本文
目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問 議案第14号~議案第28号
米谷和之議員の質問(1)
1 福祉避難所の現状と課題について
石川市長の答弁
1 福祉避難所の現状と課題について
岡松市民部長の答弁
1 福祉避難所の現状と課題について
米谷和之議員の質問(2)
1 福祉避難所の現状と課題について
岡松市民部長の答弁
1 福祉避難所の現状と課題について
米谷和之議員の質問(3)
1 福祉避難所の現状と課題について
岡松市民部長の答弁
1 福祉避難所の現状と課題について
米谷和之議員の質問(4)
1 福祉避難所の現状と課題について
岡松市民部長の答弁
1 福祉避難所の現状と課題について
米谷和之議員の質問(5)
1 福祉避難所の現状と課題について
岡松市民部長の答弁
1 福祉避難所の現状と課題について
米谷和之議員の質問(6)
1 福祉避難所の現状と課題について
伊藤謙司議員の質問(1)
1 児童生徒への虐待について
石川市長の答弁
1 児童生徒への虐待について
伊藤謙司議員の質問(2)
1 児童生徒への虐待について
白石福祉部長の答弁
1 児童生徒への虐待について
伊藤謙司議員の質問(3)
1 児童生徒への虐待について
関教育長の答弁
1 児童生徒への虐待について
伊藤謙司議員の質問(4)
1 児童生徒への虐待について
関教育長の答弁
1 児童生徒への虐待について
伊藤謙司議員の質問(5)
1 児童生徒への虐待について
関教育長の答弁
1 児童生徒への虐待について
伊藤謙司議員の質問(6)
1 児童生徒への虐待について
関教育長の答弁
1 児童生徒への虐待について
伊藤謙司議員の質問(7)
1 児童生徒への虐待について
2 ひきこもりについて
関教育長の答弁
2 ひきこもりについて
白石福祉部長の答弁
2 ひきこもりについて
伊藤謙司議員の質問(8)
2 ひきこもりについて
白石福祉部長の答弁
2 ひきこもりについて
伊藤謙司議員の質問(9)
2 ひきこもりについて
3 空き家、ごみ屋敷について
小山環境部長の答弁
3 空き家、ごみ屋敷について
休憩(午前11時01分)
再開(午前11時10分)
伊藤謙司議員の質問(10)
3 空き家、ごみ屋敷について
白石福祉部長の答弁
3 空き家、ごみ屋敷について
伊藤謙司議員の質問(11)
3 空き家、ごみ屋敷について
4 通学路の安全について
関教育長の答弁
4 通学路の安全について
伊藤謙司議員の質問(12)
4 通学路の安全について
赤尾建設部長の答弁
4 通学路の安全について
伊藤謙司議員の質問(13)
4 通学路の安全について
石川市長の答弁
4 通学路の安全について
伊藤謙司議員の質問(14)
4 通学路の安全について
5 道路の整備、安全管理について
赤尾建設部長の答弁
5 道路の整備、安全管理について
伊藤謙司議員の質問(15)
5 道路の整備、安全管理について
赤尾建設部長の答弁
5 道路の整備、安全管理について
伊藤謙司議員の質問(16)
5 道路の整備、安全管理について
6 水路の維持管理について
赤尾建設部長の答弁
6 水路の維持管理について
伊藤謙司議員の質問(17)
6 水路の維持管理について
7 旧労働会館跡地について
鴻上経済部長の答弁
7 旧労働会館跡地について
伊藤謙司議員の質問(18)
7 旧労働会館跡地について
鴻上経済部長の答弁
7 旧労働会館跡地について
伊藤謙司議員の質問(19)
7 旧労働会館跡地について
篠原茂議員の質問(1)
1 新居浜駅周辺の整備について
石川市長の答弁
1 新居浜駅周辺の整備について
篠原茂議員の質問(2)
1 新居浜駅周辺の整備について
2 市民討議会の導入について
原企画部長の答弁
2 市民討議会の導入について
篠原茂議員の質問(3)
2 市民討議会の導入について
休憩(午前11時59分)
再開(午後 1時00分)
大條雅久議員の質問(1)
1 街路樹の必要性について
(1) 楠中央通り
(2) 惣開通り(原地庄内線)
(3) 上部東西線
(4) 平和通り(市役所通り)
赤尾建設部長の答弁
1 街路樹の必要性について
(1) 楠中央通り
(2) 惣開通り(原地庄内線)
(3) 上部東西線
(4) 平和通り(市役所通り)
大條雅久議員の質問(2)
1 街路樹の必要性について
赤尾建設部長の答弁
1 街路樹の必要性について
大條雅久議員の質問(3)
1 街路樹の必要性について
2 SDGs(持続可能な開発目標)について
(1) 日経グローカルの全国市区調査
(2) 新居浜市の取り組み
(3) にいはまSDGsアート・フェスティバル
関教育長の答弁
2 SDGs(持続可能な開発目標)について
(3) にいはまSDGsアート・フェスティバル
原企画部長の答弁
2 SDGs(持続可能な開発目標)について
(1) 日経グローカルの全国市区調査
(2) 新居浜市の取り組み
大條雅久議員の質問(4)
2 SDGs(持続可能な開発目標)について
3 大部大課制について
(1) 行政改革における大部大課制の定義
(2) 平成15年以来の変遷
(3) 上下水道局の創設
石川市長の答弁
3 大部大課制について
(1) 行政改革における大部大課制の定義
(2) 平成15年以来の変遷
(3) 上下水道局の創設
大條雅久議員の質問(5)
3 大部大課制について
原企画部長の答弁
3 大部大課制について
大條雅久議員の質問(6)
3 大部大課制について
予算特別委員会の設置及び委員会付託
表決
予算特別委員の選任
委員会付託
日程第3 議案第29号、議案第30号
石川市長の説明
原企画部長の説明
委員会付託
散会(午後 1時49分)
本文
平成31年2月28日 (木曜日)
議事日程 第4号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
議案第14号 平成31年度新居浜市一般会計予算
議案第15号 平成31年度新居浜市渡海船事業特別会計予算
議案第16号 平成31年度新居浜市住宅新築資金等貸付事業特別会計予算
議案第17号 平成31年度新居浜市平尾墓園事業特別会計予算
議案第18号 平成31年度新居浜市国民健康保険事業特別会計予算
議案第19号 平成31年度新居浜市介護保険事業特別会計予算
議案第20号 平成31年度新居浜市後期高齢者医療事業特別会計予算
議案第21号 平成31年度新居浜市工業用地造成事業特別会計予算
議案第22号 平成31年度新居浜市水道事業会計予算
議案第23号 平成31年度新居浜市工業用水道事業会計予算
議案第24号 平成31年度新居浜市公共下水道事業会計予算
議案第25号 平成30年度新居浜市一般会計補正予算(第5号)
(各常任委員会付託)
議案第26号 平成30年度新居浜市公共下水道事業特別会計補正予算(第3号)
(環境建設委員会付託)
議案第27号 平成30年度新居浜市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)
(福祉教育委員会付託)
議案第28号 平成30年度新居浜市介護保険事業特別会計補正予算(第4号)
(同上)
第3 議案第29号 平成30年度新居浜市一般会計補正予算(第6号)
(各常任委員会付託)
議案第30号 平成30年度新居浜市公共下水道事業特別会計補正予算(第4号)
(環境建設委員会付託)
――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
出席議員(24名)
1番 神野 恭多
2番 米谷 和之
3番 井谷 幸恵
4番 藤田 誠一
5番 田窪 秀道
6番 小野 辰夫
7番 太田 嘉一
8番 欠員
9番 三浦 康司
10番 篠原 茂
11番 大條 雅久
12番 高塚 広義
13番 藤原 雅彦
14番 豊田 康志
15番 永易 英寿
16番 伊藤 謙司
17番 藤田 豊治
18番 藤田 幸正
19番 岡崎 溥
20番 伊藤 優子
21番 佐々木 文義
22番 欠員
23番 仙波 憲一
24番 近藤 司
25番 加藤 喜三男
26番 山本 健十郎
――――――――――――――――――――――
欠席議員
なし
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市長 石川 勝行
副市長 寺田 政則
企画部長 原 一之
総務部長 多田羅 弘
福祉部長 白石 亘
市民部長 岡松 良二
環境部長 小山 京次
経済部長 鴻上 浩宣
建設部長 赤尾 恭平
消防長 毛利 弘
水道局長 園部 省二
教育長 関 福生
教育委員会事務局長 加藤 京子
監査委員 寺村 伸治
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者
事務局長 粂野 誠二
議事課長 飯尾 誠二
議事課主幹 小島 篤
議事課議事係長 美濃 有紀
議事課調査係長 神野 瑠美
議事課庶務係長 和田 雄介
議事課主任 村上 佳史
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(加藤喜三男) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第4号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(加藤喜三男) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第87条の規定により、議長において井谷幸恵議員及び藤田誠一議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 一般質問 議案第14号~議案第28号
○議長(加藤喜三男) 次に、日程第2、議案第14号から議案第28号までを議題といたします。
昨日に引き続き一般質問並びに質疑を行います。
順次発言を許します。まず、米谷和之議員。
○2番(米谷和之)(登壇) おはようございます。
無会派の米谷和之です。
通告に従い、福祉避難所の現状と課題について質問させていただきます。よろしくお願いいたします。
まず最初に、本市の地域防災計画書に明確な記載がないのでお伺いいたしますが、本市における福祉避難所とはどういうものでしょうか。
次に、福祉避難所に避難することが見込まれる対象者について伺います。
福祉避難所の対象者はどのような皆さんでしょうか。また、その総数と内訳、災害時の避難見込み者数を伺います。
次に、その皆さんには福祉避難所についてどういう働きかけを行っているのでしょうか。
次に、福祉避難所の体制等についてです。
福祉避難所の設置数と想定収容人数は合計何人で、それは避難見込み者の約何%に当たるのでしょうか。
そして、それらは一般の指定避難所と比較してどうなのでしょうか。設置数、定員数の目標は設けているのでしょうか。
次に、ある施設を福祉避難所として指定する際には、市と覚書を交わすようですが、災害が発生し、福祉避難所を開設するときに、その施設に市からはどのような支援を行うのでしょうか。
最後に、福祉避難所に関して、今後、どのような取り組みを行う予定なのかをお伺いいたします。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 米谷議員さんの御質問にお答えをいたします。
福祉避難所の現状と課題についてでございます。
東日本大震災では、犠牲者の過半数を高齢者が占め、また障害者の割合についても被災住民全体と比較して2倍程度に上ったと言われております。高齢者や障害者などの災害弱者にとりまして、生活環境が十分に配慮されていない避難所生活では、健康面や精神面での支障を来すことが懸念される中、市といたしましても、地域住民、自主防災組織、民生児童委員、福祉施設事業者、ボランティア等の多様な主体の協力を得て、できる限りそうした支障が生じないよう支援を講ずるとともに、住民に対しても広く周知、理解に努めていかなければならないと考えているところでございます。
まず、本市における福祉避難所の規定についてでございます。
福祉避難所は、災害対策基本法施行令において、主として高齢者、障害者、乳幼児その他の特に配慮を要する者を滞在させることが想定されるものにあっては、要配慮者の円滑な利用の確保、要配慮者が相談し、又は助言その他の支援を受けることができる体制の整備その他の要配慮者の良好な生活環境の確保に資する事項について、基準に適合するものであることと規定されておりまして、本市におきましても同様でございます。
次に、福祉避難所へ避難する対象者についてでございます。
福祉避難所の対象者は、高齢者、障害者、乳幼児のほか、妊産婦など、避難所生活において何らかの特別な配慮が必要な方で、医療機関や介護保険施設等に入院や入所するに至らない程度の在宅の要配慮者が対象でございます。
以上申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(加藤喜三男) 補足答弁を求めます。岡松市民部長。
○市民部長(岡松良二)(登壇) 福祉避難所の現状と課題について補足を申し上げます。
まず、福祉避難所へ避難を行う対象者の総数と内訳についてでございます。
愛媛県地震被害想定調査では、本市における要配慮者の総数が2万9,072人、このうち避難所に避難する人数が8,244人と想定されており、その内訳といたしましては、65歳以上の単身高齢者が1,828人、5歳未満の乳幼児が1,505人、障害者が2,764人、要介護認定者が1,670人、難病患者が236人、妊産婦が241人となっております。
次に、対象者や家族、団体に対する福祉避難所の周知についてでございます。
現在指定いたしております13カ所の障害者福祉施設の一覧を、障がい福祉計画・障がい児福祉計画の資料編に掲載するとともに、出前講座や市ホームページでの広報等を通じ周知を行っているところでございます。
次に、現在の福祉避難所の想定受け入れ数と想定避難者数との比較についてでございます。
現在の福祉避難所の収容人数は504人となっており、避難所に避難される要配慮者の想定人数8,244人の約6%となっております。一方、指定避難所の収容人数は5万8,316人となっており、避難所への避難が想定される市民3万4,523人の約169%となっております。
次に、福祉避難所の設置数と入所可能な定員数の数値目標についてでございます。
具体的な数値目標は設けておりませんが、福祉避難所の指定について、市内の社会福祉施設へ御協力をお願いするとともに、一般避難所におきましても個別の福祉スペースの確保に努めるなど、できる限り避難所での生活に支障が生じないよう取り組んでまいります。
次に、福祉避難所の受け入れ体制の整備や人や物資の支援についてでございます。
現在指定いたしております13カ所の福祉避難所に対しましては、市から発電機、LED投光器、トイレセット等の資機材を整備いたしております。また、受け入れ体制の整備では、日常生活用品、食料及び医薬材料等の必要な物資の調達、適切な介護等が行われるよう、看護師、介護員及びボランティア等の介護支援者の確保に努めることといたしております。
次に、今後、福祉避難所をふやしていく取り組みについてでございます。
今年度、新居浜市福祉施設協議会の中で高齢者福祉施設の福祉避難所指定について協力をお願いするとともに、対象施設に対しまして福祉避難所指定の可否についてアンケート調査を行いました。アンケート調査の結果、25法人、74事業所から同意をいただいたことから、平成31年度の指定に向け準備を進めているところでございます。
以上で補足を終わります。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。米谷和之議員。
○2番(米谷和之)(登壇) 福祉避難所に関しましては、避難見込み者の約6%を収容する予定と、またそれに対しまして一般の指定避難所は予想される避難見込み人員の169%と伺いました。この差は余りにも大きい。言ってみれば福祉避難所の整備は一般の避難所に比べてかなりおくれているのではないかと思いますが、お考えはいかがでしょうか。
次に、福祉部が昨年取りまとめました障がい福祉計画に掲載されました障害者手帳所持者1,880人に対するアンケートでは、地震等の災害時に困ることは何ですかという質問に対して、52%の方から1人で避難できないとの回答があり、ほぼ半数の方が避難に大きな不安を感じているにもかかわらず、3人に2人は避難行動要支援者名簿を知らないということが明らかになりました。
このような状況では、福祉避難所の対象者の中にも、福祉避難所についても知らないという方が多数いらっしゃるのではないかと予想いたしますが、どうお考えでしょうか。
また、福祉部との情報交換や連携は日常的に行っておられるんでしょうか、お尋ねいたします。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。岡松市民部長。
○市民部長(岡松良二)(登壇) 米谷議員さんの再質問にお答えいたします。
福祉避難所の整備が一般避難所の整備に比べおくれているのかということと、福祉避難所あるいは要支援者名簿について福祉部で行ったアンケートの中で知らない方が多かったということの御質問だと思います。
まず、福祉避難所の整備がおくれているのかということにつきましては、先ほど御答弁をいたしましたとおり、現在の福祉避難所は13カ所、収容人数は504人であり、避難をされる要配慮者の想定人数8,244人の6%であり、今後予定をいたしております高齢者の福祉施設を加えましても不足をいたしております。その分につきましては、一般の避難所での収容となります。一般の指定避難所では保健室や公民館などを福祉スペースとして有効活用して対応することとなります。したがいまして、要配慮者に配慮した避難所運営マニュアルにするなど、地域で運営するスタッフの理解を深めながら、配慮が必要な避難者に対しましては、避難された段階から生活に支障が生じないよう対応をしてまいりたいと考えております。
次に、障がい福祉計画策定に当たって行われたアンケート調査において要支援者名簿等を知らない方が多かったという御質問についてでございます。
この御指摘をいただいたアンケート調査につきましては、障がい福祉計画の策定に当たり、平成29年7月から8月に、18歳以上の障害者手帳の所持者1,880名に対し無作為に行われたアンケート調査でございまして、その中の1項目でございます。避難行動要支援者名簿への登録の必要のない障害の程度の軽い方も含めたアンケート調査でありましたことから、名簿の存在を知らないと答えられた方の割合が高かったものと考えております。避難行動要支援者名簿への登録をされる障害者の方に対しましては、福祉部とも連携の上、各地域の民生委員が戸別訪問をいたしまして、避難行動要支援者名簿の内容の説明であったり、登録の意思確認を行ったり、福祉避難所についての説明などを行っております。
また、障害者福祉を担当する福祉部におきましても、障害別に災害への心構えや、福祉避難所などを掲載した災害時避難ガイドブックを配布いたしております。
そういったことから、現在は対象となる障害者の皆さんへの周知は一定図られているものと考えております。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。米谷和之議員。
○2番(米谷和之)(登壇) 定員的に福祉避難所の整備がおくれていることについて、一般の避難所でも吸収できるからというようなお答えであったかと思いますが、そもそも一般の避難所では生活に大きな支障があるために福祉避難所というものを設置するわけでありまして、そういうことであれば、私は一般避難所ではなく、あくまで福祉避難所の充実のほうを早急に進めるべきであるというふうに考えます。
次の質問に移ります。
福祉避難所がなぜ二次的な位置づけなのか。本市においては、例えば障害を持つ皆さんも一時一般避難所に行き、その後3日後をめどに開設される福祉避難所のほうに移るというふうに伺っておりますが、車椅子の方や目の見えない人が災害時に避難所にたどり着くのはどのように困難なことか、容易に想像できます。その人たちがさらに次の避難所に移らなければならないことがどうしても私には理解できません。まず、障害者の方などに対する福祉避難所の開設を優先させ、皆さんにもしものときにどの施設に行っていただくのかということを伝えるべきであると思うんですが、いかがでしょうか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。岡松市民部長。
○市民部長(岡松良二)(登壇) 米谷議員さんの再質問にお答えをいたします。
福祉避難所は一般の避難所よりも優先して開設すべきではないかとの御質問でございますが、災害弱者である要配慮者に配慮した避難対策を講じますことは災害対策の基本の一つであり、福祉避難所につきましても、発災後、速やかに開設できるよう取り組みを進めてまいりたいと考えております。
しかしながら、本市での福祉避難所の位置づけの基本的な考え方といたしましては、米谷議員さん御説明のように、愛媛県と同様に、災害時に必要に応じて開設をされる二次的避難所であり、その理由といたしましては、当該施設の利用者の安全確保や被災状況の確認等が必要となるため、受け入れ施設側の準備ができないまま、そういった段階で避難をすることによりまして施設運営に混乱が生じるおそれがあると、そういったことから、発災当初からは避難所として使用することはできないものということで位置づけをされております。このことにつきましては、近隣市においても同様な判断がされているところでございます。
まずは、発災後、すぐに市が開設をする指定避難所に誘導をし、福祉スペース等を活用して安全を確保した上で、移る先の福祉施設もやはり同じように災害を受けておりますので、その安全性や受け入れ体制の可否を確認し、できる限り速やかに福祉避難所への搬送ができるような体制づくりに取り組んでまいります。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。米谷和之議員。
○2番(米谷和之)(登壇) 福祉避難所となる施設の安全確保等が必要と、また収容されている皆さんのケア等がそこの職員の皆さんにとって必要というふうにお伺いいたしましたが、施設の安全確保等については、小学校や中学校の体育館でも同様だと思います。むしろそこに常時人がいる施設のほうが、建物の確認についてはより早くできるんではないかと思います。また、言うまでもなく、福祉避難所としての、例えばバリアフリー的な機能、トイレ等の機能につきましても、福祉施設のほうが充実していることは当然であります。
例えば、先ほど災害が起こったときの福祉避難所となる施設への支援についてお伺いいたしましたが、物資的な支援が中心であって、人的な支援はなかったように伺いました。一般の指定避難所に市の職員等を派遣するということになってはおりますが、何で福祉避難所に人的な派遣はないんでしょうか。一般の避難所でも職員の派遣が非常に重要だということは理解いたしますが、まずは福祉避難所に必要な人員を派遣し、その後一般の避難所の設置に伴って人員を移行する等の策がとれるのではないかというふうに考えますが、いかがでしょうか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。岡松市民部長。
○市民部長(岡松良二)(登壇) 米谷議員さんの再質問にお答えいたします。
福祉避難所への人的な派遣がないのかということでございますけども、福祉避難所として開設をされます社会福祉施設につきましては、そこで生活する方、要配慮者に対応するためには、例えば看護師であったり、介護員であったり、そういった一定のノウハウを持った方が対応する、そういった受け入れ体制が確保できた時点で福祉避難所として開設すると、そういった位置づけになっておりますので、そこへ一般の市の職員が行くというのは、そこで対応が十分にできるかどうか、そのことによってその施設の運営に支障が出るということも考えられます。
また、一般の避難所につきましては、先ほど申しました福祉スペースを設け、要配慮者につきましても対応することが可能ですので、まずは発災後すぐに市が開設する、そういった準備ができております指定避難所を優先的にあける、そのためには限られた人材をまず一般の指定避難所のほうへ投入して、健常者の方も要配慮者の方もどちらも受け入れるような体制にして、そこで安全を確保するということが優先ではないかと考えております。そういったことから、現在の計画ではまず一般の避難所を確保するために人的な派遣を行う、そういった計画となっております。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。米谷和之議員。
○2番(米谷和之)(登壇) 時間がありませんので、この件に関しましてもう一度だけお伺いします。
福祉避難所の収容人員が、さきに申しましたように予定される人員の現在わずか6%であるということ、そしてもう一つ、繰り返しますが、福祉避難所の位置づけが二次的な位置づけになっているということ、このことにつきまして、当事者の皆さん、いわゆる要配慮者の皆さん方からの御意見はどうなんでしょう。皆さんにはこのことについておおむね御了承をいただいているのか、その辺についてお伺いいたします。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。岡松市民部長。
○市民部長(岡松良二)(登壇) 米谷議員さんの再質問にお答えいたします。
福祉避難所に避難をされる当事者の御意見は確認しているのかとの御質問でございます。
これにつきましては、現在のところ、そういったアンケートの結果等もございません。今後、所管いたします福祉部とも連携いたしまして、そういった調査のほうを進めてまいりたいと考えております。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。米谷和之議員。
○2番(米谷和之)(登壇) 一言で災害対策と言いましても、その守備範囲は本当に広いと思います。例えば、市民、自治会などへの働きかけということであれば市民部、福祉避難所は言うまでもなく福祉部、あるいはほかの件に関しましても教育委員会であるとか、企画部であるとか、あるいは消防署などが関係をするものというふうに考えます。このように、多岐にわたる防災の業務を1つの課のみで担当すること自体に問題、限界があるのではないでしょうか。
したがって、今申し上げましたような部局を横断的に結びつけ、情報を一元化し、市一丸となって防災対策に取り組むための明確な拠点、例えば防災対策推進室のようなセクションがどうしても必要なのではないかというふうに考えます。
蛇足を承知で申し上げますが、災害の備えはいつ来るかわからないものとはいえ、決して無駄な取り組みではありません。私の自治会では、一昨年、防災への取り組みの一つとして、本市を東西に走る中央構造線の学習会を行いました。子供もお年寄りも地震について学ぶいい機会になりました。その際、誰もが避けることができない自然災害に伴うことであり、自分や家族の命にかかわることとしてそれぞれの地域の特性に応じた対策が求められる、防災こそが今人々の関心を集める最大の共通項ではないかということを強く感じました。そして、その取り組みは、自助・共助意識の拡大による自主防災力の向上や、ひいては地域コミュニティーの活性化に結びつくものではないかと考えております。
先日の市政運営方針で危機管理体制の見直しも含め、ハード、ソフトを組み合わせて一体的に防災・減災対策の強化、充実を図るというふうにお伺いいたしました。その具体策として、ソフト面でも本市の防災への積極的な取り組みを明確に示す、(仮称)防災対策推進室の設置を強く要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。
○議長(加藤喜三男) 伊藤謙司議員。
○16番(伊藤謙司)(登壇) 自民クラブ伊藤謙司です。
私の質問の信条は、身近な市民問題をわかりやすく質問することを一番に考えて登壇しております。
また、質問もきょうで3日目になるんですが、済みません、重複するところもございますんで、その辺は御了承していただけたらなと思います。よろしくお願いします。
それでは、児童生徒への虐待について質問させていただきます。
今、千葉県野田市の小学校4年生、栗原心愛さんが自宅で死亡し、両親が傷害容疑で逮捕されたニュースがテレビなどマスコミ報道で流されているのは皆さんごらんになられたと思います。児童虐待の悲惨な事件であり、いろいろな事柄が重なり、人為的な対応ミスもあり、とうとい幼い命をなぜ救えなかったのか、憤りをも感じます。一番身近な相談できる学校、虐待についての対応のプロであるべき児童相談所、その他たくさんの大人がいながら、なぜと言わざるを得ない対応をニュースなどで聞くと、被害者の小学校4年生の児童の気持ちを考えると、やはり腹立たしさしか出てきません。
児童生徒を取り巻く環境は、一人一人違います。教育現場では確かに多様なニーズで先生方も大変な職場環境であるのは私も承知をしております。学校内だけではなく、家庭の中まで把握するのはなかなかできることではないのは私もわかっております。ですが、今回のような事件は新居浜の子供たちにも起こり得るということ、ともすれば今現在、こういう環境、事態になっている子供もいるやもしれません。
数値的な件数で言いますと、厚生労働省が平成29年度の児童虐待対応件数等を公表していますが、平成29年度の全国児童相談所における児童虐待相談対応件数は、速報値として13万3,778件、前年度比1万1,203件増と公表されました。これは過去最多で、統計をとり始めた1990年度から27年連続で増加をしております。
また、平成28年度の虐待による死亡人数は49人で、死亡した子供の年齢はゼロ歳児が32名と最も多く、高い割合を占めております。その中でも、月齢ゼロカ月が16人でした。主たる加害者は実母が最も多い30人で、全体の61%を占めております。この年々増加している子供たちへの虐待ですが、先ほども述べましたように、この数値を見る限り、新居浜市内でも起こっているのではないでしょうか。
そこでまず、お尋ねをさせていただきます。
行政に今現在、子供たちへの虐待の相談は来ておりますでしょうか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 伊藤謙司議員さんの御質問にお答えいたします。
児童生徒への虐待についてでございます。
児童虐待に関する相談件数は、全国的に増加傾向にあり、連日、新聞やテレビなどで報道されている痛ましい事件を目にするたびに胸を痛めているところでございます。
本市における児童虐待相談件数につきましては、直近の3年間で平成27年度50件、平成28年度51件、平成29年度73件となっており、平成30年度は現在で56件という状況でございます。子供の虐待への対応といたしましては、児童相談所による緊急かつ高度な専門的な対応が求められますけれども、本市におきましても、相談支援体制の充実、また支援のためのネットワークとして要保護児童対策地域協議会を設置しており、児童相談所や警察、教育機関、医療機関など、各関係機関と連携し、情報共有や役割分担を行い、適切な支援を行っているところでございます。
今後におきましても、この協議会における代表者会議、実務者会議、個別ケース検討会議において、さらなる連携、情報共有の強化を図り、早期発見、早期対応による児童虐待防止に努めてまいります。
○議長(加藤喜三男) 伊藤謙司議員。
○16番(伊藤謙司)(登壇) 先ほど件数を言っていただいたんですが、全国的に見てもゼロ歳児への虐待というのが多い傾向です。新居浜市への相談の年齢別の内訳っていうのは把握しているんでしょうか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。白石福祉部長。
○福祉部長(白石亘)(登壇) 伊藤謙司議員さんの再質問にお答えいたします。
虐待件数の年齢別の件数でございますけども、平成29年度の73件の相談のうち、年齢別で申し上げますと、3歳未満が22件、3歳以上就学前の児童で18件、小学生で26件、中学生で6件、高校生その他で1件という状況でございます。
○議長(加藤喜三男) 伊藤謙司議員。
○16番(伊藤謙司)(登壇) 今内訳を聞いたんですけども、確かに3歳以下の方、物言わない赤ちゃんが22件。市長の施政方針の中でも育児の不安の軽減、虐待を防ぐと、またひとり親の家庭に対する支援、児童虐待対応とともに虐待に対する力強いサポートを感じました。ぜひ行政として虐待がないような市政を進めていっていただきたいなというふうに思います。
教育長にお尋ねしたいんですが、今回の千葉県の事件を聞いて、まず感想、どう思われましたか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 伊藤謙司議員さんの再質問にお答えをいたします。
今回の千葉県野田市における栗原心愛さんの事件、小学校4年生の子供が児童虐待によって命を絶たれたということ、本当に心痛む事件であると考えます。子供の命を守ることが何よりも最優先されるべきことであると思うんですけれども、1つの判断の誤りが命を失ってしまうという、取り返しがつかない大きな悲しみにつながったこと、これを本当に対岸の火事ではなくて、我が事として、新居浜市のこととして受けとめなければいけないと考えております。
学校はもちろんのこと、関係各所で連携して、虐待が発生していたときにそれを早期発見して、初動対応を誤らないこと、そういうことがやはり大事ではないかなと思います。証拠を発見する場所はいろいろなところにあろうと思います。放課後児童クラブのような場所のほうが、むしろ学校よりはこういった事案に目が届く場所かもしれません。あるいは、隣近所の人のつながりがこの虐待の発生を未然に防ぐかもしれません。そういったものとぜひつながることによって解決していかなければいけないと感じたところでございます。
○議長(加藤喜三男) 伊藤謙司議員。
○16番(伊藤謙司)(登壇) 教育長も心を痛めている部分というのはわかりました。
今回の事件の中で、教職員が児童の虐待を発見した場合、それの対応マニュアルっていうのは、新居浜市としてはつくられているんですか。
今回ニュースに出ている親御さんはモンスターペアレンツ的な感じなんですけども、親御さんがこういったクレームをかなり言われてきた場合の対応っていうのは、どのように周知されてますか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 伊藤謙司議員さんの再質問にお答えをいたします。
教職員がこのような虐待を発見した場合の対応マニュアルがあるのか、あるいはそれに対して強硬な姿勢で臨んできた方々に対してどういうふうな対応をしているのかという御質問かと思います。
初めに、対応マニュアルでございますけれども、学校においては、各学校ごとに危機管理マニュアルをつくっております。個別の虐待に対してのマニュアルというものではないんですけれども、事態の対応ができるような、同じような対応ができるような取り組みが図られるように、そのマニュアルを活用して、さらには児童相談所等が主催する虐待に対しての研修会等も開催されておりますので、そういったものを受講し、それを教職員で共有するような形の取り組みを進めておるところでございます。
また、非常に強硬な姿勢で臨んでくるような保護者等もおられます。そういった際には、管理職がその中に入って複数で対応する。そして、何よりも今回のケースのように子供の権利や安全に絡むような事案に対しては、開示に応じるような対応はしないようなことを日々心がけておるところでございます。決して対応してはならないことは、どのような場合にも対応すべきではないという判断を持っております。
○議長(加藤喜三男) 伊藤謙司議員。
○16番(伊藤謙司)(登壇) 各学校ごとの対応マニュアルっていうのは、これいかがなものかなと思います。やはり市内全教職員が同じマニュアルで対応するような形にされたほうがいいと思いますので、この辺はぜひ早々に対応マニュアルをつくっていただきたい。
それと、モンスターペアレントの抗議に対する教職員の対応なんですけれども、これ限界があると思うんですよ。先生方が一生懸命頑張ってお話をしても、融通のきかないPTAだったりとかもいらっしゃいますんで、こういったときは僕は警察しかないと思うんです。この警察を呼ぶレベル、どの段階で行うかっていうのは決められているんですか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 伊藤謙司議員さんの再質問にお答えをいたします。
警察へ通報する段階についてかと思います。まずは、やはり学校でございます。冷静な対応を試みますけれども、それでも理解をなかなかしていただくことができない場合もございます。そういった場合、特に暴力、あるいは脅迫、そういったものが発生することがございます。そういった際には当然、先ほどの危機管理マニュアル等にもそういったものをきちんと設けておるんですけれども、速やかに警察へ通報するような対応で臨んでおります。
また、弁護士等への相談も現在いろいろな形で行っておりますので、そういったものを有効に活用していくことも今もう必要な時期ではないかなと考えます。
○議長(加藤喜三男) 伊藤謙司議員。
○16番(伊藤謙司)(登壇) ちょっと切り口を変えてお伺いしたいんですが、核家族化が進む中で、家族の子供の教育機能の低下っていうのが虐待を深刻化させていると思います。そういった中で、学校教育の中で家族の大切さの道徳っていうのはカリキュラムに入れていただいているとは思うんですが、基本的にどういった授業内容でこういった家族の大切さの道徳っていうのを子供たちに教えていただいているんですか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 伊藤謙司議員さんの再質問にお答えいたします。
家族の大切さをどのように学校の中で、道徳等の中で教えているかという御質問かと思います。
御指摘のように、家庭は社会の基盤であります。子供たちは信頼関係のもとで自己肯定感等を育んでいく、それが家庭の本来の機能であると考えます。
一方、現代、家族の構造が多様化しております。いろいろな家族形態が生まれてきております。そういったものを踏まえて、一律の価値観の中で、教育の中で取り組むということは難しい部分もあろうかと思うんですが、現在小中学校の道徳では、家族愛、家庭生活の充実、あるいは思いやりや感謝、そして生命のとうとさ、そういったものを学んでおります。そこで家族の大切さ、それを子供たちが身につけるよう、道徳の中で今後も取り組んでいきたいと考えております。
○議長(加藤喜三男) 伊藤謙司議員。
○16番(伊藤謙司)(登壇) ぜひそういう道徳の授業を積極的に進めていっていただけたらなと思います。
話は変わるんですけども、東京で養護施設長が元入所者に刺され、死亡するといった事件もございました。今の教育現場というのは何があるかわかりません。市長、教育長は、職員、教員の安全を守ることも職務でございます。無理をせず、個人で解決を図ろうとせず、警察に任せるところは早急に行ってください。任せることが連絡につながり、ひいては虐待される子供のためにもなると思います。ぜひ子供たちが楽しめる新居浜市にしていっていただけたらと思います。
それでは、次に入りたいと思います。
ひきこもり対策について質問をさせていただきます。
私が思うところ、インターネットの普及は目覚ましいものがあり、自宅にいればネット上で何でもでき、買い物、ゲーム、情報など、ネット回線さえあれば外に出なくても快適に過ごせる環境は生活する中において、すばらしいことと思います。しかし、その反面、若者、成人のひきこもりの人数の増加を助長するものであるのではとも思います。
内閣府では、ひきこもりに該当する子供、若者がどの程度存在し、どのような支援を必要としているのかを把握するために、平成22年2月に若者の意識に関する調査(ひきこもりに関する実態調査)を実施し、15歳から39歳の子供、若者5,000人を対象として、3,287人、65.7%から回答を得て、数値を公表しています。その結果、「ふだんは家にいるが、近所のコンビニなどには出かける」「自室からは出るが、家からは出ない」「自室からほとんど出ない」に該当したものを狭義のひきこもりと定義し、「ふだんは家にいるが、自分の趣味に関する用事のときだけ外出する」に該当した者を準ひきこもりと定義したところ、累計数はそれぞれ23.6万人、46万人となっています。さらに、狭義のひきこもりと準ひきこもりを合わせて広義のひきこもりとしたところ、69.6万人という数字が出ています。
また、他の調査結果を見ますと、ひきこもりになったきっかけとして、学校関連でのつまずきが多く、学校への不登校からひきこもりが始まったケースが多く見られます。そういった観点からまずお尋ねします。
現在、不登校の児童生徒で前段に述べました定義のひきこもりであろうと思われる児童生徒はいますか。
また、市内において、成人も含めてひきこもりに該当する方の調査などはされていますか。されているようでしたら、人数的なものをお答えください。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) ひきこもりについてお答えいたします。
不登校生に対しては、保護者の要望に沿った対応をするケースもございますけれども、基本的には担任を中心としたチームで対応し、おおむね週1回程度の家庭訪問を実施したり、また必要に応じて電話連絡をするなど、段階的に再登校に向かえるよう支援を行っておるところでございます。
あわせて、スクールソーシャルワーカーやスクールカウンセラー、主任児童委員を含む地域住民等が教職員にかわって訪問し、状況を確認したり、必要な支援を行っております。
また、長期にわたって自宅から出ることができない児童生徒に対しましては、適応指導教室であるあすなろ教室での相談を促したり、状況によっては通級に向けた助言や支援も行っております。
そのような取り組みの中、ひきこもりと思われる、今年度になって一度も登校していない児童生徒は、平成31年1月末現在の報告において、市内全小中学校で15名となっております。
○議長(加藤喜三男) 白石福祉部長。
○福祉部長(白石亘)(登壇) 成人を含めたひきこもりに該当する方の調査についてお答えいたします。
成人を含めたひきこもりに該当する方の調査につきましては、愛媛県が平成29年度にひきこもり等に関する実態調査を行っております。平成29年12月現在で、民生委員、児童委員が把握しているおおむね15歳以上の社会的参加ができない状態が6カ月以上続いていて、自宅に引きこもっている状態の方、及び社会的参加ができない状態が6カ月以上続いているが、時々買い物などで外出することがある方を調査対象として、家族の状況やひきこもりとなったきっかけなどを調査したもので、新居浜西条圏域で152名の方がいるとされております。民生委員、児童委員が把握している人に限られているため、家族以外との交流がほとんどなく、社会との関係性が低いひきこもりの方は、実際にはさらに多くいらっしゃるものと考えております。
ひきこもりの方が社会から孤立している要因はさまざまであり、その課題解消には長期的なかかわりが必要でありますことから、ひきこもりの方に寄り添いながら、生活保護制度や生活困窮者自立相談支援事業における支援での丁寧な対応を行ってまいります。
○議長(加藤喜三男) 伊藤謙司議員。
○16番(伊藤謙司)(登壇) 小中学生で15名、成人の方が新居浜西条圏域で152名ということなんですが、まず不登校の児童のひきこもりのほうなんですけども、これは早期に対応するのが一番だと思います。長引けば長引くほど子供たちは学校に行きにくくなると、それが成人のほうまで引こずってしまうというのが現状でございますので、学校教育現場としては早期に対応できるようによろしくお願いいたします。
それと、成人のほうなんですけども、成人のひきこもりは家族がいれば少しは安心する部分があるんですが、単身独居となると事故につながる危険な状況であると思います。特に今、独居老人のひきこもりというのが社会問題として警鐘を鳴らされているんですが、この独居老人に対するひきこもり対策の努力というのは何かされているんですか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。白石福祉部長。
○福祉部長(白石亘)(登壇) 伊藤謙司議員さんの再質問にお答えいたします。
独居老人のひきこもりへの対策でのお尋ねでございますけども、高齢者のひきこもりの方への支援といたしましては、長年にわたって引きこもっておられますので、すぐに自立につながるような支援は難しいというふうには考えております。お一人で暮らしていらっしゃいますので、なかなか状況把握が難しいっていうこともございますけども、社会から孤立をされている要因が何かを把握いたしまして、その課題解消を関係機関と連携して1つずつ進めていって、自立に導けるようなプラン作成ができて、地域で見守ってあげて、長期的なかかわりで支援を行っていくというようなことを考えております。
○議長(加藤喜三男) 伊藤謙司議員。
○16番(伊藤謙司)(登壇) お年寄りの方はお年が行くと、外に行ってお友達をつくるっていうのもなかなか難しいと思います。ぜひ行政のほうで手を差し伸べてあげるということを切にお願いいたします。
それでは、次に入ります。
空き家、ごみ屋敷対応について質問させていただきます。
現在の社会問題として空き家の増加問題は避けては通れない問題で、皆さん御承知のことと思います。国、県、市としてもいろいろな施策をとっているのは承知しています。しかしながら、高齢化に伴い、住民が減り、住居だけが残るといった最悪な状況であります。
ですが、私が今回懸念するのは、空き家になることも大変な問題ですが、空き家になる前のごみ屋敷問題です。家屋に大量のごみをため込む、いわゆるごみ屋敷、周囲に広がる悪臭や衛生上の問題から地域住民とトラブルになり、対応に苦慮する行政関係者をテレビ番組などで見たことも多いと思います。民間の調査によると、ごみ屋敷の6割は60歳以上の高齢者で、特にひとり暮らしで地域住民との関係が希薄な高齢者宅がごみ屋敷になる傾向だそうです。また、認知機能が低下した高齢者が多く、行政からの指導もままならないケースが多いと報告されています。
そこで、質問させていただきます。
今現在、新居浜市内において行政がごみ屋敷であろうと確認している住居はありますでしょうか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。小山環境部長。
○環境部長(小山京次)(登壇) 空き家、ごみ屋敷対応についてお答えいたします。
いわゆるごみ屋敷とは一般的には何らかの理由で家屋や敷地内に不要と思われるものを処分せず、大量にため込んで放置し、それが原因で悪臭その他の衛生上の問題が発生するなどにより周辺の生活環境に重大な悪影響を及ぼしている状態を言うものではないかと考えております。
本市におきましては、過去に地域住民の方から廃棄物と思われるものが敷地内に大量に放置されているとの相談を受け、居住者に適正なごみ処理方法について指導を行った事例がございます。現在も家屋に不要物を処理せずにため込んでいるケースがないわけではありませんが、現時点では地域住民と大きなトラブルが発生したり、周辺住民からの相談を受けるなどにより市が対応している案件はございません。
○議長(加藤喜三男) この際、暫時休憩いたします。
午前11時01分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時10分再開
○議長(加藤喜三男) 休憩前に引き続き会議を開きます。
伊藤謙司議員。
○16番(伊藤謙司)(登壇) 前段述べましたように、ごみ屋敷の所有者は高齢者が大半を占めているのが現状です。今後、さらに高齢化が進んでごみ屋敷も増加するのは、どちらかというと地方のほうが多いのではと思います。2025年には認知症の高齢者は700万人を突破する見込みで、今以上にごみ屋敷問題は地方でも深刻化するんではと思っております。
そこで、質問させていただくんですが、行政においてそうなる前に、先ほど言いました独居老人の方への見守りのときに、何かごみ出しのお手伝いとか掃除、また片づけの指導など、こういうのはされているんでしょうか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。白石福祉部長。
○福祉部長(白石亘)(登壇) 伊藤謙司議員さんの再質問にお答えいたします。
独居高齢者等のごみ出し、ごみ屋敷にならないための対策についてということでのお尋ねであると思いますが、やはり独居高齢者、認知症高齢者のお宅がごみ屋敷の状態になりやすいというような傾向がございます。それを防ぐためには、兆候を早く察知して、対応がとれるような見守りの体制を強化するっていうことが考えられるかとは思います。地域包括支援センターのほうで地域ごとに開催しております地域ケアネットワーク推進協議会の中では随時こういった問題を取り上げまして、構成員である民生児童委員や見守り推進員を初めまして、他の地域の役員との連絡体制を密にしていくというような取り組みを行っております。
また、こうした地域の役員以外の方にも見守り機能、察知する機能を発揮していただくということも大事であろうかと思います。その中で、お手伝いできる部分については手伝って、そういう防止につながるようになればというふうに考えます。
○議長(加藤喜三男) 伊藤謙司議員。
○16番(伊藤謙司)(登壇) このごみ屋敷問題というのは、今から多分新居浜市でかなりかなり起こってくる問題だと思います。特に独居老人の方っていうのは、やはり力がなくて、重たいごみを出せないというようなことが多くて、結構大型ごみがたまっていって、ごみ屋敷ができるというような結果も出ておりますので、できましたら、大型ごみなんかを極力行政のほうで運んであげるというようなお手伝いをぜひよろしくお願いいたします。
それでは、次に移ります。
通学路の安全維持について質問させていただきます。
児童生徒たちが交通事故に巻き込まれるニュースを見ますと、なぜ防ぐことができなかったのかと心痛くなります。特に通学途中での事故は、通学路を安全に配慮して通行しているにもかかわらず、幼い、とうとい命を交通事故でと思い、防げるのではとも思います。
文部科学省でも、通学路の交通安全の確保の徹底についてと各都道府県の教育委員会へ通知を出しています。その一文を述べさせていただきますと、定期的な合同点検の検討・実施、点検結果に基づく対策の実施、対策結果の把握及びそれを踏まえた対策の改善・充実を一連のPDCAサイクルとして繰り返し実施すること、また通学路交通安全プログラムを策定した際は、地域住民等の協力を得るためにも、ホームページや広報紙を利用して公表し、適切に情報発信をすることが極めて重要、また児童生徒に対して自らの交通ルール遵守はもちろんのこと、周囲の状況に注意して通行する必要があることを指導するとともに、校区の危険箇所における注意すべきポイントについて、保護者や地域ボランティア等が共通理解を図り、効果的な見守り活動が実施されるようにする等、各学校において一層の交通安全確保の取組を推進していただくようお願いする、このように通知をされています。
そこで、まず質問させていただきます。
通学路の安全維持という観点からすると、通学路の選定、また道路事情における通学路の変更などは学校においてはどのような決定、指導をされているのでしょうか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 通学路の安全についてお答えいたします。
小中学校における通学路につきましては、交通安全、防災、防犯の観点から、道路状況や交通事情等を踏まえ、その時点で最も安全と判断できる経路を通学路として各学校が指定し、児童生徒や保護者、地域の見守りボランティアの皆様に周知しておるところでございます。
道路状況や交通事情等の変化を把握するためには、地域住民や保護者からの情報提供が欠かせないものでございます。また、児童生徒の通学時の安全確保には保護者や地域の理解、協力が不可欠でございますことから、通学路の決定、変更等に当たっては、学校運営協議会での議論を活用するなど、学校と保護者、地域が十分に議論を行った上で決定し、周知を図っていくことが望ましいものと考えております。
○議長(加藤喜三男) 伊藤謙司議員。
○16番(伊藤謙司)(登壇) ちょっとまた内容が変わるんですけども、内閣府の交通安全白書の中に、道路交通環境の整備、通学路等における交通安全の確保という欄がございまして、通学路にハンプ・狭さく等の設置、路肩のカラー舗装とあるんですが、私が思いますところ、路肩のカラー舗装っていうのは視覚的にもかなり抑制になると思います。通学路の安全という面ではかなり効果的だと思うんですが、行政として、通学路っていうのはもちろん教育委員会さんのほうでは全て把握されていると思うんですが、その部分っていうのをカラー舗装していくというようなお考えというのはないんでしょうか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。赤尾建設部長。
○建設部長(赤尾恭平)(登壇) 伊藤謙司議員さんの再質問にお答えをいたします。
通学路にグリーンベルト、緑のカラー舗装をしたらいかがかというような御質問だと思いますけれども、現在、中萩小学校とか、いろいろと道路が狭隘で危険と思われる箇所には順次カラー舗装の施工をしております。
ただ、地域住民の方からの要望に基づくものというようなことで、その取りまとめをしていただければ、我々としては積極的に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○議長(加藤喜三男) 伊藤謙司議員。
○16番(伊藤謙司)(登壇) 確かに旧道なんかのかなり道幅の狭いところでは、グリーンベルトですか、カラー舗装されている。できたら子供らの通学路といったら、教育長、もうほとんどやってあげてもええような気がします。事故が起こってからでは遅いので、その辺っていうのは対策としてはなかなかできることっていうのは少ないんで、先ほど言われておりました要望があればっていうことなんで、逆に教育委員会のほうでここをこうしてほしいというような要望を取りまとめて、できましたら通学路のカラー舗装というのを進めていってあげれたらなと思います。よろしくお願いします。
川西、特に新居浜小学校地区では、住友の工場地域ですので、時間進入の禁止の通学路があるんですが、それを守らずにどんどん入ってくる通勤の方がいらっしゃいます。申しわけないんですが、見守りの方が立っていて言うんですけども、結構おらばれるようなことが多いもんですから、行政として住友関係の方等に、行政指導じゃないですけども、お願いをするような形というのはできないんですか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 伊藤謙司議員さんの再質問にお答えいたします。
一方通行の時間制限の箇所を守らないと、一義的には警察やと思うんで、警察に言うのが一番早いんじゃと思うんですが、もしそれが住友関係の方であるならば、その職場のほうに私どものほうからお願いをするのはできると思いますので、また実態を教えていただいたらと思います。
○議長(加藤喜三男) 伊藤謙司議員。
○16番(伊藤謙司)(登壇) 確かに市長が言っておられました警察が一番早いんですが、警察もすぐには来てくれんもんですから、できましたら前手でお願いをできたらなと思います。いろいろと整備方法はあるんですが、本当に小さなことからこつこつとよろしくお願いいたします。
それでは、次に入ります。
道路整備、安全管理について質問させていただきます。
行政として維持管理を担っている道路整備ですが、整備と言いましてもさまざまな注意観点があろうかと思います。一つには、老朽化しているインフラ整備の中で、市道の整備、市道における老朽化等のわだちであったり、継ぎ目であったりが一番市民要望が多いのは私も承知しております。特に、上下水道の更新におけるアスファルトの継ぎ目による段差等は、原付バイク、自転車など二輪の乗り物での影響が大きく、事故につながりかねない問題であろうかと思います。交通事故ゼロは世界共通の目標であり、道路管理者としての責務であるのはもちろん承知のことと思います。
そこで、質問をさせていただきます。
道路整備をするに当たり、他市に比べて新居浜市は配管工事跡の継ぎ目やわだちが多いように思われますが、施工業者等に行っている指導等がありましたら、お聞かせください。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。赤尾建設部長。
○建設部長(赤尾恭平)(登壇) 道路の整備、安全管理についてお答えをいたします。
道路に埋設されている上下水道は市民生活に欠かせない重要な公共施設でございますが、これらの上下水道配管工事を含めた道路占用工事に起因する舗装路面の継ぎ目が段差やわだち等の原因になる可能性があることは認識をしております。道路管理者といたしましても、公共工事及び民間工事ともに占用事業者と入念に協議を行い、安全対策に努めておるところでございます。
お尋ねの道路占用工事において、施工業者及び発注者に行っている指導等についてでございますが、道路掘削が生じる工事では、1層の深さ20センチメートルごとの埋め戻し転圧を徹底しておりますとともに、掘削土砂が軟弱で、埋め戻しに適さない場合などは良質土への置きかえを指示し、転圧不良による路面段差の抑制に努めております。
また、舗装復旧範囲につきましては、道路横断方向に占用物を配管する際は、掘削影響幅が道路の半分以下の場合は道路幅の半分までを、半分を超える場合には道路幅員を舗装復旧範囲といたしております。
また、公共事業として道路縦断方向に占用物を配管する場合は、既設道路幅が4メートル未満の場合は全幅員を復旧範囲とし、既設道路幅が4メートル以上の場合は一時的に掘削影響幅について仮舗装復旧を行い、2年経過後をめどに影響する車線幅全幅の本舗装復旧を行うことといたしております。
以上申し上げましたとおり、占用物の配管工事後に舗装の継ぎ目が路面に及ぼす影響を極力少なくできるよう基準を定め、施工業者等を指導しているところでございます。
しかしながら、小規模な段差等が発生しているところがあることは認識をいたしておりますので、今後一層施工業者等に対する指導の徹底はもとより、日常パトロール等による路面の適切な維持管理に努めてまいります。
○議長(加藤喜三男) 伊藤謙司議員。
○16番(伊藤謙司)(登壇) 1つだけ再質問させてください。
工事の完了検査っていうのはもちろんされているんですけども、商品の保証のように、終わった後、その後の路面のチェックは義務づけっていう形ではされてるんでしょうか。終わった後、先ほど言われとった転圧、地盤の弱いところなんかに関しては土壌の入れかえ等ということもあるんですけども、転圧かけても、下がるところは下がるというような状況もよく見られるんですが、この辺保証というのはされているんですか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。赤尾建設部長。
○建設部長(赤尾恭平)(登壇) 伊藤謙司議員さんの再質問にお答えをいたします。
占用物の工事の施工後にチェックを義務づけているのかというようなところでございますが、私どもといたしまして、日常のパトロールの中で、占用物件がありました際に検査後も注意をして見回りをするというようなことをやっております。その際、いろんな条件がございますけれども、当然工事による瑕疵というようなことになれば、再施工も含めて求めてまいりたいというふうに考えております。
○議長(加藤喜三男) 伊藤謙司議員。
○16番(伊藤謙司)(登壇) これも事故につながる危ないところでございますので、重要な点検箇所として重要視していただきたいなと思います。
次に移ります。
水路維持管理について質問させていただきます。
水路の維持管理と申し上げましても、今回質問させていただくのは市民からの苦情の多い水路のふたのがたつき、騒音です。市内の水路もかなり老朽化し、水路本体もクラックや底に穴があくなど、修繕を余儀なくされています。それも確かに問題なんですが、それ以上に水路のふたのカタカタっという音は、その周辺に住まわれている方のストレスでしかなく、何とかしてほしいと思われる問題です。私もこの案件で市民苦情を何度となくお受けしたんですが、なかなか改善されませんでした。担当課もいろいろと手だてをしていただき、くさびを打つ、クッション材を入れるなど、知恵を出して解決に奔走していただいたことは感謝をしております。しかしながら、その場は何とか音も抑えられてたんですが、時間がたつとやはりまた騒音が起きるといった状況になります。
また、水路のふたの改修に当たり、通行できないと自宅に入れないといった事案で、もう我慢するしかないなどといったようなケースもございました。
そこで、1つ質問、また提案なんですが、ネットでいろいろと見てますと、こんな対策方法がございました。お手元に資料をお配りしているんですが、ごらんください(パネルを示す)。
従来の方法と少し違うのが、施工前、グレーチングとか、上側手のブロックのふた、これがガタガタいう原因でございます。これをまずのけます。のけて中を清掃しまして、新しいグレーチングというか、グレーチングといいましてもGL、地面よりか若干下がったようなこういう製品を入れます。その上にアスファルトを敷くんですが、アスファルトを敷いて、転圧をかけると。このアスファルトっていうのが、今県道とかいろんな道で使われている透水性のアスファルトですんで、水が上からもこの鉄の柵を通って下に落ちていくということで、排水性に関しても何ら問題ないと、上側手の施工例を見ていただいたらわかるんですが、この中にも騒音対策というのが書かれております。仕上がりに関しましては、プラスアルファ、道幅が広く使えるというメリットもございます。
それと、この中にもあるんですが、上側手ですね、工期が時間単位、5時間とか何日、今までだとしたら1週間とかそういうのを、1日だったり3日だったりという短期でできるというメリットがございます。
側溝のふたのガタガタの騒音というのを鉄製のふたで既存の側溝を暗渠化してしまうという工法でございます。この工法を使いますと、先ほど言いましたメリットがかなりあるんですが、全国的にこの問題というのはあるんで、まだ多分いろいろな工法があると思うんですけども、これ担当部として何か調査研究されているようなことがありましたら、お聞かせください。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。赤尾建設部長。
○建設部長(赤尾恭平)(登壇) 水路の維持管理についてお答えをいたします。
水路ぶたのがたつき、騒音についての問題でございますが、現在、道路工事において、新たに水路を設置する際には、騒音対策に配慮した構造のふたにより施工をしておるところでございますけれども、既存の水路ぶたにつきましては、ふた及び水路本体の老朽化や破損によりがたつきや騒音が発生することがあり、その対策に苦慮しているところでございます。
水路ぶたのがたつきや音を確認した場合の対策ですが、伊藤謙司議員さん御案内のとおり、まずは応急対策としてふたの受け部の清掃、それからゴムや緩衝材の敷き込み、また木ぐい等のくさびを打つなど補修作業を行っておりますけれども、それでもなお音がやまない場合、また再度音が発生する場合には、現場打ちのコンクリートによるふたの改良やボルト固定のグレーチング及び騒音対策に配慮した構造のふたへの更新などの抜本的な水路改良工事を実施いたしております。
御提案の鋼製埋設ぶたによる暗渠化につきましては、騒音対策はもとより、施工性にもすぐれた工法であると認識をいたしております。また、各資材メーカーよりさまざまな対策工法が開発されておりまして、今後におきましても、御提案の工法も含めた新技術、新工法について、常に調査研究を行いながら、現場状況に応じ、経済性、施工性や実績などを総合的に勘案し、水路ぶたの騒音抑制のために効果的な対策に取り組んでまいります。
○議長(加藤喜三男) 伊藤謙司議員。
○16番(伊藤謙司)(登壇) 先ほど言われておりました、現状で抜本的な方法ということでいろいろとされているんですが、水路等もかなり老朽化しておりますので、そういったときには潔く、こういった工法でやられたほうが私はいいと思います。結構いろいろとやっていただいているんですけれども、ガタガタがとまったっていうのは余り聞いたことがないもんですから、ぜひ新しい工法で市民の方の声、夜カタカタというのはお年を召した方には特にすごく耳ざわりな音に聞こえるそうです。私なんかはまだカタカタいうてもそんなに気にはならないんですけれども、そういった方への生活の環境保全ということも考えて、ぜひ新しい工法で新居浜市は水路のふたはカタカタいわん市やねと言えるような工法でよろしくしていただけたらなと思います。
それでは、次に移ります。
旧労働会館跡地について質問させていただきます。
何度も質問させていただいている案件で申しわけないんですが、地域要望でもありますので、よろしくお願いいたします。
前回の答弁で、旧の労働会館跡地は買い手側が解体費用を持つという条件で市有財産として売却をするということで結論は終わっております。ことしに入り、旧の労働会館跡地は建物解体撤去条件つきで申し込みを1月10日から2月8日までとし、見積もり合わせは執行日が2月18日、きょうが2月28日ですので、もう締め切っているんですが、まずこれの結果をお知らせください。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。鴻上経済部長。
○経済部長(鴻上浩宣)(登壇) 旧労働会館跡地についてお答えをいたします。
旧労働会館跡地につきましては、伊藤謙司議員さん御案内のとおり、旧労働会館等の解体撤去を条件として土地の売却を行う条件付き市有財産の売却に係る見積合わせの公告を平成31年1月10日に行いました。主な公告内容につきましては、最低売却価格である予定価格が900万円、見積もり合わせの申込期間が1月10日から2月8日までといたしておりました。申し込みの結果につきましては、複数の業者などから問い合わせがあったものの、期間内に申し込みがなく、不調となっております。
今後につきましては、早期の売却へ向けまして、改めて予定価格等の条件面での見直し等を検討し、庁内調整を経た後、早期に建物解体撤去条件つきでの公告を行っていきたいと考えております。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。伊藤謙司議員。
○16番(伊藤謙司)(登壇) 先ほどお話しがありました、900万円。900万円の売却予定で売りに出して、買い手がつかない。これは下げたとしても、あんだけの広さのもん、下げ幅がないじゃないですか。やはりアスベストの関係上、解体費が小一億円要るというんであれば、これ900万円が多分500万円でも売れんと思います。ほかの行政でマイナス価格、これ買うてくれたら500万円つけるよっていうような事例もあるんですけども、私はそのぐらいの案件だと思うんです。その辺、先ほど言われとった900万円から下げて下げてってやるんでしょうけども、もうマイナス価格ぐらいでいったらどうですか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。鴻上経済部長。
○経済部長(鴻上浩宣)(登壇) 伊藤謙司議員さんの再質問にお答えをいたします。
予定価格をマイナスに設定した入札ということでございますけれども、御紹介がありましたように、マイナス入札につきましては、昨年12月に埼玉県深谷市で廃校となった市立小学校の体育館の敷地売却の入札でマイナスとなった事例がございました。予定価格をマイナス1,340万6,000円に設定して、入札の結果がマイナス795万円で落札したというような事例でございますけれども、これが全国の自治体で初めての取り組みということでございます。こういった事例がございますので、今後処分に困っている資産の民間活用ということで、手段として広がる可能性があるのではないかと考えておりますけれども、予定価格をマイナスで設定するということについては十分な説明と理解っていうのが必要となってまいりますので、今後、予定価格の条件面の見直しを行い、再度公告を予定しておりますけれども、先ほど申し上げました十分な説明と理解を賜りますように、今後、深谷市の事例も参考にして、検討をさせていただきたいと考えております。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。伊藤謙司議員。
○16番(伊藤謙司)(登壇) 説明と理解、地元のほうではとれます、大丈夫です。これはとれます。どなんしたって、あれをあのまんまあと10年ほっといたら、本当にあかんなるんで、その辺の理解というのは十分いけると思うんですが、マイナス価格っていうところまでいかなくても結構なんですけれども、使っていただくとそれなりに何かしら、あの辺でしたらディベロッパーが入って、マンションを建てて、人口がふえるとか、いろんな方法も。税収も上がってくると思いますので、そこは損して得とれというような感覚というのを少し持っていただきたいと思います。
本当に何度も言いますが、アスベストの入った物件ですんで、大きな空き家ですから、問題点が多いんで早目に解決をしていただきたいと思います。
それでは、最後に要望を述べさせていただきます。
多様化する市民要望の中、少ない職員数での対応は大変な仕事量であると思います。しかしながら、最初に質問させていただいた虐待など本当に命の危険につながるような案件については、特に人員配置を考慮していただき、とうとい命を守る最後のとりでになっていただく行政であるようお願い申し上げまして、私の質問を締めさせていただきます。
○議長(加藤喜三男) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) いずみ会の篠原茂です。
それでは、通告に従いまして質問させていただきます。
最初に、新居浜駅周辺の整備についてお伺いいたします。
新居浜駅周辺まちづくり協議会は、平成26年1月30日に第1回協議会を開催、委員は大学の先生、関係事業者、公募委員で構成され、多くの提言をいただいておられますが、平成28年10月4日に第8回協議会を最後に開催されていません。
第8回の会議では、駅南整備について、商業施設重視案、公共施設重視案、折衷案の3つの案が作成され、整備目標として、1点目、新居浜駅南北一体化を図り、新居浜市の南の玄関口としてふさわしい整備を図る、2点目、建物整備と基盤整備を一体として進める、3点目、景観、防災、環境に配慮したまちづくり、4点目、行政と市民、企業、地元地権者と協働のまちづくりを進めることを挙げています。特に駅南の整備を進める上で、2点目の建物整備についてはどのような公共施設を立地させていくのかが重要になると思われます。3案の中では、子育て支援施設や公園の記述はありますが、具体的な公共施設については決められていません。
その後、高校生や高専生からの提言もあったようです。
昨年策定された公共施設再編計画では、モデルプランのうちの一つとして文化センターの駅南移転も検討しているようです。
また、立地適正化計画では、駅南地区を都市機能誘導区域に設定し、幅広く都市機能誘導施設を立地可能としています。市政の大きな課題である総合運動公園の整備や文化センターの建てかえ、子育て支援施設の建設など、関連計画との整合性をとりながら優先順位をつけて、道筋を明らかにしていく必要があると考えますが、お考えをお伺いいたします。
一方、地元では土地の売買が進んでおり、新たな民間施設の立地も検討中であるとのお話も聞いています。整備を行うためには障害となるケースも出てくるのではないかと危惧いたしております。現状では新居浜市所有の土地が少なく、新たな公共施設を立地させるためには、土地を確保していくことも必要ではないかと考えます。土地所有者の中には、農業経営の維持が難しく、土地を手離したいと考えている方もおられるのではないかと思います。公共施設設置のための土地の先買いについて実施する考えがあるかどうか、お伺いいたします。
第5次の新居浜市長期総合計画も平成32年度が最終年度です。後期計画には駅南北一体化による新都市拠点の形成を基本計画に上げ、重点取り組みとして南北一体化に向けた整備方針の決定、整備方針に基づく事業実施とうたわれています。事業実施は困難だとしても、最終年度までには整備方針を立案し、市民の皆様方の理解を得る必要があると思いますが、市長のお考えをお伺いいたします。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 篠原議員さんの御質問にお答えをいたします。
新居浜駅周辺の整備についてでございます。
新居浜駅周辺のまちづくりにつきましては、篠原議員さん御案内のとおり、平成26年1月に新居浜駅周辺まちづくり協議会を設置し、現在まで8回の開催により3つの構想案を提案していただきました。さらには、政策懇談会におきましても、高校、高専生を含む次代の新居浜市を担う皆様からの意見を聴取し、駅周辺のまちづくりについて御提案をいただいている状況でございます。
また、立地適正化計画では、駅南地区を含む駅周辺区域を都市機能誘導区域として位置づけ、都市拠点としての機能強化を図ることといたしております。駅南地区にどのような公共施設を配置すべきかにつきましては、公共施設再編計画などの各計画を踏まえ整備すべき施設を定めてまいりたいと考えております。
老朽化が進行している文化センターにつきましては、平成32年度までに方針決定を行うこととしており、各計画との整合を図りながら、慎重に検討を進めてまいりたいと考えております。
次に、駅南地区への民間施設の立地につきましては、今後、市が整備を進めるに当たり、支障となるケースもあると考えておりますが、現時点では法的に民間による開発等について制限を設けることは困難であります。
しかしながら、公共施設の立地を進めるためには土地の取得が必要でありますので、今後、土地所有者の皆様へのアンケート調査などにより、土地活用のお考えを伺うことで整備計画の策定及び公共用地の確保についても検討してまいります。
なお、駅南地区の整備方針につきましては、篠原議員さんの御指摘のとおり、第五次長期総合計画の最終年度であります平成32年度までには決定したいと考えております。
さらに、次の第六次長期総合計画におきましても、コンパクトなまちづくりを進める上で駅南地区の整備が重要な役割を果たすと考えておりますので、議員の皆様はもとより、各界各層の市民の皆様から御意見を伺いながら取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(加藤喜三男) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 新居浜市の立地適正化計画、新居浜市の公共施設再編計画でも文化センターの誘致を駅南にしたらええんじゃないかという提言もありますので、ぜひまた実現されますようよろしくお願いいたします。要望しておきます。
続いて、市民討議会導入についてお伺いいたします。
市民討議会とは、ドイツで住民自治の手法として行われているプラーヌンクスツェレを日本風にアレンジして取り入れたものです。市民討議会の主催のタイプは、1、青年会議所などを中心とした市民団体の単独型、2、行政との共催型、3、行政単独型、以上3つに分けられますが、圧倒的に行政との共催型が多くなっており、市民参加における協働に開催目的の重点を置いている自治体が多くなっています。
日本では、2000年に地方分権一括法が施行され、政府と地方自治体及び市民との関係が大きく変化しました。自治体行政と市民という対立的な関係に対し、市民と自治体がお互いに協力し、接近する協働という新しい行動様式が普及、定着することが望まれるようになりました。新居浜市でも、市民との協働のまちづくりを推進するためのさまざまな取り組みが行われておりますが、その中でも市民討議会は各地でその有効性が確認され、実施を検討する自治体が急増しています。
現在、審議会や協議会などの委員は自治会や関係する団体、近隣の大学などから委員をお願いしているほか、市民から一般公募として委員を選出しているのが現状ではないでしょうか。この選出方法を否定するわけではありません。審議する案件によっては専門的な知識を有している方や関係する団体の考えなどが必要な場合も当然あります。
しかし、選出する母体には限りがありまして、気づいてみると、ああ、この間はどうもなんて周りの審議会や協議会を見渡すといつも同じ顔ぶれになってはいないでしょうか。それに、行政に都合のいい人ばかりなんてこともささやかれているとか、いないとか。もちろん委員交代などで新しい委員さんを見つけるのは非常に大変です。さらに、公募とはいえ、なかなか上がってこないし、上がってきたと思えば、また同じ人かなんてことがよくあります。ある自治体の企画担当職員は、審議会を同時に50程度実施していますが、担い手が少なく、多くの審議会は同じメンバーという現状と言っています。
では、市民討議会ですが、参加する市民は無作為抽出により選ばれますが、次のような点で選出されます。1、住民基本台帳から無作為抽出、1,000人から2,000人ぐらいから、2、抽出した市民に案内状を送付、3、参加希望の募集、4、参加者の決定、希望多数のときは抽せんにより決定します。また、参加者には報酬を支払います。報酬のある仕事として行うことにより、参加意識が積極的になります。このように、市民討議会は無作為抽出した多くの市民にまず声をかけるところからスタートし、市民がみずから自主的に手を挙げることにより選ばれるという仕組みです。
先日、三鷹市、東京都中央区に行ってきましたが、市民討議会を導入して三鷹市基本構想、中央区基本構想に多くの市民が参画して、ともに協働のまちづくりを推進していました。新居浜市でも、市民討議会を導入して、まちづくりに対する市民意識の向上を図り、地域活動や市民活動への関心の高まり、新たな担い手の掘り起こしなどにつながると思いますが、市長のお考えをお伺いいたします。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。原企画部長。
○企画部長(原一之)(登壇) 市民討議会の導入についてお答えいたします。
本市におきましては、審議会、協議会等の委員選任に関し、特定の人が多数の委員を兼職することを避け、女性を積極的に登用するなど、審議会等の委員選任基準に関する要綱を設け、市民の市政参画機会の公平性維持に努めております。
特に、昨年度から開催をしております新居浜みらい会議や本年度開催いたしました高校生及び高専生、さらには企業の独身者等と市長との意見交換を行うなど、積極的にさまざまな年代、職業の方々の御意見をお聞きし、市民の皆様と協働して市政の推進を図っているところでございます。
しかしながら、法律、条例等の規定により、当該審議会等の委員を各種団体長等の充て職と規定している審議会等も数多く、結果として複数の審議会等においては同じ団体の長となっている場合がございます。
また、公募をしている審議会等におきましても、年齢、性別、職種等に分け隔てなくバランスよく委員になっていただくことが理想ではございますが、仕事、家庭の事情等により積極的な応募には至っていないのが現状でございます。
篠原議員さんから御提案をいただきました市民討議会につきましては、御案内にありましたように、無作為抽出で選ばれた市民の皆様が当人の承諾により有償で一定期間参加され、決められたテーマについて話し合い、その結果を市政に生かしていくという制度で、先進的に札幌市や三鷹市等が、また県内では伊予市などが取り組まれております。この手法は、サイレントマジョリティーとされてきたサラリーマン、パートの主婦、学生さんなど、意見を表明したくてもなかなかできない人たちの意見を吸い上げることができるとも言われております。
また一方では、声の強い、あるいは偏った方向に進んでしまう危惧がある、中立公平な意見集約には力量が必要等といった危惧も指摘をされております。
御提案の市民討議会につきましては、市民生活に大きく影響を及ぼす政策あるいは方針等の策定時におきまして、市民の皆様の声が反映でき、合意形成がなされる有効な手段、手法の一つとして調査研究し、今後とも一層協働のまちづくりを推進してまいりたいと考えております。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 私たちが暮らす新居浜市には、市民だけでも、行政だけでも解決できない多くの課題があります。赤ちゃんからお年寄りまで誰もが安心して豊かに暮らしていくために大切なことは、市民、地域自治組織、教育研究機関、企業や商店、NPO、行政など、それぞれの特性を生かし、ともに考え、協力し合い、町の未来を描き、実践していくことが大変重要と考えます。新居浜市でも新しい試み、市民討議会を採用して、もっともっと市民参加の協働のまちづくりを始めてみませんか。要望して終わります。ありがとうございました。
○議長(加藤喜三男) この際、暫時休憩いたします。
午前11時59分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 1時00分再開
○議長(加藤喜三男) 休憩前に引き続き会議を開きます。
大條雅久議員。
○11番(大條雅久)(登壇) いずみ会の大條雅久です。
今回の質問は、私にとって市議会議員4期16年の締めくくりになると同時に、次の期につなぐ質問です。初心に返り、素直に市民目線で感じた疑問を盛り込みました。行政の専門家である理事者の皆様は、なぜ今さらそんなことをと思うかもしれませんが、丁寧な答弁を御依頼して、通告の質問に入らせていただきます。よろしくお願いいたします。
街路樹の必要性について。
道路の街路樹はどうしても必要なのでしょうか。今の新居浜市の街路樹を見渡してみると、街路樹本来の姿を生かした街路樹はありません。不自然で、不都合になっているとすら感じます。街路樹の高木を撤去した場合、どのような不利益があるのでしょうか。
楠中央通り。この冬に楠中央通り、県道新居浜角野線のスシロー新居浜店から明屋書店にかけての道路改良工事の様子を目にして疑問に思いました。
まず、国道11号バイパスの延伸に備え、雨水路の新設工事、そして街路樹であるクスノキが成長したことで歩道と車道の境にある浮き上がった縁石の補修工事をしていました。大きく育ったクスノキの根元の3分の1ぐらいを切断して飛ばす、歩道のブロックや舗装面を持ち上げている根を切断してしまう、その工事のさまを通勤の際、毎日目にしていました。おまけに、片側2車線の道路の歩道側が工事中は通行禁止でしたので、渋滞して、いやが上にも切断されたクスノキの断面が痛々しく目に焼きつけられました。
今回の工事の根元の切断だけではありません。毎年行われる枝の剪定についての疑問も以前からあります。同様の疑問が出された際に、楠中央通りのクスノキは、新居浜市のシンボル樹がクスノキであるから、市民にその存在をアピールするために選んだ樹木ですとのお答えを聞いたことがあります。クスノキ本来のよさとか、樹木本来の姿をめでるといった状態からかけ離れているのが現状だと思います。通りの愛称に縛られてクスノキを本来の姿からほど遠い形で残すより、いっそ楠中央通りの街路樹を樹木の種類も含めて植えかえることを考えてもよいのではありませんか。
惣開通りのメタセコイアについては、2年前にも質問に取り上げました。その後の検討はいかがなりましたか。
私自身は一部撤去ではなく、現在の街路樹のメタセコイアは全て撤去したほうがよいと感じています。車道と歩道を分離するための安全策としては、低木のツツジやツゲが植栽されればよいのではありませんか。惣開通りに街路樹として植えられているメタセコイアは、ちょうど道路沿いに設置されている電線や光ケーブル類のルートと位置が重なっています。両者の重なりぐあいを見ていくと、ケーブルや電線が街路樹の枝ぶりの中に取り込まれてしまっているぐらいになっています。光ケーブルや電線に事故が起きないために、毎年行われる枝の剪定で、メタセコイア本来の姿、緑の三角錐の樹形は惣開通りのメタセコイアでは見たことがありません。金栄小学校のグラウンドにそびえるメタセコイアが本来のメタセコイアの姿です。そのおかげで、子供たちがメタセコイアの本来の姿を誤って記憶することはないとは思いますが、両者を見比べると街路樹で植えられているメタセコイアがふびんに感じられてなりません。惣開通りの高木の街路樹、不自然な形のメタセコイアを全撤去するとどのような不都合があるのでしょうか。多少のデメリットならば、撤去してもいいのではないでしょうか。剪定作業等の経費削減を含め、メリットも多いと思うのですが、いかがでしょうか。
上部東西線に植えられている高木のクロガネモチについてですが、毎年下枝を切り取る剪定を行って、上部東西線へ南北から進入する車からの安全確認ができるようにしています。これも毎年行わなければならないコストになっています。街路樹における維持管理コストを、例えば住宅地内の狭隘道路対策、交差点の隅切り確保のための対策費とか、水路にふたをする転落防止対策の予算に振りかえるといった対応は検討できないのでしょうか。
市役所前のイチョウ並木についても、市民の方から疑問の声を聞きます。落ち葉による事故の危険や処理の手間を省くためなのか、緑の葉が出そろう前に枝ごとばっさばっさと切ってしまい、風情も景観も見苦しい、電線などを地下に入れて電柱をなくしたのは景観をよくするためではなかったのか、そういった声です。
一般論として、私は街路樹が全く不必要、なくせと言っているつもりはございません。全ての道路に同じ規格を当てはめて一律に同じ姿でなければならないというのは、地方分権の意味がないと思います。町それぞれの個性を大切にすべきではありませんか。ケース・バイ・ケースで道路ごとに街路樹の処遇、廃止を含めた対応がされてもよいと思います。市長のお考えをお聞かせください。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。赤尾建設部長。
○建設部長(赤尾恭平)(登壇) 大條議員さんの御質問にお答えをいたします。
街路樹の必要性についてでございます。
街路樹の設置につきましては、道路構造令を参酌し制定した、新居浜市が管理する道路の構造の技術的基準を定める条例の第12条第1項で、都市部の一般道路のうち、一定の交通量以上の道路については植樹帯を設けるものとし、その他の道路は必要に応じ植樹帯を設けるものとすると規定をいたしております。道路構造令の解説におきましても、都市部の幹線道路では、自転車や歩行者の交通量も多く、また景観上の配慮が必要と考えられるため、原則として植樹帯を設置することとされており、この基準に則して街路樹を植栽しているところでございます。
街路樹には、美観の向上及び交通安全上の効果のほか、大気の浄化や大気汚染の緩和、騒音の軽減、路面の輻射熱の遮断、日陰の提供等、良好な生活環境の確保など、多くの機能を有しており、一般的には沿線居住者や道路利用者にとりましてさまざまな効果が享受されているものと考えております。
次に、楠中央通りについてでございます。
楠中央通りの街路樹を植えかえてはどうかとの御提案でございますけれども、道路管理者である愛媛県に問い合わせたところ、「御質問の楠中央通りは、昭和40年代に現在の片側2車線道路へと整備をし、その当時、新居浜市とも協議の上、市木であるクスノキを植樹したのではないかと思われます。クスノキは、数十年を経て、巨木となる樹木でございまして、管理には小まめな剪定等が必要ですが、昨今の厳しい財政状況の中、年に1回ばっさりと切り取る強剪定しかできてない現状にあります。現在、既存の植樹につきましては、必要に応じて、間引きも検討してまいりますが、全伐、植えかえとなると多額の予算確保に加えて、地元市民の方々の十分な合意形成が必要となりますので、たちまちの対応は困難と考えており、御理解をお願いします。」とのことでございました。本市といたしましても、多くの市民の皆様の意向により決定された楠中央通りの愛称名を重く受けとめ、県道における街路樹の今後の管理について、愛媛県と連携して市民の皆様の御意見を伺いながら協議していく必要があるというふうに考えてございます。
次に、惣開通り(原地庄内線)についてでございます。
2年前に御質問のございました大條議員さんの御提案の植樹帯の撤去につきましては、惣開通りのうち、現在県道新居浜角野線から市道神明土橋線交差点西側100メートル程度の区間におきまして、交通渋滞対策として街路樹を撤去し、そのスペースに右折レーンの設置、それから自転車専用通行帯を確保するための実施設計を行っております。今後、事業化に向けて予算等を検討しておるところでございます。
大篠議員さんの御案内のとおり、当路線に植樹されておりますメタセコイアは、植栽後長期間が経過し、歩道に根が張り、舗装の盛り上がりや縁石等の路側構造物にも影響することや、今後の剪定等の維持管理にも多大な経費を要するなどの問題が起こっております。このようなことから、今回、右折レーン設置などの交差点改良により街路樹を撤去した際に、沿線居住者並びに道路利用者の皆様の街路樹に対する御意見をお伺いし、惣開通り全線における街路樹の方針について検討をいたしてまいります。
次に、上部東西線についてでございます。
上部東西線につきましては、さきに御説明した基準に則して街路樹が必要と判断し、植樹を進めてきたところであり、これまでストックされた街路樹の維持管理は道路に関し必要な経費と考えております。現在植樹しております街路樹は、沿線住民の皆様の御意見をお伺いした上で、成長速度が遅く、常緑の広葉樹であるクロガネモチを選定するなど、少しでも年間の維持管理費の軽減に配慮しているところでございます。
今後も、街路樹を管理していく上で樹種の特性や沿道条件に応じた剪定の時期や方法、回数や植樹の間隔など、維持管理コストが少しでも抑えられるような工夫に努めてまいります。
次に、平和通りについてでございます。
平和通りのイチョウ並木の管理について、道路管理者である愛媛県にお問い合わせをしたところ、平和通りは昭和12年度に新居浜市から愛媛県へ所管がえとなった道路であり、イチョウが植樹されておりますが、このイチョウにつきましても、楠中央通りのクスノキと同様に年1回の強剪定しかできていない現状にあり、また処遇、廃止も含めた対応につきましても、地元市民の方々の十分な合意形成が必要となりますので、たちまちの対応は困難と考えておりますとのことでございました。
さきに申し上げたとおり、街路樹につきましてはさまざまなメリットもございますけれども、街路樹は成長するものであり、大木化すると枝や根の張り出しにより路面や通行、また電線等に支障を及ぼし、適正な維持管理に多額の費用がかかる問題が生じていることは十分認識をいたしております。本市といたしましても、既存の街路樹については、ケースによっては撤去も含めた更新について検討する必要があると考えており、住民の皆様の御意見や御要望をお聞きし、管理に要する費用とのバランスを勘案した上で適切な管理に努めるとともに、今後整備する道路につきましては、街路樹の管理に対する市民ニーズや管理費用も含め、従来街路樹について行ってきた樹種や本数等の検討だけでなく、植樹の有無も含めて検討をしてまいりたいと考えてございます。
失礼しました。先ほどの答弁の中で、「平成12年度」と言うべきところを「昭和12年度」というふうに申し上げました。申しわけございません。おわびして訂正申し上げます。
○議長(加藤喜三男) 大條雅久議員。
○11番(大條雅久)(登壇) 街路樹が設けられる法的根拠という点で、赤尾部長の答弁にありましたとおり、道路法第30条第3項の規定に基づいて、それを受けて新居浜市がつくっている条例第12条の第1項を紹介していただいたんですが、読み残したその後を読まさせていただきます。最後、必要に応じ、植樹帯を設けるものとするまでしかお読みにならなかったけど、ただし地形の状況その他の特別の理由によりやむを得ない場合においてはこの限りでない、これが条文の全文ですよね、第12条第1項の。わざと読まなかったんかなと思って聞いとんだけど。私は、撤去した場合の不都合がありますかと。質問の中でメーンです、それ。答えてください。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。赤尾建設部長。
○建設部長(赤尾恭平)(登壇) 特にそこを読み落としたわけではございません。やむを得ない条件というようなことと、不都合というようなことに関して再質問だと思います。
どんな不都合があるかというようなことに関しましては、さまざまな観点から見た折に道路の通行というようなことだけに限って申し上げれば不都合はございません。
ただし、例えば平和通りのイチョウ並木、これにつきましては、新居浜ライオンズクラブのほうから御寄贈を受けております。楠中央通りのクスノキについても、ロータリークラブ、ライオンズクラブのほうから御寄贈いただいた木もあるというような中で、それぞれ培ってきた今までの歴史の中で、その存在に対していろんな感情を感じておる市民がおられるかと思います。そういうことも勘案しながら、皆さんの合意形成が整った上で切るということに関して言うのは私どもは何も問題がないと思いますけれども、現在の状況では、そこの合意形成ができてないというようなことで、原地庄内線につきましては一部通行に対して右折レーンをつくるというようなことで樹木を撤去する、あるものをなくした上で、その御感想をお聞きする中で、将来の計画を立ててまいりたいというふうに考えております。
○議長(加藤喜三男) 大條雅久議員。
○11番(大條雅久)(登壇) まさに都市部の景観のためにも街路樹はという、そういう場所もあると思いますが、まさに私も景観から問題意識を持っています。惣開通りのメタセコイアに関しては、間引きもぜひ考えていただきたいし、また楠中央通りにしても、クスノキをシンボルとして扱うなら、ポケットパークのような扱いでずらっと並木にしなくてもやり方があるんではないかなとの思いがあります。ぜひ検討を進めていただきたいなあと思います。
次のSDGs(持続可能な開発目標)についてに移ります。
先日、ある雑誌で持続可能なまちづくりを競う、全国市区サステナブル度・SDGs先進度調査という特集が組まれていました。国連で採択されたSDGs、持続可能な開発目標の実現に向けて全国の都市の取り組みが加速してきています。各自治体では以前から福祉や貧困対策、都市の成長につながるまちづくりを進めています。しかし、急速に進む人口減少や高齢化などの影響で、より効率的かつ水準の高い施策、事業展開を迫られているのが現状です。全国に792ある市と特別区23の合計815の自治体について、持続可能性、サステナビリティーの観点から雑誌独自に調査をしたそうです。全国の815自治体をランキングづけしましたと言われると、その妥当性についての詮索はもちろんありますが、新居浜市の順位はどうなっているのかなと興味が湧いてページをめくりました。
新居浜市は815自治体中253位とされており、東隣の四国中央市が387位、今治市が362位とのことでしたが、西隣の西条市が222位ということで、30位ほど新居浜より上位です。判定の項目の数字を一つ一つ見比べて見直してみましたら、多くの項目で僅差でした。かえって残念だなという思いを募らせましたが、ランキングの項目の中でSDGs担当部署の有無があったのですが、新居浜市には丸もペケもついていませんでした。新居浜市のSDGsの担当部署はどのようになっているのでしょうか。
また、新居浜市のSDGsへの取り組みについて御説明ください。
ちなみに、昨年都市間交流協定を結んだ愛知県大府市の順位は65位でした。人口5万人以上10万人未満の自治体で見ると、SDGs先進度ランキングでは全国2位です。参考にすべき自治体は数多くあると思いますが、直近で交流協定を結んだ御縁でもあり、大府市の取り組みで新居浜市の参考にできる点などがあると思いますが、いかがでしょうか。気づいたことなどがあればお示しください。
石川市長の施政方針では、SDGsの取り組みがフィールド5、教育文化の分野で取り上げられていましたが、にいはまSDGsアート・フェスティバルなど、教育文化分野での取り組みはどのように広げていかれるのでしょうか。お教えください。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) SDGs(持続可能な開発目標)についてお答えいたします。
にいはまSDGsアート・フェスティバルについてでございます。
国連が採択した国際目標であるSDGsは、2015年の採択以降、世界中で急速に広まり、最近ではさまざまな場面で目にする機会も多くなってきております。
本市では、これまで小中学校を中心に夢広がる学校づくりから始まり、持続可能な開発のための教育であるESDの推進、ユネスコスクールへの加盟など、地域の特色を生かしながら、SDGsの実現に向けたさまざまな取り組みを進めてまいりました。こうした取り組みの根底には、住友企業を初め、新居浜の発展に尽くした多くの先人たちの功績があり、本市はSDGsを他に先駆けて実践してきた町と言えるのではないかと考えております。
しかしながら、まだ多くの市民がSDGsという言葉自体を知らないというのが現状でございます。
そこで、子供たちの芸術表現を通じて、人が人として生きていくために、これから世界が目標とする17の項目にどのように取り組んでいくのか、これからの新居浜の未来を担う子供たちの思いをともに学び、育み、発信していくための全市的な取り組みとして、にいはまSDGsアート・フェスティバルを開催しようとするものでございます。
このフェスティバルは、教育委員会の美術館から発信する取り組みではございますが、実行委員長である市長を初め企業やNPOなど、さまざまな関係者が参画して開催いたします。子供たちやその保護者だけでなく、幅広い層に対してSDGsを普及啓発し、新居浜市が先進的に取り組んできた取り組みのさらなる深化とSDGsの実現に向け、全市的な機運を高めてまいりたいと考えております。
○議長(加藤喜三男) 原企画部長。
○企画部長(原一之)(登壇) 雑誌で取り上げられたと御紹介いただきました日経グローカルの全国市区調査についてお答えをいたします。
SDGsは、御案内のとおり、2015年9月の国連サミットにおいて採択された、持続可能な開発のための2030アジェンダの柱として、貧困や飢餓などの社会目標、気候変動などの環境目標、雇用やエネルギーなどの経済目標に加え、平等、平和など世界共通の17の目標と169のターゲットで構成されております。これらの目標達成に向けては、地球全体、国、自治体等がそれぞれの取り組みを進めることが求められております。
新居浜市におけるSDGsの担当部署についてでございますが、本市の最高方針である第五次新居浜市長期総合計画は、持続可能なまちづくりを目標に策定をしており、その将来都市像-あかがねのまち、笑顔輝く-産業・環境共生都市に象徴されるように、それぞれの施策を担当部局が着実に推進することによりまして、SDGsの目標達成に資する内容となっております。
具体的には、フィールド2、環境調和では、地球環境の保全や生活環境の保全などの施策を推進しておりますが、これらはSDGsのゴール7、エネルギーをみんなにそしてクリーンに、ゴール13の気候変動に具体的な対策をなどに資するもので、環境部が中心に取り組んでおります。また、同様に、フィールド3、経済活力での工業、商業、林業の振興などはゴール8の働きがいも経済成長も、またゴール9の産業と技術革新の基盤をつくろうなどに対応しており、経済部が中心でございます。
このように、市におけるSDGsの対象分野については、市政全般にまたがっており、各部局がそれぞれの取り組みを推進するものでございますが、来年度から策定の第六次長期総合計画では、総合計画の目指す姿とSDGsの達成に向け関連施策を展開する必要がありますことから、全体的な取りまとめについては企画部で行いたいと考えております。
次に、新居浜市の取り組みについてでございます。
日経グローカル調査におきましては、持続可能性の観点から、公表データと合わせて経済、社会、環境の分野が評価されており、昨年、都市間交流協定を締結させていただきました大府市では、財政力指数、経常収支比率などの財政力による経済の分野と人口増加、特に子育て世代の増加による社会の分野で評価を得たのではないかと伺っております。
また、大府市では、2020年度を初年度とする第六次長期総合計画を策定中であり、その中では、SDGsの考え方を取り入れ、17の目標と施策の関係の構築を進めているとのことであります。
本市におきましても、第六次長期総合計画の中ではSDGsの考えを盛り込みたいと考えており、今後は、大府市を初め他の先進自治体の調査研究や研修等を行い、SDGsの取り組みを進めてまいります。
○議長(加藤喜三男) 大條雅久議員。
○11番(大條雅久)(登壇) 御答弁にあった第六次長期総合計画の中の大きな柱として取り扱われることを期待しております。教育長の答弁の中にあった環境分野における先進地であるという新居浜市の歴史、自負、これを大事にして、新居浜の子供たちに新居浜の歴史の偉大な面を伝えていっていただけるものになることを期待しております。
次の質問に移ります。
大部大課制について。
平成31年度の新居浜市の行政組織は、部、課、係の数で言いますと11部69課2班213係になります。このことを聞いて、平成15年4月に初当選して初めて市議会の場に臨んだころのことを思い出しました。当時は、行政改革の議論が地方分権一括法の施行により新たなステージに入り、多くの議論が行政の効率化、スリム化へと集約されていった時期だと思います。平成15年4月の新居浜市の行政組織は、11部59課181係でした。15年経過して、課の数では大部大課制を実施する前に戻ったのはどうしてでしょうか。
私は、大部大課制の目的は、役所の仕事は部署ごとに忙しい時期とそうでない時期があり、1年の期間だけではなく、複数年のサイクルでも変化があるので、よく言われる縦割りの仕事の境の弊害をより少なくするための大規模な部、もしくは大規模な課を設定することだとイメージしておりました。
しかし、振り返ってみると、そのような説明を受けてはいません。今さらではありますが、新居浜市の考えをお示しください。
大部大課制をとる上で、部の数、課の数、係の数の数値目標や数値の判断基準をどのように設定されてきたのでしょうか。平成22年6月議会の議事録を読みますと、当時の藤田統惟議員の質問に対する市長答弁に、平成15年4月から大部大課制を実施とありました。また、新居浜市行政改革大綱2007の簡素で効率的な行財政運営の確立の項目では、スリムな組織づくりの基本的な考え方として、組織機構については大部大課制を堅持しつつ、必要に応じ臨時組織を設けるなど、適宜見直しを行う云々と記載されております。新居浜市行政改革大綱2011でも、実施計画項目の組織機構の見直しの内容記述で、組織機構の基本的な考え方は大部大課制による効率的な行政運営であり云々としています。それ以降、特に大部大課制とうたわれることはなかったようにも思いますが、過去基本的な考え方としてこれを取り入れられてきて、改めてお伺いをしたいんですが、新居浜市で言う大部大課制とはいかなる考え方、理念のもとに定義されてきたのでしょうか。
この15年来の変遷を振り返りますと、大部大課制を実施する以前の平成12年4月の新居浜市役所の行政組織は11部68課167係でした。大部大課制を実施したという平成15年4月は11部59課181係になって、課が9つ減少しています。5年後の平成20年4月は11部63課197係、さらに5年後の平成25年4月は11部65課1班204係、平成30年4月は11部67課2班212係です。ちなみに、新居浜市役所の正規職員数の推移は、いずれも4月1日時点で見ると、平成12年が945人、平成15年が964人、平成20年927人、平成25年が894人、平成30年では910人です。組織の正規職員数は、16年前に比べると50人以上減少しています。
一方、新居浜市自体はどうかといいますと、人口で見た場合、住民基本台帳で見ますと、平成12年当時の新居浜市の人口は12万8,882人、平成15年が12万7,664人、平成20年は12万6,024人、平成25年3月31日で12万4,388人、平成30年3月31日は12万351人でしたが、平成30年10月に12万人を切って、平成31年、ことしの1月末現在が11万9,805人です。新居浜市役所の正規職員の数は減少しているが、課の数や係の数はふえている。しかし、組織機構の基本的な考え方は大部大課制による効率的な行政運営で行ってきたはずではないんでしょうか。私としてはしっくりいかないので、質問に取り上げました。
上下水道局の創設。平成31年度は上下水道局の創設もあり、11部69課2班213係になるとのこと。水道局と環境部の組織内にあった下水道部門が統合され、上下水道局という大きな局になります。それに伴い、環境部の範囲が縮小される。しかし環境部に新たな課が生まれる。正確には従来の係が課になるということでしょうか。結果、平成12年当時の11部68課より1つ課が多い11部69課になるのですが、これはなぜなんでしょうか。さきにお伺いした判断基準で説明するのでしょうか。それとも、全く別な理由や判断基準なのでしょうか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 大部大課制についてお答えをいたします。
まず、行政改革における大部大課制の定義についてでございます。
大部大課制は、行政コストを削減するための無駄を省いた効果効率的でスリムな組織体制や最も有効に機能する組織の規模を定めるものとして取り組んでまいりました。
しかしながら、地方分権の進展、新たな行政課題や多様化する市民ニーズに対応するためには、市民にわかりやすく、時代に即応した機能的な行政組織にしていくことが重要になってまいりました。そのようなことから、行政改革大綱2016では、大部大課制ではなく、基本的な方向といたしまして、地方分権に対応できる組織づくりを掲げ、組織の簡素化、効率性の向上、市民ニーズへの的確な対応、行政課題への迅速な対応の視点から組織機構の見直しを行っております。
次に、平成15年以来の変遷についてでございます。
効果効率的な行政運営を行うため、大部大課制の方針のもと、平成15年4月には抜本的な組織の見直しを行い、平成12年と比較して9課減、11部59課といたしました。平成30年4月には11部67課となっており、大部は維持しているものの、平成15年4月から8課がふえております。これは、先ほど申し上げた多様化する市民ニーズや新たな行政課題に対応するためには、従来の大部大課制に基づく組織では十分な対応ができないことから、課題解決に向け、新たに別子銅山文化遺産課や地方創生推進課、防災安全課、債権管理課、市史編さん室、発達支援課などを設置いたしたものでございます。
次に、大部大課制の部、課、係の数の目標値や数値の判断基準につきましては、目標値は従来から特に設けておりません。また、判断基準といたしましては、大幅な見直しを実施した平成15年度以降は前年度の組織を基準に毎年担当部局の要望に基づき、見直し内容の検証を行った後、新居浜市行政改革推進委員会において最終決定いたしております。
次に、上下水道局の創設についてでございます。
去る12月議会において御承認をいただき、平成31年4月から公共下水道事業に地方公営企業法を全部適用し、水道局と統合し、上下水道局への改編を進めているところでございます。
現在、下水道建設課で維持管理を行っております下水道、河川等に係る事業のうち、公共下水道事業に含まれない一般下水路、河川等に係る事業については、近年の頻繁に発生している豪雨災害等から市民の安心、安全を守るため、道路や農業用水路を管理する庁内の部局との連携を図り、雨水対策、浸水対策等を着実に実施する必要があることから、平成31年度に環境部に新たな課を設置するものでございます。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。大條雅久議員。
○11番(大條雅久)(登壇) 方法論の違い、アプローチの違いって言ってしまったら終わりかもしれませんが、スクラップ・アンド・ビルドってないんだろうかなっていう思いと、それと組織の簡素化、迅速な対応といった場合に、係をふやして細分化することがそれに当たるんだろうかと。最後におっしゃってた、最近水害の危険を感じます集中豪雨、ゲリラ豪雨。その中で雨水路の管理っていうのは、新居浜市は何課と何課と何係が担当するんですか。非常に細分化して、市民にはわかりにくいように思うんですが。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。原企画部長。
○企画部長(原一之)(登壇) 大條議員さんの再質問にお答えをいたします。
雨水路の管理がどこどこかということでございますが、道路でありますと、道路の側溝がございますので建設部、それと一般下水路は環境部、それと改良区等の農業用の水路については農地整備課が管理をいたしております。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。大條雅久議員。
○11番(大條雅久)(登壇) 今回創設されるおくやみコーナーのように、水路の相談窓口を1つつくられることが、組織の簡素化、迅速な対応等につながるんではないかと思います。時間がないので、以上で今回は終わります。次回期待をしていてください。よろしくお願いいたします。
○議長(加藤喜三男) これにて一般質問並びに議案第14号から議案第28号までに対する質疑を終結いたします。
お諮りいたします。議案第14号から議案第24号までの11件については、22人の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(加藤喜三男) 御異議なしと認めます。よって、議案第14号から議案第24号までの11件については、いずれも22人の委員をもって構成する予算特別委員会を設置し、これに付託の上、審査することに決しました。
ただいま設置されました予算特別委員会の委員の選任については、委員会条例第8条第1項の規定により、議長において正副議長を除く22人の議員を指名いたします。
議案第25号から議案第28号までの4件は、いずれも議事日程に記載のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
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日程第3 議案第29号、議案第30号
○議長(加藤喜三男) 次に、日程第3、議案第29号及び議案第30号の2件を一括議題といたします。
提案理由の説明を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) ただいま上程されました議案第29号及び議案第30号につきまして提案理由の説明を申し上げます。
まず、議案第29号、平成30年度新居浜市一般会計補正予算(第6号)につきましては、国の補正予算に伴う港湾施設改修事業等の事業費の追加について予算措置いたすものでございます。
次に、議案第30号、平成30年度新居浜市公共下水道事業特別会計補正予算(第4号)につきましては、国の補正予算に伴う終末処理場改築事業等の事業費の追加について予算措置いたすものでございます。
なお、詳細につきましては担当部長から補足説明いたします。御審議よろしくお願い申し上げます。
○議長(加藤喜三男) 補足説明を求めます。原企画部長。
○企画部長(原一之)(登壇) 議案第29号及び議案第30号の予算議案につきまして補足を申し上げます。
まず、議案第29号、平成30年度新居浜市一般会計補正予算(第6号)についてでございます。
補正予算書の1ページをお開きください。
今回の補正予算は、6,888万9,000円を追加し、補正後の予算総額を歳入歳出それぞれ524億4,285万5,000円といたすものでございます。
2ページをお開きください。
今回の補正の財源でございますが、特定財源として第14款国庫支出金1,229万円、第21款市債4,880万円を、一般財源として第18款繰入金779万9,000円をそれぞれ追加いたしております。
次に、補正予算の内容につきましては御説明申し上げます。
19ページから22ページまでをお目通しください。
内容といたしましては、平成30年度国の補正予算に伴うプレミアム付商品券事業費、高齢者施設防災改修等支援事業、公共下水道事業特別会計繰出金、土地改良施設耐震対策事業及び港湾施設改修事業につきまして追加措置をいたすものでございます。
恐れ入りますが、4ページにお戻りください。
第2表繰越明許費補正の追加につきましては、プレミアム付商品券事業費につきまして追加をいたすものでございます。金額は表に記載のとおりでございます。
5ページをごらんください。
第3表繰越明許費補正の変更につきましては、高齢者施設防災改修等支援事業及び港湾施設改修事業につきまして繰越明許額を変更するものでございます。金額は表に記載のとおりでございます。
次に、6ページをお開きください。
第4表債務負担行為補正の追加につきましては、プレミアム付商品券事業費につきまして債務負担行為を設定するものでございます。
7ページをごらんください。
第5表地方債補正の変更につきましては、港湾建設事業及び防災対策事業につきまして4,880万円を増額し、限度額を74億6,860万円に変更するものでございます。
次に、8ページをお開きください。
議案第30号、平成30年度新居浜市公共下水道事業特別会計補正予算(第4号)につきましては、1億8,760万円を追加し、補正後の予算総額を歳入歳出それぞれ58億8,558万8,000円といたすものでございます。
次に、11ページをお開きください。
第2表繰越明許費補正の変更につきましては、管渠等建設事業費及び終末処理場改築事業につきまして繰越明許額を変更するものでございます。金額は表に記載のとおりでございます。
次に、12ページをお開きください。
第3表地方債補正の変更につきましては、公共下水道事業につきまして8,050万円を増額し、限度額を19億3,830万円に変更するものでございます。
以上で補足を終わります。
○議長(加藤喜三男) これより質疑に入ります。
議案第29号及び議案第30号の2件に対して質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(加藤喜三男) 質疑なしと認めます。
議案第29号及び議案第30号の2件は、いずれも議事日程に記載のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
以上で本日の日程は全部終了いたしました。
お諮りいたします。議事の都合により、3月1日から3月13日までの13日間、休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(加藤喜三男) 御異議なしと認めます。よって、3月1日から3月13日までの13日間、休会することに決しました。
3月14日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 1時49分散会