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平成24年第7回新居浜市議会定例会会議録 第2号

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目次
議事日程 
本日の会議に付した事件 
出席議員 
欠席議員 
説明のため出席した者 
議会事務局職員出席者 
開議(午前10時00分) 
日程第1 会議録署名議員の指名 
日程第2 一般質問 
 加藤喜三男議員の質問(1)
  1 市長の政治姿勢について 
   (1) 安全で快適に暮らせる都市の実現 
   (2) 活力ある産業活動の実現
   (3) 地球にやさしい暮らしの実現
 石川市長の答弁
  1 市長の政治姿勢について 
   (1) 安全で快適に暮らせる都市の実現 
   (2) 活力ある産業活動の実現
   (3) 地球にやさしい暮らしの実現 
 本田経済部長の答弁 
  1 市長の政治姿勢について
   (2) 活力ある産業活動の実現 
 源代建設部長の答弁 
  1 市長の政治姿勢について
   (1) 安全で快適に暮らせる都市の実現 
 加藤喜三男議員の質問(2)
  1 市長の政治姿勢について 
   (1) 安全で快適に暮らせる都市の実現 
   (2) 活力ある産業活動の実現 
   (3) 地球にやさしい暮らしの実現
   (2) 活力ある産業活動の実現 
 石川市長の答弁
  1 市長の政治姿勢について 
   (1) 安全で快適に暮らせる都市の実現 
   (2) 活力ある産業活動の実現 
 本田経済部長の答弁 
  1 市長の政治姿勢について
   (2) 活力ある産業活動の実現 
 源代建設部長の答弁 
  1 市長の政治姿勢について
   (3) 地球にやさしい暮らしの実現 
 加藤喜三男議員の質問(3) 
  1 市長の政治姿勢について 
   (2) 活力ある産業活動の実現 
   (4) 健康で、生きがいのある暮らしの実現
   (5) 市民の力が育まれ、継承される社会の実現
 石川市長の答弁 
  1 市長の政治姿勢について 
   (5) 市民の力が育まれ、継承される社会の実現 
 神野福祉部長の答弁 
  1 市長の政治姿勢について 
   (4) 健康で、生きがいのある暮らしの実現 
 加藤喜三男議員の質問(4)
  1 市長の政治姿勢について
   (5) 市民の力が育まれ、継承される社会の実現 
休憩(午前10時56分) 
再開(午前11時06分) 
 石川市長の答弁 
  1 市長の政治姿勢について 
   (5) 市民の力が育まれ、継承される社会の実現 
 加藤喜三男議員の質問(5) 
  1 市長の政治姿勢について 
   (5) 市民の力が育まれ、継承される社会の実現 
 阿部教育長の答弁 
  1 市長の政治姿勢について 
   (5) 市民の力が育まれ、継承される社会の実現
 加藤喜三男議員の質問(6)
  1 市長の政治姿勢について 
   (5) 市民の力が育まれ、継承される社会の実現
   (6) 自立・連携する協働社会の実現 
   (7) 効果・効率的な市役所の実現 
 石川市長の答弁
  1 市長の政治姿勢について 
   (7) 効果・効率的な市役所の実現 
 工藤市民部長の答弁  1 市長の政治姿勢について 
   (6) 自立・連携する協働社会の実現
 村上消防長の答弁 
  1 市長の政治姿勢について
   (6) 自立・連携する協働社会の実現
 加藤喜三男議員の質問(7)
  1 市長の政治姿勢について 
   (6) 自立・連携する協働社会の実現 
   (7) 効果・効率的な市役所の実現
 石川市長の答弁 
  1 市長の政治姿勢について 
   (7) 効果・効率的な市役所の実現 
 工藤市民部長の答弁 
  1 市長の政治姿勢について 
   (6) 自立・連携する協働社会の実現 
 近藤総務部長の答弁
  1 市長の政治姿勢について
   (7) 効果・効率的な市役所の実現 
 村上消防長の答弁 
  1 市長の政治姿勢について 
   (6) 自立・連携する協働社会の実現
 加藤喜三男議員の質問(8) 
  1 市長の政治姿勢について 
   (6) 自立・連携する協働社会の実現 
 石川市長の答弁 
  1 市長の政治姿勢について
   (6) 自立・連携する協働社会の実現 
 仙波憲一議員の質問(1) 
  1 新居浜市の協働の現状について 
 石川市長の答弁 
  1 新居浜市の協働の現状について 
休憩(午前11時50分)
再開(午後 1時00分)
 仙波憲一議員の質問(2) 
  1 新居浜市の協働の現状について
 工藤市民部長の答弁 
  1 新居浜市の協働の現状について 
 仙波憲一議員の質問(3)
  1 新居浜市の協働の現状について
 石川市長の答弁
  1 新居浜市の協働の現状について
 仙波憲一議員の質問(4)
  2 官から民へ協働の推進について
 石川市長の答弁
  2 官から民へ協働の推進について
 仙波憲一議員の質問(5)
  2 官から民へ協働の推進について
  3 新しい公共の考え方について
 工藤市民部長の答弁
  3 新しい公共の考え方について
 仙波憲一議員の質問(6)
  4 行政サービスの質の向上について
 石川市長の答弁
  4 行政サービスの質の向上について
 近藤総務部長の答弁
  4 行政サービスの質の向上について
 仙波憲一議員の質問(7)
  5 行政改革とデータの活用について
 石川市長の答弁
  5 行政改革とデータの活用について
 仙波憲一議員の質問(8)
  6 自治体クラウドについて
 田中企画部長の答弁
  6 自治体クラウドについて
 佐々木文義議員の質問(1)
  1 市長の政治姿勢と公約について
  2 子育て環境の整備について
  3 リース方式による公共施設へのLED照明の導入について
  4 介護保険制度の改善について
   (1) 福祉用具購入費及び住宅改修費の受領委任払い制度
  5 学校施設における老朽化対策について
   (1) 予防保全型の管理と長寿命化の推進
  6 学校図書館における人的、物的整備の推進について
  7 Web図書館の導入推進について
休憩(午後 2時05分)
再開(午後 2時16分)
 石川市長の答弁
  1 市長の政治姿勢と公約について
 阿部教育長の答弁
  6 学校図書館における人的、物的整備の推進について
  7 Web図書館の導入推進について
 神野福祉部長の答弁
  2 子育て環境の整備について
  4 介護保険制度の改善について
   (1) 福祉用具購入費及び住宅改修費の受領委任払い制度
 曽我環境部長の答弁
  3 リース方式による公共施設へのLED照明の導入について
 寺田教育委員会事務局長
  5 学校施設における老朽化対策について
   (1) 予防保全型の管理と長寿命化の推進
 佐々木文義議員の質問(2)
  1 市長の政治姿勢と公約について
  5 学校施設における老朽化対策について
 石川市長の答弁
  1 市長の政治姿勢と公約について
 田中企画部長の答弁
  1 市長の政治姿勢と公約について
  5 学校施設における老朽化対策について
散会(午後 2時41分)


本文
平成24年12月11日 (火曜日)
  議事日程 第2号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
――――――――――――――――――――――
  本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
  出席議員(26名)     
 1番    川崎 利生
 2番    高塚 広義
 3番    三浦 康司
 4番    篠原 茂
 5番    水田 史朗
 6番    太田 嘉一
 7番    岩本 和強
 8番    藤原 雅彦
 9番    佐々木 文義
 10番   大石 豪
 11番   大條 雅久
 12番   永易 英寿
 13番   伊藤 謙司
 14番   藤田 豊治
 15番   高橋 一郎
 16番   岡崎 溥
 17番   高須賀 順子
 18番   伊藤 初美
 19番   真木 増次郎
 20番   藤田 幸正
 21番   伊藤 優子
 22番   仙波 憲一
 23番   白籏 愛 一
 24番   近藤 司
 25番   加藤 喜三男
 26番   山本 健十郎
――――――――――――――――――――――
  欠席議員
なし
――――――――――――――――――――――
  説明のため出席した者
 市長                            石川 勝行
 企画部長                        田中 洋次
 総務部長                        近藤 清孝
 福祉部長                        神野 洋行
 市民部長                        工藤 順
 環境部長                        曽我 忠
 経済部長                        本田 龍朗
 建設部長                        源代 俊夫
 消防長                          村上 秀
 水道局長                         橋本 桂一
 教育長                          阿部 義澄
 教育委員会事務局長      寺田 政則
 監査委員                        加藤 哲
 ――――――――――――――――――――――
  議会事務局職員出席者
 事務局長                         岡  正士
 議事課長                        粂野 誠二
 議事課副課長                 飯尾 誠二
 議事課副課長                 上野 壮行
 議事課議事係長             徳永 易丈
 議事課調査係長             鈴木 今日子
 議事課主任                    大田 理恵子
 議事課主任                    中島 康治
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前10時00分開議       
○議長(藤田幸正) これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第2号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(藤田幸正) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において三浦康司議員及び篠原茂議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第2 一般質問
○議長(藤田幸正) 次に、日程第2、一般質問を行います。
 この際、申し上げます。
 一般質問における各議員の発言は、それぞれ通告の時間以内となっておりますので、御了承願います。
 順次質問を許します。まず、加藤喜三男議員。
○25番(加藤喜三男)(登壇) おはようございます。
 質問に入ります前に、石川市長さんには、第22代新居浜市長に御当選おめでとうございます。今回の選挙は、多くの市民の皆様の御支援、御協力によりまして、無投票での当選ということで、当市での市長選挙を含む各種選挙で初めてのことであろうかと思っております。このことは、これから4年間、市民の皆様から白紙委任状をいただいたものと考えております。これまでの選挙でいろいろとしこりの残る戦いになることが多かったもので、今回の市長選挙は、地元経済界を初めとする各種市民団体や市議会議員、県議会議員など全市が一つになり推薦したものでありました。私は、7年前に、当時愛媛県西条地方局長であられた石川氏を新居浜市長になってもらってはと考え、松山での調整をお願いいたしておりましたが、どこで情報が流れたのか、平成19年4月に副市長に就任されたことにより、市長就任はかないませんでした。今回、このように全市を挙げての取り組みで石川市長が誕生されたことは、まことに感慨深いものがあります。しかしながら、私たち自民クラブでは、今までの市長との考えの違いをお聞きし、その上で同調するものはする、できないものはできないとはっきり申し上げ、衆議院選挙の候補者の話ではありませんが、対立より対話を重視することをまず申し述べ、質問に入りたいと思います。
 まず最初に、市長は今回の選挙に当たりまして、16項目の重点施策を掲げられ、11月19日、市長として初登庁されたときに、幹部職員に対し、これからの地方自治の方向として4つのことを述べられております。その第1は、自己採算の追求、その2は、住民参加型の行政推進、その3は、自己決定と自己責任の拡大、その4は、地域コミュニティーの再生でございます。また、選挙に当たって7つの基本政策、夢の実現に向けて48施策を展開するとしておられました。
 そこで、7つの基本政策の第1項目めの安全で快適に暮らせる都市の実現では、JR新居浜駅周辺施設の整備として商業施設の誘致が掲げられております。総合文化施設につきましては、第5項目めでお尋ねいたしますので、まず市長は現状のJR新居浜駅前をどう感じられておられるか、お伺いいたします。
 また、公営住宅の計画的な建てかえと耐震化の促進は、どのように進められる予定か、お伺いいたします。
 総合運動公園構想の策定につきましては、いつごろをお考えになっておられるか、お伺いいたします。
 次に、第2項目めの活力ある産業活動の実現では、住友各社との連携をさらに強化すると最初に掲げられておりますが、前市長との違いはどのようなものでしょうか、お伺いいたします。
 また、企業誘致及び企業留置の促進とあります。工業用地の造成や確保が急務と思いますが、お考えをお伺いいたしたいと思います。
 新居浜の産業を支える人づくりでございますけれども、公設民営施設のものづくり産業振興センターの今後の活用、支援策はどのようにお考えになっておられますか、お伺いいたします。
 また、新居浜ブランドの創設につきましては、ブランド創設以前に新居浜観光大使に任命されている方々の活躍の場を広げていただく取り組みやふるさと新居浜に帰っていただけるようなイベントなども考える必要があると思いますが、お考えをお伺いいたします。
 次に、第3項目めの地球にやさしい暮らしの実現では、地球温暖化対策の一環として、自転車の町新居浜の復活を掲げられております。当市には愛媛県知事も提唱されておりますしまなみサイクリングにも負けない自転車道があります。河川敷からJR新居浜駅前のコースの整備と住友鉄道跡の上部コースは、ほぼできておりますけれども、下部方面の工場前から河川敷への下部コースができればと思っておりますが、お考えをお伺いいたします。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 加藤議員さんの御質問にお答えいたします。
 市長の政治姿勢についてお答えいたします。
 安全で快適に暮らせる都市の実現についてでございます。
 JR新居浜駅前の現状についてでございますが、新居浜駅前地区につきましては、当市で初めての土地区画整理事業に取り組み、地権者の皆様を初め、地元の皆様、市民や市議会の皆様、国、県、鉄道事業者等関係機関の皆様の御協力をいただきながら、道路、公園、駅前広場等の都市基盤を整備し、利便性が高く、安心で安全な景観にも配慮したまちづくりが一定達成できたものと考えております。現在、土地区画整理事業の工事が完了したばかりではございますが、地区内人口も若年層を中心に回復傾向にあり、商業・業務施設につきましても、一定程度は回復傾向にございます。しかしながら、12万人都市の玄関口としてはまだまだ十分とは言えず、さらなるにぎわいの創出が必要であると感じているところでございます。新居浜駅前のにぎわいを創出するためには、土地区画整理事業後の取り組みが極めて重要でございます。まずは、現在、事業に着手している南北自由通路、駐車場、駐輪場、公衆トイレといった施設を着実に完成させるとともに、駅南駐車場整備や南北の広場の再整備に取り組み、駅を中心とした快適で利便性の高い交通結節点の整備が必要であると考えております。
 一方では、幾ら公共施設を整備しても、周辺の商業・業務機能の充実を図らなければ、交通機関を利用される方の利便性は低く、滞留時間が極めて短い時間でにぎわいの創出は困難であります。今後、駅前地区の有効な土地利用への誘導や商業・業務施設の誘致を進めていかなければならないと考えております。
 また、これらに加えて、市民参加型のイベント等も検討し、新居浜駅周辺地区が新しい市の顔となり、市民の皆様が集い、にぎわい、親しまれる場となるよう努めてまいります。
 次に、総合運動公園構想の策定時期についてでございます。
 総合運動公園につきましては、平成18年3月に、総合健康運動公園構想を取りまとめ、今後建てかえが必要な施設は、長期的な視野で、総合運動公園のエリア内に集約配置することとし、観音原周辺地区を新規施設の集約配置可能な候補地として位置づけ、検討を進めてまいりましたが、当該エリアにつきましては、民間企業の新工場立地による整備が進んでいるところでございます。また、愛媛国体に向けた施設整備につきましては、身の丈にあった国体を基本理念としておりますことから、当市で開催するいずれの競技につきましても、国体後の利用も考慮に入れながら、既存施設の計画的な改修を基本として進めていくこととしております。
 このような中、総合運動公園構想の策定につきましては、いま一度原点に戻り、立地場所、施設内容、規模等を含めた実現化方策について、現在の場所でスクラップ・アンド・ビルドする案、全ての施設を集約する案、屋内型と屋外型の施設をそれぞれ集約する案など、複数の案を基本に、既存施設の改修計画、財政状況、他の公共施設の整備計画及び策定を進めておりますスポーツ振興計画において、市民や各種団体の要望を踏まえながら、慎重かつ適切な時宜を捉え、早期実現に向けた検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、活力ある産業活動の実現についてでございます。
 住友各社との連携強化についてでございますが、本市は、別子銅山開坑以来、住友関連企業とともに栄え、住友各社との共存共栄の関係を構築してまいりました。前市長におきましては、共存共栄に加え、自立、連携のパートナーシップの大切さというものに着目し、住友各社は、自立した企業として責任と役割を果たし、行政もまた自立した主体として互いに連携を深め、本市の発展に力を合わせる関係を目指してまいりました。しかしながら、昨今の厳しい経済情勢の中、とりわけ製造業におきましては、生産効率の高い海外に拠点を求める動きが加速しており、住友各社におきましても、住友化学が韓国にタッチパネル用カラーフィルターの製造工場を建設したり、サウジアラビアの石油化学事業に追加投資を行ったりと、海外への設備投資が増加していく傾向が見受けられます。また、海外展開のみならず、国内においても、新たな設備投資先として、地域間の競争が激しくなっているところでございます。
 このような状況下におきましては、企業、行政がそれぞれ自立した立場でいるという観点ももちろん大事な要素ではございますが、それ以上に、企業と行政が一体となり、地域経済の活性化を図っていくことが重要となってくるものと考えます。市は、県や国の補助金を当てにした他人任せの姿勢ではなく、みずから率先して、企業活動の活性化に必要な、また適切な環境整備を行い、企業は雇用の確保、設備投資などを行うことにより、利益を地域へ還元し、共存共栄の関係が維持されていくものと考えております。企業と行政が一体となり、連携を強化していくためには、お互いの考えを理解し合い、相手のために何ができるかということを的確に、また迅速に判断し、行動することが必要となります。これまでも年2回の経済懇談会の開催、上京した際の住友各本社への訪問等、住友各社との意見、情報交換の場を設けてまいりましたが、今後はさらに積極的にトップミーティングの場を設け、住友各社の動きを迅速に把握し、対応していくとともに、実務担当者レベルでも、意見、情報交換ができる場を確保し、またそのための体制づくりを行い、トップから実務担当者までさまざまな段階での意思疎通を行えるようにし、きめ細かく相互理解を深めることにより、住友各社との連携を強化してまいりたいと考えております。
 次に、企業誘致、企業留置の推進についてでございます。
 工業用地の確保についてでございますが、企業誘致が本市経済へ与える影響は、非常に大きなものがあると認識いたしており、現在、多極型産業推進事業用地及び貯木場事業用地の分譲を行っておりますが、次なる工業用地の確保が急がれているところでございます。特に、物流拠点として立地を検討している企業からの問い合わせもございますことから、平成22年10月に特定用途制限地域の変更を行いました観音原地区など、新たな工業用地の確保の可能性について検討してまいりますとともに、内陸部の大規模未利用地についても、引き続き調査をしてまいります。
 また、あわせて、臨海部の工業用地の造成についても、企業立地の動向を踏まえながら、庁内協議を進めてまいります。
 次に、新居浜の産業を支える人づくりについてでございます。
 御案内のとおり、ものづくり産業振興センターは、住友金属鉱山を初めとする住友関係各社の支援をいただきながら、新居浜商工会議所、新居浜機械産業協同組合、新居浜市が中心となって、地場産業を支える人材育成施設として、平成23年10月に開設いたしました。現在、その運営は、一般社団法人新居浜ものづくり人材育成協会が担っており、地場産業を支える人づくりのため、企業ニーズに合致したカリキュラムの作成、東予圏域をターゲットとしたPRの実施など、受講者の確保、高度技術の伝承のための取り組みを着実に進めております。行政といたしましても、開設後間もない施設でございますことから、引き続き同センターが技能検定試験場として活用されるよう県へ要望するなど、活動内容の充実に努めてまいりますとともに、運営主体側と支援内容等について協議を進めてまいります。
 次に、地球にやさしい暮らしの実現についてでございます。
 新居浜市は、かつて自転車の町として全国にも紹介されるほど自転車の盛んな町でありました。当時は、主に生活の足として活用されていた自転車でありますが、近年の環境意識、健康志向の高まりを受け、現在は子供からお年寄りまで楽しむことができる生涯スポーツとしても新たに注目を浴びております。特に、住友鉄道跡のサイクリングコースは、かつての我々の先輩たちが、別子銅山から市街地まで銅鉱石を運んで行き来していた新居浜市の近代化の象徴とも言えるルートでございまして、楽しみながら新居浜市の近代化の歴史に触れることができるあかがねのまち新居浜ならではのあかがねの道とも言えようかと思っております。地球環境に優しく、体によく、ふるさとへの愛着心の向上を図ることができる自転車については、ソフト、ハードの両面から、なお一層の利用促進を進めていく必要があると考えております。御提案のありました工場前から河川敷への下部コースの整備につきましては、自転車歩行者専用道路としての整備は、用地の確保が難しいため困難であると考えております。しかし、既設幹線道路の自転車歩行者道の部分改良とあわせ、都市計画決定されている新田高木線を整備することにより、県道壬生川新居浜野田線とつながり、この自転車歩行者道を利用することで河川敷に、また原地庄内線を経由して新居浜駅や滝の宮公園、山根公園を結ぶルートが形成できるのではないかと考えております。
 以上申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(藤田幸正) 本田経済部長。
○経済部長(本田龍朗)(登壇) 活力ある産業活動の実現のうち、新居浜ブランドの創設についてお答えをいたします。
 新居浜ふるさと観光大使は、本市観光資源等について、魅力ある情報を発信し並びに市の知名度の向上及び観光振興を図るため、平成21年12月に設置し、現在5名の方々に観光大使になっていただいております。観光大使の皆様には、テレビ等のメディアやブログ等を通じて本市の観光に関する情報などを積極的に発信していただいており、全国の皆様から数多くの反響をいただいております。これまでの新居浜市でのイベント参加といたしましては、水樹奈々さんは、市営球場で行われた愛媛マンダリンパイレーツの開幕始球式や新居浜太鼓祭り山根統一寄せの観覧、近藤勝也さんは、母校での記念講演や今年度開催いたしました近藤勝也展でのワークショップ、高見知佳さんは、文化フォーラムや本の読み語り、笑顔甲子園の審査員、さらに鴻上尚史さんは、高校生を対象にした演劇ワークショップ、福西崇史さんは、少年サッカー教室など、過密スケジュールの中、御参加をいただいております。新居浜市でのイベントにつきましては、できる限り参加をお願いしたいと考えており、ことしの太鼓祭りにつきましても、観光大使の皆様へ参加を依頼いたしましたが、残念ながらスケジュールが折り合わず実現しなかったという経緯もございます。今後におきましても、所属事務所との調整等もございますが、引き続きイベントへの参加依頼を行うとともに、観光大使がそれぞれの個性に合った役割を発揮できるような機会を設けてまいりたいと考えております。
○議長(藤田幸正) 源代建設部長。
○建設部長(源代俊夫)(登壇) 安全で快適に暮らせる都市の実現のうち、公営住宅の計画的建てかえと耐震化についてお答えいたします。
 まず、公営住宅の計画的建てかえについてでございます。
 公営住宅の建てかえにつきましては、現在、建てかえの1棟目となります南小松原団地9-1号棟について、平成26年度の着工に向けて、入居されている方への説明を行っております。また、昨年度策定いたしました公営住宅等長寿命化計画をもとに、既に耐用年数を大きく超過した木造、もしくはコンクリートブロック造平家の市営住宅を中心に、今後10年間で150戸の建てかえを計画しております。
 次に、公営住宅の耐震化につきましては、耐震1次診断で詳細な耐震診断が必要と判定された20棟につきまして、順次耐震2次診断、耐震補強工事を進めることといたしております。本年度につきましては、南小松原団地7-3号棟と東田団地1号棟、2号棟について耐震診断を行っており、平成25年度に耐震改修工事を予定しております。また、これに引き続き、年間3棟程度の耐震診断、耐震改修工事を行い、平成31年度までに20棟の耐震化を完了する予定でございます。いずれも入居者がある中での事業となりますことから、円滑に事業を進めるため、事前説明を十分行いながら進めてまいります。
○議長(藤田幸正) 加藤喜三男議員。
○25番(加藤喜三男)(登壇) ただいまの答弁に対し、何点かお聞きしたいと思います。
 JR新居浜駅前につきましては、商業施設の誘致をお願いしとると思いますけれども、その後の取り組み状況をお知らせください。
 それから、総合運動公園につきましては、私ども、さきの総合文化施設のときにもお話ししましたように、リブドゥさんにあの土地を分譲した時点で、本来であれば次の運動公園構想を策定しとくべきと私は考えておりました。物を先にしてしまって後から考えるでは遅いと思います。そのスピードがこれからは必要であろうと思っておりますので、その辺のところもお聞きしたいと思います。
 それから、住友各社との連携でございますけれども、平成14年から機械産業協同組合並びに商工会議所が受注開拓のために東京地域やいろんなところに出向いております。そのときに、前市長さんにも御同行をお願いしたようでございますけれども、単独行動ではやはりものが成就しにくい。官民一体となった取り組みが必要と思いますが、その辺のところはいかがお考えですか。市長が今おっしゃっているように、住友企業との連携を強化するためには、ぜひそのようなことも必要と考えております。御所見をお伺いしたいと思います。
 それから、工業用地の造成でございますけれども、本市の計画的な発展を願うためには、やはり工業用地の確保が必要と思います。ずっと言われておりますように、荷内沖の埋め立て、それから菊本の第2期工事、その辺を早急に取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか。
 ものづくり産業振興センターにつきましては、現状は私どもの考えとはそんなに大きな違いはないと思いますけれども、私は、今思いますのは、1年間して、このセンターの運用方式というのは、大体読めたと思います。
 そこで、御提案いたしますけれども、この公設したセンターに、職員の出向をお考えになってはどうですか。そのぐらいしていただかないと、今のセンターは立ち行かなくなるような気がいたします。
 それともう一つ、ものづくり産業では、愛媛県ではこの新居浜と今治の造船があります。今治でやっとるこの造船の技能、技術を伝承する施設について、新居浜の支援策とはかなり違うような気がいたします。市としてどこまで存じられとるか、お知らせください。
 それと同時に、県知事が提唱されております愛媛ものづくり企業すご技データベースには、新居浜の企業も随分たくさん入ってます。その辺との支援、協力関係はどうか、教えていただきたいと思います。県の取り組みと新居浜市の取り組みと、少し差があるように思います。
 自転車の町の構築につきましては、市内のコース、今おっしゃってましたけれども、あの金子山の下まで行ってます。それから先を西のほうへ向いて行けば、星越山の今ストップしとるトンネルもあります。その隣には、僕たち小さいときに見てましたれんが道もあります。今舗装で上へかぶせてますけども、あの道路は僕たち小さいときはれんがの道だったんです。ですから、そういうところもこれからは有効に利用するようなことも考えんと、今の状態では宝の持ち腐れになるような気がいたします。その辺のお考えを再度お聞きしたいと思います。
 それと、もう一つ、観光大使につきましては、今、るるお話ありましたけれども、今この地で一番人を呼べるといいますか、注目の的というのは、水樹奈々さんだと思います。先日、さぬき豊中のインターチェンジから11号線へ出ました。その正面には、要潤さんの大きな写真があります。10メートル四方、もうちょっと小さいかな、そのぐらいの大きい写真があります。そこには「私のふるさと三豊市へようこそ」と、そのぐらいのことまで三豊市はやっております。新居浜市で本当に観光大使を有効に利用というんか、新居浜のためにやってもらうには、新居浜市のもう少し積極的な関与が必要と思います。その辺をお聞かせください。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 加藤議員さんの再質問にお答えいたします。
 まず、駅前の32街区の企業誘致、商業誘致の件かと思いますけれども、現在までに銀行とかあるいは大手ゼネコン等からいろいろ照会も来ておるのは事実でございますが、何分にもまだあそこの土地そのものがJRさんといわゆる車deトレインの駐車場の関係を解決いたしておりません。JRさんと現在鋭意協議を進めておるわけでございますが、それの了解がいただければ、早速その誘致に向けて本格的に取り組んでいきたいというふうに考えております。
 次に、リブドゥの誘致に伴う総合運動公園の関係でございますが、確かにおっしゃるとおり、リブドゥの誘致が決まった時点、そのときに次をどうするかということを検討しておくべきであったと思いますけれども、何分にもリブドゥの話が早急でございました。これは、タイミングを逃がしますとなかなか誘致が難しくなるというふうな関係で、当面企業誘致を優先させていただきました。したがいまして、今後国体等もにらみながら、早い段階でそういう運動公園構想の策定を進めてまいりたいと、こんなふうに考えております。
 次に、住友各社との連携の中で、本社への陳情等についてでございますが、確かに機械産業協同組合あるいは商工会議所が以前に東京へ同行しろというふうなお話があったのも事実でございますが、いろいろな事情があって同行できなかったと聞いております。私といたしましては、早い時期に、商工会議所、機械産業協同組合の方々と一緒に住友本社を訪れていろいろ協議をさせていただきたいなと、そんなふうに思っております。
 次に、工業用地の造成の件でございますが、答弁の中でもお話しいたしましたように、現在は県あたりに企業のほうから要望が来とんのはどうも内陸型、例の東北の大震災以降、割と臨海地区は敬遠をされておるようでございまして、内陸型の要望が強いようでございます。つきましては、答弁の中でも申しましたように、インターチェンジ近くとか、そういうふうな内陸型の用地を今後鋭意探していきたいと。1つは観音原であったりでございます。荷内沖あるいは菊本沖につきましては、前からもお話がありますように、特に荷内沖につきましては、瀬戸内法の関係でなかなか規制が厳しいということで了解がいただけません。これにつきましても、以前に県と協議いたしました中では、新居浜市としての土地利用計画、例えば進出していただける企業があるとか、そういう新居浜市としての土地利用計画を明確にした上で、もう一度お話をする必要があるんじゃないんか、こんなふうに思っております。
 次に、ものづくり産業振興センターへの支援でございますが、まだ昨年できたばかりでございます。確かに、研修生の募集等で苦労をしているとお聞きはいたしておりますが、まずはセンター自身で努力をしていただいて、先ほどお話しいたしましたように、職業訓練の認定を受けるとか、そういうふうなことではまず支援をしていきたいと。職員の派遣につきましては、その後また検討をさせていただきたいなと、こんなふうに思っております。
 今治地域造船技術センターへの支援状況につきましては、たしか造船各社が幾らか出しとると聞いておりますけれども、詳細は私のほうで把握しておりませんので、また担当部長のほうからお答えをさせていただきます。
 次は、すご技データベースとの関係でございますが、確かに知事の肝入りで始めたことでございまして、県においては、営業戦略監を中心に、積極的に行動をされていると聞いておりますが、今新居浜市、市と県との連携がちょっと不十分であるのも事実でございます。したがいまして、今後は県と連携をして、ともに営業に出かけるとか、そういうふうなことに努めてまいりたいと思っております。
 以上でございます。
○議長(藤田幸正) 本田経済部長。
○経済部長(本田龍朗)(登壇) 加藤議員さんの再質問にお答えいたします。
 御質問の研修施設である今治地区での話でございますが、今治地域造船技術センターの件かと存じます。これにつきましては、平成17年、地元において、民間の施設を使って研修を行うというような施設になっておりまして、地域の実務というか、溶接であるとか、鉄板の曲げであるとか、缶であるとか、このようなことの研修内容を組み込んでおります。今治市との関係につきましては、民間で運営されておりますが、ここ例年、一定の運営費補助、実習等で使う材料等も含めまして、支出しておる経緯もございます。また、新居浜のものづくり産業振興センターも今計画しておりますが、県の認定の検定所として、資格検定の検定拠点として、県の認定等も受けて、今治市でも行われておりますけれども、今後そういう支援策を講じてまいりたいと、このように考えております。新居浜市においては、研修に対して、会社に対して一部支援補助をしとるという実績がございますが、今後十分検討して取り組んでまいりたいと思います。
 それから、もう一点、ふるさと観光大使の件でございますけれども、近々におきましては、本市でのイベントにおいて、また新たな例えばこれはちょっと一部取り組んでおるんですが、別子山との10周年の記念イベントであるとか、試みはしておりますが、今後の相手のほうとの協議も含めまして検討していきたいと思います。三豊市の件については、十分見せていただいて、また考えていきたいと思います。
○議長(藤田幸正) 源代建設部長。
○建設部長(源代俊夫)(登壇) 自転車道の整備に関しましてお答えをいたします。
 まず、自転車道のルートとして、工場前から星越に至って現在の自転車道に結ぶというルートについてでございますけども、確かに住友鉄道跡がもともとありましたので、これを利用するということは考えられると思います。しかしながら、既に工場前につきましては、住友共電の蒸気配管が設置されました。それと、トンネルにつきましても、安全性の確認というようなことも必要かと思います。それと、残るルートにつきましても、企業用地内にあるというようなこともございますので、すぐ利用するっていうことは非常に難しいかと思います。しかしながら、今後市内全域を対象とした自転車道のネットワーク化っていうことにつきましては、検討を進めてまいりたいと思いますので、その中で今申し上げましたルートについても再検討する余地はあろうかと考えております。
 それと、もう一点、れんが道の件でございますけども、私も子供のときにはあそこがれんが道としてよく遊びにも行かせていただきしまたけども、すぐれんが道に復活するというのは、今の交通量等を考えますと、れんがでの耐久性というようなことに問題があろうかと思いますけども、またこれにつきましては、産業遺産との関係もございますので、県道ということもございますので、県との協議ということも進めながら、できれば復活をさせたいという気はしております。
○議長(藤田幸正) 加藤喜三男議員。
○25番(加藤喜三男)(登壇) 今、本田部長からのお話でありますけれども、観光大使、水樹奈々さんというのは、さいたまスーパーアリーナも満杯にする、それから後楽園ホールも満杯にする、そのぐらいの今新居浜出身の著名な方だろうと思います。すぐに言うて来てくれんのはわかっています。ですから、新居浜市が積極的にいろんなことを、イベントを仕掛けんと、待ちよったんじゃできんですよ。今の考えでは、多分今回もパアになると思います。もう少し、最後に言いますけども、市長が言われているように、できないでなくしてやろうとする、これが一番必要だろうと思います。ですから、その辺のところは考えていただいて、大いに取り組んでください。
 時間がありませんので、次の項目に移ります。
 第4項目めの健康で、生きがいのある暮らしの実現では、元気な高齢者の方々に対する方策といたしまして、シルバー人材センターの活用による高齢者の社会参加の促進を掲げておられますが、今後の施策はどのように考えておられますか、お伺いいたします。
 次に、第5項目め、市民の力が育まれ、継承される社会の実現では、総合文化施設の建設が上げられております。2回にわたる建築主体工事入札不調という事態を、市長としてどのように受けとめられておられますか、お伺いしたいと思います。
 また、教育施設、教育環境の整備は、どのようにお考えになっておられるか、お伺いいたします。
 このことにつきましては、出馬に当たっての記者会見で、金は出すが口は出さないようにしたいという思いを述べられておりましたが、教育委員会の自主性を重んじるとのことでございますが、そのお考えにお変わりはございませんか、お伺いいたします。
 また、スポーツの振興につきましては、愛媛国体に向けた競技力の強化と当市開催種目に対する競技選手の育成方針や施設の整備方針はどのようになっておられますか、お伺いいたします。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 市民の力が育まれ、継承される社会の実現についてお答えいたします。
 総合文化施設の建設についてでございます。
 本施設の建設につきましては、構想段階からこれまで紆余曲折を経て、今年度建設予算が承認され、建設用地の買い戻しも行い、工事入札に至ったものでございますが、建築主体工事の入札は、本年9月、10月と2回にわたり応札者がなく、不調に終わりました。このたびの入札不調につきましては、東北や都市部に続き、四国内においても入札不調の案件がふえてきておりますことから、少なからず心配はいたしておりましたが、この施設を心待ちにしておられる市民の皆様方の熱意によりまして、さまざまな課題を克服し、いよいよ着工というところまで来ておりますことを考えますと、私といたしましては、大変申しわけなく、残念なことであると思っております。今後につきましては、入札不調の原因としては、積算において、公共価格と実勢価格の乖離が考えられますので、再度設計の見直しを行い、今年度中に入札を実施したいと考えております。
 次に、教育施設、教育環境の整備についてお答えいたします。
 公立の小中学校などの教育施設については、市長の総括のもと、教育委員会が管理することとなっております。このようなことから、児童生徒の学びの場、また地域コミュニティーの核となる教育施設の整備については、教育委員会がそれぞれの施設の状況に応じて、計画的かつ効果、効率的に整備するものと認識をいたしております。私といたしましては、本市の財源も含めた長期的な全体計画を踏まえ、教育委員会との協議、調整を図りながら、その自主性を尊重することに変わりはございません。
 次に、スポーツの振興についてでございます。
 平成29年に開催される愛媛国体においては、本市で実施される競技は、ウエートリフティング、セーリング、少年サッカー、軟式野球の4種目となっており、ウエートリフティングについては、ことしの9月にジュニアクラブを結成し、またセーリングにおいてもジュニアクラブの活動を強化させるなど、各協会とも活発な選手強化に努めております。また、この4種目にかかわらず、他の種目においても、同様に、選手育成及び強化を図る必要があると認識しており、平成21年度から新居浜市体育協会に対し、国体強化事業補助金を支出し、平成24年度には10種目の種目協会において、それぞれの強化・養成計画に基づき実施されているところでございます。また、県の種目協会においても、選手育成を初め、大会運営に係る役員等の養成を年次計画を立て実施しているなど、5年後に開催される国体に向けた強化が図られているところでございます。また、国体開催施設の整備につきましては、平成23年度に実施された中央競技団体の正規視察による指摘事項を受けて、愛媛県、県の種目協会等と協議しながら、改善、解消に向けて年次計画を立てて実施してまいります。
 以上申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(藤田幸正) 神野福祉部長。
○福祉部長(神野洋行)(登壇) 健康で、生きがいのある暮らしの実現についてお答えいたします。
 平成27年度には団塊の世代が全て65歳以上となり、高齢化率の急激な増加を見る時期を迎えます。
 こうした中、高齢者が安心して笑顔で暮らせるまちづくりを目指した高齢者の生活の質を向上させる取り組みが必要であると考えております。中でも、高齢者が元気で生き生きと生活し、みずからの能力を発揮し、積極的に社会参加を行うとともに、高齢者がともに助け合う社会づくりが大切であります。そのため本市におきましては、高齢者のさまざまな社会活動や地域活動あるいはシルバー人材センターや高齢者生きがい創造学園、生涯学習など、さまざまな機能を活用することで、高齢者が生き生きと暮らせる社会の実現を目指しているところでございます。その中で、シルバー人材センターは、定年退職後の高齢者に対し、就業機会の提供と福祉の増進を図り、あわせて活力ある地域社会づくりに寄与することを目的として事業を行っている公益的団体でございまして、高齢者がこれまで培ってこられた豊富な知識や経験を生かすことや、講習を受け新しい分野へのチャレンジをすることなど、また仲間との協力による喜びや生きがいを見つけることなどに貢献しているものでございます。そのような観点から、シルバー人材センターの活用ということを一つの要素として、高齢者の社会参加の促進を図ってまいりたいと考えております。また、高齢者が生き生きと活動する団体であります老人クラブの活動につきましては、非常に意義のある、歴史のある組織でございますことから、これまでその活動が存続、発展するように、経済的及び人的な支援に努めてきたところでございますけれども、今後ともさまざまな活動支援等を通した取り組みを行いまして、市老人クラブ連合会との協力のもと、活性化に向け努力してまいります。
○議長(藤田幸正) 加藤喜三男議員。
○25番(加藤喜三男)(登壇) 総合文化施設について、何点かお聞きしたいと思います。
 この建築主体工事、2回も不調ということでございますけども、まことに不名誉なことだろうと思っております。全国的にも珍しいんではなかろうかと思います。この近くでは、2回も不調になったという案件は聞いてないような気がいたします。その辺のところをもう少しお考えになってはどうかと思います。今の市長の話では、再度試算をやり直してみようかということでございますけれども、1回目に不調になったときに2回目の入札を計画するのが余りにも雑でなかったんかな、市長の任期のこともあったと思いますけれども、その辺のところは皆さんはこの施設に対する試算というのは、先にプロの目で見ておくのが本来の姿と思います。何十億円も出す施設ですから、その辺ができないまま2回目の入札に入り不調に終わったということには甚だ私は理解ができない結果だったと思います。ですから、その辺のところは再度するのであれば、今回はどんなにしてもできるんだという思いを持ってやってもらわないかんと思いますし、11月4日に出陣式で前市長がおっしゃっているように、もう私の時代は済んだんですから、次の市長さん、どうぞ御自由にというお話もありました。ですから、ここでもう一度立ちどまって再度考えるのも一つの案かと思いますけれども、その辺のところはまた皆さんと御相談しながら進めていただきたいと思います。
 それから、教育予算につきまして、市長からるる説明がありました。私ども自民クラブは、教育予算の10%確保というのを上げております。そのお考えについてお伺いしたいと思います。
 いろいろこの場でもお話ししましたけれども、学校施設もかなり老朽化しております。一番大きいのが、給食施設だろうと思います。これをどうするのかというをやはりもう考えておかないとできないと思いますし、個々の学校の現場の不平不満がかなり出ております。その辺のところをこれまでは全てほかの大きいもんに回っとったような気がします。教育予算にも配分する必要があろうかと思いますので、その辺のところ、再度お聞きします。
 それから、国体に向けた取り組みでございますけれども、今の現状では新居浜市の人が、この国体に参加できるのは、ウエートリフティングだけだろうと思います。ですから、ほかの種目でも行けれるこれから取り組みが必要だと思いますし、また、私どもの永易議員からも後で言いますけれども、この新居浜から外へ出る優秀な選手を、どうにかして新居浜へとめたい。それをずっと言っておりますけれども、その実現がかないません。あれだけ中学校の駅伝で優勝しても、この子たちは八幡浜高校へ行く、今治へ行く。そうなったんでは、新居浜の大切な資産が全部流れて出ていってます。その辺のところも十分考えていただいて、この国体だけじゃなくして、新居浜のスポーツを推進するということに対しては、かなり大きい決断が要ると思います。その辺のところもお聞かせください。
○議長(藤田幸正) この際、暫時休憩いたします。
  午前10時56分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前11時06分再開
○議長(藤田幸正) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 加藤議員さんの再質問にお答えいたします。
 まず、1番目の総合文化施設については、まさに今回失敗が許されないということでございますので、慎重に協議をして、また御相談をさせてもらいながら進めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 2番目の教育予算の10%確保の件についてでございますが、この10%というのは、議員の御要望でないかと思います。予算規模が変わりますあるいは大規模事業等、耐震等の大規模事業があれば、当然パーセントは伸びるわけでございまして、一つの目安でないかと思います。そういう意味で、類似団体の構成比で言っても大半が10%を超えているのも事実でございますので、それが一つの目安になろうかと思います。ただ、ことしまで耐震工事が行われて10%以上あったわけですけど、来年以降、耐震工事がなくなるということで、10%が若干落ちるのじゃないかと思われます。ついては、学校によってかなり格差がございますので、大規模改修工事等を計画的に進めていきたい、こんなふうに思っております。ただ、先ほど言いました予算の額あるいはパーセントについては、工事そのものがふえればかなり増減があるんですけれども、問題はハードよりもむしろその教育の中身、ソフトのほうにもっとお金をかけることも重要ではないかと思っておりますので、必ずしも10%にはこだわらない、教育委員会と十分協議して進めていきたいなと、こんなふうに思っております。
 それから、学校給食施設の建てかえの件が出ましたけれども、この件については、かなりもう施設そのものが古くなっておりますので、自校方式、従来どおりの自校方式でいくのかあるいはセンター方式でいくのか、この辺も含めて、来年度検討委員会を立ち上げて検討を進めてまいりたいと思っております。
 次に、3つ目の国体に向けての取り組みの中で、優秀な運動選手の流出問題でございますけれども、これは私の選挙公約の中でも、ぜひ流出をとめたいと。新居浜におって、例えば甲子園とか各競技の全国大会へ出場できるような、そういう学校をつくりたい、そういうことは確かにお約束をいたしました。やり方としてはどんな方法がいいのか、中学校あるいは高校の先生あるいは父兄の方と相談をしながら、例えば優秀な指導者を呼んでくるとか、そういうふうなことを含めて、また今後検討をさせていただいたらと、こんなふうに思っております。
○議長(藤田幸正) 加藤喜三男議員。
○25番(加藤喜三男)(登壇) 今のお話で、教育関係のところで話しましたように、国体がもうそこへ、10年言よったのがもう5年になってしまいましたけれども、今どの競技種目も国体に向けた強化策をとっておられます。その強化策の中で、新居浜の優秀な人材が行く、それから新居浜の人を育てないかんのが少し弱いなという気も持っておるんですけどね、今教育委員会で把握されとる、この人たち、このぐらいであれば国体に行けそうだなあという方もまあまあおるような気がいたしますけれども、そういう人に対する個々の御支援というのは、別に競技種目のほうにお任せして、教育委員会としては取り組んでおられないんかなあという気がして仕方がないんですけども、その辺はどんなでしょうか。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 加藤議員さんの再質問にお答えいたします。
 国体に対して、出場する選手に対してどういうふうな支援をしているのか、今年は、第67回国民体育大会に35名、13種目の選手が新居浜市から参加いたしました。陸上競技、サッカー、新体操、ウエートリフティング、バドミントン、アーチェリー、クレー射撃、ゴルフ、馬術、バスケットボール、軟式野球、ソフトボール、水泳と、もう多種目にわたっていっている状況です。教育委員会としましても、これらにかかわっている団体、また高等学校に対して、今後新たな支援体制を考えているところでございます。
○議長(藤田幸正) 加藤喜三男議員。
○25番(加藤喜三男)(登壇) 今ことしで35人とおっしゃってましたけども、今まで自分たちが壮行会とかに参加させてもろうたときに見ましたのが、やはり新居浜においでる方がほとんどいないというのが現状だろうと思います。やはり、この新居浜市に住んで、その競技にかかわりができるような雰囲気づくり、この地域の企業にお願いするんであれば、そのようなことも考える必要があろうと思います。今の状態では、どっかへ行って、そこのところで国体に出ている、その方もひっくるめて今回は35人だったと思います。ですから、純粋に新居浜におられる方がふえることを私は望んでおります。ですから、そこをしないと、流出した人がよそで活躍されていっても、何も新居浜市は映らないと思います。例えをとって申しわけないですけども、あの新居浜商業が甲子園で準優勝したというのは、まだ今北海道の端まで行っても、新居浜と言うたら新居浜商業ですねと言うてくれます。ですから、お金で直接投資しなくても、その子供たちが競技できる雰囲気づくりというのをやはり取り組まんかったら、今の状態では難しいと思います。ですから、その辺は十分考えられた計画をとっていただきたいという思いであります。
 総合文化施設については、今市長のほうからああいう話がありました。私自身は、まだ言いたいこともたくさんあります。ですけれども、今回の市長のその方向性を見させていただきながら、次の段階のときにいろいろ論議をさせていただきたいという思いであります。
 では、次に移ります。
 第6項目め、自立・連携する協働社会の実現では、地域防災計画の見直しとともに、広域消防に移行された場合にも対応できる計画になることを望みますが、どのように考えておられますか、お伺いします。
 また、地域コミュニティーの再生では、今議会の開会日、所信表明でもお話がありましたように、当市の自治会活動は、県下では有数の結束力を持っております。
 そこで、まちづくり協働オフィスのあり方についてお伺いいたします。
 決算特別委員会でも申し上げましたが、二重構造での運営に見えてなりません。自治会組織で十分対応できるもの、当然、市の部門でなされるものがあるのではないかと思い、お考えをお伺いしたいと思います。
 次に、第7項目めの効果・効率的な市役所の実現では、各界各層の代表者で構成する政策懇談会を設置し、広く市民の声を聞き、その結果を各種施策に反映していくようでございますけれども、どのように進めていかれるのか、お伺いいたします。
 次に、職員の意識改革でございますけれども、職員のやる気を引き出し、前向きに仕事に取り組む職員を適正に評価するため、人事評価制度の見直しを行うとありますが、どのように進められようとしておるのか、お伺いします。
 前市長は、困ったときには頼りになる市役所と言われておりましたけれども、石川市長としては、どのような市役所を目指されるのか、お考えをお聞かせください。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 効果・効率的な市役所の実現についてお答えいたします。
 まず、政策懇談会の設置についてでございます。
 これまで市と商工会議所との懇談会や市、住友各社、商工会議所との経済懇談会を開催し、新居浜市の取り組みについての説明を行ったり、企業からの情報提供や意見、要望などを伺う交流の場を設けてまいりました。また、地域におきましては、地域に密着した住民主体の集会としてまちづくり校区集会を開催し、市政の課題、地域の課題などについて意見交換を行うなど、より多くの市民の皆様に本市の取り組みを御理解いただくとともに、皆様の意見、要望を市政に反映できるよう取り組んでまいりました。政策懇談会につきましては、これまでの取り組みをいま一度見直し、継承すべき点、改善すべき点を検証した上で、新たな気持ちで取り組んでまいりたいと考えております。これまでは、経済界や地域においての開催でしたが、ここでは対象を福祉、環境、教育などの分野にも拡大し、各界各層で活躍している市民の皆様と市職員が直接対話する場を設けたいと思います。行政からの情報提供を踏まえ、市民の感覚を反映させた政策やその他さまざまなテーマについての積極的な議論を通じて、新たな政策提案にもつながる機会にしたいと考えております。
 なお、この開催方法やメンバー構成など具体的な内容につきましては、今年度中に検討し決定してまいりたいと考えております。
 次に、職員の意識改革についてでございます。
 今議会の開会の挨拶でも申し上げましたとおり、市職員には、チャレンジ精神を発揮し、もっと攻めの姿勢で仕事に取り組んでもらうことは私の思いであります。地方公務員は、これまでいわゆる減点主義の中にいましたが、やる気を引き出すためには加点主義も必要な時代になっていると認識いたしております。職員の積極的な業務改善や困難な課題への挑戦を高く評価する組織風土を醸成し、職員が意欲を持って次々に仕事に挑戦し改革していく組織に変えたいと考えております。現在の人事考課制度については、平成16年度から消防職員を除く管理職について、平成18年度からは消防職員と現業職員を除く全職員を対象に実施しております。制度実施から8年を経過しておりますので、現在行っております人材育成を基本に、頑張った職員が報われるように、業績評価も重視し、給与的側面のみならず、表彰制度などの多角的視点から、職員のやる気を引き出す人事評価制度の構築に早急に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、どのような市役所を目指しているのかとのことでございます。
 本市が目指す第五次長期総合計画の将来都市像-あかがねのまち、笑顔輝く-産業・環境共生都市の実現に向け、市民が安全、安心を実感でき、郷土に誇りと愛着を持ち、子供たちの未来に責任が持てるまちづくりを進めていかなければならないと考えております。私の思いといたしましては、きちんと市民の皆様の声を受けとめ、市民の皆様とともに何とかして実現できる方策を見出していこうという積極的な思いを持った市役所、それでもできないときには、できない理由をきちんと市民の皆様に説明することのできる市役所を目指したいと思っています。そのためには、行政と市民の距離を一層縮めていくことが何よりも重要であります。市民の皆さんとともに行動する市役所、信頼関係に支えられた市役所こそが私の理想でございます。
 以上申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(藤田幸正) 工藤市民部長。
○市民部長(工藤順)(登壇) 自立・連携する協働社会の実現のうち、まちづくり協働オフィスのあり方についてお答えいたします。
 まちづくり協働オフィス事業は、公益的な市民活動を支援し、団体間の相互交流を促進するとともに、市民と行政の対等なパートナーシップに基づく協働のまちづくりを推進するため、柔軟に対応できるよう、NPO法人や社会福祉法人、社団法人などの公益法人を対象として、3年ごとに公募を行い、企画提案いただいた内容を審査委員会で審査し、委託により事業を実施しております。平成18年7月の事業開始以来、市民活動に係る情報の収集や提供、また交流やネットワークづくりなどによりまして、市民活動団体の多様な情報の共有化、パートナー探しの支援が図られ、利用登録団体が増加してまいりました。これは、専門性、先駆性などの特性を持つ民間の視点で取り組んできた成果であると考えております。今後におきましても、まちづくり協働オフィスの運営によりまして、市民が自発的かつ自律的に行う市民活動を支援し、多様な主体による協働を推進してまいります。
 次に、自治会組織で十分できるもの、市の部門でするものがある中で、まちづくり協働オフィスの運営が二重構造ではないかについてでございます。
 自治会は、地縁による地域コミュニティーを基本として、地域のまちづくりの中心的役割を担っていただいており、それぞれの地域において、道路、下水、ごみ処理や防犯対策など、もろもろの課題解決、伝統行事の継承などの地域特性を生かしたまちづくりなど、包括的な課題を対象として活動し、大変重要な組織であります。また、NPOやボランティア団体などの市民活動団体につきましては、福祉、環境、教育などの特定の分野の個別課題を対象として活動しており、それぞれの個別分野の専門性を生かした活動も必要であると考えております。自治会など地域で活動する団体も、個別の課題を対象とする団体も、それぞれ含めた多様な主体が異なる特性を補完し合い、協働を推進していく必要があるものと考えております。
○議長(藤田幸正) 村上消防長。
○消防長(村上秀)(登壇) 自立・連携する協働社会の実現のうち、広域消防に移行された場合にも対応できる計画についてお答えいたします。
 消防の広域化につきましては、平成18年に消防組織法の一部が改正されたことに伴い、同年7月に市町村の消防の広域化に関する基本指針が、総務省消防庁から示され、県下の消防長などで構成された検討部会において、広域化を目指して県1ブロックから県3ブロックへと形を変えながら検討協議を重ねてまいりました。しかし、東予地域につきましては、各消防署を現状と同様に維持するためには、各市町とも増員する必要があり、広域化することが困難な状況となっております。新居浜市におきましては、今後、広域化が進展することも踏まえ、東予地域の中核となり得る施設整備はもとより、何よりも本市の防災拠点施設である消防庁舎の整備を進めるとともに、消防大学校や救急救命士養成所等へ積極的に職員を派遣することにより、人材育成にも取り組み、本市の防災体制の充実強化を図ってまいります。
○議長(藤田幸正) 再質問はありませんか。加藤喜三男議員。
○25番(加藤喜三男)(登壇) 消防関係では、消防防災庁舎を建てかえというもう喫緊の課題がありますけれども、その場合、防災センターも併用するべきと思いますし、そのときに東予3市が共有できるような通信指令設備も必要でなかろうかと思います。その辺の取り組みがどうなっているか、お伺いしたいと思います。
 まちづくり協働オフィスについてお伺いします。
 ここに市政だより11月号がありますけれども、もう何年か前からなったんだろうと思いますけども、この下にNPO法人にいはま市民企画ノポックというのがここへ取材したとなっておる。これは、取材しただけであって、この計画から何からほかの団体がした分も全部ノポックさんがしたような格好になっております。いつからこういう市政だよりの記事もノポックさんにお願いするようになったんですか。従来は、これは市の広報担当課でしていたと思います。いろいろこの企画をなされております。これはありがたいとは思いますけれども、もう少しめり張りのついたことをしていただきたいと思います。その辺のお考えをお聞きします。
 それから、市職員の意識改革でございますけれども、私は、この何カ月間か選挙のたびにいろんな人とお会いしました。その中で、市のOBの皆さんからお聞きしたことが、なぜ新居浜市は制服をやめたんぞと。余りにもルーズになり過ぎとんじゃないかなというOBの方のお話もありました。私は、そこで、もう一度制服を採用してはどうかという思いがあります。縁あってこの新居浜市の職員となられたんですから、新居浜市に誇りを持っていただきたいし、その気持ちがやはり制服だろうと思います。民間企業でも皆さんそうです。やはり、制服を着てその職場に立つと、気持ちを入れかえるのが当然だろうと思います。ですから、市の職員さんもそれをとってはどうかなと思います。
 それから、政策懇談会でございますけれども、この今おっしゃってた幅広くするということでございますけれども、今まで審議会等々でいろいろ会議をなされておりますけれども、市の主催のものが多いような気がします。資料をいただいて、その分を目を通してくださいと言うだけで、幾らその人たちに思いがあっても、やはりその方向に進んでいくような気がします。ですから、最初の段階から、原案ができる前から話をしていくような政策懇談会を望みますけれども、その辺のところはどうですか。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 私のほうから、政策懇談会の件について答弁をさせていただきます。
 加藤議員さんのおっしゃるとおり、今までの審議会とかそういうふうなもんについては、割と市のほうの案を示して、それについて意見を言っていただくという形式のものが確かに多くて、余り意見も出てないのも実態じゃろうと思います。つきましては、今度設置を考えております政策懇談会につきましては、トップの方もいいのですが、二番手、三番手の方で最もその事務に精通している方も考えてみるべきでないか。その中で、今おっしゃったように、案をつくる段階から参画をしていただいて、むしろ新たな提案をしていただくような、そういうふうなもんを考えておりますので、また御相談をさせていただきます。
○議長(藤田幸正) 工藤市民部長。
○市民部長(工藤順)(登壇) 加藤議員さんの再質問にお答えいたします。
 協働オフィスの関係でございます。
 市政だよりの取材の件でございますが、これは市政だより市民サポート事業ということで、市民の目線で主に市民活動団体の活動等を取材したり紹介をしたりしていただくようなことをお願いしております。確かに加藤議員さん御指摘のように、ちょっと市政だよりの記事の掲載の仕方にそういう点がわかりにくい、はっきり取材とかそういうことが表記されておりませんでして、一部誤解を招いたようなところもあろうかと思います。その点につきましてはおわびをさせていただきます。そのようなことで、市民の団体のより近い立場で市民の活動をいろいろ紹介しておる、これはというふうなことで、協働事業の提案を受けまして、平成22年度から行っておる事業でございます。加藤議員さんの御指摘、御提言にもございましたように、常にその事業というものは見直しもし、改善すべきところは改善していくというふうなことも必要かと考えておりますので、適宜見直しなり評価はしていきたいと考えております。
○議長(藤田幸正) 近藤総務部長。
○総務部長(近藤清孝)(登壇) 加藤議員さんの再質問にお答えいたします。
 職員の制服につきましては、市民に親しみやすい市役所づくりと経費の削減を目的に、男性職員の制服につきましては平成17年4月から、女性職員の冬服は平成20年10月から、また女性職員の夏服につきましては平成22年6月からそれぞれ廃止をいたしております。制服の廃止に至る経過でございますが、行政改革あるいは経費削減の一環として、また本会議でも取り上げられ廃止に至っております。
 御指摘の制服の整備につきましては、職場の一体感の醸成であるとか、公私の区別の明確化あるいは職員としての誇りあるいは意識改革の側面など、多くのメリットもあることは認識いたしております。新たに制服を支給するとなりますと、正規職員だけで約1,500万円の経費が必要となります。また、県内各市におきましても、制服は合併を契機に全て廃止となっておりますことから、職員には公私のけじめをつけ、公務執行にふさわしくない服装は慎むよう指導してまいりたいと考えております。
○議長(藤田幸正) 村上消防長。
○消防長(村上秀)(登壇) 加藤議員さんの再質問にお答えいたします。
 消防庁舎建てかえの際の防災センター、それから東予東部3市の広域化がなされたときの通信指令設備の部分でございますが、消防庁舎につきましては、耐震2次診断を実施いたしまして、最終的な結論につきましては、まだ完全に聞いておりませんが、ほぼ出たということで聞いております。まず、北消防署の旧庁舎につきましては、現在のところ、だめということになっておりますが、今後それに基づきまして、建てかえ等ということになりますと、当然、現在の南海トラフ地震につきましては今後30年以内に60%の確率で発生するというふうに言われておりますので、30年を見据えて、現在の子供たちに防災教育をしていかなければならないというふうに考えておりますので、消防庁舎建てかえの折には、防災センターも検討、要望してまいりたいと考えております。
 それから、通信指令設備でございますが、先ほど答弁いたしましたとおり、現在の消防広域化につきましては、非常に困難な状況となっております。今後広域化がどのように進展するかということにつきましては、はっきりわからない部分がございますが、広域化が困難ということで、近隣市につきましては、それぞれ指令施設、指令設備を更新整備いたしておりますので、消防庁舎建てかえの折には、将来広域化がなされた場合に通信指令設備を設置することができるような部屋の準備は当然するべきと考えますが、指令設備そのものは現在のところ考えておりません。
○議長(藤田幸正) 再質問はありませんか。加藤喜三男議員。
○25番(加藤喜三男)(登壇) ありがとうございました。
 最後に言うときますけども、市政だよりは新居浜市が発行しとるもんです。やっぱり責任ある報道が必要だと思います。それから、広報番組にしてもそうです。その辺は考えていただきたいと思います。
 それと、最後になりますけれども、私はこのノポックさんを例にしましたけれども、今新居浜市が抱えておられる第三セクターをひっくるめて、もう一度事業の仕分けをする必要があると思います。ですから、その辺のところを市長としてどうお考えになるかお聞かせいただいて終わりたいと思います。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 加藤議員さんの再質問にお答えします。
 おっしゃるとおり、第三セクターにつきましては、非常に別子山の有限会社悠楽技の問題とか、いろいろな問題も発生いたしましたので、改めてまた経営等についての見直しというか、その体制の見直し等についても取り組んでみたいと思っております。
○議長(藤田幸正) 再質問はありませんか。(25番加藤喜三男「ありません」と呼ぶ)
 仙波憲一議員。
○22番(仙波憲一)(登壇) 石川市長には、オール新居浜で当選され、心からお祝いを申し上げたいと思います。
 それでは、質問に移りたいと思います。
 まず最初に、新居浜市の協働の現状について。
 今回、市長の公約でも、行政改革と職員の意識改革を挙げられていました。行政改革の一つの役割として、官民協働ということがあります。事業が官から民へ移管されるとき、そこで起きるさまざまな諸問題と本来の民と官の連携の意義や課題についてお伺いをしたいと思います。
 協働における市民と行政の関係を考えたとき、一言で市民と言っても私は、主権者市民、事業者市民、受益者市民に類別されると思います。つまり、市民は皆3つの立場を持っています。自治体職員も選挙のときは主権者市民として投票行動を行います。週末にボランティアで地域活動に参加すれば、事業者市民となります。また、地域に暮らしていれば、受益者市民としてさまざまなサービスを受けています。自分が今どの立場に立っているのかを踏まえ、権利や義務を考える必要があり、協働という言葉だけが先走りすると、市民と行政の関係がわけのわからないものになってしまいます。どこの自治体でも、市民と行政が対等な関係、パートナーシップを組む市民協働ということがよく言われています。しかし、中にはこの市民協働の市民とは誰のことを指しているのか、市民は主権者であり、行政と対等な関係を連携するのはおかしいのではないかとか、行政は市民のしもべであるべきという人たちもいます。本来は、行政と対等な関係に連携するのは、主権者市民ではなく、社会のさまざまな分野において事業や活動を行っているNPOや企業、自治会、ボランティア団体など、事業者市民を指していると思います。つまり、協働とは、主権者市民によって支配、コントロールされた行政が、事業者市民と対等な関係でパートナーシップを組み、受益者市民に対して行政サービスを行っていきます。そして、その事業や活動は、地域の問題を解決することでなければなりません。つまり、協働とは、事業者市民と行政の二者の関係だけではなく、二者が連携して働きかける相手である受益者市民が一番大事だということだと思います。例えば、障害者の支援に取り組むNPO法人と市の障害者支援担当課が対等な関係で連携し、障害のある人、いわゆる受益者市民の地域における自立生活をサポートする、これが本来の協働です。したがって、協働は、事業者市民と行政の二者の利益のためではありません。しかし、行政は、NPOと組んだほうが安上がりにできる、NPOは行政と一緒にやるとお金を出してくれると、お互いに協働を都合よく利用していないでしょうか。協働は、受益者市民のために行うものであり、行政独自でやるよりも、自治会だけでやるよりも、連携するほうが受益者市民の利益につながるから協働するのです。したがって、うまく協働ができているかどうかは、受益者市民から評価してもらう必要があります。仮に行政が我が町のNPOは責任感があり、地域づくりの大きな力だと言い、NPOがうちの市の行政は理解があり、柔軟に対応してくれ、よいパートナーだと言い、お互いにどんなに褒め合っていても、受益者市民が自分たちのためになっていないと評価したらよい協働とは言えません。逆に、行政とNPOがどんなにいがみ合っていても、連携の結果が受益者市民の役に立っていれば、それはよい協働だと言えます。
 そこで、お伺いしますが、新居浜市の協働はうまくいっているのでしょうか、受益者市民の評価はどうでしょうか、対等な関係で進んでいるのでしょうか、お伺いをいたします。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 仙波議員さんの御質問にお答えいたします。
 新居浜市の協働の現状についてでございます。
 平成19年3月に策定いたしました協働事業推進のためのガイドラインにおきまして、市民との協働事業の進め方を整理し、協働事業市民提案制度を創設いたしております。この協働事業市民提案制度は、市民活動団体や企業、法人と行政が協働して事業を実施することで、お互いが補完し合う相乗効果により、町の課題を解決する仕組みをつくるもので、市民と行政の対等な関係を推進してまいりました。また、平成22年度には、このガイドラインの見直しを行いまして、多様な地域主体が自立、連携する協働社会の実現に向け、市民との協働を理念から実践へより推進しているところでございます。このガイドラインにおいて協働の対象となる市民の定義や協働の基本原則などを定め、職員の協働に対する認識を統一しております。本市の場合、協働の対象となる市民を自治会、NPO法人などの市民活動団体、企業や法人、その他地域課題に取り組む市民と位置づけております。また、自立、共有、公開を協働の基本原則として、その中で市民と行政がそれぞれの特性や立場を理解し合い、対等な立場でお互いに自立した関係を保つことを協働における重要なポイントといたしております。さらに、職員が、市民活動団体などと対等なパートナーシップとなるため、職員が協働事業に取り組む際の考え方や姿勢を示した協働の7つのポイントを作成いたしております。現在、職員の基本研修時や各課所に配置しております協働事業推進担当者への説明会などにおいて、協働事業推進のためのガイドラインの概要や協働の7つのポイントの周知を図り、職員の意識改革に取り組んでおります。
 お尋ねの新居浜市の協働はうまくいっているのか、対等な関係で進んでいるのかにつきましては、実際に市民活動団体などの皆さんと協働事業を実施した職員は、ともに事業をなし遂げていく中で、協働は有効な手段であることの認識につながり、理解度が深まったものと思っております。しかし、全体として、職員間の認識や理解度に差があり、協働の考え方や取り組む姿勢がまだまだ十分でないと感じております。
 次に、受益者市民の評価につきましては、協働事業市民提案制度で実施いたしました事業において、これまでは事業終了後に事業担当課と提案団体とが相互に評価を行っておりましたが、受益者の意見も重要でありますことから、昨年度に見直しを行い、今年度実施する事業から受益者に対しましてアンケート調査等を行うなど、受益者の評価や意見を盛り込んだ上で、相互評価を行うことといたしております。今後におきましても、さらに職員一人一人の協働に対する意識の改革を図り、より一層協働によるまちづくりを推進してまいりたいと考えております。
○議長(藤田幸正) この際、暫時休憩いたします。
  午前11時50分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 1時00分再開
○議長(藤田幸正) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 仙波憲一議員。
○22番(仙波憲一)(登壇) 新居浜市の協働の現状についてるる説明があったわけでございますが、その中で、例えば協働のあり方を見直しされた、規約をつくられた、評価のあり方を変えた、その中で、どのように受益者市民の意見を取り入れ、いかに対等を図ったのか、その点について御説明いただきたいと思います。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。工藤市民部長。
○市民部長(工藤順)(登壇) 仙波議員さんにお答えいたします。
 協働事業の実施の中でどのように受益者市民の意見を取り入れたかということでございますが、これまでの協働事業の評価につきましては、市の担当者とそれから実際に実施した団体との相互評価ということで行っておりました。これを利用者とか参加者の意見も聞くように改めたということでございますが、これは今年度、今現在実施しております事業からそのような評価を取り入れようということでございますので、具体的な評価のデータ等については、現在のところまだ持ち合わせておりません。
○議長(藤田幸正) 仙波憲一議員。
○22番(仙波憲一)(登壇) 先ほど加藤議員からの質問にもあったかと思います。やはり、それの一番のやっぱり原因というのは、誰がやるのか、また誰が受益するのか、そのあたりがやはりもう少し明確にされるべきだろうと思いますし、その部分をもう少し説明をしないと、現実的に、例えば先ほど市政だよりだったですかね、にしてもそうだと思うんですが、実施主体がどこであって、それが誰に対するものであって、実施主体がどういうふうに委託したのか、それともどういう意図で委託したところが記事を出すのか、やはりそういうことが明確化をされないと、現実に聞いているほうとすれば、全て市がやったんじゃないか、こんなところにどうしてこういう名前があるのかということになるんだというふうに思います。特に、協働を進める中で、対等っていうのは、誰と誰が対等であって誰が受益者なのかっていうことが、やはり受益者の言葉なり受ける感覚っていうのが入ってなければだめだというふうに思うんですが、そのあたりの説明についてもう少し先ほどもお伺いをしてましたけれども、私がこの質問をするに当たって一番思うことっていうのは、受ける側がどういうふうに感じるか、だからその感じるためにはどういう作業が必要なのかっていうことが抜けているんではないか、下手すると行政が主導で、行政がやって、受ける人は受けてみい、事業する人は事業してみい、これは私が先ほど来申し上げている協働にはならないのではないかというふうに思います。そのあたりで、もう少し説明があればよろしくお願いします。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 仙波議員さんの再質問にお答えいたします。
 確かに、協働というのは、今まで単に協働の行政と協働の事業者が協働してやればいいというふうな感覚が、我々も含めて大いにあったのではないかと思って反省をいたしております。仙波議員の言われるように、誰のために何をするのか、要は受益者のためにその協働をやって、効率的あるいはサービスの向上を図る、そしてまたそのやった後は受益者の評価をいただくというふうなことが非常に重要なことだと思います。今後そういうふうな方向で取り組んでまいりたいと思います。
○議長(藤田幸正) 仙波憲一議員。
○22番(仙波憲一)(登壇) 次に、官から民へ協働の推進についてお伺いします。
 公共における官と民の役割分担を根本的に見直し、市民にとってより充実した質の高いサービスの展開を目指す必要があると思います。その場合、課題について事業者市民と行政に分けて整理をすると、事業者市民については担い手不足が大きな課題だと言えます。既存事業の実施に手いっぱいであり、新規事業を始めるインセンティブは高くないのが現実です。また、担い手が減っているのも現状だと思います。行政については、職員の意識が大きな課題だと思います。相談に来た市民や民間団体は、担当課の協力する意思が希薄で、積極性が感じられないのではないかと思います。また、複数の課にまたがった事業を統合する形の提案の場合、行政の都合によって、内部での調整がつかず、結果的に保留となり、委託や民営化にならないことも考えられます。本来の公共サービスとは、受け手である受益者の満足によって行われる取り組みが重要であり、また専門的な技術や知識を兼ね備えている人材を生かし切れてない現状に対しては、もったいない、どうにか地域のために活動できるようにしなければならないと考えますが、やはり行政と民間の双方が、お互いに理解しようとする気持ちが大切であります。手放したくないという姿勢を露骨に示す職員は一部ではありますが、多くの職員が複雑な思いの中、みずからの担当事業を委ねているのではないかと思います。すなわち、受け手の受益者や担い手である事業者などが満足して実施できないということになった場合、無理をして継続する必要はないと思います。担い手にやめる自由があると同時に、行政にもやめさせる自由があるのではないか、どちらに拒否権があるというのではなく、まさに対等な関係において住民にとって必要なことをするためにはどのようにするのがよいのかと考えていくことが重要だと思います。実際に事業に取り組むに当たってさまざまな困難があると思いますが、単なる知識でなく、知恵ややり方を実践的に学べるので満足してもらえるのではないかと思います。結局は人と人とのかかわり合いで、お互いに歩み寄りたいという姿勢がなければ事業はうまくいくはずがないと思います。地域にはさまざまな人材がおります。そうした人材が地域のために働けるようにするためにも、人と人とのかかわりを丁寧にして、さまざまな人とつながってほしいと思います。役所の都合と理屈で市民に何かをさせることが協働ではないことを再認識し、受益者市民のために民と連携することが協働の本来の意義であることを十分承知して進めてほしいと思っていますが、いかがですか。何よりも職員の意識が重要で、自治体職員が民の担い手に委ねることは、みずからが一生懸命に取り組んできたことを否定することにもつながり、抵抗感を感じることがあるかもしれません。しかし、常日ごろからそもそも何のために、誰のために実施するのかということを考えていれば、おのずと受益者市民のためになることが実施されるようになると思います。また、事業の担い手を考える上で、やはり市民との対話が欠かせません。官民協働をめぐる自治体職員の勘違い、役所のコスト削減でも自己満足でもなく、肝心なのは受益者の視点であると思います。官民連携という言葉からどんな活動を思い浮かべますか。言葉どおりに考えれば、官と民が同じ目的を果たすために、お互いに協力して物事に取り組むことが官民連携、いわゆる協働ということになりますが、官民連携は、コスト削減のためではなく、質の向上を考えることが大切だと思います。また、同じ目的に向かって互いに協力して物事に取り組み、そこで生み出している価値という肝心なポイントへの言及は少ないのではないかと思います。大切なのは、方法論より生み出す価値だと思います。市民には民営化を進め、行政がなくなることがよいと考えている人もたくさんおります。行政だけが公益を定義し担うという官による公益の独占を続けてきた現状を改めるべきだと思います。しかし、それでも行政がやらなければならないことは、現実にたくさんあると思います。行政の公益の独占は問題ですが、責任を放棄する話ではないと思います。確かに自治体の財政は厳しいかもしれません。それでもやらなければならないことはあるはずだと思います。行政マンの役割と責任を改めて自覚してほしいと思います。つまり、そもそも行政の役割は何かということを十分に考えられていないのではないでしょうか。本当に行政がなくなることがよいことなのか、そこは改めて考えてほしいと思います。行政が考えるべき最も大切なことは、この事業によってもたらされる価値だと思います。具体的に申し上げれば、この事業を受益者がどう評価しているか、どう見ているかということです。みずからが当事者であるという意識を持つことができているのか、大いに疑問に感じることだと思います。何度も繰り返しますが、自治体職員は、実務家であり、評論家ではないと思います。方法論ではなくて、何のために、そしてどうしてやるのかが重要ではないでしょうか。行政は、何を達成するために実施するのかという目的意識、自分だったらどうするのか、自分ならどう考えるのか、そもそもこの事業はどんな課題を解決しようとしているのか、自分の問題として考え行動するという当事者意識を持って臨んでほしいと思います。つまり、何よりも大切なのは、自分のこととして考え行動することですが、単に自分の目で見たことで考えるのではひとりよがりであり、当事者意識を持つ人の行動ではないと思います。自分がこういう立場だったらというさまざまな立場でものを考えることが出発点になると思いますが、市長の御所見をお伺いいたします。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 官から民への協働の推進についてお答えいたします。
 これまでの公共は、官が行政サービスとしてその大部分を担ってきました。しかしながら、近年、少子高齢化、情報化の進展など社会経済構造が大きく変化する中で、全ての市民ニーズにきめ細やかな対応をすることは官だけでは困難であります。複雑化、多様化する課題に対応するための高度な専門性を必要とする技術や知識を兼ね備えた人材を全ての分野に確保することはできません。このようなことから、町を構成する多様な主体が、それぞれの特性を生かし、協力、連携して、共通の地域課題に取り組む協働のまちづくりがますます重要になってくるものと考えます。どちらか一方ではなく、市民や企業、法人、行政がそれぞれの得意分野で力を発揮し、お互いを補完し合うことがよいまちづくりにつながると認識いたしております。仙波議員さんから御指摘のありました行政の都合と理屈だけで市民に何かをお願いするのではなく、受益者市民のために、民と連携することが協働の本来の意義であることも十分承知して進めてまいりたいと考えております。
 次に、当事者意識についてでございますが、職員の意識として必要なことは、職員みずからが主体的に現状の問題点に気づき、あるべき姿を思い描き、その解決方法を考え、実行することが必要となっており、当事者意識を持つことはとても重要なことであると認識いたしております。職員も仕事を離れれば地域社会の一員であり、一市民として積極的に地域活動やボランティア活動に取り組むなど、一緒に汗を流し、実際に行動を起こしてみることが必要であると思っています。また、ともに活動を行うことで、物事を主観的にも客観的にも捉えることができ、課題に対してもさまざまな立場や視点のあることを理解し、自分の問題として考え行動するという当事者意識の醸成につながるものと考えております。今後におきましても、職員の意識改革に努め、協働を知識だけではなく、取り組もうという意識に変え、市民と一緒に計画し、汗をかき、喜びをともにする職員を育成してまいりたいと考えております。
○議長(藤田幸正) 仙波憲一議員。
○22番(仙波憲一)(登壇) 特に協働でなくてもそうなんですけれども、時々役所の担当の方とお話をしていると、どうも自分たちの仕事が優先で、中身が欠けているように思います。そういう意味で協働を進めるということについては、もう少しそのあたりの考え方なり学習なりをしていただきたいというふうに思います。
 時間がないんで、次に行きます。
 次、新しい公共の考え方について。
 新しい公共という言葉を耳にいたしますが、本来公共とは全ての市民のものです。そもそも官の公共など存在しません。同時に、職員や役所の公共などを存在させてはいけないのです。行政は、市民が市民の公共をつくるための道具であります。しかし、現実はどうかと言えば、これまでの公共は、主権者である市民の意見と乖離した行政が一方的な決定権を持って公共を支配し、みずからの都合で勝手に民間に下請に出してきたのではないでしょうか。公共は、自治会、ボランティア、NPOなどが活動するコミュニティー、企業などが活動する市場、コミュニティーや市場では提供しづらいものを市民の税金を使って提供する行政の3つの領域で成り立っています。これらを全て新しくする必要があると思います。1つには、コミュニティーを変える、強くすること、そのためにはボランティアなど自発的な活動をより豊かにするとともに、自治会やNPOなど、契約に基づいて活動する市民事業者を育てることも重要な課題であると思います。
 2つには、市場を変えること、企業や社会的責任を果たす市場にする、つまりその社会に有益な物やサービスを提供することによって、企業が収益を上げる市場にする。このような市場に変えていく上で、消費者としての市民の選択が重要な力になります。
 3つには、行政を変えること、しっかりとした主権者市民の意思に基づいて決定や執行を行う市民の自治体をつくるということでなければなりません。そして、これらを踏まえ、コミュニティー、市場、行政との相互関係性を変えていくことが必要だと思います。市民の意思に基づく市民の自治体が民間と真摯に対話し、合意した役割分担と適切な連携によって地域をつくっていく、これが市民の公共であり、新しい公共であると思いますが、いかがですか。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。工藤市民部長。
○市民部長(工藤順)(登壇) 新しい公共の考え方についてお答えいたします。
 新しい公共とは、仙波議員さんが今おっしゃったとおり、これまでは市民生活に必要な公共サービスや活動が、あたかも行政が内容を決め実施するものであるとの考えから、行政が独占してきたことに対し、受益者である市民にとって最もよいサービスが提供できるよう、市民、団体、企業などと行政が果たすべき役割を明確にし、それぞれが自立してお互いの立場を尊重しながら協力し合ってよりよい地域をつくっていくことであると考えております。本市では、新しい公共の実現のため、第五次長期総合計画におきまして、4つのまちづくりの理念の中に、市民、団体、事業者と行政が一体となったまちづくりを掲げ、また全ての施策において、協働のまちづくりのための取り組みとして、市民、事業者、行政それぞれの役割分担を明記いたしております。それぞれの特性を生かし、それぞれの役割を果たしながら、地域の課題を解決していくことが大変重要であると認識いたしております。また、地域に目を向けると、人と人とのつながりが少なくなり、コミュニティー意識の希薄化や地域活動への参加意欲も低下している中、自治会や公民館に代表される身近な住民活動の充実はもちろん、NPOやボランティア団体などの市民活動団体が協力し合い、あらゆる地域課題に対し対応できるような新たなつながり、コミュニティーの形成が必要であると認識いたしており、豊かな地域の人たちのつながり、真の意味でのきずなを何とか復活したいと考えております。そのためにも、今後も引き続き、主体的に活動を行う自治会や市民活動団体などを側面的に支援し、地域の連携につなげることにより、多様な地域主体が自立、連携する協働型社会の実現が図れるものと考えております。また、対等な関係のもと、パートナーシップを構築し、職員が協働をより理解し、意識する中で、行政の役割、市民の役割を十分認識し、市民との適切な役割分担と連携によって、本市のまちづくりを進めてまいります。
○議長(藤田幸正) 仙波憲一議員。
○22番(仙波憲一)(登壇) 次に、行政サービスの質の向上についてお伺いします。
 行政改革は、コスト削減という勘違いが強いのではないでしょうか。行政改革が本来求めるのは、質の向上です。税金を使って行う行政の事業であっても、それを実施するのは必ず公務員である必要はないと思います。その事業をよりよく行える実施主体に発注するのが自治体の役割ではないでしょうか。ただ単に最も安く実施するところに発注すればよいわけではありません。よりよく行うためには、質が最も大切です。しかし、現状は、コスト削減のためにNPOや企業にやらせているというケースが圧倒的に多いのです。だから、コストは下がったとしても、サービスの質がどうなったのか、十分な検証がされていないのが現実です。また、コストが下がったのも、担い手である民間の職員の給与が自治体の職員よりも安いためコストが下がっただけというのがほとんどです。これでは同一労働、同一賃金の原則を行政が先頭に立って壊していることになります。つまり、質で判断して民間に任せることが重要だと思います。もちろんコストを無視するということではなく、費用対効果は厳しく見る必要がありますが、根本的には市民にとっての質であります。質で判断すれば、かなりの部分は民間に移ると思います。結果として、行政の総コストが下がるという効果をもたらすと思います。しかし、一つ一つの事業を安上がりにやろうという発想で進めると、いろいろなひずみが生じてしまいます。質で実施者を決めるとき、最も高い質であるのは企業かNPOか行政かなどと抽象議論をしていても意味がないと思います。質は、役所内の会議では決められません。どの分野に民間の力が蓄積されているのか、誰がどんな技術を持っているのか、役所の中ではわからないのではないでしょうか。つまり、民間との対話が不可欠です。問題は、質といってもいろいろな物差しがあります。例えば、証明書の発行は一秒でも早く発行することが大事な質となります。しかし、同じ証明書の発行でも、高齢者が迷わず不安やストレスを感じることなく必要な書類を手に入れることも大事な質となります。つまり、求められる質はさまざまです。役所は、行政の視点で質を決めつけようとする傾向にありますが、受益者市民の視点で質を考えることが大切だと思います。質をはかる物差しを行政が決めた上で質の競争をするのではなく、質をはかる物差し自体を民間の発想で自由に提案してもらうことが重要だと考えます。新居浜市では、このような受益者視点での質の向上についてどう取り組まれていますか、お伺いします。
 また、民営化を進めると、行政にノウハウの蓄積がなくなると懸念する声も聞きます。そこで、まず大切なのは、社会全体としてそうしたノウハウを有していくことこそ重要だと思います。しかしながら、行政としてもノウハウを有しておきたいというのはよくわかります。その点では、公務員の人材登用そのものを変えていくことになるのではないでしょうか。これまでの採用では、新卒者が多かったが、これからは民間で経験を持った人材に行政に入ってきてもらう割合がふえると思います。それにより、行政としても、社会全体としても、ノウハウを蓄積していくことが可能となるはずです。従来の公務員とともに、多様な人材が行政の立場からも公共を担っていくことになると思いますが、いかがでしょうか、お伺いします。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 行政サービスの質の向上についてお答えいたします。
 私は、行政改革の最大の目的は、投入する経費と生み出される効果の最良のバランスを追求することであると考えております。ただ単にコストの削減を図るのではなく、目指すべき成果目標を明確にし、質の向上を図る視点がなければ、市民福祉の向上に結びつかないものと認識をいたしております。本市においても、現在、36の施設について指定管理者制度を導入しているほか、保育園等の民間移管を進めてまいりました。これらは、単にコストの削減だけを意図したものではなく、民間団体等の持つ技術やノウハウを活用することで、市民サービスの向上や効率的な運営を図った取り組みであり、つまり質の部分もあわせて判断したものであります。その質を判断するに当たっては、行政の視点だけでなく、受益者市民の視点で考えることが大切であることは仙波議員さんの御指摘のとおりと私も考えております。現在推進しております行政改革大綱2011では、市民団体代表者及び公募委員から成る行政改革推進懇話会を設置し、市民の視点からさまざまな助言等をいただいているほか、行政評価においても、各種団体推薦者や公募委員から成る市民評価委員の選出した事務事業について市民評価を実施し、市民の視点からさまざまな御意見、御提案をいただき、それぞれの事業に反映させているところでございます。また、今後は、公約にも掲げてありますように、各界各層の代表者で構成する政策懇談会を設置し、広く市民の意見を拝聴するとともに、民間の発想で自由に提案してもらい、その結果を各種施策に反映させたいと考えております。
 以上申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(藤田幸正) 近藤総務部長。
○総務部長(近藤清孝)(登壇) 公務員の人材登用についてお答えいたします。
 行政サービスの質を向上させる上でそれを担う人材の確保は重要な要素であると認識をいたしております。その方策の一つとして、本市におきましては、平成15年度に土木技術職員と情報技術職員、平成16年度及び平成17年度には保育士、平成23年度には土木技術職員と保健師の職務経験者を採用し、平成24年度には電気技術職員と建築技術職員の有資格者採用をいたしております。また、今年度実施いたしました職員採用試験におきましても、民間等でのノウハウを有する職務経験者の採用に向けて、技術職や専門職の試験を実施いたしまして人材確保に努めているところでございます。今後におきましても、新卒者に対する就労機会の確保と職務経験者の採用をバランスよく組み込むことにより、多様な人材登用を進めてまいります。
○議長(藤田幸正) 仙波憲一議員。
○22番(仙波憲一)(登壇) 次に、行政改革とデータの活用についてお伺いします。
 衆議院の解散に伴い、自民党の復権を見越して、一層デフレ対策を期待して株価が一時期持ち直しました。しかし、日本経済は人口減少時代を迎えて、地方においても特に経済は厳しい状況で、国政に左右されることが多いのが現実です。
 そこで、改めてお伺いをいたします。
 今年度総務省の調査では、地域経営に係る戦略の存在の有無について、具体的な戦略の実施、検討に至っている地方自治体は、約3割となっている一方、そのような戦略の必要性は認識しているが、具体的な検討には至ってない地方自治体が約6割に及んでいるとのことです。つまり、この調査結果では、地域が各種の調査結果を政策に反映する努力ができていないことを証明する結果となっています。また、地方自治体におけるさまざまなデータの活用の有無については、既に活用しているとの回答が約21%であり、約65%においては活用に至っていないが、その必要性は認識されているそうです。
 次に、データの活用におけるICT利用についても、約7%が既に利用しており、また約86%においては利用に至っていないが、その必要性は認識されているようです。つまり、必要性を認識しながら活用できていないという結果です。市長として、新居浜市の取り扱いや活用の実態はどうなっていますか。現在の政策がそのデータを反映されているでしょうか、お伺いをいたします。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 行政改革とデータの活用についてお答えいたします。
 地方自治体では、少子高齢化、産業・雇用創出、コミュニティーの再生、社会インフラの老朽化、防災対策等さまざまな地域課題を抱えており、各種調査結果やさまざまなデータをいかに政策に活用し、反映させていけるのかが重要であると認識をいたしております。新居浜市においては、施設のデータを活用したアセットマネジメントの導入や各種気象データを活用した防災対策、また国勢調査や各種統計調査を活用して、長期総合計画や都市計画マスタープラン等のさまざまな計画の策定を行っております。また、行政評価においても、活動指標と成果指標を設定しておりますが、これにも各種調査結果やさまざまなデータを活用しております。しかしながら、戦略的な発想のもとにデータを有効活用するには至ってない状況でございます。今後、各分野における施策展開に当たっては、より一層積極的なデータの活用に取り組んでいくとともに、さまざまな地域課題の解決や新たなまちづくりの実現に向けた戦略的取り組みを行っていくに当たり、ICTを有望なツールとして捉え、その積極的な活用を図ってまいりたいと考えております。
○議長(藤田幸正) 仙波憲一議員。
○22番(仙波憲一)(登壇) 次に、自治体クラウドについてお伺いをします。
 自治体クラウドとは、地方自治体の情報システムをデータセンターに移し、複数の市町村がシステムを共同で使うことができる環境、またはその環境をつくる取り組みを言います。総務省は、サーバーなどITシステム構築に必要な機器をデータセンターにおいてネットワークを介して共同利用を可能にするクラウドコンピューティングを地方自治体に普及させる動きとして、2009年から自治体クラウドの言葉を使って、開発実証事業を推進しています。自治体クラウドでは、自治体の情報システムを集約した都道府県のデータセンターを、広域の総合行政ネットワークを介して相互接続する。相互接続したデータセンターは、アプリケーション事業者のサービスと組み合わせることによって、基礎台帳や税務、保険などの基幹システムをクラウド上で共同利用できるようする。自治体クラウドは、各自治体がサーバーなどのIT機器を所有するのではなく、共同で利用するので、厳しい財政状況に直面している自治体にとって、多額のコストをかけずにITインフラを構築することができるという利点があります。総務省は、2000年前後に始まった自治体の業務を電子化するプロジェクト、電子自治体の一環として、自治体クラウドの普及に力を入れています。現在、北海道、京都府、佐賀県、大分県、宮崎県、徳島県の6都道府県78市町村で、データセンター間接続やアプリケーション接続についての実証を行っているところであります。ITベンダーは、全国市町村の数がおよそ1,700という大きな市場があると見ており、1年ほど前から自治体クラウド事業に参入する企業がふえつつあります。大手だけでなく、中小ベンダーが集まる連合体、行政クラウド・モールがサービスを開始するなど、地域の中堅・中小ベンダーも市場開拓に取り組んでいるところであります。また、これらの地域経営戦略の実施、検討を行っている宮崎県都農町、川南町、高原町と熊本県錦町は、今年3月、基幹業務システムをNECのクラウドサービスに移行すると、NECとシステム開発が5月25日に発表しています。複数の地方公共団体が、県域を越えて基幹業務システムをクラウドサービスで共同利用するケースは全国で初めてということです。4町が導入したのは、NECの地方公共団体向け基幹系・内部系業務システムで、具体的には住民情報、税務、国保、年金、財務、会計など26の業務システムを利用するということだそうです。これまでの経過としてシステムの関連トータルコストを22.5%削減できたとしており、結果として高原町では4,000万円の削減を見込んでいるとのことです。新居浜市としては、このクラウド化についてどのように考えておりますか、お伺いします。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。田中企画部長。
○企画部長(田中洋次)(登壇) 自治体クラウドについてお答えいたします。
 総務省では、平成21年度から平成22年度にかけて、自治体クラウド開発実証事業を実施し、この実証結果をもとに、自治体クラウドの移行への課題が検討され、ネットワークを通じた高度な情報通信技術サービスを提供するクラウドコンピューティングを活用して、行政コストの圧縮、業務の標準化などを目的とした自治体クラウドの導入を推進しております。この総務省の自治体クラウドの導入に関する調査研究報告書では、共同利用や標準化による運用コストの削減や事業継続性の利点が挙げられていますが、一方で、住民データの庁外保管などのセキュリティーに関する課題、データの移行性やシステムのブラックボックス化の問題など、多くの課題が示されております。今後、本市においても、これらの課題に対して、システムの経済性や業務の効率性の観点から検討を行う必要があります。現在、本市の基幹業務システムは、全国共通の地域情報プラットホームに対応した約180の地方自治体が導入しているパッケージを使用して、システムの標準化や効率化に努めております。このような中で、国の指針にもありますように、基幹システムの次回の更新時までに、より効率的なシステムを導入できるよう、クラウドコンピューティングの導入を視野に入れた業務の標準化に取り組み、国の動向や他の自治体の先進事例の調査研究を進め、愛媛県及び市町で組織しております愛媛県ICT推進会議等とも連携しながら、最適な情報システムの構築に取り組んでまいります。
○議長(藤田幸正) 再質問はありませんか。(22番仙波憲一「なし」と呼ぶ)
 佐々木文義議員。
○9番(佐々木文義)(登壇) それでは、通告に従いまして質問をさせていただきます。
 まず、石川市長には、市長就任のお祝いを申し上げます。
 まず最初の市長の政治姿勢と公約については、午前中と重複する箇所がありますが、御答弁をよろしくお願いいたします。
 本市も都市基盤の整備、少子高齢化への取り組みなど、重要な緊急の課題を抱えたままでの新しい時代への船出でありますが、12万5,000市民のかじ取りをしっかりとお願い申し上げます。
 そこで、市長の政治姿勢及び公約に対する責任のあり方はどうなのか、本当に真面目に生きるお一人お一人の生活を守るために、公約を果たしていく、また政策を実現していく、実現をする努力をするのが政治家の使命であり、責任であると思います。市長選を通じて、7つの基本政策、夢の実現に向けて48施策の提案がありました。今後すぐに取り組む重要政策、中長期的にどう取り組まれながら市政の推進に当たるのか、お伺いをいたします。
 その中でも、特に次の7点についてお聞きをしたいと思います。
 1つ、住友各社との連携強化、2つ、企業誘致及び企業留置の推進、3つ、自転車の街の復活、地球にやさしい暮らしの実現のためには、あわせて原付の普及も図ってはと思います。4つ、子育て支援の充実、これは医療費公費負担制度の拡充についてお伺いをいたします。そして5つ、総合文化施設の建設、6つ、消防・防災体制の強化、これは自主防災組織の充実のためには、防災センターなど体験できる施設など必要であろうと思います。7つ、政策懇談会の設置についてどう取り組まれるのか、お伺いをしたいと思います。
 次に、子育て環境の整備についてであります。
 社会保障と税の一体改革の重要な柱の一つとして、さきの通常国会で子ども・子育て関連3法が成立したのを受けての本市の対応についてお伺いをいたします。
 このたびの社会保障と税の一体改革の一番重要なポイントは、さきの通常国会で成立した子ども・子育て関連3法であると言われております。そして、3法の趣旨は、言うまでもなく、3党合意を踏まえ、幼児期の学校教育、保育、地域の子ども・子育て支援を総合的に推進することであり、その主なものは、1つ、認定こども園制度の拡充、2つ、認定こども園、幼稚園、保育所を通じた共通給付、いわゆる施設型給付及び小規模保育等地域型保育給付の創設、3つ、地域の子ども・子育て支援の充実の3つであります。この新制度が本格的に動き出すのは、早ければ平成27年度からでありますが、消費税率8%引き上げに当たる平成26年度から本格施行までの1年間、保育の需要の増大等に対応するため、新制度の一部を先取りし、子ども・子育て支援法附則第10条に定められている保育緊急確保事業が行われることとなっております。この事業を皮切りに、その後多種多様な事業が実施されることになっております。そのようなことから、本市といたしましても、国の動向を見きわめつつも、できる限り円滑かつ速やかに新制度を導入できるよう、万全の準備をしていくべきであると考えます。
 そこで、以下数点質問をいたします。
 第1は、地方版子ども・子育て会議の設置についてであります。
 国においては、平成25年4月に子ども・子育て会議が設置されることになっております。会議の構成メンバーとしては、有識者、地方公共団体、事業主代表、労働者代表、子育て当事者、子育て支援当事者等が想定され、メンバーの中に子育て当事者が新たに入っているのは、子育て支援の政策決定過程から子育て家庭のニーズをしっかりと吸い上げていこうという趣旨であります。これは、従来の子育て関係の合議制機関、例えば児童福祉審議会等のメンバー構成に子育てをしている当事者が入っていないため、なかなか子育て家庭のニーズが施策に反映されにくいといった声が上がっており、これに応えたものだそうであります。子ども・子育て支援法第77条においては、市区町村において、地方版子ども・子育て会議を設置することが努力義務化されておりますが、子育て家庭のニーズを把握して施策を行う仕組みは、国のみならず、地方においても極めて重要であります。当市においても、子育て家庭のニーズがより一層反映できるよう、来年度から子育て当事者等をメンバーとする合議制機関を新たに設置することが求められております。どう取り組まれるのか、お伺いをいたします。
 第2は、事業計画の策定についてであります。
 今回の子ども・子育て支援法の制定により、全ての自治体が事業計画を策定しなければならないこととなっています。事業計画の期間は5年であります。この事業計画策定に当たっては、国の基本指針に基づき、子育て家庭の状況及びニーズをしっかりと調査し、把握することが求められています。平成27年度からの本格施行に向け、事業計画を平成26年度半ばまでに策定するためには、平成25年度予算において、事業計画策定に向けたニーズ調査のための経費を計上することが必要であるんですが、予定をしているのかどうか、お伺いをいたします。
 第3は、子ども・子育て関連3法の施行に当たっての実施体制の整備についてであります。
 新制度への移行に当たり、事業計画や条例の策定など、関係部局の連携のもとで、かなり膨大な準備が必要となってまいります。また、新制度を一元的に管轄できる体制づくりも必要となります。新たな制度への円滑な移行を目指し、当市においても速やかに準備組織を立ち上げて対応すべきだと考えますが、御見解をお伺いいたします。
 第4は、子育て世帯への周知についてであります。
 新たな制度への移行に向け、利用者に対し新制度についての情報を丁寧に提供するとともに、地域子育て支援拠点などの身近な場所で、利用者の気軽な相談にも応じられる体制を整えていくことが重要だと思います。例えば、横浜市では、保育コンシェルジュを全ての区に1人から2人配置し、利用者である保護者の方々のニーズや状況を伺い、それに合った保育サービスに関する情報提供を行っています。また、千葉県松戸市では、地域子育て支援拠点に子育てコーディネーターを配置し、利用者に対し地域の子育て支援サービスの情報提供を行ったり、利用者からの相談を受け付けています。こうした取り組みを当市においても来年度から実施すべきではないでしょうか、お伺いをいたします。
 次に、リース方式による公共施設へのLED照明の導入についてお伺いをいたします。
 東日本大震災での原発事故を受け、エネルギー政策の大きな転換が迫られており、それはまた電力分野だけの問題ではなく、社会全体で考えなければならないテーマとなっています。電力多消費型の産業構造となっている我が国においては、逼迫する電力事情を背景に、省エネ対策として、公共施設へのLED照明の導入は、積極的に検討すべき課題と言えます。また、LED照明の導入は、電気料金値上げによる財政負担の軽減を図ることにもつながります。しかし、LED照明への切りかえとなると、照明器具が高価なため、予算確保に時間がかかることが予想されます。また、導入できても、初期費用は重たい負担とならざるを得ません。逼迫する電力事情と省エネ対策を推進するために、こうした事態の打開が求められているところであります。そのための一つの手法として、民間資金を活用したリース方式によって、公共施設へのLED照明導入を進める動きが全国の各自治体の間で広がっております。リース方式を活用することによって、新たな予算措置をすることもなく、加えて電気料金の節減相当分でリース料金を賄うことを可能とするものであります。このリース方式による公共施設へのLED照明の導入を進めている自治体は、大阪府、福岡市、神奈川県などがあり、これらの県や市以外にも、東日本大震災をきっかけとした電力事情などから、多くの自治体が昨年からことしにかけて実施し始めています。この理由としては、リース方式にすれば、初期費用が抑制され、自治体の財政負担が軽減されます。さらに、導入後の電力消費量も抑えられ、節電とコストダウンを同時に実現できることが期待できるというものです。
 そこで、本市においても、リース方式を活用して、公共施設を初め、市道などにLED照明の導入を図ってはどうかと思いますが、今後の取り組みについてお伺いをいたします。
 次に、介護保険制度の改善について、福祉用具購入費及び住宅改修費の受領委任払い制度の導入についてお伺いをいたします。
 平成12年4月に介護保険制度が始まり、12年が経過しました。これまで3年ごとの見直し規定にのっとって、その都度制度等の見直しが行われてきました。本年4月には介護報酬が改定され、各地域で新たな計画がスタートしたところであります。人口に占める高齢者の割合が年々増加する中、介護保険サービスの受給者数も、制度創設時の約2.2倍にふえております。介護保険を取り巻く状況は、年々変化している状況であります。今後、特に都市部を中心に、急速に高齢化が進むことが予想される中、介護事業者、従事者、利用者それぞれの立場から、多岐にわたる現場のニーズを受けとめつつ、状況に合わせた見直しがますます重要となります。最近、制度上の改善として多く寄せられている現場の声の一つが、福祉用具購入費及び住宅改修費の補助について、いわゆる償還払いだけではなく、受領委任払いを選択できるように改めてほしいというものであります。介護保険での福祉用具購入費、ポータブルトイレや入浴用椅子など、そして住宅改修費、手すりや段差解消に対する支給は、利用者が一旦全額負担をして、その後申請をして保険給付分の9割を受け取る償還払いが原則となっています。一方で、一定の要件を満たせば、利用者が自己負担金の1割分のみを事業者に支払えば、残額は自治体から事業者に支払われる受領委任払いを導入し、償還払いとの選択制をとっている自治体も出てきております。利用者にとっては、一時的であれ、全額負担となると相当な経済的負担を強いられることになります。償還払いのみで制度運用している本市では、受領委任払いの導入を進めることで、実態としての利用者の負担軽減を図ることができます。受領委任払いをまだ導入してない本市においても、現場の要望等を踏まえつつ、他地域の事例も参考にして、導入に向けた検討、推進をしてはと思いますが、取り組みについてお伺いをいたします。
 次に、学校施設における老朽化対策について、予防保全型の管理と長寿命化の推進についてお伺いをいたします。
 市区町村が所有、管理する公共施設の約4割を占める学校施設の老朽化が、今深刻な問題となっております。これらの施設は、昭和40年代から50年代にかけての児童生徒急増期に一斉に整備されているものが多く、建築後25年以上が経過した建物は、全体の約7割を占めております。ことし4月、文部科学省は、学校施設の在り方に関する調査研究協力者会議のもとに、老朽化対策検討特別部会を設置し、老朽化した学校施設の再生整備の在り方や推進方策等についての検討を進め、8月30日、学校施設老朽化対策ビジョン、仮称でありますが、これを取りまとめいたしました。この中間取りまとめでは、従来のように、施設設備にふぐあいがあった際に保全を行う事後保全型の管理から、計画的に施設整備の点検、修繕等を行い、ふぐあいを未然に防止する予防保全型の管理へと転換を目指すことを求めております。さらに、予防保全型の管理で長寿命化を図ることにより、全国の公立小中学校の学校施設整備に、今後30年間で約38兆円かかるところを約30兆円まで圧縮できると試算をしております。現在、計画的に予防保全管理を行っている地方公共団体は約1割にとどまり、建物の劣化診断や中長期計画の策定は3割にも達していないのが実情であります。学校施設の耐震化が進んできた中、子供たちのさらなる教育環境の向上、地域の防災拠点としての安全性を高めるためにも、老朽化対策の積極的な取り組みが必要であります。本市も将来の財政状況を見通しつつ、計画的な整備を進めていただきますようお伺いをいたします。
 以下、具体的な取り組みのポイントを2点挙げさせていただきます。
 1つ目は、劣化診断等の現状把握であります。
 建物の償却年限やこれまでの改修履歴だけではなく、建物の劣化状況や教育内容、方法に応じた施設の適応状況など、現状を的確に把握することが必要であります。その際、対象施設がどの程度の状態であるかを客観的かつ総合的に把握することが重要でありますが、どうされるのか、お伺いをいたします。
 2つ目は、長寿命化のための中長期的計画策定並びに推進体制の整備であります。
 目標耐用年数を設定するなど、各地方公共団体において個々の施設について整備時期を明確化するとともに、既存ストックの状況と将来の利用状況等を見きわめつつ、長寿命化を図ることやスペースの有効活用、規模の適正化を図るなど、施設のマネジメントを行うことが重要であります。また、将来の財政収支状況等も踏まえ、事業の平準化の視点も含めて、中長期的な整備計画を策定することも重要であります。建物の建設管理にかかわる経費のうち、運用管理段階に発生する保全費、修繕費、改善費や運用費は、初期の建設費の4倍から5倍に達する例もあります。このため、現状の把握によって整理した優先順位を踏まえ、整備対象の重点化を図るとともに、目標耐用年数やライフサイクルコストの算定も考慮に入れた実施計画を策定することが重要であります。また、そのため教職員や保護者、地域住民、関係する行政各関係部局の参画によって、幅広く関係者の理解、合意を得ながら計画を検討、策定することが重要でありますが、今後どうされるのか、お伺いをいたします。
 次に、学校図書館における人的、物的整備の推進についてお伺いをいたします。
 新居浜市は、別子銅山記念図書館が、学校図書館支援員制度を活用してしっかりと取り組みをされておられますが、さらなる支援のために質問をさせていただきます。
 学校図書館は、児童生徒の知的活動を推進し、人間形成や豊かな情操を養う上で極めて重要な役割を担ってまいりました。さらに、今年度から、言語力の育成をうたった新しい学習指導要領がスタートしたことにより、学校図書館の役割は、これまで以上に増してきております。しかし、本年6月1日に文部科学省が公表した平成22年度学校図書館の現状に関する調査の結果によると、学校図書館は、人的、物的両面にわたり、整備において少なからず課題を抱えていることが明らかになりました。例えば、人的な面では、11学級以下の小中学校のうち、司書教諭の発令を実施している学校が2割程度と極めて低い状態であることや、学校図書館担当職員、学校司書不在の小中学校が半数以上に達するなどの問題があります。
 一方、物的な面については、小中学校等における図書整備の目標である学校図書館図書標準を達成した小中学校の割合が、平成21年度末現在で5割程度にとどまっております。また、新学習指導要領に各教科での活用が盛り込まれた新聞の配備状況についても、小学校では約6校に1校、中学校では約7校に1校しか配備されていないのが実態であります。これまでも学校図書館は、その本来の役割の大きさ、重要さにもかかわらず、人的、物的な面での整備が行き届いていないために、必ずしも十分な活用をされていないことがたびたび指摘されてまいりました。児童生徒の読書活動を推進し、言語力の育成を図っていくためには、児童生徒が積極的に活用したくなるような学校図書館へと整備する取り組みが求められます。学校図書館の図書整備の財源については、新学校図書館図書整備5か年計画により、地方自治体に対し、平成19年度から平成23年度までの5カ年間で約1,000億円規模の財政措置を行っておりますが、実際には余り活用されておりません。本市においても、文部科学省の財政支援措置を活用しながら、学校図書館の機能をより充実させるべく、人的、物的整備の推進について今後の取り組みをお伺いしたいと思います。
 最後に、Web図書館の導入推進についてであります。
 近年、国民の活字離れが指摘される中、電子書籍の普及が注目されております。電子書籍とは、既存の書籍をデジタル化し、パソコンや電子書籍リーダーなどで読めるようにしたものであります。話題のiPadやキンドルの登場を受けて、今後国民のニーズが飛躍的に高まると予想されております。そうした中で、東京都千代田区の区立図書館は、いち早く電子書籍の存在に着目をして、インターネットを使って電子図書を貸し出すWeb図書館をスタートさせております。国内の公共図書館としては初の試みで、開始以来広く注目を集めておられます。同Web図書館では、政治経済、文学、語学など、さまざまなジャンルの電子図書を提供しており、その数は4,745タイトルに及びます。利用者は、インターネットを介して24時間、365日、いつでも貸し出し、返却ができるため、わざわざ図書館に出向く必要がありません。千代田区立図書館の利用登録と利用者ログインのパスワード設定さえ行えば、千代田区の在住者、在勤者、在学者なら誰でも利用可能であります。利便性だけではなく、従来の図書館建設に比べて準備予算が少額であります。Web図書館の大きな利点として、本来図書を収納するはずの箱物やスペースを確保する必要がなく、従来の図書館よりも比較的小規模のキャパで設置が可能であることが上げられております。例えば、公立図書館を持たない自治体では、初期設定費約500万円とシステム関連費として年間約190万円さえ捻出すれば、Web図書館の導入は可能であります。また、既に公立図書館が存在している本市であっても、Web図書館を導入すれば、地域内にそういった箱物をふやさなくても利便性が向上をいたします。しかも、電子図書の導入により、図書の盗難、破損、未返却等の損害額をゼロに抑えられる面を考慮すれば、十分導入する価値があると考えます。これまで子どもの読書活動推進法の制定を足がかりに、学校での朝の10分間読書運動、読み聞かせ運動やブックスタート事業など、国民の活字離れ対策として、一貫して読書活動の推進を訴えてまいりました。その一環として、公立図書館の利用改善、推進を図る観点から、Web図書館の導入を検討していただくようお伺いをいたしまして、1回目の質問を終わります。
○議長(藤田幸正) この際、暫時休憩いたします。
  午後 2時05分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 2時16分再開
○議長(藤田幸正) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 佐々木議員さんの御質問にお答えいたします。
 まず、市長の政治姿勢と公約についてでございます。
 今後の市政運営に当たり、私はこれまで3期12年の佐々木市政を継承発展させるとともに、住友各社や住友関連企業、地元経済界との連携を強化し、工業都市新居浜のさらなる発展を目指すことを最優先に取り組んでまいります。今回市民の皆様にお約束した48の公約につきましては、その中でも幹線道路の整備促進など16項目の重点施策を中心に、可能なものから来年度の当初予算へ反映させてまいります。
 また、中長期的には、本市財政も決して楽観視できる状況ではないため、選択と集中、スクラップ・アンド・ビルドの観点から、既存の事務事業について取捨選択を行い、新規施策に投入する財源を確保し、任期中の公約実現に向けて邁進してまいります。
 次に、具体的な公約についてでございますが、まず、住友各社との連携強化につきましては、住友各社とトップミーティングや実務担当者レベルの情報交換会を定期的に開催し、住友各社の動向を速やかに把握するとともに、相互理解を深め、行政としての要望や支援策を協議してまいります。
 次に、企業誘致と留置の推進につきましては、企業立地促進条例や中小企業振興条例などの各種奨励制度の充実を図るとともに、観音原地区の内陸型工業用地や臨海部の新たな工業用地の確保について調査研究を進めてまいります。
 次に、自転車の街の復活につきましては、自転車歩行者専用道新須賀山根線の整備促進を検討するほか、企業や市民団体との連携も図りながら、健康増進や地球温暖化防止に効果的な人と環境に優しい自転車の利用促進に努めてまいります。
 次に、子育て支援の充実につきましては、次世代育成支援行動計画に基づき、安心して子供を産み育てることができる環境づくりと地域全体で子育て家庭を支援する取り組みを進めてまいります。具体的には、医療費公費負担制度の拡充による保護者の負担軽減や放課後児童クラブの受け入れ対象学年の拡大などに取り組んでまいります。
 次に、総合文化施設の建設につきましては、建築主体工事の入札が2度にわたり不調になったが、再度設計内容の見直しを行い、今年度中の入札に臨みたいと考えておりまして、建設実現に向けて努力してまいります。
 次に、消防・防災体制の強化につきましては、災害時の拠点施設である本庁舎や消防庁舎、避難所である公民館などの耐震改修を進めるとともに、自主防災組織の防災資機材の整備などに取り組んでまいります。
 また、防災センターなどの体験型施設につきましても、今後調査研究してまいります。
 最後に、政策懇談会の設置につきましては、福祉、経済、教育などさまざまな分野の各種団体の代表者で構成する政策懇談会を開催し、幅広い市民の提言をいただく機会を設け、各種施策に反映させてまいります。
 以上申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(藤田幸正) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 佐々木議員さんの御質問にお答えいたします。
 まず、学校図書館における人的、物的整備の推進についてでございます。
 文部科学省では、学校図書館は読書センター及び学習・情報センターとして機能し、子供たちの育ちを支える重要な拠点と考え、平成24年度から学校図書館に対する地方財政措置を拡充させております。その内容は、人的整備として、学校図書館担当職員、いわゆる学校司書の配置に係る地方財政措置の創設、また物的整備として、平成24年度からの5年間で、学校図書館図書標準の達成を目指す新学校図書館図書整備5か年計画であります。本市においては、従前から同省の計画を踏まえ、学校図書館機能の充実に向けてその整備を図ってきたところでございます。
 まず、人的整備としては、平成20年度から、別子銅山記念図書館を拠点として、学校図書館支援推進事業に取り組み、学校図書館を子供たちが自主的に利用し、調べ学習や読書活動が活発に行われるよう、別子小学校を除く16小学校に、学校図書館支援員4名を分担して派遣し、教職員との協働のもと、環境整備を初め、読書支援や学習支援など学校図書館機能の充実を図っております。さらには、国の地方財政措置が創設されたことを踏まえ、これまでの取り組みと成果を検証し、学校図書館支援員の拡充や学校司書の配置に向けて検討してまいります。
 次に、物的整備としては、毎年度図書購入費を各学校に予算配分し、学校図書館図書の整備充実を図っております。その結果、平成23年度末には、整備すべき蔵書の標準である学校図書館図書標準を達成した学校の割合は、小学校では17校中15校で88.2%、中学校では12校中8校で66.6%となっており、いずれも全国平均値を上回っております。今後、国の財政支援措置を活用しながら、計画的に学校図書館の活性化と整備充実を図り、5カ年計画の早い時期に、全小中学校で図書標準を達成できるように取り組んでまいります。
 次に、Web図書館の導入推進についてでございます。
 インターネットを使って電子書籍を貸し出すWeb図書館は、公共図書館におきましては、東京都千代田区立図書館を初め、現在10館ほどの図書館が導入しております。電子書籍の貸し出しは、来館が困難な方への利用促進や図書の収蔵スペースの軽減、本の劣化、紛失、盗難、未返却等を防ぐことができるという利点が考えられる一方、著作権法の関係から、著作権者の承認を得ないと電子書籍の提供ができないため、作品が限定されることや印刷の制限があること、パソコンや読書用端末を所有する人だけしか利用できないという問題点もございます。図書館におきましては、古文書や郷土関係図書など、地域資料を電子化し、保存、発信することも重要な役割と考えておりますことから、今後の動向を見きわめながら、紙媒体の書籍のよさと電子書籍の利便性をあわせ持つ図書館サービスについて調査研究してまいります。
 以上申し上げましたが、他の点につきましては教育委員会事務局長が補足いたします。
○議長(藤田幸正) 補足答弁を求めます。神野福祉部長。
○福祉部長(神野洋行)(登壇) 子育て環境の整備についてほか1点について補足を申し上げます。
 まず、合議制機関の設置についてでございます。
 当該機関につきましては、条例に基づく審議会組織として設置することを考えております。メンバー構成といたしましては、子育て当事者はもちろん、事業主を代表する者、労働者を代表する者、子供・子育て支援に関する事業に従事する者及び子供・子育て支援に関して学識経験のある者などから、バランスよく幅広い視点で参画いただけるよう配慮いたします。設置の時期につきましては、条例の制定後、広報周知及び募集等の期間を確保した上で、できるだけ速やかに設置することといたします。
 次に、ニーズ調査のための経費の計上についてでございます。
 ニーズ調査に係る詳細な調査項目等につきましては、国の子ども・子育て会議での議論を踏まえ、平成25年度前半に市町村へひな形が提示され、後半に調査を実施するよう国から示されております。このことから、国の動向に応じてタイムリーに予算対応してまいりたいと考えております。
 次に、準備組織の立ち上げについてでございます。
 新制度への移行に係る詳細な制度設計につきましては、国の子ども・子育て会議での議論により影響を受ける具体的な内容や事務量見込み及び準備組織の規模などを確定することが困難な状況でございますが、大幅な体制整備が必要になってまいりますことから、関係する部局との情報共有や意見交換などを継続的に行い、国の動向を注視しながら円滑な施行準備に努めてまいります。
 次に、子育てコーディネーター等の配置による体制整備についてでございます。
 現在、子育て家庭への支援といたしましては、児童福祉課の児童家庭相談室に専門職の保育士3名を配置し、子育て情報の提供や多様な子育て支援サービスを紹介したり、子育て相談、婦人相談及び適切な子育て支援機関へつなぐお手伝い等をいたしております。また、地域子育て支援拠点といたしましては、センター型が2カ所、ひろば型が2カ所の計4カ所で事業を実施しており、それぞれに保育士資格を持つ職員が育児相談を受けたり、子育て情報を提供するなど、地域の子育て家庭に対して、きめ細やかな支援を行っております。今後におきましては、育児支援の必要な家庭、育児不安を抱える母親の増加が見込まれますことから、新制度への円滑な移行にあわせ、市に設置する予定の合議制機関において必要かつ有効な支援策について審議し、これまで以上に安心して子育てができるよう、広報周知や情報提供を含めた相談体制の充実強化を図ってまいります。
 次に、介護保険制度の改善についてでございます。
 福祉用具購入費及び住宅改修費の受領委任払い制度についてでございますが、介護保険のサービスは、本来、被保険者が一旦全額を支払い、その後保険給付対象額の9割分の給付費を受け取る、いわゆる償還払いが原則になっております。ただし、介護給付の種類によりましては、事業者が利用者にかわり市から支払いを受ける代理受領方式による現物給付の扱いを認められているものがございます。しかしながら、福祉用具購入費及び住宅改修費においては、そのような規定がございませんため、償還払い方式となっておりますが、受領委任方式により、利用者の一時的な負担を軽減している自治体もございますため、今後調査研究してまいります。
○議長(藤田幸正) 曽我環境部長。
○環境部長(曽我忠)(登壇) リース方式による公共施設へのLED照明の導入について補足を申し上げます。
 東日本大震災による福島第一原発事故が発生し、原発の再稼働が難しくなったことに伴い、逼迫する電力供給に対応するため、各自治体においてさまざまな節電対策が講じられております。本市では、平成15年度から平成16年度にかけて、本庁舎の蛍光灯を従来より消費電力が少ないHf蛍光灯へ取りかえを行うとともに、昼休みの消灯を実施してまいりましたが、平成23年度には事務に支障のない範囲で、約220本の蛍光灯の間引きを行い、各施設においても、消灯や間引きを実施し、費用をかけずに節電、省エネに努めております。照明のLED化につきましては、電気消費量が従来の蛍光灯の半分程度であり、寿命も長いことから、導入する自治体がふえてきております。また、価格についても、最近では従来より安価になってきており、当初に必要となる高額な設備費用につきましても、新たにリース制度が創設されたことにより、導入しやすい状況となってきております。しかしながら、LED照明は、複雑で微妙な製造過程を経てつくられる半導体製品のため、光量や波長にばらつきが生じるなどの問題点がございます。また、新たな蛍光灯として安定器を交換すれば、現在の照明器具に取りつけて使用することが可能であり、消費電力も従来の蛍光灯の約半分というCCFL蛍光灯が開発されております。このようなことから、今後技術革新によるLED照明の改良や価格の推移あるいは新たな省エネ製品などについて情報収集を行い、費用対効果を考慮しながら、LED照明など省エネ器具の導入の際にはリース方式についても検討いたしてまいります。
○議長(藤田幸正) 寺田教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(寺田政則)(登壇) 学校施設における老朽化対策について補足を申し上げます。
 予防保全型の管理と長寿命化の推進についてですが、公立の小中学校施設につきましては、全国的に老朽化の進捗が深刻な状況となっております。本市におきましても、校舎、体育館などの耐震化につきましては、本年度で全て完了することになります。しかしながら、築後30年以上経過した校舎が大半という状況の中、老朽化対策につきましては十分に進んでいるとは言えず、今後改築、改修の必要性が高まってくることが想定されております。耐用年数経過後に全ての施設を改築するという方法では、財政的にも大きな負担となります。限られた予算の中では、施設の安全性や機能の改善に向けて従来改築していた施設の再生を図るという考え方も必要でございます。そのため、既存建物の耐久性を高めるなどの長寿命化改修を計画的に実施していくことで、耐用年数を延ばすことが有効であると考えております。文部科学省におきましては、来年度新たに長寿命化改修事業に対する交付金事業の創設を検討しておりますことから、本市といたしましても、現在、従来の大規模改修事業にこの助成制度の活用を加味した小中学校施設の大規模改造計画を策定しているところでございます。
 また、佐々木議員さん御指摘のとおり、長寿命化のための計画策定、保全管理には、学校施設の劣化状況、教育環境としての適応状況などを適切に把握することが不可欠でございますことから、一級建築士などによる定期点検などを踏まえ、その状況把握に努めながら、今後は事後保全型から予防保全型管理への転換を積極的に進めてまいりたいと考えております。
 以上で補足を終わります。
○議長(藤田幸正) 再質問はありませんか。佐々木文義議員。
○9番(佐々木文義)(登壇) 済みません、2点だけちょっとお願いします。
 まず、市長のほうから、子育て支援の充実という中で、医療費の公費負担制度の拡充は取り組んでいくということはわかるんですが、これからどのような、どういう手順を踏みながら、まず就学前から小学校の何年生までとかいろいろあると思います。そういった手順を少しお話いただければと思います。
 そして、もう一点は、先ほど教育委員会のほうからもお話がありましたが、学校施設の老朽化対策、これは新居浜市内のほかの公共施設にも当てはまるんだろうと思いますが、そういった予防保全型に今後とも長寿命化について老朽化対策という観点から取り組んでいくのかどうか、お伺いをいたします。
○議長(藤田幸正) 答弁を求めます。石川市長。
○市長(石川勝行)(登壇) 佐々木議員さんの再質問にお答えいたします。
 医療費の公費負担の件でございますが、実は新居浜市が、小学校入学前まで、就学前までの医療費の公費負担が県下で一番早かったんですけれども、その拡大が一番おくれているのが現状でございます。そういうこともありますので、できましたら他市との均衡を図る上からも、中学生までの入院ですけれども、最低そこまではやってみたいなと、こんなふうに考えております。
○議長(藤田幸正) 田中企画部長。
○企画部長(田中洋次)(登壇) 佐々木議員さんの再質問にお答えいたします。
 学校施設以外の公共施設の保全についてということでございますが、本年1月に策定をいたしました新居浜市アセットマネジメント推進基本方針に基づきまして、順次学校以外の公共施設につきましても、これまでの事後保全型の施設管理から計画的な予防保全型の施設管理へ転換をしていくということにいたしております。
 なお、財源につきましては、小中学校など国の補助制度があるものにつきましては、それを活用するものとしておりますが、それ以外の施設につきましては、具体的には来年度より公共施設整備基金を活用いたしまして、施設の予防保全工事を実施したいと考えておりまして、現在保全情報システムを活用いたしまして、平成25年度の施設保全計画の策定作業を進めているというところでございます。
○議長(藤田幸正) 再質問はありませんか。(9番佐々木文義「なし」と呼ぶ)
 以上で本日の一般質問は終わりました。
 これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
 明12日は午前10時から会議を開きます。
 本日はこれにて散会いたします。
  午後 2時41分散会