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平成23年第5回新居浜市議会定例会会議録 第4号

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ページID:0000913 更新日:2014年12月1日更新 印刷用ページを表示する
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目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問
 水田史朗議員の質問(1)
  1 教育行政について
   (1) 平成18年教育基本法改正後の対応と今後の課題
   (2) 通学区域の弾力的運用
   (3) 学校給食
  2 防災行政無線とコミュニティーFMについて
 佐々木市長の答弁
  2 防災行政無線とコミュニティーFMについて
 阿部教育長の答弁
  1 教育行政について
   (1) 平成18年教育基本法改正後の対応と今後の課題
   (2) 通学区域の弾力的運用
 工藤市民部長の答弁
  2 防災行政無線とコミュニティーFMについて
 高橋教育委員会事務局長の答弁
  1 教育行政について
   (3) 学校給食
 水田史朗議員の質問(2)
  1 教育行政について
 阿部教育長の答弁
  1 教育行政について
 水田史朗議員の質問(3)
  1 教育行政について
休憩(午前11時04分)
再開(午前11時14分)
 太田嘉一議員の質問(1)
  1 新居浜市市民文化センターについて
   (1) 耐用年数
 佐々木市長の答弁
  1 新居浜市市民文化センターについて
   (1) 耐用年数
 太田嘉一議員の質問(2)
  1 新居浜市市民文化センターについて
   (1) 耐用年数
   (2) 耐震診断
 阿部教育長の答弁
  1 新居浜市市民文化センターについて
   (2) 耐震診断
 太田嘉一議員の質問(3)
  1 新居浜市市民文化センターについて
   (2) 耐震診断
 大條雅久議員の質問(1)
  1 新居浜市行政改革大綱2011について
   (1) 趣旨・性格・推進方法
 佐々木市長の答弁
  1 新居浜市行政改革大綱2011について
   (1) 趣旨・性格・推進方法
 田中企画部長の答弁
  1 新居浜市行政改革大綱2011について
   (1) 趣旨・性格・推進方法
 大條雅久議員の質問(2)
  1 新居浜市行政改革大綱2011について
   (1) 趣旨・性格・推進方法
   (2) 実施計画
    ア 権限
休憩(午前11時54分)
再開(午後 1時00分)
 田中企画部長の答弁
  1 新居浜市行政改革大綱2011について
   (2) 実施計画
    ア 権限
 近藤総務部長の答弁
  1 新居浜市行政改革大綱2011について
   (2) 実施計画
    ア 権限
 神野福祉部長の答弁
  1 新居浜市行政改革大綱2011について
   (2) 実施計画
    ア 権限
 工藤市民部長の答弁
  1 新居浜市行政改革大綱2011について
   (2) 実施計画
    ア 権限
 大條雅久議員の質問(3)
  1 新居浜市行政改革大綱2011について
   (2) 実施計画
    ア 権限
    イ 財源
 石川選挙管理委員会事務局長の答弁
  1 新居浜市行政改革大綱2011について
   (2) 実施計画
    イ 財源
 田中企画部長の答弁
  1 新居浜市行政改革大綱2011について
   (2) 実施計画
    イ 財源
 近藤総務部長の答弁
  1 新居浜市行政改革大綱2011について
   (2) 実施計画
    イ 財源
 源代建設部長の答弁
  1 新居浜市行政改革大綱2011について
   (2) 実施計画
    イ 財源
 大條雅久議員の質問(4)
  1 新居浜市行政改革大綱2011について
   (2) 実施計画
    イ 財源
 源代建設部長の答弁
  1 新居浜市行政改革大綱2011について
   (2) 実施計画
    イ 財源
 大條雅久議員の質問(5)
  1 新居浜市行政改革大綱2011について
   (2) 実施計画
    イ 財源
    ウ 人間
 佐々木市長の答弁
  1 新居浜市行政改革大綱2011について
   (2) 実施計画
    ウ 人間
 神野福祉部長の答弁
  1 新居浜市行政改革大綱2011について
   (2) 実施計画
    ウ 人間
 工藤市民部長の答弁
  1 新居浜市行政改革大綱2011について
   (2) 実施計画
    ウ 人間
休憩(午後 1時55分)
再開(午後 2時05分)
 岡崎溥議員の質問(1)
  1 原子力発電からの撤退と自然再生エネルギーへの転換について
 佐々木市長の答弁
  1 原子力発電からの撤退と自然再生エネルギーへの転換について
 岡崎溥議員の質問(2)
  1 原子力発電からの撤退と自然再生エネルギーへの転換について
 佐々木市長の答弁
  1 原子力発電からの撤退と自然再生エネルギーへの転換について
 岡崎溥議員の質問(3)
  1 原子力発電からの撤退と自然再生エネルギーへの転換について
  2 自然再生エネルギーへの取り組みについて
 曽我環境部長の答弁
  2 自然再生エネルギーへの取り組みについて
 岡崎溥議員の質問(4)
  2 自然再生エネルギーへの取り組みについて
 曽我環境部長の答弁
  2 自然再生エネルギーへの取り組みについて
 岡崎溥議員の質問(5)
  3 行政改革による職員削減の見直しについて
 近藤総務部長の答弁
  3 行政改革による職員削減の見直しについて
 岡崎溥議員の質問(6)
  3 行政改革による職員削減の見直しについて
 近藤総務部長の答弁
  3 行政改革による職員削減の見直しについて
日程第3 報告第31号
 佐々木市長の説明
 源代建設部長の説明
日程第4 議案第64号
 佐々木市長の説明
 田中企画部長の説明
 委員会付託
散会(午後 2時37分)


本文
平成23年9月15日 (木曜日)
  議事日程 第4号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
第3 報告第31号 専決処分の報告について
第4 議案第64号 平成23年度新居浜市一般会計補正予算(第3号)
             (各常任委員会付託)
――――――――――――――――――――――
  本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
  出席議員(26名)       
  1番   川 崎 利 生   2番   高 塚 広 義
  3番   三 浦 康 司   4番   篠 原   茂
  5番   水 田 史 朗   6番   太 田 嘉 一
  7番   岩 本 和 強   8番   藤 原 雅 彦
  9番   佐々木 文 義 10番   大 石   豪
 11番   大 條 雅 久  12番   永 易 英 寿
 13番   伊 藤 謙 司  14番   藤 田 豊 治
 15番   高 橋 一 郎  16番   岡 崎   溥
 17番   高須賀 順 子 18番   伊 藤 初 美
 19番   真 木 増次郎 20番   藤 田 幸 正
 21番   伊 藤 優 子  22番   仙 波 憲 一
 23番   白 籏 愛 一  24番   近 藤   司
 25番   加 藤 喜三男 26番   山 本 健十郎
――――――――――――――――――――――
  欠席議員
な   し
――――――――――――――――――――――
  説明のため出席した者
 市長            佐々木   龍
 副市長          石 川 勝 行
 企画部長         田 中 洋 次
 総務部長         近 藤 清 孝
 福祉部長         神 野 洋 行
 市民部長         工 藤   順
 環境部長         曽 我   忠
 経済部長         佐々木 一 英
 建設部長         源 代 俊 夫
 消防長          古 川 和 彦
 水道局長         本 田 龍 朗
 教育長             阿 部 義 澄
 教育委員会事務局長  高 橋 康 文
 監査委員         加 藤   哲
 選挙管理委員会事務局長 石 川 正 人
――――――――――――――――――――――
  議会事務局職員出席者
 事務局長         岡   正 士
 議事課長         粂 野 誠 二
 議事課副課長      和 田 昌 志
 議事課副課長      飯 尾 誠 二
 議事課議事係長    徳 永 易 丈
 議事課調査係長    鈴 木 今日子
 議事課主任       大 田 理恵子
 議事課主任       高 本 大 介
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前10時00分開議
○議長(伊藤優子) これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第4号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(伊藤優子) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において藤田幸正議員及び仙波憲一議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第2 一般質問
○議長(伊藤優子) 次に、日程第2、昨日に引き続き一般質問を行います。
 順次質問を許します。まず、水田史朗議員。
○5番(水田史朗)(登壇) 初めてこの神聖なる議会で質問させていただきます自民クラブの水田史朗です。よろしくお願いいたします。
 私は、瑞応寺のある角野校区に住んでいます。4月の統一地方選挙で、初めて新居浜市議会議員となりました。今後、市政に携わることになり、何とぞよろしくお願い申し上げます。
 お許しをいただきましたので、通告に従い質問いたします。
 まず最初に、教育行政について伺います。
 我が国の教育基本法が、平成18年12月22日に昭和22年の制定以来、半世紀ぶりに大改正され5年目となりました。振り返ってみると、私が市議会議員を志した一つのきっかけが、PTA活動を通して、地域のさまざまな問題に取り組んできたことでした。学校や地域で起こるさまざまな問題の大きな原因は、自分さえよければそれでよい、他人に迷惑をかけなければよい、だれかがやってくれるなど、道徳心や自立心及び公共の精神の欠如にあるのではないんだろうかと仮説するようになりました。時代を問わず、自分勝手や公共の利益を無視する個人あるいは集団は存在します。しかし、自分さえよければそれでよいとする間違った個人主義が、私たちの社会の多数の考えとなったとき、特に次代を担うべき子供たち、青少年の多くが、公共の精神を重んじれなくなるときに、その地域や国の将来は、恐ろしく危ういものにならざるを得ません。子供たちの未来のために、保護者はもちろんのこと、行政及び教育関係者並びに地域など、すべての人々が関心を持ち、よりよい教育環境を整えていく責任を負っていることは言うまでもありません。一般的に教育基本法が私たちの生活上の考え方に影響を及ぼしているということはさほど言及されません。しかし、この法律が、現実に私たちの受けた教育の根幹の考え方を規定し、私たちの子供たちが受ける教育の形を決定しています。戦後の教育は、昭和22年公布の教育基本法によるものであり、国民の教育水準を向上させ、社会経済の発展を支えてまいりました。しかし、制定後半世紀以上を経過し、社会環境や人々の考え方が変化した結果、さまざまな問題が生じ、平成18年、教育基本法が改正されました。
 以下、この質問ではこれを平成18年改正と言います。加えて、平成18年改正前の教育基本法を昭和22年の法と言い、平成18年改正後の教育基本法を以後平成18年改正の法と言います。
 教育基本法は、理念であり、原則ですから、直ちに学校で起こっている種々の問題に対処するための法律ではないことは認識しています。さらに、教育の成果は、ある程度の時間を経過しなければ評価することは難しいこともわかっています。しかし、昭和22年の法では、地方公共団体の責任についてあいまいでしたが、平成18年改正の法は、第16条にこの法律の定めるところにより、地方公共団体が実情に応じた施策を策定し、実施しなければならないと明確に地方公共団体の責任が記されました。すなわち、いじめや学級崩壊などに代表される教育問題は、行政及び教育委員会並びに学校あるいは地域や保護者が一体となって対処していくことが大切であり、その中でも行政及び教育委員会の責任は重く、現在の施策が5年後、10年後、新居浜市に及ぼす影響が大きいのです。釈迦に説法ではありますが、平成18年改正後、前文に新たに表現されたのは、真理と正義を希求し、公共の精神をとうとび、豊かな人間性と創造性を備え、伝統を継承するのように、昭和22年の法が、個人の尊厳と個性を尊重することに重きを置いたのに対し、平成18年改正の法は、公共の精神と伝統の継承にスポットを当てています。まさに、この改正は、将来に向かって、新しい時代の教育基本理念を明示する歴史的意義を有するものです。当時の安倍首相は、「志ある国民が育ち、品格ある美しい国・日本をつくることができるよう、教育再生を推し進めます。」と雄々しく語られました。そして、個性尊重に変更したり、ゆとり教育に憂いを覚えていた私たち国民は、将来に向けての希望を感じました。
 以上のように、平成18年改正は、学校現場のみならず、地域、社会及び我が国の将来に大きな影響を与えるものです。
 平成18年改正時に国会で議論された内容を私なりに解釈したところ、変化のポイントは3つあります。第1に、個人の尊厳というものは、個人個人が自分の主張に沿って何をやってもいいというものではないということ、第2に、個人の尊厳が重んじられる社会を構築していくという責任をみんなが負っているということ、第3に、個性が尊重される社会の実現は、公正なルールを形成し、遵守しながら、社会全体のために行動する公共の精神をとうとぶ人間をはぐくむことが教育の基本理念であり、個性が尊重される社会の必要条件ということです。換言すると、個性が尊重される社会を実現することが目的であり、そのために私たちは、秩序や道徳心を重んじ、公正なルールを遵守しなければならないということです。
 以上から、終戦直後、現在の憲法のもと、民主的国家の実現と経済的発展を目指す人づくりに大きな役割を果たした昭和22年の法が、科学技術の進歩や少子高齢化など、教育をめぐる状況が大きく変化して、平成18年改正が行われました。その改正の内容は、大幅でありました。当然に、平成18年改正を境として、教育行政が国の未来を切り開くべく、大きく変化したものとすべての国民が期待しているところです。
 ここで、前文に明記された公共の精神をとうとぶこと及び伝統を継承することについて、平成18年改正後、新居浜市としてどのような施策を策定し、実施されたのでしょうか。取り組みとその成果及び現在の課題についてまず伺います。
 次に、第2条の教育の目標では、要約すると、豊かな情操と道徳心を培い、公共の精神に基づき、主体的に社会の形成に参画し、伝統と文化を尊重し、それらをはぐくんできた我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重する。総じて、新法では、道徳心、公共の精神、伝統と文化の尊重、我が国と郷土を愛することの4点が目標であるとしています。
 第1番目の質問で、公共の精神については伺いましたので、第2番目の質問として、豊かな情操と道徳心を培う、我が国と郷土を愛することについてどのような施策を策定、実施した結果、その成果と今後の課題について伺います。
 次に、第3条生涯学習について。
 条文では、あらゆる機会にあらゆる場所において学習することができる機会を提供することが明記されています。我が市でも、公民館、生涯学習センターを中心として、さまざまなイベントやカリキュラムが実施されています。この生涯学習に関する規定を新たに設ける趣旨について、当時の伊吹文部科学大臣は、「あらゆる人生の場面で、もう一度大学に入っていただいてもよろしいわけですし、生きがいといいますか、真理を探究できるという喜びを持って人生を送っていただきたいし、その中で人間としての自己成長を果たしていく権利はいつの年代にも、人生のいつの間にもあるんだと。それをみんなでやはり確認できるような社会状況に今なってきた」と語られています。生涯学習というと、高齢者が対象になりがちです。今から150年前、吉田松陰は、10月27日死罪を言い渡され、即日処刑されます。しかし、夕べに死ぬとわかっていても、正座してその刻限まで読書をしていたといいます。そういう姿勢に触れたときに、私たちは美しさを感じます。「あしたに道を聞かば夕べに死すとも可なり」とは論語ですが、伊吹元文部科学大臣がおっしゃった真理を探究できるという喜びについて、できる限り、若い時代に知りあるいは知らせる必要があります。その意味で、一生涯学習なのだということを学校教育ではどのように児童生徒たちに伝える努力をしているのか、伺います。
 第4番目に、第5条義務教育と第6条の学校教育についてお尋ねいたします。
 ここで取り上げたいのは、国及び地方公共団体は、義務教育の機会を保障しその水準を確保する。学校生活を営む上で、必要な規律を重んずるが新たにつけ加えられました。学校現場で、一部の生徒が風紀を守らず、それがために学校全体の規律を守るという風紀が崩れ、教育を受ける機会をまじめな生徒が奪われるという現状が本市でもありました。地方公共団体として、新居浜市あるいは新居浜市教育委員会としては、当該の条文のごとく、教育の機会と保障、水準の確保、規律の尊重を実現しなければなりません、そういう義務があります。平成18年改正後、この件について、考えをお伺いいたします。
 第5番目に、第10条の家庭教育について。
 父母その他の保護者は、その子の教育について、第一義的責任を有すると明文化されました。家庭教育は、すべての教育の出発点です。基本的倫理観やマナー、しつけ、自制心や自立心などを身につける上で、家庭が重要な役割を担っていることが、子供の教育の第一義的な責任を保護者にあることを確認するものです。
 一方、国や地方公共団体による家庭教育の支援について、第2項で規定しています。この件について、効果的な施策の策定と実現のためにどのような働きかけを家庭に対して行っているのか、伺います。
 次に、居住校区に必ずしも規定されることなく、通学する小中学校を選択することができる通学区域の弾力的運用が実施されて数年が経過しました。特色ある学校経営の実現や子供の個性を伸ばすためにあるいは生活スタイルに適した学校を選ぶことは大変すばらしいことです。しかし、一方で、地域と学校が一体となって子供を育てるという新居浜市の方針と矛盾するのではないかと疑問を持っています。さらに、昨日の議会では、小中連携促進、中1ギャップ解消に取り組み、成果を上げていることが答弁されました。当該弾力化は、さきの地域で子供を育てる施策と相まって、違和感を抱いているのは私だけではありません。特に、児童生徒数の減少に伴い統廃合が懸念される学校が出てきてもおかしくはありません。
 そこで、この制度を利用した人数などの結果をお知らせください。加えて、全国的には見直しが行われているようですが、今後のお考えについて伺います。
 次に、学校給食について伺います。
 福島第一原発事故の影響を受け、食に対する安全性について全国的な議論が行われています。今般の愛媛県議会でも、県内主要保健所などに食品の放射性物質検査機器の整備が、3,555万円の事業費で9月補正予算案に関連事業として盛り込まれました。松山市では、8月19日に、松山市教育委員会が、すべての松山市立の幼稚園、小中学校の給食の食材を2学期以降、原則的に県内から調達すると発表しました。松山の児童生徒及び幼稚園を含めての数は、4万1,000人です。原則、県内産として不足する場合は、その範囲を四国、中国地方、九州まで広ければ、100%調達が可能だとしています。原発の問題がなくとも、地産地消は本市でも推し進められ、施策も講じておられると思います。愛媛県が行った学校給食地場産物活用状況調査、平成21年の結果は、新居浜市が31%、四国中央市が28%、松山市が22%となっています。我が市は頑張っているほうだと言えます。しかし、本市で平成22年に食材納入に関する入札システムが変わり、これが必ずしも地場、地産地消を推進するに当たっては、好ましい状況とは言えないようです。一例を挙げますと、しょうゆに関して、平成22年度は、地元に醸造所がある業者が、一升瓶当たり350円で納品していました。これが、ことしになると、県外に醸造所のある製品が、一升瓶当たり344円で納品されています。差は、一升瓶当たりわずか6円であり、1.7%です。おおむね1年間で学校給食で使用するしょうゆの量は4,500本、金額にして155万円ほどと聞いています。計算すると、地元産を使っても、県外産を使っても、その差は新居浜市全体で年間約2万7,000円の差となります。新居浜市の児童生徒数は、約1万人ですから、1人当たりわずか年間2.7円の差です。私は、PTAの活動をしています。平成21年の中ごろから、給食費を1食当たり20円値上げすることにもPTAは理解を示しました。学校給食用に市内の農家から直接お米が届けられるのも、保護者は大歓迎します。今は、愛媛県学校給食会を通じて、新居浜産米を優先して提供しているようですが、できれば100%市内の農家から直接買い入れてもらいたいと思っています。市内には、調味料だけをとっても、お酢、お酒、おしょうゆ、おみそ、塩など、伝統を守って心を込めてつくっている地元企業があります。品質もピカ一です。新居浜の地産地消を進める上でも、この件について今後の方針を伺います。
 次に、防災については、さきに会派代表の山本健十郎議員、藤田豊治議員を初め、見識の高い御質問があり、重複する点もあるかと存じますが、質問いたします。
 さて、防災行政無線が、今年度4月1日から運用が始まり、9月の台風12号が初めての活躍すべき機会でした。今回の台風での防災行政無線の活用事例、効果について伺います。また、避難勧告が出ていましたが、雨の中聞こえたのかなどの問題点を伺います。
 去る9月10日の愛媛新聞では、9月9日の東温市議会の様子を伝えています。「防災無線が聞こえなかったという住民も多かった。防災無線を活用できるようにしてほしい」と要望があり、防災無線が余り芳しい効果を発揮できず、問題点があることが推測されます。実際、豪雨の中、住民は雨戸を閉め切っている状態です。ふだんでも自治会の広報塔が聞こえづらいのは皆さん御周知のとおりです。自治会の集金をするときでも、高齢者のお宅を訪ねると、ピンポンを押しても、大声で声をかけても聞こえない家が何軒もあります。家の中にいるのに聞こえない、気づかないんです。これは悪気でも何でもありません。
 一方、小中学校では、登校前に大雨などの警報が出ていれば、登校は見合わせ自宅待機となります。保護者及び児童生徒は、地デジのデータ連動にかじりつきになり、警報が出て学校が休みになるのを待ち構えています。すなわち、情報を受け取ろうという姿勢と、家庭内に情報端末が存在するという2点がポイントです。
 ここで、防災行政無線による放送とコミュニティーFMは、相互に補完するものであると提案申し上げます。コミュニティーFMの場合は、受信者が電源を入れて周波数を合わせるという利用者の能動性が必要になることから、情報の伝達率の向上を図ることができます。3・11東日本大震災時に、コミュニティーFMが活躍したことは言うまでもありません。市民の防災意識が向上している今こそ、新居浜コミュニティーFMの実現を願うものですが、この件について市のお考え、取り組みについて伺います。
 以上で第1回目の質問を終わります。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) おはようございます。
 水田議員さんの御質問にお答えいたします。
 コミュニティーFMについて申し上げます。
 コミュニティーFMは、私の前々回の選挙時にも、市民の皆様にお示しをいたしました選挙公約の一つでもございました。選挙公約に掲げた主な理由は、今水田議員さんもおっしゃっていただいたようなことでございますけど、阪神・淡路大震災以降、コミュニティーFMが災害情報の担い手として全国各地で開局され、平成16年の新潟県中越地震におきましても、貴重な情報源となっており、また平成16年の集中豪雨による当市における大災害を教訓に、災害発生時に市民の皆様により早く、正確に情報を伝える手段が必要との強い思いからでございました。以来、コミュニティーFMにつきまして検討を重ねましたが、開局には初期投資に加え、毎年多額の維持管理費が必要であることなどから、行政主導によるコミュニティーFMの導入は困難であると判断をいたしました。しかしながら、災害時には、いずれかの方法により、市民の皆様に必要な情報を一斉に迅速かつ正確に伝えることは重要でありますことから、屋外スピーカーや戸別受信機から一斉に災害情報を伝達できる防災行政無線が現時点では最も有効な手段であるとの考えから、本年4月に防災行政無線の導入、運用開始をし、さらには、平成24年度には、自治会広報塔を利用した市内全域への情報伝達ができるよう、現在取り組んでいるところでございます。
 なお、コミュニティーFMの開局、運営は、先ほど申し上げましたとおり、非常に難しいと考えておりますが、さきの東日本大震災では、臨時災害放送局、いわゆる災害FM局が、地震発生直後から相次いで開局されております。総務省も、非常災害時に住民に対して必要な情報を提供するために、速やかに災害FM局が開局できるよう、臨機の措置により、開局免許の交付を行ったと聞いております。今後、災害FM局を初め、災害時に防災行政無線を補完する情報伝達手段について調査研究してまいります。
 以上申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(伊藤優子) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 水田議員さんの御質問にお答えいたします。
 まず、平成18年の教育基本法改正後の対応と今後の課題についてでございます。
 教育基本法は、昭和22年に制定された日本の教育の根本的、基本的な法律であり、平成18年に全部改正がなされたものです。本市の教育も、その趣旨を体現するために取り組んでおります。
 以下、御質問の内容について、改正後の取り組み、今後の課題についてお答えいたします。
 初めに、前文についてでございます。
 ここでは、日本国憲法の精神にのっとり、我が国の未来を切り開くことを教育の基本に据え、個人の尊厳の重視とともに、公共の精神をとうとび、伝統を継承することが新たに明記されました。戦後教育において、ともすれば個人重視に偏り、公の意識が薄れてきた風潮は、社会のさまざまな面でほころびを露呈しております。私も学校教育、社会教育すべての面で、個と公の両者を尊重するための機会を提供しなければならないと考えております。学校教育においての取り組みとしましては、社会科や道徳の授業の充実、特別活動等を通じて、ボランティア活動や体験活動の推進、キャリア教育、生徒指導などの充実によりまして、児童生徒の公共の精神の育成を図っています。伝統を継承するにつきましては、郷土を誇り、自分を誇れる子供を育成するという目標を設定して、学校行事の中に、地域の方との触れ合いや交流の場を設けるとともに、自分の住んでいる校区のよさ、文化や歴史を知ることにより、自分の住んでいる地域や町への愛着を高めるよう努めております。社会教育においては、公共の精神に対する新たな芽生えが、公民館活動において生まれつつあります。従来は、趣味や教養の領域が大部分でしたが、社会の要請にこたえる活動が増加し、地域社会の歴史や伝統を後世に継承する事業がふえてきております。地域主導型公民館への移行によって、住民の当事者意識が高まり、新しい公共の担い手としての主体的な活動が起こってきたのは、大きな成果であると考えております。今後の課題は、まだまだ活動が一部にとどまっており、市民全体への広がりには至っていない点にあります。また、特に学校教育においては、個と公について児童生徒にどう教えていくか、その方法論が確立されておらず、教師の力量に依存せざるを得ない状況が見られます。いかにして本市の児童生徒、そして市民全体に公の理念を定着させていくか、具体的な実践活動の中で見出していかなければならないと考えております。
 次に、第2条教育の目標のうち、第5号我が国と郷土を愛するについてでございます。
 私は、新居浜市に生まれ育つ子供たちには、ふるさとを学んでもらい、ふるさとのことを誇りを持って語れる大人になってもらいたいと願っております。人として生きる上で、多くの人との出会いが大事であり、その背後には、脈々と流れている先人からの歴史の積み重ねがあり、それを子供たちにしっかりと学んでもらうよう取り組んできました。その取り組みの一つとして、この夏休みに開催いたしました新居浜市小・中学生子ども会議を紹介いたします。
 「郷土新居浜の素晴らしさを知るために」という議題を設定し、市内の小中学校の代表者が集まり、話し合いました。まず、中学校校区ごとにグループに分かれ、自分たちの校区にどんなすばらしいものがあるかを出し合いました。その後、4つのグループで、自分たちにできること、学校、先生や家庭、保護者に望むことの2つの観点から議論しました。自分たちにできることとしては、伝統行事に積極的に参加し受け継いでいく、史跡や資料館を訪ねたり、地域の人の話を聞いて郷土学習をする、地域の自然に親しんだり、郷土料理に関心を持ったりするなどの意見がありました。また、学校、先生や家庭、保護者に望むこととしては、地域について学習する機会や地域の方との交流の場をふやしてほしい、郷土に関する資料や本をふやしてほしい、教室に市政だよりを置いてほしい、新居浜の自慢できるところに見学に連れて行ってほしいなど多数の意見が出され、早速9月号より市政だよりを教室に配置するようにいたしました。
 子供は、自分たちが暮らしている町には大きな関心を持っています。その思いを、私たち大人はともに考え、実現できるよう、支えていかなければいけません。その積み重ねが、郷土愛、誇りにつながるはずです。今後とも、子供を中心に据えて、学校、家庭、地域が、自分たちにできることを一生懸命取り組み、互いに力を合わせて行動することで、郷土新居浜のすばらしさをより知ることが実現できるものと思っております。
 次に、第3条の生涯学習についてでございます。
 生涯学習は、生まれてから亡くなるまで、一生涯にわたる学びです。学校教育は、生涯学習の土台を築く時期であり、必然的に学校教育では、基礎的な学力の習得に重点が置かれます。1足す1は2といった問いと答えが明らかなものが多く、基礎、基本となる記憶することが中心になるため、学びの喜びは得られにくいけれど、ふだんの授業は、やはりその点に力を注ぐべきだと思っています。真理を探究する喜びを感じる学びは、すぐには答えはでない継続性や体験を必要とするものです。1足す1が3になったり、4になったりするもので、ふだんの授業で学ぶ機会は少ないかもしれません。私は、児童生徒に、生涯にわたる学びの喜びを伝えるには、私たち大人たちが、学ぶことの楽しさ、人生にとって必要なことを身を持って示していくことが重要だと考えております。総合的な学習の時間、学校支援活動や放課後子ども教室などで、高齢者の皆さんが体験で身につけた知恵や技術を子供たちに教えてくれていますが、楽しそうに、誇らしげに教えている姿が、子供たちのよき知的な刺激になり、新たな学習への興味、関心を生み出しております。今後ともこのような活動の場を拡大し、子供たちの将来に向け、学びの喜びを感じるきっかけづくりにしていきたいと考えております。
 次に、第5条義務教育、第6条学校教育についてですが、この改正では、学校教育において、児童生徒が、学校生活における規律を重んじることを重視すべきことなど、これからの教育のあるべき姿が明らかにされました。近年の児童生徒の問題行動等の背景には、さまざまな問題が関係しており、規範意識や倫理観の低下が原因とも指摘されています。全国的に見ると、校内において、授業妨害がひどく授業が進まない、教室を立ち歩き、おしゃべりをし、奇声を上げ、教師が注意しても無視したり反抗をする、ちょっとしたことでパニック状態に陥り、机やいす、壁等をけって壊すなどの学級崩壊が発生している学校もあると伺っております。このような事態は、どの学校でも起こり得る問題としてとらえ、校内の規律の維持や児童生徒の規範意識の醸成を図るための生徒指導体制、保護者、地域、関係機関等との連携のあり方等を見直してまいります。具体的には、児童生徒が落ちついて安心して生活できる学校にしていくためには、一部の児童生徒の身勝手な行動は、毅然として認めない指導をしていくことと同時に、児童生徒に寄り添う姿勢を決して忘れず、ともに活動することにより、集団の規範意識を高めていく指導を継続してまいります。
 また、指導困難な児童生徒については、担任、学年だけではなく、学年を超えて、全教師一人一人が共通認識を持って、その児童生徒にかかわることを心がけ、教師間の連携、団結を大切にした学校づくりを行っております。
 また、学校の指導領域の限界を超える問題行動が生じた場合は、関係機関と連携して、その対応を図っております。
 次に、第10条の家庭教育、父母その他の保護者は、子の教育について第一義的責任を有するの規定についてでございます。
 私も児童生徒に対して、基本的生活習慣を身につける場は家庭であるという認識は同じでございます。学校は、本来、教育の場であるという原則は、貫くべきだと考えております。しかし、原則だけでは律し切れないことも無論ございます。教師が子供たちに守るべき規範やマナーをしつけなければならないこともあると思っています。子供たちを取り巻く家庭環境は、大きく変化してきており、個別に対応せざるを得ない事例も多くなってきました。まずは、子供を第一に考え、柔軟な対応を図っていく覚悟を持って保護者に接することが重要であると考えております。
 また、家庭と学校の関係だけでとらえるのではなく、子供たちは、地域社会との関係の中で学ぶことが多いと思います。第13条では、学校、家庭及び地域住民等の相互の連携協力がうたわれておりますが、社会を挙げて総ぐるみで子供を育てることが重要になってきております。より多くの人たちの関心が注がれる地域社会の中で、子供たちは健やかに育っていくものと信じております。保護者への働きかけですが、毎年教育懇談会を中学校校区単位で開催しております。今年度は、教育委員会、学校からの一方通行の話にならないよう、保護者からの建設的な意見を求めるワークショップを行ってみました。短時間ではありましたが、保護者の皆さんからの熱心な子育てへの思いが伝わってまいりました。家庭教育のテーマについて、これからも議論を重ね、学校、保護者、地域社会が一緒になって解決策を見出していく機会をふやしてまいります。
 次に、通学区域の弾力的運用についてでございます。
 新居浜市においては、指定学校を変更できるシステムとして、中学校選択制度、小学校選択制度、児童生徒本人やその家庭の個別の事情による変更がございます。
 まず、中学校選択制度は、開かれた特色ある学校づくりを目指し、小学6年生の児童及び保護者を対象として、住所地によって定められた指定中学校に隣接する校区の中学校に就学を希望する場合に、申請をし、許可を受けることにより、指定学校を変更することができる制度で、平成16年度から実施しております。
 次に、小学校選択制度は、小学校における通学の安全性を考慮しながら、より適正な規模の学校に近づけることを目的としており、特定の区域に限定されますが、指定された学校以外に入学可能学校を設定し、同じく許可を受けることにより、指定学校を変更することができる制度で、平成18年度から実施しております。
 また、これらの学校選択制度とは別に、学校教育法施行令第8条の規定に基づき、児童生徒本人やその家庭の個別の事情に応じて指定学校を変更できる場合がございます。具体的には、新居浜市立小学校及び中学校の通学区域に関する規則において定めておりますが、主な理由として、入学後、他の校区に転居することが確定しているため、あらかじめ転居先の校区の学校に就学を希望する場合、年度途中で他の校区に転居するが、引き続き在籍している学校に就学したい場合、保護者の共働き等のため、放課後、児童の保護監督が困難であり、他の校区の親族等に児童を預ける場合などで、さらにその他特別な事情がある場合において、教育的見地から、指定学校以外の学校に就学することが妥当である、またはやむを得ないと認められる場合については、児童生徒、保護者、学校と教育委員会で協議を重ねた上で許可することもございます。
 次に、通学区域の弾力的運用の一つの結果として、それぞれの利用者数を見てみますと、中学校選択制度については、平成16年度が23人で、今年度は62人となっております。小学校選択制度については、同じく平成18年度が23人で、今年度は12人となっております。中学校選択制度の利用者は、制度導入時からは増加しておりますが、ここ数年は、50人から80人程度で推移しております。小学校選択制度の利用者は、各年度の該当児童数が影響しているものと思われます。また、個別の事情により指定学校以外の学校に現在通学している児童生徒は、小学生で約420人、中学生で約240人となっております。
 次に、通学区域の弾力的運用と地域で子供たちを支えるという教育基本方針との矛盾についてですが、保護者にとっては、地域のことを考えながらも、まずは自分の子供が伸び伸びとした学校生活を送れるよう、部活動や友人関係も含め、その将来を真剣に考えることは当然であり、こうした教育に対する親としての思いや意思も尊重すべきものと考えております。
 また、中学校選択制度の場合は、施設的な条件のため、受け入れ人数に上限を設けていること、小学校選択制度の場合は、特定の地域に限定されていること、個別の事情による変更の場合も、単に行きたいからという理由では変更はできないことから、統廃合が懸念されるほどの転入学はまず考えられないというのが実情でございます。
 次に、通学区域の弾力的運用についての今後の方針についてですが、平成21年度に小学6年生の児童全員及び中学校選択制度を利用して指定学校以外の中学校に入学した生徒を対象として実施したアンケート結果において、中学校選択制度についてどのように思いますかという質問に対し、あるほうがよい、どちらかといえばあるほうがよいという回答を合わせますと、小学6年生のうち、変更申請を行っていない児童でも、その割合は70%近くに上ります。この割合は、変更申請を行った児童では80%を超え、さらに中学生では約95%となっております。制度開始から5年を経過していることから、児童生徒及び保護者にも制度を十分理解していただいた上での結果であると認識しております。アンケート結果は、一つのデータであり、すべての意見を反映しているわけではありませんが、現状においては、児童生徒及び保護者に必要とされている制度ととらえており、今後も継続していく考えです。
 なお、これからも通学区域の弾力的運用につきましては、児童生徒や保護者からのアンケート等の御意見を伺いながら、新居浜市の実情に即した制度としていけるよう検討してまいりたいと考えております。
 以上申し上げましたが、他の点につきましては教育委員会事務局長が補足いたします。
○議長(伊藤優子) 補足答弁を求めます。工藤市民部長。
○市民部長(工藤順)(登壇) 防災行政無線とコミュニティーFMについてのうち、防災行政無線について補足を申し上げます。
 災害時における迅速かつ正確な情報伝達手段の確保は、非常に重要でありますことから、本年4月1日より、防災行政無線の運用を開始いたしました。防災行政無線の先日の台風12号における活用事例についてでございます。
 まず、9月2日に大雨警報が発令となったことにつきまして、すべての屋外拡声子局及び戸別受信機の放送を実施し、注意喚起を行いました。
 次に、避難勧告が発令されたことにつきまして、立川地区を対象として、立川消防団詰所、マイントピア別子の屋外拡声子局からの放送を実施いたしました。立川地区のみの放送としたことにつきましては、避難勧告対象区域が限定されており、避難勧告発令区域外の方の混乱を招くおそれがあるため、全市一斉放送は適さないものと判断し、地区全体が対象区域に設定されている立川地区を対象とした放送といたしました。
 次に、土砂災害警戒情報につきましては、全市一斉放送を実施し、注意喚起及び早目の避難行動を呼びかけいたしました。その他、別子山地区、大島地区に対しまして、県道の通行どめや渡海船の欠航の放送を実施いたしました。
 次に、雨の中聞こえたのかなどの問題点についてでございます。
 台風接近により、風雨の音に遮られ、放送が聞き取りにくかった方もおられるようでございますが、消防団のサイレン吹鳴や無線放送のチャイム音など、何らかの音が聞こえることによって、放送内容についてのお問い合わせをいただくことなど、注意喚起に結びついており、他の伝達手段と組み合わせることにより、効果を発揮できるものと考えております。防災行政無線導入の効果につきましては、これまでも避難勧告発令の連絡は、直接の電話や消防車両による巡回放送など、複数の手段による広報連絡を実施いたしており、これらに加え、防災行政無線を活用することで、さらに効果的な情報伝達体制が構築されたものと考えております。
○議長(伊藤優子) 高橋教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(高橋康文)(登壇) 学校教育について補足を申し上げます。
 まず、学校給食入札システムの変更点についてでございます。
 平成21年度までは、給食の食材として、使用量が多い指定品目につきまして、複数の登録業者が入札し、同一品目を学校割と申しまして、各登録業者が納入調理場をローテーションにて毎年変更しておりました。また、指定品目以外の品目につきましては、各登録業者が入札しました価格にて、各調理場が登録業者から購入しておりました。この方式では、同一品目でも、業者により金額が違いましたことから、各学校での給食内容に多少の差が出ておりました。平成21年9月に食材料費等の高騰から給食費を小学校、中学校ともに1食当たり20円の値上げを行い、保護者の方には相当の負担をお願いしましたことから、それまでの入札制度を見直しました。ほとんどの食材を指定品目と定め、規格に適合したものについて原則的に低い入札価格を提示した業者に決定することといたしました。これにより、市内全校の給食が、価格面、品質面でも統一されたものが提供されることとなりました。
 なお、指定品目の業者決定の方法につきましては、物資審査会において、業者から提出いただいたサンプルを、規格、品質面での審査を新居浜市栄養職員会が行い、新居浜市学校給食会にて決定をしております。
 次に、地産地消の割合についてでございますが、ことし6月、愛媛県教育委員会に、学校給食地場産物活用状況調査の報告をしておりますが、米につきましては、新居浜産が約38%、県内産が約62%で、計100%が県内産です。野菜につきましては、新居浜産が約25%、県内産が約10%で、計35%が県内産です。肉、魚類の県内産の割合は、牛肉が約11%、豚肉が約71%、鶏肉が約91%、魚介類が約15%となっております。
 次に、今後の地場産物、地元業者への対応についてでございます。
 米につきましては、現在、愛媛県学校給食会を通じて、新居浜産を優先して提供していただいておりますが、昨年から、地元米生産者の方々等と協議の結果、合意に至りまして、ことし11月以降、新居浜産米を地元米生産者から直接購入する計画になっております。現状では、まだまだ学校給食全体を賄う量ではございませんが、これを機会に、学校給食に提供していただける地元生産者の輪を広げてまいりたいと考えております。
 魚介類につきましては、昨年度まで季節による価格や漁獲量の変動が大きかったため、今年度から学期ごとに入札し、価格等を決定しております。
 なお、2学期分の入札では、愛媛県農林水産部からの県水産物の積極的な学校給食への導入の指導もあり、価格差が少ない食材については、できるだけ地元産、県内産を優先いたしました。
 調味料等につきましては、市内でも数少ない地元醸造業者が地場産業に貢献していただいておりますことは承知いたしておりますが、価格差や給食全体に与える影響、公平性も考慮し、今後において慎重に検討してまいりたいと考えております。
 以上で補足を終わります。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。水田史朗議員。
○5番(水田史朗)(登壇) 真摯なる御答弁ありがとうございました。
 学校教育におきましては、生徒が安心して、リラックスして、自分の個性を伸ばしていくというのが非常に重要なことであると思っております。御答弁の中で、地域の有識者あるいは高齢の方が、子供たちと触れ合いながら、その知恵を伝えていってくださっておるということに大変感謝申し上げます。と同時に、学校現場において、先生方の御苦労というものを私も見てまいりました。先生方、教師の職務というものが、教育長がおっしゃられたとおり、学問を教える、教育をするというところが一番重要なんですけれども、家庭教育が今時代の変遷とともに崩壊しているところが多分にありまして、ここら辺も行政、教育行政の分野に私は入っておるのではないかというふうに常々感じておりますので、教育行政全般として、この新居浜市の向上に最も重要なことであると考えておりますので、これからもよろしくお願い申し上げます。
 入札、学校給食に関しては、地元、地場産物の導入に対して御努力をいただいておりますので、今後もより一層の地産地消を進めていただけるように、そしてこの学校給食というものを通して、この食べ物は新居浜でとれたんだと。それから、地場産業の活性化というものと大変大きなかかわりがございますし、そして雇用の問題とも大きな関係があるのです。ですから、そこら辺も加味しながら、価格ありきではなくして、新居浜というものを郷土を愛するというところでもつながってくると思いますので、ぜひとも今後も推進、お願いしたいというふうに考えております。
 通学区域の弾力化、弾力的運用につきましては、現状、それほどでもないという御答弁でございました。しかし、社会状況の変化というものは、私たちが考えている以上に非常に流動的で、常に、それこそ弾力的に、柔軟に対応していく必要がございますので、それぞれの個別の案件について、これは行政としては認められないというところは認められないと十分にやってもらいたいと思います。
 そして、再質問に入りますが、特に教育基本法の第5条、第6条に関してですが、義務教育の機会の保障と水準の確保、規律の尊重については、御答弁の中でも基本的な取り組み、考え方、御説明いただきましたが、実際、私が体験したところでは、A君あるいはAさんがいました。B君、Bさんがいました。A君は、まあ言うたらまじめな子供です。B君は、言うたらちょっと元気なお子さんで、その子が仲間を先導して授業できないような状況にすることがありました。それにつられて、多くの生徒が意欲をなくしたり、全体的な学力低下がありました。A君は、勇気を出してB君に抵抗しました。やめんかいと。その結果、A君は翌年から違う校区に転校してしまいました。A君のお母さんは泣いていました。お父さんは何もできなかった。先生方も疲れ果てました。僕も無力感を感じました。つらい経験でした。B君の個性を尊重することも大切です。A君の勉強したいという気持ちは、どういうふうにしたらいいんでしょうか。A君のお母さんの涙をぬぐうのは、どうしたらいいんだろうか。そういうことが、私が教育行政に一歩でも近づきたいという動機の一つとなったと思います。真理を探究する喜び、それから自分自身が成長したということを実感する喜びを持って子供たちは成長し、真理を探究するということは、子供たちにとってはまだ早いというようなお答えではありましたけれども、勉強できるようになったということは、その子供にとって大きな動機になるというふうに思っております。公の精神を教えるということに対して、まだ有効な施策はないんだということではございましたけれども、それにこそ私たちが取り組んでいかないといけない、教育行政が取り組んでいかないといけないことであると私は感じております。そういう意味で、それぞれの立場で、私たちがこの新居浜をよくしていかないといけないというふうに思っております。そういう問題について、先ほどのA君、B君の問題については、保護者からの意見としては、学校はもっと厳しくやってほしい。体罰だって必要だろう。迷惑かける子は隔離してほしいというような意見が多数ではなかったかと思います。その件について再質問申し上げます。伺います。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 水田議員さんの再質問にお答えいたします。
 水田議員さんの体験からの再質問じゃないかと思いますが、私自身思いますのは、A君とB君のことから、B君のことも個性というふうに言われましたが、人に迷惑をかけることが個性なのかどうか、いわゆる個性として認めていいもの、伸ばさなければならない個性と、人に迷惑をかけることは個性とは私は認められません。そこはきちっとやはり指導すべき内容じゃないかなと思います。ちょっと今自分の中で整理はしよるんですが、転校の道を選んだという子供さん、また御家庭に対して、大変申しわけなく思います。この事情が自分のところに伝えられていたのかどうか、ちょっと自分もそうはっきりした事例として記憶していませんので、今後の対応をするときには、転校の事例についてもできるだけ自分の目を通すようにしたいと思います。ただ、先ほど言いました個性ということについては、学校現場にも伝えていきたいと思います。
 そして、体罰についてですが、どのようなことがあっても体罰は許されません。やっぱり子供の負担になる、やはりそこのところはきちっとまた分けないかんバランスのところもあるので、御理解をいただきたいと思います。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。水田史朗議員。
○5番(水田史朗)(登壇) 新居浜で私も生まれました。おじいさんも鉱山で働いておりました。父も住友重機械で働いておりました。新居浜で育ったことに対して誇りを持っています。また、こういうふうにして、新居浜で働けるということに対して誇りを持っております。新居浜で子供たちを育ててよかったと保護者が感じて、私たちの新居浜はすばらしい教育をしているんだということを市民全体が誇りに思えるような新居浜の教育行政にしていただきたいというふうに思います。私たちも協力して、理事者とともに歩んでまいりたいと思いますので、よろしくお願いします。ありがとうございました。
○議長(伊藤優子) この際、暫時休憩いたします。
  午前11時04分休憩

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  午前11時14分再開
○議長(伊藤優子) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 太田嘉一議員。
○6番(太田嘉一)(登壇) 無会派の太田嘉一です。
 通告に従い、新居浜市市民文化センターについて質問いたします。
 新居浜市市民文化センター大ホールは、昭和36年、日建設計工務株式会社、現在の日建設計により設計され、翌昭和37年、戸田組、現在の戸田建設株式会社によって建設され、現在に至っております。築49年になるわけです。広く市民に愛され、年間約8万人の方々が利用をしています。この市民文化センター大ホールの建物の耐久性をあらわす耐用年数についてお尋ねいたします。
 市長の思いが強いと言われている駅前の総合文化施設建設についての議論の中で、現在の厳しい財政状況のもと、50億円もかけて新しく建設するほど必要な施設なのかどうかとか、それより文化センターの建てかえを優先すべきではないかとか、さまざまな質疑あるいは要望について、市長は、鉄筋コンクリートづくりの建物の耐用年数は65年で、大ホール本館はまだ17年残っているので、今後10年間は建てかえはせず、それと機能を分担する施設として、総合文化施設(仮称)あかがねミュージアムを建設したいと答弁しておられます。これら答弁の基礎になっていることが、市民文化センターの建物の耐久性を示す耐用年数は65年であるということだと思われますが、この耐用年数65年という数字は、何を根拠にした数字なのか、お尋ねいたしたい。建物の耐久性を示す耐用年数は、構造、目的などから法で規定されていて、その最長が50年となっております。また、減価償却資産の耐用年数は、実勢に沿ってさらに短縮される傾向にあり、旧日本住宅公団のコンクリートマンションの耐用年数が30年と決定された裁判例もあります。それが、新居浜市に限ってだと思われますが、耐用年数がなぜ65年になっているのか、お尋ねいたします。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 太田議員さんの御質問にお答えいたします。
 市民文化センターの耐用年数についてでございます。
 耐用年数につきましては、太田議員さんの御指摘にもありますように、一般的には税法における法定耐用年数を指す場合が多く、法定耐用年数では、事務所、美術館などは50年と規定されております。平成22年9月議会の答弁におきまして、文化センターの耐用年数を65年程度と申し上げましたのは、建物が使用に耐える期間という意味合いであり、日本建築学会による供用限界期間や国土交通省営繕部のライフサイクルコストにおける耐用年数などから引用したものでございます。しかしながら、実際の耐久年数は、維持管理、周辺環境などにより長くも短くもなるものでありますことから、建物の健全性につきましては、定期的に確認を行っているところでございます。このようなことから、市民文化センターにつきましては、楽屋、トイレなど、必要な改修を図りながら、創作発表、鑑賞、集会、イベントなど、市民文化の拠点として、引き続き有効活用していきたいと思っております。
○議長(伊藤優子) 太田嘉一議員。
○6番(太田嘉一)(登壇) 公の立場で耐用年数といいますと、やっぱり法に照らし合わせた数字であるべきであろうかと思います。当然、耐用年数は、上限が50年ですから、51年以上の数字はあるわけないのです。ところが、市長さんが65年と答弁いたしますと、やっぱり右へ倣えで、市内、市庁舎の中の建築課にしても、教育委員会にしても、全部が横並びで65年と言います。何か勘違いされているんではないかと思っております。これは、市長の答弁にもあったように、議論の余地はあろうかと思いますけれども、後々議論していかなければいけない問題だと思っております。ただ、昭和37年当時の現場のコンクリート打ちに際して、御記憶にない方もおられるかと思いますけれども、現場でミキサーを回して、スコップで川砂、川砂利をほうり込むんですよ、そのミキサーの中に。セメント袋をぴりっと破って、2袋入れとけ、3袋入れとけというようなことで、セメント袋からセメントをほうり込んで、水の管理が大切ですから、水はバケツに入れとって、バケツ2杯ぞというようなことで水を入れて、現場でがらがら回すんです。それを一輪車で受けて、その一輪車でごろっとコンクリートを打つんです。そういうコンクリートを打った時代なんです。市長さんが何ぼ頑張ってしっかりした建物じゃと言われても、これは後々質問にもありますけれども、耐震診断をしないとそういうことは言えないというふうに思っておりますし、そのコンクリートの弱点を補うのが鉄筋なんです。それで、鉄筋コンクリートというものが成立しているんです。ところが、コンクリートは耐久性がややあるんですけれども、鉄筋は耐久性に条件を加味しますと弱点があるんです。というのは、酸化したら劣化するという弱点があるんです。普通は、コンクリートのアルカリ性が鉄筋の酸化を防いでいるんです。ところが、50年たちますと、やっぱりクラックも入りましょうし、先ほど申しましたような、コンクリートそのもので、粗と密の部分的なこともございますし、やはり水によって腐食されて酸化する、劣化するという状況になることが大いに予測されるわけです。50年たつわけですから、当然、そういう状況になっていることは想像されるわけです。先日、西条市体育館の解体が決定したというのが新聞に出ていました。西条市体育館は、この文化センターより1年古い昭和36年の建築です。それと単純に比較はできませんけど、市民文化センターにも寿命が近づいたということは、もう紛れもない事実です。
 それと、あわせてお尋ねいたします。
 来年、平成24年、法に定められた建物の耐久性を示す耐用年数が、最長の築50年を迎える市民文化センター大ホールの地震に対する安全性を評価する耐震診断は受けていますか、お尋ねいたします。もし、受けておられるなら、その方法、診断の程度、そして結果をお示しください。受けていないのなら、その理由も聞かせていただきたいと思います。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 耐震診断についてお答えいたします。
 平成7年に施行された建築物の耐震改修の促進に関する法律において、現行の新耐震基準に適合していない建築物のうち、学校、病院、事務所など、不特定かつ多数の者が利用する建物で、一定規模以上の特定建築物の所有者は、建築物が現行の耐震基準と同等以上の耐震性を確保するよう、耐震診断や改修に努めることが求められております。そのため、まず最優先として、子供たちの安全と避難所確保のため、小中学校の耐震化工事に取り組み、平成24年度中にすべてを完了する予定となっております。しかしながら、市民文化センターについては、現在のところ、耐震診断は行っておりません。大ホールは、今年度楽屋、トイレの改修を実施することとしておりまして、今後も建築基準法に定められております建物の損傷、腐食、その他の劣化の状況の点検結果を受けまして、引き続き利用者の利便性や安全性を考慮し、必要な改修を行いながら、市民文化の拠点として有効活用してまいりたいと考えております。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。太田嘉一議員。
○6番(太田嘉一)(登壇) トイレの改修と耐震診断は関係ございません。ここに建築物の耐震改修の促進に関する法律というのがございます。平成8年4月に施行され、平成23年6月に最終改正されております。この法律は、地震に対する安全性を評価する耐震診断を行い、そして地震に対する安全性の向上を目的とした増築、改築などの耐震改修を行うよう求めた耐震改修の促進を図る法律です。一部読んでみます。総則の第3条第2項、「国及び地方公共団体は、建築物の耐震診断及び耐震改修の促進を図るため、資金の融通又はあっせん、資料の提供その他の措置を講ずるよう努めるものとする。」第3項、「国及び地方公共団体は、建築物の耐震診断及び耐震改修の促進に関する国民の理解と協力を得るため、建築物の地震に対する安全性の向上に関する啓発及び知識の普及に努めるものとする。」これは、1981年、昭和56年以前に建てられた建物については、それ以前の建築基準法が適用されていて、構造的に問題がある可能性が高いので、早期に耐震診断を受け、その弱点を認識した上で耐震改修を行うよう、場合によっては、そのための資金の融通またはあっせんをも行い、建築物の安全性の向上に関する啓発及び知識の普及に努めるものとする。つまり国、地方公共団体が、民間に対し、建物の安全を図るよう指導するという法律で、その安全性を指導する立場の市が、耐用年数の50年が目前に迫っていて、いっときに1,000人もの方が利用する施設、その施設の耐震診断もせず、もちろん耐震補強もせずほうっておいて、ほかの場所に、つまり駅前に50億円もかけて総合文化施設(仮称)あかがねミュージアムを建設しようなどとは、全くもって言語道断と言わざるを得ません。まず、耐震診断を受けていただきたい。たとえ悲観的な数字が出たとしても、その情報を市民と共有し、対処すべきと思います。市長の言う情報開示とは、いかに悲観的な不都合な情報でも市民に開示することに意味があるということではないでしょうか。市民文化センター大ホールの耐震診断をすぐ受けていただきたい、重ねて強く要望して、質問を終わります。(ブザー鳴る)
○議長(伊藤優子) 大條雅久議員。
○11番(大條雅久)(登壇) いずみ会の大條雅久です。
 早速質問に入らせていただこうと思いますが、今回の質問は、新居浜市行政改革大綱2011、本年平成23年度にスタートいたしました第五次新居浜市長期総合計画の推進を支える4つのエンジン、1、開かれた市政の推進、2、効果・効率的な自治体経営の推進、3、情報通信技術(ICT)の利活用と市民サービスの向上、4、新市建設計画の推進の4つの中の2番目に当たる効果・効率的な自治体経営の推進に位置づけられております。ちょうど策定が平成23年4月、正直申しまして、私や他の議員も、統一地方選目前のときに配付をいただきました。最近になって中を読ませていただいたというのが正直なところであります。行政改革大綱2011は、同時に、昭和57年から昭和59年に実施された日本都市センターによる行政診断、昭和60年の行政改革推進本部の設置による第1次行政改革大綱の策定に始まる新居浜市の四半世紀にわたる行政改革の最新計画になります。行政改革とは、語るまでもなく、行政自身が不断の努力と日常の振り返りの中で、民間企業が行う経営改善と同様に、もしくはそれ以上の努力により、効率的な自治体経営の推進を目指すための重要な指針です。
 今回の質問は、第四次長期総合計画の後期計画にあわせて策定された行政改革大綱2007との比較も交えながら、行政改革大綱2011の目指すもの、意味するところをお聞きいたします。ケーブルテレビや傍聴の市民の皆様には、行政改革大綱2011がお手元にないので、私の質問がややわかりにくい点があるかもしれませんが、行政改革大綱の全文は、新居浜市のホームページに掲載されておりますので、御参照いただければ幸いです。
 まず、趣旨、性格、推進方法について。
 この行政改革大綱を読ませていただきますと、行政改革の推進の背景、必要性として、地方分権改革の動きの活発化、国から地方への潮流の強まり、政策の自己決定、自己責任が問われる時代の到来、多様化する市民ニーズに対応するための簡素で効率的な行財政システムの構築、行財政運営の透明性と公共サービスの質の向上を目指す、そして第五次長期総合計画の実効性を担保するのが行政改革大綱であると位置づけ、行政改革大綱2011の目標については、実施計画において、達成目標と評価の手法を設定、その進捗状況が確認できるようにするとあります。
 そこで、行政改革大綱2011の全体像とされている行政改革の目標値についてお聞きいたします。
 権限の視点で、窓口対応など行政サービスに対する満足度15.6%、これは平成20年のアンケート数値を平成26年度20%へ、財源の視点で、行財政運営に対する満足度を7.3%から平成26年度10%へ、人間の視点で、仕事にやりがいや意欲を感じている職員の割合を81.2%から平成26年度91%へ、市政に関する情報提供、情報公開に対する満足度を40%から平成26年度45%へということですが、私はこの目標数値はおかしいなあと思います。例えば、平成26年度に、この4つのすべての目標数値が達成されたとして、仕事に意欲を感じている職員、生きがいを感じている職員が9割いるのに、市民は2割しか満足していない。5人に4人は不満だということですかね。行財政運営に至っては、1割が目標値ですから、10人に1人しか満足しない。そういう状態が目標達成でよしとされてることに、私は不思議でなりません。通常、民間企業の発想では、半分以上のお客様に満足して帰っていただこう、できれば8割、9割の方に満足していただこうというのが目標値だと思います。市の職員の8割、9割が、その仕事にやりがいや意欲を感じて対応しているのに、片や対応を受ける市民の8割、9割が満足に達しない、これはやはり目標設定としていかがなもんかなと、私は不思議に思っております。
 質問の切り口を少し変えますと、人間個々の満足というのは、絶対評価ではないんだろうと私は考えております。多分、相対的なものです。私たちの町はこんなところが、こんな点が隣の町よりも、ほかの町よりもすぐれている、他の自治体に比べて、我々の町はいい町だ、そういう比較による感覚が大きいんではないでしょうか。満足度というのは、自分と他者との比較の中で生まれる要素が大きいわけですから、市民満足度を行政改革大綱や第五次長期総合計画の達成度をはかる物差しとするなら、積極的な政策アピールや成果の宣伝が欠かせませんし、またそれが実質的なものでなければならんと思います。つまり、新居浜市がほかに比べてどのくらいオンリーワンの政策、施策が多いのか、ナンバーワンの政策、施策が幾つあるのか、市民とともにそういう情報を共有することが満足度のアップにつながるのではないでしょうか。行政改革大綱2011の目標数値について、佐々木市長はどのようにお考えですか。
 また、今回の行政改革大綱の推進を通じて、どのような新居浜市を実現されるのでしょうか、お聞きいたします。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 大條議員さんの御質問にお答えいたします。
 新居浜市行政改革大綱2011の趣旨、性格、推進方法についてのうち、行財政改革という手段の中で、新居浜をどうしたいかという御質問でございます。
 今回の行政改革大綱は、第五次長期総合計画を担保する、また連動する形で作成しております。長期総合計画のまちづくりの目標に掲げます-あかがねのまち、笑顔輝く-産業・環境共生都市を実現していきたいというのがその思いでございます。国における流れも御紹介がございましたが、平成22年6月に地域主権戦略大綱が閣議決定され、地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律、いわゆる第1次一括法、第2次一括法が成立するなど、地方分権改革の動きというものが活発化をしてきております。これまで以上に政策の自己決定、自己責任が問われる時代となっております。これまでも自立・連携のまちづくりを実現するということを申し上げてまいりましたが、今まで以上に、みずからの地域のことをみずからの意思で決定をしていくということが必要であり、その担い手である私ども地方自治体にとりましては、その権限に耐え得るだけの組織、人材育成ができているのかということが大きく問われてまいります。これまで以上に、地方自治体も住民と真正面から向き合う覚悟が必要になってまいります。絶えず行政のあり方を見直し、改善、改革を続け、持続可能な行財政運営を行わなければならないと思っております。そのために、平成23年度を初年度、平成27年度を目標年次とする行政改革大綱2011を策定いたしております。今後、地域主権時代を担える市役所となることを目標に、権限、財源、人間という3ゲンの強化を改革の視点として、目指す都市像を実現するために、市民の笑顔輝く市役所づくりを推進してまいりたいと、そう思っております。
 以上申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(伊藤優子) 田中企画部長。
○企画部長(田中洋次)(登壇) 新居浜市行政改革大綱2011の趣旨、性格、推進方法についてのうち、行政改革の目標数値についてでございます。
 行政改革大綱2011は、第五次長期総合計画の実効性を担保する計画であり、市民満足度と職員満足度の向上に重点を置き、行政改革の目的であります市民の笑顔輝く市役所づくりを目指すものであります。そのため、行政改革の指標につきましては、第五次長期総合計画の計画の推進の成果指標を基本に、行政改革に関連する市民及び職員の意識に関する指標を成果指標として設定いたしました。目標数値の設定につきましては、行政改革大綱2011の計画期間が5年間でありますので、第五次長期総合計画の中間年ということから、長期総合計画の目標数値の約半分の数値としております。市民満足度の目標数値の考え方につきましては、平成20年度に実施いたしました市民意向調査結果を考慮した設定としておりますことから、満足している人の割合が少ない指標もございます。しかし、基本的には、満足している人をふやすことで、不満である人を減らし、市民満足度を相対的に上げていきたいと考えており、当面、現実的な目標数値を設定して、着実に達成することに注力していく所存でございます。今後も市民のために職員一丸となって、常によりよい行政サービスの実現を目指した改善、改革に取り組み、市民の笑顔輝く市役所づくりを推進してまいります。
○議長(伊藤優子) 大條雅久議員。
○11番(大條雅久)(登壇) まず、全般的なことよりも、個別に入ったほうがと思いますが、その前に、確実な数字をと言われることにやっぱりひっかかりを感じております。市の経営、民間企業の経営もそうですけども、平均主義では先行きが暗いと思います。やはり、ナンバーワンを目指す、オンリーワンを目指す、それがやっぱり市民の満足度を上げることだと思います。ですから、平成26年度の目標で、行財政運営に対する納得が10%と取り上げましたけども、長期総合計画の最終平成32年度でも12%なんですよね。12%の方が、納得、満足すればいいのかなあ、それはやっぱり違うと思います。
 次の質問へ移ります。
 次に、実施計画が36項目、権限、財源、人間の3グループに12項目ずつに分かれて記載されております。
 まず、権限の中で、組織機構の見直しというのがあります。実施計画では、大部大課制による効率的な行政運営であり、地域主権時代を担える組織体制づくりを進め云々とありますが、ここで言う大部大課制の目安とは何を指してらっしゃるんでしょうか。平成19年4月が11部64課2室202係、平成20年が11部65課3室205係、平成21年が11部66課2室205係、平成22年が11部67課3室209係、ふえこそすれ、減っておりません。この前の計画の行政改革大綱2007の4年間を見ましても同様です。ちなみに、平成16年4月は、11部60課6室195係、平成16年と平成22年を比較しますと、部こそ11、変わりませんけども、課が7つ、係が14ふえています。大部大課制で効果効率の組織機構とうたって6年間、この見直しがわかりませんので、御説明いただきたい。組織機構の中のスクラップ・アンド・ビルドが実行されているのかどうなのか、判断ができないわけです。
 次に、定員管理の適正化に移りますが、お手元に、平成12年から平成23年4月までの職員数の推移を資料いただいて配付させていただきました。この中で、こちらの大綱の51ページに、やはり参考資料として、市職員数の推移ということで、これまでの行政改革の成果としてグラフがあらわれているんだと思いますが、こちらに出ているのは、正規職員の推移だけです。正規職員の推移だけを見ていくという成果指標の確認というのは、私は違うと思います。資料をごらんになっていただいてわかるとおり、平成15年の別子山村との合併直後、従来から正規職員数がふえた後、平成17年の965人がことしの4月で898人ということですが、臨時、非常勤を合わせた総人員数で見ていきますと、ふえていると言わざるを得ません。ちなみに、すぐ下にある規定勤務時間集計というのは、仮の計算ですので、これが実態というわけではございませんが、1週間の正規職員の勤務時間が、規定の時間が38時間45分、臨時職員が同じく38時間45分、非常勤職員が4分の3までの勤務ですんで29時間3分、多少秒数を四捨五入しておりますが、この1週間の勤務時間をすべて掛けていきますと、平成23年で5万5,978時間、平成22年が5万5,795時間、これは数字をずっと追っていただいたとおりです。ですから、私は、以前にも要員管理ということを提案させていただきました。今後、ぜひ新居浜市の職員の人員管理の中に、正規職員、臨時職員、非常勤職員のバランスのことも含めた総人数での要員管理を含めていただきたいと思います。バランスで申し上げると、現在、社会的にも非正規労働者の増加が問題にされています。特に、若者の非正規労働については、多くの方が問題点を指摘されています。最近マスコミでは、非正規公務員という表現も出てきております。こういった点、あわせて佐々木市長のお考えをお聞かせください。
 次に、事務改善の推進についてお聞きいたします。
 事務処理の電子化が行われて、言われて久しいです。基幹業務システムも世代がかわり進んでいますので、事務処理の電子化は、市役所の行政事務にどのような効果が上がってきたのか、お聞かせいただけますか。一くくりに電子行政の推進といっても、各自治体ごとに、よく言えば特色、言い方を変えれば格差が出ているようです。さきの質問で取り上げた市民満足度にも関係するのですが、例えば就学前児童の医療費助成の事務で、愛媛県下の20の市町の中で、松山市だけが未就学児童の外来の医療費助成に公費負担者番号を1つだけで済ませています。新居浜市を初め18の自治体では、2つの公費負担者番号を使い分けております。3歳を境に番号を使い分けるように、各医療機関に依頼しているわけですが、なぜ松山市だけがそういう使い分けをしなくていいのかなと疑問に思って問い合わせをいたしました。まず、一言で言えば、システムの違いです。これは、単に医療機関の事務の問題だけではなくて、市民に対するサービスの向上というのが、10年前、20年前と比べてはるかに電子化が進んだ市役所において、どういう効果が上がっているのか。それの気づきの中で、簡素化できている、要するに市民自身がやらなきゃいけないことを簡素化するサービスになっているのか、自分たち、市の職員だけが楽になっているのか、これは取り組みの仕方だと思うんですね。もちろん、新居浜市はこういうところがすぐれてますというところもお持ちかと思うんですが、やはりこの事務改善の推進というのがどの程度進んできたのか、お答えいただきたいと思います。
 次に、市政業務情報の共有化ということを行政改革大綱の中でおっしゃってますが、縦割り行政による職員の行政サービス情報に対する認識、理解不足があるという現状認識をされた上で、市職員として知っておかねばならない市政業務情報を共有化する云々と書かれております。第五次長期総合計画の実効性を担保する行政改革大綱の中身の認識、職員間のです。もちろん臨時職員の方、非常勤職員の方も、当然、同様な仕事をされてらっしゃるので、全職員に対して申し上げているんですが、中身の認識、同時に行政改革大綱2011の認識、どういう形で職員の方に周知させてらっしゃるのか、お教えください。
 この項目のもう一点で、住基カードの多目的利用の検討というのが上がっておりました。住基カードの多目的利用の検討は、どのように進んでいるのでしょうか。住基カードの普及策の一つとして、市の職員のIDカードに流用してはどうかと私は思っております。他の自治体で既にそういうことを実施されて、職員の出退勤管理にも活用しているところがありますが、新居浜市では検討されませんか、市長のお考えをお聞かせください。
○議長(伊藤優子) この際、暫時休憩いたします。
  午前11時54分休憩
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  午後 1時00分再開
○議長(伊藤優子) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 答弁を求めます。田中企画部長。
○企画部長(田中洋次)(登壇) 権限のうち、組織機構の見直しについてお答えいたします。
 大部大課制の目安についてでございますが、大部大課制は、効率的な組織機構の確立や行政コストの削減を図るため、平成15年4月の組織機構改革時より実施いたしました。これは、単に部や課の数を増加しないというだけではなく、最も有効に機能する組織の規模を定めるものであると認識しております。変動する社会情勢や多様化する市民ニーズに的確に対応するためには、既存の縦割りの単独分野ではなく、プロジェクトチームなどの活用による横断的な業務の積極的な取り組みを行う課室が必要となる場合もございます。そのため、一時的には部署数が増加する場合もあろうかと存じますが、適宜見直しを行い、所期の目的が達成できたものにつきましては、順次見直しを行ってまいります。組織機構改革の大原則は、第五次長期総合計画で定めるまちづくりの目標を達成、実現することのできる組織づくりでございます。現在の組織が、第五次長期総合計画を実現し得る組織であるかどうかの現状分析を行いながら、今後も新たな行政課題に対応できる組織体制、地域主権時代を担える組織体制を構築してまいります。
 次に、事務改善の推進についてのうち、事務処理の電子化による効果についてでございます。
 例といたしましては、職員のポータルサイトに、出納事務マニュアル、契約事務マニュアルなど、各種マニュアルを掲載し、事務処理の共通認識を図るとともに、事務処理の迅速化が図られております。また、これまで大量のデータを処理しなければならない分野において、業務の効率化、正確性及び市民の利便性向上を図るため、電算システム化を推進してまいりました。平成19年1月からの新基幹システム導入によりまして、システム管理に係る人員についても、削減が図られております。
 次に、市政業務情報の共有、見える化についてでございます。
 行政改革大綱2011及び第五次長期総合計画の内容が、職員全員に浸透しているかというお尋ねについてでございます。
 行政改革大綱2011及び第五次長期総合計画を着実に推進するためには、職員全員の共通認識を図ることが重要であると認識しております。このことから、ことし3月22日に第五次長期総合計画について、8月31日には行政改革大綱2011について、管理職を対象に研修を実施いたしました。また、研修資料を全職員が閲覧できるよう、サーバー上に置き、職場においても、部局長、課所長を中心に、職員への共通認識を図っております。今後におきましても、あらゆる機会を通じて、職員の再認識を図り、第五次長期総合計画及び行政改革大綱2011を着実に推進してまいります。
○議長(伊藤優子) 近藤総務部長。
○総務部長(近藤清孝)(登壇) 定員管理の適正化についてお答えいたします。
 限られた財源、人的資源の中で、政策の実現と市民の行政サービスに対する満足度を向上させるためには、効率的な組織体制を確立するための多様な雇用形態の有効活用が必要でございます。そのため、全業務量のうち、正規職員が担うべき業務と臨時、非常勤等の非正規職員で対応することが望ましいあるいは有効であると思われる業務を的確に分類した上で、正規職員と非正規職員のバランス等を総合的に考慮した要員管理の考え方が必要であると認識をいたしております。
 本市におきましては、各担当課所から提出される毎年度の事務量調査におきまして、正規職員が担当する事務として必要とする人員、臨時的な業務内容や非常勤職員としての勤務形態での業務に必要な人員を調査し、それぞれの適正人員を査定し、効果的な職員配置を行っており、業務執行に当たるすべての職員、いわゆる要員という概念を基礎とした定員管理に努めております。臨時職員、非常勤職員の配置に当たりましては、業務内容や勤務形態を考慮するとともに、事業の継続性も勘案しながら、最も効果効率的な執行体制の確立を前提として、行政運営をしているところでございまして、平成17年度以降、増員要素として配置した具体的部門といたしましては、新たな行政需要への対応として、地域包括支援センター、特定健診事務や発達支援関係事務、業務増への対応として、放課後児童クラブや消費生活相談、その他地域主導型公民館への移行に伴う公民館職員の配置や職員の育児休業などの代員としての配置などがございます。また、非正規職員の活用に当たりましては、行政職員による直接執行が必要な業務を除いて、専門的分野や特定業務で非正規職員で対応することが望ましい業務であるか、一時的、期限つきの業務であるかなどの判断に加えて、経営の効率化、人件費の抑制、雇用の創出などを総合的に勘案して、正規職員と非正規職員の総数のバランス等を検討していく必要があると考えております。いずれにいたしましても、今後年金の支給開始年齢引き上げに伴う再任用職員の増加、定年延長に伴う制度の見直しも議論されていることなどから、第五次長期総合計画の着実な取り組みに向けて、正規職員と臨時、非常勤職員の効果効率的な人員配置により、行政需要に適正に対応できる弾力的な体制づくりが可能となる要員管理に努めてまいります。
 次に、非正規労働者の増加が問題視されていることについてでございます。
 行政運営を推進する中では、人件費の抑制も含めて、最少の経費で最大の効果を上げるために、正規職員として継続した公権力の行使に当たる行政サービスなのか、変動要素のある人的配置に柔軟に対応するためあるいは勤務形態などを考慮しての雇用創出としての行政サービスなのか等を勘案いたしまして、臨時、非常勤職員といった非正規職員の雇用をいたしておりますが、非正規職員が根拠もなく増加することは問題であり、正規職員とのバランスをとった上で、人材をどのように活用するかが重要と考えております。市民の視点から見ると、市職員としては、正規も非正規も同じでございまして、両者のパートナーシップを持って、より高い行政サービスを提供できるものと認識いたしておりますので、非正規職員も業務を遂行する上では必要な人材であると考えております。
○議長(伊藤優子) 神野福祉部長。
○福祉部長(神野洋行)(登壇) 事務改善の推進についてのうち、就学前児童の医療費助成についてお答えをいたします。
 現在、本市における就学前医療費助成の事務は、県補助分である3歳未満の子供の外来分及び就学前の子供の入院分、市単独分である3歳以上就学前の子供の外来分の2種類に分け、それぞれの公費負担者番号を設けております。県内では、松山市だけが県補助分の公費負担者番号1種類で運用を行っておりますが、市民サービスの向上に向けた事務改善の推進という観点から申し上げますと、公費負担者番号を2種類使うことで、医療機関の請求事務においては、御負担をおかけすることとは思いますけれども、市民自身の手間、負担は発生するものではなく、また松山市以外の県内他市町も2種類の番号を使用いたしておりますことから、医療機関にとりましても、完全な事務負担の改善にはならないものと考えております。
○議長(伊藤優子) 工藤市民部長。
○市民部長(工藤順)(登壇) 住基カードの多目的利用の検討についてお答えいたします。
 平成23年8月末現在における本市での住基カード交付枚数は3,613枚、普及率は2.9%で、愛媛県内での普及率順位は、20市町中第6位となっております。
 なお、平成23年4月から、運転免許証を返納された65歳以上の高齢者の方に、住基カードの無料交付を行っており、8月末現在の交付枚数は62枚となっております。住基カードは、ICチップ内に、市町村が独自利用を行うための領域が確保されており、この独自利用領域を活用した国が提供する証明書等自動交付サービス、申請書自動作成サービスなど、7つの標準システムと、市町村が独自に利用する健康保険等の資格確認サービスなど、8つの独自システムがあり、平成23年4月1日現在、全国で182の市町村が住基カードの多目的利用に取り組んでおります。四国内では、高松市が証明書自動交付サービス、松前町が申請書自動作成、印鑑登録証、図書館カードのサービスを実施しております。本市におきましても、多目的利用の導入は、住基カードの普及拡大を図る上で必要なものと考えております。多目的利用を進めるためには、導入コンセプトの決定や実施するサービスの絞り込みなどについて、関係各課で十分協議を行うとともに、システムの導入経費やメンテナンス費用等の積算も必要になってまいります。また、現在、国において検討されている社会保障・税番号制度においては、現在の住基カードを改良したものの導入が検討されており、住基カードを利用したサービスについても変更があるものと予想されます。このようなことから、多目的利用の導入につきましては、費用対効果を検証するとともに、国の動向にも十分注視しながら、調査研究を行ってまいります。
 次に、大條議員さん御提案の住基カードを利用した職員の出退勤管理につきましては、職員への住基カードの配布により、普及促進には直結いたしますが、システム導入経費も伴いますことから、労務管理上のメリットなど、費用対効果を含め調査研究してまいります。
○議長(伊藤優子) 大條雅久議員。
○11番(大條雅久)(登壇) 今いただきました答弁につきましては、引き続き次回以降の議会質問で続けさせていただきたいなあと思います。今回、用意した項目が多いので、次のイ、財源へ移ります。
 債権回収の充実強化で、滞納処分について何らかの反応をした人は明るみに出るのに、督促を無視している人、反応がない人が、従来どおり表に出てこないのは、世間常識からすると不思議に思います。例えば、本議会の報告にもあった給食費の滞納事例ですが、支払い督促が届いた人で、異議を申し立てした人、具体的には一遍に払えないんで云々と、反応した人は訴訟になり、こういう議会報告でもその存在が明らかになります。しかし、督促を全く無視した方についてはどうなったのか、議会への報告もない、どういうふうに担当課で対応されているのかをお教えください。
 次に、公有財産の適正な把握と有効活用及び売却という項目の中で、実施計画では、公有財産全体の把握を行い、普通財産への整理等により、売却の推進、財政運営の適正化を図るという表現がありますが、JR駅前土地区画整理事業と、それに続く駅周辺整備事業で、私としては不明な点がありますので、お伺いいたします。
 例えば、土地開発公社所有の駅周辺駐車場等整備事業用地と、駅前駐車場整備事業用地と2つの用地取得がされておりますが、どのような経緯で購入され、今後の活用予定はどうなっているのでしょうか。
 そして、今回、新しく駅周辺整備事業の一環として、駐輪場用地を新規で購入するということですが、この経緯はどうしてこういう経緯となったのでしょうか、お聞かせください。
 時間外勤務時間の抑制という項目の中で、さきの定員管理でも申し上げたんですが、配付した資料の右下に、決算ベースと一般会計計上実績の時間外、残業の時間数をお聞きしました。正直申し上げて、眺めてて、何を抑制されたのか、どういうふうにコントロールされたのかわからない結果です。これは、勤務時間の厳正化という中で、先ほど提案した住基カードを出退勤に活用してはいかがかというのは、1つには、正確な滞留、滞在時間を把握されることが必要じゃないかなあという思いがあって提案をいたしました。
 時間外勤務の抑制案の一つに、以前私一度提案いたしましたが、選挙事務の短縮というのを再度提案させていただきます。投票日当日の各投票所の終了時間を繰り上げてはいかがでしょうか。今期日前投票を利用される方が毎回ふえております。できれば期日前投票所を1カ所なり2カ所ふやすことで、8時まで当日行っている投票事務を6時で終わるといったことも決して投票率に影響させることではないように思います。かえって、深夜の職員の労働時間を減らすということでは、意味があるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。
 適正な公共施設の管理という項目がありますが、これまで、平成22年度までの公共施設の管理の総括と今回の行政改革大綱で何を目指されるのかをお聞かせください。
 あとこの項目の中で第三セクターの見直しという項目がありました。第三セクターの見直しで、5つの第三セクターの名前を挙げてらっしゃいます。マイントピア別子、悠楽技、そして別子木材センターのほかに、新居浜市文化体育振興事業団と新居浜市土地開発公社についても含めて5つとなっていますが、あとの2つ、新居浜市文化体育振興事業団と土地開発公社についての調査と結論についてお答えいただけませんでしょうか。
 この項目最後が、事務事業の見直しです。事務事業の見直しのために、行政評価委員会で市民評価委員会を開催してます。今回、平成22年度の事業のために、市民評価委員会が開催されておりますが、これまでの市民評価委員会の審議や提言が、どのように事務事業の見直しに反映されたか、具体例を挙げてお答えください。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。石川選挙管理委員会事務局長。
○選挙管理委員会事務局長(石川正人)(登壇) 時間外勤務の抑制についてのうち、選挙事務の短縮についてお答えいたします。
 現在、午後8時となっております投票日当日の投票終了時間の繰り上げにつきましては、公職選挙法におきまして、選挙人の投票に支障を来さない特別の事情がある場合に限り、4時間の範囲内において投票終了時間を繰り上げることができるとされております。
 当市におきましては、午後6時以降の投票の状況や地域からの要望等踏まえ、別子山地区、大島地区につきまして、投票終了時刻を午後6時までに繰り上げしております。そのほかの午後8時までの投票状況を見ますと、本年4月の統一地方選挙での投票日当日午後6時以降の投票所での投票者数は、県議会議員選挙では、午後6時から7時までの間は2,490人、午後7時から8時までの間は1,335人となっており、市議会議員選挙では、午後6時から7時までの間は2,550人、午後7時から8時までの間は1,430人となっております。
 一方、前回、平成19年の統一地方選挙の県議会議員選挙では、午後6時から7時までの間は2,409人、午後7時から8時までの間は1,306人となっており、市議会議員選挙では、午後6時から7時までの間は2,461人、午後7時から8時までの間は1,264人となっており、午後6時以降に投票される方が増加している傾向がございます。また、期日前投票者の増加により、投票日当日の投票者数が減少する中、投票日当日の各時間帯におきまして、投票者数が増加しているのは、午後6時以降の2時間となっております。このことは、就労形態の多様化やライフスタイルの変化にも関連しているものと思われ、現状では投票終了時間を繰り上げることは、選挙人の投票行動に少なからず影響を与えるものと判断されますので、市内すべての投票所において、投票終了時間を繰り上げることは難しいものと考えております。今後につきましては、このような投票者の動向を注視しつつ、適宜その動向に対応していくとともに、迅速な選挙結果の公表や選挙経費の縮減につきましても、重要な課題でありますことから、さらに事務の手法を見直すなどの改善を行い、より迅速な開票や選挙経費全体の節減を進めてまいりたいと考えております。
○議長(伊藤優子) 田中企画部長。
○企画部長(田中洋次)(登壇) 財源のうち、適正な公共施設の管理についてお答えいたします。
 まず、平成22年度までの総括でございます。
 本市が保有する建築物、橋梁などの公共施設は、高度経済成長期を中心に、建設、整備されてまいりましたが、近年、これらインフラ資産の老朽化が進行しており、今後公共施設等の維持管理、更新に要する費用は、急激に増加するものと予測しております。
 このようなことから、平成17年度に公共施設の管理手法として、アセットマネジメントシステムの導入についての検討を開始し、本市の公共施設の現状及び課題についての整理を行うとともに、国や先進自治体の取り組み状況を調査研究し、アセットマネジメントの導入手法、具体的な方策について継続的に検討してまいりました。それらの検討内容を踏まえ、公共施設情報のデータベース化を行い、情報の一元化、共有化を図るため、平成23年度から財団法人建築保全センターの保全情報システムを導入することを決定いたしました。
 次に、行政改革大綱2011で何を目指すのかについてでございます。
 行政改革大綱2011では、行政改革大綱2007での取り組みや第五次長期総合計画を踏まえ、適正な公共施設の管理、アセットマネジメントシステムの推進として、公共施設の効率的な管理、運用、長寿命化を図ることを目標としております。その具体的な方策として、現在適正な公共施設管理の指針となる新居浜市アセットマネジメント推進基本方針の策定作業を進めているほか、橋梁や港湾、海岸施設等の土木施設につきましては、順次個別施設ごとに長寿命化計画の策定を進めております。
 また、小中学校や保育園、公民館、市庁舎等の公共建築物につきましては、保全情報システムを活用し、施設ごとに予防保全管理につながる中長期保全計画を策定することとしております。これらの計画に基づき、公共施設の維持管理を行うことにより、安全性や利便性、快適性等のサービスレベルを確保しつつ、施設の長寿命化、有効活用、更新費用の平準化による財政負担の軽減を図ってまいりたいと考えております。
 次に、第三セクターについてでございます。
 第三セクターの見直しにつきましては、平成21年度にマイントピア別子など5法人について事業内容の見直し、事業の民間譲渡、完全民営化、統合、廃止などについての検討のほか、外部監査、点検評価の導入や経営状況についての情報公開など、それぞれの進捗状況等の調査を各担当課に行いました。その結果といたしましては、5法人とも全般的には現状のまま継続していくという結論となっております。このうち新居浜市文化体育振興事業団につきましては、施設の利用料金制度による指定管理への変更、指定管理への民間企業の参入なども含めた管理運営方法について、引き続き検討を行うこととしております。
 また、新居浜市土地開発公社につきましては、現在取り組んでおります一般国道11号新居浜バイパス用地の先行取得事業がありますことから、現状のまま継続することが妥当であると判断しております。本市の第三セクターに関しましては、どの団体につきましても、経営状況はおおむね良好であると判断いたしておりますが、第三セクターの経営状況は、財政の健全化に関する法律による指標算定の重要な要素でありますので、今後行政改革大綱2011におきましても、事業そのものの意義、採算性、事業手法の選択など、可能な限り広範かつ客観的な検討を行い、健全財政維持のため、最終的な費用対効果をもとに改革に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、事務事業の見直しについてでございます。
 行政評価の市民評価委員会の審議、提言がどのように生かされ、どう反映されたかについてでございます。
 行政評価制度は、長期総合計画などの達成度管理、効率的で質の高い行政の実現、市民に対する説明責任の徹底、市民の視点に立った成果重視の行政への転換を図るため、行政活動をチェックすする制度として導入いたしました。現在、5月に前年度実施したすべての事務事業について、各課所において自己評価を行い、市民評価委員会で評価対象事務事業を選定後、3つの専門部会に分かれ市民評価を実施し、市長をトップとする経営戦略会議で最終評価を行い、翌年度予算へ反映しております。市民評価委員会は、中立性や公平性を確保する観点や行政の抱えている課題を共有する市民参加型の行政経営を目指し、市民視点での評価を実施していただいており、これまで市民評価委員会の皆様の御意見、御要望につきましては、可能な限り行政評価の手法や各事業へ反映してまいりました。行政評価の手法への反映といたしましては、平成19年度から、担当課所による概要説明を実施し、また平成22年度からは、市民評価の対象事業を市民評価委員会で選定していただいております。各事業への活用、反映の一例といたしましては、経済部所管のものづくり体験事業の評価において、「ものづくりのまちである新居浜市としては、ものづくりへの関心を高め、意識醸成を図ることが重要であることから重点化とする。」という評価、御意見をいただき、改善、維持するという自己評価から、経営戦略会議においても重点化することを決定し、今年度から対象を小学生だけでなく、中学生、高校生、高専生にも拡大し取り組んでおります。今後におきましても、評価を通じていただいた市民評価委員の皆様の御意見を、行政評価の手法や事業に反映させ、行政活動の質を向上させてまいります。
○議長(伊藤優子) 近藤総務部長。
○総務部長(近藤清孝)(登壇) 債権回収の充実強化についてお答えいたします。
 学校給食費の滞納については、滞納者16世帯について、去る平成23年2月18日に、新居浜簡易裁判所に支払い督促の申し立てを行いました。そのうち3世帯については訴訟上の和解が成立し、市議会において、専決処分の報告をしたところでございます。残り13世帯のうち1世帯は、全額納入されております。あとの12世帯は、支払い督促の申し立て、仮執行宣言の申し立てが成立し、強制執行が可能な状態となっており、近々強制執行の申し立てを行う予定であります。
 また、市営住宅使用料の滞納につきましては、平成22年度は8月6日に4人に対して松山地方裁判所西条支部へ訴訟提起を行い、専決処分の報告をいたしております。そのうち2人については、裁判外の和解が成立し、残り2人については、平成23年2月9日、強制執行の申し立てを行い、結果、強制執行の期日前に1人は自主的に退去し、残り1人に対して強制執行を実施いたしました。
 議員さん御指摘の氏名の公表につきましては、議会における適正な議決の判断をいただくためのものであり、氏名の公表を目的としたものではございません。このほかの滞納につきましても、各担当課におきまして、納付に向けて滞納者と接触を図り、滞納解消に向けて折衝を行っておりますが、それでも納付していただけない方につきましては、滞納処分や強制執行の申し立て等を行い、毅然とした態度で滞納解消に向けて事務を進め、市財政の健全化及び市民の信頼にこたえる公正公平な事務に努めてまいります。
 次に、時間外勤務時間の抑制についてお答えいたします。
 本市が弾力性のある健全財政を目指していくためには、最少の経費で最大の効果が得られるよう、全庁一丸となって徹底した歳出抑制を図る必要があり、時間外勤務時間の抑制は、行政改革大綱2007に引き続き、重点的に取り組むべき課題であると認識いたしております。そのため、各課所においては、管理職が業務の進行管理とともに、課員の勤務実態を常に把握し、職員間の業務の平準化に努めるとともに、人事担当課としては、恒常的に長時間労働が続く場合には、人員が不足しているのか、仕事のやり方やシステムに問題があるのか、仕事に当たっている職員の資質に問題があるのかなど、さまざまな角度から実態を分析した上で、定員管理等に反映させることが必要であると考えております。
 そこでまず、人事課で所管しております経常的な時間外勤務に関する予算査定の基本姿勢についてでございますが、時間外勤務は、業務の内容から、時期的な変動要素がある場合あるいは緊急的な業務により、通常時間内に完了することができない場合に、やむを得ず実施するものであり、執行体制の見直しや業務の精査等を行うことで、前年度実績を下回ることが目標であると考えております。そのため、業務量の変動要素等を把握するため、毎年11月に、各課係ごとに当年度と次年度の事務量の見込み等の提出を受け、必要に応じてヒアリングを実施し、業務の内容等も勘案した上で、翌年度時間外配分の査定をいたしております。
 次に、年度当初の時間外予算配分時には、各課所長に対し、時間外命令をするに当たっては、事務事業を的確に把握した上で、できるだけ具体的な指示をし、時間外勤務が必要最小限となるように、また過去の時間外実施状況を見ながら、時間外勤務が特定職員に偏っている場合等は、事務分担の見直しを行うなど、事務改善に努めるようにとの注意喚起を行っております。
 また、時間外勤務のデータ分析等につきましては、平成22年度から適正な時間外勤務手当の執行を図るため、金額の自動計算ができるよう、データベースによるシステム化を図ったところでございますが、現時点におきましては、比較分析手段としては、十分活用が図られてない状況でございます。今後は、当システム上で容易に比較分析ができるよう検討してまいりますとともに、各課所におきましては、常に所管事務の進捗等の的確な把握、事務分担、事務配分の再検証等を行うことにより、可能な限り、通常の勤務時間内の効率的な業務執行と適正な時間外勤務命令の徹底により、恒常的な時間外勤務の抑制に努めてまいります。
 また、住基カードを利用した職員の入退庁の把握についてでございますが、正確な出退勤時刻を容易に把握し、労働時間の管理を適切に行うためには有効でございますが、時間外勤務時間の抑制につながるものではなく、労務管理上は、職員の健康管理等に利用できるものと認識をいたしております。
 また、出先機関を含め、設備投資が必要なことや、職員の入退庁管理に他の方法を導入している実態もあることから、さまざまな角度から費用対効果を研究してまいります。
○議長(伊藤優子) 源代建設部長。
○建設部長(源代俊夫)(登壇) 公共財産の適正な把握と有効活用及び売却についてお答えします。
 駅周辺駐車場等整備事業用地につきましては、交通広場の東側に隣接しており、もともとは新居浜駅前土地区画整理事業用地として、街区調整用地や総合文化施設用地とともに、土地開発公社に先行取得を依頼したものでございます。この用地につきましては、駅利用者の送迎用を主目的とした駐車場として整備することとしており、土地開発公社から買い戻すための経費を、本年度の当初予算で議決をいただいております。
 また、駅前交番があります土地区画整理事業32街区内の駅前駐車場整備事業用地につきましては、土地開発公社に一連の小宅地の買収を依頼したもので、当面、駅周辺整備事業を行う上で、駐車場などとして利用し、早い時期に商業業務施設としての一体利用を目指したいと考えております。
 このようなことから、現在、他の地権者であります民間企業2社と社会経済情勢を勘案しながら、一体開発における諸問題の整理や解決に向け、協議を行っているところでございます。
 次に、駐輪場についてでございますが、新居浜駅前の駐輪場につきましては、交通結節点機能の強化、駅舎など利用者の利便性と安全性の確保のため、駅前広場に隣接した位置に計画したものでございます。当初は、民間駐輪場の補完的位置づけでありましたが、その後、民間駐輪場の撤退により、公共の必要規模が膨らんだ中、限られた市有地で駐輪場を含めた公共施設を整備しなければならなかったため、駅周辺駐車場等整備事業用地に、駐車場と合築して整備する案がございました。しかしながら、この案では、利便性、安全性の課題が残されておりました。
 このような中、JR貨物から、駅舎東側の土地の活用を打診されましたことから、再検討した結果、当該用地に単独駐輪場を整備することが、収容能力、利便性、安全性においてすぐれていると判断いたしましたことから、JR貨物用地を取得する方針を決定し、本年度当初で予算化を図ったものでございます。
○議長(伊藤優子) 大條雅久議員。
○11番(大條雅久)(登壇) 今、御答弁いただいた中で、駅前交番の北側にある32街区の購入経緯とか時期、あと今後の活用予定、何も決まってないんでしょうか、再度お聞きいたします。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。源代建設部長。
○建設部長(源代俊夫)(登壇) 大條議員さんの再質問にお答えします。
 まず、購入の時期についてでございますけども、土地開発公社のほうで取得いたしましたのは、平成22年6月21日、それ以降、平成23年3月24日にかけて取得しております。
 取得地の利用についてでございますけども、先ほども申し上げましたように、現時点では具体的な利用方法については決まっておりませんけれども、もともと32街区につきましては、新居浜駅周辺地区整備計画におきまして、にぎわいの拠点として、健康、福祉、医療、飲食、物販などの商業業務機能の導入を図る区域と位置づけておりますので、それに沿った形での誘致等について、今後努力してまいりたいと考えております。
○議長(伊藤優子) 大條雅久議員。
○11番(大條雅久)(登壇) 今、御説明のあった32街区、平成21年の当時の新居浜駅前広場検討委員会の資料をずっと探して見てましたら、物販、店舗の後に住宅ほかってなってますよね。だから、もともと住宅が建つことも当時覚悟されたんだろうと思うんだけど、それじゃあ格好がつかないからということでしょうか。いずれにしても目立つ場所ですし、既に約7,600万円かけて購入されているわけですから、ロープを張って雑草が生えとるだけの状態というのは、解決をしていただきたいなあと思います。
 またあわせて交番前の広場も、今は車が入らないように車どめをしておりますが、例えばお祭りの時期に来られる方の臨時駐車場に使うなり、有料にはできないということを事前に言われましたけども、ちょうど私平成15年6月、一番最初の質問のときに、空き地がどんどん駅前にふえているけども、貸し駐車場もなくなっていく中で、1日でも2日でも貸して、日銭を稼いだらどうかという御近所の方の御指摘をそのまま質問で申し上げたことがあります。そのときの答弁は、考えますということだったんで、検討しますは議会言葉ではやりませんに近いということだそうですけども、ただ単に一番いいところをロープ張って使わせないという状態が長く続かないことを期待しますし、あわせて恒久的な活用、有効な使い方になればと思います。今度、1億何千万円かわかりませんけども、駐輪場を新たに買うと、今まで議論の中でなかったことが今年度予算の中に突然入ってきたという経緯もあわせて、非常に疑問に思っておりますので、市民の方の納得のいくような、そういう対応ができることを期待しておきます。
 時間が最後になりました。市民の審議会等への参加促進で市民の審議会等への参加促進をうたっておりますが、正直、印象として、この審議会というのが、市政に対する理解と信頼を深め、市政への参加を促進するという文書の中の前段のほうに重きがあるような気がしてなりません。
 そんな中で、審議会の議事録、いろんなものを読んでいる中で、新居浜市保健センター運営委員会の平成21年、平成22年、平成23年の3年間の議事録を読ませていただきますと、全く同じことが3年間続けて議論されていると。委員の方が、市民というよりドクターばっかりですんで、行政側の事務局と専門家同士の議論になっておりますが、医療に関して素人の私でも、何でこういうふうに議論が3年続くんだろうと不思議に思っております。3年続いている議論というのは、国保のがん検診が平成20年から集団検診のみの扱いになったことで、大腸がん検診の受診者が、平成19年に比べて平成20年が5,000人とか6,000人減ったということで。それをどうやって復活さそうかということを委員になったドクターの方が一生懸命おっしゃっていると。それは予算を盾に事務局はできませんと、そういう平行線を進めているんですが、この問題は今後どういうふうになるんでしょうか。制度の解説を含め、お答えいただければありがたいと思います。
 それと、職員の地域活動等への参加促進で、平成22年の市職員の自治会加入率が84.3%、それが行政改革大綱2007にも、平成18年時点の加入率が84.3%と、同じ数字が並んでおります。この点について、ちょっと解説をください。
 広聴機能の強化について、市長のまちづくり校区集会、その前の市政懇談会から続いた全市内での集会の感想をお聞かせください。(ブザー鳴る)
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 広聴機能の強化、まちづくり校区集会の成果、感想について申し上げます。
 平成19年度から、連合自治会との共催により、まちづくり校区集会として名称を改め、市内全18校区の集会を開催し、ことしで5年目を迎えました。ことしも市内全18校区で実施をされ、市内全域で1,260名余りの参加をいただいております。ことしも市民の皆様に市の現状や課題、また課題解決に向けての諸施策等について説明させていただく広報活動、そして市が考えている施策についての御意見、御提言をいただく広聴活動、この双方の充実強化が重要であり、この広報、広聴の機能をあわせ持つ大変貴重な機会であると認識いたしております。今年度は、第五次長期総合計画の概要、また地域防災力の向上について、連合自治会で設定をされ、御意見、御提言などをいただいております。
 この感想ということでございますが、毎年続けているわけでございますが、自治会を代表する皆さん方からの御提案というのは、現場を歩き、また提案型のプレゼンテーションを行っていただいたり、また提案あるいは御意見など、非常にまとまった形での御意見をいただくというところもあったり、あるいは会場に来られている方の御質問の中では、いきなりではございますけど、その人や地域が持っている切実な状況というのをあらわしていただいていたり、各校区を回ることで、結果的に共通のことをおっしゃっているということを私たちが受けとめるということで、市内全体での問題意識というのを深められるということでは、大変有意義なものだと思っております。昨年もその例としては、地域福祉をテーマに行いましたが、各校区で見守り推進員についての御意見が出て、それを踏まえまして、今年度から50人を増員したというような例もございます。そういう意味で、毎年続けておりますが、校区の役員の方、また職員の地域担当者などと一体となった取り組みをしていくことで、大変意義のあるものであり、これからもより内容を深めていきたいと、そう思っております。
○議長(伊藤優子) 神野福祉部長。
○福祉部長(神野洋行)(登壇) 市民の審議会等への参加促進についてお答えをいたします。
 大腸がん検診の個別検診導入についてでございます。
 医療費適正化の総合的な推進を基本的な考え方として行われました医療制度改革に伴い、平成19年度をもって基本健康診査が終了し、平成20年度からは、生活習慣病予防のための健診は、特定健康診査として行われることとなり、実施主体も市町村から医療保険者に移行をいたしました。同時に、がん検診につきましては、健康増進法に位置づけられ、市町村が実施主体となり、財源は国庫補助事業から交付税措置となりました。
 このような法制度の改正を踏まえ、大腸がん検診を含む国が推奨いたします5つのがん検診につきましては、平成20年度以降、受診率の向上を目指し、検診体制等の見直しを図ってまいりました。その中で、大腸がん検診を含む複数のがん検診が同時にできるという利便性に着目をいたしまして、県内各市町で実施しております集団検診を本市においても充実強化して実施することといたしました。回数につきましては、平成20年度の15回から年々実施回数をふやし、今年度は、各公民館や保健センター、スーパー等で土、日、祝日に実施する9回を含む45回を予定いたしております。大腸がん検診につきましては、新居浜市保健センター運営委員会の中で、医療機関で実施する個別検診の導入について御提案をいただきました。しかしながら、1つには、集団検診は、大腸がん検診以外のがん検診を同時に受けることができ、市民の利便性が高いこと、2つ目に、便潜血反応検査は、簡単な検査方法で、自宅で2日分の便を採取して提出するだけでよいこと、3つ目には、集団検診なら、受診者数が増加しても、十分な円滑な事業実施が可能なことから、個別検診実施には至っておりません。大腸がんは、がんの中で2番目に多いがんであり、特に女性のがんによる死亡原因の第1位となっております。しかし、早期発見で90%以上が完治するなど、大腸がん検診は、極めて重要な検診であると認識をいたしております。今後一層市民への周知啓発を推進してまいります。
 また、電話や訪問による受診勧奨、昨年同様、大腸がんキャンペーンを実施するなど、事業の拡充を図り、限りある財源の中で受診率の向上を目指し、集団検診を中心としたがん予防活動に取り組んでまいります。
○議長(伊藤優子) 工藤市民部長。
○市民部長(工藤順)(登壇) 職員の地域活動等への参加促進についてお答えいたします。
 職員の自治体加入促進の取り組みにつきましては、毎年全職員に対し、自治会加入と地域活動への参加を周知するとともに、各部局長、各課所長において、自治会加入の意義などの説明や地域活動へ積極的に参加するよう、指導いたしております。
 また、新規採用職員の研修などにおきまして、自治会の役割、自治会加入の必要性などについて説明し、啓発を行っております。
 職員の自治会加入率の推移につきましては、毎年12月ころに調査をいたしておりますが、平成18年の調査では84.3%、平成19年が85.0%、平成20年12月が85.6%、平成21年が84.3%、平成22年が87.0%となっております。
○議長(伊藤優子) この際、暫時休憩いたします。
  午後 1時55分休憩
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  午後 2時05分再開
○議長(伊藤優子) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 岡崎溥議員。
○16番(岡崎溥)(登壇) 日本共産党の岡崎溥です。大変お疲れのところ、ひとつよろしくお願いいたします。
 通告順に進みます。
 まず最初に、原子力発電からの撤退と自然再生エネルギーへの転換についてであります。
 福島原発事故は、収束どころか、日に日にその被害の深刻さが明らかになってきておりまして、いまだに7万人が避難しており、メルトダウンした核燃料の位置や状態さえもつかめていない状況であります。先日、耳を疑いましたが、あの事故で、ウラン換算で広島の20倍の放射線がまき散らされまして、セシウム137に至っては、広島の何と168倍、そのうち広島原爆の37個分、これが陸地に降り積もったそうであります。広い範囲にわたって、しかも長期にわたって人の健康や地域社会をめちゃくちゃにしてしまう、この原発、地震、津波大国日本において、許されないことを福島原発は教えていると思いますが、市長はどのようにお考えでしょうか。
 次に、自然再生エネルギー、これは資源量は環境省の調査でも、現在の原発の発電能力の40倍以上もあると試算されておりますが、地球環境に優しい安全、安心のエネルギーへの転換となり、エネルギー安全保障も向上、持続可能な社会へと発展することになると思いますが、どうお考えでございましょうか。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 岡崎議員さんの御質問にお答えいたします。
 原子力発電からの撤退と自然再生エネルギーへの転換についてでございます。
 日本は、地震大国であり、さきの大震災にも見られますように、津波による被害というものも大変大きなものになるということがございます。そして、原子力発電所が非常に危険な存在であるということは、今回の福島原子力発電所の事故により、国民の一人一人の胸に強く今も刻まれているところでございます。エネルギー問題につきましては、非常に難しい問題ですが、放射能の危険性、使用済み核燃料の処理の困難さ等を考えますと、将来的には原子力発電への依存を低下させていくことが望ましいと考えております。しかし、市民生活や企業の経済活動にとって、電力の安定供給は重要でありますことから、原子力にかわる代替エネルギーの調達、確保とあわせて議論されるべきであると考えております。
 次に、自然再生エネルギーへの転換についてでございます。
 原子力発電の代替エネルギーとして、太陽光発電、風力発電などの自然再生エネルギーは、環境面や安全面においても活用が期待されるところでありますが、直ちにすべてのエネルギーを自然再生エネルギーに転換することは、電力の長期的、安定的な供給の面からは難しいのではないかとも考えております。しかしながら、自然再生エネルギーは、持続的な利用が可能なエネルギーであり、地球温暖化の緩和策としても有効なエネルギーでありますことから、今後の速やかな技術の向上、新技術の開発が期待されていると考えております。
○議長(伊藤優子) 岡崎溥議員。
○16番(岡崎溥)(登壇) さきの6月議会での質問で取り上げましたけれども、危険性について数々ありました。その上さらに、次の問題点を指摘したいと思います。伊方原発は、1号機は34年経過、2号機は来年に入ると寿命の30年が来ると。老朽原発であります。原子炉は、毎日中性子を浴びまして、脆性劣化し、金属がもろくなりまして、古い原発ほど事故の際の緊急冷却に耐えられなくなります。原子炉の冷却にどの程度まで耐えるかという脆性遷移温度というそうでありますが、伊方原発1号機では、34年前の新調したときの初期値が零下25度Cまで大丈夫だと。これがどんどん上昇してまいりまして、18年後には30度Cまで上がりまして、急な冷却に耐えられない、急に冷やしますと原子炉が割れる可能性があるということであります。そして、その対策は、何もありません。そして、その後16年間、全く調査がされておりません。既に寿命が来ているのに、現在何度まで耐えれるか、これがわからない大変不気味でございます。九州電力玄海原発の同じ34年目の温度は98度Cにまでにもなっとるということでございます。また、内部告発で発覚したそうでございますが、1号機のタービンの架台がひびだらけであるということで、すべての関係で老朽化が進んでいるという状況であります。もちろん3号機はMOX燃料を使うプルサーマルの発電でございまして、さらに危険度が高く、導入の際、御承知のように、やらせで安全性を演出して見せなければならなかったというほどでございます。中性子が強く、原子炉の劣化も大きく進むわけであります。また、送電線の鉄塔が倒れる、福島原発でございました。これは伊方も含めて、独自の耐震基準がありません。風速40メートルの風に耐えるレベルをもって耐震基準としているということでございますけれども、大変問題であります。さらに、津波の引き波についてでございます。新潟県中越沖地震、これ以前の基準で、伊方3号機の取水口までわずか4センチメートルの余裕しかありませんでした。ところが、おととし2月に1メートル21センチメートルも余裕があるというふうに改定されました。そして、ことし3月4日には、これが37センチメートルになったわけでございます。大変これについても不安でございます。こういう状況でございますから、伊方原発、危険性が6月の質問とあわせて危険度が高く、問題の多いこの原発はやめるべきと思いますが、市長はどう考えますでございましょうか。
 さらに、政府の問題についてであります。御用学者を登場させて、直ちに健康に影響はないと考えられますとか、原子炉格納容器の健全性は確保されていると考えられますなどと無責任な発言をさせたり、政府が電力会社とやらせをやったり、いいかげんな基準をつくって安全宣言なるものを出して、財界言いなりに再稼働させようとしたりする政府の姿勢では、今後も何が起こるかわかりません。したがいまして、国、県、四国電力に対しまして、市長は積極的に市民の立場に立ちまして行動すべきというふうに思いますが、いかがでございましょうか。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 さまざまな原子力発電に伴う危険性などの御指摘をいただきましたが、確かに事故が起こるまでには明らかになっていなかったようなことが次々と明らかになっているということがございます。しっかりとした情報開示とまた中立的な、公正的な見地からの検討機関というようなものが必要ではないかと私どもも考えております。停止についての申し入れ等につきましては、これまでも国に対しましては四国市長会、全国市長会を通じた早期収束や原因究明の要請を行っております。また、愛媛県におきましては、愛媛県市長会の中で、統一した取り組みを行っていきたいと、そう考えております。また、県においては、原子力安全対策課を設置し、四国電力に対して、伊方原発の安全対策強化等を図っておりますことから、今後愛媛県、四国電力、さらには私ども市長会なども中心となった対応をしていかなければならないと、そう考えております。
○議長(伊藤優子) 岡崎溥議員。
○16番(岡崎溥)(登壇) ぜひ積極的に動いていただきたいと思います。
 次に、自然再生エネルギーへの取り組みについてであります。
 安全、安心の自然再生エネルギーへの転換が大きな世論となりまして、各自治体でも自給率の引き上げが具体的に進み始めております。新居浜でも、過去の議会ですべての会派が取り上げてきましたが、太陽光発電、小水力発電、風力発電、バイオマスなど、それぞれについて現在までの取り組みについてを伺いたいと思います。
 また、それぞれについて、今後の市の取り組みの姿勢を伺いたいと思います。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。曽我環境部長。
○環境部長(曽我忠)(登壇) 自然再生エネルギーへの取り組みについてお答えいたします。
 まず、太陽光発電、小水力発電、風力発電、バイオマスなどについての現在までの市の取り組みについてでございます。
 太陽光発電につきましては、住宅用太陽光発電システム設置補助を、平成21年7月より開始しておりますが、補助件数は、平成21年度は109件、平成22年度は179件、平成23年度は7月末までで193件と本年度に入って急増している状況です。また、公共施設につきましては、合葬式納骨施設、市内各小中学校、慈光園等に太陽光発電システムを導入し、省エネや温暖化対策の推進を図っております。
 小水力発電、風力発電につきましては、立地条件、気象状況等の面において検討が必要なため、調査研究の段階でございます。
 また、バイオマス利用につきましては、下水処理場で発生するメタンガスの売却を行っており、また市民の森学習館には、木質ペレットを利用したペレットストーブを1台設置いたしております。
 次に、自然エネルギーについて今後の市の取り組みについてでございます。
 本市では、自然エネルギーのうち、太陽光発電システムについては、住宅への補助制度と設置可能な公共施設への導入を継続してまいりたいと考えておりますが、小水力発電や風力発電などにつきましては、さまざまな問題点があるため、具体的な取り組み方針は決まっておりません。また、バイオマスにつきましては、下水汚泥や生ごみのエネルギー化について、近隣市との研究会に参加したり、地元企業の実証研究などへ参加いたしておりまして、引き続き調査研究いたしてまいります。
○議長(伊藤優子) 岡崎溥議員。
○16番(岡崎溥)(登壇) どうもありがとうございました。
 同じこの項目で再質問したいわけでございますが、安全、安心の社会の実現のために、客観的にも、世論ももっとスピードを持った取り組みを求めているのではないでしょうか。小水力、風力含めて、全体的にもっと積極的に研究、計画化ということで進めていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。曽我環境部長。
○環境部長(曽我忠)(登壇) 岡崎議員さんの再質問にお答えいたします。
 小水力、その他の自然エネルギーにつきまして、現在は調査研究という段階でございますが、この新居浜市に最も適したようなエネルギーの活用、これにつきましては、おっしゃられるとおり、スピード感を持って今後取り組んでまいりたいと思います。
○議長(伊藤優子) 岡崎溥議員。
○16番(岡崎溥)(登壇) どうもありがとうございました。
 3番目の行政改革による職員削減の見直しについてでございます。
 小泉政権以後、財界言いなりに進めてきた三位一体改革、行政改革、集中改革プランなどの構造改革で予算が削られ、職員が削られ、サービスが削られ、地域経済が疲弊、高齢化と過疎化が一層進行しまして、その結果、今回の大震災におきまして、避難、救出、復旧、復興、生活再建の困難さなど、さまざまな問題を引き起こしております。このように、人を減らすことは、住民サービスを削ることになる、住民の命と安全を削ることになったということについてどう考えられるでしょうか。
 最後まで住民の避難に力を尽くしてみずからが命を落としたあるいは家族を失い家を失っても住民の命と暮らしを守る仕事に誇りと責任を持って頑張っている職員、保育所に残っていた子供は、保育士たちがすべて守り抜き、一人の犠牲者も出さなかったなど、東日本大震災における公務員の果たしてきた役割、そして今果たしている役割、このことについて市長はどのように受けとめられておるでしょうか。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。近藤総務部長。
○総務部長(近藤清孝)(登壇) 行政改革による職員削減の見直しについてお答えいたします。
 まず、人を減らすことは、住民サービスを削ること、住民の命と安全を削ることになったということについてどう考えるかについてでございます。
 行政改革による職員削減につきましては、事業のスクラップ・アンド・ビルドの徹底、指定管理者制度の導入、職種による退職不補充などで減員をいたしました。こうした手法で、組織の効率化を図る一方、新たな行政需要や多様化する市民ニーズに対応するため、地域包括支援センターの設置、発達支援課や債権管理対策室の新設、後期高齢者医療事務などに必要人員の配置を行い、市民生活に密着した行政サービスの確保に努めてまいりました。
 次に、東日本大震災における公務員の果たしてきた役割、そして今果たしている役割についてでございます。
 今回の東日本大震災は、未曾有の大災害でございまして、公務員が果たしてきた役割は、自分の命や家族のことを顧みず、被災者の救出や救援から始まり、被災者の衣食住といった目に見える日常生活の支援から、目に見えない心のケア、ハードの面においては、インフラやライフラインの復旧に至るまで、いろいろな職種において広範囲にわたる分野でさまざまな活動があると認識しております。今現在も公務員は、被災地における被災者の生活再建を初め、復旧や復興に向けて指導的な役割を果たしているものと認識いたしております。
 そのような中で、本市におきましても、被災地への支援の一助として、被災者への直接支援や被災した自治体への職員派遣などの被災地支援に取り組んでまいりました。今後も被災地を中長期的に支援いたしますとともに、行政間における体系的な連携体制を築くため、全国青年市長会を中心として設置されました陸前高田市復幸応援センターへの参加を予定しているところでございます。
○議長(伊藤優子) 岡崎溥議員。
○16番(岡崎溥)(登壇) ありがとうございました。
 日本の公務員は、それでなくても民間より大幅に賃金が安く、人口比で世界的にも最少の公務員数ですが、さらにその上、公務員バッシングがやられてきました。経団連発の行革という名の人減らし、構造改革が強行されてきましたけれども、そのことは、結局は住民のサービスを削り、安全や暮らしを削ることになりました。このことについてどう考えますでしょうか。
 そして、公務員たたきがあたかも改革であるかのような風潮がつくられてきましたけれども、実は公務員と民間、正規と非正規、高齢者と若者というようににせの対立をつくり出し、いずれも悪条件に導いていくわなでございます。いつの時代でも、権力者が使う常套手段であります。労働者全体を悪条件に導いていき、住民福祉を削っていくスパイラルでしかありません。公務員バッシングは、その典型的な手段でございます。政府に押しつけられて集中改革プランなどを進めてまいりまして、5%の人員削減が押しつけられましたけれども、新居浜市は6年間で7%という削減をしました。市民サービスや福祉、暮らしを守る役割が発揮できるように、職場や消防職員の増員など図っていくことが求められていると思いますが、いかがでございましょうか。(ブザー鳴る)
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。近藤総務部長。
○総務部長(近藤清孝)(登壇) 岡崎議員さんの再質問にお答えいたします。
 まず、経団連発構造改革、公務員バッシングによる犠牲者は、主権者である住民ですについてどう思うかでございます。
 構造改革の中では、官から民へということで、指定管理者制度などが導入されたり、また中央から地方へということで、地方分権が推進されてきました。本市におきましても、多様化する市民ニーズに的確にこたえる手法として、アウトソーシングの積極的な活用を図り、効率的な執行体制を確立するという考え方のもと、保育園の民営化や公共施設の指定管理者制度を導入し、組織のスリム化を図りながら、必要な市民サービスの確保に努めておりまして、今後におきましても、効果効率的な行政運営を進めてまいります。
 次に、不足している職場の増員を初め、政治が責任を果たすことが求められていることについてでございます。
 職員の人員配置につきましては、毎年度実施しております事務量調査に基づく定員管理の中で、各課所における事務事業を確実に実施するため、定員の査定をいたしております。今年度は、消防職員の増員をいたしておりますが、必要な人員は、増員もしながら、行政需要に適切に対応できる簡素で効率的な執行体制の確保に努めてまいります。
○議長(伊藤優子) これにて一般質問を終結いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第3 報告第31号
○議長(伊藤優子) 次に、日程第3、報告第31号を議題といたします。
 説明を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) ただいま上程されました報告第31号につきまして御説明申し上げます。
 報告第31号、専決処分の報告につきましては、和解についてでございまして、市営住宅滞納家賃の支払い等について、相手方である入居名義人の相続人と和解をするため、平成23年9月2日、専決処分をいたしましたので、報告するものでございます。
 なお、詳細につきましては、担当部長から補足説明をいたします。御審議よろしくお願い申し上げます。
○議長(伊藤優子) 補足説明を求めます。源代建設部長。
○建設部長(源代俊夫)(登壇) 報告第31号、専決処分の報告につきまして補足を申し上げます。
 議案書の1ページから3ページまでをお目通しください。
 本件は和解についてでございまして、先日の報告第27号、専決処分の報告の中で御説明いたしました市営住宅の長期家賃滞納者である入居者3人及び連帯保証人1人のうち、入居者1人につきまして、相手方から滞納家賃などを全額一括で支払うことを条件に、賃貸借契約を従来どおり継続させてほしいとの申し出がございました。この申し出に基づき、訴訟代理人と協議いたしました結果、住宅の明け渡し及び滞納家賃などの全額支払いという市の基本的な意向が最低限確保されましたことから、当該訴訟を取り下げることを含めて、相手方といわゆる裁判外の和解をするため、平成23年9月2日、専決処分をいたしましたので、報告するものでございます。
 以上で補足を終わります。
○議長(伊藤優子) これより質疑に入ります。
 報告第31号に対して質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊藤優子) 質疑なしと認めます。
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  日程第4 議案第64号
○議長(伊藤優子) 次に、日程第4、議案第64号を議題といたします。
 提案理由の説明を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) ただいま上程されました議案第64号につきまして提案理由の説明を申し上げます。
 議案第64号、平成23年度新居浜市一般会計補正予算(第3号)につきましては、台風12号による土砂崩れ等に対応するため、耕地災害復旧費、林業施設災害復旧費等の災害復旧事業費につきまして予算措置いたすものでございます。
 なお、詳細につきましては担当部長から補足説明をいたします。御審議よろしくお願い申し上げます。
○議長(伊藤優子) 補足説明を求めます。田中企画部長。
○企画部長(田中洋次)(登壇) 議案第64号、平成23年度新居浜市一般会計補正予算(第3号)につきまして補足を申し上げます。
 補正予算書の1ページをお開きください。
 今回の補正予算は、2億8,337万円を追加し、補正後の予算総額を歳入歳出それぞれ452億5,848万2,000円といたすものでございます。これを前年度同期と比較いたしますと、6,180万1,000円、0.1%の増となっております。
 内容につきましては、12ページをお開きください。
 歳出につきましては、すべて台風12号に係る災害復旧事業費でございます。
 まず、農林水産業施設災害復旧費につきましては、治良丸池等のため池、水路等に係る耕地災害復旧費、加茂角野線等の林道に係る林業施設災害復旧費、漁港及び漁場海域の流木の処理等に係る漁港施設災害復旧費でございます。
 13ページをごらんください。
 農林水産業施設災害復旧費につきましては、これらの災害復旧費で1億7,645万円を追加するものでございます。
 次に、公共土木施設災害復旧費につきましては、国領川河川敷、黒島海浜公園等の公園施設災害復旧費、渦井橋大野山線、河又東平線等の道路橋りょう災害復旧費。14ページをお開きください。孝々谷川、客谷川等の河川災害復旧費、新居浜東港及び本港の港湾施設災害復旧費でございまして、これらの災害復旧費で9,442万円を追加するものでございます。
 15ページをごらんください。
 次に、文教施設災害復旧費につきましては、河川敷市民テニスコートの復旧に係る保健体育施設災害復旧費でございまして、1,000万円を追加するものでございます。
 次に、墓園施設災害復旧費につきましては、真光寺墓地内の水路の復旧、土砂撤去等に係る墓園施設災害復旧費でございまして、250万円を追加するものでございます。
 恐れ入ります、2ページにお戻りください。
 これらを賄います財源でございますが、県支出金7,300万円、繰入金7,544万2,000円、諸収入202万8,000円、市債1億3,290万円をそれぞれ追加し、3ページの歳出にそれぞれ充当いたすものでございます。
 次に、4ページをお開きください。
 第2表地方債補正の追加につきましては、港湾施設災害復旧事業等について、起債の借入限度額を1億3,290万円追加いたすものでございます。
 以上で補足を終わります。
○議長(伊藤優子) これより質疑に入ります。
 議案第64号に対して質疑はありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊藤優子) 質疑なしと認めます。
 議案第64号は、議事日程に記載のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
 以上で本日の日程は全部終了いたしました。
 お諮りいたします。議事の都合により、9月16日から9月25日までの10日間、休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊藤優子) 御異議なしと認めます。よって、9月16日から9月25日までの10日間、休会することに決しました。
 9月26日は午前10時から会議を開きます。
 本日はこれにて散会いたします。
  午後 2時37分散会