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平成28年第3回新居浜市議会定例会会議録 第4号

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ページID:0027914 更新日:2016年8月23日更新 印刷用ページを表示する
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目次

議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問
 神野恭多議員の質問(1)
  1 安全・安心のまちづくりについて
   (1) 総合防災拠点施設のあり方
   (2) 県立新居浜病院建てかえに向けて
 石川市長の答弁
  1 安全・安心のまちづくりについて
   (2) 県立新居浜病院建てかえに向けて
 木村市民部長の答弁
  1 安全・安心のまちづくりについて
   (1) 総合防災拠点施設のあり方
 神野恭多議員の質問(2)
  1 安全・安心のまちづくりについて
 木村市民部長の答弁
  1 安全・安心のまちづくりについて
 神野恭多議員の質問(3)
  1 安全・安心のまちづくりについて
 永易英寿議員の質問(1)
  1 子育て支援の充実について
   (1) 特色ある公園づくり
   (2) 子育て用品リユース・リース補助事業
   (3) 子育て応援パスポート事業
   (4) エンゼルヘルパー派遣事業
 石川市長の答弁
  1 子育て支援の充実について
   (1) 特色ある公園づくり
 岡部福祉部長の答弁
  1 子育て支援の充実について
   (2) 子育て用品リユース・リース補助事業
   (3) 子育て応援パスポート事業
   (4) エンゼルヘルパー派遣事業 
 永易英寿議員の質問(2)
  2 学校トイレの洋式化について
 武方教育委員会事務局長の答弁
  2 学校トイレの洋式化について
 永易英寿議員の質問(3)
  2 学校トイレの洋式化について
 武方教育委員会事務局長の答弁
  2 学校トイレの洋式化について
 永易英寿議員の質問(4)
  3 観光振興について
 石川市長の答弁
  3 観光振興について
 鴻上経済部長の答弁
  3 観光振興について
 永易英寿議員の質問(5)
  4 総合防災拠点施設について
 木村市民部長の答弁
  4 総合防災拠点施設について
 藤田消防長の答弁
  4 総合防災拠点施設について
休憩(午前11時02分)
再開(午前11時12分)
 永易英寿議員の質問(6)
  4 総合防災拠点施設について
 赤尾建設部長の答弁
  4 総合防災拠点施設について
 永易英寿議員の質問(7)
  4 総合防災拠点施設について
 藤田消防長の答弁
  4 総合防災拠点施設について
 永易英寿議員の質問(8)
  4 総合防災拠点施設について
 藤田消防長の答弁
  4 総合防災拠点施設について
 永易英寿議員の質問(9)
  4 総合防災拠点施設について
 藤田消防長の答弁
  4 総合防災拠点施設について
 永易英寿議員の質問(10)
  4 総合防災拠点施設について
  5 防災力の向上について
 木村市民部長の答弁
  5 防災力の向上について
 伊藤環境部長の答弁
  5 防災力の向上について
 永易英寿議員の質問(11)
  5 防災力の向上について
 伊藤環境部長の答弁
  5 防災力の向上について
 永易英寿議員の質問(12)
  5 防災力の向上について
 木村市民部長の答弁
  5 防災力の向上について
 永易英寿議員の質問(13)
  5 防災力の向上について
 岡崎溥議員の質問(1)
  1 市長の政治姿勢について
   (1) 安保法制(戦争法)
    ア アメリカは常に戦争をしている国
    イ 集団的自衛権は先制攻撃
    ウ 抑止力論では悪循環
 石川市長の答弁
  1 市長の政治姿勢について
   (1) 安保法制(戦争法)
    ア アメリカは常に戦争をしている国
    イ 集団的自衛権は先制攻撃
    ウ 抑止力論では悪循環
 岡崎溥議員の質問(2)
  1 市長の政治姿勢について
   (1) 安保法制(戦争法)
 石川市長の答弁
  1 市長の政治姿勢について
   (1) 安保法制(戦争法)
 岡崎溥議員の質問(3)
  1 市長の政治姿勢について
   (1) 安保法制(戦争法)
   (2) 自民党の憲法改正草案
    ア 戦争のできる国へ
    イ 基本的人権、表現の自由の制限
    ウ 憲法で国民を縛る
 石川市長の答弁
   (2) 自民党の憲法改正草案
    ア 戦争のできる国へ
    イ 基本的人権、表現の自由の制限
    ウ 憲法で国民を縛る
休憩(午前11時58分)
再開(午後 1時00分)
 藤田幸正議員の質問(1)
  1 ふるさと納税について
 石川市長の答弁
  1 ふるさと納税について
 原企画部長の答弁
  1 ふるさと納税について
 藤田幸正議員の質問(2)
  1 ふるさと納税について
  2 農業振興について
 石川市長の答弁
  2 農業振興について
 鴻上経済部長の答弁
  2 農業振興について
 藤田幸正議員の質問(3)
  2 農業振興について
 鴻上経済部長の答弁
  2 農業振興について
 藤田幸正議員の質問(4)
  2 農業振興について
 藤原雅彦議員の質問(1)
  1 メチオニン製造設備増強について
 石川市長の答弁
  1 メチオニン製造設備増強について
 藤原雅彦議員の質問(2)
  1 メチオニン製造設備増強について
  2 防災訓練について
 寺村総務部長の答弁
  2 防災訓練について
 木村市民部長の答弁
  2 防災訓練について
 藤原雅彦議員の質問(3)
  2 防災訓練について
 関教育長の答弁
  2 防災訓練について
 藤原雅彦議員の質問(4)
  2 防災訓練について
  3 国土強靱化基本法について
 木村市民部長の答弁
  3 国土強靱化基本法について
 赤尾建設部長の答弁
  3 国土強靱化基本法について
休憩(午後 2時04分)
再開(午後 2時14分)
 藤原雅彦議員の質問(5)
  3 国土強靱化基本法について
  4 公民館について
 関教育長の答弁
  4 公民館について
 藤原雅彦議員の質問(6)
  4 公民館について
日程第3 議案第61号、議案第62号
 石川市長の説明
 藤田消防長の説明
 委員会付託
散会(午後 2時30分)


本文

平成28年6月23日 (木曜日)
  議事日程 第4号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
第3 議案第61号 財産の取得について
           (企画総務委員会付託)
    議案第62号 財産の取得について
           (同上)
――――――――――――――――――――――
  本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
  出席議員(26名)     
 1番    神野 恭多
 2番    米谷 和之
 3番    井谷 幸恵
 4番    藤田 誠一
 5番    田窪 秀道
 6番    小野 辰夫
 7番    太田 嘉一
 8番    岩本 和強
 9番    三浦 康司
 10番     篠原 茂
 11番   大條 雅久
 12番   高塚 広義
 13番   藤原 雅彦
 14番   豊田 康志
 15番   永易 英寿
 16番   伊藤 謙司
 17番   藤田 豊治
 18番   藤田 幸正
 19番   岡崎 溥
 20番   伊藤 優子
 21番   佐々木 文義
 22番   真木 増次郎
 23番   仙波 憲一
 24番   近藤 司
 25番   加藤 喜三男
 26番   山本 健十郎
――――――――――――――――――――――
  欠席議員
 なし
――――――――――――――――――――――
  説明のため出席した者
 市長                 石川 勝行
 副市長              近藤 清孝  
 企画部長             原  一之
 総務部長             寺村  伸治
 福祉部長             岡部 嘉幸
 市民部長             木村 和則
 環境部長             伊藤 公夫
 経済部長             鴻上 浩宣
 建設部長              赤尾 恭平
 消防長               藤田 秀喜
 水道局長              本田 陸治
 教育長               関   福生
 教育委員会事務局長       武方 弘行
 監査委員             田中 洋次
――――――――――――――――――――――
  議会事務局職員出席者
 事務局長             多田羅 弘
 議事課長              原   正夫
 議事課副課長          松平 幸人
 議事課副課長           髙橋 憲介
 議事課議事係長         美濃 有紀
 議事課調査係長          神野 瑠美
 議事課主任            中島 康治
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前10時00分開議       
○議長(近藤司) これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第4号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(近藤司) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第87条の規定により、議長において藤田誠一議員及び田窪秀道議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第2 一般質問
○議長(近藤司) 次に、日程第2、昨日に引き続き一般質問を行います。
 順次質問を許します。まず、神野恭多議員。
○1番(神野恭多)(登壇) おはようございます。
 神野恭多です。通告に従いまして、私の一般質問を行います。
 先日、熊本地震における災害ボランティアの一員として、壊滅的打撃を受けた同県益城町並びに南阿蘇村へ訪れました。災害発生から2カ月余りが経過した今もなお、倒壊した家屋や避難所等の状況は、目を覆い、耳を塞ぎたくなるような状況でありました。全国から集まってきたボランティアと限られた時間の中ででき得ると思われる作業を必死に行いましたが、途方もない瓦れきの山に、自然の脅威の前では我々は無力なのかとも感じました。
 一方で、近い将来発生が懸念されている南海トラフ巨大地震を初めとする各種災害に向けて市政を推進し、議会を構築する一員として、その被害を最小限に抑える努力をしなければならないとの決意を新たにいたしました。さきの議会においても、「管鮑の交わり」という中国古典の言葉を引用し、市民との信頼関係を築くことの重要性について触れさせていただきました。一度災害が起きると、さまざまなことが必要となりますが、その中でも、市民の安全、安心を守ることは、信頼を構築する上で決して欠かすことのできないものです。
 そこで、現在、設計中の新居浜市総合防災拠点施設についてお伺いいたします。
 災害発生時に情報収集及び指揮命令系統の拠点となる災害対策本部に備えるべき設備や老朽化、狭隘化した消防本部、基礎的社会インフラである水道施設の応急復旧の役割を担う水道局等の更新に関しましては、改めて必要性を感じ、理解を深めるところであります。この防災拠点施設の中に、地域コミュニティーや市民一人一人が緊急時に主体的に行動を起こせるよう、各種災害の危険性を知り、災害時にとるべき行動を身につけておく等の位置づけで防災体験施設を計画中とのことですが、それに伴う建設費やランニングコスト等も含め、将来の負担になりかねないものになることを強く危惧しているところであります。私は、昨年より、この一般質問の場において、将来予想される右肩下がりで縮小していく財政や人口に加え、不透明かつ非常に厳しい社会情勢の中、中長期的な視野に立った本市の財政基盤の確立や持続可能なまちづくりへの危機管理の確認を行ってまいりました。将来における本市の健全な財政を守る、これもまた市民との信頼関係を守ることへとつながります。もちろん私自身も体験施設のようなものはないよりかはあったほうがいいとは思います。しかしながら、あったらいいではなく、それは本当に必要なのかを考えたとき、繰り返します、あったらいいではなく、それは本当に必要なのかを考えたとき疑問を感じます。また、災害発生時、人により、地域により状況は異なります。さまざまな状況の中、避難所にたどり着くために、自助や共助によりでき得ることを模索しなければなりません。実際に先ほど述べました熊本においても、さまざまな状況下にて被災された方々が協力し、各学校区への避難を行っていました。すなわち、重要なのは、センターによる体験施設のようなものではなく、自助、共助を主体とした地域主体の取り組みによる防災活動の推進であると考えます。
 以上の点を踏まえ、いま一度防災体験施設に関しましては考え直す必要を感じますが、御所見をお伺いいたします。
 次に、市民の安全、安心を守るために重要なものの一つとして、災害時においても安定した医療を提供する必要があります。医療を取り巻く社会環境の変化に対応すべく、愛媛県では、愛媛県立病院中期経営戦略が策定されました。県内にある県立病院の健全経営の確保や病院ごとの機能に応じた経営体質の強化等を上げております。特に、私たちが暮らす新居浜・西条圏域にある県立新居浜病院の目指すべき病院像として、救命救急センター、地域周産期母子医療センターを併設し、東予地域の三次救急機能や東予東部の周産期医療、小児救急を担うとともに、脳神経疾患、心臓疾患等の急性期医療や災害医療等を県民に提供する新居浜・西条圏域の中枢病院とされております。さらに、注目すべきは、今後の主な取り組みとして、建てかえを含めた整備基本計画の早期策定及び設計、施工となっております。現在開会中の愛媛県議会6月補正予算にも、県立新居浜病院整備基本計画策定費が計上されております。築後40年以上が経過した県立新居浜病院が建てかえられることになりましたら、まさに市民との安全、安心の上に立った信頼関係の構築にほかなりませんし、通常医療や災害時の緊急医療にも大いに役立つものとなります。
 そこで、お伺いいたします。
 今後建てかえを含めた整備基本計画が進む中、本市はどのような形でかかわっていくのでしょうか。今後の予定、スケジュールをお伺いいたします。
 また、県立新居浜病院への国道11号新居浜バイパス側からのアクセスが非常に悪くなっております。今後、調整が必要だと考えますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 神野議員さんの御質問にお答えいたします。
 安全、安心のまちづくりについてでございます。
 県立新居浜病院建てかえに向けてについてでございます。
 神野議員さん御案内のとおり、平成28年3月に、愛媛県立病院中期経営戦略が策定され、県内の県立病院は、県民医療の最後のとりでとして、高度で良質な医療の提供などに努めながら、救急医療、周産期医療、災害医療などの採算性が低く、民間病院での実施が困難な分野の医療を担っていただいております。県立新居浜病院におきましても、東予救命救急センター、地域周産期母子医療センターを併設し、東予東部地域の救急医療及び災害医療の中核拠点病院として、機能の充実強化を図っていただいております。また、建築後40年を経過し、施設等の老朽化が著しいことから、今後の整備方針を決めるため、整備基本計画策定費を予算化していただいたところでございますが、今後の予定、スケジュールにつきましては、県立新居浜病院整備基本計画策定委員会が設置され、整備方針、整備手法、医療機能、診療規模等を検討し、年内を目途として、整備基本計画が策定されると伺っております。
 また、本市のかかわりといたしましては、整備基本計画策定委員会委員への本市職員の要請もいただいておりますので、会議において、本市の意見を申し上げ、基本計画に反映していただくとともに、知事陳情などにより、耐震性を確保した建てかえによる施設の整備と早期着工を要望してまいりたいと考えております。
 また、県立新居浜病院への国道11号バイパス側からのアクセスにつきましては、計画の進展にあわせ、愛媛県とも協議しながら検討してまいります。
 以上、申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(近藤司) 補足答弁を求めます。木村市民部長。
○市民部長(木村和則)(登壇) 安全、安心のまちづくりについてのうち、総合防災拠点施設のあり方について補足を申し上げます。
 防災対策には、市民がみずからの身の安全はみずから守る自助が大変重要であります。このことから、防災体験施設につきましては、子供から高齢者までの幅広い市民が、知識だけの理解でなく、災害のさまざまな疑似体験を通して危機意識を持つことで、平常時から災害に対する備えを心がけるとともに、災害発生時の行動力を高め、市民がみずからの安全はみずからで守る自助を実践した上で、地域においてお互いに助け合う共助の大切さを学ぶための大きな役割を果たす施設であると考えております。多額の建設費を要する施設ではございますが、一人でも多くの人命を災害から守るため、価値のある施設になるものと認識いたしております。
 なお、具体的な展示施設の内容につきましては、現在検討中でございます。いずれにいたしましても、総合防災拠点施設での体験や校区別防災訓練など、さまざまな機会を捉えて、市民一人一人の自覚や努力を促すことにより、できるだけ被害を最小化し、たとえ被災しても人命が失われない自助の意識の普及により、防災の基本方針である減災につなげてまいります。
 また、体験施設の維持管理に係るランニングコストにつきましても、機器のメンテナンスを初め、運営方法等効率のよい運営を目指し、財政負担の軽減を図ってまいります。
 以上で補足を終わります。
○議長(近藤司) 再質問はありませんか。神野恭多議員。
○1番(神野恭多)(登壇) 県立新居浜病院に関しましては、市長より建てかえに向け力強いお言葉をいただき、ありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします。
 また、防災拠点施設におきましては、先ほど答弁いただきました自助の意識により命を守る大切さというものは十分に私も理解してはおります。ですが、疑似体験施設などは地域の防災訓練時などに起震車や降雨体験車など、また煙を体験したり、いろいろとそういったものは防災訓練時に地域にて体験できているのが現状であります。加えまして、昨年4月には、四国中央市に防災センターができ、その中にも防災学習コーナーとして体験施設がございます。新居浜、西条、四国中央の広域行政を推進していく中で、本当にこれは必要なのでしょうか、再度お考えをお聞きいたします。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。木村市民部長。
○市民部長(木村和則)(登壇) 神野議員さんの再質問にお答えいたします。
 総合防災拠点施設の体験施設については、ふだん行われている校区の防災訓練であるとか、四国中央市に既に建設されてある施設での体験もできるのでないかという御質問だと思います。今回、計画しております防災拠点施設の疑似体験施設につきましては、考えておりますのは、小学生を中心に研修をしていただいて、市内に4年生でしたら1,000人程度おるということで、年1回児童に来ていただければ1,000人という子供たちが体験できる。四国中央市にそれらの方々を連れていくとなると、相当の費用がかかります。また、校区の防災訓練施設で確かに起震車でありますとか、煙の体験なんかもできることもあるんですが、何分来ていただいた方のみともなりますし、1点の施設にこれを建設することによりまして、各種団体に呼びかけまして、年間を通して体験できるというメリットがあるかと考えておりますので、有効な施設にしていきたいと考えております。
○議長(近藤司) 再質問はありませんか。神野恭多議員。
○1番(神野恭多)(登壇) 私は、物事を考える中で、費用対効果というものを非常に大切に考えております。この防災拠点施設におきましても、その費用対効果に当てはまらない面というものが出てくるものだとは思ってはおりますが、少しでも将来の負担にならないものを考えていただき、今後の計画を進めていただければと思っております。
 また、今後、公共施設の老朽化に伴う大規模改修や建てかえが集中する時期を迎える中で、この防災拠点の建設は、始めの大きな一歩だと感じております。一度動き出したらとまらないのが常識と言われる大型公共事業ですが、危険を感じたときには、しっかりと早目のブレーキをかけていただけるよう、要望いたします。民意を、また若い世代や子育て世代の意見をしっかりと組み込むことにより、民意、行政、議会のずれをなくし、将来の本市の規模に合った必要な施設を計画していくことにより、さらなる信頼関係の構築へとつなげていただくことを強く要望し、私の一般質問を終わります。
○議長(近藤司) 永易英寿議員。
○15番(永易英寿)(登壇) 自民クラブ永易英寿です。通告に従いまして質問いたします。
 子育て支援の充実については、新居浜市総合戦略の中でも重点施策に位置づけられ、子育て世帯への経済的支援の充実と、安心して子育てができる環境の整備に取り組まれています。
 まず、特色ある公園づくりについてお伺いいたします。
 子育て環境の整備として、都市公園への遊具等の整備充実を具体的な取り組みとして総合戦略の中で掲げ、安心して子育てができる環境の整備に努めておられます。公園整備に関しては、各施設、特に遊具の老朽化が進んでいる現状の中、費用対効果をマネジメントサイクルで検証し、効率的に公園施設の整備を図っていますが、今後の遊具等の整備充実計画はいかがでしょうか。
 高津校区のまちづくり構想が、昨年10月に策定されました。育児の問題点の中で、乳幼児が遊び触れ合う場所が少ない、近所に手軽な公園がない、遊具が少ないなどの現状が浮き彫りとなりました。高津校区に限らず、この問題は、顕在化しております。高津校区のように、公園はあっても、地域住民のニーズを満たしていない校区もありますが、今後の整備計画はいかがでしょうか。例えば、小さな子供たちが遊ぶ公園とペット連れでも楽しめる公園では、求められる設備の広さも違います。また、ブランコに滑り台、ベンチと同じような公園ばかりだけではなく、公園の目的別化を図り、子育て世代に特化した特色ある公園づくりをするのも子育て支援策の一つだと思います。球技が思い切ってできる公園や小さな子供たちにとっても安全な遊具が設置され、三世代がそろって楽しめる公園など目的別化を行えば、自然とその分野に興味のある人が集まり、コミュニケーション、情報交換の場ともなります。子育て世代に特化した特色ある公園づくりについてはどうお考えでしょうか、御所見をお聞かせください。
 次に、学童期の運動能力向上に向けた公園づくりについてお伺いいたします。
 例えば、日本野球機構では、ベース・ウオールという取り組みをしています。目的は、低年齢層児童を中心に野球への関心や楽しさを体験するきっかけを提供することで、野球に親しむ子供たちを育む小学校あるいは地域の公園に壁当て遊び用の壁を寄贈しています。新居浜市は、ものづくりのまちです。この壁は、高さ2.7メートル、幅7.2メートルで、材質は特殊硬質ウレタンフォームのボードをFRP、繊維強化プラスチックでコーティング、背後を溶融亜鉛メッキにより保護したスチールパイプで支えています。新居浜市の公園にも、このような壁づくりをしてはいかがでしょうか。野球だけに限らず、幼児のころからソフトボールやサッカーなど球技に親しむ環境をふやしていけば、身近で気軽に運動能力アップが図れると思いますが、いかがでしょうか。地域の皆さんや特に子育て世代のお声などをお聞きしながら、子供の笑顔がはじける公園となるよう、公園を整備していただきたいと願っております。
 次に、子育て用品のリユース・リース補助事業についてお伺いいたします。
 この事業は、子育て家庭の経済的負担の軽減及び資源の有効活用を目的として、主にベビーカー、ベビーベッド、チャイルドシートで再利用可能なものを回収して必要な子育て家庭に無料で提供しています。しかしながら、平成26年度の利用者は、リユースの引き取りが16件、引き渡しが13件となり、事務事業評価も実績が少ないため、リユース・リース事業とも縮小してありますが、事業の市民周知や今後の展開はいかにお考えでしょうか。
 子育て世代の経済的支援は、妊娠から出産後、乳幼児期、就学前までだけでなく、就学してからも切れ目なく必要な支援を行わなければなりません。例えば、就学期を支えるリユース事業として、学用品のランドセルや制服、またはスポーツ用品のリユース事業のお考えはないでしょうか。御所見をお聞かせください。
 新入学を迎える家庭では、ランドセルや自転車、学習机の購入など、経費がかさみます。対象品の拡大を図り、それらを支援する仕組みが必要だと思いますが、いかがでしょうか。
 また、この事業に関しては、平成27年12月に策定した新居浜市総合戦略では重点施策に掲げながら、事務事業評価では縮小としていますが、どちらでしょうか。
 次に、子育て応援パスポート事業についてお伺いいたします。
 妊娠中の方あるいは15歳以下の子供がいる世帯に子育て応援パスポートを交付し、協賛店舗がさまざまなサービスを提供することを通して、地域全体で子育てを応援する子育て応援パスポート事業を実施しています。子育て応援パスポートの協賛店舗登録状況や市民の利用状況、また経済的支援としての効果をどのように分析しているでしょうか、お聞かせください。
 次に、エンゼルヘルパー派遣事業についてお伺いいたします。
 平成26年度からエンゼルヘルパー派遣事業を実施していますが、平成26年度、平成27年度の利用状況はいかがでしょうか。新居浜市総合戦略にも、安心して子育てができる環境の整備の具体的な取り組みとして、産前産後の家事、育児を援助するヘルパーの派遣と掲げてあります。事業の内容充実に向けた取り組みをお聞かせください。
 エンゼルヘルパー派遣事業を総合戦略に掲げておりますが、目標値設定の平成31年度までどのような事業展開をお考えでしょうか。例えば、周知方法の見直しや潜在的なニーズの掘り起こし、または援助内容や利用料金等々を分析し、見直し、改善するのでしょうか、お聞かせください。
 また、この事業に関しては、平成27年12月に策定した新居浜市総合戦略では重点施策に掲げながら、事務事業評価では、こちらも縮小としています。どちらでしょうか。
 次に、新居浜市総合戦略の安心して子育てができる環境の整備の重要業績評価指数についてお伺いいたします。
 子育て支援策の充実を満足、やや満足と回答した割合、重要業績評価指数が、平成26年度の基準値で17.5%となっております。5年後の目標値が20%となっております。なぜ100%を目標にして、安心して子育てができる環境の整備に取り組まないのでしょうか。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 永易議員さんの御質問にお答えいたします。
 子育て支援の充実についてでございます。
 まず、特色ある公園づくりについてでございます。
 公園の遊具等の整備充実計画及び地域住民のニーズを満たすことができる公園の整備計画についてお答えいたします。
 遊具を含む既存の公園施設に関しましては、公園施設長寿命化計画に基づき、効果的な施設の更新を順次実施いたしております。また、更新の際には、必要に応じて施設の拡充等も検討しており、黒島海浜公園におきましては、現在、スケートパーク等の施設拡充等を実施しております。また、新規公園として現在整備しております神郷公園におきましては、複合遊具や健康遊具など、複数の遊具の設置を予定いたしております。さらに、滝の宮公園や黒島海浜公園など、多くの子供たちの利用が見込まれる公園におきましては、既存遊具の更新時にあわせ、魅力的な大型遊具施設の設置など、整備拡充計画を検討してまいりたいと考えております。
 次に、子育て世代に特化した特色ある公園づくりについてでございます。
 現在整備中の神郷公園を初め、近年新設した中萩きらきら公園、東浜公園におきましては、整備計画の段階から地元の意見や要望を取り入れ、地域の特色を生かした公園整備に取り組んでおります。子育て世代に特化した特色ある公園づくりについては、貴重な御意見であると認識をいたしており、今後実施する既存公園のリニューアルや新規公園整備の際には、地元の皆様の御意見を伺い、ニーズの把握に努めますとともに、公園担当部局と子育て支援部局が連携を図るなど、幼児や保護者など子育て世代も含め、多くの利用者に喜ばれる公園整備に努めてまいります。
 次に、身近に気軽に運動能力アップが図れるベース・ウオール等の壁づくりについてでございます。
 日本野球機構で実施しておりますベース・ウオールにつきましては、子供たちが気軽に野球に親しむことができるとともに、運動能力アップを図ることができる魅力的な施設であると認識をいたしております。今後、公園施設の更新や再整備の際には、このような施設につきましても整備する施設の候補として検討してまいります。
 以上、申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(近藤司) 岡部福祉部長。
○福祉部長(岡部嘉幸)(登壇) 子育て用品リユース・リース補助事業についてお答えいたします。
 市民への周知につきましては、ホームページ、市政だよりへの掲載、母子健康手帳交付の際や地域子育て支援拠点施設へのパンフレットの配布依頼などを行っており、本事業を知った方からの問い合わせもあり、一定の需要はあるものと認識いたしております。今後におきましては、需要に見合う子育て用品を提供していただけるよう、ホームページへの掲載方法の変更やポスターの制作など周知方法を工夫してまいります。
 リユース対象用品の拡大につきましては、まず現行のベビーカー、ベビーベッド、チャイルドシートの3種類について、引き取り、引き渡しの実績の増強に努めるとともに、市内のボランティア団体が、子育て用品のリユースマーケットを年に数回開催し、乳児期から高校生までのさまざまな子育て用品が大量に提供され、必要とする方に引き取られていると伺っておりますので、その活動状況にも注視しながら検討してまいります。
 事務事業評価において縮小となっていることにつきましては、事業規模や内容の縮小ではなく、当初見込みと比較して実績に基づいて予算額を見直したことによるものでございます。
 次に、子育て応援パスポート事業についてでございます。
 昨年度に引き続き、市内在住の妊婦の方、または15歳以下の子供がいる世帯への子育て応援パスポートの交付に向け取り組んでおります。本事業は、子育て応援パスポートを協賛店舗に提示すると、店舗独自のサービスが受けられるもので、事業の趣旨に賛同し、協力いただける協賛店舗は、昨年度の110店舗に比べ約1.5倍の169店舗から申し込みをいただいております。利用状況につきましては、昨年度に地域子育て支援拠点施設の利用者165人にアンケート調査をしました結果では、33%の方が利用していただき、パスポートの交付が出かけるきっかけになった、お店の方から子供連れ家族への気遣いがうれしかったなどの声がある一方、店舗を拡大してほしい、活用する機会がなかったなどの意見もいただいております。今年度につきましては、子供と出かける機会の多い夏休み前に交付できるよう鋭意取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、エンゼルヘルパー派遣事業についてでございます。
 平成26年度、平成27年度の利用状況につきましては、平成26年度が登録者30名、実利用者12名、利用時間94時間、平成27年度が登録者31名、実利用者21名、利用時間82時間となっております。
 今後の事業展開につきましては、核家族化、地域のつながりの希薄化により、育児の孤立化による育児不安、産後鬱などの問題を抱える母親がふえておりますことから、エンゼルヘルパー派遣事業は、家事・育児援助による育児の負担感や精神的な不安感の軽減につながる有効な手段であると考えております。また、実際に利用された方からは、よかったという評価の声を多くいただいておりますが、平成26年6月の事業開始以来、利用登録者の伸び悩みが課題であると認識いたしておりますので、周知方法や援助内容等の見直しを行い、改善してまいりたいと考えております。
 総合戦略の重点施策に掲げながら、事務事業評価では縮小となっていることにつきましては、事業実績に基づく予算の見直しにより、当初予算への反映としては縮小となったもので、今後におきましても、総合戦略の重点施策として取り組んでまいります。
 次に、総合戦略の安心して子育てができる環境の整備の重要業績評価指標についてでございます。
 この指標の基礎となりました市民意向調査は、平成26年度に市内在住の20歳以上の男女2,000人を無作為に抽出し、郵送によるアンケートとして実施したもので、子育て支援対策の充実について、満足、やや満足と回答した割合が17.5%でございましたが、調査対象者が子育て世代の方だけではないこと、どちらとも言えないと無回答であった方が67.1%の割合でおられたことから、達成可能な目標値として20.0%と設定いたしました。調査対象が、子育て世代のみを対象とした場合には、御指摘のとおり、100%を目標に取り組むべきものと考えております。
○議長(近藤司) 永易英寿議員。
○15番(永易英寿)(登壇) 次に、学校トイレの洋式化についてお伺いいたします。
 NPO法人日本トイレ研究所が、小学生4,833人を対象に調査したところ、小学生の5人に1人が便秘状態で、さらに小学生の2人に1人が学校では排便しないという結果が報告されていました。生活習慣や食生活が多様化する中、子供の便秘が増加しています。背景には、家庭での生活習慣や食育、または学校トイレの老朽化や洋式であるか否か、または小学校での排便教育が浸透していない現状があると思われます。
 そこで、お伺いいたします。
 新居浜市での排便教育の現状と小中学校トイレの洋式化率、今後の整備計画をお聞かせください。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。武方教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(武方弘行)(登壇) 学校トイレの洋式化についてお答えいたします。
 まず、本市の排便教育につきましては、特に小学校低学年を対象に、学級担任と専門的な知識を有する養護教諭とのチームティーチングで授業を行っております。授業内容は、排便に対する羞恥心を取り除くことからスタートし、便は健康な生活を営む上でのバロメーターであることを中心に指導しております。また、授業後には、家庭とも連携して、よりよい排便が習慣化するよう努めております。
 次に、小中学校のトイレの洋式化率につきましては、平成25年度に小中学校の各棟、各階にある全てのトイレに、1基ないし2基の洋式トイレの設置を行い、洋式化率につきましては、小学校が34.7%、中学校が29.6%、小中学校全体では32.8%とおおむね3分の1の設置となっております。大部分の学校のトイレは、老朽化が進み、和式トイレの利用にふなれな子供たちも多いことから、各校の状況にあわせ、大規模改修工事やトイレの修繕に伴う洋式化、また障害のある子供たちの実情に合わせたバリアフリー対応としての洋式化など、洋式化60%以上を目標として順次改修を進めている状況でございます。今後の整備計画につきましては、現時点では洋式化を前提とした大規模なトイレの改修工事は計画しておりませんが、公立学校施設の中長期的な改修計画策定の中で、子供たちにとって、毎日の主な生活の場となる学校施設が、快適で安心できる環境になるよう、施設整備に努めてまいります。
○議長(近藤司) 永易英寿議員。
○15番(永易英寿)(登壇) 小中学校は、避難所としても指定されており、災害時には体育館のトイレを小さな子供や高齢者、障害者など多くの人が使用するため、多目的トイレの設置も必要だと思っております。災害政策の観点からも踏まえて、特に体育館のトイレの多目的化という点ではどう考えているでしょうか。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。武方教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(武方弘行)(登壇) 永易議員さんの再質問にお答えいたします。
 体育館のトイレの洋式化ということについてでございますが、体育館につきましても、子供たちだけではなく、そういった避難所としての利用もありますことから、今後学校の状況も見ながら整備していきたいと考えております。
○議長(近藤司) 永易英寿議員。
○15番(永易英寿)(登壇) 次に、観光振興についてお伺いいたします。
 ことし4月15日にリニューアルオープンしたマイントピア別子は、子供用遊戯施設あかがねキッズパークと岩盤浴や酸素泉、炭酸泉が楽しめる露天風呂がある別子温泉へと新たに生まれ変わり、好評で、週末には市内外から多数のお客さんが訪れています。温泉の継続を含めたマイントピア別子のリニューアルは、にぎわいを創出し、三世代の交流の場の機能を備えた東予エリアの中核的な観光交流施設となりました。
 そこで、お伺いいたします。
 まだリニューアルオープンして以来2カ月しか経過しておりませんが、入り込み客数は、リニューアルオープン前の同月と比較していかがでしょうか。
 また、今回のリニューアル後、平日と土、日、祝日の利用者数をどのように分析しているのでしょうか。
 あかがねキッズパークでは、平日の利用者は、ほぼ未就園児に限られてくると思います。現在も保育園などの園外保育や遠足で貸し切りの団体利用があると思いますが、より平日の有効利用を促進するには、保育園の遠足団体割引やイベントデーを設けるなどの工夫も必要だと思いますが、いかがお考えでしょうか。
 温泉については、従来、市民の健康増進や保養という意味合いが強くありましたので、時間的、もしくは曜日的に閑散している使用時間帯に割引サービスを行い、高齢者や障害者の方々が、より入浴しやすい工夫も必要だと思います。いかがでしょうか、御所見をお聞かせください。
 また、今回のリニューアルを経て、今後の端出場、東平ゾーンの観光戦略、また新居浜市全域の近代化産業遺産の保存活用を考慮した中長期的な観光戦略はどのようにお考えか、御所見をお聞かせください。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 観光振興についてお答えいたします。
 まず、4月15日オープンいたしました観光交流施設別子温泉天空の湯とあかがねキッズパークは、おかげさまで多数の市民の皆さんや観光客に御利用をいただいており、乳幼児から高齢者まで、幅広い年代層が来場されるなど、三世代交流施設として順調なスタートが切れたと認識いたしております。永易議員にも再々御利用をいただいておりまして、ありがとうございます。この勢いを大切にし、今後指定管理者である株式会社マイントピア別子とともに、テレビコマーシャルやバス広告などの宣伝活動や営業活動を強化し、さらなる誘客促進に努めてまいります。
 また、観光交流施設のオープンは、鉱山観光や砂金採り体験パーク、レストランなどといった既存の観光施設へも波及効果をもたらしており、マイントピア別子施設全体のにぎわいの創出にも寄与しているところでございます。
 次に、今後の端出場、東平ゾーンの観光戦略、新居浜市全域の近代化産業遺産の保存、活用を考慮した中長期的な観光戦略についてでございます。
 今後、リニューアルしたマイントピア別子端出場ゾーンと本市観光振興の核といたしまして、別子銅山のつながりの深い東平ゾーンとは、別子銅山ハイランドプランや東平バスツアーなどの旅行商品によって相互の連携を密にするとともに、新居浜観光ガイドの会の御協力もいただきながら、本市固有の近代化産業遺産を生かした観光客誘客に努めてまいります。
 中長期的には、重要文化財の旧広瀬家住宅を初め、旧端出場水力発電所など、別子銅山ゆかりの登録有形文化財も利活用しながら、新居浜市長期総合計画に掲げる生きた博物館都市を目指してまいります。
 また、昨年策定いたしました新居浜市総合戦略においても、別子銅山近代化産業遺産を活用した観光の振興を掲げており、近代化産業遺産を本市固有の観光資源と位置づけ、さまざまな角度から施策展開を行うことによりまして、誘客促進を図り、さらなる交流人口の拡大を図ってまいります。
 さらには、来年度策定予定の新居浜市観光振興計画において、近代化産業化遺産を主要な観光資源として位置づけた観光戦略も策定し、観光による地域経済の振興を図ってまいりたいと考えております。
 以上、申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(近藤司) 鴻上経済部長。
○経済部長(鴻上浩宣)(登壇) 観光交流施設の入り込み客数についてお答えをいたします。
 温浴施設の利用者数につきましては、新施設である別子温泉天空の湯が、本年4月15日から営業を開始いたしましたので、4月15日以降の期間で前年と比較いたしますと、平成27年4月が5,704人、平成28年4月は9,254人で対前年比3,550人の増、平成27年5月が1万3,058人、平成28年5月が1万8,604人で対前年比5,546人の増となっております。子供用遊戯施設あかがねキッズパークにつきましては、今年4月15日オープンの新施設でありますことから、本年のみの利用者数となりますが、平成28年4月が4,890人、平成28年5月が1万1,498人となっており、オープン以来1カ月半で1万6,388人の方に御利用をいただいております。このようなことから、別子温泉天空の湯及びあかがねキッズパークとも、オープン以来、入り込み客数は順調に推移をいたしており、特にあかがねキッズパークは非常に好調であると認識をいたしております。
 次に、リニューアル後の平日と土、日、祝日の利用者数の分析についてでございます。
 リニューアル後の利用状況につきましては、4月15日から6月14日までの2カ月間で施設別に申し上げますと、別子温泉天空の湯の利用者数が、平日で平均405人、土、日、祝日で平均843人となっており、土、日、祝日の利用者数が平日の約2.1倍となっております。また、あかがねキッズパークの利用者数が、平日で平均152人、土、日、祝日で平均646人となっており、土、日、祝日の利用者数が、平日の約4.3倍となっておりますことから、あかがねキッズパークの土、日、祝日の利用者数の伸びが顕著であります。これは、平日には通園、通学している子供の利用が難しいといった背景もあり、土、日、祝日に利用が集中しているものと分析をいたしております。
 次に、保育園の遠足団体割引を設けるなどの工夫についてでございます。
 あかがねキッズパークの平日の利用促進を図るためには、営業強化はもちろん、新たな試みも必要でございます。現在、園児が20名以上の場合、団体割引の適用となっておりますが、今後鉱山観光や砂金採り体験パークなど、マイントピア別子内にある他の施設との連携も視野に入れながら、新たな割引制度の創設や御提案のございましたイベントデーの設定等につきましても、指定管理者である株式会社マイントピア別子とともに検討してまいります。
 次に、温浴施設の曜日や時間帯での割引サービスについてでございます。
 別子温泉天空の湯につきましては、現在、回数券及びあかがねキッズパークとのセット券といった割引サービスを行っておりますが、市民や観光客の皆様にさらに親しまれる施設となるためには、新たなサービスの創設は必要であると考えており、指定管理者の株式会社マイントピア別子とともに、今後サービス向上策について検討を行ってまいります。
○議長(近藤司) 永易英寿議員。
○15番(永易英寿)(登壇) 次に、総合防災拠点施設についてお伺いいたします。
 新居浜市は、大規模災害の発生時においても、行政が機能不全に陥ることがないよう、十分な耐震性を備え、万全の危機管理体制の充実強化を図るため、災害対策本部機能及び給水対策本部機能を有する総合防災拠点施設を平成31年10月の供用開始を目指して事業を推進しております。
 そこで、何点かお伺いいたします。
 まず、1階の出動準備資機材庫についてお伺いいたします。
 南海トラフ巨大地震の愛媛県地震予想、地震被害想定調査結果によると、全壊、半壊を合わせた建物被害率は61%、4万8,003棟です。総合防災拠点施設1階に出動準備資機材庫を設ける予定ですが、大規模災害時の対応として、その資機材及び備蓄の機能として、どの程度の救命救助に出場できる資機材及び備蓄の容量を確保しているのでしょうか、お聞かせください。
 また、市内全体の救命救急に対応した資機材及び備蓄の容量についてですが、建物被害や負傷者想定に応じて、幾つか市内に資機材の備蓄倉庫を設ける予定でしょうか。
 大規模災害時には、海運のコンテナ輸送や自衛隊の輸送ヘリの発着など、物資搬送備蓄拠点があるかないかで、被災地の物資の集まりぐあいは左右されます。そして、ボランティア等の人の流れも大きく変わってきます。新居浜市の物資搬送備蓄拠点は、どのようにお考えでしょうか。
 次に、自家給油所整備についてお伺いいたします。
 持続可能な総合防災拠点とするためには、電気やガス、水道などの社会的インフラが破壊されても機能できる総合防災拠点が必要だと思います。車両燃料の確保については、災害時における車両用燃料等の優先給油に関する協定を新居浜石油業協同組合さんと締結しておりますが、他の自治体が整備している防災拠点施設の中には、自家給油所の整備により、緊急車両等発電機の燃料を確保している市もあります。新居浜市としての自家給油所整備に関する御所見をお聞かせください。
 次に、緊急車両の出入り口についてお伺いいたします。
 道路整備の大切さを痛感する災害が頻繁に起きています。南海トラフ巨大地震は、30年以内に70%の確率で起こると言われています。大規模災害は、いつか絶対に起こります。発生を前提に被害をどこまで抑えれるかをリアルに考える必要があります。これだけは守るというのが減災です。それは、どんなに大きい災害が起きても、必要な機能が失われないように道路環境を整備しておくことだと思います。
 そこで、お伺いいたします。
 緊急車両の出入り口は、主に庁舎北側の県道壬生川新居浜野田線ですが、大規模災害時の交通渋滞や出動隊員を分散し、スムーズな救急出動態勢を確保するため、2方向から車庫に至る動線が必要だと思います。庁舎南側から東西、または南に出動しやすい道路環境の整備を今後あわせて考える必要があると思います。将来的な見通し、お考えをお聞かせください。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。木村市民部長。
○市民部長(木村和則)(登壇) 総合防災拠点施設についてお答えいたします。
 新居浜市の物資搬送備蓄拠点についてでございます。
 本市では、災害時に、市の備蓄物資及び市外から入ってくる緊急輸送物資を効率的に市内各地に輸送するため、地域防災計画の中で、防災活動拠点を指定いたしております。具体的な施設といたしましては、救援物資集積拠点としては市民体育館、山根総合体育館、市民文化センター、黒島海浜公園の4カ所を、物資輸送活動拠点としては、新居浜港東港地区及び拠点ヘリポート9カ所、臨時ヘリポート5カ所を指定いたしております。また、物資備蓄拠点につきましては、交通網の遮断等による輸送リスクを考慮し、各校区において迅速な使用を可能にするため、現在、各小中学校への物資の分散備蓄について進めているところでございます。これらの防災活動拠点につきましては、地域防災計画の中で、計画的に耐震診断や補強工事等を実施して、耐震化、不燃化を図ることとしております。災害発生時において、これらの施設が十分に機能するよう、整備に努めてまいりたいと考えております。
○議長(近藤司) 藤田消防長。
○消防長(藤田秀喜)(登壇) 総合防災拠点施設についてお答えいたします。
 まず、総合防災拠点施設内に設ける資機材庫の備蓄容量についてでございます。
 本市におきましては、現在、総務省消防庁が定める消防力の整備指針に基づき、管内人口及び面積などに応じて、消防車両や各種消防用資機材を整備しております。総合防災拠点施設に設ける資機材庫については、本市の消防力に基づき、通常の各種災害に的確に対応できる各種資機材等を備蓄する容量を確保する予定でございます。また、大規模災害など本市の災害対応能力を超えた災害発生時には、全国の消防で組織する緊急消防援助隊が応援等実施計画に基づき出動し、被災した本市へいち早く駆けつけ、迅速かつ的確な災害対応により、被害の経験を図る体制を整えております。
 次に、市内の資機材備蓄倉庫設置についてでございます。
 現在は、市内5カ所の倉庫に各種資機材等を備蓄して、台風などの災害対応を行っております。今後、具体的な備蓄倉庫設置の予定はございませんが、地域の防災拠点であります消防団詰所などを有効に利用して、大規模災害時における消防用資機材等の増強整備について検討を進めているところでございます。
 次に、自家用給油取扱所の整備についてでございます。
 永易議員さん御指摘のとおり、総合防災拠点施設内への自家用給油取扱所の整備は有効であると考えられますが、今回の計画では、限られた建設予定地に防災センターを併設した庁舎、消防車庫、訓練施設や訓練スペース、来場者駐車場などを設けているため、自家用給油取扱所の整備に必要なスペース等の確保は困難であると考えておりますことから、新居浜市石油業協同組合と締結いたしております災害時における車両用燃料等の優先供給に関する協定に基づき、引き続き積極的な協力による優先供給の受援体制を整え、緊急車両等の燃料確保に努めてまいります。
 次に、緊急車両の出入り口についてでございます。
 現在の計画では、緊急車両の出入り口は、主に施設北側の県道壬生川新居浜野田線に各車両が直線的に出動する体制を整えておりますが、大規模災害発生時や有事の際に、北側道路への出動が困難な場合を想定し、消防車庫から庁舎南側道路へ出動できる通路スペースを確保することにより、南北2方向への出動が可能となっております。庁舎南側道路の整備につきましては、今のところ具体的な計画がございませんが、今後の庁舎等関連整備事業の中で、関係部署と協議してまいりたいと考えております。
○議長(近藤司) この際、暫時休憩いたします。
  午前11時02分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前11時12分再開
○議長(近藤司) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 永易英寿議員。
15番(永易英寿)(登壇) 資機材の備蓄について再度お伺いいたします。
 今年度、神郷公園が完成予定で、神郷公園は、防災公園の位置づけをされておりますが、例えば神郷公園等の備蓄倉庫では、どれぐらいの容量の備蓄倉庫を建設予定か、お聞かせください。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。赤尾建設部長。
○建設部長(赤尾恭平)(登壇) 永易議員さんの再質問にお答えをいたします。
 現在、建設中の神郷公園におきましては、一時避難場所というような位置づけでございまして、備蓄倉庫の計画は今ございません。
○議長(近藤司) 永易英寿議員。
○15番(永易英寿)(登壇) 次に、関連してですが、消防団詰所に今後必要な資機材を置いていくというような答弁もいただきましたが、例えば川東でいいますと、神郷や多喜浜分団等、建てかえが想定されるような建物もありますが、そういったところのスペース的なことも考慮して今後計画をしていかれるのでしょうか、お聞かせください。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。藤田消防長。
○消防長(藤田秀喜)(登壇) 永易議員さんの再質問にお答えいたします。
 消防団の資機材の充実強化に関連して、他の倉庫を利用するのかどうかということでございますけれども、消防団の資機材の増強につきましては、先ほどお答えいたしましたように、まだ整備中でございまして、現在のところ考えておりますのが、消防団の詰所もしくはストックハウスに入ることで考えてはおります。今後、そういう必要が生じた場合には、また関係各課と協議してまいりたいと思います。
○議長(近藤司) 永易英寿議員。
○15番(永易英寿)(登壇) 分団詰所の中等にも置かれるという答弁だったんですが、分団詰所の中にも、現在の消防団員の方の活動状況に応じて置けるという判断をされているのでしょうか。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。藤田消防長。
○消防長(藤田秀喜)(登壇) 永易議員さんの再質問にお答えいたします。
 消防団詰所に資機材が置けるのかというような御質問だったかと思います。現在、消防団のほうには、発災時に消防団員が使えます救助のツールセットや油圧のジャッキ、ロープ等につきましては既に配備をいたしております。今後、配備を検討いたしておりますものに、発電機やバルーン投光器、救急救助用の資機材として担架、AED、エンジンカッター等がございますが、現在のところは、消防団詰所に置けるという想定のもとで協議を進めております。
○議長(近藤司) 永易英寿議員。
○15番(永易英寿)(登壇) 緊急車両の出入り口について再度お伺いいたします。防災拠点施設敷地の南側へのアクセスは当然考えておられると思いますが、その道路に出たときに、特に西側、南側には行けませんが、今後は関係各課と協議をして、道路の整備についても考えていただけるという答弁だったと思いますが、西側とか南側へのアクセスの良好性を消防としてはどのように考えているかというのをお聞かせください。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。藤田消防長。
○消防長(藤田秀喜)(登壇) 永易議員さんの再質問にお答えいたします。
 南側の道路が、現在は東側には出られるけれども、南側、西側には出られないということで、消防の考え方をということでございます。東側には、道路幅6メートルから8メートルございますので、出られるとは考えておりますけれども、西側と南側にはアクセス道路がございません。消防といたしましては、3方向というか2方向、多方面に出られるのが理想でございます。ただ、現在、先ほども申し上げましたけれども、そういう計画がございませんので、関係部署と協議をしてまいります。
○議長(近藤司) 永易英寿議員。
○15番(永易英寿)(登壇) 緊急車両の出入り口については、早期の方向性を示していただけるよう要望して、次に移りたいと思います。
 次に、防災力の向上についてお伺いいたします。
 まず、避難所の見直しとアクセス整備についてお伺いいたします。
 前回、平成25年9月議会で、神郷校区における避難所の見直しとアクセス整備について質問しました。質問したのは9月12日でしたが、その8日前の9月4日、台風17号が接近し、神郷校区に避難勧告が出されました。避難勧告が発令された落神、楠崎地区の避難所である神郷公民館は、避難所周辺の道路が冠水し、その中を危険な思いをして来られた方もおられ、安全が確保された施設とは言いがたい状況でした。そのことを反省材料といたしまして、次回より避難勧告を発令する際には、自主防災組織を初め、地域の現場の方々とも十分に連携しながら、避難所周辺の状況を確認し、浸水等のおそれがあれば、別の避難先を指定するなど、地元との協議や対処を考えるとの答弁でした。指定避難所は、浸水や崖崩れの危険性がない安全な公共的建物で、集団的に収容できるという指定基準に基づいて決められるべきです。平成28年度の水防計画の避難所指定は、例年どおりになっておりますが、どのような対応を協議、検討されたのでしょうか。また、その理由と結果を神郷校区の皆さんにはどのように周知されたのでしょうか。
 また、市内には、神郷公民館と同様な避難所があると思いますが、それらの再調査もされているのでしょうか。
 次に、応急仮設住宅の確保についてお伺いいたします。
 5月30日付の愛媛新聞には、仮設住宅地の確保に苦慮と大きな見出しで県内の応急仮設住宅の建設候補地の選定状況が掲載されておりました。その愛媛新聞に新居浜市は、学校生活に影響する校庭は原則使いたくないとのコメントを発表しておりましたが、私も同感であります。しかしながら、県内他市町と比べ、必要戸数分の用地を選定できていないのは問題です。今後必要な用地確保に向けては、いかに取り組むお考えでしょうか。遊休農地の活用など、対策はお考えでしょうか。
 私が過去の震災で直接仮設住宅での困り事をお聞きし、調査した経験から、応急仮設住宅の建設候補地の選定には、日常生活の利便性を考慮して、まず買い物するスーパーなどが近くにあるか、また病院への通院は便利か考慮する必要があります。応急仮設住宅ができるころには、その町に自動車は走っていますが、仮設住宅では高齢化の進行でマイカーなども持っておらず、日ごろの移動に困ります。また、候補地選定とあわせて、災害時交通弱者対策のために、災害時用デマンドタクシー創設も視野に入れておく必要があると思いますが、いかがでしょうか、御所見をお聞かせください。
 また、みなし仮設住宅の活用も必要だと思います。2011年3月に発生した東日本大震災では、プレハブの応急仮設住宅の設置に加え、国や地方自治体が民間の賃貸住宅を借り上げ、被災者に応急仮設住宅として提供する対策が進められました。震災などで住居を失った被災者が、民間事業者の賃貸住宅を仮の住まいとして入居した場合に、その賃貸住宅を国や自治体が提供する仮設住宅、応急仮設住宅に準じるものとみなすことです。一般的に、仮設住宅というと、災害発生後に応急的に設置されるプレハブ住宅を想像しますが、このみなし住宅は、国や地方自治体などの行政主体が、災害救助法に基づき設置し、被災者に貸与するもので、設置費用や賃料は、国庫負担によって賄われます。みなし仮設住宅は、住居の家賃や敷金、礼金、仲介手数料などが国庫負担の対象とされ、適用期間は2年間です。メリットは、既存の空き室を利用するため、プレハブを設置するよりもコストが低く済み、住み心地もプレハブに比べれば快適である場合が多いとのことです。日常の空き家対策を推進する上でも有効だと思います。きのうの三浦康司議員の質問に対する答弁で、来月から空き家バンク制度を運用するとのことですが、日ごろから民間の賃貸住宅の空き室状況を宅建協会などと共有しておいて、災害時にはそれらをみなし仮設として活用して、被災者の居住空間を確保する、このような空き家情報管理と防災対策を併用した取り組みをしてはいかがでしょうか、御所見をお聞かせください。
 次に、災害廃棄物の処理についてお伺いいたします。
 地震や集中豪雨、台風などの地震災害は、とうとい人命を奪うだけでなく、建物などの損壊、また家電製品や家具類といった日常生活に伴う物品などの大量の廃棄物を発生させます。その大量の廃棄物処理には、多額の公費が投入されますが、事前の備えで経費を抑えることができます。NHKの調べですが、東日本大震災の各自治体の1トン当たりの処理費用を見てみますと、岩手県大槌町が9万7,000円と最も高く、被災地で最も多い426万トン余りの瓦れきが発生した宮城県石巻市は、1トン当たりの処理費用が7万1,000円で3番目の高さです。
 一方、最も低く費用を抑えた宮城県東松島市は、419万トン余りの瓦れきが発生し、石巻市に次ぐ多さでしたが、1トン当たりの処理費用は、石巻市の7分の1の9,600円にとどまっています。石巻市において費用が高くなった理由については、震災直後に大量の廃棄物を一刻も早く撤去しようと、解体現場などから十分に分別しないまま収集し、仮置き場での分別が必要となり、人手と新たな機械の導入に多額の経費がかかったことや事前の業者選定や入札を行わず、随意契約で処理していったことなどが要因です。経費を抑制できた東松島市は、事前の業者の選定で入札を導入し、透明性を高める取り組みを進めています。市と業界団体が連携してコストダウンに努め、分別を後回しにしない、解体現場で分別を済ませたことで、瓦れき置き場の管理に係る費用も石巻市の約40億円に対して東松島市は約5億円と8分の1に抑えています。さらに、東松島市では、各業者が請求書を一旦全て建設業協会に提出し、協会は、不適切な請求がないか、内容をチェックした上で市役所に提出し、費用を抑える取り組みを進めたり、市は業者に処理方法を細かく指示したりしていました。住宅などの解体現場で分別を済ませるよう要請し、行政も協力した結果、現場から運び出した後の処理に係るコストが、大きく抑えられました。新居浜市の災害廃棄物処理に関する御所見をお聞かせください。
 平成16年新居浜災害での災害廃棄物処理量と諸費用は幾らでしたでしょうか。また、その災害経験を踏まえて、今後災害が発生した場合、災害廃棄物に係る費用のコストダウンについてどうお考えでしょうか。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。木村市民部長。
○市民部長(木村和則)(登壇) 防災力の向上についてお答えいたします。
 まず、避難所の見直しとアクセス整備についてでございます。
 平成25年9月の神郷公民館周辺の道路冠水に伴うその後の対応等でございますが、周辺の雨水排水整備を進めるほか、愛媛県においては、県道壬生川新居浜野田線神郷小学校付近の道路排水の改修を行ったと聞いております。また、地元の自治会からの要望により、神郷公民館以外の希望のあった自治会館等の施設を、自主的な避難場所として定めており、平成27年度に作成いたしました地域防災計画に自主的な緊急避難場所として掲載するとともに、校区版防災マップに記載してまいりました。
 なお、地元住民への周知につきましては、連合自治会を通じ報告させていただくとともに、市ホームページに掲載いたしております。その他の避難場所につきましても、見直しを行い、地元から要望のあった自治会館等の施設を自主的な避難場所として定め、同様の措置をいたしております。
 次に、応急仮設住宅の確保についてでございます。
 仮設住宅建設に必要な用地確保に向けての取り組みにつきましては、まずは使用可能な市有地の見直しを行うとともに、これに加え、国有地、県有地、民有地の利用も含め、用地確保に努めてまいります。
 また、遊休農地の活用につきましても、接道条件や周辺の水道・下水道等の整備状況等を勘案しながら検討してまいります。
 また、災害時用デマンドタクシー創設につきましても、仮設住宅からの移動手段の確保は、被災者が日常生活を送る上でも重要でありますことから、既存の交通機関を含め、災害時の交通弱者対策について今後調査研究を進めてまいります。
 次に、空き家情報管理と防災対策を併用した取り組みについてでございます。
 愛媛県におきましては、大規模災害時における民間賃貸住宅の媒介に関する協定を社団法人愛媛県宅地建物取引業協会と結んでおり、県の要請により、民間賃貸住宅を応急住宅として確保するための情報提供や媒介事務が円滑に行われるよう、必要な措置をとることなどが取り決められております。本市におきましても、当協会新居浜支部の協力を得ながら、空き家バンク制度を利用するなど、大規模災害時の応急住宅の確保に努めてまいります。
○議長(近藤司) 伊藤環境部長。
○環境部長(伊藤公夫)(登壇) 災害廃棄物の処理についてお答えいたします。
 まず、平成16年新居浜災害での災害廃棄物処理量と処理費用についてでございます。
 清掃センター及び最終処分場で処理した災害廃棄物量は2万1,686トンで、この量には災害廃棄物として回収した家電リサイクル法対象のテレビやエアコンなどの廃家電、消火器やタイヤなどの処理困難物、土砂の処理量は含んでおりません。処理費用は3億3,370万円でございます。
 次に、経験を踏まえて、今後災害が発生した場合における災害廃棄物処理費用のコストダウンについてでございます。
 平成16年災害では、黒島、久貢山、菊本、垣生、磯浦に廃棄物の仮置き場を設置いたしましたが、被災家屋や道路上の廃棄物撤去を優先したため、ごみを分別せず仮置きとなりました。災害廃棄物には、さまざまなごみがまざっており、処理する過程では、その分別、仕分けに多大な労力と費用がかかってまいります。そのため、可燃物、廃家電、金属くず、コンクリートがらなどに分別して仮置きすることで、分別、仕分けに要する手間とコストが省け、その後の処理もスムーズに運ぶことができると考えております。また、廃棄物によっては、民間の処理業者に直接搬入することで、仮置きなどにかかる費用を削減することもでき、災害廃棄物処理のコストダウンにつながっていくものと考えております。
○議長(近藤司) 再質問はありませんか。永易英寿議員。
○15番(永易英寿)(登壇) 廃棄物処理に関しては、愛媛県では平成28年、ことしの4月に愛媛県の廃棄物の処理計画が策定されましたが、新居浜市も順次策定していくと思いますが、その辺の計画等がありましたらお聞かせください。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。伊藤環境部長。
○環境部長(伊藤公夫)(登壇) 永易議員さんの再質問にお答えいたします。
 新居浜市におきます災害廃棄物処理計画の策定の予定でございます。
 先ほど永易議員さんからも御案内がございましたように、愛媛県が今年、災害廃棄物処理計画及び計画策定のガイドラインを策定されたということで伺ってございます。その中で、今年度、県内におきまして、対象市町村に説明会を開催するというふうなことをお聞きいたしてございますので、県のアクションプランでは、平成30年度までに県内全市町の計画を作成するというふうな目的を持っているというふうなことも伺っておりますので、新居浜市につきましても、平成30年までに県のガイドライン等を参考にして作成してまいりたいと考えております。
○議長(近藤司) 再質問はありませんか。永易英寿議員。
○15番(永易英寿)(登壇) 避難場所、避難所についてお伺いいたしますが、自主的な緊急避難所として各自治会を想定しているということですが、近年、自治会の加入率が低下してきておりますので、自治会に入っておられない方にはどのような方法で周知をしていくのか、お考えをお聞かせください。特に、自治会加入を促進する上では、そういった自治会を使えるということで、自治会加入率のアップにもつなげていく必要が私はあると思っておりますが、いかがお考えかお聞かせください。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。木村市民部長。
○市民部長(木村和則)(登壇) 永易議員さんの再質問にお答えいたします。
 自主的な避難所の候補について、自治会に加入されてない方等への周知についてという御質問だと思います。自治会加入者につきましては、連合自治会を通じまして、会報等で通知ができておりますが、加入されていない方にはそういう通知が行かないということでございます。ということで、地区の防災マップにつきましては、地区の公民館等にも配布をいたしておりますし、またインターネット環境のある方につきましては、ホームページも見ていただけるかと思いますが、校区の防災訓練であるとか、さまざまな機会を通じて、自治会に加入されてない方への周知につきましても確保していきたいと考えております。
○議長(近藤司) 再質問はありませんか。永易英寿議員。
○15番(永易英寿)(登壇) 自治会に加入されておられない方は、なかなか公民館や地域の防災訓練にも参加してないと思いますので、できる限りまた広い広報の仕方を検討していただくよう要望いたします。
 災害はいつ起こるかわかりませんが、いつかは絶対に起こると思っております。命を守る地域防災力の向上を図るには、場合によっては国の検証結果や県の施策の状況待ちだけでなく、新居浜市が独自で地域の特性に応じた施策を展開することを必要だと思っておりますので、新居浜市発の地域に応じた防災施策を今後も期待しております。
○議長(近藤司) 岡崎溥議員。
○19番(岡崎溥)(登壇) 日本共産党の岡崎溥です。時間がありませんので、即入ります。
 昨日、歴史的な参議院選挙の火ぶたが切られました。この選挙は、戦争か平和かという日本の進路にかかわる大変重大な選挙となります。戦争法が強行されまして、3月に施行されました。そして、アメリカが、世界各地で引き起こす戦争に、いつでも、どこでも、どんな侵略的な戦争でも直接参戦していく、戦争のできる国とされました。さらに、恐ろしいことには、安倍首相は、参議院選挙で3分の2をとって憲法の改悪をやると言っております。これを許すのかどうかが参議院選挙の重大争点の一つとなっております。戦争法の廃止、立憲主義の回復、安倍政権を打倒することなどが目標に掲げられまして、野党と市民が全国的規模で選挙協力を行い、国政選挙に臨むというのは初めてのことでありますが、政治は変えられるという大きな期待が大きく広がっているところであります。
 質問の第1でございます。市長の政治姿勢について伺います。
 まず第1に、安保法制についてであります。
 アメリカは、常に戦争している国であります。安倍政権は、国民多数の反対、9割以上の憲法学者の憲法違反との指摘も一切無視しまして、戦争法を強行しました。正月の餅を食うたら忘れるだろうと言っておりましたけれども、国民の世論と運動は広がるばかりであります。戦争法廃止の署名は1,200万人を超えました。戦争法とは、中心的にはアメリカとの関係であります。資料1をごらんください。アメリカが第二次大戦以後、世界各地で行ってきた戦争の記録ですが、アメリカという国はいつも戦争をしておる国であります。しかも、海外に出ていって、侵略や攻撃を繰り返しているわけであります。ただ1回だけ攻撃を受けました。それは日本からであります。
 まず最初に、この表をごらんになりまして、市長はどう感じられますでしょうか。
 次に、集団的自衛権は、先制攻撃となるという問題についてであります。
 集団的自衛権は、憲法違反の核心部分であります。アメリカがベトナムやイラク戦争のような先制攻撃の戦争に乗り出したときに、言われるままに集団的自衛権を発動して、侵略国の仲間入りをすることになります。ここに集団的自衛権行使の最も危険な本質があるわけであります。自衛とは名ばかりでございまして、日本の自衛とも国民の命を守ることとも関係なく、日本が攻撃されてもいないのに、現実には自衛を口実にした米国の侵略戦争への加担であります。この無法な戦争に新居浜出身の自衛隊員を含む若者を駆り立てることになりますが、市長はこのことについてどう考えますでしょうか。
 次に、抑止力論であります。
 これでは悪循環となると思いますが、いかがでしょうか。戦争法をつくったにもかかわらず、尖閣諸島には中国船が来ております。続いて、北朝鮮問題も複雑になるばかりです。どんな問題も軍事で対抗したら、お互いにエスカレートするだけでありまして、危険が増し、解決にはなりません。抑止力論では悪循環となるだけでありまして、国民にとっては軍事栄えて福祉枯れる、根本的な解決は外交しかございません。このことについてどう考えますでしょうか。
 ASEAN諸国が、東南アジアで現に実践しておりますように、あらゆる問題を平和的な話し合いで解決する地域の平和協力の枠組みを北東アジアにも構築するということが必要であると思います。国連もその方向を求めているわけであります。今、日本に求められているのは、抑止力論に基づく戦争法ではなく、憲法9条を持つ国としての積極的で平和的な役割だと思いますが、いかがですか。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 岡崎議員さんの御質問にお答えいたします。
 私の政治姿勢についてでございます。
 まず、安保法制についてお答えをいたします。
 アメリカが、歴史上、さまざまな場面で、武力行使を行っていることは承知しているところでございますが、戦争のない平和な世界は、私も含め、誰もが望むものであると思います。集団的自衛権の行使に当たりましては、平成26年7月に閣議決定されました、いわゆる武力行使の新三要件が示されております。先制攻撃ではなく、日本の平和と安全を守るための行使に当たるものと認識をいたしております。もちろん話し合いによる外交での平和的解決が理想ではありますが、今日の我が国を取り巻く安全保障環境を考えますと、自国の平和、国民の生命、財産を守るという国家の責任を果たしていくためには、現実に起こり得る事態への対応も考慮しておく必要があるのではないかと考えております。
 なお、安全保障に関する事項につきましては、国の専担事項と認識をいたしておりますので、集団的自衛権の行使を含め、安全保障関係法の運用に当たりましては、国民の不安を解消し、理解を得るためにも、今まで以上に国政の場において十分な議論を重ねていただきたいと考えております。
○議長(近藤司) 岡崎溥議員。
○19番(岡崎溥)(登壇) ありがとうございました。
 1つお伺いいたします。
 集団的自衛権ということで、阪田元法制局長官も、集団的自衛権行使による先制攻撃によって、相手国の日本攻撃に大義名分を与えることになると、かえって国民のリスクは高まるんだというふうに指摘されているところであります。この点について、もちろん市長はいろいろ言われたわけなんですけれども、これは結局、リスクを高めるということ、そういう阪田元法制局長官もおっしゃっているわけですが、国民にとっても、市民にとっても、大変な状況を招くわけでございますが、この点についてどういうふうにお考えですか。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 岡崎議員さんの再質問にお答えいたします。
 先制攻撃を行った場合に、相手からの攻撃のリスクがあるのではないかという御質問ではないかと思います。先ほどの答弁でも申し上げましたけれども、武力行使のための新三要件というのを閣議決定しております。内容を見てみますと、我が国に対する武力攻撃が発生したこと、または我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があること、これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないこと、必要最小限度の実力行使にとどまるべきこと、この三要件を守るということを前提とする以上、やむを得ないことではないかと私は思っております。
○議長(近藤司) 岡崎溥議員。
○19番(岡崎溥)(登壇) 三要件につきましても、時の政権が判断することでございますので、それは自由自在にできるということでございます。しかも、秘密保護法も通っておりますし、勝手にできるという問題が非常に大きな争点になったわけでございまして、そのことについてきちんとした政府の答弁もできていないというのが実態であります。
 次に行かせてもらいます、時間がありませんので。
 自民党の憲法改正草案についてであります。
 戦争のできる国へでございますが、戦後60年余りにわたる一貫した政府の憲法解釈を法制局長官の首をすげかえて180度変えまして、戦争法を強行しました。これまで海外での武力行使の歯どめとなってきました9条2項、これを削除し、国防軍をつくり、集団的自衛権を含めた自衛権の行使を全面的に認め、海外での武力行使を無条件で可能にするものとしております。自民党改憲案では、国際平和と安全のために、国際的に協調して行われる活動への国防軍の参加を可能としております。これは、無法な米国の単独行動へ参加していくために、国連という言葉をここの中から外しているわけであります。こうした海外での無法な戦争もできる憲法改正案について市長はどういうふうに考えられますか。
 2つ目に、基本的人権、表現の自由の制限についてであります。
 参考資料2-21条をごらんください。
 公益及び公の秩序の名で表現の自由を制限、そして最高法規として位置づけられている憲法97条、永久不可侵の権利としての基本的人権、これを丸ごと削除しております。憲法13条では、全て国民は個人として尊重されるということなんですけども、これを人として尊重されるとしました。これとあわせて、憲法前文と9条3項、この中で国防の義務をうたいまして、市長も以前答弁されましたように、この13条とあわせて18条、奴隷的拘束を受けない、苦役に服させられない、これを取っ払ったわけです。いつでも徴兵制ができる、こういう憲法としているわけであります。このことについてどういうふうに考えられますか。
 それから、3つ目に、憲法で国民を縛るという問題でございます。
 立憲主義とは、憲法によって権力を縛るということで、国会で多数を持つ政権党であっても、憲法の枠組みに反する政治をしてはなりません。自民党草案の102条をごらんください。この全て国民はこの憲法を尊重しなければならないと逆立ちしております。立憲主義によって権力を縛ることの究極の目的は、憲法13条が保障しておりますように、全ての国民を個人として尊重することであり、個人の尊厳を擁護することにあります。安倍政権によるこの立憲主義の破壊、この政治は、国家の暴走で個人の尊厳を踏み潰す政治となります。このことについてどういうふうに市長は受けとめられておるでしょうか。
 追加しますと、改憲右翼団体日本会議が中心母体となって、緊急事態条項、この創設を優先課題としております。(ブザー鳴る)
○議長(近藤司) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 自民党の憲法改正草案についてお答えいたします。
 お尋ねの憲法改正草案につきましては、自主憲法制定という自民党結党以来の基本方針に基づき、憲法改正に対する自民党の基本的な考え方を示し、議論を喚起するために、平成24年4月に自民党から発表されたものと理解をいたしております。憲法は、国のあり方そのものを定めるものであり、憲法改正の問題は、我が国の将来像とあわせて、慎重に議論する必要があるものと考えております。私といたしましては、悲惨な第二次世界大戦の反省を踏まえ、二度と戦争の加害者にも被害者にもならない平和主義が今後も尊重され、人間として当然に有する基本的人権や表現の自由が保障されることを望んでおります。また、憲法において、全ての国民が尊重され、その憲法を国民が尊重すべきものであって、国民を縛るものではないと考えております。今後、憲法を改正するという場合には、論点を明確にして、国民的議論を十分に重ねた上で、国民世論を反映し、国政の場において慎重かつ十分な議論が尽くされるべきだと考えております。
○議長(近藤司) この際、暫時休憩いたします。
  午前11時58分休憩
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  午後 1時00分再開
○議長(近藤司) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 藤田幸正議員。
○18番(藤田幸正)(登壇) 藤田幸正です。通告に従い、順次質問に入ります。理事者の方々の明快なる答弁、よろしくお願いをいたします。
 まずは、ふるさと納税についてであります。
 出身地や応援したい自治体に寄附をすると税金が減額されるふるさと納税、これは地域間格差や過疎などによる税収の減少に悩む自治体に対して、格差是正を推進するための新構想として2008年度に導入した制度であります。ふるさと納税は、自治体への寄附で、寄附金の2,000円を超える部分についての自分の所得税、住民税からの2割程度が還付、控除される制度で、寄附をした自治体からは、お礼に特産品などが送られるのが通例であります。2008年度に第1次安倍政権が導入を打ち出し実施、初年度制度利用者3万3,500人余り、寄附総額は7億円余りでした。2008年度から2012年度までの寄附総額は100億円前後でありましたが、自治体が豪華な返礼品を競うようになって、2013年度の制度利用者は13万4,000人と2008年度の約4倍、寄附総額145億円に、2014年度はその2.7倍の389億円へと拡大しています。第2次安倍政権は、2015年度の税制改正により、年間に5つの自治体までの寄附であれば確定申告が不要になるなど手続が簡単になり、住民税のおよそ1割だった還付控除額は2割程度に増額するといった使いやすい制度に見直された上、自治体が返礼として送る特産品や金券でお得感を競い、人気が高まったことなどにより、2015年度は前年度の4.3倍、1,653億円になったと総務省が発表しております。本市の寄附件数、寄附金額を見ると、初年度から2012年度までの5年間の件数は10件から18件、金額も62万円から567万円、全国的に豪華な返礼品を競うようになった2013年度と2015年度を比較すると、544件から822件、1,900万円から3,600万円となっており、以前と比べ件数は30倍から40倍、金額は3.5倍から6.5倍であります。
 ここで、お伺いをいたしますが、寄附件数、金額の現状を見て、どのように捉えておられますか、またどのように分析をされますか。
 新居浜市へ納税をしていただくための広報宣伝等の情報発信をどのようにしていますか。
 皆様方からいただいた寄附は、どのような活用をされてきたのでしょうか。また、活用先の選択についての希望の状況などは、どのようなぐあいになっていますか。
 あかがね基金や本市の6つのまちづくりに思いを寄せる人がふえたのか、それとも本市産の返礼品に魅力があるのか、それはどういった品目なのか、本市の広報宣伝力、また返礼品といろいろと方法や課題もあるでしょう。これからどのように取り組んでいこうと考えておられますか、お伺いをいたします。
 2012年ごろから、返礼品が年々豪華さを増してきており、加熱する返礼品競争となっています。2007年創設を求めた菅総務大臣の設けた研究会で、返礼品競争への懸念があったと聞いておりますが、豪華な返礼品を送る自治体ばかりに寄附が集まる反面、節度を保つ自治体では、地方の都市でも税収が失われてしまう状態のようです。本来はふるさとやなじみの自治体、応援したい自治体の振興策を進めるために寄附するものではないのでしょうか。だが、現実は、返礼品目当ての寄附で、各自治体が寄附をなるべく多く受けようと特産品の返礼品競争をしており、謝礼の豪華な自治体に寄附が多く集まり、寄附先選びに地域づくりの努力は余り考慮されていないようであります。中には、金券や資産性の高い家電製品を送る自治体もあるなど、高所得者ほど減税額が大きく、実質2,000円で得られる返礼品というもうけも大きくなる仕組みで、高所得者の節税対策に利用されているなど、見返りが前提のこの制度は、寄附の理念や文化をゆがめています。私は、この制度は見直さなければならないと強く願っている一人であります。本来、寄附は、見返りを求めないものです。熊本県では、返礼品がなくても、被災自治体へ多くのふるさと納税が5月末時点で約34億円が集まったと聞いております。寄附を受けた自治体にすれば、特産品の調達や送付といった費用と手間がかかり、単純に増収になるわけでもありません。利用者は、所得税や住民税の控除を受けられますが、利用者の住む自治体からすれば、減収になります。世田谷区では2015年度、住民税の税収が十五、六億円減少になる見通しであるとも聞いております。いずれにせよ、行き過ぎ、やり過ぎは禁物です。無理のない範囲で、各自治体が工夫を凝らした返礼品を考えると、納税する人も楽しいのではないでしょうか。他地域の特産品も扱うなど、謝礼競争が過熱あるいは高所得者の節税対策にもなっている今のこの制度を石川市長さん、あなたはどのように見ておられますか。ふるさと納税のあるべき姿にして市長さんの御所見をお伺いいたします。
 また、石川流に改善するとすれば、どこをどうすれば利用者も自治体もよくなるのか、あわせてお願いをいたします。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 藤田議員さんの御質問にお答えいたします。
 ふるさと納税についてでございます。
 ふるさと納税につきましては、今は都会に住んでいても、自分を育んでくれたふるさとに自分の意志で幾らかでも納税できる制度があってもいいのではないかというような問題提起から始まり、さまざまな議論や検討を経て生まれた制度であります。その後、減税対象となる上限額の引き上げや手続の簡素化及び過剰な返礼品等により、寄附額は急拡大いたしております。本市のふるさと新居浜応援寄附金の情報発信方法につきましては、ふるさと納税のポータルサイトであるふるさとチョイスの活用、市ホームページでの広報、にいはま倶楽部登録者へのパンフレットの配布、駅、コンビニへのパンフレットの配置などを行っているところでございます。
 次に、ふるさと納税の活用につきましては、新居浜市長期総合計画に掲げる6つのまちづくりの各事業に充当するほか、あかがね基金及びものづくり産業振興基金として積み立てており、寄附者の皆様の御意向といたしましては、教育文化、あかがね基金への使途希望が多い状況でございます。
 次に、加熱する返礼品競争の現状につきましては、本年4月、総務省から資産性の高い返礼品を送らないよう注意喚起が行われておりますように、ふるさと納税の本来の趣旨を鑑みると、私も決して好ましい状況ではないと考えております。しかしながら、返礼品につきましては、換金性の高いものなど一部を除き、特に禁止されているものではなく、魅力的な返礼品を擁している自治体に寄附が集中していることも事実でございます。私は、ふるさと納税という制度は、単に寄附金を集めるだけを目的とするのではなく、地元の特産品、技術、観光資源などを広く全国に発信することにより、その制度が終了した後にも、全国の皆さんに本市の商品を購入していただいたり、本市に観光で訪れていただくことにより、引き続き応援をしていただくための絶好のツールであると考えております。したがいまして、本市といたしましては、過剰な返礼品競争に流されることなく、新居浜産あるいは愛媛県産の返礼品をより充実させ、そのよさを積極的に発信していくことにより、新居浜市の応援者をふやしていきたいと考えております。
 以上、申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(近藤司) 原企画部長。
○企画部長(原一之)(登壇) 本市のふるさと納税の返礼品についてお答えいたします。
 返礼品につきましては、ワタリガニや白芋、さらには市内で製造されている菓子類などを中心に72品目を用意し、さまざまな需要に応えることができるラインナップとはなっておりますが、他市と比較すると魅力ある返礼品の充実が必要であると考えております。
 次に、寄附件数、金額についてでございます。
 本市の寄附件数、金額につきましては、藤田議員さんのお話にありましたように、増加傾向にはありますが、決して満足すべき状況ではないと考えております。その原因といたしましては、返礼品の充実やポータルサイト等の情報発信が十分ではないということにあるものと認識をしております。このようなことから、今後はより一層広く情報発信を行い、寄附の受付窓口を広げていくため、現在、新たなインターネットの活用に向けた取り組みを進めているところであり、また返礼品につきましても、関係者と連携しながら、早急に見直しを行い、より魅力的なものを取りそろえていきたいと考えております。
○議長(近藤司) 藤田幸正議員。
○18番(藤田幸正)(登壇) このふるさと納税という仕組みのことについていろいろ市長さんに私が質問をして、市長さんがいろいろ言ってくれることで変わるわけではございませんので、過度の返礼品競争とか、ある面での高額所得者の節税対策等に利用されるのは好ましくないというふうなことで、その辺を市長さんがもっともっと強く全国市長会とか何かでいろいろお話をしてほしい、こう思って質問させていただいたんで、別にこれはどっちへ向こうと我々新居浜市には、その制度が、今の現行制度の中でいけば別にいいんですけど、今お話にありますように、なかなか今うまく新居浜市もいろいろ発信して、もっともっと新居浜を思う人がふえてくれて、もっと税額がふえていけばありがたいかなと思いますが、でも税金というのは、あれでないと。今回、全てそこへそれが全体の中でどっちかへ隔たりを少なくするために設けた制度でありますけど、それがある面では返礼品となって、本来、使われるべきものが返礼品として使われるということについて私はおかしいというふうなことで、いろいろと思うわけで、税金というのは本来神聖なものであると。神聖なものであって、当然、滞納すれば督促され、徴収に来られます。低額所得者というか、表現悪いですけど、貧しい人からは徹底的に取って、そういう高所得者の豊かな人には、ふるさと納税で減税して、また返礼品を送るという、これでは税に対するいろんな信頼が揺らいでしまう、おかしくなるという思いが強いもんでこういった質問をさせてもらったんですけど、それはそれとして、これは一議員の思いであって、新居浜市もいろんなことで節度を守る中でのふるさと納税が皆さんから関心を持っていただける、またいただいた寄附が、うまくまちづくりに反映していくように強く要望して、このふるさとの納税については終わります。
 次に、農業振興についてでありますが、我が国の農業、農村は、豊かな自然環境のもと、水源の涵養、美しい景観等の環境保全を担うとともに、食料の安定供給、食文化の形成など、多様な役割を発揮しています。しかしながら、近年の農業、農村を取り巻く状況は、依然として厳しい状況下にあり、農業の衰退は環境面でも大きなマイナスとなっております。
 そのような中、平成25年12月、政府は農林水産業地域の活力創造プランを決定し、担い手への農地集積を進める農地中間管理機構の創設、戸別所得保障を見直す経営所得安定化対策、生産調整を廃止する水田フル活用と米政策の見直し、地域活動を支援する日本型直接支払制度の導入など、農業の競争力を強化する産業政策と多面的機能の維持発展を図るための地域政策を打ち出しました。この制度は、4つの改革と呼ばれ、創意工夫に富んだ農業経営者が存分にチャレンジできる環境整備をするとともに、農業、農村の多面的機能を維持、発展し、力強い農林水産業をつくり上げるとされています。しかし、昨年10月、TPP交渉の閣僚会合がぎりぎりの攻防の末、大筋合意にこぎつけました。これは輸入を制限して農家を保護する従来路線からの大転換で、国内農家への打撃は避けられません。このように、日本農業を取り巻く環境は、以前よりさらに厳しさを増してくると思います。
 そこで、都市近郊小規模兼業農家が大部分を占める本市農業はどうなのかと言えば、農業従事者の高齢化による担い手の不足、ふえ続けるイノシシ等有害鳥獣被害、耕作放棄地も依然として減少傾向が見られないなど、相変わらず諸課題が山積しております。このほど第五次長期総合計画の中間年での見直しが行われ、次世代へ伝え育む農業を推進するという取り組み方針が示されておりますが、本市農業の現状をどのように捉えておられますか。例年の農業振興予算で、目指す姿にどのようにして近づけていくのか、御所見をお伺いいたします。
 諸課題改善に向けていろいろ取り組まなければなりません。まず、担い手の育成支援策についてどのように取り組もうと考えますか、お伺いをいたします。
 そこで、1案、担い手の育成支援策の一つとして、生産の効率化を高めようと農地の利用集積による作業の省力化を進めていますが、さらに省力化を進めるために、圃場の拡大化を推進すべきと願うものです。あぜを取り去ることにより、角や隅のしまいが少なくなり、従事者の省力化と大型機械が効率よく活動しやすくなります。現状でのあぜを所有者、耕作者、土地改良区、市担当課等々の関係者が立ち会いのもと、あぜを取り去る圃場拡大化の取り組みはいかがでしょうか。
 また、これを実施することにより、圃場を拡大するときに高低差が生じますが、それを均平化するには、レーザーレベラーという機械があり、基準を決めてトラクターで牽引して、圃場内を回っていけば均平化されるものです。このような取り組みはいかがでしょうか。受益者とともに、市の補助事業などとしてやれませんか、御所見をお伺いいたします。
 次に、新居浜市における農地の実態についてですが、山際の農地については、既に非農地になっているところも多くあり、農業委員や関係各課で実施する農地パトロールなどでは、正確な実態が把握できない現状であります。これでは、農業振興策一つ立てるにも、農地の実態が不確定な状態では、実態に即した計画を立てることができないのではないでしょうか。この際、経済部が中心となって、関係者が一緒に実態調査を行い、実のあるデータを作成してはいかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。
 次に、イノシシの被害対策についてであります。
 市内の中山間地域を中心に被害が多く出ておりますが、学童や老人への人身事故が発生するなど、農産物ばかりでなく、人にまで被害が及んでおり、市民生活にも危険が迫りつつあります。被害防止策として、生態など正しい知識を身につけ、地域ぐるみで取り組むことが重要と考えます。そのためにも、集落、地域が一つになって取り組まなければなりません。待っているのではなく、地域へ出かけていって、防御、防除について講習会、学習会を実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 次に、防護柵についてですが、大生院と大島については補助事業によりワイヤーメッシュと電気柵で地域周辺農地をカバーしていますが、他の地域では、個人が部分箇所へ設置をしている程度でしかありません。防御は、地域全体での取り組みが重要で一番効果的と考えます。現時点での補助事業では、農業共済組合が一番熱心に取り組まれているだけです。関係機関が一緒になって、地域や農地を守るために事業に取り組んでいただきたいのですが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。
 次に、農業の六次産業化についてであります。
 振興策の取り組みの一つにもうたわれてありますが、もともと新居浜の農家は、農産加工などへの関心度が非常に低い地域でありまして、六次化新居浜ブランドまでは無理にしても、付加価値をつける新居浜地域農家の六次産業化推進に創意工夫に富んだ農業者をチャレンジさせようとするには、どのような戦術を考えているのか、お伺いをいたします。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 農業振興についてお答えいたします。
 まず、本市の農業の現状及び目指す姿にどのように近づいていくのかについてでございます。
 藤田幸正議員さん御案内のとおり、国においては平成25年12月に我が国の今後の農政のグランドデザインとなる農林水産業地域の活力創造プランを決定しております。本プランでは、農業、農村の所得を倍増することを目指しており、若者が希望を持てる強い農林水産業と美しく活力ある農山漁村をつくり上げていくものであります。このような国の政策展開がなされる中、本市農業の現状につきましては、小規模兼業農家が多く、農業者の減少と高齢化による後継者不足が深刻となっていること、さらにはイノシシ等有害鳥獣による被害が、農業者の生産意欲を減退させる一因にもなっている状況であり、国が目指しております強い農業の実現には、農地集積や担い手確保等において、多くの課題があるものと認識をいたしております。
 一方では、消費者の食の安全や健全な食生活に関心が高まってきており、新鮮で安全、安心な地元農産物や環境に優しい農業を求める傾向が強くなってきている状況にもあります。
 このような中、第五次長期総合計画に掲げる次世代へ伝え育む農業を推進するために、現在同計画の基本計画で示している次の3項目について重点的に取り組んでいるところでございます。具体的に申し上げますと、1項目めとして、農産物の地産地消の推進につきましては、地産地消推進事業により、各公民館や文化センター等で食育の講習会を行っている新居浜市食生活改善推進協議会を支援し、本市の地産地消の推進と食育の連携を図っているところでございます。
 次に、2項目めとして、農地の有効利用と環境に優しい農業の推進につきましては、鳥獣被害防止緊急捕獲等対策事業により、イノシシ等による農作物被害の対策として、個体数の減少を行っております。
 また、一部遊休化した農地が近年増加傾向であることから、集落を軸とした共同機械利用組織・後継者組織の育成や遊休農地の解消等を行っております。
 次に、3項目めとして、担い手の育成と営農支援体制の確立のうち、担い手の育成、支援策につきましては、本市農業の中心経営体である認定農業者の支援として、経営改善に必要な農業用機械及び営農用施設導入に対して経費の一部を補助する事業や農業制度資金の利子補給、野菜ハウス設置事業を行っております。
 また、新規就農者の育成支援として、青年就農給付金事業や経営能力向上のため、先進地視察等への支援も行っております。今後におきましても、農業の振興を図るため、現事業を適切に執行するほか、愛媛県、JA新居浜市など関係機関と連携を密にし、意欲ある農業者への支援や諸課題の改善に取り組んでまいります。
 以上、申し上げましたが、他の点については補足いたさせます。
○議長(近藤司) 鴻上経済部長。
○経済部長(鴻上浩宣)(登壇) 農業振興についてお答えをいたします。
 まず、あぜの取り去り等の取り組みについてでございます。
 あぜの除去につきましては、除去することにより、農地の大区画化、汎用化等の基盤整備を行うことができるとともに、担い手の育成、支援を行うことができるなど、農業の効率化等の面からも大変有効な方法であると認識をいたしております。国庫補助事業として、農地耕作条件改善事業がございますが、本市においては、当該事業の実施要件である農振農用地の内、農地中間管理事業の重点実施区域であること等を満たすことは困難な状況でございます。今後におきましては、農業者の御意見も伺いながら、支援策等について関係機関と調査研究してまいります。
 次に、レーザーレベラー機械の導入につきましても、先ほど申し上げましたあぜの取り去り等の検討にあわせ調査研究をしてまいります。
 次に、新居浜市における農業政策のあり方についてでございます。
 農業委員や関係各課が毎年実施する農地パトロールでは、耕作放棄地の把握が目的であることから、隅々までの把握が困難な状況であります。藤田幸正議員さんの御指摘のとおり、地域の状況に即した特色ある農業振興策を立案するためには、利用状況を含む詳細な実態調査の必要性は認識しておりますが、現時点では人的にも予算的にも厳しい状況であります。今後におきましては、調査項目、範囲等について、各関係機関とも協議を行いたいと考えております。
 次に、有害鳥獣被害防止対策についてでございます。
 農作物被害だけでなく、人への被害も発生するなど、近年は状況が変化しつつあります。市民の中には、市街地でイノシシ等の有害鳥獣に遭遇したときに対処方法がわからないという方もおられます。例えば、イノシシに遭遇したら、慌てず刺激しないでその場を離れる、大声を出さない等の対処方法がございます。これらの対処方法にあわせて、イノシシやニホンザル等の生体や特徴等具体的な広報を自治会などを通じて一層の周知を市民の皆様へ図ってまいります。
 また、積極的な講習会、学習会等につきましては、これからの被害対策の柱となる重要な手段であると考えております。このようなことから、個の対策や行政のみの対策でなく、地域の皆さんと協力して、地域全体で取り組める被害対策のため、県、地元猟友会とも連携し、地域への学びの場づくりに早急に取り組んでまいります。
 次に、防護柵についてでございます。
 イノシシへの対策としては、侵入防止柵の設置が有効であると考えております。多く活用されている補助事業として、愛媛県農業共済組合の組合員への被害防止施設への補助があります。また、費用対効果が認められ、複数の受益戸数であることなどの条件に該当する地域においては、費用負担の軽減が図られる国、県の補助制度を活用した事業に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、農業の六次産業化についてでございます。
 六次産業化の取り組みは、魅力ある新居浜ブランド農産物の創出にもつながることから、重要な課題であると考えております。現在、本市の漁業分野では、六次産業化の取り組みを行っている方がおられますが、まずはチャレンジしようとする意欲が大事ではないかと考えております。今後におきましては、一人でも多くの農業者が取り組んでいただけるよう、またチャレンジ意識の醸成を図っていくため、他地域における取り組み事例や国の補助制度を紹介する講演会やワークショップ等の情報提供を行ってまいります。
 また、六次産業化の業態に応じまして、本市中小企業振興条例や本年度新たに創設した創業支援補助金等による支援を行ってまいりたいと考えております。
○議長(近藤司) 再質問はありませんか。藤田幸正議員。
○18番(藤田幸正)(登壇) いろいろ御答弁いただきましたが、非常に厳しいなあ。なかなか事業等についてもいろいろ調査検討してまいるというふうなことでございますで、この辺のところはお願いをいたします。
 六次産業化推進の中で、少し加工のことについてお尋ねしたいんですが、付加価値をつけていろいろ農産物をまた使っていかないかんというふうなことで、なかなか新居浜市は非常にその関心度が低いんですけど、でもそれを意識改革していかないかん。ただそういった中でいろいろ調べてみると、岡山県の新庄村とか、山口県の周防大島なんかでも行政が積極的に支援をして、いろいろ加工の事例があると。新居浜市でもそのように少しでも農家がやる気があれば、それについて積極的なというか、支援を、きっかけづくりになるようなことでもあれば、また新居浜市としていろいろどのように考えておられるか、お伺いをいたします。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。鴻上経済部長。
○経済部長(鴻上浩宣)(登壇) 藤田幸正議員さんの再質問にお答えをいたします。
 新居浜市でも農家が行う加工等に対する支援を積極的にすべきではないかという御質問であろうと思います。藤田議員さんからも先ほど御紹介のありました農林水産業地域の活力創造プランの改定におきましても、六次産業化の推進が、農業所得の向上のための大きなポイントの一つというふうに上げられております。農家が行う加工等の取り組みにつきましては、所得の向上に有効であるということもございますし、そこから特色ある新居浜の地域ブランドといったものの創出につながる可能性もあるものと考えております。先ほども申しましたけども、本市で現在漁業者が取り組んでいる地元食材を使った六次産業化につきましても、国が行っております地域の元気創造ローカル10,000プロジェクトというものに応募して採択された事業でございます。農業の部門におきましても、今後加工に取り組み、六次化を目指していこうという意欲ある農業者が出ていただければなあと考えておりますし、先ほど申し上げました創業支援等の補助金を活用して、そういう方の後押しができるようなことも行政として考えていきたいと思いますし、そのような方があらわれますように、事業者のお声もお聞きしながら、どういった支援が今後有効であるのかということについて関係機関等とも協議をしながら、必要であれば、予算措置も含めた対応策を検討してまいりたいというふうに考えております。
○議長(近藤司) 再質問はありませんか。藤田幸正議員。
○18番(藤田幸正)(登壇) いろいろありがとうございました。いずれにしても、新居浜農業を生かしていくというか、生きていく、これから進めていくには、このような小規模零細農家の大部分を占める新居浜農業の進むべき道というか生きる道は、隣の人が消費者である地の利を生かした生産者の顔が見える直販所なんかをいろいろ整備して、それを利活用していくというのが一番近道かなというふうに私自身思うわけでございまして、それにいろんな安定供給がなされなければならないし、農業者に少量多品目にわたる品を栽培してもらう。当然、先ほど質問させていただいた加工品についてもそうでありまして、それが少しでも製品にならないやつをいろいろ切ったり、いろいろしたりするやつで加工品になっていくというふうなことで、その辺のところにも当然、新居浜農業としては進んでいかなければならないなあと。いずれにしてでも、そういったことにいろいろ取り組む中で、いろんな各種事業等々についても新居浜市は先ほどの答弁の中にもありましたように、農用地が少ないという関係で非常に制限が多いと。そういった中でございますので、とにかくいろいろなことで市の単独の事業等々にもいろいろ取り組んでいただきたいと。やっぱりそういうことをするには、市長さんの答弁にもありましたが、関係機関と連絡を密にと。それは農業の一番大きな組織は農業協同組合なんですけど、今の農業協同組合は、なかなか動きが悪いと。市長さんも多分おわかりじゃないかと思いますけど、そういった中で、とにかくそれもお願いもせないかんのですけど、もっともっと職員さん、いろんな現地へ出て、現場の農業者の生の声というか、願いというか、そういうなんをいろいろ聞いていただいて、いろいろなところで各種施策に取り組んでいただきたい。いろんなことで我々も見る方向が結構いると思いますけど、方向が偏ってくると。皆さん方もいろんな中で偏ってくるということがございますので、そういったことで、現場へ出て、もっともっと声を聞いていろいろ取り組んでいただくことを強く要望して、質問を終わります。
○議長(近藤司) 藤原雅彦議員。
○13番(藤原雅彦)(登壇) 公明党議員団の藤原です。一般質問3日目、一番最後となりました。時間も微妙な時間帯でございます。後ろからのプレッシャーに負けずに、いただいた時間、一生懸命頑張っていきますので、よろしくお願いいたします。
 1番目、メチオニン製造設備増強についてお伺いいたします。
 住友化学において、急激な需要に対応するために、新居浜市の愛媛工場に飼料添加物メチオニンの製造設備を増強するとの発表がありました。増強後の生産能力は、既存設備と合わせて年産約25万トンになり、増強設備の完成は2018年半ばを予定しておるそうです。そして、設備投資額は、約500億円とも言われ、住友化学としては、国内最大級の投資だと言われております。当然ながら、その背景には、愛媛県と新居浜市からの強い誘致があったわけです。石川市長は、就任以来、住友企業と共存共栄を市政の重要な柱としてきました。その結果のあらわれではないでしょうか。今回、発表されたばかりで、具体的なことはこれからだと思いますが、現時点で新居浜市においてどのような経済効果を生むと考えられているのでしょうか、お伺いいたします。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 藤原議員さんの御質問にお答えいたします。
 メチオニン製造設備増強についてでございます。
 新居浜市は、別子銅山の開坑以来、住友諸企業の発展とともに歩んでまいりました。今日の本市の歴史や産業等を振り返りますと、そこには先人たちが英知と努力で築き上げた企業と地域がともに目指す持続的な繁栄、すなわち共存共栄の精神が脈々と息づいております。私も市長就任以来、この共存共栄の理念を柱に、住友諸企業との関係強化と地域経済の発展に取り組んでまいりましたが、今回の住友化学の設備増強計画につきましては、愛媛県との綿密な連携と情報交換のもと、積極的に誘致を行ってまいりました。そうした中、住友化学におかれましては、多角的な観点に基づく検討を踏まえ、同社としての国内最大級となる投資先として、愛媛工場を選んでいただいたことに対し、深く感謝いたすとともに、世界規模での食料の安定供給というグローバルな課題に貢献できるこの事業が、本市で取り組まれることに対し、大変うれしく感じているところでございます。今回の立地の投資額といたしましては、約500億円という本市への立地案件といたしましては類を見ない規模が見込まれております。現時点では投資の詳細は不明でございますが、立地に当たる経済効果につきましては、多様な発注が期待される地域の製造業を中心としたものづくり関連業種への直接的な経済効果はもちろんのこと、そこから発生が見込まれる各種サービス、流通、商業等の二次的な波及効果も含め、地域における雇用創出や所得分配を通じた消費効果などにもつながることを期待しているところでございます。
○議長(近藤司) 藤原雅彦議員。
○13番(藤原雅彦)(登壇) 私は、この話を聞いたときに、任期最終年にこのような流れになったということは、石川市長の運の強さを感じました。運の強いこともリーダーの要件の一つだと言われております。また、運の強いところに運が集まるとも言われております。集まった運を新居浜市市民に少しでも還元できるようにしていただきたいと思います。そして、2018年に完成したときは、再び市長として市政運営に携わっていただきたいことを要望いたします。
 2番目、防災訓練についてお伺いいたします。
 熊本地震の発生から2カ月以上たちました。また、豪雨災害などでお亡くなりになられた方々に哀悼の意をささげるとともに、被災された方々が、一日でも早く平穏な日常を取り戻せることを願うものです。
 4月14日に発生した熊本地方を震源とする熊本・大分地震は、28時間に震度7の地震が2度発生し、発生後3日間で震度6以上の地震が7回発生するなど、過去に例のない特徴がありました。また、地震には本震、余震の捉え方をしていたのが、熊本地震では前震、本震、余震の新たな捉え方があるということを知りました。今日まで防災対策は、災害に襲われるたびに、それを教訓とし、対策を講じてまいりました。1995年に発生した阪神・淡路大震災では、多くの家屋が倒壊し、そのため亡くなった方の8割が圧死、窒息死でした。このことが教訓となり、耐震基準が改正となりました。2011年東北大震災では、新たな耐震基準のため、地震で倒壊した家屋は少なかったものの、想定外の巨大津波に襲われ、東北地方の多くが壊滅状態となりました。このことが教訓となり、電信柱等に海抜表示がされ、津波避難体制の整備がなされました。しかし、大自然の人知をも超える驚異の前には、我々はあらがうこともできないことがあります。それでもどのような災害に遭ったとしても生き延びなくてはなりません。そのためにも、自分の命は自分で守る、つまり自助に対することへの意識づけを図っていかなくてはならないと思います。熊本地震を受け、気象庁では、活断層のあるところでは、一たび起きると地震が頻発する可能性がある。日ごろから十分備えをし、防災訓練などに積極的に参加してほしいと改めて防災訓練の必要性を訴えておりました。以前まで新居浜市主催で防災訓練を行っていましたが、自助・共助の意識啓発の観点から、現在、各校区別に防災訓練が行われるようになりました。この校区防災訓練に多くの地域住民が参加することで、防災意識の向上になると考えております。新居浜市として、校区防災訓練に参加人数の目標など設定されているのでしょうか、お伺いいたします。
 昨年、校区別防災訓練に5,933名の地域住民の方が参加しました。これは、市全体から見ると、約5%になります。この状況についての御所見をお伺いいたします。
 このように、新居浜市として市民に対して防災意識向上を図るため、校区別防災訓練の推進を行っていますが、市職員はどうでしょうか。例えば、この瞬間に地震が発生した場合、来庁している市民の安全確保や職員の安全確保、また市民、職員等避難誘導などどのようにされるのでしょうか。このように、地震等の突発的な災害発生時の職員の防災意識の向上や避難活動の習熟、初動体制の確立を目標として、市庁舎防災訓練を実施することが大事ではないかと考えますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。寺村総務部長。
○総務部長(寺村伸治)(登壇) 市庁舎防災訓練についてお答えいたします。
 本市におきましては、地震発生時の安全確保行動の確認や防災意識の向上を図ることを目的として、昨年12月17日に愛媛県が県内一斉に実施いたしました県民総ぐるみ地震防災訓練シェイクアウトえひめに参加いたしました。この訓練は、地震発生時に、その場でまず低く、次に頭を守り、そして動かないの安全確保行動を約1分間行うものでございます。また、毎年度実施しております市庁舎自衛消防訓練におきましては、火災発生を想定したものではありますが、職員の避難及び来庁者への避難誘導訓練を行っているところでございまして、地震等の災害発生における避難活動の訓練にも通ずるものと考えております。今後におきましても、これらの訓練を通して、職員の防災・防火意識の向上や避難活動の習熟に努めるとともに、自衛消防訓練にあわせて防災訓練を行うなど、他市の状況等も参考にしながら、より効果的な訓練の実施方法を検討してまいりたいと考えております。
○議長(近藤司) 木村市民部長。
○市民部長(木村和則)(登壇) 校区防災訓練についてお答えいたします。
 校区防災訓練に多くの住民が参加することで、防災意識の向上につながることは、藤原議員さん御指摘のとおりでございます。新居浜市として設定しております校区防災訓練への目標参加人数につきましては、第五次新居浜市長期総合計画におきまして、成果指標である自主防災訓練、総合防災訓練の参加人数の目標値を5,000人と設定いたしております。
 次に、昨年度の校区別防災訓練の状況についてでございます。
 平成26年度までブロック別で実施しておりました総合防災訓練の泉川校区で実施した訓練での参加者は、おおむね800人程度でありましたが、昨年度からは各校区別防災訓練へ移行し、天候にも恵まれ、全18校区で防災訓練を実施できたこともあり、参加人数は目標値を超える5,933人となり、おおむね20人に1人の市民の参加があったことは、自治会を中心とする地域住民の防災に対する意識が高まっている結果であるとともに、各校区別防災訓練へ移行した成果があらわれたものと考えております。参加人数は目標値を超えてはおりますが、今後におきましても、さらに多くの市民の参加が図られるよう、自治会などの関係団体や学校等とも協議して、訓練方法を工夫しながら実施してまいりたいと考えております。
○議長(近藤司) 藤原雅彦議員。
○13番(藤原雅彦)(登壇) 私の手元にも平成27年度校区別防災訓練の集計表があります。私、昨年11月1日に惣開校区で防災訓練を行いました。そのときの参加者が660人でありました。惣開校区も、平成26年に初めて校区で防災訓練を行いました。これなぜしたかというと、平成26年、惣開校区に100万円の防災資機材を市からいただいたんです。防災資機材をいただいたからには、防災訓練をやりなさいということで、平成26年、地域で私と公民館長と主事、主事補さんと、本当に汗を流しもってビラを配って防災訓練を平成26年に行いました。そのときに地域で参加したのが160人でした。惣開小学校で行いました。その160人でも僕と館長は手を取り合って、よかった、よう来た、よう来たということでした。次の年、平成27年は、小学校に新たな校長先生が赴任してまいりました。平成27年の防災訓練、どういうふうにするかと考えていたところ、学校長のほうからぜひとも小学校と合同で防災訓練を行いたいという、そういう話がありまして、平成27年、防災訓練を惣開小学校、惣開校区連合合同防災訓練をした結果が660人の参加でありました。そのときに、改めて小学校を中心として防災訓練をすれば、このように多くの方が来るんだなあという、そういう実感、また実効性を感じることができました。新居浜市18校区ある中で、全部じゃないですけども、小学校と合同でやっているところと、まだまだ学校でできてないところがあるとは思うんですが、意思のある校長先生が来れば、そういう流れになるかと思うんですけど、基本的には行事ごとになりますので、最終的には小学校の校長先生の裁量権にくると思います。
 そこで、校長先生の裁量権というよりも、新居浜市全体として、地域からそういうふうな防災訓練の要望があったときには必ず参加しなさいと、そういう体制ができたらいいなあと思うんですけども、その辺の御所見、今の現実を教えていただきたいと思います。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 藤原議員さんの再質問にお答えいたします。
 小学校における防災訓練の実施についての御質問かと思います。平成16年の災害以降、新居浜市の学校におきましては、防災教育に対して積極的に取り組んできた経緯がございます。現在も防災教育担当主任なる者を置きまして、各学校においてESD教育の一環として防災教育に取り組んでおります。今、御指摘いただきましたように、地域の防災を進めていく上では、当然、子供たちもその一人の責任を持った存在でございますので、自分の命を守る上でも、そういった訓練に加わることが非常に大切なことであると思います。日程的な調整等は、社会教育課と学校教育課の連携が必要でございますけれども、そういったものも順次整えまして、ぜひ積極的に取り組んでいけるよう、教育委員会の中でも調整をいたしたいと思っております。
○議長(近藤司) 藤原雅彦議員。
○13番(藤原雅彦)(登壇) 先ほど防災訓練の目標値が5,000人ということで、昨年が五千九百数十人、目標を超えたという答弁がありました。私が言ったように、恐らく全ての校区が、小学校と地域が合同で防災訓練を行う、そして小学生が来たときには、学童引き取りということで、保護者の方も誰か1人は来ていただく。そういうふうになってくると、今新居浜市の児童が全部で6,417人います。1人に1人の親が来れば、あくまで単純計算ですけども、倍の1万人を超えると思います。そこに、地域の方が参加すれば、当然僕は1万人を超えるような防災訓練ができるんじゃないんかなと思います。それで、5,000という目標値はどうかなという、その辺を新たな考えを持っていただきたい、これは要望いたします。そういうことで、よろしくお願いいたします。
 次に3番目、国土強靱化基本法についてお伺いいたします。
 東日本大震災から得られた教訓を踏まえ、平成25年12月に国土強靱化基本法が施行され、都道府県、市町村の他の計画等の指針となるべきものとして、国土強靱化計画を定めるとされています。これを受け、愛媛県においても、防災・減災対策を中心とした活力ある地域づくりを図ることにより、「強く、しなやかで、美しい「愛のくに愛顔あふれる愛媛県」」を目指し、ことし3月に愛媛県地域強靱化計画を策定いたしました。この計画では、対象とする自然災害は、南海トラフ地震と台風、集中豪雨等による風水害の2つとしており、4つの基本目標を掲げ、脆弱性の評価に基づき、強靱化の推進方針を75項目に整理し、それぞれの重要業績指標を設定しております。新居浜市においても、南海トラフ沿いでの発生する地震により、大きな被害を受けることが予想されており、現在、総合防災拠点の建設に向け、6月議会においても関連予算が上程されております。
 このような状況の中、新居浜市においても、国土強靱化地域計画策定に向けた取り組みが必要だと考えますが、御所見をお伺いいたします。
 また、昨年度修正した新居浜市地域防災計画との関連性についてはどのようになっているのでしょうか、お伺いいたします。
 新居浜市を分断するように国領川が流れています。国道11号線より河口まで6本の橋がかかっています。平成23年に橋梁長寿命化修繕計画が発表されました。これは、新居浜市が管理している道路橋は、高度経済成長期に建設されたものが多いため、今後の老朽化に対応すべく長寿命化を図るためです。修繕計画によると、平成に架設されたのは、新高橋、平形橋、城下橋、国領川橋の4本であります。残り2本は、国領大橋が昭和46年架設、敷島橋が昭和37年架設、私が4歳のときだと思います。最も古い橋となっています。また、補修、かけかえでは、補修対策必要なしとなったのは、当然、新高橋、平形橋、城下橋の3本で、補修対策済みは国領川橋、国領大橋の2本でした。補修対策必要ありは、敷島橋のみでした。架設年度が最も古く、補修対策必要ありとなっている敷島橋については、今後どのような対応をされるのでしょうか。修繕計画は、長寿命化を図るためでありますが、耐震等の検査など含まれていたのでしょうか、お伺いいたします。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。木村市民部長。
○市民部長(木村和則)(登壇) 国土強靱化基本法についてお答えいたします。
 まず、国土強靱化地域計画策定に向けた取り組みについてでございます。
 新居浜市におきましても、国土強靱化に係る市の他の計画等の指針となるべきものとして、地域強靱化計画策定の必要性は認識いたしているところでございます。強く、しなやかな市民生活の実現を図るための防災、減災を目指し、自助、共助、公助の適切な組み合わせにより人命の保護が最大限図られるよう、避難訓練の充実やハザードマップの活用などのソフト対策についても重視して、今年3月に策定されました愛媛県地域強靱化計画との整合性等も勘案しながら、策定に向け検討してまいります。
 次に、昨年度末に修正いたしました新居浜市地域防災計画との関連性につきましては、今後指針となるべき新居浜市地域強靱化計画策定の際には、地域防災計画との整合性を十分に図りながら取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(近藤司) 赤尾建設部長。
○建設部長(赤尾恭平)(登壇) 橋梁長寿命化修繕計画に耐震等の検査が含まれていたのかについてお答えをいたします。
 新居浜市では、道路橋の維持管理コストの縮減及び平準化を図るために、平成21年度に橋長5メートル以上の橋梁について点検を行い、その診断結果をもとに、翌平成22年度に新居浜市橋梁長寿命化修繕計画を策定し、各橋梁の損傷度と重要度等から総合的に判断した優先度に沿って補修を実施してまいりました。その後、5年に1回の近接目視によります橋梁点検が法定化された平成26年度に2回目の橋梁点検を実施いたしましたが、さらに橋長2メートル以上5メートル未満の小規模な橋梁につきましても、点検が義務づけられたことから、引き続き平成27年度及び平成28年度に小規模な橋梁についても点検を実施いたしておるところでございます。今年度それらの診断結果をもとに、橋梁長寿命化修繕計画の見直しを予定しておるところでございます。藤原議員さんの御質問にございました敷島橋につきましても、平成26年度に2回目の点検を実施し、早期措置段階との診断結果になっておりますことから、対応を講ずる必要がある案件と位置づけられるところでございますけれども、橋梁の長寿命化という観点での点検でありますことから、耐震化という観点での検討につきましては、現在、実施していない状況でございます。敷島橋の今後の具体的な対応方針につきましては、今年度から策定することといたしております立地適正化計画に伴う都市計画道路の見直しや今後の地域防災計画における緊急輸送道路の指定の見直し等の状況も踏まえまして、既設橋の補修、新橋へのかけかえなどの整備方法、また整備時期等の検討に取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(近藤司) この際、暫時休憩いたします。
  午後 2時04分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 2時14分再開
○議長(近藤司) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 藤原雅彦議員。
○13番(藤原雅彦)(登壇) 敷島橋については、さまざまな都市計画道路の見直しとか、さまざまな見直しをして検討するというお答えだったと思うんですけども、計画表から見ると、敷島橋の管理区分としては市が管理となっております。先ほど申したように、一番古い橋が敷島橋でありまして、確かに全体の都市計画の中で敷島橋のかけかえ等検討していくというのも理解できるんですけども、じゃあその検討がいつ終わるのかということになれば、これなかなか何年後ということはわからないと思います。1つ言えることは、年数がたてばたつほど、診断区分では早期措置段階、つまり早く措置をしなさいという段階で、次に一番ひどいのが緊急措置段階があるとお聞きしております。だから、時間がたてばたつほど、この敷島橋は、緊急措置段階に移行するのはもう間違いないと思います。ですから、管理区分も市が管理となっております橋ですから、早急にかけかえを視野に入れた検討をお願いしたい、これは要望として言っておきますので、よろしくお願いいたします。
 4番目、公民館についてお伺いいたします。
 公民館を英語で何というか御存じでしょうか。公民館といいます。つまり、公民館は、世界に誇る日本独自の社会教育施設です。戦後、地域住民のために、生活に即した教育、学術、文化など趣味や教養を行う教育施設として社会教育法に基づいて設置されました。しかし、時代の流れのもと、現在においては、地域における防災、子供の安全、安心、また環境や福祉など、地域課題への取り組みを行うことを求められています。このことを受け、新居浜市では、平成23年度より、地域主導型公民館運営が、全ての地域で開始されました。地域づくりの拠点としての位置づけが明確となったわけです。公民館の業務として、小学校や中学校などとの連携、自治会や地域住民のニーズを吸い上げて講座、教室、高齢者学級などの企画運営、また防災訓練、研修会などの内容の検討や周知など、さまざまな業務が多岐にわたっております。社会教育法では、公民館における業務については、館長は公民館の行う各種の事業の企画、実施、その他必要な事務を行い、所属職員を監督する、主事は館長の命を受け、公民館の事業の実施に当たると規定されており、館長は公民館の総括責任者であり、館長みずからも各種行事の事業の企画、実施等の事務に当たらなくてはならないと明記されております。しかし、実際には、公民館主事、主事補が企画、実施し、館長が承認しているというのが現実であります。つまり、現場においては、公民館主事、主事補の力量に頼る場面が非常に大きい部分を占めているのが現状であります。この現状に対しての認識をお伺いいたします。
 現在、公民館主事、主事補は、非常勤職員として任用され、そのため更新回数における勤務年数に制限があります。しかし、先ほど申したように、公民館での業務内容は、ますます専門性の高いものとなっています。公民館主事の任用期限の推移を見ると、平成30年度末には5名の主事が退職します。そして、平成32年度末には同じく5名が退職するなど、これからの5年間で新たに14名の主事を任用しなければなりません。地域主導型公民館運営、以前は公民館職員は、市職員が担っていたため、職員の充足に問題はありませんでした。今後、特に主事の任用についてどのように考えているか、御所見をお伺いいたします。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。関教育長。
○教育長(関福生)(登壇) 公民館についてお答えいたします。
 まず、現場における公民館主事や主事補の職務に対する認識についてでございます。
 公民館における学級講座の企画運営、イベント行事の実施、学校開放など、実務面において公民館主事あるいは主事補が果たす役割は大きく、主事それぞれの力量が、公民館活動の成果にも大きな影響を及ぼしており、特に地域住民との人的なネットワーク構築においては、主事、主事補が築いてきた信頼関係が重要なものであると認識いたしております。本市の公民館は、平成20年度から平成23年度にかけて、地域主導型公民館を指向し、その後、その地域主導型の姿を現在目指しております。住民が主体的に学び、その成果を生かして地域課題の解決のための活動につなげる取り組みを進めておるところでございます。そのためには、社会教育に関する専門性や住民と協働で活動に取り組む意識が何よりも重要と考え、社会教育主事資格の取得にも取り組んできたものでございます。昨今、公民館に求められる役割は、個人の要望に応える生涯学習的なものだけではなく、ごみ減量を初めとする環境問題、健康寿命延伸につながる地域福祉、さらには現在多発傾向にある自然災害に対する防災・減災の活動など、社会の要請に対応することが期待されていると考えております。そのような中、先ほどの話にもございましたが、公民館長に求められる役割も変わってきておると思っております。従来の名誉職的なものではなく、人材や施設や予算、さらには情報、そういった資源を有効に活用して、よりよい地域をつくっていく、そういった目標に向かってマネジメントする能力が求められてきておると考えます。館長、主事、主事補、それぞれがみずからの役割を認識して、協力してチーム力で公民館を盛り上げていくことが何よりも重要であると考えております。現在、大きな成果を上げている公民館においては、職員の結束力が強く、それが地域全体の結束力にもつながっているものと考えております。
 次に、今後の公民館主事の任用についてでございます。
 藤原議員さん御指摘いただきましたように、平成24年度に定めた公民館主事の任用基準に基づきますと、社会教育主事資格取得主事の任用期間の上限が9年、未取得者の上限が6年といたしております。今後、5年の間でほとんどの者が任用期間満了に至るという状況でございます。任用期間を定めた背景には、任用期間が長期にわたることでマンネリ化に陥るのではないかという懸念、新規人材登用の道が閉ざされてしまうのではないかという懸念、さらには市の人事管理全体との整合性の確保、そういったものが考えられたと聞いております。しかし、人材登用の要諦は、人そのものであると考えております。これからの公民館のあり方、社会教育主事養成のあり方など、国においても議論が進められておる時期でございます。そういった動向を注視しながら、今年度中にまずは社会教育委員会議の場において、この公民館主事のこれからのあり方、求められる資質や能力、人材発掘や育成、確保の状況について議論をしていくということを現在考えております。そのように対応してまいりたいと思います。
○議長(近藤司) 再質問はありませんか。藤原雅彦議員。
○13番(藤原雅彦)(登壇) 公民館職員、主事、主事補さんがおられまして、これは最後ですので、要望として私のほうからお伝えします。確かに先ほど言いました、特に主事さんなんかは6年、そして社会教育主事を取れば最大9年、そして65歳で定年ということで縛りが3つあると思います。6年、9年、そして65歳。今からますます地域主導型になっておりまして、公民館の主事さんの力量が問われる時代に入っていくと思います。その中で、やる気のある、また専門性の高い主事さんに長く仕事をしていただくためにも、要するに社会教育主事を取れば65歳まで働けると、そういうふうな条例なり雇用体系を考えていただきたい、これを要望として最後申し述べて、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(近藤司) これにて一般質問を終結いたします。
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  日程第3 議案第61号、議案第62号
○議長(近藤司) 次に、日程第3、議案第61号及び議案第62号の2件を一括議題といたします。
 提案理由の説明を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) ただいま上程されました議案第61号及び議案第62号につきまして提案理由の説明を申し上げます。
 まず、議案第61号、財産の取得につきましては、消防ポンプ自動車CD-1型の取得でございまして、去る5月25日一般競争入札の結果、3,213万円で株式会社岩本商会と契約を締結するため、本案を提出いたしました。
 次に、議案第62号、財産の取得につきましては、化学消防ポンプ自動車3型の取得でございまして、去る5月25日一般競争入札の結果、8,602万2,000円で株式会社岩本商会と契約を締結するため、本案を提出いたしました。
 なお、詳細につきましては担当部長から補足説明いたします。御審議よろしくお願い申し上げます。
○議長(近藤司) 補足説明を求めます。藤田消防長。
○消防長(藤田秀喜)(登壇) 議案第61号及び議案第62号、財産の取得につきまして補足を申し上げます。
 議案書の1ページから4ページまでをお目通しください。
 本市におきましては、全市域の建物火災を初め、各種災害に対応するため、消防自動車整備計画に基づき、消防自動車等の更新整備を行っております。同計画では、消防ポンプ自動車の更新年限を15年、化学消防ポンプ自動車の更新年限を20年と定めておりますが、当該車両の劣化度、安全性及び機能性などを考慮しながら、順次計画的に更新、配備いたしております。
 今回更新いたします車両につきましても、購入から更新年限を経過いたしましたことから、北消防署の消防ポンプ自動車1台及び化学消防ポンプ自動車3型1台をそれぞれ更新、整備するものでございます。
 更新車両の概要でございますが、参考資料の1ページから4ページまでをお目通しください。
 まず、主な仕様につきましては、消防ポンプ自動車はA-2級、化学消防ポンプ自動車3型はA-1級の動力消防ポンプを積載し、自動揚水装置及び自動調圧装置を装備いたしており、また積載品として、泡放水用ノズル、空気呼吸器、照明器具等を積載いたしております。
 次に、各車両の特徴についてでございますが、まず消防ポンプ自動車につきましては、圧縮空気泡消火装置を装備し、少量の水で効率のよい泡消火が可能な車両となっております。
 次に、化学消防ポンプ自動車3型につきましては、1,500リットルの水槽及び1,200リットルの薬液槽を積載し、自動比例泡消火薬液混合装置及び自動式放水銃を装備し、自動化、省力化を図るとともに、水では消火できない石油類や化学物質等の危険物火災に対処するための車両となっております。
 なお、今回の消防自動車を購入、配備することにより、各種火災を初め、あらゆる災害に迅速、的確に対応すべく、消防力を強化し、安全で円滑な消防活動を行い、地域住民の生命、身体、財産を守ろうとするものでございます。
 以上で補足を終わります。
○議長(近藤司) これより質疑に入ります。
 議案第61号及び議案第62号の2件に対して質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(近藤司) 質疑なしと認めます。
 議案第61号及び議案第62号の2件は、いずれも議事日程に記載のとおり、企画総務委員会に付託いたします。
 以上で本日の日程は全部終了いたしました。
 お諮りいたします。議事の都合により、6月24日から6月29日までの6日間、休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(近藤司) 御異議なしと認めます。よって、6月24日から6月29日までの6日間、休会することに決しました。
 6月30日は午前10時から会議を開きます。
 本日はこれにて散会いたします。
  午後 2時30分散会