平成３０年１月　新年市長訓示について

　新年　明けましておめでとうございます。

　皆さま方には、つつがないご越年のもと、お家族お揃いで、輝かしい、希望に満ちた新年を迎えられたことと存じ、心からお慶び申し上げます。一方、消防、渡海船、清掃センターなど、業務の関係から、年末年始も勤務された職員の皆さんには、大変ご苦労様でございました。 

　昨年、国・内外におきましては、緊張感、危機感が増す「対北朝鮮外交」、そして、引き続き自然災害が猛威をふるった「九州北部豪雨」の発生など、より一層厳しさを増した安全・防災問題、また、財源が極めて厳しい国家財政下において、衆議院選挙を経て大きくクローズアップされた教育無償化、待機児童解消などの子育て支援問題、そして次々と露呈した日本を代表する企業の不正、あるいは信用失墜問題等々、国・内外ともに不穏で混沌とした情勢でございました。

　しかしながら、本市におきましては、市制施行８０周年という節目の年に、シティブランド戦略の大きな一歩として「Hello! NEW新居浜」宣言、「記念式典ほか各種記念事業」、そしてまた「愛顔つなぐえひめ国体」の滞りない実施等、職員の皆さんのたゆまない努力によりまして、市政のうえに輝かしい足跡を残すことができました。年頭に当たり、改めて、心から感謝を申し上げたいと思います。 

　さて、本年も、マスコミ報道等によりますと、海外情勢、国内情勢ともに、不透明感の強い世相が継続されると予測されているところでございます。

　本市におきましても、市税の増収は見込めず、財調あるいは減債基金も減少傾向にある厳しい財政状況下におきまして、「総合防災拠点施設」や「Hello! NEWプロジェクト」など、多額の財政需要が見込まれ、さらには、本市の最上位計画であります『第五次長期総合計画』、そしてまた、「住みたい住み続けたいあかがねのまち」の実現を目指す『総合戦略』が共に、いよいよ後期を向かえ、まさに仕上げ、完遂に向け、勢いを加速させていかなければならない時期になりました。 

　私は、この期に及び、古代中国の時代から今日に至るまで脈々と息づいている論語：「行不由径｛行(ゆ)くに　径(こみち)に　由(よ)らず｝」、「ゆくに　こみちに　よらず」という孔子の名言を、改めて、噛み締めているところでございます。

　この言葉の由来は、目的・目標をしっかりと見定め、困難があっても投げ出さず、期限が迫っても焦らず、近道・抜け道を行くことなく、しっかりと足元を固め、そして正しい道を辛抱強く歩むことにより、必ずや活路が見いだせる、ということであります。

　ご承知のように、昨今の世相は情報過多、勢い、形、姿に惑わされ、本質、本音、きちんとした道筋が置き去りにされそうな世相でございます。

　今後、ますます不透明感の強い国・内外の諸情勢下において、「是非、この信条、心構えを幹部の皆さんと共有し、この一年間皆さんと共にじっくりと熟慮をし、正しい認識、正しい判断、正しい行動を持って、この難局を切り拓いていきたい。１２万市民の幸せと市政のさらなる発展のため、初心に帰り、基本に帰り、謙虚な気持ちで誠心誠意、汗を流し、皆さんと共にこの一年間を乗り切らなければならない。」、このような気持ちで新春を迎えた訳でございます。 

　先ほども申し上げましたが、昨年「Hello! NEW 新居浜」宣言を行いました。

　本市がシティブランド戦略を通じて目指しておりますのは、市民の方にもっと新居浜への誇りと愛着を持ってもらう。そして、そのうえで、市外の方に、もっと新居浜市の魅力を感じてもらうことであります。そのためには、先ず何よりも、市職員一人ひとりが「これまで以上に、新居浜市の新しい魅力や価値を高めていく」といった自覚を持ち、行動に移すことが大前提であり、そのことが市民に伝わり、活動の輪が広がり、市外・県外に新居浜の良さ、新居浜の魅力が発信されることにより、日本中に『新居浜っていいね！』といった声が溢れ、２０年後の市制施行１００周年、更にはその後のまちの活性化へとつながっていくものである、と考えております。 

　年頭に当たり特に、私が幹部の皆さん方に期待いたしますのは、「Hello! NEW 新居浜」を合言葉に、「市民の誰もが幸せを実感できる　笑顔輝く新居浜市」を実現する、という固い決意、熱い決意のもと、この一年間、部下職員の皆さんと共に苦楽を分かち合いながら、チャレンジ精神旺盛で、コスト意識に富み、時代に即応してチェンジできる、まさに本市が目標とする３Ｃ職員を率先垂範し、先頭に立って汗を流し、努力を重ねていただきたい。

　そして、いつも申し上げていることですが、各種施策の実施に当たっては、常に『スピード感』を持った対応を心がけ、市民の皆さまが、新居浜市に誇りと愛着を持っていただけるよう、新居浜にしかない「オンリーワン」、新居浜が一番の「ナンバーワン」、新居浜が初めての「ファーストワン」、この『３つの「ＯＮＥ」』にこだわった積極的な取り組みを実践していただきますことを強く強く期待するものであります。

　結びに、今年一年が、皆さまにとりまして、健康で幸多い、そして新居浜市にとりまして、一層の飛躍の年となりますことを心から祈念申し上げまして、新年にあたりましての挨拶とさせていただきます。