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平成27年度第4回市政モニター会議議事録

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ページID:0022677 更新日:2015年12月9日更新 印刷用ページを表示する
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平成27年度 第4回市政モニター会議 議事録

●日 時  平成27年11月20日(金曜日)9時30分~11時30分
●場 所  新居浜市役所 3階 応接会議室
●出席者  (市政モニター)15名
          (新居浜市)地域コミュニティ課長、地域交流係長
                                 総合政策課副課長 
                 (事務局)秘書広報課課長、広聴係長
●欠席者  (市政モニター)3名
●会議内容

秘書広報課長あいさつ

地域コミュニティ課説明 「地域コミュニティ再生への取り組みについて」
【地域コミュニティ課長】
 
それでは、お手元の資料及び画面に沿って説明をさせていただきます。
   まず、自治会の定義についてですが、自治会とは、地域に住む一人ひとりが、自分たちの地域のことを考え、お互いに協力し合い、安心安全な住みよい地域社会を形成するために組織された任意の団体ということになります。そこに暮らす地域住民の皆さんが構成員である、いわゆる地縁型の団体・組織であります。つまり、地域住民であれば、誰でも加入できるということになります。そして、地域づくり活動や地域課題の解決等、その地域に関わる様々な活動を自主的・主体的に展開されています。高齢者の孤独死や乳幼児の虐待、子どもたちを巻き込んだ凶悪事件、あるいは自然災害の恐ろしさなどが報じられる中、改めて地域コミュニティの繋がりが見直され、自治会に対する期待も高まっているところです。その反面、加入率の低下とか役員の高齢化、役員のなり手不足など、自治会は多くの課題を抱えていることも事実です。しかし、住民組織に活力がなければ、より良いまちづくりや、地域自治の発展はありませんし、さらに住民の知恵と力なくしては望むような方向での問題解決はないと思います。地域社会の再生には、行政の支援よりも、そこに暮らす住民の皆さんが「自分たちのまちを良くしよう」と自ら進んで活動することが大きいかと思います。
  地域にはいろんな各種団体、組織があります。自治会や町内会などの一定の区域に住所を有して、その地域社会全般のエリア形成を行い、地域的な共同活動を行っているものは、「地縁型組織」ということになります。消防団や民生児童委員協議会、防犯協会、見守り推進員、体育振興会など特定の活動目的によって形成されたものは、「目的型組織」ということになります。また、PTAや婦人会、老人会、子ども会、愛護班などの年齢や性別などによって、それに合う方が集まったものは、「属性型組織」と呼ばれております。
  新居浜市の自治会の組織図になりますが、図のとおり、新居浜市連合自治会の下に、川西・川東・上部地区ごとに全部で18の校区の連合自治会があります。そしてそれぞれの校区連合自治会の下に、市内全体で311の単位自治会があります。この単位自治会が基礎自治会となります。
  次に、自治会の役割になりますが、自治会には日頃から地域のまちづくりの中心となって、地域の諸問題の解決や住みよい地域環境づくりなどの活動に取り組んでいただいており、市にとっては、なくてはならない住民自治組織、協働のまちづくりのパートナーでもあります。主な自治会の役割としましては、地域の課題を解決するための行政との協働、道路や下水などの地域要望などを吸い上げる行政サービスのための行政と住民のかけはし、それと、震災・水害などの防災対策、防犯対策、交通安全対策、子どもや高齢者の見守りなど、安全・安心のまちづくりを行っております。また、ごみステーションの管理や、清掃活動、花いっぱい運動など環境美化・環境整備という役割も果たされております。また、スポーツやイベントの開催、祭事などの親睦・地域の絆づくりも行っております。
  新居浜市の単位自治会の状況ですが、単位自治会数は、平成27年5月現在で311の自治会があります。加入世帯数は、37,204世帯です。新居浜市全体で、世帯数が55,885世帯となりますので、加入率は66.6%という数字になります。ですから、ちょうど3世帯のうち2世帯が自治体に加入し、1世帯は加入していない、という状況です。自治会費については、市内の月平均が約460円となっております。なお、これには太鼓台の経費とか募金等は含まれておりません。会長の任期ですが、やはり1年交代が多く全体の65%、2年交代が25%、3年以上は2%となっております。
  自治会は住みよい地域づくりを目指して、地元に根差した活動をしております。自治会の役割として、行政と住民のかけはし・パイプ役、安全・安心のまちづくり、環境整備・環境美化活動、親睦・地域の絆づくりなどがあります。まず、行政とのかけはし、パイプ役としての活動としては、地域の課題をまとめて行政に要望したり、市と連携で地域の課題を解決したり、行政との連絡調整などを行っています。安全・安心のまちづくりとしては、防犯灯の設置や維持管理、昨年度の11月で完了しておりますが、防犯灯をLED化して、まちを明るくし、防犯活動をさらに向上させるという事業も行っております。また、いざという時のための防災訓練や自主防災組織の結成、小学生の登下校時の見守りや高齢者の見守りなどを実施して、皆さんの生活を守っております。また、防災訓練につきましては、平成26年度までは川西・川東・上部のブロックごとに実施しておりましたが、これですと校区で見ると18年に1回しか回ってこないということで、今年度から毎年各校区で実施していただくようになっております。また広報活動としましては、市政だよりや公民館だよりの配布、市や自治会からのお知らせの放送や回覧なども実施しております。平成25年4月からは、防災行政無線と各自治会の放送設備を接続して、防災行政無線放送を実施しています。また、自治会館にある放送塔や放送設備の維持管理を行っております。なお、市の方としましても、集会所や放送設備等の整備に対しましては、工事費の2分の1の補助を行っております。環境整備・美化活動では、ごみステーションの設置と管理、草刈りやごみ拾い、下水清掃などの清掃活動、また校区で取り組む花いっぱい運動などに取り組んでいただいております。親睦・地域の絆づくりでは、各校区において運動会やお祭り等の、親睦・スポーツ・レクリエーション活動・イベントの開催、また高齢者や子どもにやさしいまちづくり、出前講座などを利用した勉強会なども行われております。
  次に、自治会の現状についてご説明します。現在の自治会加入率は、先ほど申しましたとおり66.6%で、毎年0.5~0.6%程度低下しているという現状です。自治会の加入率については、もちろん地域コミュニティの希薄化というのはあるんですが、その他にも少子高齢化や核家族化の進展、あるいは生活様式やそれぞれの方の価値観の多様化などにより、地域の繋がりがますます希薄化し、全国的にも加入率は低迷しております。その反面、先の東日本大震災以降、地域の防災意識や、地域の絆意識が高まっているのも事実であり、地域力を上げるためには自治会活動の充実、自治会加入者の増加が必要となってきております。新居浜市においても例外ではなく、年々低下する加入率に対して、なんとか歯止めをかけようと、連合自治会においても加入促進の小委員会を立ち上げて、さまざまな活動に取り組んできました。連合自治会としましては、3月を自治会加入の促進月間として街頭キャンペーンを行ったり、また子どもの頃から自治会活動に親しんでもらうことを目的に小・中学生への地域の絆づくり運動として、自治会活動についての作品(作文、絵画)を募集したりしております。市としましても、転入とか出生届出の際に、あるいは新しく家を建てるための建築確認申請の際に、加入促進のパンフレットを配布しております。また、新居浜市の宅建協会のご協力もいただきまして、マンションやアパートに入居される住民の方へ自治会加入のお願いをしております。また、市政だよりの3月号では、自治会活動の特集を組んで、広報もいたしております。
  平成24年度に自治会アンケートを実施いたしましたが、その中で、自治会に加入しない理由について集約させていただきました。回答の例を挙げてみますと、「自治会役員をやりたくない、やる暇がない」、「隣近所との付き合いがわずらわしい」、「高齢化にともない自治会を世話できる人材が少なくなった」、「自治会費や寄付の出費負担が大きい」、「太鼓台の運営に伴う太鼓割が負担になる」、「自治会行事に参加しなくてはならない」、「自治会に入るメリットが見つからない」などがあるようです。
 しかし、それでは自治会がなくなったらどうなるのか、ということを考えてみますと、今は住民のニーズが多様化しておりますので、家庭や地域での新たな問題が増えてきたことで、行政だけではそれらすべての要望にきめ細かい対応をすることは難しくなっております。自治会がなければ、これまで自治会で担っていただいていた、ごみステーションの管理や防犯灯の管理、地域の環境美化、高齢者や子どもの見守りなどをすべて行政が負担しなければなりません。また、行政から各家庭へのお知らせ、行政と地元の調整や話合い、地元からの要望をお聞きすること、そういった住民サービスも低下してしまいます。そこで、行政と自治体の役割を分担しながら、地域の実態に沿った課題の解決に向け、住民が主体となって取り組むことが求められております。地域の助け合いの取り組みが、東日本大震災でも証明されたように、行政の手の届かない部分を補う意味からも必要かと思います。住民の皆さんが、自分たちのことは自分たちで考え、行動することでより良い、きめ細やかなまちづくりができるものと考えます。特に災害時には自治会の活動が重要となります。災害発生時においては、まずは自分で自分を助けること、「自助」が重要です。日頃から災害への備えが必要でしょうし、災害発生時には自分の判断、力で避難する、といったように、自分の命は自分で守るということが何よりも重要になります。その次に必要となりますのは、「共助」となります。この段階では、まだ行政による救助や支援、つまり「公助」はまだ行うことができません。家族や隣近所、自治会などの地域コミュニティによる助け合いが必要となってきます。しかし、隣近所で誰が住んでいるのかもわからないようでは、支援をすることも、また支援を受けることもできません。そのためには、自治会や隣近所との日頃の地域活動、コミュニケーションが何よりも大切になります。
  「自助」にはどういうものがあるかと申しますと、緊急避難グッズや非常食の準備、家庭の家具の転倒防止対策、住宅の耐震補強など、まず自分で事前の準備が必要になります。「公助」には、市役所、自衛隊、消防署、警察署などによる救助活動、避難所の開設、救助物資の支給、仮設住宅の建設などがありますが、これらの実施には、災害の発生から一定の時間がどうしても必要となります。事前には、建物の耐震化工事や、災害情報の周知徹底、避難所の指定など、被害を減らすための防災対策も必要となります。
 そして、「共助」には自治会の活動があります。主には、自主防災組織の結成、防災訓練の実施、防災資機材の整備、要援護者リストの作成、防災士の育成、防災マップなどの作成、こういった事前の活動などがあります。また、災害時には、ご近所の安否の確認、それぞれ助け合いながらの避難所への避難、また避難所での共同生活、などが挙げられます。こういったことは、先の阪神・淡路の大震災、東日本大震災以降、全国的にも重要視されるようになっております。
 本市では、平成26年度より、地域コミュニティの再生のために、校区の連合自治会が主体的に、地域の活性化を図るために事業を行うことに対して、地域コミュニティ再生事業交付金の交付を行うよう制度の新設をいたしました。このコミュニティ活性化事業では、自治会員だけでなく、非自治会員も含めた校区全体で取り組む事業で、それぞれの地域で抱えている課題等を皆さんで発見し、それに対して力を合わせて解決していく、ということで、自分たちの地域をつくることの面白さや楽しさを実感できる機会を生み出し、当事者意識を持ってコミュニティに関わることで、自治会活動の充実、加入率の向上を目指しております。
 各校区の特色ある事例をいくつか紹介いたしますと、まず、惣開校区で実施されております「未来への鉱脈探検マップ作成」ということで、惣開校区にあります別子銅山に関する産業遺産や、現在も稼働する工場群、企業社宅跡など、新居浜市の歴史が集約された様相を地域住民に理解してもらうための探索マップを作成し、住民に配布しています。また、これは西中学校、惣開小学校の子どもたちの学習資料や史跡めぐりに利用して、子どもたちと地域住民との交流を図ることもしております。こういった、地域の歴史を知る、ということも大事な活動ではないかと思います。次に、若宮校区で実施しております「地域全体で取り組む災害への対応~無事です!小旗運動」ということで、災害時に「無事です」とメッセージを伝えて、安否確認を効率的かつ迅速に行う手段として、小旗を作成して全世帯へ配布し、防災訓練の時にはこれを利用して訓練を実施し、地域住民の防災意識を高めております。多喜浜校区では、「塩の歴史・文化の継承事業」ということで、地域の誇りである塩田文化の情報発信のため、塩づくり体験や地域住民が中心となった意見交換会を開催し、地域の今後の塩田文化を生かしたまちづくりについて、企画や計画を創り出し、次世代への継承につなげております。こういった地域の誇りというものを、次世代へつなげることも、自治会活動の重要な要素の1つであると思います。次に、中萩校区になりますが、「三世代交流環境学習」ということで、地域の自然を考えるネイチャーゲームを開催して、子どもたちを中心に地域の河川や自然について先進地への研修を実施したり、校区内を実際に歩きながら自然マップを作成しました。垣生校区では、「三世代交流事業」ということで、垣生山の遊歩道の整備、公民館でイルミネーションファンタジーを行ったり、垣生の文化財のウォークラリー大会の実施などをされております。
 次に、敬老地域ふれあい事業についてです。この事業は、平成26年度から新規事業としまして、70歳以上の高齢者を対象に自治会や校区が開催する敬老行事に対しまして、参加者数に応じて交付金を支給します。高齢化が進んでいる状況の中で、やはり自治会の中でも高齢者が担う役割も大きくなっています。そこで、地域活動の一環として、敬老事業を開催しまして、高齢者が地域で集える場をつくり、それに対して市は交付金を出して支援する、ということで、地域住民と高齢者の交流を活性化させて高齢者の社会参加を促すとともに、高齢者への敬愛の意識の醸成を図るものです。
 現在、自治会はさまざまな課題を抱えていますが、大きくは、加入率の低下、役員の高齢化、役員の後継者不足が挙げられるかと思います。まず加入率の低下については、自治会組織の弱体化を招きますし、地域コミュニティの崩壊にもつながる重要な問題です。また、特に若い人たちが自治会に入らないことが、役員の高齢化や後継者不足にもつながっていきます。そのため、市も、連合自治会も、危機感を持って自治会加入促進に取り組んでいるところです。転入届や婚姻届、あるいは母子手帳を取りに来られた方への加入促進のチラシ配布や、新築の建築確認申請の受付業務の中で、自治会加入をお願いしたり、市政だより3月号で加入促進の特集による広報を行っています。また、宅建協会と連携しまして、アパート・マンションの入居者への自治会加入のお願いをしていただいています。やはり、一戸建ての世帯よりは、アパート・マンションへの入居者の方が圧倒的に自治会加入率が低いので、その辺りをお願いしております。また、連合自治会では、3月の自治会加入促進月間で、街頭キャンペーンを実施しております。また、先ほども少し説明しましたが、新たな取組みをしまして、自治会の活動を知っていただくことが大切ということで、市政だよりに自治会の取り組みや活動を紹介したり、連合自治会が市内の小・中学生から「地域の絆づくり運動」作品を募集して、子どもの頃から自治会活動に親しんでもらったり、地域の絆の大切さの啓発を行っております。
 そのような中、平成25年度からは、市政運営にあたり、広く市民の意見を市政に反映することを目的に市民の各界の方からご意見を聞くという、政策懇談会というものを設置いたしました。その中で、自治会と公民館の関係性、地域づくりを推進するための組織づくり、コミュニティ活性化のための具体策、コミュニティ活動を活性化させる財政支援制度、税金で対応する分野と地域コミュニティとの境界線、市職員と地域の関係性の構築、この6つのテーマをご協議いただきまして、地域コミュニティ再生のための具体的な施策、事業について、どういったことをしたらいいのか等のご提言をいただきました。具体的には、防犯灯のLED化、防犯灯電気料金の市負担、新しい交付金制度、敬老事業ふれあい事業の実施などです。この提言を受け、市では平成26年度にはこの提言について具体的に事業化しております。
 まず、防犯灯のLED化と防犯灯電気料金の市負担ですが、防犯灯というのは、すべての市民が恩恵を受けております。それまで、防犯灯というのは各自治会で設置し、維持管理を行っていましたが、このようにすべての市民が恩恵を受けているものについて、自治会費のみで負担するというのは、加入率が下がっている現在では難しい部分があるということで、この件については税金で対応する分野とし、また併せて節電・省エネ対策としてLED化の推進を実施することで、自治会財政の負担を軽減して、新たな、より魅力的な自治会活動の充実にあてていただこう、とこのようにいたしました。次に、新しい交付金制度につきましては、各校区において地域コミュニティ再生のために、地域が自ら考え企画する事業に対して、新たに地域コミュニティ再生事業交付金を創設し、各校区で取り組みやすい環境の整備を行っております。敬老地域ふれあい事業につきましては、先ほど説明したとおりです。
 最後に、まとめとして、自治会加入率の低下は地域コミュニティの崩壊につながるということで、将来の自分たちのまちが、どうすればより良いものになるのか、地域住民が自ら知恵を出し合い、行政に頼らない地域づくり、まちづくりの実現を目指していただけたら、と考えております。そして、行政の方もその活動に対しまして、交付金などの財政的な支援や職員がより積極的に地域のまちづくりに参画する、との両面でのサポートを進めて参りたいと考えております。
 以上で、説明を終わらせていただきます。

意見交換
【地域コミュニティ課長】
 
これより、自治会の現状や課題、解決策等について一緒に考えていただいて、皆さんのアイディアやご意見をぜひお聞かせいただいたらと思います。はじめに、皆さんが普段感じられている、自治会の存在意義、加入するメリット等ありましたら、教えてください。
【モニター】
 
私も過去に自治会長を務めまして、その際、加入率100%を目指していろいろと知恵を出してやってきましたが、一番良く言われたことが、やはり「メリットがない」ということです。それでは、何をすればメリットを感じて加入してくれるのか、メリットとは何か、ということですが、自治会の活動を説明する際に、自分たちの日常生活の中で当たり前のように置かれている環境が、自治会の活動によって整えられているということが理解できていない人、例えば近所のごみステーションにごみを捨てることができることは当たり前のことで、メリットとは考えていない人が多いと感じました。しかし、自治会が活動をやめてしまったら、私たちは観音原の清掃センターに毎日ごみを捨てに行かなければならない訳で、こういったことを、加入のお願いに伺った際に説明していました。実際には、未加入であっても事情があって加入できない方もいるので、ごみステーションの利用を制限するのは酷である、ただし、管理も必要なのでその費用は負担していただきたい、ということで、私たちの自治会では、未加入者にはごみステーションの管理費用として1,500円を負担していただいています。しかし中には、その費用を何に使うのか、ごみステーションの管理費用を負担させることについて新居浜市から了解を得ているのか、等の質問をされる方もいて、市役所と連絡調整のうえ自治会からこのような話をしても問題ないという了解を得て、当人に説明しました。このように、メリット・デメリットということを考えた場合、自治会に加入することにメリットばかりを求める傾向が強いですが、何事もデメリットがあるからメリットもあるのであって、自治会に入っても100%いいことばかりではない、ということを理解してもらわないと加入者は絶対に増えないと思います。
 イベントをたくさん行っている自治会もありますが、構成人員が少ないところは、なかなかイベントもできないと思います。イベントをやるというのも1つの方法ですが、私はやはり自治会の意義は交流にあると思います。地域住民の交流をどんどん広げることによって災害など有事の際に役立つ、という考えでいないと、目先のメリットばかり追い求めるのではいけないと思います。しんどいこともあるけれど、皆がこれを目指しているから、こういう活動をしています、というのを、もっと推し進めていかないと、進まないと思います。
【地域コミュニティ課長】
 
メリット・デメリット論でいくと、もしかしたらデメリットの方がむしろ多いのではないかと思います。ただ、誰でもそうですが、日々の生活をする中で「当たり前のこと」は気づきにくいことが多いです。ごみステーションの例をとっても、じゃあ自治会がなかったらどうなるか、と考えると、改めて自治会のありがたさがわかってくるのではないかと思います。やはり一番大きい自治会の存在意義は、災害や事件、犯罪があった時、つまり安心・安全という点にあるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。
【モニター】
 
そうです。自治会が何をしているのかわからない、と言う人がいるというのも言語道断だと思いますが、今現在、自分たちの周りで災害が起こっていないし、これからも起こらないと考えている人も中にはいるのだと思います。そして、今普通に生活できていて自治会の存在感が表れていないから、理解しようとしない、という部分もあると思います。
【地域コミュニティ課長】
 
ありがとうございました。それでは逆に、自治会が抱えている課題や問題点について、日頃感じられていることがあれば教えてください。
【モニター】
 
今の新居浜市の自治会活動というのは、かなり広域化していると感じます。しかも、これは最近の問題ですが、高齢の方しかいない。これからの自治会の問題というのは、この高齢者たちをどうするか、ということを考えていかないと、成り立っていかないと思います。若い方への啓発活動もいろいろと行っているとは思いますが、これだけ加入率も下がり、加入している人は高齢者ばかりという状況では、もうそれだけでは済まないと思います。むしろ私たちからすれば、公費での対策をお願いしたい。高齢者が多くなって、地域も離れていれば、顔を合わす機会がほとんどなくなっていきます。隣同士顔を合わせて、安否確認するような機会もなくなってきている中、高齢者に対してどうするか、ということを真剣に自治会が考えてほしいと思います。
【地域コミュニティ課長】
 
ご指摘のとおり、市全体の高齢化が進んでいる中で、自治会員も高齢化しています。今まで自治会に加入してくださっていた高齢者の方が、自治会費が負担となったり、体力的に役員を務めることが難しくなったりという理由で辞められる、という事例も聞いております。せっかくこれまで自治会活動を続けていただいていたのに、そのような理由で辞めなければいけないのは非常に残念なことです。そのため、現在、連合自治会の方でも、高齢者の方に対して役員の就任を免除したり、会費を免除あるいは減額する、というような設定の必要性を検討しているところです。
【モニター】
 
この問題は、単に自治会だけでなく、社会福祉協議会や見守り推進員など色んな組織を含めた地域全体で総合的に取り組んでいます。その中で、自治会の役割は災害時に総動員して要援護者を助けることで、毎日の見守りは社会福祉協議会の見守り推進員がやる、というように皆で分担しているのであって、自治会が何もしていないという訳ではなく、新居浜市全体で組織としてやっている、と捉えてほしいと思います。
【地域コミュニティ課長】
 
要援護者のリストなども自治会の方で作成していただいておりますし、そのリストを基にした災害時の安否確認も、やはり自治会に対応していただくようになります。
【モニター】
 
いろいろな意見が出ましたが、例えば「何歳以上になったら、自治会費は市で補助します」というような制度があれば、高齢者も安心できると思いますが、どうでしょうか。
【地域コミュニティ課長】
 
そのようなことも考えていかないといけないと思います。
【モニター】
 
自治会費についてですが、私も数年前に自治会長を務めましたが、その際に自治会費の問題がいろいろと出て、80歳以上の独居老人については、長年自治会のために活動していただいた、また高齢でもあるということから免除に、そして80歳以上のご夫婦については半額にしましょう、ということになりました。その結果、80歳になっても引き続き自治会費は払わせてもらいます、と言ってくれた方もいますし、これで自治会を辞めなくてすみました、と継続して残ってくれた方もおりました。このように、今まで自治会に貢献してくれた人たちに対して、恩恵と言うと大げさですが、そのような取り組みもいたしました。
【地域コミュニティ課長】
 
ありがとうございました。
 それでは次に、これらの課題や問題点に対する解決策、これからの自治会が目指すべきもの等について、ご意見をお聞かせください。
【モニター】
 
自治会の重要性というのは、皆さん理解できていると思います。自治会の加入率がどんどん低下しているということで、このままでは地域が成り立たなくなる、というのは歴然としています。そして高齢化社会になると、例えば、高齢者ばかりの地域ではお世話をする人がおらず、組織自体が成り立たないというように、やはり横の繋がりを持たないと、色んな問題が出てくると思います。自主的に運営できている自治会は別として、個々の問題のある自治会については、行政もその地域との話し合いを持ち、それぞれの地域性に沿って対応していかなくてはいけないのではないかと思います。
 それから、加入率の低下が続いている現状から見て、行政も「必ずどこかの自治会に入らなければならない」ということを条例化する方向を考えてはどうかと思いますが、これは何か問題がありますでしょうか。
【地域コミュニティ課長】
 
全国的にも、条例化を進めている自治体はあります。新居浜市でも条例化について検討は行っておりますが、最初の説明でも申しましたとおり、自治会は任意の団体ですので、条例を設置した場合でも、それはあくまでも「これからの新居浜市民はこういう形で、自分たちのことは自分たちで考えながらやっていきましょう。それに対して行政は支援していきましょう。」という、理念・概念を示すものになります。自治会に加入しなければ罰金がある、というような強制性を持つものまでは定められないのではないかと考えております。
【モニター】
 
もちろん、いろんな問題はあると思います。しかし、その問題を解決したうえで、将来的にはそういう方向に行かないと、自治会のアピールや地域での話し合いだけでは、将来的には成り立たないと思います。
【地域コミュニティ課長】
 
理念を示した条例を定めて、それに基づいて各地域で計画を立てて自治を進めていただく、というのが今からは必要かもしれない、ということで、連合自治会や先日の政策懇談会でも話は出ておりますので、今後取り組んでまいりたいと考えております。
【モニター】
 
それに関連してお聞きしたいのですが、市の方から自治会に援助は出ているのですか。また、それは人数によって割り当てられているのですか。
【地域コミュニティ課長】
 
はい。世帯数によって、配分されています。
【モニター】
 
いくらぐらい払われているのですか。
【地域コミュニティ課 地域交流係長】
 
トータルで、連合自治会に払われているのは年間約8,200万円です。そこから校区の連合自治会、単位自治会に配分されます。
【地域コミュニティ課長】 内訳としては、防犯灯の電気代に約3,000万円、広報活動など必要な事務経費に約3,000万円、コミュニティ活性化事業に対して約2,000万円、それらを合計すると大体8,200万円くらいになります。
 それぞれの事業はありますが、事務費だけで言いますと、大体1世帯あたり820円くらい、単位自治会にはその820円のうち650円くらいが配分される形になります。
【モニター】
 
それでは、これは基本的に安全とか防犯灯に関する活動とかの経費が主ということですね。
 自治会の会費というのは、自分たちの親睦会などの経費に使われるようなことはないのですか。
【地域コミュニティ課長】
 
先ほど申し上げた市からの交付金、それから各自治会が会員さんから集めた会費がありますが、それら全部を含めて、それぞれの自治会の方で何に使うかということは決めていただいております。こちらから、これに使ってくださいというようなことはありません。                                                                                          
 なお、先ほど申し上げたのはいわばソフト事業でして、この他にも自治会館や放送塔などのハード面の支援については、また別に行っております。
【モニター】
 
税金の一部が自治会の活動に充てられているのであれば、自治会の加入・未加入は関係ないですよね。逆に言えば、自治会費を集めなくても、例えば条例で、市から税金で自治会に補填する、とでも定めれば、それで皆さん納得するのではないでしょうか。私の地域も高齢者ばかりですが、今後ますます高齢化して公的扶助も減らされる中、さらに自治会費まで払えますか、ということです。それならば公費を自治会に投入して、それを皆に周知できれば、私は自治会費など要らないと思うのですが、どうでしょうか。
【モニター】
 
自治会費についてですが、私の地域では、会計にどれくらい余裕があるかによって決めており、ある程度繰越金が多くなれば、今より自治会費の額が低くても大丈夫だろう、というように、何年かおきに見直しています。
 ですから、必要がないのであれば、各自治会で「減らす」と決めたらいいのであって、やはり自治会費については各自治会で定めるべきだと思います。また、自治会費の使い方ですが、例えば「余ったお金で、皆で花見をしよう」というように、地域の親睦のために使われることもあると思います。あまり親睦にばかり費用を割くのはどうかとは思いますが、やはり地域ごとのコミュニケーションは大事なことで、必要ではないかと思います。
 そして、自治会費の負担はありますが、一番大事なことは自治会という「組織」だと思います。平常時は自治会から何の恩恵も受けていないように感じるかもしれませんが、私は平成16年の災害の折に自治会長をしておりまして、その時に自治会の組織の大切さを痛感しました。災害に対応するには、やはり自治会が中心になって動かないとどうにもなりません。市からの連絡などの情報伝達、ボランティアを受け入れた時に誰の指示でどう動いてもらうか等は、対応する組織がなければ機能しません。たとえ自治会という名前でなくても、やはり組織は必要だと思います。
【モニター】
 
組織は必要かもしれませんが、自治会費を払いたくても払えない人が出てくると思うのです。
【地域コミュニティ課長】
 
自治会費の問題は、各自治会で考えていただく必要があると思いますが、おそらく、今、新居浜市から出している交付金は自治会のすべての費用を賄える額ではなく、プラス・アルファ的なものだと思います。
【モニター】
 
聞いた話ですが、都会地区では逆にお金を支払ってでも役員になってもらって、組織を守っているところもたくさんあるようですね。私たちは完全にボランティアですから。
【地域コミュニティ課長】
 
新居浜市の中でも、それぞれの自治会で決められて役員への手当を出されているところもあります。
 その辺りは、先ほど自治会は任意の団体と説明いたしましたが、任意の団体だから自由にやれる部分もありますので、各自治会の実情によって考えていただけたら、と思います。
【モニター】
 
自治会に加入しない理由の中に、太鼓台の運行に伴うかき夫の応援や太鼓割が負担になる、という記述がありますが、太鼓台のある自治会は、負担金、それも普通運行ではなくて最近は喧嘩をするので、修理費という名目で割り当てが来て、それが嫌だから自治会に入りません、という人も多いと思います。ですから、太鼓台のあり方というのも、今後考えていかないといけない大きな課題だと思います。
【地域コミュニティ課長】
 
本当にそのとおりです。太鼓台に関わることで、多くの方が一斉に自治会を辞められたという話もあります。今はいろんな地域に新しく家を建てられていますので、昔からお住まいになっている方だけではなく、新しい方、その中には太鼓台に思い入れのない方もいらっしゃいますので、喧嘩による修理費や新調の際の割り当てが負担で、自治会を辞められるという話もたくさん聞いています。この問題についても、市と連合自治会とで一緒になって考えていきたいと思います。
【地域コミュニティ課長】
 
多くのご意見をいただいておりますが、時間も参りましたので、この辺りで意見交換を終了させていただきます。 本日いただきました意見については、市と連合自治会とで一緒になって活動を進めていく中で、参考とさせていただきたいと思います。本日は貴重なご意見をありがとうございました。

総合政策課説明 「総合窓口サービスの向上について」
【総合政策課副課長】
 
今回、総合窓口開設に至った経緯についてご説明します。これまで、窓口にはたくさんの課題がありました。待合スペースの混雑、仕切りがないためにプライバシーに不安がある、複数の課にまたがって手続きしなければならない、案内がわかりにくい、何度も申請書に住所や名前を書かなければならない、等の課題です。これらを解決するために、課の配置を見直す、手続きのワンストップ化、案内(サイン)の改善、申請書等の簡素化、プライバシーに配慮した窓口への改善などが必要ではないか、と1階フロア全体のレイアウトや案内表示を見直し、来庁者にとって利用しやすい快適な窓口とするとともに、職員にとっても機能的な執務空間を目指す、と言う目標を持って進めてまいりました。
 これまでの経過、歩みですが、まず検討組織を立ち上げました。ワンストップサービスプロジェクト会議、こちらは決定機関となりますが、企画部長を委員長として、関係する課所室(総合政策課・市民課・情報政策課・人事課・管財課・介護福祉課・子育て支援課・地域福祉課・生活福祉課・国保課・総務課・建築住宅課・出納室)の長で構成し、平成25年度に3回、平成26年度に5回、平成27年度に1回開催いたしました。また検討委員会として、実務担当者つまり実際に窓口を担当している職員で構成しました、総合窓口ワーキングチームを平成25年度に8回、平成26年度に35回、平成27年度に4回開催して、検討を重ねました。スケジュールですが、まず平成25年12月4日に第1回プロジェクト会議を開催して、ここから検討を開始しています。平成26年5月フロアレイアウト設計コンサル業務委託ということで、こちらはコクヨ山陽四国販売(株)と契約しまして、一緒にワーキングに参加して、設計を行っていただいております。6月には現状のレイアウト調査、7月には市民・職員の動線調査、さらに市民窓口アンケートを実施しまして、12月にはフロアレイアウトの設計が完成しました。
 さらに、平成27年2月にはプロジェクト会議の報告書、これはレイアウトの改善だけでなく業務の見直し等も含めたすべての改善計画の作成を行っております。5月にはフロアレイアウト変更業務委託ということで、これは実際にフロアを変更するための業務委託契約ですが、こちらを(有)垂水味好堂と、また業務支援ということで(株)岡村製作所と契約しております。8月にはフロア改修全体工程会ということで、関係課所室とすべての工事業者、関係者、全員が集まっての工程会を開いて、9月のシルバーウィーク期間中に改修工事を行い、9月24日より運用開始、とこのようなスケジュールで進めてまいりました。
 事業費についてですが、フロアレイアウト設計コンサル業務に6,264千円、フロアレイアウト変更業務これはフロアレイアウト変更にかかるすべての備品調達・搬入・搬出、サイン変更、工程管理等を含みますが、52,636千円、その他委託業務としては、執務室移転作業と改修後のフロアワックスの清掃に4,181千円、そして1階の職員用机については、庁舎建設以来ずっとそのままで老朽化していたこと、また仮置き場の問題もあったことから新規購入することとし、これに8,356千円、また関連工事として、変更に必要な電気設備・電話回線・LAN配線・点字ブロックや壁の撤去などの建築工事に42,252千円、それから追加工事としてトイレ改修他に33,340千円、合計147,029千円の事業費がかかっております。
 総合窓口のポイントについてご説明します。まず、課の配置の見直しですが、市民の移動距離を少なく、ワンストップ業務を円滑に行うため、来庁者の出入りの多い東入口を中心に、業務の関連性の高い市民課・国保課のゾーン、介護福祉課・地域福祉課・子育て支援課のゾーンにエリア分けして配置しました。変更前と比較しますと、市民課と国保課の配置が入れ替わっています。そして、子育て支援課と生活福祉課の配置が入れ替わっています。これによって、市民動線、職員動線に配慮した形となっております。次にワンストップ業務の実施についてですが、市民課での住民異動届に伴って発生する手続きの内、ワンストップサービスを行うことが合理的な業務については、市民が最初に座った窓口まで、担当職員が移動して、ワンストップで手続きを行います。合理的な業務という点について、少し説明させていただきますと、確かに最初に座った窓口ですべての手続きが行えれば非常に便利だと思われるのですが、そこで考えなければならないのは、待ち時間と手続きの正確性ということです。確かに一番最初に座った人にとっては、市民課で手続きした後に他の手続きも全部済めば、待ち時間の短縮になりますが、2人目以降の後ろで待っている人にとっては、逆に待ち時間が増えてしまいますので、合理的ではありません。さらには手続きの正確性ということですが、1階各課で行っている手続きは約400種類の届出や申請があります。これらをすべて制度や条例を把握して、1人の職員が行うのは無理がありますし、無理に行おうとすればミスが生じます。それは合理的でない、ということから、あくまでも後ろに人が待っていない状態で、待ち時間が増えないことを条件に、かつ職員を呼んできて手続きを行うことで正確性の担保も取る、という業務を絞り込んだ形のワンストップ手続き、ということを検討しております。例えば、転入に伴う国民健康保険の資格取得届については、市民課で転入手続きをした後に、国保課の職員を呼んできて、手続きを行っている、ただし、後ろに人が待っていないとか、相談業務とかのない手続きが簡単に済むようなものに限って行う、ということにしております。同じように国保課と介護福祉課のそれぞれの届出や、子育て支援課と地域福祉課、介護福祉課についても、それぞれ職員が動くことによって、簡単にできる、また市民の方を待たせないでできる業務についてはワンストップで行おう、ということで進めております。
 具体的な例を挙げますと、小学生のいる国保加入世帯が新居浜市に転入してきた場合、今までは市民課で転入届と転入学通知の手続きをした後、国保課に移動して資格取得届の手続きを行う、さらには子育て支援課に移動して児童手当の手続きを行う、と3課所を移動する必要がありましたが、総合窓口開設後は、市民課で国保の資格取得届出までを行い、子育て支援課に移動して児童手当の手続きを行う、という2課所の移動で済み、移動距離も短くなっている、という形に変わっております。
 その他の改善点ですが、まず申請書の簡素化です。市民課で異動届出書に記入した後は、各課で、それに伴って必要な申請書・届出書の内、主なものについて、基本事項(住所・氏名等)を印字した状態で出力し、市民の方が何度も住所や氏名を書く手間を省きました。現時点では、国保資格取得届ほか24種類の届出について、簡素化を行っております。サインの改善については、この後1階に降りていただいて実際にみていただいたらと思いますが、案内表示やサインを色分けし、視認性の高いものとするとともに、業務内容の表記や誘導サインを使って、視覚的に分かりやすいものに変更しております。それから、総合案内の拡充ということで、正面玄関側に総合案内を設置していますが、駐車場は東側にあり、東入口からの出入りが多いため、東入口にも新たに総合案内を設置しました。また、利用しやすいカウンターとプライバシーの保護ということで、証明発行窓口については、スピーディーな対応ができるようハイカウンターとし、相談窓口については、座って落ち着いて話ができるようローカウンターとしております。また、プライバシーにも配慮し、隣の席との仕切り版を設置するとともに、相談室を増やしました。そして、キッズスペースや授乳室の設置ということで、子ども連れの方も安心して手続きが行えるように、キッズスペースを2か所と授乳室を設置しております。また、子育て支援課には、乳幼児チェアと簡易ベッドも配備しました。そして、広告モニターの設置ということで、待ち時間を有効に活用してもらうため、市役所からの案内や民間の広告等の情報を表示できる広告モニターを設置しています。これにより、広告収入等、年間30万円ほどの財源の確保を図っています。あと、番号表示板や発券機などは単独で購入すると、定価で600~700万円かかりますが、今回広告モニターとセットで導入することによって、業者負担で導入することができました。そして、ロビーの充実ですが、これまでロビー及びその周辺に設置していた、公衆電話・コピー機・AEDに加えて、新しくパソコン・飲料水自動販売機を設置するようにしております。パソコンについては、セキュリティ等の関係でまだ設置できていませんので、今日お見せすることができず、大変申し訳ありません。今後設置する予定としております。自動販売機については、災害時対応型ということで、停電時にも手動で電気を起こして、飲料水を提供できるようになっております。
 引き続き行うサービスとしては、スムーズな手続きを行えるように、フロアマネージャーが窓口の案内や申請書の記載補助を行っております。また、毎週木曜日は18時15分まで、1時間、市民課窓口の時間延長を引き続き行っております。さらに、市民課窓口では、所得証明や納税証明などの税関係の証明を2階の税務総合窓口に上がらなくても取得できるようにしております。
 今回、フロア改修に併せて行った工事として、1階トイレの改修工事、これは男女・多目的トイレの全面リフォームを行っております。ウォシュレット・自動水洗・感知式照明・ジェットタオル等、環境に配慮した設備に変えております。それから、バリアフリー工事として、正面と東入口スロープに屋根を設置して、車椅子でお越しの方が濡れない、すべらない工夫をしています。また、東側入口歩道の段差の解消ですとか、フロア内の点字ブロックについてもすべて改修をしております。それから、自動ドアの改修、ということで、出入りの多い東入口自動ドアを片開きから、スムーズに入っていただけるように、両開きに改修しております。それから、玄関ホールの照明についてはLED化して、明るくかつ電気代は安くして、ロビー北西ガラス面には遮光フィルムを貼って西日が差しこまないようにしました。
 今後の検討課題についてですが、今回の改修をもって完成したとは考えておりません。新しいスタートを切ったと考えております。まずは職員の接遇向上ですが、いくら外が良くなっても、中身が変わらなければ意味がありませんので、接遇研修を重ねて、職員一人ひとりが市役所の顔としての自覚と責任を持って、市民の立場に立った、わかりやすい説明で、窓口サービスの向上を目指していきたいと思います。また、更なる手続きの見直し、ということで、ワンストップ業務や申請書の簡略化についても、一定の見直しは行いましたが、更なる拡大を目指して、今後も検討を重ねてまいりたいと思います。それから、更なるサービスの向上ということで、窓口の時間延長やマイナンバーを活用した住民票等のコンビニ交付等も含めて、更なるサービス向上についても検討してまいりたいと考えております。
 以上です。

質疑応答
【秘書広報課長】
 
ただいまの説明に対し、ご質問やご意見等ありましたらお聞かせください。
【モニター】
 
総合案内の拡充とありますが、総合案内の業務とは何か、詳しく教えてください。
【総合政策課副課長】
 
従来は、正面玄関を入ったところに2人案内がおりまして、代表電話の受付や各課への案内を行っております。今回、東側にも1人配置するようにしまして、そちら側では各課への案内に限定して、業務を行っております。合計3名体制で総合案内を行っています。
【モニター】
 
フロアマネージャーを1人配置されていますが、フロアマネージャーで東側の案内業務は充分機能できていたと思うのですが、新しく1人配置する必要があったのでしょうか。
【総合政策課副課長】
 
フロアマネージャーについては2人体制で行っているのですが、主な仕事は申請書の書き方など、記載補助です。そのため、どうしてもそちらの業務に従事している間は、東側から入って来られて、目的の課に行きたいという方を案内することができない、手薄になる、ということで、案内ができる体制をつくろうと、東側に総合案内を1名配置しました。
【モニター】
 
案内業務だけ、という訳ですね。
【総合政策課副課長】
 
内線電話の引継ぎなどもできますが、基本は案内業務になります。
【モニター】
 
正面玄関の総合案内2人については、電話交換も兼ねているということで理解できるのですが、従来のフロアマネージャーはそのままで今回のフロア改修に伴って1人増えたというのは、個人的には人員が多すぎる気がします。
【秘書広報課長】
 
ご意見ありがとうございました。他にご意見、ご質問のある方はお願いします。
【モニター】
 
今回の見直しによる市民の側のメリットは多少示されたと思いますが、これによって市役所職員の人数が減る等のメリットはありますか。
【総合政策課副課長】
 
職員数の変更はありません。
【モニター】
 
職員数が多いような気がします。執務時間中に話をしている人が多いのではないですか。合理化を進めるのであれば、もう少し職員の教育もしてほしい。
【秘書広報課長】
 
単純に比較はできませんが、東予三市の中で新居浜は人口が比較的多いのに対して、職員数は一番少なくなっています。
【モニター】
 
都会の市役所はもっと合理化しています。
【モニター】
 
1日に、この1階の窓口で申請手続きをする人は何人くらい来るのですか。
【総合政策課副課長】
 
その人数は把握していないので、今ここで申し上げるのは難しいです。
【モニター】
 
その人数によっては、これだけの金額をかけて改修を行う必要があったのか、という費用対効果の問題が出てくると思います。
【総合政策課副課長】
 
金額のことについては、おっしゃられることはよくわかります。そこまでの費用をかけてやる必要があるのかどうか、ということですが、今後20年、30年と市役所庁舎を使うということを考えると、どこかで踏み切る必要があるのではないかと思います。今までと同じ状態で続けていくことが、果たして市民サービスなのか、どこかで費用を投入して改善する必要があると判断して、実施いたしました。
【モニター】
 
このような届出・申請手続というのは実際に自分でしてみないとどういうものかわからないですね。
【秘書広報課長】
 
結婚や出産、誰かが亡くなられた時など、人生の節目にされる手続きが多いと思います。
【モニター】
 
1階は明るくなりましたね。改修前はもう少し暗かったと思うのですが。
【総合政策課副課長】
 
ワックスをすべて剥ぎとって、新しく塗り直したのと、サインを替えましたが、サインにLED電球が入っていることと、後はロビーの照明をLEDに替えましたので、全体的に明るくなったかと思います。
【モニター】
 
東側入口は良くなりましたね。スロープに屋根がついて雨の日も濡れなくなりました。
【モニター】
 
ワンストップサービスは新居浜市で初めての取り組みだと思いますが、これを1階窓口以外のセクションでも実施するようなことは検討されていますか。農業関連の部門は、農業委員会と農林水産課の農政部門、農地整備課の土地改良区関係と各課ばらばらですが、それを農業関係の手続きに来た人は一カ所で全部できるというような形・方法は検討できないでしょうか。
【総合政策課副課長】
 
今回は総合窓口ということで1階を中心に考えていたのですが、毎年、組織の見直しは行っておりますので、農業部門の申請手続きの一元化も含めて、今後も合理的な組織への見直しは必要ではないかと考えております。
【モニター】
 
1階窓口に相談に行きますと、最初はカウンターに座っている職員が対応してくれるのですが、話を進めていくと、わからないので係長に代わり、副課長に代わり、課長に代わり、ということが多いのですが、やはりカウンターに座る職員というのは、ある程度業務を熟知した人である必要があるのではないでしょうか。人が代わりますと、同じことを何度も説明しなければならないので、このこともワンストップの一環として検討されてはどうかと思います。
【秘書広報課長】
 
ご意見ありがとうございます。他にございませんか。
【モニター】
 
以前に、市民課など普段たくさん申請がある課ではない課に行った時に、つい立ての奥で女性職員がずっとおしゃべりをしていました。そして、市民が窓口に来ているのに、座るべきところには誰も座っておらず、来客に誰も気づかない、声をかけてもおしゃべりに夢中で気づいてもらえない、ということが2回程ありました。市民サービスということを考えるならば、自分自身が窓口の担当でなくても「私は関係ない」ではなく、ちょっと周りを見渡して、人が待っていれば気づいた人が応対するとか、おしゃべりをしている職員に注意して仕事をするよう促すなどの対応が必要ではないでしょうか。そのような気配りについても、職員の教育の中に入れてほしいと思いました。
【総合政策課副課長】
 
おっしゃるとおりです。今回の見直しで、形は変わりましたけれども、大事なのは職員の質です。市民サービス向上のためには接遇研修も大事なことですので、取り組んでまいりたいと思います。
【秘書広報課長】
 
他にございませんか。
 それでは、これより1階に移動しまして、実際に現場をご覧いただきたいと思います。

市役所1階フロア 視察

秘書広報課長あいさつ