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港湾計画とは、港湾の開発、利用及び保全に関する事項を定めた中長期的な基本計画で、港湾をめぐるさまざまな要請に応えるとともに、地域の発展を祈念した長期的観点に立ち策定される計画です。また、この計画は、重要港湾の管理者に策定が義務づけられています。
備考)重要港湾とは、国の利害に重要な関係を有する港湾であり、新居浜港は昭和26年に指定されています。
新居浜港は、元禄4年(1691年)の別子銅山の開抗を契機に、その産出銅や諸物資の海陸輸送の中継港として利用されて以来、非鉄金属・化学・機械をはじめとした四国屈指の工業都市を支える物流拠点として重要な役割を果たしてきました。
このような中で新居浜港の港湾計画は昭和41年に新規策定し、その後、東港地区におけるフェリーをはじめとした公共ふ頭の整備や海洋レクリエーション需要に対応したマリーナ施設・周辺緑地等を主な計画内容として、昭和56年に改訂しました。さらに平成11年7月に平成20年代半ばを目標とする計画に改訂しています。
改訂により整備される新居浜港は、今後ますますの国際化の進展にも対応した本格的な公共港湾としての機能を有することとなります。これらの施設が整備されますと、物流コストの削減が可能となり、地域産業の競争力が強化されることにより、更なる産業の高度化・活性化を促進し、ひいては新居浜市の発展に貢献することとなります。
新居浜港内港地区における企業立地の要請を踏まえ、港湾計画の軽易な変更を平成30年10月に行いました。
今回の改訂は、近年の経済のグローバル化の進展による物流需要の増大やコンテナ化をはじめとした輸送革新に対応した物流機能のより一層の強化・充実を図るとともに、地域の環境保全のための廃棄物受入空間の確保や大規模地震時の防災機能構築などを基本方針として、港湾施設を計画しています。
物流コストの削減による地域産業の国際競争力の強化を図るため、船舶の大型化や貨物のコンテナ化に対応した水深12mの多目的国際ターミナルを本港地区に整備する。
また、陸上輸送がもたらす交通渋滞や大気汚染を解消するため、大量輸送が可能な船舶輸送を促進するとともに、増大する貨物需要に対応した水深7月5日m及び5月5日mの内貿ふ頭を東港地区に整備する。
水深 12m岸壁 | 1バース 長さ240m | 船を着ける施設。外国との貿易用。 | |
本港地区 | 防波堤 | 長さ 300m | 港のなかを穏やかにするための施設 |
泊地 | 水深 12m | 船を方向を変えるための海域 | |
ふ頭用地 | 広さ 6ha | 荷物を降ろしたり、保管したりするための用地 | |
港湾関連用地 | 広さ 3.4ha | 関連企業の倉庫などを建てるための用地 | |
臨港道路 | 2車線 | ふ頭内での貨物を運びやすくする道路。 港と地域を結ぶ道路 |
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東港地区 | 水深7.5 m岸壁 (耐震強化岸壁) |
1バース 長さ130m | 船を着ける施設。国内物流用。 (大規模地震災害発生時の緊急物資輸送用) |
水深 5.5m岸壁 | 1バース 長さ100m | 船を着ける施設。国内物流用。 |
良好な環境の保全を図るため、港湾事業において発生するしゅんせつ土砂の処分と、市民生活から排出される一般廃棄物などの長期的かつ安定的な受入を担う廃棄物海面処分場を本港地区に整備する。
廃棄物処理用地(廃棄物を処理するための用地) | 広さ5.3ヘクタール | |
一般廃棄物最終処分場 | 3.4ヘクタール | |
しゅんせつ土砂処分場 | 1.9ヘクタール |
大規模地震災害発生時における市民の緊急避難及び緊急物資の輸送に供する、災害時の危機管理体制を支える防災拠点として、耐震強化岸壁を東港地区に整備する。
市民が海に親しみ、にぎわいと潤いのある開放的な親水空間として、水際線を解放した東港地区の港湾緑地の整備を継続して進めるとともに、遊休化した内港地区の再開発や、本港地区廃棄物海面処分場埋立後の土地利用を、快適な港湾環境の創出が図れる空間として検討を進める。
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