本文
目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問 議案第18号~議案第31号
高塚広義議員の質問(1)
1 防災行政について
(1) 避難所開設状況の周知
(2) ドラッグストアとの協定
石川市長の答弁
1 防災行政について
(1) 避難所開設状況の周知
(2) ドラッグストアとの協定
高塚広義議員の質問(2)
1 防災行政について
2 救急ワークステーションについて
高橋消防長の答弁
2 救急ワークステーションについて
高塚広義議員の質問(3)
2 救急ワークステーションについて
3 福祉行政について
(1) 幼児教育・保育の無償化
(2) 改正障害者差別解消法
古川福祉部長の答弁
3 福祉行政について
(1) 幼児教育・保育の無償化
(2) 改正障害者差別解消法
高塚広義議員の質問(4)
3 福祉行政について
(1) 幼児教育・保育の無償化
古川福祉部長の答弁
3 福祉行政について
(1) 幼児教育・保育の無償化
高塚広義議員の質問(5)
3 福祉行政について
(1) 幼児教育・保育の無償化
(3) 帯状疱疹の未然防止
(4) 前立腺がん検診
古川福祉部長の答弁
3 福祉行政について
(3) 帯状疱疹の未然防止
(4) 前立腺がん検診
高塚広義議員の質問(6)
3 福祉行政について
(3) 帯状疱疹の未然防止
古川福祉部長の答弁
3 福祉行政について
(3) 帯状疱疹の未然防止
高塚広義議員の質問(7)
4 小中学校施設のバリアフリー化について
高橋教育委員会事務局長の答弁
4 小中学校施設のバリアフリー化について
高塚広義議員の質問(8)
4 小中学校施設のバリアフリー化について
休憩(午前11時00分)
再開(午前11時10分)
大條雅久議員の質問(1)
1 愛媛県ごみ処理広域化・集約化計画(案)と新居浜市の関わりについて
原市民環境部長の答弁
1 愛媛県ごみ処理広域化・集約化計画(案)と新居浜市の関わりについて
大條雅久議員の質問(2)
1 愛媛県ごみ処理広域化・集約化計画(案)と新居浜市の関わりについて
2 一般廃棄物(ごみ)処理基本計画について
石川市長の答弁
2 一般廃棄物(ごみ)処理基本計画について
大條雅久議員の質問(3)
2 一般廃棄物(ごみ)処理基本計画について
3 持続可能なまちづくりについて
(1) 地域づくり促進事業
(2) 移住促進事業と定住促進事業
(3) 子どもが帰って来たくなるまち
石川市長の答弁
3 持続可能なまちづくりについて
(2) 移住促進事業と定住促進事業
高橋教育長の答弁
3 持続可能なまちづくりについて
(3) 子どもが帰って来たくなるまち
原市民環境部長の答弁
3 持続可能なまちづくりについて
(1) 地域づくり促進事業
大條雅久議員の質問(4)
3 持続可能なまちづくりについて
休憩(午前11時56分)
再開(午後 1時00分)
永易英寿議員の質問(1)
1 子ども・子育て支援の充実について
(1) 四国一子育てしやすいまちの実現
(2) 保護者の子育てに係る負担軽減
(3) 公立保育園の施設改修計画及び保育園、幼稚園の再編計画
石川市長の答弁
1 子ども・子育て支援の充実について
(1) 四国一子育てしやすいまちの実現
(2) 保護者の子育てに係る負担軽減
高橋教育長の答弁
1 子ども・子育て支援の充実について
(2) 保護者の子育てに係る負担軽減
古川福祉部長の答弁
1 子ども・子育て支援の充実について
(3) 公立保育園の施設改修計画及び保育園、幼稚園の再編計画
永易英寿議員の質問(2)
2 小中学校トイレの洋式化について
高橋教育委員会事務局長の答弁
2 小中学校トイレの洋式化について
永易英寿議員の質問(3)
2 小中学校トイレの洋式化について
高橋教育委員会事務局長の答弁
2 小中学校トイレの洋式化について
永易英寿議員の質問(4)
2 小中学校トイレの洋式化について
3 障がい者・児福祉の充実について
古川福祉部長の答弁
3 障がい者・児福祉の充実について
永易英寿議員の質問(5)
4 手話言語条例の制定について
古川福祉部長の答弁
4 手話言語条例の制定について
永易英寿議員の質問(6)
4 手話言語条例の制定について
5 中心商店街の活性化について
(1) 銅夢キッチンを中心とした中心商店街の活性化
(2) 空き店舗活用事業
(3) 創業支援補助金
宮崎経済部長の答弁
5 中心商店街の活性化について
(1) 銅夢キッチンを中心とした中心商店街の活性化
(2) 空き店舗活用事業
(3) 創業支援補助金
永易英寿議員の質問(7)
5 中心商店街の活性化について
休憩(午後 1時55分)
再開(午後 2時04分)
永易英寿議員の質問(8)
6 市公式LINEの活用について
亀井企画部長の答弁
6 市公式LINEの活用について
永易英寿議員の質問(9)
6 市公式LINEの活用について
7 今後の成人式について
高橋教育長の答弁
7 今後の成人式について
永易英寿議員の質問(10)
7 今後の成人式について
片平恵美議員の質問(1)
1 不登校対策について
(1) 現状
(2) 適応指導教室
(3) サポートルーム
(4) 親の会
高橋教育長の答弁
1 不登校対策について
(1) 現状
(2) 適応指導教室
(3) サポートルーム
(4) 親の会
片平恵美議員の質問(2)
1 不登校対策について
高橋教育長の答弁
1 不登校対策について
片平恵美議員の質問(3)
1 不登校対策について
2 公的部門(保育等)における処遇改善事業の実施について
岡田総務部長の答弁
2 公的部門(保育等)における処遇改善事業の実施について
片平恵美議員の質問(4)
2 公的部門(保育等)における処遇改善事業の実施について
岡田総務部長の答弁
2 公的部門(保育等)における処遇改善事業の実施について
高橋教育委員会事務局長の答弁
2 公的部門(保育等)における処遇改善事業の実施について
片平恵美議員の質問(5)
2 公的部門(保育等)における処遇改善事業の実施について
休憩(午後 2時38分)
再開(午後 2時39分)
岡田総務部長の答弁
2 公的部門(保育等)における処遇改善事業の実施について
片平恵美議員の質問(6)
2 公的部門(保育等)における処遇改善事業の実施について
休憩(午後 2時43分)
再開(午後 2時51分)
岡田総務部長の答弁
2 公的部門(保育等)における処遇改善事業の実施について
高橋教育委員会事務局長の答弁
2 公的部門(保育等)における処遇改善事業の実施について
片平恵美議員の質問(7)
2 公的部門(保育等)における処遇改善事業の実施について
石川市長の答弁
2 公的部門(保育等)における処遇改善事業の実施について
井谷幸恵議員の質問(1)
1 学校給食センターの一部業務委託化について
(1) これまでの経緯
(2) 懸念されること
高橋教育長の答弁
1 学校給食センターの一部業務委託化について
(1) これまでの経緯
(2) 懸念されること
井谷幸恵議員の質問(2)
1 学校給食センターの一部業務委託化について
岡田総務部長の答弁
1 学校給食センターの一部業務委託化について
井谷幸恵議員の質問(3)
1 学校給食センターの一部業務委託化について
高橋教育長の答弁
1 学校給食センターの一部業務委託化について
井谷幸恵議員の質問(4)
1 学校給食センターの一部業務委託化について
高橋教育長の答弁
1 学校給食センターの一部業務委託化について
井谷幸恵議員の質問(5)
1 学校給食センターの一部業務委託化について
高橋教育長の答弁
1 学校給食センターの一部業務委託化について
井谷幸恵議員の質問(6)
1 学校給食センターの一部業務委託化について
2 小学校休業等対応助成金の現状と周知方法について
古川福祉部長の答弁
2 小学校休業等対応助成金の現状と周知方法について
宮崎経済部長の答弁
2 小学校休業等対応助成金の現状と周知方法について
井谷幸恵議員の質問(7)
2 小学校休業等対応助成金の現状と周知方法について
高橋教育長の答弁
2 小学校休業等対応助成金の現状と周知方法について
井谷幸恵議員の質問(8)
2 小学校休業等対応助成金の現状と周知方法について
予算特別委員会の設置及び委員会付託
表決
予算特別委員の選任
委員会付託
日程第3 議案第32号
石川市長の説明
高橋教育長の説明
委員会付託
散会(午後 3時32分)
本文
令和4年3月10日 (木曜日)
議事日程 第4号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
議案第18号 令和4年度新居浜市一般会計予算
議案第19号 令和4年度新居浜市渡海船事業特別会計予算
議案第20号 令和4年度新居浜市平尾墓園事業特別会計予算
議案第21号 令和4年度新居浜市国民健康保険事業特別会計予算
議案第22号 令和4年度新居浜市介護保険事業特別会計予算
議案第23号 令和4年度新居浜市後期高齢者医療事業特別会計予算
議案第24号 令和4年度新居浜市工業用地造成事業特別会計予算
議案第25号 令和4年度新居浜市水道事業会計予算
議案第26号 令和4年度新居浜市工業用水道事業会計予算
議案第27号 令和4年度新居浜市公共下水道事業会計予算
議案第28号 令和3年度新居浜市一般会計補正予算(第12号)
(各常任委員会付託)
議案第29号 令和3年度新居浜市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)
(市民福祉委員会付託)
議案第30号 令和3年度新居浜市工業用水道事業会計補正予算(第1号)
(経済建設委員会付託)
議案第31号 令和3年度新居浜市公共下水道事業会計補正予算(第1号)
(同上)
第3 議案第32号 訴訟上の和解について
(企画教育委員会付託)
――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
出席議員(26名)
1番 小野 志保
2番 片平 恵美
3番 合田 晋一郎
4番 白川 誉
5番 伊藤 嘉秀
6番 越智 克範
7番 井谷 幸恵
8番 神野 恭多
9番 米谷 和之
10番 篠原 茂
11番 河内 優子
12番 黒田 真徳
13番 高塚 広義
14番 藤田 誠一
15番 田窪 秀道
16番 小野 辰夫
17番 永易 英寿
18番 伊藤 謙司
19番 藤原 雅彦
20番 大條 雅久
21番 藤田 豊治
22番 藤田 幸正
23番 伊藤 優子
24番 仙波 憲一
25番 近藤 司
26番 山本 健十郎
――――――――――――――――――――――
欠席議員
なし
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市長 石川 勝行
副市長 加藤 龍彦
副市長 原 一之
企画部長 亀井 利行
総務部長 岡田 公央
福祉部長 古川 哲久
危機管理統括部長 庄司 誠一
市民環境部長 原 正夫
経済部長 宮崎 司
建設部長 三谷 公昭
消防長 高橋 裕二
上下水道局長 秋月 剛
教育長 高橋 良光
教育委員会事務局長 高橋 正弥
監査委員 寺村 伸治
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者
事務局長 髙橋 利光
事務局次長 飯尾 誠二
議事課副課長 鴨田 優子
議事課副課長 尾藤 秀行
議事課調査係長 神野 瑠美
議事課議事係長 和田 雄介
議事課主任 村上 佳史
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(山本健十郎) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第4号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(山本健十郎) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第87条の規定により、議長において伊藤嘉秀議員及び越智克範議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 一般質問 議案第18号~議案第31号
○議長(山本健十郎) 次に、日程第2、議案第18号から議案第31号までを議題といたします。
昨日に引き続き、一般質問並びに質疑を行います。
順次発言を許します。まず、高塚広義議員。
○13番(高塚広義)(登壇) 公明党議員団の高塚広義です。
初めに、新型コロナウイルス感染症が拡大する中、市民の健康や生活を守るため懸命に努力していただいております医療従事者や介護関係者の皆様をはじめ、全てのエッセンシャルワーカーの皆様に心より御礼を申し上げます。
また、市役所職員の皆様が、石川市長を中心に結束し、市民のために懸命に努力されていることに改めて感謝を申し上げます。
それでは、通告に従い、質問させていただきます。
まず、防災行政についてのうち、避難所開設状況の周知についてお伺いします。
新型コロナの感染状況を踏まえ、国より分散避難が推奨されておりますが、いざ大規模災害になると、最寄りの小中学校の体育館への避難が想定され、多くの避難所で混乱が生じることが予測されます。避難所へ必死でたどり着いても入れないということが他の自治体であったと記憶をしております。台風の接近で、事前に避難情報が流れる場合は、早期避難が可能となりますが、大規模な地震等で緊急避難が必要な場面では、避難所の情報が必要だと思います。
そこで、質問です。
1点目に、本市の避難所状況を市民へ周知するためにどのような体制を取られているのか、また課題と対策についてお伺いします。
2点目に、例えば地図や混雑状況の情報を併せて表示することにより、利用者がスマホやパソコンを使って一目で確認でき、家から近い避難所が混雑している場合でも、すぐに別の避難所を探せるアプリの導入など、今後ICTのシステムを活用し、スムーズな分散避難につなげていくような環境整備を進めてはと考えますが、御見解をお伺いいたします。
次に、南海トラフ地震の発生が予測される中、本市では、自然災害等に対し、様々な防災・減災対策に力を注がれていると認識しております。さらに、一昨年よりコロナ禍における避難所運営という新たな対応も求められ、限られた予算の範囲でより望ましい方向を目指し尽力されていることに感謝を申し上げます。
一方、全国では、さらなる災害時における支援の充実や連携して住民サービス向上に取り組むことを目指し、市区町村に店舗を構えるドラッグストアとの災害時の協定を締結している自治体が多くあります。その協定によりますと、1、災害時の支援については、ドラッグストア側が市の要請に基づき、市内にある店舗が所有する液体ミルクなどの育児用品、介護医療用品、一般医薬品などを市に提供、2、店舗の建物や駐車場を一時的な避難所として提供、3、勤務する薬剤師や栄養士らを被災者の健康相談に対応するとしております。供給する物資は、有償となりますが、場所の提供や健康相談についてはドラッグストア側が無償で行っていただけるそうです。
本市では、育児用品や介護用品、生理用品や衛生用品などを準備されていると認識していますが、種類やサイズ、現場のニーズに対応する困難さも課題であると考えます。豊富な品ぞろえを有するドラッグストアとの締結は、有事の際における具体的な市民サービスの向上につながることが期待されます。
そこで、質問ですが、市内のドラッグストアとの災害時の協定の締結について、本市の御見解をお伺いいたします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 高塚議員さんの御質問にお答えをいたします。
防災行政についてでございます。
まず、避難所開設状況の周知についてお答えをいたします。
避難状況を市民へ周知するための体制につきましては、各避難所の情報は、防災情報システムにより一元的に取りまとめ、県の防災システムを介してLアラートにより多様なメディアに一斉配信されます。市民の皆様は、スマートフォンをはじめ、テレビ、ラジオ、ウェブサイトなど、様々な媒体を通じて配信された情報を入手することができます。
課題と対策につきましては、各避難所の状況をお届けするには、情報を正確に把握、集約した上で、防災情報システムを迅速に運用することが重要となっております。そのため、図上訓練などを通じてシステムの適切かつ円滑な運用を図ってまいります。
さらに、多種多様な伝達手段を確保することにより、迅速かつ正確な情報の周知に努めてまいります。
2点目のICTを活用し、スムーズな分散避難につなげる環境整備についてでございますが、近年は、避難所の充足状況などを確認できるアプリ等の開発が進んでおり、導入事例もございます。
本市におきましても、スマートシティーの取組の中で、新居浜市公式LINE上でスマート防災として、地図上に降雨量、水位、河川カメラの画像に加え、避難所の開設情報を表示することができますが、避難所の状況までは反映されておりません。
今後におきましても、円滑な避難の一助となる環境整備に努めてまいります。
次に、ドラッグストアとの協定についてでございます。
愛媛県の地震被害想定調査では、本市における避難所への避難者数は約3万5,000人と想定されております。
このように、多数の避難者が想定される中、避難生活支援のため、備蓄物資の整備を進めているところではございますが、多くの方が安心して避難生活を送ることができる数量の備蓄は難しいのが現状でございます。
そのため、御理解と御協力をいただける事業所につきましては、災害時における物資提供や施設使用などに関する協定を締結し、物資等の確保に努めているところでございます。
御提案いただきましたドラッグストアにつきましては、現在、協定は締結しておりませんが、薬品をはじめ、多種多様な物品がそろえられており、駐車場などの一時的な避難が可能なスペースもありますことから、協定を締結できるよう、事業者に対し協力依頼してまいりたいと考えております。
○議長(山本健十郎) 高塚広義議員。
○13番(高塚広義)(登壇) ありがとうございました。
1点要望いたします。
最近のドラッグストアでは、医薬品とかだけではなく、食品や飲料水をはじめ、品数が豊富であるので、多様なニーズに対応もでき、市民の皆様に安心、安全をお届けできることが期待されます。本市におきましても、できれば包括協定の締結に向け、前向きな御検討をよろしくお願いいたします。
次に、移ります。
救急ワークステーションは、愛媛県立新居浜病院の新診療棟の整備に併せ、昨年の8月5日より開設されております。念願であった地域医療の拠点となる施設が開所されましたことに対し、関係者の御努力に感謝を申し上げます。
救急ワークステーションは、毎週木曜日に市消防本部の救急隊員3名と救急車1台を派遣する派遣型ワークステーションとして運用を開始しており、病院を活動拠点として、救急科医師の指導を受けながら、出動指令があった場合は、病院からそのまま救急出動して初期診療に当たり、救命率の向上につなげるとのことで、地域の住民にとっては大変心強い救急体制であると感じております。
しかし、救急資源である救急車には限りがあり、また救急件数の約5割は軽症と言われていることから、効果的な出動を行うには、一定の条件等が必要になるのではないかと考えます。
そこで、質問ですが、1点目に、病院側とどのような連携で初期診療に当たるのか、また今後の課題等についてお伺いします。
2点目に、毎週1回の救急隊員3名の派遣となりますが、開設からこれまでの研修成果をどのように評価されているのか、また職員を派遣するに当たり、組織の体制づくりや課題についてお伺いいたします。
一方、令和元年度から救急車が1台増車されたことで、6台の救急車を北消防署3台、南消防署2台、川東分署1台で運用されております。救急車は国が定める人口に基づく配備基準を基に整備されるものと認識していますが、市内人口の45%が居住する上部地区を管轄する南消防署では、年間2,000件を超える救急需要があると伺っています。
そこで、3点目に、3署のうち、最も需要の大きい部署へ重点的に配置することで、より効果的な救急対応ができるものと考えますが、御所見をお伺いいたします。
4点目に、救急車の増台により必要となる職員については、令和元年12月定例市議会において、消防職員の定数が164人に職員定数条例が改正され、順次職員が採用されていると認識してますが、現在の採用状況と今後の採用計画についてお伺いいたします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋消防長。
○消防長(高橋裕二)(登壇) 救急ワークステーションについてお答えいたします。
まず、病院側とどのような連携で初期診療に当たるのかについてでございます。
救急ワークステーションに派遣する救急隊については、重症患者等が発生した事案では、管轄の救急車と連携して出動するとともに、院内では医師や看護師と初期診療の補助を行っております。
また、現場への医師要請が必要となる重症事案等に対して、医師が安定的に同乗し、出動できる体制が構築できていないことが課題となっており、今後病院側とさらなる連携を図ってまいりたいと考えております。
次に、研修成果の評価についてでございます。
毎週木曜日に派遣を行い、今年度末までに合計29回派遣する予定で、救急救命士の再教育病院実習に必要となる時間を全ての救命士が取得できる見込みとなっております。安定的な実習時間が確保できたことで、救急隊員の資質の向上が図られたものと評価しております。
また、組織の体制づくりや課題につきましては、将来的な常設型へ向け、さらに研修の充実や病院との連携を進めたいと考えております。
次に、需要の大きい部署への救急車の重点配備についてでございます。
現在、救急車は、川東分署に1台、南消防署に2台、北消防署に3台を配備しておりますが、川東管内で救急事案が重複した場合は、北消防署から出動して対応していること、また北消防署及び川東分署管内から市外への転院搬送につきましては、北消防署の救急車で対応していることから、南消防署への配備ではなく、現状の配備体制が適しているものと考えております。
次に、職員の現在の採用状況と今後の採用計画についてでございます。
令和3年度現在では、条例改正後の2か年で6人が増員され、職員数が140人となっております。令和4年度には、新たに6人が採用される見込みです。
今後の採用計画につきましては、なるべく早い時期に職員充足率が愛媛県平均となる152人を当面の目標に掲げております。
○議長(山本健十郎) 高塚広義議員。
○13番(高塚広義)(登壇) ありがとうございました。
1点要望いたします。
令和3年12月議会で南消防署についての質疑に対し、管轄内の県立新居浜病院内の救急ワークステーションが、将来的に常設型となれば、救急車を24時間体制で配備可能となり、南消防署と連携した効率的な救急車の運用が図られ、救急体制が大幅に強化される。したがって、常駐型の実現に向け、関係機関と協議を進めていくとの御答弁がありました。今後の市内全域での消防体制の在り方も含め、常駐型ワークステーションの体制構築に向け、協議を進めていただくことを強く要望いたしまして、次の質問に移ります。
福祉行政のうち、幼児教育・保育の無償化についてお伺いいたします。
公明党が2006年に少子社会トータルプランを発表して以来、その必要性を訴えてきた幼児教育・保育の無償化が、令和元年10月よりスタートしております。公明党では、幼保無償化実施後の令和元年11月から12月にかけ、関係する当事者の声を聞くため、幼保無償化に関するアンケート調査を行い、施設を利用する保護者1万8,922名、施設を運営する事業者8,502名の方から回答をいただきました。この調査結果を踏まえ、公明党は、全ての子供たちに質の高い幼児教育・保育を提供するために、幼児教育・保育の質の向上や受皿整備などを推進しているところであります。
一方で、取り組むべき課題も明らかになりました。利用者に、幼児教育・保育に関し、今後取り組んでほしい政策について質問した結果、幼児教育・保育の質の向上と幼児教育・保育の受皿整備の2つの政策であることが明らかになりました。さらに、保育の質の向上のために必要とされることを事業者に伺うと、任用と処遇の改善が強く求められていることが判明しております。
そこで、幾つか質問いたします。
1点目に、保育の質の向上、保育士の処遇改善、スキルアップ及び経験年数に応じた配置改善に向けた本市の取組をお伺いします。
厚生労働省の2020年調査によると、保育士の平均月収は30万3,000円で、全産業平均が35万2,000円で、コロナ禍で給与が下がった業種が多いのにもかかわらず、約5万円の開きがあります。また、保育所が受け取る給付費は、公定価格で決められており、収入に限りがある中で、民間施設が経営を安定させるには、若手を多く採用して人件費を抑えるしかないのが現状のようであります。公立を含めた全保育士のうち、経験が8年未満の方が約半数に上り、結果として全体の賃金レベルを下げていることになります。
一方、保育士の退職理由は、給料の安さや業務量の多さ、長時間労働が上位になっており、コロナ禍で感染させてはいけないという精神的負担も多くあるようです。
そこで、2点目の質問ですが、このように多くの課題を抱える保育現場をどのように認識され、本市としてどのように改善されようとしているのか、お伺いいたします。
3点目に、勤続年数とスキルに応じた給与体系の構築が必要であるとも考えますが、御所見をお伺いいたします。
4点目に、アンケート調査結果で、幼保無償化前後で事務負担が増えたとする割合は、全体の約6割に達しております。事務負担の軽減に対する本市の取組をお伺いいたします。
次の2点目、改正障害者差別解消法について伺います。
2016年に施行された障害者差別解消法の改正案が、昨年5月に参議院本会議で可決成立し、国や自治体のみに義務づけられていた合理的配慮が、民間事業者にも義務づけられるようになっております。国は、準備に時間が必要として、施行日は公布から3年を超えない日としていますが、国が2014年に批准した障害者権利条約では、官民を問わずに合理的配慮をすることを求めており、今回の法改正につながっております。合理的配慮には、車椅子利用者の段差解消のスロープの設置や聴覚障害者と筆談等で意思疎通ができるようにするなど、障壁をなくしていくことですが、法律では事業者の過重な負担にならないよう規定もされております。専門家によると、課題として、そもそも合理的配慮が何かということが知られていない、障害者や事業者の相談に対応するワンストップの窓口がまだまだ整備されていない、窓口で相談に応じる専門家も不足していることを指摘しております。内閣府の調査では、ワンストップ窓口を設置している自治体は44%、相談員を配置している自治体は15%と少ない状況とあります。最も最前線にいる市町の取組方により、法律の実効性に格差が生じることが懸念されております。
そこで、お伺いいたします。
改正障害者差別解消法について、本市は今後どのように周知していくのか、また相談体制をどのようにしていくのか、御見解をお伺いいたします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 福祉行政についてお答えいたします。
まず、幼児教育・保育の無償化についてでございます。
保育の質の向上、保育士の処遇改善、スキルアップについてお答えいたします。
公立保育園につきましては、キャリアアップ研修への参加など、保育士の階層別の研修を継続的に実施し、初任者から管理職員までの幅広い人材育成を通して、保育の質とスキルアップに取り組んでおります。
私立保育園におきましては、質の高い保育を安定的に供給していくために、職員が意欲とやりがいを持って長く働くことができる職場を施設自ら構築していく必要があります。そのための方策として、給付費には職員の平均経験年数や施設の賃金改善、スキルアップの取組に応じた加算を行っており、非常勤職員を含む全ての職員に対し、勤続年数等を基準とした昇給や賃金改善、資質向上の具体的な計画に沿った研修の実施などに取り組み、処遇改善と職員のスキルアップを図るものとなっております。
経験年数に応じた配置改善につきましては、公立保育園や複数園を運営する私立事業者では、定期的な人事異動により職員の経験年数の均衡を図るとともに、様々な職務経験を共有できる職場環境の整備に努めております。
また、公立、私立共に定年退職に伴う補充や職務経験者を募集するなど、計画的な採用により配置改善を図っております。
次に、多くの課題を抱える保育現場をどのように認識し、どのように改善しようとしているかについてでございます。
保育士は、社会機能維持に不可欠なエッセンシャルワーカーとして、日々保育業務に精勤されており、現在のコロナ禍においても、感染リスクと向き合いながら、その社会的役割を全うしている保育現場の重要性は、より高まっているものと認識しております。
国におきましては、コロナ克服・新時代開拓のための経済対策として、保育士、幼稚園教諭等を対象に賃上げ効果が継続できる取組を前提として収入を3%程度引き上げるための措置を本年2月から実施しておりますことから、本市におきましても、この国の取組に呼応し、保育士の給与の処遇改善をしてまいります。
次に、勤続年数とスキルに応じた給与体系の構築についてでございます。
公立保育園におきましては、正規保育士の給与については条例で定められ、勤続年数とスキルに応じた給与体系となっております。
会計年度任用職員の保育士につきましても、勤続年数に応じた給与体系としており、また今回の国の経済対策に沿った収入の引上げを行う方向で事務手続を進めております。
私立保育園につきましては、給付費に技能、経験を積んだ職員への加算を行っており、副主任保育士や職務分野別リーダーなどに相当する職位を設けることにより、キャリアアップの仕組みを構築し、その職員の賃金改善に充てるものとなっております。
次に、幼児教育・保育の無償化による事務負担の軽減に対する本市の取組についてでございます。
副食費については、無償化の対象外となったため、本市におきましても無償化後に一部の私立保育園から副食費の実費徴収の事務負担が増えたとの声をお聞きしております。そのほかにも、従来から保育日誌等の書類作成がかなりの負担であるとお聞きしておりますが、国の補助事業には、保育士の事務負担軽減につながる事業もございますことから、今後におきましても現場の声を聞き、国の動向等を注視しながら適切に対応してまいりたいと考えております。
次に、改正障害者差別解消法についてでございます。
まず、今後どのように周知していくのかについてお答えいたします。
昨年5月の障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律、いわゆる障害者差別解消法の改正のポイントといたしましては、今まで国や自治体のみに義務づけられていた合理的配慮の提供が、民間事業者に対しましても努力義務から法的義務になることでございます。この場合の合理的配慮といたしましては、店舗が客に対する配慮あるいは事業所が利用者に対して行う配慮のことであり、何らかの配慮が必要となった場面において、双方の話合いにより問題が解決できるような配慮を行うことが義務づけられたものでございます。
合理的配慮には、正解はなく、対話を通じた個別の調整ということであるため、市民や民間事業者への周知は非常に重要であると考えておりまして、新居浜市障がい者自立支援協議会権利擁護部会など、各関係機関との連携により、様々な方面から周知に努めているところでございます。
また、今後におきましては、ホームページや市政だより、出前講座なども活用し、改正障害者差別解消法についてさらに周知を図ってまいります。
次に、相談体制についてでございます。
配慮の必要な人からの相談はもとより、合理的配慮を提供する側からの相談事例も増えることが予想されますことから、本市が相談業務を委託しております委託相談支援事業所と関係機関等が連携し、相談体制を強化してまいります。
また、合理的配慮の提供は、障害の特性、分野、業種、場面、状況によって様々であり、求められる相談内容や程度も多種多様であると考えられますことから、相談業務を行う関係職員のスキルアップが必要不可欠となってまいります。相談事例の収集や事例検討を十分に行うなど、関係職員等の相談スキルの向上を図ってまいりたいと考えております。
○議長(山本健十郎) 高塚広義議員。
○13番(高塚広義)(登壇) ありがとうございました。
再質問ということで、2点お伺いいたします。
幼児教育・保育の無償化についてですが、1点目、事業者の方へ施設の安定的な運営について伺いますと、人材の育成と確保が必要との返事が多くありました。現状、保育士の充足状況はいかがでしょうか。
また、人材の育成と確保についてどのような施策を行っているのか、お伺いいたします。
次、2点目、保育士の負担を軽減し、保育の質を向上させるため、茨城県取手市では、市内に6か所ある市立の保育園で帳票作成や登降園管理などの事務作業を電子化しているようです。このICTシステムは、タブレット端末に対応し、保育所や幼稚園などの運営に役立つ機能を備えており、登降園時間の記録や延長保育料の計算は、保育所の入り口に設置された専用のカードリーダーにICカードを打刻すると自動で算出されます。また、時間外業務で対応しがちな年間計画表や日誌の作成なども、手書きから簡単な入力作業へ切り替わり、時間が大幅に短縮されたということであります。
そこで、保育士の負担を軽減し、保育の質を向上させるためにも、ICTシステムの導入を検討すべきと考えますが、御見解をお伺いいたします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 高塚議員さんの再質問にお答えいたします。
保育士の充足状況について、人材の育成と確保について、それから保育園におけるICTシステムの導入についてかと思います。
まず、保育士の充足状況でございますが、保育園は、年齢別配置基準を満たして保育士を配置する必要がございますが、各施設におきましてこの基準を満たして配置できております。
次に、人材の育成と確保につきましては、キャリアアップ研修の実施や参加など、保育士の各階層別の研修を継続して行い、人材の育成に努めております。
また、人材確保ですけれども、就職を希望する潜在保育士さんに対しまして、情報発信をして人材確保へつなげるということを行っております。
また、愛媛県保育士・保育所支援センターさんのホームページにも園を紹介するというようなことで、様々な働き方を希望する潜在保育士さんに対応した、パートタイムでの勤務も含めまして、職員の募集を行っております。
また、再雇用の職員さんでの雇用継続の勧奨、これにより人材の確保に努めているところでございます。
次に、保育園におけるICTシステムの導入についてでございます。
保育所等におけるICT化は、保育士の業務負担を軽減し、また保育の質の向上につながるということ、それから子供の事故防止や保護者の利便性向上にも役立つということもありますので、市としても積極的に推進していくべきというふうに考えております。
現在、公立保育園では、ICT化の取組といたしまして、マイクロソフト社のアクセス、データベースソフト、これを使用した保育日誌作成システムを平成30年度に市職員が構築いたしまして運用しております。このシステムにより、以前に比べまして、事務負担は軽減したという現場の声を聞いております。
また、私立の教育・保育施設では、何か所かの施設さんで既にシステム導入済みというふうにお伺いしておりますけれども、労働時間の短縮等の効果を上げている施設がある一方で、導入したシステムの使い勝手が悪くて、全く使用できていない、また一部の機能しか使用していないんだというような声もお伺いしております。
公立、私立いずれの保育園におきましても、多数の施設ではICT化がまだまだ進展していないというのが現状でございますので、今後、現場の声を聞きながら、事務負担軽減につながるICTシステムについて調査研究をしてまいりたいというふうに考えております。
○議長(山本健十郎) 高塚広義議員。
○13番(高塚広義)(登壇) 先ほど部長が申されたように、保育士の負担軽減もあり、質の向上もありますので、先進地、非常に立派に使いこなされているというようなシステムもあろうかと思いますので、ぜひともコロナ禍後、また視察をされて、ぜひとも前向きな導入をよろしくお願いいたします。
次の質問に移ります。
帯状疱疹の未然防止について伺います。
2013年に成立した持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律の中で、健康に関しては、人口の高齢化が急速に進展する中で、健康寿命の延伸により長寿を実現することが重要であることに鑑み、高齢者も若者も、健康で年齢等に関わりなく働くことができ、持てる力を最大限に発揮して生きることができる環境の整備等に努めることや健康の維持増進、疾病の予防及び早期発見等を積極的に促進することとうたわれております。
そこで、病になってから治療するのではなく、病を未然に防ぐという観点からお伺いいたします。
子供の頃、水ぼうそうにかかった記憶のある方もおられると思います。水ぼうそうは、一度かかり、治った後も実はウイルスは体の中の神経節に生涯隠れていて、加齢による免疫力の低下や過労やストレスが引き金となって再発症することがあり、それが帯状疱疹と呼ばれております。
帯状疱疹の原因となるウイルスは、日本人成人の90%以上の方の体内に潜んでいて、50歳を境に発症率は急激に上昇し、60歳代から80歳代でピークを迎えます。80歳までに約3人に1人が帯状疱疹にかかると言われております。
1997年から宮崎県内で実施している帯状疱疹の調査において、帯状疱疹は50歳以上に多いことが明らかになっております。さらに、この10年で20歳代から40歳代の発症率も増加傾向にあります。過去に一度感染して免疫のある人は、その後の自然感染によって免疫が増強されるというブースター効果が得られますが、皮肉にも1歳以上3歳未満の子供を対象にした水痘ワクチンの定期接種化によって水ぼうそうにかかる子供が減り、帯状疱疹ウイルスに再びさらされる機会が減ったことで、その効果が弱まったことも原因の一つと考えられているそうです。
帯状疱疹にかかった場合、体の左右どちらか一方に最初はぴりぴり、ちくちくと刺すような痛みがあり、赤い斑点と小さな水ぶくれが神経に沿って帯状に現れることから帯状疱疹と名づけられております。神経が損傷されることで、皮膚の症状が治った後も痛みが残ることもあり、3か月以上痛みが続くものを帯状疱疹後神経痛、いわゆるPHNと呼ばれております。PHNは、焼けるような、締めつけるような持続性の痛みやずきんずきんとする痛みが特徴であります。帯状疱疹を発症すると、強烈な痛みで日常生活が困難になり、三、四週間ほどで皮膚症状が治まっても、50歳以上の2割の人にPHNになる可能性があると言われております。また、帯状疱疹が現れる部位によっては、顔面神経麻痺、目の障害、難聴、耳鳴り、目まいなどの重い後遺症が生じることもあるそうです。
帯状疱疹ワクチンは、日本では厚生労働省より2016年3月に50歳以上の者に対する帯状疱疹の予防として効能、効果が追記されております。2016年からある水痘生ワクチンに加えて、新たに2020年に使用開始となった不活性ワクチン、シングリックスは、生ワクチンに比べると予防効果が高く、効果が長時間持続し、がんや膠原病などで免疫が低下している人でも接種できる点が優れています。
帯状疱疹の予防接種は、発症を完全に防ぐものではありませんが、発症しても軽症で済み、後遺症の予防につながるとされていますが、多くの方は帯状疱疹のワクチンがあることを知らないと思います。
そこで、2点質問いたします。
1点目に、本市として、帯状疱疹ワクチンの効果をどのように認識されていますか。
2点目に、帯状疱疹ワクチンの周知と接種の推進を行ったことがありますか、お伺いいたします。
次の質問に移ります。
前立腺がん検診について。
一昨年11月、国立がん研究センターから2020年がん統計予測が発表されております。その予測では、男性では前立腺がんの罹患数が胃がんを抜いて4年連続でトップでした。また、死亡者数予測については、男性では、肺、大腸、胃、膵臓、肝臓に次ぐ6番目になっております。我が国の前立腺がん罹患患者は、近年確実に増えており、過去10年で約3.4倍に増加しております。
罹患率の上昇の原因としては、高齢化の進行とともに、食習慣の欧米化が上げられ、特に最近増えている50歳代の患者の増加は、食事との関係性が高いと言われております。
前立腺がんの検査として、一般的に行われているのはPSA検査で、前立腺がんの初期検査として最適な方法とされております。また、採血だけで結果が出るので、自覚症状がない場合でも健康診断の一環のような感覚で手軽に受けることができ、PSA検査が普及したことにより、前立腺がんの早期発見率は格段に上昇したと言われております。
欧米では、前立腺がん患者は、日本よりはるかに多いのですが、PSA検査率が高く、早期治療に結びついて死亡率は減少傾向にあります。
一方、日本では、1990年代以降、罹患者数、死亡者数が増加しており、その原因の一つにPSA検診率がまだまだ低いことが上げられ、がんが見つかったときには、既に転移している方もいると聞いております。このがんの特性としては、進行速度が遅いことが上げられ、ステージ3での5年生存率はほぼ100%と言われております。しかし、ステージ4になると、約60%と一挙に激減します。ちなみに50歳以上の男性について単純な計算によりますと、15人に1人が一生に一度前立腺がんになるようであります。前立腺がんは、50歳を過ぎたら毎年定期的なPSA検査を受けることで、早期発見、早期診断、早期治療、そして完治が十分可能ながんであると言われております。厚生労働省は、胃がん、肺がん、大腸がん、乳がん、子宮頸がん、この5つのがんに対して、定期的にがん検診を受けることを推奨しております。
そこで、2点質問させていただきます。
1点目に、本市の前立腺がんの検診受診率について、また直近の3年間で受診率の推移をお伺いいたします。
2点目に、前立腺がんの周知啓発について伺います。
ヨーロッパ諸国やアメリカ等では、毎年11月の1か月を男性特有のがんである前立腺がんの認知度や健康意識を高めていこうとするモーベンバーという運動を推進しているようですが、日本ではあまり知られていないのが実情だと思います。
一方、乳がんの啓発活動であるピンクリボン運動は有名ですが、実際は乳がんと前立腺がんの死亡者数に大差はないようであります。
そこで、お伺いいたします。
本市の前立腺がんや検診受診率向上への啓発、広報をどのように行っているのか、また本年11月に前立腺がんなど、男性特有のがんやPSA検査について市民への認識や理解を深めるための啓発運動を行ってはと考えますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 帯状疱疹の未然防止についてお答えいたします。
まず、帯状疱疹ワクチンの効果をどのように認識しているのかについてでございます。
現在、2種類のワクチンがございますが、どちらのワクチンも発症を完全に防ぐものではなく、重症化を防ぐ効果があるものと認識いたしております。2種類といいますのは、弱毒化ウイルスの生ワクチンで1回接種のものと、そして遺伝子組換え法の不活化ワクチンで2回接種のものであり、どちらのワクチンも注射で投与し、帯状疱疹ウイルスに対する特異的な免疫力を高める効果があるとされております。
次に、帯状疱疹ワクチンの周知と接種の推進についてでございます。
現在、定期予防接種につきましては、予防接種法によって対象疾病、対象者及び接種期間などが定められており、個別通知や市政だより、ホームページ等で周知しております。しかし、帯状疱疹は、予防接種法の対象疾病ではなく、ワクチン接種は任意であり、被接種者と医師との相談によって接種の判断がされますことから、帯状疱疹ワクチンの周知と接種の推進は行っておりません。
国におきまして、帯状疱疹ワクチンは、任意接種に位置づけられておりますが、定期接種化を検討するワクチンの一つとされておりますので、今後も国の動向を注視してまいりたいと考えております。
次に、前立腺がん検診についてでございます。
まず、本市の前立腺がん検診受診率及び直近3年間の受診率の推移につきましては、過去3年間の受診者数といたしまして、平成30年度が2,356人、令和元年度が2,591人、令和2年度は1,599人でございます。今年度は、検診時の感染防止対策のさらなる徹底を図ることにより、2月末時点で受診者数が2,107人に回復しております。
次に、前立腺がんや検診受診率向上への啓発、広報についてでございます。
がん予防に関する正しい知識やがん検診の重要性につきまして、市政だよりや市ホームページ、市役所ロビー展等で情報提供を継続して行っております。
また、節目年齢や過去の受診歴に応じた受診勧奨はがきの送付、広報紙へのけんしんカレンダーの折り込みを行っております。
さらに、新居浜商工会議所、公益社団法人新居浜法人会、愛媛県等と連携し、職域における検診の促進にも努めております。
男性特有のがんやPSA検査の啓発運動期間を設けることにつきましては、本市の取組として、年度末年齢40歳以上の男性を対象に集団健診においてPSA検査を行っております。しかしながら、集団健診が年間を通じた取組でありますので、特定の月をキャンペーン期間とするのではなく、がん検診全体について広報を強化し、より若い世代へのがん予防に対する認識や理解の促進、検診受診の勧奨を図ってまいりたいと考えております。
○議長(山本健十郎) 高塚広義議員。
○13番(高塚広義)(登壇) ありがとうございました。
ちょっと質問させてもらいます。
帯状疱疹ワクチンの接種費用についてでございますが、生ワクチンで1回8,000円程度、不活性ワクチンでは1回2万2,000円程度と高額となっております。しかも2回接種しなければなりません。
そこで、全国でのワクチン接種費用の助成状況を調査したところ、2021年10月時点で、まだまだ全国で13の自治体でしか公費助成を行っていないのが現状のようです。今、先進地では、愛知県名古屋市で、2020年3月より接種費用の助成を開始しておりまして、生ワクチンに対しては1回4,200円の自己負担、不活性ワクチンに対しては1回で1万800円の自己負担分を医療機関に支払うことで接種ができる体制になっていると伺いました。また、本市と都市間交流協定を締結している大府市も、令和4年度よりワクチンの助成を行うようであります。
本市の令和4年施政方針の中に、健康で、いきいきと暮らし、支えあうまちづくりと明記されているとおり、市民の健康を守るという観点から、帯状疱疹ワクチン接種の助成について検討していただきたいと思いますが、もう一度御見解をお伺いいたします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 高塚議員さんの再質問にお答えいたします。
帯状疱疹ワクチン接種費用の助成についてでございます。
先ほどの答弁で、国の動向を注視してまいりたいというふうにお答えいたしましたが、現時点では、接種費用への助成につきましても同様に考えているところでございます。
帯状疱疹ワクチンの定期接種に向けた検討は、現在、厚生科学審議会の予防接種・ワクチン分科会におきまして審議されているところでございまして、帯状疱疹の疾病負荷、ワクチンに期待される効果や効果の期間、導入に最適な年齢、2種類のワクチンの比較、安全性や医療経済学的評価等について検証検討が進められているところでございます。これらの議論の内容や進捗につきましては、定期接種に先行して自治体が補助を検討するという場合におきましても、これを参考にして接種をするしないの判断をミスリードするようなことがないように、そのようにすべきではないかと考えております。
帯状疱疹ワクチンの接種を希望される場合に、2種類のワクチンのうち不活化ワクチンを2回接種すると4万4,000円程度の接種費用がかかるということでございます。これは決して少なくない経済的負担であるということにつきましては理解しておりますが、一方で、補助を行いますと、行政が接種を推奨しているという意味が伴われますし、それから現在の検討過程でも一定の条件の方には禁忌であるというようなことも言われておりますので、やはり現時点といたしましては、もう少し慎重に見極めていく必要があるというふうに考えております。
○議長(山本健十郎) 高塚広義議員。
○13番(高塚広義)(登壇) それでは、次の質問に移ります。
小中学校施設のバリアフリー化について伺います。
令和3年4月、改正バリアフリー法が施行され、バリアフリー基準への適合義務の対象として公立の小中学校が追加されております。今後、新築で整備するものに限らず、既存の学校施設についても基準への適合の努力義務が課せられております。
また、近年、通級による指導を受ける児童生徒、特別支援学級に在籍する児童生徒は、増加傾向にあります。学校施設は、多くの児童生徒が一日の大半を過ごす学習、生活の場であり、障害のある児童生徒を含めて、誰もが支障なく、安心して学校生活を送ることが求められています。
さらに、災害時の避難所として、障害をお持ちの方や高齢の方の利用も想定されることから、学校施設のバリアフリー化を一層進めていくことが重要であると考えます。
この状況を受け、国において、令和3年度から令和7年度末までの5年間に緊急かつ集中的にバリアフリー化の整備を行うための目標が示され、財政面でも補助率の引上げが行われている状況であります。
本市においても、学校施設のバリアフリー化を加速し、誰もが安心して学び育つことができる環境を計画的かつ着実に構築していく必要があるのではないでしょうか。
そこで、幾つか質問させていただきます。
1点目に、本市の小中学校における車椅子使用者用トイレ、スロープによる段差解消、エレベーターの整備といったバリアフリー化の状況をお伺いします。
2点目に、現在在籍中、または将来入学する児童生徒が、障害の有無にかかわらず、支障なく学校生活を送ることが重要と考えます。国の整備目標も踏まえつつ、速やかに具体的な整備計画を策定し、令和7年度末までの間に集中的にバリアフリー化の取組を加速していくべきであると考えます。今後、どのように進めようとされるのか、御所見をお聞かせください。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(高橋正弥)(登壇) 小中学校施設のバリアフリー化についてお答えをいたします。
まず、本市の小中学校におけるバリアフリー化の状況でございます。
車椅子使用者用トイレにつきましては、約7割の学校に設置をしております。
スロープによる段差解消につきましては、玄関前及び体育館入り口の段差は、約8割の学校で対応しておりますが、建物内や渡り廊下部分については段差が残っております。
また、エレベーターの整備につきましては、西中学校のみの整備となっております。
次に、改正バリアフリー法の施行を受けた今後の整備計画でございます。
御案内のとおり、学校施設は、児童生徒が一日の大半を過ごす学習、生活の場であるとともに、非常災害時には地域の避難所としての役割も担っていることから、バリアフリー化の推進は重要であると認識をしております。
公立小中学校施設のバリアフリー化に関する国の整備目標のうち、エレベーターの整備につきましては、大がかりな工事であることに加え、建築後40年を超えた学校施設が大半であるという現状を踏まえますと、校舎の大規模な改修等の際に整備することを検討したいと考えております。
次に、車椅子使用者用トイレの整備及びスロープなどによる段差解消につきましては、比較的小規模な改修で対応が可能でございますことから、国の整備目標である令和7年度の達成に向けて今後取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(山本健十郎) 高塚広義議員。
○13番(高塚広義)(登壇) ぜひともよろしくお願いいたします。文部科学省では、各学校設置者の取組を支援するため、令和3年度予算にバリアフリー化のための改修事業について国庫補助率を3分の1から2分の1に引き上げ、さらに今後全国の学校設置者を対象とした講習会や相談窓口の設置、事例集作成等を通じて一層の推進を図るとしております。
本市におきましても、前向きに検討していただきますよう要望をいたします。
最後に、今回の幾つかの質問も市民の皆様との対話を通して提言させていただきました。今後とも大衆と共にとの公明党の立党精神を胸にしっかりと小さな声に耳を傾けてまいります。
以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(山本健十郎) この際、暫時休憩いたします。
午前11時00分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時10分再開
○議長(山本健十郎) 休憩前に引き続き会議を開きます。
大條雅久議員。
○20番(大條雅久)(登壇) 自民クラブ、大條雅久です。
今回の質問テーマを環境問題、その中のごみ減量化と定めて準備を進めていたところ、ロシアによるウクライナ侵攻のニュースが飛び込んできました。究極の環境破壊となる戦争。21世紀の今、ヨーロッパでこのような戦火を目にするとは思いませんでした。一日も早く、ウクライナの人々に平安な暮らしが戻ることを願ってやみません。
通告に従い質問に入ります。
愛媛県ごみ処理広域化・集約化計画(案)と新居浜市の関わりについて。
愛媛県ごみ処理広域化・集約化計画案についてお聞きいたします。
この計画案は、去る1月6日に開催された愛媛県ごみ処理広域化・集約化検討会において諮られ、翌日の愛媛新聞でも報道されましたところです。今回の令和4年度新居浜市当初予算案にも、西条ブロックの新居浜、西条、四国中央、3市におけるごみ処理施設集約化の実現可能性調査費が計上されています。この予算計上は、今回発表された県の計画を念頭に置いて調査を進めると受け止めてよろしいのでしょうか。
今回の実現可能性調査について、現時点で新居浜市としては調査後の西条ブロックの方向性をどのように予測されているのでしょうか。
また、ごみ処理施設集約化の実現可能性調査の中には、どのような項目が入るのでしょうか。
集約化、広域化の実現可能性可否のためには、立地条件、施設規模、処理方式なども具体的に話し合われるんでしょうか。
処理方式の中で、現在、香川県三豊市が実践されているトンネルコンポスト方式も議論されると考えてもよろしいのでしょうか。
県の計画は、計画として、新居浜市にとってよいものかどうか、もしくはふさわしいかどうか、それらを見極めるための広域化、集約化の実現可能性の調査かと存じます。施設規模による立地選択や周辺地域の住民に御理解いただくための推進プログラム等々、またごみ処理施設建設には、巨額な費用が必要です。処理方法・方式の検討とともに、処理の対象となる一般廃棄物、ごみの数量予測は、どのようにされるのでしょうか。
もちろん、ごみ減量に向けた取組を全力で行った上のものが重要になるかと存じます。今回の愛媛県ごみ処理広域化・集約化計画の中にある一般廃棄物、ごみの数量予測を読みますと、ごみ焼却量について、西条ブロック3市の将来予測を、令和13年、2031年には人口27万9,000人、ごみ焼却量9万トン、令和23年、2041年、人口25万2,000人、ごみ焼却量8万1,000トンとしていますが、令和2年の国勢調査による西条ブロック3市の人口は30万3,733人です。新居浜市、西条市、四国中央市3市合計の西条市ブロックのごみ排出量が11万9,000トン、1人1日当たりのごみ排出量に換算すると1,050グラムになります。県の計画案にある人口及び排出量等の将来予測では、10年後、20年後のごみ焼却量予測には、将来の人口減予測のみを使用しています。ですから、1人1日のごみ排出量1,050グラムのまま、10年後、20年後、先ほどの人口、ごみ焼却量というふうに計算されております。平成30年の全国平均の1人1日当たりのごみ排出量が874グラム、愛媛県の平均が878グラム、これからすると、170グラムも多いままの計算です。この点は、西条ブロック内の調査検討を重ねる中で、現状の問題点として将来の目標設定の上で重要な事柄だと思いますが、いかがお考えでしょうか。
また、ごみ排出量の減量について、西条ブロック3市で話し合う場を持つ予定はあるのでしょうか。
私は、市民一人一人が、ごみ排出量についての問題を共有することが大事だと思います。1人1日のごみ排出量が、全国平均と比較して、また愛媛県全体の平均と比較しても170グラムも多いという事実は、新居浜市をはじめ、西条ブロック3市の市民に認識していただく努力を続けていかなければならないと思います。愛媛県ごみ処理広域化・集約化計画(案)についてと新居浜市の関わりについて御答弁お願いいたします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。原市民環境部長。
○市民環境部長(原正夫)(登壇) 大條議員さんの御質問にお答えいたします。
愛媛県ごみ処理広域化・集約化計画(案)と新居浜市の関わりについてでございます。
まず、来年度に行おうとするごみ処理広域化・集約化実現可能性調査は、県計画を念頭に置いて進めるのかについてでございます。
愛媛県ごみ処理広域化・集約化計画におきましては、県内を5つのブロックに区割りし、本市が属する西条ブロックは、20年後までに現有の3つのごみ焼却施設を1施設に集約する目標が設定されております。
一方、本市と西条市は、県の計画策定と並行して、新居浜・西条地区広域行政圏協議会の中で、ごみ処理広域化・集約化の調査研究に取り組み、来年度、四国中央市の参加も得て、西条ブロックとして実現可能性調査を実施しようとするもので、県計画との整合も図り、県の御意見もいただきながら実施してまいりたいと考えております。
次に、現時点における調査後の西条ブロックの方向性の予測についてでございます。
来年度実施しようとする実現可能性調査は、これまでの検討で現有焼却施設の集約化が有力であると考えておりますが、将来のごみ処理施設の在り方の方向性につきましては、今回の調査の中で、様々な選択肢を整理し、分析、評価を行った後に判断してまいりたいと考えております。
次に、調査の項目についてでございます。
実現可能性調査では、3市のごみ処理の現状を分析した上で、単独処理を継続した場合などと比較し、立地条件、施設規模、処理方式のほか、集約化手法、中継施設の必要性等の検討整理を行うこととしておりますが、トンネルコンポストの方式など、具体的なごみ処理技術は、最終的な方向性がまとまった後に検討してまいりたいと考えております。
次に、西条ブロックのごみ排出量についてでございます。
今回の実現可能性調査におきましては、一定のごみ量予測に基づいた施設規模の想定が必要となりますことから、その際には具体的なごみ減量化の目標とその根拠に関して3市の調整が必要であると認識いたしておりまして、今後、3市協議の場で協議してまいりたいと考えております。
○議長(山本健十郎) 大條雅久議員。
○20番(大條雅久)(登壇) まだまだこれからということだと思いますが、ちょうど3月3日の県議会で同様な質疑がございました。その際の県民環境部宇佐美部長の答弁に、段ボールコンポストについての言及がございました。四国中央市が独自の方針で民間活力によるトンネルコンポスト方式によるごみ処理を検討している。県はこの取組を注視するという答弁だったかと思いますが、民間活力と同時に、余談になるかもしれませんが、このトンネルコンポストの話が県議会の質疑に出た背景には、大手製紙会社の2月14日のニュースリリースが大きく反映されていると思い、私も調べてみました。大手製紙会社のこれはカーボンニュートラルに向けた取組ということで、その中で見ていきますと、今、10あるボイラーのうち、石炭ボイラーを1基停止して、ここで高塩素型のボイラーに切り替えていくと。トンネルコンポストによって燃料化された原料を使うのでしょうか。年間1万6,500トン、いや、もっとですね、桁が違いますね。この量を数字を当てはめて、三豊市のトンネルコンポストで出されている燃料の数値と見比べますと、ほぼ四国中央市の燃えるごみが消費できるのかなというような数字でした。今回、ボイラーの数を3つから1つといいますか、ごみ焼却場を3か所から1か所、そのとおりになるかどうか、これからの検討、重要かと思いますが、仮にそうなっても、トンネルコンポスト自体は燃やさない方式ですので、理屈から外れることはないのかな。ただ、新しく建設しようとするごみ焼却場のスケールが、非常に大きく変わってくる。3の数字が2になるくらいの大きな違いなので、今後とも関心を持ってみたいなあと思うのと同時に、ブロックの中で、愛媛県下で宇和島ブロック、松山ブロック、今治ブロックを見てて、ブロックごとのごみの排出量というのが、さっきお話ししたとおり、県の平均でも878グラムなんです。西条、新居浜、四国中央市も含めて突出している。リサイクル率もビリでした。これを見て本当そこの中に住んでいる県民の一人である新居浜市民の私としても考えないかんと思いを新たにした次第です。
次の質問に移ります。
新居浜市一般廃棄物(ごみ)処理基本計画について。
令和3年3月にまとめられた新居浜市一般廃棄物処理基本計画によると、計画の基本理念の前提として、新居浜市第六次長期総合計画のまちづくり目標1、ごみの発生抑制と資源循環の推進、2、適正かつ安定的なごみ処理体制の確立、3、時代に呼応した廃棄物処理施設の運営と共同化・広域化等の推進の3点を上げ、新居浜市一般廃棄物処理計画の基本理念を全市民参加で、地球にやさしく、持続可能な資源循環型社会の構築を目指しますとしています。そして、本計画の最終ページは、第6章の目標達成に向けた取組の最終節となる第4節にごみの有料化となっております。この第4節は、次の3項を簡潔な文章でまとめています。1、家庭ごみ有料化とは、2、家庭ごみ有料化の必要性、3、これまでの有料化検討過程、簡潔ですが重要な記述です。本計画、新居浜市一般廃棄物処理基本計画の肝となる記述だと私は理解しています。特に、3のこれまでの有料化検討過程に書かれた基本計画から読まさせていただきますが、本市の最初の有料化の取組は、平成13年度に戸別収集とした大型ごみで、廃棄物減量等推進審議会の答申を得て、同年、13年6月議会に上程しましたが、常任委員会で継続審査となり、9月議会で撤回しました。また、平成16年には、一般ごみ有料化検討を開始し、審議会の答申を得て、有料化計画を策定、平成20年に議会説明、市民意見聴取の上、議会上程を目指しましたが、同年10月に連合自治会からの延期要請を理由に撤回しましたとあります。今回の家庭ごみの一部有料化案を検討する上で重要な記述だと思い、過去に新居浜市が行おうとしたごみ減量施策のてんまつ、2度にわたり持続可能な資源循環型社会の構築を目指し、新居浜市が直面している現状打開、問題解決のための施策実施を先送りした事実を淡々と基本計画の中に記載されておりました。一般廃棄物、ごみの減量化は、ただお題目を唱えるように呼びかけるだけで達成できるものではないことは衆目一致するところだと思います。硬軟織り交ぜた施策実施と情報提供及び行政と市民が一体となった実践の積み重ね、硬軟の硬のほうには、家庭ごみ排出の際の有料化が入ると私は考えています。新居浜市が過去2度にわたり実施を見送ったごみ減量審議会からの答申です。本議会に提案されている家庭ごみ一部有料化案についての御意見の中に、家庭ごみの処分は、自治体行政が市民に対して提供すべき無料サービスと何の前提もなくおっしゃる方がいらっしゃいますが、私はその意見には賛同しかねます。一般廃棄物、つまりごみの処理が自治体の行政事務であることは、明治33年に制定された汚物掃除法に規定されたものです。その後の汚物掃除法の廃止とともに制定された昭和29年4月の清掃法及び清掃法の後継として制定された昭和45年12月の現行法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律にまで引き継がれているものです。法律で規定された廃棄物全般に関しては、行政の事務事項となっております。しかし、事務事項であるから無料サービスであるとの理屈にはなりません。現行の廃棄物の処理及び清掃に関する法律の目的は、法の第1条にあるとおり、廃棄物の排出を抑制し、及び廃棄物の適正な分別、保管、収集、運搬、再生、処分等の処理をし、並びに生活環境を清潔にすることにより、生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図ることです。この法に無料サービスの規定などどこにもございません。私が問題だと思うのは、過去のことにはなりますが、平成13年及び平成20年当時に、新居浜市行政を預かっていたトップが、無料サービスの継続を主張する声におもねることにより、1度ならず2度までも、関係審議会の答申を受け、正規の行政手続を踏んで策定した条例案を安易に撤回したことだと思っております。廃棄物、ごみの処理とリサイクルの問題は、汚染物質・有害物質排出等による公害とともに、21世紀において国際的に共有された地球環境問題です。新居浜市だけがそのらち外でいられることはないはずです。なのに、なぜか新居浜市市民一人一人の問題、解決すべき責務としての取組が不足してきたように感じてなりません。平成13年と平成20年に起きた出来事に関して、私は当時の新居浜市行政のトップによる責任回避だと思っています。現在の新居浜市行政の責任者である石川市長は、どうお考えでしょうか。新居浜市一般廃棄物処理基本計画の実施と今後の展望についてのお考えをお聞かせください。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 新居浜市一般廃棄物処理基本計画についてお答えをいたします。
ごみの有料化に係る条例案を今議会に提案いたしておりますが、平成13年度、平成20年度に有料化を実現するに至らなかったことにつきましては、有料化のための十分な環境が整っていなかったことが原因でなかったかと推察いたしております。
今回の有料化を進めるに当たりましては、地球温暖化による気候変動を受けた地球環境に対する市民意識の高まりや次期ごみ処理施設の更新を考えていかなければならない時期になったこと、また懸案であったごみステーションの課題も自治会の御理解、御協力により前進したこと、さらには前回に見送りの要望のあった連合自治会などから賛同する意思が示されたことなど、実施に向けた諸条件が整ったことがこれまでと大きく異なる点であろうかと考えております。
現在、本市の1人1日当たりのごみ排出量は、全国平均、県平均よりも多くなっておりますが、新たな家庭ごみの有料化に着手する令和4年度をごみ減量化元年と位置づけ、持続可能なごみ処理体制の確保に向け、ごみ処理基本計画に基づくごみ減量と3Rを推進し、第六次長期総合計画の目標達成に向けて、着実に取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(山本健十郎) 大條雅久議員。
○20番(大條雅久)(登壇) ほぼ平成13年から考えますと20年間、この20年間、新居浜市は何をやってきたのかなっていうことを思っております。例えば、京都市は、2000年にピークであったごみ排出量を半減しております。年間81万トンが40万トンになっている。ほかの市も、そうやって頑張ってらっしゃる中で、なぜ変わらずにきたのかなという思いがあります。次の質問にもつながるシビックプライドとテーマにもつながることなんですが、平成23年に新居浜市が開催した第19回環境自治体会議にいはま会議の目的、もくろみはどこにあったのか、振り返ってみました。新居浜市がそのときに訴えたのは、100年前から木を植えてきた町、煙害によってはげ山になった山を元の青々とした緑の山に戻した植林事業、世界に誇れる先人の偉業と捉え、環境先進地新居浜にスポットライトを当てる筋立てだったと受け止めています。その後、平成28年1月には、伊庭貞剛氏を主人公としたBSドラマも全国放送されました。まさに伊庭貞剛氏が提唱された元の別子の山に戻すという事業が、多い年には年間200万本、昭和期までの植林数が通算6,000万本とも7,000万本とも数えられる、この植林事業は、地域ぐるみ、住民ぐるみの関わりがあって達成されたものです。別子山地区だけでなく、新居浜市内のあらゆる場所に、植林のための苗場がありました。人工林は、植えるだけでなく、成長した樹木を伐採、出荷して、緑を絶やさないサイクルが完成します。明治期に別子銅山から派生した産業の中に、近代的な林業も加えられたということだと思います。公害を克服しながら、克服した成果や産物を新たな事業資源として発展させる、私には環境先進工業都市新居浜を世界にアピールするシナリオがごみの減量施策の停滞で進まなくなったと感じられてなりません。
持続可能なまちづくりについてに移ります。
地域づくり促進事業。
コミュニティー再生の一つとして、昨年春に地域づくり促進事業を創設し、2つのモデル校区で試行実施がされているそうですが、事業が2年目を迎えようとしている今、この1年間の進展なり成果は、どのように評価されていますか。
また、昨年は、地域づくり促進事業のために、モデル校区への予算づけがあったのですが、今回の令和4年度予算には、どのように対応されているのでしょうか。
移住促進事業と定住促進事業。
今月の市政だよりで、転入者限定企画ウエルカムバスツアーの案内を目にしました。新居浜市の新しい市民となった方々、新居浜の歴史やすてきな風景を知ってもらうよい企画だと思います。これまでも幾つもの移住・定住促進事業が予算に盛り込まれ進められています。しかしながら、よく思うんですよ。新居浜に生まれて育った若者が、またこの新居浜市内の高校や高等専門学校で学んだ若者が、そのまま新居浜で家庭を持ち、生活をしてくれる、また彼らのそんな夢や希望を支援する施策にはどのようなものがあるんでしょうか。今後、実施を予定している事業、検討している事業があれば教えてください。
石川市長は、今議会の初日に表明された施政方針の中で、過去1年間に1,000人を超えていた新居浜で生まれる子供の数が、令和3年には773人に減少している。新居浜市も少子化に歯止めがかからないと嘆かれましたが、確かに残念なことですが、併せて申し上げれば、その子供たちの7割以上が18歳になると新居浜市外、県外へと転出していきます。専門学校や大学に進学した若者の中には、卒業して戻ってきてくれる方もいますが、多くはないと聞きます。過去の日本では、地方は大都市への人材供給機関かのように言われてきました。また、それで致し方なしとしてきた風潮もあったと思います。しかし、もう嘆いていてばかりでは、座して消滅自治体になるだけだとの思いから、私たちは子どもが帰ってきたくなるまちをスローガンに地域活動を進めております。角野に生まれた子供たちが、自分が生まれたふるさとに誇りと自信を持つようになることが第一だと思って進めています。私たちは、自分が生まれた町、学びを育んでくれた町、そこで一緒に過ごした大人たちのことを知ること、近所のおじさん、おばさんと顔見知りになること、仲よくなること、ふるさとの歴史を知り、伝統に触れることが、この町を好きになる道筋だと考え、これまでいろんなことをしてまいりました。別子銅山と新居浜の歴史を知ってもらうための山根大通りストリートミュージアム、別子銅山の世界史的な役割を学習すること、それを情報発信すること、伊庭貞剛の提唱した大植林活動によりよみがえった別子の緑の山々のこと、地域行事として復活させた正月のとうどおくり、煙突山の里山整備と公園化、生子橋周辺の景観整備などなどです。
また、新居浜の伝統であり、文化でもある新居浜太鼓祭り伝承のために、5年前まで角野中学校では、小学校と同様なお祭り集会を10月16日に行っていました。これは、20年近く前になりますが、当時のPTAが提唱して、先生方や地域の太鼓台関係者に賛同をいただいて始めたものです。現在のコロナ禍が過ぎれば、ぜひ復活していただきたいとPTAOBとして希望を持っております。当時の仲間たちが考えたのは、女子生徒の太鼓台体験です。かき棒に触れるだけでなく、重に上る、指揮者役をする、女性ではなかなか体験できない役割を経験してもらい、太鼓台の上から眺めた風景を女子生徒の心の記憶に残してもらう工夫を一生懸命しました。この記憶は、母親になっても残るはず。親から子に、子から孫に、地域の伝統文化を体感として伝えたいと考えました。
そこで、教育長にお伺いいたします。
私は、新居浜太鼓祭りを受け継ぎ、守っていくことは、別子銅山の産業遺産群について学ぶことと同じぐらい、新居浜の歴史や地域の文化を知り、伝承することだと思うのですが、新居浜の子供たちは、中学と高校の6年間は、太鼓祭りの当事者としては参加できません。見物人にしかなりません。岸和田のだんじり祭り、博多の祇園山笠には、成年、壮年だけでなく、少年や子供が参加する仕組みがあります。高知のよさこいや徳島の阿波踊りにも、年齢や学年で参加できないなどということはありません。新居浜の太鼓祭りと高校生、中学生の間に壁があったり、距離を取らせたりすることではなく、安全に一体感をもたらすためにはどうすれば、もしくはどんな条件やルールがあればよいのでしょうか。教育現場の先生方は、どのようにお考えなのでしょうか。教育長のお考えと併せてお聞かせください。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 持続可能なまちづくりについてお答えをいたします。
移住促進事業と定住促進事業についてでございます。
新居浜で生まれ育った若者に、そのまま新居浜で仕事をして、幸せに住み続けてもらうことは、本市にとって最も重要な目標の一つでございます。それをかなえるためには、まずふるさと新居浜への愛着を高めてもらうことが必要であり、新居浜にずっと住みたくなる、戻ってきたくなるかどうかは、高校3年生までの過ごし方が重要であると認識しているところであります。
愛着の醸成につきましては、Hello!NEWをスローガンにシティブランド戦略を推進しており、今年度はコロナ禍により、予定どおり進まない面もございましたが、市内の高校生と民間事業者との協働による高校生ソーシャルビジネスコンテストや新居浜南高校のユネスコ部のガイドによる転入者ウエルカムツアーを実施する等、若者の地域との結びつき強化と活躍の場の創出を図ってまいりました。
また、同ユネスコ部からは、新居浜市役所、株式会社マイントピア別子にそれぞれ就職者が出る等、成果も出ているところでございます。
これらの取組に加え、高校生向け合同企業説明会、ものづくり人材育成推進事業、労働環境改善事業などを通じて、若者人材の確保、市内企業の労働環境向上の取組の支援を図り、新居浜に生まれ育った若者の定住促進に努めているところでございます。
今後につきましても、これまでの結果を踏まえ、実施方法の見直しを行いながら、これらの事業を継続するとともに、市外在住の大学生等の意見も取り入れながら、若者の価値観を反映させられる事業を実施してまいりたいと考えております。
○議長(山本健十郎) 高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 子どもが帰ってきたくなるまちについてお答えいたします。
御案内のとおり、子供たちが幼少期から太鼓祭りをはじめとした郷土の伝統文化について学び、触れることを通して、ふるさとに対する誇りを持ち、愛着を深めることは、子供たちが就職や進学等で市外に出た後、また新居浜に帰ってきて住みたいという思いにつながるものと考えております。
現在、小学校では、別子小学校を除く全小学校でお祭り集会を実施しており、中学校では、上部地区の5校が小中学校の合同開催を含め、お祭り集会を実施し、太鼓台や秋祭りに親しむとともに、ふるさとへの愛着心を醸成しております。
しかしながら、小中学生が、太鼓台の運行に参加することは、太鼓台の鉢合わせ、けんかの発生等が懸念されるため、安全確保や健全育成の観点から禁止をしているところでございます。生徒が太鼓祭りについて安全に一体感を持てるようにするためにはどのようにすればよいかにつきましては、市内全域で鉢合わせやけんかのない太鼓祭りであることが前提であり、平和運行が達成されて初めて生徒が安心して安全に参加することができると教職員も考えております。地域の誇りである太鼓祭りを大切に守り、後世に引き継いでいく継承者は、今の子供たちでございます。地域において、子供たちと共に太鼓祭りとはどうあるべきかを考えていくことにより、一体感が醸成され、子供が帰ってきたくなるまちづくりにつながるものと考えております。
○議長(山本健十郎) 原市民環境部長。
○市民環境部長(原正夫)(登壇) 地域づくり促進事業についてお答えいたします。
まず、モデル事業の進展、評価についてでございます。
これまでの取組ですが、モデル校区である宮西校区、中萩校区では、今年度6月にまちづくり組織設立準備会を立ち上げ、勉強会やワークショップ等の開催、全世帯を対象とした地域住民アンケート調査の実施など、校区のまちづくりについて協議を進めてきました。コロナの影響により、会議が中止となることもありましたが、事業の評価といたしましては、アンケート調査により、地域の資源、ニーズ、課題等を把握し、防災、福祉、教育などの分野ごとに地域課題と今後地域が取り組んでいく事業の方向性が集約され、地域のまちづくり計画策定に向けての土台づくりができたものと考えております。
さらに、ワークショップ等を通じて、地域課題等の情報共有や自分たちでできることに取り組み、自分たちの町を自分たちでつくるという新たなまちづくりへの機運の醸成が図られたと感じております。
次に、令和4年度予算についてでございます。
モデル事業2年目の令和4年度は、これまでの取組を踏まえ、地域のまちづくり計画づくり、まちづくり組織づくりに取り組むこととしており、事業予算といたしまして、地域運営組織モデル事業交付金を50万円ずつ、計100万円、そのほか職員の時間外手当や事務費などを計上しております。
なお、今年度の取組の中で特に人口規模の多い中萩校区につきましては、通信運搬費等の費用も相応に必要になり、予算の確保に苦労されたことを踏まえまして、現在、各校区連合自治会に配分しているコミュニティ活性化事業交付金の来年度事業計画の中で、各校区が取り組む地域まちづくり組織の計画、準備等に係る費用を交付金の対象に加えるとともに、人口格差によって取組の格差が生じないよう、交付金の中で調整を図ることについて市連合自治会と協議し、あらかじめ御了解をいただいているところでございます。
○議長(山本健十郎) 再質問はありませんか。大條雅久議員。
○20番(大條雅久)(登壇) ちょうど今の予算については、特別委員会がありますので、そちらに回すこととしたいと思いますが、シティブランド、町のブランディング戦略という言葉が出ましたので、ふだん思っている思いなんですが、格好いいロゴとか、スマートなキャッチング、スローガンというんではなくて、実際若者が新居浜に戻ってきたときの働き口の魅力、仕事先の魅力というのが気になっています。もちろんどの会社も若者がいなく、人手不足、将来のために求人を出されているんですが、今の若い方が考えるときに、例えば休日でいうと週休3日が取り沙汰されているごとく、週休2日が当たり前、年間休日日数が何日あるか、日給月給って何だろう、月給じゃないのかとか、そんなことを私も不安に思うことがあります。自治体は、町の社長さんたちとどうやったら若者が魅力に感じてくれる勤務であったり、給与であったりっていうことにできるか、どう進めていけばいいかという悩みに寄り添っていただいているんでしょうか。一例を言えば、入札改革や公共事業の発注時期の平準化などを申し上げているのは、地元建築業界の経営安定を通じて現場で働く若者サポートだと思っています。(ブザー鳴る)
○議長(山本健十郎) この際、暫時休憩いたします。
午前11時56分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 1時00分再開
○議長(山本健十郎) 休憩前に引き続き会議を開きます。
永易英寿議員。
○17番(永易英寿)(登壇) 自民クラブ、永易英寿です。
通告に従い質問させていただきます。
子ども・子育て支援の充実についてお伺いします。
まず、四国一子育てにやさしいまちの実現に向けてお尋ねいたします。
新型コロナウイルス感染症が流行する中で、婚姻件数や妊娠届出数に減少傾向が見られ、出生数にも影響が出るなど、少子化の進行は危機的な状況です。今年2月25日に厚生労働省から発表された昨年の出生数は、速報値で84万2,897人でした。おととし比で2万9,786人減少しています。明治32年以降、最少であり、出生数の減少は、6年連続続いています。
新居浜市も例外ではなく、石川市長が施政方針でも述べられておりましたが、新居浜市の年間出生数は、平成27年に1,000人を切る997人を記録し、4年後の令和元年には、800人を割り込む781人まで急減しています。令和3年も773人の出生数で少子化に歯止めがかからない危機的な状況が続いております。
このような中、私は、今後新居浜市がまず力を注ぐのは、子育て支援の充実であると強く思っております。過去のデータになりますが、厚生労働省が令和2年7月31日に発表した平成25年から平成29年までの人口動態保健所・市区町村別統計の概況の中で、新居浜市が合計特殊出生率四国1位に輝いておりました。この時点では、全国平均1.43に対し、新居浜市は1.75と大きく上回っておりました。これは、ひとえに石川市長が、四国一子育てにやさしいまちをスローガンに取り組まれてきた結果のたまものでありますが、今後も四国一の出生率を堅持するため、どのような具体的な施策を展開していくお考えでしょうか。コロナによって、少子化ペースが想定より速くなっている現況を踏まえて、御所見をお伺いします。
次に、保護者の子育てに係る負担軽減についてお伺いいたします。
新居浜市では、令和3年10月1日診療分から、子ども医療費助成の対象年齢を高校生など18歳の年度末まで拡大しました。今回、新たに16歳から18歳になった年度末までの子供が対象となりましたが、これまでの実績や無料化による市の負担額はいかがでしょうか、現況をお伺いいたします。
次に、多子世帯の経済的負担軽減として、平成30年度から愛媛県内で初めて開始しました多子世帯小学校入学支援事業についてお伺いいたします。
この事業は、第3子以降に小学校入学予定のある世帯に対し、ランドセルや学習机の購入に使えるクーポン券を入学祝いとして支給するものです。平成30年9月議会質問で、私が、四国一子育てにやさしいまちの実現に向けての市長の取組をお伺いした際、ファーストワン、オンリーワンの事業として開始したものであると御答弁いただきました。多子世帯小学校入学支援事業を実施され、この事業により保護者の子育てに係る負担軽減が図られておりましたが、令和3年度から廃止されております。廃止に至った経緯をお聞かせください。
四国一子育てにやさしいまち新居浜を目指し、今後も近隣他市に負けない特色のある施策展開が必要です。
また、新居浜市が見据える保護者の子育てに係る経済的負担軽減と子育て全般の負担軽減策をどのようにお考えか、御所見をお伺いします。
また、3つのワンにこだわった取組、新居浜にしかないオンリーワン、新居浜が一番というナンバーワン、新居浜が初めてというファーストワン、この3つのワンにこだわった四国一子育てにやさしいまちを目指す現況の事業実施状況、または今後の新たな構想がありましたらお聞かせください。
次に、公立保育園の施設改修計画及び保育園、幼稚園の再編計画についてお伺いいたします。
第六次長期総合計画の現況と課題の中で、公立保育所については、老朽化に伴う計画的な施設改修の必要があると示されております。また、令和4年度の施政方針では、少子化が進む中、将来の保育需要に適切に対応できるよう、保育園、幼稚園の再編計画の策定に取り組んでまいりますと石川市長は表明されております。公立保育園の施設改修計画と公立、私立を問わず、保育園、幼稚園、認定こども園等の再編計画は、表裏一体で進行していくものであると思いますが、公立保育園の第六次長期総合計画での具体的な施設改修計画とそれに関連した保育園、幼稚園の再編計画をお聞かせください。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 永易議員さんの御質問にお答えをいたします。
子ども・子育て支援の充実についてでございます。
四国一子育てしやすいまちの実現についてお答えをいたします。
本市では、新居浜市人口ビジョンで掲げた将来目標人口の達成に向けて、住みたい、住み続けたいあかがねのまちを目指して、新居浜市総合戦略を策定しており、4つの基本目標の一つに、結婚、出産、子育て支援の充実を掲げ、取組を進めております。
まず、少子化の主な原因の一つである未婚化、晩婚化につきましては、結婚を望む未婚の男女に出会いの場を創出するため、えひめ結婚支援センターでの愛結びコーナーの設置、運営、出会いのための交流イベントの開催、はま恋サポーターの交際フォローなど、出会いから結婚につながるサポート体制を充実し、引き続き成婚に向けた結婚支援に取り組んでまいります。
次に、妊娠への支援についてでございます。
本年4月から人工授精等の一般不妊治療、体外受精、顕微授精等の生殖補助医療について、新たに保険適用とすることが正式に決定されたことに伴い、保険適用後の治療につきましては、国、愛媛県の特定不妊治療助成事業は終了となり、また多くの市町でも追加の助成が打切りになると伺っております。
本市といたしましては、心理的、経済的な理由により子供を持つことを諦めることのないよう、新居浜市独自の助成制度を継続し、これまで自己負担なしであった平均の治療費分までの助成を広く行ってまいりたいと考えております。
次に、子育て支援策についてでございます。
現在、エンゼルヘルパーの派遣、愛媛県と連携して実施している第2子以降の出生時の紙おむつのおむつ券支給、本市独自の施策である第1子出生時の子育て用品購入券支給、18歳年度末までの医療費助成、子育て応援パスポート事業の実施など、県や民間企業の御協力を得ながら、安心して子育てのできる環境の整備を引き続き進めてまいります。
今後におきましても、高い出生率を維持していくための各種施策に取り組んでまいりますとともに、多様な子育てニーズを踏まえながら、若い世代が結婚、妊娠、出産、子育てに希望を持つことができる魅力あるまちづくりを進めてまいります。
次に、保護者の子育てに係る負担軽減についてでございます。
まず、子ども医療費助成の18歳年度末までの拡大の実績と無料化による市の負担額についてでございます。
今回、新たに助成対象となりました高校生等の受給資格者数は、令和3年10月1日時点で3,030人でございますが、これまでの実績といたしましては、令和3年10月から12月までの受診件数は約6,000件で、市の負担額は約1,850万円となっております。
次に、子育てに係る負担軽減策についてでございます。
負担軽減策につきましては、経済的支援のみならず、子育て全般への支援が重要であると考えており、保護者のニーズを踏まえた様々な取組を総合的に推進してまいります。
次に、3つのワンにこだわった四国一子育てにやさしいまちを目指す事業についてでございます。
本市の先進的な取組といたしましては、子ども医療費助成の拡大や子育て応援券支給のほか、地域子育て支援拠点事業におけるSNSを活用した双方向コミュニケーション体制の構築がございます。
また、県内でのオンリーワン事業といたしましては、子育てに特化したカウンセリング事業cococareを実施いたしております。
今後におきましては、来年度福祉部に設置するこども局を中心に、これまで以上に関連機関と連携を図り、多岐にわたる子育て世代ニーズを見極めながら、子ども・子育て施策を総合的に推進し、四国一子育てにやさしいまちを目指してまいります。
○議長(山本健十郎) 高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 多子世帯入学準備金支援事業の廃止についてお答えいたします。
本支援事業が廃止に至った経緯につきましては、事業開始から3年が経過したことから、市の財政状況や社会情勢を踏まえ、事業の見直しをいたしました。見直しをする中で、不登校対策をはじめ、喫緊の課題となっている事業を優先して取り組むことといたしました。教育委員会における業務は、全て子育てにつながるものでありますことから、苦渋の選択ではございましたが、今後におきましても児童生徒にとって必要な政策を見極めながら、本市における学校教育の充実に努めてまいりたいと考えております。
○議長(山本健十郎) 古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 公立保育園の施設改修計画及び保育園、幼稚園の再編計画についてお答えいたします。
まず、公立保育園の第六次長期総合計画での施設改修計画についてでございます。
公立保育園のほとんどの施設は、築後40年を超えており、限られた予算の中、施設の長寿命化を図っていく上では、計画的な施設改修が非常に重要であります。
このため、新居浜市アセットマネジメント推進基本方針に基づき、予防保全の観点から施設改修を行うことにより、安全性とサービス提供体制を確保するとともに、改修費用の平準化を図っているところでございます。
具体的な改修につきましては、年次で見直し、改修を行う対象の施設と箇所を決定しております。
次に、施設改修計画に関連した保育園、幼稚園の再編計画についてでございます。
昨年8月に公立保育園・幼稚園の再編に関する基本的な考え方を決定し、再編計画策定に向けた取組を進めているところでございます。この基本的な考え方には、3つの視点を設けております。
1点目は、川西、川東、上部西、上部東の各圏域の保育需要予測に基づき、公立、私立の施設全体での適正な施設量、定員規模等の検討を進めること、2点目は、各圏域において民間の安定的運営を優先し、公立はその補完的役割を担うことを基本とし、また将来にわたり安定的な運営が見込める公立施設については、民営化を検討すること、3点目は、子育て世代のニーズとして顕著に表れている地域の園としての機能の確保を検討するというものでございます。
今後、各施設の状況や運営の意向調査の後、検討作業を進め、各施設の再編に係る個別計画を含めた基本計画を令和4年度末をめどに策定したいと考えており、各施設の老朽化や改修の必要性を踏まえたものとなる予定でございます。
○議長(山本健十郎) 永易英寿議員。
○17番(永易英寿)(登壇) 次に、小中学校トイレの洋式化についてお伺いいたします。
コロナ対策として、今年度市役所庁舎のトイレは全て洋式化されましたが、学校トイレ洋式化は、遅々として進まないのが現状です。
平成24年のTOTO総合研究所の調査によると、学校など公立施設で和式トイレと洋式トイレの菌数を比べたところ、学校、和式、床、湿式はおよそ8万3,000コロニーフォーミングユニット平方センチメートル、それに対し洋式便座では、およそ10コロニーフォーミングユニット平方センチメートルと比べ物にならないほどの差が見られます。
こうした状況を踏まえ、感染症対策として、洋式化を急ぐ計画はあるのか、お伺いいたします。
令和4年度当初予算には、小学校トイレ改修事業として、中萩小学校中棟、北棟のトイレの洋式化に係る実施設計委託料1,087万8,000円計上されております。その中萩小学校のトイレ改修が完了すると、洋式化率が40.2%から42.8%と2.6%アップするとお聞きしましたが、中萩小学校の次はどのような順序で改修していく予定でしょうか。
令和2年9月の全国の洋式化率は57%、愛媛県平均が44.6%です。これは、1年前の数字で、中萩小学校がトイレ改修を完了したとしても全国平均はおろか愛媛県平均さえも下回ります。四国中央市は、トイレ改修費として令和3年6月議会には6億6,000万円を上程、松山市は令和2年12月議会で3億7,227万円の補正予算を組んでおり、このままでは他市との差が開く一方ですが、この状況を改善するお考えはないのでしょうか。
次に、小学校、中学校の学校別の洋式化率についてお伺いいたします。
小中学校のトイレ洋式化率アップもさることながら、義務教育ですので、学校によって大きく学ぶ環境や設備の格差が生じないよう注視していく必要がありますので、お聞きいたします。
現状では、学校によって設備環境に大きく差が生じていると思われますので、洋式化率の見える化が必要だと思っております。
先ほど述べたように、小中学校の洋式化率は、現在40%程度ですが、市内のある学校では、1つのトイレに4基あるうち洋式トイレが1基ずつしかないというように、25%程度と洋式トイレの数が少ないところがあると思います。入学式などには、1つしかない洋式トイレに児童の列ができ、また数が少ない中、洋式トイレの鍵が壊れているところもあり、児童が大変困っているようです。
小中学校での洋式化率が低い学校ワーストスリーの学校名とその数値、またベストスリーの学校名とその数値、またそれぞれの洋式トイレ1基当たりの児童数を小中学校別にお聞かせください。
次に、学校施設の改修計画作成についてお伺いいたします。
今年度の6月議会では、学校施設の改修計画策定時期は、年度内の策定を目指してまいりたいと考えておりますとの答弁いただいておりますが、令和4年度の小学校トイレ改修は、その学校施設の改修計画に沿った予算でしょうか。
また、今後の学校施設の改修計画とそれに伴うトイレの改修を予定している学校を教えてください。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(高橋正弥)(登壇) 小中学校トイレの洋式化についてお答えいたします。
まず、感染症対策としての洋式化計画についてでございます。
感染症対策としてのトイレの洋式化は、現在のところ予定はいたしておりませんが、トイレの洋式化以外の感染症対策として、手洗い蛇口の自動水栓化のほか、学校によっては便座除菌クリーナー、そのまんまスリッパ、足踏み式サニタリーボックスの設置など様々な対策を実施している状況でございます。
次に、中萩小学校トイレ改修工事の次の改修順序でございます。
中萩小学校の後は、当面大規模改修の見込みのない泉川小学校、角野中学校を整備する方向で協議を進めたいと考えております。
次に、洋式化率が愛媛県内の他市と差がある状況の改善についてでございます。
本市では、洋式化率60%以上を目標に掲げておりますが、現状は全国平均及び愛媛県平均を下回っておりますのが現状でございます。
中萩小学校などの大規模改修に加え、修繕による小規模改修などを行うことにより、状況を改善してまいりたいと考えております。
次に、小中学校の洋式化率ワーストスリーとベストスリー、またそれぞれの洋式化トイレ1基当たりの児童生徒数についてでございます。
こちらにつきましては、児童生徒数が少ない別子小中学校及び船木中学校ひびき分校を除いたものを回答させていただきます。
小学校のワースト1位が、高津小学校の26.7%で1基当たり40人、2位が金栄小学校の27.8%で1基当たり42人、3位が多喜浜小学校と大生院小学校の31.3%で1基当たり12人と25人でございます。
小学校のベストスリーは、1位が泉川小学校の57.4%で1基当たり17人、2位が神郷小学校の57.3%で1基当たり13人、3位が角野小学校の53.8%で1基当たり14人でございます。
中学校のワーストスリーは、1位が角野中学校の25.9%で1基当たり23人、2位が南中学校の28.6%で1基当たり30人、3位が北中学校の28.9%で1基当たり16人でございます。
中学校のベストスリーは、1位が川東中学校の51.3%で1基当たり13人、2位が中萩中学校の44.7%で1基当たり28人、3位が船木中学校の40.9%で1基当たり9人でございます。
このように、学校によって設備の差があることから、早期に対応が可能な施設修繕等により洋式化の不均衡解消に取り組んでまいります。
なお、高津小学校及び金栄小学校につきましては、今年度末に施設修繕によるトイレの洋式化を予定いたしております。
次に、今後の学校施設の改修計画とそれに伴うトイレ改修を予定している学校についてでございます。
令和3年6月議会で答弁させていただきましたとおり、今年度学校施設の長期的な改修計画の策定を進めてまいりましたが、計画を実施するためには多額の財源が必要であり、現時点では策定には至っておりません。
しかしながら、トイレ改修につきましては、順次、進めていく必要がございますことから、当面大規模改修がない学校ということで判断し、中萩小学校から整備する予定といたしたものでございます。
今後につきましては、長期的な改修計画についても引き続き協議し、安心、安全で快適な学びの環境整備に取り組んでまいります。
○議長(山本健十郎) 永易英寿議員。
○17番(永易英寿)(登壇) まず、低い高津小学校と金栄小学校については、今年度末に改修計画を予定していただいているということですので、まだ少しは安心をいたしております。でも、まだの学校によっては設備に大きな不均衡があると思います。平成26年度、古いあれですが、平成26年の6月議会では、伊藤優子議員への答弁では、今後は国庫補助制度を活用した老朽化対策の大規模改修工事を実施する際に、学校施設全体の改善と併せて効率的に整備を進めていきたいと考えておりますと答弁されております。先ほど泉川小学校は、平成28年度に南校舎の大規模改修による洋式化、バリアフリー化、乾式化の改修を行っており、もう既に現在でも先ほどのお話がありましたが、57.4%と泉川小学校は一番洋式化が進んでいるという答弁でありましたが、なぜこのように高いところから順にしていくのかというのがちょっと私は疑問が残ってるんですけど、ある程度その平均が40%であるというと、やはりその高いところだけどんどん伸びていくと、非常に各校区ばらつきが出てくると思いますが、どうして低いところからしていかないのかというのはちょっと疑問に残っております。再度御答弁をよろしくお願いいたします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(高橋正弥)(登壇) 永易議員さんの再質問にお答えをいたします。
なぜ洋式化率の高い小学校のほうから改修をやるのかということでございますが、いわゆるもう統廃合の見込みとか長寿命化の対象となる可能性が低い学校、そういった中で大規模改修をしていない校舎棟といたしましては、今回予算計上の対象になっております中萩小学校の北棟と中棟、泉川小学校の北棟、角野中学校の4棟につきましては、学校図書の改築などを検討するまでライフラインを維持するため早めにトイレ改修工事を実施していきたいという考えでございます。いわゆる統廃合の対象となるようなグループ分けあるいは築後50年から55年で長寿命化の対象となる学校、そういった可能性が低い学校の中で、大規模改修をしてない校舎棟として挙げられますのが、今申し上げた中萩小学校の北棟、中棟、泉川小学校の北棟、角野中の4棟となるわけでございまして、そちらの学校についてのライフラインの何とか維持を改築までもたすための順番ということで考えていきたいなと現在は思っております。
○議長(山本健十郎) 永易英寿議員。
○17番(永易英寿)(登壇) 今後は、平均的に不均衡がないように整備をしていただくことを要望して、次に移りたいと思います。
障がい者・児福祉の充実について質問いたします。
第六次長期総合計画には、障がい者福祉センターの老朽化に対応し、障害者支援施設の整備、機能充実を引き続き推進することが必要とありますが、この10年間でどのようなスケジュールで整備し、機能充実を図っていくお考えでしょうか。
また、令和4年度施政方針で、児童発達支援センター設置に向けた取組をはじめとする障害児通園支援の充実など、障害児支援体制の整備拡充を進めると石川市長が表明されておりますが、今後どのような計画で実行していくのでしょうか。場所の選定はどこを想定しておりますでしょうか。候補地をお聞かせください。
障害児通園支援事業とは、児童福祉法に基づき運営され、日常生活の基本的な動作や生活能力の向上に必要な訓練の指導、知識、技能の付与、集団生活への適応訓練などを行う支援サービスです。
平成24年の児童福祉法改正以来、障害児施設事業の一元化に係る基本的な考え方は、身近な地域で支援が受けられるよう、どの障害にも対応できるようにするとともに、引き続き障害特性に応じた専門的な支援が提供されるよう、質の確保を図ることであります。
児童発達支援センター設置に向けた取組をはじめとする障害児通園支援の充実など、障害児支援体制の整備拡充を進める上で最も重要なことは、経験豊富な障害の特性に応じた専門的な支援ができる人材を確保することです。どのような手順で、何を優先しながら児童発達支援センター設置に向けて取り組むのか、そして児童発達支援センターを核とした障害児通所支援の充実など、障害児支援体制の整備拡充の展望はいかがでしょうか。
また、障害福祉の将来を熟考し、老朽化している障がい者福祉センターの整備建て替えも踏まえ、複合的な展望を見据える必要も要ると思います。
また、既にそれぞれ福祉分野で中核を担っている総合福祉センターや障がい者福祉センター、こども発達支援センターとの連携関連性を強化しながら、市民の皆様に分かりやすく事業を実施しなければならないと思いますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 障がい者・児福祉の充実についてお答えいたします。
まず、障がい者福祉センターの今後10年間の整備と機能充実についてでございます。
障がい者福祉センターは、建築後46年が経過し、老朽化への対応が課題となっておりますが、長寿命化を図る観点から、平成24年度に大規模改修を行い、令和23年までの長寿命化を図っております。
今後も利用する皆さんが安全に安心して利用できるよう、指定管理者と共に施設管理に努めてまいります。
障害者支援施設等の整備、機能充実につきましては、3年ごとに策定する障がい福祉計画で障害者サービスの現状を調査し、各種サービス量を見込んでおりますことから、計画に応じて障害者支援施設等の整備や機能の充実を支援してまいります。
次に、児童発達支援センター設置に向けた取組をはじめとする障害児通所支援の充実など、障害児支援体制の整備拡充を進めることについてでございます。
児童発達支援センターは、国の方針において、令和5年度末までに各市町村に少なくとも1か所以上設置することが基本とされております。
本市におきましては、事業者による専門性確保の観点から、民間による設置運営を基本として、国の指針に沿うよう、令和5年度整備に向けた検討を進めているところでございますが、市内の障害福祉サービス事業を運営する事業者に設置に対する意向を調査した上でプロポーザル方式の公募を行い、設置運営する事業者を選定いたしたいと考えております。
設置場所につきましては、市内全域を対象とする施設にふさわしい場所となるよう公募の条件を考えてまいります。
何を優先しながら取り組むのかにつきましては、施設を利用する障害児や保護者が安心して利用できる施設であり続けることが重要であるため、安定的かつ継続的な運営を行えるよう設置に向けた条件整備に取り組んでまいりたいと考えております。
障害児支援体制の整備拡充の展望につきましては、児童発達支援センターは、本市の中核的な支援施設として位置づけられますことから、障害児通所支援等を実施する事業所と緊密な連携が図られることとなり、重層的な地域支援体制が構築できるものと考えております。
次に、総合福祉センターや障がい者福祉センター、こども発達支援センターとの連携、関係性を強化しながら、市民の皆様に分かりやすく事業を実施することにつきましては、各施設がそれぞれの専門的支援のノウハウを広く共有することで相乗効果が生まれるよう、連携を推進していくことが重要であると考えております。
また、利用者が各施設の業務を混同することのないよう、分かりやすい業務の説明を心がけてまいります。
○議長(山本健十郎) 永易英寿議員。
○17番(永易英寿)(登壇) 次に、手話言語条例の制定についてお伺いします。
手話は言語であり、音声言語と対等な言語であることの理解と普及が必要です。共生社会の実現に向けて、聞こえに障害がある方の社会参加を促進し、手話で学ぶ機会を設けるなど、教育環境の整備や啓発をしながら、未来へ向けて手話言語が使いやすい社会をつくるため、手話言語条例の制定が必要です。
一般財団法人全日本ろうあ連盟のホームページによると、手話に関する条例は、2013年10月に鳥取県が全国の自治体で初めて制定してから、手話言語条例を成立している自治体は、令和4年2月18日現在、全国で31道府県16区308市75町3村の計433の自治体です。しかしながら、全国で唯一愛媛県内の自治体は、手話言語条例を制定していません。県が条例を制定していなくても、市町村が制定している都県は15あります。令和4年度に手話言語条例の制定を行うと、愛媛県内でファーストワン、オンリーワンの制定になります。私は、愛媛県内でいち早く制定するべきであると思いますが、新居浜市の御所見をお伺いいたします。
次に、手話学習や教育環境の整備、手話啓発などについてお伺いいたします。
新居浜市は、平成30年度から、手話通訳IoT推進事業を実施したり、以前から聴覚障害者協会や手話サークルの活動も活発であります。
そこで、まずお伺いいたしますが、手話通訳IoT推進事業の利用状況はいかがでしょうか。
また、意思疎通支援事業として聴覚障害者等への適切な情報提供を行い、コミュニケーションが円滑になるように手話通訳、要約筆記の派遣事業を行っておりますが、通訳者登録者数と派遣件数はいかがでしょうか。
今後も引き続き聴覚障害者の情報保障の確立や持続可能な意思疎通支援事業としていくためには、今後も聴覚障害者協会や手話や要約筆記サークルへの支援、また手話通訳や要約筆記者の養成講座へのさらなる普及啓発、支援拡充が必要だと思っております。それらの現況と今後の施策展開についてお伺いいたします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 手話言語条例の制定についてお答えいたします。
まず、県内でいち早く条例制定をしてはどうかについてでございます。
手話言語条例につきましては、手話を独自の言語体系を持つ言語と位置づけ、手話での意思疎通を日常的にできる社会を目指すため、大変有効であると考えております。
新居浜市聴覚障害者協会と条例制定に関する意見交換を適宜行っておりますが、現在、愛媛県が愛媛県聴覚障害者協会、愛媛県手話通訳問題研究会、愛媛県手話サークル連絡協議会、日本手話通訳士協会愛媛県支部の4団体と実行委員会を組織し、県条例制定に向けた検討を進めているところであるため、その内容と整合性を取った上で、本市の実情を反映した内容で協議を始めたいとの御意見でございました。
この条例は、全国一律で同じ内容ではなく、県や市町村が独自に制定するものであり、その地域の状況に応じた地域で生活する聴覚障害者の御意見を積極的に取り入れ協働でつくり上げるものと考えております。
今後も聴覚障害者協会との協議を継続して行い、本市の実情に合った内容のものを適切な時期に制定できるよう取組を進めてまいります。
次に、手話通訳IoT推進事業についてでございます。
今年度は、令和4年2月末時点で6件の御利用をいただいております。御利用された方からは、市役所の窓口に行くまでに事前に手続の確認が取れたため便利だったという御感想をいただいております。
本事業につきましては、聴覚障害のある方が、新型コロナウイルス感染症に感染、または感染の疑いがあり手話通訳者が同行できない場合でも、遠隔手話通訳が可能でありますため、大変有効なシステムであると考えており、対象者にはその点もお伝えいたしております。これまでそうしたケースでの御利用はございませんでしたが、引き続き聴覚障害者や関係者に対し、利用促進について御案内してまいります。
次に、手話通訳者、要約筆記者の派遣事業の登録者数と派遣件数についてでございます。
令和3年度の登録者数は、手話通訳者が28名、要約筆記者は14名となっております。令和4年1月末時点の今年度の派遣回数は、手話通訳は79回、要約筆記は55回となっております。
次に、聴覚障害者協会や手話、要約筆記サークルへの支援につきましては、補助要望のあった新居浜市聴覚障害者協会、新居浜市難聴者協会及び一部の手話サークルに対し、社会福祉団体補助金として事業活動の補助を実施いたしております。
養成講座の普及啓発につきましては、ホームページや市政だよりをはじめ、各種関連行事など、多様な機会を捉えて周知に努めているところでございます。
今後の施策展開についてでございますが、聴覚障害者の情報保障の確立や意思疎通支援事業を継続するためには、聴覚障害者に対する理解を広め、手話や要約筆記に関心を持ち、聴覚障害者のために支援する人を増やしていく必要があります。そのためにも、市が主催する講演会等には可能な限り手話通訳、要約筆記を活用し、市民の目に触れ興味を持っていただき、支援につながるきっかけとなるなど、市民に聴覚障害について知る機会を増やす取組を続け、より直接的で積極的な啓発を行ってまいりたいと考えております。
○議長(山本健十郎) 永易英寿議員。
○17番(永易英寿)(登壇) 今月4日の愛媛県議会の一般質問でも、手話条例制定の提案があり、愛媛新聞でも大きく取り上げられておりました。制定は時代の流れだと思っております。今後も関係機関と密に連絡を取り合いながら、連携しながら、愛媛県が制定した際には、続いていけるように、あまり間を開かずに、手話が使いやすい社会を目指すために、早急な条例の制定を要望いたしておきます。
次に、中心商店街の活性化についてお伺いします。
銅夢キッチンを中心とした中心商店街の活性化についてお聞きいたします。
新居浜市中心部の商店街活性化の切り札として、昨年3月下旬にオープンした産直市場銅夢キッチンの運営が窮地であり、これまで盛況だったのはオープン直後とイベント開催時のみであり、オープン以来3月から6月までの1日当たりの来客数は目標800人を下回る約500人、7月から11月までは目標500人に対し300人から350人と厳しい入り込み客数になっていると昨年12月20日の愛媛新聞の報道を拝見いたしました。私も幾度となく買物に訪れていますが、少し閑散とした状況に寂しさを感じるとともに経営を心配しておりました。
利用者数が伸び悩み、入居テナントの半数は退去し、早急な立て直しが必要となっているという記事の内容でした。イベントの開催時は盛況ということですが、現在中心商店街で開催されているイベントは、どのような事業があるのか教えてください。
平成29年に実施された新居浜みらい会議において、市民代表のママチームが、商店街でフィールドワークを行い、ストリート絵本ライブラリーというアイデアが生まれましたが、これは検討、実現化、継続されているのでしょうか。雨天時でもアーケードがあるためイベントが開催でき、車が通らない安全な場所であるということに着眼したアイデアです。商店街の空き店舗は、全国共通の課題となっておりますが、活性化モデル商店街の先進事例を見てみますと、ストリートパフォーマンスによる魅力づくり、ストリートピアノの設置、商店街活性化を目的としたストライダー競争イベントなどがあります。駅前では、令和2年11月には、Hello!NEW新居浜チャレンジ推進事業おさんぽ道の公園in駅前シンボルロードが開催され、歩行者天国で青空事業やマルシェの出店があり盛況でしたが、この事業を商店街で継続するなど取り組まれてはいかがでしょうか。
令和2年2月議会で、山本健十郎議員が議会質問された際、銅夢市場が企業として成り立たない場合、市の補助金については国に準じて返還、また無償譲渡の建物については更地で返還するよう協定しているということでした。市が引き続き支援を行い、経営不振に陥らないようにしたいという御答弁でしたが、今後の具体的な支援の内容をお聞かせください。
株式会社銅夢市場の自助努力はさることながら、新居浜市として銅夢キッチンも含めた中心商店街エリアの活性化策が不可欠です。
新居浜市第六次長期総合計画の現況と課題の中にも、日常的なにぎわいを創出するための活性化策が求められていますとあります。新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、新規事業実施等は行いにくい現況だとは思いますが、現在または今後に向けてお考えの活性化策がありましたらお聞かせください。
続きまして、空き店舗活用事業、創業支援補助金について質問いたします。
中心商店街の活性化には、空き店舗の利活用と創業支援をリンクさせた施策展開が重要だと思いますが、商店街にコワーキングスペースを設け、活性化に取り組んでいる自治体もあります。現況と展望をお聞かせください。
次に、空き店舗活用事業は、第六次長期総合計画の成果指標と目標値では、令和元年度の現況値が2件で、目標値は令和3年度から令和12年度までで合計30件になっています。
現在、空き店舗活用事業に該当する物件は、何件でしょうか。また、その該当物件と空き店舗活用事業の周知など事業実施状況をお聞かせください。
次に、創業支援についてお伺いいたします。
新居浜市は、これまでも関係機関と協力して様々な事業の実施や適切な情報提供や補助金制度など総合的に寄り添った伴走型支援に取り組んでいると思われますが、第六次長期総合計画の成果目標と目標値では、令和元年度の現況値が15件で、目標値は令和3年度から令和12年度までの合計で100件になっています。年間10件の創業支援補助金を交付する目標になっておりますが、近年の状況はいかがでしょうか、お伺いいたします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。宮崎経済部長。
○経済部長(宮崎司)(登壇) 中心商店街の活性化についてお答えいたします。
まず、銅夢キッチンを中心とした中心商店街の活性化についてでございます。
イベント事業につきましては、現在、新居浜市中心部の商店街では、百縁笑点街&さんさん産直市が毎月末開催されております。これ以外に、新型コロナウイルス感染症の影響により中止や延期になりましたが、毎年夏に開催されているにいはま夏まつりや冬に開催されているはまさい等がございます。
次に、新居浜みらい会議での御提案についてでございます。
新居浜みらい会議での御提案につきましては、実現に向け、平成30年度、令和元年度にHello!NEWチャレンジプログラムとして団体、企業から広く事業募集を行いましたが、ストリート絵本ライブラリーにつきましては提案がなく、実現に至っておりません。
次に、おさんぽ道の公園in駅前シンボルロードの商店街での取組についてでございます。
こうしたイベントは、地元事業者の連携促進や地域のにぎわいの創出につながるものと考えており、商店街活性化に向けた取組の一つとして商店街等と情報共有してまいります。
次に、銅夢市場に対する今後の具体的な支援についてでございます。
中小企業の経営安定化に向けた支援につきましては、これまでも関係機関等とも連携し、市のみならず、国、県等の支援策の活用等も含めた支援に努めており、銅夢市場につきましても、同社からの御相談等も踏まえ、必要な支援策を講じてまいります。
次に、現在、または今後に向けて考える活性化策についてでございます。
少子高齢化の進展など社会環境が変化する中、商店街の位置づけは、これまでの買物の場から生活を支える場への変革が求められている面もございます。
その中で、商店街活性化につきましては、商店街が持つ強みや特徴、そして地域住民等のニーズ等も踏まえ、地域に必要とされる商店街の在り方を考えていくことが肝要だと感じております。そのため、まずは商店街自身において、自らの方向性を整理することが重要であると考えており、本市といたしましては、それらを踏まえた上で、商工会議所、商店街連盟と共に構成するまちづくり協議会等で今後の商店街活性化の方針について協議を重ねてまいりたいと考えております。
次に、空き店舗活用事業についてでございます。
御案内のとおり、空き店舗の利活用と創業支援をリンクさせた施策展開が図られることは、中心商店街の活性化につながるものと考えており、今後増加に向けた取組を進めることが必要と考えております。
次に、空き店舗活用事業に該当する物件数についてでございます。
当該事業における空き店舗のあっせんは、民間事業者が行うことを前提としているため、市で該当物件数は把握しておりませんが、空き店舗の活用においては、店舗の老朽化、店舗併用住宅や所有者の高齢化などに対する課題があると認識いたしておりますので、市といたしましても、各商店街と連携を図りながら、所有者側、借主側の御意見を伺い、効果的な活用につなげてまいりたいと考えております。
次に、事業実施状況についてでございます。
空き店舗活用事業の事例として、令和2年度に登道南商店街の空き店舗を賃借し、改装して飲食店を出店した事例が1件ございます。
次に、創業支援補助金についてお答えいたします。
近年の補助金交付実績につきましては、令和元年度は15件、令和2年度は17件でございますが、令和3年度におきましては、2月末現在で27件の補助金交付を行っており、コロナ禍ではありますが、今までの経験を生かし、新しい取組に挑戦する方が増えている傾向でございます。
創業相談の中には、商店街の空き店舗を活用する案件もあり、創業支援補助金と空き店舗活用事業の制度のうち、相談者にとって有利な制度を御紹介させていただいております。これまでも関係機関との連携の下、創業者及び創業希望者に対し窓口相談、起業塾、セミナー開催等のほか、創業に向けた適切な情報提供や補助制度、融資制度等地域における創業からその後のフォローアップまで総合的な支援を実施してまいりましたが、今後におきましても、事業者に寄り添った伴走型支援に取り組んでまいります。
○議長(山本健十郎) 永易英寿議員。
○17番(永易英寿)(登壇) 銅夢キッチンに関しては、現在も非常に厳しい状況に変わりはないと思うんですが、先手先手で行政も会議を重ねて提案型でぜひ前向きに取組を期待しております。よろしくお願いいたします。
○議長(山本健十郎) この際、暫時休憩いたします。
午後 1時55分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 2時04分再開
○議長(山本健十郎) 休憩前に引き続き会議を開きます。
永易英寿議員。
○17番(永易英寿)(登壇) 次に、市公式LINEの活用についてお伺いいたします。
令和3年10月から11月にかけて実施された広報事業に関するアンケートでは、市からの情報入手先は、市政だよりという回答が173件と最も多い結果となり、ホームページ44件、公式SNSが24件という結果でした。市政だよりは、月に1度の配布でありますが、LINEの強みは、情報拡散力と即時性です。手元にあるスマートフォンにリアルタイムで情報を届けることができ、災害時や緊急時の情報発信として非常に優位で、プッシュ通知の強みが最大限生かせます。
新型コロナウイルスワクチン接種予約への活用を機に、友だち登録者数が大幅に増加しておりますが、現在何人でしょうか。
また、新居浜市公式LINEでは、市が所管する道路や公園の損傷等について通報の受付を昨年12月17日から導入しており、非常によい取組だと思っております。現在で2か月余り経過いたしますが、反響や実際の受付数はいかがでしょうか。
今後、LINEで若い世代向けの市民アンケートやパブリックコメントの受付は検討しているのでしょうか。災害時にどのように活用するのかなどの方向性をお聞かせください。
例えば、市民向けアカウントと分けた形で現在の行政情報発信用公式LINEとは別のアカウントで、新居浜ブランドPR、移住者向けPRや観光PRで外部への発信、また新居浜ファン層の幅を広げて、ふるさと納税の増額へつながる発信、新居浜市にちなんだLINEスタンプ作成などの活用が考えられます。
また、LINEをシティプロモーションの普及啓発ツールとして活用し、新居浜市の魅力を発信するフリーペーパー#ニイハマや移住・定住ポータルサイトHello!NEW新居浜Lifeとの併用的な活用も必要かと思います。
新居浜市のホームページに入って検索するよりも、それらのシティプロモーションの情報を一元化してLINEで即時見ることができるようにしたほうがPRになり、情報拡散力も高まります。また、新居浜市出身の学生や新居浜市への就職や移住に興味がある人に向けて各種イベント情報や企業各種採用やインターンシップなどを情報発信することも必要だと思います。
今後の新居浜市公式LINEの活用ビジョンをお聞かせください。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。亀井企画部長。
○企画部長(亀井利行)(登壇) 市公式LINEの活用についてお答えいたします。
まず、現在の友だち登録者数についてでございます。
令和4年3月9日時点における市公式LINEの登録者数は1万8,222人となっており、LINEの機能強化に着手した今年度当初の2,058人から約1万6,000人増加しております。
次に、昨年12月に追加いたしました道路や公園等の損傷報告の反響及び受付数についてでございます。
令和4年3月9日までの約2か月半の間に、道路22件、公園5件の通報をいただきました。
市民の皆様の認知度の向上とともに、通報件数も徐々に増加傾向にあり、また通報いただきました情報には、位置情報や損傷箇所の画像が確認できるようになっていることから、損傷状況の把握がより早くでき、対応までの時間も短縮が図られております。本機能について御利用された市民の方からは、市役所へ写真や地図を届ける必要がなく使いやすい、ふだん持ち歩いている携帯電話から通報できるので便利であるなど一定の評価をいただいております。
次に、今後のLINEの活用方法についてでございます。
若年層が多く利用しているLINEの有する情報拡散力や即時性という強みに着目し、市民アンケートやパブリックコメントの受付をすることは、非常に有効な手段であると認識しておりますが、現在のところ、対応できていないことから、まずは市のホームページへの誘導を図るなど、利便性の向上を図り、市政への理解と参加につながるよう積極的な活用に努めてまいります。
また、災害時の活用につきましては、新居浜いんふぉの機能をLINEに移行することとしており、これまでどおり、土砂災害危険箇所にお住まいの方で登録いただいた方の緊急時の安否確認や災害情報等の発信につきまして、LINEのプッシュ通知機能を活用して、災害や防災の情報など、より分かりやすく情報が取得できるよう運用してまいりたいと考えております。
次に、今後の市公式LINEの活用ビジョンについてでございます。
現在の市公式LINEは、新型コロナウイルス感染症への対応を中心とする市民の皆様への情報発信機能を強化する取組を進めており、コロナ、基本、防災の3つのメニューで構成しております。今後、ワクチン接種やコロナ禍が終息した際には、コロナのメニュー画面に改良を加え、本市の魅力を市外の方へ向けて発信するため、観光や移住などに関する情報のメニューへ更新するなど、市外に向けたシティプロモーション用ツールとしての活用も含め、さらなる機能強化を図ってまいります。
○議長(山本健十郎) 永易英寿議員。
○17番(永易英寿)(登壇) 今後、さらなる活用の広がりを期待しております。
次に、今後の成人式についてお伺いします。
平成30年6月に民法の定める成年年齢を20歳から18歳に引き下げること等を内容とする民法の一部を改正する法律が成立し、今年の4月1日から施行されます。成人式の開催に法的な取決めはありませんが、仮に18歳を対象とした場合、進学や就職の時期と重なり参加ができない方が増えることが懸念されたり、初年度は18歳から20歳までの3年齢が対象となるため、会場や振り袖の予約が困難などの心配もあります。
20歳を対象に行うという自治体が主流ですが、新居浜市においても今後も20歳を対象に行うのでしょうか。成人式という名称の見直しを変更し、二十歳の集いなどに式を命名する自治体もありますが、御所見を伺いいたします。
20歳の開催となると、節目の年である20歳を祝う儀式としての面もありますが、旧友と再会を果たす同窓会や地元のよさを感じる場という意義が強くなってきます。二十歳の集いとは別に、30歳の成人式という地域活性化イベントを行うところもあります。30歳は、孔子の言葉にも三十にして立つとありますが、節目の年であり、ほとんどの方が社会人を経験し、生まれ育った地元について考える絶好の機会にもなります。Uターン、婚活、地元企業PRなど、地方創生の一助となるイベントにもなると思います。
また、18歳になった新成人に対して、市として成人としての権利や責任をどのように啓発していくお考えでしょうか、お伺いいたします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 今後の成人式についてお答えいたします。
成年年齢を20歳から18歳に引き下げる改正民法施行後における成人式の対象年齢につきましては、平成30年度に市内の特別支援学校を含む県立高校6校と高等専門学校の1年生から3年生を対象にアンケートを実施いたしました。その結果、対象年齢を18歳とした場合、参加者の多くが大学受験、または就職といった人生の選択を迫られる極めて多忙な時期であることなどから、対象年齢を20歳とすることがふさわしいとの意見が82%でございました。
このアンケート結果や社会教育委員会議からの意見を踏まえ、令和元年第9回新居浜市教育委員会定例会において、対象年齢を20歳と決定いたしております。
なお、式典の名称につきましては、対象が新成人ではなくなることから、成人式に替わる新たな名称を社会教育委員会議等にも諮り、今後決定してまいります。
次に、新成人への権利や責任の啓発につきましては、成年に達すると親の同意を得なくとも自分の意思で契約ができるようになるなど、様々な権利が与えられ、同時にそれらの責任を負うことになります。それに伴う被害を未然に防ぐため、高校をはじめとする関係機関と連携しながら啓発を推進してまいります。
○議長(山本健十郎) 再質問はありませんか。永易英寿議員。
○17番(永易英寿)(登壇) 将来式典の対象となる中学生、高校生にも加わってもらって、成人式の在り方を考える仕組みづくりも必要になろうかと思います。各自治体に右へ倣えではなく、全国的に紹介されるような事例に新居浜市の取組がなればと思っております。
以上で私の全ての質問を終了いたします。御清聴いただきありがとうございました。
○議長(山本健十郎) 片平恵美議員。
○2番(片平恵美)(登壇) 日本共産党の片平恵美です。
まず、市の不登校対策について質問します。
近年、学校に行きづらくなっている子供たちは増加の一途をたどっています。文部科学省の調査によりますと、令和2年度の長期欠席のうち、小中学校における不登校児童生徒数は、1,000人当たり20人を超え、過去最多です。私の身近なところでも、学校生活を楽しんでいた子が、見る見るうちに行けなくなってしまった。本人にもよく理由が分からないという例がこの半年で数件ありました。不登校の要因は、複雑多様化しており、子供たちの選択肢を増やすことが求められます。同時に、突然の子供の変化に戸惑う保護者への支援も必要であると感じています。
そこで、お尋ねします。
1、現状について。
本市の児童生徒の不登校数の過去5年間の推移を教えてください。
また、保健室や学年室への登校を希望する児童生徒の状況はいかがでしょうか。どのように対応しておられますか。
2、適応指導教室について。
適応指導教室あすなろ教室の入級児童生徒数も、平成30年度より増加傾向で、昨年度は過去最高の59人でした。今年度はいかがでしょうか。教室が密になったり、入り切れなかったりということはありませんでしたか。
適応指導教室は、現在発達支援課のある繁本町のみです。上部や川東にも必要があろうかと思いますが、どのようにお考えでしょうか。
3、サポートルーム。
学校に行きたいが、教室に入れない児童生徒が、保健室や学年室への登校を希望するケースがありますが、全ての希望者にいつでも対応することは難しいと思います。
今年度より県が行っている校内サポートルームモデル事業には、登校ナビゲーターが配置され、教室に入れない子を支援するほか、フリースクールとの連携強化やICT機器の活用により、登校できない生徒の支援も行うなど、不登校生徒の個々の状況に応じた支援を行うこととしています。
その成果についてお聞きしましたところ、全部が全部ではないが、教室に入れない生徒の居場所ができた、教室に戻るきっかけができたということです。新居浜市でも取り組むお考えはありますか。
4、親の会。
あすなろ教室では、最初自分の殻に閉じ籠もりがちだった子が、似たような悩みを持つ友達がいて少しずつ心を開くことができるようになる例も多いと聞いています。
保護者にしても、同じ悩みを持つ者同士で交流することで見えてくる道があると思いますが、親の会の必要性についていかがお考えでしょうか。御所見をお伺いします。
また、市で把握している親の会はありますか。
以上4点、よろしくお願いします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 片平議員さんの御質問にお答えいたします。
不登校対策についてでございます。
まず、現状についてお答えいたします。
不登校により30日以上欠席した児童生徒数は、平成29年度は130名、平成30年度は157名、令和元年度は189名、令和2年度は171名、令和3年度は1月末現在で160名になっており、年々様々な理由で学校に登校しづらい児童生徒が増えてきておりますのが現状でございます。
また、保健室や学年室など別室へ登校している児童生徒は一定数おります。
対応につきましては、ふだんから教員が子供たちの様子を観察し、声をかけたり話を聞いたりして良好な人間関係をつくる努力をしております。不登校の未然防止に努め、学校に登校しづらくなった子供たちには、家庭訪問などの対応をするとともに、各学校の生徒指導部会で情報を共有し、対応策を考えるなど、担任の先生だけでなく、学校全体で支援する体制を取っているところでございます。
また、別室登校の児童生徒に対しましては、授業が空いている時間にできるだけ関わりを持つようにどの教員も努力しております。
また、ハートなんでも相談員やスクールカウンセラーと連携を図り、学校における相談体制の充実にも努めております。
次に、適応指導教室についてでございます。
まず、今年度の適応指導教室あすなろ教室の入級児童生徒数は、3月1日現在で49名となっており、1日の出席者数は25名程度でございます。
近年、入級児童生徒数は、増加傾向にありますが、現在のところ、教室が密になったり、入り切れないという状況ではございません。
次に、上部地区、川東地区への適応指導教室の設置についてでございます。
適応指導教室の設置につきましては、設置する場所や指導員の配置、増員に係る費用面の検討も必要でありますことから、現時点では設置は困難ではございますが、今後不登校対策の各種取組を推進していく中で考えてまいります。
次に、サポートルームについてでございます。
新居浜市でもサポートルームの設置に取り組む考えがあるかにつきましては、本事業は、愛媛県が独自の対策として実施している事業でございまして、令和3年度は県内の4中学校をモデル校として実施しており、令和4年度はモデル校を増やす方向で愛媛県議会に予算を上程されたと伺っております。サポートルームのモデル校に選定されますと、サポートルームの運営に専念する登校ナビゲーターが配置され、きめ細やかな個に応じた学習指導が期待できますことから、愛媛県から選定された場合は、安心できる居場所づくりや学びの保障に学校全体で取り組んでまいりたいと考えております。
次に、親の会についてでございます。
まず、親の会の必要性につきましては、親の会のような同じ悩みを持つ保護者が集い、意見交換や情報共有を行う場があれば、孤立化の防止や不安の軽減が図られ、日頃の悩みや不登校解決の糸口につながるものと考えております。
次に、本市で把握している親の会についてでございます。
現在、本市で把握している不登校に関する親の会はございませんが、積極的に情報収集を行うとともに、広く周知や情報提供を行い、不登校支援に努めてまいりたいと考えております。
○議長(山本健十郎) 片平恵美議員。
○2番(片平恵美)(登壇) 2点再質問します。
まず、サポートルームについてなんですけど、県の補助事業で設置をする予算が上程されているということですけれども、それ以外で設置を希望してる学校というのはありませんでしょうか。県教委は、今年度の校内サポートルームの成果を踏まえ、各学校へ横展開し、全ての学校で不登校支援が充実するよう取り組むということです。少しでも多くの学校ができるようにぜひ連携して進めていっていただきたいと思うんですけれども、モデル校以外への専任スタッフ、登校ナビゲーターさんの県費での配置はありません。ぜひ各学校で取り組んでいただきたいと思うけど、先生方の業務の多忙さでありますとか、児童生徒の抱える問題の複雑さなどを考えますと、専任のスタッフの配置というのが避けて通れない問題ではないかと思いますけれども、専任スタッフを配置して新居浜市でも校内サポートルームを広げていくというお考えがないか、ちょっと御所見をお伺いしたいと思います。
それと、親の会についてなんですけど、先日私はある親の会の方とお話をする機会を得ました。やっぱり急に子供が学校に行きたくないっていう突然の変化に戸惑う親御さんってとても多くいらっしゃって、よその子だったら余裕を持って言えるけど、我が子だったらもう行きなさいってつい強く言ってしまうとかね、そういうことがあるんですけども、当事者同士でしか分からないことを交流することで、肩の荷が軽くなることもある。だから、自分も誰かの役に立ちたいと思って会を立ち上げたところ、コロナになってしまい、思うように活動できなくなったと残念に思っておられました。このような自発的な動きは、ぜひ早めにキャッチして支援したいということをさっきおっしゃったかなというふうに思うんですけれども、もしそのような方がおられなくても、学校が主導して懇談会を開催するなど、交流の場をつくっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 片平議員さんの再質問にお答えをいたします。
まず1点目、サポートルームについてでございます。
新居浜市で独自で専任スタッフを配置して同じようにできないだろうかというような趣旨であったかと思いますけれども、今回新居浜市も一応手を挙げておりますので、まずこれが選ばれた場合は、それをやはりモデル校としてどういうことが可能であるかを具体的に詳しく検討する中で、同じことは、教員を配置するというのはなかなかこれは難しいことですけれども、それに替わる機能、サポートルームで得られた利点について何かできないだろうかというのはそのモデル校の取組を参考にしながら選ばれた場合、令和4年1年間をかけて検証していきたいというふうに思います。その中でそれに替わる機能が、あるかどうかというものも見ていきたいというふうに思っています。
現在、新居浜市は他市にない取組としてスクールソーシャルワーカーをたくさん配置して、この方々も言わばこうした不登校のお子さんに関わっていただいている存在です。こうしたことからも、子供たちへのサポートの在り方っていうのは、新居浜市では既に補完してる部分はあるというような認識も持っております。
それからもう一点、親の会についてでございます。
親の会を立ち上げた方がいらっしゃるということを、議員さんのほうからお聞かせいただきまして、こうした方の御意見等もよく聞きながら、子供の支援と同時に親の支援もこれは必要なことであるというふうに思いますので、複数不登校のお子さんのいる学校もあるかと思いますので、そうしたところで親が意見交換しながら、またメンターといいますけれども、同じ境遇の中で既にそれを克服したり経験した方が先生となってほかの方を支援する、こうしたシステムというのは非常に有効ではないかというふうに思います。
○議長(山本健十郎) 片平恵美議員。
○2番(片平恵美)(登壇) ありがとうございました。子供たちの学ぶ権利を保障するのは、大人の義務です。行きたくても行けない子供たち、行けるけれども教室に入れない子供たちの選択肢を増やし、保護者を支える取組を今後も進めていっていただきたいと思います。
次に移ります。
公的部門(保育等)における処遇改善事業の実施について質問いたします。
11月に閣議決定されたコロナ克服・新時代開拓のための経済対策では、保育、幼児教育など現場で働く方々の収入の引上げについて言及され、補助金が創設され、公務労働者も対象となっています。
そこで、お伺いします。
本補助金は、保育定員数に応じて算定されることとなっていますが、算定式を基に計算した場合、本市が受けることができる補助金の総額及び市が申請する予定の額を教えてください。
市の実施する対象の職種を保育園、幼稚園、小学校と分けて教えてください。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。岡田総務部長。
○総務部長(岡田公央)(登壇) 公的部門における処遇改善事業の実施についてお答えをいたします。
まず、本市が受給可能な補助金総額及び申請予定額についてでございます。
閣議決定に基づき創設されました補助金算定式を基に計算いたしますと、受給可能な補助金総額は、令和3年度において453万1,900円、そして実際の申請予定額は61万4,933円となってございます。
次に、本市が実施する対象の職種についてでございます。
対象といたしましたのは、同一職種、同一賃金、そして民間の給与水準等を基準とし、全て会計年度任用職員でございますが、保育園では保育士と保育士及び幼稚園教諭などの資格を有する障害児介助員を、幼稚園では幼稚園教諭を、放課後児童クラブでは指導員を、それぞれ対象とし、処遇改善を行いました。
なお、小学校で従事する職員につきましては、本事業の対象外となっております。
○議長(山本健十郎) 再質問はありませんか。片平恵美議員。
○2番(片平恵美)(登壇) 保育士、幼稚園教諭等の処遇改善については、対象が保育所や幼稚園等に勤務する職員となっております。市が正規職員を処遇改善の対象から除外した理由について、もう一度端的にお答えください。
それから、保育園の調理員や事務職員を対象から外した理由、幼稚園の生活介助員を対象から外した理由について教えてください。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。岡田総務部長。
○総務部長(岡田公央)(登壇) 片平議員さんの再質問にお答えをいたします。
正規職員を対象から外した理由でございますけれども、民間準拠を担保をしようという、人事院勧告に沿って毎年給与条例など見直しを行っておりまして、正規職員については、先ほど申しました同一職種、同一賃金でございますとか民間準拠の給与水準を十分満たしているといった視点から外したものでございます。
○議長(山本健十郎) 再質問はありませんか。(2番片平恵美「まだ答えてもらってないので」と呼ぶ)
ちょっともう一回言うてあげてください。高橋教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(高橋正弥)(登壇) 片平議員さんの再質問にお答えをいたします。
幼稚園に所属している介助員についてなぜ処遇改善を行わなかったかという御質問だと思います。
幼稚園の介助員さんにつきましては、同じような職種の中で幼稚園以外に小学校、中学校にも多数配置がされております。そういった中で、同じ職種の中で、当然学校と幼稚園との中での異動ということもございます。そういった中で、国の処遇改善の事業の対象となる施設以外の学校、それと対象となる幼稚園、そういった中でいわゆる人事異動の対象があるということの中で、同一職種、同一賃金という基準の下で今回対象とはいたしておりません。
○議長(山本健十郎) 再質問はありませんか。片平恵美議員、もう一回言うてあげてください。答弁ない部分だけ。
○2番(片平恵美)(登壇) 繰り返しになりますけれども、保育園の調理員や事務職員を対象から外した理由について教えてください。
○議長(山本健十郎) 暫時休憩いたします。
午後 2時38分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 2時39分再開
○議長(山本健十郎) それでは会議を開きます。
答弁を求めます。岡田総務部長。
○総務部長(岡田公央)(登壇) 片平恵美議員さんの再質問にお答えをいたします。
調理員、事務職員を外したことについてでございますが、学校職員の同種職種職員との均衡が図れないため外したものでございます。
○議長(山本健十郎) 再質問はありませんか。片平恵美議員。
○2番(片平恵美)(登壇) 今回の措置は、経済対策の一環です。平均月収が全産業平均よりもはるかに低い、それから新型コロナウイルス感染症への対応と少子高齢化への対応が重なる最前線において働くケア労働者の収入を引き上げることで、経済の活性化につなげようというのが目的です。全産業平均月収と介護職員や保育士の平均月収の差につきましては、午前の高塚議員の質問にもありましたとおり、大変に大きな開きがあります。その差に対し3%、9,000円では少な過ぎますが、安全な保育のために必要な加配の保育士などは対象ではありますけども、補助金の算定の外に置かれておりますので、その分3%よりさらに薄まることになります。それでも、最前線で働く方たちの処遇を改善する大事な一歩ですし、今回の補助金制度は、経済対策を目的とした国策であり、制度と予算は国が準備済みなのですから、最大限活用するべきです。
市は、今回会計年度任用職員だけを対象とし、しかも保育園の調理員は小学校の調理員との均衡を取った、幼稚園の介助員も小中学校の介助員との均衡を取って対象から外したとの御答弁だったと思いますけれども、制度の趣旨は、保育園、幼稚園で働く方の処遇を改善する経済対策であり、均衡を取るようにとは言われておりません。むしろ同一施設内で上がる人、上がらない人が出てくることのほうが不公平感を生むおそれがあります。
4点お伺いいたします。
1つ目、均衡、均衡と言われましたが、そもそも学校との均衡を取らなければならない理由は何でしょうか。
2つ目、保育園では、制度を最大限活用して、調理員や事務職員も処遇改善をすべきではないでしょうか。
3つ目、幼稚園の介助員も処遇改善すべきと思いますが、いかがでしょうか。
4つ目、総務省の通知には、会計年度任用職員の昇給の上限設定を緩和するなどの見直しを行うこととありますが、これについて検討はされたのでしょうか。4点お願いします。
○議長(山本健十郎) 暫時休憩いたします。
午後 2時43分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 2時51分再開
○議長(山本健十郎) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。岡田総務部長。
○総務部長(岡田公央)(登壇) 片平恵美議員さんの再質問にお答えいたします。
まず、経済対策ではないかということでございますけれども、総務省のほうから、公的部門における処遇改善事業の実施ということで、公立保育園に勤務する会計年度任用職員の保育士等の処遇改善を実施するということの通知が、来たことから、処遇改善ということで考えております。
そして、調理員でございますけど、先ほども申し上げましたけれども、学校所属の同種職員との均衡を図れないためということでございます。
そして、上限設定のことでございますけれども、地方公務員におきまして、職務給の原則というのがございまして、その職務と責任に応じるものでなければないというようなことから正規職員とのバランス等も総合的に考えて均衡を図っているものでございます。以上でございます。
○議長(山本健十郎) 高橋教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(高橋正弥)(登壇) 片平議員さんの再質問にお答えをいたします。
学校生活介助員の幼稚園所属の介助員について、学校との均衡という理由は何かということについてございます。
先ほども申し上げましたように、介助員さんにつきましては、幼稚園から小学校に持ち上がって同じ方が同じ形で介助員として勤務する場合もございます。また、種々の事情の中で、小学校ないしは中学校で勤務していた介助員さんが、幼稚園に人事異動、所属の異動に伴って、幼稚園で介助業務をする場合もございます。そういったことで幼稚園に勤務した場合だけいわゆる単価が上がるということは、いわゆる不均衡ということと捉まえております。そういったことで、小中学校の学校介助員と幼稚園所属の生活介助員の均衡を図ることといたしておるところでございます。
あと幼稚園の介助員さんについて処遇改善すべきではないかということについてでございますが、今申し上げたように、勤務場所が変わることによって、同一職種としての給与のバランスが崩れることについては一定部分同じ給与としての取扱いをしていく必要があるという考えの下で処遇改善から外させていただいたということでございます。
○議長(山本健十郎) 再質問はありませんか。片平恵美議員。
○2番(片平恵美)(登壇) 均衡を取る理由について、ふだんだったらそれで分かりますけれども、この対策の中で、この制度の中で均衡を取る、あえて均衡を取る理由ということについては説明がなかったように思います。今回のこの措置は、例えば12月に出されて2月から改善することが条件になっていることとか、そのほか問題点も多く指摘されております。そんな中で、県内でも創意工夫をして、少しでもこの制度を有効活用しようとしている取組があります。例えば、正規職員に対して、初任給調整手当を新設して処遇を改善する市、4から8号給を上げる市、会計年度任用職員の昇給上限を採用11年まで引き上げる市などです。本市の対応は、そのような創意工夫が感じられません。要は、やる気の問題だと思います。やる気が問われているんだと思います。
市長にお伺いします。
今からでもこの事業の趣旨にのっとって有効に活用する方向で取り組むべきだと思いますが、お考えをお伺いしたいです。(ブザー鳴る)
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 片平議員さんの再質問にお答えをいたします。
先ほどからもお答えしておりますように、正規の職員については、人事委員会のいわゆる裁定に基づき、民間準拠で給料が決められておりますので、今回の通知には該当しないということで御理解をいただきたいと思います。
あと調理員とか介護員等につきましては、同一職種、同一賃金ということで、学校等との関係から、今回は対象としなかったというふうなことで御理解をいただいたらと、こんなふうに思います。
○議長(山本健十郎) 井谷幸恵議員。
○7番(井谷幸恵)(登壇) 日本共産党の井谷幸恵です。
質問に先立ち一言、先日の本会議でも議決いたしましたロシアのウクライナ侵略をやめよの声、大きく上げていきましょう。
通告に従って質問します。
まず、学校給食センター一部業務委託についてこれまでの経緯。
新居浜の学校給食が、今年と来年で大きく変わろうとしています。老朽化した給食室は、自校方式ではなくセンター方式で建て替えられることになり、最初3か所の建設計画が2か所へと変更になり、とうとう2020年、7,100食の巨大センター1か所へと変更になりました。来年の9月に完成予定です。市は、昨年公設公営を約束しておりました。ところが、今年2月、市から初めて一部業務委託する計画が議員に示され大変驚きました。子供にとって最善の自校方式の給食から程遠いところに行きました。業務委託の計画は、いつ、誰が、どの会合で決めたのでしょうか、お尋ねします。
検討する際、現場の声は聞かれたのでしょうか。栄養士さんや調理員さんは、どのような疑問や不安を持っているのでしょうか。それをどのように受け止めていらっしゃいますか。
そして、この計画は、どの時点で決定となって実施が進むのでしょうか。
なぜ業務委託するのでしょうか、理由をお聞かせください。
市政だよりには、毎月のように調理員の募集が掲載されました。給食課長さんらが調理の手伝いをするようなことがもう何年も続いているとお聞きします。なぜ応募がなかったと考えていますか。工夫の余地はなかったのでしょうか。市の募集では、応募がなく、委託になると調理員さんはなぜどこから来ると考えられますか。業務委託のメリット、デメリットをどのように捉えていますか、お尋ねします。
次に、懸念されることについてです。
まず、給食に携わる人たちの雇用について、働いた年月は違うけれども、子供たちのために今まで一生懸命頑張ってこられたことと思います。県費、市費の栄養士、正規の調理員、再任用の調理員、会計年度任用の調理員さんたちの思いは、業務委託を前に大変複雑なものがあると思います。
現センターが業務委託される今年の9月、新センターが業務委託される来年の9月の時点で、市として現在働いている人の雇用についてどのように考えているのかお示しください。
次に、実際の調理作業についてお尋ねします。
今は栄養士と調理員が打合せをしたり、相談したり、綿密にコミュニケーションを取ることができ、もし突発的なことが起こっても、臨機応変に対応できるけれども、委託になるとそうはいかないと聞いております。調理指示書によって、調理作業を指示されて、実際に調理作業するのは委託の調理員さんです。調理員は、自分の会社の上司の言うことは聞けますが、栄養士の言うことは直接聞くことはできません。栄養士が調理員に対し直接指示ができない中、作業の変更など、不測の事態が起こったときに、委託会社の責任者に書面で通知し、承諾を得て、従事させるということでしょうか。もし何か発生したときの責任については、どのように考えていますか、お尋ねします。
調理作業以外にもたくさんの作業を委託する計画です。新センターの場合は、食材の受け取りに始まって配缶、配送、回収、洗浄や消毒、清掃など7つの作業を業務委託する計画です。各部署で何かあったときの話合いはどのようにするのでしょうか。
また、責任の取り方は、明確になっているのか、お尋ねします。
次に、計画の周知についてです。
現場の栄養士さんや調理員さんはもちろん、教職員や保護者、市民の皆さんへ通知はどのようにされますか。そして、市民の声や要望をどのように反映させるおつもりでしょうか、御所見を伺います。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 井谷議員さんの御質問にお答えいたします。
学校給食センターの一部業務委託化についてでございます。
まず、これまでの経緯についてお答えいたします。
現在の学校給食センターは、慢性的な人手不足が続いており、現場の調理員からは、早く人を入れてほしい、人が増えないとどうしようもないとの切実な声が上がっておりました。
そのため、市政だよりやハローワーク、情報誌による求人などを行ってまいりましたが、応募は少なく、調理員派遣業務委託の入札も実施しましたが、応札はありませんでした。
さらに、本年10月の社会保険制度改正により、現調理員の退職が予想され、子供たちに安全で安心、おいしい給食を提供することが困難な事態となっております。
このようなことから、昨年から教育委員会で検討を重ねた結果、調理業務の一部を民間事業者へ委託することが最適と判断し、市長部局との協議も調ったことから、令和4年度当初予算に上程いたしました。
次に、応募がなかった理由と委託になると調理員が集まるのかについてでございます。
まず、理由につきましては、朝早い時間帯の勤務が難しい、扶養の範囲で働きたいなど、調理員の働き方が多様化したことについて市では対応が難しいことによります。
次に、委託による求人についてはこうした働く方の細かなニーズにもフレキシブルに対応することが可能であり、希望者が見込めるものと考えております。
次に、業務委託のメリット、デメリットでございます。
まず、メリットといたしましては、多様な業務内容に応じた賃金体系や働く方のニーズに沿ったフレキシブルな勤務体系が可能なこと、研修や指導体制が整っていることから、新規職員が無理なく働き続けることができることなどがございます。
デメリットといたしましては、契約期間満了時に委託業者が変更となる可能性があることでございます。
事業者の選定につきましては、学校給食調理業務の実績や経験など、事前に市が決めた基準を満たす業者の中から公募型プロポーザル方式による入札を実施し、子供たちに安全、安心でおいしい給食を安定的に提供してまいりたいと考えております。
次に、懸念されることについてでございます。
現在、働いている会計年度任用職員に対しては、本人の意向も踏まえて、希望者はできるだけ受託先の企業で継続して雇用してもらうよう努めてまいります。
正規調理員の雇用については、市全体の中で協議を進める予定としております。
次に、調理作業中の不測の事態につきましては、栄養士から口頭で業務責任者を通じて調理員への指示を行います。事故発生時には市が責任を負うこととなりますが、委託業者に過失がある場合は、その費用については委託業者が弁済することとなります。リスク管理区分は、あらかじめ委託仕様書に掲載することとしておりますが、各部署で何かあったときには、直ちに委託業者から当該学校給食センターのセンター所長、栄養士に報告させ、各部署の責任者とセンター所長、栄養士等で対応策を協議いたします。
次に、計画の周知につきましては、予算議決後、速やかに調理員に対する説明会を開催することとし、市PTAを通じて保護者の皆様にも周知する予定でございます。
いずれにいたしましても、献立作成や食材の調達など、給食運営の責任はこれまでと変わらず、市が担ってまいります。
調理業務等の一部委託により、民間のノウハウや専門性、柔軟性を取り入れた業務の効率性の向上や衛生面の充実が期待できるとともに、これまで以上に安全、安心でおいしい給食を子供たちに提供したいと考えております。
○議長(山本健十郎) 井谷幸恵議員。
○7番(井谷幸恵)(登壇) 雇用について1点お尋ねします。
定年退職を迎える調理員さんが、再任用を希望した場合、引き続き65歳までの雇用は保証されるのでしょうか、お尋ねします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。岡田総務部長。
○総務部長(岡田公央)(登壇) 井谷議員さんの再質問にお答えをいたします。
再任用定年退職予定者が、再任用を希望した場合、雇用を保証できるのかといったことでございますけれども、再任用制度と申しますのは、調理員だけではなく、定年を迎える一般職員全員同様でございますけれども、地方公務員法上、再任用とは短時間職員も含めてでございますけれども、定年前の職員と同様に本格的な業務に従事するといった性格のものでございまして、その任用に当たりましては、任命権者が個々職員のそれまでの勤務実績に基づきまして選考するということになってございます。選考によって1年を超えない範囲内で任期を定めて採用することができるということになってございまして、法律では任用が保証されるという制度ではございません。
○議長(山本健十郎) 井谷幸恵議員。
○7番(井谷幸恵)(登壇) 責任についてですが、何かあったときの最終的な責任は、市が取ると言われました。具体的に異物混入や食中毒発生、クラスター発生などのとき、どのようなプロセスをたどるんでしょうか。例を一つお示しください。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 井谷議員さんの再質問にお答えをいたします。
何か事故があったときにどのように対応していくのかということでございます。
先ほども答弁申し上げましたが、この給食の運営、これは公営でございますので、教育委員会のほうが責任を持って対処をいたします。
また、先ほどの答弁の中で、その事故が明らかにその委託業者に非があるということになれば、それは後々、それに応分の責任は取っていただくことにはなりますけれども、一番大切なことは、市が責任を持って行うということですので、事故があったときには、まず子供の安心、安全のために、市が責任を持って対処していく、こういうことでございます。
○議長(山本健十郎) 井谷幸恵議員。
○7番(井谷幸恵)(登壇) 一番の問題は、当事者に相談もなく物事が決められ、説明がなく当事者たちを不安に陥れていることです。調理員さんたちの声をお聞きしました。定年まで頑張り、再任用でも働きたかった。ちゃんとした説明がない、ひどい。子供たちに喜ばれる給食を作り続けてきた。私たちの気持ちを踏みにじる。民間委託で私たちはどうなるのか。30年余り学校給食の仕事をしてきた。定年まで給食調理員として頑張るつもりだった。この話を聞いて以来、とても不安で眠れない日々が続いている。このような声をお聞きしました。長年現場で働いてきた調理員さんにとって、業務委託後の処遇や労働条件は、今後の生活に大きく関わり、人生設計を狂わせます。このたびの突然の業務委託計画の決め方は、現場の思いを軽視したあまりにも心ないやり方だと思いますが、どのように認識されていますか、お尋ねします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 井谷議員さんの再質問にお答えをいたします。
調理員さん方に事前に説明がなく、大変不安な思いをさせているのではないかということにつきましては、先ほど答弁で申し上げましたが、この予算案が議決を受けましたら、速やかに調理員さんにも御説明を申し上げたいと思っております。
そして、その後の勤務につきましても、丁寧に調理員さんの御意向も聞きながら、安心して業務委託した先で御勤務いただける方はぜひいただきたいというふうに考えております。
○議長(山本健十郎) 井谷幸恵議員。
○7番(井谷幸恵)(登壇) 次に、委託についてです。
食育基本法では、食育というのは、生きる上での基本であって、知育、徳育及び体育の基礎となるべきものと位置づけられています。つまり、全ての教育の基礎に食育がある。給食の目的は、食育です。それだけ重要な役割を給食は担っています。学校給食は、献立の作成と調理によって成り立っています。調理師と調理員の協力、連携が不可欠です。調理業務を献立作成業務と切り離して利潤追求の民間事業者に委ねることは、学校の設置者として心配ではありませんか、御所見を伺います。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 井谷議員さんの再質問にお答えをいたします。
まず、食育でございますが、教育活動としての食に関する指導は、今までどおり給食時間や授業時間を使って学級担任や栄養教諭が行います。子供たちが食に関する正しい知識と望ましい食習慣を身につけることができるよう、学校における食育の取組を推進してまいります。
なお、民間企業の利潤追求という話がありましたが、給食につきましては、給食費は食材費に充てられておりまして、それは市のほうが発注をいたしますので、利潤追求ということはないものと考えております。
○議長(山本健十郎) 井谷幸恵議員。
○7番(井谷幸恵)(登壇) 調理部門という一番大事なところを外部委託することについて多くの市民は危惧しております。食育に携わる人たち一人一人の思いに寄り添って、丁寧な説明をしていただくよう、くれぐれもお願いして、次に参ります。
小学校休業等対応助成金の現状と周知方法についてです。
オミクロン株拡大の中、多くの保育所や認定こども園の休園が続いています。厚生労働省は、2月24日時点でコロナの影響で全面休園している保育所や認定こども園が、37都道府県の713か所に上ったと明らかにしています。発生した保育所などは、延べ1万6,715か所、感染者数は職員2万5,392人、園児5万4,353人となっています。新居浜での休園の実態はどのようになっていますか。
また、学校の休校や学級閉鎖もあるとお聞きしております。幼稚園や認可外保育所などを含めると、かなりの保護者の方が子供の世話のために休業したと予想されます。小学校休業等対応助成金の対象は、小学校、放課後児童クラブ、幼稚園、保育所、認定こども園などの休校や登園自粛、濃厚接触者認定などで休業した保護者に有休を取得させた事業者です。正規、非正規問わずフリーランスも対象です。
新居浜市で活用した事業者や保護者はどのくらいいますか。
自分が対象者なのかどうか分からない、どこに相談すればいいのか分からないなどの申請のハードルは高いと聞いております。対象となる保護者全員が活用できるよう、学校、保育園などを通じた周知が必要と思いますが、御所見を伺います。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 小学校休業等対応助成金の現状と周知方法についてお答えいたします。
まず、本市での休園の実態についてでございます。
昨年4月から本年2月までの間で延べ25の保育所等の教育・保育施設で臨時休園措置を取っております。
次に、小学校休業等対応助成金制度の学校、保育園などを通じた周知についてでございます。
本年2月、厚生労働省から愛媛県を経由して各市町へ保育所等の保護者に対する当該支援制度の周知依頼があり、保育所等の施設には担当課から電子メールでリーフレット等を送付し、保護者への周知を依頼しております。
学校につきましては、現在のところ周知いたしておりませんが、今後対応してまいります。
なお、保護者から事業所に提出する臨時休業期間の証明を求められました場合は、各小学校には証明を発行するよう通知しており、保育所等においても発行を行っております。
○議長(山本健十郎) 宮崎経済部長。
○経済部長(宮崎司)(登壇) 小学校休業等対応助成金を新居浜市で活用した事業者や保護者についてお答えいたします。
現行制度の対象である令和3年8月以降の休暇における活用事業者については、申請窓口の愛媛労働局へ聞き取りを行ったところ、市内に本社がある15の事業者が活用しているとのことでございます。
また、活用された市内の保護者数につきましては、正確な数値は分かりかねるとのお答えでございました。
○議長(山本健十郎) 再質問はありませんか。井谷幸恵議員。
○7番(井谷幸恵)(登壇) ありがとうございます。
この利用者の数は、感染状況から見て大変少ないと思います。先日の国会でも審議され、雇用主に制度の利用を義務づけたり、手続を簡素化したりするなど、制度の改善が要望されています。まずは当事者が制度について知ることです。休園や休校をお知らせするときに、この制度のこともお知らせするといったことはいかがでしょうか、お尋ねします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 井谷幸恵議員さんの再質問にお答えいたします。
先ほど福祉部長の答弁の中でも今後対応してまいりますということで学校関係についてお答えをいたします。
対応の仕方ですけれども、この後ホームページ等でその制度があるということを周知してまいりたいと思います。
○議長(山本健十郎) 再質問はありませんか。井谷幸恵議員。
○7番(井谷幸恵)(登壇) ホームページを見ない方もいらっしゃるかもしれませんので、ぜひともお知らせをして、必要な人がみんな活用できるように要望をいたします。ありがとうございました。終わります。
○議長(山本健十郎) これにて一般質問並びに議案第18号から議案第31号までに対する質疑を終結いたします。
お諮りいたします。議案第18号から議案第27号までの10件については、24人の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(山本健十郎) 御異議なしと認めます。よって、議案第18号から議案第27号までの10件については、いずれも24人の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することに決しました。
ただいま設置されました予算特別委員会の委員の選任については、委員会条例第8条第1項の規定により、議長において正副議長を除く24人の議員を指名いたします。
議案第28号から議案第31号までの4件は、いずれも議事日程に記載のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
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日程第3 議案第32号
○議長(山本健十郎) 次に、日程第3、議案第32号を議題といたします。
提案理由の説明を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) ただいま上程されました議案第32号につきまして提案理由の説明を申し上げます。
議案第32号、訴訟上の和解についてにつきましては、損害賠償請求事件につきまして原告と訴訟上の和解をするため、本案を提出いたしました。
なお、詳細につきましては、補足説明いたします。御審議よろしくお願い申し上げます。
○議長(山本健十郎) 補足説明を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 議案第32号、訴訟上の和解についてにつきまして補足を申し上げます。
議案書の3ページを御覧ください。
本件は、訴訟上の和解についてでございまして、新居浜市立中学校の部活動において発生したいじめに関し、学校の対応において原告の名誉を毀損するとともに、名誉感情を害する発言や説明義務違反、安全配慮義務違反の違法行為があり、原告は多大な精神的苦痛を受けたとのことから、平成30年7月6日新居浜市を被告として330万円の損害賠償請求がなされ、同年7月9日松山地方裁判所西条支部で受付されたものでございます。
裁判につきましては、平成30年7月から令和3年11月に至るまで20回行われ、令和3年12月に裁判所から原告が本件訴えを提起するに至ったことを新居浜市が真摯に受け止める等の和解条項案の提示がございましたことから、これに基づき検討いたしました結果、訴訟上の和解に応じるものでございます。
以上で補足を終わります。
○議長(山本健十郎) これより質疑に入ります。
議案第32号に対して質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(山本健十郎) 質疑なしと認めます。
議案第32号は、議事日程に記載のとおり、企画教育委員会に付託をいたします。
以上で本日の日程は全部終了いたしました。
お諮りいたします。議事の都合により、3月11日から3月23日までの13日間、休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(山本健十郎) 御異議なしと認めます。よって、3月11日から3月23日までの13日間、休会することに決しました。
3月24日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 3時32分散会