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令和4年1月 新年市長訓示について

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ページID:0101886 更新日:2022年1月1日更新 印刷用ページを表示する
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新年 明けましておめでとうございます。

皆様方には、つつがない良き新年をお迎えのことと存じます。また、年末年始におきましても、市民生活に欠くことのできない、消防、渡海船、清掃センターなどの業務、更には、この年始には県の要請に基づき、西条市の鳥インフルエンザの作業に携わっていただきました職員の皆様には大変ご苦労様でございました。

さて、一昨年から続く新型コロナウイルス感染症の世界的な流行は、未だ終息の見通しが立っておりません。そのような中、昨年は医療関係者の皆様、そして職員の皆さまの懸命な努力によりワクチン接種が順調に進み、本市では、昨年10月末以降、2カ月以上にわたり市内での陽性者は確認されておりません。これは、ワクチンの効果によるものだけではございませんが、市民の生命と暮らしを守るという「市職員としての強い使命」を持ち、職員の皆さんが一丸となって、まさに「チーム新居浜」で奮闘していただいたことに、ほかなりません。改めて、皆さんにお礼を申し上げます。

現在、市内の感染は落ち着きを見せておりますが、海外での感染拡大、あるいは感染力が非常に強い「オミクロン株」の国内での確認事例が伝えられるほか、年末年始の人流の増加による影響が危惧されるなど、決して予断を許さない状況が続いております。今後、市民の皆さんへの3回目のワクチン接種も順調に進めてまいりますので、職員の皆さんには、引き続きご苦労をおかけいたしますが、どうかよろしくお願いいたします。

さて、本年の干支は十二支で3番目となる「寅年」(壬寅(みずのえとら))です。諸説ございますが、子年に種の中で新たな命が芽生え、丑年にその成長が始まり、寅年は種から根や茎が伸び、目に見えて大きく成長するスタートの年と言われております。

また、今年は本市にとりまして市制施行85周年となる記念すべき節目の年を迎えます。新居浜市は、多くの先人に支えられ瀬戸内を代表する工業都市として発展を遂げてまいりましたが、その契機となったのは、元禄4年の別子銅山の発見によるものです。以来、住友グループ各企業と新居浜市は、「共存共栄」の理念のもと、持続的発展の歩みを進めてまいりました。これまでの先人の先見性と後世に暮らす我々を思う強い精神が、創成期の苦難を乗り越え現在につながっているものと、改めて先人に感謝と尊敬の念を抱く次第であります。

皆さんに申し上げたいことは、今、私たちはコロナ禍という、これまで経験したことのない先が見えない厳しい状況下にあり、必要以上にリスクを恐れて、誰かが始めるまで静観したり、あるいは前例を踏襲することに執着してしまうことになりがちです。確かに先行きの見えない中では、新たな施策を進めることは困難が多いことは承知しておりますが、思い起こしてください。

小さな農漁村であった新居浜市が、今日の姿に発展を遂げるまでには、明治新政府による銅山経営権の接収や、別子大水害、煙害問題など、我々の先人は前例のない困難と苦労の逆境の中においても、自らの信念を貫き、「別子大植林事業」や「地方後栄策」をはじめ後世の繁栄を信じ様々な取組に挑んでいただいております。

その先人達が築き上げてきた新居浜に生きる私たちが、リスクと困難を恐れ何もしないのでは、これまで本市発展の礎を築き、それを後世に引き継いでくれた先人のご苦労やご努力に対して顔向けできないばかりではなく、新居浜市の将来への持続的発展にも大きな影響を及ぼしかねません。

私の好きな言葉に、住友家初代総理事 広瀬宰平翁が座右の銘としていた「逆命利君、謂之忠(ぎゃくめいりくん、これをちゅうという)」があります。これは「本当の忠義とは、国家の命令や上司の命令であっても、それが主家のため、あるいは国家のためにならなければ、敢えて逆らうことあるべし」という強い意志を示したものです。住友家には元来、自由闊達な意見交換を重んじ、有益であれば役職などに関わらず進言を聞き入れる伝統があると伺っております。こうした家風が現在の住友グループ、そして本市の発展に繋がっているほかありません。

職員の皆さんには、このことを常に念頭に置いていただき、経験が無いことを言い訳にするのではなく、むしろこれまで経験のない新たなことに挑戦する絶好のチャンスと捉え、失敗を恐れず積極的にチャレンジしていただくことをお願いします。

また、先が見えず、刻々と状況が変化するなかにおいては、それぞれの職場において臨機応変な対応が求められ、迷いや不安が出てくることもあろうかと思います。

幹部職員の皆さんには、そのような時にこそ強いリーダーシップとマネジメント力を発揮し、部下の声に耳を傾け、全員で情報共有し同じゴールに向かって進むことができるよう、目標設定と目標達成に向けたしっかりとした進捗管理を行っていただきたいと思います。

職員の皆さんには、昨年スタートした本市まちづくりの最上位計画「第六次新居浜市長期総合計画」の目指す都市像「-豊かな心で幸せつむぐ- 人が輝く あかがねのまち にいはま」の実現、更にはポストコロナを見据え、だれもが「安心」と「希望」を持てる新居浜市の未来創造に向けて、全庁一丸となって取り組んでまいりましょう。

結びに、今年一年が、皆様方にとりまして健康で幸多い、そして、新居浜市にとりまして、より一層 飛躍の年になりますことを祈念いたしまして、新年にあたりましての挨拶といたします。

今年一年、どうかよろしくお願いいたします。