本文
目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問 議案第73号、議案第74号
仙波憲一議員の質問(1)
1 行政改革について
石川市長の答弁
1 行政改革について
仙波憲一議員の質問(2)
1 行政改革について
髙橋総務部長の答弁
1 行政改革について
仙波憲一議員の質問(3)
1 行政改革について
髙橋総務部長の答弁
1 行政改革について
仙波憲一議員の質問(4)
1 行政改革について
2 教育委員会の行政改革について
高橋教育長の答弁
2 教育委員会の行政改革について
仙波憲一議員の質問(5)
2 教育委員会の行政改革について
3 中小企業対策について
宮崎経済部長の答弁
3 中小企業対策について
仙波憲一議員の質問(6)
3 中小企業対策について
4 環境問題について
原副市長の答弁
4 環境問題について
仙波憲一議員の質問(7)
4 環境問題について
休憩(午前10時49分)
再開(午前10時59分)
合田晋一郎議員の質問(1)
1 国際化の推進について
(1) 国際交流の推進
石川市長の答弁
1 国際化の推進について
(1) 国際交流の推進
長井市民環境部長の答弁
1 国際化の推進について
(1) 国際交流の推進
合田晋一郎議員の質問(2)
1 国際化の推進について
(1) 国際交流の推進
長井市民環境部長の答弁
1 国際化の推進について
(1) 国際交流の推進
合田晋一郎議員の質問(3)
1 国際化の推進について
(1) 国際交流の推進
(2) 多文化共生社会の推進
長井市民環境部長の答弁
1 国際化の推進について
(2) 多文化共生社会の推進
合田晋一郎議員の質問(4)
1 国際化の推進について
(2) 多文化共生社会の推進
(3) 国際化を進める体制づくり
髙橋総務部長の答弁
1 国際化の推進について
(3) 国際化を進める体制づくり
長井市民環境部長の答弁
1 国際化の推進について
(3) 国際化を進める体制づくり
合田晋一郎議員の質問(5)
1 国際化の推進について
(3) 国際化を進める体制づくり
2 ベトナムとの交流について
(1) 高度外国人材の受入れ
加藤副市長の答弁
2 ベトナムとの交流について
(1) 高度外国人材の受入れ
合田晋一郎議員の質問(6)
2 ベトナムとの交流について
(1) 高度外国人材の受入れ
(2) 都市間交流
長井市民環境部長の答弁
2 ベトナムとの交流について
(2) 都市間交流
合田晋一郎議員の質問(7)
2 ベトナムとの交流について
(2) 都市間交流
(3) 観光マーケティング機能の導入と受入体制の充実
宮崎経済部長の答弁
2 ベトナムとの交流について
(3) 観光マーケティング機能の導入と受入体制の充実
合田晋一郎議員の質問(8)
2 ベトナムとの交流について
(3) 観光マーケティング機能の導入と受入体制の充実
休憩(午前11時53分)
再開(午後 1時00分)
黒田真徳議員の質問(1)
1 経済対策について
石川市長の答弁
1 経済対策について
黒田真徳議員の質問(2)
1 経済対策について
2 防災、減災について
(1) 電源確保
(2) 避難所運営
(3) 学校の水害対策
(4) 安否確認
石川市長の答弁
2 防災、減災について
(1) 電源確保
木俵教育委員会事務局長の答弁
2 防災、減災について
(3) 学校の水害対策
長井市民環境部長の答弁
2 防災、減災について
(2) 避難所運営
(4) 安否確認
黒田真徳議員の質問(3)
2 防災、減災について
3 高齢者の住みやすいまちづくりについて
(1) 通いの場
(2) ボランティア
(3) 高齢者の見守り
(4) 身元保証等高齢者サポート事業
(5) 市営住宅
古川福祉部長の答弁
3 高齢者の住みやすいまちづくりについて
(1) 通いの場
(3) 高齢者の見守り
長井市民環境部長の答弁
3 高齢者の住みやすいまちづくりについて
(2) ボランティア
(4) 身元保証等高齢者サポート事業
三谷建設部長の答弁
3 高齢者の住みやすいまちづくりについて
(5) 市営住宅
黒田真徳議員の質問(4)
3 高齢者の住みやすいまちづくりについて
4 地産地消について
宮崎経済部長の答弁
4 地産地消について
黒田真徳議員の質問(5)
5 食品ロス削減について
松木市民環境部環境エネルギー局長の答弁
5 食品ロス削減について
黒田真徳議員の質問(6)
5 食品ロス削減について
休憩(午後 1時58分)
再開(午後 2時08分)
伊藤義男議員の質問(1)
1 本市の健康政策について
(1) 死亡者数、出生数、救急出動件数
石川市長の答弁
1 本市の健康政策について
(1) 死亡者数、出生数、救急出動件数
伊藤義男議員の質問(2)
1 本市の健康政策について
(2) XBB株対応ワクチンの接種状況
古川福祉部長の答弁
1 本市の健康政策について
(2) XBB株対応ワクチンの接種状況
伊藤義男議員の質問(3)
1 本市の健康政策について
(3) ワクチン副反応の周知とワクチン健康被害救済制度
古川福祉部長の答弁
1 本市の健康政策について
(3) ワクチン副反応の周知とワクチン健康被害救済制度
伊藤義男議員の質問(4)
1 本市の健康政策について
(3) ワクチン副反応の周知とワクチン健康被害救済制度
(4) 新興感染症予防に関する正しい知識の普及啓発
古川福祉部長の答弁
1 本市の健康政策について
(4) 新興感染症予防に関する正しい知識の普及啓発
伊藤義男議員の質問(5)
1 本市の健康政策について
(4) 新興感染症予防に関する正しい知識の普及啓発
(5) HPVワクチン
古川福祉部長の答弁
1 本市の健康政策について
(5) HPVワクチン
伊藤義男議員の質問(6)
1 本市の健康政策について
(5) HPVワクチン
2 AI等の利用について
(1) 教育現場の状況
(2) チャットGPT・AIの利用
石川市長の答弁
2 AI等の利用について
(2) チャットGPT・AIの利用
高橋教育長の答弁
2 AI等の利用について
(1) 教育現場の状況
(2) チャットGPT・AIの利用
伊藤義男議員の質問(7)
2 AI等の利用について
3 障害者の余暇について
(1) 市内の障害者数の推移
古川福祉部長の答弁
3 障害者の余暇について
(1) 市内の障害者数の推移
伊藤義男議員の質問(8)
3 障害者の余暇について
(2) 障害者の余暇施設
古川福祉部長の答弁
3 障害者の余暇について
(2) 障害者の余暇施設
伊藤義男議員の質問(9)
3 障害者の余暇について
(3) 障害者の自立
古川福祉部長の答弁
3 障害者の余暇について
(3) 障害者の自立
伊藤義男議員の質問(10)
3 障害者の余暇について
(4) 笠岡市障がい者集いの場ばぁー
古川福祉部長の答弁
3 障害者の余暇について
(4) 笠岡市障がい者集いの場ばぁー
伊藤義男議員の質問(11)
3 障害者の余暇について
(4) 笠岡市障がい者集いの場ばぁー
散会(午後 3時02分)
本文
令和5年12月12日(火曜日)
議事日程 第2号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
議案第73号 令和5年度新居浜市一般会計補正予算(第4号)
議案第74号 令和5年度新居浜市介護保険事業特別会計補正予算(第2号)
――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
出席議員(24名)
1番 小野 志保
2番 伊藤 義男
3番 渡辺 高博
4番 野田 明里
5番 加藤 昌延
6番 片平 恵美
7番 井谷 幸恵
8番 河内 優子
9番 黒田 真徳
10番 合田 晋一郎
11番 神野 恭多
12番 白川 誉
13番 伊藤 嘉秀
14番 越智 克範
15番 藤田 誠一
16番 田窪 秀道
17番 小野 辰夫
18番 山本 健十郎
19番 高塚 広義
20番 藤原 雅彦
21番 篠原 茂
23番 大條 雅久
25番 仙波 憲一
26番 近藤 司
――――――――――――――――――――――
欠席議員(2名)
22番 伊藤 謙司
24番 伊藤 優子
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市長 石川 勝行
副市長 加藤 龍彦
副市長 原 一之
企画部長 亀井 利行
総務部長 髙橋 聡
福祉部長 古川 哲久
市民環境部長 長井 秀旗
経済部長 宮崎 司
建設部長 三谷 公昭
消防長 高橋 裕二
上下水道局長 神野 宏
教育長 高橋 良光
教育委員会事務局長 木俵 浩毅
監査委員 鴻上 浩宣
市民環境部環境エネルギー局長 松木 伸
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者
事務局長 山本 知輝
議事課長 德永 易丈
議事課副課長 鴨田 優子
議事課副課長 岡田 洋志
議事課調査係長 伊藤 博徳
議事課議事係長 村上 佳史
議事課主事 林 玲奈
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(大條雅久) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、議事日程第2号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(大條雅久) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第87条の規定により、議長において小野志保議員及び伊藤義男議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 一般質問 議案第73号、議案第74号
○議長(大條雅久) 次に、日程第2、議案第73号及び議案第74号を議題とし、議案に対する質疑と併せ、一般質問を行います。
この際、申し上げます。一般質問並びに質疑における各議員の発言は、それぞれ通告の時間以内となっておりますので、御了承願います。
順次発言を許します。まず、仙波憲一議員。
○25番(仙波憲一)(登壇) おはようございます。
自民クラブの仙波憲一です。
通告に従いまして、順次質問を行いたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
まず、行政改革について。
人は何かを決めるとき、どんな方法で選択するのか、ナッジ理論は、行動経済学の世界では、人々が自発的によい選択ができるように手助けする手法という意味で用いられます。ナッジの本来の意味は、肘で軽くつつくという意味だそうだが、そこから転じて、ナッジは人間の心理や行動特性を踏まえた望ましい行動を実行しやすくするための手法として取り入れられています。経済的なインセンティブを大きく変えることなく、選択を禁じることもなく、人々の行動を予測可能な形で変えるための選択肢を得るために、あらゆる要素を提供して行動変容を促す戦略です。そこで必要な要件として大切なことは、ナッジ理論を政策活用するには、正確なデータをすぐに入手できる体制とそのデータを誠実に参照する姿勢が大切です。つまり、行政が政策をつくるのに非常に適しているということです。仮に、松竹梅の3種の弁当があったとして、金額は松竹梅と違いますが、どの弁当を選ぶのかということになってくると、当然、金額で選ぶなら一番安い弁当を選びます。しかし、人間の行動心理の中では、真ん中の弁当が一番売れるそうです。まさに人の行動心理だそうです。子供の頃、夏休みの宿題を早く終わらせたほうがいいと思っていても、先延ばしをしてなかなか実行できないという経験を持っている方は多いと思います。何とか計画どおりに進めるためにスケジュール表をよく見えるところに貼ってみたり、友達と競争したり、親に頼んでみたり、そういう細かな工夫を重ねて、自分自身の背中を押してきたのではないでしょうか。大人になってもやるべきことがなかなかできないという場面が多くあります。期限までに支払いを完了すべきだ、症状が悪化する前に病院に行くべきだ、地球環境のために省エネや節電を心がけるべきだと頭では理解していても、自力で実行することはなかなか難しい。そんな私たちに政策担当者がちょっとした工夫を施して働きかけ、私たちの背中を押すことで、私たち自身にとっても、社会全体にとっても望ましい行動を実行しやすくする、そのことが求められています。従来の法規制のように、人々の行動を制限するアプローチとは異なり、ナッジは人々に選択の自由を残しつつ、社会課題の解決を後押しするための費用対効果の高い手法です。
ナッジを有名にしたのは、2017年にノーベル経済学賞を受賞したリチャード・セイラー氏と法学者キャス・サンスティーン氏との共著でナッジの概念を提唱しました。以降、いろんな国々で、公共政策として、ナッジの効果検証や実用化が進んでいます。国内では、横浜市の有志が中心となって、横浜市行動デザインチームが研究しています。近隣では、お隣の香川県でも取り入れています。新居浜市においても、令和4年8月から税において導入されているようです。
そこで、お伺いしますが、ナッジ導入後の成果と行政内部での進捗状況はいかがですか。
職員にとって必要な要素として、政策評価能力があります。その重要な能力を生かしていく上で、課題発見能力があります。課題発見能力とは、日常業務ばっかりでなく、我が町全体に対して常に問題意識を持つことです。
次に、課題を発見したら放っておくわけにはいきません。解決しなければなりません。課題解決では、仕事というのは段取りが8割と言われるとおり、私は解決策を組み立てて解決する能力が必要と思います。その事柄をいかに処理するのか、そのためには説明が必要です。そして、進めるためには、説得しなければなりません。説得力について、私たちはどんなにすばらしい政策立案をしても、そのまま真っすぐに実行するわけにはいきません。事柄に合った案件によっては、議会の議決を経なければならない問題もあります。また、住民の合意が得られなければ何も進まないというのが行政の仕事です。それゆえ、議会や住民に対して、説明、説得能力はとても重要な能力だと思います。
続いて、政策です。
法務能力は、政策実現のために法的な側面から、どう対応していくかという能力です。この政策実現のためというところがポイントです。つまり、政策実現のために壁となっている法令があったら、それをどう解釈すると実行できるかを考える、独自の立法、つまり条例などで対応したらどうかと考える。さらには、訴訟法務と3つに分かれます。さらに、勉強していかなければならないことが増えてきますが、法令の運用に当たっても、私たち地方自治体と国は対等な関係になっているわけではありません。国や県の上をいくことはできません。そのために必要な知識を備える必要があります。政策とか政策形成というと、どうも特別な質に基づいて、初めて専門的な分野のことで、一般の自治体職員の日常業務とは別の世界のことと受け止めている職員が多いように見えます。ですから、政策能力は自分の日常担当業務には直接関係ないという人たちがいますが、それは勘違いです。職員として採用される前に、地方公務員法第30条に基づいて宣誓、職員任命権者宛てに提出したはずです。そこで、公務員としての立場と職員としての立場、2つの身分、立場と責任を果たしますと明確に宣誓しています。つまり、この政策能力は、公務員に求められている能力なのです。よく政策能力は、企画部門の職員が勉強すべきだと言う人がいますが、それは全く違います。新居浜市の職員として採用されたんです。我が町全体に目を向け、関心を持ち、問題意識を持たねばなりません。そのような能力を基本として、地域の人々を巻き込んでまちづくりをプロデュースしていくのが地域変革力です。今の新居浜市に求められるのは、公務員としての意識の行動力だと思います。その点について、どう行政改革として進められていますか、お伺いをいたします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 仙波議員さんの御質問にお答えをいたします。
行政改革についてでございます。
ナッジの概念につきましては、市民がよりよい選択を自発的に取れるように手助けをする手法であり、市民に優しい大変有効な概念であると認識をいたしております。
本市では、令和4年度から、市税、国民健康保険料、介護保険料の口座振替を勧奨するお知らせにつきまして、ナッジの概念を活用した方法に変更いたしました。
その結果、口座振替の申込件数が徐々に増え、例えば令和5年度4月から11月までの申込件数が、ナッジ導入前の令和3年度の同期間の申込みに対し約2倍に増加し、その結果、納期内納付の促進が図られたという成果を得ております。
また、これ以外にも、国民健康保険における特定健診につきまして、平成31年度からそのお知らせにナッジ理論を導入したことにより、受診率の向上などの成果が得られているところでございます。
次に、新居浜市職員に求められる公務員としての行動力を身につけるための取組についてでございます。
御案内のとおり、市役所職員には、常に地域全体に目を向け、関心を持ち、課題を発見し、その解決策を組み立てて解決していく政策形成能力が求められております。
このような職員を育成していくため、採用以降、様々な研修の機会を通じて、職員に求められる知識やスキルを身につけるよう努めているところでございますが、最も大切なことは、日々の業務の中で問題を発見し、これに立ち向かうことを経験を通して学んでいくことだと思っております。そして、その経験や学びを、職員一人一人の成長につなげていくために、人事評価制度を中心とする人材育成の仕組みを職員が十分に理解し、効果的な活用が図られるよう努めているところでございます。
今後も引き続き、市民に信頼され、地域の課題解決のため行動を起こすことのできる職員の育成に努めてまいりたいと考えております。
○議長(大條雅久) 仙波憲一議員。
○25番(仙波憲一)(登壇) 特に、感じているのは、自分のところの仕事でなければ、うちのじゃないというような部分が非常に多いというふうに見受けられるんで、特にそのあたりが気になるわけですけれども、その中で、職員自身が興味があるのかないのかは別として、人事評価自身に対する職員の考えというのは、全庁的に統一してるのかなというふうに感じることがあるんです。その理由はさっきも申し上げたように、職員によってはそれはうちじゃないんじゃけんということがあまりにも聞いててあるもんですから、だからそういう考え方が少なくなれば、もう少し行政改革が進むんじゃないかというふうに思います。少し細かいことをお伺いしますが、人事評価に対する取組という中で、行政改革に対してどういうふうに認識をされているのか、その点をちょっとお伺いをしたいなと思います。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。髙橋総務部長。
○総務部長(髙橋聡)(登壇) 人事評価が行政改革にどのようにつながっておるかというような御質問だったかと思います。
人事評価制度につきましては、運用し始めてから随分日がたちますが、令和3年度に評価項目の見直しをかなり行いまして、その中で行った主眼と申しますのが、入って間もない若手職員、それから中堅職員、それと幹部職員とを同じ評価項目で評価するのはいかがなものかというふうな御意見もありましたことから、今言った階層によって評価項目を見直したということでございます。その中で、特に幹部職員につきましては、政策を実現する力というものを評価の一番最終到達点というようなところに置きまして、それで評価をしていくということをしております。評価結果、実績に応じて、幹部職員の場合であれば、副市長との面談を通じて、どういうところが足りていないとか、どういうところはよく頑張ったというような面談を通じて自分の振り返りにつなげて、さらに次の成長につなげているというふうなことがございまして、その結果を持って行政改革につながっておると、つなげなければならないというふうなことで頑張っているところでございます。
○議長(大條雅久) 仙波憲一議員。
○25番(仙波憲一)(登壇) 毎年我々も1年に一遍、常任委員会を見直すわけですけども、そのときに各部局から重点事項であるとか、そういう項目を書き出していただいて、それも委員会の当初に勉強するわけですけれども、毎年似たようなことしか書いてないところもあれば、新しい項目に挑戦されているところもあります。そういうことを含めて申し上げますと、先ほど評価を見直したという中に、項目として例えば行政改革という項目はあるんでしょうか、ないんでしょうか、それをお伺いしたいなと思います。
特に、各問題点というのは、確かにその事務事業の説明の委員会の中で、それが1年とか2年とかで必ず解決するとは思いませんけれども、読んだら昨年と全く一緒じゃないかという事項もかなり見受けられるんですけれども、そういう意味合いの中で、例えば説明をする中で、これはこういうふうに考えて、こういうふうに進めておるんですけれどもとかという、そういう詳しい説明が不足してるんじゃないかというふうに思いますんで、あえてお伺いしますけれども、そういう項目はあるんでしょうか。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。髙橋総務部長。
○総務部長(髙橋聡)(登壇) 仙波議員さんの御質問にお答えいたします。
行政改革という項目が、そういう名前であるかというとございません。ただ、例えば改善する力というような表現で、目の前にある、例えば仕事を進める上での問題に気がついて、それを改善、それを実現していく力というふうなことの項目がございますので、そういうものがつながっていくのではないかなというふうに考えております。
○議長(大條雅久) 仙波憲一議員。
○25番(仙波憲一)(登壇) 改善する力というのも当然行政改革につながるんですが、ともすれば我々もそうですけれども、改革って何のためにあるのということが時々置いていかれるような部分がありますんで、ぜひそういう部分には気をつけてやっていただきたいなというふうに思います。
その中で、次に行きたいと思います。
教育委員会の行政改革についてお伺いをしたいと思います。
特に、2024年問題で、その前から教育行政に対してもいろんな形でお話が出ていると思います。その意味で気になったことを若干お伺いをしたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。
教育委員会が新しい制度を導入して、労働環境や働き方を変革していくことを示していますが、この改革には様々な側面がありますが、以下の点が特に気になります。
働き方改革により教員の労働条件が改善されます。これは、長時間労働やストレスの軽減につながり、よりバランスの取れた働き方が実現することが求められますし、新居浜市としてその部分は、長時間労働がなくなるということは非常にいいんじゃないかというふうに思いますけれども、この点についてまず新居浜市としてはどういう取組をされていますか。
それによって、先生がより充実した労働環境で働くことができれば、それが直接的に学習環境の質を向上させることにつながってくると思います。先生が生徒との関わりや個別指導、学習支援に長く時間を割くことが重要だと思いますけれども、その点についてはいかがですか。
また、労働環境の改善は、教員のモチベーション向上につながると思います。これが、生徒の学習成果にポジティブな影響をもたらすと思いますが、教育委員会が新しい教育プログラムや評価方法を導入する機会も増えると思います。新居浜市の現況はいかがでしょうか。
新しい制度導入には、課題や調整が必要です。教育予算の確保、教育訓練、制度運用の透明性と公平性の保持など、様々な課題が存在します。その点についてもいかがでしょうか。
また、地域によって教育環境のニーズが異なるため、一律の制度導入だけではなく、地域差を考慮した柔軟な考え方が必要だと思いますが、その点についてはいかがですか。
総じて、教育委員会が働き方改革に適応するためには、先生、生徒、保護者、地域社会との協力とコミュニケーションが重要であり、適切なバランスを見つけることが必要です。教育に対する自由度の拡大に関する提案が多く、制度設計の自由度を広げることが一律に行われていますが、これには庁内での審査、具体化、実行の難しさ、それもそれなりに必要だと思います。具体的な実現イメージとして、例えば教育改革においてEBPMを実践する場合、以下のステップが考えられます。
データの収集。学生の成績データ、教員のフィードバック、学習環境の情報などを収集し、教育システム全体の現状を把握していきます。
エビデンスの評価。国内の教育研究やベストプラクティスを調査し、教育政策にどのようにエビデンスを活用できるかを評価します。
ステークホルダーの参加は、教育者、学生、保護者、地域住民からの意見を収集し、新しい教育政策を協力して立ち上げていかなければならないと思います。
また、実行とモニタリングという意味で、新しい教育政策を実施し、学習成果や教育環境の変化を定期的にモニタリングし、必要に応じて政策調整を行わないといけないと思います。
新居浜市としての取組状況についてはいかがですか。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 教育委員会の行政改革についてお答えいたします。
まず、教育分野における働き方改革への対応についてでございます。
教員の労働条件改善につきましては、令和5年度新居浜市学校教育の指針にも明記し、人的支援と業務量縮減の2つの面から取組を推進しており、長時間労働やストレスの軽減に努めております。
人的支援といたしましては、学校支援員、学校生活介助員、学校司書、英語指導員、ALT、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、スクール・サポート・スタッフ、学校補助員、用務員などを必要に応じて任用し、教員の負担を軽減しております。
業務量縮減につきましては、部活動の地域移行を推進していくことにより、部活動業務時間の縮減を目指すとともに、研修や会議をオンデマンドやリモートで行うことにより、移動時間を縮減するなどの工夫を行っております。
次に、学習環境の改善につきましては、現在、国を挙げて教職員の働き方改革を推進しているところであり、児童生徒と向き合う時間の確保が、健やかな成長や学力の向上につながるものと考えておりますことから、年休取得がしやすい職場環境づくりや長期休業中に学校閉庁日を設定するなど、ワーク・ライフ・バランス等に配慮した取組を進めております。
次に、教育の質の向上についてでございます。
コンピューターを活用したテストであるCBTシステムの導入による採点時間の削減や校務支援システムの導入により、各校の評価基準をある程度平準化するなど、新しい試みを導入することにより、労働環境を改善する取組を進めているところでございます。
次に、新しい制度導入に当たっての課題と調整の必要性についてでございます。
まずは、その制度がもたらすメリットとデメリットを精査、吟味し、熟議を行う必要がございます。その上で、本市の子供たちにとって、その制度の導入が有益であると判断される場合には、予算の確保等の課題解決に向け、協議を重ねてまいります。
次に、地域差の配慮についてでございます。
新たな制度を導入する際には、教育の機会均等の観点から、どの校区におきましても、一定の基準は担保する必要があると考えております。
また、運用面におきましては、学校運営協議会などを通じて、地域のニーズを考慮し、各学校の教育計画に沿って柔軟に運用していく必要があるものと考えております。
次に、本市におけるEBPMの実践についてでございます。
働き方改革の推進においては、様々な取組の効果の検証が必要不可欠でありますことから、学校用グループウエアの活用により、教職員の在校時間を把握したり、スクール・サポート・スタッフの有用性の検証のため、配置校の全教職員にアンケートを実施するなど、エビデンスの収集に努めております。
教育委員会といたしましては、このような取組を進めつつ、総合教育会議などにおいて、市長と十分な意思疎通を図りながら、エビデンスに基づいた政策立案に努めるなど、教育課題に対応した取組を進めてまいります。
○議長(大條雅久) 仙波憲一議員。
○25番(仙波憲一)(登壇) 特に、この2024年働き方改革の中で目立っているっていう言い方が正しいかどうかは別にして、当初は車の運送だったり運転手がいないとかいるとか、運転時間がっていうようなお話もあったわけですけども、いろんなところでいろんな話を聞く中で、やっぱり学校の先生の時間外労働についてもいろんなところで話題になってるというようなこともお伺いする中で、今回このようなことをお伺いしたわけですけれども、なかなか市内の地域のそれぞれの特性を生かすという部分については、非常に難しい部分もあるのかなと言いつつ、我々もいろんなところを見せていただくし、そういうことがあるわけですけども、ぜひ予算を確保して、前を向いてやっていただきたいというふうに思います。
続いて、中小企業対策についてお伺いをいたします。
コロナ禍による影響を受けた中小企業は非常に多いということで、その中には、確かにコロナ融資の返済と新居浜市の状況の中で、ちょうどコロナの返済開始がそろそろピークを迎える中で、新居浜市は中小企業の金融サポートを強化する必要があると思いますが、オプションの提供などが含まれる場合がございます。というのは、1か所だけで借りることができるという意味ではなくて、何か所からも借りているという部分がございます。そういう意味について、行政ではどのように把握をされているのか。
また、コロナ禍の中で補償とセーフティーネット保証の利用の実態はどうなっていますか。このセーフティーネット保証っていうのは、国がほとんど制度として出してきたものですけれども、これを地域としてはどういうふうに考えているのか、必要な場合はこれらの保証枠を拡大することで、融資のアクセスを改善することが考えられますが、ここに対する課題対応はどうなっていますか。
また、中小企業の収益力改善と支援策について、新居浜市は官民協力による経営支援、資金繰りの援助、一時減免を含む総合的な支援を検討する必要がありますが、その点についてはいかがでしょうか。
また、スタートアップ創出促進保証制度を利用した事業所についての対策として、スタートアップ企業へのサポートが重要と思いますが、創出促進保証制度のようなプログラムを検討することが必要だと思います。その点について、行政としていち早く決断することが重要ですが、行政は中小企業が決断する課題を理解して、それに対応するための政策を立てることが求められています。これには、経営者のニーズの把握や支援制度へのアクセスの容易さなどが必要です。
新居浜市の具体的な取組に関する情報は、市の公式ウェブサイトや関連する公的機関から最新の情報を得ることができますが、その他、県や信用保証協会などとも綿密な連携が不可欠です。新居浜市としてこの点についての取組状況はいかがですか。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。宮崎経済部長。
○経済部長(宮崎司)(登壇) 中小企業対策についてお答えいたします。
まず、コロナ禍での融資の返済が集中する期間に向けた具体的な支援策についてでございます。
コロナ禍でのゼロゼロ融資では、本年7月から令和6年4月にかけて、融資返済の開始が集中すると見込まれております。
このような状況下に対応するため、国では、借入れ時の信用保証を大幅に引き下げるコロナ借換え保証を本年の1月に創設いたしております。
本市といたしましては、コロナ借換え保証の利用要件であります中小企業の経営状況の認定事務を円滑に行うため、地域の金融機関と一層の連携を図り、早期に認定できるよう努めているところでございます。
次に、収益力が低下している企業への再生支援についてでございます。
国におきましては、金融支援を伴う経営改善計画を策定する必要がある事業者が、税理士などの専門家等へ計画策定支援を依頼する場合、要する費用の一部を支援いたしております。そのため、中小企業者から御相談を受けた際には、国の支援策等の情報提供を行うとともに、国の機関への紹介等を通じ、市内企業の支援に努めてまいりたいと考えております。
次に、地域の特性を有した支援策の検討や地域の金融機関との連携強化などについてでございます。
本市の中小企業振興資金融資制度では、融資限度額や融資期間などの違いにより、長期振興資金や緊急経営資金など4つの制度を設け、特に設備近代化資金につきましては、本市のものづくり産業が集積しているという特性を鑑み、融資限度額を6,000万円とし、他市と比較しましても手厚く支援しているところでございます。
今後におきましても、市内の金融機関と連携を密にし、市内中小企業のニーズを酌み取りながら、引き続き適切な支援を行ってまいりたいと考えております。
○議長(大條雅久) 仙波憲一議員。
○25番(仙波憲一)(登壇) ぜひ認定事務を前向きに進めていただきたいというふうに思います。
ただ、同じようにコロナの被害を受けて、対象にならなかった事業っていうのもある。例えば、車の修理屋さんなんかはこの事業対象に入りませんでしたけれども、コロナ融資の直接なものには入らなかったというようなことがあるわけですが、実際に燃料が上がったりして、走る車が減って、修理会社はある意味交通事故も減って、修理が減ったというようなことも聞いておりますけれども、そういう中で、市町村の場合は、特にそういう細かなところに目を向けてやっていただきたいということをお願いして、次の質問に移ります。
環境問題について。
これまで産業集積の維持強化のための発言のみならず、地域内に新たな産業ボリュームを呼び込むために前向きに検討することが求められるという考えが新居浜市としてもあると思いますけれども、その中でカーボンニュートラルコンビナート構想での取組を考えてはいないのでしょうか。
カーボンニュートラルコンビナートの実現に向けた自治体の決意は、重要なステップと戦略を含みます。特に、以下、その流れについて整理をし、方向性を申し上げます。
自治体は、カーボンニュートラルコンビナート実現に向けて、脱炭素エネルギーの供給、炭素循環マテリアルの供給、脱炭素化技術のテストベッドという3つの主要な機能の中からどれに重点を置くかを地域の特性や地域の産業構造を踏まえた上で調整を進めていくことが必要です。
そこで、新居浜市の選択はどのように考えられていますか。
新居浜市の場合、カーボンニュートラルポートをメインとして考えられているようですけれども、瀬戸内海の中でここには有名な石油コンビナートもございますのであえて申し上げますが、カーボンニュートラルコンビナート構想、それは地域の住民や地域社会に対しての理解と啓蒙を促進することが必要です。これは、カーボンニュートラルポートでも同じでございますが、いろんな情報提供が行われなければならないんですけど、地域内での連携を促進するためには、自治体はコンビナート及びその周辺に立地する企業や関係団体と協議を設置する必要があります。そして、カーボンニュートラルに資する技術開発を視野に入れ、自治体は研究機関や企業と連携し、技術関係のサポートをします。さらに、これらの知見を共有し、継承する仕組みを構築します。このことをぜひ新居浜市としても対応していただきたいというふうに思います。それは、どちらにしてもゼロエミッション、いわゆるカーボンニュートラルという意味で必要なことだというふうに思います。現在のそのカーボンニュートラルポートの状況がどこまで進んでいるかどうかはよく分かりませんけれども、その次にこの地域は石油コンビナートがあるということは間違いないことなので、どういうふうに関係をしていって、どういうふうに進めるのかということもあるんだろうと思いますけれども、その中でカーボンニュートラルポートをやってるから、カーボンニュートラルコンビナートへの取組は行わないというのか、まずそのあたりをお伺いしたいというふうに思います。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。原副市長。
○副市長(原一之)(登壇) 環境問題についてお答えいたします。
まず、カーボンニュートラルコンビナート構想の取組についてでございます。
国においては、令和2年10月に2050年カーボンニュートラルを宣言し、関係省庁が連携して脱炭素化に取り組まれており、経済産業省では、カーボンニュートラルコンビナート、いわゆるCNK構想を、国土交通省では、カーボンニュートラルポート、CNP構想をそれぞれ進めているところでございます。
本市では、CO2を多く排出する主要産業が集積する港湾地域において、2050年のカーボンニュートラル実現に向けて、住友企業をはじめとする港湾関係団体、大学等の学術機関、国土交通省、経済産業省、愛媛県などの行政機関、さらに金融機関等で構成する新居浜港カーボンニュートラル推進協議会を設置し、産学官金が連携して検討を進め、本年9月に新居浜港・東予港(東港地区)港湾脱炭素化推進計画を策定、公表いたしました。
本計画は、港湾地域におけるカーボンニュートラル化を実現するだけでなく、カーボンニュートラルコンビナートの目指すカーボンニュートラル社会の持続的発展、地域産業の競争力強化、地域経済の活性化並びに新産業の創出を目指すものでもございます。
次に、カーボンニュートラルコンビナート実現における新居浜市の選択についてでございます。
港湾脱炭素化推進計画では、LNGの普及拡大など8項目の取組方針を定めておりますが、新居浜港におけるCO2排出量は、工場や発電所からの排出量が大きいことから、燃焼時にCO2を排出しない脱炭素エネルギーの供給として、水素、アンモニア等の受入れ環境整備を位置づけており、さらに立地企業におきましては、カーボンリサイクルやケミカルリサイクルの研究、開発等として炭素循環マテリアル、脱炭素技術のテストベッドの取組も進められているところでございます。
次に、企業との連携、技術開発、継承する仕組みについてでございます。
新居浜港カーボンニュートラル推進協議会では、これまでに学術機関や民間企業から脱炭素に向けた最新技術や国の支援制度等の紹介を行っており、今後も本協議会において新たな技術開発の動向等の情報共有、連携を図ってまいります。
○議長(大條雅久) 再質問はありませんか。仙波憲一議員。
○25番(仙波憲一)(登壇) 本市は、もう既にカーボンニュートラルポートに取り組んでいるということではございますけれども、どちらにしろ、この周辺にはコンビナートもございますので、ぜひそれをまず幅を広げるような形でカーボンニュートラルに取り組んでいただきたいということをお願いして、質問を終わります。
○議長(大條雅久) この際、暫時休憩いたします。
午前10時49分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時59分再開
○議長(大條雅久) 休憩前に引き続き会議を開きます。
合田晋一郎議員。
○10番(合田晋一郎)(登壇) みらい新居浜の合田晋一郎です。
最初に、令和元年8月から初代国際交流員として赴任されたファラさんが、12月19日付で本市を退職されるということです。ファラさんは、コロナ禍、活動制限がかかる中も様々な活動をこなされ、新居浜市の国際化の推進に尽力されました。
また、ファラさんが発行されていたKhabar dari Farahで分かりやすく情報も伝えてくださいました。12月1日には、にいはま応援大使の委嘱を受けられたとのこと。にいはま応援大使は、本市の紹介やPR活動を行っていただくだけでなく、立場を生かして、本市の各種施策への助言や提案をいただく役割も果たしていただくなど、本市の取組を応援していただける方です。これからも、すてきに、楽しく、わくわくと、新居浜市の応援を続けていただきたいと思います。
これまでの活動は、今回質問いたします国際化の推進で御報告いただけると思いますが、代弁になろうかと思いますが、新居浜市の国際化に思うところもお聞かせいただきたいです。
さて、今回は、にいはま応援大使である篠原学さんが今年の8月にベトナムホイアンで開催されるホイアン日本祭りにHello!NEW新居浜ブースを出展し、新居浜をPRされるということで、応援に行かねばということでベトナムのダナン、ホイアンを訪問しました。
ホイアン日本祭りでは、日本・ベトナム外交関係樹立50周年記念ということで、ダナンベトナム日本フェスティバル2023に引き続き、日本政府もブースを構える中で、新居浜ブースはひときわ目立つPRブースで注目されていました。前には、Hello!NEW新居浜の文字モニュメントを設置して、後ろには、山根公園での寄せ太鼓、その太鼓の写真の横断幕、その前にはっぴを着て篠原学さんと一緒に記念写真に収まるなど大変盛況でした。ダナンやホイアンの関係者、ベトナムの方々の心に新居浜市が深く刻まれたことを感じています。
今回のベトナム訪問では、新居浜市の国際化の推進とベトナムとの交流について改めて考える機会となりました。まだ時期尚早の見解もあり、明確なお答えが難しいこともあるかもしれませんが、今後の目標や考えについてお伺いしたいと思います。
それでは、通告に従いまして質問させていただきます。
今回は、第六次新居浜市長期総合計画の進捗状況について、国際化の推進に焦点を当てて質問させていただきます。総合戦略にも関わることです。
新居浜市国際化基本指針の基本理念、誰もが住みたい住み続けたい多文化共生のまちにいはまの達成に向けての御所見をお聞かせください。
まず、国際交流の推進について3点お伺いします。
今年度の施政方針において、インドネシアやマレーシアの東南アジア諸国との人的交流などを通じて、民間の取組と連携しながら、相互理解、友好関係の発展を進めていくとのことでした。具体的な取組についてお伺いします。
次に、長期総合計画では、市民と外国との交流を推進する。また、国際社会に主体的に対応できる能力や態度などを備えた人材育成を進め、民間交流の支援などに取り組むとのことですが、取組、成果、今後の方針についてお伺いします。
3点目になりますが新居浜みらい会議高校生政策アイデアコンテストの提案に関してです。
9月に開催された審査会にお伺いしました。このコンテストは、未来を担う市内の高校生の柔軟な発想から、市の課題解決に向けた提案を募集し、市の施策へ若者の価値観を反映させるとともに、地域課題に向き合い、参画することを通して、高校生の市政への愛着、誇りの醸成を図るために開催されたものですが、市の設定する国際化意識の啓発についての課題に、白修学院2年グループさんが、Hello!NEW新居浜国際スポーツフェスティバル~甘いスイーツとおいしい御飯~のタイトルで、メンバーの新居浜西高校と今治西高校の学生が発表されました。
内容は、日本語への不安から、外国人労働者の就職が困難であるとの課題に着目し、その不安を取り除く手段として、新居浜市で国際的なイベント、スポーツフェスティバルでサッカー競技を開催することを提案されました。言語の壁を越えるスポーツと新居浜のスイーツやハラルフード、許されるフードですね、などを同時に提供することで、若者の国際交流、多文化融合の機会を設けることを目的としています。
課題について、少子高齢化が進んで外国人労働者が重要であるにもかかわらず、仕事を見つけるのが困難であるのは、日本語への不安が原因じゃないかと分析され、詳細な内容で提案されていました。
こういった機会は、提案にあったように、スポーツと食ということで、誰もが気兼ねなく楽しく国際交流ができ、多文化を知ることができ、高校生間のつながり、新居浜の産業の発展にも貢献するものだと思います。
提案会場のワクリエ新居浜も、外国人の方の交通手段を考えると最適だと思います。提案には触れられていませんでしたが、市内在住に限定せず開催いただければ、幅広く交流が図られると思います。
この提案は、優秀賞を受賞され、理事者審査委員も開催に意欲を示されていましたが、こういった高校生からの市の課題に取り組む提案、願いをぜひ実現していただきたいと思いますが、予定はいかがでしょうか。お伺いします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 合田議員さんの御質問にお答えをいたします。
国際化の推進についてでございます。
国際交流の推進についてお答えをいたします。
まず、インドネシアやマレーシアの東南アジア諸国との交流についてでございます。
インドネシアとの交流につきましては、日本語学習に役立てていただくことを目的に、職員有志から募った日本語の書籍について、インドネシア共和国クブラヤ県にある大学のジャパンコーナーや現地の高校に贈呈するなど交流を深めてまいりました。
次に、マレーシアとの交流につきましては、令和2年度から、毎年オンライン国際交流を実施しており、今年度につきましては、マレーシアの中等教育学校と新居浜西高等学校書道部の皆さんに御参加をいただき、オンラインでお互いの文化を披露し合うことで、言葉の壁を越えた異文化理解を深める学生間交流を実施いたしました。
次に、長期総合計画策定後の人材育成と民間交流支援の取組、成果、今後の方針についてでございます。
国際交流員による国際理解、国際交流講座の実施や小中学校においてALTなどから外国の文化や習慣等を学ぶなど、次世代を担う子供たちの国際理解を深め、豊かな国際感覚を身につける学習活動を実施しております。
また、市民活動団体との共催イベントの開催や情報発信について支援を行っており、こうした取組の積み重ねにより、市民の国際意識が向上し、外国人の受入れ環境が改善されてきていると認識をいたしております。
今後におきましても、国際感覚豊かな人材の育成とともに、多文化共生社会構築に向けた施策を展開していきたいと考えております。
○議長(大條雅久) 長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 新居浜みらい会議高校生政策アイデアコンテストにおける提案事業についてお答えいたします。
提案を事業化するため、11月に実行委員会を立ち上げ、令和6年2月にワクリエ新居浜において、Hello!NEW新居浜国際スポーツフェスティバルの開催に向けて、現在協議を進めております。
参加者につきましては、東予地域在住の外国人の方にも広報を行うなど、幅広い地域からの参加を呼びかけ、外国人とのスポーツを通じた交流を図り、若い世代の国際感覚と国際理解を深めたいと考えております。
また、高校生からの提案にありましたムスリムの方でも安心して食べられるハラルフードについての理解を深める取組や市内の高校生が考案した新居浜市の農作物を使用したスイーツを紹介する取組など、高校生が主体的に運営するイベントとして、側面から支援したいと考えております。
○議長(大條雅久) 合田晋一郎議員。
○10番(合田晋一郎)(登壇) 御答弁ありがとうございます。
ファラさんからのお言葉はありませんでしたが、今後の御活躍に期待したいと思います。
今回のスポーツフェスティバルは、サッカー競技という提案でしたが、1つ質問させていただきます。
昨今、運動会がコミュニケーションを活性化させると見直されています。玉入れ、綱引き、大玉転がし、借り物競走、仮装リレーやダンスなどなど、楽しく競技することで、多文化共生には大変有意義なものと思いますが、種目に取り入れてはと思いますがいかがでしょうか、御所見をお伺いします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 合田議員さんの御質問にお答えをいたします。
新居浜国際スポーツフェスティバルの競技種目についてでございます。
現在、提案の実施に向けた協議の中で、高校生の方から、サッカーでは体格や年齢、経験の有無などによって差が出やすいのではないかという懸念があるということで、運動会形式でチームワークが生きるスポーツを通じて外国人と日本人の交流ができるようにしたいという提案がございました。そのため、ルールが簡単で外国人にも分かりやすい競技を実施する方向で今準備を進めております。
○議長(大條雅久) 合田晋一郎議員。
○10番(合田晋一郎)(登壇) 御検討いただいているとのこと、よろしくお願いいたします。
また、この運動会というのは、全国的にコミュニティーを活性化させるコミュニケーションの場として見直されております。民間企業においても実施されており、多文化共生にも大変有効ではないかと思います。ぜひ、新居浜市役所としても運動会を御検討されて、市長も仮装リレーとかに走っていただければ大変市の意欲も上がるんじゃないかと思いますので、よろしくお願いいたします。
実は、本年7月に、ハワイ、愛媛サッカー交流事業がマリンパーク新居浜で開催されました。私どもみらい新居浜の5名も幹事としてお手伝いさせていただきましたが、ハワイ州少年少女サッカーチームと市内の子供たちがサッカーを通じて交流を深められたと思っています。スポーツを通じての交流は大変有意義だと感じております。よろしくお願いいたします。
次の質問に移ります。
多文化共生社会の推進についてお伺いします。
易しい日本語の普及に関してです。
総務省によると、多文化共生とは、国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的ちがいを認め合い、対等な関係を築こうとしながら、地域社会の構成員として共に生きていくことと定義されています。これを実現するためには、コミュニケーション支援、生活支援、意識啓発と社会参画支援、地域活性化の推進やグローバル化への対応などが必要とされていますが、最初に取り組まなければならないと思うのは、行政によるコミュニケーション支援で、多言語や易しい日本語を使用して行政や生活情報を提供することが求められています。
「やさしい日本語の普及による情報提供等の促進の在り方」について、国においては、日本語を母語としない人々に対し、平易、分かりやすくて親しみやすい日本語、易しい日本語を用いると周知されているようです。
さきの6月議会で、越智議員の国際化の推進についての多文化共生に関しての答弁によれば、職員向けに多文化共生社会の理解促進研修や優しい日本語研修が行われており、国際化への意識改革が全庁的に進められているとお伺いしました。
行政情報発信や窓口対応における易しい日本語の取組状況についてお聞かせください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 多文化共生社会の推進についてお答えいたします。
まず、行政情報発信につきましては、台風接近時に気象庁ホームページなどを易しい日本語で紹介するなど一部で対応しているものの、まだまだ不十分となっておりますことから、外国人に関係のある情報を中心に、易しい日本語への対応を順次増やしてまいります。
次に、窓口対応につきましては、外国人が窓口に訪れた際に、職員が易しい日本語で対応できるよう、今年度から新たにやさしい日本語講座について基本研修に取り入れているところでございます。
易しい日本語は、日本語に不慣れな外国人にも分かりやすい表現であり、外国人と日本人がコミュニケーションを図る上で大変有効でありますことから、今後におきましても、易しい日本語で対応できる職員の育成に努めてまいります。
○議長(大條雅久) 合田晋一郎議員。
○10番(合田晋一郎)(登壇) 易しい日本語に関しては、外国人の方だけではなく、子供たちや高齢者の方、また最近分かりにくい行政的な、事務的な言葉がありますが、そういったことにも役立つと思いますので、積極的な取組をよろしくお願いいたします。
また、多文化共生社会の推進といいますと、新居浜市内に関東から家族3人で移住された方がおります。ベトナムの方ですが、ベトナム料理店を開店するということをお伺いしております。その方につきましても、いろいろ考えた中でこの東予の新居浜を選んでいただいて移住していただいていると。こういった取組は、移住・定住促進にもつながりますので、ぜひよろしくお願いいたします。
また、その中で重要になってくるのが、コミュニケーションと日本語の学習についてですが、度々質問させていただいてます夜間中学についても関わることだと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
次の質問に移ります。
国際化を進める体制づくりについてお伺いさせていただきます。
9月にあかがねミュージアムで新居浜市国際交流協会設立5周年記念事業がアフリカの鼓動とともに盛況に開催されていました。
協会では、易しい日本語普及活動にも積極的に取り組まれ、市の国際化に多大に貢献されていることにこの場で感謝を申し上げたいと思います。
そこで、国際化を進める体制づくりについて2点質問させていただきます。
まず、長期総合計画の取組方針として、新居浜市国際交流協会を中心に、地域の国際化の取組を推進する体制づくりを進める。国際化を推進する企業、団体等と連携し、情報共有、相互協力を図ると掲げられています。
現在の取組内容、今後の課題などございましたらお教えください。
2点目になりますが、市の体制についてです。
西条市職員でベトナム出身のグエン・ティ・ニーさんとお話しする機会がありました。名刺を拝見すると、西条市産業経済部観光振興課国際交流係国際交流員として勤務されています。部長らにお伺いすると、コロナ禍前にインバウンド観光の取組もあり、産業経済部所管になったということです。
県内の国際交流所管課担当部署を見てみますと、愛媛県は観光国際課、松山市は観光・国際交流課、今治市は観光課、宇和島市は商工観光課、八幡浜市は政策推進課、砥部町は企画政策課などなど、全ては申し上げませんが、四国中央市は地域コミュニティーと同じ部署で取り組んでおりますが、課の名前は政策部地域振興課が所管課のようです。全国的にインバウンド観光が唱えられ出した十数年前から、市民生活部局から産業観光部門に所管替えする自治体が増えたようです。確かに、多文化共生の観点から、市民生活分野での政策も重要ではありますが、これからの外国人との共生の観点から、経済・観光・交流分野での拡充が課題になってくると考えられます。国際交流担当課が調整を取りながら、産業労働関係部署、多文化共生国際交流部署、市民生活関係部署と連携することが必要だと思います。そこから海外の政府機関、地方公共団体、海外の大学、日本学校などとの連携が必要で、海外拠点を設置する自治体も増加しているようです。
地域コミュニティ課では、地域運営組織の運営という重要使命が課せられています。市民の幸福度の向上に重点を置く課として充実させ、国際交流の担当は、企画・経済部局が担うほうが国内外の連携が取りやすいのではと考えます。ぜひ御検討いただきたいのですが、御所見をお聞かせください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。髙橋総務部長。
○総務部長(髙橋聡)(登壇) 国際化を進める体制づくりについてお答えいたします。
市の体制についてでございます。
本市の国際化の推進につきましては、新居浜市国際化基本指針に基づき、多文化共生社会を市民総ぐるみで推進することに重きを置いておりますことから、市民環境部地域コミュニティ課を所管課とし、国際交流協会をはじめ、市民、企業、教育機関等と連携しながら様々な施策を展開しております。
今後におきましても、こうした姿勢を基本といたしますが、事案により企画、経済、教育等の部局が主体的に交流を担う場合においても、当該部局と連携を図りながら、より効果的な国際交流が図られるよう努めてまいります。
○議長(大條雅久) 長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 現在の取組内容、今後の課題についてお答えいたします。
まず、国際交流協会は、会費収入のみでは運営が困難であるため、運営補助金で支援するとともに、少人数による事務局運営でありますことから、必要に応じて担当課における事務補助を行っております。
一方で、課題といたしましては、国際交流協会の会員数が伸び悩んでいることが上げられ、国際交流協会では、在住外国人への日本語学習支援や日本人向け国際理解講座の開講など、様々な事業を実施しているものの、市民の方に広く認知されていないことがその主な原因であると認識いたしております。
そのため、今年度からオンラインによる会員申込みを可能とし、国際交流員が実施する講義等の機会を利用し、会員の募集について周知を行うなど、会員数の増加に努めているところでございます。
次に、国際交流員の活用につきましては、現在、マレーシアから赴任していただいているファラさんの後任として、来年度の8月から新たな国際交流員を招致する予定といたしております。ファラさんには、新居浜市国際交流員に就任していただいて以来、公民館や学校に赴いて異文化理解促進のための講座やワークショップの実施、外国人来庁者の通訳、新居浜市とマレーシア間での交流事業の企画、実施など、様々な業務を担っていただいております。後任の国際交流員にも、同様な業務を担っていただき、母国と新居浜市をつなぐかけ橋となっていただけることを期待いたしております。
次に、関係機関、関係企業等とのネットワーク構築につきましては、現状新居浜市内在住外国人に関する情報は、十分に把握できておらず、関係機関、関係企業等とのネットワークの構築は進んでおりません。そのため、今年度は、国際交流協会協力の下、外国人受入れ企業を訪問し、外国人を雇用する上での各種相談を受け付けるとともに、協会内に設置した外国人相談窓口について広く情報発信を行うこととしており、こうした取組を通じて、ネットワークの構築に取り組んでまいります。
○議長(大條雅久) 合田晋一郎議員。
○10番(合田晋一郎)(登壇) ファラさんの活躍もここで御紹介いただきました。先ほどは大変申し訳ございませんでした。
今回の国際交流の担当部署、隣接の香川県にありますが、観音寺市、三豊市は、秘書課で取り組んでいるようです。やっぱり都市間交流ということもあり、市長直轄で取り組まれるところが全国的に多いようですので、またよろしくお願いいたします。
また、国際交流協会ですけど、他市を見ますと、西条市もそうですが、市民活動支援センターと国際交流協会が同一フロアにあるというところをよく見かけます。そういった中で、同じフロアにあるということでいろんな交流が生まれ、いろんな事業が生まれているとお伺いしております。今回市民文化センターも計画されておりますので、ぜひ御検討いただければと思います。よろしくお願いいたします。
次の質問に移ります。
ベトナムとの交流について質問させていただきます。
ベトナムの国土は、南北に1,650キロメートル、日本は北海道から鹿児島県でおおよそ1,800キロメートルと細長く、気候風土などにより、大きく北部、南部、中部の3つの地域に分かれ海に面しています。人口は約1億人で、北部は雪こそ降りませんが、春夏秋冬、春、夏、秋、冬があり、日本とよく似た国です。
その中で、今回は中部地方との交流に焦点を当てて質問させていただきます。
中部地方の中心都市ダナン市の人口は約130万人、西条市と友好都市を締結しているフエ市は約35万人、ホイアン市は約12万人の人口です。
まず、高度外国人材の受入れに関して質問させていただきます。
特定のスキルや専門知識を持つ外国人、高度外国人材の獲得は、これから全国の地方自治体において取り組まれる課題で、そのためには選ばれる自治体、新居浜市を目指さなければならないと感じています。
さきに述べたように、国際交流担当課が調整を取りながら、庁内連携して海外の政府機関、海外の大学や日本語学校などとの連携が必要で、ダナン市においては、にいはま応援大使である篠原学さんの活躍に期待するところでもあります。
高度人材の獲得に関しては、雇用する目的と必要なスキルセット、特定の業務を遂行するために重要となる技術、知識、経験の組合せを明確にすることが重要と言われています。また、移住サポート、外国人材が円滑に移住できるようサポートすることも重要で、これには住宅や生活環境の提供、言語サポート、文化的な適応を自治体として支援することが必要だと感じています。具体的には、外国人材の生活支援や起業支援、日本語教育、就労支援などを一組織で行い、外国人材の受入れ環境を整え、新居浜市の魅力、就労環境であるとか住宅情報、教育環境の情報発信や諸手続に関するアドバイス、サポート、多文化共生コミュニティー支援と地元企業への支援が外国人材の受入れを容易にすると考えられます。
ベトナム訪問で、高度人材受入れに関して、ダナン大学へ訪問を予定していましたが、残念ですが、諸事情でかないませんでした。
加藤副市長は、ベトナムダナンを訪問され、ベトナムトップクラスの国立ダナン大学と高度人材の育成、輩出に関する取組について協議されたとお伺いしています。ダナン市政府とも御面会されたようですが、どのようなことを協議され、これから高度人材の受入れについてどのように取り組まれていかれるお考えか、お聞かせください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。加藤副市長。
○副市長(加藤龍彦)(登壇) ベトナムとの交流についてお答えいたします。
高度外国人材の受入れについてでございます。
まず、ダナン市政府との協議についてでございます。
本年4月19日にベトナムのダナン大学を訪問後、ダナン市政府と面談させていただきました。
ダナン市政府との面談では、本市の概要並びに産業の強みをPRさせていただきましたところ、民間交流のみならず、市政府同士の交流の要望などもございましたことから、ダナン市、新居浜市双方の発展に寄与する有意義な交流が図られるよう、引き続き友好な関係性を保っていくことで一致したところでございます。
次に、高度外国人材の受入れについてでございます。
ダナン大学との高度人材の育成、輩出に関する協議を経て、6月9日にダナン大学、新居浜市内人材派遣会社及びにいはま応援大使で現地エージェントでもある、この3者で高度人材輩出に係る基本協定が締結され、市内企業への内定者が既に決定するなどの事例もあるというふうに伺っております。
このような中、本市といたしましては、高度外国人材等を雇い入れる企業に対し、高度人材確保支援事業や外国人人材活用支援事業で支援を行っているところでございます。
また、高度外国人材を含め、外国人の方々に対しましては、先ほども部長からお答えいたしましたとおり、国際交流協会内に設置した外国人相談窓口で、協会と共に関係企業等とのネットワークの構築や生活支援に取り組んでまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、より一層増加が見込まれる高度外国人材をはじめとする外国から新居浜市を訪れる多様な人材が、安心して生活でき、住み続け、さらには御活躍していただけるよう、支援に努めてまいりたいと考えております。
○議長(大條雅久) 合田晋一郎議員。
○10番(合田晋一郎)(登壇) ありがとうございます。取組に期待しております。よろしくお願いいたします。
また、10月には、ベトナム中部の魅力と可能性と題して、市内人材派遣会社主催でワクリエ新居浜共催のセミナーが開催されたようです。その中で、民間企業の方からも関心があるということで熱心に御質問されていたということです。今後の情報発信をよろしくお願いいたします。
また、先ほど言いましたように移住サポートも重要になってくるかと思います。そういった中で、四国中央市で働いているんだけど、やっぱり近くにコンビニがないという形で、住居は新居浜に住まわれる、そういった方もおりますので、住環境とかについての情報発信についてもよろしくお願いしたいと思います。
次の質問に移ります。
都市間交流についてです。
ダナン、ホイアンとの交流について質問させていただきます。
冒頭に、ダナンベトナム日本フェスティバル、ホイアン日本祭りで新居浜ブースの盛況ぶりは報告させていただきましたが、ホイアン市人民委員会からは、にいはま応援大使として篠原学さんにホイアン・日本文化交流においての活躍に感謝状が贈られています。ホイアンと日本の新居浜の交流での活躍に期待されていることもここで御報告させていただきます。
さらに、ダナン、ホイアン政府関係者も新居浜を御認識いただき、今後の交流に、先ほど副市長からもお話しありましたが、期待されていると思っております。
ホイアンとの歴史的な関係については、住友グループ広報委員会の資料で、東アジアの貨幣経済を支えた日本の銅という題目で紹介されています。日本の銅が、世界一になる原動力となったのが別子の銅で、別子の銅の道、カッパー・ロードというのは、実は世界につながっていて、別子の仲持ち道から新居浜口屋を経て、大阪に行き、大阪で最終精錬をして、さお銅というインゴットになって長崎に行き、このさお銅が長崎から中国、ベトナム、インドネシア、インド、そしてヨーロッパまで行ったとされています。
こういった資料から、江戸時代に別子の銅の道、カッパー・ロードが、朱印船貿易でベトナムのホイアンの港につながり、貨幣として使われていたようです。
このような歴史的つながりを持つホイアンには、現在、新居浜市の宮崎真緒さんがJICAの青年海外協力隊として派遣され、世界遺産に登録されている歴史的建造物群の町並み保存に従事され活躍されています。
また、2020年には、住友財団の助成でホイアンの日本橋が修復されたとお伺いしております。
ホイアン市には、ダナン訪問の際、加藤副市長も訪れ、ホイアン市長、ホイアン文化財保存センター長と面会され、会談の様子が現地のニュースで報道されたとお伺いしています。また、8月には、ホイアン日本祭り新居浜ブースに、新居浜市からも視察に行かれ、ホイアン人民委員会も訪問されたとお聞きしています。
今後、経済的つながりが期待されるダナン市。歴史的つながりもあり、アジアの歴史遺産を共に有するホイアン市との今後の都市間交流においてもさらなる発展が期待されています。
ダナン、ホイアン両都市との交流においては、多くの可能性を秘めており、経済や文化の面でさらなる交流や協力が期待されていると思いますが、今後の都市間交流についてどのような展望をお考えか、お聞かせください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 都市間交流についてお答えをいたします。
別子の銅を通じて、歴史的なつながりが感じられるベトナムのホイアン市、高度外国人材の受入元として期待できるダナン大学が立地するダナン市など、ベトナムの都市との都市間交流に取り組むことは、同国内での当市の知名度向上が期待でき、ベトナム人が日本で就労する際に当市を選んでもらうきっかけになるなど、様々なメリットがあり、また交流先の都市の食事や風習などの文化を紹介することで、市民の国際意識の向上にも大きく寄与するものと考えております。
今後も、今年度構築できましたホイアン市人民委員会とのつながりやにいはま応援大使がダナン市に在住しているという強みを生かして、両市との都市間交流を継続するとともに、さらなる交流を推進するため、相手方の関係者に当市を訪れてもらい、当市の魅力を十分に感じてもらった上で、お互いの友好交流に対する機運を高めてまいりたいと考えております。
○議長(大條雅久) 合田晋一郎議員。
○10番(合田晋一郎)(登壇) まだこれからというところで、前向きな御検討の御答弁ありがとうございました。期待しております。
ホイアンには、9月に秋篠宮御夫婦も訪問され、宮崎さんが修復されているホイアンの日本橋も訪問されたとお伺いしております。
また、西条市は、平成30年にベトナムフエ市と友好都市を締結され、経済、文化など様々な分野で交流を深めております。フエ市があって、ダナン市があって、ホイアンになります。東予と一緒に西条と一緒の取組も可能かと思いますので、ぜひよろしくお願いいたします。
次の質問に移ります。
最後になりますが、観光マーケティング機能の導入と受入体制の充実について、2点お伺いさせていただきます。
まず、長期総合計画の進捗に関してです。
ベトナムに限定するわけではございませんが、取組方針として、効果的、効率的な観光マーケティング機能の導入を検討する。観光ガイドの養成、育成を推進する。観光客の受入れ環境、交通環境などの整備を推進する。インバウンド観光客へのホスピタリティー、おもてなしの醸成を図ると掲げられ、具体的な取組として、新居浜版DMO、観光地域づくり法人設立の検討、観光ガイド組織の強化と人材育成、観光客向けの案内看板の整備、民間交通事業者と連携した市内観光地を結ぶ移動手段の整備検討、インバウンド向け観光サイトの開設、キャッシュレス、WiFi環境の整備検討、観光施設等の整備・充実などに取り組まれていくようですが、現状をお教えください。
2点目、最後になりますが、ダナン定期便就航への展望についてです。
愛媛県では、ベトナムベンチェ省と昨年8月に経済協力に関する覚書を締結しており、交流の中で松山空港とベトナムを結ぶ定期便の就航は必要な取組と中村知事が述べられていました。愛媛県の狙いとしては、ベンチェ省との交流を通じて、県内企業の進出を後押しするとともに、松山空港とベトナムを結ぶ定期便の就航を実現させたい考えのようです。東南アジアの中でも、ベトナムは堅調な経済成長を続けています。四国内には、ベトナムとの定期便を就航している空港はなく、経済交流を進めながら、松山空港からの就航を実現することで、他県に先駆けてビジネスを拡大させ、観光客の増加にもつながるものと考えられます。
なお、ベンチェ省は、ベトナム南部に位置し、大都市ホーチミンに近いことから、就航路線は松山ホーチミンを想定されていると思われますが、南部の中心都市ホーチミンと北部の中心都市ハノイは、日本からの就航便も多く、ベトナム中部の中心都市であるダナン市への就航便を目指すことが、日本国内での競争力が増すと考えられます。ダナンは、日本国内との関係を深めており、中部に位置しているため、北部のハノイや南部のホーチミンとのアクセスも便利です。松山空港からベトナムへの民間チャーター便は、ダナンに就航され、利用も好調なようです。また、ダナンへの定期直行便は、東京からのみで、日本からダナンに行かれる場合、韓国を経由して行かれるケースも多いようです。松山空港からダナンへの定期直行便が就航されれば、新居浜市にとっても経済、観光、交流の推進に結びつくと考えます。西条市は、中部の都市フエ市と友好姉妹都市であるので、西条市と連携しながら、ダナンへの定期便就航を働きかけてはと思いますが、市の御所見をお伺いします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。宮崎経済部長。
○経済部長(宮崎司)(登壇) 観光マーケティング機能の導入と受入体制の充実についてお答えいたします。
長期総合計画に掲げる取組内容の現状についてでございます。
まず、新居浜版DMO設立の検討につきましては、先進組織であるせとうちDMOと連携し、本市の現状分析や目指すべき将来像の再確認に取り組んでおり、地域に根差して活動できる新居浜市版DMOの設立を目指して引き続き調査研究を行ってまいります。
次に、観光ガイド組織の強化と人材育成につきましては、新居浜観光ガイドの会を通じ、ガイド養成講座等、継続的なガイド人材の育成並びに知識研さんを図っております。
次に、観光客向け案内看板の整備につきましては、観光情報や産業遺産の紹介、発信を目的とした案内看板を市内に72か所設置し、これら案内看板には、多言語翻訳が可能なQRコードを表記しており、英語、簡体、繁体の中国語、韓国語の4か国語に対応した情報ツールとしての活用を図っております。
次に、民間交通事業者と連携した市内観光地を結ぶ移動手段の整備検討につきましては、令和3年度に道の駅マイントピア別子と連携し、市内周遊バスツアーの実証運行を行いました。
今後におきましても、民間交通事業者と連携しながら、利用者ニーズや費用対効果も考慮しながら、様々な手法を模索してまいります。
次に、インバウンド向け観光サイトの開設につきましては、本市の観光情報を集約した観光サイトにいはま紀行において4か国の多言語版ページを整備し、広く情報発信に取り組んでおります。
次に、キャッシュレス、WiFi環境の整備検討及び観光施設等の整備・充実につきましては、新居浜市観光交流施設や観光案内所「ここくるにいはま」をはじめ、観光事業者においてもキャッシュレス決済の導入が進んでおります。
また、WiFi環境の整備では、民間事業者と連携したえひめFreeWi-Fiの拡充に加え、森林公園ゆらぎの森における衛星通信を活用した通信環境向上などの利用環境整備を進めております。
加えて、新居浜市観光交流施設の一部リニューアルや旧端出場水力発電所の一般公開などの施設整備を進め、ホスピタリティーの向上に努めております。
次に、ダナンへの定期便就航の働きかけについてでございます。
松山空港への定期便就航は、本市のみならず、県内全域に波及する取組となりますことから、国際線振興を所管する愛媛県での主体的な取組が基本となりますが、新居浜市といたしましては、加入している愛媛県国際観光テーマ地区推進協議会を通じて働きかけを行ってまいりたいと考えております。
○議長(大條雅久) 再質問はありませんか。合田晋一郎議員。
○10番(合田晋一郎)(登壇) 御答弁ありがとうございます。
情報発信は、大変重要だと思います。その中では、先ほどの易しい日本語に関しても重々考えていただければと思います。
新居浜市は、観光都市ではありませんが、大島、別子山等瀬戸内海に面し、大変な歴史資産もあるという形での取組が今後インバウンドを含めて重要な取組になってこようかと思いますので、取組をお願いいたします。
また、ベトナムに関して御紹介させていただきますと、9月に郵政局から日本・ベトナム外交関係樹立50周年の記念切手が発行されていますが、その10枚のうち5枚が中部地方、中部地方というのはベトナムですね、ホイアンの日本橋やホイアンのランタン、ダナン等が紹介されています。それだけベトナムの中でもダナン、中部が注目をされておりますので、今後の交流に期待いたします。
最後になりますが、前のベトナム大使で、現在、外国人材共生支援全国協会の副会長などを務められています梅田邦夫氏から、外交、経済、人材、日本の重要なパートナーという形でベトナム推しのお話をお伺いする機会がありました。そのお話の中で、最後に引用された言葉を御紹介して質問を終えたいと思います。その言葉は、強さは違いに宿る。一人一人の違いは集団的な強さとなり、活性化につながる。性格も考え方も違う異質な者同士が集まった多様性に富んだ組織ほど柔軟で変化に強いとお伺いしました。まさに、多文化共生社会の推進が今後大事であり、また組織もこういった多様性というのが重要になってこようかと思います。また、新居浜市役所もですが、私ども議会も同様だと思います。
以上です。終わります。
○議長(大條雅久) この際、暫時休憩いたします。
午前11時53分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 1時00分再開
○議長(大條雅久) 休憩前に引き続き会議を開きます。
黒田真徳議員。
○9番(黒田真徳)(登壇) 皆様こんにちは。
公明党議員団の黒田です。
通告に従いまして質問をさせていただきます。
初めに、経済対策についてお伺いします。
日本経済は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が緩和されつつあるものの、長引く物価高騰が家計や事業活動に深刻な負担を与えており、コロナ禍からの経済社会活動の回復が大きく遅れる状況となっています。
新居浜市でも、早期の経済活動の回復が望まれるところですが、老朽化した施設の建て替えや維持補修の財政需要が増加することが避けられない状況の中、長引くコロナ禍対策等で財政調整基金が大きく目減りするなど、緊急事態に対応する弾力性がなくなっており、大変厳しい状況となっています。
そこで、市長のおっしゃられる選択と集中という言葉が非常に重みを増してくるところでございます。事業の緊急度、優先度の精査について期待いたします。
先月の11月29日に国の補正予算が成立しました。予算の中には、重点支援地方交付金の増額が盛り込まれています。交付金の中には、地域の実情に合わせて、自治体が柔軟に活用できる推奨事業メニューもあります。経済対策や物価高騰対策などにも幅広く活用できる重点支援交付金の重要性は高く、厳しい財政運営を強いられている新居浜市にとっても、これを有効に活用していかなければなりません。
そこで、この交付金についてお伺いします。
現在の社会情勢を鑑み、交付金につきましては、給食費の負担軽減、低所得世帯給付の対象拡大や上乗せ、LPガスなど燃油代負担軽減、プレミアム付商品券など物価高騰に対する支援が必要と考えますが、支援策についてどのように考えられますか、お伺いします。
交付金の活用につきましては、物価高騰の影響を受けた市民の生活を守り、経済の回復を図るために、より多くの方が利用のできる取組としていただきたいと考えますが、御所見をお伺いします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 黒田議員さんの御質問にお答えをいたします。
経済対策についてでございます。
先般、国の令和5年度補正予算が成立し、エネルギーや食料品価格等の物価高騰の影響を受けた生活者や事業者を支援するための重点支援地方交付金の追加分が予算計上されました。
今回の交付金は、物価高騰の負担感が大きい低所得世帯の負担軽減を図るため、1世帯当たり7万円の支援を行う低所得世帯支援枠及び地方自治体が地域の実情に合わせて必要な支援をきめ細やかに実施できる推奨事業メニューで構成されており、推奨事業メニュー分として、国から本市へ配分される交付金は約2億円となっております。
支援策についての考えでございますが、今回の交付金は、エネルギー、食料品価格等の物価高騰の影響を受けた生活者や事業者の支援を主たる目的とする事業が対象とされており、このような点を踏まえ、市民の身近な消費生活を幅広く下支えする支援策を現在検討いたしております。
また、交付金の活用につきましては、物価高騰が長引く中、その影響は幅広い市民に及んでいると認識をいたしておりますことから、より多くの市民に直接的に効果が及ぶ事業をできるだけ早期に決定し、予算化、事業着手できるよう取り組んでまいります。
○議長(大條雅久) 黒田真徳議員。
○9番(黒田真徳)(登壇) ありがとうございました。よろしくお願いいたします。
次に、防災、減災についてお伺いします。
初めに、電源確保についてお伺いします。
今日ICTの進歩により、被災現場の様々な情報をリアルタイムで収集し、活用することが可能となっており、住民の安全を確保し、被害を最小限に食い止めるためのICTの利活用を積極的に進めるべきと考えます。
この対応には、パソコンや通信機器を駆使して、関係各所と連携を取りながら迅速に情報収集を行うこととなりますが、庁舎が停電してしまうと大きな支障を来してしまいます。
政府の防災基本計画では、自治体に対して、災害発生時に災害対策本部が設置される庁舎が停電となった際に、非常用電源を適切に稼働させ、業務継続性を確保することが求められています。さらに、停電の長期化に備え、1週間程度は災害に支障が生じないよう準備をすることが望ましく、あらかじめ燃料販売事業者等との優先供給に関する協定の締結を進めることとされています。
新居浜市では、消防防災合同庁舎が停電した場合、非常用発電装置が自動で起動し、非常用コンセントに95時間、電力が供給される。なお、燃料の継ぎ足しができるのであれば、最大7日間連続運転が可能だとお聞きしました。非常用の装置は設置されているということですので、1点、燃料の供給体制についてお伺いします。
続いて、避難所となる学校の備えについてお伺いします。
文部科学省では、今年7月に、避難所となる公立学校施設の防災機能に関する調査結果についての公表がなされました。それによりますと、令和4年12月時点で、避難者向けに冷房機器を備えている学校は約65%、暖房の確保は約80%でした。文部科学省では、冷房機器も含め、学校施設の防災機能強化を各自治体に求められています。
そこで、避難所となる学校で電源が喪失した場合の非常用電源、燃料の供給についてどのような備えがなされているか、お伺いします。
大規模な災害では、燃油を扱われる給油所等、各事業所の燃料タンクも破損することが考えられます。
そこで、耐衝撃に優れるなど災害に強いタンクを備えている複数の事業所から燃料供給に関する協定を結んでおくことが有効ではないかと考えますが、御所見をお伺いします。
また、在宅で電源が必要な医療機器を使用されている方について、電源が喪失した場合の電源確保、電源のある場所への避難などについて事前にどのように対策、申合せが行われているのか、お伺いします。
次に、避難所運営についてお伺いします。
防災・災害対策特別委員会の視察で訪れた静岡県の三島市では、避難所運営の強化について取り組まれていました。その原因としましては、過去の大規模災害における避難所運営の教訓として、市民による主体的な運営ができていなかった、避難所運営の方法が明確でなかったことなどが上げられていました。
その教訓を生かし、三島市では、全国で先駆的に避難所運営の基本マニュアルが策定されています。基本マニュアルの中には、役割分担として、市民による自主防災組織が避難所運営の実施主体となると書かれていました。避難所マニュアルの中には、私が新居浜市で体験した避難所運営ゲームHUGで見かけた避難所全体の配置図や避難のメインとなる体育館内のレイアウトが記載されておりました。避難所運営ゲームのHUGは、静岡県で開発されたとのことです。
避難所運営マニュアルで定めておく重要事項には、開設手順、避難スペースの区画割り、運営委員会における班編成等、主に初動体制の構築に関することだそうです。
また、避難が長期にわたるとなると、多くの人が共同生活を行うことになり、最低限のルールを定めることも必要となります。実際に災害が起きたときの避難所運営は、訓練よりも混乱することが予想されますので、日頃からのマニュアルに沿った訓練が有効であると考えます。
また、大規模災害では、外部からのボランティアの応援を円滑に受け入れる体制等、人的役割の体制づくりが必要です。
これらのことを踏まえ、まずは行動の基本となる避難所ごとの運営マニュアルと運営におけるルールの作成が急務と考えますが、新居浜市の現状と今後の取組についてお伺いします。
次に、学校の水害対策についてお伺いします。
今年の5月30日に、文部科学省より有識者により検討された水害リスクを踏まえた学校施設の水害対策の推進のための手引が公表されました。
手引が作成された背景の一つには、近年の頻発・激甚化する豪雨等の水害により、学校施設においても大きな被害が発生していることがあります。また、浸水想定区域・土砂災害警戒区域に立地する学校に関する調査結果では、浸水想定区域に立地し、要配慮者利用施設として位置づけられた公立学校のうち、学校施設内への浸水対策等を実施している学校が約15%だったことなどが上げられます。
手引には、学校施設の水害対策の検討手順が示され、ハザード情報の整理、学校ごとの脆弱性の確認、浸水対策とその優先度の検討などが上げられています。
まず、本市では、要配慮者利用施設として位置づけられた学校で、浸水想定区域に立地している学校は何校になるかと、施設や設備面においてどのような対策が行われているのか、お伺いします。
これまでの災害の想定として100年に一度の確率や1,000年に一度の確率で起こる想定最大規模の降雨で起こる浸水被害についてマップに反映するなどされてきたと思いますが、今回の手引では、想定最大規模の降雨による浸水範囲や浸水深さだけではなく、1年間で10%の確率で起こり得るような量の降雨についても着目して浸水想定等対策を検討することが記載されています。
そこで、このような頻度の高い浸水想定も踏まえまして、学校の水害について今後の検討、対策をお伺いします。
次に、安否確認についてお伺いします。
近年、自治会加入率の低下や高齢化社会の進行により、地域の様々な活動や課題を解決する力、いわゆる地域力が衰退傾向にあります。
この地域力の衰退を食い止め、地域のつながりを再び取り戻すために、年代、性別、職業、立場にかかわらず共有できる課題として防災対策があります。
そこで、災害対策の一つとして、災害時の安否確認の体制についてお伺いします。
大規模災害発生時の救出、救助活動は、発災後、72時間が壁と言われており、要配慮者などの安否については、早期に把握し、確認することが重要です。要支援者、要配慮者の安否とともに、地区の皆様の安否も確認が必要です。
そこで、大規模災害発生直後、住民の安否情報や地域の被害情報の集約を効率よく行うため、地区の安否確認の体制、協力体制を整えておくことが日頃の地区のつながりを意識することにもなるのではないかと考えます。
そこで、お尋ねします。
本市では、要支援者、要配慮者の安否確認に取り組まれていると思いますが、加えて大規模災害におきましては、地区の皆様の安否をすり合わせ、集約する体制づくりについて考えられることはありますか、お伺いします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 防災、減災についてお答えをいたします。
まず、電源確保についてでございます。
燃料の供給体制につきましては、平成17年に新居浜石油業協同組合と災害時における車両用燃料等の優先供給に関する協定書を締結しており、災害応急対策業務のため燃料が必要となったときには、優先して供給が受けられることとなっております。
次に、避難所となる学校の非常用電源及び燃料の供給についてでございます。
避難所となる学校の非常用電源につきましては、必要最小限の電源を確保するため、市内の小中学校、県立高等学校及び国立高等専門学校にポータブル発電機を配置しており、燃料の供給につきましても、庁舎と同様に、新居浜石油業協同組合を通じて、優先して供給が受けられることとなっております。
次に、災害に強いタンクを備えている複数の事業所から燃料供給に関する協定を結ぶことの有効性についてでございます。
市内には、耐衝撃性に優れているなど、通常よりも災害に強い燃料タンクを備えている事業所はありませんが、近隣市町も含め、耐衝撃性に優れた燃料タンクを設置する事業所ができましたら、災害発生時においても、安定した燃料の供給が図られるよう、協定の締結に向けて協議を進めたいと考えております。
次に、在宅で電源が必要な医療機器を使用されている方の電源喪失時の電源確保と電源のある場所への避難についてでございます。
在宅で医療機器を使用している方々については、現在は御自身によって必要に応じた非常用電源や代替器具を確保するよう、関係する医療機関や福祉サービス事業所等より推奨をしておりますが、負担が大きいことから、今後におきましては、その支援について検討したいと考えております。
電源のある場所への避難につきましては、今後関係機関と連携し、非常用電源が必要となる方の状況の確認を含め、避難計画の作成を進めてまいります。
○議長(大條雅久) 木俵教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(木俵浩毅)(登壇) 学校の水害対策についてお答えいたします。
まず、要配慮者利用施設として位置づけられた学校で、浸水想定区域に立地している学校の数についてでございますが、小中学校合わせまして11校でございます。
次に、施設や設備面の対策についてでございます。
現在、床のかさ上げや止水板の設置など、施設や設備面で抜本的な対策を実施している学校はございませんが、排水口や側溝等に詰まりがないかなど日常的に点検、清掃を行い、いざ浸水被害が迫ったときには、状況に応じて市災害対策本部等の支援を得て、土のうや排水ポンプ等により対応することといたしております。
次に、頻度の高い浸水想定を踏まえての今後の検討、対策についてでございます。
今後、学校施設の長寿命化改修や改築などの際に、建物内への浸水対策や屋外受電設備のかさ上げなど、各施設の状況に合わせたハード面での対策を実施するとともに、それぞれの立地条件や浸水想定などに応じた各学校ごとの危機管理マニュアルの見直しなどにより、ソフト面での対策強化にも努めてまいります。
○議長(大條雅久) 長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 避難所運営についてお答えいたします。
大規模災害によって被災した場合、避難所は被災者を一時的に受入れし、必要最低限の生活を支援するとともに、その後の生活再建に向けた第一歩を踏み出す重要な場所でございます。
その避難所を迅速に開設し、円滑に運営するための避難所運営マニュアルの作成は、被災者の生活再建を支援する上で必要不可欠なものと認識いたしております。
このようなことから、本市では、避難所運営に関する基本原則を記載したマニュアルを作成し、それを基に各校区の自主防災組織において避難所運営マニュアルの作成を働きかけているところでございますが、作成済みの校区自主防災組織は、現在のところ、角野校区1校区のみであり、今年度末には新たに3校区で作成される予定となっておりますが、その他校区におきましても、早急に整備していく必要があると考えております。
今後は、連合自治会防災部を通じて、避難所運営マニュアル作成の勉強会等を開催し、また防災士ネットワークによるHUG訓練などを通じて、避難所運営に関する知識の向上と意識の醸成を図りながら、引き続き未作成の校区、地区におきましても、できる限り早期に作成できるように進めてまいります。
次に、安否確認についてでございます。
大規模災害発生時における住民の安否は、救助活動を行う上で非常に重要な情報であるとともに、正確な把握は困難を極めることが予想されます。
安否情報の集約を行う方法として、指定避難所等で避難者の名簿作成、避難行動要支援者名簿による避難行動要支援者の安否情報の収集、土砂災害危険箇所に係る住人の情報収集などを行い、正確な安否情報の集約を行う体制といたしておりますが、大規模災害時には、市役所、消防署などの公的機関のみで対処する公助には限界があり、自治会や自主防災組織を中心とした地域住民同士で行われる安否確認が、行政が情報を集約する上での貴重な情報となります。近年の人口減少や高齢化などにより、地縁的なつながりが希薄化する中、防災活動を防犯活動、小中学校での教育活動やPTA活動、福祉活動等と連携しながら進めることで、防災が地域コミュニティーの再生、活性化の重要な契機になり得る可能性を有していると考えておりますことから、市といたしましても、各関係機関と連携し、お年寄りから子供まで、顔の見える地域づくりを目指し、人と人との日々のつながりが防災力の強化につながるという意識の醸成を図り、各地域で策定された地区防災計画の防災訓練などを通じて、災害時の安否確認を含む各種情報の収集ができる体制を構築してまいります。
○議長(大條雅久) 黒田真徳議員。
○9番(黒田真徳)(登壇) ありがとうございました。引き続きの防災対策をよろしくお願いいたします。
それでは次に、高齢者の住みやすいまちづくりについてお伺いします。
初めに、通いの場についてお伺いします。
現在、日本では、少子高齢化が急速に進んでいます。政府としても、急速な高齢化に歯止めをかけるため、あらゆる施策を施しております。子育て世代への直接の支援策も多くなされていますが、晩年を安心で幸せに暮らせる社会を示すことも、若い世代が安心して子を産み育てる少子化対策につながると考えます。
そこで、新居浜市におきましても、高齢者の皆様が暮らしやすいまちづくりが必要です。コロナ禍で希薄になった人同士のつながりを取り戻すために、高齢者の方が集い合えるような取組が必要です。社会とのつながりが希薄となり、人と人とのつながりを持たないで過ごしていると、次第に体力も気力も低下し、早い段階から支援や介護が必要になってしまうことが考えられます。
愛知県半田市では、介護予防事業として、地域介護予防活動支援事業、げんきスポットの取組を行っています。地域住民が主体となって、65歳以上の方なら誰でも利用できる高齢者のための通いの場であるサロン、運動、文化活動などを行うげんきスポットを市内約200か所で展開をしています。通いの場を充実させることで、人と人とのつながりを通じて、参加者や通いの場が継続的に拡大していくような地域づくりを推進し、要介護・要支援状態になっても、生きがい、役割を持って生活できる地域の実現を図るための事業です。
また、介護予防事業の一つとして、高齢者が住み慣れた地域で生き生きと過ごすことのできるように、高齢者が集い、通う場所、高齢者サロンの取組がなされています。高齢者サロンとは、平成6年から全国社会福祉協議会が中心となり、高齢者が生き生きと暮らすための地域の活動の場としてふれあい・いきいきサロンとして提唱した活動で、全国的に推進されています。高齢者の集い、通いの場である高齢者サロンは、地域住民が主体となって運営、参加を行い、高齢者であれば誰でも参加できる地域交流の場です。
新居浜市でも、既に地域や団体で運動や文化活動を行う取組がなされていると思いますが、さらに参加される方の広がりを持たせられればと考えます。現在、自治会加入率が低下し、自治会館の利用も少なくなり、地区の拠点としての存在感が薄れています。今後、地域で集える場として有効活用できればと考えます。
そこで、自治会館の利活用など地域で集える場づくりについて、市として考えられることはありますか、お伺いします。
次に、ボランティアについてお伺いします。
高齢者の活躍の場は、雇用のほか、シルバー人材センターなどの生きがい就労、自治会やボランティアといった社会貢献など様々な形態があるが、実際には何をしたらいいか分からず、行動に移すまでに至っていない方がいます。
このような高齢者の豊かな経験や能力を生かすため、地域社会で活躍できる場づくりが必要です。興味はあっても具体的な一歩を踏み出せない方に、いかに寄り添い、活躍できる場を提供できるかが大切だと考えます。
介護の現場では、ボランティア活動を通じて、地域で交流し、支え合いの関係構築を促すボランティアポイント制度があります。ボランティア活動の効果については、高齢者の介護予防と地域活動の参加促進の両方に効果があると考えられます。
新居浜市でも、様々なボランティアに対してポイントを付与する取組がなされています。その中で、高齢者の社会参加活動を支援するためのシルバーボランティアポイント助成事業に取り組まれています。施設での介護支援ボランティア活動に加えて、在宅高齢者宅でのボランティア活動、子供の見守りや環境美化等の地域活動などをポイントの対象に加えられています。この助成事業を始めて数年が経過しましたが、現在の取組状況はどのようになっていますでしょうか。施設外での取組例や供給側、需要側のバランスなど、課題についても教えてください。
介護分野だけでなく、様々なボランティアの場を提供していくのは難しいことだと考えますが、市として地域社会参加の一環として、ボランティアの場づくりについてお伺いします。
次に、高齢者の見守りについてお伺いします。
10月、11月と高齢者の方の行方が分からなくなっているとの行政放送がされていました。今後、高齢化が進むにつれて、このような事例が増えることも懸念されます。独居高齢者の見守り推進員さんの取組等が進められていると思いますが、推進員さんの成り手不足などもあり、推進員さんの負担軽減にも努める必要があります。通常の見守り業務においては、スマホなどのオンラインの利活用が有効と考えますが、御所見を伺います。
また、初めに述べました行方不明となっている方の情報発信には、御家族の方が望まれるのであれば、新居浜市のLINEで不明者の写真や特徴の情報をアップするなどされてはどうかと考えますが、御所見をお伺いします。
次に、身元保証等高齢者サポート事業についてお伺いします。
高齢化が進み、独り暮らしで身寄りのいない高齢者が増えてきています。
そこで、家族による支援を受けることが困難な高齢者を対象に、入院、施設等入所時の身元保証や日常生活支援、死後の対応等のサービスを行う身元保証等高齢者サポート事業を行う事業者が増えています。
この事業では、身寄りのない高齢者が利用者であることが多く、本人の死後の事務を委任したりするなど、サービス内容が多岐にわたりかつ契約内容が複雑で費用体系も明確ではないといった特徴から消費者保護の必要性が高い事業となっています。
しかし、現状では、事業者が提供するサービスについて、直接、規律、監督する法令、制度などはなく、監督官庁や事業者団体も存在しないため、利用者とのトラブルも発生していますが、対策が十分に講じられてきたとは言えない状況です。
そのため、総務省では、事業における消費者保護の推進に関する調査を行い、実態調査の結果から、留意すべき事項や対応の方向性が示されました。
また、事業者から国への意見、要望として、事業者として最低限実施すべきことを示したガイドラインの策定や劣悪な事業者を排除するため、何らかの規制や登録制度について上げられていました。まだ歴史の浅い事業でありますので、課題もありますが、今後は需要が増加する事業と考えられます。
そこでまず、この高齢者サポート事業におきまして、市として消費者とのトラブルを把握されていることはありますか、お伺いします。
この事業を安心して利用するために、注意する点など、周知啓発などの取組が必要と考えますが、御所見をお伺いします。
次に、市営住宅についてお伺いします。
市営住宅に住まわれている方の高齢化が進み、長年連れ添ったパートナーを亡くして単身で住まわれている方も増えています。高齢で足の悪い方や女性の方など、買物等の荷物を持って高い階への往復は非常に困難だとのお話を聞きます。
そのため、低い階へ移ることを希望されるようでありますが、同じ棟であっても部屋を移ることは、住み替えの条件と原状回復にかかる費用、引っ越し費用等がネックとなり実行は難しいとお伺いしました。
そこで、住み替え条件の緩和、費用負担軽減等条例の改正、転居のしやすい環境づくりについて御所見をお伺いします。
2点目に、市営住宅の退去の際の原状回復についてお伺いします。
市営住宅を退去する場合には、エアコンや給湯器、お風呂の設備等、全てを取り外し、入居時の状態に戻す原状回復の決まりがあると思います。退去される方の撤去費用、新しく入居される方が備え付ける費用と双方に大きな負担が発生します。
そこで、エアコンやお風呂等につきましては、再利用も検討されてはどうかと考えますが、御所見をお伺いします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 高齢者の住みやすいまちづくりについてお答えいたします。
まず、通いの場についてでございます。
現在、本市では、一般介護予防事業として実施しております健康長寿地域拠点づくり事業で、自治会館等を活用した地域の通いの場づくりを促進しているところでございます。
健康長寿地域拠点は、自治会館等の身近な場所で、週に1回、地域の人が集まって、本市の介護予防体操であるPPK体操や今年リリースしたパート2PPK体操に取り組んでいただくとともに、体操終了後には、茶話会、輪投げ、カラオケなど、それぞれ独自のレクリエーションを楽しんでいただき、また地域包括支援センターの職員が出向いての介護予防のミニ講座や健康相談を行うなど、交流の場や学習、相談の場としても活用されております。
現在、108か所の自治会館で約1,700人が参加されており、健康長寿地域拠点に通っていただくことで、住み慣れた地域で生き生きと暮らしていただくとともに、地域の人同士で支え合える地域づくりを推進しているところでございます。
社会福祉協議会が実施しているふれあい・いきいきサロンにつきましては、現在、97か所がサロン登録されており、自治会館も活用して様々な活動が行われていると伺っております。
今後におきましても、引き続き自治会館等を活用した新たな通いの場のきっかけとなるよう、自治会等の地域組織への説明や体験会を実施するとともに、現在の通いの場の活動がますます広がるよう支援してまいりたいと考えております。
次に、高齢者の見守りについてでございます。
スマホ等のオンライン活用につきましては、以前より委託先の新居浜市社会福祉協議会と見守り推進員の負担軽減についての検討を重ねており、現在では、訪問での安否確認を必須とするのではなく、スマートフォン等による電話やメールでの安否確認も認めているところでございます。
御指摘のように、現在、本市では、見守り推進員事業の継続に当たり、見守り推進員の成り手不足が重要な課題となっており、今後も見守り推進員の負担軽減のため、安否確認の手法について検討を行ってまいります。
新居浜市公式LINEに行方不明高齢者の写真や特徴を掲載することにつきましては、他市の例ではございますが、こうした情報を基に、二次的に犯罪の被害者になるという事件もございましたので、やはり一般的には、御家族の方が希望されたとしても、写真等個人が特定できる情報を広く一般市民にお知らせすることには慎重であるべきと考えております。
現在、本市では、病院、タクシー会社、商店など、174の地域の協力機関で構成する認知症高齢者見守りSOSネットワークを組織しており、行方不明者が発生した際には、行方不明の方の特徴をメール及びファクスにて情報配信し、行方不明者発見への協力を呼びかけております。
今後におきましては、認知症高齢者見守りSOSネットワークの協力機関を増やしていくとともに、認知症サポーターを中心に、市民の協力体制を強化してまいりたいと考えております。
○議長(大條雅久) 長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) ボランティアについてお答えをいたします。
シルバーボランティア推進事業につきましては、平成27年10月から高齢者のボランティア活動を通した社会参加、地域貢献など地域で活躍する場所の創出を行うとともに、自らの健康増進を図っていく介護予防の観点から、介護保険の地域支援事業として、施設内での介護支援ボランティア活動、在宅高齢者宅のボランティア活動や子供の見守りなどの地域活動にボランティアポイントを付与し、地域に根差した社会参加活動の促進等に取り組んでまいりました。
令和3年度からは、多様なボランティア活動を推進するため、年齢を問わず、市民全てを対象とした新居浜市ボランティア活動推進事業として制度化し、ボランティアとして参加いただいた方に、年間5,000ポイントを上限として、あかがねポイントを付与し、高齢者を含めた市民活動ボランティアの参加促進に努めているところでございます。
施設外での取組例といたしましては、小学生登校における見守り活動、清掃ボランティア、児童への絵本の読み聞かせ、個人宅の草引きなどの活動が実施されております。
制度開始以降、コロナ禍における対人支援のボランティア活動が制限されていた期間が長かったことから、需要側、供給側のバランスを含めた事業の利用状況や課題等はまだ十分把握できていない状況でございます。高齢者を含めた新たなボランティア希望者の掘り起こしやマッチング機能の充実などが重要な要素であると認識いたしておりますので、今後におきましては、さらなるボランティアに関する市民への情報発信の充実を図るとともに、高齢者ボランティアにおけるニーズや課題等を整理しながら、高齢者の地域社会参加を支援するとともに、誰もがボランティアに参加しやすい場づくりとその仕組みづくりに取り組んでまいります。
次に、身元保証等高齢者サポート事業についてでございます。
高齢化の進展により、独り暮らしで身寄りのない高齢者が増える中、新居浜市内にも身元保証等高齢者サポート事業を行う事業者があると認識いたしております。
これまでのところ、消費生活相談においては、就職や施設入所、借家を借りる際の保証人についての相談はございますが、高額なサービスの追加契約などの悪質な消費者トラブルの事例は把握いたしておりません。
しかしながら、今後より需要が高まり、多くの事業者が参入することが想定され、現段階では、監督する法令、制度等がない中でトラブルに発展する可能性が増しますことから、総務省が実施した実態調査の結果を踏まえ、高齢者が安心してサービスが利用できるよう、新居浜市消費者安全確保地域協議会などを通じて、注意点などの周知啓発を図ってまいりたいと考えております。
○議長(大條雅久) 三谷建設部長。
○建設部長(三谷公昭)(登壇) 市営住宅についてお答えいたします。
まず、市営住宅既存入居者の住み替えにつきましては、公営住宅法上、原則新規の入居希望者と同様に、公募に応募しなければならないとされておりますが、病気などの身体的な事情の場合は、例外として低層階、もしくは希望する団地への住み替えを行うことができる規定があります。
また、入居者の世帯構成に変動が生じる場合や子供の成長などにより部屋の規模が合わなくなる事情等も住み替え要件とするよう柔軟に対応いたしており、現行条例での対応は可能であると考えております。
また、費用負担につきましては、住み替えは新規入居扱いとなることから、市側で引っ越し費用の負担はできませんが、一部畳やふすまを除いて、一般的な内装修繕の大部分を市側で行っており、住み替えされる方の費用負担の軽減を図っております。
次に、退去時の原状復旧についてでございます。
現在の市営住宅につきましては、お風呂や給湯器を市側で備え付けている団地と入居者側で備え付ける団地とがございます。入居者側でお風呂など設備機器を備え付ける団地においては、過去には退去時に設備機器を残置した事例もありましたが、次の入居者が故障で使用できなかったり、シャワーのみ使用するため浴槽は不要とされる入居者等があり、トラブルの原因ともなっておりました。
また、エアコンにつきましては、公営住宅では、市側で設置していないため、入居する部屋によって違いがあるのは公平性に問題が生じるおそれがあり、現在は退去時に全て原状回復することとしております。
今後も市営住宅入居者の公平性を保ちつつ、必要な設備設置スペースの確保や必要とされる電源配備を適切に行うことで、入居者側の費用負担ができるだけ少なくて済む住宅環境の整備に努めてまいります。
○議長(大條雅久) 黒田真徳議員。
○9番(黒田真徳)(登壇) ありがとうございました。高齢者の住みやすいまちづくりとして、高齢者の住みやすい住居の提供、また高齢者が同じ趣味を持ち、集い合えるような居場所づくりの取組に期待しまして、次の質問に移ります。
次に、地産地消についてお伺いします。
近年、インターネットによる買物の利便性が増し、遠方で生産、製造された食材や商品がいつでも好きなだけ購入できるネットワークが私たちの生活の中に浸透しています。簡単、便利に購入できることは魅力的ですが、地域の振興も買物では大事な視点の一つです。
そこで、持続可能な生産、消費形態の確保として、エシカル消費が注目されています。
エシカル消費とは、地域の活性化や雇用などを含む、人、社会、地域、環境に配慮した消費行動のことだそうです。消費者庁のホームページには、私たちの住む日本は、山、森、川、海といった豊かな自然に加え、多様な気候や地形の影響もあり、全国各地でその土地特有の産物が作られたり、様々な地域社会が育まれたりしてきました。地元の食材を選ぶことや地元のお店で商品を買うことは、地元を応援することにつながりますと書かれていました。
広島市では、地産地消の大切さをより広く知ってもらい、市民の皆様の理解をより一層深めていただくため、毎月第3日曜日を-ひろしま産day-「ひろしま地産地消の日」に制定し、市内全域における地産地消の定着に向けた取組を展開されています。
また、広島市内の学校給食では、食材の調達に当たり、地産地消を基本に可能な限り広島県内産や近隣県産の物を優先して利用するように努められています。
インターネット通販など消費形態に大きな変化が生まれている今、地元のお店、地元の生産者を応援する取組が必要だと考えます。
そこで、お伺いいたします。
現在行われている地産地消の取組の効果についてお伺いします。
エシカル消費推進の一つとして、地産地消という看板を表に掲げ、毎月具体的な日にちを地産地消の日として制定し、民間企業との連携による地元の農産物と水産物の消費拡大に取り組んでいってはどうかと考えますが、御所見をお伺いします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。宮崎経済部長。
○経済部長(宮崎司)(登壇) 地産地消についてお答えいたします。
まず、地産地消の取組の効果についてでございます。
本市の地産地消の取組といたしましては、生産者と消費者のつながり、地産地消の推進を目的としたえひめ未来農業協同組合主催による農業まつりを支援するとともに、新居浜産の農畜産物、水産物及びそれらを使用した加工品を扱う小売店などを地産地消協力店として市が認定する事業を行っております。
また、学校給食における地場産品の活用率向上に向けた関係者協議や地産地消推進マスコットキャラクターはまっこ新鮮組を活用したPR活動などにより、地産地消の推進に一定の効果があったものと考えております。
次に、地産地消の日の制定についてでございます。
本市の農産物及び水産物の消費につきましては、本市はもともと消費地であり、生産された物のほとんどが市内、県内市町等の直売所、スーパー、小売店などにおいて消費されているものと考えております。
このことから、地産地消の日の制定につきましては、生産者及び生産量等を増やす取組と併せ、今後生産者及び農業関係機関・団体等と協議してまいります。
○議長(大條雅久) 黒田真徳議員。
○9番(黒田真徳)(登壇) ありがとうございます。
それでは次に、食品ロス削減についてお伺いします。
日本では、まだ食べられるのに廃棄される食品、いわゆる食品ロスは600万トンを超えると言われています。食品ロスの割合は、食品関連事業者が全体の約55%で、残りの約45%は家庭からのものです。事業系では、スーパーなど小売店の売れ残りや飲食店での食べ残し、売り物にならない規格外品などが食品ロスにつながっています。大切な資源の有効活用や環境負荷への配慮から、地域における食品ロスを減らす取組は大変に重要です。
新居浜市におきましても、令和5年3月ににいはま食品ロス削減推進計画を策定しました。
そこで、食品関連事業者から出る食品ロスを減らすため、食品の廃棄を削減するための食品流通サービスの展開についてお伺いします。
食品が無駄になると分かっていても、その余った食品を必要なところへ送り届けるのは手間がかかり、大きな労力が必要となります。
そこで、スマートフォンのアプリ等を活用し、店舗で売れ残った食品の情報を消費者に届け、販売価格の半分以下や無料で提供するサービスの展開など、食品の廃棄を削減するフードシェアリングの取組も有効かと思います。
フードロス削減に取り組む東京都江戸川区は、インターネット上で区内の飲食店や小売店が賞味期限の近い食品を出品し、区民らが手軽に購入できるサービス、タべくるんを昨年12月から実施しており、弁当屋や和菓子屋など17店舗が出品し、利用者を集め、好評を得ています。このサービスにおいて、事業者は、区のホームページから登録後、専用サイトでロスになりそうな食品の販売価格などを入力して出品。一方、商品を購入したい消費者は、同サイト上で予約し、店舗で直接代金を支払い、商品を受け取る仕組みで、通常の価格よりも安価で購入。事業者の登録料は年間1,000円で、消費者は無料。区外在住の人も登録すれば利用できることになっています。区の担当者は、消費者のメリットについて、食品ロスの削減を考えるきっかけになるだけではなく、ふだん行かないお店へ行く機会にもなると語っています。実際に、地域のパン屋では、出品するとすぐに予約が入り、売り切れるほどの人気ぶりとのことです。店長さんからは、これまでは捨てるしかなく、もったいなかった。お店に賞味期限が近いパンを出しても、発信する方法がなかったので、とても助かっていると好評を得ています。
そこで、我が地域においても、飲食店や小売店で閉店間際に残ってしまった料理や惣菜などを消費者とマッチングさせるサービス等、いわゆるフードシェアリングの展開を支援することも有効かと考えますが、御所見をお伺いします。
にいはま食品ロス削減推進計画の中には、フードバンク活動団体と食品関連事業者等との事業連携を支援として、市民、フードバンク活動団体、事業者等が何をどこに持っていけばいいかを見える化し、情報を利用することにより、市民、フードバンク団体、事業者等が一体となって3Rを推進しますとされています。文字どおりロスを削減するには、各団体の情報、物流のネットワークの強化が欠かせないと思いますが、ネットワークの強化について具体的に取り組まれていること、これから取り組まれることはありますか、お伺いします。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。松木市民環境部環境エネルギー局長。
○市民環境部環境エネルギー局長(松木伸)(登壇) 食品ロス削減についてお答えいたします。
まず、フードシェアリングサービスについてでございます。
御提案のフードシェアリングサービスは、昨年度策定したにいはま食品ロス削減推進計画には盛り込んでおりませんが、食品ロス削減に有効な施策であり、取り組む自治体が徐々に増えている状況にあると認識しております。
フードシェアリング実施自治体の事例といたしましては、フードシェアリングのシステムを運営管理する民間事業者と連携して取り組む手法が中心ですが、現時点では、規模の大きい都市での事業展開となっております。
このようなことから、直ちに取り組むことは困難と考えておりますが、今後本市においても、民間事業者との連携によるフードシェアリングの取組ができないか、調査検討をしてまいりたいと考えております。
次に、食品ロス削減に向けた各団体の情報、物流のネットワーク強化についてでございます。
現在の食品ロス削減の取組は、食品ロス削減に取り組む飲食店等の登録店の拡大及び情報発信を中心に展開しておりますが、今後フードバンク活動の活性化を進める必要があると考えております。
このようなことから、本市独自の3Rプラットフォームであるにいはま3Rネットワークにフードバンク・フードドライブ部門を新たに設けるべく、現在スーパーマーケット等へのフードバンク活動の状況調査をしているところでございます。
今後は、にいはま3Rネットワークを活用し、登録事業者のさらなる拡大、広報を進め、余った食品をどこに持っていけばいいかを見える化し、食品ロス削減の推進をさらに一歩進めたいと考えております。
○議長(大條雅久) 再質問はありませんか。黒田真徳議員。
○9番(黒田真徳)(登壇) ありがとうございました。
食品ロス削減に取り組まれている団体につきまして、また特に食品の流通などのネットワークの強化に期待いたしまして、質問を終わります。
以上、ありがとうございました。
○議長(大條雅久) この際、暫時休憩いたします。
午後 1時58分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 2時08分再開
○議長(大條雅久) 休憩前に引き続き会議を開きます。
伊藤義男議員。
○2番(伊藤義男)(登壇) 自参改革クラブ、参政党の伊藤義男です。
本日は、議員になり2回目の一般質問です。議員になって15キログラム太り、健康とは真逆ですが、健康について発言することをお許しいただき、通告に従いまして質問させていただきます。
まず初めに、本市の健康政策について質問させていただきます。
死亡者数、出生数、救急出動件数についてです。
本市では、健康寿命の延伸を目指して、新居浜市健康増進計画第2次元気プラン新居浜21に基づき、健康づくり事業を行っていますが、中でも健康寿命の目標値が、2030年に男性79.6歳、女性84.2歳のところ、令和3年度は男性78.9歳、女性83.3歳と、ほぼ目標数値になっており、日頃の健康政策推進のたまものだと感謝いたします。
しかし、令和4年と令和5年の2年間で、この健康政策に影響を及ぼすような数値が出ています。
まずは、本市の死者数です。
資料1を御覧ください。
この資料は、愛媛県推計人口及び人口動態資料から作成した本市の死亡者数の推移です。平成30年1,574人、令和元年1,515人、令和2年1,574人とほぼ横ばいでしたが、令和3年1,657人、前年より83人増、令和4年1,778人、前年より121人増、今年度、令和5年は10月までで1,491人となり、最も多い前年、令和4年10月までの死者数より28人増えており、このままいくと前年より死者数が多くなる見込みになっています。また、横ばいだった令和2年と過去一番多い令和4年を比べると、204人もの市民の方が1年間で多く亡くなられていることになります。
次に、救急出動件数ですが、資料2を御覧ください。
この資料は、令和4年版新居浜市消防年報の中にある新居浜市の人口と緊急出場件数の推移から引用しました。
昭和63年から令和4年までの新居浜市の人口と緊急出場件数の推移を2年ごとに表したグラフになります。昭和63年から令和2年まで、ほぼ右肩上がりではありますが、年100件から200件の増加幅になります。これは、高齢化に伴い増えてきていることだと予測できます。この表には載っていませんが、令和3年の緊急出場件数は5,334件になります。平成24年からほぼ横ばいで件数は推移していますが、令和4年に6,259件と急激な増加になっています。また、本年、令和5年は、11月末現在で6,121件と激増し、過去最高の出場件数を記録した令和4年累計を超える勢いになっています。新型コロナが起因しての数字かと思い調べましたが、本市の新型コロナ緊急出場件数は、コロナ禍が始まった令和2年4件、令和3年28件、令和4年386件、令和5年は5月7日までに116件と、新型コロナが原因で増加したとは言えない状況になっています。
また、出生数も、令和2年755人、令和3年747人、令和4年760人、令和5年度は710人の見込みとのことで、この1年間で50人も出生数が減る状況になっており、新居浜市の人口減少に拍車がかかってきているのが現状です。
この状況を放置すれば、人口減少に起因する労働者不足、税収減、医療費の増加等が加速して進んでいくと予測されます。
そこで、質問です。
本市の状況に至った原因をどう分析されているのか、分析結果を基に対応策をどうしていくのか、この状況で令和12年までに健康寿命男性79.6歳、女性84.2歳の目標数値を達成できるのか、また計画の変更もあり得るのか、お答えください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 伊藤義男議員さんの御質問にお答えをいたします。
本市の健康政策についてでございます。
死亡者数、出生数、救急出動件数についてお答えをいたします。
本市の死亡者数が増加するなどの状況に至った原因をどう分析し、対応策をどうするのかについてでございますが、死亡数につきましては、御指摘のように増加をしております。死因について、平成30年度と令和4年度を比較をしますと、最も死亡者数が増加しているのは老衰、次いで心疾患、悪性新生物の順になっており、救急出動件数の増加も含めて、高齢化の影響が強いものと思っております。
また、出生数の減少については、コロナ禍により、結婚や妊娠を控えた影響もあると推測できるもので、いずれの状況も様々な要因の結果でありますので、要因を特定するのは難しいものと考えております。
健康寿命の延伸につきましては、予防が可能な心疾患やがん対策について、本年度設置した健康づくり推進本部が中心となって、高血圧予防や健診受診等の周知啓発、保健指導等に力を入れているところであり、目標達成に向けて取り組んでまいります。
健康増進計画につきましては、現在、第3次の計画策定のための現状分析をしているところであり、その結果を基に、長期総合計画に定める目標が達成できるよう、必要な見直しを行ってまいります。
○議長(大條雅久) 伊藤義男議員。
○2番(伊藤義男)(登壇) 次に、XBB株対応ワクチンの接種状況についてです。
この秋から接種開始されたXBB株対応ワクチンですが、健康政策課の慎重な判断により、国からのデータがそろうまで接種券の発行を待っていただいたことに感謝いたします。
政府は、今までにこのワクチン接種の趣旨を変更し続けてきました。初めは、感染予防や相手に感染させない思いやりワクチン、次は重症化予防とゴールポストをずらしてきました。果たして今は何のためにワクチンの接種を勧奨しているのか、疑問に感じます。
コロナワクチンを3年間で7回も接種している国はあるのでしょうか。むしろ、日本以外では、コロナすら忘れられているように感じます。
そこで、質問です。
いまだに安全性も有効性も不確かなXBB株ワクチンですが、本市における接種数をお聞かせください。
あわせて、本市における副反応疑い報告件数を教えてください。
加えて、来年度以降の接種費用負担について、厚生労働省は季節性インフルエンザなどと同様に、原則費用の一部自己負担を求める定期接種とする案を11月22日に開かれた専門家会議に示し、了承されました。65歳以上の高齢者と60歳から64歳で基礎疾患がある重症化リスクの高い人について、国の交付税で接種費用の3割程度を補助した上で、接種を受ける人に原則費用の一部負担を求めるとしています。
また、65歳未満で重症化リスクが高くない人については、国の補助がなく、全額自己負担や自治体からの補助を受けて接種する任意接種とすることとして検討されていますが、検討事項が決定になった場合の本市の対応をお聞かせください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) XBB株対応ワクチンの接種状況についてお答えいたします。
オミクロン株XBBワクチンの本市における接種者数は、9月開始から11月末現在までで2万39人でございます。
これに対する副反応疑い報告件数は、健康被害救済制度での把握ではまだ申請はございません。
来年度以降の接種費用負担につきましては、国の補助の有無やワクチンの単価等、詳細が示されておりませんので、今後予定されている国の自治体説明会等を踏まえて、市の方針を決定してまいります。
○議長(大條雅久) 伊藤義男議員。
○2番(伊藤義男)(登壇) 次に、ワクチン副反応の周知とワクチン健康被害救済制度についてです。
6月定例議会後に、副反応のデータをホームページに掲載していただいたことに感謝いたします。
しかし、副反応の情報が、一番下までスクロールしなければ閲覧できなくなっていることに、少し残念な気持ちです。
現在、本市において、こころと体の健康づくりの推進として、予防接種の勧奨と感染症等の蔓延予防に努める取組をされているのですが、接種勧奨をするということは、一定の健康被害を訴える方も出てくるため、そこに対するフォローも絶対に必要になると思います。
現在、問題になっているのは、mRNAワクチンを接種して、健康被害が出た方の救済です。
そこで、利用できるのが国の救済制度である予防接種健康被害救済制度です。
資料3を御覧ください。
本年11月24日現在の累計で、因果関係を否定できない方で、救済制度を申請された方が5,172件認定され、認定されたうちの377件が死亡例の認定で、死亡一時金の支給が決まっています。この予防接種救済制度は、コロナ前からあるのですが、今回のmRNAワクチンに関しては、とてつもない申請件数になっています。過去10年間で、新型コロナワクチンを除く全てのワクチン健康被害救済制度認定数、2014年度以降は、累計で626件に対して、新型コロナワクチンは、3年間の累計で5,172件にもなっています。死亡例に関しては、資料には記載していませんが、45年間のmRNAワクチンを除く全てのワクチンの認定件数は、累計151件に対し、mRNAワクチンは、2年で累計377件になります。
mRNAワクチンを除く全てのワクチンというと、小児の定期接種、その中には複数回接種する種類もあります。それと、インフルエンザワクチンといった任意で接種するワクチンも全て含まれることになり、少なくとも1人10回程度は何らかのワクチンを接種していることになり、接種数では圧倒的に多いはずですが、ほとんどの方が4回目接種、多い方で7回接種のmRNAワクチンのほうが、申請数や認定数、死亡認定数の件数が多いのは異常ではないでしょうか。
資料4を御覧ください。
新型コロナワクチン接種後健康被害救済審査状況の推移のグラフです。本年11月17日現在の状況になりますが、因果関係を否定できない方で、救済制度を申請して受理された方が、全国で9,386件、否認792人、保留120件、未着手3,387件になっています。申請件数が増える傾向にあり、審査員や審査回数を増やす対応をしても追いつかないということも聞いています。先ほどお伝えした数字は、氷山の一角になります。この健康被害救済制度の死亡一時金の支給対象は、予防接種を受けたことにより死亡した者の配偶者、または同一生計の遺族とされており、独り暮らしでお亡くなりになった方や、家族はいるが一緒に住んでいないと、そもそも申請すらできないことになっています。さらに、申請から認定まで、少なくとも1年がかかることや、費用が必要になるため、申請を諦める人も少なくないとのことです。また、大阪府の調査によると、健康被害救済制度を知らないと回答した市民が60.6%だったという調査結果もあり、現在申請が上がっている数は、本当に氷山の一角なのです。
市民の方からは、役所内に健康被害救済制度申請手続のための専用窓口を設置し、速やかで分かりやすい手続にしてもらいたい。大阪府泉大津市のように、独自で健康被害者の支援金給付をしてほしい。知り合いから、接種後に体調不良になったと相談があったが、もっと広く健康被害救済制度について市民へ周知してほしいなどの意見もお聞きしています。
現在、ワクチンは、国の接種勧奨の下、進められていますが、その責任の所在は曖昧になっています。
愛知県愛西市の42歳女性が、接種後5分で急変し、病院へ搬送され、その1時間半後にお亡くなりになるという大変痛ましい出来事がありました。その女性の夫が、医療体制の不備を訴えて、愛西市が事故調査委員会を立ち上げ、対応しているという事例があります。
新居浜市でも、健康被害救済制度申請と併せて、そのような訴えがある可能性も考えないといけません。
そこで、質問します。
本市で過去にあったmRNAワクチンを除く全てのワクチンの健康被害救済制度申請数と認定数及び死亡認定数、現在までのmRNAワクチンの健康被害救済制度申請数と認定数及び死亡認定数、加えて市に対して接種体制の不備で訴えがあった場合、本市ではどのような対応を取るのか、加えて専用窓口設置に関して、本市ではどのようなお考えをお持ちなのか、健康被害救済制度の周知はどのように行い、周知の評価をどのようにされているのか、お答えください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) ワクチン副反応の周知とワクチン健康被害救済制度についてお答えいたします。
まず、本市でのメッセンジャーRNAワクチンを除く全てのワクチンの健康被害救済制度申請件数につきましては、確認が可能な平成27年度から令和5年11月末までの間で3件、認定件数は2件、死亡認定数はゼロ件でございます。
メッセンジャーRNAワクチンでの申請件数は、11月末現在16件、認定件数11件、死亡認定数ゼロ件となっております。
次に、医療体制に不備があり、市に訴えがあった場合についてですが、国や県、保健所等と連携して、不備の内容や原因、健康被害との因果関係の究明に努めるとともに、弁護士等も含めて、法に基づく対応策を検討し、対処していくことになると考えております。
次に、専用窓口につきましては、ワクチン接種業務を実施している部署に窓口を置くのが機能的であり、これまでも新型コロナウイルスワクチンについては、感染症対策室が窓口として機能してまいりましたので、今後においてもワクチン接種担当課において対応したいと考えております。
次に、健康被害救済制度の周知につきましては、ホームページや市政だより等に掲載するとともに、接種券送付の際に制度について掲載したチラシを同封しております。
市といたしましては、考え得る手段を講じて周知してきたつもりではございますが、今後も様々な機会を捉えて継続的に周知してまいります。
○議長(大條雅久) 伊藤義男議員。
○2番(伊藤義男)(登壇) ありがとうございます。前回6月定例議会でも述べましたが、ワクチンに関する情報を正確に市民へ伝えることは、健康政策で重要な取組になります。ホームページでも上に表示されるように、副反応の情報を載せていただけるように要望し、次の質問に移ります。
次に、新興感染症予防に関する正しい知識の普及啓発についてです。
現在、本市では、健康づくりと医療体制の充実の基本計画の取組として、新興感染症予防に関する正しい知識の普及啓発をしていくと長期総合計画の中に記載されていますが、今年の太鼓祭り後のインフルエンザの大流行を考えると、この部分に対して改善が必要なのではないかと思います。また、祭り後の医療逼迫の状況に関する市長へのメールも2件寄せられています。
2023年6月7日の読売新聞オンラインに、子供の風邪、コロナ5類移行後急増、感染対策徹底で免疫低下かという見出しの記事があります。その記事を一部引用します。
森内浩幸長崎大教授は、コロナ禍の感染対策の徹底で、多くの感染症で流行が少なかったため、免疫が低下し、感染が広がりやすくなっていると指摘。子供は、本来乳幼児期に様々な感染症にかかって免疫をつけていくことから、感染を過度に恐れる必要はないが、重症化するケースもあるので、いつもと様子が違う場合は、迷わずかかりつけ医を受診してほしいと話すとあります。
記事は、子供を題材に書かれていますが、大人も同じで、様々な感染症にかかりながら免疫を強化していくことが本来私たち人間が持っている能力です。それを過度に感染対策することにより、私たちの免疫力強化を阻害しているのではないでしょうか。私は、そういったことも正しい知識だと思います。コロナも5類に移行されて半年が経過しましたが、いまだにマスクを着用する人や病院や老人施設へ行くと、検温や消毒、マスクをお願いされます。これは、病院、老人施設に問題があるのではなく、新興感染症予防に関する正しい知識の普及啓発ができていないから、市民がコロナやインフルを2類相当の感染症と同じぐらいに恐れてしまうのではないかと思います。その結果、利用者の意向を踏まえて、各施設ではいまだに2類相当の対応をされているのではないかと思います。
そこで、お聞きします。
本市では、新興感染症予防に関する正しい知識の普及啓発をどのような内容で、どのように行っているのか、それに対しての市民の理解度や周知はどのように評価しているのか、お聞かせください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 新興感染症予防に関する正しい知識の普及啓発についてお答えいたします。
まず、本市で行っている普及啓発の内容についてでございますが、国、県の方針及び普及啓発資料等に基づく内容を、感染症が発症しやすい時期や流行の状況等に応じて、ホームページや市政だより、フリーペーパー等も活用して周知啓発に努めております。
新型コロナウイルス感染症のように、新しい感染症が発生したときには、国の方針や愛媛県新型インフルエンザ等対策行動計画などに基づき、県と連携しながら情報提供を行ってまいります。
また、国は、新型コロナウイルスへの対応を踏まえ、新興感染症対応のため、各都道府県の保健所に感染症対策連携協議会を設置することとし、西条保健所にもこの10月に設置されましたことから、今後は当該協議会での協議内容や方針に沿った情報提供及び啓発を行ってまいります。
次に、市民の理解度や周知の評価につきましては、例えばコロナ禍においては、情報提供に対する市民からの反応が非常に素早く、また細部にわたり多くの反響、問合せが寄せられましたことから、国や県、報道機関も一緒になって、集中的かつ継続的に広報したことが功を奏したものと考えております。
今後も、新型コロナウイルス感染症も含めて、感染症対策として必要な知識について、国や県等が発出する科学的な根拠に基づく情報を広く市民の理解が得られるよう、様々な媒体を活用して、継続的に普及啓発してまいります。
○議長(大條雅久) 伊藤義男議員。
○2番(伊藤義男)(登壇) ありがとうございます、正しい知識の普及啓発は、市民の健康に影響を与えますので、今後も多方面から情報を取り、普及啓発につなげていただくことを要望し、次の質問に移ります。
次に、HPVワクチンについてです。
HPVワクチンとは、子宮頸がんワクチンで、御存じの方も多いと思います。
このワクチンですが、2013年に厚生労働省が積極的勧奨を中止にして以来、定期接種が事実上止まった状態になっていました。なぜ、積極的勧奨が中止になったのか、それは接種後副反応に苦しむ少女があまりにも多く出てしまったことから、同年6月14日、厚生労働省は、接種の積極的勧奨中止し、ワクチンの副反応への注意を喚起したという流れになります。
HPVワクチンの副反応は様々あります。その中に、頭痛や眼痛等の各部の痛みが報告されていますが、単なる痛みではありません。実際に、被害者の方は、頭痛に関しては、金づちで頭をたたかれる痛みに一日中襲われるや、眼痛は眼球にスプーンを刺してぐりぐりえぐられるような痛みが続くといった表現で被害を証言されています。そのほかにも、自分の意思とは全く違った動きをしてしまう不随意運動に悩まされる被害者の方も少なくありません。一度不随意運動が始まると、自分の意思では体を制御することができません。体が跳ね上がり、ベッドから落ちてしまうこともあるくらいです。不随意運動が始まると、家族がケアしないとどうにもならないため、家族の負担も重くのしかかっており、仕事ができず、生活が苦しくなった被害者家族も少なくありません。また、そんなつらい日々に耐え切れずに自ら命を絶ってしまう被害者もいると聞いています。
そもそも、子宮頸がんで亡くなる年齢は30代あたりから増え始め、50代から急激に増えていく現状に対して、10代の死者に関してはほぼゼロです。
そのような状況にもかかわらず、今年から国は接種勧奨を再開しました。そもそもヒトパピローマウイルスは、100種類程度いるウイルスの総称で、がんを引き起こすハイリスクなウイルスは、そのうちの12種類から15種類だと言われています。
今回、本市でも、接種されているシルガード9は、9価のワクチンで、全てのリスクに対するワクチンではありません。それに加え、男子にも接種勧奨をする動きが与党や地方自治体にも出てきました。先ほどお伝えした不随意運動ですが、高校生や大人の男性が、接種後不随意運動を起こしてしまった場合を想像してください。女性の力では絶対に制止することができません。
新居浜市のホームページには、予防接種により副反応が見られることがあります。接種後に体調の変化や気になる症状が現れたら、まずは接種を受けた医療機関などの医師に御相談くださいとしか記載されていません。本当にこの情報だけで正しく啓発できていると評価できるのか疑問です。
そこで、お聞きします。
本市における子宮頸がんワクチンの接種後、健康被害救済制度申請者の詳細と啓発の部分で結果をどう評価されているのか、お聞かせください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) HPVワクチンについてお答えいたします。
まず、本市における子宮頸がんワクチンの接種後健康被害救済制度申請者の詳細についてでございますが、令和5年11月末現在で、申請者はございません。
次に、子宮頸がんワクチンの副反応に関する啓発についてでございますが、市のホームページには、副反応が見られることがあるため、体調の変化など気になる症状が現れた場合は医療機関に御相談くださいとの一文しか記載しておりませんが、子宮頸がんワクチン接種の対象者に予診票等を個人送付する際に、ワクチンに関する詳細版パンフレットや接種後の注意事項パンフレットを同封し、HPVワクチンの効果や副反応の詳しい症状、接種後の健康観察、健康被害があった場合の予防接種健康被害救済制度、HPVワクチンに関する相談先一覧等をお知らせしており、ワクチン接種に関する重要な情報を対象者やその保護者に対して適切に周知啓発できているものと評価いたしております。
また、委託医療機関においても、医師が診察し、副反応や予防接種健康被害救済制度の説明を行った上で接種を行っており、安全かつ円滑に事業が実施できていると考えております。
○議長(大條雅久) 伊藤義男議員。
○2番(伊藤義男)(登壇) ありがとうございます。
ホームページにmRNAワクチンと同じような情報と副反応の詳しい症状を掲載していただくよう要望して、次の質問に移ります。
次に、AI等の利用について質問します。
教育現場の状況についてです。
現在、本市においては、情報化社会に対応できる力を育成するため、教育現場におけるICT化をより一層推進する取組をしています。
その取組内容として、1人1台タブレットの支給、ICT機器の整備及び教職員研修の実施をされているところですが、今後学校教育の充実を図るためには、ICTを活用した学習を推進し、人材不足で業務過多になりつつある教職員の負担を減らしていくことが重要です。
また、ICT機器を使いこなすスキルの指導等、課題はたくさんあると思いますが、そこで質問させていただきます。
現在、本市では、教職員のICTスキルを向上させるためにどのような取組をされているのか、ICT技術を活用して、どのような学習、授業されているのかお聞かせください。
あわせて、AI技術を利用した授業や課題作成の取組はされているか、お聞かせください。
次に、チャットGPT・AIの利用についてです。
近年のAI技術は、多種多様になり、生成AIなどの技術は目をみはるものがあります。
AI技術は、よい側面もありますが、簡単にフェイク動画やフェイク画像を作成することが可能になるなど、間違った情報が流れたり、プロパガンダに使用されたりするおそれがある悪い側面もあります。
そういった時代の中で、子供たちにAI技術の教育を通して、情報の取り方やAI技術の使い方を教育しなければなりません。そのためには、AI技術のスキルを持った教職員を育成するなどの課題もあります。
また、子供たちがAIを使用し、学習する機会も増えると思いますが、宿題やテスト、読書感想文のような自分で考える力が必要な部分で使用することにより、子供たちの考える力が損なわれるおそれもあります。しかし、そういった子供たちを教える立場の大人であっても、AIスキルを持った人も少なく、子供たちに正しいAIの使い方を教えるための大人向けの啓発活動も必要になってくると思います。
また、EUでは、AIによって生成されたコンテンツであることを明確に示すことや、著作権で保護されたデータがAIの学習に使われた場合は公表すること、公共の場でリアルタイムの顔認証にAIを使わないなどといったAIを規制する法律について年内の成立を目指して議論を行っています。
東京都では、全庁での活用開始に併せ、利活用のガイドラインを公表しており、個人情報や機密性の高い情報については入力を禁止し、チャットGPTの回答を対外的に公表する際は、文章生成AIにより作成と明記などと定めたほか、議会答弁作成への利用は認めないというガイドラインを作成したとのことです。
そこで、お聞きします。
現在、本市の教育において、子供たちのAI使用を許容しているのか、今後、どのような決まりをつくるのか、お聞かせください。
あわせて、市役所内でのAI使用についても、どのようなガイドラインを設定していくおつもりなのか、お聞かせください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) AI等の利用についてお答えをいたします。
チャットGPT・AIの利用についてでございます。
市役所内での生成AI利活用ガイドラインについてお答えをいたします。
本市におきましては、本年10月に新居浜市セキュリティ対策基準を改定するとともに、生成AI利活用ガイドラインを策定し、現在生成AIの試験運用を開始いたしております。
ガイドラインでは、生成AI全般を対象としており、利用する際には目的を明確にし、事前に所属長等の承認を得ることとしております。
また、データ入力においては、個人情報や機密性の高い情報、非公開とされている情報の入力を禁止するとともに、著作権の侵害がないよう厳重なチェックを行うことなどを定めております。
なお、当該ガイドラインは、チャットGPT等の生成AIの利用規約の改定や国や社会の動向等を踏まえ、見直しを行うことといたしております。
○議長(大條雅久) 高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 教育現場の状況についてお答えいたします。
令和3年度から本格的な児童生徒1人1台端末の活用が始まったことから、教職員がICT機器を用いた学習指導を充実させるために、教育委員会主催のスキルアップ研修やICT支援員による校内研修などを定期的に実施いたしております。
県の調査結果では、本市の教職員の基本的なICT活用スキルは順調に向上しており、ICT機器の操作に苦手意識のある教職員に対しては、ICT支援員による個別のサポートを実施しております。
現在まで電子黒板はもちろんのこと、デジタル教科書を活用した授業、タブレットでの課題の配布、回収、デジタルドリルによる学習など、児童生徒の発達段階や教科の特性に応じた様々な学習、授業を実施しているほか、音声や動画といったコンテンツを活用した宿題を出すなど、新しい学びの形を積極的に取り入れ、児童生徒の学力向上に努めております。
AI技術を利用した取組につきましては、一部の学校におきまして、タブレットを利用したAIドリルを試験導入し、利便性や児童生徒の学習効果等を検証しているところでございます。
次に、本市の教育におけるチャットGPT・AIの利用についてでございます。
文部科学省は、令和5年7月の初等中等教育段階における生成AIの利用に関する暫定的なガイドラインで、国として一定の方針を示しました。
本市におきましても、このガイドラインを小中学校に通知し、生成AIの利用についての基本的な考え方を教職員へ周知したところでございます。
現在は、年齢制限などの利用規約を遵守することはもちろんのこと、子供たちの発達の段階や実態を踏まえ、教育活動や学習評価の目的を達成する上で生成AIの利用が効果的か否かで判断するというガイドラインに沿った限定的な運用を行っております。
生成AIは、技術革新やサービス開発が飛躍的なスピードで進展しており、文部科学省のガイドラインにつきましても、今後学校現場からのフィードバック等に応じて改定されることとなっております。
今後におきましても、一律に禁止や許容をするのではなく、そのメリットとデメリットを踏まえつつ、ガイドラインに沿って判断してまいりたいと考えております。
○議長(大條雅久) 伊藤義男議員。
○2番(伊藤義男)(登壇) ありがとうございます。
AIは、プログラム制作者の思考などが少なからず入る可能性や、意図的に入れ込まれ、プロパガンダに利用されるおそれがあることから、引用元の著作権にも配慮し、引用元を明記すること、子供たちに情報の真偽を見極める力を養う教育を推進すること、作文や宿題などで安易に使用し、子供の考える力を損なうことがないように教育していくこと、子供たちを教育する立場の大人の知識向上に努めるための啓発を行うことを要望し、次の質問に移ります。
次に、障害者の余暇について質問します。
市内の障害者数の推移についてです。
現在、医療の進歩や障害の判定が見直されたことにより、療育手帳所持者数も年々増加傾向にあります。
そこで、お伺いします。
現在、本市の療育手帳所持者の所持者数、併せて今後の動向を教えてください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 障害者の余暇についてお答えいたします。
市内の障害者数の推移についてでございます。
令和5年4月1日現在の療育手帳所持者数は1,172人でございます。
過去5年間では、平成30年が1,019人、平成31年が1,062人、令和2年が1,103人、令和3年が1,146人、令和4年が1,167人であり、増加傾向となっております。
今後の動向といたしましては、全国の動向と同様に増加する傾向で、以前に比べ、知的障害に対する理解が広まったことや、軽症例であっても診断されるようになったことが原因と考えられます。
○議長(大條雅久) 伊藤義男議員。
○2番(伊藤義男)(登壇) 次に、障害者の余暇施設についてです。
現在、増加傾向にある障害者ですが、人生を豊かで幸せに過ごすためにも、学校や仕事が終わった後の余暇をどう過ごすかが重要になってきます。
私は、現在、愛媛県立新居浜特別支援学校のPTA会長もさせていただいていることから、障害を持つお子さんの保護者とお話をする機会が多いのですが、先日もPTAの座談会で、余暇の過ごし方が話題になり、ほとんどの子供が家でテレビを見る、ユーチューブや携帯を触る、本を読むといった回答でした。福祉的就労をされている方もほとんど同じような環境です。
しかし、学校に行っている間は、放課後デイサービスを利用するなど、比較的充実した余暇を過ごすことが可能になっていますが、卒業すると同時に、その機会もめっきり減ってしまうのが現状なのではないでしょうか。障害者が働くことを通した一生涯にわたる人生の質の向上を目指すためには、職業生活と職場を離れた日常生活、余暇に対する一体的な支援の提供が重要と言われています。
そこで、お伺いします。
本市の福祉的就労をしている障害者が、余暇を過ごすことができる施設はどれくらいあるのか、お答えください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 障害者の余暇施設についてお答えいたします。
本市には、就労系の障害福祉サービスを利用している障害者が、事業所利用後や休日を過ごすための特定の施設はございません。
しかしながら、事業所が休みの日などに地域活動支援センターなどが開催するレクリエーション行事等に参加する方あるいは事業所利用後の余暇時間に、移動支援サービスを利用してヘルパー同行の散歩や買物、カラオケなどに出かける方、居宅介護サービスにより、ヘルパーと一緒に調理や掃除をしたりして過ごされる方もいらっしゃいます。
○議長(大條雅久) 伊藤義男議員。
○2番(伊藤義男)(登壇) 次に、障害者の自立についてです。
障害者の自立は、障害者の保護者の負担軽減や障害者の社会参加に大切なことの一つになります。
現在、本市では、愛媛県立新居浜特別支援学校と愛媛県立新居浜特別支援学校川西分校の2校で障害者の自立に向けた教育がされていますが、卒業した場合に、自立に向けた教育機会は、職場や家庭といった場所に限定されます。
本市では、障害者福祉の充実のために、障害者への理解と社会参加の促進を計画し、様々な取組をされています。
そこで、お聞きいたします。
現在、本市では、障害者への理解と社会参加の促進においてどのような取組をされているのか、また目標の達成度や評価はどうか、加えて就労後の自立支援に向けた施設や教育の機会はあるのかお聞かせください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 障害者の自立についてお答えいたします。
まず、本市の障害者への理解と社会参加促進の取組といたしましては、新居浜市障がい者自立支援協議会による障がい理解促進研修・啓発事業として、6つの専門部会がそれぞれ講演会や就職面接会、相談会等を開催し、啓発を図っております。
また、毎年12月の障害者週間に併せて、障害のある方が創作した作品を展示、発表するよいよHAPPYな作品展を開催するなど、市民に障害について関心を持ち考えていただく機会を提供いたしております。
次に、目標の達成度や評価については、長期総合計画における成果指標である障がい理解促進研修・啓発事業の参加者数の目標達成度が、昨年度で92%と新型コロナウイルス感染症の影響により研修の開催中止や来場者が減少した令和3年度に比べ大きく伸ばすことができており、先日開催した第10回目の作品展でも、過去最高の1,238人が来場され、多くの方に障害について関心を持っていただくことができたものと評価いたしております。
次に、就労後の自立に向けた施設や教育の機会につきましては、先ほど答弁いたしましたとおり、特定の施設はございませんが、就労に必要な知識や能力の向上のための訓練を受ける場として、就労系の障害福祉サービス事業所がございます。
また、新居浜市障がい者福祉センターでは、障害のある方が参加できるスポーツ教室やスポーツ大会、地域福祉バスの運行、料理教室や書道教室などの生活訓練等を行っており、障害のある方の自立に向けた支援に取り組んでおります。
○議長(大條雅久) 伊藤義男議員。
○2番(伊藤義男)(登壇) 次に、笠岡市障がい者集いの場ばぁーについてです。
先日、将来B型就労支援事業所に行く予定のお子さんのお母さんとお話しする機会がありました。そのとき、話された言葉が、子供が生まれたときから、私は全てをこの子にささげるつもりで生きてきた。その言葉が、私の胸に突き刺さり、何とかしないといけないと思う心でいっぱいになりました。
そのようなときに、岡山県笠岡市に、市が運営する障がい者集いの場ばぁーという障害者が就労後に余暇を過ごせる場があると聞き、岡山県笠岡市まで視察へ行きました。
施設について少し御説明させていただきます。
平成29年4月1日開設で、設置の目的は、福祉的就労を利用している方の就労後の余暇の居場所として活動を行い、その保護者のレスパイトや就労支援を図ることが設置の目的で、100%笠岡市の運営になり、施設の種類は、日中一時支援になります。利用定員は10名程度で、現在は12名の利用登録があり、利用者は市内に住所のある障害者の方で福祉的就労を利用している方、職員数は、支援員2名、その他地域福祉課職員が人員不足時に対応、利用時間は平日15時30分から19時、土曜、祝日は8時30分から19時まで、利用料金は、食費のみ実費払いで、ほかは無料、利用日数制限はなしで、事業方針は、楽しみ、社会参加、社会貢献、自立で、実際に施設利用者で一人で電車に乗れるようになった方や、買物でお金を計算できるようになった方もいらっしゃるようです。
保護者からは、このような施設が新居浜にできると本当に助かる。子供はまだ小学校だが、就職したときの安心につながるなどの意見もいただいています。このような施設が、本市にできることにより、障害者の豊かな人生や社会参加、そして保護者、とりわけ母親の社会参画が可能になり、お母さんの人生が輝くことができるのではないでしょうか。また、保護者がフルタイムで働くことができるようになるため、人材不足の解消にもつながるのではないでしょうか。
そこで、お伺いします。
施設が本市にできることで、長期総合計画の複数の課題をクリアできると思いますが、このような施設は、本市に必要か、市としてどう考えるのか、もし本市に同様のサービスを行う施設ができた場合、どういった効果が期待できるのか、市の見解をお聞かせください。
○議長(大條雅久) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 笠岡市障がい者集いの場ばぁーについてお答えいたします。
笠岡市の障がい者集いの場ばぁーは、福祉的就労を利用している障害者が、就労後に過ごす余暇の居場所として、利用者の保護者の就労支援や日常の介助の負担軽減を目的に、市直営で設置され、余暇を過ごす中で社会参加や自立に向けた活動を行っている他に例のない取組ですが、こうした施設が本市に必要であるかにつきましては、当事者となる保護者の方が、ふだんどのように対応しているか等について、新居浜市障がい者自立支援協議会の相談支援部会やはたらく部会の協力を得て実態把握を行うなどにより判断されるべきものと考えております。
また、利用する限られた方々だけに受益のある施設となり、整備のための場所や初期費用、人件費などのランニングコスト等、整備には多くの課題も想定されますので、障害者とその御家族に対する支援を協議する場において、市が整備することが適当であるのか、既存サービスの改良の可能性も含め、制度の在り方として研究することが必要になってくると思われます。
本市に同様のサービス施設ができた場合の効果につきましては、まず保護者の就労支援及び介助の負担軽減が図られ、また利用時の本人の疲れ具合や過ごし方によりますが、障害者の自立や社会参加の促進も一定期待できるものと考えております。
○議長(大條雅久) 伊藤義男議員。
○2番(伊藤義男)(登壇) ありがとうございます。
障害者の余暇についての行政サービスが不足しているため、障害者の余暇に関してサービスを拡充すること、笠岡市の事例のような施設を御検討いただくことを要望して、一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(大條雅久) 残りは、時間もないですから、割愛されるんですか。(2番伊藤義男「割愛します」と呼ぶ)
以上で本日の一般質問並びに質疑は終わりました。
これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
明13日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 3時02分散会