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平成29年第3回新居浜市議会定例会会議録 第2号

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目次

議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問
 藤田豊治議員の質問(1)
  1 施政方針と市長の政治姿勢について
 石川市長の答弁
  1 施政方針と市長の政治姿勢について
 藤田豊治議員の質問(2)
  1 施政方針と市長の政治姿勢について
  2 教育行政について
 関教育長の答弁
  2 教育行政について
 藤田豊治議員の質問(3)
  2 教育行政について
  3 微量採血によるがんリスクの早期判定について
 白石福祉部長の答弁
  3 微量採血によるがんリスクの早期判定について
 藤田豊治議員の質問(4)
  3 微量採血によるがんリスクの早期判定について
  4 熊本地震から学ぶ非常時の対応と防災について
 石川市長の答弁
  4 熊本地震から学ぶ非常時の対応と防災について
 木村市民部長の答弁
  4 熊本地震から学ぶ非常時の対応と防災について
 小山環境部長の答弁
  4 熊本地震から学ぶ非常時の対応と防災について
 赤尾建設部長の答弁
  4 熊本地震から学ぶ非常時の対応と防災について
 藤田豊治議員の質問
休憩(午前10時59分)
再開(午前11時09分)
 高塚広義議員の質問(1)
  1 本市の明るい話題について
   (1) 住友共同電力の新火力発電所建設計画
   (2) コミュニティーFM開局計画
 石川市長の答弁
  1 本市の明るい話題について
   (1) 住友共同電力の新火力発電所建設計画
   (2) コミュニティーFM開局計画
 高塚広義議員の質問(2)
  1 本市の明るい話題について
  2 教育行政について
   (1) 教員の働き方改革
   (3) 小中学校トイレの洋式化
   (4) 小中学校の暑さ対策
 関教育長の答弁
  2 教育行政について
   (1) 教員の働き方改革
   (3) 小中学校トイレの洋式化
 武方教育委員会事務局長の答弁
  2 教育行政について
   (4) 小中学校の暑さ対策
 高塚広義議員の質問(3)
  2 教育行政について
 関教育長の答弁
  2 教育行政について
 高塚広義議員の質問(4)
  2 教育行政について
  3 がん検診について
 白石福祉部長の答弁
  3 がん検診について
 高塚広義議員の質問(5)
  3 がん検診について
 白石福祉部長の答弁
  3 がん検診について
 高塚広義議員の質問(6)
  4 健康づくりについて
 白石福祉部長の答弁
  4 健康づくりについて
休憩(午後 0時01分)
再開(午後 1時00分)
 高塚広義議員の質問(7)
  4 健康づくりについて
 白石福祉部長の答弁
  4 健康づくりについて
 高塚広義議員の質問(8)
  4 健康づくりについて
  5 地域の要望について
   (1) 通学路のグリーンベルト
   (2) 学校施設
 武方教育委員会事務局長の答弁
  5 地域の要望について
   (2) 学校施設
 赤尾建設部長の答弁
  5 地域の要望について
   (1) 通学路のグリーンベルト
 高塚広義議員の質問(9)
  5 地域の要望について
 伊藤優子議員の質問(1)
  1 市長の行政運営について
 石川市長の答弁
  1 市長の行政運営について
 伊藤優子議員の質問(2)
  1 市長の行政運営について
  2 地域コミュニティーの充実について
   (1) 自治会活動の活性化
   (2) 自治会加入率の向上
 木村市民部長の答弁
  2 地域コミュニティーの充実について
   (1) 自治会活動の活性化
   (2) 自治会加入率の向上
 伊藤優子議員の質問(3)
  2 地域コミュニティーの充実について
  3 ごみの減量化と3Rの推進について
 小山環境部長の答弁
  3 ごみの減量化と3Rの推進について
 伊藤優子議員の質問(4)
  3 ごみの減量化と3Rの推進について
  4 商業の振興について
 鴻上経済部長の答弁
  4 商業の振興について
 伊藤優子議員の質問(5)
  4 商業の振興について
 鴻上経済部長の答弁
  4 商業の振興について
 伊藤優子議員の質問(6)
  4 商業の振興について
  5 街路樹について
 赤尾建設部長の答弁
  5 街路樹について
 伊藤優子議員の質問(7)
  5 街路樹について
  6 学校教育について
   (1) 部活動
 関教育長の答弁
  6 学校教育について
   (1) 部活動
 伊藤優子議員の質問(8)
  6 学校教育について
 関教育長の答弁
  6 学校教育について
 伊藤優子議員の質問(9)
  6 学校教育について
散会(午後 2時07分)


本文

平成29年6月13日 (火曜日)
  議事日程 第2号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
――――――――――――――――――――――
  本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
  出席議員(25名)     
 1番    神野 恭多
 2番    米谷 和之
 3番    井谷 幸恵
 4番    藤田 誠一
 6番    小野 辰夫
 7番    太田 嘉一
 8番    岩本 和強
 9番    三浦 康司
 10番     篠原 茂
 11番   大條 雅久
 12番   高塚 広義
 13番   藤原 雅彦
 14番   豊田 康志
 15番   永易 英寿
 16番   伊藤 謙司
 17番   藤田 豊治
 18番   藤田 幸正
 19番   岡崎 溥
 20番   伊藤 優子
 21番   佐々木 文義
 22番   真木 増次郎
 23番   仙波 憲一
 24番   近藤 司
 25番   加藤 喜三男
 26番   山本 健十郎
――――――――――――――――――――――
 欠席議員(1名) 
 5番    田窪 秀道
――――――――――――――――――――――
  説明のため出席した者
 市長                 石川 勝行
 副市長              寺田 政則  
 企画部長             原  一之
 総務部長             多田羅 弘
 福祉部長             白石   亘
 市民部長             木村 和則
 環境部長             小山 京次
 経済部長             鴻上 浩宣
 建設部長              赤尾 恭平
 消防長               藤田 秀喜
 水道局長              岡松 良二
 教育長               関   福生
 教育委員会事務局長       武方 弘行
 監査委員             田中 洋次
――――――――――――――――――――――
  議会事務局職員出席者
 事務局長             粂野 誠二
 事務局次長             原   正夫
 議事課副課長          小島   篤
 議事課副課長           髙橋 憲介
 議事課議事係長         美濃 有紀
 議事課調査係長          神野 瑠美
  議事課主任            中島 康治
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前10時00分開議       
○議長(仙波憲一) これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第2号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(仙波憲一) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第87条の規定により、議長において佐々木文義議員及び真木増次郎議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第2 一般質問
○議長(仙波憲一) 次に、日程第2、一般質問を行います。
 この際、申し上げます。一般質問における各議員の発言は、それぞれ通告の時間以内となっておりますので、御了承願います。
 順次質問を許します。まず、藤田豊治議員。
○17番(藤田豊治)(登壇) おはようございます。自民クラブの藤田豊治です。
 早速ですが、通告に従いまして、質問をさせていただきます。
 まずは、施政方針と市長の政治姿勢についてであります。
 石川市長は、2期目のスタートに当たり、3つのワンとスピード感を持った行政運営に当たり、市民の皆様の期待と信頼にお応えしたいと話されました。第五次新居浜市長期総合計画を完遂し、新居浜市総合戦略による地方創生をなし遂げるために、事業の取捨選択を行い、新居浜市独自の特色や強みを生かしたまちづくりを行いたいと話されています。3つのワンとは、新居浜にしかない、オンリーワン、新居浜が一番、ナンバーワン、新居浜が初めて、ファーストワンの3つのワンであります。1期目の成果として庁舎敷地へのコンビニ誘致は、西日本でオンリーワンでもあり、ファーストワンでもありました。また、ふるさと納税の楽天サイトでの掲載は、愛媛県内でファーストワンであり、別子中学校グローバル・ジュニア・ハイスクールや銅婚の里の取り組みは、国内でオンリーワンでした。新居浜市の合計特殊出生率1.8は、四国内でナンバーワンでした。今後、市民の皆さんがふるさと新居浜に愛着と誇りを持てるよう、3つのワンにこだわった取り組みを実践し、新居浜市を全国に発信したいと話されています。また、社会環境の変化が著しい今日、スピード感を持った行政運営を心がけ、各種施策に積極的に取り組んでいきたいと話されています。どんな仕事でも仕事をやるからには判断が先立つ。判断を誤れば、せっかくの労も実を結ばない。しかし、60%の見通しと確信ができたならば、その判断はおおむね妥当と見るべきであり、その後は勇気である。実行力である。さらに、60%でもよいから、お互いに謙虚に真剣に判断し、それを100%にする果敢な勇気と実行力を持ち続けていきたいとの松下幸之助さんの著書道をひらくの一節、判断と実行の言葉をもとに、これからの市役所は、これまで役所が求められていた正確かつ丁寧な事務ということだけでなく、的確な判断と実行力を持って迅速に行動することが望まれており、判断と実行、迅速果断、このことを全職員が常に意識して実践できる組織づくりに取り組んでいきたいと話されました。私は、民間企業に35年間勤務しました。松下幸之助相談役から、物をつくる前に人づくりであると教わりました。国や県との連携をさらに強化し、市民、団体、事業者と行政が一体となったチーム新居浜で、市民の誰もが幸せを実感できる笑顔輝く新居浜市の実現を目指すためには、まず職員の姿勢が大事であると思います。職員の姿勢がどのように変革しつつあるのか、お尋ねいたします。
 2点目は、新居浜市は、平成27年9月24日から市役所1階フロアを全面リニューアルし、住民の転入出届や障害者の手当申請などの際に、来庁者が移動せずに一つの窓口で手続ができるワンストップサービスを開始されました。従来は、転入出に伴う国民健康保険の届け出や障害者の介護手当の申請手続などは複数課にまたがり、各課を訪れなければならなかったが、業務の関連性の高い介護福祉、地域福祉、子育て支援の各課を横並びに配置され、手続によっては最初に訪れた窓口に該当課職員が移動して対応できるように改善されています。異動届などの一部の申請書は、市民課で記入後、該当する各課では氏名や住所といった基本事項の重複記入が必要ないよう簡素化されています。総合案内所を東側出入り口にも設けています。各課の相談窓口に仕切り板も設置しています。市政情報を表示するディスプレー5台、授乳室、子供が遊べるコーナー2カ所も新設されています。障害者用駐車場と東側出入り口をつなぐ屋根の設置もされています。市民からも好評を得ていると思いますが、ワンストップサービスを開始して1年半がたちましたが、評価と職員の負担や今後の課題についてお尋ねいたします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 藤田豊治議員さんの御質問にお答えをいたします。
 施政方針と私の政治姿勢についてでございます。
 まず、職員の姿勢の変革についてでございます。
 藤田豊治議員さん御案内のとおり、2期目のスタートに当たり、市民の皆様の期待と信頼にお応えするため、3つのワンとスピード感を持った行政運営の2つの視点について申し上げました。市民の皆様が、ふるさと新居浜に愛着と誇りを持っていただき、また環境変化のスピードが著しい今日、おくれることなく行政運営を行っていくためには、まさに人づくりであり、職員の育成が重要であると認識をいたしております。ことしは本市にとって市制施行80周年という節目の年であり、さまざまな記念事業を予定しており、あわせてシティブランドの確立にも取り組んでまいります。記念事業の企画、立案やシティブランド戦略の策定に当たり、若手・中堅職員によるプロジェクトチームが中心となり、職員同士が知恵を出し合いながら、意欲的に取り組んでまいりました。職員の姿勢がどのように変革しつつあるかにつきましては、一朝一夕に成果の出るものではありませんが、私の印象を申し上げますと、このような取り組みを通じまして、徐々にではございますが、職員の意識改革は進んでいるものと感じております。今後におきましても、市民の誰もが幸せを実感できる笑顔輝く新居浜市の実現を目指し、職員一人一人が日ごろから改革、改善の意識を持ち、スピード感を持って何事にも積極的に挑戦する職場風土づくりに取り組んでまいります。
 次に、窓口のワンストップサービスについてでございます。
 本市では、来庁される市民の皆様が快適に御利用いただける市役所を目指して、平成27年9月に1階フロアの全面リニューアルを行い、職員移動方式による窓口ワンストップサービスを実施しているところでございます。
 まず、利用者の評価につきましては、市民課窓口を利用されるお客様を中心に、案内表示のわかりやすさ、職員の接客対応など6項目について窓口アンケートを実施しており、平成28年の結果では、おおむね良好な評価をいただいていると考えております。職員の負担につきましては、1階フロアの改修などにより、関係各課の連携もスムーズになったことから、それぞれの窓口事務も支障なく対応でき、職員の負担も以前より軽減されております。
 今後の課題といたしましては、死亡届に伴う諸手続のサポートや各種証明書のコンビニ交付導入などが挙げられておりますことから、窓口関係課職員による窓口改善検討委員会において引き続き検討し、アンケート結果に満足することなく、より質の高い窓口サービスを目指してまいります。
○議長(仙波憲一) 藤田豊治議員。
○17番(藤田豊治)(登壇) 答弁内容を実行していただくことを願い、次の質問に移ります。
 教育行政についてであります。
 文部科学省は、今年2月14日に小中学校の次期学習指導要領の改正案を公表されました。児童生徒に教えなくてはならない最低限の学習内容などを示した教育課程の基準で、約10年ごとに改訂されます。教科書作成や内容周知のため、告示から全面実施まで3年から4年程度の移行期間があります。学力低下批判を受け、授業時間数や学習内容をふやした現行指導要領は、小学校が2011年度、中学校が2012年度、高校が2013年度から全面実施されました。道徳は、2015年3月の学校教育法施行規則改正で、特別の教科、道徳となり、小学校は2018年度、中学校は2019年度から実施されることとなっております。これは、相当ハードルの高い改革になると思います。なぜなら、教える学校の先生自身、自分たちが小学校、中学校のときに質の高い道徳の授業を受けた経験がないと思うからです。これは親も同じだと思います。これから授業を受ける子供たちもそうだと思います。
 そこで、道徳とは、他者との関係性の中で幸福を考えるものでありますが、新居浜市として道徳の教科化は学校教育の問題だけにせず、御家庭や地域が一体となって感謝の心を育てる道徳教育に取り組んでいただきたいと思うのですが、お考えをお尋ねいたします。
 同時に、特別の教科、道徳の実施に向けての学校教育での課題をお尋ねいたします。
 次に、新居浜市教育委員会が、愛媛県内で初めて学力向上を掲げ、小学校で4年生以上を対象とした無料の放課後まなび塾を始めて2年が過ぎました。学校や公民館で実施され、地域のまちづくり組織に運営を委託されております。土、日、祝日や夏休みなどを除く平日午後4時から6時に開き、児童は宿題や予習、復習に取り組みます。教員免許状を持つ元教員らが指導員となり、学習をサポートします。児童や保護者からは好評を得ております。市教育委員会としては、現在、市内17校中8校に設置されています。全校設置を目指したいが、支援員のなり手探しに難航しており、元教員などの条件を外し、各地区の公民館が推薦する住民の勤務を可能にして拡充を図る方針であると伺っております。いい事業と思いますが、今後の開設見込みと課題をお尋ねいたします。
 3点目は、今年4月からまなび塾と児童クラブの担当部署を一本化し、学校教育課に地域学校協働係を設けられました。コミュニティ・スクールや学校支援地域本部などもあわせて地域と学校の連携強化を目指されています。
 そこで、この組織変更は、誰のための、どんな教育を目指すのかをお尋ねいたします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 教育行政についてお答えいたします。
 まず、道徳教育についてでございます。
 少子高齢化に伴う家庭や地域の変化、コミュニケーションや対人関係の変化、情報通信の技術革新による新たな倫理的問題などが生じている社会状況の中、子供たちが答えが一つでない課題に向き合い、考え、議論する道徳教育への転換を図り、児童生徒の道徳性を育むことを目的として、今回の学習指導要領の改正がなされたものと認識いたしております。そのため、今後の道徳の実施に当たっては、学校だけではなく、地域全体で取り組みを進めることが大切であると考えております。中央教育審議会の答申においても、多様で効果的な道徳教育の指導方法への改善や家庭や地域にも開かれた道徳教育を進めることが提言されており、問題解決的な学習や体験的な学習など、地域社会との連携協力体制を構築しながら、道徳教育に取り組んでまいります。
 次に、特別の教科、道徳の実施に向けての課題でございます。
 まずは、教員を初め、教育関係者がその理念を十分理解して、効果的な指導方法を共有することが重要であると考えております。今後におきましては、研究授業等の実践や成果も踏まえ、自分とは価値観の異なる他者との対話を通じて多様性を認め合うことのできる道徳的な判断力、心情、実践意欲と態度が育まれるよう、質の高い多様な指導方法を取り入れた授業を目指してまいります。
 次に、放課後まなび塾の今後の開設見込みについてでございます。
 今後におきましては、地域の実情も考慮しながら、学習支援員の確保等の開設準備が整った学校から順次開設し、今年度は2学期から2校、年度内にはさらに2校開設することを目標として、現在取り組んでおります。課題といたしましては、学習支援員の確保がございます。生徒指導の観点から、教員経験者が最低1名は必要であると考えておりますが、教員経験者をサポートする形で、学習支援の可能な方で、各公民館が推薦する住民の方の勤務も可能にするなどして拡充を図るとともに、PTA総会等において協力を呼びかけ、学習支援員の確保等にも取り組むほか、学習方法につきましても、タブレット等のICTを活用した効果的な手法を検討し、内容を充実させてまいりたいと考えております。
 次に、学校教育課の地域学校協働係についてでございます。
 今年4月から学校教育課に地域学校協働係を設置いたしました。地域学校協働係は、平成27年12月の中央教育審議会答申や平成28年1月に文部科学省が策定した「次世代の学校・地域」創生プランなどにも示されている地域における教育力の低下、家庭の孤立化などの課題や学校を取り巻く問題の複雑化、困難化に対して、地域と学校が連携、協働して、社会総がかりで対応するための体制強化に向けて設置したものでございます。この組織変更が目指す教育につきましては、地域と学校が子供の成長に向けた目標を共有しながら、ともにつくり上げる社会総がかりでの教育の実現であり、この教育を実現することは、子供たちのためだけではなく、学校や地域にとっても大きな効果があるものと考えております。地域と学校が連携、協働した教育活動が一層推進されることによって、子供たちにとっては自分たちの活動が身近な地域や社会に影響を与えるという認識や主体的に学んだことを人生や地域づくりに生かしていこうという意欲や積極性につながっていくとともに、地域の方と多くのかかわりを持ち、愛情を注がれることによって地域への愛着や地域の担い手としての自覚が育まれることを期待いたしております。学校や地域にとっても、教員の地域への理解の促進、地域の教育力の向上、地域の活性化など、地域の課題解決につながり、持続可能な地域社会の源となるなど、さまざまな効果が期待できるものと考えております。
○議長(仙波憲一) 藤田豊治議員。
○17番(藤田豊治)(登壇) 答弁内容を執務していただくことを願い、次の質問に移ります。
 微量採血によるがんリスクの早期判定についてであります。
 日本人の2人に1人ががんになる時代と言われております。厚生労働省は、がんによる死亡者数減少のために、早期発見を含めた予防の取り組みを強化するのが特徴であり、がん検診で問題が見つかった人の精密検査の受診率を90%に高めることを目標としたがん対策推進基本計画の素案を専門家会議に4月13日に示されました。素案では、国のがん対策の方向性を定め、今後6年間を対象とし、がん予防とがん医療の充実、患者の就労支援などのがんとの共生を3本柱としております。がん検診については、現在の30%から40%台の受診率を50%に高め、検診後に精密検査を受ける人も65%から85%にとどまるために啓発活動などを通じて、早期治療に確実に近づくことを重要としています。素案は、たばこや飲酒などの生活習慣上での予防も重視されています。がんになっても仕事や学業を続けられる社会を実現するため、患者の生活の向上も目標に掲げられています。医療機関は、痛みを和らげる緩和ケアを充実させ、痛みがあると思う患者を1割以下にすることを目指されています。新居浜市として、がん対策の予防と医療、患者の就労支援などの共生をどのように目指されているのか、お尋ねいたします。
 2点目ですが、最近がん検査は採血だけで血液中のアミノ酸のバランス変化を解析し、がんになっている可能性を調べる検査方法が、福島生協病院で始まっており、検出精度も高く、検出された場合は精密検査をし対応しているとの報道がことしの4月10日にありました。3年前に私が質問しましたが、内容は愛媛県内でも広まっている5ミリリットル採血するだけで、複数のがんの早期発見が可能です。通常の診療の一環で検査を実施する医療機関のほか、人間ドックに検査をオプションとして追加する病院も出てきているようです。愛媛県内でも、医療機関が実施し、体への負担が少なく、非常に早い段階で見つかる可能性があるのが特徴です。検査は、アミノインデックスがんリスクスクリーニングで平成23年に始まっています。検査に大きな設備投資が不要で、小規模な病院でも日常的な診療にあわせて実施しやすいと言われております。医療機関で採血し、がんになると血液中のアミノ酸濃度のバランスが変動する仕組みを用いて分析し、胃、肺、大腸、前立腺、乳、子宮、卵巣の各がんの可能性をAからCの3段階で示し、結果は約2週間でわかり、費用は医療機関により異なりますが、2万円前後であります。松山市で2013年7月に導入されたクリニックの院長さんは、患者に血液でがんかどうかわからないか尋ねられ、そのたびに無理だと答えてがっくりされていた。がんは検診が大切だが、検診率は低い。この検査は非常に早い段階で見つかる可能性が高い。ランクで可能性が示されることで、健康状態を見直すきっかけにもなると話されています。3年前の状況では、愛媛県内では西条市で1カ所、松山市で7カ所、計8カ所導入されており、新居浜市での導入はありませんでした。新居浜市民の方が待ち望んでおられると思います。その後、3年がたち、新居浜市の医療機関や人間ドック時に導入されているのか、お尋ねいたします。
 3点目は、がんリスクの早期判定とあわせ、がん治療の最先端医療の情報についてお尋ねいたします。
 がん治療の最先端を知る!粒子線というテーマで、「がんは治る時代が来た」の著者菱川良夫先生の講話を聞く機会がありました。がん治療は、つらくて、痛くて、しんどくて、気がめいると多くの方が思われていると思います。手術ではない、痛みもない、副作用もない、治癒率が高い、再発、転移のリスクもほとんどない、こんな治療法を紹介しています。粒子線治療は、現在全国で15カ所の施設でしか受けることはできません。その中でも陽子線と炭素イオン、重粒子線の両方を有する世界に一つだけの施設、兵庫県立粒子線医療センターの名誉院長をされている菱川先生のお話でした。がん治療は、幾らかかるのではなく、幾らかければ治るという時代になったと言われております。必要以上に病気やがんを恐れることのない人生を選択できます。新居浜市において、がん治療に関して、がん治療の最先端、粒子線、がんは治る、粒子線治療の臨床効果の検証や保険適用等に向けた国の動向の情報を市民にどのように伝えようとしているのか、お尋ねいたします。
 4点目は、新たに医師不足解消に向けた新居浜市医師確保奨学金貸付制度の創設についてですが、新居浜市内の指定医療機関で一定期間勤務すれば返済を免除する独自の奨学金制度で、50万円までの入学資金と月額20万円の修学資金を支給する内容であります。対象は、新居浜市内の高校を卒業した国内大学の医学部生で、毎年4月から9月に募集します。卒業後の一定期間内に指定医療機関で、当面は住友別子病院、十全総合病院、愛媛労災病院を予定しており、原則として最大6年間勤務すれば返済が全額免除されます。転勤などで市外へ転出する場合は、従事期間分の免除となります。2002年末には305人だった新居浜市内の医師数は、2014年末で268人に減少しております。小児科や産婦人科が特に少なく、2017年度に新居浜西高校に新設された医療系進学コースとも連携し、人材確保に努める奨学金制度です。医師確保に向けたよい制度と思いますが、新居浜市として年間利用者を何名想定されるのか、お尋ねいたします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。白石福祉部長。
○福祉部長(白石亘)(登壇) 微量採血によるがんリスクの早期判定についてお答えをいたします。
 まず、がん対策の予防と医療、患者の就労支援などの共生についてでございます。
 藤田豊治議員さん御案内のとおり、国の第3期がん対策推進基本計画素案では、がん予防、がん医療の充実、がんとの共生を3つの柱として今年度から6年間の目標や課題を掲げております。本市におきましては、平成26年3月に健康寿命延伸のための総合的な取り組みを推進するため、新居浜市健康増進計画第2次元気プラン新居浜21を策定し、がんの発症や重症化を予防するための対策を市民、学校、地域、職域、関係機関、行政などが連携して推進しているところでございます。がん予防といたしましては、1次予防として禁煙、適正飲酒、減塩、運動などの生活習慣を見直し、正しい生活習慣を身につけることができるよう取り組んでおります。また、2次予防として、がんなどの生活習慣病の早期発見、早期治療のため、各種がん検診を定期的に受診することなど、がん予防に関する正しい知識の周知啓発に取り組むとともに、がん検診を無料化し、受診率の向上に努めております。がん医療の充実といたしましては、休日健診や総合健診など、受診しやすい健診体制の整備を図るとともに、がん検診ガイドラインに基づいた精度の高いがん検診の提供や要精密検査者が速やかに受診できるよう、検診団体や医療機関との連携を図っております。今後におきましては、国や県の計画を参考にしながら、がん患者の就労支援なども含めたがんとの共生につきまして関係機関と連携を図りながら取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、本市におけるアミノインデックスがんリスク検査の導入についてでございます。
 市内の消化器科、消化器内科を診療科としている17医療機関及び人間ドックを実施しております5医療機関に、がんリスク検査の導入についてお伺いしたところ、現在実施している医療機関はございませんでした。また、本市が医師会に委託して実施しております人間ドックにつきましても、現在のところ導入する予定はございませんが、今後リスク検査の導入状況について、情報収集に努めてまいります。
 次に、がん治療の最先端医療の情報提供についてでございます。
 粒子線治療につきましては、がん病巣をピンポイントで治療でき、正常細胞を傷つけにくい上、副作用も少ない治療法であることから、手術を受けることも、抗がん剤の副作用に悩まされることもなく、早期の社会復帰が可能となる最新治療と伺っております。また、患者1人当たりの治療費は300万円前後と高額でありますが、平成28年4月からは小児の固形がんに対する陽子線治療と切除できない骨がんへの重粒子線治療につきましては、医療保険が適用され、患者負担が軽減されております。今後におきましても、がん治療を受けられる方に必要な正しい情報を発信できるよう、粒子線治療について国の動向を注視し、最新の正しい情報収集、提供に努めてまいります。
 次に、新居浜市医師確保奨学金貸付制度についてでございます。
 本市の医師不足の解消を目的として、今年度から新居浜市医師確保奨学金貸付制度を創設し、現在3人の奨学生を募集しております。制度を広く市民に周知するため、市政だよりやホームページへの掲載のほか、市内の医療機関等にも御協力をいただき、募集のポスターを掲示いたしました。また、今年度から医療系進学コースを新設した新居浜西高等学校や近隣大学の学生にも学校を通じてポスターやチラシの配布等をお願いしております。今後におきましても、新居浜市の医師不足を解消するため、制度の周知を図ってまいります。
○議長(仙波憲一) 藤田豊治議員。
○17番(藤田豊治)(登壇) 答弁内容を実行していただくことを願い、次の質問に移ります。
 熊本地震から学ぶ非常時の対応と防災についてであります。
 震度7の揺れが2度襲った熊本地震からことし4月16日で1年経過いたしました。愛媛でも東海沖から九州沖の太平洋海底に延びる溝状の地形トラフ付近で起こる可能性のある南海トラフ巨大地震が、今後30年以内に70%の確率で発生すると予想されております。愛媛県は、熊本地震の教訓を生かすべく、今年3月、非常時に迅速な対応がとれるよう、道路の応急復旧や仮設住宅のガイドラインを新たに策定されました。熊本地震では、道路が寸断され、なかなか物資も届かなかった。被災地では、大規模災害時の救助や物資輸送への活用を想定していた緊急輸送道路が壊れ、支援物資が各地に十分行き渡らなかった。集落への一本道が寸断されれば孤立する。愛媛は全域で可能性があると危機感を募らせている。今回愛媛県が独自に策定した公共土木施設応急復旧ガイドラインでは、被害に応じた応急復旧の工法を事前に定めることで、発災後1週間以内に緊急輸送道路を通行可能とするとしてきた目標の前倒しを目指している。具体的には、県と市町の職員、建設業者でガイドラインを共有することで、工法選定から工事着手までの期間を短縮し、従来緊急時には建設業者が自主的判断で調査、工事を行えるようになっていたが、目安を示すことでより迅速な対応が可能になるとしています。
 一方、応急仮設住宅建設ガイドラインは、熊本地震では、事前の建設候補地選定が進んでいなかったり、設計の仕様が決まっていなかったりし、当初3カ月の整備が全体の3割にとどまったことを踏まえ策定されています。熊本では、今も4万人を超えた人が仮設住宅などで避難生活を送り、愛媛県は、仮設とはいえ長期間住むことも考えられる。いいものを速やかにつくるには、発災後に仕様などを決定していては間に合わないと事前準備の重要性を訴えています。県や市町、災害協定団体の役割を再認識するために明文化したほか、全部で約5万戸分を整備する500候補地のうち、代表的な30敷地について具体的な住宅配置計画案を提示し、愛媛では今後行政や業界など各関係者とガイドラインの共有化に努めるほか、継続的に新たな知見を盛り込むなどし、いつか必ずの事態に備えた実効性を高めていきたいとされています。
 1点目の質問は、愛媛県は熊本地震の教訓を生かすべく、今年3月非常時に迅速な対応がとれるよう、道路の応急復旧や仮設住宅のガイドラインを新たに策定されましたが、新居浜市として今後どのようにしようとしているのか、お尋ねいたします。
 2点目は、災害想定が3年前の12月26日に愛媛県から最終報告がされました。新居浜市は最大震度7、津波高3.4メートル、満潮時に発災し、全ての堤防が壊れる設定です。新居浜市については、建物被害として7万8,000棟ある建物のうち、全壊と半壊が合わせて約4万8,000棟と想定されています。人的被害については、死者が1,841人と想定され、その内訳は、建物倒壊が850人、うち家具転倒による死者が57人含まれています。さらに、津波が455人、火災536人となっています。防災対策の効果についてですが、1つ目は、建物の耐震化、2つ目に家具等の転倒・落下防止対策、3つ目に津波避難の迅速化について対策をした場合、建物耐震化によって1,266人助かり、家具転倒防止対策では44人助かり、津波避難の迅速化で268人助かり、これら3つの対策を実施すると、新居浜市の死者数の想定は1,841人から262人へと7分の1に減少できる計算になります。防災対策として、1つ目は昭和56年以前の建物の耐震補強、2つ目は家具等の固定、3つ目は地震発生後、5分から10分以内に避難することです。
 そこで、この愛媛県からの最終報告を受けてから、新居浜市としてはどのようにされてきたのか、お尋ねいたします。
 3点目は、砂防設備の対策についてお尋ねいたします。
 土石流や土砂を食いとめる県内の砂防設備1,852カ所のうち6%に当たる110カ所、東予37カ所、中予35カ所、南予38カ所で、漏水やひびなどの補修が必要な要修繕と判定されていると県の緊急点検で集計され、地すべり防止施設と急傾斜地崩壊防止施設の緊急点検も実施され、地中に大量の水が浸透するのを防ぐ排水路や崖の表面をコンクリートなどで覆う擁壁工、法枠工での要修繕箇所が見つかっていると報告されていますが、その後、新居浜市内の該当箇所の対応をどのようにされているのか、お尋ねいたします。
 4点目は、防災、減災に必要な下水道施設の汚水の管渠整備として、市内で導入を進められていると思いますが、船木校区内の住居密集地である七宝台、元船木団地の公共下水道整備は、どのような導入計画になっているのか、お尋ねいたします。
 5点目は、電線の地中化についてですが、地震や台風などで倒れた電柱が道を塞ぎ、避難や救助活動の妨げになるおそれが指摘され、防災や安全面から電線や通信ケーブルなどを地中化する動きが少しずつ広がりつつあると思います。1995年の阪神大震災の際、神戸などの5市の電話回線の被災率は、地上部分の2.4%に対し、地中は0.03%と約80分の1という結果でした。電柱は、災害時、命を奪う凶器にもなり、災害に強い町をつくるには、地中化を一層進める必要があり、国土交通省も自治体や電力会社の負担を軽くする制度を検討したいと話されています。日本が主に採用している電線共同溝方式ですと、土木工事だけで1キロメートル当たり3億5,000万円、その他に電気設備、トランス、ケーブル工事に係る費用があるので、プラスで1億8,000万円かかります。トータルで1キロメートル当たり5億3,000万円が無電柱化のコストになります。
 そこで、政府は、ケーブルを燃えにくいカバーで覆うなど条件を満たせば、小型側溝でも電線と通信回線を一緒に埋設できるようにし、小型側溝はU字型のコンクリート製ブロックを地中に埋めてふたをする構造であり、共同溝より掘り返す部分が少なく、工期の短縮やコスト削減が期待できます。ふたを開けるだけで点検や修繕が可能で、ふぐあいが起きた箇所を特定しやすいメリットもあります。国土交通省は、2016年4月に、電線埋設に必要な深さの基準を緩和されています。松山市は、近年、国や民間事業者で安価な工法が検討されていることや全国的に道路の防災や減災対策の強化を目的にした無電柱化に向けた取り組みが一段と活発になっていることから、今後も電気・通信事業者などの関係者の御協力を得ながら、積極的に無電柱化を進めたいと考えていますとの報道が昨年の10月にありました。新居浜は、太鼓台のある町です。運行時には重係が電線を持ち上げなければ通れない場所も数カ所あり危険であります。新居浜市内で街路樹が電線に接触している光景を至るところで見ます。雷や雨が降ったとき等安全性は大丈夫なのでしょうか、お尋ねいたします。
 新居浜市での町並みの美化と災害でも道路交通、通信を確保できる無電柱化率の現状と、今後はどのようにお考えでしょうか、お尋ねいたします。
 6点目は、南海トラフを震源とする東南海・南海地震は、前回の地震から既に70年が経過し、いつ発生してもおかしくない時期に差しかかっていると言われており、そのような中で、新居浜市では、震災対策の一環として、木造住宅の耐震診断、耐震工事補助事業に取り組まれています。昨年からは、耐震化の入り口である耐震診断を促進するための派遣型耐震診断制度を導入されました。熊本地震の影響もあり、耐震診断事業申し込みは増加していると思います。耐震化に対する関心の高まりを維持し、耐震診断から耐震改修工事につなげるための補助金代理受領制度を昨年9月1日より導入していると思います。震災直後の死者の80%以上が家具の転倒、家屋の倒壊による圧死と言われております。住宅の耐震化は、震災被害の軽減に大きく貢献すると思います。
 そこで、耐震診断と診断後の改修工事の一昨年、昨年度の状況と今年度の見込みをお尋ねいたします。
 また、耐震診断や耐震改修工事の補助制度をどのように市民に周知啓発をされておられるのか、お尋ねいたします。
 7点目は、食料備置での対策についてお尋ねいたします。
 農林水産省は、緊急時に備えた家庭用の食料品備蓄ガイドを作成しております。災害対策で1週間分の備蓄を必要とし、米は1人当たり1食75グラム、水は飲む分と調理を合わせて1日3リットルなど、必要な食材の種類や量を示し、献立の具体例も織り込んでいます。ガイドには、主食としてパンや餅、うどん、そばなどの乾麺を含め、1週間分を確保し、主菜のたんぱく質は肉や魚の缶詰、レトルト食品で、このほか常温で日もちする野菜や果物などを組み合わせることで、災害時でも栄養の偏りが少ない食事をつくれるとしています。電気やガスなどがとまることを想定し、調理用のカセットコンロも用意するとし、献立の例としては、御飯、マグロの水煮、豚汁や親子丼、ワカメスープ、フルーツや御飯、ハンバーグ、みそ汁などを挙げています。担当の方は、食品や水を多目に買い、賞味期限が近づいたものから消費して買い足せばいい。ふだんの買い物の延長で備蓄を始めてほしいと話されています。新居浜市には、農林水産省から緊急時に備えた家庭用食料品備蓄ガイドが届いていると思いますが、市民にどのように周知しようとされているのか、お尋ねいたします。
 それと、新居浜市は、現在、食料品備蓄をどのくらいされておられるのでしょうか、お尋ねいたします。
 8点目は、行政が行うべきいわゆるハード面での防災対策についてお尋ねしてまいりましたが、ソフトの面で災害弱者の名簿についてお伺いいたします。
 中央防災会議において、国の災害基本計画を修正し、高齢者や障害者ら災害弱者の名簿を作成し、迅速な避難につなげることを織り込み、東日本大震災等の経験をもとに、災害対策基本法の改正を反映されていると報道がありました。名簿作成は、市区町村に義務づけられています。東日本大震災で多くの高齢者が逃げおくれたことから、支援が必要な住民の氏名や住所、連絡先を名簿にまとめて、町内会、自治会や民生委員などと共有し、避難時に役立てるとしています。新居浜市においては、自治会や民生委員さんの協力により100%名簿作成ができていると思いますが、新居浜市の災害弱者の名簿作成状況をお尋ねいたします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 熊本地震から学ぶ非常時の対応と防災についてお答えをいたします。
 まず、新たに策定された道路の応急復旧や仮設住宅ガイドラインを今後どのようにしていくのかについてでございます。
 道路の応急復旧につきましては、藤田豊治議員さん御案内のとおり、大規模災害時における人命救助や迅速な救援ルートの確保のため、公共土木施設応急復旧に関するガイドラインが愛媛県から本年3月に示されたところでございます。本ガイドラインは、発災後、被災した道路が早期に通行再開できるよう、応急復旧工法を決定するまでの調査及び設計に要する期間の短縮を目的に、既存の資料や知見等を整理したもので、市町職員及び建設業者等も含め、災害復旧に携わる者が標準化された復旧工法の情報共有を図り、応急復旧に関しオール愛媛体制での取り組みを目指すものでございます。
 このようなことから、本市といたしましても、愛媛県及び建設業協会等と連携の上、発災時には本ガイドラインを有効に活用して応急復旧に努めてまいりたいと考えております。
 次に、応急仮設住宅建設ガイドラインにつきましては、発災後に迅速にかつ円滑な応急仮設住宅建設に着手できるように平常時から準備すべきことや、発災後における対応を策定したものでありまして、具体的な住宅配置計画案について、愛媛県と合同で候補地の現地調査を実施したところでございます。候補地確保は喫緊の課題でありますことから、ガイドラインを有効に活用し、候補地確保に努めてまいります。
 次に、愛媛県地震被害想定調査最終報告を受けての本市の対応についてでございます。
 まず、建物の耐震強化につきましては、高確率で発生するであろうと予想される南海トラフ巨大地震に備えるため、市といたしましても、平成16年度から耐震診断の補助を行い、平成22年度からは耐震改修設計、工事、監理の補助を行ってまいりました。また、県の最終報告を受け、なお一層の建物の耐震化の必要性を感じますことから、申請手続の簡素化の検討やさらに市民への周知啓発活動に取り組んでいるところでございます。
 次に、家具等の転倒・落下防止対策につきましては、家具転倒防止推進事業の実績といたしまして、ことし5月末現在で375件、約400万円の申請があり、昨年の熊本地震発生後は、市民の関心も非常に高いものと認識をいたしております。また、津波避難の迅速化につきましては、津波避難ビルの指定、津波ハザードマップの作成、普及及び校区防災訓練での津波避難訓練の実施等を行っております。今後もこれらの事業を継続するとともに、市政だより、出前講座や避難訓練等を通じ、市民へのさらなる普及啓発を行い、災害での犠牲者が減少するよう努めてまいります。
 以上申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(仙波憲一) 木村市民部長。
○市民部長(木村和則)(登壇) 食料品備蓄での対策についてお答えいたします。
 まず、食料品備蓄ガイドの市民への周知についてでございます。
 災害発生時、電気、水道などのライフラインが停止することも想定し、農林水産省の食料品備蓄ガイドでは、各家庭で最低でも3日分、できれば1週間分程度の備蓄が望ましいとされております。食料品備蓄ガイドには、献立の具体例等の記載もあり、災害時には大変有効となりますことから、市のホームページや出前講座、防災訓練等で啓発してまいります。
 また、新居浜市の食料品備蓄につきましては、平成27年度から人口の約1割に相当する約1万2,000食分を校区人口に応じて各小中学校の空き教室等を活用し、5カ年計画で分散備蓄を進めております。現在、小中学校に約5,000食、その他の施設等に約2,000食、計7,000食、またスティックパックの粉ミルクを約1,000本、飲料水を約3,300リットル備蓄しており、今年度も約2,500食を購入する予定となっております。
 次に、新居浜市の災害弱者の名簿作成状況についてでございます。
 新居浜市で名簿作成対象となる方は、身体障害1級・2級及び療育A級の方、介護保険の要介護3以上の方、75歳以上の高齢者のみの世帯の方で、平成29年4月1日現在で約3,000名の方が登録されております。調査の方法としては、毎年度新規調査対象者を抽出し、民生委員や各自治会と協力して、聞き取り調査及び支援者等の確認を行い、実情に応じた名簿となるよう努めております。
 また、作成された名簿は、各地域・区分ごとに自治会、自主防災組織、民生委員、消防団、警察に提供し、災害時の避難支援と安否確認のために使用しております。今後におきましても、福祉部局と連携を図り、実効性のある名簿となるよう努めてまいります。
○議長(仙波憲一) 小山環境部長。
○環境部長(小山京次)(登壇) 砂防設備の対策についてお答えいたします。
 県内の砂防施設、地すべり防止施設及び急傾斜地崩壊防止施設は、愛媛県が管理する施設となるため、東予地方局河川港湾課に要修繕箇所の対応について問い合わせを行ったところ、県内約2,500カ所の砂防関連施設について、平成25年から平成28年にかけて点検を実施し、その結果、新居浜市内の要修繕箇所は5カ所とのことでした。そのうち、4カ所については既に対策済みで、残る1カ所については、地すべり防止施設への立ち入り防護柵等の老朽化であり、施設本体の損傷ではないため、緊急性は低いものの、今後予算を要望し、修繕対応する予定と伺っております。本市といたしましても、砂防関連施設の対策は、住民の生命、財産の安全確保に直結することから、今後も事業が円滑に進むよう、なお一層愛媛県との連携を深めてまいります。
 次に、下水道施設の汚水の管渠整備についてでございます。
 公共下水道は、公共水域の保全や生活環境の向上を図る目的で整備を行っており、災害時におきましても、公衆衛生面などで重要な役割を担うライフラインであります。本市の公共下水道全体計画は、大島・立川・別子山地区を除いた面積4,453ヘクタールを処理区域と定め、この区域の中から順次事業計画区域を拡大しながら面的整備を進めております。現事業計画区域は、平成24年3月の見直しにより、処理区域面積を2,367ヘクタールと定め、平成29年4月1日現在で人口普及率61.7%となっております。現事業計画については、今年度が最終年度となりますことから、今年度末に区域を拡大し、引き続き整備を進めることとしております。今回の拡大区域の選定においては、現事業計画区域に隣接する区域で、人口密度や投資効果などを総合的に評価して決定しますことから、御質問の七宝台・元船木団地地区につきましては、今回の拡大区域には含まれませんので、次回以降の事業計画変更時に再度総合的に評価を行うこととなります。
○議長(仙波憲一) 赤尾建設部長。
○建設部長(赤尾恭平)(登壇) 電線の地中化についてお答えをいたします。
 まず、街路樹が電線に接触してございます箇所の安全性についてでございます。
 街路樹と電線の接触の事例といたしましては、下段に配線されております電話線でよく見受けられるかと思われますが、電話線につきましては、NTTに確認いたしましたところ、安全面では特に問題はないとのことでございました。また、上段に配線されております電力線につきましては、四国電力に確認をいたしました。原則、街路樹等が接触しないようパトロール等を行っておりますが、危険と判断された場合には、道路管理者とも協議を行い、街路樹の一部伐採や電力線に防護管を施工するなど、適切に対応しているとのことでございます。
 次に、無電柱化率の現状と今後の考え方についてでございます。
 現在、本市において無電柱化されております道路は、壬生川新居浜野田線など県道3路線の一部で、整備済み延長は合わせて1,280メートル、整備率は1%未満と、こういう状況でございます。
 次に、今後の無電柱化への取り組みにつきましては、市街地の良好な景観の確保及び災害に強いまちづくりを実現する上で無電柱化は有効な手段の一つであること、このことにつきましては、十分認識をしておりますところでございますが、低コストの工法が開発されてきているとはいえ、まだまだ高額な初期投資が必要であります。費用負担に対する電気通信事業者の御理解、それから御協力が不可欠でありますことから、現状では事業推進については困難な状況であるというふうに考えてございます。今後は、将来的なまちづくりの方針において無電柱化に関する方向性が示された際には、迅速に具体的な検討を行えるよう、無電柱化事業の推進に関する課題や方向性、コスト縮減効果の高い事業手法等について研究をしてまいりたいと考えております。
 次に、耐震診断、耐震改修工事の状況と今年度の見込みについてでございます。
 平成27年度は、耐震診断件数が11件、改修工事件数が7件、平成28年度は、耐震診断件数が88件、改修工事件数が8件となっております。
 次に、耐震診断、耐震改修工事の今年度の見込みについてでございます。
 平成28年度は、熊本地震の影響もあり、耐震診断につきましては、例年にないお申し込みをいただきましたが、今年度は5月末現在、21件にとどまってございます。しかしながら、耐震改修工事につきましては、前年度診断件数が大幅にふえたこともございまして、5月末現在、既に7件の申し込みがあり、診断士からの聞き取りなどから、今後も申し込みはふえるものと考えております。
 次に、補助制度の周知啓発についてでございます。
 新居浜市では、市政だよりや各公民館等へのチラシの配布、それから戸別訪問や出前講座など、市民の皆様への直接的な周知・広報活動も実施し、耐震化促進の啓発を行っているところでございます。住宅の耐震化は、大規模地震発生の際の減災に大きく寄与するものでございますから、今後におきましても、これらの活動を継続し、災害に強いまちづくりを目指してまいります。
○議長(仙波憲一) 再質問はありませんか。藤田豊治議員。
○17番(藤田豊治)(登壇) 終わりになりますが、市長が進められているこれからの市役所は、これまで役所が求められていた正確かつ丁寧な事務ということだけでなく、的確な判断と実行力を持って迅速に行動をすることを全職員が常に意識して実践、執務していくことを願い、質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(仙波憲一) この際、暫時休憩いたします。
  午前10時59分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前11時09分再開
○議長(仙波憲一) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 公明党議員団の高塚広義です。
 現在、市制施行80周年記念事業である東京富士美術館コレクション-美の東西-が新居浜市美術館にて開催されています。今回の展覧会は、東京富士美術館が所蔵するフランス印象派の絵画とともに、西洋近代絵画の代表作を紹介し、同時に竹内栖鳳や横山大観など、我が国の近代絵画を代表する日本画作品を加えて、西欧と日本に展開した創造世界を美の東西のテーマのもとに対比させる初めての企画となっております。東京富士美術館の創立者である池田大作SGI会長は、美術館の設立に際し、一流の芸術を広く人々のために、そして自然や人間を愛する心、美を追い求める心で世界の人々を結びたいとの強い思いを語っておられます。今回の展覧会は、一流の芸術に触れるまたとない絶好の機会になっております。すぐれた芸術は、人々の心を打ちます。また、人間の精神の粋を集めた芸術は、人と人の心をつなぎます。ぜひとも多くの方に鑑賞をしていただきたいと思います。新居浜市並びに新居浜市教育委員会の主催でもありますので、大成功の展覧会になりますよう、心より御祈念を申し上げます。
 それでは、通告に従い質問をさせていただきます。市長並びに理事者の皆様には、明確な御答弁をよろしくお願いいたします。
 まず、初めに、本市の明るい話題について。
 6月1日付愛媛新聞に、住友共同電力株式会社の新火力発電所建設計画の記事がありました。新居浜市にとっては、昨年6月に発表があった投資額約500億円の住友化学メチオニン製造設備増強に続いて明るいニュースとなりました。住友共同電力が、住友化学愛媛工場内に液化天然ガスLNG火力発電所を建設する計画で、燃料のLNGを受け入れる基地の建設と運営事業を住友化学、住友共同電力、四国電力、東京ガスエンジニアリングの4社が共同で進めることで合意したとありました。地上タンクやタンカー係留施設、気化装置などのLNG基地は、発電用のほか、住友化学にも化学製品をつくるための燃料や原料として供給するそうであります。また、新火力発電所は、計画出力が15万キロワットで、LNGや住友化学で発生する水素を燃料に用いることで、環境負荷の低減を図ろうとしております。新居浜市にとっては、さまざまな面で大きな恩恵が期待できると思われます。今後の具体的な建設計画が見えていない現状ではありますが、石炭火力発電所に比べ、大幅にCO2排出削減が期待できますことから、本市としても可能な支援をしていただきたいと思いますが、御所見をお伺いいたします。
 次に、石川市長は、5月9日、新居浜・西条経済研究会の5月定例会で講演をし、災害時の防災情報の伝達機能を強化する事業として、コミュニティーFMを2018年春に開局する計画を発表されております。本市の計画では、通常時は産業や行政、地域情報に特化した自主制作番組を放送し、また災害時には、防災情報を優先的に放送する予定であり、放送エリアは、一部山間部などを除く市内一帯であるとお伺いしました。現在、自治会放送で呼びかけている防災や行政情報が、FMが開局することで屋内や移動中でも情報収集ができるようになります。市民の皆様にとっては、非常にうれしいニュースであると感じております。ぜひFM開局に向けての石川市長の思いをお伺いいたします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 高塚議員さんの御質問にお答えをいたします。
 本市の明るい話題についてでございます。
 まず、住友共同電力の新火力発電所建設計画についてお答えをいたします。
 私は、日ごろより市民生活と産業活動の原動力であるエネルギーの安定的確保は、新居浜市の安全、安心、さらには地域の持続的発展においても必要不可欠な要素であると考えております。
 こうした中、御案内のように、住友化学株式会社、住友共同電力株式会社、四国電力株式会社及び東京ガスエンジニアリングソリューションズ株式会社の4社による住友化学愛媛工場内での液化天然ガスLNG基地事業に関する共同検討についての発表がございました。住友各社においては、近年、本市においてさまざまな設備投資を進めていただいておりますが、本事業では四国及び全国を代表するエネルギー事業者との共同検討が開始されるとのことであり、今後の新たな連携や地域への経済波及効果に期待いたしますとともに、高効率LNG火力発電の技術開発、効率的な利用を促進するという国のエネルギー基本計画にも整合し、省エネ、CO2削減による環境負荷低減やエネルギーの多様化につながる事業がこの新居浜の地で新たに取り組まれますことに対し、大変喜ばしく感じているところでございます。具体的な事業化については、検討結果をもとに判断される予定とのことでございますが、本市といたしましても、この事業が円滑に推進されますよう、企業立地促進条例に基づく奨励措置等を含め、最大限の支援に取り組んでまいります。
 次に、コミュニティーFM開局計画についてでございます。
 防災情報、災害情報を住民に適切に伝達するための各種システムの中で、迅速で確実な伝達手段の一つがコミュニティーFMであると認識をいたしております。コミュニティーFMは、地域密着メディアとして、通常時は地域の産業、行政情報など地域情報に特化した自主制作番組等を放送し、災害などの緊急時には、行政や地域と緊密に連携を図りながら、地域にとって有効な情報収集、伝達の手段として活用することとなります。本市の現在の取り組みといたしまして、このたび総務省消防庁の災害情報伝達手段等の高度化事業実証団体に選定され、国が経費負担を行い、本年秋ごろまでにあかがねミュージアム内にコミュニティーFM設備を整備するほか、有事の際、防災及び災害情報の伝達効果を検証する伝達試験を行うことといたしております。また、庁内の関係課所室にて災害・防災情報伝達機能強化整備事業庁内検討会を組織し、庁内の意思統一及び情報共有を図っているところでございます。開局後、地域情報はもとより、災害情報が正確かつ迅速に伝わる環境を整備し、安全、安心のまちづくりを推進していくために、市民の皆様の御協力をいただきながら、来年春の開局を目指してまいります。
○議長(仙波憲一) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 新火力発電所建設計画ですが、市長の御答弁にもありましたように、この事業が円滑に推進できるよう、本市として最大限の支援をよろしくお願いいたします。
 次に、教育行政についてお伺いいたします。
 教員の働き方改革について。
 文部科学省が、4月28日に公表した公立小中学校教員の勤務実態調査2016年度速報値によると、1カ月の時間外勤務が月80時間を超える教諭が小学校で34%、中学校で58%もいるなど、苛酷な勤務実態となっております。例えば、2006年度の前回調査と比べ、教諭の場合、平日1日当たり平均勤務時間が、小学校で前回比43分増の11時間15分、中学校で前回比32分増の11時間32分、副校長や教頭の場合は、小中ともに12時間を超えており、教諭や校長ら全職種で勤務時間がふえているのが実態であります。業務別で見ると、1日当たり授業が小学校で27分、中学校で15分ふえ、授業準備も小学校で8分、中学で15分増加しております。これは、脱ゆとり教育を掲げる学習指導要領改訂により、前回調査時から授業こま数がふえた影響と見られております。さらに、中学では、土、日の部活動、クラブ活動が前回の1時間6分から2時間10分にほぼ倍増しており、教員の長時間勤務の一因と指摘されております。本市においても、教諭や校長ら全職種で勤務時間がふえてはいないでしょうか。小中学校別の全職種での勤務時間の現状及び10年前と比較しどの程度ふえているのか、お伺いをいたします。
 こうした長時間勤務の実態を重く見た公明党は、党教育改革推進本部が中心となり、安倍総理に働き方改革を求める緊急提言を申し入れております。提言では、1、部活動指導員の配置の抜本的充実など部活動業務の推進、2、ICTの活用などによる学校業務の効率化や勤務時間の適正な管理、3、教員をサポートする専門スタッフの増員などを提案しております。本市におきましても、ICTの活用などによる学校業務の効率化や勤務時間の適正な管理、そして教員をサポートする専門スタッフの増員について検討すべきと考えますが、御所見をお伺いします。
 大切なのは、学校運営に地域や外部の人材がかかわるチーム学校の視点ではないでしょうか。公明党の推進で、スクールカウンセラーの配置が広がったように、部活動にも外部人材の活用を進めていくべきではないでしょうか。2015年中央教育審議会が、外部人材を活用するチーム学校の答申の中で、部活動指導員の創設を提言、これを受け、文部科学省が、学校教育法の施行規則を改め、本年4月より部活動指導員制度がスタート、文部科学省は、地域住民が野球や卓球といった部活動の指導を支援する全国各地の取り組みをホームページで公開をしております。部活動指導員の配置について、本市の御見解をお伺いいたします。
 一方、部活動の休養日を明確に定めた年間計画をつくるなど、教員の負担を考慮した指導体制の構築も進めるべきではないでしょうか、御所見をお伺いします。
 長時間勤務を放置すれば、授業内容を工夫する時間やいじめの兆候を見つけようとする心の余裕まで奪われかねません。教員の喜びは、子供たち一人一人と向き合い、成長を支えることにこそあるはずであります。教職員の生き生きとした姿や人間性が生徒の成長に大きくかかわっていることに疑う余地はありません。今こそ教職員の勤務環境の改善に積極的に取り組むべきであると考えますが、御所見をお伺いいたします。
 次の就学援助制度については、都合により割愛をいたします。
 次に、小中学校トイレの洋式化について。
 1970年代を中心に、日本全国で多くの学校施設が建設され、現在その老朽化が問題になっております。子供たちが日々学び、生活する場所を守るためにも、この問題を放置することはできません。中でもトイレの改善についてはおくれております。さいたま市立病院の中野美和子小児外科部長のお話によると、2000年代に入り子供たちの便秘が増加している印象がある。重症化すると集中力の低下や食欲をなくすなどの健康障害が起きてくる。要因として、食事の洋食化のほか、学校や習い事の慌ただしい毎日を送っており、規則的な排便の習慣づけができにくい状況が挙げられる。また、家庭で洋式便器が普及する中、学校には老朽化した和式便器が多く、やむなくトイレの利用を我慢する子供も多い。さらに、和式トイレには、大腸菌が多く検出されている調査結果もある。和式の清掃方法で多いトイレの床に水をまく湿式清掃が、悪臭の原因にもなっている。子供たちの健康を守るために、学校トイレの洋式化は必須で、自治体は清潔で明るいトイレへの改修を心がけてほしいとの指摘もあります。愛媛県の小中学校のトイレの洋式化率は、小学校が39.0%、中学校が37.2%、小中学校全体では38.3%となっており、本市の小中学校のトイレの洋式化率は、小学校が33.7%、中学校が28.8%、小中学校全体では31.8%となっており、愛媛県と比較すると、約7%程度下回っております。地元の中萩小学校や中学校では、文化祭や運動会、老人会行事など、各種イベントの開催時に、体育館やプール横のトイレのみが使用可となるのですが、和式トイレであるために、高齢者にとっては体力的に使用ができない状況となっており、学校施設ではトイレの洋式化が要望の1番目に挙がっております。小学生や中学生にとっても、和式トイレの利用にふなれな世代でもありますので、学校の状況に合わせ、大規模改修工事やトイレの修繕に伴う洋式化、また障害のある子供の実情に合わせたバリアフリー対応としての洋式化など、早急に対応すべきであると考えます。今後の整備計画も含めた本市の御見解をお伺いいたします。
 次に、小中学校の暑さ対策について。
 近年、夏の猛暑で子供たちの熱中症が心配される中、健康保持と学習環境の向上は、喫緊の課題となっております。愛媛県の小中学校のエアコン設置率は、小中学校の普通教室で5.9%、特別教室等で19.5%となっており、本市の小中学校のエアコン設置率は、小中学校の普通教室でわずか1.6%、特別教室等で11.4%と愛媛県に比べ大幅にエアコンの設置がおくれているのが現状です。平成27年9月議会での御答弁では、よりよい教育環境を整備する上で、老朽化対策などの長期的な計画と同時に、熱中症対策や快適な学習環境への改善も必要なので、エアコン設備の設置については、直接施工方式やリース方式、PFI方式などの整備方法を考慮し、今後の空調設備設置に関する国庫補助制度の動向や財政状況、近隣自治体の状況などを勘案し、教育環境の整備事項として検討するとのことでした。その後、どのように検討され、また今後どのように取り組みをされようとしているのか、お伺いいたします。
 次に、ミストシャワー等の導入については、平成25年6月に質問させていただいた折、御答弁として、ミストシャワーは、体感温度を下げて、涼しく感じることから、屋外での運動後などにおける有効な熱中症予防対策の一つと考える。既に導入している先進事例も参考にし、小中学校の体育館等の出入り口へのミストシャワーの導入について調査する。また、ミスト発生扇風機の設置については、運動後などの子供たちに好評であると聞いている。既に設置をしている学校の状況などを参考にし、検討するという内容でありました。その後、どのように検討され、また今後どのように取り組みをされようとしているのか、お伺いいたします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 教育行政についてお答えいたします。
 まず、教員の働き方改革についてでございます。
 本市の教員の勤務実態につきましては、同様の比較が可能な調査、記録等がございませんが、近年学校が抱える課題は、多様化、複雑化してきており、本市の教員の勤務実態も、全国の状況と同様に、長時間勤務を余儀なくされている教職員が多くいるものと認識いたしております。
 次に、ICTの活用などによる学校業務の効率化についてでございます。
 教育委員会といたしましても、教職員の負担軽減は重要な課題と考えており、本年度は国の委託事業として、ICTを活用した業務の効率化や勤務時間の適正な管理、福祉や心理の専門職などを活用した不登校、いじめ、非行等への課題への対応など、学校の業務改善に向けた調査研究を進めておるところでございます。
 次に、部活動指導員の配置についてでございます。
 部活動指導員につきましては、今後地域と学校の協働を推進する中で、地域人材の活用等も含め、国の動向や先進地の取り組み等を参考に研究を進めてまいりたいと考えております。
 なお、市内の中学校では、現在も15名の外部指導者に9つの部活動で顧問の教員をサポートしていただいておりますことから、部活動指導員制度の研究と並行して、支援体制の充実に努めてまいります。
 また、中学校体育連盟では、教育委員会等と連携して、部活動の休養日の設定について協議を進めており、部活動運営の全般的な改善に努めてまいります。
 次に、教職員の勤務環境の改善への取り組みについてでございます。
 教職員が、明るく前向きに児童生徒に向き合える教育環境を整備することは、教育委員会の大きな役割であると認識しております。昨年度も国の事業などを活用し、校長や事務職員を対象とした研修会を実施し、業務改善検討委員会を立ち上げ、学校業務の改善に向けた協議を進めてきたところでございます。本年度もこうした取り組みを一層加速させ、教職員の勤務環境の改善にスピード感を持って取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、小中学校トイレの洋式化についてでございます。
 小中学校のトイレにつきましては、平成28年度には泉川小学校南校舎の大規模改修による洋式化、バリアフリー化、乾式化の改修や東中学校での障害のある子供の実情に合わせた改修を行うなど、順次改修を進めておる状況でございます。その結果、平成29年4月1日時点の本市の洋式化率は、小学校が35.7%、中学校が29.1%、小中学校全体では33.1%となっております。小中学校のトイレの洋式化につきましては、和式トイレにふなれな子供たちが増加している中、施設の老朽化対策とあわせて進めるべき重要な課題であると考えております。トイレの洋式化率は、60%を目標に改修を進めておるところでございますが、洋式化により新たにトイレブースの扉の開閉スペースや洋便器設置に伴うブースの広さの変更が必要となることもあり、トイレの設置数の検討も必要となる場合がございます。今後、学校トイレの設置数の見直し等も踏まえながら、柔軟な計画を早期に策定し、子供たちが快適に使用できる学校施設の整備に努めてまいります。
 以上申し上げましたが、他の点につきましては教育委員会事務局長が補足いたします。
○議長(仙波憲一) 武方教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(武方弘行)(登壇) 小中学校の暑さ対策についてお答えいたします。
 高塚議員さん御案内のとおり、子供たちの健康保持と学習環境の改善において、夏の暑さ対策は非常に重要な課題となっております。県内では、松山市が今年度から空調設備の整備に取り組む状況でありますことから、資料提供を受け、照会を行ったところでございます。新居浜市におきましても、空調設備の整備方法ごとのイニシャルコストの比較検討、整備後の維持管理における業務量や必要経費、整備後の電気代の算定等について検討を行い、引き続き情報収集を行っている状況でございます。今後は、整備済みの自治体の状況や整備に向けた工程、整備後の問題点等について情報収集に努め、できるだけ早い時期に整備が行えるよう検討してまいります。
 次に、ミストシャワー等の導入についてでございます。
 小学校におきましては、平成25年度に全校にミストシャワーを整備し、多くの学校で活用されている状況でございます。また、学校からは、ミストシャワーは熱中症対策に有効であるとの報告も受けております。
 なお、ミスト発生扇風機は、小学校2校で使用しておりますが、使用頻度も少なく、一度に多くの児童を対象とできないデメリット等もありますことから、現在のところ新たに設置の予定はございません。今後におきましても、ミストシャワーの効果的な使用について情報交換をしながら使用したいと考えております。
○議長(仙波憲一) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 小中学校トイレの洋式化について、新居浜市長期総合計画施策5-4学校教育の充実では、教育施設・教育環境の整備充実が、また施策6-1のうち防災体制の強化で、避難所施設の整備が重点取り組みとなっております。また、何より石川市長が、共につくろう笑顔輝く新居浜市第2ステージに当たり、幸せの48施策の中にトイレの洋式化を挙げられておられます。市民へお誓いされたメッセージでもあります。小中学校全校のトイレの洋式化の実現に向け、スピード感を持って取り組んでいただくことを強く要望いたします。
 小中学校の暑さ対策について。
 初夏になると、光化学スモッグ注意報の発令もあり、一方でPM2.5の注意喚起が出された場合は、教室の窓を閉めざるを得ない状況にもなり、扇風機だけの教室内は、学習できる環境にほど遠いと思われます。熱中症にかかるリスクも考えられますことから、ぜひスピード感を持って空調設備の整備への取り組みを要望いたします。
 一方、最近、地域の方と話す中で、地域の高齢者の方も参加しやすい春のシーズンに小学校の運動会を行ってほしいという話題をよくお伺いすることがあります。現在は9月下旬ごろに運動会を開催しているので、子供たちは夏休み明けの猛暑の時期に運動会の練習を行っており、特に低学年の児童にとっては、体力的に厳しい状況になっております。児童にとっても、応援に参加される方にとっても、ベストシーズンの春に行っていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 高塚議員さんの再質問にお答えいたします。
 暑さ対策も兼ねて、小学校の運動会を春に開催したらという御提案かと思います。今年度、ちょうど国体が控えていることもありまして、昨年度から小学校、特に校長会において、運動会についての時期の変更についての議論が行われた経緯はございます。小学校の1年生にとりましては、学校環境になれるという意味合いでも授業に初めからウエートをかけるよりは、集団活動的な運動会をという話も小学校の中ではかなり言われておったようでございます。現在、小学校校長会の中では、来年度に向けて春開催も含めていろいろ議論をしているやに聞いております。そういった答えが出ましたら、どうしても地域の運動会と重なる部分がございますので、コミュニティー関係の組織あるいは社会体育の組織、そういったところとの協議を重ねる中で、新たな方向性も一緒に考えてまいりたいと考えております。
○議長(仙波憲一) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 校区運動会を開催されていない地域では、小学校運動会は、大事な地域のコミュニティーを育む大事なイベントと考えますので、地域の方も参加しやすい春に開催されるよう、前向きに御検討をお願いいたします。
 次に移ります。
 がん検診についてお伺いいたします。
 平成27年6月1日に開催されたがんサミットで、内閣総理大臣の指示を受け、厚生労働省が中心となり、基本計画に示されている分野のうち、おくれているため加速することが必要な分野、その当該分野を加速することにより、死亡率減少につながる分野に絞り、短期集中的に実行すべき具体策を明示されております。それががん対策加速化プランということで策定をされております。がん対策加速化プランの3つの柱は、がんの予防、がんの治療、研究、がんとの共生になっております。今回は、がんの予防に限定してお伺いしたいと思います。
 がんの予防の実施すべき具体策には、がん検診、たばこ対策、肝炎予防、学校におけるがん教育が挙げられております。まず、そのがん検診について、実施すべき具体策として、国は各市町村の受診率、取り組み事例等の公表や精検受診率等の目標設定やかかりつけ医等による受診勧奨、市町村による個別勧奨の徹底や胃内視鏡検査実施の体制整備を挙げておられます。
 そこで、質問です。
 がん検診に中学生へのピロリ菌検査を追加し、助成をされてはどうでしょうか。また、胃内視鏡検査実施の体制をどのようにされるのか、お伺いいたします。
 第五次新居浜市長期総合計画施策4-1健康づくりと医療体制の充実の現況と課題においても、成人保健については、がんや生活習慣病を原因とする死亡が増加しているので、がん検診受診率の向上を図り、早期発見・治療につなげると記載されております。本市では、平成27年度よりがん検診の無料化を実施しており、平成28年度の受診率では、胃がん検診で8.4%、大腸がん検診で15.8%、肺がん検診で12.6%、乳がん検診で22.4%、子宮頸がん検診で16.2%、前立腺がん検診で15.1%と検診の無料化前と比較し、検診率は上昇しておりますが、まだまだ低いのが現状です。がん検診率向上のために、本市では、5月号の市政だよりに検診カレンダーを折り込んで全戸配布をし、またホームページへの掲載や公民館報、自治会回覧による周知、対象者への往復はがきによる周知など、いろいろと周知啓発に取り組まれていると伺っております。周知方法についてどのように検証され、今後どのように取り組もうとされているのか、お伺いします。
 次に、現状の受診率をさらに上昇させるために、自身のがんリスクに関心を持っていただき、がん検診を受けるきっかけづくりが有効であると考えます。神奈川県平塚市では、平成28年6月より、携帯電話やスマートフォン、パソコンから無料でがんのリスクを判定できる医学的根拠、エビデンスのある簡易がんチェックシステム、がん検診のすすめを導入しております。がん検診のすすめは、肺がん、胃がん、大腸がん、乳がん、子宮がんの5種類のがんリスクがそれぞれ10から15の設問にチェックを入れることで判定できます。例えば、肺がんを選ぶと、たばこを1日吸う本数掛ける吸った年数が600以上である。風邪など呼吸器系の病気にかかりやすいなど10の設問があり、当てはまるものにチェックを入れるだけで、その場ですぐに判定結果を知ることができます。判定結果の画面では、市内で検診を実施している医療機関やがんの予防に関する情報、相談窓口などを案内してもらえるようになっております。がん検診のすすめは、6月23日の公開から、月平均で2,000件のアクセスがあったそうであります。ぜひ本市においてもがん検診を受けるきっかけづくりとするため、簡易がんチェックシステムの導入を検討してはいかがでしょうか、見解をお伺いいたします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。白石福祉部長。
○福祉部長(白石亘)(登壇) がん検診についてお答えいたします。
 まず、がん検診に中学生へのピロリ菌検査を追加し、助成することについてでございます。
 厚生労働省の胃がん検診のあり方に関する検討会におきまして、ピロリ菌抗体検査については、死亡率減少効果の科学的根拠が十分ではないため、引き続き検証を行っていく必要があるとされており、中学生を対象に実施する場合には、保護者や生徒の理解、学校の協力体制の構築など、さらに慎重な対応が求められるものと考えております。また、精密検査や除菌、確認検査などの実施体制について協力医療機関と協議し、検診体制を確保する必要もあります。このようなことから、今後も先進地の動向に注視しながら、ピロリ菌検査の導入について調査研究してまいります。
 次に、胃内視鏡検査実施体制についてでございます。
 平成28年4月に胃がん検診実施要領が改正され、胃がん検診は従来の胃部エックス線検査に加え、胃部エックス線検査または胃内視鏡検査のいずれかを選択する方法となりました。胃内視鏡検査は、検査を実施する医師や医療機関の確保、検診体制の整備等が必要となりますことから、現在、市内の医療機関に対して、胃内視鏡検査導入に関するアンケート調査を実施しております。今後、この結果を参考に、胃内視鏡検査実施体制について検討してまいります。
 次に、がん検診の周知方法の検証と今後の取り組みについてでございます。
 がん検診の周知方法につきましては、検診カレンダーの全戸配布やホームページへの掲載、自治会回覧、往復はがきの送付など、受診率向上のためさまざまな方法で取り組んでいるところでございます。その中で、往復はがきによる受診意向調査につきましては、返信があった方の7割が受診予約され、効果があったと認められております。しかし、受診しない理由として、単に健康だからと健康を過信しがちな方もおられるため、今後も引き続きがん検診に関する正しい知識の普及啓発に取り組んでまいります。
 次に、簡易がん検診チェックシステムの導入についてでございます。
 高塚議員さん御案内のとおり、簡易がん検診チェックシステム、がん検診のすすめは、携帯電話やパソコンで簡単にがんのリスク判定ができるサービスであり、がん予防に関する情報なども発信できると伺っております。本市では、市政だより、ホームページ、出前講座のほか、個別の案内や家庭訪問など市民の方と直接対面する機会において、がんに関する情報提供や受診勧奨を実施しております。また、健康都市づくり推進員や食生活改善推進協議会等の地区組織や各種団体と連携し、顔の見える啓発活動にも努めております。今後におきましては、若い世代に向けたスマートフォン等を活用した情報発信について先進地の取り組み状況を参考にしながら検討してまいります。
○議長(仙波憲一) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) がん検診率の向上につきましては、先ほども述べましたが、がん検診に行ってみようと市民の方に思ってもらうきっかけづくりが大事だと考えます。がん検診のすすめを導入している平塚市に問い合わせをしたところ、初期導入費が25万円、管理料が月8,800円、更新料が年間で1万5,000円と初期投資とランニングコストともに安価で投資効果のいい事業となっております。本市におきましても、導入することで検診率が上がり、その結果、医療費削減に効果が期待できると思われますが、再度御所見をお伺いいたします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。白石福祉部長。
○福祉部長(白石亘)(登壇) 高塚議員さんの再質問にお答えいたします。
 平塚市で行っておりますがん検診チェックシステムについてでございますが、改めまして今経費等についてお伺いしました。確かにがん検診についての意識啓発、若い世代から健康に対する意識を持つことが大変重要なことであり、早期の発見、早期の治療につながるというふうに思われますので、今後平塚市の事例を参考にしながら、検討をさせていただいたらと思います。
○議長(仙波憲一) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 次に、健康づくりについてお伺いいたします。
 平均寿命と健康寿命の差は、日常生活に制限のある不健康な期間を意味しており、平成22年で男性が9.13年、女性で12.68年となっております。平均寿命の延伸に伴い、こうした健康寿命との差が拡大すれば、医療費や介護給付費の多くを消費する期間が増大することになります。疾病予防、健康増進、介護予防などによって、平均寿命と健康寿命の差を短縮することができれば、個人の生活の質の低下を防ぐとともに、社会保障負担の軽減も期待できます。しかし、健康づくりの努力は、なかなかできるものではありません。これまでの調査研究結果で、地域や職場での健康づくりの施策が行われていても、なかなか全体に浸透していないという問題点が明らかになっております。中には健康無関心層が健康づくりの対象となる住民の約7割を占めているという調査結果もあります。そのため、ICTを利活用して、楽しくてわかりやすい健康づくりを促していくのと同時に、さまざまなインセンティブの提供も個人の自助努力を支援することにつながると考えられております。平成27年6月に閣議決定された経済財政運営とその改革の基本方針2015、いわゆる骨太方針では、保健事業におけるインセンティブ改革が打ち出されております。また、同年7月の日本健康会議で採択された健康なまち・職場づくり2020の中でも、インセンティブを提供する取り組みの推進やわかりやすい情報提供が目標として掲げられました。日本健康会議とは、少子高齢化が急速に進展する日本において、国民一人一人の健康寿命延伸と医療費適正化について行政や民間組織が連携し、実効的な活動を行うため組織された活動体です。経済団体、保険者、自治体、医療団体等が連携し、具体的な対応策を実現していくことを目的としております。
 そこで、日本健康会議の予防、健康づくりについて、一般住民を対象としたインセンティブを推進する自治体に名乗りを上げられたらいかがでしょうか。石川市長の言われる3つのワンのうち、愛媛県ファーストワンとなるチャンスであります。御所見をお伺いいたします。
 第五次新居浜市長期総合計画施策4-1健康づくりと医療体制の充実の中で、健康寿命の延伸を目指し、第2次元気プラン新居浜21に基づき、生涯にわたる健康づくりを推進します。健康都市づくり推進員や地区組織、各種団体と協力して、生活習慣の改善や運動不足の解消など、健康に対する市民の意識改革に取り組むとあります。平成27年度より、本市では健康長寿地域拠点づくり事業が開始されております。高齢者の介護予防や健康づくり、仲間づくりや役割づくりを支援し、高齢になっても住みなれた家で近所の人と支え合いながら元気に過ごせる地域づくりを目指しておりますが、平成27年度実績で、高齢対象者約3万6,700人に対し91名の方しか参加されておりません。この事業をどのように検証され、課題に対してどう取り組みをされようとしておりますか、お伺いいたします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。白石福祉部長。
○福祉部長(白石亘)(登壇) 健康づくりについてお答えいたします。
 まず、日本健康会議についてでございますが、本市の健康づくりは、健康増進計画第2次元気プラン新居浜21に基づき、生活習慣病予防や社会生活を営むために必要な機能の維持向上に市民一人一人が主体的に取り組み、健康寿命の延伸を目指すこととしております。市民の健康づくりに対する関心を高め、健康意識の向上に取り組むため、インセンティブを取り入れた健康ポイント助成事業を平成27年10月から実施いたしております。本事業は、運動の実践、生活習慣改善の実践、健康づくり事業への参加等をにいはま元気ポイント手帳に記録し、蓄積された成果をポイント化し、運動施設等利用券や図書券と交換することが自助努力の支援につながると考えております。平成28年度末の登録状況は3,039人で、市民の健康増進への意識改革の一助になっていると考えております。
 高塚議員さん御提案の日本健康会議データポータルにつきましては、保険者データヘルス全数調査の結果から、データ、事例を集約した予防、健康づくりのためのサイトと認識いたしております。現在、データポータルへのインセンティブ事業登録に向け、関係機関に登録方法について調査しており、詳細がわかり次第、事務作業を進めてまいります。
 今後も全世代を通じた健康づくりを推進するため、ICT等を活用し、楽しくわかりやすい健康づくりに取り組んでまいります。
 次に、健康長寿地域拠点づくり事業の課題と取り組みについてでございます。
 健康長寿地域拠点づくり事業は、健康寿命の延伸を目指して、自治会館など高齢者がみずから歩いて行ける身近な場所で介護予防や健康づくり、仲間づくりを行っていただこうと現在積極的に推進している事業でございます。初年度の平成27年度は、4つの日常圏域ごとに1から2カ所の自治会をモデルとして募集し、5カ所の自治会から応募があり、事業実施を行いました。年度末には報告会を開催し、結果や課題を検証、共有し、平成28年度以降の事業展開につなげているところでございます。モデル事業として実施したため、平成27年度の総参加人数は、65歳以上の方が91人、65歳未満の方が12人の合計103人でございましたが、平成28年度実績では、26カ所の拠点において566人の方に参加していただき、地域における介護予防と交流の推進の拡大が図られました。平成27年度に実施したモデル自治会の要望も反映しながら、介護予防プログラムを開発し、にいはまげんき体操介護予防編PPK体操を作成いたしまして、現在普及を図っているところでございます。このプログラムの活用によりまして、現在では外部からの講師をお願いし続けることなく地域内での自主的で継続的な取り組みへとつながってきております。平成28年度からは、健康長寿地域拠点づくり事業の内容をPPK体操の普及、実施を兼ねて推進することとし、地域の拠点である自治会館において、PPK体操やサークル活動を初めとする地域のさまざまな活動や交流が活性化し、それとともに介護予防の取り組みがさらに広がっていくような事業展開を行っております。今後におきましても、さらに地域の活動拠点をふやし、高齢者が住みなれた地域でいつまでも元気で暮らしていけるよう、介護予防の取り組みを進めてまいりたいと考えております。
○議長(仙波憲一) この際、暫時休憩いたします。
  午後 0時01分休憩

―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 1時00分再開
○議長(仙波憲一) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 健康長寿地域拠点づくり事業につきましては、地域の拠点である自治会館で、地域の方が自主的に取り組みをされる地域が徐々にふえてきていることをお伺いしましたが、平成28年度実績で566人ということで、高齢対象者の約1.5%の方しか参加されていないのが現状だと思います。すばらしい内容の事業なので、もっと多くの方に参加していただく上で、今後の広報活動が大事になってくると考えます。今後どのように取り組みをされようとされているのか、お伺いいたします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。白石福祉部長。
○福祉部長(白石亘)(登壇) 高塚議員さんの再質問にお答えいたします。
 健康長寿地域拠点づくり事業の広報についてでございます。
 平成28年度の事業の開始に当たりましては、市政だよりでの広報を行いました。また、申請主体となります自治会を中心に説明を行いまして、年度途中ではケーブルテレビで取り組みの様子や機能評価の様子をあわせた事業説明の番組を放送いたしました。年度末には実施自治会の報告会を未実施の自治会に呼びかけまして開催をいたしました。事業の効果が実施自治会からも周辺自治会によい評判として伝わってきておりますので、今年度は未実施の自治会へのさらなる呼びかけでありますとか、実施自治会の周辺自治会への呼びかけも強めていく予定でございます。
 また、申請主体であります自治会だけではなく、参加主体となります高齢者の方が興味を持てるよう、老人会への説明を中心に、各種団体への呼びかけを行いまして、事業実施への理解とともに、参加への機運をさらに強いものにしていきたいと考えております。
○議長(仙波憲一) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 今後とも一人でも多くの方が参加できますよう、よろしくお願いいたします。
 次に、地域の要望についてお伺いいたします。
 まず、通学路の路側帯のカラー舗装につきまして、萩生出口本線のグレース幼稚園北側交差点から上部東西線交差点の間、また大生院船木線の中萩小学校正門から西河橋の間、岡久保中筋線の旧街道交差点から上部東西線交差点の間、以上3路線の路側帯のカラー塗装が剥がれており、また未塗装の路線もあります。登下校時は、特に交通量も多く、子供を巻き込む事故も懸念されますことから、早急に安全対策を行っていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
 もう一点、学校施設につきまして、地元の中萩中学校の各教室に設置されているモニターが、いまだ旧型のブラウン管タイプのままで、老朽化もあり見づらく、またパソコンと連携できず、ICT機器を活用した教育ができない状況にあります。市内の他の学校の状況はどのようになっていますか。今後の更新計画をお伺いいたします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。武方教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(武方弘行)(登壇) 地域の要望についてお答えいたします。
 学校施設についてでございます。
 中萩中学校の各教室のモニターの今後の更新計画、市内の他の学校の状況についてでございます。
 市内の小中学校につきましては、現在、大半が中萩中学校と同様にブラウン管タイプのアナログテレビであり、学校配分予算の中でデジタルテレビに順次更新している状況でございます。校内放送に対応する場合は、モニターだけでなく、放送機器などもあわせてデジタル化する必要がありますことから、ICT機器を活用した教育環境の整備や老朽化対策とあわせ、今後検討を進めてまいります。
○議長(仙波憲一) 赤尾建設部長。
○建設部長(赤尾恭平)(登壇) 地域の要望についてのうち、通学路のグリーンベルトについてお答えをいたします。
 グリーンベルトにつきましては、歩道が設置されていない通学路で、路肩に外側線が設置されている路線のうち、各小学校等から御要望いただいた中から自動車や児童の通行状況等を勘案し、必要性の高い箇所から順次設置をしているところでございますが、既にグリーンベルトが設置されている路線で、色落ち等劣化が進行している箇所につきましては、現地調査の上、順次再塗装も行っております。
 高塚議員さん御指摘の要望箇所につきましては、市内全体から同様の御要望をいただいておりますことから、現地の調査等を行いまして、関係者とも協議の上、順次対応いたしたいと考えております。
○議長(仙波憲一) 再質問はありませんか。高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 学校施設につきましては、御答弁にあったように、ICT機器を活用した教育環境の整備を今後ともよろしくお願いいたしまして、一般質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(仙波憲一) 伊藤優子議員。
○20番(伊藤優子)(登壇) いずみ会の伊藤優子です。
 通告に従いまして順次質問しますので、御答弁のほうよろしくお願いいたします。
 初めに、市長の行政運営についてお伺いします。
 市長は、平成29年度施政方針において、スピード感を持った行政運営を心がけ、松下幸之助さんの著書、道をひらくの一節にある判断と実行という言葉を挙げて、的確な判断を謙虚に、真剣に行い、迅速果断を全職員が常に意識して取り組んでまいりたいとの決意を述べられました。私も市議会議員として、地元の自治会や市民の皆さん、企業の方から道路等の危険箇所、ごみや高齢者の問題、企業への補助制度などさまざまなことを相談され、市役所の関係する担当課に伝えに行くことがよくあります。その際に、私が相談に行きますと、担当課の職員は、非常に真摯に受けとめ、すぐに対応を協議してくれることがほとんどでありますが、場合によっては、余りに慎重で時間がかかり過ぎると感じることがあります。もちろん市の職員は、公務員として公平、公正な事務を執行するのは当然だと思いますが、市長も時々言われているように、少し真面目過ぎる面があるような気がします。以前、テレビで、たった3年間でシャッター商店街を再生し、全国から注目されている宮崎県日南市の取り組みが紹介されていました。その内容は、平成25年、民間から人材を募り、行政マンとは違う視点からチャレンジをしていきたいという公約を掲げて、当時33歳の若さで市長となった崎田日南市長が、就任後、公約どおりに民間人2人を4年間という期限つきの地域再生請負人として登用したというものです。市長は、シャッター通りと言われていた日南市油津商店街に4年で20店舗を誘致することをミッションとして2人に与えたそうです。その後、彼らは斬新なアイデアと施策で次々とIT企業を誘致し、人を呼び込むイベントを仕掛け、商店街を人の集まる場所へと変えて、結果として20店舗以上の誘致につなげる成果を上げたとのことです。今では日南市は、民間企業が日本一組みやすい自治体と言われており、日南市に進出した企業は、その理由をほかの自治体とは異なり、ベンチャー企業の仕事の進め方と同じ発想、同じスピード感で市が動いてくれると語っておりました。日南市のスピード感と柔軟性は、ベンチャー行政とも言われているそうです。どこの自治体もスピード感のある行政運営を行いますと言われますが、日南市のように斬新なアイデアと本当の意味でのスピード感を持った動きができている自治体は少ないと思います。日南市では、外部の人を行政に入れることで、部署の異なる職員同士の横軸をつなぐ役割を担ってもらい、職員の中にも変化が生まれ、日ごろから柔軟性があり、スピード感を持った対応ができるようになったそうです。このように、外部から民間の人材を登用することも市役所を変革するための一つの方法だと思いますが、新居浜市の職員採用にも取り入れることについてお伺いします。
 また、市長が目指すスピード感を持った行政運営とは、どのようなもので、そのためにはどのようなことが必要だとお考えですか、お伺いします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 伊藤優子議員さんの御質問にお答えいたします。
 私の行政運営についてでございます。
 まず、民間の人材登用についてでございます。
 伊藤優子議員さん御案内のように、地方公共団体における任期付職員の活用につきましては、全国的に多くの事例があり、総務省のホームページにおいても、その活用事例が紹介されております。基幹系システムの改修のため、高度なIT技術を有する情報技術者を任期付職員として採用して、円滑な改修作業の実現に貢献したものやオリンピック出場経験者を採用して、その高度な見識と経験によりスポーツ振興分野で活躍したものなどの事例がございます。多種多様な業務を行う市役所においては、専門職を除く一般事務職の場合、人材育成の観点などから人事異動により幅広い知識と経験を積ませることが多いため、市役所内部では得がたい高度な専門的知識や経験を有する人材を外部から獲得することは、行政運営において最適と思われる任用あるいは勤務形態の人員構成を実現するための有効な手段の一つと考えております。これからの本市の重要事業の実施に当たり、外部から本格的業務に従事する者として3年ないし5年以内という複数年の任期の間、この業務に専念していただける人材を登用することは、事業成果とともに、職員の意識を高め、横断的な組織の活用に資することも期待できるもので、日南市を初め、他の自治体の事例も参考にしながら検討を進めてまいります。
 次に、私が目指すスピード感を持った行政運営についてでございます。
 今年度の施政方針でも申し上げましたが、市役所におきましては、事務は正確かつ丁寧に処理しようとしますが、スピード感に欠けるところが欠点であると常々感じております。
 一方で、市民や企業の皆さんには、市役所に対して、スピード感のある迅速な対応を望んでおり、このギャップが市民や企業の皆さんのストレスや不信の要因となり、お役所仕事との批判につながると考えております。日南市の取り組みを拝見いたしますと、ベンチャー企業とのコラボに当たり、自治体にマーケティングの考え方を持ち込み、民間と行政のそれぞれのよいところを組み合わせ、市役所とは思えないスピード感を生み出すことで、日本一組みやすい自治体と言われるようになったとのことであります。私が目指すスピード感につきましても、市民ニーズや企業ニーズを的確に捉えて、一定の期間内にそれぞれのミッションを達成することだと考えております。そのためには、民間人の採用による組織の活性化のほか、職員一人一人が時代の変化や環境の変化を読み取る意識を持つこと、案件に対してできない理由を探すのではなく、できる可能性の追求を行うこと、従来の縦割り意識を払拭し、部局を超え連携した迅速な対応を図ることなどがスピード感を現実のものにするために必要ではないかと考えております。今後におきましても、私自身みずからが常に迅速果断を心がけ、第2ステージの公約の実現をなし遂げ、笑顔輝く新居浜市の実現に向け率先してまいりたいと考えています。
○議長(仙波憲一) 伊藤優子議員。
○20番(伊藤優子)(登壇) 外部の人材もぜひ活用しながら、市長自身が第2ステージという任期中にスピード感を持ってお役所仕事と言われないようにミッションの達成に向けて取り組んでいただくことを期待して、次の質問に移ります。
 次に、地域コミュニティーの充実についてお伺いします。
 少子高齢化、核家族化の進行により希薄化している地域コミュニティーにおいて、地域活動の支援を行うとともに、本市にふさわしい地域自治の仕組みづくり、地域力を発揮できる体制づくりは、本市が抱える課題の中でも重要な課題であると認識しております。長期総合計画では、魅力ある地域づくりを目的とした自主的なコミュニティー活動を支援し、各自治会の活動の活性化を支援すること、既存組織の地域活動の枠を超え、連帯協力を促進するネットワーク型のまちづくり、移住支援体制の整備充実などが取り組み方針として掲げられております。
 そこで、地域コミュニティーの中核であります自治会についてお伺いいたします。
 新居浜市の自治会活動は、住民同士の交流を初め、ごみステーションの管理、防災、防犯の取り組み、福祉や環境美化活動や太鼓祭りに代表される伝統の継承など多岐にわたり、大変活発な活動をしており、他市に誇れる貴重な財産だと思います。また、将来発生が危惧されます南海トラフ巨大地震の被害想定などを踏まえますと、共助の役割を担う自治会の重要度がさらに増してくると思われます。平成16年の新居浜市の集中豪雨によって、当時自治会の大切さ、コミュニティーの大切さを多くの市民の方々が考え直したようにも思いました。ですが、喉元過ぎれば何とかで、自治会の会員数は減る一方です。市の自治会に対する支援として、施政方針では、地域コミュニティーの充実について、地域コミュニティーの中心的役割を果たしている自治会活動を支援するため、自治会館の補修、放送施設等の新設、修繕及び防犯灯の電気料金に対し補助を行う、また引き続き地域コミュニティ再生事業交付金を活用して、コミュニティー活動の充実、活性化を図ってまいりますと記載されておりますが、昨年度とほぼ同じ施策となっているのではないかと感じております。昨年の12月議会において、自治会加入促進の質問に、今後もこれまでの自治会活動支援の充実に加え、協議会型地域自主組織によるまちづくりの検討などの新たな取り組みを進め、地域コミュニティーの再生による支え合い助け合う社会構築に向けて官民一丸となって取り組むことにより、自治会機能の強化と加入率の改善に努めると答弁されました。
 そこで、本年度の交付金の活用事業について、特にどのような成果や事業効果を目標に取り組みを進めていこうとしているのか、お伺いします。
 私は、自治会活動の活性化は、これまでのような支援のあり方も重要ですが、自治会及び自治会員だけではなく、市民活動団体、事業者などの協力により、地域の課題を地域で解決していく取り組みを進めることによって、市民がともに支え合うような仕組みが必要ではないかと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
 次に、自治会加入率の向上についてお伺いします。
 今、自治会の運営は、大変困難な状況を迎えていると思います。自治会長を初め、役員のなり手を探すのに非常に苦労している、また行事をしても参加者が固定化され、若年層の参加者が非常に少ないとの声をよくお聞きします。私も自治会員としてそう感じています。これを端的にあらわす数字に、自治会の加入率があります。急速な高齢化が進展する中で、これまで地域に根差していた地縁団体の自治会加入率は、平成21年度69.1%だったものが、平成28年1月で65.8%と低下の一途をたどっております。
 このような状況の中、連合自治会では、自治会加入促進街頭キャンペーンの実施、単位自治会では、会長を初めとする役員の方々が、自治会活性化や加入促進に向けて取り組まれております。また、行政においても、広報紙やホームページ、CATVを通じての広報や自治会加入促進の手引きQ&Aの作成など、手を尽くしているようですが、この流れを変えるのは容易ではないと思っております。自治会の未加入者や脱退した方からお話を伺ったところ、自治会の役員をしないといけない、高齢だから行事等に参加できない、母子家庭や共働きなどで参加できないということが主な理由でありました。
 そこで、連合自治会が御高齢、病気がち、母子家庭や共働き、障害者を抱えているなどの理由で役員をするのが難しいと思われる場合、各自治会が参酌できる役員免除のルールを検討する、また隣接する小規模自治会同士の合併や共同で行事等を行う連合体の新設など、集約化に向けた議論もしなければいけない時期に来ているのではないかと思います。自治会、町内会等は、地方自治法上、地縁による団体と呼ばれ、そもそも合併などあり得ないのかもしれませんが、行政における一部事務組合や広域消防のように、隣接する自治会同士が協力し合う仕組みがあってもよいのではないかと思います。現実に実施するのは困難だと思いますが、役員免除のルールづくりや自治会の集約化についてお伺いします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。木村市民部長。
○市民部長(木村和則)(登壇) 地域コミュニティーの充実についてお答えいたします。
 まず、自治会活動の活性化についてでございます。
 本年度の地域コミュニティ再生事業交付金を活用した事業は、地域の特性や自主性を尊重するとともに、各校区内の自治会、公民館、各種団体等が連携し事業を計画し、校区全体でその事業に取り組むことで、公民館の校区を単位としたコミュニティー再生と自治会加入促進を図ることを目標に実施する予定としております。
 交付金事業の効果でございますが、三世代交流、子育て支援に関する事業では、地域住民の交流の場が創出され、三世代を含むさまざまな交流が図られることにより、親子、地域、学校のきずなづくりが期待されるところであります。地域の魅力の発見や発信に関する事業では、地域の誇りを磨き、地域に対する愛着の深化が進むものと思われます。また、地域づくり計画の策定に関する事業では、地域の実情に応じた課題解決能力や地域力が養われ、さらに防災訓練等の防災事業では、地域住民一人一人の防災意識の向上と共助の精神の醸成が図られるものと考えております。地域活動に興味を持ってもらい、活動に参加する人が増加し、そのことによって地域コミュニティーが活性化され、新たなコミュニティーの形成につながり、市民一人一人の豊かな暮らしが実現されるものと考えております。
 次に、協働についてでございます。
 地域に活動の拠点を置く自治会などの地縁団体と地域ではなく特定の目的の達成のために活動を展開しているNPO・ボランティア団体などの市民活動団体との協働や事業所や企業との協働は、今後のまちづくりの展開を考える上で必要なことと考えております。
 このようなことから、それぞれ地域が抱える課題の解決に向けた新たな仕組みづくりや支援方策について今後も検討を進めてまいります。
 次に、自治会加入率の向上についてでございます。
 役員免除のルールづくりや自治会の集約化についてでございます。
 それぞれの自治会では、年間の事業計画等に基づいた活動が展開され、年齢構成や世帯数、自治会費の額等についてもさまざまでありますが、持続可能な自治会活動を行っていく上で、多様化する地域社会に対応した運営の方法を検討することは必要であると考えておりますので、役員免除のルールづくりや自治会の集約化など、効果的な運営方策について課題に直面している単位自治会からの情報収集を図りながら、先進事例等について研究を進めてまいります。
○議長(仙波憲一) 伊藤優子議員。
○20番(伊藤優子)(登壇) 先ほども申しましたが、市の人が思っているほど皆さんに声が届いていないような気もします。自治会加入率の低下は、各自治会にとっては深刻な課題となっております。役員免除のルールづくりや集約化については、ぜひ自治会任せではなく、市が主導でまた三世代交流などについてもぜひ進めていただきたいと思います。
 次に、ごみ減量化と3Rの推進についてお伺いします。
 石川市長は、第2ステージの公約のうち、地球に優しい暮らしの実現の重点施策としてごみ減量化の推進を掲げ、3Rの推進と家庭ごみの一部有料化の検討に取り組むこととされています。家庭ごみの有料化については、ごみ処理費用の市民負担の公平性や有料化による減量への位置づけとして一定の効果があることから、多くの自治体で導入されており、新居浜市でも過去には導入へ向けて具体的な検討もされてきました。家庭ごみを有料化する場合には、市民生活の負担増、不法投棄やごみステーションでの取り残し等いろいろな問題が取り上げられ、結果として導入が見送られるケースが多いと思われますが、今回市長が公約に掲げたことは、非常に勇気ある決断であると感心しております。私もごみの減量化や3Rの推進のためには、ごみの有料化は有効な手段の一つだと思いますが、市民生活には新たな負担となることから、以前家庭ごみの有料化が具体化した平成17年12月議会でもそのことを述べて、当時の佐々木市長に決意をお伺いしたことを思い出します。結局、前市長は、社会情勢等を踏まえて、まずはさまざまなごみの減量施策に取り組むことを選択し、最終的には家庭ごみの有料化は見送ったという経緯だったと記憶しております。その後は、それまでも取り組んでいた自治会等による資源ごみの集団回収や生ごみ処理容器設置への支援の継続、分別収集の見直しや県内でも珍しいレジ袋の無料配布中止への取り組みなど、さまざまな減量施策を実施し、その結果、平成17年度1人1日当たりのごみ排出量が1,468グラムだったものが、平成21年度には1,049グラムまで減少しました。しかしながら、ホームページに掲載されている新居浜市のごみ事情を見ますと、本年2月議会での大條議員の質問にもありましたように、市民1人1日当たりのごみ排出量は、平成21年度以降はほぼ横ばいであり、リサイクル率も平成22年度の19.1%とそれ以降は下がっており、減量化が進んでいないのが現状となっています。新居浜市の市民1人1日当たりのごみ排出量には、古紙類や瓶、缶のようにリサイクルしているごみも含んでいるようですが、横浜市が取り組んだG30、ごみ量を30%削減する目標のように、ごみ排出量はごみとして出されるものうち、資源物として出されるものを除く量としている自治体も多くあるようです。私たちの毎日の生活において、レジ袋のようにマイバッグ持参で減らせるものもありますが、食品パックやプラスチックの包装袋、ペットボトルやチラシなどのごみは、現在の生活様式ではなかなか減らせないのが現状です。
 このような中、第五次長期総合計画の平成32年度ごみ減量目標値844グラムを達成することは、私は難しいのではないかと思っております。平成27年度の新居浜市の家庭ごみ収集分ごみ量の内訳を見ますと、燃やすごみが全体の約80%であり、そのほかは古紙類やプラスチック製容器包装や瓶、缶などのリサイクル可能なごみが大半となっています。私は、新居浜市も資源ごみを除いたごみをごみ排出量に改めて減量目標値を定めるほうが、市民の皆さんにもわかりやすく、ごみ排出量減少への意識づけが進むと考えますが、いかがでしょうか。また、そうすることでさらに資源ごみを分別することとなり、結果としてリサイクル率の向上につながると思います。その上で、リサイクルできない約80%の燃やすごみや不燃ごみ、大型ごみの減量化を打ち出し、それらの有料化を検討するべきだと思います。
 そこで、現在考えている新居浜市の家庭ごみ有料化は、どのようなごみをどのような方法でいつまでに行おうとしているのか、またその効果としてどのような目標を目指しているのか、お伺いします。
 さらに、愛媛県内の他の自治体のごみの有料化の状況はどうですか。また、ごみの有料化を実施している市町は、有料化の結果、ごみ量の減少やリサイクル率の向上につながっているのかどうか、お伺いします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。小山環境部長。
○環境部長(小山京次)(登壇) ごみの減量化と3Rの推進についてお答えいたします。
 まず、資源ごみを除いたごみをごみ排出量に改めて減量目標を定めることについてでございます。
 ごみ量の指標としては、排出形態や種類を問わないごみ排出量を1人1日当たりに換算して使用する場合が多く、これは環境省が全市町村の実態調査の結果に基づいた指標として公表しており、全国の市町村と比較しやすい利点がございます。ごみ処理体系は、市町村によりさまざまでございますので、場合によっては比較が難しくなることもございますが、伊藤優子議員さん御指摘の横浜市の事例のように、他との比較に主眼を置かず、市民の皆様にわかりやすい目標をお示しすることも効果的と思われますことから、今後ごみ減量、3R推進の啓発を行う上で検討してまいりたいと考えております。
 次に、家庭ごみの有料化は、どのようなごみをどのような方法でいつまでに行うのか、またその効果の目標についてでございます。
 有料化の検討は、現時点におきましては、昨年度の実績も含め、ごみ量や資源化の課題とその原因についての分析を進めている段階でございまして、具体的な内容及び時期を決定する段階に至っておりません。また、有料化の効果目標は、第1にはごみ減量の実現でございます。平成29年度の1人1日当たりの直接搬入分も含めた家庭ごみ量は、全国平均609グラムに対し、当市は745グラムで、平成28年度には722グラムに減少いたしましたが、直接搬入ごみが多いことなどから、全国から見るとまだまだ多い状況でございます。このような当市の実態を踏まえ、長期総合計画等で設定している目標に向け、事業系ごみの減量施策ともあわせ、ごみ減量・3R推進施策の一つとして検討を進める考えでございます。
 次に、愛媛県内の他の自治体のごみ有料化の状況についてでございます。
 県内20市町のうち、家庭ごみの収集を全て無料で行っているのは、当市と松山市のみで、他の18市町は、何らかの形で有料化しております。また、家庭系直接搬入ごみに関しましては、当市と四国中央市の2市が全て無料で、他の18市町は有料でございます。有料化を実施した際の県内各市町の結果につきましては、有料化後の相当な期間が経過していることや有料化の時期、形態、ごみ量の変化がさまざまであることなどから、全体的に評価することは困難な状況でございます。しかしながら、現在のごみ量やリサイクル率の比較におきましては、収集ごみに関しましては、有料化の有無で顕著な違いは確認できませんでしたが、直接搬入ごみに関しましては、有料化しているほうがごみ量が少なく、リサイクル率も高い傾向でございました。このようなことから、家庭ごみの有料化は、ごみ量の減少やリサイクル率の向上においては、地域の特性、分別・収集・処理体制、他の減量施策などとの関係から効果が少なかったり一時的であったりする事例もありますことから、本市の実態に応じた効果的な有料化につきまして今後廃棄物減量等推進審議会などの御意見も伺いながら、慎重に検討してまいりたいと考えております。
 先ほどの答弁で、「平成27年度」の1人当たり直接搬入量と言うべきところを「平成29年度」の1人当たり直接搬入量と申し上げましたことを訂正しておわびいたします。
○議長(仙波憲一) 伊藤優子議員。
○20番(伊藤優子)(登壇) 家庭ごみの有料化については、これまでも何度も議論されては断念しての繰り返しとなっております。先ほども部長が他市の有料化が効果的でない場合もあるようなこともおっしゃってましたが、審議会の議論ももちろん重要であると思いますが、ごみの減量化は喫緊の課題であり、先ほどの質問でも申しましたが、スピード感を持って取り組んでいただきたいと思います。
 次に、商業の振興についてお伺いします。
 新居浜市の中心商店街と言えば、まず思い浮かぶのが昭和通りや登り道といった商店街だと思います。私も子供のころは土曜夜市に両親に連れられて出かけたり、幾つかあった映画館に映画を見に行ったものです。当時の商店街は、活気にあふれ、多くの家族連れでにぎわっていたのがきのうのことのように懐かしく思い出されます。昭和から平成へと移り変わる中、本格的な車社会の到来や大型ショッピングセンターや大規模小売店の郊外出店等により、全国の商店街と同様にシャッターが下がる店舗がふえ、現在の状況となっているのは皆さん御存じのとおりです。この間、市は、ハード面では商業振興センター銅夢にいはまの建設やアーケードの改修支援、ソフト面では夏祭りやはまさいへの支援を行ってきましたが、一過性のもので、恒常的な集客にはつながっておらず、空き店舗の減少やにぎわいの創出には苦戦している状況ではないかと思います。市と商工会議所、商店街連盟の3者による新居浜市まちづくり協議会では、平成26年から銅夢にいはまの有効活用を含めた中心商店街の活性化に向けた協議を行い、その一環として、銅夢の食市場化を検討しているとお伺いしました。本市商業の振興と商店街の活性化を図るため設置された銅夢にいはまですが、利用実態を見るとただの貸し館的なものとなっており、当初の設置目的とはかなり異なってきていると思います。商店街連盟では、ことしから銅夢マーケットを毎月1回、1週間試行営業を行っているようですが、この試行営業のこれまでの評価と今後の展望はどのように考えておりますか、お伺いします。
 また、昭和通りを中心とした周辺の地域は、高齢化が進み、スーパーも少ない現状を考えると、買い物弱者に対する支援としての食市場化は需要はあるとも思います。ただ、食市場が仮に成功した場合、銅夢にいはまへ集客した人たちをいかに既存の商店街の活性化と結びつけるのか、この部分での方策がなければ結局は根本的な解決にはならないと考えますが、この点についてはどのようにお考えか、お伺いします。
 また、これに関連して、現在策定中の立地適正化計画や地域公共交通網形成計画では、この中心商店街はどのような位置づけとなるのかについてお伺いします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。鴻上経済部長。
○経済部長(鴻上浩宣)(登壇) 商業の振興についてお答えいたします。
 まず、銅夢マーケットのこれまでの評価と今後の展望についてでございます。
 銅夢マーケットは、イベントという一過性のものではなく、常に商店街周辺に人が集まる仕掛けをつくりたいという新居浜商店街連盟の思いから、平成29年1月から毎月1週間試行営業という形で開催されております。現在、試行営業として5カ月間、月ごとに目玉商品を変えるほか、料理講座等の新しい試みを行っているところでございます。これまでの評価につきましては、野菜や果物などの生鮮食品が少ない時期における仕入れ量の確保、銅夢マーケットの魅力づくり、知名度の向上などについて試行錯誤を重ねている状況であり、現在のところ、十分な集客、売上増につながるところまでは至っていないのではないかと認識しております。今後の展望につきましては、事業採算をとるためにも、まずは銅夢マーケットのファンづくりが重要であることから、市と商工会議所、商店街連盟による新居浜市まちづくり協議会において、試行営業の結果に基づく課題を整理するとともに、専門家の意見も伺いながら、他の産直市や近隣のスーパーマーケットとの差別化等について検討してまいりたいと考えております。
 次に、銅夢にいはまへ集客した人たちをいかに既存の商店街の活性化に結びつけるかについてでございます。
 銅夢にいはまは、本市の商業振興及び商店街活性化のための施設であり、これまでにも夏祭りやはまさいなどのイベントによるにぎわい創出や個店の情報発信などで活用され、商店街活性化に取り組んでまいりました。しかしながら、これらの取り組みが商店街の状況を変えるような成果を上げるに至っておらず、今回の銅夢マーケットの取り組みをどのように商店街の活性化に生かしていくかも課題であると認識をいたしております。5月の銅夢マーケットにおきましては、食料品以外に商店街の既存3店舗が商品の販売を始めておりますが、今後におきましても銅夢マーケットにおける個店のPR等を行うほか、新居浜市まちづくり協議会において、銅夢マーケットの今後の展望とともに、既存商店街との連動についても検討してまいります。
 次に、立地適正化計画や地域公共交通網形成計画での中心商店街の位置づけについてでございます。
 立地適正化計画制度は、人口減少、少子高齢化の進展、深刻な財政制約などの社会状況を踏まえ、医療・福祉施設、商業施設などを公共交通で連結させ、日常生活に必要なサービスを住民が身近に享受できるまちづくりを目指し、都市再生特別措置法により位置づけられたものでございます。本市における立地適正化計画は、現在平成30年度の策定に向け取り組みを進めているところでございますが、新居浜市都市計画マスタープランでは、銅夢にいはまを含む中心商店街を都市拠点として位置づけており、生活や暮らしあるいは文化に根差した地域性を尊重し、人々が集いにぎわう魅力ある町の創出に努めることといたしております。このようなことから、立地適正化計画におきましても、都市計画マスタープランでの位置づけを踏まえた検討を進めてまいります。
 また、並行して策定いたしております地域公共交通網形成計画におきましても、都市のコンパクト化の推進、持続的な生活機能の維持、観光振興による来訪者の増加など、さまざまな施策との連携を図ることが必要とされておりますことから、各種まちづくり計画と連動させるとともに、立地適正化計画での検討を踏まえた計画になるものと考えております。
○議長(仙波憲一) 伊藤優子議員。
○20番(伊藤優子)(登壇) 先ほどの部長の御答弁では、集客や売り上げが十分ではないとのことですが、目標として1日当たりの売り上げとか人数は、設定しているのでしょうか。
 また、売り上げが十分ではないときに、銅夢マーケットの試行営業はどれくらいまで続ける予定なのでしょうか、お伺いします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。鴻上経済部長。
○経済部長(鴻上浩宣)(登壇) 伊藤優子議員さんの再質問にお答えをいたします。
 まず、1日当たりの目標ということでございますけれども、先ほど専門家と申し上げましたけれども、中小企業基盤整備機構のほうで一応分析を行っていただいております。2月の結果で申し上げますと、売上高が1日当たり23万円ほどであったわけなんですけれども、例えば年間を通じてイベントホールで営業していくということになってまいりますと、少なくとも年商2億円近くが必要だろうということで、1日当たりで申し上げますと60万円ぐらいの売り上げが必要じゃないかという分析結果もいただいてはおります。
 それと、いつまで続けるのかというような御質問でございますけれども、これまで5回試行営業しているわけなんですけれども、実施回数もまだまだ少なく、今後について十分判断できる状態には至っておりません。けれども、先ほど申し上げましたように、収支的には大変厳しい状況となっておるということでございますので、イベントホール全体での通年営業は難しいというふうに考えております。今後でございますけれども、商品内容、販売場所とか販売方法などを商店街連盟の皆様、商工会議所の皆様とも検討しながら、どういった取り組みをするかということを検討していくわけなんですけれども、例えば銅夢にいはまのエントランスを使ったような営業を通年やってみるとか、イベントホールについては1週間で営業するとか、そういったことも検討しながら、しばらく試行営業は続けてまいりたいなというふうに考えております。
○議長(仙波憲一) 伊藤優子議員。
○20番(伊藤優子)(登壇) 商店街の活性化については、10年も20年も前から言われてますが、全国的にも思うように進んでいないのが現状だと思いますので、私が先ほど御紹介しました日南市の油津商店街の取り組みを研究して、ぜひ参考にしていただきたいと思います。
 次に、街路樹についてお伺いします。
 昨年12月の大條議員の自転車のまちの復活についての質問で、都市計画道路の街路樹で育ち過ぎや落ち葉対策のために毎年剪定して多くの費用や手間がかかっている問題について、場所的には高木町からイオン方面に続いている惣開通りのメタセコイヤを全部なくして自転車専用レーンをつくったらどうですかという質問に、部長は、町の美観の向上、それから自動車と歩行者の隔離等、交通安全の効果、また大気の浄化や大気汚染の緩和、騒音の軽減、路面の輻射熱の遮断、日陰の提供等、良好な生活環境の確保など多くの機能を有しておりますと、また検討する路線ごとに沿線居住者並びに道路利用者とメリット、デメリットについて協議を行いまして、植樹帯の廃止に向けて方向性がまとまればそのスペースを利用した自転車道の整備を検討してまいりたいと考えておりますと答弁がありましたが、私が東京に研修しておりますときに、わざわざ新居浜の人からお電話がかかってきました。それは、大條議員が質問しておりました内容とは若干違いますが、市役所前のイチョウの木が余りにもかわいそうで見ていられないという内容のお電話でした。私もそのときにはイチョウの木が大きくなると落ち葉や臭い実などで御近所の方に御迷惑がかかるからではないでしょうかとお返事をしました。そのときふと東京の街路樹を見上げますと、新居浜と同じように緑が見えないほどに切られていました。どこでも苦労しているんだと思いました。市民の人から切ってお叱りを受け、ぼうぼうにしていると木を切ってほしいと頼まれます。市内の道路にあるイチョウやクスノキについては今後どのようにされるのか、お伺いします。
 最近、自転車レーンとしてブルーのラインが引かれてある場所がたくさんありますが、線を引いているだけでどのように自転車が走るのだろうと思うところも多々あります。もともと自転車は、歩道を通っていて、車道もぎりぎりとなっていて、右折ラインをつくるのに大変苦労しているように見受けられます。繰り返しになりますが、思い切って街路樹を取って、自転車なども走りやすくしたらどうでしょうか。楠中央通りは、もっと悲惨な状態です。本来ならば、木を植えてある中央分離帯でさえ雑草が生えて見苦しくなって、定期的に県の方が草刈りをしておりますが、これからつくる道路については、木を植えない選択もあるのではないかと思いますが、この点についていかがでしょうか。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。赤尾建設部長。
○建設部長(赤尾恭平)(登壇) 街路樹についてのうち、市内の道路にあるイチョウやクスノキについては今後どのように管理をするのかについてお答えをいたします。
 伊藤優子議員さんの御案内のとおり、道路の街路樹は、町の美観の向上、交通の安全性や沿道における良好な生活環境の確保などを目的に設置をしておりますが、落ち葉の処理や張り出した枝葉による通行への支障など、苦情が多いことも実情でございます。そのため街路樹を健全な状態で維持するためには、必要十分な予算による適切な管理が不可欠な状況となっておりますが、これまでストックされた街路樹は年々大きく成長し、本数もふえて、全てを適正な状態で維持管理するためには、その費用も莫大なものになってまいります。そのようなことから、今後の街路樹の管理は、樹種の特性や沿道条件に応じた剪定の時期や方法、回数など、また状況によっては撤去も含め住民の皆様の御意見や御要望と管理に要する費用とのバランスを勘案した上で管理を行ってまいりたいと考えております。
 次に、街路樹の撤去による自転車走行空間整備についてでございます。
 自転車走行空間の整備形態につきましては、新居浜市自転車ネットワーク整備基本計画において、自動車の規制速度や自転車の通行量、また車道路肩部のスペースなどから判断し、惣開通りについては車道路肩部に幅1メートルの自転車専用通行帯の整備を予定してございます。伊藤優子議員さん御提案の街路樹を撤去した場合には、さらに1メートル程度広く空間が確保できることから、縁石で車道と分離された自転車道を整備することが可能となり、利用者にとりましては、より安全で快適に自転車を利用できると考えられます。今後につきましては、今年度に本路線の楠中央通り交差点から黒道交差点の区間の交通渋滞対策として、街路樹を撤去し、そのスペースを利用して右折レーンを延伸する計画の策定を予定してございます。その中で、沿線居住者の皆様等と協議をし、街路樹の撤去や歩道の縮小等に関する意見をいただき、それを参考にして御提案の街路樹の撤去と自転車通行空間の整備の方向性を検討してまいりたいと考えております。
 次に、これから整備する道路については、街路樹を植えない選択もあるのではないかについてでございます。
 街路樹の設置につきましては、新居浜市が管理する道路の構造の技術的基準を定める条例の第12条第1項で、都市部の一般道路のうち、計画交通量1日につき4,000台以上の道路につきましては、植樹帯を設けるものとし、その他の道路には必要に応じ植樹帯を設けるものとするというふうに規定されており、都市部の幹線道路、いわゆる街路では、自転車や歩行者の交通量も多く、また景観上の配慮が必要と考えられるため、原則としては植樹帯を設置することとされております。しかしながら、今後整備する道路につきましては、街路樹の管理に対する市民ニーズや管理費用、自転車走行空間の整備計画等を勘案し、従来街路樹について行ってまいりました樹種や本数等の検討だけでなく、植樹帯そのものの設置の有無も含めて検討してまいりたいと考えております。
○議長(仙波憲一) 伊藤優子議員。
○20番(伊藤優子)(登壇) 街路樹については、条例で定めていることもわかりました。街路樹については、今後は市民、特に周辺に住んでおられる皆さんの意見を十分に聞いて、場合によっては植えないことも考慮して進めていただきたいと思います。
 次に、学校教育についてのうち、部活動についてお伺いします。
 文部科学省とスポーツ庁は、本年1月6日、中学校や高校の部活動について休養日を適切に設けるよう全国の教育委員会などに通知したと新聞報道がありました。同庁が全国の中学校を対象に昨年実施した調査で、学校の決まりとして部活動の休養日を設けていない中学校が2割以上あったことを受けた措置で、行き過ぎた活動による教員の長時間勤務の是正や生徒のけがによる防止を図る狙いがあるそうです。部活動の休養日をめぐっては、1997年当時の文部省が中学校は週2日以上、高校は週1日以上と目安を示したが、しかし現場に浸透せず、部活動が教育の多忙化の一因と指摘されてきたことから、スポーツ庁が全国の中学校を対象に休養日の設定状況を初めて調査しましたが、その結果、学校の決まりとして、週1日の休養日を設けているのは54.2%、週2日は14.1%で、休養日を定めていない学校が22.4%もあることがわかったそうです。この結果を踏まえて、通知では、活動時間の実態を学校が把握した上で、1997年の目安を参考にしながら休養日を設定するよう求めました。2017年度末をめどに、同庁が適切な練習時間や休養日の設定に関するガイドラインを策定する方針を示したそうです。今回の部活動のガイドラインは、教師の側に立ったようにも思いますが、2013年大阪市立桜宮高校の体育科2年の男子生徒が部活動の顧問の男性教諭から体罰を受けていたことから発端し、部活動の見直しを検討した結果だと思っております。もちろん昨年ブラジルで行われたリオデジャネイロオリンピックでは、日本の獲得メダル数が41個で、金メダル12個、銀メダル8個、銅メダル21個と予想以上にメダルを獲得し、日本人として国民の皆様も深く感動を覚えられたと思いますが、そのような結果が部活動の練習により一層の拍車をかける結果になったのではないかと危惧しております。運動部だけではなく、文化部も一緒だと思っております。もちろん達成感を感じることや勝つ喜び、県で何位、四国で何位、全国で何位という目標も大事なことだと思っておりますが、教師や生徒に配慮することも必要なことです。
 そこで、新居浜市教育委員会として、部活動の休養日に関してどのように考え、また各学校にはどのように知らせているのか、お伺いします。
 また、新居浜市の運動・文化部を含めて、どのようにその実態を把握しておりますか、お伺いします。
 次の放課後まなび塾については割愛いたします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 学校教育についてお答えいたします。
 部活動についてでございます。
 新居浜市の各中学校におきましては、校長会申し合わせ事項により、月2日以上の休養日を設定しておりますが、本年3月の愛媛県教育委員会からの運動部活動の指導等における留意事項の通知を受け、教育委員会といたしましては、中学生という心身の成長が著しい時期に健全な発達を促すという観点から、学校の決まりとして原則週1日以上の休養日を設定し、各学校の実態に応じて適切に対応するよう通知したものでございます。
 なお、その後に行いました部活動実態調査では、多くの部活動において、週1日の休養日が確保されておりました。今後におきましても、中学校体育連盟や校長会と十分に協議してまいりたいと考えております。
 また、新居浜市中学校体育連盟におきましては、今年度中に全国中体連、県中体連の動向を見据え、市教育委員会や中学校校長会とも連携を図りながら、運動部活動の望ましいあり方をまとめることといたしております。
 次に、運動部活動の実態調査につきましては、毎年5月に部活動実態調査を実施し、部活動の種類、人数、顧問、外部講師の有無、練習時間、休養日の設定などについて各校の実態を把握いたしております。また、今年度は、理学療法士の資格を有するスクールトレーナーに御参加いただき、西中学校、東中学校でスポーツ障害予防についての実証研究を実施いたしておるところでございます。
 なお、文化部につきましても、今後実態把握に努め、適切な活動が実施されるよう指導してまいります。
○議長(仙波憲一) 再質問はありませんか。伊藤優子議員。
○20番(伊藤優子)(登壇) 週1回の休養日が確保されていないのは、市内で全体の何%ぐらいでしょうか。この質問をいたしますのは、教育委員会が通知しても守らない部があると、他の学校に勝つために同じように休養しない部が出てくると思われます。守らない部には罰則等の処分を科さないと、結局またもとに戻ることになるとも考えられます。そういうふうにならないように、どのような対応をされていますか、お伺いします。
○議長(仙波憲一) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 現在の部活動のきちんとした基準を守らない、そういうところがあるのではないかという再質問でございます。実際、守らない数字というものは正直正確な数字は把握しておりません。しかし、部によりますと、熱心さの余り、そういったものを超えた対応をしておるものもあろうかと思います。先ほど申しましたが、現在、中体連のほうでどのようなルールをきちんと定めるか、その議論を重ねておるところでございます。行政側からコントロールするだけではなく、中学校現場のほうからもみずからそれを考えて、自分たちでルールをつくっていく、そのような働きかけを今後十分する中で、きちんと子供たちのことを考えて行える部活動のあり方をこれから探っていきたいと思います。そういったものを教育委員会としてもきちんと情報交換しながら、正確に実施できるよう、配慮してまいりたいと思います。
○議長(仙波憲一) 再質問はありませんか。伊藤優子議員。
○20番(伊藤優子)(登壇) 何かの事故につながらないことを願ってぜひ周知徹底していただきたいと思います。
 市長の第2ステージのスタートの年度に当たりいろいろと質問させていただきましたが、全体を通してお願いいたしましたスピード感のある石川市政となることを期待いたしまして、私の質問を終わります。
○議長(仙波憲一) 以上で本日の一般質問は終わりました。
 これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
 明14日は午前10時から会議を開きます。
 本日はこれにて散会いたします。
  午後 2時07分散会