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令和5年第5回新居浜市議会定例会会議録 第4号

ページID:0133894 更新日:2024年2月19日更新 印刷用ページを表示する
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目次

議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問 議案第73号、議案第74号
 野田明里議員の質問(1)
  1  学校や部活動における熱中症対策について
   (1) 学校の対策
 高橋教育長の答弁
  1  学校や部活動における熱中症対策について
   (1) 学校の対策
 野田明里議員の質問(2)
  1  学校や部活動における熱中症対策について
   (1) 学校の対策
   (2) 個人や地域での対策
 高橋教育長の答弁
  1  学校や部活動における熱中症対策について
   (2) 個人や地域での対策
 古川福祉部長の答弁
  1  学校や部活動における熱中症対策について
   (2) 個人や地域での対策
 野田明里議員の質問(3)
  1  学校や部活動における熱中症対策について
   (2) 個人や地域での対策
  2  ごみの不法投棄について
   (1) 対策と現状
 松木市民環境部環境エネルギー局長の答弁
  2  ごみの不法投棄について
   (1) 対策と現状
 野田明里議員の質問(4)
  2  ごみの不法投棄について
   (2) 不法投棄させない仕組みづくり
 松木市民環境部環境エネルギー局長の答弁
  2  ごみの不法投棄について
   (2) 不法投棄させない仕組みづくり
休憩(午前10時29分)
再開(午前10時38分)
 野田明里議員の質問(5)
  2  ごみの不法投棄について
   (2) 不法投棄させない仕組みづくり
 松木市民環境部環境エネルギー局長の答弁
  2  ごみの不法投棄について
   (2) 不法投棄させない仕組みづくり
 野田明里議員の質問(6)
  2  ごみの不法投棄について
   (2) 不法投棄させない仕組みづくり
 松木市民環境部環境エネルギー局長の答弁
  2  ごみの不法投棄について
   (2) 不法投棄させない仕組みづくり
 野田明里議員の質問(7)
  2  ごみの不法投棄について
   (2) 不法投棄させない仕組みづくり
  3  独身男女の出会いの場の創出について
 長井市民環境部長の答弁
  3  独身男女の出会いの場の創出について
 野田明里議員の質問(8)
  3  独身男女の出会いの場の創出について
  4  高校生によるラウンドワン誘致について
 石川市長の答弁
  4  高校生によるラウンドワン誘致について
 野田明里議員の質問(9)
  4  高校生によるラウンドワン誘致について
 石川市長の答弁
  4  高校生によるラウンドワン誘致について
 野田明里議員の質問(10)
  4  高校生によるラウンドワン誘致について
 小野辰夫議員の質問(1)
  1  高齢者の福祉について
   (1) 介護施設での虐待への対応
   (2) 介護従事者の確保
休憩(午前11時13分)
再開(午前11時22分)
 石川市長の答弁
  1  高齢者の福祉について
   (2) 介護従事者の確保
 古川福祉部長の答弁
  1  高齢者の福祉について
   (1) 介護施設での虐待への対応
 小野辰夫議員の質問(2)
  1  高齢者の福祉について
 石川市長の答弁
  1  高齢者の福祉について
 小野辰夫議員の質問(3)
  1  高齢者の福祉について
 石川市長の答弁
  1  高齢者の福祉について
 小野辰夫議員の質問(4)
  1  高齢者の福祉について
  2  住居表示について
 長井市民環境部長の答弁
  2  住居表示について
 小野辰夫議員の質問(5)
  3  全国大会や国際大会に出場する選手への支援について
 藤田企画部文化スポーツ局長の答弁
  3  全国大会や国際大会に出場する選手への支援について
 小野辰夫議員の質問(6)
  3  全国大会や国際大会に出場する選手への支援について
  4  東雲競技場について
 藤田企画部文化スポーツ局長の答弁
  4  東雲競技場について
休憩(午前11時50分)
再開(午後 1時00分)
 小野辰夫議員の質問(7)
  5  市の将来像について
   (1) 保育料と小中学校の物品購入費の完全無償化
   (2) 給食費の完全無償化と地産地消
   (3) 上下水道料金
   (4) 空き家の管理
 木俵教育委員会事務局長の答弁
  5  市の将来像について
   (1) 保育料と小中学校の物品購入費の完全無償化
   (2) 給食費の完全無償化と地産地消
 三谷建設部長の答弁
  5  市の将来像について
   (4) 空き家の管理
 神野上下水道局長の答弁
  5  市の将来像について
   (3) 上下水道料金
 沢田福祉部こども局長の答弁
  5  市の将来像について
   (1) 保育料と小中学校の物品購入費の完全無償化
 小野辰夫議員の質問(8)
  5  市の将来像について
 白川誉議員の質問(1)
  1  新居浜Kenposについて
   (1) 事業推進とソーシャル・インパクト・ボンド
 石川市長の答弁
  1  新居浜Kenposについて
   (1) 事業推進とソーシャル・インパクト・ボンド
 白川誉議員の質問(2)
  1  新居浜Kenposについて
   (1) 事業推進とソーシャル・インパクト・ボンド
   (2) 県事業との重複
 古川福祉部長の答弁
  1  新居浜Kenposについて
   (2) 県事業との重複
 白川誉議員の質問(3)
  1  新居浜Kenposについて
   (2) 県事業との重複
  2 空き家対策について
   (1) 2040年空き家数全国予測マップ
 三谷建設部長の答弁
  2  空き家対策について
   (1) 2040年空き家数全国予測マップ
 白川誉議員の質問(4)
  2  空き家対策について
   (1) 2040年空き家数全国予測マップ
   (2) 0円物件マッチング
 亀井企画部長の答弁
  2  空き家対策について
   (2) 0円物件マッチング
 三谷建設部長の答弁
  2  空き家対策について
   (2) 0円物件マッチング
 白川誉議員の質問(5)
  2  空き家対策について
   (2) 0円物件マッチング
  3  解決困難な課題について
   (1) 保育士確保
 沢田福祉部こども局長の答弁
  3  解決困難な課題について
   (1) 保育士確保
休憩(午後 1時57分)
再開(午後 2時07分)
 白川誉議員の質問(6)
  3  解決困難な課題について
   (1) 保育士確保
 沢田福祉部こども局長の答弁
  3  解決困難な課題について
   (1) 保育士確保
 白川誉議員の質問(7)
  3  解決困難な課題について
   (1) 保育士確保
   (2) 交通事業者との調整
 宮崎経済部長の答弁
  3  解決困難な課題について
   (2) 交通事業者との調整
 白川誉議員の質問(8)
  3  解決困難な課題について
   (2) 交通事業者との調整
 委員会付託
日程第3 議案第76号、議案第77号
 石川市長の説明
 髙橋総務部長の説明
 委員会付託
日程第4 議案第78号~議案第80号
 石川市長の説明
 亀井企画部長の説明
 委員会付託
散会(午後 2時34分)


 

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令和5年12月14日(木曜日)
  議事日程 第4号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
   議案第73号 令和5年度新居浜市一般会計補正予算(第4号)
            (各常任委員会付託)
   議案第74号 令和5年度新居浜市介護保険事業特別会計補正予算(第2号)
           (市民福祉委員会付託)
第3 議案第76号 新居浜市議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例等の一部を改正する条例の制定について
           (企画教育委員会付託)
   議案第77号 新居浜市職員の給与に関する条例及び新居浜市一般職の任期付職員の採用等に関する条例の一部を改正する条例の制定について
           (同上)
第4 議案第78号 令和5年度新居浜市一般会計補正予算(第6号)
           (同上)
   議案第79号 令和5年度新居浜市渡海船事業特別会計補正予算(第1号)
           (同上)
   議案第80号 令和5年度新居浜市国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号)
           (同上)
――――――――――――――――――――――
  本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
  出席議員(24名)       
 1番   小野 志保
 2番   伊藤 義男
 4番   野田 明里
 5番   加藤 昌延
 6番   片平 恵美
 7番   井谷 幸恵
 8番   河内 優子
 9番   黒田 真徳
 10番   合田 晋郎
 11番   神野 恭多
 12番   白川 誉
 13番   伊藤 嘉秀
 14番   越智 克範
 15番   藤田 誠一
 16番   田窪 秀道
 17番   小野 辰夫
 18番   山本 健十郎
 19番   高塚 広義
 20番   藤原 雅彦
 21番   篠原 茂
 22番   伊藤 謙司
 23番   大條 雅久
 25番   仙波 憲一
 26番   近藤 司
――――――――――――――――――――――
  欠席議員(2名)
 3番   渡辺 高博
 24番   伊藤 優子
――――――――――――――――――――――
  説明のため出席した者
 市長          石川 勝行
 副市長         加藤 龍彦
 副市長         原  一之
 企画部長        亀井 利行
 総務部長        髙橋 聡
 福祉部長        古川 哲久
 市民環境部長      長井 秀旗
 経済部長        宮崎 司
 建設部長        三谷 公昭
 消防長         高橋 裕二
 上下水道局長      神野 宏
 教育長         高橋 良光
 教育委員会事務局長   木俵 浩毅
 監査委員        鴻上 浩宣
 企画部文化スポーツ局長     藤田 和久
 福祉部こども局長       沢田 友子
 市民環境部環境エネルギー局長  松木 伸
――――――――――――――――――――――
  議会事務局職員出席者       
 事務局長    山本 知輝
 議事課長    德永 易丈
 議事課副課長  鴨田 優子
 議事課副課長  岡田 洋志
 議事課調査係長 伊藤 博徳
 議事課議事係長 村上 佳史
 議事課主事   林  玲奈
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前10時00分開議
○議長(大條雅久) これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程につきましては、議事日程第4号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(大條雅久) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第87条の規定により、議長において加藤昌延議員及び片平恵美議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第2 一般質問 議案第73号、議案第74号
○議長(大條雅久) 次に、日程第2、議案第73号及び議案第74号を議題とし、昨日に引き続き、一般質問並びに質疑を行います。
 順次発言を許します。まず、野田明里議員。
○4番(野田明里)(登壇) おはようございます。
 みらい新居浜の野田明里です。
 真っ青に緊張しながら、初めてこの場所に立たせていただいてからはや3か月。12月も終盤を迎え、年末の慌ただしさと、日中は暖かいのですが、朝晩には寒さを感じる頃となりましたが、理事者の皆様には変わらずほっこりとしたやり取りと、外気温とは裏腹な温かな御答弁をいただけますとうれしく思います。よろしくお願いいたします。
 それでは、通告に従いまして質問させていただきます。
 学校や部活動における熱中症対策について。
 まずは、学校の対策についてお尋ねいたします。
 寒さが厳しくなり、夏の暑さが少し恋しくなっている方もいらっしゃるかと思いますが、今年の夏も本当に暑く、常に熱中症の危険と隣り合わせの夏でした。今年の夏の振り返りと来年以降の夏に向けた準備を行っていただければと思い、質問させていただきます。
 熱中症とは、暑熱環境にさらされた状況下での様々な体調不良の総称と言われていますが、いまいちぴんとこないというか、危機感を持てないのではと思います。
 ところで、皆さん、卵料理はお好きですか。好きな卵料理は何でしょうか。私はゆで卵が大好きです。一口にゆで卵といいましても、ゆで加減によっては出来上がりは様々です。私は、白身は若干固まりかけていますが、黄身はとろりんととろける、何とも絶妙なゆで加減のものが特に大好きなのですが、好みのゆで加減のゆで卵を作ることは、なかなか難しかったりします。
 では、なぜ生卵はゆで卵になるのでしょうか。これは卵の成分であるたんぱく質の変性という性質によるものです。たんぱく質は、熱を加えると固まるという性質があります。人の細胞もたんぱく質でできているため、熱を加えると固まります。生卵に熱を加えるとゆで卵になるように、人の体も熱が加わると変性が起こり固まります。固まってしまった細胞では、当然本来の機能が行われなくなり、様々な不調が起こってしまう、実はこれが熱中症なのです。そして、熱が加わりゆで卵になってしまった卵が、元の生卵には戻らないように、人の体も一度熱が加わり固まってしまうと、元の状態には戻りません。なので、熱中症は起こらないように予防することが本当に大切なのです。
 さらに、熱中症の怖いところは後遺症です。固まってしまった細胞は元に戻らず、正常に機能しなくなるわけですから、当然後遺症として症状が残ります。実は、熱中症や脱水症状が起こりやすいところが3つあります。一番出やすいところは脳、2番目に消化器官、3番目に筋肉です。一般的に、人の体は60%が水分でできていると言われていますが、その中でも脳は80%以上もが、そして筋肉は75%が水分を含んでいます。つまり、脳や筋肉が正しく機能するためには、水分が不可欠であるということです。なので、脳や筋肉は脱水の影響を受けやすく、水分が不足してしまうと熱中症の症状が出やすくなり、その症状の重症度によっては後遺症が残ってしまうのです。そして、消化器系は水分の吸収場所、ここに水分が送られなくなれば、機能の障害が起こります。さらに、筋肉は、体内の貯水槽のような働きをしています。なので、筋肉が少ない乳幼児、小児、高齢者は、そもそもあまり貯水されておらず、水分不足が僅かであってもダメージを受けるため、特に注意が必要なのです。
 後遺症が残りやすいところと熱中症の症状が出やすいところは一致しています。目まいがしたり、頭が痛くなる、これは頭の症状ですね。気持ち悪くなる、嘔吐する、消化器系の症状です。手足がつる、痙攣する、筋肉の症状で、これらは熱中症の代表的な症状かと思います。また、熱中症の後遺症の代表的な症状として、記憶力や集中力などの低下、繰り返す肉離れや関節可動域が狭くなることによる機能低下などです。成績の低下や学習意欲の低下などが子供たちにとっては大きな問題なのですが、これらが熱中症の後遺症と認識されていないことが多く、適切な対応ができず、苦しい思いをする子供が多いことも問題であるそうです。きちんと認識さえできていれば、認知機能リハビリ等、機能を改善させることも可能であるので、正しく知ることが本当に大切です。
 そして、繰り返しになりますが、ゆで卵が生卵に戻らないように、固まってしまった細胞は元には戻りません。なので、その先の人生が長い子供たちが、後遺症が残ったまま何十年と生きていくのは、大人に比べてより大変であるということは想像にたやすいことです。何よりも熱中症は、ならないように予防することが必ず、必ず必要なのです。
 そして、熱中症は予防することができます。少し調べてみたところ、今年の5月1日から10月1日の調査期間中の本市の熱中症による救急搬送患者は、熱中症疑い症例を含め、7歳から18歳では23件あったようです。そして、9月の運動会では、毎年必ず熱中症が起こり、緊急搬送される生徒がいるそうです。
 環境省と文部科学省作成の学校における熱中症対策ガイドライン作成の手引き等によると、暑さ指数31以上で運動は原則中止、特別の場合以外は運動を中止する。特に、子供の場合には中止すべきとなっていますが、特に猛暑であった今年の夏休み、暑さ指数31を超えた日は何日あり、それに伴い、部活動が中止となった日は何日ありましたか。
 また、特別の場合以外は中止となっていますが、特別の場合とは、具体的にどのような場合でしょうか。
 学生やその保護者から、熱中症予防として部活動が中止となったことはなく、心配だとの声が聞こえております。現在学校ではどのような熱中症対策を行っていますか。今の熱中症対策は十分とお考えでしょうか、お答えください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 野田議員さんの御質問にお答えいたします。
 学校や部活動における熱中症対策についてでございます。
 学校の対策についてお答えいたします。
 まず、今年の夏季休業期間中に、暑さ指数が31以上となると予報された日は14日ございました。
 また、予報により、部活動が終日中止となった日はございませんでしたが、各学校で現地点の暑さ指数を計測しながら、午前中のみに時間を短縮するなど、ガイドラインに沿った活動をいたしました。
 なお、部活動が中止とならない特別の場合とは、日程を変更することが困難な大規模の大会であって、主催者が熱中症対策を行い、安全に実施できると判断した場合などを想定しております。
 次に、現在の学校での熱中症対策につきましては、市内の小中学校において、暑さを感じ始める前の4月から5月までの間に、職員会議や研修などの中で熱中症への注意喚起、命に関わることとしての啓発、熱中症が起こった場合を想定しての実技研修等を行っており、児童生徒や保護者に対しましては、保健だより、学校だより等により注意喚起を促しております。
 実際に暑さを感じ始めた際には、児童生徒に対しまして、活動前や活動時に十分な水分補給を行うとともに、自らの体調に注意し、無理をしないことなどを指導しております。
 また、各学校では、冷房の適切な使用や暑さ指数計を校舎内、運動場、体育館等に設置し、校内放送などで注意喚起を行うとともに、保健室に経口補水液を常備したりするなど、予防と対策に努めております。
 暑さ指数28以上の厳重警戒になりますと、激しい運動や昼休みの外遊びの中止や短縮を行っており、暑さ指数31以上の危険となった場合には、体育、外遊び等の運動については原則禁止としております。
 教育委員会におきましても、朝の段階で環境省の予報を確認し、暑さ指数が厳重警戒以上となっている場合には、各学校にその予報及び予想されている時間帯を通知し、注意喚起しております。
 なお、熱中症警戒アラートが発令された場合には、特に学校全体で警戒を高めまして、児童生徒の行動や変化に注意して、これらの予防行動を取るように徹底しております。
 しかしながら、体調などによっては、熱中症になる児童生徒がおりますことから、厚生労働省や環境省の最新情報などを注視するとともに、児童生徒の状態をよく観察し、より一層の熱中症対策に努めてまいります。
○議長(大條雅久) 野田明里議員。
○4番(野田明里)(登壇) ありがとうございます。
 冒頭の卵を引用しての熱中症のお話は、私も今年初めて知りました。そして、熱中症の危険性を感じ、私自身や家族の熱中症の認識や対策を急いで改めたところです。
 先ほど御答弁いただいたように、学校ではたくさんこうして対策していただいておりますが、幾ら学校や行政が対策を講じても限界があるように思います。やはり、一人一人が自分の体や命は自分で守るという意識を持つことが大切かと思います。
 そこで次に、個人や地域での対策についてお伺いいたします。
 資料1を御覧ください。
 尿の色で自身の熱中症や脱水の状態が分かり、どの程度の水分補給が必要か、目安が分かるチェックシートです。このようなチェックシートをお手洗いに掲示して、練習前後や練習中、用を足すたびに自分の状態をチェックしながら活動を行っているスポーツチームがあるそうです。暑くなり始める前には、熱中症の危険性や対策について確認する講習のようなものを受ける、トイレにチェックシートを掲示するなど、一人一人の意識の底上げを行う取組がもっともっと必要なのではないかと思います。
 また、もう一点気になることがあります。それは暑い時期の登下校や部活動の行き帰りの危険性です。今年の夏休み、山形で部活動からの帰宅中に生徒が命を落としてしまうという悲しい事故が起こったことを皆さんも御存じかと思います。私の息子も、夏休みの部活動の帰りに目まいと吐き気がして、コンビニに駆け込んで氷を買って急いで食べたということがありました。活動中に対策を十分行ったとしても、一歩学校の外に出てしまえば、そこから先の子供たちの安全を確保することは、学校だけの取組では限界があるように思います。
 そこで、例えば地域の企業や商店に協力していただき、登下校や部活動の行き帰り等に体調が悪くなったり異変を感じたら、駆け込み、助けてもらえるような仕組みをつくるのはどうかというアイデアをいただきました。防犯協会が行うまもるくんの家や建設業協同組合が行うまもるケンのような認証制度をつくり協力していただくのはいかがでしょうか。地域全体で子供を守る、地域全体で自分たちの命や安全を守るという意識をつくることは、大変有意義なことであると思われます。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 個人や地域での対策についてお答えいたします。
 地域での熱中症対策についてでございます。
 本市におきましても、児童生徒を守るためには、地域を挙げての積極的な取組が必要であると考えておりますので、まずは新居浜建設業協同組合と連携し、地域まもるケンの制度を活用させていただく方向で協議するとともに、企業や商店の活用につきましては、地域の事情も異なりますことから、各学校運営協議会において議論させていただき、地域での見守り活動を推進してまいりたいと考えております。
○議長(大條雅久) 古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 一人一人の意識の底上げを行う取組についてお答えいたします。
 本市では、熱中症予防を広く市民に呼びかけることを目的として、集団健診や健康相談等の市民と接する機会を利用した熱中症予防のポイントや暑さ指数に応じた生活活動の目安などをまとめたリーフレットの配布のほか、出前講座、公共施設でのポスター掲示、市のホームページ、市政だより及びLINE等による情報発信を行っております。
 また、愛媛県におきましても、事業所における健康づくりへの支援といたしまして、熱中症予防に関する情報提供資料を西条保健所管内の200社に配布するほか、要望に応じて出前講座が行われております。
 年々暑さが増し、熱中症患者数が増加している現状を踏まえ、今後はより早期に熱中症予防に関する周知啓発が実施できるよう調整してまいります。
 御提案のありましたチェックシートにつきましては、厚生労働省のホームページ等にも掲載されており、脱水症状態を確認できる有効な方法でありますので、各種リーフレットと共に紹介してまいります。
 しかしながら、まずは1時間に1回程度の小まめな水分補給を確実に実行していただくことが重要でありますので、エアコン、または扇風機の使用などの基本的な熱中症予防行動や熱中症への対処法等の習得に必要な基本情報を各種のスポーツサークル等に提供し、一人一人の意識の底上げが図られるよう努めてまいります。
○議長(大條雅久) 野田明里議員。
○4番(野田明里)(登壇) 前向きな御答弁ありがとうございます。
 夏場に暑さ指数31を超えた際、運動自体は中止となりますが、例えば涼しい部屋で作戦会議を行うとか、メンタルトレーニングを行う、筋力トレーニングを行うなど、プランBを作っておくこともとても大切なことかと思います。中止か実施、ゼロか100かではなく、今この条件で可能なことは何か、これを顧問の先生だけでなく、子供たちも主体的に考えてみんなで決定していくこと、これは大変教育的であり、子供たちの自主性、主体性、そしてチームワークを育み、先生との信頼関係も強固なものになる、まさに一石三、四、五鳥だと思います。その際にはやはり正しい知識と意識が必要になってきます。全国的に熱中症での救急要請が爆増し、パンク状態なところが増えているそうです。新居浜市では、幸い学校関係の方々や救急隊員の方々の日々の御努力や医療関係との連携がうまくいっているため、パンクには至っていないそうですが、この先救える命が救われなかったというような悔やみ切れない出来事が起きてしまわないように、来年の夏、熱中症ゼロに向けて、新居浜市全体で取り組んでいければと切に願っております。
 続いて、ごみの不法投棄について、まず対策と現状についてお尋ねいたします。
 様々なボランティア団体や公民館の活動などのごみ拾いに、私自身子供と一緒に参加したり、日頃から自発的にごみ拾いをされている方からお話をお聞きしたりしたのですが、驚いたことがたくさんあります。
 ある公園のごみ拾いをしたのですが、とってもきれいでした。ごみ拾いは必要ないんじゃないかな、新居浜も捨てたもんじゃないなと感じていたところ、一歩人目につかない雑木林エリアに足を踏み入れた瞬間、目を疑いました。投げ捨てられたキャンプ用品や炊飯器、オーブントースターに自転車など、明らかに確信犯的に不法投棄された大型ごみがごろごろ転がっていました。さらに、賞味期限が平成1桁台、たしか平成5年だったかなと思います、が記載されているウインナーの袋やビールの空き缶、一体いつから放置されているんだろうと唖然としました。ほかにも側道沿いやちょっと木が生い茂っているところなど、人目につきにくいところにはたくさんのごみが投棄されていました。
 そこで、お伺いいたします。
 大型ごみの処分が有料となりましたが、有料化後の不法投棄の現状と今後の在り方をお聞かせください。
 また、監視カメラで不法投棄を監視されていますが、カメラはどこに何台設置されていますか。
 そのカメラでの映像はどこで誰がどのように監視されていますか。
 そのカメラの映像から不法投棄している人が特定されたり罰金が支払われたりなどの実績はどの程度ありますか。
 カメラや罰金等による抑止力は、どの程度あるとお考えでしょうか。
 そして、ごみパトロール車が2台体制でパトロールを行ってくださっているそうですが、パトロール車にかかる費用とその成果についてもお聞かせください。お願いいたします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。松木市民環境部環境エネルギー局長。
○市民環境部環境エネルギー局長(松木伸)(登壇) ごみの不法投棄についてお答えいたします。
 対策と現状についてでございます。
 まず、有料化後の不法投棄の現状と今後の在り方につきましては、令和4年10月の有料化後、不法投棄状況はほぼ変化はないと感じております。
 市ごみパトロール車による対応件数も大きな変化はありません。
 今後も不法投棄パトロール、監視カメラ、不法投棄防止看板の設置、自治会、環境美化推進員との連携、公共施設の管理者や警察との連携等により、不法投棄対策を継続してまいりたいと考えております。
 次に、監視カメラの設置場所と台数、映像の確認につきましては、山間部や海岸沿いなど、過去において悪質な不法投棄の多い箇所10か所に設置しており、1か月に一度、職員が映像データの確認を行っております。
 次に、監視カメラ映像による対応実績につきましては、これまでに不法投棄者を特定し、施設管理者を通じて警察が対応した事例は2件ございますが、検挙に至ったか否か、捜査結果については承知しておりません。
 次に、監視カメラや罰金等の効果につきましては、市民意識の変化、投棄されにくい施設への改修などの効果もあり、設置場所の悪質な不法投棄は激減しており、市全体でもパトロール車対応はこの10年で8割以上減少しており、効果は大きいと考えております。
 次に、パトロール車にかかる費用とその成果につきましては、パトロール職員4人の人件費及びごみパトロール車2台の維持管理経費が年間約1,200万円となっております。
 ごみパトロール車は、不法投棄パトロールのほか、ごみステーションに取り残されたルールが守られてないごみの収集、ボランティア清掃ごみの回収、動物の死体回収を行っており、地域の生活環境の維持に欠かせない役割を担っていると考えております。
○議長(大條雅久) 野田明里議員。
○4番(野田明里)(登壇) 御答弁ありがとうございます。
 次に、不法投棄させない仕組みづくりについてお伺いいたします。
 長年ごみ拾いの活動をされている方たちから、まちなかのごみ箱の数が減っており、それが小さなごみのポイ捨てにつながっているのではとの声を聞きました。確かに、まちなかのごみ箱は年々減っているように思います。不法投棄やごみのポイ捨てをさせないためには、ごみ箱は必要だと思いますが、これは何か意図があってのことなのでしょうか。
 また、その方たちからも少しずつですがごみは減っているように感じているが、人目につかないところには変わらずたくさんのごみが捨てられており、不法投棄されやすいスポットがあるとも伺いました。
 不法投棄されやすい場所の把握や現地調査等は行われていますか。また、それはどの程度の頻度で行われていますか。
 また、ある休日、公園に子供と遊びに行った際、1人の女性が目に留まりました。その方はごみ袋とトングを持ってお一人で公園内のごみを拾いながらうろうろされていたので声をかけてみました。いつも車にごみ拾いセットを乗せていて、時間ができたら不法投棄されやすい場所や公園などのごみを日常的に拾ってくださっているそうです。本当にありがたく頭の上がらないことをしてくださっているのですが、何とお一人でごみを拾っていると変な目で見られたり、中身の不明な液体、恐らく尿だそうです、が入ったペットボトルを拾ったりと、嫌な思いや危険な思いをすることが少なくないそうです。また、人の力だけでは拾い切れない大きなごみや危険なごみも多く、手がつけられないことも多いそうです。日頃から足で歩き、不法投棄と向き合ってくださっているボランティア団体の方に、パトロール車で回れない細かなところの見回りを行っていただき、その活動をもっと安全に気持ちよく行っていただけるようなサポートを行えないでしょうか。
 また、パトロール車でのパトロールも、日頃からごみの収集を行ってくださっている民間のごみ収集会社のような方に委託し、大型で危険な不法投棄ごみの撤去を行っていただけないものでしょうか。
 そして、ボランティア団体の方と民間の業者の方に連携していただき、不法投棄をそもそもさせない見回り体制を構築することはできないのでしょうか、お答えください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。松木市民環境部環境エネルギー局長。
○市民環境部環境エネルギー局長(松木伸)(登壇) 不法投棄させない仕組みづくりについてお答えいたします。
 まず、まちなかのごみ箱が減っていることにつきましては、家庭ごみが持ち込まれてごみがあふれるなどの問題により、全国的に公園等のごみ箱の撤去が進んだ時期があり、本市においても、同様の背景から、撤去が進んだ結果と考えております。
 次に、不法投棄されやすい場所の把握や現地調査等につきましては、過去に悪質な不法投棄があった場所や山間部、海岸沿いの不法投棄の多い場所を中心に、箇所ごとに週に1回程度、ほぼ毎日パトロールを行っております。
 次に、不法投棄と向き合っているボランティア団体の方々へのサポートにつきましては、きれいなまち新居浜をみんなでつくる条例、通称まち美化条例に基づき、環境美化の啓発、指導、市への情報提供、提案などを担っていただく環境美化推進員制度を設け、活動時に身につける身分証明書、腕章などを配布し、委嘱しているほか、公園や河川などの美化活動に対し、公共施設愛護事業、アダプトプログラム制度を設けており、清掃道具の支給や貸与、保険対応などのサポートをさせていただいております。
 また、大きなごみや危険なごみにかかわらず、清掃で回収していただいたごみは、公共施設管理者と連携し、可能な限り回収しております。
 次に、民間のごみ収集会社への委託につきましては、現在も急傾斜地に落とされた大型ごみなど回収が困難な不法投棄ごみは民間事業者に委託し、専用機材を使用して回収しており、今後も必要に応じ、民間事業者と連携してまいります。
 次に、ボランティア団体と民間事業者の連携による見回り体制の構築につきましては、環境美化推進員の皆さんによる日頃の活動のほか、新居浜市環境美化推進協議会によるまち美化キャンペーンや市民一斉清掃、廃棄物処理事業者で構成するえひめ産業資源循環協会との合同不法投棄パトロール、様々なボランティア清掃活動への支援や意見交換を積極的に行い、環境美化意識の向上に努め、不法投棄をさせない体制の構築に取り組んでまいります。
○議長(大條雅久) この際、暫時休憩いたします。
  午前10時29分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前10時38分再開
○議長(大條雅久) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 野田明里議員。
○4番(野田明里)(登壇) 3点質問させてください。
 まず1つ、海岸などをパトロールされているとのことだったのですが、そのパトロールはどのようにされていますか。パトロール車、車でされているのかどうか教えてください。
 2つ目、推進員制度ですが、どんな人が何人ほど、今現在推進員として活動してくださっていますか。
 また、どのようにして推進員になることができるのか教えてください。
 3つ目、ごみのポイ捨てを防ぐためには、やはりごみ箱が必要なのではと思います。まずはポイ捨てされやすいスポットから試験的にごみ箱を置いてみるのはいかがでしょうか。3点お願いいたします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。松木市民環境部環境エネルギー局長。
○市民環境部環境エネルギー局長(松木伸)(登壇) 野田議員さんの御質問にお答えいたします。
 1つは、パトロールの方法についてだったかと思います。2点目は、推進員の人数であるとか推進員になる方法、それから3点目は、ごみ箱の試験をしてはどうでしょうかということだったかと思います。
 まず、1点目、パトロール車につきましては、これはほかの日常の業務との兼ね合いがありますので、必ず同じ方法でするわけではないんですけれども、基本的に、パトロールする悪質な不法投棄箇所をあらかじめ決めておいて、そこに車で行って、必要に応じて降りて確認するというような方法を取っております。
 2点目の推進員ですけれども、今現在、推進員さんがたしか62名だったかと思います。
 方法としましては、各自治会から推薦をいただく方法と公募による方法がございます。現在62名中、2名が公募委員さんだったかというふうに記憶しております。
 それから、3点目、ごみ箱が必要ではないかということで試験的に置かれてはどうかということなんですけども、これは過去においても同じようなことがされてまして、やはりごみ箱がないほうがまち美化に対してはいいというような結論が、これは全国的にもそういうふうに考えられているのが実情だと思います。ただ、それぞれのごみ箱の設置といいますのは、公共施設の管理者の考え方で設置するかどうかというふうに定めていくべきだと思いますけれども、今までのいろんな試行錯誤の結果、ごみ箱はないほうがよいというような結論になっているというふうに考えております。
○議長(大條雅久) 野田明里議員。
○4番(野田明里)(登壇) もうあと一点だけ。
 推進員なのですが、例えばボランティアで今ごみ拾いをしてくださっているような方たちが、私はもっと新居浜をきれいにしたいわ、もっと活動したいわということで推進員になりたいわと、もし申し出てくだされば、推進員になっていただくことはできるのでしょうか、教えてください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。松木市民環境部環境エネルギー局長。
○市民環境部環境エネルギー局長(松木伸)(登壇) 野田議員さんの御質問にお答えします。
 推進員に希望したらなれるかということだったと思います。
 環境美化推進員の要件というのがございまして、それは地域環境の美化について熱意と見識を有する20歳以上の市民のうち、公募により選出された者ということと、あと校区連合自治会長から推薦された者というような要件がございます。この要件に合致すれば、推進員になることは可能です。応募の時期とかというのは、随時しているわけではないんですけども、その時期に、その要件に合致すればなることは可能でございます。
○議長(大條雅久) 野田明里議員。
○4番(野田明里)(登壇) カメラや罰金のような大きな対策も必要ですが、まずは一人一人が自分さえよければ、ちょっとぐらいという気持ちは駄目だという意識を持ち、ごみはごみ箱に当たり前に捨てることが本当に必要だと感じます。一緒にごみ拾いの活動に参加した小学3年生の息子は、衝撃的な光景を目の当たりにして、それ以来ごみの分別やリサイクル、ごみを減らすことに興味を持ち、主体的に行動するようになりました。幼い頃からの意識づけは、本当に大切だなと感じます。子供に向けた取組ももっと増やしていただきたいと思いますし、自分たちの住む町は自分たちできれいにする、整える、そのような啓発活動をどうかよろしくお願いいたします。
 では次に、独身男女の出会いの場の創出について質問いたします。
 2020年度に策定された第六次新居浜市長期総合計画には、基本計画7-1-2、出会い・結婚支援の推進とあります。この計画にのっとり、新居浜市には独身男女の出会いや結婚を応援する事業がありますが、それらの取組の現状や成果、課題等を教えてください。
 また、本市独自の取組がありましたらそちらも教えてください。
 ところで、皆さん、Pairsは御存じでしょうか。マッチングアプリなのですが、大手マッチングアプリの中でも知名度、お勧め度の高いアプリなので、名前を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
 先日、人口減少対策特別委員会の視察で伺った三重県桑名市では、このPairsを運営する株式会社エウレカと連携協定を結び、交際、結婚を望む男女の出会いの機会を創出し、市民一人一人が幸せを実感できるウエルビーイングなまちづくりを推進されています。
 先週、東京都が独自のマッチングアプリを2024年度に提供開始するとのニュースが某朝のニュース番組でも取り上げられておりました。耳にされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 国の調査によると、減少傾向にあるものの、いずれ結婚するつもりと考える18歳から34歳の未婚者が約8割いるそうです。そして、職場や友人を介した結婚が減り、SNSやマッチングアプリといったインターネットサービスを利用して知り合った夫婦が増加し、最近の結婚の1割を占めているそうです。
 また、桑名市独自のアンケートでは、行政が行っている出会いのサービスについて、約96%の人が名前や支援内容を知らず、実際に利用している人は約1%、今後利用の意向がある人は約47%だそうです。
 その一方で、マッチングアプリや婚活サイトについては、約82%の人がサービスを知っており、実際に利用している人は約18%、今後利用意向のある人は約57%と、マッチングアプリの認知度の高さや信頼度、利用のしやすさ等がうかがえる調査結果が出たそうです。
 交際や結婚を希望する若者に対して、その希望が実現できるように応援したい桑名市と少子化、未婚化の解消という社会課題解決に向けた役割を果たしていきたいエウレカが、お互いの強みを生かし、補い合いながら、若い人たちのニーズや感性に寄り添った支援を行っていることが非常に面白いと感じました。
 そうはいっても、まだまだマッチングアプリ自体に対する安全面での不安や、恋愛や結婚に対する不安、ネガティブなイメージ等もあります。桑名市では、ペアーズコンシェルジュと呼ばれる人の恋活・婚活オンラインセミナーを開催し、マッチングアプリと出会い系アプリとの違いやこのような活動を楽しく充実したものにするための上手な使い方のコツを配信し、マッチングアプリに対する不安や利用への抵抗を払拭する取組や、さらにもう一歩踏み込んで、同じくペアーズコンシェルジュが個別に対面にて恋愛相談や自分に合った相手の選び方や恋愛の進め方をレクチャーしてくれるイベントも行ったそうです。成婚率や出産をゴールにはせず、とにかく若い人たちに寄り添い、出会い自体の機会や出会い方の選択肢をつくること、そしてそこに案内することが市としての役割だという旨の説明を受けました。若い人たちの感覚ややり方にとことん合わせた支援が面白く、すばらしい取組だと感じました。
 そこでまず、成婚率や出産ではなく、出会いの場の創出に視点を置いた桑名市の取組について、本市としての見解をお伺いいたします。
 また、桑名市では、独身証明書と呼ばれる証明書を利用して、さらに安心、安全にマッチングアプリを利用しての婚活を応援する仕組みもありました。
 東京都では、この独身証明書の提出を義務づけて先ほどのアプリの利用をしていくそうです。
 資料2を御覧ください。
 こちらが私の独身証明書です。子供が3人おりますが、ぴかぴかの独身です。市役所の窓口にて発行できると伺ったので取ってみました。市民課に行き、青色の申請用紙、戸籍証明等交付申請書ですね、こちらに記入しすぐにもらえました。若い人に寄り添いつつ、安心、安全が保証されるという仕組みは、本当に大切なことだと思います。
 今回の質問に当たり、新居浜市にも独自にアプリを作成し、若い人たちの出会いの場をつくったり、地域の活性化を目指す動きがあることも知りました。生まれたときからインターネットやSNS、スマートフォンが普及、定着している若い人たちと私たちには、それらインターネットやSNSとの付き合い方やその当たり前に大きな相違があるように思います。どちらが正しい、正しくないではなく、そうなのだと、こちらから若い人たちのやり方や感覚に合わせ歩み寄る、これが本当の支援の在り方なのではないかと思います。
 大手マッチングアプリやこのような御当地アプリを活用し、独身男女の出会いの場の創出に取り組まれてはいかがでしょうか、お考えをお聞かせください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 独身男女の出会いの場の創出についてお答えいたします。
 まず、出会い・結婚支援の推進の取組の現状や成果、課題についてでございます。
 本市では、愛媛県が平成27年にえひめ結婚支援センターなどに委託し開発したデジタル機器を活用した独自のマッチングシステムである愛結びを活用し、平成29年度から結婚を望む未婚の男女に出会いの機会を提供し、結婚を支援する縁結びサポート事業を行っております。
 本事業では、タブレットやスマホを使って、自身の好みの相手を探す愛結びマッチングシステム事業と独身者が参加する婚活イベントを定期的に開催し、出会いの機会を提供する出会い交流イベント事業を実施しており、令和4年度におきましては、76組がマッチング、6組が成婚、今年度は、11月末現在で49組がマッチング、7組が成婚する成果を上げることができました。
 課題といたしましては、マッチングシステムを利用するためには、愛結びへの会員登録が必要となりますが、本市の登録者は122人で、登録者が伸び悩んでおり、本事業のさらなる周知と会員の増員が必要と考えております。
 本市の独自の取組といたしましては、出会い交流イベント事業で旧別子登山や乗馬クラブでの乗馬体験など、本市の特性等を生かした魅力あるイベントを開催することで、他市町との差別化を図っております。
 次に、桑名市の取組についてでございます。
 桑名市の取組は、大手運営会社と連携し、成婚率や出産といった成果について重きを置くのではなく、参加される方のニーズに合った出会いの場を数多く創出することを主眼に取り組まれており、また行政が後押しすることで、より参加しやすい環境が形成され、最終的には成果にもつながるといった好循環が形成されているのではないかと感じております。
 次に、大手マッチングアプリや御当地アプリを活用した独身男女の出会いの場創出の取組についてでございます。
 本市が活用している愛結びは、愛媛県が他県などに先駆けて開発したものであり、利用者の活動履歴等をビッグデータとしてシステムに蓄積し、利用者の好みの条件に合致しなかった相手の中からもマッチングする可能性がある相手を抽出するレコメンド機能を有しており、これによりマッチングする確率が格段に上がったことで、現在、四国の他の3県を含む20の県と1つの市で活用されており、大手マッチングアプリにも劣らないものであると考えております。
 しかしながら、会員登録が伸び悩むなどの課題点もございますことから、先進地の事例や御当地アプリの開発成果などについても調査研究し、常に時代のニーズに合っているのかどうかの視点を持ち、出会いの場の創出の有効な取組となるよう推進してまいります。
○議長(大條雅久) 野田明里議員。
○4番(野田明里)(登壇) 桑名市独自のアンケートの結果でもあったように、やはり行政が行うサービスの強みというのは、安心、安全というところかと思います。そして、大手マッチングアプリのようなところの強みというのは、その認知度とあとは登録のしやすさかと思います。新居浜は、四国4県のどの県庁所在地からも高速道路を使って1時間半で行き来できるのだそうです。お互いの強み、そしてそれを生かし合いながら、ぜひこのようなアプリ等を活用し、またこれまで以上の支援を行い、新居浜が四国の独身男女の出会いの聖地となるような取組を楽しみにしております。ありがとうございました。
 では、最後の質問、高校生によるラウンドワン誘致についてです。
 先日、ニュースになりました新居浜南高校の生徒の取組は御存じでしょうか。ラウンドワン誘致に向けて、来てくれん!?ラウンドワン誘致委員会を南高生の有志が設立したというものです。
 設立までの経緯を少し説明させていただくと、南高校ではライフスタディ2という独自の授業の中で、どうすれば若い人たちがもっと政治や選挙に興味関心を持つのか、投票率を上げるためにはどうすればいいのかといった主権者教育として様々な試みを行ってこられたそうです。その一環として、新居浜みらい会議高校生政策アイデアコンテストにも応募され、優秀賞を受賞されています。
 このような様々な取組や自分たちや周りの大人たちとブレストやブラッシュアップを行いながら、高校生の視点で新居浜市の発展を考え、行動してみることが結果的に政治に興味関心を持つことにつながるのではという仮説を立てたそうです。こんなものがあればいいな、あんなことができればいいなと希望を口に出すだけであったり、アイデアを出してそれで終わりではなく、自分たちの望むものを形にするために自ら考えて動いてみようと決めたそうです。
 そこで、彼らは全校生徒にアンケートを行いました。内容も工夫し、みんなが答えやすいもの、答えたくなるものをと、あるとうれしい新居浜市のデートスポットは、などの設問を考えたそうです。アンケートの結果、断トツでラウンドワンが欲しいとの声が上がったそうです。実は私たちみらい新居浜でも、若い人たちに向けての座談会を何度か行ったのですが、そのときにも必ずラウンドワンというフレーズは出てきていました。ただ、私たち大人は無理だろうなと諦めるだけなのですが、彼ら南高の誘致委員会のメンバーは諦めませんでした。誘致に向け、自分たちでできることをやるだけやってみようとなり、誘致委員会を立ち上げ、先生を説得し、校長室に突撃、直談判し、その熱い思いの丈を校長先生が受け止めてくださり、そして我々大人を巻き込み、さらにあの記者会見へとつながりました。もうここまでで十分ドラマです。私が自分の高校時代を思い出したときに、ここまで自ら考えて動くことができたかなと思うと、足元にも及びません。さらに、この先、誘致に向けたイベントの開催やインターネット等を使った取組等を考えているそうです。
 このような高校生の姿、取組をどう思われますか。彼らより少し長く生きる大人として、そして行政として、何か関われることはないでしょうか。どうか温かなお答えをお願いします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 高校生によるラウンドワン誘致についてお答えをいたします。
 まず、今回のような高校生の姿、取組についてでございます。
 私も高校生をはじめとする若者世代において、ラウンドワンなどの娯楽施設、レジャー施設を本市へ誘致してほしいという声が多いということは、新居浜みらい会議等を通じて承知をいたしております。
 また、平成27年度に策定した第1期新居浜市総合戦略においても、居住地としての魅力を高め、定住人口を維持拡大するための具体的な事業の一つとして、余暇を充実させる若者向け娯楽施設・レジャー施設の誘致を掲げ、取り組んできた時期もございましたが、当時のラウンドワンへの照会では、出店に当たって人口規模等の条件もあり、誘致実現には至らなかった経緯がございます。
 今回の誘致委員会の立ち上げにつきましては、先日のマスコミ報道も拝見いたしましたが、新居浜南高等学校の有志学生の発案とお聞きし、高校生の行動力、情報発信力に感心するとともに、将来新居浜市を担う若者として非常にたくましく感じております。
 次に、行政として何か関われることはないのかについてでございます。
 地元高校生の今回の行動は、本市への定住に向けた若者の率直な意見と捉えており、今後誘致委員会の皆さんの計画内容や行政に対する要望を聞き取った上で、行政としてできる限りのサポート、アドバイスをしてまいりたいと考えております。
 また、平成29年度から実施しております新居浜みらい会議では、本市の未来を担う若い世代の提案を政策に反映させる施策を展開しておりますことから、今回の誘致の取組に限らず、今後においても、地域課題の解決に意欲を持つ高校生等の提案を伺える機会を積極的に創出してまいりたいと考えております。
○議長(大條雅久) 再質問はありませんか。野田明里議員。
○4番(野田明里)(登壇) この先、彼らが誘致活動を行っていく上で、企業誘致を行うコツ等がありましたら、ぜひ誘致委員会メンバーの高校生へのアドバイスをお願いいたします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 野田議員さんの再質問にお答えをいたします。
 企業誘致を行う上でのアドバイス等についてでございますが、今回のような企業誘致においては、まずは誘致対象企業のニーズや出店計画、条件の把握に努めることが重要でないかと考えております。そうした点においても、分析や検討をする必要があるのではないかと考えておりますので、参考にしていただければと、こんなふうに思います。
○議長(大條雅久) 再質問はありませんか。野田明里議員。
○4番(野田明里)(登壇) 心強いアドバイスありがとうございます。
 ここでサプライズな発表がありまして、実は早速ラウンドワン側から御連絡がありまして、前向きに検討していきたい、この先話を詰めていきたいので、ぜひ打合せをしていきたいとのことでした。そのような動きがありまして、本当に子供たちの持つ力といいますか、前向きに諦めずに取り組むことが世の中や大人を動かす本当に大きな力になるんだと私自身本当に勉強させていただきました。先ほど市長からいただいたアドバイスを基に、さらに分析、把握を行い、実現に向けてさらに動いていくようにバックアップできればと思っております。
 そして、彼らのこのような取組は、元をたどれば主権者教育からスタートしました。自分たちが主体的かつ能動的に行動し、声を上げることで、結果にかかわらず、行政、つまり大人を動かしたということが、彼らが政治や選挙に興味を持つことにつながるのであれば、これはまさに主権者教育と言えるのではないでしょうか。今回の彼らの勇気ある行動に恥じぬよう、そしてこれからも興味を持ち続けてもらえるよう、私たち大人もいま一度、一人一人が主権者教育について考え、新居浜市全体として本気で取り組んでいただきたいと要望し、私の質問は終わります。ありがとうございました。
○議長(大條雅久) 小野辰夫議員。
○17番(小野辰夫)(登壇) 自民クラブの小野辰夫でございます。
 先日、OECD81か国が加盟の学習到達度2022年調査で、調査は高校1年生対象、デジタル化で読解力が低下するのではと議会でしばしば質問しましたが、心配をよそに読解力が3位、数学的応用力が5位、科学的応用力が2位の世界トップレベルの結果を見たとき、国民の一人として大変うれしく感じました。南高校生の皆さん、高校生の皆さんに感謝を申し上げたいと思います。
 それでは、通告に従いまして質問をさせていただきます。
 高齢者福祉について。
 介護サービスの信頼性。
 介護職のイメージや介護従事者の全体に関わる問題として新聞報道にもなりましたグループホームでの虐待の問題について質問させていただきます。
 この件に対しましては、改善勧告を出しているということで、行政として適切に対応していただいているものと思いますが、10月28日の朝の報道、新聞を見て驚かれた方も多かったと思います。また、その後の被害者側の記者会見の報道もありました。報道内容について改めて説明いたしませんが、報道に接して、幾つかの気になる点がありましたので、お伺いいたします。
 まず、虐待について、市は基本姿勢を持っているのか、また虐待が生じる原因や背景としてはどのようなものが考えられるか。
 次に、グループホームへの指導、監督は、市が行うものなのか、県に権限があるのか。
 そして、今回の件では、市から積極的な発表はなかったと思いますが、どういうことで市の発表がなかったのか。
 また、市は告発しないということですが、理事者の見解をお伺いいたします。
 私の住んでいる地域、御近所さんの状況を見ますと、この10年、5年と高齢化が急速に進んでいることが実感されます。新居浜市全体ではもちろん同じ状況ですし、恐らく全国的にも同様だろうことは御存じのとおりです。ちょうど私のすぐ後の年代が、いわゆる団塊の世代でありますが、2025年問題と言われたのが、この団塊の世代が後期高齢者となり、高齢者が国民の30%を超え、様々な社会問題が顕在化してくるという問題でした。その2025年問題も目前となり、今ではその次の段階が、高齢者、後期高齢者がピークを迎えるとされる2040年問題が大きなテーマとなっております。高齢者の増加に伴い、独居高齢者も増えております。今、少子高齢化の問題に対しましては、国におきまして大きく少子化対策にシフトされてきておりますが、急激に進む高齢化の状況を目の当たりにしますと、やはり高齢化対策については、つまり介護保険サービスの提供の体制について、しっかりと盤石の態勢を敷き、その上で少子化問題に取り組んでいくべきだろうと思います。
 厚生労働省は、2021年7月に、自治体が第8期の介護保険事業計画に盛り込んだサービス提供の見込み量を基に、2023年度には約233万人、2025年には約243万人、2040年度には約280万人の介護職員が必要になり、2019年度と比較して69万人不足するとの推計を発表いたしました。
 本市におきましても、第8期の計画で、令和2年9月末現在の65歳以上の人口は3万7,994人、高齢化率は32.2%と超高齢化社会となっていることが記されております。今後の推計では、高齢化率も上昇し続け、令和7年では32.7%、さらに令和22年では35.3%となると見込んでおります。
 一方で、介護職は、高齢福祉を推進するために欠かせない存在であり、非常に重要な役割を担っているにもかかわらず、仕事に見合った賃金が支払われていません。賃金の原資となる介護報酬は、国において定められており、新居浜市の問題だけではないということは承知しておりますが、賃金が低いことが介護職員の不足が解消されない要因の一つであると考えます。現在の人員不足が続けば、必要なサービスが提供できなくなる可能性があります。介護職の確保は、第9期の介護保険計画策定に当たり、国から何らかの指針のようなものは出ているのではないかと思いますし、また報道では、国の報酬改定についてはいろいろ議論されているようです。国の指針や報酬改定の議論では、介護人材の確保に関しどのようなことが大切にされているのでしょうか。
 また、9期の介護保険計画策定に当たって、どのような考え方を持って策定されているのか、今年度、第9期介護保険計画策定の年ということで、現在その作業中だと思いますが、考えられる範囲でお答えください。
○議長(大條雅久) この際、暫時休憩いたします。
  午前11時13分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前11時22分再開
○議長(大條雅久) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 小野辰夫議員さんの御質問にお答えをいたします。
 高齢者の福祉についてでございます。
 介護従事者の確保についてお答えをいたします。
 国の指針等における介護人材確保の考え方につきましては、厚生労働省の社会保障審議会での議論から大きく4点が挙げられます。
 1点目として、全産業と比べて低い状況にある賃金水準の引上げとこれを保証する報酬改定、2点目に、介護職の魅力発信等による人材の確保、3点目として、働きやすい職場づくりや環境改善、そして4点目が、安定して働き続けられる安定性の確保でございます。
 この3点目の環境改善に関しましては、令和4年12月に国から出されております介護職員の働く環境改善に向けた政策パッケージにおいて、介護ロボット、ICT機器の導入、テクノロジーの導入促進などの取組等により、その成果が従業員の賃金に還元していくとして、処遇改善につながるものとされております。
 次に、第9期介護保険計画策定に当たっての考え方についてでございます。
 第9期の介護保険計画につきましては、国から示された基本指針に基づき作成することとなっておりますが、人員の確保につきましては、本市においても早急に取り組むべき課題でありますので、基本指針に示されている計画化が任意の項目のうち、各事業所で実施可能なものを検証し、計画に盛り込む予定といたしております。
 また、計画策定作業において、事業所アンケートを実施しており、できるだけ現場の意見が反映されるものにしたいと考えております。
 報酬改定につきましては、事業所に対し、制度の趣旨を周知し、処遇改善が多くの事業所で確実に実施されるよう働きかけてまいります。
○議長(大條雅久) 古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 介護施設での虐待への対応についてお答えいたします。
 虐待についての市の基本姿勢につきましては、虐待はどのような状況や理由であれ、個人の尊厳を害する行為として容認できないものと考えており、御家庭におけるものはもちろん、特に福祉施設において行われる虐待に対しては、決してあってはならないものとして厳正に対処していくことを基本姿勢といたしております。
 虐待が生じる原因といたしましては、虐待に対する理解不足や事業所における研修不足、福祉における利用者の立場に立ったサービス提供という基本姿勢の欠如が考えられます。また、事業所のコンプライアンスが弱く、そのため従業員に正しい業務姿勢や適切なモラルが培われていない場合や内部通報を秘匿、擁護し適切に対応するガバナンスが欠けているような場合も事態を悪化させる原因と言えます。
 グループホームへの指導・監督権限の所在につきましては、特別養護老人ホームや介護老人保健施設等の大規模施設や広域型の介護施設は、県が指導、監督をすることとなっており、グループホームなどの地域密着型の介護施設は、市がこれを行う立場でございます。
 今回の件で、市からの発表がなかったことについてでございますが、虐待に関する行政の調査や監査は、虐待の事実の把握と是正、改善を目的に行うものであり、改善命令となる場合は発表を行うこととなっております。確証の得られた状況において、改善勧告にとどまった場合は、通常報道発表は行わないものとされており、基準に従って公表とならなかったものでございます。
 市は告発をしないということにつきましては、その判断は、行政として事実確認できたものについて基準に基づき行うものであり、不適切と思われる個々の行為について記録内容や施設への聞き取り等において施設側に何らかの理由があったり、故意によるものという確証が得られなかった場合には、通常告発という結論までには至らず、今回の事案につきましてもそのような判断となったものでございます。
○議長(大條雅久) 小野辰夫議員。
○17番(小野辰夫)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
 虐待問題につきましては、グループホームについて、市が指導、監督を行う立場にあるということですので、このようなことが今後起こらないように、適切な対応をお願いいたします。
 今後の報酬について質問いたします。
 現在審議されている報酬改定。
 近年介護職の処遇改善として、介護報酬の改定が何度かされていたかと思います。これまでの改定は効果があったのか、課題はなかったのか、御所見をお伺いさせていただきます。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 小野辰夫議員さんの御質問にお答えをいたします。
 これまでの介護報酬の改定の効果があったのか、またその課題はなかったのかというふうな御質問でなかったかと思います。
 介護職の処遇改善としての報酬改定は、平成24年度の介護報酬加算の創設以来、7回行われておりますので、やはり一定の改善効果があったのではないかと考えております。
 また、改定に至る議論の内容や審議過程が報道されることも、国が介護職の状況の改善を考えていることのメッセージとなっており、現状や改善の必要性への国民の理解、改善に向けた条件整備という点でも効果があったのではないかと考えております。
 次に、課題はなかったのかとのことでございますが、介護報酬改定は、基本的には3年に一度行われる制度でありますから、制度としての社会情勢の反映が遅れることが挙げられております。
 また、必ずしも全ての事業所が改定の適用を申請したわけではなかったことや、報酬改定は基本的に介護職に対するものになるため、事務職の給与改善がなかったこととかあるいは法人の持ち出しで調整されたという事例も聞き及んでおります。
 さらに、介護職は、他業種との格差が大きく、改定額だけでは抜本的な改善には至っていないこと、改定の年でも、他の業種の後追いで改定されるため、時期が遅れることも課題と認識をいたしております。
○議長(大條雅久) 小野辰夫議員。
○17番(小野辰夫)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
 御答弁で、加算の適用に積極的でなかった事業所について課題が挙げられておりましたが、そのようなことでは、介護職の確保が難しい、成り手が減ってしまうという気がいたします。新居浜市の問題だけではなく、全国的にそのような状況であれば、やはり将来に向けた処遇改善は大きく変わる必要があると思います。今後の処遇改善の方向性として、どのようになっていくとお考えでしょうか。
 また、市としても、具体的に改善に向けた取組を行う必要があると思いますが、どのような姿勢で取り組んでいくか、お答えください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 小野辰夫議員さんの御質問にお答えをいたします。
 今後の処遇改善の方向性、そしてまた、市としてどのような姿勢で改善に取り組むのかというふうな御質問でなかったかと思います。
 今後の処遇改善の方向性についてでございますが、先ほど答弁で説明いたしましたが、各種の課題につきまして、厚生労働省の審議会で議論されており、処遇改善、人材確保、環境改善、安定性の確保、ロボット、ICT機器等の先端技術の活用など、より具体的に実効性のある改善が今後求められます。これらの取組の成果が、今後介護職員の持続的な待遇改善に反映されていくと考えております。
 次に、市としての改善に取り組む姿勢についてでございますが、先ほど答弁いたしましたとおり、本市においても介護職の処遇改善と人材の確保、育成は喫緊の課題でございますので、改善に結びつく制度が、実際に各事業所で活用されますよう、各法人への聞き取りを行い、また人材の確保や掘り起こしについては、施設や各職域団体との意見交換を行い、協力してPRを進めていきたいと考えております。
 いずれにいたしましても、生活するに十分な処遇であり、やりがいを感じる環境であることが、介護職の人材確保において非常に大切でありますので、市といたしましても、その実現に向け取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(大條雅久) 小野辰夫議員。
○17番(小野辰夫)(登壇) 将来に向けて明るさを感じられる御答弁、ありがとうございました。
 高齢者が増え、介護職が多く必要とされる今の状況においては、介護職は本来花形の職業であってもおかしくないのではないかと思います。介護報酬の引上げ等については、一時的な定着につながりますが、中長期的には介護職を確保、定着率を考えた場合、介護職員の社会的評価を上げない限り、慢性的な人材不足は解消しないばかりか、介護現場での人材不足はさらに深刻化するおそれがあります。多くの介護職の人は、高齢者の人に役に立ちたいという思いで職を選び、一生懸命働いています。しかし、重労働で腰や膝を壊してしまい、残念ながら離職せざるを得ない人が多くいるのも事実です。現場の話を聞くと、仕事のやりがいや若い人たち、他職種からの参入を促す意味でも、給与水準を含め、介護職の社会的評価を上げる必要があると考えますので、ぜひそうした観点による市の取組をお願いしたいと思います。
 では、次に移ります。
 住居表示について。
 本市は、明治22年町村制の施行により、新居浜、金子、高津、垣生、神郷、多喜浜、大島、泉川、船木、角野、中萩、大生院の12か村となりました。新居浜村は明治41年に町制により新居浜町に、泉川村及び角野村は昭和14年に町制により泉川町及び角野町に、中萩村は昭和17年に町制により中萩町になっております。昭和12年11月3日に新居浜町、金子村、高津村の3か町村が合併し、人口3万2,254人の新居浜市制を施行。昭和28年5月3日に垣生村、神郷村、多喜浜村、大島村の4か村を、昭和30年3月31日に泉川町、船木村、中萩町、大生院村の4か町村を、昭和34年4月1日に角野町を新居浜市に合併、平成15年4月1日には、平成における愛媛県内合併第1号として別子山村を合併し、現在の市制になっております。
 住居表示制度は、土地の地番を使う住所の表し方では、訪問者が目的の建物を容易に探すことができない、郵便物の誤配を生じる、緊急車両が現場にたどり着きにくいといった不便を生じることがあるため、昭和37年に施行された住居表示に関する法律に基づき、町の名称や区域を新たに整備して場所を分かりやすくしようとする制度です。
 本市の住居表示は、昭和40年度を初年度として取り組み、昭和55年度の第10年度をもって一旦完了しております。その後、平成18年に旧大島校区を除く又野地区以東地域において、第11年度住居表示を実施しております。
 なお、泉川校区の川東地区、立川山、船木校区の七宝台については、昭和59年に地方自治法に基づく住居表示を行っております。
 第11年度住居表示実施から15年以上経過しておりますが、この間、新たな住居表示の取組は行われておりません。住居表示に関する法律第1条で、この法律は、合理的な住居表示の制度及びその実施について必要な措置を定め、もって公共の福祉の増進に資することを目的とするとあります。住居表示は、全市的な統一性、公平性、さらに市民の日常生活の利便性の向上の観点から、非常に大きな公益上の効果が期待されるもので、市として積極的に取り組むべきと考えますが、これまでの未実施地区からの実施の要望等はないのか、また今後どのような取組を進めようと考えておられるのか、御所見をお伺いしたいと思います。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 住居表示についてお答えいたします。
 本市の住居表示事業につきましては、昭和37年に施行された住居表示に関する法律及び地方自治法に基づき、第1年度から第11年度に分かれて住居表示、昭和59年度に住所表示、町名変更を行っております。
 住居表示事業の未実施地区は、萩生地区、大生院地区、船木地区がございます。
 平成16年、平成17年に未実施地区の自治会や校区連合自治会へ実施に向けた説明会を行ってきましたが、地元の同意が得られず、以降地元自治会や校区連合自治会から事業実施に向けた要望や働きかけはない状況が続いており、郵便局や住民の方からも不便が生じているという意見は特に寄せられておりません。
 このような中、住居表示事業の目的及び解決すべき行政課題であった郵便誤配や緊急車両の到着遅れ等は、第11年度の住居表示実施から15年以上経過した現在では、ナビシステムや地図アプリの急速な普及によって一部解消されておりますが、分かりやすい住所の表示により、市民の日常生活の利便性の向上が図られるという効果も期待できますので、地元の皆様の御理解、御協力をいただけるのであれば、今後の事業実施について検討してまいりたいと考えております。
○議長(大條雅久) 小野辰夫議員。
○17番(小野辰夫)(登壇) 時間がありません。次に行きます。
 全国大会や国際大会に出場する選手の支援について。
 全世界で猛威を振るった新型コロナウイルス禍については、感染症法上の位置づけが今年の5月8日から5類感染症に変更され、様々な経済活動が流行以前に戻りつつあり、スポーツの世界においても例外ではなく、様々なスポーツ活動が再開されてきております。
 本市においても、各種競技で全国大会出場といううれしい話をよく耳にすることになりました。練習を重ねて、地方大会を勝ち抜き、全国大会へ出場することは、選手の皆さんにとって大変貴重な経験になるとともに、本市のスポーツ活動において競技力向上にもつながります。
 しかしながら一方で、出場する選手には、経済的な負担が伴います。
 本市では、全国大会及び国際大会に出場する市民等に対し、奨励金を交付しており、令和4年度では全国大会出場者延べ612名、国際大会出場者4名に交付している実績があります。
 そこで、お伺いいたします。
 令和5年度では、一部支出基準が変わり、学生のみを対象とする支出になっておりますが、上半期9月末現在の交付者数の内訳を教えてください。
 また、全国大会に出場される方に当制度を活用してもらうためには、どのような周知を行っておりますか。
 また、今後交付する対象者や金額等を見直す考えはございませんでしょうか、お答えいただきたいと思います。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。藤田企画部文化スポーツ局長。
○企画部文化スポーツ局長(藤田和久)(登壇) 全国大会や国際大会に出場する選手への支援についてお答えいたします。
 まず、上半期交付者の内訳についてでございます。
 内訳といたしましては、37件の交付があり、支出額は190万円で、うち2件につきましては、国際大会出場となっております。
 また、種目につきましても、ウエートリフティングをはじめ、ソフトボール、ハンドボール、バレーボール、野球など、全部で16種目が全国大会出場を果たされており、国際大会につきましては、ビーチバレーボールでございます。
 次に、制度の周知方法と交付する対象者や金額の見直しについてでございます。
 制度の周知につきましては、毎年度初めに本市のスポーツ協会を通じて各競技団体に御案内するとともに、市内高等学校にも御案内いたしております。また、スポーツ振興課のホームページにも掲載し、周知を図っているところでございます。
 また、交付する対象者や金額につきましては、毎年見直しを行っており、今後におきましても、財政状況等を見極めながら検討してまいりたいと考えております。
○議長(大條雅久) 小野辰夫議員。
○17番(小野辰夫)(登壇) 小学生などの全国大会に出場する方の親御さんが、非常に募金集めで苦労しているようでございますので、ぜひまたよろしくお願いいたします。
 次へ参ります。
 東雲競技場について。
 東雲町の河川敷にある東雲競技場についてです。
 東雲競技場は、1993年に建築され、今年で30年がたち、今や新居浜市民をはじめ、ほか地方の方々や部活で、小学生、中学生、高校生、スポーツクラブ等の方々が利用するなど、老若男女を問わず、皆様に親しまれる公共の場となり、今やなくてはならない身近な競技場となっております。そして、陸上競技大会・駅伝大会会場としても使用されております。多くの方々に親しまれ、利用されておりますが、選手の方や観客の皆さんのベンチも少なく、屋根などがないため、夏の炎天下の中ではテントを立てて対処するなど、労力を要しての利用となり、急な雨天や雷などの設備がないため、部活中に高校生などはぬれたまま帰る準備をして苦労することも多くあると伺っております。夕方などの日没後の時間帯では、部活中の高校生や陸上クラブの小中学生が、備付けのライト照明がないため、簡易のライト照明を自分たちで取りつけ、暗い中練習するといった状況にあります。陸上クラブ関係者の方々からも、大会本部や記録つけなども毎回テントや椅子を出しての利用となるため、屋根があるとしやすいのにということで、また夕方からのクラブ練習では、いろんな方々が利用する中、競技場内が暗いので、クラブの子供たちがトラックを走っている方たちとぶつかりはしないかと常に注意をしているので、もっと多くの照明があれば安全に運動しやすいのにと、多くの方が希望しているところでございます。
 東雲競技場周辺には、新居浜東高等学校もあり、健康・スポーツコースもでき、今後ますます利用者も増えるのではないかと思われます。そして、今後全国大会に有名な選手を輩出できるかもしれない。そのためにも、最低限の環境整備が必要でないかと考えますし、また市民の健康増進のために必要と感じております。
 平成29年3月に企画部総合政策課策定の新居浜市総合運動公園構想では、東雲競技場の総合運動公園新設後も運用方針で使用できる間は使用となっておりますが、新設後も東雲競技場を多くの方が利用されると思います。
 そこで、本市の考えをお伺いしたいと思います。
 1、選手や観客のベンチの増設並びに夏の日差し、雨天時の雷よけの設置。
 2番、夜間も安全に練習できるような最低限度の照明の設置はできないかどうか、本市の考えをお聞きしたいと思います。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。藤田企画部文化スポーツ局長。
○企画部文化スポーツ局長(藤田和久)(登壇) 東雲競技場についてお答えいたします。
 まず、ベンチの増設、夏の日差し、雨、雷よけの設置についてでございます。
 ベンチの増設につきましては、競技場内の空きスペース等を活用した整備の検討をしてまいりますが、シェルターの設置は、多額の経費がかかることから、現時点では難しいと考えております。東雲競技場内に設置している男女別の更衣室は、一時的な避難場所や休憩所として利用していただけるようになっております。また、今年度組立て式パイプテントではなく、軽量で扱いやすいワンタッチ式テントを導入するなど、利用者の負担軽減にも努めております。
 次に、夜間も練習できるような最低限度の照明の設置についてでございます。
 部活動等の一部の利用は、19時30分までの延長利用を認めており、日没後の利用については、最低限の明るさが確保できるよう、LED投光器8台を備え付けております。
 常設の照明設備の設置は、多額の費用も想定されますことから、今後の日没後の利用状況を注視し、投光器の増設等を検討してまいります。
 東雲競技場につきましては、国領川の河川区域内にあり、工作物の新築等は、河川法に基づく厳しい制約を受けることになります。
 いずれにいたしましても、建設後30年が経過し、老朽化が著しいことから、優先順位をつけ、計画的な改修に努めてまいります。
○議長(大條雅久) この際、暫時休憩いたします。
  午前11時50分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 1時00分再開
○議長(大條雅久) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 小野辰夫議員。
○17番(小野辰夫)(登壇) 市の将来像について。
 最近の経済状況について。
 長引く30年の経済不況やデフレ、そしてコロナ禍による影響や輸入インフレによる物価上昇がありました。
 厚生労働省の調査によると、生活意識で苦しいと回答した世帯が半数を超え、子供たちにもその影響が及んでいると報告されております。
 また、中小企業が苦境に立たされることで、中間層世帯の生活にも悪い影響が影を落としております。このままの状況では、少子化が一層進むことはもちろんのこと、国として衰退が避けられないおそれさえ感じます。
 このような状況を打開するためには、これまで頼りにしていた個人の努力や民間の取組だけでは限界があります。今こそ行政が率先して取り組む必要があるんではないかと考えます。チーム新居浜という言わば大きな船に皆が共に乗っているという視点を持つことも大切です。個人主義や短期的な視点では、持続可能な社会は避けられません。市民全体の生活水準向上が、将来的な持続発展に寄与することを認識すべきでございます。
 新型コロナウイルス感染症が5類に移行され、初めての新年度予算の策定も始まります。このような社会情勢を踏まえた政策を、迅速かつ効果的に実行する必要があります。
 本市では、財政調整基金が約1億円となるなど、厳しい財政状況となっておりますが、国の施策や各種の助成制度の情報にアンテナを張り、これらの制度をより有効に活用するとともに、効率的な施策と新しい経済観念を取り入れ、本市の将来を担っていく若い世代によりよい社会を残せるよう取り組んでいただきたいと思います。
 まず1点目、長引くデフレや新型コロナウイルス感染症の影響により先行きが不透明な中、全国的な少子化に歯止めがかからず、本市においても喫緊の深刻な課題となっており、市長の施政方針でも、重要施策の一つとして、子ども・子育て支援の充実を挙げられております。国においても子育てについて検討されております。
 そこで、伺います。
 保育料と小中学校の物品購入費の完全無償化。
 四国一子育てしやすいまちの実現に向けた取組の観点から、市内の全保育園の保育料と、小学校から中学校卒業までの物品購入費の完全無償化ができないか、お伺いいたします。
 次に、学校における食育の生きた教材となる学校給食についてです。
 あわせてお伺いいたします。
 国においては検討されておりますが、給食費の完全無償化と地産地消。
 さきに行われました決算特別委員会の現地視察では、1日の調理能力が7,100食と四国では最大規模の食数を誇る新給食センターの施設の整備工事が着々と進んでいる状況を視察させていただきました。本市の子供たちの学校給食の拠点として、その運用がいよいよ来年度からスタートすることとなり、これまで以上に子供たちの健やかな成長と安全で安心な給食を持続的に供給されるものと期待しております。
 さて、来年度から、新給食センターを含め、センター方式で学校給食が賄われることになり、より効率的な体制の構築、経費の圧縮などが期待されますが、これを子育て世帯への支援として、保護者への負担軽減を図るため、学校給食費の完全無償化について考えはありませんか。
 また、地産地消の教育が教科書の中だけではなくて、さらに生産者にとっても、地域の子供たちが食べるということで仕事への責任と情熱が一層高まるとともに、貴重な収益となりますが、給食で使用する全ての食材、肉、魚、野菜、米などを、市内の生産者の手によるもので仕入れることができませんか。
 あわせて、現在使用してる食材のうち、どの程度地元産品なのか、また学校給食における今後の地産地消の推進についてどのように考えているのか、お伺いいたします。
 次に、市民の日常に欠かすことのできないライフラインの一つである上水道及び下水道の料金です。
 水道事業及び下水道事業は、人口減少や節水意識の高揚などによる使用水量の減少に伴う収入減少、また施設の老朽化に伴う更新が必要になる中、災害に備えた耐震化も必要になることから、昨年10月分から水道料金及び下水道使用料が改正されました。耐震化や管の更新は、やむを得ない部分もありますが、市民の努力による節水や日常生活の中でどうすることもできない人口減少が要因とされる値上げについては納得ができないという声を耳にすることがあります。
 料金改定後、水道事業と下水道事業は、赤字ではなく、適切に運用できているのか、また近い将来において、再度料金改定することなく運用できるのか、今後の見通しについてお伺いいたします。
 次に、地域の環境整備や安全、安心なまちづくりに影響を及ぼすおそれのある空き家の問題です。
 空き家の管理。
 昨年、国土交通省が発表した資料では、我が国の人口は、平成20年をピークに減少に転じ、世帯数においても、今年度以降は減少に転じる見込みと言われております。
 また、住宅ストック数約6,240万戸は、総世帯数5,400万世帯より多く、数量的には充足しております。
 あわせて、総務省が公表している住宅・土地統計調査では、空き家の総数は、この20年で約1.5倍に増加しており、年々拡大する傾向が進んでおります。
 このような増加の一途をたどる空き家のうち、適切な管理がされず、放置された周囲に悪影響を及ぼすおそれのある空き家、特定空家問題の解決は、喫緊の課題となっており、市内でも火災や防犯、衛生面等の環境上の問題などから対応に苦慮しているという声を聞いております。
 市内に存在する空き家は何件ぐらいあるのか、そのうち管理が適正に行われていない特定空家と判断される危険な状況のものは何件あるのか、また国において、所有者不明土地等の発生予防と利用の円滑化の両面から民事基本法を見直し、相続登記の申請義務化や相続土地国庫帰属制度の創設などを一部開始している。また、空家等対策の推進に関する特別措置法を一部改正し、管理不全空き家の区分を新設するほか、具体的な基準案を今月中に示し、問題の解決を図るとしている。これらの法改正等により、本市での空き家問題にどのような効果が期待できるのか、また既に施行された制度で対応した事例や相談事例があったのか、伺いたい。
 最後に、これらの法改正や指針について、市民に十分な周知がされていないと感じるが、今後どのように周知していくのか、お伺いしたいと思います。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。木俵教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(木俵浩毅)(登壇) 市の将来像についてお答えいたします。
 保育料と小中学校の物品購入費の完全無償化についてでございます。
 まず、小中学校の物品購入費の完全無償化についてお答えをいたします。
 本市におきましては、全ての児童生徒がひとしく義務教育を受けることができるよう、生活保護及びそれに準ずる世帯など、経済的な理由により学校生活で必要な費用の捻出が困難な保護者に対し、入学前のかばんや通学服等の購入に必要な入学準備金、学校生活時における文房具や楽器等の購入に必要な学用品費を支給しているところでございます。
 全ての児童生徒の物品購入費の完全無償化には、多額の財源が必要となりますことから、現在のところは考えてはおりません。
 次に、給食費の完全無償化と地産地消についてでございます。
 学校給食に係る経費のうち、食材の購入経費につきましては、保護者の皆様に御負担していただいておりますが、これを無償化するためには、多額の安定した財源が必要でございますことから、現時点では困難であると考えております。
 昨今の物価高騰による食材費の値上げ相当分につきましては、今年度国の地方創生臨時交付金等を活用して補助することで、保護者負担の増加を抑えるほか、就学援助や学校給食多子世帯支援事業などにより支援をしており、今後におきましても、国の動向を注視しながら、保護者負担の軽減に努めてまいります。
 次に、地産地消についてでございます。
 安全で安心な学校給食の実施はもとより、食育の観点からも、生産者の顔が見える地産地消の取組を推進しておりますが、全ての食材を市内での収穫量だけでは賄えず、地場産物の使用率は、令和5年6月の調査において14.91%となっております。
 そのような状況ではございますが、本年11月には地場産物を原料として使用したミンチカツ、NEW!浜カツという新たなメニューを開発するなど、地場産物の活用に努めているところであり、今後におきましても、地産地消の取組を推進してまいります。
○議長(大條雅久) 三谷建設部長。
○建設部長(三谷公昭)(登壇) 空き家の管理についてお答えいたします。
 まず、本市における老朽化した空き家の総数は、令和5年3月末時点で1,750件程度でございますが、周囲に悪影響を及ぼすおそれのある特定空家は、所有者の御理解により解体が進んでおり、現在ゼロ件でございます。
 次に、民事基本法制の改正による空き家問題への効果についてですが、民法、不動産登記法の一部改正、相続土地国庫帰属法の創設などにより、相続登記の申請義務化等が促進されるため、本市においても所有者不明の空き家の発生予防に大いに期待できるものと考えております。
 また、空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律により、勧告を受けた管理不全空き家の敷地は、固定資産税の住宅用地特例が解除されることから、所有者の空き家を放置することの問題が提起され、早期の適切な対応に向けた意識づけが高まる効果があると考えております。
 次に、既に施行された制度で対応した事例や相談事例についてですが、空き家の近隣住民から、越境した枝の切取りの相談や空き家等の所有者などから相続土地国庫帰属制度に関する相談事例がございました。
 また、相続登記の申請義務化については、法務局、司法書士会など、関係機関への問合せが増加していると伺っております。
 次に、これら法改正や指針についての市民への周知についてでございますが、相続登記の申請義務化につきましては、啓発チラシを今年度に引き続き、来年度の固定資産納税通知書への同封を予定しております。
 また、令和5年12月13日に施行された空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律につきましては、今後国、県の指針やガイドラインを参考に、市ホームページや公式SNSなどでの発信、公民館報、出前講座などで積極的に周知を図ってまいります。
○議長(大條雅久) 神野上下水道局長。
○上下水道局長(神野宏)(登壇) 上下水道料金についてお答えいたします。
 まず、料金改定後の水道事業と公共下水道事業は、適切に運用できているのかについてでございます。
 上下水道局では、老朽化した施設の更新や耐震化を進め、将来にわたって安全、安心なサービスを継続していくため、令和4年10月分から料金改定を実施いたしました。
 この改定によりまして、水道料金及び下水道使用料は増収となり、純利益を確保し、老朽化した水道施設や下水道施設の改築、更新や管路の耐震化を計画どおり実施するとともに、企業債残高を削減するなど、経営の健全化を図っております。
 次に、近い将来において、再度料金改定することなく運用できるのかについてでございます。
 人口減少や節水機器の普及により、給水収益の減少が続いていく中、次の世代に負担を先送りしないよう、経営の健全化を図りながら、老朽施設の更新や耐震化を計画的に実施していくためには、再度の料金改定は避けては通れないものと考えております。
 改定時期につきましては、4年に一度検証することとしておりますことから、令和7年度において経営状況や社会情勢の変化等を考慮して判断できるよう、上下水道事業運営審議会において議論を継続しているところです。
○議長(大條雅久) 沢田福祉部こども局長。
○福祉部こども局長(沢田友子)(登壇) 保育料の完全無償化についてお答えいたします。
 本市の保育料に関しましては、令和元年10月から国が実施した幼児教育・保育の無償化に伴い、保育所、幼稚園、認定こども園に通う3歳以上児の保育料は無償となっておりますが、給食費については実費負担となっております。
 また、ゼロから2歳児については、給食費を含む保育料を世帯の所得に応じて御負担いただいているところでございます。
 完全無償化を実施するためには、保育所、認定こども園、地域型保育事業所に通園するゼロから2歳児の保育料が約3億円、幼稚園通園児童を含む3歳以上児の給食費が約1億1,000万円必要であり、多額の財源を安定的に確保する必要があることから、市単独での保育料完全無償化は難しいものと考えております。
 現在、国においては、子育て支援について様々検討されておりますことから、今後の動向を注視してまいりたいと考えております。
○議長(大條雅久) 再質問はありませんか。小野辰夫議員。
○17番(小野辰夫)(登壇) 本日質問した内容は、全て市民生活に直結する先送りできない持ったなしの問題です。特に、子供と若い子育て世帯を支援し、新居浜市に住んでよかった、子育てしやすい町だと感じていただくことは、新居浜市の持続発展に必ず通じるものと考えております。厳しい財政状況であることは認識しておりますが、新居浜市の将来を担う世代を支援するため、必要かつ効果的な施策を実施いただきますようお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(大條雅久) 白川誉議員。
○12番(白川誉)(登壇) 自民クラブの白川誉です。
 一般質問最終日の最後となります。最後に白川なんてもうおなかいっぱい的な空気感を感じていますが、質問のボリュームは盛りだくさんで早口となると思いますが、御理解いただきつつ、発展的な御答弁をよろしくお願いいたします。
 それでは、通告に従い質問いたします。
 新居浜KENPOSについて質問いたします。
 新居浜KENPOSとは、日々の歩数や体重、血圧などの自分の情報が簡単に記録でき、市民の健康管理を助ける健康アプリです。スマートフォンから歩数を自動記録し、1日の歩数に応じて毎日ポイントがたまり、新居浜市の地域ポイントのあかがねポイントと交換し、使うこともできます。
 先日、人口減少対策特別委員会の付議事件調査として、栃木県宇都宮市の健康ポイント事業を視察させていただきました。18歳以上の市民が対象で、宇都宮市健康ポイントアプリ、もしくは紙の活動記録票での参加となり、1年間でたまったポイントは、翌年度に市内飲食店などで使える割引券や市有施設の利用券との交換、さらには寄附をすることも可能な事業となっています。
 ここまで聞くと、どこの自治体でも昔からあるような健康ポイント事業で、新居浜KENPOSとも同じような話に聞こえますが、これからの話が、宇都宮市の大きな特徴となります。それは、この事業で集めたデータを、健康寿命の延伸に向けて科学的な根拠に基づく新たな事業の展開に活用するとともに、市民一人一人の主体的な健康づくりへの取組につなげるため、市民の健康状態に関する市全体や地域別の特性、課題を明らかにしている点です。保健福祉分野のほか、交通や都市整備など、分野横断的にデータを収集、分析し、宇都宮市独自の健康度の指標を設定、連合自治会圏域39地区ごとの健康状態を数値化しています。
 このように、相関係数を用いて健康度と関連する項目を広く解析し、図やグラフを用いて見える化した分析ブックを作成、配布していることには正直驚きました。ちなみに、この分析に用いたデータは、人口動態、公共交通、生活利便施設等、庁内が保有しているデータと健診データ、医療・介護レセプトデータなどの国保データベース、そして生活習慣や運動習慣、地域活動などの市民アンケート調査のデータとなっており、単なる健康増進のためのポイント事業ではなく、収集したデータを地区ごとに分析し、その結果を地区ごとに共有していることがすばらしいと思いました。実際に、健康ポイント事業への参加割合が高い地区や平均歩数が高い地区ほど、1人当たりの医療費が低い傾向であることや、生活習慣健康度が高い傾向であることなど、分析結果として出てきているとのことでした。
 また、このような収集データを効果的に利活用するには、対象人口の10%程度の参加が必要であると言われていますが、宇都宮市は現時点で人口の約8%程度と順調に増えており、令和9年には、人口の約16%にする目標に上方修正したとのことでした。まさに、政策の企画をその場限りのエピソードに頼るのではなく、政策目的を明確化した上で、合理的根拠、エビデンスに基づくものとするEBPM、エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキングの推進を宇都宮市は既に行っています。政策効果の測定に重要な関連を持つ情報や統計等のデータを活用したEBPMの推進は、政策の有効性を高め、市民の行政への信頼確保に資するものとされ、全国の自治体で広がりを見せています。
 一方、新居浜KENPOSの現在の登録者は約2,350人、18歳以上の人口割合であれば約2.5%となります。今年度の目標は3,000人とのことですが、収集データを効果的に利活用するための18歳以上の人口割合10%を計算すると約9,700人の参加が必要で、残り7,350人となります。徐々に増やしていくというやり方もありますが、EBPMの推進を考えたとき、ここは一気に増やす、参加人数を爆上げするような取組をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
 そのためには、市民の積極的な参加促進と歩数を増加させるための仕掛けづくり、例えば紹介キャンペーンや地区ごとのウオーキングコースでポイントがたまるチェックポイントの設置、さらには国保以外の保険者の協力など、さらなる工夫が必要であると考えます。
 また、歩くことも交通の一つと捉えたとき、公共交通の利用ポイント付与についても検討していく必要があると思います。
 現在、検討している参加者を増やす方策と併せて、御見解をお聞かせください。
 また、そのための財源確保について、今の新居浜市の財政状況を考えたとき、このKENPOS事業を広げることが、医療や介護給付費の削減につながる可能性があり、有効的な事業であると分かっていても、思い切った予算配分は厳しいとも認識しています。であれば、SIB、ソーシャル・インパクト・ボンドの導入を改めて提案したいと思います。
 資料を御覧ください。
 このソーシャル・インパクト・ボンドは、行政の成果連動型の支払い契約と民間資金の活用を組み合わせた官民連携手法の一つで、初期投資を民間資金で賄い、成果報酬型の事業となるため、複数年度にわたる事業として設計し、初期投資に大きな費用を要する予防的な事業に取り組む際に特にその効果を期待することができます。言い換えてみれば、課題解決のために適切な対策を行えば、長い時間がかかったとしても定量的な成果を得やすい分野、まさに健康増進による医療・介護給付費の適正化という将来発生することが予想されるが、予防によって回避しやすい分野がSIBには適していると思います。
 このSIBについては、約4年前の令和2年2月の一般質問の際に初めて提案させていただきましたが、当時、SIBに習熟した職員の育成が必要であるため、まずは庁内における推進体制について検討してまいりたいとの答弁があって以降、その動きが見えていない状況です。財政状況が厳しい今だからこそ、例えばアプリ提供事業者であるとか、先端技術を活用しながら、スマートシティーの実現を推進している新居浜地域スマートシティ推進協議会であるとか、KENPOSポイントの交換先である新居浜あかがねポイントの運営グループなどに対して、民間資金提供者としてKENPOS事業への参画を打診してみるなど、このKENPOS事業を加速化させるために、ソーシャル・インパクト・ボンド導入モデルとしての検討を進めていただけないでしょうか、御見解をお聞かせください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 白川議員さんの御質問にお答えをいたします。
 新居浜KENPOSについてでございます。
 事業推進とソーシャル・インパクト・ボンドについてお答えいたします。
 現在、参加者を増やす取組といたしまして、新規登録や友達紹介、日々の歩数に対するポイント付与、頑張っている人への抽せんによるポイント上乗せをするイベントの開催など、参加動機の強化に努めるとともに、アプリ登録に不慣れな方に向けては、様々なイベントに出向いて登録支援を行っております。
 今後は、公共交通の利用によるウオーキング効果についても検討するとともに、KENPOSの様々な活用方法を周知することで、市民の興味関心をさらに高める取組を行っていきたいと考えております。
 参加者数を一気に増やす取組についてですが、波及効果や医療費等の抑制効果等を期待し、参加者数は、本市におきましても、人口の1割程度を目標としているところであり、市全体でその機運を盛り上げるためには、短期間で集中的に参加者数を増やすことが効果的であると考えております。
 しかし、そのためには、効果的な手法についての調査研究や財源の確保が必要になってまいります。
 御提案のソーシャル・インパクト・ボンドの活用につきましては、行政にないマーケティング手法や研究的視点も取り入れ、成果に対価を連動させることから、目標達成に向けた調査研究と財源確保の両面から期待できます。これまで本市での実績はありませんが、官民連携の新しい在り方として最近は導入事例も報告されておりますので、その成果や課題も調査研究した上で、KENPOS事業への導入の可否を判断してまいりたいと考えております。
○議長(大條雅久) 白川誉議員。
○12番(白川誉)(登壇) ありがとうございます。2040年の医療・介護給付費は、2018年度に比べて1.8倍以上に膨らむ見通しであるとの政府から出された推計値もあります。今のうちから適正化に向けての効果的な事業は、EBPMの推進と併せて、投資的な発想も入れて推進していただくことを要望して、次の質問に入ります。
 県事業との重複について質問します。
 愛媛県では、スマートヘルスケア推進事業として、新居浜市と同じような健康アプリを提供し、様々なイベントやキャンペーンを行っています。
 新居浜KENPOSと名前は似ていますが、中身は違っており、個人的な意見として、資料に比較表を御提示していますが、機能的に見ると新居浜KENPOSのほうが豊富で、マイナポータルと連携可能な点など、将来的な視点で見ても有効であると考えます。
 また、たまったポイントを地域ポイントに交換できる新居浜KENPOSと比べて、愛媛県の健康アプリは、現時点でギフトカードなどにしか交換ができず、地域経済の循環という点から見ても、新居浜KENPOSを推進していただきたいと思っています。
 ただ、ここで懸念されるのが、もし愛媛県が全市町統一の事業にしようと打診された場合、新居浜市としてはどのような対応を取るのかということです。目標人数の達成に向けて、日々頑張っていただいている市役所担当者のことや協力事業者のことを考えると、頑張るだけ頑張って、最後にはしごを外されるみたいなことにならないかを心配して質問します。
 もう少し言わせていただければ、同じような事業を県と市が重複していることに若干違和感を感じますが、そのあたりについての協議などはされているのでしょうか。
 また、今後愛媛県の健康アプリ事業が、県と市の連携事業となった場合に、市から県への負担金が必要になったときは、新居浜市はどのような対応をする御予定でしょうか、御見解を併せてお答えください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 県事業との重複についてお答えいたします。
 健康アプリにつきましては、登録対象者が異なるものの、確かに同じような事業が県と市とで重複している状況となっております。このことにつきまして、愛媛県からは、県内統一のアプリをつくる予定であり、参入するかどうか、市独自の制度を加えるかどうかは、市町の判断によると伺っております。
 本市といたしましては、県の健康アプリとKENPOSの性能を比較検討した上で、参入するかどうかを判断してまいりたいと考えております。
○議長(大條雅久) 白川誉議員。
○12番(白川誉)(登壇) ありがとうございます。安心しました。地方自治法上は、愛媛県と新居浜市は同格です。財源状況が厳しい今だからこそ、暗黙の上下関係のようなものが生まれないよう、これからも是々非々でよろしくお願いいたします。
 次に行きます。
 空き家対策について質問します。
 今年の10月、NHKみんなでプラス2040年空き家数全国予測マップでの新居浜市の予測は、2018年の6,710戸に対して2030年には9,560戸と約3,000戸増加し、2040年には1万2,370戸と約6,000戸増加するという衝撃的な予測がされました。この数字は、NHKが明治大学の教授に協力を依頼し、空き家問題の未来を見える化したものではありますが、この予測に対して、新居浜市の見解と新居浜市が考える今後の予測について教えてください。
 新居浜市では、平成29年に新居浜市空家等対策計画を策定し、現在空き家に関する相談窓口や空き家の適切な管理をお願いするチラシの送付、老朽危険空き家、いわゆる特定空家への対応やそれに伴う除却補助を行っています。
 今日は特定空家になる前の空き家、すなわち一般的な空き家について、予防という視点から質問いたします。
 そもそも空き家とは言っても、民間と民間の話であるため、特定空家になっていない空き家に対して踏み込みにくいということは重々承知をしています。しかし、一般的な空き家が特定空家になった際には、市民の皆様からいただいた税金の一部で除却するわけで、民間と民間の話だからと放っておくわけにはいかないと思います。
 2021年4月に民法が改正され、今年4月27日開始の相続土地国庫帰属法と来年4月1日開始の相続登記の義務化が大きな目玉となっていますが、このほかにも注目すべき新制度があります。それが、今年の4月1日施行の所有者不明土地及び建物管理制度と管理不全土地及び建物管理制度です。この制度は、所有者不明となっている不動産について、裁判所が管理人を選任する制度です。相続土地国庫帰属法や相続登記の義務化が、所有者不明土地の発生を予防するための方策であるのに対して、この制度は、所有者不明土地や建物を活用するための方策であると言えます。また、管理不全の不動産により被害を受けられている方にとっては救世主になり得る制度だと考えられます。地方裁判所への申立てから始まり、許可を得れば不動産の売却や建物の取壊しなどの処分も可能になります。
 そもそも所有者不明の空き家、管理不全の空き家は、市内にどれぐらいあるのでしょうか。一部昨日の河内議員の質問と重複しますが、それぞれの定義と戸数を併せて教えてください。
 また、この制度の申立て権者は、利害関係人及び地方公共団体の長などに限られており、申立人は予納金を支払う必要がありますが、問題が解決すれば返ってきますので、空き家や空き地の課題解決や不動産の流動化を考えたとき、新居浜市が申立て権者としてこの制度を活用することは費用対効果も高い事業になると考えますが、御見解をお聞かせください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。三谷建設部長。
○建設部長(三谷公昭)(登壇) 空き家対策についてお答えいたします。
 2040年空き家数全国予測マップについてでございます。
 まず、空き家の戸数が2018年の6,710戸から2040年には約6,000戸増加するというNHKの予測については、人口減少社会の加速や総住宅数が総世帯数を上回り、その差が徐々に開いていることなどが空き家増加の大きな原因であると考えております。
 本市においても、空き家等の相談件数が年々増加しておりますことから、今後も増加していくと予想しております。
 適切に管理されていない空き家の増加は、防災、衛生、景観など、地域の生活環境に深刻な影響を及ぼすことから、新居浜市においても重要な問題であると考えております。
 次に、所有者不明空き家及び管理不全空き家の定義と件数についてでございますが、調査を尽くしても所有者が特定できない所有者不明空き家の件数については、近隣住民からの相談により所有者等を調査した結果、判明した件数のみの把握ではございますが、13件を確認しております。
 また、老朽化の進行や適切な管理が行われていないため、保安上や衛生、環境に支障のある状態となっており、放置すれば特定空家になるおそれのある管理不全空き家の戸数については、現在、新居浜市では基準を定めていないことから、正確な戸数を把握できておりませんが、老朽度が高いため、本市が管理不全空き家と想定しているものは約400件ございます。
 また、空き家対策における財産管理人制度の活用については、予納金の返還が見込めれば、実質的な負担がなく、管理不全空き家の解消が可能となることや行政代執行等と比べて自治体の負担が少ないことなど、多くのメリットがあることから、所有者不明空き家の問題解決に向け、大変有効な制度と考えており、現在、当制度の活用に向けた取組を進めているところでございます。
○議長(大條雅久) 白川誉議員。
○12番(白川誉)(登壇) ありがとうございます。よろしくお願いします。
 空き家がさらに増えていく今後を考えると、空き家の発生防止だけではなく、空き家の利活用を進めるためのコーディネーター役の育成も必要であると思います。民間人の登用を含めて、地域に新しい価値を提供し、地域資源を有効活用して活躍する人材育成事業も検討していただくことを要望して、次の質問に入ります。
 0円物件マッチングについて質問します。
 新居浜市内にある空き家の有効活用を目的とし、貸したい、売りたいと考えている空き家所有者と借りたい、買いたいと考えている利用希望者の橋渡しを新居浜市が窓口となり不動産業者が協力して行う空き家バンクという制度があります。有効な取組であるとは理解しますが、空き家バンクへの登録件数は11月末時点で22件です。この22件という数字と、現在7,000近くある空き家の数を考えたとき、この開きは何なのかを考えてみなければいけないと感じています。
 新居浜市では、他地域に先駆けて、固定資産税の通知書を送付する際に、この空き家バンクの案内を同封する工夫をしていただいていますが、それでも認知度が低いから登録数が少ないのか、そもそも賃貸及び売買の成約可能性の高い空き家物件は、空き家バンクに登録していないから少ないのかなど、この開きについての御見解をお聞かせください。
 さて、今日は不動産業者などへの民業圧迫にならないことを考えた上で、一つの仮説を立てたいと思います。それは、無償譲渡物件のマッチングを行えば、空き家対策が一歩進むかもしれないという仮説です。要は、無償譲渡物件、いわゆるゼロ円物件をマッチングし、不動産のあげたい方と欲しい方をつなぐお手伝いを通して空き家を解消していく取組です。遠方にある片づけ前の実家や空き店舗など、管理や固定資産税などの経済的負担やトラブルが起こる可能性がある心理的負担から、ゼロ円でもいいから早く手放したいというニーズが一定数存在すると考えます。
 また、コミュニティーサロンや自分の秘密基地などリノベーションをして活用したい人や、リフォーム投資物件として転貸を考える人なども一定数存在すると考えます。
 ゼロ円物件と言っても、不動産の名義変更などの経費や対象の不動産の価値によっては各種税金がかかることもありますが、無償譲渡物件では、不動産業者のビジネスとなりにくいため、民業圧迫になる可能性は明らかに低くなるのではと考えます。
 実際に、このようなゼロ円物件について既に複数の自治体や地元金融機関との連携協定が進んでいる背景もあります。今打開策がなく、このまま同じことを続けながら空き家がさらに増えるということになるのであれば、何か新たな取組にチャレンジすることが大切であると考えます。極力お金をかけずにすぐにでも取り組むことができると思いますが、いかがでしょうか、御見解をお聞かせください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。亀井企画部長。
○企画部長(亀井利行)(登壇) 0円物件マッチングについてお答えいたします。
 空き家バンク登録件数と空き家件数の開きについてでございます。
 本市の空き家バンクは、移住、定住の促進、空き家の有効活用を図ることを目的に、空き家情報を登録していただく制度であります。通常、所有者が空き家を処分する場合、不動産業者へ依頼し、不動産業者が自社物件として売却等を行いますが、本市の空き家バンクに登録する場合には、所有者が不動産会社を決定し、所有者立会いの下、現地で物件の確認を行い、不動産会社が利用登録を本市に提出することで登録となる仕組みでございます。
 このように、手続が煩雑なことに加えて、御指摘のとおり、不動産業者が取り扱う物件は、空き家バンクに登録しなくても成約できる可能性が高いことから、登録するメリットをあまり感じてもらえないことが開きが生じている主な原因ではないかと推察しております。
○議長(大條雅久) 三谷建設部長。
○建設部長(三谷公昭)(登壇) 0円物件マッチングについてお答えいたします。
 ゼロ円物件につきましては、無償譲渡を希望される物件情報を提供し、譲渡したい方と取得したい方の橋渡しを推進する不動産マッチングサイトであり、譲渡したい方は、物件の管理、処分の負担が軽減され、利活用の可能性が高まることや、取得したい方にとっては安価に物件活用ができ、空き家対策や移住などの促進が期待できるシステムの一つであると考えております。
 今後、民間の無償譲渡物件のマッチングサイトの活用や連携について、先進事例などを参考とし調査、検討してまいります。
○議長(大條雅久) 白川誉議員。
○12番(白川誉)(登壇) ありがとうございます。空き家のほうは、御案内のとおり、日に日に老朽化が進みますので、早期に検討していただいて進めていただければと思います。このような取組を進めることで、空き家や空き地などの未利用ストックについて、小規模での区画再編を連鎖させ、土地に付加価値を与えて市場性のあるストックを生み出す小規模連鎖型の区画再編事業、いわゆるランドバンク事業にもつながると思いますので、調査研究も追加要望して、次の質問に入ります。
 保育士確保について質問いたします。
 現在の新居浜市内の公立保育園は、年齢別配置基準を満たして保育士を配置できているとお聞きしていますが、民間の保育園などを含めたハローワークの求人情報を見てみると、30件以上の求人が出ている状況で、新居浜市全体の子育て環境の充実を考えると、保育士確保は大きな課題となっています。
 保育士は、誰でも簡単になれるわけではなく、合格率20%台の国家資格の取得が必要な職業です。子供の命を守る責任の重圧を感じながらの生活サポート、保護者とコミュニケーションなど、体力的にも精神的にもタフさが求められます。
 保育士不足解消のために、国による働き方改革の実施や処遇改善措置などの対策、新居浜市においては、保育士修学資金貸付事業やスキルアップ加算、UIJターン保育士等支援事業費補助金など、全国共通の課題として力を入れていますが、なかなか解決には至っていない現状があります。
 今日はこの問題をあえて俯瞰的、逆説的に考えてみたいと思います。
 よく言われている配置基準を加配して職場環境を充実すれば、保育士不足は本当に解消できるのか、よく言われている給料の引上げをすれば、保育士不足は本当に解消できるのか、仮に今、保育士不足が解消できても、これから子供の数が減ってくる中で、飽和状態になった場合はどうするのかなど、点や目先だけで考えるのではなく、面として総合的にみんなで考えていく必要があると思います。ひょっとすると配置基準や賃金などの目に見える部分ではなく、職場の人間関係や自分が思っていた保育方針と違うからなどの目に見えない部分が原因なのかもしれません。ただ、いずれにしても、保育士確保は喫緊の課題であるため、限られた予算の中で、要望を伝えるだけではなく、予算がない中でも今すぐできる方策は全て実行してみるぐらいのマインドで進めていくことは大切であると考えます。
 一つ切り口を変えて提案したいと思います。
 それは、潜在保育士の掘り起こしという切り口で、保育士さんの働き方の選択肢を増やすという取組を実行してみる提案です。
 現在、愛媛県内の潜在保育士の数は約9,000人と言われていますが、人口比率で計算すると、新居浜市内には約800人前後の潜在保育士がいることが想定できますが、行政として潜在保育士の把握はどのようにされていますでしょうか、お伺いします。
 この潜在保育士さんは、ブランクがあるため、いきなり保育園で働くのは抵抗があるのではないか、ひょっとして子育て真っただ中の保育士さんは、自分のペースであれば働いてくれるのではないかなど、どうして現在保育の仕事をしていないのか、どうすれば保育業界に携わってもらえるのかを深掘りして考えたとき、保育士の資格を生かした働き方の選択肢を増やすことも方策ではないかと考えます。
 その一つとして、ベビーシッターという仕事を地方にも醸成していくことはいかがでしょうか。これは、直接的な解決策ではないかもしれませんが、この保育士さんの働き方の選択肢を増やすことで、潜在保育士の方が、将来的に保育園でも働いてもらえるみたいな流れができればと思います。一般論として、ベビーシッターは、都会でニーズがあるだけで、地方ではニーズがないと言われます。そもそも新居浜市内でベビーシッターを提供している方は少数です。ただ、人口の3分の1が市外からの転入という新居浜市の特徴や今の一時保育や産後ケアのニーズの多様化などを考えたとき、ベビーシッターのニーズも一定数あるのではと私は思います。転勤族が多い中で、身内が近くにおらず、お願いする人がいなくて困っている方がいるかもしれません。ベビーシッターに資格は必要ありませんが、保育士資格を持っている方がベビーシッターを行ってくれるのであれば、安心してお願いする人も増えると思います。
 現在、国のほうでは、企業負担70円で1日4,400円分までの補助が受けられるこども家庭庁企業主導型ベビーシッター利用者支援事業がありますが、地方では、ベビーシッターの提供者が少ないこともあって全く浸透していない実情もあります。ちなみに、ベビーシッターの類似事業として、新居浜市にはファミリー・サポート・センターがありますが、主に送迎の依頼が多く、保育、育児サポートの提供は少ない現状であることを考えると、民間企業との連携によるベビーシッター事業の推進は、うまく融合できると思いますし、子育てを応援する選択肢も増えてよいのではと考えます。
 以上のことから考えたとき、地方だからという固定概念を一度捨てて、まずは新居浜市内のベビーシッターのニーズ調査を行ってみてはいかがでしょうか。
 あわせて、ベビーシッターのマッチング事業者との協定を締結し、保育士に特化したベビーシッター事業、もっと言うと、保育士さんの社会的地位をさらに上げるためにも、ベビーシッターという呼び方を変えた新居浜市独自の保育士さんによる子育て応援事業の共同開発など戦略的な連携を検討していただけないでしょうか、御見解をお聞かせください。
 今必要なのは、子育てを応援する価値観を変える、視野を広げることが重要だと思います。例えば、今の子育て世代に対して、子育て中にネイルやエステに行きたいなんて思うのはとんでもない。昔と比べて今は子育てに対する支援メニューは多いじゃないかという価値観の中で子育てに関する施策を考え決めてしまってはいないかと私も含めて一度見詰め直す必要があると思っています。昔と比べて共働きが増え、生活スタイルも多様化している現在において、時代に合った価値観を理解した上で、人口減少対策の中身を考えていく必要性や保育士確保についても保育の現場で古い価値観を志の高い保育士へ押しつけてしまってはいないかなどについても一度振り返ってみる大切さを感じますが、これらのことについてどのようなお考えか、御見解をお聞かせください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。沢田福祉部こども局長。
○福祉部こども局長(沢田友子)(登壇) 保育士確保についてお答えいたします。
 まず、保育士の資格を有していながら保育園で就労していない潜在保育士につきましては、新居浜市においても少なからず存在していると想定しておりますが、人数については、調査方法がないため把握しておりません。
 次に、ベビーシッターニーズ調査につきましては、保育士の確保に向け、潜在保育士の掘り起こしという観点で、まずは短時間から自分のペースで得意分野を生かしたベビーシッターとして保育の現場で活躍していただくことは、保育士資格の活用として有効であると考えております。
 今後、ベビーシッターなどの子供の預かりサービスについて、本市の子育て世代の方へのニーズ調査を行い、需要の有無について把握を行ってまいります。
 次に、ベビーシッターのマッチング事業者との協定締結など戦略的な連携につきましては、まずは本市で運営が可能である事業者の方々と官民協働による本市の特性に合ったメニューについて意見交換を行い、ニーズ調査の結果も踏まえた取組を進めてまいりたいと考えております。
 次に、子育てを応援する価値観及び視野を広げる必要性についてでございます。
 先月、イオンモール新居浜において、高校生や企業の管理職を対象とした子育てに関する理解を深めるイベントや昔と今の子育ての違いなどをテーマとしたパネル展などを実施いたしました。参加者からは、今後もこのようなイベントを実施してほしい、世の中がようやく変わりつつあると思った、今の子育て事情や価値観の違いを知ることが重要などの声が寄せられました。
 共働き世帯が増え、生活スタイルも多様化する中、世の中の価値観も変化を続けています。
 このような状況を社会全体が理解し、支え合うことで、子育て中の方々が気兼ねなく希望に満ちた生活を送ることができると考えております。
 また、保育の現場における価値観の変化につきましても、各保育士がセルフチェックシートなどを活用した日々の保育の振り返りを行い、常に進化していく保育理念やスキルを職場研修を通じて情報共有していくことで、保育の質の向上が図られ、保育士が働きやすい環境の整備や人材確保につながるものと考えております。
○議長(大條雅久) この際、暫時休憩いたします。
  午後 1時57分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 2時07分再開
○議長(大條雅久) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 白川誉議員。
○12番(白川誉)(登壇) 先ほどニーズ調査というお話がありましたけども、現役の保育士さんのアンケート調査とかというのは日々やられていただいているんで感謝しているんですが、それは引き続きやっていただきつつ、これからは潜在保育士の方のニーズを拾い上げるっていうところが、今こそ価値があると思いますので、並行して進めていただきたいというのと、前向きに民間企業との連携について御答弁いただきましたので、1点だけ質問させていただくんですが、先日、東京都に本社がありまして、インターネットを使った人気ベビーシッター企業と私のほうからコンタクトを取りまして情報交換をさせていただきました。ベビーシッター文化の地方醸成については、計画中とのことでしたので、発展的かつ具体的な情報交換となりました。実は、今回の質問内容については既に共有していまして、本日の議会答弁も東京から中継で聞いていただいております。こちらの企業さんに限定するわけではないんですけども、これからの検討材料の一つとして、先方とのオンライン会議などを行っていただけないでしょうか。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。沢田福祉部こども局長。
○福祉部こども局長(沢田友子)(登壇) 白川議員さんの御質問にお答えいたします。
 オンライン会議を検討していただけないかとのことでございますが、支援の手を必要としている子育て世帯への担い手となる地域資源の開拓は、これからの重要な取組の一つでございますので、本市における運営の可能性についての情報・意見交換については、オンライン会議も含めて実施してまいります。
○議長(大條雅久) 白川誉議員。
○12番(白川誉)(登壇) ありがとうございます。よろしくお願いします。地域の課題に対して、これからは要望を伝えるだけではなく、行政とか議員とか立場も関係なく、今できる人が今できることを持ち寄りながら、解決に向けて取り組む必要があると思います。私も尽力しますので、引き続きの御尽力をお願いして、次の質問に入ります。
 最後の質問、交通事業者との調整について質問します。
 新居浜市議会には、一般質問検索システムというものがあります。議員が行った過去の議会質問と理事者からの答弁がキーワードを入れるだけで検索できるシステムですが、私が議員になった令和元年6月議会から今年の9月議会までの4年間において、地域交通と検索すると10件、デマンドタクシーと検索すると25件、バスと検索すると70件と各議員の皆さんも関心が高いことが分かります。ということは、それだけ市民の皆様からの要望が高いわけで、ではなぜこれだけ解決に時間がかかり困難であるのかを考えたとき、私は交通事業者との調整がなかなか進まないからではないかと考えます。私もこれまでの一般質問で、地域公共交通活性化協議会へ異業種の事業者を入れることや、交通弱者という視点ではなく、健康寿命の増進、生きがいづくりとしての視点を入れて計画する御提案、約200名のアンケート調査の結果を基に考えたバス事業者もタクシー事業者も持続可能になるような共創型、共存型の新たな交通サービスの御提案、川西地区住民の方々と一緒に動いて、民間企業を誘致し、民間資金を調達し、実際に運行できる状況まで進めてきた経緯の話、経済部から市長直轄事業にするなどの組織再編の御提案、さらには、今の新居浜市の財政状況を考えて、国の交付金補助率100%の地域交通共創モデル実証プロジェクトへの参加提案など、あらゆる角度から合計16件の交通に関する質問をさせていただきました。そして、いつも質問の最後には、私が他地域で交通サービスを立ち上げた経験則で恐縮ですが、地域交通の進化に向けては、本気とけんかする勇気、嫌われる覚悟が必要であるので頑張っていただきたいとお伝えし続けてきたと思います。これまでの4年間で進んだこともありましたが、参考にします、整理します、精査します、検討しますなどの答弁がほとんどで、全てにおいて交通事業者との調整が必要になってくることばかりで、ここまで来るとやる気がないのか、嫌われる勇気がないのか、それとも実は行政はやる気があっても、交通事業者との調整が難航しているのかと思ってしまう部分も正直あります。
 例えば、川西地区デマンドタクシーについて、大型商業施設が乗り降り地点に指定されていない理由について、交通事業者との協議の結果、大型商業施設へは、バスやタクシーが乗り入れ、来客者の移動手段が充実していることから、乗り降り地点に指定されなかったとの答弁でした。そもそも同じように市民の方から税金をいただき、その税金の一部から運行に対する補助、民間でいうところの赤字補填がされている事実がある中で、デマンドタクシーは、路線バスを補う交通手段ということは認識していますが、お配りしている資料のとおり、地区によって乗り降りする場所の種類、数がここまで違っているのは、さすがに同じ利用料金をいただいている川西地区にお住まいの皆様へ説明ができません。このことは、交通事業者との調整が困難であることが分かりやすい例と思い挙げさせていただきましたが、実際のところはどうなのでしょうか。気を遣い過ぎていないでしょうか。お願いベースになっていないでしょうか。新居浜市としての御見解をお聞かせください。
 これは、犯人捜しのようなことをしたいわけではなく、市民の皆様にも交通事業者との調整の現状をちゃんと知っていただき、一緒にこれからの地域交通を考えていくきっかけにしたいと思い、あえて質問させていただきます。
 ちなみに、最新の答弁としては、3か月前の9月議会で、現在様々な部署の市役所若手職員さんが参加している地域公共交通確立プロジェクトチームで、将来にわたって実際にこの新居浜市でどういった交通施策をやっていったほうがいいのか、どういう市民の声を聞きながら、どういう形で移動手段を確保していくのがいいのかというような視点で様々な意見を出している状況ですとの答弁でした。あれから3か月たちましたが、プロジェクトチームの中で具体的にどのような意見が出たのかについて進捗状況も併せて教えてください。
 また、次の公共交通計画の策定については、1年間計画延長となり、今年度中に次期計画を策定するとされていますが、残り3か月となりました。現時点で言える範囲での大きな変更がある可能性の部分と、計画策定に向けた進捗状況を併せて教えてください。
 また、この計画を策定するには、避けては通れないと思う社会実験を2つ御提案したいと思います。
 1つ目は、交通事業者に新たな交通サービスの可能性を検討していただく社会実験として、夜の繁華街と市内ビジネスホテルを巡回するナイトバスを行政が主導となって運行することです。
 現在、夜間のタクシーや代行事業者がなかなかつかまらないという現状がある中で、まずは新居浜市の観光入り込み客数の大半を占めるビジネス出張客に対して、観光受入れの交通体制づくりに向けた社会実験です。
 別府市では、夜間の走るタクシーが減っている中で、市民と観光客に遅い時間まで存分に飲食を楽しんでもらい、地域経済の活性化につなげるために、毎週金曜日と土曜日の午後10時半から未明にかけて、2便から3便、別府市がナイトバスとして無料で運行されています。
 別府市のように、いきなり市民も対象にすると、民業圧迫の可能性が出てきますので、まずは観光客に絞り、行き先は市内ビジネスホテルのみに限定することで、タクシーや代行事業者の方への影響は少なくできると思います。
 2つ目は、以前も御提案させていただいたことがありますが、利用者が多い通勤、通学の時間帯を除いた金曜日と日曜日の2日間、市内路線バスの無料乗り放題の社会実験をすることです。
 路線バスを中心とした新居浜市の地域交通計画をこのまま継続するのであれば、この実験をすることで、利用者が増えた場合、価格を検討すれば、バス利用者が増える仮説が立てれますし、バス利用者が思うほど増えなかった場合は、価格以外の仮説が立てれますし、全てとは言えませんが、おのずと路線バスに対する根拠ある答えが出てくると思います。
 さらに、言わせていただくと、例年のように、路線バスの利用者が少ないことによる赤字補填として予算を使うのであれば、社会実験の無料乗車分の費用として予算を使うほうが利用者にもメリットがありますし、次の交通計画を考えるためのたたき台にもなり、生きたお金になると思います。
 この2つの社会実験は、来年度の地域公共交通計画を策定するには避けては通れない社会実験であると考えますが、御見解をお聞かせください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。宮崎経済部長。
○経済部長(宮崎司)(登壇) 交通事業者との調整についてお答えいたします。
 まず、交通事業者との調整に関する本市の見解についてでございます。
 市といたしましては、デマンドタクシーや別子山地域バスの運行など、交通施策の実施には、許認可の関係もあり、交通事業者の協力によって推進できているものであり、これまでパートナー的な存在として連携関係を構築してまいりました。
 また、次期計画である新居浜市地域公共交通計画について協議を行う中で、市民のニーズに基づく市の課題や運転手不足など交通事業者の課題を共通の課題として捉え、地域交通を共に創るという観点から、忌憚のない意見を言い合える実務的な協議の場を新たに設置し、今後事業展開を図っていくことを交通事業者と共有したところでございます。
 次に、地域公共交通確立プロジェクトチームで出た意見についてでございます。
 これまで2回会議を開催し、キャッシュレス決済や地域の環境負荷の軽減を図る水素バス導入、バスの循環路線運行、バスの利用を促進する無料日の設定など、若者目線の提案がなされ、これらも参考に、地域公共交通計画案の取りまとめを行っております。
 次に、次期新居浜市地域公共交通計画における大きな変更点についてでございます。
 大きな変更点といたしましては、地域の輸送資源の総動員、新たな交通課題や市民ニーズとして捉えた交通DXの推進、他分野や地域の関係者の連携、協働を通じた地域の公共交通網の再編が追加されております。
 また、進捗状況につきましては、計画の素案について、今月中に新居浜市地域公共交通活性化協議会の承認を経て、来年1月上旬から2月上旬までパブリックコメントを実施する予定といたしております。
 パブリックコメント後、最終案について再度新居浜市地域公共交通活性化協議会の承認を得て、年度内に策定、公表の予定でございます。
 次に、御提案の2つの社会実験についてでございます。
 まず、ナイトバスの運行につきましては、地域経済維持の観点からも、ドライバー不足による夜間のタクシー利用が困難な状況は一つの課題であると認識しておりますが、まずは需要がどのくらいあるのか、導入費用、運転士の確保等、実施の可能性について精査することが必要であると考えております。
 次に、市内路線バスの無料乗り放題についてでございます。
 ふだんバスを利用しない方にバスを使っていただく機会の創出につきましては、バス事業者への支援、御案内のデータ収集にも効果的であると捉えておりますことから、地域公共交通計画の取組施策の一つとして登載し、取り組むことといたしております。
 いずれにいたしましても、計画を策定するための社会実験ではなく、誰もが使いやすく、親しみやすい公共交通網の再編を目指す次期計画期間内の取組として進めてまいりたいと考えております。
○議長(大條雅久) 再質問はありませんか。白川誉議員。
○12番(白川誉)(登壇) ありがとうございます。覚悟といいますか、約束を果たしてくれることを信じて、これからもよろしくお願いいたします。
 早口でお聞き苦しい点があったと思いますが、今回の一般質問の項目は、今の新居浜市の財政状況だからこそ、官民連携の必要性を意識して政策提案型の質問をさせていただいたつもりです。全てにおいて次につながる答弁をしていただいたことに感謝いたします。
 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(大條雅久) これにて一般質問並びに議案第73号及び議案第74号に対する質疑を終結いたします。
 議案第73号及び議案第74号の2件は、いずれも議事日程に記載のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第3 議案第76号、議案第77号
○議長(大條雅久) 次に、日程第3、議案第76号及び議案第77号の2件を一括議題といたします。
 提案理由の説明を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) ただいま上程されました議案第76号及び議案第77号につきまして提案理由の説明を申し上げます。
 まず、議案第76号、新居浜市議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例等の一部を改正する条例の制定につきましては、人事院勧告に準じた特別職の国家公務員に係る給与改定を勘案し、議会議員、特別職の職員及び教育長の期末手当の支給割合を改めるため、本案を提出いたしました。
 次に、議案第77号、新居浜市職員の給与に関する条例及び新居浜市一般職の任期付職員の採用等に関する条例の一部を改正する条例の制定につきましては、一般職の職員等について、人事院勧告に伴う一般職の国家公務員等の給与改定に準じて給料等の改定を行うため、本案を提出いたしました。
 なお、詳細につきましては担当部長から補足説明いたします。御審議よろしくお願い申し上げます。
○議長(大條雅久) 補足説明を求めます。髙橋総務部長。
○総務部長(髙橋聡)(登壇) 議案第76号及び議案第77号につきまして補足を申し上げます。
 まず、議案第76号、新居浜市議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例等の一部を改正する条例の制定についてでございます。
 議案書の3ページから5ページまでを御覧ください。
 なお、新旧対照表につきましては、参考資料の2ページから4ページまでに掲載しております。
 本議案は、議会議員並びに市長、副市長、監査委員及び教育長につきまして、いずれも人事院勧告に準じた特別職の国家公務員に係る給与改定を勘案して、令和5年12月に支給する期末手当の支給割合を0.1月分引き上げることとし、令和6年6月以降に支給する期末手当の支給割合を、6月と12月で平準化しようとするものでございます。
 次に、議案第77号、新居浜市職員の給与に関する条例及び新居浜市一般職の任期付職員の採用等に関する条例の一部を改正する条例の制定についてでございます。
 議案書の6ページから12ページまでを御覧ください。
 なお、新旧対照表につきましては、参考資料の5ページから16ページまでに掲載しております。
 まず、第1条、新居浜市職員の給与に関する条例の一部改正についてでございます。
 令和5年12月に支給する期末手当の支給割合及び勤勉手当の支給限度額の算出割合を、定年前再任用短時間勤務職員について0.025月分を、それ以外の職員について0.05月分をそれぞれ引き上げようとするものでございます。
 次に、別表第1、行政職給料表の改正につきましては、民間給与との格差を埋めるため、若年層に重点を置き、給料月額を1,000円から1万2,000円の範囲で増額改定し、令和5年4月1日から適用しようとするものでございます。
 次に、第2条、同じく新居浜市職員の給与に関する条例の一部改正についてでございます。
 令和6年6月以降に支給する期末手当の支給割合及び勤勉手当の支給限度額の算出割合を、6月と12月で平準化しようとするものでございます。
 次に、第3条及び第4条、新居浜市一般職の任期付職員の採用等に関する条例の一部改正についてでございます。
 いずれも特定任期付職員に支給する給料月額及び期末手当の支給割合を、国家公務員の給与改定に準じて改めようとするものでございます。
 以上のほか、附則におきまして、関係条例の所要の条文整備などを行っております。
 以上で補足を終わります。
○議長(大條雅久) これより質疑に入ります。
 議案第76号及び議案第77号の2件に対して質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大條雅久) 質疑なしと認めます。
 議案第76号及び議案第77号の2件は、いずれも議事日程に記載のとおり、企画教育委員会に付託いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第4 議案第78号~議案第80号
○議長(大條雅久) 次に、日程第4、議案第78号から議案第80号までの3件を一括議題といたします。
 提案理由の説明を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) ただいま上程されました議案第78号から議案第80号までの3件につきまして一括して提案理由の説明を申し上げます。
 議案第78号、令和5年度新居浜市一般会計補正予算(第6号)、議案第79号、令和5年度新居浜市渡海船事業特別会計補正予算(第1号)及び議案第80号、令和5年度新居浜市国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号)につきましては、いずれも人事院勧告に伴う給与改定等による人件費につきまして予算措置いたすものでございます。
 なお、詳細につきましては担当部長から補足説明いたします。御審議よろしくお願い申し上げます。
○議長(大條雅久) 補足説明を求めます。亀井企画部長。
○企画部長(亀井利行)(登壇) 議案第78号から議案第80号までの予算議案につきまして一括して補足を申し上げます。
 まず、議案第78号、令和5年度新居浜市一般会計補正予算(第6号)についてでございます。
 補正予算書の3ページを御覧ください。
 今回の補正予算は、3億9,926万6,000円を追加し、補正後の予算総額を歳入歳出それぞれ562億7,679万1,000円といたすものでございます。これを前年度同期と比較いたしますと、11億278万1,000円、2.0%の増となっております。
 4ページを御覧ください。
 第1表歳入歳出予算補正のうち、歳入といたしまして、第19款繰入金3億9,926万6,000円を追加し、5ページの歳出に充当いたすものでございます。
 次に、歳出についてでございます。
 まず、人事院勧告に伴う給与改定等により、15ページの総務費、17ページ及び19ページの土木費、20ページの消防費、21ページの教育費の人件費として3億9,093万2,000円、16ページの民生費、国民健康保険事業特別会計繰出金684万6,000円、18ページの土木費、渡海船事業特別会計繰出金148万8,000円、合計3億9,926万6,000円を追加いたすものでございます。
 次に、特別会計補正予算についてでございます。
 6ページを御覧ください。
 議案第79号、令和5年度新居浜市渡海船事業特別会計補正予算(第1号)についてでございます。
 今回の補正予算は、人事院勧告に伴う給与改定等により148万8,000円を追加し、補正後の予算総額を歳入歳出それぞれ1億8,762万4,000円といたすものでございます。これを前年度同期と比較いたしますと、4,878万5,000円、20.6%の減となっております。
 内容につきましては、7ページを御覧ください。
 歳入につきましては、第5款繰入金148万8,000円を追加し、8ページの歳出に充当いたすものでございます。
 次に、9ページを御覧ください。
 議案第80号、令和5年度新居浜市国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号)についてでございます。
 今回の補正予算は、人事院勧告に伴う給与改定等により684万6,000円を追加し、補正後の予算総額を歳入歳出それぞれ123億906万8,000円といたすものでございます。これを前年度同期と比較いたしますと、1億3,738万5,000円、1.1%の減となっております。
 内容につきましては、10ページを御覧ください。
 歳入につきましては、第4款繰入金684万6,000円を追加し、11ページの歳出に充当いたすものでございます。
 以上で補足を終わります。
○議長(大條雅久) これより質疑に入ります。
 議案第78号から議案第80号までの3件に対して質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大條雅久) 質疑なしと認めます。
 議案第78号から議案第80号までの3件は、いずれも議事日程に記載のとおり、企画教育委員会に付託いたします。
 以上で本日の日程は全部終了いたしました。
 お諮りいたします。議事の都合により、12月15日から12月20日までの6日間、休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大條雅久) 御異議なしと認めます。よって、12月15日から12月20日までの6日間、休会することに決しました。
 12月21日は午前10時から会議を開きます。
 本日はこれにて散会いたします。
  午後 2時34分散会


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