方の港湾から外貿コンテナは阪神港、京浜港へ集貨する、いわゆる国際コンテナ戦略港湾政策など、国の港湾政策の転換などにより、その後の整備が中断し、手つかずの状態のまま、現在に至っていますが、今後発生が予想されている南海トラフ地震に対応するための災害廃棄物一時保管場所や公共事業により排出される残土の処理場の確保等の必要性を考えれば、菊本沖の整備は、本市が優先的に進めていくべき喫緊の課題だと認識しております。
また、カーボンニュートラルへの取組として、国が2050年までにカーボンニュートラルを目指すことを宣言し、官民で様々な取組が進められている中、新居浜港務局において、令和4年に新居浜港カーボンニュートラルポート推進協議会を設置し、温室効果ガスを多く排出する産業が集積している港湾地域において、より具体的に温室効果ガス削減を実現するために講じるべき取組や次世代のエネルギーの受入れ環境の整備について西日本で初めて新居浜港・東予港(東港地区)港湾脱炭素化推進計画を策定、公表されました。
そこで、以下お伺いいたします。
西日本の港湾で初めて港湾脱炭素化推進計画を策定され、進めていると思いますが、経緯と現況、今後についてお伺いします。
2つ目、この計画では、新居浜港での脱炭素化に向け、菊本沖へアンモニア受入れ基地の整備を位置づけておりますが、今後新居浜市として、菊本沖についてどのように取り組まれようとしているのか、御所見をお伺いいたします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。原副市長。
○副市長(原一之)(登壇) 菊本沖の国際物流ターミナル整備についてお答えいたします。
まず、港湾脱炭素化推進計画策定の経緯と現況、今後の予定についてでございます。
令和3年度に国土交通省四国地方整備局では、2050年カーボンニュートラル実現に向けて、四国におけるカーボンニュートラルポート形成に向けた勉強会を設置し、新居浜港ほか2港をモデル港として検討が行われ、令和4年3月にCNP形成に向けた方向性案が公表されました。
この検討成果等を踏まえ、新居浜港務局において、港湾関係団体、学識経験者、関係行政機関等で構成する新居浜港カーボンニュートラルポート推進協議会を設置し、調査、協議を重ね、令和5年4月に任意計画として、新居浜港CNP形成計画を策定、公表いたしました。
令和4年11月、港湾における脱炭素化の取組の推進を図るため、港湾法が一部改正され、CNPの形成が法律に位置づけられたことから、新居浜港を脱炭素エネルギーの拠点として、港湾地域におけるカーボンニュートラル実現を図るとともに、地域産業の競争力強化、新産業の創出等を図るため、令和5年9月に新居浜港・東予港(東港地区)港湾脱炭素化推進計画を策定いたしました。
現在、民間事業においては、本計画に掲げる港湾脱炭素化促進事業として、アクリル樹脂、PMMAケミカルリサイクルの実証、LNGへの燃料転換、CO2からアルコール製造の実証、廃プラスチック由来合成ガスを用いたエタノール製造の実証等が行われており、温室効果ガスの排出量の削減に向けた取組が着実に進められております。
今後につきましては、定期的な協議会開催を予定しており、計画内容の進捗確認を行うとともに、脱炭素化に関する新たな技術開発の動向や法規制、支援制度等について情報交換を行い、脱炭素化の取組を着実に進めてまいります。
次に、本市として菊本沖についてどのように取り組んでいくのかについてでございます。
菊本沖につきましては、港湾脱炭素化推進計画に基づく脱炭素エネルギーの拠点基地として、将来的なクリーンエネルギー運搬船の大型化や受入れ環境を考慮した埋立地の土地利用計画の変更等に対応するため、令和7年度から港湾計画の改定を進めたいと考えております。
○議長(大條雅久) 再質問はありませんか。山本健十郎議員。
○18番(山本健十郎)(登壇) 令和7年度から行うということなんですが、国との協議は順調に進んでいるのか、それをお伺いしたいと思います。御答弁お願いします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。原副市長。
○副市長(原一之)(登壇) 山本議員さんの再質問にお答えをいたします。
国との協議がどうかというお尋ねでございますが、まず港湾脱炭素化推進計画を策定するに当たりましても、西日本の港湾で初めてということもございますが、全国の中でも先頭を切って新居浜港がこの計画を進めていっております。という意味で、国土交通省においても、非常に注目をしていただいておるというのが1点。
それと、港湾計画の改定について、改定をするか軽易な変更で行くかというあたりにつきましても、国土交通省のほうとお話をさせていただいて、来年度に国への要望を行って、補助をいただければ令和7年度からというふうなことで協議を進めさせていただいておるという状況でございます。
○議長(大條雅久) 再質問はありませんか。山本健十郎議員。
○18番(山本健十郎)(登壇) 新居浜市には、災害が起きたときに廃棄物等々の置場所の土地が今ないんです。そういうことを含めて、物流ターミナルの整備については、ひとつよろしく進めていただきたいと思います。要望して、終わります。
○議長(大條雅久) 以上で会派代表質問を終わります。
これより個人質問に入ります。
順次発言を許します。まず、片平恵美議員。
○6番(片平恵美)(登壇) 日本共産党の片平恵美です。
こども未来戦略の中で提案されたこども誰でも通園制度(仮称)ですけれども、これは昨年からモデル事業が開始され、2026年度からは新たな給付制度として全自治体で実施する計画となっていますが、保育関係の方から、数多くの不安の声を伺っています。就労要件を問わない一時預かり事業は、本市でも行っています。この事業を踏まえ、こども誰でも通園制度を考えることが大切であると思い、3点質問します。
まず、保育ニーズについてです。
こども未来戦略によりますと、ゼロから2歳児の6割が未就園児ということですが、本市の状況はいかがでしょうか。
一時保育は、満1歳からとなっていますが、1歳未満の乳児も含めた保育ニーズ、一時預かり保育の利用状況を教えてください。
次に、一時預かり保育事業の状況について。
現行の一時預かり事業の基準では、基本、保育従事者の数は2名を下回ることができない。そのうち保育士を2分の1以上となっています。本市ではどうなっていますか。
緊急の場合を除き、事前の面談や慣らし保育を行っていますが、その理由は何ですか。
そのほか、安全の確保や子供の育ち、保護者の困り事のために配慮している点について教えてください。
3つ目に、こども誰でも通園制度について。
現在、分かっている範囲での一時預かり保育事業とこども誰でも通園制度との違い、本市の考える課題は何でしょうか。
また、保育現場から不安の声を聞いておられればお聞かせください。
以上、3点御答弁よろしくお願いします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。沢田福祉部こども局長。
○福祉部こども局長(沢田友子)(登壇) 片平議員さんの御質問にお答えいたします。
一時預かり事業とこども誰でも通園制度(仮称)についてでございます。
まず、保育ニーズについてお答えいたします。
本市における令和5年4月1日現在のゼロ歳から2歳児の数は2,233人で、そのうち未就園児は1,149人、未就園児の率は51.5%でございます。
満1歳未満の乳児を含めた保育ニーズにつきましては、本年1月に市内のゼロ歳から2歳の子供がいる家庭を対象に実施した子育て支援に関するウェブアンケートによりますと、就園前の子供の預かりサービスがあれば利用したいと答えた方は71.3%、そのうち子供を見てもらう場所はどちらを希望しますかとの質問では、子育て支援拠点及び保育園を選択した方が約8割を占めております。
また、若宮保育園で実施している一時保育の昨年度の利用数は、延べ1,889人でございます。
次に、一時預かり事業の実施状況についてでございます。
まず、本市での一時預かり事業の保育従事者につきましては、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第33条第2項に基づき、最低2人以上の保育士を配置しております。
次に、事前の面談や慣らし保育を行っている理由は、安全、安心な保育を提供するためでございまして、事前面談で利用目的、家庭の状況、子供の健康状態、アレルギーなど、子供の食事や生活全般の状況について確認しております。
サービスの利用開始に当たり、家庭とは異なる集団生活の環境に慣れていただくため、状況に応じて一定期間、半日単位でお預かりするなどの慣らし保育を実施しております。
安全等の配慮につきましては、一時預かり事業は通常保育とは異なり、日によって預かる子供が変わるため、特に安全面や食事の提供に配慮しております。
また、一時預かり事業を利用する保護者は、産後鬱や育児疲れなど、子育てに悩みを抱えている方も多いため、保育士が相談に応じたり、アドバイスをするなど、子供や保育者の目線に立った対応を心がけております。
次に、こども誰でも通園制度(仮称)についてでございます。
こども誰でも通園制度は、全ての子供の育ちを応援し、子供の良質な生育環境を整備するとともに、全ての子育て家庭に対して、多様な働き方やライフスタイルに関わらない形での支援を強化するため、月一定時間までの利用可能枠の中で、就労要件を問わず、時間単位等で利用できる新たな通園給付制度として創設し、国は、令和8年度の本格実施を見据え、令和6年度は、108自治体で試行的事業を実施予定となっております。
一時預かり事業との違いについてでございますが、まず、事業の位置づけとして、一時預かり事業は、市町村が実施主体となる補助事業として、約73%の自治体が実施しています。こども誰でも通園制度は、給付事業として、全ての自治体での実施が想定されております。
また、利用児童の対象年齢や利用時間などについても違いがございます。
こども誰でも通園制度の課題といたしましては、まず従事する保育士と保育室などの物的資源をいかにして確保していくのかという点がございます。
特に市内の私立保育園では、令和6年2月1日現在で、入所園児の平均充足率が99.2%となっており、保育士及び保育室に余裕がない状況であり、新たな通園制度を実施することは、大変難しい状況でございます。
また、初めての保育園での集団生活による子供への影響につきましても、通常保育や一時預かり事業に比べ、利用時間に制約がありますことから、環境変化に対する心身への負担が大きいものと推察されます。
また、保育現場からは、この制度の導入について、子供の安全・安心面や保育士の負担増大などに対して不安を感じるとの声を聞いております。
○議長(大條雅久) 片平恵美議員。
○6番(片平恵美)(登壇) こども誰でも通園制度は、ゼロ歳6か月からの利用と。今新居浜が行っている一時預かり事業は、1歳未満児は対象にしていないんですけれども、その対象にしていない理由を教えてください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。沢田福祉部こども局長。
○福祉部こども局長(沢田友子)(登壇) 片平議員さんの御質問にお答えいたします。
本市の一時預かり事業が1歳以上となっている理由でございますが、現在若宮保育園で実施しております一般型の一時保育事業について、満1歳児からの利用としている理由は、まず給食について、一時保育は、日々児童が入れ替わりますことから、離乳食の対応が困難な点、また生活リズムや活動量が異なる年齢の児童を同じ部屋で保育するという環境になりますことから、安全面を考慮して、対象年齢を満1歳以上としております。
○議長(大條雅久) 片平恵美議員。
○6番(片平恵美)(登壇) 荷物ではなくて、命や子供の育ちを預かって、保育っていうのは、預かって終わりではなくて、そこでやっぱり育ちを保障していくっていうことがとても大切なので、一時保育の中で大変配慮されているんだなというふうに感じております。
こども誰でも通園制度が対象にしている乳児期後半の子供たちは、自分から積極的に外界に働きかけ、様々なものを理解していく時期です。また、人見知りも始まります。障害児も対象とすることになっていますが、3歳未満で障害があることが分かっているということは、比較的重度の子供ということになります。安全の保障のためには、子供の状況をよくつかんで、今一時保育でやってくださっているように、きめ細かく配慮することや何より体制が整っていることが必要です。いずれ本市においても検討することにはなるかと思いますけれども、子供たちの安全と育ちの保障を大前提にする配慮をお願いいたしまして、次の質問に移ります。
次に、職員の配置について。
行政サービスは、人なしでは成り立ちません。業務の見直しは、不断に行うとしても、行政側の効率化が必ずしも市民にとって利便性を高めるものになるとは限りません。施政方針の結びで市長は、従来のような一面的な対策や経済的な合理性及び効率性を追求するだけの対応では、今後の社会の持続的発展を保持していくことは困難であると述べられましたが、全く同感です。
一方、会計年度任用職員さんが減らされる、今までお願いしていた業務はどうなるのかという不安の声を耳にいたしております。必要なところに必要な人員が配置されているのか。会計年度任用職員を削減することで、正規の職員の業務が増え、時間外労働や過密労働を生じさせることにならないか心配をしております。
そこでお伺いします。
令和4年4月1日時点での全職員数は1,655人、会計年度任用職員はフルタイム157人、パートタイム561人の計718人であるとのことでした。令和5年4月1日時点ではどうでしたか。
また、令和6年度スタート時にはどうなる見込みであるか、お伺いいたします。
正規職員については、定数条例における定数との乖離がありますが、定年延長が始まって来期の見通しが立っているのでしょうか。
以上、御答弁よろしくお願いいたします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。髙橋総務部長。
○総務部長(髙橋聡)(登壇) 職員の配置についてお答えいたします。
まず、職員の人数についてでございます。
なお、人数につきましては、令和4年4月1日時点と同様に、週20時間以上勤務があるものの人数で申し上げます。
令和5年度の全職員数は1,618人で、そのうち会計年度任用職員のフルタイム勤務は167人、パートタイム勤務は507人の計674人でございます。
また、令和6年度の全職員数は1,527人で、そのうち会計年度任用職員のフルタイム勤務は158人、パートタイム勤務は422人の計580人を見込んでおります。
次に、正規職員の来期の見通しについてでございます。
条例の職員定数は、職員数の上限を定めるものでございまして、この人数の範囲内で市の事業を進めるために必要な人員を配置することになります。
来期の見通しにつきましては、技術職員の採用不調や定年前退職者の増加など、厳しい状況ではございますが、令和6年度から初めて配属される予定の定年延長の職員を効果的に配置するなどにより、必要とされる人員の配置は可能であると考えております。
○議長(大條雅久) 片平恵美議員。
○6番(片平恵美)(登壇) 会計年度さんは、随分少なくなっているようですけれども、それだけ業務が減ったということで理解してよろしいんですか。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。髙橋総務部長。
○総務部長(髙橋聡)(登壇) 片平議員の御質問にお答えいたします。
会計年度任用職員が随分減ったが、業務が減ったということなのかという質問だったかと思います。
今回の会計年度任用職員の見直しは、厳しい財政運営の中、歳出を抑えるため、事業の縮小、廃止、延期に伴い、正規職員、再任用職員、定年延長の職員を含めた職員の再配置を行うことによるものであり、それぞれの課所において配置された職員の全体で、来期に必要な事務分掌の見直しをしたものでございます。それによる削減ということでございます。
○議長(大條雅久) 片平恵美議員。
○6番(片平恵美)(登壇) 歳出削減のためにこれだけの人数を減らしたということで、それで実際に今やっている仕事が回るのかどうかっていうのは大変不安なんですけれども、やっぱりここは人数が足りないんじゃないのっていう、途中からでも会計年度さんを入れるとか、業務量に応じて職員を多く配置するっていうこともあるんでしょうか、そういうことは考えておられますか。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。髙橋総務部長。
○総務部長(髙橋聡)(登壇) 片平議員の御質問にお答えをいたします。
年度の途中でも業務量に応じて補充などがあるのかというような趣旨だったかと思います。
今回の会計年度任用職員数の見直しは、厳しい財政運営の中、歳出を抑えるため、事業の縮小、廃止、延期に伴い、正規職員、再任用職員、定年延長職員を含めた職員の再配置を行うものによるものでございますが、現在行政では、デジタル化をはじめとする業務改革が進んでおり、旧来から行っている事務の中には、改善すべきものがまだたくさんあると思います。事務改善は、永遠の課題ではありますが、これをより強く意識し、過密労働が生じないよう、職員それぞれが努力をして、与えられた資源の中で仕事が完結できるように努めてまいりたいと考えております。
○議長(大條雅久) 片平恵美議員。
○6番(片平恵美)(登壇) 職員さんの肉体的、精神的な健康が本当に心配です。人員削減により職員に過重な負担がかからないよう、また市民サービスの低下とならないよう取り組んでいただくことを要望いたします。
次の質問に移ります。
学校用務員の勤務条件変更についてです。
学校の朝は、用務員さんが門を開けるところから始まります。用務員さんは、欠席者の電話連絡にも応対します。敷地内を巡回しながら、水道のメーターのチェック、花の水やり、草刈り、剪定、蜂の巣やムカデを見つけたら報告や駆除、業務は多岐にわたり、安全で快適な学校となるよう、日々努めてくださっています。
1月25日、小中学校に勤務する学校用務員に対し、勤務条件の変更に対する説明と希望者は2月9日までに再任用申請書を提出するよう通達がありました。変更の内容は、現在各校2名体制で、早番遅番交代制、それぞれ1日4時間50分、週5日勤務であるところを、1日6時間勤務で休憩1時間を含み7時間拘束、週3日勤務にするというものです。週の勤務時間が18時間となり、公立学校共済組合及び厚生年金の加入要件を満たさなくなるため、各自で加入することになります。収入は2割以上の減額となる上、家族の扶養に入れない方は新たに社会保険料負担が発生する、大幅な勤務条件変更です。民間の場合、労働契約法は、労働条件を変更するときのルールとして、労使の合意によって変更することができるという合意原則を定め、就業規則の変更による場合は、周知と内容の合理性が要件となります。これらは働く人の権利を守るためのルールです。公務労働者だから無視していいということになるでしょうか。
3点質問します。
1点目、合意について。
決定事項として説明される前に、用務員さんとの話合いの場を持ちましたか。
また、学校との話合いの場を持ちましたか。持った場合は、対象とした方の範囲とそのとき出された意見を、持っていない場合は、その理由を教えてください。
2点目、合理性について。
週で2人合わせて12時間以上の削減となる今回の変更の理由を教えてください。
12時間分業務が減ったとするならば、何が減ったのか、具体的に示してください。
また、6時間勤務なのに、1時間休憩を入れて7時間拘束をかける法的根拠はありますか。
3点目、職務内容。
学校用務員の標準的な職務内容にある学校施設及び教材用具、備品等の軽易な修理のうち、教室内の修繕は放課後に行っています。
また、放課後の職員会議や研修中の来客及び電話対応、夕方の植栽管理かん水もあります。放課後は、今回の変更で勤務時間外となりますが、どのように考えておられますか。
また、時間削減で手が回らなくなった木々の剪定はどのようにされるのでしょうか。
以上、御答弁よろしくお願いいたします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。木俵教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(木俵浩毅)(登壇) 学校用務員の勤務条件変更についてお答えをいたします。
まず、合意についてでございます。
会計年度任用職員の任期は、年度ごとに1年以内となっており、現在任用している学校用務員の方々の任期につきましても、令和6年3月末までとなっております。
任期途中での勤務条件の変更ではございませんので、学校用務員の方との協議の場は持っておりませんが、次年度以降、再度の任用を希望する方全員に、勤務条件の変更について丁寧に説明を行い、納得をいただいた上で、次年度の任用の申込みをしていただいております。
また、次年度以降の変更内容につきましては、小中学校臨時校長会において同様の説明を行い、御理解を得たものと考えております。
次に、合理性についてでございます。
会計年度任用職員の勤務時間につきましては、その職務の内容や標準的な業務の量に応じて適切に設定することが必要であり、学校用務員の業務内容、勤務時間についても、実情に応じて整理をし、見直しを行ったものでございます。
学校用務員の業務につきましては、学校によって異なり、学校長の指示するものが大半でございますが、標準的な職務では、文書送達集配業務委託及びICT環境の整備などにより、文書や物品の送達や収受が減っていることなど、様々な業務を整理した結果、1日当たり6時間の勤務に変更をいたしました。
また、各学校におきましても、今回の勤務条件の変更を機会に、学校用務員の業務分担を見直していただき、業務改善を図るように周知をいたしております。
次に、休憩時間につきましては、実労働時間が6時間の場合には、労働基準法等では必要がございませんが、実際に勤務していただいている学校用務員の方の業務内容や勤務の時間によっては、昼食時間を挟むことなどを考慮いたしますと、労働安全衛生の観点から、1時間の休憩時間を取得していただくことがふさわしいものと考えております。
次に、職務内容についてでございます。
まず、学校用務員の標準的な職務内容につきましては、校舎の解錠、校内の環境整備や施設、備品等の軽易な修理、修繕などがございますが、次年度からは、基本的に15時までの就業時間とし、計画的に業務を割り振ることや行事や業務内容により始業時間を変更するなど、それぞれ学校によって弾力的な勤務もできることを小中学校長に周知をいたしております。
次に、樹木の剪定につきましては、定期的に剪定を造園業者に委託しており、不足する部分につきましては、学校管理運営費全体の予算の中で優先順位をつけて対応してまいりたいというふうに考えております。
○議長(大條雅久) 再質問はありませんか。片平恵美議員。
○6番(片平恵美)(登壇) 用務員さんとも協議はしていない、お知らせをしただけ、説明をしただけで、学校の校長先生にもお知らせをして理解をいただきましたという御答弁でしたけれども、では一体誰がどこで決めたんですか。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。木俵教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(木俵浩毅)(登壇) 片平議員さんの再質問にお答えをいたします。
どのようにして条件を誰がどこで決めたのかという質問であったかと思います。
会計年度任用職員さんの勤務条件、令和6年度からの業務内容につきましては、教育委員会のほうで、実際に働いている現場の用務員さんの意見を参考に、学校長から学校の実情なども聞き取りをした上で、教育委員会において決定をいたしました。
○議長(大條雅久) 再質問はありませんか。片平恵美議員。
○6番(片平恵美)(登壇) 先ほど用務員さんにも聞き取りをしたとおっしゃいましたけど、何人の用務員さんから聞き取りされましたか。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。木俵教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(木俵浩毅)(登壇) 片平議員さんの再質問にお答えをいたします。
何人の用務員さんから聞き取りをしたのかという御質問だったかと思いますけれども、用務員さんが日々業務をしていく中で、例えば夏場だと、非常に暑い時期もあったりとかして、毎日勤めるのがしんどいとかっていうような、そういった日々の活動の中での意見を随時聞いておりますので、そういった用務員さんからの声を参考にしたということでございます。
実際に今回の令和6年度の職務の内容を決定する段階で、具体的に聞き取りをしたということではございません。
○議長(大條雅久) 再質問はありませんか。片平恵美議員。
○6番(片平恵美)(登壇) 突然の変更で本当にびっくりしたというふうな声を私のほうは聞いております。6時間ずっと働くのがしんどい、間に休憩を取りたいっていう方もおられますし、もう6時間だったら、ぱっと仕事を終えてすぐ帰ったほうが体が楽だという方もおられるんです。休憩を取らなければならない法的根拠はないということで、何で7時間拘束というのが出てきたのかというのが大変疑問なんですけれども、給食の後の片づけなんかも手伝ってほしいという学校側の要望があるというふうなこともお伺いをしております。7時から14時までとか、8時から15時とかまで働いてほしいというのは、こちら側の都合です。だったら、勤務時間を7時間にしたらいいんじゃないかなと思うんです。社保の加入要件も7時間だったら3日間で満たすことができます。でも勤務は6時間でという、これもこちら側の都合ですよね。せめて途中で休憩を取るか、早く帰って休むか、用務員さんと学校が話し合って決められるということにしてはいかがでしょうか。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。木俵教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(木俵浩毅)(登壇) 片平議員さんの再質問にお答えをいたします。
勤務時間は、6時間勤務で1時間休憩を挟んで7時間を拘束するのではないかと。その勤務については、学校長と話をして、それぞれ臨機応変に決めたらいいのではないかというような質問であったかと思います。
今回お示しさせていただいた6時間勤務1時間休憩を挟んで7時間といいますのは、あくまでも基本的な原則的な考えでございます。先ほど申しましたように、用務員さんの勤務につきましては、それぞれの学校で、学校長と用務員さんとで話をしてもらっていろいろ決めていく部分もございます。先ほど片平議員さんがおっしゃられましたように、例えば始業時間を後ろにずらして、その分午後の仕事を増やすとか、6時間続けて勤務をしたので、もう今日はそのまま帰りますとか、また場合によったら、午前中に20分休憩をして、午後は残った分の仕事を片づけて帰りましょうとか、そのあたりの対応につきましては、それぞれの学校の学校長指導の下で臨機応変に対応していただくことは十分可能ですし、そういうふうな指導をしていきたいというふうには思っております。
いずれにいたしましても、学校現場での仕事といいますのは、非常にたくさんございまして、用務員さんが非常に多くの仕事を担っていただいていることは認識をいたしております。そういった中で、学校現場でも、例えばICTの活用で欠席連絡の効率化を図ったりだとか、そういった部分も含めて、教員を含めた学校現場全体で働く方たちが、それぞれのライフスタイルとかに合った働き方ができるようにということで、教育委員会としては今後いろいろ支援をしてまいりたいというふうに考えております。
○議長(大條雅久) 再質問はありませんか。片平恵美議員。
○6番(片平恵美)(登壇) 欠席連絡をICTで、SNSでみたいな話がありましたけれども、学校の先生って、例えばおうちからの連絡のときの親の声の様子とか、後ろでの音とか、そういうことまで聞き取りをして、欠席の理由っていうのを言葉以上につかもうと努力されているんです……。(ブザー鳴る)
○議長(大條雅久) この際、暫時休憩いたします。
午後 0時11分休憩
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午後 1時00分再開
○副議長(越智克範) 休憩前に引き続き会議を開きます。
伊藤嘉秀議員。
○13番(伊藤嘉秀)(登壇) 皆様こんにちは。自民クラブの伊藤嘉秀でございます。
通告に従いまして質問に入らせていただきますが、初めに、能登半島地震におきまして、犠牲となられました方々の御冥福と被災された皆様にお見舞いを申し上げます。
2か月がたった現在もインフラの復旧が思うように進んでいない状況や仮設住宅の設置戸数もまだまだ足りない状況にあります。こういった状況を踏まえて、本議会では、災害に関連した内容を中心に質問させていただきます。
初めに、小中学生が学ぶ事前復興教育についてお伺いいたします。
愛媛大学では、平成18年に防災情報研究センターを設立し、予想される様々な自然災害から住民の生命と財産を守る防災研究に取り組んでいただいております。近年では、愛媛大学の山本浩司先生と東京大学の羽藤英二先生が、宇和海沿岸の5つの市町と愛媛県とともに、南海トラフ地震事前復興共同研究に取り組み、令和3年3月に南海トラフ地震えひめ事前復興推進指針を発表されました。この研究では、まちづくりと人づくりを骨格にしていて、人づくりでは、研究対象を行政職員グループそして住民グループと小中高生のグループといった3分類に分けて研究を進めています。小中高生を対象にした理由は、南海トラフ地震の周期を踏まえると、襲来時に当事者となる可能性が最も高い世代、それが今の小中高生世代であると考えています。その上で、将来南海トラフ地震が襲来したときに、被災地域を担う責任世代として、被災当事者になることがほぼ確実な現在の小中高生世代が、事前に防災と復興の概念を学ぶこと、つまり命を守ることを主眼にした防災学習に加えて、大災害への備えと失われたまちの復興についての教育プログラムを小中学生から高校生まで連続して学習することを継続できるように構築することが、大災害に立ち向かう強い人づくりになると説いています。
この指針を受けて、宇和島市では、令和5年度から市内の小学校28校と中学校6校において、宇和島市防災事前復興教育プロジェクトを実施しています。
小学生の授業では、これまでに防災教育として行われている、行政が公表しているハザードマップの上に、自分たちが歩いて調べた危険箇所を重ねて、自分たちの地域のマップを作成する学習だけではなく、1時限目で防災推進アドバイザーから、命を守るための解説を受け、2時限目では、建設コンサルタントの若手技術者から、児童たちが暮らすまちを知る、まちをつくることを知る、自分たちの地域で過去に発生した災害を知るといった内容のオリエンテーションを受け、3時限目から5時限目までは、教員が担当して、まちの大切なものを考える、まちの大切なものを守る方法を考えるへと授業が展開していきます。
中学生になると、若手の建設技術者から、1時限目、まちの成り立ちを知る。2時限目に大災害と復興について知る内容を学習し、3時限目からは担当の教員が、今のまちを知り、災害を想像する。復興するまちの姿を考えるについて授業を行います。この事前復興教育は、現在各高校の防災地理部に引き継がれ、実践的な学習として活動されています。その内容は、最近の報道でも目にするようになりました。
私は、事前復興教育の指針や報道を見ましたときに、新居浜市で2004年に発生した前線と連続する台風による豪雨災害を考えました。あれからちょうど20年が経過しました。当時小学生であった子供たちは、現在20代後半から30歳代となり、今災害が発生すれば、本人の命を守る行動は当然ですが、安全確保ができれば、被災者救助、まちの復興を中心になって担う世代になっています。こうしたことを考えると、今の小中学生を対象にした教育プログラムの中に、これまで学習していた防災・減災教育から一歩踏み込んだ事前復興教育の発想を組み込む必要があると考えます。将来、災害が発生したとき、自分たちが生活の再建、まちの復興に関わる人として、自らが置かれている立場から復興に携わることのできる人材育成が必要ではないかと考えます。
そこでお伺いいたします。
現在、新居浜市の小中学校において行われている防災・減災教育の内容を教えてください。
また、新居浜市防災マップには、2004年の浸水範囲や今後起こる可能性の警戒区域などを記入されていますが、授業の中で危機管理課からの視点に立った地域の説明や土木や地理のプロからの防災授業は行っているでしょうか。
さらに、本市における災害時の人命救助、復興作業について学べる授業がされているでしょうか。
近い将来、新居浜の子供たちが、被災当事者となって人命救助、まちの復興に取り組むことを考慮して、新居浜市においても事前復興教育を教育委員会から手がけて、小中学校全校で実施する必要があると考えますが、御所見をお聞かせください。
○副議長(越智克範) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 伊藤嘉秀議員さんの御質問にお答えいたします。
小中学生が学ぶ事前復興教育についてでございます。
まず、本市の小中学校における防災・減災教育についてでございます。
本市では、平成16年の豪雨災害や近年全国で発生している大規模災害を教訓といたしまして、市内全小中学校の各学年で、年間10時間以上の防災教育を実施しており、毎学期行う避難訓練のほか、児童生徒の発達段階に応じた教育活動を計画し、防災学習を積み重ねております。
小学校におきましては、総合的な学習の時間に、防災、減災に関するテーマに沿って取り組んでおり、家庭や学校、地域での聞き取りや災害への備え等の調査、体験学習、講師による出前授業、防災センターの見学などを実施するとともに、ハザードマップを活用し、想定される災害について学んだり、身の回りの危険や安全な場所の確認、過去の災害を調査するなど、身近な地域の防災マップを作成し、学習しております。
中学校におきましては、ハザードマップを活用した学習に加え、地域と連携した防災訓練等を実施しております。
次に、防災対策の専門家による授業についてでございます。
各学校での防災授業につきましては、危機管理課職員や新居浜防災士ネットワーク、地域の防災士による出前授業や愛媛県が実施するえひめ川の防災プログラム及び砂防学習会を活用した授業や体験学習を行っております。
次に、災害時の人命救助、復興作業について学べる授業についてでございます。
小学校や中学校では、救助体験を実施する学校は多くございますが、児童生徒は、自分の地域にどのような災害が起こり得るのかを学びの出発点とし、以後の学びを重ねております。その過程において、減災の意識を持ちながら、災害への備えや他者との協力、復興作業などについて必然的に学んでいるところでございます。
次に、事前復興教育の全小中学校での実施についてでございます。
事前復興教育につきましては、本市全体における事前復興計画の取組にも関連しますことから、現在のところ、計画しておりません。
しかしながら、地域とともにある学校が、地域との結びつきを大切にし、継続して学習を進めることを通して、当事者としての意識や知識、技能を高めることが重要であると考えておりますことから、自分や身近な人たちの命を守る防災・減災教育だけではなく、復興にもつながる教育を確実に積み重ねてまいります。
○副議長(越智克範) 伊藤嘉秀議員。
○13番(伊藤嘉秀)(登壇) ありがとうございます。
これまで以上に復興につながる教育を積み重ねていくという御答弁をいただきました。ありがとうございます。
毎日の報道で流れてくる能登半島の状況を見ていましたら、復興というのは大変な労力が要るというのがよく分かります。体力、気力が必要ですし、また仮設住宅や自宅を建て直そうとしても、どこに液状化が起こるのかとか、そういった知識、また津波がどういうふうに入ってきたのかといった、そういう知識も必要ではないかなというふうに思います。そういった意味で、復興教育というのは大切なんではないかなというふうに考えておりますので、ぜひこれからの学校の中で、地域の中でどういった災害が起こっているのか、これまでどういう経験をしたのかといったような歴史も踏まえて、教育をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
次に、インフラメンテナンスにおける包括的民間委託の導入についてお聞きいたします。
国土交通省では、2012年12月2日に中央自動車道の笹子トンネルで発生したトンネル換気用の天井板などが崩落した事故以来、道路の橋梁、トンネル、舗装、河川、下水道の管渠、処理場、港湾、公営住宅、公園等の維持管理、更新について調査を行ったところ、建設から50年以上経過する施設の割合が、今後加速度的に高くなり、その管理者の多くは、市町村であると発表しました。以後、インフラの維持管理については、事後保全から予防保全への転換を呼びかけ、維持管理を民間に委託すること、つまりインフラメンテナンスの民間委託を市町村でも実施することを推奨しています。その背景には、市町村での土木技術職員が減少していること、土木修繕予算が年々減少していること、災害発生時に協力を依頼する建設事業者の安定経営保全が理由としてあります。
新居浜市においても、インフラの一斉点検と必要な修繕を済まされ、日々の日常においても点検と修繕を実施し、長寿命化にも取り組んでいただいているところですが、改めてお尋ねいたします。
新居浜市内で既に建設から50年を経過している市道関連施設の数を教えてください。
また、今後10年以内、20年以内に建設から50年を迎える施設数を教えてください。
国土交通省では、笹子トンネルの事故から11年がたちますので、インフラメンテナンスに関わる取組も第2フェーズに入ったようです。その中では、職員の技術力向上、新技術の導入、データベース化などに議論が集中しています。
しかし、このように技術レベルが高度化してくると、民間との連携が必要になります。調べましたら、愛媛県では、県所有のインフラメンテナンスについて、民間委託が進んでいるため重宝していると知りましたので、建設部の方にお伺いしました。愛媛県は、新居浜建設業協同組合と笹子トンネル事故の前年の2011年からインフラメンテナンスの委託契約を結び、日常の修繕から緊急出動までを請け負ってもらっています。資料を見ましたら、昨年令和4年度で出動件数が年間117件、内訳として緊急出動が26件、緊急性は高くないが、修繕、交換の必要があるため、事前に見積りを提出し、補修するものが79件、提案施工が12件とあります。提案施工とは、平時において通勤や現場への移動時に、作業員が補修や応急対策の必要な場所を発見したものなどになります。作業内容は、河床掘削や道路への倒木・落石撤去、橋の修繕、側溝のバキューム清掃、グレーチングの交換など様々です。緊急性の高い応急対策は、第一報が入ってから即日対応するもの。事前の見積りによる補修は、見積り提出後、おおむね2週間以内で完了しています。県の建設部の方にお伺いすると、新居浜建設業協同組合が県内で初めて、全国に先駆けて始まった愛媛方式だが、現在では包括方式を県内12地区が導入している。県の職員からすると、危険箇所などの対応要請があってから現場に赴くことなしに、まず組合に出動依頼をかけると、組合が対象箇所の担当業者に連絡し、パトロールさせ、被害状況を報告し、応急対策の方法を提案する。その後、県担当者の指示に応じて建設重機の所有台数や形式、技術レベルと現場からの距離、現在どこの工事を行っているかなど、会員事業者の状況を把握している組合事務局担当者が、最適な事業者へ出動を依頼する流れになっています。県の職員が一社一社に電話をして対応できるかどうかを問い合わせる手間が省けて、対応時間も短く、コストも安く済み、機動力と行政コストの圧縮が最大のメリットだと教えてくれました。現場に到着した作業員からは、現場の状況が写真で送られ、対応を相談し、作業前と作業後の確認に職員が出向かなくても応急対応ができるそうです。何よりも本音では、緊急対応の連絡を一社一社に依頼する職員のストレスが解消されたことは本当にありがたいですとも話されていました。
そこでお伺いいたします。
新居浜市の土木技術職員数の推移、市道に関連した土木修繕費用の推移、市民から来るインフラの修繕年間件数、市民からインフラの修繕依頼が来たときの対応手順を教えてください。
災害時に人命救助などにも対応する地元建設会社の安定経営の視点から考えてみると、私たちは、2004年、平成16年の災害において、人命救助、災害発生元の復旧、被災地の復興面から、地域にある建設会社の重要性を学びました。特に人命救助には、72時間の壁がありますので、建設会社の重機が導入できるかどうかが大きな鍵を握ると考えます。
新居浜市においては、災害時の応急対応を鑑み、建設業者の平常時の体制維持に御尽力いただいているところではあります。昨年発表された国土交通省におけるインフラメンテナンスの取組の中では、インフラメンテナンスの包括的民間委託を導入することで、地方自治体職員の負担軽減や業務の効率化ができ、建設事業者の経営面では、複数年にわたる契約で、将来の業務量の見通しがつくため、新たな設備投資、つまり土木用重機械の購入がしやすくなる、人材確保と維持がしやすくなるとメリットを上げています。
そこでお尋ねいたします。
愛媛県でも実績があるように、行政コストの圧縮、職員の負担軽減と何よりも災害時に迅速な応急対応業務を実現させて、市民の安心、安全を担保できることを考慮すると、インフラメンテナンスの包括的な民間委託を新居浜市においても検討する段階にあると考えますが、御所見をお聞かせください。
○副議長(越智克範) 答弁を求めます。三谷建設部長。
○建設部長(三谷公昭)(登壇) インフラメンテナンスにおける包括的民間委託の導入についてお答えいたします。
市道において建設から50年を経過しているインフラ施設数につきましては、まず橋梁が全数354橋のうち架設年次が不明な橋梁を含め234橋、横断歩道橋が全数4橋のうち3橋、トンネルが全数2本のうち2本となっております。
また、10年後に50年を超える橋梁は275橋、20年後では308橋となり、横断歩道橋及びトンネルについては、施設数に変化はございません。
次に、新居浜市の土木技術職員数の推移につきましては、平成25年度の70名から令和5年度は58名となっており、この10年間で12名減となっております。
また、市道における土木修繕費用の推移につきましては、道路側溝や舗装の修繕等の費用として、直近3か年の決算額で、令和2年度が1億300万円、令和3年度が9,200万円、令和4年度が9,600万円となっており、ほぼ横ばいでありますが、市民からの修繕要望の年間件数につきましては、令和2年度では118件、令和3年度では158件、令和4年度では186件となっており、年々増加傾向にあります。
また、これらに加え、令和3年12月より開始しましたLINEでの損傷報告による修繕要望が204件ございました。
次に、市民からの修繕依頼への対応手順につきましては、窓口や電話等で修繕の依頼を受けた後、職員が現地を確認し、緊急性や修繕方法の判断を行います。その後、現場条件に応じた業務仕様書を作成し、修繕工事として発注を行う手順となっております。
次に、インフラメンテナンスの包括的な民間委託についてでございます。
市民生活に必要不可欠な道路などのインフラを適切に維持管理していくことは、大変重要であると認識しておりますが、膨大なインフラを限られた人員、予算で対応することに苦慮しております。全国的にも同様の問題が発生しており、令和5年3月に国土交通省が、インフラメンテナンスにおける包括的民間委託導入の手引きを作成し、導入を促しております。
また、包括的民間委託の適用は、地域の守り手である地元建設業者の担い手の確保のための解決策の一つであると認識しております。老朽化が加速するインフラの適切かつ効果的な維持管理を図っていくため、今後は愛媛県が導入している地域維持型契約方式による包括的民間委託をはじめ、先進地の事例を調査し、包括的民間委託の導入に向けた検討を進めてまいります。
○副議長(越智克範) 伊藤嘉秀議員。
○13番(伊藤嘉秀)(登壇) ありがとうございます。
前向きに包括的な民間委託のインフラメンテナンスを御検討いただけるということでありますが、参考に、もし分かるようでしたら教えていただきたいんですが、今現在の作業手順としましては、発注するまでの手順を今お話しいただきました。案件にもよるとは思うんですが、市民からお問合せがあって修繕が完了するまでに大体どのぐらいの期間で今現状は修繕ができているのかということを教えていただければと思います。
また、先ほどもお話しいただきました中に、今後50年を超える橋梁が増えてくるということを教えていただきました。耐震とかそういったような補修をして、50年を超えても維持というのが、これはなかなか難しい話だとは思うんですが、どのぐらいまでもつということを想定しながら修繕されているのか、もしあるようでしたらお教えいただけませんでしょうか。
○副議長(越智克範) 答弁を求めます。三谷建設部長。
○建設部長(三谷公昭)(登壇) 伊藤嘉秀議員さんの御質問にお答えします。
まず1点目が、今現在の作業手順として、どのぐらいの期間がかかっているのかという御質問でございます。
これに関しましては、工法や規模によって大きく違います。いわゆる舗装の穴埋めであったりというものであれば、早急にしております。それと、現場を把握したときに緊急性があるかないかというところでも大分違ってくるとは思いますので、誠に申し訳ございませんが、ここで一概にちょっと言いづらいところはございます。
橋梁が増えていって50年を超えたものでももつのかどうかというところでございますが、これもまたケース・バイ・ケースでございまして、補修で延命ができるものもございますし、補修をかけたほうが高くつく場合もございます。そういうときは、やっぱり架け替えのことも検討していくという形で、橋梁に関しては法律に基づいて点検を定期的にやっておりますので、その都度長寿命化計画等を改正しながら、その中で検討しているところでございます。
○副議長(越智克範) 伊藤嘉秀議員。
○13番(伊藤嘉秀)(登壇) ありがとうございます。
インフラメンテナンスの包括的な民間委託については、前向きなお考えでありますので、あまりあれなんですけども、私は過去に、市の職員の方が一生懸命やっていただいている中でこんな経験があります。
ある修繕をお願いしましたときに、現場を見ていただいてお返事をいただきました。2週間たっておりました。2週間たった後、こういう修繕しますよというふうに言っていただいた後、またその2週間後に、あれはちょっとやっぱり修繕の方法が違ってましたということで、結局私がお願いしてから1か月たったというケースもありましたので、包括的な民間委託ができれば、そういった職員さんの手間も省けますし、待ち時間も減るんではないかなというようなこともありましたので、質問させていただきました。今後とも前向きによろしくお願いいたします。
次の質問に移らせていただきます。
次に、JR新居浜駅南地区の都市計画変更についてお伺いいたします。
新居浜市では、JR新居浜駅周辺における都市拠点形成を長期総合計画に掲げ、駅周辺のさらなるにぎわいの創出に努め、駅南においては、都市基盤の推進に取り組むとされていますが、今年度には、都市計画の変更を愛媛県と協議しているとお聞きしました。
そこでお尋ねいたします。
今回のJR新居浜駅南における都市計画変更を行う地域の概要を教えてください。
現在の状況として、愛媛県との協議の進捗状況と今後の想定を教えてください。
今年度都市計画変更を行う理由としては、長期総合計画にも書かれている都市基盤の整備、駅周辺のにぎわいの創出にあると思いますが、具体的に目的とするところがあれば教えてください。例えば、公的施設の使用計画があれば教えてください。
また、市としてこの地域の将来像があれば教えてください。
都市計画の変更に当たり、地域住民への説明会も行っていると思いますが、近隣住民の反応を教えてください。
○副議長(越智克範) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) JR新居浜駅南地区の都市計画変更についてお答えをいたします。
今回、都市計画変更を行う新居浜駅南地区は、東西を県道国領高木線と長田通りに、南北を市道下泉本郷線とJR予讃線に囲まれた約12.8ヘクタールのエリアを対象としており、土地利用と都市施設に関する変更を行うものでございます。
まず、土地利用の変更につきましては、現在対象エリアの大部分が、特定用途制限地域となっており、住宅以外の建築物の建設に制限があることから、商業施設や宿泊施設等の建設が可能となる用途地域である近隣商業地域に変更しようとするものでございます。
現在の進捗状況につきましては、本年3月12日に予定をいたしております新居浜市都市計画審議会を経て、3月末に都市計画の変更となるよう手続を進めているところでございます。
次に、今回の変更を行うことによる具体的な目的といたしましては、近隣商業地域への土地利用の変更及び公共下水道の整備区域とすることで、公共施設の建設に頼らず、民間企業が参画しやすい環境整備を図ることでございます。
新居浜駅南地区の将来像といたしましては、新居浜駅は、広域交通結節点として多くの利用者があり、連接する駅南地区は、多くの人が集うポテンシャルを秘めております。駅周辺の一体的な利用を図り、民間施設の積極的な進出を促すことにより、快適な都市環境やにぎわいが創出され、利便性の高い都市拠点となることを期待いたしております。
最後に、住民説明会での近隣住民の反応につきましては、方針決定まで長期間を要したことへの苦言など、様々な御意見をいただきましたが、今後の土地の利活用の幅が広がることへの期待など、前向きな御意見もあり、おおむね御理解をいただいたものと考えております。
○副議長(越智克範) 伊藤嘉秀議員。
○13番(伊藤嘉秀)(登壇) ありがとうございました。
今お話をお聞きしましたら、民間が参画しやすいようにというようなお話でありますけども、新居浜市としての大規模な公共施設や地域のシンボルとなるようなものの計画がないまま、民間頼りでの開発ということになると、小さな区画の乱開発が行われるようなおそれもあると思います。せっかく都市計画の変更を行って、土地の用途変更を行い、地元の方々が期待する地域です。乱開発の心配についてはどのようにお考えか、御所見をお聞かせください。
○副議長(越智克範) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 伊藤嘉秀議員の御質問にお答えをいたします。
今回の用途変更によって乱開発が進むのではないかという御心配でございますが、大規模な土地取引や開発行為が行われる際には、都市計画法など、関係法令による規制があり、また計画段階から市の関係部署との協議も必要となりますので、乱開発とならないよう、関係部局より適宜指導、助言を行ってまいります。このため、市として新たな規制をかけることは、今のところ考えておりません。
○副議長(越智克範) 伊藤嘉秀議員。
○13番(伊藤嘉秀)(登壇) ありがとうございます。
駅の南は、非常に重要な地域というふうに思われます。ぜひ今後も民間と一緒になって将来像を描いていただきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
次の質問に移らせていただきます。
昨年の5月8日からコロナウイルス感染症が5類に移行され、10か月が経過しようしています。日常生活が戻ってきた感覚がありますが、愛媛県の発表では、1月中旬から感染患者数も増え、1週間に愛媛県で1,000人を超え、入院患者も数多くいるようです。可能な限りの日常生活を送りながらも、特に御高齢の方々には御注意いただきたいと思います。
そこでお伺いいたします。
コロナ感染症の感染状況の現状と市、県、医療機関の対応状況を教えてください。
また、新年度からは、ワクチン接種が個人負担となりますが、4月以降の対応を教えてください。
4年前の2020年4月7日に緊急事態宣言が発出されたときは、新型コロナウイルス感染症がどんなものかも分からない、情報のない状況での対応でした。市民のどなたもが御苦労を余儀なくされましたが、その中で石川市長以下、市職員の皆さんは大変な御苦労をされました。4年間御苦労を積み重ねて、今では国、県、市、医療機関の連携の下、個人の判断と対応で、コロナウイルス感染症については大きな感染状況を回避できるようになっています。
しかしながら、4年前と同じように、全く情報のないウイルス等によるパンデミックが、今後起こらないとは言えません。私たちが経験したパンデミック対応は貴重な経験で、後から来る新居浜市の将来を担う方々に残しておくべき経験と考えます。
そこで、これまでの4年間現場で御対応された職員の方々の経験を踏まえて、今後対応に当たる職員に伝えておきたい内容があればお教えください。
○副議長(越智克範) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 新型コロナウイルスパンデミック対応の経験についてお答えいたします。
まず、コロナ感染症の感染状況の現状につきましては、西条保健所への定点医療機関当たりの患者報告数は、2月5日から11日の週以降、減少傾向にありますが、県内全域、全国に比べ多い状況となっております。引き続き手洗いや換気などの基本的な感染対策に留意する必要があります。
市、県、医療機関の対応状況については、これまでの新型コロナウイルス感染症への対応を踏まえ、令和5年10月に西条保健所に感染症対策連携協議会が設置され、県、市、医師会、医療機関、消防機関等の連携・協力体制の整備が図られております。
本市といたしましても、次にパンデミックが生じるような事態においては、当該協議会の協議事項を踏まえ、感染症発生の防止や蔓延の防止に協力して対応していくこととなります。
ワクチン接種の4月以降の対応につきましては、インフルエンザと同じく、重症化予防を目的とした定期接種となります。65歳以上の方及び60歳から64歳で重症化リスクの高い方を対象に、秋、冬に年1回の接種となる予定でございます。
また、ワクチンの種類や自己負担額等の詳細は、今後の国からの通知等に基づき決定いたします。
なお、定期接種の対象以外の方については、任意接種が可能となります。
次に、対応からの教訓についてでございます。
このたびのパンデミックでは、多くの市民、関係者の皆様の御協力によって、この未曽有の災害を乗り切ることができたと感謝いたしております。行政においては、日々変化し悪化していく状況に様々な対応を迫られましたが、このような有事の際に職員としてどうあるべきか、様々な教訓があったと思っております。
まずは、情報の整理と広報が上げられます。
行政組織間において、それぞれの権限で管理され、本市が入手できない情報も多々ありましたが、テレビや報道等で様々な情報が飛び交う中、市民は自分が求める情報が得られず、不安に陥っていたと思います。科学的で正しい情報、そのとき伝えるべき情報、市民が求めている情報を素早くかつ継続的に入手すること、状況の変化に応じて分かりやすく整理すること、活用できるあらゆる伝達手段から、目的に応じた方法を選択し、早く市民に伝えることが大切です。
次に、庁内の組織化です。
本市では、市長を本部長として感染症対策本部を立ち上げましたが、素早く的確な対応を求められる中、職員が全体方針とおのおのの役割を理解し、組織合意の下、システマチックに動くことができました。この素地は、日常の業務において培われるものですので、全国の災害対応を自らの経験と捉えることも含め、日々の業務に真摯に取り組むことも災害対策だと改めて認識しておきたいと思います。
次に、関係機関との連携です。
感染症対策は、国、県の方針に従って進められるものではありますが、本市の実情に合った独自の対策も必要になります。県や保健所との連携はもちろんですが、日頃からの他市町職員や市内医療機関との良好な関係が、多忙な中でも独自の対策を検討し、実施する上での協力体制につながりました。今後、様々な災害が心配される中、関係機関との日頃からの密な連携が有事の際に有効に機能すると思います。
次に、地域を知るということです。
地域の実情に合った対応を迅速に行うためには、日常の業務を通じて、どのような環境にどのような人が暮らし、どのような社会資源とつながっているのか、有事ではどのような困り事が発生するのかといったことに興味、関心を持ち、地域の持つ再生力、レジリエンスを見積もっておくことが大切です。
このほか、職員の健康と職場環境も大切だと思っております。有事を乗り切るためには、日頃からの健康管理とともに、ストレス対処法を身につけたり、しんどいときにしんどいと言える職員であることが大切で、またそのような職場環境が必要です。声を掛け合い、ねぎらい、励まし合い、セクションの壁を越えて知恵を出し合い、助け合える組織風土をこれからも大切にしてほしいと思います。
以上のようなことをパンデミックを経験した者として伝えたいと思っておりますが、今後も共に精進し、災害に機敏に対応できる組織づくりに努めてまいりたいと考えております。
○副議長(越智克範) 再質問はありませんか。伊藤嘉秀議員。
○13番(伊藤嘉秀)(登壇) ありがとうございました。
4年間、本当に皆さんお疲れさまでございました。
今月で退職というか、肩書退職に今年はなりますけども、人がまた入れ替わってまいります。そういう意味で、これまでに経験したことを積み重ねていけるように、ぜひ後に残していっていただければというふうに思います。そうしたことをお願いしまして、質問を終わらさせていただきます。ありがとうございました。
○副議長(越智克範) 井谷幸恵議員。
○7番(井谷幸恵)(登壇) 日本共産党の井谷幸恵です。
通告に従って質問をいたします。
まず1点目、防災対策についてです。
今年1月1日の能登半島地震から2か月以上がたちましたが、いまだに体育館など、1次避難所に7,000人が滞在し、継続的な温かい食事や入浴、洗濯なども不十分な人が少なくないとの報道です。亡くなった人は、2月5日現在241人、うち圧死した人が一番多く約40%と言われます。人命救助と被災者救援が何より大切です。家具の固定と避難所が近くにない場合の避難、この2点に絞ってお尋ねをいたします。
南海トラフ巨大地震は、今後30年間に70%から80%の確率です。愛媛県によりますと、南海トラフ巨大地震の被害想定で、平成25年現在、屋内転倒落下物による被害は、転倒防止対策実施率26.2%で死者数は364人、家具固定など転倒防止対策実施率100%へと上昇させることにより死者数を約7分の2、99人に軽減できるとしております。
そこでお尋ねします。
本市における家具転倒による想定死者数はどのくらいでしょうか。
家具転倒防止対策100%の場合はどのくらいでしょうか。
本市の家具転倒防止等推進事業についてお尋ねします。
この制度の概要を教えてください。
補助の対象となる人の条件や内容はどのようなものですか。
今までの利用者数はどのくらいですか。
実施率を100%に引き上げるとありますが、いつまでにどのくらいに引き上げるといった計画はありますか。
現在の条件を緩めて、もっと利用しやすくする必要があると思いますが、御所見を伺います。
次に、避難所についてです。
指定避難所は、学校の体育館や公民館です。自主避難所は、自治会館などです。大生院では、渦井川の西側に公民館、中学校、小学校があり、渦井川の東側にはありません。自治会館は耐震化ができていないところがあります。中萩小学校、中萩中学校、中萩公民館のすぐ近くを流れる東川から、大生院の渦井川までの広大な土地に指定避難所がありません。近くに自主避難所もありません。住民はどこへ避難すればよいのか市に尋ねると、早めの避難と家の2階への垂直避難とのお答えでした。地震の場合は、早めの避難といっても、いきなり来ますので、かないません。住民はどのようにどこへ避難すればよいのか分からず、とても不安です。広い範囲にわたって避難所がない地域は、市内に何か所くらいあるのでしょうか。
これまでどのような対策を取り、今後の計画はどのようになっていますか、お尋ねします。
○副議長(越智克範) 答弁を求めます。小澤市民環境部危機管理監。
○市民環境部危機管理監(小澤昇)(登壇) 井谷議員さんの御質問にお答えします。
防災対策についてでございます。
まず、家具転倒防止対策についてお答えいたします。
愛媛県が平成25年に公表した地震被害想定調査結果によりますと、本市における屋内収用物の転倒及び落下物による想定死者数は57名とされており、家具等の転倒・落下対策の実施率が100%となった場合の調査結果はございませんが、死者数は7分の2に減少するとされておりますことから、約16名と想定されます。
次に、本市の家具転倒防止等推進事業についてでございます。
本事業は、地震発生時の家具転倒防止等による人的被害を最小限に抑えることを目的として、自力で取付けが困難な方を対象に、家具転倒防止器具及びガラス飛散防止フィルムの施工に係る費用を市が負担するものでございます。
補助対象は、本市に居住し、かつ65歳以上の方、要支援1から2または要介護1から5の認定を受けている方、身体障害者手帳1級または2級、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳のいずれかを保持されている方のみで構成されている世帯で、3点までの家具固定器具及び4枚までのガラス飛散防止フィルムの施工費用を補助するものでございます。
平成25年度の開始から現在までの利用世帯は、478世帯でございます。
家具転倒防止実施率につきましては、具体的な目標は定めておりません。
なお、現在のところ、要件を変更する予定はございませんが、大地震から命を守るために家具の転倒防止対策は重要でありますことから、転倒防止措置の普及が進むよう、市政だよりや防災訓練等を通じて転倒防止対策の必要性について周知を図ってまいります。
次に、避難所についてでございます。
本市でおおむね徒歩20分圏内とされる半径1.5キロメートル以内に指定避難所または自治会館等の自主的な避難所がない地域がある校区は、4校区ございます。
一方、本市と民間事業者との間で災害時の施設使用に関する協定を締結し、一時的な避難場所を確保する取組を行っております。
今後も地域住民が安心して避難することができるよう取り組んでまいります。
○副議長(越智克範) 井谷幸恵議員。
○7番(井谷幸恵)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
家具転倒防止対策補助の条件が、地域によって違います。そこの住民であること、税金を滞納していないこと、このような自治体もあります。いま一度市民の命を守るために、家具転倒防止対策の補助拡充をぜひ考えていただきたいと思います。
先ほどもありましたが、市民への啓発周知徹底、これは本当に大切だと考えます。冷蔵庫やテレビが飛んでくる、こういったことがあります。ぜひビラやチラシなど、市民への周知徹底をよろしくお願いします。
それから、市がリーダーシップを取ってテント設置ができる広い場所や耐震のしっかりした建物の所有者と協定を結んでいただき、少しでも市民が安心できるよう要望いたします。
災害のたびに混乱を繰り返す日本と違って、地震国イタリアでは、国がリーダーシップを取り、対応が迅速です。被災地周辺のボランティアが派遣され、すぐさまトイレや簡易ベッド、テントが提供されるシステムになっています。温かい食事、トイレ、シャワーなど、一定の水準が保たれるよう工夫されていると言います。100万人の専門知識や技能を持った人がボランティアに登録していて、毎年研修を受けているそうです。大いに参考になります。
次に行きます。
学校給食費の公会計化についてです。
公会計化とは、給食費の徴収や督促の仕事を今は学校がしていますが、これを自治体が行うことです。令和3年6月議会で永易英寿議員が取り上げました。9月からの給食センターへの移行を控え、各学校の要望は強いのではないでしょうか。どのように把握されていますか、お尋ねします。
平成31年の中央教育審議会の答申です。学校給食費や教材費、修学旅行費などの学校徴収金については、未納金の督促などを含めたその徴収、管理について、基本的には学校、教師の本来的な業務ではなく、地方公共団体が担うべきであるとされ、この答申を受け、文部科学省は、令和元年にガイドラインを策定し、全国の地方公共団体に対し、公会計化を推進するよう通知しています。2021年度給食費の公会計化を実施している自治体は31.3%、準備、検討している自治体を含めると62.2%です。県内では、松山や大洲では既に実施され、西条では予定されております。令和3年の永易議員の質問に対し、まず課題を調査研究し、公会計化の実施の可否を決定したいと考えているとの市の御答弁でした。
そこでお尋ねします。
どのような課題があり、それぞれ検討は、この2年余りでどこまで進んだのでしょうか。
また、一番ネックになっている課題は何でしょうか、準備にはどのくらいかかりますでしょうか、お尋ねします。
担当の部局の皆さんも何かとお忙しいと思いますが、9月にセンター化が迫っており、できるだけ早い実施が望まれます。いつ頃までにと考えていますか、実施の時期をお示しください。
○副議長(越智克範) この際、暫時休憩いたします。
午後 1時59分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 2時09分再開
○副議長(越智克範) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。木俵教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(木俵浩毅)(登壇) 学校給食費の公会計化についてお答えをいたします。
まず、学校給食費の公会計化に対する要望についてでございます。
西部学校給食センターの開設に伴い、小中学校での対応について変更する事項等を小中学校校長会にて説明いたしましたが、その会議の中で、学校給食費の公会計化に対する要望をいただいております。
次に、課題についてでございます。
公会計を導入するためには、システム開発及び保守管理費、口座振替手数料等の財源確保に加え、システム運用、収納、滞納整理等に必要な人員の確保、さらに情報管理・徴収方法の検討などを整理する必要があると考えております。
次に、検討につきましては、公会計を実施している自治体に聞き取りを行い、課題の整理を行っている状況でございまして、財源や人員の確保が最大の課題だと考えております。
また、準備に係る費用といたしましては、本市における詳細な仕様等が決まっていないため、具体的な費用については、現時点では把握いたしておりません。
次に、実施の時期についてでございます。
国のガイドラインにおきましても、導入まで2年程度の準備期間が標準的であると示されておりますほか、他市の事例でも、公会計導入の決定から2年程度の期間を要しておりますことなどから、導入に当たりましては、一定の期間が必要ではないかというふうに考えております。
○副議長(越智克範) 井谷幸恵議員。
○7番(井谷幸恵)(登壇) 一定の期間と言われましたが、いつ頃までにはというようなお考えはございますか。
○副議長(越智克範) 答弁を求めます。木俵教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(木俵浩毅)(登壇) 井谷議員さんの御質問にお答えをいたします。
どの程度の期間を見込んでいるのかというような御質問だったかと思いますけれども、先ほど答弁でも申しましたように、導入の決定から2年程度はシステム開発でありますとか人員の確保でありますとか、そういった課題を解決するために必要な期間だというふうに考えておりますので、決定から2年程度は必要だというふうに考えております。
○副議長(越智克範) 井谷幸恵議員。
○7番(井谷幸恵)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
学校や教師が、本来的な仕事に専念していただくためにも、学校給食費の公会計化をぜひ進めていただくよう要望いたします。
次に行きます。
3点目、上部支所、川東支所の廃止についてです。
両支所とも手続件数が減少している、コンビニでできる、らくらく窓口証明書交付サービスやキオスク端末にも取り組む、MaaS車両によるサービスの提供、これらによって証明書業務を主体とした支所の任務、役割は一定終了したとのことで、令和7年3月31日廃止の方向で検討していると2月に市から説明がありました。印鑑登録や住民票などの証明は、一般市民にとって度々必要ではありませんし、コンビニでできます。提出しなくてもよくなった書類もあるそうです。支所に行ったことのない人もいます。確かに利用者は減っていると思います。
しかし、実際に支所に行ってみますと、気がつくことが多々あります。玄関のすぐ外に置いてある冊子のラックを見ますと、各種チラシがあり、市政だよりや来年度のごみカレンダーもありました。建物の中にもラックが幾つもあり、パンフレットやチラシがたくさん並んでいます。能登半島地震募金や各種パブリックコメントもできます。十河信二の大きなポスターも掲示しております。さながら広報活動の拠点といった感じです。
また、衣類のリサイクルボックスもあります。市民との交流が図られます。支所にはあまり用事がない人も多い中、よく利用する人もいます。支所の人は、すごく優しくて親切、待たなくていい、すぐやってくれると言っていました。業者さんもよく来るとのことです。昼休みの時間を利用して子育て中の働くお母さんが来ることもあるそうです。疑問点を聞いたり、お困り事を相談したりすることもあります。各種証明書の交付だけが仕事ではないと思います。支所の役割についてどのように捉えていますか。
支所を利用する人の数が減ったとはいえ、まだまだいらっしゃいます。市民の声や職場の声はお聞きになったのでしょうか。市民への周知の期間を取って、もう少し緩やかに移行することは考えられないのでしょうか、期間を延長するおつもりはありませんか。
また、市役所から遠い人、ICT機器に不慣れな人、マイナンバーカードのない人、カードを持ちたくない人、こういった人たちへのサービスが、支所が廃止されることで切り捨てられることについてはどのようにお考えでしょうか、お尋ねします。
○副議長(越智克範) 答弁を求めます。長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 上部支所、川東支所の廃止についてお答えいたします。
まず、支所の役割についてでございます。
支所の役割につきましては、証明業務、収納業務、相談業務のほか、本市からのお知らせを発信する広報や広聴などの役割がございます。
次に、廃止期間の延長についてでございます。
今回の廃止方針につきましては、公共施設の適切な規模や在り方を検討し、次世代に過大な負担を残さない効果効率的な公共施設の再編の考え方を取りまとめた市の公共施設再編計画に基づき、庁内で検討いたしたものでございます。
支所廃止の時期につきましては、令和7年3月を目標に掲げておりまして、約1年後の支所廃止に向けまして、今後市民の皆様に丁寧な説明を行ってまいりたいと考えております。
次に、支所廃止に伴う市民サービスについてでございます。
支所が廃止されることで、市民の皆様が不便を感じることのないよう、さらなる市民サービスの向上を図るとともに、市役所まで出向かなくても身近な場所で気軽に行政サービスを受けることができる行政MaaS車両の利用拡大も図ってまいります。
○副議長(越智克範) 再質問はありませんか。井谷幸恵議員。
○7番(井谷幸恵)(登壇) 支所を廃止するというような市民サービスのカットに対して、もう少し市民の思いを大切にし……。(ブザー鳴る)
○副議長(越智克範) 田窪秀道議員。
○16番(田窪秀道)(登壇) 自民クラブ、田窪秀道です。
通告に従い質問をさせていただきます。
まず、多喜浜塩田についてのうち、塩田の変貌並びに資料保存と利活用についてでありますが、元禄4年の別子銅山開坑から15年後に開田をされた多喜浜塩田ですが、外国からの安い岩塩の輸入には勝てず、昭和34年に国策により廃田となり、5年後の昭和39年には、本市が東予新産業都市の指定を受け、昭和42年からは、住友化学がボーキサイトかすを塩田跡地に投入し、造成工事が行われ、現在の東部工業団地が完成しました。
近年では、史跡であった大久貢山も掘削をされ、塩田の面影が徐々に消えかけております。その間、多喜浜校区においては、後世に伝えていくべきものを残したいとの思いで、平成15年7月、塩田資料館建設推進委員会を設立し、平成18年には、多喜浜塩のまちづくり事業をスタートさせ、大人たちだけでなく、子供たちにもその活動を広げながら、関係者が一丸となって活動してきた結果、多喜浜小学校には、世界に一つだけしかないミニ塩田ソルティ多喜浜が、また平成26年度には塩の学習館も完成し、塩づくり体験や海洋学習、塩田遺跡めぐりなど、学校教育に加えて社会教育、地域学習の場として広く活用し、地域への誇りや郷土愛を持った児童の育成を図るため、積極的な情報発信を行い、ユネスコスクールをはじめ、他の地域や諸団体との交流学習や連携強化を図っております。
多喜浜には、かしょいの文化があります。かしょいというのは、加勢するという意味の言葉で、弱い部分があれば、みんなで助けることであります。このような考え方が、代々多喜浜の塩田文化として大切に受け継がれてきております。
また、より多くの方々に多喜浜塩田の歴史や文化を理解していただくためには、広く塩田遺産を公開し、有効活用をしていくことが必要であります。過去様々な議員が、多喜浜塩田について一般質問をされ、議事録を拝見しておりますと、平成15年当時、多喜浜公民館に所蔵されておりました塩田資料は、製塩用具や古文書類50点余りで、郷土発展の礎となった貴重な資料も含まれ、平成16年に発足した産業遺産活用室では、塩田関係資料約25点の整理を終え、また藤田本家から寄贈を受けた約4,000点の資料についても、平成25年に愛媛大学に目録の作成を依頼し、令和2年度に完成をされ、古文書原本についても、劣化を防ぐべく、広瀬歴史記念館の収蔵庫にて保管しておりますと明記をされております。
そこで、塩田資料の保存について質問をさせていただきますが、現在多喜浜塩田に関する資料は、累計何点所蔵されているのか、お教え願います。できれば製塩用具、古文書、写真、パネル、DVD、ビデオなどに分けてお答えください。
また、そのうち何点が多喜浜公民館に所蔵をされているのか、広瀬歴史記念館に何点所蔵されているのか、それとは別に保存されている場所があればお教え願います。
あわせて、多喜浜塩田に関する古文書類は、累計約何点あり、どの程度まで解読をされ、解明されているのか。
岡本本家から寄贈いただいた古文書類の解析はどのようになっているのか、お教え願います。
あわせて、現時点で本市が保存、管理されている多喜浜塩田関係資料全般の価値についてはどのように評価をされ、この先どのように資料編さんを進めながら利活用を図っていかれるのか、御所見をお聞かせください。
次に、塩田文化の継承と資料保管場所についてお伺いいたします。
廃田後60年余りがたち、市民や地域の方々の多喜浜塩田に対する意識もだんだん薄れてきたということは事実ですが、その中でも実際に塩田作業に従事された方や作業風景を見てこられた方々が高齢化し、塩田文化を語れる継承者がいなくなりつつあります。
そのような中、校区では、小学校1年生による塩田ジャンボかるたを行い、塩田の理解を深めようと、PTAに参加を呼びかけたり、高齢者大学の後、塩田サロンを開いたり、過去に好評だった塩田フォーラム、街歩き小学生ガイドの復活を目指した取組も水面下で模索をしております。
一方、別子銅山に関する資料等に関しては、広瀬邸並びに広瀬歴史記念館や別子銅山記念館、東平歴史資料館、日暮別邸などに整理、保存をされ、専属の職員が配備をされておりますが、多喜浜公民館には、塩田専門職員の配属はありません。
令和4年度多喜浜公民館では、ふるさと学習の一環として、市内小学校8校から493名の生徒の塩づくり体験を受け入れており、また諸団体や個人約180名に塩づくり体験学習や資料室見学を受け入れておりますが、その際には、館長や主事、主事補3名全てが、年間約1か月近く対応に当たり、本来の公民館業務の機能を奪われ、また塩づくり体験などに協力をいただいている地域のメンバーも減少し、この先どのように塩田学習の受入れに対応していけばいいのか、課題になっております。
そこで質問ですが、例えば市史編さん室から多喜浜公民館に、塩田資料整理に従事する専門職員の派遣、配属は難しいでしょうか。
また、塩田学習受入れ時、事前にマンパワー不足が判明した場合、例えば教育委員会から職員の派遣や社会福祉協議会からの人的支援等は受けられないのでしょうか、御所見をお聞かせ願います。
現状、緊縮財政による事業費削減は十分理解をしておりますが、本来の公民館機能の充実確保と塩田資料のさらなる整理確立のため、ぜひとも御考察賜ればと思います。
また、多喜浜公民館2階に保存展示をしております塩田資料ですが、展示品には、価値の高い資料や用具も多く、一度は実物を見ていただきたいのですが、近年では来館者も高齢化し、階段を上るのがつらく、見ることすら断念される方もいて、非常に残念であります。1階への移動が理想なのですが、1階部分には、大会議室と和室、調理室があるためかなわず、塩の学習館もスペース的に余裕がありません。本来、公民館は、地域住民の憩いの場として、各種団体のサークル活動や会議、寄り合いの場として開放し、利用していただく公的な施設であり、災害時には、避難所としての役目も果たさなければなりませんが、現状の配置では、避難場所としても有効活用ができず、多喜浜小学校の学校運営協議会ですら、調理室の片隅で会議をしており、公民館としての機能が満足に発揮されていない状態が何年も続いているのが実情であります。小学校の再編計画では、多喜浜は将来的に複合化に向け検討されると伺っておりますが、できることなら、小学校の敷地内の校舎の1階部分に塩田資料の展示スペースが確保できれば理想なのですが、現状空き教室はありません。別案として、以前多喜浜校区の総意として、行政へ要望しております旧衛生センターの事務所棟に資料展示、保管ができれば、スペース的にも広く、ESD教育の一環としての海洋学習と併せて、近隣住民の一時避難場所としても有効活用ができ、多彩な目的に利用できるものと考えますが、今は電気、水道、トイレがネックになっております。これらの実情を勘案された上で、塩田資料保管場所に関する理事者の御所見をお聞かせ願います。
次に、天然記念物アッケシソウの保存活動についてお伺いいたします。
アッケシソウは、明治24年に北海道厚岸町牡蠣島において発見をされ、北大の宮部博士がアッケシソウと命名しました。その後、網走市のモヨロ貝塚の発見者で、当時網走市立博物館の米村館長が、秋には真っ赤に染まるその様がサンゴを思わせることからサンゴソウと呼ぶのがふさわしいと主張、それがきっかけとなりサンゴソウという名称も広く知られるようになりました。海外では、シーアスパラガスとも呼ばれ、食用としての利用もなされております。
明治末期には、多喜浜での自生が確認され、大正2年に、その事例が紹介されたことで注目をされ、昭和59年に本市の天然記念物に指定をされ、現在に至っております。どのような経路でアッケシソウが多喜浜にやってきたのかは定かではありませんが、塩田に使用されていた砂は、船舶の空荷の際のバランス確保に使われていたようで、北海道の厚岸地域で採取された砂の中にサンゴソウの種が混じって多喜浜にやってきたという説もあるようです。
また、多喜浜でのアッケシソウの保存に関しては、廃田後の昭和42年、本市東部開発の折、住友化学のボーキサイトかすを土地造成に使用する際、堤防から漏れないようにシートをかぶせるアルバイトに従事をされていた阿島の岡田さんが、アッケシソウをトロ箱に入れ持ち帰ったことに端を発し、以後、公民館や地元の方々の協力もあり、自生地を造成し、現在も保存活動を続けてはおりますが、主になって育てられていた岡田さんがお亡くなりになり、現状では絶滅寸前であるとの情報が入っております。アッケシソウは、海水と淡水が混じる場所を好むのですが、塩分濃度も生育に関係しますので、河口付近ならどこでもよいというわけにはいきません。絶滅阻止をするために、今何が問題なのかと申し上げれば、岡田家の生育場所の借用継続の御了承と生育場所の修復活動並びに日頃の世話や管理などの人的な動員であります。
そこで質問なのですが、天然記念物を守るために、まずは生育場所として今日まで提供をしていただいた岡田家に対し、場所の提供の御了承をいただくために、公民館サイドと一緒に行政にも同行していただきたいのですが、御所見をお伺いいたします。
また、生育場所の修繕・修復活動や管理面での人的動員に関し、ぜひとも行政支援を仰ぎたいのですが、御所見をお聞かせ願います。
○副議長(越智克範) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 田窪議員さんの御質問にお答えをいたします。
多喜浜塩田についてでございます。
塩田の変貌並びに資料保存と利活用についてお答えをいたします。
多喜浜塩田関係資料全般の価値についての評価と利活用についてでございます。
今日の新居浜市にとって別子銅山と多喜浜塩田の開発が、歴史上大変重要な出来事であることは、既に広く知られているところでございます。その歴史を語り伝える多くの資料は、非常に価値の高いものであり、後世に引き継いでいかなければならないものと考えております。
今後、市史編さんの作業を進める中で、これら貴重な資料の調査研究を進め、市民が新居浜市の歴史を深く理解することを通じて、我がふるさとに一層の誇りを持つことができる取組につなげてまいりたいと考えております。
○副議長(越智克範) 高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 塩田文化の継承と資料保管場所についてお答えいたします。
多喜浜校区では、地域住民の方が主導で、塩田文化の保存、継承に取り組んでいただいておりますが、塩田の歴史を伝える指導者の高齢化や後継者の不足のため、ふるさと学習や諸団体等の塩田学習受入れ時においては、十分な人員を確保できない場合もあるのが現状でございます。
市史編さん室から多喜浜公民館への専門職員の派遣につきましては、常駐は困難でございますが、専門的知識を有する職員による古文書等の取扱いや保管のアドバイスなど、側面的な支援は可能であると伺っております。
また、塩田学習受入れ時に公民館職員が不在となるような場合には、社会教育課職員による対応や事前に登録いただければ、ボランティアによる補助も可能でございますが、安定して運営できる体制を地域で確立していただくことが重要であると考えております。
現在、多喜浜校区で進めている地域教育力向上プロジェクト推進事業では、多喜浜塩田の歴史や文化を伝承するため、塩田学習、塩田讃歌踊り、塩田ウオークなど、継続的に取り組んでいる塩田文化バンクを通じて後継者の育成を図っているところであり、引き続き塩田文化を保存、伝承できる人材の育成を支援してまいります。
次に、塩田資料の保管・展示場所につきましては、隣接する多喜浜公民館資料室と多喜浜小学校塩の学習館で展示と体験学習が一度に学習ができる現在の場所が望ましいと考えております。小・中学校の適正規模・適正配置に関する基本計画におきましては、多喜浜小学校は公民館等との複合化をイメージしておりますが、塩田文化継承に係る資料の保管・展示スペースにつきましても、地域の皆様の御意見を踏まえた個別計画を作成する段階において協議をしていくものと考えております。
○副議長(越智克範) 髙橋総務部長。
○総務部長(髙橋聡)(登壇) 多喜浜塩田に関する資料についてお答えをいたします。
まず、市が所蔵する多喜浜塩田に関する資料の累計点数は、製塩用具31点、写真、パネル176点、DVD等の映像資料11点、絵図、標本等15点のほか、古文書約4,000点でございます。
次に、所蔵先につきましては、多喜浜公民館には製塩用具、古文書、写真、パネル、DVD等の映像資料、絵図、標本等合わせて210点、広瀬歴史記念館には古文書約4,000点を保管しております。このほか市史編さん室が古文書、写真合わせて66点を所蔵しております。
次に、古文書類の点数と解読・解析状況についてでございますが、藤田家文書約4,000点につきましては、平成30年9月の時点で目録作成、写真撮影まで完了、岡本家文書42点につきましては、目録作成までを完了し、今後写真撮影等を行う予定でございます。
○副議長(越智克範) 藤田企画部文化スポーツ局長。
○企画部文化スポーツ局長(藤田和久)(登壇) 天然記念物アッケシソウの保存活動についてお答えいたします。
田窪議員さん御案内のとおりアッケシソウは、海水の入り込む海岸の草地に生える植物で、多喜浜のアッケシソウは、日本の南限地であることと、塩田史との関わりが深いことから、昭和59年7月5日に市天然記念物に指定されたものでございます。
現在の保存活動の状況につきましては、所有者が御逝去され、管理団体が不在となっておりますことから、地元公民館が中心となって新たな管理団体の設置、育成場所の検討を含めアッケシソウの再生を目指しているとお伺いしております。
今後、管理団体が設置されましたら、他の市指定文化財と同様に、管理団体におきまして、日常的な維持管理等を行っていただく中で、必要に応じて保存活動に関する助言、先進地の紹介、市文化財保護条例等に基づく支援を行ってまいります。
○副議長(越智克範) 田窪秀道議員。
○16番(田窪秀道)(登壇) 我々議員が視察等で他市を訪れる際には、本市の紹介として別子銅山の歴史を持ち出しますが、本市の二大産業として栄えた多喜浜塩田の文化や歴史には、あまり触れられてはおりません。もっと胸を張って本市の歴史文化を他市へ伝えるためには、塩田資料のさらなる解析と利活用、同一場所への資料展示と場所の確保、歴史文化の継承のためのさらなる人的支援が必要でありますので、今後とも御支援を賜りますようお願いをいたしまして、次の質問に入ります。
樹木管理についてのうち、まず維持管理費についてであります。
街路樹には、美観の向上及び交通安全上の効果のほか、大気の浄化や大気汚染の緩和、騒音の軽減、路面の輻射熱の遮断、延焼防止、日陰の提供、良好な生活環境の確保など、数多くの機能を有しており、一般的には、沿線居住者や道路利用者には、様々な効果が享受されるといったメリットがある反面、樹木は成長するものであり、大木化すると枝や根が張り出し、路面を持ち上げたり、倒木により通行を妨げ、また電線等に支障を及ぼし、毎年適正な維持管理に多額の費用がかかるといった問題も生じております。
街路樹の設置については、道路構造令を参酌し制定をされ、新居浜市が管理する道路の構造の技術的基準を定める条例第12条第1項で、都市部の一般道路のうち、一定の交通量以上の道路については植樹帯を設けるものとし、その他の道路は、必要に応じて植樹帯を設けると規定をされております。道路構造令の解説におきましても、都市部の幹線道路では、自転車や歩行者の交通量も多く、また景観上の配慮が必要と考えられるため、原則として植樹帯を設置するとされており、この基準に則して街路樹を植栽されておられますが、道路に限らず本市では、数多くの公共施設や公園なども有しており、剪定や雑草処理に係る年間の維持経費の捻出も緊縮財政の中では大変苦慮されているとお察しをいたします。
そこで質問なのですが、私が知る限りにおいて樹木を維持するために剪定や草刈りなどをされている部局を強いて上げると、企画部、総務部、福祉部、市民環境部、経済部、建設部、教育委員会事務局、上下水道局、消防本部、農業委員会事務局、港務局事務局などが該当されると思いますが、それぞれの部局の直近の年間の維持管理費はどの程度を要しているのか、また部局の合計金額もお教え願います。
それと、過去10年間の維持管理費と比較して、どのように変化をしているのか、お教え願います。
あわせて、樹木剪定や草刈りなど、入札に参加されている業者の数が分かれば、お教え願います。
次に、維持管理計画と管理指針についてお伺いをいたします。
樹木の維持管理計画には、樹木の仕立て方や樹木の生育段階に対応した管理内容を設定し、生育段階ごと、季節の変化に応じた年間の管理内容やスケジュールなどを定める計画で、本市も恐らく内々で計画も策定されているものと思います。
まずは、添付資料の1-3を御覧ください。
多喜浜にあります白浜ポンプ場から新田集会所までの緑地帯に植え込まれているカシの木などの高木樹木ですが、これらの緑地帯樹木は、東部工業団地造成当時に植えられたものが数多く残り、背丈も10メートルをはるかに超え、秋には実を落とし、通行する自転車や歩行者にとっては、転倒の危険が常に伴い、かつ近隣住民にとっても清掃の手間が増え、苦慮をしております。この緑地帯の樹木剪定時期を担当課に確認したところ、隔年で行うことになっているとのことでしたので、昨年末に計画をしていただき、業者に剪定をしていただきましたが、作業が終わって樹形を見ると、上部が緑地帯よりはみ出し、以前のままでしたので直接業者に確認すると、入札においては、脚立で上がれる範囲のみにしているとの回答でありました。このままの状態だと、次回の剪定は令和7年の冬です。緑地帯からはみ出している枝は、今よりはるかに伸び、多くの実を落とすことになると想定されます。
そこで質問なのですが、植物には季節的サイクルがありますので、管理作業はこれを考慮して、最も作業効率の高い時期を選んで実施する必要があり、管理作業を円滑に実施するため、年間を通した作業量の平準化を図ることが望ましいわけですが、樹木の維持管理計画は、育成段階から維持段階へと進むにつれ、目標樹形に到達した後の管理では、道路植栽に求められる諸機能が長期にわたって維持されるような管理が望ましく、例えば一度高所作業車を使って強剪定を施せば、隔年に一度の作業も四、五年に一度の作業となり、かなり削減できるものと考えます。コスト面だけでなく、路側帯通行者の安心、安全、また見通しもはるかに改善されることから、防犯上の安全にも寄与できると考えますが、理事者の御所見をお聞かせ願います。
また、公共施設や公園施設、市道、港湾道路、用水路など、路線ごとの年間の草刈りや剪定作業ですが、年間に約何回作業を実施するといった管理計画の指針が、施設ごと、路線ごと、場所ごとにあるのかないのか、市道の樹木類の点検は、どのような間隔で行っているのか、御答弁をお願いいたします。
あわせて、倒木の際における緊急連絡マニュアルは策定されておられるのか、お答えください。
次に、剪定作業内容と工夫についてお伺いをいたします。
通年で行われる市道や公園の低木樹木の剪定や草刈り等を拝見しておりますと、高木樹木は樹形を重視し、低木樹木は上部と両サイドをバリカンにより整枝をされますが、樹形的にきれいなのは約1か月程度で、添付資料2のごとく、すぐさま樹木の隙間からカヤやノバラ、ひこばえ等が伸び、視界を遮ってしまいます。作業的には年2回程度実施をされているように思いますが、春先に剪定をすると、梅雨の時期の雨で、夏場には雑草がかなり生い茂り、祭り前に剪定すると、11月頃からカヤやノバラ、雑草が徐々に伸び始め、冬季は茶色に変色し、視界も悪くなっております。本市の低木樹木の中でも特に目立つのがツツジ類で、夏場から冬場にかけて剪定すると、花芽を摘むので翌年に花が咲かず、花が終わった後すぐの剪定が望ましいのですが、作業時期はまちまちであり、緑を楽しむのか、花を楽しむのか、理解に苦しみます。松山市のはなみずき通りは、作業者が低木樹木の前に座り込んで、樹木の中の雑草を一本ずつ丁寧に処理をされ、本市と比較すると、作業の丁寧さは一目瞭然であります。東部工業団地沿いの低木樹木や路側帯の雑草処理に関しても同様で、愛媛県の管轄である壬生川新居浜野田線と市道側では、作業のすみ分けが毎回できておらず、添付資料の2-8にありますように、コーナー部だけがいつも雑草が取り残され、目立っております。昨年、県道の路側帯に植え込まれている高木と低木樹木に関して、地方局の職員に来ていただき、実情を伝えた結果、すぐさま高木樹木は間引きをしていただき、地方局職員自ら低木樹木の剪定をしていただき、通行車両の見通しも改善をされ、近隣住民に大変喜んでいただきました。
また、多喜浜駅から東の県道沿いの低木樹木に関しても、住民からのクレームが多く、今後はある程度樹木を撤去処分し、雑草が生えないようモルタル等で防ぐ対応をしますとの回答でした。現状、多喜浜のザ・ビッグ周辺は、低木樹木も除去され、モルタルで埋められており、見通しもはるかに改善されています。毎年幾ら予算をかけて定期的に草刈りをしても、雑草は伸び続けますから、この先もずっと維持管理は永遠と続くわけです。なので、一度担当課で検討し、維持管理費削減のために、防草土や除草シート、モルタル等で処理をし、雑草が生えないような施工管理も必要かと思います。剪定作業に従事されている方々にとっては、真夏の暑い日などは、熱中症を心配しながらの作業だと思います。それならば、涼しくなる秋から冬場にかけて防草処理を行えば、次年度の作業時間と経費はかなり圧縮できるものと考えますが、理事者の御所見をお聞かせ願います。
次に、樹木の選定でありますが、市内の街路樹として植え込まれている樹木は、割と落葉樹が多く見受けられます。市役所通りのイチョウ、神郷小学校から城下橋にかけてのケヤキ、新居浜駅から滝の宮公園にかけてのカエデなどであります。カエデやケヤキは、北陸・東北地方では鮮やかに紅葉し、目を楽しませてくれますが、本市では気候に合わないのか、色づく前に葉を落としてしまいます。ケヤキは環境さえよければ、大木になりますが、このような樹木を選定し植栽されたのですから、遅かれ早かれ、幹や枝が電線を超え、台風のたびに停電の心配が増え、いずれ根が大きく張り出し、歩道の縁石を持ち上げるはずです。何が言いたいのかと申し上げますと、植栽する前に、その木がどれだけ育つかといった樹木特性を勘案して植栽されているのか否かということです。樹木特性を考慮すれば、必然と植栽する間隔も決まります。
また、落葉樹は葉を落としますので、雨の日にはスリップし、側溝にたまり、清掃作業や点検も必要になります。ならば、今後植栽する場合は、あまり大木にならない中木の常緑樹を選定すれば手間や経費もかからず、かつ花も楽しめ、よいのではと考えますが、樹木の選定について、過去どのように選定をされてきたのか、誰が最終決定を下されてきたのか、お答え願います。
あわせて、今後はどのような樹木を選定されるおつもりなのかの御所見をお聞かせ願います。
次に、緑地帯の有効活用ですが、新居浜工業団地や重機械工業団地、黒島工業団地の傍らには、添付資料の1-1にありますように、8から10メートル程度の広い緑地帯があり、添付資料1-4から6に見られるように、路側帯も含め数多くの樹木が植栽をされております。それぞれ工業団地が造成された昭和48年頃から昭和60年頃にかけては、公害防止事業団が存在し、大気汚染や水質汚濁、騒音、振動等の産業公害を防止するために、環境面では厳しく指導されていましたが、平成4年に環境事業団へ社名を変更し、平成16年に解散をしております。添付資料1-1にありますような緑地帯は、道路を挟んで反対側の民家側にもあり、樹木の定期的な剪定や雑草処理では、維持経費も二重にかさんでいると推測しますが、果たして今の御時世、両側に緑地帯が必要でしょうか、疑問を呈します。
これら緑地帯は、樹木も大きく育ち、剪定や下面の草刈りも不定期なので、夏場には雑草が生い茂り、害虫も多く、鬱蒼として防犯上とても安全とは思われず、緑地帯としての機能と役目は果たされていないと感じます。
添付資料1-5を御覧ください。住宅側の緑地帯ですが、工場側の緑地帯同様に樹木が生い茂り、歩道に枝がかぶさっております。できれば工場側の樹木を間引き、緑地帯下面の雑草を全て除去し、防草土などで固めれば、防災緑地帯として生まれ変わり、工業団地従業員の一時避難場所として、働く方々の安心、安全も担保できると考えます。広さは3つの団地で、面積的には幅が約8メートルで、延べ長さは約1,500メートル近くありますので、この緑地帯を防災緑地帯に変更すれば、初期投資こそかかりますが、この先、草刈りなどの維持管理経費はかなり削減できると考えます。
また、住宅側の緑地帯も、通年鬱蒼として中に入れず、防犯上危険でありますので、ある程度の強剪定と緑地帯の下面中央部に3メートル程度の遊歩道を防草土を用いて施工すれば、通年ある程度の草刈りで済み、夏場も木陰で涼しく運動も楽しめる緑地帯へとさま変わりし、有効活用につながると考えますが、御所見をお聞かせ願います。
このようなことが実現できれば、緑地帯周辺の軽微な草刈りを近隣自治会や企業、団体に、有償ボランティアとして委託することも考えられますが、御所見をお聞かせ願います。
あわせて、今回私が防災緑地帯として提案をしたエリアに、これまでかけられていた年間維持管理経費は、どの程度必要だったのでしょうか。
また、実現すればどのくらい経費節減ができるか分析したいので、金額をお教えください。
○副議長(越智克範) 答弁を求めます。亀井企画部長。
○企画部長(亀井利行)(登壇) 樹木管理についてお答えいたします。
維持管理費についてでございます。
樹木の剪定や草刈り等を実施している各部局の維持管理費用につきましては、令和4年度決算額となりますが、企画部が約2,140万円、総務部が約280万円、福祉部が約340万円、市民環境部が約1,920万円、経済部が約4,610万円、建設部が約1億5,740万円、消防本部が約5万円、教育委員会事務局が約1,920万円、上下水道局が約1,000万円、港務局事務局が約530万円となっており、全体で約2億8,485万円となっております。
また、決算額の詳細が確認できる最も古い平成26年度決算額と比較いたしますと、約7,431万円の増加となっており、主な要因といたしましては、対象施設の新設と廃止に伴う増減や人件費や燃料費の高騰による物件費の増加が一因であると考えられます。
○副議長(越智克範) 髙橋総務部長。
○総務部長(髙橋聡)(登壇) 樹木剪定や草刈りなどの入札に参加している業者数についてお答えいたします。
予定価格500万円を超える植栽維持管理業務の委託契約については、いずれも入札参加資格を有し、市内に事業所を有する10者を指名し、競争入札を実施しております。
予定価格が500万円以下の契約につきましては、各事業担当課において、業務内容等を考慮した上で、原則として3者以上を指名し、入札等の事務を行っております。
○副議長(越智克範) 三谷建設部長。
○建設部長(三谷公昭)(登壇) 維持管理計画と管理指針についてお答えいたします。
まず、緑地帯の高木の剪定につきましては、現在は通行する車両や歩行者等の支障となる高さの枝について、人力により隔年周期での剪定を実施しております。
御提案の高所作業車を使用した強剪定につきましては、樹木の種類、大きさによりかかる費用に大きな差はありますが、現在の剪定方法より実施間隔を延ばせる効果は期待できると考えております。一度に大規模な範囲での実施は、多額の費用が必要となるため、困難と考えておりますが、樹木上部からの木の実の落下などによる障害も生じているため、まずは特に危険な箇所における実施について検討してまいります。
次に、公共施設や公園施設、市道、港湾道路、用水路等における草刈りや樹木剪定に関する管理計画指針についてでございます。
これらの施設のうち、特に市民生活に影響の大きい市道の街路樹等につきましては、今年度4月に新居浜市が管理する新居浜市道等の維持管理基準を策定し、その中で除草、剪定に関する実施方法、考慮すべき事項、位置、頻度などを定めております。
また、同基準において市道の巡回に関する事項も定めており、巡回の際には、街路樹の外観における異常の有無について確認しております。
市道以外の施設の管理につきましては、特に管理指針等は作成しておりませんが、施設ごとの保有する樹木等の特性を考慮し、適正な維持管理に努めております。
次に、倒木の際の緊急連絡マニュアルにつきましては、特に作成はしておりませんが、公園、緑地におきましては、台風等により倒木が見込まれる場合には、年間委託した業者による点検を実施しております。日常的には、道路、公園等で倒木が発生した場合は、休日、夜間を問わず、電話、LINEでの通報が担当課所に連絡される体制となっております。
次に、剪定作業内容と工夫についてでございます。
樹木の維持管理につきましては、樹木の大木化、高齢化が進行したことや植樹帯における雑草、雑木の処理不足などから、維持管理面において安全、安心の確保や景観上の問題が発生していることは認識しております。
このようなことから、剪定作業内容については、低木の刈り込み高さの変更による視認性の確保や交通安全上支障となる高木及び低木を撤去するなど、剪定・除草作業内容の見直しを行っております。
また、上部東西線の一部区間においては、植樹帯の樹木を一部撤去し、防草処理を行うことで、通行車両の視距向上及び維持管理費の削減に向けた工夫を実施しております。
今後におきましても、交通安全上、支障となる樹木や不用木を撤去することにより、安全性を確保するとともに、併せて植樹帯内の防草処理を進めることなど、様々な手法を調査研究し、取り組んでいくことで、さらなる維持管理費の削減を図ってまいります。
次に、樹木の選定についてでございます。
過去道路の植樹帯に植えられている樹木の選定につきましては、各道路管理者が気象条件等の地域の条件や沿道の土地利用状況、また植樹後の景観などを考慮して樹種を選定してきたものと考えております。
しかしながら、一部の道路においては、樹木の経年的な成長についての予測が不十分であったのではないかと思われる箇所もあり、御指摘のとおり、維持管理面において様々な問題が発生していることは認識しております。
このようなことから、現在樹種選定に当たりましては、上部東西線におけるクロガネモチや宇高西筋線におけるハナミズキなど、樹木の特性や将来の成長状況を十分考慮し、維持管理の容易な樹種を選定し、植栽を行っております。
今後におきましても、現状で問題になっている路線の植栽状況を十分踏まえ、維持管理面を重視した植栽を行っていくことにより、管理費の低減を図りながら、安全かつ円滑な交通を確保し、潤いや安らぎのある道路景観の創出に努めてまいります。
次に、緑地帯の有効利用についてでございます。
黒島工業団地緑地は、工業団地整備に併せて、周辺の生活環境との調和を保ち、保全を図ることを目的とした緩衝緑地として整備され、その後、平成21年に都市公園として供用を開始しており、総面積は約3.3ヘクタールでございます。
御提案の緑地の再整備による有効活用につきましては、この緑地帯の性質上、緩衝緑地と都市公園の両面の要素を併せ待った施設とする必要があることに加え、緑地全体の面積が広大で、樹木の多くが巨木化、密集化している現状での整備には多額の費用が必要となるなど、事業化には多くの課題がございます。
しかしながら、地域の安全確保や憩いの場としての利活用が期待できると考えておりますことから、今後は不用な高木や低木の撤去、防草処理の実施など、維持管理費用の節減につながる対策等を進め、適切な緑地帯の維持管理に努めるとともに、御提案の再整備による有効活用や近隣自治会などによる有償ボランティアでの管理の手法に関しましても、調査研究してまいります。
次に、黒島工業団地緑地における維持管理費用につきましては、緑地内の高木、低木の剪定、除草、消毒などを合わせ、年間約800万円の予算を支出しております。
また、御提案のあった利活用が実現した場合に想定される経費節減の額につきましては、整備の内容や規模、範囲などにより大きく左右されるため、現状での算出は困難と考えております。
○副議長(越智克範) 再質問はありませんか。田窪秀道議員。
○16番(田窪秀道)(登壇) 今回の樹木についての質問の趣旨は、決して業者の仕事を奪うような質問ではありませんので、御理解賜ればと思います。
人口減少に伴い、市の予算も削減される中、地球温暖化の影響もあり、樹木の管理をいつまでも同じような作業形態でしていても、創意と工夫がなければ、経費節減はできかねます。樹木の植栽施工者は新居浜市ですから、管理責任として行き届いた手入れは最低限していただきたいし、予算の関係で手入れが行き届かなくなった場合には、作業方針や施工方法を検討していくことも必要で、樹木剪定や草刈り作業をしながらも、手間が増えないような施工管理の検討も併せて実施していただきたい旨申し上げ、今回の質問を終わります。
○副議長(越智克範) 以上で本日の一般質問並びに質疑は終わりました。
これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
明7日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 3時08分散会