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平成25年第1回新居浜市議会定例会会議録 第2号

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目次

議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問
 白籏愛一議員の質問(1)
  1 市長の選挙公約について
   (1) 活力ある産業活動の実現
   (2) 健康で、生きがいのある暮らしの実現
 石川市長の答弁
  1 市長の選挙公約について
   (1) 活力ある産業活動の実現
   (2) 健康で、生きがいのある暮らしの実現
 本田経済部長の答弁
  1 市長の選挙公約について
   (1) 活力ある産業活動の実現
 白籏愛一議員の質問(2)
  1 市長の選挙公約について
   (1) 活力ある産業活動の実現
 石川市長の答弁
  1 市長の選挙公約について
   (1) 活力ある産業活動の実現
 白籏愛一議員の質問(3)
  1 市長の選挙公約について
   (3) 効果・効率的な市役所の実現
   (4) 市民の力が育まれ、継承される社会の実現のうち、小中学生の学力向上
 石川市長の答弁
  1 市長の選挙公約について
   (3) 効果・効率的な市役所の実現
 阿部教育長の答弁
  1 市長の選挙公約について
   (4) 市民の力が育まれ、継承される社会の実現のうち、小中学生の学力向上
 白籏愛一議員の質問(4)
  1 市長の選挙公約について
   (4) 市民の力が育まれ、継承される社会の実現のうち、小中学生の学力向上
   (3) 効果・効率的な市役所の実現
 近藤副市長の答弁
  1 市長の選挙公約について
   (3) 効果・効率的な市役所の実現
 白籏愛一議員の質問(5)
  1 市長の選挙公約について
   (3) 効果・効率的な市役所の実現
   (4) 市民の力が育まれ、継承される社会の実現のうち、小中学生の学力向上
  2 水道管の耐震化について
 橋本水道局長の答弁
  2 水道管の耐震化について
休憩(午前11時02分)
再開(午前11時12分)
 白籏愛一議員の質問(6)
  2 水道管の耐震化について
 橋本水道局長の答弁
  2 水道管の耐震化について
 白籏愛一議員の質問(7)
  2 水道管の耐震化について
  3 法定外公共物の管理について
 本田経済部長の答弁
  3 法定外公共物の管理について
 白籏愛一議員の質問(8)
  3 法定外公共物の管理について
 本田経済部長の答弁
  3 法定外公共物の管理について
 白籏愛一議員の質問(9)
  4 発達支援教育について
 阿部教育長の答弁
  4 発達支援教育について
 白籏愛一議員の質問(10)
  4 発達支援教育について
  5 有機資源活用事業について
 曽我環境部長の答弁
  5 有機資源活用事業について
 白籏愛一議員の質問(11)
  6 広告事業について
 田中企画部長の答弁
  6 広告事業について
休憩(午前11時52分)
再開(午後 1時00分)
 伊藤優子議員の質問(1)
  1 住友関連企業との連携強化について
  2 教育問題について
   (1) 市内統一テストによる小中学生の学力向上
   (2) スポーツの振興と競技力の向上
  3 職員の意識改革による効果効率的な市役所について
  4 安全・安心のまちづくりについて
   (1) 地震・津波対策の推進
   (2) 防犯灯のLED化の推進
  5 都市計画の推進につい
  6 東新学園の建てかえについて
  7 瀬戸・寿上水道問題について
  8 総合文化施設の建設について
 石川市長の答弁
  1 住友関連企業との連携強化について
  3 職員の意識改革による効果効率的な市役所について
  7 瀬戸・寿上水道問題について
 阿部教育長の答弁
  2 教育問題について
   (1) 市内統一テストによる小中学生の学力向上
   (2) スポーツの振興と競技力の向上
 近藤副市長の答弁
  8 総合文化施設の建設について
 田中企画部長の答弁
  8 総合文化施設の建設について
 神野福祉部長の答弁
  6 東新学園の建てかえについて
休憩(午後 1時59分)
再開(午後 2時09分)
 工藤市民部長の答弁
  4 安全・安心のまちづくりについて
   (1) 地震・津波対策の推進
   (2) 防犯灯のLED化の推進
 源代建設部長の答弁
  5 都市計画の推進について
 伊藤優子議員の質問(2)
  8 総合文化施設の建設について
 田中企画部長の答弁
  8 総合文化施設の建設について
 伊藤優子議員の質問(3)
  6 東新学園の建てかえについて
 神野福祉部長の答弁
  6 東新学園の建てかえについて
 伊藤優子議員の質問(4)
  8 総合文化施設の建設について
  6 東新学園の建てかえについて
 藤原雅彦議員の質問(1)
  1 施政方針について
  2 標準学力調査について
  3 学校施設の耐震化・老朽化対策について
  4 自転車の街の復活について
  5 通学路の安全対策について
  6 給食アレルギーについて
  7 愛媛県学校給食会について
  8 各種証明書のコンビニ交付サービスについて
 石川市長の答弁
  1 施政方針について
  4 自転車の街の復活について
休憩(午後 3時05分)
再開(午後 3時15分)
 阿部教育長の答弁
  2 標準学力調査について
  6 給食アレルギーについて
  7 愛媛県学校給食会について
 神野福祉部長の答弁
  6 給食アレルギーについて
 工藤市民部長の答弁
  8 各種証明書のコンビニ交付サービスについて
 本田経済部長の答弁
  1 施政方針について
 源代建設部長の答弁
  4 自転車の街の復活について
  5 通学路の安全対策について
 寺田教育委員会事務局長の答弁
  3 学校施設の耐震化・老朽化対策について
  5 通学路の安全対策について
 藤原雅彦議員の質問(2)
  6 給食アレルギーについて
 阿部教育長の答弁
  6 給食アレルギーについて
 藤原雅彦議員の質問(3)
  6 給食アレルギーについて
 阿部教育長の答弁
  6 給食アレルギーについて
 藤原雅彦議員の質問(4)
  6 給食アレルギーについて
散会(午後 3時49分)


本文

平成25年3月5日 (火曜日)
  議事日程 第2号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
   議案第16号 平成25年度新居浜市一般会計予算
   議案第17号 平成25年度新居浜市貯木場事業特別会計予算
   議案第18号 平成25年度新居浜市渡海船事業特別会計予算
   議案第19号 平成25年度新居浜市住宅新築資金等貸付事業特別会計予算
   議案第20号 平成25年度新居浜市平尾墓園事業特別会計予算
   議案第21号 平成25年度新居浜市公共下水道事業特別会計予算
   議案第22号 平成25年度新居浜市工業用地造成事業特別会計予算
   議案第23号 平成25年度新居浜市国民健康保険事業特別会計予算
   議案第24号 平成25年度新居浜市介護保険事業特別会計予算
   議案第25号 平成25年度新居浜市後期高齢者医療事業特別会計予算
   議案第26号 平成25年度新居浜市水道事業会計予算
   議案第27号 平成25年度新居浜市工業用水道事業会計予算
   議案第28号 平成24年度新居浜市一般会計補正予算(第7号)
   議案第29号 平成24年度新居浜市公共下水道事業特別会計補正予算(第2号)
   議案第30号 平成24年度新居浜市工業用地造成事業特別会計補正予算(第1号)
   議案第31号 平成24年度新居浜市国民健康保険事業特別会計補正予算(第3号)
   議案第32号 平成24年度新居浜市介護保険事業特別会計補正予算(第3号)
――――――――――――――――――――――
  本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
  出席議員(26名)     
 1番    川崎 利生
 2番    高塚 広義
 3番    三浦 康司
 4番    篠原 茂
 5番    水田 史朗
 6番    太田 嘉一
 7番    岩本 和強
 8番    藤原 雅彦
 9番    佐々木 文義
 10番   大石 豪
 11番   大條 雅久
 12番   永易 英寿
 13番   伊藤 謙司
 14番   藤田 豊治
 15番   高橋 一郎
 16番   岡崎 溥
 17番   高須賀 順子
 18番   伊藤 初美
 19番   真木 増次郎
 20番   藤田 幸正
 21番   伊藤 優子
 22番   仙波 憲一
 23番   白籏 愛 一
 24番   近藤 司
 25番   加藤 喜三男
 26番   山本 健十郎
――――――――――――――――――――――
  欠席議員
なし
――――――――――――――――――――――
  説明のため出席した者 
 市長           石川 勝行
 副市長          近藤 清孝
 企画部長         田中 洋次
 福祉部長         神野 洋行
 市民部長         工藤 順
 環境部長         曽我 忠
 経済部長         本田 龍朗
 建設部長         源代 俊夫
 消防長          村上 秀
 水道局長         橋本 桂一
 教育長          阿部 義澄
 教育委員会事務局長    寺田 政則
 監査委員         加藤 哲
 ――――――――――――――――――――――
  議会事務局職員出席者
 事務局長              岡  正士
 議事課長              粂野 誠二
 議事課副課長          飯尾 誠二
 議事課副課長           上野 壮行
 議事課議事係長          徳永 易丈
 議事課調査係長          鈴木 今日子
 議事課主任            大田 理恵子
 議事課主任            中島 康治
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前10時00分開議       
○議長(藤田幸正) これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第2号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(藤田幸正) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第87条の規定により、議長において伊藤謙司議員及び高橋一郎議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第2 一般質問
○議長(藤田幸正) 次に、日程第2、議案第16号ないし議案第32号を議題といたします。
 これより会派代表質問並びに質疑を行います。
 この際、申し上げます。
 質問並びに質疑における各議員の発言は、それぞれ通告の時間以内となっておりますので、御了承願います。
 順次発言を許します。まず、白籏愛一議員。
○23番(白籏愛一)(登壇) おはようございます。
 早速ですが、質問を始めたいと思います。
 昨年11月、共につくろう笑顔輝く新居浜市のスローガンのもと、石川新市長が誕生いたしました。私たち自民クラブにとりまして大変うれしいことであり、市民とともに大いに期待をしているところでございます。
 3月議会において石川市長としては初めてとなる新年度の当初予算が提案されております。市長が公約として掲げた重点施策16項目について、その施策と予算がどのように反映されているのかについて質問を行いたいと思います。
 当然公約として掲げた項目について、全て当初予算に反映されているとは考えませんが、まずはスタートが大切。市長としての思いの多くが入っているのではと考えているところでございます。
 そういったことで、幾つかの点について質問をいたします。
 まず、市長は今年1月4日のリーガロイヤルホテル新居浜での新年互礼会において、本市と深いかかわりのある広瀬宰平、伊庭貞剛の出身地である近江国に伝わる近江商人の経営哲学、三方よしについて述べられました。
 三方よしとは、売り手よし、買い手よし、世間よしの3つのよしであり、売り手と買い手がともに満足し、また世間に社会貢献もできるのがよい商売であり、近江商人の心得を言ったものであります。
 市長はこれを経済よし、市よし、市民よし、これが望ましい共存共栄の姿であると言いたかったのだと私は思ったところであります。
 住友企業、地元企業がともにこの地でより活性化することで、雇用がふえ、商業も栄え、これが市の税収アップにつながり、市民の多様な要望に応えることのできる基盤となり得るということであります。これこそ新居浜市経営の根源でなければと私なりに理解したわけであります。
 まず、市長の言う三方よしについて、どういった見解をお持ちの上述べられたのか伺います。
 次は、市長が公約として掲げた数点について、施策と新年度予算にどのように反映させようとしたのか、させたのかについて伺いたいと思います。
 公約といっても、これは在任中に約束との見解もありますが、限られた予算の中でその意思を早々に実現すべく予算化に配慮したこともあろうかと思います。各項目への取り組みと予算内容について質問をいたします。
 7つの項目に分けての公約がありましたが、その2番目の活力ある産業活動の実現についてまず伺います。
 その内容は、住友各社との連携強化、企業誘致及び企業留置の推進及び新居浜ブランドの創設がありました。
 住友各社との連携強化については、共存共栄及びトップミーティングの開催とありましたが、この点については具体的にどういった内容及び方策をとろうとしているのかについて伺います。
 次に、企業誘致及び企業留置の推進とあります。これは今後の本市の活力増進のためにも重要な施策の一つだと思います。
 具体的には、工業用地の確保、企業立地促進条例の改正とありますが、今後どういったことをやろうと考えているのか伺います。
 次に、新居浜ブランドの創設とあります。内容的には、産学官連携による特産品、郷土料理、新技術、新商品の開発とあります。これまでも取り組まれたことでありますが、さらに加速して力を入れていこうとのことであると考えますが、その思いを伺いますとともに、新年度予算に反映させたものについて予算額及びその内容について伺います。
 また、これら3項目に加え、これらを補完すべく数点の項目が示されております。この中で、マイントピア別子端出場温泉保養センターの再生とあります。
 本件については、前市長のとき以来、特別委員会での論議やその他多くの市民を巻き込み議論された経緯があります。石川市長はこの問題についてどのように考え、どういった方向で決着をつけようとしているのかについてあわせて伺います。
 次に、4番目の健康で、生きがいのある暮らしの実現について伺います。
 ここでは、健康都市づくりの推進及び子育て支援の充実が掲げられております。
 健康都市づくりの推進では、食育の推進、健康寿命の拡大などが示されております。
 また、この2点に加え、高齢者福祉の充実、高齢者の社会参加の促進及び障がい者福祉の充実その他が示されております。いずれも市民にとっても興味、関心もあり、重要な課題であると認識いたします。これら公約に対して具体的な考えをそれぞれ説明願います。
 また、本年度新しく取り組みを始める計画の事項などあれば、予算を伴うものについては予算措置も含め伺います。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 自民クラブ代表の白籏議員さんの御質問にお答えいたします。
 市長の選挙公約についてでございます。
 まず、三方よしの見解についてでございますが、まさに白籏議員さんがおっしゃるとおりでございます。本年1月の新年互礼会では、近江商人の経営哲学である売り手よし、買い手よし、世間よしの三方よしを経済よし、新居浜市よし、市民よしに当てはめて述べさせていただきました。
 地元企業が活性化することにより、新たな雇用や消費が生まれます。その結果、税収増へとつながり、福祉を初めとした充実した行政サービスの展開が可能となります。
 ただし、企業は単にもうければよいという発想ではなく、その永続的発展を図るためにも、地域に根をおろし、地域とともに歩む経営姿勢が求められます。
 地域社会の担い手である市民は、行政や企業に依存するだけでなく、自立、成熟した主体として当事者意識を持ちながらコミュニティー再生に重要な役割を果たしていただく。行政としても、企業が活動しやすいようさまざまな調整や環境整備に努めるとともに、積極的に地域に入っていく中で、市民と一緒になって地域課題を掘り起こし、その解決に尽力していく。そのような経済、新居浜市、市民が双方向の関係を構築し、それぞれがお互いを思いやることにより幸せが実感できる笑顔輝く町をつくっていきたいとの思いを述べさせていただきました。
 次に、住友各社との連携強化についてでございます。
 新居浜市の歴史を振り返りますと、本市の発展の歴史は住友各企業の発展の歴史であり、現下の国内経済の低迷や海外景気の不安定さの中、住友各社におかれましては、海外へ製造拠点を移す動きが顕在化しており、国内においても地域間での競争が激化している状況でございます。
 そのため、地域経済の再生を最重要施策と位置づけ、本市経済の中核を担う住友各企業と地域産業界、さらには行政が一体となって取り組むことが重要であり、チーム新居浜として対応していくためには、お互いの考えを理解し合い、相手のために何ができるかということを的確に、迅速に判断し行動することが必要となります。
 そのため、本年1月、機械産業協同組合、商工会議所、また愛媛県知事にも同行をしていただき、住友各社の東京本社を訪問し、各社のトップと今後の事業方針、経営方針等について懇談したところであり、さらには2月には本市の住友各社の事業所と商工会議所のトップによる経済懇談会を開催し、意見交換、情報交換を行ったところでございます。
 また、今後におきましては、経営層での情報交換のみならず、実務担当者レベルでの情報交換の場についても検討を進めておりまして、トップから実務担当者までさまざまな段階での意思疎通を図られるよう体制づくりを整えてまいります。
 次に、新居浜ブランドの創設への思いについてでございます。
 新居浜市にはマイントピア別子に代表される近代化産業遺産群を初めとして、豪華けんらんの太鼓祭り、別子ラインなどの風光明媚な自然といった観光資源、また世界の需要を支える産業の集積など、国内外に誇るべき地域資源が数多くございます。
 特に住友関係企業とともに発展してきた製造業は、他地域にはない高度な技術を持った集積地であり、また市内には地域に優秀な人材を輩出してきた工業高等専門学校もございます。これらは我々が再認識しなければならない地域特性であり、本市が持つ強みでもございます。
 そのため、今後新たに創設する新居浜ブランドにおいては、これら地域資源を生かし、産業界、学術機関、さらには産業支援機関などが一体となった産学連携による新製品、新技術の開発を積極的に支援するとともに、愛媛県のすご技データベースに既に登録されている製品、技術も含め、総合的、体系的に本市が持つ製品、技術をブランドとして位置づけていこうとするものでございます。
 また、この新居浜ブランドを積極的に情報発信し、販路開拓、受注拡大につながるよう取り組むことにより地域経済の再生につなげてまいりたいと考えております。
 そのため、平成25年度からそういった取り組みを専門的、集中的に進めるため、新たに経済部に専任の次長級の職員を配置し、新居浜ブランドを強力に支援していく体制を組織してまいります。
 次に、マイントピア別子端出場温泉保養センターの再生についてでございます。
 端出場温泉保養センターにつきましては、平成23年5月の市議会議員全員協議会における前市長の温泉施設廃止方針の表明に始まり、これまで市議会での論議や市民団体の皆様からも、温泉施設の存続、廃止、それぞれの立場で御意見をいただきました。
 また、平成23年度には端出場温泉保養センター再生のための施設検討業務を実施し、温泉施設として再生し存続する方策と、新たな観光施設として再生する方策を検討いたしました。
 さらに、市議会産業・観光振興対策特別委員会の中間報告では、施設再生を考える上で、4階部分だけを切り離して考えることは限界があることや、マイントピア別子関係者の経営者としての視点も参考にした一体的な考察も必要であるとの御指摘もいただきました。
 私は昨年11月の市長就任以来、これまでの端出場温泉保養センターの経過を踏まえた上で、市長としての立場で、さらには本年1月に就任いたしました株式会社マイントピア別子の代表取締役社長としての両方の立場から端出場温泉保養センターの再生について考えてまいりました。
 バブル経済崩壊後、国や地方自治体の財政環境は厳しいものとなっており、新居浜市においても例外ではありません。私は市長としてこれからの自治体経営においては、これまで以上に独自の収入を得る努力や独立採算制を意識した企業的な財政運営を行っていかなければならないと考えております。
 このようなことからも、端出場温泉保養センターを現状のシステム、財務体質のままで今後も運営を継続していくことが最良の選択であるとは言えず、端出場温泉保養センターの再生は本市にとって喫緊の課題の一つであると考えております。
 一方、株式会社マイントピア別子の代表取締役社長として、マイントピア別子の経営基盤の強化を図るため、長年懸案となっておりましたレストラン部門の改善を初め、観光客増加に向けた新たな施策を展開しているところでございます。
 その結果、御案内のとおり、レストランにつきましては、株式会社マイントピア別子直営による銅太とはなのキッチン、もりの風が3月1日にオープンいたしました。
 また、愛媛県の支援をいただきながら旅行業及び運送業の資格を取得いたしましたことから、新たな事業展開が可能となり、4月からは着地型旅行商品別子銅山ハイランドプランを全国の旅行会社を通じて売り出すこととなっております。
 これらの新規事業が将来必ずや株式会社マイントピア別子の経営基盤の強化につながり、温泉施設の存続問題に左右されない財務体質を構築できるものと考えております。
 現在このような取り組みを進めておるところではございますが、端出場温泉保養センターの具体的な再生案につきましては、観光拠点施設としてのマイントピア別子の役割や温泉施設の必要性等、さまざまな見地から検証しておりますが、現時点においては、議員の皆様や多くの市民の皆様の納得をいただける再生方策を見出すまでには至っておりません。
 今後におきましては、株式会社マイントピア別子の新規事業の成果を見きわめながら、マイントピア別子という施設全体をより効果的、一体的に利活用できる方策について、できる限り早い時期に具体的な方向性をお示ししたいと考えております。
 次に、健康で、生きがいのある暮らしの実現についてでございます。
 まず、健康都市づくりの推進についてでございます。
 食育の推進につきましては、新居浜市食育推進計画に基づき、市民の皆様と協働で総合的、効果的に食育を進めております。
 新年度には第2回食育フェスタを開催し、食育講演会及び食育に関する展示や体験を行うとともに、栄養のバランスを考えた簡単レシピ集を作成し、特に食育に関心の低い若い世代に情報提供し、バランスのとれた食生活を実践できるよう働きかけてまいります。
 健康寿命の拡大につきましては、健康増進計画元気プラン新居浜21に基づいて健康づくりを推進しておりますが、新年度は平成24年度での最終評価をもとに、健康寿命の拡大に向け、さらなる生活習慣病予防に取り組み、ライフステージに応じた新しい知識の普及や市民が生活習慣を改善し、健康づくりを実践できるよう2次計画を策定する予定でございます。
 次に、子育て支援の充実についてでございます。
 休日保育につきましては、新居浜八雲保育園におきまして新年度も引き続き休日保育事業の充実を図ってまいります。
 医療費公費負担制度の拡充につきましては、昨今の厳しい経済情勢の中、子育て家庭の経済的負担の軽減を図るため、本年4月分から子供の入院に係る医療費の助成対象を中学校修了前まで拡充したいと考えております。
 これらの施策のうち、新規事業で予算を伴うものといたしましては、医療費公費負担制度の拡充に係る医療費1,635万5,000円を予定いたしております。
 次に、高齢者福祉の充実についてでございます。
 地域包括支援センターの充実につきましては、地域包括支援センターと9カ所の協力機関が連携を図りながら、保健・福祉・医療の専門職相互の連携やボランティアの活動を含めた地域のさまざまな社会資源のネットワーク化により、地域包括ケアシステムの構築に取り組んでまいります。
 認知症対策につきましては、愛媛県が認知症疾患医療センターの指定を内定しております市内の医療機関と連携し、認知症の初期の段階で専門医療につながる体制を整備し、認知症への対応能力を地域全体で発揮できるシステムの構築を目指してまいります。
 成年後見制度の充実につきましては、制度の認知度の低さや成年後見人等の担い手不足のため、十分な制度の活用が図られていない現状の中、社会福祉法人が開設した法人後見センターの運営に対し財政支援を行い、受け皿不足解消と制度の普及啓発を図ってまいります。
 これらの施策のうち、新規事業で予算を伴うものといたしましては、成年後見制度普及支援事業で、法人後見センター運営補助金92万円を予定いたしております。
 次に、高齢者の社会参加の促進につきましては、本市では高齢者福祉計画2012におきまして、高齢者が安心して笑顔で暮らせるまちづくりを目指しておりまして、高齢者の方々がこれまで培ってこられた豊富な知識や経験を生かすこと、仲間との協力により喜びや生きがいを見つけることなど、シルバー人材センターなどが有しております機能の活用を図りまして、高齢者の社会参加の促進を図ってまいりたいと考えております。
 次に、障がい者福祉の充実についてでございます。
 就労支援の充実につきましては、現在12カ所の就労継続支援事業所において就労支援を行っておりますが、利用者がふえておりますことから、就労継続支援事業に係る予算を増額し、受け入れ人員増加に対応いたしますとともに、引き続き障がい者就業・生活支援センターエールやハローワークと連携しながら障害者の就労支援の充実を図ってまいります。
 タイムケア事業につきましては、障害児に対して放課後や長期休暇時に適切な遊びや生活上の支援を行うものでございますが、現在通年実施している2カ所の事業所が、放課後等デイサービス事業所へ移行することでさらに充実を図るほか、長期休暇のみの実施であった重度肢体不自由児のタイムケア事業を通年化し、あわせて利用者が増加する長期休暇について事業所を1カ所増設することで受け入れ体制を強化することといたしております。
 これらの施策のうち、新規事業で予算を伴うものといたしまして、放課後等デイサービス事業について通所給付費3,411万5,000円を予定いたしております。
 以上申し上げましたが、他の点につきましては、補足いたさせます。
○議長(藤田幸正) 本田経済部長。
○経済部長(本田龍朗)(登壇) 活力ある産業活動の実現についてお答えいたします。
 まず、企業誘致及び企業留置の推進についてのうち、工業用地の確保についてでございます。
 新居浜市におきましては、企業誘致が地域産業の活性化に大きく寄与するものとして、工業用地の整備と企業立地奨励金をうまくかみ合わせながら新たな企業立地の促進に取り組んでまいりました。
 現在工業用地の状況でございますが、誘致すべき工業用地も残り少なくなっており、新たな工業用地の確保が急がれているところでございます。
 御案内のとおり、本市では臨海部を中心に工業用地の整備を進めてまいりましたが、最近の立地企業においては、インターチェンジ周辺、内陸型用地での立地を希望する企業からの問い合わせが増加しておりますことから、観音原地区での工業用地の整備について地権者との調整がつき次第調査を実施することといたしております。
 さらには、大規模な未利用地についても、工業用地として活用できないか調査を進めるとともに、懸案である臨海部での工業用地の整備につきましても、引き続き検討を行ってまいります。
 次に、企業立地促進条例の改正についてでございます。
 これまで企業立地奨励制度は、その時々の企業のニーズ、経済状況等を勘案しながら見直しを行ってまいりました。
 企業立地促進条例の具体的改正内容につきましては、対象業種の拡大や限度額の引き上げ、また奨励金に係る種類の拡大など、さまざまな視点で考えられますことから、企業ニーズを勘案するとともに、工業用地の整備状況等も踏まえながら立地しやすい環境整備に努めてまいります。
 次に、新居浜ブランドの次年度予算への反映及びその内容についてでございます。
 工業分野における新技術、新製品の開発への取り組みは、これまでにも中小企業新事業展開事業を実施する中で進めてまいりました。
 その取り組みを通じて新技術、新製品開発へ意欲ある企業はあるものの、開発した技術や製品を売り込むための販路開拓、受注拡大に苦慮している企業も見受けられます。
 そのため、平成25年度から新居浜ものづくりブランド認定・創出事業を創設し、本市産業界が持つ特色ある技術、製品を新居浜ものづくりブランドとして認定し、販路開拓、受注拡大につなげるよう積極的な支援策を講じようとするものでございます。
 具体的な支援内容につきましては、ブランド認定委員会を早期に立ち上げ、愛媛県のすご技データベース登録企業を含めた技術、製品の認定を行い、東京、大阪の都市圏で開かれる商談会等への出展支援、また販路開拓のため、認定された製品、技術をまとめたパンフレットを作成するなどといたしております。
 また、新製品開発、新技術開発に意欲ある企業へも積極的に支援することといたしておりまして、そういった意欲ある企業との対話を通じてニーズに合致した支援策を順次決定してまいりたいと考えております。
 当初予算といたしましては644万9,000円を予算計上いたしておりまして、内容といたしましては、認定委員会の立ち上げや各種商談会等への出展及び販路開拓のためのパンフレット作成等の経費でございます。
 次に、観光、物産分野に関する新居浜ブランド事業といたしましては、着地型旅行商品造成事業及び愛媛県との連携による市町連携フェアに参加するための経費を予算計上いたしております。
 まず、着地型旅行商品造成事業につきましては、平成24年度に愛媛県が実施した愛媛県旅行商品造成支援事業の受託先でマイントピア別子東平地区の着地型商品を企画し、愛媛県や松山市の観光アドバイザーでもある事業者に業務を委託する予定としており、主に次の3つの事業を盛り込みたいと考えております。
 まず1つ目は、物産、飲食、宿泊等の民間観光事業者及び市、観光協会、物産協会等の観光行政にかかわる方を対象に、専門家による勉強会を開催して着地型旅行や観光、まちづくりに対する理解を深める人材育成を行います。
 2つ目は、愛媛県旅行商品造成支援事業で開発されたマイントピア別子の着地型商品のフォロー及び新居浜の物産や飲食を含めた新しい着地型商品の開発をいたします。
 3つ目は、新しく開発した着地型商品を主催旅行会社や旅行ネット会社等の販売ネットワークにおいて実験展開を行ってまいります。
 当初予算といたしましては535万5,000円を予算計上いたしておりまして、内訳といたしましては、業務委託料でございます。
 次に、市町連携フェアへの参加についてでございます。
 本事業につきましては、愛媛県と県内20市町が連携し、県産品を一堂に集めるとともに、観光PR等を含めた、仮称ではございますが、愛媛県市町連携フェアを平成25年度新規事業として大阪市において定期的に開催することが決定しておりますことから、新居浜市もこのフェアに参加し、関西圏における本市の物産、観光等のブランド力の向上及び魅力発信に努めたいと考えております。
 当初予算といたしましては74万6,000円を予算計上いたしておりまして、内訳といたしましては、職員旅費、器具借り上げ料等の経費でございます。
○議長(藤田幸正) 白籏愛一議員。
○23番(白籏愛一)(登壇) 先日の報道によりますと、住友金属鉱山が新居浜におけるニッケルの年間生産能力を4万1,000トンから6万5,000トンに増強したとありました。そして、これで世界のトップクラスになったということであります。また、設備投資額は140億円と書かれていました。
 また、新居浜の活性化に貢献するため、企業論理だけではない正しい情報をタイミングよく発信し、意見交換の場をふやしていきたいとの家守社長の話が新聞に出ておりました。御存じのことと思います。
 トップ同士が互いに忌憚のない話し合いができる関係を構築し、そしてそれを当然市民のための共存共栄につなげてほしいと思いますが、市長はこのコメントに対してどのように応えるか、伺いたいと思います。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 白籏議員さんの再質問にお答えいたします。
 この発言は、住友金属鉱山トップである家守社長さんとしても、地元産業界や行政との対話を通じてお互いを理解しながら企業として地域経済に貢献していくことを表明されたものと捉えておりまして、大変ありがたく思っております。
 先ほど申し上げましたが、このことはまさに私が住友企業との連携強化を上げ、取り組もうとしていることでございますことから、私といたしましても情報交換の場をふやしながらトップ同士の対話を重視し、企業、市民、行政が信頼関係を構築できるよう努めてまいりたいと考えております。
○議長(藤田幸正) 白籏愛一議員。
○23番(白籏愛一)(登壇) 次に移ります。
 7番目の効果・効率的な市役所の実現についてであります。
 ここでは、政策懇談会の設置、職員の意識改革が挙げられております。
 まず、政策懇談会について伺います。
 これまでも各種審議会や校区に出向いての説明会や懇談会、その他パブリックコメントなど、政策課題について市民や各界各層の方々の考えを聞く場は多くあったように思います。
 ただ、本当に機能していたのかというと、問題もあったのではないかと私は思っております。
 まず、お聞きしたいのは、市長がこれまでのやり方に対しどういった問題意識を持っていたのか伺います。
 また、どういったテーマについて政策懇談会なるものを開こうと考えているのかについて伺います。
 さらに、議会制民主主義のもと、市議会との関係についても市長はどのように考えているのか質問をいたします。
 次に、職員の意識改革について伺います。
 人事マネジメントの見直しについて言及されていますが、市長が公約に掲げるくらいですから、かなり大きな問題意識を持っておられたと思います。本市の現在の職員意識についてどういった捉え方をしていたのかについてまず伺います。
 職員の多くは現状になれ、何が問題なのか気づいていないのが実情でないかと思われます。市のトップである市長の思いをはっきりと示し、これからの職員の意識改革につなげていくことは、非常に大切なことであると私も思っております。石川市長が求める本市のあるべき職員像について伺うところであります。
 次に、5番目の市民の力が育まれ、継承される社会の実現のうち、小中学生の学力向上について伺います。
 これまで多くの市長選挙を見てきましたが、小中学生の学力向上について公約に掲げた例はないのではないかと思います。
 しかし、私は非常に大切なことであると考えております。学力だけが全てではないと思いますが、保護者の関心が極めて高い事項であることは間違いないことであります。
 学力テストの実施とありますが、以下伺います。
 教育は子供たち一人一人の人格の完成を目指すものであり、かつ将来この国や社会を担っていく人材を育てるべき使命もあり、教育の重要性はいつの時代も変わりません。
 近年グローバル化や知識基盤社会の到来、少子高齢化の進展など、社会の急速な変化の中、教育の重要性はますます高まっております。
 文部科学省では、このような中、学習指導要領を改訂し、平成23年4月からは小学校、平成24年4月からは中学校においても全面実施されていると思います。ゆとりとか詰め込みではなく、要は基本となる知識、技能と、これを活用した思考力、判断力などの力の育成を両輪として伸ばしていくことが必要とされております。
 そのため、学習に取り組む意欲、さらに知、徳、体のバランスを重視した生きる力を育むための教育の充実が重要であります。
 学力テストを実施し、その結果を把握、分析し、保護者や地域と連帯しながら指導や施策に取り組むことは、まさに重要であると思います。
 市長は初めに申したように、小中学生の学力の向上を公約に掲げられておりますが、まず本市の児童生徒の学力や学習状況について、現状分析はどうなのか、さらに今後学力の向上と定着に向けてどのように取り組もうとされているのか伺います。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 効果・効率的な市役所の実現についてお答えいたします。
 まず、政策懇談会の設置についてでございますが、本市のまちづくりを推進するに当たり、広く市民の声を聞き、市民感覚を反映させるための市民と行政の意見交換の場といたしたいとの思いから設置するものでございます。
 各審議会やまちづくり校区集会など、これまでのやり方の問題点といたしましては、私の感想では、多くの会が行政側が案や資料を作成し、それに対して意見を言っていただくというもので、自由な意見も出しにくかったのではないかと考えております。
 そこで、政策懇談会におきましては、職員と市民が膝を突き合わせ、企画の段階から自由な発想で意見を出してもらうことにより、市民感覚の反映はもとより、さまざまな政策提言を行っていただきたいと考えております。
 次に、政策懇談会のテーマについてでございますが、まずは本市の重要課題であり、公約にも掲げております経済の再生と地域コミュニティーの再生の2項目に絞って重点的に開催してまいりたいと考えております。
 次に、市議会との関係についてでございます。言うまでもなく、市議会は条例案、予算案など市政に関するさまざまな審議を行い、市としての意思や基本的な方針を決める議決機関としての役割を担っております。
 政策懇談会を通じて行政と市民がともに考え、計画、立案した政策を市民の代表者で構成される市議会において審議、決定していただくことにより、市民、議会、行政が一体となって市民生活の向上や市政のさらなる発展に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、職員の意識改革についてでございます。まず、職員の意識についての私の認識についてでございます。
 私は、県職員として県や他市の職員とも仕事をしてまいりましたが、新居浜市の職員の能力は、他に比して遜色はないと確信をいたしております。
 しかし、1つ感じてきたのは、積極性が足りないということです。その背景には、平成16年災害後の財政悪化、また国の三位一体改革による地方交付税の削減などの結果、創造性を持って新規事業に取り組もうとしても、地方の自由裁量はおのずと限られることや、行財政改革や地方分権を進める中で、結果的に仕事量の増大に圧迫され、仕事をこなすことでよしとする職場風土となっているのではないかと思います。
 職員には、受け身の姿勢を取り除き、当事者意識の芽生えを促し、組織に能動的に参加できる体質改善に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、本市のあるべき職員像についてでございます。大きくは、市民の皆様とともに地域の将来、夢を語ることができる職員であります。常に問題意識を持ち、市民の皆様と一緒に目指すべき目標の明確化を図り、人、物、金、情報などの資源を有効活用し、戦略的な発想で具体的な一手を打つ、果敢に取り組む職員が私の求める理想の職員像でございます。
 今後におきましても、市民の市職員に対する期待はますます増大すると思っておりますので、市民の視点あるいは企業の視点を基本に、現状維持は後退に等しいということを肝に銘じ、求める職員像の実現に向けて邁進してまいりたいと考えております。
○議長(藤田幸正) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 市民の力が育まれ、継承される社会の実現のうち、小中学生の学力向上についてお答えいたします。
 まず、本市の児童生徒の学力の状況についてでございます。文部科学省では、全国学力・学習状況調査を小学6年生、中学3年生を対象として平成19年度から本年度まで5回実施いたしました。
 教科に関する調査結果から検証いたしましたところ、小学生については、全国と比較して各教科の平均正答率の合計はやや下回っている状況です。中学生については、全体としてやや上回っている状況でございます。
 とりわけ国語における活用力、応用力を見る問題について、全国と比較して小学校の平均正答率は下回っており、学校での授業改善を含め課題としているところです。
 学習状況につきましては、生活習慣や学習環境等に関する質問紙調査の結果において、学校の宿題をしているという内容項目について全国の調査結果と比較しましたところ、小学生、中学生ともに高い割合を示しており、望ましい傾向が見られます。
 一方で、家庭での学習時間や予習、復習の取り組みについては、全国と比較して低い結果であり、現時点での課題となっております。
 このような結果を受けまして、教育委員会では各学校が共通して取り組むべき課題として家庭学習の充実を挙げ、家庭学習の手引きを作成するなど、家庭との連携、協力を深める中でその取り組みを進めているところでございます。
 次に、今後の学力の向上と定着に向けての取り組みでございます。
 平成25年4月に全ての小学4年生から中学3年生を対象として標準学力調査を実施することといたしております。
 この学力調査は、児童生徒が前年度に学習した内容の理解度や定着度について、信頼度の高い客観的な基礎データを得ることができますことから、児童生徒一人一人の学力についての特徴、改善点等を教師が的確に把握するとともに、個々に示し、指導に役立てることができ、実態に応じた個別の支援を継続的に行うことにより、学力向上に資することができるものと考えております。
 また、今回楽しい学校生活を送るための心理検査Q-Uを標準学力調査を実施する学年の児童生徒を対象としてあわせて実施することといたしております。
 この検査では、学級における児童生徒個々の置かれた状況や学級集団の雰囲気や成熟の状態を教師が的確に把握することができ、その分析結果により適切な指導、援助を行う中で相互に学び合える望ましい学級づくりを目指した取り組みを進めていくことができます。
 教育委員会といたしましては、新たに学力向上推進委員会を立ち上げ、標準学力調査の結果を分析するとともに、心理検査Q-Uによる調査結果と連動させながら学力向上に係る推進計画を策定するなど、各学校への支援を行っていくことといたしております。
○議長(藤田幸正) 白籏愛一議員。
○23番(白籏愛一)(登壇) 小中学生の学力の件については、ただいまの教育長の説明でかなりわかったわけですけども、今後の対応についてもいろいろと考えられているようでございます。
 そういったことで、実績として今後しっかりと新居浜市の小中学生の学習の力が上がるようによりお願いしたいと思います。
 また、職員の意識改革についてでございますけれども、市民や私たちが窓口に相談に行ったときに、全くだめなものはそれなりの説明が必要と思いますけれども、よく話を聞いて、どういった方策なら可能なのか、そういった相談をしながら物事を進めていく、そういった姿勢が非常に大切であると思います。まさに先ほど市長が言われた物事に果敢に取り組もうとする職員でないかと思っております。
 こういった前向きな職員も多くいるとは思いますけれども、評価の点でどういう形で現在まで反映してきたのか、その辺人事担当の方の答弁をお願いしたらと思います。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。近藤副市長。
○副市長(近藤清孝)(登壇) 白籏議員さんの再質問にお答えいたします。
 現在までの職員の評価ということでございますが、現在までの人事考課制度というのは、その職員の悪いところをよくしようという観点から人事考課に取り組んでまいりました。
 その中でやはり問題になるのは、その評価がその職員の昇任、昇格であったり、給料であったりのところに反映されてないという問題がありましたので、その取り組みについて新たな取り組みとして人事評価システムの新たな構築をしてまいりたいと、そのように考えております。
○議長(藤田幸正) 白籏愛一議員。
○23番(白籏愛一)(登壇) これまで市長が示された公約についていろいろと質問をしてまいりました。
 公約を見ますと、市民から見ても期待される点が非常に多くあったように思います。市長の思いをもっと出して、予算が必要なものについては予算を確保し、これまでの市政との違いをしっかり出してほしいと、そういったことを要望して次に移りたいと思います。
 次に、水道管の耐震化について質問をいたします。
 阪神・淡路大震災からは18年、また東日本大震災からも既に2年余を経過いたしました。本市においても、これら大震災を念頭に各種の対応がなされようとしております。
 昨年8月に南海トラフ巨大地震による津波高、浸水域等及び被害想定が内閣府から発表されました。
 市としましても、市内海岸隣接地への標高表示やため池ハザードマップの作成と説明会の開催、また国領川洪水避難地図の作成など、市民に対しその危険性について身近に知っていただくべく対応に取り組んでこられたところでございます。
 さて、これら防災・減災の見地から、本市の水道管の耐震化について取り上げてみたいと思います。
 本市における水道事業は、広瀬邸や関連する重要文献等を寄贈された広瀬つぎ子氏の夫孝六郎元東大名誉教授の調査指導により、昭和29年上水道布設事業を計画。同年事業認可を受け、その後着実に進展。平成23年には計画給水人口12万人、計画1日最大配水量5万6,300立米と、大きく事業を伸ばしてきているところであります。
 自然に恵まれた安定した水質と水量を保ち、市民の信頼を保ちながら60年にわたって事業を推進してきたわけであります。
 しかし、近年大震災が想定される中、重要なライフラインである水道管の耐震化が大きくは進んでいないことが問題視されております。
 阪神・淡路大震災では、水道管の寸断による大規模な断水が飲料水やトイレの使用など市民生活に大きな支障を来しました。
 さて、愛媛県内の水道施設のうち、基幹的な水道管の耐震化率が平成23年度末時点での厚生労働省の調査で約20%と、都道府県ではワースト4位の44位とのことであります。とはいえ、この数値は県内の市町の平均値で示されたものであり、ある新聞の調査によると、基幹管路の耐震化率は100%の東温市からほとんど耐震化が進んでいない市町と、ばらつきのある数値となっております。
 さて、本市はというと、17.8%と、県内では中ごろの数値のようで、お隣の西条市の耐震化率65.8%、四国中央市の40.8%と比べ明らかに低い数値となっております。
 本市の水道事業会計は、長年健全な数値を示しており、平成23年度を見ても、純利益が2億2,000万円余を計上しているところであります。
 第五次新居浜市長期総合計画の実施計画においては、配水池耐震施設率について、平成21年度の現況値16.6%を平成27年まで5年間で目標値31.0%まで拡充していくとの計画が示されております。
 また、管路耐震対策事業が掲げられ、その目的として、現在約596キロメートルある送水・導水・配水管のうち約4.7%しか耐震化されていない管路の耐震化を進めるとあり、平成23年度から毎年約5億円事業費として計画。平成27年度までに全体事業としては合計約25億4,000万円となっており、その時点での耐震化されたパーセントは示されておりません。
 おくれている水道管の耐震化について、新居浜市なりに進めていこうとの計画はわかりますが、大震災が遅くない時期に来るとされている中、その被害、市民生活への影響を少なくする方策として、耐震化のスピードをより高めることが必要と考えます。理事者の見解を伺います。
 また、新聞報道の本市における基幹管路の耐震化率17.8%の数値についての見解について、また第五次長期総合計画に示されている送水、導水、配水管のうち約4.7%の耐震化と示されている数値について、報道とはベースが異なると思いますが、見解を伺います。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。橋本水道局長。
○水道局長(橋本桂一)(登壇) 水道管の耐震化についてお答えいたします。
 本市における水道管の耐震化率が低いことは、白籏議員さん御案内のとおりであり、遠くない将来に発生が予測されている南海トラフ巨大地震に備え、市民の生命、財産を守るためには、重要なライフラインである水道管の耐震化の促進が必要であると考えております。
 水道局が管理する水道管のうち、送水、導水及び口径400ミリ以上の配水管については、特に重要であるため、基幹管路という位置づけをしており、平成23年度末におけるその総延長は約35キロメートル、耐震化率は17.8%となっておりますが、これは全国平均の32.6%、愛媛県の平均の20.1%を下回っております。
 また、第五次長期総合計画に示されております水道管の耐震化率4.7%につきましては、平成21年度末の耐震化率でございますが、これも全国平均の9.2%を下回っており、耐震化のスピードを高めることが必要とされているところでございます。
 しかしながら、耐震化工事を短時間で実施することは、経費的な問題に加えて、工事による断水や交通規制などにより市民生活に大きな影響を及ぼすおそれがあることから、水道管の状況や重要度を正確に把握し、災害時における応急給水計画や救急病院等への優先給水等を反映した上で管路の更新計画を策定する必要があると考えております。
 そのために、平成24年度に新居浜市管路台帳システムを構築しており、システムにより集計、解析された管路情報データをもとに、平成25年度には管路の耐震化、更新計画の策定を行うとともに、効果効率的な耐震工事に積極的に取り組んでいくことと、現在取り組んでおります配水池の耐震化を進めることで、安全で安心な水道事業を推進してまいります。
○議長(藤田幸正) この際、暫時休憩いたします。
  午前11時02分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前11時12分再開
○議長(藤田幸正) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 白籏愛一議員。
○23番(白籏愛一)(登壇) 最初の質問のときにも申し上げたんですけども、耐震化の予算として第五次の長期総合計画では、管路耐震対策事業として年間約5億円が計上される、そういう計画になっております。
 しかし、ことしの予算書を見ても、耐震化のための予算が具体的に幾ら必要かというような提示をされているかということがわかりません。そういったことで、今年度中は耐震化に係る予算をどれほど計上しているのか、その辺についてお聞きしたいと思います。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。橋本水道局長。
○水道局長(橋本桂一)(登壇) 白籏議員さんの再質問にお答えいたします。
 平成25年度の建設改良事業費は4億6,400万円を予定いたしております。
○議長(藤田幸正) 白籏愛一議員。
○23番(白籏愛一)(登壇) 第五次長期総合計画では、5億円余りをというような計画になっていたかと思います。今年度それだけ4億数千万円ということで少ないということは、今後やはり耐震化の必要性はわかっているもののなかなか予算化されてないというようなことになりますので、ぜひとも今後ともこういった耐震化にかかわる予算の獲得に向けてしっかりとお願いしたらと思います。
 次に移ります。
 法定外公共物の管理についてお伺いします。
 地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律が平成12年施行され、里道、水路等の法定外公共物については、平成17年4月から市に移譲され、現在に至っているところであります。
 財産管理の一環として、係る境界線の確認、決定等、困難さを伴うだろう責務を担うこととなりました。
 その後既に8年経過いたしました。当初はふなれでもあり、種々の問題点も指摘されておりました。現在はどのような状況で推移しているのかについてまず伺います。
 あわせて問題点があれば、どういった内容についてであるのか伺います。
 次に、市の財産になったにもかかわらず農業用として利用されていない水路にふたをし、土地改良区が駐車場として第三者に貸与するなど、一部ではありますが町なかで見られるのではと思います。法的にはどのようになるのか伺います。
 次に、農地整備課では、市内の各土地改良区に対し、法定外公共物となる水路について、以前改良区でリストをつくり提出するよう通達を出していたことを伺いました。
 まず、どういった考え、目的でこのような調査をしたのか、経済部としての考えを伺います。
 確かに都市化が進んだ地域においては、以前の状況と大きく異なっているところがあると思います。土地改良区が機能管理を行う水路とは、その性格上、農業用に利用されている水路に限るというのは当然のことであると思います。期限は来ていると思いますが、その後土地改良区から提出されたリストについてどういった内容になっているのか、また他の部署との調整もあろうかと考えますが、対応についてはどうなったのか伺います。
 これにより土地改良区が機能管理すべき水路等がどの程度に減じるのかについて伺います。
 次に、法定外公共物に係る事故について伺います。例にとりますと、市内にある土地改良区のうち、吉岡泉土地改良区内の水路は、合計約6万メートルの総延長になると言われております。当然水路に転落するなどの事故が過去も時折あったと思います。
 しかし、当事者の過失というか、特にけがなどそのものに対し問題となることはなかったように思います。
 しかし、この1年内でこの土地改良区では2件の人身事故が発生し、問題となりました。世相も変わり、被災者においてもその対応についてさまざまな事態が想定されるようになってまいりました。水路は転落などすれば当然危険が想定される箇所であり、そういったことも想定した備えが必要であると考えられます。
 水路の性格上、また予算的にも、全ての水路にふたをするなど考えられない中、しかし安全対策は講じていかなければなりませんが、この点についてどういった考えをお持ちか伺います。
 個々により事情は異なるものの、責任の所在はどうなるのでしょうか。場合により保険が適用されると聞いていますが、どういった内容になっているのか伺います。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。本田経済部長。
○経済部長(本田龍朗)(登壇) 法定外公共物の管理についてお答えいたします。
 法定外公共物とは、道路法の適用を受けない里道や河川法の適用を受けない水路等を言い、もともと個人の所有権がない国有財産でしたが、平成17年に市に譲与され、以降は財産管理も機能管理も市があわせて行うこととなっております。
 御質問の財産管理の一環であります境界線の確認や決定につきましては、平成17年以降立ち会い件数が累計で1,918件、年平均にいたしますと約240件となります。
 次に、境界線の確認、決定に係る問題点でございます。境界の確認におきましては、隣接地所有者だけでなく、法定外公共物を挟んだ対面地所有者の立ち会い、同意書への署名、捺印が必要となってまいりますが、それらを拒否される方も多く、境界立会が不調となる場合がございます。
 また、境界立会時の資料となります耕地整理図、畝順帳、野取帳がない地域や資料があっても記載されている幅員が不足する場合などがあり、関係権利者との調整に苦慮をいたしております。
 次に、土地改良区が水路上にふたがけをし、駐車場として第三者に貸与していることの法的見解についてでございます。
 新居浜市では、法定外公共物である水路へのふたがけや道路の占用などにつきましては、新居浜市法定外公共物管理条例に基づき、申請受理や許可の手続を行っておりますが、平成17年以降土地改良区が駐車場として賃貸するというようなことについては、新たに許可や容認した事例はございません。
 しかし、御指摘のように、過去のさまざまな経緯から、そのような場所が残っておりますのも事実ですので、今後問題の解消に向け、土地改良区や関係者と交渉してまいります。
 次に、リストの提出についてでございます。
 土地改良区が管理する施設につきましては、土地改良法により維持管理計画書に記載することが義務づけられておりますが、各土地改良区の現在の計画書は、策定されて10年以上経過しているため、農道や水路など現況にそぐわない状況が生じております。
 そのようなことから、市としても各土地改良区に対し実態に合った維持管理計画の変更手続を進めるよう要請をいたしました。
 なお、計画見直しで確定した農道や水路の延長をもとにして維持管理施設で不慮の事故が起こった際に対応できるよう、新居浜市土地改良協議会が主体となって施設賠償責任保険に加入いたしております。
 現在4つの土地改良区が維持管理計画の変更手続をされ、1つの改良区が県の認可も得ておりますが、認可を得た土地改良区では、該当施設を見直すことにより不要となった施設もあるものの、逆に今まで漏れていた施設もあったため、結果的に農道も水路も延長が延びております。
 なお、維持管理計画変更に伴う土地改良施設の責任分担や引き継ぎにつきましては、今後も市役所関係各課とも協議しながら状況に合った対応を行ってまいります。
 次に、法定外公共物に係る安全対策についてでございます。
 農業用水路は、通常利水や清掃、掃除のためふたがけをしないものでございましたが、近年農地や住宅の混在化が進んでおりますことから、住民の水路への転落事故などが懸念されるところでございます。
 法定外公共物は底地の所有者が新居浜市であり、財産管理はもちろんのこと、機能管理も地方公共団体が行うことになっておりますが、実際には土地改良法によって設立された各土地改良区が維持管理計画により農業用施設を管理しておりますことから、責任の所在はケース・バイ・ケースと考えられます。
 なお、安全対策につきましては、水路の規模や交差点、通学路など、条件や緊急性を考慮しながら地元土地改良区や新居浜市によりガードパイプやふたがけなどの対応をしておりますが、水利やしゅんせつ、通行上の兼ね合いもあり、十分とは言えない状況となっております。
 次に、保険についてでございます。
 不慮の事故に対する保険につきましては、現在新居浜市土地改良協議会が一括して各土地改良区の維持管理計画に掲載されている水路と農道について加入いたしております。
 当保険は、管理の瑕疵により生じた事故に対して適用されるもので、保険金等の支払いにつきましては、事故の際の施設の状況や個人の注意義務なども含めて判断されます。
 また、新居浜市も土地改良区が維持管理計画に掲載していない部分をカバーするため、市道以外の農道等について賠償責任保険に加入いたしております。これも同様に、瑕疵の有無で保険金の支払いが判断されます。
○議長(藤田幸正) 白籏愛一議員。
○23番(白籏愛一)(登壇) まず、保険ですけれども、保険の内容については、通常の市道とか、そういうところで起こった場合とは異なって、法定外公共物、水路等に落ちた場合は、交渉等については当事者間でやると。保険の会社でそういった交渉をやってはもらえないというようなことも私聞いとんですけども、大抵そういうことであろうかと思います。それでいいのかどうか、そういうことも含めて今後検討してほしいと思います。
 また、各土地改良区より実態調査をしとるわけですけれども、例えば町なか、私が住んでる沢津なんかでもそうなんですけども、農業用に全く使われてない水路なり里道を農地整備課が管理する今のやり方から、今回そういうリストアップをしてそれを除外したと、そういうことだろうと思います。
 そういったことで下水道建設課や道路課のほうに当然移管しなければならないそういった法定外公共物は多々出てこようかと私は思っとんですけども、そういう中で協議をしているというようなこともございましたけども、こういった各部にまたがる問題については、例えば副市長を中心に調整するとか、そういったことが必要でないかと、そのように思っております。そういう点について何か答弁があればお願いしたいと思います。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。本田経済部長。
○経済部長(本田龍朗)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 これまでにも庁内各セクションとの協議も進めて取り扱ってまいりましたが、いろいろな事例がございまして、パターンもございます。そういうようなことで、今後もなお一層各部局との調整を十分踏まえまして、管理のしやすい正しい管理体制になりますよう努めてまいりたいと思います。
○議長(藤田幸正) 白籏愛一議員。
○23番(白籏愛一)(登壇) 次に、発達支援教育について質問いたします。
 もう2年半ほど前になりますけれども、平成22年10月、発達支援教育の中核としてこども発達支援センターが開所いたしました。発達支援課の創設により、障害や学習課題のある子供が一人一人のニーズによった専門性の高い支援を地域の中で受けられると期待されているところであります。
 発達障害にも、アスペルガー症候群やADHD、またLD等、その障害の特徴も異なるため、その対応も非常に難しいとされております。
 また、これら3つの発達障害への特徴は、知能の高さ低さは関係ないとのことであります。例えばADHDについては、他の子供たちと比べて極端に注意力が散漫であったり、多動、衝動性が見られる、さらに自分の欲求を抑えるのが苦手、またそのかわり発想力がすごいなどの特徴があるとのことであります。
 特別支援教育により子供たち一人一人の能力を理解し、可能な限り開発していくことが期待されております。
 今後この発達支援課に対する期待もさらに大きくなっていくものと考えられます。
 支援の必要な子供の早期発見やサポートの充実強化等、重要な任務を今後とも担っていかれるわけでありますが、以下質問をいたします。
 まず1点は、現在本市において支援を行うべき対象の人たちはどの程度おられるのかについて伺います。
 次に、大変忙しくしているようですが、これらに対応すべく、専門性も含めた人材、人員は確保されているのか。
 次に、現在の発達支援課は、子供たちやその家族への対応のようでありますが、成人になった場合の支援については、現状ではどのようになるのかについて伺います。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 発達支援教育についてお答えいたします。
 現在本市において支援を必要とされている方でございます。昨年度こども発達支援センターを訪れ、発達などに関する相談を行った保護者の方は485名でした。
 その内訳といたしましては、乳幼児170名、小学生194名、中学生75名、高校生26名、その他20名でございます。
 先日文部科学省が公表いたしました調査結果によりますと、通常学級の児童生徒のうち、発達障害などの気になる子供が6.5%在籍しているとの結果がございました。
 こども発達支援センターでの発達相談以外にも、巡回相談で市内の施設や学校を訪問し相談に応じた件数は393件でございます。
 潜在的な状況も勘案しますと、相当数の方が支援を必要と感じているのではないかと考えております。
 次に、センターの人材、運営体制についてでございます。
 現在発達支援担当の専門職員といたしましては、教員2名、保健師2名、保育士1名、早期療育指導員6名がおり、早期発見、早期支援、地域療育支援の諸事業を推進いたしておりますが、業務の遂行に当たりましては、臨床心理士やカウンセラーなどの心理職、医師や理学療法士、作業療法士などの医療職、相談支援員やソーシャルワーカーなどの福祉職員等、多様な専門職が必要とされているところでございます。
 一方で、地域における発達支援、療育支援に携わる専門職不足は大きな課題であるとの認識をいたしております。
 今後は関係職員となお一層の連携強化を図るとともに、派遣研修や実技研修等を通じた現場職員の支援技術のレベルアップやマンパワー強化などに努め、専門人材の育成、適正な人材確保、効果的なセンター運営体制の充実に向け積極的に取り組みを進めてまいります。
 次に、成人期の支援についてでございます。
 こども発達支援センターでは、乳幼児期から成人期までを見据えたライフステージに切れ目なく対応する継続支援を基本的な理念としております。
 現状では、幼児、児童生徒の早期段階での発達支援に重点を置いた事業を進めておりますが、早期から支援を受けても、成人期に達して支援が途切れたり、早期の支援の機会を得ることができずに成人したケースもありますことから、早期発見、早期支援に加え、成人後も含む全ライフステージへの継続した支援がこれから肝要になるものと思っております。
 今後は、医療、保健、福祉、教育、労働等の関係機関の代表者で構成する新居浜市地域発達支援協議会におきまして、成人期への支援の啓発、支援を支える人材育成、支援体制の整備、就労支援のほか、生活支援や心理的ケアも含む幅広い支援の取り組みに向けての協議を一層進めますとともに、ハローワーク、地域障害者職業センター、障がい者就業・生活支援センターなどの専門機関とも連携を図りながら、成人期の支援の拡大に向けた環境整備の取り組みを進めてまいります。
○議長(藤田幸正) 白籏愛一議員。
○23番(白籏愛一)(登壇) 新居浜市に研修に来る人たちの一番多いテーマが、この発達支援教育についてであると伺っております。
 そういうことで、新居浜市が先進市として日本中でも特に進んでいるそういう市であるということが認識されているようでもございます。
 そういったことで、子供たちの発見等を含めまして、大人への対応等についても今後研究していくというようなこと、お話がございましたけれども、今後ともしっかりとこの発達支援の教育について、全国の先進市として頑張られるよう御期待を申し上げたいと思います。
 次に、有機資源活用事業についてお伺いします。
 循環型社会の構築は、今後の自治体経営にとっても大きな課題の一つだと考えます。特にし尿や生ごみ、浄化槽や下水道汚泥などを面倒なものとして捉えるのではなく、立派な地域資源として有効に利活用するシステムが完成すれば、循環型社会の大きな歩みになると考えるところであります。
 現実に自治体において稼働されている2例について簡単ではあるが紹介し、新居浜市においてもぜひ本市に合った方式でのバイオマスエネルギーの利活用について取り組みを開始したらと考え、質問を行います。
 最初に、昨年11月研修に伺った福岡県大木町のおおき循環センターにおいて実際に運転されているプラントについて述べたいと思います。
 大木町は人口約1万4,500人の農村地帯にあります。このセンターは学校にも近く、人家も比較的多い地区に立地しております。
 また、この町には公共下水道はないが、合併浄化槽は約70%の家庭に採用されているとのことであります。
 システムのフローについては、比較的簡単であり、メタン発酵槽と言っているステンレス製タンクにし尿と家庭や事業所から出る生ごみ、そして遠心分離により濃縮された浄化槽汚泥を連続的にタンクに仕込み、約37度Cで22日間滞留させることにより発生するバイオガスをガスホルダーにため、これを活用し発電機の運転及び熱源として使用いたします。
 さらに、連続的に排出される水溶液、すなわち液体肥料を貯蔵タンクに回収します。この液体肥料を農家に供給し、水稲や麦作などの土地利用型の作物に肥料として活用するシステムとなっており、この施設の運転については指定管理者に委ね、8名で運転しているとのことであります。
 大木町における方式については、簡単に言うと以上のようなことになり、このシステムと同じ方式は全国で5自治体が採用しているとのことでありました。
 次は石川県珠洲市におけるバイオマスメタン発酵施設について述べたいと思います。
 この施設については、平成19年7月竣工し、8月から本格稼働したものであり、国土交通省と環境省との連携事業となっております。
 ここでは、下水汚泥、農業集落排水汚泥、浄化槽汚泥、そしてし尿、生ごみを混合槽に集約し、これをメタン発酵槽に送り、ここで約20日間滞留させます。
 ここで有機物は分離、メタンガスは貯蔵タンクに貯蔵され、発酵槽の加温用や汚泥乾燥用のボイラー燃料として有効利用されるシステムとなっています。
 メタン発酵槽で得られる有機物、すなわち消化汚泥は脱水機により脱水され、その後乾燥し、造粒後、固形肥料として市民に無料配布されているとのことであります。
 珠洲市は人口約1万7,000人であり、この施設の導入効果としては、従来の処理に比べ年間5,700万円程度の削減になったとありました。バイオマスをエネルギーに利用するため、処理に係る燃料代が大幅に削減されるとありました。
 この2つの自治体における方式では、発生するバイオマスを発電用に利用する、また燃料として利用することや、回収された液を液肥として使用する、さらに固形燃料にして利用するなど、システムについては違いがあります。
 焼却大国日本と言われ、焼却や埋め立てが日本におけるごみと言われるものの処理方式の主役となっています。分別による再資源化など着実に進みつつある世相ではありますが、し尿や生ごみ、下水汚泥についても、身近なかつ有効な資源として捉え、活用することがまさに自治体の21世紀における課題であります。
 新聞報道によると、松山市における下水汚泥を固形燃料化し、補助燃料として利用する国の実証事業が始まったとありました。事業は国土交通省の直轄で、下水道事業のコスト削減や再生可能エネルギーの創出が主な目的とありました。利用可能な物質は極力再利用するシステムの確立を目指しております。
 本市も環境部においてこれらの課題について調査研究がなされていると思います。現状認識と今後の方針、計画について伺います。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。曽我環境部長。
○環境部長(曽我忠)(登壇) 有機資源活用事業についてお答えいたします。
 本市の廃棄物系バイオマスの利活用につきましては、現在下水処理場において取り組んでおりまして、排出される脱水汚泥の一部を愛媛県廃棄物処理センターへ搬入し、焼却、溶融した後、スラグは路盤材として利用されており、残りはセメント工場へ搬入し、セメントの原料となっております。
 また、処理過程で発生するバイオガスである消化ガスにつきましては、下水処理場内で利用し、余剰ガスは住友共同電力株式会社へ売却し、ボイラー燃料として利用されており、有効利用率は100%となっております。
 そのほかの利用方法についてでございますが、今後下水道普及率の向上に伴い脱水汚泥が増加し、処理コストや輸送に係るCO2の排出量の増加が予想されますので、脱水汚泥の燃料化について県や事業者とともに協議、検討を進めております。
 しかしながら、脱水汚泥は廃棄物であるため、法規制面で制約を受けることから、引き続き国等の関係機関に廃棄物としての基準を緩和していただくよう要望してまいりたいと考えております。
 また、昨年環境部内に検討会を設置し、新たな廃棄物系バイオマス利活用につきまして調査、研究を行っております。
 バイオマスの利活用方法といたしましては、固形あるいはガス化して発電燃料等に利用する方法や、堆肥や液肥といった肥料としての利用、建設資材としての利用などが挙げられ、対象とするバイオマスについても組み合わせはさまざまでございますが、事業化する場合は、バイオマスの質や量、収集方法、費用対効果、処理施設の場所及び処理能力の想定など、多くの解決すべき課題も上がってきました。
 そのため、検討会では、地域特性を活用して取り組んでいる自治体として、白籏議員さんより御紹介のあった石川県珠洲市の浄化センターバイオマスメタン発酵施設の視察を実施しておりまして、今後こうした取り組み事例も参考にしながら、生ごみやし尿、浄化槽汚泥、下水道汚泥の複合バイオマスでのメタン発酵や発酵後の汚泥の燃料利用を中心に検討を行ってまいります。
 また、平成24年6月に愛媛県バイオマス利用推進計画が策定され、今年度よりバイオマス活用に係る県市町連携会議が発足したことから、県や各市町との連携も図りながら、バイオマスの利活用事業実施に向け調査研究を進めてまいります。
○議長(藤田幸正) 白籏愛一議員。
○23番(白籏愛一)(登壇) 時間がないので次行きます。
 広告事業について質問します。はしょって説明します。
 新居浜市の広告事業について質問をいたします。平成19年9月に広告事業実施要領が制定され、5年を経過いたしました。団体が図書や封書など物品を寄贈され、それに企業団体名や広告を掲載するなど広告媒体として活用する場合も収入として換算することができ、また直接広告事業の収入として納入される場合もあろうかと思います。
 今後も施設命名権や広告事業に適した市有地の活用なども含め、新たな広告事業の拡大について知恵を出し合い、本市の財源確保ため努力をしていただきたいと思います。
 これまでの年度ごとの推移、さらに現状の取り組みと今後の本市における広告事業の展開方法について伺います。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。田中企画部長。
○企画部長(田中洋次)(登壇) 広告事業についてお答えいたします。
 まず、これまでの広告事業への取り組み状況と年度ごとの収入額についてでございます。
 本市におきましては、新居浜市広告事業実施要綱及び新居浜市広告掲載基準に基づき、市が保有する資産を広告媒体として有効活用することで新たな財源確保を図るとともに、歳出の削減を図っているところでございます。
 これまでホームページのバナー広告や市政だよりへの広告掲載により広告料収入を得ているほか、封筒や市民一斉清掃などのボランティア清掃活動に使用する専用ごみ袋を企業広告つきのものとし、無償現物供与として受け取ることなどにより経費節減を図っております。
 平成20年度以降の広告料収入といたしましては、市政だよりとホームページのバナー広告を合わせまして平成20年度が約314万円、平成21年度約343万円、平成22年度約281万円、平成23年度約261万円、平成24年度約251万円となっております。
 次に、広告事業の現状と今後の展開方針についてでございます。
 平成24年度は、これまで実施してまいりました広告事業に継続的に取り組んでいるほか、7月から別子銅山記念図書館におきまして雑誌スポンサー制度をスタートしたことにより、現在10事業者から15誌の提供をいただいております。
 また、12月には庁舎1階東側ロビーに別子銅山の産業遺産マップと公共施設などを表示した市内地図及び市民課と国保課の窓口案内が一体となった広告つき地図パネルを設置いたしました。
 これは、広告募集から地図パネルの制作、設置までを設置事業者が行い、庁舎の使用料、電気代に加え、広告収入の一部を市が受領するという仕組みになっておりまして、使用料、電気代を除き年間24万円の歳入を見込んでおります。
 今後の広告事業につきましては、これまでの取り組みを継続するのはもちろんでございますが、施設命名権付与の検討や未利用市有地の活用、また公共施設への新たなパネル広告設置など、さらに工夫を凝らした取り組みを進めてまいりたいと考えております。
○議長(藤田幸正) 再質問はありませんか。(23番白籏愛一「はい、終わります」と呼ぶ)
 この際、暫時休憩いたします。
  午前11時52分休憩
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  午後 1時00分再開
○議長(藤田幸正) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 伊藤優子議員。
○21番(伊藤優子)(登壇) いずみ会の伊藤優子でございます。会を代表いたしまして質問させていただきます。
 石川市長は昨年11月、経済界を初め広く各界各層からの要請によって第22代新居浜市長になられました。
 一方で、無投票当選で選挙が告示日1日で終わり、選挙活動がない分、石川市長の目指す方向が市民の皆様に伝わりづらいという点もあったのではないかと心配しておりました。
 そのような中でも、石川市長は当選された初めての御挨拶の中で、住友各社との連携強化による産業活性化、市内統一テストによる小中学生の学力向上、職員の意識改革による効果・効率的な市役所の実現と、3つのことについて強調されました。
 また、平成25年度施政方針と予算提案説明でも、平成25年度の方針として、市長の公約に基づく政策や予算編成作業が行われているのではないかと感じました。
 これは石川市長が多くの方々の負託を受け、非常に重い市民の期待と責任を一身に背負っておられることを実感され、市政に取り組んでいかれることのあらわれではないかと感じております。
 私たちいずみ会も、これからの任期中、一生懸命石川市政を支えてまいりたいと思っておりますので、市民の皆様の負託に応えるべく頑張っていただきたいと期待しております。
 それでは、具体的に質問をしてまいります。
 まず初めに、市長選の公約では、安全で快適に暮らせる都市の実現、活力ある産業活動の実現、地球にやさしい暮らしの実現、健康で、生きがいのある暮らしの実現、市民の力が育まれ、継承される社会の実現、自立・連携する協働社会の実現、効果・効率的な市役所の実現と、大きく7項目を挙げておられます。
 最初に、道路の整備や駅周辺施設の整備、住友各社との連携強化、工業用地の確保などを挙げておられる点、経済政策を最初に持ってきている点で、石川市長は前佐々木市長が重視しておられたところと大きく違う点であるのではないかと思っております。
 新居浜市にとって住友関連企業が支払う固定資産税や安定的な社員の給料による所得税や住民税、中小下請に対する仕事、また年金をもらって暮らしている元社員の方々など、新居浜市の経済の下支えをしていると言っても過言ではないでしょう。私も他市の市長さんから新居浜市はうらやましいと言われたことがあります。
 そこで、石川市長は住友各社との連携強化と企業誘致及び企業留置の推進、新居浜ブランドの創設とあります。経済の不況による企業の撤退などがあれば市に大きくしわ寄せが来ることになります。
 石川市長も昨年12月の加藤議員の質問に対して、生産効率の高い海外に設備投資が行われ、地域間競争が激しくなり、企業が撤退するということもあり得るので、トップミーティングにおいて国や県の補助金を当てにすることなくお互いの考えを理解し合い、相手のために何ができるかということを的確に、また迅速に判断し、行動することが必要となるとお答えされております。
 先般2月18日の朝日新聞に、「企業誘致曲がり角」との大きな見出しがありました。どのような内容かといいますと、多額の補助金をつぎ込む地方自治体の企業誘致が曲がり角に来ている。また、景気低迷で誘致企業の撤退や工場売却が相次ぐ。三重県四日市市では、外資系企業がわずか1年で撤退した。そのために、企業側に補助金を返すよう求めることもふえているといった内容でした。
 補助金を武器にした企業誘致の先駆けは、三重県の北川知事でしたが、それから10年、他の自治体との誘致合戦は激しさを増し、補助金頼みから抜けられなくなっているようですともありました。
 さらに、大手電池メーカーのジーエス・ユアサは、昨年多額の補助金を提示した自治体を蹴って、従業員の多数が在住している京都市内から通勤の範囲内の場所ということで、滋賀県栗東市に工場を建てたそうです。
 新居浜の場合、別子銅山の銅の発掘により始まり、1企業からいろいろな関連各社が生まれ、企業の論理はありながら地域との共存共栄のお考えのもと、さまざまな企業が根づいてきているのだと思いますが、市としましても税制面の優遇制度や既存の周辺企業との橋渡しなど、物心両面で企業を支えていくことが必要になると考えます。
 住友関連企業が新居浜市から撤退しないように、また新居浜市で人材を確保してもらうように、石川市長には連携を強化していただきたいと思いますが、どのように連携を強化していき、既存の周辺産業との橋渡しをしていかれるのでしょうか、お伺いします。
 また、マニフェストにも書かれてありますが、企業誘致については、新居浜市は次なる工業用地の確保が大事だと思います。
 しかしながら、現在の経済環境が岐路に立っていることや、広い工業用地がないことも現実としてございます。新たな企業誘致のための工業用地の確保についてはどのようにお考えでしょうか、お伺いします。
 次に、教育問題についてのうち、市内統一テストによる小中学生の学力向上についてお伺いいたします。
 石川市長が当選されたときに、初めの御挨拶でおっしゃった7つの公約の中でも、市内統一テストによる学力の向上については、具体的な提案でした。
 今回提案された当初予算の事業目的では、市内共通した標準学力調査を実施し、児童生徒の学力について信頼度の高い客観的な基礎資料を得ることにより、児童生徒個々の特徴や改善点を把握するとともに、Q-U調査の結果と連動させ、学力向上に向けた委員会等において分析、考察を行い、学力向上のための推進方策について提言を受けると。
 また、この結果を活用し、児童生徒への個別の支援の充実を図り、教師の指導方法の改善等を含め全市的な確かな学力の定着と向上を目指すとされていますが、平成25年度小学4年生から中学3年生全体を対象に標準学力調査を実施し、結果の解析を行うということでは遅過ぎます。平成25年度早々に実施し、結果の解析ではなく、学力を向上させるために具体的にどのようなことに取り組むべきだとお考えなのでしょうか、お伺いします。
 詰め込み教育の反省に立って、1992年度から実施が始まった教育をゆとり教育といいますが、私は2002年度から実施された学校週5日制の実施により授業時間が減ってしまい、今までの授業時間が確保できないために、その言いかえでゆとり教育といっているのだと思っておりました。
 そろそろゆとり教育で育った児童が大学を卒業するのですが、ゆとり教育で育った世代の児童生徒には、言われるように、学力の低下を招いたのでしょうか。
 また、検証もしないまま授業内容をふやし、事実上のゆとり教育が終わったと書いているマスコミもありますが、石川市長が学力調査を実施し、学力向上のための推進方策について提言を受けるということに対し予算を配分するということは、勉強に強い、学力に強い子供を新居浜市で育てていこうとされているということでしょうか、お伺いします。
 相変わらず減らないいじめ問題、最近国のほうでも心の教育の大切さを教えるため、道徳教育を強く推し進めようという動きもあります。新居浜市の将来を担う子供たちにどのような人になってもらいたいのか示す必要があるのではないでしょうか。
 次に、スポーツの振興と競技力の向上についてお伺いします。
 中学校及び高校の運動部の活動に著名な指導者を招聘し、指導を行うとの目的で、運動部活動競技力向上事業費の拡充を図っておられますが、運動部活動の推進には、息の長い支援が必要だと思っております。
 また、最近問題となっておりますように、体罰というよりまさに暴力と言えるような指導も問題となっております。
 平成29年に開催される国体に向けてだけでなく、生徒たちが努力を積み重ね、その姿を見せてくれて、一昨年、昨年の東中学校の駅伝選手のように全国大会で頑張ってくれると、新居浜市民の方々にも元気をもらえます。運動部活動競技力の推進について、生徒を育てていくためには息の長い支援が必要だと思いますが、この息の長い支援についてはどのような方法や支援をしていかれるのかお伺いします。
 次に、職員の意識改革による効果効率的な市役所についてお伺いします。
 新居浜市では、平成18年3月に新居浜市人材育成基本方針を策定し、職員みずからが意識改革と資質向上に向け、自発的、積極的かつ体系的、計画的に取り組むとともに、全体のレベルを向上させるために、職員の適正な処遇に関し人事評価システムの確立を図っておられます。
 また、本人による自己評価や評定者を複数人とすることや、評価が人を育てることを基本理念として、人事評価結果を本人に開示することを通して人事考課制度に対する信頼性を確保し、仕事の完成度や仕事の成果に対して適正な評価をすることでモチベーションを上げ、職員の職務遂行能力向上を目指しておられます。
 また、社会経済環境の変化の中で、行政需要の高度化、複雑化に対応できる人事管理を実施するために、人事考課を活用した公平、公正で透明性の高い昇任、昇格、職員の適性を考慮するとともに、積極性や協調性に着目した職員配置をすることにより、職員の適正な処遇をするとされております。
 また、生きがいや働きがいが仕事の成果につながるような人事評価システムを構築して住民サービスの向上を図るとあり、前佐々木市長は、困ったときには頼りになる市役所をと、再三再四言っておられました。
 石川市長は、職員の意識改革による効果効率的な市役所にと公約でおっしゃっておられます。何が欠けていると感じておっしゃっておられるのでしょうか、お伺いします。
 皆様も御理解されているとは思いますが、市役所での仕事はもちろん営利が目的ではないですし、地方自治体は最終的な受益者の住民との距離が近く、事業はより御理解を得られるために説得力が求められます。
 私は、内部での仕事や仕事量などの判断を正確にはかることは限界があるのではないかと思います。
 そこで、外部の人事評価システムを導入するほうが公平ではないでしょうか。また、どのようにしたらやる気を引き出し、困難な課題に挑戦できる職員を育てていくことができると思っていらっしゃいますか、お伺いします。
 また、前佐々木市長さんは、若い職員の意見を取り入れなくてはと、昼食会だったか、お昼休みとかにざっくばらんな会を開いて若い職員の意見を取り入れるような会をするとおっしゃっていたのではないかと記憶しております。いつの間にやらやっているのかやめたのか、職員からもそういう意見は聞かれなくなりました。
 そこで、石川市長は若い職員とのコミュニケーションはどのように図ろうとされるのですか、お伺いします。
 先日北野武さんのたけしのニッポンのミカタ!という番組を見ていましたら、世界から日本が紹介されていました。国家ブランドのイメージは1位、教育は2位、収入は6位と、105カ国中のアンケートの中でも、世界各国の人からはうらやましい国だと思われていますが、日本人が幸せだと思っている人は155カ国中81位でした。特にバブルを経験している40代以上の人は、経済的豊かさを幸せの基準と考えていて、若い20代前半までの今の若者は、バブル時代を経験せず、バブルがはじけた経験もしていないので、アンケートによると、今の現状が50人中49人の人が幸せと感じて現状に満足しているようです。
 家でごろごろしているときが幸せとか、プリンやお菓子を食べて幸せということや、ネット上で自分のダンスを公開して見知らぬ人からのエールや褒め言葉が送信されることが幸せとか、物の豊かさを幸せと感じる世代とそうではないという世代では、世代間格差というか、幸せと感じる事柄が全然違っていました。私もえっと思うくらい幸せだという事柄が違っていたのです。
 このことは、一概に年によって考え方が違うというだけでなく、お互いが理解不能という状態なんです。評論家の意見もさまざまで、若い人は将来を悲観していて、今からもっと世の中が悪くなるから、防衛反応が起きていて進化しているのだと言う人と、そのように上昇志向がなくなったら日本国は滅びていくのだという2人の評論家においてもはっきり意見が分かれていました。
 そのくらい世代間の距離があることを踏まえても、今からの時代を担っていく職員のことも理解して、これからのこととして取り入れていかなければと思いますが、この点について石川市長はどのようにお考えでしょうか、お伺いします。
 仮に市民の皆様が用事で市役所にいらっしゃったときに、職員1人の態度が横柄な態度をとっただけで市役所全体がまるでサービスが悪いように言われます。長くかかるかもしれませんが、新人職員からあくまで公僕として市民の皆様への接遇マナーの研修をしていただけないでしょうか。
 1階の受付だけでなく、他の階のカウンターにいらしたときにも、笑顔で何か御用ですかと聞ける態度が一番だと思いますが、仕事をしながらその気配を感じ取ることは大変難しいと思います。
 職員が笑顔で接することのできる市役所、そのくらい変われば市民の皆様にもわかりやすく変化を感じていただけるのではないかと思いますが、このことについてはどのようにお考えでしょうか、お伺いします。
 次に、いずみ会が新居浜市に対して要望しております事項についてお答えをいただいておりますが、その対応内容等について数点お伺いいたします。
 初めに、安全・安心のまちづくりについてのうち、地震・津波対策の推進についてお伺いします。
 東日本大震災の経験と教訓を踏まえるとともに、人命尊重を第一に考え、南海トラフの巨大地震に備えるため、次のことに取り組むとあります。
 具体的には、新居浜市業務継続計画(BCP)の策定、家具等転倒防止、ガラス飛散防止対策の実施、防災訓練、防災出前講座、防災講演会、自主防災組織の資機材整備など地域防災力向上施策の実施、職員対象の訓練、研修の実施などの職員防災力強化対策の実施、避難所で必要な備品や備蓄物資の整備など防災体制の整備となっております。
 行政用語らしい難しい言葉が並んでいます。もちろん啓発や体制づくりは必要でありますし、大切なことであります。
 上記に書いてある中で、まだ実施されていないものもあると思いますので、ぜひ対応していただきたいと思います。
 そこで、一昨年起きました東日本大震災については記憶に新しいと思いますが、あの東日本大震災直後はとにかく高台に逃げること、すなわち命を守ることが一番大事なことだと教えてくれたものと思っております。
 今私が住んでおります庄内自治会の会員の皆様は、本部役員を中心に何回も避難訓練をしたり、命のバトンと言って、家族構成を書いた用紙を丸い筒のタッパーに入れて保管して持っております。
 私も他の自治会がそのような訓練をされているのかどうかわかりませんが、他の地域のお年寄りに、私たちはどこに逃げたらいいのと聞かれまして、公民館ですとお答えしましたが、公民館も知らない人がいるのでびっくりしております。
 自治会加入率も低下している現在では、ますます自治会館も公民館も知らない人がふえてきているのではないでしょうか。
 自治会加入率の問題ではありませんが、独居老人の方や高齢者だけの世帯の人には、民生委員さんや見守り推進員さんなどを通してその地域の避難場所を書いた大き目の地図が必要ではないでしょうか。ぜひお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
 また、東日本大震災については、福島原発の事故もあり、特殊な事情もありますが、まだまだ復興には至っておりません。町ごとなくなった地域もあり、お一人お一人の皆様の意見があり、地域の皆様の合意を得ることも難しく、苦労されている映像を見るたびに、私たちも忘れてはいけないと胸が熱くなります。
 今南海地震が起きると新居浜市はどうなるのだろうと、またどのようなことになるのだろうと。地図などで津波が何メートル、地震はといえば、どうしても他人事のように思ってしまうとおっしゃる方も多くいます。また、想定外の津波、地震ということもあります。
 しかし、備えあれば憂いなしということわざがありますが、安全、安心のまちづくりを推進していただきたいと思います。
 次に、防犯灯のLED化推進をお願いしておりますが、防犯灯については、LEDを含めて設置補助をしておりますが、蛍光灯からLEDへの交換により、自治会及び市全体の節電対策、経費削減につながることから、自治会での防犯灯設置の際にはLED化を推進していくとともに、補助制度の見直しを検討するとなっています。
 電灯の寿命が長く、電気代も安くなる点から、ぜひ早期の補助制度の確立をお願いします。
 新しくつける防犯灯からでもよいのですが、LED使用を考えていただきたいと思いますが、この点についてお伺いします。
 次に、都市計画の推進についてお伺いします。
 都市計画の推進については、県の都市計画区域マスタープランとの整合を図りながら、東日本大震災を契機とした防災安全対策、新規工業用地等の検討を進めるため、新居浜市都市計画マスタープランの見直しに着手し、災害に強いまちづくりを推進するとともに、地域の実情に即した適正かつ合理的な土地利用を図るとありますが、新居浜市の実情は、用途地域内に見られる農地等の未利用地、用途地域内には農地が11%を占めていて、農住混在地が見られます。
 また、市域の北部に指定される都市計画区域は、市域の約43%を占めております。
 市街化区域、市街化調整区域の区分は、平成16年5月に廃止しておりますが、市役所東部には農業振興地域の指定により用途白地地域が市街地に島状に残っておりますが、この2つの地域の見直しが必要ではないでしょうか。
 ずっと以前より指摘されていますが、どのようにお考えでしょうか、お伺いします。
 次に、東新学園の建てかえについてお伺いします。
 東新学園の建てかえについては、第五次長期総合計画に掲げており、できる限り早期に福祉部案を策定し、庁内協議を経て福祉のまちづくり審議会に諮るように進めていくと、以前と同じようなお答えをいただいておりますが、私が議員になった14年前の時点でも建てかえの必要性があったように認識しております。
 一時期広瀬公園西のグラウンド用地に慈光園と東新学園の併設プランが有力候補だったのですが、福祉のまちづくり審議会の委員の皆様の反対意見や、議会の中からの反対意見も多々あり、慈光園が今の旧西滝グラウンドに皆さんの合意も得られ建てられたことは本当によかったと思っております。
 また、平成20年10月に行われた第10回目の福祉のまちづくり審議会において、東新学園の建てかえに関し、建設場所を慈光園と併設する旧西滝グラウンドとする内容の審議報告がなされております。
 また、新居浜市の整備が必要な福祉施設として若水乳児園、若宮保育園、東新学園、心身障害者福祉センター、清光寮がありましたが、若水乳児園と若宮保育園はこのほど合築により建てかえ、完成間近ですし、心身障害者福祉センターは大規模改修をしております。
 福祉のまちづくり審議会での審議を経て庁内合意を得た上でできるだけ早い時期にとありますが、一時は慈光園との併設を考えたのですから、本当に早い時期に取りかかっていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 次に、瀬戸・寿上水道問題についてお伺いします。
 昭和42年8月以来、毎年新居浜市監査委員意見書で指摘されております問題ですが、瀬戸・寿上水道問題については、市関係者と瀬戸・寿上水道組合の協議の場を継続して持つことにより、市上水道との統合に向けた課題やプロセスについて協議を進め、一日も早い問題解決に取り組むとお答えをいただいております。
 また、水道局総務課からは、瀬戸・寿上水道問題は、水道局にとって解決しなければならない喫緊の問題であり、新居浜市瀬戸寿上水道問題検討委員会の一員として、市長部局と一体となって円満かつ早期の解決に努めている。
 平成24年度は例年どおり区域内の水質検査及び漏水箇所の通知を行った。平成25年度も同様に、安全で安心な水道水の供給のための対応を行っていく予定であるとお答えをいただいておりますが、市は真剣に取り組もうとしているのかどうか疑問です。お答えでは、真剣に取り組んでいるかのように感じますが、実際はといえば、一向に進展は見られないように思います。本当に一歩進むには、どのようにすることが望ましいのでしょうか、お伺いします。
 最後に、通告したときにはまだ応札されておりませんでしたが、3月1日に落札されましたので、総合文化施設の建設についてお伺いします。
 今まで2回入札が不調となっておりましたが、今回3回目でやっと落札に至ったことを、私といたしましても大変うれしく思っております。
 昨年7月に住民によります新居浜市総合文化施設の建設の賛否を問う住民投票条例を制定する請求書が、法定署名数の4倍にも当たる人の署名簿を添付して提出され、また計画どおり建設を望む署名も文化協会を中心に約3万8,000名を集め、議会においてさまざまな立場から議論した末に、反対多数で否決し、やっとここまで来ました。
 駅前の空き地に早く総合文化施設を建ててほしいという方たちから、いつ建設されるのとよく聞かれますが、何とも言えず歯がゆい気持ちでいっぱいでした。
 最近では東日本大震災による東北地方の建設需要で人手が足りない、建設資材が高騰しているので予算が足りないとか、さまざまなうわさが耳に入ってきておりますが、本当に不調になった原因はどうだったのでしょうか。
 このことが原因なら、まだまだ東日本大震災は復興のめども立っていない状態の中、今後も公共工事の入札については多大な影響を及ぼしていくのではと心配いたしております。
 最近四国内でも各自治体で入札不調という言葉を耳にしますので、これからの入札のあり方も考えなくてはいけないと思いますが、いかがでしょうか。
 3回目が不調なら、もう建設は中止だと石川市長がおっしゃっておりましたのですが、何度も言うように、本当に入札が成立してよかったです。
 しかし、市民に愛される総合文化施設にしていくためには、これからの企画運営面での取り組みが重要で、市民の長年の思いをいかに実現することができるのか、市としての真価が問われることになるのではないでしょうか。本当に企画運営がこれから進んでいく道を左右する大切な時期です。さらに、どのような人にお任せをしていくのかということも鍵を握ることになります。
 1月下旬に東京都世田谷区の三軒茶屋に建設されているパブリックシアターと杉並区の高円寺に建設されている座・高円寺という劇場型の施設を篠原議員と一緒に視察に行ってまいりました。
 世田谷区のパブリックシアターについては、野村萬斎さんを芸術監督として迎え、演劇と舞踊を中心に音楽や舞台芸術のための劇場です。1つは、ギリシャの野外劇場やアジアの伝統演劇の空間をイメージした客席と舞台との境界線のないオープン形式、もう一つは、プロセニアム形式と呼ばれる額縁型の舞台です。2つの劇場に関しては、しっかりした企画運営会社に任せておりました。建設された後にどのようにしていくかが鍵を握っているのではないでしょうか。
 世田谷区では、昭和60年ごろより区長さんが文化的な町にしたいということを基本とされ、このことが区民に根づいてきたようです。美術館建設やパブリックシアターの建設については、区民の人を巻き込んだ政策を打ち出されております。
 また、座・高円寺については、次世代の公立劇場として注目を集める理由として、建築家伊東豊雄さん、芸術監督佐藤信さんに加えて、劇場を管理運営する指定管理者NPO法人劇場創造ネットワークの活動があることです。
 演劇学校、劇場創造アカデミーなど革新的なコンセプトを掲げ、トップクラスの専門家たちと地域住民との強力なタッグを実現させている。支配人の桑谷哲男さんなどスタッフの方たちがすばらしい人たちでした。
 また、公共劇場の取り組みとして、高円寺の商店街や町会、古着屋さんから在住の学生さんまで参加して月1回のミーティングを行っています。地域の皆様が集まる劇場が拠点としてできたことで、皆さん喜んでいます。杉並区と劇場のコラボでよりおもしろい企画が生まれるそうです。
 繰り返し申し上げますが、新居浜市の総合文化施設におきましても、すぐれた企画を進めていくために、優秀な外部のスタッフを雇ったり、一定の運営費を確保しないといけないと思います。そのことについてはどのようにお考えでしょうか、お伺いします。
 また、右肩上がりにふえていく民生費、医療費や介護費用などありますが、ある一部の人の趣味であるかのように言われる文化的な事業に大事な税金を投入していかなければなりません。広く市民の皆様に御理解を得るためにも、広く多くの市民の人に呼びかけたり、興味のある人を巻き込んで参画をしてもらうことが大事なことだと思いますが、この点についてはどのようにお考えでしょうか、お伺いします。
 これで第1回目の質問を終わります。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) いずみ会代表の伊藤優子議員さんの御質問にお答えいたします。
 まず、住友関連企業との連携強化についてについてでございます。
 住友各社におかれましては、世界的な市況の悪化、急激な円安による原材料価格の高騰など、現下の厳しい経営環境の中におきましても、成長分野への投資や研究開発機能の拠点化を初め、税収や雇用の面で多大な寄与をいただいており、地域経済の再生のためには、住友企業と地元産業界、さらには行政が一体となった取り組みが必要な状況であると認識をいたしております。
 また、これまでも年2回の経済懇談会の開催や住友各本社への訪問等、住友各社との意見交換、情報交換の場を設けてまいりましたが、今後はさらに積極的に各本社トップとの意見交換の場、実務担当者レベルの情報交換の場も定期的に設け、住友各社の動きを迅速に把握し、さまざまな段階での意思疎通により相互理解を深め、信頼関係を構築することで住友各社との連携をさらに強化してまいりたいと考えております。
 住友関係企業と既存の周辺産業との橋渡しにつきましては、これまでにも東予産業創造センターやものづくり産業振興センターでの研修事業において、多様なニーズに応えられる人材を育成するという視点で講座を実施いたしてまいりました。
 また、住友各社のOBの方々のノウハウを生かし、各社から求められている方向性を見定めながら新技術開発の分野などで活躍いただいております。
 さらには、新居浜商工会議所では、会員企業と住友各社との間で発注状況や雇用に関する情報交換の場を設定するなど、取り組みを進めていると伺っております。
 今後におきましても、新居浜商工会議所、新居浜機械産業協同組合などと連携しながら、あらゆる場合を通じて住友各社と地元企業が積極的に情報交換できるよう支援いたしますとともに、住友各社が求めている分野に対応できる人材、技術の確保に向け、ものづくり人材育成協会や東予産業創造センターとも連携して対応してまいります。
 次に、新たな企業誘致のための工業用地の確保についてでございます。
 企業誘致は地域経済の活性化のために非常に有効な方策でありますことから、全国の自治体で奨励制度を活用した企業誘致が展開されてまいりました。
 しかしながら、奨励制度が横並びになった今、立地企業のニーズにいかにきめ細やかに対応することができるかという点でも、立地決定のための重要な要素となっております。
 また、本市は別子銅山開坑以来の長い歴史の中で、地域と企業との共存共栄の精神が市民生活に浸透しているという地域特性を有しており、それも優位性の一つとして今後も引き続き企業誘致を積極的に推進していきたいと考えております。
 本市の工業用地の整備は、従来から臨海部を中心に行ってきた経緯があり、現在多極型産業推進事業用地及び貯木場事業用地の分譲を行っておりますが、高速道路網の整備等により物流拠点としてインターチェンジ周辺に立地を希望する企業からの問い合わせもあり、民間所有の土地を紹介するなどして対応している状況でございます。
 このようなことから、内陸部の工業用地についても今後その需要が見込まれますことから、観音原地区を中心に新たな工業用地の確保の可能性について検討してまいりますとともに、内陸部の大規模未利用地についても引き続き調査をしてまいります。
 また、あわせて臨海部の工業用地の造成についても、企業立地の動向を踏まえながら検討を進めてまいります。
 次に、職員の意識改革による効果効率的な市役所についてでございます。
 職員の意識改革による効果効率的な市役所を公約にいたしましたのは、積極的な問題解決への取り組みが少ないのではないかと感じたからでございます。
 攻めの姿勢による市民サービスを展開することにより、効果効率的な執行体制の確立を図りたいと考えたところでございます。
 そのために、職員としては常に問題意識を持ち、市民目線に立ちながら課題解決のために挑戦するとともに、組織としては改善や改革をバックアップする職場環境を整備することが重要であると考えております。
 次に、外部の人事評価制度の導入についてでございます。
 人事評価制度は、職員個々の年間業務の目標達成度や職務業績に対する評価が正しく行われる必要があります。
 また、日々業務の指導に対する職員の対応も見きわめる必要があります。
 外部の方による人事評価では、このような職員の日々の業務や業務の進捗状況の把握に関して難しいものがあるのではないかと考えております。
 次に、どのようにしたら困難な課題に挑戦できる職員を育てていけるかについてでございます。
 職員のモチベーションを高めるための有効な手段として、人事評価システムを機能させたいと考えております。
 行政サービスは多種多様でありまして、求められている成果が異なることから、地道な仕事に対する着実な取り組みなども含めた評価が必要であると考えております。
 頑張って仕事をした職員を正当に評価することが、職員を成長させる最大のエネルギー源でございます。評価が処遇に反映される人事評価システムを構築してまいります。
 次に、若い職員とのコミュニケーションと世代間の距離についてでございます。
 若い職員とのコミュニケーションは、市政の運営について私自身が直接語りかけ、相互の理解を深めるだけでなく、御指摘のとおり、考え方に関する世代間の距離を縮め、組織の風通しをよくするものと考えております。
 若い職員とは育った社会的、経済的環境が異なることから、考え方の相違、多様化は避けられない事柄ではありますが、市長ミーティング等を通じ相互理解を図り、積極的に意見を取り入れていきたいと考えております。
 次に、新入職員のお客様の接遇マナーの研修と笑顔で接する市役所づくりについてでございます。
 新規採用職員の接遇研修につきましては、入庁後の4月と6月に挨拶や電話対応について実施いたしております。また、入庁後7年目の職員研修においては、大手スーパーにおいて民間の接遇研修を実施いたしております。
 市民の接遇に関しては、窓口対応や電話対応など、さまざまな場面でその向上が必要であると考えておりますが、基本となるのは、御指摘のように、ちょっとした声かけができる職員、おもてなしの心で接する職員の育成でありますので、職員が笑顔で接することができる市役所を目指してまいりたいと考えております。
 次に、瀬戸・寿上水道問題についてでございます。
 瀬戸・寿上水道問題は、昭和30年の旧泉川町と旧高須上水道組合との契約に端を発した歴史的な経緯、経過のある問題でございまして、市水道との統合に向け、地元の御理解、御協力を得ながら円満かつ一日も早い解決を図ることを市の基本的な方針として取り組みを進めているところでございます。
 近年では、平成21年度に副市長を委員長とする瀬戸寿上水道問題検討委員会を設置し、庁内体制の強化を図り、統合における課題や対応策等について協議を行ってまいりました。
 さらに、瀬戸・寿上水道組合の役員との話し合いを重ねた結果、平成24年1月に十数年ぶりに組合の水道委員の方々と市関係者との意見交換会を開催することができました。
 私が市長に就任いたしましてからも、協議の場の設定に向け、組合役員の方と調整を行ってまいりましたが、現在組合長が不在となっており、残念ながら開催には至っておりません。
 私といたしましては、現段階では法的な手段等、性急に問題解決を行うことは考えておらず、これまでの基本方針を踏襲し、今後とも組合と市関係者の継続した協議を行うとともに、組合に対する説明会の開催など、問題解決に向けた取り組みが前進するよう最大限努力してまいります。
 以上申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(藤田幸正) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) いずみ会代表の伊藤議員さんの御質問にお答えいたします。
 まず、市内統一テストによる小中学生の学力向上についてでございます。
 標準学力調査につきましては、平成25年4月に実施することといたしております。直接指導に携わる学級担任や教科担当教師が、児童生徒一人一人の学力の実態を的確に把握するとともに、実態に応じた個別の支援を継続的に行うことにより、学力の向上に資することができるものと考えております。
 児童生徒は、調査結果により前年度の学習の成果を確認するとともに、目標を持って日々の学習に取り組む手だてとなるものと考えております。
 子供は本市の未来を担う大きな財産であり、将来自立して社会で生きていく力を身につけるため、社会全体で育んでいくことが大切でございます。
 学校で学び、家庭でしつけ、地域で育てていくことができるよう、児童生徒の確かな学力の定着と向上に向け、まずは学校における教育活動の充実を図り、家庭と地域の連携、協力を進め、子供を取り巻く教育環境を整えていくことが肝要であると考えております。
 次に、勉強に強い子供を育てていこうとしているのかについてでございます。
 学校教育において求められる学力は、それぞれの時代的、社会的要請に基づき変化してまいりました。知識基盤社会の時代と言われる現代社会においては、単に習得した知識や技能の量をもって学力とするのではなく、これらを活用して課題を解決するために必要な思考力、判断力や主体的に学習に取り組む意欲や態度も含めた学力が必要とされています。こうした学力を身につけた新居浜の子供を育ててまいりたいと考えます。
 次に、スポーツの振興と競技力の向上についてでございます。
 皆様の記憶に新しいところでございますが、駅伝競走におきましては、東中学校女子駅伝チームが平成23年度に全国中学校駅伝大会で優勝し、今年度も同大会3位となり、スポーツの町新居浜を大いにアピールしていただいたところでございます。私はもちろんですが、多くの市民の皆様が元気と活力をいただいたことと思います。
 また、今年度の全国中学校体育大会においては、川東中学校女子ソフトボール部がベスト8、北中学校サッカー部がベスト16、東中学校女子バスケットボール部がベスト16となるなど、すばらしい成績をおさめております。
 こうした中、中学校において平成22年度から実施している中学校スポーツトップアスリート事業でございますが、平成22年度は駅伝競走、平成23年度は卓球、平成24年度はバドミントンを対象競技として実施いたしました。平成25年度からはさらにこの事業を高等学校での部活動にまで拡充して、全国で優秀な成績をおさめた指導実績のある講師を招き、講話や実演、指導をいただきます。
 市内の高等学校の部活動を活性化させ、中学校で活躍した選手が市内の高等学校に進学を希望するような環境づくりを図るもので、平成25年度はバスケットボールとバドミントン、駅伝競走を実施する予定としているところでございます。
 御指摘のように、運動部活動につきましては、短期間に成果が出るようなものではなく、長期にわたる積み重ねが必要であると認識しております。
 今回の事業拡大につきましては、愛媛国体のみを目的としたものではなく、新居浜市におけるスポーツの推進が小学生、中学生、高校生、ひいては社会人までつながるようなシステムの構築を目指し、本市スポーツの競技力向上を図ることを主要課題といたしておるところでございます。
 今後におきましても、この事業を継続しながら市内の高等学校とも連携を図り、より効果の上がる事業となるように努めてまいりたいと考えております。
○議長(藤田幸正) 補足答弁を求めます。近藤副市長。
○副市長(近藤清孝)(登壇) 総合文化施設の建設についてのうち、これからの入札のあり方について補足を申し上げます。
 本市におきましては、総合文化施設建設建築主体工事が2度不調となり、近隣の自治体におきましても入札不調が報道されております。
 入札不調の原因につきましては、震災復興、人手不足などさまざま考えられますが、今後におきましては、先進地等の事例について情報収集を行いながら改善を行い、入札の公平性、透明性及び競争性の確保を図りつつ、入札不調に対応した入札システムを構築してまいります。
○議長(藤田幸正) 田中企画部長。
○企画部長(田中洋次)(登壇) 総合文化施設の建設について補足を申し上げます。
 まず、総合文化施設の企画を進めていく上で必要となる費用についてでございます。
 これから総合文化施設を運営していく際には、例えば美術館ですぐれた企画展を実施する場合など、その内容によっては多額の費用が必要となる場合もございます。このような場合、先進地の事例では、文部科学省や文化庁、財団法人地域創造の補助や交付金の活用、また実行委員会方式による企業とのコラボレーションに取り組むなど、さまざまな工夫をされております。
 本市におきましても、本事業に参画していただいておりますアドバイザーの皆様のネットワークにより、先進地の事例を参考にしながら事業を進めてまいりたいと考えております。
 次に、施設運営における市民との協働についてでございます。
 総合文化施設の建設事業を進めるに当たりましては、アドバイザーを初め市民の皆様で組織する総合文化施設建設委員会との協働により取り組んでおり、施設の運営につきましても、市民の皆様に御参加いただけるような枠組みを模索いたしてまいりました。
 これからはスタッフとして実際に携わっていただけそうな市民の皆様に、参加に当たっての具体的な内容や条件について聞き取りをさせていただき、開館準備も含め本施設の運営において一人でも多くの市民の方々に御活躍いただけるよう積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(藤田幸正) 神野福祉部長。
○福祉部長(神野洋行)(登壇) 東新学園の建てかえについて補足を申し上げます。
 東新学園の建てかえにつきましては、平成20年10月に建てかえ場所を旧西滝グラウンド、養護老人ホーム慈光園南に併設する内容で福祉のまちづくり審議会から審議報告をいただき、第五次新居浜市長期総合計画におきまして東新学園の改築事業を掲げているところでございます。
 しかしながら、建設場所として東新学園が長年角野校区の人々の支援を受けてきたことや、恵まれた自然環境、社会環境の中で児童の自立を支援してきたことなど、児童養護施設の環境立地面からの再検討の指摘もございまして、施設のあり方や管理運営方法等についてもあわせて検証しているところでございます。
 施設の形態、運営につきましては、平成23年7月に国から示されました社会的養護の課題と将来像に基づき協議を進めてまいりましたが、これを受けて平成24年9月には、児童養護施設の小規模化及び家庭的養護の推進のためにという通知がございました。
 これは、児童養護施設における施設の小規模化の意義や課題、措置費や整備費の活用方法、人員配置、運営方法、小規模化の計画の策定方法などについて取りまとめられたものでございます。
 昨年9月以降においては、この通知に照らし、さらに詳細な計画の協議を行ってきたところでございます。
 また、本市における障害があると思われる児童の増加に伴い、単に児童養護施設の建てかえではなく、児童養護施設以外の機能を付加することにつきましても検討を行っているところでございます。
 今後の施設のあり方や運営方法につきまして、これらのことを踏まえ、問題点を整理する中で検証し、福祉のまちづくり審議会での審議を経て早期に計画決定してまいりたいと考えております。
○議長(藤田幸正) この際、暫時休憩いたします。
  午後 1時59分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 2時09分再開
○議長(藤田幸正) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 工藤市民部長。
○市民部長(工藤順)(登壇) 安全・安心のまちづくりについて補足を申し上げます。
 まず、地震・津波対策の推進についてでございます。
 一昨年の東日本大震災の教訓から、国の防災基本計画が修正されるとともに、南海トラフ巨大地震の被害想定が行われ、愛媛県の地域防災計画等も修正されたことを受け、本市におきましても人命尊重を最優先とし、減災の考え方を基本方針とする地域防災計画の見直しを行っているところでございます。
 災害時における地域の避難場所につきましては、地域防災計画において公民館や小中学校等の公共施設を指定しておりますが、このたび市全域の避難場所を示した防災マップを更新し、市内に全戸配布させていただく予定でございます。
 また、地域別の地図といたしましては、国領川洪水避難地図を平成20年に配布し、ため池ハザードマップを平成25年度中に配布する予定でございます。
 今後も引き続き地域別のマップを作成していく必要があると考えておりますが、場合によっては地域独自に自分たちで危険箇所や避難経路を記入したマップをつくっていただくことも重要と考えております。
 市といたしましても、地域独自のマップを作成するときに、必要な情報の提供や地図の印刷などの支援を含め、自主防災組織などと協働して進めてまいりたいと考えております。
 伊藤議員さん御指摘のとおり、独居あるいは高齢者のみの世帯の方々への避難場所の周知は大変重要なことであり、地域の身近な方々を通じてマップをお配りすることは、避難場所の周知に大変有効な手段の一つであると考えております。その際には、自主防災組織や自治会を中心にお願いさせていただくことになると考えておりますが、場合によっては民生委員や見守り推進員の方々に御協力いただくことも効果があると考えられます。
 また、防災マップの配布に加え、自主防災組織の活動を通じての啓発や出前講座、地域の訓練などの機会を通じて日ごろからの備えや避難経路の確認等について十分な周知を図っていかなければならないと考えております。
 次に、防犯灯のLED化の推進についてでございます。
 防犯灯は各自治会において地域コミュニティー活動の一環として設置され、防犯や交通安全などに寄与するものとなっております。
 一方、防犯灯の維持管理は自治会が行っているため、設置費用に加え電気代や電球の交換などの維持管理経費の負担感が強くなっております。
 現在防犯灯の設置に当たり、連合自治会におきましては省エネ、CO2の削減など、地球温暖化対策にも効果があり、電気代等の負担軽減につながりますことから、LED化を推奨しており、防犯灯の新設や更新においてLEDタイプを設置する自治会が大幅に増加しております。
 お尋ねの早期の補助制度の確立についてでございます。防犯灯のLED化を推進するため、現行の補助基準を見直し、今後の補助対象をLED設置のみに限定するのか、防犯灯設置に対する補助率や補助限度額また年間の補助限度灯数、設置基準などについて、平成25年度中に方針を決定し、平成26年度からの実施に向け現在検討を進めているところでございます。
 今後におきましても、自治会の負担軽減もあわせ防犯灯のLED化の推進を図ってまいりたいと考えております。
○議長(藤田幸正) 源代建設部長。
○建設部長(源代俊夫)(登壇) 都市計画の推進について補足を申し上げます。
 用途地域内に見られる農地等の未利用地及び用途白地地域の見直しについてでございます。
 平成19年2月改訂の新居浜市都市計画マスタープランでは、土地の利用の方針として、用途地域においては土地利用の現況及び課題に対応するため、より合理的で調和のとれたまちづくりに必要な見直しを行うこと、既成市街地内にある用途白地地域については、用途地域への指定を検討することとしております。
 また、特定用途制限地域においては、良好な環境の形成、保全を図る観点から、特定の建築物の立地を制限しつつ、都市の発展と産業の振興を図るため必要な見直しを行うことといたしております。
 具体的には、用途地域内の農地や低未利用地については、計画的な市街化を図るため、適正な土地利用の誘導を図っていく必要がございます。用途地域及び特定用途制限地域の区分の見直しにつきましては、都市計画マスタープランに位置づけられていることが前提であります。本年度におきましても、昨年2月に開通した11号バイパスの沿道及び清水町地区について適正な土地利用が図られるよう都市計画の変更を行っております。
 また、用途地域への指定につきましては、関係機関との協議を精力的に行ってまいりましたが、用途地域の拡大は市街化区域の拡大と同様に、農業振興地域の指定を解除する必要があることから、非常に難しい状況であります。
 このようなことから、近年の社会経済情勢の変化等に対応するため、来年度からの都市計画マスタープランの見直しの中で土地利用の現況調査を実施し、それに基づいて現状分析、課題の把握を行い、地域の実情に即した適正かつ合理的な土地利用を検討してまいりたいと考えております。
 以上で補足を終わります。
○議長(藤田幸正) 再質問はありませんか。伊藤優子議員。
○21番(伊藤優子)(登壇) 御答弁ありがとうございます。
 総合文化施設の建設について再質問いたします。
 当初の計画では、平成24年度から着工し、平成26年3月竣工予定とお聞きいたしておりました。
 今回の落札を経て工事ということになりますと、工事期間はもちろんですが、開館準備に要する時間を考えますと、相当厳しい状況になることが予想されます。
 私としましては、議会はもとより多数の市民の方々を巻き込んだ論争が起こり、紆余曲折を経ながらもここまで事業が進んできたというのは、ひとえに芸術文化に対する市民の皆様の大きな期待のあらわれであると感じております。
 このように多くの市民の皆様のお気持ちにお応えができるよう、準備に要する期間ももちろんですが、事業の内容についても十分な準備のもと計画を進めていただきたいと考えておりますが、この点についてはいかがお考えでしょうか、お伺いします。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。田中企画部長。
○企画部長(田中洋次)(登壇) 伊藤議員さんの再質問にお答えいたします。
 まず、工事期間についてでございますが、国費等の充当財源などさまざまな条件を勘案いたしますと、現段階では平成26年3月を目指して取り組んでまいりたいと考えております。
 しかしながら、この施設は専門的で特殊な条件もございます。特に美術館部門につきましては、室内環境や作品の借用などについて具体的な条件を関係機関と協議する必要がございまして、工事期間につきましては、現場の状況もさることながら、竣工後の環境データの測定など流動的な要素もございますので、慎重に事業の進捗を図りたいと考えております。
 また、開館準備についてでございますが、市民との協働の観点から、事業内容の決定や実施体制の構築には時間を十分かけることが必要であると考えておりまして、伊藤議員さん御指摘いただきましたように、総合文化施設の開館に当たりましては、十分な準備を行っていきたいと考えております。
○議長(藤田幸正) 再質問はありませんか。伊藤優子議員。
○21番(伊藤優子)(登壇) 東新学園の建てかえ計画について再質問させていただきます。
 先ほどのお答えで、平成20年10月に行われた第10回目の福祉のまちづくり審議会において東新学園の建てかえに関して建設場所を慈光園と併設する旧西滝グラウンドとする内容の審議報告をされていますが、角野校区の方からの地区の再検討も言われたり、また国のほうから児童養護施設の小規模化ということもあり、まだ決まってないということなのか、また福祉のまちづくり審議会において検討されるということもおっしゃっておりましたが、そうなってくるとちょっと結論が出ないのではないかと思うんですけども、それはどのようにお考えでしょうか。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。神野福祉部長。
○福祉部長(神野洋行)(登壇) 伊藤議員さんの再質問にお答えをいたします。
 現在の進捗状況につきましては、先ほど答弁申し上げましたとおり、施設の形態の検討を中心といたしまして、根本的な問題でございます児童養護施設の必要性あるいは設置主体についても県本庁などと協議をしながら問題整理を行っているところでございます。
 一方で、建設場所につきましては、一度は福祉のまちづくり審議会から答申はいただいてはおりますけれども、現在は慈光園南という場所が決定事項ではないということが1つございます。
 今後の進捗状況については、いつまでたっても決まらないのではないかという御指摘でございますけれども、特に平成24年度に入りまして部内協議あるいは教育委員会との協議、県との協議、精力的に進めました。その中で、今現在取りまとめ中ということではございますが、今後できるだけ早い時期には基本計画を策定いたしまして、平成26年度からの予算化につなげたいというふうに考えております。
○議長(藤田幸正) 再質問はありませんか。伊藤優子議員。
○21番(伊藤優子)(登壇) 大型公共施設の建設については、いろいろと批判もございますが、新居浜市にとって総合文化施設の建設や東新学園の建てかえ計画については、喫緊の課題でありますので、早い検討をお願いしたいと思います。
 また、先日南海放送賞を新居浜南高等学校のユネスコ部が受賞されました。別子銅山文化遺産課長の横井さんもテレビに出ていらっしゃいましたけれども、テレビで放映されたことでまたお客様がたくさん来ていただけることを(ブザー鳴る)願っております。
 終わります。
○議長(藤田幸正) 藤原雅彦議員。
○8番(藤原雅彦)(登壇) 公明党議員団の藤原です。本日最後の質問となりました。最後まで元気いっぱい行いたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
 1番目、施政方針についてお伺いいたします。
 石川市長は就任以来、地域経済の再生、地域コミュニティーの再生、市役所の再生を市政運営の3本柱としています。
 特に地域経済の再生については、地域経済の再生が行われれば結果的に市税の増収は無論、市民生活の安定にもつながると確信しておりますと述べておられます。
 特に地域経済の再生については、企業と行政との間で情報と意識の共有化を図るために、トップミーティングや市政懇談会を行い、最前線の声を聞き、対策を講じるとしています。
 その動きの中で、新居浜市が抱えている懸案事項や新居浜市の潜在的にある技術力の売り込みのための情報発信やマーケティング力の向上を図るために、新居浜ものづくりブランドを認定し、販路開拓を重点的に支援するとしています。
 愛媛県では、ものづくり企業のすぐれた技術や製品を公募し、愛媛ものづくり企業すご技データベースとして県が選定しています。現在133企業169もの技術がデータベースに登録されているそうです。
 このように、愛媛県としても情報発信に力を入れております。愛媛県のすご技データベースに新居浜の企業がどれくらい登録されているのでしょうか、また登録された企業で具体的な実績などはあるのでしょうか、お伺いいたします。
 昨年の政権交代後、アベノミクス効果で日本経済も少しずつ明るさが戻り始めています。今年度国における補正予算には、緊急経済対策として約10兆3,000億円が盛り込まれております。日本経済の底割れを防ぎ、日本の再生につながる役割を担う一方、暮らしの安心、地域活性化など重点3分野で構成されております。
 これらは昨年の衆議院選挙において自民、公明両党とも公約として強く訴えてきた政策であり、待ったなしの経済危機に歯どめをかけるとともに、国民の命と財産を守るという防災・減災ニューディールの考え方です。
 その中で、私たち公明党地方議員が強く求めたのは、従来型の公共事業ではなく、地方自治体の取り組みを尊重し、地方の中小企業が少しでも潤うような成長戦略としてほしいということでした。こうした地方の声も踏まえた国土強靭化基本法案も今国会に上程される予定です。
 また、防災・安全交付金の創設で地方自治体への配慮がなされていることとなっております。地域経済を下支えするには、中小企業の活性化が不可欠です。新居浜市においても、住友企業の繁栄はもとより、中小企業の繁栄なくして景気回復はありません。国の動向を見据えて、新居浜市としてでき得る限りの施策が必要と考えます。
 今回の補正予算には中小企業、小規模事業者の資金繰りや事業再生の各種支援策が盛り込まれております。新居浜市において製造業、商業、建設業等の産業が落ち込んでいる現状の中で、課題や問題点をどのように認識し、それに対する対応はどのように考えているのでしょうか、お伺いいたします。
 中小企業振興を強力かつ確実に推進するためには、まず中小企業基本条例の制定を実現し、さらに戦略的、継続的な支援が必要と考えますが、御所見をお伺いいたします。
 さらに、成長戦略として省エネルギーと再生可能エネルギーの促進策など、情報や学習の機会を企業並びに市民に提供する施策が必要と考えますが、御所見をお伺いいたします。
 地域コミュニティーの再生では、3・11東日本大震災を例に挙げ、公助の限界を知り、共助の必要性を訴えていました。つまり、地域のきずなの復活を目指すためにも、地域が主体としての地域コミュニティーの再生に取り組むとしています。
 現在地域コミュニティーのきずなの中心となるのは自治会ではないでしょうか。しかし、どの地域でも自治会運営にさまざまな課題を抱えております。特に自治会組織の最大の課題は、加入率の低下であります。また、自治会加入者の高齢化、自治会役員の後継者難といったことがあり、共通の課題を抱えながら持続可能な自治会づくりに苦慮しています。
 加えて大半の自治会において役員が輪番制で1年交代であるため、一つ一つの懸案事項について長期的視野に立った取り組みができていないといった声も聞かれております。
 それに、自治会組織の活動内容について、いわゆる行政の下請と感じられる事業が多く、自治会運営の自主性や自主的活動が制約されているという意見もあります。
 市長の地域コミュニティーの再生に対する思いと自治会組織が現実に抱えている諸課題に乖離があるのではないでしょうか。自治会組織の現状に対してどのような認識をお持ちでしょうか、御所見をお伺いいたします。
 2番目、標準学力調査についてお伺いいたします。
 文部科学省では、平成19年度から義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握、分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図ることを目的として全国学力・学習状況調査を実施しています。
 小学校6年生と中学校3年生を対象として、実施開始から平成21年度までの間は全国全ての学校を対象として実施するいわゆる悉皆調査を実施し、平成22年度からは抽出調査となっておりましたが、来年度以降は教育指導の充実や学習状況の改善に向けた取り組みを強化するため、よりきめ細かい調査という観点から、悉皆調査として実施する予定とお聞きしております。
 また、愛媛県におきましても、子供たちの確かな学力の一層の定着、向上に取り組むために、これまで一部地域や希望する学校のみを対象にしていた県独自の学力調査を、今年度全ての小学5年生、中学2年生を対象に実施しています。
 このような状況の中で、来年度新居浜市において独自に標準学力調査を実施するということですが、その意義について、また目標設定についてはどのように考えておられるのでしょうか、お伺いいたします。
 私が中学校3年生のとき、高校受験に向け市内統一テストを受けていました。これは生徒、保護者が市内での生徒自身の位置が把握でき、受験する高校を選択する大きな判断材料としていたかと思います。
 今回の標準学力調査は、その調査結果をもとに、教育委員会ではどのような対応を考えておられるのでしょうか。また、調査を受けた児童生徒にはどう返していかれるのでしょうか、お伺いいたします。
 3番目、学校施設の耐震化・老朽化対策についてお伺いいたします。
 平成23年3月に発生した東日本大震災では、学校施設にも甚大な被害が発生しました。柱やはりなどの構造体の被害だけではなく、天井や照明器具、外壁、内壁などいわゆる非構造部材も崩落し、避難所として使用できない例や児童生徒がけがをした例も発生しました。特に体育館等の大規模空間の天井につきましては、致命的な事故が起こりやすく、構造体の耐震化が図られている施設であっても、天井脱落被害が発生する可能性が大きいと思われます。
 東京都千代田区の九段会館では、震災当日専門学校の卒業式が開かれ、学生、保護者等600人が出席している最中に天井が崩落し、死者2名、負傷者26名の大惨事を招いたことは、まだ記憶に新しいかと思います。
 こうした被害を踏まえ、国土交通省では天井脱落対策に関する新たな基準が検討されているとお聞きしています。
 地震等災害発生時において応急避難所となる学校施設は、児童生徒だけではなく、地域住民の命を守る地域の防災拠点であり、いわば最後のとりでになります。その安全性の確保、防災機能の強化には待ったなしではないでしょうか。
 しかし、構造体の耐震化と比べ、天井の耐震対策は著しくおくれている状況であり、構造体の耐震化と同様の緊急性をもって早急に対策を講じていくことが必要と思います。
 昨年9月に文部科学省から発出された通知では、公立学校施設における屋内運動場等の天井について、可能な限り平成25年度中に学校設置者が責任を持って総点検を完了させるとともに、平成27年度までに落下防止対策を完了させるよう要請されているとお聞きしております。
 文部科学省の通知を受け、速やかに点検対策を完了させる必要がありますが、いつまでに完了させるつもりでしょうか。国の平成24年度補正予算では、公立学校施設の耐震化、老朽化対策等の推進のため1,884億円が措置されており、この補正予算も積極的に活用し、屋内運動場などの天井等の点検対策を平成25年度中に完了させるべきと思いますが、御所見をお伺いいたします。
 公立小中学校施設については、建築後25年以上を経過した建物の面積が全体の7割になるなど、全国的に校舎の老朽化が深刻な状況となっており、改修等の対策が必要な老朽施設は今後さらに増加することが見込まれております。
 文部科学省が昨年8月に発表した学校施設(仮称)老朽化対策ビジョン中間まとめによれば、老朽化対策が喫緊の課題であることが強調されるとともに、老朽化対策の今後の進め方として、1、中長期的な整備計画の策定、2、建物の長寿命化、3、規模の適正化などの重点化が必要であることが示されました。
 こうした検討結果を踏まえ、国の平成25年度予算では、建物の耐久性の向上や水道、電気、ガス管といったライフラインの更新等への補助を行う長寿命化改良事業も導入されるとお聞きしております。
 長寿命化改良事業を活用することで、通常公立学校施設は40年程度で改築もしくは建てかえがされていますが、技術的には70年から80年程度の使用が可能となり、改築と比較すると工事費のコスト面だけではなく、廃棄物が抑制されるなど環境面においてもメリットが生じるとされています。
 公立学校の老朽化対策については、昨今の厳しい財政状況も考慮すれば、中長期的な整備計画を策定の上、これまでの改築や建てかえだけではなく、長寿命化改良事業を積極的に活用するなど、より効率的かつ効果的に対策を進めるべきと考えますが、新居浜市における学校施設の老朽化の現状及び今後の対策についてお伺いいたします。
 4番目、自転車の街の復活についてお伺いいたします。
 自転車は本来誰もが気軽に移動に利用できる車両であり、市民生活に不可欠な交通手段です。同時に、環境負荷の軽減、交通渋滞の緩和、健康増進の観点からも利用促進を図るべきと考えます。
 我が国では、ママチャリと称される自転車が普及しております。また、市内においては、近年ロードレーサーという自動車並みの長距離走行に適した自転車で通勤する方々もふえています。
 一方、近年交差点内を中心に自転車と歩行者の事故が顕在化し、全国的にも交通事故が減少する中で、自転車関連の事故がふえています。被害に遭っているのは高齢者や子供、障害のある方々です。そもそも自転車事故の増加の原因は、第1には利用者のマナーの欠如、第2には交通ルールへの無関心があり、悪質なルール違反運転に対する取り締まりの強化や交通ルール教育マニュアルの作成は重要だと思います。
 そのためにも、自転車の安全利用を徹底し、歩行者の安全を図るために、仮称新居浜市自転車条例の制定を目指すべきと考えます。御所見をお伺いいたします。
 一方で、自転車を歩行者と混同させてきた走行空間のあり方にも問題があると思います。
 全国的に自転車走行空間の整備形態には、自転車道、自転車レーンのほか、自転車歩行者道において自転車と歩行者のエリアを色や構造物で分離するなど、さまざまな形態があります。
 市道においては、歩道を広くとって自転車の走行空間を歩道上に確保するタイプがふえていますが、このタイプは自転車と歩行者が混在しやすいために、交差点付近などでの自転車事故が懸念されています。
 一方、歩行者の安全確保を第一に考慮すれば、自転車を完全に歩行者と自動車から分離するいわゆる自転車道が一番安全なのですが、道路幅員が限られている中、新たに自転車道の空間を生み出す必要があり、市内中心部で自転車道を整備することは困難です。
 これらに比較して、車道に自転車専用の車線を整備する自転車レーンは、自転車と自動車それぞれがルールを守り合うことで車道を柔軟にシェアし、分け合うことができます。
 そこで、今後市道における自転車の走行空間の確保に当たっては、自転車レーンの有効性を認識して整備を進めるべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
 5番目、通学路の安全対策についてお伺いいたします。
 昨年4月に京都府亀岡市で登校中の児童と引率の保護者の列に軽自動車が突っ込み、計10名がはねられ、3名が死亡、7名が重軽傷を負うという痛ましい事故が発生したことは記憶に新しいところであります。
 そのほか、登下校中の児童などが死傷する事故は各地で相次いでおり、登下校中の子供たちの安全の確保は緊急の課題ともなっております。
 このようなことから、昨年8月末に文部科学省、国土交通省、警察庁が連携して全国の公立小学校及び公立特別支援学校小学部の通学路について、交通安全の確保に向けた緊急合同点検を実施し、その結果をことし1月に公表しております。
 それによると、愛媛県の実施状況は、緊急合同点検実施学校数292校、緊急合同点検実施箇所数1,012カ所で、その中で対策必要箇所は991カ所に及んでおります。
 国では、通学路の安全対策を財政面から支援するため、自民、公明など与党の強い働きかけで今回の補正予算並びに平成25年度当初予算で防災・安全交付金が新たに計上されました。
 この交付金は、社会インフラの総点検、維持補修等に使えるほか、通学路の安全対策にも支援できるようになっております。
 新居浜市において点検学校数、点検箇所数、対策必要箇所は、調査の結果どのようになっているのでしょうか。また、子供たちの登下校時の交通事故数はどうなっているのでしょうか。この交付金の交付に当たっては、対策必要箇所を公表した自治体が申請して初めて交付されることになっておりますが、新居浜市の状況はどうなっているのでしょうか。この交付金を活用して安全対策を図る予定があるのでしょうか、お伺いいたします。
 子供たちの登下校の安全を確保するため、市長の御所見をお伺いいたします。
 6番目、給食アレルギーについてお伺いいたします。
 東京都調布市の小学校で、給食を食べた女子児童が食物アレルギーに伴う急性症状アナフィラキシーショックの疑いで亡くなった問題を受け、給食のアレルギー対策が改めて問われております。
 女子児童は乳製品にアレルギーがあり、おかわりの際に教諭が誤って配った粉チーズ入りのちぢみを食べたことが原因と見られています。
 こうした悲劇を二度と繰り返さないためにも、徹底した検証と再発防止策の構築を急がなければなりません。
 食物アレルギーへの対応としては、アレルギーを引き起こす食材を除いた除去食を給食に提供する自治体がふえています。調布市では、女子児童のために除去食が用意されており、おかわりのときには担任教諭が除去食一覧表で確認する決まりでした。それが今回は守られていませんでした。チェックの甘さが悔やまれます。担任教諭だけが確認する体制では、人為的なミスが起こってしまうということを浮き彫りにしたのではないでしょうか。
 給食が子供の口に入るまで何人もの教諭らが確認を重ねる体制をしく自治体もあります。事故を防ぐためのチェック体制づくりに再度取り組まなければならないと思います。
 一方、仮にアナフィラキシーショックが起きた場合、その後の対応が重要となります。
 症状を緩和できる自己注射薬エピペンを30分以内で打てるかどうかで生死が分かれる場合もあるそうで、そのために子供にかわって教師がエピペンを打つこともできるそうです。
 しかし、調布市の事例では、学校側が打つタイミングがおくれたことが指摘されています。エピペンの使用がためらわれないように、教職員向けの使用講習会を積極的に開催するなど、周知を徹底していく必要があるのではないでしょうか。
 食物アレルギーを持つ子供は増加傾向にあります。日本スポーツ振興センター学校安全部の調査によると、2005年度から2008年度の4年間で、学校の管理下で発生した食物アレルギー事例は804件、平成16年時点では食物アレルギー疾患を持つ小中高生は全体の2.6%に当たる約33万人で、アナフィラキシーは0.14%になっています。
 この事故はどこの学校でも直面するおそれがあります。
 しかし、アレルギーへの意識や対応には自治体や学校によって温度差があるのも実態です。
 東京都新宿区には今年度から保育所や認定こども園における児童の食物アレルギーへの対応について、職員全体の底上げを進めるための研修に力を入れております。
 先月25日も研修が行われ、年度内での受講者は200人を超えたそうです。
 今回の研修では、御案内のとおり、調布市で食物アレルギーで死亡した事故も踏まえ、アナフィラキシーショックを和らげる自己注射薬エピペンの使用方法などについて真剣な研さんが行われたそうです。
 エピペンは、以前は処方された児童自身や保護者の管理、注射が原則でしたが、保育所で児童がアナフィラキシーショックを発症した場合、低年齢の児童が自分で注射することは難しいとされています。
 このため、厚生労働省は公明党の後押しも得て、2011年3月に作成した保育所におけるアレルギー対応ガイドラインの中で、緊急時には保育所職員もエピペンを打てることを明示しています。新居浜市において、保育所及び小中学校で食物アレルギー疾患の園児、児童生徒は何人おられるのでしょうか。また、保育所及び小中学校の給食で除去食はどのようになっているのでしょうか。また、自己注射薬エピペンの保育所や小中学校の教職員向けの使用講習会などの取り組みはどうなっているのでしょうか、お伺いいたします。
 7番目、愛媛県学校給食会についてお伺いいたします。
 学校給食用の食材を給食実施校に提供する県の機関として財団法人学校給食会が昭和29年から昭和34年にかけて各都道府県に設立されました。学校給食会は、主食となる米、パンを初め、脱脂粉乳等の食材調達に携わってきました。
 学校給食会が設立されたのは、戦後の食料難が背景にありましたが、当時とは異なり、現代は食べ物が豊かで、食料事情もさま変わりしています。おのずと学校給食会に求められる役割も、食材の物量確保から食材の質や安全性を第一にした調達へと変わってきています。
 また、近年食材の高騰により給食費が値上がりしており、単に物資を供給する機関というだけではなく、学校給食会として保護者の負担軽減を考慮した運営の見直しを図る必要があると指摘する声があります。
 そのような観点から、一昨年4月栃木県足利市は、市が積極的に衛生面に取り組むことを前提として、県の学校給食会を通さずに地元のJAから直接精米を供給してもらうなどの見直しを行い、給食費を月額100円値下げすることができたそうです。学校給食会にかかっていた費用を削減したことで、保護者の負担軽減を実現した足利市の事例は、全国的な広がりを見せております。
 群馬県前橋市は、行財政改革の一環として経費節減を図る観点から、財団法人市学校給食会を解散する方針を固め、正式決定するそうです。
 同会は、各市立学校が集めた給食費で食材を調達するのが主な業務で、職員4人に年間で総額三千数百万円の人件費を補助金として支払っており、その分の経費が削減されました。
 新居浜市において愛媛県学校給食会より精米、パンなどの主食の納入状況はどのようになっているのでしょうか、お伺いいたします。
 また、地元業者からの納入割合はどのようになっているのでしょうか、お伺いいたします。
 8番目、各種証明書のコンビニ交付サービスについてお伺いいたします。
 現在一部自治体で実施されている各種証明書のコンビニ交付サービスは、交付業務を委託する自治体が発行する住民基本台帳カードを利用すればセブンイレブンの約1万4,000店舗のマルチコピー機から住民票の写しや各種税証明書などを入手することができるそうです。
 このサービスに2013年春から業界第2位のローソンと同4位のサークルKサンクスも参入することになりました。
 各種証明書のコンビニ交付は、2010年2月から東京都渋谷区、三鷹市及び千葉県市川市で試験的に始まりましたが、総務省の調べでは、昨年5月時点で交付業務をセブンイレブンに委託している自治体は46市区町村で、本年度中の新規委託も福岡市など11市町にとどまっております。
 普及が進まない要因の一つに、利用できるコンビニがセブンイレブンに限られることなどが挙げられております。全国的に見ると、セブンイレブンの店舗がない地域があります。本州では青森県と鳥取県の両県及び四国4県、沖縄県と、計7県にはセブンイレブンの店舗がありませんでしたが、ことし3月からセブンイレブンも四国に進出いたしました。
 先ほど申したように、今春から大手2社が参入し、3社が交付サービスを取り扱うことになると、利用可能店舗が全都道府県に広がり、参加自治体数も大幅に増加することが見込まれます。今後の展開が期待されるところです。
 コンビニ交付サービスは、自治体の窓口があいていない日でも朝6時30分から夜の11時の間、各種証明書を取得することができ、住民が必要なときに都合のいい場所でサービスを受けられ、自治体にとっては住民サービスを向上させられるほか、窓口業務負担の軽減など、コスト削減の効果にもつながる施策です。
 新居浜市において住民基本台帳カードの発行数は幾らになっているのでしょうか。住民基本台帳カードと連動した各種証明書のコンビニ交付サービスについての御所見を伺いいたします。
 第1回目の質問を終わります。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 公明党議員団代表の藤原議員さんの御質問にお答えいたします。
 施政方針についてでございます。
 産業が落ち込んでいる状況の中で、課題や問題点をどのように認識し、その対応をどのように考えているのかについては、施政方針でも申し上げましたが、本市経済の再生に向けての第一歩は、現場で御苦労されている経営者の方々の声から学ぶことであり、それらの声に耳を傾けながら、行政、企業それぞれの立場で何をなすべきかを考え、真摯な姿勢で向き合うことで相互理解、信頼関係を構築し、行政としてなすべきものを見出していくことが本市経済の再生のための私の基本姿勢でございます。
 現在国内経済は、長く続いた低迷期から円高是正、デフレからの脱却を目指した経済財政運営がなされており、過度な円高の動きが修正され、株価も回復し始めておりますことから、改善の兆しが見受けられるようになっております。
 しかしながら、依然として海外景気の下振れが引き続き我が国の景気を下押しする原因としても挙げられておりますことから、予断を許さない状況が続いております。
 こうした中、本市産業界におきましては、製造拠点を海外へ移す動きが顕在化しており、中小鉄工業界においては危機感を強くするとともに、本市産業の空洞化が懸念されているところでございます。
 さらには、電力供給コストの増大、アジア各国との過度な価格競争が大きな負担となり、企業を取り巻く経営環境は依然として厳しい状況が続いていると認識いたしております。
 本市産業界は、住友各企業を中心とした産業の集積地であり、本市経済の再生のためには、住友各社との連携強化は不可欠なものでございます。
 そのため、本年1月本市産業界の中心的役割を担っていただいている機械産業協同組合、商工会議所、さらには中村愛媛県知事も同行していただき、住友各企業の東京本社を訪問し、今後の事業計画、経営方針等を伺いながら企業留置策等について意見交換を行ったところでございます。
 また、市内企業においては、すぐれた技術、製品を持ち、販路拡大を図ろうとする企業及び環境エネルギー産業など、成長が期待されている分野への展開を図ろうとする企業に対しましては、国、県、経済団体等と連携しながら支援してまいりたいと考えております。
 こうした取り組みを推進する中で、本市の中核的な産業である製造業の再生が地域経済を牽引するとともに、国、県の経済対策とも呼応した施策展開を図ることにより、商業、建設業の再生にもつながるものと考えております。
 いずれにいたしましても、本市経済の再生は喫緊の課題であり、各方面の力を結集し、チーム新居浜として一日も早い復建を目指して取り組んでまいります。
 次に、地域コミュニティーの再生についてでございます。
 自治会組織の現状に対する私の認識についてでございますが、私は地域コミュニティーこそ生活の基盤であり、その中心となるのが自治会であると考えております。
 自治会はなくてはならない住民自治組織であり、また行政との最大のパートナーでございます。
 これまでも地域のまちづくりの中心となって取り組んでいただき、自治会の皆様の御努力によりまして地域の諸問題解決や住みよい地域環境づくりが図られており、日ごろから地域活動が地域の支え合いや見守りにつながり、人と人とのきずなを深めるものと考えております。
 しかしながら、藤原議員さん御指摘のように、高齢化が進む中、核家族化の進展や生活様式の多様化などにより、地域のつながりが希薄化し、自治会加入率が低下するとともに、特定の人しか参加しない、役員のなり手が少なく負担が大きくなっているなど、自治会組織の抱える共通の課題として顕在化しております。
 このことが自治会組織の弱体化を招き、地域コミュニティーの崩壊にもつながる重要な課題であると認識をいたしております。
 このようなことから、市といたしましても、連合自治会と協働し、昨年度には自治会長さんのための便利帳を、今年度には自治会加入促進の手引きを作成し、自治会の円滑な運営や継続的な活動を支援しております。
 また、毎年3月を自治会加入促進月間としており、ことしも市内大型店4店舗での加入促進キャンペーンや市政だよりの特集記事により自治会加入を呼びかけるとともに、宅建協会新居浜支部とも連携し、借家やアパート、マンションなどの自治会加入の取り組みをお願いしたところでございます。
 また、財政的支援につきましても、平成25年度には自治会への交付金の見直しを行うことになっており、連合自治会と協議しながら進めてまいりたいと考えております。
 私といたしましては、現状での自治会が抱える課題にも対応しながら、身近な地域コミュニティーの中でも何ができるかをみずから考え取り組んでいただき、そういった取り組みを支援することにより真の意味でのきずなが復活でき、地域コミュニティーの再生が図られるものと強く思っております。
 次に、自転車の街の復活についてでございます。
 自転車は身近で環境に優しく、便利な乗り物として子供から大人、高齢者まで幅広く利用されております。
 一方で、交通事故件数が減少傾向にある中で、事故全体に占める自転車事故の割合は上昇しており、特に歩行者に対する自転車事故件数は増加しておりますことから、自転車の安全利用について対策を講じる必要があると認識をいたしております。
 新居浜市では平成24年度からの第9次交通安全計画において、新たに歩行者及び自転車の安全確保に関する項目を設け、歩行者の安全確保、自転車の安全利用等の対策を推進することといたしております。
 本市の取り組みといたしましては、年間を通じて保育園児、幼稚園児、小中学生から高齢者までを対象にした交通安全教室を実施しており、特に初めて自転車に乗り始める小学3年生と自転車通学を始める中学1年生に対しましては、自転車の利用者として必要な技能と知識の習得を重点とした交通安全教室を開催いたしております。
 今後におきましても警察、交通安全協会を初めとする関係機関、団体と連携し、法令遵守、自転車の点検、整備の推進の啓発など、自転車の交通違反の減少、交通事故防止並びに歩行者の安全確保に向けた積極的な取り組みを推進してまいります。
 藤原議員さんの御提言いただきました自転車の安全利用促進に向けた条例の制定につきましては、現在愛媛県議会において、自転車が関与する事故の防止を図り、自転車の安全な利用を促進するための愛媛県自転車の安全な利用の促進に関する条例の審議が行われておりますことから、これらの動向にも注視しながら県と連携した周知啓発や市独自の条例制定の必要性について調査研究してまいりたいと考えております。
 以上申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(藤田幸正) この際、暫時休憩いたします。
  午後 3時05分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 3時15分再開
○議長(藤田幸正) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 公明党議員団代表の藤原議員さんの御質問にお答えいたします。
 まず、標準学力調査についてでございます。
 標準学力調査を実施する意義につきましては、文部科学省が実施しております全国学力・学習状況調査あるいは愛媛県が行っております学力診断調査のように、一部または特定の学年の児童生徒を対象とする調査ではなく、全ての小学校4年生から中学3年生までを対象とし実施することにより、一人一人の学力の実態を的確に把握するとともに、実態に応じた個別の支援を継続的に行うことにより、学力向上に資することができるものと考えております。
 目標設定につきましては、集団準拠に基づく学力診断調査を実施することで、全国レベルでの相対的位置を把握することが可能となることから、いずれの学校におきましても全国水準以上の学力を達成することを目標と考えております。
 次に、調査結果をもとに教育委員会としての対応についてでございます。
 御指摘のとおり、以前は本市においても統一テストが実施され、中学校における進路指導にかかわる資料として重要な役割を果たしてきました。
 このことは一方で受験競争の過熱化を招くとともに、児童生徒のさまざまな問題行動として表面化し、論議されてきたところであります。
 今回実施を計画しております学力診断調査は、学校の序列化や過度の競争を意図するものではなく、児童生徒の持つ可能性を最大限に伸ばすことを狙いとしたものであり、児童生徒へは各教科における領域別の得点率を示し、その学力の特徴を集団と比較した上で学習を進める手だてとするものであります。
 各学校においては、教科別の指導を検証するとともに、授業改善へつなげていくことといたしております。
 また、教育委員会といたしましても、新居浜市学力向上推進委員会を設置し、調査結果をもとに学力向上に係る方策を検討し、各学校への支援を行ってまいります。
 次に、給食アレルギーについてでございます。
 本市における今年度の食物アレルギー疾患の児童生徒は、小学生183名、中学生96名の計279名で、児童生徒全体の2.7%に当たり、身体状況調査票、健康診断調査票、家庭訪問等を通して児童生徒の実態を把握し、全教職員共通理解のもとその対応を図っております。
 また、学校給食においては、学校生活管理指導表における指示に従い、アレルギー疾患対象の児童104名、生徒39名については、事前に献立表と食品成分表を配付し、保護者から除去食品の申し出をいただき、食品の除去や代替食品の対応を行っております。
 次に、アドレナリン自己注射薬エピペンについての取り組みでございます。
 現在小学校で2名がアナフィラキシーショックへの対応として医師からエピペンの処方をされております。
 アナフィラキシーショックへの対応については、御指摘のとおり、30分以内のエピペン投与が必要であると言われており、緊急時には教員がエピペンを使用する場合も考えられますことから、適切な対応がとれるよう、各校における研修を初め、教育委員会といたしましても、アレルギーの専門医も講師に招き、養護教諭を対象にアレルギーに関する研修会を開催しております。
 今後におきましても、学校における食物アレルギーへの適切な対応が図られるよう、その体制整備に努めてまいります。
 次に、愛媛県学校給食会についてでございます。
 愛媛県学校給食会は、戦後の食料難の時代に学校給食における食材の安定供給を目的に昭和30年に設立されました。
 こうした経緯から、精米につきましては愛媛県学校給食会から一括購入しておりましたが、平成23年11月から地産地消の取り組みの一環といたしまして、地元生産者の方々が組織しております、はまっこ会から新居浜産米を直接購入しており、購入価格は愛媛県学校給食会の価格と同額となっております。
 パンにつきましては、原料の小麦粉は全て愛媛県学校給食会から直接地元製造業者に納入しております。
 次に、地元業者からの納入割合でございますが、はまっこ会からは新米のとれる11月から翌年2月ころまで納入されており、平成23年度は精米納入全体量の約24%でございました。平成24年度は3月現在までの供給が継続されておりますので、納入割合は昨年度を上回る予定でございます。
 以上申し上げましたが、他の点につきましては、教育委員会事務局長が補足いたします。
○議長(藤田幸正) 補足答弁を求めます。神野福祉部長。
○福祉部長(神野洋行)(登壇) 給食アレルギーについて補足を申し上げます。
 新居浜市内の食物アレルギー疾患の園児数は、公立、私立保育所28園において147人となっております。
 除去食の対応につきましては、給食を実施しておりません別子保育園を除く27園全てにおいて個別のアレルギー症状によって対応可能な食材に変更し、他の普通食と見た目同じにするなどの工夫により各園の調理員または栄養士がアレルギー除去食の自園調理を行っております。
 保育士を対象といたしますアドレナリン自己注射薬でありますエピペンの使用講習会につきましては、平成22年11月に県立新居浜病院小児科の楠目和代先生を講師といたしまして新居浜市保育協議会が全体講習会の中で実施をいたしました。
 また、アレルギー疾患の子供が増加傾向にあることから、各園単位での個別対応にはなりますが、保育士の各種研修会への参加や法人主催での講習会の開催、また園医を招くなどしてエピペンの使用を想定した講習に取り組んでいる状況でございます。
 なお、これまでに保育園の現場においてアナフィラキシーショックを発症し、エピペンを使用したケースはございません。
 今後におきましても引き続き保育所におけるアレルギー対応ガイドラインに基づきまして、アレルギー疾患を有する児童や保護者が安心して適切な保育サービスが受けられるよう、保育所職員の共通理解とスキルアップの促進、さらには嘱託医や救急対応機関との連携強化に努め、組織的な対応を図ってまいります。
○議長(藤田幸正) 工藤市民部長。
○市民部長(工藤順)(登壇) 各種証明書のコンビニ交付サービスについて補足を申し上げます。
 まず、住民基本台帳カードの発行数についてでございます。平成25年1月末現在での交付枚数は4,340枚となっております。
 次に、住民基本台帳カードと連動した住民票等のコンビニ交付サービスについてでございます。これまで四国内には交付を取り扱うコンビニ業者がございませんでした。
 しかし、藤原議員さんの御紹介のとおり、交付サービスを取り扱う業者の四国進出や他の2社が新たにサービスを開始する計画があると聞いております。
 コンビニが交付サービスを取り扱うことは、住民サービスの向上や市の窓口での混雑緩和等の効果が期待されます。
 一方、国においては、社会保障と税の共通番号を新設するマイナンバー関連法案が今国会に提出される予定となっております。この法案が成立しますと、住民基本台帳カードは平成27年末で発行を終了し、平成28年1月より全国民に個人番号カードが交付される予定となっております。
 このため、国の動向に十分注意しながら、個人番号カードの交付にあわせて各種証明書のコンビニ交付を含めたサービス拡大に向け具体的な検討を進めてまいりたいと考えております。
○議長(藤田幸正) 本田経済部長。
○経済部長(本田龍朗)(登壇) 施政方針についてのうち、地域経済の再生について補足を申し上げます。
 まず、愛媛県のすご技データベースについてでございます。
 現在全体で133企業169技術がデータベースに登録されており、新居浜市の企業では20企業25技術が登録されております。
 それらの具体的な実績といたしましては、県内ものづくり企業のすぐれた技術や製品を愛媛の底力として積極的にPRし、販路拡大を目的とした各種展示会への出展、異業種間のマッチング事業などを実施しており、関西機械要素技術展には平成23年度3企業、平成24年度5企業、またアジア最大のエレクトロニクス製造・実装技術展、いわゆるインターネプコンジャパンには、平成23年度3企業、平成24年度3企業の市内企業が参加し、各企業のすぐれた技術、製品をアピールするとともに、製品・技術セミナーにてプレゼンテーションを実施しております。
 そのうち大手商社へのセールスがきっかけとなりマッチングが成功した新居浜市内企業の事例もございます。
 次に、中小企業基本条例の制定についてでございます。
 御提案の基本条例は、地域経済を中小企業振興、内発型産業振興で活性化するという理念を明確に掲げ、行政、事業者、市民といった各地域主体がそれぞれの役割を果たしていくための条例と認識いたしております。
 本市においては、その理念、役割をまちづくりの根幹となる長期総合計画に掲げており、従来から中小企業振興を市政の重要な柱と捉まえ、新居浜市中小企業振興条例や新居浜市中小企業融資制度などにより中小企業を積極的に支援いたしております。
 今後他市の動向等も踏まえながら、引き続き制度改正や新規施策の立案に努めてまいります。
 また、企業における省エネ対策や再生可能エネルギー利活用を促進させるためには、行政が情報や学習の機会を提供する役割を担うことは大変重要であると考えております。
 これまでも商工会議所や一般財団法人省エネルギーセンター等他機関と連携して事業の紹介を行ってきましたが、現在策定中の新居浜市地球温暖化対策地域計画においては、より主体的な研修会の開催や無料省エネ診断サービス支援、環境マネジメントシステムの普及など、中小企業の省エネ、省資源によるコスト削減や環境負荷低減による社会貢献を促す施策を盛り込む予定といたしており、環境と調和した産業の創出、育成を推進してまいります。
○議長(藤田幸正) 源代建設部長。
○建設部長(源代俊夫)(登壇) 自転車の街の復活についてほか1点につきまして補足を申し上げます。
 まず、自転車レーンの整備についてでございます。
 現在新居浜市におきましては、限られた道路空間の中で自転車専用の車線を設けることは困難な状況でありますことから、自転車歩行者専用道路や一部の歩道を自転車も通行できるよう整備を進めております。
 しかしながら、自転車の走行性や歩行者の安全性の視点から、自転車レーンの有効性が全国的に検討されているところでありますことから、新居浜市におきましても今後庁内に検討委員会を設置し、昨年11月に国土交通省が制定いたしました安全で快適な自転車利用環境創出ガイドラインにより、自転車レーンの設置も含めた自転車道の整備やネットワーク化、自転車の利用促進策について検討してまいります。
 次に、通学路の安全対策についてでございます。
 昨年実施されました学校及びPTA並びに警察、道路管理者による通学路の緊急合同点検結果の対応につきましては、早期の対策が必要な市道につきまして、他の工事とあわせて改良する箇所を除き、昨年の9月補正予算によりまして対応いたしました。
 このようなことから、今回の防災・安全交付金の要望におきましては、通学路の安全対策に関する事項は要望しておりません。
 今後防災・安全交付金を利用することはもちろんのこと、対象とならない地元要望などにつきましても、市単独事業での対応により歩行者の安全を図ってまいります。
○議長(藤田幸正) 寺田教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(寺田政則)(登壇) 学校施設の耐震化・老朽化対策についてほか1点について補足を申し上げます。
 まず、屋内運動場の天井等の点検対策についてでございます。
 小中学校の屋内運動場につきましては、平成18年度と平成19年度の2カ年で構造体の耐震補強工事を実施いたしました。非構造部材につきましては、一級建築士による定期点検及び各学校で毎月1回実施する安全点検等を継続し、個別修繕等の対応をしながら耐震対策の方法についての国の統一的な見解の確立を待つべく、文部科学省の調査研究を注視してまいりました。
 本年度学校施設における非構造部材の耐震対策の推進に関する調査研究会議や公立学校施設の非構造部材の耐震化加速に向けた会議におきまして、体育館等の天井等落下防止のための具体的な対策方法が提言され、先般文部科学省から指針が示されたところでございます。
 今回国から対策方法が示されたことを受けまして、本市の対応といたしましては、平成25年度早期に照明器具、バスケットゴール等、高所に設置された器具を含む天井等の詳細な点検を実施し、照明器具への落下防止器具の取りつけ、バスケットゴール等の取りつけ金具の緩みの解消、補強等の対策を直ちに実施してまいります。
 また、点検により大規模な改修の必要性が判明した場合には、国から示されたガイドラインに基づき、補助制度を最大限活用し、非構造部材の耐震に万全の対策を講じてまいりたいと考えております。
 次に、本市における学校施設の老朽化の現状及び今後の対策についてでございます。
 本市の小中学校におきましても、築後25年以上を経過した学校施設が大半で、老朽化が進み、改修等の対策が必要な状況となっております。
 また、大規模改造工事が完了している学校も少なく、ライフライン等の設備関係も老朽化が進み、効率的、効果的に施設保全をするためには、安全面、機能面に配慮した中長期的な視点に基づく整備計画が重要でございます。
 そのため、予防保全型管理への転換を基本とし、各学校の老朽化の度合い、保有する設備の状況に応じて効率的な再生整備を行い、施設機能の底上げと長寿命化を図ることを目的とした中長期整備計画を本年度策定したところでございます。
 本計画の中で、藤原議員さん御指摘のとおり、国が平成25年度創設予定の長寿命化改良事業を積極的に活用し、その条件となるライフラインの更新、コンクリートの中性化等、従来の大規模改造事業に加え、施設の耐久性をより高める改修を実施することで安全、安心で機能的な教育環境の整備を進めることといたしております。
 次に、通学路の安全対策についてでございます。
 本市におきましては、全小学校17校を対象として、各校が事前に実施した点検を踏まえ、15校、危険箇所63カ所について、学校、保護者、地域住民、道路管理者及び警察による緊急合同点検を夏休みに実施いたしました。
 その結果、警察による取り締まりの強化、路面標示、信号機、横断歩道の設置、通学路の変更、児童への安全指導の徹底等、62カ所を対策必要箇所といたしました。
 対策必要箇所につきましては、各関係機関において順次改良を実施し、現時点で45カ所が対策を完了または完了予定となっております。
 市において対応すべき箇所については、ほぼ完了いたしております。
 警察等において対応が必要な残り17カ所についても、連携をとりながら対策を講じているところでございます。
 また、登下校時の交通事故につきましては、平成24年度では2月末現在、軽微なものを除き7件となっており、うち1件が小学生による事故、6件が中学生による事故となっております。
 教育委員会といたしましては、児童生徒にとってより安全な通学路となるよう、引き続き関係機関と連携を図りながら定期的に点検を実施するとともに、道路環境整備についての改善を要望するなど、通学路の安全対策に努めてまいります。
 また、児童生徒に対して交通ルールの遵守、安全教育の推進を図り、より一層通学の安全確保を図ってまいります。
 なお、通学路の安全対策実施状況につきましては、新居浜市ホームページに掲載し、公表をいたしております。
 以上で補足を終わります。
○議長(藤田幸正) 再質問はありませんか。藤原雅彦議員。
○8番(藤原雅彦)(登壇) 答弁大変にありがとうございました。
 給食アレルギーについて確認をしたいと思います。
 先ほど私の質問の中で、調布市の女子児童の死亡例を言わさせていただきました。調布市の小学校は、原稿にもあったように、先生方もちゃんとエピペンの使い方の講習もしていて、そしてその女子児童が誤ってチーズ入りのちぢみを食べてすぐアナフィラキシーになったわけなんです。それを見て担任の先生が講習で教わったようにエピペンを持ってその女子児童の前に立って、先生がエピペンを打とうかと、そう言ったそうです。
 そのときに女児が言ったのは、先生打たんといてくださいと。女児がそう言ったために、本来そこで打つべきエピペンを、その児童の言葉を聞いて担任の先生がためらったんです。それからアナフィラキシーというのは当然急変しますから、急変してもうどうしようもなくなったときにエピペンを打ったんだけど、結局手おくれだったと、そういうふうなことで女子児童は亡くなりました。
 先ほど新居浜市で教職員の方全部講習を受けているというふうに話をお聞きしましたが、ここで確認しておきたいのは、保育園の場合は園児が小さいから、もしそういうアナフィラキシーがあったときには職員が打つのは当然理解できます。しかし、小学校の高学年になれば、先ほどの打たんといてくれと言った女子児童、自分の意思がありますので、新居浜市として最終的に打つ権限というか、その辺は児童なのか生徒なのか、特にそういうことが起きた場合、新居浜市はどのような指導をされているか、お伺いいたします。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 藤原議員さんの再質問にお答えいたします。
 本市におけるエピペンの使用についてですが、先ほど2名いると申しました。2名のうち1名については、保護者から依頼を受けております。あと1名につきましては、保護者からの依頼を受けておらず、本人も携帯しておりません。その受けていない保護者は、もしそういう事情があれば連絡してほしいと。
 それで、エピペンを処方されている、依頼を受けているところにつきましては、調布市と同様のケースが発生した場合、教職員が注射薬を打つべき症状であると判断した場合は、ためらわず注射するということで学校で共通意識を持っております。
○議長(藤田幸正) 再質問はありませんか。藤原雅彦議員。
○8番(藤原雅彦)(登壇) 大変にありがとうございました。
 先ほどの教育長の答弁によると、新居浜市においては調布市で起きたような事故は起きないと、そう認識しても構わないということですね。
 私、今回、僕自身個人的になんですけど、これ党としてもずっと長年取り組んでいる施策であります。僕自身も個人的に給食アレルギーについては非常に興味があるというか、実は私の原体験というか、実は私に弟がおりまして、1つ下なんですけども、この弟が実は小学校低学年のときにアレルギー疾患になりました。昔ですからアレルギーというのはこのアナフィラキシーじゃなくて、僕の弟の場合は食物アレルギー、つまり小学校のたしか3年生、4年生のときに発症いたしまして、動物性たんぱく質だめ、香辛料だめ、ありとあらゆるものがだめで、結局食べていいのは御飯と漬物だったんです。それが小学校2年生か3年生から発症しました。
 当時当然給食がありますから、給食の中にはいろんなものが入ってます。給食を食べるとそういうふうに発症するから、当時、もう四十数年前の話ですから、除去食もないし、弟給食食べれませんので、先生に言われて僕の母が弟のためだけにお弁当を持っていかせたんです。その弁当というのは当然、食べれるのはお米と漬物だけだったんで、弁当の中はそれしか入ってないわけです。当時子供たち、弟の同級生というのは、一人だけ弁当を持ってきていると。当時ですから、やっぱり給食よりか弁当がいいなということで、結構やっかみの声が上がったらしいんです。当時どうしたかというと、弟だけ別の教室で一人で給食を食べていた。これが数年間続いていました。
 先ほど言いました僕の弟はアナフィラキシーじゃなくて、命にどうこうはないんだけど、食べると全身にじんま疹が出てくるんですよね。大丈夫と思って食べても、その中には食べてはいけない香辛料が入っとったりとかして、全身すぐかゆくなってかいてくれということで、僕もずっとかいてました。そうすると、かゆくてかゆくてかいた跡がかさぶたになって、その上からもかきまして、全身がぶつぶつというんですか、だから弟は小学校でありながら半袖のシャツ、短いズボンは着ずに長袖、長ズボンでずっと通ってました。
 一番僕が兄として、家族としてつらかったのは、表面にぶつぶつがいっぱい出てるわけです。それを見て友達がぶつぶつ人間ぶつぶつ人間と言うて、弟はずっとそれに耐えてきたのが小学校時代でした。
 今回このアレルギーで先ほど言いましたエピペンに対して指導も徹底されているということで、一安心したんですけども、子供というのは案外残酷で、そういったことを平気で言う。そして、給食で今はもう大分進みましたから除去食が出てくる。でも、それはまた一般の子から見たら違うものを食べているということで、僕が心配するのが、そういう状況の中でアレルギー疾患に対して教職員の方々にはしっかりとした理解は進んでいるんだけども、同級生というか、アレルギー疾患以外のお子さんたちの意識啓発というか、そういった理解はどういうふうになっているのか、それをちょっと心配するんですが、その状況はどういう状況でございましょうか、お伺いいたします。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 藤原議員さんの再質問にお答えいたします。
 給食でのアレルギーで、その症状についてのいろいろな中傷というのか、からかい、それがいじめに発展していくということだと思います。
 みんな違ってみんないいというふうな思いを持っています。やはり道徳の授業であるとか、そういう人権というふうなことも含めてやはり取り扱っていく内容であるというふうにも思っております。
 今お聞きしたこと、校長会等で話をし、また養護部会等でも話をして、そういうふうな形でのいじめに該当するようなことはないようしていきたいと思います。
 弟さんには大変御迷惑をかけたと思います。
○議長(藤田幸正) 再質問はありませんか。藤原雅彦議員。
○8番(藤原雅彦)(登壇) 大変ありがとうございました。
 謝罪を受けるとは思わなかったんですけども、40年前ですから、今と比べてもうそういった病気は自己責任という部分がありましたんで、そのとき僕ら家族はもうそれは仕方がないということで思ってました。
 やはり学校というのは、世の中で一番安全な場所だと僕は思っております。そういったことで調布市であったような事故とかそういったことが二度と起こらないように今後とも児童生徒の命を守るということで教育委員会の皆さん方、また今後ともどうかよろしくお願いいたします。
 以上をもって質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(藤田幸正) 以上で本日の会派代表質問並びに質疑は終わりました。
 これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
 明6日は午前10時から会議を開きます。
 本日はこれにて散会いたします。
  午後 3時49分散会