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平成27年度第2回市政モニター会議議事録

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ページID:0019597 更新日:2015年8月7日更新 印刷用ページを表示する
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平成27年度 第2回市政モニター会議 議事録

●日 時  平成27年7月28日(火曜日)9時30分~14時00分

●場 所  別子山地区(現地視察)

●出席者  (市政モニター)17名
         (新居浜市)経済部長 
           (事務局)秘書広報課長、広聴係長

●欠席者  (市政モニター)1名

●会議内容

~移動バス内~

秘書広報課長あいさつ

経済部説明 「新居浜市過疎地域自立促進計画の策定について」

【経済部長】
  
別子山村は平成15年4月1日に新居浜市と編入合併を行いました。愛媛県には20市町村ありましたが、その中で最初に合併したのは、新居浜市と別子山村です。平成15年当時の別子山村の人口は、平成15年3月31日(合併の前日)時点で、男性127人、女性135人、計262人、世帯数では134世帯ということで、西日本で一番小さい村でした。現在の人口は合計173人で、約100人近く減っているという状況です。男女別で言うと男性が86人、女性が87人、世帯数で言うと96世帯という過疎地域になります。
 過疎地域自立促進計画とは難しい言葉ですが、わかりやすく述べると、日本全国にたくさんの過疎地域がある中、過疎地域についてはその特殊性を考慮して、財政上特別に手厚い措置をしようということになっており、過疎地域が自立促進計画に基づいて事業を行う場合は、過疎債と言う、後から特別交付税で措置していただけるという非常に有利な条件の借入金を財源に充てることができます。 
 合併当時は、新市建設計画という平成15年度から平成25年度までの11年間の計画がありましたが、計画期間が終了しましたので、今は、過疎地域自立促進計画に基づいているのが現状です。お配りした資料2ページに、この計画の基本的な考え方が4つ挙げられています。

 ◎歴史・文化に包まれた賑わいと交流のまちづくり
 ◎安心して、いきいきと暮らせる福祉と健康のまちづくり
 ◎文化と市民活動とが調和した集いと学習のまちづくり
 ◎緑と水とをテーマとした循環と共生のまちづくり

 一言で、別子山地域はどんな事業をやっているのかというのは、資料3ページに概要があります。大きい項目で「産業の振興」で言うと、基盤整備として別子山遊休農地活用事業、別子山地域には遊休農地がたくさんありまして、もう原野に戻っているようなところもあります。元々は先人が開墾、開拓して畑を作っていただいたのですが、人口数の問題や高齢化もあって、今は専業農家というのが難しい状況となっております。また基盤整備として、林道の関係があります。別子山地域はやはり林道が基本ですので、今後も林業を活性化する意味でも林道の整備が必要となります。今は保土野線、豊後線の延伸を行っております。次に、観光またはレクリエーション事業ですが、以前に筏津山荘という施設がありましたが、老朽化に伴い数年前に廃止しました。今日はこの跡地も見ていただく予定です。登山道トイレ整備事業というのは、日浦から旧別子に登るところに、今回トイレを整備するようにしました。次に、これも今日見学していただく予定の「ゆらぎの森」の管理運営事業です。これは別子山村時代に整備していただいた観光施設です。ゆらぎの森の中には、宿泊棟と作楽工房(さくらこうぼう)という木材の加工ができる施設があります。ゆらぎの森は、指定管理者制度によって森実運輸(株)さんに管理、運営を行っていただいています。次に、別子観光センター管理運営事業というのは、先ほど説明しました筏津山荘のことですが、閉鎖後の筏津山荘の跡地をどういう風に活用するかということを、地域の方々と話合いを持って進めていきたいというのが現状です。次に、「その他」の地籍調査です。地籍調査とは土地を一筆ずつ測量して境界をはっきりさせていくことなんですが、旧新居浜市でもやっと始めました。別子山は村時代から始めており、市内では一番進んでいるのですが、これを引き続きやっていくということになります。
 次に、大項目の「交通通信体系の整備、情報化及び地域間交流の促進」ということで、まず市町村道・橋の整備事業があります。また、電気通信施設等情報化のための施設ということで、防災行政無線整備事業、地域情報通信基盤整備事業があります。防災行政無線については、最近皆さんから「音が聞こえにくい」等苦情もいただいていますが、何かあった時には市の方から一斉に、または地域ごとに、情報を流せるようになっております。別子山は村時代から、各家庭に受信施設がありまして、そこからも聞こえるし、また、外の広報施設からも聞こえるようになっています。これは合併前からですが、隣家が遠い、またご高齢の方が多いということもありまして、引き続き合併後もその機器の更新をさせていただいております。地域情報通信基盤整備事業とは、早く言えば携帯電話のことです。合併当時は、マイントピア別子から南は、別子山弟地という支所があるところまでは、電話が通じませんでした。ですから、冬場にその区間で事故を起こすと、命に関わることもあるということで、これはどうしてもやらないといけない、とまず主にその区間の通信基盤の整備を行い、あと地域内の不感地帯(つながりにくいところ)の対応を行いました。その他として、別子山と新居浜市街地を結ぶ地域バスを1日3便走らせておりますが、そのバスを新しく更新する、という事業があります。また、別子山の自然・歴史体験学習推進やPR冊子作成事業を行っております。
 次に、大項目の「生活環境の整備」として、まず水道施設の整備があります。旧新居浜市内は地下水を利用し、渇水時にも不便を感じたことはほとんどない恵まれた状況ですが、別子山の場合は個人または地域で水道を引かれており、その管理が難しいという状況でした。そのため合併当時、水道設備を整備、管理してほしいという要望がありまして、元々、別子山には愛媛県条例水道という水道施設が2ヶ所あったのですが、それ以外にも3ヶ所整備しまして、計5ヶ所となっております。表流水ですので、管理が難しい面がありますが、この4月から5施設すべてが使用されている状況です。後は、給水施設管理というのは、その水道施設の維持管理となります。次に、消防施設の整備として別子山消防分団詰所整備事業、これは4ヶ所に分散されていた消防分団詰所を、施設を整備して1ヶ所に集約しようとするものです。合併前の10年間、別子山には火事はなかったと聞いていますが、合併した平成15年に火事がありまして、その時に一番に消火したのは消防分団の方だったということです。
 そういう意味で、消防分団というのは、地域コミュニティーの基本になっていると言えると思います。この消防業務については、別子山は特殊な扱いになっておりまして、火災・救急・救助といった緊急性のある事業については、四国中央市の消防に委託しております。これはなかなか珍しい業務の形態ですが、新居浜市が新たに事業を起こすとなると、消防施設をつくり、救急自動車には1台に3名は必ず乗らなければなりませんので、10数名の職員が必要となり、維持管理も難しくなります。四国中央市さんは、生命・財産に関わることだというので、嶺南分遣所を撤退する予定はない、と当時の市長さんが前向きに考えてくださって、現在の体制となっております。
 次に、大項目の「高齢者の保健及び福祉の向上及び増進」として、緊急通報システムの整備事業、生き生きデイサービス事業を実施しています。生き生きデイサービスとは、別子山の方が介護サービスを受ける際に、新居浜まで来ないといけない、というのではなく、別子山にある総合福祉センターの分館に通所いただいて、食事などをしていただく、という別子山ならではの事業になります。旧新居浜地域では、この生き生きデイサービスはやっておりません。
 後は、教育の振興としての三世代交流の場づくり事業ですとか、別子山おためし移住事業、これは別子山に何日間か来て生活体験をしていただいて、移住者を増やそうという事業です。その他にあります、地球温暖化防止森林環境保全整備事業とは、林業の間伐を実施したり、林道をつくったりという事業です。太鼓の森整備事業というのは、市有林を活用して太鼓台のかき棒になるような木を何年もかけて育てようという事業です。
 以上が主な事業になります。
 資料4ページは別子山地区の人口の推移をグラフに示しています。昭和45年から昭和50年の間に大幅に減少しているのは、別子銅山が休山したことにより、新居浜に人が移られたということだと思います。資料5ページの人口増減率の推移を見ても、やはり銅山が休止になった時の影響が明らかです。資料6ページの若年者比率・高齢者比率の推移を見ていただきたいのですが、非常に高齢化率が高くなっており、50%近くなっています。新居浜の高齢化率も29.03%と高いのですが、それから見ても、別子山の高齢化率はかなり高いという状況です。資料9ページ以降に、先ほど説明いたしました、平成22年度~平成27年度の過疎地域自立促進計画の事業の詳しい内容が載っておりますので、後ほどお目通しください。
 最後に、今日この後見学していただく予定の「ゆらぎの森」について、少しご紹介します。
 「ゆらぎの森」の見どころは、日本でも有数の大きなパーゴラがあり、藤の花が咲きます。その他、色々な季節にクマガイソウなど、山野草が咲いております。「ゆらぎの森」のレストランでお話を聞いておりますと、特に女性の方には、新居浜から大永山トンネルを通って別子山に来る道路は怖い、ということをよく聞くのですが、昔に比べて道も大分良くなってきておりますし、こちらは県道ですので、今後も引き続き整備、拡幅工事をしていただくよう県にもお願いをいたしまして、是非皆さんにご利用いただけるようにしたいと思います。
 簡単に、別子山の概要について説明させていただきました。また、現地を見ながら説明をさせていただきます。

~別子山地区 到着~ 

【経済部長】
 
ここより、四国中央市から新居浜市に入ります。こちらは、別子山の成(なる)という地域になります。成には、運動公園とかキャンプができる施設があります。
 先ほど、計5ヶ所の水道施設があると申しましたが、右手の奥の方にその一つがあります。谷水を機械ろ過して、流させていただいております。
 ここは以前に「余暇センター」と言って、旅館でして、こちらと筏津山荘が別子山の昔からの宿泊施設でした。アメゴの養殖などもしていただいていましたが、今はもう廃止となっています。
 こちらは発電所と、別子山地区で唯一のガソリンスタンドです。ここの電線が切れると、ここより西側は全部停電となってしまいます。
 次は、肉渕地区と言いまして、市営住宅や活性化住宅がある集落になります。こちらは田んぼもありまして、まあまあの規模の集落となっています。
 左手に見えてきた立派な建物が、総合福祉センターの分館になります。ここでデイサービスをやっています。昔は外に露天風呂もありましたが、今は使っていません。こちらには医師会の診療所もあります。別子山村は無医村でありまして、合併の際すぐに新居浜市医師会が見に来ていただいて、医師会のご協力により、何とか内科と外科はやっていただけるようになりました。
 この辺りが保土野地区と言いまして、人口の多い地域です。正面が公民館、その右が教員住宅です。こちらが別子山ふるさと館と言って、食堂といろんな別子の自然を紹介している施設です。こちらは別子小中学校、そしてあちらが新しくできた消防分団です。
 さて、歩いて見に行くには遠くて少し危ないのですが、この下からも保土野渓谷の甌穴群が少し見えると思いますので、一度バスを降りてみたいと思います。

保土野渓谷甌穴群(市指定天然記念物) 見学

~移動バス内~

【経済部長】 山の上に鉄塔のようなものが見えると思います。あれが移動通信鉄塔と申しまして、いわゆる携帯電話の基地になる鉄塔で、別子山地域で一番最初に整備されました。あの鉄塔で、地域内はほぼカバーできるのですが、南光院というお寺あたりまでで、もう届かなくなりますので、それ以外の不感地域を合併後対応してきました。
 ゆらぎの森へは、ここを曲がって行きます。こちらに見えるのは、(有)別子木材センターという会社でして、住友林業(株)さんと提携して、集成材の製品を造っています。

【モニター】
 
この山自体は、住友林業の山なのでしょうか。

【経済部長】
 
北側の山は、新居浜市の所有の山が多いです。市有林は、昔に国有林の払下げを受けましたので、このずっと山の上の方などは、市有林が多くなっています。南側は住友林業さんの所有の山が多いです。また、集落周辺地域には個人の方の所有も多いです。この辺りの材木はすごく立派なスギ・ヒノキがある、ということですが、まだあまり伐り出しは行われていません。市有林もまだあまり活用できていませんので、成木については単価さえ合えば、活用していきたいと考えております。
 先ほどの、(有)別子木材センターさんは、最近は農業もやられておりまして、産直市などで市内のトマトの時期がほとんど終わった時期に出荷されていたりします。それを作っているのが、こちらで、トマトの色んな品種やピーマンを作られています。
 この辺りはもう森林公園になっています。ロックガーデンや、この奥にも入っていく道がありまして、ここから上がると北側赤石の山々が綺麗に見えます。花は、今はアジサイになりますが、この辺りにはカタクリとかもあります。見えてきましたのが、西日本で最大級のパーゴラで、藤の花が咲きます。正面の建物が「作楽工房」と言って、木材の加工等をやっています。正面右手に見えますのが、オーベルジュゆらぎです。

別子山森林公園「ゆらぎの森」  見学・説明

~昼食・休憩~

~移動バス内~

【経済部長】
 
この道路を下りたところは瓜生野地区と言いまして、比較的、別子山でも古い集落とお聞きしています。右手に見えるのが活性化住宅ということで、8戸前あります。すべて一戸建てです。

【モニター】
 
もう皆さん住まわれているのですか?

【経済部長】
 
もうすべてうまっています。住宅としては後、教員住宅と市職員住宅の古いのが一戸余っているのみで、教員住宅は一階が湿気で使えないので、先生方二人にはこちらに常駐していただいております。公民館職員、支所職員ともに募集してもなかなか来ていただけないような状況です。

【モニター】
 
この辺りの木も全部、季節になると紅葉するのですか?

【経済部長】
 
ヒノキとスギなので、紅葉はしません。こちらが大体、住友林業さんの山で、立派な木がたくさん植わっています。
 先ほど、発電所の話をしましたが、もう一つこちらにもあります。こちらは出力が小さいのですが、瀬場という発電所です。ここの発電所のすごい点は、色んな谷の水を集めて有効に活用して発電しているという点です。別子山の発電所はこの2ヶ所で、地域内の電力を賄っています。
 もう少し参りますと、筏津という地区に入ります。ここは筏津坑の入り口であり、この間まで筏津山荘、総称としては別子観光センターがありまして、来ていただいたことのある方もおられると思います。アマゴなどを釣ったり、バーベキューハウス、テニスコートなどもありましたが、今はもうありません。今後、この跡地をどう活用するかということが、課題となっております。

筏津山荘跡地  見学・説明

~移動バス内~

【経済部長】
 
この上に豊後線という林道があります。この道を整備中なのですが、地盤が弱い地域でして、台風ごとに崩れてしまい、中々前に進まない状況です。ただ、今後林業を活性化する上で、林道は欠かせないものになりますので、この辺りも考えていかなければならないと考えています。
 ここが弟地地区になります。郵便局や、別子山支所、警察署などの施設や地域バスの出発地点があります。
 県道はどんどん拡幅工事を行っていますが、支所の前の道幅は狭いままとなっています。これは、拡げたら支所までの坂が非常にきつくなってしまうためです。
 もう少し行くと火葬場ですが、今はほとんど使っておりません。葬儀は新居浜市または四国中央市の葬儀場で行われることがほとんどです。
 こちらが南光院で、花の時期や紅葉の時期にはたいへん綺麗なところです。
 このあたりから道が非常に悪くなります。このあたりの県道の整備については、下から全部立ち上げないといけないので、莫大な費用がかかります。ここが現在の工事箇所ですが、このように離合箇所を少しずつ拡げていく、という工事をされています。昨日の別子山地区のまちづくり校区懇談会でも、大半のご要望はこの県道の拡幅や管理に関するものでした。

【モニター】
 
拡幅工事には、どれくらいの期間がかかるのですか?

【経済部長】
 
見通しが立たない状況です。

【経済部長】
 
こちらは日浦ポンプ場と言って、何の施設かと申しますと、谷水を集めて夜中に別子ダムにポンプアップして、その水を新居浜に送っています。工業用水です。山の中をずっとくり抜いて、新居浜まで来ています。
 ここが日浦の登山口になります。あちらのトイレは自然ろ過式の施設ですが、最初はろ過できると思っていたのですが、4・5月の登山シーズンにトイレが集中して使われて汚れた水がずっと循環するために、一度合併浄化槽を作ったのにも関わらず、またトイレ整備をやり直した経緯があります。
 白い手すりが見えているのが、旧別子への道です。午前中の説明の中で、登山道トイレ整備事業というのがありましたが、この山の中のダイヤモンド水という地下から冷たい水が噴き出ているところがありますが、そこに自然ろ過式のトイレを造る予定です。今のトイレは老朽化しているため、新しいトイレに換えるのですが、恐らくヘリコプターで運ばないといけないのではないかと思います。
 こちらが別子ダムです。今は水がまあまあ貯留されている状況のようです。
 合併の意義というのは、もうあまり言われなくなりましたが、私共が考えるメリットとしては、新居浜市の発展の礎となった旧別子を受け継いだということ、そしてもう一つはこのダム、新居浜の方に水を分流していただける権利を得たということが挙げられると思います。

【モニター】
 
台風の際に言っているダムの放流とは、ここを放流しているのですか?

【経済部長】
 
新居浜の場合は鹿森ダムで、別子ダムも放流していると思います。

【経済部長】
 
こちらは住友林業さんの施設フォレスターハウスです。このあたりも季節には桜やアヤメが咲いて、非常に綺麗なところです。
 左手の山に白いものがたくさん見えると思いますが、あれは植林をした後、鳥獣害にやられないようにしているものです。ですから、もし市有林においても木を伐る場合には、伐った後の対応や砂防まで考えて行う必要があると言えます。別子山の場合、猪はそうでもないのですが、鹿の数が非常に多いので、鹿に食べられないように苗にカバーをかぶせているものです。

【経済部長】
 
ここから右側に入っていく道が、東平へ行く道になります。この道はもともとは自衛隊が訓練のために造っていただいた道で、市道になりますが、岩盤が弱くて管理が難しい道です。この道がもう少し広ければ、観光にもっと生かせると思いますが、なかなか難しい状況です。

【経済部長】
 
マイントピア別子が左に見えてまいりました。マイントピア別子では、今は温泉施設は閉鎖しております。新しい温浴施設と子ども用遊戯施設の複合施設として、来年の4月オープンに向けて、議会の承認を受けましたら工事に取り掛かる予定となっております。

秘書広報課長あいさつ