本文
目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
市長一般報告
議長報告
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問 議案第74号~議案第78号
片平恵美議員の質問(1)
1 中学校の校則について
(1) 教育的意義
(2) 見直しについての教育委員会の取組
(3) 見直しへの生徒の参加
(4) 校則の公開
高橋教育長の答弁
1 中学校の校則について
(1) 教育的意義
(2) 見直しについての教育委員会の取組
(3) 見直しへの生徒の参加
(4) 校則の公開
片平恵美議員の質問(2)
1 中学校の校則について
高橋教育長の答弁
1 中学校の校則について
片平恵美議員の質問(3)
1 中学校の校則について
高橋教育長の答弁
1 中学校の校則について
片平恵美議員の質問(4)
1 中学校の校則について
高橋教育長の答弁
1 中学校の校則について
片平恵美議員の質問(5)
1 中学校の校則について
2 東新学園の職員について
(1) 配置状況と市のサポート
(2) スキルアップと市のサポート
古川福祉部長の答弁
2 東新学園の職員について
(1) 配置状況と市のサポート
(2) スキルアップと市のサポート
片平恵美議員の質問(6)
2 東新学園の職員について
小野志保議員の質問(1)
1 化学物質過敏症と香害について
(1) 健康被害の把握と認識
(2) 未然防止対策
(3) 啓発
2 災害発生時の庁舎内対応について
石川市長の答弁
2 災害発生時の庁舎内対応について
高橋教育長の答弁
1 化学物質過敏症と香害について
(1) 健康被害の把握と認識
(2) 未然防止対策
古川福祉部長の答弁
1 化学物質過敏症と香害について
(1) 健康被害の把握と認識
(2) 未然防止対策
(3) 啓発
小野志保議員の質問(2)
1 化学物質過敏症と香害について
2 災害発生時の庁舎内対応について
高橋教育長の答弁
1 化学物質過敏症と香害について
岡田総務部長の答弁
2 災害発生時の庁舎内対応について
古川福祉部長の答弁
1 化学物質過敏症と香害について
小野志保議員の質問(3)
1 化学物質過敏症と香害について
高橋教育長の答弁
1 化学物質過敏症と香害について
古川福祉部長の答弁
1 化学物質過敏症と香害について
小野志保議員の質問(4)
1 化学物質過敏症と香害について
休憩(午前10時54分)
再開(午前11時03分)
神野恭多議員の質問(1)
1 新型コロナウイルス感染症対策について
石川市長の答弁
1 新型コロナウイルス感染症対策について
神野恭多議員の質問(2)
2 DXの推進について
亀井企画部長の答弁
2 DXの推進について
神野恭多議員の質問(3)
2 DXの推進について
亀井企画部長の答弁
2 DXの推進について
神野恭多議員の質問(4)
2 DXの推進について
3 学校における教育相談の充実について
高橋教育長の答弁
3 学校における教育相談の充実について
神野恭多議員の質問(5)
3 学校における教育相談の充実について
高橋教育長の答弁
3 学校における教育相談の充実について
神野恭多議員の質問(6)
3 学校における教育相談の充実について
4 今後の部活動の在り方について
高橋教育長の答弁
4 今後の部活動の在り方について
神野恭多議員の質問(7)
4 今後の部活動の在り方について
5 東新学園について
古川福祉部長の答弁
5 東新学園について
神野恭多議員の質問(8)
5 東新学園について
休憩(午前11時53分)
再開(午後 1時00分)
越智克範議員の質問(1)
1 新型コロナウイルス感染症対策について
(1) 第六波感染対策に向けた取組
(2) 感染者の後遺症対策
石川市長の答弁
1 新型コロナウイルス感染症対策について
(1) 第六波感染対策に向けた取組
古川福祉部長の答弁
1 新型コロナウイルス感染症対策について
(1) 第六波感染対策に向けた取組
(2) 感染者の後遺症対策
越智克範議員の質問(2)
1 新型コロナウイルス感染症対策について
古川福祉部長の答弁
1 新型コロナウイルス感染症対策について
越智克範議員の質問(3)
1 新型コロナウイルス感染症対策について
2 ヤングケアラーについて
古川福祉部長の答弁
2 ヤングケアラーについて
越智克範議員の質問(4)
2 ヤングケアラーについて
高橋教育長の答弁
2 ヤングケアラーについて
越智克範議員の質問(5)
2 ヤングケアラーについて
3 第六次長期総合計画について
(1) 公共交通の整備
宮崎経済部長の答弁
3 第六次長期総合計画について
(1) 公共交通の整備
越智克範議員の質問(6)
3 第六次長期総合計画について
(1) 公共交通の整備
(2) 子育て支援のさらなる充実
高橋教育長の答弁
3 第六次長期総合計画について
(2) 子育て支援のさらなる充実
岡田総務部長の答弁
3 第六次長期総合計画について
(2) 子育て支援のさらなる充実
古川福祉部長の答弁
3 第六次長期総合計画について
(2) 子育て支援のさらなる充実
越智克範議員の質問(7)
3 第六次長期総合計画について
(2) 子育て支援のさらなる充実
休憩(午後 1時59分)
再開(午後 2時10分)
越智克範議員の質問(8)
4 滝の宮公園大型複合遊具の施工不適合について
三谷建設部長の答弁
4 滝の宮公園大型複合遊具の施工不適合について
越智克範議員の質問(9)
4 滝の宮公園大型複合遊具の施工不適合について
岡田総務部長の答弁
4 滝の宮公園大型複合遊具の施工不適合について
越智克範議員の質問(10)
4 滝の宮公園大型複合遊具の施工不適合について
5 災害時等におけるドローンの活用について
石川市長の答弁
5 災害時等におけるドローンの活用について
高橋消防長の答弁
5 災害時等におけるドローンの活用について
越智克範議員の質問(11)
5 災害時等におけるドローンの活用について
高橋消防長の答弁
5 災害時等におけるドローンの活用について
越智克範議員の質問(12)
5 災害時等におけるドローンの活用について
委員会付託
日程第3 請願第8号の訂正について
表決
散会(午後 2時32分)
本文
令和3年12月9日 (木曜日)
議事日程 第4号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
議案第74号 令和3年度新居浜市一般会計補正予算(第8号)
(各常任委員会付託)
議案第75号 令和3年度新居浜市渡海船事業特別会計補正予算(第1号)
(経済建設委員会付託)
議案第76号 令和3年度新居浜市国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号)
(市民福祉委員会付託)
議案第77号 令和3年度新居浜市介護保険事業特別会計補正予算(第2号)
(同上)
議案第78号 令和3年度新居浜市後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第1号)
(同上)
第3 請願第8号の訂正について
――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
出席議員(26名)
1番 小野 志保
2番 片平 恵美
3番 合田 晋一郎
4番 白川 誉
5番 伊藤 嘉秀
6番 越智 克範
7番 井谷 幸恵
8番 神野 恭多
9番 米谷 和之
10番 篠原 茂
11番 河内 優子
12番 黒田 真徳
13番 高塚 広義
14番 藤田 誠一
15番 田窪 秀道
16番 小野 辰夫
17番 永易 英寿
18番 伊藤 謙司
19番 藤原 雅彦
20番 大條 雅久
21番 藤田 豊治
22番 藤田 幸正
23番 伊藤 優子
24番 仙波 憲一
25番 近藤 司
26番 山本 健十郎
――――――――――――――――――――――
欠席議員
なし
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市長 石川 勝行
副市長 加藤 龍彦
副市長 原 一之
企画部長 亀井 利行
総務部長 岡田 公央
福祉部長 古川 哲久
危機管理統括部長 庄司 誠一
市民環境部長 原 正夫
経済部長 宮崎 司
建設部長 三谷 公昭
消防長 高橋 裕二
上下水道局長 秋月 剛
教育長 高橋 良光
教育委員会事務局長 高橋 正弥
監査委員 寺村 伸治
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者
事務局長 髙橋 利光
事務局次長 飯尾 誠二
議事課副課長 鴨田 優子
議事課副課長 尾藤 秀行
議事課調査係長 神野 瑠美
議事課議事係長 和田 雄介
議事課主任 村上 佳史
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(山本健十郎) これより本日の会議を開きます。
―――――――――― ◇ ――――――――――
市長一般報告
○議長(山本健十郎) この際、諸般の報告を行います。
市長から報告があります。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) おはようございます。
お許しをいただきまして、令和3年度子育て世帯への臨時特別給付、先行給付金に関する通知誤りにつきまして御報告を申し上げます。
令和3年度子育て世帯への臨時特別給付につきましては、児童手当受給者等に1人当たり5万円を年内に支給するため、現在事務を進めているところでございます。対象世帯に給付内容等をお知らせするため送付いたしておりましたはがきにつきまして、昨日振込先の金融機関名の記載が誤っていることが判明いたしました。原因といたしましては、印刷データ作成時の誤りによる金融機関名の誤記載でございまして、個人情報の漏えいには至っておりませんが、誤った金融機関名のはがきを受け取られた方には、大変御迷惑、御心配をおかけいたしましたことを深くおわび申し上げます。
なお、実際の振込先については、間違いがございませんので、予定どおり給付金は、12月23日に振込をいたします。
また、このことにつきましては、ホームページ、SNS等を活用して周知するとともに、本日支給対象者宛てに、再度修正したはがきを送付することといたしております。今後におきましては、データチェック、校正、印刷物のチェック等を複数人で行うなど、再発防止に万全を期してまいります。
以上で報告を終わります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
議長報告
○議長(山本健十郎) 次に、議長報告を申し上げます。
教育委員会から、新居浜市教育委員会の職務権限の特例に関する条例の制定について意見の提出があり、配付しておきましたから、御了承願います。
これより日程に入ります。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第4号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(山本健十郎) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第87条の規定により、議長において大條雅久議員及び藤田豊治議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 一般質問 議案第74号~議案第78号
○議長(山本健十郎) 次に、日程第2、議案第74号から議案第78号までを議題とし、昨日に引き続き議案に対する質疑と併せ一般質問を行います。
順次発言を許します。まず、片平恵美議員。
○2番(片平恵美)(登壇) おはようございます。
日本共産党の片平恵美です。
早速質問に入らせていただきます。
1問目、中学校の校則について質問いたします。
近年、学校の校則について時代に即しているのか、合理的なのかという議論があり、見直しに取り組む学校が増えてきています。新居浜市の中高生は校則をどう感じているか、アンケートを取ってみました。回答数は103件、回答者の9割が中学生です。そのうち96.1%の生徒が、疑問に思う校則や決まりがあると答えています。特に多いのは、特定の髪型の禁止、髪の長さや結び方の指定、下着の色の指定などです。また、髪型や服装などの検査について、とても嫌、どちらかといえば嫌を合わせると9割近くになります。声としては、細か過ぎる、納得できるように説明してほしいというものが多くありました。
熊本市教育委員会が今年3月に出した校則・生徒指導のあり方の見直しに関するガイドラインには、その目的として、自分たちの決まりは、自分たちで作って、自分たちで守るという民主主義の基本を身に付けながら、自ら判断し行動できる児童生徒を育成することを上げています。本市では、各学校の校則検討委員会において、毎年検討されているとはいえ、子供たちの多くは、自分たちの意見が反映されていないと思っているのも事実です。校則の見直しはもちろん、その取組にも大きな教育的意義があるのではないかという立場から質問させていただきます。
まず1点目、教育的意義についてです。
校則にはどのような教育的意義があるとお考えかをお伺いいたします。
2点目、見直しについての教育委員会の取組です。
今年6月に文部科学省から各都道府県教育委員会へ出された通知、校則の見直し等に関する取組事例には、教育委員会の取組として、実態調査の実施、人権に配慮した内容になっているかという観点から見直しを行うことの通知などが上げられています。新居浜市教育委員会として、校則の見直しについてどのように取り組んでいかれるのか、お聞かせください。
また、校則で髪型や髪の結び方、下着の色を指定していることについて、教育委員会としてどのように認識しておられるのか、お答えください。
3つ目は、見直しへの生徒の参加についてです。
さきの通知には、児童生徒の校則見直しへの参加が、児童生徒の校則に対する理解を深め、主体性を培う機会にもなりますとあります。学校では、校則について、生徒たちが疑問を出し合ったり、話し合ったりする機会を提供しているでしょうか。
また、校則見直しへの生徒の参加はどのように行われていますか。
4つ目は、校則の公開についてです。
生徒指導には、学校全体を通じて一貫したものが必要です。そして生徒指導は、生徒指導提要の言葉を借りますと、学校の教育目標を達成する上で重要な機能を果たすものですから、学校として我が校の目指す生徒像はこうです。そのために生徒たちにはこれを行動の指針にしてほしいと自信を持って公表していただきたいし、公表できる校則であってほしいと思います。校則の公開について教育長のお考えをお聞かせください。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 片平議員さんの御質問にお答えいたします。
中学校の校則についてでございます。
まず、校則の教育的意義についてお答えいたします。
中学生は、心身の発達の過程にあることや学校が集団生活の場であることから、学校には一定の決まりが必要であり、また学校教育において、社会規範の遵守について適切な指導を行うことは、重要でありますことから、生徒の健全育成の面で校則は教育的意義を有していると認識しております。
次に、見直しについての教育委員会の取組についてでございます。
学校を取り巻く社会環境や生徒の状況は変化していくため、校則の見直しについては、生徒の実情、保護者の考え方、地域の状況、社会の常識、時代の進展等を踏まえて、絶えず見直していく必要があると認識しております。このことから、各学校に対しましては、実情に応じ、見直し等に取り組むことについて、また片平議員さん御案内の校則の見直し等に関する取組事例も併せて通知しております。今後におきましても、各学校が特色を生かした学校運営を行い、生徒の健全な育成に資する校則となるよう取り組んでまいります。
次に、髪型や髪の結び方、下着の色の指定についてでございますが、校則は、学校や地域の実態等に応じて、各学校の適切な判断の下に、必要かつ合理的な範囲内で定めるべきものであり、集団の中で一定のルールは必要であると認識しております。社会環境は、絶えず変化していきますので、その中で合理的な判断というものは、各学校、地域において行っていただくものであると考えております。
次に、見直しへの生徒の参加についてでございます。
本市の各中学校におきましては、生徒総会で校則も含めた学校生活の問題点や改善点について、生徒の意見を出し合い、話し合っております。
また、生徒総会で生徒から出た意見につきましては、校則検討委員会に生徒が参加し、話合いを深めて、校則等の見直しを検討しております。
次に、校則の公開についてでございます。
校則は、社会通念に照らして合理的と見られる範囲内で、学校や地域の実情に応じて各中学校で定めておりますことから、各学校における学校経営の方針に従い、校則の公開について判断することが適切であると考えております。
○議長(山本健十郎) 片平恵美議員。
○2番(片平恵美)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
集団生活を営むに当たって、差し障りがない最低限度のものに限って規制するべきではないかというふうに思いますし、その理由については、合理的なものがあってしかるべきだというふうに思います。校則も教育の一環ですので、子供たちの成長の妨げになってはならないと思います。ある中学生からのアンケートの回答に、次のようなものがありました。身だしなみ検査についてです。もう検査はストレスでしかないし、どれだけ頑張って前髪を切って眉上にしても、先生が動かして、こうしたら眉毛にかかるからアウトって言われます。はにゃ、そんなに校則違反にしたいんか。前髪べたべた触られて気持ち悪いって思いです。一刻も早くなくしてほしい、ぴえん、ぴえん。また、下着の検査は、明らかに人権侵害です。下着に関しては、女子だと透けるから嫌なんですよ。何で下着をいろんな人に見せなきゃいけないんですか、こういう声がありましたことを御紹介しておきます。思春期の多感な生徒の自尊心を傷つけるようなことが起こっているのではないかと考えております。
一つ確認させていただきたいんですけれども、私のアンケートに、前髪の長さやツーブロックの規制を生徒協議会に提案しようとしたところ、新居浜市で決まっていることだから、もうどうしようもないよと先生に言われてみんな納得いってなかったけど、諦めて生徒会に議題として出せませんでしたといった回答がありました。ほかにも複数、新居浜市で決まっていることだと言われたとの回答がありましたが、実際市で決めているという事実があるのでしょうか。
また、何でって聞かれて、決まってるからっていう説明は合理的ではないし、生徒たちに対して誠実さを欠くものであると思いますけども、この点いかがお考えでしょうか。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 片平議員さんの再質問にお答えをいたします。
市で細かな服装の規定まで決めているかというようなことであったかと思いますが、先ほど答弁申し上げましたように、校則を決める、学校運営に必要な権能を有するのは校長でありますから、各学校がそれぞれの地域に、そして学校、保護者、生徒を踏まえて適切な校則を定めるべきものというふうに認識をしておりますので、教育委員会のほうで細かな校則まで決めるということはございません。
○議長(山本健十郎) 片平恵美議員。
○2番(片平恵美)(登壇) すみません、ちょっと答えていただいていないのが1つあるんですけども、新居浜市で決まっていることだからどうしようもないよっていうその先生の説明は合理的ではなく、生徒たちに対して誠実さを欠くものであると思いますが、いかがお考えになりますでしょうか。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 再質問にお答えをいたします。
そのような発言を議員さんのほうで確認されているということですが、具体的な詳しい状況について分かりかねますので、一般論として、やはり正確にその理由を子供に説明をして、子供が納得できるようなやり取りが必要であるということは言えると思います。
○議長(山本健十郎) 片平恵美議員。
○2番(片平恵美)(登壇) ありがとうございました。
それから、見直しへの生徒の参加についてですけども、各学校の校則検討委員会のメンバーに生徒会役員が入っているから、生徒の意見は反映されているという認識は、現状とは乖離があるようです。クラスの話合いみたいなんで友達が言ったらしいけど、却下。全校生徒で考えたらどうだろうかという案を出したけど、生徒会の担当の先生に拒否られました。討論さえしていないのに拒否られました。生徒総会って、生徒の意見を聞いて実行しましょうっていう場所じゃないんかって感じですなど、数々の意見を出す場すらなかったという声が出されています。生徒の意見を引き出す方法について、今のままで、このまま変わらない状態でいいというふうにお考えでしょうか。生徒総会から校則検討委員会に上がるから、生徒の意見は反映されているというふうにおっしゃったんですけど、子供の認識と違うと思いますけど。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 片平議員さんの再質問にお答えをいたします。
先般、出されました文部科学省からの通知に取組事例ということで、公立の中学校における取組事例として紹介されている議論の方向、まず校則の見直しのために各学級で校則の見直しをしてほしい箇所、学校生活上のルールで変更してほしいことを議論すると、各学級での議論があり、そして生徒総会で校則を議題に取上げ、生徒間で協議を実施。協議を踏まえ、生徒会から学校側への校則の見直しに関する要望を提出。そして、生徒たちの要望を踏まえ、学校側でも校則の見直しについて協議し、身なり等に関する校則を改定というような流れが一つの公立中学校における取組事例として紹介されてます。この流れに沿ってこれまでも校則を改定してまいりましたし、私自身も、生徒総会の前には、学級で様々な要望や意見について協議をしてきた経験がございます。片平議員さんの元に寄せられた中学生の意見がそういう意見があるということでしたら、なかなか十分に意見が酌み取られていない現実があるかもしれませんので、今申し上げましたような子供の意見を丁寧に酌み取る、そうしたことについては、各学校に対して丁寧に取組をするようには、私のほうから申し述べたいというふうに思います。
しかしながら、手続については、この手順というのがやはり一番スタンダードで、最も子供たちの教育的な成長を促す方法だろうと思いますので、これに沿って行っていきたいというふうに思います。
○議長(山本健十郎) 片平恵美議員。
○2番(片平恵美)(登壇) ありがとうございました。この話題には触れちゃ駄目よっていう空気が、ツーブロック、そんなもん議論の対象にならないわよっていうふうなことではなく、もっと生徒たちの本音のところからたくさん声が出せて、でも生徒たち同士で、いやそれやっぱりやばいんじゃないんとかという話ができるような、そういう実のある学級での討論ができたらいいかなというふうに思います。
今回、このアンケートを取ってみて、新居浜市には自分の思いをきちんと述べることのできる生徒がたくさん育っているなとうれしく思いました。校則見直しの取組が、生徒たちの大きな成長の場になることを願っております。
次の質問に移ります。
東新学園の職員についてです。
児童養護施設は、保護者のいない児童、虐待を受けている児童、その他環境上養護を要する児童を入所させて養護し、安定した生活環境を整えるなどして、児童の心身の健やかな成長と自立を支援することを目的とした施設です。県内には14施設ありますが、東予地域では、東新学園のみとなっております。一昨年、NHKのハートネットTVの「児童養護」~あなたの「声」に耳を傾けてくれる大人はいましたか?~という特集では、家庭での虐待で受けた癒えない心の傷、大人や社会に対する不信感などの思い、体験談が寄せられていました。その一方で、寄り添って私の気持ちや考えを聞こうとしてくれた人がいてくれたおかげで、今の私がいますという声もありました。児童の健やかな成長には、環境を整えることが必要です。最も大切な環境は人です。東新学園は、今年度から民間委託されましたが、移行期ならではの困難があるのではと心配しております。
そこで、東新学園が困難を抱える子供たちにとって将来にわたって支えになる施設になることを願って、質問させていただきます。
まず、職員の配置状況と市のサポートについてお伺いします。
現在の東新学園の入所定員は、20名と伺っております。この定員に対し必要な指導員の定数は何名ですか。現在の児童指導員・保育士数は何名でしょうか。
また、現在の児童指導員・保育士数で可能な児童の受入れ数は何名ですか。
委託前は、児童の学習をサポートしてくださっていた学習支援員が配置されていたことと思いますが、現在は配置されていますか。このことに対し、市はどのようにサポートし、またしていかれるのか、お答えください。
次に、職員のスキルアップと市のサポートについてお伺いします。
特別な配慮を必要とする児童に対しては、専門的な知識や技術が求められます。現在、指導に当たっておられる方で、児童養護施設での経験がある方は何人おられますか。研修はどのように行われたのか、お伺いいたします。
こちらについても、市はどのようにサポートし、またしていかれるのか、お答えください。よろしくお願いします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 東新学園の職員についてお答えいたします。
まず、配置状況と市のサポートについてでございます。
東新学園の入所定員4ユニット20名に対し、必要な児童指導員、保育士は合計5名で、その他の職種に属する職員15名と合わせて、定数は20名でございます。
また、現在の児童指導員数は3名、保育士が3名、家庭支援専門相談員が1名となっておりますが、その他の職種に属する職員で、かつ常勤職員が不足していることから、現在の職員数で受入可能な児童数は、2ユニット10名となっております。
次に、児童の学習をサポートする学習支援員については、現在配置されておりませんが、教諭資格を有する職員が2名在籍しております。
市のサポート体制につきましては、市から派遣されている職員が、月曜日から金曜日の8時30分から17時15分まで、児童指導員、保育士と一緒に業務を行っております。
また、社会福祉法人常美会との職員派遣協定書に基づき、関係機関との連絡調整、児童支援、環境整備、保護者対応、行事実施時の注意点、一時保護対応、休日、長期休暇の過ごし方などについての指導、助言を派遣期間満了日の令和4年3月31日まで行うこととしております。
次に、スキルアップと市のサポートについてでございます。
現在、指導に当たっている職員で、児童養護施設での勤務経験がある職員は、2名でございます。
職員の研修につきましては、愛媛県内の児童福祉施設で組織されている愛媛県児童福祉施設連合会が実施している新任研修、ケース検討会などがオンラインで実施されており、それらに参加しております。
職員のスキルアップに関する市のサポートにつきましては、日常はOJTとして指導を行い、研修業務としては、職員会などを活用して、発達障害を持つ児童の施設への受入れ方や状況に応じた対応について、事例を挙げながら実施しております。今後も施設からの要望や児童処遇に必要と思われる研修指導につきまして、協力実施してまいります。
○議長(山本健十郎) 再質問はありませんか。片平恵美議員。
○2番(片平恵美)(登壇) ありがとうございました。なかなか厳しい現状があるかなというふうに思います。
要望ですけども、東予地域唯一の児童養護施設ですので、県ともしっかり連携してサポートを継続していただきたいと思います。私も今後とも注視していきたいと思っております。子供にとってよりよい環境が常に追求されていきますことを願って、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(山本健十郎) 小野志保議員。
○1番(小野志保)(登壇) 立憲民主党、小野志保です。
通告に従いまして御質問をさせていただきます。
まず、化学物質過敏症と香害について伺います。
香害とは、香水や柔軟剤、合成洗剤、防虫剤、入浴剤、芳香剤などに含まれる香料などの化学物質によって、様々な健康被害を生じることを言います。この香害が原因となって、化学物質過敏症を発症する方が増えております。化学物質過敏症の症状は、頭痛、吐き気、鼻水、耳鳴り、喉の痛み、せき、動悸、息切れ、湿疹、目がちかちかするなどのアレルギー反応やぜんそくを誘発し、重症になると、家事や仕事ができなくなる、また学校に行けないなど、通常の生活を送ることさえできなくなってしまいます。認定NPO法人化学物質過敏症支援センターによると、日本では、まだ調査例が少ないと前置きをし、京都大学大学院教授らが成人を対象に行った調査では、全国で約70万人と推計、子供も含めれば100万人程度になり、診療できる医師は限られているために、別の疾患として診断されてしまうことや原因不明として放置されている潜在患者が多数いるものとしています。また、誰にでも発症の可能性はあるとし、周囲の理解も得られず、苦しむとも記されています。厚生労働省が2009年に病名リストに登録し、正式に病名として認められております。
今年2月26日の衆議院予算委員会第4分科会で、立憲民主党、大河原雅子衆議院議員の学校の教育現場における課題と香害の認識についての質疑に対し、文部科学大臣は、各学校において、個々の児童生徒等の実情に応じて個別の配慮が適切に行われるよう、いわゆる化学物質過敏症について取り上げた参考資料の作成や教育委員会や養護教諭等を対象とした研修会などを通じて周知を図っているのが現状ですと回答し、続いて、柔軟剤の香りで息苦しさや頭痛を感じるようになり、学校に通うことができなくなりましたという大河原議員の事例には、実際に体に異常を来して、ましてや学校に来られなくなるという児童がいるというようなことだとすれば、これは極めて重い課題だと思う。今後は情報共有をしていくとの大臣からの答弁を引き出しました。その後、お手元の消費者庁、文部科学省、厚生労働省、経済産業省、環境省合同の啓発ポスターが作成されました。実際に本市で化学物質過敏症に苦しむ方が、ある幼稚園で行ったアンケートでは、260人に配布し89通の回答がありました。香りつき製品の匂いで、気分が悪くなったり症状が出たことがありますかという問いに、29人32.6%の方があると答えています。伺ったお話では、体調不良で病院に行ったとき、待合室で強い柔軟剤の香りで、かえって具合が悪くなった。香料が入っているアルコール消毒に、その日一日頭痛、翌日倦怠感があり、動けなくなった。宿泊施設の寝具の柔軟剤の匂いが強く、寝られなかった。隣の家の方が使用する柔軟剤の匂いが家に入ってくるので窓を開けられず、窓に目張りをしている。公共施設や公共交通機関を利用したときに体調不良になることがある。子供が幼稚園や小学校から帰ってきたときに、付着している香り成分がつらく、気分が悪くなる。子供の行事、参観日などのときも症状が出るので困る。お店によっては、パッケージにも食品にも匂いが移っている。また、インスタグラムの独自アンケートでも、様々な健康被害やおつらい状況を拝読いたしました。本市在住、化学物質過敏症認定の方の言葉です。化学物質過敏症を発症してしまうと、何もかも生活の全てが変わってしまう。発症してしまうと、ありとあらゆる化学物質や微細な物質にも反応してしまうので、息ができる部屋を確保することが、まず優先となり、化学物質のしみ込んだ家具や布団、そもそものケミカルな日用品などを全て手放し、買い換えないといけなくなり、多額のお金がかかって本当に大変。人によっては、住環境を変え、会社を辞めざるを得ない場合もある。まずは発症しないことが本当に大切、そうおっしゃいました。
化学物質過敏症を発症すると、もちろん健康のこともございますが、社会との関わりが断絶されて、孤立してしまうことも、私は大きな問題であると考えます。市では、どれくらいの方が、そしてどれくらいの児童生徒がこの化学物質過敏症に苦しんでいるのか、香害についてどのような認識をされているのか、まずは裾野から守っていく、発症しないためにどのような未然防止対策を市として取り組みますか。
他者から誤解されたり、単に匂いの好き嫌いだと勘違いされたり、神経質な人だと認識されることも多く、苦しんでいる市民の方々に対し、市として啓発の役割は大変大きいものと考えます。愛媛県内では、松山市、今治市、西条市がホームページに、化学物質過敏症、香害について掲載し、また独自の周知ポスターも作成をしています。札幌市では、予備のポスターを施設や店舗で掲示するに当たり、必要な方は御連絡くださいともございました。公共施設だけではなく、希望する施設や店舗にお配りするのも有効な手段だと考えます。本市ホームページ、SNS、市政だよりへの掲載、市独自のポスター作成、公共施設、関連施設への周知と掲示、自治会での回覧板、学校へのチラシ配布など、取り組んでみてはいかがでしょうか。市長、教育長の御所見を伺います。
次に、災害発生時の庁舎内対応についてお尋ねいたします。
先日、防災・災害対策特別委員会があり、委員会内で避難訓練を実施いたしました。避難訓練を終え、庁舎内に戻ると、いつもどおり多くの市民の方がいらっしゃいました。
ここでお尋ねをいたします。
多数の市民の皆様が庁舎内にいらっしゃる日中に災害が起こった場合、赤ちゃんや小さなお子様をお連れの方、御高齢の方、お体が不自由な方、様々な方がいらっしゃる中、誘導、放送、避難方法など、防災マニュアルではどのように決められていますか。
それについて、職員さんの訓練や研修はされていますでしょうか、お聞かせください。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 小野志保議員さんの御質問にお答えをいたします。
災害発生時の庁舎内対応についてでございます。
庁舎におきましては、消防法に基づき、消防計画を策定しており、その中で大規模な地震、火災等の災害が発生した際に備え、自衛消防隊を編成することといたしております。
自衛消防隊につきましては、私が管理権原者、補佐を総務部長として、各フロアごとに、南、北に分けて地区隊を編成し、それぞれ地区隊長を決めた上で、地区隊ごとに通報連絡、避難誘導、初期消火、重要書類の搬出等、それぞれの役割を定めております。例えば、火災発生の場合、発見した職員は、近くの地区隊長等に報告し、地区隊長の指示により、消防署への通報や初期消火に当たるとともに、非常放送等により、各フロアの避難誘導班員が、来庁者をあらかじめ定められた避難経路に誘導し、安全に避難させることとしており、これらのフローチャートを庁内掲示板にて職員に周知徹底を図っております。
また、職員個々のより実践的な能力向上を図るため、定期的に訓練を実施しております。昨年度は、コロナ禍で職員多数が参加する訓練はできず、規模を縮小して実施となりましたが、今後は車椅子等の方も想定した避難誘導やけが人が出た想定で担架での搬送等も検討し、市民の安全を第一に行動できる体制整備を図ってまいりたいと考えております。
以上、申し上げましたが、他の点につきましては、補足いたさせます。
○議長(山本健十郎) 高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 小野志保議員さんの御質問にお答えいたします。
化学物質過敏症と香害についてでございます。
まず、健康被害の把握と認識についてお答えいたします。
化学物質過敏症として診断を受けている児童生徒数につきましては、新居浜市教育委員会として調査を行っていないため、把握はしておりません。
次に、香害への認識についてでございます。
従前、香りつきの制汗スプレーや汗拭きシートの使用について、不快に感じるとの声が上がり、無香料の製品を使用するようにした事例がございます。今後も同様の事案が生じた場合には、適切に対応してまいります。
次に、未然防止対策についてでございます。
日常的に不快な刺激や臭気等について点検し、必要に応じて換気を行うとともに、学校環境衛生基準に基づき、教室等の揮発性有機化学物質の検査を実施する際、基準値以上検出された場合は、関係機関と連携して適切に対応することとしております。
また、関係部局と連携し、児童生徒及び保護者、教職員に対し、改めて周知に努めてまいりたいと考えております。
○議長(山本健十郎) 補足答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 化学物質過敏症と香害について補足を申し上げます。
まず、健康被害の把握と認識についてでございます。
どのくらいの方が苦しんでいるのかにつきましては、日常様々な健康相談をお受けしておりますが、現時点では化学物質過敏症や香害について御相談いただいた実績はなく、また市内に化学物質過敏症の専門医療機関がありませんので、発症数について把握いたしてはおりません。
次に、香害についての認識についてでございます。
化学物質過敏症や香害は、まだまだ未解明な部分が多く、抜本的な対策も現状では示されておりませんので、発症された方の生活上の工夫だけでなく、周囲の方もできる限り、症状を誘発する化学物質の使用を避けるなどの配慮が必要であると認識いたしております。
次に、未然防止対策についてでございます。
化学物質過敏症と香害につきましては、発症の仕組みが明確でなく、化学物質への感受性に個人差があり、確立された治療法がないなど、未解明な部分が多くございます。
化学物質過敏症と香害を未然に防止できる対策につきましても、現時点では、できる限り原因となる化学物質を避けること以外の防止策はございませんので、まずは先進自治体の取組を参考に、化学物質過敏症、香害に関する未然防止策として啓発すべき内容について調査研究してまいりたいと考えております。
次に、啓発についてでございます。
化学物質過敏症と香害につきましては、まだまだ認知度が低いことから、周囲の方から誤解を受けるなどにより、つらい思いをされている方もいらっしゃると考えますので、市のホームページ、SNS、市政だより等を活用し、化学物質過敏症や香害の周知啓発を進めるとともに、関係機関・部所と連携して、症状に苦しんでいる方に対する市民の理解促進を図ってまいりたいと考えております。
以上で補足を終わります。
○議長(山本健十郎) 再質問はありませんか。小野志保議員。
○1番(小野志保)(登壇) 4つ再質問をさせてください。
まず、啓発ごとの大まかな取組スケジュールを、先ほどホームページに掲示をするとかいろいろございますけれども、大まかなスケジュールを教えてください。
教育長、先ほど文部科学大臣の答弁の中で、参考資料の作成とか養護教諭等を対象にした研修会ということを私述べましたけれども、把握をしていないということは、この答弁につじつまが合っていない。改めて周知ということは、今現在こういった参考資料の作成とか研修会というのはなされていないんでしょうか。また、近々行う予定はございますでしょうか。
先ほども述べましたけれども、化学物質過敏症の子供たちの症状が誤解されて、学校に通えない、通いたくないというような児童生徒がいた場合、子供たちの将来に大きく影響すると思うんです。では、今健康被害を児童生徒が訴えたら、学校現場ではどのような対応をいたしますか、教育長お願いいたします。
災害発生時の庁舎内対応について、市民の方を誘導する際に一番気をつけているポイントは何か、お教えください。お願いいたします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 小野志保議員さんの再質問にお答えをいたします。
香害についての研修会ですけれども、私の把握の中では、まだ行われてないと思いますから、今年度中に養護教諭を対象に必ず開きたいというふうに思います。
そして、もしこれで通えない児童生徒がいる場合、どのように対応するかですけれども、香害によらず、学校に入学あるいは進級する際に、子供たちの健康状況について、学校は家庭から把握をするような体制になっておりますので、その中で重い香害があるということが書かれておれば、事前に対応もできると思っております。
しかし、仮にそのことがひどい健康被害を生じておるということであれば、学校の養護教諭それから校医さん等も含めて、学校には保健委員会等もありますので、そうしたところで、ほかにもそうした事例がないかというようなことの対応もできようかというふうに思っております。把握すれば、とにかく早急に丁寧に聞き取りも行い、対応したいと思っております。
1点、補足しますけれども、現在新型コロナウイルス禍ということで、学校の換気には十分気をつけておりますので、エアコンをかけながら教室の2か所を透かして空気が流れるようにしておったり、あるいは定期的に20分、30分ごとに換気をしたりというようなことで、換気については従前よりも徹底した取組がなされておりますので、ある意味、香害の未然予防という点については、現在の環境というのは従来よりもよい環境にあるのではないかというふうにも思っておりますので、補足して申し上げます。
○議長(山本健十郎) 岡田総務部長。
○総務部長(岡田公央)(登壇) 小野志保議員さんの再質問にお答えをいたします。
市民誘導の際に一番気をつけるポイントについてでございますが、災害発生時、庁内におられる市民の誘導は、極めて重要なことであると認識しております。
庁内掲示板等におきまして、市民を誘導する際の主な留意事項というのを掲載してございまして、大きな声で明確に指示をする。また、障害者などにつきましては、個別に補助者を指定して誘導に当たる。人数が多い場合には、先頭と最後尾に誘導員を配置する。エレベーターによる避難は行わないなどを呼びかけてございます。
なお、今年度の訓練といたしまして、1月下旬に訓練をまた予定してございまして、コロナ禍の中でどれほどの規模でできるかというのは、まだちょっと分かりませんけれども、またこのようなことを周知徹底に努めてまいりたいとそのように考えてございます。
○議長(山本健十郎) 古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 小野志保議員さんの再質問にお答えいたします。
啓発についての大まかなスケジュールはどう考えているかということかと思います。
先ほどの私の答弁の補足説明の中で、未然防止策について、現時点ではできる限り原因となる化学物質を避けること以外の防止策はございませんというふうな説明をいたしましたが、実際香害は、御本人さんが避けようと思っても、周りの人が発する、またその場に臭いがあるということですので、やはり広く市民の方、それから社会的にもそうしたものがあるのだということが知られることが、まずは大事じゃないかと思っております。その点で広報活動につきましては、準備が出来次第、なるべく早くすべきかと思っております。そうして市民の皆様の化学物質過敏症及び香害への理解の促進に努めるべきかと思っております。具体的に申し上げますと、市のホームページやSNSへの情報発信につきましては、現在作業に取りかかっておりまして、来週中にはアップできるように今進めております。市政だよりにつきましては、紙面のスペースの関係がございますが、調整がつき次第、早い号で、早かったら2月号なんですが、もしスペースの関係で3月号になるかもしれませんが、適切なスペースが取れ次第、掲載したいなというふうに考えております。周知用のポスターにつきましても、年内を目標に、年明けには公民館、各支所などの市内公的機関に掲示を依頼できるように取り組んでみたいというふうに現在のところ考えております。
○議長(山本健十郎) 再質問はありませんか。小野志保議員。
○1番(小野志保)(登壇) 2点お願いいたします。
1点目は、教育長、子供は、化学物質過敏症というのは突如発症するものです。入学前ではなく、今現在発症しても、同じような対応を取っていただけるんでしょうか。
2つ目です。自治会の回覧板、こちらの御予定はありますでしょうか、お願いいたします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 小野志保議員さんの再質問にお答えをいたします。
子供や保護者からの相談に対しては、随時丁寧に相談に応じるつもりでございます。
○議長(山本健十郎) 古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 再質問にお答えいたします。
自治会の回覧板につきましては、一番身近で目を通すプッシュ型としては、身近で効果がある、見ていただける可能性が高い広報形態かと考えておりますので、チラシ等適切な資材が作成でき次第、対応したいと考えております。
○議長(山本健十郎) 再質問はありませんか。小野志保議員。
○1番(小野志保)(登壇) 誰一人取り残さない新居浜市を目指し、まずは周知啓発、児童生徒においては、全教職員の共通認識化を図っていただくことを要望し、質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(山本健十郎) この際、暫時休憩いたします。
午前10時54分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時03分再開
○議長(山本健十郎) 休憩前に引き続き会議を開きます。
神野恭多議員。
○8番(神野恭多)(登壇) 新居浜の未来を考える会の神野恭多です。
通告に従い私の一般質問を始めます。
先日、中村時広愛媛県知事主催の政策勉強会LS・21において、中村知事より、コロナ対策についての様々なお話をお聞かせいただきました。
指揮系統と情報の一元化に加え、チームワークの組立てに尽力されたと始まり、いかに医療提供体制を整えることができるか、腐心された経緯を伺いました。愛媛県は、幽霊病床やかさ上げの廃止を前提に、病院の了解を得られた病床数のみを確保し、発表してこられた中において、中予から東予へと病床を広げていくに当たり、新居浜市で確保された宿泊療養施設の存在が非常に大きかったとありました。確保や運営に当たり、市長をはじめ、数多くの職員の方の存在や御苦労に対し、尊敬の念を込め、感謝の意並びに敬意を表します。
このような様々な尽力が積み重なり、新型コロナウイルス感染症の第五波は終息したのだと、改めて感じました。この終息に当たり、多くの感染症専門家は、終息の原因が不明だとする現状に、新型コロナウイルスの異常性を感じたところであります。8月中旬に全国では、1日の新規陽性者数2万5,000人を超える最悪の事態にありながら、その約3か月後の現在では、全国で100人を下回る状況となり、新規陽性者数がゼロの県が30にも及ぶ終息状況にあります。本市でも10月は最悪な状況が続きながらも、市長を先頭にその危機を乗り越えられました。このような中、感染症の専門家は、感染拡大時期には人流抑制が肝要として、飲食店での会食禁止などを強く主張されました。ここには、感染の拡大防止には人流抑制が効果的との判断がありました。
しかし、実際に感染が終息すると、終息に貢献した対策は、自らが提言した人流抑制であるとの確証は持てないと発言されています。いずれにしても、第五波の終息要因が、手洗い、うがい、三密回避の新しい生活様式の成果でも、買物、飲食、飲酒、観劇などにおける不要不急の外出の自粛の成果でも、ワクチン効果でもないとのあまりにも無責任な説明に感じました。そのような中、世間では、第六波を危惧するオミクロン株の動向が注視されています。効果の確証は持てないにしても、やれることを粛々とやり続ける以外に道はなく、気を緩めることなく対策を徹底していく必要性を改めて感じます。これらの新たな株の発生や他の感染症の発生、災害の発生などが想定される中、いかに弾力性のある組織・地域づくりができ、また次なる危機に備える意味を持ち、これまでの課題を整理し、準備する平時の取組が重要であると痛感いたします。
また、岸田内閣は、新型コロナウイルス対策の基本的対処方針改定版と経済対策をまとめ、感染拡大時も経済社会活動を継続する新たな日常へ大きくかじを切りました。改定版では、緊急事態宣言の発令中も、感染対策に関する第三者認証を受けた飲食店は、午後9時までの営業と酒類の提供が認められ、入店時にワクチン接種証明や陰性証明の提示を求める検査パッケージを利用すれば、5人以上での会食も可能とのことです。イベントの人数上限は撤廃され、県境をまたいだ帰省も自由になるなどの、いわゆるウィズコロナ社会が大きく前に進み始めました。
しかしながら、コロナ禍において学んだことの一つとして、またコロナ禍に生まれたマインドとして、本市もしくは県内での感染が広がった場合において、国の示す基準どおりに市民の方々が動くとは思えません。市民の皆さんは、自らの意思で不要不急の外出を控え、自粛を開始いたします。行政として非常に難しい立場になると考えますが、行政と市民、行政と事業者、国と新居浜市というそれぞれの間に認識の差が生じる可能性があり、ウィズコロナを見据えた政策を実行していく上では、この認識の差を埋めていくことが欠かせません。市民の理解を得ながら、本市の発展を築き上げることは、政治の根本とも言えます。
そこでお伺いいたします。
これからのウィズコロナ時代、いわゆる新しい日常に対して、本市のかじ取りを担う石川市長の御所見をお伺いいたします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 神野議員さんの御質問にお答えをいたします。
新型コロナウイルス感染症対策についてでございます。
国が新たにまとめた新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針では、緊急事態宣言の発令中も感染拡大を防止しながら、第三者認証制度やワクチン・検査パッケージを活用し、日常生活や経済社会活動を継続できることとなりますが、感染が急速に拡大し、医療提供体制の逼迫が見込まれる場合等においては、これまで同様、政府、県の判断で、強い行動制限を要請できることとなっております。これを受け、愛媛県では、業種別のガイドラインの遵守やイベント等の開催制限の変更を行い、感染拡大防止の取組を要請しております。本市といたしましても、愛媛県と同様の措置を行うこととしておりますが、独自の取組といたしましては、小学校や保育園等でのクラスター発生防止のための簡易抗原検査キットの配布事業や愛顔の安心飲食店認証制度普及促進事業を実施し、市民の安全や経済活動を支援いたしております。
これからのウィズコロナ時代に対しましては、経済社会活動の継続を可能とする新たな日常の実現に向け、引き続き愛媛県が示す感染回避行動の継続徹底、体調異変時は休んで受診、県外との往来は十分注意、会食はルールを守って実施の4つのポイントを基本とし、市民、事業者の皆さんとチーム愛媛で取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(山本健十郎) 神野恭多議員。
○8番(神野恭多)(登壇) ありがとうございます。
次に行きます。
新たな日常を前にして、この1年を振り返ると、先ほど述べました弾力性、対応力について、国の不明確さを実感した1年でもありました。全国知事会を通じ、繰り返し地方からのメッセージが発信されましたが、東京から地方の実情が見えているのか、首相退陣に合わせ、副総理がコロナの問題は収束したと御発言されるなど、霞ヶ関から見えている景色、見解をお伺いしたいものです。今後も首都圏中心の施策にぶら下がるのではなく、地方独自の実情を踏まえた政策の実現、実需の創出、災害からの復興といった取組の重要性を改めて感じます。
また、コロナウイルスが終息したとしても、コロナ禍前の世界へと戻ることはないと言われています。それは、人々のマインドを中心とし、生活様式、働き方や休日の過ごし方などの多岐にわたるものです。その代表的なものであり、今後さらに先手先手での取組が必要であるデジタルトランスフォーメーション、いわゆるDXの推進についてお伺いいたします。
コロナ禍において、これまで再三指摘されながらも進まなかった情報通信技術の発展、いわゆるICT化、オンライン化やキャッシュレス化などの非接触型の手段が推奨され、オンライン会議やリモートワークの活用といった時代の流れがいや応なしに進んでまいります。これまでは、いずれ実施したいといった取組が、今では必要である、そろえなければならないというように、認識を改めないといけなくなってまいりました。国ではデジタル庁を立ち上げましたが、その過程では、人選における一連の報道など、好調とは言い難い船出となりました。本市でも官民においてDXを進めなければいけないという認識は、一致し始めていると感じます。今後、速やかに自治体の規格を平準化、標準化していく必要があり、スムーズな運営を望むところです。かつては、AIの出現は人の仕事を奪い、今後デジタル化により消滅する職業があるといった取上げ方も見聞きいたしましたし、私自身もそういった考え方で未来を俯瞰してまいりました。
しかしながら、実際は、国全体で労働人口が減少する中、どのように仕事をデジタル技術で補完し、人の仕事を支えていくのかを真剣に考えなければならない状況にあります。
また、デジタル化で省力化される業務の分、これまで手が回らなかった新たな業務に着手していくためにも、DXの推進は可能な限り官民問わず進めていく必要があります。人口減少を受け、地方公務員の成り手も減少すると言われております。現状レベルの行政サービスを提供する場合、2045年には必要な人数の8割程度、小規模自治体ではさらに深刻で、6割から7割しか充足できない可能性が指摘されています。
また、災害の発生、まさに今直面するコロナウイルスへの対処など、平時であれば存在しない業務が加わった場合、通常業務がままならない状況も容易に想像できます。そのため、この数年で集中的にDXを進めていく必要があります。デジタル戦略を描き、実行するためには、コンサルティングと実行のできるデジタル人材が必要ですが、民間でも人材が足りていない状況にあり、官民での人材の奪い合いが起こり得る状況が目の前にあります。そのような中、民間事業者単独では、人材面や予算面などの課題から取り組みにくいDX推進に、本市では新居浜市IoT推進ラボを設立され、企業が抱える課題に応じて、最適なデジタルツールの導入及び新事業展開創出などを支援するため、地域内外のデジタル技術に精通する専門家などで構成するチームを編成し、支援を行うなど、率先して取組されています。
さらには、新居浜工業高等専門学校、新居浜商業高等学校など、市内学校と連携した事業により、デジタル技術への興味、関心を図り、実践的なスキルを有する中長期的なデジタル人材の育成を推進されると伺っており、今後もデジタルシフトの加速化が期待できます。
そこでお伺いいたします。
民間事業者と共創、共に創りながら、市役所そのものとしてもDXを推進していく上で現在の取組状況並びに今後の展望をお伺いいたします。
また、さらなるDXの推進に向けた本市職員の人材育成に加え、人材確保を焦眉の課題と考えますが、本市ではどのように取り組んでいかれますか。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。亀井企画部長。
○企画部長(亀井利行)(登壇) DXの推進についてお答えいたします。
まず、現在の取組状況と今後の展望についてでございます。
デジタル技術を活用し、地域の課題解決や新たな価値の創造を図るためには、事業者や団体等の様々なノウハウを幅広く取り込みながら、官民の協働を促進する仕組みづくりが重要であり、本市におきましても、新居浜地域スマートシティ推進協議会や新居浜市IoT推進ラボの取組により、官民共創によるDXの推進について協議を進めているところでございます。
また、愛媛県、市町によるDX協働宣言に基づき、愛媛県・市町DX推進会議や愛媛県・市町DX推進会議ワーキンググループを開催するなど、県、市町が一丸となってDXの推進に取り組んでおります。
一方、庁内におけるDX推進体制につきましては、副市長をトップとした庁内横断的なプロジェクトチームを発足させ、マイナンバーの利活用、スマートシティーの推進、デジタル化の推進の3つのグループにおいて、若手職員を中心に、AIやSNS、WiFiなどを活用したDX推進に関する調査研究を行っており、これらの様々なアイデアや取組について、今後さらに検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、DX推進に向けた本市職員の人材育成についてでございます。
愛媛県とのDX協働宣言に基づいて、県が主催する各種人材育成研修に、これまで約60名の職員が参加したほか、本年度本市が取り組む情報セキュリティー研修におきまして、各課所室のICT推進担当者約70名が、ICT入門コースを受講するなど、DXを推進する上で必要なスキルの向上を図っているところでございます。
次に、DX推進に向けた人材確保についてでございます。
DXの推進には、各分野に通じた高い専門性を有する外部人材等を確保することが必要となりますが、人材不足は、全国的にも課題となっており、本市におきましても、今年度の採用試験において、情報技術の試験区分を設定し募集いたしましたが、応募者がいない状況となっております。今後は、情報技術職員採用による人材確保を行うとともに、DX協働宣言に基づき、高度デジタル人材を県内市町でシェアし、効率的に活用していく仕組みづくりに向けて、県及び全市町で検討を進めているところであり、このような協働の枠組みも効果的に活用しながら、DX推進に向けてあらゆる角度からの人材確保に努めてまいります。
○議長(山本健十郎) 神野恭多議員。
○8番(神野恭多)(登壇) 御答弁ありがとうございます。
1点再質問させていただきます。
デジタル化が進む中で、通信環境の整備とそれに合わせた事業の展開は重要な事項であると考えます。オンライン会議が通常となっていく中で、通信環境が悪いというだけでも、ビジネス上での大きなディスアドバンテージとなり得ます。今後、本市でも取組が進む地域をまたぐサテライトオフィスやリモートワークを呼び込んでいく上でも、快適な通信環境の整備は、前提かつ必要最低条件となります。この整備は、基本的に民間が事業として進めていくものですが、収益性の観点から、人口密集地から始まることとなり、国内においては首都圏から、地方においては都市部からの順番で進んでいきますが、5Gがまるでどこにでも飛んでいくかのようなCMが流れますが、実際は5Gどころか、3Gが続く地域もあるのが地方の実情であります。NTTドコモがホームページ上で公表するサービスエリアマップを確認すると、本市のどこに5Gやそれぞれの電波が吹いているのかが確認できます。通信環境の地域格差の解消は、重要な課題となっていきます。
そこで、技術やノウハウを有する民間企業と連携し、高速通信技術を活用した施策を生み出すことができれば、市民の生活の質の向上や市内産業の振興につながっていき、先端技術に係る人材の移住の呼び込みにもつながり、人材確保や人材育成へとつながっていくと考えますが、通信環境の改善と先端技術の活用などに対して本市のお考えをお聞かせください。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。亀井企画部長。
○企画部長(亀井利行)(登壇) 神野議員さんの再質問にお答えいたします。
通信環境の整備と先端技術の活用についてでございます。
まず、通信環境の整備につきましては、市内におきましても、既に通信会社による5G通信の整備が順次行われており、今後も各事業者の計画に基づいて整備されるものと期待しております。
次に、先端技術の活用につきましては、今年度ワクリエ新居浜におきまして、ローカル5Gシステムの実験局が設置され、高精細映像の伝送などの実証実験が行われております。
また、株式会社ハートネットワークとNECネッツエスアイ株式会社が、JR新居浜駅前広場において、ローカル5G実証実験を予定していると伺っております。その内容といたしましては、リアルタイムで情報を更新させるスマートサイネージやVRカメラの活用により、人が集まりたくなるような仕組みをつくり、広場周辺の活性化を図るとのことです。これらデジタル技術が進む中で、高速通信環境の整備や先端技術の活用は、市民生活の向上や産業の振興にもつながるものと認識しておりますので、今後も事業者との連携を行い、先ほど述べましたような実証実験の結果等を十分に検証した上で、市民の利便性の向上に効果がある事業を実施できるよう、積極的に取り組んでまいります。
○議長(山本健十郎) 神野恭多議員。
○8番(神野恭多)(登壇) 市役所でも昼休みに、一斉に皆さんがスマホを使う影響で、LTE回線がパンクしていることがよくあります。基本インフラとしてのネット環境には、常に注視していただきたいと感じます。
このデジタル人材の育成などは、GIGAスクール構想においてデジタル化が大きく前進した教育の分野においても、大きく関係してくると考えます。対応の差による教育の格差すら、想像にたやすい内容ではありますが、押しつけることなく、個々の必要に応じてデジタル技術を活用し、今後、誰一人取り残さない社会を構築されていくことに期待して、学校における教育相談の充実についてお伺いいたします。
学校に行けない児童生徒の数が、全国的にも年々増加していることは周知のことであり、長期化するコロナ禍が、これの増加に拍車をかけるのではないかと危惧しております。私もLS・21の有志勉強会を通じ、この課題を県内で様々な角度から追いかけています。先日、小説8050を読みました。8050とは、80代の親が50代の子供を支えるといったように、子供のひきこもりが長期化し、高齢となった親子が社会から孤立していくことの問題です。2019年に公表された内閣府の調査では、40歳から64歳までのいわゆるひきこもりの数は、推計61万人に上ります。この社会的な問題になりつつある中高年のひきこもりや貧困につながらないようにするためには、学校に行きづらい児童生徒における様々な課題を早期に発見する必要があるため、まずは学校における十分な対応が必要不可欠であります。学校教育相談は、様々な意見はありますが、開発的、予防的、問題解決的の3つに大きく分けられていると言われております。
開発的では、児童生徒の成長を指導、支援する機能であり、全ての児童生徒を対象に、あらゆる教育活動を通じて行われるとのことです。本市では、例年この開発的教育相談にQ-Uを活用されていました。Q-Uを実施することによって、児童生徒一人一人についての理解と対応方法、学級集団の状況と今後の学級経営の方針を把握することができ、現場の先生方からも非常に重要なものと伺っております。
しかしながら、コロナ禍という子供たちの心の変化をしっかりと把握すべき今年度はQ-Uが行われていないとのことで、大きな衝撃とともに、不安を感じました。
そこでお伺いいたします。
コロナ禍において、またそうでなくてもQ-Uの活用は必要不可欠であると考えますが、本市の御所見をお伺いいたします。
また、今後再開される御予定はございますか、お聞かせください。
次に、予防的教育相談では、問題行動が生じ、慢性化してからの支援では解決が難しくなるため、早期発見、早期対応の支援体制の確立などといった機能のことです。ここでよく使われる手法にエンカウンターがあります。エンカウンターは、簡単に説明すると、自分が相手に関わり、相手も自分に関わり、互いに評価し合い、そして理解していくものであり、コロナ禍といった場合においても非常に有効であると言われています。
そこでお伺いいたします。
本市の学校現場において、エンカウンターの活用をどのように考えるか、御所見をお伺いいたします。
加えて、実践例とその効果をお聞かせください。
3つ目に、問題解決的教育相談ですが、これはまさに学校に行きづらい子や非行など、適応上の問題や心理面の問題などを持つ児童生徒に対する指導、支援のことです。本市では、スクールソーシャルワーカーをはじめ、スクールカウンセラー、中1ギャップ対応職員、ハートなんでも相談員といった多岐にわたる切れ目ないケアを構築されています。特に先日愛媛新聞において特集されたスクールソーシャルワーカーの配置は、県内でも非常に先駆的であり、多くの子供たちやその家庭を救ってくださっています。その機能は言うまでもありませんが、貧困、家庭崩壊、虐待などにより普通の生活ができない子供やその家族を対象とし、子供たちが普通に暮らす権利を擁護する観点を持ち、それぞれの行政機関と連携し、改善を図ってくださっています。
また、スクールカウンセラーは、病理的心理の原因などに対して、心理療法的に治すという観点での対応が主なものであり、いわゆる最後のとりでといった印象を持ちます。これらそれぞれの役職には、教育現場において子供を援助するといった共通点はありながらも、それぞれが違った特色を持っており、その必要性は言うまでもありません。
しかしながら、これらの役職の方々や特に先生方は、非常に忙しく、子供を待つといった環境が整え切れていないと感じます。これは、決して多忙な中でも一生懸命取り組んでくださっている先生方を否定するものではありません。学校に行きづらいお子さんを持つ保護者の方とお話をすると、決まった時間に決まった方がいてくれる環境があればという声をよく耳にします。具体的には、平日の午前中は毎日必ず決まった先生もしくは相談員がいるという環境の構築により、待ってくれているという安心感が生まれます。それにより子供との信頼関係の構築につながります。
また、その子の状況をスクールソーシャルワーカーなどと共有することにより、それぞれの役割を効率的に果たすことができ、必要に応じてカウンセラーやそれぞれの機関との連携を図れます。現在、学校の空き教室が少ないといったお話は伺っておりますが、まずは決まった時間に決まった方が待っている環境の整備について、本市の御所見をお伺いいたします。
加えて、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラー、ハートなんでも相談員、中1ギャップ対応職員など、それぞれの役割に加えて、その出勤体制について整理をする意味を込めて、お伺いいたします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 学校における教育相談の充実についてお答えいたします。
まず、Q-Uの活用についてでございます。
本市では、第六次長期総合計画において、不登校児童生徒の割合が、令和12年度に1.1%となることを成果目標として、いじめ・不登校問題に取り組んでおりますが、SNSの普及やコロナ禍により表面的ないじめや児童生徒の抱える問題は、見えにくくなっております。そのような中でアンケート調査によって個々の学級生活における満足感や学校生活における意欲などの情報から、児童生徒一人一人の抱える様々な課題の早期発見やよりよい集団づくりにつなげることができるQ-Uの活用は、一定の効果があると考えております。
次に、今後の再開の予定についてでございます。
コロナ禍が続いた子供たちの心の変化の把握が重要であることに加え、ICTの活用が進む中で、SNSによるトラブルも増加しておりますことから、緊急性や必要性を勘案した上で検討してまいります。
次に、エンカウンターの活用についてでございます。
自己発見、他者理解を目的とし、本音と本音の交流や感情交流ができる親密な人間関係づくりを支援するため、エンカウンターは、学校の教育活動には必要なものであり、非常に有効な教育技術の一つであると考えております。
次に、エンカウンターの実践例とその効果についてでございます。
学校では、自己主張や他者理解を狙いとする体験活動を実施しており、新学期の学級開きや自然の家等の学校行事、また特別活動等の授業にも取り入れております。
エンカウンターの効果についてでございますが、自分や友達のことを理解し、良好な人間関係をつくるきっかけとなり、自己肯定感を高め、仲間または他者とともに生きる喜びや力強く歩んでいく児童生徒を育てることができると考えております。
次に、スクールソーシャルワーカーなどの学校における環境整備、役割及び出勤体制についてでございます。
スクールソーシャルワーカーは、学校からの要請に応じて様々な問題を抱える児童生徒を取り巻く環境へ働きかけ、関係機関等との連携、調整を行うことで、問題の解決を図っております。
スクールカウンセラーは、児童生徒や保護者、教職員からの相談に応じて、専門的な知識を基に、心理的なケアに取り組んでおります。
ハートなんでも相談員は、児童生徒や保護者、教職員に対して相談活動を行い、問題行動、不登校等の未然防止並びに早期の発見及び解決の力になることを目的としており、決められた派遣日数の中で、学校とスクールカウンセラー、ハートなんでも相談員が日程調整を行い、学校に勤務しております。
不登校等対策非常勤講師、いわゆる中1ギャップ対応職員は、小学校から中学校への大きな環境の変化によって起きる不安や悩み、心の揺れなど、不適応の兆候のある生徒に対応し、1日4時間学校勤務となっております。
このようにスクールソーシャルワーカーは、決まった時間に決まった者が対応するという形態ではなく、児童生徒、保護者の問題に対し、学校の要請に応じて対応するという形態を取っております。スクールカウンセラー、ハートなんでも相談員、中1ギャップ対応職員は、常時ではございませんが、比較的決まった時間、決まった相談員が対応する形態が取れております。神野議員さん御案内のとおり、いつ学校に行っても誰かがいるという環境は、児童生徒、保護者の安心感や登校意欲の向上につながると思われますが、人員配置的には費用の問題もございますので、今後教育相談の充実の取組の中で、現状を踏まえながら検討してまいりたいと考えております。
○議長(山本健十郎) 神野恭多議員。
○8番(神野恭多)(登壇) まず、そしたら2点再質問いたします。
1点は、Q-Uに関しましては、緊急性等を鑑みて今後しっかり検討していただけるというところでありましたが、また今後活用するに当たって、Q-Uを活用した結果を分析して読み取るためには、教員においてもスキルアップの必要があると思います。過去にはこれらを目的とした学習会が行われたと伺っていますが、今後そのような御予定はありますかというところと、2点目ですが、教育相談における校内体制や専門家の活用、関係機関との連携を有効に機能させるためには、校長先生や管理職の先生方のリーダーシップや教育相談に対する認識が必要不可欠です。これらの先生方の認識や熱意が学校によって差が生じないよう取り組まれていることがありましたらお聞かせください。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 神野議員さんの再質問にお答えをいたします。
まず、1点目のQ-Uの活用に教職員のスキルアップが必要であろうかというようなことでございます。
Q-Uが再開されましたら、従前のとおり、教職員の研修は行ってまいりたいと思っております。Q-Uと連携してエンカウンターの研修をこれまで行ってまいりましたが、自主研修にもかかわらず、2日間それぞれ七、八十名の先生方が夏休みに参加するというようなことで、先生方の意欲が非常に感じられる取組になっております。
それから、Q-Uの分析につきましては、夏休みの職員研修等で、全部の先生方にQ-Uの分析を含めて学んでいただいておりますので、こうしたことは、今後Q-Uが再開されたときにも継続していきたいというふうに感じております。
それから、様々な専門職を連携させる上で、管理職の認識が非常に重要ということで、これは私も先般の新聞記事の取材の中でも申し述べました。やはりこちら側の丁寧な説明、これが必要であるということは、認識をいたしております。校長会もございます。ほぼ毎月校長先生方の会もございます。そうした折、またあるいは教頭の会もございますので、そうした折に教育委員会から、こうしたことの役割の重要性についてもまたお時間をいただいてお話をしてみたいというふうに思っております。いずれにしましても、校長先生方でも情報共有しておりまして、うまくいった事例、うまく活用できた事例は、校長間あるいは教頭間でも一つの話題として相互に提供しておる状況もございますので、こうしたことは、自発的で非常に有効な学びの手段であるというふうに感じております。
○議長(山本健十郎) 神野恭多議員。
○8番(神野恭多)(登壇) 教育相談につきましては、教育長を先頭にしっかりとしていただいているというところは、しっかり理解しております。引き続きよろしくお願いいたします。
学校教育の中でもう一つ大事なものの一つとして、部活動があります。学校の部活動は、スポーツや文化芸術に興味、関心のある生徒が参加し、教師などの指導の下、学校教育の一環として行われてきました。
また、体力や技能の向上を図る目的以外にも、異年齢との交流の中で、生徒同士や生徒と教師等の好ましい人間関係の構築を図り、学習意欲の向上や自己肯定感、責任感、連帯感の涵養に資するなど、生徒の多様な学びの場、そして活躍の場として教育的意義を有してきました。
しかしながら、今日においては、社会、経済の変化などにより、教育などに関わる課題が、複雑化、多様化し、学校や教師だけでは解決することができない課題が増えています。とりわけ少子化が進展する中、部活動においては、従前と同様の運営体制では、維持が難しくなっており、学校や種目によっては、存続の危機にあります。昨年、文部科学省において、学校の働き方改革を踏まえた部活動改革が公表され、モデル的にその在り方を検討し、令和5年度以降、段階的に進めていくと示されました。前提として、持続可能な部活動と教師の負担軽減の両方を実現できる改革が必要であり、部活動を学校単位から地域単位の取組とするなどがあります。これからは、教員が休日に指導を担わずとも可能となる部活動の体制構築が目指されていきます。ただし、平日の部活動の関連や各種の対応などを鑑みれば、学校部活動と地域部活動を完全に切り離して考えることはできず、休日の部活動に対する学校の関わり方は、大きな課題となることが予想されます。
また、地域単位の考え方自体が、首都圏と地方において大きな格差があり、本市で取り組むに当たり、新居浜市独自の部活動の在り方を考えていく必要があります。
そこでお伺いいたします。
令和5年に向けて本市独自の部活動の在り方を考えていくに当たり、まずは本市の部活動の現状をお聞かせください。
また、国の示す地域部活動を含む今後の在り方について、本市の御所見をお伺いいたします。
さらには、これまでの教員への肉体的・精神的負担に加え、金銭的な負担の大きさ、これら全てにおいての見直す機会にすべきと考えますが、本市のお考えをお聞かせください。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 今後の部活動の在り方についてお答えいたします。
まず、本市の部活動の現状でございます。
少子化に伴い各部活動の部員数は減少しておりますが、部員数の減少に比べ、部活動数は減少しておらず、運動部の団体種目の中には、人数不足の学校が合同チームを編成し、試合に出場している競技もございます。
また、部活動指導員や学校が認めた外部指導者が指導している部活動もございますが、顧問教員が専門的な指導ができない、勤務時間が長い等、教員の負担も少なくないのが実態でございます。
次に、今後の部活動の在り方についてでございます。
部活動は、生徒の自発的、自主的な活動を基盤に、共通の目標に向かって、励まし合い、認め合い、共に高め合いながら、自主性、協調性、責任感、連帯感等を育成するとともに、仲間や顧問等と絆を深めることのできる大切な教育活動でございます。現在、国が地域部活動、合同部活動を推進するための実践研究を実施しており、その結果や新居浜市の状況、学校、生徒、保護者、地域の思いも踏まえながら、本市の部活動を持続可能なものとするために、今後の在り方を検討してまいります。
次に、教員への負担についてでございます。
部活動は、教員の献身的な勤務に支えられている部分が多く、長時間勤務の要因であることや体力的・精神的負担も大きいものがある一方で、やりがいや自己成長といった一面もございます。今後におきましては、部活動の在り方を検討する中で、教員の負担軽減についても見直してまいりたいと考えております。
○議長(山本健十郎) 神野恭多議員。
○8番(神野恭多)(登壇) 私の中学校の思い出のほとんどが、部活動の関連であり、私の人格形成にも大きく寄与しているなというところはたくさんありますので、引き続きよろしくお願いいたします。
最後に、東新学園についてお伺いいたします。
本年4月、児童養護施設東新学園の設置運営主体が、新居浜市から社会福祉法人常美会へと変更となりました。決算特別委員会では、現地視察を行い、新しく建設された小規模ユニット型の部屋や親子生活訓練室、地域住民との交流及び隣接する高齢者施設との世代間交流を図ることができる地域交流スペースなども併設しており、多機能化された施設を確認いたしました。
また、施設運営移管による生活環境の激変に対応し、入所児童の気持ちに寄り添った柔軟な養護を行うため、一定期間の共同での引継ぎを行っていると伺っております。
しかしながら、今年度をもってこの引継ぎ期間が終了するに当たり、職員が引き揚げることとなると、本市との関わりがなくなるのではないかと危惧いたします。社会的養護が必要な子供たちが、安定した人間関係の下で育つことができることが大前提であると考えますが、当法人のホームページには、いまだに求人の案内が出ており、一抹の不安を感じます。
そこでお伺いいたします。
児童養護施設における許認可の権限が県にあるため、本市が干渉しづらい状況であることは理解いたしますが、引継ぎ期間終了後、本市はどのように当法人と関わっていく御予定でしょうか、お考えをお聞かせください。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 東新学園についてお答えいたします。
児童養護施設東新学園の施設運営の移管先である社会福祉法人常美会との関わりについてでございます。
引継ぎ期間終了後は、新居浜市子育て短期支援事業実施要綱に基づき、児童を現に養育している家庭の保護者が、疾病その他の理由により家庭において養育することが一時的に困難となった児童の保護を適切に行うことができる施設として委託契約を行い、短期入所生活援助事業、夜間養護等事業を担っていただく予定としております。
また、新居浜市要保護児童対策地域協議会の構成員として参加いただき、要保護児童への支援や対応についての協力をお願いしたいと考えております。本市といたしましては、児童養護施設の指導監督機関である愛媛県との連携を保ちながら、子供たちへの健全育成を図るための職員研修を中心に、引き続き施設の運営に協力してまいります。
○議長(山本健十郎) 再質問はありませんか。神野恭多議員。
○8番(神野恭多)(登壇) 自治体が直営する県内唯一の児童養護施設であった東新学園ですが、本市の都合により民営化されたことによって、子供たちに影響が出ることがないように進めていかなければなりません。答弁をお聞かせいただき、要対協や県との連携をしっかり今後も取っていくというところで、その思いを理解することができましたので、私自身も議会において、新居浜市児童養護施設設置及び管理条例を廃止する条例などの本課題に対して、賛成した責任というのを最後まで果たせるように、できることを積み重ねていきたいと思いますので、本市としても引き続きのサポートをよろしくお願いいたします。
「逆命利君、謂之忠」、住友初代総理事、広瀬宰平氏の座右の銘であり、石川市長がよく引用される言葉であり、私が非常に大切にしている言葉です。変革のときである今だからこそ、首都圏中心の施策にぶら下がるのではなく、本市独自の実情を踏まえた政策を弾力性を持って取り組んでいただきますよう要望いたしまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(山本健十郎) 暫時休憩いたします。
午前11時53分休憩
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午後 1時00分再開
○議長(山本健十郎) 休憩前に引き続き会議を開きます。
越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) 自民クラブの越智克範です。
それでは、通告に従い質問をいたします。
まず、新型コロナウイルス感染症対策についてです。
政府が新型コロナウイルス感染対策のために継続していた飲食店の営業時間短縮要請は、10月25日に全国で解除されました。感染者は、その後も漸次減少し、感染対策は功を奏しているかに見えます。
しかし、英国では、7月に行動規制をほぼなくし、いち早くウイルスとの共生にかじを切りましたが、その後、減少していた感染者数は、3か月後の10月以降に増加に転じ、10月21日には1日5万人を超え、欧州主要国で突出した規模となっています。欧州では、その後感染再拡大が止まらず、ベルギー、オランダ、ポーランドなど、10か国が非常に強い懸念に分類され、ドイツやフランスにおいても感染者の増加が続いています。日本は、9月中旬に2,200人を超えた重症患者は、現在大幅に減少し、ワクチン接種の効果が大きいと考えられます。ワクチン接種率で見れば、日本は世界の優等生ですが、今後未接種者のほか、ブレークスルー感染者が増加し、感染拡大が起こり得ると考えられます。このような状況下において質問いたします。
まず、第六波感染対策に向けた取組について質問します。
現在、欧州においてマスク着用など、感染予防対策があまり十分でないことにも起因していますが、ワクチンのブレークスルーが起こっていると考えられます。
さらに、新たな変異株による感染拡大にも懸念されています。したがって、日本においても、第六波の感染流行の山が来ることが十分に予想されるため、現在の安定期において油断せず、第六波に向けた対策を立てておくことが重要です。これまでの感染状況と感染予防対策を振り返り、改善すべき処置方法を洗い出し、見直しを行うことです。特に当時は時間がないからと見過ごされた処置内容については、今のうちに改善策を立案しておくことが重要です。例えば、市民への感染対策周知方法、ワクチン接種に関わる一連の対応方法、感染者に対する支援方法、売上高が減少した企業、飲食店への対応方法、さらには、児童生徒へのカウンセリングなど、項目は多岐にわたります。これらの項目について関係者で十分協議し、改善すべき点をまとめておくことです。まとめるに当たっては、職員に限らず、多くの市民の意見を聞いておくことが必要と思われます。感染状況が悪化した場合、その感染力が非常に強くかつ早いため、対策が追いつかないことが、これまでの経験から学習できております。これからのウィズコロナの時代に市民とともに適切に乗り切るために、感染対策の見直しについて理事者のお考えをお聞きします。
また、9月後半における感染者数が、全国及び愛媛県において減少する中、新居浜市は急増し、人口10万人当たりの陽性者確認数は、ステージ4を大きく超え、全国でも有数の感染者数を記録しました。市が警鐘を鳴らしたにもかかわらず、対策の効果がほとんど上がりませんでした。今後、第六波の感染拡大が懸念される中、第五波のような感染者の増加はなぜ起こったのか、他市に比べどのような増加の要因があったのかを十分に分析し、対策を立てておくことが必要と考えます。当然、感染者に関する情報は、保健所が管理しており、市には開示されないと従来から報告を受けていますが、感染対策を立てるには、感染者がどのような状況で感染したのかを把握することが必要と考えます。保健所から開示を受けていないから、これらの状況について知り得ないというだけでは、単に対策を放棄していると考えますが、いかがでしょうか。市民の生活を守るために今後の対策について先手を打つことが必要と考えます。
また、10月5日頃から感染者は漸次減少に転じましたが、それまでの経緯から見て、特に新しい対策を打ったからとは思えませんが、この減少の要因をどのように捉えていますか。新居浜市における有効な対策とはどのような対策なのか。本年9月のような感染拡大を二度と起こさないために、今後の対策をどのようにお考えなのか、お伺いします。
次に、新型コロナウイルス後遺症対策について伺います。
コロナ後遺症は、コロナ感染者の4人に一人が、何らかの症状で悩んでいると報道されています。コロナ発症時は、軽度の症状で、比較的短時間で症状は改善しますが、その後長期にわたって、記憶力の低下や集中力の低下、抑鬱、味覚・臭覚障害、脱毛などの症状が半年以上も継続すると報告されています。このような後遺症に悩む患者に寄り添うために、全国において後遺症対策が注目を浴びています。特に後遺症は、男性より女性が、また中高年や痩せている人に長く症状が見られます。この後遺症の治療は、対症療法が中心となり、個人ごとに症状に応じて対応することが必要とされ、また放置しておくと、重症化のおそれがあるため、悪化予防のためには、医療機関への受診が必要でありますが、専門的な窓口が設けられていないのが実情です。感染者が多かった新居浜市は、このような後遺症について把握されていますか。
今後、保健所や県と協力し、後遺症で悩んでいる方の窓口を設置し、支援に当たることが肝要と考えます。東予地区のウィズコロナの状況下において、今後の市民のサポートのためにぜひとも考慮いただきたいと考えますが、いかがですか。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 越智議員さんの御質問にお答えをいたします。
新型コロナウイルス感染症対策についてでございます。
第六波感染対策に向けた取組についてお答えをいたします。
現在、デルタ株に続く新たな変異株が警戒をされているところでございますが、感染対策の見直しにつきましては、落ち着いているときにこそ、油断をせず、第六波に向けた対策を立てることが重要であると考えております。国においては、本年11月12日、新型コロナウイルス感染症対策本部の決定として、次の感染拡大に向けた安心確保のための取組の全体像を示し、基本的な考え方としてワクチン、検査、治療薬等の普及による予防、発見から早期治療までの流れをさらに強化するとともに、最悪の事態を想定して、次の感染拡大に備えることとし、各種施策を展開しております。
また、愛媛県においても、第五波の振り返りと今後の対応として、県民の元気回復支援、厳しい経営状況にある事業者へのさらなる支援、医療提供体制の充実、高齢者施設、学校の安全・安心確保に力を入れ、この冬を乗り切ることとされております。
本市の今後の取組といたしましては、若者向けのSNSや広報番組を使った情報発信、事業所に直接訪問しての協力依頼、効果的な街頭活動など、あらゆる手段を駆使して、市民への感染対策の周知を図ってまいります。
さらに、3回目のワクチン接種や売上げが減少した企業や飲食店への対応、児童生徒へのカウンセリング等、検討しておくべきことが多岐にわたりますことから、引き続き医療関係者や事業者、市民の皆様方の御意見を伺いながら、新居浜市新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開催し、第六波に備えた対応策を協議してまいります。
○議長(山本健十郎) 古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 県から情報開示されないから状況を知り得ないことは、対策を放棄していることになるのではないかについて及び9月後半のような感染者の増加はなぜ起こったかの分析についてお答えいたします。
御指摘のように、個別の感染者の情報や感染経路等の分析につきましては、保健所からの情報が得られないため、市が独自に分析を行うことは困難でありました。この点につきましては、疫学調査が感染症対策の基盤として重要であり、県民の信頼性を確保し、調査への協力が担保されるためには、情報不開示を堅持する県の姿勢は、当然であろうと考えております。
しかしながら、本市におきましても、状況に応じ的確な感染症対策を行う必要がありましたこと及び県下で10万人当たりの感染者数が最も多い時期がありましたことから、知事の発表内容が基本ではございますが、本市の感染症対策に参考となる状況分析の結果に基づく助言を適時にいただきながら、互いの方針の共有を図ってまいりました。こうした中で、コロナ病床の拡充や宿泊療養施設等の医療体制の確保に努めましたほか、県の対策へ追加措置する形で、県外、市外との人流抑制、外出自粛、飲食上の諸注意等の市民への呼びかけ、事業所への対策要請、8月や10月の臨時PCR検査センターの設置などを進めてきたところでございます。
9月下旬に本市で見られました再拡大の要因につきましては、県の発表でも特定の事業所や飲食店等の特別な原因が示されておりませんことから、緩やかに人流が存在する中での一時的な現象であったことが考えられます。
次に、10月後半の減少の要因につきましては、9月下旬に県内各市町で減少していった状況が遅れて本市に訪れたものであり、減少そのものの要因は、市民の基本的な感染対策の徹底による感染予防効果やワクチン接種者の増加の効果、人流の抑制等の影響など、複合的な要因によるものではないかと考えております。今後の対策といたしましては、今後も県とは変異株の特性や可能な範囲での感染状況の情報共有を図り、これまで実施してきた対策に加え、新たな変異株対策等を保健所や県と協力して進めていきたいと考えております。
次に、感染者の後遺症対策についてでございます。
まず、本市が後遺症について把握しているのかにつきましては、後遺症の予防や治療のためには、後遺症の実態把握が重要であると認識しておりますが、市では、感染者の個人情報を収集できないため、後遺症についての実態把握は、できていない状況でございます。
次に、保健所や県との協力による後遺症で悩んでいる方の相談窓口の設置についてでございます。
本市では、これまでに後遺症に関する相談は1件ありましたが、医療的な支援が必要なことから、かかりつけ医等の受診を勧めております。
個々の健康状況の経過をフォローアップしている保健所においては、数件の相談があったと伺っておりますが、現在感染状況の落ち着きや一般相談の減少により、その後の後遺症の相談がないことから、県としては、現在のところ、相談窓口を設置する予定はないと伺っております。
12月1日に厚生労働省より、新型コロナウイルス感染症診療の手引きが発行されましたが、その中では、後遺症は時間の経過とともにその大半は改善すると考えられること、一部残存した症状が、さらに長期の経過観察でどのように推移するかは、今後の検討課題であること、後遺症を訴える患者に対する診療とケアは、まだ標準化されていないが、かかりつけ医等と専門医が連携して対応できるものと考えられることが記されております。このように後遺症については、基本的には医療の分野ということになりますが、いまだに明らかになっていないことが多いことから、後遺症患者の不安に思う気持ちに寄り添い、安心感を持っていただくことが重要であると考えております。実際に相談や支援を行う場面を想定した場合、医療分野の相談が中心となりますので、現在市が行える支援といたしましては、症状を感じる部位に関する医療機関を紹介するにとどまります。今後、国においてさらなる見地が示されましたら、本市といたしましても市民に対し情報提供に努め、また医療機関につなぐ窓口機能が必要であると考えられますことから、症状に苦しむ市民への具体的なサポートや相談体制整備につきまして、県や保健所と協議、連携して対応してまいりたいと考えております。
○議長(山本健十郎) 越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) 先日、市の合同庁舎で、西条の保健所の人が来られて講演会が開催されたという話がありました。この講演の内容には、一部報道されてはいましたけども、新居浜の特殊性が感染拡大にも一部影響されてるんではないかというような内容も記載されていたかと思うんですが、市として講演会の内容を受けてコロナ対策を見直すというようなことは、ほかにありませんでしたか。
また、保健所と連携して何かを実施したという実施例というのはございますか、お伺いします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 越智議員さんの再質問にお答えいたします。
2点かと思います。1点目は、西条保健所長さんの講演内容を受けて、新居浜で何か検討したことはないか、それから2点目といたしましては、保健所と連携して取り組むといったような事例があったかというようなことだったかと思います。
まず、1点目につきまして、この講演というのが、危険物の取扱者に関してどのような立場とか知識を持って、コロナ対策を一つの危険対策として事業所が心構えや準備をすべきかというような趣旨で行われた講演であったかと思います。その中の講演内容の詳細については、承知いたしておりませんが、常日頃保健所の所長さんとやり取りをしている中では、新居浜の特殊性といたしまして3点ほど挙げられております。
1点は、まずは大企業さんが、定修工事等で、市外、県外との人流がある市町村であること、それから2点目は、ちょうど秋でありましたが、祭りというものが、新居浜の中で文化的、歴史的にも非常に根づいて活発であるために、人のつながりや交流というのが、社会的に見えなくても地域の中で存在するというようなこと、それから3点目としては、そうしたことも関係しての飲食店の利用というのが身近であるというようなことを保健所長さんはおっしゃっていらっしゃいます。これまで保健所と連携してということで、広報や感染予防に関しての市民への啓発活動というのは市がいたしておりまして、疫学調査そしてその分析、そして実際に一人一人の方へのフォローというのが、保健所という役割でありますので、保健所と一緒という取組はございませんでしたが、意見交換については、先ほど申し上げましたように、保健所長さんからは、個々のものは教えていただけないながらも、保健所長さんがその状況をどう理解しているかにつきましては、概括的な内容ではありますけども、御教示いただきながら、対策について保健所としてどういうところが効果的と考えるかということは、適時お示しいただいたりする中で、市として検討しているということでございます。
そうしたこともありますので、決して形式的には情報はいただけてはいないんですけども、取組も立場が違う中で一緒にするということはありませんが、県との連携、それから保健所との連携は、それぞれが定めたルール、先ほど言った件では、情報は開示しないというルール、その範囲、それぞれの求める範囲において何とか対策を十分持てるようなものについては、情報交換させていただいているという状況でございます。
○議長(山本健十郎) 越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) 引き続きコロナ対策については、十分検討していただいて、情報共有がされて、なおかつ対策会議での検討についても期待してますので、よろしくお願いします。
次の質問に移ります。
ヤングケアラーについてです。
本年6月の議会において河内議員から質問のあったヤングケアラーについて、その後の進展を含めて質問をします。
ヤングケアラーとは、家族や兄弟の世話を担う18歳未満の子供を指しますが、政府を含め各自治体は、その支援を積極的に実施しています。厚生労働省と文部科学省は、令和3年3月に、ヤングケアラーの支援に向けた福祉・介護・医療・教育の連携プロジェクトチームを立ち上げ、国が取り組むべき施策を検討し、5月に報告書として取りまとめ、公表しています。ここでは、ヤングケアラーは表面化しにくく、社会的認知度が低い点を問題視し、福祉、教育等の現場でのヤングケアラーに対する研修が十分でなく、支援につなぐための窓口が明確でないことも課題であるとされています。これを受けて政府では、令和3年6月のいわゆる骨太の方針において、ヤングケアラーについて早期発見・把握、相談支援などの支援策の推進、社会的認知度の向上に取り組むことを明確にしています。全国調査では、ヤングケアラーという言葉を聞いたことがないと答えた生徒が、中学生、高校生ともに8割を大きく超えており、さきの報告書では、2022年度から3年間を集中取組期間とし、中高生のヤングケアラーに関する認知度を上げるとしています。子供自身がケアに対して日常そのもので、当たり前のことであって、負担であるという感覚を持たないため、対策が遅れています。
また、気づいても、公的機関への相談には心理的ハードルが高く、そのために把握しにくくなっています。ヤングケアラーの置かれている家族環境は様々なものがあり、高齢家族のケア、精神疾患の家族のケア、幼い兄弟のケアなど、それぞれ望ましい相談支援の在り方があります。このような現状を受け、各自治体では、いろいろと対策を既に立てています。ある自治体は、ヤングケアラーが社会で孤立しないよう、市が総合的な支援を行うための条例を制定し、窮状を救おうとしています。
また、別の市では、子供に代わって、家事や介護を担うヘルパーを無料で派遣するため、約1億円の予算を盛り込むとしています。本年6月の質問においては、本市では、ヤングケアラーに特化した把握はしていないと答弁されていますが、認識が甘いのではないかと考えます。その後の政府や他の自治体の動きを捉え、新居浜市ではヤングケアラーの対策に向けどのような検討を行い、施策を実施してきたかをお伺いします。
早期発見と必要な支援体制の整備、相談窓口の明確化、さらには新しいマニュアルの作成など、実施すべき検討項目は多岐に及びます。スクールソーシャルワーカーのみに頼らず、ヤングケアラーに特化した対策が必要です。ヤングケアラーの放置は、児童虐待対策とも関連し、増加しつつあるネグレクト被害にもつながることから、早急な実行が望まれますが、市の御所見をお聞かせください。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) ヤングケアラーについてお答えいたします。
まず、ヤングケアラーの対策に向けた検討と施策についてでございます。
新居浜市では、児童福祉法の規定に基づき、警察、児童相談所、保健所、教育委員会など、12の機関で構成された新居浜市要保護児童対策地域協議会が設置されております。同協議会に求められる役割といたしましては、ヤングケアラーの概念について、構成機関に対して周知し、実態把握に努めるとともに、協議会に要保護児童として登録されている子供や新規に登録を検討する際、その支援方針を検討するに当たり、ヤングケアラーではないかという観点から、家族の要介護者等の有無やその支援の状況、子供の学校の出欠状況など、家族全体の状況を共有して支援方法を検討することが重要であるとされております。現在、新居浜市では、家庭での虐待等で継続的な見守りや支援が必要とされる児童169名が、要保護児童として登録されております。
ヤングケアラーは、遅刻や欠席、身体状況の異変を伴うことが多いことから、その把握のため、構成機関等からの情報提供以外に、毎月保育園及び小中学校から定期連絡票として、登録児童の出席状況や外傷等の有無、家庭の状況などの情報が提供されております。
また、それらの情報を基に、各機関から選出されたメンバーにより、昨年度は実務者会議を年4回、個別ケース会議を70回開催し、連携体制を構築しつつ、必要と判断されたことに対して、関係機関が行っている支援やサービスにつなげております。
現在、ヤングケアラーとして把握した児童については、6世帯9人で、小学生3人、中学生5人、高校生1人であり、スクールソーシャルワーカーや児童相談所等と家庭への同行訪問などを実施し、個々の家庭に必要な支援を継続して行っております。
次に、ヤングケアラーに特化した対策についてでございます。
子供たちは、自分自身がヤングケアラーであると認識していることが少ないことから、ヤングケアラーの認知度を向上するための啓発活動として、相談窓口を明記したチラシやポスターを小中高等学校に配布し、子供たちが気軽に相談できる環境づくりに努めることとしております。
また、ヤングケアラーの実態の調査について、調査内容や実施方法などを県や近隣市町と協議し、早期の実施を図ってまいりたいと考えております。
○議長(山本健十郎) 越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) ヤングケアラーの対策は、福祉と教育の連携が重要だというふうに思います。教育の立場からの見解をお聞かせください。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 越智議員さんの再質問にお答えをいたします。
先ほど福祉部長が補足答弁を申し上げましたとおり、教育委員会と福祉部は、新居浜市要保護児童対策協議会での情報収集を中心として、毎月連携を取りながら対応に当たっております。学校は、日々の教育活動の中で、児童生徒の小さな変化を見逃さないよう、毎日の日記指導、毎月行われる絆アンケート、家庭訪問、教育相談等の機会を通じて、児童生徒がヤングケアラーとして大きな負担を抱えていないか等について、教職員間での情報共有に努めております。そして、家庭環境が大きな負担となっていることが分かった場合には、スクールソーシャルワーカーとも連携しつつ、家庭訪問やケース会議の設置など、取組を進めております。実際に学校とスクールソーシャルワーカー、関係機関の連携によって、大きく家庭環境が好転したために、児童生徒の学校生活が改善された、こういう事例もございます。
また、未然防止のためには、先ほどもありましたが、学校における啓発が必要と思いますので、早急に児童生徒、保護者、教職員をはじめ、コミュニティ・スクールの機能も活用しつつ、地域での見守りや支える体制を構築してまいりたいと考えております。
○議長(山本健十郎) 越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) 国が取りまとめた報告書では、大体4項目の強化支援策が言われています。1つは、実地調査の実施、それと専用窓口の設置、それと家事・育児支援サービスの創設、それと介護サービスの支援です。この4項目で協力しながら、それぞれを強化していかないといけないと思います。これから市のほうで、今まで携わられている内容をさらに充実させて、さらなる強化をよろしくお願いします。
次の質問に移ります。
第六次長期総合計画についてです。
新居浜市の第六次長期総合計画は、本年3月に策定され、これからの新居浜市のまちづくりの最上位に位置づけられる10年間の計画です。すなわち、これから10年後の新居浜市のあるべき姿を目指して、様々な課題を乗り越えるための指標となるべきものです。市は、この策定において、本市を取り巻く変化についてまとめています。その中に、市民の声についてアンケート調査を行った結果が記載されています。市民が長期総合計画の策定に際し、今後10年を考えたときに何が重要かを答えたものです。この内容に注目して、第六次長期総合計画の施策の内容についてお伺いしたいと思います。
市民意向調査において注目すべき内容は、今後本市が力を入れるべきことと行政施策への不満度です。
本市が力を入れるべきことの1位は、子育て支援のさらなる充実であり、2位は、働きやすい環境の整備、3位は、公共交通の充実です。
一方、行政施策への不満度は、1位が中心商店街の活性化、2位が公共交通の利便性です。この両者に含まれている項目は、公共交通への対策です。
また、本市出身者の意向調査も実施しており、取り組むべきことの1位は、雇用の場の確保ですが、2位には公共交通の充実が、3位には子育て支援に適した環境づくりが入っており、さらに本市の課題としては、その1位に交通が不便であるとなっています。この意向調査を踏まえると、市民は、公共交通の対策の改善と子育て支援の充実を期待していると考えられます。当然、本長期総合計画は、これを踏まえて策定されているものと考え、次の2項目について質問します。
まず、公共交通の整備です。
公共交通の整備において、都市機能と住宅機能がまとまって立地する持続可能なまちづくりを目指すことは、本長期計画の大命題であり、そのために交通弱者である高齢者や障害のある人の移動手段を確保することは、十分に認識されているところです。
しかし、この政策は、進みが遅く、対策は遅れています。本長期総合計画においては、まちづくりの目標4、安全・安心・快適を実感できるまちづくりのうちの施策8、運輸交通体系の整備として、公共交通の維持・整備と新しい移動サービスの導入という2つの基本計画があります。このうち公共交通の維持・整備は、主としてバス路線網の見直しとデマンドタクシーの見直しがあり、別途、平成30年3月に制定をされている新居浜市地域公共交通網形成計画がベースになっています。この計画の推進体制は、新居浜市公共交通活性化協議会が担っております。
なお、本形成計画は、5年間の実施計画で、大きく3つの目標、コンパクトなまちづくりを先導する公共交通網の形成と便利で使いやすい公共交通網の形成及び市民・業者・行政の協働による公共交通の維持が掲げられています。この推進に当たっている協議会は、年に4回程度の会合を開き、本目標の達成に向け、活動しています。
しかし、その達成内容は、あまり十分とは言えず、計画策定から3年が経過した令和3年1月の事業評価において、各目標の達成状況をまとめたところ、3項目とも評価は全てCとのことです。
また、同時にまとめられた定量的な目標は、デマンド交通の交通結節点への年間利用者数を平成30年度実績の3,057人以上とするの1項目のみになっています。ここでの交通結節点とは、JRの鉄道駅及び路線バスの停留所を指します。
そこで質問いたします。
令和3年に実施した目標に対する達成状況が全てCということについての見解はいかがですか。コロナ禍であることを差し引いても、達成状況が悪いと思われますが、いかがでしょうか。
また、このような状況において、進捗を挽回するための今後の見通しはどのように考えられていますか。
さらに、事業評価におけるデマンド交通以外の目標管理はどうなっているのでしょうか。
また、デマンド交通においては、交通結節点への利用者のみを取り上げており、これは本市の公共交通の考え方が、バス空白地をカバーし、基幹公共交通軸及び支線軸までアクセスする交通がデマンド交通であるという方針から設定をされているのでしょうが、交通結節点における連携が、重要指標であるという考え方は、市民から評価されているのでしょうか。病院や買物に比べ、交通結節点における利用者は非常に少ないことを考えると、評価の方法、あるいはデマンド交通に対する考え方を再検討したほうがよいのではと考えますが、いかがでしょうか。
さらに、コンパクトなまちづくりを先導する10年後を目指した公共交通をつくり上げるためにどのような施策を打つのか。本長期総合計画の成果指標には、公共交通の利用者を現在の39万人から42万人にすることのみが設定をされていますが、やや低過ぎる目標ではありませんか。
一方、本長期総合計画のもう一つの基本計画である新しい移動サービスの導入については、どのような検討をいつから開始するのか、またどのような体制で行うのか等、具体的な方向性についてお聞きいたします。
近々新居浜市地域公共交通活性化協議会の分科会を設置し、交通事情の情報共有や交通弱者対策を立てる計画ですが、協議会と同様なメンバーでは、同じような検討結果になる可能性があります。そのようなことにならないようにするため、推進方法をどのようにお考えなのか、お聞かせください。
いずれにいたしましても、市民が一番要望していると思われる公共交通については、コンパクトなまちづくりを目指す上で最も重要な考えられる対策でありますが、大変時間がかかり、課題の多い目標であると考えます。そのためにも足元の計画をしっかりと立てることが重要と思われますが、いかがでしょうか。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。宮崎経済部長。
○経済部長(宮崎司)(登壇) 第六次長期総合計画についてお答えいたします。
公共交通の整備についてでございます。
まず、新居浜市地域公共交通網形成計画における目標の達成状況についてでございます。
新居浜市地域公共交通網形成計画では、目指す将来像の実現に向け、3つの目標を掲げ、客観的指標による7つの目標値を設定いたしております。御案内のとおり、令和2年はいずれの目標も達成できなかったため、評価をCといたしております。その要因といたしましては、バス路線の運行頻度や運行時間帯、乗り継ぎといったサービス面を向上させ、公共交通の利用者の増加を目指す計画といたしておりますが、見直し等の進捗に遅れが生じておりますことから、バス利用者数等の増加につながっていないものと分析をいたしております。特に昨年は、新型コロナウイルス感染症拡大による外出自粛の影響が大きく出た結果となっております。今後におきましては、これまでもバス事業者と協議を進めてまいりました川西地区での循環バスの導入やバス路線網及びデマンドタクシー制度の見直しについて、早期に実現できるよう交通事業者と連携しながら、使いやすい公共交通網の整備に努めてまいります。
次に、事業評価におけるデマンド交通以外の目標の管理についてでございます。
本事業評価は、地域公共交通活性化協議会自らが、生活交通確保維持改善計画に位置づけられた補助対象事業について事業の実施の状況の確認、目標達成状況等の評価を行うことによって、対象事業が効果的、効率的に推進されているかどうかを判断するために行っているものでございます。そのため、当該事業におきましては、対象事業であるデマンド交通以外の目標の管理は行っておりません。
次に、交通結節点における連携が重要指標であるとする考え方は、市民から評価されているのかについてでございます。
本市のデマンドタクシーは、バス交通空白地域をカバーし、バス交通などの基幹公共交通軸及び支線軸までアクセスするデマンド交通として位置づけておりますことから、使いやすい持続可能な公共交通網の形成には、バス交通と連携したデマンドタクシーの運行が必要不可欠なものであると考えております。
また、交通結節点を乗降場所とするデマンドタクシーの利用は、市民満足度を測るものではなく、バス交通とデマンドタクシーが連携し、本市の公共交通のネットワークが有効に機能しているかどうかを測る上で重要な指標であると捉えております。
なお、令和2年度の交通結節点での利用の割合は、全体の15%でございまして、通院利用者30%、買物利用者11%と比べましても、著しく少ないという状況ではございませんことから、バス交通との連携が一定図られているものと考えております。
次に、10年後を目指した公共交通をつくり上げるためにどのような施策を打つのかについてでございます。
本市のこれからの公共交通には、各輸送手段の特性を踏まえ、まちづくりと一体となったネットワークに再編することが求められます。そのためには、本市の公共交通それぞれが特徴を生かした役割を担い、スムーズに連携していくことで、利用者の利便性の向上を図っていく必要がございます。具体的な取組といたしましては、都市拠点へアクセスするバス路線網の見直しや分かりやすい行き先表記の導入、またそれに連携するデマンドタクシーの目的地や負担額の見直しなどを実施していくことといたしております。
さらには、それらを達成するためのツールとして、スマートフォンなどを活用した情報の見える化などにも積極的に取り組む必要がございます。
次に、長期総合計画における目標設定についてでございます。
令和12年度における公共交通の利用者数を42万人といたしましたのは、第五次長期総合計画の人口達成目標並びに地域公共交通網形成計画に掲げる達成目標をベースに、第六次長期総合計画の人口減少率なども勘案した結果でございます。
次に、新しい移動サービスの導入についてでございます。
第六次長期総合計画に掲げる新しい移動サービスの導入につきましては、将来的に実現が見込まれます自動運転などの新たな移動手段の活用や複数の公共交通サービスや交通以外のサービス等の連携などを目指したMaaS等について検討することといたしております。現在、新居浜地域スマートシティ推進協議会においても、交通分野への新しい技術の活用を検討いたしており、こうした協議会とも連携を図りながら、情報収集に努め、本市での実現可能性を模索してまいりたいと考えております。
推進体制につきましても、新居浜市地域公共交通活性化協議会を基本として検討いたしてまいりますが、必要に応じ、スマートシティ推進協議会など、新しい知見をお持ちの方々にも参画いただきながら取組を推進してまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、交通施策の個別計画である新居浜市地域公共交通網形成計画に掲げた取組施策を着実に推進することはもちろん、各種移動手段の利便性の向上と連携を図り、いつまでも暮らしやすいまちを支える、使いやすい持続可能な公共交通網の形成という基本理念の達成に向け取り組んでまいります。
○議長(山本健十郎) 越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) 誰もが使いやすい持続可能な交通網の作成は、今後の重要な当市の課題だというふうに思います。的確な施策を着実に実施していただくようによろしくお願いします。
次の質問に移ります。
子育て支援のさらなる充実です。
これは、本長期総合計画のまちづくりの目標1、未来を創り出す子どもが育つまちづくりの施策の最初にある子ども・子育て支援の充実が該当します。基本計画の推進は、既に策定済みの第2期新居浜市子ども・子育て支援事業計画があり、この計画の着実な実行が必要であると考えます。ここで策定されている事業計画の子ども・子育て支援は、子ども・子育て関連三法の制定後、2015年4月に、子育て支援の質の向上、量の拡大を推進するため、子ども・子育て支援新制度が施行されたことによります。新居浜市では、2015年3月に子ども・子育て支援事業計画の第1期計画として、平成27年度から平成31年度まで事業が実施されました。現在はこの成果を受け、第2期として、令和2年度から5年間の計画で推進中であります。この事業計画には、多くの目標が設定されていますが、この目標の中で、特に利用者数の増加が見られる次の3項目について、今後の10年を見通した計画に関して質問します。すなわち、放課後児童健全育成事業と一時預かり事業、さらに地域子育て支援拠点事業の3項目についてお伺いします。
まず、放課後児童健全育成事業です。
第2期の子ども・子育て支援事業計画の基本的な考え方において、第1期計画の点検・評価結果やニーズ調査での課題に対応し、第1期での基本理念を継続し、より一層の子育て支援の充実を図るとし、放課後児童については、受入学年の拡充に伴う指導員の確保並びに放課後子ども教室、放課後まなび塾との連携を強化するとありますが、具体的にはどのような手順でどのような目標を立てられていかれるのですか。第1期の課題をどのように捉えられ、それをどのように改善されるのですか。
また、利用時間帯の延長、長期休業中の利用についても検討課題と思われます。子供の人間性を育む環境としてますます重要と考えられる放課後児童クラブについて、今後の充実に向けた方針をお聞かせください。
次に、一時預かり事業です。
保護者の病気やけが、出産や介護などにより、一時的に家庭での保育が困難な場合に、子供を保育所等に預けることができる制度です。近年、この利用者が増加傾向にあります。幼稚園や認定こども園に在籍していない場合の対応について課題がないか、お伺いします。
また、この制度の利用の周知について、どのような改善を行っていくのかについてもお伺いします。
次に、地域子育て支援拠点事業です。
子育て中の親子の交流や育児相談などを行う事業ですが、近年利用者が増加の傾向にあると言われております。
しかし、認知度が低いこともあり、アンケートでは多くの方が利用していない、あるいは利用したいと思わないと回答しています。より多くの方に利用しやすくするためにはどうすればよいか、今後の本事業の課題と考えますが、いかがでしょうか。
現在、8施設が運営されていますが、施設機能の充実、強化を図るとありますが、具体的な施策があればお示しください。
このほか、子育てに関して多くの重要な事業が進められています。どの事業も手を抜くことはできません。安心して子供を育み、育てていける子育て世代への様々なニーズに対応できる支援が必要です。そのために必要な保育士の確保と質の向上については、今後どのように取組を強化されるのか、お伺いします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 子育て支援のさらなる充実についてお答えいたします。
放課後児童健全育成事業についてでございます。
まず、放課後児童クラブの受入学年の拡充に伴う指導員の確保や放課後子ども教室、放課後まなび塾との連携強化に向けた具体的な手順と目標についてでございます。
放課後児童クラブの指導員の確保につきましては、市政だより、ホームページなどの広報やハローワークへの求人掲載など、断続的に募集を行うとともに、多くの利用者が見込まれる長期休業中には、指導員の日々雇用登録確保にも努めております。
また、資格取得者の時給を上げ、職責に応じた時給体系にするなど、勤務条件の改善を図っております。今後におきましても、必要定数の雇用を目標として、指導員確保に努めてまいります。
放課後子ども教室、放課後まなび塾との連携につきましては、コミュニティ・スクールと一体的に地域学校協働活動を推進するとともに、放課後子ども教室や放課後まなび塾などの地域における学習支援体験活動を放課後児童クラブと一体的に取り組むことで、学校、家庭、地域の連携をさらに強化し、地域全体で子供を育てる体制づくりを促進してまいりたいと考えております。
次に、第1期子ども・子育て支援事業計画における課題と改善についてでございます。
第1期の課題といたしまして、指導員の確保、利用時間帯の延長、長期休業中の利用希望の増加などが上げられております。
まず、指導員の確保につきましては、先ほどお答えしたように、手を尽くして確保しようとしている現状であり、解決には至っておりません。
また、利用時間帯の延長につきましても、指導員の確保が困難な状況でございます。長期休業中の利用希望の増加につきましては、指導員の日々雇用登録確保を行ったことで、一定の解消が図られております。
次に、今後の充実に向けた方針につきましては、放課後における児童の健全な育成のためには、学校、家庭、地域が連携しながら、地域全体で子供を育てる環境づくりが重要であると考えておりまして、地域における人材確保、人材育成のための研修など、引き続き児童が安心して過ごせる生活の場としてふさわしい環境整備を推進してまいります。
○議長(山本健十郎) 岡田総務部長。
○総務部長(岡田公央)(登壇) 保育士の確保と質の向上についてお答えをいたします。
本市の適正な保育の供給体制につきましては、閉園に伴います東新学園等からの保育士の異動、また今後の人口動態や少子化の動向等を踏まえながら、地区ごとの園の配置状況や定員等を検討していく必要がございます。
保育士の確保につきましては、安心して子供を産み育てていけるよう、様々なニーズに対応できる体制整備が極めて重要であると認識しており、より質の高い人材の確保を図るため、これまで採用試験において受験対象者の年齢枠の拡大、経験豊かで即戦力となる職務経験者の募集、また前年度1次試験の合格者で、会計年度任用職員として保育士に就いている場合は、1次試験の免除等、逐次改善に努めてまいりました。
また、保育士が保育業務に専念できるよう、各園に事務職員を雇用し、負担軽減にも努めてまいっております。
次に、保育士の質の向上についてでございますが、各保育現場における実践的な指導、育成に加え、私立も含め、市内全体での主任保育士部会、障がい児保育士部会等において、定期的に研修会等を開催することにより、横の連携を深め、今日的課題等の情報交換、知識習得を図っております。
また、それぞれの経験年数、職位に応じて、必要な知識を習得する基本研修、愛媛県保育協議会が開催するキャリアアップ研修、園長を対象とする教育・保育施設長研修会等により必要不可欠な能力、専門知識の習得に努めております。今後におきましても、より一層子育て支援のさらなる充実を図るため、計画的な人材確保、人材育成に努めてまいります。
○議長(山本健十郎) 古川福祉部長。
○福祉部長(古川哲久)(登壇) 一時預かり事業についてお答えいたします。
日常生活の突発的な事情や社会参加などにより一時的に家庭での保育が困難となった際の保育需要に対応するため、保育施設に入所していない児童を対象として一時預かり事業を行っております。幼稚園や認定こども園等に在籍していない子育て世帯への対応といたしましては、本事業の利用に関する情報をホームページに掲載するほか、にいはま子育て応援ブックすくすくに事業内容を掲載し、妊娠届提出時に保健センターで妊婦の方に配布するなど、周知を図っております。
対応についての課題といたしましては、令和元年度に実施した新居浜市子ども・子育て支援に関するニーズ調査では、4割以上の人が冠婚葬祭や学校行事など、利用したい場面が想定されると回答している一方、実際に利用した人は1割未満となっており、実際に利用しようと思ったときに手軽にサービス情報を調べられる手段が不足していることが、利用につながっていない原因の一つではないかと考えております。
改善策といたしましては、現在のように市が提供できる機会に、利用者に向かって一方的に情報提供するだけでなく、双方向に情報のやり取りを行うことができるAIチャットボットなどのツールを活用し、必要な人が必要なときにサービスの情報が得られる提供体制の構築に取り組んでまいります。
次に、地域子育て支援拠点事業についてでございます。
より多くの方に利用していただくための方策につきましては、新型コロナウイルスの影響により、地域子育て支援拠点施設の利用制限をいたしました期間には、利用者数の上限を設け、予約制による運営といたしましたが、コロナ禍における新たな取組として、全ての施設でLINE、インスタグラムなどのSNSやウェブ会議ツールZoom等を開設し、施設を訪れなくても、自宅にいながら同様のサービスを利用できる環境を整備いたしました。手遊び歌や工作、人形、パペットなどを使った動画の配信、ビデオ通話相談等を利用いただきましたが、今後も利用者の多いSNS等を通じた情報発信を積極的に行い、各施設の取組について、出生手続の際に窓口で御紹介することによって、より多くの方の目に留まり、新規利用者の増加につながるものと考えております。
次に、施設機能の充実、強化を図る具体的な施策についてでございます。
地域子育て支援拠点事業におきましては、各施設の担当者及び子育て支援課で構成される連絡会を設置しており、情報交換、スキルアップのための講習等を年に三、四回行っております。昨年度からは、利用者の声を事業にフィードバックさせ、事業の充実、満足度向上を図る取組として、拠点利用者に対するアンケート調査を開始いたしました。そのほかエンゼルヘルパー派遣事業との連携、すまいるステーションをはじめとする関係機関との情報共有、ファミリー・サポート・センター、市の相談窓口といった地域資源の紹介など、利用者を適切な子育てサービスへとつなぐことのできる体制を整えております。今後におきましても、他市の施設運営事例などを参考にしながら、施設機能の充実、強化について取り組んでまいります。
○議長(山本健十郎) 越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) ありがとうございました。
子育て支援については、さらにこれからサービスの向上とか市民の要望について十分応えられるようにこれからも進めていっていただきたいというふうに思います。
○議長(山本健十郎) この際、暫時休憩いたします。
午後 1時59分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 2時10分再開
○議長(山本健十郎) 休憩前に引き続き会議を開きます。
越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) 次の質問に入ります。
滝の宮公園大型複合遊具の施工不適合に関して質問します。
本施工不適合については、市のホームページにも記載されており、この施工不適合により、工事工程は大幅に遅れています。本遊具の決定に至るまでには、小学生を対象にアンケートを実施し、多くの投票結果を基に選ばれた経緯があり、市民の多くが、本格的な遊具の設置に大きな期待を寄せているところであります。滝の宮公園は、昭和57年に開園した新居浜市の代表的な憩いの場であり、今回の改修工事は、これまでにない規模で実施されております。この工事の発注は、公募型プロポーザルとして、令和2年10月21日付で実施されました。提案上限金額は9,000万円で、契約の締結は令和3年1月下旬となっていました。最初に発覚した施工不適合箇所は、滝の宮タッキーの樹の基礎部分におけるアンカーとの接合不適合でありました。さらにその後、他の施工状況を点検した結果、巨木タワー本体の基礎部接合部にも不具合箇所が見つかっております。同一工事において2か所もの不適合箇所が見つかるのは異例であると言わざるを得ません。安全性に係る重要な基礎部分に、このような不適合が発生した件についてどのようにお考えなのか、お聞きいたします。
まず、施工時の管理体制、検査体制はどのようになっていたのでしょうか。工場加工時や現場施工時においてどのような管理をしていたのでしょうか。施工要領書や検査要領書は提出されていたのでしょうか、お伺いします。
さらに、このような不具合が発生した場合、その他の箇所にさらに問題が派生する可能性があり、それを防ぐためには、施工業者から再発防止対策書などの提出を求めることが必要と考えますが、どう対応されたのでしょうか。
また、市として今後の工事に対する再発防止対策についてどのようにお考えなのでしょうか。今回の不具合を受け、施工管理方法をどのように見直したのか。再発防止要領書など作成されたのか。また、職員に対して再発の防止を徹底するためにどのような通達をされたのか、お伺いします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。三谷建設部長。
○建設部長(三谷公昭)(登壇) 滝の宮公園大型複合遊具の施工不適合についてお答えいたします。
本件につきましては、市議会議員の皆様をはじめ、多くの市民の皆様に御心配及び御迷惑をおかけしましたことをこの場をお借りしましておわび申し上げます。
遊具本体の設置工事につきましては、施工が完了し、現在は周辺施設の整備工事を実施しているところでございます。
まず、管理体制及び検査体制についてお答えいたします。
工場製作時や現場施工時の施工要領書につきましては、施工業者より施工方法などが記載されている施工計画書を事前に提出させ、受理しております。
検査要領書及び検査体制といたしましては、工場製作時には、工場検査時のチェック項目によって確認し、現場施工時には、現場施工の検査表によって確認しております。
また、工事監督員といたしましては、工事監督員規程にのっとり、段階検査などの監督業務を実施することで現場管理を行っております。本件におきましては、施工業者が設計図書から工場製作図を作成した際に、ベースプレートを間違えた角度で作図したことにより、工場検査では発見することができなかったこと、また現場での施工時に不適合箇所が生じた際、工事監督員へ連絡がなかったことなど、施工業者の対応が不適切であったため生じた案件であると認識しております。
次に、再発防止対策についてでございます。
施工業者に対しましては、是正報告書の提出を指示し、報告書の中で再発防止に対する施工管理の徹底を確認しております。その上で、通常の工事より工事監督員の現場立会の回数を増やすとともに、現場施工状況を日々報告するよう指示し、適切で確実な施工を速やかに実施するよう努めてまいりました。
また、市としての今後の工事に対する再発防止につきましては、庁内の技術職員で構成している技術問題等調査研究委員会等を通じて、全ての技術職員及び関係する部課長に対して、今回の事例やその問題点について十分周知し、このようなことを二度と起こさないよう、現場監督業務における管理や確認を徹底してまいります。今後、より適切な公共工事を実施していくことで、市民からの信用回復に努めてまいります。
○議長(山本健十郎) 越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) 業者からの連絡がなかったという件が、やっぱり一番大きな問題だと思うんですが、そういう業者に対して不適合が起こった場合、今後これからの入札に対しての何か制限については、考えられているんですか。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。岡田総務部長。
○総務部長(岡田公央)(登壇) 越智議員さんの再質問にお答えをいたします。
このたびの滝の宮公園大型複合遊具整備工事の施工不具合に対することに関しましては、是正工事完了した時点で完了報告書を受理し、新居浜市建設工事指名停止措置要綱に基づきまして、過失による粗雑工事に該当するものとして、2か月間の指名停止措置を行いました。今後は、このような罰則を通じまして、ほかの業者の工事に関しましても、より健全な確実な工事が行えるよう徹底してまいります。
○議長(山本健十郎) 越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) 市は多くの工事を実施しております。このような不適合がこれから起こらないようによろしく管理のほう、お願いいたします。
それでは、次の質問に移ります。
災害時等におけるドローンの活用についてです。
現在、ドローンの機能は、飛躍的に充実し、官民を問わず、活用範囲は大きく広がっています。民間では、農業における肥料散布や農作物の育成モニタリング、測量や空撮による3D地図の作成、さらに物流や警備などの様々な分野において実用化されています。
一方、自治体では、このドローンを災害時の情報収集に取り組む事例が多く、災害直後の状況把握及び物資の配送などに活用する計画が進められています。一例として、活動範囲を広げるために、民間の警備会社と協定を結び、災害時の不明者捜索や被害箇所の把握等で協力し、民間企業が持つ赤外線カメラ搭載の高性能ドローンを活用することなども検討されています。このような協定は、複数箇所の災害発生にも対応でき、今後の成果が期待されています。新居浜市でも既に令和元年度に空中・水中用ドローンを購入し、その活用を図っていると思われますが、一方でドローンの活用についての課題も報告されています。
そこで、新居浜市におけるドローンの活用方法について、また今後の運用計画についてお尋ねします。
まず、新居浜市で保有のドローンの仕様と種類及び操縦者の人数はどうなっているか、お伺いします。
次に、これまでの活動実績はどのようであり、特に災害や火災などにおいて実際に活動した事例と成果はいかがでしょうか、お伺いします。
その活動事例における高所カメラと連携したインターネット網システムの機能はどのように評価されていますか。
さらに、日常の操作訓練などはどのように実施していますか。夜間などにおいて十分に機能できているかについてお伺いします。
次に、課題として考えられる項目について質問します。
まず、天候における影響ですが、雨や風、雷といった天候の状況による飛行状況の変化は把握できていますか。また、山間部や電波の届きにくい場所での運航及び複数の電波が飛び交う場所での影響についてはいかがでしょうか、お伺いいたします。
さらに、今後の活用方法ですが、災害時の被害者の発見には、光学カメラのほかに、人体の体温を検出できる赤外線カメラは有効と思われますが、新居浜市では現在どのようにお考えでしょうか。
また、軽量の物資運搬にも活用される事例が多く見られ、輸血や薬など、ドローンが活用できる範囲が広がっています。新居浜市での活用についてはどのようにお考えでしょうか。
以上の質問は、主に空中ドローンについてでしたが、現在水中ドローンの活用方法はどのように捉えていますか、これまでの実績と併せてお伺いします。
ドローンは、日々進歩していますが、ふだんから訓練し、災害時に備えておくことが重要です。また、市民への理解も必要であり、自治会の防災訓練でのアピールなど、また運動会など、防災以外の日常での活動への活用など、社会受容性の向上が望まれますが、いかがでしょうか。
実用的なドローン活用体制の確立のために、最初に述べた民間企業との連携など、さらに検討を要すると思われますが、この件についても御所見をお聞かせください。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 災害時等におけるドローンの活用についてお答えをいたします。
まず、本市で保有するドローンの仕様と種類、操縦者の人数についてでございます。
本市で保有する災害対応用ドローンといたしましては、消防本部に光学カメラと赤外線カメラを搭載した約30分飛行可能な空中ドローンを2機、デジタルカメラを搭載した約2時間使用可能な水中ドローン1機がございます。ドローンの操縦者については、現在11名を養成し、運用しております。
次に、これまでの活動実績についてでございます。
令和元年度の運用開始からこれまでに1件の活動がございました。事例の内容といたしましては、市民の森で道に迷った遭難者の捜索のため、空中ドローンを使用いたしましたが、遭難者が自力で下山されましたことから、空中ドローンによる発見には至っておりません。
しかしながら、上空から周囲地形を把握することで、安全かつ効率的に広範囲な捜索活動を実施することができるなど、空中ドローンが災害時の使用には有効であると改めて認識をいたしましたところでございます。今後におきましても、ドローンの活用の方法につきましては、遭難救助だけでなく、災害調査等、様々な場面での活用が図られるよう努めてまいりたいと考えております。
○議長(山本健十郎) 高橋消防長。
○消防長(高橋裕二)(登壇) 活動事例における高所カメラと連携したインターネット網システムの機能と評価についてお答えいたします。
ドローンの映像を端末パソコンや消防本部のモニターに送信することにより、活動状況の共有を図り、高所カメラと連携することで、災害状況の実態把握につながると考えております。
次に、訓練実績につきましては、空中ドローンで30回、飛行時間は22時間50分、水中ドローンでは12回実施しております。また、夜間運航につきましては、運航条件が日の出から日の入りまでとなっておりますことから、夜間の運航は行っておりません。
次に、天候による影響、山間部や電波の届きにくい場所、複数の電波が飛び交う場所での影響について把握できているかにつきましては、風速が毎秒10メートルを超える場合、降雨、降雪や濃霧による天候の影響、また山間部や高圧線などの電波障害のおそれがあるところでは、航空法上、運航できないこととなっております。空中ドローンの運航条件は、目視できる範囲内で、ドローンとその周囲が常時監視できることとなっておりますので、人命検索や災害後の状況把握などに活用したいと考えております。
次に、災害時の被災者の発見に人体の体温を検知できる赤外線カメラが有効と思われることにつきましては、保有している空中ドローンには、赤外線カメラを搭載しておりますので、早期発見につながり、大変有効であると考えております。
また、輸血や薬など、軽量の物資運搬の活用につきましては、機体の仕様によりますと、物品投下や物資運搬目的の運航はできないこととなっております。
次に、水中ドローンにつきましては、実災害での活動実績はございませんが、水中の状況を把握することで、要救助者の発見や隊員の安全確保を図るため有効に活用してまいります。
次に、自治会の防災訓練でのアピールなどにつきましては、防災訓練における会場の一部を使用して、避難状況確認などに活用することは可能と考えますが、防災以外での活用につきましては、他部局におけるドローン操縦体験会等を通じて、社会受容性の向上を進めてまいりたいと考えております。
また、民間企業との連携につきましては、現在計画はございませんが、その有効性を検証しながら、他市の動向を注視し、関係部局との連携を図ってまいります。
○議長(山本健十郎) 再質問はありませんか。越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) ドローンの運航は、パイロットの技量や経験というのが非常に重要だというふうに考えてますが、新居浜市では、資格とか認定とかについてはどのようにお考えか。
また、技量向上のために国や県との連携あるいは別の都市への派遣とか、そういう考えについてはいかがでしょうか。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。高橋消防長。
○消防長(高橋裕二)(登壇) 越智議員さんの再質問にお答えいたします。
資格についての考え方、それと県、国との連携ということだと思います。
まず、資格取得につきましては、本ドローンを購入したDJIというドローンの専門会社がございまして、そことの連携を図りながら、空中ドローン、水中ドローン併せて研修会に参加をいたしております。
また、国、県との連携におきましては、県との話合いで、現状今お話も出ておりませんので、今後県、国の研修会等がございましたら、参加したいと考えております。
○議長(山本健十郎) 再質問はありませんか。越智克範議員。
○6番(越智克範)(登壇) ドローンは、ふだんからの訓練というのが非常に重要じゃないかと思います。災害時に限らず、技量の向上については、ぜひこれからも研さんしていただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。
私の質問は以上で終わりますが、今後とも市民に寄り添って施策の着実な推進をよろしくお願いします。
以上です。
○議長(山本健十郎) これにて一般質問並びに議案第74号から議案第78号までに対する質疑を終結いたします。
議案第74号から議案第78号までの5件については、議事日程に記載のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
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日程第3 請願第8号の訂正について
○議長(山本健十郎) 次に、日程第3、請願第8号の訂正についてを議題といたします。
請願第8号、米価の暴落阻止のため過剰在庫の市場隔離と生活困窮者への食料支援を求める意見書の提出方については、お手元に配付の文書のとおり、提出者から訂正の申出があります。
お諮りいたします。請願第8号の訂正については、これを承認することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(山本健十郎) 御異議なしと認めます。よって、請願第8号の訂正については、これを承認することに決しました。
以上で本日の日程は全部終了いたしました。
お諮りいたします。議事の都合により、12月10日から12月15日までの6日間、休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(山本健十郎) 御異議なしと認めます。よって、12月10日から12月15日までの6日間、休会することに決しました。
12月16日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 2時32分散会