本文
目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問
伊藤初美議員の質問(1)
1 高齢者福祉について
(1) 認知症ケア
石川市長の答弁
1 高齢者福祉について
(1) 認知症ケア
伊藤初美議員の質問(2)
1 高齢者福祉について
(1) 認知症ケア
石川市長の答弁
1 高齢者福祉について
(1) 認知症ケア
伊藤初美議員の質問(3)
1 高齢者福祉について
(1) 認知症ケア
(2) 介護保険制度の改正
岡部福祉部長の答弁
1 高齢者福祉について
(2) 介護保険制度の改正
伊藤初美議員の質問(4)
1 高齢者福祉について
(2) 介護保険制度の改正
2 女性と子どもの貧困について
岡部福祉部長の答弁
2 女性と子どもの貧困について
伊藤初美議員の質問(5)
2 女性と子どもの貧困について
3 教育について
(1) いじめの対応と体罰
阿部教育長の答弁
3 教育について
(1) いじめの対応と体罰
伊藤初美議員の質問(6)
3 教育について
(1) いじめの対応と体罰
(2) 小学校の給食室の建てかえ
阿部教育長の答弁
3 教育について
(2) 小学校の給食室の建てかえ
伊藤初美議員の質問(7)
3 教育について
(2) 小学校の給食室の建てかえ
阿部教育長の答弁
3 教育について
(2) 小学校の給食室の建てかえ
伊藤初美議員の質問(8)
3 教育について
(2) 小学校の給食室の建てかえ
阿部教育長の答弁
3 教育について
(2) 小学校の給食室の建てかえ
伊藤初美議員の質問(9)
3 教育について
(2) 小学校の給食室の建てかえ
4 公共下水道について
(1) 公共下水道事業と住友との連携
(2) 持続可能な公共下水道事業
休憩(午前10時56分)
再開(午前11時06分)
横川環境部長の説明
4 公共下水道について
(1) 公共下水道事業と住友との連携
(2) 持続可能な公共下水道事業
伊藤初美議員の質問(10)
4 公共下水道について
横川環境部長の説明
4 公共下水道について
伊藤初美議員の質問(11)
4 公共下水道について
5 新居浜市の農業について
寺村経済部長の答弁
5 新居浜市の農業について
伊藤初美議員の質問(12)
5 新居浜市の農業について
寺村経済部長の答弁
5 新居浜市の農業について
伊藤初美議員の質問(13)
5 新居浜市の農業について
寺村経済部長の答弁
5 新居浜市の農業について
伊藤初美議員の質問(14)
5 新居浜市の農業について
篠原茂議員の質問(1)
1 土地利用について
2 企業誘致及び立地の促進について
3 学校給食について
石川市長の答弁
1 土地利用について
2 企業誘致及び立地の促進について
阿部教育長の答弁
3 学校給食について
休憩(正午)
再開(午後 1時00分)
寺村経済部長の答弁
2 企業誘致及び立地の促進について
篠原茂議員の質問(2)
1 土地利用について
石川市長の答弁
1 土地利用について
篠原茂議員の質問(3)
1 土地利用について
2 企業誘致及び立地の促進について
寺村経済部長の答弁
2 企業誘致及び立地の促進について
篠原茂議員の質問(4)
2 企業誘致及び立地の促進について
3 学校給食について
阿部教育長の答弁
3 学校給食について
三浦康司議員の質問(1)
1 駅周辺地区のまちづくりについて
2 総合運動公園構想について
3 国道11号バイパスの街路樹について
4 自転車の街の復活について
石川市長の答弁
1 駅周辺地区のまちづくりについて
2 総合運動公園構想について
阿部教育長の答弁
2 総合運動公園構想について
関市民部長の答弁
4 自転車の街の復活について
横川環境部長の答弁
4 自転車の街の復活について
曽我建設部長の答弁
3 国道11号バイパスの街路樹について
4 自転車の街の復活について
休憩(午後 1時58分)
再開(午後 2時08分)
三浦康司議員の質問(2)
1 駅周辺地区のまちづくりについて
石川市長の答弁
1 駅周辺地区のまちづくりについて
曽我建設部長の答弁
1 駅周辺地区のまちづくりについて
高橋一郎議員の質問(1)
1 耕作放棄地について
2 鳥獣の被害対策について
3 運動公園について
石川市長の答弁
1 耕作放棄地について
阿部教育長の答弁
3 運動公園について
寺村経済部長の答弁
1 耕作放棄地について
2 鳥獣の被害対策について
高橋一郎議員の質問(2)
3 運動公園について
阿部教育長の答弁
3 運動公園について
高橋一郎議員の質問(3)
3 運動公園について
阿部教育長の答弁
3 運動公園について
高橋一郎議員の質問(4)
3 運動公園について
阿部教育長の答弁
3 運動公園について
高橋一郎議員の質問(5)
3 運動公園について
石川市長の答弁
3 運動公園について
散会(午後 2時58分)
本文
平成26年6月11日 (水曜日)
議事日程 第3号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
出席議員(24名)
1番 川崎 利生
2番 高塚 広義
3番 三浦 康司
4番 篠原 茂
6番 太田 嘉一
7番 岩本 和強
8番 藤原 雅彦
9番 佐々木 文義
10番 大石 豪
11番 大條 雅久
12番 永易 英寿
13番 伊藤 謙司
14番 藤田 豊治
15番 高橋 一郎
17番 高須賀 順子
18番 伊藤 初美
19番 真木 増次郎
20番 藤田 幸正
21番 伊藤 優子
22番 仙波 憲一
23番 白籏 愛 一
24番 近藤 司
25番 加藤 喜三男
26番 山本 健十郎
――――――――――――――――――――――
欠席議員(2名)
5番 水田 史朗
16番 岡崎 溥
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市長 石川 勝行
副市長 近藤 清孝
企画部長 寺田 政則
総務部長 藤田 佳之
福祉部長 岡部 嘉幸
市民部長 関 福生
環境部長 横川 悦夫
経済部長 寺村 伸治
建設部長 曽我 忠
消防長 村上 秀
水道局長 橋本 桂一
教育長 阿部 義澄
教育委員会事務局長 木村 和則
監査委員 田中 洋次
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者
事務局長 藤田 秀喜
議事課長 原 正夫
議事課主幹 伊藤 裕敏
議事課副課長 上野 壮行
議事課調査係長 鈴木 今日子
議事課主査 大田 理恵子
議事課主任 中島 康治
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(山本健十郎) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第3号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(山本健十郎) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第87条の規定により、議長において伊藤優子議員及び仙波憲一議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 一般質問
○議長(山本健十郎) 次に、日程第2、昨日に引き続き一般質問を行います。
順次質問を許します。まず、伊藤初美議員。
○18番(伊藤初美)(登壇) おはようございます。市民の会の伊藤初美です。
今、日本だけでなく、世界中がざわざわとした落ちつきのなさを感じております。それぞれの国の思惑や身勝手、内紛、自然破壊や自然災害の脅威など、これからのこの地球はどうなっていくのか、今の子供たちが平和に幸せに過ごしていけるのだろうかとつい思ってしまいます。今の大人ができるだけのことをしていかなければならないなと思っております。
それでは、通告に従いまして質問を行います。よろしくお願いいたします。
まず、高齢者福祉の認知症ケアについてお伺いします。
認知症不明者が、2012年は9,607人と1万人近くなったと言われていましたが、先日、2013年度には、警察に届け出があった不明者は715人ふえて1万322人になったことを警察庁が明らかにしました。愛媛県警では、2013年に141件を受理し、10人の死亡を確認し、7人の行方がわかっていないそうです。今後、認知症800万人時代と言われていて、認知症に対する不安が社会全体の不安につながっています。認知症の家族を介護するしんどさや自分が認知症になったらという不安なのです。ですから、認知症とはどういったものか、正しい理解のための取り組みは今行われている以上にこれからも必要なことだと思います。認知症ケアは、予防と進行を抑える抑制、そして認知症を受け入れ、社会全体で支えていくという段階的な仕組みが必要です。
そこで、何点かお伺いします。
1点目は、現在の要介護者に占める認知症の方の数と割合、全国平均との比較をお示しください。
2点目、認知症予防対策はどうなっているのでしょうか、メタボ健診はありますが、認知症予防検診はなかったと思います。どのようなお考えかお聞かせください。
3点目、認知症になられた方のケアシステムはどのようになっていますか。
4点目、認知症の方の徘回が社会問題になっていますが、先ほど愛媛県の数字が出ていましたが、新居浜市では年間どのくらいの人が行方不明として警察に捜索願が出ているでしょうか。また、いまだ見つかっていない人はおられるのかどうか、お伺いします。
5点目、北海道の釧路市では、認知症SOSネットワークをつくり、警察への捜索願が出れば直ちに地域のラジオや無線を使ってその情報を流す仕組みが何年も前から続いて成果を上げているようです。新居浜市でも広報塔による一斉放送もなされていますが、もっと範囲を広げて、例えば不審者情報を流しているライフラインメールやタクシー無線、ケーブルテレビによる放送などを組み込んだネットワークをつくる必要があると思います。認知症になっても家族ばかりに責任を押しつけず、社会全体で見守り、支援を行うべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) おはようございます。
伊藤初美議員さんの御質問にお答えいたします。
高齢者福祉についてお答えいたします。
認知症ケアについてでございます。
まず、要介護認定を受けている方に占める認知症の方の人数と割合についてでございますが、平成26年3月31日現在の要介護認定結果における要介護認定者数7,982人のうち、認知症高齢者数は4,607人で、その割合は57.71%となっております。全国平均では、厚生労働省の最新の統計データとなります平成22年度で、要介護認定者約498万人のうち、認知症高齢者数は280万人で約56%となっております。
次に、認知症予防対策についてでございます。
御指摘のとおり、認知症予防検診は、実施いたしておりませんが、要介護状態になるリスクを予測するための質問票である基本チェックリストにより、認知機能を含めて、生活機能の低下が見られる方には、介護予防教室への案内や訪問指導等を実施しており、本年度はさらに認知症予防に特化した介護予防教室も実施することといたしております。また、ふれあい・いきいきサロンでは、認知症予防のメニューが用意されており、認知機能の低下予防に効果があるとされている笑いを取り入れた介護予防教室も実施いたしております。今後におきましても、認知症高齢者の増加が見込まれますことから、先進地の取り組みを参考にしながら、早期からの適切な検診や対応について検討をしてまいります。
次に、認知症になられた方のケアシステムについてでございます。
地域包括支援センターは、認知症の相談機関として、認知症高齢者の支援を行っており、介護サービスの関係機関との連携、専門医療機関への受診勧奨、見守りサービスなどの導入、虐待の早期発見、消費者被害対応、福祉サービス利用援助事業や成年後見制度の権利擁護などの包括的、継続的な支援を行っております。認知症になっても尊厳を持って地域で暮らしていけるよう、地域包括ケアシステムの構築に向けて、医療と介護の連携を図るなど、認知症対策を推進してまいります。
次に、新居浜市では年間どれくらいの人が行方不明者として警察に捜索願が出されているのか、また不明のままの方はいるのかについてでございます。
新居浜警察署に確認をいたしましたところ、平成25年度中に届け出のあった捜索願のうち、認知症、または認知症の疑いのあると警察が確認をできた高齢者は21人であり、そのうち行方不明のままの方はおられないということでございます。
なお、本日愛媛新聞で報道のありました方につきましては、警察の行方不明者統計で認知症の分類には含まれてないということでございました。
次に、認知症になっても、地域や家庭で暮らせる支援をどのように行っていくのかについてでございますが、認知症サポーター養成事業などの啓発活動を積極的に推進することにより、市民の皆さんに認知症に関する正しい知識や理解をしていただき、認知症高齢者等に優しい地域づくりに取り組んでまいります。
また、徘回する高齢者を早期発見するためのネットワークづくりにつきましては、他市の取り組みも参考にしながら、メールやケーブルテレビなどを活用したネットワークづくりを検討してまいります。
○議長(山本健十郎) 伊藤初美議員。
○18番(伊藤初美)(登壇) 新居浜市は、結構いろいろな取り組みを以前からされていて、非常にいいなあと思うんですけれども、認知症予防検診に関しては、本当に今おっしゃられたように、早い段階で発見できると、本人にとっても、家族にとっても、やっぱり進行を抑えたり、今後の対応をよく考えるきっかけになるので、ぜひ専門医による検診の取り組みを検討していただきたいと思います。国は、各自治体でSOSネットワークを導入するようにと通達しているものの、なかなか広まっていないということで、今度普及率の調査をするようです。導入したものの、活発に活動していないところでは、個人情報保護条例がネックになっているそうですが、釧路市では、条例の例外として、命を守るためには提供できるとして、同意がなくても情報提供できるようにして今に至っているそうです。登録制のところもあるようですが、いつ何どきということでは、誰でもすぐに捜してもらえる取り組みのほうがいいのではないかと思います。本市もできるだけ早い取り組みをお願いします。
また、認知症の場合、本人のケアは当然のことですが、それを支える家族の支援も本当に大切になってくると思います。気軽に何でも話をできたり、相談でき、同じ悩みを共有する場所として認知症カフェの取り組みをしている場所がふえております。本市の認知症カフェの取り組みはどうなっているのか、お伺いします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 伊藤初美議員さんの再質問にお答えいたします。
認知症カフェなど認知症の方を介護する家族の支援ということでないかと思いますけれども、今年度新規事業として、在宅介護支援啓発事業で要介護状態になっても地域の理解や支援によって住みなれた家でいつまでも暮らし続けることができることを啓発し、在宅で生活する要介護高齢者と家族の支援を促進する取り組みを実施することといたしております。具体的には、要介護高齢者や家族の方の集いの広場の運営や認知症の人と家族の会による介護の相談あるいは情報交換、勉強会の開催等を考えているところでございます。お話の認知症カフェにつきましても、今年度の実績を踏まえ、その家族に対する支援の取り組みの中で検討してまいりたいと、こんなふうに思っております。
○議長(山本健十郎) 伊藤初美議員。
○18番(伊藤初美)(登壇) 少しずつこういった場所がふえて、予防にもつながる取り組みができる場所づくりっていうことをぜひ進めていってくださったらと思います。よろしくお願いします。
それでは次に、介護保険制度の改正についてお伺いします。
2015年4月から介護保険制度が大きく改正されます。団塊の世代が75歳を迎える2025年には、要介護者がピークを迎え、それに伴う介護保険会計の増大に備えて支出を抑えようとしています。特徴的なことは、特別養護老人ホーム入所者は、要介護3以上になると要支援者に対する介護サービスが全国一律から市町村の事業になり、これまで使えていたサービスが使えず、またサービスの時間短縮や負担増が予想されること、さらに一定所得以上の人の利用料負担が2割になることなどです。そのようなことを見据えて、要支援、要介護者にならないために、地域の力をかりて、さまざまな取り組みも考えられており、特徴ある取り組みをされ、実績を上げている市町もあります。これからの介護保険制度にどのように向かうのか、いろいろ質問させていただきます。
1点目、来年度要支援1、2の方の事業が市町村に移管され、3年の猶予はあるものの、新居浜市の想定しているスケジュールはどのようになっていますか。
2点目、現在、特別養護老人ホーム入所者の中で、要介護度2以下の人の数と割合をお聞きします。
3点目、本市では要支援に対する介護サービスの必要性をどう認識していますか。
4点目、要支援者に対しては、NPOやボランティア、地域団体がサービスの担い手になると想定していますが、新居浜市でもそれが可能だと考えますか。
5点目、自己負担が2割負担となる人の数と割合を教えてください。
6点目、制度改正に伴う市町村事業の実施に当たり、利用者や事業者の意見をどう反映させていくのでしょうか。
7点目、新居浜市では、要支援者の割合が少なく、判定が重く出る傾向だと言われていました。今期の計画の中でも、適正化を図るとありますが、3年前と比べて要支援者の数、割合の変化はありましたか、お伺いします。
8点目、要支援者に対する家事援助は、原則的には同居の家族がいれば受けられないと聞いています。厚生労働省、平成21年12月25日の通知は、一律、機械的に決定することのないようにとありますが、新居浜市の対応はどうでしょうか。相談しても、まず無理と言われると聞いております。現状でこのようであれば、市町村事業となったときは、もっと責任ある判断が要求されると思います。まずは財政ありきなのか、それとも人ありきなのか、お考えをお聞きします。
9点目、障害者も65歳になれば介護保険が優先となります。これによって、障害者支援サービスと介護保険サービスの違いにより、サービスが受けられなくなる場合もあります。このようなときにはどのように対応しているのか、お聞きします。
精神障害者の場合、介護認定では非常に軽く判定されることがあるようです。また、介護保険適用時とのギャップが大きいため、前もってサービスを控えようとすることさえあると聞きましたが、これらに対してもどう対応されますか。
10点目、地域包括のブランチを見直すのは既定方針だったと思うんですが、どうなっていますか。
11点目、次期高齢者保健福祉計画の策定は、どこまで進んでいるのか、計画の基本的理念は何かをお聞きします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。岡部福祉部長。
○福祉部長(岡部嘉幸)(登壇) 高齢者福祉についてお答えいたします。
介護保険制度の改正についてでございます。
まず、平成27年4月から市町村事業に移管される介護予防給付の見直しにつきましては、訪問介護及び通所介護を市町村による地域支援事業に移行させ、新たな介護予防・日常生活支援総合事業として実施することとなります。新制度への移行に当たりましては、地域支援事業として実施する介護予防の実施内容、実施形態等を地域包括支援センター運営協議会に諮るとともに、訪問介護事業所及び通所介護事業所から意見を伺うことが必要であり、NPOやボランティアの活用についても検討が必要であります。また、利用料を市が設定するため、国が策定するガイドライン等に従いながら検討することとなります。平成29年度末までの移行に向けて、国、県の指導、助言や県内他市との情報交換を図りながら、適切に取り組んでまいります。
次に、特別養護老人ホーム入所者のうち、要介護度2以下の方の人数と割合についてでございます。
平成26年5月1日現在、特別養護老人ホームに入所されている方713人のうち、要介護度2以下の方は52人、全入所者の約7.3%でございます。
次に、要支援に対する介護サービスの必要性をどう認識しているかについてでございます。
要支援の比較的自立度の高い高齢者の方は、要介護状態にならないように、介護サービスを利用することで在宅生活が継続できると考えておりますので、要支援者に対する介護サービスは必要であると認識いたしております。
次に、要支援者に対してNPOやボランティア、地域団体がサービスの担い手になることは可能と考えるかについてでございます。
ボランティアやNPOなどが直ちに生活支援サービスの提供者となることは、現状ではどのようなサービスができ、どのようなノウハウがあり、うまくマッチングができるかなどの分析ができてなく、受け皿の確保が整っていないため、直ちには難しいと考えております。このため、住民主体の取り組み等を積極的に活用しながら、ボランティアやNPO、地域団体などの受け皿の確保に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、利用者負担が2割となる人の数と割合についてでございます。
平成25年4月1日現在の数値でございますが、年金収入280万円以上に相当する方は約5,700人で、第1号被保険者の約16.4%に該当いたします。
次に、制度改正に伴う市町村事業への移管に当たり、利用者や事業者の意見をどう反映させていくかについてでございます。
各種団体から選出された委員で構成される地域包括支援センター運営協議会を初め、利用者とじかに接することの多いケアマネジャーや訪問介護及び通所介護事業所からの意見を伺いながら取り組んでまいります。
次に、要介護認定者に占める要支援者の人数と割合の変化についてでございます。
平成26年6月1日現在では、要支援者2,009人、要介護認定者に占める割合は25.3%となっております。3年前の平成23年6月1日現在では、要支援者1,499人で、要介護認定者に占める割合は20.3%となっており、人数で510人、割合で5.0ポイントそれぞれ増加している状況でございます。
次に、同居家族のいる要支援者に対する家事援助についてでございます。
これまでもケアマネジャーに対しましては、厚生労働省の通知のとおり、適切なケアプランに基づき、個々の利用者や家族の状況等に応じて個別具体的に判断するよう指導、助言を行っているところでございます。市町村事業になった場合においても、同様に利用者の状況を踏まえ、その必要性を判断してまいります。
次に、障害者支援サービスと介護保険サービスの関係についてでございます。
障害のある方が65歳に到達したときには、サービスの内容や機能から見て、障害福祉サービスと同等の介護保険サービスがある場合は、基本的に介護保険サービスを優先して受けることになります。ただし、障害福祉サービスの行動援護、自立訓練、就労移行支援など、介護保険サービスにないものについては引き続き障害福祉サービスを受けることができるものでございます。精神障害者の介護認定につきましては、介護保険制度における要介護認定は、個々の利用者の状態に応じたサービスの必要量を決定するために実施しておりますので、病気や障害の重さと要介護度の高さが必ずしも一致しない場合がございます。調査や審査、判定に当たっては、公平性と客観性の観点から、全国一律の基準に基づき統一的な判定がなされることが求められておりますため、精神障害者の方の介護認定におきましても、その基準に基づき判定をいたしておりますが、制度間でサービスに大きなギャップが生じないよう、それぞれの担当課で連携を図り対応してまいりたいと考えております。
次に、地域包括支援センターのブランチを見直す方針についてでございます。
川西圏域に拠点があるブランチが、川東圏域を担当している問題について見直すため検討してまいりましたが、川東圏域にある施設へ拠点を移す場合は、ブランチ事業所が施設整備の際に交付された補助金を返還する必要がありますことから、返還義務がなくなる平成27年度以降に改めてブランチの再編について見直すことといたしております。そのときには、中長期の視点での再編と、現在9カ所あるブランチの配置でよいのかということを含めて、地域包括支援センター運営協議会で審議していただき、市としての方針を決定したいと考えております。
次に、次期高齢者保健福祉計画の策定についてでございます。
進捗状況につきましては、今年度第1回目の高齢者保健福祉計画推進協議会を5月27日に開催し、計画策定に向けて協議を始めたところでございます。今後は、6月に日常生活圏域ニーズ調査を実施し、その結果を踏まえ、推進協議会や愛媛県との協議などを行いながら、計画策定作業を進める予定でございます。基本理念につきましては、第5期の高齢者が安心して笑顔で暮らせるまちづくりを継承するか、新たな基本理念とするかにつきましては、推進協議会に諮り検討してまいります。
○議長(山本健十郎) 伊藤初美議員。
○18番(伊藤初美)(登壇) そうですね、要支援者に対するサービスの必要性ということでは、本当にどんなサービスが必要かということをしっかり聞いていただいたりして、それからNPO、ボランティア、地域団体ということで、研修もきちっと行いながらやっていただけるようにしていただきたいと思います。命にかかわるような介護や看護をするんではなく、本当に生活支援という、生活を支えるという支援ということで、お買い物だったりとか、お掃除だったりとかそういうことが、それと話し相手みたいなことがとっても必要なことになってくると思います。ですから、そういうところでは本当に介護や看護の知識がなくても、とりあえず研修をきちっと受けて、お年寄りとはこういうもんだ、認知症ってこういうもんだということがわかれば、いろんな方がかかわることができると思いますので、そういったことへの対応、これからもよろしくお願いいたします。
それと、一律、機械的に行わないようにということでは、新居浜市はちゃんとケアマネジャーにも指導、助言を行っているということで、もし本当にそういうことがあったりした場合は、やっぱり事業所が問題なのかなと思ったりしました。ですから、今後ともぜひそういったことのないように、事業所のほうにも伝えていっていただきたいと思います。いろいろ御答弁いただいて、これは今後の参考にまたさせていただきたいと思います。
それでは、次に行きたいと思います。
次に、女性や子供の貧困と連鎖についてお伺いします。
今女性や若者、子供、高齢者と全ての年代で格差が広がり貧困が問題となっています。そして、そこからなかなか抜け出せなくなって、貧困の連鎖という言葉や子供の貧困の問題も生まれています。ひとり親家庭、特に母子世帯の子供は、困窮から抜け出せなくなっているという貧困の固定化、階層化につながっているとも言われています。従来は、非正規雇用とかパートは家計の補完と考えられていたのが、現在では家計そのものになってきていて、単身者の社会保障とかの支援がなく、雇用、家族、社会保障の柱が揺らいでいて、若者、特に単身の女性が一番深刻にその打撃を受けとめてしまっているという状況のようです。若い女性の15歳から34歳までの非正規雇用の割合が、1987年、20%から2012年、47%になっていて、男性の非正規雇用も4倍ふえ25%になっているそうです。そして、非正規雇用で働く15歳から34歳の8割が、生活保護給付の目安とされる200万円未満で、自立した生活が送りにくくなっているのが現状のようです。また、シングルマザー、20歳代の8割が貧困状態にあるという調査結果も出ています。1人当たりの可処分所得が114万円未満という内閣府の2010年の報告書があります。国では、女性の活用が成長戦略の柱に位置づけられ、経団連も女性の活躍推進に向けた行動計画を初めて発表したということです。働く女性の6割を占めると言われる派遣やパートなどの非正規雇用で働く女性の場合はどうなのでしょうか。さまざまな働き方を安心して選んで働ける制度づくりが急がれます。政府は、平成25年に子どもの貧困対策の推進に関する法律を施行し、ことしの7月までにこの法律に基づき支援策を盛り込んだ大綱案をつくる予定となっているようです。貧困やひとり親に対しては、努力が足りないからとか、自分の責任だとかと言われるようですが、今の時代、この状況は一個人の責任だけでは済まされない社会の仕組みになってしまっています。
このような中、新居浜市の貧困の状況はいかがでしょうか。生活保護受給世帯や人数は、毎年少しずつ増加しておりますが、新たに給付を申請する方の世帯数や人数と結果はいかがでしょうか。どのような給付状況があるのか、また市内の貧困率や貧困の連鎖についてはどのように捉えられておりますか。特に、子供の貧困については、状況は把握されていますか。子供たちに大変な我慢を押しつけている状況は問題です。法律では、子供の将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、貧困の状況にある子供が健やかに育成される環境を整備するとともに、教育の機会均等を図るため、子供の貧困対策を総合的に推進することを目的とするとあります。児童福祉と教育、保健センター、地域各団体などが連携をして状況の把握を行い、対応していく仕組みづくりが必要だと思います。そのために状況調査が必要だと思われますが、どのようにお考えでしょうか、お伺いします。
こういったさまざまな世代の貧困について、新居浜市としての取り組みがありましたら、お聞かせください。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。岡部福祉部長。
○福祉部長(岡部嘉幸)(登壇) 女性と子どもの貧困についてお答えいたします。
まず、本市の生活保護受給世帯の状況についてでございます。
平成25年度末における被保護世帯数は1,051世帯、被保護人員は1,285人で、前年度比では9世帯の増、18人の減となっております。また、平成25年度中の保護相談は300件あり、そのうち保護申請に至った件数は158件で、保護開始件数は118件、人員で156人となっております。保護開始世帯の内訳といたしましては、高齢者世帯47件、母子世帯6件、傷病・障害世帯40件、その他の世帯25件となっております。平成25年度の給付状況につきましては、生活扶助、住宅扶助、医療扶助などの各給付及び施設事務費を含め、合計で約23億500万円となっております。
次に、貧困率や貧困の連鎖についてでございます。
貧困率につきましては、地域ごとの数字が公表されておりませんので、本市の貧困率及び子供の貧困率は不明でございます。このため要保護、準要保護の適用状況で申し上げますと、過去4年間における対象者数は、小中学校全児童数の約9%前後で推移している状況でございます。貧困の連鎖につきましては、被保護世帯に限れば、親から子、孫へと保護が継続している事例も見受けられますが、こうした連鎖を断つため、平成27年4月1日から施行される生活困窮者自立支援法では、増加する生活困窮者の自立の促進を図ることを目的として、福祉事務所設置の自治体におきまして、生活保護に至る前の段階の包括的な自立支援策の強化を図るため、自立相談支援事業の実施や住居確保給付金の支給、その他の支援を行うための所要の措置を講じることとなっております。このため本市におきましては、子育て支援課、教育委員会、保健センター、ハローワークなど関係機関による関係調整会議の設置に向け協議を進めているところでございます。実施事業の中には、貧困の連鎖の防止等の観点から、生活困窮家庭の子供に対する学習支援や保護者への進学助言を行う学習支援事業の展開も掲げられておりますことから、他市のモデル事業も参考にしながら、法施行に向け関係調整会議の中で議論を深め、適切な事業展開を図ってまいりたいと考えております。
○議長(山本健十郎) 伊藤初美議員。
○18番(伊藤初美)(登壇) なかなか調査しづらいことではあると思いますけれども、現にそういった子供たちもいるということで、そういった被保護世帯の子供たちなんかだろうと思うんですけれども、ぜひこれからも調査していっていただきたいと思います。
それと、今年度3カ所の公民館で学習支援事業が行われますけれども、そういった中にもこういった子供たちに呼びかけていっていただけたらと思うんですね。親にお金がないからとか、時間がないからとかという理由で子供たちの可能性の芽が摘まれるのはやっぱりあってはならないことだと思います。新居浜市の子供は、勉強したい子には勉強できる環境づくりというのをよろしくお願いしたいと思います。
それでは次、教育についてお伺いします。
まず、いじめについてお伺いします。
昨年9月のいじめ防止対策推進法の施行を受けて、文部科学省がことし3月に2013年度の重大ないじめの実態調査と学校対応の把握のための調査を行い、調査結果を年度内に公表する予定があるようです。これまでとは違ったきめ細かな調査内容となるようで、少しは前に向いて進むのかなと思う次第です。当市では、新たないじめの定義を受けて対応されていると思うのですが、今回言われている重大事態について、重大事態となるいじめはあったのか、なかったのか、いかがですか。あったのであれば、細かい内容の把握はされているのかどうか、件数はどうなのか、また解決はされたのか、解決に向けてどのような取り組みがされているのでしょうか、お伺いします。
また、この法律が自治体の努力義務としている地方いじめ防止基本方針の策定についてはいかがでしょうか、お伺いします。
次に、体罰についてですが、昨年は部活動での体罰事件が起き、かなり騒がれました。体罰については、ここでいろいろ説明することもないと思いますのでいたしませんが、ただ新居浜市内の学校の状況が気になります。まだ教師による体罰があるようです。そして、その解決は、先生が学校をかわっておしまいというような話を聞きました。保護者はそのように受けとめています。教育委員会に届いているのかどうかもわかりませんが、市内の小中学校での体罰の状況は把握されていますか。また、もし体罰があったときに、新居浜市の教育委員会としてはどのように対応するのか決まっているのでしょうか、お聞きします。
以前の議会答弁で、児童生徒の理解に努め、子供たちが自分に自信を持ち、意欲的に活動できるような指導ができる教員を育てるための研修や教職員の資質、能力の向上に向けた研修を行っておりますと言われておりましたが、教職員一人一人の意識の持ち方が大事だと思います。本気で取り組まれている方のほうが多いことを願っておりますが、まだそうでない方も中にはおられます。研修は受けなきゃいけないから仕方なく受けておられる方がおられるのではないかと疑いたくなるような言動の先生もおいでます。本気で研修を受けて、日々の学校活動に生かせているのか、誰がどのように判断して評価されますか。研修の後の対応はどうされていますか。例えば感想だったりレポートなどの提出はありますか。また今後におきましても、児童生徒に愛情を注ぎ、信頼関係を確立し、きずなを深めることができるよう、全ての教職員が質の高い指導ができるように指導してまいりますとありますが、誰がどのような指導をするのでしょうか、お伺いします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) いじめの対応と体罰についてお答えいたします。
まず、重大事態と言われているいじめはあったのかについてでございます。
新居浜市において、平成25年度児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査結果においては、重大事態と言われるいじめは発生しておりません。ただ、たとえ小さないじめでも、いじめは人間として絶対許されないものであり、いじめを受けた児童生徒の心身の健全な成長及び人格の形成に重大な影響を及ぼすとともに、教育を受ける権利など、人権を著しく侵害するものであると認識しており、教育委員会といたしましても、いじめはいつでも、どこでも起こるという強い危機意識を持ち、その根絶に向けて行政、学校、家庭、地域が一体となって、いじめのない楽しい学校づくりに取り組んでまいります。
次に、新居浜市いじめ防止基本方針の策定についてでございます。
平成25年9月のいじめ防止対策推進法の施行を受け、国が策定をしたいじめの防止等のための基本的な方針を参酌し、さらなるいじめの防止、早期発見、早期の対処のために、新居浜市の実情に応じたいじめの防止等のための対策を総合的かつ効果的に推進するための新居浜市いじめ防止基本方針を、6月の教育委員会定例会において審議し、方針決定を行いました。今後におきましても、学校、家庭、地域、関係機関との連携を図りながら、子供たちとしっかりと向き合い、日常の子供たちの生活態度の微妙な変化を見過ごすことなく、きめ細やかな対応を図り、全ては新居浜の子供たちのためにいじめの未然防止に向けて取り組んでまいります。
次に、学校での体罰や教職員の研修についてでございます。
市内の小中学校の体罰の状況は、毎月のきずなアンケートで把握するように努めております。きずなアンケートでは、いじめや悩み、学校生活でうれしかったこと等を調査しておりますが、その中に教師の指導等で傷ついたり悩んだりしたことも調査をして把握しております。また、学級担任やハートなんでも相談員等による相談活動も実施して、児童生徒の悩みの把握と解消に努めております。
体罰や体罰と疑われる行為を把握した場合は、直ちに詳しい内容を把握し、それが体罰に当たるかどうかを学校評議員などの第三者が参画する機関で客観的に判断し、体罰については速やかに教育委員会に報告するようにしております。報告があった場合は、内容によって、新居浜市教育委員会としての指導や愛媛県教育委員会としての指導や処分を行うことになります。昨年度は、学校からの体罰に関する報告はございませんでした。
また、教職員の研修についてでございます。
昨年8月の愛媛県体罰防止研修会に新居浜市教育委員会から学校教育担当次長が参加し、その研修内容を校長会で伝達し、そして各学校において、校長から全教職員に指導を行いました。また、市内の管理職研修会において、体罰の根絶に向けて、文部科学省や愛媛県教育委員会の通知等をもとに指導しております。教員の研修については、教育公務員特例法第21条でも定められており、教員はその職責を遂行するために、絶えず研修に努めなくてはなりません。国や県、新居浜市でも、計画的に各種研修を実施しております。初任者研修や2年目フォローアップ研修、5年目研修や10年目研修のように、経験年数によって決められているものと、教科研修会や生徒指導主事研修などのように担当内容によるもの、また自分が希望して参加できる総合教育センターなどが開催する各種研修会もあります。また、教員免許更新制度により、10年ごとに各種研修を受講して単位を取得し、教員免許を更新しております。研修内容には、教育公務員としてのモラルや指導方法についての研修もございます。研修によって事前レポートや事後の報告書の提出もございます。ただ、自己研さんや研修とは、幾ら行っても上限があるものではなく、さまざまな機会を捉えて、何度も何度も繰り返し行う必要があるものでございます。今後ともさらに新居浜市教育委員会次長や指導主幹、各学校の校長が愛媛県教育委員会等の指導を受けながら、教職員を評価、指導してまいりたいと考えております。
○議長(山本健十郎) 伊藤初美議員。
○18番(伊藤初美)(登壇) さまざまな研修とかあることはわかってるんですけれども、その研修を受けてきて、校長に報告し、校長からということでは、やっぱりトップの資質もすごく問われると思います。そういったこともよく見きわめながら、今後ともよろしくお願いします。
それと、ひどい言葉とか大きくどなり散らすっていう暴言、これもやはり体罰とまではいかなくっても、やはりすごい暴力なんですね。心が傷つきますし、言われた子じゃなくっても、教室のクラスの子が全体が傷つきます。ということは、体にも影響します。聞いていてとっても嫌な気持ちになります。また、やはりそういったところでは違う対応の仕方を学ぶっていうことがすごく大事じゃないかと思います。そういった研修なんかももしできるようでしたら取り入れていただきたいと思います。
また、副担任制の導入とか少人数学級の取り組みなんか本当は必要だと思います。これは、本当に国に対してもどんどん要望していただきたいなと思うところです。
それでは次に、小学校の給食室の建てかえについてお伺いします。
学校給食施設の運営方針、今後の改築計画などについて調査研究を行うために、平成25年度に新居浜市学校給食検討委員会が設置され、平成26年3月27日に新居浜市学校給食調理場に関する検討結果が新居浜市教育委員会に報告されました。6回の会議を行い、調理場方式について、単独調理場、共同調理場のメリット、デメリットの比較検討をされ、出された結果が、共同調理場、センター方式により整備することが適当であると判断したということです。報告を読ませていただきましたが、単独調理場に改築するには大変とばかりのデメリット、何かすとんと落ちてきません。調理場面積が約2倍必要だから、その確保が大変だとか、その間の給食業務に支障が出るとか、建設費用も多くかかるとか。今回の答申をもって本当の意味での市民の皆さんや保護者、当事者の子供たちとの検討が行われるものと私は思っています。学校給食室の建てかえのことが検討されていることは、保護者の皆さんも市民の方も御存じないようです。教育委員会としては、今回の答申をもってこれからどのように進めていかれるおつもりなのか、お聞きします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 小学校給食室の建てかえについてお答えいたします。
教育委員会として、学校給食検討委員会の答申をもってこれからどのように進めていくかについてでございます。
学校給食検討委員会は、平成25年6月から平成26年3月までの10カ月にわたり、委員長である今治明徳短期大学の藤田教授を初め、小中校長、栄養職員、調理員、学校医、小中PTA、市民公募委員、行政職員等、さまざまな分野から選出された委員の皆様が、選出団体内での協議結果も持ち寄りながら、子供たちのために熱心な御議論を重ねてこられました。その結果、早期にかつ公平に学校給食の安全、安心を確保するという観点から、共同調理場、センター方式による整備が適当であるという結論や委員の皆様の気持ちが込められた要望事項、附帯意見がまとめられ、平成26年3月27日に教育委員会に対して答申をいただいたものでございます。私としても、その内容を重く受けとめ、尊重すべきものと考えております。このようなことから、教育委員会といたしましては、答申内容の具現化を図るため、市長部局とも連携しながら、庁内関係課所で構成する学校給食施設整備庁内検討委員会を組織し、今年度内を目標に、学校給食施設整備に係る基本計画の策定を行い、できる限り早期に整備を進めてまいりたいと考えております。
○議長(山本健十郎) 伊藤初美議員。
○18番(伊藤初美)(登壇) さまざまな分野から代表が出てと言われるんですけれども、決して市民全体の意見じゃないと思うんですね。やはり、答申が出たんだったら、その答申をしっかりと皆さんにお伝えして、それで皆さんがいいと言われるんであれば進めていかれたらいいと思うんですけれども、それはできるだけ早く、公正にということはわかるんですけれども、今から少子化と言われ、子供の数も減っていく中、学校統合もあり得ることから、一律に全小学校での単独調理場での建てかえが必要かどうかということは検討する必要があるかもしれませんけれども、小規模校においては、近くの学校と親子方式を取り入れることも考えれますし、また基本的には、大規模校ではこれまでどおり自校方式を継続すべきだと思います。災害時の活用も考えられます。ですから、時間はちょっとかかるかもしれないけれども、そういったことでの公平、公正ということも考え、自校方式ということも頭に入れ、いろいろなその地域に適した方法を考えていく必要があるんじゃないかと思うんですけれども、いかがでしょうか。
また、建てかえのときに、仮の調理場が必要だから経費がかかると言われますが、しばらくの間ですので、中学校の共同調理場を活用して、弁当と給食を選択制にするとか、手づくり弁当の日を設けるとか、大変だけれど個々人弁当にしようとかっていう、これも食育につながってくると思います。また、予算的に本当にどれだけの差が出てくるのか、もっとしっかりした計算が必要と思われます。いかがでしょうか。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 伊藤議員さんの再質問にお答えいたします。
学校給食について検討委員会から教育委員会にいただきました。それで、先ほど申し上げましたように、センターでの理由、それと要望というのもありました。その要望には、共同調理場方式に変わっても、学校関係者が連携して今まで培ってきた食育を停滞しないようにとか、または自校方式で取り入れられている特別給食に対応することとか、また附帯意見も災害の件もありました。そういうふうな意見を全部取り入れた形で、今年度中に取りまとめていきたいというふうに考えております。
○議長(山本健十郎) 伊藤初美議員。
○18番(伊藤初美)(登壇) それはわかるんですね、段階として。ただ、それを本当に学校のPTA全体が把握しているのか、子供たちの意見も聞かれているのかということが私はすごく知りたいんです。やはり、みんなが知って、それを納得してどうぞ進めてくださいというんならいいんだけど、納得されてない方も非常に多いということもわかっておりますので、そういったことでの対応はいかがでしょうか。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 再質問にお答えいたします。
まず、センター方式というのが出されて、まだそれぞれの具体的なことが出ておりません。それをことし中に検討をして、パブリックコメント等をまた出していきたいと思ってます。
○議長(山本健十郎) 伊藤初美議員。
○18番(伊藤初美)(登壇) それじゃあそのパブリックコメントがキーということになると思いますので、また皆さんにお知らせをして、ぜひ多くの方からパブリックコメントをいただくようにしてください。
それとあと建設費については、本当にもう少し精査するべきじゃないかなと思っておりますので、よろしくお願いします。
それでは次に、公共下水道事業についてお伺いします。
まず、公共下水道事業と住友との連携についてお聞きします。
以前、下水道汚泥の燃料化について質問された議員さんがおいでました。平成20年9月に住友共同電力から下水道汚泥を利用して火力発電所の燃料としての利用の提案があり、検討していると聞いていますというものでした。答弁では、住友共同電力の発電所における乾燥汚泥の燃料利用計画や県においても下水道汚泥を簡便かつ低コストで燃料化するための技術など、調査研究を行っている。市といたしましても、下水道乾燥汚泥を初めとしたバイオマスの代替エネルギーとしての普及拡大が可能となるため、廃棄物としての基準を緩和していただくよう、引き続き国などの関係機関に要望いたしてまいりますということでしたが、その後どのようになっているのか、お尋ねします。
今、新居浜市の下水道汚泥は、愛媛県廃棄物処理センターに処理を委託して、平成24年度は搬入量が約1,916トン、処理委託料費が約4,688万円となっています。これは、廃棄物処理センターで処理する量ですが、これ以外の量と処理方法は、今はどのようになっていますか、お伺いします。
1つ提案なのですが、下水道汚泥には、リンなどの肥料として有効な成分が含まれています。ですから、焼却する前に住友化学で汚泥からリンやほかの肥料として使える成分を抽出し、残った汚泥を住友共同電力の火力発電所の燃料として燃やし、焼却灰で例えば消波ブロックなどをつくるといった官民協働の環境自治体にふさわしい取り組みができるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
次に、持続可能な公共下水道事業についてお伺いします。
これからは高齢化が進み、人口がどんどん減少していく中、税収も落ち込み、自治体の運営そのものも大変厳しい状態となると予測される中、下水道の維持管理が果たしてできるのか心配ですので、私のわかる範囲で質問させていただきます。
新居浜市の公共下水道の普及率は、約60%ですが、高齢化と人口減少時代ですから、下水道が通る地域がふえても、整備人口や使用料収入はなかなかふえていかないのが現実だと思います。そこで、これまでの建設改良費総額と起債残高、過去5年間の建設改良費と普及率、整備人口と下水道使用料収入をお答えください。
公共下水道事業では、多くの借金があり、それを少なくなっていく市民で負担していかなければならないことを考えると、どこかで線を引いて、下水道整備予定地域になっているところでも、合併浄化槽を進めていくような計画の見直しが必要だと考えますが、このままでいいとお考えなのかどうか、全体計画区域を縮小するお考えはないのか、お尋ねします。
今の下水道料金は、受益者負担金があっても、浄化槽の維持管理費に比べて負担が低くなっているのではないでしょうか。公共下水道事業には、多額の一般会計繰入金が使われていますが、公共下水道に接続していない地域の方からの税金も含まれています。使用している方の使用料を使用していない方にも負担していただいていることについて、雨水公費、汚水私費の原則も踏まえて適正な下水道使用料についてどうお考えか、お聞かせください。
国は、下水道経営改善ガイドラインを策定しようとしています。その背景には、下水道は現代社会に必要不可欠な社会基盤であり、持続可能なものでなければならないこと、他方、下水道事業は、多額の設備投資が必要で、これを整備し、維持、運営していくにはその財源が課題となる。そんな中、中小自治体を初めとする多くの事業者では、下水道の経営状況は厳しく、一般会計部門の大きな負担となっているという事実があるからですが、この新居浜市もまさに同じ状況ではないかと思うのですが、いかがでしょうか、お伺いします。
それで、下水道の経営に関することについて、地方公営企業法については、先日伊藤優子議員が詳しく聞かれましたので、取りやめます。
○議長(山本健十郎) この際、暫時休憩いたします。
午前10時56分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時06分再開
○議長(山本健十郎) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。横川環境部長。
○環境部長(横川悦夫)(登壇) 公共下水道事業についてお答えをいたします。
まず、公共下水道事業と住友との連携についてでございます。
住友共同電力では、エネルギー資源の有効活用とバイオマス燃料の使用拡大によるCO2の削減を図る目的で、平成20年から下水道汚泥乾燥燃料化事業を検討しておりました。また、下水道汚泥は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律で産業廃棄物に該当するため、広く一般的に燃料として取り扱えるよう、産業廃棄物該当の緩和要望のため、平成23年7月より住友共同電力も参加して、県・市町連携推進本部会議の検討項目として協議をしてまいりました。結果として、乾燥汚泥が産業廃棄物に該当しないという緩和措置は今回見送られ、燃料化に際し水分含有量やにおいの性状などで有価物として判断する評価方法が確立されたものの、設備投資等の条件から、下水道汚泥乾燥燃料化事業も見送りとなっております。
次に、新居浜市の下水道汚泥の愛媛県廃棄物処理センターへの委託以外の処理方法についてでございます。
平成12年度以前は、下水道汚泥は全て埋め立てや焼却処分を行っており、再利用されておりませんでしたが、現在では、愛媛県廃棄物処理センターで溶融処分を行っているほか、セメントの原料として宇部のセメント会社に年間約3,000トンを搬出しており、リサイクル可能なものは全てリサイクルを行っております。
次に、下水道汚泥に含まれるリン等を地元の住友化学で抽出して肥料にし、残った汚泥を燃料にして発電し、その焼却灰をコンクリート材料等として有効利用するという取り組みが官民協働でできないかという御提案についてでございます。
公共下水道には、輸入されるリン鉱石の約四、五割に相当する量が流入しているとの推計があります。国土交通省も平成20年度から、リンの再資源化に取り組んでおり、国内では岐阜市、秋田県仙北市、福岡市、大阪市などで実績があり、再資源化のコストがかさむことや肥料製品の需要、流通の課題もあるようですが、将来的には取り組む企業もふえてくるものと考えております。
新居浜市では、平成19年度より、下水道汚泥から発生した消化ガスを発電用として住友共同電力へ売却しており、さらに今年度は、し尿、浄化槽汚泥、生ごみ、下水道汚泥を含めたバイオマス利活用の検討を行うこととしております。
御提案のリンの回収や乾燥汚泥の活用につきましては、今後も地元企業と連携をして、情報共有を図りながら、循環型社会の構築を進めてまいります。
次に、持続可能な公共下水道事業についてでございます。
まず、これまでの下水処理場や管渠の建設改良事業につきましては、平成25年度末までの総事業費総額は約1,074億円でありまして、それにかかる起債残高は約367億円、また平成21年度から平成25年度までの過去5年間の事業費は約93億円で、年平均は約19億円となっております。また、この5年間で人口普及率は56.2%から59.7%に増加、整備人口は7万486人から7万3,849人に増加、下水道使用料収入は、約12億円から約13億6,000万円に増加をしております。
次に、今後の予定につきましては、平成35年度までの10年間に約233億円の投資を行い、整備人口約8万5,000人を目指したいと考えております。
使用料収入につきましては、普及率の増加にもかかわらず、節水型機器の普及などもあり、余り伸びていない現状から、今後も大幅な増加は見込めず、改定を行わなければ、年間14億円から15億円程度になるものと試算をしております。
次に、全体計画区域の縮小についてでございます。
現在の公共下水道全体計画は、大島、立川、別子山地区を除いた処理区域面積4,453ヘクタールと定め、この区域の中から順次事業計画区域を拡大し、面的整備を行っております。現在の事業計画区域は、平成24年3月の見直しにより、処理区域面積2,367ヘクタールと定め、平成29年度末を目標に整備を進めております。
一方、事業計画区域外の地域につきましては、改造により合併処理浄化槽を設置される住宅について、浄化槽設置費の補助を行っており、公共下水道とあわせて、汚水処理の普及を図っているところでございます。
お尋ねの合併処理浄化槽の普及を考慮して全体計画区域を縮小する考えはないのかについてでございますが、全体計画区域につきましては、全域整備するのに多額の費用と相当の時間を要しますことから、長期的かつ総合的な見地から見直しが必要になることも考えられます。しかしながら、本市の下水道普及率は、平成24年度末で59.4%であり、全国平均の76.3%に比べて大きくおくれております。また、現在の事業計画区域には、整備の急がれる人口集中地区の一部が含まれていないことなどから、当面は全体計画区域の縮小は行わず、事業計画区域を人口密集地に順次拡大をしながら普及促進に努めてまいりたいと考えております。
次に、適正な下水道使用料につきましては、御案内のとおり、雨水公費、汚水私費の原則に基づき、汚水に係る維持管理費及び起債の元利償還金全額を使用料対象とすべきでございます。国の基準といたしましては、適正な使用料を1立方メートル当たり150円とし、その額を徴収してもなお使用料で回収できない資本費について一般会計からの繰り入れが認められておりますが、本市の汚水処理経費は、1立方メートル当たり203円であり、150円を大きく超えていますことから、今後も一般会計の負担軽減の観点から、使用料の改定は避けて通れないものと考えております。
次に、経営改善のための水洗化率向上への取り組みについてでございますが、下水道法においては、公共下水道が整備され、3年以内に水洗便所への改造を行うよう定められております。そのため今までは整備から3年が経過しているのに公共下水道へ接続されていない家庭に対して戸別訪問を実施してまいりましたが、今後は使用料収入の増加につなげるためにも、3年にとらわれず、頻度や密度を上げて、順次戸別訪問により接続依頼及び啓発活動を行ってまいりたいと考えております。
次に、公共下水道の経営状況についてでございますが、一般会計からの繰入金は、平成25年度決算で17億1,635万円と多額でございます。少しでも繰入金を減らすために、今までも高い利子分の借りかえや資本費平準化債を利用すること、下水道事業特別措置分の起債借入制度を活用することなど、一般会計の負担軽減を図ってきております。今後も各種制度を活用し、一般会計からの繰入金の減少に努めたいと考えております。
○議長(山本健十郎) 伊藤初美議員。
○18番(伊藤初美)(登壇) 公共下水道は、人口がまばらなところでは本当にもったいないというところですので、今言われたように人口密集地からということではもうどんどん見直しをしてやっていただけたらと思います。
建設改良費総額っていうのが出てますが、今で整備が60%、あと40%残っているということで、ざっと430億円これからも経費がかかります。これがやっていけるのかどうかと本当に思うんですけれども、起債残高が建設改良費総額の約3分の1を占めています。これまでも一向に減っていないですよね。使用料収入からすると、これを返済っていうのはもうとても無理じゃないかなと。これからどのようにこれを減らしていくのか、何か今後の見通しとかあるのかお伺いします。
これから高齢化とか人口減、税収減を見越した何年か先のシミュレーションなんかはされたことがあるのかどうか、お伺いします。
それとちょっと後先になりましたけれども、肥料化するっていうことなんですけど、汚泥の一定量というのは必要かもしれませんけれども、先進地の取り組みを調査され、可能性があればできるだけ地元での汚泥処理として住友化学と連携してやっていくことを話し合っていただきたいと思います。可能性があれば、ぜひ市長、住友化学との話し合いをしていただいて、新居浜で処理できるようになればと思うんですけど、いかがでしょうか。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。横川環境部長。
○環境部長(横川悦夫)(登壇) 再質問にお答えいたします。
まず、起債残高を減らす方法についてでございますが、起債につきましては、世代間の負担の公平化に資するものなんですけれども、それに偏った、頼り過ぎた経営につきましては、将来の負担を増大させることになります。ということなんで、投資効果の高い区域から下水道を整備していくこと、そして戸別訪問による水洗化の向上を図ることなど、使用料収入の増を図ることがまず一番、起債にかわる財源確保に努めることが一番であります。そのほかにも、事業量を確保しながらも、国の交付金事業等を有効に活用して、そして建設事業債の借り入れを減らすことなどでも起債残高の減少につなげていきたいと考えております。
それから、2つ目の高齢化等に関係するシミュレーションなんですけれども、今のところは、特に人口減では考えておりません。ただ、先ほどおっしゃられたように、残念ながら、地域の特に密集したところでも人口が減っておりますので、下水道使用料も順次減ってきていると、そういうことがありますので、そういう意味からも見直しはどっかでは必要ではないかと考えております。
それから、汚泥の処理の住友さんとの連携につきましては、具体的に今まで話はしてないんですが、今年度、先ほど申しましたように、バイオマスの利活用という検討をいたしますので、そういう中で機会があればお話をさせていただきたいと思っております。
○議長(山本健十郎) 伊藤初美議員。
○18番(伊藤初美)(登壇) 公共下水道は、もう避けて通れないんですけれども、本当に今言われたように、将来への負担を少しでも軽くするということで、積極的に使用料収入の増とかいろんなことを考えられて、起債残高を減らしていく努力をお願いしたいと思います。
それでは、最後の質問です。
新居浜市の農業についてお伺いします。
以前から新居浜市の農業を考えるときに、農協は一体何をしているのだろうと思っていました。そうしたら、ちょうど愛媛新聞の社説で、農協改革、真の農家のための組織に戻れと書かれているのを読みました。社説によりますと、政府の規制改革会議が、農協、JAなどの農業改革案をまとめられたそうです。JA全中は、JAグループの解体につながると猛反対するが、現組織に対しては、組合員である農家の不満も根強く、農業振興の役割を十分に果たせていないという内外からの批判を真摯に受けとめなければならないと書いてありました。そのとおりだと思います。JA本来の精神を忘れた組織を離れ、自分で市場を開拓した農家が高収入を得ているという、JA組織にとどまる利点を実感できない農家がふえている現状があります。事業の比重が農家への営農指導より貯金や共済に移っていて、金もうけに走っていると皆さんおっしゃいます。新居浜市の農業は、兼業農家がほとんどで、農地があるから仕方なく農業を続けているという方も多いのではないかと思うし、また高齢化とともに、後継者がいないし、かわりにつくってもらえる農家もなく、耕作放棄地になっているところもあると思います。国は、農業の大規模化を進めていますが、本市は大規模化できる地域ではありませんので、多様な地形を生かした季節ごとの多品種の作物をつくって、市民に提供できるシステムをつくることこそ農協が推し進めてやっていかなければいけないことなのではないでしょうか。何年も前から農家の高齢化と耕作放棄地のことが問題になっていますが、今後どうなる見通しと考えられますか。
そんな中でも、結構熱心に野菜づくりに取り組んでいる方もいらっしゃいますが、現状を捉えられておられますか。どれぐらい新居浜市の農業はだめになっているとお考えですか。今後の可能性はどうなのか、どのように新居浜の農業を考えておられるのか、農協との連携はどのようになっていますか、お伺いします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。寺村経済部長。
○経済部長(寺村伸治)(登壇) 新居浜市の農業についてお答えいたします。
まず、農家の高齢化についてでございます。
本市の農業は、都市型農業で、小規模零細農家が多く、平成24年度に市内全農家を対象として行いましたアンケート調査の結果によりますと、回答者のうち54.8%が70歳代以上となっており、本市におきましても、農業者の高齢化が顕著になっております。また、後継者について、後継者がいるとの回答が54.9%となっておりましたが、後継の時期についてはわからないの回答が過半数となっておりましたことから、今後につきましても高齢化の状況は続くものと考えております。
次に、耕作放棄地についてでございます。
農業委員会による耕作放棄地調査によりますと、市内の耕作放棄地面積は、平成25年度は104.8ヘクタールとなっております。このような中、耕作放棄地対策といたしましては、従来からの容易な手続で農地の貸し借りが行える利用権設定の活用促進に加え、平成26年度からは、JA新居浜市が導入し、新居浜市が購入費用の一部助成を行う耕作放棄地管理用機材を活用し、希望する農家の耕作放棄地を耕作可能な状態にすることにより、農地としての利用拡大に取り組んでまいりたいと考えております。
また、平成26年度から各都道府県に1つ設置されました農地中間管理機構による農地の借り受け、貸し付けにより、地域の担い手への農地利用の集積、集約化に努めたいと考えております。
また、耕作放棄地が解消され、耕作が可能となった農地を担い手へ集積を行うためにも、若い農業者の確保、育成が重要と考えておりますことから、平成25年度に設立された本市の若い農業者で構成された新居浜市青年農業者協議会への支援を通じ、将来の新居浜農業の核となる担い手の育成に努めてまいります。
次に、野菜づくりの現状につきましては、JA新居浜市が運営する農産物直売所あかがね市において、平成25年度の出荷会員数は287人であると伺っております。売上高につきましては、平成23年度には1億9,300万円、平成24年度1億8,700万円、平成25年度1億9,400万円となっており、ほぼ横ばいでございます。
次に、新居浜市の農業の今後についてでございます。
先ほど述べましたとおり、本市の農業は、小規模零細農家が多い状況であるため、担い手の確保、育成が必要なことから、平成25年度に市内10地区で作成した人・農地プランに位置づけられた経営体を中心に、農地を有効活用し、農業を持続可能な魅力ある産業となるよう努めたいと考えております。
また、産地育成を図るため、販売農家が行う野菜ハウス設置について、経費の一部助成を今年度より実施するなど、新居浜産農産物の消費拡大を図ってまいります。
次に、農協との連携についてでございます。
現在、農協を含めた6つの農業関係機関により、地域農業の振興に努めることを目的に、毎月協議の場を設けております。この協議においては、本市農業の維持、振興に関する協議はもとより、農業技術についての意識統一や農業情報の交換、提供などを行っております。
○議長(山本健十郎) 再質問はありませんか。伊藤初美議員。
○18番(伊藤初美)(登壇) いろいろ対策をとられているということはよくわかりました。それも多分ちゃんと農協との連携もあってのことだと思うんですけれども、本当に今の新居浜市の農協っていうのが機能しているのかどうか、私はどうなんか聞きたいところなんですけれども、できるだけ一緒になって動くように、市も頑張っていただきたいと思います。
青年農業者っていうのが、今市内に何人おいでるんだったか、ちょっと以前聞いたのを忘れたんですけど、数がわかれば教えてください。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。寺村経済部長。
○経済部長(寺村伸治)(登壇) 伊藤初美議員さんの再質問にお答えいたします。
青年農業者、現在のところ5名でございます。
○議長(山本健十郎) 再質問はありませんか。伊藤初美議員。
○18番(伊藤初美)(登壇) 5名では寂しい限りですけど、ふえることを祈っています。
それと、こういった耕作放棄地をこれからふえてくる団塊の世代の元気な方たちでグループをつくって、農作物をつくっていただけるようなシステムができないかと思います。農協の仕事ではないかと思うんですけど、新居浜市としてはそういったことに対してはどうお考えになられますか。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。寺村経済部長。
○経済部長(寺村伸治)(登壇) 伊藤初美議員さんの再質問にお答えいたします。
耕作放棄地の対応といたしましては、特に平成26年度、愛媛県に1つ設けられます農地中間管理機構というのができます。こういう中で、農地の借り受けをして、その借り受けた土地を貸し付けするという、農地の担い手の農地の利用の集積とか集約化によりまして、それを耕作放棄地の解消にも利用したいというふうに考えております。
それと、従来から新農地銀行というのがあるんですが、これ先ほど答弁いたしました利用権設定の活用なんです。こういった従来からの制度も活用して、耕作放棄地を減少させていきたいというのがあります。
もう一点は、農協が今度耕作放棄地を耕して、農業ができるような状態にするということも平成26年度から取り組んでいただけるようになっております。その耕作可能になった土地を、先ほど言ったようないろんな制度を利用して、現状の耕作放棄地から農地に返すというような取り組みを進めていきたいと、このように考えております。
○議長(山本健十郎) 再質問はありませんか。伊藤初美議員。
○18番(伊藤初美)(登壇) 再質問ではないんですけれども、そういったところを、使う人たちのグループづくりみたいなのもぜひ今後考えていただけたらなと思います。
じゃあこれで終わります。ありがとうございました。
○議長(山本健十郎) 次に、篠原茂議員。
○4番(篠原茂)(登壇) いずみ会の篠原茂です。
それでは、通告に従いまして質問を行います。
最初に、土地利用についてお伺いします。
まずは、商工会議所におかれましては、平成12年、新居浜駅高架促進期成同盟会を結成され、今日まで事業化に向けて御尽力をいただきましたことに対して、この場をおかりいたしまして心より感謝を申し上げますとともに、平成26年5月21日で期成同盟会は解散するが、駅南地区のまちづくりを推進していくよう応援が必要と話し合ったと伺っており、今後もお力添えを賜りたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
新居浜市のまちづくりを進めていく上で大きな課題があります。それは、新居浜市のまちづくりで最大の負の遺産と言われる線引き廃止に伴う土地利用です。本来、線引き廃止は、道路や下水道といった都市基盤ができ上がっていて、これ以上整備を必要としない場合においてなされるものであり、都市基盤が十分に整備されていないにもかかわらず線引きを廃止したことは、誤った選択であったと思います。なぜならば、旧調整区域では、廃止に伴う規制緩和による開発が依然として続いており、インフラ整備が追いつかず、虫食い状態に宅地化が進むなど、劣悪な環境が広がっているからです。線引きが廃止されてちょうど10年たちましたが、本当にこのままでいいのでしょうか。土地利用についてお伺いします。
1つ目は、先月8日に日本創成会議の人口減少問題検討分科会が、2040年推計人口を発表しましたが、それによると、新居浜市の人口は約9万人に減少し、20代から30代の女性人口が41%減少すると見込まれております。大変ショッキングな発表でした。人口減少に拍車がかかっている中で、虫食い状態にまちが広がっていけば、将来的には都市経営が不可能になってくると思いますが、こうしたインフラ整備が追いつかない虫食い状態の現状をどのように分析しているのでしょうか、お伺いします。
2つ目は、私が調べましたところ、線引き制度が選択制となった平成12年以降、全国で線引きを廃止した地域は、新居浜市を含んだ東予広域都市計画区域や香川県の香川中央都市計画区域を初め8つの地域があります。また、法改正の平成12年以前に廃止したところは、宮崎県の都城広域都市計画区域を初め、6つの地域があります。そして、それぞれの地域では、線引き廃止による効果を期待していましたが、その一方で期待した効果が必ずしも生じず、予想とは逆の現象が生じている事例もあるようです。先駆けて線引き廃止した都城市では、旧市街化区域周辺の旧調整区域で市街化が進んだ結果、市の活性化に寄与する一方で、苦情の増加や追い打ちをかけるインフラ整備、商業機能の郊外立地を招いたと聞いており、このようなことから、平成25年1月に暮らしや環境、産業が調和したコンパクトなまちづくりを展開していくため、線引きにかわる新たな土地利用のガイドラインを定めました。
そこで、新居浜市でも線引き廃止をしたときから現在まで10年間の状況から、町全体の観点から、コンパクトなまちづくりへ誘導していくためのガイドラインを定めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。
3つ目として、将来的に人口が減少していっても、医療や福祉、買い物、交通といった生活に必要な機能を維持するためには、市街地部へ居住を誘導していって、一定の人口密度を維持する必要があります。そのためには、市街地の中に取り残されている農業振興地域の指定解除といった抜本的な見直しの時期に来ているのではないでしょうか。農業振興地域、特に農用地の指定を解除するには、大変難しい問題もあると聞いておりますが、できないという思いを取り払って、今こそコンパクトなまちづくりへバランスのよい土地利用策が必要と思いますが、お考えをお伺いします。
将来のあるべき姿に向かって、熟議を重ね、次の世代に引き継ぐ新居浜をつくる、それが私たちの責務ではないでしょうか。虫食い状態とならないように、引き返すなら今しかないと思いますが、いかがでしょうか。
次に、企業誘致及び立地の促進についてお伺いします。
まず1つ目として、新居浜市では、企業誘致等に向けた取り組みとして、観音原地区の内陸型工業用地の整備に向けた調査研究を行っていますが、アクセス道路である郷桧の端線ができ上がってこそ誘致が可能となります。進出する企業にとっても、出入り口や建物の配置を計画する上で必須条件となります。このため造成計画と道路計画が一体となった取り組みが必要ですが、特に11号バイパスまでの未着工区間の進捗が気になります。造成計画や道路の全線開通についてどのように考えていますか、お伺いします。また、今後のスケジュールはどのようになっているのでしょうか、お伺いします。
2つ目に、企業誘致及び立地の促進については、観音原地区を初め、貯木場事業用地や多極型産業推進事業用地へ取り組まれてきましたが、さらなる産業振興と雇用を拡大させるためには、新たな企業用地が必要です。これまで荷内沖や多喜浜新田地区も候補として上がっておりますが、いずれも検討するということで具体的な取り組みには至っておりません。私は、先ほどの1番目の質問で、バランスのよい土地利用をしなければならないと言いましたが、既に幹線道路が整備済みであること、特定用途制限地域として産業居住区に指定していること、これは現在調査中の観音原地区も同じです。総合的に判断しますと、多喜浜新田地区を新たに企業用地として位置づけ、地域活性化の起爆剤として本気で事業化に取り組むべきと思います。当該地は、東港や新居浜インターチェンジ、土居インターチェンジにも利便性がよく、また当該地の東側には地元企業が集積しています。一方で、当該地は民有地であることから、進出の打診があっても民民の話となり、あっせんしかできないとも聞いております。それならば、市有地となるよう買収すればいいのではないでしょうか。内陸型企業用地として、観音原地区を住友林業さんから買収しようとしているのであれば、また駅前32街区を一体利用するため、住友化学さんやJR四国さんから買収しようとしているのであれば、多数の個人が所有しているため、用地交渉は大変と思いますが、多喜浜新田地区も買収すべきです。さらには、見るたびに耕作放棄地や虫食い状態の宅地がふえており、今後買収しようとすると、大きな支障になってくると思います。早急に手を打たなければならないのではないでしょうか。企業を誘致するには、それに応じた土地利用計画が必要であり、場当たり的な土地利用は厳に慎まなければなりません。多喜浜新田地区を企業用地として位置づけ、その上でこれ以上虫食い状態にならないように土地利用を規制し、用地買収していくことについてどのように考えていますか、お伺いします。
3つ目に、企業誘致及び立地を後押しするため、国の構造改革特区や地域再生の制度を活用して、地域産業の振興や企業誘致を初めとするさまざまな支援ができないものでしょうか。例えば、電気料金の値上げが企業の経営を圧迫しているという声を聞きますが、多喜浜新田地区を電力自由化特区として地元の住友共同電力さんから安価な電力を供給していただくといったことはいかがでしょうか、新居浜市の取り組みをお伺いいたします。
4つ目として、既存企業の新規投資を後押しするためには、新居浜ブランドの確立が必要不可欠です。市内の中小企業が保有している技術には、すばらしいものがありますが、日本の町工場と言われる東京都大田区や東大阪の中小企業と比べると、そこまで達していないものもあります。実際問題として、注文があっても市内の企業では対応できないため、市外の企業に対応をお願いしているのが現状です。とてももったいない話ではないでしょうか。航空機産業や医療技術、バラスト水処理装置など、既存企業を中心にビジネスチャンスが考えられますが、後押しについてどのように考えていますか。新居浜には、はやぶさやイプシロンを支えた技術があります。新居浜市の取り組みをお伺いいたします。
次に、学校給食についてお伺いいたします。
小学校では、これまで自校方式で行ってきましたが、どうして共同調理場方式、センター方式なのかを聞いてみたいため質問させていただきます。
3月27日に新居浜市学校給食検討委員会から、新たな学校給食施設として共同調理場方式に整備することが適当であるとの答申がありました。その理由としましては、給食調理施設のドライシステム導入や汚染・非汚染区域の明確な区分など、学校給食衛生管理基準、大量調理施設衛生管理マニュアル等に基づき、単独調理場方式で対応するには、現在の2倍の敷地が必要、敷地確保には用地買収も必要となるが、用地買収をできない学校もあることなどが挙げられていました。また、建てかえ費用を見ると、単独調理場の場合は47億4,000万円に対して、共同調理場方式では新たに3施設を設置する場合ですと37億円と試算されています。年間の維持費につきましても、単独調理場ですと3億円に対し、共同調理場では2億円余りの試算となっています。また、安全、安心を確保する食物アレルギー児童対策への個々対応も可能となっています。
このような観点で評価すると、共同調理場方式のほうが、衛生基準の集中管理、施設等の維持管理について優位であると思われます。しかし、ほかにも給食を健全に提供していく上で確認したいことがありますので、あえてお聞きします。
1つ目、現在、中学校給食は、共同調理場方式で実施していますが、導入時に比べると多くの生徒が利用していると報告を受けています。生徒からもおいしいと評判がよいと聞いています。しかし、食中毒発生時は規模が大きくなり、営業停止期間中は全校に給食を提供できないということを指摘する声もあります。これまでの運営の中で、そのような事故が発生したことはないと認識しておりますが、衛生面への十分な配慮がなされた施設管理であると思いますので、これまでに何か問題があったのかどうか、お聞きします。想定外を想定するというのであれば、中学校も自校方式にしなければならないということになるのではと思います。それよりも、最善の安全策を講じることが大事だと思いますが、いかがでしょうか。
2つ目、食育についてです。
共同調理場方式ですと、栄養職員が共同調理場に勤務していますから、学校との連携がとりにくくなるのは確かです。しかし、複数の栄養職員が集中することになれば、食育担当の栄養職員を選任することもできるのではないでしょうか。給食指導等の食に関する指導をどのように考えていますか。そうすれば、学校への支援体制は、むしろとりやすくなるのではと想定します。これまでの食育の実績は、どのような具体例があるのか、また栄養・給食指導等の食に関する指導をどのように考えていますか、お聞かせください。
3つ目、職員の問題です。
現在、学校給食正規職員が何名いて、年齢構成はどのようになっていますか。今後退職者も多くなる時期があるはずですが、その補充はどのように考えているのでしょうか。現在、学校給食センターには、正規職員がいないと聞いています。その体制でこれまでやってきたはずですが、むしろそのほうが問題ではないでしょうか。将来は、正規職員が共同調理場のリーダーの役割を担っていくことのほうが理想ではないかと考えますが、いかがでしょうか。
4つ目、保護者、学校の意見が重要であると私も考えます。これまでの議論の中で、保護者やPTAからどのような意見がありましたか。私が聞く限りでは、以前、中学校給食を導入した際のような関心は持たれてないと感じております。教育委員会からPTAに対して情報提供はされたのでしょうか。昨年12月での一般質問の答弁で、学校給食共同調理場アンケート調査等を行うということですが、その結果はいかがだったのでしょうか。余り意見がないということは、容認と思っているのでしょうか、お伺いします。
5つ目ですが、私は今回の共同調理場方式の導入によって、むしろ効率的な運営が進められれば、子供たちの教育に有効活用できると考えます。削減できるであろう予算を子供の学力向上やICT教育導入等の教育環境の向上に重点的に予算配分することができませんか。自校方式にこだわるよりも、子供の教育に必要なことはたくさんあるのではないかと思えてなりません。このことについてお考えをお聞かせください。検討委員会の意見を尊重し、子供たちのためにできるだけ早く方針を決めて取り組みを進めるべきだと思いますが、今後の整備に向けたスケジュールはどのようになるのでしょうか、お伺いします。
○議長(山本健十郎) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 篠原議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、土地利用についてでございます。
本市におきましては、平成16年に線引きを廃止し、都市計画法上の規制が大幅に緩和されることによりまして、宅地造成や建築が旺盛となり、経済が活性化することを目指してまいりました。しかし、一方で、線引き廃止に伴い、農地転用や開発行為、建築確認件数が増加したことから、住農混在化が進行し、住環境の悪化や農地改廃の促進等の弊害も指摘されております。
お尋ねの土地利用の現状分析につきましては、現在、線引き廃止が土地利用動向に与えた影響や新たに導入した土地利用規制が適正に機能しているかを検証するため、土地利用動向調査を実施している段階でございます。
次に、コンパクトなまちづくりへのガイドラインの作成につきましては、篠原議員さん御説明の都城市では、線引き廃止時に旧市街化調整区域での具体的な規制誘導策を導入していなかったことから、新たな土地利用誘導のルールが必要となり、ガイドラインを作成した経緯があります。本市では、線引き廃止を行うに当たり、旧市街化調整区域における住環境の悪化を抑制するため、特定用途制限地域の指定、建築物の容積率、建蔽率等の変更、開発許可対象面積の引き下げの3つの土地利用コントロールを実施してまいりました。今年度から2カ年で行います都市計画マスタープランの見直しの中でも、土地利用の現況調査を実施し、それに基づいて現状分析、課題の把握を行い、地域の実情に即した適正かつ合理的な土地利用を検討してまいります。
次に、コンパクトなまちづくりへバランスのよい土地利用策につきましては、第五次新居浜市長期総合計画でも、集約型都市構造を目指しており、人口減少、超高齢社会の到来、厳しい財政制約などに対応するため、市街地の無秩序な拡散を抑制し、都市機能の集積を促進する集約拠点とその他の地域を公共交通ネットワークで有機的に連携させることで、にぎわいがあり、徒歩や自転車で暮らすことのできるコンパクトなまちづくりを推進し、効率的かつ効果的な都市の実現を目指すものでございます。
さらに、合併により形成された経緯も踏まえ、中心市街地に都市施設の集積する都市空間の形成を図るとともに、周辺部の地域コミュニティーと歴史、文化、農業、自然環境を維持、継承するまちづくりを進めて、それぞれの地域が連携した集約型の都市を目指しております。
このような方向性を示す中で、現状といたしましては、農用地区域の解除等は非常に厳しい状況ではございますが、バランスのよい土地利用を誘導することは重要であると認識いたしておりまして、都市計画マスタープランの見直しの中で検討してまいります。
次に、企業誘致及び立地の促進についてでございます。
本市の企業用地は、これまで臨海部を中心に整備を進めてまいりましたが、近年の立地動向や内陸部への立地ニーズの高まりを踏まえ、現在、観音原地区を内陸型企業用地の候補地として調査研究を進めております。
このような中、郷桧の端線は、市内東部地域の南北幹線道路で、新居浜インターチェンジから東部市街地に通じ、新居浜港東港地区や東部工業団地を最短で結ぶ重要なアクセス道路であり、今後観音原地区に内陸型工業用地を造成し、積極的に企業誘致を行う上でも重要な路線でありますことから、県関係部局との綿密な連携協議を行い、県道計画との整合性を図ってまいります。現在、本路線は、県道多喜浜泉川線交差点から清掃センター進入道路までの約1キロメートル区間について、県道新居浜東港線のバイパス事業として整備が進められておりまして、今年度中に供用を開始する見通しと伺っております。残る清掃センター進入道路から国道11号新居浜バイパスまでの約1.4キロメートル区間につきましては、引き続き道路整備が進められるよう、愛媛県に対し、新居浜市主要幹線道路整備促進期成同盟会を通じ、強く要望してまいります。
また、造成のスケジュールにつきましては、昨年度、候補地の現況測量と基本設計を実施し、今年度、地籍調査推進調査費の補助金を活用した用地測量に取り組んでいるところでございますが、地権者との協議、調整が整い次第、造成計画に係る予算化を進めるなど、時期を捉えた取り組みとなるよう努めてまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(山本健十郎) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 篠原議員さんの御質問にお答えいたします。
学校給食についてでございます。
まず、中学校給食において、食中毒など衛生面での問題の有無についてでございます。
中学校給食は、主に新居浜市学校給食センターにて平成13年4月から市内8中学校へ、また平成18年4月から新居浜特別支援学校への配食を行っております。学校給食センターの管理体制は、学校給食課の職員4名のほか、県費による正規栄養士3名が配置されており、現在1日約3,200食を調理、配食しております。これまで食中毒など衛生面での事故は発生したことはありません。これからも国の学校給食衛生管理の基準等によりまして、衛生管理、食材の選定、品質管理に努め、安心、安全な給食を提供してまいります。
次に、食育についてでございます。
食育は、成長期にある児童生徒の食に関する正しい理解と適切な判断力を養うため、安全でバランスのとれた学校給食を生きた教材として活用し、正しい食習慣を身につけてもらうための指導と考えております。具体的には、食育だよりの各家庭への配布、給食目標ポスターなどの掲示、その日の給食内容の放送を行い、食に関して児童生徒はもとより、御家庭におきましてもより深い関心と理解を高めてもらえるよう日々努めております。また、教師用の給食指導資料を作成しているほか、栄養士、学校教諭などが連携し、保健体育などの授業において、食と体の発育の大切さなど、教育の一環として取り上げており、成果を上げているものと考えております。
次に、学校給食正規職員の構成等についてでございます。
現在、正規調理員は28名、年齢構成は40歳代が4名、50歳代が24名でございます。給食調理員の配置等につきましては、国から児童生徒数によって示されております基準を参考に、給食の内容、職場の実態、正規調理員の担う職務内容等を考慮して、計画的に配置してまいります。
次に、これまでの議論の中での保護者、PTAの意見についてでございます。
学校給食検討委員会におきまして、新居浜市PTA連合会から小中2名の方の推薦をいただきました。検討の中で、単位PTA役員を対象に、新居浜市PTA連合会が独自に実施されましたアンケート結果を委員会の中で発言されており、小学校PTAは、温かいものは温かいうちに提供できるなど、自校式にメリットがあるという回答が多く、中学校PTAは無回答が多かったとのことでした。その上で、PTA連合会としては、現在の中学校給食も温かいうちに提供できており、センター方式となる場合は、食育の推進と災害時に臨機応変に対応できる施設となるよう要望したいとの意見でございましたので、答申にも反映されているものと考えております。
次に、予算の有効利用についてでございます。
給食調理場の建設に当たりましても、最少の経費で最大の効果が得られるよう検討を進めてまいります。篠原議員さん御案内のように、子供たちの学力の向上やICT教育の導入などの教育環境の向上を図ることは、大変重要なことであると認識しており、現在進めております各種事業につきましても、より一層の充実を図ってまいりたいと考えております。
次に、今後のスケジュールについてでございます。
教育委員会といたしましては、このたびの答申は、さまざまな分野を代表する委員の皆様の熟慮の結果であると考えておりますので、その内容を尊重し、今年度内を目標に学校給食施設整備に係る基本計画の策定を行い、できる限り早期に整備を進めてまいりたいと考えております。
○議長(山本健十郎) この際、暫時休憩いたします。
正午 休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――