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平成27年第5回新居浜市議会定例会会議録 第4号

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目次

議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問
 太田嘉一議員の質問(1)
    1  新居浜市の情報公開の方法とその基準について
 寺田企画部長の答弁
    1  新居浜市の情報公開の方法とその基準について
 伊藤環境部長の答弁
    1  新居浜市の情報公開の方法とその基準について
 太田嘉一議員の質問(2)
    1  新居浜市の情報公開の方法とその基準について
    2  新居浜市発注公共工事の適正入札とその品質確保について
 藤田総務部長の答弁
    2  新居浜市発注公共工事の適正入札とその品質確保について
 原建設部長の答弁
    2  新居浜市発注公共工事の適正入札とその品質確保について
 太田嘉一議員の質問(3)
    2  新居浜市発注公共工事の適正入札とその品質確保について
 近藤副市長の答弁
    2  新居浜市発注公共工事の適正入札とその品質確保について
 太田嘉一議員の質問(4)
    2  新居浜市発注公共工事の適正入札とその品質確保について
    3  新居浜市の空き家対策について
 石川市長の答弁
    3  新居浜市の空き家対策について
 太田嘉一議員の質問(5)
    3  新居浜市の空き家対策について
 篠原茂議員の質問(1)
    1  別子銅山産業遺産の活用等について
 石川市長の答弁
    1  別子銅山産業遺産の活用等について
休憩(午前10時58分)
再開(午前11時08分)
 寺田企画部長の答弁
    1  別子銅山産業遺産の活用等について
 寺村経済部長の答弁
    1  別子銅山産業遺産の活用等について
 原建設部長の答弁
    1  別子銅山産業遺産の活用等について
 篠原茂議員の質問(2)
    1  別子銅山産業遺産の活用等について
 石川市長の答弁
    1  別子銅山産業遺産の活用等について
 寺村経済部長の答弁
    1  別子銅山産業遺産の活用等について
 篠原茂議員の質問(3)
    1  別子銅山産業遺産の活用等について
 原建設部長の答弁
    1  別子銅山産業遺産の活用等について
 篠原茂議員の質問(4)
    1  別子銅山産業遺産の活用等について
 寺村経済部長の答弁
    1  別子銅山産業遺産の活用等について
 篠原茂議員の質問(5)
    1  別子銅山産業遺産の活用等について
  2 あかがねミュージアムの運営について
 阿部教育長の答弁
  2 あかがねミュージアムの運営について
 篠原茂議員の質問(6)
  2 あかがねミュージアムの運営について
 阿部教育長の答弁
  2 あかがねミュージアムの運営について
 篠原茂議員の質問(7)
  2 あかがねミュージアムの運営について
 原建設部長の答弁
  2 あかがねミュージアムの運営について
 篠原茂議員の質問(8)
  2 あかがねミュージアムの運営について
  3 新居浜駅南地区のまちづくりについて
休憩(午前11時59分)
再開(午後 0時59分)
 原建設部長の答弁
  3 新居浜駅南地区のまちづくりについて
 篠原茂議員の質問(9)
  3 新居浜駅南地区のまちづくりについて
 原建設部長の答弁
  3 新居浜駅南地区のまちづくりについて
 篠原茂議員の質問(10)
  3 新居浜駅南地区のまちづくりについて
 岩本和強議員の質問(1)
    1  サービス付き高齢者向け住宅について
   (1) サービス付き高齢者向け住宅の位置づけ
   (2) 入居者に対する説明責任
      (3) 課題及び住所地特例
 石川市長の答弁
    1  サービス付き高齢者向け住宅について
   (1) サービス付き高齢者向け住宅の位置づけ
 岡部福祉部長の答弁
    1  サービス付き高齢者向け住宅について
   (1) サービス付き高齢者向け住宅の位置づけ
   (2) 入居者に対する説明責任
      (3) 課題及び住所地特例
 岩本和強議員の質問(2)
    1  サービス付き高齢者向け住宅について
 岡部福祉部長の答弁
    1  サービス付き高齢者向け住宅について
 岩本和強議員の質問(3)
    1  サービス付き高齢者向け住宅について
 岡部福祉部長の答弁
    1  サービス付き高齢者向け住宅について
 岩本和強議員の質問(4)
    1  サービス付き高齢者向け住宅について
 岡部福祉部長の答弁
    1  サービス付き高齢者向け住宅について
 岩本和強議員の質問(5)
    1  サービス付き高齢者向け住宅について
 石川市長の答弁
    1  サービス付き高齢者向け住宅について
 岩本和強議員の質問(6)
    1  サービス付き高齢者向け住宅について
 岡崎溥議員の質問(1)
    1  伊方原発の再稼働反対について
   (1) 地震・津波対策
   (2) 原発事故の新居浜への影響
      (3) 問われる新居浜市長の態度
 石川市長の答弁
    1  伊方原発の再稼働反対について
   (1) 地震・津波対策
   (2) 原発事故の新居浜への影響
      (3) 問われる新居浜市長の態度
 岡崎溥議員の質問(2)
    1  伊方原発の再稼働反対について
 石川市長の答弁
    1  伊方原発の再稼働反対について
 岡崎溥議員の質問(3)
    1  伊方原発の再稼働反対について
  2 住友化学が保管する劣化ウランについて
   (1) 予測される危険性
   (2) 地震・津波対策
      (3) 安全な場所への撤去
 藤田消防長の答弁
  2 住友化学が保管する劣化ウランについて
   (1) 予測される危険性
   (2) 地震・津波対策
      (3) 安全な場所への撤去
 岡崎溥議員の質問(4)
  2 住友化学が保管する劣化ウランについて
  3 住宅リフォーム助成制度の創設について
   (1) 市民の住環境改善のため
 米谷和之議員の質問(1)
    1  認定補助金と公募補助金について
   (1) 昨年度の見直しの過程
   (2) 認定補助金の選考方法と基準
休憩(午後 1時58分)
再開(午後 2時10分)
 石川市長の答弁
    1  認定補助金と公募補助金について
   (1) 昨年度の見直しの過程
   (2) 認定補助金の選考方法と基準
 米谷和之議員の質問(2)
    1  認定補助金と公募補助金について
 石川市長の答弁
    1  認定補助金と公募補助金について
 米谷和之議員の質問(3)
    1  認定補助金と公募補助金について
 石川市長の答弁
    1  認定補助金と公募補助金について
 米谷和之議員の質問(4)
    1  認定補助金と公募補助金について
  2 総合窓口開設事業ほかの契約差金の取り扱いについて
   (1) 予算査定
   (2) 追加工事等の状況
 寺田企画部長の答弁
  2 総合窓口開設事業ほかの契約差金の取り扱いについて
   (1) 予算査定
   (2) 追加工事等の状況
 米谷和之議員の質問(5)
  2 総合窓口開設事業ほかの契約差金の取り扱いについて
 高塚広義議員の質問(1)
    1  防災対策について
 石川市長の答弁
    1  防災対策について
 関市民部長の答弁
    1  防災対策について
 高塚広義議員の質問(2)
    1  防災対策について
 石川市長の答弁
    1  防災対策について
 高塚広義議員の質問(3)
    1  防災対策について
  2 データヘルス計画の推進について
 岡部福祉部長の答弁
  2 データヘルス計画の推進について
 高塚広義議員の質問(4)
  2 データヘルス計画の推進について
  3 地域包括ケアシステムについて
 岡部福祉部長の答弁
  3 地域包括ケアシステムについて
休憩(午後 3時01分)
再開(午後 3時12分)
 高塚広義議員の質問(5)
  3 地域包括ケアシステムについて
 岡部福祉部長の答弁
  3 地域包括ケアシステムについて
 高塚広義議員の質問(6)
  4 社会福祉法人について
 石川市長の答弁
  4 社会福祉法人について
 高塚広義議員の質問(7)
  4 社会福祉法人について
 石川市長の答弁
  4 社会福祉法人について
 高塚広義議員の質問(8)
  5 子ども・子育て支援新制度について
 岡部福祉部長の答弁
  5 子ども・子育て支援新制度について
 高塚広義議員の質問(9)
  5 子ども・子育て支援新制度について
  6 放課後子ども総合プランについて
 阿部教育長の答弁
  6 放課後子ども総合プランについて
 高塚広義議員の質問(10)
  6 放課後子ども総合プランについて
 阿部教育長の答弁
  6 放課後子ども総合プランについて
 高塚広義議員の質問(11)
  6 放課後子ども総合プランについて
  7 若者・夢チャレンジへの支援について
 阿部教育長の答弁
  7 若者・夢チャレンジへの支援について
 高塚広義議員の質問(12)
  7 若者・夢チャレンジへの支援について
 阿部教育長の答弁
  7 若者・夢チャレンジへの支援について
 高塚広義議員の質問(13)
  8 新居浜市オリジナル婚姻届について
 関市民部長の答弁
  8 新居浜市オリジナル婚姻届について
 高塚広義議員の質問(14)
  8 新居浜市オリジナル婚姻届について
  9 自転車マナー等の向上について
 関市民部長の答弁
  9 自転車マナー等の向上について
 高塚広義議員の質問(15)
  9 自転車マナー等の向上について
日程第3 報告第27号
 石川市長の説明
 原建設部長の説明
散会(午後 3時58分)


本文

 平成27年9月10日 (木曜日)
 議事日程 第4号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
第3 報告第27号 専決処分の報告について
――――――――――――――――――――――
  本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
  出席議員(25名)     
 1番    神野 恭多
 2番    米谷 和之
 3番    井谷 幸恵
 4番    藤田 誠一
 5番    田窪 秀道
 6番    小野 辰夫
 7番    太田 嘉一
 8番    岩本 和強
 10番     篠原 茂
 11番   大條 雅久
 12番   高塚 広義
 13番   藤原 雅彦
 14番   豊田 康志
 15番   永易 英寿
 16番   伊藤 謙司
 17番   藤田 豊治
 18番   藤田 幸正
 19番   岡崎 溥
 20番   伊藤 優子
 21番   佐々木 文義
 22番   真木 増次郎
 23番   仙波 憲一
 24番   近藤 司
 25番   加藤 喜三男
 26番   山本 健十郎
――――――――――――――――――――――
  欠席議員(1名)
  9番   三浦 康司
――――――――――――――――――――――
  説明のため出席した者
 市長                 石川 勝行
 副市長              近藤 清孝  
 企画部長             寺田 政則
 総務部長             藤田 佳之
 福祉部長             岡部 嘉幸
 市民部長             関   福生
 環境部長             伊藤 公夫
 経済部長             寺村  伸治
 建設部長               原  一之
 消防長               藤田 秀喜
 水道局長              本田 陸治
 教育長               阿部 義澄
 教育委員会事務局長      木村 和則
 監査委員             田中 洋次
――――――――――――――――――――――
  議会事務局職員出席者
 事務局長             多田羅 弘
 議事課長              原   正夫
 議事課主幹            伊藤 裕敏
 議事課副課長           上野 壮行
 議事課副課長          松平 幸人
 議事課調査係長           鈴木 今日子
 議事課議事係長          美濃 有紀
 議事課主任           中島 康治
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前10時00分開議       
○議長(藤田豊治) これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第4号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(藤田豊治) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第87条の規定により、議長において佐々木文義議員及び真木増次郎議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第2 一般質問
○議長(藤田豊治) 次に、日程第2、昨日に引き続き一般質問を行います。
 順次質問を許します。まず、太田嘉一議員。
○7番(太田嘉一)(登壇) おはようございます。
 太田嘉一です。通告に従って質問をさせていただきます。
 まず1番目、新居浜市の情報公開の方法とその基準についてお尋ねをいたします。
 情報公開法では、行政機関の保有する情報の公開に関する法律の第1条に、国民主権の理念にのっとり、行政文書の開示を請求する権利につき定めること等により、行政機関の保有する情報の一層の公開を図り、もって政府の有するその諸活動を国民に説明する責務が全うされるようにするとともに、国民の的確な理解と批判の下にある公正で民主的な行政の推進に資することを目的とするとあります。地方自治体で情報公開は、重要な制度にはなっていないようですが、県、市民に対しての情報公開は大変重要な責任であることは周知のとおりです。新居浜市の市民に対しての情報発信は、どのようにしているのか、お尋ねをいたします。
 報道資料を記者発表するのも一つの方法と思うが、その記者発表についてお尋ねをいたします。
 各課でつくられた報道資料を秘書広報課を通じて市長が発表しているものと解釈しているが、どのような条件になれば報道資料となって発表されるのか、その基準は各課に任されているのか、それともどこからか指示があるのか、議員に対してはどうなのか、お尋ねをいたします。
 ことしの5月末から6月初めにかけて、市発注の工事現場で事故が続きました。下水道工事現場での現場作業員死亡事故、駅前建築工事現場での現場作業員落下事故などです。現場責任者が検察に書類送検されたと聞いておりますが、これらの事故を報道資料として発信しない理由をお聞かせください。
 また、国が行っている原子力発電所から出る核のごみ処理計画説明会についてお尋ねいたします。
 原発の再稼働には、原発から出る使用済み核廃棄物の処理計画もあわせて提示しないと地方に受け入れられないとの国の判断で、原発の使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物、いわゆる核のごみの最終処分に関する新しい基本方針を閣議決定し、国主導で有望地を提示し、自治体に協力を申し入れることとし、経済産業省資源エネルギー庁が核のごみ処分地選定自治体説明会を各地で開催しているようです。情報は非公開としておりますが、5月29日佐賀県佐賀市、6月1日山口県、2日岡山県、3日広島県、4日島根県、6月16日岐阜県、22日徳島県、23日香川県、25日高知県、7月10日青森県、14日群馬県などで行われております。全国で開催されているようですので、愛媛県でも開催されたはずです。そのとき新居浜市にも案内があったと思いますが、案内があっても出席を見合わす自治体が数多くあるそうですが、新居浜市は出席されたのでしょうか。また、その内容を教えていただけることがあれば教えていただきたいと思います。
 核のごみ最終処分は、堅固な地盤の300メートル以上深い地下に10万年間管理しないといけないと言われています。堅固な地盤は、日本にはないそうですが、300メートル以上のトンネルは、新居浜市にはたくさんあります。もしそのような話が新居浜市にあったときには、情報を公開して、市民に相談をしていただけますか、お尋ねいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。寺田企画部長。
○企画部長(寺田政則)(登壇) 太田議員さんの御質問にお答えいたします。
 新居浜市の情報公開の方法とその基準について、まず、市民に対して情報公開をどのようにしているのか、どういう方法があるのかについてでございます。
 市民への情報提供のうち、市が直接行う方法といたしましては、毎月発行、配布しております市政だよりを初め、ホームページ、メールマガジン、フェイスブック、ツイッターなどにより行っております。また、記者会見の開催や報道資料の提供により報道機関へ情報提供を行い、ニュース報道や新聞報道等を通じた市民への情報提供も行っております。
 次に、報道機関への情報提供を行う基準につきましては、特に設けておりませんが、各種イベントや行事等につきましては、ニュース報道や新聞報道を通じて、市民を初め、多くの皆様に御参加いただけるよう、担当課所から積極的に情報提供を行っております。
 また、不祥事や事務処理上のミス等が発生、判明した場合には、報道を通じて市民の皆様への説明責任を果たすため、記者会見等により報道機関への情報提供を行っております。
 次に、市の発注工事において重大事故等が発生した場合の市民への情報提供につきましては、まずは捜査権限のあります愛媛県警において現場検証や関係者の事情聴取などの捜査を行った上で、報道機関に対して情報提供が行われ、ニュース報道や新聞報道を通じて市民に情報提供されております。したがいまして、報道機関には、愛媛県警が窓口となり情報提供が行われておりますので、当該事故等により市民生活に大きな影響を及ぼす場合や市民に対して説明責任を果たす必要があると判断した場合など、警察発表以外にお伝えすることがある事案を除き、市から報道機関への情報提供は行っておりません。
 次に、議会への情報提供についてでございます。
 議会への情報提供につきましては、特に具体的な基準はございませんが、個々の事案により報告が必要であると判断した場合には、それぞれ報告を行っておりますが、議員の皆様への情報提供、情報共有は、議会との信頼関係を築く上で大変重要な要素であると認識をいたしております。今後、太田議員さん御指摘の事故と同様の重大事故が発生した場合には、速やかに可能な限り迅速に議員の皆様に報告することといたしたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 伊藤環境部長。
○環境部長(伊藤公夫)(登壇) 核のごみの処分地の説明会についてお答えいたします。
 この説明会につきましては、平成27年5月22日付で、総務省地域力創造グループ地域政策課から高レベル放射性廃棄物の最終処分に関する自治体向け連絡会として出席依頼があり、出席いたしました。
 次に、その説明会でどのような話がされたかについてでございます。
 説明会では、最終処分に関する基本方針の改定がなされ、高レベル放射性廃棄物の最終処分に関して、従来の公募方式から、国が科学的により適性が高いと考えられる地域を提示して、関係自治体に調査等を申し入れる方式へ変更したことや、国民の理解、地域の理解を醸成するため、国から全国の地方自治体に対する情報提供を緊密に行い、丁寧な対話を重ねていくことなどの説明がございました。
 次に、国から適性地として話があった場合、情報公開をする予定があるかどうかにつきましては、市民の皆様や議会に対しても公開しなければならない問題であると考えております。
○議長(藤田豊治) 太田嘉一議員。
○7番(太田嘉一)(登壇) 情報公開については、いろいろ難しい問題があるというのは承知しております。ただ、市の事故のときには、市には責任がない、施工業者にも責任がないから公表しないという話がございましたので、少なくとも新居浜市発注の工事現場での事故ですから、議員としても知っておくべきことなんで、当然、情報は教えてほしいということでの発想でございました。ですから、自分たちは悪くないから情報を発信しなくてもいいんだとか、情報を言われてもうまく言いくるめておけばいいとかというような考えはやめていただいて、市長のよく言う言葉尻を引用するわけではないんですけれども、いつでも、どこでも、誠実に情報発信をしていただきたいと思っております。特に、最近、テレビなんかでも見ますと、新国立競技場の問題にしても、オリンピックのエンブレムの問題にしても、原発や安全保障の問題にしても、説明がどうも透明性もないし、誠意も感じられないというようなことがあってどうも長引いているんじゃないんかなあと。特に、オリンピックのエンブレムのことなんかは、一番の責任者が元総理大臣で、次の責任者が財務省の事務次官をしていた方で、そういう人が出てきて、オリンピックのエンブレムのことをとうとうとわけのわからん説明をしているのを聞いておりますと、やっぱり誠意を感じられない。やっぱりその誠意が伝わってくるもんがないといけないんじゃないかなというふうに思っております。情報公開で最も大事なのは、透明性と責任の所在の確保だろうと思いますので、今後ともその辺を踏まえた情報発信をしていただきたいと思っております。
 次、行きます。
 新居浜市発注公共工事の適正入札とその品質確保についてお尋ねいたします。
 入札方法については、いろいろな過去からの変遷があり、現在は2,000万円以上は一般競争入札で、以下の工事は指名競争入札で施工されているように思います。業務委託も同じような方法でやられているのではないかと思っておりますが、最近、不調になった工事、その他、入札状況が私個人的にいろいろ気になる物件があります。それは、不調になったものは工事としたら皆さん御存じのとおり、総合文化施設の建設工事、2回不調になって、3回目に応札があって決定しました。マイントピア別子温浴施設改修建築工事については1回不調になって、2回目に応札がありました。最近では、市庁舎1階レイアウト内部改修工事、全員が辞退したようなことがありました。ほかに入札者が1社で、ほかの全員が辞退した工事があります。1社のみで入札して、予定価格100%で落札。一般競争入札ですから、1社のみの入札です。また、一般競争入札でなくて、1社のみが100%で入札、他の業者は予算オーバーも失格もなしで済んでおります。逆のこともあります。特に業務委託で多くあるんですけれども、5月22日、6月25日の数件は、どう見ても問題ありです。そのほか、工事完成時にインフレスライドという新居浜市初めての行為で1億5,000万円ほど増額した物件もあります。また、2億2,940万円で公募したが、応札がなくて、金額を増額すれば応札があるんかなということで、即座に1億240万円を増額して2億2,940万円が3億3,180万円で応募した物件があります。四十数%のアップです。非常に根拠の不明朗な増額だと思います。ほかに指名された10社全員が入札を辞退、その後そのうちの1社が見積もり合わせで契約。先ほども申しましたが、業務委託については、プラスの分とマイナスの分、いわゆる高過ぎる分と安過ぎる分がいろいろありまして、ちょっと気になるところ、気になるぐらいでは済まないんですけれども、あります。工事予定価格の決定は、設計業者やコンサル業者が積算したものを市がチェックして決定しているものと思いますが、きちんとチェックできているのか、疑問なのでお尋ねをいたします。
 市の監督員の積算には大いに問題があると言われております。その対応に非常識なものもあるようです。業者に予算、価格などを問い合わせるときには、細心の注意を払うべきです。業者は紳士ばかりではないのです。もちろん市の積算など技術力が向上すれば問題のないことでもあります。また、特記仕様書の内容が不十分で、説明不足のものもあるようです。完成検査にも問題があるようです。公共工事の施工については、一般的に計画から竣工まで適正管理、適正施工が重要で、それが当然、税金を使っているわけですから、品質確保の推進と経費の合理化につなげなくてはいけないと思いますが、これについて市の見解をお伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。藤田総務部長。
○総務部長(藤田佳之)(登壇) 新居浜市発注公共工事の適正入札とその品質確保についてお答えいたします。
 まず、入札不調と1社のみの応札等の原因についてでございます。
 入札不調につきましては、今年度8月末時点で3件の入札不調がございました。不調となる主な原因につきましては、労務単価の上昇と作業員の確保にあるのではないかと考えております。また、予定価格と実勢価格の乖離が生じたことも大きな要因と考えられるところでございます。今後の入札不調への対策につきましては、適正な予定価格の設定が何よりも重要でございますことから、最新の労務単価を採用するとともに、必要に応じた見積書の採用等によって、できる限り実勢価格を適切に反映させるよう努める必要があると考えております。
 次に、事後審査型を含む一般競争入札において、1社しか応札がなく、落札率が100%近い高い落札率となっていることについてでございます。
 今年度8月末までの事後審査型を含む一般競争入札の実施状況につきましては、入札実施件数が31件ございます。平均落札率は96.13%で、平均応札者数は3.7社となっております。このうち1社しか応札がなかったものは9件でございまして、1社の応札で落札率が100%のものは1件、99%台のものは3件でございまして、複数の応札があったものと比べ、総じて落札率が高い状況にあります。1社しか応札がなく落札率が高くなっている原因といたしましては、施工現場が山中であったり、多数の市民が使用している庁舎、学校施設であるといった条件の厳しさ、清掃施設の基幹的設備改良工事のように、施工内容が特殊であり、新規参入が難しいといったことなどから応札者が少なくなり、競争性が低下した結果として予定価格に近い金額での落札となっているものと考えております。
 次に、業務委託の落札率100%の原因についてでございます。
 契約課で行う設計や測量等の業務委託の入札につきましては、全て指名競争入札により行っており、予定価格は事前に公表しておりません。今年度8月までの設計、測量等の業務委託の入札及び随意契約の件数は50件ございまして、そのうち落札率が100%のものは3件ございます。このうち、予定価格が比較的安価で、1万円未満の端数がない2件の配水管布設替実施設計業務委託につきましては、公表されております厚生労働省の国庫補助事業に使用する水道事業実務必携に基づき、予定価格を積算しておりますことや、業者がこれまでに行った業務の実績等も含め積算した結果、偶然予定価格と一致したものと認識いたしております。
 また、予定価格を事前公表しない入札におきましては、1回目の入札で予定価格に達しない場合、続いて2回目の入札を行い、それでも落札に至らない場合は、2回を限度として見積もり合わせを行いますことから、1回目の応札額より順次金額を下げて入札した結果、予定価格に近い価格で落札となるケースもございます。
 比較的高額な工事等監理業務委託につきましては、当該施設の改修工事の設計業務を実施した業者に工事の施工監理もあわせて委託するものであるため、施設や工事内容を熟知している業者が予定価格を的中させたものと考えております。
 次に、公共工事の品質確保の取り組みについてでございます。
 公共工事におきましては、太田議員さん御指摘のとおり、経費の合理化は当然のことながら、市民生活や経済活動の基盤となる社会資本を整備するものとして重要な意義を有しておりますことから、その品質確保を図ることは大変重要であると認識しております。公共工事の品質確保につきましては、昨年6月4日に公共工事の品質確保の促進に関する法律の一部を改正する法律が公布、施行され、本法律にのっとった取り組みを行い、品質確保に努めているところでございます。取り組みの内容につきましては、施工業者が公共工事の品質確保の担い手となる人材を育成し、確保するための適正な利潤が確保できるよう、最新の労務単価の採用や資材等の取引価格、施工の実態等を的確に反映させた適正な予定価格の設定に努めております。また、ダンピング受注が手抜き工事や下請業者へのしわ寄せ等につながり、公共工事の品質確保に支障を来すおそれがあるため、最低制限価格制度の適用範囲拡大及び低入札価格調査制度の失格基準を国のモデルにあわせ適宜強化し、ダンピング受注の防止に取り組んでおります。本年4月からは、入札者に適正な見積もりを行わせるため、全ての工事において入札書とともに工事費内訳書の提出を義務づけております。また、公共工事の品質確保推進を目的として、四国内の国の関係機関、各県、市町村による四国地方公共工事品質確保推進協議会が設立されておりましたが、本年4月1日には、各県ごとに県部会が新たに設置され、発注者の連携を一層強化していく方針が示されました。今後におきましては、国、県、近隣他市と連携を強化し、情報を共有しながら、課題の解決に当たり、公共工事のさらなる品質確保に努めてまいります。
○議長(藤田豊治) 原建設部長。
建設部長(原一之)(登壇) 単価のチェックに関連しまして、マイントピア別子温浴施設改修建築工事並びに総合文化施設建設工事についてお答えをいたします。
 まず、太田議員さんのお話にありましたマイントピア別子の温浴施設改修建築工事の入札不調につきましては、入札不調を受け、一部業者からの見積もり及び聞き取りを行いました結果、主に撤去工事、石工事、金属工事等で金額の乖離が見られました。根本には、労務単価の上昇と作業員の確保等に原因があるのではないかと考えております。
 次に、総合文化施設のインフレスライドによる工事費増額の原因についてでございます。
 この中で、工期の延長につきましては、慢性的な建設工事現場での作業員不足、建設資材の調達遅延に加え、空調設備用の地下水井戸において原因不明の取水能力低下が発生したことにより、空調システム及び新たな取水井戸の位置の検討、さらに取水井戸の施工に不測の日数を要したことが主な原因でございます。工事費の増額につきましては、東日本大震災の復興や国土強靱化計画などによる公共工事の増加に伴う材料価格の高騰も見られますが、総合文化施設の設計を実施した平成24年4月とインフレスライドの基準日である平成27年1月を比較いたしますと、平均23.2%引き上げられた公共工事設計労務単価の変更に伴う複合単価、市場単価及びメーカー、専門業者の見積価格の高騰が主な原因と考えております。
 お話の中でございました設計における単価のチェックをというお話でございます。設計の単価の積算につきましては、いわゆる県などの実施設計の単価表、その次に建設物価積算資料、建築コスト情報、建築施工単価といういわゆる刊行物、これを参考にいたしております。その次に、それらにないものにつきましては、見積もりを徴収して設計価格を決定しておるという状況でございます。その中では、当然ながら、設計単価を適正に反映するように最新の単価であるとか、実態を反映した予定価格になるように努めているところでございます。
○議長(藤田豊治) 太田嘉一議員。
○7番(太田嘉一)(登壇) 部長の御答弁、もっともな点が多数あります。とはいえ、言いたいことも、申し上げたいこともたくさんあるんですけれども、余りこの場で言うべきことでもないと思いますので省略しますけれども、特記仕様書の作成については、もうちょっと勉強していただきたいと思っております。特記仕様書というのは、例えば市庁舎の仕事をするときに、ふだんの日はしなくて、土、日でやりなさいとか、残業で5時半から2時間でやりなさいと。そのほかはしない、しなくてもいいと、当然労務費が上がりますから。このフローリングにはこういうものを使いなさいとか、要は工事をする上で難しいところ、ガードマンは何人つけなさいとかというようなことを書くのが特記仕様書なんです。ということは、仕事の内容がわかってないと書けないんです。その仕事の内容が十分わかってないんじゃないんですかというのを全体的にそういう質問をしています。その辺はまた後で勉強していただきたいと思いますけれども。
 それと、一つ申し上げたいのは、工事関係、予算の関係も含めて、業者に問い合わせることがあると思いますけれども、そのときは窓口を決めておくべきだと思います。誰にでも問い合わせるというようなこと、私もあちこちから聞きますから、皆同じ考えの人ばかりではないですから、例えば組合を窓口にして、組合と行政との打ち合わせにするとかというようなことにしたほうが、後々問題ないんじゃないかなという気がしております。
 それと、入札状況については、最近余りにも状況がいいとは思えません。特に、ちまたでも話が出ますけれども、変な入札が続きますと、公正取引委員会の調査を受けるよとかというようなことを言う人もおりますし、それを武器に仕事を受注する人もおります。もしそういうことがあると、行政も業者もですけれども、大変なことになると思いますんで、そういうことのないように、できるだけ100%が当たり前じゃみたいな入札をするのはよくないと思いますし、今の状況は間違いなくいい状況ではございませんので。特にこれお尋ねしたいと思っておりましたが、資格者のことです。行政は業者に対して資格者証を持ってないと、何人持ってないといけないとか、例えば専任技術者が1人おらないかん、現場には現場代理人1人を、技術者をつけないかんとかというようなことを強要します。強要するのに、行政側は資格者証を持ってない人がたくさんおる。資格持っとるから知識が豊富とは言いませんが、行政と業者とが請負関係で五分じゃとは言いますけど、決して五分やかじゃないんです。行政のほうが指導、監督しよるわけですから、指導、監督する立場のもんが技術者の資格を持ってなくて、される側が資格を持って仕事のことがわかっているやかというようなことでは、話がうまいこといくわけがございません。ですから、市の技術職員さんにも、やっぱり資格者証を取っていただきたいと思っています。ところが、市の雰囲気の中で、資格を取ることが大した評価を受けないんですね。ですから、当然評価を受けないんで、無理にあずって勉強することもないということで、勉強もしません。そこらが行政の中の問題点じゃないんかなという気がしております。
 資格者のことでお尋ねします。
 資格者証を取って評価が上がらないという風潮がありますが、それはなぜでしょうか。それは改める気はございますか。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。近藤副市長。
○副市長(近藤清孝)(登壇) 太田議員さんの再質問にお答えいたします。
 行政職員の資格ということでございますが、確かに言われるとおり、資格ということについては、今そういう処遇の面とか、そういったものの優遇もございませんので、資格取得については、今停滞しているというのが実態ではないかと思います。ただ、それではいけないので、市としても資格取得に対する補助を今検討しておりますので、そういった面も含めて、その資格取得を取った段階での処遇面、そういったものも含めて今後検討をしていきたいと思っております。
○議長(藤田豊治) 太田嘉一議員。
○7番(太田嘉一)(登壇) 資格者証の取得については、よくお願いをしておきます。資格を取って技術力をアップというよりも、当然、技術的なプライドを上げることによって、仕事が円滑にいくんじゃないかなという気がしております。ですから、資格者証を取ることが自分たちの評価を上げることにつながらないという風潮は、やっぱり問題じゃないんかなという気がしておりますので、その辺をできたら改善していただきたいと思っております。市職員として、崇高な意識を持って、市民のために仕事をしていただきたいし、特に技術職員には、高い技術力を兼ね備え、プライドを持って仕事をしていただきますようにお願いをしておきます。
 時間がないんですけど、もう一つやります。
 新居浜市の空き家対策についてお尋ねをします。
 空家等対策の推進に関する特別措置法が施行されました。この法律は、適切な管理が行われていない空き家等が、防災、衛生、景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしていることに鑑み、地域住民の生命、身体、または財産を保護するとともに、その生活環境の保全を図り、あわせて空き家等の活用を促進するため、空き家等に関する施策に関し、国による基本指針の策定、市町村による空家等対策計画の作成、その他の空き家等に関する施策を推進するために必要な事項を定めることにより、空き家等に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、もって公共の福祉の増進と地域の振興に寄与することを目的とするとのことです。国は、今まで人口動向に合った適切な住宅供給数を考慮せず、経済を優先し、新築促進政策を進めてきました。そのひずみで空き家が増産され、現在、全国で820万戸あるそうです。そのうち老朽危険家屋の所有者に解体撤去を含む適正管理の指示、指導など、自治体の権限を明記した特別措置法が全面施行されました。これにより、新居浜市はどのような市独自の空家等対策計画を作成し、その施策を推進されようとしているのか、お尋ねをいたします。
 新居浜市には、平成20年調査で、全壊した危険な家屋が約40戸、全壊ではないが半壊状態の危険な家屋が約700戸、危険度は低いが、空き家になっている家屋は約2,600戸あるようです。その状態に応じた対策が必要かと存じますが、お答えください。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 新居浜市の空き家対策についてお答えいたします。
 本年5月26日に施行されました空家等対策の推進に関する特別措置法で定める特定空家等を判断するため、国のガイドラインに示された基準及び愛媛県が示す判断基準をもとに、今年度現地調査を行い、調査後行政のみならず、自治会を初めとする地域住民の協力をいただきながら、継続的に情報収集を行い、発生、増加抑制を徹底し、空き家等対策の充実を図ってまいります。また、同法に定められた空家等対策協議会を早期に設置し、愛媛県が作成する空家等対策計画の標準モデルを参考に、新居浜市空家等対策計画を策定してまいります。
 なお、同法では、空き家等対策の基本的な考え方として、所有者等が第一義的な管理責任を負うと規定をしておりますことから、法律に基づく助言及び指導を行う前に、個別の事案ごとに相談等を重ねることにより、問題解決を図るよう努めてまいります。また、次年度に向け、関係部局の連携体制及び組織機構の見直しを検討し、国の基本指針に対応できるよう、各部局の役割分担、実施体制、連絡窓口などを明確にしてまいります。現在、本市では、特定空家等の除去に対する補助事業は行っておりませんが、今後国、県の補助事業の活用を図り、空き家等の除去支援策等を検討してまいります。
 なお、既存住宅ストックの流通促進などについても、国の動向などを注視しながら、総合的に空き家等対策に取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 太田嘉一議員。
○7番(太田嘉一)(登壇) 空き家の対策には、いろいろあると思いますが、基本的には先ほど市長が言われました個別に相談するということが必要かと思います。特に、私思ってますのは、市職員の誠意ある対応が、やっぱり地主さんに対して心を動かす。結局地主さんにやっていただかんと解決しない問題ですから、その辺の誠意ある対応をお願いして、今回質問を終わります。
○議長(藤田豊治) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) おはようございます。
 いずみ会の篠原茂です。先日のNHKBSプレミアムで、別子銅山が特集番組で取り上げられましたが、テレビで当時の鉱山鉄道建設の写真が紹介されていました。別子銅山には、当時、世界最先端のヨーロッパの技術者が見えられていて、フランス人のルイ・ラロック氏が有名ですが、ドイツからはルムシュッテル氏が見えられ、鉱山鉄道建設の指導を行いました。彼は、別子銅山に来る前は、東京市街高架鉄道新橋-上野間の建設にも携わっていました。そのように思うと、世界のトップレベルの技術者が別子銅山に集まっていました。改めて別子銅山産業遺産の偉大さを感じます。
 では、通告に従いまして質問させていただきます。
 別子銅山産業遺産の活用等についてお伺いいたします。
 新居浜市民においては、現在、学校教育や地域教育を中心に別子銅山は明治期における日本の近代化産業の先駆けであるとの学習を受け、産業遺産の次世代への継承が進められています。また、新居浜市の施設面においては、別子銅山の近代化を推し進めた住友初代総理事広瀬宰平翁を顕彰する広瀬歴史記念館の設置、マイントピア別子端出場地区の整備、東平地区の整備充実のほか、最近ではことし3月に鷲尾勘解治を顕彰するため、自彊舎跡地整備を行うなどが進められています。市民及び行政とも、別子銅山は日本の近代化産業の先駆者であり、その歴史を示す多くの産業遺産は、貴重な地域資源としてその保存と活用の必要性を認識しているところです。
 1点目に、世界遺産登録についてお伺いいたします。
 本年7月5日に明治日本の産業革命遺産、製鉄、製鋼、造船、石炭産業が世界文化遺産に登録されることが決定いたしましたが、今回、別子銅山産業遺産が登録とならなかったことは、一市民として非常に残念に思います。明治日本の産業革命遺産として、広範囲にわたる遺産が世界文化遺産に登録されることが決定いたしましたが、今回、別子銅山産業遺産が指定されなかったことに対し、市民はなぜと素朴な疑問や思いを持つ方も多いと思います。別子銅山の産業遺産登録に向けたこれまでの取り組みや今後の方針、考え方について御答弁をお願いします。
 2点目に、平成24年度に策定した別子銅山近代化産業遺産を活かしたまちづくり総合整備計画を見ると、近代化産業遺産は、新居浜市の貴重な地域資源であり、その価値は都市イメージを形づくり、都市ブランドとして資産価値を高める地域資源ですと書かれています。つまり、今後のまちづくりを行う上で、産業遺産は重要な構成要素であり、次の世代に残して伝えていくのが私たちの責務なのです。また、こうした施設のみならず、別子銅山には明治時代に年間100万本の植林を行い、荒れた山々を青々とした山に取り戻したという環境教育の側面もあります。
 そこで、先ほどの整備計画書の中には、4つのまちづくり基本構想と4つの基本構想ゾーニングが示されておりますが、これまでどのような取り組みを行ってこられたのでしょうか。基本構想及びゾーニングごとに具体的に御答弁をお願いいたします。
 3点目に、こうした産業遺産の多くは、住友企業の所有地に存在しています。市長におかれましても、常々住友との共存共栄の堅持について述べられていますが、産業遺産の活用という問題について、住友企業との連携についてどのように取り組んでいこうとお考えでしょうか、御答弁をお願いします。
 4点目に、産業遺産サイクリングについてお伺いします。
 8月5日に別子銅山の産業遺産をめぐるサイクリングが愛媛県主催で開催されました。こうした中、県では、多くの人が自転車に親しみ、サイクリングを楽しむことを目的として、愛媛サイクリングの日が創設され、ことしは11月15日に決まりました。当日は、県内各地で自転車関連の行事が開催されるとのことですが、新居浜市でも現在計画中の自転車ネットワークの中に産業遺産を生かしたルートを設定し、サイクリングの日だけでなく、日常的に産業遺産めぐりができるように計画することが重要と思いますが、具体的にどのように作業されているのでしょうか、御答弁をお願いいたします。
 5点目に、先月24日に歴史遺産を活かした観光まちづくりを考えるセミナーが商工会議所主催で開催されましたが、講師の先生からは、新居浜市の近代化産業遺産の活用の動きは、全国に先駆け、1980年代半ばに起こったが、現状は観光ルートの設定やネットワークが不十分で、産業遺産の広報、PRは弱く、知名度もいま一つ、観光振興計画がいまだに作成されていないとの御指摘がありました。また、産業遺産の活用とは、先人が投資し、長い歳月だけがつくり出せる歴史的投資を生かして新たな産業や雇用を生み出すことと話されました。こうした専門家の御指摘に対し、どのように改善すべきとお考えでしょうか、御答弁をお願いします。
 6点目に、産業遺産の情報発信についてお伺いします。
 先ほどの産業遺産サイクリングの中で、南高のユネスコ部や東高の国際地域研究部の皆さんが、産業遺産の説明をされ、大変好評だったと聞いております。また、えんとつ山倶楽部や新居浜観光ガイドの会、別子銅山の歴史を学ぶ会など、いろいろな団体の皆さんがそれぞれの立場で産業遺産の情報発信や遊歩道整備といった環境美化作業、観光客受け入れなどを行っています。私は、このように市民一人一人がおもてなしの心を持って、自分たちのできる範囲で産業遺産を生かした活動を行うことが重要であり、私たち市民が、別子銅山の歴史を学び、再認識し、関心と誇りを持たなければなりません。そのためには、市役所職員であれば、いつでも、どこに行っても別子銅山の説明やPRができる観光大使でなければならないと思います。別子銅山の恩恵が薄れていく中、まずは全ての市役所職員が観光大使となるよう、具体的にどのようにすべきとお考えでしょうか、御答弁をお願いします。
 7点目に、別子銅山産業遺産パネル展についてお伺いいたします。
 愛媛県と新居浜市の共催で、松山、今治、尾道、大阪と多くの場所で別子銅山産業遺産パネル展を開催してきました。また、平成26年12月19日からの東京六本木の泉ガーデンギャラリーでの開催は、多くの入場者もあり、今まで以上に大好評だったと聞いていますが、こうした企画に対する経済効果はどのようにあったのでしょうか、御答弁をお願いします。
 そして、今後はどのような計画を予定しているのでしょうか、お伺いいたします。よろしく答弁を願います。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 篠原議員さんの御質問にお答えいたします。
 別子銅山産業遺産の活用等についてでございます。
 まず、別子銅山の世界遺産登録に向けたこれまでの取り組みや今後の考え方についてでございます。
 今回、明治日本の産業革命遺産、製鉄、鉄鋼、造船、石炭産業として、九州、山口を中心とする8県11市の広域的な23の遺産群が世界遺産委員会において正式登録されました。世界遺産登録の経過につきましては、平成17年7月に鹿児島県主催の九州近代化産業遺産シンポジウムにおいて、かごしま宣言が取りまとめられたことに端を発し、平成18年6月、九州地方知事会における政策連合項目として、九州近代化産業遺産の保存活用が決定、その後、歴史的に関係する3県が加わり、枠組みがつくられた経緯であったため、この中に別子銅山産業遺産は含まれておりません。しかしながら、別子銅山の産業遺産は、愛媛県東予地区における300年という長い時間軸とともに、旧別子から東平、惣開、四阪島までの一定地域に集積しており、別子銅山産業遺産が持つ歴史的意義や価値は、単独でも世界遺産に十分に値するものと考えております。世界遺産への推薦の基本は、審査基準に明記されていますように、遺産の顕著な普遍的価値を有することの明確化、重要文化財指定など国の保護及び保存管理計画の策定などが必要とされており、本市におきましては、産業遺産の所有者の理解と協力を前提条件として、引き続き文化庁の指導を仰ぎながら、重要文化財指定など文化財としての価値を高めること、また保全に関する計画を策定することなど着実な歩みが必要であると考えております。
 次に、基本構想及びゾーンごとの取り組み状況についてでございます。
 第1の観光交流まちづくりにつきましては、平成25年度から新たな着地型旅行商品として、別子銅山ハイランドプランの造成、販売を行い、新居浜駅から端出場地区、東平地区への交通の利便性の向上やおもてなしとしての観光ガイドの添乗によるツアーの充実により観光交流の促進を図っております。
 第2の知の創造学びの場につきましては、平成24年度から小学生、中学生を対象にふるさと学習の中で、小学3年から4年にかけては、副読本を使って別子銅山の学習、中学生は旧別子登山や東平での現地学習を行い、産業遺産の理解を深めております。また、平成27年度からは、別子銅山産業遺産創造塾として、主に高校生を中心とした講座を実施いたしております。
 第3の地域コミュニティ再生につきましては、平成22年度から記憶の継承事業に取り組むとともに、平成25年度には別子銅山地元文化史調査事業として体験者の聞き取り調査及び保存を実施、平成27年度には自然漫歩事業として、各世代の参加による山根から端出場までの散策事業を実施いたしております。
 第4の都市計画との連携につきましては、都市計画マスタープランにおいて、先導的プロジェクトの一つとして、別子銅山産業遺産の保存、活用に関する内容を盛り込み、連携を図っております。
 次に、各ゾーンごとの取り組み状況についてでございます。
 星越・惣開ゾーンにつきましては、昨年度、自彊舎跡地整備事業として、自彊舎記念碑や鷲尾氏の功績をたたえるパネル等を設置し、整備を図りました。
 また、山田社宅につきましては、住友共同電力株式会社から寄贈をしていただいた2棟について順次整備を図り、地域学習、各種団体の研修等に利用されております。
 また、2棟のうち、旧監査役宅につきましては、自彊舎記念会の解散により、市に寄贈された鷲尾勘解治氏の書画等の一部を常設展示しております。
 山根・立川ゾーンにつきましては、これまでにえんとつ山周辺整備事業を行い、現在市民団体の活動を中心とした登山道などの維持整備が図られているところでございます。
 端出場・東平ゾーンにつきましては、近年では東平地区内の解説案内板や誘導板の設置、さらには東平駐車場から別子鉱山鉄道上部線敷設ルートがわかる表示パネルの設置により、観光客の利便性を高める整備を行っております。
 端出場地区につきましては、県道から端出場水力発電所への進入路階段を設置いたしますとともに、今年度から文化庁の補助事業による保存活用計画の策定に取り組んでおります。
 旧別子・別子山ゾーンにつきましては、今年度、住友金属鉱山株式会社からの寄附金を活用し、ダイヤモンド水広場トイレ整備を行っております。
 次に、産業遺産の保存に係る住友との連携についてでございます。
 別子銅山産業遺産群は、住友とそこで働いた先人の英知の結集であります。300年の歴史が物語る産業遺産の多くは、住友各社の所有する土地に存在しており、その保存、整備については、所有者の意見を尊重しなければなりません。住友の事業精神に、信用を重んじ確実を旨とし、浮利にはしり軽進すべからずという言葉がございます。足元を固めて確実に事業を進めることが肝要であり、決して目の前の浮いた利益に走らないことが示されております。このような考えに基づき、産業遺産を保存していく姿勢が、現代の共存共栄であり、住友各社とともに後世に伝えるべき市民の誇りとしての産業遺産となると考えております。同時に、所有者の理解と協力を得ながら、地道に着実に進めていくことが、住友との連携に通ずるものと考えております。
 以上申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(藤田豊治) この際、暫時休憩いたします。
  午前10時58分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前11時08分再開
○議長(藤田豊治) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 寺田企画部長。
○企画部長(寺田政則)(登壇) 別子銅山産業遺産の活用等についてお答えいたします。
 まず、全ての市役所職員が、観光大使となれるような取り組みについてでございます。
 別子銅山の発展の歴史が、本市発展の礎でありますことからも、市職員一人一人が産業遺産群の価値やその歴史的意義を正しく理解し、十分説明ができることが必要であると考えております。このため、現在、採用後2年目職員を対象にした現地研修に加え、住友企業からの講師による特別研修の実施、さらに幹部職員においても、旧別子地区での産業遺産研修を定期的に行い、知識の習得に努めております。今後におきましても、これまでの研修を継続するとともに、観光ガイドによる研修等も取り入れ、充実、発展させていくことで、職員が別子銅山について正しく理解し、情報発信できるよう努めてまいりたいと考えております。
 次に、別子銅山東京展の経済効果と今後の企画についてでございます。
 東京展は、平成26年12月19日から22日まで、東京六本木の泉ガーデンギャラリーにおいて開催し、一般の来場者に加え、住友各社の社長、会長を初め、首都圏在住の住友関係者、新居浜出身者など約1,800人の来場がございました。
 御質問の経済効果については、具体的な金額としては算定しておりませんが、東京展の検証と期待される効果について申し上げたいと思います。
 検証の1点目として、大都市圏における企画展の重要性であります。
 インターネットの普及により、全国各地の産業遺産は、手にとるようにわかるようになりましたが、じかに目に触れる企画展は、効果があり、来場者からはぜひ現地に行ってみたいという声が多く聞かれましたことからも、今後の交流人口の増加に期待が持てるものと考えております。
 2点目として、メディアの情報発信力の重要性であります。
 東京展の開催については、東京新聞、日経新聞などに掲載されたほか、住友不動産広報部の広報協力やBS朝日、BS日テレ等の東京展に関する番組テロップの挿入等、各種メディアにおいて取り上げられました。このことにより、別子銅山を知らない人にも効果効率的な情報発信が行え、来場者の増加につながったものと考えております。
 さらに、直接会場に来られていない方に対しても、別子銅山を知る機会となり、別子銅山訪問の動機づけになっているものと考えております。
 3点目として、住友各社に対する新居浜市の姿勢についてでございます。
 住友各社の本社が多い首都圏での開催は、新居浜市が産業遺産の保存に対して真摯な取り組みを行っていることを住友各社に理解していただく契機となったのではないかと考えております。現在でも多くの住友社員の方々が、別子銅山の研修に訪れておられますが、今後においても継続的に住友の源流を学びに来られることを期待いたしております。
 次に、今後の企画展についてでございます。
 これまで県外における企画展として、平成24年度に尾道展、平成25年度にNHK大阪における大阪展、平成26年度に東京展と3年連続して別子銅山展が開催されました。今後におきましても、効果的な時期や場所を考慮した上で、特に大都市圏での企画展を開催したいと考えております。
○議長(藤田豊治) 寺村経済部長。
○経済部長(寺村伸治)(登壇) 観光振興計画の策定と新たな産業や雇用を生み出すことについてお答えいたします。
 まず、観光振興計画の策定についてでございます。
 観光振興計画の策定は、第五次新居浜市長期総合計画において、主な取り組み内容の一つとして掲げております。新居浜市の観光振興計画は、別子銅山の近代化産業遺産や新居浜太鼓祭りを初めとする本市固有の地域資源を整理しながら、歴史的景観や観光、文化施設、自然、食文化、特産品等の観光資源を生かした地域づくり施策と体制づくり、受け入れ環境の整備等観光振興のための施策を一体的に実施するための指針として策定しようとするものでございます。観光振興計画の策定時期につきましては、平成24年3月に策定した別子銅山近代化産業遺産を活かしたまちづくり総合整備計画とも整合性を図るため、当初は平成24年度を予定しておりました。しかし、その後、マイントピア別子の再生につきまして議論されたこと、総合文化施設の建設といった背景などもあり、その策定時期を延期してきたところであります。観光振興は、地方創生にも直接関連する分野も多々ございますことから、現在策定中の新居浜市版総合戦略等とも整合性を図りながら、地域の特性を重視した観光戦略をも包括した計画づくりに取り組んでいくことが必要でないかと考えております。
 このようなことから、新居浜市観光振興計画の策定時期につきましては、新居浜市版総合戦略やあかがねミュージアムオープン後の推移、マイントピア別子改修事業完成後の動向を見据えながら、平成29年度を目標として取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、産業遺産の活用とは、先人が投資し、長い歳月だけがつくり出せる歴史的投資を生かして新たな産業や雇用を生み出すこととの専門家の指摘に対する考えについてでございます。
 別子銅山稼行280年余りの歴史は、多数の産業、文化遺産によっても語り継がれております。また、別子銅山の近代化産業遺産は、本市経済発展の歴史を物語るものであり、日本を代表する近代化産業遺産としても認知されているものであります。別子銅山の近代化産業遺産の活用につきましては、これまで地権者や管理者の御理解をいただき、マイントピア別子端出場ゾーンと東平ゾーンを観光開発してまいりました。これらの事業展開は、第三セクター株式会社マイントピア別子の設立や公の施設の設置に伴う運営管理業務の新たな発生などにより新たな産業や雇用を生み出してきた経緯もございますので、産業遺産の活用は、地域経済の活性化に寄与するものと考えております。しかしながら、今後における別子銅山の近代化産業遺産の活用につきましては、まずは地権者や管理者の御意向が優先されますことから、慎重に取り組んでいく必要があるものと考えております。
○議長(藤田豊治) 原建設部長。
○建設部長(原一之)(登壇) 産業遺産サイクリングについてお答えいたします。
 現在、策定を進めております新居浜市自転車ネットワーク整備基本計画におきましては、自転車利用の主な目的対象地として、学校、市役所、病院、公園、体育施設、商業施設、観光施設等のさまざまな施設をルート選定の要素として検討を進めております。御案内の産業遺産につきましても、観光施設としてルート選定の重要な要素と認識をしており、産業遺産めぐりのルートの構築も含めて、引き続き基本計画の策定作業を進めてまいります。
○議長(藤田豊治) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 再質問をいたします。
 質問がちょっと連動しておりますから、3点ほど続けてお伺いいたします。
 確かに土地、建物は住友の所有ですから、住友の意向を尊重しなくてはいけません。しかし、地域資源であっても、それを活用しなければ資産価値を高めることはできません。地域資産の活用という観点から、行政、市民でどのような取り組みが行われたのかをお伺いいたします。
 世界遺産の取り組みもその一つですが、さきの登録に指定されなかったのは、行政、市民全体にそうしたことを目指すという意気込みが足りなかったのではないでしょうか、お伺いいたします。
 住友企業には、地域の発展のため、新しい産業、雇用創出のため産業資産を活用させてほしいと働きかければ理解は得られると思いますが、どうでしょうか、御答弁をお願いいたします。
 そして、先ほどの寺村部長の答弁なんですけど、ちょっと私も考えることがあります。行政、市民が一体となって、この産業遺産を貴重な資産としてどのように活用し、地域の新たな産業、雇用の創出につなげていくかを真剣に考え、具体策を策定、実行していくことが大変重要だと思います。どのような具体策を考えているのか、教えていただきます。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 篠原議員さんの再質問にお答えいたします。
 世界産業遺産への市民の取り組み、市の取り組みが弱かったんじゃないんかというふうな再質問であったと思います。確かにこれまでも世界産業遺産にという市民の皆さんのお声もあり、市としてもいろいろ検討はしてきたんではないかと思いますけれども、まず第1には、現役の施設であるということであります。そういうことで、所有者の理解と協力が大前提であるということがまず一つあろうかと思います。それと、先ほども答弁で申しましたように、世界遺産に登録されるためには、いわゆるその価値を明確にし、国の重要文化財等の国の保護を受ける必要がございますことから、新居浜市としては、まずその大前提であります所有者の理解を得ることとあわせて、国の重要文化財の登録を受けることを大前提に作業を進めているところでございます。
○議長(藤田豊治) 寺村経済部長。
○経済部長(寺村伸治)(登壇) 篠原議員さんの再質問にお答えいたします。
 産業遺産を活用したことについて、雇用の面について具体的施策をどう考えているのかについてでございます。
 先ほど答弁でも申しましたように、こういった産業遺産の活用についての雇用面というのは、観光文化施設とか自然、食文化、特産品といったところでこういった観光資源を生かして観光客、つまり交流人口がふえることでそういった関連分野への雇用を創出してまいりたいと考えております。現在のところ、これまでマイントピア別子を観光施設としてやってきましたが、新たな観光施設というのは、マイントピアの現在の再生ぐらいしかありませんので、そういった直接的な雇用は、今のところ計画はございません。ですから、先ほど申しましたような関連分野での交流人口をふやすことによって雇用につなげてまいりたいと、このように考えております。
○議長(藤田豊治) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 4点目に、自転車ネットワークについて私は聞きました。そしたら、今、原部長のほうから、庁内検討委員会で基本計画を策定して話を進めていきよるというような御答弁がありました。産業遺産も含めた自転車ネットワークは、大体いつぐらいまでにできるんでしょうか、お伺いいたします。
 また、そのときには、案内マップ等をつくる計画はありましょうか、どうでしょうか。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。原建設部長。
○建設部長(原一之)(登壇) 篠原議員さんの再質問にお答えします。
 自転車のネットワークの基本計画をいつまでにというお尋ねでございますが、今年度中、できましたら早い時期に策定をしたいというふうに思っております。その中では、今言いましたように、産業遺産を回るルート、いろいろ要素がございます。そういうルートを、どの拠点をつなぐというのをまず計画をし、その後、既設の道路の中でどういうふうに自転車に安全に通っていただくとかというような基本計画を今策定中でございます。それを早期につくりたいというふうに思っております。
 それと、あわせて、マップでございますが、これ建設部もさることながら、そういうふうなルートを策定した上で、関係部局とも調整をして、そういう取り組みもしていきたいというふうに思っております。
○議長(藤田豊治) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 6点目に情報発信ということで、市役所職員は別子銅山の研修を再度受けたらどうかというようなことをお尋ねしましたら、部長のほうから詳しく答弁いただきました。私らも時々研修に行くんですけど、長野市やかに行きますと、長野市の職員さんやかは、善光寺の話を1時間ぐらいするんですよ。熱い話をしてくれるんですよ。そして、宮崎県の綾町やか行ったら、照葉樹の森の話を1時間ぐらいしてくれるんですよ、職員さんが。ですから、ぜひ新居浜市の職員も、観光大使になってどこに行ったって新居浜市は別子銅山の自慢話ができる、そのような職員を多くつくっていただきたいと思っております。よろしくお願いいたします。
 それから、パネル展のことなんですけど、住友企業の各社の幹部の方の講評も大変よかったといったことも今聞けて大変うれしく思っております。少し私の提案なんですけど、東京でパネル展をこの間しました。皇居の二重橋の向こうに楠木正成の銅像があります。これは、住友家が明治23年に別子銅山開坑200年を記念して別子銅山の銅を使い高村光雲作でおさめたものです。また、私は先ほども枕言葉で言いましたが、別子銅山で働いていた鉱山鉄道の技師ルムシュッテル氏が、東京駅周辺の高架鉄道の建設に携わったと言いました。ですから、このような話をすると、別子と東京ともつながることができるんですよね。ですから、このようなことをもっともっとPRすることによって別子銅山の存在価値がもっともっと広まるんじゃないかと思いますので、次回からぜひこのようなことも取り入れていただければと思っております。
 そして、再度お伺いするんですけど、平成26年度のマイントピア別子東平地区のお客さんが5万6,901人と言われています。広瀬歴史記念館の入場者は7,471人です。普通に考えると、別子銅山に関心があって新居浜に来たお客さんですから、東平地区に来たお客さんが広瀬邸も訪れ、そして歴史を学んで帰ってくれると私は思っていました。現状の数字を見ると、東平地区と広瀬邸が連動して観光客を呼ぼうとしているのが見えてきません。しかし、これに(資料を示す)書いとんですよ。この長期総合計画に書いとんです。各施設をつなぐネットワークの連携及び各方面との情報交換を行い、観光客を呼び込む必要があると書いとんですよ、4年前に。ですから、私が営業マンでしたら、マイントピア、それから東平、広瀬、別子銅山記念館、そして今度新しくできたあかがねミュージアムが連動した市内観光商品を売り出し、観光客を呼び込んで域外マネーを新居浜市に取り込むんですけど、どんなでしょうか、御答弁をお願いします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。寺村経済部長。
○経済部長(寺村伸治)(登壇) 篠原議員さんの再質問にお答えいたします。
 東平地区と広瀬歴史記念館の入り込み客の差があると。それの施設間の連携はどうなっているかについてでございます。
 マイントピア別子東平ゾーンと広瀬歴史記念館との連携につきましては、本市の主要な観光施設や団体等で構成する新居浜市観光関連施設連絡会において情報交換を行いまして、イベント情報を共有するなどして施設間の連携に努めているところでございます。マイントピア別子東平ゾーンへの入り込み客の増加は、平成25年度から株式会社マイントピア別子が実施しております東平バスツアー、緑ナンバーの分でございますとか、そういったものの開始とか、着地型旅行商品の別子銅山ハイランドプランの浸透が主な原因ではないかと。これによって増加していると思います。平成26年度は、着地型旅行商品の新居浜ワンデーパックにおいてマイントピア別子の東平ゾーンの見学を含みまして、別子銅山ハイランドプランと広瀬歴史記念館の見学と、レストランをめぐるコースを設定いたしましたところ147人と、まだ少人数ではございますが、企画実績がございました。また、同じ旅行商品の中で、ことしなんですが、9月から11月にかけて新居浜市内のホテルに宿泊して広瀬歴史記念館とマイントピア別子、また東平ゾーンを組み合わせたツアーを企画しておりまして、現在、販売を行っているところでございます。今申し上げましたように、マイントピア別子の東平ゾーンと広瀬歴史記念館をめぐるツアーは、まだまだ実績が少ない状況ではございますが、これからもこの2つの観光施設の連携を深めまして、本市固有の資源でございます別子銅山の近代化産業遺産をPRして、篠原議員さん御指摘のような交流人口の増加を図ってまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 別子銅山産業遺産と連動して、観光客をあかがねミュージアムに呼び込みたいと思いますので、あかがねミュージアムの運営についてお伺いいたします。
 あかがねミュージアムは、オープンして約1カ月がたち、既に入場者も5万人を超えたと言われており、とりあえずはにぎわい創出につながったと感じますが、真の活用はこれからです。そして、その管理運営については、6月議会でも質問させていただきましたし、先日の愛媛新聞にも既に問題点ありとの記事が掲載されました。
 そこで、1点目に管理体制についてお伺いいたします。
 あかがねミュージアムは、3社による運営グループ方式で管理しており、指揮系統も複雑になっていたとのことで、現在は朝会、夕会を開いて連携を密にとっているとお伺いしました。どうしてこのような初歩的な問題が発生したんでしょうか。指定管理者のノウハウ不足といった声も聞こえてきますが、このことについてどのような改善策をお考えでしょうか、御答弁お願いいたします。
 また、現在は問題なく運営できているのでしょうか、御答弁お願いいたします。
 2点目に、太鼓台の展示についてお伺いいたします。
 6月議会で費用負担やトラブルの対応についてお伺いしましたが、その際の御答弁では、尋ねると各地区の運営委員会等との協議ができているところもあればできてないところもあると聞きましたが、その後きちんと話し合いはできたのでしょうか。太鼓台関係者からは、全く話が聞き及んでないといった声がいまだに聞こえてきますが、どのようになったのでしょうか、御答弁をお願いします。
 また、新居浜祭りには、JRを利用してお祭り見物に来る方も多いと思われますが、そのときにあかがねミュージアムには太鼓台は展示されているのでしょうか。展示されていなければ、観光客が寂しい思いをすると思われますが、どのような対応を考えているか、お伺いいたします。
 3点目に、運営時間についてお伺いいたします。
 施設全体の閉館時間は、場所により違っていますが、美術館の閉館時間は、最初は17時でしたが、現在は18時となっていますが、今後も閉館時間は18時とするのでしょうか。子供たちの夏休みも終わり、開館時間、閉館時間を今後検証する必要もあると思います。
 一方、仕事帰りに立ち寄ってみようと思う人もいると思いますが、その人たちにとっては、既に閉館となっております。利用しやすい運営時間となるよう、見直しが必要と思います。
 また、休館日は月曜日になっていますが、違う曜日への検証はされたんでしょうか。こうしたことについてどのようにお考えでしょうか、御答弁をお願いいたします。
 4点目に、施設構造上の課題についてお伺いします。
 複合施設のため、太鼓の音や楽器の音がうるさくて落ちついて美術鑑賞ができないといった声を聞いていますが、設計時点で気づかなかったんでしょうか。また、その対策はどのようにされるのでしょうか、御答弁をお願いいたします。
 5点目に、施設の利用についてお伺いします。
 ホールは来年1月から一般貸し出しを始めると聞いていますが、なぜでしょうか。完成を待ち望んでいた市民の皆様から、真新しい施設で早く発表会をしたいといった声を聞きます。維持管理費の削減のためにも、効率よい活用が必要と思いますが、どのようにお考えでしょうか、御答弁をお願いいたします。
 6点目に、事業効果についてお伺いします。
 7月のオープンから1カ月がたち、冒頭でも申し上げたとおり、所期の目的である駅前のにぎわいにつながったと感じています。第1段階としての駅周辺の整備が完了したわけであり、あとは32街区への東横インホテルの完成が待たれるところですが、現時点での事業効果をどのように考えておりますか、御答弁をお願いします。
 7点目に、市民を巻き込んだ活動についてお伺いします。
 先日、岐阜県可児市の文化創造センターを視察してきましたが、芸術の殿堂ではなく、人間の家になるべく活動をしています。そこでは、全ての市民を視野に入れた、まち元気プロジェクトの活動を積極的に展開しており、大変印象深く感じました。あかがねミュージアムでもこのような全ての市民に向けた活動についてどのようにお考えでしょうか、御答弁をお願いします。
 また、県総合科学博物館では、学校の先生を集め、子供たちが利用しやすい館になるために、まず先生に館を知ってもらう事業を開催していますが、あかがねミュージアムでも子供たちが集い、さまざまな体験型の学習ができる場とすることへの取り組みについてどのようにお考えでしょうか、御答弁お願いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) あかがねミュージアムの運営についてお答えいたします。
 あかがねミュージアムは、オープンから2カ月を迎えようとしております。開館以来、入場者も5万人を超えスタートを切ることができましたが、一方、御質問いただきましたように、課題等も浮かんできております。
 まず、管理体制についてでございます。
 あかがねミュージアムは、新居浜市が直接運営に携わります美術館と民間事業者3社による指定管理者が中心に運営する多目的ホール、太鼓台ミュージアム、にいはまギャラリーなどの機能が1つの施設にあり、管理運営が複雑となっております。そのようなことから、相互連携の場として、開館時から毎日の朝礼と隔週での担当者会などを実施しております。今後におきましては、さらなる職員間の意思疎通を図り、それぞれの役割を明確にすることで、運営面の改善を図るべく取り組んでまいります。
 次に、太鼓台の展示についてでございます。
 太鼓台ミュージアムへの借用展示に御理解と御支援をいただくため、これまでにも太鼓台関係者の皆様方には、機会あるごとに御説明を行ってまいりました。6月議会で篠原議員さんから御質問をいただいた後の取り組みといたしましては、7月14日に開催された新居浜市太鼓祭り推進委員会で、太鼓台の借用展示について御説明と御協力のお願いをいたしました。太鼓祭りの期間中の展示ですが、実物はそれぞれの運行先でごらんいただくことになりますが、太鼓祭りの運行に関する情報や各地区のハイライト映像、関連グッズの紹介などで太鼓台の紹介を行いたいと考えております。
 次に、運営時間でございます。
 美術館の運営時間につきましては、よりニーズに合った時間帯となるよう、試行的に8月14日からオープニング展示が終了するまでの10月18日まで、閉館時間を1時間延長し18時までといたしております。また、11月3日から12月20日まで開催予定の開館記念展では、通常の17時までとなりますが、開催期間中の金曜日は20時まで時間を延長し、仕事帰りに立ち寄っていただけるようにしたいと考えております。
 また、月曜日の休館につきましては、全国の美術館等の多くが月曜日を休館日としていることから、当館もこれに倣い、月曜日を休館といたしておりますが、今後の利用者の状況や御意見を参考にして、他の曜日への変更も検討してまいります。
 次に、施設構造上の課題についてでございます。
 施設の構造上、屋内ステージでのイベントの際には、内容によっては展示室に音が届く場合もあります。美術館での快適な鑑賞ができるよう、美術館の開館時間内は美術館に影響の少ないイベントにするなどの対応を行っております。
 次に、施設の利用についてでございます。
 ホールの貸し出しが平成28年1月からといたしましたのは、指定管理者が中心となって事業を展開すると同時に、市民の皆様が安心、快適に使っていただくことができるよう、運営スタッフの技術レベル向上のための期間を設けたためでございます。
 次に、事業効果についてでございます。
 駅周辺整備の核となりますあかがねミュージアムが開館し、開館から3日間のオープニング時の来館者が2万6,000人となっております。開館に際しましては、あかがねミュージアムのイベントだけでなく、共催した新居浜駅前の物産販売等も盛況で、また物産協会との連携により、お盆期間中は帰省客や新居浜駅を利用する方をターゲットに、館内でお土産に最適な物産を販売し好評を得ることができました。これは、駅前に立地した効果であると考えており、今後におきましても、市内のみならず、市外、県外の方に来館いただけるよう、魅力ある事業を展開したいと考えております。
 次に、市民を巻き込んだ活動についてでございます。
 オープニング時には、市民参加型パフォーマンスとして、館内のさまざまな場所で保育園児から高齢者の方に演奏やダンスなどを実施していただきました。継続的にさまざまな年代の方に御来館いただくため、各年代をターゲットにしたイベントを開催しております。さらに、館外活動の一環として、11月には市内の小学校や公民館でクラシックコンサートを実施し、最終日にはあかがねミュージアム多目的ホールでコンサートを開催する予定です。子供たちが集い、さまざまな体験型の学習のできる場とする取り組みにつきましては、美術館の展覧会にあわせたワークショップや創作スペースでさまざまな教室を開催するなど、芸術的な体験ができる機会の創出に向け、現在内容を検討しております。
○議長(藤田豊治) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 大変くどくて悪いんですけど、太鼓台の費用負担なんですけど、費用負担とかそれからトラブル、幕が損傷したときのそんな対応の話し合いやかももうできたんですか。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 篠原議員さんの再質問にお答えいたします。
 太鼓台ミュージアムの費用負担等についてだと思います。太鼓台ミュージアムの運営につきましては、指定管理者が地区の運営協議会及び委員会を通じて、太鼓台所有地区の皆様と運搬方法や展示内容、またその使用について協議しながら、それぞれの地区の特色を生かした展示を行うということにしております。そういう中で、展示のための太鼓台の運搬についても、指定管理者の展示事業費の中で各地区の実情に合わせ実費のお支払いをさせていただいているとの報告を受けております。具体的には、現在、展示中の金栄太鼓台と次回展示の松木坂井の太鼓台の入れかえ時期について、両地区の太鼓台関係者の御配慮によって、指定管理者が積極的に日程の調整を行わせていただいたと聞いております。
○議長(藤田豊治) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 6点目なんですけどね、ちょっと教育長、経済効果じゃないんですよ、私が聞いたのは事業効果なんですよ。事業効果というて私ここへ書いとんですけど、第1段階として、駅周辺整備が完了したわけで、ですから、私が聞いているのは、駅前の区画整理から始まり、出逢いロード、駅南駐車場、人の広場、モニュメント、そして今回あかがねミュージアムの公共事業が終わりましたが、総事業費が356億円でした。現時点での事業効果はどのようになっていますかということを聞いたんです。ですから、あかがねミュージアムのほうは経済効果を聞いたわけじゃないんですよ。済みません、そのような答弁をお願いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。原建設部長。
○建設部長(原一之)(登壇) 篠原議員さんの再質問にお答えいたします。
 新居浜駅周辺事業全体の事業効果というふうなことだと考えております。当然ながら、まずは第一弾として駅前土地区画整理事業、そういう中で、施工する前におきましては、駅周辺というのは、駅の前の広場であるとか、道路とか、生活道路であるとか、そういうのが非常に狭くて、市街地の形成を阻害しておるという状況がございました。それを市の核となる総合文化施設であるとか、さまざまな都市施設の整備によりまして、快適な都市環境であるとか、にぎわいの創出を図っていこうという目的で事業に取り組んでおったというところでございます。その効果でございますが、道路、公園等の公共施設の整備あるいは宅地の再配置等によりまして健全な市街地が促進できるような基盤づくりができたということ、また震災時における都市の防災機能というのも格段と向上したということでございます。その中で、一つ検証を図るために、先ほどございましたあかがねミュージアムのオープニングのときに、7月18日から7月20日までの3日間、アンケートの実施をいたしました。その中で、全部で751名の方に回答をいただいております。その中での一つの問いとしまして、駅周辺施設整備後の新居浜駅周辺について、あなたはどのようにお考えですかという問いに対しまして、満足、やや満足という方は合わせまして59%の方でございました。普通と言われた方が29%、やや不満、不満を合わせますと11%ということで、当然、駅のところに来ていただいてのアンケートではございますが、6割の方から満足というふうな回答をいただいているというのも一つの評価であろうと思っております。
 それと、土地区画整理事業、駅周辺整備事業は完成いたしましたが、今後の課題といたしましては、いわゆるにぎわいという意味での創出というところについてはまだだというふうに思っております。そのための民間商業施設あるいは業務施設の誘致というのも必要であるというふうに考えておるところでございます。
○議長(藤田豊治) 篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) アンケート調査など、よかったらまた見せていただければありがたいと思います。お願いします。
 そして、あかがねミュージアムの全体なんですけど、ミュージアムのデザインコンセプトの説明などをしたらいいんじゃないかと思ったりします。そして、森の駅の考え方は、別子の荒廃した山々をもとの緑あふれる森へ再生した話につながる説明、そして多くの樹木が植えられていますが、樹木の名前やかもう名板を張ったらいいと思います。そして、正面右側にはカイの木が植えられています。カイの木は、皆さん御存じのように学問の木と言われています。ここになぜカイの木が植えられているかというようなことも説明したらいいと思います。そして、あかがねミュージアムに来られた方が、駅周辺のまちづくりが理解ができるように、そのような説明があればと思っております。お願いいたします。
 それでは、今もおっしゃいましたが、駅周辺整備事業が終わりました。次は駅南地区のまちづくりについてお伺いいたします。
 7月30日に開会された泉川まちづくり校区懇談会において、校区の課題として取り上げられましたが、駅南地区の全体像が一向に見えておりません。既に地区内では将来計画に基づかない新築や建てかえ、民間開発が行われており、事業を推進していく上で大きな障害になるのは必至です。また、長田通りより東側だけの計画が議論されていますが、西側も含めて一体となった検討が必要ではないかとの御指摘があったことは市長も御存じのとおりです。
 そこで、まず1点目に、地元の意見の反映についてお伺いいたします。
 駅南地区の整備につきましては、地元自治会、市民の皆様からの意見を聞きながら進めていくと提案を受け、泉川連合自治会を初め、松木坂井自治会、下泉連合自治会、地元住民の皆様が平成26年11月には道路整備の観点から、また12月には土地利用の観点から、目指すまちづくりについてワークショップを行い、参加者の意見をまとめて提案いたしました。ところが、平成27年7月に開催した地元の勉強会で、新居浜市からのまとめの報告を聞くと、地元の意見が何も反映されておらず、勉強会での協議、検討は何であったのかと地元では相当不信感が増幅されています。一体新居浜市は、地元の指摘や要望、意見をどのように取り扱い、反映させていこうと考えているのでしょうか。その姿勢について御答弁をお願いします。
 2点目に、住民参加の方法についてお伺いします。
 1992年の都市計画法改正により、市町村による都市計画マスタープラン制度が創設され、その策定に当たっては、市民参加による原案の作成、市民提案、インターネットの活用、ワークショップの積み重ねなど、多様な取り組みが展開されており、こうした参加をきっかけに、市民全体のまちづくり活動に発展する場合も見られるようになりました。しかしながら、新居浜市では、まちづくりに対する熟度がまだまだ低く、こうした活動には至っておりません。住民参加の手法を考える場合、行政施策に対して市民個人の権利としての意見表明ができるような参加の場をどのようにするか、要はテーマとする問題に関する直接の利害関係者なのか、行政に対して積極的に意見を述べようとする権利意識の高い市民なのか、全市民の意見を代弁するサイレントマジョリティーとしての市民を含めようとしているのかわかりませんが、駅南のまちづくりを考えていく上で、現時点においては、地元の権利者が主体となった組織を早く立ち上げ、具体的に地域の課題や目指すべき方向について協議、検討していかなければならないと思いますが、どのようにお考えでしょうか、御答弁をお願いいたします。
 3点目に、まちづくりのきっかけづくりについてお伺いします。
 地元の皆様には、行政としてきっかけづくりの応援が必要と思われます。つまり、まずは駅南まちづくりに関心を持ってもらうことが重要なのです。そのためには、現地を歩きながら、魅力や課題を発見して、異なる視点や異なる価値観を導き出すことが必要です。また、先進事例を見学し、地域の持っている力、人の持っている力を引き出し、あるものを新しく組み合わせたまちづくりが必要と思います。こうしたきっかけづくりについてどのようにお考えでしょうか、御答弁をお願いします。
 4点目に、にぎわいの創出についてお伺いします。
 8月8日に地元松木坂井自治会の皆さんが、JA経済センターの駐車場を借りて盛大に夏祭りを行っていました。駅南のにぎわい創出を考えたとき、JA所有地の活用が最大のポイントであり、JAの協力なくして事業の成功はありません。支所の統合や稲作の苗床場所の確保といった問題もあり、JAとの協議はどのようになっているのでしょうか、御答弁をお願いします。
 一方、新居浜市でも、防災拠点の建てかえが終われば市庁舎の建てかえも視野に入ってきますが、その用地は、中央公園付近にしかないと考えており、老朽化した文化センターの更新をしなければならないのであれば、駅南地区にその機能を持ってくるのも一案と考えます。そして、あわせて産直市を開催してはと考えますが、どのようにお考えでしょうか、御答弁をお願いします。
 5点目に、今後のスケジュールについてお伺いします。
 このようなことから、今後は地元住民と一緒になって、駅南地区の計画案を作成し、都市計画の手続を進めていくことが大変重要となりますが、どのような手順で事業を進めているのでしょうか。現在、作業中の都市計画マスタープランや長期総合計画の見直し、新居浜市の人口ビジョンや新居浜市総合戦略への位置づけも含めどのようにお考えでしょうか、御答弁をお願いします。
○議長(藤田豊治) この際、暫時休憩いたします。
  午前11時59分休憩
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  午後 0時59分再開
○議長(藤田豊治) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 原建設部長。
○建設部長(原一之)(登壇) 新居浜駅南地区のまちづくりについてお答えいたします。
 まず、地元の意見の反映についてでございます。
 新居浜駅南地区のまちづくりにつきましては、地元の意見を反映させるため、地元の会合を開催していただき御意見を伺っております。提案していただきました内容は、新居浜駅周辺まちづくり協議会へ御報告をさせていただき、昨年度末に土地利用、都市計画道路新居浜駅菊本線の延伸、JR貨物の貨物ヤードの3点について現時点での意見が取りまとめられたところでございます。7月に開催いたしました地元の勉強会では、その取りまとめられた内容につきまして御報告させていただきましたが、取りまとめられた内容は、基本的な方針でございますので、地元でお伺いした御意見が全て反映されている状況ではございません。いただきました御意見は、今後議論を重ね、具体的な案を検討する中で、できる限り反映させていただきたいと考えております。
 次に、住民参加の方法についてでございます。
 住民参加の手法につきましては、御提案のとおり、地元の権利者が主体となった組織を立ち上げ、議論を重ねることが重要であると考えております。現時点では、より多くの市民の御意見を伺っている段階でございますので、今後必要な段階で御提案の組織につきまして立ち上げることを検討してまいります。
 次に、まちづくりのきっかけづくりについてでございます。
 駅南地区のまちづくりにおいて、地元の方々が関心を持ち議論をしていただくのは大変重要であります。また、事業実施には、地元の方々の御協力も必要不可欠でございます。御提案の町歩きや先進地研修などにつきましても、今後必要な段階での実施を検討してまいります。
 次に、にぎわいの創出についてでございます。
 駅南地区のにぎわい創出を考えた場合、JAの御協力が極めて重要であると認識をしております。このようなことから、JAとは個別に協議をさせていただいており、今後、駅南地区のまちづくりにふさわしい土地利用が図れるよう、より具体的な協議を進めてまいりたいと考えております。
 篠原議員さん御提案の駅南地区への市民文化センターなどの建てかえにつきましては、公共施設の老朽化が進む中、市民文化センターなど公共施設全体について総合的な検討が必要であると考えております。その中で、駅南地区にふさわしい公共施設について検討いたしたいと考えております。
 また、産直市につきましても、JAとの協議を踏まえ、今後検討してまいります。
 次に、今後のスケジュールについてでございます。
 駅南地区を含む新居浜駅周辺につきましては、現在見直しを行っております、都市計画マスタープランや長期総合計画におきまして都市拠点として位置づけ、駅南北一体化による新都市拠点の形成に取り組むことと位置づけております。このことから、新居浜駅周辺まちづくり協議会において取りまとめをしていただいております内容を踏まえ、今後予定しております市民フォーラムや各方面の御意見をいただいた上で、今年度中に具体的な案を作成したいと考えております。
○議長(藤田豊治) 再質問はありませんか。篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 4点目のJAとの協議なんですけど、スピード感を持って対応してほしいと思っています。JAは、現在、あそこで稲作の苗床もつくっています。苗床も必要不可欠なものですから、そのような移転場所も本気で一緒に考えることが必要だと思ってますけど、よろしくお願いいたします。
 それから、5点目の今後のスケジュールなんですけど、長期総合計画の見直しの検討が行われていますが、駅南地区の具体的な事業推進が必要です。行政にスピード感を持って対応いただきたいんですけど、2点に対して重ねて答弁をお願いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。原建設部長。
○建設部長(原一之)(登壇) 篠原議員さんの再質問にお答えをいたします。
 まず、JAとの協議でございますが、今もうまちづくり協議会の中でもお話をさせていただいておりますし、また個別に協議も予定をしております。その中でいろいろと、御紹介のございました苗床も含めまして、産直市等々の議論もさせていただきたいというふうに思っております。
 それと、今後のスケジュールの中でスピード感を持ってということで、まずは長期総合計画あるいは都市計画マスタープランの中で大きなところでの位置づけを行いまして、その後にはなりますが、今いろいろな方々から御意見をいただいておることを踏まえて、具体的な案の作成をしてまいりたいというふうに考えております。
○議長(藤田豊治) 再質問はありませんか。篠原茂議員。
○10番(篠原茂)(登壇) 今回、3件質問させていただきましたが、全て連動した質問になっております。そして、多額の事業資金も投入しています。今後は、全ての事項に対して、スピード感を持って対応していただくことをお願いいたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(藤田豊治) 岩本和強議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 無会派の岩本和強です。
 サービス付き高齢者向け住宅について伺います。
 高齢化が急速に進展し、独居高齢者や夫婦だけの世帯が増加する中で、高齢者住まい法の改正により創設されたサービス付き高齢者向け住宅、以下サ高住と述べます、は、介護、医療と連携し、安否確認や生活相談サービスを提供し、バリアフリー構造で高齢者が安心して生活できる住宅として国土交通省主導で全国に建築を促したものです。しかし、実態は、自宅での生活が困難になり始めたとき、有料老人ホームでは経済的に厳しく、公的介護施設は多数の入所待ちの状況で、将来への不安を感じる高齢者や社会的入院削減による医療難民の受け皿として補助金や税制優遇が加わり急増をしています。サ高住に対し、市はどのように位置づけ評価されているかをお聞かせください。
 本年1月の時点で、県内では118カ所、3,084戸でした。9月1日現在では、135カ所、3,519戸と増加をしています。本市でも1月以降、2カ所、37戸が新たに建設され、合計10カ所、173戸を数えています。サ高住は、都道府県知事への登録制となっており、現時点では法的に新居浜市が関与する立場ではありませんが、今後も増加が見込まれることから、特養やグループホームほかの施設同様、介護福祉計画に基づいた建設計画を策定し、新規参入数や建設エリアをコントロールすべきだと考えますが、御所見を伺います。
 サ高住は、介護施設ではなく、高齢者用の住宅で、一般賃貸住宅です。生活相談と安否確認サービスを最低限提供さえすれば、登録条件を満たし認可されます。しかし、24時間サービスつきという名称を誤解して、他市の事例ではありますが、入居した方たちの中には、こんなはずではなかった。事前に詳細な説明を受けていなかったなどのトラブルが数多く起きているようです。事業者には県に提出した入居契約時に提供するサービスの詳細な情報開示と誇大広告の禁止を義務づけています。
 そこで、不動産賃貸契約の際に行われる重要事項の説明に準じて、サービス内容や退去規定など丁寧な説明がなされているか、契約書並びに重要事項の提出を事業所に求め、広告等のチェックをされてはと考えますが、いかがでしょうか。
 また、入所者に対し、系列介護事業所の介護サービスへの誘導、いわゆる囲い込みの事例が多く見られるようです。市内でも入居の際になれ親しんだデイサービスや信頼していた担当ケアマネジャーの変更を求められ、やむなく離れる、いわゆる優越的地位の利用と思われるケースがあるようです。また、市内の10事業所では、共益費が5,000円から2万8,000円と大幅な差があります。これらについても調査、助言を行っていただくこと並びに現在県ではどのような指導監督がなされているかをお伺いいたします。
 次に、国、県、市では、住みなれた地域、自宅でできるだけ長く暮らせる在宅介護重視に大きくかじを切っていますが、サ高住においても、ついの住みかである自室で最期を迎えたいと希望する入居者のために、医療との連携をしっかりとり、みとり可能な体制が必要と思いますが、市内の実態はどうでしょうか、伺います。
 他の市町村から介護保険施設や有料老人ホーム等に入所した場合は、転入前の市町村の被保険者となる住所地特例は、本年4月からサ高住も対象とはなりましたが、4月前にサ高住に転入された方の扱いについてもお聞かせください。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 岩本議員さんの御質問にお答えいたします。
 サービス付き高齢者向け住宅の位置づけについてでございます。
 サービス付き高齢者向け住宅につきましては、国土交通省と厚生労働省の2省所管の事業で、国土交通省におきましては、多様な世代が安心、健康に暮らせるスマートウエルネス住宅・シティー実現の一翼としてハード面での整備が進められ、また厚生労働省におきましては、多様化する高齢者の状況やニーズに対応した地域包括ケアシステムの一環として、住環境整備とともに、主にソフト面での対応が進められているところでございます。現在、直接の事務は、各都道府県において行われておりますが、本市にとりましても、本市に居住する高齢者の皆さんが快適に生活を続けていく住環境の整備という点で大いに注目をしているところでございます。特に、現在、本市が力を入れて取り組んでおります健康長寿社会を目指した健康都市づくりや、今後さらに取り組みを進めてまいります地域包括ケアシステムの構築に向け、その役割は大きなものがあると認識をいたしております。本市におけるサービス付き高齢者向け住宅の位置づけ、評価につきましては、例えば病院からの退院後に安心して生活できる場、あるいは軽度の認知症の方に対する服薬管理が可能な施設としての機能が考えられますが、御自宅での生活が困難な場合における各種介護施設を利用する以外の選択肢として、ケアハウスや有料老人ホームとともに重要な居住施設であると考えております。今後におきましても、高齢者の住環境整備に注意を払っていく必要がありますことから、国の事業計画や県の事業推進の状況を注視してまいりたいと考えております。
 以上申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(藤田豊治) 補足答弁を求めます。岡部福祉部長。
○福祉部長(岡部嘉幸)(登壇) サービス付き高齢者向け住宅について補足を申し上げます。
 まず、サービス付き高齢者向け住宅の位置づけについてのうち、新規参入数及び建設エリアのコントロールについてでございます。
 サービス付き高齢者向け住宅は、都道府県の事務として、審査、登録が行われており、現在のところ、市区町村において新規戸数を制限することはできないものとなっております。しかしながら、制度開始4年目を迎え、各方面からの関心が深まる中で、国土交通省より市区町村の意見聴取の手続が始められており、必要量の確保とともに、まちづくりとの整合性や交通アクセス、医療、介護との連携等につきまして全国的な状況に基づく改善が図られるものと考えております。
 次に、入居者に対する説明責任についてでございます。
 契約書、重要事項の提出、広告のチェック、共益費に対する指導につきましては、県の登録事務の際に契約書や重要事項、パンフレット案、料金設定の積算根拠等が必要書類として提出されることとなっており、その際に点検、指導が行われております。共益費につきましては、各事業所により料金設定の考え方が異なっている関係上、敷金、共益費、管理費、月額賃貸料の全体において、不適当な設定となっていないか確認がされております。また、登録時に内容、重要事項の説明を丁寧に行うとともに、契約後、入居時に初めてわかるようなことがないよう、指導が行われております。経営上の理由により途中値上げがあるような場合には、変更届に根拠となる積算を添付するとともに、既入所者への説明と同意を得るよう指導されております。
 次に、課題及び住所地特例についてでございます。
 事業所等の変更事例につきましては、医療上の連携の必要による変更や地理的関係による家庭等の希望による変更の事例があり、優越的地位利用という意味合いでの変更事例は、現在のところ具体的なものとして市に届いているものはございません。しかしながら、関係機関等からの行き過ぎた指導や不適切な行為があった場合には指導の対象となるものと考えております。新聞等で報道されておりますいわゆる囲い込みの問題といたしましては、今年度より事業所が集中している場合の減算適用の強化が図られており、こうした制度改正の効果も見きわめながら取り組みを行う必要があると考えております。
 次に、医療との連携、みとりの実態につきましては、サービス付き高齢者向け住宅は、生活の支援にかかわる部分を除きまして、直接的なサービス調整の主体ではありません。医師の往診や訪問看護につきましては、ケアプランの問題になるものと考えており、医療との連携面では、居宅介護支援事業所の積極的なかかわりと住宅側の受け入れの条件整備が重要となります。いずれの事業所も、御家族の希望に加えて、医師の指示や訪問看護のかかわりの中で医療連携を実施されることとなっております。また、服薬管理も行っていただけるなど、プラン設定次第で医療連携が可能となっております。みとりにつきましても、ほとんどの事業所で同様の考え方で受け入れが行われているようでございます。
 次に、住所地特例についてでございます。
 今回の改正内容では、本年4月以降に転入し入所された方について住所地特例の対象とされることとなっております。4月以前の入所の場合には、住所地特例の適用とはなりませんことから、現在本市に入居中の場合には、新居浜市の被保険者の取り扱いとなります。
 以上で補足を終わります。
○議長(藤田豊治) 再質問はありませんか。岩本和強議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 本市が介護施設配置の基準としております4福祉圏域別で、市内のサ高住の所在地を見ますと、65歳以上の高齢者が約1万600人暮らされております川東圏域が1カ所で10戸、それから約7,600人の高齢者がいる上部西圏域では1カ所で10戸、そして約9,800人の方がいる上部東圏域が88戸、川西圏域、8,600人で65戸です。実に2圏域だけで88%の率になっております。また、川西圏域が高齢化率が25.6%、他の3圏域は30%を超えております。また、JR新居浜駅を中心にして約200メートルの円を書いたら、この中にサ高住が95戸と集中をしております。また、中学校校区別に見ますと、泉川中学校校区で3カ所で68戸、全体の40%を占めております。逆に、東中、船木中、大生院中校区にはサ高住はありません。このように、明らかに偏在が見られると思います。この点についてどう市はお考えになっているか、またこのようなことを是正するために、既に三重県などで行っている当該自治体に対しての許認可権を移譲するように県に求めてはと思いますが、御答弁をお願いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。岡部福祉部長。
○福祉部長(岡部嘉幸)(登壇) 岩本議員さんの再質問にお答えいたします。
 まず1点目の圏域が偏っているということについてでございますが、先ほど岩本議員さんから数字等説明いただきましたが、それをお聞きしまして、私も介護保険の日常生活圏域であるとか、中学校区に当てはめた場合には、確かに偏っていると、そういう状況にあると思っておりますが、多様化する高齢者のニーズに対応した住まいの確保も今求められているというようなことも認識しておりますので、今後サービス付き高齢者向け住宅だけでなく、他の介護保険施設やグループホーム、またさまざまな社会資源などを活用することで、高齢者が安心して暮らせるような生活の場の選択の幅を広げていきたいと考えております。
 次の許認可権の移譲につきましては、今後の課題だと認識しております。サービス付き高齢者向け住宅が、今後さらにふえることが予想されますので、先ほどの三重県の先進地ということでおっしゃっていただいたんですけれども、国も県もこの動向には注視していただいていると思っておりますので、本市といたしましても、そういった三重県の先進地の動向を注視しながら、県の指導も仰いで、その取り扱いについては調査研究してまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 再質問はありませんか。岩本和強議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 国土交通省では、平成32年までに、サ高住を高齢者人口の1%つくると、これはっきり決めております。本市の平成32年の高齢者人口の予測は約3万7,000人ですから、370戸、あと200戸建設される可能性が大きいと思います。その際にもやはり先ほど言いました高齢者人口やそれから高齢化率、そして持ち家率などを参考にした立地やそしてサービス面での権限を持てるよう、必ず地元である市が持てるよう、地元の選出の県議さんの力もかりたり、いろいろなことで早急に要望していただくよう再度お願いをいたします。
 次に、県では、登録の際に、ソフト、ハード面で指導しているということを先ほどおっしゃいましたけど、開所後のチェックは手つかず状態だと思います。サービス水準が維持され、向上させる目的で第三者評価を受けたり、運営推進会議にかわる運営懇談会設置を市として要望してほしいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。岡部福祉部長。
○福祉部長(岡部嘉幸)(登壇) 岩本議員さんの再質問にお答えいたします。
 県による開所後のチェックができていないということと、運営懇談会について設置したらどうかというような御質問だと思います。開所後のチェックにつきましては、先般、厚生労働省のほうで、有料老人ホームの設置運用基準指導指針が改正されまして、これまで標準指導指針の対象から除外されておりましたサービス付き高齢者向け住宅のうち、有料老人ホームに該当する住宅につきましては、標準指導指針の対象に追加されるなどの規定の見直しが行われて、7月1日から適用されるというようなことでございます。これを受けて、愛媛県も同じように運営指導指針の改正を行って、7月1日から通知されたところでありますので、近く実際に調査、指導が始まるものと期待をしております。こういった中で、調査につきましても、定期的な立入調査などを実施して、居室の状況や介護サービス等の実施状況について調査し、指導が行われることが求められており、また運営懇談会につきましても、原則としてこれを設置することとなっておりますことから、本市といたしましても、サービス付き高齢者向け住宅という新しい形態である居住の場が、高齢者の生活の混乱の原因になるというようなことがないように希望しており、県の具体的な推進の状況に注目しているところでございます。これまでも介護保険の各種の事業所に対しましては、県と連携をとりながら、適切な運営を求めてまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 再質問はありませんか。岩本和強議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 国のほうでもそういう動きがあるということで、それに対応できるような体制を整えていただきたいと思います。一番は、やはり利用者の権利を守ること、最近ちょっと施設での虐待とかいろいろありますけども、行政や私たち議員は、やはり一番は利用者の生活権利を守ることが大切だと思いますので、よろしくお願いいたします。
 次に、入所時に十分な説明をというのに関連して、退所の規定なんですが、市内のあるサ高住のホームページを見ますと、退所規定はありません。ただ、入所判断基準として、胃ろうや中心静脈栄養、在宅酸素が必要な方で、認知症の方は入居はできませんとあります。例えば、入居後、胃ろうが必要になって、なお認知症が一定重くなれば、これはもう契約上、きちっと交わしておれば退去になると思います。その場合には、やはり次の入所先が決まるまでは最低限そこで居住ができる、その保証については市のほうから指導していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。岡部福祉部長。
○福祉部長(岡部嘉幸)(登壇) 岩本議員さんの再質問にお答えいたします。
 胃ろうが必要となった上で認知症となった場合、サ高住を退去してくれというような話で、次の入居先が決まるまでの保証というようなことだと思います。それにつきましては、介護保険サービスを使う場合には、必ずその方の心身の状況に応じたケアプランをケアマネジャーが作成しております。サービス付き高齢者向け住宅に住まわれて、たとえ要介護度が上がって他の施設等へ入所される場合になっても、このケアマネジャーが御本人や家族と相談しながら、きちんと次の介護サービスをつないでいくという、そういう体制がありますことから、お早目に御相談いただきながら対応してまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 再質問はありませんか。岩本和強議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 市長に伺います。
 まず、サ高住は一応福祉部の所管ということをこの際明確にしていただくこと、それともう一点、今議会でコンパクトシティーによるまちづくりが理事者答弁でたびたび聞かれております。住みなれた地域、自宅での暮らしを支援する地域包括ケアシステムとの整合性について、私自身答えが見つかりません。御所見があればお聞かせください。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 岩本議員さんの再質問にお答えいたします。
 御案内のとおり、先ほどから議論になっておりますサ高住というのは、基本的には国土交通省が所管しとるもんじゃないかと思っております。ただ、答弁の中でも言いましたように、厚生労働省も両者がかんで進めているところというふうに理解をしております。その厚生労働省が進めている中に一つは地域包括ケアシステムというのがございます。これは、介護や医療が必要な状態になっても、高齢者の方が可能な限り、住みなれた地域で生活が続けられるように、まずは住まいを中心に、ここが国土交通省の関係でございます、住まいを中心に、医療、介護、予防、生活支援が包括的に確保される仕組みづくりを今厚生労働省が進めているところでございます。この包括的ケアシステムの地域構成というのは、おおむね中学校単位というふうにも言われておりますけれども、30分以内に介護が受けられるような区域というふうなことも言われております。
 そこで、今国土交通省等あるいは新居浜市もこれから進めていこうとしておりますコンパクトシティーでございますが、これにつきましても、新居浜市としては、中心市街地にコンパクトなそういうもろもろのものをまずつくると。そうはいっても新居浜の場合はまだまだ合併の経緯等からそれぞれの周辺の地区等にも配慮をする必要があるということで、そのコンパクトシティ・プラス・ネットワークということで、ある一定の区域にはそれに見合うような小規模なコンパクトシティーを設置して交通網でつなぐということを考えております。そのときのいわゆる地域のコンパクトシティーと福祉でいう包括ケアシステムの区域が重なるように、そういう連携はこれから進めていかなければならないと、このように考えております。
○議長(藤田豊治) 再質問はありませんか。岩本和強議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 地域包括ケアシステムでは、地域における生活基盤となる住まい、生活支援は、それぞれ植木鉢、土と捉え、医療、介護、予防を植物と捉えています。高齢者の尊厳が守られた住まいがあり、日常生活が送れるため生活支援、福祉サービスが必要で、そのような養分を含んだ土があってこそ初めて専門職による医療、看護、介護、リハビリテーション、保健、予防が効果を発揮し、花が咲きます。そういう意味からも、高齢で要介護状態になっても入居できるサ高住は、地域包括ケアシステムにとっても重要な役割を担っております。市としての積極的な今後の取り組みをお願いいたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(藤田豊治) 岡崎溥議員。
○19番(岡崎溥)(登壇) 日本共産党の岡崎溥です。時間がありませんので、即入りたいと思います。
 まずは1に、伊方原発の再稼働反対についてであります。
 先日、甲状腺がんの子供が2人から25人になったとニュースが流れておりました。また、全国の全ての原発、これが常時放射性の気体を放出しながら、つまり放射能をまき散らしながら運転しているということを電力会社が認めたという報道もなされておりました。福島がまだ事故の終結も原因究明もできていないのに、新規制基準がつくられ、そして伊方原発3号機について、基準に適合するとしました。これが航空機事故の場合であれば、原因究明がされていないのに、同型機を飛ばすことはありません。しかも、プルサーマルは一層危険な原発であります。
 まずは1に、地震・津波対策としてお伺いしたいと思います。
 南海・東南海地震が近づいております。世界最大級の中央構造線がすぐ近くを通っております。連動するという危険性も指摘されているところであります。地質的には、三波川帯ということで、地震の際に地すべりが発生するという危険性も指摘されているところであります。もろく割れやすい、崩れやすい。四電がいろいろな批判に基づいて基準値震動を最大650ガルに引き上げましたが、実際は2,000ガル、4,000ガルを超える地震が起きているところであります。こんな危険きわまりない原発の再稼働を新居浜市長はどう考えますでしょうか。
 2つ目、原発事故の新居浜への影響の問題であります。
 原発から100キロメートル前後、事故が起きますと西風に乗り放射能がこの新居浜に降ります。そして、山に降れば、水が飲めなくなります。閉鎖性水域の瀬戸内海に汚染水が漏れれば、死の海になります。漁業が大打撃を受けることは明らかであります。このような市民の皆さんが大変な被害をこうむることになる原発の再稼働について、市長はどう考えられますでしょうか。
 3つ目、問われる新居浜市長の態度ということで、日本世論調査会6月13日付の四国の世論調査では、再稼働反対が72%でございました。市民の安全、安心のために再稼働に反対すべきと思いますが、市長はどうお考えでしょうか。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 岡崎議員さんの御質問にお答えいたします。
 伊方原発の再稼働についてでございます。
 まず、地震・津波対策につきましては、去る7月15日、伊方原子力発電所3号機が原子力規制委員会の新規制基準に適合しているとする審査書が出され、その中で地震、津波に対する耐震性等につきましても審査されております。また、愛媛県におきましては、有識者や地元自治体代表者等で構成される伊方原子力発電所環境安全管理委員会において、さらに厳しい審査基準により検証が行われ、妥当であるとの報告書が知事に提出されたところでございます。これらの経緯を総合的に判断いたしますと、地震、津波に対しまして一定の安全性が確保されたのではないかと考えております。
 次に、原発事故の影響についてでございます。
 万一事故が発生し放射性物質の飛散や汚染水の流出が発生した場合、どの範囲まで広がり、それらが新居浜市にどのような影響を与えるかにつきましては、具体的な検証材料を持ち合わせておりませんので、当市への影響等については判断いたしかねます。いずれにいたしましても、新基準適合という審査結果を受けまして、現在、国、県、地元市町において協議が進められております。また、県知事におかれましても、国が最終的な責任を持つという総理の意思表示など、国への要望事項の回答がなく、県議会や周辺市町での議論が終了していないことから、まだ白紙の状態であると述べられておられます。このような点を踏まえまして、今後も引き続き国、県、地元市町、四国電力の動向を注視してまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 岡崎溥議員。
○19番(岡崎溥)(登壇) 市長の答弁を聞いたんですけれども、全くかみ合ってません。私は、それぞれ問題点を指摘したんですが、それより軽い形での、いわゆる新基準というものそのものが問題であるということを指摘したわけでございますが、安倍首相は、世界一厳しい安全基準の審査に合格した原発という立場をとってます。しかし、田中規制委員長は、基準の適合性は見るが、安全だということは私は申し上げませんということをはっきり言っております。それも再三再四責任逃れの発言をしております。さらに、アメリカの元規制委員長は、世界で最も厳しい規制基準などどこにもないとはっきりと申しているところであります。やはりきちんと新居浜市民の立場に立って御答弁いただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 岡崎議員さんの再質問にお答えいたします。
 安全性につきましては、国のそういう規制基準が決められまして、それに対して有識者等によって議論をしていただいた、その結果が適当であるというふうなことであります。そしてまた、県のほうにおいても、その報告を受けて、またそれなりの有識者あるいは地元代表等で議論をしていただきまして適当であると、妥当であるという判断をいただいておるという、先ほど答弁を申しましたとおりでございまして、それ以上、私のほうとしては判断する基準を持ち合わせておりません。
○議長(藤田豊治) 岡崎溥議員。
○19番(岡崎溥)(登壇) 今後については、新居浜市民の立場に立って、ぜひ市長、いろいろ研究していただきまして、世論調査にも基づいて、市民の立場で行動していただきますようによろしくお願い申し上げます。
 次に、住友化学が保管する劣化ウランについてであります。
 ドラム缶555本分、劣化ウランを住友化学が保管しております。劣化ウランは、劣化したものではありません。薄くなったものでもありません。かすでもありません。ウラン238だということであります。空気や水、食べ物を通して、直接体内に入りますと、微量であっても長い間体内にとどまりまして、放射線、これを出しますので、体内被曝を起こします。特徴のない全身症状、脱毛、流産、死産、奇形、がんを発生し、徐々に体をむしばんでいきます。米軍がイラクで使ったウラン弾、劣化ウラン弾ですね、戦車を爆破するというものであります。非常に警戒されておりますのが、火がつけば噴霧状になる、そして空中に舞いまして、吸い込むあるいは汚染された水を飲む、食べるということになりますと、体内に蓄積されて被爆することになります。
 そこで、伺いたいと思います。
 この劣化ウランが住友化学に保管されておるわけでございますが、震度7の地震とあわせて火災や爆発で劣化ウランが巻き込まれた場合、どうなるのでございましょうか。放射性物質が漏えいすることも視野に入れて、最悪どのような事態が想定されるのか、お伺いいたします。
 次に、地震、津波対策の問題で、いつも災害は想定外で複合的に起きます。東日本の大震災で気仙沼市では重油タンクが倒壊し、海に流れ出し、海が、町が、全体が燃えました。劣化ウランに火が回りますと、放射線異常事態、これが発生した場合に、その場合における通報、連絡等の体制はどうなっていますでしょうか。
 また、放射線災害の対策、防災計画はどうなっておりますでしょうか。
 3つ目に、安全な場所への撤去の問題でございます。
 一体倉庫は新居浜地区のどこにあるのか、どういう管理状態にあるのか、お尋ねいたします。
 そして、これをどこかより安全な場所への移動、これ放射能の半減期は45億年でございます。一生つき合わなければいけないどころか、子々孫々、大変なものを抱え込んでいるわけでございますから、これを安全な場所へ移動する、撤去するということで御検討いただけましたでしょうか、よろしくお願いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。藤田消防長。
○消防長(藤田秀喜)(登壇) 住友化学が保管する劣化ウランについてお答えいたします。
 まず、災害により放射性物質等が漏えいすることも視野に入れて、最悪どのような事態を想定しているかについてでございます。
 本市におけますコンビナートの災害想定につきましては、平成26年に改定された愛媛県石油コンビナート等防災計画の策定前に防災アセスメントが行われましたが、住友化学が保管する劣化ウラン含有の廃触媒に係る放射性物質の漏えいは、災害想定の対象にはなっておりません。また、保管物質につきましては、放射線量は増加することがなく、熱的に安定した不燃性の物質で、人体への危険性も低いものであり、さらに当該保管施設は、周辺での火災や想定される震度、津波高による影響はなく、適正な管理もされておりますことから、大きな事態はないと考えております。しかしながら、想定外ということがないよう、今後におきましても、施設の維持管理を初め、企業のリスク管理による危険要因の排除の徹底等につきまして適切な助言、指導を継続してまいりたいと考えております。
 次に、異常事態発生時における通報連絡や放射線災害対策防災計画はどのようになっているかについてでございます。
 まず、通報連絡につきましては、石油コンビナート等災害防止法により、事故発生時には消防機関に通報することが義務づけられており、関係先への連絡につきましても、社内規定等で整備されていることを確認しております。
 なお、放射線災害対策防災計画等につきましては、現時点で整備はされておりませんが、必要に応じて防災関係機関等と協議し、適切な対応をとってまいりたいと考えております。
 次に、劣化ウランはどのような管理状況下にあるのか、また安全な場所への移動についてでございます。
 まず、施設は一体どこにあるのかについてでございますが、住友化学愛媛工場は、港湾関連施設の侵入防止等のテロ対策等を義務づけているSOLAS条約の指定地域でありますことから、申し上げることはできませんが、当該施設は、周辺での火災や想定される震度、津波高による影響はない場所で管理されております。
 管理状況につきましては、震度7の地震に対応できる専用建屋内にステンレス製ドラム缶で収納しており、放射線量の測定は、保管施設周辺の21カ所におきまして、毎月1回定期的に行われ、許容の数値で適正に管理されていると報告を受けております。
 また、放射性廃棄物の取り扱い等に関する規制では、文部科学省の使用許可等の法定手続が適正に行われていることを確認しておりますが、こうした規制は、国の所管事務であり、県及び市町村は法的な権限を有しておりませんので、劣化ウランの保管及び移動につきましては、今後も国等の動向を注視し、適切に対応してまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 岡崎溥議員。
○19番(岡崎溥)(登壇) 事故が起きたのは、3・11の東日本大震災の折、コスモ石油、千葉県の市原市でございますが、ここで大きな問題となりました。この石油タンクが燃え上がり、そして数回の爆発、10日間余り燃え続けたということは記憶に新しいところでありますが、その際、すぐ隣の工場の劣化ウラン倉庫が燃え落ちました。幸いにして、劣化ウランが飛散するという事態までには至らなかったわけでございますが、爆発時に発生するファイアボール、これがもし直撃したとするなら、想像を絶するような事態になっていたかもわからない、これが市原市議会でいろいろ議論されているところでございます。東京は、住めなくなる、これはちょっとオーバーかもわかりませんけれども、関東で住めなくなるというような事態が生まれるという情報も飛び交いました。千葉県では、この事態を重く受けとめまして、そして総合的な対策をとっているところでございます。どの程度の被害があるか、これは非常に小さく消防長は言われたと思いますし、大したことはないんだというような感じを受け取りましたけれども、引き続き調査研究していただきたいと思います。事は劣化ウランでございます。市民のいろんな生命、財産がかかっとる問題でもございます。そして、南海トラフの関係もございますので、ぜひ真剣に住友化学とも連絡をとって研究をしていただきたいというふうに思います。広島県の大竹市、これは三井化学の爆発でございますが、6トンもの鉄骨が700メートル先へ吹き飛んだ。ここでも大量の劣化ウランが保管されておりまして、もし直撃されていたらということで肝を冷やした、ここの市議会でも大変な議論がされているところでございます。米軍岩国基地が近いこともありまして、安全な場所へ移動せよ、撤去せよということも出てきております。ひとつ今後ともよろしくお願いいたします。
 放射線災害対策、防災計画の問題ですが、従業員、消防職員に対する教育や訓練、そしてまた地域住民に対する説明、避難誘導など、またさらにこれは大変な代物でございますから、緊急時の医療体制の整備、防災関係機関との連携、協力体制などなどいろいろぜひ防災計画、災害対策を進めていただきたいというふうに思います。
 次に、住宅リフォーム助成制度の創設についてでございます。
 市民の住環境改善のために、行列ができるというほど大変喜ばれておりますし、きょうの愛媛新聞の一面に(ブザー鳴る)松山のことが紹介されているところでございます。
○議長(藤田豊治) 米谷和之議員。
○2番(米谷和之)(登壇) 無会派の米谷和之です。初めて質問させていただきます。私は、市民が主役、市民の知恵と力は町の原動力という信念のもと、市議会議員としての責務を果たしてまいりたいと考えております。この本会議での質問につきましても、常に一市民としての視点を忘れることなく、市のさまざまな事業の実施やその成果、経費等についてお尋ねをさせていただきます。よろしくお願いいたします。
 では、最初の質問ですが、認定補助金と公募補助金についてお尋ねいたします。
 公金による民間団体等への財政的支援、つまり補助金の交付を希望する事業を広く公募し、第三者機関である新居浜市補助事業公募審査会による公開審査を経て、その採否を決定するという平成17年度に開始された本市の補助金公募制度は、公金支出の透明性と公平性の確保、採点基準に基づく客観的評価等の点から、先進的な取り組みとして全国から多数の視察があったものと伺っております。その制度の枠組みが、昨年大きく変更され、この制度の根幹とも言える公開審査の対象外となる認定補助金、これは政策的課題に対応するもので、市長が特に認めるものとのことですが、この認定補助金が大幅に増加する結果となりました。
 そこでまず、昨年度の見直しの過程についてお伺いいたします。
 なぜこのような認定補助金の大幅な拡大が必要だったのでしょうか。制度の見直しに審査委員を初めとする市民の意見はどう反映されたのでしょうか。
 次に、認定補助金の選考方法と基準についてです。
 平成25年に公開審査を受けた公募補助金は何件で、うち何件が昨年の見直しにより新たに市長が特に必要と認める認定補助金となったのでしょうか。また、その認定に当たっては、誰がどのような経緯を経て決定したのでしょうか、以上お答えをお願いいたします。
○議長(藤田豊治) この際、暫時休憩いたします。
  午後 1時58分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 2時10分再開
○議長(藤田豊治) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 米谷議員さんの御質問にお答えいたします。
 認定補助金と公募補助金についてでございます。
 まず、昨年度の見直しの過程につきましては、本市の補助金公募制度は、平成17年度に導入し、これまで平成20年度、平成23年度、平成26年度の3度の見直しを行ってきたところでございます。平成26年度の見直し前までの制度では、全ての補助金を公募補助金として市が認定する補助金を除いては、補助金公募審査会において公益性、妥当性、効果効率性等の観点から採点評価を行ってまいりました。このことにより、公金支出の透明性と公平性の確保、限られた財源の有効活用、市民と行政との協働による公益活動の促進という面で大きな成果が得られたものと考えております。
 一方で、公開審査する補助金の中には、広く市民に受益が及ぶ行事や市として積極的に関与すべき事業に対する補助金も含まれており、公金支出の透明性、公平性を確保しつつ、公益性が高く、政策的に必要な事業については毎年度の公開審査の結果を待つことなく、事業を円滑に実施していくことができるよう、公募補助金の枠組みについて平成26年度に見直しを行ったところでございます。補助金の見直しに当たりましては、これまでの補助金公募審査会から、行政が積極的に関与すべき分野の事業等については認定補助金にすべきであるという御意見もありましたことから、政策的課題に対応するための事業で、市長が特に認めるものという定義を明確にしたところでございます。私自身もいわゆるコンテスト方式で補助事業を決定することに疑問を感じておりましたし、申請団体からは、特に高齢者団体の事務負担の問題やプレゼンテーションスキルの差が認定に影響することを危惧する声もありましたことを考慮し、審査会における審査方法を申請団体によるプレゼンテーションから申請団体と事業担当課に対するヒアリングに変更するなど、申請団体の負担軽減を主眼に置いた見直しを行ったところでございます。
 次に、認定補助金の選考方法についてでございます。
 平成25年度に公開審査を受けた補助金は74件でございます。そのうち制度見直しにより政策的課題に対応するための事業で特に必要と認め、新たに認定補助金となったものは48件でございます。認定に当たりましては、私も同席して事業担当課とのヒアリングを行い、公益性、継続実施必要性、過去の審査会評価等も勘案し、最終的に私が総合的な判断をし決定をいたしました。
 なお、現在の補助金制度は、平成26年度から平成28年度までの3年間の時限制度としておりますことから、平成29年度には再度補助金制度の見直しを行うこととしており、認定補助金についても、その時点で状況の変化等も踏まえまして、改めて認定の決定を行うことといたしております。
○議長(藤田豊治) 米谷和之議員。
○2番(米谷和之)(登壇) 積極的に関与すべきものは認定にとか、プレゼンのスキルの差とかについての御意見があったとのことですが、それはどのような場でヒアリングされたんでしょうか。そもそも審査委員や申請団体を初め、市民から広く見直しについて意見を聞く機会などはあったのでしょうか。
 もう一点、公金支出の透明性と公平性が大きな成果であり、それらを確保しながらの見直しというふうに伺いましたが、74件のうち48件もの事業が公開審査の対象とならない認定補助金となったわけですが、透明性と公平性は確保されたとお考えでしょうか。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 米谷議員さんの再質問にお答えいたします。
 この補助金公募制度そのものは、御案内のとおり、平成16年の大規模災害を受けまして、いわゆる大幅な財源不足が見込まれるというふうなことで、それと国の三位一体改革による厳しい財政状況を踏まえて平成17年度に制定をしたということでございます。それからもう10年近く行ってきとるわけでございますが、当初の平成17年度につきましてはかなりの申請がございまして、288件の申請があって168件というふうにかなり絞り込んで、そういう意味ではいわゆる厳しい財源の絞り込みというのでは非常に効果があったというふうに思っております。それ以降は、おおむね180件から190件近くの申請に対してやっぱり170件ぐらいの採択ということで、もうずっと最近まで来ております。と申しますのは、同じ申請を同じように審査してきたということが言えると思います。私としては、この補助金公募制度というのは、当初の3年間は非常に効果があったと思います。ただ、それ以降については余り変化がなかったということで、所期の目的はこの3年で果たしたんじゃないかというふうに理解を以前からいたしておりました。そういう中で、この公募補助金につきましては、市民の方、まず申請団体の方からそういうふうな非常に事務的に大変であると。毎年採択されたりあるいは不採択になったりするんですけれども、物によって、その年によって、採択されたりされなかったりすることもあると。非常にプレゼンするのも大変であるというのが高齢者団体等から聞いております。それからまた、政策懇談会のほうからも、政策的に必要なもんについては当然やるべきじゃないかと。公募審査というんじゃなくて、当然やらなければならないというふうな御意見もいただいております。また、見直しに当たりましては、旧委員さんにそれぞれ意見照会も行っております。特段の意見は出なかったところでございます。さらにまた、市民の意見もいただくということ、パブリックコメントも行っておりますけれども、それでいただいた意見は3件ございました。過去の審査結果で、同じ活動内容の事業でありながら、審査結果に差が出たとかあるいは採択された事業と採択されなかった事業の違いがわからないとか、いろいろな問題点も指摘されあるいは審査員の方が申請内容を熟知してないんじゃないかと、こういうふうなパブリックコメントの意見3件もございました。こんなことも踏まえまして、効果的あるいはスムーズな事業を実施するためにも、もう毎年実施しているような、先ほど申しましたように、74件のうち48件と申しましたけれども、この48件は、全てその平成25年度の審査ではオーケーの分でございます。審査員の方に審査をしていただいてオーケーになったやつを平成26年度に認定補助金に回したということでございますので、審査員さんのおおむねのそういう考え方とも一致していたんじゃないかなと、こんなふうに思っております。
○議長(藤田豊治) 米谷和之議員。
○2番(米谷和之)(登壇) 私は、公募補助金の必要性自体を否定しているものではありません。ただ、補助金公募制度という大きな制度の見直しについては、もっと広く市民の意見を聞くべきではなかったかというふうに申し上げております。例えば、先ほどのパブリックコメントですが、昨年は9月4日から24日まで行われました。ところが、その直後の10月号の市政だよりには、補助金制度の見直しを行いましたという記事が掲載されております。この10月号の記事の締め切りは、パブリックコメントが始まった9月4日より前、つまりパブリックコメントが始まったときには、見直しの内容は既に決定していたわけです。大変言葉は悪いんですが、単なるアリバイづくりのためのパブリックコメントと言われても仕方なく思います。例えば、このパブリックコメントにしても、このような日程で真摯に市民意見を聞く、市民意見と向き合い議論するという意向があったのでしょうか、お尋ねいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 米谷議員さんの再質問にお答えいたします。
 確かにパブリックコメントは、9月4日から9月24日の間実施いたしております。それぞれ先ほど言ったような3件の意見をいただいております。市政だより10月号と申しましたが、私もそれちょっと覚えてないので、10月号ですね。確かに10月号の市政だよりは、もうその時点では準備をしとるかもわかりませんけど、もしパブリックコメントでそういうふうな反対の意見等がありましたら、とめることもできますので、それは御理解をいただきたいと思います。
○議長(藤田豊治) 米谷和之議員。
○2番(米谷和之)(登壇) 公益的、政策的な見地から、市が主体的に行うべき分野を認定補助金としたということですが、そもそも公益的、政策的な見地から市が主体的に行うべきならば、補助金の交付により民間団体等が行う事業を支援する、言いかえれば、市民の事業に頼るのではなく、市民意見を踏まえて、市みずからが主体となり、政策を立ち上げ、対処すべきが本来の形なのではと思います。そうでなく、見直しの経緯も認定補助事業の決定も、さらには安易な3年間の認定継続が示しますように、補助事業実施後の評価のいずれもが市民と共有する仕組みが不十分であり、透明性、公平性に対する懸念を残したままの現在の補助金制度は、単に声の大きい団体へのかつての既得権の復活につながるのではないかと心配するものであります。市長は、先ほどコンテスト形式での決定には疑問がというふうにおっしゃいましたが、私は大変残念に伺いました。結果的には、コンテスト、確かに採点により順位がつくのですが、そこに至る審査の過程こそが重要だと思います。どんな団体が、どんな目的で、どんな事業に取り組んでいるのか、大切な公金をその事業に支出することが適当かどうか、行政と市民が一緒に考える場ではないでしょうか。話し合いを重ねながら、課題解決に向かう、まさに市民と行政の協働による自立・連携のまちづくりにつながることも大きな目的だったはずです。そして、そういう過程を経て決定されてこそ、認定補助金は透明性、公平性を確保できるのではないでしょうか。市民団体は、確たる理由もなく、ただ単に審査会から外しましょう、まとめて認定して補助金を交付しましょうという公金のばらまきを望んでいるわけではありません。市民がみずからの手で町の課題解決を図りたいと自主的に責任を持って計画する事業に対して、公平、公正な見地から財政支援が行われる補助金公募制度になることを心から願ってやみません。よろしくお願いいたします。
 次の質問に参ります。
 総合窓口開設事業ほかの契約差金の取り扱いについてお伺いいたします。
 本事業は、庁舎1階フロア全体のレイアウト及び案内表示の変更とあわせて業務を見直し、ワンストップサービスを推進して、市民サービスの向上を図ることを目的に、この19日から23日までのシルバーウイーク期間中に大規模なレイアウト変更を行うと伺っております。先日から行われている1階トイレの改修工事や1階の全職員の机の購入、庁舎東入り口スロープの屋根設置工事等もこの事業の予算で行われるとのことです。執務環境の改善や来庁者の利便性の向上は、当然、望ましいことと感じますが、疑問に感じたのは、これらの備品購入や追加工事は、当初の予定にはなく、議会にも説明を行っていたものではないという点です。具体的には、レイアウト変更業務委託料約1億2,960万円の予算に対し、当初から予定していた事業の落札額は5,265万円、差額約7,695万円の入札減少金が生じたわけで、その入札減少金、つまり契約差金を元に改めてさまざまな事業を行っているわけです。
 そこで、お伺いしたいのは、この落札額についてですが、予算額に対する落札額がわずか40.6%です。予定の事業がより安く実施できることは好ましいこととはいえ、半額以下とは少々首をひねらざるを得ません。当初予算の査定は、どのような算出根拠で行われたのか、当初予算の計上額に問題はなかったのでしょうか、お伺いいたします。
 次に、事務用机の購入、スロープの屋根設置等の追加工事等はどのようなものに幾ら支出し総見込み額は幾らになるのかをお伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。寺田企画部長。
○企画部長(寺田政則)(登壇) 総合窓口開設事業ほかの契約差金の取り扱いについてお答えいたします。
 まず、予算査定についてでございます。
 総合窓口開設事業につきましては、本庁舎1階フロア全体のレイアウトや案内表示を見直し、来庁者にとって利用しやすい快適な窓口とするとともに、職員にとっても機能的な執務空間とすることを目的としたもので、平成26年度にコクヨ山陽四国販売株式会社に委託して、フロアレイアウトの改修設計を行っております。その設計の中で、改修に係る費用を算出し、そのうち備品につきましては、同様の事業を行った福岡市や広島市の実績を参考に、定価の65%から70%で予算措置を行っております。この予算額が適切だったかどうかにつきましては、このたびの入札が予想をはるかに超える低額での落札となりましたが、他社の応札額が定価のおおむね50%から60%と推測されることなどを勘案いたしますと、特段問題はなかったものと認識をいたしております。
 次に、追加工事等の状況についてでございます。
 現在、実施または予定をしている工事等につきましては、1階トイレの全面改修工事に1,672万円、玄関ホールの照明器具等の更新に603万円、東入り口スロープの屋根設置及びロビーの遮光フィルム設置等の外部改修工事に1,060万円、1階職員用机の購入に836万円等で、このほかに東側駐車場からの動線についても検討しておりますが、現時点では総額で4,200万円程度の支出を見込んでおります。
○議長(藤田豊治) 再質問はありませんか。米谷和之議員。
○2番(米谷和之)(登壇) 臨機応変な判断、柔軟な対応が必要とは思いますが、4,200万円という額は小さな額ではありません。公金の使い方については、原則は原則として重視されるべきです。安易に効果効率的の理由で原則を崩すことは、いつの間にか予定外の支出に歯どめがかからない状況を招くことになり、議会軽視、ひいては市民軽視につながりかねません。契約差金の取り扱いについては、くれぐれも慎重な取り扱いをお願いいたします。
 これで私の質問を終わらせていただきます。
○議長(藤田豊治) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 公明党議員団の高塚広義です。通告に従い質問させていただきます。市長初め関係理事者の明快な御答弁をよろしくお願いいたします。
 初めに、防災対策についてお伺いいたします。
 2015年1月施行の改正土砂災害防止法により、愛媛県民への情報提供が求められるようになりました。それによると、新居浜市における土砂災害警戒区域は149カ所、そのうち住民の生命や建物に著しい被害が生じるおそれのある土砂災害特別警戒区域が124カ所、全ての所在地と図書が公表されています。警戒区域の指定に向けた基礎調査の結果についての公表は、平成25年8月の広島市の大規模土砂災害の後に法律で義務づけられたことを思うと、改めてこれは住民の命を守る取り組みと危険性を知ることの大切さを訴えている数字だと思います。
 そこで、お伺いします。
 1点目に、愛媛県より公表された新居浜市内の土砂災害特別警戒区域内にどの程度の住宅戸数があるのか。2点目に、土砂災害警戒区域の中に、公共施設及び避難行動に支援が必要な要援護者施設について種別や件数を把握されているのか、お伺いいたします。
 また、大規模土砂災害は、局地的な豪雨により起こりますが、いつ、どこで発生するのか予測することは難しいのが現状のようです。他市においても、これまでにも集中豪雨などにより、老人福祉施設が甚大な被害を受けた事例があります。
 そこで、3点目に、老人福祉施設等の警戒避難態勢などの対応状況についてお伺いします。
 4点目に、基礎調査結果の公表は、住民に土砂災害の危険性をいち早く伝えるためのものであり、また警戒区域内に家がある住民に、土砂災害への危険性を認識してもらうものでもあります。ただ、そのためには、行政から区域の実情に即した幾層にもわたる災害情報を住民に伝達できる仕組みの構築と区域の住民には土砂災害に絞った避難訓練等の対策が危機意識の高まりにつながるものと考えますが、御所見をお伺いします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 高塚議員さんの御質問にお答えいたします。
 防災対策についてのうち、老人福祉施設等の警戒避難態勢についてでございます。
 近年の異常気象により、局地的な豪雨がどこで発生するかわからない現状を踏まえまして、特に避難に介助が必要な方が多数入所している老人福祉施設等においては、十分な準備と警戒が必要であると認識をいたしております。介護保険施設の運営基準では、非常災害対策として、非常災害に対する具体的な計画を立てて、非常災害時の関係機関への通報及び連携体制を整備し、定期的に従業員に周知すること、また定期的に避難、救助などの必要な訓練を行うことが定められております。そのため、各施設において、最低年1回、風水害に限らず、地震、火災などさまざまな場面を想定した避難訓練を行い、また日ごろから避難経路や手順を関係職員で確認し合い、非常食、飲料水等の生活必需品を備蓄するなど、万全の態勢をとっているところでございます。市といたしましても、いざというときに慌てず、施設入所者の皆さんが安全に避難が行える体制を確保するため、運営基準の遵守について継続して指導、確認を行ってまいります。
 次に、区域の実情に即した幾層にもわたる災害情報の伝達できる仕組みの構築についてでございます。
 災害情報の伝達方法といたしましては、防災行政無線、ホームページ、メールマガジン、公共情報コモンズなどの活用をいたしております。
 なお、防災行政無線を活用しての情報伝達につきましては、豪雨などにより放送内容が聞き取りにくくなることもございますことから、今年度愛媛県の補助事業により、自主防災組織の代表者宅等へ戸別受信機を整備いたします。有事の際には、市からの情報を戸別受信機で入手していただき、自治会内で共有していただきたいと考えております。
 また、土砂災害危険箇所の避難勧告対象地区世帯に対しては、個別に電話連絡し、避難の呼びかけをいたしており、電話で連絡がつかない場合には、消防団の御協力のもと戸別訪問し、情報を伝達いたしております。昨年広島市で発生したような深夜や早朝の土砂災害も想定されますことから、より確実に災害情報が伝達できるよう努めてまいります。
 また、土砂災害に絞った避難訓練等の対策につきましては、本市では市民の防災力向上を図るために、今年度から各校区単位で地域の実情に応じた防災訓練を実施いたしております。この訓練では、多くの市民が避難訓練や避難所開設訓練に参加したことで、広く土砂災害等の備えについて意識啓発が図れたと評価を得ており、市民参加型の訓練によって、地域防災にかかわる意識の向上が図れたものと考えています。これらの成果を踏まえ、今後一層各校区自治会、自主防災組織等との連携を強化し、市民主体の実践的訓練を通じて、土砂災害等への防災、減災意識を地域に浸透させてまいります。
 以上申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(藤田豊治) 関市民部長。
○市民部長(関福生)(登壇) 防災対策についてお答えいたします。
 まず、新居浜市内の土砂災害特別警戒区域内の住宅戸数についてでございますが、平成18年度の基礎調査時点の数字でございますが、234戸となっております。
 次に、土砂災害警戒区域内における公共の施設についてでございますが、同様の基礎調査時の数字で、自治会館や集会所等を合わせて54施設となっております。
 また、災害時要援護者施設につきましては、老人福祉施設や児童福祉施設等21施設でございます。その内訳は、児童福祉関連施設が3施設、老人福祉関連施設が9施設、介護保険関連施設が2施設、身体障害者更生援護施設が1施設、知的障害者支援施設が2施設、医療提供施設が2施設、幼稚園が2施設となっております。
○議長(藤田豊治) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 1点、要望と質問いたします。
 2点目の災害時要援護者施設が21施設あるとのことですが、非常災害に対する十分な準備と警戒態勢をとっていただくことが非常に大事になってまいります。今後とも各施設と綿密に連携をとっていただきながら、問題がある場合は徹底して指導を行っていただくことを強く要望いたします。
 あと質問なんですけど、市民への防災情報の周知についてお伺いします。
 本市では、市役所ロビー一角で市民の防災意識の向上を図るため、手づくりによる防災等の展示コーナーを定期的に設けてきましたが、現在工事中でありますが、9月下旬のシルバーウイーク時に総合窓口が開設され、1階にロビー展示コーナーも常設されると伺っております。ここでは、市民に伝えたい情報、また新居浜市の魅力などを来庁者の方々に知ってもらえるような展示コーナーのさらなる充実を図ってはと思いますが、御所見をお伺いします。
 さらに、各種申請のため来庁された方々の待ち時間に、映像で鑑賞できるようなディスプレー装置の設置も効果的と思いますが、御所見をお伺いします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 高塚議員さんの再質問にお答えいたします。
 現在、工事を行っておりますけれども、ロビーへの情報板あるいは映像板等の設置について、情報板の設置については考えておりますけど、映像についてはちょっと私も定かでないんで、確認の上前向きに検討させていただけたらと思っております。
○議長(藤田豊治) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) それでは、前向きに検討をお願いいたします。
 それでは次、2番目に、データヘルス計画の推進についてお伺いいたします。
 健康診断や診療報酬明細書、レセプトのデータを活用して、保険加入者の健康増進を図るデータヘルスへの関心が高まっています。厚生労働省は、6月25日、主に大企業の社員が加入する健康保険組合によるデータヘルスの先進事例を公表しました。代表的な内容は、高血圧対策として、社員食堂で減塩化を進めた事例や生活習慣病予防のために、携帯型端末を用いて栄養・保健指導を行うものなどです。データヘルスでは、健診データや医療機関への受診履歴から、生活習慣病の受診を一定期間放置している患者を特定し、保健師による個別指導などを通して、重症化を防ぐことができます。また、患者に処方されている治療薬がわかれば、新薬よりも安いジェネリック医薬品、後発医薬品に置きかえ、医療費の節約も可能になるなど、多くのメリットがあります。政府は2013年に閣議決定した日本再興戦略で、全ての健保組合に平成27年度からデータヘルス事業に取り組むように求めています。自営業者らが加入する国民健康保険が、同様の事業を行う場合も後押ししていく方針です。そうした中、広島県呉市では、先駆的に医療費適正化に取り組み、ジェネリック医薬品の推進で1億円を超える歳出削減を実現し、また糖尿病の重症化予防など保健事業に取り組むことで、被保険者にとっては重症化予防、財政的には医療費削減効果を実現しています。
 そこで、新居浜市の国保会計のシステムから、市民の健康と財政の健全化を守るためには、どのような工夫が必要かを視野にお伺いいたします。
 1点目に、国民健康保険団体連合会が管理しているレセプトデータの活用について、(1)現在、本市は、このデータを活用し、どのような効果を上げているのか。本人の健康及び財政効果の両面からお伺いします。
 次、(2)このデータベースを分析することで、当市の保健医療の特徴や問題点が把握できると思われます。その結果、どのようなことが言えるのか、お伺いします。
 (3)比較的高額な保険給付となっている糖尿病については、腎透析予備群に相当するステージに属する被保険者数を把握しているのか、お伺いします。
 2点目に、呉市の医療費適正化への取り組みについてどのように評価しているのか、お伺いします。
 (1)レセプトデータ分析のマクロ的応用による自治体保険医療の傾向性の把握について。
 (2)ジェネリック医薬品使用促進の通知方法の工夫による切りかえ者の増加について。
 (3)保健師等による訪問指導で、頻回・重複受診の対策、併用禁忌投薬の防止について。
 (4)糖尿病重症化防止対策による重症者患者の新規発生の抑制について。
 以上の4点についてお伺いします。
 3点目について、国保会計の現状を踏まえて、問題を分析し、目標とその達成に向けた具体策を講じることが不可欠だと考えます。市民の健康と国保会計の健全化を志向する上でレセプト分析による具体的戦略を立てることが重要と考えますが、御見解をお伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。岡部福祉部長。
○福祉部長(岡部嘉幸)(登壇) データヘルス計画の推進についてお答えいたします。
 平成27年4月から愛媛県国民健康保険団体連合会が管理する国保データベースシステム、KDBシステムが稼働し、健診、医療及び介護の各種データから、個人の健康に関するデータ等の情報を得ることができるようになりました。
 まず、このデータを活用しての効果についてでございます。
 KDBシステムでは、地域の健康課題、健診結果の状況、国保医療費の状況等が確認でき、また個別の健診結果の経年比較や医療レセプト、介護レセプトとの突合も可能になりますことから、重症化予防の対象者を明確にし、個人の健康増進や保健事業の実施に効果的であり、データを活用した保健事業の展開により、財政的効果も期待できるものと認識をいたしております。
 次に、データベースを分析することで把握した本市の保険医療の特徴や問題点についてでございます。
 本市の特徴といたしましては、国、県及び同規模市の平均と比べて、男性の平均寿命、健康寿命が短く、死因の状況では、心臓病と腎不全の割合が高いこと、平成25年度の医療費総額に占める割合が高い疾病は、がんと精神科疾患を除くと糖尿病、腎不全の割合が高いこと、一月100万円以上のレセプトでは、虚血性心疾患が一番多く、次が脳血管疾患であり、この2つの疾患で24.4%を占めていることなどが上げられます。
 このような状況から、虚血性心疾患、脳血管疾患及び糖尿病性腎症の重症疾患の予防に取り組むことやその基礎疾患である高血圧症、脂質異常症及び糖尿病の発症予防に取り組む必要があるものと考えております。
 次に、糖尿病が重症化して発症する人工透析予備群についてでございます。
 平成25年度の特定健診結果では、血糖検査で高い値の未治療者で、既に臓器障害を来している方が16人把握できましたので、医療機関への受診勧奨や生活改善等の保健指導を実施しております。
 次に、呉市の医療費適正化への取り組みの評価についてでございます。
 レセプトデータ分析による傾向性の把握につきましては、呉市では、健康寿命の延伸と国保の健全運営を2本柱に掲げて、生活習慣病予防を中心とした保健事業の推進に取り組んでおられ、平成20年度からレセプトのデータベース化を導入し、ジェネリック医薬品の利用促進、重症化予防対象者を抽出した保健事業の実施、頻回・重複受診者の訪問指導及びレセプト点検などに取り組んでいると伺っております。ジェネリック医薬品利用促進につきましては、ジェネリック医薬品差額通知を年6回実施しており、繰り返しの通知による切りかえ者の増加等で財政効果が上がっていると伺っております。
 また、頻回・重複受診者には、専属の保健師等を配置して、訪問指導を実施し、併用禁忌投薬の防止についても独自のシステムにより取り組まれております。
 糖尿病重症化防止対策につきましては、レセプトから抽出したデータをもとに対象者を選定し、個別の保健指導プログラムが行われております。呉市のこのような先進的な取り組みが、医療費の適正化と生活習慣病予防を中心とした保健事業の推進に効果を発揮しているものと考えております。
 次に、国保会計の現状を踏まえた具体的戦略についてでございます。
 健診、医療等のデータ分析に基づく効果的な保健事業を実施することは、個人の健康保持増進と重症化予防を推進し、ひいては医療費の適正化を図れるものと考えております。現在、新居浜市保健事業実施計画、データヘルス計画を策定しているところでございますが、レセプトなどのデータを分析することにより、現状の課題を的確に捉え、生活習慣病の発症や重症化予防など、効果効率的な事業実施を図り、将来にわたり健全な財政運営につなげてまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) ぜひ先進地の呉市の医療費適正化を参考にしてもらいながら、今後とも前向きな取り組みをお願いいたします。
 次に移ります。
 3番目に、地域包括ケアシステムについてお伺いします。
 新居浜市高齢者福祉計画2015について、地域住民に対し保健サービス、医療サービス及び在宅ケア、リハビリ等の介護を含む福祉サービスを関係者が連携、協力して、地域住民のニーズに応じて、一体的、体系的に提供する仕組みが地域包括ケアシステムであります。団塊の世代が75歳以上となる2025年に向け、医療、介護、予防、住まい、生活支援の5つのサービスを一体的に提供して、支援が必要な高齢者の住みなれた地域における生活を支援する地域包括ケアシステムが本市においても取り組みが開始されています。
 そこで、お伺いします。
 1点目に、在宅医療、介護の連携について。
 高齢者が疾病を抱えても、住みなれた生活の場で療養し、自分らしい生活を続けられるよう、在宅医療、介護を一体的に提供できる体制の構築のため、医療と介護の連携に向けた各種の取り組みについて、内容、実績及び課題について。2点目に、複数の専門職が、家族の相談等により認知症が疑われる人や認知症の人及びその家族を訪問し、アセスメント、家族支援等の初期の支援を包括的、集中的に行い、生活をサポートする認知症初期集中支援チームについて、人材確保や体制整備の現状、また関係機関との連携について。3点目に、認知症の医療や介護において、専門的な知識があり、認知症の人などの相談や支援等の業務を行っている認知症地域支援推進員の業務状況と課題について。4点目に、認知症の人と家族及び地域、医療、介護の人々が目標を共有し、達成するための連携の仕組みである認知症ケアパスの現状と課題について。5点目に、認知症専門医との連携により、家族への不安や負担の軽減を図るための支援について。6点目に、見守りや安否確認、外出支援、買い物や調理、掃除等の家事支援を含む日常生活上の支援が必要なひとり暮らし高齢者などに対しての体制の整備について。7点目に、厚生労働省が提供する地域包括ケア見える化システムによって、全国で同様な課題を抱える自治体で行われている取り組みや施策等に関する情報収集が可能となっています。本市の現状と課題について。
 以上の7項目についてお伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。岡部福祉部長。
○福祉部長(岡部嘉幸)(登壇) 地域包括ケアシステムについてお答えいたします。
 まず、在宅医療、介護の連携についてでございます。
 在宅医療、介護の連携は、介護保険法の包括的支援事業に位置づけ、在宅医療、介護連携推進事業として、平成27年4月から取り組みを開始し、平成30年4月までに全ての市町村で実施することとなっております。実施状況につきましては、地域の医療、介護の資源の把握として、医療機関や介護事業所等のマップを定期的に更新し、ホームページへの掲載や地域ケアネットワーク推進協議会などの協力機関へ配布を行っており、さらに内容の充実を図ってまいりたいと考えております。
 今後の取り組みといたしましては、課題の抽出や供給体制の整備、情報共有、医療、介護連携支援センターの設置、普及啓発など、医療、介護の関係機関、関係団体や愛媛県関係市区町村との連携、協力が必要となりますことから、各関係機関等と協力を行いながら、事業の推進を図りたいと考えております。
 次に、認知症初期集中支援チームについてでございます。
 認知症に係る専門知識、技能を有する認知症の専門医師1名と医療系職員及び介護系職員で要件を満たす2名の合計3名で構成され、家族の訴えにより認知症が疑われる人や認知症の家族を訪問し、受診につなげたり、支援を包括的、集中的に実施し、自立生活のサポートを行うものでございます。本市におきましては、医師会、愛媛県、西条保健所等の協力を得ながら検討を進めることとしており、平成30年度までの設置に向け取り組んでまいります。
 次に、認知症地域支援推進員につきましては、医療、介護の連携強化による地域支援体制の構築と認知症ケアの向上を図るために、地域の実情に応じた認知症施策を推進する役割を担います。業務といたしましては、認知症に関する相談を受け、専門医につないだり、適切な介護サービスが受けられるよう、関係機関との調整を図ります。社会全体で認知症の人々を支えるため、介護サービスだけでなく、地域の自助、互助を最大限に活用できるようなネットワークづくりに取り組むことなどが重要な課題となってまいります。本市では、今年度、国が開催する認知症地域支援推進員研修を地域包括支援センターの保健師2名が受講し、認知症地域支援推進員として活動していく予定でございます。
 次に、認知症ケアパスの現状と課題についてでございます。
 認知症ケアパスは、認知症の状態に応じて、いつ、どこで、どのような医療や介護サービスなどを受ければよいのか、機関名やケア内容等を具体的に示したもので、本市では医師会や歯科医師会の御協力を得て、3,000部の認知症ケアパスを作成し、関係機関に配布いたしております。この認知症ケアパスは、認知症が疑われる症状が発生した場合の相談先へのアクセス方法やどのような支援が受けられるかを早目に理解することで、その後の生活に対する安心感につなげるものとして役立てていただきたいと考えておりますことから、認知症の方のケアマネジメントに生かされるよう、さらに周知啓発に努めてまいります。
 次に、認知症専門医との連携についてでございます。
 認知症は、早期発見、早期診断、早期治療が大変重要で、初期の段階で適切なケアを受けることで、原因によっては進行をおくらせることができます。家族や地域の民生委員などから認知症が疑われる相談があった場合には、本人や家族の方に受診の必要性を説明し、必要に応じて適切な医療機関に受診できるよう支援を行っており、緊急性の高い場合には、早期受診ができるよう、認知症疾患医療センターである十全第二病院と連携を図っております。また、地域ケア会議を開催し、介護サービスや社会資源の利用について協議し、生活支援を行うことにより、家族の介護等の負担の軽減に努めております。
 次に、日常生活支援体制の整備についてでございます。
 本市におきましては、ひとり暮らしの高齢者や高齢者夫婦のみの世帯の増加が見込まれますことから、生活上の困り事への支援について、地域全体で多様な主体によるサービスの提供を推進していく必要があります。そのために地域に不足するサービスの創出やサービス提供主体間のネットワークづくりなどを推進する生活支援コーディネーターの配置や関係者間の定期的な情報共有、連携強化の場である協議体の設置を検討しているところでございます。今年度は、サービス提供体制を整備するための準備会を設け、本市の実情に合った生活支援コーディネーターの配置等について、関係課所で協議を重ねており、次年度以降に設置できるよう、制度設計を進めてまいります。
 次に、地域包括ケア見える化システムについてでございます。
 厚生労働省は、平成27年7月から、地域包括ケア見える化システムの本格運用を開始いたしました。このシステムは、2025年の地域包括支援システムの構築に向けた自治体の取り組みについて、全国比較などの結果を見える化し、直感的な分析を可能にするとともに、都道府県、市町村内の関係者全員が一元化された情報を閲覧可能となることで、関係者間の課題意識や互いの検討状況を共有することができ、自治体間、関係部署間の連携が容易になる情報共有化システムであります。本市におきましては、地域包括ケアシステムの構築に向け、先進地視察や先駆的取り組み内容の研修等に参加している段階でございますが、今後この情報共有システムを活用した効果的な取り組みを推進してまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) この際、暫時休憩いたします。
  午後 3時01分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 3時12分再開
○議長(藤田豊治) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 先ほど4点目の認知症ケアパスのところなんですけど、これ3,000部作成し、関係機関に配布しているとの御答弁でしたが、市民の方にはまだまだ十分周知できてないと思うんですけど、今後周知啓発をより行っていただきたいと思いますが、ちょっとお伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。岡部福祉部長。
○福祉部長(岡部嘉幸)(登壇) 高塚議員さんの再質問にお答えいたします。
 認知症ケアパスについてでございますが、3,000部を作成いたしまして、保健所であるとか警察、居宅介護事業所、医療機関、歯医者も含めました医療機関とか、庁内関係課に今配布をしております。さらに、周知というようなことでございますが、私どももそういうふうに思っておりますので、さらに周知啓発をしてまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) それでは、次、4番目に、社会福祉法人についてお伺いいたします。
 本年7月31日の衆議院本会議で、社会福祉法等の一部を改正する法律案が採決されました。経営組織のガバナンスの強化、事業運営の透明性の向上、財政規律の強化、地域における公益的な取り組みを実施する責務、行政の関与のあり方、以上の5項目が挙げられています。本来、社会福祉法人とは、地域における公益的な活動を実施することを前提として、補助金や税制優遇を受けているものであり、経営努力やさまざまな優遇措置によって得た原資については、主たる事業である社会福祉事業はもとより、社会や地域での福祉サービスとして還元することが求められています。ことし7月に徳島市の社会福祉法人あさがお福祉会のつだまちキッチンを視察してきました。徳島市津田地区における高齢者の生活基盤を守るため、サテライト型小規模介護保険事業の整備を計画、双葉スーパー跡地にユニバーサルカフェ、デイサービス併設型地域総合福祉センターつだまちキッチンをことしの5月より開設しております。やりたいことからできることをコンセプトに、在宅生活機能訓練特化型デイサービスを提供しています。デイサービスの利用者が、御自身の昼食や夕食を担当職員の補助のもと、グループで楽しく調理をされていました。主婦業を経験されたことのある軽度や中度の認知症の方々が、料理づくりを継続して行うことで、機能訓練ができ、またつくった料理が喜ばれることで、生きがいを感じておられるようです。また、ユニバーサルカフェは、地域住民の憩いの場、交流の場として多くの方が利用されていました。カフェの売り上げは、必要経費を除き、全て地域福祉増進のために使われています。高齢者から乳児まで、毎日利用者が絶えないとのことです。具体的には、地域公益事業の一環として、子育て支援事業、地域交流事業、そして障害児童放課後デイサービス等も行っております。本市の社会福祉法人でも、地域交流事業などを実施されておられますが、つだまちキッチンの各種事業を参考にしていただき、さらなる社会還元の各事業に取り組んでいただくことが大事であると考えますが、本市の所見をお伺いします。
 あわせて、福祉避難所についてお伺いします。
 障害者など災害時要援護者とその家族が避難する福祉避難所については、現在障がい者福祉センターの会議室、ふれあいプラザの2階和室及び2階研修室、愛媛県立新居浜特別支援学校の体育館の3施設が指定されております。しかし、今後、いつ発生するかわからない大規模災害に備えて、社会福祉法人が福祉避難所として要援護者の方々を受け入れていただく必要があると考えますが、御見解をお伺いします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 社会福祉法人についてお答えいたします。
 少子高齢化や人口減少の到来、地域社会の変容に伴い、福祉ニーズが多様化、複雑化し、既存の制度やサービスだけでは十分に対応できない状況となっております。
 このような中、公共性の高い社会福祉事業を担う法人として制度化された社会福祉法人に対しまして、平成28年度から地域における公益的な取り組みの実施が義務づけられることとなりました。本市におきましては、現在18法人が対象となりますが、地域における公益的な取り組みの現状といたしましては、福祉人材の育成や祝日に無料相談を行うなどの取り組みを行っている法人がある一方、ほとんどの法人が今後検討したいが、具体的なことについてこれからといった状況でございます。市といたしましては、今後、社会福祉協議会等とも連携し、地域のニーズを適切に把握できるような組織の検討や高塚議員さんから御案内のありました、つだまちキッチンなどの先進事例も参考にしながら、地域住民が集い、交流できる場を提供するなどの社会福祉法人が実施する地域における公益的な取り組みが活発になるよう、支援や助言を行ってまいります。
 次に、福祉避難所の指定についてでございます。
 本市におきましては、耐震性等を備え、バリアフリー化された施設を福祉避難所として指定することとしており、これまでその条件に合う施設として、障がい者福祉センター、ふれあいプラザ、新居浜特別支援学校を指定いたしております。さらに、今年度、新居浜特別支援学校川西分校が開校されましたことから、新たに指定を行い、現在市内4カ所の施設が福祉避難所となっております。福祉避難所は、一般の避難所生活が困難で、ある一定の配慮を要する方を受け入れる避難施設で、障害の特性ごとに検討していく必要があります。近い将来、高い確率で発生することが予想されている南海トラフ巨大地震に備え、福祉避難所は必要不可欠でありますことから、今後におきましては、社会福祉法人等が設置した施設につきましても、順次福祉避難所の指定に向け取り組み、大規模災害に備えてまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 先ほどつだまちキッチンの中で、軽度や中度の認知症の方々、また身体障害者の方々が、料理づくりを継続することで機能訓練ができ、またつくった料理が喜ばれる、また生きがいを感じておられるというようなことを紹介させていただきました。もちろん障害者の方が車椅子で調理ができる調理台の高さであったり、まないたが滑らないような工夫がされておりました。本市が現在取り組んでいます認知症高齢者対策の中にも、これの応用型のような機能訓練の取り組みを前向きにちょっと検討していただきたいと考えますが、見解をお伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 高塚議員さんの再質問にお答えをいたします。
 先ほども答弁でも申しましたけれども、先進事例のつだまちキッチン等の事例を参考にしながら、おっしゃったようなことも検討をさせていただきたいと思っております。
○議長(藤田豊治) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) それでは、5番目に、子ども・子育て支援新制度についてお伺いいたします。
 2012年8月に成立した子ども・子育て関連3法に基づく幼児教育や保育、地域の子育て支援を総合的に支援する子ども・子育て支援新制度が、4月よりスタートしています。認定こども園の拡充や小規模保育の整備促進など、2015年度には国全体で約7万人分の保育の受け皿を確保し、待機児童解消が期待されています。また一方、待機児童の受け皿整備は進むが、それに対応する保育士確保が難しいとの問題も指摘されています。厚生労働省によると、2013年度時点の保育所で働く保育士の数は約38万人、保育士のニーズが最も高い2017年度末には約46万人が必要になると言われています。このままでは、3年後に全国で約7万人分の保育士不足が指摘されております。政府は、保育士不足の対策として、保育士の資格取得の国家試験を1回から2回にふやし、また受験者が事前に講座を受講する場合の費用の半額を補助するなど、新たな人材確保策や保育士の処遇改善策を打ち出しています。1人当たり3%の給与アップや勤続年数11年を超えれば4%の引き上げを2015年度より実施します。しかし、ほかの業種の平均給与から見ると、まだまだ低い状況であり、保育士の確保には、かなりの困難があるとも指摘されています。
 そこで、質問いたします。
 1点目に、本市の子ども・子育て支援新制度の現状及び課題について、2点目として、本市の保育士の確保や処遇改善の状況についてお伺いします。
 また、処遇改善については、保育士の勤続年数により加算がふえることになっていますが、この勤続年数については、現場の状況を考慮し、考える必要があると思います。地域保育所や認可並みの高い保育の質を確保している地方裁量型認定こども園の保育士は、少ない補助の中、保育への情熱を持って真剣に子供たちの保育に取り組まれております。こうした方の経験年数が、処遇改善の勤続年数に反映されるべきと考えます。
 3点目として、保育士の処遇改善は、勤続年数により加算がふえることになっていますが、この勤続年数に地域保育所や地方裁量型認定こども園等に勤めた期間は入るのかどうか、お伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。岡部福祉部長。
○福祉部長(岡部嘉幸)(登壇) 子ども・子育て支援新制度についてお答えいたします。
 まず、本市の子ども・子育て支援新制度の現状及び課題についてでございます。
 子ども・子育て支援新制度がスタートし、本市で新たに認定こども園が1施設、地域型保育事業のうち、小規模保育事業所が2施設、事業所内保育事業所が2施設の計5施設がふえたことにより、保育の利用定員は合計で131人増加いたしました。新制度の目的の一つであります待機児童の解消という観点からは、保育の受け皿がふえたことで、施設面での改善が図られたものと認識いたしております。新制度の対象施設における8月1日現在の定員充足率は96.0%となっており、依然として保育ニーズが高い傾向にありますが、本市におきましては、4月当初の段階では、待機児童が発生しないよう調整させていただいたところでございます。しかしながら、年度途中での保育所の利用を希望された場合、特にゼロ歳児、1歳児、2歳児につきましては、受け入れ可能となる施設にあきがないことが課題となっております。定員充足率が100%を下回っているにもかかわらず、受け入れができない理由といたしましては、施設の広さに不足があるのではなく、受け入れ児童数に見合った保育士が不足し配置できないという深刻な問題に陥っていることでございます。
 次に、本市の保育士の確保や処遇改善の状況についてでございます。
 保育士の確保に向けた処遇改善につきましては、平成25年度、平成26年度の2カ年で、一時金や特別手当等による3%の上乗せ補助を行ったところでございます。新制度におきましては、この上乗せ分が施設型給付費の中の処遇改善等加算に置きかわり、職員の配置状況や事業の実施体制などに基づく各種加算の中へ組み込まれることとなりましたことから、消費増税分を財源とする恒久的な処遇改善措置として、一定程度の整備がなされたものと考えております。しかしながら、高塚議員さん御指摘のとおり、保育士不足の解消につなげるには、まだまだ十分とは言いがたい状況にあるものと認識しており、本市だけの問題ではなく、全国的な問題として、引き続き対策を講じていく必要があるものと考えております。
 次に、保育士の処遇改善に係る勤続年数についてでございます。
 新制度による処遇改善加算におきましては、保育士の勤続年数に応じて加算率が定められておりますが、国からの通達によりまして、個々の職員の勤続年数の算定に当たりましては、子ども・子育て支援法に定める教育・保育施設はもちろん、地域型保育事業所における勤続年数を合算する取り扱いとなっております。
○議長(藤田豊治) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 今後とも保育士の処遇改善に向けた取り組みをよろしくお願いいたします。
 6番目に、放課後子ども総合プランについてお伺いいたします。
 近年、社会のあらゆる分野で働く女性の活躍が期待されていますが、一方で子供が小学校に入学すると、放課後に子供を預ける場所が見つからず、お母さんが仕事をやめざるを得ない、いわゆる小1の壁と言われる問題が深刻化しています。国では、少子高齢化の中、日本経済を支えるためにも、女性が輝き、潜在力を発揮できるよう、安全で安心して児童を預けることができる環境の整備を目指しています。昨今、共働きの世帯もふえている中、放課後の受け皿のニーズがますます高くなっています。昨年7月、文部科学省と厚生労働省が、日本再興戦略改訂2014を踏まえ、安全、安心な子供たちの放課後の居場所を確保するために、平成31年度末までに放課後児童クラブについて約30万人分を新たに整備するとともに、全ての小学校区での放課後児童クラブ及び放課後子ども教室を一体的に、また連携して実施して、その一体型の放課後児童クラブ及び放課後子ども教室について1万カ所以上で実施することを目指しています。また新たに放課後児童クラブ、または放課後子ども教室を整備する場合には、学校施設を徹底的に活用することとし、新たに開設する放課後児童クラブの約8割を小学校内での実施を目指しております。また、既に小学校外で放課後児童クラブを実施している場合についても、ニーズに応じ、小学校の余裕教室などを活用するよう促しています。そして、市町村に対して、一体型の放課後児童クラブ及び放課後子ども教室の目標事業量、放課後児童クラブ及び放課後子ども教室の一体型、また連携により実施に関する具体的な方策、教育委員会と福祉部の具体的な連携に関する方策などについて、平成31年度末までに達成できるための行動計画見直し、策定を求めて、強力に推進するように促しています。
 そこで、質問いたします。
 1点目に、本市の放課後児童クラブの現状と課題について、2点目に、放課後子ども教室とまなび塾の現状と課題について、3点目に、国が強力に推進している一体型について、本市の状況をお伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 放課後子ども総合プランについてお答えいたします。
 次代を担う子供たちを健やかに育むために、子供の発達の段階に応じた豊かな放課後の過ごし方が大切であると考えております。
 まず、放課後児童クラブの現状と課題についてでございます。
 現在、放課後児童クラブは、市の直営として、16校区、24クラブで運営しており、民間に委託している施設が1クラブとなっております。平成27年度の直営分の児童登録数は1,118人で、それに対する指導員は64人となっております。課題といたしましては、平成15年に524人であった登録児童数が、現在は倍以上になっており、放課後児童クラブの設置場所や指導員の確保が大変難しくなってきております。
 次に、放課後子ども教室と放課後まなび塾の現状と課題についてでございます。
 放課後子ども教室についてでございますが、現在、放課後子ども教室は、9教室で実施されており、生け花教室、子供囲碁教室、親子海岸清掃や釣り大会など、それぞれの教室で特色ある事業を実施しており、平成26年度は延べ332回実施しております。9教室のうち、8教室が校区単位で実施され、1教室は市内全域の児童対象で行っております。課題といたしましては、今後、子供たちの居場所づくり、体験活動のため拡大を図りたいと考えております。放課後まなび塾につきましては、昨年10月から児童の学習習慣の定着と学力向上を図るために、放課後に教室等で児童が学ぶことができる放課後まなび塾を宮西小学校と泉川公民館で開設いたしました。7月時点の利用登録者は、宮西小学校が83人、泉川小学校が78人で、両校区とも毎日約40人から50人の児童が放課後まなび塾を利用しています。
 課題といたしましては、放課後まなび塾で児童の指導に当たる学習支援員の確保に苦慮しているところでございます。
 今後の取り組みとしましては、現在、各小学校や地域とともに学習支援員、実施場所の条件整備を進めているところでございます。早ければ11月を目途に、新たに5カ所程度の放課後まなび塾の開設を図っていきたいと考えております。
 次に、一体型の状況についてでございます。
 一体型の状況は、放課後児童クラブの児童が、放課後子ども教室へ出向いて授業に参加することですが、両事業の実施場所が異なるなどの制約もあるのが実情でございます。しかしながら、実施している教室もございますので、事例を参考にしながら連携を図ってまいりたいと考えています。
 放課後児童クラブ、放課後まなび塾、放課後子ども教室の目的や役割は違うものでありますが、役割や機能をお互いに補完することで、総合的な放課後対策を進めてまいります。
○議長(藤田豊治) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 放課後まなび塾で指導に当たる学習支援員の確保について、今現在、教員のOBさんとか新居浜高専生などを考慮されていると伺いましたが、さらなる支援員の確保に向け、報酬など処遇改善について検討されているかどうか、お伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 高塚議員さんの再質問にお答えいたします。
 放課後まなび塾の指導員の処遇改善についてですが、先ほど言いましたように、非常にいないのが現状です。再度教員OBやまたは高専の研究科の生徒たちにということで、また処遇についても検討をしているところです。
○議長(藤田豊治) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) ありがとうございました。
 それでは次に、若者・夢チャレンジへの支援についてお伺いいたします。
 学生を中心に、若者が将来の夢を実現するためのチャレンジに対して、自治体として助成金を支給するなど、若者を応援する取り組みを行う自治体が出てきています。子供や学生の夢を育み、夢へのチャレンジに対し、地域を挙げて応援することは、地域の魅力創造にもつながる重要な施策と考えられます。新潟県燕市では、今年度、子供の夢チャレンジを応援する新規事業として、夢を実現するための自己啓発、体験活動、学習、研修視察など、学生みずからが考え企画した活動に対し25万円を上限に経費の一部を助成する羽ばたけつばくろ応援事業補助金を創設しました。学生など若い世代の夢の実現に向けた活動を促すことを目的としております。応募資格は、原則市内在住の小学生から20歳までの学生で、対象となる活動内容は、C級グルメの開発、海外交流活動、観光アプリの企画開発、資格取得研修、地域で取り組むイベントなどが含まれます。助成を受けた場合の活動期間は、平成27年12月28日までとなっており、平成28年2月に事業終了後の報告会を開催し、活動の内容を発表する場を設ける予定のようです。
 そこで、お伺いいたします。
 本市の平成27年度施政方針の中には、社会変化に対応した多様な教育の推進、また子供たちにさまざまな体験活動を提供するこども夢未来事業の推進が示されておりますので、燕市の事業のような子供の夢を育み、夢へのチャレンジを応援する事業を本市においても積極的に取り組むべきであると思われますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 若者・夢チャレンジへの支援についてお答えいたします。
 高塚議員さんの御案内のように、未来への夢や目標を抱き、社会をつくる営みに積極的に取り組むことができる子供を育成するためには、子供の心と体の健やかな発達を促し、豊かな人間性を育むことが肝要であります。
 このようなことから、教育委員会では、地域の団体や関係機関と連携しながら、子供の体験活動の充実を図る事業を実施しております。国際化に関する事業といたしましては、国際交流を通じて、相互理解と友好を深め、国際的視野や国際感覚を養うために、昭和61年度から海外派遣研修事業を行っております。今年度も10月24日から11月3日の間、中学生20名がアメリカ、フランクリン市を訪問する予定でございます。
 また、本年度の新規事業といたしまして、8月4日から6日まで、2泊3日の日程で、大学生やALT等との合宿生活を通じて、生きた英語力とコミュニケーション力を高める英語キャンプを銅山の里自然の家で実施いたしました。中学生48名を含む総勢105名の大規模なキャンプとなり、グローバル社会に羽ばたく人材の育成を図ることができました。
 また、地域や先達に学ぶ事業といたしましては、本市の産業遺産などの地域資源を活用した体験型のふるさと学習の推進、各学校が創意工夫を凝らしたユネスコスクールによるESD支援事業、実際に取材や記事を書く新聞制作体験学習事業、児童の防災リーダーを育てる事業、新居浜の産業の歴史を学ぶものづくり人材育成推進事業などの取り組みを進めております。今後におきましても、子供の意欲を高め、心と体の相伴った成長を促すため、特色のあるさまざまな体験学習等を推進することで、21世紀を担う夢を持った子供の育成を図ってまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) ちょっと1点だけ。先日新居浜南高校ユネスコ部のメンバーにお会いしてきました。彼らは、地域情報などを発信し、また積極的に地域貢献も行っています。行政や市民団体とも連携しながら、近代化産業遺産について学ぶ活動の中心的な存在にも成長しております。学生でありながら、身近な地域の課題に取り組み、生きる力を育むキャリア教育を見させていただき、大変感動いたしました。本市としても、このような若者の活動に対して、何らかの支援を行うべきだと考えますが、御所見をお願いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 高塚議員さんの再質問にお答えいたします。
 南高のユネスコ部の子供たちの話がありました。私の聞いているところでは、新居浜南高校のユネスコ部に入りたいためにわざわざ市内の活動を見て中学生が志望していくという話も聞いております。そういう子供たちが育っていることに対して、やはり小中学校の教育委員会の取り組みも少しは頑張っとんかなあという思いもしてます。そういうふうなことで、中学生の受け皿になってくれているユネスコ部への支援というのは、できる限りお互い相談をして取り組んでいきたいと思います。
○議長(藤田豊治) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) それでは次に、8番目の質問に移ります。
 友人である若者が結婚を決意し、婚姻届を市役所に提出しました。そのとき何か記念に残せるようなかわいい婚姻届のあかしが手元にあれば、幸せが末永く実感できていいのではないかとの意見をいただきました。調べてみますと、兵庫県伊丹市では、本年4月より先着3,000枚のオリジナル婚姻届を作成し、配布及び受け付けを開始しております。デザインは、華やかに彩られたピンク色の婚姻届に、伊丹市のマスコットやバラ公園のバラ、そして町並みがデザインされており、お二人の新しい門出にぜひ御利用くださいとホームページで紹介されていました。婚姻届は、一定の様式が調っていれば、デザインは自由にできる部分があります。新たな結婚支援の取り組みとして、地域への愛着を持っていただくためにも、また定住促進の取り組みとして、一定の様式にアレンジを加え、独自の婚姻届を作成する自治体がふえております。このような自治体では、さまざまな婚姻届がダウンロードでき、熊本県ではくまモンが、静岡市では富士山といったように、地域のキャラクターや風景などをモチーフとしたデザインで作成しております。また、ある自治体では、複写式の婚姻届になっており、提出用ともう一枚は2人の記念に残せるデザインになっているものもあります。そして、婚姻届は、原則として夫か妻の住所、または本籍地への提出となりますが、住所地だけでなく、一時的な滞在場所も含まれることから、里帰り先や旅行先などで提出することを可能にすることで、婚姻届の提出を契機に、若年層を中心とした旅行需要を喚起する目的でこのオリジナル婚姻届を作成している自治体もあります。
 そこで、お伺いします。
 本市においても、例えば若い女性に人気があるデザイナーやイラストレーター、また写真家の方にデザインをお願いし、オリジナル婚姻届を作成してはどうでしょうか、御所見をお伺いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。関市民部長。
○市民部長(関福生)(登壇) 新居浜市オリジナル婚姻届についてお答えいたします。
 御紹介いただきました伊丹市などの事例にもございますように、オリジナル婚姻届につきましては、地元への愛着増進、定住促進にもつながる目的や観光名所や特産品などをデザインした図柄を盛り込むことによって、届け出の提出を兼ねた新婚旅行先にも選んでいただくなど、宣伝効果を目的として自治体独自の趣向を凝らしたデザインによる作成が全国的に広がっており、県内でも伊予市が導入を決定していると伺っております。このようなオリジナル婚姻届で御結婚を祝福することによって、新たな一歩を踏み出したお二人に、より一層結婚に対する意識を高め、地元への愛着も深まるものと考えております。現在、本市では、婚姻を届け出た方へ記念品とメッセージカードを贈呈しておりますが、御提案いただきましたオリジナル婚姻届につきましても、どのような形で導入できるか、とりわけ若者層の御意見も伺いながら、さまざまな方法について今後検討してまいりたいと考えております。婚姻の届け出は、まさに人生の節目であり、その節目をともに喜ぶことのできる市民一人一人の気持ちに寄り添う窓口対応を今後とも心がけてまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 早期の導入を強く要望いたします。
 次に、9番目に、自転車マナー等の向上についてお伺いいたします。
 信号無視などの危険な行為を繰り返す自転車運転者に講習受講を義務づける改正道路交通法が本年6月1日に施行されました。自転車利用者への周知徹底を図るとともに、これを契機に、社会全体で自転車マナー等の向上を推進していくことが重要です。平成26年の自転車乗用中の交通事故件数は10万9,269件、平成17年度以降減少傾向にあるものの、交通事故件数に占める割合は19%といまだに2割程度で推移しています。また、自転車事故による死者数は540人で、依然として多く、悪質な運転への対策が求められています。今回の改正法では、そうした危険行為で3年以内に2回以上検挙された14歳以上の運転者には、自動車と同じような安全講習の受講の罰金が科せられることになっています。携帯での電話やスマホをいじりながらの運転、ヘッドホンやイヤホンの着用、片手で傘を差しながらの運転などで事故を起こした場合には、安全運転義務違反になることがあります。現在、各地域の警察を中心に、改正法の周知に努めていますが、いまだに具体的な内容を知らない住民が多いのが実情です。地元警察と協力し、PRイベント等を利用した周知の徹底を行うべきであると考えますが、御見解をお伺いします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。関市民部長。
○市民部長(関福生)(登壇) 自転車マナー等の向上についてお答えいたします。
 平成27年6月1日に施行されました改正道路交通法の周知徹底についてでございます。
 法律の改正内容等につきましては、本市及び警察署等のホームページに掲載し、情報提供を図っておるところでございます。また、法改正後には、公民館や自治会等を通じて、出前講座の依頼がございました交通安全教室6団体、253人に対し、改正内容や交通安全意識普及の説明とともに、啓発チラシ等を配布したものでございます。今後、警察署等の関係機関と連携し、県民総ぐるみ運動で実施されますイベント等におきまして、さらなる周知徹底を行ってまいります。
○議長(藤田豊治) 再質問はありませんか。高塚広義議員。
○12番(高塚広義)(登壇) 改正道路交通法の周知徹底についてですが、最近特に中高生の右側通行、またスマホいじり運転をよく見かけます。また、急な飛び出しなど非常に危険な行為に遭遇することが多々ありますので、今後さらに学校での交通安全教室を開催し、安全運転を徹底していただきますようよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
○議長(藤田豊治) これにて一般質問を終結いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第3 報告第27号
○議長(藤田豊治) 次に、日程第3、報告第27号を議題といたします。
 説明を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) ただいま上程されました報告第27号につきまして御説明申し上げます。
 報告第27号、専決処分の報告につきましては、訴えの提起についてでございまして、市営住宅家賃滞納者等に対する市営住宅明渡等請求の訴えを提起することについて、平成27年9月3日専決処分をいたしましたので、報告するものでございます。
 なお、詳細につきましては、担当部長から補足説明いたします。よろしくお願い申し上げます。
○議長(藤田豊治) 補足説明を求めます。原建設部長。
○建設部長(原一之)(登壇) 報告第27号、専決処分の報告につきまして補足を申し上げます。
 議案書の1ページから4ページまでをお目通しください。
 本件は、市営住宅家賃滞納者等に対する市営住宅明渡等請求の訴えの提起についてでございまして、1年以上の長期家賃滞納者40人に対し、平成27年5月29日付の市営住宅の使用許可取消条件付滞納家賃請求書により、同年6月30日までに滞納家賃を完納するよう最終催告を行い、期限までに納付しない場合は、公営住宅法及び新居浜市市営住宅条例の規定により、使用許可を取り消し、直ちに住宅の明け渡しを求めること及び家賃等の支払いを求める訴訟提起の手続をとることを通知していたものでございます。この結果、請求に従い滞納家賃の全額を支払った者7人、分割納付の誓約等を行い履行している者21人、生活保護の認定、またはそれに準ずる者2人の合わせて30人を除く10人につきまして、平成27年9月7日、松山地方裁判所西条支部へ訴訟提起を行ったものでございます。
 訴訟の内容といたしましては、入居者等11人及び連帯保証人10人に対し、市営住宅の明け渡しと滞納家賃等の支払いを求めたというものでございます。
 今回提訴した10人の滞納状況でございますが、滞納月数は1年2カ月から2年7カ月まででございまして、10人の滞納金額は、合計しますと家賃310万4,500円と督促手数料等1万9,400円で、合計請求金額は312万3,900円となっております。
 以上で補足を終わります。
○議長(藤田豊治) これより質疑に入ります。
 報告第27号に対して質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(藤田豊治) 質疑なしと認めます。
 以上で本日の日程は全部終了いたしました。
 お諮りいたします。議事の都合により、9月11日から9月16日までの6日間、休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(藤田豊治) 御異議なしと認めます。よって、9月11日から9月16日までの6日間、休会することに決しました。
 9月17日は午前10時から会議を開きます。
 本日はこれにて散会いたします。
  午後 3時58分散会