本文
目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問 議案第14号~議案第28号
岡崎溥議員の質問(1)
1 自治会問題について
(1) 自治会と市政
(2) 自治会と地方選挙
(3) 自治会の民主的運営
山内選挙管理委員会事務局長の答弁
1 自治会問題について
(2) 自治会と地方選挙
(3) 自治会の民主的運営
岡松市民部長の答弁
1 自治会問題について
(1) 自治会と市政
(2) 自治会と地方選挙
(3) 自治会の民主的運営
岡崎溥議員の質問(2)
1 自治会問題について
2 議員等によるパワハラについて
(1) 現在までの経過
(2) 今後のパワハラ対策
多田羅総務部長の答弁
2 議員等によるパワハラについて
(1) 現在までの経過
(2) 今後のパワハラ対策
岡崎溥議員の質問(3)
2 議員等によるパワハラについて
多田羅総務部長の答弁
2 議員等によるパワハラについて
岡崎溥議員の質問(4)
2 議員等によるパワハラについて
藤田豊治議員の質問(1)
1 平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括について
石川市長の答弁
1 平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括について
関教育長の答弁
1 平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括について
休憩(午前11時01分)
再開(午前11時10分)
原企画部長の答弁
1 平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括について
多田羅総務部長の答弁
1 平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括について
白石福祉部長の答弁
1 平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括について
岡松市民部長の答弁
1 平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括について
鴻上経済部長の答弁
1 平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括について
赤尾建設部長の答弁
1 平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括について
毛利消防長の答弁
1 平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括について
園部水道局長の答弁
1 平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括について
藤田豊治議員の質問(2)
1 平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括について
原企画部長の答弁
1 平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括について
藤田豊治議員の質問(3)
1 平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括について
神野恭多議員の質問(1)
1 持続的発展が可能な、活力ある産業活動の実現について
(1) 中小企業の持続的発展の促進
(2) 官民連携の推進
2 次世代の人材を育むまちづくりについて
3 人が集い、快適で利便性の高い都市の実現について
石川市長の答弁
1 持続的発展が可能な、活力ある産業活動の実現について
(2) 官民連携の推進
関教育長の答弁
2 次世代の人材を育むまちづくりについて
休憩(午前11時58分)
再開(午後 1時00分)
多田羅総務部長の答弁
1 持続的発展が可能な、活力ある産業活動の実現について
(2) 官民連携の推進
鴻上経済部長の答弁
1 持続的発展が可能な、活力ある産業活動の実現について
(1) 中小企業の持続的発展の促進
赤尾建設部長の答弁
3 人が集い、快適で利便性の高い都市の実現について
神野恭多議員の質問(2)
1 持続的発展が可能な、活力ある産業活動の実現について
鴻上経済部長の答弁
1 持続的発展が可能な、活力ある産業活動の実現について
神野恭多議員の質問(3)
1 持続的発展が可能な、活力ある産業活動の実現について
多田羅総務部長の答弁
1 持続的発展が可能な、活力ある産業活動の実現について
神野恭多議員の質問(4)
3 人が集い、快適で利便性の高い都市の実現について
赤尾建設部長の答弁
3 人が集い、快適で利便性の高い都市の実現について
神野恭多議員の質問(5)
2 次世代の人材を育むまちづくりについて
関教育長の答弁
2 次世代の人材を育むまちづくりについて
神野恭多議員の質問(6)
2 次世代の人材を育むまちづくりについて
井谷幸恵議員の質問(1)
1 学校給食費の無料化について
(1) 値上げ決定の経過
(2) 無料化への検討
関教育長の答弁
1 学校給食費の無料化について
(1) 値上げ決定の経過
(2) 無料化への検討
井谷幸恵議員の質問(2)
1 学校給食費の無料化について
関教育長の答弁
1 学校給食費の無料化について
井谷幸恵議員の質問(3)
1 学校給食費の無料化について
石川市長の答弁
1 学校給食費の無料化について
井谷幸恵議員の質問(4)
1 学校給食費の無料化について
2 就学援助制度について
(1) 利用状況
(2) 制度拡充の必要性
関教育長の答弁
2 就学援助制度について
(1) 利用状況
(2) 制度拡充の必要性
井谷幸恵議員の質問(5)
2 就学援助制度について
関教育長の答弁
2 就学援助制度について
井谷幸恵議員の質問(6)
2 就学援助制度について
白石福祉部長の答弁
2 就学援助制度について
井谷幸恵議員の質問(7)
2 就学援助制度について
3 児童虐待について
(1) ふえる児童虐待の現状とその対応
(2) 子供の命を守るために求められること
石川市長の答弁
3 児童虐待について
(2) 子供の命を守るために求められること
白石福祉部長の答弁
3 児童虐待について
(1) ふえる児童虐待の現状とその対応
井谷幸恵議員の質問(8)
3 児童虐待について
白石福祉部長の答弁
3 児童虐待について
井谷幸恵議員の質問(9)
3 児童虐待について
豊田康志議員の質問(1)
1 新居浜市の将来展望について
石川市長の答弁
1 新居浜市の将来展望について
休憩(午後 2時01分)
再開(午後 2時10分)
豊田康志議員の質問(2)
1 新居浜市の将来展望について
2 政策懇談会と市長公約について
石川市長の答弁
2 政策懇談会と市長公約について
関教育長の答弁
2 政策懇談会と市長公約について
白石福祉部長の答弁
2 政策懇談会と市長公約について
豊田康志議員の質問(3)
2 政策懇談会と市長公約について
石川市長の答弁
2 政策懇談会と市長公約について
白石福祉部長の答弁
2 政策懇談会と市長公約について
豊田康志議員の質問(4)
2 政策懇談会と市長公約について
3 職員の意識改革について
石川市長の答弁
3 職員の意識改革について
豊田康志議員の質問(5)
3 職員の意識改革について
4 えひめさんさん物語について
鴻上経済部長の答弁
4 えひめさんさん物語について
豊田康志議員の質問(6)
4 えひめさんさん物語について
5 教育力の向上と学校現場について
関教育長の答弁
5 教育力の向上と学校現場について
豊田康志議員の質問(7)
5 教育力の向上と学校現場について
関教育長の答弁
5 教育力の向上と学校現場について
散会(午後 2時59分)
本文
平成31年2月27日 (水曜日)
議事日程 第3号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
議案第14号 平成31年度新居浜市一般会計予算
議案第15号 平成31年度新居浜市渡海船事業特別会計予算
議案第16号 平成31年度新居浜市住宅新築資金等貸付事業特別会計予算
議案第17号 平成31年度新居浜市平尾墓園事業特別会計予算
議案第18号 平成31年度新居浜市国民健康保険事業特別会計予算
議案第19号 平成31年度新居浜市介護保険事業特別会計予算
議案第20号 平成31年度新居浜市後期高齢者医療事業特別会計予算
議案第21号 平成31年度新居浜市工業用地造成事業特別会計予算
議案第22号 平成31年度新居浜市水道事業会計予算
議案第23号 平成31年度新居浜市工業用水道事業会計予算
議案第24号 平成31年度新居浜市公共下水道事業会計予算
議案第25号 平成30年度新居浜市一般会計補正予算(第5号)
議案第26号 平成30年度新居浜市公共下水道事業特別会計補正予算(第3号)
議案第27号 平成30年度新居浜市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)
議案第28号 平成30年度新居浜市介護保険事業特別会計補正予算(第4号)
――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
出席議員(24名)
1番 神野 恭多
2番 米谷 和之
3番 井谷 幸恵
4番 藤田 誠一
5番 田窪 秀道
6番 小野 辰夫
7番 太田 嘉一
8番 欠員
9番 三浦 康司
10番 篠原 茂
11番 大條 雅久
12番 高塚 広義
13番 藤原 雅彦
14番 豊田 康志
15番 永易 英寿
16番 伊藤 謙司
17番 藤田 豊治
18番 藤田 幸正
19番 岡崎 溥
20番 伊藤 優子
21番 佐々木 文義
22番 欠員
23番 仙波 憲一
24番 近藤 司
25番 加藤 喜三男
26番 山本 健十郎
――――――――――――――――――――――
欠席議員
なし
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市長 石川 勝行
副市長 寺田 政則
企画部長 原 一之
総務部長 多田羅 弘
福祉部長 白石 亘
市民部長 岡松 良二
環境部長 小山 京次
経済部長 鴻上 浩宣
建設部長 赤尾 恭平
消防長 毛利 弘
水道局長 園部 省二
教育長 関 福生
教育委員会事務局長 加藤 京子
監査委員 寺村 伸治
選挙管理委員会事務局長 山内 嘉樹
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者
事務局長 粂野 誠二
議事課長 飯尾 誠二
議事課主幹 小島 篤
議事課副課長 髙橋 憲介
議事課議事係長 美濃 有紀
議事課調査係長 神野 瑠美
議事課庶務係長 和田 雄介
議事課主任 村上 佳史
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(加藤喜三男) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第3号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(加藤喜三男) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第87条の規定により、議長において神野恭多議員及び米谷和之議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 一般質問 議案第14号~議案第28号
○議長(加藤喜三男) 次に、日程第2、議案第14号から議案第28号までを議題といたします。
昨日に引き続き、一般質問並びに質疑を行います。
順次発言を許します。まず、岡崎溥議員。
○19番(岡崎溥)(登壇) おはようございます。日本共産党の岡崎溥です。早速入りたいと思います。
まず第1に、自治会問題についてであります。
自治会と市政。
阿島には2つの自治会がございます。従来からあった阿島自治会と新たに3年前にできた阿島川自治会です。阿島川自治会ができた経緯は、地域にかかわるメガソーラー建設の大問題が持ち上がったときに、臨時的に数十名の集会が開かれまして、以前の大水害の経験から、これに反対するという確認がされたにもかかわらず、一部役員の独断で建設に同意しまして、しかも自治会員に同意した内容も知らされなかったということが始まりでございました。阿島自治会の総会を開くよう求めましても開かず、質問状も出したが無視されたので、やむを得ず結成するに至ったというふうに伺っております。市と相談して規約をつくり、69世帯の組織として自治会結成の申請書を出したが、新居浜市も連合自治会も認めておりません。
一方、阿島自治会は、63世帯の組織でございまして、昨年7月にようやく十数年ぶりに総会を開いたそうでございます。こうして同じ地域に2つの自治会が存在する状態になったわけでございますが、この場合の市の対応について伺いたいと思います。
まず、市民税を納めている主権者である市民が自主的につくった自治会組織であり、新居浜市は交付金、補助金も出しているということでございますが、公平、公正であるべき市の立場からして、連合自治会が認める、認めないは関係なく、一つの市民の自治組織として対応すべきではないでしょうか。規約や財政組織など、自治会としての体制がきちんと整い、住民のための自治会として活動が展開されていれば、主権者である市民に対して公平、公正の立場をとらなければならない市としては、認めないという選択肢はないと思いますが、いかがでございましょうか。
連合自治会が認めてないから市も認めないでは、連合自治会の言いなり市政になってしまうのではありませんか。連合自治会もあくまでも市民の自主的な組織でありますから、連合自治会が転んだら新居浜市も一緒に転んでしまうということは、あってはなりません。新居浜市は、市民全体公平、公正の立場から、一線を画して対応をすべきです。そうしてこそ、市としての責任が果たせるというものではないですか。連合自治会に対して、対等に扱うようきちんと物を言って指導性を発揮すべきではないかと思いますが、いかがですか。
2つ目、自治会と地方選挙についてであります。
県・市議選における自治会推薦などの問題についてです。
自治会は、支持政党、宗教、職業、老若男女などなど、さまざまな人が集まって、貴重な金を出し合って活動しております。
また、議員は、市政において憲法や法律にのっとって仕事をする立場にあり、思想信条、政党支持、選挙活動の自由を尊重しなければなりません。ある特定の候補者を推薦することは、初めから無理があり、違法的な選挙活動だと言わなければなりません。このことは、実際にあった話でございますが、自治会で市議候補を推薦決定し、そのことのチラシをつくって配布するということについてどう考えますでしょうか。
自治会は公的な性格を持っている組織であります。自治会を特定の候補者のための集票機関にしたり、選挙の道具にするなどはもってのほかであります。自治会活動の発展を阻害するものと言わなければなりません。このことについてどう考えますか。
企業ぐるみ選挙、そして労働組合の特定政党、特定候補者の支持、そして政治と宗教の一体化についても根本的な誤りであることを確認したいと思います。
3つ目、自治会の民主的運営についてであります。
老人会のことです。いつもは市議も県議も全員に来賓挨拶をさせていました。先日、寄附をしなければ来賓挨拶をさせないということがありました。5,000円出していたわけでございますが、私は寄附行為になるので断りましたが、これで2回目です。挨拶させていただけませんでした。そんなに来賓席に座りたいんかなどとなじられましたけれども、このことについてどう考えますでしょうか。
神郷公園についてでございます。
私も市議の立場で、不正や問題が生じないようにすばらしい公園になるよう市長に求め、その立場から行動してきました。みんなの税金でつくった公園が、誰かの力でできたかのように錯覚し、そのように宣伝し振る舞う。公平、公正を貫かなければならないはずの公民館の運営審議会メンバーが圧倒的多数を占める。そしてその方たちは、自治会役員がほとんどでございます。兼ねているわけでございますが、神郷公園整備協議会主催の公園完成祝賀会では、餅まきなんかもやりました。実は、私は外されたわけでございます。このようなことについてどういうふうに考えますでしょうか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。山内選挙管理委員会事務局長。
○選挙管理委員会事務局長(山内嘉樹)(登壇) 岡崎議員さんの御質問にお答えをいたします。
自治会問題についてでございます。
まず、自治会と地方選挙についてお答えをいたします。
公職選挙法において、自治会など組織及び団体が白紙の状態で会に諮り、特定の候補者を推薦決定することは、差し支えないこととされております。
また、自治会での意思決定につきましては、それぞれの自治会において独自になされるものであり、自治会の自主性に委ねられているものと考えております。
一方で、自治会などの組織、団体において推薦決定された場合でも、投票行為そのものは、選挙人本人の自由意思でなされるものであり、また投票の秘密はかたく守られておりますことから、投票の拘束については、ないものと認識をしております。
なお、自治会推薦のみならず、投票の強要や拘束などの投票への干渉行為があった場合は、当然のことながら、公職選挙法に抵触するものと考えております。
また、推薦決定をその自治会員に従来から行っていた方法によって知らしめることは、差し支えありませんが、特別な方法を用いたりした場合は、選挙運動と認められるおそれがあるものと考えております。
次に、自治会の民主的運営についてでございます。
政治家の寄附行為につきましては、公職選挙法において、公職の候補者などの寄附の禁止が規定されており、当該選挙区内にあるものに対し、いかなる名義をもってするを問わず、寄附をしてはならないとなっております。ただし、会費制で行われる忘年会などにほかの参加者と同じ会費を払って参加することは、債務の履行としてなされるものであるので、差し支えないこととされております。
○議長(加藤喜三男) 岡松市民部長。
○市民部長(岡松良二)(登壇) 自治会と市政についてお答えをいたします。
自治会は、一般に一定の区域に住所を有する者の地域生活を基礎とした地縁に基づいて形成された任意団体で、長い伝統をもって地域の自治を担ってきておりますが、活動内容や形態等は、地域によってさまざまでございます。そのため市がその運営などに対して必要以上に関与することは、適切ではないと考えております。
また、自治会の組織や役員、総会のあり方や会則の内容などにつきましては、原則として自治会員の皆様の間で話し合って決めていただくことが重要と考えております。
また、連合自治会につきましても、本市の自治会の連合体であり、理事の皆様が情報交換等を通じまして、自治会活動の活性化方策や地域が抱える課題の解決策、また魅力ある地域づくりに努められている、そういった組織でありますことから、連合自治会での判断を見守りたいと考えております。
次に、自治会と地方選挙についてでございます。
自治会は、地域住民の支え合いや助け合いによる住みやすい地域づくりを目指して、地域においてさまざまな課題解決や魅力づくりに取り組まれている任意の団体でございます。自治会に対する市からの交付金や補助金につきましては、あくまでも自治会の本旨であります地域づくり活動を支援するためのものであり、選挙等の政治活動といった自治会運営とは関係がない活動につきましては、何ら影響が及ばないものと考えております。
また、自治会での意思決定につきましては、それぞれの自治会で独自に行われるものでありますことから、自治会の自主性に委ねられるものと考えております。
次に、自治会は、民主的に運営されるべきではないかとの御指摘についてでございます。
自治会の運営につきましては、通常多くの自治会が規約等を定め、規約の規定や自治会員の意思に基づいて自主的、民主的に運営がなされているものと承知をいたしております。
また、自治会は、独立した任意の団体でありますので、その運営につきましては、自治会独自の意思決定に基づき行われるのが妥当であると考えております。
○議長(加藤喜三男) 岡崎溥議員。
○19番(岡崎溥)(登壇) どうもありがとうございました。今それぞれ答えていただいたわけでございますが、やっぱりきちんと新居浜市の責任を果たしていくという立場から指導性を発揮していただきたいということで、よろしくお願いしたいと思います。
選挙活動については、当然それぞれの基本的人権を守るという立場から厳格に対応をしていただきたいと思います。
次に参ります。
議員等のパワハラについてであります。
パワハラ問題の現在までの経過です。
今回で6回目です。何度も質問と答弁を読み返してみましたけれども、いろいろ見えてまいりました。最初に報告がなかったからなかったということで、市長と部長が答弁されました。そして部長は、大きな声を上げるというのは、議員さんに限らず、市民の方でもたくさんいらっしゃいますので、大きな声を上げるだけでそういったパワハラとか恫喝とか、そういうことになるというふうには思っておりません、こういうふうに答弁されました。さきの12月議会では、部長は全く知らないという立場から一転しまして、実は最初から知っていたことを認める答弁に変化しました。多少荒かったかもしれませんが、また単発できつい叱責があったとしても、それを即パワハラというふうには言わないというふうに答弁されたと思います。できるだけパワハラではなかったんだとそんたくした答弁に私はとれました。この答弁の変化はなぜでございましょうか。
2つ目、今後のパワハラ対策の問題でございます。
昨年12月議会で御指摘されている事案が、委員会の場で行われたことであれば、事実関係の調査等は、まずは委員会において対応していただくべきことではないかと考えておりますなど、委員会で解決をするべきという答弁がこれで3回目でございました。これらは、私の質問に対して事実を知らないという立場から反問的な答弁をしてきたわけでございますが、極めて不誠実であると思うわけであります。私は、常に職員を守る立場からそのことをきちんと発言してきたわけでございますけれども、これらの反問的な答弁は、責任を転嫁するための答弁ではないでしょうか。パワハラ当事者をかばうためにそんたくした答弁ではないかと思うわけでございます。いかがでございましょうか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。多田羅総務部長。
○総務部長(多田羅弘)(登壇) 議員等によるパワハラについてお答えをいたします。
まず、現在までの経過についてでございます。
報告がなかったからなかったという答弁につきましては、平成29年12月議会において、市議会議員、市民団体、組織等からの暴言やパワハラ、暴力の実態について、今までどのようなことがあり、どのように対応したか。議員との関係ではどうかとの御質問に対し、新居浜市不当要求行為等防止対策要綱を制定した平成15年以降、高価な図書等の購入を職員に迫るなどの数件の不当要求行為の事例はありましたが、毅然とした態度で対応した結果、特に被害等は発生しておりません。
また、議員との関係でも、そのような暴言やパワハラがあったという報告はございませんと、御答弁申し上げたものでございます。
さらに、平成30年2月議会においても、議員等によるパワハラについての御質問に対し、パワハラに当たる事象は報告されておりませんと、御答弁申し上げております。
多少荒かったかもしれませんが、本人は職務上の指導と捉えているという答弁につきましては、平成30年12月議会において、岡崎議員さんの再質問に対し、パワハラの定義は国のほうでも示しておりますが、本人がどのように捉えたかということが重要な要素となっておりますので、岡崎議員さん御紹介の委員会の事案については、岡崎議員さんのお言葉をかりると多少荒かったかもしれませんがと申し上げましたが、このときは私の言葉足らずで申しわけございませんが、口調が多少荒かったという意味で申し上げたものでございますが、本人は職務上の指導と捉えていると私どもは認識しておりますとの答弁となったものでございます。このようにパワハラはなかったというのが、私どもの一貫した認識でございます。
次に、今後のパワハラ対策についてでございます。
岡崎議員さん御指摘の事案については、委員会の場で行われたことであれば、事実関係の調査等は、まずは委員会において対応していただくことではないかと申し上げたことにつきましては、そう考えておりますと、私どもの考え方を申し上げたもので、反問との認識はございません。
パワハラについては、事実認定を客観的に行った上で、その行為や言動が、職務上の指導、注意の境界を超えるものであるか、社会通念上の許容範囲を超えるものであるかによって判断する必要があるため、事実関係の調査等は、まずは委員会において対応していただくべきことではないかと考えていると申し上げたものでございます。
なお、今後のパワハラ対策につきましては、新居浜市職員のハラスメントの防止等に関する要綱にのっとり、パラハラを初め、あらゆるハラスメントを排除、解決するため、職員のハラスメントに対する正しい理解等を進め、ハラスメントの発生しない職場風土の醸成に努めてまいります。
○議長(加藤喜三男) 岡崎溥議員。
○19番(岡崎溥)(登壇) ありがとうございました。パワハラを受けた立場の弱い職員、その当事者の言葉を使った言いわけというたら、本人は指導と考えていると、こういうふうに言ったそうでありますが、全く証言に値しません。パワハラを受けた人のほとんどの方が、パワハラだとは言えないのです。だからこそ、いろんな深刻な問題が、鬱になったり、自殺したりという社会問題として大きく取り上げられ始めたわけでございます。ですから、逆に行為者にそんたくすることは、セカンドハラスメントになるのではないかという可能性が出てくると思いますが、いかがでございますか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。多田羅総務部長。
○総務部長(多田羅弘)(登壇) 岡崎議員さんの再質問にお答えをいたします。
御指摘のセカンドハラスメントというのは、重要な要素というか、問題だというふうには認識をいたしておりますが、従来から申し上げてますように、そもそもパワハラがないという認識でございますので、セカンドハラスメントもないという、そういう認識でございます。
岡崎議員さんの御指摘を踏まえて、ハラスメントの相談体制も整備してまいりましたので、そういう中で、もしパワハラに当たるような事象があれば、当事者からの相談があってしかるべきかというふうには思いますが、現在のところは、そういった相談はございませんので、私どもの認識は、従来から一貫してパワハラはなかったというものでございます。
○議長(加藤喜三男) 岡崎溥議員。
○19番(岡崎溥)(登壇) ありがとうございました。前回紹介しましたように、議会では私が取り上げて、委員長に注意するように求めて、現実に注意させました。その後休憩に入って、当事者は怒って私に飛びかかってきたわけであります。正式の委員会で、内容は、なめとんか、やめ、早い話がこんな言葉はないです。それをなかったなかったっていうのは、やっぱりよろしくない。正式の委員会で私が注意させたわけでございますから、今度は市の側がきちんと本人に対して注意する番だと、私は何度もこのことを言っとるんですから、よろしくお願いいたします。(ブザー鳴る)
○議長(加藤喜三男) 藤田豊治議員。
○17番(藤田豊治)(登壇) おはようございます。自民クラブの藤田豊治です。
早速ですが、通告に従いまして、質問をさせていただきます。
平成30年度の市政運営も残すところあと1カ月となりました。石川市長にとりましては、第2ステージの2年目に当たります。石川市長は、当初「新居浜市には豊かな自然と別子銅山近代化産業遺産や太鼓祭りを初めとする歴史や文化、ものづくりのわざなど、数多くのすばらしい地域資源があります。井川香四郎さんの著書別子太平記の天正の陣の章において、金子備後守が小早川勢に追い詰められた際、若武者3人を集めて、「子々孫々、何代もかかるやもしれぬ。如何なる世が来るかは、余にも分からぬ。だが、この美しい海と青々とした山、そして豊かな川に恵まれたこの地を、おまえたちの手によって、守り立てて貰いたいのだ」と命ずる一節があり、我々は、金子備後守が願ったとおり、先人たちが守り、築いてきたこの美しい町に誇りと愛着を持ち、これらの地域資源を磨いて新しくする再発見、そして今までにない新しい魅力を生み出す創造、この2つの新しいをチカラに変えて、さらに魅力あふれる新しい新居浜市をつくっていかなければなりません。そのため引き続き新居浜にしかないオンリーワン、新居浜が一番、ナンバーワン、新居浜が初めて、ファーストワン、この3つのワンにこだわった取り組みを加速、実践して、市民の誰もが幸せを実感できる笑顔輝く新居浜市の実現に向け全力で取り組んでいく。」と表明されました。
そこで、残すところあと1カ月となりました各種事業についての実施状況を順次お尋ねいたします。
まずは、住みたい、住み続けたいあかがねのまちを目指して、平成27年末に新居浜市総合戦略を策定し、その実現のためには、市の魅力、個性を市内外に認識してもらい、市のよいイメージを高めるための戦略、シティブランド戦略が必要であり、Hello!NEW新居浜をスローガンに掲げ、ヒト・モノ・コト、いろんなわくわくがあふれる町を目指し、みんなが主役、みんなが誇れる、そしてみんなに愛される新しい新居浜をつくるための新しい活動をスタートされました。これまでの取り組みとしては、市民の理解と共感を得ることを目的に、平成29年6月にHello!NEW新居浜を市長自身が宣言されました。その後、年代、職業、住んできた場所も異なる市民による新居浜みらい会議を2回開催されました。
また、ビッグマップの巡回や市内全戸へのタブロイド紙の配布、市内各所でのポスターの掲示など、市民の新居浜への誇りと愛着を高める活動をされました。その結果のアンケートでは、本市がシティブランド戦略に取り組んでいることを知っている方が54%、取り組みをどう思うかについては、「よい」と「とてもよい」を合わせると87%と高い評価だったと伺っております。平成30年度はこれらの取り組みを踏まえて、市民とともに動く、動かすをテーマに、市外のファンづくりに向けた取り組みも同時に推進されたと思います。市民が愛着を抱き、誇りを感じる町へ、新居浜プライドの醸成を図るため、みらい会議や庁内の各部局から提案されたHello!NEWプロジェクトを本格的に始動されました。このプロジェクトは、Hello!NEWインフラストラクチャー、都市基盤、Hello!NEWインダストリー、産業のほか、福祉、教育、文化、スポーツ、安全、移住・定住の8つの分野とされており、これらを積極的に推進されたと思います。
そこで、具体的な実施状況をお尋ねいたします。
次に、防災・減災対策の強化充実についてですが、東日本大震災から復興が急がれる中、昨年は西日本豪雨、3年前も熊本地震や鳥取県中部地震が発生し、一昨年の7月には、九州北部で記録的な豪雨により甚大な被害が発生するなど、近年多くの自然災害が各地に被害をもたらしております。近い将来発生が予測されている南海トラフ巨大地震に対応するための防災・減災対策の強化、充実は、新居浜市においても喫緊の課題であり、災害による新居浜市民の死者ゼロを目指して災害から身を守ることを学ぶ防災センターを備えた総合防災拠点施設の建設を推進されています。
また、災害発生時の情報伝達手段となるコミュニティーFMラジオ局の放送開始に合わせ、防災ラジオの普及促進に努められたと思います。災害発生時の主要な避難所である東雲市民体育館の空調設備の整備を行い、さまざまな防災・減災対策を実施し、安全、安心のまちづくりを推進されていると思います。
そこで、総合防災拠点施設の建設の進捗状況をお尋ねいたします。
次に、5年前の12月26日に愛媛県から災害想定の最終報告がありました。新居浜市は、最大震度7、津波高3.4メートル、満潮時に発生し、全ての堤防が壊れる設定です。新居浜市については、建物被害として、7万8,000棟ある建物のうち、全壊と半壊が合わせて約4万8,000棟と想定されています。人的被害については、死者が1,841人と想定され、その内訳は、建物倒壊が850人、うち家具転倒による死者が57人含まれています。さらに、津波が455人、火災536人となっています。防災対策の効果についてですが、1、建物の耐震化、2、家具等の転倒・落下防止対策、3、津波避難の迅速化について対策をした場合、建物耐震化によって1,266人助かり、家具転倒防止対策で44人助かり、津波避難の迅速化で268人助かり、これら3つの対策を実施すると、新居浜市の死者数の想定は、1,841人から262人へと7分の1に減少できる計算になります。防災対策として、1、昭和56年以前の建物の耐震補強、2、家具等の固定、3、地震発生後5分から10分以内に避難することです。そのような中で新居浜市では、震災対策の一環として木造住宅の耐震診断・耐震工事補助事業に取り組まれています。新居浜市では、耐震化の入り口である耐震診断を促進するための派遣型耐震診断制度を導入されています。熊本地震等により甚大な被害が発生するなどの影響もあり、耐震診断事業申し込みは増加していると思います。耐震化に対する関心の高まりを維持し、耐震診断から耐震改修工事につなげるための補助金代理受領制度を導入していると思います。震災直後の死者の80%以上が家具の転倒、家屋の倒壊による圧死と言われています。住宅の耐震化は、震災被害の軽減に大きく貢献すると思います。
そこで、防災・減災対策の強化のためには、家屋の耐震対策、家具の固定等が重要だろうと思います。これらのことについて、市民への啓発と事業の継続、充実が必要不可欠であると思いますが、どのようにされておられるのか、お尋ねいたします。
次に、災害時大量に投稿される会員制交流サイトSNSの情報を人工知能AIで集約し、自治体が災害の把握に活用する動きが広がっております。阪神大震災を経験した神戸市も、昨年末無料通信アプリLINEへの投稿から建物倒壊や火災などの被害情報を地図上で可視化する実験をされ、将来的には、市民との情報共有に生かすことも視野に導入を検討されています。神戸市の実験は、LINE上でAIが自動で投稿をやりとりするプログラムチャットボットを使い、阪神大震災と同じ被害が起きた想定で行ったそうです。市民役の職員にチャットボットから、被害について教えてくださいとのメッセージが届き、三宮駅前の商業施設が崩れている、ボウリング場が倒壊して通行が危険と職員が画像とともに被害状況を返信すると、市危機管理センターには、スマートフォンの位置情報をもとに、各地の被害が集約され、パソコンの地図上には、どこで建物が倒壊したか、火災が何件起きたかなどの情報も表示されます。1時間半の間に処理された情報は、2,815件に上がったそうです。市の危機管理室の担当者は、震災当時は状況を伝えるメモがさばけず、次々にたまっていった。現地写真もあるSNS情報をAIで情報処理すれば、一瞬で全体像を把握できると、手応えを口にされていました。内閣官房のまとめでは、情報収集にSNSを活用する自治体は、平成28年9月時点で11だったが、平成29年11月には22に倍増し、ほかに78の自治体が導入を検討している報告がありました。
一方、SNSは、真偽不明情報やデマもまじります。実験を重ねることでAIが学習して精度向上につながり、自治体職員の習熟にもつながると言われております。新居浜市において災害時大量に投稿される会員制交流サイトSNSの情報を人工知能AIで集約し、自治体が災害の把握に活用する方法の導入を検討するお考えがあるのか、お尋ねいたします。
次に、平成16年の集中豪雨において道路が遮断され、新居浜市が陸の孤島となったのですが、重要な道路整備についてです。
国道11号新居浜バイパスの船木から東田三丁目並びに西喜光地町から本郷一丁目までの各工区についての整備状況、上部東西線の第2工区に引き続き、萩生から大生院までの新規事業化区間及び平形外山線の早期拡幅に係る墓地移転の進捗状況をお尋ねいたします。
次に、命を守る大切な上水道についてですが、水道管は、法定耐用年数の38年を超えているものが全体の17%を占めています。優先整備している基幹管路の平成16年度の耐震化率は29.7%で、全国平均の38.7%より低く、老朽化や災害に対応するため更新が必要であります。工業用水道については、国庫補助事業として配水管の耐震化を進めていると思いますが、上水道、工業用水道の耐震化の進捗状況をお尋ねいたします。
次に、経済活力についてですが、新居浜機械産業協同組合がものづくり企業の力を結集し、3月1日の完成導入を目指して進めている新居浜初の製造協業プロジェクトであるマイントピア別子の鉱山観光列車別子1号のリニューアルを支援していますが、支援状況をお尋ねいたします。
また、高校生が地元企業に就職するきっかけになり、若者層の人材育成、全国に向けた情報発信のため、全国規模で開催した高校生の溶接技術競技会の進捗状況と今後の課題をお尋ねいたします。
次に、雇用対策については、中小企業における人材確保が喫緊の課題となっていることから、雇用対策協議会での取り組みを推進することと高校生対象の企業説明会や西条・四国中央市と合同の大学生向け企業説明会を行ったり、市内中小企業の具体的な求人情報の収集及び新居浜高専や市内高校卒業生のUターン等の再就職希望者に対する相談体制の充実について、ハローワークと連携して取り組まれたり、本市産業の中核を担う製造現場で働く人たちに脚光を当て、業界全体のイメージアップにつなげるための製造業イメージアップ事業を実施し、大学生向けのインターンシップ事業を支援する補助制度を実施されたと思いますが、進捗状況をお尋ねいたします。
次に、企業誘致についてですが、愛媛県は、昨年11月9日に人工知能AI政策の推進に向け設置したワーキングチームによる活用アイデアの検討結果を公表されました。庁内事務や産業振興、まちづくりの3テーマで10項目です。関係部局が費用対効果や実現可能性などを踏まえ、政策への反映を検討されました。庁内事務は、庶務の問い合わせに応じるバーチャルセンター、人事情報から職員の特性などを分析し、適材適所の配置に生かす人事管理、生徒情報をもとに進路指導などに活用する学習支援、音声テキスト化技術による議事録作成で負担軽減を図る業務支援です。産業振興は、民間事業者からの相談対応やビジネスマッチングを後押しし、関連産業の育成を図ることや主要観光地での海外観光客向けの翻訳サービスや、時期や天候を加味した最適な観光・サイクリングルートの提案です。まちづくりは、スマートフォンなどで症状を入力すれば、疾病や診療科などを案内する仕組みに応用しています。人工衛星の撮影画像などから被災状況を分析し、避難や応急対策につなげるほか、県立とべ動物園でロボットによる説明や動線の解析による魅力向上を挙げていました。県産業政策課は、自由な発想でワーキングチームが考えたアイデアが主体的に政策を立案する呼び水になればと期待されていました。三菱総合研究所は、全国31の自治体と協力し、子育て、引っ越し、戸籍関連の手続、防災やごみ出しなど、住民からのさまざまな問い合わせに人工知能AIが応答するサービスの実証実験を昨年2月19日から始めました。住民は、スマートフォンやパソコンを使った文字のやりとりで、24時間気軽に質問ができ、人手不足に悩む自治体側は、電話応対業務などを効率化できる利点があります。
そこで、情報系・ソフト系企業、特に人工知能AIの活用を手助けできる技術を持っている企業を新居浜に誘致してはどうかと思いますが、お考えをお尋ねいたします。
次に、農業の振興については、イノシシ等の有害鳥獣の捕獲、集落全体で取り組む住民参画型の意見交換会、ワークショップ等を開催することで、農地や集落環境を改善し、被害軽減に取り組まれたり、さらに国等の補助対象とならない狭小な農地への農作物被害対策として、新たに電気柵やワイヤーメッシュなどの防護柵設置補助やニホンザルの追い払い対策に取り組まれたと思いますが、捕獲状況と被害軽減の進捗をお尋ねいたします。
また、別子山地区は、愛媛県が開発したデルフィニウムの新品種さくらひめの生育苗の産地です。県内で唯一苗栽培を手がける別子木材センターは、昨年9月から愛媛の花農家やJAに向けて出荷を本格化され、2017年の2倍以上の約5万8,000株を出荷されたと伺っております。さくらひめは、県農林水産研究所が2015年に品種登録をしたブランド花です。夏でも涼しい山の気候が苗の生育に適しており、別子観光施設ゆらぎの森にあった山野草園の跡地を活用し、2014年に試験育苗を始めたと伺っております。本格出荷に乗り出したのは2017年であり、県農林水産研修所から仕入れた種をセンターが発芽させ、5センチメートルまで育て、出荷先の県内農家が草丈60から70センチメートルに育てて市場に出すと伺っております。店頭に並ぶのは、12月中旬ごろとのことです。冬から春にかけ薄いピンク色の桜のような花をつけます。センターで働いている女性の方は、先日私に、種はちっちゃくて細かい作業であり、植えかえもあり大変ですが、花を見ているとかわいらしく、色合いが薄いピンク色で桜と同じで花数が多く、やりがいがあるんよ。皆さんに喜んでいただければうれしいんよと、話されていました。これからの別子山の特産品として育てていくことが大事であると思います。市としてどのような支援をされているのか、お尋ねいたします。
次に、林業の振興については、別子山地域に有する市有林の搬出間伐に向けた路網整備をし、将来は切り出した木材加工を別子木材センターで行い、雇用の創出にもなり、経済効果も高い事業だと思いますが、進捗状況をお尋ねいたします。
次に、平成31年度の東予東部圏域振興イベントえひめさんさん物語の開催に向け、イベントへの期待の盛り上げと地元の機運醸成を図るためプレイベントを実施するほか、愛媛県や東予3市が連携したプロモーション活動をされたと思いますが、進捗状況をお尋ねいたします。
次に、健康福祉についてですが、母子保健の推進においては、妊娠期、乳幼児期の健診や健康相談等を実施し、関係機関と連携した支援体制づくりを行うとともに、育児不安の軽減や虐待防止に努め、妊婦健診等の費用助成、医療保険適用外となる人工授精による一般不妊治療助成の大幅な拡充や新生児聴覚検査費用助成をされたと思います。
また、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援拠点として、子育て世代包括支援センターの創設をされ、出産後の不安定な時期に心身のケアや育児サポートを行う産後ケア事業を実施されたと思います。
また、病児や緊急な預かり等に対応するため、病児・病後児保育を実施するとともに、医療関係機関と連携体制を整備され、引き続き中学校卒業までの子ども医療費助成や第2子目以降の出生時の紙おむつ購入券の交付などにより、子育て世帯の経済的負担の軽減を図ったと思います。
また、子育ての不安感を緩和するため、子育て親子の交流の場である地域子育て支援拠点において、保護者の急な用事や短時間の利用など、さまざまなニーズに柔軟に対応できるよう、一時預かりサービスを拡充し、地域における子育て支援機能の充実、強化を図るとともに、多様な教育・保育施設や地域の子育て支援事業の利用支援を行われたと思います。
そこで、子育て世代包括支援センターの利用状況についてお尋ねいたします。
次に、高齢者福祉の充実については、介護あるいは支援が必要になったり、認知症などになっても高齢者が住みなれた地域で安心して暮らし続けることができるよう、医療と介護の連携体制を強める取り組みを行い、高齢者を継続的かつ包括的にケアする地域包括ケアシステムの構築、在宅支援体制の充実を図られたと思います。
また、効果的な介護予防の実施と普及啓発に向け、にいはまげんき体操介護予防編PPK体操の活用及び普及、シルバーボランティアや介護予防リーダーの育成、地域の自主的な組織活動支援を一体的に取り組むと同時に、リハビリテーション職との連携を進められ、介護予防の効果を確かなものにされておりますが、進捗状況をお尋ねいたします。
次に、教育文化についてですが、郷土愛を育むため、多喜浜塩田等の地域資源を学ぶ学習機会の提供や地域において行われている伝統行事の継承や新居浜市の各地域で先人の生活から生まれ育て守り続けてきた郷土芸能ですが、船木中学校から依頼があり、中学校卒業生62人に、卒業後何年経過しても踊れ、郷土芸能で郷土を忘れないでいてほしいとの目的でかぶと踊りの踊りを生徒さんと一緒に3月12日船木中学校で開く予定です。
しかし、高齢化により伝承が難しくなっている郷土芸能もあります。郷土芸能の保存活動への取り組みをされたと思いますが、進捗状況をお尋ねいたします。
また、児童の学習習慣の定着と学力向上を目指して実施している放課後まなび塾については、未設置の小学校区での開設を進め、放課後児童クラブは、6年生まで拡大していると思いますが、進捗状況をお尋ねいたします。
次に、人生を歩んでいくためには、徳の心を育むことが大切です。道徳教育が、小学校は平成30年度から教科化が始まっており、中学校は平成31年度から教科化が始まりますが、課題等があれば教えてください。
次に、市民の公金納付の利便性の向上と事務の効率化を図るため、平成31年度からコンビニ収納科目を全ての市税及び国保料、保育料等に拡大するようシステム改修等に取り組まれていますが、進捗状況をお尋ねいたします。
これらの市政の推進については、市政だよりやホームページ、スマートフォン用地域情報配信アプリ、メールマガジン、またCATVや新たに始まったコミュニティーFM放送などを複合的に活用し、行政情報が市民の皆様に確実に伝わるよう取り組まれていますが、進捗状況をお尋ねいたします。
今年度もあと1カ月となりました。石川市長にとりましては、この1年を振り返り、実り多い市政運営をされたと思いますが、評価と課題をお伺いいたします。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 藤田豊治議員さんの御質問にお答えをいたします。
平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括についてでございます。
まず、経済活力についてでございます。
別子1号リニューアルプロジェクトの支援状況につきましては、別子1号がこの3月1日から運行する予定となっており、新居浜機械産業協同組合におきましては、リニューアル過程の記録とその資料映像化を進め、今後の組合企業による共同事業の展開や人材確保につなげていくこととしており、市といたしましても、この取り組みに対する補助金の交付を決定しているところでございます。
また、現在本市では、別子1号のリニューアルをテーマにした特別テレビ番組の制作を進めており、このテレビ放映や映像記録の小中学校等での活用等を通じて、地域のものづくり企業の力を結集し進められている新居浜初の製造協業プロジェクトを地域内外に広く周知することで、本市のものづくり産業や新たな観光資源のPRとブランディングを図ってまいりたいと考えております。
次に、高校生の溶接技術競技会の全国大会進捗状況についてでございます。
今年度は、8月4日に第2回全国選抜高校生溶接技術競技会in新居浜を開催いたしました。本大会には、北は北海道から南は長崎県までの18都道府県から32名の選手が出場し、被覆アーク溶接部門と炭酸ガスアーク溶接部門の2部門で競技を行い、両部門ともに新居浜工業高等学校の選手が最優秀賞を受賞し、市内高校生の技術の高さを広く全国にアピールできた大会となりました。今後の課題につきましては、全国に向けて大会認知度をさらに高めることや、運営面では競技風景を直接見せることの困難さがあり、また競技作品の優劣が一般の方に伝わりづらい点などがございますことから、選手の様子や技術の高さをわかりやすく伝える工夫を検討したいと考えております。
次に、情報系・ソフト系企業、特にAIの活用を手助けする技術を持つ企業の誘致についてでございます。
人工知能AIの利活用につきましては、中小企業にとって費用やスキル不足の問題などで導入のハードルが高く、県内においては、活用が進んでいないのが現状でございます。こうした中、新居浜高専が文部科学省に“ロボットと共に育つ”実践型AI活用人財育成事業を申請し、昨年6月に採択されたことから、今後、ものづくりに関連したAI活用技術を身につけた学生の育成が期待されております。
また、昨年8月愛媛県が、企業の生産性向上や産業育成を目指すえひめAI・IoT推進コンソーシアムを設立し、今後ベンチャー企業への実証現場の提供や研究開発の補助制度の創設などの検討が予定されております。御案内の企業誘致につきましては、雇用創出や市内企業への波及効果が見込まれ、AI導入による事業の効率化や新製品・技術の開発につながることから、大変重要であると認識をいたしております。今後は、市の助成制度や税制優遇制度の周知に努めるとともに、情報収集や関係機関との連携を図りながら、御提案の情報系・ソフト系企業の誘致にも取り組んでまいります。
次に、この1年の評価と課題についてでございます。
この1年を振り返りますと、昨年は1年の世相をあらわす漢字に災が選ばれるなど、日本中が災害に見舞われた1年でございました。このような中、本市では、ふるさと映画ふたつの昨日と僕の未来の全国公開や太鼓台の東京ドームへの派遣など、新居浜プライドの醸成に努めてまいりました。平成30年度の施政方針では、1番にHello!NEWプロジェクトを掲げ、そのほか防災・減災対策の強化充実、近代化産業遺産の保存活用の推進、第五次新居浜市長期総合計画と新居浜市総合戦略をそれぞれ重点ポイントとして取り組んでまいりました。
まず、Hello!NEWプロジェクトについてでございます。
都市基盤、産業、福祉など8分野35事業に取り組んだ結果、全ての事業においてほぼ予定どおり進捗をいたしております。
次に、防災・減災対策の強化充実についてでございます。
近い将来発生が懸念される南海トラフ巨大地震等に対応するため、総合防災拠点施設の建設を進めたほか、今年度は防災ラジオの配布や購入支援、マルチハザードマップの作成などに取り組んでおりますが、昨年の西日本豪雨災害に見られるように、近年頻発している台風や豪雨、また巨大地震等に対応するためには、今後もハード、ソフトを組み合わせて一体的な対策を進める必要があると考えております。
次に、近代化産業遺産の保存活用の推進についてでございます。
旧端出場水力発電所の保存活用計画に基づき、今年度、耐震補強等の整備に着手いたしました。今後は、移築されました日暮別邸や山田社宅群などと連携した星越地区の整備と端出場・東平ゾーンから山根・立川ゾーンを経て、星越・惣開ゾーンに至る産業遺産のネットワークを構築してまいりたいと考えております。
次に、第五次新居浜市長期総合計画と新居浜市総合戦略についてでございます。
第五次長期総合計画は残り2年、総合戦略は最終年度となっており、それぞれ目標の達成に向けて取り組んでおりますが、今後は総仕上げに向けて施政方針で申し上げましたように、着眼大局、着手小局、先手必勝を念頭に、スピード感を持って、さらに加速してまいりたいと思っております。これらのさまざまな施策を通しまして、市民の皆さんが愛着を抱き、誇りを感じる町へ向けて着実に進んでいると感じております。
一方、新居浜駅南地区の整備や総合運動公園の建設、地域コミュニティーの再生、小中学生の学力の向上など、引き続き重点的に取り組むべき課題もございます。今後におきましても、総合戦略の完遂に向けて、Hello!NEW新居浜を合い言葉に全力で取り組み、市民の誰もが幸せを実感できる笑顔輝く新居浜市の実現に向けて取り組んでまいります。
以上、申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(加藤喜三男) 関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 藤田豊治議員さんの御質問にお答えいたします。
平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括についてでございます。
まず、郷土芸能保存活動への取り組みの進捗状況についてでございます。
市内の郷土芸能保存活動を行う14団体で構成される新居浜市郷土芸能保存連絡協議会との意見交換におきましても、多くの団体から担い手が高齢化していることが最大の課題であると言われております。この課題解決のためには、小中学校の時期に学んだふるさとの誇りを胸に巣立った子供たちが、将来ふるさとに戻ってきて郷土芸能の新たな担い手となっていただけるのが理想であると考えており、現在市内の各小学校では、郷土芸能に関する学習活動を行っておるものでございます。このような中、船木地区で取り組まれようとしている卒業する中学生を対象とした試みは、まことに効果的であると考えます。ぜひ保存連絡協議会の場でその成果を御報告いただき、他の団体にも広がりますことを期待いたすものでございます。
また、昨年11月の愛知県大府市との交流協定におきましては、協定の締結に先立ち、大府市の郷土芸能団体の皆様が本市を御訪問され、本市の踊りを研修されました。締結式当日に大府市役所で行われました交流会には、本市の郷土芸能団体も参加し、大府市の皆様と輪になり、会場一体となって踊る姿が見られるなど、郷土芸能を通じた新たな交流が広がりを見せておるところでございます。市といたしましても、新年度に向けて団体活動に関する支援を一層充実させていき、郷土の宝であります郷土芸能が今後も末永く続いていきますよう、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
次に、放課後まなび塾、放課後児童クラブの進捗状況についてでございます。
放課後まなび塾につきましては、平成30年度中に新たに3小学校区が開設し、現在12小学校区において開設しており、未設置の3小学校区につきましても、平成31年4月から開設できるよう準備を進めておるところでございます。
また、放課後児童クラブにつきましては、全クラブで平成31年4月から受け入れ学年を小学校6年生まで拡大することといたしております。
次に、道徳が教科化されたことによる課題等についてでございます。
今回道徳が教科化されたことにより、道徳にも評価が導入されることになりました。道徳の評価は、国語や算数、数学等の教科とは異なり、数値での評価はなじまないということから、文章表記で行うこととなっており、児童生徒一人一人の学習状況や道徳性にかかわる成長の様子を文章で記述することとなります。教員は、ワークシートや道徳ノートなどを活用して、児童生徒一人一人の発言や日々の活動、成長の様子など、きめ細やかに把握、蓄積していくことが必要となります。そのため教育委員会といたしましては、教員が児童生徒にしっかりと向き合えるよう、今後も支援を図ってまいりたいと考えております。
○議長(加藤喜三男) この際、暫時休憩いたします。
午前11時01分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時10分再開
○議長(加藤喜三男) 休憩前に引き続き会議を開きます。
補足答弁を求めます。原企画部長。
○企画部長(原一之)(登壇) 平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括について補足を申し上げます。
まず、Hello!NEWプロジェクトの実施状況についてでございます。
本市シティブランド戦略に基づく取り組みの推進につきましては、平成30年度をHello!NEWプロジェクトを本格始動する年と位置づけ、8分野35事業において全庁挙げて積極的に取り組み、市民の皆様が愛着を抱き、誇りを感じる町へ新居浜プライドの醸成を図っているところでございます。
主な事業の実施状況についてでございますが、まず都市基盤の分野では、都市公園整備事業といたしまして、大生院校区内に新たな都市公園の整備を行っており、平成31年中の完成を目指しております。
また、多くの市民の方に親しまれている滝の宮公園のリニューアルにつきましては、基本計画を本年3月中に策定いたします。
次に、産業の分野では、ものづくり産業情報発信事業といたしまして、別子1号のリニューアル過程の映像化を進めているほか、工業用地造成事業といたしまして、新居浜港東港地区にある旧多喜浜野積場を工業用地として整備し、分譲に係る公募を終え、今後、分譲者の決定に向けた取り組みを進めているところでございます。
次に、福祉の分野では、妊娠期から子育て期にわたり切れ目のないサポートを行う子育て世代包括支援センター運営事業といたしまして、昨年10月にすまいるステーションを開設し、保健師等の専門相談員による相談支援事業を行っております。
また、手話通訳IoT推進事業といたしまして、聴覚障害者がタブレットやスマートフォンを使い、市役所内の通訳オペレーターを通してやりとりができるサービスの運用を昨年5月より開始いたしております。
次に、教育の分野では、多子世帯入学準備金支援事業といたしまして、第3子以降のお子さんの小学校入学に際し、平成30年4月入学時には、図書カードを配布し、また平成31年4月入学時には、ランドセル、学習机等を購入できるクーポン券を交付することになっております。
次に、文化の分野では、あかがねミュージアムにおきまして、昨年9月15日から11月4日まで、日暮別邸移築記念として中国古銅器展を開催いたしました。
また、端出場水力発電所整備事業といたしまして、昨年10月から耐震化工事に着手するほか、端出場水力発電所の情報発信として、初めて3DCGによる映像化を行い、多くの方に興味や関心を持っていただいております。
次に、スポーツの分野では、市民体育館空調設備整備事業といたしまして、災害発生時に避難場所となる市民体育館への空調設備工事に向けた準備に着手するとともに、新たな重量挙げ練習場を整備中でございまして、2020東京オリンピックの事前合宿誘致などを目指し、本年5月末の完成に向けて工事を進めております。
次に、安全の分野では、昨年4月に災害発生時の情報伝達手段となるコミュニティーFMの本格放送を開始するとともに、FM放送の緊急情報を感知して自動起動する防災ラジオの普及促進を図っているところでございます。
最後に、移住・定住の分野では、シティプロモーション推進事業といたしまして、昨年11月に移住・定住ポータルサイト新居浜Lifeを開設し、また首都圏等に住む若い女性をターゲットとしたシティプロモーションマガジン、#ニイハマを昨年12月に、さらには市内の中高生を対象とした移住・定住促進ガイドブック、ニイハマライフを本年2月にそれぞれ作成、配布を行っております。
また、市外から本市への移住検討者に対する移住促進を図るため、本年度4月からお試し移住用住宅2部屋及び移住支援住宅18部屋の運用を図っているところでございます。今後におきましても、Hello!NEWプロジェクトを着実に推進し、さまざまな新しいをチカラに新居浜の魅力を高めてまいります。
次に、広報活動の進捗状況についてでございます。
今年度は急速なSNS時代に対応するため、職員誰もが容易に、また瞬時にツイッター、フェイスブックを配信できるよう、新たにマニュアルを整備するとともに、相手に伝わる広報文書の作成、写真の撮り方、SNSの活用方法等の職員研修を実施するなど、よりわかりやすく迅速な情報発信ができる体制整備に努めております。今日までフェイスブック、ツイッターは、毎日おおむね1件以上配信しており、またスマホアプリのダウンロード数も本年1月現在で約1万3,000人の方々にダウンロードしていただいております。その検証手段として、毎年20歳以上の男女600人を無作為抽出し、広報事業アンケートを実施しておりますが、市政だより、ホームページ、SNSなどで複合的に提供している行政情報に関し、満足、やや満足を合わせますと、前年の65.6%から本年は70.5%の方々におおむね満足しているとの回答をいただいております。
しかしながら、真に開かれた市政推進のためには、単なる情報発信の量の問題だけではなく、市民の皆様に興味を持っていただき理解していただく、また市の課題、問題点をともに考えるきっかけにといった、広報の質の向上が必要不可欠であると考えております。今後におきましても、職員研修等を充実させ、職員一人一人が広報の重要性を認識し、さまざまな広報媒体を複合的に活用し、行政情報が市民に確実に伝わるよう、全庁挙げて積極的な広報に努めてまいります。
○議長(加藤喜三男) 多田羅総務部長。
○総務部長(多田羅弘)(登壇) 平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括について補足を申し上げます。
コンビニ収納科目拡大に係る事務の進捗状況についてでございます。
本市では、平成31年4月から、コンビニ収納科目をこれまでの軽自動車税に加え、市県民税の普通徴収分、固定資産税、都市計画税及び国保料、後期高齢者医療保険料、介護保険料、保育所保育料に拡大してまいります。進捗状況といたしましては、コンビニ対応納付書様式へ変更するための規則改正、各新様式納付書へのデータ打ち出し、コンビニでのバーコード読み取りテスト、収納データの授受から収納反映までのテストを完了し、先日金融機関への説明会を開催したところでございます。今後は、当初通知書と納付書発送時の封入封緘テストを実施し、3月にシステム改修が完了した後、スムーズにコンビニ収納の科目拡大を実施できるよう、関係各課と連携して各方面で最終チェックを行うとともに、市政だより、ホームページ等で市民への周知を図ってまいります。
○議長(加藤喜三男) 白石福祉部長。
○福祉部長(白石亘)(登壇) 平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括について補足を申し上げます。
まず、子育て世代包括支援センターの利用状況についてでございます。
平成30年10月1日に開設いたしました子育て世代包括支援センターすまいるステーションの利用実績は、開設までの準備期間を含め1月末現在で、母子健康手帳発行時等の健康相談が715件、ハイリスク妊婦支援のための個別計画作成が171件となっております。
また、その他の相談支援が977件、出産後の不安定な時期に心身のケアや育児サポートを行う産後ケア事業の利用は10件となっております。平成30年8月に導入いたしました電子母子健康手帳アプリの登録数は330件で、子育て中の方が予防接種の記録や子育て関連の情報を活用されております。
また、子育て支援課内に設置しているサテライトでは、妊娠期から子育て期にわたるさまざまな相談があり、延べ相談件数は334件でございます。今後におきましても、地域における子育て支援拠点としてさらなる子育て支援機能の充実を図り、関係機関と相談、支援の連携強化を図りながら、笑顔あふれる子育てを応援してまいります。
次に、高齢者福祉の充実についてでございます。
介護予防事業等の進捗状況といたしましては、在宅医療・介護連携推進事業における協議会や多くの専門職が参加する研修会の開催、認知症総合支援事業における全ての日常生活圏域での認知症カフェの開設や認知症講演会の開催、間もなく開設箇所が80カ所になる予定の健康長寿地域拠点事業等、着実に取り組みを進めているところでございます。
また、他の事業につきましても多くの市民の御協力はもとより、関係団体、関係機関の御協力を得ながら推進しているところでございます。高齢者が住みなれた地域で安心して暮らし続けることができる地域包括ケアシステムの構築に向けましては、今後とも市民、各団体、事業所の御意見を伺いながら、高齢者とその御家族の具体的な支援に結びつく取り組みを進めてまいります。
○議長(加藤喜三男) 岡松市民部長。
○市民部長(岡松良二)(登壇) 平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括について補足を申し上げます。
まず、家具の固定等についてでございます。
家具転倒防止器具の取りつけやガラス飛散防止フィルムの取りつけは、御自分で実施できる減災対策として即効性の高い対策でありますことから、これまでも市政だより、ホームページ、公民館だより、出前講座等を通じまして、広く市民の皆様にその重要性を周知啓発してきたところでございます。特に65歳以上の高齢者のみの世帯など、御自分で取りつけることが困難と思われる世帯に対しましては、平成25年度から家具転倒防止器具やガラス飛散防止フィルムの取りつけ施工費用を市が負担する家具転倒防止等推進事業も実施しており、平成31年1月末時点で425件の利用がございました。今後におきましても、本事業を継続するとともに、さまざまな機会を通じて、さらに広く市民の皆様にその重要性を周知啓発してまいります。
次に、自治体が災害時に会員制交流サイトSNSの情報を人工知能AIで集約し、災害の把握に活用する方法の導入についてでございます。
これにつきましては、愛媛県において昨年10月に、県内全市町が参加する愛媛県AI活用災害分析システム利用検討会が設置され、SNS情報やカーナビゲーションの走行履歴、衛星画像などのデータを人工知能AIで分析を行い、被害発生予測や被害情報の収集を行うAI活用災害分析システムの構築に向けた検討が開始されたところでございます。今後、おおむね平成31年度に導入の検討や設計を行い、平成32年度にシステム構築、平成33年度に運用を開始したいと伺っております。本市でのシステム導入につきましては、まずは愛媛県での検討会の中で機能性、経済性等を考慮したよりよいシステムの構築に向けた調査研究を重ねてまいりたいと考えております。
○議長(加藤喜三男) 鴻上経済部長。
○経済部長(鴻上浩宣)(登壇) 平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括について補足を申し上げます。
まず、雇用対策についてでございます。
雇用対策協議会での取り組みについては、若年者の地元定着に向けて、中学校、高等学校等においてインターンシップ派遣前マナー研修の実施や本市産業の理解を深めていただくため、昨年6月には東予地域の高校教諭13名が参加した産業視察のほか、本日高知県の工業高校2校の教諭にお越しいただき、市内企業の産業視察を実施しているところでございます。
次に、市主催の企業説明会については、昨年6月に高校生向けの企業説明会を開催し、141名の参加がありました。
また、昨年4月には、大学生などを対象として、西条市、四国中央市と連携し、合同企業説明会を松山市で開催し、132名の参加がありました。
また、この3月23日には、雇用対策協議会主催の合同企業説明会をあかがねミュージアムにおいて開催する予定といたしております。
次に、市内中小企業の求人情報収集についてでございます。
人材確保対策事業によりものづくり産業を中心に企業訪問を行い、就職情報や潜在的な求人ニーズの把握に努めております。
また、昨年10月には、ハローワーク新居浜と新居浜市雇用対策協定を締結しており、今後ハローワークと密接な情報共有などを図ることで、求職者とのマッチングなどにつなげてまいりたいと考えております。
また、新居浜高専において卒業生から再就職希望の相談を受けた場合、市への情報提供をお願いしており、市内企業への就職に向けた支援をしてまいりたいと考えております。
次に、製造業イメージアップ事業については、ゲンバ男子プロジェクトを実施しているほか、新居浜ものづくりブランド企業21社を紹介するテレビ番組を放映し、ものづくり企業で働くことの魅力や楽しさを発信しております。
次に、大学生向けのインターンシップ支援事業については、インターンシップに要した経費の一部を補助しており、今年度は5社14名分の申請見込みとなっております。
次に、イノシシ等による有害鳥獣被害対策についてでございます。
今年度の捕獲状況は、2月17日時点でイノシシ291頭、ニホンジカ274頭、ニホンザル14頭の合計579頭と、昨年度1年間の452頭と比べましても増加しているところでございます。このような状況の中、今年度から新たに防護柵設置に係る補助及びニホンザル追い払い用煙火の配布を実施しており、実施団体へのアンケート調査の結果、被害状況が改善した、また来年度以降も事業を継続して実施してほしいという御意見をいただいておりますことから、継続して同事業に取り組むほか、新居浜警察署や市内猟友会など関係機関と連携を強化し、取り組んでまいります。
次に、さくらひめの苗栽培に対する支援についてでございます。
別子木材センターにおきましては、別子山特有の気候を生かして6年前から愛媛県の指導のもとで、さくらひめの苗栽培を行っており、今年度には、県内で流通する苗の約9割を生産提供するまでに事業拡大しているところでございます。今後においても、県内の生産拡大が見込まれることから、別子木材センターが行うさくらひめの育苗面積増加のために必要となる冷房施設の増設等の施設整備に対して愛媛県と連携し支援を行うなど、今後別子山の特産品として成長していくよう積極的に支援をしてまいります。
次に、林業の振興についてでございます。
別子山地区森林整備事業は、別子山地域の市有林を有効活用するため、住友林業株式会社と協同し、整備計画を策定したもので、事業実施に当たっては、住友林業株式会社が有する専門的知見による業務支援を受け、最も効果効率的な手法を採用した森林作業道の開設に着手し、銅山川北側の市有林に向けて路網を整備いたします。
市有林に到達する4年度目からは、搬出間伐に取り組む予定としており、間伐材を別子木材センターで加工することにより、付加価値を高めるとともに、地域の雇用創出等、別子山地域の活性化につなげてまいりたいと考えております。
次に、えひめさんさん物語についてでございます。
これまでのプロモーション活動といたしましては、昨年9月29日にあかがねミュージアムにおいて開催したプレイベントでは、期間中に実施されるイベント内容を紹介するとともに、チャレンジプログラムの周知を行いました。特に本圏域では初めての試みとなる子どもの物語のお試し企画小さなさんさん都を開催し、子供がつくる町の取り組みを実際に体験していただきました。
また、昨年11月17日には、ものづくり物語の取り組み、アーティストinファクトリーのプレイベントを株式会社大石工作所において開催いたしております。これは、ものづくりの現場に彫刻家の柳原絵夢さんが滞在し、協同でアートな作品を制作し、その作品を展示するもので、当日は多くの皆さんに御来場いただき、ものづくり現場のすごさ、おもしろさを体感いただきました。これら本イベントで実施するイベントを体験していただく取り組みに加え、今後広報キャラバン隊によるPR活動を行うとともに、季節ごとに公式ガイドブックを発行する予定でございます。4月の開幕に向け、実行委員会での取り組みはもちろんのこと、新居浜市といたしましても、さまざまなメディアを活用した広報活動を行い、機運醸成に努めてまいりたいと考えております。
○議長(加藤喜三男) 赤尾建設部長。
○建設部長(赤尾恭平)(登壇) 平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括について補足を申し上げます。
まず、防災・減災対策の強化充実についてのうち、家屋の耐震対策についてでございます。
家屋の耐震対策の市民への啓発につきましては、木造住宅耐震診断及び改修事業に係る補助制度につきまして、ホームページや市政だよりへの掲載を行うほか、戸別訪問や出前講座等により、被害軽減のための耐震化の必要性についてPRに努めております。
次に、事業の継続、充実につきましては、平成31年度も引き続き補助を行う予定といたしております。補助の内容といたしましては、派遣型耐震診断について100件、耐震改修設計、改修工事、工事監理の補助につきましてはそれぞれ25件、耐震シェルター等の部分改修補助につきましては、補助額をこれまでの20万円から40万円に引き上げ3件を予定いたしております。今後につきましても、引き続き耐震対策の啓発に努めてまいりたいと考えております。
次に、重要な道路整備についてでございます。
まず、国道11号新居浜バイパスについてでございますが、1工区船木から東田三丁目までの約2.3キロメートルの区間につきましては、バイパス事業の整備促進に向け、現在、東田・光明寺地区及び船木坂ノ下・長野地区におきまして地籍調査を実施しております。
なお、国土交通省からは、地籍調査の進捗状況及び現在施工中の3-1工区の進捗を勘案して、着手の時期を検討してまいりたいと伺ってございます。
次に、3-1工区西喜光地町から本郷一丁目までの約1.1キロメートルの区間のうち、西側の本郷一丁目から中村松木二丁目までの約0.6キロメートルの区間につきましては、用地買収が約9割完了しておりまして、一部区間で工事に着手をしております。
また、東側となります中村松木二丁目から西喜光地町までの約0.5キロメートル区間につきましては、平成27年度から用地買収を推進しておりまして、今後も引き続き用地買収や工事の推進に取り組んでいくと伺っております。
次に、上部東西線についてでございますが、市道横山高尾線より市道萩生出口本線までの第2工区521メートルの区間が、平成30年10月に供用をいたしました。残りの未着手となっております萩生から大生院までの約2.0キロメートルの区間につきましては、萩生側1,212メートル、大生院側775メートルと2つの工区に分け、それぞれ新規事業として平成30年度より事業着手をしたところでございまして、平成30年11月に事業実施に必要となります都市計画決定の変更を行い、現在詳細設計及び用地調査等を進めておるところでございます。
次に、平形外山線の墓地移転に係る進捗状況についてでございますが、墓地移転の早期解決に向けまして、地元自治会それから墓地管理委員会等、関係者の方々の御協力をいただきながら、支障となる墓地の補償交渉及び代替え墓地新設のための隣接地権者との協議を継続いたしておるところでございます。協議が調いましたら、速やかに代替え墓地の造成工事及び移転補償に着手することとしております。今後もいずれの路線につきましても、早期開通に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(加藤喜三男) 毛利消防長。
○消防長(毛利弘)(登壇) 平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括について補足を申し上げます。
総合防災拠点施設の建設の進捗状況についてでございます。
総合防災拠点施設建設工事の施工計画に対する出来高につきましては、1月末時点において、当初計画の44.47%に対して32%となっており、約3カ月のおくれとなっております。現在、本体工事につきましては、2階の躯体工事を施工しており、本体北側の訓練棟につきましては、3階の躯体工事を施工しているところでございます。今後におきましても、引き続き関係部局及び施工業者と連携を密にし、円滑な施工に努め、平成31年度中の供用開始を目指し取り組んでまいります。
○議長(加藤喜三男) 園部水道局長。
○水道局長(園部省二)(登壇) 平成30年度施政方針と市長の政治姿勢の総括について補足を申し上げます。
まず、上水道の耐震化進捗状況についてでございます。
本市の上水道施設のうち、ライフラインとして最も重要な水道管である基幹管路につきましては、平成29年度末の耐震化率は30.6%となっておりまして、平成30年度末の整備見込みといたしましては、耐震化率は33.1%で、前年度よりも2.5ポイント上昇することとなっております。
次に、配水池の耐震化率につきましては、平成30年度末で54.0%と前年度から変更はありませんが、平成32年度末に71.4%とする整備目標を平成31年度末とするように計画を見直すなど、耐震化整備の促進に努めているところです。
なお、平成31年度からは、国庫補助事業として基幹管路の整備に取り組む予定としておりまして、事業費の確保など耐震化整備に有利な条件が整うことで、耐震化率のますますの促進向上に努めることといたします。
次に、工業用水道についてでございます。
本市の工業用水道につきましては、鹿森ダムから取水し、中筋町にあります山根配水池を経由し、沿岸部の住友系企業3社へ給水しております。取水口から山根配水池までの導水管及び山根配水池から給水先までの配水管を合わせた管路総延長約7.6キロメートルの耐震化率は、平成31年2月時点で48.8%となっております。平成29年度からは国庫補助事業といたしまして、北新町から新田町にかけての配水管につきまして、耐震性を有する管路に更新しており、平成32年度に供用予定となっております。この区間約390メートルが耐震化されることによりまして耐震化率は53.3%となる見込みでございます。残りの区間につきましても、国庫補助を活用し、計画的に耐震化を進めてまいります。
以上で補足を終わります。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。藤田豊治議員。
○17番(藤田豊治)(登壇) 再質問ですが、人口減少社会、労働力不足、たび重なる自然災害、さらなる福祉の向上等のためには、これからは人工知能AIの導入が重要であると思いまして、今回の質問では多くのAI人工知能に関することを取り上げました。市役所庁内において人工知能AIを導入されている部門が現在あるのか、また今後の人工知能AI導入をどのようにお考えなのか、お伺いいたします。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。原企画部長。
○企画部長(原一之)(登壇) 藤田豊治議員さんの再質問にお答えをいたします。
市役所庁内においてAIの導入があるのか、また今後の導入はというお尋ねでございます。
本年度は福祉の部門におきまして、特定健康診査において対象者の属性とか過去の受診歴などのさまざまなそういうデータをもとにAIを活用して対象者に合わせた勧奨案内というのを作成いたしております。その結果につきましては、現在結果を検証中ということでございます。AIの活用につきましては、藤田豊治議員さんからいろいろ御紹介もありましたように、民間企業において広がっておりますし、他の自治体におきましても、保育所の利用調整の業務であったり、さまざまな住民からの電話の対応、あるいは道路の損傷の自動診断というふうなことの分野におきまして実証実験が進められておるという状況でございます。新居浜市におきましても、AIを活用して税の申告業務の業務プロセスの自動化につきまして、西条市、四国中央市と3市で連携して実証実験ができないかということで検討を進めておるところでございます。
また、先ほど防災面では、市民部長から答弁がありましたように、愛媛県で進めておりますAIの活用の災害分析システム等ということがございます。そういうふうに今後におきましても、さまざまな分野でのAIの活用というのが非常に重要であるというふうに考えておりますので、今後もAIの導入に向けまして、引き続き積極的な調査研究、あるいは関係機関との協議を進めてまいりたいというふうに考えております。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。藤田豊治議員。
○17番(藤田豊治)(登壇) 終わりになりますが、新居浜市においては人の死亡にかかわる行政手続、死亡届を提出した後、遺族の最大15課43項目の手続をサポートするための窓口を3月15日から開設されます。年金の支給停止や各種変更など、複雑な手続を明確化して、遺族の負担軽減を目指すおくやみ窓口は、大変よい市民サービスと思われます。
また、将来の新居浜市を担う若者世代を対象に、新居浜での暮らしやすさを知ってもらい、これまで以上に興味、関心を持ち、愛着と誇りにつなげてもらうために、中高生向け移住・定住促進ガイドブック、これがそうなんですが(資料を示す)、「このマンガがあなたの未来を変えるかもしれない!10年後の未来予想図ニイハマライフ」を作成され、先日の2月20日から市内の中学校及び高校生に配布されておられますが、これも非常に大変わかりやすくて、よい取り組みだと思われます。市長におかれましては、実り多い1年となりますことを要望して、終わります。どうもありがとうございました。
○議長(加藤喜三男) 神野恭多議員。
○1番(神野恭多)(登壇) 神野恭多です。
今議会の初日、平成31年度の新居浜市が向かうべき大きな方向を石川市長より施政方針という形で聞かせていただきました。その中で今後の誤りなき市政運営を見据え、着眼大局、着手小局という言葉を引用されました。長期的かつ大きな視点に立ちながら、具体的な事柄を着実に実施していく強い思いは、大変共感できるものであり、社会の本質的な変化を見落とし、近視眼的な部分最適論に落ちることのなきよう、鳥の目、虫の目、魚の目を持って新居浜市の未来を切り開いていく必要性を改めて感じました。
そこでまずは、本市中小企業の未来を着眼大局の視点からお伺いいたします。
本市の基幹産業であるものづくり産業やそれに付随するさまざまな分野において、持続的発展を図り、多種多様な対策を推し進められている中で、有効求人倍率の上昇など、雇用情勢は改善が続いています。その一方で、人口減少、少子高齢化が進展し、どの企業においても、共通する課題とも言える人材の確保、育成が喫緊の課題となっております。施政方針においても、人材確保に積極的に取り組んでいくといった力強い言葉がありました。
しかしながら、人口減少、少子高齢化は、必ずしもピンチや重荷ではなく、チャンスとして捉えるべきであり、労働力の減少は、生産性、創造性の向上の機会でもあるといった意見は少なくなく、私自身も大きく関心を寄せているところであります。
そこでお伺いいたします。
本市の中小企業における労働生産性向上に向けた人材育成の中で、課題や取り組みによる成果がありましたらお聞かせください。
また、人材不足により外国人材の活用が進むと考えられる中で、そのコーディネートやネゴシエートされる事業所と市内中小企業を結ぶ取り組みの必要性を感じますが、御意見をお伺いいたします。
先日視察に行った島根県益田市では、民間主導によりスマートシティーの取り組みを推進していました。大きな特徴として、さまざまな行政の課題を民間が実証実験を行うことにより解決へと導いており、官民連携の新しい形のように感じ、今後人口減少による行政サービスの縮小化が考えられる中で、こういった取り組みも視野に入れておく必要性を感じましたので質問いたします。
官民連携と聞きますと、行政が主体となるイメージが強い中、民間が主体となり、行政が側面的な支援を行っているものや予定しているもの、またその成果や課題がありましたらお聞かせください。
また、市内企業の若手が中心の団体に新居浜青年会議所JCI、商工会議所青年部YEGがありますが、こういった団体へ市役所の若手が積極的に参加することによって、新しい形のネットワークや新しい事業へとつながっていくと考えますが、お考えをお伺いいたします。
次に、次世代の人材を育むまちづくりについてお伺いいたします。
本市では、本年度末までに、全ての小中学校がコミュニティ・スクールとなりますが、現在の状況並びに課題等がありましたらお聞かせください。
公民館運営審議会の前に学校運営協議会を行う学校も多くあり、参加者の負担とならないような体制をとられていると思いますが、今後本格的にスタートしたときに、制度的な側面のみを取り繕ったものにならないよう、各学校で特色のある取り組みを推進していっていただければと考えます。
そこで、各協議会が情報共有できるようなネットワークの形成の必要性を感じますが、お考えをお伺いいたします。
最後に、人が集い、快適で利便性の高い都市の実現についてお伺いいたします。
本市では、コンパクトシティーにより持続可能なまちづくりを推進し、今後都市計画道路網の見直しに着手されるとのことであります。
また、上部東西線は、萩生側、大生院側の2つの工区に分けて、早期開通に向けて取り組みを進められておりますことに、深く感謝申し上げます。
上部東西線の大生院側に面する現在建設中の公園も、地域の住民が完成を非常に楽しみにしているものの一つです。
そこで、確認の意味でお伺いいたします。
今後、両工区ともに用地買収等により取り組みが加速していく上部東西線並びに大生院に建設中の公園の大まかなスケジュールをお聞きいたします。
また、本市では、大小さまざまな公園が点在していますが、その機能を十二分に発揮できてないものをよく目にします。今後、遊具の更新等を含めた計画がありましたら、お伺いいたします。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 神野議員さんの御質問にお答えをいたします。
持続的発展が可能な、活力ある産業活動の実現についてのうち、官民連携の推進についてでございます。
当初、行政における官民連携は、厳しさを増す国及び地方の財政状況を踏まえ、官から民への移管、委託など、いわゆる行政のスリム化を目的としたものが主流でございましたが、現在では、地域が持つ課題や地域活性化に資する、いわゆる地方創生の視点に立った官民連携がふえてきていると認識をいたしており、神野議員さん御案内の益田市における取り組みもそうした先進事例の一つだと感じております。自治体によって抱える事情や環境は異なりますが、本市における官民連携の事例といたしましては、本市ものづくり産業が抱える人材の育成という行政課題に対し、えひめ東予産業創造センターや新居浜ものづくり人材育成協会等と連携し、各種事業に取り組んでいるところでございます。平成21年度に新居浜市ものづくり産業振興ビジョンを策定するに当たり、市内ものづくり事業所に現況調査をしたところ、中核的人材の不足や人材育成、技能継承などの課題が明確となってまいりました。このようなことから、当時もえひめ東予産業創造センターにおいて、市と連携し、プラントメンテナンス中核的人材育成講座や若年者を対象に担い手育成研修事業等に取り組んでおりましたが、業界の強い要望もあり、平成23年度にものづくり産業振興センターを設置し、公設民営方式で人材育成を進めているところでございます。このような取り組みを通じ、成果といたしましては、人材育成の重要性や必要性が、経営者や業界団体等と共有され、一体となって取り組んでいく体制が構築されたのではないかと考えております。
一方、今後は、研修内容についてこれまで以上に業界のニーズを反映した内容へ変更していくことやAI・IoT化へ対応するための研修等も必要でないかと考えております。このようなことから、来年度新たに機械加工人材育成プログラム事業を実施し、機械加工業にかかわる技能・技術者育成カリキュラムを検討しておりますが、今後におきましても、業界団体等とより連携を深め、人材育成を初め、各種事業に取り組んでまいります。いずれにいたしましても、少子高齢化や人口減少という社会構造の大きな転換点を迎え、引き続き市民や事業所の皆様のお力添えをいただき、行政と地域や業界が一体となり、持続的発展が可能な活力ある産業活動の実現に取り組んでまいります。
以上、申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(加藤喜三男) 関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 神野議員さんの御質問にお答えいたします。
次世代の人材を育むまちづくりについてでございます。
本市では、地域と学校が公式のパートナーとして目標やビジョンを共有し、ともに子供たちを育て、ともに地域をつくる新しい地域とともにある学校づくりを推進するため、全市的にコミュニティ・スクールの導入を進めており、現在は小学校13校、中学校9校がコミュニティ・スクールを導入いたしております。今年度末までには、全ての小中学校がコミュニティ・スクールとなる予定でございます。
課題といたしましては、神野議員さん御指摘のとおり、情報共有のためのネットワークの形成や学校運営協議会の企画運営や連絡調整等を担う地域人材の不足等がございます。そこで、今年度9月に既にコミュニティ・スクールを導入した学校関係者を中心に協議を行ったところ、各学校相互の情報共有が図られ、市全体の方向性についてもさまざまな議論が深まったと聞いております。学校運営協議会が形骸化することなく、各校において特色のある取り組みにつなげる役割を果たしていくためにも、このような各学校の取り組みや課題等について共有、協議することは、非常に有効と考えており、今後これをさらに発展させ、コミュニティ・スクール推進協議会的なものを設置して、全市的なネットワークの形成を図るとともに、研修の充実や制度のさらなる周知等を図ることで、地域の人材の育成にも取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(加藤喜三男) この際、暫時休憩いたします。
午前11時58分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 1時00分再開
○議長(加藤喜三男) 休憩前に引き続き会議を開きます。
補足答弁を求めます。多田羅総務部長。
○総務部長(多田羅弘)(登壇) 持続的発展が可能な、活力ある産業活動の実現についてのうち、官民連携の推進について補足を申し上げます。
若手職員と市内若手企業家との交流についてでございます。
本市職員が青年会議所や商工会議所青年部の活動に参加し、市内の若手企業家と交流することで新しいネットワークが生まれ、新しい事業へとつながっていくことが期待されます。このようなことから、それぞれの団体において、例えば産業振興やまちづくりなどについて勉強会を開催するような機会に本市職員も参加させていただき、意見交換を通じてお互いの見識を高めるとともに、相互理解を深めるといった交流が望ましいのではないかと思いますが、青年会議所の活動は、原則的に個々が自主的に参加するものであり、活動に賛同し、情報交換や一緒にまちづくり活動に参加してみたいと思う職員がおりましたら、積極的に支援をしてまいりたいと考えております。
○議長(加藤喜三男) 鴻上経済部長。
○経済部長(鴻上浩宣)(登壇) 持続的発展が可能な、活力ある産業活動の実現についてのうち、中小企業の持続的発展の促進について補足を申し上げます。
まず、労働生産性向上に向けた人材育成についてでございます。
我が国の労働生産性につきましては、公益財団法人日本生産性本部が公表した労働生産性の国際比較2018の中で、日本の時間当たりの労働生産性は、OECD加盟36カ国中20位と中位にございまして、人口減少、少子高齢化社会が進展する中で労働生産性を高めることは、極めて重要な課題と考えております。こうした状況を踏まえ、中小企業振興条例に基づく生産性向上機器導入事業などに対する補助金によりまして、ハード面の支援などを行っているところでございますが、神野議員さん御案内のとおり、人材育成といった観点から取り組みを進めることも重要なことであると考えております。
人材育成につきましては、各中小企業者において、生産性向上の重要性は理解されておりますが、人手不足の中で、研修や育成などの時間や人が確保できないこと、特に小規模の事業所については、費用負担が大きいことなどの課題がございます。
次に、人材育成の取り組みや成果についてでございます。
中小企業振興条例に基づく人材養成事業に対する補助金により、研修等の経費の一部を助成しているほか、平成28年度から中小・中堅企業経営力改善事業を実施しているところでございます。この事業につきましては、工場における無駄を徹底排除して生産性を向上させることを柱とするトヨタ生産方式を熟知した指導員を年間6回定期的に受講企業へ派遣し、座学や製造現場での指導による人材育成に取り組んでおります。これまでに市内中小企業9社が受講され、工場内の整理整頓による無駄な作業の排除や作業工程の見直しなどが図られております。
また、平成29年度からは、東予ものづくり三市連携推進協議会の事業として、中小企業工場管理者養成研修を実施しております。この事業におきましては、工場全体の動きを捉え、効率的に管理運営を行うことのできる人材育成に取り組んでおり、これまでに市内企業から15名が受講され、受講された皆様におかれましては、各社の生産性向上の牽引役として御活躍をいただいております。今後ますます生産年齢人口の減少が見込まれる中、企業が持続的な発展をしていくためには、人材育成に取り組む企業をふやしていくことが重要と考えており、本市といたしましても、引き続き生産性向上に向けた取り組みについて積極的な支援を行ってまいります。
次に、人材不足による外国人材の活用に係る取り組みについてでございます。
本市におきましても、基幹産業である製造業を初め、建設、介護等の幅広い分野で人材不足が続いており、監理団体である事業協同組合の責任のもと、多くの企業が技能実習生を受け入れております。このような中、国においては、昨年12月25日に外国人労働者受け入れ拡大を目指す改正出入国管理法に基づき、本年4月に創設される新在留資格特定技能に関する基本方針や分野別の運用方針などを閣議決定いたしております。今後、4月から新制度による受け入れを開始し、介護業など14業種で5年間に最大34万5,150人の受け入れを見込んでおり、本市においても、外国人労働者の受け入れ増加が見込まれております。新たな外国人材受け入れ制度において、外国人材と企業とのコーディネーター役も担うと考えられる登録支援機関の申請受け付けが予定されておりますが、申請方法等の詳細は、本年3月に法務省から公表される予定となっております。市といたしましても、国の動向や外国人材を取り巻く環境変化にも十分注視し、登録支援機関の状況、また受け入れ機関である企業等のニーズ把握などに努めてまいります。
○議長(加藤喜三男) 赤尾建設部長。
○建設部長(赤尾恭平)(登壇) 人が集い、快適で利便性の高い都市の実現について補足を申し上げます。
まず、上部東西線のスケジュールについてでございます。
現在、未着手となっております萩生から大生院までの約2.0キロメートル区間の早期完成に向けて、萩生側1,212メートル、大生院側775メートルと2つの工区に分け、それぞれ新規事業として平成30年度より事業着手をしたところでございます。
事業実施に必要となる都市計画決定の変更を平成30年11月に行い、現在詳細設計及び用地調査等を進めておるところでありまして、平成31年度より順次用地買収に取り組む予定といたしております。
次に、大生院に建設中の公園のスケジュールについてでございます。
現在、大生院地区に建設中の公園は、地元関係団体の代表から成る大生院校区協働の公園づくり協議会において整備内容を検討していただき、平成29年から3カ年の予定で工事を行っております。今年度までにあずまや、ベンチ等の休憩施設、築山、水場などの工事が完了し、平成31年には、遊具、トイレ等の工事を実施し、完成する予定となってございます。
次に、遊具の更新等の計画についてでございます。
新居浜市には、大小さまざまな公園が28カ所ございますが、このうち滝の宮公園につきましては、今年度リニューアル計画を策定し、その計画に基づき、大型複合遊具、健康遊具等の整備を検討しております。それ以外の都市公園につきましては、平成27年に策定をいたしました公園施設長寿命化計画に基づき、10カ年計画で遊具を含めた公園施設の更新を行っており、今後喜光地公園、新須賀公園など6公園について既存遊具施設等の更新を行う予定といたしております。
また、都市公園以外のその他の公園の遊具につきましては、利用状況の調査を踏まえ、地元の御意見を伺いながら順次更新を実施いたしております。
以上で補足を終わります。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。神野恭多議員。
○1番(神野恭多)(登壇) 人材確保についてですが、最近よくテレビやラジオで、本市中小企業のコマーシャルを見聞きいたします。直接的な効果としての業績向上だけでなく、その企業自体の知名度の向上につながると思います。就職説明会等の会場において、CMで見たことのある企業があると、興味を持ってもらうことができ、そこから人材確保へとつながる可能性は十分考えられます。
そこで提案ですが、こういった企業のメディアやインターネット等を活用したCM等への補助金を新設してみてはいかがですか、お考えをお伺いします。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。鴻上経済部長。
○経済部長(鴻上浩宣)(登壇) 神野議員さんの再質問にお答えをいたします。
人材確保につなげるための企業のコマーシャルについての助成ということでございますが、現在人材確保に係る助成といたしましては、中小企業振興条例に基づく人材確保事業の中で、就職情報サイトに登録し、求人情報等を発信する事業を行った場合でありますとか、市外の合同企業説明会等に出展した場合に助成を行っております。
御提案の企業のコマーシャルにつきましては、費用が高額になるということも考えられますけれども、一方で企業のイメージアップや知名度向上により、将来の人材確保につながる点も御指摘のとおりでございますので、来年度予定をしております新居浜市中小企業振興条例改正の中で、御提案の趣旨も踏まえまして、先進地の事例や企業ニーズなどを調査研究してまいりたいというふうに考えております。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。神野恭多議員。
○1番(神野恭多)(登壇) 人材育成についてですが、人材確保・育成に当たっての課題の一つに、年間を通しての安定的な仕事量の確保があります。平成29年の2月議会において質問させていただきました公共工事の平準化につきましては、その後しっかりとその歩みを進めていただいておりますが、さらに人材育成を進めるに当たり質問いたします。
現在、本市の大型の公共工事は、受注した業者が市外の安価な下請業者に発注しているケースが多々あります。本市の公共工事における2次請け、3次請け企業は、市内企業を優先して活用していただける取り組みは行っていますか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。多田羅総務部長。
○総務部長(多田羅弘)(登壇) 神野議員さんの再質問にお答えをいたします。
公共工事の発注に当たっての市内業者の優先についてということでございますが、公共工事の発注に当たりましては、これまでも入札に当たって最も重要な競争性、公正性を確保しながら、地域経済の発展、地元業者の育成という観点から、市内に本店を有するものを市内業者として格付を行い、原則として指名競争入札では、市内業者のみを指名し、一般競争入札においても、市内業者であることを参加資格条件とするなど、市内業者を優先してきたところでございます。これからも市内業者を優先してまいります。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。神野恭多議員。
○1番(神野恭多)(登壇) それでは、公園についてお伺いいたします。
先ほど答弁にもありましたが、もちろん地域住民の意見は尊重すべきものだとは考えますが、大型遊具にだけ目を向けるのではなく、ちょっとした高齢者向けの健康遊具の設置やベンチやあずまやを更新するだけで、いわゆる地域の憩いの場へと変化すると考えます。
また、市内の大型の公園では、PPPやPFIなんかを活用した取り組みも視野に入れておられるとは思いますが、とりわけ市内に点在する小規模で管理の行き届いていない公園に関しましては、行政は土地だけを提供することによって、民間のCSRの観点から、その公園の遊具の更新や管理を一括して行ってもらうといった、新しい官民連携の形を構築することも可能だと考えますが、お考えをお伺いいたします。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。赤尾建設部長。
○建設部長(赤尾恭平)(登壇) 神野議員さんの再質問にお答えをいたします。
大きな公園につきましては、神野議員さん御案内のように、今PFIの取り組みについて私どもで調査研究をいたしておるところでございます。小さな公園につきましては、今現状といたしましては、地元の自治会さん、それからPTA等にお声をかけながら管理をしていただくというようなことを働きかけいたしております。神野議員さんがおっしゃった、例えば遊具の更新でございますとか、そういう財産にかかわるものっていうことになりますと、今の制度でいきますと、もう寄附行為しかないのかなというふうに考えております。
しかしながら、国土交通省が今国道11号バイパス等で道路協力団体制度というようなものに取り組んでおられまして、この制度と申しますのが、地元の協力団体がその資金を得るために看板を設置いたしましたり、カフェを経営したりというようなことで、管理運営にそのお金を生かしていくというような制度を実施いたしております。そういうものも調査をしながら、公園自身にそれが取り組めるのかどうかというようなことについても前向きに検討してまいりたいというふうに思っております。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。神野恭多議員。
○1番(神野恭多)(登壇) 答弁ありがとうございます。
それでは、コミュニティ・スクールについてお伺いいたします。
先日公民館研究大会に参加した際、山口県光市浅江中学校の伊藤校長先生の講演を聞かせていただきました。確かに特色があり、見習う点は多々ありましたが、新居浜市でも負ける気はしないと感じました。その中で1点気になることがありました。本市の校長、教頭の1校での任期は、おおむね3年でありますが、この伊藤校長は、現在5年目だそうです。コミュニティ・スクールで地域の方と主に対話され、大きな方向性や決断を行うのは、やはり校長や教頭となります。これは、人と人との信頼関係であり、それが構築されるまでには時間がかかります。信頼関係が構築されてすぐに異動ともなれば、また一からのやり直しです。もちろん合う、合わないといったところも重要でありますが、今後CSが進む中で、地域や本人の希望があれば、任期の長期化も視野にいただければと考えますが、いかがでしょうか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 神野議員さんの再質問にお答えをいたします。
校長任期の問題、山口県の5年程度の任期のほうがいいのではないかというふうな御指摘かと思います。
愛媛県の場合、管理職登用、校長への登用というのが、かなり高齢になっております。55歳ぐらいの方、5年ぐらいの校長滞留ということが多いのではないかなと感じます。その中で小規模校で経験をして大規模校に移るというふうな2校程度の校長経験をされる方が多いように感じております。今後、コミュニティ・スクールが振興する中で、学校運営協議会の意見もいろいろ伺いながら、学校の経営にとって一番望ましいスタイルはどうなのか、それを今後検討していく必要があるのではないかなと考えております。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。神野恭多議員。
○1番(神野恭多)(登壇) 先日、私の所属する新居浜市PTA連合会で研究大会を行いました。コミュニティ・スクールとSDGsと銘打ったパネルディスカッションでは、将来を担う子供たちのために何ができるかなど、子供を真ん中に置いた話し合いを行いました。コミュニティ・スクール、家庭教育、学校教育等、全てにおいてのキーワードは、それぞれが持続可能なものであるかどうかということです。これは教育だけではなく、経済、福祉、環境などにおいても当てはまるものであります。新居浜市の持続可能な未来を信じて、私の1期目の最後の質問を終わります。
○議長(加藤喜三男) 井谷幸恵議員。
○3番(井谷幸恵)(登壇) 日本共産党の井谷幸恵です。通告に従って質問します。
1点目、学校給食費の無料化について、値上げ決定の経過。
私は、去年の9月議会で値上げの動きについて取り上げました。その後、1食20円の値上げが決定し、4月から実施になると聞いております。学校給食運営審議会や教育委員会で審議されました。どのような審議を経て決定されたのでしょうか。
20円の値上げによって給食は今までと比べてどのような変化があるのでしょうか。
献立のやりくりはどの程度楽になるのでしょうか。
値上げの検討の中で、経済的に困窮している家庭への配慮については、どのような検討があったのでしょうか、あるいはなかったのでしょうか。
給食費の滞納者数は、直近の数字でどのようになっていますか、お尋ねします。
次に、無料化への検討についてです。
食材費は保護者負担と言います。しかし、去年の臨時国会、参議院文教科学委員会でいろいろ明らかになりました。戦後文部省が学校給食費も無償化することが理想と述べていたこと、学校給食法で保護者負担とされている食材費について、自治体等が全額補助することも否定されないことを1947年の事務次官通達で述べていること、その上で文部科学省の2017年度調査で、82自治体が無償化に乗り出していること、無償化は国民の共通した願いになってきていること、こういったことを吉良よし子議員が明らかにしました。私も文部科学省に直接問い合わせをいたしました。人件費や施設費は行政、食材費は保護者と、一応区分はしている。しかし、自治体が食材費を負担するのを妨げるものではないとはっきり言われました。負担の割合は、地域の実情に応じてということです。安倍政権の国民犠牲の政治のもと、市民の暮らしは苦しくなっております。働く人の40%2,000万人が非正規雇用です。家計消費はこの5年で年25万円も減っています。雇用環境が好循環、とんでもありません。年金では生活できない高齢者、学費が高過ぎてアルバイトせざるを得ない高校生、大学生がふえているのです。実質賃金もマイナスです。保護者の暮らし向きは大変です。このようなときに値上げ分を保護者に負担させるのは、福祉の増進が目的の自治体がとる道ではありません。無料化への検討を始めるべきです。義務教育は無償の憲法理念にもかないます。貧困対策にもなります。食育の充実や子育て支援にも大きな力となります。また、少子化対策、移住、定住の促進にもなります。市長のおっしゃる四国一子育てしやすい町には、どうしても必要な施策です。御所見を伺います。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 井谷議員さんの御質問にお答えいたします。
学校給食費の無料化についてでございます。
まず、値上げ決定の経過についてでございます。
現在の給食費は、平成21年度に改定されて以降、物資の共同購入による節減等により、値上げをせず維持してまいりました。
しかしながら、平成22年度から平成29年度までの間に、御飯やパンなどの主食及び牛乳の価格が上昇し、おかずや汁物に使える副食費は、小学校で12円、中学校で18円減少しております。物価上昇を考慮すると、実質20円以上減少していると考えられ、給食水準を維持することが困難な状況になっております。このため、昨年7月新居浜市学校給食会の理事会において、給食費の適正価格の調査、審議を行う機関として学校長、給食主任、栄養教職員、PTA代表者、学識経験者などで構成する学校給食運営審議会を設置することが決定され、9月に審議会が開催された結果、小中学校ともに20円の値上げという答申をいただいたものでございます。その後、近隣他市の動向も考慮しつつ、平成31年1月の教育委員会定例会において、4月からの値上げが決定された次第でございます。
20円の値上げによって給食にどのような変化があるかでございますが、例えば果物や小魚、青菜など、今まで価格を抑えるために減らしていた食材も豊富に使用できるようになり、ビタミンCやカルシウム、鉄分などの栄養価の改善が期待されるところであります。もちろん生鮮食品の価格は変動が激しいため、常にやりくりが楽になるとは申し上げられませんが、使用できる食材がふえますので、献立の幅も広がると期待いたしております。
経済的に困窮している家庭への配慮につきましては、就学援助や多子世帯支援事業などの制度を活用し、しっかりと対応していくことといたしております。
また、給食費の滞納者数につきましては、平成30年10月31日時点の未納者数は、124名でございます。
次に、無料化への検討についてでございます。
学校給食費の無償化の実施につきましては、昨年度初めて文部科学省により調査が行われましたが、調査対象となった1,740自治体のうち82自治体が学校給食の無償化を実施しているということは、井谷議員さん御案内のとおりでございます。本市におきましては、学校給食多子世帯支援事業により、所定の条件を満たす世帯の第3子以降の学校給食費免除に取り組んでいるところでございます。学校給食多子世帯支援事業の対象を全ての多子世帯に拡大する、あるいは小中学生全員の学校給食費の全部を免除するには、安定的な財源の確保が必要なことから、無料化の拡大につきましては、近隣市町の動向を注視しつつ、慎重に検討してまいりたいと考えます。
○議長(加藤喜三男) 井谷幸恵議員。
○3番(井谷幸恵)(登壇) 去年の9月議会で教育長は、給食費無料化は優先順位が高くないといった答弁をされました。給食費より優先順位が高いのは、どのようなものですか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 井谷議員さんの再質問にお答えをいたします。
給食費より優先順位が高い、それはどういったものかという御指摘かと思います。
学校の中では、現在学力の向上でございましたり、あるいは学校生活そのものを安定させるための教職員の資質の向上でありましたり、さまざまな要素があります。
また、次年度も予算化を考えておりますけれども、学校の環境の整備、そういったさまざまなものを検討する中で、まず今優先させるものは、学校給食の保護者負担の軽減よりも、むしろ学校そのものの体制の整備にかけるものではないかなという判断でございます。
○議長(加藤喜三男) 井谷幸恵議員。
○3番(井谷幸恵)(登壇) ある自治体では、市長選挙の公約に、保守系の候補者も給食費の無料化を掲げたということです。
市長にお尋ねします。
貧困と格差が拡大し、子供の7人に1人が貧困と言われる今日、やはり1食20円の値上げ分だけでも公費負担すべきです。1年で3,400万円ほどです。市長の決心一つで決まると思いますが、市長、決断していただきたいと思います。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 井谷議員さんの再質問にお答えいたします。
給食費の無料化ということではないかと思いますけども、先ほど教育長も答弁いたしましたように、私自身も食事そのものは、本来個人が負担すべきものであると。学校にいようがどこにいようが、食事は要るものでございますので、本来は個人が負担すべきであるなと、そのようにまず考えております。貧困世帯等に対しては、それぞれ支援措置がございますので、今現在でも無料になってるところもございますので、そういうふうな経済的に豊かでない人に対しては、支援をしていくというのはあり得るかもしれませんが、全額全員無料にするというのは、いかがなものかなというふうに考えております。
○議長(加藤喜三男) 井谷幸恵議員。
○3番(井谷幸恵)(登壇) 全額じゃなくて、値上げ分だけでもと言いました。子育て支援にもっともっとお金をかけるべきです。市長の英断を強く求めますが、次に参ります。
2点目、就学援助制度についてです。
利用状況。
就学援助制度は、憲法第26条教育を受ける権利、義務教育は無償であるの原則を受け、学校教育法第19条の規定に基づいております。私はこのことを今回初めて知りました。経済的な理由によって就学が困難と認められる児童生徒の保護者に対して、小中学校で必要な経費の一部を援助する制度です。新居浜市の申請の条件は、市民税の所得割課税額が非課税の世帯か児童扶養手当を全額受給している世帯です。ここ数年の利用者数の推移はどうなっていますか。
平成29年度は小学生720人、中学生305人ですが、平成30年度分の入学準備金を前倒しで支給されている人数も含まれていると聞きます。その人数を除くと何人ですか、それぞれ何%に当たりますか。
制度拡充の必要性についてです。
新居浜市は、子供の数が減っているにもかかわらず、就学援助受給者はふえています。文部科学省の調査では、2015年で147万人、6人に1人、15.23%が支給を受けています。
ところで、援助を受けられる条件の人でも申し込まない人がいます。迷惑をかけたくないとか、恥ずかしいとか、抵抗があるとか、制度があることを知らないとか、理由はいろいろあると思いますが、何も恥ずかしいことはない、当然の権利なのだと伝える必要があります。就学援助制度は、給食費や学用品費、修学旅行費、通学費、クラブ活動費、PTA会費などが支給されます。小学生、中学生を持つ家庭にとっては、非常に助かる制度です。教材費滞納家庭も助かります。どのくらいいますか、お尋ねします。
次に、援助を受けている子供の割合、就学援助率ですが、福岡の3つの市と町、北海道の1つの町は、何と40%を超えており、42の市区町では30%台、158の市区町村で20%台、5%に満たない自治体も232あるとのことです。遠慮せずに気軽に申し込むようアピールする必要があると思います。入学時健康診断のときに直接保護者に向け説明するとか、説明書と一緒に申込書も配布するとか、いろいろ工夫できると思います。どのようにされますか、御所見を伺います。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 就学援助制度についてお答えいたします。
まず、利用状況についてでございます。
新居浜市におけるここ数年の利用者数の推移につきましては、児童生徒を合わせまして平成27年度が889名、平成28年度が927名、平成29年度が1,025名となっております。
次に、入学準備金の前倒し支給分を除いた平成29年度の受給者数は、小学生が654名、中学生が305名でございます。
また、小中学生のそれぞれ何%に当たるかにつきましては、小学生が全体の10.3%、中学生が全体の9.6%でございます。
次に、制度拡充の必要性についてでございます。
まず、小中学校における教材費の滞納状況につきましては、2月現在2学期分までが125名でございます。
次に、就学支援制度の周知に関する工夫につきましては、平成28年度までは、小学校就学前健診の際、制度の説明書のみ学校を通じて配布しておりましたが、入学準備金の前倒し支給を開始した平成29年度からは、制度の説明書と申請書を新入学児童のいる全ての御家庭に郵送するようにして周知に努めております。
また、毎年各小中学校を通じて全世帯に就学援助の説明書を配布し、申請書が必要な方につきましては、学校で受け取っていただいております。このほか、保護者から電話や窓口で相談があった際には、説明とあわせて申請書をお渡しする等の対応を図っておるところでございます。今後におきましても、学校と十分な連携を図りながら、必要とされる方に制度が周知されるよう努めてまいりたいと考えております。
○議長(加藤喜三男) 井谷幸恵議員。
○3番(井谷幸恵)(登壇) ヨーロッパなどでは、教育によって利益を得るのは学生本人のみならず社会全体だから、社会が税金で教育費を負担するのは当たり前という考え方が社会的な合意になっています。日本はそうではありません。世界一高い学費に苦しめられています。就学援助制度は、教育を受けるのにお金の心配をしなくてよい社会実現のための大きな大切な制度です。もっともっと多くの人が申請してもよいとの認識はおありでしょうか、お尋ねします。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 井谷議員さんの再質問にお答えいたします。
教育権の確保の上では、もっときちんとした支援を充実させるべきではないかという御意見であろうかと思います。
無論子供たちが将来立派な大人として社会の一員として生活していく上でも、教育は大きな意義を持つものでございます。その教育を受ける権利、それをきちんと提供していくのが、我々の務めだと思いますので、必要な方がきちんとした教育を皆さん受けれるような支援を今後とも続けてまいりたいと思っております。
○議長(加藤喜三男) 井谷幸恵議員。
○3番(井谷幸恵)(登壇) きのうの御答弁の中で、来年度子供の貧困の実態調査を行うというふうなお話がありました。どのようなやり方で調査をするのでしょうか、教えてください。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。白石福祉部長。
○福祉部長(白石亘)(登壇) 井谷議員さんの再質問にお答えいたします。
来年度実施予定の子供の生活実態調査でございますが、愛媛県内の小学5年生、中学2年生、高校2年生の児童生徒、それから保護者に対しましてアンケート調査を実施する予定でございます。そのアンケート調査に基づきまして生活実態、幸福度、将来の希望、現在の思いを把握して、それを政策に反映させていくということでございます。
○議長(加藤喜三男) 井谷幸恵議員。
○3番(井谷幸恵)(登壇) 教育環境を整えるためにも、将来の人材を育てるためにも、この制度をもっともっと浸透させて拡充していく必要があると思います。ぜひ一人も取り残すことなく、援助の手が差し伸べられるよう要望いたします。
次に行きます。
3点目、児童虐待についてです。
ふえる児童虐待の現状とその対応についてです。
また痛ましい児童虐待死事件が起き、メディアで報道されております。全国で起きていることが新居浜市でも起きないとは限りません。新居浜市の家庭相談の件数、そしてその中で虐待相談はどのくらいでしょうか。虐待の種類はどうでしょうか、ここ3年ほどの推移はどうなっているのでしょうか。
その対応ですが、虐待を発見するのは、どの機関が多いのでしょうか。
そして、いろんな機関が連携して取り組まなければならないと新聞やテレビで報じられておりますが、虐待がわかってからどのような対応をされているのでしょうか、例を示してください。
要保護児童対策地域協議会があるとお聞きしました。どのような活動をしていらっしゃいますか。
子供の命を守るために何ができるんでしょうか。虐待は連鎖すると言われます。虐待する人は、実はその人自身が子供のころ、虐待を受けていたということがあるというふうに言われます。連鎖を断ち切るためにどういったことをすべきだと考えますか。
そのほか、早期発見し、子供の命を守るために求められていることは何でしょうか、お尋ねします。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 児童虐待についてお答えいたします。
子供の命を守るために求められることについてでございます。
児童虐待を受けた被害者である子供への支援はもちろんでございますけれども、さまざまな理由で子供を虐待してしまった親に対するその後の支援が虐待の連鎖を断ち切り、親子のきずなを修復させることにつながるものと考えております。そのため、保護者とのカウンセリングを通し、その思いを丁寧に聞き取りながら援助方針を立てるなど、児童相談所を初め、各関係機関とともに継続的に支援、援助を行っております。
同時に、児童虐待の発生を防止するためには、子育て世代の親子への支援も必要でございますので、本市におきましては、子育てコーディネーターが地域の子育て支援事業の情報提供や相談、支援を行う子育て利用者支援事業や子育て中の親子が身近な場所で集い、育児相談や子育て情報の収集ができる地域子育て支援拠点事業を通じ、地域の中で子育てを支援する場をつくっております。
また、昨年10月には、育児への不安や負担感を早期に把握し、安心して出産や子育てができるよう、子育て世代包括支援センターを保健センター内に開設し、妊娠期から子育て期にわたるまでの切れ目のない支援を行っております。今後も児童虐待の早期発見、早期対応のため、関係各機関とのさらなる連携や情報共有を図ってまいります。
以上、申し上げましたが、他の点については、補足いたさせます。
○議長(加藤喜三男) 白石福祉部長。
○福祉部長(白石亘)(登壇) ふえる児童虐待の現状とその対応についてお答えいたします。
家庭相談件数につきましては、平成27年度は997件、平成28年度は1,150件、平成29年度は1,348件であり、そのうち虐待相談は、平成27年度は50件、平成28年度は51件、平成29年度は73件でございました。
虐待の種類とその件数につきましては、平成29年度は身体的虐待が13件、心理的虐待が24件、ネグレクトが36件となっております。
虐待を発見する機関につきましては、平成29年度におきましては、家族、親戚からが一番多く、次に学校、保健センター、保育園の順となっております。
虐待がわかってからの対応につきましては、各関係機関で速やかに連携がとれる体制を整えており、例えば、保育園、学校等であざを発見した場合は、まずは児童相談所もしくは子育て支援課への相談の後、相互で連携し、子供の安全確認や調査を行いますが、緊急を要する場合は、子供の安全確保を最優先するために、児童相談所による一時保護に至る場合もございます。
また、本市の要保護児童対策地域協議会につきましては、児童相談所や警察、教育機関、医療機関など、各関係機関で構成され、被虐待児童への対応に係る調整機関として設置いたしております。この協議会における代表者会議、実務者会議、個別ケース検討会議で各関係機関と連携し、情報共有や役割分担を行い、適切な支援を行うことで、児童虐待の早期発見、早期対応に取り組んでおります。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。井谷議員。
○3番(井谷幸恵)(登壇) ありがとうございます。新居浜市としての児童虐待の防止に向けた課題というのは、どういったことでしょうか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。白石福祉部長。
○福祉部長(白石亘)(登壇) 井谷議員さんの再質問にお答えいたします。
虐待防止に向けての本市での課題というお尋ねでございますが、全国的にも虐待件数が年々年々増加しているという実態がございます。新居浜市におきましても、先ほどの要保護児童対策地域協議会のほうで管理しておりますケースも年々増加いたしております。子供への虐待につきましては、家庭という密室の中で起きているという現状があります。親子を孤立させずに、子供の成長を身近な近隣の人たちで見守っていくということで、安心して子育てができる地域社会にしていくっていうことで虐待の芽を摘むことにつながっていくと思います。子育ての過程が、安心できる地域づくりっていうのが大切ではないかというふうに考えておりますので、周囲からのさりげない言葉や行動が親子の心の支えになるということですので、子育て中の親子へ温かいまなざしを向けていく、地域での子育てを促進していくということが、虐待防止につながっていくと思いますので、そういった対応が必要ではないかというふうに考えております。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。井谷幸恵議員。
○3番(井谷幸恵)(登壇) 安心して子育てできる地域づくりというふうにおっしゃいました。そのとおりだと思います。貧困というのも大きな発生要因の一つと考えられます。誰もが安心して生活できる社会、人に優しい社会に政治を変えていく必要があると思います。このことを強調いたしまして、終わります。
○議長(加藤喜三男) 豊田康志議員。
○14番(豊田康志)(登壇) 自民クラブの豊田です。今回は、主に市長の施政方針、教育行政について質問をさせていただきます。
まず、新居浜市の将来展望についてお伺いをいたします。
新居浜市では、昭和47年に長期総合計画を策定して以降、5回にわたり市政の最高方針として長期総合計画を策定してまいりました。平成13年度からの第四次では、~共に創ろう~心と技と自然が調和した誇れる新居浜を目指す都市像として、その後、平成23年度からの第五次では、市民の英知と総意により-あかがねのまち、笑顔輝く-産業・環境共生都市を将来都市像として揚げられております。この第五次新居浜市長期総合計画もいよいよ残すところ2年となったわけですが、市長が目指した市民の幸せ、安らぎの笑顔と活力に満ちた産業都市は実現したとお考えでしょうか。とはいえ、第五次長期総合計画の策定時に、石川市長はまだ副市長であり、前市長の時代のものを引き継いだものであります。石川市長は、第五次のスローガンを生かしつつ、誰もが幸せを実感できる笑顔輝く新居浜市という言葉をよく使われ、今回の施政方針でも、おわりにの部分で話されています。市長の考える笑顔輝く新居浜市は、どのような新居浜市で、現状での第五次長期総合計画の総括はどのようにお考えか、お聞かせください。
次に、平成から新しい時代を迎えることになりますが、次世代を担う子供たちに夢と希望を与えるような将来展望が求められていると思います。平成の次の元号は何になるのか、また平成とはどのような時代だったのかということが連日テレビで話題となっています。司馬遼太郎氏は、著書「「明治」という国家」では、明治を透き通った格調の高い精神で支えられたリアリズムの時代とし、「「昭和」という国家」では、昭和をリアリズムのない魔法の森の時代と語っております。彼がいたら、平成という時代はどう表現したのか、非常に興味が湧きます。毎日新聞には、平成はグローバル化やインターネットの普及を背景に社会が大きく変化し、価値観の多様化が進んだ時代とありましたが、先日天皇陛下が、阪神大震災から東日本大震災、さらに昨年の西日本豪雨災害と、各被災地を訪問している姿を拝見すると、個人的には災害の時代でもあったように思います。新しい時代には、市長が言う笑顔輝く時代となることを私自身願ってやみません。このような時期に本市では、市民が新居浜市に改めて愛着と誇りを持ち、市外の人へは新居浜市に魅力を感じるためのシティブランド戦略を推進することは、まさに時代を捉えた取り組みだと感じております。市長は、Hello!NEW新居浜をスローガンに、常々新しい新居浜を考えられており、その一環として、未来の新居浜を思い描くための会議として、新居浜みらい会議やU-18まちづくり会議などを開催し、多くの市民の声を取り入れようとしています。Hello!NEW新居浜とは、新居浜の未来への約束であり、新居浜の未来をつくる合い言葉とお聞きしました。新しい時代を迎えるに当たり、市長は10年後、20年後にどのような新居浜市になってほしいと考えていますか、新居浜市の未来へどのような約束をしようとしているのか、市長の強い思いをお聞かせください。
来年度からは、第六次長期総合計画の策定に向け、本格的な取り組みを進めるとのことですが、第六次において、今後10年間の目指す都市像は、どのようなイメージを持たれているかについてもお聞きします。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 豊田議員さんの御質問にお答えいたします。
新居浜市の将来展望についてでございます。
市民の皆様の英知と総意により策定いたしました第五次新居浜市長期総合計画につきましては、-あかがねのまち、笑顔輝く-産業・環境共生都市を将来都市像として、笑顔は市民の幸せ、安らぎをあらわし、豊かな自然環境と快適な生活環境が共生した活力に満ちた産業都市を目指すものであります。私は、平成24年の市長就任以来、市民の皆様への公約として、共につくろう笑顔輝く新居浜市を掲げさせていただき、チーム新居浜として、さまざまな施策に取り組んでまいりました。その結果、住友各社による大型設備投資や企業誘致、さらにはものづくり企業の大型見本市出展等による受注金額が16億円を超えるなど、平成20年のリーマン・ショックから経済の再生につながり、町に活力が戻りつつあると感じております。
また、県内で唯一2倍を超える有効求人倍率や本年1月に発表された子育て世代が住みたい田舎ランキングで四国2位に選ばれるなど、仕事や子育て面においても、暮らしやすさが評価されております。笑顔輝く新居浜市とは、市民の誰もが幸せを実感し、住みたい、住み続けたいと思える町を目指すものであり、その実現に向けて全力で取り組んでいるところでございます。
次に、第五次長期総合計画の総括についてでございます。
平成30年度に実施いたしました施策評価では、順調に進んでいるとおおむね順調が全体の75%で、ややおくれているが25%となっており、ほぼ順調に推移していると認識をしております。おくれている施策といたしましては、快適交流の道路の整備、環境調和の地球環境の保全、ごみ減量の推進、経済活力の商業、農林水産業の振興、雇用環境の整備・充実、自立協働の地域コミュニティの充実、国際化の推進、計画の推進の効果・効率的な自治体経営の推進でございます。これらの事業につきましては、事業の見直し等を行い、目標達成に向けて、残りの2年間精力的に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、私が望む10年後、20年後の新居浜市についてでございます。
施政方針でも述べさせていただきましたが、次の時代を担う子や孫たちが、豊かな自然、歴史や文化、ものづくりのわざなど、本市の誇れる地域資源を受け継ぎ、未来に向かって夢と希望が持てるような新居浜市にしなければならないと強い決意を持っております。そのためにもHello!NEW新居浜の合い言葉のもと、さまざまな新しいをチカラに変え、より魅力的な町を目指し、平成のその先の時代に向かって、新居浜市のあすを切り開く覚悟でございます。
次に、第六次新居浜市長期総合計画における目指す都市像のイメージについてでございます。
将来都市像は、本市が目指す新しいまちづくりの基本となるものであります。来年度からの計画策定に当たっては、審議会や市議会、市民の皆様からさまざまな御意見をいただきながら、都市像を含めて具体的に進めていくこととなりますが、2015年9月の国連サミットにおいて採択されたSDGsの理念との整合性を図りつつ、現在新居浜市が全市を挙げて取り組んでいるHello!NEW新居浜のイメージを盛り込む必要があると考えております。
○議長(加藤喜三男) この際、暫時休憩いたします。
午後 2時01分休憩
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午後 2時10分再開
○議長(加藤喜三男) 休憩前に引き続き会議を開きます。
豊田康志議員。
○14番(豊田康志)(登壇) 私も全く同感であります。10年後、20年後に向けて、ぜひそのような新居浜市を目指してほしいと要望をいたしたいと思います。
次に、政策懇談会と市長公約についてお伺いをいたします。
石川市長は、第1ステージの就任に当たり、政策懇談会の設置を公約として掲げ、第2ステージでも、市民目線の市政推進を重点施策として政策懇談会、年代・職業別市政懇談会を掲げておられます。この懇談会は、平成25年の設置以来、新居浜市が抱える市政課題に対して、その解決に向けた意見やアイデアを提言し、具体的施策の実施へと結びつけるものと位置づけられております。初年度の平成25年度は、コミュニティーの再生と経済の再生、平成26年度からは、新たに健康都市づくりと教育力の向上を加え、各ワーキンググループからの提言について具体的な施策を予算化し、事業を実施しております。これまでコミュニティーの再生においては、新しい交付金として花いっぱい運動など、コミュニティ活性化事業や敬老地域ふれあい事業費の創設、防犯灯LED化等の推進、防災・防犯活動等に対する支援などに取り組まれました。
次に、経済の再生では、地産地消の推進や六次産業化推進事業補助金等の農林水産業の振興、観光情報の発信や新居浜ブランドの育成、拡大等の観光、物産の振興、ものづくりブランド創出・支援等事業や新事業展開・創業支援の促進、中小企業振興条例の拡充及び企業立地促進条例の要件緩和などの工業の振興に取り組んでおられます。
さらに、翌年度に追加した健康都市づくりにおいては、提言を受けて実施した健康ポイント助成事業やウォーキング推進事業、がん検診の無料化及び健康長寿づくりの推進のための各種事業を実施し、教育力向上についても、放課後子ども教室の推進や小学校ICT環境整備事業に取り組んでおられます。市長が就任時に一番に課題として掲げたこの2つの再生と健康都市づくりと教育力向上について、第2ステージも折り返しを過ぎた現時点での成果と課題について、市長自身はどのように考えておられますか。
石川市長の就任当時を思い起こしますと、それまでの市としての住友各社との連携は十分とは言えず、経済界を中心に不満の声がかなり上がっておりました。そのような状況の中、経済界はもちろん、我々自民クラブももちろん、市議会や多くの市民の皆様の後押しにより石川市長が誕生したわけですが、その後の取り組みは皆さん御存じのとおり、住友各社との連携強化を図り、住友各社の大型の設備投資に結びつくなど、また企業誘致や留置が進むなど、経済の再生ではかなりの成果が出ており、各界各層から高い評価を受けられていると認識をいたしております。
一方、とまらない自治会加入率の低下を見る限り、地域コミュニティーの再生がうまくいっているとは言いがたい状況ではないでしょうか。
また、健康都市づくりでは、がん検診の受診率など、目に見えた成果が少ないように感じており、教育力の向上についても、小中学生の学力向上としての結果は十分ではないと思っております。これらを踏まえての今後の取り組み方針と具体的な取り組みについてお伺いします。
次に、今年度の政策懇談会は、市長が高校生及び高専生の若者及び企業の独身者と意見交換会を開催し、そこで出された意見を取りまとめて政策懇談会に諮るという方法で実施したとお聞きしました。どちらかというと、これまでの懇談会は、予算をつけるための提言という感は否めませんでしたが、今回の懇談会は、市長の公約にもあったように、これからの新居浜市を担う若者の意見を聞き、市政に反映するという意味で大いに期待する内容となっています。我々市議会も毎年実施している議会フォーラムにおきまして、昨年度に引き続き今年度も、新居浜市の未来について~若者の意見をきく~というテーマで、企画総務委員会が昨年11月に若者との意見交換会を実施いたしました。昨年10月5日に市内の高校生と学生18人が新居浜市長と今後のまちづくりについて意見を交換した様子が、10月8日の愛媛新聞に大きく取り上げられていました。学生からは、太鼓祭りの話や将来住みたいと思うにはなどについてさまざまな意見が出されたところですが、具体的にどのような意見が出されて、今後の施策にどのように反映させるつもりか、お伺いします。
また、11月1日に開催された住友各社の若者との懇談会についても同様にお聞きをいたします。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 政策懇談会と市長公約についてお答えいたします。
まず、コミュニティーの再生についての成果と課題についてでございます。
平成26年度から取り組みを進めております数々の事業は、少子高齢化、人口減少が続く中、縮小傾向が続くコミュニティー活動へさまざまな支援を図ることで、地域コミュニティーの再生、さらなる活性化を図ることを目的としたものでございます。これまでの成果といたしまして、自治会の皆様の御努力により、各地域の特性を生かした地域づくりや人づくりの取り組みを初め、地域課題解決や地域の魅力づくりにつながる事業が進められてきたところでございます。それぞれの地域において、自分たちの町は自分たちで考え、自分たちでつくるという意識が広がり、自治会活動の活性化や充実につながっていると感じておりますが、自治会加入率という成果指標のみで見ますと、残念ながら改善されていないのが課題であると認識をいたしております。次に、今後の取り組みについてでございます。ライフスタイルや価値観の多様化など、地域を取り巻く環境が大きく変化している中で、地域で活動する多様な団体が参画、協働し、地域の将来をみずから考え、みずから行動するまちづくりの推進は、これからの地域コミュニティーの活性化を図るため重要になるものと考えております。現在、こうした新しい地域運営組織を設立して、多様な住民ニーズに応じた地域生活サービスを提供する自治体がふえておりますことから、本市におきましても、平成31年度には検討委員会を設置いたしまして、地域運営組織や運営のあり方、財政支援や人的支援の方法、方策など、地域コミュニティーの再編も視野に入れながら、本市の地域コミュニティーの目指すべき方向性について調査研究を進め、なるべく早い時期に地域コミュニティーの今後の方針等について取りまとめたいと思っております。
次に、経済の再生についての成果と課題についてでございます。
私は、平成24年11月の市長就任に当たり、地域経済の再生を優先すべき市政運営の柱の一つに掲げるとともに、住友各社との連携強化、企業誘致及び企業留置の推進、新居浜ブランドの創設を重点施策として位置づけ、それぞれ取り組みを進めてまいりました。特にその推進に当たっては、地域産業界の皆様との情報や意識の共有に基づく取り組みが不可欠との認識に立ち、御質問にもございました政策懇談会や住友各社とのトップミーティングの開催等を通じた対話と連携強化に努めてまいったところでございます。こうした取り組みを通じ、この間工業統計調査における本市製造品出荷額は、平成24年調査時の6,019億5,000万円から直近の平成29年調査時には7,024億1,000万円に増加するなど、各施策における一定の成果も感じているところでございます。
一方で、取り巻く環境に目を向けますと、少子高齢化や人口減少の進行に伴う労働力人口の減少や国内市場の縮小など、今後の地域産業にとって楽観視できない多くの要素が存在することも認識いたしております。私は、我が国が初めて直面する人口減少社会という大きな構造変化に対し、本市産業が適切に対応し、持続的な発展を図っていくためには、今後の産業を支える人材の育成確保と生産性の向上はもちろんのこと、新たな付加価値の創造や新技術・新製品開発など、技術革新を生み出し続ける能力を磨いていくことが重要ではないかと考えております。就任2期目においては、産業を支える人づくりを新たな重点施策として位置づけ、次代を担う産業人材の育成と確保を図るほか、先端設備等の導入を通じた生産性の向上を促進する施策を進めておりますが、今後におきましては、こうした事業環境の整備を基盤とし、地域経済における新たなイノベーションや活性化につながる施策も検討してまいりたいと考えております。
そして、それらの取り組みに当たりましては、就任以来一貫して申し上げてまいりましたチーム新居浜や共存共栄の理念を踏まえ、住友各社や地域産業界、さらには国や県など、各関係機関との情報共有や連携を一層図りながら、地域が一体となった産業振興を目指してまいります。
次に、今年度の政策懇談会についてでございます。
豊田議員さん御案内のとおり、昨年10月5日に市内5つの高校及び高専の学生の方々と、また11月1日には住友関連企業に勤務されている、特に市外から転入されてきた若手社員の方を中心に懇談会を開催させていただきました。学生との懇談会では、東京で働くOLを対象とした週末バスツアーの企画、商店街への人気店舗の誘致やインスタ映えする場所の創出、若者が活躍できるイベントの創出、情報系・ソフト系企業の誘致、体育施設のインターネット予約の実施など、学生らしい柔軟な発想の意見が出されました。
また、高校生が自分たち自身でつくる高校生まちづくり計画の策定を提案する学生や、太鼓祭りにおける高校生のかき夫参加に関しての意見では、単にかき夫として参加するということではなく、伝統文化を支えていく力になりたいと考えている学生など、真剣にこれからの新居浜市のことを考えている学生が多数いることに頼もしく感じたところでございます。
また、企業に勤める若手社員との懇談会では、若者向けの施設、飲食店の誘致、平和な太鼓祭りの実施、新居浜市の知名度向上の推進、教育水準向上の推進、他県他市に誇れるまちづくり推進、交通機関の充実、コンパクトシティーの推進など、新居浜市以外での生活経験に基づいた視点で多数の御意見をいただくことができました。それぞれの懇談会でいただきました御意見につきましては、今後のまちづくりへの具体的な提案といたしまして、新居浜市総合戦略の4つの基本目標ごとに取りまとめを行い、昨年11月19日に開催いたしました新居浜市政策懇談会におきまして御審議をいただき、審議結果を12月6日に新居浜市政策懇談会より御報告いただきました。今後政策懇談会の審議結果も踏まえ、各担当部局におきまして、提案を具現化していくための取り組みを進めていくこととしております。
また、今回いただきました御意見につきましては、次代を担う若者たちの率直な、また非常に貴重な御意見、御提案であると認識をしており、来年度から始まります第六次新居浜市長期総合計画の策定に際しましても大いに参考にさせていただきたいと考えております。
以上、申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(加藤喜三男) 関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 教育力の向上についての成果と課題についてお答えいたします。
未来の新居浜を担う子供たちが、変化の激しい不安定な時代を生き抜くためには、知識や技能の習得はもとより、問題解決能力、コミュニケーション能力、健康、体力など、さまざまな力が必要と考えます。学校教育におきましては、次期学習指導要領に示された主体的、対話的で深い学び、いわゆるアクティブ・ラーニングの実践に向けて、日々改善を進めているところではございますが、加えて科学奨励賞を初めとする取り組みにより、子供たちの探究心や問題解決能力、コミュニケーション能力などの向上を図ってきたところでございます。
また、スポーツ力の向上のため、スポーツ大会の開催や優秀な指導者を招く事業などにも取り組んできたところでございます。
さらに、地域住民の皆様等の参画による放課後子ども教室、放課後まなび塾、地域学校協働本部やコミュニティ・スクールの導入を進めたことなどにより、学校、家庭、地域の連携体制が整備され、身近な地域の中で子供たちの学びや体験、交流の場づくりが図られており、地域の教育力向上にも一定の成果があったものと考えております。
一方、小中学生の学力向上としての成果が十分ではないとの御指摘につきましては、これまでの取り組みに加え、来年度以降に予定している空調の整備や教員の授業力及び指導力向上のための指導員の配置、ICT機器の導入、長期休暇中の放課後まなび塾の拡充など、子供たちの教育環境の充実を図ることにより、さらなる改善を図ってまいりたいと考えております。
○議長(加藤喜三男) 白石福祉部長。
○福祉部長(白石亘)(登壇) 健康都市づくりについての成果と課題についてお答えいたします。
市民が元気で長生きができ、健康長寿を実感できるまちづくりを推進するために、政策懇談会の提言を受け、平成27年度から健康ポイント助成事業やウォーキング推進事業、がん検診の無料化及び健康長寿づくりの推進のための各種事業に取り組んでまいりました。
成果と課題についてでございますが、健康ポイント事業は、1月末現在で登録者数が4,992人となり、またウォーキング推進事業は、年10回の開催で延べ参加者数は1,000人を超えております。事業に参加することで運動習慣の形成や健診受診の動機づけとなり、健康づくりに対する市民の意識改革につながっているものと考えております。
また、がん検診受診者数は、無料化いたしました平成27年度に倍増し、それ以降は受診者数を維持しているという状況でございます。自治会館を活用した健康長寿地域拠点は、今年度中に80カ所となる見込みで、現在運営等に関するガイドラインの作成を進めております。
また、シルバーボランティアにつきましては、1月末現在で登録者数が282人となっており、着実に住民の主体的な介護予防を推進できているものと評価しております。今後の健康都市づくりの取り組み方針と具体的な取り組みにつきましては、がん検診を受診することで、がんの早期発見、早期治療につながり、ひいては健康寿命の延伸となりますことから、受診者のさらなる拡大は重要であると考えております。平成31年度は、特定健診の無料化やがん検診会場数をふやすことで受診者数の増加が見込まれ、受診率の向上につながると考えております。
また、健康づくりポイント事業やシルバーボランティア推進事業につきましては、本市で実施するさまざまなポイント事業の一元化を図り、利用者満足度の向上や町のにぎわいの創出を目指した地域ポイント制度の導入を検討しているところでございます。高齢化の進展とともに、今後ますます市民一人一人の主体的な健康意識の醸成や介護予防の取り組みが健康長寿のまちづくりにつながることから、効果効率的な事業を行い、健康長寿のまちづくりを支える地域の力を高め、健康長寿社会の実現を目指してまいります。
○議長(加藤喜三男) 豊田康志議員。
○14番(豊田康志)(登壇) まず、コミュニティーの再生ですが、自治会加入率という面では、昨日も仙波議員の質問の市長答弁の中で、自治会加入率のメリットが十分に御理解をしていただけてないのではないのかなと、防災対策を含めていろいろな面で検討していきたいという御答弁がありました。また、予算委員会や決算委員会でも毎回議論になっているところではあるんですが、現実的には、今後も歯どめがきかないのが現状ではないかなと、そう思っております。これまでのような交付金のばらまきではなくて、新たな視点での取り組みが必要ではないかなと思いますが、どのようにお考えか、お聞きしたいと思います。
次に、健康都市づくりについても、例えば健康寿命の延伸について言えば、成果が見えにくいという点があると思いますので、具体的な数値目標なりが必要ではないかなというふうに思います。その点はいかがか、お伺いしたいと思います。
教育力の向上では、学校現場と教育委員会の連携について、後の質問でお聞きしたいと思っております。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 豊田議員さんの再質問にお答えいたします。
コミュニティーの自治会の加入率低下を阻止するための方策というんか、そういうふうなことでなかったかと思います。
もう長年にわたってコミュニティーの再生ということで取り組んできたんですけれども、結果的には、自治会加入率が年々下がっていくという非常に残念な結果でございまして、皆さんいろいろなことを考えていただいておるんですが、これまでどおりのやり方ではもうだめだというふうな、そういうことは、もう当然わかっておりますので、昨日ですか、仙波議員さんの質問にもお答えいたしましたように、まず自治会加入のメリット、ここら辺が身近に住民の方に理解できるようなそういうようなものを示していかないと、なかなか加入率が上がらないんじゃないんかということでございますので、まずは命と暮らしを守るということで、防災面を主体にした取り組みを強化して、それによって市民の皆さんの意識を変えていきたいなと、そんなことを一つ考えております。
それともう一点は、これまでの自治会そのものが、もうやっぱり限界があるようなことも考えるんで、答弁の中でも申しましたけれども、地域の課題をみずからで解決するということで、自治会も含め、公民館も含め、いろんな団体が入ったそういう地域運営組織というふうなものも一つ考える必要があるんじゃないんかというふうなことで、答弁でも申し上げましたけれども、来年度はそれの研究会、検討会をつくって、そういう方策を検討してみたいなと、そんなふうに思っているところでございます。
○議長(加藤喜三男) 白石福祉部長。
○福祉部長(白石亘)(登壇) 豊田議員さんの再質問にお答えいたします。
健康都市づくりの中でも数値目標等、なかなか立てにくいのではないかということで、どういった目標を立てられるかということなんですけども、今現在は健康寿命というようなことでの目標設定はしておりますが、なかなか即効性がございませんのとなかなか算定方法が難しい部分がございますので、今現在どういった数値目標が確実に成果があらわれてくるのかというようなことも検討しているところでございますので、また新たな数値目標の設定を今後行いたいと考えております。
○議長(加藤喜三男) 豊田康志議員。
○14番(豊田康志)(登壇) 政策懇談会については、市長が本当に聞きたいことについての提言をしてもらうという形になってきたのかなと、私もそう思っております。今後もその方向性で続けてほしいと要望をいたしたいと思います。
次に、職員の意識改革についてお伺いをいたします。
これは以前にも質問をさせていただきましたが、再度質問をいたします。
先ほど2つの再生についてお聞きいたしましたが、市長が就任時に掲げた3つの再生のうち、残りの一つが市役所の再生であります。この質問をすると、市長はいつも求められる職員像として、チャレンジ精神旺盛でコスト意識を持ち、時代に即応して変革できる、いわゆる3C職員ということを言われます。毎度毎度同じ言葉を聞いていると、いつまでたっても実現できていないのかなと、逆に思ってしまいますが、これについても徐々にではありますが、職員の意識改革の変化を感じておりますとの昨年12月議会での藤田幸正議員への答弁のとおり、同じ言葉が繰り返されております。実際のところ、職員の意識改革はされているのでしょうか。今の職員と話をしたり、見ていると、確かに優秀で受け答えも丁寧で、よく言えば優等生ですが、悪く言えば個性が感じられません。私の知っている昔の職員は、はちゃめちゃなところがあっても個性があり、多少無理なことでも頼めばやってくれるという人が多かったと思います。今は何か頼みにいっても、法令や規則でそれはできませんとしゃくし定規に言われることが多いという、市民の皆様の声もお聞きします。時代の流れの中でどちらがよいとは言えませんが、いずれにしても常に市民目線ということは求められると思います。市制80周年を記念して発刊された別子太平記の中で、愛着があるからこそ、心が動き、体が動くのだと思いますればという一節があります。私は、職員に必要なものはこの故郷、新居浜に対する愛着ではないかと思います。新居浜市に愛着がある職員がふえれば、さまざまな市民の声に心が動き、問題を解決するために体が動くのではないでしょうか。これこそが新居浜市に愛着と誇りを持つHello!NEW新居浜の精神であり、その結果として市長が求める職員像が実現すると考えますが、いかがですか。とすれば、まずは職員全員が同じベクトルでHello!NEW新居浜を理解して目指すよう意識改革をすれば、おのずと市役所の再生につながるものと思いますが、市長の見解をお聞かせください。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 職員の意識改革についてお答えをいたします。
本市の人材育成基本方針に豊田議員さんがおっしゃられる3C職員が求められる職員として規定されておりますので、いつもその3C職員を引用させていただいておりますが、その3C職員の中の一つに、郷土愛を持ちチャレンジ精神旺盛な職員がございますけれども、職員が新居浜への愛着、誇りを持つことにより、仕事においても新居浜をよくしたいという気持ちがより強くなるのではないか、豊田議員さんおっしゃるとおりでございます。そのようなことから、新居浜への愛着と誇りを持つための取り組みとして、新規採用職員に対しては、新居浜市発展の礎である別子銅山を学ぶための産業遺産研修を実施し、採用後2年目には、別子銅山を支えた人の息吹を肌で感じていただくため、旧別子から東平をめぐる登山を実施いたしております。Hello!NEW新居浜をブランドスローガンとするシティブランド戦略において、中長期的に目指すのは、新居浜に対する市民の誇りと愛着を高めることにあり、求められる職員像と目指すべき方向は同じでございます。そのようなことから、私は豊田議員さん御指摘のとおり、職員がHello!NEW新居浜の理解を深めることは、市役所の再生につながるものと考えております。そのための取り組みといたしましては、平成29年6月のシティブランド戦略宣言の際に、全職員を対象として研修を実施いたしました。さらに、若手職員によるプロジェクトチームの立ち上げや事業提案の募集に対しまして、全庁から143の提案があったことなどから、多くの職員に積極的にHello!NEW新居浜を盛り上げようとする姿勢が感じられ、このような取り組みが市役所の再生につながるものと考えております。
なお、職員の意識改革については、毎年一定数の職員の退職と新規採用により、10年間で3分の1の職員が入れかわることから、職員に対して新居浜への愛着と誇りを持つことを初め、求められる職員像を目指す意識づけ、意識改革を継続して行う必要があり、今後におきましても着実にこの取り組みを進めてまいりたいと、このように思っております。
○議長(加藤喜三男) 豊田康志議員。
○14番(豊田康志)(登壇) 以前質問をした際にも、職員の意識改革に重点を置いた質問をさせていただきました。働き方改革として無駄な仕事を省き、組織の改革が必要ではないかとお聞きしましたが、今回水道と下水道が同じ組織となります。また、来年度は総合防災拠点施設も完成して、危機管理部門を今後どうしていくのかも考えなければいけないと思いますが、これらのことについても職員が共通の認識のもと、同じ方向性を向いて進めていただくことを要望いたしておきます。
次に、えひめさんさん物語についてお伺いします。
愛媛県と西条市、四国中央市、新居浜市の3市の連携による東予東部圏域振興イベントえひめさんさん物語が、いよいよ本年4月20日から11月24日まで約7カ月間にわたり開催されます。このイベントでは、地域の資源とアート、アクティビティから生まれる6つの物語、いわゆるコアプログラムと地域の人々がつくる新しい物語チャレンジプログラムから構成されるとお聞きしています。このうちコアプログラムは、5月から11月までの間6回に分けて、3市の各会場で山とものづくりをテーマとしたイベントが開催されるようで、5月のものづくり物語では、工場への映像プロジェクションによる野外劇、7月は子どもの物語を新居浜総合福祉センターと銅夢にいはまで、9月の山の物語では、ゆらぎの森リレーマラソン、10月は新居浜市出身の石丸幹二さんプロデュースの東平での天空の音楽祭など、盛りだくさんの内容となっております。
また、チャレンジプログラムでは、大島サンセットライブやシーカヤック体験、ゆらぎの森のHappy婚活、多喜浜塩田の体験学習、サンセットナイトクルージングなどなど、新居浜市だけで20以上のイベントが決定されており、この間、山から海にかけて盛りだくさんで非常に楽しみであります。イベントの数や開催期間など、さすが愛媛県と連携しての初の東予東部圏域イベントと期待と感心をしているところではありますが、私の周りの市民の皆様に聞くと、ほとんどが内容だけでなく、開催されることも知らない状況です。よくよく見ると、市の職員や銀行の人など、ポロシャツやウインドブレーカーを着用したり、チラシやポスターでPRしていることに気がつきます。
しかしながら、市民の皆様の盛り上がりは、いま一つのように感じてしまいます。愛媛県では、これまで南予博や瀬戸内しまのわなどを開催してきましたが、それらのイベントと比較しても盛り上がりに欠けているのではないでしょうか。これは、テーマ設定が観光イベントというより、山やものづくりなど、テーマが限定された地域の振興イベント的な面に重きを置いている影響と思いますが、このことについてはどのようにお考えか、お伺いをいたします。
恐らく新年度になれば、テレビやラジオ、SNSで大々的に情報発信していくものと思いますが、少し不安を拭い切れません。今後、市や県、実行委員会などではどのようにして市民だけでなく、県内外にPRしていくつもりなのか、お聞きいたします。
また、この期間どのぐらいの観客動員と経済効果を見込んでいるのか、圏域全体と新居浜市での見込みをそれぞれお伺いいたします。
また、これらのイベントは一過性なものではなく、継続性を重視しているものとお聞きしましたが、今回の各種プログラムをイベント終了後にどのように生かしていくのか、現在でのお考えをお聞かせください。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。鴻上経済部長。
○経済部長(鴻上浩宣)(登壇) えひめさんさん物語についてお答えをいたします。
東予東部圏域振興イベントえひめさんさん物語は、東予アクティブライフの創造をテーマに、当圏域の交流人口の拡大、観光振興、さらには定住、移住の促進を目的に、4月20日から11月24日までの間、開催されます。盛り上がりに欠けているのではないかとの御指摘につきましては、これまで機会を捉えて広報物の配布やプログラムの一部をプレイベントで披露するなど、イベント周知に取り組んでまいりましたが、約7カ月間の長期間のイベントでありますことや豊田議員さん御指摘のように、単なる観光イベントだけではないといったようなことから、個々のプログラムの組み立てや3市のバランスなどの調整に時間を要したことなどから、広報活動がおくれぎみになっている状況でございます。今後、愛媛県や3市も参画しております実行委員会が中心となり、1月に結成された広報キャラバン隊などを活用して、東京を初め、県外各地でもPR活動を行うほか、春、夏、秋の季節ごとに公式ガイドブック、さんマガを発行する予定で、現在春号を準備中でございます。新居浜市といたしましても、それら広報ツールも最大限活用し、市内各種団体などの御協力もいただきながら、イベント成功に向け、市民の機運醸成に努めてまいります。
次に、観客動員と経済効果の見込みについてでございます。
本イベントは、山や工場でのイベントが多く、安全上の観点等から、一度に多くの人が参加できないなどの制約もあり、圏域全体の観光客数年間365万人を目標に取り組んでおります。これは、平成28年圏域観光客実績332万人と比べて約10%33万人増を目指すものでございます。新居浜市における平成28年の年間観光客数は110万人でありますことから、圏域全体の目標と同様に10%増11万人増の121万人を目指したいと考えております。
なお、経済波及効果につきましては、イベント終了後に分析する予定でございますが、いやしの南予博2016では、約89億円と推計されており、それ以上の経済効果が発現できるよう積極的に取り組みを進めなければならないと考えております。
次に、各種プログラムをイベント終了後にどのように生かしていくのかについてでございます。
本イベントを契機として取り組むチャレンジプログラムの各事業は、本市への観光誘客の新たな起爆剤となり得るものでございます。そのため、イベント終了後においてもさらに磨きをかけ、継続的かつ主体的に魅力を向上させる活動として定着することを大いに期待いたしており、新居浜市といたしましても、事業終了後も引き続きさらなる発展のための課題解決など、積極的な支援を行ってまいります。
なお、コアプログラムについては、多額の費用を要しますことから、イベント実施後に評価、分析を行い、継続性の可否判断を行いたいと考えております。
○議長(加藤喜三男) 豊田康志議員。
○14番(豊田康志)(登壇) 市長の施政方針を聞きまして、このイベントに対する期待が大きいことがよくわかります。このイベントを成功させるためには、市役所と市民がどれだけ一緒になって、また議会も一緒になって情報共有しながらやっていくかが大事だろうと思っておりますので、しっかりと成功させるように頑張っていきましょう。
最後に、教育力の向上と学校現場についてお伺いをいたします。
市長の施政方針にもありましたが、先日の総理の施政方針演説を聞きますと、成長戦略のうち、第4次産業革命としてイノベーションの創出というくだりがあり、この夏策定するAI戦略の柱は、教育システムの改革と述べられております。
また、来年から全ての小学校でプログラミングを必修とし、中学校、高校でも順次情報処理の授業を充実し、必修化することで、子供たちの誰もがAIなどのイノベーションを使いこなすリテラシーを身につけられるようにするとのことです。本市においても、平成31年度当初予算のポイントとして、小中学校教育力の向上が挙げられており、放課後まなび塾の長期休暇期間中の実施のほか、小中学校全教室への電子黒板の整備と校務支援システム導入による教員の負担軽減が書かれています。
まず、これらの取り組みにより、実際に教育力の向上と教育の負担軽減につながるとお考えか、お聞きいたします。
このことについて、学校現場の先生たちはどのような考えか聞かれていますか。
従前から授業でのICT活用が教員の授業形態を改善し、子供たちの学習意欲向上に効果があると言われていますが、教員のICTに対する抵抗感や効果への疑問が主な理由で普及が思わしくないとも言われております。これからの時代は、教員も国が言うイノベーションを使いこなす能力を全員が身につける必要があり、そのためには、先ほどの抵抗感や疑問を取り除くことが必要となります。タブレットの導入や電子黒板の予算化をする前に、教員の意識改革やスキルアップを図る必要があると考えますが、このことについてはどのように考えていますか。
新居浜市の教育委員会を見ていると、このような学校現場の声や要望を十分聞けていないような気がします。事実、現場の先生からもそのような声をよくお聞きします。市長の公約でも学力向上を掲げてさまざまなことに積極的に取り組んでいるにもかかわらず、全国学力テストの結果はずっと低調であることを考えると、原因の一つは、教育委員会と学校現場のずれのように私には思えます。一つの例として、ある学校では、放課後児童クラブやまなび塾について、学校側としてはアフタースクールであり、自分たちの管理下ではなく、教室の使用にさえ難色を示すなど、他人事のように捉えているという話も聞きます。同じ教育委員会が進める施策に対して、現場の先生が協力しないというのは、教育委員会が組織として十分機能していないということではないでしょうか。教育長は、この3月で任期満了を迎えるわけですが、学校現場の声を十分聞かれて意思疎通を図ってこられましたか。現場に足を運び、現場の声を聞き、それを教育施策に生かすことが教育長の務めと考えますが、この3年間を振り返って、自分自身どのように評価されているのか、お聞きいたします。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 教育力の向上と学校現場についてお答えいたします。
まず、平成31年度の小中学校教育力向上の施策が、実際に教育力の向上、教員の負担軽減につながると考えるかとの質問についてでございます。
放課後まなび塾の拡充につきましては、小学校段階で習得しておかなければならない基礎的学力が十分に身についていない児童が、少なからずいることを実感いたしております。学力格差が生じている中、通常の授業に頼るのみでは、学び直しは困難で、わからないままの状況が拡大していくことになります。通常期のまなび塾においても、タブレットの活用などを通じて、わからなくなったところにさかのぼって再学習に取り組んでいくとともに、長期休業中には、大学生や高校生の先輩の力もかり、学びの取り戻しを行うことで、学力の二極化の解消を図り、教育力の向上に結びつけてまいりたいと考えております。
また、電子黒板を有効に活用することで、教材の作成や充実にかける時間と手間を削減するとともに、校務支援システムの導入によって、従来手作業や独自のシステムで作成していた成績等に関する事務処理が統合され、多忙感の軽減にもつながるものと考えております。
ICT化の推進につきましては、教職員の検討会を開催し、その方向性を導き出したものであり、現場の声を反映しているものであると認識いたしております。
次に、教員のICTに対する抵抗感や効果への疑問が阻害要因になっているのではとの御指摘についてでございます。
ICTの導入につきましては、以前大きな流れがあり、本市におきましても、モデル校を指定し、電子黒板等を導入した経緯がございました。
しかし、その際は、部分的導入であったため、全体の意識変革には至らなかったという反省がございます。今回は全ての教室に電子黒板導入を目指しておりますが、現在においても導入済みの学校では、積極的に活用している教員もおり、導入に際して十分な研修やICT支援員の導入などを検討し、教員の不安解消に努めてまいりたいと考えております。
次に、学校現場の声や要望を教育委員会は十分に聞けていないのではないかという御指摘についてでございます。
御指摘のように、全ての学校、教職員、そして教育委員会事務局が共通のビジョンを持ち、一枚岩でスクラムを組んで取り組んでいく体制には、いまだ至っていないと感じております。学校の教職員は、子供たちのことを第一に考え、それぞれ地域の特性を生かしながら教育活動を展開し、学校を運営しております。学校と教育委員会事務局とで価値観の相違や考え方のずれが生じることもございますが、対話を通じてお互いが許容できる了解を求めてきたところでございます。現場主義を大事にするということは、教育委員会の基本理念の一つに掲げているものであり、対話と支援のスタンスこそが重要であるものと考えております。
みずからこの3カ年を振り返ると、私にとっての現場は、校長、教頭といった管理職のウエートが高かったと感じます。
また、現場と向き合う機会は、平時よりも問題が発生した有事の際が多かった気もいたします。問題が発生したときだけでは見えないもの、聞くことができないことも多かったのではないかと顧みます。現場との対話の大切さを一層肝に銘じてまいりたいと考えます。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。豊田康志議員。
○14番(豊田康志)(登壇) 学校は昔から閉鎖的ってよくお聞きをいたします。今回コミュニティ・スクールの導入など、学校の協働を進める中で、市の教育委員会と学校現場は、情報を共有する必要があると思います。地域とともに子供たちのために何が必要かということを真剣に考えなければいけないと思いますが、その点についてはいかがお考えでしょうか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 豊田議員の再質問にお答えをいたします。
学校と教育委員会、そういったものがつながっていくこと、その重要性をも改めて感じております。現在、地域とともにある学校ということで、コミュニティ・スクールを進めていく中、無論教育委員会事務局と地域、学校もつながっております。そういったところが、同じ目線で子供たちの未来に向けて何が一番いいかを考えていくようなそういう教育行政に取り組んでいく必要が何よりであろうかと思っております。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。
(14番豊田康志「はい」と呼ぶ)
以上で本日の一般質問並びに質疑は終わりました。
これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
明28日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 2時59分散会