本文
目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問
加藤喜三男議員の質問(1)
1 市制施行80周年とその後の新居浜について
(1) 記念事業の成果と課題
(2) 10年先、20年先の新居浜
(3) 組織のあり方
石川市長の答弁
1 市制施行80周年とその後の新居浜について
(2) 10年先、20年先の新居浜
(3) 組織のあり方
原企画部長の答弁
1 市制施行80周年とその後の新居浜について
(1) 記念事業の成果と課題
加藤喜三男議員の質問(2)
1 市制施行80周年とその後の新居浜について
石川市長の答弁
1 市制施行80周年とその後の新居浜について
原企画部長の答弁
1 市制施行80周年とその後の新居浜について
鴻上経済部長の答弁
1 市制施行80周年とその後の新居浜について
加藤喜三男議員の質問(3)
1 市制施行80周年とその後の新居浜について
石川市長の答弁
1 市制施行80周年とその後の新居浜について
加藤喜三男議員の質問(4)
1 市制施行80周年とその後の新居浜について
2 文化振興と子供たちの未来について
(1) 文化振興に関する指針
(2) 子供たちが利用できる取り組み
(3) 施設の運営予算
関教育長の答弁
2 文化振興と子供たちの未来について
(1) 文化振興に関する指針
(2) 子供たちが利用できる取り組み
(3) 施設の運営予算
加藤喜三男議員の質問(5)
2 文化振興と子供たちの未来について
関教育長の答弁
2 文化振興と子供たちの未来について
加藤喜三男議員の質問(6)
2 文化振興と子供たちの未来について
3 消防、防災について
(1) 総合防災拠点施設完成後の組織のあり方
(2) 救急体制の充実
木村市民部長の答弁
3 消防、防災について
(1) 総合防災拠点施設完成後の組織のあり方
藤田消防長の答弁
3 消防、防災について
(2) 救急体制の充実
加藤喜三男議員の質問(7)
3 消防、防災について
休憩(午前11時06分)
再開(午前11時16分)
寺田副市長の答弁
3 消防、防災について
藤田消防長の答弁
3 消防、防災について
加藤喜三男議員の質問(8)
3 消防、防災について
赤尾建設部長の答弁
3 消防、防災について
加藤喜三男議員の質問(9)
3 消防、防災について
4 学校給食について
関教育長の答弁
4 学校給食について
加藤喜三男議員の質問(10)
4 学校給食について
関教育長の答弁
4 学校給食について
加藤喜三男議員の質問(11)
4 学校給食について
高塚広義議員の質問(1)
1 防災行政について
(1) 災害・防災情報伝達システム
(2) 女性視点の防災ブック
石川市長の答弁
1 防災行政について
(1) 災害・防災情報伝達システム
(2) 女性視点の防災ブック
木村市民部長の答弁
1 防災行政について
(1) 災害・防災情報伝達システム
高塚広義議員の質問(2)
1 防災行政について
木村市民部長の答弁
1 防災行政について
高塚広義議員の質問(3)
1 防災行政について
木村市民部長の答弁
1 防災行政について
高塚広義議員の質問(4)
2 買い物弱者対策について
休憩(午後 0時01分)
再開(午後 1時00分)
白石福祉部長の答弁
2 買い物弱者対策について
鴻上経済部長の答弁
2 買い物弱者対策について
高塚広義議員の質問(5)
2 買い物弱者対策について
白石福祉部長の答弁
2 買い物弱者対策について
高塚広義議員の質問(6)
2 買い物弱者対策について
3 がん対策について
(1) がん検診の受診率向上と禁煙推進
(2) 胃がんリスク検診(ABC検診)導入
(3) がんとの共生
白石福祉部長の答弁
3 がん対策について
(1) がん検診の受診率向上と禁煙推進
(2) 胃がんリスク検診(ABC検診)導入
(3) がんとの共生
高塚広義議員の質問(7)
3 がん対策について
白石福祉部長の答弁
3 がん対策について
高塚広義議員の質問(8)
3 がん対策について
4 地域の要望について
(1) 上部東西線の交通安全対策
赤尾建設部長の答弁
4 地域の要望について
(1) 上部東西線の交通安全対策
高塚広義議員の質問(9)
4 地域の要望について
5 都市鉱山からつくる五輪メダルについて
小山環境部長の答弁
5 都市鉱山からつくる五輪メダルについて
篠原茂議員の質問(1)
1 本市の財政について
(1) 当初予算編成
(2) 財政調整基金
(3) 基金運用
石川市長の答弁
1 本市の財政について
(1) 当初予算編成
原企画部長の答弁
1 本市の財政について
(2) 財政調整基金
(3) 基金運用
篠原茂議員の質問(2)
1 本市の財政について
原企画部長の答弁
1 本市の財政について
篠原茂議員の質問(3)
1 本市の財政について
原企画部長の答弁
1 本市の財政について
篠原茂議員の質問(4)
1 本市の財政について
2 障害者支援について
(1) 障害者虐待の防止
(2) 障害者支援施設
(3) 社会福祉法人の社会貢献活動
休憩(午後 2時04分)
再開(午後 2時14分)
白石福祉部長の答弁
2 障害者支援について
(1) 障害者虐待の防止
(2) 障害者支援施設
(3) 社会福祉法人の社会貢献活動
篠原茂議員の質問(5)
2 障害者支援について
3 まちづくり校区懇談会について
(1) 対話によるまちづくり会議
(2) 地域コミュニティ支援員制度
石川市長の答弁
3 まちづくり校区懇談会について
(1) 対話によるまちづくり会議
木村市民部長の答弁
3 まちづくり校区懇談会について
(2) 地域コミュニティ支援員制度
篠原茂議員の質問(6)
3 まちづくり校区懇談会について
散会(午後 2時40分)
本文
平成29年12月12日 (火曜日)
議事日程 第2号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
出席議員(25名)
1番 神野 恭多
2番 米谷 和之
3番 井谷 幸恵
4番 藤田 誠一
5番 田窪 秀道
7番 太田 嘉一
8番 岩本 和強
9番 三浦 康司
10番 篠原 茂
11番 大條 雅久
12番 高塚 広義
13番 藤原 雅彦
14番 豊田 康志
15番 永易 英寿
16番 伊藤 謙司
17番 藤田 豊治
18番 藤田 幸正
19番 岡崎 溥
20番 伊藤 優子
21番 佐々木 文義
22番 真木 増次郎
23番 仙波 憲一
24番 近藤 司
25番 加藤 喜三男
26番 山本 健十郎
――――――――――――――――――――――
欠席議員(1名)
6番 小野 辰夫
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市長 石川 勝行
副市長 寺田 政則
企画部長 原 一之
総務部長 多田羅 弘
福祉部長 白石 亘
市民部長 木村 和則
環境部長 小山 京次
経済部長 鴻上 浩宣
建設部長 赤尾 恭平
消防長 藤田 秀喜
水道局長 岡松 良二
教育長 関 福生
教育委員会事務局長 武方 弘行
監査委員 田中 洋次
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者
事務局長 粂野 誠二
事務局次長 原 正夫
議事課副課長 小島 篤
議事課副課長 髙橋 憲介
議事課議事係長 美濃 有紀
議事課調査係長 神野 瑠美
議事課主任 中島 康治
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(仙波憲一) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第2号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(仙波憲一) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第87条の規定により、議長において藤田豊治議員及び藤田幸正議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 一般質問
○議長(仙波憲一) 次に、日程第2、一般質問を行います。
この際、申し上げます。一般質問における各議員の発言は、それぞれ通告の時間以内となっておりますので、御了承願います。
順次質問を許します。まず、加藤喜三男議員。
○25番(加藤喜三男)(登壇) おはようございます。
質問に入ります前に、12月16日開会式、17日競技になっております滋賀県野洲市で行われます第25回全国中学校駅伝大会に愛媛県代表として新居浜市の男子は泉川中学校、女子は新居浜東中学校が出場されます。大会では、日ごろの成果を十分発揮され、所期の目的を達成されることを願い、質問に入りたいと思います。
市制80周年とその後の新居浜についてということでお聞きいたします。
新居浜市市制施行80周年とその後の新居浜については、初代の市長、白石譽二郎さんより始めて23代目、10人目の市長に今の市長さんがなられております。11月3日には80周年を迎え、人間で例えますと傘寿ということでお祝いをするようでございますけれども、これを記念して、数多くの記念イベントを行ってきましたが、各施策の評価についてまずお尋ねいたしたいと思います。
11月3日の式典の記念講演として、別子太平記の作者でもある井川香四郎先生が立たれ、その中で、少年時代の経験や御自身の新居浜に対する思いを述べられました。
そこで、お尋ねいたしますが、数多くの記念事業を行い、現在までに完了した事業の結果をどう評価し、また課題として出てきたものはどうでしたか、お尋ねいたします。
次に、井川さんも言っておられましたが、10年先、20年先の新居浜をどのような市にしようとしているかもお聞かせください。
次に、組織のあり方についてお伺いいたします。
先日よりコミュニティーFMの試験放送が行われ、12月2日には総務省の検査も終わったようでございますが、この事業のように、当市にとってまたとない事業等を事前キャッチできる組織も必要と考えます。この時代に合った組織の必要性について御所見をお伺いしたいと思います。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) おはようございます。
加藤議員さんの御質問にお答えいたします。
市制施行80周年とその後の新居浜についてでございます。
まず、10年先、20年先の新居浜についてお答えいたします。
加藤議員さん御案内のとおり、本市ではことし市制施行80周年という記念すべき年を迎えることとなり、「つむぐつなぐ未来へ人へ」というテーマを掲げ、記念式典を行うとともに、1年を通じて各種記念事業に取り組んでいるところでございます。このテーマには、本市発展の礎を築いてこられた先人の偉業や受け継がれてきた伝統、文化を再認識し、過去から現在、未来に向けて紡ぎ、新居浜にかかわる全ての人につないでいきたいという思いが込められております。さきの9月議会において、議員提案により制定していただきました新居浜市先人を未来につなぐ条例と基本的な考え方は同じであると考えております。今回の記念事業、例えば太鼓祭り記念イベントや東京富士美術館コレクション、今後開催予定のあかがねマラソンなどの事業を通じて、本市を訪れる方々には、市内を観光していただき、本市の魅力を直接お伝えすることも大きな要素であります。また、現在作成している新居浜を舞台としたふるさと映画を通して、別子銅山や太鼓祭りといった地域特有の魅力を全国に情報発信するとともに、市民の皆様には、改めてふるさとへの愛着や誇りを感じていただけるものと考えております。本市では、ことしHello!NEW新居浜を合い言葉に、みんなが主役、みんなが誇れる、そしてみんなに愛される市民と市が一緒になって新しい新居浜をつくるための活動をスタートいたしました。今後におきましては、この新しい取り組みや新居浜市総合戦略を着実に進めることで、10年後、20年後も住みたい、住み続けたい町を目指し、市民の誰もが幸せを実感できる笑顔輝く新居浜市の実現に向けて邁進してまいります。
次に、組織のあり方についてでございます。
今回、総務省消防庁の補助を活用して、防災行政無線Jアラートと連動したコミュニティーFMがあかがねミュージアム内に開局することとなり、これにより大幅な防災力向上につながるものと期待をいたしております。この事業は、消防本部が日ごろから現状の市民課題を認識し、国の制度や動向に注視していた成果であり、国の財源を活用して事業を実施できたことは、大いに評価すべきことと考えております。御指摘の時代に合った組織づくりにつきましては、日ごろから本市の最重要課題と認識をしており、新居浜市行政改革大綱2016におきましても、地方分権に対応できる組織づくりの中で、組織の政策立案強化を掲げております。地方分権の進展や高度化、多様化する市民ニーズに対して、課題を明確にし、スピード感を持って対応するためには、情報収集と政策立案機能の強化が必要であり、加えて近年、部局をまたがる課題も増加していることから、必要に応じて、戦略監や技術監を配置するなど、総合調整機能の充実を図ってまいりました。しかしながら、政策立案機能の強化については、さらに積極的に取り組まなければならない課題と認識をいたしております。今後におきましては、政策立案機能の強化を基軸としながら、時代への適合性を重視し、適時的確に対応する組織づくりを目指してまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(仙波憲一) 原企画部長。
○企画部長(原一之)(登壇) 記念事業の成果と課題についてお答えいたします。
市制施行80周年という節目の年を迎えました本年、これまで記念式典を初めとして、多くの記念事業を実施してまいりました。主な事業の成果と課題でございますが、まずあかがねミュージアムで開催いたしました東京富士美術館コレクション-美の東西-及び新居浜が生んだジブリの動画家近藤勝也展では、ふだん鑑賞できないような作品を市内外の幅広い年代の方々に鑑賞いただくことができ、大変好評でございました。
これらの共通の課題といたしましては、広報活動に関し、より広く多くの方に、また何度でも見ていただくなど、より効果的な方法を検討することが必要であったというふうに考えております。
次に、8月に開催いたしました全国選抜高校生溶接技術競技会in新居浜では、新居浜市がものづくりのまち、溶接のまちであることを全国に周知することができ、また将来のものづくり産業を担う高校生の技術向上、意欲の醸成が図られたと感じております。
一方、初めての全国規模の大会であったため、参加者の確保など運営面において検討が必要と考えられます。
次に、9月に開催いたしました宝くじスポーツフェアドリーム・ベースボールでは、20名を超える元プロ野球選手の高度なプレーを目の当たりにすることができ、多くの市民の皆様に喜んでいただくとともに、野球教室に参加した小中学生も、直接野球技術についての指導を受けられたことで、スポーツに対する関心もさらに高まったものと認識いたしております。
次に、10月15日と17日の両日開催いたしました新居浜太鼓祭り市制施行80周年記念イベントでは、あかがねミュージアム周辺及び山根グラウンドの2会場で50台の太鼓台に参加いただき、盛大に開催することができました。開催日当日は、天候には恵まれませんでしたが、市内外から多くの見物客にお越しいただき、特に山根グラウンド会場での12台による寄せ太鼓、花火とのコラボレーションなど、例年には見られない趣向を凝らしたイベントとなり、見物客からも大変好評であったとお聞きしております。また、太鼓祭りイベントを観光資源として誘客につなげるため、岡山、香川での事前告知や四国内CATVでの放送など、例年以上にメディアを活用した取り組みを行い、一定の成果が出せたのではないかと考えております。
課題といたしましては、関係者との調整が難航したことで、市内9地区全太鼓台による統一イベントとして実施できなかったことと考えております。また、開催に当たっては、開催場所周辺の自治会や店舗等の皆様への十分な周知ができていなかったことも反省点であると考えております。
次に、11月3日に挙行いたしました市制施行80周年記念式典では、別子太平記の著者である井川香四郎氏の講演を初めとして、本市の基盤を築いてこられた皆様への敬意を表するとともに、これからの未来に向けた新しいまちづくりの出発点として、市民意識の高揚と共有化を図ることができました。
課題といたしましては、一般の参加者の応募が少なく、広報及び案内方法を検討する必要があると考えております。
以上が既に実施した主な事業でございますが、今後も来年1月14日には山根公園を発着する新たなコースで健脚を競うあかがねマラソンや3月24日、25日の2日間、あかがねミュージアムを会場に、あかがね産業博等を開催いたします。また、新居浜発映画制作事業では、今年度中の完成に向けて、現在出演者の発表や撮影日程の調整という段階になっております。これらの各種記念事業につきましては、一過性のイベントとして終わらせることのないよう、担当課や実行委員会において課題や反省点を洗い出し、十分検証を行い、市制90周年、さらには100周年に向けて紡ぎ、つなげてまいりたいと考えております。
○議長(仙波憲一) 加藤喜三男議員。
○25番(加藤喜三男)(登壇) 80周年記念事業として、いろいろ取り組まれたと思いました。これからの課題もようけあったという御説明でございましたけれども、そのうちで市長が所信表明でも表明されておりますスリーワン、これにはどのような事業をやっておられたのか、お聞きしたいと思います。
それから、この80周年の記念事業、20事業、それからほかに冠のついたのが15だったですか、三十四、五の事業をやった中で、市長の言われるスリーワンにつながるもんがあったのかどうかというのもお聞きしたいと思います。
それと、部長の今の答弁にもありましたように、周年事業を今までやっておられて、過去の経験からいうと、その年だけでの単発の事業が多かったと思います。このことをもう一回見直して、来年度以降も持続しようとする事業があるのかどうかもお聞かせください。
それから、10月15日、17日に行われました新居浜太鼓祭り市制80周年記念イベントについて、何点かお聞きしたいと思います。
上部地区は10月17日に行われたわけですけれども、前年度にもう10月17日に2部構成でやりますよと。予算も通ってないのにもう決まったかのごとく説明がなされたというのは、どこがその許可をしとったんか、教えてください。
それから、80周年記念事業でありますから、15日、17日で分けるのには、僕は少し異論を持ちたいと思っております。やはり、新居浜市民全体でするんであれば、一堂に集めるのが本来の姿と思っております。2日に分けた理由というのは、どういうことがあったんか、教えてください。
それと、大生院地区の太鼓台は参加いただきましたけれども、別子山、それから大島、この地域への呼びかけというのはどうだったんですか。新居浜市全体でやるというんであれば、全市にその呼びかけはすべきでなかったのかと思いますが、いかがですか。
最後に、このイベント、イベントですから、高校生の参加もお願いしたと思いますが、今大会を参考に、今後高校生の参加についてどうお考えになっているんか、お聞かせください。
それと、組織のあり方でございますけれども、やはりこの時代は、情報のとり合いだと思います。新居浜の情報が、今よそに負けとるかどうかは皆さんが御存じのとおりだと思います。やはり、情報の共有ということであれば、国のほうへ出向し、今までの相互交流をもう少し幅広いもんにしてはどうかと思いますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 加藤議員さんの再質問にお答えいたします。
国の省庁との相互交流が必要でないかという御質問であったかと思います。現在、文部科学省、経済産業省、国土交通省の四国地方整備局を初め、国、県等と合わせて8名の派遣をする一方、国や県からは5名の方を受け入れております。加藤議員さん御指摘のとおり、派遣された職員は、本市にとって有益な最新情報の収集に努めるとともに、政策立案に関する実務の習得など、職員の資質向上が図られるものと期待をいたしておりますし、また国、県から新居浜市へ派遣された方においても、本市の重要施策の立案、実行のため、派遣元の機関とのパイプ役となり、有益な情報提供、連携、協力、調整等に努めていただいているところでございます。今後におきましても、情報収集を初め、派遣で得た経験により、職員の資質向上が図られますよう、各省庁との積極的な人事交流を行ってまいりたいと考えております。
○議長(仙波憲一) 原企画部長。
○企画部長(原一之)(登壇) 加藤議員さんの再質問にお答えをいたします。
まず、今回の80周年記念事業について3つのワンでどのような事業をやったのかあるいはあったのかどうかということについてでございます。
市制施行80周年記念事業につきましては、単なる一過性の事業で終わらせるのではなくて、未来の新居浜につなげてまいりたいという気持ちから、新居浜にしかないオンリーワン、新居浜が一番のナンバーワン、新居浜が初めてのファーストワン、3つのワンを意識して事業を実施してまいりました。具体的な事業で申しますと、夏休みに開催いたしましたジブリの動画家近藤勝也展は、近藤勝也さんが本市出身ということで、スタジオジブリの全面協力のもと、県立の美術館ではなくて、市の美術館単独で開催ができたというのは、中四国では新居浜だけでオンリーワンでございます。そして、新居浜発の映画制作につきましても、別子銅山あるいは太鼓祭りなど、新居浜にしかないオンリーワンの素材でナンバーワンを目指したいと考えております。溶接甲子園を開催したのも、全国に先駆けてのファーストワンでございます。今後につきましては、これらの事業だけではなく、さまざまな事業を実施するに当たって、この3つのワンを意識しながら、常に見直しを行いながら取り組んでまいりたいと考えております。
それと、2点目の周年事業ということで、今後継続する事業はということについてでございます。
当然ながら、80周年記念事業につきましては、毎年実施するものと5年ごとあるいは10周年というふうにそれぞれ整理が必要だというふうに考えております。来年度以降も継続を考えておる事業といたしましては、今年最初に行いましたあかがねミュージアムで開催した80周年記念事業の目玉の一つでございました東京富士美術館コレクションのような豊かな芸術文化に触れる機会を創設できるような特別企画展を来年度以降も開催したいというふうに考えております。
また、ことし開催いたしました溶接甲子園につきましては、全国18都道府県から選抜された高度な溶接技術を有する選手が集まっていただいて競うことで、本市から参加した高校生を初め、将来のものづくり産業を担う高校生の技術力、技術の向上が図られたと評価しております。この事業につきましては、実施方法の見直し等も行いながら、来年度以降も継続して本市がものづくりのまちであることを全国にPRしたいというふうに考えております。
また、今年度から新たなコースと距離で開催するあかがねマラソンにつきましても、中学校駅伝大会の好成績を背景に、マラソンへの市民の機運の高まりから、今後コースあるいは規模等の検討も行いながら、今年度の実施状況を見て継続も考えたいというふうに思っております。
それと、市民提案で新居浜青年会議所に開催していただきましたわんぱく相撲新居浜場所につきましても、引き続き実施したいというふうな御要望もあるようでございますので、これにつきましては、先日の補助金公募審査会で採択されましたので、来年度も開催することとなると思います。
以上でございますが、その他の事業につきましても、費用対効果などの成果について実行委員会での事業評価をきちんと行い、来年度以降の実施について当初予算編成の中で判断を行ってまいりたいと考えております。
○議長(仙波憲一) 鴻上経済部長。
○経済部長(鴻上浩宣)(登壇) 加藤議員さんの再質問にお答えをいたします。
新居浜太鼓祭りのイベントに関してということになりますけれども、まず、上部地区は既に昨年山根グラウンドで周年事業の実施を表明していたということについてでございますけれども、太鼓祭りイベントの計画に当たりましては、平成28年6月から太鼓祭り推進委員会において検討を始め、昨年の祭り時点におきましては、各地区太鼓台運営委員会・協議会からの80周年イベントの要望を受け付け、実施内容の検討を行っていたところでございました。
一方、上部地区山根グラウンド統一寄せ実行委員会では、平成27年度の太鼓祭り終了後において、仮に市全体の統一イベントが開催される場合であっても、上部4地区の太鼓台は参加しないとの実行委員会としての決定を行っており、太鼓祭りイベント計画当初から一貫してそのように申し入れをされておりました。そのため、昨年の祭り会場において、山根グラウンドでの80周年記念事業実施についてビラが配布されたものと考えております。市といたしましては、市内全太鼓台の参加による統一イベント開催も視野に入れ、太鼓台関係者との協議を行ってまいりましたが、最終的には市内各地区太鼓台運営委員会・協議会の代表者から成る太鼓祭り推進委員会小委員会において検討した結果、平成29年1月の同小委員会において、2会場での記念イベントを決定したものでございます。
次に、2点目ですけども、市制80周年記念イベントを2日に分けたのは何か理由があるのかということでございます。
太鼓祭りイベント実施内容決定までの経過といたしましては、検討段階の当初、平成28年8月の時点において、各地区の要望、意見として、それぞれ案を出していただいております。川西地区については10月15日駅前周辺、川東地区については10月15日マリンパーク新居浜、川東西部地区、下郷・又野・松神子地区については10月16日から18日の中では既に例年行事があるので参加は非常に難しいのではないかという意見もいただきました。上部4地区については、10月17日の山根グラウンド統一寄せを2部構成にて実施したいと、大生院地区については、これまで統一イベントが行われていた10月17日の開催ということであれば、参加は見送りさせていただきたいと、そういった案が各地区運営委員会・協議会の要望、意見ということで提出されました。市といたしましては、市内全太鼓台の参加による統一イベント開催も視野に入れ、太鼓台関係者との協議を行ってまいりましたが、最終的には10月15日に川西地区、川東3地区、大生院地区があかがねミュージアム周辺で、上部4地区が山根グラウンドで実施することで決定をしたというような経過でございます。80周年記念太鼓祭りイベント開催に向けて、市がもっと主導的な立場で行うべきとの御意見もいただいておりますが、今回のような大規模な太鼓祭りイベントの実施は、参加される各太鼓台及び各地区太鼓台運営委員会・協議会の御協力なくして円滑なイベント実施は事実上不可能でございますので、御理解を賜りたいと存じます。しかしながら、今回、記念イベントの反省として、まずは市として、例えば市内全太鼓台参加による記念イベントを開催したいといった計画案を主体的に示してから議論を進めていく姿勢も必要であったと感じておりますので、次回周年行事の課題として生かしてまいりたいと考えております。
次に、80周年記念イベントに別子山のみこしや大島の夜宮も一緒に参加してもらったらよかったのではないかということでございますけれども、今回の記念イベントにつきましては、本市が誇る伝統文化行事であります太鼓祭りの継承と市民意識の高揚、また太鼓祭りを活用した観光振興及び本市のPR等を目的として開催いたしました。そのため、御提案の別子山のみこしや大島の夜宮も参加し、市民全体で80周年記念事業を祝うことも選択肢の一つではなかったかと考えております。この点につきましても、貴重な御提案として、次回周年行事に生かしてまいりたいと考えております。
次に、80周年記念イベントが終わって、以前から話に上がっている高校生のかき夫参加についてということでございますけれども、高校生のかき夫参加につきましては、これまでも市内高校校長会などに御依頼をいたしておりますけれども、まずは高校生が安全で、保護者も安心して参加させることができる環境が大切であるとの御見解をいただいておるところでございます。しかしながら、本年の祭りにおきましても、残念ながら太鼓台同士の鉢合わせが行われたことを考え合わせますと、現段階での高校生のかき夫参加については、厳しい環境にあるものと考えております。しかしながら、今年度の市制施行80周年記念太鼓祭りイベントによりまして、次世代を担う高校生の皆さんにも太鼓祭りの魅力を感じていただいたと思います。また、太鼓祭り継承に関する市民意識の醸成については、大きな効果があったものと考えておりますので、引き続きまして市内高校校長会と高校生のかき夫参加について協議を行ってまいりたいと考えております。
○議長(仙波憲一) 加藤喜三男議員。
○25番(加藤喜三男)(登壇) 80周年をやって、その後、後の10年、20年を見据えたときにということで、井川香四郎さんもお話になってました。新居浜というのは、もう今や重工業都市から未来の化学都市に変わるべきじゃというお話もありました。それから、きょうお配りいただいた新居浜市の政策懇談会からの御意向も、この10年先、20年先を見据えた都市計画も必要でないかというようなことも御提言を受けているようですけれども、またこれは後にしたいと思いますけども、やはり新居浜も今の重工業都市から未来の化学都市を目指すべきと思いますが、その辺のところはどうお考えでしょうか。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 加藤議員さんの再質問にお答えいたします。
井川先生の講演を聞いての10年・20年先の新居浜の姿ということでございますけれども、現在御案内のとおり、自動運転の自動車の研究開発が進むなど、IoTやAIを活用した技術革新により、生活スタイルも大きく変わってくるのではないかと考えており、産業界におきましても、産業ロボット等の普及により、より効率的な作業工程になっているのではないかと考えております。御案内のとおり、新居浜市は、別子銅山の開坑とともに、さまざまな産業が発展してきた町であります。その中心的な役割を果たしてきた住友諸企業には、現在も新たな技術、製品等の開発、研究が進められております。今後におきましても、より先進的な技術の導入を図りながら、本市がものづくりのまちとして発展していくよう、産業界とも連携を図りながら、支援を行っていきたいと考えております。
○議長(仙波憲一) 加藤喜三男議員。
○25番(加藤喜三男)(登壇) ぜひ時代に乗りおくれないような施策をお考えいただきたいと思います。
それでは、次に移ります。
平成29年9月、新居浜市先人を未来につなぐ条例が制定されました。この条例は、先人が築いた功績に感謝し、その崇高な志を未来につなぎ、さらなる新居浜の発展を目指すために制定されたものです。私たちはもとより、これからの新居浜の未来を育む子供たちに、先人が築き上げた歴史や文化、その志を学び、紡ぎ、伝えることができるような取り組みを進める必要があると考えております。別子銅山や多喜浜の塩田といった産業文化は、生涯学習から学校教育まで、あらゆる場面で取り組みを進められております。このような取り組みの一方で、20年以上の長きにわたり市民の力で発信、創造、伝承されてきたお手玉文化や60回以上の歴史を誇り、他市でも余り例のない市展、郷土芸能や伝統芸能の発表会等、さまざまなすばらしい文化があります。このような文化を伝承、発展させていく舞台として、これまで市民文化センター、旧郷土美術館を初め、公民館ほかさまざまな教育施設、学校が活動の場となってきました。そのような中、平成27年7月、あかがねミュージアムが開館し、多くの市民が利用し、今後の文化振興の拠点として期待をしておられます。私もあかがねミュージアムをたびたび訪れていますが、高校生、小中学生の利用が少ないのではないかと思っております。さらに、先般、国の名勝に指定するよう答申を受けました旧広瀬邸庭園は、今後多くの人たちが訪れ、にぎわうものと期待されています。しかし、広瀬記念館も子供たちの利用が少ないように思います。市民文化センターほかも同様ではないでしょうか。子供たちが、文化施設に行くためには、学校教育の中での活用も重要と思いますが、現状では不十分ではないかと思います。未来を担う新居浜の子供たちが、夢を持ち、新居浜を誇りに思い、新居浜をつくっていくためには、文化振興は大変重要と考えます。しかし、新居浜市では、残念ながら、文化振興に関する条例や方針、計画はない現状です。新居浜のすばらしい文化資源を生かし、文化振興を進めるための指針をつくり、それに基づき必要な予算を確保し、あかがねミュージアムを初めとする施設、学校教育の中で、さまざまな政策を進める必要があるのではないかと考えます。その際には、現在活動する多くの市民の皆様の知恵をかり、ともにつくる必要があると考えます。
そこで、お伺いいたします。
まず、文化振興に関する指針を定めることは、どのようにお考えでしょうか。
また、具体的な取り組みがあれば、教えていただきたいと思います。
次に、次年度以降の計画で、子供たちがあかがねミュージアムや旧広瀬邸庭園が利用できる学校教育の取り組み、社会見学とか学習とかがあると思いますが、お伺いいたします。
あわせて、あかがねミュージアムや市民文化センターのほか、文化施設を拠点とした文化事業の計画や予算措置、美術、音楽、郷土芸能等の市民活動に対する支援はどのようにお考えか、お聞かせください。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 文化振興と子供たちの未来についてお答えいたします。
まず、文化振興に関する指針についてでございます。
現在、本市の芸術文化の振興につきましては、第五次新居浜市長期総合計画及び新居浜市教育大綱に基づき事業を推進しておりますが、加藤議員さん御指摘のとおり、文化振興のための個別の指針や方針は策定していない状況でございます。芸術文化事業は、本物の芸術に触れることで感性を磨くとともに、伝統文化や多様な文化に触れるきっかけとなりますことから、未来の新居浜を担う子供たちのためにも、また魅力ある誇れるふるさと新居浜を創造するためにも、その推進は重要であると認識いたしております。そのため、芸術文化振興を総合的、効果的に推進するためにも、指針となる文化振興計画の策定が必要であると考えており、現在、文化振興計画の策定に向けての事前準備に着手したところでございます。具体的には、文化振興計画策定に向けた必要な作業項目や課題等の洗い出し、また今後先進地への聞き取り調査などを予定いたしております。その結果をもとに、本市の特性を生かした文化振興計画策定に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
次に、子供たちが利用できる取り組みについてでございます。
あかがねミュージアムにつきましては、美術館での展示にあわせ、見学や遠足で訪れる学校があるほか、新居浜市のこども美術展やふるさと学習奨励賞入賞者作品展を開催するなど、学校教育の中で多くの子供たちが訪れる機会を提供しておるところでございます。12月2日、3日に開催されましたお手玉遊び市民大会では、小学校の協力を得て、200人を超える多くの子供たちが集まり、熱気あふれるお手玉競技に真剣に取り組んでおったところでございます。また、現在、市内の小中学校では、これからの地域社会を継続的に維持、発展させるための教育、ESDに取り組み、その中で子供たちの地域を愛する心、地域を誇りに思う心を醸成するために、自分たちが生まれ育った地域を知り、地域の歴史、文化を学ぶ、ふるさと学習を推進しております。旧広瀬邸庭園につきましては、これらの取り組みの中で、産業遺産関連の施設として見学を行っております。また、郷土の自然や文化に触れることにより、豊かな体験活動を行うため、遠足で訪れる学校もあると聞いております。次年度以降も学校教育においてふるさと学習の推進やこども美術展などの行事を開催する中で、旧広瀬邸庭園やあかがねミュージアムを利用してまいりたいと考えております。
また、あかがねミュージアムで行われる各種美術展についての紹介などの情報提供を積極的に行い、豊かな情操を培うとともに、本物の芸術に触れる機会の提供をすることで、学校現場での学びの広がりを支援してまいりたいと考えております。
次に、施設の運営予算についてでございます。
本市では、文化事業として、本年開催いたしました東京富士美術館コレクション展や近藤勝也展のような国内外のすぐれた芸術作品等の鑑賞機会を提供する事業、春の市民文化祭や郷土芸能発表会など、市民の芸術活動に対して創作や発表を行う場を提供、支援する事業、各種学習講座の開講による施設の周知・普及啓発事業などを実施しておるところでございます。今後、あかがねミュージアムなどの文化施設が、さらに魅力ある場所となるためには、市民の皆様の御意見を参考にし、新たな文化事業を企画提案していくことが必要であると考えております。特に、子供たちにとって魅力ある企画、子供たちが本物に触れる機会の充実が不可欠であると考えております。これらの企画を具体化していくためには、何を目標にしてどのような方法で実施するのかという企画内容を十分に検討し、それを実現するのに必要な予算確保についても精査していく必要があると考えております。あかがねミュージアムが開館して2カ年経過いたしましたが、これまでの実績を踏まえ、市民や子供たちによりよい企画を提供できるよう、より多くの関係者の御意見を伺いながら検討を進めてまいりたいと考えております。
また、市民活動への支援策につきましては、文化芸術活動を行っている団体に対しまして、市の補助金制度を活用した支援を継続するとともに、郷土芸能保存につきましては、今後も保存団体と協力連携して、保存伝承活動及び発表会を行ってまいりたいと考えております。
○議長(仙波憲一) 加藤喜三男議員。
○25番(加藤喜三男)(登壇) 何点かお伺いしたいと思います。
東京富士美術館コレクションに学校の生徒さんを呼んだときの貸し切りバス代が71万5,580円と、これが市制施行80周年の記念事業としてなされておりましたので、このような事業を今企画ものとして何回ぐらい予定してやっておるのか。今の状況を見ますと、企画展一つやるのに大体1,000万円から1,500万円かかるようです。そうしたら、2つないしは3つやったら、当初のあかがねの運営費用、2,000万円というのでは多分あかんのじゃないかと思います。これからは、もう開館記念展とか、それから80周年の記念事業というのはなくなるんです。独自でせないかんとなってきたら、今の2,000万円というのは、僕は合わんような気がいたします。その辺のお考えはどうなんかということと、それと先日の小磯さんの分で、神戸の小磯記念美術館の館長さんともちょっとお話しました。そこでお話がありましたけれども、今回のは山野さんとの個人的なおつき合いで3年前から計画しとったと。一つの大きいイベントをやるんであれば、3年の月日がかかるんかなあと。そうなってくると、今の陣容の皆さんが、動けれるんかな、その予算措置なんかも3年も前からだったらこの事業はわからんところの事業なんで、今の学芸員さんがそれだけのことをやれるんかなという気がいたします。
それと、あかがねミュージアムをつくった、それにしては余りにも表示がないと思います。新居浜駅をおりて、あの建物は何だろうかというのがおりた方の率直な意見だと思います。あのシェルターの中にあれだけの空間があるんですから、あの中へでもつけたらええし、それともう一つは、国体も済んだんですから、国体の表示のパネルもあると思います。あれも有効に利用して、ああいうところにせんことには、新居浜市も高い金をかけてつくった施設ですから、それだけのお客さんに入ってもらわないけません。そのお考えをお聞きしたいと思います。
それともう一つ、360度のシアターがありますけども、この入場者もだんだん減っておるようですが、やはり1つの太鼓台だけでは、もたんような気もしますので、その辺のお考えはどうかというのをお聞かせください。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 加藤議員さんの再質問にお答えをいたします。
1点目、まず子供たちが芸術に触れる機会をつくる上では、今年度東京富士美術館コレクションで行ったような、子供たちが学校の授業として美術館を訪れられるような便宜をもっと図るべきではないかというふうなお話であったかと思います。現在、何回というふうな限定は今のところ計画しておりませんけれども、小学生、特に社会見学等も今現在行っております。そういったものに優先的に美術館での行事とのタイアップを組み込むことあるいは現在も小磯良平展を行っておりますけれども、そういった事業が行われる際には、学校との協議のもとで、どれだけのバス利用ができるかはまだ今の段階ではわかりませんけれども、そういった便宜供与を図っていけるような道を探ってまいりたいと思います。
また、情報提供も学校に対して非常に今まで薄かったような気もいたしますんで、これからはもっと子供たちあるいはその保護者の方にも興味、関心を抱いていただけるような情報発信をきちんと学校教育の現場で行っていけるような方向を模索してまいります。
2点目、財源の問題でございます。現在、2,000万円という一つの枠の中で事業の企画に取り組んできておるところでございます。御指摘いただきましたように、一つの事業を展開する上では、大きなものはやはり1,000万円ぐらいの予算規模が必要になってまいります。それで言いますと、年に2本の大きな企画が打てるのが現状の予算枠であると思っております。それでは1年間の美術館の盛り上がりを期待するのには、少々難しい点もあるような気がいたしております。今後、市民の皆様方、議会の皆様方の御意見を十分に聞かせていただいて、どうすればこのあかがねミュージアムが発展していけるか、そのためにどういった経費が必要なのかを真剣に考えまして、それをまた練り上げてまいりたいと今思っておるところでございます。
3点目、先般私も小磯良平展のときに岡館長さんのほうからこの美術展の運営に当たっては、前の山野館長の縁があったというお話を伺わせてもらいました。やはり、美術館の運営上、専門職である学芸員の存在が非常に重要であると思っております。学芸員同士のネットワークで美術展が展開できる部分もかなり多いと思っております。現在の学芸員は人数的には非常に厳しい状況にありますんで、これから先、学芸員の拡充あるいは市民の中にも学芸員資格を有する方もおられるとも伺っておりますんで、そういった人がみんなで力を合わせられるような仕組みを考えていくのが必要ではないかなと思っておるところでございます。
あと4点目でございます。これは、御指摘のとおりかと思うんですが、あかがねミュージアム、確かに施設の建築物としての印象は非常に強うございますんで、これが何かというふうに興味、関心を抱いてくださる方は多いんでございますが、それをきちんとガイドできるような案内掲示板が少ないというのを実感いたしております。駅をおりると、右のほうにあかがねミュージアムはあるわけでございますけれども、それを指示できるような看板も今ないのが現状でございます。そういったもの、国体の看板の後等の利用までいけるかどうかまだわかりませんけれども、とにかく駅をおりた人が、右に向いて歩いていって、あかがねミュージアムにきちんとたどり着くことができるような情報提供は、少なくとも必要であると考えておりますんで、早急に対応したいと思っております。
そして、最後の御質問でございますが、シアターの現在の映像は、太鼓の映像、ことしの夏に一時的に大島の海の映像を流したことがございますけれども、やはり1つの映像では2回見ようとする気にはなかなかならないと思いますんで、これから映像の数をふやすあるいはほかの何かを中に組み込む、そういったものを含めて、皆さんとともに協議して対応してまいりたいと考えております。
○議長(仙波憲一) 加藤喜三男議員。
○25番(加藤喜三男)(登壇) あかがねミュージアムは、60億円もかけてやった施設ですから、皆さんで新居浜市民の皆さんが喜んでいただけるような、それからお客さんが来ていただけるようなもんにしてほしいと思いますし、あかがねミュージアムでいろいろイベントもやっております。やはり、指定管理者の皆さんが動きやすいような組織づくり、雰囲気づくりというのも必要でないかと思います。こちらからのイベントだけではなくして、指定管理者がいろんなイベントもやっておられます。それもまた動きやすいようなことにしてほしいなと思っておりますので、また検討しておいてください。
それでは次に、防災についてお伺いいたします。
去る11月12日に総合防災拠点施設が起工され、平成31年度供用開始に向けて建設が進められました。この総合防災拠点施設には、災害対策本部機能、消防本部機能及び給水対策本部機能も有するものとして、また平時においては、地域コミュニティーや市民一人一人が新居浜市で起こり得る災害から身を守り抜くことを学ぶための体験型学習施設を併設したものであります。
そこで、お尋ねいたします。
第1点として、有事を見据えた危機管理を主眼とした危機管理室の設置を求めますが、御所見をお伺いいたします。
次に、救急体制についてお尋ねいたします。
先ほど述べましたとおり、平成31年度に施設が供用開始の予定ですが、この施設の完成で、大地震など自然災害に強い消防になると考えますが、全国的に救急需要が高まる中、円滑な救急対応が困難になっていると聞いておりますが、新居浜市はどうお考えか、お聞かせください。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。木村市民部長。
○市民部長(木村和則)(登壇) 消防、防災についてのうち、総合防災拠点施設完成後の組織のあり方についてお答えいたします。
現在、有事の際の災害対応といたしましては、市長を本部長とする災害対策本部を設置し、本部内の各班がそれぞれの役割を担い、災害対応を行っており、平時は防災安全課において、防災、減災に関する各種事務を行っているところでございます。総合防災拠点施設完成後は、災害対策本部機能と消防本部機能等が充実されますことから、加藤議員さん御案内のように、これらの機能を有効活用するためにも、新たな危機管理を所管する部署の設置が必要不可欠になるものと考えております。危機管理組織は、平常時における危機の把握と発生防止、いざというときの事前準備、危機発生時の迅速、的確な対応による被害の最小化であり、緊急事態が発生した場合には、各部局を指揮し、全庁的な総括調整を行うものと考えております。また、拠点施設には、災害から身を守り抜くことを学ぶ体験型学習施設も併設されますことから、市民の防災力向上や広報などにも適切に対応できることも肝要であり、今後これらの機能を備えた組織体制の構築について、関係部局と協議を進め、市民の安全、安心を十分に確保できる組織づくりを検討してまいります。
○議長(仙波憲一) 藤田消防長。
○消防長(藤田秀喜)(登壇) 救急体制の充実についてお答えいたします。
総務省消防庁から、平成28年の救急出動件数、搬送人員数は、ともに過去最多を記録したと発表がありましたように、全国的に救急需要が高まり、円滑な救急対応が困難になってきております。本市の救急出動件数につきましては、平成23年に5,000件を超えてから、毎年5,000件前後で推移しており、平成28年は5,146件となっております。ことしにおきましても、昨年の出動件数を上回る件数で推移しており、現在、配備している5台の救急自動車を運用して、増加する救急需要に対応している状況であります。
このような救急需要の増加に加えて、医療機関の要請による松山市など市外医療機関への搬送の増加が、救急事案の重複につながっており、平成28年において、救急自動車が5台全て出動した件数が28件、4台出動した件数が81件、3台出動した件数が270件となっております。そのため、各署ともに管轄外へ救急自動車が出動となる場合が多くなり、それぞれの救急事案において、救急自動車の現場到着までの時間が延長するなど、救急重複事案の増加が、円滑な救急対応を困難にする一因となっております。総務省消防庁によりますと、人口が減少する中、高齢社会が進展しているため、救急出動件数は徐々に増加し、団塊の世代が後期高齢者となって高齢化がより一層顕在化する平成37年ごろに救急出動件数がピークになると推計されており、この増加する救急需要への対応が、今後の喫緊の課題となってきております。
このような状況の中、さらなる救急体制の充実を図るためには、国から示された消防力の整備指針に基づく救急自動車の配備基準6台への増台及び救急隊員の増員が必要ですので、今後関係部局と協議してまいりたいと考えております。
○議長(仙波憲一) 加藤喜三男議員。
○25番(加藤喜三男)(登壇) 総合防災拠点施設の平成28年にいただいた資料で見ると、平成29年10月工事着工、平成31年10月の供用開始ということで、着工が1カ月ずれております。なぜかといいますと、建てるところの解体がおくれた。それから、今の市庁舎の前の工事もおくれておる。新居浜市は、どういう発注形態をとっとるんか、僕には納得いきません。私たち民間企業は、お客さんにおさめてお金をいただく、そういうことが新居浜市の発注は少しおろそかになっとんじゃないかと思います。
そこで、御提案いたしますが、今現在、2,000万円までが指名競争入札、それを少し変えたらどうですか。一般競争入札を5,000万円ぐらいまで上げる、それができないのであれば、今県が取り組んでおられる総合評価制度も一つだろうと思いますが、やはり新居浜市の発注するもんは、納期があってもこらえてくれるけんということで、余りにも納期をおろそかにし過ぎとるような気がします。一番ひどいのが、庁舎の前の。あれは、国体に間に合わすというて工事発注したはずです。それが今まだ工事中ということでは、やはり市民の皆さんにも説明がつかんのじゃないかと思います。ですから、先ほど言いました指名競争入札というのは、時代に逆行するやらわかりません。それでも、やはり市の主体的な発注者としての権限を保つためには、そういうことも考える必要があろうかと思います。
それから、組織につきましては、今部長のほうから話がありましたように、危機管理室の設置というのを前向きに考えるということでございますので、それはできるだけそうしてほしいと思います。
それから、今救急の分でお話がありましたけれども、救急体制は、新居浜市独自では難しいと思います。東予地区3市、四国中央、それから西条市もひっくるめた救急体制も考えとかないかんのじゃないんかなあ。というのは、県立の新居浜病院がまた直ると、その分が余計ふえると思いますよ。ですから、救急対応は、今のでも足らんのであれば、平成31年にでき上がる、それには間に合わせてほしいなという思いがありますが、お考えをお聞かせください。
○議長(仙波憲一) この際、暫時休憩します。
午前11時06分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時16分再開
○議長(仙波憲一) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。寺田副市長。
○副市長(寺田政則)(登壇) 加藤議員さんの再質問にお答えをいたします。
加藤議員さん御指摘のとおり、例えば附帯工事での工期のおくれが全体工事の工程に影響すると、そういったことは避けなければならないわけでございます。そういったことで、例えば工期内竣工を達成すると、そういうことについて申し上げますと、発注者側の立場としては、工事担当部門ではまずは適正な工期を設定すること、発注後は必要に応じて施工業者と適正な調整をしながら、工程管理をしっかりとやっていくこと、これが大事だというふうに思っております。
一方で、入札、施工業者の選定といったところで、いわゆる工事の品質の確保、先ほどの工期内竣工、そういったことも含めまして、そのあたりをどういうふうに担保していけばいいかということでございますが、まずはやはり競争性を担保しながら、工事の品質を確保するということが基本となろうかと思うわけでございますが、現在、新居浜市では、2,000万円を超えるものにつきましては、原則一般競争入札を採用しております。これは、平成21年に3,000万円から拡大をしたという経緯がございます。ただ、工事の内容とか状況によりましては、そのほかの適切な入札方法を選択するということも必要となってまいります。2,000万円を超えた場合でも、特に必要と認めた場合には、例えば指名競争入札を選択すると、そういう余地も残しております。場合によっては、そういった選択も想定はしておりますが、やはり基本は、一般競争入札。ただ、今後、一般競争入札でも、その際の参加資格の厳格化といったところでそのあたりの検討が必要かなというふうには思っております。
それと、御指摘いただきましたとおり、今の流れとしては、総合評価落札方式の活用というところがございます。金額だけではない、総合的な観点から受注業者を選定するという方法で、公正さを確保しながら、より質のよい工事を調達するということで、新居浜市としても、それを試行という形で現在やっております。今後、こういった方法の活用も含めて、適正な業者選定ということに取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○議長(仙波憲一) 藤田消防長。
○消防長(藤田秀喜)(登壇) 加藤議員さんの再質問にお答えいたします。
救急について、新居浜市が中心になって3市の連携が必要であるということについてでございます。
救急医療体制のうち、小児救急医療につきましては、既に東予3市の医療機関連携のもと、小児二次救急広域輪番制をしいておりますように、その他の救急医療体制につきましても、3市の連携調整が必要と考えております。
○議長(仙波憲一) 加藤喜三男議員。
○25番(加藤喜三男)(登壇) 今の工事の件について、役所のほうにもあれは非はあるやらわかりませんけれども、それを防ぐために、工期がおくれそうになったときには、その請負の業者さんに警告というんか、そんな注意喚起はしておられますか、どうですか。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。赤尾建設部長。
○建設部長(赤尾恭平)(登壇) 加藤議員さんの再質問にお答えをいたします。
現場に入りましたら、いろんな要件から工事がおくれたり、これは当方の設計の詳細の詰めが落ちておったり、また技術者の人手不足等予見されないことが何かと起こってまいります。その場合には、現場代理人、そこで足りない場合には、会社の経営者等呼びまして、それぞれ打ち合わせをして、双方お互い納得の上で工期の設定ということをまた再設定させていただいております。これにつきましては、当然、おくれてはならんものもありますし、そういう中で単価等いろいろと協議をしながら、その竣工に向けて我々も努力をさせていただいておるというようなところでございますので、御指摘の件、十分理解できますけれども、努力はさせていただいているというようなことで御理解いただければというふうに思います。
○議長(仙波憲一) 加藤喜三男議員。
○25番(加藤喜三男)(登壇) もうこれ以上言うても仕方がないと思いますけれども、やはり業者さんも人間ですから、忘れることもあるだろうし、それはもう少し皆さんで同じ土俵になるようなことを考えてあげないかんと思います。ですから、1カ月も2カ月もおくれるような工事をしとって、それでしゃあしゃあとやっとるというのは、これは僕はどうかと思います。今の入札制度では、それがかなわんような気がいたしますので、その辺のところ、また再考しておいてもらいたいと思います。
最後に、学校給食についてお伺いいたします。
この件につきましては、私ども自民クラブといたしましても、過去からずっと申し述べておりますとおり、センター方式での施設建設をとの思いがあります。平成26年3月にセンター方式での整備が必要との新居浜市学校給食検討委員会からの答申を受け、今回新居浜市学校給食施設整備計画案が出されました。実に3年9カ月もかけての検証や基礎資料の取りまとめをされ、パブリックコメントを経て、今年度中に計画決定し、来年度以降、整備に着手とのことでありますが、なぜこれまで基本計画がおくれたのか。市長が常日ごろよりおっしゃっているスピードを持って事に当たるとのことはどうなったんですか。また、本計画が承認されたとしても、計画では最短で5年、最長で7年、新調理場で全市小学校への配食ができないようでございます。先ほど申し上げましたとおり、スピード感を持って取り組んでいただき、3年ぐらいでは市内の全生徒さんに新しい調理場からおいしいと喜ばれる配食を望みますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 学校給食についてお答えいたします。
まず、新居浜市学校給食施設整備基本計画の策定がおくれたことについてでございます。
学校給食検討委員会からの答申後、庁内検討委員会におきまして、学校給食検討委員会からの要望事項である共同調理場方式での食育の推進や特別給食の実施方法、また共同調理場方式、単独調理場方式、それぞれの建設費及び維持管理費、安全、安心な給食を提供するための適切な人員配置のシミュレーションなどについて十分かつ詳細な調査研究を進め、基本計画案の策定に至ったものでございます。計画案策定に時間を要したことにつきましては、加藤議員さん御指摘のとおりでございます。今後、子供たちのためにも、よりスピード感を持って事業の推進に努めてまいりたいと考えております。
次に、3年くらいでの新調理場からの配食開始についてでございます。
現在、公表いたしております基本計画案では、新たに2つの共同調理場を整備することとし、1施設目は5年目の供用開始といたしております。用地選定から設計、建設工事に一定の期間が必要となる見込みでありますことから、3年への計画変更は難しいものと存じますが、基本設計と実施計画を同一年度で行うなどの工夫を行いまして、できる限り早期に新調理場からの配食が行えるよう、この議論の中で今後検討して進めてまいりたいと考えております。
○議長(仙波憲一) 再質問はありませんか。加藤喜三男議員。
○25番(加藤喜三男)(登壇) この計画書を見ますと、事業スケジュールについてということで31ページにお示しをいただいております。用地選定に1年、新センター1のほうですよ。それで、用地選定に1年、基本設計が2年目、3年目が実施設計、それから建設が4年目、5年目の中間ぐらいまで、それから供用開始が5年目の中間ぐらいで準備をして、5年目の終わりに全学校への配食ということになっているようでございますが、これを見ても、余りにも長いような気がいたします。用地選定して、それから用地が決まれば、すぐ基本設計ができると思います。今から基本設計しとっても、この3,300食、3,200食、3,400食ということで、今のやるんであれば3,300食と3,200食の調理場を確保すればいい。だから、3,200食なり3,300食のをするとなれば、どのぐらいの規模の分が要るというのは、もうわかっとるはずなんですよ。だから、その土地が決まればすぐに設計はできると思います。ですから、そういうことをもう少しスピード感を持ってやってほしいと思いますが、どうですか。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 加藤議員さんの再質問にお答えをいたします。
御指摘いただきましたように、現在の事業スケジュール案、この基本計画の案におけるスケジュールは、非常にスピード感に欠けておるものに正直なっておるような気もいたしております。仮にこのスケジュールの中で進めるようなことになった際には、共同調理場というのは、性格上、同じような施設内容にもなろうかと思いますので、両者を一緒に考えながら、子供たちにできるだけ早い時期に給食提供ができるような対応を心がけていこうと思っております。実際に進めるに当たりましては、国の学校施設整備事業の補助金の獲得等もございまして、若干このスケジュールの中でおさまり切らない場合も想定はいたしておりますけれども、そういったものが今後対応できる段階では、スムーズにスピード感を持って対応できるよう努めていくのが我々の務めであると考えております。
○議長(仙波憲一) 再質問はありませんか。加藤喜三男議員。
○25番(加藤喜三男)(登壇) 今もるる申し上げましたけども、やはり行政としてスピード感を持って事に当たるという市長の方針が決まっとんであれば、皆さんもその方向に進んでほしいなという気持ちがあります。
私、ちょっとほかのところで見ましたら、3カンという、関心を持ち、感動をし、感謝の気持ち、これを持って事に当たるべきじゃないかなあということをつくづく思いました。ですから、皆さんに関心を持っていただき、それからお互いにつくったときの感動、それからやっていただいたことに対する感謝という気持ちをこれからも忘れんと私も議会活動を務めていきたいと思います。どうもありがとうございました。
○議長(仙波憲一) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 公明党議員団の高塚広義です。
現在、松山市の県美術館でレオナルド・ダ・ヴィンチと「アンギアーリの戦い」展が11月2日より開催されております。開幕前日である11月1日の愛媛新聞に、企画協力をされている東京富士美術館創立者である池田大作SGI会長の寄稿文が記載されておりましたので、紹介させていただきます。この展示会を通して、池田氏は、「偉大な文学に学び、偉大な刷新を遂げ、偉大な独創を輝かせる。これが人類の栄光のリレーでしょう。それを象徴する歴史が、イタリア・ルネサンスです。その美の至宝が愛媛県美術館で披露される運びとなり、まことに喜ばしい限りです。中略。芸術の秋、ルネサンスの傑作との対話は、生命の「最善の力」が共鳴する黄金の一時となりましょう。若き世代にも楽しく鑑賞していただき、我らの愛媛から独創光る金風が一段と爽やかに吹き渡ることを私は祈ってやみません。」とありました。私も先月の17日に家族で鑑賞してきましたが、本当にすばらしい作品に圧倒され、感動させていただきました。ぜひ多くの市民の皆様が、またとない展示会に足を運んでいただき、一流の芸術を堪能していただきたいと思います。
それでは、通告に従い質問をさせていただきます。市長並びに理事者の皆様には、明確な御答弁をよろしくお願い申し上げます。
初めに、防災行政についてのうち、新居浜市災害・防災情報伝達システムについてお伺いいたします。
集中豪雨による水害や土砂災害、津波災害に際しては、市区町村は、避難勧告等を適切に発令するとともに、住民に対し、確実に情報伝達することが求められています。また、大規模災害が発生した際には、都道府県と市区町村が情報を共有しながら、災害対応業務をより効果的、かつ迅速に行うことが重要であります。こうした情報伝達や災害対応業務に係る課題を解決するため、情報伝達手段等の高度化を図る必要があります。新居浜市では、防災拠点施設建設に伴う消防、防災に関するシステムの構築計画において、国の災害情報伝達手段等の高度化事業に事業計画を策定し、エントリーしたところ、昨年12月28日に採択され、現在、事業の準備を進めていると伺いました。計画内容としては、1、携帯電話を利用した災害情報アプリの開発、2、河川・潮位カメラの高度化及び増設、自治会放送の高度化、3、コミュニティーFMラジオ局の開局、以上の3点であります。
そこで、質問です。
1点目に、携帯電話を利用した災害情報アプリの開発についてですが、スマホアプリ新居浜いんふぉに防災メニューの新機能を追加開発することで、スマホだけでなくフィーチャーフォン、これはスマホ以外の携帯電話端末、にも対応したアプリの開発と安否確認等相互の情報伝達手段が確立され便利になるようですが、土砂災害警戒地区住民のアプリの登録で、登録予定の対象者数と登録による効果についてお伺いいたします。
2点目に、既設の河川及び潮位監視カメラを4Kカメラへ更新した場合の効果及び新規に設置予定のカメラと水位センサーによる効果について、また既存のWiMAX回線からLTE回線へ切りかえを行ったそうですが、拡声放送難聴地区の解消も含めた効果についてお伺いします。
3点目に、コミュニティーFMラジオ局の開局についてですが、昨年8月30日に、四国総合通信局からケーブルテレビ事業者のハートネットワークに対し予備免許が付与され、そして市庁舎及びあかがねミュージアム内にコミュニティーFM設備が整備され、本年11月1日より事前放送を開始、来年4月1日より本格運用を開始予定とお伺いしております。コミュニティーFMは、地域密着メディアとして、通常時は行政や各種団体と連携し、地域の産業・行政情報など、地域情報に特化した自主制作番組や市民参加型のコミュニティー番組の放送などが行われます。そして、災害時など有事の際は、行政と地域が密接に連携でき、地域にとって有効な情報収集と伝達手段として活用することができます。
そこで、質問ですが、この事業の中で、自動起動機能つき防災ラジオが土砂災害警戒区域や要援護者の方を中心に配布されると伺っております。対象者の条件や想定している人数について、また条件に該当されない方で、配布を希望される市民への補助についてお伺いします。
そして、コミュニティーFMラジオ局が、市民に愛され、親しみを感じていただき、災害時には有効な情報伝達手段の一つとして定着するためには、切れ目なくわかりやすい広報活動が大事であると思われますが、御所見をお伺いします。
次に、女性視点の防災ブックについてお伺いします。
避難所対応のノウハウなどを盛り込む女性視点の防災ブックについてお伺いします。
いつ発生するかわからない災害に備え、これまでの防災パンフレットは、どちらかというと男性目線での内容が多く、十分なものと言えませんでした。ハード整備だけではなく、防災対策に女性の視点をより反映させるため、地域や企業などの防災活動の中核となる女性防災リーダーの育成が不可欠であり、防災分野でも女性が活躍することが必要であると考えます。また、被災者の目線に合わせた備えを行うことは、極めて重要であり、そのためには、避難所での授乳や着がえの問題など、細やかな配慮の必要性の気づきができ、女性ならではの視点を生かしながら、よりきめ細やかな災害対策を進めていかなければなりません。東日本大震災の女性への支援に当たられた方の声に、女性特有の健康問題に対する情報提供の少なさ、また清潔維持の困難、ニーズに合わせた物資の不足などの問題があったということでした。避難持ち出し品として、バッグに入れられるものには、ライフサイクルによって必要なものが変わることなど、男性には気づかないことが多くあると思います。私は、今こそ女性の防災への参画を促すとともに、市民の一層きめ細やかな災害への備えを促進する女性視点の防災ブックの作成が重要であると考えます。この女性視点の防災ブックは、男性にも見てもらい、女性の支援を行うときに理解を深めていただけるものになります。
そこで、お伺いします。
女性視点による見直しが必要なのは、とりわけ避難所生活においてだと考えております。授乳室、更衣室の設置等のプライバシー確保対策や避難所運営管理における女性役員の就任促進などについて、本市の御所見をお伺いします。
また、女性視点の防災ブックの作成についても、御所見をお伺いいたします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 高塚議員さんの御質問にお答えいたします。
防災行政についてでございます。
まず、災害・防災情報伝達システムについてでございます。
今年度、防災無線の難聴地域のほか、市内の高齢者等の地域住民に効果的に防災情報等を伝達するために、総務省消防庁の災害情報伝達手段等の高度化事業を活用して、コミュニティーFM設備の整備を実施したところでございまして、これにより、防災情報の伝達効果が大幅に改善されるものと期待をいたしております。このコミュニティーFM放送を受信する自動起動機能つき防災ラジオにつきましては、土砂災害危険箇所に係る避難勧告対象地区のうち、100世帯には国の事業により配布し、今後残りの対象地区世帯や離島の大島地区住民を初め、公民館や学校など約600カ所への配布を予定いたしております。
なお、この防災ラジオは、高額ではありますが、放送が本格化されると、購入希望が増大することが想定されますことから、購入費用の一部補助制度の創設を検討したいと考えております。
次に、コミュニティーFM放送の定着化についてでございます。
コミュニティーFMを有事の際の情報伝達手段として広く市民の方々に定着させていくためには、地域密着、市民参加というコミュニティーFMの特徴を生かした継続的な広報活動が重要であると考えております。今後は、防災及び災害時の放送に加え、音楽やトーク番組、地域のイベント情報など、市民にとって身近でわかりやすく、かつ市民が放送や運営に積極的に参画できるように、放送内容を企画し、コミュニティーFMの定着化を図ってまいります。
次に、女性視点の防災ブックについてでございます。
本市では、地元自治会、防災士、施設管理者を初め、女性の方々にも活用していただけるさまざまな災害への備えや対処の方法を掲載した防災チェックブックなどを作成しております。また、毎年NTTと協力して、避難の際に携帯するものの一覧や災害への備えなどを掲載した防災タウンページを電話加入世帯へ配布しており、この中には、東日本大震災で被災された女性からの体験談等も記載され、女性視点での内容も多く盛り込まれております。今後、防災ブック等を作成する際には、プライバシーの確保対策など、女性視点での見直しを行うとともに、避難所の運営管理においては、多くの女性にかかわっていただけるよう、取り組んでまいります。
以上申し上げましたが、他の点については補足いたさせます。
○議長(仙波憲一) 木村市民部長。
○市民部長(木村和則)(登壇) 災害・防災情報伝達システムについてお答えいたします。
まず、携帯電話を利用した災害情報アプリの開発についてでございます。
安否確認等相互の情報伝達が可能となる新居浜いんふぉアプリの登録でございますが、登録予定対象者数は、土砂災害危険箇所に係る避難勧告対象地区31地区の約230世帯の市民が対象となります。このうちの69世帯につきましては、既に登録確認が完了しております。今後におきましては、校区防災訓練や避難勧告対象地区の調査時などを通して、災害情報アプリの普及に努めてまいります。
登録による効果につきましては、これまで避難勧告対象地区住民に対して戸別連絡等により避難情報伝達に90分程度の時間を要しておりましたが、アプリを活用することにより、迅速かつ確実に対象世帯へ避難情報を伝達できるほか、さらに安否情報の把握が可能となり、大幅な時間短縮等が図られます。
次に、既設の河川・潮位監視カメラの4Kカメラへの更新及び新規カメラと水位センサー設置による効果でございます。
4Kカメラにすることで、映像が鮮明となり、現場の水位、潮位の状況把握が向上するほか、新たな監視・観測箇所がふえますことから、多くの箇所の状況がリアルタイムで監視可能となり、迅速な災害対応が可能となります。
次に、回線切りかえの効果でございます。
これまで各自治会の所有する広報設備と市防災行政無線は、既存WiMAX回線で接続しておりましたが、一部の地域で放送が途切れるなどの問題が発生しておりました。今回LTE回線へ切りかえることにより、回線品質が向上し、安定して緊急情報を伝達することができるよう改善され、拡声放送難聴地区の改善も図られました。今回整備いたします災害・防災情報伝達システムを有効に活用し、災害情報の迅速かつ確実な伝達に努めてまいります。
○議長(仙波憲一) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 今回、2点お伺いします。
1点目、今回の河川・潮位カメラの高度化及び増設につきまして、近年多く発生しているゲリラ豪雨による浸水災害などに対して、迅速な災害対応が期待できると考えますが、具体的にどのような対応が考えられるか、お聞かせ願います。
あと自動起動の機能つき防災ラジオについてですが、配布対象者で災害時に自力で避難できない人、例えば75歳以上の高齢者のみの世帯、身体障害者1級から2級、知的障害者療育A、要介護度3以上の人たち等への無償配布は検討されていないのでしょうか。また、その方たちを支援する側の地域支援者への配布も必要と考えますが、御所見をお願いいたします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。木村市民部長。
○市民部長(木村和則)(登壇) 高塚議員さんの再質問にお答えいたします。
まず、1点目に、今回整備することによりまして、ゲリラ豪雨等に対して何か改善できるのかということについてでございますが、まず水位センサーにつきましては、現状観測しております地点の上流側に設置することなどを考えておりまして、河川の氾濫などにつながる上流側の状況について常時観測ができるほか、設定水位を超えた場合、庁舎内のライト等が点灯するなど早期に情報、状況が把握できるようになります。
また、カメラの増設と水位センサーを設置することで、監視・観測箇所がふえますことから、先ほども答弁させていただきましたが、多くの箇所の状況がリアルタイムで観測可能となりますことから、これまで以上に避難準備・高齢者等避難開始情報などの防災情報の迅速な伝達が可能となると考えております。
次に、防災ラジオの要支援者、または支援の必要な方、またそれを支援される方への無料配布は考えていないのかという点につきましては、そういう方については、情報がいち早く伝わることが必要であるかとは考えておりますので、今後に向けて検討させていただきたいと思います。
○議長(仙波憲一) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 先ほど防災タウンページについて、東日本大震災で被災された女性からの体験談も載っていて、読んでいただければいいのですが、電話加入世帯しか配布されていないというのが現状です。加入されていない方への配布も含めて、検討すべきであるとは考えますが、いかがでしょうか。
それと、これを持ってきたんですけど(資料を示す)、非常に記載されている文字が小さくて、高齢者には非常に読みづらいのが欠点だと思います。その辺も今後、防災タウンページの改訂時、また女性視点の防災ブックの作成時に、誰もが手にとって読みやすい冊子となるようにしたらどうでしょうか、お伺いいたします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。木村市民部長。
○市民部長(木村和則)(登壇) 高塚議員さんの再質問にお答えいたします。
まず、防災タウンページ、見ていただいてありがとうございます。現在は、NTTと協力してこういう内容にさせていただいておりますが、今後、改訂される、今年度も発行されるようにお聞きしておりますので、改訂される内容につきましては、女性視点を盛り込んだ形でお願いをしていく形にさせていただきたいと思っております。
また、文字が小さいので、高齢者等が見にくいというお話ですが、防災タウンページだけでなく、新居浜市でもほかの、先ほど答弁の中にもありましたように、チェックブックという形で発行させていただいているようなものを高齢者にも優しい大きい文字のようなものを調達していきたいと、このように考えております。
○議長(仙波憲一) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) それでは、次に移ります。
買い物弱者対策について。
総務省は、7月19日、自宅近くで食料品などの購入が難しい買い物弱者対策として実施されている移動販売や宅配といった事業の約7割が、実質的な赤字という調査結果を公表しております。商店が減って、対象地域が広がる一方、人口減少で売り上げが伸び悩んでいる実態もあり、事業を断念する業者も相次いでいることから、買い物弱者にとってさらに状況が厳しくなっているのが実態です。買い物弱者への移動販売を行う業者等に対し、車両の購入など開業時に必要な経費の一部を補助する仕組みはありますが、愛媛県や新居浜市においては、その後の運営を支援する仕組みはありません。事業者としては、企業努力をすることは当然ではありますが、当初の想定以上に過疎化が進んでいる実態もあり、こうなると買い物弱者対策は、公共事業の範疇で考えなければいけない段階に入ってきています。県内での買い物弱者対策としては、移動販売等に対しての支援では、車両の購入や改造経費への助成がわずかに行われているだけで、ほとんどありません。さきに行われた新居浜市の補助事業においても、買い物弱者支援の市内拡充に関する申請がなされておりますが、昨年に引き続き、今回も不採択となっています。現実に公共交通機関を利用できない状況の高齢者などもおります。それ以上に、買い物の重い荷物を運ぶことは、並大抵ではありません。移動販売や宅配サービスの利点は、高齢者等にとって身体的な負担を著しく軽減できることにあります。最近、移動販売の業者さんからエピソードをお聞きしました。御紹介しますと、足が悪く、軽い認知症の御主人と同じく軽い認知症の奥さんの2人暮らしのお宅に週1回の頻度で移動販売を実施。移動販売の品物で足りない分は、都市部にいる子供たちが買い物をして補っているとのこと。そのような中、1万円以上購入されることが何回か続き、中には重複するような商品もあることに気づいた販売担当者が状況を聞くと、子供たちからは1回の買い物の上限を5,000円に決められているとのこと。その後は、販売担当者が御夫婦とコミュニケーションをとることで、御夫婦は自分たちで計算しながら、5,000円までに抑えて買い物をしているとのことです。移動販売車の周りには、近所の方が出てきて、お互いの近況を報告し合う井戸端会議の場になることもあるそうです。特に、高度成長期に開発された新興住宅地では、高齢化が進展し、同時に家に閉じこもる人も多くなっているのが現状です。そうした中で、移動販売車が来ることによって、買い物が外へ出るきっかけとなり、御近所づき合いの再生にもなって、最終的に見守り効果になっているのではないでしょうか。買い物弱者のための移動販売等を行っている真面目な事業者に対して、経営難等で撤退することがないよう、愛媛県と連携をとりながら、新居浜市独自の支援を検討すべきと考えますが、御所見をお伺いします。
昨年9月定例会で、私の「買い物弱者対策として、高齢者福祉の担当である福祉部が中心となり、担当の垣根を越え、各部局が連携をとり、買い物弱者問題に取り組む必要があると考える。現状やニーズ把握のための各地域の実態調査を含めて、御見解をお伺いしたい。」との質問に対し、「買い物弱者対策を検討するには、福祉部だけでなく、経済部、市民部、教育委員会など、横断的な関係部局の連携により進めていかなければいけない。また、現状の把握やニーズ調査のための実態調査については、生活支援体制整備事業において、健康長寿コーディネーター1名を地域包括支援センターに配置し、調査を始めている。また、来年度以降についても、生活圏域あるいは小生活圏域にも順次配置していこうと検討している。地域に身近な範囲での社会資源の状況をもとに、住みなれた自宅や地域で暮らすことができるよう、必要なサービスの検証を地域の皆さんと始めている。買い物弱者対策も含め、関係者と連携し、その地域固有の課題解決が図れるよう取り組む。」との御答弁でありました。
そこで、質問です。
現状の把握やニーズ調査の結果はどうでしたか。どのように検証されておりますか。成果も含めてお聞かせ願います。
また、住みなれた自宅や地域で暮らせるよう、地域の住民と必要なサービスを検証した結果について、そして横断的な関係部局の連携をすることで、買い物弱者対策へ具体的にどのように取り組まれているのか、お伺いします。
あわせて、今後、買い物弱者支援を行う事業者への支援をどのように進めていくのかについてお伺いをします。
○議長(仙波憲一) この際、暫時休憩いたします。
午後 0時01分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 1時00分再開
○議長(仙波憲一) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。白石福祉部長。
○福祉部長(白石亘)(登壇) 買い物弱者対策についてお答えいたします。
まず、現状の把握、ニーズ調査の結果についてでございます。
今年度実施いたしました介護予防・日常生活圏域ニーズ調査の質問項目のうち、自分で食品、日用品の買い物をしていますかという項目に対し、できるし、しているという回答が80.3%、できるけどしていないが14.1%、できないが4.7%、介護認定を受けていない高齢者では、できないが3%という結果となっております。現在進めております地域における協議の中では、別子校区、船木校区、多喜浜校区等の商店の少ない校区を中心に、買い物支援の問題が取り上げられ、独居高齢者や認知症高齢者、近隣との交流を拒む高齢者等とのかかわりの持ち方が大きな課題と捉えられており、アプローチや見守り、支援の方法について協議がなされている段階でございます。
次に、横断的な関係部局の連携による買い物弱者への対策及び事業者への支援についてでございます。
現在、買い物に困っている方は、介護保険の認定を受け、介護保険サービスを活用し、ホームヘルパーによる買い物支援、家族や地域の方が買い物を代行、または同行、移動スーパーや移動販売車から購入あるいはスーパー等の配達サービスを利用するなど、個々の事情や状況に応じた適切な買い物をされております。買い物弱者対策は、このような個別の困り感にきめ細かく寄り添い、日々の生活を支えることと、一方では自立を促す自立支援の視点も踏まえて、総合的な支援を進めていくことが必要であると考えております。昨年度から健康長寿コーディネーターが、地域の社会資源の調査などを実施しており、今年度は多喜浜校区をモデル地域として、住民主体の助け合いについて具体的な話し合いを進めております。また、他校区においても、地域活動の聞き取りを開始しており、来年度からはモデル事業の成果を踏まえて、具体的に協議を進める対象地域を広げていく予定でございます。他の取り組みといたしまして、自治会内での相互支援の輪が広がっている地域やケアマネジャーによる地域の買い物マップの作成など、個別の買い物弱者支援が、市内各所で広がっており、今後は具体的な状況把握を深めるとともに、関係部局とも連携を図りながら、買い物弱者のニーズに寄り添った取り組みを進めてまいりたいと考えております。
次に、事業者への支援についてでございます。
買い物弱者支援を行う事業者は、買い物に困っている高齢者の強い味方としての社会資源でございますが、介護保険制度の中で事業所を個別に支援することは困難でございますことから、それぞれのサービスについて適切な活用の提案をスムーズに行うことができるよう、社会資源の一つとして提示し、地域の体制づくりを進めることで、事業活動の支援にもつながっていくと考えております。
○議長(仙波憲一) 鴻上経済部長。
○経済部長(鴻上浩宣)(登壇) 買い物弱者対策についてお答えをいたします。
事業者に対する新居浜独自の支援についてでございます。
買い物弱者対策として実施されている移動販売につきましては、商品を実際に見て選ぶことができる、配達員が高齢者等のお客様の状況を把握することができるといった効果がある一方、移動販売エリアの広域化による効率性が確保できないなどのため、採算性には課題があるところでございます。本市における買い物弱者対策につきましては、交通弱者の買い物や通院の手段を確保するためのデマンドタクシー事業や企業、個人等が融資を受け、新たに移動販売等を創業する場合の創業支援補助金がございますが、現在のところ、移動販売等に対する運営支援は行っておりません。移動販売につきましては、高塚議員さん御案内のとおり、高齢化社会の進展の中、御近所づき合いの再生や見守り効果があることから、今後国、愛媛県や他市の動向を注視するとともに、運営支援に対する先進事例等につきましても調査研究し、事業者支援について検討を進めてまいります。
○議長(仙波憲一) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 御答弁では、買い物に困っている方は、介護サービスを活用したホームヘルパーによる買い物支援であったり、家族の買い物代行などで適切な買い物ができていると、そういう答弁でありました。しかし、先ほど述べましたように、移動スーパーとか移動販売車、また配達サービスなどにつきましては、採算がとれなくなると撤退ということになります。撤退した後、本市が検証しているように、本当に大丈夫なんでしょうか。先日の新聞にも、高齢運転者の安全確保の見出しがあり、その中で3月の改正道路交通法施行による75歳以上の高齢ドライバーの認知症対策が強化されたということで、1月から9月の75歳以上の運転免許証の自主返納が、約18万4,900件となり、昨年より大幅増となったそうです。本市においては、今現状どのような状況でしょうか。
現実には、公共交通機関を利用できない状況の高齢者が、安心して運転免許を返納できる環境になっていないのではないでしょうか。デマンドタクシーの利用につきましても、特に山間部では利用しづらい状況であります。今後ますます高齢化が進むことが予想され、買い物弱者対策は喫緊の課題であります。このような状況も踏まえ、再度御所見をお伺いします。
あわせて、事業者への支援として、適切な提案をしていくとありましたが、今現状実績等がありましたらお伺いいたします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。白石福祉部長。
○福祉部長(白石亘)(登壇) 高塚議員さんの再質問にお答えをいたします。
高齢になり免許の自主返納等をされまして、交通手段をなくされた方については、確かに買い物弱者ということになります。みずからの持つ経済的能力や親族関係を含めた能力では、日常の買い物が困難で不安を感じているという買い物弱者の定義に当たると思います。市内の移動スーパー、移動販売で、社会資源として確認させていただいているものといたしまして、移動スーパーが3社、移動販売が7社、それから買い物したものの宅配が3社、それからエリア指定はございますが、電話注文による配達を行っている業者が9社等々ございます。このような業者がありますことを各日常生活圏域におきましてケアマネジャー等がマップに落としたりしまして、マップを作成しております。こういうものも利用いたしまして、買い物弱者である方に情報提供ができるというような体制づくりをしてまいりたいと考えております。
○議長(仙波憲一) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 積極的に今後とも取り組んでいただきたいと思います。
次に、がん対策につきまして、1点目にがん検診の受診率向上と禁煙推進についてお伺いします。
政府は、2022年度までのがん対策の方針となる第3期がん対策推進基本計画を10月24日に閣議決定しております。今回の計画では、予防、医療の充実、がんとの共生の3本柱に研究や人材育成、教育などの基盤整備を進めることで、がん患者を含めた国民が、がんを知り、がんの克服を目指すとうたっております。具体策として、自治体が行うがん検診の受診率を現在の30%から40%台から50%に、要検査とされた人の精密検査率を現在の65%ないし85%台から90%にそれぞれ引き上げることや希少がん、難治性がん対策の充実などが盛り込まれております。本市の第五次長期総合計画では、がん検診の受診率向上と禁煙推進に努めるとともに、健康相談、健康教育を実施し、生活習慣病予防を推進すると明記されています。
そこで、質問いたします。
国の第3期がん対策推進基本計画では、がん検診の受診率を50%、要検査とされた人の精密検査率を90%へと目標設定がありますが、本市の現状をどのように検証されてますか。また、がん検診の受診率向上と禁煙推進への取り組みについてお伺いいたします。
2点目に、胃がんリスク検診(ABC検診)導入について伺います。
ピロリ菌の除菌につきましては、平成23年12月、平成25年6月、平成28年2月、平成29年6月と合計4回質問させていただきました。理事者からは、胃がんリスク検診の導入については、国の調査研究の検証結果などを見きわめながら検討する。しかし、ピロリ菌を除菌すると、胃がんの発生が抑えられることもわかってきているので、引き続き胃がんリスク検査についての情報提供に努め、胃がん検診の受診率向上に取り組むと毎回同じような御答弁をされております。初回の質問より6年も経過しますが、一向に前向きな御答弁がありません。お隣の西条市では、今年度より中学2年生を対象にピロリ菌検査を実施しております。西条市長より保護者に向けた検査の案内文を紹介いたしますと、「胃がんのリスク要因としては、ヘリコバクター・ピロリの感染が挙げられており、除菌をすることで胃がんの予防効果があると言われています。そこで、胃がんのリスク要因であるヘリコバクター・ピロリの感染の有無を確認し、必要に応じて除菌治療につなげ、胃がんの発生予防を図り、またこの検診を通じて、胃がん予防の意識を高め、自分自身及び家族の健康に関心を持つことを目的としてピロリ菌検査を実施します。」とあります。11月7日、西条市東予総合福祉センターで、愛媛大学大学院地域消化器免疫医療学教授の竹下英次氏のヘリコバクター・ピロリ菌についての講演があり、その中でスナネズミでの実験を行った結果、ピロリ菌を除菌することで胃がんが予防できる。また、早い時期に除菌を行うほうが、胃がんの予防効果が高いとのお話があったそうです。また、日本消化器病学会雑誌に掲載された浅香正博教授のデータをもとにし、1年間に胃がん患者に対する3,000億円の出費額をピロリ菌を除菌することにより約1,000億円に減少できるとのお話をされたようです。胃がんリスク検診の費用対効果で言いますと、人口約37万5,000人の群馬県高崎市では、2006年から医師会主導で胃がんリスク検診を導入し、2011年からは行政が実施主体となっています。高崎市の場合、胃がん1人を発見するための行政でかかった直接の費用は、胃がんリスク検診で183万円、間接エックス線法の331万円や直接エックス線法の709万円に比べ2分の1から4分の1であります。また、1人当たりの1次検査費用は、間接エックス線法が4,116円、直接エックス線法が1万1,311円に対し、胃がんリスク検診は1,300円と3分の1から8分の1であり、市の1年間でかかる直接費を5,000万円節約でき、4年間では2億円の経費が削減できております。本市におきましても、市民生活の質の維持及び向上を確保しつつ、医療費が過度に増大しないよう、平成19年度より医療費適正化係を設置し、医療費適正化事業を行っております。また、石川市長の公約の第2ステージ、20の重点施策にも、各種検診の拡充を訴えておられます。ぜひ胃がんリスク検診の導入について前向きに取り組んでいただきたいと考えております。石川市長の御所見をお伺いします。
3点目に、がんとの共生についてお伺いします。
がんは、日本人の2人に1人が生涯のうちにかかる国民病とさえ言われ、若くして患者となる場合もあります。それだけに、基本計画の柱のうち、がんとの共生という視点は、今後ますます重要になってまいります。とりわけ急ぐべきは、治療と仕事の両立を可能にする就労支援ではないでしょうか。内閣府の調査によれば、治療と仕事の両立が難しいとする患者は65%に上り、実際がん患者の3割は離職を余儀なくされているのが現状です。しかし、医療の進歩に伴って、がんは不治の病から長くつき合う病へと変わっており、働くがん患者は32万人を超えております。短時間勤務や柔軟な休暇制度など、がんになっても働き続けられる環境整備は、喫緊の課題であると考えます。ただ、企業側が抱える課題にも目を向ける必要があります。がん患者の治療と仕事の両立支援に関する民間調査によると、中小企業経営者の約6割が、両立は困難と回答しています。がん患者を雇用する負担は、決して小さくないことがうかがえます。この点、参考になるのが東京都の取り組みです。がんや難病と闘う患者を新たに採用し、また、休職していた人を復職させた上で継続して働けるよう、勤務体系や休暇制度などで後押しするなど、治療と仕事の両立に配慮する企業に対し、1人当たり最大60万円を支給する制度が本年6月からスタートしております。都議会公明党が推進したものであります。がん患者が希望を失うことがないよう、きめ細かい支援策が求められております。先ほども述べましたが、短時間勤務や柔軟な休暇制度など、がんになっても働き続けられる環境の整備は喫緊の課題であります。本市の現状はどうでしょうか。どのように取り組もうとされていますか、お伺いします。
また、東京都の取り組みのように、がんになっても継続して働けるよう、勤務体系や休暇制度などで後押しするなど、治療と仕事の両立に配慮する企業に対し、何らかの形で支援する制度が必要であると考えますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。白石福祉部長。
○福祉部長(白石亘)(登壇) がん対策についてお答えいたします。
まず、がん検診の受診率向上と禁煙推進についてでございます。
高塚議員さん御案内のとおり、第3期がん対策推進基本計画では、がん検診受診率の目標値を50%、要精密検査受診率の目標値を90%と設定されております。本市における平成28年度のがん集団検診受診率は、胃がん検診8.3%、肺がん検診12.4%、大腸がん検診15.6%、乳がん検診22.2%、子宮頸がん検診16.1%でございます。また、平成27年度の精密検査受診率は、胃がん検診75.7%、肺がん検診76.7%、大腸がん検診63.2%、乳がん検診88.6%、子宮頸がん検診78.9%でございます。がん検診の無料化や周知啓発等によりまして、検診及び精密検査受診率は徐々に増加しておりますが、まだ目標を達成できていない状況でございます。今後、がん検診受診率を向上させ、がんの早期発見、早期治療につなげていくためには、より効果的な受診勧奨やがんについての正しい知識の普及啓発、受診者の立場に立った検診体制づくり等を構築する必要があると考えております。その具体的な取り組みといたしましては、がんをテーマとした講演会の開催や過去の受診状況に応じた個別の受診勧奨案内、検診日程の増設、検診項目の充実などに取り組んでまいります。
また、禁煙推進への取り組みといたしましては、喫煙はがんに最も大きく関係する因子でもありますことから、今後も引き続き市民一人一人がたばこの害に対する正しい知識を持ち、受動喫煙や妊産婦及び未成年の喫煙をなくすための普及啓発活動を推進してまいります。
次に、胃がんリスク検診(ABC検診)導入についてでございます。
胃がんリスク検診は、血液検査でピロリ菌に対する抗体と胃の炎症や萎縮の度合いを反映するペプシノーゲンを測定し、その組み合わせから胃がんの発生リスクを分類し、評価する検診でございます。胃がんリスク検診の愛媛県下の取り組み状況につきましては、西条市が今年度から50歳の節目年齢の方を対象に取り組みを始めておりますが、他市町につきましては、国のがん検診のあり方に関する検討会において、死亡率減少効果の有無を判断する証拠が不十分であり、市町村が実施する対策型の検診としては推奨されていないこと、通常の胃がん検診の受診率低下や医療機関の混乱を招く懸念があることなどから、現時点では実施の予定はないとのことでございます。本市におきましても、同様の理由によりまして、胃がんリスク検診を実施する予定はございませんが、愛媛県胃がん検診実施要領に基づいた胃内視鏡検査の導入を検討しており、医療機関への受け入れ体制等に関するアンケート調査を実施し、医師会との協議を重ねていくこととしております。
また、西条市の中学生を対象としたピロリ菌検査と除菌につきましては、西条市と西条市医師会が複数回の協議を重ね、12月末ころには検査を開始できる予定であり、検査後の具体的なフォロー体制につきましては、これから検討していくと伺っております。今後は、西条市やその他先進地の動向及び国の調査研究の検証結果等に注視しながら、まずはがん検診の受診率向上に向け取り組んでまいります。
次に、がんとの共生についてでございます。
働くがん患者は32万人を超えており、がんになっても働き続けられる環境の整備は、喫緊の課題であると認識いたしております。がん対策基本法において、雇用継続に配慮する努力義務が企業に課せられているにもかかわらず、働きながら通院や負担軽減に利用できる短時間勤務制度等の制度を整備していない主要企業は約70%に上るというアンケート結果が発表されたように、まだまだ支援体制が整っていないことも事実でございます。治療と仕事の両立支援につきましては、現在、本市の取り組みはございませんが、労働局が全国的な取り組みを始めており、愛媛県におきましても、本年7月に地域の実情に応じた治療と仕事の両立支援を効果的に進めるため、愛媛県地域両立支援推進チームを設置し、関係機関による情報交換やセミナーの開催、パンフレット等による啓発等の活動を開始したと伺っております。また、本年4月から、治療と仕事の両立支援制度を導入する事業主に対する国の助成金制度が創設されておりますことから、今後は関係部局と連携を図りながら、国の助成金制度のPRを行うとともに、がんの予防や早期発見、早期治療に関する正しい知識の普及啓発に取り組んでまいります。
○議長(仙波憲一) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 1点だけお伺いいたします。
群馬県高崎市の費用対効果について先ほど述べましたが、今回、リスク検診を導入しないと伺いましたが、この費用対効果について新居浜市ではどの程度削減できるのか、一度は検討されましたか、お伺いします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。白石福祉部長。
○福祉部長(白石亘)(登壇) 高塚議員さんの再質問にお答えいたします。
御紹介いただきました高崎市の費用の件についてでございますが、新居浜市として具体的な積算はできてはおりません。ただ、ピロリ菌検査の費用についてでございますが、愛媛県内の検診団体であります愛媛県の総合保健協会、それから愛媛県厚生農業協同組合連合会のほうでは、このピロリ菌検査にかかる費用が4,000円から5,000円ということをお伺いいたしております。
○議長(仙波憲一) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 今後とも前向きに、またいろんな角度で検証してもらいたいと思います。
次に、地域の要望につきまして、上部東西線は、現在、中萩中学校の西側市道、横山高尾線から中萩自動車教習所の西側市道、萩生出口本線までの521メートル間で橋梁工事を含む道路工事を行っており、平成30年度をめどに整備される予定と伺っております。工事完了した後、朝夕の出勤時に多くの車が萩生出口本線経由で旧国道に流れることが予想され、現在の幅員の狭い道路を通学する子供たちにとっては、非常に危険な状況に追い込まれることが想定されます。行政サイドとして、子供たちの安全を守るために対策を講じる必要があります。地域や学校、警察等と連携をとり、状況等の情報を共有しながら、協議を重ねる必要があると考えますが、御見解をお伺いします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。赤尾建設部長。
○建設部長(赤尾恭平)(登壇) 地域の要望についてお答えをいたします。
上部東西線の交通安全対策についてでございますが、高塚議員さん御指摘の萩生出口本線につきましては、上部東西線が治良丸まで開通することで、交通量の増加が懸念されますことから、既に中萩小学校からも交通安全対策について御要望をいただいているところでございまして、中萩中学校南通り線の交差点から上部東西線の交差点までの区間におきましては、路肩のカラー舗装、それからドライバーに注意喚起を促します減速の路面表示の設置を予定してございます。
なお、旧国道と萩生出口本線との三叉路につきましては、新居浜警察署に信号機の設置を検討いただきましたけれども、現状では三叉路西側の旧国道の幅員が狭く、赤信号で停止している車両との離合に支障を来すため、信号機の設置は困難で、交通量の増加により児童の通学の安全が懸念されるのであれば、通学路をより安全なルートへ変更するよう御検討願いたいというような御回答がございました。このようなことから、今後は通学路の変更も含めて、学校や地元自治会等関係機関と引き続き連携、協議をいたしまして、上部東西線開通後の交通状況を確認しながら、交通安全対策について取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(仙波憲一) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 今後ともまたしっかりと地元で協議していただきたいと思います。
最後に、都市鉱山からつくる五輪メダルについてお伺いします。
携帯電話やパソコンなどの小型家電は、金や銀などの貴重な金属を豊富に含んでいることから、都市鉱山と呼ばれています。こうした金属から、2020年東京オリンピック・パラリンピックのメダルを制作する取り組みが注目を集めております。実現すれば、オリンピック史上初となります。新居浜市は、8月1日に東京2020組織委員会が主催するこの取り組みに賛同し、プロジェクトへの参加を表明、回収場所は市役所1階の総合案内裏に設置している回収ボックスの1カ所であります。
そこで、お伺いします。
1点目に、約4カ月経過していますが、回収量はいかがでしょうか。モバイル・リサイクル・ネットワークのマークのある販売店等でも回収を行っているようですが、どのような状況なのでしょうか。また、現状の1カ所の回収箇所をふやすお考えはありますか、お伺いします。
また、リサイクルの仕組みや目的をわかりやすく周知し、市民の関心を得ることが重要だと考えます。本市の長期総合計画に、全市民参加でごみの抑制、再使用に努め、ごみの減量を図り、再資源化を推進するとあります。広報でアピールするほか、学校教育と連携した普及啓発活動など検討してはいかがでしょうか、お伺いします。
循環型社会の実現……。(ブザー鳴る)
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。小山環境部長。
○環境部長(小山京次)(登壇) 都市鉱山からつくる五輪メダルについてお答えいたします。
都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクトは、東京オリンピック・パラリンピックのメダル材料を使用済み家電類に含まれる貴金属で全量確保しようという取り組みでございまして、国民参加によるメダル作成を通じ、小型家電リサイクル制度の普及を期待する狙いがございます。
まず、これまでの回収量についてでございます。
本市での回収量は、8月の実施以降、現時点で100キログラムでございまして、当プロジェクト全体の回収状況といたしましては、8月末時点で参加自治体による回収が約536トン、モバイルリサイクルを担っているNTTドコモによる携帯電話等の回収が約130万台と公表されております。
次に、回収箇所をふやす考えはあるのかについてでございます。
本市では、既に小型家電リサイクル制度にのっとった回収システムが構築されておりますが、3Rの啓発効果が期待できる機会と捉え、全国的に展開されている当プロジェクトに、新居浜市にいながらリサイクルを通じて東京オリンピック・パラリンピックにかかわる実感を持って参加いただけるよう、ボックス回収での参画をいたしております。しかしながら、当プロジェクトは、メダルの材料が確保された時点で終了となる一時的なものであり、小型家電リサイクルの仕組みが整っている本市においては、新たな回収が必要となるボックスの増設の必要性は必ずしも高くなく、当面、現状での回収を継続し、あわせてイベント時の回収も進めながら啓発を行ってまいります。
次に、広報でのアピールや学校教育と連携した普及啓発活動についてでございます。
高塚議員さん御指摘のとおり、3Rの推進のためには、リサイクルの仕組みや目的を市民に伝え、関心を得る必要があり、特に未来を担う子供たちに3Rに興味を持ってもらうことは、循環型社会の実現のためには大変重要であると考えております。このようなことから、各小学校が実施している清掃センター見学にあわせ、本年度から子供向けのパンフレットなどを使用した3Rに関する啓発活動に取り組んでおりますが、今後におきましても、これを継続し、充実を図るとともに、さまざまな機会を捉え、児童生徒に対してもわかりやすく興味を持てる啓発に努めてまいります。本市といたしましても、メダルプロジェクトは、循環型社会の構築に有効な取り組みであると考えておりますことから、主催者である東京2020組織委員会の取り組み状況など、今後の動向に注視し、可能な限り協力してまいります。
○議長(仙波憲一) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) いずみ会の篠原茂です。
それでは、通告に従いまして質問をいたします。
最初に、本市財政についてお伺いいたします。
当初予算編成についてお伺いします。
ことし8月末に総務省から、平成30年度の地方財政の課題として、経済財政運営と改革の基本方針2017等への対応と地方の一般財源総額の確保と地方財政の健全化及び地方行政サービス改革の推進と財政マネジメントの強化の方針が発表されました。これによりますと、経済財政運営と改革の基本方針2017等を踏まえ、地方団体が、働き方改革や人材投資、子ども・子育て支援等に適切に対応するとともに、地域の実情に応じ、自主性、主体性を最大限発揮して、地方創生等を推進することができるよう、安定的な税財政基盤を確保する。経済・財政再生計画を踏まえ、国の取り組みと歩調を合わせて、歳出の重点化、効率化に取り組むとともに、まち・ひと・しごと創生事業費を含め、交付団体を初め、地方の安定的な財政運営に必要となる一般財源の総額について、平成29年度地方財政計画の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保する。地方交付税については、本来の役割が適切に発揮されるよう、総額を確保するとされておりますから、安心はできませんが、ことし並みの財政措置が受けられる状況と思います。
しかし、一方で、地方行政サービスの改革の推進と財政マネジメントの強化として、行政サービスのアウトソーシング、情報システムのクラウド化などの地方行政サービス改革を推進するとともに、公共施設等の適正管理と最適配置、財政状況の見える化、公営企業会計の適用拡大、公営企業の経営改革の推進など、地方団体の財政マネジメントの強化を求めていくとしており、本市としても財政改革に一層取り組む必要があると思います。
そこで、お伺いします。
まず、平成28年度の財政指標を拝見したところ、経常収支比率と義務的経費比率が上昇しているものの、財政力指数が0.758と上昇傾向にあり、公債費負担比率も14.1%に低下していることから、以前と変わらず良好な財政状況であると思いますが、私が着目している単年度収支に財政調整基金積立金を加算した額から財政調整基金取り崩し額を差し引いた実質単年度収支は5,378万7,352円の赤字でありました。平成29年度は、市制施行80周年の年であり、国体開催という大きなイベントもありましたから、通常よりも支出が増加するという要因があったのだろうと推察いたしますが、平常時に戻る平成30年度では、多額の財政調整基金を取り崩し、実質単年度収支が赤字になるようなことはできる限り避けるべきだと思います。財政調整基金を取り崩さなければ市政運営ができないということは、収入規模に比較して事業が多過ぎるということになり、このままの状態が続けば、財政調整基金が底をついてしまい、やがて実質収支も赤字になってしまうことを想定しなければなりません。理事者の皆さんには、釈迦に説法ですが、江戸時代、米沢藩の藩主上杉鷹山は、なせば成るなさねば成らぬ何事もの名言を残しました。上杉鷹山は、現在のリストラの理論的なモデルとして最近盛んに研究され、彼の政策が現代経営に生かされています。鷹山は、みずからが倹約を旨とし、生活を切り詰め、食事は常に一汁一菜で、衣類も絹物は着用せず、一生木綿服で通したと言われます。彼のとった財政政策の中で得意なものは、藩会計の公開であったと言われています。寛政2年、1790年、鷹山は藩の会計、つまり円帳という財政報告を一般に公開しました。つまり、藩全体の総収支勘定書を明らかにすることで、入るをはかりて出るをなす政策を身を持って体現したと言えます。私は、市政の倹約を呼びかけているのではありません。先を見通した財政運営と市民への説明責任がますます重要になると感じたからであります。平成30年度の予算編成に当たり、財政の健全性を担保するため、どのような考えで予算編成をされようとしているのか、お伺いします。
2点目に、財政調整基金についてお伺いします。
平成16年の大災害の直後、財政出動が原因で財政調整基金が底をつきかけました。補助金や優先順位の低い事業はどんどんカットされ、市民も節約はやむを得ないと感じていましたが、景気回復や行財政の努力により、災害前以上の財政状況に戻ったことは喜ばしいことですが、喉元過ぎれば何とかで、最近は補助金や交付金の総額が増加してないでしょうか。施策経費が総花的になっていないでしょうか。財政状況はよいとしても、今後人口減少や景気が思わしくなく税収減となったとき、財政規律が守られるのか、懸念されます。行政は、企業ではありませんから、内部留保をため込み過ぎるのもよくありませんが、いつ大きな災害が起きてもおかしくない昨今の状況から、一定の財政調整基金は確保しなければならないと考えます。台風、大雨、浸水、地震、津波あるいは大火など、多様な災害に対して最悪の事態に対する被害想定が必要なように、財政面での備えを十分にしておくことが必要だと考えます。元来、本市は、自然災害が起こりにくい地域であると言われてきましたが、近年各地で起こっている短時間の集中豪雨での被害など、局所的な災害にも備えなくてはなりません。財政調整基金の適正規模については、一般的に標準財政規模の10%程度と言われているようですが、本市においては、財政的にはどの程度の蓄えがあったほうがいいのかなど、適正規模について市の考え方をお伺いします。
3点目に、基金運用についてお伺いします。
我が国の金利動向は、日銀のマイナス金利政策導入により、歴史的な低水準で推移しております。例えば、10年国債を満期まで保有すれば、確実に損をするということであり、国債の安全神話が崩れています。こうした厳しい金利環境の中でも、地方自治法で定められているとおり、最少の経費で最大の効果を上げることは、自治体の責務であります。運用においては、収益である利回りを最大化し、資金調達においては、コストである利払いを最小化することが、効率性向上の取り組みであります。資金運用は、市民の財産の運用であります。また、資金調達は、市民の負債になりますから、その責任は大変重要であります。個別運用を厳密に運営するには、例えば不測の基金取り崩しに備えて、各基金が一定の流動性を確保しておく必要があります。基金個別運用は、財産管理の観点では厳密性の高いやり方ですが、財産運用の観点では、必ずしも得策とは言いがたいと言われています。
一方、近年、都道府県や政令市を中心に、基金一括運用を採用する地方自治体がふえています。基金一括運用とは、基金と預金、債券の1対1の関係をなくし、複数の基金を一体のものと捉え、基金全体をまとめて管理する方法ですが、この場合、不測の基金取り崩しへの備えとして、基金全体で一定の流動性を確保すれば十分であるため、基金個別運用と比べて、基金財産の流動性への留保率を低く抑えることができ、結果として運用効率を高めることができるとされています。この流れは、徐々に地方都市へ波及しておりますが、大分県国東市が、2012年度から目覚ましい運用実績を上げており、全国から注目を浴びています。国東市のホームページを拝見すると、国東市財務活動管理方針を定め、資金管理の改善に運用と調達の両面から取り組まれています。国東市の基金運用は、主要な構成は、構成要素として3点あり、第1に、基金一括運用を導入することで、基金運用の確実性と効率性を同時に高めていること、第2に、歳計現金の一時的な不足に対処するため、基金の一部を歳計現金の口座に移す、いわゆる基金から歳計現金への繰替運用を行わないことにした、第3に、基金の長期運用を行うに当たって、必要不可欠ともいうべき短期の資金不足に対する備えを見直したこと。
以上のことを実施したことで、基金の運用利回りが、全国自治体のトップ級の1.9%程度までに上昇しました。新居浜市の運用利回りを聞くと、0.02%から0.033%と聞きました。大きな違いがあります。国東市の取り組みをそのまま導入することは困難だとしても、運用ポリシーを検討し、少しでも基金運用をふやしていくべきと考えますが、現状と今後の運用方針についてどのように考えているか、お伺いします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 篠原議員さんの御質問にお答えをいたします。
本市の財政についてでございます。
当初予算編成につきまして、本市の財政状況は、主要な財政指標である平成28年度の実質公債費比率が県内11市中1位、財政力指数が2位、将来負担比率が2位とおおむね良好な状態で推移していると考えております。しかしながら、篠原議員さん御指摘のとおり、平成28年度の実質単年度収支は赤字、つまり財政調整基金の取り崩しがなければ、その年度の歳出を歳入で賄えない状況となっております。このようなことや今後の少子高齢化による社会保障関係経費の増大や生産年齢人口の減少による市税の減少等を踏まえ、平成30年度の予算編成におきましては、選択と集中を念頭に置き、第五次新居浜市長期総合計画及び新居浜市総合戦略の目標達成に向けた予算を編成することとしております。さらに、過去の決算をベースとした歳出の削減や各種基金を積極的に活用することにより、財政調整基金及び減債基金からの繰入金を10億円以下とすることを目標に、現在予算編成作業を進めているところでございまして、財政の健全性に十分な配慮を行ってまいりたいと考えております。
以上申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(仙波憲一) 原企画部長。
○企画部長(原一之)(登壇) 財政調整基金についてお答えいたします。
財政調整基金は、緊急の財政出動に対する備えや長期的視野に立った安定的な財政運営を可能とするため、計画的な積み立てが必要なものでございまして、本市の平成28年度末の現在高は、約42億7,000万円となっております。財政調整基金の適正規模につきましては、お話にありましたように、標準財政規模の10%とすれば、本市の場合、約27億円となります。しかしながら、平成16年の災害時に単年度で50億円を超える多額の財政需要が必要となり、財政調整基金の取り崩し額は24億円に上ったことを教訓に、同程度の規模の災害が発生した場合でも対応が可能となるよう、本市の適正規模は30億円以上を維持することを目標としております。今後におきましても、現在の積立額を大きく下回ることのないよう、健全な財政運営に努めてまいりたいと考えております。
次に、基金運用についてでございます。
篠原議員さん御案内のとおり、平成28年2月に日銀が金融緩和策の一つとして導入いたしましたマイナス金利の影響により、預金や短期債券の金利は、現在に至るまで歴史的な低水準で推移しており、今後もこのような傾向がしばらく続くと見込まれております。
このような中、保有する基金について、それまでの管理・運用ルールを見直して、大きく運用利益を上げている自治体が、大分県国東市を初め、全国でも多数出てまいりました。本市におきましては、平成29年2月の公金管理委員会において、新居浜市債券運用指針の抜本的な見直しを行い、現状では、これまでの短期債券を満期保有する方法では利息収入を得ることが難しいことから、利回りのよい超長期債券を購入し、中途売却も視野に入れた運用も可能とし、本年4月より超長期債券購入による基金運用を開始いたしました。これによる平成29年度の運用収益は、預金運用のみの昨年度と比較して約300万円程度の増額が見込まれております。また、基金の一括運用につきましても、今年度中に検討を行い、来年度から実施できるよう、現在庁内協議を進めております。今後におきましても、適正な資産構成に配慮しながら、時代に対応した効果・効率的な基金の運用に努めてまいります。
○議長(仙波憲一) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 定額運用基金は除くんですけれど、全ての基金を一括運用することが、運用益向上の第一歩だと思います。来年度から取り組むというようなことがありましたけど、ぜひよろしくお願いいたします。国東市の会計責任者の益戸さんの本を読んでみますと、そういうようなことを書いておりました。
そして、もう一つ言いたいのは、公金を管理する職員の育成が必要です。公金管理は、専門的な知識と最新情報の収集、経済状況の把握、全体かつ長期的な視点に立った判断が必要であり、その結果を評価し、検証し、PDCAを回してそして管理する体制が望まれます。国東市では、会計責任者が大学の研究所に通っていました。新居浜市でも人材育成に取り組む考えについてお考えをお聞かせください。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。原企画部長。
○企画部長(原一之)(登壇) 篠原議員さんの再質問にお答えをいたします。
公金管理における人材育成の取り組みというお尋ねだと思います。公金管理をする職員の育成でございますが、職員の育成に関しましては、これまでも市町村アカデミーであるとか、自治大学校等の高度で専門的な知識、技術を習得できる外部の研修を受けてきて、そこで得たものを持ち帰り職員で共有するための職場研修等を重ねることによって、専門的な知識とか情報収集、長期的な視野に立った判断ができる人材育成に取り組んでいるところでございます。今回、新居浜市として超長期債券の運用に取り組むことのきっかけとなりましたのも、外部研修においてほかの自治体との情報交換等を積極的に行うことで、その業務の改善が可能になるということを学んだ職員が、自主参加した研修において、先ほど篠原議員さんからお話がございました国東市の先進的な取り組みに関する情報を得まして、直接国東市の、お話がございました益戸さんにお話を伺いまして、これを参考に新居浜市の債券の運用指針の見直しを行って基金の運用を実施したというものでございます。今後もこうした職員みずからの資質の向上あるいは当市の発展に寄与するための職員の提案ということも受け入れるところも常に持った上で、これをきちんと評価して、時代に柔軟に対応できる専門的な知見を持った職員を育成する環境というものをつくって整えてまいりたいというふうに考えております。
○議長(仙波憲一) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 運用利益は、今国東市とだったら3桁ぐらい違いますから、せめて1桁ぐらいまでに追いついてくださいますよう、よろしくお願いいたします。
それから、シティブランド戦略のように、新規事業をどんどんどんどんやっているのは積極的でよいと思うんですけど、それに伴って既存事業のスクラップを同時に実施しているんでしょうか、お伺いします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。原企画部長。
○企画部長(原一之)(登壇) 篠原議員さんの再質問にお答えをいたします。
新規事業をどんどんやるのはいいんだけども、それに伴ってのスクラップをやっているのかということについてでございます。
本市の財政状況につきましては、先ほどおおむね健全な状態であるというふうに考えておると申し上げましたところでございますが、中長期的には多額の財政需要が見込まれておるという状況で、財政状況は厳しさを増すということが予測をされております。篠原議員さん御指摘のとおり、歳出事業の選択と集中、そこに注力するためのスクラップという視点は、大変重要であると考えておりまして、平成30年度の当初予算編成におきましては、原則として3年以上継続して実施している事務事業については、廃止も含め制度設計を見直すこととしておりまして、その考え方によりまして、現在予算編成作業を進めているところでございます。今後におきましても、入るをはかり出るを制すという財政運営の基本的な考えを前提に、新たな財政需要に柔軟に対応できるよう努めてまいりたいと考えております。
○議長(仙波憲一) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 要望なんですけど、資金の運用、そして調達に関して、今国東市を研究すると言われてましたけど、先進自治体の研究、そしてまた本市の独自の調査研究をされて、その実績の結果が市民に資するものであるならば、ぜひとも成果を市民に報告していただきたいなあという期待をしますので、よろしくお願いいたします。
それでは、続いて障害者支援についてお伺いします。
2006年、平成18年、第61回国連総会において、全ての障害者の人権及び基本的自由の完全かつ平等な共有を促進し、また保護、確保すること、さらに障害者の固有の尊厳を尊重することなどを目的とした障害者の権利に関する条約が採択されました。我が国では、その条約締結に向けて、平成23年6月に障害者虐待防止法が成立され、以降障害者基本法、障害者総合支援法、障害者差別解消法の成立、障害者雇用促進法の改正など、さまざまな法制度の整備が行われました。これらの整備により、障害者制度の充実がなされたということで、障害者権利条約を締結いたしております。しかしながら、障害者を取り巻く環境は厳しいことが多くあります。例えば、障害者への虐待は後を絶たず、家族や施設、職場で虐待を受けた障害者の数は、平成25年度2,280人、平成26年度2,703人、平成27年度3,154人と増加の一途をたどっている状況となっております。また、昨年発生した相模原の障害者施設における障害者殺傷事件によって、障害者を取り巻く環境が悪化したと感じる障害者もふえているとの報道もありました。障害者の人権を尊重するために整えた法律の施行後に、障害者の人権を踏みにじるような事件が報告されることは、本当に心が痛みます。立場の弱い障害者の権利を守っていくためにも、障害者虐待の実態把握とその対策に力を入れていくことが必要であると考えます。
最初に、本市の障害者虐待の状況、その対策についてお伺いいたします。
また、相模原の障害者施設の事件後、新居浜市の各施設の対応はどのようにされているのか、お伺いいたします。
2点目に、障害者支援施設についてお伺いします。
国際的な障害福祉思想には、ノーマライゼーションやインクルーシブ教育の流れがあり、平成18年に施行された障害者自立支援法において、障害者の地域移行が強化されることになりました。地域移行を進めるために、国も施設入所からの目標数値を障害福祉計画に設定するよう指針で定めているようですが、本市の障害者支援施設まさき育成園では、現在、入所待機者が80名、くすのき園では87名であると伺っています。地域移行を進めていく上でも、グループホームの新設が必要と思われますが、本市ではどのようにお考えでしょうか、お伺いします。
また、特別支援学校を卒業した後の自閉症の方についてもお伺いします。
学校生活終了後の社会環境は十分に整っておらず、保護者及び関係者は、大きな不安と危機感を持っております。知的障害の中でも自閉症障害を伴っている人たちは、強いこだわりや常同行動等の特異な問題行動があり、これらの特性を踏まえた適切な処遇が行われないと、大きな不適応行動へとつながり、社会生活が著しく困難なものとなってしまいます。香川県、山口県では、自閉症に特化した施設がありますが、新居浜市ではどのような対策をとっているのでしょうか、お伺いします。
3点目に、社会福祉法人の社会貢献活動についてお伺いします。
社会福祉法人は、財政上の優遇措置を受ける背景として、慈善的な福祉サービスや低所得者への福祉を提供し、地域のセーフティーネットとして機能することが期待されています。厚生労働省は、全ての社会福祉法人に対して、社会貢献活動、障害者、生活困難者に対する無料、低額の福祉サービスの提供、生活保護世帯の子供への教育支援、高齢者の生活支援、人材育成事業などの実施を義務づけていますが、新居浜市の社会福祉法人が行っている社会貢献活動には、どのような活動があるのでしょうか、お伺いします。
○議長(仙波憲一) この際、暫時休憩いたします。
午後 2時04分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 2時14分再開
○議長(仙波憲一) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。白石福祉部長。
○福祉部長(白石亘)(登壇) 障害者支援についてお答えいたします。
まず、障害者虐待の防止についてでございます。
平成24年10月に施行されました障害者虐待防止法において、各市町村に障害者虐待防止センターを設置することが義務づけられましたことから、本市におきましては、社会福祉法人愛育会に虐待防止センターを設置し、障害者虐待に関する相談等対応を行っております。
本市の障害者虐待の状況でございますが、虐待と認定された件数は、平成25年度が相談受理件数9件のうち4件、平成26年度が相談受理件数5件のうち3件、平成27年度が相談受理件数9件のうち7件、平成28年度が相談受理件数7件のうち6件となっております。
虐待の内容につきましては、平成25年度から平成28年度の4年間で、養護者による虐待が18件、使用者による虐待が1件、従事者による虐待が1件となっており、家族などの養護者による虐待が全体の90%を占めるとともに、虐待の類型別では、経済的虐待が9件、心理的虐待が8件、身体的虐待が7件、放棄、放置が2件となっております。障害者虐待を予防していくためには、広く市民に広報することが大切であるため、障がい者虐待防止センターのパンフレットの配布や市民及び事業者対象の講演会を実施するなど、啓発に努めております。また、障害者虐待に迅速な対応が図れるよう、新居浜市障がい者虐待防止・対応マニュアルを作成し、マニュアルに沿った対応を図るとともに、虐待を初めとするさまざまな権利侵害に対応するための専門機関として権利擁護部会を障がい者自立支援協議会に設置し、障害者虐待解決に向けた関係機関の連携を図っております。
障害者施設の防犯対策につきましては、昨年の障害者支援施設における大変痛ましい殺傷事件を受け、愛媛県におきまして、社会福祉施設等の関係団体や市町で構成する社会福祉施設入所者の安全対策協議会を設置いたしまして、社会福祉施設等における防犯対策点検項目のガイドラインを策定し、各施設において防犯点検と必要な対策について取り組みを進めております。具体的な対応といたしましては、通所・入所施設18カ所のうち、玄関や施設内に防犯カメラ等セキュリティー対策を講じた施設が10施設、警察の防犯講習を取り入れた上で防犯訓練実施を行っている施設が8施設といった対応を行っており、防犯対策が強化されております。今後におきましても、関係機関や地域住民等多様な関係者と連携を図りながら、施設の防犯対策に努めてまいります。
次に、障害者支援施設についてでございます。
国の障害者に対する考え方は、施設から地域へとの方向性を示しておりますことから、新たな入所施設の建設は困難と考えられますが、グループホームにつきましては、国も推進しており、グループホームを整備することで、施設入所者の地域移行が促進され、その結果、待機者の減少につながるものと考えております。グループホームの整備につきましては、現在策定を行っております第5期新居浜市障がい福祉計画において、方策を定めるとともに、建設に当たり、国の補助制度の利用が可能となった場合は、市も協調して支援を行いたいと考えております。
問題行動のある自閉症対策につきましては、現在、愛媛県におきまして、強度行動障がい者養成研修により、職員に専門的な技術取得を推進しております。また、本市におきましては、昨年、障害者支援施設において強度行動障害者に対し、先駆的な取り組みを行っている岡山の障害者支援施設から講師を招き、市を初め、市内の事業所に具体的な対応について映像を通してわかりやすく説明を行うといったシンポジウムを開催いたしました。来年度グループホームを建設予定の障害者支援施設におきましては、建設後に本体施設からグループホームへ移った後の空室を利用し、強度行動障害に対応した支援を検討していると伺っております。今後も現在取り組みを行っている施設と連携し、強度行動障害への適切な対応ができるスキルづくりに努めてまいります。
次に、社会福祉法人の社会貢献活動についてでございます。
平成28年度に社会福祉法が改正され、社会福祉法人制度改革が行われました。その一つとして、地域における公益的な取り組みの実施が義務づけられております。本市におきましては、昨年度、社会福祉協議会が中心となり、新居浜市社会福祉法人地域公益活動連絡会が発足いたしました。この連絡会の目的は、本市の社会福祉法人が、相互に情報交換を行い、地域の福祉ニーズや課題に対して、社会福祉法人の連携、協働により、地域における公益的な取り組みを通じて、市民の福祉向上、社会福祉法人による多様な活動の周知を図るものでございます。現在、地域貢献活動を行っている法人はございませんが、来年度1つの社会福祉法人が、社協支部や民生児童委員、自治会と連携し、家庭で十分に食事の提供を受けていない子供等を対象とした子ども食堂の開設に向けた準備を進めていると伺っております。このような社会貢献活動を通じて、他の法人にも地域に貢献できる活動を検討いただき、本市の地域福祉がより一層充実していくよう助言等を行ってまいります。
○議長(仙波憲一) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 障害者支援施設なんですけど、保護者の方は、親なき後の将来のことを大変危惧しております。ぜひ早くグループホームを設置してくださいますようお願いいたします。
それから、社会福祉法人の社会貢献なんですけど、今も部長のほうから言われましたけど、案外進んでいないんですよね、新居浜市のほうはね。もう法律ができて何年にもなるんですけど、社会福祉法人が社会貢献をしなさいという厚生労働省からの通達があって何年にもなると思いますよ。でも全然進んでないんですよね。今紹介してくれました大生院地区のまさき育成園さんがやってくれる事例だと思いますけど、そのように一生懸命頑張ってくれとる社会福祉法人もありますので、ぜひそのような指導をよろしくお願いいたします。新居浜市の社会福祉協議会も社会福祉法人ですので、ぜひよろしくお願いいたします。
それでは続きまして、まちづくり校区懇談会についてお尋ねいたします。
以前、市政懇談会と言っていましたが、平成19年度からまちづくり校区集会に名前を変更して運営してきましたが、平成26年度からまちづくり校区懇談会に変更しています。私自身も平成19年当時は連合自治会役員として市政懇談会からまちづくり校区集会の立ち上げにかかわりましたから、大変この会議は愛着を持っています。当時の課題として、1、行政からの一方的なお知らせ会、市政報告会のような色合いが濃く、連合自治会を初めとする地域の声が反映されたものではなかった、2、出席者が自治会役員や市職員等限られた顔ぶれがほとんどで、広く市民を対象にしようという意識が行政側も自治会側も希薄であった、3、それまでの市政懇談会は、市が計画、主催し、市から来る市政懇談会であって、各校区は一方的な受け身の姿勢であった、4、会議が始まると、地域住民の極めて個人的な行政への陳情、要望等が何のルールもなく出され、関係のない参加者は閉口していた。
以上のようなことに対する具体的な改善策を提案いたしましたが、内容的には、市道、下水道、農道、水路に関する提案が多く、校区環境整備会議を新たに設置して取り組んで対応していました。しかし、現在のまちづくり校区懇談会の内容を聞くと、道路、下水道等の話が多く、発言力や行動力がある一部の住民は、有用な意見を表明してくれますが、多くはごく一部に限定された意見であるようです。単なる苦情、要点を得ない長時間にわたる持論を話すケースも多く、こうした一部の住民の意見が、その他の参加者を不快にさせるケースもあります。あの人の話を聞きに来たのではない、またあの人が話しているとの言葉を最後に参加をやめてしまう市民が多いのではないでしょうか。地域の将来ビジョン、地域課題の解決を協議するような会議とは異なり、地域の課題は対話により地域が解決するといった雰囲気が感じられません。また、地域課題は文書でも申し入れをしていますが、全て答えがそろわなくても、わかる範囲から回答をお願いしたい。市としても、現在のまちづくり校区懇談会に何を期待するのかをお伺いします。
また、次年度も同様の繰り返しをするのでしょうか。もし改革を予定しているのであれば、お示しください。
昨年度研修で牧之原市が主催する地域と高校生との対話による学び合いの場コンファレンス事業に参加しました。牧之原市では、住民と行政がパートナーシップあるいは協働を展開する際、発生する課題を解決するために対話によるまちづくりの手法をとっています。幅広い市民の皆様に参加していただくためにはどうしたらよいかと模索を始め、協働担当者は有識者と相談し、試行錯誤を経て、協働ファシリテーター認定コース、協働推進リーダー認定コースを開設して、住民のリーダー養成を行ってきたそうです。現在は、ファシリテーションの手法を活用したワークショップの運営で会議を開催しています。牧之原市の策定したテーマは、公共施設等総合管理計画、津波防災まちづくり計画、地区まちづくり計画で、職員、住民、高校生が5回から7回程度の対話を重ねて結論をまとめて市に提案していました。新居浜市でも現在のまちづくり校区懇談会の市民との対話による策定は可能と思います。多くの地域課題を市民の意見を聞くことで、市民の声を反映するとともに、実践レベルで動きを育んでいく等の効果が見込めるため、行政運営には必要であると認識しています。牧之原市では、10年かけて協働による対話の基礎を築いてきていますから、人集め、組織づくり、プロセスづくりでのノウハウを持ち合わせていますが、新居浜市では最初に手間がかかるとは思いますが、まちづくり校区懇談会を対話によるまちづくり会議にして、地域課題を解決する方法に転換してはいかがでしょうか、お伺いします。
また、その活動に当たって、高校生を初めとする将来の担い手に活躍してもらう機会として、ファシリテーターになってもらうことについても御所見をお伺いします。
次に、新居浜市では、地域コミュニティ支援員制度を考えているとお伺いしました。市職員を校区から2名から3名選出して行おうとしていますが、私が提案するのでしたら、支援員は校区の職員全員と違いますか。校区活動があれば、時間のある方が参加すればと思います。今回の資料を見せていただくと、支援員要請書類の提出、活動報告の提出と書かれていますが、参加したら報告書を出すといったことでは、本物のボランティア活動とは違います。泉川校区では、平成15年に公民館が新設されてから、毎月第2日曜日を大好き泉川の日として道路のごみ拾いの活動を始めていますが、強制ではありませんが、市の職員も多く参加されています。市役所を退職された方も参加しています。新居浜市でも活動を通じて、自治会、地域の人たちと職員が一緒になって地域課題、問題点を感じていくことができれば、自分たちでも何とかしなくちゃと思ってくれる人がふえてくるのではないでしょうか。サービスラーニングという考え方があります。これは、主に学生を対象としたサービス、奉仕作業と学習を結びつけたものですが、市職員にとってまちづくりを学習するために、地域活動への参加を組み合わせ、その学んだことを仕事に生かすことができれば、行政サービスの質の向上につながると思いますが、いかがでしょうか。
耕作放棄地がふえ、高齢者が自家用車の運転ができなくなり、子供が減少している、このような将来の問題が身近な問題として具体的に見えてきていますが、職員の皆さんも地域活動に参加して、課題を共有していくことが必要と思いますが、いかがでしょうか。
また、今後、職員の地域活動への積極的な参加を進める中で、市と地域の協働のまちづくりをどのように考えているのか、お伺いします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) まちづくり校区懇談会についてお答えいたします。
対話によるまちづくり会議についてでございます。
まず、現在のまちづくり校区懇談会に何を期待するのかについてでございます。
私は、行政として最も重要なことは、市民と行政との信頼関係の構築であり、市民と行政とが協働で本市の課題を克服していく歩みであると考えております。まちづくり校区懇談会は、地域と市が一体となって協働のまちづくりを推進することを目的として実施している事業でございまして、市職員が住民の皆様の立場に立ち、自治会役員の皆様と問題意識を共有し、ともに汗をかき、知恵を出し合い、一体となって課題解決に邁進する、このような行政の積極的な取り組み、姿勢が、市民と行政との信頼関係の構築、強化、ひいては協働のまちづくりへとつながっていくものと期待をいたしております。
次に、次年度以降の取り組み等についてでございます。
まちづくり校区懇談会は、新居浜市連合自治会と共催にて実施している事業でございまして、開催に当たりましては、毎年、開催方法、課題テーマ等さまざまな角度から役員、理事の皆様と協議を重ねております。これまでの大きい変更点といたしましては、平成18年度に新居浜市連合自治会から、市からやってくる市政懇談会といったイメージから地域が招く市政懇談会へと市民が実感できる方向転換が必要であるとの指摘をいただき、平成19年度より市職員がまちづくり推進員として積極的にかかわり、自治会役員の皆様等と協議を重ねながら、課題克服に努めることとし、従来の市政懇談会からまちづくり校区集会へと名称変更及び内容の変更を行いました。また、これまで道路修繕等について環境整備会議として別途協議をする場を設けておりましたが、自治会側から、課題の設定に苦慮している現状や身近で関心が高い課題のほうが参加しやすいなどの御指摘に基づき、平成26年度よりまちづくり校区集会に統合し、まちづくり校区懇談会へと変更した経緯がございます。来年度の開催等につきましては、今後市連合自治会の皆様と日程、実施方法などの協議を経て開催いたしますが、篠原議員さん御指摘のとおり、まちづくりを実践していく上で、対話は極めて重要であり、実施に当たりましては、校区の特性に応じ、より多くの住民が関心を持ち、より対話を深められるように運営することが重要であると認識をいたしております。御指摘いただきました趣旨を十分踏まえた上で、連合自治会の皆様と協議を重ねながら、より対話を深められる運営、進行に努めてまいりたいと考えております。
次に、会議への若い世代の参加についてでございますが、本市におきましても、地域コミュニティ課では、地方創生コミュニティ・イノベーター支縁塾によるファシリテーター養成講座を開催するなど、少しずつではありますが、対話の手法を用い、地域に愛着と誇りを持つ若者を育成しようとする活動も開始しております。また、高校生、高専生等も対象としたワークショップ等の実績については、駅周辺地区整備計画やシティブランド戦略の策定時、そして直近では新居浜の魅力を再発見する新居浜みらい会議など、高校生を初めとするさまざまな世代と対話を重ね、より多くの意見を聞き、重要施策に反映するよう努めているところでございます。今後におきましても、本市の未来を担う若者が、まちづくり校区懇談会を初め、さまざまな行政機会の中で意見を述べ、反映できるような土壌づくりと、そしてまた高校生はもとより、若者、子育て世代、高齢者等々さまざまな世代の市民と対話を深め、本市の課題を着実に克服していけるよう努めてまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(仙波憲一) 木村市民部長。
○市民部長(木村和則)(登壇) 地域コミュニティ支援員制度についてお答えいたします。
まず、職員のまちづくりの学習のための地域活動についてでございます。
市の職員が、情報提供を行うなど、地域と行政のパイプ役となって地域活動への支援を行うことは、政策形成能力やコミュニケーション能力の向上、さらには地域のニーズに応じた行政サービスの質の向上につながると考えております。今後におきましても、先進的な地域づくりの研修参加や地域活動への参加の機会を促進するなどの取り組みを進め、職員の地域活動を通じてのまちづくりの学習の充実を図ってまいります。
次に、職員の地域活動への参加についてでございます。
本市では、行政にかかわる市役所職員と市民がそれぞれの立場を認識しながら、地域課題を協働で解決できるまちづくりを目指しております。このようなことから、職員の地域活動への参加を促すために、一定のボランティア活動を行う場合の休暇制度の創設、地域活動等へ参加している職員の顕彰、社会福祉法人等への派遣研修などを行い、地域活動への参加を促進する取り組みを行っております。今後も職員が地域活動に参加しやすい環境づくりや意識改革を進め、より一層の地域活性化のため、職員の自主的な地域活動への参加の促進を図ってまいります。
次に、協働のまちづくりについてでございます。
少子高齢化や核家族化が進行する中、生活に密着した地域課題を解決していくためには、地域コミュニティーを中心とする課題解決へ向けての新たな仕組みづくりが今後の大きな課題であると認識しております。本市では、第五次長期総合計画において、行政のみが公を担うのではなく、NPO、市民活動団体、企業など異なる特性を持つ多様な主体が連携して、社会全体の公共サービスを担う新しい公共、協働のまちづくりを進めております。今後は、職員が積極的に地域づくりに参画し、さまざまな分野とのネットワークづくりや市民団体との連携を深め、課題と目標を共有することで、より一層の市民と行政との協働のまちづくりを推進してまいりたいと考えております。
○議長(仙波憲一) 再質問はありませんか。篠原議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 先日、新居浜南高校の生徒さん、そして新居浜西高校の放送部の生徒さんと偶然ある会合で会いました。そしてその生徒たちといろいろ話したんですけど、こういう会があったときはまた出てきてくださいよと言うたら、ぜひ呼んでくださいというふうなことを子供さんたちに言われました。ですから、高校生は本当にファシリテーターをやってくださいと言ったらやってくれますから、ぜひ高校生を使ってくださいますようお願いいたします。
そして、今市長から支縁塾の答弁もあったんですが、私も支縁塾に入って支援員としてやっとんですけど、支縁塾も会議だけなんですね。実践がないんですね。その次なんですよ。会議、講義はいいんですよ。その実践がない。今の木村部長の答弁も実践がないんですよ。実践が必要なんですよ。やって何ぼですから。ですから、検討しますじゃいかないんですよ。市職員がこんなことやります。一人からでもやれるんですよ、ごみ拾いでしたら。みんなが一緒になってやらなくても一人からでもやれるんです。ですから、そのような職員をつくっていくのが一番大事じゃないかと思うんで、それは何かというたら実践なんですよ。よろしくお願いいたします。答弁ありがとうございました。終わります。
○議長(仙波憲一) 以上で本日の一般質問は終わりました。
これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
明13日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 2時40分散会