本文
目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問 議案第15号~議案第27号
山本健十郎議員の質問(1)
1 市長の市政運営の現状と今後の取組について
石川市長の答弁
1 市長の市政運営の現状と今後の取組について
山本健十郎議員の質問(2)
1 市長の市政運営の現状と今後の取組について
2 別子山地区の地域おこし協力隊について
石川市長の答弁
2 別子山地区の地域おこし協力隊について
山本健十郎議員の質問(3)
2 別子山地区の地域おこし協力隊について
石川市長の答弁
2 別子山地区の地域おこし協力隊について
山本健十郎議員の質問(4)
3 会計年度任用職員について
加藤副市長の答弁
3 会計年度任用職員について
山本健十郎議員の質問(5)
3 会計年度任用職員について
4 公共施設等の民間委託と上部・川東支所の必要性について
亀井企画部長の答弁
4 公共施設等の民間委託と上部・川東支所の必要性について
長井市民環境部長の答弁
4 公共施設等の民間委託と上部・川東支所の必要性について
山本健十郎議員の質問(6)
4 公共施設等の民間委託と上部・川東支所の必要性について
5 南消防署の建設問題について
高橋消防長の答弁
5 南消防署の建設問題について
山本健十郎議員の質問(7)
5 南消防署の建設問題について
高橋消防長の答弁
5 南消防署の建設問題について
山本健十郎議員の質問(8)
5 南消防署の建設問題について
6 南海トラフ地震への対策について
長井市民環境部長の答弁
6 南海トラフ地震への対策について
松木市民環境部環境エネルギー局長の答弁
6 南海トラフ地震への対策について
休憩(午前11時05分)
再開(午前11時15分)
山本健十郎議員の質問(9)
6 南海トラフ地震への対策について
長井市民環境部長の答弁
6 南海トラフ地震への対策について
山本健十郎議員の質問(10)
6 南海トラフ地震への対策について
松木市民環境部環境エネルギー局長の答弁
6 南海トラフ地震への対策について
山本健十郎議員の質問(11)
6 南海トラフ地震への対策について
7 中学校部活動の地域移行について
高橋教育長の答弁
7 中学校部活動の地域移行について
山本健十郎議員の質問(12)
7 中学校部活動の地域移行について
8 総合運動公園、市民文化センターの建設について
佐薙企画部文化スポーツ局長の答弁
8 総合運動公園、市民文化センターの建設について
山本健十郎議員の質問(13)
8 総合運動公園、市民文化センターの建設について
休憩(午前11時39分)
再開(午前11時41分)
藤原雅彦議員の質問(1)
1 市政運営について
石川市長の答弁
1 市政運営について
藤原雅彦議員の質問(2)
1 市政運営について
石川市長の答弁
1 市政運営について
藤原雅彦議員の質問(3)
1 市政運営について
2 出産・子育て支援について
休憩(正午)
再開(午後 1時00分)
酒井福祉部こども局長の答弁
2 出産・子育て支援について
藤原雅彦議員の質問(4)
2 出産・子育て支援について
酒井福祉部こども局長の答弁
2 出産・子育て支援について
藤原雅彦議員の質問(5)
2 出産・子育て支援について
3 高齢化社会における支え合える社会づくりについて
古川福祉部長の答弁
3 高齢化社会における支え合える社会づくりについて
藤原雅彦議員の質問(6)
3 高齢化社会における支え合える社会づくりについて
4 地域運営組織について
長井市民環境部長の答弁
4 地域運営組織について
藤原雅彦議員の質問(7)
4 地域運営組織について
長井市民環境部長の答弁
4 地域運営組織について
藤原雅彦議員の質問(8)
4 地域運営組織について
5 平等選挙のための支援について
堀選挙管理委員会事務局長の答弁
5 平等選挙のための支援について
藤原雅彦議員の質問(9)
5 平等選挙のための支援について
6 学校施設の安全で快適なトイレ整備等について
木俵教育委員会事務局長の答弁
6 学校施設の安全で快適なトイレ整備等について
藤原雅彦議員の質問(10)
7 水道管の漏水対策について
神野上下水道局長の答弁
7 水道管の漏水対策について
藤原雅彦議員の質問(11)
7 水道管の漏水対策について
休憩(午後 1時57分)
再開(午後 2時08分)
篠原茂議員の質問(1)
1 SDGs未来都市について
石川市長の答弁
1 SDGs未来都市について
篠原茂議員の質問(2)
1 SDGs未来都市について
2 DXの推進について
宮崎経済部長の答弁
2 DXの推進について
篠原茂議員の質問(3)
2 DXの推進について
宮崎経済部長の答弁
2 DXの推進について
篠原茂議員の質問(4)
2 DXの推進について
宮崎経済部長の答弁
2 DXの推進について
篠原茂議員の質問(5)
2 DXの推進について
3 高齢者福祉施設等の介護職員処遇について
(1) 介護職員の確保と待遇
(2) 外国人就労者と介護ロボットの将来像
古川福祉部長の答弁
3 高齢者福祉施設等の介護職員処遇について
(1) 介護職員の確保と待遇
(2) 外国人就労者と介護ロボットの将来像
篠原茂議員の質問(6)
3 高齢者福祉施設等の介護職員処遇について
4 ごみ減量に対する今後の方策について
(1) 大型ごみの削減対策
(2) 学校給食センターの環境教育拠点化
(3) プラスチックごみの減量化
木俵教育委員会事務局長の答弁
4 ごみ減量に対する今後の方策について
(2) 学校給食センターの環境教育拠点化
松木市民環境部環境エネルギー局長の答弁
4 ごみ減量に対する今後の方策について
(1) 大型ごみの削減対策
(3) プラスチックごみの減量化
篠原茂議員の質問(7)
4 ごみ減量に対する今後の方策について
石川市長の答弁
4 ごみ減量に対する今後の方策について
篠原茂議員の質問(8)
4 ごみ減量に対する今後の方策について
5 これからの都市計画について
石川市長の答弁
5 これからの都市計画について
宮崎経済部長の答弁
5 これからの都市計画について
休憩(午後 3時06分)
再開(午後 3時16分)
篠原茂議員の質問(9)
5 これからの都市計画について
宮崎経済部長の答弁
5 これからの都市計画について
篠原茂議員の質問(10)
5 これからの都市計画について
石川市長の答弁
5 これからの都市計画について
篠原茂議員の質問(11)
5 これからの都市計画について
6 コミュニティバスについて
宮崎経済部長の答弁
6 コミュニティバスについて
篠原茂議員の質問(12)
6 コミュニティバスについて
7 市民の意見を反映させるまちづくりについて
亀井企画部長の答弁
7 市民の意見を反映させるまちづくりについて
篠原茂議員の質問(13)
7 市民の意見を反映させるまちづくりについて
8 地域運営組織と自治会の将来像について
(1) 各校区の特徴を生かしたまちづくり
(2) 別子山地区の将来と地域おこし協力隊
亀井企画部長の答弁
8 地域運営組織と自治会の将来像について
(2) 別子山地区の将来と地域おこし協力隊
長井市民環境部長の答弁
8 地域運営組織と自治会の将来像について
(1) 各校区の特徴を生かしたまちづくり
(2) 別子山地区の将来と地域おこし協力隊
宮崎経済部長の答弁
8 地域運営組織と自治会の将来像について
(2) 別子山地区の将来と地域おこし協力隊
篠原茂議員の質問(14)
8 地域運営組織と自治会の将来像について
長井市民環境部長の答弁
8 地域運営組織と自治会の将来像について
篠原茂議員の質問(15)
8 地域運営組織と自治会の将来像について
宮崎経済部長の答弁
8 地域運営組織と自治会の将来像について
篠原茂議員の質問(16)
散会(午後 3時55分)
本文
令和5年2月28日(火曜日)
議事日程 第2号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
議案第15号 令和5年度新居浜市一般会計予算
議案第16号 令和5年度新居浜市渡海船事業特別会計予算
議案第17号 令和5年度新居浜市平尾墓園事業特別会計予算
議案第18号 令和5年度新居浜市国民健康保険事業特別会計予算
議案第19号 令和5年度新居浜市介護保険事業特別会計予算
議案第20号 令和5年度新居浜市後期高齢者医療事業特別会計予算
議案第21号 令和5年度新居浜市水道事業会計予算
議案第22号 令和5年度新居浜市工業用水道事業会計予算
議案第23号 令和5年度新居浜市公共下水道事業会計予算
議案第24号 令和4年度新居浜市一般会計補正予算(第8号)
議案第25号 令和4年度新居浜市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)
議案第26号 令和4年度新居浜市水道事業会計補正予算(第2号)
議案第27号 令和4年度新居浜市工業用水道事業会計補正予算(第2号)
――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
出席議員(25名)
2番 片 平 恵 美
3番 合 田 晋一郎
4番 白 川 誉
5番 伊 藤 嘉 秀
6番 越 智 克 範
7番 井 谷 幸 恵
8番 神 野 恭 多
9番 米 谷 和 之
10番 篠 原 茂
11番 河 内 優 子
12番 黒 田 真 徳
13番 高 塚 広 義
14番 藤 田 誠 一
15番 田 窪 秀 道
16番 小 野 辰 夫
17番 永 易 英 寿
18番 伊 藤 謙 司
19番 藤 原 雅 彦
20番 大 條 雅 久
21番 藤 田 豊 治
22番 藤 田 幸 正
23番 伊 藤 優 子
24番 仙 波 憲 一
25番 近 藤 司
26番 山 本 健十郎
――――――――――――――――――――――
欠席議員(1名)
1番 小 野 志 保
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市長 石 川 勝 行
副市長 加 藤 龍 彦
副市長 原 一 之
企画部長 亀 井 利 行
総務部長 高 橋 正 弥
福祉部長 古 川 哲 久
市民環境部長 長 井 秀 旗
経済部長 宮 崎 司
建設部長 三 谷 公 昭
消防長 高 橋 裕 二
上下水道局長 神 野 賢 二
教育長 高 橋 良 光
教育委員会事務局長 木 俵 浩 毅
監査委員 鴻 上 浩 宣
選挙管理委員会事務局長 堀 尚 子
企画部文化スポーツ局長 佐 薙 博 幸
福祉部こども局長 酒 井 千 幸
市民環境部環境エネルギー局長 松 木 伸
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者
事務局長 髙 橋 利 光
事務局次長 高 本 光
議事課副課長 鴨 田 優 子
議事課副課長 長谷川 幸 司
議事課議事係長 和 田 雄 介
議事課調査係長 伊 藤 博 徳
議事課主査 村 上 佳 史
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(藤田豊治) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第2号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(藤田豊治) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第87条の規定により、議長において伊藤優子議員及び仙波憲一議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 一般質問 議案第15号~議案第27号
○議長(藤田豊治) 次に、日程第2、議案第15号から議案第27号までを議題とし、議案に対する質疑と併せ一般質問を行います。
この際、申し上げます。一般質問並びに質疑における各議員の発言は、それぞれ通告の時間以内となっておりますので、御了承願います。
これより会派代表質問並びに質疑を行います。
順次発言を許します。まず、山本健十郎議員。
○26番(山本健十郎)(登壇) おはようございます。
ロシアがウクライナに侵攻して1年が経過し、停戦が進まず、国連が機能せず、国連の改革に期待したいと思います。
26日の日曜日にマイントピア別子で、ホンダの単車、カブ500台が、新居浜市の団体が呼びかけて、全国から集結し、イベントが開催されたとテレビが報じました。このように、全国的な開催を新居浜でと期待しながら、自民クラブを代表して質問いたします。
まず初めに、市長の市政運営の現状と今後の取組についてお尋ねいたします。
石川市長は、令和5年度の施政方針において、第3ステージの折り返しを通過し、これまでの2年を振り返られ、世界中で猛威を振るった新型コロナウイルスの影響により社会経済活動が制限される中、市政においても一部事業を中止や延期するなど、新型コロナウイルスの対応に終始した2年間であり、今年こそ感染の連鎖を断ち切り、アフターコロナを見据えた各種施策に積極的に取り組み、第3ステージの公約の実現を目指してまいりたいと述べられました。
また、令和5年度を、時代の大きな変換期におけるふるさと新居浜を未来の世代へ継承するための重要な1年と位置づけ、人口減少対策、子ども・子育て支援の充実、健康づくりの推進、デジタル化の推進及びカーボンニュートラルの推進に重点を置いた施策を展開すると述べられました。
石川市政3期目の折り返しを通過し、市長が選挙で掲げた公約実現に向け、毎年予算を掲げて取り組んでおられることを市民の皆さんは関心を持って見詰めていると思います。また、私たち自民クラブといたしましても、本年が本市にとって飛躍の年になるよう、市長が第3ステージの公約に掲げております7つの夢の実現に向け、各種施策に積極的に取り組んでいただきたいと考えております。
そこで、以下、お伺いをいたします。
施政方針で重点的に取り組む項目に掲げております健康づくりの推進、デジタル化の推進、カーボンニュートラルの推進について、現状の取組についてお伺いをいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 自民クラブ代表の山本議員さんの御質問にお答えをいたします。
市政運営の現状と今後の取組についてでございます。
まず、健康づくりの推進についてお答えをいたします。
本市の現状といたしましては、がん検診や特定健診の推進、ウオーキングなどによる身体活動、運動の推進、PPK体操等の介護予防事業に積極的に取り組み、市民一人一人の健康意識の向上や継続的な健康づくり支援に努めておりますが、健康寿命につきましては、徐々に延びてはいるものの、国、県の水準には及んでいない状況となっております。
今後の取組といたしましては、健康寿命の延伸に向け、令和5年度から、統括副市長を本部長に据えた健康づくり推進本部を設置し、庁内の関係課所が事業の企画段階から協働し、効果的な事業を全市的な取組として強力に推し進めてまいります。
また、保健福祉、MaaS車両の活用や新たな健康アプリの導入など、デジタル技術を駆使しながら、市内のどこにいても自分の健康情報にアクセスし、より的確な保健指導等を利用できるようにすることや、様々な施策を組み合わせて相乗効果を出していくことにより、本市に住み続けるだけで健康になれる健康都市づくりを目指してまいります。
次に、デジタル化の推進についてでございます。
令和3年4月に策定した新居浜市DX推進計画に基づき、総合的なデジタル化を推進しております。市の内部事務のDXの推進につきましては、令和4年度にデジタル田園都市国家構想推進交付金を活用して整備したマルチタスク車両により、愛媛県知事選挙の期日前投票所の開設及びマイナンバーカードの申請受付等を実施いたしました。
そのほか、マイナンバーカードを利用したオンラインでの申請手続として、引っ越しに伴う転出届、転入予約サービスを開始し、子育て、介護に関連する手続につきましても、オンラインで申請ができるよう準備を進めているところでございます。
さらに、電子決裁システム及びマイナンバーカードを活用した職員の出退勤管理などの導入を行ってまいりました。
また、産業分野におきましては、令和3年度に、企業のIT利活用の推進を図るため、産官学金連携による新居浜市IoT推進ラボを設立いたしました。
今後の取組といたしましては、オンラインで様々な手続やサービスの受付、各種証明書の発行を申請できる電子申請サービスの拡充などにより、市民サービスの向上及び手続の効率化を図ってまいります。
また、企業向けのデジタル人材の育成や機器の導入を支援するとともに、IT企業の誘致にも取り組んでまいります。
次に、カーボンニュートラルの推進についてでございます。
本市では、2050年温室効果ガス排出量実質ゼロを目指しており、まずは市民、事業者、行政が危機感を共有し、一体となった脱炭素への取組を進めるため、令和4年6月に気候非常事態宣言を行いました。
また、率先して公共施設の再エネ設備の導入を進めるため、ワクリエ新居浜ほか4施設への太陽光発電設備及び蓄電池を実証導入するとともに、産業拠点である港湾地域における脱炭素化を目指し、産官学が連携して、新居浜港カーボンニュートラルポート形成計画の策定を進めているところでございます。
今後につきましては、ESCO事業を活用した屋外照明灯のLED化に取り組むとともに、公共施設への再エネ設備の導入や省エネ設備への更新、EVの導入、市民、事業者への再エネ設備導入支援などに取り組んでまいります。
さらに、将来に向けては、公共施設間での再生可能エネルギーの電力融通やマイクログリッド構築など、エネルギーの地産地消の実現を目指すとともに、市域全体のグランドデザイン及びロードマップを示すことにより、ゼロカーボンシティーの実現に向けて、全市一丸となって取組を推進してまいります。
○議長(藤田豊治) 山本健十郎議員。
○26番(山本健十郎)(登壇) 1つ、石川市長に要望をいたします。
石川市長は3期目の半ばを取り組まれ、仕上げの時期に入ったと考えています。第4ステージに向け、元気で取り組んでいただくことを期待し、要望いたします。
続きまして、別子山地区の地域おこし協力隊についてお尋ねいたします。
別子山地区の地域おこし協力隊については、さきの12月議会で田窪議員も質問いたしましたが、その後、1月16日の愛媛新聞に、協力隊退任の動画波紋という記事が大きく取り上げられました。さらに、1月24日には、再度愛媛新聞に、限界集落の未来と題する記事が掲載され、我々議員にも多くの市民から問合せもあることから、今回質問させていただくことといたしました。
記事の内容を拝見いたしますと、地域おこし協力隊の男性が、自身の退任の要因になった地元団体とのトラブルを語る動画を配信、再生回数300万回を超え、約3,500件のコメントが寄せられたとのことであります。今回の退任決定を受けて、市長ほか幹部も出席した住民総会では、複数の出席者の話では、市への要望や質問が相次ぎ、団体に対する不満も出たとのことでありました。また、隊員や住民の話を聞き、地域の閉鎖性を感じたとの記事も出ていました。
そこでまず、お伺いいたしますが、この住民総会ではどのような意見が出されて、市としては、今後、どのように対応されるつもりなのですか。そもそも今回のような騒動となった根本的な問題はどこにあると認識しておりますか、お聞きいたします。
総務省のホームページによると、地域おこし協力隊は、都市地域から過疎地域等の条件不利地域に住民票を異動し、地域ブランドや地場産品の開発、PR等の地域おこし支援や農林水産業への従事、住民支援などの地域協力活動を行いながら、その地域への定住、定着を図る取組であると記載されています。この制度の最終目的は、過疎地域への定住、定着と思われますが、別子山地区では定住、定着につながっていますか。これまで赴任した協力隊の人数と定住、定着した人数はどのようになっていますか。また、その結果についてはどのように分析しておられますか、お伺いいたします。
さらに、2月5日の愛媛新聞では、新居浜・別子山地域協力隊員途中退任、同様トラブル全国でも、悪いイメージ発信、残念などと、再度大きく取り上げられ、波紋が広がっています。地域ブランドのPRという面から考えますと、今回のようなトラブルは、新居浜市のイメージの悪化、ブランド力の低下につながってしまうのではと危惧いたしますが、このことについてはどのように考えていますか。
総務省では、地域おこし協力隊の効果として、協力隊、地域、地方公共団体の三方よしの取組と紹介されていますが、別子山地域ではそのような効果が私としては見られません。今回のトラブルについては、赴任した地域おこし協力隊と受入れをした新居浜市、地区住民の地域おこしへの思いや認識のずれから発生したようにも感じられます。このことは、市との雇用関係があるが、管理が難しい問題、受入れ地域の理解問題、議会も国の事業なので関心が薄かった問題、同時に市の対応にも問題があったのではないかと思います。
今後も、現状のままであれば同じ結果になるのではないかとも感じますが、地元が本当に地域おこし協力隊を受け入れる環境があるのかどうかを含めて、協力隊を継続すべきかどうか、根本的な見直しが必要と思いますが、市の見解をお伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 別子山地区の地域おこし協力隊についてでございます。
まず、住民集会でどのような意見が出されたか等についてでございます。
11月に別子山支所が主催した集会では、子供を連れてきていること自体が地域貢献なので、地域活動はしなくてよいや、募集時に定めているので定められた地域活動をやってもらうべきといった地域おこし協力隊の地域活動の在り方について、賛成、反対双方の立場から意見がございました。また、地域を維持していくためには、地域おこし協力隊は必要であるとの意見が大半を占め、隊員の活動しやすい環境づくりについて、市へのサポート体制の強化などについても御意見をいただきました。
このような意見も踏まえ、協力隊員の活動が特定の団体や住民によって左右されることがないよう、支所が指示することを地域住民にも周知いたしました。現在、地域活動の取扱いを多くの地域住民が参加する活動と改め、隊員にはこうした地域活動には積極的に参加するよう指導しているところでございます。
さらに、着任後の活動のミスマッチを防ぐため、募集時においては、これまで以上に活動内容、特に地域活動においては詳細に説明することといたしております。
次に、根本的な問題に対する認識についてでございます。
今回の問題につきましては、住民間における地域活動への認識の差異が火種となり、地域おこし協力隊の活動への認識に大きな隔たりができたことが問題でないかと考えております。
次に、これまでに赴任した協力隊の人数等についてでございます。
これまでに着任した協力隊員は11名でございまして、現在の隊員3名を除く8名につきましては、市内定住者が5名で、うち別子山地域内定住者が2名でございます。この2名につきましては、退任後、地域内で就職をいたしております。協力隊員が地域内で定住できるかどうかは、退任後も就労により一定の収入を得られるかどうかが重要であると考えております。
次に、新居浜市のイメージの悪化等についてでございます。
ユーチューブで配信されましたことにより、新居浜市のみならず、愛媛県のイメージの悪化、ブランドの低下につながってしまったと感じておりますが、これを払拭するためには、地元住民と協力隊員が地域の活性化のために共に協力している姿を積極的に情報発信することでイメージを回復することが必要であると考えております。
次に、地元に地域おこし協力隊を受け入れる環境があるのか等についてでございます。
住民集会での住民からの意見にもありましたように、市といたしましても、人口減少、少子高齢化が進む別子山地域では、地域を維持していくために協力隊員の存在は必要であると考えております。
そのため、地域住民、協力隊員の双方が良好な関係性を保ちながら生活できる環境を整えることが重要であり、引き続き協力隊員が地域から愛され、定住、定着に向けた活動ができるよう、これまで以上に支援してまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 山本健十郎議員。
○26番(山本健十郎)(登壇) 先ほど市長のほうから、協力隊が必要だと、それから活動ができるような支援をしていきたいということですが、職員の関係者から、今回のことを含めて、職員を増員して、協力隊の対応をしたらというようなお話がありますが、市長としてはどのようにお考えでしょうか。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 山本議員さんの再質問にお答えをいたします。
職員の増員についてということでございますが、現在、先ほどもお話しいたしましたように、3名の協力隊の方に別子で働いていただいております。今のところ、問題もなくやっていただいておるということで、この状況等も踏まえながら、必要であるかどうかも判断してまいりたいと、このように思っております。
○議長(藤田豊治) 山本健十郎議員。
○26番(山本健十郎)(登壇) ありがとうございました。
次に移らせていただきます。
次は、会計年度任用職員についてお尋ねをいたします。
私はこの制度開始以前から、臨時職員や非常勤職員について度々質問をしてまいりました。令和5年度の予算においては、会計年度任用職員についてかなり厳しく査定し、かなりの人数の予算を削減しようとしていると聞いていますが、新型コロナウイルス感染症やウクライナの問題での経済状況の厳しい中ではやむを得ない措置と考えます。
ただし、市役所の職員数については、こうした財政面ではなく、組織をいかに効率的に運営していくかという観点が重要であると思います。
そこで、以下お伺いします。
まず、1つとしては、会計年度任用職員制度以前、令和元年度における臨時・非常勤職員の数、そして制度が始まった令和2年度から今年度までの会計年度任用職員の数はどのようになっていますか。また、会計年度任用職員はフルタイム勤務の職員よりパートタイム勤務が多いと聞いていますが、勤務時間ごとの内訳と分野ごとの人数も併せてお聞きいたします。
2つ目は、会計年度任用職員は、専門職や技術職で、正規職員だけでは足りない場合に任用していると想像しておりますが、どのような場合に任用しておりますか。また、時代の変化で会計年度任用職員が担う業務内容も変わってきたと思いますが、現在、どうしても会計年度任用職員を雇わなければ進めていけない業務はどのようなものがあるか、お伺いをいたします。
3つ目、会計年度任用職員は1年更新ですが、3年ごとに公募による選考を行っているようです。今年度は3年目に当たってどのような選考を行ったのですか。
最後、4つ目として、来年度から定年延長が始まります。正規職員の数が次第に増えてくると思われますが、このことと会計年度任用職員との関係をどのように考えていますか、お尋ねいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。加藤副市長。
○副市長(加藤龍彦)(登壇) 会計年度任用職員についてお答えいたします。
令和元年度から今年度までの臨時・非常勤職員及び会計年度任用職員の数についてでございます。
なお、人数につきましては、制度移行前後で同じ条件とするため、週20時間以上勤務がある者の4月1日時点での人数で申し上げます。
まず、令和元年度の臨時・非常勤職員は652人、令和2年度の会計年度任用職員は675人、令和3年度は692人、令和4年度は718人でございます。
次に、勤務時間数ごとの内訳についてでございます。
会計年度任用職員には、勤務時間が正規職員と同じフルタイム勤務のほかにパートタイム勤務があり、令和4年4月1日時点では、フルタイム勤務が157人、パートタイム勤務が561人でございます。パートタイム勤務につきましては、勤務時間に様々な形態がございますが、全体の半数を超える368人が、週25時間以上30時間未満の勤務となっております。
次に、分野ごとの人数についてでございますが、フルタイム勤務の主なものといたしましては、一般事務65人、保育士など福祉関係の資格職63人、幼稚園教諭や学校の栄養士10人などとなっております。また、パートタイム勤務の主なものといたしましては、一般事務89人、調理員135人、公民館等の社会教育関係職員及び学校支援員などの職員86人、放課後児童クラブ指導員75人、小中学校の用務員51人、保育士など福祉関係の資格職53人などとなっております。
次に、会計年度任用職員の任用についてでございます。
会計年度任用職員は、1会計年度を超えない範囲内で置かれる非常勤の職とされており、主として、育児休業等を取得している職員の代員をはじめ、様々な分野の資格職などについて、その職務内容や勤務時間等を鑑み、任用することが適当であると判断される場合に配置いたしております。中でも、保育園や地域包括支援センター、放課後児童クラブ等の資格を必要とする業務や調理業務などの行政サービスを効果効率的に提供するため、会計年度任用職員の任用が必要であると考えております。
次に、3年目に当たっての選考についてでございます。
会計年度任用職員は、1会計年度ごとに任用いたしますが、国の期間業務職員制度に準じ、勤務実績に問題がない場合、翌会計年度における再度の任用は2回までできることとし、3年を任用のワンサイクルといたしております。今年度末をもって3会計年度の任用を終えることとなる現職の会計年度任用職員については、公募による新規応募の者と合わせ、面接試験による選考を実施したところでございます。
次に、正規の定年延長と会計年度任用職員との関係についてでございます。
令和5年度から、正規職員の定年が段階的に引上げされることから、正規職員の数が増えることが予想されますが、定年引上げとなる60歳到達後の正規職員が引き続き従事する分野においては、会計年度任用職員の削減は可能であると考えております。
その一方で、長年の経験で培われてきた技術や知識を持つ職員は、会計年度任用職員とは異なり、これを継承していく職責も担いますことから、正規職員数の増加と会計年度任用職員の削減とが連動しないこともございます。
こうしたことを踏まえながら、公務員の定年引上げを新しい人材活用の在り方にチャレンジする好機と捉え、会計年度任用職員の効果的な任用と併せ、最少の経費で最大の効果を発揮する活力ある組織運営に努めてまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 山本健十郎議員。
○26番(山本健十郎)(登壇) ありがとうございました。今後とも御努力をよろしくお願いいたします。
次に移ります。
公共施設等の民間委託と上部・川東支所の必要性についてお尋ねいたします。
私は、平成12年3月議会で、公共施設の委託(民間、法人、その他)事業化について質問いたしました。その際、公共施設の委託事業については、文化体育施設の管理運営などを行う文化体育振興事業団があるが、その他、銅夢にいはま、シルバー人材センター、労働会館などがある。市長は市政運営方針の中で、地方分権、行政改革の推進を掲げているが、公民館主事補等々を含み、現在、臨時職員さんが496名おり、こういったことは正常ではないと訴えました。
そこで、私は、法人、民間などに公共施設の任務を移せるものは移す中で、行財政運営の効率化を図る必要があると思う。また、川東支所、上部支所の機能の中で、特に業務が多い戸籍関係、住民票、印鑑証明などを自動化して公民館などに移し、事務を行うようにできないか。あわせて、慈光園、東新学園、くすのき園などについても民間への委託事業について質問をいたしました。
まず、当時の伊藤市長から、平成11年度には、事務事業委託化検討委員会を設置し、この検討委員会の中で、平成12年度に、総合的な見地から公共施設等の民間委託の可否、委託の目標年次など、より具体的な方針、方向性を明確にしてまいりたいとの答弁がありました。
さらに、当時の原市民環境部長から、平成11年8月に住民基本台帳ネットワークシステムの構築がなされ、住所地以外でも住民票の写しが受けられることになり、このようなことから、自動交付機の設置については、市民サービスの向上を第一義にし、国の動向、行政改革推進委員会の中で検討していきたいとの答弁がありました。
質問から25年経過し、多くの事業、施設の民間への委託が進んできたと考えます。また、川東・上部支所での届出、証明件数はここ10年で2割程度減少されているようであります。最近では、マイナンバーカードを使ってコンビニなどで住民票、印鑑証明の取得が可能になっています。今後についても、証明の種類を拡充することも考えられます。
そこで、お伺いします。
まず、1点目として、公共施設の指定管理制度導入による民間委託化が長期にわたり着実に進められたと考えますが、これまでの指定管理制度を導入した主な施設名、年次、委託先をお尋ねいたします。
2つ目として、私は現在まで多くの会計年度任用職員が従事していることを考えると、これらの行政運営において、民間への委託等が可能な施設などが存在すると考えますが、具体的に考える施設として今後の方針についてお尋ねをいたします。
3つ目として、現在、コンビニの交付サービスは、住民票、印鑑証明の2種類ですが、戸籍、税務関係についても追加されるのかをお尋ねいたします。
最後、4つ目として、川東・上部支所の業務内容は、証明事務が主なものと思っています。コンビニ交付サービスの開始、マイナンバーカードの情報蓄積と普及で近々大きな変革が考えられます。市民の皆さんへ丁寧に、また具体的に支所の任務、役割が終了したことを報告することが必要だとも考えます。
平成12年3月議会、今議会で具体的に申し上げましたが、私は川東支所、上部支所の任務、役割が終わったのではないかと考えます。このことについて御所見をお尋ねいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。亀井企画部長。
○企画部長(亀井利行)(登壇) 公共施設等の民間委託と上部・川東支所の必要性についてお答えいたします。
まず、これまでの指定管理者制度を導入した主な施設名、年次、委託先についてでございます。
本市では、平成18年度に総合福祉センターや障がい者福祉センター等10の福祉関係施設について新居浜市社会福祉協議会に、同様に市民文化センターや市民体育館等16の体育文化施設及び女性センター等2施設の合計18施設を新居浜市文化体育振興事業団に初めて指定管理者として委託いたしました。
その後、平成21年度には、斎場を株式会社フロンティアサービス四国に、平成25年度は、慈光園を社会福祉法人三恵会に、平成27年度は、総合文化施設をあかがねミュージアム運営グループに、平成31年度は、市営住宅を新居浜市営住宅管理グループにそれぞれ委託しており、現在、82施設について指定管理者制度を導入しております。
次に、民間への委託等が可能と考える具体的な施設と今後の方針についてでございます。
具体的な施設につきましては、現在、基本構想の策定を進めております新市民文化センターや都市公園、美術館、旧端出場水力発電所などについては導入できる可能性があると考えております。
今後におきましても、厳しい財政状況の中で積極的に民間委託を進めるとともに、公共施設の整備や維持管理については、PPP、PFI等民間事業者の資金とノウハウを積極的に活用し、効率的かつ効果的な行政運営を行ってまいります。
○議長(藤田豊治) 長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 上部・川東支所の必要性についてお答えいたします。
まず、コンビニ交付サービスの追加についてでございます。
本市のコンビニ交付は、地方公共団体情報システム機構の自治体基盤クラウドシステムを利用してサービスを提供しております。このシステムでの交付可能な証明書は、住民票と印鑑登録証明書の2種類のみとなっておりますことから、現時点では、戸籍、税関係等をサービスに追加することはできません。
今後、自治体基盤クラウドシステムで戸籍、税関係等の証明書が交付可能となれば、市民ニーズや費用対効果等を勘案し、コンビニ交付サービスの追加メニューについて検討してまいりたいと考えております。
次に、川東支所、上部支所の任務、役割についてでございます。
新居浜市公共施設再編計画において、上部支所、川東支所については、コンビニでの各種証明書の交付等条件整備がなされた場合は廃止を検討することを基本方針としております。
コンビニ交付率は、マイナンバーカードの交付率上昇に伴い、徐々に増加しつつありますが、今年の1月末現在で10.5%と、まだ一般的に広く普及したと言える状況ではございません。今後は、コンビニ交付率上昇につながる効果的な広報の充実、コンビニでの端末操作が難しい人への対応の強化を図るとともに、支所機能を他の施設で代替可能かどうか、またそれにより住民サービスの低下とならないかどうか等を十分に検証して、川東支所、上部支所の今後の在り方について総合的に判断してまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 山本健十郎議員。
○26番(山本健十郎)(登壇) 先ほどの御答弁では、82施設とかなりの数が努力して民間委託されたと、コンビニの追加証明は今は難しいというお話ですが、今後とも努力をしていただくことを要望いたします。
では続いて、次に移ります。
次に、南消防署の建設問題についてお尋ねをいたします。
消防については、今さら言うまでもないことですが、火災予防、消火はもとより、救急、救助から地震、風水害等の対応など多岐にわたり、市民の安全、安心の確保に大きな役割を果たしております。
特に、今後、発生が予想される南海トラフ巨大地震による大規模災害や近年の新型コロナウイルス感染者への対応など、消防体制の強化はますます重要なことになっており、本市においてもさらなる消防力の強化が求められているところであります。
そのような中、本市の南消防署については、管内の面積及び人口、救急件数を見ても、消防の重要拠点施設の一つとしてその役割は非常に大きいと認識いたしております。また、交通災害の増加により出動件数の増加、消防車の大型化、国道11号の片側1車線問題などにより、職員の活動が難しくなっている中で、南消防署の庁舎は昭和55年3月に建設され、既に40年以上が経過し、外観を見ても明らかに老朽化が進んでおり、今後、社会経済情勢の変化による多様なニーズに対応できるのか、危惧しているところであります。
まず、市内における南消防署の所管面積、職員数、車両台数、救急件数についてそれぞれ概要をお伺いいたします。
次に、南消防庁舎の整備については、令和元年9月議会の高塚議員の一般質問に対して、上部地区の実情に応じた防災拠点施設として、第六次長期総合計画で重点項目として位置づけ、計画策定に向けた準備を進めてまいりたいとの答弁であったと思いますが、その後の進捗状況についてお伺いいたします。
現在の南消防署庁舎の建設経過年数と老朽化の現状を考慮した場合、私は大規模改修ではなく、建て替えが必要ではないかと考えますが、そのことについてはどのようにお考えなのか、お伺いをいたします。
また、先ほど申し上げましたが、建て替える場合は、現在の緊急車両数や職員数に応じた適切な広さと救急車両が出動する際の交通アクセスの利便性など、総合的に考慮して決定すべきと思いますが、建設用地について具体的に検討している場所があれば、お示しください。
私は、先ほども質問いたしましたが、川東と上部支所は廃止すべきと考えておりますが、上部支所を廃止すれば、現在の場所に今までより大規模な南消防署庁舎が建設できるようにも考えますが、御見解をお伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。高橋消防長。
○消防長(高橋裕二)(登壇) 南消防署の建設問題についてお答えいたします。
まず、市内における南消防署の所管面積、職員数、車両台数、救急件数についてでございます。
所管面積につきましては、別子山地区を除く市内面積約100平方キロメートルのうち約52平方キロメートル、職員数は143人のうち38人、車両台数は27台のうち8台、救急件数は、令和4年中6,259件のうち2,690件となっております。
次に、南消防庁舎整備の進捗状況と市の方針についてでございます。
令和3年4月、消防本部内にプロジェクト委員会を立ち上げ、大規模改修、現敷地内に新築建て替え、新築移転の3案を中心に、庁舎の機能強化、費用対効果など多方面から検討を重ねた結果、新築移転案を第1候補として協議を進めてまいりたいと考えております。
次に、建設用地の候補についてでございます。
管内での配置、適切な広さ、交通アクセスの利便性を考慮し、現在整備中の国道11号新居浜バイパスが開通後は、上部地区東西へのアクセスが飛躍的に向上するため、その沿線で条件を満たす候補地について検討してまいりたいと考えております。
次に、上部支所の廃止及び跡地の活用についてでございます。
消防庁舎は、庁舎建物以外にも訓練施設、来庁者用駐車場などが必要であり、また上部地区の実情に応じた防災拠点施設としてのスペースを確保するためには、現敷地では面積が不足していることに加え、国道11号線に面し、東城交差点にも近く、災害出動時に支障が生じておりますことから、新たな南消防庁舎については、先ほど申し上げました候補地へ新築移転する方向で検討してまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 山本健十郎議員。
○26番(山本健十郎)(登壇) 先ほど消防長のほうからは新築移転を考えていくと、こういうことで、上部支所の問題は若干先に行くと思いますが、それも難しいというお話ですが、新築移転の時期的にはどういうような状況で考えておるのか、お尋ねいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。高橋消防長。
○消防長(高橋裕二)(登壇) 山本議員さんの再質問にお答えいたします。
建設予定の時期的なものをということだと思われますが、現在の庁舎の建物自体の老朽化及び職員数の増加、また電気施設の老朽化等を考えますと、早期の段階で建設移転を計画したいと、また関係部局とそのような方向で検討していきたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 山本健十郎議員。
○26番(山本健十郎)(登壇) ありがとうございました。
この件については、消防長のほうからそう簡単にいつ頃からとは言えないと思いますが、また石川市長におかれましても、このことについては十分留意をしていただき、早急に取り組んでいただきたいと、このように要望いたしまして、次に移ります。
次に、南海トラフ地震への対策についてお尋ねいたします。
南海トラフ地震は、予兆が既に確認されて、紀伊半島から四国、九州といった南海トラフ沿いのエリアにおいて、ここ数年、深さ30から40キロメートルを震源とする地震が増えてきています。これは、フィリピン海プレートがユーラシアプレートに沈み込む地点の深さであり、南海トラフ地震の前震は始まっていると言われております。
東京大学名誉教授の佐藤比呂志氏が、南海トラフ地震とそれに連動する地震について、いつ起きてもおかしくはないなどと悠長に言っている場合ではないと、巨大地震が確実に来るものとして備える必要があると言われております。
主な地震を振り返りますと、100年前の1923年、大正12年9月1日にマグニチュード7.9の関東大震災が発生し、死者、行方不明者が約10万5,000人の大規模災害、そして今年で28年になる阪神・淡路大震災は、1995年、平成7年1月17日午前5時46分に発生し、マグニチュード7.3で、死者、行方不明者は約6,400人で、早朝、テレビが異様な光景を映し出していました。
さらに、2011年、平成23年3月11日14時46分頃に、マグニチュード9.0で、東日本大震災が発生し、死者は1万5,900人、行方不明者は2,523人、負傷者は6,157人と、近年の地震による大災害で、特にこの日は予算特別委員会の休憩時間で会派の控室のテレビで状況が流れたことを記憶しています。
過去の地震を振り返る中、2月6日に、トルコ南部のシリア国境付近でマグニチュード7.8の大地震が発生し、その後、マグニチュード7.5の地震を含む余震が起きました。トルコは地震国で、過去にあった1999年のイズミット地震では、死者約1万7,000人の被害がありました。今回の地震では、東アナトリア断層付近で発生して、トルコとシリアの両国で死者5万人を超えると言われています。これまで9,000回以上の余震が起きているようで、トルコでは150万人が家を失い、行方不明者が多く、犠牲者がさらに増えていると報じられています。
国内では、25日の午後10時27分に、根室付近で震度5弱の地震発生が報道され、ますます南海トラフ地震が心配になりました。そのようなことから、過去の地震状況を振り返ってみました。
新居浜市は災害を疑似体験できる設備のある防災センターを建設され、南海トラフ地震を含め、市民に対する啓蒙に努めていると思いますが、今回は防災のうち、南海トラフ地震の対策についてお尋ねいたします。
まず、1点、市が現在、地震対策について具体的に周知され取り組んでいる主要な内容についてお尋ねをいたします。
2つ目、南海トラフ地震はマグニチュード8.0で想定されていると思いますが、新居浜市における人的、物的、建物損壊など、被害状況をどのように想定しているか、お尋ねいたします。
3つ目、令和元年12月議会で、藤田豊治議員から、防災・減災対策の強化、充実についての質問の中で、災害廃棄物仮置場の必要面積について、南海トラフ地震の基本ケースにおいては、17.1ヘクタールで、基本的に市有地の中から確保して、そして甚大な被害を受ける陸側ケースでは133.5ヘクタールという極めて広大な面積が必要で、仮置場用地の面積確保は困難だと、国有地、県有地、民有地からの確保と国、県の助言を得ながら、広域的相互協力体制についても検討したいとの答弁がありました。
新居浜市には、もう売却用地がなく、現状では海岸の埋立も大変難しく、住友企業についても、関係者のお話では工場用地が不足しているとのことで、また答弁にありました広域的相互協力体制について、南海トラフ地震は同時に起こり、その影響は広範囲に及ぶことが想定されることから難しいと考えます。どのように取組を進めていかれますか、お伺いをいたします。
最後の4つ目として、内閣府は、防災対策推進基本計画が作成されてから9年が経過し、南海トラフ地震の被害想定を見直し、新たな対策を検討する方針を明らかにされました。専門家のお考えを踏まえ、過去に起こった地震の節目の年ですが、どのように取組を進めていかれますか、お尋ねいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 南海トラフ地震への対策についてお答えいたします。
まず、市が現在取り組んでいる主要な内容についてでございます。
ハード面の取組といたしましては、公共施設の耐震化を図るとともに、木造住宅の耐震診断、耐震設計、耐震改修工事について補助を実施しております。また、ソフト面の取組といたしましては、災害対応機能の強化として、県や建設業協同組合と連携した合同訓練、通信設備等の整備、総合防災マップの作成、協定締結による協力関係の構築などを実施しております。
さらに、地域防災力の向上を図るため、自主防災組織による自助、共助の取組、地域の防災訓練や地区防災計画の作成への支援、防災士の養成と訓練指導、防災センターを活用した体験学習や出前講座、家具転倒防止等の対策などを行っております。
次に、本市の南海トラフ巨大地震における被害状況の想定についてでございます。
平成25年12月の愛媛県地震被害想定調査報告書では、本市での人的被害は、死者数1,841人、負傷者5,061人、建物被害は、全壊3万5,169棟、半壊1万2,864棟、その他の物的被害は、ブロック塀や自動販売機等の転倒数4,034件、屋外落下物が発生する建物2万1,055棟と想定されております。
次に、今後の取組の進め方についてでございます。
国による地震被害想定の見直しやその対策が反映された国の防災対策推進基本計画、県の地域防災計画に基づき本市の地域防災計画を見直すとともに、関係機関との連携の充実、強化を図り、幅広い地震対策を推進してまいります。
○議長(藤田豊治) 松木市民環境部環境エネルギー局長。
○市民環境部環境エネルギー局長(松木伸)(登壇) 災害廃棄物仮置場の確保についてお答えいたします。
本市では、南海トラフ巨大地震を想定した災害廃棄物処理計画を平成31年3月に策定しており、仮置場の考え方といたしましては、片づけごみ、解体家屋、瓦礫類、津波堆積物等を集積、保管するための一定の広さを備えた一次仮置場、仮設処理施設の設置を想定した二次仮置場に加え、一次仮置場への直接搬入が困難な被災者が片づけごみを排出するための小規模で一時的な地域仮置場を設ける計画としております。
これらの候補地といたしましては、現時点では、一次仮置場もしくは二次仮置場につきましては、市有地と民有地を合わせ16か所、約32ヘクタールの候補地を選定しており、地域仮置場を含めた合計では57か所、約56ヘクタールの候補地を選定しております。
今後、さらに公有地の有効活用の検討を進めるとともに、民有地につきましても、さらに候補地となり得る土地について調査、検討を継続し、より多くの候補地の確保に努めてまいりたいと考えております。
また、災害廃棄物をより迅速に処理できれば、仮置場の面積を一定抑制することが可能となります。そのため、市による運搬、処分だけでなく県内の市町間での相互支援協定、民間企業、業界団体等との連携、県を通じた他県との連携による運搬、処分の体制づくりが重要と考えております。
今後とも、広域連携、民間連携を含め、仮置場の候補地のさらなる確保、災害廃棄物の迅速な処理体制の構築に向け、取組を進めてまいります。
○議長(藤田豊治) この際、暫時休憩いたします。
午前11時05分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時15分再開
○議長(藤田豊治) 休憩前に引き続き会議を開きます。
山本健十郎議員。
○26番(山本健十郎)(登壇) 2点ほど再質問いたします。
まず、1つは、本日の日経新聞でトルコの南部地震は阪神・淡路大震災の20倍のエネルギーだったと、横ずれ断層型で、日本でもリスクと報じられました。新居浜市では、旦之上自治会の北側に中央構造線断層帯が通っとんのは御承知だろうと思いますが、岡村断層が存在しております。こういうことから、トルコの地震はこういう断層のずれが起こったということのようなんですが、南海トラフ地震の発生との関係について、大変難しい問題であると思いますが、お尋ねをいたします。研究しとるかどうか分かりませんが、答弁できますか。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 山本議員さんの再質問にお答えをいたします。
なかなか難しい質問でございますけれども、本市のホームページで、新居浜市の活断層といたしまして、先ほど申し上げました断層の状況でありますとか、将来の地震発生の確率等の情報を市民の皆様に広報いたしておりますので、今後はこうした広報を通じて、断層についての情報提供を図ってまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 山本健十郎議員。
○26番(山本健十郎)(登壇) 情報提供だけではなく、トルコで起こったようなことは起こらないということはないんで、中央構造線、また岡村断層があるんで、そのあたりについて、できるだけ専門家を招いたりしてまた取り組んでいただきたいと要望しておきたいと思います。
もう一点は、藤田豊治議員のときに、133.5ヘクタールが必要だということなんですが、まだ時間はたってないんですが、今御答弁いただいた中では、この133.5には達してないんじゃけど、この辺についてはどう解釈いたしますか、御答弁お願いします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。松木市民環境部環境エネルギー局長。
○市民環境部環境エネルギー局長(松木伸)(登壇) 山本議員さんの再質問にお答えいたします。
仮置場面積が陸側ケースの133.5ヘクタールに達してないということについてでございます。
平成31年3月に策定以降、最初は公有地を中心に調整をしてきたんですけれども、現実的な問題として、そこまで仮置場に使えるような土地が市有地にも存在していないというところがまず1点ございます。
もう一点は、その市有地でもいろんな用途が想定されます。例えば、仮設住宅用地に使わないといけないとか、そういったことも踏まえますと、先ほども答弁申し上げましたけれども、今候補地としてない市有地につきましても、発生から復旧の段階を踏まえながら利用調整をしていかないと、面積を確保することが非常に難しいということがございます。
もう一点は、やはり民間さんのお持ちの土地をできるだけ提供してもらう必要があろうかと思います。そういう中で、協力していただける民間事業者といろいろこれまでも協議をしてまいって、一定万が一のときには提供できる可能性があろうというような御回答をいただいている土地、そういったものを含めて、先ほど御答弁申し上げました56ヘクタールという数値になっております。
現時点では、これがいっぱいの状況でございますけれども、しかもこれは候補地ですので、果たしてその中で一体どれだけ確保できるかということもありますので、まだまだ不足しているというふうには認識しております。
答弁の繰り返しになるかもしれませんけれども、スピーディーな処理というのをやらないと、仮置場が幾らでも必要だということを考えておりますので、民間の廃棄物処理団体との連携を日頃から図っておりますけれども、そういったことを今からも強めていきまして、迅速な処理をしていく中で、仮置場面積を一定抑えるということが新居浜市の現実問題としては重要じゃないかと、そのように考えております。
○議長(藤田豊治) 山本健十郎議員。
○26番(山本健十郎)(登壇) さらに、用地確保に向けて、今後とも努力をしていただきたいと思います。
次に移ります。
中学校部活動の地域移行についてお尋ねいたします。
昨年末、文部科学省は、学校部活動及び新たな地域クラブ活動の在り方等に関する総合的なガイドラインを公表されました。そこには部活動は学校を基盤にして発展してきただけに、部活動を学校から地域に移行する大胆な改革の方向性が示されております。そこには、教師の勤務負担の軽減や生徒への適切な部活動指導の観点から、部活動の地域連携や地域クラブの移行等、積極的に進めることが提言されました。
部活動の移行問題については、1月16日の日経新聞に、筑波大学教授の柔道家の山口さんを含め4名の専門家が部活動地域移行の成否について掲載され、1月22日の愛媛新聞に、室伏スポーツ庁長官の少子化の今こそ地域移行への意欲について掲載されています。
部活動の移行については、1964年の東京五輪を機に、その後、教員の負担増など、1970年代にも部活動を地域移行する構想があり、学校の部活動の社会体育化を考えて取り組まれ、私も地域指導者の資格を取得した記憶が残っています。しかし、この取組については移行がなく、頓挫したと思います。
休日の地域移行に既に取り組まれています福島県の会津若松市では、文部科学省のモデル地として採択され、2021年、2022年と取り組まれ、2023年度の国の助成制度を活用すると言われていますが、2年間で公立中学校の休日は地域移行し、外部指導者の謝礼、会場使用料を生徒に負担させない方針を固め、市教委は9種目の合同練習を実施しており、2023年度は14種目に拡大されるとのことであります。国の助成制度の活用で、各学校との調整を行うコーディネーターの新規採用も考えられているようで、練習会は各団体の推薦された指導者や市の部活動指導者、会計年度任用職員が中心になって行い、各学校の担当職員も輪番制で立ち会っているようであります。
文化芸術の部活動問題もあり、地域移行に進展するには複雑、懐疑な問題が横たわっていると考えますが、以下お尋ねいたします。
まず、1つとしては、部活動の移行については、休日の移行からとは思いますが、仕組み、内容についてお尋ねいたします。
また、愛媛県と新居浜市の教育委員会の現状の取組と今後どのように具体的に取り組んでいかれるか、お伺いいたします。
2つ目として、会津若松市の2年間の活動内容について申し上げましたが、今後の検討を進めていく中で重要な取組内容だと思います。そこで、取組内容についてのお考えをお伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 中学校部活動の地域移行についてお答えいたします。
まず、地域移行の仕組み、内容についてでございます。
地域移行は、少子化が進行する中、生徒が将来にわたってスポーツ・文化芸術活動に継続して親しむことができる機会を確保するために、学校と地域が連携、協働して、学校部活動の地域連携や地域クラブ活動への移行を進めるものでございます。
推進に当たりましては、段階的にまずは休日の学校部活動から取り組み、国におきましては、令和5年度から令和7年度までの3年間を改革推進期間と位置づけ、支援をしていくこととなっております。
次に、愛媛県と本市における取組状況と今後の取組内容についてでございます。
愛媛県では、これまで部活動の地域移行に関しまして、運動部活動については3回、文化部活動については1回、市町連絡協議会を開催し、各市町の取組状況や課題等につきまして情報共有や協議を行ってきましたが、本年2月から、運動部活動と文化部活動について合同で協議を進めるための協議会を設置しております。
また、昨年12月に、スポーツ庁及び文化庁から示されましたガイドラインを踏まえ、県の推進計画が令和5年度前半の時期に策定される予定と伺っております。
本市では、これまでに国が示した提言や県の市町連絡協議会における取組状況を踏まえ、市内のスポーツ協会や文化協会、PTAや小中学校校長会等で国や県の取組状況を説明するとともに、本市の状況について意見交換などを行ってきたところでございます。
今後は、国や県の動向に注視しながら、来年度、各関係者で構成する協議会を設置するとともに、アンケート調査などにより、児童生徒、保護者、教職員等の実情、意見を把握しながら、まずは休日の部活動の地域移行が可能な部活動から段階的に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、会津若松市の取組につきましては大変参考になる取組であると考えております。今後、設置する協議会においても、会津若松市をはじめ、ほかの自治体の先進事例なども参考にしながら、持続可能であり、希望する全ての生徒が参加できるような部活動の地域移行を進めてまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 山本健十郎議員。
○26番(山本健十郎)(登壇) ありがとうございました。
前回の東京オリンピックの後、1つは頓挫したというような話もいたしましたが、この問題は、学校教育の一環ということもあると思いますが、学校運営の中でそういう取組をされとると思うんで、十分子供たちのことを考えて、今後とも取組を進めていただきたいと、このように思います。
次に移ります。
質問の最後になりますが、総合運動公園、市民文化センターの建設についてお尋ねいたします。
先般、市から、総合運動公園基本計画案と市民文化センター基本構想案が示されました。これらについては、本年2月14日から3月15日までの間、パブリックコメントが実施されておりますが、市民の皆様の関心が高い分野でありますので、今回質問をいたします。
まず、市民文化センターの建設についてお尋ねいたします。
市民文化センターの基本構想案によりますと、令和10年度から既存施設の解体を含めた整備工事に着手し、令和13年度の供用開始を目標とすると記載されております。事業スケジュールについては概略が記載されておりますが、整備に係る概算事業費については示されておりません。私は市民文化センター建設に関わる概算事業費についてお知らせをすることは、市民の皆さんから御意見を求める上で重要なことではないかと考えていますが、お示しできる概算事業費を含め、この点につきまして市としての御所見をお伺いいたします。
次に、総合運動公園の建設についてお尋ねいたします。
総合運動公園基本計画案において、概算事業費は調整中という表示で217億7,400万円と記載されております。この基本計画案で示されております事業スケジュールは、課題解消、各種調査などの1期、整備計画、事業計画、用地取得、実施設計などの2期、そして造成工事や建築工事などの3期と区分されております。しかしながら、事業開始時期と供用開始の予定が示されておりません。そこで、事業期間について担当課にお聞きいたしますと、供用開始まで20年ぐらいは必要との回答でした。
私は、この基本計画案の1期、2期を早期に着手すれば、3期に予定されている造成工事や建築工事は、例えばスポーツ施設の一部を先行して整備することで早期に供用開始することも可能ではないかと考えており、一斉に整備することに加え、優先順位をつけて段階的に整備することも視野に入れて検討すべきではないかと思っております。
そこで、お尋ねいたします。
総合運動公園の供用開始が20年ぐらいの長期になるとのお考えの背景には、どのような理由があるのでしょうか。また、早期の開始に向けて、今後、どのように取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。佐薙企画部文化スポーツ局長。
○企画部文化スポーツ局長(佐薙博幸)(登壇) 総合運動公園、市民文化センターの建設についてお答えいたします。
まず、市民文化センターについてでございます。
今年度策定を進めております市民文化センター基本構想は、必要な機能等の基本的な考え方を示しているものであり、概算事業費につきましては、令和5年度に策定する基本計画において具体的な施設配置や延べ床面積等、施設規模を検討する中で算出することとしております。
なお、基本構想案には、参考として、近隣の文化ホールの建設費用とホールの座席数を記載しております。
直近の事例といたしましては、令和7年度に開館予定の丸亀市新市民会館、仮称みんなの劇場は、敷地面積約7,200平方メートル、延べ床面積1万1,136平方メートル、大ホール1,317席、小ホール265席で、建設費用が現在のところ、約137億円と公表されております。
次に、総合運動公園についてでございます。
総合運動公園の供用開始まで20年程度の期間が必要な理由についてでございますが、現在、パブリックコメント中の新居浜市総合運動公園基本計画案では、1期、2期、3期に分けてスケジュールをお示ししております。
1期につきましては、基本計画案で候補地に選定した地点につきましても解決すべき事案がございますことから、都市計画決定に向けた諸調査及び課題解決に要するのに5年程度かかると見込んでおります。
2期につきましても、用地取得に1年、造成計画に2年、建築設計計画などを行うために2年、合わせて5年程度かかると見込んでおります。
3期では、造成工事、建築工事を実施する計画となっており、施設の整備におきましては、山本議員さん御案内のとおり、既存施設の耐用年数や整備費用、補助制度等を考慮して優先順位を検討の上、段階的に施設整備を進める予定でございますが、整備予定施設が全て供用開始となりますのに20年程度を要するものと見込んでいるということでございます。
いずれにいたしましても、まずは早期に都市計画決定できますよう、鋭意取り組んでまいります。
○議長(藤田豊治) 再質問はありませんか。山本健十郎議員。
○26番(山本健十郎)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
いずれにしても、20年というのは非常に長い、何とかならんかと、私だけではなしに、ほとんどの関係者、市民がそう思っております。どうかひとつ20年と言わず、少なくとも10年、15年と、そういう期間を設けて、目標を設けて取り組んでいただきたいことをお願いして、質問を終わります。
○議長(藤田豊治) この際、暫時休憩いたします。
午前11時39分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時41分再開
○議長(藤田豊治) 休憩前に引き続き会議を開きます。
藤原雅彦議員。
○19番(藤原雅彦)(登壇) 公明党議員団の藤原でございます。
先ほど山本議員が座って質問しているところを後ろから拝見させていただきまして、私もできたら座って質問させていただきたいと思いますが、諸般の事情で膝を壊しておりまして、本来であれば椅子に座って行うのがいいんですけども、最後まで立ったまま元気にやっていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
1、市政運営について。
令和5年度当初予算案が上程されました。一般会計の総額は515億1,542万円で、令和4年度当初予算509億3,972万9,000円と比較すると、前年度に比べ5億7,569万1,000円、率にして1.1%の増となっております。当初予算といえば、今後1年間、市民が日常生活を送る際に行政の関わり方や取組を示す、いわゆる石川市長をトップとした行政の市政運営方針が反映されたものであると思います。
人口減少時代に突入したことを受け、国においては、まち・ひと・しごと創生長期ビジョンを策定し、将来にわたって活力ある日本社会を維持することを将来の方向性としております。また、愛媛県におきましても、2020年には130万人余りであった県内人口が、2060年には2020年から41.3%減の78万3,000人余りになるという驚きの推計から人口減少対策に努めております。このような状況の下、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大に加え、ロシアによるウクライナ侵攻など国際情勢の変化に伴う原油価格や物価の高騰などが、市民生活だけではなく、社会経済活動など多方面にわたって大きな影響を及ぼしております。今後の状況の先行きが見通せない中での予算編成には、大変苦慮されたことと推察いたします。
第六次長期総合計画に基づき、何に主眼を置いて予算編成をされたのか、お伺いいたします。
また、令和5年度の当初予算編成時には、令和4年度に実施したサマーレビューや人件費の見直しなどを行った結果を反映するなど、予算のスリム化に取り組まれたとお聞きしております。平成31年当初予算以降、右肩上がりで予算規模が増大しております。この傾向は今後も続くのでしょうか、お伺いいたします。
予算規模が膨れると、それに伴い財政調整基金残高の繰入れが増えることにより、財政調整基金残高の減少が続くのではないかと懸念いたしますが、令和5年度当初予算編成後の財政調整基金残高は、過去3か年の残高と比較して幾らになりますでしょうか、お伺いいたします。
昨年の9月議会での補正予算では、仮称西部学校給食センターの完成が遅れ、令和6年度の竣工になった結果、資材の高騰や工事費のスライドなどの影響もあり、32億7,300万円という総事業費が提案、可決されました。予算規模の増大の一因として大型事業があると思うのですが、新居浜市市民文化センターは本館の老朽化が進み、耐用年数が経過することを踏まえ、第六次新居浜市長期総合計画の10か年の計画期間内において建て替えが予定されており、今回、基本構想が示され、実際に令和4年、令和5年の2か年の継続事業として、新市民文化センター建設準備事業費として具体的に新しい文化センターの建て替えについて基本計画策定に伴う予算化がされております。加えて、総合運動公園につきましても、今回、基本計画が示されました。
今後、人口減少や少子高齢化時代を迎える中で、施設の老朽化も進み、全国的にも問題となっている小学校施設や中学校施設については、ある試算では、新居浜市の小中学校1棟を大規模改修するのに約20億円もかかると想定されており、市内にある小学校16校と中学校11校には複数の校舎を持つ学校があることから、全ての小中学校を更新していくとなると、今後、何百億円という膨大な費用がかかると想像されております。
そう考えると、現在、建て替えを実施している東田市営住宅などを含め、新居浜市は数多くの公共施設を所有していることから、学校をはじめとする既存の公共施設の総量についても減らしていかねばならない状況であると考えますが、建設中の給食センターをはじめ、今後、建設が予想される新文化センターや小中学校の適正規模、適正配置の基本計画案に伴う施設改修や環境整備、また長寿命化、そして総合運動公園などの大型公共施設の在り方についてどのように考えているのか、お伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 公明党議員団代表の藤原議員さんの御質問にお答えをいたします。
市政運営についてでございます。
まず、第六次長期総合計画に基づき、何に主眼を置いて予算編成を行ったのかについてでございます。
令和5年度当初予算におきましては、本市経済や市民生活において先行きが不透明な状況の中、大変厳しい財政状況ではありますが、第六次長期総合計画の着実な推進を図るため、市民サービスに直結する予算の確保に努めつつ、子育てしやすいまちづくりと健康づくりの推進、ICT、デジタル化の推進、カーボンニュートラルの推進、防災・減災対策及び快適なまちづくりの5項目を主眼に、選択と集中を徹底した予算編成としております。
次に、当初予算規模の増加傾向についてでございます。
今後におきましても、ロシアによるウクライナ侵攻、円安による物価高騰の影響や多様化する行政ニーズへの対応、さらには令和6年度に供用開始を目指して建設中の仮称西部学校給食センターや市民文化センターの建て替え等の大型プロジェクトの推進に伴い、財政支出は増加する見込みとなっております。
次に、過去3年と比較した当初予算編成後の財政調整基金残高についてでございます。
令和2年度の当初予算編成後の財政調整基金残高が約20億8,000万円、令和3年度約8億5,000万円、令和4年度約10億5,000万円、令和5年度の見込額は約4億4,000万円となっており、大幅に減少いたしております。
次に、大型公共施設の在り方についてでございます。
本市では、公共施設の予防保全、長寿命化対策を図るため、平成23年度に新居浜市アセットマネジメント推進基本方針を、次世代に過大な負担を残さない効果効率的な公共施設の在り方の方向性を定めるため、平成30年度に新居浜市公共施設再編計画をそれぞれ策定し、それらの方針に基づき施設の整備を進めているところでございます。
市が保有する公共施設における総延べ床面積の約3分の1を占める市内の小中学校についても、今後、児童生徒数がさらに減少していくことを踏まえ、現在、策定中の新居浜市小・中学校の適正規模・適正配置に関する基本計画に基づき、段階的に統廃合を含めた施設の再編を進めてまいりたいと考えております。
一方、今後、建設を検討している新市民文化センター、総合運動公園等の大型公共施設につきましては、建設や施設の維持管理に多額の費用を要することから、施設に対する市民ニーズや代替施設の有無、長期的な必要性等を総合的に勘案し、必要な機能、規模等を慎重に判断することが必要であると考えております。
また、大型の公共施設の整備に着手する場合については、財源の確保が最も重要であることから、PFI等の新たな整備手法の導入、施設の複合化、国の補助や有利な起債制度の活用などについて十分に検討を行い、長期的な財政負担の軽減、平準化を図り、将来世代に多大な負担を残さない形で施設整備に努めてまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 藤原雅彦議員。
○19番(藤原雅彦)(登壇) 大型公共施設を建設する際には、当然ながら有効な財源がなければ建設は困難であると思います。また、新しいものを造るときには、県とか国とか、そういった財源が充てれる、それを活用する方法もありますが、問題なのは施設完成後の維持管理費について、つまりランニングコスト、これは国とか県とかからなかなかお金が出ないということをお聞きしております。そういったことを考えたときに、先ほど言いました市債などの財源は活用できないと思われます。このことから、大型公共施設の建設費やランニングコストについて、現時点でどのような財源の活用や捻出について考えておられるのか、お聞きいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 藤原議員さんの再質問にお答えをいたします。
大型公共施設の建設や、おっしゃるようにランニングコストの財源について、現時点での考えについてということでございますが、新文化センター等の大型公共施設の整備には、もちろん多額の建設費も要りますし、ランニングコストも必要であろうかと思います。おっしゃるとおり、建設費については各種の補助等も考えられますけれども、ランニングコストについてはほとんどそういう補助金もございません。
ついては、先ほども申し上げましたように、建設に当たっては、ランニングコストがかからないような、少なくなるような、そういう施設について検討するというのがまず一番でないかと思っております。
そして、建設に当たりましては、先ほどから申しておりますように、いわゆる国の補助、あるいは有利な起債、さらには施設の複合化、そういうふうなことも十分検討して財源を確保していく必要があるのではないかと、こんなふうに考えております。
○議長(藤田豊治) 藤原雅彦議員。
○19番(藤原雅彦)(登壇) 西部学校給食センターの建設費が約32億円、市民文化センターの建設費は、今後、検討されると思いますが、参考としてパブリックコメントに書いてありました西条市総合文化会館が平成8年完成で、用地を含め約62億円、最近できました四国中央市のしこちゅ~ホールが、これも用地を含め約64億円、そして総合運動公園構想における建設費が約220億円とありました。
9月の段階で私も同じような質問をしたときには、小中学校の適正化、そういったものがありませんでした。しかし、今回、適正化における修理、また長寿命化ということが発表されまして、恐らくそれもかなりな金額が要ろうかと思います。
そういったことを考えたら、今後、新居浜の財政において、10年、20年、30年と巨額な財源が投入される可能性が十分あると思います。しっかりと選択と集中を行っていただきたい。特に、選択におきましては、私が思うには様々な施設があります。それには、絶対的に必要な施設とあればいいなと、そういった施設があろうかと思います。今後、新居浜市においては、そういった財源を確保するというか、そういったことを踏まえ、絶対的に必要な施設からまず集中して建設を進めていただきたいことを要望いたします。
2番目、出産・子育て支援について。
2022年の出生数は、過去最低だった2021年の約81万人からさらに落ち込み、80万人を割り込み、少子高齢化対策は喫緊の課題です。コロナ禍により、少子化は想定を上回るスピードで進み、また虐待や不登校、自殺の増加など、子供をめぐる課題は深刻化しています。これらの課題を克服し、希望すれば誰もが安心して子供を産み育て、十分な教育が受けられる社会づくりを進めることが求められております。そのため、ライフステージに応じた切れ目のない子育て支援の充実を図っていく必要性があります。
我々公明党は、誰もが安心して子供を産み育てられる環境を整備するとともに、一貫性や継続性、恒久性、体系性に基づいた支援策の実行が重要だとし、子育て応援トータルプランを掲げ、少子化、人口減少の克服に向け、具体策を示してまいりました。
こうした中、国の2022年度2次補正予算が昨年12月2日に成立し、出産・子育て応援交付金が創設されました。これは、政府の総合経済対策で、公明党の主張を反映し、支援が手薄なゼロ歳から2歳児に焦点を当て、妊娠期から出産、子育てまで一貫して身近で相談に応じ、様々なニーズに即した必要な支援につなぐ伴走型の相談支援を充実させるとともに、妊娠・出産時に計10万円相当の交付金による経済的負担の軽減を図る経済的支援を一体的なパッケージとして実施するものであります。早期の事業実施が必要だと考えることや、伴走型相談支援を通じこれまで以上に接する機会を持つことで、寄り添い、充実した相談やニーズに即した支援を実施することが重要になってまいります。
まず、新居浜市においては、交付金の現金支給を考えているとの答弁がさきの12月議会の河内優子議員の質問に対してありましたが、交付時期はいつになるのでしょうか。また、その申請方法についても併せてお聞きいたします。
次に、妊娠、出産は、女性の身体だけではなく、精神的にも大きな影響があるライフイベントです。もし不幸にして流産や死産となってしまった方に対しては、本交付金の取扱いはどうなるのでしょうか。対応に配慮を要すると思いますが、お伺いいたします。
また、多児出産された場合の本交付金の取扱いはどうなっているのでしょうか、お伺いいたします。
次に、新居浜市では、これまでも妊婦に対する面談や産後の家庭訪問など、精力的に実施してきたと認識しております。今回の出産・子育て応援交付金に絡む伴走型支援の充実によって大きく変わると考えられるところはどこでしょうか、お伺いいたします。
本制度は、地方自治体の創意工夫に基づく柔軟な仕組みができると思いますが、新居浜市としてどのように考えているのでしょうか、お伺いいたします。
○議長(藤田豊治) この際、暫時休憩いたします。
正午 休憩
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午後 1時00分再開
○議長(藤田豊治) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。酒井福祉部こども局長。
○福祉部こども局長(酒井千幸)(登壇) 出産・子育て支援についてお答えいたします。
まず、出産・子育て応援交付金の支給時期と申請方法についてでございます。
第1回目の支給日は、令和5年3月24日を予定しております。令和4年4月1日から令和5年1月31日までの間に母子健康手帳を取得された方に出産応援給付金5万円を、また出産された方には、加えて子育て応援給付金を子供1人当たり5万円支給いたします。対象者には、2月中旬に申請書等必要書類を郵送しております。
2月以降は、保健センターに母子健康手帳を取りに来られた際に出産応援給付金の申請を、また産後2か月から4か月の間に保健師等が御自宅にお伺いする、こんにちは赤ちゃん訪問の際に、子育て応援給付金の申請を受け付けております。
なお、以降の支給時期は、原則として申請を受け付けた翌月末となります。
次に、流産や死産をされた方に対する本交付金の取扱いについてでございます。
出産応援給付金の支給対象者は、妊娠の届出をされた妊婦のため、流産や死産の場合も対象であり、また子育て応援給付金につきましては、赤ちゃんが生まれてすぐ亡くなられた場合も対象でございます。
これら制度の周知につきましては、産科医療機関等に御協力いただきますとともに、市におきましても、御心情に寄り添い、時期や文面等に十分に配慮しながら、ケースに応じて電話や文書で御案内をさせていただいております。
次に、多児出産された場合の本交付金の取扱いについてでございます。
出産応援給付金は、算定基準が妊婦のため、一律5万円ですが、子育て応援給付金は子供1人当たり5万円であり、双子や三つ子の場合はそれぞれ10万円、15万円となります。
次に、伴走型支援の充実による変更点についてでございます。
本制度の特徴の一つに妊産婦に対する3回のアンケートの実施がございます。このうち、妊娠届出時及び産後のアンケートにつきましては、本市では従来から実施しておりますが、今回、妊娠8か月目を迎えられた方に対する定期健診の受診状況や出産後のサポート等に関するアンケートが新たに加わりますことから、回答内容から必要に応じて自宅訪問等、保健師との面談につなぐことができると考えております。
次に、本制度に係る本市の創意工夫に基づく仕組みについてでございます。
伴走型相談支援の充実により保健師等による面談がさらに密接になるため、本市で実施している妊産婦のためのサービス等についても分かりやすく説明するとともに、一人一人の状況に応じた利用プランの提案や申込みに至るまで、丁寧に対応する仕組みにしていきたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 藤原雅彦議員。
○19番(藤原雅彦)(登壇) これまで以上に丁寧な相談対応や家庭訪問などが必要になります。それに伴い、今以上の人員確保を図らなければならないと考えますが、その人員確保についてどのような認識をお持ちでしょうか、お伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。酒井福祉部こども局長。
○福祉部こども局長(酒井千幸)(登壇) 藤原議員さんの再質問にお答えいたします。
業務の増加等に伴う人材の確保についてでございます。
国が示す運用マニュアルにおきましては、伴走型相談支援の部分は、NPO等による地域子育て支援拠点等への委託も可能とされておりますが、本市におきましては、経験豊かな保健師を直接雇用し、保健センター事業等とも連携させながら対応を行ってまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 藤原雅彦議員。
○19番(藤原雅彦)(登壇) この事業は国が決めた制度ですので、各自治体が一斉にスタートするのはもう当然でございます。交付金に関しては、これはお金ということで、今まで様々な給付金、交付金がありました。今回のこの事業の大きな違いは伴走型、つまりソフトとハードとがあればソフトの部分で、非常に大事になってくるのは先ほど言いました相談員さんの確保だと思います。これは新居浜市だけが行うんであればいいんですが、近隣市の四国中央市、また西条市も同じような伴走型をやっていく、そういう意味では、先ほど申したように人員確保のほうをしっかりやっていただいて、新居浜市は出生率が1.7とか1.6とか、新居浜の特徴として非常に高い出生率がありますので、子育てしやすい、また四国一子育てしやすいんじゃなくて、日本一子育てしやすいまちを目指して初めて四国一になると私は思いますので、そういった取組をぜひやっていただくことを要望いたします。
次、3、高齢化社会における支え合える社会づくりについて。
日本は、世界でも群を抜く勢いで超高齢化が進んでいます。2021年の日本の平均寿命は、男性81.47歳で世界第3位、女性は87.57歳で世界第1位でした。そして、医療技術の向上、健康志向の高まりで、元気なお年寄りはますます増えており、介護を受けたり寝たきりにならず日常生活を送れる期間を示す健康寿命も上昇を続けています。しかし、パートナーに先立たれるなど、高齢者の5人に1人は単身世帯であります。そして、仕事を辞めると社会とのつながりが希薄になり、また人との接触回避が求められた新型コロナウイルス禍も孤立、孤独に拍車をかけており、2020年国勢調査では、独り暮らしをしている65歳以上の人は19.0%に当たる671万7,000人で、この20年間で約2倍に増えています。
そうした中、独り暮らしの高齢者の方から、終活は何から始めればいいのか分からない、遺言書の書き方が分からない、相続でもめない方法など、様々な相談を受けるようになりました。
そのような中、静岡県磐田市では、終活おうえん窓口を開設しています。終活おうえん窓口では、終活に関する高齢者や家族の不安や悩みを聞き、アドバイスをしたり、必要に応じて専門機関、担当部署を紹介するサービスの終活サポートをしております。また、終活相談を通じて、高齢者が自身の将来を元気なうちに考え、家族や支えてくれる方に意思に沿った支援をお願いすることで、家族や地域住民でお互いに支え合う関係が必要だと思います。
新居浜市においても、市役所庁内に高齢者の終活に関する悩みの解決になる終活相談窓口の開設をしてはどうかと考えますが、御所見をお伺いいたします。
次に、認知症の人も家族も安心な地域で生活を送ることも重要になってきます。認知症高齢者は、2025年には約700万人に増加すると推計されています。認知症の対策は、医療、介護をはじめ、まちづくり、教育、生活支援、権利擁護など、総合的な施策が求められています。家族や友人、知人の認知症の当事者への適切な対応とともに、地域住民が認知症への理解を深めながら、認知症の人や家族の視点に立って社会の仕組みや環境を整えることも重要だと思います。
そこで、認知症の人や家族が安心して暮らせる共生社会の実現に向けて、認知症に対する理解の促進や認知症サポーターの養成、認知症に関する相談体制の整備など、総合的な対策が必要と考えますが、御所見をお伺いいたします。
ここ数年、社会問題としてメディアで多数取り上げられているのが8050問題です。80代の親が、自宅に引き籠もる50代の子供の生活を支え、経済的にも精神的にも行き詰まってしまうことも少なくありません。40歳以上の人は、そもそも自治体の相談窓口で受け付けてもらえなかったり、相談に乗ってもらえたとしても、就労を目的とした社会復帰のプログラムにつなげられたりと、当事者がますます追い詰められてしまう状況にありました。ひきこもりや鬱病などの精神疾患への正しい知識と理解をもって、PTSD、心的外傷後ストレス障害を抱える人も含めて、メンタルヘルスの不調を抱える人を地域や職場で支える仮称心のサポーターの養成について、講習会などを積極的に展開し、適切な支援が届けられる体制を整備すべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
社会の高齢化や核家族化の進展に伴い、ヤングケアラーも増加しています。文部科学省と日本総研が小学6年生と大学3年生を対象に行った実態調査によると、小学6年生の15人に1人、大学3年生の16人に1人がケアを行っている家族がいると答えています。ヤングケアラーが担う具体的なケアの内容は、家事だけではなく、家族の介助や通院の付添い、薬や金銭の管理、兄弟姉妹の世話や見守りなど、生活のあらゆる場面にわたります。そのため、日常的に自分の時間が持てずに、友人関係や学校生活、進路や就職などに支障を来すなど、ケアを担う子供たち自身の人生に大きな影響を及ぼす可能性があると言われております。
そこで、誰もが介護者となり得る現状において、介護する人、ケアラーが孤立することなく、当たり前の日常を送れるように、ヤングケアラーやダブルケアラーも含めて介護者を支援するために、相談窓口や家事支援体制の整備が必要と考えますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 高齢化社会における支え合える社会づくりについてお答えいたします。
まず、終活相談窓口の開設についてでございます。
本市におきましては、地域包括支援センターが高齢者の総合相談窓口として、高齢者や御家族からの様々な相談に対応しており、終活に関する相談につきましてもその窓口といたしております。
また、現在の相談先といたしましては、地域包括支援センターの協力機関である市内8か所のブランチのほか、民生委員さんにも研修いただき、対象者を地域包括支援センターにつないでもらうようにお願いし、また市内の医療機関等にも協力を依頼して窓口機能の充実を図っているところでございますが、終活につきましては、年々市民の関心が高まってきていると認識いたしております。
来年度からは、新たに終活に関する出前講座の実施も予定しており、今後は様々な機会を捉えて、地域の支援者や御家族等へ広く周知してまいります。
次に、認知症に関する総合的な対策についてでございます。
本市といたしましても総合的な施策が必要であると考えており、現在、認知症に関する正しい理解を深めるための認知症サポーター養成講座をはじめ、認知症高齢者と家族を支援するための認知症初期集中支援事業や認知症カフェ、認知症行方不明者を支援する認知症高齢者見守りSOSネットワークなどの事業を実施し、認知症になっても住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けられるよう、各種事業を推進しております。
また、これらの事業実施の基礎になるものとして、認知症高齢者の周囲の理解や支援とともに、高齢者自身も認知症に対する正しい知識を持つことが必要でありますことから、一般高齢者介護予防教室において認知症に関する学習も行っております。
今後は、後期高齢者の増加に伴い認知症高齢者も増加すると思われます。今まで以上に地域で認知症の人を支え合うことが重要であり、引き続き各種の認知症施策を推進するとともに、既に養成しております認知症サポーターが地域で活躍できる環境づくりにも力を入れたいと考えております。
次に、メンタルヘルスの不調を抱える人への支援体制についてでございます。心のサポーターの養成につきましては、現在、国におきまして、令和3年度から8自治体でモデル事業を実施しており、令和6年度から全国的に展開される予定となっております。
本市の現状といたしましては、現在、保健センターにおいて、新居浜市自殺対策として推進しているゲートキーパーが心のサポーターに近い役割を担う人材養成事業と言えるもので、精神疾患の正しい知識を習得し、悩んでいる人に気づき、寄り添い、適切な関係機関につなぐための講座を実施いたしております。
また、介護福祉課が所管する見守り推進員の活動や地域包括支援センターの総合相談窓口や健康長寿地域拠点などの取組を通じて、メンタルヘルスの問題を抱える方の早期発見や早期支援に努めているところでございます。国の進める心のサポーター養成につきましては、国の動向や他自治体の取組状況を参考にしながら、令和6年度からの効果的な事業実施に向けて準備を進めてまいりたいと考えております。
次に、介護する人への相談窓口、家事支援体制の整備についてでございます。
ヤングケアラーをはじめ、支援が必要な介護者である潜在的要支援者に対しましては、相談窓口や具体的に支援につなげていくことが大切であると考えております。
現在、本市では、高齢者は介護福祉課と地域包括支援センター、障害者は地域福祉課、ヤングケアラーは子育て支援課で相談を受けておりますが、潜在的要支援者の課題解決として大切なことは、相談や支援につなげるだけでなく、その状況をもたらしている経済、メンタル、虐待、孤立などの要因に介入できるかどうかであると考えております。
したがいまして、本市におきましては、どこが相談の窓口になったとしても、必要に応じて関係者間で情報共有し、トータルで支援を行い、どのルートからでも同じ支援ができるよう、関係者間の連携を重視しているところでございます。
今後におきましても、介護がケアラーの人生に大きな影響を及ぼすことがないよう、関係者間で連携し、支援を行っていきたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 藤原雅彦議員。
○19番(藤原雅彦)(登壇) 現在、私は、諸般の事情で様々な方のところに行き、様々なお話をさせていただいております。4年前も諸般の事情で様々なところに行き、様々な話を聞き、先ほど質問しました支え合える社会の中で、終活とか、ヤングケアラーとか、認知症とか、メンタルとか、様々質問させていただいたんですが、私が4年間たって感じることは、認知症の方が増えているとそれを実感しております。先ほど言いました様々な支え合いは全部大事なんですけども、ひょっとしたら今から認知症に対して重点的な施策を講じていかねばならない時代が来ているのではないかと、これは私の肌感覚で思っておりますので、また対応のほうをよろしくお願いいたします。
続きまして、4、地域運営組織について。
人口減少、高齢化が進行する中、地域においては生活支援サービス需要の増加とサービス提供機能の低下という二重の課題に直面しています。地域住民に身近な市町村においても、集落単位で目配りし、これらの支援を市町村直営の行政サービスとしてきめ細やかに行うことは困難になりつつあります。
令和元年12月20日に閣議決定された第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略では、地域課題の解決に向けた取組を持続的に実践する地域運営組織の活動を支援するとされ、令和6年までに達成すべき重要業績評価指標、KPIとして、住民の活動組織、地域運営組織の形成数7,000団体を目指すとともに、生活支援などの自主事業の実施などにより、収入の確保に取り組む地域運営組織の割合を60%とすることが明記されています。
そういった中で、地域で暮らす住民が中心となって立ち上げた地域運営組織が、行政等が補完できないサービスの担い手となることが期待されています。現在、地域運営組織は、高齢者交流、声かけ、見守り、体験交流など、地域住民が主体となって多種多様な住民サービスを実施し、地域の暮らしの安心、安全を守るための取組を行政と連携し、地域住民主体による共同活動を行っています。
現在、新居浜市において、2つの校区が約2年間の設立準備期間を経て、3月に地域運営組織設立予定となっております。2年間の設立準備期間を経て、現状の課題や新居浜市における今後の取組や展望についてお伺いいたします。
一方で、地域運営組織の立ち上げや事業が軌道に乗るまでの資金確保などは大きな課題です。組織が継続的に活動していく上での課題として、半数以上の組織において活動資金の不足を掲げており、地域運営組織の収入源は、住民からの会費や利用料金等の事業収入から成り、収入源1位のものとしては市町村からの補助金などが最も多く、多くの組織が市町村からの支援を受けて活動している状況となっています。新居浜市として、この地域運営組織への交付金の在り方はどのようにされるのでしょうか、お伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 地域運営組織についてお答えいたします。
まず、地域運営組織設立に向けた現状の課題、今後の取組や展望についてでございます。
地域運営組織が、地域課題の解決や生活に密着したサービスを継続的に展開していくためには、新たな組織の自主財源の確保、新たな人材の掘り起こしや人材育成の仕組みづくりが求められており、幅広い年齢層の住民や各種団体が参画、連携、協力しながら事業を実施していくことができるかが重要な課題であると認識しております。
今後におきましては、2校区のモデル事業のプロセス、得られた成果、課題等を公開し、一方で地域ごとに人口規模、年齢構成、地域人材の有無など、それぞれの地域特性や実情が異なることを踏まえ、地域の方々と地域のまちづくりについてしっかり話合いを行いながら、他の校区の地域運営組織設立準備を段階的に進めていきたいと考えております。
次に、地域運営組織への交付金の在り方についてでございます。
令和5年度は、地域運営組織の安定した運営と主体的な活動支援を目的に、これまでのコミュニティ活性化事業の意欲ある地域で取り組むソフト事業や地域教育力向上プロジェクト事業など、6事業の既存事業費を統合し、新たな地域まちづくり交付金の創設を予定いたしております。この交付金によりまして、地域の裁量による主体的な予算配分や使途基準の一元化による事務効率化の効果が期待でき、財政的な面で、地域主体によるまちづくり活動の支援につながるものと考えております。
○議長(藤田豊治) 藤原雅彦議員。
○19番(藤原雅彦)(登壇) 今まで地域運営に主体的に取り組んできた校区連合自治会の在り方など、その準備期間中でどのように検討されたのでしょうか。そして、自治会として長年の課題であった自治会加入率の低下などを検討されたのでしょうか、お伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 藤原議員さんの再質問にお答えいたします。
まず、校区連合自治会の在り方について、準備期間中にどのように検討されたのかについてでございます。
本市では、校区連合自治会はこれまで長年にわたり地域を代表する組織としての位置づけが定着しており、地元同意や地元対応、利害調整などのほか、生活に身近な地域課題の解決を担っていただいてきたと認識をいたしております。
一方で、価値観が多様化し、地域課題が複雑化してきたことや様々な原因で自治会離れが進み、活動を支える人材が不足していることなどから、連合自治会といたしましても、これからの地域コミュニティーの再生に向けて先進地の取組を視察するなど、研究を続けてきた経緯がございます。
宮西と中萩のモデル校区では、10年後の地域を描きながら、地域が抱える課題解決のための事業計画づくりに取り組んできた中で、多様な課題を解決するためには、自治会のみならず、地域の多様な団体、人材と連携する重要性を意識しておりますことから、今後、地域において、新しいまちづくりの組織の中で発展的に検討されていくのではないかと考えております。
次に、自治会加入率の低下等について検討されたのかについてでございます。
モデル事業の取組の過程におきましても、加入率低下の現状を踏まえた自治会の活性化について議論を行ってまいりました。その中で、自治会の具体的な活動をさらにPRすること、誰もが気軽に参加、情報交換できるサロン等を設置すること、若者向けにSNS等を活用して地域の情報発信に取り組むことなどが計画をされており、こうした取組を通じて、側面的ではありますけれども、自治会の存在意義を高め、また自治会への興味、関心が高まっていくのではないかと考えております。この4月からの実践事業を展開していく中で、自治会の加入や活性化について、地域と共に引き続き研究を続けていきたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 藤原雅彦議員。
○19番(藤原雅彦)(登壇) 先ほど質問で申したように、総務省主導の下、地域運営組織の設置が全国的に推進されています。この地域運営組織というのは、地域の下から上がってきたものじゃなくて、言葉は悪いんですが、総務省主導ということは官製、つまり机の上で考えられた地域運営組織じゃないかなと私は思います。その流れにおいて様々な問題も指摘されております。
これからの地域の代表になるであろう地域運営組織に対し、地域住民から強いアレルギー反応が示される点が上げられています。なぜなら、今日まで地域住民の多くは、自治会組織が地域を代表する唯一の組織として活動を行ってきました。そのような中、地域運営組織と自治会組織の関係性が理解されていないため、設置されても、今までのような自治会の連合組織と同じような活動になり、本末転倒のようなことが全国各地で起こっていると指摘されております。
今後、新居浜市においても、地域運営組織設置の拡大を目指しておられるかと思います。恐らく第六次新居浜市長期総合計画の中にうたわれておりましたので、最低でもこの計画の間に全校区に設置されるかと思いますが、先ほど言いました4月から2校区が地域運営組織になって実践を始めていくとのことで、ぜひともお願いしたいのは、実践をして、1年、2年の検証をして、それから他の校区のほうに呼びかけ、周知をしていただきたいことを願います。今まで地域をやってきた自治会が、この地域運営組織の中に入りまして、うまくいけばいいけど、もしこれが失敗すれば、自治会組織がまた危うくなるような私は心配をしておりますので、やるときには必ず丁寧に周知していただいて、設置をお願いしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
5、平等選挙のための支援について。
全ての市民は選挙で投票する権利を持っています。しかし、選挙権があってもそれを行使できず、投票行動に参加できない人々がいました。その代表格が、重度知的障害や重度身体障害を持った方々です。障害者の投票率については、データがないので何とも言えませんが、投票するまでのハードルは健常者に比べれば格段に高いことは確かです。投票所のような場所に1人でいるとパニックのような状態になってしまうといいます。投票所のスタッフにうまく説明できずに投票を諦めて途中で帰ってしまった人もおられるようです。
そのハードルを低くするのに役立つのが、投票支援カードで、実際に使用している自治体があります。この投票支援カードを導入している市町村は、札幌市、狛江市、安来市、各務原市、足立区などがあります。
札幌市で導入されている選挙支援カードは、大きさはA4サイズで、カードというには少し大きめのこのシートは、3つの質問が書かれています。まず、1、会話ができる、メモができる、指さしができるのどれかに丸をします。次に、2、投票所内の道案内が必要か、3、自分で投票用紙に書くことができるかという質問に、それぞれはいかいいえで答えます。質問1で、どのようなコミュニケーション方法がよいかを伝え、質問2で、付添いが必要かどうかの意思を表示します。さらに、質問3で、代理投票の申請を希望するかどうかを伝えられるようになっています。
選挙支援カードの作成のきっかけは、当事者の声で、知的障害がある子供とその家族を支援する札幌市手をつなぐ育成会の提案で生まれたそうです。発案に携わった一人の育成会の事務局長を務めた方の話では、私の息子は自閉症で、順番に並んだり、1か所にとどまって待ったりするような行動は苦手です。一々説明しなくても手伝ってほしいことがすぐに分かってもらえたら、どんなに気持ちが楽であろうかと思いました。障害がある人が選挙に行きやすくなるにはどうしたらよいか、考えてできたのがこのカードでしたとのことです。
育成会は、札幌市選挙管理委員会と協力して、2014年から、障害がある人たちが投票の仕組みを学ぶ模擬投票を行ってきました。選挙管理委員会に選挙支援カードを提案してみたところ、すぐに導入が決まり、カードは書く人も見る人も使いやすいよう、簡潔な内容を目指したそうです。質問は選択式にし、丸をつけるだけで必要な支援を受けられるよう工夫され、導入以来、選挙支援カードを使って投票し、パニックのような状態にならず、投票を諦めて途中で帰ってしまうこともなく、カードで支援が必要なことを伝え、投票所のスタッフに付き添ってもらって、一票を投じているそうです。
これまでの知的障害者や認知症の人の投票は、不正防止の観点から、むしろ結果的に投票しないように仕向けられていましたが、これからはいかに投票してもらえるかという視点で、困難を抱える人でも投票できる仕組みづくりに重点を置くべきだと考えます。
公職選挙法ができて70年たちますが、被後見人の投票が実質認められたのは、2013年とごく最近です。実は知的障害や精神障害のある方のうち一部の方は、被後見人として選挙権は認められていませんでした。選挙権の行使は、基本的人権の中でも最も重要な権利であり、民主主義の根幹をなす事項の一つであることは言うまでもありません。そのため、各地で選挙権の回復を求める裁判が起こされ、これを違憲と提訴した障害者らが続々勝訴し、2013年の公職選挙法改正で制限が撤廃されました。知的障害者の方や認知症の方の投票の一助になる選挙支援カードについての御所見をお伺いいたします。
関連で、昨年の県知事選で行った公用車を利用した移動期日前投票所を試験的に開設しましたが、4月に行われる統一地方選挙はどのようにされるのでしょうか、お伺いいたします。
また、投票率向上のための新しい取組などはあるのでしょうか、お伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。堀選挙管理委員会事務局長。
○選挙管理委員会事務局長(堀尚子)(登壇) 平等選挙のための支援についてお答えいたします。
まず、選挙支援カードについてでございます。
選挙は、有権者が政治に参加し、主権者としてその意思を政治に反映させる最も重要かつ基本的な機会であり、選挙権は等しく行使されるべきものでございます。
投票が困難な状況にある選挙人に対する支援として、投票環境の向上に努めていくことは重要であると認識いたしております。公職選挙法では、身体障害者手帳もしくは戦傷病者手帳をお持ちで障害の程度が該当する方、または介護保険の要介護区分5の方は、郵便等による不在者投票制度がございます。
また、本市では、令和2年度から開始した投票日当日における重度障害者のタクシーによる投票所までの移動支援のほかに、投票所における施設のバリアフリー化、車椅子の設置、事務従事者による代理投票等を実施いたしております。
選挙支援カードにつきましては、知的障害者や認知症の方も含めた選挙人の投票環境向上に資するものと考えておりますが、導入につきましては、先進地の事例を参考にしながら、まずは障害のある方などが実際の投票に際しどのようなことが支障となっているのか、またどのような支援があれば円滑に投票を行うことができるのかという視点で市内の関係団体と協議等を行い、実際のニーズを把握した上で取組を進めてまいりたいと考えております。
次に、移動期日前投票所についてでございます。
昨年11月の愛媛県知事選挙におきましては、高校生への啓発を目的として、愛媛県立新居浜南高等学校に移動期日前投票所を試験的に開設いたしました。今年の4月の統一地方選挙では、選挙権を有する高校生がほとんどいないことから、高校においては実施する予定はございませんが、他の適当な施設での開設を検討いたしております。
次に、投票率向上のための新しい取組についてでございます。
投票率向上のためには、有権者が政治や選挙に対する関心を高められるような取組、投票しやすい環境づくりにつながる取組を地道に行っていくことが重要であると認識しておりますことから、投票環境の向上及び投票率の向上に資する新しい施策の実施に向け、引き続き選挙管理委員会において議論を行っております。
○議長(藤田豊治) 藤原雅彦議員。
○19番(藤原雅彦)(登壇) 全国的に選挙における投票率の低下が問題になっております。そのために様々な取組をしているのは周知のとおりでございます。
さて、昨年9月議会で、投票率向上のため、大型商業施設内に期日前投票所を開設することを要望させていただきました。新居浜市選挙管理委員会として開設に対しては結局あまりメリットがないと判断されていたと記憶しております。現在、私自身、多くの方たちのお声をお聞きしています。その中に、大型商業施設内に期日前投票所を開設してほしいとの声も多数ありました。
また、石川市長からも、選挙管理委員会に対しましては、投票率向上のための選挙人が気軽に投票できる環境づくりや、あるいは政治や選挙に対する関心を高められるような取組をぜひ期待したいと、このように考えておりますとありました。このような声にも応えられるように、大型商業施設内に期日前投票所の開設を再度検討していただきたいと思います。
統一地方選挙が終わりまして約1年半後に新居浜市長選がございます。国政選挙と違って大きなところは、直接市民の方が市長を選挙するということは、新居浜市のリーダーを決める選挙だと思いますので、できれば投票する市民の方を多くするためにも、ぜひとも再度検討をしていただきたいことを要望いたします。
6、学校施設の安全で快適なトイレ整備等について。
障害のある子供たちが、健常な子供たちと共に学び、共に生活していくことが当たり前の社会構築をというインクルーシブが進められている学校施設においても、多目的トイレの整備は不可欠であります。また、フェムテック、女性特有の生理、妊娠や出産、更年期障害といった女性に多く見られる悩みなどの緩和策として、このフェムテックが注目されている中で、学校施設にも洗浄機付トイレの設置が強く求められています。
文部科学省は、令和7年度までに、公立学校のトイレの洋式化を95%まで整備するとの目標を掲げています。新居浜市においても、令和5年度当初予算案では、小学校トイレ改修事業に約7,462万円、中学校トイレ改修事業に約5,118万円計上されています。
そこで、新居浜市の学校トイレの洋式化の現状と今後の計画についてお伺いいたします。
地域の学校トイレの洋式化を計画的に着実に推進すると同時に、多目的トイレ、洗浄機付トイレの整備も併せて推進すべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
安全で安心な避難所のトイレの整備について。
避難所における多目的トイレの整備は、障害者や高齢者、子育て中の方にとって非常に大切なことであります。さらに、洗浄機付トイレの設置についても、災害時に避難所での生活が余儀なくされた際、特に女性や高齢者の衛生管理の面で重要な取組であると思います。避難所では、トイレが不衛生なことが原因で、トイレの回数を減らそうと水分を控えたことによる健康被害や膀胱炎の発症も懸念されています。
このようなことから、小中学校の適正規模、適正配置案が示され、今後、校舎の建て替えや長寿命化改修の時期を迎えることになります。そのときには、必ず多目的トイレ、洗浄機付トイレの整備も併せて推進すべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。木俵教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(木俵浩毅)(登壇) 学校施設の安全で快適なトイレ整備等についてお答えいたします。
まず、小中学校トイレの洋式化の現状についてでございます。
これまで洋式化率60%を目標に順次取り組んでまいりましたが、今年度、大幅な洋式化率向上を目的として改修工事を実施しており、工事完了後は洋式化率が57.9%となる予定でございます。
また、今年度新たに洋式化したトイレにつきましては、全て洗浄機付トイレとなっております。
次に、今後の計画についてでございます。
令和5年度に中萩小学校中棟、角野中学校南棟、令和6年度に中萩小学校北棟、角野中学校北棟、泉川小学校北棟のトイレの全面改修を予定しており、洋式化に合わせ、床のドライ化、配管改修等を実施いたします。
次に、多目的トイレ、洗浄機付トイレの整備推進についてでございます。
教育委員会といたしましてもその必要性を認識しており、トイレ改修を実施する際には、洗浄機付トイレに加えて、限られた校舎スペースの中で、可能な範囲で多目的トイレを設置するよう、引き続き努めてまいります。
次に、校舎の建て替えや長寿命化改修の際のトイレ整備についてでございます。
学校は、子供たちにとって毎日の生活の場でもあり、災害時には避難所としての役割もございますことから、今後、校舎の建て替えや長寿命化改修を実施する際には、非常時を想定した多目的トイレや洗浄機付トイレを設置し、安全で快適に使用することができるトイレ環境の整備に努めてまいります。
○議長(藤田豊治) 藤原雅彦議員。
○19番(藤原雅彦)(登壇) 7番目、水道管の漏水対策について。
市民生活に欠かせない水を各家庭に運ぶ水道管の老朽化は、断水につながり、市民生活への影響が大きい課題であります。
新居浜市では、水道管総延長はどれくらいでしょうか。そのうち、法定耐用年数の40年を超えた管路は幾らでしょうか。また、それに対し、現在、管路の更新はどれくらいでしょうか、お伺いいたします。
耐用年数を過ぎた水道管を使い続けると、水道管の劣化により何らかの不具合が現れてきて、漏水を起こします。地上での漏水は、人目に触れるため発見されやすいので早急に修理できますが、地下の漏水は、漏水の状況を直接目視することができないため、多くの場合長時間地中で漏水し続けます。そして、地下漏水を計画的に発見、修理しなければ、道路の陥没などの二次災害の大きな事故につながる場合もあります。
そこでまず、新居浜市の過去3年間の水道管の漏水件数と水道管の漏水対策についてお伺いいたします。
水道管の漏水は断水にもつながることがあるため、未然に防ぐ必要がありますが、調査には莫大な時間と費用を要することがネックになってきました。このような中、愛知県豊田市では、人工衛星とAIを活用した水道管の漏水調査を開始しました。宇宙航空研究開発機構JAXAの衛星だいち2号が地球に向けてマイクロ波を放射、マイクロ波は水道管が通る地下一、二メートルまでに浸透し、塩素を含む水道水に当たると他と異なった反応を示します。その位置情報の記載された画像データと水道管を照らし合わせてAIが解析することで、漏水している場所を推定できるという方式を活用しています。
豊田市は、2020年8月に全国で初めてこの方式で管延長2,217キロメートル、面積にして豊田市の7割に当たる中山間地域約660平方キロメートルの漏水調査を行いました。このとき、衛星画像、AIが漏水している箇所を判断したデータを基に、職員が現地で水道管の上の道路を漏水探知機で漏水している音を聞き取る調査を実施しました。その結果、154区域で漏水が発見され、AIによる解析では556区域が漏水の可能性があると判断されていたことから、的中率は約30%になったそうです。衛星画像とAIを用いた調査では、探知機で調べる範囲を限定できるため、特に負担が大きい中山間地の調査で導入する利点は大きく、豊田市の2020年調査では、探知機なら5年かかるところを僅か7か月と10分の1近くに短縮でき、費用も大幅に削減されたとのことです。
そこで、これから新居浜市において貴重な水資源を少しでも守るため、漏水対策は必要であると考えます。新居浜市においても、人工衛星とAIを活用した水道管の漏水調査を導入してはどうかと考えますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。神野上下水道局長。
○上下水道局長(神野賢二)(登壇) 水道管の漏水対策についてお答えいたします。
まず、水道管の総延長及び40年を超えた管路延長と更新を行った管路の延長についてでございます。
令和3年度末現在、本市の水道管の総延長は621キロメートル、そのうち法定耐用年数の40年を超える管路は165キロメートルで、配水管の更新延長は、過去4年間の平均で年間4.5キロメートルとなっております。
次に、過去3年間の漏水件数と漏水対策についてでございます。
漏水件数につきましては、令和元年度は246件、令和2年度は306件、令和3年度は249件となっております。
漏水対策につきましては、毎日の深夜の配水流量の確認により異常なデータが検出された場合に、職員により実施する緊急漏水調査、業務委託によりおおむね2か年で市内全域を調査する計画的漏水調査、及び水道メーターの検針時に実施する簡易漏水調査の3種類の調査を組み合わせて実施しており、漏水が発見された場合には直ちに修理を行っております。
次に、人工衛星とAIを活用した漏水調査の導入についてでございます。
豊田市の事例につきましては、我々も以前より関心を持って動向を注視しておりました。そのような中、本年度、愛媛県が実施するデジタルソリューションを提供する企業、地域の事業者、そして行政の3者の試みから様々な方向へ未来に向けた挑戦を支援する愛媛県デジタル実装加速化事業、トライアングルエヒメにおいて、民間企業が提案した衛星画像解析とセンサーを用いた漏水検知システムにより漏水箇所を特定する水道管路漏水検知DX実装事業が採択され、本市を実証フィールドとして、3月末までの予定で実証実験が行われており、我々も実装プロジェクトパートナーとして参画いたしております。
この事業は、少ない時間と労力での漏水箇所の特定が期待されており、3月中に実験結果についての勉強会が開催されるとお聞きいたしておりますので、今回の調査結果を基に、調査の精度や費用対効果等について、従来手法との比較検証を行ってまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 再質問はありませんか。藤原雅彦議員。
○19番(藤原雅彦)(登壇) 私自身、今期最後の質問を終えようとしております。また、石川市長におかれましては、今期の任期が折り返しとなりました。令和5年度施政方針には、これまでの2年間は世界中で猛威を振るった新型コロナウイルスの影響により社会・経済活動が制限される中、市政においても一部事業を中止や延期するなど我慢の2年間でございました。今年こそ感染の連鎖を断ち切り、アフターコロナを見据えた各種施策に積極的に取り組み、私の第3ステージ公約の実現を目指してまいりたいと考えておりますと述べられておりました。我慢の2年間から復活の2年間になるよう、また第3ステージの公約の実現を目指して頑張っていただきたいことを心からお願いし、私の質問を終了いたします。ありがとうございました。
○議長(藤田豊治) この際、暫時休憩いたします。
午後 1時57分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 2時08分再開
○議長(藤田豊治) 休憩前に引き続き会議を開きます。
篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 新居浜の未来を考える会の篠原茂です。よろしくお願いいたします。
新型コロナの感染法上の位置づけが、政府において5月8日から5類に移行されるとの報道など、新型コロナ感染防止への規制がようやく緩和される見通しとなっております。この3年間を振り返りますと、我が国における新型コロナが社会に及ぼした影響は大きく、様々な面で有形、無形の変化が生まれていることを実感しています。これまで当然に継続されてきた社会生活や経済活動などが、コロナ禍の影響を受け大幅に変革し、今後、コロナ前の状況に完全に復帰することは困難な状態にあると思います。
特に、地域に根差し、代々引き継がれてきた伝統文化やイベント、またこれらに支えられてきた地域コミュニティーの持続と発展が危機的な状況に陥ることを大いに危惧するところです。地域の先人が長年築いてきた地域住民の交流の輪、共助の精神、地域福祉の担い手など、自治組織の維持に向け、積極的に取り組んでいく必要があると考えています。
では、通告に従いまして、質問に入ります。
SDGs未来都市についてお伺いいたします。
そんな中で、一つの光明が見えてきました。新居浜市が、昨年5月20日に、SDGs、持続可能な開発目標の達成に向け、優れた取組を行う自治体として内閣府からSDGs未来都市に選定されました。
SDGsは、持続可能な開発目標に向かって自分たちが次の世代に引き継ぐためにできることに取り組んでいこうという自分たちに向けての誓いだと私は思っています。このSDGs未来都市の選定については、経済、社会、環境の各分野において、これまでの誰一人取り残さない持続可能な新居浜市を目指す今までのプロジェクトが評価されてのことと聞いておりますが、評価された理由について市は何が挙げられると考えていますか。SDGs未来都市として2030年に向けての決意表明を市長にお伺いいたします。
私は、これまでの教育の分野では、ESDやユネスコスクールなどの取組を聞いていましたが、それ以外の行政分野で持続可能な社会に向けての動きはあまり感じていませんでした。今回、内閣府から未来都市として選定されたことは、今まで以上にSDGsに対する積極的な取組が重要であると思います。
特に、SDGsの実現に当たっては、市役所がリードするだけではなく、市民一人一人が当事者として問題意識を持って日々の行動を変えていくことが何よりも大事だと思っております。選定を受けた以降においても、SDGsにどう取り組んでいけばよいか、市民と話し合い、一緒に取り組んでいこうという気持ちを高めていく場が少ない気がしてなりません。SDGs、現役を離れた方は知っているのでしょうかね。SDGsの推進と理解を深めるために、例えばまちづくりの校区集会で一般市民の皆さんと意見交換も必要かと思います。民意とは、内容と意見を言う場、地域の実情に沿った意見を聞く場が重要となります。
今後、新居浜市のよりよき未来の実現のために、SDGs推進に関係する団体や企業の意見を聞く機会を積極的に設けていくだけではなく、市民一人一人の考えを、行動を変容させていく取組が必要だと考えますが、どうお考えでしょうか、お伺いいたします。
また、市として、今後、特に重点を置いて取り組もうという具体的な事項がありましたらお考えを教えてください。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 新居浜の未来を考える会代表の篠原議員さんの御質問にお答えをいたします。
SDGs未来都市についてでございます。
まず、本市が評価された理由についてでございます。
本市では、令和2年度に策定した第六次新居浜市長期総合計画において、計画に掲げる全ての施策について、SDGsの17の目標との対応を整理するとともに、SDGs推進企業登録制度の創設やユネスコスクールにおけるESDの充実、ゼロカーボンシティーを目指すための各種環境施策の推進など、SDGsの達成、持続可能なまちづくりを見据え、様々な取組を推進してまいりました。
昨年の未来都市選定においては、こうした本市の取組が、経済、社会、環境の3側面で効果的に結びつき、好循環を生んでおり、全国においても優れた取組であると評価されたものと受け止めております。
次に、2030年に向けた決意についてでございます。
別子銅山の開坑をきっかけとした本市発展の歴史における先人による100年以上前の様々な環境対策は、今日のSDGsの理念に通ずるものであり、そうした歴史は、市民の誇り、市への愛着の源泉となっていると感じております。
また、そうした歴史や地域資源を次の世代に引き継いでいくことは、今を生きる私たち世代の責務であると認識をしており、SDGsの達成に貢献する様々な取組を推進することで、誰一人取り残さない持続可能な町を目指してまいりたいと考えております。
次に、市民の考え、行動の変容についてでございます。
今後、市を挙げてさらにSDGsを推進していくためには、企業や団体だけでなく、市民一人一人がSDGsを自分事として捉え、SDGsの達成に貢献する取組を増やしていくことが重要であると考えております。
このようなことから、市政だよりの特集記事では、関連するSDGsの目標を明示し、市民の皆様にSDGsを身近な問題として感じていただけるよう取り組んでおりますが、今後におきましても、タウンミーティングや市政モニターの会議など、様々な機会、媒体を活用し、市民へのSDGsの普及啓発に努めてまいります。
次に、今後の重点事項についてでございます。
今後においては、経済、社会、環境、各分野における関係者の情報共有、連携を図ることに注力していきたいと考えており、そのため、来年度、新居浜市SDGs推進プラットフォームを設置いたします。
プラットフォームでは、セミナーやワークショップを定期的に開催し、SDGsに関する様々な取組や本市の地域課題を多くの関係者と共有したいと考えております。また、プラットフォームに参加した会員同士の交流を促し、プラットフォームの中から、会員同士が連携した地域課題解決に向けた新たなプロジェクトを生み出していきたいと考えております。
こうした取組を通じて、職場や地域、各家庭におけるSDGsへの関心を高め、SDGs未来都市にふさわしい持続可能な町を目指してまいります。
○議長(藤田豊治) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 市長、ありがとうございました。全く同じ考えです。市民一人一人の方も参加ができる場づくりをぜひつくっていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
今回の質問では、新居浜市が持続可能な町として存続していくために大切になると私が考えている経済、福祉、環境、市民と行政のパートナーシップについて質問させていただきます。本市が、2030年のSDGsの達成につながる観点から御答弁をお伺いいたします。
では最初に、経済、DXの推進についてお伺いいたします。
今後、経済活動の中で重要となるDX、デジタルトランスフォーメーションの推進についてです。
デジタル技術やデータの活用によるDXの推進は、これまでも進行してきましたが、コロナ禍の中、非接触対策の必要性などから、オンライン会議などITの変革のスピードは今まで以上に加速しております。今後もデジタル化が急速に進む中、持続可能な経営のため、中小企業も含め、DXに取り組まなければ生きていけない状況になってきています。
DXとは、デジタルによる事業の変革です。その変革は、デジタルに対応できるように段階的に組織や業務内容、社員の意識を変えていかなければならないため、ハードルが高い上に、長期的な取組が必要になってきます。5年後、10年後、さらにデジタル化が進むとともに、革新的なIT技術が次々と生まれていくことが予想されます。DXは、それらを活用しながら、デジタルを前提とした事業に変革しなければなりません。ペーパーレス化したい、業務効率を上げたい、そのような悩みをDXが解決してくれます。そのため、2025年の崖を越えるためにも、企業のDXの推進とデジタル人材の育成は、2本柱として同時に推進することが重要になっております。
愛媛県におきましても、令和4年2月に、あたらしい愛媛の未来を切り拓くDX実行プランを策定し、産学官による優れたデジタル人材の育成や県内企業のDX化の推進に取り組んでおり、アジア高度IT人材受入促進事業として、新居浜市の企業にもネパールから高度人材の受入れや県外IT人材マッチング支援事業費補助金によるマッチング経費の補助、中核産業人材確保支援制度を利用したIT人材の確保など、多くのデジタル活用の推進、特に人材の確保について多くの事業を展開しております。
新居浜市では、第六次新居浜市長期総合計画に基づき、令和3年4月に策定した新居浜市デジタルトランスフォーメーション(DX)推進計画においては、行政のDX化が核になっていると思われ、肝腎な市内の事業所等のDX推進については多く触れられてないように感じます。
そこで、質問ですが、市内企業へのDX化の支援として、令和5年1月25日、リーガで新居浜市IoT推進ラボ事業があり、出展企業22社のロボットやXRデバイス、IT機器、ソフトウエアの最新技術の展示がありました。リモートでしたが、株式会社NTTコノキュー藤井里奈さんから、リアルを超えるNTT、XRが描く世界というテーマで講演がありましたが、今後、DX推進に関して取り組もうとしている新規事業について具体的に教えてください。
DXの推進については、デジタル人材の育成と確保が最も重要であると考えます。こういった状況の中、今後、限られたデジタル人材の確保のための地域間競争が激化してくることは予想されますが、これらの競争に打ち勝ち、DXの先駆者となるよう、新居浜市においては、今後、どのような戦略を描き、具体的な人材確保のための方策を取ろうとしているのか、教えてください。
最近は、人材を育てるために、リカレント教育、リスキリングによって、今いる人を育てようとしているのか、他所から人に来てもらおうとしているのでしょうか、方策を教えてください。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。宮崎経済部長。
○経済部長(宮崎司)(登壇) DXの推進についてお答えいたします。
まず、今後のDX推進に関して予定している新規事業についてでございます。
令和5年度におきましては、デジタル技術を活用し、業務の効率化や生産性の向上を図りたいと考えている企業に対し、経営やITの専門家が課題解決方法を提案する伴走型支援と、その提案に基づいたデジタルツールの導入費用を補助する支援をセットで行う制度を新たに創設したいと考えております。
また、DXに関連するセミナー等を随時実施し、より多くの事業者にDX推進の必要性や重要性の理解を深めていただくとともに、新居浜市IoT推進ラボのホームページ内に新たに市内企業の先進事例を紹介するページを設け広く情報発信していくことで、市内企業全体のDX推進に向けた機運醸成に努めてまいります。
次に、デジタル人材の確保についてでございます。
市内企業のDXを推進していく上で、デジタル人材の確保は、今後、ますます重要になると認識しており、そのためには、市内の人材を育成すること、市外から人材を呼び込むこと双方に取り組むことが必要であると考えております。そのため、デジタル人材の育成を目的としたIT系の入門的な資格であるITパスポート試験の対策講座やノーコードツールの活用に関する講座など、若年層やこれからDXを推進していくことが期待される方々のスキルアップにつながる機会を引き続き創出してまいります。
また、市内のサテライトオフィス等を活用したIT企業誘致に取り組みますとともに、近年、増加している副業・兼業人材の活用に係る啓発事業等を実施することで、市外からデジタル人材を呼び込み、市内企業で活躍していただく環境整備を図ってまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 愛媛県では、DX実行プランで掲げた2030年度までにデジタル人材1万人輩出と県民所得引上げに向け、予算を計上しています。社会の仕組みや働き方などを根本から変えるDXの重要性は増しています。情報格差が緩和しつつ、地域にデジタル技術を浸透させるには、利便性が実感できる施策が求められています。
本市では、特に零細企業に対してどのような施策を考えているのか、お伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。宮崎経済部長。
○経済部長(宮崎司)(登壇) 篠原議員さんの再質問にお答えいたします。
市内零細企業に対しての支援についての御質問だったかと思います。
新居浜市では、令和3年4月に、国の地方版IoT推進ラボに認定をされまして、新居浜市IoT推進ラボ事業を実施しているところでございます。この中で、企業のDX推進、もしくは企業のIT人材の育成っていうところを大きな柱として進めているところでございます。市内零細企業の皆様方に、まずはセミナー等を実施することで、その必要性、重要性などを感じていただいて、企業のDX推進の伴走型支援などで支援をしてまいりたいというふうに考えてございます。
○議長(藤田豊治) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 先ほどもお話ししたんですけど、1月25日にリーガで新居浜市IoT推進ラボがありました。私も行ってみたんですけど、そこには零細企業の方は見えられてなかったですよね。ただ、救われたのは、高校生が参加しとったですね、大変ええことだと思いました。新居浜工業とか新居浜高専の方がたくさん来てましたけど、若いときからこのようなことに参加していただくことによって、また新しいことが見えてくるんではないかと思ったりします。ぜひ今後も続けてくださいますようお願いいたします。
もう一つ聞きます。リカレント教育、学び直しの教育ですよね、今国を挙げて行っていますよ。これを企業が行うのか、行政が企業と連携して行うのか、新居浜市には学び直しの拠点大学がありませんから、難しいんですけど、新居浜市ではどのような方法を考えていますか、教えてください。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。宮崎経済部長。
○経済部長(宮崎司)(登壇) 篠原議員さんの再質問にお答えいたします。
リカレント教育などについての市としての考え方についての御質問だったかと思います。
新居浜市といたしましても、デジタル人材を育成するためには、やはり市内の企業人材を育成するということと、外部からそれを助けていただくプロフェッショナル、高度の人材に入ってきていただく、その両方でやりたいと思っておるんですが、具体的には、先ほど来お話がありましたデジタル人材の育成、市内企業は特に新たにそういう人材育成に係る支援事業なんかも令和5年から考えておりまして、そういうものを有効に活用していただくであるとか、あと企業向けの講座なんかも計画をいたしておりますので、そういったセミナーや講習を通じて人材育成に努めてまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 少し余談なんですけど、公民館は案外生涯学習が多いんですよね。でも、今はリカレント教育に変わっていっきょりますね、公民館の活動やかでも。ヨーロッパのほうは大体リカレント活動が多いらしいです。ですから、自分らの学び直しの場所が公民館みたいになって、そのような状況になっていっきょるというのを聞きました。これは余談です。
続きまして、高齢者福祉施設等の介護職員処遇についてお伺いいたします。
介護職員の確保と対応についてですが、高齢者対策につきましても、今後の持続可能な新居浜市の形成に当たって重要課題と考えております。
令和4年12月23日付の厚生労働省介護職員の働く環境改善に向けた政策パッケージにおいて、全国の令和元年度における介護職員数は211万人ですが、2040年度には280万人が必要と示されております。今後、生産年齢人口が減少し、介護人材の確保が高齢者介護政策の大きな課題となってくることが予想されています。
また、介護職員の賃金などの処遇改善については、補助金や介護報酬の公的価格の引上げが行われておりますが、サービスの向上のため、事業所等においても継続的な待遇改善に積極的に取り組んでいくことが不可欠とされています。
さらに、公益財団法人介護労働安定センターの令和3年度介護労働実態調査の結果によると、訪問介護員を含む介護職員人材の不足感がある介護事業所が60%台で推移しており、労働力不足のため5種、EPAによる受入れ、在留資格「介護」、技能実習生、在留資格「特定技能1号」、留学生の外国籍労働者を受け入れていますが、また新たに外国籍労働者を受け入れる予定のある事業者が合計11.7%となっております。
処遇については、仕事の負担に関する悩み等において、人手が足りないの52.3%が最多で、次いで仕事内容の割に賃金が低いが38.3%で、労働者の労働条件に関する悩みは賃金よりも人手不足が上回っています。
この傾向は、新居浜市においてもそんなに違いがないと思いますが、今後の人材確保策及び処遇改善策の検討のために、新居浜市においても、高齢者関係事業者等への実態調査は必要と考えますが、実施されていますか。されていなければ、実態はどのように把握されていますか、お伺いします。
実態調査をしなくても、数字の把握はされていると思いますので、お伺いします。現在の高齢者施設の訪問介護員を含む介護職員の人数及び平均賃金についてお伺いいたします。
また、人材不足のため、5種の外国籍労働者は市内で何人おられますか。人材の充足率及び賃金については、県内の市町と比べ、状況はいかがでしょうか、お伺いいたします。
この状況を今後、どのようにしていくべきとお考えでしょうか。介護保険制度下において、新居浜市としてどのような手を打つことが可能でしょうか、具体策をお伺いします。
次に、外国人就労者と介護ロボットの将来像ですが、さきに上げました令和4年12月23日付の厚生労働省介護職員の働く環境改善に向けた政策パッケージにおいて、介護ロボット、ICT機器の導入支援、介護行政手続の原則デジタル化なども取り上げられていますが、外国人労働者も含めたマンパワーの拡充路線を取ろうとしているのか、ロボット等の先端技術の活用をイメージしているのか、お伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 高齢者福祉施設等の介護職員処遇についてお答えいたします。
まず、介護職員の確保と待遇についてでございます。
高齢者福祉施設等の実態調査につきましては実施いたしておりませんが、実態の把握につきましては、介護サービス事業所への実地指導の際に現状を聞き取ることにより行っております。また、介護サービス事業所から人員についての相談があった場合には、適宜指導、助言を行っております。
介護職員の人数といたしましては、令和4年12月1日現在で3,761人、平均賃金は基本給で約18万6,000円でございます。外国籍労働者につきましては、現在、10法人が108人の外国籍の方を雇用しており、分類別には、就労目的での在留者が4人、身分に基づく在留者が9人、技能実習生が57人、EPAに基づく在留資格者が12人、留学生のアルバイト等資格外活動の方が26人となっております。
介護職員の充足率と賃金につきましては、県内の市町にお伺いしましたところ、本市同様、実態調査を実施しているところがなく、具体的な数字を比較することはできませんでした。各市町とも、人員については、夜間時間帯の職員や訪問介護職員が不足し、募集をしても応募がない等の相談を受けている状況でした。また、実地指導時の調書において、職員不足を補うための兼務体制が増えていることを確認しており、十分であるとは言えない状態で、これらの点につきましては本市も同じ状況でございます。
今後の取組といたしましては、こうした人員不足の状況を改善するため、市内の訪問介護事業所の人材確保や定着における課題を把握するためのアンケート調査を行う予定としており、アンケートの結果により、課題の分析と効果的な対策を検討いたしたいと考えております。
また、介護職について広く知ってもらい、介護職員の負担の軽減を図るとともに、利用者に正しいサービス利用の啓発を行い、介護職員発掘の周知、広報について、介護事業者と連携を図ってまいりたいと考えております。
次に、外国人就労者と介護ロボットの将来像についてでございます。
外国人労働者につきましては、厚生労働省が外国人の受入れに関する介護事業者等向けのガイドブックを作成しておりますように、大変貴重な介護人材であり、今後も外国人介護人材の受入れは進んでいくものと考えております。
また、介護ロボットにつきましては、センサーにより危険につながる予兆動作を検知し通知することで、早いタイミングの介助を可能としたり、言葉を覚えて体操やレクリエーション時の見守りを行うなど、介護従事者の負担の軽減や業務の効率化による勤務環境の改善に資する新たな技術であると認識いたしております。
介護ロボット等の先端技術の活用は、サービスの質の確保とともに、1人の介護職員がより多くの方に介護サービスを提供できるようになり得ますことから、外国人労働者を含むマンパワーの拡充にもつながるものと認識しており、いずれも介護人材の確保に資するものとして捉えるべきと考えております。
○議長(藤田豊治) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) ありがとうございました。よろしくお願いいたします。
ごみ減量に対する今後の方策についてお伺いいたします。
昨年10月から家庭ごみの一部有料化が実施されましたが、廃棄物対策課をはじめ、担当部局の皆さんは準備と対応で大変だったと思います。御苦労さまでした。予想されていたとはいえ、有料化後のごみの搬入量は減少傾向にあります。私は、有料化の大きな目的は、市民の皆様のごみ減量化の意識を高めることだと思っています。今後の数値を注目するとともに、この傾向が続くことを願っています。
廃棄物対策課のホームページを見ますと、資源ごみの回収場所の案内やユーチューブによる3R推進の動画など、ごみ減量化を促進する分かりやすい情報発信が増えているような気がします。これからもぜひ続けてください。
私から、ごみ減量化に関連して、幾つかの質問をさせていただきます。
大型ごみの削減対策についてですが、株式会社ジモティーという不用品再利用のサイトを運営する会社があります。地元を中心にして、使いやすく、手数料は無料、登録者同士がアプリで直接やり取りをするなどの仕組みで、月間延べ1,000万人が利用しているようです。サイトの利用者は個人が中心ですが、現在、全国約50の自治体でもジモティーと連携し、回収した粗大ごみを再利用する取組を進めています。
四国では高松市が昨年から初めて開始したようで、幾つかの自治体では、公共施設に市民が再利用できそうな不用品を持ち込み、自治体がジモティーに掲載して、希望者に安く、あるいは無料で渡すことを始めたところもあります。ベビー用品、衣類、家具、文具、家電製品、自転車など、持ち込まれた様々な不用品のうち、9割以上が引き取られているようです。これまで廃棄処分されていた粗大ごみが必要な人に再利用されて喜ばれ、ごみ減量化にも貢献しています。
新居浜市では、掲示板やホームページで譲ります、探していますを使って、不用品の交換を推進してますが、ジモティーなどの民間の仕組みを検討してはいかがでしょうか、お伺いいたします。
次に、学校給食センターを環境教育拠点にする取組ですが、先日、安全祈願祭が行われましたが、1日7,100食を提供する四国最大規模とのことです。泉川にある既存の給食センターと合わせると約1万食の規模になります。一般的に調理くずや食べ残しで1人1食当たり平均100グラムの生ごみが出るそうです。学校給食では、調理方法の工夫や食べ残しを減らす努力をしていますが、仮に半分にしても、1日500キログラムの生ごみが排出される計算となります。
ゼロカーボンシティー、SDGs未来都市を目指している本市の施設から1日500キログラムの生ごみが焼却されるのはいかがなものでしょうか。小中学生の見学によるSDGsの教育や地球環境の学習、さらには市民の方に市の生ごみに対する取組姿勢を示すためにも、機械式生ごみ処理機設置が有効な施策だと考えますが、お考えをお伺いいたします。
プラスチックごみの減量化についてお伺いいたします。
令和4年4月施行のプラスチック資源循環促進法では、一般プラスチックごみの分別回収は自治体の努力義務とされています。全国の自治体でも積極的に導入を決めたところはまだ1割程度で、歯ブラシ、ハンガー等は燃やされていると聞きますが、それだけ種類が多く、分別回収やリサイクルが難しいなど、幾つかのハードルがあると聞いています。
昨年暮れに、住友化学愛媛工場で、プラスチックの一種、アクリル樹脂のケミカルリサイクルの実証設備を新設するというニュースを見ました。2023年にサンプル提供を開始する予定で、並行して、使用済みアクリル樹脂の回収から再生、製品化までの資源循環システムを確立し、早期事業化を目指すということです。リサイクル製品は、バージン材料と比較して、製品ライフサイクル全体の温室効果ガス排出量を60%以上削減できる見込みとのことです。地元にとっても誇らしいニュースです。
市民活動として、使用済みになった歯ブラシの回収に取り組んでいるグループもあると聞きました。新居浜市でこのような草の根運動を支援していこうとする考えはありますか。ほかに何か進めていこうとするアイデアがありましたら、お聞かせください。
プラスチックごみは、生ごみと並んで、減量化が難しい双璧です。今後の減量化をどのように進めていくのか、お考えがあればお伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。木俵教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(木俵浩毅)(登壇) ごみ減量に対する今後の方策についてお答えをいたします。
まず、学校給食センターの環境教育拠点化についてでございます。
小中学生が学校給食センターの見学を通じて食の大切さや食品ロスについて考える機会を得ることは、SDGsや地球環境の学習において大変重要であると認識いたしております。
機械式生ごみ処理機につきましては、設置費が高額でございますことから、現在、計画はいたしておりませんが、民間事業者との連携も含めて、生ごみの処理方法について調査研究を行うほか、調理方法の改善やメニューの工夫等により食品廃棄量を減らす取組を進めるとともに、より一層食育の推進を図り、生きた環境教育の場となるよう取り組んでまいります。
○議長(藤田豊治) 松木市民環境部環境エネルギー局長。
○市民環境部環境エネルギー局長(松木伸)(登壇) 大型ごみの削減対策についてお答えいたします。
民間事業者と連携したリユースを推進する取組は、実際にごみ減量に寄与するほか、3Rに対する高い啓発効果があると考えておりますことから、本市におきましても、愛媛県内、九州地方においてリユースショップを展開している株式会社ありがとうサービスと連携、協力して、市内リユース活動の推進を図るべく、昨年10月に県内では初めて連携協定を締結いたしました。
この協定に基づき、現在、清掃センターに持ち込まれる不燃系廃棄物の中から再利用可能なものを選別し、同社のリユースルートに乗せる実証事業を新年度早期にスタートできるよう協議を進めているところでございます。
今後におきましては、実証事業の取組成果を検証し、大型ごみを含めたリユース促進等、さらなるごみの削減に向け、幅広く民間企業と連携した取組を進めてまいりたいと考えております。
次に、プラスチックごみの減量化についてでございます。
まず、プラスチックごみの減量に取り組む草の根活動への支援につきましては、本市では本年1月から使用済み歯ブラシを回収し、リサイクルする団体の回収ボックスを市役所のロビーや公民館に設置し、ホームページやSNS等で発信をしております。今後も、このような活動に対しまして積極的に支援してまいりたいと考えております。
また、多くの団体、事業者が参加し、本市が事務局を運営している新居浜市地球高温化対策地域協議会では、プラスチックごみ削減のため、これまで実施してきたマイバッグ持参推進運動に加え、今年度からマイボトル、マイスプーンを持参し、ペットボトルや使い捨てプラスチック製スプーンの使用を減らそうというマイボトル等持参推進キャンペーンやプラごみ清掃活動を新たに開始し、団体、事業者の皆様と連携したプラスチックごみ問題の意識啓発に取り組んでおります。
プラスチックごみの減量化の推進は、市民、民間事業者、行政が課題を共有し、それぞれが可能な取組を自ら、または共同して実施していくことが重要であると考えております。このようなことから、本市では、にいはまプラスチック資源循環戦略を本年3月に策定し、広く市民の皆様に周知を図ることにより、プラスチックごみを取り巻く課題に各主体と共に取り組む機運を高めるとともに、プラスチックごみの減量、資源循環に向けた総合的な取組を進めようと考えております。
○議長(藤田豊治) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 大型ごみの回収をまた継続してよろしくお願いいたします。
それから、給食センターの機械式のごみ処理機なんですけど、今、木俵局長も言われたんですけど、直営、公設民営、PFIなどの方法が幾らでもあると思います。また何かええ方法を考えていただき、そしてぜひ実現してくださいますようお願いいたします。
それから、先日、住友化学の岩田社長のお話を聞く機会がありました。そこで、岩田社長は、先ほど私がお話ししたケミカルリサイクルのお話もしてくれました。大変難しい技術なんですけど、新居浜でも取り組んでいきたいと、そして今後も愛媛工場においてリサイクルに取り組んでいくというようなことを社長は言われておりました。住友化学の発祥の地新居浜で、環境問題の先駆地域でもあるこの新居浜において、行政が何か支援ができたらいいのになと思ったりもするんですけど、市として何かできることはないんですかね、お伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 篠原議員さんの再質問にお答えいたします。
先般、岩田社長がおいでになりまして、講演をしていただきました。それはまた別の目的で、カーボンニュートラルということで来とったんですが、その中で、先ほど言いましたプラスチックのケミカルリサイクルについて、今現在、愛媛工場のほうで実証試験を行っていただいております。それが本格稼働することになれば、市として協力できることとしては、そのプラスチックの収集、新居浜市だけではなかなか少ないと思いますが、四国全体とか、そういうふうなプラスチックの収集についての協力ができるのではないかと、そんなふうに考えております。
○議長(藤田豊治) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 住友化学の岩田社長のお話を聞いていますと、新居浜市にたくさんの設備投資をしてくれそうで、経済のほうの話になりますけど、本当にありがたいなと、明るい話だなということを感じました。
それでは、次に移ります。
これからの都市計画についてお伺いいたします。
コンパクトシティーと農地転用の方向性についてお伺いいたします。
私は、このことにつきましては、平成26年9月の議会で都市及び農業政策の両面から、平成29年9月には駅南地区の整備といった観点からも質問してまいりましたが、いずれも十分に実現できているとは言えない状況です。線引きを廃止し、その後、立地適正化計画を策定されましたが、それ以降も依然として無秩序な宅地化に歯止めがかかっておりません。農業経営者の高齢化や人手不足による農地転用も増えており、コンパクトシティーには程遠い状況です。コンパクトシティーを打ち出すか、面的な総合デザインを打ち出すのか、基本理念はどのようにお考えですか。単純明快にお示しください。
人口減少、超高齢化社会に対応していくため、これまでどのように取り組まれてきたのでしょうか、お伺いいたします。
次に、農地についてです。
市街地内に残された農地はこのままでよいのでしょうか。特に、市中心部にある新須賀町、田所町、八雲町、庄内町にある農地は、通常一般的に判断するならば用途地域に編入し、高度な土地利用をすべきであり、地域の方々からもそのような声をお聞きしております。
一方で、周辺部の農地は、次々と太陽光発電所や建設資材置場等に変わっております。本当にこのままでよいのでしょうか。バランスのよい土地利用をしていくためには、農用地区域の見直しが絶対必要です。いろいろと難しいことはあるのも承知しておりますが、私有財産権と公共性の両立をどう議論していくのか、その点についてお考えをお答えください。
また、農地の転用や面積はどのように推移しているのでしょうか、お伺いいたします。
過去の答弁では、農業施策を含めた協議、調整が必要であると答弁されております。これまでの見直しに向けて、どのような取組をしてきたのでしょうか、お伺いいたします。
そして、農業の振興や貴重な農地の保全の観点から、農地はどのようにあるべきか、お考えをお伺いいたします。
次に、こうした現状を踏まえ、これ以上無秩序にならず、住宅や工場、太陽光発電所、建設資材置場、農地が混在しないように、土地利用のコントロールが必要であると考えます。次の世代に引き継ぐしっかりとしたグランドデザインが必要です。SDGsを踏まえたこれからの町の在り方をどのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) これからの都市計画についてお答えをいたします。
まず、都市計画に係るこれまでの取組についてでございます。
人口減少、超高齢化社会が進行することによって、今まで身近に利用できた商業、医療等の施設や日常生活に必要な機能が失われ、現在の暮らしやすさが損なわれてしまうことを懸念いたしております。そのために、いつまでも暮らしやすいまちづくりを基本的な理念とし、コンパクトシティーの形成を目指しております。
これまでの取組といたしましては、平成31年4月に立地適正化計画を作成し、都市の拠点を形成する都市機能誘導区域やその周辺に居住を誘導する居住誘導区域を定め、それらの区域内へ緩やかに誘導していくことを目指しているところでございます。
各拠点における都市機能施設の誘導及び既存施設の再編等を具現化していくことで、新たな魅力向上が創出され、コンパクトシティーの構築が図られていくものと考えておりますことから、今後、まちづくりの将来像を見据えながら、拠点の形成に資する施策の立案と実施に努めてまいります。
次に、SDGsを踏まえたこれからのまちづくりの在り方についてでございます。
市街地と住居、農地がうまくつながり合う土地利用や防災に関する機能の確保に努めることで、にぎわいと活力、そして安全、安心、快適を実感できる持続可能なまちづくりを形成していくことが重要であると考えております。
立地適正化計画における居住や都市機能の誘導を図り、拠点の魅力向上とともに計画的な土地利用を推進し、さらに現在、居住されている方々の居住環境やコミュニティーの維持にも留意したまちづくりに取り組むことにより、次世代に引き継いでいけるようなまちづくりの展開を図ってまいります。
○議長(藤田豊治) 宮崎経済部長。
○経済部長(宮崎司)(登壇) 私有財産権と公共性の両立についてお答えいたします。
農地法では、農地等の権利移動の制限、農地転用の制限を規定いたしております。本来、農地も私有財産であるため、私人間の権利移動や転用は自由のはずですが、日本国憲法では、第29条第2項に財産権の内容は公共の福祉に適合するように法律でこれを定めるとあり、公共の福祉に反する権利の行使は制限され、農地法に定めるさきの2つの制限は、国力の根源である農業を守ること、農業に携わる農業従事者の生活等を守ることが目的であるため、公共の福祉に合致いたします。そのため、農用地区域内農用地については財産権の行使が一部制約され、農地転用のためには、農用地区域からの除外要件を満たす必要があると認識いたしております。
次に、農地転用の面積等の推移についてでございます。
自己所有地の転用である農地法第4条許可と農地等の権利移動を伴う農地法第5条許可を合わせた過去3年間の件数、面積の推移につきましては、令和2年は166件、約12.85ヘクタール、令和3年は187件、約15.49ヘクタール、令和4年は195件、約16.14ヘクタールでございます。
次に、これまで見直しに向けてどのように取り組んできたかについてでございます。
農業振興地域整備計画の全体見直しにつきましては、平成9年度及び平成21年度に計画いたしましたが、農振地域からの解除の意見が大勢を占める状況であり、国が農用地等の確保等に関する基本指針において定めております農用地面積、おおむね200ヘクタールを確保することが困難であったため、全体見直しには至らず、現在もその状況は変わっておりません。そのため、農家住宅の建築など、農業振興地域の整備に関する法律で定められております農用地区域からの除外要件を満たす場合に限り、随時農業振興地域整備計画の変更を行っております。
次に、農業の振興や貴重な農地の保全の観点から農地はどのようにあるべきかについてでございます。
世界の食料需要の増大や気候変動など、我が国の食料の安定供給に影響を及ぼすリスクが顕在化し、国内における農業生産の重要性が再認識される中、農地は農業生産にとって最も基礎的な資源であることから、農業振興地域の整備に関する法律に基づき、引き続き農用地区域として設定するとともに、当該農地を良好な状態で維持、保全し、かつその有効利用を図ることが基本であると考えております。
しかしながら、本市は小規模兼業農家が多く、少量多品目生産による地産地消型都市近郊農業の展開を目指す本市にとりましては、農業振興地域制度を全国一律の規制ではなく、地域に合った土地利用ができるようにすることが地域全体の活力を生み出すことにつながるものと考えておりますので、引き続き国、県に対して働きかけてまいります。
○議長(藤田豊治) この際、暫時休憩いたします。
午後 3時06分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 3時16分再開
○議長(藤田豊治) 休憩前に引き続き会議を開きます。
篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 宮崎部長のおおむね200ヘクタールというのは私も見ました、野上大臣が発表された文書ですね。私もおおむね言うたらどない判断したらええんかというのがなかなか分からなくて、あまり宮崎さんを責めることができないんですけど、少し再質問させていただきます。
新須賀町とか田所町、八雲町、庄内町の地域は、農業振興地域、農振法にも指定されていますが、農業振興地域の中には、青地と白地というのがあるんですよね。そして、農振白地地域の中には宅地化のマンションが建っとんですよね。私も農業振興地域やのに何でここにマンションが建っとんだろうかと思うたりもするんですけど、そこは聞いたら白地地域やかと言うんですよね。ですから、農振地域全体をカバーしとんじゃなしに、白地地域と青地地域があって、白地地域のところには建設ができるんですよね。農林水産省では、こういうな地域のことを旧穴抜き調整区域やということを言っとるそうです。
そして、この地域には、公共交通道路及び上下水道のインフラ設備もされています。ですから、新居浜市はコンパクトシティーに取り組んで、第六次長期総合計画を策定していますが、具体的内容に関しては、建設部と経済部の関係により、都市計画法と農振法が将来の新居浜市の長期目標に対して矛盾、弊害が出ているんじゃないかなと思ったりもします。
そして、農林水産省の通達では、大きな経済情勢等があれば5年ごとの見直しを申請すればいいですよということを言うとんですけど、なぜ新居浜市は国の方針どおり、地域及び農地所有者の意見を聞いて、5年ごとの見直しを行ってこなかったのか、お伺いいたします。
そして、早急に農振法で農業振興地域の計画を見直し、都市計画を見直していくことは必要でないんかなと思いますけど、いかがでしょうか。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。宮崎経済部長。
○経済部長(宮崎司)(登壇) 篠原議員さんの再質問にお答えいたします。
なぜ新居浜市は5年ごとの見直しを行ってこなかったのかということについてだと思います。
御案内のとおり、農業振興計画の見直しにつきましては、大きな経済状況の変化とか、そういうものがある場合、見直しができることとなっております。新居浜市におきましては、国の指針に掲げる農用地面積、先ほども申し上げましたが、おおむね200ヘクタールでございますが、それを維持するようなことを基本的な考え方にしてます。200ヘクタールを仮に切ったとしても、農業振興地域として引き続き指定したままで現在の虫食い状態を認めていただいている状況に今農用地としてはございます。
仮に、農業振興地域の見直しを進めるというふうになった場合、農用地から除外する希望が過去にも非常に殺到しまして、皆さんの御意見をお伺いすると、おおむね200ヘクタールを維持することができない状況が明らかであるというふうに考えております。そういう状況になった場合、県に対して、新居浜市の指定除外を認めてもらうという必要がございますが、それを以前愛媛県のほうにも確認はいたしましたが、県のほうで定めている整備計画の目標面積が4万1,301ヘクタールというふうに設定をされておりまして、現状ではそれはなかなか認められないというようなお返事もいただいております。そのため、現在のところ、見直しが行えないような状況が続いているところでございます。
先ほども申し上げましたが、根本的なところのルールを基本的に変えていただくようなことにしないと、現状では今の青地っていうところを解除するというのはなかなか難しい状況だというふうに感じております。
以上でございます。
○議長(藤田豊治) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 私も農林水産省に聞いてみたんですよ。そしたら、200ヘクタールのことはあまり気にしなくてもいいというようなことも聞きました。
最後に、市長にお伺いしますけど、次世代に引き継ぐため、コンパクトシティーと農地転用の方向性、今を生きる我々の責務はいかにあるべきかと考えますか。石川市長、どのように考えますか、お伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 篠原議員さんの再質問にお答えいたします。
コンパクトシティーと農地転用の方向性、いわゆる今を生きている我々の責務ということでございますが、現代の人口減少、超高齢化社会が進展する中で、財政面あるいは経済面においても持続可能なまちづくりを行う上では、コンパクトシティーを目指す必要があると思っています。また一方では、現在の食糧危機とかがございまして、農地転用につきましても、農業生産にとって最も基礎的な資源である農地を確保することも同様に重要であるというふうに考えております。農業政策と都市計画の双方がバランスよく発展できるように取り扱っていくことが極めて重要でないかと、こんなふうに思っております。
そして、先ほどから言われております市街地における新居浜市の場合の農用地の問題につきましては、長年の懸案事項でございますが、いずれにいたしましても、先ほども部長が言いましたように、農地の確保等に関する基本指針は200ヘクタール、これが新居浜市では問題になっとるということでございますので、ここら辺の柔軟な取扱いについてどうなのかというのを、国や県に対して、今後、協議を進めていきたいと、こんなふうに思っております。
いずれにいたしましても、まちづくりは一朝一夕になし得るものではないことから、今後、継続的に取り組んでいかなければならないと、そのように思っているところでございます。
○議長(藤田豊治) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 市長、ありがとうございました。よろしくお願いいたします。
次に、コミュニティバスについてお伺いいたします。
コミュニティバスの導入について質問します。
このたび川西地区でもデマンドタクシーの運行が開始され、公共交通を必要とする人にとっては大変よいことだと思います。新居浜市では、中心部から郊外に住宅が移るドーナツ化現象やスプロール現象が進んでいます。今後、さらに高齢化が進むことが予想されるので、デマンドタクシーに加え、安い運賃で定時に循環運行できるコミュニティバスの導入は必要と考えます。高齢者や障害者など、移動手段の限られた人にとっては、現在の路線バスの利用には限界がありますから、公共施設、病院、買物などに行くことができる交通手段の提供を本市でも検討してはいかがでしょうか。
近隣の自治体を見ますと、香川県では既に多くの自治体がコミュニティバスを運行していて、市民生活に欠かせない地域のインフラになっております。愛媛県でも導入済み、あるいは検討中の自治体が増えていると聞いています。宇和島市のように、特定地域をカバーするデマンドタクシーと広域をカバーするコミュニティバスの両方を導入している自治体もあります。バリアフリー化や小型の電気バスの採用など、福祉、環境の政策にとっても有効と思われますので、お考えをお伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。宮崎経済部長。
○経済部長(宮崎司)(登壇) コミュニティバスについてお答えいたします。
循環型コミュニティバスの導入につきましては、これまでも協議を重ねてまいりましたが、運行コースや停留所の設定など、利用を希望する全ての方々の要望に沿うことができないことに加え、住民アンケートの結果がコミュニティバスよりドア・ツー・ドアで利用できるデマンドタクシーを希望される方が多かったことなどから、現在のところ、導入する予定はございません。
しかしながら、本年度、公共交通機関等デジタル化推進事業の中で、市民の公共交通に関するニーズ調査を実施しており、今後、それらの結果を踏まえ、最適な移動手段の導入について整理することといたしております。
あわせて、バリアフリー車両や小型EVバス車両などにつきましては、これからの交通を考える上で欠かすことのできないものであると認識しておりますので、福祉、環境、あらゆる観点から調査研究を行ってまいります。
○議長(藤田豊治) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) ありがとうございます。
運営形態については、ほかの自治体もやってますから、そのような事例を参考にして、路線バス会社であったり、タクシー会社であったり、民間企業と連携する方法など、現実的で有効な方法の検討をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
それでは次に、市民の意見を反映させるまちづくりについてお伺いいたします。
パブリックコメントと市民討議会についてお伺いします。
新居浜市は、平成13年に市民意見提出制度実施要綱を定めています。導入時期は自治体の中でも早いほうで、この制度に参加できる人を、居住者のほかに、勤務者、学校関係者、利害関係者などとして、また、意見を聴取する対象も広く定義していますので、市民の積極的な市政への参加を促進するのに有効な手段と言えると思います。
しかし、残念なことに、最近のパブリックコメントの件数は少ないと言わざるを得ません。例えば、昨年実施したものでは、ごみ有料化は200件近くの意見が寄せられましたが、それ以外は少数の提出にとどまっています。
現在、パブリックコメントは、市政だよりやホームページの掲載、公共施設での閲覧などで公表されていますが、まだまだ制度が十分に活用されていない状況だと思います。多くの市民の方に市の政策に関心を持ってもらうために、パブリックコメントをどのように考えていますか、市のお考えをお聞かせください。
パブリックコメントにしても市政懇談会や議員との懇談会にしても、そこにやってくるのは普通の市民ではないのかもしれません。普通の人の声を聞いたりする必要があります。
東京都の三鷹市では、まちづくりディスカッションと称して、無作為抽出によって選ばれた18歳以上の市民の方に参加依頼書を送り、承諾を得た方に参加していただき、無作為抽出による市民討議を行っています。対話は、市民意識改革や行動変容につながるのかもしれません。対話はやっぱり民主主義の基盤ですよね。新居浜市でも導入を考えてみてはいかがでしょうか、お考えをお伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。亀井企画部長。
○企画部長(亀井利行)(登壇) 市民の意見を反映させるまちづくりについてお答えいたします。
まず、パブリックコメントをどのように考えているのかについてでございます。
パブリックコメントにつきましては、政策や施策の形成、決定過程において、市民や専門家の多様な意見を収集することが期待できると同時に、行政運営の公正さの確保と透明性の向上を図る上で非常に有効な政策決定のプロセスの一つであると認識いたしております。また、市民の方に、市政に関心を持っていただき、行政参加を得る貴重な機会であり、制度の適正かつ統一的な運用を図り、より多くの市民の皆様に制度を知っていただき、御意見を提出していただくことが重要であると考えております。
しかしながら、パブリックコメントで提出される意見は限定的であり、十分に利活用されていないとの認識から、新居浜市市民意見提出制度実施要綱及び運用の手引を改正し、今年度から運用を開始したところでございます。
改正後の手引では、市政だよりやホームページのほか、SNSやメール配信サービスによる周知に努めることを明記しており、これらを複合的に、また積極的に活用することにより、市民の皆様に広くパブリックコメントの実施について周知してまいります。
次に、まちづくりディスカッションの導入についてでございます。
市民の皆様と市政運営や各種施策等について直接対話できる意見交換会等の場を設けることは、非常に重要な広聴手段と認識しております。現在は、各校区へ市長が伺い、市政や地域課題について意見交換を行うまちづくりタウンミーティングや市政モニター会議などを実施しておりますが、主要事業に係る計画や構想の策定に当たりましては、各種委員会等への市民意見の募集と登用のほか、必要に応じて無作為での市民アンケートや今年度から開始したプチモニアンケート等を利用するなど、できる限り多くの意見を聴取できるよう努めているところでございます。
御案内の三鷹市では、参加する市民が数日間かけてグループ討議を重ねられると伺っており、こうした協議会形式であれば、参加者間及び行政との間で双方向によるより深い意見のすり合わせが可能となると考えております。今後におきましては、無作為抽出による市民意見の募集や市民討議会など、市民参加の手法について、先進事例を参考に取り組んでまいります。
○議長(藤田豊治) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 亀井部長、ありがとうございました。
私も言おうかと思ったんですけど、2月14日から始まった新居浜市市民文化センター基本構想及び新居浜市総合運動公園のパブリックコメントについて、今部長が言われたんですけど、企画部の文化スポーツ局から公共施設予約システム利用者に対してメールで案内を送っとるじゃないですか。あれを受けた人が僕のところに言ってきて、パブリックコメントの話をするんですよと言うたら、こんなことを新居浜市がしたよとすごく感動しておりました。ですから、ああ、新居浜市もやっとんじゃなというて、亀井部長、すみませんでした、そのようなお褒めの言葉を市民からいただいておりますので、報告しておきます。
それでは次に、地域運営組織と自治会の将来像についてお伺いいたします。
各校区の特徴を生かしたまちづくりについてお伺いいたします。
今、地域で総合的にまちづくりを推進する新しい組織づくりが進められています。しかし、地域の特徴を生かしながら、コミュニティーの活性化に向けたイメージがなかなか見えてきません。自治会をはじめとする既存の組織をゼロベースで見直して、新しいまちづくりの仕組みをつくろうとしているでしょうか。それとも、既存の団体を残したままで、その復活を目指そうとしているのでしょうか。これまで多くの組織が高齢化し、役員の成り手不足といった課題を抱える中、私は新たな仕組みこそが必要と思います。今の行政の方向性をお示しください。
また、職員が地域の活動を支援する地域支援員制度が発足しましたが、今後は地域と行政の協働による地域コミュニティーづくりの推進体制を構築する必要がありますと書いていますが、地域支援員制度はうまく機能しているのでしょうか。今後、どのような方向性を目指しているのでしょうか。現状分析と評価、そしてこれからのデザインを教えてください。
次に、別子山地区の将来と地域おこし協力隊についてお伺いいたします。
別子山まちづくり促進についてお伺いいたします。
現在、地域コミュニティ課が中心となり、公民館活動をまちづくり組織が担う方向で取組が進められておりますが、別子山地域は人口も少なく、地域活動の担い手も他の地域と比較し極端に少ない状況です。別子山地域について、将来的に自主、自立のまちづくり組織への移行を考えているのでしょうか、お考えをお伺いいたします。
地域おこし協力隊について質問いたします。
12月に地域おこし協力隊員がユーチューブに動画を投稿し、炎上している件について、動画を見て違和感がありましたので、事実を確認させていただきます。
まず、動画である団体とされている団体が、国や自治体の補助金を使って8年間利益を上げられていないということが一方的に言われています。これは、別子校区連合自治会が行う別子山未来プロジェクトのことでしょうか。これが別子山未来プロジェクトであるのなら、本人はどの程度参加していたのでしょうか。動画では、私も最初の数か月は団体の仕事も手伝っていましたがとなっています。事実がどこにあるか、確認させてください。一方的な記事にはとても違和感を抱きます。地域の活動をしてきた人たちの名誉のためにも、一方的な情報は修正すべきだと考えます。事実に基づく情報を教えてください。
現在いる協力隊員の取組の状況についてお伺いいたします。
今回の動画の件では、別子山地域住民や新居浜市民に負のイメージがつき、影響が大きかったと思いますが、一番影響を受けたのは現在の地域おこし協力隊員ではないでしょうか。
そこで、現在の隊員たちが定住に向けてどのような活動をしているのか、支所はどのように隊員をフォローしているのか、お伺いいたします。
昨年度、新居浜市は過疎地域持続的発展計画と辺地総合整備計画を策定いたしましたが、計画の進捗があまり進んでないと感じています。地域の要件に従いますと新居浜市は卒業団体となっておりますが、経過措置として期間延長されているとのことですが、やるべきことを早めにしておいたほうが財政的にも有利ですので、具体的な取組支援についてお伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。亀井企画部長。
○企画部長(亀井利行)(登壇) 地域運営組織と自治会の将来像についてお答えいたします。
別子山地区の将来と地域おこし協力隊についてでございます。
新居浜市過疎地域持続的発展計画及び新居浜市辺地総合整備計画における取組姿勢についてでございます。
別子山地域での生活を維持し、将来にわたり持続的発展を図るためには、暮らしを守るという視点と地域振興を推進するという視点が重要であり、この視点に立ち、計画に掲載された各種事業に取り組んでおり、これまでのところ、おおむね順調に進捗していると認識しております。
具体的には、別子木材センター活性化事業、旧別子観光センター跡地整備事業、別子山地区森林整備事業などのハード事業や別子山地域バス運行、別子山診療所運営補助などのソフト事業に過疎対策事業債や辺地対策事業債を活用し、取り組んでまいりました。
これらの財政的に有利な起債につきましては、いずれも活用できる期間や上限額が定められておりますことから、今後におきましても、実施可能な事業については、優先順位を決めて、できる限り早期に取り組んでまいります。
○議長(藤田豊治) 長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 各校区の特徴を生かしたまちづくりについてお答えいたします。
まちづくりの新しい組織となる地域運営組織は、既存の組織、団体をゼロベースで見直すものではなく、既存の組織、団体が構成メンバーとなる部会制等による組織体制をつくり上げることにより、これまで既存の団体で培われてきた知識、経験、ノウハウ、情報やネットワークを結集、連携することで、地域自らが主体となって地域課題の解決につなげるための新しい仕組みづくりを目指していきたいと考えており、地域運営組織はこれまでの団体の活動や組織だけではできないものや、取組が難しいものを補完するという役割を担っていくものと考えております。
次に、地域コミュニティ支援員制度につきましては、まちづくりタウンミーティングや地域での協議の場が開催されない場合は、支援員の役割が十分果たせないこと等の課題があるものの、職員自身が地域活動に参画、経験することを通してまちづくりへの理解と地域のまちづくりに取り組む気質の醸成が図られることなど、一定の成果があったものと評価いたしております。
地域の実情や地域の求める支援内容等はそれぞれ違いがありますことから、今後におきましても、地域の意見を参考に、地域の実情や特性を踏まえた効果的な支援を行い、地域と行政の協働による地域コミュニティーづくりを推進してまいります。
次に、別子山地域のまちづくり組織への移行についてお答えいたします。
地域まちづくり組織につきましては、住民主体のまちづくりと持続可能な暮らしを実現するため、地域が一体となって課題解決や魅力ある地域づくりに取り組む組織であると考えております。地域によって、人口規模、年齢構成、地域人材の有無など実情が違っておりますことから、目指すべき地域の姿や具体的な取組内容には違いが生じることが想定されます。これから地域で取組を進める新しい組織づくりには、何よりも地域全体におけるまちづくり意識の醸成が重要な要素でありますことから、一律にまちづくり組織への移行を図るのではなく、まずは地域の抱える課題や目指すべき将来の地域の姿について地域の皆さんで話し合い、共有していくことが、この取組のスタートになると考えております。
こうした地域の話合いを続けていく過程で、これからの別子山地域にとって最適なまちづくりの仕組みを構築していければ、地域の活性化につながるものと考えております。
○議長(藤田豊治) 宮崎経済部長。
○経済部長(宮崎司)(登壇) 地域おこし協力隊についてお答えいたします。
別子山地域で8年間、国や自治体の補助金を活用している事業は、別子山未来プロジェクトだけでございます。
また、本人の事業への参加状況でございますが、任用中に10.5日でございます。内訳といたしましては、着任した月に7日、その後4か月間で3.5日となっております。その後は、退任までの間は未来プロジェクトに参加いたしておりません。
次に、現在の隊員たちの定住に向けた活動等についてでございます。
現在の隊員3名の活動といたしましては、隊員によって活動内容はそれぞれ異なりますが、自然農法による野菜の栽培などを中心に活動を行っております。特に、昨年栽培したミニトマトのイエローミミは、産直市での販売実績に加え、市内食品加工業者と連携し、試験的にジャムを製造、イベントなどで販売し、好評を博しました。また、それ以外にも、木工品の製作、藍の栽培、猟銃免許、狩猟免許の取得、なめし革の製作などを行っております。
また、支所におきましては、年50回の独自研修や外部講師による研修、自立に向けた事業計画書の作成支援や起業に向けたアドバイスやマッチング等を実施し、定住に向けた支援をいたしております。
○議長(藤田豊治) 再質問はありませんか。篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 自治会の活性化を図るため、必要な財政支援及びソフトでの活動支援と言っていますが、どのような支援をするんでしょうか、具体的に回答ください。
そして、現在、2校区が地域運営組織を実施していますが、現状を教えてください。
また、これにより、長期総合計画の成果指標が目標達成できるのでしょうか、お伺いいたします。
そして、地域支援員制度なんですけど、地域支援員制度のメンバーを私らはあまり見たことがないですよね、校区のほうに出てきてない。ですから、毎月、自治会の活動には定例会がありますから、その定例会に参加するようにでも呼びかけたらいかがでしょうか、受入れは幾らでもします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 篠原議員さんの再質問にお答えをいたします。
まず、自治会の支援についてでございます。
自治会につきましては、立ち上げようとする地域まちづくり組織の構成団体の一つに位置づけております。これまでの活動の実績から、地域まちづくり組織の中では、防災や防犯、環境の分野では中心的な役割を担っていただくようになるものと考えております。引き続き、交付金制度等を活用して、必要な財政支援を行っていきたいと考えております。
続きまして、モデル事業の現状の報告についてでございます。
宮西校区の一例を申し上げたいと思います。
設立予定の宮西校区の地域まちづくり組織では、防災、防犯、環境、地域コミュニティーなどを所管する安全安心部会、地域福祉、高齢者福祉、障害者福祉などを所管する支え合い部会、子育て、児童生徒の健全育成、地域学校協働活動などを所管する子ども応援部会、生涯学習、歴史文化の継承、人権教育などを所管する生涯学習部会の4つの部会制を設ける予定でございます。この部会制に地域の様々な団体が構成団体として加入をいたす予定でございます。
例えで言いますと、安全安心部会は、連合自治会、防災士、防犯協会、交通安全協会、消防団、少年補導委員など、支え合い部会では、社協支部、民生児童委員、見守り推進員、老人クラブ、特別支援学校宮西分校、保護司会、福祉施設など、子ども応援部会では、保育園、小中、高等学校、PTA、愛護班、新居浜教育会など、生涯学習部会は、学校、体育振興会、口屋あかがねの会、公民館利用サークル団体、学校開放利用サークル団体などが予定をされております。
今後、3月に両校区で設立総会を開催の予定でございますので、地域の皆様が設立後、連携、協力しながら、まちづくりが進んでいくものと考えております。
続きまして、長期総合計画の目標達成というところでございますけれども、まずは2校区で設立のめどが立ちました。今後につきましては、この2校区の事業の成果等を十分に検証して、他の校区へ広げていくことを検討していきたいと考えております。
続いて、支援員の活動についてでございます。
今年度は、コロナの影響等もございまして、まちづくりタウンミーティングがあまり開催できない状況でございましたので、地域との話合いの場が少なかったということでございます。
御提案のありました毎月の定例会の参加などにつきましても、今後、地元の皆様との要望や意見などを十分勘案して、地域コミュニティ支援員が地域の皆様と積極的に協議できるような、そういう環境づくりに取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 再質問はありませんか。篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 地域おこし協力隊のことをちょっと確認したいんですけど、隊員本人がごみを繰り返し焼却して、地域の方とトラブルになっていたというのは本当でしょうか。
そしてもう一つ、今いる3人の協力隊員が吉田俊道さんの農法で野菜づくりに取り組もうとしていると聞いたんですけど、野菜づくりはどこまで進んでいますか、よろしくお願いします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。宮崎経済部長。
○経済部長(宮崎司)(登壇) 篠原議員さんの再質問にお答えいたします。
地域おこし協力隊の件で2点ほど御質問だったかと思います。
まず、1点目、野焼きについてのことだったかと思います。
トラブルの内容は、住民集会のときとかにもその話が出まして、野焼きっていうことで、古民家の片づけ等をやっていたようでございますけれども、ごみを繰り返し焼いていたようなことがあったように聞いておりますが、支所の職員にも確認はしましたが、地域の方からそういう話を聞いたことはあるというようなことでございました。
あともう一点が、吉田俊道さんの農業の関係の指導のことかと思います。吉田さんに関しては、市の職員も同行しながら、講習会等に参加をしてるような状況でございます。
○議長(藤田豊治) 再質問はありませんか。篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) ありがとうございました。
○議長(藤田豊治) 以上で本日の一般質問並びに質疑は終わりました。
これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
明3月1日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 3時55分散会