ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

令和元年第4回新居浜市議会定例会会議録 第3号

現在地 トップページ > 組織でさがす > 議会事務局 > 議会事務局 > 令和元年第4回新居浜市議会定例会会議録 第3号

本文

ページID:0071209 更新日:2019年11月26日更新 印刷用ページを表示する
<外部リンク>

目次

議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問 議案第71号~議案第75号
 伊藤嘉秀議員の質問(1)
  1 財源確保について
   (1) ふるさと納税の現状と今後の取り組み
 鴻上企画部長の答弁
  1 財源確保について
   (1) ふるさと納税の現状と今後の取り組み
 伊藤嘉秀議員の質問(2)
  1 財源確保について
   (1) ふるさと納税の現状と今後の取り組み
 鴻上企画部長の答弁
  1 財源確保について
   (1) ふるさと納税の現状と今後の取り組み
 伊藤嘉秀議員の質問(3)
  1 財源確保について
   (1) ふるさと納税の現状と今後の取り組み
 鴻上企画部長の答弁
  1 財源確保について
   (1) ふるさと納税の現状と今後の取り組み
 伊藤嘉秀議員の質問(4)
  1 財源確保について
   (1) ふるさと納税の現状と今後の取り組み
   (2) 企業版ふるさと納税の今後の取り組み
 石川市長の答弁
  1 財源確保について
   (2) 企業版ふるさと納税の今後の取り組み
 伊藤嘉秀議員の質問(5)
  1 財源確保について
   (2) 企業版ふるさと納税の今後の取り組み
   (3) 発送電分離に向けた取り組み
 鴻上企画部長の答弁
  1 財源確保について
   (3) 発送電分離に向けた取り組み
 伊藤嘉秀議員の質問(6)
  1 財源確保について
   (3) 発送電分離に向けた取り組み
 鴻上企画部長の答弁
  1 財源確保について
   (3) 発送電分離に向けた取り組み
 伊藤嘉秀議員の質問(7)
  1 財源確保について
   (3) 発送電分離に向けた取り組み
  2 建設業者の災害応急対策業務について
   (1) 体制維持の考え方
 石川市長の答弁
  2 建設業者の災害応急対策業務について
   (1) 体制維持の考え方
 岡松市民部長の答弁
  2 建設業者の災害応急対策業務について
   (1) 体制維持の考え方
 伊藤嘉秀議員の質問(8)
  2 建設業者の災害応急対策業務について
   (1) 体制維持の考え方
   (2) 入札制度
 寺田副市長の答弁
  2 建設業者の災害応急対策業務について
   (2) 入札制度
 伊藤嘉秀議員の質問(9)
  2 建設業者の災害応急対策業務について
   (2) 入札制度
 寺田副市長の答弁
  2 建設業者の災害応急対策業務について
   (2) 入札制度
 伊藤嘉秀議員の質問(10)
  2 建設業者の災害応急対策業務について
   (2) 入札制度
休憩(午前10時56分)
再開(午前11時07分)
 小野志保議員の質問(1)
  1 いじめ防止対策について
   (1) いじめ防止基本方針
    ア いじめの現状
    イ 未解決の場合の対応
    ウ 相談窓口、相談経路
    エ 学校、地域、家庭が組織的に連携する体制の構築
   (2) SNSを利用した相談対応
 高橋教育長の答弁
  1 いじめ防止対策について
   (1) いじめ防止基本方針
    ア いじめの現状
    イ 未解決の場合の対応
    ウ 相談窓口、相談経路
    エ 学校、地域、家庭が組織的に連携する体制の構築
   (2) SNSを利用した相談対応
 小野志保議員の質問(2)
  1 いじめ防止対策について
 高橋教育長の答弁
  1 いじめ防止対策について
 小野志保議員の質問(3)
  1 いじめ防止対策について
 高橋教育長の答弁
  1 いじめ防止対策について
 小野志保議員の質問(4)
  1 いじめ防止対策について
 田窪秀道議員の質問(1)
  1 これからの公民館のあり方について
   (1) 地域づくりの担い手となる人材の発掘と育成
   (2) 公民館運営審議会委員の任命
   (3) 主事、主事補の業務
 高橋教育長の答弁
  1 これからの公民館のあり方について
   (1) 地域づくりの担い手となる人材の発掘と育成
   (2) 公民館運営審議会委員の任命
 加藤教育委員会事務局長の答弁
  1 これからの公民館のあり方について
   (3) 主事、主事補の業務
 田窪秀道議員の質問(2)
  1 これからの公民館のあり方について
休憩(午前11時46分)
再開(午前11時46分)
 岡松市民部長の答弁
  1 これからの公民館のあり方について
 加藤教育委員会事務局長の答弁
  1 これからの公民館のあり方について
 田窪秀道議員の質問(3)
  1 これからの公民館のあり方について
 高橋教育長の答弁
  1 これからの公民館のあり方について
休憩(午前11時52分)
再開(午後 1時00分)
 田窪秀道議員の質問(4)
  2 救急体制の充実について
   (1) AED設置拡大並びに救急車の搬送時間と現場滞在時間
   (2) 近年の工場火災
 高須賀建設部長の答弁
  2 救急体制の充実について
   (2) 近年の工場火災
 毛利消防長の答弁
  2 救急体制の充実について
   (1) AED設置拡大並びに救急車の搬送時間と現場滞在時間
   (2) 近年の工場火災
 田窪秀道議員の質問(5)
  2 救急体制の充実について
 毛利消防長の答弁
  2 救急体制の充実について
休憩(午後 1時19分)
再開(午後 1時19分)
 高須賀建設部長の答弁
  2 救急体制の充実について
 田窪秀道議員の質問(6)
  2 救急体制の充実について
 高須賀建設部長の答弁
  2 救急体制の充実について
 田窪秀道議員の質問(7)
  3 地域公共交通について
   (1) 路線バスとおでかけタクシーの検証
   (2) 高齢者に優しい今後の地域公共交通のあり方
 石川市長の答弁
  3 地域公共交通について
   (2) 高齢者に優しい今後の地域公共交通のあり方
 寺田副市長の答弁
  3 地域公共交通について
   (1) 路線バスとおでかけタクシーの検証
 赤尾経済部長の答弁
  3 地域公共交通について
   (2) 高齢者に優しい今後の地域公共交通のあり方
 田窪秀道議員の質問(8)
  3 地域公共交通について
 藤田誠一議員の質問(1)
  1 防災・減災対策について
   (1) 地震発生時の情報伝達手段
   (2) 危機管理体制
 石川市長の答弁
  1 防災・減災対策について
   (2) 危機管理体制
 岡松市民部長の答弁
  1 防災・減災対策について
   (1) 地震発生時の情報伝達手段
 藤田誠一議員の質問(2)
  1 防災・減災対策について
 岡松市民部長の答弁
  1 防災・減災対策について
 藤田誠一議員の質問(3)
  1 防災・減災対策について
 岡松市民部長の答弁
  1 防災・減災対策について
休憩(午後 2時00分)
再開(午後 2時11分)
 藤田誠一議員の質問(4)
  2 東京オリンピックについて
   (1) 太鼓台の派遣
   (2) 事前合宿の誘致
 石川市長の答弁
  2 東京オリンピックについて
   (2) 事前合宿の誘致
 赤尾経済部長の答弁
  2 東京オリンピックについて
   (1) 太鼓台の派遣
 藤田誠一議員の質問(5)
  2 東京オリンピックについて
 赤尾経済部長の答弁
  2 東京オリンピックについて
 藤田誠一議員の質問(6)
  2 東京オリンピックについて
 赤尾経済部長の答弁
  2 東京オリンピックについて
 藤田誠一議員の質問(7)
  2 東京オリンピックについて
 赤尾経済部長の答弁
  2 東京オリンピックについて
 藤田誠一議員の質問(8)
  2 東京オリンピックについて
 石川市長の答弁
  2 東京オリンピックについて
 藤田誠一議員の質問(9)
  2 東京オリンピックについて
 藤原雅彦議員の質問(1)
  1 総合戦略について
  2 総合防災マップについて
  3 市民体育館のエアコン設置について
  4 インバウンド観光推進について
  5 中小企業とSDGs経営について
  6 障害者文化芸術推進法について
  7 情報教育について
  8 ドライブレコーダー設置補助について
  9 地域要望について
 石川市長の答弁
  1 総合戦略について
  4 インバウンド観光推進について
 高橋教育長の答弁
  6 障害者文化芸術推進法について
  7 情報教育について
休憩(午後 3時11分)
再開(午後 3時21分)
 岡松市民部長の答弁
  2 総合防災マップについて
  8 ドライブレコーダー設置補助について
 赤尾経済部長の答弁
  4 インバウンド観光推進について
  5 中小企業とSDGs経営について
 高須賀建設部長の答弁
  9 地域要望について
 加藤教育委員会事務局長の答弁
  3 市民体育館のエアコン設置について
 藤原雅彦議員の質問(2)
  1 総合戦略について
 石川市長の答弁
  1 総合戦略について
 藤原雅彦議員の質問(3)
  6 障害者文化芸術推進法について
 高橋教育長の答弁
  6 障害者文化芸術推進法について
 藤原雅彦議員の質問(4)
  6 障害者文化芸術推進法について
散会(午後 3時41分)


本文

令和元年9月11日 (水曜日)
  議事日程 第3号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
    議案第71号 令和元年度新居浜市一般会計補正予算(第2号)
    議案第72号 令和元年度新居浜市国民健康保険事業特別会計補正予算(第1号)
    議案第73号 令和元年度新居浜市介護保険事業特別会計補正予算(第2号)
    議案第74号 令和元年度新居浜市水道事業会計補正予算(第1号)
    議案第75号 令和元年度新居浜市公共下水道事業会計補正予算(第1号)
――――――――――――――――――――――
  本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
  出席議員(26名)     
 1番    小野 志保
 2番    片平 恵美
 3番    合田 晋一郎
 4番    白川 誉
 5番    伊藤 嘉秀
 6番    越智 克範
 7番    井谷 幸恵
 8番    神野 恭多
 9番    米谷 和之
 10番     篠原 茂
 11番   河内 優子
 12番   黒田 真徳
 13番   高塚 広義
 14番   藤田 誠一
 15番   田窪 秀道
 16番   小野 辰夫
 17番   永易 英寿
 18番   伊藤 謙司
 19番   藤原 雅彦
 20番   大條 雅久
 21番   藤田 豊治
 22番   藤田 幸正
 23番   伊藤 優子
 24番   仙波 憲一
 25番   近藤 司
 26番   山本 健十郎
――――――――――――――――――――――
  欠席議員
 なし
――――――――――――――――――――――
  説明のため出席した者
 市長                石川 勝行
 副市長               寺田 政則  
 企画部長             鴻上 浩宣
 総務部長             園部 省二
 福祉部長             藤田 憲明
 市民部長             岡松 良二
 環境部長             小山 京次
 経済部長             赤尾 禎司
 建設部長             高須賀 健二
 消防長               毛利   弘
 上下水道局長          庄司 誠一
 教育長              高橋 良光
 教育委員会事務局長      加藤 京子
 監査委員             寺村 伸治
――――――――――――――――――――――
  議会事務局職員出席者
 事務局長             岡田 公央
 議事局次長            飯尾 誠二
 議事課主幹            小島   篤
 議事課副課長          尾藤 秀行
 議事課副課長           美濃 有紀
 議事課調査係長         神野 瑠美
 議事課議事係長         和田 雄介
 議事課主任            村上 佳史
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前10時00分開議   
○議長(伊藤謙司) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第3号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(伊藤謙司) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第87条の規定により、議長において藤原雅彦議員及び大條雅久議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第2 一般質問 議案第71号~議案第75号
○議長(伊藤謙司) 次に、日程第2、議案第71号から議案第75号までを議題といたします。
昨日に引き続き、一般質問並びに質疑を行います。
順次発言を許します。まず、伊藤嘉秀議員。
○5番(伊藤嘉秀)(登壇) 皆様おはようございます。
私は、4月に行われました新居浜市議会議員選挙におきまして初当選をさせていただきました自民クラブの伊藤嘉秀でございます。昨年の12月までは、教育委員として8年間、皆様に大変お世話になりました。これからは、先輩方の御指導を賜りながら市民の皆様に開いていただいた新しい道を感謝の気持ちを持ってしっかりと歩み、活力を育む新居浜市づくりに精進してまいりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
それでは、通告に従いまして質問に入らせていただきますが、質問を申し上げる前に1点、8月22日木曜日に地元新聞紙に新居浜市のHello!NEWの広告が掲載されていました。内容は、若年層有配偶者率、男女ともに愛媛県内1位の統計数字をもとに、すてきな出会いがある町新居浜市をアピールする広告でした。私は、拝見させていただきまして、新居浜市に住む人の自信とふるさと自慢につながり、元気がもらえる広告ということとともに、進学や就職を考える時期の方々に新居浜のよさが伝わり、新たな人材が市内の求人募集につながることを期待させるいい広告だと感心いたしました。これからもぜひ新居浜市のいいところの告知、PRをお願い申し上げます。
それでは、質問に入らせていただきます。
本日は、市議会議員として初めての質問になりますから、行政の仕事でも極めて大切な分野と思える財政の分野と防災の分野から質問させていただきます。ふなれですので稚拙な質問になると思いますが、何とぞ寛容な心で受けとめていただきますようにお願い申し上げます。
まず最初に、財政の中でも財源確保についてお聞きいたします。
市行政にはさまざまな税収、財政収入がありますが、第2期安倍政権になりましてからは地方創生を掲げ、地方の特色を生かす財源についてもさまざまなメニューを用意していただいております。その中できょうは、ふるさと納税、企業版ふるさと納税、電力会社の発送電分離の3点から新居浜市らしい財源確保について質問させていただきます。
初めに、ふるさと納税につきましては、ことしの6月議会の中で仙波憲一議員が質問されておりまして、寄附金額は平成29年度をピークに、昨年度は新制度への対応もあっておよそ50%減の2億7,500万円まで減少したとお答えいただきました。そこで、新制度のもとで今年度はどういった取り組みをされるのか、その方針と新居浜市の財源の中でふるさと納税の寄附金はどの程度の重要性を持つのかをお教えください。
また、これまで多額の寄附金額をいただいておりますが、ふるさと納税を受け入れるための運用経費と寄附金額の比率、つまり経費比率は何%になるのか、寄附金を施策事業の中でどういったことに使われているのか、寄附金額が減少した原因、理由をお教えください。
その上で、今年度の寄附金額の目標と予測をお教えください。
また、返礼品については最近話題になっておりますが、最高額の寄附金をいただいた平成29年度の新居浜市での返礼品のランキング、人気のランキングをお教えください。よろしくお願いいたします。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。鴻上企画部長。
○企画部長(鴻上浩宣)(登壇) おはようございます。
伊藤嘉秀議員さんの御質問にお答えをいたします。
財源確保についてでございます。
ふるさと納税の現状と今後の取り組みについてお答えをいたします。
まず、ふるさと納税の今年度における取り組み方針と重要性につきましては、ふるさと納税は寄附を通じふるさとへ貢献する仕組みとして平成20年に導入された制度でございます。しかしながら、返礼品の内容や返礼率などにおいて、本来の趣旨とは異なる形で自治体間における過度な競争が助長されたことを踏まえ、伊藤嘉秀議員さん御案内のとおり、本年6月からふるさと納税の新たな指定制度が導入されております。
ふるさと納税制度は、地方自治体における財源確保に資する制度であるとともに、自治体の認知度向上の面でも効果が大きいと考えており、本市にとっても重要な制度でございます。このようなことから、これまでも特色ある地場産品の開拓等に取り組むことにより、より多くの方に寄附をいただけるよう取り組んでまいりました。今後におきましても、総務省が示す枠組み、ルールの中で引き続き事業に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、ふるさと納税を受け入れるための運用経費と寄附金額の比率である経費比率についてでございます。
平成30年度の歳出決算額の内訳といたしましては、返礼品の調達及び発送に要した費用が約1億370万円、人件費が約390万円、手数料が約3,170万円など、合計約1億4,100万円となっており、同年度の寄附受入金額約2億7,500万円に対する経費比率の割合は約50%となっております。
次に、寄附金が施策事業の中でどういったことに使われているかにつきましては、寄附者の御意向に基づき、第五次新居浜市長期総合計画に掲げる快適交流、環境調和など6つのまちづくりの目標の各事業に充当しているほか、あかがね基金及びものづくり産業振興基金にも積み立てを行っております。
次に、寄附金額が減少した原因、理由についてでございます。
平成30年度の寄附受入額は、約2億7,500万円であり、平成29年度の寄附受入額約5億7,000万円と比較して半減いたしました。その要因といたしましては、総務省の通知を受け、平成30年度に寄附金額に対する返礼率を3割に見直したことに加え、寄附者に人気のあったビールなど一部返礼品の取り扱いを中止したことが考えられます。
なお、今年度の寄附金額の目標と予測につきましては、本年8月末までの寄附金額が対前年度同月比で約1.5倍となっておりますことから、平成30年度の寄附金額約2億7,500万円の約1.5倍の4億円を目標にいたしたいと考えております。
次に、平成29年度における返礼品の人気ランキングにつきましては、1位がビールとなっており、次いで2位から5位までがかんきつ類となっております。
○議長(伊藤謙司) 伊藤嘉秀議員。
○5番(伊藤嘉秀)(登壇) ありがとうございました。人気の中にかんきつ類というのがあるんですけども、愛媛県はかんきつ王国ということで県も推奨してますけども、これまでの愛媛県の長い歴史の中でミカン農家とかかんきつを生産する方々に対する投資額というのはかなりの額がされてるんではないかなと思います。また、新品種をつくるためのセンターをつくったり、いろんな予算を使われているんではないかなと思います。そういった意味では、ぜひこの新居浜市にもかんきつ類、人気があるのであれば戻していただきたいなというふうに思いますが、かんきつ類とかそういった人気の商品が戻ってくるめどというものがございますでしょうか。お願いいたします。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。鴻上企画部長。
○企画部長(鴻上浩宣)(登壇) 伊藤嘉秀議員さんの再質問にお答えをいたします。
まず、かんきつ類が返礼品から除外された理由でございますけれども、平成30年4月に総務省からの通知の中で、区域内で生産または提供されるサービス以外のものを返礼品として送付することについては認めがたいという通知があり、本市で生産されていないかんきつ類についてはこの基準に合致しないと判断をいたしまして、平成30年度中に返礼品としての取り扱いを中止したという経緯がございます。
今後こういった返礼品を取り扱うことができるかどうかということでございますけれども、今後そういった取り扱いをするためには、総務省が示す地場産品に合致しないといけないということで、愛媛県の調整でありますとか生産地である市町の同意が必要となりますけれども、現時点においてはそのめどが立っていないというような状況でございます。今後におきましても、愛媛県やかんきつ類の産地であります県内市町との意見交換を行いながら、定められたルールの中で取り扱いができるかどうかという検討を進めなければならないというふうに考えております。ただし、新居浜区域内で生産されたものは返礼品として活用ができますので、今後、新居浜産のかんきつというのは余りないんですけれども、そういったものに限らず新居浜ブランドとして活用できる産品の開拓につきまして、JA等とも協議を行いながら進めてまいりたいと、このように考えております。
○議長(伊藤謙司) 伊藤嘉秀議員。
○5番(伊藤嘉秀)(登壇) ありがとうございます。ただ、かんきつの中でも紅まどんなですとか非常に有名なかんきつとかそういったものがやっぱり人気になるんではないかなというふうに思います。新居浜市ではそういった生産をされてる方はいらっしゃらないのではないかなというふうに思いますが、ぜひそういった人気の商品を入れていただきたいなと思います。
総務省が出している基準というものの中に、第5条8号のところにイ、ロ、ハというのがありまして、イのところで市区町村が近隣の他の市区町村と共同でこれらの市区町村の区域内において前各号のいずれかに該当するものを共通の返礼品等とするものという条項がございます。これは特例ということで、生産地でないところの市町村が生産地の市町村と同意を結んで、生産地の有名なかんきつ類とかそういったものを返礼品に充てることができるというふうに書かれております。こういったところで愛媛県内の有名な生産地のところと同意を結ぶことは可能ではないでしょうか。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。鴻上企画部長。
○企画部長(鴻上浩宣)(登壇) 伊藤嘉秀議員さんの再質問にお答えをいたします。
区域内において同一の返礼品というような形で協議ができないかというお尋ねだと思いますけれども、かんきつでありましたら南予の市町と協議が必要ということになってまいります。これまでも協議のほうは行っておりますけれども、それぞれ各市町の都合がございますのでなかなか合意には至っていないというような状況でございます。今後、例えば生産地もそうなんですけれども、それを販売する団体とかからこういったことで取り扱いをしてほしいというようなこともいただければ後押しになるのではないかというふうに考えております。
○議長(伊藤謙司) 伊藤嘉秀議員。
○5番(伊藤嘉秀)(登壇) いろいろとほかの地域のところを調べさせていただきました。5つほどの県のところを調べさせていただきましたら、やはり返礼品の少ない地域、農産物の生産の少ない地域に対して同じ県内では融通のし合いというのがかなり進んでおりまして、6月以前の状況にまでなっている県もあるようです。ぜひそういったところでほかの生産地、南予であるか中予であるかは別にしまして、ぜひ生産地に同意をいただいて、そういったメニューの追加をしていただきまして、こういった返礼品のいいものができるとやはり寄附者がふえてくると。寄附される方はやはり愛媛の新居浜というところにふるさと意識を持っている方がかなりいらっしゃるんではないかなというふうに思いますし、愛媛のかんきつをやっぱり返礼品としてもらいたいというようなことを考える方もいらっしゃるんではないかなと思います。お聞きするところでは、返礼品のかんきつをお送りしましても一件もクレームがなかったというふうにお聞きしております。かんきつとかそういった農産物、生ものを扱った場合にクレーム等も多いわけですけども、そういったクレームが一件もなく、皆さん満足していただけたというようなこともお聞きしておりますので、ぜひそういった努力を続けていっていただきたいなというふうに思います。
次に、企業版ふるさと納税についてお聞きいたします。
企業版ふるさと納税は正式名を地方創生応援税制と申しますが、志のある企業が地方創生を応援する税制とも言われています。一般のふるさと納税と違って、企業からの寄附金は額も大きいようですが、新居浜市における取り組み方針とこれまでの実績についてお教えください。
企業版ふるさと納税は、受け入れる市側が市民はもちろん企業側もふるさと再生、ふるさと創生と思える事業に対して有効であり認定されます。新居浜市に本社はなくとも、ふるさと意識を持たれている企業は多く存在すると思います。新居浜市をふるさとと考えていらっしゃる企業が寄附をしていただける事業はどういったところがありますでしょうか。
また、企業版ふるさと納税につきましては、企業による寄附金のうちおよそ3割を損金扱い、さらに3割を税額控除として合わせて6割が軽減控除される仕組みですが、さらに国では控除率を3割アップさせて最大9割の控除ができる制度を検討しているとお聞きしております。企業側としても、寄附金額の90%が税控除を受けられるとなると、社会貢献をする上で有効な寄附となります。企業決算で言うと、年末から年明けごろ、年度の4分の3を終えてくると、1年間の決算状況も見えてくる時期となります。それまでに新居浜市としては寄附金の受け入れ事業の検討が必要となってまいります。今後の取り組み計画と方針、目標金額があればお教えください。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 企業版ふるさと納税の今後の取り組みについてお答えをいたします。
企業版ふるさと納税制度、いわゆる地方創生応援税制は、平成28年度に創設された制度であり、この制度の活用に際しましては地方版総合戦略に基づく事業について、地域再生計画を策定の上、国の認定を受けた地方創生プロジェクト事業に企業が寄附を行った場合、企業の税負担が軽減されるもので、企業の賛同が得られやすく、かつ魅力的なプロジェクトの提案が求められるところでございます。現在のところ、県内においてはとべ動物園魅力向上プロジェクトなど3事業が国の認定を受けておりますが、本市においては認定を受けている事業がないことからこれまでの実績はございません。しかしながら、伊藤嘉秀議員さんの御案内のとおり、現在内閣府が本制度における企業の税の軽減率を9割に引き上げる案件について、2020年度税制改正大綱に盛り込む方向で調整を図っている状況であることなどから、本市においても企業版ふるさと納税の活用に取り組む必要があるものと考えております。今後におきましては、税制改正の施行時期や地域再生計画の認定スケジュールを注視しつつ、現在策定作業を進めております第2期総合戦略に登載してまいりますRCC生涯活躍のまち拠点施設整備事業や別子銅山近代化産業遺産を活用した事業など、企業と自治体とのパートナーシップの構築につながる事業、また企業のCSR活動につながる魅力的な事業等について、新居浜市をふるさとと考えていただける企業を含め広く提案してまいりたいと考えております。
○議長(伊藤謙司) 伊藤嘉秀議員。
○5番(伊藤嘉秀)(登壇) ありがとうございます。先ほど市長さんも答弁いただきましたように、これまで実績がなくてもこれからは全国的に変わってくる可能性がございますので、ぜひ取り組みのほうをお願いいたしたいというふうに思います。
次に、来年4月に予定されている電力会社発送電分離に向けた取り組みについてお聞きいたします。
これまで国内の電力会社は発電所を管理する発電部門と電柱、電線などの送電システムを管理する送電部門、電力消費者へ窓口となって販売する営業小売部門の3部門が1つの企業になって、1社体制で経営を行ってまいりました。2016年からは電力小売の全面自由化が行われ、消費者は電力会社を自由に選ぶことができるようになってきました。来年4月からは、自由化に加えて発送電分離、発電会社と配送電会社、そして小売会社とが分けられるようになります。この新制度を利用して幾つかの地方行政においては電力の小売会社を設立し、発電会社と送電会社と契約をして、電力を供給しながら市民に小売して電力の地産地消化、電気代金の市内囲い込みを検討する地方行政が出てきています。ドイツではさらに進んでいて、行政が設置した電力小売会社に利益が出ると、公共事業の予算に転嫁する地方行政も出てきています。そこで、新居浜市として電力の発送電分離に向けて事業を検討されている部分があればお教えください。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。鴻上企画部長。
○企画部長(鴻上浩宣)(登壇) 発送電分離に向けた取り組みについてお答えをいたします。
電力の発送電分離に向けて検討している事業についてでございます。
電気事業法の改正により、平成28年4月から地域電力会社の持つ送電網を全ての電力事業者が使えるようになり、このような中、東京都や浜松市など自治体主体の新電力設立がふえてきており、電力の自給自足や売電による財源確保のほか、再生可能エネルギーの活用促進、雇用創出や地域への還元などが期待されているところでございます。
現在、本市において地域におけるエネルギー需給の現状についての調査を検討いたしており、新電力事業の立ち上げ等の具体的な検討はいたしておりませんが、制度実施後の経過を注視しながら、引き続き調査研究を進めてまいりたいと考えております。
○議長(伊藤謙司) 伊藤嘉秀議員。
○5番(伊藤嘉秀)(登壇) ありがとうございます。
今後の取り組みとして、まず関係者を集めて勉強会を行うとか、そういったことは近々では考えられておりませんでしょうか。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。鴻上企画部長。
○企画部長(鴻上浩宣)(登壇) 伊藤嘉秀議員さんの再質問にお答えをいたします。
事業化に向けて今後勉強会等の開催は検討しないのかという御質問でございますけれども、新電力事業の検討ということに当たっては、第一に電力供給先の需要に応じた安定かつ安価な電源の確保というのが重要であると考えております。まず本市の自主電源ということに関して申し上げますと、例えば清掃センターで蒸気タービンによる発電を行っておりますので、それをまずは市庁舎、学校など公共施設等へ供給するということも想定されます。しかしながら、事業化には自主電源も含めて年間を通した安定電源というものを確保していく必要がございまして、これには民間の発電事業者の協力、調整とか協議が必要になってまいります。こういうことを踏まえまして、今後発電、送電事業者の経営方針等も十分に踏まえていく必要もございますし、また先進的な自治体の新電力においても経営上の問題点が指摘されているような事例も見受けられますので、このような点も考慮いたしまして、現状においては具体的な勉強会を開催していくというところまでは至っておりませんけれども、今後も事業可能性について調査と研究を続けてまいりたいというふうに考えております。
○議長(伊藤謙司) 伊藤嘉秀議員。
○5番(伊藤嘉秀)(登壇) ありがとうございます。いずれにしましても、自主財源を持つという意味では有効な施策になる可能性がありますので、ぜひ勉強会のほうをやっていただければというふうに思いますし、これは相手様がいらっしゃいますので、申し上げるのがはばかられますが、ソーラー発電にしましても大規模なソーラー発電を持たれてる方が新居浜市にもいらっしゃいます。また、発電をされている企業さんもいらっしゃいます。そういった意味で、本当の地産地消の電力ということでの循環ができる可能性がある。また、電気代金の囲い込みができる可能性を十分に秘めた市だというふうに思いますので、ぜひ検討のほうをお願いできればというふうに思います。
財源につきましては、ふるさと納税で平成29年度に5億円以上の寄附金が寄せられて、多くの事業に潤いをもたらせたということがあります。実績として先ほど報告いただきました。今後も新居浜らしい地方創生を行うために積極的に財源確保をお願いいたします。
次の質問に入らせていただきます。
市民の安心、安全を守ることは行政の大きな役目でありますが、近年は台風や線状降水帯によって過去の記録にない集中豪雨がもたらされ、毎年のように甚大な災害が発生しています。先月8月に九州北部の各地で発生した集中豪雨、また今週初めの台風15号によって被災された方々にはお見舞いを申し上げますとともに、お亡くなりになられました方には御冥福をお祈り申し上げます。
こうした集中豪雨による災害はいつ起こってもおかしくない状況であることは誰しもが理解できるところだと思います。つまり、新居浜市においては2004年に体験した大水害による災害と同じ程度の災害がいつ発生してもおかしくないと言えるのではないでしょうか。
新居浜市では、災害が発生した緊急時に人命救助、災害復旧に迅速な対応をしてもらえるように、建設業者と災害応急対策業務の協定を結ばれています。私も2004年の災害時に、生まれ育った実家が川の決壊元となりましたので、建設業者の重要性がよく理解できます。あのとき、川が橋のところで詰まってしまい、近くの堤防を越えて、堤防を壊しながら道路を川にして流れていきました。大量の水が山から運んできた石と土砂を道路へ流し込み埋めてしまいました。そこへ一番最初に声をかけてくれたのが近所の人たちですが、近寄ると危険過ぎて手を出すことはできません。次に来てくれたのが近くの消防団の方々でした。しかし、機械は持っていないため私と一緒に手で石をどけようとしてくれましたが、らちが明きません。困り果てたところに近所の建設会社社長がキャタピラーを履いた重機に乗ってきまして、瓦れきの山の上を越えて川の決壊元へ近づき、1トン土のうを置いて堤防の決壊をとめてくれました。後日、新居浜市だけでなく災害の発生した東予地域の各地で建設業者の重機とオペレーターが人命救助、復旧作業で活躍したと聞きました。
また、その2004年の災害後、近隣市の市長さんからも災害時の建設業者の協力の重要性について話を聞くことがありまして、その中のお一人は、緊急対応をしてもらうためには市内で働く重機の台数、オペレーターの人数はもちろんのこと建設業者の経営状況も把握しておく必要がある。その上で、民間の設備投資が多く建設業者の仕事が多いときは公共投資は少し減らしてもいいが、民間投資が少なく建設業者の経営状況が不安なときには、公共投資をふやしてでも建設業者の体制維持をしなければ、災害時に応急対応を依頼することができなくなる。緊急時に市民を助ける上で、安心安全の町をつくる上で、ここが行政の大切な仕事だと語る市長さんもいらっしゃいました。
もちろん今のお話はよその市の考え方ですから、新居浜市に当てはまるとは申しません。しかし、新居浜市も建設業者と災害時における応急対策業務に関する協定を結ばれていますので、災害時の建設業者による協力の必要性を御理解されたことだと思います。そこで、建設業の災害応急対策業務を実施していただくために、平常時から建設業者の体制維持についてどのようにお考えか、方針をお教えください。
また、災害応急対策業務は危険な場所でもあり、命がけの作業にもなる可能性がありますので、誰でもが業務に当たっていいとは思いません。新居浜市としまして、対策業務に参加できる建設業者の技術レベル、オペレーターの技能資格、派遣重機の大きさや機能、レベルなどの基準を策定されているのでしょうか、お教えください。
そして、建設業の現状は、どのような状況にあるのかをお聞きしたいと思います。
新居浜市の建設業の入札登録業者の数は、2004年と今年度で比較して増加しているでしょうか、減少しているでしょうか。
応急対策業務の協定を結んでいる建設業者は新居浜建設業協同組合の会員企業だと思いますが、2004年とことしの会員数では、2004年には85社あったものがことしは53社にまで、およそ40%減少しております。こうした数字を見て、現状の協定締結をした業者数で2004年と同じ災害が発生したときに応急対策が可能と考えられておりますでしょうか、お教えください。
さらに、応急対策を充実させるために、入札登録建設業者の中で協定を結んでいない業者にも災害時の応急対策業務を行ってもらうことはできないのでしょうか。つまり、災害時に応急対策業務を行っていただける建設業者の数を、協会組合員以外の業者にも広げて、市の入札業者全員に参加してもらうということはできないのでしょうか。
また、今の日本では、どの業界においても同じ課題を抱えていますが、建設業界においても人材不足が深刻になってきています。私の情報として手元にいただきました建設業協同組合の年齢別雇用状況を見ましたら、66歳以上の方が全体のおよそ16%、60歳以上の方がおよそ30%の割合でいらっしゃいまして、10年後には業界内の人材不足が深刻になってきます。建設業者の人材不足も災害時の応急対策を行う能力の低下につながってまいります。市として、建設業者の人材確保と育成についての対策は考えられないでしょうか。お考えをお教えください。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 建設業者の災害応急対策業務についてお答えをいたします。
体制維持の考え方についてでございます。
まず、平常時からの建設業者の体制維持につきましては、伊藤議員さん御案内のとおり近年頻発する災害等に対応するため、平常時からの建設業者の体制維持は大変重要であると認識をいたしております。
一方、厳しい財政状況のもと、県営事業も含めた新居浜市域における公共事業につきましては、近年減少傾向にありますが、本市といたしましても今後ともさらなる国への国費要望に加え、経済対策等の国の動向及び社会情勢を注視しながら事業費確保に努めてまいりたいと考えております。
次に、建設業の人材確保と育成についてでございます。
急激な人口減少が進む中、さまざまな分野において担い手不足が深刻化しており、特に建設業界におきましては、その傾向が顕著でありますことから、国、県におきましても建設業の人材確保、育成を喫緊の課題と捉え、建設業への入職や定着を促すための取り組みや若年技能者等を育成するための環境整備等、さまざまな対策に取り組まれているところでございます。こうした背景のもと、市といたしましても新居浜市中小企業振興条例に基づき、人材確保事業として建設業者を含む中小企業者が人材確保を図るため大手就職情報サイトに登録して求人情報等を発信した場合や市外で開催される合同企業説明会等に出展した場合に必要な経費の一部を助成いたしております。
また、建設業の魅力を発信する各種のイベント等、新居浜建設業協同組合が主催するさまざまな事業に協賛しているところであり、今後も継続してこうした活動を支援してまいりたいと考えております。
さらに、組合が実施されておりますノーダン運動にかかわる講習会等に毎年本市の技術者が出向いて説明をさせていただいております。
いずれにいたしましても、今後もこうした取り組みを通して建設業の人材確保と育成に努めてまいりたい、このように考えております。
以上、申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(伊藤謙司) 岡松市民部長。
○市民部長(岡松良二)(登壇) 災害応急対策業務に参加できる建設業者の基準及び災害時における応急対策業務に関する協定等についてお答えをいたします。
本市では、災害発生時における道路、橋梁など公共土木施設や公共建築物の浸水対応、崖崩れ等の応急対策、土砂及び流木等の撤去、搬送、必要な資機材及び物資の運搬などの応急対策業務に関しましては、新居浜建設業協同組合と協定を締結し、支援をいただくことになっております。
まず、災害応急対策業務に参加する建設業者の技術レベル、技能資格、派遣重機などの基準につきましては、新居浜建設業協同組合に応急対策を要請し、組合から地域や業務内容などに適した組合事業者を決定、派遣いただきますが、その際には特に市としての選定基準等はございません。
次に、工事の入札参加登録業者数の推移についてでございます。
登録業者数につきましては、2004年時の市内土木工事業者数は1,403社ございましたが、その後減少傾向にあり、今年度は98社となっております。
次に、現状の協定締結者数で、2004年と同等の災害に対し対応が可能かということにつきましては、2004年時の新居浜建設業協同組合加入業者数は85社だったのに対し、現在の加入業者数は53社となっておりますことから、市外からの支援があったとしても、前回より応急復旧に時間を要することになることが考えられます。
次に、協定を締結していない事業者にも災害時の応急対策業務を行ってもらうことにつきましては、新居浜建設業協同組合の事業者だけでは十分な対応ができない場合には、協定の趣旨に沿って、それ以外の事業者に対しましても市から新居浜建設業協同組合が実施する災害応急対策業務に協力いただけるよう要請をしてまいりたいと考えております。今後におきましても、災害時における応急対策業務に関する協定に基づき、応急対策業務が滞りなく履行できるよう、新居浜建設業協同組合と協議、連携を図ってまいります。
済みません、申しわけございません。先ほど市内の土木工事業者数を「143社」と言うべきところを「1,403社」と申し上げました。143社が正しい数字でございますので、訂正しておわびを申し上げます。
○議長(伊藤謙司) 伊藤嘉秀議員。
○5番(伊藤嘉秀)(登壇) ありがとうございます。明らかに組合頼みになってしまうと、今の現状ではもう数字が出ておりますので、災害に対応するという能力が低下、市として低下してるんではないかなというふうに思われますので、ぜひ組合外の方も参加できるようにするんであれば、そういった施策をお願いしたいと思いますし、業界の体制の維持につきましてお考えをいただければというふうに思います。
次に、建設業者による災害応急対策業務への対応力を継続、維持していくために、市の建設工事の入札の面から質問させていただきます。
災害時の応急対策業務に参加する建設業者と災害時の応急対策に参加しない業者には入札時に何か差があるのでしょうか。協定を結んで災害時に危険な場所へ応急対応に行き、市民の生活、命を守ろうと作業してくれる業者には入札時に何かメリットはあるのでしょうか。
例えば、愛媛県が行っているような落札方式、総合評価落札方式を全ての入札に取り入れて県は行っていますが、災害時の対応をしてくれている業者には評価点を加えて入札のメリットにすることは市としてもできないのでしょうか。そのほかに、入札を行う立場から、災害時に市民の安心、安全を守るために働いてくれる協定を結んだ業者の数、経営体力、技術者の人数、重機の台数など体制維持が行えるような入札方式はないでしょうか、お教えください。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。寺田副市長。
○副市長(寺田政則)(登壇) 入札制度についてお答えいたします。
まず、本市と災害時における応急対策業務に関する協定を締結している建設業者と協定を締結していない業者の工事入札への参加についてでございます。
工事の入札に当たりましては、必要となる建設業の許可、技術者等を有し、当該工事を施工する能力があるかどうかを第一に、これらを満たす業者を対象に公平性、競争性を確保する入札参加資格要件の設定や指名業者の選定を行っております。また、登録のある市内建設業者につきましては、経営規模や施工能力等に応じ適正な規模の工事を発注するため、業種ごとに格付を行い、それをもとに入札を行っております。入札において求められます機会均等等の観点から、協定締結の有無をもって入札参加に差を設けることは難しいものと考えますが、各業種の格付に当たりましては、建設業法に基づく経営事項審査の数値、工事検査成績、技術者数などのほか、協定を締結している団体に加入している場合には加点をし評価をしているところでございます。
次に、総合評価落札方式のような協定を締結している業者への評価をすることはできないかについてでございます。
伊藤嘉秀議員さん御案内のとおり、総合評価落札方式による入札は、金額以外の項目についても評価して、落札者を決定するものでございます。本市におきましても、評価項目として同種、類似工事の施工実績、技術者の従事経験、保有資格などのほか、災害協定等に基づく活動実績や災害ボランティア活動の実績に対し、加点評価することとし、同方式による入札も実施しているところでございます。
次に、協定締結業者数を維持することについてでございます。
入札に関することといたしましては、業者格付時及び総合評価落札方式による入札時に当該業者に対し加点評価をしておりまして、このことが一定地域貢献に対する意識向上につながるものと考えております。
なお、業者格付におきましては、平成29年から協定を締結している団体に加入している業者に対する加点の見直しを行い、引き上げを行っております。今後におきましては、愛媛県を初め他の自治体の取り組みを注視しながら、適宜業者格付及び総合評価落札方式について見直しを行ってまいりたいと考えております。
○議長(伊藤謙司) 再質問はありませんか。伊藤嘉秀議員。
○5番(伊藤嘉秀)(登壇) 先ほどの答弁の中でのお話でございますが、総合評価落札方式を一部取り入れてるということでよろしいでございましょうか。
その場合には、総合評価落札方式を取り入れる工事には何か基準がございますでしょうか。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。寺田副市長。
○副市長(寺田政則)(登壇) 伊藤議員さんの再質問にお答えをいたします。
現在、愛媛県では御案内のとおり設計金額800万円以上の工事については基本的にこの方式を適用いたしております。本市でございますが、現状としては2,000万円程度の工事に適用しておるということでございますが、金額の基準というのは特にございませんが、その方式の中で簡易型の施工計画型と実績確認型というのがございまして、今新居浜市が適用しておりますのは実績確認型、これは、1億円未満の工事に適用するというふうな基準は1つございます。
○議長(伊藤謙司) 再質問はありませんか。伊藤嘉秀議員。
○5番(伊藤嘉秀)(登壇) ことしの8月4日に新居浜市防災フォーラムとして市が主催して仙台建設業協会の会長を務める深松努さんを講師にしまして、東日本大震災時の応急対応と復旧作業をどのようにして行ってきたかを教えていただきました。その言葉の中に、地域の民家、建物、人もみんな津波にのまれて壊されてしまい、瓦れきの山から住民の方を助け出すために自衛隊が重機を運んでやってきたが、自衛隊の方から、自分たちはここでは重機を操作できないと言われた。自衛隊員は、土豪や溝を掘るようなショベルカーの扱いはできるけれども、2センチメートルや3センチメートルずつ土の表面をなでるように削っていく技術は持っていない。土の下に人がいるから深く掘ることはできず、人の体を壊さないようにする、表面をなでながら土を取るしかない。自衛隊員は後方へ回るから、建設業者の技術者の方に重機操作をお願いしたいというふうに言われたそうです。新居浜市において災害が発生したときに、人が建物の下敷きになったり土砂が覆いかぶさってきて埋められたとき、誰が重機を使って助け出そうとしてくれるのでしょうか。
ことしで2004年の災害からちょうど15年がたちました。その間に災害対応していただける建設業者は40%なくなり、減少傾向がさらに進んでいます。技術者においては、この10年の間に30%の方が高齢化でいなくなります。災害時の対応協定だけを結んで、体制の維持については各社自分でお願いします。入札の競争は災害対応している業者、市内業者関係なく競争し合って金額を下げて落札してくださいだけでいいのでしょうか。そろそろ行政が音頭をとって災害対応の体制維持、充実強化が必要ではないかと思われます。早目の御対応をお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(伊藤謙司) この際、暫時休憩いたします。
  午前10時56分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前11時07分再開
○議長(伊藤謙司) 休憩前に引き続き会議を開きます。
小野志保議員。
○1番(小野志保)(登壇) 皆様こんにちは。よろしくお願いいたします。
多様性を認め、分かち合うことを力に、支え合うことを安心に、立憲民主党小野志保です。
通告に従いまして質問させていただきます。
新居浜市におけるいじめ対策、主に未然防止、早期発見についてお尋ねします。
いじめは、児童生徒の心身の成長に大きな影響を及ぼし、かけがえのない大切な命を失いかねない重大な問題であります。平成30年4月19日改定、新居浜市いじめ防止基本方針の中でも、いじめはどの子供にも、どの学校でも起こり得るものとの認識のもと、早期発見、早期解消に取り組み、いじめは絶対許さない行為であると児童生徒に積極的にかかわり、信頼関係を深め、気軽に相談できる環境を構築し、児童生徒の細かな変容をいち早くつかめるよう、いじめ調査の考察と対応を毎年発行し、学力の向上、学校の対応力向上、教育相談体制の充実、保護者向けいじめチェックリストの作成等、さまざまないじめ防止対策に取り組んでいるとあります。
まず、本市におけるいじめの現状を直近3年間の相談件数、解決件数をお教えください。
また、未解決の場合の対応や対策をお教えください。
続いて、相談窓口でございますが、今新居浜市では電話相談、教育長直通のメール相談が市のホームページより確認できますが、相談経路がほかにあればお教えください。
学校、地域、家庭が組織的に連携、協働する体制構築とありますが、今現在どのような連携体制があり稼働しているか、具体的にお示しください。
続きまして、SNSを利用した相談対応についてです。
愛媛県教育委員会では、SNSいじめ相談窓口えひめほっとLINEを県内の中高等学校及び特別支援学校の生徒の皆様を対象にLINEを活用した相談窓口を開設いたしました。相談期間は2019年9月、今月の毎週火曜日と木曜日、そして2020年1月、同じく毎週火曜日と木曜日、時間は火曜日は18時から21時、木曜日は18時から22時までです。
また、愛媛県以外にも北海道、青森県、和歌山県、埼玉県など全国的にSNSを活用した相談体制が広がっております。北海道教育委員会では、電話、メール、来所のほかにSNSを活用した相談体制構築に向けて過去2回検証されております。対象者は、中学生、高校生。受け付け時間は16時から21時です。相談の受け付けの順番は、原則先着順ではございますが、特定のキーワード、例えば死にたい、いじめ、助けてが含まれた場合は優先的に対応されています。相談員の方々もマニュアル作成や研修をされており、緊急時の対応とし、関係機関との連携、連絡体制も整っております。相談件数は平成30年度25日間の検証で相談件数1,307件、1日当たり52件です。ほかの相談方法と比較いたしますと、北海道教育委員会開設子ども相談支援センターでは、1年間に電話相談2,389件、メール相談200件、来所6件、合計2,595件、25日間で1年間の相談件数の何と半数を占めております。相談内容は、グラフをごらんください。
いじめに関する相談が全体の4%、友人関係に関する相談では全体の31%、学業、進路についての相談も12%あります。相談者の学年、性別ですが、学年では中学1年生が最も多く40%を占め、男女別では女子が60%を占めております。学年が上がるにつれて少なくなる傾向が見られます。曜日別相談件数は水曜日と金曜日が多いですが、曜日にかかわらず相談があります。続いて、相談時間は平均時間30分の相談で、女子の相談のほうが男子の相談より約10分ほど長いという結果が出ております。満足度は満足、やや満足合わせて86%、また利用したいですかというアンケートに89%の生徒がはいと回答しております。友達や親にも言えないことをLINEで相談ができた。定期的にLINEで相談できる場をつくってほしい。気持ちが軽くなった。自分が思いつかないことを知ることができた。親身になってくれた。いつでも悩みが相談できるようにこれからも続けてほしい。時間を延長してほしい。解決してよかった。いつでもどこでも相談ができたなど、利用した生徒さんの感想、要望です。
北海道教育委員会の今後の方向性としては、若年層のコミュニケーション手段が大きく変化している状況を踏まえ、児童生徒が悩みを安心して相談できる体制を整備することが重要である。関係団体と連携を図り、さらなる相談技法の向上を図る。他県の実践例を把握するなどして相談期間や相談時間、相談対象者について検討し、より効果的な相談体制のあり方について検討を進めると書かれております。
SNS相談が多いのは、無料で相談ができ、匿名で時間、場所にかかわらず相談ができる相談しやすいツールであると思われます。また、SNS相談では、画面の文章で見るために、別の相談員と情報共有ができ、複数で対応できることも可能であります。生徒の状況を把握し、思いに寄り添いながら親身に対応していただければ、相談員との間に信頼関係が生まれ、相談できる人がいると次回も利用する可能性は大いにあります。
新居浜市教育長直通の相談メールでは、学校名、住所のほか氏名、メールアドレス、電話番号は必須とのことであり、なかなか相談に踏み切れない児童生徒の皆さんもいるのではないかと思われます。もちろんSNSだけに頼るわけではありませんが、気軽に相談できる環境、悩みを聞いてくれる人がいる、全ての児童生徒の皆さんが安心をして学校生活を送り、さまざまな活動に取り組むことができるよう、新居浜市としてのSNSを利用した相談体制の整備において、教育長の御所見をお聞かせください。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 小野志保議員さんの御質問にお答えいたします。
いじめ防止対策についてのうちいじめ防止基本方針についてでございます。
いじめの現状について直近3年間の学校から報告のあったいじめの件数と解決件数につきましては、平成28年度は18件中16件が解消、平成29年度は16件中15件が解消、平成30年度は122件中92件が解消となっております。
なお、いじめ件数の急激な増加は、いじめの定義に沿った積極的認知を学校に提案したところ、報告数が増加したことによるものでございます。
本年度につきましては、8月末の時点で44件の報告があり、15件は解消し、28件はいじめがやんでおり経過観察中となっております。
また、未解決の事案への対応についてでございますが、被害者の安全確保を最優先し、被害者の気持ちに寄り添いながら、学級担任だけでなく専門家やPTA等の力もかりながら保護者と連携をとりつつチーム学校で解消に向けた取り組みを行っております。
次に、相談窓口につきましては、あすなろ教室内に不登校に関することを含めいじめ対応の電話やメールでの相談がございます。またそのほか、親と子のふれあい相談あゆみがあり、総合福祉センターにおきまして予約制にて2人の相談員が年間33日相談活動を行っております。
学校、地域、家庭の協働体制の構築につきましては、今年度市内の小中学校全てがコミュニティ・スクールを導入いたしましたことから、定例会を開催して情報共有を図ったり、新居浜市子どもサポート特命チームによる支援・相談活動を利用したりするなど、地域やPTA等の力をおかりしながら、いじめ、不登校等の事案に対応してまいります。
次に、SNSを利用した相談対応についてでございます。
自分からいじめられていることを直接親や教師に伝えることができない子供にとっては、SNSは気軽に利用することができ、未然防止や早期発見において大変効果的なツールであると考えております。しかし一方で、SNS依存を助長する危険性も危惧されるところでございます。また、SNSは文章のみの会話であるため、話し手の真意が伝わりにくく、誤った受け取りをしてしまうことによるトラブルも考えられます。愛媛県教育委員会がことし9月に中高生を対象にSNSいじめ相談窓口えひめほっとLINEを開設されましたので、今後の利用状況等を注視しつつ研究してまいります。
○議長(伊藤謙司) 再質問はありませんか。小野志保議員。
○1番(小野志保)(登壇) 先ほどの愛媛県教育委員会さんの検証を研究ということだったんですけれども、その成果というのは今年度には出るかと思うんですけれども、例えば来年度以降に取り組みたいとか取り組む予定というのは今のところお考えでしょうか。
○議長(伊藤謙司) 答弁を願います。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 小野議員さんの再質問にお答えをいたします。
愛媛県教育委員会の取り組みについて、来年度以降、それを反映した形で取り組んでいくかということでございますが、期間等について、あるいは時期等については、まだここで申し上げることはできませんけれども、愛媛県教育委員会が行う今回のLINE相談については、丁寧に分析をして、そして新居浜市の状況等勘案しながら研究を進めてまいりたいというふうに考えております。
○議長(伊藤謙司) 再質問はありませんか。小野志保議員。
○1番(小野志保)(登壇) 愛媛県教育委員会さんにお尋ねしたところ、今回この今月の9月と来年の1月のみの検証ということで、週2回、8回掛ける2程度だと思うんですけれども、先ほどの北海道さんより少ない結果になるかと思うんですけれども、例えば文部科学省から教育支援体制整備事業費補助金というのも上限1,000万円というのが出ておりますので、実際に新居浜市で検証というのはできないかどうか、御所見をお伺いしたいと思います。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 小野議員さんの再質問にお答えをいたします。
補助金等を利用して来年度からの取り組みができないかということについてでございます。
愛媛県教育委員会が取り組もうとしている内容で一番大切になるのは、相談員であろうと思います。その相談員が専門性の高い臨床心理士であるとかさまざまな国家資格等がひとつ要件になるかと思われますので、そのあたりにつきましてなかなか新居浜市内ですぐに対応していくというところが難しいところがあろうかと思いますけれども。繰り返しにはなるのですけれども、そうした愛媛県教育委員会の取り組み、9月と来年1月、これを見きわめた上で新居浜市としてどのようなことが可能であるかを研究してまいるということでお答えさせていただきたいと思っております。
○議長(伊藤謙司) 再質問はありませんか。小野志保議員。
○1番(小野志保)(登壇) 先ほどSNS依存というお話が出ましたけれども、また別に原因はあるかと思いますので、まずは子供の命、生徒さんの悩みっていうのをまずお聞きしていただきまして、子供たちが安心をして学校に行けるように。また、先ほどの相談員のお話ですけれども、先日青森市のほうに視察研修に行かせていただいたときに、校長先生出身の方に相談員をお願いしているというようなお話も伺っております。もちろん国家資格がある方もぜひこのSNSを活用した相談員というのをしていただきたいなと思いますので、相談員の方々をお集めになる御苦労もあるかと思いますが、ぜひ未来の新居浜市を担う子供たちのためにどうかよろしくお願いいたします。ありがとうございました。終わります。
○議長(伊藤謙司) 田窪秀道議員。
○15番(田窪秀道)(登壇) 自民クラブの田窪秀道です。
通告に従いまして、順次質問をさせていただきます。
まず、これからの公民館のあり方についてのうち、地域づくりの担い手となる人材の発掘と育成についてでありますが、平成23年度全ての校区で地域主導型公民館の運営を開始し、ことしで8年目を迎えます。行政主導が主流の状況から、地域の課題は地域の住民がみずから解決し、みずからの手で地域をつくるという気概を持った自主自立体質に転換が図られました。しかしながら、近年の少子高齢化に伴う活動人口の減少や社会教育関係団体の活動メンバーの固定化、多様化、複雑化していく地域課題への対応の困難さなど、公民館を取り巻く環境の厳しさも現実に感じるところであります。
先日、令和元年度の新居浜市の教育という冊子をいただきましたので、平成30年度のあゆみをじっくりと拝見させていただきましたところ、大半の公民館で公民館活動の担い手となる人材の確保と育成を図ることを今後の課題として上げられておりました。私自身も地域の公民館の会議や諸行事に参加して感じるのですが、会議は決まって夜であり、顔ぶれはほぼ同じであります。このような状況で継続すると、いつか活動が行き詰まることは明白な事実であります。今月などは校区の敬老会や観月会など大きな行事が1週間ピッチにあり、また各種団体の会議や行事も週に複数回あります。例えば、校区敬老会では敬老会に参加の資格がある高齢者みずからが準備や片づけをしている姿を見るにつけ、物悲しさすら感じます。また、地域主導だからといって何もかも地域に丸投げしたら、できる校区とできない校区が二極化し、公民館機能や活動が停滞するおそれもあります。私は、全校区の公民館の共通課題として、今後の担い手不足を取り上げ、毎月の会議で少なからず提議し、どうしたら地域づくりの新たな担い手を確保できるのかを市派遣の校区の地域コミュニティ支援員ともども真剣に議論していかなくてはならないと思いますが、理事者のお考えをお聞かせ願います。
次に、公民館運営審議会委員の任命についてでありますが、まず公民館運営審議会は公民館ごとに設置され、委員定数は20人以内で、学校教育及び社会教育の関係者、家庭教育の向上に資する活動を行う者並びに学識経験のある者の中から教育委員会が委嘱、かつ委員の任期は2年とし再任を妨げない。ただし、補欠の委員の任期は前任者の残任期間とするとあります。委嘱は教育委員会なのですが、推薦は公民館長であります。公民館長の任期の問題も過去さまざまございましたが、現在審議会委員の任命に関しては、各公民館単位で各種団体や学識経験者を織り交え20人以内の構成にされておられると思うのですが、館長の交代等で新たに館長になられた場合、前任者からこれらの推薦経緯を十分引き継ぎされていない場合においては、館長みずからのカラーが出るおそれがあります。現在の公民館は、地域主導型になっていますので、この役員推薦に関しては深く問いませんが、先ほどの質問でも申し上げましたとおり、公民館の今後の課題としては活動の担い手確保が重要であります。各種団体から推挙された審議会委員であれば、交代の際、当該団体から新たな委員の選出もできると思うのですが、学識経験者という方はそういなく、案外20人以内にはどう見ても学識経験者を審議会委員に2人から3人選任している公民館もあるのではと思います。
一例を挙げますと、新居浜市には少年補導委員協議会という組織がございます。各校区で支部長を中心に補導活動やパトロール等をされておりまして、委嘱は石川市長でありますが、実際校区補導委員の支部長さんが公民館の審議会委員に属されていない校区を調べますと、垣生と金子と若宮だけということが判明いたしております。
そこで質問なんですが、補導委員は館長が推薦をするわけでありますが、ただいまの3校区の支部長さんにおいては、公民館の運営の審議すらできない状況であります。審議会に入れる、入れないは館長次第なので現在決まりもございませんが、例えば18校区の館長会などで審議会委員の推薦基準を一度見直していただき、各校区統一性を持たせた推薦基準のあり方も今後必要ではないかと感じますが、理事者の皆様の御所見をお聞かせ願います。
それと公民館においては、審議会委員の定数20人以内というのは統一されているのでしょうか。
また、学識経験者ですが、何をもって学識経験者と言えるのか、その定義があればお教えいただければと思います。
続いて、公民館の主事、主事補の業務についてでありますが、公民館で必要な備品や物品購入の際には、決まって市の指定業者の利用と3者見積もりが求められます。これは、担当課である社会教育課からの指示によるものであります。必要とされる物品が指定業者もしくは指定店舗にない場合、主事、主事補はかなり苦労をされておると聞き取り調査で判明をいたしました。また、公民館では、参加者に振る舞う食べ物や飲み物まで規制がなされております。食材は構わないけど加工品はだめとか、洗剤は環境に優しい洗剤を使いなさいとか、指定店舗にないものはだめだとか、かなり苦労を強いられているようです。備品や消耗品などは各公民館共通に必要なものなので、市で一括購入して配布をするとか、それがだめなら指定業者の枠をふやすとか、そういった細かな配慮をしてあげないと、主事、主事補たちは本来の公民館業務に専念できません。このような現実を理事者はどのように受けとめておられるのか、御所見をお聞かせ願います。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 田窪議員さんの御質問にお答えいたします。
これからの公民館のあり方についてでございます。
まず、地域づくりの担い手となる人材の発掘と育成についてお答えいたします。
現在、市内各公民館におきましては、地域教育力向上プロジェクト推進事業に取り組んでいるところでございます。この事業では、家庭教育や防災、環境、伝統文化の伝承等、各地域の課題解決を目的といたしまして、講座等が実施されております。これらの事業に参加される地域の皆様は、地域課題に関心を持たれておられる方が多く、日ごろから熱意を持って課題解決に取り組まれております。このように地域で積極的に活動されている人材を地域の宝とし、連携を図っていくことが新たな地域づくりの担い手確保につながるものと考えております。
また、社会教育主事の育成も、地域づくりの担い手確保に寄与するのではないかと考えております。社会教育主事は、社会教育を行う者に専門的、技術的な助言と指導を与えることができますことから、地域におけるコーディネートやファシリテートの役割を担うことが期待できます。
現在、市といたしまして公民館職員に社会教育主事講習を受講することを勧めており、現在13名の公民館職員が修了証書を授与され、社会教育主事の役割を果たしているところでございます。一朝一夕で人材を育成することは困難ではありますが、より多くの市民の皆様が地域課題に関心を持ち、みずからの地域はみずからの手で築いていくことができるように地域づくりの担い手を育てていくことは喫緊の課題であると認識いたしております。今後、地域づくりの新たな担い手の確保につきましては、地域コミュニティ支援員の意見も伺いますとともに、全公民館長が集う公民館長部会などにおいて議論いたしてまいりたいと考えております。
次に、公民館運営審議会委員の任命についてでございます。
公民館運営審議会の委員の委嘱の基準につきましては、文部科学省令において学校教育及び社会教育の関係者、家庭教育の向上に資する活動を行う者並びに学識経験のある者から委嘱することとすると規定されており、本市は文部科学省令で定める基準を参考に委員の委嘱を行っているところでございます。
委嘱の基準のうち、学識経験のある者についての定義はございませんが、専門分野の学問で評価を受け、豊富な経験と高い見識を持つと社会的に認められる人を学識経験者と認識をいたしております。
公民館運営審議会の委員につきましては、公民館利用者の増加や多様な学習要求に応え、かつ地域課題を的確に把握し、その実情に即した公民館運営を図るために幅広い分野から登用することが求められます。そのようなことから、地域の実情に詳しい公民館長に公民館運営審議会委員の候補者の推薦をお願いいたしておりますが、地域により各種団体等の状況が異なりますことから、全市統一した推薦基準を設けることは難しいと考えております。しかしながら、定数の一部につきましては、推薦基準の統一を図ることは可能と思われますことから、今後公民館長部会等におきまして各公民館長の意見をお聞きしながら推薦基準について検討いたしてまいります。
公民館運営審議会の委員の定数につきましては、新居浜市立公民館設置及び管理条例において公民館ごとに20人以内と規定いたしておりますことから、現在公民館運営審議会の委員は市内全公民館が20人以内となっております。
以上、申し上げましたが、ほかの点につきましては教育委員会事務局長が補足いたします。
○議長(伊藤謙司) 加藤教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(加藤京子)(登壇) 主事、主事補の業務についてお答えいたします。
現在、公民館で必要な備品につきましては、年度初めに各公民館に希望調査を行いまして、緊急性、必要性の高いものから順次、社会教育課にて購入処理をいたしております。消耗品につきましては、社会教育課で一括して購入できる物品は、各公民館に購入希望調査を行い社会教育課でまとめて購入しているところです。そのほか公民館が独自に必要とする物品が生じた場合は、その都度各公民館において購入処理を行っております。
なお、単価契約をしている物品につきましては電話での発注は可能でありますが、それ以外の物品につきましては、新居浜市契約規則に基づき見積もり合わせを行う必要がございます。
公民館の管理運営に必要な物品の購入事務は、本来公民館職員の業務の一つでありますが、必要に応じ社会教育課職員が事務処理をサポートいたしております。今後におきましても、公民館職員と社会教育課職員とが連携を密にいたしまして、社会教育課職員が事務サポートに努め、公民館職員の負担軽減を図ってまいりたいと考えております。
○議長(伊藤謙司) 田窪秀道議員。
○15番(田窪秀道)(登壇) 現状、市派遣の校区の支援員さんは、校区のまちづくり懇談会等で校区に入っていただいてまとめ役もしていただいておるんですが、年間を通じた動きが把握できません。各公民館課題である新たな人材の発掘を今後において真剣に考えれば、新居浜市と地域の協働の深化ということが求められると感じるんですが、その点を考えても、各校区に派遣されている支援員を公民館に常駐をさせるといったお考えはありませんでしょうか。それが無理なら、主事と期間限定の交代勤務といった人事交流は図れないものでしょうか、御所見をお聞かせ願います。
それと主事、主事補の業務についてでありますが、例えば公民館で料理教室や講座、校区イベントなどでカレーライスをつくる際、材料、具材であるジャガイモやニンジン、お米などは構わないけど、福神漬けやラッキョウは加工品なんでだめですと言われます。また、ある校区では七夕に合わせてそうめん流しを企画し、結構評判で、参加者も多かったんですが、ある時期から食べ物はだめだと言われ七夕飾りだけにしたら、参加者が来なくなったと言われておりました。また、ある公民館では、お客さん用のインスタントコーヒーや包丁一つ買うのにも苦労したとおっしゃっていました。これが新居浜市が目指した地域主導型なのでしょうか。講座やイベントなどにおいては、校区の自主性が求められているのに、どうして担当課から指導が入るのか、理解できません。確かに市役所で物品を購入される際には、3者見積もりされ、最低価格の業者から購入していることは存じております。各公民館の備品、物品購入に関しては、主事、主事補の手間を考慮し、3者見積もりをやめて近くにあるスーパーなどどこでも購入可能にしてあげ、レシートの提出で書類上認めるように簡素化できないものでしょうか。御所見をお聞かせ願います。
○議長(伊藤謙司) 暫時休憩します。
  午前11時46分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前11時46分再開
○議長(伊藤謙司) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。岡松市民部長。
○市民部長(岡松良二)(登壇) 田窪議員さんの再質問にお答えいたします。
地域コミュニティ支援員を年間を通じて公民館に常駐してはどうかとの御質問だったかと思います。
この地域コミュニティ支援員につきましては、市職員も地域づくりの担い手の一員として地域の会議等に参加をいたしまして、市職員の知識や技能を持って地域活動や地域の課題解決に向けて地域と一緒に取り組むことを目的に、今年度から実施を始めた制度でございまして、全校区にそれぞれ3名を配置いたしております。まだ始まったばかりの制度でございますが、この制度を充実していくことによって地域づくりの発展に寄与してまいるよう進めてまいりますが、この地域コミュニティ支援員につきましては、通常はそれぞれの担当課での業務を行い、地域の要請であったり必要に応じて地域のほうへ出向いて一緒にまちづくりを行うという性質の制度でございますので、この制度でもって常駐をということは今のところ考えてはございませんので、御理解をよろしくお願いいたします。
○議長(伊藤謙司) 加藤教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(加藤京子)(登壇) 田窪議員さんの再質問にお答えいたします。
公民館の主事、主事補の業務が大変多忙なのでこれをどうにかできないかという御質問だと思います。
地域住民と直接触れ合う最前線で活動されており、多様化する住民ニーズの対応も求められ、大変業務が多忙であるということは理解しておりますが、公金を取り扱うという立場であることには間違いございませんので、市の規則にのっとった事務処理はお願いしたいと考えております。
また、伝統文化の継承事業につきまして、公民館の主事の皆様が集まりまして皆さんの意見を集約して公金で支出できるものと公金では支出が難しいものを社会教育課で一覧表にして、皆さんとお話し合いをしてお配りしたというふうにお聞きしております。内容についてなかなかまだ周知ができてないかもしれませんけれど、今後社会教育課と公民館の皆様とまた話し合いをいたしまして、できるだけ業務のサポートができるように努めてまいりたいと考えております。
○議長(伊藤謙司) 田窪秀道議員。
○15番(田窪秀道)(登壇) 公民館運営審議会の委員の任命に関してですが、公民館から役をいただいて一生懸命頑張る人もいれば、恐らく役から外れたい人もいるはずですが、やめたくてもやめられないから続けているのが実情ではないかと思われます。幾ら地域の公民館をよくしようと思っても、審議会委員に任命されなければ発言すらできませんし、任命されても自分の立ち位置が何なのかもわからない人もいることから、一度館長会などでこのような質問があったことをぜひとも審議事項に取り上げていただきたいんですが、理事者の御所見をお聞かせ願います。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 田窪議員さんの再質問にお答えいたします。
公民館運営審議会委員のあり方等についての御質問であったかと思います。
今回いただきましたこの御提言、館長会等の中で議論していただき、よりよい充実した公民館の運営ができますように努めてまいりたいと考えております。
○議長(伊藤謙司) この際、暫時休憩いたします。
  午前11時52分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――

  午後 1時00分再開
○議長(伊藤謙司) 休憩前に引き続き会議を開きます。
田窪秀道議員。
○15番(田窪秀道)(登壇) 次の質問に移ります。
救急体制の充実についてのうち、AED設置拡大並びに救急車の搬送時間と現場滞在時間についてでありますが、第五次長期総合計画のフィールド6、自立協働、施策6-2-3、消防体制の充実についてのうち、救急救助体制の充実については、応急手当て等の救急講習会の増加、積極的な広報を行い、町の救命士の増員を目指し、救急救命士等の計画的な増員を図り、救急救助技術の向上のため、各種資格取得、研修を実施し、さらにメディカルコントロール体制の強化による円滑な救急搬送体制の構築を図りますとの取り組み方針が明記をされております。
しかしながら、救急救助体制の現況と課題面においては、応急手当ての普及拡大を目指した救急講習会の開催、AEDの公共施設等への設置、救急救助資機材の充実、救急救命士等の資格者の養成等を行ってきたものの、救急件数の増大や医師不足により円滑な救急搬送体制が困難となり、広域的救急医療体制の構築、高度な救急救助技術者の養成が急務になってきつつあるとの所見であります。
そこで質問なのですが、まず本市における町の救命士の人数、年間の救急講習会の回数、各種資格取得のための研修会の内容と回数、市内公共施設に設置されているAEDの数についてお教えいただければと思います。
また近年、救急車が現場に到着しても長い時間現場に滞在しているのはなぜなのかという市民からの疑問の声も多く聞かれます。現場滞在時間が長くなればなるほど市民誰しも不安が募り、また病気の種類によっては患者の後遺症も重篤になってくるのは事実であります。救急車の走行については2種類の音色に分けられ、運転する職員は交代勤務で気苦労も多く、事故を起こさないように細心の注意を払いながら運転されているのが実情ではなかろうかと察します。
そこで質問なのですが、過去7年間の救急車両の搬送人員、複数回病院問い合わせ回数、救急現場到着時間、救急病院到着時間、病院移動時間、現場滞在時間の推移についての御所見をお聞かせ願います。
前回、平成29年12月議会でも同じ内容の質問をさせていただきましたが、現状においても複数回病院問い合わせにはかなり時間がかかっているという事実や、職員、隊員の充足不足の把握はしておりますが、数値が余り改善できない理由として何がネックになっていて、どうすれば現状より少しでも改善でき得るのかをあわせて消防当局より御所見をお聞かせ願います。
続いて、近年の工場火災についてであります。
第五次長期総合計画フィールド6、自立協働、施策6-2-2、消防体制の充実についてのうち予防体制の充実を図るためには、予防査察員の計画的な増員による予防査察率を向上させ、危険物施設や防火対象物等の実態把握や違反是正の推進を図り、防火管理者選任率等の向上による防火防災管理体制の確立を目指し、また関係団体との連携を促進し、防火防災体制の強化を図りますとの取り組み方針が明記をされております。
そのような中ではありますが、本市では近年重大な工場火災が2件発生をしております。まず1件目は、本年1月8日の午前1時5分ごろ、多喜浜六丁目、工業団地内にある産業廃棄物処理工場から出火し炎上、またその約4カ月前の平成30年9月10日の早朝6時34分、新居浜市阿島一丁目、県道13号線沿いにある合成樹脂原料を製造する化学工場から出火、火はおよそ3時間半燃え続け、工場の建物およそ1,200平方メートルと事務所2棟が全焼し、午前9時50分に鎮火をいたしました。いずれの火災も廃プラスチックをリサイクルする工場でありました。阿島の会社はもともと木材倉庫でありましたが、いつの間にか岐阜県に本店を置く化学工場となり事業が営まれ、火災が起きる前から異臭がするとの近隣住民からの苦情や通報も出ておりました。また、工場従業員の多くは外国人労働者でありました。この火災は、ちょうど早朝の出勤時間帯でもあり、四国中央市方面や市内方面への通勤車両の渋滞を引き起こし、火災炎上によるプロパンの爆発や電力ケーブルの焼失による停電、消防ポンプ車の防火用水吸い上げによる水道水の濁り、異臭を伴う黒煙によるダイオキシンの大気圏放出など、近隣住民にも多大な恐怖を与えましたが、地域住民には当該企業から何の謝罪もなく、今は大型トラックが置かれているだけで、今後この土地をどのように利活用していくのか心配であり、近隣自治会の不安も募っております。
そこで質問なんですが、そもそも両者の火災の原因は何だったのでしょうか。火災の検証はなされたのでしょうか。
また、阿島の企業火災においては、以前の木材倉庫が化学工場になっていた事実を理事者はいつごろ把握していたのでしょうか。
また、当該企業に対し、消防の定期的な巡回指導は行われていたのでしょうか。
それと当該企業がどこからどのような行政処罰を受けられたのでしょうか。御所見をお聞かせ願います。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。高須賀建設部長。
○建設部長(高須賀健二)(登壇) 近年の工場火災についてお答えをいたします。
当該企業はどこからどのような行政処分を受けたのかについてでございます。
当該工場の騒音、悪臭について相談対応を行っておりました環境部環境保全課からの情報提供により、平成30年7月、当該工場関係者の聞き取りを行い、建築基準法の違反の疑いがあることを把握したため、平成30年9月11日に当該工場関係者と建築指導課、環境保全課の3者で建築物、騒音、悪臭に対する今後の是正方法について協議を行う予定でありましたが、その前日の9月10日に火災が発生し、当該工場が焼失したため、建築基準法による行政処罰は行っておりません。
○議長(伊藤謙司) 毛利消防長。
○消防長(毛利弘)(登壇) AED設置拡大並びに救急車の搬送時間と現場滞在時間についてお答えいたします。
応急手当ての普及拡大を目指しました町の救命士の講習会につきましては、平成30年中は17回開催し、370人の方に受講していただいております。その他の救急講習会といたしましては、70回開催し2,840人の方に受講していただいております。
町の救命士の延べ人数は平成30年12月末で1万3,606人となります。
各種資格取得のための研修につきましては、平成30年度は愛媛県消防学校に救急隊員の資格取得のために5人、救急救命士処置拡大の資格取得のために4人、救急救命士資格取得のために救急救命九州研修所へ1人派遣をいたしました。
また、市内公共施設のAED設置につきましては、小中学校等の公共施設に138台を設置しております。
次に、過去7年間の搬送人員等の推移についてでございます。
搬送人員につきましては、平成24年が4,775人、平成30年は4,922人と増加傾向にあります。
病院への複数回数の問い合わせ、現場到着時間、病院到着時間、病院移動時間、現場滞在時間の推移につきましては、平成24年当時と比較して若干増加しております。この理由といたしましては、松山市等への市外搬送の増加及び医療機関の選定に時間を要していることなどが挙げられます。
また、田窪議員さん御指摘の現場滞在時間につきましては、市民の方から現場に滞在している時間が長いのではとの声をお聞きしております。この理由といたしましては、救急救命処置の高度化に伴う現場での観察処置の実施によるもの、傷病者の病態に応じた医療機関を選定するための複数回問い合わせが考えられます。
次に、複数回病院問い合わせについて数値が改善されない理由といたしましては、専門科目外、処置困難、他の患者対応中など、医療機関側が受け入れに苦慮している側面があります。患者受け入れ体制につきましては、これまでにも医療機関と協議を重ね、円滑な対応をお願いしてまいりましたが、今後におきましても双方の連携をさらに深め、状況改善を図ってまいりたいと考えております。
次に、近年の工場火災についてでございます。
まず、両者の火災原因についてでございますが、火災調査につきましては警察との合同により行いましたが、阿島の火災原因につきましては特定に至らず不明といたしております。また、多喜浜の火災につきましては、原因判定はされておりますが、個人情報や企業情報が含まれておりますことから、公表は差し控えております。
次に、火災の検証はなされたのかについてでございます。
火災調査では、火災原因で考えられる電気関係、機械関係、火気管理の状況等について検証を行い、当該企業に対しましては原因に応じた再発防止対策を検討し、必要な対策を講じるよう指導を行っております。また、市内の類似施設に対しましては、注意喚起文書にて類似火災防止の指導を行っております。
次に、木材倉庫が化学工場となっていた事実の把握時期及び当該企業に対して消防の定期的な巡回指導は行われていたのかについてでございます。
当該企業につきましては、平成30年4月に消防検査を実施し、当該工場に変更になっていた事実を把握するとともに、消防法令や火災予防条例に適合していることは確認しております。
いずれにいたしましても、防火対象物の安全対策につきましては今後も立入検査等を通じ、施設用途に応じた火災予防に係る助言指導を行ってまいります。
○議長(伊藤謙司) 田窪秀道議員。
○15番(田窪秀道)(登壇) ただいまの答弁で救急講習会、研修会の内容、実施回数はある程度把握はできました。AED設置においては、毎日人が常駐するであろう市内の公共施設には設置がなされております。例えば、新居浜市が保有管理している都市公園では常駐者がいないという理由だけでAEDの設置は見送られております。近年では、異常気象による台風災害や地震、落雷なども頻繁に発生しており、今後においても予期せぬ大災害の発生が予想される中、来場者が集うような、例えば滝の宮公園や黒島海浜公園、そして災害時には近隣住民が避難所として利用可能となるであろう岡城館歴史公園などにも予算はかかりますがAEDの設置は必要であり、強いて言うなら、絶えずスポーツを楽しんでいる河川敷公園両側にもAED設置が数カ所あれば、いざというときには素早く対応ができて人命救助率上昇につながるものと考えますが、理事者の御所見をお伺いいたします。
それと現状において救急車両の運転業務に携わっておられる消防職員たちへの緊急走行訓練や運転教育についてはどのようにされているのか、またどのような周期で運転の交代、教育がなされているのかお聞かせ願います。
また、消防当局で把握されている市内企業における防火管理者選任率はどの程度でしょうか。
また、防火防災管理体制の確立を図る上で、消防当局には予防査察員が何名いて、査察率はどの程度でしょうか。
そして、企業防災の推進としての防火対象物の実態把握や違反是正に対してはどのような強化を図っておられるのでしょうか。
さらには、企業を含む火災予防広報の推進は一体どのようにされておるのでしょうか。わかる範囲で結構です。御所見をお聞かせ願います。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。毛利消防長。
○消防長(毛利弘)(登壇) 田窪議員さんの再質問にお答えいたします。
まず、安全運転の訓練についてでございます。
安全運転の訓練等につきましては、これまで愛媛県消防学校での機関員運転講習を受講させるとともに、職場内においても運転技能に関する研修を定期的に実施しております。
次に、運転する職員は周期的に交代しているのかについてでございます。
運転する職員につきましては、1台につき正副機関員を定めており、担当する職員の体調などを考慮し、適宜交代するなど事故防止に配慮しております。
続きまして、防火管理者の選任率についてでございます。
選任率につきましては、ことし7月末現在で約90%となっております。それに対します指導につきましては、まだ選任されてない事業所に対しましても選任するよう指導を行っております。また、本市でも防火管理講習会を開催し、選任率の向上に努めております。
続きまして、予防査察員の人員等についてでございます。
現在、予防技術資格者につきましては、計画的に養成を行っており、25名在籍しております。
続きまして、危険物の実態把握、違反是正についてでございますが、施設の把握につきましては消防同意申請時の検査、予防査察等により確認を行っており、違反是正につきましては予防査察等で確認した消防法令違反は指導等により早期の是正を促しております。
次に、火災予防広報の取り組みにつきましては、市広報紙やSNS等による統計や火災事例、特集記事の掲載、また行政広報番組などを利用するなど、各種広報媒体を用いた取り組みを行っております。
○議長(伊藤謙司) 暫時休憩します。
  午後 1時19分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 1時19分再開
○議長(伊藤謙司) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。高須賀建設部長。
○建設部長(高須賀健二)(登壇) 田窪議員さんの再質問にお答えをいたします。
AEDの都市公園等への設置についてでございます。
初めに、公共施設等へのAEDの基本的な設置基準につきましては、日本救急医療財団が発行しておりますAEDの適正配置に関するガイドラインにのっとり設置をしているところでございます。
ガイドラインでは、設置が推奨される施設といたしまして、駅、空港、スポーツジム及びスポーツ関連施設、大規模な商業施設などが挙げられております。新居浜市の公園への設置につきましては、利用頻度も多く、AEDの維持管理も可能な山根公園内の山根体育館及び山根温水プール、新居浜公園内の市営球場などへの設置は行われておりますが、現在のところ都市公園内への設置までには至っておりません。公園での大会、イベント時には、イベント主催者がAEDをレンタルしての対応をしているのが現状でございます。
今後のAEDの設置場所の拡大につきましては、スポーツ施設がある公園、例えば国領川緑地、神郷わくわく公園、黒島海浜公園などにつきましては、設置の必要性、設置方法などを含め今後検討してまいりたいと考えております。
○議長(伊藤謙司) 田窪秀道議員。
○15番(田窪秀道)(登壇) 新居浜市が策定している立地適正化計画での居住誘導区域及び都市機能誘導区域図を見る限り、阿島の工場火災区域は第2種住居地域であります。県道沿いには阿島宿舎や住居が隣接しております。私の個人的見識としては、当該地は平成20年に工業用地から第2種住居地域に用途変更されております。第2種住居地域にこのような危険な化学工場などは絶対にあり得ないし、ましてや操業などは絶対できないものだと認識をしております。単刀直入にお聞きしますが、火災を起こした化学工場進出時は用途変更の申請は必要なかったのかお答え願います。
また、市内の第1種、第2種住居地域にこのような危険な工場があるなしの調査はされているのでしょうか、お答え願います。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。高須賀建設部長。
○建設部長(高須賀健二)(登壇) 田窪議員さんの再質問にお答えをいたします。
まず、用途変更の必要はなかったのかということでございます。
建築基準法では、既存建築物の用途を映画館、病院、学校、マーケット等に変更する場合で一定の床面積を超える場合には用途変更の確認申請手続が必要になります。ただ、今回のような用途を変更した後の用途が工場、作業場の場合につきましては、用途変更の申請の手続は必要ないことになっております。
次に、第1種住居地域などの化学工場等の現状の把握につきましてでございます。
新居浜市におきましては、毎年10月の違反建築物防止週間で建築物のパトロールを行っております。違反状態を把握した際には指導を行っております。しかしながら、建築基準法においては今回のような工場に用途を変更する場合についての手続が必要ないということから、実態を把握することは難しく、現実には市民から苦情等が寄せられた場合にその都度調査をして、必要に応じて指導をしているというのが現状でございます。
○議長(伊藤謙司) 田窪秀道議員。
○15番(田窪秀道)(登壇) それでは、次に移ります。
地域公共交通についてのうち、路線バスとおでかけタクシーの検証についてでありますが、地域公共交通網形成計画は近年見直しされ、将来の都市構造や土地利用等のまちづくり基本計画である立地適正化計画の策定に合わせ、まちづくりと一体になった公共交通の維持と存続のあり方が問われておりますが、現状市内の路線バスの乗客数はめっきり少なく、地域によっては本数も限られ、通院や買い物をする高齢者にとっては不便を強いられているのが事実であります。市内路線バスは、乗客を乗せなくてもバス事業者に補填をしておりまして、平成30年度にバス事業者へ支払った補填額は4,203万6,000円であります。一方、おでかけタクシーは、路線バスの空白地を補完するために導入した事業でありますが、利用できる条件としては自宅からバス停までの距離数があり、またエリアを越えての目的地までの乗車はできず、路線バスやタクシーへの乗りかえを強いられて、特に川西地区にお住まいの高齢者の方々が不満を抱えております。
平成30年度におでかけタクシー事業費としてタクシー事業者へ補填した金額は1,860万3,000円であり、路線バスとの合計補填額は6,063万9,000円になっております。ちなみに路線バスに補填した金額は平成25年から約1,000万円上昇しております。一方、お隣の四国中央市は、赤字経営が続く市内路線バスの運行廃止をいち早く決断され、平成21年6月26日に四国中央市地域公共交通活性化協議会を設置し、同年12月に連携計画を策定され、高速バスや11号線などの主要地を通るバス以外は全てデマンドタクシー事業に切りかえ、交通弱者の通院や買い物の移動手段の確保と生活利便性の向上のため、また交通不便地域の解消を図るために鋭意努力されているとお伺いしております。
ちなみに四国中央市のデマンドタクシー料金は400円であり、バス停など関係なく電話をすれば自宅まで迎えに来てくれます。
そこで質問なのですが、直近の公共交通利用者アンケート集計結果からはどのような課題が見えているのでしょうか。副市長さんも継続してバス会社の取締役になられておられるんですが、経営的に見てこれからも市内路線バスを存続させていけるとお思いなのでしょうか。
それと本事業においての意見集約の場となる地域公共交通活性化協議会においては、これまで市内路線バス廃止に向けての議論はされなかったのでしょうか。
新居浜市は市内のバス路線廃止に踏み切れない理由として、開設当初からどのような経緯、諸事情がおありなのでしょうか。過去において我々の知らない行政と事業者間で交わされた申し合わせ事項等がありましたら御所見をお聞かせ願えたらと思います。
続いて、高齢者に優しい地域公共交通のあり方についてでありますが、最初の質問の中でも申し上げましたように、バス事業者とタクシー事業者への年間合計補填額は約6,000万円であります。個人的な御提案を申し上げますと、それだけの金額があれば、かつて別子山住民の足確保のために購入したような9人乗りワゴン車を五、六台買って川東地区に投入すれば、路線バスを廃止しても現状のおでかけタクシーと併用すれば、おでかけタクシーのサービス拡大が今以上に図れるかと思います。
一方、川西地区には、現状の市内路線バスを集結させ、新居浜駅を中心に元塚、磯浦、イオンモールなど川西地区限定の巡回型バスに特化させてはいかがでしょうか。乗りおり自由でどこまで乗っても金額一律100円にし、さらに新居浜駅や元塚、滝の宮でおでかけタクシーと接続すれば、川東、上部の利用者の理解も得られ、今後の免許返納者増加に必ずつながるものと確信をいたします。それには、現状の地域公共交通活性化協議会での理解を得なければならないことは承知をしておりますが、もうこの辺で新居浜市も斬新な方向転換を図り、これからの地域公共交通のあり方を真剣に考えてみてはと思うのですが、理事者の方々の御所見をお伺いいたします。
そして、さらに提案なのですが、バス事業者とタクシー事業者と新居浜市の3者で地域公共交通の確保のための新たな利用組合を立ち上げてみてはいかがでしょうか。今では運送法も一部緩和されているとお聞きしております。この組合の中に路線バスやタクシーはもちろん、別子山地域バス、高齢者福祉バス、役所が保有している車両全てを組み込めば一つの利用協業組合として成り立つのではと考えます。ただ、問題になるのは現状の市内路線バスを廃止させるときの運転手の処遇問題でありますが、その点に関しましては市内路線バスに今まで携わってきた運転手を優先的に契約させることで解決できるものと考えます。市内公共交通網整備のさらなる拡充、拡大においてはもちろん、企画部、総務部、経済部、福祉部の新たな事業化への思い切りが必要不可欠ではありますが、そうすることで地域公共交通の整備はもちろんのこと、保有車両の一元化も図れ、現状課題も解決できるものと考え提案いたしますが、理事者の皆様の御所見をお聞かせ願います。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 地域公共交通についてお答えをいたします。
高齢者に優しい今後の地域公共交通のあり方についてでございます。
全国的にも人口減少、少子高齢化が加速度的に進行し、公共交通事業を取り巻く環境が年々厳しさを増している中、特に新居浜市のような地方部においては公共交通機関による輸送人員の減少により公共交通ネットワークの縮小やサービス水準の低下が懸念されております。一方、人口減少社会においても地域の活力の維持、強化を図るためには、コンパクトなまちづくりと連携した持続可能な地域公共交通網を確保することが重要であることから、平成30年3月に新居浜市地域公共交通網形成計画を策定いたしました。本計画の策定に当たっては、地域公共交通活性化協議会においてさまざまな協議、検討を行い、その結果本市の公共交通ネットワークは都市機能誘導区域内の都市拠点を結ぶバス路線を基本とし、それと連動する郊外のバス路線やバス交通空白地域が大半である川東地区及び上部地区では、年間利用者約2万人のデマンドタクシーで補完し、公共交通ネットワークを構築していくことといたしたものでございます。
これらの検討過程におきましては、輸送人員と費用対効果、さらには利用者の利便性を考慮いたしましたもので、現状年間のバス利用者が約35万人あり、また費用面でもデマンドタクシーとの比較で1人1回当たりの補助金額がデマンドタクシーの5分の1と安価であることなどから決定したものでございます。しかしながら、アンケート調査におきましては、路線バスの運行頻度や運行ルート、またデマンドタクシーでは行ける施設、範囲で市民評価が低いという結果となっており、それらが喫緊の課題と認識をいたしております。
地域公共交通の斬新な方向転換につきましては、まずは昨年策定いたしました地域公共交通網形成計画に基づき、課題解決に向けて取り組むべきと考えており、効率よく都市拠点へアクセスするバス路線網の見直しと路線バスと連携したデマンドタクシーの見直しを図ることといたしております。
なお、川西地区での循環バス導入についても現在バス事業者等と協議を行っているところでございまして、引き続き御提案の内容も含めバス路線網の見直しやデマンドタクシーの制度について交通事業者と協議を進めてまいります。
以上、申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(伊藤謙司) 寺田副市長。
○副市長(寺田政則)(登壇) 路線バスとおでかけタクシーの検証についてお答えいたします。
まず、公共交通の課題についてでございます。
新居浜市地域公共交通網形成計画を策定する際に実施いたしましたアンケートが直近となりますが、その結果市民の利用交通手段は全世代において自動車の利用割合が約75%と高く、自動車に依存している傾向がございました。また、将来の不安はあるものの、現在は自動車による移動が可能であるため公共交通の必要性に対する市民意識は低下している状況でございます。このような現状を踏まえますと、バス利用者の減少により運送収入が減少し、それに伴い市の補助金額が増加する負の連鎖が懸念され、将来的に路線バスの運行維持が困難となることが課題として上げられます。また、おでかけタクシーにつきましては、利用料金や予約の仕方の満足度が高い一方、便数や行ける施設、範囲について利用者の満足度が低い結果となっております。
地域公共交通網形成計画では、本市における公共交通の課題といたしましては、目指すべきまちづくりを実現するネットワークの形成、利用実態やニーズに応じたサービスの見直し、持続可能性、公益性に関する意識の醸成の3つを上げております。公共交通ネットワーク全体を見たときには、路線バスやデマンドタクシー、タクシーなど各輸送手段の特徴を踏まえ、まちづくりと一体となったネットワークを編成することが求められていると考えております。
次に、バス事業者であります瀬戸内運輸株式会社の経営状況についてでございます。
令和元年6月に開催された株主総会におきましては、一般路線バスについては輸送人員の減少により減収となっており、運輸主体の事業者にとって厳しい状況になってはおりますが、直ちに市内路線バスから撤退するということはないものと考えております。
次に、市内路線バスの廃止に向けての議論についてでございます。
平成22年11月に設置されました新居浜市地域公共交通活性化協議会の中では、利便性向上のためにバス路線の見直しについての議論はございましたが、バス路線廃止に向けた意見や提言がなされたことはございません。
次に、開設当初からの経緯、諸事情及び過去における申し合わせ事項等についてでございます。
新居浜市では、昭和13年から当時の交通難を緩和するため市営バス事業を実施しておりましたが、経営困難となり、昭和40年9月に瀬戸内運輸株式会社に市営バスを譲渡いたしました。同年9月28日付で議決されております新居浜市営バス事業譲渡契約書の中には、新居浜市と瀬戸内運輸株式会社の両者がその当時行っていた運行時間帯をそのまま維持し、市民に不便をかけないようにすることなどが記載されており、両者の調整の円滑化を図るため、事業譲渡後に市議会の同意を得た上で市長の推薦する者1名を取締役として選任することとなっており、現在私が取締役に就任をいたしております。路線バスの廃止についての申し合わせ事項などは特になく、廃止の議論ができないということはございません。いずれにいたしましても、私が市の代表として取締役に就任しておりますことから、当然市民の立場に立って経営参画することが基本であると考えております。
○議長(伊藤謙司) 赤尾経済部長。
○経済部長(赤尾禎司)(登壇) バス事業者とタクシー事業者と新居浜市の3者で新たな利用組合の立ち上げを行ってはどうかとの御提案についてお答えいたします。
利用組合につきましては、地域公共交通網の整備や保有車両の一元化が図れることも考えられますが、現状においては輸送交通を担う役割や業務等も異なり、各事業者の経営方針や運営について行政が主導的な立場ではないことから、現時点では組合の立ち上げについては難しいのではないかと考えております。
今後におきましては、御提案の新たな組合等の設置を含め、他市の先進事例を調査研究してまいります。
また、引き続き地域公共交通網形成計画の基本理念でありますいつまでも暮らしやすいまちを支える使いやすい持続可能な公共交通網の形成に向けて取り組みを推進してまいります。
○議長(伊藤謙司) 再質問はありませんか。田窪秀道議員。
○15番(田窪秀道)(登壇) ありがとうございます。確かに路線バスは大型車両であって、燃料費もかさむし維持費も高くつくのは当然のことであります。しかし、新居浜市の年間補填額を5,000万円以内に抑えようと努力されておるのはよくわかります。
それで、最後に要望なんですが、新居浜市ももうそろそろ本腰を入れて市内路線バスとおでかけタクシーのすみ分けを企画立案され、第六次長期総合計画の策定に向けて今後の高齢者福祉のための地域公共交通のあり方を時代の変革とともに速やかに検討していくようお願い申し上げて私の一般質問を終わらせていただきます。
○議長(伊藤謙司) 藤田誠一議員。
○14番(藤田誠一)(登壇) 自民クラブ藤田誠一です。
改選後、初質問となります。今期4年も皆様の心と声をしっかりキャッチして市政に届けること、そして元気一番、生き生き新居浜実現のため、誠心誠意精進することをお誓いし、通告に従い質問させていただきます。
防災・減災対策について、平成31年度の市長の施政方針において、近年頻発する台風や豪雨、さらには近い将来発生が懸念される南海トラフ巨大地震等に対応するため、防災・減災対策の強化・充実を重点施策の一つとして取り上げておられます。市内全戸に配布するマルチハザードマップや防災ラジオを活用するとともに、総合防災拠点施設の建設に合わせた危機管理体制の見直しを含め、ハード、ソフトを組み合わせて一体的に防災・減災対策の強化充実を図るとのことでありました。
そこで、防災・減災対策に関連して幾つかお伺いします。
まず、地震発生時の情報伝達手段についてお伺いします。
私は、本年7月3日に市民経済委員会の委員長として、委員会及び委員会以外の議員の皆さんとともに2022年操業開始予定の新居浜LNG基地の建設現場を現地視察させていただきました。現在は、住友化学愛媛工場構内にあり、現在LNGの貯蔵タンクや海上の設備工事等が施工されており、予定どおり順調に進んでいるとの説明がありました。その際、現地で建設中の貯蔵タンクやガス配管等についても説明を受けましたが、各施設とも耐震性は十分配慮されており、南海トラフ巨大地震にも耐えられる構造としているとのことであり、改めて安全性に納得した次第です。この施設が完成すれば、環境に優しい天然ガスの普及拡大により安定的かつ効率的なエネルギー供給が可能となり、本市及び周辺地区の発展及び省エネ、CO2削減による環境負荷の低減に貢献するものと大いに期待しております。
また、この建設現場には、車で住友化学の工場内を通っていくわけですが、その広大な敷地に張りめぐらされたプラントを見て、ふと工場内の地震対策はどうなっているのか疑問に思いましたので質問させていただきます。
もちろん企業においてはみずから防災対策に取り組んでいただく必要があり、住友各社を初めとする各企業は法律を遵守し、南海トラフ大地震にも備えた万全の自主地震対策を実施していると伺っておりますので、その点では何の不安も抱いておりません。私がお聞きしたいのは、いざ地震が起こったときの地震関連情報の伝達手段についてであります。
通常、市内では地震が発生するとJ-ALERTによる防災行政無線による伝達が行われております。また、昨年から放送が聞き取りにくい地域や家庭では、コミュニティーFMを活用した防災ラジオによる災害情報の伝達も開始されております。現在、新たに導入された防災ラジオの受信は、別子山地区を除いて市内全域をカバーできているのでしょうか。住友化学愛媛工場内などの沿岸部の工場敷地内では、自治会の防災行政無線は聞こえないのではないかと思います。また、防災ラジオの電波も届かないといった声も聞きましたが、現状についてはどうなのかお伺いします。
一般に、行政機関等が発表した災害情報等は、多様な情報伝達手段を介して情報受信媒体に届けられ、住民に伝達されます。しかしながら、さきの東日本大震災や昨年の西日本豪雨災害でも住民の多くは行政による災害情報の提供が不十分だったと評価しており、自治体側も迅速、的確な災害情報の確実な提供、継続的な提供が課題と認識しているとのことであります。地震が発生した場合は、同時に津波の心配もありますが、それらに対応するためには早期の情報伝達と初期対応が求められ、特に沿岸部の工場内ではそれらが重要と考えます。当然、工場内の主要施設には二重、三重の伝達方法がとられているものと推察いたしますが、地震が起きると停電や電話回線がつながらないといった状況が想定されることから、それらに影響されにくい情報伝達手段として防災ラジオの活用は有効であると思います。新居浜市では、国の補助制度を有効活用し、他市にない災害・防災情報伝達システムを整備したのですから、沿岸部を含む市内全域で防災ラジオが受信できるよう中継局等を整備すべきだと思います。整備後には、企業に自動起動機能つきの防災ラジオをみずから設置してもらうことで、工場内の各箇所において初期対応が可能となり、さらに安全性が確保されるのではないでしょうか。今後、南海トラフ大地震が発生した場合、津波や液状化など沿岸部では大規模な被害が想定され、二次被害の防止や多くの従業員や周辺住民の安全確保のためにも早急に取り組んではどうかと思いますが、いかがですか。
また、このような取り組みについて各社の意向を聞いてみてはと思いますが、いかがですか。
次に、危機管理体制についてお聞きします。
新居浜市においては、大規模な災害が発生した場合には、災害対策本部を設置して対応に当たるとお聞きしておりますが、風水害に対しては過去には平成16年災害時に災害対策本部を設置したケースもありますが、これまで水防本部の体制で対応してこられたと記憶しております。つまり、地震や津波等の大規模災害については、当初から災害対策本部を設置して対応し、一方、風水害についてはまず水防本部を設置して対応し、市域の広範囲にわたるような大規模災害となった時点で災害対策本部に移行するということです。ここで問題になるのは、水防本部は消防本部総務警防課が所管し、災害対策本部は市民部防災安全課が所管していることであり、発災時の初動対応から避難所運営、応急復旧までの一連の対応について円滑に移行できるのかということです。近年の気候変動により激甚化している水害に対しても、当初から災害対策本部を設置して一元的に対応すべきではないでしょうか。
あわせて平時の防災普及啓発から発災時の初動対応、避難所運営、応急復旧までの一連の対応について、1つの部署で切れ目のない対応を実施することにより、効果的に災害対策の強化が図れるものと考えます。総合防災拠点施設完成後は、災害対策本部機能を有する危機管理部門を創設し、消防本部では組織見直しにより災害対応部門が強化されるとお聞きしておりますことから、これにあわせそういった防災・災害対応を一元化し、危機管理を主眼とした、例えば危機管理局のような危機管理体制の構築が必要と考えますが、市長の御所見をお伺いします。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 藤田誠一議員さんの御質問にお答えをいたします。
防災・減災対策についてでございます。
危機管理体制についてお答えいたします。
御案内のとおり、現在本市の危機管理体制では、地震や津波等の大規模災害に対しましては当初から災害対策本部を設置して対応し、風水害に対しましてはまず水防本部を設置して対応し、市域の広範囲にわたるような大規模災害となった時点で災害対策本部に移行することとなります。しかしながら、藤田誠一議員さんの御提言のとおり、平時の防災普及啓発から発災時の初動対応、避難所運営、応急復旧などの一連の対応について、1つの部署で切れ目のない対応を実施することがより迅速かつ効果的な災害応急対応の強化につながるものと認識をいたしております。
また、九州北部豪雨や平成30年7月豪雨など、気象変動に伴い風水害が激甚化し、大規模な被害をもたらしていることから、風水害に対しても広範囲の災害に備え、松山市や今治市と同様に水防本部同等の災害警戒本部から開始し、災害対策本部へ移行する方式のほうがスムーズな移行が図られるものと考えております。このようなことから、近い将来発生すると言われております南海トラフ地震にも備え、現在建設中である総合防災拠点施設完成後は災害対策本部スペースも常設となるなど、災害対策本部機能と消防本部機能が充実整備されますことから、総合防災拠点施設の供用開始に合わせ防災・災害対応を一元化し、危機管理を主眼とした組織体制の構築を目指し、現在庁内関係部局が連携して来年度に向け組織機構の見直しの中で準備を進めているところでございます。
以上、申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(伊藤謙司) 岡松市民部長。
○市民部長(岡松良二)(登壇) 地震発生時の情報伝達手段についてお答えをいたします。
防災行政無線は、公共施設や自治会放送塔を利用して情報発信をしており、天候状況等により聞き取りにくい状況がございますが、防災ラジオは自動起動して緊急情報を受信するなど、災害時において有効な情報伝達手段となります。しかしながら、当市のFMラジオ局は、市域をエリアとする20ワットと限られた出力であり、市役所屋上にアンテナを設置して電波を発信しておりますので、市役所から離れた市境周辺の地域やマンション等の建物の陰となるような場所では電波の受信状態の悪いところがございます。また、瀬戸内海沿岸部では、他のFMラジオ局の電波との混信を避けるため、海上方向にアンテナを向けていないことから、沿岸部の工場地帯では電波が届きにくいところがございます。こうした場所では、アンテナの敷設やケーブルテレビの同軸ケーブルへの接続などにより受信状態の改善を図っていただいております。
また、住友関係各社との災害情報伝達手段の一つとして、例えば住友化学ではIP告知端末を設置され、緊急地震速報等が受信できるようになっており、この情報を受けて工場内や事務所で一斉放送されるよう整備をされております。
御案内をいただきました中継局等の整備につきましては、総務省の許認可が必要であり、また沿岸部や難聴地域を網羅するために複数の設置が必要となり、費用の面を含めてさまざまな検討が必要となりますことから、住友関係各社からも御意見、御要望もお伺いしながら調査研究をしてまいります。
○議長(伊藤謙司) 藤田誠一議員。
○14番(藤田誠一)(登壇) ちょっと勉強不足であれなんですけど、住友化学のIP告知端末っていうのはどんなもんなのかというのと、総務省の許可っていうのはどんな許可が要るんか、もう少し教えてください。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。岡松市民部長。
○市民部長(岡松良二)(登壇) 藤田誠一議員さんの再質問にお答えをいたします。
まず、IP告知システム、IP告知端末はどのようなものかというものでございますけども、これはいわゆるインターネットに近いものでございますが、地域IPネットワーク網を活用いたしまして役所から住民への情報伝達ですね、例えば新居浜市であれば防災行政無線、またJ-ALERTを使って、地震、台風、豪雨、津波などの災害時の緊急放送や行政放送を受信することができるものでございます。そこで受信をしたものをそれぞれの会社で各部門のほうへその情報を送っているというものでございます。
それと総務省の許認可につきましては、これはFM局を開設するときには、他のFM局との混線を避けるとか、そういったことでその強さとか範囲について総務省の許可を通常得ることになりますので、そういった許認可を受けることが必要になると、そういうことでございます。
○議長(伊藤謙司) 藤田誠一議員。
○14番(藤田誠一)(登壇) いずれにしても住友各社の中では従業員さん、そして沿岸の人ら、住民の皆さんがおりますんで、総務省の許可よりも働きよる新居浜の人たちの命のほうが大事なんで、FMラジオの情報伝達が現在ベストであれば真剣に総務省のほうにもかけ合ったり、真剣に検討する必要があると思うんですが、その辺どうでしょうか。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。岡松市民部長。
○市民部長(岡松良二)(登壇) 藤田誠一議員さんの再質問にお答えいたします。
総務省への許認可について前向きに取り組んでいくという意味の御質問だったかと思います。
これにつきましては、藤田議員さんのお話にありましたとおり、新居浜市民の人命にかかわる問題でございますので、今後FMラジオ局等とも一緒になって総務省の許認可ができるかどうか、そういったことを含めて前向きに調査研究をしてまいりたいと考えております。
○議長(伊藤謙司) この際、暫時休憩いたします。
  午後 2時00分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 2時11分再開
○議長(伊藤謙司) 休憩前に引き続き会議を開きます。
藤田誠一議員。
○14番(藤田誠一)(登壇) 次に、東京オリンピックについてです。
1964年東京オリンピック大会以来56年ぶりに日本で開催される東京2020オリンピック競技大会は、2020年7月24日から8月9日まで、史上最多の33競技339種目が42の競技会場で開催されます。なお、パラリンピック大会は8月25日から9月6日までの開催となっております。
東京2020オリンピックホームページでは、スポーツには世界と未来を変える力がある。東京1964大会は日本を大きく変え、世界を強く意識する契機になるとともに、高度成長の弾みとなった大会、東京2020大会は成熟国家となった日本が今度は世界にポジティブな変革を促し、それらをレガシーとして未来へ継承していくとあります。このように日本中が注目する東京オリンピックの開幕までいよいよ1年を切り、チケットは早々に完売、聖火ランナーの募集が始まるなど、機運が確実に高まってきている現状を踏まえ、東京オリンピック開幕に向けて幾つか質問させていただきます。
私は、平成30年2月議会で、東京オリンピックの開会式に太鼓台の派遣について質問しましたが、その際平成30年夏ごろに公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会におきまして基本プランが取りまとめられる予定であり、組織委員会等関係者に対し直接的アピールをするような取り組みについても検討してまいりたいとの答弁がありました。東京オリンピックの開会式での太鼓台派遣について、これまでの取り組み状況及び現在の状況をお聞かせください。
また、太鼓台派遣の可能性はどのくらいあるのでしょうか。
次に、ふるさと祭り東京2020への太鼓台派遣についてお聞きします。
もともと本事業は、新居浜太鼓台の東京オリンピックへの派遣を目指して昨年度から新居浜太鼓祭りの首都圏へのPR活動の一環として口屋太鼓台の独自出場を引き継いだ形で市としての派遣を開始したものと認識しています。この派遣については、当初予算で2台の派遣を決定していましたが、今回3台を派遣するための補正予算を9月議会に上程しております。また、演技日数も2日間の予定が大幅にふえており、ふるさと祭り初日から太鼓台が登場、4日間連続の演技とハードスケジュールが発表されましたが、ここに至った経緯について詳しくお聞かせください。
市民の皆さんは、太鼓台派遣については大変興味を持っており、いろんなうわさが聞こえてきます。市としてきちんとした説明をすべきと考えますが、いかがですか。
2台から3台へ台数がふえれば派遣人数の確保、今まで参加してくれている関東圏内のかき夫の皆様の対応等、さまざまな課題があると思いますが、今回の派遣での期待されること、今現在の派遣準備状況等をお聞かせください。
次に、ウエートリフティングの東京オリンピックの事前合宿誘致についてお伺いします。
ウエートリフティングについては、えひめ国民体育大会において新居浜市で4競技開催されたうちの一つとして、市民の皆様の御支援と御理解により成功裏に開催されましたことは記憶に新しいところでございます。
また、ウエートリフティング競技におきまして、日・サウジ・ビジョン2030に基づき2018年1月に新居浜市でサウジアラビアチームの合宿を実施いたしました。その結果、内閣府から新居浜市が2020東京オリンピック事前合宿に関し、サウジアラビア王国ウエートリフティング競技においてホストタウン認定を受けることができました。
サウジアラビアと新居浜市の歴史は古く、日本にとって中東のエネルギーの安定供給なくして国民生活はもとより経済発展をなし得ることは困難であったと思います。ちなみに愛媛県の輸入額の国別輸入構成比はサウジアラビアが12.3%でトップとのことです。また、新居浜市に立地する住友化学は、サウジアラビアの合弁会社ラービグ・リファイニング・アンド・ペトロケミカルが石油精製、石油コンビナートの運営を行われており、規模拡大に伴い多くの従業員の相互交流が盛んに行われております。さらに、新居浜市でも住友化学株式会社とも関係の深いサウジアラビア王国との友好を深め、市内企業の海外ビジネス展開につなげるため、平成25年7月には駐日サウジアラビア王国特命全権大使をお迎えし、交流を図っております。今後は、サウジアラビアと新居浜市の経済、人的交流のみならず、医療、教育、環境、文化交流を推進すべきと考えます。サウジアラビア王国との交流は、次世代を担う子供たちにも必ずすばらしい未来が開けるものと確信いたします。
同国のホストタウン登録に合わせて新居浜市では、受け入れ体制として市民体育館に新たな重量挙げ練習場の整備を行いました。この練習場は、地元選手の育成強化にも当然つながるものであり、完成後の地元選手の活躍は皆様も御承知のとおりですが、サウジアラビア王国の事前合宿についての情報などは余り聞こえてこない状況であります。このオリンピックの事前合宿について、現在の状況をお聞かせください。
また、今後サウジアラビア王国とのホストタウン事業をどのように推進していくのかお聞きします。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 東京オリンピックについてお答えいたします。
事前合宿の誘致についてでございます。
サウジアラビア王国ウエートリフティングチームの事前合宿誘致につきましては、昨年5月に愛媛県、愛媛県ウエイトリフティング協会、新居浜市が合同でサウジアラビア王国を訪問し、ウエートリフティング連盟の会長と直接お会いするなど交渉を進めてまいりましたが、合宿の実施について前向きなお話はいただくものの、具体的な協議が進まない状況が続いておりました。そのような中、本年6月に独立行政法人国際協力機構JICAのサウジアラビア駐在員の方と面会することができ、現地における交渉窓口として協力をしていただけるという大変ありがたいお話をいただきました。早速7月にはサウジアラビアウエートリフティング連盟の会長と現地で面談をしていただきまして、新居浜市の新しい重量挙げ練習場を紹介していただいたほか、合宿誘致に関する提案を我々にかわって直接お伝えいただくなど、多大な御協力をいただいております。その席上、サウジアラビアウエートリフティング連盟の会長から、2020年東京オリンピック事前合宿はぜひ新居浜市で実施したいというお話がございましたので、実現に向けて引き続きJICA駐在員の方の御協力を得ながら、現地日本大使館など関係機関・団体と常に情報の共有を図りながら交渉と調整を進めてまいります。
次に、今後のホストタウン事業の推進についてでございます。
サウジアラビアウエートリフティングチームの合宿につきましては、愛媛県ウエイトリフティング協会、市内高等学校など関係団体と連携した体制で受け入れ、合同練習など競技面のスポーツ交流のほか、学校訪問や地域との交流など、教育文化交流も進めてまいりたいと考えております。サウジアラビアとのよりよい交流を深めていくためにも、まずは事前合宿の実現に向けて関係機関・団体等と一体となって受け入れ環境の整備に努めてまいります。
以上、申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(伊藤謙司) 赤尾経済部長。
○経済部長(赤尾禎司)(登壇) 太鼓台の派遣についてお答えいたします。
東京オリンピック開会式への太鼓台派遣に関するこれまでの取り組み状況及び現在の状況についてでございます。
まず、これまでの取り組み状況につきましては、前回の答弁以降、新居浜市太鼓祭り推進委員会が東京オリンピック組織委員会の実施する東京2020応援プログラムへの登録申請を行い、平成30年7月に認証を受けたほか、本年1月のふるさと祭り東京2019での太鼓台演技に際し、国関係者等を御案内し、直接新居浜太鼓祭りの勇壮さに触れていただくなど、新居浜太鼓祭りの知名度向上に努めてきたところでございます。さらに、市長が太鼓台派遣について国会議員等への相談や陳情を行ってきたほか、太鼓台関係者等とともに組織委員会会長を直接訪問し、依頼を行ってきたところでございます。
次に、現在の状況についてでございます。
現在把握している組織委員会や内閣官房の推進本部、文化庁などが計画している関連イベントでは、東京オリンピック・パラリンピックを文化の祭典と位置づけ、文化プログラムに関する取り組みを展開しておりますが、日本の伝統文化行事である祭りは、地域での実施を通じて東京2020を盛り上げるとの位置づけとなっております。このようなことから、現段階では開会式における太鼓台の派遣は厳しい状況でありますが、今後におきましても周辺都市で開催される関連イベントも含めて情報収集に努め、できる限りの取り組みを行ってまいります。
次に、ふるさと祭り東京2020への太鼓台派遣についてでございます。
太鼓台の台数及び演技期間拡大に至る経緯でございますが、本年4月、イベント主催者であります株式会社東京ドームの担当者が新居浜市を訪れ、協議を行いました。その中で、次回開催のふるさと祭り東京2020においてイベント期間中の前半のメーンの祭りという扱いで新居浜太鼓祭りに出演してほしいとの御要望をいただきました。なお、その際の条件として、3台以上の太鼓台派遣及びイベント初日から連続して4日間の演技実施等の要望をあわせていただいたところでございます。市といたしましては、多額の費用を要することやハードスケジュールであることを含め検討してまいりましたが、東京ドームでのメーンの祭りということとなれば、首都圏における報道機関や各種メディア等の露出が飛躍的にふえ、PR効果が格段に大きくなること、またこのスケジュールに対応できる太鼓台が3台以上あることが事前に確認できましたことから、今回の派遣事業を実施したいと考え、今議会で補正予算の上程を行ったものでございます。
市として、この派遣事業について市民の皆様へきちんと説明すべきとの御指摘につきましては、予算が成立していないこともあり、十分な説明ができてなかったことは反省しており、今後は市政だより等での広報や太鼓台関係者を通じて適切に情報発信を行ってまいりたいと考えております。
今回の派遣で期待されることといたしましては、国内有数の祭りイベントであるふるさと祭り東京でのメーンの取り扱いということであり、数多くの来場者やメディア等を通じて新居浜太鼓祭り及び新居浜市を全国に情報発信することができるとともに、10月の本祭りへの誘客促進につながるものと期待しております。
現在の派遣準備状況といたしましては、本事業の実施主体となります新居浜市太鼓祭り推進委員会におきまして予算の成立を前提に8月2日の小委員会において派遣太鼓台を上部4地区から選出することを内定、その後上部4地区内での抽せんの結果、中萩地区の3台の太鼓台が選出されたところでございます。今後につきましては、演技内容や現地でのPR方法、昨年度に引き続き首都圏等在住者のかき夫参加等につきまして具体的な検討を行ってまいりたいと考えております。
○議長(伊藤謙司) 再質問はありませんか。藤田誠一議員。
○14番(藤田誠一)(登壇) 今の答弁で1つ気になったのは、私も今回参加したんですが、関東圏内のかき夫の皆さんが2年連続かいて、ことしも太鼓かけてうれしいなと。私が演技したの2台だったんですけど、今回、中萩地区の3台、その3台をあのステージでやられる。そして、今聞いたら中萩ということで寄せ太鼓が想像されるんですが、関東圏内で毎年来てくれよるかき夫の皆さんの対応とステージ上の3台のスペースとかそういう安全面とかは大丈夫ですか。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。赤尾経済部長。
○経済部長(赤尾禎司)(登壇) 藤田誠一議員さんの再質問にお答えいたします。
まず、東京ドームで3台の寄せ太鼓は大丈夫か、安全なスペースがあるかということなんですけども、東京ドームの担当者の方も昨年本祭りを見に来ていただきまして、上部の寄せ太鼓を山根のほうで見ていただいて、それでちょっと感動されて今回の要請になったものでございまして、実際その場面を見てますので、東京ドームのスペースにつきましては安全なそういう寄せ太鼓ができるようなエリアを確保していただくということは確認しております。
また、関東在住者のかき夫の申し込みにつきましても、今後寄せ太鼓の演技の関係もありますので、具体的に検討してまいりたいと考えております。
○議長(伊藤謙司) 再質問はありませんか。藤田誠一議員。
○14番(藤田誠一)(登壇) 昨年度は川西地区の太鼓台、今年度予定されているのが上部地区の太鼓台とお聞きしました。次年度はその他の地区がという期待が高まってくるんですが、来年度以降のふるさと祭り東京への太鼓台派遣についてはどのように考えておりますか。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。赤尾経済部長。
○経済部長(赤尾禎司)(登壇) 藤田誠一議員さんの再質問にお答えいたします。
来年度以降のふるさと祭り東京の太鼓台派遣についてはどのように考えているかという御質問だったと思うんですけども、この東京ドームの太鼓台派遣事業につきましては、イベント主催者側の御意向、すなわち東京ドーム側からの出演要請があるかどうかが非常に重要になっております。そのために、今年度の事業実施に当たりましても、参加する太鼓台におかれましては観客を魅了するような演技を期待しております。また、市といたしましても、次年度以降につきましても主催者側から出演を要請していただけますよう引き続き働きかけを行ってまいりたいと考えております。
○議長(伊藤謙司) 再質問はありませんか。藤田誠一議員。
○14番(藤田誠一)(登壇) そしたら、要望があればまた考えるという認識でおります。
ちょっと少し話が早いんですが、2020年の東京オリンピックが終われば、次は2025年大阪万博と期待が膨らむんですが、このことについてはどのように考えておられますか。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。赤尾経済部長。
○経済部長(赤尾禎司)(登壇) 藤田誠一議員さんの再質問にお答えいたします。
2025年の大阪万博への派遣についてとのことですけども、御案内のとおり1970年、昭和45年の大阪万博におきましては、川西地区の大江と江口の太鼓台が派遣されたということがこの9月号だったと思うんですけども、市政だよりで紹介がされてたと思います。具体的に2025年の万博のそういったイベント内容がまだ全然明らかでないんですけども、そういった実施内容の具体化が進められることに対して、市といたしましても派遣が行えるような申しがあるかどうかについても今後情報収集に努めていきたいというふうに考えております。
○議長(伊藤謙司) 再質問はありませんか。藤田誠一議員。
○14番(藤田誠一)(登壇) ウエートリフティングの再質問をさせてください。
サウジアラビアとはぜひとも実現に向けて引き続き取り組んでいただきたいと思います。
あと新居浜市がホストタウン登録を受けているのはサウジアラビアのほかモザンビークがありますが、7月に愛媛県内でモザンビークの各競技が合宿を行うという基本合意書の調印式があって、石川市長も出席されたと思います。そのモザンビークの合宿のほうはどうなっているかお聞かせください。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 藤田議員さんの再質問にお答えいたします。
モザンビークの合宿についてということでなかったかと思いますが、モザンビークにつきましては昨年の9月にモザンビークのオリンピック委員会が新居浜市にセーリング競技の合宿候補地として視察に来られました。また、本年6月には愛媛県と松山市、伊予市とともにホストタウンとして国の認定を受け、お話がありましたように7月17日に県庁のほうで私も出席し、モザンビークオリンピック委員会と事前合宿に関する基本合意書に調印をいたしました。これまでの競技におきまして、モザンビーク側からセーリング競技の合宿については新居浜市で行いたいという希望はお伺いいたしておりますが、現時点では残念ながら実施日など具体的にはまだ何も決まっておりません。新居浜市で合宿を行うということが決まりましたら、愛媛県セーリング連盟や市内高等学校とも連携し、選手がベストパフォーマンスができるようおもてなしをしたいと、このように考えております。
○議長(伊藤謙司) 再質問はありませんか。藤田誠一議員。
○14番(藤田誠一)(登壇) 最後に、来年の東京オリンピック・パラリンピックが太鼓台や事前合宿、聖火リレーなどによって新居浜もどんどん盛り上がればいいなと思っています。新居浜の子供たちもどんな形であれ東京オリンピックに触れることができれば、いい思い出になるだけでなく、人生においてとても貴重な経験になると思います。そして、東京オリンピック・パラリンピックの開催によって、ますますスポーツの盛んな新居浜市となり、市民が元気な新居浜市になることに期待しまして、私の質問を終わります。
○議長(伊藤謙司) 藤原雅彦議員。
○19番(藤原雅彦)(登壇) 公明党議員団の藤原でございます。
5期目の第一歩の質問をさせていただいております。今回の改選を迎えて、公明党議員団含め8名の新人議員さんが誕生しました。私も16年前、きょうここにおられる新人議員さんのような思いで16年間闘って議員活動させていただいたと思います。私も5期目ということですが、初心忘るべからずの思いで与えられた5期目、また一生懸命頑張っていきますので、どうかよろしくお願いいたします。
それでは、通告に従いまして質問をさせていただきます。
1、新居浜市総合戦略について。
新居浜市が目指す未来の方向と人口の将来展望を示した新居浜市人口ビジョン及び5年間の目標や施策の基本的方向、具体的な施策を示した新居浜市総合戦略も本年度が最終年度となりました。また、石川市政2期目も1年余りとなりました。この新居浜市総合戦略は、人口減少に歯どめをかけ、2040年まで10万人を維持し、2060年に人口9万人を目指すものです。しかし、現実に目を向けると、新居浜市の人口の推移は、住民基本台帳の統計情報を見ると平成27年9月では12万2,559名、令和元年7月現在で11万9,117名。つまり、約4年間で3,442名の減少となっています。一方で、策定時における社人研の推計からさまざまな施策による改善を図り、新居浜市独自で推計した人口と直近の平成29年社人研の推計を比較すると、社人研のほうが多い人口、つまり減少幅が小さくなっています。このことについての御所見をお伺いいたします。
出入国管理法が2019年4月から施行され、新しい在留資格が設けられました。今回の制度は深刻な人材不足の状況に対応するため、一定の専門性、技能を有し、即戦力となる外国人の人材を受け入れようとするものです。外国人の人材の受け入れ、共生のために、公的機関や生活インフラの多言語化など、急増する外国人を生活者として迎え入れる基盤の整備を国主導で進めるものです。今後、新居浜市においても外国人労働者の増加が見込まれるのではないでしょうか。次期新居浜市総合戦略において、外国人労働者は人口増加を目指す中でどのような位置づけがなされるのでしょうか、お伺いいたします。
8月19日、企画総務委員会として坊っちゃん劇場で公演されている瀬戸内工進曲を観劇しました。第2代住友総理事伊庭貞剛をモデルに愛と挑戦をモチーフにした作品です。伊庭貞剛は、約130年前の別子煙害問題を克服し、そして煙害で荒れ果てた別子の山々を自然に帰すため、大規模な植林事業に乗り出し、ほぼ100年後の昭和42年までに約6,000万本の植林事業をしました。これは、20世紀文明が21世紀の人類が課題とし、環境問題に取り組まなければならない現在、既に百数十年前にこの新居浜の地より力強く環境保全のメッセージを発信してきたのではないでしょうか。今世界の趨勢は、持続可能な開発目標、SDGsを掲げ、全ての人が平和と心の豊かさを享受できるようにすることを目指す行動を呼びかけています。次期新居浜市総合戦略では、人口減少の歯どめをかけ、人口増加を目指すことはもとより、持続可能な開発目標SDGsを織り込んだものにするべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
また、各自治体においても次期総合戦略を策定しますが、近隣市との間で激しい競争が起き、お互いに疲弊するまでサービス合戦を行ってしまっては元も子もありません。そこで、近隣市との連携、調整についての御所見をお伺いいたします。
2、総合防災マップについて。
新居浜市において各種災害が発生した場合の被害想定及び危険箇所等を掲載したリスクマップと啓発情報を一冊にまとめた小冊子版の総合防災マップが完成し、自治会を通じ各戸に配布されました。また、市役所、公民館等の公共施設に設置し、約4万8,000部を配布とのことです。平成31年1月の自治会加入率は62.1%で、自治会を通じての配布数は約3万部になり、残りの約1万8,000部は各公共施設にとりに来られたことになります。昨年の9月議会で私は、ハザードマップのような新居浜市民の命にかかわるような配布物は、自治会員であろうがなかろうが、ぜひともポスティングで全戸配布してほしいとの要望をいたしました。しかしながら、今回も残念ながら従来どおりの配布となりました。現在新居浜市の全世帯数は約5万7,000世帯であり、約4万8,000部を配布とのことでしたが、残りの約1万世帯に対して総合防災マップの周知をどのようにしてされるのでしょうか、お伺いいたします。今回の総合防災マップは、南海トラフ巨大地震における津波、豪雨時における国領川の洪水及び過去に基づいての浸水、土砂災害等の危険箇所が記載されております。災害時における危険箇所について、その原因を調査し、国や県との調整及び要望等はどうなっているのでしょうか、お伺いいたします。
3、市民体育館のエアコン設置について。
今年度児童生徒の暑さ対策として健康管理、そして快適な教育環境を整備するため、ことしの6月から来年1月までの期間で、市内の小中学校全ての普通教室、理科室などの特別教室にエアコンが設置されます。8年前の市議選で公明党議員団として小中学校の教室にエアコン設置を公約に掲げました。それから8年の月日を経て設置されることとなりました。この間、平成24年9月議会で公明党議員団として、教室のエアコン設置の質問を初めて行いました。当時まだ全国的に普及しておらず、費用の負担が大きいため見送られてきました。次は、違う角度から、全教室の設置が困難であれば、多くの児童生徒が使用する図書室にエアコン設置をと平成27年9月議会で要望し、平成28年度から小中学校の図書室にエアコンが設置されました。この間、公明党議員団として公明党所属の国会議員に国の予算、費用補助の要望を行う中、昨年豊田市の小学校で児童が熱中症で亡くなる事故が発生し、このことが契機となり2018年度補正予算で国庫補助が成立し、これまで3分の2だった地方負担が4分の1程度に抑えられたことにより、全国的に教室にエアコン設置の流れが加速されました。ことしの新居浜市議選では、災害時の避難所における暑さ対策として、小中学校体育館にエアコン設置を公明党議員団の公約として掲げました。詳細は、6月議会で黒田議員からありましたので省略させていただきます。
今年度防災、減災の取り組みとして、また各種のスポーツ団体からも強く要望されていることから、東雲体育館に空調設備の整備が今年度8月から3月の期間でされることとなりました。新居浜市には、ほかに上部地区には山根体育館、川東地区には多喜浜体育館があります。今後この2つの体育館について、空調設備の整備はどのようにされるのでしょうか。今回、東雲体育館は災害時の避難所に指定されていることで、緊急防災・減災事業債を活用しているとお聞きしていますが、市民の思いとして東雲体育館に空調設備が整備されると、山根、多喜浜の両体育館にも設置を求める声が起きると考えます。何らかの方針を早急に決めるべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
また、山根体育館、多喜浜体育館にこの緊急防災・減災事業債の活用などができるのでしょうか、御所見をお伺いいたします。
4、インバウンド観光推進について。
台湾のエバー航空が計画していた松山空港と台湾台北空港を結ぶ定期便が7月18日から運航することとなりました。松山空港を発着する国際線としては、中国上海との直行便、韓国ソウルとの直行便に続き3航路目となります。エバー航空の曾文江日本支社長は、四国から台湾へ旅行する方にとって新たな選択肢となることはもちろん、台湾を経由して東南アジアやアメリカ、ヨーロッパに行くこともできると利点をPRしておりました。中村知事は、インバウンドだけではなく長く運航を続けるためには、愛媛県から台湾へのアウトバウンドも大事な視点と述べ、受け入れ体制の整備だけではなく県内企業に働きかけてビジネスでの利用など、双方向での交流を促進することが大事との考えを示しました。新居浜市としても台湾との定期便に合わせて招請事業に参画し、台湾へ向け新居浜市の観光資源の情報発信と外国人旅行客の誘客に取り組んでおられます。台湾の民視テレビの取材以外に招請事業はあるのでしょうか、お伺いいたします。
また、9月議会に補正予算案としてふるさと映画ふたつの昨日と僕の未来の上映や新居浜フェアの実施を盛り込んだ台湾観光客誘致促進事業を行うとのことです。インバウンド観光を推進するには、有効な取り組みと思います。しかし、松山と台湾が航路で結ばれても、その多くは松山から琴平や高松へのツアーが主流となることが予想され、どうしても知名度がある松山や今治が中心になるのではないかと懸念をいたします。せっかくこうした取り組みを行うのであれば、台湾からの観光客を新居浜まで誘引することが大事ではないでしょうか。そのためには、台湾にある旅行代理店への旅行商品の企画、実施などを行ってもらうことが重要と考えます。具体的な取り組みなどあるのでしょうか、お伺いいたします。
現地旅行代理店などへのアピールとして、松山市では松山城や道後温泉、飛鳥乃湯泉など観光施設無料券の配布や大洲市や内子町などでも観光施設の半額割引などを行い、誘客のために取り組んでいるようです。新居浜市でも旅行代理店への具体的なアピールを行うことが誘客につながると考えますので、この際にあわせてセールスされてはいかがかと思いますが、御所見をお伺いいたします。
5、中小企業とSDGs経営について。
国連が2030年に向けた世界の共通目標として掲げるSDGsは持続可能な開発目標と言われており、本年の9月には国連総会に合わせてSDGs首脳級会合が開かれ、2015年の目標設定時から4年間の進捗が話し合われる予定となっております。国内では、産業界への浸透が急がれているところですが、このSDGsは193の国連加盟国全てが合意している未来の形、未来の姿であり、2030年に向けた世界共通の成長戦略とも言えます。日本では、人口減少や少子高齢化が進み、社会構造も大きく変化する中で、事業環境の先行きが見通せなくなっています。そうした中、大企業経営ではSDGsを指針とするSDGs経営に取り組むところがふえており、企業戦略でも目先の利益ではなく事業の持続可能性に価値を置く動きが広がりを持ち、活用しなければならない時代になってきているようです。サプライチェーン全体での取り組みを見直す大企業もふえており、こうした流れから原料や部品の調達先の多くを占める関連中小企業にとっても無関心ではいられなくなると思います。大企業や外部からの対応を迫られて動くのでは取り残されるおそれもあります。そのためには、中小企業もSDGs経営を始めなければならないと思います。
神奈川県では、いち早く自治体として中小企業向けに中小企業のためのかながわSDGsガイドブックを製作し、県内中小企業におけるSDGsの活用事例を中心に紹介しているようです。
新居浜市にとって中小企業におけるSDGs経営についての御所見をお伺いいたします。
6、障害者文化芸術推進法について。
6月29日から8月18日まであかがねミュージアムで自閉症の郷土作家石村嘉成展が開催されました。石村嘉成さんは、現在25歳で、2歳のときに自閉症による発達障害と診断されました。以来、家族や医者、学校教師などの支援を受けながら高校の選択授業で版画と出会い、2012年より本格的に創作活動を開始しました。母親の死を乗り越え、2013年、第2回新エコールドパリ浮世・絵展ドローイングコンクールで見事入選、優秀賞を受賞し、以来国内外から数多くの賞を受賞しています。彼の作品は色鮮やかで独特の感性で、見る者に力強い印象を与える不思議な魅力を放っています。開会中、県内外問わず約2万人の方が訪れました。
平成30年6月、障害者文化芸術推進法が衆議院本会議において全会一致で可決成立しました。この障害者文化芸術推進法では、障害者の文化芸術活動の推進は国や自治体の責務であるとしています。そして、国に対し施策の方針や目標を定めた基本計画の策定を義務づけ、必要な財政措置をとるように求めています。このため、同法では基本的な方針として、1、文化芸術を創造する機会の拡大、2、作品を発表する機会の確保、3、芸術上価値が高い作品の評価や販売への支援、4、権利保護の推進などを掲げています。この基本路線に基づいてお聞きいたします。
障害者文化芸術支援に対し、新居浜市としてどのように取り組んできたのでしょうか。
また、石村嘉成氏のような芸術性の高い作品の創造に対する支援強化などをどのようにされているのでしょうか。
今後障害者芸術作品や全国の障害者芸術ネットワークを活用してあかがねミュージアムでの展示等の取り組みなどされていかれるのでしょうか、お伺いいたします。
7、情報教育について。
2020年度から順次全面実施される新学習指導要領において情報活用能力を言語能力、問題発見・解決能力などと同様に学習の基盤となる資質・能力と位置づけています。各学校において、コンピューターや情報通信ネットワークなどの情報手段を活用するために必要な環境を整え、これらを適切に活用した学習活動の充実を図ることを明記されています。このことより、小学校段階で初めてプログラミング教育が必修化され、中学校、高等学校等における情報教育についても、一層の充実が図られます。次代を見据えての各学校段階、各教科等を踏まえた情報学習として、環境を整え研修を深める指導者を確保し、さらには機器の使用ルール、教員、児童生徒のセキュリティーポリシーなどを遵守していくなど、プランを立てて情報教育環境を整えていくことが必要だと思います。新居浜市教育委員会として、学校教育情報化プランの策定が必要と思いますが、御所見をお伺いいたします。
各小中学校情報セキュリティー対策などの基準はどうなっているのでしょうか。
また、教職員等の情報教育推進の研修などは行っていかれるのでしょうか、お伺いいたします。
8、ドライブレコーダー設置補助について。
自動車で走行中に車間距離を極端に詰めたりするあおり運転の根絶に向け、一層の対策強化が必要とされています。高速道路で強制的に停止させ、窓越しに殴打した常磐道で起きたあおり運転殴打事件の映像には多くの人が背筋を凍らせたことだと思います。こんな危険行為を絶対に許してはなりません。
警察庁は昨年、悪質で危険な運転に対しては、道路交通法に限らず刑法の暴行罪や殺人罪を適用するなど、あらゆる法令を駆使し厳正に対処する方針を全国の警察に通達しました。この通達では、著しく危険な運転をするおそれがあるドライバーは危険性帯有者として違反の累積点数を満たしていない場合でも積極的に運転免許の停止処分を行うこととしています。ただ、警察の取り締まりが強化されているとはいえ、今回の事件が余りに衝撃的だっただけに、さらなる厳罰化を求める声は少なくありません。しかし、道交法には車間距離保持義務違反や急ブレーキ禁止などは定められていますが、あおり運転そのものを直接罰する規定はありません。今後明確に処罰対象事案になるよう議論されることを期待しております。
このような中、あおり運転の加害者の特定や被害を抑止する効果が期待され注目されているのが車の前後の映像や音声を記録できるドライブレコーダーです。今回の殴打事件もドライブレコーダー搭載車であったため、公となりました。
有効な手段としてドライブレコーダーの普及を進めようと購入費の一部を助成する自治体があります。静岡県の藤枝市は、市内に住所を有し、購入費及び設置に必要な取りつけ費の2分の1以内で上限を3,000円とし、ただし受け付け期間中であっても予算額に達した場合は受け付けを終了するとのことです。この藤枝市のようにドライブレコーダーの普及を図るため購入費の一部を助成すべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
9、地域要望について。
渋滞緩和のため新居浜市内の主要幹線道路では右折専用信号などが設置されている右折レーンが多く見受けられるようになりました。しかし、右折専用信号がないため渋滞が緩和されていない箇所があります。前田交番前交差点では、北に向かう道路には右折レーンはありますが、右折専用信号が設置されていません。夕刻、工場前から仕事を終え帰宅する対向車の多くが南に直進するため、右折レーンで待っている車は直進車の合間を縫ったり信号が変わる瞬間を待って右折しているのが現状です。渋滞する時間帯は限られていますが、右折レーンがあるのですから、右折専用信号などの設置ができないでしょうか、お伺いいたします。
1回目の質問を終わります。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 藤原議員さんの御質問にお答えいたします。
総合戦略についてでございます。
まず、直近の社人研推計人口が新居浜市総合戦略策定時の市独自の推計人口を上回っていることについてでございます。
平成27年の新居浜市総合戦略策定時における人口ビジョンでは、本市独自の推計として合計特殊出生率を2060年まで段階的に2.3まで上昇させるとともに、2030年までに社会移動が均衡すると仮定した場合の本市人口の将来展望をお示ししたものでございます。藤原議員さん御案内のとおり、今回直近の社人研推計人口による2040年人口10万2,501人が市独自の人口ビジョンによる推計10万1,633人を上回った結果となっております。その要因としては、直近の社人研推計の基礎となります2015年国勢調査の実績値が人口ビジョン策定時の2015年推計値を上回ったこと、また他市町からの転出入を示す社会増減の数値が想定よりも改善したことなどから、人口自体は減少基調にあるものの、その減少幅が小さくなったことにつながったものであり、総合戦略の施策の効果が一定あらわれたものでないかと考えております。
なお、県内では直近の社人研推計人口が前回推計人口を上回っているのは本市を含め松山市、伊予市、四国中央市、松前町の4市1町となっております。
次に、次期総合戦略における外国人の位置づけについてでございます。
藤原議員さん御指摘のように、先般示されました国のまち・ひと・しごと創生基本方針2019においても、第2期総合戦略における新たな視点として外国人も含む誰もが活躍できる地域社会の実現やSDGsを原動力とした地方創生などが示されており、現在これら新たな視点に対応した総合戦略の策定に向け作業を進めているところでございます。本市においても、中小企業などにおける人手不足を背景に技能実習生を中心に在住外国人の数は増加傾向にあります。このような状況も踏まえ、第2期総合戦略においては外国人材について、基本目標1の新たな雇用の創出と地元産業の振興及び基本目標4の地域特性を踏まえた時代に合ったまちづくりの推進の両面から向き合うべき課題と認識をいたしております。このようなことから、基本目標4に新たな施策として女性、高齢者、障害者、外国人等が共生するまちづくりの推進を位置づけ、多文化共生の地域づくりに取り組んでまいりたいと考えております。
次に、持続可能な開発目標、いわゆるSDGsの総合戦略への織り込みについてでございます。
第2期総合戦略では、SDGsの17のゴールを総合戦略の各施策に関連づけ、その施策を実施することであらわれる成果について世界に貢献するというSDGsの視点と地方創生の視点との両方に向けられる計画にしたいと考えております。
また、基本目標4の施策として、新たにSDGsを原動力としたまちづくりの推進を掲げ、SDGsの普及啓発活動を進めるとともに、住友企業などとも連携した事業展開も検討してまいりたいと考えているところでございます。
次に、近隣市との連携、調整についてでございます。
藤原議員さん御指摘のとおり、地方都市における過度な人口の取り合いは競争を激化させ疲弊を引き起こす原因になり得るものであります。他方、地方創生には人口の東京一極集中を解消するという大きな目的がありますことから、地方が元気になり首都圏からの人口移動を起こすために近隣市が一体となって協力すべきところは協力しながらそれぞれの創生に努めていくべきものと考えております。このようなことから、第1期総合戦略策定直後の平成28年3月には新居浜市、西条市、四国中央市の3市による東予ものづくり三市連携推進協議会を設立し、合同で移住フェアへの出展や就職説明会の開催、さらにはえひめさんさん物語の開催などに取り組んでまいったところでございます。今後におきましても、引き続き3市の連携を推進し、東予圏域が一体となった地方創生の実現に向け努力してまいりたいと考えております。
次に、インバウンド観光推進についてのうち、観光客を新居浜まで誘客するための取り組みについてでございます。
藤原議員さん御案内のとおり、台湾からの観光客を本市に誘引することが重要であり、そのためには現地の旅行代理店へのアピールが必要であると考えております。そのため、本会議に補正予算として提案させていただいております台湾観光客誘致促進事業につきましては、単に一般の方向けのイベントのみならず、現地旅行代理店の方を招待し、当該事業をきっかけとした関係づくりに取り組む予定といたしております。本事業を通じまして、まずは新居浜市を知ってもらう場の提供を行い、今後の本市への旅行代理店招聘や、あるいは旅行商品の企画販売につなげてまいりたいと考えております。
次に、旅行代理店への具体的なアピールについてでございます。
現地旅行代理店に対して具体的なアピールを行うためには、本市の観光関連施設等をめぐる旅行商品を造成することや魅力的な食べ物やお土産などの観光資源を提案することが重要であると考えております。また、インバウンドを推進するためには、外国語のパンフレットや看板等の設置、WiFi環境の整備やクレジットカードの導入など、受け入れ体制の構築も必要であると考えております。
新居浜市といたしましては、昨年度より西条市と四国中央市との3市連携事業において、台湾で使用している中国語を含む3カ国の外国語向け旅行ガイドマップの製作を行っており、さらに新居浜市観光マップの中国語版製作あるいは多言語版の案内看板設置等を行うなど、市内における受け入れ環境の整備について順次進めているところでございます。今後もインバウンド推進事業の実施や観光関連施設への働きかけを通じて地域で連携した誘客につなげる取り組みを行い、旅行代理店へのセールスがしやすい環境づくりに取り組んでまいります。
以上、申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(伊藤謙司) 高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 藤原議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、障害者文化芸術推進法についてでございます。
これまでの障害者文化芸術活動支援の取り組みといたしましては、平成30年6月に公布、施行されました障害者による文化芸術活動の推進に関する法律を受けまして、障害を持たれた方々が文化芸術活動発表の場としてあかがねミュージアムの展示スペースを御利用される場合は、利用料の全額免除や広報活動の支援を行ってまいりました。平成30年度は3件の御利用があり、本年度も2件の利用申し込みをいただいております。
次に、障害者による芸術性の高い作品の創造に対する支援強化についてでございます。
藤原議員さん御案内のとおり、あかがねミュージアムでは本年6月29日から8月18日まで、自閉症による発達障害を持つアーティスト石村嘉成氏を新居浜の郷土作家シリーズの作家としてお招きし、石村嘉成展~生き物たちも一生懸命~を開催いたしました。すばらしい作品の数々が市内外の皆様に多くの感動を与え高く評価され、2万635名の来館者をお迎えすることができました。作品の展示、紹介はもとより、今回の展覧会では指定管理者の運営する物販エリアに石村氏のコーナーを拡充し、グッズ販売による作家活動の側面的な経済支援を行っております。今後におきましては、石村氏を初めあかがねミュージアムを御利用いただく方々による文化芸術活動の推進に向け、全国美術館会議や先進的な取り組みを進める美術館、障害者の芸術文化活動を支援する団体、福祉団体ほか関係機関とネットワークを構築しながら、さらなる創造・発表機会の支援を行ってまいります。
また、今後につきましても、鑑賞機会の拡大といたしまして、視覚障害者の方が実際に作品に触れて鑑賞することができる展覧会の企画、開催等、障害者文化芸術活動の推進、支援に取り組んでまいります。
次に、情報教育についてでございます。
文部科学省では、新学習指導要領の実施を見据え、教育のICT化に向けた環境整備5か年計画を策定しており、本市におきましてもこの計画を目標にICTの整備を進めているところでございます。
まず、学校教育情報化プランの策定につきましては、学校現場や教育委員会が情報化のビジョンを共有し一体となって推進するために有効な方法であると認識しております。現在、ICTの環境整備につきましては、文部科学省が示す整備計画に基づき、またセキュリティー対策につきましては、既に教育委員会で定めております新居浜市立小中学校情報セキュリティーポリシーガイドラインを改訂し、来年度以降の新しい環境に対応してまいります。
次に、教職員等の研修につきましては、教育情報化推進主任会、プログラミング教育に関する研修会、電子黒板操作に関する研修会等、新しく整備したICT教育環境に応じた研修を行い、教職員の指導力向上を図ってまいります。今後におきましても、新学習指導要領に示されている内容を踏まえICT環境を整え、情報教育の一層の充実に努めてまいります。
以上、申し上げましたが、他の点につきましては教育委員会事務局長が補足いたします。
○議長(伊藤謙司) この際、暫時休憩いたします。
  午後 3時11分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 3時21分再開
○議長(伊藤謙司) 休憩前に引き続き会議を開きます。
補足答弁を求めます。岡松市民部長。
○市民部長(岡松良二)(登壇) 総合防災マップについて、ほか1点について補足を申し上げます。
まず、総合防災マップについてでございます。
総合防災マップにつきましては、6万部を作成いたしまして、配布方法につきましてはポスティング等では他の郵便物と一緒になり廃棄されるおそれがあることから、地域防災の中心的役割を担っていただいている自治会に御協力をお願いして、本年3月から4月にかけて自治会を通じて各戸に配布させていただいたところでございます。その際、自治会を通じて配布されない方に対しましては、市役所防災安全課や各公民館等に設置して配布をいたしております。
総合防災マップは、実際に見ていただき、自分の住んでいる場所のリスクを理解し、早目の避難行動につなげていただくことが最も重要なことでありますので、引き続き市政だよりやホームページ、FM放送等による周知を行うほか、住民説明会、出前講座、まちづくり校区懇談会などさまざまな機会を通じまして総合防災マップの活用について広く啓発してまいります。
次に、災害時における危険箇所についてでございます。
土砂災害警戒区域等の危険箇所につきましては、毎年愛媛県と合同で実施しております点検やパトロールを通じまして状況を確認するとともに、まちづくり校区懇談会等で出された要望を愛媛県へお伝えし、情報の共有を図っております。また、整備が必要な箇所につきましても現地調査を実施した上で、事業化に向けての協議、調整を行っております。今後におきましても、安全安心のまちづくりを推進していくため、愛媛県に対しまして事業を実施していただくよう要望してまいります。
次に、ドライブレコーダーの設置補助についてでございます。
ドライブレコーダーは、これまで主に交通安全意識の向上や交通事故時の証拠映像として走行中の記録映像として活用されてきましたが、動く防犯カメラとしてあおり運転等からドライバー自身を守るほか、地域の見守りの目として犯罪抑止につながるなど副次的な効果も期待されております。
御案内の藤枝市では、交通安全日本一の都市を実現するため、一般車両にドライブレコーダーを普及させることにより運転者の安全意識の高揚を図るとともに、走行中の記録映像が犯罪被疑者の検挙率向上にもつながることから、ドライブレコーダーの購入費及び設置に必要な取りつけ費の一部を補助しております。
また、警察署等から犯罪や事故捜査のためドライブレコーダーの録画データの情報提供の依頼があれば協力することを条件に設置補助をしている地方公共団体もございます。
ドライブレコーダーは、交通事故等の証拠映像としてのみならず運転者本人の交通安全意識の高揚、地域の防犯対策も見込まれますことから、新居浜警察署、防犯協会、交通安全協会等の御意見も伺いながら、他市の導入事例を参考に調査研究してまいります。
○議長(伊藤謙司) 赤尾経済部長。
○経済部長(赤尾禎司)(登壇) インバウンド観光推進について、ほか1点について補足を申し上げます。
まず、インバウンド観光推進のうち台湾の民視テレビの取材以外に招請事業があるかについてでございます。
台湾の民視テレビの招請事業につきましては、本年5月に台湾の有名司会者の旅番組が新居浜市を取材に訪れ、7月18日のエバー航空就航に合わせ7月13日に新居浜市を紹介する30分番組を台湾で放送いたしております。今回の新居浜市版は、昨年の松山市や西条市に比べ視聴率が高く、テレビ局からも好評をいただいております。本番組につきましては、放送後も無料動画サイトにおいて継続して閲覧が可能となっており、長期にわたり台湾の方々に情報発信ができる取り組みとなっております。
現在のところ、本件以外招請予定はございませんが、台湾からの誘客につきましては愛媛県とも密に連携を図っており、6月には現地旅行雑誌における別子銅山の紹介や7月に行われたエバー航空就航記念祝賀会における新居浜市ブースの設置など、本市を紹介する場を提供いただいております。さらに、今後現地における個人向け旅行講座や事業者向け商談会の開催が予定されていると伺っており、引き続き県の事業も活用しながら台湾に向けた本市のPR活動を進めてまいります。
次に、中小企業とSDGs経営についてでございます。
我が国では2017年11月に経団連がSDGsの理念を取り入れた企業行動憲章の改訂を機に、産業界においても大手企業を中心に取り組みが増加しており、市内関連では住友化学株式会社が2017年に第1回ジャパンSDGsアワードを受賞するなど、住友各社においては先進的な取り組みが推進されております。
一方、中小企業におけるSDGsの状況につきましては、2018年に実施された関東経済産業局の調査で、中小企業のSDGs認知度が15.8%にとどまるなど、SDGsへの認識、取り組み事例、ともに限定的な状況が指摘されております。また、政府においては昨年末に発表したSDGsアクションプラン2019において、中小企業におけるSDGsの取り組み強化を掲げるなど、国内企業数の9割以上を占める中小企業への普及を通じ、産業界全体への浸透を図っているところでございます。
市内中小企業においては、昨今の少子高齢化や消費者ニーズの多様化の進展により、人材の確保や売上拡大、事業承継などさまざまな課題を抱えており、将来にわたり持続的に発展していくためには社会ニーズを読み取り、長期的な視点で経営や事業展開を図っていく必要があると考えております。
そうした状況のもと、あらゆる分野の社会課題や長期的ニーズが描かれたSDGsに根差した経営に取り組むことは、長期的な経営指標になり得るとともに、企業イメージの向上による人材確保への効果や新たな取引先の獲得、新規事業の開拓などビジネスチャンスの機会創出につながる可能性を秘めていると認識しております。今後におきましては、機会を捉え地域中小企業に対するSDGs経営のメリットや事例紹介の場の創出を図り、各社の取り組みへの支援を通じ地域経済における持続可能な発展を目指してまいります。
○議長(伊藤謙司) 高須賀建設部長。
○建設部長(高須賀健二)(登壇) 地域要望について補足を申し上げます。
前田交番前交差点は、東西の主要地方道壬生川新居浜野田線と南北の市道原地庄内線が交差する交差点で、北側の工場地帯への主要なアクセス道路となっていることなどから、市内でも特に交通量の多い交差点となっています。
藤原議員さん御指摘のとおり、当交差点での夕刻は北から南へ直進する工場地帯からの帰宅車両の通行が大変多く、南から東の市街地方面へ向かう車両の右折通行が遮断され、スムーズな通行ができていない状況が多く見られております。この状況を踏まえ、南から北へ向かう信号機に右折矢印信号機が追加できないかについてでございます。
信号機の設置や運用につきましては、愛媛県公安委員会の管理するものでありますことから、新居浜警察署に要望することといたします。あわせて当交差点における交通渋滞対策や交通安全対策について引き続き新居浜警察署及び関係機関と協議をしてまいりたいと思います。
○議長(伊藤謙司) 加藤教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(加藤京子)(登壇) 市民体育館のエアコン設置について補足を申し上げます。
藤原議員さん御承知のとおり、ことし8月から来年3月までの予定で市民体育館においては空調設備の設置、床の張りかえなどの大規模改修工事を行っております。体育館競技場への空調設備の設置は、本市では今回が初めてですので、山根総合体育館、多喜浜体育館への空調設備の設置方針につきましては、来年の夏場以降の市民体育館空調設備の利用状況などを見た上で検討を行ってまいりたいと考えております。
次に、緊急防災・減災事業債の活用についてでございます。
山根総合体育館1階部分及び多喜浜体育館の競技場につきましては、現在のところ災害時の避難所として指定されておりませんことから、緊急防災・減災事業債の充当につきましては、現状では難しいものと考えております。しかしながら、昨今の気象状況を考えますと、大規模な避難所の必要性を認識いたしておりますことから、今後避難所の指定を含めまして関係部局で検討してまいりたいと考えております。
以上で補足を終わります。
○議長(伊藤謙司) 再質問はありませんか。藤原雅彦議員。
○19番(藤原雅彦)(登壇) 1番目の新居浜市総合戦略についてお伺いいたします。
次期総合戦略を年内中に策定するため、現在総合戦略についての検証を、また有識者が集まっていただいて検証作業をしているとお聞きしております。現在の総合戦略は、地方創生という前例のない挑戦であったため、政策メニューがどちらかといえば総花的なメニューであったように私は感じられました。先ほど申したように検証を行っていますが、その結果に即してめり張りのきいた、つまり選択と集中のような考えで次期新居浜市総合戦略を策定することも大事と考えますが、その御所見をお伺いいたします。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 藤原議員さんの再質問にお答えいたします。
次期総合戦略の策定において選択と集中にしてはどうかというふうな御質問でなかったかと思います。
現行の総合戦略の策定時におきましても、4つの基本目標に対する14の施策を設定いたしております。そのうち目標を達成するに当たり、特にどの施策を重点的に行うかという重点施策の選択を行っており、ものづくり産業の振興、住友各社との連携強化、子育て支援の充実、健康寿命の延伸の4施策を重点施策として位置づけております。お話のように、次期総合戦略につきましては、外国人対策や、あるいはSDGsなど新しい対応をすべき課題もふえてまいりますことから、御指摘の集中と選択のめり張りを意識した時代の変化に対応できる総合戦略を作成してまいりたいと考えております。
○議長(伊藤謙司) 再質問はありませんか。藤原雅彦議員。
○19番(藤原雅彦)(登壇) 次に、6番目の障害者文化芸術推進法についてお伺いいたします。
今私が手に持っているのが(資料を示す)新居浜版SDGs、SDGsを考えるワークシートです。これは昨年、2018年3月、教育委員会を中心として策定されたものでございます。見ていただければ、これは石村嘉成氏の版画でございます。市内の小学校5年生以上と中学生全員が今現在これを持っているそうです。当然、SDGsは17項目のテーマごとに、見てもらったらわかるんですが、17のテーマに即して石村嘉成氏の版画、絵画等を記載しております。特に、キャッチコピー、厳しい夏を生き抜けとか、そういったことも彼自身が考えて書いた絵でございます。ここでお聞きしたいのは、石村嘉成氏が描いたこの絵を使用しているわけでございます。これをつくった製作費、また使用料などを新居浜市はどのようにされていたのでしょうか、お伺いいたします。
○議長(伊藤謙司) 答弁を求めます。高橋教育長。
○教育長(高橋良光)(登壇) 藤原議員さんの再質問にお答えをいたします。
石村嘉成氏の作品が表紙になっているSDGsのワークシートの製作、そしてその作品の使用ということについての御質問であったかと思います。
製作費につきまして正確なものを今持ち合わせてないんですけれども、この石村氏の作品の使用につきましては、そのときに協議を行い、快く御使用させていただいたというふうに認識をいたしております。大変ありがたく、それが子供たちの教育に反映されているということでございます。今後は新たに施行した障害者文化芸術推進法を受けまして、障害者による芸術性の高い作品等の創造に対しましては、さらに支援に取り組んでまいりたいと、このように考えております。
○議長(伊藤謙司) 再質問はありませんか。藤原雅彦議員。
○19番(藤原雅彦)(登壇) 障害者文化芸術推進法に基づくということで、石村嘉成氏のあかがねでの展示に際しての新居浜市の援助がわかりました。先ほど言いましたこのSDGsのこれも(資料を示す)快く貸していただいたという認識だと思いますが、今回の障害者文化芸術推進法というのは、芸術性の高い、つまり障害者の描いたもの、描いていただいたものはどちらかというとこういう言い方は失礼なんですけども、無料でやるというのが今までのやり方だったと思います。障害をお持ちの方と話す中でよく言われるのが、やはり自立できるような環境づくり、そういったものを願っていると親御さんからよく話を聞きます。つまり才能のある方がその才能を伸ばして、それに基づく経済活動というか、それがやがては独立になるし、最終的にはタックスペイヤー、つまり税金を払えるような形になると思います。そういった形を後押しするためにあるのが、先ほど私が言いました障害者文化芸術推進法だと思います。それは障害者の芸術性の権利を守ること、それに尽きると思います。そういった意味で、これからはぜひともそういうことを配慮していただいて、全てが全て御厚意に甘えるというわけじゃなくて、ちゃんとプロの作家としての認識を持っていただいて、もしこれが有名な作家だったら無料には僕はなってないと思います。それと同じようなことだと思いますので、しっかりとその辺、これからも踏まえていただいて、やっていただきたいと思います。
以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(伊藤謙司) 以上で本日の一般質問は終わりました。
これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
明12日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
  午後 3時41分散会