本文
目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問 議案第64号、議案第65号
白川誉議員の質問(1)
1 人口減少対策について
(1) 若年女性に選ばれる地域
石川市長の答弁
1 人口減少対策について
(1) 若年女性に選ばれる地域
白川誉議員の質問(2)
1 人口減少対策について
(1) 若年女性に選ばれる地域
石川市長の答弁
1 人口減少対策について
(1) 若年女性に選ばれる地域
白川誉議員の質問(3)
1 人口減少対策について
(1) 若年女性に選ばれる地域
(2) 教育予算増額と財源のシフトチェンジ
亀井企画部長の答弁
1 人口減少対策について
(2) 教育予算増額と財源のシフトチェンジ
白川誉議員の質問(4)
1 人口減少対策について
(2) 教育予算増額と財源のシフトチェンジ
2 財源確保について
(1) 松竹梅の予算編成
亀井企画部長の答弁
2 財源確保について
(1) 松竹梅の予算編成
白川誉議員の質問(5)
2 財源確保について
(1) 松竹梅の予算編成
亀井企画部長の答弁
2 財源確保について
(1) 松竹梅の予算編成
白川誉議員の質問(6)
2 財源確保について
(1) 松竹梅の予算編成
(2) DX推進による人件費の推移
高橋総務部長の答弁
2 財源確保について
(2) DX推進による人件費の推移
白川誉議員の質問(7)
2 財源確保について
(2) DX推進による人件費の推移
休憩(午前10時34分)
再開(午前10時35分)
加藤副市長の答弁
2 財源確保について
(2) DX推進による人件費の推移
白川誉議員の質問(8)
2 財源確保について
(2) DX推進による人件費の推移
3 行政改革大綱について
石川市長の答弁
3 行政改革大綱について
白川誉議員の質問(9)
3 行政改革大綱について
4 情報発信について
亀井企画部長の答弁
4 情報発信について
白川誉議員の質問(10)
4 情報発信について
5 マンダラチャートを利用したまちづくり人材の育成について
高橋総務部長の答弁
5 マンダラチャートを利用したまちづくり人材の育成について
白川誉議員の質問(11)
5 マンダラチャートを利用したまちづくり人材の育成について
休憩(午前10時55分)
再開(午前11時04分)
越智克範議員の質問(1)
1 新型コロナウイルス感染症対策について
石川市長の答弁
1 新型コロナウイルス感染症対策について
高橋消防長の答弁
1 新型コロナウイルス感染症対策について
越智克範議員の質問(2)
1 新型コロナウイルス感染症対策について
高橋消防長の答弁
1 新型コロナウイルス感染症対策について
越智克範議員の質問(3)
2 環境エネルギー政策について
(1) カーボンニュートラル
松木市民環境部環境エネルギー局長の答弁
2 環境エネルギー政策について
(1) カーボンニュートラル
越智克範議員の質問(4)
2 環境エネルギー政策について
(1) カーボンニュートラル
松木市民環境部環境エネルギー局長の答弁
2 環境エネルギー政策について
(1) カーボンニュートラル
越智克範議員の質問(5)
2 環境エネルギー政策について
(1) カーボンニュートラル
(2) カーボンニュートラルポート
原副市長の答弁
2 環境エネルギー政策について
(2) カーボンニュートラルポート
越智克範議員の質問(6)
2 環境エネルギー政策について
(2) カーボンニュートラルポート
原副市長の答弁
2 環境エネルギー政策について
(2) カーボンニュートラルポート
越智克範議員の質問(7)
3 デジタル田園都市国家構想の推進について
亀井企画部長の答弁
3 デジタル田園都市国家構想の推進について
越智克範議員の質問(8)
3 デジタル田園都市国家構想の推進について
亀井企画部長の答弁
3 デジタル田園都市国家構想の推進について
越智克範議員の質問(9)
3 デジタル田園都市国家構想の推進について
4 コミュニティーの再生について
長井市民環境部長の答弁
4 コミュニティーの再生について
休憩(午前11時55分)
再開(午後 1時00分)
越智克範議員の質問(10)
4 コミュニティーの再生について
長井市民環境部長の答弁
4 コミュニティーの再生について
越智克範議員の質問(11)
4 コミュニティーの再生について
5 企業版ふるさと納税について
亀井企画部長の答弁
5 企業版ふるさと納税について
越智克範議員の質問(12)
5 企業版ふるさと納税について
石川市長の答弁
5 企業版ふるさと納税について
越智克範議員の質問(13)
5 企業版ふるさと納税について
6 教育関連施策について
(1) 教師不足への対応と休日の中学校部活動の地域移行
高橋教育長の答弁
6 教育関連施策について
(1) 教師不足への対応と休日の中学校部活動の地域移行
越智克範議員の質問(14)
6 教育関連施策について
(1) 教師不足への対応と休日の中学校部活動の地域移行
(2) 通学路の交通安全の確保
高橋教育長の答弁
6 教育関連施策について
(2) 通学路の交通安全の確保
長井市民環境部長の答弁
6 教育関連施策について
(2) 通学路の交通安全の確保
越智克範議員の質問(15)
6 教育関連施策について
(2) 通学路の交通安全の確保
高橋教育長の答弁
6 教育関連施策について
(2) 通学路の交通安全の確保
長井市民環境部長の答弁
6 教育関連施策について
(2) 通学路の交通安全の確保
三谷建設部長の答弁
6 教育関連施策について
(2) 通学路の交通安全の確保
米谷和之議員の質問(1)
1 防災力向上の進捗状況について
石川市長の答弁
1 防災力向上の進捗状況について
長井市民環境部長の答弁
1 防災力向上の進捗状況について
米谷和之議員の質問(2)
1 防災力向上の進捗状況について
長井市民環境部長の答弁
1 防災力向上の進捗状況について
米谷和之議員の質問(3)
2 現状を見据えた地域公共交通の推進について
(1) デマンドタクシーの新たな試み
休憩(午後 2時05分)
再開(午後 2時17分)
宮崎経済部長の答弁
2 現状を見据えた地域公共交通の推進について
(1) デマンドタクシーの新たな試み
米谷和之議員の質問(4)
2 現状を見据えた地域公共交通の推進について
(1) デマンドタクシーの新たな試み
宮崎経済部長の答弁
2 現状を見据えた地域公共交通の推進について
(1) デマンドタクシーの新たな試み
米谷和之議員の質問(5)
2 現状を見据えた地域公共交通の推進について
(1) デマンドタクシーの新たな試み
宮崎経済部長の答弁
2 現状を見据えた地域公共交通の推進について
(1) デマンドタクシーの新たな試み
米谷和之議員の質問(6)
委員会付託
日程第3 議案第66号
石川市長の説明
亀井企画部長の説明
委員会付託
散会(午後 2時37分)
本文
令和4年9月15日 (木曜日)
議事日程 第4号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
議案第64号 令和4年度新居浜市一般会計補正予算(第4号)
(各常任委員会付託)
議案第65号 令和4年度新居浜市介護保険事業特別会計補正予算(第1号)
(市民福祉委員会付託)
第3 議案第66号 令和4年度新居浜市一般会計補正予算(第5号)
(各常任委員会付託)
――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
出席議員(24名)
1番 小野 志保
3番 合田 晋一郎
4番 白川 誉
5番 伊藤 嘉秀
6番 越智 克範
7番 井谷 幸恵
8番 神野 恭多
9番 米谷 和之
10番 篠原 茂
11番 河内 優子
12番 黒田 真徳
13番 高塚 広義
14番 藤田 誠一
15番 田窪 秀道
16番 小野 辰夫
17番 永易 英寿
18番 伊藤 謙司
19番 藤原 雅彦
20番 大條 雅久
21番 藤田 豊治
22番 藤田 幸正
23番 伊藤 優子
24番 仙波 憲一
25番 近藤 司
――――――――――――――――――――――
欠席議員(2名)
2番 片平 恵美
26番 山本 健十郎
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市長 石川 勝行
副市長 加藤 龍彦
副市長 原 一之
企画部長 亀井 利行
総務部長 高橋 正弥
福祉部長 古川 哲久
市民環境部長 長井 秀旗
経済部長 宮崎 司
建設部長 三谷 公昭
消防長 高橋 裕二
上下水道局長 神野 賢二
教育長 高橋 良光
教育委員会事務局長 木俵 浩毅
監査委員 鴻上 浩宣
市民環境部環境エネルギー局長 松木 伸
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者
事務局長 髙橋 利光
事務局次長 高本 光
議事課副課長 鴨田 優子
議事課議事係長 和田 雄介
議事課調査係長 伊藤 博徳
議事課主査 村上 佳史
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(藤田豊治) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第4号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(藤田豊治) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第87条の規定により、議長において伊藤嘉秀議員及び越智克範議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 一般質問 議案第64号、議案第65号
○議長(藤田豊治) 次に、日程第2、議案第64号及び議案第65号を議題といたします。
昨日に引き続き、一般質問並びに質疑を行います。
順次発言を許します。まず、白川誉議員。
○4番(白川誉)(登壇) おはようございます。
自民クラブの白川誉です。議会一般質問も最終日となりましたが、よろしくお願いいたします。私が初めて市議会議員に押し上げていただきまして間もなく3年半になります。この期間のほとんどがコロナ禍という状況ではありましたが、今思えば、コロナ禍だったからこそ、市民の皆様から多くの学びや気づき、そしてお叱りをいただけたとも思います。まだ闘いは終わってはいませんが、それだけコロナという未知との闘いによる不安が増大したことで、セーフティーネットの重要性、すなわち行政の果たすべき役割を今まで以上に考えるきっかけになったとも感じています。
そんな中でのロシアのウクライナ侵攻による物価高騰などの影響は、市民生活に及んでおり、こちらの対応も急がれている状況であります。個人的な話になりますが、今日の私の登壇は、市議会議員任期最後になると思います。私の好きな歌で、あとからくる者のためにという詩があります。愛媛県の詩人坂村真民の歌です。この歌を御存じの方は多いと思いますが、この歌は、私が15年前に愛媛県の離島上島町で民間のまちづくり会社を立ち上げ、私にまちづくりのマインドをたたき込んでくれたときにとても大切にしていた理念でもあります。後から来る者のために、頭で分かっていても、今はそれどころじゃないと思いがちです。でも、この難局だからこそ、後から来る者のために考え、行動していくことを行政や我々議員が市民の皆様にお示しをすることが、住みたい、住み続けたい新居浜市につながる最短距離だとも思います。今日は、集大成の意味も込めて、そして後から来る者のために質問させていただきますので、発展的な御答弁をよろしくお願いいたします。
1つ目は、人口減少対策について質問させていただきます。
人口減少問題については、誰もが知っている話であり、地方共通の課題として、移住者を増やす、雇用を創出する、結婚、子育て希望の実現など、選ばれる地域になるために様々な対策を行っています。先日、愛媛県知事との意見交換会に参加しました。そのときの話の中で、県内人口は、10年間で6.8%減少、今年度中に130万人を下回る可能性が出てきているとのことでした。社会減の大きな特徴は、転出超過が最も多い層が二十歳から24歳の女性で、進学での転出の規模があまり変わっていないことを鑑みると、就職で県外へ出る、県外進学の後、県内に戻ってこないという状況であることが分かります。
新居浜市においても同様であり、平成27年に策定された人口ビジョンの中にも記載されています。そもそも若年女性に選ばれる新居浜市になるためにやるべきことは何なのでしょう。市外へ出さないのではなく、市外へ出ても帰ってきてもらうために若い女性が働きたくなるような仕事をつくるなど、有効な施策はどのようにお考えでしょうか。
県外進学卒業組に見合った仕事を新居浜市につくるために必要なこと、行政としてバックアップできることについての御見解も併せてお聞かせください。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 白川議員さんの御質問にお答えをいたします。
人口減少対策についてでございます。
若年女性に選ばれる地域についてお答えをいたします。
まず、雇用の創出についての施策についてでございますが、若い女性に選ばれるためには、働きたくなる職場の存在が重要になると考えております。そうした視点に基づき、本市においては、令和2年度より新居浜市働き方改革推進企業認定制度を創設し、ワーク・ライフ・バランスや男女格差の解消など、誰もが働きやすく、活躍できる職場づくりに取り組む地元企業の魅力発信とイメージアップに取り組んでおります。
また、昨年度から開始いたしました市内企業のデジタル化を総合的に支援する新居浜市IoT推進ラボ実施事業では、IT関連産業の振興や誘致を進めていくこととしており、こうした取組を通じて、ジェンダーギャップ解消や女性にとってやりがいのある職場環境を地元産業界と共につくり出していきたいと考えております。
いずれにいたしましても、女性に見合った仕事づくりは、女性が自分らしさを大切にしながら、誇りを持って働ける環境づくりが重要でございますことから、今後もそうした視点を踏まえ、取組を進めてまいります。
次に、行政としてのバックアップにつきましては、女性が自己実現の可能性を見いだせるライフスタイルの創出とともに、その情報が若い女性に届く発信力が特に肝要であると考えております。そのため、本市といたしましては、子育て支援や教育の充実、工夫を凝らした発信なども含め、女性が生き生きと生活できる地域づくりと魅力の発信に取り組んでまいります。
○議長(藤田豊治) 白川誉議員。
○4番(白川誉)(登壇) ありがとうございます。先ほど企業へのアプローチということについて答弁があったんですけども、少し興味深いデータのほうをお示しします。電通総研が、全国の男女1万2,000人を対象に実施した調査結果です。テレワークや在宅勤務の働き方について、感染症が落ち着いても定着するべきだと思うのかという問いに対して、女性18歳から29歳、女性30代と共に定着するほうに回答した方が8割を超える結果となりました。希望する理由としては、無駄な通勤時間に耐えられないから、時間を効率よく使えるから、貯金ができるようになった、子供と過ごせる時間が増えた、お化粧しなくてよいからうれしいなど、時間的に合理的な生活を送れるようになったという声が多かったようです。
一方、同じ年代の男性は、同年代の女性と比べて、10ポイント以上も低い結果となりました。
今の時代、男性、女性を一般論として語るのは困難ではありますが、このような若年女性の新たな価値観に合わせたアプローチの一つとして、当事者だけではなく、県外でテレワークを推進している企業に向けて、住まい確保や引っ越し支援など、セットにしたアプローチも必要だと考えますが、実施できないでしょうか、御見解をお聞かせください。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 白川議員さんの再質問にお答えをいたします。
県外でテレワークを推進している企業に向けてのアプローチについてでございます。
住まいの確保や引っ越しなどをセットにして、企業へアプローチしてはとの御提案でございますが、テレワーク推進企業の地方拠点開設に係る誘致策を展開することは、大変重要なことだと考えておりますので、今後実施する企業ニーズ調査などの結果も踏まえて、今後調査研究してまいりたいと思います。
○議長(藤田豊治) 白川誉議員。
○4番(白川誉)(登壇) ありがとうございます。引き続きよろしくお願いいたします。
企業に向けたアプローチについて、1つ付け加えて要望させていただきます。
各企業が、社員に対して実施している奨学金の返還額の一部、または全額を支援する取組につきまして、2021年4月より、企業から日本学生支援機構に直接送金することが可能となりました。このことで、従業員にとっては、支援を受けた額の所得税が非課税となり、企業にとっては損金算入ができますので、法人税の減額が見込まれます。現在の新居浜市奨学金返済支援事業とこの代理返還制度と協調する新たな施策を取れば、地域企業の採用活動の支援にもつながると思いますので、前向きな御検討をお願いして、次の質問に入ります。
婚姻件数を上げるための施策は、個々の価値観も多様化しておりますので限界があるかもしれません。
では、新居浜で子育てを希望する方を増やすという切り口で考えてみたいと思います。
新居浜市は、救急医療体制や医療施設も充実しています。高校生まで医療費無料です。その成果として、新居浜市の合計特殊出生率は、平均1.75人と愛媛県や国平均を上回っています。このような地域の特徴や施策は、すばらしいと思いますし、私も自慢できます。ただ、このペースで進んだ場合、長期総合計画で設定している2030年までの目標人口11万1,000人の達成は見込めたとしても、2040年には10万人を維持、2060年には9万人を維持するという人口ビジョンの目標達成は、難しい可能性があると思います。これからますます都市間競争が激化し、どことも同じような施策では選んでもらえないかもしれません。限りある財源の中ではありますが、今こそほかの地域と比べて飛び抜けた施策が必要であると考えます。
お配りしている資料を御覧ください。
報道などで注目を浴びている兵庫県明石市の例です。今年の6月、参議院の内閣委員会の参考人として登壇された明石市長の発表を拝聴しました。子供を応援すればみんな幸せというコンセプトの下、全ての子供たちを町のみんなで本気で応援すれば、町のみんなが幸せになるという発想の転換によって、組織の連携、予算の倍増、人の育成、地域の協力を推し進めた結果、人口は9年連続増、出生率も増え、町に来られる来街者は7割増、商業地の地価は、7年連続上昇、さらに市税収入は、8年連続増という町の好循環が生まれています。子供を応援するのは、子供のためだけではない。子供に優しい施策をすることによって、何が生まれたのか、それは安心ですという発表には心を打たれました。ちなみに、明石市の人口は、2022年現在は30万4,000人、10年前と比べて約1万人増加しており、人口条件50万人の政令指定都市を目指しているとのことです。人口規模や地域特性が違うため、新居浜市も同じようなことはできないかもしれませんが、このような発想の転換は、新居浜市でも取り入れる価値はあると思います。例えば、新居浜市の教育予算について、新居浜市教育委員会が発行している資料、新居浜市の教育を拝見すると、教育予算の割合は、一般会計総額の約10%前後、約50億円と推移しています。前例踏襲なのか、他地域と横並びなのか、この割合がずっと続いていますが、発想の転換をして、今の規模の1.5倍、一般会計総額の15%、約65億円の実現可能性はいかがでしょうか。仮に15億円上乗せされれば、プロスポーツ選手や有名起業家、人気ユーチューバーなど、子供たちが憧れる様々なジャンルのプロフェッショナルな人材を積極的に誘致ができ、将来働きたい職業の選択肢が広がるかもしれません。ユニバーサルデザイン遊具が、市内公園のあらゆるところに設置され、年齢や障害の有無にかかわらず、全ての人が利用できるインクルーシブな公園にさま変わりするかもしれません。様々な施策を組み合わせて、子供の貧困が解消されるかもしれません。そして、そんな地域で子供を育てたい、子供をもう一人増やしたい、そんな地域で働きたいと思ってくれる方が増えるかもしれません。できない理由ではなく、財源のシフトチェンジなど、できる方法を考えた上での御見解をお聞かせください。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。亀井企画部長。
○企画部長(亀井利行)(登壇) 教育予算増額と財源のシフトチェンジについてお答えいたします。
本市の予算編成につきましては、最上位計画である第六次新居浜市長期総合計画及び重点プロジェクトと位置づけている第2次新居浜市総合戦略など、各種計画に基づき、事業ごとに目的や内容、所要経費を精査しながら、年間で必要な予算を積み上げていく一件査定方式を採用しております。
一方で、将来の財政状況を予測した上で、各部局ごとに一般財源の予算枠を配分し、その範囲内で歳入歳出予算を編成する枠配分方式もございます。
本市といたしましては、事業の必要性や施策の重点化のバランスを取りながら、全体で収支の均衡を図っていく必要があることから、教育予算を現在の1.5倍、約65億円を枠配分する枠配分方式につきましては、他の分野の予算を約15億円削減枠配分することとなり、限られた予算の中で、教育予算を単純に1.5倍増額し、一般会計総額の15%にシフトチェンジすることは困難であると認識しております。
しかしながら、学校給食センター建設事業や小中学校の大規模改修、建て替えなど、教育に関して重要かつ多額の費用を要する事業が今後予想されることから、教育予算が増額となり、一時的に予算総額に占める割合も上がる可能性はございます。
○議長(藤田豊治) 白川誉議員。
○4番(白川誉)(登壇) ありがとうございます。この人口減少対策につきましては、きれいごとでは解決できないというふうに思います。少し乱暴な言い方になるんですけども、人口の取り合いになってくると思います。今回は、明石市が行った子育て支援へのその財源のシフトチェンジを例に取り上げましたが、例えば労働人口という視点で見ると、特定技能など外国人労働者の受入れ体制をどうするのかとか、医療費のことを考えると、健康寿命をアップするためにはどうするのかなど、やらないといけないこと、やるべきことがてんこ盛りであり、待ったなしの状況であると思います。新居浜市がこの都市間競争に負けないためにも、今こそほかの地域と比べて飛び抜けた施策の実行をお願いして、次の質問に入ります。
先ほどその財源確保という部分のお話がありましたので、財源確保について質問させていただきます。
家族で旅行に行きたいと思えば、計画を立て、費用を調べ、行ける方法を考えます。費用が足りなければ、外食を控えて貯金を増やしたり、短時間のアルバイトをして貯金を増やそうとします。要は、家族で旅行へ行くために、削るか、増やすかを考えます。民間の感覚では、当たり前の話です。
新居浜市の貯金、いわゆる財政調整基金は、30億円の残高確保目標に対して、コロナを機に約8億9,000万円と大幅に減少し、これからの市民サービスを維持するためにも、財源確保は重要な案件、最優先事項となっていると思います。先ほどの家族旅行について行政に置き換えると、増やすのは歳入、削るのは歳出となりますが、果たして歳入を増やすために必要なことは何でしょうか。歳出を削るためにやるべきことは何でしょうか。
まずは、増やすための一つであろうふるさと納税について質問させていただきます。
今年の2月議会でも一般質問させていただきましたが、新居浜市のふるさと納税は、順調に増えていますが、それに加えて、ガバメントクラウドファンディングの推進を私は提案し続けています。なぜなら、返礼品目的がほとんどであるふるさと納税の中でも、一定の割合で寄附者が応援したい、共感した取組を見て寄附先を選ぶプロジェクト型のガバメントクラウドファンディングが存在するため、新たな財源確保には有効であると考えているからであります。返礼品目的の方へのターゲット戦略と、それ以外の方へのターゲット戦略、2つが必要であるということは言うまでもありませんが、ガバメントクラウドファンディングを実行するには、具体的に選べる、選んでいただく、共感いただくための用途指定の細分化が必要不可欠です。しかし、現在、新居浜市のふるさと納税の寄附の使い道については、新居浜市長期総合計画に位置づけられている、6つのまちづくりの目標から選んでいただき、各事業の財源として活用する流れになっています。できない理由を考えるよりもできる方法を考える、ここで提案したいのが、ガバメントクラウドファンディングに限定して、松竹梅の予算編成を検討することです。制度的にはかなりハードルが高い話でありますが、将来を見据えた話として、提案理由の説明をしたいと思います。
例えば、ガバメントクラウドファンディングを活用して、新居浜市にドッグランをつくるとします。その予算が1,000万円だった場合、従来の行政の仕組みであれば、1,000万円の歳入と歳出予算を組まないといけません。ということは、仮に600万円しか集まらなかった場合、残り400万円を公金から捻出することになります。1,000万円のうち、60%がふるさと納税で賄われることは、新たな財源確保としてはすばらしいことかもしれませんが、この仕組みのままであれば、幾ら公金を出さないといけないか不透明というリスクがあるため、このようなプロジェクトを増やすことは困難となります。であれば、松竹梅の予算を事前にあらかじめお示しをするのはいかがでしょうか。事前にあらかじめ金額に応じた松竹梅、3パターンのプランのお示しをする手法です。要は、1,000万円集まったら、当初の計画どおりのドッグランをつくります。仮に、600万円しか集まらなかった場合は、ドッグラン内の遊具は設置しません。仮に、300万円しか集まらなかった場合は、ドッグランの芝生は雑草にしますなどのように、集まった額に応じて、ドッグランの中身を変えていくという手法です。そうすることで、新たな財源を確保した範囲内で、身の丈に合った分相応なプロジェクトになり、様々なプロジェクトも増やすことが可能となります。当然ながら、松のプラン1,000万円の計画をすると、誰もが1,000万円のドッグランを期待します。でも、限られた財源の中で市民のあったらいいなを具現化するために、このようなプロセスのお示しをしながら取り組むことで、仮に竹や梅のプランになったとしても、市民の皆様には御理解をしていただけると思いますし、自分事として考える市民の方も増え、結果的に市民参加型のまちづくりにもつながると思いますが、御見解をお聞かせください。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。亀井企画部長。
○企画部長(亀井利行)(登壇) 財源確保についてお答えいたします。
松竹梅の予算編成についてでございます。
地方公共団体の事務、事業は、計画的に行われる必要があり、かつ歳入される収入の範囲内で行うべきものでございます。地方自治法では、まず地方公共団体の事務、事業の執行計画、次にその執行に要する財源の調達計画、最後に経費の支出計画が一体となった計画、いわゆる予算を作成して、これに従って、地方公共団体の事務、事業の執行を行うべきものと定められております。地方自治法第211条の規定のとおり、議会に予算を上程し、議決を得る際には、事業内容及び費用等を確定させた上で、歳入歳出予算を調製する必要があります。
御提案の松竹梅の予算編成は、非常に面白い発想であるとは思いますが、そのまま実現することは困難であると考えます。
しかしながら、自治体が抱える課題の解決に、ふるさと納税制度を利用して、事業内容や効果に共感し、支援したいと思う方から寄附をしていただくガバメントクラウドファンディングにつきましては、本市の重要施策を推進する上で、新たな財源の確保につながるものと考えますので、ふさわしい対象事業については実施を検討してまいります。
○議長(藤田豊治) 白川誉議員。
○4番(白川誉)(登壇) ありがとうございます。何でこんな質問をしたかと言うと、私もその制度的に高いハードルというのは当然ながら認識してます。ただ、これから人口減少していく中で財源を考えますと、単なる歳出の削減だけではなく、市民のニーズに応えるための新たな財源の獲得だけでもなく、それに加えて市民参加型の仕組みを構築する必要があると思いまして質問させていただきました。そのためには、できない理由を考えるよりもといいますか、発想の転換が必要だと考えます。
三重県のみんつく予算というものがあります。みんなでつくろかみえの予算の略称で、皆さんからの提案、投票などを基に選定された事業を県の予算に反映する取組です。行政の予算編成に市民が直接関与する仕組みであり、市民の意思を行政に直接反映できる方法として注目されています。担当者にお話を伺いましたが、課題もありながらも、様々なアイデアが集まるだけではなく、職員の意識も変わってきているとのことでした。
新居浜市には、公募補助金がありますが、性質は全く違います。
また、新たな財源の確保という視点で考えると、このみんつく予算の仕組みそのものをクラウドファンディング化してみてはと考えます。
市内外から集まった行政にやってほしい事業アイデアに対して、返礼品相当として金額に応じた投票権を付与します。投票を通して、行政の予算編成の一部に関与できるという特典は、プレミア感、わくわく感、非日常感があり、新居浜市のことを知らない人でも、話題性で寄附をしていただけるかもしれません。また、ひょっとすると、市民の方からも寄附をしていただける方が増えるかもしれません。松竹梅の予算編成が難しいなら、このようなみんつく予算への取組はいかがでしょうか、御見解をお聞かせください。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。亀井企画部長。
○企画部長(亀井利行)(登壇) 白川議員さんの再質問にお答えいたします。
御提案いただきました三重県のみんつく予算につきましては、中身の詳細は存じておりませんが、先ほどおっしゃられたように、市民の声を予算編成に直接取り入れることにつきましては重要であると考えますので、その仕組みや内容について今後調査し、参考とさせていただきたいと思います。
○議長(藤田豊治) 白川誉議員。
○4番(白川誉)(登壇) ありがとうございます。必ずこういったことが必要になる時代が絶対に来ると思いますので、前向きに御検討のほうよろしくお願いいたします。
次は、増やすではなく削るほうについて質問します。
避けては通れない人件費についてです。
今日は、報酬額の議論ではなく、DX化、いわゆるデジタル化の推進による人件費の推移について質問いたします。
行政のDX化、デジタル化を推進することは、事務作業など大幅な効率化が図られ、ほかの業務に充てる時間をつくり、多様化する市民ニーズに対応するための業務が行えるという効果が期待されています。ということは、DX化を推進することに伴う職員数や人件費が増えることは、基本的にはない話だと思います。しかし、この数年の会計任用職員の採用数などを拝見していると、DX化が全て直結しているとは断定できませんが、業務効率は上がっているはずなのに、職員数が増えているという状況に疑問を感じてしまいます。この状況についての御見解をお聞かせください。
もし、DX化を進めることで業務量が増えているということであれば、本末転倒の話になります。
そこで質問します。
この原因は2つに絞られると考えます。職員がDX化についてこれていないのか、もしくは行政システムの運用、保守など、納入業者任せになっていないのか、どちらかだと私は思います。正直、後者ではないかと推測しますが、いかがでしょうか。今の状況についての原因、改善策など御見解をお聞かせください。
また、発注側の行政が評価能力を持つことができず、SI、ITベンダーの言いなりとなり、古いシステムを温存、言われるがままの改修、改修の連続になってはいないでしょうか。SI、ITベンダーにも、対等に物が言える専門性の高いシステムエンジニアを民間から登用するようなことはできないでしょうか。業者任せではなく、一部内製化の可能性も含めてお答えください。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。高橋総務部長。
○総務部長(高橋正弥)(登壇) DX推進による人件費の推移についてお答えをいたします。
まず、会計年度任用職員の採用数についてでございます。
ここ数年、会計年度任用職員の職員数が増加傾向にある理由といたしましては、マイナンバーカードの交付、コロナ禍における臨時特別給付金などの新たな業務に対応するためでございまして、御指摘のような業務のDX化が影響しているものではございません。
次に、システムの運用、保守が納入業者任せになっているのではないかということについてでございます。
現在、ICT戦略課には、2名の情報技術職員が在籍しており、ICT戦略課が管理を行う庁内の主要なシステムやデジタル化に関する事業につきましては、その仕様や経費に関して事業者と対等なレベルで協議し、精査いたしております。
また、各事業で個別に導入しているシステムを含めた全庁的なIT統制が必要であることから、他のシステム関連経費におきましても、専門職員を含めたレビューを実施し、システム経費等の効率性について精査を進めているところでございます。
次に、発注する行政の評価能力についてでございます。
御指摘のとおり、行政のDX推進には、相当高度な情報技術職の配置が急務でございます。このため、専門性の高いシステムエンジニアを民間から登用するなど、即効性のある対応が必要と考えておりますことから、今年度の職員採用試験においても、民間企業での職務経験者の募集を行っているところでございます。
今後におきましても、引き続きDX推進に必要となる人材の確保に向けて取組を進めるとともに、高度デジタル人材を県内市町でシェアする枠組みやシステムを内製化する仕組み等を効果的に活用しながら、DXの推進に向けて取り組んでまいります。
○議長(藤田豊治) 白川誉議員。
○4番(白川誉)(登壇) ありがとうございます。正直私がちょっと思ってることとは違うんですけども、もしそういったことであれば、ぜひ1個だけ質問させてください。
御案内のとおり、愛媛県のほうでは、デジタル社会形成推進基金条例というのが今年の3月に公布されたと思うんですけども、行政DXなど効率的な事務執行等により財源を捻出し、その浮いたものを基金に積み立ててDXの推進に要する財源として活用しますと。まず100億円規模の基金造成を目指すというふうな形で発表されています。愛媛県の一般会計の規模は、約6,300億円ぐらいだと思いますので、単純計算すると1.5%ぐらいの財源確保やと思います。これを新居浜に置き換えると、約7億円から8億円になると思うんですけども、このような基金を新居浜市にも設置することで新たな財源を確保するための業務効率化に対しての意識や、先ほどおっしゃられたようなDXの推進に対して今以上に本気になれると思いますが、お考えをお聞かせください。
○議長(藤田豊治) 暫時休憩いたします。
午前10時34分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時35分再開
○議長(藤田豊治) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。加藤副市長。
○副市長(加藤龍彦)(登壇) 白川議員の再質問にお答えいたします。
基金をつくって、それでDX化の推進に充てると。その基金をつくる原資としては、まずDX化を推進して、それによって捻出できる財源をつくるということだろうと、まずは順序からいったらそうだとは思いますけれども、今の現状からいたしますと、その捻出できた財源は、新たな政策課題のほうにも当然充当していく、援用していくということが求められております。したがいまして、基金をつくってということについては、今後検討してまいりたいと、このように考えております。
○議長(藤田豊治) 白川誉議員。
○4番(白川誉)(登壇) ありがとうございます。卵が先か、鶏が先かみたいな話かも分からないんですけども、私的にはDX化をして、浮いた部分をきちっと見える化するためには、浮いた分をきちっと基金に入れていくっていうことで中長期に計画を立てるべきだなというふうに思いますので、御検討のほうよろしくお願いしたいなと思います。
次は、新居浜市行政改革大綱について質問させていただきます。
行政改革大綱2021は、長期総合計画の将来都市像を達成するために、市民の方が幸せを実感でき、満足できる行政サービスを持続的に提供する市役所づくりを目指すために定めています。単なる歳出削減を目指すだけではなく、限られた財源の中で次の世代にできるだけ負担を残さず、持続的に自治体運営を行うことのできる基盤づくりを行うために、改革目標を5か年計画として定めています。これまでの改革の取組を継続しつつ、新しい物、事を積極的に取り入れる視点を持ち、進歩を意識した3つの柱に基づく取組を進めますと明記されております。
1つ目の柱、行政運営改革では、高度化、多様化する市民ニーズに対応するために、新しい技術を取り入れ、業務の最適化を図り、市民目線による行政サービスを目指すと記載。2つ目の柱、財政基盤改革では、将来的に厳しい財政状況が見込まれる中、新たな財源の確保を検討し、将来の財政負担の軽減を図ると記載。3つ目の柱、人材育成改革では、新しい考えや新しいことを積極的に取り入れるチャレンジ精神あふれる職員の育成を目指すと記載されております。
以上、3つの柱で、合計26項目の推進プランを計画されていますが、その後の進捗状況はいかがでしょうか、お聞かせください。
また、その中の一つについて深掘りしてお聞きします。
1つ目の柱、行政運営改革の推進プラン、持続可能な市政運営に向けた組織づくりの中で、政策立案機能と庁内連携体制の強化についてですが、部局横断的政策提案による新規事業を5年間で4事業と目標設定されておりますが、進捗はいかがでしょうか。具体的な動きも含めて、お聞かせください。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 行政改革大綱についてお答えをいたします。
まず、行政改革大綱2021における推進プランの進捗状況についてでございます。
推進プランは、令和3年度からの具体的な作業項目を設定しており、今年度から主体的推進課等による令和3年度実施状況に関する検証を行っております。
令和3年度の進捗状況についてでございます。
現在、進捗の取りまとめを行っているところでございますが、計画どおり進捗をしております主な項目といたしましては、マイナンバーを利用したワクチン接種証明などを実施したデジタル化の推進、文書管理システム化による庁内情報共有の高度化、LED照明導入によるコスト削減の推進、人材育成のための人事評価制度の見直しなどでございます。
しかしながら、行政評価制度の運用方法の見直しによる事務事業の見直しや公募認定補助金制度の抜本的な見直しの実施による財政援助団体への適正な支援など、各種制度の抜本的な見直しに係る項目などの進捗に遅れが見られます。
今後、庁内の行政事務改善検討委員会、行政改革推進委員会や外部委員から成る行政改革推進懇話会など、御意見や御提言をいただきながら、取組に反映し、目標達成に向けて着実に推進してまいります。
次に、各部局横断的政策提案による新規事業の進捗状況についてでございます。
令和3年度から、若手職員を主とする庁内公募委員から成る部局横断的なプロジェクトチームを立ち上げ、プロジェクトチームの政策提案からLINEを活用した道路、公園の不具合箇所の通報システムやあるいはぴったりサービスを活用した電子申請システムの導入につながっております。
さらに、今年度新たに新市民文化センター建設準備事業で部局横断的な作業部会を設置したほか、総合政策課に設置した政策研究班において、政策提案に取り組んでいるところでございます。
今後におきましても、職員の政策立案や提案能力の向上、組織の活性化に向け、庁内連携体制の強化に取り組んでまいります。
○議長(藤田豊治) 白川誉議員。
○4番(白川誉)(登壇) ありがとうございます。特に、縦割り行政の脱却、部局横断的な政策提案事業の加速化というのは、今以上に求められてくると思います。まだ始まったばかりの計画でありますが、目標達成に向けて引き続きよろしくお願いいたします。
あと一つ、要望になるんですけども、この行財政改革大綱の中身というのをほとんどの市民の方は知らない気がしてなりません。ホームページには掲載しているんですけども、検索しないと見えないではあまり意味がないとも思います。市政のさらなる見える化につながると思いますので、公式LINEなどを活用した市民の皆様への御案内、告知はできないでしょうか、御見解をお聞かせください。
○議長(藤田豊治) 白川議員、要望じゃなかったんでしょうか。
○4番(白川誉) すいません、要望です。ごめんなさい。要望させていただきます。すみません。
では次に、情報発信について質問させていただきます。
今日はここまで人口減少対策について、財源確保について、行財政改革大綱について質問させていただきましたが、この3つ全てと密接に関連する情報発信について質問させていただきます。
情報発信は、市政をもっと身近にするために欠かせないことであり、私が初めてこの一般質問に登壇させていただいた3年前の令和元年9月議会での最初の質問項目は、市政を身近にするための情報発信についてでした。3年前というと、新居浜市公式LINEの運用が開始されたタイミングでもありました。あれから3年、新居浜市の情報発信力は劇的に進化したと思います。市政だよりはデザインを一新して見やすくなりましたし、コミュニティーFMの番組も充実してきていると思います。実は、この3年間の中で、この情報発信に関連する一般質問は合計5回の登壇で毎回させていただいています。少し振り返ってみます。
令和元年9月の一般質問では、市政を身近にするための新たな情報発信の手法として、コンビニの5倍あると言われている理容室、美容室の経営資源を活用した、理容師さん、美容師さんとの連携を提案しましたが、その後、前向きに御検討いただき、現在は市内協力美容室にて市政だよりの定期配布を行うようになりました。
令和2年12月の一般質問では、実際に校外研修として、市議会の傍聴に来られた高校生からの要望を基に、道路のへこみやカーブミラー、公園の遊具や施設の破損等、スマホなどを使って高校生にレポートをしてもらい、高校生と市役所がつながる提案をしたところ、約1年後にはLINEを活用した通報システムをスタートしていただきました。
これは、一部の例ではありますが、このように行政も民間も議員も、今できる人が、今できることを持ち寄ることで、情報発信の幅や奥行きが広がることを私も一緒に体感することができました。
そこで、質問いたします。
この3年間で新居浜市の情報発信はどれぐらい進化したとお感じでしょうか。振り返りも含めて、現在の課題や改善点、これから取り組みたいことも含めてお聞かせください。
一部要望にもなりますが、先ほどのLINE通報システムは、メニュー画面を見ると、損傷報告となっております。せっかくなので、もう少し温かみのあるといいますか、親しみのあるネーミングを市民から募って変更するとかいかがでしょうか。
そして、もう一つ、美容室との連携については、実績期間も長期となりました。次のステップとして新たな連携を御検討いただけないでしょうか、御見解をお聞かせください。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。亀井企画部長。
○企画部長(亀井利行)(登壇) 情報発信についてお答えいたします。
まず、この3年間における新居浜市の情報発信の進化についてでございます。
最も大きいものといたしましては、令和元年8月にLINEを市の情報発信ツールとして取り入れ、その後、市の情報をより取得しやすいようにメニューにコロナ、基本、防災のタブを設けるとともに、ごみ分別を検索する機能を追加いたしました。
また、昨年12月から、道路や公園の損傷について市民の皆様から情報をいただける通報システムなどを搭載いたしました。
情報発信の新たな取組といたしましては、事業者の皆様の御協力の下、美容室における市政だよりの配布、フジ新居浜駅前店と新居浜駅前郵便局にコーナーを設置し、本市の情報発信等を行っております。
また、ケーブルテレビのマイタウンやユーチューブ、コミュニティーFMなど、様々な媒体で音や映像により分かりやすく伝えることに取り組んでおります。
これらの取組を通して、本市の情報発信は、格段に進化したものと感じておりますが、さらに多様で効果的な情報発信が必要であると考えております。
次に、現在の課題や改善点、これからの取組についてでございます。
課題につきましては、LINE等の登録者数の伸び悩みや自治会加入率の低下による市政だよりの配布数の減少などにより、市民に対して必要な情報の発信ができていないことが課題であり、発信手段などの改善が必要であると認識しております。
今後につきましては、対象者の年齢や性別、デジタルへの対応可否など、対象に適した情報発信媒体の活用や発信する情報の内容の充実に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、公式LINEの損傷報告というネーミングにつきましては、市民の皆様にとって分かりやすいものとなるよう、若手職員の意見も参考にして、新たなネーミングを検討させていただきます。
次に、美容室との新たな連携についてでございます。
市政を身近に感じていただけるよう、若者をターゲットとして9月から新たに始めました新居浜プチモニアンケートに御協力をいただけるよう、美容室と現在協議を進めているところでございます。
○議長(藤田豊治) 白川誉議員。
○4番(白川誉)(登壇) ありがとうございます。引き続きよろしくお願いします。
最後に、まちづくり人材の育成について質問させていただきます。
お配りした資料を御覧ください。
御存じの方も多いかもしれませんが、マンダラチャートです。このマンダラチャートは、9掛ける9の81ますで構成される目標達成ツールです。81ますの中心に達成したい目標を記入し、周囲のます目一つ一つにその目標を達成するために必要な要素やアイデアを書き出していきます。紙と鉛筆さえあればできるため、手軽な発想法、思考法として様々なシーンで活用されています。これは、ピッチャーとバッターの二刀流選手として活躍し続けているアメリカンリーグの大谷翔平選手が、高校1年生のときに作成した大谷翔平目標達成シートとしても有名です。
言うだけではなく、まず自分がやってみたことを提案するべきと思いまして、このシートの中央部分に、石川市長がよくおっしゃられている、住みたい、住み続けたい新居浜市と目標を入れて、実際にマンダラチャートを作成してみました。これはあくまでも私が考えたチャートなので、様々な御意見や御感想はあると思いますが、よい、悪いという話ではなく、これを10人が取り組めば、10種類の目標達成に向けたアイデアが生まれますし、100人が取り組めば、100種類の目標達成に向けたアクションが生まれます。このチャートは、作ることが目的ではなく、新居浜市の発展を自分事として動く人材を増やすための手段ですので、全部埋められなくてもいいと思います。私も実際にやってみて、視野が広がり、深掘りして調べようという探究心が生まれてきた気がします。これを、面倒くさいと思うのか、興味のある人からやってみようと思うのか、まず市役所の職員さんからやってみませんか。御見解をお聞かせください。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。高橋総務部長。
○総務部長(高橋正弥)(登壇) マンダラチャートを利用したまちづくり人材の育成についてお答えをいたします。
御紹介いただきましたマンダラチャートは、目標達成に必要な要素やアイデアを書き出すことで、思考を整理、可視化するためのツールであると承知をいたしております。
白川議員さんも実際に作成され、自身の視野の広がり、探究心が生まれたとのことでございますが、本市職員においても、目指すべき目標についてマンダラチャートを活用することで、目標達成の全体像が把握できたり、新しいアイデアが生まれたり、ゴールに到達するためにしなければならないことを理解するなどの効果が期待できるものと考えております。
マンダラチャートは、職員の自己分析や人材育成につながるツールとして活用することも考えられますことから、アイデアの一つとして参考にさせていただきたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 再質問はありませんか。白川誉議員。
○4番(白川誉)(登壇) ありがとうございます。このマンダラチャートは、例えば建設部のジャンルとか、福祉部のジャンルとか、教育のジャンルとか、それぞれの担当が、幅広く視野が広がるといいますか、いろんなことを考えていくきっかけになるので、結果的には縦割り行政の脱却であったりとか、部局が横断的になっていくようなきっかけになるというふうに思いますので、もしよかったらぜひ導入していただくといいますか、やりたいなと思う人から始めていただければなというふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
今日の登壇が任期最後の登壇になると思いますので、最後に、私の新居浜市に対する思いをお伝えしたいなというふうに思います。
私は、初めて選挙の際に、なるためだけではなく、なってから何をするのかを熱くお伝えをし、共感者を増やすことを徹底しました。そして、市民の皆様には、6つのお約束として、1つ目は、市民の声を集めます。2つ目は、情報発信、共有を大切にします。3つ目は、共感者を増やします。4つ目は、まちづくり人材を養成します。5つ目は、私の母校、旧若宮小学校の利活用を推進します。最後、6つ目は、そもそもの気持ちを忘れません。以上、6つのアクションをお約束して市議会議員に押し上げていただきました。一見当たり前のお約束かもしれませんが、地域を発展していくためには、当たり前のことを当たり前にできる土台が一番大切だと今でも思っています。
これまで市民の皆様、先輩議員、同僚の議員の皆さん、行政職員の皆様からは、多くのことを学ばせていただきながら、何とか議員を今日まで務めさせていただくことができました。この場をお借りして御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
残り僅かの任期も、ぶれることなく、勘違いすることなく、新居浜市のために、そして後から来る者のために、とことん動いていくことをお約束して、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(藤田豊治) この際、暫時休憩いたします。
午前10時55分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時04分再開
○議長(藤田豊治) 休憩前に引き続き会議を開きます。
越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) 自民クラブの越智克範です。
それでは、通告に従い質問をさせていただきます。
なお、質問のうち、幾つかが重複しているものもありますが、御答弁のほどよろしくお願いします。
まず、新型コロナウイルス感染症対策についてです。
コロナ感染者は、第七波において、新居浜市でも多大な感染者数を記録し、減少の傾向が見えてはいるものの、まだ多くの感染者が報告されています。この感染者数は、徳島県においても報告されているように、祭りによりさらに大きくなることが予想されます。新居浜市では、10月に新居浜太鼓祭りを実施しますが、ここで感染者数を増やすことが絶対にないように対策を講じなければなりません。このためには、まずワクチン接種率の向上が何より重要です。新居浜市は、愛媛県では最下位の接種率であり、全国的に見ても平均を下回っています。新居浜市として、この原因あるいは改善の対策をどのように立てられているのか、お伺いいたします。
また、新居浜太鼓祭りでの感染対策をどのように考えられているのかについても御説明お願いします。
一方で、感染者が増加している現状を踏まえ、救急車の適正利用を新たに呼びかけていますが、この背景となる搬送者の入院患者の割合はどうなのか、またこの厳しい状況で救急隊員の負荷はどのようなのか、活動時間の増加状況についてお伺いいたします。
さらに、救急車の正しい利用をと呼びかけている市のホームページについても市民に対して小まめな対応が重要と考えますが、いかがでしょうか。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 越智議員さんの御質問にお答えをいたします。
新型コロナウイルス感染症対策についてでございます。
まず、接種率が低迷している原因及び改善の対策についてでございます。
本市の総人口に占める3回目接種済みの割合は、9月5日現在で63.8%となっております。また、年代別では60歳以上の86.8%に対し、30代が51.2%、20代が48.3%と、特に若い世代で接種率が伸び悩んでいる状況でございます。
原因といたしましては、いまだこれが原因であると断定できるものはございませんが、全国的な未接種者への調査では、副反応の心配、ワクチンの安全性に対する不安、接種に行くのが面倒であること、ワクチンの効果の不明瞭さ、基本的な感染防止対策で十分であるとすることなどが未接種理由とされております。本市にも同様の傾向があるものと考えております。
対策といたしましては、現役世代の方が接種に行きやすいように、また万一、熱が出ても休めるように、週末の夜間の時間帯に接種枠を設けるあるいは親子で接種に行っていただけるようにファイザー社製のワクチンでの接種枠を別途設けるなどの工夫をいたしております。
また、市政だよりやホームページ等での広報啓発や広報チラシの配布、市内のスーパーなどへのポスターの掲示をお願いするなどの取組もしてまいりました。私自身市内の企業や事業所を回らせていただき、直接、早期のワクチン接種の協力依頼を行ったところでもございます。
今後とも少しでも早く、一人でも多くの市民の皆様にワクチンを接種していただけるよう、あらゆる手段を講じてまいりたいと考えております。
次に、新居浜太鼓祭りの感染対策についてでございます。
現在、今年の太鼓祭り開催に向け、各地区の運営委員会・協議会が開催されておりますけれども、準備段階からの感染予防対策の徹底をお願いするため、その会合の場に職員が出向き、本市の感染状況の説明や感染拡大防止のため、有効な手段である3回目のワクチン接種の積極的な活用をお願いしているところでございます。
また、太鼓祭り開催に当たっては、愛媛県が定める対応方針の遵守を基本と考えており、新居浜市太鼓祭り推進委員会などの機会を捉え、かき夫に対するマスクの着用やアルコールによる手指消毒の徹底、また参加者の体調管理やワクチン接種の積極的活用等の感染防止対策について紹介するなど、太鼓祭りが安全に開催されるための支援を行っているところでございます。
今後、各地区の運営委員会・協議会で、感染対策を盛り込んだ実施計画が取りまとめられる予定でございますので、市といたしましても、必要に応じて、県とも連携しながら、感染対策に努めてまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 高橋消防長。
○消防長(高橋裕二)(登壇) 救急車の適正利用についてお答えいたします。
まず、救急搬送者の入院患者の割合についてでございます。
第七波が始まりました7月から8月末までの救急搬送人員は1,082名であり、コロナ陽性者の搬送は126名で、そのうち入院患者は101名で、約8割となっております。
次に、救急隊員の負荷についてでございます。
感染防護服などの装備を装着して全ての救急事案に対応しているため、隊員の負担は増加しているものと考えております。
次に、活動時間の増加状況についてでございます。
病院選定に時間がかかるなどの理由により、令和3年の同時期より病院収容時間が約4分長くなっていることに加え、引揚げ後も庁内にて車内消毒などに20分以上要するため、全体の活動時間は増加しております。
次に、ホームページについてでございます。
トップ画面の新型コロナウイルス感染症対策本部からのお知らせに、8月から全国版救急受診アプリQ助や愛媛県子ども医療電話相談#8000を掲載し、適正利用について御案内しているところでございます。
今後におきましても、より一層細やかな情報発信に努めてまいります。
○議長(藤田豊治) 越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) 引き続き感染対策については力を入れてやっていただきたいと思うんですが、一つだけ再質問させてください。
救急において、搬送困難者あるいは病床使用率について分かる範囲で教えてください。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。高橋消防長。
○消防長(高橋裕二)(登壇) 越智議員さんの再質問にお答えいたします。
病床使用率と搬送困難事例についてでございます。
病床使用率につきましては、4月中旬頃から救急患者の拡大に伴い、8月中旬以降の病院収容は、非常に厳しい状態が続いております。今月に入りまして、徐々に救急件数も減少にありますことから、病床使用率は、回復状態にあると実感しております。
搬送困難事例におきましては、新居浜市の病院関係がいろいろ工夫をしていただいておりまして、市内の病院で今のところある程度対応可能であります。しかしながら重症患者が出た場合には、松山の愛媛大学とか日赤病院へ搬送するケースも月に2回ほどございます。
○議長(藤田豊治) 越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) 次の質問に移ります。
環境エネルギー政策についてです。
まず、カーボンニュートラルです。
新居浜市は、新たに市民環境部に環境エネルギー局を設け、その中にカーボンニュートラルを達成するためのカーボンニュートラル推進室を設置し、環境エネルギー政策を強化するとしています。特に、再生可能エネルギー設備の導入や地域でエネルギーを地産地消するマイクログリッドの仕組みづくりの検討を行うとしています。
この地域マイクログリッドについては、経済産業省からも構築の手引が発行されていますが、災害時の大規模停電時に自立して電力を供給するシステムであり、既に離島や山間部の集落で自然エネルギーの使用による環境に優しいという特徴のほか、災害に強いまちづくりとして運用されているものであります。
新居浜市では、この取組として、株式会社アドバンテックと協定を締結し、ワクリエ新居浜を拠点に、令和3年12月から順次4つの小中学校に太陽光発電と蓄電池を設置し、実証実験を開始しています。
ここでまず、1つ目の質問として、この実証実験のこれまでの実施内容及び成果についてお聞きします。
本来の目標に対してどうだったのか、システムの監視、制御並びに省エネの効果、防災システムへの反映などについて御説明ください。
また、今後の本システムの拡大、拡張並びにレジリエンスの強化に向けての展開方針についてお聞きします。
次に、環境エネルギー局では、環境保全並びに循環型社会の実現のため、公共施設における効果的な再生エネルギーの導入を進めるための調査及び計画の策定を行うとありますが、今回の実証実験をも鑑み、今後具体的にどのような計画を進められるのか、またその策定に向けてどのような検討を実施中であるか御説明ください。
さらに、環境問題の対応策として、新居浜市は、令和4年6月18日に気候非常事態宣言を表明しました。脱炭素社会の実現に向けた取組を一層進め、2050年までにCO2排出量実質ゼロを目指すためですが、3Rの啓発を含め、取り組むべき具体的な対策はありませんか。
市民に対し本宣言をアピールし、趣旨を理解していただき、効果のあるものとするため、一層の対策をお考えであれば、御説明願います。
あくまで宣言することが目的ではなく、脱炭素社会の実現に向けて新居浜市が先頭に立てるよう、一歩進めることが重要と考えますがいかがでしょうか。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。松木市民環境部環境エネルギー局長。
○市民環境部環境エネルギー局長(松木伸)(登壇) 環境エネルギー政策についてお答えいたします。
カーボンニュートラルについてでございます。
まず、実証実験についてでございます。
本実証実験は、ワクリエ新居浜のほか、4つの小中学校に太陽光発電設備及び蓄電池を初期費用のかからない第三者所有型電力購入契約、いわゆるオンサイトPPAにより導入し、平時は発電した電気を効率よく使い、災害時には非常用電源として活用し、避難所機能の強化を図ろうとするものでございます。
計画といたしましては、令和3年度から2か年で導入し、令和4年度末の稼働を予定しておりますことから、現時点で実証実験は開始しておりません。
稼働後には、発電量、電気使用量、蓄電量等のデータ検証を行い、課題を整理し、他の公共施設へ拡大する際の基礎資料として活用してまいります。
次に、今後の計画についてでございます。
再生可能エネルギーの地産地消を進め、また災害に強いまちづくりを進めるためには、発電・蓄電設備に加え、エネルギーマネジメントシステムを導入し、一定エリアで相互に余剰電力を共有できる仕組み、いわゆるマイクログリッドの構築が必要と考えております。そのため、まずは避難所を含めた市有公共施設において、再生可能エネルギーの導入と電力融通が可能な仕組みを構築しようと考えております。
このようなことから、現在、全ての市有施設をリストアップし、必要な情報を収集し、整理を行うなどの基礎調査を実施するとともに、実現可能な優先的に取り組むべき公共施設を抽出し、効率的に導入を進めていくため、国の補助金を活用した事業実施に向けた検討を進めているところでございます。
今後におきましては、国等関係機関との協議を進めながら、本市に適した事業を選択し、将来の再生可能エネルギーの地産地消に向けた取組を進めてまいります。
次に、気候非常事態宣言についてでございます。
具体的な対策といたしましては、これまでの3Rの啓発、様々な環境配慮行動促進の取組、省エネ・再エネ設備の導入支援等に加え、本年度は新居浜市地球高温化対策地域協議会によるマイボトル持参推進キャンペーンや海岸でのプラごみ清掃等に取り組むほか、民間事業者と広く連携したにいはま3Rネットワークを構築し、3Rの見える化など、実効ある取組を進めてまいります。
本宣言を基にいかに行動に移すかが重要であると考えておりますことから、公共施設への再エネ設備の導入をはじめとして、行政が率先して行動するとともに、市民、事業者への周知や支援につきましても積極的に取り組んでまいります。
○議長(藤田豊治) 越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) 先ほどの御答弁の中に気候非常事態宣言の件に関しての答弁はあったのですかね。もうちょっと確認したいんですが、3Rの啓発を含めという話で、もう少し一層の対策というのは、最後に述べられた件でよかったんですか。ちょっと確認させてください。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。松木市民環境部環境エネルギー局長。
○市民環境部環境エネルギー局長(松木伸)(登壇) 越智議員さんの再質問にお答えいたします。
気候非常事態宣言についての答弁ということでございます。
御質問の内容は、具体的に3R啓発をも含め、どのような施策を展開していくかというような趣旨だったかと思っております。
先ほどの答弁の中で申し上げましたけれども、3Rの啓発というところで、もう少し具体的に申しますと、これまで一定の啓発を進めてきたところですけれども、市民の心情に訴えるだけではなくって、もう少し利便性の高いシステムづくりというのを考えておりまして、今はその第一歩として、各民間事業者と連携を図っていくということを主眼に取り組んでおります。そういう中で、先ほど答弁申し上げましたけれども、にいはま3Rネットワークということで、例えば民間で資源化に取り組んでいただいているスーパーマーケットであるとかあるいは資源回収事業者あるいはリユース事業者、そういったところと連携を図って、どこにどういったものを持って行けば、市民レベルのリサイクルが進むのかというのを見える化を図っていくというようなことを今検討して進めているところでございます。
○議長(藤田豊治) 越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) 環境問題について一層の取組強化をひとつよろしくお願いします。
次に行きます。
次に、カーボンニュートラルポートについてお伺いします。
2050年にカーボンニュートラルを実現するための対策の一つとして、カーボンニュートラルポート計画があります。これは、港湾施設並びに港に隣接する工場からのCO2を削減するというプロジェクトですが、令和3年度に国土交通省四国整備局が主催した四国におけるカーボンニュートラルポート形成に向けた勉強会において、新居浜港が高松港、坂出港と共にモデル港として選出されました。環境に取り組む新居浜市の姿をアピールするよい機会になると考えます。
本計画では、港湾管理者である新居浜港務局が、港湾関係団体、関係行政機関、学識経験者等で構成する新居浜港カーボンニュートラルポート推進協議会を設置し、産官学が連携して、講じるべき取組や次世代エネルギーの受入れ環境の整備について検討し、新居浜港カーボンニュートラルポート形成計画を策定するとあります。
このため、新居浜港務局は、令和4年1月に、新居浜港カーボンニュートラルポート形成計画策定委託仕様書を作成し、公募型プロポーザルを実施、その結果、株式会社建設技術研究所松山事務所と契約し、令和5年2月28日納期で作業中であります。
ここで質問ですが、この計画における新居浜市の役割はどのようになっていますか。予算委員会でもお聞きしましたが、より具体的に御説明をお願いします。
建設技術研究所が実施する業務に関して、進捗管理、技術審査、また委員会における管理業務などはどのように実施するのでしょうか。
また、新居浜港における温室効果ガスの排出量の99.4%が、ターミナル外の民間企業からであり、この企業からの排出量を削減するための設備投資並びに削減プロセスの検討などには新規技術の開発が伴うと考えられますが、その費用などはどこが負担するのでしょうか。大企業はともかく、中小企業については、その費用が大きな負担と考えますがいかがでしょうか。
さらに、新居浜市と国、県の役割分担や費用負担はどのようになっているのか、御説明をお願いします。
また、2030年あるいは2050年に達成すべきカーボンニュートラルポートの実行責任はどこが持つのでしょうか。
民間の工場の対策が、本計画の達成度の全てを握っている状況において、本計画が達成できなかった場合の対策などはどのように考えられているのでしょうか。
本計画は、長期にわたり大変難しい目標の達成に向かい官民挙げてのプロジェクトであります。また、推進には多額の費用も発生すると考えます。計画の開始に当たり、市としての取組姿勢についてお伺いします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。原副市長。
○副市長(原一之)(登壇) カーボンニュートラルポートについてお答えいたします。
まず、新居浜港カーボンニュートラルポートCNP形成計画策定における新居浜市の役割についてでございます。
新居浜市は、港湾管理者である新居浜港務局の設立母体であり、港と共に発展してきた町でございます。また、本市は、ゼロカーボンシティーを表明し、2050年までに市から排出される二酸化炭素排出量を実質ゼロにすることを目指しており、本計画策定は、その足がかりともなる取組であることから、本市といたしましても、計画の策定に向け、財政面など新居浜港務局を支援し、一体となって取り組んでいくことが役割であると考えております。
次に、建設技術研究所が実施する業務に関する管理についてでございます。
計画策定に当たりましては、エネルギーや港湾等の専門的な知見が必要になることから、コンサルタントに業務を委託しておりますが、新居浜港におけるCO2排出量、エネルギー需給の現況及び将来見通しを検討するために実施する企業アンケートを事前に担当職員がチェックするとともに、企業ヒアリング等にも同行し、調査検討結果を確認することとしており、また新居浜港務局が事務局として協議会等を開催するなど工程管理を行いながら進めており、計画策定に向け、円滑に業務が執行されているものと認識をいたしております。
次に、CNP形成の役割分担と費用負担についてでございます。
CNP形成計画に基づく脱炭素化に向けた施設整備等につきましては、官民連携、そして事業者間連携が重要であり、基本的には公共埠頭等の公共施設は新居浜港務局において、民間施設については、取り組まれる事業者の方が負担していただくものと考えております。
国内でのCNP形成の取組は始まったところであり、国においても港から出るCO2を減らすため、民間事業者が新たな設備を導入する場合の補助や固定資産税の負担の軽減など、様々な支援制度の検討が進められており、その動向を注視し、協議会等においてこれらの情報の共有を図るとともに、企業への支援制度についても検討してまいります。
次に、カーボンニュートラルポートの実行責任及び対策についてでございます。
CNPの形成は、官民が一体となって取り組むものであり、CNP形成計画では、温室効果ガス削減に向けた取組内容や時期を明らかにするため、温室効果ガス削減計画及び施設整備計画等に関わるロードマップを作成し、計画の実施状況や課題を把握することとしております。
また、脱炭素化に係る制度整備や水素や燃料アンモニア等に関する技術は、進歩が著しいと考えられることから、計画策定後も定期的に協議会を開催し、実施状況や進捗状況等を共有し、必要な対策を協議しながら、新居浜港におけるカーボンニュートラルの実現を目指してまいります。
次に、計画策定に当たっての本市の取組姿勢についてでございます。
新居浜市は、過去先人たちによる煙害の克服や森林の再生など環境問題に立ち向かってきた歴史がございます。CNP形成の実現は、歴史的なエネルギー転換とも言えるプロジェクトであり、また港湾地域は、物流、産業の拠点でもあることから、産官学が連携して新居浜港における脱炭素化に向けた取組を進めることが必要であると考えております。
そのようなことから、本市といたしましても、新居浜港務局はもちろん、港湾関係団体等と連携して計画の推進に努めてまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) ぜひこの計画は進めていただきたいんですが、協議会を立ち上げられているということでちょっとお伺いしたいんですが、民間企業、例えば住友各社の動向ですとか、その他中小企業としてのこれまでの見解というのはどういうふうになっているんでしょうか。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。原副市長。
○副市長(原一之)(登壇) 越智議員さんの再質問にお答えをいたします。
住友企業の動向と中小企業の考え方といいますか取組についてということでございます。
このCNP形成計画をいかに実現するかということは、お話しにもありましたように、民間企業といかに共有して2050年のゼロカーボンに向けて取り組むかということが非常に極めて重要なことでございます。ということで、この協議会を立ち上げるに当たりましても、まずは住友企業さんの考え方、特にCO2の一番排出量の多い住友各社さんの動向というのが一番キーを握ってまいりますので、2050年に向けてということで、その目標を共有させていただいております。そういう中で、既にいろんなことに取り組まれておりまして、2050年に向けてはぜひ一緒にやっていきたいというふうなお話をいただいております。
また、中小企業においても、これからの部分にもなりますけども、新たな水素であるとかの活用ということに関しても非常に興味を持っていただいておるところもございまして、船舶事業者などにおきましては、既に脱炭素化に向けた新たな船舶の活用というようなことも検討されてる会社もございます。いずれにいたしましても、官民が一緒になって、一体となって2050年のゼロカーボンに向けて取り組んでいこうということで、これから精力的に協議を進めていきたいというふうに考えております。
○議長(藤田豊治) 越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) 次の質問に移ります。
デジタル田園都市国家構想の推進についてです。
令和4年度の新居浜市の施政方針に示されているとおり、新居浜市も国が進めるデジタル田園都市国家構想についてスマートシティ推進協議会等を活用し、取り組んでいくことを示しています。地域交通や防災の分野について各課題の解決に応用するほか、サービスの向上のためにマイナンバーカードを令和4年度末までに全市民が所持することなどを目指すとしており、特にマイナンバーカードを活用した各種申請のオンライン化、デジタル化を推進し、市民サービスの向上のために、手続の効率化に努めるとしています。
この田園都市国家構想は、岸田政権になって大きく推進されたもので、政府は2021年度補正予算に推進交付金として200億円を計上し、デジタル技術を活用して地域活性化を図る自治体を支援しています。
また、デジタル庁は、2021年10月に自治体の業務システムを政府運営の共通基盤に移行させるガバメントクラウド先行事業に8件、11市町村を採択しており、この中には、松山市が倉敷市、高松市と共同で提案している事業が選出されたほか、宇和島市が提案しているオールインワンパッケージが選ばれるなど、各市町村が知恵を絞って先行しています。
その他の自治体においても、全ての行政手続のオンライン化を目指すDX、デジタルトランスフォーメーション推進計画を策定している例が示されており、個人情報をしっかりと守りながら、一人一人に寄り添うシステムの構築を目指しています。
これらの開発において何より重要なことは、人材の育成、確保であります。各自治体は、ITベンダー企業を中心に、外部人材を積極的に登用しています。
このような受入れ体制を取ることは、課題も多いと考えられますが、国の自治体DX推進計画には、常勤、非常勤の一般職、特別職のほか、委嘱契約や業務委託を活用することも想定されています。
このような状況において、幾つか質問をします。
まず、令和3年4月に、新居浜市DX推進計画を策定し、多くの事業計画を推進するとしていますが、この計画には、実行するための工程や具体的推進内容が記載されていません。また、推進基盤となる新居浜市DX推進プロジェクトチームを立ち上げるとありますが、現在どのような活動状況にあるのでしょうか。チームが立ち上げられ、実質的に活動しているのでしょうか。活動しているとすれば、その役割と活動内容について御説明をお願いします。
また、施策における行政サービスの利便性や総合的なデジタル化、情報システムの改革などは、現状どのような進捗にあるのでしょうか。
さらに、情報システムのクラウド化は、何を対象として進められるのか、御説明をお願いいたします。
そして、本年度末までに全市民に普及させるとしているマイナンバーカードの普及促進は、実現可能な状況にあるのでしょうか。
さらに、行政システムのオンライン化は、いつまでに、どのような計画で取り進める予定なのか、御説明をお願いします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。亀井企画部長。
○企画部長(亀井利行)(登壇) デジタル田園都市国家構想の推進についてお答えいたします。
まず、新居浜市DX推進プロジェクトチームの活動状況等についてでございます。
本市では、令和3年4月に新居浜市DX推進計画を策定し、行政サービスの利便性や総合的なデジタル化を推進しております。
本計画では、推進計画の目的、位置づけ、方向性等を示しており、工程や具体的な内容等につきましては、個々の施策を推進する中で検討することとしております。
計画の推進基盤となる新居浜市DX推進プロジェクトチームにつきましては、若手職員を中心に、庁内横断的な3つのグループを発足し、両副市長をそれぞれトップとして、昨年度から合計約30回の協議を実施しております。
次に、プロジェクトチームの役割と活動内容についてでございます。
プロジェクトチームにおきましては、マイナンバーカードの活用、スマートシティーの推進、デジタル化の推進の3つの分野についてAIやSNS、WiFiなどのデジタル技術を活用したDX推進に関する調査研究や施策への反映を進める役割を担っております。昨年度はプロジェクトチームの提案から、LINEを活用した道路、公園の不具合箇所の通報システムや窓口の混雑状況発信システムの導入など、6件の事業化に至っており、その他の提案につきましても、デジタル化の実現に向けて、引き続き協議を行っております。
次に、行政サービスの利便性、総合的なデジタル化、情報システムの改革の進捗状況についてでございます。
今年度市民向けサービスとして、国のデジタル田園都市国家構想推進交付金を活用し、保健指導やマイナンバーカードの申請、期日前投票等においてマルチタスク車両を活用し、市内での移動行政サービスを行うための仕組みについて構築を進めているところでございます。
また、内部事務のDXの推進といたしましては、テレワークの推進、電子決裁システム及びマイナンバーカードを活用した職員の出退勤管理などの導入を行ってまいりました。
次に、情報システムのクラウド化推進の対象についてでございます。
これまで庁内のサーバーで管理していたデータやシステムについて、運用経費の削減やセキュリティー水準の向上、業務継続性確保を目的にクラウド化を推進することとしております。まずは令和7年度までにガバメントクラウドを利用するため、住民基本台帳業務をはじめとした基幹20業務を対象に標準準拠システムへの移行を行ってまいります。
次に、マイナンバーカードの普及促進についてでございます。
新居浜市のマイナンバーカード交付率は、8月末現在、51.29%で、目標の全市民への交付にはまだ遠い状況にあります。
しかしながら、9月末までに交付申請をした方が対象となるマイナポイント付与等の効果により、交付率の増加度合いが、8月は前月の倍以上となる2.05%に達し、商業施設や公民館等の出張申請会場での申請者も急増しております。
これからも出張申請受付や広報等、あらゆる機会を設けて、マイナンバーカードの普及促進を図り、目標値に近づけるよう最大限努力してまいります。
次に、行政システムのオンライン化推進の計画についてでございます。
現在、引っ越しに伴う転出届、転入予約や子育て、介護に関連する手続のオンライン申請の普及促進を目指し、令和4年度末をめどに、マイナポータルのぴったりサービスを活用した手続のオンライン化を進めております。そのほかの申請につきましても、プロジェクトチームを中心にキャッシュレス決済を含めた電子申請サービスの導入に向けた協議を重ねているところでございます。
今後におきましても、各種手続の効率化や市民サービスの利便性向上を目指し、本市のDXの推進に努めてまいります。
○議長(藤田豊治) 越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) DXの推進もぜひ力を入れてやっていただきたいんですが、一つだけ再質問をさせてください。
人材の育成というのが私は重要だというふうに思ってるんですけども、これについては何か強く進められている方策というのは考えられているんでしょうか。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。亀井企画部長。
○企画部長(亀井利行)(登壇) 越智議員さんの再質問にお答えいたします。
人材の育成についてでございます。
先ほど白川議員さんの答弁にもありましたように、ICTにつきましては、専門的な知識や技術が必要になりますことから、専門の職員をどれだけ確保できるかということと、今現在おる職員をどのように教育していくかと、その2つになると思いますので、その両面から取り組んでまいりたいと思っております。
○議長(藤田豊治) 越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) ぜひ人材の育成も積極的に頑張っていただいて、DXの推進を進めていただけるよう要望いたします。
次の質問に行きます。
コミュニティーの再生についてです。
令和3年度に新居浜市地域コミュニティ基本方針を策定し、市民と行政が協働して、地域の中で支え合い、助け合う、時代に即したコミュニティーを構築していくための指針として設けられ、現在、宮西校区と中萩校区において本指針のモデル事業として取り組んでいます。人口減少と少子高齢化が進む中で、自治会の加入率が低下し、自治会活動が低調となる中、地域まちづくり組織を設立し、自治会活動の活性化と公民館のコミュニティーセンター化などを計画することが基本方針の中に示されています。このコロナ禍の中、活動の実行は難しいとは思いますが、コミュニティーの再生は、時間的な余裕はないと考えられます。当初、令和3年と令和4年の2年間の活動を受けて基本的な成果を見ると説明されていましたが、これまでの1年半の経過により得られた成果、課題あるいは今後の活動強化策などについて説明をお願いします。
特に、地域住民との話合いにおいて、課題の共有とその対策がどのように認識できたのか、また地域まちづくり計画の策定状況はどのようになっているか、さらに地域まちづくり組織の設立状況はどのようか、お伺いいたします。
一方で、当初基本方針において課題としていた自治会活動の活性化のための運営の見直しについてどのような方策を考えているのか、その方向性について見解があれば御説明をお願いします。
さらに、企業や団体との連携に対するアプローチはどうお考えなのか、公民館のコミュニティーセンター化に伴う課題やその対応方法、すなわち公民館に対しコミュニティーセンターとしてどのような役割を期待しているのか、自治会加入者を増やす対策がこの体制で達成できるのか、お伺いいたします。
特に、当初考えていた市民と行政の協働のイメージは実現となりそうか、コミュニティー再生の取組は今後とも本方針で進めることが可能なのか、御見解をお伺いいたします。
コミュニティーの再生の成果に期待するところは大きく、市民に対し早く共有し、モデル地区以外の校区の方にも周知していただき、自治会を含めた地域活性化の核として、ぜひとも効果的な施策となることを期待しています。これまでの進捗について、課題を含めて、御説明お願いします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) コミュニティーの再生についてお答えいたします。
まず、新居浜市地域コミュニティ基本指針に沿って進めておりますモデル事業についてでございます。
これまでのモデル事業の成果としては、対象地区住民の全世帯を対象としたアンケート調査で今まで拾い切れなかった住民の声や地域で暮らしていく上での課題について把握することができたこと、またワークショップによる協議を重ねた結果、地域とのつながりの大切さや地域住民全体への情報発信の重要さが共通認識されたことが上げられます。
課題につきましては、多様な団体や幅広い世代の地域のまちづくりへの参画など、後継者等人材確保の難しさが上げられます。
活動強化策といたしましては、現在、地域内の様々な団体等が連携協力して地域ネットワークを生かし、課題の解決に向けて取り組む事業を選定する協議段階でありまして、今後は住民の参画によるまちづくり計画策定に重点を置き、今年度末には、地域まちづくり組織が設立されるよう、様々な事務的なアドバイスなども含めて、人的な支援を強化してまいりたいと考えております。
次に、自治会活動の活性化のための運営の見直しについての方策や方向性についてでございます。
自治会へ加入していない理由で最も多いものは、役員をしたくない、できないというアンケート結果でございましたことから、現在、連合自治会において、加入促進小委員会を立ち上げ、自治会活性化に向けた取組について協議を行っており、行政からの依頼事項の精査、提出書類の電子化など、役員の負担軽減につながる方策を進めていきたいと考えております。
また、現在進めております地域まちづくり組織が設立された後は、部会制により包括的にまちづくりを進めることになりますことから、その結果、現在の自治会活動の運営や事業の見直し、役員等の負担軽減などが進むものと期待をしており、連合自治会での一定の議論の方向性なども踏まえ、まちづくり組織設立を進めてまいりたいと考えております。
次に、企業や団体との連携に対するアプローチについてでございます。
現在、公民館を中心に活動している各種団体が主となり協議を進めておりますが、地域まちづくり組織での活動を通じて、例えば地元企業や団体からの協賛金を募ったり、企業等との協働事業を、企画、実施していくなど、企業や団体とのさらなる連携が可能となる仕組みづくりについて模索していきたいと考えております。
次に、公民館のコミュニティーセンター化についてでございます。
地域まちづくり組織の全市的な取組を広げていく過程で、公民館をコミュニティーセンターに移行し、地域住民の交流の場、まちづくりの拠点として位置づけ、最終的には、地域でセンターの運営を行っていくことが理想であると考えております。
今後、組織事務局の役割や施設の管理運営方法などの課題について洗い出し、その対応方法などセンター化に向けた協議を行っていきたいと考えております。
次に、自治会加入者を増やす対策がこの体制で達成できるのか、市民と行政の協働のイメージは実現可能であるのかについてでございます。
現在、取組を進めている地域まちづくり組織は、地域住民の一人一人が持つまちづくりの力や知識やノウハウを結集し、それぞれが連携することで、よりよい地域コミュニティーの実現を目指していこうとするものです。自治と分権の地域づくりという共通目標に向かって、市民、団体、行政がそれぞれの強みを生かしながら活動を続けていくことで、多様で豊かな協働のまちづくりが進んでいくものと考えております。
また、地域まちづくり組織の取組は、直接的に自治会加入者が増えていくことではありませんが、地域住民と地域の各種団体、行政が協働しながら地域まちづくり組織の活動を行うことで、その活動の成果は、自治会活動の活性化にもつながるものと考えており、今後も基本方針に沿って、コミュニティー再生に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、コミュニティー再生のこれまでの進捗及び課題についてでございます。
指針に基づくコミュニティー再生の取組は、始まったばかりでございますが、課題としては、地域コミュニティーを支える人づくりであり、その難しさを痛感しているところでございます。今後、人材バンクや研修、外部の専門家との連携など、今後策定される地域まちづくり計画の具体的な実施の中において、特に人づくりの強化に取り組みたいと考えております。
○議長(藤田豊治) この際、暫時休憩いたします。
午前11時55分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 1時00分再開
○議長(藤田豊治) 休憩前に引き続き会議を開きます。
越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) このコミュニティーの再生については、自治会活動の活性化を含めて今後期待をしているところなんですが、まちづくりの推進に当たって一つだけ再質問させてください。
まちづくりの推進に7項目の重点的な施策があります。その中の最後に職員の意識改革というのを入れておられます。具体的にどのような目的で、どのような内容を進められるのか、ちょっと教えていただきたいんですが。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 越智議員さんの再質問にお答えをいたします。
職員の意識改革等をどう進めていくかという質問だと思います。
今、進めようとしておりますコミュニティーの再生につきましては、市民、それから企業や団体、それから行政との協働による作業で進めていくことが重要であると考えております。職員も積極的に地域の中へ入っていって地域の活動に参画していくことがこれから大事になってこようかと考えております。現在、コミュニティ支援員制度という制度を導入しておりまして、地域のタウンミーティングあるいは地域の会合等、地域のまちづくりに向けて地域の会合等に参加をして、地域のまちづくりに職員も参画をしながら進めていくようなこと、取組を行っております。
今後、この地域まちづくり組織の取組を市全体に広げていく考えでございまして、そうした中で、職員がもっと積極的に地域と関わりが持てて、職員も地域と一緒になってまちづくりに参画できるような、そういった取組をぜひ進めていきたいというふうに考えております。
○議長(藤田豊治) 越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) ぜひ職員の意識改革を含めて、取り進めていただきたいというふうに思います。
次の質問に移ります。
企業版ふるさと納税についてです。
本制度は、平成28年度から始まっていますが、令和2年度に寄附に伴う税額控除割合が損金算入による軽減効果と合わせ最大9割に拡大されたことにより、全国的に寄附額が大幅に急増しています。寄附に対しては幾つかの制限がありますが、寄附額の下限が10万円と低めに設定されていることなどで、社会的貢献度の発信を考えたり、自治体との関係構築を図りたい企業の関心が集まっています。
2021年度の寄附額は、前年度の2.1倍の225億円を超え、寄附を受けた自治体は1.8倍の956に上っています。
西条市では、まち・ひと・しごと創生推進に、2,600万円の獲得を見込んでいます。
新居浜市でも、寄附獲得のために活動を強化しており、令和2年3月に地域再生計画が内閣府に認定された後、支援いただいた企業として、令和2年には2件、令和3年には5件の寄附をいただいています。
さらに、この活動を強化するため、新たな取組として、金融機関と連携し、制度活用の促進に努めるとともに、寄附企業とのパートナーシップの構築に取り組んでいます。寄附を活用した地域振興は、地方自治体にとって有効な資金源となり得ることから、今後ますますシステムの活用件数は増加するものと推測されます。
このような条件下で、質問をします。
まず、新居浜市のこれまでの寄附件数と寄附額はどのような推移となっていますか。
寄附をいただいた企業の対象はどうでしょうか。
また、今年度から実施している金融機関との連携の効果は出ていますか。
このほか、新居浜市として、企業版ふるさと納税の企業へのアピールは、市長自らが住友各社への依頼などを行っていますが、さらにより効果的な取組について考えられていますか。
また、内閣府が実施している企業と地方公共団体とのマッチング会などの出席とともに、メインテーマを設定し、新居浜市としての特徴あるまちづくりを企業に理解していただけるような活動をしていますか。
今後、ますますニーズが高まると考えられる企業版ふるさと納税の取組について、新居浜市が取り残されないために検討すべき対応策について、御説明願います。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。亀井企画部長。
○企画部長(亀井利行)(登壇) 企業版ふるさと納税についてお答えいたします。
まず、寄附件数と寄附額の推移及び寄附をいただいた企業の対象についてでございます。
令和2年度の寄附件数は2件、寄附額は1,100万円、令和3年度は5件360万円、令和4年8月末現在の実績は、1件10万円でございますが、現在、3件230万円の申入れをいただいております。
対象の企業につきましては、経営者が本市出身、寄附活用事業と関連の深い企業、または本市と縁のある企業などなどでございます。
次に、金融機関との連携の効果についてでございます。
連携による寄附件数及び寄附額の実績は、1件30万円でございますが、現在、新たに2件200万円の申入れをいただいており、金融機関による新居浜市外企業への企業版ふるさと納税制度の紹介や企業のマッチングの効果が徐々に現れてきているものと認識いたしております。
次に、より効果的な取組についてでございます。
本市では、企業版ふるさと納税の拡大を本年度の重要事業として位置づけており、SNSなどを活用した情報発信や市内高等学校の同窓会を介した企業版ふるさと納税の依頼などにより取り組んでおります。
国の企業版ふるさと納税のパンフレットにおきましても、企業の本制度活用のメリットとして、創業地や縁のある土地へ恩返しができたという企業の皆様の声も紹介されております。
今後におきましては、金融機関と連携を密にして、本市が創業地である企業等の情報収集を行い、新たな企業へのアプローチが必要であると考えております。
次に、内閣府が実施しているマッチング会の出席及びメインテーマを設定した活動についてでございます。
これまでは、マッチング会への出席及びメインテーマを掲げての企業への働きかけは行っておりませんが、本年参加した内閣府主催の研修会において、優良事例やノウハウの共有を図る中で、マッチング会への参加による寄附につながった事例が複数あることが分かりました。
今後におきましては、マッチング会で設定されるメインテーマが、本市の事業と合致する場合には、積極的に参加したいと考えております。
次に、新居浜市が取り残されないために検討すべき対策についてでございます。
今後、本市が取り残されないためには、企業の継続的な発展に寄与する事業など、企業にとっても魅力ある事業づくりや人材育成やデジタル技術の活用など、企業の注目度の高い寄附活用事業を構築する必要があると認識しております。
○議長(藤田豊治) 越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) ぜひとも効果的な企業ふるさと納税の対策を立ててほしいところなんですが、市長が行われている住友各社への依頼などについて、住友各社のこれまでの対応というんですか、どんなふうにこのふるさと納税を捉えられているんでしょうか。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 越智議員さんの再質問にお答えをいたします。
住友各社の反応についてでございます。
住友各社とのトップミーティングや本社にお伺いした際、企業版ふるさと納税の概要を説明いたしますとともに、特に現在実施しております端出場水力発電所整備事業あるいは山田社宅整備事業などにつきまして御協力をお願いしているところでございますが、現在のところはお話はいただいておりません。
今後、非常に興味を持っている会社もございますので、今後、総合運動公園やあるいは新しい市民文化センターの整備など、引き続き賛同いただけるような事業のPRを行い、寄附につなげてまいりたいと、このように考えております。
○議長(藤田豊治) 越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) 新居浜は、住友の町だということで住友各社が対応してくれれば、それに伴って関連企業なども対応してくれると思います。今後とも引き続いてフォローをひとつよろしくお願いいたします。
次に移ります。
教育関連施策についてです。
まず、教師不足への対応と休日の中学校部活動の地域移行についてです。
文部科学省の教員勤務実態調査によると、全国の小学校教諭の33.4%、中学校教諭の55.7%が、週60時間以上の勤務、つまり月80時間以上の時間外労働をしており、過労死リスクが高まる過労死ラインである週20時間以上の時間外勤務を超えています。このほかに、先生は持ち帰り残業もあるとされ、これを考えると、実質的に週60時間以上の過労死ラインを超えると思われる率は、小学校教諭の約6割、中学校教諭の約7割以上が該当すると考えられます。
また、全国の傾向として、小学校や中学校は休憩時間もほとんど取れていません。学校は、長時間労働に麻痺してしまっていると言わざるを得ません。
さらに、鬱病などの精神疾患に悩む先生も多く、報告によると、全国で毎年約5,000人の教員が精神疾患で休職しています。学校も人手不足が深刻ですが、これほど多くの精神疾患休職者を出す業界は、ほかにありません。
このような事態を新居浜市はどのように捉えていますか。ここ数年の新居浜市における小中学校教師の残業はどのようで、また休職者はどのような推移をしていますか。事態の把握を含め、どのような対策を取られているかお伺いします。
また、教員不足と考えられるケースに、これまでどのように対処されてきたか、お伺いします。
一方で、教員の長時間労働が常態化しているにもかかわらず、改善されない要因として、給特法があります。これは、1966年当時の残業時間が月8時間程度だったことから、給与月額の4%相当の教職調整額を支給する代わりに、時間外勤務手当及び休日勤務手当は支給されないというものであります。このため、使用者に残業代支払いの義務が課せられず、労働時間管理の意識が鈍く、曖昧になります。管理職が教員に過大な業務を命じても、法的には教員の自発的な行為とされ、長時間労働が蔓延する現況となっています。
こうした状況を改善すべく、2019年の給特法改正で、労働時間把握を義務づけた上限ガイドラインが指針へと格上げされ、法令上の根拠が付与されました。この中で、教育委員会が講ずべき処置として、ICTやタイムカード等により客観的に教員の在校時間を計測し、公文書として管理保存すること、休憩時間や休日の確保等に関する規定を遵守すること、さらに一定時間以上の継続した休憩時間の確保、在校時間の多い職員の医師による面談指導など、在校時間の長時間化を防ぐための業務分担の見直し、適正化、必要な環境整備の取組を実施するよう指導しています。
また、上限時間を遵守するためだけに自宅に持ち帰って業務を行う時間が増加することは、厳に避けることとしており、この指針は、令和2年4月1日からの適用としています。
ここで質問ですが、新居浜市として、この指針に記載されている実施項目、特にタイムカードの設置やそのデータ保管、さらに医師の面談指導などはどのように実施されていますか。
休憩や休日の確保に関する規定は、策定され、遵守されていますか。
自宅に業務を持ち帰らないよう指導を徹底していますか。
現状をどのように改善すべきか、その対応についてお伺いします。
次に、休日の中学校部活動の地域移行についてお伺いします。
2020年9月の文部科学省の指導による学校の働き方改革推進本部の会合にて、中学校の部活動について、学校教育の質の向上を図るため、部活動ガイドラインの改定を含め、さらなる取組を進めることが関係者の責務であり、休日の部活動の段階的な地域移行は、そのための第一歩であるとしていました。
これを受け、2022年5月31日に運動部の活動の在り方を検討するスポーツ庁の有識者会議は、中学校で行われている休日の部活動を、民間のスポーツ団体に委ねる地域移行を令和5年から3年間で段階的に進める提案書をまとめ、了承されました。
部活動に大きな負担を感じている教師が多い反面、生徒の側面を理解するための部活動であると捉える教師もいます。また、この部活動には課題もあり、受皿となるスポーツ団体の指導者が少ないことあるいは部活動にお金がかかるとも言われ、結論を出すまでに時間がかかることも予想されます。
働き方改革を進める一環として検討されている地域移行に関し、新居浜市はどのように捉えているか、お伺いします。
2025年までの施策となりますが、現時点での取組準備が重要と考えます。移行に当たり、課題をどのように考えているか、中学校教師あるいは保護者の意見はどうなのか、想定されるスポーツ団体はどのようか、今後の進め方について説明をお願いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 教育関連施策についてお答えいたします。
教師不足への対応と休日の中学校部活動の地域移行についてでございます。
まず、本市における教職員の残業、いわゆる時間外在校等時間の状況と休職者数の推移についてでございます。
教職員1人当たりの一月の平均時間数は、小学校では、令和元年度43時間、令和2年度、令和3年度は共に45時間、中学校では、令和元年度、令和2年度、令和3年度いずれも53時間となっております。
教職員の精神疾患による休職者数は、小学校では、令和元年度は1名、令和2年度は2名、令和3年度は3名、中学校では、令和元年度、令和2年度は各1名、令和3年度はゼロ名と推移しており、教育委員会といたしましても、憂慮する事態であると認識いたしております。
次に、事態の把握及び対策についてでございます。
精神的に不安定な状況に陥りそうな教職員については、本人からの訴えや勤務状況、同僚教職員からの情報等により、各学校の管理職が把握し、速やかに市教育委員会及び県教育委員会に報告しております。当該教職員については、病院の受診等を勧めるほか、ほかの教職員が業務を代行するなど、ケースに応じた負担軽減を図っております。
教職員不足への対処につきましては、県教育委員会との連携を図って、代員を確保するため、教員として勤務経験のある方や教員免許状を持つ方に呼びかけを行い、できるだけスムーズに配置できるよう取り組んでおります。
次に、教職員の勤務時間についてでございます。
校務用パソコンによる出退勤管理を行い、勤務時間等のデータを収集するとともに、時間外勤務が多い教職員に対しては、状況により産業医による指導を受ける体制を構築しております。法令にのっとって、休憩や休日の確保に努めておりますが、業務の特性上、平日の休憩時間が流動的となっている状況は否めません。
業務の持ち帰りにつきましては、個人情報の適切な管理の観点からも、管理職の許可が必要となっており、持ち帰りは必要最小限としております。
また、教職員の業務改善のため、スクールソーシャルワーカーやスクール・サポート・スタッフなどを配置することで負担軽減を図っております。
次に、中学校部活動の地域移行についてでございます。
移行に当たっての課題といたしましては、部活動の受皿となる地域団体や指導者の確保、活動する施設の確保、指導者の人件費や施設の使用料等活動に係る費用、教職員の関わり方やこれまで教職員が運営してきた大会の在り方など大変多くの課題があると認識いたしております。
受皿として想定されるスポーツ団体につきましては、現在、市スポーツ協会加盟団体等関係者と協議を進めているところでございます。
今後、アンケート調査の実施等で、生徒、教職員、保護者や地域の考え方及び実情を把握するとともに、関係者による協議会を設置し、まずは休日の運動部活動について可能な競技から段階的に地域移行できるよう取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) 残業について、今年5、6月頃の日教組を通じての全国のアンケートを見ると、1人当たり123時間というアンケートが出てるんですが、それに比べて、新居浜市は、小学校で40時間強、中学校で53時間ということで、非常に良好な結果となっています。ただ、中学校が3か年とも53時間で全て同じっていうのは、ちょっと何か不思議な感じがするんですが、それはそれとして、今後とも残業を含めて、教師の時間外労働についてはしっかり管理していただきたいというふうに思います。
次の質問に移ります。
通学路の交通安全の確保についてです。
通学路の安全確保については、これまでも対策の充実化や改善の実施などいろいろと取組を強化してきたところであります。今般、令和3年6月の千葉県八街市で発生した下校途中の児童の列にトラックが突っ込んだ死傷事故を受け、文部科学省、国土交通省、警察庁の連携による通学路の緊急合同点検の実施が全国的に要請され、令和3年7月9日付国土交通省道路局より通達が発せられました。この合同点検の内容は、まず実施段階において、これまでの点検の観点に加えて車の速度が上がりやすい箇所や大型車の通行が多い箇所、過去に事故に至らなくてもヒヤリ・ハットの事例があった箇所、さらに保護者、見守り活動者、地域住民から改善要請のあった箇所についても確認するよう指示が出されたことに特徴があります。また、合同点検が効率的、効果的に進められるよう、市町村教育委員会及び学校との連携を図り、市町村単位で点検メンバーを構成し、子供たちの交通安全に関する助言や情報提供等も積極的に行うこととしています。さらに、点検の結果、対策を検討する際には、学校、PTA、警察、道路管理者によるソフト、ハード両面での対策を総合的に検討することとしています。
実施期間としては、合同点検の実施及び対策必要箇所の抽出を令和3年9月末をめどに、対策案の検討作成を令和3年10月末をめどに実施するよう指示が出されました。
さらに、これらの合同点検の実施、対策の検討と実行、効果の把握、その結果を踏まえた効果の改善、充実についてPDCAを回して継続的に取り組むこととし、これらを基本方針としてまとめるよう指導しています。
ここで策定した基本方針を含め、対策箇所図、対策一覧表などは、地域住民、道路利用者等の協力を得るため、市町村のホームページなどに掲載し、情報発信するよう促しています。
なお、国が取りまとめた合同点検結果は、既に令和4年6月28日に公表され、全国の対策必要箇所は7万6,404件に上り、うち対策済みは4万5,057件としています。愛媛県の必要対策箇所は911件、対策済み箇所は540件と報告されています。
ここで質問です。
本通達による新居浜市での合同点検は、いつ、どのような体制で実施され、点検に基づく対策必要箇所はどのようで、その対策案の検討、作成、実行はどのように行われたんですか。
実施に当たっての基本方針の策定はされたのですか。
また、この基本方針に基づいて対策の改善、充実のためのPDCAは回しているのですか。
さらに、基本方針など対策箇所図の情報は、ホームページ等に開示しているのですか。対策済み箇所の総数と今後の展開について御説明お願いします。
一方、新居浜市において、令和4年3月に新居浜市交通安全計画を策定し、令和3年度から5年間の計画として実行することとしています。実質的に活動がどのように進められているのか、あまり具体的に記載されてはいません。今回の合同点検結果は、特に重要と考えますが、この結果の反映を含め、新居浜市の交通安全に対する取組についていかがお考えかお聞かせください。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 通学路の交通安全の確保についてお答えいたします。
本市では通学路の安全確保のため、教育委員会、学校、PTA、道路管理者や新居浜警察署などで構成する新居浜市通学路安全対策連絡協議会を毎年定期的に開催して、危険箇所の把握及び効果的な対策の検討を行い、改善を図っております。
国土交通省道路局からの通達に基づく合同点検につきましては、毎年実施しており、令和3年度時点での危険箇所は56か所でございました。このうち、年度内にグリーンベルト、ガードパイプの設置等対策済みが36か所、残りの箇所につきましては、引き続き対策を検討するとともに、子供たちへの注意喚起、PTAや地域のボランティアの方々による見守り活動の強化、警察官による交通指導や取り締まりの実施等により安全確保を図っております。
実施に当たっての基本方針は、平成25年に新居浜市通学路交通安全プログラムを策定しており、危険箇所の抽出から合同点検の実施、安全対策実施後の効果把握、より効果的な対策の検討実施までを一連のサイクルとして繰り返すなど、関係機関等が連携して、継続的に取り組んでおります。
また、情報開示といたしましては、関係者間での認識の共有と地域住民の方や運転者等の協力を得るため、危険箇所一覧及び対策箇所図等を市ホームページに掲載いたしております。
今後におきましても、子供たちが安心して通学できるよう、通学路交通安全プログラムに基づき、関係機関等と連携して取組を継続してまいります。
○議長(藤田豊治) 長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 新居浜市の交通安全に対する取組についてお答えいたします。
新居浜市交通安全計画は、交通事故のない安全で安心して暮らせる新居浜市を実現することを目的として策定しており、子供の安全確保は、今後の道路交通安全対策を考えるための重視すべき視点の一つとして位置づけております。
本計画の講じようとする施策の段階的かつ体系的な交通安全教育の推進の項目のうち、小学生に対する交通安全教育の推進の中では、交通安全教育普及啓発活動の一環として、交通ボランティアによる通学路における児童に対する安全な行動の指導を行うこととしております。
現在、通学路交通安全プログラムにおいて示されている通学路危険箇所の結果につきましては、交通指導員に情報を提供し、情報共有を図ることで、通学路の安全確保に努めているところでございます。
今後におきましても、関係機関等と連携しながら、交通安全知識や技術の習得、交通安全指導の充実等に取り組み、一層の通学路の交通安全の確保を図ってまいります。
○議長(藤田豊治) 再質問はありませんか。越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) 新居浜市通学路交通安全プログラムについては、私は内容は一応承知しています。その結果による一覧表も見てはいます。ただ、今回の緊急合同点検の実施要領とかその実施内容についてちゃんとその八街市の分、合同点検の内容を反映したのだということは、このプログラムには記載されていないんですね。したがって、緊急合同点検をやれたかやれないかということについては、新居浜市の一覧表では見ることができないんです。
それともう一つ、先ほど言われた新居浜市交通安全計画なんですが、こちらのほうには、この新居浜市通学路交通安全プログラムについて一切記載がないんですね。したがって、その情報共有をされるというふうにおっしゃいましたけども、実際に共有されるシステムにはなってないように見えるんですね。だから、この2つの安全プログラムとこの交通安全計画がどうリンクしてるのか、それについてはちょっと疑問を感じます。その辺についてお伺いしたいのと、もう一点、中萩小学校の西門前に令和3年10月にハンプを設置して、交通安全の効果検証をやったという国土交通省と県警と協働した実験があります。これについては、具体的な対策を検討すると(ブザー鳴る)ありますが、それについてどうなっているのか教えてください。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 越智議員さんの再質問にお答えをいたします。
緊急合同点検の内容を反映しているのかという質問でございます。
数値につきましても、この協議会の中で確認はいたしております。しかしながら、実際にその地域と協議しながら出てきた内容が、今回ホームページに掲載している内容ということで、今回御指摘いただきましたので、漏れがないかどうか、特に見通しのいい道路等で速度が出るので危険であるとかあるいは抜け道等で危険であるとか、それにつきましては再度、また本年度、来年度を通して確実に把握できるように努めてまいります。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 越智議員さんの再質問にお答えをいたします。
交通安全プログラムと交通安全計画がうまく連携しているかという内容でございます。
先ほども御答弁申し上げましたように、通学路交通安全プログラム等によりまして実施をした通学路の危険箇所の結果等につきましては、ホームページ等で情報公開しております。この情報を地域でボランティアでやっております交通指導員さんのほうに提供しておりますので、今後はより丁寧に情報を提供して、情報を共有することにより、地域の通学路の安全対策に努めてまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 三谷建設部長。
○建設部長(三谷公昭)(登壇) 越智議員さんの再質問にお答えします。
中萩小学校のハンプの設置による実証実験がどうなっているかというふうな再質問だったと思います。
中萩小学校前でのハンプの設置による実証実験につきましては、新居浜市と国土交通省、愛媛県警が共同で実施したものでございまして、中萩小学校西門前で通学路における通行車両の速度の低減を目指しまして、児童が安全に横断できることを目的としてハンプを組み合わせた横断歩道でありますいわゆるスムーズ横断歩道を令和3年10月から約2か月半、仮で設置し、その効果の検証を調査したものでございます。
その検証の結果につきましては、国土交通省のほうで検証結果を出していただいているものでございまして、平均通行速度に関しましては、若干ではありますが、設置前より設置後のほうが減少していると。アンケート結果につきましては、設置に関して肯定的な意見が多数を占めてはおりますが、一方、個別の意見として、設置していることに気づかず、急ブレーキをかけた、設置によって迎えの車が止めづらく、かえって危険を感じたなどの意見もございました。
今後におきましては、今回の検証結果や他の自治体での検証結果、費用対効果、必要性も踏まえ、学校など関係者の意見もお聞きしながら、通学路の安全の確保に取り組んでまいります。
○議長(藤田豊治) 米谷和之議員。
○9番(米谷和之)(登壇) 新居浜の未来を考える会の米谷和之です。
通告に従いまして、質問をさせていただきます。
まず、防災力向上の進捗状況についてです。
ちょうど1年前にも防災についてお伺いしました。昨年5月、災害対策基本法の一部改正により、避難等に特に支援を要する避難行動要支援者が迅速に避難できるよう、住所、氏名、生年月日のほかに、避難を支援する人の氏名や連絡先、さらにはその経路など、一人一人の状況に応じてあらかじめ立てておく個別避難計画が市町村の努力義務として位置づけられたという大きな改正があったことに伴い、いろいろとお伺いしたのですが、まずはその後の進捗状況についてお尋ねいたします。
まず、個別避難計画策定の前提とも言える避難行動要支援者名簿について、昨年対象者総数1万6,089人に対し、作成済みは3,581人、作成率は約22%のことでしたが、現在の状況はいかがでしょうか。
次に、個別避難計画の作成が、市町村の努力義務として位置づけられたことを受け、本市の取組をお尋ねしたところ、庁内委員による避難行動要支援者支援計画検討委員会において、国の指針に基づき、要支援者の調査方法や支援プランの改定、要支援者名簿及び個別避難計画の作成などに関して検討していくとのお答えでした。この庁内委員による避難行動要支援者支援計画検討委員会の概要と、これまでどのような取組を行ってこられたのかをお伺いします。
次に、内閣府のホームページでは、避難行動要支援者やその家族、福祉専門職や社会福祉協議会の職員、民生委員、避難行動を支援する者、自主防災組織、その他の個別計画の実施に関係する者が参加する地域調整会議を開催し、避難支援等に必要な情報を共有し、各関係者間の調整を行うことが計画策定の手順として示されています。この地域調整会議の立ち上げについては、避難行動要支援者支援計画検討委員会において、防災部門と福祉部門、その他関係部局と連携して協議を行っているが、現段階では、地域における避難支援等関係者となる社会福祉協議会、民生委員協議会、自治会等との協議、調整まで至っていない。今後、地域調整会議の立ち上げを行えるよう取り組みたいと考えておりますとのことでした。
現在の進捗状況はいかがでしょうか。
また、要配慮者のうちでも、危険な区域に住む人など、個別計画作成の優先度が高い人については、おおむね5年程度で取り組むこととされておりますが、この点についても併せてお答えをお願いいたします。
改正により、避難に際し特に配慮を要する高齢者や障害者等が直接福祉避難所に避難することができるようになり、福祉避難所ごとにあらかじめ受入れ対象者を特定し、本人とその家族のみが避難する施設であることを明示して指定することや受入れ対象者を特定して公示することにより、一般の避難所で過ごすことに困難を伴う障害者等の福祉避難所への直接の避難を促進していくことなどが明記されたわけですが、この早期の実現については、今後の個別避難計画の作成に取り組む中で、対象者をあらかじめ明らかにし、福祉避難所へ直接避難することができるよう検討してまいりますと伺いましたが、これまでの進捗状況はいかがでしょうか。
内閣府のホームページに、全国34市区町村が参加した令和3年個別避難計画作成モデル事業報告書が掲載されています。ハザード地域への働きかけに重点的に取り組んでいる東温市や、令和7年をめどに作成率100%を目指す四国中央市をはじめ、各自治体の精力的な取組や課題などを見ることはできますが、どの事例においても、福祉事業者や福祉専門職との関わりが大きなポイントとして取り上げられています。これは、防災と福祉の対策を一体で進めようとする内閣府の方針に沿ったもので、その大きな後押しとして、福祉専門職の計画参画について、1人7,000円程度の地方交付税措置が新たに設けられました。
本市はこれまでこの交付税措置を受けていないようですが、早期に活用すべきと考えます。今後の予定はいかがでしょうか。
次の質問は、都合により取下げさせていただきます。
その次の質問に移ります。
令和2年度に新たに設置された危機管理統括部長のポストがこの4月に廃止されました。先ほどから申し上げておりますように、防災に関する課題は山積されています。庁内だけでなく、庁外的にも、様々な調整、連携が求められている今こそ、全部局、全部長への積極的な統括や指示命令を行うことができる危機管理統括部長が重要な役割を果たしていくときではないのでしょうか。設置時には、危機管理体制の見直しと伺いましたが、であれば、廃止は危機管理体制の後退ではないのでしょうか。
そこで、お尋ねですが、僅か2年間で終わったわけですが、危機管理統括部長を配置した成果をどう評価しているのでしょうか。当初の目的を達成されたんであれば、その目的と成果は何だったのかお伺いいたします。
今後の防災業務に支障はないのか、大変危惧をしているのですが、いかがでしょうか。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 米谷議員さんの御質問にお答えをいたします。
防災力向上の進捗状況についてでございます。
まず、危機管理統括部長を配置した成果についてでございます。
令和2年4月の消防防災合同庁舎の供用開始に併せて配置した危機管理統括部長は、防災業務について庁内全体を横断的に統括、調整を行うための役割を担っておりました。令和2年度からの2年間、地震や台風などの大きな自然災害はございませんでしたが、新型コロナウイルス感染症という災害級の事態が現在も続いており、危機管理統括部長には、この未曽有の事態に対し、非常に精力的に庁内全体の横断的な統括、調整を行い、大きな成果を残したものと評価いたしております。
昨年度までに危機管理統括部長が担っていた役割につきましては、危機管理の重要性に鑑み、本年4月から、特命副市長が担うこととしたほか、地域防災マネジャーの資格を持つ危機管理の専門家を危機管理監として新たに配置することにより、危機管理体制を強化したところでございます。
次に、今後の防災業務についてでございますが、災害への対応は、市政の最重要課題と認識をしており、この2年間の成果と経験を引き継ぎ、副市長の強いリーダーシップの下、引き続き防災及び減災に取り組んでまいります。
○議長(藤田豊治) 長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 避難行動要支援者名簿の現在の状況についてお答えいたします。
本年8月末時点で、対象者総数1万6,255人に対し、登録済み4,260人で、作成率は約26%となっております。
次に、庁内委員による避難行動要支援者支援計画検討委員会の概要とこれまでの取組についてでございます。
避難行動要支援者支援計画検討委員会は、庁内の3部局6課所室の10人の委員で構成されており、昨年度は3回開催し、対象者の範囲の拡大、避難行動要支援者名簿の提供先や作成に関する役割分担の明確化などの追加、修正を行い、新居浜市避難行動要支援者避難支援プラン全体計画を改定いたしました。
次に、地域調整会議の立ち上げについてでございます。
防災部門と福祉部門、対象者の生活実態等を把握している福祉専門職などと連携して、個別避難計画の策定を進めることが重要でありますことから、参画団体の構成、連携体制、実施内容と方法等について案の取りまとめを行っておりますが、関係部局との意見調整に時間を要している現状です。今後はできる限り早く地域に対する説明が行えるよう、検討委員会での具体的な協議を進めてまいります。
次に、個別避難計画の作成の優先度が高い人の取組についてでございます。
現在、避難行動要支援者名簿に掲載されている避難行動要支援者の中から同意を得ることができた全ての方について、民生委員や自治会などの協力を得て、計画作成に取り組んでおります。
今後におきましても、地域調整会議の立ち上げを考慮しつつ、取組を進めますが、優先度の高い方について特に注力していただくよう働きかけてまいります。
次に、福祉避難所への直接避難についてでございます。
福祉避難所への直接避難は、福祉支援が必要な避難者に応じた施設への避難が重要でありますことから、既に個別避難計画が作成されている要支援者がどの福祉避難所への避難が最適であるかの検討及び受入れの調整などが必要でありますが、現在、施設との協議に至っておりません。施設にとりましては、感染症による重症化リスクの高い方がいらっしゃることなどから、感染対策を考慮に入れた受入れ体制の確保、また収容できる人数にも限りがあり、施設の理解と協力が必要不可欠なことから、施設を所管している福祉部門と連携して慎重に協議を進め、できるだけ速やかに直接避難の受入れができる体制の整備に努力してまいります。
次に、個別避難計画作成に係る地方交付税措置についてでございます。
今後の地域調整会議の体制づくりを進めていく中で、個別避難計画の作成に福祉専門職の参画が必要となる場合には、交付税措置の要件を満たすよう協議してまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 米谷和之議員。
○9番(米谷和之)(登壇) 市長からは、危機管理統括部長の成果につきまして、庁内横断的に大きな成果をというふうにお伺いいたしましたが、今お伺いしたところでは、今回の個別避難計画作成の一つの肝であると思います地域調整会議の立ち上げがまだできていないと。庁内的な調整に時間を費やしているというふうにお伺いしました。この辺のところ、市長にお伺いした内容とはちょっとどうなのかなと。いまだに危機管理統括部長のなすべき役割は、大きいのではないかというふうに思っているところであります。
その地域調整会議ですが、今申し上げましたように、立ち上げに時間を要しているというようなことでありますが、昨年も同様のお答えであったと思います。であれば、この地域調整会議の立ち上げはいつ頃をめどに今から進めていかれるのか、お伺いしたいと思います。
それと、福祉専門職への7,000円の交付税措置についてですが、私はこの7,000円の報酬は、非常に大きな意味を持っているものと考えております。これまで自治会や民生委員などの自主的、ボランティア的な活動に頼っていた要支援者への働きかけは、既に限界であり、日頃から高齢者や障害者と関わり、その状況を熟知しているケアマネジャーなどの福祉専門職との連携の下、自治体が主体となり、責任を持って果たすべき業務として個別避難計画の策定が位置づけられました。一言で言えば、これまで取り組んできた避難行動要支援者名簿の作成は、自助、共助の範疇でしたが、個別避難計画の作成は、公助として位置づけられたわけです。先ほど触れました個別計画作成の優先度についても、地域の実情や要支援者本人の意向などを考慮した上で、最終的には自治体が決定しなければなりませんが、その際、ケアマネジャーなどの客観的な意見、判断は、なくてはならないものと考えます。ただ、私も日頃大変お世話になっているのですが、ケアマネジャー、ほかの福祉専門職の皆さんは、高齢者や障害者の日常生活のサポートでいつも手いっぱいです。災害のような非常時の個別の避難計画にまで関わることは大きな負担になるに違いありません。また、これまでそのような経験もないわけでしょう。そこで、しかるべき対価を払い、プロの業務として避難計画に関わってもらおうという新たな試みがスタートしたわけです。福祉専門職が防災に参画する第一歩とも言えます。この7,000円の交付税措置は、5年間の期間が定められています。福祉と防災の連携を本市でもスタートするために、全市的な取組ではなくても、例えば優先的な個別避難計画作成のモデル地区等を選定し、設定し、民間の事業所、福祉専門職との連携を図り、次年度からでも交付税を活用すべきと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。長井市民環境部長。
○市民環境部長(長井秀旗)(登壇) 米谷議員の再質問にお答えをいたします。
まず、1点目に、地域調整会議の立ち上げはいつ頃までに進められるのかということでございます。
先ほどの答弁にもございましたように、コロナの影響等もございまして、防災部門と福祉部門との連携調整が遅れている現状でございます。
今後は、なかなかいつ頃までにという時期をお示しすることは難しいですけれども、なるべく早くこの地域調整会議を立ち上げまして、取組を進めてまいりたいと考えております。
2点目の交付税の活用についてでございます。
今現在、想定をしております地域調整会議の参画団体といたしましては、社会福祉協議会の支部、それから自治会、自主防災組織、ケアマネジャー、民生児童委員、見守り推進員等を想定いたしております。地域調整会議がまだ立ち上がっておりませんので、この地域調整会議を早急に立ち上げまして、この会議の中でこの交付税を活用した、いわゆる個別避難計画の策定に向けての取組を皆さんと協議をしながら、進めていきたいというふうに考えております。
○議長(藤田豊治) 米谷和之議員。
○9番(米谷和之)(登壇) 次の質問、現状を見据えた地域公共交通の推進についてに参ります。
まず、デマンドタクシーの新たな試みについてです。
公共交通については、2月議会でも質問させていただきました。その際、市長から、国が推し進めるデジタル技術等を積極的に活用しながら、誰もが移動に困らないまちづくりを実現させるため、公共交通網の見直しを加速させるとのお答えをいただきましたが、その具体的な事業が、6月補正で予算化された公共交通機関等デジタル化推進事業と受け止めております。
この事業は、予算額8,199万8,000円、ほぼ8,200万円ですが、その9割は国のデジタル田園都市国家構想推進交付金で、本市の一般財源からの支出は1割のみということです。いただいた資料によりますと、今後移動を自家用車に頼れなくなる交通弱者の増加に備えるために、公共交通機関をより身近で利用しやすいものとするよう、交通サービスに関する情報発信を行うとともに、利便性の向上を図るとされ、事業内容としては、現在、デマンドタクシーを運行していない川西地区でのデジタルを活用したデマンドタクシーの試行運転を行うためのオンデマンドシステム・プラットフォームの構築、運行業務委託とのことでした。デマンドタクシーに関する新たな試みを主とした事業と理解いたしました。
そこで、質問なのですが、まずその前にデマンドタクシーの現状について2点ほど指摘させていただきます。
市のホームページで公開されている6月24日の今年度、第1回新居浜市公共交通活性化協議会の資料、デマンドタクシーの登録利用状況を見ますと、平成29年の登録者数は3,089人、直近の令和3年は3,874人、4年間で約25%の大幅増となっていますが、この間の利用者数を見ますと、平成29年には2万361人であった利用者が、この年をピークに減り続け、令和3年には1万6,504人と、約19%も減少しています。登録者の増加が利用者の増加に結びついていないというようなレベルではなく、登録者と利用者の増減が完全に逆転していると言っていい状況です。
また、この平成29年から令和3年にかけての利用者数減少の間の運行台数の推移はと言えば、8,642台から9,387台に約8%増加、この結果、平成29年には約2.3人でした1台当たりの利用者数は、令和3年には約1.7人と、これも大幅に減少しています。つまり、平成29年から令和3年にかけて、登録者も運行台数も増えているのに、肝腎の利用者数は減っているという、少々首をかしげざるを得ない状況であることを踏まえた上で、デマンドタクシーの新たな試みについてお伺いします。
最初に、8,200万円の事業費についてですが、具体的には、オンデマンドシステム・プラットフォームの構築及び運行業務委託ということでしょうが、その内訳をお伺いします。
また、今年度のシステム構築の経費は、9割が国の交付金で補填されるのですが、次年度以降のシステム運用の維持費が気がかりです。維持費に対する国の交付金はないでしょうから、全額本市の一般財源から支出することになるわけですが、どの程度と見込まれているのでしょうか。
次に、オンデマンドシステム・プラットフォームの構築とは、どういうものなんでしょうか。交通サービスに関するどのような情報発信を行い、どのような利便性の向上を見込んでいるのでしょう。
また、その恩恵を受けるのは主にどのような人を想定しているのでしょうか。
次に、この事業を実施する必要性はどのようなものなのかをお伺いします。
また、その根拠となるデータとその現状分析はどうだったのか、とりわけ市民からの希望をどう把握したのでしょうか。
さらに、どのくらいの利用者の増加が期待できるのか、お伺いします。
そして、6月の予算成立から既に約3か月が経過し、残りは約6か月です。これまでの進捗状況と今後の予定をお伺いいたします。
○議長(藤田豊治) この際、暫時休憩いたします。
午後 2時05分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 2時17分再開
○議長(藤田豊治) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。宮崎経済部長。
○経済部長(宮崎司)(登壇) 現状を見据えた地域公共交通の推進についてお答えいたします。
デマンドタクシーの新たな試みについてでございます。
まず、公共交通機関等デジタル化推進事業費の内訳についてでございます。
新たに川西地区に導入いたしますデマンドタクシーに係るオンデマンドシステムや機器の導入費用及び市民の移動ニーズの把握等に係る調査費用として2,440万8,000円、デマンドタクシーの運行費及び利用促進に係る費用として2,459万円、MaaSシティープラットフォーム構築に係る費用として3,300万円を計上いたしております。
次年度以降の年間維持費としては、システム使用料等で約740万円、川西地区のデマンドタクシー運行委託料として約600万円を見込んでおります。
次に、オンデマンドシステム・プラットフォームについてでございます。
オンデマンドシステムとは、デマンドタクシーのスマートフォン予約とAIによる配車が可能となるアプリシステムのことでございます。これらの業務をデジタル化することで、交通事業者の事務負担が軽減され、さらに複数事業者が参画できる仕組みとなりますので、事業継続に資するものと考えております。
また、プラットフォームとは、市内のバス、タクシーなど交通に関する情報を一元的に発信するとともに、様々なサービスと連携し、交通サービスの付加価値を高めるものでございます。まずはデマンドアプリと新居浜市公式LINE及びあかがねポイントアプリと連携し、デマンドタクシー利用者の利便性の向上を図るとともに、観光客等にも分かりやすいアプリとすることで、町のにぎわい創出や活性化に寄与するものと考えております。
主たる対象者につきましては、主に高齢者となることが見込まれますが、スマホ教室の開催などを通じてきめ細かくサポートすることで、利用促進を図ってまいります。
次に、この事業を実施する必要性や根拠、現状分析等についてでございます。
これまで川西地区にもデマンドタクシー導入を求める声が届いており、高齢者の居住地分布から、川西地区においてもバス交通空白地域にお住まいの方が一定数いらっしゃるため、デマンドタクシーの導入の検討を行ってまいりました。
また、本格的なデジタル化社会の到来を見据え、第六次長期総合計画に掲げるMaaSシティーの実現及び新居浜市デジタルトランスフォーメーション推進計画に示すスマートシティー実現を図るため、必要性は高いものと考えております。
次に、利用者の想定についてでございます。
川西地区での年間利用者数につきましては、延べ3,200人程度を想定いたしております。
次に、これまでの進捗状況と今後の予定についてでございます。
川西地区へのデマンドタクシー導入が前提でございますことから、引き続き交通事業者等との細かい調整を行いますほか、運行体制やシステム構築について当市の実態に即し利用しやすいものとするため、関係各所と協議を重ね、12月の川西地区のデマンドタクシー試行運転及び年度内のシステム完成に向け、鋭意取り組んでまいります。
○議長(藤田豊治) 米谷和之議員。
○9番(米谷和之)(登壇) 先ほど申し上げましたデマンドタクシーの現在の基本的な現状分析といたしまして、先ほど申し上げました登録者、運行台数の増加と利用者数の減少をどう捉えているのか、お伺いいたします。
現在のデマンドタクシーに対する市民の要望といたしましては、エリアを越えた運行、原則、エリア内しか運行できないということに対する要望が非常に強いというふうに捉えておりますが、今回の新しいシステムの導入によって、その点は解決できるのでしょうか、お伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。宮崎経済部長。
○経済部長(宮崎司)(登壇) 米谷議員さんの再質問にお答えいたします。
質問、2点あったかと思います。
1点目、先ほど言われてましたデマンドタクシーの登録者数は増えているけれども、利用者数は減ってる、その現状をどのように考えているかという点でございます。
まず、その点につきましては、まず大きい要因としては、やっぱりここ令和2年、令和3年と1万6,000人ぐらいでかなり減ってきているという要因としては、コロナによる外出自粛というものがかなり影響してるというふうには考えてございます。その影響がございましたもんですから、平均乗車密度も2.3人程度から1.6、7ぐらいまで下がってるというふうに認識をいたしております。
もう一点、市民からの要望として、まず現状、上部西、上部東、川東でそのエリアを越して何とか移動ができないかというような要望がよく寄せられているけれども、そういうことを今回のシステムの中でどういうふうに考えていくかというような質問だったかと思います。
その点につきましては、まずは4地区、川西地区、川東地区、上部地区の上部西、東の4地区にまずきちっとデマンドタクシーを導入して、それをうまく接続させることによって、そういうDXのツールを使ってうまく接続させることによって、地域間の移動も視野に入れて、引き続きそのあたりも検討してまいりたいというふうに考えております。
○議長(藤田豊治) 米谷和之議員。
○9番(米谷和之)(登壇) 1つ再質問させていただきます。
デマンドタクシーの利用者の減少につきまして、コロナが大きな要因ではないかというふうにお伺いいたしましたが、先ほど申しましたように、利用者の減少は、平成30年から減少しております。コロナが蔓延する前から減少は始まっております。そしてまた、この2年前から急激にまた減ったというのであれば、コロナとの因果関係がうかがえると思うんですが、そうではなく、4年前からだんだんと減ってきておりますので、一概にコロナのせいというふうに考えることはできないんではないかと、もっとほかに原因があるのではないかと考えるのですが、いかがでしょうか。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。宮崎経済部長。
○経済部長(宮崎司)(登壇) 米谷議員さんの再質問にお答えいたします。
先ほど御説明したデマンドタクシーの現状分析の中で、コロナが要因というお答えをさせていただきましたが、利用者の減少はそれ以前から始まってたというような御指摘だったかと思います。確かに、先ほど御紹介ありましたように、デマンドタクシーが一番よく使われたときは年間2万人以上というような状況でございました。その後、現状でいうと1万6,000とか1万5,000ぐらいまで若干減ってきている状況ではございますが、それにつきましては、先ほど申し上げましたように、2万人利用のときの平均乗車密度は2.3人程度でございました。最近、利用者が減少している影響もあるんですが、平均乗車密度としては1.6とか1.7ぐらいで推移をしてますので、全体的にその利用者の総数が減ってきている影響がそこに来ているんですが、市としてもデマンドタクシーの利用普及については、福祉部局なんかともいろいろ連携を取りながら、いろんなシチュエーションでもって普及啓発は行ってるところではあるんですが、そこの部分についてまだ周知が足りてない部分もあろうかと思いますので、より多くの方に利用してもらえるようにこれからも引き続き取り組んでいきたいというふうに考えております。
○議長(藤田豊治) 米谷和之議員。
○9番(米谷和之)(登壇) これで質問を終了させていただきます。
○議長(藤田豊治) これにて一般質問並びに議案第64号及び議案第65号に対する質疑を終結いたします。
議案第64号及び議案第65号の2件は、いずれも議事日程に記載のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
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日程第3 議案第66号
○議長(藤田豊治) 次に、日程第3、議案第66号を議題といたします。
提案理由の説明を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) ただいま上程されました議案第66号につきまして提案理由の説明を申し上げます。
議案第66号、令和4年度新居浜市一般会計補正予算(第5号)につきましては、電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金支援事業費、新型コロナウイルス感染症予防ワクチン接種費等の施策費について予算措置いたすものでございます。
なお、詳細につきましては担当部長から補足説明いたします。御審議よろしくお願い申し上げます。
○議長(藤田豊治) 補足説明を求めます。亀井企画部長。
○企画部長(亀井利行)(登壇) 議案第66号、令和4年度新居浜市一般会計補正予算(第5号)につきまして補足を申し上げます。
補正予算書の3ページを御覧ください。
今回の補正予算は、12億5,444万円を追加し、補正後の予算総額を歳入歳出それぞれ544億491万9,000円といたすものでございます。これを前年度同期と比較いたしますと、8億7,473万円、1.6%の増となっております。
4ページを御覧ください。
第1表歳入歳出予算補正のうち、歳入といたしまして、第15款国庫支出金12億5,099万9,000円、第16款県支出金344万1,000円を追加し、5ページの歳出に充当いたすものでございます。
11ページを御覧ください。
次に、歳出でございます。
民生費、新型コロナウイルス感染症生活困窮者自立支援金給付事業費につきましては、申請期限が、令和4年9月末から令和4年12月末まで延長となりましたことから、支援金及び給付に要する事務費について813万8,000円を追加いたすものでございます。
民生費、電力・ガス・食料品等価格高騰緊急支援給付金支給事業費につきましては、電力、ガス、食料品等の価格高騰により、特に家計への影響が大きい低所得世帯に対し、1世帯当たり5万円を支給する経費として、9億1,616万2,000円を追加いたすものでございます。
12ページを御覧ください。
衛生費、新型コロナウイルス感染症予防ワクチン接種費につきましては、オミクロン株に対応した新型コロナウイルスワクチンの円滑な接種の実施及び必要な体制の確保のための経費として、3億2,419万9,000円を追加いたすものでございます。
13ページを御覧ください。
農林水産業費、新居浜市肥料価格高騰緊急支援事業費につきましては、新型コロナウイルスの影響や燃料費の高騰等による輸入肥料の高騰から、肥料価格が急騰している状況の中、化学肥料の低減や堆肥等の国内資源の活用等に取り組む販売農家に国が支援を行う事業に対して、愛媛県と協調して交付金として250万円を追加いたすものでございます。
畜産配合飼料価格高騰対策支援事業費につきましても、配合飼料価格の高騰が続いている状況の中、飼料コストの低減や生産性の向上等、経営体質の改善に取り組む県内の畜産農家に対して、愛媛県が市町を通じて支援金を交付するもので、補助金として344万1,000円を追加いたすものでございます。
以上で補足を終わります。
○議長(藤田豊治) これより質疑に入ります。
議案第66号に対して質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(藤田豊治) 質疑なしと認めます。
議案第66号は、議事日程に記載のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
以上で本日の日程は全部終了いたしました。
お諮りいたします。議事の都合により、9月16日から9月21日までの6日間、休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(藤田豊治) 御異議なしと認めます。よって、9月16日から9月21日までの6日間、休会することに決しました。
9月22日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 2時37分散会