本文
目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問
小野辰夫議員の質問(1)
1 本市の経済について
(1) アベノミクスによる住友各社と本市経済への影響
2 教育問題について
(1) 本市の小中学生不登校者数
(2) 不登校の理由
(3) 本市の不登校対策
(4) 小中学校での介護教育
3 沢津・垣生海岸の堤防補強について
4 高津公民館の多目的用地確保について
5 自治会について
(1) 自治会加入者数の減少対策
石川市長の答弁
1 本市の経済について
(1) アベノミクスによる住友各社と本市経済への影響
阿部教育長の答弁
2 教育問題について
(1) 本市の小中学生不登校者数
(2) 不登校の理由
(3) 本市の不登校対策
(4) 小中学校での介護教育
4 高津公民館の多目的用地確保について
関市民部長の答弁
5 自治会について
(1) 自治会加入者数の減少対策
伊藤環境部長の答弁
3 沢津・垣生海岸の堤防補強について
小野辰夫議員の質問(2)
5 自治会について
2 教育問題について
阿部教育長の答弁
2 教育問題について
関市民部長の答弁
5 自治会について
小野辰夫議員の質問(3)
4 高津公民館の多目的用地確保について
木村教育委員会事務局長の答弁
4 高津公民館の多目的用地確保について
小野辰夫議員の質問(4)
4 高津公民館の多目的用地確保について
3 沢津・垣生海岸の堤防補強について
田窪秀道議員の質問(1)
1 本市における「ものづくりの歴史」と「住友との共存共栄」について
(1) 住友化学の開業100周年記念
石川市長の答弁
1 本市における「ものづくりの歴史」と「住友との共存共栄」について
(1) 住友化学の開業100周年記念
休憩(午前10時57分)
再開(午前11時07分)
田窪秀道議員の質問(2)
1 本市における「ものづくりの歴史」と「住友との共存共栄」について
2 多喜浜工業団地について
(1) 工業団地の造成経緯と埋め立てにおける現状課題
(2) 液状化による避難誘導路と避難場所の選定と確保
(3) 工業団地における今後のインフラ整備の見直し
石川市長の答弁
2 多喜浜工業団地について
(3) 工業団地における今後のインフラ整備の見直し
関市民部長の答弁
2 多喜浜工業団地について
(2) 液状化による避難誘導路と避難場所の選定と確保
寺村経済部長の答弁
2 多喜浜工業団地について
(1) 工業団地の造成経緯と埋め立てにおける現状課題
原建設部長の答弁
2 多喜浜工業団地について
(3) 工業団地における今後のインフラ整備の見直し
田窪秀道議員の質問(3)
2 多喜浜工業団地について
関市民部長の答弁
2 多喜浜工業団地について
原建設部長の答弁
2 多喜浜工業団地について
田窪秀道議員の質問(4)
2 多喜浜工業団地について
3 大島の渡海船について
(1) 渡海船の役割並びに船舶の維持管理と保証期間
(2) 島民や利用者への連絡周知と船員研修の必要性並びに運航時間外における緊急搬送対策
岡部福祉部長の答弁
3 大島の渡海船について
(2) 島民や利用者への連絡周知と船員研修の必要性並びに運航時間外における緊急搬送対策
寺村経済部長の答弁
3 大島の渡海船について
(1) 渡海船の役割並びに船舶の維持管理と保証期間
(2) 島民や利用者への連絡周知と船員研修の必要性並びに運航時間外における緊急搬送対策
田窪秀道議員の質問(5)
3 大島の渡海船について
4 地域要望について
(1) 交通弱者、買い物弱者のための路線バスとデマンドタクシーの現状並びに乗車エリアの拡大と拡充
(2) 地域活性化のための移動販売車の導入
(3) 既存病院への医師派遣
石川市長の答弁
4 地域要望について
(3) 既存病院への医師派遣
寺村経済部長の答弁
4 地域要望について
(1) 交通弱者、買い物弱者のための路線バスとデマンドタクシーの現状並びに乗車エリアの拡大と拡充
(2) 地域活性化のための移動販売車の導入
田窪秀道議員の質問(6)
4 地域要望について
石川市長の答弁
4 地域要望について
田窪秀道議員の質問(7)
4 地域要望について
休憩(午後 0時02分)
再開(午後 0時59分)
井谷幸恵議員の質問(1)
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
(1) 生かされなかった学校現場の声
(2) 誤った歴史観を教えることに
(3) 事実をありのままに
2 子供の医療費について
(1) 中学校卒業までの無料化を早急に
石川市長の答弁
2 子供の医療費について
(1) 中学校卒業までの無料化を早急に
阿部教育長の答弁
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
(1) 生かされなかった学校現場の声
(2) 誤った歴史観を教えることに
(3) 事実をありのままに
井谷幸恵議員の質問(2)
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
阿部教育長の答弁
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
井谷幸恵議員の質問(3)
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
阿部教育長の答弁
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
井谷幸恵議員の質問(4)
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
阿部教育長の答弁
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
井谷幸恵議員の質問(5)
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
阿部教育長の答弁
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
井谷幸恵議員の質問(6)
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
阿部教育長の答弁
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
井谷幸恵議員の質問(7)
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
阿部教育長の答弁
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
休憩(午後 1時23分)
再開(午後 1時24分)
休憩(午後 1時24分)
再開(午後 1時25分)
阿部教育長の発言
阿部教育長の反問
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
井谷幸恵議員の答弁
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
阿部教育長の反問
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
井谷幸恵議員の答弁
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
阿部教育長の答弁
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
井谷幸恵議員の質問(8)
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
阿部教育長の答弁
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
井谷幸恵議員の質問(9)
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
阿部教育長の答弁
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
井谷幸恵議員の質問(10)
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
阿部教育長の答弁
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
井谷幸恵議員の質問(11)
1 育鵬社の歴史教科書採択問題について
仙波憲一議員の質問(1)
1 地方版総合戦略の策定について
(1) 地域特性を踏まえた政策
(2) 地域経済構造分析の評価と取り組み
(3) 新型交付金の活用
石川市長の答弁
1 地方版総合戦略の策定について
(1) 地域特性を踏まえた政策
(3) 新型交付金の活用
寺村経済部長の答弁
1 地方版総合戦略の策定について
(2) 地域経済構造分析の評価と取り組み
仙波憲一議員の質問(2)
1 地方版総合戦略の策定について
寺村経済部長の答弁
1 地方版総合戦略の策定について
仙波憲一議員の質問(3)
1 地方版総合戦略の策定について
石川市長の答弁
1 地方版総合戦略の策定について
仙波憲一議員の質問(4)
2 高齢者移住政策(日本版CCRC構想)について
石川市長の答弁
2 高齢者移住政策(日本版CCRC構想)について
休憩(午後 1時58分)
再開(午後 2時09分)
仙波憲一議員の質問(5)
2 高齢者移住政策(日本版CCRC構想)について
3 住んでよし、訪れてよしの観光まちづくりについて
(1) 観光まちづくり組織と人材登用
寺村経済部長の答弁
3 住んでよし、訪れてよしの観光まちづくりについて
(1) 観光まちづくり組織と人材登用
仙波憲一議員の質問(6)
3 住んでよし、訪れてよしの観光まちづくりについて
寺村経済部長の答弁
3 住んでよし、訪れてよしの観光まちづくりについて
仙波憲一議員の質問(7)
3 住んでよし、訪れてよしの観光まちづくりについて
4 起業や新規事業の立ち上げについて
(1) 創業支援サポートクラウド
(2) 地域再生計画と総合戦略
石川市長の答弁
4 起業や新規事業の立ち上げについて
(2) 地域再生計画と総合戦略
寺村経済部長の答弁
4 起業や新規事業の立ち上げについて
(1) 創業支援サポートクラウド
仙波憲一議員の質問(8)
5 地方中枢拠点都市圏について
石川市長の答弁
5 地方中枢拠点都市圏について
仙波憲一議員の質問(9)
5 地方中枢拠点都市圏について
神野恭多議員の質問(1)
1 第五次長期総合計画について
(1) 前期の進捗並びに課題
(2) 後期策定の基本方針
石川市長の答弁
1 第五次長期総合計画について
(2) 後期策定の基本方針
寺田企画部長の答弁
1 第五次長期総合計画について
(1) 前期の進捗並びに課題
(2) 後期策定の基本方針
神野恭多議員の質問(2)
1 第五次長期総合計画について
散会(午後 3時04分)
本文
平成27年9月9日 (水曜日)
議事日程 第3号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
出席議員(25名)
1番 神野 恭多
2番 米谷 和之
3番 井谷 幸恵
4番 藤田 誠一
5番 田窪 秀道
6番 小野 辰夫
7番 太田 嘉一
8番 岩本 和強
10番 篠原 茂
11番 大條 雅久
12番 高塚 広義
13番 藤原 雅彦
14番 豊田 康志
15番 永易 英寿
16番 伊藤 謙司
17番 藤田 豊治
18番 藤田 幸正
19番 岡崎 溥
20番 伊藤 優子
21番 佐々木 文義
22番 真木 増次郎
23番 仙波 憲一
24番 近藤 司
25番 加藤 喜三男
26番 山本 健十郎
――――――――――――――――――――――
欠席議員(1名)
9番 三浦 康司
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市長 石川 勝行
副市長 近藤 清孝
企画部長 寺田 政則
総務部長 藤田 佳之
福祉部長 岡部 嘉幸
市民部長 関 福生
環境部長 伊藤 公夫
経済部長 寺村 伸治
建設部長 原 一之
消防長 藤田 秀喜
水道局長 本田 陸治
教育長 阿部 義澄
教育委員会事務局長 木村 和則
監査委員 田中 洋次
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者
事務局長 多田羅 弘
議事課長 原 正夫
議事課主幹 伊藤 裕敏
議事課副課長 上野 壮行
議事課副課長 松平 幸人
議事課調査係長 鈴木 今日子
議事課議事係長 美濃 有紀
議事課主任 中島 康治
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(藤田豊治) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第3号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(藤田豊治) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第87条の規定により、議長において岡崎溥議員及び伊藤優子議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 一般質問
○議長(藤田豊治) 次に、日程第2、昨日に引き続き一般質問を行います。
順次質問を許します。まず、小野辰夫議員。
○6番(小野辰夫)(登壇) おはようございます。
自民クラブの小野辰夫でございます。政治家としては遅いスタートではございますが、皆様から選ばれた以上、御期待に沿うよう努力していきたいと思っております。私の父も市議会議員を経験しておりまして、15歳ぐらいから小野寅吉代議士に連れられて別子山村まで選挙応援に行った話など夕食時によく聞かされておりました。そういった父の背中を見て育ちましたので、市議会議員と聞くと大変緊張と身の引き締まる思いをしております。若輩者でございますが、今後ともよろしくお願い申し上げます。
次に移ります。
アベノミクスによる本市住友各社への効果は。
経済の安定は我々の生活に影響を与えることは言うまでもありませんが、2012年12月に発足した第2次安倍晋三内閣が推進する経済政策、デフレと円高からの脱却、名目3%以上の経済成長の達成などを目標に大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の3つを基本の柱として掲げており、これらを3本の矢と表現しております。中でも重視しているのが大胆な金融政策であり、徹底した金融緩和を進めれば景気浮揚になるという考え方をベースにし、具体的には、日本銀行が2%のインフレ目標を掲げて、通貨発行量の拡大など、金融緩和を持続的に推進し、これにより円安に導き、輸出企業を初めとする企業の経済活動を刺激して、企業の業績回復により税収増を図っていくものである、これがアベノミクスでありますが、我々一般市民にはもう一つ実感として湧いている方は少ないのではないかと思われます。
そこで、お伺いいたしますが、本市において住友各社と本市経済へのアベノミクス効果は、影響はいかがなものか、お伺いしたいと思います。
次に参ります。
小中学生の不登校について。
最近の子供の心の病を考えるとき、不登校は非常に重要な問題の一つであると考えます。日本で不登校が注目され始めた1960年代には、学校恐怖症という名称が使われ、当時は神経症を中核とする個人の病理として捉えられていました。その後、70年代から80年代に入ると、中学生を中心に不登校が増加し、個人の病理や特別な家族の病理というのだけではなく、学校における教育問題として取り上げられるようになり、登校拒否と呼ばれるようになりました。やがて小学生の不登校も増加し、1990年代に入ると、当時の文部科学省から、不登校はどの子にも起こり得るとの見解が出され、不登校問題は一種の社会病理として捉えられるようになりました。かつては特別なことだった不登校ですが、最近ではどこの学校にでも、どこのクラスにでも不登校の子供がいるという状況になっている話を聞き、今では否定的な意味を含まず、現象だけを捉えた不登校という名称が一般化しているとの印象を受けますが、文部科学省の調査結果では、不登校になったきっかけについては、小学生は不安など情緒的混乱、無気力、親子関係が多く、中学生に比べると家庭に係る状況が総体的に多くなっており、また中学生では不安など情緒的混乱と無気力が並び友人関係をめぐる問題、遊び、非行が続いております。このような不登校とは、経済的な理由、病気、またいわゆる怠けといった理由からだけではなく、何らかの心理的、身体的、社会的な理由によって登校しないあるいは登校したくてもできないため長期欠席に至った症状を示すようになっています。
ところで、不登校の子供は、一般的に次のような経過をたどることが多いと言われております。まず、初期段階では、朝から元気がなく、身体の不調を訴えるようになります。また、学校を早退したり、欠席したりするようなことになります。子供自身は、学校に行きたいのに行けない状態なので、本人もどうしたらよいかわからず、不安感が膨れ上がっている状態です。不登校の初期には、身体症状が伴いやすく、腹痛、下痢、発熱、全身倦怠、嘔吐などがよく見られます。特に朝方症状を訴えるのですが、昼ごろからは元気になり、食欲や全身状態も良好であることも多いと言われております。次の段階では、昼夜逆転の生活になったり、食生活が乱れたり、一日中ぼっとしていたりと、生活のリズムが乱れるようになります。また、御両親や兄弟などの家族に対して暴力的に振る舞ったりあるいは逆に一日中自分の部屋に閉じこもり、無気力な状況を見せることもあります。このとき子供自身は、不安感だけではなく、無力感を抱き、意識はしていないものの、家族に助けを求めていることも多いと言われております。こうなりますと、不登校はもはや学校現場の問題としてはおさまり切れない状況となり、対応に当たっては、学校と医療、福祉などの関係機関との連携が不可欠な状況になってまいります。先般、8月6日の学校基本調査の速報値が発表されました。報道によりますと、平成26年度、病気や経済的な理由以外で年間30日以上欠席した不登校の小中学生は、前年度より約3,300人多い12万2,655人で、2年連続の増加で、小学生では全児童に占める割合が過去最悪になった。調査結果によると、不登校の小学生は1,691人増の2万5,866人で、255人に1人、0.39%と過去最悪、中学生は1,608人増の9万6,089人で32人に1人、2.76%だった。不登校の児童生徒数は、平成13年度約13万9,000人をピークに、平成17年から平成19年まで減少していたが、平成25年度から再び増加に転じた。文部科学省の担当者は、現場からは無理に学校に行かせなくてもいいという親の意識の変化や無気力な子供の増加を指摘する声が強いと話す。文部科学省は、9月に公表する問題行動調査の結果とあわせて詳しい分析を示すことにしている。また、有識者会議は、不登校対策として、病院のカルテのように、子供ごとの不登校要因や学習状況を継続的にまとめた個別の支援計画をつくることなど検討しているとの内容でした。不登校の問題は、子供の心の問題で、家庭の問題などもその要因として考えられることから、非常にプライベートで難しい問題ではありますが、この不登校の子供を一人でも減らしていくことが、これからの新居浜市の大きな課題だと考えます。
そこで、本市の不登校問題の現状と取り組みについて、以下の3点をお伺いしたいと思います。
まず1番目、平成26年度の新居浜市において、小学生、中学生の不登校児童生徒は、何名ぐらいいるのでしょうか。
2番目、またそれらの児童生徒は、どのような要因で不登校になったのでしょうか。
3番目、新居浜市として、不登校問題に対して、どのような対策、対応を講じているのでしょうか、以下の3点をお伺いいたします。
次に参ります。
教育現場における介護問題について。
現在、介護施設においては、職員の離職率が高く、職員の人材確保についてそれぞれ苦労していると以前より課題になっているところであります。先日、テレビを見ていますと、東京オリンピックが開催される西暦2020年には、介護職員が20万人足りなくなると指摘されておりました。単純人口に換算すると、新居浜市においても200人足りなくなると予想されます。こういったことから、国においても、さらに職員の待遇改善、職務の見直し等その他問題点についてその改善に向けて鋭意検討をされているようであります。
そういった中、小中学校の義務教育の現場においても、介護される、介護する、誰もが通る道である介護の問題について真正面から取り組む必要があるのではないかと考えます。現在、新居浜市の小中学校における敬老精神や介護に関する問題は、どのように授業に取り組み入れられているのかについてお伺いしたいと思います。
次に参ります。
沢津・垣生海岸の堤防補強について。
近年の報道によりますと、東海・東南海・南海などの大規模地震が今後30年以内に発生する確率が60%から90%と非常に高い確率で予想されております。その中でも、本県にとって、人的、物的にも大きな被害を及ぼすと言われる南海トラフを震源とした巨大地震は、本市においても震度7クラス、津波については最大3.4メートルの高さのものが押し寄せてくると想定されております。このような巨大地震の発生が想定される中において、沢津・垣生海岸につきましては、その近くにある国領川河口右岸側、詳しく言えば、中央新居浜自動車学校前あたりにおいて、現在堤防補強工事が進められております。工事を担当している愛媛県東予地方局に伺いますと、その工事内容は、川底がえぐれないようにシートパイルを打ち込む河川の護岸工事だとのことでありまして、沢津側の海岸堤防については、石積み構造が一部あり、地震が起こった場合に液状化現象もあり得ると伺っております。沢津漁港から垣生に向かって、宇高ポンプ場の間には堤防コンクリートに何カ所も亀裂が見受けられ、堤防と堤防のつなぎ目には大きなすき間があいており、地元近隣の方々からは、こういった部分は強度が弱いのではないかと心配されております。今年については、特に台風が多く発生して、日本に来る回数が多いのが心配されますが、台風が来ますと海岸から越波が発生し、農作物の上に何度も降りかかり、塩害が発生して困っていると伺います。この堤防は、海側より陸側が低いゼロメートル地帯ではないかと思われます。海岸堤防は、愛媛県が管理する海岸線で、数年前には堤防上のボーリング調査を行ったと伺っておりますが、今後どのような補強をされようとしているのかをお伺いしたいと思います。
沢津海岸は、以前は新居浜市民が一度は訪れたことのある国領川沿いに遠浅が何メートル先までも続く風光明媚な海岸がありましたが、今は沢津漁港となり、若い人は知る由もありません。しかし、沢津から垣生に至る海岸堤防は、瀬戸内海の島々が見渡せ、散歩やジョギングコースにも最適で、通行する人も多く、市民の憩いの場であることは変わりありません。そのようなことから、提案するのですが、将来的には沢津漁港から垣生までを人工の砂浜にされてはいかがでしょうか。そうすることで、さらなる新居浜市民の憩いの場として、心も癒やされる空間になりますし、レジャーにも活用でき、多くの方々に来ていただけると思います。また、砂を入れることにより、堤防の強化や越波を防げ地震対策になると思いますが、御所見をお伺いしたいと思います。
次に、高津公民館の多目的用地の確保について。
昭和33年4月に公民館として設立され、60年弱の年月がたとうとしております。高津公民館は、住民が主体的に携わる公民館を目指して、1番、自治能力の向上と安全な地域づくりに努める、2番、住民がみずから考え行動する生涯学習の推進とまちづくり構想の策定、3番、学校、家庭、地域が一体となった青少年の健全育成、4番、地域の連帯を図る3世代交流と触れ合い活動の充実、5番、人権同和教育の推進、また昨年1月にまちづくり構想策定委員会を設けて、7月に構想が終わり、現在実施計画の作成作業を行い、12月完結に向けて取り組んでおります。建築延べ面積987.25平米、敷地面積2,220.77平米、高津校区は、世帯数5,642世帯、人口約1万2,000名、内訳は、男子5,673名、女性6,241名、地域は宇高町一丁目、二丁目、三丁目、五丁目の1番から9番まで、12番、13番、沢津町一丁目、二丁目、三丁目、東雲一丁目、二丁目、三丁目1番から8番、松の木町1番、高津、清水町、南小松原町、桜木町、郷一丁目1番、7番、郷五丁目2番、高田二丁目1番、6番、田の上四丁目6番から9番までの区域、職員は館長1名、主事1名、主事補1名、管理人1名で構成され、公民館運営審議委員は19名、自治会は23自治会です。高津校区内には、ルンビニ乳幼児保育園、南沢津保育園、さくら乳児園、高津小学校、東中学校、東高等学校、病院として労災病院、ほか病院、沢津中央新居浜自動車学校を有します。公民館は、地域づくりの拠点施設として、今や生涯学習の拠点としてグループ、サークル活動でにぎわい、なくてはならない存在になっております。その中でも高齢者講座、女性セミナー、れんげ祭り、たかつ納涼夏祭り、文化部発表会、きっずセミナー、花あふれるまちづくり、文化祭、子ども教室、災害の避難訓練など、年間を通して数々のイベント、行事が行われる中に総利用人数3万7,000人、部屋利用回数2,062回の平成26年度実績をこなしております。今現在、公民館駐車スペースが19台しかなく、多くの利用時には60台から70台の駐車利用者があり、公民館の近辺、路上ほか駐車状況に大変困っておる状況でございます。また、小学校のバス利用、修学旅行、市内見学会などでは道幅が狭く、公民館駐車場を1台ずつ使用し、また文化祭、納涼夏祭り、避難訓練など多くに利用されております。そのような現状を鑑み、高津公民館の多目的広場用地確保についてお考えをお伺いしたいと思います。
次に参ります。
自治会加入者数の減少について。
自治会は、住みよい地域づくりを目指し、地域の支え合い、安心して暮らせるまちづくりのために地元に根差した活動をしております。例えば、防犯灯の設置や維持管理、小学生の登下校時の見守り活動、いざというときのための自主防災組織の結成など、みんなの生活を守っています。また、ごみステーションの設置や維持管理、清掃活動、花いっぱい運動などの環境整備、美化運動、運動会やお祭り、イベントの開催、高齢者や子供に優しいまちづくり、出前講座などを利用した勉強会など、魅力あふれる地域づくり、地域の課題をまとめて行政に要望し、市と連携して課題を解決、行政との連絡調整など行政とのパイプ役、市や自治会からのお知らせ、放送や回覧、放送設備の維持管理などの広報活動など大切な活動をしております。しかし、その自治会加入者が新居浜市においても年々低下をしており、これは全国的な傾向のようでございます。例えば、平成17年度では総世帯数5万4,181、自治会加入世帯数がその中で3万9,319、加入率72.6%、平成20年度につきましては、総世帯数5万5,577、自治会加入世帯数が3万8,914、加入率が70.0%、直近の平成26年度では、総世帯数5万5,885、自治会加入世帯数が3万7,204、加入率66.6%という状況であり、数字で見ても明らかでございます。そして、自治会未加入者に対して、なぜ加入しないのかと伺いますと、入会しなくても税金を払っているので村八分になるようなことはない、自治会に入らなくても何も困らない、ごみは自由に出せる、自治会関連の出費も必要ない、自治会に入ると役員、行事への参加、会合と忙しく面倒だ、自治会活動のマンネリ化により、魅力がない、生活様式の変化(核家族)、個人主義、近所づき合いが面倒だ、高齢者の増加、活動に参加できない、役員ができないなどなど理由を上げられます。
そこで、お伺いいたします。
また役員のなり手がなく、1年交代のために、計画的、持続的な事業活動が困難であるなどの意見もお聞きします。
そこで、新居浜市として、自治会活動を活性化し、加入者をふやすためには、今後どのような努力をされるのかをお伺いいたします。
以上で1回目の質問を終わります。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 小野議員さんの御質問にお答えをいたします。
アベノミクスによる住友各社と本市経済への影響についてでございます。
約2年半前、安倍政権発足直後、日本経済は需要不足による長引くデフレ経済から抜け切れず、厳しい状況が続いておりました。そのためデフレからの脱却と富の拡大を実現する経済政策として、第1の矢、大胆な金融政策、第2の矢、機動的な財政政策、第3の矢として民間投資を喚起する成長戦略、いわゆる3本の矢の各種施策を矢継ぎ早に打ち出し、この間、株価の上昇、円高是正が図られ、企業収益の改善や雇用拡大など、各種の経済指標は改善が図られてまいりました。しかしながら、一方では、本年3月の世論調査においては、好景気の恩恵を感じていないという方が約80%にも上ったという報道もございます。これは、名目賃金の上昇と比較して、消費者物価指数の上昇が上回り、実質賃金が下がったことが要因と考えられております。
このような状況の中、本市における住友各社と本市経済へのアベノミクス効果の影響についてでございますが、まず住友各社におきましては、平成27年3月期決算では、各社とも史上最高あるいはそれに近い業績を上げられております。これは、円安の進行や原油価格の下落により企業業績が改善し、設備投資や輸出が増加したものと推察いたしております。住友各社の好業績は、本市経済にとって非常に好影響であると考えており、市内の一部中小企業では、その影響から好況が続いております。しかしながら、全国的な傾向でもありますが、全体的には景気回復を感じていないところも多く、一定の仕事量は確保できているものの、まだまだデフレマインドが払拭できておらず、本市でも厳しい状況が続いているものと認識をいたしております。今後におきましては、引き続き企業収益のさらなる改善により、大企業のみならず、中小・小規模事業者へも好況が伝播するよう、成長戦略の視点から、各種施策の展開や支援策の強化に努めてまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(藤田豊治) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 小野議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、教育問題についてでございます。
本市の小中学生の不登校児童生徒数でございます。平成26年度末現在で、小学生は30人、中学生は96人であり、小学校では全体の0.46%、中学校では2.76%となっております。
次に、不登校の理由ですが、本市では心理的、身体的あるいは社会的なさまざまな要因が複雑に絡み合っている複合型が一番多く、2番目が無気力、3番目が不安などの情緒的混乱となっております。近年は、複合型の割合が増加しており、不登校の要因や背景は、複合化、多様化の傾向にあります。
次に、不登校問題への対応でございます。
不登校については、特定の子供に特有の問題があることによって起こるのではなく、どの子供にも起こり得ることとして捉え、学校に登校することを最終目標とするということだけではなく、子供が自分の進路について主体的に考え、将来の社会的な自立ができるように支援を推進しております。不登校の未然防止や早期発見の具体的な対応といたしましては、各中学校校区の小中連携における教職員、児童生徒の交流の推進、授業の狙いや内容の見通しを明確にしたユニバーサルデザインを取り入れたわかる授業の実践、楽しい学校生活を送るためのQ-U検査を用いての望ましい人間関係づくり、悩みや不安等の相談体制の整備等の取り組みを進めております。また、不登校の早期解決を図るため、学校に配置しているハートなんでも相談員、スクールカウンセラー、さらには不登校児童生徒のための適応指導教室あすなろ教室との連携を図りながら、集団生活への適応、情緒の安定、基本的生活習慣の改善等のための相談などを進めております。昨年度から不登校の児童生徒の増加傾向が見られますことから、本年度新居浜市の子供たちのために教職員の不登校対応のための取り組み行動指針を現在作成しており、今後はこの指針をもとに、教育委員会と学校とのさらなる連携を図り、新しい不登校生を生まない基盤づくりを推進してまいりたいと考えております。
次に、小中学校での介護教育についてでございます。
学校における道徳教育での人間尊重の精神はもとより、小学校の生活科や小中学校の総合的な学習の時間における地域との協働事業、中学生の介護施設での職場体験学習に8校、52名の参加、また児童会や生徒会が中心になって行う高齢者福祉施設への訪問などを通して、高齢者に対する尊敬の気持ちを育んでおります。また、本年度は、いのちの授業、愛顔の赤ちゃん触れ合い授業を中学校で2校、自尊感情を深めるための誕生学プログラムを小学校5校、地域包括支援センターの出前講座として、小学校14校、中学校4校において認知症サポーター養成授業を実施することといたしております。また、市内の福祉施設で高齢者などと交流を行う社会福祉協議会の2泊3日のワークキャンプに76人の中高校生が参加しておりますことからも、これらの活動を通じて、多くの児童生徒の中で高齢者への理解と敬老の精神が養われているものと考えております。今後におきましても、これらの活動を継続して実施してまいります。
次に、高津公民館の多目的用地確保についてお答えいたします。
公民館の駐車場につきましては、文化祭等のイベント時には不足するのが現状でございますが、小学校など公民館周辺施設の駐車場の利用や参加者に徒歩や自転車での来館をお願いしているところでございます。また、利用者の皆様には、公民館の駐車場を効率よく詰めて利用するなどの対応をしていただき、まことにありがとうございます。駐車場、防災などのさまざまな目的を持った多目的用地を購入する場合には、多額の経費が必要であり、また目的に応じた必要性も考慮する必要があるなど課題も多くあると思っております。現時点では多くの利用者が来館される場合は、小学校等他の施設を活用していただく等の対応をしていただくようお願いいたします。
○議長(藤田豊治) 補足答弁を求めます。関市民部長。
○市民部長(関福生)(登壇) 自治会加入者数の減少対策について補足を申し上げます。
地方創生を進めるに当たっては、地域コミュニティーが当事者意識を持ち、協働の担い手となったまちづくりこそがその突破口であると言われております。そのような中で、自治会加入率の低下は、自治会組織の弱体化を招くとともに、地域コミュニティー崩壊につながるものと懸念いたしております。これまで市においても、加入促進の広報や転入、出生等の際の自治会パンフレットの配布、宅建業者への協力依頼などで加入促進に努めてまいりましたが、いまだ漸減の傾向を打開するには至っておりません。昨年度からは、新たな交付金制度の創設や防犯灯電気代の全額市負担等による自治会負担の軽減を行い、地域コミュニティーの再生につながる支援を拡充してきたところでございます。今後も引き続き連合自治会との連携を密にするとともに、より身近な単位自治会からの御意見もお伺いしながら、より効果的な自治会への財政的支援や活動支援のあり方を模索し、住民の皆様に求められる自治会活動を充実していくことによって存在意義の強化につなげ、加入率の改善を図ってまいりたいと考えております。役員のなり手不足が、自治会運営上の大きな課題となっております。また、同時に、会長が1年で交代するために、新たな事業や将来を見通した継続的な事業には取り組みがたく、自治会の充実強化につながらないとの意見も伺っております。今年度より地域において活躍するリーダーの人材育成の必要性に鑑み、地方創生コミュニティ・イノベーター志縁塾を開設し、自分たちの地域は自分たちで学び、考え、つくる、当事者意識の強いリーダーの育成に努めておるところでございます。来年度以降、ここで学んだ人材が、地域のまちづくりのリーダーとなって御活躍いただくことを期待し、市も引き続きサポートしてまいりたいと考えております。
また、役員や会費の負担を理由に自治会を退会する高齢者も多いと伺っております。福祉や防災の観点からは、高齢者を抜きにしてコミュニティーは成り立たない面がございますことから、今後何らかの高齢者に対する支援策を自治会の皆様と一緒に検討してまいりたいと考えております。
さらに、従来の自治会機能の強化とあわせ、地域の活性化を図るためには、新しい住民自治組織として、現在全国各地で起こっている小規模多機能自治などの新しいまちづくりの手法についても調査研究していく必要があるものと考えており、今年度から政策懇談会コミュニティ再生ワーキンググループにおいて、テーマに取り上げ、議論をお願いすることといたしております。
○議長(藤田豊治) 伊藤環境部長。
○環境部長(伊藤公夫)(登壇) 沢津・垣生海岸の堤防補強について補足を申し上げます。
小野議員さん御案内のとおり、沢津・垣生海岸は、愛媛県が管理する海岸施設となるため、東予地方局河川港湾課に補強計画について問い合わせを行いました。その結果、沢津・垣生海岸については、堤防背後の地盤高が低く、人家等が密集しており、また施設の老朽化も進んでいることから、南海トラフ等の大規模地震に伴う揺れや液状化などにより堤防が倒壊した場合には多大な浸水被害の発生が懸念されております。このため、現在改定中の愛媛県海岸保全基本計画において重点的に整備する海岸として位置づけ、人命を守ることを最優先に、緊急度の高い区間から順次老朽化対策及び地震・津波対策として堤防補強等に取り組んでいくと伺っております。
なお、具体的な補強工法については、今後堤防の補強や液状化対策を基本に測量及び設計業務を行い、高潮・波浪対策も加味した工法を検討していく予定とのことであります。
小野議員さん御提案の人工海浜につきましては、養浜に係る砂の確保や養浜後の砂の流出防止対策など、実施に当たっては難しい問題も考えられますが、工法の一つとして検討していただけるよう協議してまいります。
本市といたしましても、市民の安全・安心確保のために、今後も県との情報交換を密にし、早期に事業実施を図っていただくようお願いしてまいります。
以上で補足を終わります。
○議長(藤田豊治) 再質問はありませんか。小野辰夫議員。
○6番(小野辰夫)(登壇) 前後しますが、自治会の中、小規模多機能自治とはどういうものか、補足答弁お願いしたいなと思います。
それから、今マスコミ等騒がれております不登校ですが、フリースクール、これについて新居浜市ではどういう状況で何人かいらっしゃるのかどうかということをお願いしたい。
それから、私が教育現場の介護問題について、ある校長先生に今の現状どうかということを質問をいたしました。そしたら、某校長先生は、今小学校においては、授業を含めて朝から晩まで大変忙しいので、この中に介護を入れるというのは非常に難しいんじゃないかと、こういう現職の校長先生からの返事もございました。これは、今教育長の話の中で入れていくということなんで、御検討をまたお願いしたいと思っております。
以上、それだけでお願いいたします。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 小野議員さんの再質問にお答えいたします。
まず、フリースクールの件についてでございます。
新居浜市では、あすなろ教室という名称でフリースクールを設置しています。平成27年度ですが、全部で13名、小学5年生が1名、6年生が1名、中学2年生が9名、中学3年生が2名の13名があすなろ教室を利用してます。平成26年度は22名利用しました。小学4年生が1名、5年生が1名、中学1年生が10名、中学2年生が4名、中学3年生が6名。中学3年生の6名の進路先ですが、公立高校へ1名、私立へ4名、定時制へ1名、自分の進路を決めて行っております。
次に、小中学校での介護教育についてですが、先ほどどっかの小学校の校長先生のお話もありました。それは今現在、教育委員会で掲げておる中にいろいろな教育についた言葉がありますが、介護についても人の命、将来自分もその年になりますので、その教育をしていくということが必要だと思っています。1年間の間で3日であるとか、または体験活動等について取り組むようにしていきたいと思っています。
○議長(藤田豊治) 関市民部長。
○市民部長(関福生)(登壇) 小野議員さんの再質問にお答えいたします。
小規模多機能自治組織ということは非常に耳なれない言葉ではないかなと思います。現在、総務省のほうで主に旗を振っておる新しいコミュニティーづくりのための取り組みの手法でございます。まだ全国的にも幾つかの市町村がモデル的に取り組んでおる状況でございますが、新しく住民と行政あるいはさまざまな目的団体、NPO等いろいろなものが連携し合いながら地域をつくっていくような仕組みでございます。小規模、これはおおむね小学校区を指します。そして、多機能、さまざまな地域の課題がございます。福祉であったり、防災であったりあるいは子供のこと、そういったさまざまな分野の機能についてみずからが取り組んでいくような、そしてそれが連携し合うような仕組みを目指す。そのための自治、住民自治のための新しい仕組みをつくっていこうというのが小規模多機能自治というふうに、その3つを足し合わせたような考え方でございます。こういったものに取り組むこと、現在高津校区のほうで取り組んでおられる事例が先ほど小野議員さんの御質問の中にもございましたけれども、自分たちの町をどのようにつくっていくかをみんなで議論し合い、その中で計画をつくって、それを実践していくような仕掛け、現在取り組まれておる高津の取り組みの発展系にこの小規模多機能自治組織があるのではないかと、そのように考えております。
○議長(藤田豊治) 再質問はありませんか。小野辰夫議員。
○6番(小野辰夫)(登壇) きのうこの公民館の駐車場の件で書類をいただきました。この高津公民館が今現在、白線引いているところが19台の駐車スペースなんですが、ここに35台の駐車場があると。そして、泉川公民館には40台、中萩公民館には52台、こういうふうな駐車場が設定されていると。これはどういう形でこういう台数を捉えておるんでしょうか。そして、この台数について、ふやすためにどういう基準が要るのか、そのあたりをお伺いしたいと思います。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。木村教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(木村和則)(登壇) 小野議員さんの再質問にお答えいたします。
公民館の駐車場に関する件だと思いますが、まず教育委員会で高津公民館に対する駐車台数としましては35台と確認しております。これにつきましては、現在、現地では白線を引いておりますのが19台は認識しております。事務局のほうで、各公民館ともなんですが、現地を確認して通行が可能な範囲で駐車できる台数ということを現地確認で把握したものが高津公民館につきましては35台と把握しております。また、中萩等台数40台とかあるんですが、これにつきましては、市内の公民館、校区ごとに校区人口があるんですが、1万人を超える公民館が6校区ございます。この6校区については、駐車台数が30台から50台前後となっておりまして、人口に比べますとどうしても少ない割合になっておりますが、これにつきましては、建築面積等もございますので、これ以上ちょっとふやせないのが現状となっております。こういう人口の多いところにつきましては、隣接する小学校でありますとか、他の施設の駐車場を使っていただくということを現場のほうにお願いしているのが現状でございます。
○議長(藤田豊治) 再質問はありませんか。小野辰夫議員。
○6番(小野辰夫)(登壇) 公民館につきましては、非常に現状困っているわけですから、ぜひそのあたりも含めて努力をお願いしたいなと思います。
それから、もう一点、沢津海岸につきまして越波が台風ごとに発生しておりますんで、これは県の堤防になりますけど、現実問題として被害が、塩害が出ておりますから、このあたりも早急に対応を含めて検討していただきたいと思いまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(藤田豊治) 田窪秀道議員。
○5番(田窪秀道)(登壇) 自民クラブの田窪秀道でございます。
今回の改選におきまして、16年ぶりに多喜浜地域から議員として初登壇をさせていただきます。私自身、市内ものづくり中小企業経営者としての経験もございますので、経営的かつ営業的感覚を持った議員として今後与えられた期間、市民の皆様のために働かせていただきますので、よろしくお願いをいたします。
それでは、通告に従いまして質問をさせていただきます。
まず初めに、本市におけるものづくりの歴史と住友との共存共栄についてでございます。
元禄4年に開坑した別子銅山は、昭和48年の閉山まで283年間、65万トンの銅を製造し、銅の精錬技術から派生した化学、重機械などの新事業を起こすなど、元来農漁村であった新居浜市を四国屈指の工業都市へ発展させたものづくりのまち、工都新居浜の原点であります。また、別子銅山を支えた先人たちは、国家百年の事業の設立者や我が国の環境問題の先覚者だけではなく、この地域が工業都市として発展するための都市計画を実現するなど、工都新居浜の持続的な発展を見据えた大恩人でもあります。新居浜市の鉄鋼業を核とするものづくり産業は、住友関連企業のニーズに応える協力会社として発展し、現在、そのものづくり力は、住友各社の製造部門パートナーとしての役割を担うとともに、本市基幹産業としての地位を占めております。そして、住友各社からの部品製造や製造プラントメンテナンス業務委託は、当市の持続的繁栄を図るものであり、税収や雇用、個人消費など当市の地域経済に多大なる経済的波及効果をもたらしております。石川市政誕生後は、住友企業との協調路線を強固なものにしていただいておられますことに関しましては、商工会議所を初め、本市の経済産業界にとってまことに喜ばしいことだと思っております。
一方、住友企業情報では、生産部品の一部海外調達やプラント設備の海外シフトも検討されておられることもお聞きします。そのようなことになれば、市内における中小企業の維持発展に大きな影響を与えることが予想されます。市内中小企業においては、依然として住友企業への依存度も高く、住友企業から御指導をいただいた技術をもとに経営してこられた中小企業にとっての海外調達、海外シフトは、死活問題ともなりかねますので、新居浜市におかれましても、これまで以上に住友各社との交流、親睦を図っていただきたいと願う次第でございます。
そこで、1番目の項目ですが、本年10月、住友化学が開業100周年を迎えます。一部関係者には御案内、御通知があったかと思いますが、新居浜市において式典を予定しているとの情報が入ってきております。このような節目の大切な時期だからこそ、我々議員はもちろんのこと、新居浜市として、また経済産業界としてともに盛大にお祝いをすることが、本市と住友とのさらなる共存共栄につながるのではないかと考えますが、御所見をお伺いしたいと思います。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 田窪議員さんの御質問にお答えいたします。
住友化学開業100周年記念についてでございます。
現在、総合化学メーカーとしてその地位を確立した住友化学株式会社は、1913年、大正2年、住友総本店直営の肥料製造所として設立され、過リン酸石灰の製造、出荷を開始した1915年、大正4年から数えて本年で開業100周年を迎えられます。この地で開業し、めでたく100周年を迎えられました同社に対しまして、地元行政の長として心よりお祝いを申し上げたいと存じます。新居浜市におきましても、その歴史の要所において、事業用地の確保のため海面埋立事業や工業用水確保のための国領川総合開発計画の推進、さらには東予新産業都市の指定による臨海部の一層の開発など、適宜その発展を後押ししてまいりました。今日に至る100年の事業発展の歩みが、本市経済へ多大な貢献をいただくことになり、特に高度経済成長期における地域経済への貢献は、市民生活を向上させることにつながったものと感謝を申し上げる次第であります。今後におきましても、これまでの100年の歴史を踏まえ、さらなる発展の歴史を刻んでいかなければならないと考えております。同社におかれましては、国内外の競争がますます厳しくなる中、既存事業の競争力を一層強化することはもちろんのこと、技術力とコスト競争力を一層高め、新事業や次世代事業の推進を御期待申し上げるところでございます。また、本市におきましても、企業が操業しやすい環境整備と市民生活の調和を図りながら、事業活動の一層の支援を行ってまいりたいと考えております。新居浜市の初代市長となった白石譽二郎氏の言葉に、「育ては時と和の力」という言葉がございます。これまでの100年の歴史は、この言葉どおり、住友化学という企業と地域社会との信頼ときずなに裏づけられた発展の歴史でございます。次の100年におきましても、発展の礎は強いきずなを持ち続ける相互の信頼関係であります。このことに誇りを持ち、希望を託し、次の100年も共存共栄の精神に基づき、ともに発展できますよう尽力してまいります。
○議長(藤田豊治) この際、暫時休憩いたします。
午前10時57分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時07分再開
○議長(藤田豊治) 休憩前に引き続き会議を開きます。
田窪秀道議員。
○5番(田窪秀道)(登壇) 市内における中小企業の今後の持続的発展と地元雇用者の確保、税収の安定性を考えますと、住友との関係は、本市にとっての第五次長期総合計画を完遂する上で必要不可欠でございますので、今後ともその方向性でよろしくお願いいたします。
では、次の質問に移ります。
多喜浜工業団地についてでございます。
まず、1番目の項目、工業団地の造成経緯と埋め立てにおける現状課題であります。
多喜浜工業団地は、多喜浜塩田跡地と黒島地区の臨海部の埋立造成を核とし、昭和43年度策定の新居浜市総合計画並びに昭和46年度策定の長期総合計画基本構想に基づいて進められました。昭和43年漏水防止対策の堤防補強工事を皮切りに、当初5カ年の計画でありましたが、用地買収のおくれや経済事情の変化などによる諸事情により延長され、昭和53年度をもって完成いたしました。また、黒島臨海工業団地を含めた造成後の土地購入企業は119社であり、現在までほぼ全ての区画が完売され、新居浜市の東部工業団地としての位置づけ並びに格付がなされております。当時埋め立てに使用されたボーキサイトかすは、工業団地造成後、約40年経過した現在においても、粘土のようにやわらかく、硬化されていないのが実情であります。そのような軟弱な地盤の上に土砂を盛り上げ造成されております。多分理事者の方々も、ボーキサイトかすを実際手にとってかたさを実感された方は少ないと思います。また、企業は、工業団地進出に当たり、約20メートル下の岩盤まで届くように基礎のくいを打ち込み、建屋を建て操業をされておりますが、くいを打っていない場所に関しては、特にひび割れや陥没が見られます。そして、進出された企業の多くは、世代交代をされ、若い経営者になっており、過去の経緯を知らない方がほとんどであります。しかしながら、多喜浜工業団地の造成は、市が推進してきたことは間違いのない事実でございますので、今後工業団地へ進出された全ての企業が、早かれ遅かれ行うことになるであろう敷地内修理や修繕補修工事において、市として何か考えられる補助策はあるのかどうか、御所見をお聞かせください。
次に、2番目の項目、液状化による避難誘導路と避難場所の選定と確保ですが、このような軟弱地盤の工業団地ですので、巨大地震がいつ来るのかとても心配です。当市における過去最大の地震は、平成13年の芸予地震で、震度は5弱でした。災害は忘れたころにやってくる、過去の歴史的教訓であります。もし南海トラフでの地震が発生すれば、工業団地内の主要道路、歩道は間違いなく液状化を起こします。また、地震が昼間に発生すれば、液状化の影響で道路は陥没や隆起により分断され、車の放置、工場建屋スレート損壊、また建物ガラスの散乱、電柱は間違いなく倒れ、負傷者が出ても恐らく緊急車両が入れず、甚大な被害になると予想されます。また、高くはないにせよ、津波も想定されます。そのような状況を頭の中でシミュレーションした場合、各企業に勤める作業員と近隣地区住民の大切な生命を守るため、最も安全な避難誘導路や避難場所の選定と確保が急務であると考えますが、御所見をお聞かせください。
また、黒島公園など高台へ避難させることが想定される場合、現状道路両脇にある片方の緩衝緑地を避難誘導路として整備計画をしたり、また黒島漁業団地内にある狭い進入路も避難誘導路として拡張する必要があると考えますが、市としての御所見をお聞かせください。
続いて、3番目の項目、工業団地における今後のインフラ整備の見直しであります。
工業団地内の道路脇の歩道には、以前高木樹木であるニセアカシアが植栽されておりましたが、植え込みスペース不足に耐えられず、また、たび重なる台風の強風により傾いて、とても心配でありましたが、一昨年、根元付近で全てのニセアカシアを伐採していただきました。しかしながら、経年で育った高木樹木の根は、歩道のアスファルトを持ち上げ、現状歩道は歩くとつまずくし、自転車に乗ってもでこぼこで走れず、歩道としての役目を果たしていないのが実情であります。ここ10年近く、私も団地内をくまなく観察しておりますが、たまに清掃車が道路両端土砂の除去作業をされておられますが、一番肝心な溝ぶたを開閉しての清掃作業をされているのを今まで一度も見かけたことがありません。ということは、団地造成後、一度も排水路清掃はされていないことになります。このような現状を市としてどうお考えなのか、御所見をお聞かせ願いたいと思います。
また、工業団地内では、直線で約500メートル区間において、全く照明のない道路もあり、夜間は非常に危険であります。理事者の方々にとっては、工業団地なので夜暗いのは当然だろうと思われるかもしれませんが、近年団地企業への不法侵入やスクラップ盗難被害、建物や事務所へのいたずらも数多く見受けられ、報告も多く聞かれます。また、団地内の道路は、大島や黒島周辺から市内企業へ通勤される方々や塾や部活帰りの学生たちも近道として頻繁に通ります。このような現状を踏まえ、団地内への夜間照明設置の必要性を強く感じますが、市としての御所見をお聞かせください。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 多喜浜工業団地についてお答えいたします。
工業団地における今後のインフラ整備の見直しについてのうち、工業団地内道路の夜間照明についてでございます。
道路照明灯につきましては、道路管理上、特に交通安全対策の観点から、国土交通省で定められた道路照明施設設置基準に基づき設置をいたしております。この基準の中で、連続照明につきましては、自動車交通量が1日2万5,000台以上の道路が対象となっております。御指摘の工業団地内道路は、自動車交通量が1日2万5,000台未満の道路であることなどから、工業団地内の夜間照明施設として道路照明灯の連続照明を整備することは現状では困難であると考えております。しかしながら、地域住民の安全、安心を確保する地域自治活動の一環として、設置管理している防犯灯の設置については、広域的な視点で校区連合自治会が安全、安心上、防犯灯の設置が必要と判断された場合には、校区連合自治会が受け皿となって、防犯灯の設置を行う事例もございますことから、そのような場合には、新居浜市コミュニティ施設等整備事業補助金を御活用いただければと考えております。
なお、通学や通勤につきましては、工業団地内は夜間は暗く危険で、また人通りも少なく、安全の確保が難しいと思われますので、できるだけ街路灯や防犯灯が整備され、明るい県道壬生川新居浜野田線及び市道東港東浜筋線、通称マリンロードを利用いただくよう、地域や御家庭においても周知啓発を行っていただきたいと思います。
以上申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(藤田豊治) 関市民部長。
○市民部長(関福生)(登壇) 液状化による避難誘導路と避難場所の選定と確保についてお答えをいたします。
平成25年12月の愛媛県地震被害想定調査結果によりますと、南海トラフ巨大地震の被害想定では、新居浜市で最大震度7が想定されており、液状化につきましては、御指摘いただきました多喜浜工業団地のみならず、市内沿岸部一帯及び上部地区西部において液状化危険度が極めて高く、残りの市街地におきましても、液状化危険度が高い地域と想定されております。避難路や避難場所の選定と確保につきましては、臨海部に居住されている住民の皆さんや立地企業の従業員の皆さんの大切な命を守るために、避難場所の選定、確保にとどまらず、避難路の整備につきましても地元自治会等の皆さんの御意見を反映させた津波避難計画の策定が必要であると考えており、検討してまいりたいと存じます。
また、津波からの避難の際に参考としていただくために現在設置しております標高表示板や浸水想定区域を記載した防災マップ等の周知啓発に努めていただき、避難活動が円滑かつ的確に行われるよう、今後も防災に関する啓発を進めてまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 寺村経済部長。
○経済部長(寺村伸治)(登壇) 工業団地の造成経緯と埋め立てにおける現状課題についてお答えいたします。
多喜浜工業団地は、国の工業適正配置計画を基盤とした工業団地造成調査対象地に選定され、通産省の調査報告書がまとめられたのを契機に、地域企業、関係機関及び市議会等との協議を重ねながら、工都新居浜における住工混在の解消、地場産業の育成と魅力ある田園工業都市づくりを目指し、造成事業の推進を図ってきたものでございます。住友各社が開発した西部臨海工業地帯に匹敵する大規模工業団地を東部に造成するというもので、今日のものづくりのまち新居浜を支える重要な生産基盤エリアであると認識いたしております。
お尋ねの敷地内修理や修繕補修工事における補助策についてでございますが、現在、本市においては、敷地内の修理や補修のみを対象にした補助制度はございませんが、事業拡大を目的とする工場、設備の増設に対する補助制度がございます。また、国に対して行っております重要施策の推進に関する要望においては、大規模災害等を念頭に置いた工業地帯の強靱化対策に関する充実強化を要望しているところでございます。これは、本市工業地帯の大部分が臨海部の埋立地域となっており、その地盤対策の全てを市単独で対応することは難しい状況にあること、またこうした状況は、県内のみならず、全国的にも同様な状況にあるとの認識によるものでございまして、今後におきましても、地盤対策を含む国土強靱化への支援策として、国、県等への要望を行ってまいります。
○議長(藤田豊治) 原建設部長。
○建設部長(原一之)(登壇) 工業団地内の歩道の舗装についてお答えいたします。
御指摘の箇所につきましては、以前に伐採した街路樹のニセアカシアの根が歩道のアスファルトを持ち上げ、舗装にひび割れが発生している状況であり、根の影響が縁石や側溝などの道路構造物を含めた広い範囲に及んでいるため、今後現地を詳細に調査した上で対応を検討してまいります。
次に、道路側溝の清掃についてでございます。
側溝清掃につきましては、土砂の堆積により、通常の排水機能が確保できなくなり、雨天時に路面冠水等の異常が発生しないよう、適宜実施しているところでございます。御指摘の工業団地内の道路側溝につきましては、L型側溝は、通水断面が小さく、少しの土砂だまりで雨水の流れが阻害されやすいため、定期的に清掃を実施しておりますが、U型側溝につきましては、土砂の堆積に対して、ある程度断面の余裕があることや工業団地内の道路が一般的な幹線道路や生活道路と比較して交通量が少なく、側溝内の土砂堆積の進行も遅いことなどから、清掃の頻度が少ない状況でございます。今後につきましては、職員による特に雨天時のパトロールや地元からの情報提供等により、道路の雨水排水状況を注視しながら、道路側溝の適切な管理に努めてまいります。
○議長(藤田豊治) 田窪秀道議員。
○5番(田窪秀道)(登壇) 敷地内修理、修繕補修工事の支援策については、ぜひ国や県へ要望をお願いいたします。
また、工業団地内の歩道の舗装、道路側溝の清掃、照明についても御検討のほどよろしくお願いいたします。
ここで、液状化の件ですが、以前の新居浜市地域防災計画において、液状化研究者により示された多喜浜の埋立地周辺の液状化指数PL値は15以上、つまり想定地震における液状化危険度が非常に高く、また最近、防災安全課からいただいた資料では、液状化する範囲も以前より拡大されており、同一色で塗られておられます。先ほど御答弁の中で、多喜浜工業団地のみならず、市内沿岸部一帯、その他地区、危険度がかなり高い地域と想定されているとのことですが、私が知っている範囲では、ボーキサイトかすを用いて埋め立てされた区画は、多喜浜工業団地のみでありまして、続いている黒島臨海工業団地や先ほど言われた場所は、港をしゅんせつした際に出た砂利や黒島海浜公園を造成する際に出た土砂、またそれ以外の山土で埋め立てされておられます。埋立素材も素材自体が全く異なりますので、液状化範囲も同一色で明記されたら非常に困るわけであります。ちなみに、南海トラフで地震が発生した場合、新居浜市は震度7となり、液状化指数は80を超えると想定されております。また、愛媛県内では、松山に継ぎワースト2位との結果予測です。
そのような中、現時点で市民に配布されている新居浜市防災マップの多喜浜西部版を見る限り、地震による津波浸水区域やその範囲、そして避難場所や標高表示しか明記されておられません。なので、液状化被害予想もしっかりと市の防災マップに明記し、色分けについても土壌の区別を考えて反映させる必要性を感じます。そして、津波避難計画を策定する場合においては、地元自治会のみならず、近隣住民や団地進出企業も交えた意見も反映させるべきと思いますが、御所見をお聞かせください。
また、工業団地内の沿道や緩衝緑地内にハナミズキを初め、各種樹木を植えられておりますが、近年、夏の異常気象による温度上昇で、樹木の枝枯れが多く見受けられます。巨大化したカイヅカイブキや桜に関しては、素早い剪定を行い、電話線を超えるような高木樹木に関しては、台風時、停電の原因になることも想定されますので枝打ちを実施するなど、対策が急務であると感じます。そして、団地に限らず、幹線道路沿いに植えられた樹木には、最低限の水やりも必要であり、今後においては温暖化に対応できる樹木の選び方も必要かと思いますが、御所見をお聞かせください。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。関市民部長。
○市民部長(関福生)(登壇) 田窪議員さんの再質問にお答えいたします。
現在、取り組んでおります防災のさまざまなマップ等の設定におきましては、余り細かいところの記載は正直なされてないのが現状ではないかなと思います。今後、より細かい本当に地域の皆さんの命が守れるようなさまざまな防災施策を講じていく。その中には、細かい説明もきちんとしていかなければならないと思っております。とりわけ御指摘いただきましたように、いろいろな人の意見をきちんと承りながら、その中でみんなできちんとした計画をつくっていく、そのことが本当に命を守る行動に結びつくのではないかなと思っております。御指摘いただきましたことも参考にしながら、今年度、ちょうど地域防災計画の見直しを現在行っておりますので、その中に反映していくよう努力してまいりたいと考えます。
○議長(藤田豊治) 原建設部長。
○建設部長(原一之)(登壇) 田窪議員さんの再質問にお答えをいたします。
道路の街路樹についてでございます。
道路の街路樹、植栽につきましては、交通騒音であるとか排気ガスの遮蔽の効果あるいは歩車道の明確化による道路の安全性の向上あるいは緑陰空間等の都市環境の改善といったような機能があるということで植栽を行っております。その中で、樹木の選定でございますが、病害虫等の発生が少なくて管理が少ないもの、あるいは枝張りが少ないなど狭小なスペースで植栽が可能であるもの、あるいは花とか紅葉など観賞用にすぐれたもの、あるいは日照とか気温、乾燥、排気ガス等の環境の耐性が高いもの等々で選定をいたしております。その中で、お話がございました特に異常気象等による雨の少ない時期の水やりにつきましては、近年ではございませんが、過去は特に雨が少なかった時期におきまして水やりを行ったこともございます。当然ながら、今後もそういうふうな異常気象時におきましてはそういう対応も図っていきたいというふうに思っております。
それと、樹木の選定、もう一つございますのは、過去は東西線には落葉樹、南北線には常緑樹と、これはなぜかといいますと、夏は葉っぱによる木陰を創出して、冬は落葉をして日が当たって暖かくなるよというようなことで選定しておった時期もございますが、先ほど申し上げましたように、現在での樹木の選定につきましては、いろいろな面あるいは地元の方との協議をしたりして判断をして選定をしているという状況でございます。今度はその後の剪定、対策についてでございますが、当然ながら、高木になって電線等に支障を及ぼすというような樹木につきましては、適正な管理を行ってまいりたいと思っております。また、低木につきましても、通行でありますとか、そういう面も含めて適正な管理に努めてまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 田窪秀道議員。
○5番(田窪秀道)(登壇) ぜひ御検討をお願いいたします。
それでは、次の質問に移ります。
大島の渡海船についてでございます。
まず、1番目の項目、渡海船の役割並びに船舶の維持管理と保証期間ですが、市営渡海船は、黒島港と大島港を15分で結び、島民の生活道路として位置づけられ、新居大島地域振興計画に基づいて、現行の航路体制を維持しておりますことは、理事者の皆様も御存じのことと思います。そして、震災後、宮城県気仙沼の大島へ前フェリーおおしまを譲渡されたのも記憶に新しいことと思います。また、平成23年11月3日、市は新たに新造船おおしま7を建造し、就航をさせております。船舶安全法では、総トン数5トン以上のフェリーは、5年ごとに定期検査があり、その間は1年ごとに中間検査があります。つまり、毎年検査があり、ドック入りします。
そのような中、昨年9月に中間検査のためのドック入りをしたわけですが、戻ってきてすぐクラッチが故障し、その後数カ月間を修理に費やし、島民や利用者に多大な御迷惑をかけたことは事実であります。また、ことしに入りましても、燃料にオイルがまじるなどのふぐあいも出ております。おおしま7がドック入りをしても、代替船としてフェリーくろしまがありますので、運航には支障はないと思われがちですが、客室に座れる人数が限られ、一度に多くの車や利用客を運ぶこともできません。ましてや代替船であるくろしまが、おおしま7が修理をしている間、絶対に故障しないという保証はございません。おおしま7が昨年故障をしたということは、新しく船をつくって丸3年たたないうちに壊れたことになります。普通、車や家電であれば、購入して3年以内に故障するのはまれであり、もし故障してもメーカー修理保証の対象になると思いますが、今回起こったクラッチの故障が、果たして機械的要因だったのか、人為的要因だったのかについてはこの場であえては問いませんが、市はおおしま7購入に際し、過去どのような基準を参考にされ、契約時において保証期間を1年に設定されたのか、御所見をお聞かせください。
仮に2年保証、3年保証が可能なら、現状1年とどのくらいの費用の差が発生するのか、お教えください。
次に、2番目の項目、島民や利用者への連絡周知と船員研修の必要性並びに運航時間外における緊急搬送対策でございます。
先日、島民の方々からお話をお聞きする機会がございました。昨年のクラッチ故障においておおしま7が利用できず、長い期間くろしま対応となったいきさつに関して、ある方は市や船員から島民には故障の説明なんて何もなかったよとおっしゃっておりました。ある方は、故障の原因がどこかなんてわかるような船員が今誰ひとりとしておるかいやとも言っておりました。また、ある方は、フェリーくろしまに乗船しようとした際、安全対策のための滑りどめテープが剥がれており、船員に申し出たところ、その船員が先週も1人そこで転んだんよと言ったそうです。また、くろしまは、雨天時に客室に入れる人数が少数と限られているので、多くの利用客は客室外乗船となります。ある雨の日、傘を持たない島民が、ぬれて冷たいけん、シートでもかけてくれたらええのにと言ったら、数日後にようやくシートカバーをかけてくれたんよと言ってました。このようなやりとりを聞くと、これが離島振興法にのっとり行われている島民への行政サービスの現状なんだと思うと悲しくなりました。船員の人数は、現在、12名であります。恐らく長年において、島民とのなれ合いの中で、失いかけた船員としての資質の低下と船員と島民とのコミュニケーション不足が主たる原因なのかもしれません。このあたりで一度船員の機関修理技能の講習も含めた再研修の必要性を感じますが、市としての御所見をお聞かせください。
また、先日、故障のお知らせ表示に関して、運輸観光課の方に聞き取り調査をいたしましたところ、黒島の待合所と大島の待合所にはビラを確かに掲示しましたとの回答がありました。でも、島民は、故障の原因も何も知らせてくれなかったと言っています。言い分が異なります。張り紙が小さくて目立たなかった場合も考えられます。どうしてこのような行き違いが起こったとお考えですか、市の御所見をお聞かせください。
そして、フェリー運航時間外にもしけが人や急病人が出た場合の緊急対応についてですが、現状はどう対応や対処をされておられますか、御所見をお聞かせ願います。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。岡部福祉部長。
○福祉部長(岡部嘉幸)(登壇) 大島の渡海船についてお答えいたします。
運航時間外における緊急搬送対策についてでございます。
渡海船の運航時間外にけが人や急病人が発生した場合の対策といたしましては、現在、本市と大島連合自治会との間で救急船の配備業務の委託について契約を締結し、対応を図っているところでございます。委託業務の内容につきましては、救急患者が発生した場合には、救急船を確保するため、大島連合自治会が漁船の所有者と連絡調整を行い、救急船にて救急患者を黒島まで速やかに搬送し、黒島で待機する救急車にて医療機関に搬送するものでございます。また、救急船は、個人所有の小型の船舶でありますことから、患者の容体や天候等から救急船での搬送が困難な場合、また緊急を要する場合には、渡海船に救急車を乗船し運航することもございます。今後におきましても、大島の皆様が安心して生活することができるように、引き続き大島連合自治会の協力をいただきながら、関係機関との連携を密にして、緊急時の搬送が速やかに行えるよう、努めてまいります。
○議長(藤田豊治) 寺村経済部長。
○経済部長(寺村伸治)(登壇) 渡海船の役割並びに船舶の維持管理と保証期間についてお答えいたします。
渡海船おおしま7は、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構との共有船でありますことから、保証期間は、同支援機構と協議いたしました結果、一般的に製造上のふぐあいにつきましては早期に発生する場合が多く、1年を経過してから発生することは想定しがたいということもございまして、保証期間を1年と設定いたしました。
また、簡易公募型プロポーザル方式にて業者選定を行っており、契約金額につきましても上限が決定しておりましたため、複数年の保証につきましては採用いたしませんでしたが、保証期間を延長した場合、1年当たり船価の1%から2%の費用差が発生するものとお聞きいたしておりますことから、渡海船おおしま7の場合、1年当たり約400万円から約800万円の増額となることが想定されます。
次に、島民や利用者への連絡周知と船員の研修の必要性についてでございます。
船員の再研修の必要性につきましては、ここ数年、定年退職や病気による中途離職により船員の入れかわりも多く、研修による船員の資質向上につきましては、重要課題であると認識いたしております。現在、人事課による研修、職場研修、公共交通乗務員等おもてなし研修等を受講する等、船員のマナー向上に努めているところでございますが、まだまだ不十分でありますで、今後はこれまでの研修に加え、定期的な係会での周知徹底、内部監査の実施等さらには域外で実施されるさまざまな研修に参加させるなど、船員の資質向上に努めてまいります。
また、機関等の専門的な研修の受講につきましてもその必要性を認識いたしておりますので、機会を捉えて参加させることといたします。
専門的な知識の習得は、現場での経験も重要でありますことから、船舶業者や船員間の情報交換等により、知識の構築にも努めてまいります。
次に、故障のお知らせ表示に関しての行き違いについてでございます。
前回の渡海船おおしま7、ふぐあい発生時には、大島、黒島の各待合所及び渡海船くろしま船内にお知らせ文を掲示いたしておりましたが、そのお知らせ文が目立たなかったこと、また船員等の説明不足が行き違いの原因ではないかと考えております。渡海船利用者への周知につきましては、不十分な点がありましたことにつきましては反省いたしております。今後は大島、黒島の各待合所への掲示は、よりわかりやすい手法に改善いたしますとともに、放送設備の活用やホームページへの掲載を含め、有効かつ効果的な手法により周知に取り組んでまいります。
○議長(藤田豊治) 田窪秀道議員。
○5番(田窪秀道)(登壇) 今回の故障の修理は、2社の競争入札において1社に絞られ、そのメーカーに発注をし、修理費として一千数百万円支払っております。今回の故障は、市としては予期せぬ出来事であったと思いますが、市民の皆さんの大切な税金が修理に使われたことに間違いはございません。結果的に今回保証が適用されなかった理由としては、新造船の見積もりや契約時における保証期間の設定が問題だったのかと思われますので、今後は保守契約や保証期間の決め方、そして競争入札においての施工責任範囲についてよろしく御検討をください。
では、次の質問に移ります。
地域要望についてでございます。
まず、1番目の項目、交通弱者、買い物弱者のための路線バスとデマンドタクシーの現状並びに乗車エリアの拡大と拡充であります。
現路線バスに関しましては、利用者の常日ごろの地域要望も加味していただき、最近路線のルート変更もしていただきましたので、かなり改善されていると感じます。しかしながら、路線バスは、依然として利用客増加が望めないのが実情であります。また、デマンドタクシーにおいては、上部や川東で乗車エリアが設定され、引き続きエリアを越えての乗車には通常のタクシー料金が加算されております。利用される方の大半は、もう車に乗れない高齢者の方々がほとんどであり、夏の暑いさなか、駅や各ポイントで下車され、路線バスに乗りかえて目的地へ行かれるわけですが、体力的にとても心配であり、とても非効率かつ不親切な移動手段であると感じます。導入に際しましては、地域公共交通活性化協議会で多方面からの意見を考慮され、利用に関する方策を練ってこられたと思いますが、今現在における利用者の切実な願いは、線引きをせずに目的地まで乗車できるエリアの拡大と拡充を図っていただきたいということであります。このような利用者の切実な要望に対しまして、市としての御所見をお聞かせ願います。
次に、2番目の項目、地域活性化のための移動販売車の導入ですが、デマンドタクシーや路線バスに頼らないと買い物へ行けない交通空白地域や大島、立川、別子山地区では、生活必需品や食料品を買うお店が近くになく非常に不便であります。そのような地域に住まわれている方々に対し、行政が率先して個人や企業に働きかけをして、新たな職業として創業、または起業をさせ、市内にある大型店舗や食料品店などと提携をし、移動販売車の導入を図っていただきたいと思います。交通弱者や買い物弱者である高齢者にとって、移動販売車が非常に有効な地域サービスとなることは間違いありません。そして、移動販売車が来ることにより、高齢者にとっては安心感が増し、そこから新たな会話が生まれ、買い物を通じての楽しみや生きがいにつながり、結果的にその地域の活性化に貢献でき得ることから、移動販売車の導入の必要性を強く感じますが、市としての御所見をお聞かせ願います。
次に、3番目の項目、既存病院への医師派遣でございます。
全国的に医師不足が社会問題となっている中、新居浜市におきましても、医師の減少、高齢化等による医療機関の休診や縮減科目が拡大しており、救急患者の受け入れ困難な状況が続いています。また、二次救急として、重症、重病患者を受け入れされております市内4病院ですら、診療科目が廃止されたり、医師が多数やめられたりされているのが実情であります。新居浜市においては、現在、医療機関マップに示されている病院しかございませんので、現状より病院を減らさない努力や工夫も必要ですし、診療科目が不足している既存病院への医師派遣に関しても、真剣に取り組まなければならない緊急な課題であると感じております。理事者の皆様におかれましては、医師会の方々やさまざまな医療機関関係者、また県や国へ働きかけをしていただき、実現に向けて努力をしていただきたいと思いますが、御所見をお聞かせ願います。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 地域要望についてお答えいたします。
既存病院への医師派遣についてでございます。
平成16年度に国の新医師臨床研修制度が開始されたことに伴い、地方において医師不足が顕在化し、本市におきましても医師不足や後継者不足により、診療所の閉院や病院の診療科目の縮減が見られます。
このような中で本市の取り組みといたしましては、救急医療体制維持確保検討委員会を設置し、連合自治会や民生児童委員、医師会、西条保健所、消防など、市民、医療、行政が一体となって、本市の医療体制を維持するため、協議、検討を重ねるとともに、その実践活動に努めているところでございます。これまでの取り組みとしては、救急医療を守るシンポジウムや市内全校区での座談会等を開催し、かかりつけ医を持つことの重要性や適正受診について、市民の皆様に周知啓発を実施し、今月5日にも住友別子病院鈴木院長を講師にお迎えし、「みんなで守ろう、新居浜市の救急医療」と題して救急医療講演会を開催したところでございます。また、医師確保の取り組みも大変重要であると認識をしており、これまで国や県に対しまして、地方の医療体制確保に係る具体的な対策について要望書を提出するとともに、産婦人科の維持対策にも取り組んでおります。
今後におきましては、小児科医等の不足している診療科目の確保のため、医師を目指す地元出身者への支援や本市での開業を促す支援など、医師会などの意見も踏まえながら、多面的に検討してまいりたいと考えております。
また、各医療機関においては、診療科目が不足する対策として、医師の相互補完などの研究も必要ではないかと考えております。
以上申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(藤田豊治) 寺村経済部長。
○経済部長(寺村伸治)(登壇) 交通弱者、買い物弱者のための路線バスとデマンドタクシーの現状並びに乗車エリアの拡大と拡充についてお答えいたします。
デマンドタクシーにつきましては、当市のバス交通空白地域の解消による交通弱者の移動手段の確保を目的といたしまして、平成23年1月から市内の一部地域を利用対象とした実証運行を実施してまいりました。昨年10月からは、現在のエリアにおいて本格運行に移行し、平成26年度下半期の1日当たりの利用者数は60.8人となっており、現在も順調に推移しているところであります。また、デマンドタクシーから路線バスへの乗り継ぎと路線バスの一部経路変更によりまして、平成25年度まで減少傾向であった路線バスの利用者数は、平成26年度は若干ではありますが増加しており、当初期待しておりました相乗効果が図られているものと考えております。デマンドタクシーの乗車エリアにつきましては、市民、公共交通事業者、道路管理者、警察署等で構成する新居浜市地域公共交通活性化協議会での協議や、利用者アンケート結果等を反映いたしまして、平成25年10月に現在のエリアへ拡大を行っております。また、あわせて、予約締め切り時刻の緩和等、運行改善も実施いたしてまいりました。運行エリア拡大後も、利用者の方から乗りかえをしないで中心市街地内への施設へ行きたいとの御要望があることも認識いたしておりますが、基本的にデマンドタクシーは、路線バスやタクシーを補完するものであり、双方の中間に位置する公共交通として位置づけ、路線バスやタクシーとの共存を図ることとしております。そのようなことから、路線バスや一般のタクシーと競合する機会の多い中心市街地でのデマンドタクシーの運行は、現状では困難であると考えております。しかしながら、デマンドタクシーを交通弱者の移動手段としてより快適で便利に御利用いただくためには、定期的に利用者ニーズの把握を行う必要があるものと考えておりますことから、本格運行開始から1年が経過する本年10月をめどに利用者アンケートを実施する予定としております。このアンケート結果を受けまして、新居浜市地域公共交通活性化協議会で協議していただき、必要に応じてデマンドタクシーの運行改善に努めてまいりたいと考えております。
次に、地域活性化のための移動販売車の導入についてでございます。
本市におきましては、大島地区と別子山地区を除く市内大半の地域において大手スーパー等数社が宅配事業を既に行っており、別子山地区につきましては、地区内の個人店舗が移動販売車による販売を従来から実施しております。また、大島地区につきましても、島内で雑貨店が営業しており、パンなどの食料品、日用品などを販売しております。この両地区につきましては、宅配業者に問い合わせましたところ、現在は申し込みはないが、申し込みがあれば検討したいとの返答を得ております。
このような状況の中、個人もしくは企業が新たに創業、もしくは起業して移動販売車を購入しての経営となると、現実的には非常に困難ではないかと認識しております。しかしながら、買い物弱者に係る創業を希望する方がおられる場合につきましては、関係機関とも連携して、事業計画の策定や資金調達など可能な限り創業支援を行ってまいりたいと考えております。
○議長(藤田豊治) 再質問はありませんか。田窪秀道議員。
○5番(田窪秀道)(登壇) ただいまの移動販売車の件ですが、鳥取県では、まちなか暮らし総合支援事業のうち、買い物弱者対策事業として、移動販売車導入に取り組もうとする個人や団体に対し、起業や事業支援を行っていると聞いております。例えば、1,000万円の事業の場合、対象経費の2分の1、最大500万円を助成しております。また、新居浜市においても、本年5月、国の産業競争力強化法に基づいて創業支援事業計画の認定も受けておりますので、ぜひ御検討をいただきたいと思います。
それと、先ほど市長さん言われた中で、私も先週の土曜日、保健センターにおきまして「みんなで守ろう、新居浜市の救急医療」と題して住友病院の院長による御講演を聞きました。今世の中は少子高齢化ですが、医学の世界も少医師高齢化だそうです。今まで私の考えでは、もっと病院へ補助金を出せば、医師は自然と集まるものだと思っておりましたが、現状はそのような簡単な問題ではなさそうです。最近の若い医師は、ぜひそこへ行ってみたいと思うような魅力のある町を勤務先に選ぶそうです。ぜひ若い医師が集まる魅力のあるまちづくりをしてほしいとの難しい御見解を院長からいただきましたので、御報告をしておきますが、今後新居浜市において、若い医師が自然と集まる魅力あるまちづくりを早急に目指さなければ、医療崩壊につながるおそれがあります。このような危機迫る課題を市としてどのようにお考えなのか、御所見をお聞かせください。
○議長(藤田豊治) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 田窪議員さんの再質問にお答えいたします。
医師の都市偏重あるいは診療科目の偏重、これは今地方にとって大変な問題になっておるところでございます。つきましては、答弁の中でも言いましたように、まずは今あるお医者さんに頑張ってもらうのが一つ、そのためには皆さんがかかりつけ医を持つことあるいはコンビニ受診等をやめるようなことをこの間もお願いをされたんじゃないかと思います。
それから、医師の確保につきましては、国あるいは県に対して、医療体制の確保について要望しとるところでございますが、特に県に対しては、県立新居浜病院の医師確保対策について強く要望しているところでもございます。そしてまた、個人病院につきましては、先ほども言いましたように、医学部は出たけれども、なかなか子弟も新居浜の病院は継がないという現状がある。これは魅力云々というよりは、研修的に多くの症例がある、やっぱりそういうふうな病院が求められて、言いますと愛媛県では県立中央病院ぐらいしか研修に来てくれない、そういう状況であると聞いております。それは言っても仕方ないんですけれども、いずれにしても、医師の後継者の方が新居浜で開業していただけるように、もしそういうふうに開業しようという希望がある方に対しては、財政的にも支援をすることが必要でないかなと、そんなことも考えておりますし、学校へ行く段階での奨学金制度、新居浜市独自の奨学金制度等も必要ではないかと、そんなことも含めて検討してまいりたいと、このように思っております。
○議長(藤田豊治) 再質問はありませんか。田窪秀道議員。
○5番(田窪秀道)(登壇) この地域要望については、毎年校区のまちづくり校区懇談会に参加して思うわけでございますが、少し偏見のある言い方にはなりますが、中心市街地から離れている地域の方々にとっての今の新居浜のまちづくりは、駅前やその周辺だけが発展し、隅々が空洞化をし、公平性に欠けているようにも思います。中心市街地のにぎわいの創出も大切なことだと思いますが、できればもっと新居浜の隅々へ目を向けていただき、今以上に気配りや御配慮をお願いいたしまして、今回の質問を終わらせていただきます。
○議長(藤田豊治) この際、暫時休憩いたします。
午後 0時02分休憩
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