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新居浜市でも発生が想定されている南海トラフ巨大地震ですが、今後20年~30年以内の発生確率が70%~80%程度ともいわれ、いつ甚大な被害が出てもおかしくない状況です。しかし、いざ大きな地震が起きた時に、冷静な判断をするのは難しいものです。いつ起きてもおかしくない震災に備えて、以下の行動パターンを覚えておくようにしましょう。
〇発災直後
・揺れを感じたり、緊急地震速報を受けたときは、自分の身を守ることを最優先に考える。
・ものが落ちてきたり、倒れてくる危険性のある場所を避ける。
・頭を守って、揺れがおさまるのを待つ。
緊急地震速報を受けてから地震までの猶予は、数秒から数十秒の間しかありません。揺れはじめまでに火を消したり、逃げ道を確保できればベストですが、決して無理をしてはいけません。必ず、自分の身の安全を第一に行動しましょう。
〇揺れがおさまったら(1~2分後)
・火もとの点検をし、コンロの火やストーブ等の暖房器具を消す。
・ドアや窓を開けて、逃げ道を確保する。
・靴を履き、ガラス破片等から足を守る。
地震による二次災害で、最も恐ろしいもののひとつが火災です。能登半島地震(2024)における輪島市での大規模火災では、200棟を超える焼損被害が出ました。地震後、出火していた場合は落ち着いて初期消火をし、もしも天井にまで火が回るほどになった場合は速やかに避難をしましょう。
〇揺れがおさまったら(3~5分後)
・非常用持ち出し袋の準備をする。
・自治体からの発信や、テレビ、ラジオ等で情報を集める。
・隣近所の安否確認を行い、積極的な声掛けを行う。
これから先どういった行動をとるのかを決めるためにも、落ち着いて、確かな情報を集めることが大切です。デマや誤情報に惑わされないように気を付けましょう。また、災害時における共助の意識も忘れてはなりません。隣近所の安否確認については、一人暮らしの高齢者世帯など、避難に配慮が必要なところには積極的に行うようにしましょう。
出典:内閣府 平成26年版 防災白書|図表1 阪神・淡路大震災における救助の主体と救出者数
阪神・淡路大震災(1995)では、救助の主体のうち約8割が共助ともいわれています。災害時は自分の身の安全が最優先ですが、隣近所で助け合うことも重要になります。
〇避難時の注意
・出火防止のため、ガスの元栓を閉め、ブレーカーを落とす。
・ブロック塀やガラスには近づかず、落下物に注意する。
・渋滞や事故等の二次災害を防ぐため、原則、徒歩で避難を行う。
家屋倒壊などの恐れがある場合は、避難を行うようにしましょう。指定避難所については、新居浜市総合防災マップから確認することができます。
https://www.city.niihama.lg.jp/site/bousai/boumap.html
↑総合防災マップはこちらから参照できます
・カバンなどで頭を守り、机の下等に逃げる。
・本棚等の転倒に気を付ける。
・頭を守り、商品棚から離れる。
・壁や太い柱に身を寄せる。
・慌てて出口に殺到せず、係員の指示に従う。
・各階すべてのボタンを押し、停止した階で降りる。
・閉じ込められた場合は、非常ボタンを押して外部からの助けを待つ。
・ブロック塀の倒壊や自動販売機の転倒などに注意し、これらのそばから離れる。
・ビルの壁、看板や割れた窓ガラスなどの落下に注意して、建物から離れる。
・道路の左側か空き地に車を停め、エンジンを止める。
・警察官が交通規制を行っている場合は、その指示に従う。
・車を離れるときはキーをつけたままにし、ドアをロックしないでおく。
〇津波避難を考える場面
・強い地震や長い時間の揺れを感じたとき
・市から避難指示が発令されたとき
・津波に関する警報や注意報が発表されたとき
以上のような場面に直面したときは、津波からの避難を第一に考えるようにしましょう。
東日本大震災(2011)の際、「津波てんでんこ」の徹底から、小中学生が自主的に避難をし、多くの命が助かったという事例もあります。津波から身を守るためには、唯一「逃げる」ことしかありません。危険だと判断した場合は、迷わず逃げることに徹底しましょう。
〇安全確保
・沿岸部や川沿いにいる人は、直ちに高台や避難ビル等へ
・津波浸水想定区域の住民は、直ちに安全な高い場所へ
・高台のない平坦な地域にいる場合は、鉄筋コンクリート造の建物のなるべく高い階(できれば5階以上)へ
津波からの避難は、垂直避難が基本です。また、車を使っての避難は渋滞を引き起おこし、かえって危険になるため原則禁止です。要支援者を伴う避難など、やむを得ない場合は、道路上の障害物や信号機の作動停止に十分注意して、運転するようにしましょう。
〇避難後
・正しい情報をラジオやテレビ等で入手する
・警報、注意報が解除されるまでは海や河川に近づかない
津波は繰り返し襲ってくるため、警報や注意報が解除されるまでは決して油断できません。デマや誤情報に惑わされないよう、テレビやラジオ、自治体からの正しい情報を集め、安全に行動しましょう。