本文
目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問 議案第18号~議案第30号
白川誉議員の質問(1)
1 縦割り行政の脱却、部局間の連携について
(1) 地域ポイント事業新居浜あかがねポイント
(2) ソーシャル・インパクト・ボンドのカスタマイズ
(3) 部局間連携のわかりやすい指標、健康経営
石川市長の答弁
1 縦割り行政の脱却、部局間の連携について
(1) 地域ポイント事業新居浜あかがねポイント
鴻上企画部長の答弁
1 縦割り行政の脱却、部局間の連携について
(1) 地域ポイント事業新居浜あかがねポイント
(2) ソーシャル・インパクト・ボンドのカスタマイズ
藤田福祉部長の答弁
1 縦割り行政の脱却、部局間の連携について
(3) 部局間連携のわかりやすい指標、健康経営
赤尾経済部長の答弁
1 縦割り行政の脱却、部局間の連携について
(3) 部局間連携のわかりやすい指標、健康経営
白川誉議員の質問(2)
1 縦割り行政の脱却、部局間の連携について
藤田福祉部長の答弁
1 縦割り行政の脱却、部局間の連携について
白川誉議員の質問(3)
2 これからの公共交通について
(1) 2日間バスだけ生活
(2) 他の施策事業との連携
赤尾経済部長の答弁
2 これからの公共交通について
(1) 2日間バスだけ生活
(2) 他の施策事業との連携
白川誉議員の質問(4)
2 これからの公共交通について
3 官民連携の推進について
(1) スマートシティーの本質
(2) 民間目線から見た官民連携が進まない大きな壁
(3) 稼ぐ自治会への転換
石川市長の答弁
3 官民連携の推進について
(1) スマートシティーの本質
(2) 民間目線から見た官民連携が進まない大きな壁
鴻上企画部長の答弁
3 官民連携の推進について
(3) 稼ぐ自治会への転換
白川誉議員の質問(5)
3 官民連携の推進について
鴻上企画部長の答弁
3 官民連携の推進について
赤尾経済部長の答弁
3 官民連携の推進について
白川誉議員の質問(6)
3 官民連携の推進について
休憩(午前10時58分)
再開(午前11時07分)
米谷和之議員の質問(1)
1 第六次長期総合計画の策定について
(1) 第五次長期総合計画の検証
(2) 協働の計画づくり
(3) コンサルタントへの業務委託
(4) RCCアクションプランの現状
石川市長の答弁
1 第六次長期総合計画の策定について
(1) 第五次長期総合計画の検証
(2) 協働の計画づくり
鴻上企画部長の答弁
1 第六次長期総合計画の策定について
(3) コンサルタントへの業務委託
(4) RCCアクションプランの現状
米谷和之議員の質問(2)
1 第六次長期総合計画の策定について
鴻上企画部長の答弁
1 第六次長期総合計画の策定について
米谷和之議員の質問(3)
1 第六次長期総合計画の策定について
鴻上企画部長の答弁
1 第六次長期総合計画の策定について
米谷和之議員の質問(4)
1 第六次長期総合計画の策定について
鴻上企画部長の答弁
1 第六次長期総合計画の策定について
原市民部長の答弁
1 第六次長期総合計画の策定について
米谷和之議員の質問(5)
1 第六次長期総合計画の策定について
鴻上企画部長の答弁
1 第六次長期総合計画の策定について
米谷和之議員の質問(6)
1 第六次長期総合計画の策定について
鴻上企画部長の答弁
1 第六次長期総合計画の策定について
米谷和之議員の質問(7)
1 第六次長期総合計画の策定について
鴻上企画部長の答弁
1 第六次長期総合計画の策定について
休憩(午前11時54分)
再開(午後 1時00分)
米谷和之議員の質問(8)
2 防災体制の整備について
(1) (仮称)危機管理統括部長の位置づけ
(2) 高齢者、障がい者への対策の強化
(3) 地域防災計画の修正
石川市長の答弁
2 防災体制の整備について
(3) 地域防災計画の修正
岡松総務部長の答弁
2 防災体制の整備について
(1) (仮称)危機管理統括部長の位置づけ
(2) 高齢者、障がい者への対策の強化
米谷和之議員の質問(9)
2 防災体制の整備について
原市民部長の答弁
2 防災体制の整備について
米谷和之議員の質問(10)
2 防災体制の整備について
高塚広義議員の質問(1)
1 情報通信技術(ICT)について
(1) ICTの利活用と市民サービスの向上
(2) マイナンバーカードの普及、活用
石川市長の答弁
1 情報通信技術(ICT)について
(2) マイナンバーカードの普及、活用
山内選挙管理委員会事務局長の答弁
1 情報通信技術(ICT)について
(1) ICTの利活用と市民サービスの向上
寺田副市長の答弁
1 情報通信技術(ICT)について
(1) ICTの利活用と市民サービスの向上
鴻上企画部長の答弁
1 情報通信技術(ICT)について
(1) ICTの利活用と市民サービスの向上
岡松総務部長の答弁
1 情報通信技術(ICT)について
(1) ICTの利活用と市民サービスの向上
原市民部長の答弁
1 情報通信技術(ICT)について
(1) ICTの利活用と市民サービスの向上
高塚広義議員の質問(2)
1 情報通信技術(ICT)について
鴻上企画部長の答弁
1 情報通信技術(ICT)について
高塚広義議員の質問(3)
1 情報通信技術(ICT)について
原市民部長の答弁
1 情報通信技術(ICT)について
高塚広義議員の質問(4)
1 情報通信技術(ICT)について
2 暗所視支援眼鏡について
藤田福祉部長の答弁
2 暗所視支援眼鏡について
高塚広義議員の質問(5)
2 暗所視支援眼鏡について
3 スマホ依存症について
高橋教育長の答弁
3 スマホ依存症について
藤田福祉部長の答弁
3 スマホ依存症について
休憩(午後 2時00分)
再開(午後 2時12分)
高塚広義議員の質問(6)
3 スマホ依存症について
藤田福祉部長の答弁
3 スマホ依存症について
高塚広義議員の質問(7)
3 スマホ依存症について
4 災害発生時の情報共有について
(1) 基盤的防災情報流通ネットワーク(SIP4D)
(2) 危機管理体制への組織機構の見直し
(3) 業界団体との情報共有
(4) 放送電波を利用した災害情報
石川市長の答弁
4 災害発生時の情報共有について
(2) 危機管理体制への組織機構の見直し
加藤教育委員会事務局長の答弁
4 災害発生時の情報共有について
(1) 基盤的防災情報流通ネットワーク(SIP4D)
原市民部長の答弁
4 災害発生時の情報共有について
(1) 基盤的防災情報流通ネットワーク(SIP4D)
(3) 業界団体との情報共有
(4) 放送電波を利用した災害情報
毛利消防長の答弁
4 災害発生時の情報共有について
(1) 基盤的防災情報流通ネットワーク(SIP4D)
高塚広義議員の質問(8)
4 災害発生時の情報共有について
予算特別委員会の設置及び委員会付託
表決
予算特別委員の選任
委員会付託
散会(午後 2時45分)
本文
令和2年3月5日 (木曜日)
議事日程 第4号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
議案第18号 令和2年度新居浜市一般会計予算
議案第19号 令和2年度新居浜市渡海船事業特別会計予算
議案第20号 令和2年度新居浜市住宅新築資金等貸付事業特別会計予算
議案第21号 令和2年度新居浜市平尾墓園事業特別会計予算
議案第22号 令和2年度新居浜市国民健康保険事業特別会計予算
議案第23号 令和2年度新居浜市介護保険事業特別会計予算
議案第24号 令和2年度新居浜市後期高齢者医療事業特別会計予算
議案第25号 令和2年度新居浜市工業用地造成事業特別会計予算
議案第26号 令和2年度新居浜市水道事業会計予算
議案第27号 令和2年度新居浜市工業用水道事業会計予算
議案第28号 令和2年度新居浜市公共下水道事業会計予算
議案第29号 令和元年度新居浜市一般会計補正予算(第5号)
(各常任委員会付託)
議案第30号 令和元年度新居浜市後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第2号)
(福祉教育委員会付託)
――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
出席議員(25名)
1番 小野 志保
2番 片平 恵美
3番 合田 晋一郎
4番 白川 誉
5番 伊藤 嘉秀
6番 越智 克範
7番 井谷 幸恵
8番 神野 恭多
9番 米谷 和之
10番 篠原 茂
11番 河内 優子
12番 黒田 真徳
13番 高塚 広義
14番 藤田 誠一
15番 田窪 秀道
16番 小野 辰夫
17番 永易 英寿
18番 伊藤 謙司
19番 藤原 雅彦
20番 大條 雅久
21番 藤田 豊治
22番 藤田 幸正
23番 伊藤 優子
24番 仙波 憲一
25番 近藤 司
26番 山本 健十郎
――――――――――――――――――――――
欠席議員
なし
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市長 石川 勝行
副市長 寺田 政則
企画部長 鴻上 浩宣
総務部長 岡松 良二
福祉部長 藤田 憲明
市民部長 原 正夫
環境部長 小山 京次
経済部長 赤尾 禎司
建設部長 高須賀 健二
消防長 毛利 弘
上下水道局長 庄司 誠一
教育長 高橋 良光
教育委員会事務局長 加藤 京子
監査委員 寺村 伸治
選挙管理委員会事務局長 山内 嘉樹
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者
事務局長 岡田 公央
議事局次長 飯尾 誠二
議事課主幹 小島 篤
議事課副課長 尾藤 秀行
議事課副課長 美濃 有紀
議事課調査係長 神野 瑠美
議事課議事係長 和田 雄介
議事課主任 村上 佳史
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(伊藤謙司) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第4号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(伊藤謙司) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第87条の規定により、議長において田窪秀道議員及び永易英寿議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 一般質問 議案第18号~議案第30号
○議長(伊藤謙司) 次に、日程第2、議案第18号から議案第30号までを議題とし、議案に対する質疑とあわせ一般質問を行います。
順次発言を許します。まず、白川誉議員。
○4番(白川誉)(登壇) おはようございます。
自民クラブの白川誉です。新型コロナウイルスの感染症について不安な日々が続いておりますが、この想定外の事態をみんなで今できることを持ち寄りながら乗り越えていこうと改めて感じています。よろしくお願いいたします。
さて、昨年の4月の市議会議員選挙におきまして、新居浜市議会議員の一人として初選出していただき、間もなく1年になります。押し上げていただいた皆様からの一票の重みを感じつつ、諸先輩方からも御指導をいただきながら、緊張感のある日々を送らせていただいております。
また、議員になってから新たな市民の方々との御縁もふえ、市民の皆さんが新居浜市を思う気持ちの大きさやこれからの新居浜市のまちづくりに対しての期待感の大きさも強く感じさせていただいています。昨年の9月には、初めての一般質問に登壇し、4つの項目について質問させていただきました。1つ目は、市政を身近にするための情報発信について、2つ目は、Society5.0とスマートシティーについて、3つ目は、民間主導の行政補完型まちづくりについて、4つ目は、市役所の活性化について、全ての質問に対して丁寧な答弁をしていただきました。
また、その際に私から、市政を身近にするためにコンビニの5倍あると言われている理容室、美容室の経営資源を活用した理容師さん、美容師さんとの戦略的な連携やSociety5.0とスマートシティーを見据えた先端技術を活用したICT企業との実証実験の推進、観光振興イベントのさんさん物語が終わった後を見据え、漁師さんとの連携による遊漁船を新居浜市の新たな観光にするなど、新居浜市を株式会社新居浜市に見立て、地域の課題や可能性を解決、具現化する提案もさせていただいたと思います。あれから約5カ月がたちましたが、この5カ月の間で市政を身近にするために、積極的に市政だよりの市民モデルを募集していただいたり、美容師さんとの連携を模索していただいたり、Society5.0とスマートシティーを見据え、QRコードでのキャッシュレス決済事業者PayPayとの西日本初の実証実験がスタートしたり、JR四国グループが定期開催されている四国デスティネーションキャンペーンの旅行事業者商談会に遊漁船を登録提案していただいたり、さらには、市役所の活性化について新居浜市初の官民連携のゼロ予算事業が実施されるなど、すぐに取り組めることはスピード感を持って取り組んでいただいたことについてとても感謝しております。今後もすぐにできることはやり、困難なことでもできない理由を並べる前に、できる方法を考えて推進していただくことをお願いいたします。
それでは、通告に従い私の一般質問を行います。
今回の質問は、大きく分けて3つです。この3つは、全てつながりのある内容になりますので、今回資料を御用意しました。私も参加しております新居浜市の地域政策立案のシンクタンク新居浜LABOでつくった地域政策のたたき台資料と照らし合わせながら、発展的な答弁をよろしくお願いいたします。
それでは、1つ目の縦割り行政の脱却、部局間連携について質問させていただきます。
私は、毎年1年のテーマを設定するのですが、2020年は話し合いの文化をつくるというテーマを設定しました。なぜかといいますと、市民全体で地域政策を考えたり、民間主導の行政補完型まちづくりを進めていくためには、話し合いの機会をもっとふやすことが必要だと考えたからです。この新居浜市では、まちづくりについて話し合う機会が少ないような気がします。機会があっても有識者会議など一部の人であったり、かたいイメージがあってハードルも高い気がします。子供から御年配の方まで、さまざまな市民の方がさまざまな形でまちづくりに参加してもらうためには、まずは新居浜市がどんなことを考え、どんなことを目指しているのかを一人でも多くの市民の皆様に知っていただくことが必要です。新居浜市としても、ホームページや市政だより、SNSやケーブルテレビなどで市政の情報を発信されていますが、片道切符の情報発信では、なかなかまちづくりについての話し合いの文化をつくることができません。これは、批判的な話ではなく、市役所任せにする話でもなく、私もできることから始めようと思い、市議会議員になってから市政をもっと身近にするために、市政の中心的な位置づけでもある長期総合計画と総合戦略の内容をかみ砕き、座談会やフェイスブック、ツイッター、インスタグラム、LINE@などのSNSを活用して情報発信を続けています。
また、市民の皆様と一緒に話し合いができる環境をつくるために、ことしに入ってユーチューブチャンネルを開設し、動画での配信もスタートしました。その動画の中では、市民の方からの質問も随時募集し、番組内で回答しています。先日こんな質問がありました。市役所でたらい回しにされたという縦割り行政、部局間連携の弱さと思われる批判的な内容でした。新居浜市では、親族が亡くなられた際の煩雑な手続をワンストップで担当課と連携するおくやみコーナーという縦割り行政の脱却を図っている取り組みもあります。人材面、予算面などの関係から、理屈だけでは縦割り行政の脱却を図るのが困難であるのは理解できます。そこで、もっとダイナミックに縦割り行政の脱却や部局間連携を進めることができる大きなきっかけがこの春にスタートされる地域ポイント事業新居浜あかがねポイントだと私は思います。新居浜あかがねポイントは、新居浜市内のお店や施設を利用したり、市民活動、地域活動などの自治体事業に参加することでポイントがたまり、たまったポイントで市内のお店で買い物ができる地域ポイントサービスです。ポイントの流通を通して、地域経済の活性化や地域コミュニティーの活性化を促進することを目的にされています。
また、将来的に新居浜市の未来を担う地域の子供たちの活動を支援、応援するためにポイントを寄附する仕組みも計画されています。私は、議員になる前、他地域での地域ポイント事業の立ち上げに携わった経験があります。地域ポイント事業は、10年以上前から全国各地で実施されており、成功している地域とそうではない地域がはっきりしています。経験則ではありますが、成功するポイントは4つ、1つ目は、地域経済と地域愛醸成のバランスがとれる仕組みであること、例えば、地域振興券のような市民メリットはあっても、実際に使われるのは市内の大型店舗が中心で、小規模店舗などには還元されにくいなどの現象が起こっては、地域経済の循環、地域愛の醸成にはつながりません。ただ地域愛の思いだけでは、民間事業者の参画は困難となります。要は、自治体、民間から付与されるポイント数の流通をふやすことで、市民ユーザーは得られたポイントを地域のお店で使ったり、地域に寄附する機会がふえ、そのポイントが市内事業者や地域の子供たちに還元されることで、地域ポイント事業とともに地域は活性化します。2つ目は、スタート時点から地域ポイントで得られるデータの利活用戦略を見据えていること、3つ目は、税金に頼らない自走モデルを目指していること、そして4つ目は、一番重要で、自治体ポイント事業として部局間連携がとれているということです。あくまでも私の経験則ではありますが、他地域で実施されている自治体ポイント事業のあるあるとして、各部局が既に行っているポイント事業を統合しようとした際に、積極的に統合する部局と消極的な部局が出てくるという現象です。これは、ある自治体での経験話ですが、ある部局が独自で行っているポイント事業を自治体ポイントとして統合させようとしても、なかなか進まなかった話です。進まない理由を聞いていくと、結局手間がふえるからという理由でした。そこで、その部局が独自で行っているポイント業務の中身を調べていくと、管理は紙ベース、ポイント集計も手作業、市民へのポイント付与も数カ月後という状態でした。統合システムを利用すると、その場でポイントを付与することができ、いつ、誰にポイントを付与し、さらにはそのポイントが何で使われたかも全てリアルタイムにデータとして反映、管理できます。そんな誰が見ても市民は喜び、業務効率も上がる仕組みにもかかわらず、なかなか進まなかったという話です。要は、その担当部局ができない、やらない理由を並べているだけで、市民目線に立っていないケースでした。
そこで質問いたします。
新居浜市でも既に各部局が独自でポイント事業を行っていますが、今回の地域ポイント事業に当たって統合する予定のポイント事業と統合しない予定のポイント事業を教えてください。
また、もし統合予定ではない独自のポイント事業が存在しましたら、統合しない理由をお聞かせください。
そして、1つ提案があります。
この地域ポイントを統合していく部局間の調整は、現在企画部が担当する形になっていると思いますが、円滑に進めていくためにも、市長もしくは副市長の直下に地域ポイント事業の担当課を設置し、毎年市長の権限で1年間の新居浜市からのポイント付与数、ポイント予算を設定します。そして、各部局からは、手挙げ方式で、自治体ポイントになり得る事業を提案してもらい、その提案内容を市民に公開、市民による投票方式で対象となるポイント事業を決定するという仕組みをつくるのはいかがでしょうか。この仕組みを導入すれば、必然的に全部局が自治体ポイントに対しての意識が高まりますし、地域ポイント事業の担当課も他の部局に気を使わず調整ができて、統合型の地域ポイント事業が早期に実現できると思います。
また、市民参加型の地域ポイント事業になるので、結果的に市政がもっと身近になったり、地域企業や店舗との連携による地域経済の循環が図れたり、一石二鳥、三鳥、四鳥になると思いますが御見解をお聞かせください。
ただ、ここで忘れてはいけないのは予算です。何でもかんでもポイントにすると、予算が増額してしまうおそれがあります。
そこで、もう一つ御提案したいのが、ソーシャル・インパクト・ボンド、通称SIBのスキームをカスタマイズした地域ポイント事業の取り組みです。SIBとは、行政の成果連動型の支払い契約と民間資金の活用を組み合わせた官民連携手法の一つです。通常行政は、サービス提供者と業務委託契約を締結し、サービス提供者が提供するサービスの結果にかかわらず、決まった金額が支払われています。
一方で、SIBは、サービス提供者への提供費用について、行政と事前に合意した成果目標を達成できれば、行政が成果に応じて報酬を支払うスキームです。これは何でもかんでも行政コストを下げましょうという話ではなく、各部局の事業を最大化するための手段です。例えば、市主催のイベントや行政の資源を活用し、民間広告が連動するポイントの付与を実施したり、企業版ふるさと納税との連携を図るなど、このSIBスキームを地域ポイント事業版にカスタマイズすることで行政コストも適正化され、事業は最大化される全国初の取り組みとなりますが、御見解をお聞かせください。
さらにもう一つ、部局間連携のわかりやすい指標になるであろう健康経営について質問させていただきます。
健康経営とは、従業員などの健康管理を経営的な視点で考え戦略的に実施することと経済産業省が推進しており、平成28年度には、健康経営優良法人認定制度も創設されています。優良な健康経営に取り組む法人を見える化することで、従業員や求職者、関係企業や金融機関などから、従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる企業として社会的に評価を受けることができる環境を整備しています。これは、SDGsの視点からもニーズが高まってきますし、健康寿命の延伸に関する取り組みの一つにもなります。この話を新居浜市として考えたとき、健康寿命と言えば福祉部、企業経営、求人と言えば経済部が担当部局となり、部局間連携は必須だと考えます。
そこで、福祉部、経済部それぞれに質問いたします。
この健康経営について各部局どのような施策を検討しているのか、またこの健康経営についての部局間連携についてどのように考えているのかについて御見解をお聞かせください。
また、この健康経営は、地域ポイント事業にも適していると考えます。がん検診の受診者にポイントを付与することによる受診率アップに向けた施策や福利厚生と連動させ、新居浜市内で働き続けてくれる従業員さんへのインセンティブ提供による労働者確保に向けた施策も取り組めると思いますが、御見解をお聞かせください。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 白川議員さんの御質問にお答えをいたします。
縦割り行政の脱却、部局間の連携についてでございます。
まず、地域ポイント事業新居浜あかがねポイントについてお答えをいたします。
これまで独立していたポイント事業を統合し、たまりやすく、利便性の高い仕組みとすることで、市民の市政への参加促進と地域経済の活性化を目的として、新居浜あかがねポイント事業を来年度から実施予定といたしております。実施に当たりましては、市民や地元企業参加型で、地域全体で育てていけるような事業とするため、まずは、縦割り行政を脱却し、部局間が連携して地域ポイント事業を推進していく体制や仕組みづくりが重要であると認識をいたしております。現在、地域ポイントを推進する組織につきましては、企画部総合政策課が担当しており、部局間の調整を所管する課でもありますことから、総合政策課の主導により部局間連携も十分図りながら、新居浜あかがねポイント事業を推進してまいります。
来年度実施するポイント事業につきましては、福祉や環境に関するものを予定いたしておりますが、現在も各部局にポイント事業の提案を求め、庁内で検討しているところでございます。白川議員さん御提案の市民投票型の事業決定方式のような、話題性のある市民参加型の事業決定方法等も選択肢としてさまざまなアイデアをいただきながら、検討してまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、地域ポイント事業を通じて、市民の市政参加の促進、地域経済の活性化、部局間連携の強化による縦割り行政の打破、職員の企画力の向上等、一石二鳥、三鳥、四鳥と有意義な事業となりますよう、多くの御意見を賜りながら、この事業を育ててまいります。
以上、申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(伊藤謙司) 鴻上企画部長。
○企画部長(鴻上浩宣)(登壇) 地域ポイント事業の実施に当たりまして、統合するポイント事業と統合しないポイント事業についてお答えをいたします。
来年度から統合する予定の事業は、エコ活動を実施した市民にポイントを付与するエコポイントと健康づくりに取り組んでいただいた市民の方にポイントを付与する健康ポイントでございます。
また、統合しない事業は、65歳以上の方がボランティアを行った際にポイントを付与するシルバーボランティア推進事業がございます。シルバーボランティア推進事業を来年度に統合しない理由といたしましては、対象者を高齢者に限らず、市民全体のボランティアを推進させるための方策等とあわせてポイント事業ができないか。また、持続可能な事業とさせるため財源の確保策等についても検討する必要があり、現時点では来年度当初からの実施を見合わせているところでございます。今後できる限り早期に市の実施するポイント事業に統合し、より多くの市民の皆様に御参加いただけるよう制度設計や調整を進めてまいります。
次に、ソーシャル・インパクト・ボンド、SIBのスキームを地域ポイント事業版にカスタマイズすることについてでございます。
SIBは、初期投資を民間資金で賄い、一定の成果に応じて報酬を支払う成果連動型報酬支払いの仕組みとして、国の未来投資戦略で取り上げられ、八王子市、神戸市等で試験的に事業が開始されております。
また、岡山県では、健康づくり活動への支援策としてSIBを組成し、参加者にはポイントを付与する仕組みを構築しているという事例もございます。御案内のとおり、SIBは、事業の成果に応じて行政から報酬が支払われることになりますことから、費用に見合った投資効果が図られるというメリットがある半面、事業の調整、案件組成を担う中間支援組織や成果を中立的に評価する第三者評価機関が必要とされ、事業の規模や性質に応じた適切な推進体制を構築するには、そのような役割を担っていただける組織や相応のコストも必要となってまいります。SIBを組成するに当たっては、これらの条件整備のほか、SIBに習熟した職員の育成が必要でございますことから、まずは庁内における推進体制について検討してまいりたいと存じます。
また、今後SIB組成案件が発生した際には、他市の事例なども参考に、地域ポイントや企業版ふるさと納税の活用も検討いたします。
○議長(伊藤謙司) 藤田福祉部長。
○福祉部長(藤田憲明)(登壇) 部局間連携のわかりやすい指標、健康経営についてお答えいたします。
本市では、新居浜市健康増進計画、元気プラン新居浜21に基づき、健康寿命の延伸を目指して健康施策を展開いたしております。健康寿命を延伸する要因として、働き盛り世代の運動習慣の定着が重要だと考えており、今後健康経営と連携した施策を検討することといたしております。
また、少子高齢化による労働力人口の減少、労働者の高齢化に伴う生活習慣病による医療費の増大といった社会情勢の中で、労働力の維持、確保のために企業が健康づくりに努めることで、労働生産性や企業価値の向上につながる等、健康経営に取り組む企業が増加していると伺っております。そのため、白川議員さん御案内のとおり、健康経営を指標とし、経済部と福祉部がそれぞれのノウハウを生かし、企業における健康経営の拡大や実践につながるよう連携してまいりたいと考えております。
また、地域ポイント事業と連動させ、健診を受診するなど、働き盛り世代の健康意識の向上につながるよう取り組んでまいります。
○議長(伊藤謙司) 赤尾経済部長。
○経済部長(赤尾禎司)(登壇) 部局間連携のわかりやすい指標、健康経営についてお答えいたします。
健康経営につきましては、従業員等の健康管理を経営的な視点で捉え、戦略的に健康投資を行うことで、従業員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、ひいては業績とともに企業価値の向上にもつなげる取り組みであり、少子高齢化が進む中、人材確保や定着、生産性の向上など、市内中小企業が抱える諸課題に対応していく上でも重要な取り組みであると認識しております。
まず、健康経営に係る経済部の施策についてでございます。
これまでの取り組みといたしましては、昨年8月の異業種交流会において、健康経営に係る啓発セミナーを開催したほか、11月には、企業の採用担当者向けセミナーにおいて、健康経営の実践に役立つスキルを学ぶワークショップを開催するなど、市内企業の取り組みを推進しております。そうした中、今年度経済産業省が行っている健康経営優良法人認定制度について、市内中小企業が新たに認定を受けるなど、地域産業界における意識も徐々に高まっているものと感じております。
なお、来年度からは、新規施策として、働き方改革及びSDGsに積極的に取り組む市内企業を認定、登録する制度を創設し、企業の魅力を市内外に情報発信することにより、人材確保、企業価値の向上につなげたいと考えており、その中で健康経営の普及啓発にも取り組んでまいります。
次に、健康経営についての部局間連携についてでございます。
地域における健康経営の推進においては、庁内関係部局はもとより、関係機関との連携により推進を図ることが肝要であり、今後におきましても、情報共有と意見交換を重ねていきたいと考えております。
なお、昨年11月に実施いたしました健康経営実践ワークショップにおいては、企業以外にも愛媛県西条保健所や市保健センターなど、各関係部局及び関係機関からも参加をいただき、健康経営の取り組みについて意見交換や協議を図っていただいたところでございます。
次に、健康経営と地域ポイント事業との連動についてでございます。
健康経営に地域ポイント事業を導入することにつきましては、企業の福利厚生や人材確保につながりますことから、非常に有効な施策であると認識しております。このようなことから、今後来年度からの地域ポイント事業の状況を見ながら、民間企業の声を伺うなど、調査研究してまいります。
○議長(伊藤謙司) 白川誉議員。
○4番(白川誉)(登壇) 1点ちょっと福祉部のほうに再質問させていただきます。
先ほど元気プラン新居浜21の話が出たんですけれども、たしかこちらは後期計画についてのパブリックコメントが先月終わったところやと思います。先ほどの御答弁を聞いてますと、後期計画に健康経営というキーワードが盛り込まれるという認識でよろしいんでしょうか。
あと経済部のノウハウを生かすというお話がありましたけども、例えば従来の市民向けの直接的なアプローチではなく、というか、加えて、経済部と連携する、例えば商工会議所経由で企業の人事担当の方を御紹介してもらって従業員さんへアプローチするなど、そういったことも連携の中で実行されるという認識でよろしいんでしょうか。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。藤田福祉部長。
○福祉部長(藤田憲明)(登壇) 白川議員さんの再質問にお答えいたします。
まず、元気プラン21の中で、後期、後半の5年間の中にその健康経営という考え方を盛り込むのかということでございますが、基本的に元気プランの中に健康経営、要するに企業を巻き込んだ健康増進という考え方を盛り込むというような考えはございます。
それで、具体的な施策でございますけれども、これについても、今特に大府市さんのほうがそういうところに積極的に先進的に取り組んでいる事例がありますので、大府市さんとも連携し、あるいは教示を願って、その辺のところの施策を進めてまいりたいというふうに考えております。
それと、経済部と具体的にどのように連携していくかということでございますけれども、新居浜市の場合は、特に19人以下の中・小規模の事業所が約9割占めているということでございますけれども、先ほども申し上げました大府市さんのほうが実施している健康プログラム、これをちょっと一つのモデルにいたしまして、そこはいわゆる市内の企業さんを巻き込んだ健康プログラムということになっておりますので、そのあたりのことが新居浜市のほうでも実施できないかということは、当然経済部、特に商工会議所さんとかそういったところとも連携して、そこを通じてそういった企業を募集するとか、参加する企業を募集するとかということをしないといけないというふうに思っておりますので、そのあたりのところも調査研究してまいりたいというふうに考えております。
○議長(伊藤謙司) 白川誉議員。
○4番(白川誉)(登壇) 発展的な答弁ありがとうございます。
それでは、2つ目のこれからの公共交通について質問させていただきます。
新居浜市では、平成30年に新居浜市地域公共交通網形成計画が策定されています。きょうは、デマンドタクシーと路線バスを中心に質問させていただきたいと思いますが、まずは現状把握として数値化されたものをおさらいします。
この形成計画では、路線バスの利用者延べ約35万人に対して補助金額は約8,000万円、1人1回当たりの補助金額は約250円、デマンドタクシーの利用者延べ約2万人に対して補助金は約2,000万円、1人1回当たりの補助金額は約1,000円と公表されています。公共交通の現状として、路線バスの補助額は、全体として増加傾向にある中、市の補助額は増加傾向、国、県からの補助額は横ばいから減少傾向にあるとのことで、県と国からの補助金を除く路線バスの運行に係る新居浜市の財政負担額約4,970万円を令和4年にはそれ以下にすることを目標とされています。
また、これから人口減少、少子高齢化が加速度的に進行するため、市民、交通事業者、行政それぞれが生活に必要な移動、事業活動、市民サービスの継続が困難になるような負の連鎖を形成し、将来的に移動困難者を多く発生させる危険性があるとも書かれています。その解決策として、新居浜市では、市民、交通事業者、行政の協働による公共交通機関の利用を積極的に増加させる生活への転換を進めようとされていますが、新居浜市の1世帯当たりの自動車保有台数は微増傾向にあり、各世帯で1台以上は保有している状況の中、市民の皆さんとの協働を促進するのであれば、机上論ではない利用者目線に立った、便利で使いやすい公共交通網の形成を実現しなければ前進しないのではないかと考えます。先日こんな実験をしました。2日間バスだけ生活という実験です。自家用車を保有している20代から70代までの協力者10名を募集し、平日と休日の2日間、バスだけで生活するという実証実験です。会社員、育児中のママ、専業主婦など、ふだんの生活で車中心の移動の方にバスだけで生活してもらうという企画です。まずは、自宅から近いバス停を探し、行き先に近いバス停を調べ、時刻表を調べ、次の予定があれば次のバス停を調べ、何時のバスに乗れば間に合うかなど、とにかく手間がかかるものでした。ベビーカーや折り畳みできない手押し車はどうするのか、自宅からバス停まで遠く、スーパーでの買い物が多い場合は大変だ。バス情報を調べるのに時間がかかり、スマホの充電が切れて、近くのお店で充電させてもらったなど、リアルな感想が聞けて意義のある実証実験でした。これは、新居浜市が進めている路線バスの利用促進を否定しているのではなく、持続可能な公共交通網の形成に本気で取り組むのであれば、利用者目線に立った深掘りした施策が必要だと考えます。例えば、スマホ世代の方には、自分の位置情報と連動させ、行き先を登録すれば、そこから近いバス停や時刻表、乗り継ぎなどが一覧表示できるようなアプリを導入するとか、御高齢の方には、専用の公共交通コールセンターを設置し、電話一本で最適な移動手段の情報をお伝えする市民サービスをつくるなどはいかがでしょうか。突拍子もない話かもしれませんが、このような課題は、全国の自治体でも同様だと思いますので、新居浜市が真っ先に民間企業などと連携をし、このような課題を解決する仕組みやシステムを開発し、施策として実行する。そして運用ノウハウを蓄積し、将来的にはこの新居浜モデルを横展開モデルとして、他の自治体へも販売、税収をふやすことを目指すという施策は、本気でやれば実現可能だと思いますし、夢があると思いますが、御見解をお聞かせください。
そしてもう一つ、使いやすい公共交通になれば、健康増進や環境に優しいまちづくりなど、SDGsにもつながりますし、独居老人の方に積極的に外出していただく施策や公共交通の利用者をマーケットに見立て、民間広告導入による運行費の一部捻出など、結果的に市民、民間企業、行政が三方よしになる仕組みを目指すことができると思いますが、御見解をお聞かせください。
そして、つけ加えての提案になりますが、先ほど御提案した地域ポイント事業では、市民ユーザーはアプリ版とカード版が用意されるとお聞きしています。この仕組みと連携すれば、公共交通機関の利用実態調査も極力お金をかけずに実施可能だと考えますが、御見解をお聞かせください。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。赤尾経済部長。
○経済部長(赤尾禎司)(登壇) これからの公共交通についてお答えいたします。
まず、2日間バスだけ生活についてでございます。
御案内のとおり、本市では、平成30年3月に新居浜市地域公共交通網形成計画を策定しており、策定に当たっては、平成29年8月に市民アンケート調査を実施しております。アンケート調査の結果、市民の利用交通手段は、自動車の利用割合が高く、全世代平均で自動車利用が約75%を占めており、基幹公共交通と位置づけております路線バスを利用しない理由としまして、自宅、目的地からバス停までの距離が遠いからが最も多く約30%、運行本数が少ないからが約22%、行きたい場所に行くバスが運行していないから、時間がかかるから、利用したい時間に運行していないからがそれぞれ17%前後となっております。この結果からも路線バス網の利便性に課題があると考え、バス路線網の見直しを中心に、バス事業者である瀬戸内運輸株式会社と現在協議を進めているところでございます。
今回、白川議員さんが実施された2日間バスだけ生活につきましては、アンケート調査とは違った視点での実証実験であり、御提案のアプリや公共交通コールセンターを活用した情報提供につきましては、バスを利用していただくための貴重な手段の一つであると認識いたしております。市といたしましては、まずはバス路線網の見直しが最重要であると考えておりますが、同時に情報提供のあり方やそれによって得られる利用者データの蓄積は、今後の効率的な運行にもつながるため、システムの開発やさらには御提案の新居浜モデルの確立に向け、民間企業との連携も含めて、今後調査研究してまいります。
次に、他の施策事業との連携についてでございます。
使いやすい公共交通につきましては、地域公共交通網形成計画においても、基本理念として、いつまでも暮らしやすいまちを支える、使いやすい持続可能な公共交通網の形成を掲げており、その実現に向けて取り組んでいるところでございます。御指摘のとおり、使いやすい公共交通となることで公共交通の利用者が増加し、脱車社会に向けて健康増進や環境、さらにはSDGsや高齢者の施策とも連携することは可能ではないかと考えております。
また、バス車内の広告等による交通事業者の利益増に伴う運行費の捻出も期待でき、結果として、市民、民間企業、行政が三方よしの仕組みにつながるものと考えております。
次に、地域ポイント事業と連携した公共交通機関の利用実態調査の可能性についてでございます。
公共交通機関への地域ポイント事業との連携につきましては、ポイントの利用によるデータの収集、分析が可能となり、非常に有効な取り組みと考えておりますが、交通事業者の新たな負担も伴うと考えられますことから、実現に向けての課題等を整理し、今後事業者等の関係者と協議する必要があるものと認識しております。
○議長(伊藤謙司) 白川誉議員。
○4番(白川誉)(登壇) ありがとうございます。
三方よしの持続可能な公共交通にするためには、仮に市民の皆さんだとしても、交通事業者の皆さんにしても、さらなる負担をお願いしないといけない場面が必ずやってくると思います。行政もその覚悟を持ちつつ、公共交通に新たな視点を入れる意味でも、まずは地域公共交通活性化協議会へ、新居浜地域スマートシティ推進協議会にも委員になっていただいたり、経済部と地域ポイント事務局との協議を早期に行っていただくことをお願いして、次の質問に入りたいと思います。
それでは、3つ目の官民連携の推進について質問させていただきます。
1つ目の質問でお話しした地域ポイント事業は、データ利活用型スマートシティ推進事業の一環で実施されているという側面もあります。
また、スマートシティーで実現できる形として、2つ目の質問、これからの公共交通とも密接に関係してきます。スマートシティーについては、昨年9月の一般質問でも御提案させていただきましたが、民間との連携が必要不可欠で、そもそもスマートシティーの本質は、どれだけさまざまなデータをデータベースに入れることができるかが肝となります。要は、スマートシティーを推進していくためのさまざまなデータを入れるバケツに行政データだけではなく、民間のデータをどれだけ入れることができるかが重要です。すなわち、官民連携が必要不可欠ということです。こちらも他地域での経験則ではありますが、スマートシティーを推進されている自治体で共通する課題は、民間のデータがなかなか入らないということです。データが入ったとしても大手の企業ばかりで、地域企業や地域店舗とのかかわりが少ないまま進んでいるという現状もあります。オール新居浜でスマートシティーを推進しようとするのであれば、行政が民間の目線にどれだけ立つことができるかということになると考えますが、その現状課題を打開するために、現在考えている施策について御見解をお聞かせください。
行政と民間は、性質も違うのは誰もがわかっていることです。1つ目の質問、縦割り行政の脱却、部局間連携に関連することですが、官民連携を促進するために、先日こんな画期的な動きが、市役所職員さんの協力のもと実現しました。
ことしの1月、上場企業を中心に2億2,000万円の資金調達と同時に、地域交通アライアンスを発足、新聞にも大々的に取り上げられた徳島県のICT交通系のベンチャー企業との意見交換会の実施です。こちらの企業は、北は北海道から南は熊本県まで、地方を中心としたタクシー会社向けに配車システムの提供と配車業務を受託されています。地方は、都会と違ってタクシー利用者の多くが御高齢の方であることに着目。都会のようなアプリ予約よりも電話予約のほうが多いことを逆手にとり、電話予約の事務員を経営的に採用できないタクシー事業者からアウトソーシングで請け負い、ドライバーへの配車業務はICT技術を活用することで、利用者は全国どこから電話してもストレスなく、事業者は業務効率化を図れるというビジネスモデルです。こちらの企業が官民連携を推進し、実証実験できる自治体を探しているという情報が入ったので、新居浜市との意見交換会を企画しましたが、ここで出てくる課題が部局間連携です。このケースで関連する新居浜市の部局は、交通分野の要素としては経済部運輸観光課、スマートシティーの視点からは企画部総合政策課になります。従来の進め方であれば、まずはどちらかの部局が視察をし、そこから関連する部局に相談するという流れが主流のようですが、民間のスピードに合わせるためにも、一緒に参加してもらうことをお願いし、実行していただきました。当日は、経済部、企画部の各担当者から専門的な意見、情報を提示していただき、会が進むにつれてブレストミーティングのような地域政策を考えていく空気感になり、これから継続して意見交換を進めることになったのは、とても意義のある意見交換会だったと思います。先方の企業さんに後で感想をお聞きしたところ、驚きの感想をいただきました。それは、これまで全国からさまざまな自治体さんが視察に来られたが、ここまで熱い意見交換会をしたのは初めてだ。複数の部局の方が一緒に来られたのも初めてだとのことでした。何を言いたいかといいますと、民間目線からすると、行政との連携、官民連携が進まない大きな壁になるのが、縦割り行政から来る部局間調整の手間とスピードの遅さです。言いかえると、この壁を取っ払うことで、官民連携の可能性が広がることを意味していると思います。官民連携を推進したいのであれば、スマートシティーを推進したいのであれば、この壁を取っ払う必要性があると思います。
そこで質問いたします。
市長から見て、新居浜市にはこのような壁があるのかないのか。あるのであれば、どのようにこの壁を取っ払うのかについて御見解をお聞かせください。
こちらも経験則ではありますが、官民連携による実証実験の推進にスポットを当てた場合、民間企業から選ばれる自治体になるためのスイッチは2つです。お配りしている資料の上段左にあります部局間調整と地域内調整をしてくれる自治体であることです。私は、上島町のまちづくり会社を経営する中で、この2つのスイッチを用意したからこそ、上島町での大手企業やベンチャー企業との実証実験が実現できたと思っています。これは、私の力ということではなく、民間企業、地域の住民、行政が本気で覚悟を持って進めたということです。ここは新居浜市なのになぜ上島町の話をしているかと言いますと、上島町での実証実験が実現し始めた8年前の当時は、人口1万人前後の地域での実証実験が主流でした。あれから8年、現在は人口10万人前後、まさに新居浜市の規模が、民間企業は実証実験を進めたい地域になっているからです。既に他地域の同じ人口規模の自治体では、その辺を戦略的に捉え、民間企業へ積極的にアプローチしている自治体もあります。新居浜市もこの2つのスイッチを用意して、戦略的に実証実験を通した官民連携を推進していけないでしょうか、御見解をお聞かせください。
また、地域内調整のスイッチについて、このような考えはいかがでしょうか。稼ぐ自治会への転換です。
自治会の加入率が減少傾向にある中、市民の皆さんの自治会加入の促進も地域課題の解決に向けて必要不可欠な取り組みです。時代も変わり、世代も変わり、共働きもふえてきている中、自治会のあり方についても考える必要があると思います。例えば、実証実験を検討している企業と自治会が主体となり、実証実験の参加を行う自治会に対して、自治会イコール市民部という固定観念を捨て、実証実験の内容に関連する部局が予算配分するなどの施策を実現できないでしょうか。実証実験に参加して便利なサービスを受けるためには、自治会加入を条件とし、民間企業と行政と自治会員が三位一体となって進めていくことができれば、民間企業は実証実験しやすくなり、自治会は加入促進や稼ぐ自治会としての予算確保による自治会事業の拡充も見込め、行政は官民連携を推進できる、これも三方よしの施策だと考えますが、御見解をお聞かせください。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 官民連携の推進についてお答えをいたします。
まず、スマートシティーの本質についてでございます。
本市は、今年度持続的発展が可能な誰もが住みたい、住み続けたいと思えるような産業・環境共生都市を目指し、ICTやIoT、AI等の先端技術を活用しながら、スマートシティーの実現に向けた取り組みを促進させるためのデータ共通プラットフォームの構築を完了したところであります。ただこのプラットフォームは、データを入れるための大きな箱であり、白川議員さん御指摘のとおり、スマートシティー化を推進させるためには、どのようなデータがどれだけ入ってくるかが非常に重要となります。来年度は、地域ポイント事業のほか、子供や高齢者の見守り、公共交通の利用促進に関する事業を予定いたしておりますが、その他の取り組みにおきましても、データを収集可能な事業について積極的に検討を進めているところでございます。
また、地元企業や大手企業、教育機関などで組織されております新居浜地域スマートシティ推進協議会会員企業から、民間データを提供いただける方向でも協議を進めており、官民連携したデータの利活用を図ってまいります。白川議員さん御案内のとおり、行政が民間の目線に立ち、新居浜地域スマートシティ推進協議会や市内各団体等と連携を図り、オール新居浜でスマートシティーを推進してまいります。
次に、民間目線から見た官民連携が進まない大きな壁についてでございます。
ICT技術に代表されますように、日進月歩で技術が進化し、それに伴う環境が目まぐるしく変化する中、行政が対応しなければならない課題も多様化しており、部局間調整が必要な事案が以前にも増してふえていると実感をいたしております。今回白川議員さんから御紹介をいただいた企業へは、部局が異なる2つの課の職員がお伺いし、大変有意義な意見交換をさせていただいたとのことであり、このように事案に応じて、部局間がフレキシブルにかつ迅速に連携することにより、民間のスピードに合わせた対応が可能であると常々感じているところでございます。今回のような部局間の連携を継続するため、今後とも職員一人一人が本市の置かれている現状を熟知し、積極的に情報発信できる営業マンのような行動がとれるよう、私を筆頭に、部局長を初めとする管理職が先頭に立ってリーダーシップを発揮してまいります。
次に、戦略的な実証実験を通した官民連携の推進についてでございます。
近年、全国の自治体におきまして、地域課題の解決を目的とした官民連携による実証実験が行われていることは、私も承知いたしております。そのような中、本市におきましては、AI、IoT、ビッグデータ、5G等、先進的な新事業の創出を促進し、スマートシティーの実現に向けた取り組みを加速するため、来年度から中小企業の先進的な取り組みの実証に対する支援を開始する予定といたしているところでございます。白川議員さん御案内のとおり、本市は10万人規模の人口を有するほか、離島、過疎地域も有しており、これらの条件を戦略的に捉え、民間企業へアプローチしてまいりたいと考えております。
さらに、事案に応じまして部局間連携はもちろんのこと、地域内の調整におきましても、連携して積極的に対応してまいります。
以上、申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(伊藤謙司) 鴻上企画部長。
○企画部長(鴻上浩宣)(登壇) 稼ぐ自治会への転換についてお答えをいたします。
白川議員さん御案内のとおり、民間企業による実証実験の十分な成果を得るためには、地域の皆様に積極的に参加いただくことが欠かせないと考えております。
また、実証実験によりましては、自治会と企業の連携に加え、実証実験の内容に関連する部局への予算措置を行うなど、民間企業、自治会、行政が三位一体となった推進が可能となるよう、柔軟な対応も必要であると認識をいたしております。本市におきましても、民間企業の先進的な取り組みの実証実験に対する支援を予定しておりますが、自治会の現状といたしましては、自治会活動に対する負担感や地域関係の希薄化等により、自治会加入率は毎年減少しており、まずは参加いただける自治会員の皆様に、御負担をおかけすることなく積極的に参加いただけるような調整が必要であると考えております。御提案いただいております実証実験に参加いただく自治会の支援につきましても、具体的な実証実験の内容をお伺いしたり、実証実験を実施していく中で、企業や自治会の皆様の御意見もお伺いしながら、三方よしの事業となるよう関係部局とも連携して検討してまいります。
○議長(伊藤謙司) 再質問はありませんか。白川誉議員。
○4番(白川誉)(登壇) ありがとうございます。
この大きな壁を取っ払うスピードを速めるためには、実際に部局間連携を体感した現場担当者の声が後押しになると思います。
そこで、先ほどお話しした経済部と企画部が部局間連携として一緒に徳島の企業との意見交換に参加された、各担当者からの部局間連携の視点で何か感想などの報告がありましたら教えていただければと思います。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。鴻上企画部長。
○企画部長(鴻上浩宣)(登壇) 白川議員さんの再質問にお答えをいたします。
今回の徳島に行った部局間連携の感想ということでございますけれども、今回の民間企業との協議には、まずスマートシティーの視点と、次に公共交通の視点からそれぞれ所管する課所の担当者が出向き、協議させていただいたという報告を受けております。今回のように協議の段階から部局間で連携して対応したということにより、部局間の調整がとれ、既に各担当者の視点で検討を進めることができているというところでございます。今回のようにそれぞれの担当者が所管する異なった視点で、同時に複合的な協議を進めることにより、検討から決定までのスピードが格段に上がりますし、またより充実した新たな施策へつながるものと考えているところでございますので、今後もこのような連携を積極的に図ってまいりたいと考えております。
○議長(伊藤謙司) 赤尾経済部長。
○経済部長(赤尾禎司)(登壇) 白川議員さんの再質問にお答えいたします。
部局間連携の感想ということでございますけども、今回のように関係部局が連携して視察を一緒に行ったことで、それぞれ違った視点から今後の可能性も含めて事業者の方とも忌憚のない有意義な意見交換ができたということで、非常にいい経験をさせていただいたということとともに、またこれからの課題検討も浮き彫りになってきたということで、大変有意義だったということの報告を受けております。このようなことから、部局間連携を行うことによりまして、事業を実施する上で事業が幅広く展開することができ、また事業効果もより大きくなるのではないかと考えておりますことから、今後におきましても、このような連携とともに、また事業によっては、民間事業者等との連携にも取り組んでみたいというふうに考えております。
○議長(伊藤謙司) 再質問はありませんか。白川誉議員。
○4番(白川誉)(登壇) 最後になりますが、本日は3項目の質問をさせていただきました。前回と同じ締めくくりになりますが、どうすれば新居浜市に住み続けてもらえるのか、どうすれば新居浜市に来てもらえるのかの地域政策を推進していくためには、全てにおいて市長のさらなる強烈なリーダーシップが必要です。
また、これからの地域政策には、部局間連携は避けては通れない必要不可欠なキーワードです。他人事ではなく、全ての市民が自分事として町をつくっていく。今までのまちづくりを否定するわけではなく、残すべきものは残し、変えないといけないものは思い切って変えていく、そんな市政を市民の皆様、民間企業、地域のお店、地域の団体、市役所の職員さん、そして議員が補完し合いながら、オール新居浜として新居浜市の新たなまちづくりを一緒につくっていく流れを市長にぜひつくっていただくことをお願いしつつ、私もその一員として勘違いすることなくとことんやり切りたいと思います。
以上で質問を終わります。
○議長(伊藤謙司) この際、暫時休憩いたします。
午前10時58分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時07分再開
○議長(伊藤謙司) 休憩前に引き続き会議を開きます。
米谷和之議員。
○9番(米谷和之)(登壇) 新居浜の未来を考える会の米谷和之です。
通告に従いまして質問させていただきます。よろしくお願いいたします。
まず、第六次長期総合計画の策定についてでございます。
現在の第五次長期総合計画は、平成23年を初年度とするもので、現在は平成28年度以降を計画期間とする後期計画が市政運営の基盤となっています。この後期計画が令和2年度に終了いたしますので、令和3年度から令和12年度まで10年間の第六次長期総合計画の基本構想、基本計画と前期5年分の実施計画を定める策定作業が今年度と次年度の2カ年をかけて行われています。その策定方針によれば、将来の本市の目指すべき姿を明確にし、計画的な市政運営を行っていくためには、総合的かつ長期的な指針が必要であるため、長期総合計画を策定し、これまでと同様、市の最上位の計画として位置づけるとされておりますことから、10年後の本市のあるべき姿を明確にし、その実現を目指す全ての施策を集約したものと言えます。
そこでまず、この次期総合計画策定のスタートとも言える第五次長期総合計画の検証についてお伺いします。
策定スケジュールによりますと、7・8月には五次の検証が終わり、現在は既に基本構想原案の作成という段階に入り、市民の皆さんに委員をお願いしている政策懇談会の7部会のワーキンググループもほぼ終了しています。このワーキンググループ開催時の資料や議事録をホームページ等で拝見しましたが、私には五次の検証が決定的に欠けているように思われてなりません。先ほど申し上げました策定方針の計画策定の背景には、現在後期計画にのっとり、目指す都市像の実現に向けて市民とともにまちづくりを進めているが、この成果の検証を行いながら、令和3年度からスタートする第六次長期総合計画の策定に取り組んでいかなければならないと明記されています。
そこで質問ですが、これまでどのように五次の検証を行い、それをどのように計画づくりに反映させているのか、お尋ねいたします。
次に、協働の計画づくりについてです。
第五次後期計画序章の計画策定の目的には、今まで以上に市民、団体、事業者と行政が協働して地域の課題に的確に対応し、個性あふれるまちづくりを推進することが必要となっていますとあります。
また、六次の策定方針には、3、基本計画の策定方針の(3)策定の視点の1に、市民との協働による計画づくりという項目を設け、情報の共有や対話を通した共通の認識のもと、市民と行政が一体となって計画づくりを行うとありますことから、前回同様に協働による計画づくりを重要なポイントと位置づけ、さらに作業概要には、市民の協働参画を実践するため、新居浜市政策懇談会及びワーキンググループを開催し、ともに長期総合計画の策定に取り組むという記載もあります。
そこで、計画策定の上で具体的にどのように市民との協働の計画づくりを進めているのか、お伺いいたします。
次に、コンサルタントへの業務委託についてですが、今年度と次年度の計画策定期間中、2カ年で約1,700万円の予算でコンサルタント業者に計画策定の支援業務委託を行っていますが、コンサルタント業者の役割はどのようなもので、なぜ業務委託が必要なのかをお伺いいたします。
次に、RCCアクションプランの現状についてです。
第五次後期計画の施策6-6地域コミュニティの充実には、首都圏在住のアクティブシニアの本市への移住を促進するため、全国初の企業城下町版CCRCの導入を促進しますと記載されています。このCCRCの取り組みが、その主たる目的である新居浜市への移住についてどのような成果があったと考えておられるのか、お伺いいたします。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 米谷議員さんの御質問にお答えをいたします。
第六次長期総合計画の策定についてでございます。
まず、第五次長期総合計画の検証についてでございます。
米谷議員さん御指摘のとおり、次期長期総合計画を策定する上で、現計画の検証は必要不可欠なものでございますことから、今回におきましても、現計画における現況と課題、成果目標の達成状況等を整理、検証した上で、次期計画の取り組み方針や具体的な取り組み内容を検討いたしております。経緯といたしましては、庁内において毎年度実施いたしております行政評価の結果を踏まえ、現計画における各施策について、現況と課題、期間中に取り組めたこと、取り組めなかったこと、目標指標の達成状況等について整理を行っております。
また、市民や団体の代表者で構成する7つの政策懇談会ワーキンググループにおきましても、庁内において検証した結果を整理し、わかりやすくまとめた施策体系検討ワークシートを資料として配布させていただき、現計画での取り組み状況や課題等の検証を踏まえた上で、次期計画の内容等を検討していただいております。
次に、協働の計画づくりについてでございます。
長期総合計画は、今後のまちづくりのあり方や将来の町の姿について、市民の皆様と行政との間で方向性や目標を共有するために策定するものであり、そのためには、市民や団体の皆様の思いをしっかりと計画に反映させなければならないと考えております。このため、米谷議員さん御案内のとおり、次期計画の策定方針として、市民との協働による計画づくりを掲げ、昨年来さまざまな市民会議やワークショップ、アンケート調査等を実施させていただいており、広く市民や団体の皆様の御意見をお聞きすることに注力をいたしております。特に長期総合計画の中で、具体的な施策や取り組みを定める基本計画部分の検討に当たりましては、10名から15名程度の市民委員で構成する政策懇談会ワーキンググループを7グループ設置させていただき、市民委員が中心となって、現在基本計画案の検討作業を進めていただいております。7つのグループでは、昨年11月以降、これまで既に計20回会議を開催していただき、さまざまな行政分野において、市民や団体の皆様が感じている課題や今後取り組むべき施策についての多様な意見をいただいており、それらの意見を踏まえた基本計画案を取りまとめていただくこととなっております。今後におきましても、さまざまな市民会議等を通じ、多くの市民、団体の皆様とともに、協働による計画づくりを進めてまいりたいと考えております。
以上、申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(伊藤謙司) 鴻上企画部長。
○企画部長(鴻上浩宣)(登壇) コンサルタントへの業務委託についてお答えをいたします。
次期計画の策定に当たりましては、令和元年度、令和2年度の2カ年において計画策定の支援業務に係る委託契約を締結いたしております。
支援業務の内容といたしましては、計画策定に当たっての基礎資料とするための情報収集、各種アンケート調査の実施、基本構想及び基本計画の原案、レイアウト案の作成、計画本編及び概要版冊子の印刷製本等となっており、委託料総額のうち、半分は冊子の印刷製本に係る経費となっております。
なお、次期計画につきましては、市民の皆さんにとってできるだけわかりやすい、読みやすい計画を目指しており、市民の皆さんに広く配布させていただく予定の概要版につきましては、親しみやすい漫画を取り入れることも検討いたしておりますことから、全国の自治体の長期計画等に関する知識や実績に加えて、冊子のレイアウト、製本に関するノウハウを有し、イラスト等の作画も可能な専門業者に計画策定の支援業務を委託いたしております。
次に、RCCアクションプランの現状についてでございます。
第五次長期総合計画に掲げる企業城下町版CCRCの導入につきましては、平成27年12月に策定の第一期新居浜市総合戦略において、定住人口拡大の事業として位置づけられたことから、長期総合計画後期計画の新たな基本計画、移住・定住の促進の取り組みとして位置づけたものであります。主に首都圏在住のアクティブシニアをターゲットとして、本市への移住を促進するために、新しいコミュニティーを整備していく計画といたしておりました。しかし、ターゲット層に対するアンケート調査で、本市への移住希望が予想より低いことや施設整備候補地の活用が困難になりましたこと、また内閣府まち・ひと・しごと創生本部の政策方針が、平成29年に従来のCCRCの推進に生涯活躍のまちの推進という視点を加えて、より移住まちづくり政策としての性格が強くなったことを受け、本市におきましても、平成30年にRCC新居浜アクションプランを策定する中で、集住型移住支援プラン、いわゆるCCRCの導入に新たな3つのアクションプランを加え、現在移住の促進や人生100年時代を見据えた地域の魅力向上を図る事業に取り組んでいるところでございます。
新たな3つのプランのうち、まず空き家等活用型移住支援プランでは、旧国家公務員住宅を移住支援住宅として改修整備し、平成30年度は、お試し移住制度を27名が利用、うち7名が本市に移住済み、令和元年度は、現在までに37名が利用、うち4名が本市に移住済みと、移住の促進に一定の成果を上げております。
次に、ものづくり・学びの拠点整備プラン及び人生100年わくわく支援プランでは、現在生涯学習センター若宮学習館(旧若宮小学校)を生涯活躍のまち拠点施設として活用するため、整備に向けた準備を進めているところでございます。
○議長(伊藤謙司) 米谷和之議員。
○9番(米谷和之)(登壇) 第五次の検証についてお伺いいたします。
五次の後期計画には、快適交流、環境調和、教育文化などの6つのフィールドと計画の推進の7つの分野に、合計46の施策とその基本計画がまとめられ、それぞれに取り組み方針や現況と課題などとともに、成果指標と目標値が定められています。先ほど目標値云々というようなお話がございましたが、これらをもとにした検証はなされているものとお伺いいたしました。しかしながら、なぜかその資料が、先ほどこれもお話にありましたワーキンググループの検討資料とはなってないというふうに感じております。これは市民の皆さんと一緒に成果指標、目標値をもとに検証をなぜ行っていないのか、お伺いいたします。
また、その一方で、後期計画書のトップページには、雇用の創出と定住促進、子育て支援・少子化対策、健康寿命の延伸、防災・減災体制の強化の4つの項目に重点を置き、目指すべき将来都市像の実現に向け云々というふうに記載をされております。にもかかわらず、この重点4項目につきましても、検証した様子が見受けられません。この5年間の本市の最重要課題とも言えるこれらの項目を、まさに重点的に分析、検証することなしに、五次計画の検証を行ったと言えるでしょうか。この4つの重点項目の検証についてもどう行ったのか、あわせてお伺いいたします。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。鴻上企画部長。
○企画部長(鴻上浩宣)(登壇) 米谷議員さんの再質問にお答えをいたします。
まず、1点目ですけれども、庁内での検証結果が広く周知されてない、ワーキンググループの中で提供されてないのではないかというような点でございますけれども、庁内で実施した第五次長期総合計画の検証結果について広く周知していくということにつきましては、今回第六次長期総合計画の策定に当たりましては、まず庁内において第五次計画における各施策、基本計画の現況と課題、目標値の達成状況の従来の行政評価の中でやっている項目に加えまして、今回の検証作業の中で期間中に取り組めたこと、それと取り組めなかったことの整理も行って、施策ごとに検証を行っております。その結果につきましては、先ほど市長が答弁いたしましたように、ワークシートに加工して、市民委員で構成する政策懇談会ワーキンググループにおいて活用をしていただいております。米谷議員さん御指摘のとおり、市民の皆様との協議が必要でありますことから、新居浜市のホームページにおいて、第五次長期総合計画の評価資料として、先ほど申し上げました取り組めたこと、取り組めなかったことの整理も含めた資料を公表しているところでございます。
また、ワーキンググループの中では、この資料をもとにワークショップ形式で議論をしていただいた、そういうところもございます。
次に、中間見直しにおいて評価すべき取り組みとして4項目を上げているということについてです。4項目というのは、先ほど御案内がありましたように、雇用の創出と定住促進、子育て支援・少子化対策、健康寿命の延伸、防災・減災対策の強化の4点ということでございますけれども、これらにつきましては、総合計画の中間見直しと同年度に策定いたしました新居浜市総合戦略に位置づけた定住促進とか少子化対策について、上位計画である総合計画にも位置づけて重点的に取り組んでいくということで、重点的な取り組みを設定したものでございます。これらの4項目に関連する施策につきましても、他の事業同様、毎年の行政評価及び今回第五次長期総合計画を総括するために実施した計画期間を通じた評価を実施し、検証を行っております。一例を申し上げますと、移住・定住の促進ということに関しましては、検証といたしまして、移住支援住宅の整備や移住フェアへの参加などに取り組んだほか、情報発信サイトの構築、運営を行った結果、移住実績はあったものの、人口の社会減少の改善には至っていないという評価をいたしており、この評価に基づき、今後の取り組みの必要性ということで、移住希望者の動向、ニーズを把握し、移住者に選んでもらえる環境づくり、事業展開に取り組む必要があると検証いたしまして、今後の取り組みの方向性については、重点化いたしております。この検証結果を基本計画に反映させていくということになってまいります。
○議長(伊藤謙司) 米谷和之議員。
○9番(米谷和之)(登壇) 市民に参画を願って、市民の皆さんとともに次の計画をつくるということであれば、まさにお互いが同じ資料を見て、まさに情報を共有して、その資料に基づいて、まずは現在の五次の取り組みを検証していくという作業、これが私はスタートになるんではないかと思います。そして、そういうやり方で計画をしっかりと分析、検証することによりまして、現在の本市の状況、つまりは立ち位置といいますか、足元、これをしっかりと固めて、そこから次のステップを踏み出さなければ、的確に方向を定めて次の大きなステップを踏み出すことはできないのではないかというふうに考えております。既にワーキンググループでの協議は終了しているとのことですが、今述べました4つの重点項目について、今後の政策懇談会や長期総合計画審議会など、市民委員さんが参加する場で、再度検証を願いたいと考えますが、いかがでしょうか。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。鴻上企画部長。
○企画部長(鴻上浩宣)(登壇) 米谷議員さんの再質問にお答えいたします。
4項目について再度市民を巻き込んだ中で検証をということでございますけれども、ワーキンググループにつきましては、既に終了したということでもございませんので、まだ基本計画を策定しており、まだ完成したわけじゃないんで、これからもまたワーキンググループの中でしていくこともありますし、親会であります政策懇談会もこれから開催していく予定でございますので、その中で4項目につきましても十分検証の議論をしていきたいというふうに考えております。
○議長(伊藤謙司) 米谷和之議員。
○9番(米谷和之)(登壇) 次に、協働の計画づくりについてです。
第五次の後期計画では、各施策の全てに協働のまちづくりのための取り組みの欄を設け、行政、市民、事業者のそれぞれが各施策の推進のために何をなすべきかを明確にあらわしていました。これは、第五次長期総合計画の大きな特色であり、計画全体を貫く市行政の市民、事業者に対する姿勢をあらわしていたと思うのですが、この点についての検証はなされているのでしょうか。
また、この後期計画における協働の検証と言えば、平成19年度に受け付けを開始し、翌平成20年度に事業をスタートした協働事業市民提案制度は、市が決めたことに市民が参加、参画するという一般的な形ではなく、市民の側から市に対し、公共的な事業を提案し、市職員と市民や事業者が目的を共有し事業を行うという意味で、大きな意義があった事業だと考えておりますが、後期計画がスタートした翌年の平成29年度に事業が終了しています。これはどういう理由だったのでしょうか、お伺いいたします。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。鴻上企画部長。
○企画部長(鴻上浩宣)(登壇) 米谷議員さんの再質問にお答えをいたします。
協働の検証はしているのかということでございます。
今回の次期長期総合計画の策定に当たりましては、先ほど市長の答弁にありましたように、市民や団体の皆さんとの協働による計画づくりを目指して、さまざまなアンケートであるとかワークショップなどを開催して、団体、企業の皆さんに計画策定に関与していただいております。特にワーキンググループの皆さんには、次期計画の基本計画案について熱心に御議論をいただき、具体的、建設的な意見もたくさんいただいております。現在、それらの意見を反映した基本計画案の策定作業を進めているところでございます。
米谷議員さん御指摘のとおり、こういった委員さんだけを集めて会議を開くっていうことだけが、協働による計画づくりということではないというふうには認識をしております。行政と市民が一緒に会議をすることだけが協働ということではないという理解はいたしております。御指摘の協働の視点の検証につきましても、今後そのあたりは十分検証していきたいというふうに考えております。
○議長(伊藤謙司) 原市民部長。
○市民部長(原正夫)(登壇) 米谷議員さんの再質問にお答えいたします。
協働事業提案については、平成19年度から平成29年度まで行われておりました。その事業につきましては、長年経過した中で、事業の見直しを行う中で公募補助金と一体になったというように伺っておりまして、事業については、公募補助金制度に集約された中で実施していくというような方向であったというように伺っております。
協働事業につきましては、その事業趣旨は非常に重要なものであるということは認識いたしておりまして、引き続き第六次長期総合計画の中でも、協働のまちづくりというのを一つの柱に持っていきたいというふうには考えておりまして、今後におきましても、そういった中で引き続き検討していきたいというふうには考えております。
○議長(伊藤謙司) 米谷和之議員。
○9番(米谷和之)(登壇) 補助金事業と協働事業は、そもそも全く異なるものだというふうに考えておりますが、市民との協働とか、協働の取り組みとか、一言で言うのは大変簡単ですが、実際に協働事業を行うということは、決して簡単なことではありません。だからこそ協働事業市民提案制度があったわけだというふうに考えております。市が市民を育てるとか、あるいは市民が市の事業を下請するとかの関係ではなくて、市と市民、事業者が対等な立場で同じ公的な事業に取り組むことによって、それぞれの立場や公への考え方、行動原理などを理解し、尊重し合う。あえて申し上げますと、特に市職員が市民の公的事業を知る。むしろ市職員の意識改革が大きな目的であったのではないかというふうに考えております。とは申しましても、先ほど申し上げましたように、協働事業に取り組んだからといって、すぐに成果が上がるわけではありません。いわば協働の土壌づくりと言える制度だったのではないかというふうに考えております。したがいまして、市民提案事業が打ち切られたことは、五次後期計画の進行に伴うこととして、大変残念に思っております。単なるボランティアに飽き足らず、自主的に公的なまちづくりの活動に取り組んでいる市民団体、事業者さんが多数いらっしゃいます。そのような皆さんとどのように協働の関係を結ぶかが、今後ますます重要になってくると考えますが、先ほど協働の視点を六次の計画にも継続して指針としていくと、柱にしていくというふうなお答えをいただきましたので、その内容について注目させていただきたいというふうに考えております。
次に、コンサルタントに関してお伺いします。
先ほどコンサルタントの業務内容についていろいろ説明をいただきましたが、コンサルタントへの業務仕様書を見せていただくと、先ほどお答えをいただいたような内容のほかに、人口、産業、都市基盤、行財政運営などの9項目において、次期総合計画における評価指標の設定などのための、これは数値的な分析だそうですが、それも含んだ上で本市の現況の把握、分析、第五次の実施状況、総括の整理、分析、市民意向調査結果の次期総合計画への反映、本市の今後の課題の分析など、分析業務のほとんどがコンサルタント側の役割とされているように思います。先ほど申し上げましたように、前計画の検証は極めて重要な作業であり、施策の実施状況の整理や把握を行いながら、その結果としての成果や現状の分析は、あくまで市が主体となって行うべきではないでしょうか。そもそも本市の現状を熟知しているのは市の職員であり、五次の計画策定を行い、事業実施に携わってきた職員は、さまざまなデータを持ち、その事業成否を身をもって感じているはずです。
一方で、市内のデータだけでは分析が困難なケース、例えば市外に向けての観光宣伝の費用対効果、あるいは都市圏での移住相談フェア開催などの効果測定に関しましては、マーケティング的な視点や類似都市、類似事業の実績、あるいはテレビやSNSでの反響など、まさにコンサルタント業者ならではの専門知識、実績などをフルに活用した分析結果の提供を期待するわけですが、このような業務こそ、コンサルタントへの主たる委託業務とすべきと考えますが、いかがでしょうか。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。鴻上企画部長。
○企画部長(鴻上浩宣)(登壇) 米谷議員さんの再質問にお答えをいたします。
コンサルタントへの委託業務についての再質問ということでございますけれども、米谷議員さん御指摘のとおり、コンサルタントに委託する業務については、行政のみでの実施が困難であり、行政が実施するよりも高い効果、成果が期待できる業務に限られるべきであるというふうに考えております。仕様書の中には、いろんな場面を想定して、幅広く書き込んでおりますが、全てを業務委託しようというものではなく、それぞれのシーンに応じて支援をしていただくというふうに考えております。
それとあと、議員さん御指摘の行政では対応できない詳細なデータ分析等については、コンサルのノウハウを活用すべきであるという点も含めまして、残る契約期間というものがまだ1年ございますので、例えば先ほど基本計画に反映させていくというようなことを申し上げたんですけれども、基本計画というのは、これらの検証結果を踏まえて、今後10年間の大きな取り組み方針、つまり大きな方向性を示したものでございます。それを実現するための具体的な取り組み事業、いわゆる戦術に係る部分については、実施計画の中で位置づけていくということになります。どのような事業が基本計画を実現するのに効果があるのか等を具体的に検討していくという作業になってまいりますので、御指摘の十分なデータ分析、検証という点につきましても、実施計画を策定していく中で十分に留意をしてまいりますし、現在の委託先のコンサルタント会社にそういった分析が可能かどうかということも含めて十分留意をしてまいりたいと考えてます。
○議長(伊藤謙司) 米谷和之議員。
○9番(米谷和之)(登壇) このところさまざまな計画策定に伴うコンサルタントへの委託契約が数多く見られます。専門的な知識と豊富な経験を持つコンサルタントの活用は、効率的な計画策定を進める上で、大変効果的な方策であることは理解できます。
しかしながら、計画策定の主体は、あくまでも市であることを常に市側が自覚し、委託事業に取り組む前提として必要な市の情報を的確にコンサルタント側に伝えることが極めて重要なことのように考えます。さもなければ、計画の策定自体が目的となり、新居浜に即したものとは言いがたい、金太郎あめのような計画づくりになってしまうのではないかということを危惧しております。今回の質問通告からは逸脱するのではと思いますので、お尋ねはいたしませんが、コンサルタントへの業務委託に際し、市が留意すべき項目を取りまとめたハンドブックといいますか、そのようなものが必要ではないかというふうに考えております。
次に、CCRC事業についてです。
平成30年6月の本会議でのある議員さんの質問に対し、生涯活躍のまち基本構想では、本事業の成否はいかに多くの移住者の方に本市へ来ていただけるかにかかっております。このため企業城下町の優位性を踏まえ、核となる対象者は新居浜にゆかりのある人、趣旨に賛同する人を事業ターゲットとして設定しており、アクティブシニア層に限らず、幅広い年齢層の移住者促進を考えておりますとのお答えがあり、精力的に事業推進に取り組まれているものと考えておりましたが、先ほど移住について希望ですか、希望が低いというふうなお話をお伺いしました。したがいまして、この事業の核であります居住人口約100人を見込んだ事業拠点エリアの構想は、非常に実現が難しいというふうに理解しております。
私は、平成27年12月議会を初め、地方創生特別委員会などでCCRC事業の導入は唐突に決定した感が大変強い。したがいまして、市民への説明が決して十分ではない。しかし、だからこそ移住者のためだけの事業ではなく、本市の高齢化に関するモデルケースとして、本市全体の高齢者ケアの推進に大きな役割を果たすものであってほしいというふうにお願いいたしました。
また、その1年後、平成28年12月議会では、本市への移住のターゲットとされている方々への調査の結果、移住を考える上で不安なことは、公共交通の利便性が低いということが37%でトップに上げられていましたことから、移住者だけではなく、広く市民にもその効果が及ぶCCRCの居住エリアや市内拠点エリアを巡回するコミュニティバスの試行を提案いたしましたが、残念ながらその試行は実現いたしませんでした。
しかし、今RCC事業による移住者獲得が大変難航しているというような状況に直面いたしますと、広く移住者を受け入れる準備、具体的なアクションが決定的に弱かったのではないか、移住を考える方たちは、自分たちの不安要素を改善しようとしているかどうかについて、あちらこちらの自治体の対策をしっかり見据え、選択をしてきたのではないかという気がしてなりませんが、この点につきましてどのようにお考えでしょうか。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。鴻上企画部長。
○企画部長(鴻上浩宣)(登壇) 米谷議員さんの再質問にお答えをいたします。
移住のアンケートの中で選択していただける方が低かったっていうことの要因の中で、例えば公共交通でありますとか、そういったものが不足している、そういったものをどう取り組んでいくかというような御質問だと思いますけれども、まずアンケートの結果の中で多く選んでいただけなかったということにつきましては、まず町の魅力が十分に発信できていないっていう点があるのではないかと。2点あるんですけど、町の魅力が十分に発信できていないという点と、先ほど米谷議員さんからもありましたように、町の魅力が備わっていない、その2点が本市の課題というふうに捉えております。
まず、1点目の町の魅力の発信ということに関しては、その後シティブランド戦略やシティプロモーションなどの事業によりイメージ戦略として取り組んでまいりました。
町の魅力を備える取り組みということにつきましては、先ほど若宮小学校跡地の活用ということで申し上げましたけれども、感性を育みわくわくを創造する生涯活躍のまち拠点施設整備事業を町の魅力の創造に資する事業として今後位置づけて取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。その考え方として、外部からの移住につながる町の魅力を創造していくためには、まずは域内に住んでいる住民の方がそれぞれのステージにおいて、心の豊かさであるとか、わくわくを実感できるような事業を展開していくことが重要であるというふうに考えております。そのためには、魅力あるプログラムを通して、まずは地域内の住民の皆様にわくわくを実感していただくことで町の魅力を創造して、さらに創造した町の魅力をシティプロモーションの事業等を通じて発信をしていくということで、域外からの移住につなげてまいりたいと考えております。
○議長(伊藤謙司) 米谷和之議員。
○9番(米谷和之)(登壇) RCCに関しましてもう一点だけ。
RCC事業の検証につきまして、担当課としてはどのようにお考えなのか、お伺いいたします。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。鴻上企画部長。
○企画部長(鴻上浩宣)(登壇) 米谷議員さんの再質問にお答えをいたします。
CCRCでよろしいですね。(9番米谷和之「はい」と呼ぶ)
CCRCの検証についてということでございますけれども、先ほど申し上げましたように、ターゲットとした層からの新居浜市に対する移住の希望が低いというようなことを踏まえまして、先ほど言いました2つの視点で今後まちづくりをしていかなければならないというのが検証に基づく今後の大きな方針ということでございます。先ほど申しましたように、国においてもCCRC一本ではなく、CCRCに生涯活躍のまちづくりっていう視点を加えて計画のほうを変更されておりますので、新居浜市においても、RCC新居浜アクションプランにおいて、先ほど申し上げましたように、集住型移住支援プラン、いわゆるCCRCに加えて、あと空き家等活用型移住支援プラン、それとものづくり・学びの拠点整備プラン、人生100年わくわく支援プランという4つのアクションプランを展開する予定にしておりまして、これがCCRCの検証に基づくこれからの施策の展開というふうになってまいります。
○議長(伊藤謙司) この際、暫時休憩いたします。
午前11時54分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 1時00分再開
○副議長(小野辰夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
米谷和之議員。
○9番(米谷和之)(登壇) 防災体制の整備についてに移ります。
まず、(仮称)危機管理統括部長の位置づけですが、これまでこの本会議の場におきましても、私は防災対策に取り組む各部局の連携強化をお願いしてまいりましたが、このたび庁内全体の調整を含め、危機管理に関することを所掌する(仮称)危機管理統括部長が配置されるということで、大変注目しております。
そこで、まずお伺いしておきたいのですが、組織図を拝見しますと、(仮称)危機管理統括部長は、副市長と各部局長との間に位置づけられています。ということは、各部局長に指示命令ができるポジションと考えられますが、そのような理解でよろしいでしょうか。
次に、高齢者、障害者への対策の強化についてですが、つい先日の報道によりますと、災害時に自力避難が困難な障害者やお年寄りのうち、河川の氾濫や土砂災害などの危険区域に住む人をリストアップするよう、内閣府が全国の市区町村に求めるということです。全国の自治体で整備が進んでいる避難行動要支援者名簿をもとに、浸水想定区域や土砂災害警戒区域に住む人を抽出し、平時から自宅の被災リスクを伝え、災害時の行動を助言する仕組みづくり、さらには、個別の避難計画作成を目指そうというものですが、本市においては、その避難行動要支援者名簿の作成が順調に進んでいるとは言えません。国は、ことしの梅雨時期までの対応を促すとのことですので、早急に避難行動要支援者名簿の整備の促進に取りかからなければならないと考えます。ほかにも校区別避難所マニュアルの整備、福祉避難所の充実など、危機管理統括部長に精力的に取り組んでいただきたい取り組みが山積しているように思いますが、いかがお考えでしょうか。
次に、地域防災計画の修正についてです。
現在の地域防災計画は、平成10年に全面修正され、その後平成17年、平成25年と修正を重ね、現在のものは、平成27年度に災害対策基本法の改正の反映や避難行動要支援者の名簿作成などの修正を加えてまとめられたもので、今年度末で4年を経過します。この間平成28年4月には、内閣府による福祉避難所の確保・運営ガイドラインの取りまとめ、同じく昨年6月ころから5段階の警戒レベルを用いた避難情報の発令など、国の災害対策の新たな動きの一方で、本市におきましても、先ほどお伺いしました危機管理統括部長の設置、総合防災センターの新設あるいは防災行政無線、防災ラジオの活用などの防災対策が進められてきました。つきましては、このような内外の防災環境の変化に伴い、本市地域防災計画の修正に早急に取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか。
○副議長(小野辰夫) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 防災体制の整備についてお答えをいたします。
地域防災計画の修正についてでございます。
地域防災計画は、災害対策基本法に基づき、市、県、関係機関や市民が防災対策に取り組むための基本方針となるもので、ハード、ソフトを組み合わせて一体的に災害対策を推進することにより、市民の生命、身体及び財産を災害から保護することを目的とするものであります。現在の新居浜市地域防災計画は、直近では平成27年度に修正したものでございますが、大規模災害等を踏まえ、その都度修正を重ねているところでございます。
また、国の防災基本計画及び愛媛県地域防災計画におきましては、平成30年7月豪雨による災害対応の検証結果等を踏まえたものに修正されておりますことから、今後、新居浜市地域防災計画におきましても、国、県の計画に基づき修正していく必要があるものと認識をいたしております。
また、米谷議員さん御案内のとおり、消防防災合同庁舎が完成し、危機管理体制の見直しや新たな防災情報システムが導入されるなど、市独自の項目につきましても、計画への反映は急務の課題であり、そのことを含めまして、新居浜市防災会議の中で作成を進めていく必要があると認識いたしております。いずれにいたしましても、災害による人的被害、経済的被害を軽減し、安全、安心を確保するため、行政による防災対策の充実はもとより、市民みずからが災害への備えを実践し、災害に強い地域社会づくりを実現するため、令和2年度に新居浜市地域防災計画の見直しを行ってまいります。
以上、申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○副議長(小野辰夫) 岡松総務部長。
○総務部長(岡松良二)(登壇) (仮称)危機管理統括部長の位置づけについてお答えをいたします。
危機管理統括部長につきましては、市長直属の部長級職員として配置し、防災及び減災等の危機管理に係る事務を掌理する予定でございます。具体的には、平時には各部局において実施する災害時に向けての防災業務について、庁内全体を横断的に統括、調整を行い、また有事の際には、水防本部や災害対策本部において、本部長である市長や副市長の補佐をする役割を担います。
なお、その位置づけといたしましては、危機管理に関する業務について、全部局全部長への統括や指示命令を行うことができるものでございます。
次に、高齢者、障害者への対策の強化についてでございます。
防災対策や災害対応につきましては、新居浜市地域防災計画において、班編成により各部局で取り組むことを定めております。そのうち避難行動要支援者名簿の整備や福祉避難所の充実につきましては福祉部の援護班が、危険区域に住む人のリストアップについては建設部の土木班が、避難所運営マニュアルの整備につきましては教育委員会の避難所班が、それぞれ防災担当である市民部と連携をして進めておりますが、今後はそれらの業務がさらに推進されるよう、危機管理統括部長が進捗管理などを含め、業務の統括、調整に積極的に取り組んでまいります。
○副議長(小野辰夫) 再質問はありませんか。米谷和之議員。
○9番(米谷和之)(登壇) 地域防災計画の修正につきまして1つお尋ねさせていただきます。
現在の地域防災計画につきましては、本会議の場でもいろいろと懸案事項を指摘させていただきましたが、大きな問題点が2カ所あるというふうに考えております。
1つには、市民の生命に直接かかわる行政としての最優先課題にもかかわらず、予防施策や災害発生時の対応に関する明確な目標値が定められていないことです。事業の進捗度を常にチェックしながら、計画の実現性、有効性を高めていくためには、的確な数値目標の設定が不可欠だと考えております。
第2には、75歳以上の高齢者のみの世帯の方や身体などに障害のある方、要介護度3以上の方など、災害時に自力で避難することが困難なため、その支援対策が大きなポイントとなる避難行動要支援者の中から、定数に余裕があるにもかかわらず、計画策定委員が選ばれていない。つまりは、当事者の意見を聞くことがないまま支援対策が協議、決定されているということです。計画修正の際には、真っ先にこの2つの問題点を是正しなければならないものと考えておりますが、いかがでしょうか。
○副議長(小野辰夫) 答弁を求めます。原市民部長。
○市民部長(原正夫)(登壇) 米谷議員さんの再質問にお答えいたします。
地域防災計画の中の問題点として2点御指摘いただいたかと思います。
まず1点目は、明確な数値目標に基づいて十分なチェックによる進行が必要じゃないんかというような御指摘であったかと思います。この点につきましては、地域防災計画の中におきましても、個別計画ということで、さまざまな防災に関する計画が定められておりまして、その中で具体的な取り組みも明記されておりますので、そういった取り組みの中で数値目標が明らかにできるものがあるようであれば、その点についても今後明らかにして見直していきたいというふうに考えております。
もう一点の御指摘でございます75歳以上の高齢者と支援対策が必要な方の当事者の意見が必要やないんかという御指摘があったかと思います。この点につきましては、一つには地域防災計画を策定する際には、防災会議というものをもとに御意見等をいただいて作成してまいりますが、この中の一つの委員としまして、今現在社会福祉協議会っていう部分の委員さんが従来から御要望があったとは思うんですけど、委員さんとして参画いただいてないという部分がございますので、こういったところの委員さんを加えることによりまして、より防災に関する福祉の面からの御意見がいただけるようなことを図っていきたいということと、あわせまして、おっしゃられた当事者の意見という部分では、具体的には支援策を進めていく上で、例えば今現在避難行動要支援者の個別支援計画の策定には、もう少し福祉の部分がかかわるべきじゃないんかということで、防災と福祉の連携というような言い方がされていますが、この点につきましては、例えば通常避難行動要支援者と接する機会の多いケアマネジャー等が、その接した段階で災害時のケアプランを作成するというようなことも最近の取り組みとしては出てまいっております。そういった中で当事者の意見についても具体的にお伺いしながら、個別の支援につながるような取り組みを進めてまいりたいというふうに考えております。
○副議長(小野辰夫) 再質問はありませんか。米谷和之議員。
○9番(米谷和之)(登壇) 定かではないんですが、私の記憶では、防災会議の委員さんの定員はたしか30名で、そのうち28名は決まっていると、2人分の余裕があるというふうに記憶しております。当事者の皆さんの意見をどのように反映さすか、それはシステム的に仕組みづくりということもあるでしょうが、できれば実際に体が不自由でもしものときには車椅子で逃げなければならない方、そういう当事者御本人の御意見も直接お伺いして、委員全員で共有できるような体制をつくっていただきたい。そっちのほうが、よりダイレクトなんじゃないかなというふうに考えております。
以上です。これで、私の質問を終わらせていただきます。
○副議長(小野辰夫) 高塚広義議員。
○13番(高塚広義)(登壇) 公明党議員団の高塚広義です。通告に従いまして質問させていただきます。よろしくお願いいたします。
初めに、情報通信技術についてお伺いします。
近年、ICTの発展やあらゆる情報のデジタルデータ化に伴い、ICTを利活用することによる事務、事業の高度化やスマート化が行政組織の重要な課題となっています。
一方で、AI、IoT等の先端技術は、幅広い分野においてサービスの高度化に活用できるほか、新たな価値、サービスの創出による社会課題の解決が期待できるなど、データ活用による変革は、あらゆる社会生活、産業を劇的に発展させる可能性も秘めています。
しかしながら、本市においても、全国の多くの自治体と同じく、少子高齢化の進展が顕著となっており、それに伴う地域経済の低迷は、地域サービスの提供及び安定的な行政運営に対する大きな課題となっており、限られた資源の中で今後も安定的な行政運営を確保し、地域サービスの質を維持していくためには、行政手続の電子化などによるさらなる業務効率の向上や民間活力と官民データの活用による地域課題の自発的解消の促進が極めて重要となってきております。本市の長期総合計画の施策7-3には、情報通信技術(ICT)の利活用と市民サービスの向上とあり、取り組み方針には、時代の変化に対応した窓口環境の改善整備と総合窓口システムを推進するとあり、その中には、多様な市民ニーズに対応したサービス時間の改善、マイナンバーカードの普及と多目的利用についての検討、行政資料のホームページでの閲覧拡大とオープンデータ化への取り組み、市民の公金納付の利便性向上、収納事務効率化のために収納方法の多様化への取り組み、入札の公平性、透明性、安全性を高めるために電子入札の範囲の拡大、期日前投票所の適正な運営に必要なスペース、場所、人員配置の検討、住居表示実施地区の拡大について検討とうたってあります。
そこで質問ですが、先ほどの7項目の取り組み状況、また成果や課題についてお伺いします。
次に、マイナンバーカードの普及及び活用について伺います。
国は、マイナンバーカードの普及に向けて、持ちたいと思えるカードにすることが必要とし、その利活用の推進など、利便性向上に取り組んでおります。本市においても、マイナンバーカードの普及と多目的利用についての検討をされていると認識をしております。
しかし、2016年1月よりマイナンバーカードの交付が始まっていますが、2019年10月31日現在の全国の平均交付率は14.3%、愛媛県は11.58%、新居浜市は9.83%と低い状況にあります。どのように現状を認識されていますか、お伺いします。
また今後、国ではマイナンバーカードの健康保険証代替えや通知カードを廃止し、カードへの移行を予定しており、2023年3月末までにほぼ全ての国民の保有を目指しております。本市では、マイナンバーカードの交付率拡大に向けた年度ごとの目標値と具体的な取り組みについてお伺いします。
国の2023年3月末の目標値を達成するためには、交付手続の簡素化も考慮した取得しやすい環境づくりと持っていないと確かに不便と思えるアピールが欠かせないと考えます。例えば、広報紙等による広報活動に加え、希望する自治会や団体等に職員が出向き、マイナンバー制度、マイナンバーカードの説明を行う出張出前講座、そして庁舎窓口や各種イベント等において顔写真の撮影やマイナンバーカードの申請を職員が代行する申請代行サービス等を実施されたらいかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。
○副議長(小野辰夫) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 高塚議員さんの御質問にお答えをいたします。
情報通信技術(ICT)についてでございます。
マイナンバーカードの普及、活用についてお答えをいたします。
マイナンバーカードの取得がこれまで余り進まなかった理由といたしましては、高塚議員さん御指摘のように、カードを所持する必要性やメリットを余り感じられないことが大きな原因であると認識をいたしております。国においては、昨年6月のデジタル・ガバメント閣僚会議において、マイナンバーカードの普及とマイナンバーの利用促進に関する方針を閣議決定し、続いて9月には、マイナンバーカードを活用した消費活性化策や健康保険証利用の運用開始等の全体スケジュールを決定いたしました。その後、全国的にカードを取得される方が増加しており、本市においても昨年10月末に9.83%だった交付率が、1月末現在で10.33%となっており、この交付率の伸びは、今後ますます加速するものと考えております。
次に、本市の交付率拡大に向けた年度ごとの目標値と具体的な取り組みについてでございます。
本市の交付円滑化計画では、令和4年度末の交付率を97.2%と想定し、逆算する形で令和元年度末17.5%、令和2年度末47.1%、令和3年度末72.2%の交付率を目標としております。交付率の向上に向け、カードの交付を担当する市民課におきまして、令和2年度当初に窓口の増設や職員の増員などを行い、マイナンバーカードの交付や電子証明書の更新事務等の窓口体制を強化するとともに、マイナンバーカードの取得に関する周知に努め、計画に沿った交付率の向上を図ってまいりたいと考えております。
次に、出張出前講座や申請代行サービス等の実施についてでございます。
マイナンバー制度については、出前講座等を通じた周知に努めておりますが、今後は具体的な申請サポートについても内容に加えてまいりたいと考えております。
また、令和2年度からは、申請時に本人確認を行う申請時来庁方式を導入することに加え、企業や福祉施設等と連携した一括申請受け付けやイベント会場での写真撮影等のサービスや広報活動も実施し、目標値の達成に向けて取り組んでまいります。
以上、申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○副議長(小野辰夫) 山内選挙管理委員会事務局長。
○選挙管理委員会事務局長(山内嘉樹)(登壇) 期日前投票所の適正な運営に必要なスペース、場所、人員配置の検討などの取り組み状況、成果や課題についてお答えいたします。
選挙人の利便性の向上に向けた取り組みといたしまして、平成23年4月に執行されました県議会議員選挙から投票所入場券の裏面に、期日前投票所の宣誓書をあらかじめ印刷するよう、レイアウトの変更を行いました。このことにより自宅などで必要事項をあらかじめ記入することができ、受け付けまでの時間短縮が図られたことに加え、高齢者や障害を持った方にとって、精神的な負担が少なく投票できるよう、投票環境の向上に努めてまいりました。
また、平成26年11月に執行されました知事選挙以降、市役所1階ロビーの耐震補強工事に伴い、それまでの間仕切りボードの設置にかえて、移動が容易なパーティションを利用しております。このことにより限られたスペースを選挙の種類や利用者の増減に応じて柔軟にレイアウトを変更することが可能となっております。
なお、投票環境の向上及び選挙権年齢の引き下げによる若年層の投票参加への取り組みといたしまして、選挙管理委員会において検討、協議を重ねてまいり、平成28年7月に執行されました参議院議員通常選挙からは、新居浜工業高等専門学校に期日前投票所を設置いたしております。今後の課題といたしましては、さまざまな理由で投票をすることが困難な方にも快適に投票することができるよう、投票環境向上に向けての取り組みを積極的に検討してまいります。
○副議長(小野辰夫) 寺田副市長。
○副市長(寺田政則)(登壇) 電子入札の範囲の拡大への取り組みについてお答えいたします。
電子入札につきましては、平成22年度に設計金額が2,000万円を超える工事を対象に導入し、その後平成25年度から設計金額が1,000万円を超える工事に、平成29年度からは設計金額が500万円を超える工事及び工事に関係する設計、測量等の業務へと段階的に範囲を拡大してまいりました。本年10月からは、設計金額にかかわらず全ての工事及び工事に関係する設計、測量等の業務に範囲を拡大することとしており、今年度は円滑な実施に向け、これまで電子入札に参加したことがない業者を対象に説明会の開催やホームページをリニューアルするなど、準備を行ってきたところでございます。今後は10月からの円滑な実施に向け、準備を進めてまいりますとともに、引き続き電子入札登録業者数の増加に向けて働きかけをしてまいりたいと考えております。
○副議長(小野辰夫) 鴻上企画部長。
○企画部長(鴻上浩宣)(登壇) マイナンバーカードの普及と多目的利用についての検討についてお答えいたします。
マイナンバーカードにつきましては、マイナンバーの提出が必要な際の番号確認と本人確認に一枚で対応できるほか、マイナンバーそのものは利用せず、マイナンバーカードの公的個人認証サービスを利用して、電子申告や子育て関連手続等のオンラインサービスを行える機能が搭載されております。
また、高塚議員さん御案内のとおり、マイナンバーカードにあるICチップの空き容量を活用し、多目的利用も可能となっております。本市のマイナンバーカードの交付率につきましては、令和2年1月時点で交付10.33%、交付枚数は1万2,390枚となっておりますが、全国平均は15.13%となっており、愛媛県平均の12.54%と比べても交付率は低い状況となっております。そのため、マイナンバーカードの普及を目指し、出前講座等でのマイナンバー制度の理解促進を図るほか、住民票等の証明書をコンビニで取得できるサービスや子育て関連手続の電子化等の多目的利用を検討してまいりましたが、先進市の利用実績が低調であり、費用対効果等から判断した結果、現時点では実施には至っておりません。
しかしながら、マイナンバーカードを普及させるためには、便利なので持ちたいと思えるような環境を整えることが必要であり、国におきましても、さまざまな多目的利用の検討やシステム整備を進めておりますことから、その動向を見きわめるとともに、先進事例を注視しながら、本当に利便性が向上したと感じられるような費用対効果の高い多目的利用について調査研究をしてまいります。
○副議長(小野辰夫) 岡松総務部長。
○総務部長(岡松良二)(登壇) 行政資料のホームページへの閲覧拡大とオープンデータ化への取り組みについてお答えをいたします。
市が作成し、または取得した各種の統計書、調査報告書、計画書、その他広報刊行物など、いわゆる行政資料につきましては、平成7年4月市庁舎3階に行政資料室を設け、市民や職員の利用に供しております。これらの資料は、現在約2,700冊に上り、ホームページでの閲覧やオープンデータ化に向けた全ての資料の電子化には、費用対効果、データの容量等の課題が考えられますことから、まずはこれらの目録をホームページ上で閲覧できる準備を現在進めているところでございます。
なお、将来的には、資料の重要度や必要性等も精査しながら、いわゆる電子行政資料室と言われるものになり得るよう取り組んでまいります。
次に、市民の公金納付の利便性向上、収納事務効率化のための収納方法の多様化への取り組みについてでございます。
本市では、平成25年度の軽自動車税のコンビニ収納導入を皮切りに、今年度から市県民税、固定資産税、都市計画税、国保料、後期高齢者医療保険料、介護保険料、保育所保育料についてコンビニ収納科目に追加をいたしております。加えて、同科目につきましては、スマートフォン決済のPayPay、PayBの利用が可能となっております。成果といたしましては、収納場所が増加をし、また自宅を含め24時間納付が可能となっており、納付環境充実による利便性の向上や納期内納付の増加などがございます。課題といたしましては、コンビニ収納等については、市への収納確認までの時間を要すること、また金融機関窓口での納付に比べ取扱手数料が高額なこと等がございます。なお、スマートフォン決済につきましては、利用件数がまだまだ比較的少なく、市民への一層の周知が必要と考えております。
○副議長(小野辰夫) 原市民部長。
○市民部長(原正夫)(登壇) 多様な市民ニーズに対応したサービス時間の改善等についてお答えいたします。
窓口業務を行う市民課におきましては、毎週木曜日、窓口を1時間延長して諸証明の発行や印鑑登録並びにパスポートやマイナンバーカードの交付を行っております。
また、平日業務時間内に市民課にお電話いただければ、休日に市役所の宿直窓口で住民票の写しと印鑑証明書を受け取ることができる電話予約サービスを実施しており、このほかにも需要が多い住民票の写しに関しましては、市民課窓口が閉まっている時間帯には、市役所敷地内のコンビニエンスストアに申請書を預けていただき、翌開庁日の17時以降にいつでもコンビニで証明書を受け取ることができる新居浜市独自のサービスも行っております。
また、住民異動届が集中する年度末、年度初めの平日の窓口延長や休日開庁といった臨時的対応も柔軟に行い、市民サービスの向上に努めておるところでございます。今後とも市民の皆様への周知に努めるとともに、サービスの向上を図ってまいりたいと考えております。
次に、マイナンバーカードの普及についてでございます。
本市における交付率は、令和2年1月末現在で10.33%と、なお一層の取得を促進すべき状況でございまして、今後におきましては、増加するマイナンバーカードの申請受け付けや交付、また電子証明書の更新事務等を円滑に行うため、窓口の増設や人的体制を含めた環境整備を行い、交付率の向上を図ってまいりたいと考えております。
次に、住居表示実施地区の拡大についてでございます。
平成18年の阿島、黒島等川東地区における実施以降、現段階で具体的な検討は行っておりません。今後の拡大につきましても、地元の皆様の御同意が大前提となりますので、御理解、御協力をいただけるものであれば、検討してまいりたいと考えております。
○副議長(小野辰夫) 高塚広義議員。
○13番(高塚広義)(登壇) どうもさまざまな取り組みをしていただいているということでありがとうございます。
まず1点目に、1月21日に新潟県三条市を視察させていただき、マイナンバーカードの利活用の取り組みについて種々お伺いをいたしました。御紹介をしますと、1点目に、各種証明書交付申請書の記載省略や手続に必要となる届け出書、申請書の記載簡略化の実施、2点目に、避難所の入退所受け付けで、マイナンバーカードの活用で、世帯員の一括受け付けが可能、3点目に、図書館でのマイナンバーカードの活用による図書資料の貸出受け付けが可能、4点目に、行政向けサービスとして、マイナンバーカードによる職員の出退勤管理の実施など、さまざまな成果が上がっております。このようなマイナンバーカードの利活用については、本市も導入できる取り組みがあろうかと考えます。マイナンバーカードの交付率を上げることで、職員の働き方改革にもつながり、また市民に対し、持っていないと確かに不便と思えるアピールにもなっていくと考えます。マイナンバーカードを利活用したシステムの導入について御所見をお伺いします。
また、利活用の計画も検討しているものがあればお伺いいたします。
○副議長(小野辰夫) 答弁を求めます。鴻上企画部長。
○企画部長(鴻上浩宣)(登壇) 高塚議員さんの再質問にお答えいたします。
マイナンバーカードを利活用したシステムの導入についてという点でございます。
本市におきましても、マイナンバーカードの利活用につきましては導入事例等を研究してまいりましたが、マイナンバーカードの普及率の低さやマイナンバーカードを持ち歩くことを不安に思われる人が多いこと、またマイナンバーカードの多目的利用に係る費用対効果の面から、本市での多目的利用の導入には至っておりません。しかし、国におきましては、行政事務のデジタル化を促進させるため、マイナンバーカードに係るシステム改修等を進めており、本市もその動向を注視し、マイナンバー制度の理解促進を図りながら、本市に適したマイナンバーカードの利活用方法を検討してまいります。現時点におきまして、市民向けのマイナンバーカードの具体的な利活用計画はございませんが、他市の効果的な事例も参考にしながら、高塚議員さん御案内の申請書等の多目的利用も含め、市民の皆様の利便性向上と事務の効率化を同時に達成できるような効果の高い利活用方法について検討を進めてまいります。
○副議長(小野辰夫) 高塚広義議員。
○13番(高塚広義)(登壇) ありがとうございます。
もう一点、自治体の窓口業務は、総務省の方針により住民の利便性向上につながる業務の効率化が求められております。そのような状況下で千葉県船橋市は、接遇日本一を目標に掲げ、平成25年に1階のフロアの窓口改善を初めとする業務改善に取り組んでおります。その中で、誰が窓口業務を行っても満足いく対応を目指し、ナビゲーションシステムの導入を行っています。大日本印刷が開発したDNPナビ付申請書配信サービスを搭載した端末を申請窓口に設置し、画面に表示された申請書の記入項目を申請者にヒアリングしながら代行入力していくといったものです。マイナンバーカードを活用することで、氏名、住所、性別、生年月日の基本情報が自動入力されます。これによって申請者は何度も同じ項目を記入する必要がなく、窓口の質問に答えるだけで申請書を作成することが可能となり、従来は記入漏れなどのチェックで手間がかかっていたのが、チェックする手間も省け、仕事の効率化につながっており、また最大の効果はエスカレーションの低減だそうです。
そこで質問ですが、本市がこのシステムを導入した場合にかかる費用、職員と市民に対するメリットなど、費用対効果についての認識及びシステムの導入についての御所見をお伺いいたします。
○副議長(小野辰夫) 答弁を求めます。原市民部長。
○市民部長(原正夫)(登壇) 高塚議員さんの再質問にお答えいたします。
まず、窓口業務へのナビゲーションシステムの導入費用についてでございます。
船橋市では、住民異動届の受付窓口6つで当該システムを利用されており、導入費用は約1,700万円、ランニングコストは、システム使用料や保守管理委託で年間230万円と伺っております。
次に、職員と市民に対するメリットについてでございます。
職員へのメリットは、システムに従い、業務を進めることで、申請書確認時のミスや記入漏れを防止でき、誰が窓口業務を行っても、一定の事務レベルを保持できる点でございまして、一方、市民へのメリットは、関連手続が正確に特定でき、また同じ項目を複数の書類に記入する必要がなくなる点でございます。この申請者の書く負担を軽減し、手続課を漏れなく案内する事業といたしましては、本市で昨年3月に開設いたしましたおくやみコーナーの取り組みがございまして、おくやみコーナーでのシステムにつきましては、経費をかけず、情報政策課の協力で内部開発したものを使用しておりますが、市民サービスの向上につながっているものと認識いたしております。いずれにいたしましても、システムの導入は、業務の効率化に役立つものでございますが、住民異動窓口などへの本格的なシステムの導入には多額の経費がかかりますことから、導入に当たりましては、他市の先進事例を参考に、関係各課と費用対効果を含む検討を行ってまいりたいと思っております。
○副議長(小野辰夫) 高塚広義議員。
○13番(高塚広義)(登壇) ぜひ前向きな検討をお願いいたします。
2点目に、暗所視支援眼鏡MW10についてお伺いいたします。
国の指定難病の一つに網膜色素変性症があります。目の中で光を感じる組織である網膜に異常が起こり、暗い場所でものが見えにくい夜盲や視野が狭くなる視野狭窄へと進み、さらに視力が低下する進行性の病気で、中でも夜盲は、暗くなると外出がしづらくなり、日常生活が制限されるようです。ことし1月2日、3日に行われた第96回箱根駅伝で3度目の出場となる創価大学が総合成績9位に入り、初めてのシード権を獲得しております。特に11位でたすきを受けたアンカーの嶋津選手が2人を抜き去り、10区新記録の快走、優勝争いに劣らない注目を集めるシード権争いの主役を演じてチームを躍進に導いたことは記憶に新しいところです。嶋津選手には、網膜色素変性症という目の病気があるため、冬場は早朝、夕方の練習はほかの選手とは別メニューで、体育館の中を走り込んでいたそうです。レース後のインタビューで、同じような病気を抱える人に希望を与える走りを見せることができよかった。病気や障害のある人にも勇気ある一歩を踏み出してほしいと思いますと語ったそうです。そうした中、九州大学病院とHOYA株式会社、公益社団法人日本網膜色素変性症協会が暗所視支援眼鏡、以下、MW10といいます、を共同開発され、話題となっています。このMW10は、高感度カメラの画像を目の前のディスプレーに投影することで、暗いところでも明るく見えるようにする眼鏡です。指定難病である網膜色素変性症の方で、暗いところではものが見えにくくなる夜盲の症状がある方に対し、有効な用具であると伺いました。患者さんには、ぜひこの眼鏡をかけ、よりよい生活を送っていただきたいと思いますが、価格が約40万円と非常に高額で、なかなか購入に踏み切れないのが現状であります。そこで、患者さんの負担を軽減するためにも、障害者の福祉用具としての可能性について問い合わせてみると、直接レンズを通してものを見るのではなく、高感度カメラで捉えた画像を目の前のディスプレーに投影したものを見ていることから、補装具には該当しないとのことでした。日常生活用具の3要件に照らしてみると、夜盲で困っている方にMW10があれば、1つ目に、普通の眼鏡と同様に、安全でかつ簡単に使用することができ、2つ目に、就労の継続をより可能とするだけでなく、災害時の避難にも役立つなど、障害による困難を克服して自立に資するものと思われます。3つ目に、改良、開発に当たっては、専門的な知識が必要で、まだ普及していないものであることから、3要件を満たしていると考えられます。視覚障害者が用いることができる補装具は、つえと義眼と眼鏡に限られておりましたが、MW10が開発されたことによって、夜盲症で困っている方に明るい視野を提供でき、その方の生活の質を大きく改善できることは、視覚障害者にとって大きな希望になると確信しております。
そこで質問させていただきます。
現在、本市において視覚障害でお困りの方の人数及び具体的にどのような支援を行っているのか、お伺いします。
また、障害者のニーズや御意見を把握するために具体的にどのような取り組みをされているのか、そして現状をどのように認識されているのか、お伺いします。
本市において、日常生活用具給付事業に暗所視支援眼鏡の適用を前向きに検討していただきたいと思いますが、御所見をお伺いいたします。
○副議長(小野辰夫) 答弁を求めます。藤田福祉部長。
○福祉部長(藤田憲明)(登壇) 暗所視支援眼鏡についてお答えいたします。
まず、視覚障害者の人数と支援の内容についてでございます。
令和2年2月1日現在、本市における視覚障害による身体障害者手帳をお持ちの方は326名、そのうち網膜色素変性症による手帳をお持ちの方は69名でございます。
視覚障害者の方への具体的な支援といたしましては、点訳、音訳による市政だよりや公的文書などを作成し、生活する上で必要な情報を提供する点字・声の広報等の発行事業、小説、新聞のコラム欄等を録音したテープ等を貸し出す声の図書室事業、日常生活用具の購入費用を助成する日常生活用具給付等事業、そのほか障害福祉サービスの訪問系サービスとして、移動が著しく困難な方への情報提供や移動の援護等、外出支援を行う同行援護など、地域における在宅視覚障害者の自立、社会参加のための支援を行っております。
次に、障害者のニーズ把握のための具体的な取り組みと現状をどのように認識しているのかについてでございます。
障害者計画等の策定時のアンケート調査や障害者団体等が主催する勉強会への職員参加のほか、日ごろより新居浜市心身障害者(児)団体連合会を初めとする会合への出席や市役所での窓口対応により障害者の率直な意見や要望について幅広くお伺いすることができているものと考えております。
次に、日常生活用具等給付事業に暗所視支援眼鏡を適用することについてでございます。
御案内の暗所視支援眼鏡につきましては、夜盲症状のある網膜色素変性症の方の生活の質の改善につながる用具であると認識しておりますが、利用の際に白つえを使用した一定期間の訓練が必要であることや平成30年11月から販売開始となった比較的新しい精密工学機器で、約40万円と高額であることから、耐用年数や修理の頻度、メンテナンス等の自己負担の必要性や安全性、実用性などについて引き続き調査する必要があると思われますので、対象者の利用ニーズや他市の運用の状況なども参考にしながら検討してまいりたいと考えております。
○副議長(小野辰夫) 高塚広義議員。
○13番(高塚広義)(登壇) 実際導入できない理由というのは、先ほどお伺いいたしました。でも進行性の病気ということで、患者さんの中には、実際目が見えない状況に近づいている方もやっぱりいらっしゃいます。そういう方のために、目が見える間に支援を受けられないか、何とか支援できないかという思いで質問をさせていただきました。どうか前向きに検討していただきたいと思います。
次の質問に移ります。
3点目に、スマホ依存症についてお伺いいたします。
最近スマホの使い過ぎが原因で、脳に異常を来す人がふえているという指摘が、医師や研究者の間で相次いでいます。生活に欠かせないスマホに依存すると、30代から50代の働き盛りでも物忘れが激しくなり、判断力や意欲も低下すると言われております。患者の脳では、前頭葉の血流が減少し、スマホから文字や映像などの膨大な情報が絶えず流入し続けることで、情報処理が追いつかなくなると見られております。これをスマホによる脳過労とかオーバーフロー脳などと呼ばれております。
さらに、子供の場合には、より深刻な影響を示唆するデータが発表されています。スマホなどネットを長時間使う子供たちの脳を調べると、脳全体をつなぐ神経線維の集まりである白質の発達がおくれているようです。通常、人間の脳は、妊娠7カ月から6歳ごろまでに完成し、12歳までに高度化し、発育が完了すると言われております。特に2歳ごろまでは、母親や家族から話しかけられ、泣くと来てくれる人を覚え、抱かれることで愛情や優しさが育まれると報告されています。
しかし、そのようなときにスマホなどでゲームをし始めると、右脳の発育が遅く、考える力、優しさ、思いやり、安心など、人間にとって一番大切な感情が育たなくなり、映像で捉えることも乏しくなってしまうようです。3歳ころからは、左脳も使い始め、情報処理が可能となりますが、スマホを与えた場合、小学校入学ごろから落ちつきや集中力がなく、人の話が聞けない等の状態があらわれ、学習能力の低下やコミュニケーション能力の欠如が見受けられると言われております。
一方、東北大学でもスマホの使用時間が長い子供の大脳には発達のおくれが見られるとの発表を行っております。このようにスマホによる悪影響が懸念されております。本市においても、子供のスマホ利用状況や勉強時間の関連等アンケート調査を行い、掌握されたことがあるでしょうか。あわせて、スマホ依存症について御見解をお伺いします。
また、昨年の12月19日付公明新聞に、ゲーム障害、現状と課題という記事が載っていました。そこでは、オンラインゲームに没頭することで、健康や社会生活に著しい支障を来す若者が急増、世界保健機関は、2019年5月、ゲーム障害を新たな疾病にすると決定したとありました。ゲーム障害は、本当に恐ろしい病気です。特に小中学生や高校生でかかると一生を決めかねない状況となり、家族にとっても非常に憂慮すべき課題となっています。このような事態を改善するために、既に一部の自治体では、子供のスマホ規制に動き出しているようですが、本市ではどのように取り組まれているのか、また取り組もうとされるのか、お伺いいたします。
○副議長(小野辰夫) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) スマホ依存症についてお答えいたします。
まず、アンケート調査につきましては、ことし1月に市内の小学校4・5・6年生と中学校1・2・3年生を対象に、インターネット等に関する調査として、携帯電話やスマートフォン、ゲーム機等の利用状況等に関する調査を実施いたしました。調査結果でございますが、インターネットが利用できる自分専用の機器を所持している児童生徒の割合は、小中学生ともに合計で9割を超えており、ほとんどの児童生徒が、自由にインターネットを利用できる環境にあります。
また、利用時間は、小学校4年生は30分から1時間未満の割合が高く、小学校5年生から中学校6年生までは、1時間から2時間未満の割合が高くなっており、学年が上がるにつれて利用時間が長くなる傾向がありました。
次に、スマホ規制の取り組みについてでございます。
各小中学校においては、毎年1回全校児童生徒を対象に、スマートフォン・携帯電話利用の安全教室を実施いたしており、その際には、保護者の方にも安全教室への参加を呼びかけております。
また、平成26年に携帯電話、スマホ、ゲーム機器などを安全に使うためのルールについて、教育委員会が主体となってPTA連合会、小中学校児童会、生徒会、小中学校校長会、生徒指導部会と話し合い、啓発プリントを作成いたしました。その内容としては、相手の都合や気持ちを考えて通信機能を利用するや、携帯電話、スマホ、ゲーム機器等の通信機能の使用は、原則小学生は午後9時、中学生は午後10時までとするといった約束事や、使用時間や終了時間等について、家族で話し合ってルールづくりを行っていただくことを推奨するものでございます。このプリントは、学校を通じて家庭に毎年配布してまいりました。
なお、作成以降、年数が経過したことから、昨年7月にはPTA連合会が主体となって改訂版新居浜スマホルールを作成し、携帯電話、スマホ、ゲーム機器などを安全に使うための啓発を進めているところでございます。今後におきましても、PTAや学校、家庭と一体となり、これら通信機器等の利用に伴う有害情報や生活の乱れなどから子供たちを守るための取り組みを進めてまいります。
1カ所訂正を申し上げます。小学校5年生から中学校3年生までは、1時間から2時間未満の割合が高くなっておりと申し上げるべきところを「中学校3年生」と言うべきところを「中学校6年生」と申し上げてしまいました。訂正しておわび申し上げます。
○副議長(小野辰夫) 藤田福祉部長。
○福祉部長(藤田憲明)(登壇) 本市のスマホ依存症に対する見解についてお答えいたします。
日本医師会では、乳幼児のスマートフォン使用について、乳幼児は人とのやりとりで言葉を覚え、遠くや近くを見ることで、視力や眼球の動きを発達させるため、乳幼児がスマホを長時間見ていると、言葉の発達がおくれる危険性や目の発達への影響も心配されると問題提起されております。本市におきましても、スマホなどのメディアが乳幼児に与えるさまざまな影響の重大さを認識いたしておりますので、保育園等への出前講座や幼児健診の機会を捉え、保護者に対してスマホが及ぼす乳幼児への影響やスマホを使わない育児等の周知啓発に取り組んでいるところであります。
○副議長(小野辰夫) この際、暫時休憩いたします。
午後 2時00分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 2時12分再開
○副議長(小野辰夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
高塚広義議員。
○13番(高塚広義)(登壇) 1点質問いたします。
家庭での食事に、そのときにそれぞれ家族がスマホを見ながら食事をとるということで会話がなくなったり、そういうことがあれば、3歳から8歳ころに身につく食習慣が失われていくというようなことも言われております。このような状態にならないように、子供のいる御家族に対して、今現在どのような啓発とか支援を行っているのか、お伺いいたします。
○副議長(小野辰夫) 答弁を求めます。藤田福祉部長。
○福祉部長(藤田憲明)(登壇) 高塚議員さんの再質問にお答えいたします。
子供のいる家庭に対する啓発や支援について、食生活改善への取り組みについてでございます。
家族そろって食事をとり、食を通じたコミュニケーションをとることは、食の楽しさを実感できる機会であり、栄養や食材、料理に関する知識や食事のマナーを学ぶ場ともなります。
また、健康のためには、多様な食品を組み合わせた主食、主菜、副菜がそろうバランスのとれた食事をとることが重要でありますので、今後も新居浜市食育推進計画に基づきまして、親子料理教室や若い世代対象の食育料理教室、妊婦食育料理教室を通じて、家庭における正しい食生活について普及啓発を行い、生涯にわたる健康な体づくりと豊かな人間形成を推進してまいりたいと思います。
○副議長(小野辰夫) 高塚広義議員。
○13番(高塚広義)(登壇) ぜひともよろしくお願いいたします。
ちょっと1点要望なんですけど、スマホ依存症の怖さというのは、本当にいろいろ私自身も勉強させていただいたんですけど、非常に怖いなと感じました。ということで、今後も学校の生徒さんであったり、また父兄の皆様にさらなる周知徹底をしていただきますようよろしくお願いいたします。
次の4点目に移ります。
災害発生時の情報共有についてお伺いします。
近年、大規模な震災、水害、風害と、想定を超える災害が頻発しております。これらの大規模災害に対して現場の正確な情報を関係者が共有し、的確な判断のもとで適切に対応することが重要となります。今日情報通信技術、ICTの進歩により、被災現場のさまざまな情報をリアルタイムで収集し、活用することが可能となっており、住民の安全を確保し、被害を最小限に食いとめるためのICTの利活用を積極的に進めるべきであると考えます。内閣府では、戦略的イノベーション創造プログラムにて、基盤的防災情報流通ネットワーク、以下、SIP4Dといいます、が開発されております。大規模災害時では、災害対応に必要とされる情報を多様な情報源から収集し、利用しやすい形式に変換して、迅速に配信することが求められます。このSIP4Dは、わかりやすく例えると、水道管につなげば、どの浄水場から来る水かを意識することなく品質が統一された水を必要なだけ使えるように、全ての災害対応の現場に標準化された防災情報を流通させる情報パイプラインと言えます。組織を超えた防災情報の相互流通を担うこのSIP4Dは、被害が想定される地域や被災した現場のさまざまな情報を迅速に整理し、電子地図上に表示するものであり、平成31年度から内閣府防災担当が運用している災害時情報集約支援チームで本格的に運用を開始しております。SIP4Dの活用により、刻々と変化する被災推定情報やインフラ被災推定情報を地図上へ表示することで、地域ごとの避難指示等の発令が適切に進められます。
また、避難所の避難者数、道路の通行どめ箇所、給水拠点などを同じ地図上に表示し、物資支援等の配布に際しては、最適な巡回ルートを選定することもできます。そして、災害廃棄物の収集においても、緊急集積所、集積拠点の位置、一時保管場所、通行どめ箇所等の情報を同一の地図上に表示することにより、そこで災害時の被害を最少に抑えるとともに、スムーズな災害廃棄物の移動も可能にすることができます。
そこで幾つか質問いたします。
初めに、本市の防災情報システムの現状と課題についてお伺いします。
また、今年4月より運用が開始される防災拠点施設に新設される防災情報システムとSIP4Dと比較した場合にどのような長所、短所があるのか、お伺いします。
また、発災後の3日間が、被災者を救出する上で大事だと考えます。的確な救援と迅速な復興を進めるためにも、SIP4Dの導入を検討してはと考えますが、御見解をお伺いいたします。
次に、災害時に迅速に情報を収集し、リアルタイムで関係機関と共有するためのシステムの構築についてお伺いいたします。
例えば、災害の発生が想定される場面で、現場の状態をリアルタイムで安全に確認するために、また発災直後で近寄ることのできない被災現場で救助を求める人の捜索や被災現場の状況掌握を迅速に進めるために消防本部のドローンを活用することが有効と考えます。現在このドローンの台数及び活用方法についてお伺いいたします。
また、公民館や学校の体育館等の指定避難所での避難生活が長期化した場合、刻々と変化する避難所の最新情報をリアルタイムで吸い上げる体制の整備も必要と考えます。具体的には、平常時に運用している公民館や学校等のホームページをクラウド化し、災害発生時に書き込まれた避難所等の電子情報を関係者がリアルタイムで共有できるシステムの構築も必要であると考えます。そして、学校のホームページのクラウド化による情報共有システムは、新型インフルエンザなどの感染症の発生状況を迅速に掌握することにもつながり、流行防止にも期待できると考えますが、御見解をお伺いいたします。
次に、災害時の情報収集の手段についてお伺いします。
災害時の道路や建物等の被災状況について、スマホを活用し、位置情報つき写真やレポート情報を現場でメール送信することで、統合型GISに自動で反映し、関係部署間での情報共有を可能とする災害情報等投稿システムの運用が期待されております。
一方、平時においては、道路、公共物の破損や粗大ごみの不法投棄等の情報収集にも活用できることで、業務の効率化が図られ、災害時に利活用できるシステムとなっているようです。本市においても、平時や災害時に活用できる有効な情報システムが必要であると考えますが、現状をどのように認識されていますか。特に、平時における公共物の破損や不法投棄の情報が掌握できることで、情報収集などに係る職員の業務量が軽減でき、より効率的に業務が改善されると思われます。災害情報等投稿システムの導入によるメリットをどのように認識されますか、御所見をお伺いします。
また、市民より寄せられるさまざまな苦情に対応するため、窓口の一本化を検討してはと考えますが、御所見をお伺いいたします。
次に、危機管理体制の見直しについてお伺いします。
令和2年度より総合防災拠点施設が供用開始となり、情報通信指令室や災害対策本部室などが新設され、危機管理体制への組織機構の見直しも行われるとお伺いをしております。市民環境部、危機管理課、消防総務課、警防課などが新設をされることで、現状の課題がどのように改善され、どのような効果が期待できるのか、お伺いいたします。
今後、大規模災害への備えを行う上で、災害ごとにシミュレーションや訓練等を行っていく必要があると考えます。新年度以降のスケジュールや取り組み内容などについてお伺いいたします。
次に、災害時応援協定を結んでいる地域の業界団体の情報共有についてお伺いします。
地域で災害が発生した場合、地元の建設業や産業廃棄物処理業の皆様には、迅速に対応していただく必要があります。
また、このような業界団体と災害時応援協定を結ぶことにより、有事の際に現場の正確で信頼性の高い情報を収集できると考えます。
そこで、現在の災害時応援協定の状況をお伺いいたします。
また、スマートフォン等を活用して災害時応援協定を結んでいる地域の業界団体の情報を共有するシステムの導入も有効であると思いますが、本市の御見解をお伺いいたします。
次に、放送電波を利用した災害情報についてお伺いします。
先日の愛媛新聞に大洲市と南海放送による災害時における相互連携及び臨時災害放送局開設等に関する協定の調印式が昨年12月16日に行われたとの記事が掲載されていました。この協定により大洲市で大規模災害が発生した際に、南海放送の電波を利用して、市民が必要とする避難場所や救援物資等の各種災害関連情報を提供することが可能となります。本市におきましては、新居浜市災害防災情報伝達システムが導入されております。総務省の災害情報伝達手段等の高度化事業により、防災ラジオ、BWA、広帯域移動無線アクセス、の高度化などの整備が行われ、平成30年4月よりコミュニティーFM放送が始まっております。
また、防災ラジオも希望する市民に対し、市が3分の2を負担し、配布しているのが現状だと思います。
しかし、防災ラジオが手元にない方や難聴者の方には、防災ラジオで災害情報を聞くことができない状況があります。このような方が、災害発生時にテレビ画面で各種災害情報を入手できることは、自助という観点において非常に有効な手段だと思われます。テレビ放送電波が耐災害性にすぐれた伝達手段であることや既存テレビアンテナを利用して簡単に設置できること、また自治体にとって自前の鉄塔や放送設備等の設備投資が不要であることから、市民等への情報伝達手段の充実、強化につながると考えます。南海放送と防災協定を締結することで、IPDC、インターネットで利用されているプロトコルや第2ワンセグを使った情報提供が可能となり、車載型テレビ、カーナビ等でも受信ができ、自動車での避難を余儀なくされた際でも、災害情報の入手が可能となります。このようにIPDCや第2ワンセグ放送を利用した防災情報を提供できるようになれば、大規模災害時に備え、テレビやラジオを活用した新たな情報発信への連携で、速やかな情報伝達と被害の軽減、被災者への支援等が期待されます。本市も南海放送との災害時における相互連携等に関する協定締結について前向きに検討されるべきだと考えますが、御見解をお伺いいたします。
○副議長(小野辰夫) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 災害発生時の情報共有についてお答えいたします。
危機管理体制への組織機構の見直しについてでございます。
まず、有事の際は、災害対策本部を設置して対応することになりますが、平時においてもそれぞれの部局において災害時に向けた準備等の防災業務を展開しております。
しかしながら、これらの防災業務を統括、進捗管理する機能が弱いため、全庁的に十分に防災対策が進んでいないのが現状となっております。この現状を打開するため、今回の見直しにおいて、市長直属の部長級職員として、危機管理統括部長を配置することで、庁内を横断的に統括、調整し、これにより全庁的な進捗管理を実施することで、防災力の強化充実を図ることといたしております。
また、これまでは風水害時には、まず消防本部が所管する水防本部を設置して対応し、大規模災害となった時点で災害対策本部に移行します。この際、所管が消防本部から市民部に移ることとなることから、円滑な移行に不安を抱えておりました。このようなことから、消防本部が所管する水防に関する事務を災害対策本部を所管する市民環境部に移管することにより、風水害時における水防本部から災害対策本部への切れ目のない円滑な体制移行が図られることになります。
さらに、消防本部につきましては、総務警防課を庶務部門と災害対策部門に特化した課とするため、消防総務課と警防課に分課することにより、災害現場での指揮命令系統の強化、危機管理体制の強化を図ってまいります。
次に、訓練等の新年度以降のスケジュールや取り組み内容についてでございます。
訓練につきましては、毎年県・市町災害対策本部合同運営訓練を実施いたしておりますが、消防防災合同庁舎の完成に伴い、庁内の連絡体制、連携を強化するため、新たに導入いたしました防災情報システムを活用し、災害対策本部設置訓練、職員参集訓練等を出水期までに実施いたします。
また、関係機関との連携強化では、愛媛県東予地方局、新居浜建設業協同組合等と合同で大規模風水害を想定した情報伝達、応急対策業務訓練を同じく出水期までに予定いたしております。
また、南海トラフ巨大地震を想定した訓練につきましても、新たな組織体制に応じた災害対策本部編成時の役割を再確認するため、全ての班が参加する職員を対象とした庁内の総合防災訓練につきましても、できるだけ早いうちに実施したいと考えております。その他、各班ごとの現場訓練等も検討し、大規模災害時に職員一人一人が適時適切な判断で行動がとれるよう、訓練内容の充実に努めてまいります。
以上、申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○副議長(小野辰夫) 加藤教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(加藤京子)(登壇) 基盤的防災情報流通ネットワーク(SIP4D)についてお答えいたします。
災害時に情報を迅速に共有するためのシステム構築についてでございます。
現在、市内の公民館、交流センターに避難所が開設されますと、避難所班の職員を配置し、避難者の状況を把握する態勢を整えております。避難所の職員が電話やファクスを活用し、避難者の人数や健康状態等につきまして、適宜避難所班長へ報告を行い、報告を受けた避難所班長は、情報収集いたしました内容を集約し、水防本部へ報告しているのが現状でございます。水防本部においては、取りまとめた情報をホームページやSNSを通じて、原則1時間ごとに情報公開しております。今後におきましても、避難所情報の提供のために迅速な情報の収集と公開に努めてまいります。
高塚議員さん御提案の公民館のホームページをクラウド化し、リアルタイムで情報の共有ができるシステムの構築につきましては、有事の際、有効な手段の一つであると認識いたしておりますことから、庁内関係部局と先進事例の調査研究に取り組みながら検討いたしてまいりたいと考えております。
次に、学校のホームページのクラウド化についてでございます。
新居浜市内の小中学校のホームページにつきましては、愛媛県が整備している愛媛スクールネット、通称ESnetのサービスを利用いたしております。内容は、主に日々の学校活動の様子、学校案内、行事予定、災害時等の保護者への連絡事項等を掲載しており、各学校の教職員が管理、更新等を行っているため、有事の際に随時更新を行うことは、現時点では困難でございます。
しかしながら、各避難所の情報について共有することは重要でありますことから、市の水防本部が公開するホームページの幅広い運用について、今後検討してまいります。
次に、学校のホームページのクラウド化による新型インフルエンザ等の感染症の発生状況等の活用につきましては、学校のホームページが愛媛県のサービスを利用しておりますことから、今の段階では、市のシステムとの情報共有は困難であると考えております。
○副議長(小野辰夫) 原市民部長。
○市民部長(原正夫)(登壇) 本市の防災情報システムの現状と課題等についてお答えいたします。
消防防災合同庁舎の完成に合わせ本年4月から新たに導入いたします本市の防災情報システムにつきましては、あらゆる災害やさまざまな危機に即応できるよう、災害情報を集約し、全ての市職員が円滑に対応に当たるとともに、関係機関や市民の皆様と情報共有ができるよう、運用開始に向けて整備を進めております。本システムでは、河川監視カメラなどの機器による情報や庁内ネットワークと連携し、被害状況や避難所からの報告などを集約し、同報系防災行政無線、スマートフォンアプリ新居浜いんふぉ等を通じて、正確かつ迅速に情報を伝達してまいります。
また、新たに被災された方の救護、支援に向けた情報を一元化することで、早期に罹災証明書を発行することが可能となることや愛媛県災害情報システムとも連携できるようになっております。
本システムとSIP4D、府省庁連携災害共有システムとの比較につきましては、本システムでは、職員による調査や市民の方から寄せられた災害情報を集約することで、迅速な対応ができるよう独自のシステムとなっておりますが、SIP4Dにつきましては、平成29年7月の九州北部豪雨や翌年9月の北海道胆振東部地震において活用された事例を見ますと、各公共機関システムを共有することから、広域にわたる被害の収集には有効であると考えております。御提案のありましたSIP4Dの導入につきましては、現在愛媛県で平成30年7月豪雨災害の検証を受け、災害情報システムの高度化に向け構築中であり、当システムでは、円滑な広域支援を目的とし、SIP4Dとの連携を図ることで、国等に被害情報を速やかに提供するなど、情報の共有化を目指していると伺っております。本市といたしましても、愛媛県災害情報システムとの連携を通じて、SIP4Dを有効に利活用できるよう引き続き協議してまいります。
次に、災害時の情報共有における情報システムの活用についてでございます。
新たな消防防災合同庁舎では、情報処理室を設置し、大規模災害発生時に集中する通報に対応するとともに、防災情報システムと庁内ネットワークの連携により、職員が現場で撮影した写真データ等を地図上に掲示し、災害対策本部でも閲覧することができるもので、今後システムの有効活用を図るため、運用の向上に努めてまいりたいと考えております。
なお、今回導入しようとする本システムは、災害時の使用に特化したものであり、現状では、御提案のありました災害情報等投稿システムのような平時での使用は想定しておりませんが、市民から寄せられたデータ情報には即時性があり、有効に活用することで業務の効率化が図られる等のメリットもあることから、今後とも市民の皆様から寄せられる情報の窓口の一元化も含めまして、投稿システムの導入につきましては、他市の運用状況など調査研究を行ってまいります。
次に、業界団体との情報共有についてでございます。
災害発生時の応援協定につきましては、発災後にインフラ整備等を行っていただく建設業関係団体等との応急対策業務に関する協定のほか、市内の主要なスーパー等と締結しております食料、燃料などの物資の提供、運搬などの協力に関する協定、医師会など医療関係諸機関、団体と締結しております医療救護活動に関する協定、店舗や福祉施設と締結しております避難場所などの提供に関する協定、災害時における緊急放送を行うケーブルテレビとの情報提供に関する協定、大府市など他の自治体や官公庁と締結しております災害時相互応援協定など、現在126の協定を締結しているところでございます。
次に、地域の業界団体との情報を共有するシステムの導入についてでございます。
災害時に現場から発信される生きた情報は、迅速な対応を図るためには、大変重要であると認識しております。このようなことから、昨年6月に新居浜建設業協同組合と愛媛県東予地方局建設部、本市建設部、環境部において、LINEを活用し、現場情報を即時に共有する試みを行い、一定の効果が確認できたところでございまして、今後におきましても、他の協定締結先と情報共有できる効果的な仕組みやルールづくりについて検討してまいりたいと考えております。
次に、放送電波を利用した災害情報についてでございます。
災害時には速やかにさまざまな手段で住民の皆様へ避難情報を伝達することが重要でありますことから、本市におきましては、防災行政無線、防災ラジオ、スマートフォンアプリ新居浜いんふぉなど、多様な伝達手段の導入を行っております。
また、テレビ、ラジオ等の報道機関等へは、Lアラートを通じて、デジタル情報として緊急性の高い情報を一斉に伝達しております。御提案のありました南海放送で昨年10月から開始された第2ワンセグ放送サービスにつきましては、長時間停電に見舞われた際にも、自動車搭載テレビや携帯電話端末から視聴できますことから、新たな情報収集手段として注目しておりますが、さきに協定を結ばれた大洲市での災害時の利用の実態等を判断した上で、導入について検討してまいります。
○副議長(小野辰夫) 毛利消防長。
○消防長(毛利弘)(登壇) ドローンの台数と活用方法についてお答えいたします。
まず、ドローンの台数につきましては、空中ドローン2機、水中ドローン1機の運用を令和元年6月1日より開始しております。
次に、主な活用方法といたしましては、山岳救助事案や水中救助事案のほか、地震や豪雨災害などの大規模災害発生時には、空中から広範囲な捜索活動を行い、要救助者の早期発見と救助時間の短縮を図りますとともに、立ち入りが困難な地域の被災状況の把握にも活用できるものと考えております。
また、ドローンで空撮した映像につきましては、画像伝送システムにより、災害対策本部及び通信指令室に伝送できますことから、自然災害はもとより、山林火災やコンビナート火災などの大規模火災におきましても、現場状況の収集に有効活用し、迅速かつ的確な災害対応と被害の軽減に努めてまいりたいと考えております。
○副議長(小野辰夫) 再質問はありませんか。高塚広義議員。
○13番(高塚広義)(登壇) 令和2年度施政方針の中で石川市長は、Hello!NEW新居浜を合い言葉に、市民、行政が一体となり、ワンチーム、チーム新居浜で市民の誰もが幸せを実感できる笑顔輝く新居浜市の実現を目指してまいりますと述べられております。私もチーム新居浜の一員として、今後とも小さな声を聞く力を存分に発揮して、皆様の声を市政に届けてまいりたいと考えております。
最後になりましたが、新型コロナウイルスの一日も早い収束を願って、質問を終わります。ありがとうございました。
○副議長(小野辰夫) これにて一般質問並びに議案第18号から議案第30号までに対する質疑を終結いたします。
お諮りいたします。議案第18号から議案第28号までの11件については、24人の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(小野辰夫) 御異議なしと認めます。よって、議案第18号から議案第28号までの11件については、いずれも24人の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することに決しました。
ただいま設置されました予算特別委員会の委員の選任については、委員会条例第8条第1項の規定により、議長において正副議長を除く24人の議員を指名いたします。
議案第29号及び議案第30号の2件は、いずれも議事日程に記載のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
以上で本日の日程は全部終了いたしました。
お諮りいたします。議事の都合により、3月6日から3月18日までの13日間、休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○副議長(小野辰夫) 御異議なしと認めます。よって、3月6日から3月18日までの13日間、休会することに決しました。
3月19日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 2時45分散会