ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

平成23年第5回新居浜市議会定例会会議録 第2号

現在地 トップページ > 組織でさがす > 議会事務局 > 議会事務局 > 平成23年第5回新居浜市議会定例会会議録 第2号

本文

ページID:0000911 更新日:2014年12月1日更新 印刷用ページを表示する
<外部リンク>

目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問
 山本健十郎議員の質問(1)
  1 市長の政治姿勢について
   (1) 端出場温泉保養センター存廃問題
   (2) 新居浜保育園の民営化問題
   (3) 総合運動公園の建設場所
   (4) 西条地区工業用水問題
   (5) 民主党政権の評価と野田総理誕生
  2 台風12号の被害状況と地域防災計画の見直しについて
  3 新居浜市の農業施策について
  4 太鼓祭りの日程について
  5 本年4月の統一地方選挙を振り返って
  6 福祉行政の現状と今後の取り組みについて
  7 市内経済の動向と行政の取り組みについて
 佐々木市長の答弁
  1 市長の政治姿勢について
   (1) 端出場温泉保養センター存廃問題
   (2) 新居浜保育園の民営化問題
   (3) 総合運動公園の建設場所
   (4) 西条地区工業用水問題
   (5) 民主党政権の評価と野田総理誕生
  2 台風12号の被害状況と地域防災計画の見直しについて
  3 新居浜市の農業施策について
  7 市内経済の動向と行政の取り組みについて
 石川選挙管理委員会事務局長の答弁
  5 本年4月の統一地方選挙を振り返って
休憩(午前11時02分)
再開(午前11時12分)
 神野福祉部長の答弁
  6 福祉行政の現状と今後の取り組みについて
 佐々木経済部長の答弁
  3 新居浜市の農業施策について
  4 太鼓祭りの日程について
  7 市内経済の動向と行政の取り組みについて
 古川消防長の答弁
  2 台風12号の被害状況と地域防災計画の見直しについて
 山本健十郎議員の質問(2)
  1 市長の政治姿勢について
 佐々木市長の答弁
  1 市長の政治姿勢について
 山本健十郎議員の質問(3)
  1 市長の政治姿勢について
 藤田幸正議員の質問(1)
  1 西条地区工業用水について
  2 安全・安心のまちづくりについて
  3 公共下水道について
  4 地域産業振興について
  5 新居浜の農業について
休憩(午後 0時13分)
再開(午後 1時09分)
 佐々木市長の答弁
  1 西条地区工業用水について
  2 安全・安心のまちづくりについて
  3 公共下水道について
  4 地域産業振興について
 田中企画部長の答弁
  5 新居浜の農業について
 曽我環境部長の答弁
  2 安全・安心のまちづくりについて
  3 公共下水道について
 佐々木経済部長の答弁
  4 地域産業振興について
  5 新居浜の農業について
 古川消防長の答弁
  2 安全・安心のまちづくりについて
 藤田幸正議員の質問(2)
  1 西条地区工業用水について
  3 公共下水道について
  4 地域産業振興について
 佐々木市長の答弁
  1 西条地区工業用水について
  3 公共下水道について
 佐々木経済部長の答弁
  4 地域産業振興について
 藤田幸正議員の質問(3)
  1 西条地区工業用水について
  3 公共下水道について
 佐々木市長の答弁
  1 西条地区工業用水について
  3 公共下水道について
 藤田幸正議員の質問(4)
  3 公共下水道について
 佐々木市長の答弁
  3 公共下水道について
 藤田幸正議員の質問(5)
  5 新居浜の農業について
休憩(午後 2時01分)
再開(午後 2時12分)
 藤原雅彦議員の質問(1)
  1 防災アンケートについて
  2 節電対策について
  3 コミュニティー放送・災害FM放送について
  4 小中学校及び公立体育館の非構造部材の耐震点検について
  5 笑顔甲子園について
  6 子ども手当について
  7 認知症について
 佐々木市長の答弁
  1 防災アンケートについて
  2 節電対策について
  5 笑顔甲子園について
 阿部教育長の答弁
  4 小中学校及び公立体育館の非構造部材の耐震点検について
休憩(午後 3時01分)
再開(午後 3時12分)
 神野福祉部長の答弁
  6 子ども手当について
  7 認知症について
 工藤市民部長の答弁
  1 防災アンケートについて
  2 節電対策について
  3 コミュニティー放送・災害FM放送について
 曽我環境部長の答弁
  2 節電対策について
 古川消防長の答弁
  1 防災アンケートについて
 藤原雅彦議員の質問(2)
  1 防災アンケートについて
散会(午後 3時34分)


本文

平成23年9月13日 (火曜日)

  議事日程 第2号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
――――――――――――――――――――――
  本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
  出席議員(26名)       
  1番   川 崎 利 生   2番   高 塚 広 義
  3番   三 浦 康 司   4番   篠 原   茂
  5番   水 田 史 朗   6番   太 田 嘉 一
  7番   岩 本 和 強   8番   藤 原 雅 彦
  9番   佐々木 文 義 10番   大 石   豪
 11番   大 條 雅 久  12番   永 易 英 寿
 13番   伊 藤 謙 司  14番   藤 田 豊 治
 15番   高 橋 一 郎  16番   岡 崎   溥
 17番   高須賀 順 子 18番   伊 藤 初 美
 19番   真 木 増次郎 20番   藤 田 幸 正
 21番   伊 藤 優 子  22番   仙 波 憲 一
 23番   白 籏 愛 一  24番   近 藤   司
 25番   加 藤 喜三男 26番   山 本 健十郎
――――――――――――――――――――――
  欠席議員
な   し
――――――――――――――――――――――
  説明のため出席した者
 市長            佐々木   龍
 副市長          石 川 勝 行
 企画部長         田 中 洋 次
 総務部長         近 藤 清 孝
 福祉部長         神 野 洋 行
 市民部長         工 藤   順
 環境部長         曽 我   忠
 経済部長         佐々木 一 英
 建設部長         源 代 俊 夫
 消防長           古 川 和 彦
 水道局長         本 田 龍 朗
 教育長           阿 部 義 澄
 教育委員会事務局長 高 橋 康 文
 監査委員         加 藤   哲
 選挙管理委員会事務局長 石 川 正 人
――――――――――――――――――――――
  議会事務局職員出席者
 事務局長         岡   正 士
 議事課長         粂 野 誠 二
 議事課副課長      和 田 昌 志
 議事課副課長      飯 尾 誠 二
 議事課議事係長    徳 永 易 丈
 議事課調査係長    鈴 木 今日子
 議事課主任       大 田 理恵子
 議事課主任       高 本 大 介
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前10時00分開議       
○議長(伊藤優子) これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第2号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(伊藤優子) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において岡崎溥議員及び高須賀順子議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第2 一般質問
○議長(伊藤優子) 次に、日程第2、一般質問を行います。
 この際、申し上げます。
 一般質問における各議員の発言は、それぞれ通告の時間以内となっておりますので、御了承願います。
 これより代表質問に入ります。
 順次質問を許します。まず、山本健十郎議員。
○26番(山本健十郎)(登壇) おはようございます。
 自民クラブの山本健十郎でございますが、自民クラブを代表して質問をいたします。
 9・11の同時多発テロ、犠牲者約3,000人から10年がたち、3・11の東日本大震災、死者1万5,769人、行方不明者4,227人からも早くも半年が過ぎました。被災地の方がいまだに避難生活を送っていることを忘れないでほしいと語っていたことは、胸にずしりとつかえています。明るいニュースでは、新居浜で合宿したなでしこジャパンが、2011FIFA女子ワールドカップで優勝し、ロンドンオリンピックの切符も手に入れたことは、新居浜市民として身近に感じ、今後も声援を送りたいと思います。1カ月後の新居浜太鼓祭りのことなど考えながら、以下通告に従い質問をいたします。
 まず最初に、市長の政治姿勢についてお伺いいたします。
 本年4月の統一地方選挙で、元、新議員6名を含む26名の当選議員が確定し、4年間の任期を務めることになりました。早いもので5カ月が過ぎようとしています。会派構成は、自民クラブ9名、いずみ会7名、公明党議員団4名、市民の会3名、無会派3名で、伊藤優子議長、高橋一郎副議長のもとで、4常任委員会、3特別委員会の構成の中で、懸案事項を付議事件として、市民からの負託を受けた二元代表制での取り組みが行われます。佐々木市長には、第五次長期総合計画に取り組まれ、本年より10年間の取り組みが開始されようとしています。市長の3期目の任期も残り1年ほどになり、早いもので来年11月には市長選挙が行われるかと思います。最近の全国的な傾向は、首長に権限、権力が集中するため、長期政権の弊害が生じるおそれがあるなどの議論があり、一般的には3期が節目の世論となりつつあるように思います。そのような背景の中で、市長は、残された1年で第五次長期総合計画にどう道筋をつけられるのか、また市長就任以来今日まで、公約などを含め十分に取り組まれたとの充実感があるのか、まだ少し時間が必要とお考えか、まずお尋ねをいたします。
 最近の佐々木市長の取り組みの中で、市長の強い意志が働いている問題で、議会、市民との若干のずれが生じていると感じる事柄数点と野田新政権についてもお尋ねいたします。
 まず1点目は、端出場温泉保養センター存続問題ですが、この問題は、6月議会で、商工費の予算に、マイントピア別子端出場計画策定事業945万円が計上され、その内容は、温泉施設を廃止して、新たに幅広い観光客に愛される観光施設にするために、コンサルタントに委託するという内容でした。この存続問題では、市長は最近の議会の答弁で廃止の考え方を示し、存続を求めるマイントピア別子をみんなで守る会から3,250人の署名、また6月議会には、マイントピア別子及び端出場温泉保養センターへの継続的税金投入に対する市民への説明責任を求める陳情書、署名約2,000人など市民の賛否がある中で、市長は本年度に条例を廃止する方向で取り組まれようと考えていたと思います。
 一方、6月議会前の6月6日の佐々木市長の定例記者会見で、この問題は、議会との予算、条例を含めた考えの一致が必要と。そして、年間約1億2,000万円の赤字がなくならないと意味がなく、赤字が減少したとしても、経営を続けるという考えにはならない。けれども、議会が1億2,000万円から5,000万円へ赤字が減るのであれば継続するという結論になれば、もう一度、議会と話し合う必要があるということですと記者に語られています。本年6月議会での永易議員の端出場温泉保養センターについての質問に対する市長の答弁で、記者会見の内容が明らかになり、議会、委員会では、945万円の予算修正議論がある中で、委員会の冒頭、佐々木市長から、端出場温泉保養センターの今の形の運営は困難であるという基本は変わらないが、現在の温泉施設を抜本的に改修して使用料金、管理形態をゼロベースで見直す案を予算に含める、また条例案を出す時期について、本年度検討を行い、平成24年度の早期に条例案の改正が必要な場合は提出するとの修正があり、議員もその考えを信じ、予算案が成立し、その後8月29日の産業・観光振興対策特別委員会で、市は三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社に委託すると報告され、8月30日の新聞が報じました。このような経過の中で考えたとき、問題は、市長が6月議会で条例を変更しないで、温泉を廃止する前提でリニューアルの予算議案を出したことであります。長期政権の弊害か、市長は最近少し傲慢になっているようにも感じますが、このこととこの一連の経過、今後の取り組みについて具体的にお伺いをいたします。
 2点目として、新居浜保育園の民営化の問題ですが、平成18年11月に策定した新居浜市立保育所の民営化に関する基本方針の中で、平成20年4月に八雲保育園、平成21年4月に南沢津保育園、平成24年4月に中萩保育園を民間移管することとし、平成25年4月に予定していた残る1園の新居浜保育園の民間移管中止の発表で、本9月議会に条例廃止の議案が当然ですが提案されませんでした。この民営化の問題は、突然の新聞報道などにより、市民、保護者、諸団体など多くの反対運動があり、平成18年に保護者など多数の反対署名の提出がある中で、佐々木市長の強い意志で何度も対話をされ、進められたことは紛れもない事実であります。ことしの8月31日の新聞で「定員割れ、民営化中止、新居浜保育園」と報じられました。私たち議会には、今後の取り組みとして、定員充足率、民営化対象園の選定、移管先事業者の募集範囲及び移管条件等を検討し、結果に基づき、民営化に関する新たな方針について検討すると発表されましたが、佐々木市長として、予定どおり事業を進められなかった原因についてお尋ねいたします。民営化の取り組みのおくれ、社会情勢の変化などありますが、具体的にどのような背景が考えられるのか、またこの問題は、民営化に関する基本方針のもと、市民、関係者、議会を巻き込んで事業を進めたことから、早期に今後の新たな取り組みが必要と考えますが、具体的なお考えをお伺いいたします。
 3点目として、総合運動公園の建設場所の選定についてですが、平成16年5月に新居浜市総合健康運動公園構想調査研究委員会が設置され、4回の委員会を開催され、平成18年3月に調査報告書が取りまとめられました。内容について、1番目は、市民に親しまれ、市民が気楽に利用できるように既存施設の有効活用を最優先にする、2番目は、今後建てかえが必要な施設、また新規に設置が必要となる施設については、長期的な視野で、総合健康運動公園エリア内に集約配置することの2つの考え方で構想素案が取りまとめられ、この素案をもとに、基本構想策定について検討すると平成18年12月に村上議員に答弁をされています。この構想は、都市基盤整備促進特別委員会の付議事件として取り組みがされ、建設構想として、建設場所の観音原周辺7.5ヘクタールの報告を受け、構想に基づいて進められると確信をいたしておりました。また、第五次長期総合計画のスポーツの振興と競技力の向上の中で、望ましい姿として、「いつでもどこでも誰でもスポーツを楽しむことができます」と掲げられ、現状と課題の中で、「現在の施設機能は、全国規模の大会やプロスポーツの開催など、レベルの高いプレーを観戦する機会の提供において、不十分な面があることから総合運動公園の建設も含めた施設整備の検討が必要です。」とされ、第五次長期総合計画の10年間で取り組むとも伺っております。しかし、佐々木市長は、この場所に高速道路のインターチェンジからの距離、利便性、県道郷桧の端線の早期完成などから、内陸型工業用地として企業誘致をされ、総合運動公園の建設場所が白紙に戻ったと考えます。
 以上、経過を述べましたが、現在進めてこられた総合運動公園構想の考え方に変更はないのか、また総合運動公園構想策定から5年が経過するが、どのようになっているのか、長期総合計画での具体的なものについてお尋ねをいたします。
 また、建設場所が早期に確定しなければ、絵にかいたもちでもあります。佐々木市長の責任と決断で早期に決定されるように、どのように行動されるか、お伺いをいたします。
 4点目として、西条地区工業用水についてお伺いいたします。
 県の水問題に関する協議会は、加茂川及び黒瀬ダムの水資源の有効活用を通じて地域の発展に資することを目的として、県知事、西条市長、新居浜市長、松山市長のもとで県の担当局長及び3市担当部長により幹事会を構成され、平成22年9月27日に設立されました。協議事項の内容は、3市の水問題の課題と対応、加茂川の水事情の現状分析、加茂川及び黒瀬ダムの水資源の有効活用方策の検討で5回の幹事会を開催されたと伺っています。また、平成23年8月20日に西条市、8月21日に松山市、8月22日に新居浜市で、幹事会による市民説明会が開催されました。私は、西条市と新居浜市の説明会に参加し、協議会の概要、担当者から3市の水問題の課題の報告を受け、加茂川の水事情の現状など、日量9万2,000トンの余剰水の有効活用を県の担当者から報告され、参加者からの質疑が行われました。この会合では、西条市からは、上水道普及率約46%、地下水位が下がり水不足、加茂川に放水量をふやせ、新居浜市は需給バランスはとれており、深刻な水不足は起きていない、松山市については、黒瀬ダムの未利用で、新規水源開発量として日量4万8,000トンの確保、県は余剰水の有効活用と西条市の水を守る考えを表明いたしました。認識はお互いにわかり合えるが、県と西条市、松山市は、市民も含めた会場の雰囲気からして、利害が反し、通常では解決は大変難しいように感じました。私は、解決には、余剰水のうち、2分の1、日量4万6,000トンぐらいを県と西条市が条件的に協議することが必要ではないかと考えます。新居浜市の会場においては、西条市の議員から、新居浜市は西条市だったとすればどのように考えるかと問われ、担当者は、仮定の話にはお答えできないと答えたが、いずれ新居浜市としての判断を県が求めてくるような気がいたします。
 以上、申し上げましたが、今後の協議会の進め方などと西条工水を産業振興の糧にするために、佐々木市長のお考えをお伺いいたします。
 5番目として、民主党政権の評価と野田総理誕生についてお伺いいたします。
 9月2日に民主党政権で3人目の総理が誕生いたしました。民主党は、野党時代には、自民党政権に1年で総理がくるくるかわることに対して、総理がかわったら選挙で信を問うのが筋だと言い続けてまいりました。普天間問題での鳩山総理、党内亀裂と政治のねじれ、東日本大震災対策などのおくれでの菅総理、親小沢、反小沢も含め、ノーサイドにしましょうと野田総理の誕生と、民主党は国民の期待を裏切り、2年で総理を3人もかえ、また民主党は財源の裏打ちのないばらまきマニフェストを掲げ、政権を獲得し、震災による政治空白をつくれないとの理由で解散はしないと言い続けております。いずれにしましても、民主党は、党の基本的な方針を示す綱領がなく、国家や経済社会のあり方など、考え方が一致していないところに大きな問題があります。被災地も含め、多くの国民から、民主党にノーが叫ばれているように感じます。
 一方、9月3日の朝刊では、野田内閣支持率65%、発足時で歴代5位と報じられました。挙党体制を目指す首相の姿勢が支持を得たようですが、野田総理誕生前の代表選挙の演説で、詩人の相田みつをさんの作品を引用し、金魚のまねはできない。泥臭く国民のために汗をかいて働き、政治を前進させる。ドジョウの政治をとことんやり抜いていきたいとの内容や新人時代から閣僚に就任した昨年まで、ほぼ地元での街頭演説を続けた実績、実行力などが報道で明らかになった結果だと感じました。
 さて、野田総理ですが、新居浜が縁があることは、小野元代議士が県議に立候補したときに、松下政経塾の1期生の間柄で、新居浜市沢津町に9カ月にわたり住民票を置き、応援部隊と市内を隅から隅まで歩いたということを聞き及んでいました。8月30日の新聞で、「新居浜、政治の原点、25歳、政経塾時代に選挙応援、誠実な人柄、信頼集める」と活字が躍りました。政治の考えに違いがあるかどうかはわかりませんが、新居浜市民として、心からの祝福と今後の御活躍を期待したいと思っています。佐々木市長は、3期目の選挙では、民主党系列の連合の推薦など受けられたと考えます。国政との市長の立場もあろうと考えますが、これまでの民主党の評価と野田政権への今後の期待、要望などと、野田総理が大臣のときに佐々木市長もお会いになったと伺っていますが、印象はどうでしたか、新居浜市と縁のある野田総理との関係も含め、今後の市政運営にどのように生かしていくか、お伺いをいたします。
 次に、台風12号の被害状況と地域防災計画の見直しについてお尋ねをいたします。
 台風12号は、日本の東側海上の太平洋高気圧と大陸の高気圧に阻まれ、時速10キロメートル程度と速度が遅く、滞在期間が長い台風に成長し、松山地方気象台は、9月3日の朝に県内に接近すると新居浜市、西条市、四国中央市の3市に大雨洪水警報を出し、警戒を呼びかけました。新居浜市は、9月2日の14時に水防本部を設置、15時に避難勧告発令、4日の7時に避難勧告がすべて解除され、同日の8時に水防本部解散と、大きな被害はなかったようで一安心であります。私は、2日の正午ごろから旧国道の水路が100メートルぐらいあふれ、自宅前の二級河川北河川が増水し、橋に触れかかったので、この内容を水防本部に連絡し、自治会備蓄の土のう600袋の設置に自治会役員とともに参加をいたしました。台風の特徴は、進路の東側の紀伊半島を中心にして、大きな被害が明らかになり、平成16年の新居浜を思い出しました。現在、死者48名、行方不明58名とも言われていますが、新居浜市全体の被害状況と、平成16年の台風を生かした取り組みが具体的にどのように実施されたのか、お伺いをいたします。
 次に、地域防災計画の見直しですが、東日本大震災から6カ月が経過をいたしました。本年3月11日の予算特別委員会の最終日だったと思いますが、休憩中の午後3時ごろ、テレビ中継で船が流される光景などが映し出されましたが、これほどまでにはかり知れないことが東北の地で起こったことは、当時も思いもいたしませんでした。想定外の地震、想定外の津波の中で、原子力発電所の水素爆発事故が重なり、放射線の被害から20キロメートル圏の強制退去で、当事者にしかわからないつらい状況が現在も続いています。このことを受けて、全国の多くの地方自治体は、国に対して、防災基本計画の見直しと都道府県の地域防災計画の見直しを求めています。本年7月26日に第24回愛媛県市議会議員研修会が松山市であり、「巨大地震で問われる自治体と地域の防災・危機管理」という演題で、講師の防災システム研究所長の山村武彦さんが講演されましたが、講演の初めに、平成16年の台風災害時に新居浜市に来られたことを懐かしく話をされ、講演では、石巻市のハザードマップには、地域の安全な避難場所で海岸から5キロメートル離れた大川小学校には津波が来ないはずなのに津波が来て84名の児童が死亡、行方不明になったと語られました。また、今後の取り組みで、自助、近助、向こう三軒両隣ですが、みずからの地域をみずからが守る防災で巨大地震や津波に対しては想定にとらわれるな、最初に逃げる人になれ、最善を尽くし助ける人になれ、近助の精神など、講師は危機管理マニュアルなどを含め、災害全体の防災計画の見直しを考えろと強く訴えたように思います。2004年愛媛県下における自然災害学術調査研究報告書のまとめにも、1万人を超える犠牲者が出ると言われている東南海・南海地震対策へ残された時間は多くないとも述べられています。新居浜市の地域防災計画は、平成17年度に修正版が発行されていますが、想定外と言われている東日本大震災の中で、早期の見直しが必要と思いますが、具体的な取り組みについてお伺いいたします。
 次に、新居浜市の農業施策についてお伺いをいたします。
 第21期の新居浜市農業委員が委嘱され、平成23年7月20日に総会を開き、農業委員会の会長には藤田幸正議員が選ばれました。その他、会長代理など、役職が決定し、今後3年間の任期が始まりました。本年度の活動重点項目は、農地法関係の適正な運用、農政活動の推進、農地の利用集積及び優良農地の確保、景観形成作物取り組み事業、農業委員への女性及び青年農業者などの登用について取り組みを行っています。特に、近年、耕作放棄地、無断転用、やみ小作の発生、高齢化などによる離農の増加など、農政関係は多くの問題を抱える中で、農業委員会の委員は、農地パトロール、耕作放棄地の追跡パトロール、農政の諸問題の調査研究、学校給食などの地産地消の推進、農地の利用調整活動、有害鳥獣駆除対策、認定農業者などの担い手の確保など、特に遊休農地解消対策の一環として、景観形成作物の作付を継続して取り組み、市民、園児などが触れ合う場として活用を図り、農村と都市の景観保全に誠実に取り組んでいるところであります。農業委員会として、新居浜市の農業を持続、発展させるために、農業委員会等に関する法律第6条第3項の規定により建議されたもの、内容は、担い手の確保、育成、地産地消と食農教育の推進、有害鳥獣駆除対策の強化、農業生産基盤の整備の内容ですが、本年5月6日に佐々木市長に提出されたと思います。この農業委員会の活動とこの建議に対して、以下、お伺いをいたします。
 まず1つ目は、農業委員は、市内の遊休農地解消のため、毎年時間をかけ調査し、現状把握に取り組み、その一環として、景観形成作物の作付を継続して取り組み、市民、園児など触れ合い場所づくりに取り組んでいますが、遊休農地の解消と対策は、現在の取り組みでは不十分であります。佐々木市長の本気での予算確保と本気での取り組みをお伺いいたします。
 2つ目として、この建議の内容は、具体的にどのような内容なのか、また行政としての予算措置などを含め、どのような取り組みをされようとしていますか、また過去何回か提出され、行政としてどのように処理をされましたか、お伺いします。
 3つ目として、この法律第6条第3項の内容と行政の義務はどのようになっていますか、お伺いをいたします。
 次に、地方祭の日程についてですが、新居浜市の最大イベントである豪華けんらんな51台の太鼓台が3日間、市内を練り歩く新居浜太鼓祭りの日程が決まらない。これは、1カ月前の上部地区の秋祭りの日程の話であります。9月6日の新居浜市のホームページに、市内6地区の太鼓祭りの運行予定が掲載されました。大生院地区は15日、16日、17日で、川東西部地区、下郷、又野、松神子地区、川東地区、川西地区の4地区は16日、17日、18日、上部地区は昨年に引き続いて週末開催の14日、15日、16日。開催日程表と主な運行予定表は10月初旬と発表をされました。ここ数年、地方祭の日程についてはごたごたが続き、市民アンケートでの開催要望は、いずれも16日、17日、18日が約70%で、市民の意見からずれた日程に、市民、太鼓台関係者はあきれているようでもあります。もともと秋祭りの日程は、平成2年に新居浜市立図書館が発行した新居浜太鼓台によると、川東地区の13日、14日、15日から中萩地区の14日、15日、16日、大生院地区16日、17日と川西地区17日、18日、19日と続き、中萩を除く上部地区は21日、22日、23日とそれぞれの日程が異なっていたものを、昭和41年に現在の10月16日、17日、18日に統一したと言われています。
 このような背景の中で、以下、お伺いをいたします。
 まず1つ目は、新居浜市がホームページで発表した予定の祭礼の日程に至った経緯と取り組み内容についてお伺いいたします。
 2つ目は、上部地区の10月14日、15日、16日の週末開催を警察が認めた考えと上部地区太鼓台運営委員会に警察のほうから山根グラウンドの統一寄せに関し、駐車場整理員の確保、太鼓台の待機場所、集合時間、太鼓台運行規制、シャトルバスの運行コース、看板及び交通整理員などの増員の話など、太鼓台が運行できないような難題が警察から出ているようですが、どのような内容なのか、また行政、太鼓祭り推進委員会の取り組みについてお伺いいたします。
 3つ目として、新居浜市太鼓祭り推進委員会について、各太鼓台に市の補助金の受け皿として設置された組織であり、平和祭典の取り組みをしているが、日程や補助金、神社や警察などの関係も含め、太鼓祭りの地域に根差した伝統や風習など、幅広く、総合的に考えられるより強固な権限のある組織の見直しが必要と思いますが、お考えをお伺いいたします。
 次に、本年4月の統一地方選挙を振り返ってについてお尋ねいたします。
 任期満了に伴い、法律では統一地方選挙が行われる前年に地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律が制定され日程が統一される中で、愛媛県では、県議会議員、市議会議員選挙は新居浜市1市のみで、最近の統一地方選挙は、首長の死亡、任期途中の辞職、市町村合併により、多くの自治体に影響を及ぼして、統一地方選挙の統一率の向上が話題となっているようです。その中で、新居浜市は、県議会議員の選挙は、定数4人に対し立候補者7人で、4月1日告示、4月10日に投票、市議会議員選挙は、2人の定数削減による定数26人に対し立候補者30人で、4月17日告示、4月24日に投票、選挙戦に取り組んだ結果、この議場の面々であります。このたびの選挙戦は、東日本大震災のことなどから、有権者に訴える街宣車活動の賛否の中で、自粛、控え目な街宣活動、つじ立ちの訴え活動、自転車での活動により、投票率は県議選では49.53%で前期より2.29ポイント減、市議選では53.20%で前期より7.44ポイント減と市議選の結果に私は愕然といたしております。私自身、出馬した市議選、昭和62年4月の投票率は79.01%で、2週間前の県議選では80.70%でしたが、身近な選挙でありながら、階段を駆け下るように投票率が低下をしています。このような現状については、私は議員のふだんの活動不足や高齢化社会での投票不参加、平成の合併など、統一地方選挙の投票率が大きく低下し、全国的な盛り上がり不足、マスコミの情報不足といった社会的要因が考えられると思いますが、この問題は、全国的に各種の選挙で類似の現象が出ていると考えます。
 以上、申し上げた背景の中で、選挙管理委員会として、長期的に投票率が低下してきた要因と、本年度の統一地方選挙での投票率低下の要因の検証と今後の対策としてハード、ソフトの取り組みについてお伺いをいたします。
 次に、福祉行政の現状と今後の取り組みについてですが、今回は多岐にわたる福祉行政の中で、高齢者の介護保険事業の取り組みについてお尋ねをいたします。
 最近、よく耳にすることは、高齢者の御夫婦から、どちらかが入院したら、私たちはだれが見てくれるんだろうかとか、奥さんから、主人が入院しているが、病院から退院を通知されたが、家で私が見れないが、どこに相談に行ったらいいか、また中年夫婦が共稼ぎで両親を見ているが、2人とも動けない状態になり、福祉施設に相談するが、待機者が多く、すぐに入所できないとの声、また介護老人保健施設の個室にあきがあり入所が決まったが、費用が1日7,000円で、月21万円ぐらいかかると聞き、年金暮らしなので、残った私が生活できないなど、せっぱ詰まった声を聞くことが多くなりました。新居浜市は、厚生年金の生活者が比較的多いと言われていますが、現実は大変厳しい状況だと考えます。2009年の高齢者福祉計画の中で、介護保険事業計画を立て、ハード、ソフトの取り組みを行っていると考えます。本年は、2012年に向けての新居浜市高齢者福祉計画の策定年と伺っています。
 以上の背景の中で、以下お伺いをいたします。
 まず1つ目は、2009年計画までのグループホーム、特別養護老人ホーム、地域密着型特養、介護老人保健施設などの施設数、施設の入所希望者数と待機者数、在宅者数についてお伺いをいたします。
 2つ目は、2009年計画のハード、ソフトの主な取り組みと問題点、2012年計画への取り組みに当たり、国の動向と計画の考え方についてお伺いをいたします。
 次に、市内経済の動向と行政の取り組みについてお伺いをいたします。
 現在、新居浜市の財政状況は、良好との話を県内関係者からよく耳にいたします。さきに監査委員から、平成22年度の健全化判断比率及び資金不足比率の報告がありましたが、実質赤字比率及び連結実質赤字比率は、赤字が生じていない。また実質公債費比率は7.2%、将来負担比率7.6%で、前年から改善されており、本市の財政の健全化は十分守られているとの見解が公表されました。私は、背景には、住友グループと市内中小企業の存在、それを支える市民の活動が大変大きな支えだと思っています。中村知事は、知事就任あいさつの中で、東予について、四国中央市には紙産業、新居浜市には住友、西条市には電気、今治市には造船、松山市は工業製造品出荷額等が年間4,400億円にすぎないが、四国中央市は6,800億円、新居浜市が7,300億円、西条市8,500億円、今治市では1兆円を超えており、1つの市だけで人口52万人の松山市を凌駕する工業力を持っていると語られました。そして、東予地方の産業力、技術力の底力をまざまざと感じ、産業力がキーワードになり、この産業力、技術力を東京、名古屋、大阪、時には海外に向けて全力で発信し、興味を持った企業に対しては、愛媛県が窓口になりつないでいくと語られています。本年8月31日の新居浜市で開催された自民党県連主催の知事要望での佐々木市長の要望に対する中村知事のコメントの中で、市内の企業は、人材が欲しいと言っている。また、地元の子供たちが、小さいときから体験できるように取り組んでほしいと語られました。知事が考えていることは、私たち市民が考えていることと一致しているようにも感じます。
 そういうことで、以下お伺いいたします。
 まず1つ目は、円高、株安などの中、住友グループも含め、市内の経済動向と雇用状況、今後の経済動向と雇用状況についてお伺いいたします。
 2つ目は、来年は市制75周年であり、佐々木市長は知事が感じているように、子供たちにも体験させるような世界に誇る住友グループの技術製品、市内中小企業の知られざる技術製品、商業部門などの市内の産業の英知を結集した技術フェスティバル開催に向けてのお考えをお伺いいたします。
 最後になりますが、佐々木市長就任以来、開催されていないと思いますが、過去にこの技術フェスティバルを開催した年度、内容、効果、評価についてお伺いをいたします。
 以上で第1回目の質問を終わります。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) おはようございます。
 自民クラブ代表の山本議員さんの御質問にお答えいたします。
 まず、私の政治姿勢についてでございます。
 今年度を初年度とする第五次新居浜市長期総合計画につきましては、審議会、市民会議を初めとして、市民意向調査やまちづくり校区集会などを通じて、市民の皆様の意見を広くお聞きし、また議員の皆様の御理解と御協力をいただき、新居浜市が一丸となって今後10年間の計画を策定することができました。残された任期中、目指す将来都市像-あかがねのまち、笑顔輝く-産業・環境共生都市の実現に向け、精いっぱい邁進することが私の使命だと考えております。
 さて、市長就任以来、今日までを振り返りますと、私は平成12年11月に就任して以来、一貫して自立・連携のまちづくりを目指すと申し上げ、行政、議会、市民の皆様が一体となった新居浜市づくりを推進してまいりました。市長就任直後に策定いたしました第四次長期総合計画につきましては、目指す都市像~共に創ろう~心と技と自然が調和した誇れる新居浜を実現するために、6つのまちづくりの目標を立て、市民の皆様や議員の皆様とともに10年間取り組んでまいりました。全体の達成度といたしましては、基本計画の大部分の施策について、事業実施、または事業着手するなどの成果をおさめることができたと思っております。また、私の選挙公約であるマニフェスト30につきましても、総合文化施設建設など、多くの部分で達成に向けた方向性を示すことができたと考えております。しかしながら、未着手の問題や新たに取り組む必要のある問題もございますことから、今後も第五次長期総合計画の中で着実に問題解決に向けた取り組みを実施していかなければならないと考えております。
 次に、端出場温泉保養センター存廃問題についてでございます。
 端出場温泉保養センターにつきましては、平成22年度の施政方針におきまして、端出場温泉保養センターの今後の方向性を決定していくことを表明して以来、これまで鋭意検討を重ねてまいったところでございます。また、市議会では、昨年6月議会で藤原議員、ことしの3月議会で白籏議員、さきの6月議会で永易議員から一般質問があり、その段階での私どもの考え方を答弁させていただいております。
 このような経過の中、この問題に取り組むことを表明してから、おおよそ1年以上経過し、利用者はもとより、施設に関係する方々も施設の今後に対する御不安もありましたし、将来を見据えたとき、決断の時期に来たと判断いたしましたことから、ことし5月16日の市議会議員全員協議会におきまして、私の最終的な考え方を申し上げ、議会での御議論をお願い申し上げましたところであります。施設の廃止の条例案を出す前に、温泉を廃止する前提で予算を出したことについて御指摘をいただきましたが、私といたしましては、私の最終的な判断としては、廃止をしなければならないという考えを議員全員協議会で明らかにしており、この考え方にはいささかの変更もございません。しかし、これはあくまで理事者側の考え方でございまして、このことにつきまして議会でも御議論をいただき、新居浜市として最終的に市議会の議決という形で存続、廃止を決定していただくためには、先に現在の温泉施設にかわる施設の具体的な姿を明らかにするべきであると判断したことによるものでございます。6月議会におきましては、予算案に対しまして、委員会審議の中で、傍聴者多数の中、熱心な議論をしていただき、大変有意義ではなかったかと、そう思っております。現在、市議会において、産業・観光振興対策特別委員会が設置され、端出場温泉保養センターに関する調査を付議事件の1つとして調査いただき、施設検討業務につきましても、御意見等をいただいております。今後、中間報告などもいただきながら、成果をまとめ、適切な時期に新居浜市の理事者の考え方に対する最終的な議会としての意思決定をお願いしたいと考えております。
 次に、新居浜保育園の民営化問題についてでございます。
 まず、予定どおり事業を進められなかった原因、背景についてでございます。新居浜保育園につきましては、定員が120人の大規模園であり、現行の基本方針策定時点である平成17年度末では、定員充足率が116.7%であったものが、平成22年度末では68.3%にまで大幅に低下いたしました。基本方針では、保育所を継続的、安定的に運営できる定員120人を超える大規模園である4園を対象園と位置づけたことから、新居浜保育園が著しい定員割れに陥った状況においては、継続的、安定的な民間経営は成り立ちにくく、保育の実施自体に問題が生じるおそれがあり、やむなく中止の判断をいたしたところでございます。これまで民営化計画の中で民営化を支持、また推進いただいた皆様、そして保護者や職員、多数の皆様方に対しましては、計画どおり進められないということに対してはおわびを申し上げなければならないと、そう思っております。現在、中萩保育園の移管作業中であり、すべてを総括したことはまだ行えませんが、移管した一園一園の検証をしながら、しっかりとした民間移管を続けていきたいと、そう思っております。
 次に、新たな取り組みについてでございます。
 今後におきましては、現行方針で示した理念、つまり公立保育所は、継続的、安定的に児童を確保することが難しく、経営に不安定要因が残る保育所を担当し、私立保育所は、保育ニーズに対応したより柔軟で新たな保育事業を実施するという公、私立それぞれの特徴を生かした保育サービスを行うことにより、新居浜市全体の子育て支援の充実を図ることを基本として、各公立保育所の定員充足率などの動向を見きわめながら、改めて民営化対象園の選定、移管先事業者の募集範囲及び移管条件等の検討を行い、これらの結果に基づき、民営化に関する新たな方針についての検討を進めてまいります。
 次に、総合運動公園の建設場所についてでございます。
 総合運動公園につきましては、平成18年3月に、総合健康運動公園構想を取りまとめ、2つの基本的な考え方をお示ししました。1番目として、市民に親しまれ、市民が気軽に利用できるよう、既存施設の有効活用を図ることであり、この基本的な方針に基づき、国領川緑地の再整備を進め、今年度完了の予定でございます。2番目として、今後建てかえが必要な施設は、長期的な視野で総合運動公園のエリア内に集約配置することとしておりましたが、総合運動公園エリアとして想定していたグリーンフィールドを中心としたエリアに民間企業の立地、誘致が決定しておりますことから、建設場所の再検討が必要となっております。総合運動公園につきましては、長期的な視点に立った取り組みが必要でありますことから、今後は改正されたスポーツ基本法に基づき、来年度から着手することといたしておりますスポーツ振興計画の策定の中で、市民や各種団体の要望を踏まえながら、施設整備のあり方を整理した上で、現在の場所でスクラップ・アンド・ビルドする案、すべての施設を集約する案、屋内型と屋外型の施設をそれぞれ集約する案などの複数案を基本に、第五次長期総合計画の期間内に立地場所、施設内容、規模等も含めた実現化方策を検討してまいります。
 次に、西条地区工業用水道についてでございます。
 まず、今後の協議会の進め方についてでございます。水問題に関する協議会につきましては、昨年の9月以降、5回の幹事会が開催され、西条市、松山市、新居浜市の3市が抱える水問題の課題と対応、そして加茂川の水事情の現状分析として、加茂川の水利権や加茂川流域の地下水の状況、黒瀬ダムの放流操作と河川水や地下水との関係、さらには河川の正常流量、ダムによる水資源開発の仕組みについて説明、協議を行い、現状認識を終えた段階でございます。今後の協議会の進め方につきましては、加茂川及び黒瀬ダムの貴重な水資源の活用方策として、第5回の幹事会で、愛媛県から提案のありました1日9万2,000トンの具体的な活用方策を検討、協議することとなっておりますが、さきの説明会におきまして、西条市民の方々が、地下水位の低下に対する強い懸念を示されておりますことから、まずは地元西条のためにどのような活用方策があるのかが話し合われるものと考えております。
 次に、西条工水を産業振興の糧にするための考え方についてでございます。
 西条地区工業用水道につきましては、本市の基幹産業であるものづくり産業を初めとする工業の振興、本市経済の持続的発展を図る上で大変重要な役割を担っていると認識しております。本市は、西条地区工業用水道を利用している立場、また工業用水を守るという立場で本協議会に参加しておりますし、愛媛県に対しては、将来的に必要となる工業用水の確保など百年の大計に立った高度な判断をお願いしたいと考えております。
 次に、民主党政権の評価と野田総理誕生についてでございます。
 民主党政権の評価についてでございます。国民から政権交代への大きな期待を受けて誕生した民主党政権が発足して2年が経過いたしますが、この間、政権運営のまずさや政治と金の問題、民主党内の対立などもあり、国民の民主党政治に対する失望感は大きいものと言えます。特に、さきの東日本大震災における被災地の復興、復旧や、福島第一原子力発電所事故の収束に向けた政府の対応ぶりから、危機管理能力に不安感を覚えた国民も多く、民主党に対する評価は、この2年間で大きく低下したと言わざるを得ません。
 次に、野田総理への期待や印象、今後の市政運営にどのように生かしていくかについてでございます。
 山本議員さんの御紹介のとおり、読売新聞が行った緊急世論調査によりますと、野田内閣に対する支持率は65%と報じられており、それだけ国民は野田総理の党内融和や野党との協調姿勢などに対し、大いに期待を込めているものと推察をいたします。東日本大震災からの復興、原子力発電所事故の収束に向けた歩みを着実に進めていただき、政治への信頼を取り戻していただきたいと思っております。私自身、上京の際、当時財務大臣でいらっしゃいましたが、野田財務大臣時にお会いをいたしました。新居浜時代の思い出も語られ、また誠実なお人柄で、地方の声にも率直に耳を傾けていただけるのではないかという印象を受けております。野田総理には、政権交代に期待した国民の負託にこたえるべく、また新居浜市との御縁も大変深いものがございますので、市民の期待にこたえられるような、積極的かつ円滑な政権運営に努めていただきたいと願っております。
 次に、台風12号の被害状況と地域防災計画の見直しについてでございます。
 まず、平成23年9月2日から3日かけて本市に接近した台風12号の被害状況でございます。
 本市におきまして、立川地区で700ミリメートルを超える雨量を記録いたしましたが、幸いにも家屋や人命に影響を及ぼすような土砂災害の発生はなく、けが人などの人的被害もございませんでした。これは、水防班員だけでなく、消防団員、建設業協同組合並びに自治会、地域自主防災組織等の皆様の御協力のたまものであると心から感謝申し上げます。
 次に、9月9日現在、把握いたしております市関係施設の主な被害状況は、治良丸池等のため池の土砂だまり、客谷川や孝々谷川等での土砂堆積や護岸の崩壊、松神子二丁目管路内の土砂堆積、市道渦井橋大野山線の道路崩壊や森林基幹林道加茂角野線等ののり面や路肩の崩壊、新居浜港本港地区の防波堤の階段損壊、国領川河川敷グラウンドの土砂流出、市民テニス場等の公園、スポーツ施設が被災するなどの被害がございました。
 災害復旧につきましては、早急に事業費を精査し、現予算で必要な措置を講じるとともに、補正予算での対応なども含め、一日も早い災害復旧に取り組んでまいります。
 次に、地域防災計画の見直しにつきましては、現行計画が平成17年度版であるため、それ以降に指定された土砂災害警戒区域や浸水想定区域に関する対策、防災行政無線の運用等について、昨年度より見直しの準備を進めておりました。当初は、今年度中の計画修正を予定して、愛媛県との事務的な協議などの準備をしておりましたが、東日本大震災を踏まえた国の新たな防災基本計画が示される予定となっておりますので、この新たな国の基本計画に基づき、県との情報共有を図りながら、できるだけ早い時期に本市の地域防災計画の改定を行いたいと考えております。
 なお、地域防災計画は、本市の防災対策の根幹をなす最も基本的な指針でありますことから、東日本大震災で得られた教訓を生かすとともに、最新の知見に基づいたものといたしたいと考えており、現在、庁内での検討会において、課題の洗い出しを進めているところでございます。最終的には、国、県の見直し事項に新居浜市の地域特性などを加味した内容を加えて修正することを考えております。
 次に、遊休農地の解消と対策についてでございます。
 農業委員会による耕作放棄地実態調査によりますと、市内の遊休農地面積は、平成21年度が約133ヘクタール、平成22年度が約123ヘクタールとなっており、この1年間で約10ヘクタール減少し、これまでの増加傾向に歯どめがかかった結果となっております。しかしながら、市内の農地面積に占める遊休農地面積の割合は約8.5%となっており、依然高水準でありますことから、遊休農地解消は、本市の農業の推進や食料自給率の向上を図る上で、喫緊に取り組む必要がある政策課題であると認識いたしております。
 このような中、市といたしましては、遊休農地解消への取り組みとして、利用権設定や作業受委託などによる地域の担い手への農地の集積や遊休農地を生産農地へと再生する遊休農地解消事業の実施、自然農園の新たな開設のほか、農業委員会が実施いたしております遊休農地に景観形成作物を植栽する事業などに協力しているところでございます。また、農畜産物の消費拡大の面から、市内の農家の生産意欲を高めていただくために、本年度から地産地消協力店の認定制度にも着手いたしたところであります。
 一方、農業関係団体の動きといたしましては、本年5月に発足いたしました新居浜市農業再生協議会が、近い将来、効率的かつ安定的農業経営を営む者に対する農地の利用の集積の円滑化を図るという農地所有者代理事業を行う農地利用集積円滑化団体となる方向で事務を進めていると伺っております。市といたしましては、今後農業委員会が遊休農地となっている農地の所有者に対し実施いたしております意向調査の結果を参考にしながら、担い手への農地利用集積等といった遊休農地解消につながる事業について、新居浜市農業再生協議会を初め、農業関係団体と連携を図りながら積極的に取り組んでまいります。
 いずれにいたしましても、農家所得の向上が図られなければ、新たな担い手の確保や育成、農業者の生産意欲高揚に結びつかず、ひいては遊休農地の減少にもつながらないことから、新居浜市の農業経営の実態に合った農業振興策を推進し、市内農家の農業所得が増加するように努めてまいります。
 次に、市内経済の動向と行政の取り組みについてのうち、技術フェスティバルについてでございます。
 過去に開催した事業といたしましては、昭和60年度の新居浜産業技術フェスティバル、平成2年の別子銅山開坑300年記念の新居浜メッセ90、平成9年の市制60周年記念の技術と科学のふれあいジャンボ遊園地などがございます。平成9年のイベントでは、3日間で12万8,000人の来場者があり、市内企業の工業技術力の高さを市民に知っていただくとともに、子供たちに科学技術のおもしろさを体験してもらい、また企業も出展することによりまして、従業員のモチベーションアップにもつながったと考えております。
 このような効果がありますことから、来年が市制75周年を迎えるとともに、新居浜工業高等専門学校も創設50周年の節目の年に当たることから、新居浜市のものづくりの現状や歩みを情報発信する絶好のチャンスととらえており、現在新居浜市、新居浜高専、新居浜商工会議所、東予産業創造センターが中心となって検討しているところでございます。
 以上申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(伊藤優子) 石川選挙管理委員会事務局長。
○選挙管理委員会事務局長(石川正人)(登壇) 自民クラブ代表の山本議員さんの御質問にお答えいたします。
 本年4月の統一地方選挙を振り返ってについてでございます。
 投票率が長期的に低下傾向にある要因につきましては、財団法人明るい選挙推進協会が行っております意識調査におきまして、投票を棄権した理由として、仕事を含む他の用事があった、選挙に余り関心がなかったという回答が大半を占めております。このことは、有権者の投票義務感、政治的有効性感覚が低下するとともに、政治的関心が希薄になってきていることが根底にあると考えられます。また、高齢化社会が進む中、若年層においてこのような意識の広がりが顕著であるとともに、地方選挙におきましては、人の社会的流動性の高まりによって、地域社会とのかかわりが薄れてきていることなどの影響があるものと考えられます。今回の統一地方選挙につきましては、選挙直前の3月11日に発生しました東日本大震災による自粛ムードの広がり、選挙運動の方法の変化などがありましたが、これらの要因が投票率の低下に直接結びついたとは判断しがたい面があり、基本的には、有権者の選挙に対する認識、考え方や選挙への関心度合いに影響されているものと考えられます。今後、選挙管理委員会といたしましては、選挙の重要性をより認識していただくため、出前講座による情報提供や若年層の投票参加を促すための学校教育と連携した選挙啓発活動を積極的に展開するとともに、選挙時の選挙啓発として、ケーブルテレビを活用した選挙への関心が高められるような選挙啓発番組づくりの工夫などを図ってまいります。また、期日前投票を初め、遠隔地や病院に滞在していても投票できることや一定の障害をお持ちの方が自宅などで投票できる不在者投票制度につきまして、さらに周知に努めてまいりますとともに、投票しやすい投票環境の向上のため、バリアフリーや土足化の対応がなされている投票所の周知に加え、体の不自由な方が不安なく投票できる駐車スペースや投票所記載所の確保、また利用が増加しております期日前投票所の増設の検討などを進めてまいります。
○議長(伊藤優子) この際、暫時休憩いたします。
  午前11時02分休憩

―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前11時12分再開
○議長(伊藤優子) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 補足答弁を求めます。神野福祉部長。
○福祉部長(神野洋行)(登壇) 福祉行政の現状と今後の取り組みについて補足を申し上げます。
 まず、2009年計画までのグループホーム、特別養護老人ホーム、地域密着型特養、介護老人保健施設などの施設数、施設の入所希望者数、在宅者数についてでございます。
 平成21年3月末の時点におきましては、グループホームが16カ所、254床、特別養護老人ホームが7カ所、510床、介護老人保健施設が4カ所、340床となっておりまして、地域密着型特養はございませんが、すべての施設で入所待ちのある状態でございました。待機者数及び在宅者数についてのその時点でのデータがございませんため、平成21年7月の状況となりますが、待機者数は、特別養護老人ホーム1,125人、介護老人保健施設499人、このうち在宅者数は、特別養護老人ホームで433人、介護老人保健施設で221人でございました。また、グループホームでは、平成21年5月において、待機者数141人、うち在宅者数は不明でございます。
 次に、2009年計画のハード、ソフトの主な取り組みと問題点でございます。
 平成21年度から平成23年度までの第4期介護保険事業計画期間におきましては、ハード面では、それまでの入所待機者が多数おられる状況に対応するため、県との協議を踏まえ、地域密着型施設の整備に取り組むことといたしました。具体的には、小規模特別養護老人ホームを6施設、174床、グループホームを12施設、216床、特定施設入居者生活介護事業所、いわゆる混合型特定施設を65床の増設でございます。また、国の経済危機対策を踏まえた介護基盤の整備方針に基づき、特別養護老人ホーム30床及び介護老人保健施設20床の増床が認められましたことから、合わせて505床の増設を進めているところでございます。しかし、このことによりまして、多数の介護職員確保が同時期に必要となりましたことから、人材の確保という課題が生じてきております。
 ソフト面につきましては、介護予防の取り組みとして、要介護認定で非該当となった方が、要介護とならないための取り組み強化や認知症対策として、本市でのキャラバン・メイト養成講座開催、大人や小中学生を対象とした認知症サポーター養成の推進、市民との協働事業として、認知症高齢者SOSネットワークづくりなどに取り組んでまいりました。
 次に、2012年計画の取り組みに当たり、国の動向と計画の考え方についてでございます。
 国におきましては、介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律が、本年6月15日に成立し、平成24年4月1日施行となっております。本改正における重点項目は、高齢者が地域で自立した生活を営めるよう、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスが切れ目なく提供される地域包括ケアシステムの実現に向けた取り組みを進めることとなっておりまして、医療と介護の連携の強化、介護人材の確保とサービスの質の向上、高齢者の住まいの整備、認知症対策の推進などの項目が盛り込まれております。本市におきましては、平成24年度からの第5期介護保険事業計画につきましては、現在、日常生活圏域ニーズ調査を実施するなど、計画策定に取り組んでおりますが、国の方向性を見据えながら、日常生活圏域ニーズ調査で得られた地域ニーズや課題を踏まえ、平成24年度からの3カ年の第5期介護保険事業計画の策定に取り組んでまいります。
○議長(伊藤優子) 佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 新居浜市の農業施策についてほか2点について補足を申し上げます。
 まず、新居浜市農業委員会からの建議についてでございます。
 新居浜市農業委員会からは、農業委員会等に関する法律第6条第3項の規定に基づき、平成11年以降で申し上げますと、これまで5回の建議をいただいております。その内容は、平成11年の建議書には、担い手の育成、支援についてほか3項目、平成14年の建議書には、新技術、新作物の開発と普及についてほか4項目、平成17年の建議書には、地産地消の推進についてほか5項目、平成20年の建議書には、担い手育成確保、担い手に対する支援の強化と共同機械利用者部会の強化及び法人化の推進ほか3項目、そして平成23年の建議書には、1つ、担い手の育成、確保、2つ、地産地消と食農教育の推進、3つ、有害鳥獣駆除対策の強化、4つ、農業生産基盤の整備といった項目が記載されており、以上申し上げました項目以外にも、遊休農地の解消や地域に根差した流通体制の確立と農村女性の起業活動の推進、農業経営基盤の強化といった内容の建議もあります。市といたしましては、これら建議を受けまして、これまで認定農業者の確保、野菜ハウス設置事業への支援、農産物直売所四季菜広場開設への支援、遊休農地解消事業の実施、ため池や揚水機、農道、水路等の整備、自然農園の普及と増園、新たに地産地消推進員を雇用した学校給食への地元農産物の使用促進等への取り組み、新居浜市鳥獣被害対策協議会の設立による鳥獣被害軽減への取り組み、にいはま農業まつり開催への支援、家族経営協定の締結や女性農業者で組織する新居浜市生活研究協議会活動への支援、担い手アクションサポート事業の実施といった各種施策を行い、本市農業の推進に努めてまいりました。
 次に、農業委員会等に関する法律第6条第3項の内容と行政の義務についてでございます。
 この条項は、農業委員会の行政機関としての性格ではなく、農業者の公的代表機関としての性格を前面に押し出したものであり、区域内の農業及び農民に関する事項について意見を公表し、他の行政庁に建議し、またはその諮問に応じて答申することができると規定されております。現行法におきましては、その建議に対する回答について、明文化されたものはございませんが、市といたしましても、新居浜市農業委員会からの建議は真摯に受けとめ、現在、農業委員会からの要請に応じ、建議書への対応及び進捗状況につきまして農業委員会農政部会に報告をいたしております。今後におきましても、建議いただきました項目はもとより、新居浜市農業委員会との連携を密にいたしまして、本市の農業振興に取り組んでまいります。
 次に、太鼓祭りの日程についてでございます。
 ここ数年、週末開催を実施する地区があり、結果として、太鼓祭りの開催日が、地区により異なることとなり、市民の皆さんはもとより、観光客の方に対しまして、混乱あるいは御迷惑をかける結果となっておりますことは、大変残念なことであると認識いたしております。現在、新居浜市がホームページ上で公開しております太鼓祭りの日程につきましては、山本議員さん御承知のとおり、太鼓祭りは、地域住民の祭りでありますことから、神社、氏子総代、自治会などが中心となった各太鼓台運営委員会が集まった地区太鼓台運営委員会や協議会などの関係者の中で協議、決定されるべきものと考えております。この考え方に基づき、各地区太鼓台運営委員会や協議会で決定された日程について御報告いただいたものを、太鼓祭りの開催予定としてホームページで公開しているものでございます。しかしながら、市といたしましては、太鼓祭りの日程が不統一になることは、新居浜市としての一体感を喪失するとともに、事業所の営業、学校、児童福祉施設、道路交通、近隣自治体など、市民生活全体に与える影響は大きいことから、統一した日程での開催が望ましいと考えております。
 次に、山根グラウンドの統一寄せについての警察からの要望についてでございます。
 新居浜警察署長からは、太鼓祭り推進委員会に対しましても、新居浜太鼓祭りの平穏で安全な運営に対する要望を正式にいただいており、その中で、各太鼓台運営委員会及び自治会の各位の責任において、自主警備計画を策定するなどとして、太鼓台の鉢合わせの絶無、かき夫同士のけんかの絶無、観客の事故防止、交通の安全と円滑の確保、主要幹線道路の交通流を停滞させる統一行動の自粛を徹底した上で、警察署と緊密な連携をとることにより、新居浜太鼓祭りを平穏かつ安全に運営するよう要望を受けております。
 御質問の上部地区運営委員会に対する山根統一寄せに関する要望につきましては、昨年の統一寄せの混乱状況を踏まえ、駐車場の確保や太鼓台の運行計画の見直しについて警察との協議の中で指導があったと伺っております。行政、太鼓祭り推進委員会の取り組みにつきましては、昨年度から補助金の取り扱いについて見直しいたしましたとおり、全市的な観点に立って、太鼓祭り推進委員会の直接事業として、市民や観光客の安全性や利便性に対する環境整備や機能の充実を図ることとしており、シャトルバスの運行や交通整理の確保等の後方支援を行ってまいりたいと考えております。
 次に、新居浜市太鼓祭り推進委員会を権限のある組織へ見直しすることについてでございます。
 太鼓祭りは、地域の祭礼として、各地区太鼓台運営委員会、協議会が主体となって、それぞれの地区における責任と権限を持って運営されているものと理解いたしております。新居浜市太鼓祭り推進委員会は、あくまで新居浜太鼓祭りを市民にとって平和で楽しい親しみのある祭典とするとともに、観光に寄与させ、伝統ある民俗文化行事として発展させるために設立された協議組織であり、組織の目的や性格からも、指導権や決定権といった強制力を伴う権限を持たせるということにはなじまないものと考えております。
 次に、市内経済の動向と行政の取り組みについてでございます。
 地域経済に大きなかかわりを持つ住友諸企業におきましては、中国経済の回復傾向等から、操業度は上がっているものの、本格的な需要回復には至っておらず、円高傾向、原材料価格の上昇などから、収益を圧迫する傾向にあり、今後も不透明な状況が続くのではないかと認識しております。また、地場産業である鉄工業界におきましても、受注量の減少等により、全体的に操業度が低下しているとともに、受注単価も低位で推移していることから、収益的には厳しい状況となっております。雇用状況につきましては、平成23年7月の有効求人倍率は0.91倍で、前月比で0.04ポイント、前年同月日で0.29ポイント増加しておりますが、1.0倍には至っておらず、依然として厳しい状況が続いております。今後の見通しにつきましては、生産動向が本格的な回復基調にない上に、円高、株安等から予断を許さない状況が続くのではないかと考えております。
 以上でございます。
○議長(伊藤優子) 古川消防長。
○消防長(古川和彦)(登壇) 台風12号の被害状況と地域防災計画の見直しについてのうち、平成16年の台風災害を生かした取り組みが、具体的にどのように実施されたのかについて補足を申し上げます。
 平成16年の豪雨災害は、とうとい人命と貴重な財産を奪うなど、甚大な被害をもたらしました。この未曾有の災害を生かした取り組みといたしまして、まず災害時における指揮命令系統の見直しを初め、災害対応班員の増強をいたしました。また、災害対策本部並びに水防本部の機能強化を図るため、設置場所を消防庁舎4階コミュニティー防災センターにするなど、本部の運営を円滑に行えるよう充実、強化をいたしました。
 次に、土砂災害、浸水、高潮に対する避難判断基準を作成し、これまで以上に的確な避難勧告等を発令することができるようになりました。また、土砂災害危険箇所につきましても、避難対象地区を設定し、毎年度避難対象者等の見直しを行い、避難勧告等についての連絡体制を確立いたしました。
 次に、雨量計を一宮町及び立川町に加え大生院と多喜浜に新設、別子山を更新整備し、市内5カ所の雨量をリアルタイムに把握することが可能となりました。
 また、災害対応を迅速に実施するために、新居浜建設業協同組合と応急対策業務に関する協定を締結いたしました。
 次に、市内の3カ所に土のう備蓄場所を設置し、1年を通じて、市内の皆様に御利用いただけるよう、整備をいたしました。
 さらに、平成18年度から、現在の防災安全課を新設し、自主防災組織の育成、要援護者リストの作成、防災行政無線の整備、防災マップの作成や災害時の応援協定の締結促進、また愛媛大学との連携による防災教育を実施いたしております。
 また、防災工事として、がけ崩れ等の危険箇所での斜面崩壊防止工、土石流の危険渓流での砂防堰堤を整備するなど、各般の防災対策に努めてまいりました。今後につきましても、災害を未然に防止するため、より的確な防災対策に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上で補足を終わります。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。山本健十郎議員。
○26番(山本健十郎)(登壇) 再質問をいたします。
 市長のほうから適切な御答弁をいただきましたが、まず先ほど第四次と第五次の長期総合計画の中で、私のほうから充実感があったかということと、まだ少し時間が必要かという問いかけをしたんですが、そのようにも聞こえたんですが、ちょっと私の真意がわかれば、再度御答弁願いたいのと、もう一つ、総合運動公園の建設場所の問題ですが、先ほどの御答弁では、スポーツ振興計画の策定の中で、集約型と既存施設の分散型、屋内、屋外というような3つのお話をされたんですけど、私が言いたいのは、特別委員会の付議事件にもしましたし、それから村上議員への答弁もありましたし、この場所が一応決定をされて、その場所へ企業誘致、これはいろんな事情がありますが、決定された。そういうことに対して、場所が決定されとるところへ企業誘致したのですから、その場所はもう使えないわけですから、そのことをきちっとやっぱり早く、これはもう市長しかできません。そういうことで、私は、今あいとる土地といいますと、住友グループの山田社宅の跡だとは思っておりますが、そこの企業にはきちっと申し入れをせんかったらそのことはわかりません。計画を上げて申し入れるお考えがあるんかないんか、その2点についてお伺いいたします。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 山本議員さんの再質問にお答えいたします。
 最初の充実感はあるのか、あるいはまだ時間がかかると思うのかというような御質問だと思いますが、第四次長期総合計画の中で進めてきた事業につきましては、代表的な駅周辺整備につきましては、区画整理の完成やまた総合文化施設の建設に向けた歩みが進んでおりまして、そういう意味での一つの達成感というようなものはございますけど、すべてにおきましてもこれでいいということはないと思いますので、そういう意味ではまだまだの感がございますし、第五次長期総合計画はことしから始まったところでございますので、もちろんまだできたというような段階ではありませんから、第五次長期総合計画としては10年間の期間が必要になると思いますし、私の任期で言えばあと1年でございますので、1年の中でより継続的な事業については完成をさせていく、あるいはことしの第五次長期総合計画のスタートに当たってキックオフとして環境自治体会議や笑顔甲子園などを行いましたが、そういうものが大きな牽引力になるような取り組みをしていかなければいけないということを思っております。
 総合運動公園につきましては、先ほど申し上げたように、考え方として、場所決めをして、場所に合ったような案をつくるという方法と、まず先ほど申し上げた集約型、分散型、スクラップ・アンド・ビルド、そういう方針案をつくって、その方針案を実現するための場所を探すというか検討するという、大きく言えば2つの手法があると思いますし、山本議員さんの御趣旨は、場所を決めて、その場所に合ったようなものを、案をつくっていけばいいんじゃないかというような御趣旨かと思います。いろいろな候補地がございますけど、申し入れをするという、そういう意思決定を伴ったものじゃございませんけど、所有者の土地利用の計画とか、そういうものについての情報収集や意見交換は常に必要ではないかということは感じますので、そのあたりはそのように行っていきたいというふうに思います。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。山本健十郎議員。
○26番(山本健十郎)(登壇) ありがとうございました。9月12日の新聞で、松山市職員の不祥事が発表されましたが、新居浜市も数年前にはいろんなことが起こっております。市長以下職員の皆さん方、危機管理を十分含めて、今後ともいろんな諸問題につきましては、議会と一緒になって、議会にも情報をきちっと提供していただいて取り組んでいただきたいと思います。
 以上、要望して終わります。
○議長(伊藤優子) 藤田幸正議員。
○20番(藤田幸正)(登壇) いずみ会藤田幸正です。これから質問をさせていただきますが、ちょっとのどの調子が悪く、お聞き苦しい点もあろうかと思いますが、与えられた時間を務めてまいりますので、よろしくお願いをいたします。
 それでは、通告に従い、順次質問に入ります。
 まず、西条地区工業用水についてであります。
 西条工水は、昭和39年1月に指定を受けた東予新産業都市建設基本計画において、当地域における工業開発の促進を図るため、昭和40年、加茂川総合開発事業の一環として、西条市及びその周辺工業地帯に供給する工業用水を確保する目的で計画をされ、昭和48年度から各施設の工事を行い、昭和59年から西条地区、平成9年4月には新居浜地区、そしてまた同年6月には壬生川地区へ給水をしております。加茂川総合開発事業は、治水、工業用水、不特定用水は県営、発電は住友共同電力とする基本計画として、昭和45年、黒瀬ダム本体工事に着手、昭和48年完成し、昭和59年工水の給水を開始しております。計画給水量は、当初日量22万9,000トンでありましたが、給水計画から四半世紀を経ても、契約水量は計画給水量の4分の1程度の約6万トンにとどまっており、その後の平成21年3月の経営改善計画により、計画給水量を平成22年3月から8万7,420トンに縮小し、給水をしております。その間の平成18年11月に、西条工水の赤字問題に絡み、県は余剰水の有効活用策の一つとして分水も考えられるとした松山分水を初めて示しました。この西条工水経営改善と松山分水とは、別個のものなのですが、西条工水の余剰水を上水道として松山市へ分水し、松山市から県へ支払われる金で西条工水の経営改善をしようとするものであるとして、両者が表裏一体のものと誤解をされているというような感じがいたします。今後は、西条工水の経営改善は、今回策定した経営改善計画を着実に実現することによって、西条工水の経営改善と松山分水は完全に切り離されることになったと思います。松山市、西条市、新居浜市の3者の意見交換会も経て、今度は県も入った加茂川及び黒瀬ダムの水資源の有効活用を通じて地域の発展に資することを目的とした水問題に関する協議会が設立され、首長による協議会、そしてまた担当部局長による幹事会において協議がなされております中、去る8月20日、21日、22日の3日間、西条市、松山市、新居浜市において、市民への協議会、幹事会の協議内容の説明会が開催されました。3市の水問題の課題と対応、そして加茂川の水事情の現状分析、また加茂川及び黒瀬ダムの水資源の有効活用策の検討など、調査や研究内容が報告されておりましたが、議論がかみ合ってないというような感じがいたします。まさに3市3様でありました。
 そこで、お伺いをいたします。
 新居浜市にとって、西条工水に対する考え方はどうなのですか。加茂川、黒瀬ダムの水資源の有効活用策の一つとして、松山分水に対する考え方はどうなのか、また水資源の有効活用を通じて、地域の発展に資するとある中で、水利権を持たない新居浜市は、今後どのように協議会にかかわっていくのか、お伺いをいたします。
 続いて、安全・安心のまちづくりについてであります。
 まずは、危機管理についてお伺いをいたします。
 去る3月11日午後2時46分、宮城県沖130キロメートルの海底を震源とするマグニチュード9.0といった日本観測史上最大の地震が発生をいたしました。この地震により、波高10メートル以上の大津波が発生し、東北地方と関東地方の太平洋沿岸部に壊滅的な被害をもたらしました。この地震と津波の被害を受けた東京電力福島第一原子力発電所では、電源を喪失して、原子炉を冷却できなくなり、大量の放射性物質の放出を伴う重大な原子力事故に発展をしたわけであります。このような重大事故が連鎖的に発生する中で、国民の生命、身体、財産を初めとしてあらゆるものを守ろうと国のトップである総理大臣のその心境ははかり知れないものがあったろうと思います。規模の違いこそあれ、新居浜市においても、平成16年8月18日を初めとして、たび重なる集中豪雨とまた台風の大きな被害を受けたわけでありますが、佐々木市長、あのとき市民の生命、身体、財産を守る、市民の生活を守るなど、いろんなことに対して災害から市民を守るために、いろいろと苦労をされたと思います。その経験の上に立って、トップとしての心構え、そしてまたトップとしての姿勢など、またその結果としての反省点、逆に思わぬ効果があったなど、これからだれかがその立場につかなければなりません。そういったことで、トップとしてはこうあるべきというような実例も含め、その思いを語っていただきたいと思いますが、よろしくお願いをいたします。
 次に、台風12号の襲来により、水防本部を設置し、情報収集等に努められ、素早く避難等の指示を出され、市民の安全確保に努力されておりましたが、特に台風12号はのろのろの雨台風でございましたから、降水量が多く、土砂災害も心配されておりました。上部地区の降水量の多かった角野や船木のほうにおいて、いろいろ事故もあったようです。今回のような台風や局地的なゲリラ豪雨が多発する昨今、市内には雨量計が5カ所設置をされていますが、これだけでよいのでしょうか。情報収集のツールの充実のためにも、雨量計など、またそのほかのデータや情報収集の必要な設備の増設整備をと考えますが、いかがでしょうか。
 また、次に、本市において地域防災対策の根幹をなす地域防災計画でありますが、昭和38年に作成をし、その後、いろいろと修正を重ね、現在は平成17年度版を使用しています。その後、国の防災基本計画、また県の地域防災計画も修正され、3月には東日本大震災も発生し、本市の地域防災計画も修正されると伺っております。どのような見直しをされるのか、お伺いをいたします。
 ことわざで「災害は忘れたころにやってくる」などと言われますが、まさに自然災害は、ある日突然にやってきます。そのためには、市民に対し、いつ何が発生するかわからない災害に対しどのようなに対処すればよいか、また市民へのそういった意識づけをやらねばならないと考えますが、新居浜市としてどのような取り組みをされるのか、お伺いをいたします。
 また、地域を守るため、自主防災組織も重要であります。この組織が機能するには、組織のリーダーになる人、防災リーダーの人材の育成が不可欠です。これまでリーダーとなる人材に対し、必要な技術や知識の習得のため、いろいろな研修会等も実施をされていると思いますが、どういった研修なのか、またその研修内容は、そしてまた、そのときに参加をされた人はどのぐらいなのか、また参加された人たちがどんなことに関心を持っておられたのか、お伺いをいたします。
 いつ来るかわからない自然災害に備えるためには、実践的な訓練も実施しなくてはなりません。地震はいつ発生するかわかりません。暗いときに発生することもあります。現実に阪神・淡路の震災は明け方でした。昭和21年12月に発生した南海地震も明け方の4時ごろだったと聞いております。このように、夜間に発生することも想定した夜間訓練も必要かと考えますが、どのように思われますか、お尋ねをいたします。
 次に、土砂災害防止対策についてでありますが、9月2日、高知県に上陸したのろのろ台風の台風12号は、和歌山県や奈良県などに甚大な被害を与え、愛媛県内においても、西条市、東温市などで土砂崩れなどにより集落が孤立するなど、大きな被害を与えました。本市においては、立川町で降水量800ミリメートル近い数字を記録するなど、まさにのろのろ雨台風でした。本市においては、平成16年の災害以降、土砂災害に対するハード整備が進められており、急傾斜地崩壊危険箇所や土石流危険渓流の防止施設が県並びに市において順次整備をされていますが、まだまだ危険箇所があるかと思われます。どのくらいあるのでしょうか。また、これらの整備計画については、どのようになっているのか、お尋ねをいたします。
 次に、堆積土砂についてでありますが、国領川、渦井川、阿島川等々市内の河川において、以前からかなりの土砂が堆積しておりますが、この台風12号により、また多くの土砂が堆積したのではないでしょうか。それぞれどのぐらいの堆積量があるのでしょうか。また、撤去については今後どのようになっていくのか、お伺いをいたします。
 撤去方法の一つとして、以前から申し上げているのですが、堆積土砂を人為的に沢津・垣生海岸の堤防保全や、堤防決壊をして浸水するというふうなことを言われておりますその浸水対策の一つとして持っていったらと思いますが、土砂を投入することにより、漁場の整備や藻場の造成にもつながり、漁業振興策の一つにもなるのではないかと思います。以前から申し上げておりますように、試験的にでも実施をと考えますが、どうなんでしょうか。
 また、管理者である愛媛県への働きかけをどのように行っているのか、どのようになっているのか、お伺いをいたします。
 また、愛媛県管理の海岸保全区域には、海岸保全基本計画があり、総合的な侵食対策を推進するといった基本方針があると聞いておりますが、具体的にはどのようなものなのか、お伺いをいたします。
 次に、防災拠点施設についてであります。
 去る3月11日発生の東日本大震災を契機にして、市民の防災に対する意識の高まりが見られる中、本市においても、各地域防災の拠点になるのは消防署であり、消防団詰所や公民館であります。市全体において拠点となるのは市役所であり、また消防本部であるわけです。上部地区の防災拠点となる南署にあっては、昭和55年の建設で、耐震基準が見直される以前の建物で、経年劣化が激しく、手狭な施設であり、敷地においても訓練場所も確保が難しく、緊急出動もしづらい環境にあり、建物も敷地も狭く、市民の半数以上が居住する上部地区を所管する南署としても、諸活動に不便を囲っている状態にあると言っても過言ではないでしょう。この南署の大規模改修が計画されていますが、今後南海地震も予想される中、防災拠点として機能が果たせるか、疑問であります。今後は、新居浜市の防災拠点として、また防災に対する市民の意識が高まっている中で、市民に対し防災をなおアピールするためにも、防災センターを兼ねた建設や消防職団員の各種訓練の場所の確保のためにも、南署を新築移転してほしいと考えますが、いかがでしょうか。
 また、広域化も叫ばれています。県下で一つの広域消防というのは、最終案としてでも、四国中央市、新居浜市、西条市の3つの市での33万人1ブロックでの統合についても地の利である中央に位置する本市にとっても、そこが消防本部となるためにも、南署の新築移転を考えてはと思いますが、いかがでしょうか。
 また、市内各地域の防災活動拠点となる、またあるときは避難場所にもなる消防団詰所についても、順次整備をしていかなければならないと思います。これをどのように考えられますか、お伺いをいたします。
 次に、公共下水道についてであります。
 公共下水道は、全体計画を4,453ヘクタールと定め、安全で快適な生活環境の確保のために、また総合的な雨水対策を実施すべく事業展開を図っております。平成22年度末までに約1,786ヘクタールの整備が完了し、整備率にして約84%、普及率は約57%と順調に整備が進んでいると伺っております。
 そういった中、事業期間を平成29年度まで延伸し、7年間で整備可能な認可区域を拡大すると聞いておりますが、認可区域の広さは一体幾らになるのでしょうか。また、その区域の中に、用途地域以外、いわゆる都市計画税の課税をされていない地域は幾らあるのか、お伺いをいたします。
 この都市計画税は、都市計画街路、公園、公共下水道など、都市計画事業の費用に充てるための目的税として課税されている地方税であり、本市では昭和31年度に創設して以来、課税区域、税率等の改正を行ってきましたが、現在は平成16年5月の線引き廃止に伴い、用途地域に対して課税しているところであります。ですから、公共下水道という都市計画事業を実施しているのですから、認可区域に課税するのが当然のことではないでしょうか。今回、これら用途地域以外の認可区域に都市計画税を課税することにより、税負担の公平性を是正しようとしているが、税制を見直す前に、用途地域の見直しを今後は行わないのか、この変則的な都市計画のままで置いておくのか、そのことについてもお伺いをいたします。
 今回の都市計画税の見直し案を、今後税率などをどのように進めていくのか、お伺いをいたします。
 次に、早期利用金についてでありますが、この早期利用金は、用途地域以外からの公共下水道の接続家庭の負担金でありますが、この金額の設定について理解に苦しむところであります。早期利用金として、流入接続に伴う事務処理要領で2万円と定めており、この算定の基準は、本管取りつけや宅内汚水ますの設置工事費の半額とするとなっておりますが、この額は、都市計画税の平均納付額とほぼ同額と言われております。それは、たった1年分の納税額であって、用途地域内の納税者は、昭和49年から納税をしておりますことから、その額は余りにも不公平があり過ぎます。長期にわたっての納税額との格差があり、この不公平をどのように解消しようとしているのか、お伺いをいたします。
 次に、地域産業振興についてであります。
 まず、円高と産業の空洞化について。
 国内景気は、リーマン・ショックや東日本大震災などに見舞われ、自立的な回復に至らず、低迷が続いています。一方、海外での関係においても、急速な円高やTPP、環境問題、税制などの課題が山積する中、電力不足という新たな懸念材料もふえ、企業を取り巻く環境は、厳しさを増しています。国内企業の海外進出や移転などによる国内産業の空洞化により、国内経済活動の低下が懸念されております。
 そこで、四国地区産業空洞化に対する企業の意識調査の結果、国内産業空洞化に懸念を持つ企業は約78%で、業界別では製造業が最も多くを占めております。地域からの企業流出の傾向が続くと、今後はさらに加速すると考える企業は約14%、自地区、この地区からの海外流出先は、アジアが8割を超え、国別では中国が約5割と最多でありました。海外流出が加速する要因としては、円高が5割近くあり、人件費が高いためということが約4割でありました。このデータのように、特に円高が急激に進んでいる中、地元経済界に対する影響は、どのようになっているのでしょうか。円高や電力不足などで、四国の製造業は海外流出、特にアジア地域へ、とりわけ中国が多いようですが、新居浜市でもこのような動きがあるのでしょうか。また、このような動きに対し、留置策が必要と思われますが、どのように考えておられるのか、またどのような対策をとっていかれるのか、お伺いをいたします。
 次に、シップリサイクルについてであります。
 老朽化した大型廃船を解体処理して、鉄などを再資源化するシップリサイクルを事業化しようと、東予地方の企業、自治体、研究機関が、えひめ東予シップリサイクル研究会を設立され、先進国型シップリサイクルシステムを構築するとともに、地域の産業界の発展、新たな産業創出に向けて調査研究に取り組んでおられますが、世界でも有数の海運国で造船国でもある我が国は、寿命を迎えた廃棄船の処理も重要な責務であります。船舶の解体は、パキスタン、バングラデシュなど、途上国で劣悪な環境のもと、人海戦術でばらすという粗雑な方法がとられ、多発する死傷事故や有害物質が流れ出すなど、環境汚染が深刻な問題となっており、2009年5月には、国際海事機構(IMO)で、環境汚染と労働災害の防止を目指すシップリサイクル条約が採択され、2013年ごろに発効の見通しとなっております。日本も批准の見通しで、国内法の整備や環境に配慮した解体方法の確立と拠点づくりが求められています。船は、通常、5年から15年で償却し、転売後、10年ぐらい使われ、20年から30年で寿命を迎えると言われております。今多くの船が建造されていますが、いずれこうした船が続々とリサイクルに回ってくると言われており、研究会では、2013年度のリサイクル施設稼働を目指し、岸壁などの調査を進めながら、解体、廃棄物の処理、安全管理などの研究を重ね、解体を再利用の事業化に向けた仕組みづくりや技術開発を進めると言われております。魅力のある産業であると思います。このシップリサイクル事業を、本市の新規産業の創出としてどのように取り組んでいかれるのか、お伺いをいたします。
 さきのシップリサイクル事業など、いろいろな新規産業を含め、この新居浜で企業展開を、また企業拡大を希望する企業の用地を求める声が出たときには、喜んで迎え入れなければなりませんが、企業用地がなければそれも実現に至りません。現在、企業用地としては、貯木場事業用地も残り少なく、ほかには多極型産業推進用地が若干残っているだけだと思います。今後の企業用地として考えられるのは、新居浜の残された聖地と言われる荷内沖、そして平成20年10月に産業居住地区として指定した又野川以東の多喜浜新田、いわゆる多喜浜二丁目、三丁目がありますが、荷内沖開発や多喜浜新田地区を含め、今後新居浜市の産業振興のためにも、どのように企業用地を確保して活用していくお考えなのか、お伺いをいたします。
 次に、漁協合併と担い手の支援についてであります。
 魚価の低迷、従事者の高齢化、担い手不足、燃料の高騰などなど、漁業を取り巻く環境は、ますます厳しくなってきております。
 こういった中、近年、漁獲量も減少し、市の統計書によると、市内漁獲高を見ても、平成18年までは年間12億円余りの漁獲高を続けておりましたが、平成19年から何と3割減の8,700万円台に減少しております。このような状態が続けば、市内4漁協は、組織運営にも苦慮されていくと思います。また、正組合員数においても、平成18年には市内で268人であったものが、平成20年には253人に減るなど、また就業者数にあっては、平成15年、男163人、女40人の203人、平成21年には、男133人、女39人の合計172人という厳しい状況になっております。青年漁業者については、平成15年当時も平成21年も約15人程度が頑張ってくれているところであります。我々市民が生活をしていく上での食料の確保に従事されている地元の産業の一つでもある新居浜漁業を守っていかなければなりません。そのためにも、まずは足腰の強い組織づくりが必要です。それには市内4漁協の合併も推進していく必要があるのではないでしょうか。その点についてのお考えをお示しいただきたいと思います。
 次に、担い手育成支援でありますが、従事者が高齢化していく中で、青年漁業者は市内でも約15名が頑張ってくれています。新居浜漁業を中心で支え守っていく彼らに対し、仲間をふやし、活動を広げていくためにも、若い漁業者に対する支援策についてどのように考えているのか、お尋ねをいたします。
 次に、新居浜の農業についてであります。
 農業が果たす役割は、食の供給ばかりでなく、景観がもたらすいやし効果、水源の涵養など、環境保全も担っており、農業の衰退は、環境面でも大きなマイナスとなっています。食料自給率の低下、担い手不足、耕作放棄地の増加、日本人の米離れ、日本食離れ、輸入農産物の増加など、日本農業の衰退がとまりません。我が国の農政は、民主党の新政権発足を契機に、担い手重視路線から小規模兼業農家を含めた多様な担い手重視路線へと大きく転換をしましたが、それが今度は高いレベルの経済連携を両立させるため、競争力強化路線にかじを切るなど、農政の迷走、逆走ぶりが農業界の戸惑い、反発を必要以上に強めているなど、我が国の農業は、いつの時代も厳しい状況に置かれています。
 そういった中、小規模第2種兼業農家が圧倒的に多数を占める新居浜の農業も厳しい状態であります。担い手の高齢化と後継者不足、食料自給率の低下、生産価格の低迷、遊休農地の増大、資機材の高騰等々、農業経営が困難な状況に陥っています。これが新居浜農業の現実でありますが、そういった中、消費者は、農薬汚染や福島原発事故による放射性物質の農畜産物への汚染等々、食に対する関心はさらに高くなってきております。このように、消費者の食の安全に対する意識が高まっている中、新居浜農業の現状など、消費者も含めた農業に対する意識改革の一つとして、農業フォーラムの開催についてお尋ねをいたしておりましたところ、やりましょう、開催時期などについては、関係機関と協議をしますとの答弁をいただいております。実施に向けてどのようになっているのか、お尋ねをいたします。
 次に、新居浜市農業委員会では、かけがえのない農地と担い手を守り、力強い農業をつくるかけ橋との組織理念のもと、農政部会での議論や意向調査等々を通じ、農村現場における農政上の課題を討議した結果を踏まえ、新居浜市の実情や特性を生かした地域営農の推進と農業、農村の持続的な発展が実現するよう、農業委員任期の3年ごとに市長に対し新居浜農業施策に関する建議をいたしております。この最近の17期、18期、19期のそれぞれに提出した建議書の内容について、それぞれどのように取り組まれ、その結果がどのようになっていったか、お伺いをいたします。
 本市農業の現状については、さきに示したとおり、全国的な現状と同じで、担い手不足、有害鳥獣の被害の増大、耕作放棄地の増大等でありますが、本市の特徴として、都市近郊型の小規模第2種兼業農家が8割と圧倒的多数を占め、稲作を基幹作物とした地域複合農業、いわゆる飯米農家です。これが新居浜の農業の現状です。この兼業農家の多くは、住友行きさんと呼ばれる職工農家で終身の経済的保証も与えられ、地域の人たちからうらやましがられている存在であります。このような本市農業の現状の中で、毎年施政方針では、自給率の向上、地産地消の推進、認定農業者の育成と集落営農推進等々に重点を置いた施策を進めていくと言われておりますが、この新居浜農業をどういった方向に進めていくのか、この新居浜農業を守って進めていくためにはどうするのかなど、新居浜農業を守り進める施策について、どういったことについて取り組んでいきたいのか、お尋ねをいたします。
 本市農業を守り進めていくには、思い切った施策を打ち立て、それに伴う予算をつけてほしいものです。総花的でなく、集中した抑揚のある予算編成に取り組んでいただきたいと思います。これは、一例で申し上げますが、農業委員会が平成13年から遊休農地解消策の一つとして取り組んでいます景観形成作物取り組み事業でありますが、それに係る予算が徐々に減ってきております。事業実費や成果に対し予算配分が余りにも隔たりがあり過ぎます。どのように予算編成されているのか、参考までにお伺いをしたいと思います。これは単なる一例にすぎませんが、一つの事業に取り組んで、すぐ成果で優劣をつける、費用対効果ばかりを重視することなく、営利企業ではないのですから、これをやろうと、やるんだと決めて取り組んでいくのですから、いろいろと十分に配慮した予算編成を強く願うものであります。こういったことについてはどのように思われるか、お伺いをいたします。
 次に、担い手でございますが、このように新居浜農業を守るための施策を打ち出し、取り組みを実施するには、担い手が必要です。担い手の確保、育成、支援について、今後どのように考えているのか、お尋ねします。これは一つの方法ですが、第2種兼業農家が8割近くも占める本市の特徴である兼業農家の人たちをターゲットにするのも一つと考えます。子供のころから、休日や農繁期には家の手伝いをして、また成長してからは中心となり、経験があるのですから、その人たちを帰農者、帰ってくる農業者となるような働きかけも一つと考えます。近年、団塊世代が定年退職しています。この人たちに頑張ってやる気を起こさせる、これが重要かと思います。
 さらに、認定農業者の育成も重要です。この人たちが、本市農業を支える中心的存在になるわけです。農業で食っていくんだという強い志と熱い思いを持ってやっているのですから、彼らに対して、新居浜独自の思い切った施策を打ち出す、これも一つと考えますが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。
 次に、有害鳥獣対策についてであります。
 有害鳥獣の被害が非常に大きくなってきています。このことにより、就農意欲の減退となり、農業離れが進んでいます。平成21年度末に鳥獣被害防止計画を策定し、いろいろ取り組んでおられますが、箱わなの成果が上がっていると聞いております。とにかく個体数を減らさなければなりません。個体数減少に向けて、狩猟免許取得のための事前講習費の補助制度というのも一つ考えられますが、いかがでしょうか。また、防御の面から、被害集落全体で対象動物に対する共通認識を持つ意味での研修会なども必要でないかと考えます。この研修会を通し、防御から防除へを進めるためにも、先ほどの狩猟免許の取得につながればと考えます。防止さくとして電気さくがありますが、本市においては補助をしておりません。関係機関が一つになって、集落を守るため、効果的な補助方法を考えていただきたいと思いますが、今後の取り組みについてお伺いをいたします。
 これで1回目の質問を終わります。
○議長(伊藤優子) この際、暫時休憩いたします。
  午後 0時13分休憩 ―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 1時09分再開
○議長(伊藤優子) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) いずみ会代表の藤田幸正議員さんの御質問にお答えいたします。
 西条地区工業用水道事業についてでございます。
 まず、西条地区工業用水道に対する考え方についてでございます。
 西条地区工業用水道につきましては、平成9年に新居浜地区への給水が開始され、現在では住友各社を初め、地元企業8社において、1日契約給水量2万3,225トンの利水を行っており、本市経済の発展に多大な貢献をいただいていると認識しております。また、今後におきましても、本市のみならず、西条市を含めた東予地域の産業振興を図る上で、必要不可欠なものであると考えておりまして、計画給水量の達成に向け、さらなる利用促進に努めるとともに、将来にわたり必要な工業用水の確保、料金単価の維持を要望してまいりたいと考えております。
 次に、有効活用策の一つとしての松山分水に対する考え方についてでございます。
 水問題に対する協議会につきましては、これまで5回の幹事会を開催し、3市の水問題の課題と対応、加茂川の水事情の現状分析について協議を行い、事務局である愛媛県から今後利用が考えられる水量として、西条地区工業用水道の計画給水量を除く1日9万2,000トンの提案があった段階でございます。今後、協議会、幹事会において、加茂川及び黒瀬ダムの貴重な水資源の活用方策を検討することとなっておりまして、これまで松山分水が有効活用策として協議会、幹事会で話し合われたことはございません。松山分水につきましては、これまでも申し上げましたとおり、本市には加茂川の水利権はないことから、分水について意見を申し上げる立場にはなく、河川管理者である愛媛県と西条市、そして松山市の3者で協議される問題であると考えております。
 次に、今後の協議会へのかかわり方についてでございます。
 水問題に関する協議会幹事会主催による説明会につきましては、西条市、松山市、新居浜市の各市で開催されましたが、特に西条市で開かれた市民説明会では、西条市民の方々が、地下水位の低下について強い危機感を抱いており、地下水保全に対し、高い関心を持っているということが改めて浮き彫りになったと感じております。今後、協議会において、今回の市民説明会で出された意見を十分踏まえ、利用が考えられる1日9万2,000トンの具体的な活用方策について協議することとなっております。本市といたしましては、将来の社会経済情勢の変化による工業用水の確保に加え、本協議会で前提としております西条の水を守り生かすためにどのような活用策があるかということを最優先として協議に参加したいと考えております。
 次に、安全・安心のまちづくりについてのうち、危機管理についてでございます。
 平成16年の災害や東日本大震災の経験を踏まえて感じますことは、いわゆる想定外のことを想定した対策、平素から最悪の事態を想定しつつ、最新の知見に基づく防災対策の重要性でございます。平成16年の災害の中で感じましたことは、災害対応、復旧などにつきましては、方針は責任を持ったトップダウンで行い、現場の対応は、現場の裁量に任せていくと。また、費用等の心配はしないということが必要ではないかと思っております。東日本大震災と阪神・淡路大震災を比較してみますと、東北自動車道など、道路、橋梁等で信頼性の高い公共施設は、大きな被害を受けることなくその後の復旧に大きな役割を果たしました。しかし、想定外の規模であった津波に対しましては、防潮堤などは一定の効果を発揮したものの、完全ではありませんでした。また、指定避難場所より高い場所への避難など、的確な避難行動によってとうとい人命が守られた事例も多数ございました。着実な社会資本の整備によるハード対策と子供たちの防災教育や地域における防災訓練の徹底などのソフト対策の両面を強力に推進しなければならないと改めて感じました。防災は、自助・共助・公助の連携が大切とよく言われていますが、国、県、市などの行政と企業や住民、関係機関などの適切な役割分担によって減災に取り組む必要がございます。また、予想される東南海・南海地震のような大規模で広範囲に及ぶ災害に関しましては、圏域を越えた広域での支援協力体制の構築も求められております。このようなことから、緊急に取り組まなければならない課題、中長期的な視点で取り組むべき課題を整理し、これまで以上に着実に対策を実施することによって、安全・安心のまちづくりを進めてまいりたいと考えております。
 次に、情報収集ツールの充実についてでございます。
 御指摘のとおり、災害発生時の情報収集は、大変重要なことと認識いたしております。その中で、雨量情報等につきましては、市内5カ所の雨量計に加え、西日本高速道路株式会社が船木インターチェンジの料金所に設置しております雨量計のデータをいただき、災害情報のツールの充実を図りたいと考えております。また、今年度防災行政無線の整備にあわせて、新たに国領川、東川、渦井川、阿島川に水位監視カメラを設置し、リアルタイムで監視ができるようにいたしました。さらに、今後潮位監視カメラの新設も検討してまいります。
 次に、地域防災計画の見直しについてでございます。
 東日本大震災を踏まえた国の新たな防災基本計画が示される予定となっておりますので、この新たな国の計画に基づき、県との情報共有を図りながら、できるだけ早い時期に本市の地域防災計画の改定を行うことといたしております。しかし、本市といたしまして、これまで十分でなかった津波対策など、独自に対応できることから優先的に住民の避難に重点を置いた見直しや対策を実施してまいります。そのため、現在、庁内に緊急震災対策調査検討委員会を設置し、課題の洗い出しを進めているところでございます。また、現行の地域防災計画は、平成18年3月に作成された計画でありますことから、それ以降に指定された土砂災害警戒区域や国領川浸水想定区域に関する対策、避難所運営マニュアル、緊急地震速報や防災行政無線の運用等についてもあわせて追加、見直しの準備を進めております。
 次に、市民の意識づけの取り組みについてでございます。
 各家庭における災害への備えや避難の重要性等については、出前講座や防災講演会などを通じ啓発するとともに、自主防災組織のリーダーによる意識づけや啓発も行っていただいております。また、総合防災訓練において、避難や情報収集伝達、初期消火等のメニューに加え、地震や土砂災害を御自身で体感していただく体験訓練を取り入れ、まずは興味を持っていただくことから、市民の意識づけを進めてまいりたいと考えております。
 次に、自主防災組織のリーダー研修についてでございます。
 これまで県や市で研修を行ってまいりましたが、その内容は、気象現象や土砂災害、地震のメカニズム、自主防災組織の活動事例や危機管理に関する講義、救命講習、大雨や地震を想定した図上訓練等でございます。これまで県の研修に81人、市の研修に136人の御参加をいただいております。また、今年度から3カ年で防災士の育成講座に150人の方に参加していただく予定でございます。研修に参加された方々からは、それぞれの地区で予想される被害想定やどうすれば地元住民の防災意識を高めることができるか等について強い関心を持たれているようでございました。
 次に、夜間訓練についてでございます。
 風水害に伴う避難勧告は、原則として日中に発令するように運用しておりますが、藤田議員さん御指摘のとおり、夜間に災害が発生した場合の対応も必要と考えられます。そのため初めての取り組みとなりますが、今年度の総合防災訓練の一環として、大生院公民館で夜間に避難、宿泊しての避難所運営訓練を行い、また夜間に地域内を巡視して、危険箇所を確認する夜間訓練を計画しております。
 次に、公共下水道についてのうち、認可区域と都市計画税についてでございます。
 現在、公共下水道事業の推進を図るため、平成24年3月までに認可変更を行うよう手続を進めており、その中で、認可区域面積を約240ヘクタール拡大いたしまして、現行の2,127ヘクタールから2,367ヘクタールとなるよう計画しているところでございます。また、現計画案では、認可区域2,367ヘクタールのうち、都市計画税の課税されない地区の面積は約602ヘクタールとなります。
 次に、用途地域の見直しについてでございます。
 公共下水道認可区域のうち、旧の市街化調整区域の一部を用途地域にすることにつきましては、農業振興地域の指定を解除する必要がありますことから、以前の市街化区域を拡大する場合と同様の農業部局との調整が必要でございます。現在までの調整協議におきましては、本市の農業振興地域整備計画との整合性が求められております。また、本市の人口が増加していない状況や農地法の改正による農業振興地域、特に農用地の指定解除要件の厳格化もあり、現状においては調整協議は進んでおりません。今後は、都市計画課だけでなく、農林水産課などの農地部局との連携を図りながら、本市全体の都市計画に取り組む上で必要な範囲においての用途地域指定について検討してまいりたいと考えております。
 次に、都市計画税の見直しについてでございます。
 都市計画税は、都市計画事業に充てるため、目的税として課されている地方税であり、その税収は、平成18年度以降、10億5,000万円程度で推移しております。都市計画事業につきましては、区画整理事業は完了いたしましたが、今後も公共下水道事業や街路事業などの整備を推進する計画でございまして、都市計画税は、それら都市基盤の整備充実を図るための貴重な財源であると考えております。
 藤田幸正議員さん御指摘の税負担の公平性の観点からも、線引き廃止後7年が経過した現状を踏まえ、都市計画税の見直しに関する調査研究委員会を設置し、今後の都市計画税のあり方について検討を行ってまいりました。この調査研究委員会におきましては、税収として現行の10億5,000万円程度を確保しつつ、税率を引き下げることを前提に課税区域を拡大するという方針で、1つには、用途地域を拡大して課税する、また用途地域に加え、下水道認可区域に課税する、そして都市計画区域に課税するという3つの見直し案について、それぞれのメリット、デメリットを拾い出し、比較検討を行ってまいりました。その結果、下水道認可区域への課税につきましては、主要な都市計画事業であります下水道事業の受益者に課税することになることから、公平な税負担につながる最も現実的な見直し案と考えております。これまでまちづくり校区集会で、基本的な考え方の御説明をしてまいりましたが、10月には都市計画税の市の見直し案につきまして、市内9カ所の会場で市民説明会を開催したいと考えております。今後におきましては、市民の皆様や議会の皆様の御意見等もいただきながら、最終的な都市計画税の課税案を決定し、平成25年度からの実施に向けた取り組みを行いたいと考えております。
 次に、地域産業振興についてのうち、シップリサイクルについてでございます。
 藤田幸正議員さんの御指摘のとおり、現在、外航船の解体は、人件費の安いバングラデシュやインド、中国などで行われていますが、これらの国では、安全確保や環境保全が十分でなく、転落事故や海洋汚染が国際的な問題となっております。
 このような中、2009年5月に、シップリサイクル条約が採択され、今後各国が批准すれば、条約が発効することとなり、自国の船を解体目的で海外へ転売することが禁止され、自国あるいはきちんとした解体施設で解体しなければならなくなります。条約にあわせて国内法も整備され、船も家電や自動車のように、リサイクルシステムに組み込まれることになると、シップリサイクルが正しい産業として位置づけされることとなります。船の解体は、すそ野の広い産業であり、東予地域には、造船業や海運業だけでなく、クレーン産業や機械加工業、機械装置業、廃棄物処理業、物流業、リサイクル業、鋳造業などの集積があり、シップリサイクルに対応できる体制が整っているのではないかと認識いたしております。また、この地域は、波静かな瀬戸内海に面しており、じっくりと解体作業に従事できるという恵まれた環境にもあります。このような優位な条件を生かして、新たな産業を創出しようと、ことし6月、新居浜高専が主体となって、えひめ東予シップリサイクル研究会が立ち上がりました。この研究会におきましては、地元産業界や新居浜市、今治市、西条市などが参加しており、産学官が連携し情報発信、解体技術の開発や蓄積、調査研究を目的として、最終的には事業化も見据えており、こうした動きに大いに期待しているところでございます。本市といたしましては、研究会をバックアップするべく、立ち上げ前から設立呼びかけ人に加わり、産業界に参加を呼びかけたり、国土交通省とのパイプ役を務めたりするなど、支援してまいりましたが、今後におきましても、引き続き国土交通省など補助制度の橋渡し役をするなど、新居浜モデルのシップリサイクルシステムの構築を支援してまいります。
 以上申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(伊藤優子) 補足答弁を求めます。田中企画部長。
○企画部長(田中洋次)(登壇) 新居浜の農業についてのうち、施策と予算について補足を申し上げます。
 農林水産業費の予算配分につきましては、景観形成作物取り組み事業を初め、毎年度当初予算編成方針に基づき、事業担当部局からの要望をもとに予算査定を行い、配分額を決定しております。限られた財源をもとに編成する予算であり、すべての要望に対して全額予算配分することは困難でありますことから、緊急度、優先度の高い事業などについて重点的に予算配分せざるを得ない状況ではございますが、農林水産業の振興という観点からも、可能な限り予算の配分について努力をしてまいりたいと考えております。
○議長(伊藤優子) 曽我環境部長。
○環境部長(曽我忠)(登壇) 安全・安心のまちづくりについてほか1点について補足を申し上げます。
 まず、安全・安心のまちづくりについてのうち、土砂災害防止についてでございます。
 土石流危険渓流、地すべり危険箇所、急傾斜地崩壊危険箇所などの土砂災害危険箇所のうち、土砂災害のおそれがあると指定された土砂災害警戒区域149カ所のうち、対策済み箇所が67カ所、未整備箇所が82カ所となっております。現在、未整備箇所のうち、多喜浜、大生院、旦之上、別子山の4カ所におきまして、測量や用地取得に取り組んでいただいております。土砂災害危険箇所につきましては、引き続き関係機関に対し、予算の確保と事業促進について要望を行い、災害に強いまちづくりに努めてまいります。
 次に、河川の土砂堆積量と撤去についてでございます。
 先日の台風12号により、国領川などの愛媛県管理河川に堆積した土砂量は、現時点では把握はできておりませんが、緊急を要する河川等について、重点的に堆積土砂量の測量を行い、順次撤去を行うと伺っております。市といたしましても、市民の生命と財産を守るため、堆積土砂が増加し、危険と思われる河川については、今後とも愛媛県に早期撤去を要望してまいります。
 次に、撤去土砂の処分方法について、愛媛県への働きかけを行ったのかについてでございます。
 河川堆積土砂を沢津・垣生海岸の保全や津波対策のため利用することは、現在のところ、愛媛県では、具体的な計画はないと伺っております。この海岸につきましては、平成22年2月に、県、市、連合自治会、地元自治会合同で調査を行い、現在の状況は安全であるが、将来的に砂が取られて、海浜の後退が進むようなら、養浜工等が必要であり、継続的な観察が必要であるとの調査結果となっております。また、漁場の整備や育成のための改善として利用することは、海上保安庁や地元漁協組合との協議及び海洋汚染防止法等における環境への影響調査や工事の実施における影響の予測及び評価の検証等、事前に協議や調査等を行う必要があり、非常に難しいものと認識しており、現在のところ、漁場の改善として、国領川の土砂を投入することについて、愛媛県に対する働きかけは行っていない状況です。御提案いただきました方法は、環境や利用面の要望を満たす有効な方法であると認識しておりますので、今後とも愛媛県や関係機関に対し、御検討いただくよう、要望いたしてまいります。
 次に、海岸保全基本計画についてでございます。
 愛媛県が平成15年度に策定した愛媛県海岸保全基本計画におきましては、人命、財産の災害からの防護に優先的に取り組むこととし、基本方針の一つである総合的な浸食対策の推進の具体的な内容として、砂浜による消波効果が低下しないよう、現状の砂浜の保全、維持に努め、侵食による汀線の後退傾向が著しい地域では、適切な土砂供給が図られるよう、総合的な土砂管理を推進していくため、関連機関との連携を図るといった内容になっております。このようなことから、将来、砂浜が侵食されたり、汀線の後退が見られた場合は、本計画に基づき、事業化を図っていただくよう要望いたしてまいります。
 次に、公共下水道についてのうち、早期利用金についてでございます。
 公共下水道へ接続する土地が、都市計画区域のうち、用途地域の指定のない区域のため、都市計画税が賦課されていない場合に、公共下水道の取りつけ管や汚水ますの排水施設費約4万円の2分の1である2万円を納付していただいております。今後、都市計画税が既に賦課されている区域との負担の公平を図ることを念頭に置き、公共下水道認可区域の拡大にあわせて、関係部局と協議し、早期利用金の見直しについて検討いたしてまいります。
○議長(伊藤優子) 佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 地域産業振興についてほか1点について補足を申し上げます。
 まず、地域産業振興についてのうち、円高と産業の空洞化についてでございます。
 急激な円高による地元経済に対する影響についてでございますが、地域経済に大きなかかわりを持つ住友諸企業におきましては、輸出関連分野が円高による影響を受けて、社内の為替レートの設定の見直しを行っており、さらなる円高傾向や原材料価格の上昇等により、今後も不透明な状況が続くと伺っております。また、地場産業である鉄工業界においても、大手メーカーが製造拠点を海外へシフトする中で、受注量の減少等により、全体的に操業度が低下しているとともに、受注単価も低位で推移していることから、予断を許さない状況が続くのではないかと認識いたしております。
 次に、新居浜市において、企業の海外進出の事例につきましては、円高が直接の要因ではございませんが、住友化学におきましては、平成20年12月をもってカラーフィルターの生産拠点を台湾及び韓国に集約しております。また、市内中小鉄工業におきましても、発注元の要請により、一部事業を海外で展開している事業所がございます。企業の海外進出による産業の空洞化に対しましては、住友諸企業の動向が地域経済に大きな影響を及ぼすことから、企業誘致とともに、企業の留置策が大変重要であると認識いたしております。このようなことから、本年3月に企業立地促進条例を改正し、奨励金の限度額を引き上げるほか、低炭素型事業奨励金を新設したところでございます。さらには、ものづくり産業を支える人材を育成するため、ものづくり産業振興センターの整備を行っているところでございます。今後におきましても、住友諸企業を中心とする事業所の動向に注視してまいります。
 次に、企業用地の確保についてでございます。
 本市経済の持続的な発展を図っていくためにも、企業用地を確保することは大変重要であります。臨海部におきましては、貯木場事業用地、多極型産業推進事業地のほか、東予港東港地区の工業用地の造成を行っているところでございます。また、市といたしましては、初めてとなる内陸型工業用地の確保にも現在取り組んでいるところでございます。新たな企業用地の確保につきましては、新居浜インターチェンジに近い内陸部も物流拠点になり得る可能性もありますことから、臨海部も含め、具体的な適地について、アクセス道路等のインフラ整備等の条件、用地造成の手法等を勘案しながら、調査研究を進めてまいりたいと考えております。
 次に、漁協合併と担い手支援についてでございます。
 近年の漁業者を取り巻く環境につきましては、漁獲量の減少、魚価の低迷、燃油価格の高どまり等により厳しい状況が続いております。漁協合併につきましては、平成11年から新居浜市漁業協同組合合併推進協議会等におきまして、漁業協同組合の合併について協議し、当時の5漁協のうち、4漁協の合併がまとまりかけておりましたが、最終的には合併を断念したという経緯がございます。漁業組合の合併につきましては、管理部門の合理化による財務の改善や事務の効率化等により、経営基盤の拡大による漁協経営の安定化が図れる等のメリットがございます。その一方で、漁業権の更新についての利害関係や各組合の財務内容の格差、場合によっては、漁業組合間における漁民感情等が合併を阻害する要因になっていると思われます。しかしながら、現在の組合経営や漁業情勢を考慮いたしますと、近い将来には組合の合併が必要になると考えております。市といたしましても、新居浜市漁業振興対策協議会において、合併問題について協議を重ねておりますが、組合の合併が、漁協協同組合の自主的な取り組みとなるよう、意識の醸成について各組合組織に働きかけてまいります。
 次に、漁業者の担い手支援についてでございます。
 年々漁業者を取り巻く環境が厳しくなり、かつ漁業就業者の減少及び高齢化が進んでおりますが、一方、比較的若い漁業者も新規に就労していると伺っております。市といたしましても、新規に就労した漁業者が、今後も漁業を続けることができるような支援を必要と考えております。具体的には、愛媛県が行っております青年漁業者の定着化と漁業経営の安定を目的とした青年漁業者等養成確保資金の融資制度の紹介等を通じまして、担い手となる若手漁業者の漁業への就労を支援してまいります。
 次に、新居浜の農業についてでございます。
 まず、農業フォーラムについてでございます。
 農業フォーラムの開催につきましては、生産者と消費者を結ぶ有効な手段の一つであり、その開催について、関係団体と協議を行っておりましたが、今年から農業者戸別所得補償制度が本格的に実施されるなど、農業を取り巻く環境は大きく変化をいたしております。本市の農業は、稲作が中心ということで、国の農業政策にも大きく左右され、農業者戸別所得補償制度など、今後における国策の動向を見据える必要もございますことから、農業政策の各種制度が安定した時期に、改めて農業フォーラムの開催について検討してまいります。
 次に、新居浜市農業委員会からの建議についてでございます。
 新居浜市農業委員会からは、平成14年に、新技術、新作物の開発と普及についてほか計5項目、平成17年には、地産地消の推進についてほか計6項目、平成20年には、担い手育成確保ほか計4項目、そして本年は、担い手の育成確保、ほか計4項目について記載された建議書をいただいております。建議に対するこれまでの取り組みといたしましては、農産物直売所四季菜広場開設への支援、認定農業者の育成と確保、家族経営協定の締結など女性の起業活動の推進、構造改革特別区域計画大島白いも特区の認定、自然農園の普及拡大、ふるさと雇用再生事業を活用した学校給食への地元農産物活用支援、新居浜市鳥獣被害防止計画の策定と新居浜市鳥獣被害対策協議会の設立による鳥獣被害軽減事業の実施、食育と一体となった地産地消の推進、遊休農地解消事業、またため池、揚水機、農道、水路等の基盤整備などがございます。それらの結果、地産地消の推進や鳥獣被害の軽減、認定農業者等担い手の維持、遊休農地化の防止に効果があったものと考えております。今後におきましても、新居浜市農業委員会からの建議を真摯に受けとめ、建議に係る各種施策につきまして、農業委員会とも連携を図りながら、本市の農業振興に資するよう努めてまいります。
 次に、新居浜市の目指す農業についてでございます。
 御案内のように、本市の農業実態は、小規模兼業農家が大半を占める中、農業従事者につきましても、高齢化が進み、そのため担い手不足が大きな課題となっております。市といたしましては、次世代へ伝えはぐくむ農業の推進が必要であるとの認識のもと、基本的な方向としては、農業所得の向上と担い手育成、農地の有効利用を核とした農業振興策を展開する必要があるものと考えております。
 次に、担い手についてでございます。
 若い担い手の育成のためには、何よりまず農業が魅力あるなりわいという位置を確立する必要があります。しかしながら、本市におきましては、分散した小規模農地の集約化や遊休農地の再生産可能な農地への復元あるいは土づくり、販売先の確保など、クリアしなければならない条件が多々ございます。そのため、愛媛県やJA新居浜市の営農指導員等の協力を仰ぎながら、粘り強く担い手を育てていく環境づくりを実践していくことが重要であると考えております。
 次に、有害鳥獣についてでございます。
 有害鳥獣による農作物等への被害につきましては、全市的に被害が拡大傾向であり、本市としても、箱わなの設置など、防止策に取り組んでいるところでありますが、引き続き農作物への被害が想定されるところであります。JA新居浜市におきましては、イノシシや猿による農作物被害防止策の一つとして、有効な手段の一つである電気さくや鉄さくなどの鳥獣害軽減さくの設置を含んだ事業に取り組んでまいりたいとの意向を伺っておりますことから、市といたしましても、可能な限り支援をしてまいりたいと考えております。
 狩猟免許取得のための補助につきましては、個人の資格取得ということもあり、現在、新居浜市には補助制度がないのが実情であります。しかしながら、狩猟免許取得者の高齢化問題、鳥獣被害の拡大を考えますと、鳥獣の狩猟や捕獲のためには必要不可欠な狩猟免許の取得支援につきまして、国における鳥獣被害防止総合対策事業等の補助メニューの動向も注視しながら、新居浜市鳥獣被害対策協議会とともに補助の手法等について検討をする必要があるものと考えております。
 以上でございます。
○議長(伊藤優子) 古川消防長。
○消防長(古川和彦)(登壇) 安全・安心のまちづくりについてのうち、防災拠点について補足を申し上げます。
 まず、新居浜市の防災拠点として、南消防庁舎を新築移転してはどうかについてでございます。
 南消防庁舎につきましては、第五次長期総合計画の中で耐震診断を実施し、その結果に基づき、大規模改修を実施する計画となっております。しかしながら、本年3月に発生いたしました東日本大震災では、これまでの想定を大幅に超えた被害が発生し、多くのとうとい人命が奪われました。また、この東日本大震災では、住民を救うはずの防災拠点となる施設が倒壊するなど、その機能が果たせない状況が数多く発生いたしました。このような状況を踏まえ、今後30年以内に高い確率で起こるとされる東南海・南海地震等に備えるため、本市におきましても、防災対策の見直しが必要となっており、南消防庁舎は、本市全体の防災拠点として重要な位置づけになるものと認識をいたしております。このようなことから、今後、防災施設に関する新たな補助制度についての国や県の動向も注視しながら、本市全体の防災体制の見直しの中で、防災拠点としての南消防庁舎の整備について関係部局と協議してまいりたいと考えております。
 次に、消防団詰所の整備についてでございます。
 消防団詰所につきましては、大規模な災害発生時、地域の防災拠点としての役割は非常に重要であり、これまで個々の詰所の状況を判断しながら、その都度更新を図ってまいりました。今後は、地域の実情を考慮した詰所整備計画について、消防団活性化推進委員会で検討するとともに、関係部局とも協議してまいりたいと考えております。
 以上で補足を終わります。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。藤田幸正議員。
○20番(藤田幸正)(登壇) いろいろと答弁いただきまして、非常にえっというふうなところもあるんですけど、何点か再質問させていただきます。
 まず、西条工水についてでありますが、水問題に関する協議会の中でいろいろ首長での協議会、また幹事会とあるわけですが、協議会で、加茂川及び黒瀬ダムの水資源の有効活用を通じて地域発展に資することを目的とするということでございますが、どうもいろいろな話を聞くと、西条市の言われることと、松山市と県とが言われることが全く協議がかみ合わないと。特に、きのうの西条市議会でも、西条市長のコメントというか、意見が出ておりましたが、これ以前の意見交換会も同じですが、そういったことにつながっていくんじゃないかというところがありますけど、そのあたりについては、一緒に出とるメンバーとしてどう思いますか。
 それと、都市計画税のこれから進む道でありますが、10億5,000万円程度確保したいというようなことでいろいろ資料の中に3案程度あるんですけど、税率についてはどのようなことを考えておられるか、お尋ねします。
 それと、企業用地で、産業居住地区に指定をしている多喜浜新田については、全く触れられてないんですけど、その辺について、何かお考えがあるのかどうか、その3点、まずお聞きします。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 再質問にお答えします。
 西条工水に関する協議会という名称でございますが、この中ではまだ担当部長を初めとする幹事会が開かれておりまして、首長が出ていっての協議会というのは、実際には開かれておりません。それ以前の西条地区工業用水の利用促進協議会は、これは西条・新居浜、そして愛媛県という立場で出席をしておりましたが、現在はまだ先ほど申し上げたような幹事会のレベルでの協議が行われているということでございます。
 都市計画税につきましては、もちろん税率というのは非常に大事でございますが、まず考え方として、公共下水道の認可区域に課税をさせていただくという、この考え方の統一、一致をまずしていただくということが必要でございます。それと、10億5,000万円程度確保するという前提で対象区域が拡大されますと、当然、今の税率よりは若干下がるであろうということが予測されますが、まだ正確な試算までは至っておりませんので、数字ですので、少しあいまいなままでは申し上げられないんで、今よりは当然下がるだろうということは考えております。ただ、それを強調するより、まず認可区域の拡大のところに課税をさせていただくという、この考え方の合意をいただくということがまず第一だということで、今そういう説明をさせていただき、拡大して課税する場合に、ただこちら、我々側として、税収増だけを考えているわけではないと。負担の公平性ということからの取り組みであり、従来から御負担を長くしていただいている方には、幾らかでも減税的なことにもなるというような考え方は今持っているところでございます。
○議長(伊藤優子) 佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 藤田幸正議員さんの再質問にお答えします。
 多喜浜新田の産業居住地区への企業立地についてでありますが、御案内のように、新居浜市としてあそこに土地を持っているわけではありませんが、先ほど申し上げましたように、新居浜市が造成して開発した土地につきましては、もうそろそろ限界点に達して、あと数社、企業立地すれば、もう新居浜に有望な企業を立地することはできない。一方、留置としてもいろいろ問題ありますが、多喜浜のあの土地につきましては、せっかく産業居住地区という地区指定といいますか、しておりますので、民民の間ということにはなりますが、そういった企業があれば紹介するなりあっせんするなりということについては検討してまいりたいというふうには考えております。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。藤田幸正議員。
○20番(藤田幸正)(登壇) 西条工水の協議会には、まだ首長での協議会はないと、担当部長レベルの幹事会というふうなことなんですけど、何か新居浜市は、要はもう西条工水の分を、今までの分を確保して、それを安定的に買うということじゃないかと思うんですけど、それをずっと続けていくと。有効的な水資源の活用になると、もう西条市と松山市とのお話であって、どうもそういったところに新居浜市が無理やりに何か引っ張り込まれているみたいな感じがしてならんのですけど、そういったことについてどう思われるかなという。ですから、どうも西条市と松山市の一緒の会のアリバイのために新居浜市が入っとると、極端な、表現が悪いですけどね、そういったようなことじゃないかなと思うんで、その点についてちょっとどう思われるかという点と、都市計画税の税率についてでありますが、10億5,000万円をまずは確保するんだと、でもこれだけ今回、認可区域でふえていくんですから、その分が絶対ふえてくるんですから、避けてという公平性というのが私は理解しにくいんですけどね。ですから、当然、今まで0.28%で税率をかけてもらっとんですから、これからのところについても、当然そうあるべきじゃないんかなと。それが一番公平じゃないかなと思いますが、そのことについていかがでしょうか。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) まず、西条工水の問題でございますが、当然、新居浜市も企業が工業用水として利用しておりますし、黒瀬ダムあるいは西条地区工業用水道事業計画の最初の段階から新居浜市という形でのかかわりがございますので、この会に参加をしていくということは、我々の役目ではないかと思っております。ただ、松山市への分水ということにつきましては、先ほど申し上げた管理者の件あるいは水利権を持つ西条市、さらにはそれを希望されている松山市というところの中で話し合いがされるべきであろうという、そういう考え方でございますし、新居浜市としては、現在の給水量を確保する、また価格を維持するということは当然の要望でございますし、そもそもの目的としては、新居浜・西条地区の工業用水として、産業の振興に資するというのが大きな命題でございますから、将来にわたりましては、当然、その目的に沿った利用がされるというのが、一番のあり方ではないかということで思っております。
 次に都市計画税の課税の問題でございますが、都市計画税は、都市計画事業に充ててまいりまして、大変大きな財源でございます。都市計画事業そのものは、将来の予測というのは長期にわたっては難しいところはございますが、ここ数年あるいは10年ぐらいの単位で言いますと、土地区画整理事業の完成などによりまして、今後公共下水道事業に対する投資の割合がふえていくという中で、公共下水道事業の認可区域の拡大地域に都市計画税をかけさせていただくということが一番現実的ではないかというふうに思っております。公平、不公平でいいますと、そもそも都市計画税課税区域とそうでないところの問題というのは従来からございますけど、長期にわたっては、都市計画事業の恩恵を受けていく、あるいは公共下水道という形でより受益と負担の関係がわかりやすい事業に充てていき、その受益を受ける方々に御負担をお願いしていくということが公平性ということになるんではないかと思っております。税率の問題は、先ほど申し上げたように、まず税率ありきということではなくて、まず認可区域の拡大のところに課税をさせていただくという考え方がまず第一だということと、長期的に認可区域の拡大を続けていきますと、公共下水道が100%になっていくときには、全区域に課税されて、本当の意味の薄く、広くの税になっていくと。そうしていくためには、その段階を経てそういう方向に持っていくというのも必要じゃないかということです。税に対する考え方なんで、いろいろあると思いますが、私どもはそういう都市計画税は必要であるということと、公共下水道事業を中心とした都市計画事業を進めていく中で、受益と負担を考えた場合、認可区域、既に認可区域になっている地域、これから拡大する地域に課税をさせていただくというような方針で臨んでいるところでございます。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。藤田幸正議員。
○20番(藤田幸正)(登壇) 認可区域が今度ふえて、約602ヘクタールの用途区域外の認可区域というようなことで、道路であるとか、公園であるとかというのは、不特定多数が使うもんであって、それはいいですけど、公共下水道というのは、もうそのうちへ引くんですから、その使われる方というのは決まっとんです、そこへ引くんですから。当然、それはもう出すのが当たり前のことなんで、出してもらうんで、お上がしとんですから。そのときに税をまずかけると。だけどそれはそのときに一緒に税率の話をしないと、話にならんのじゃないかということで私がお尋ねしとんであって、その辺のところについてはどう思われてますか。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 再質問にお答えします。
 税率については、現在の都市計画税の税率はこうなっているというのは当然御説明をいたします。仮に10億5,000万円程度という税額の確保になると、それよりは若干下がるだろうというようなことにはなりますけど、試算として幾らかの例を説明会のときには出していかなければいけないだろうと。ただ、納める側として、今の税率でまず確保あるいは覚悟していただければ、下がれば結果的にそれよりは下がるということで、後から下がったときに話が違うじゃないかとはちょっと言われないんではないかというふうには思っております。試算についてはいろいろなシミュレーションがあって、それぞれの課税地域の固定資産税の評価の問題もあるので、今の段階では、公の数字としては少し申し上げにくいんですが、精査をして、幾らかの幅を持ったものとして説明会あるいは議会の説明には今後臨んでいきたいと思っています。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。藤田幸正議員。
○20番(藤田幸正)(登壇) 農業問題について、新居浜農業を守るため、佐々木部長も一番の農政通でございますので、立派な新居浜農業が生きていくための一つの素案をつくり上げていただきますようにお願いをして、質問を終わります。ありがとうございました。(ブザー鳴る)
○議長(伊藤優子) この際、暫時休憩いたします。
  午後 2時01分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 2時12分再開
○議長(伊藤優子) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 藤原雅彦議員。
○8番(藤原雅彦)(登壇) 公明党議員団の藤原です。本日最後の質問となりました。また、同じ質問があるかとは思いますが、答弁のほどよろしくお願いいたします。
 約2万人に及ぶ死者、行方不明者を出した東日本大震災の発生から半年が過ぎました。改めて犠牲となった方々に追悼の意をささげるとともに、御遺族並びに被災された皆様方に心よりお見舞いを申し上げます。現在、被災地は、人間のきずなを強め、ともに支え合いながら復興を目指す力強い動きがある一方で、いまだ8万人以上の方が、避難生活を強いられています。心のケア、生活の再建、共同体の再生や産業の再考など、課題は山積しています。被災者一人一人への励ましと支援の連帯を一段と強めていかねばならないと思います。
 では、通告に従いまして質問を行います。
 1番目、防災アンケート調査についてお伺いいたします。
 全国の自治体では、この大震災を踏まえ、地域防災計画の見直しを進められようとしていますが、想定外の災害に対して、想定を尽くすために、私たち公明党愛媛県本部は、これを行政任せにするのではなく、県民総ぐるみ、また市民総ぐるみでの取り組みにしていくことが重要であると考え、総力を挙げて防災に強い支え合う愛媛、支え合う新居浜を実現することこそ、未来に対する私たちの責務であることを強く決意いたしました。
 そこで、このたび我が町、我が地域の防災課題や求められている防災対策を現場の視点から提案すべく、共助のかなめである自主防災組織の責任者の方々を対象に、26項目にわたり、防災に関するアンケート調査を実施いたしました。調査項目の一つ一つは、いずれも貴重な地域の声であります。
 なお、御多用の中、アンケート調査に御協力をいただきました皆様方には、心より御礼を申し上げます。
 それでは、その結果に従って、質問を行いたいと思います。
 調査目的は、新居浜市の自主防災組織の現状及び課題の特定であります。調査期間は、7月1日より7月31日に行いました。調査対象者は、自主防災組織責任者です。自主防災組織109団体に対し、アンケート配布枚数は91枚、回収枚数は78枚、回収率85.7%の結果となりました。自主防災組織全体の71.5%の団体より回答をいただくことができました。
 まず、自主防災組織の責任者は、圧倒的に男性が多く、96%となっていました。防災というある側面で危険を伴う活動については、男性のほうが望ましいのですが、災害要援護者の保護、救援となれば、近所づき合いが多い女性の協力も必要となるのではないでしょうか。新居浜市には、婦人防火クラブがありますが、自主防災組織との連携などどのようになっているのでしょうか、お伺いいたします。
 自主防災組織の責任者の年齢ですが、60代が61%、70代以上が16%で、合わせて77%に上り、高齢化率が高くなっております。年齢層の低い世代は、仕事が忙しく、時間的に地域の活動に参加しにくい実情があるのではないでしょうか。後継者の育成のためにも、今後若い人たちの積極的な参加が不可欠になりますが、御所見をお伺いいたします。
 次に、我が地域で最も危険性を感じる自然災害はとの問いに対して、地震が33%、水害が23%、土砂崩れが16%、液状化が12%と続いており、津波は2%と少数でありました。これは、新居浜市が瀬戸内海に面している位置的性格と、過去に津波の被害がほとんどなかったことなどからこのような結果が出たのではないかと思います。水害と土砂崩れが約40%となっています。これは、平成16年の豪雨災害がまだ記憶に新しいからだと思います。ことしの7月末に、新潟、福島が豪雨災害に遭いましたが、7年前の豪雨災害を教訓として、河川整備の推進、きめ細やかな避難情報、防災訓練へ住民の積極的参加、豪雨災害対応ガイドブックの配布など、さまざまな取り組みを行ってきたそうです。その結果、今回の新潟、福島の集中豪雨は、観測記録を更新しましたが、被害が少なかったと言われております。新居浜も7年前に豪雨災害を受け、何を教訓として、どう具体的に防災対策に努めてきたのでしょうか、お伺いいたします。
 次に、伊方原発の事故に対する不安について、すごく不安とやや不安が76%となりました。伊方原発から約100キロメートル離れた新居浜市で、多くの方が不安と感じていることは、注目に値することではないでしょうか。それほどに福島原発の事故以来、原発の信頼性が揺らいでいる証左ではないでしょうか。伊方原発の徹底した安全、安心の方策が重要になってくると思います。伊方原発事故が発生した場合、新居浜市独自の原子力防災対策など、策定しておられるのでしょうか、お伺いいたします。
 自主防災組織について、地域住民への周知と理解はできていると思いますかとの問いに、できていないと余り理解できていないが61%となりました。地域の約40%の住民の方しか理解できていないことになります。平成18年の9月議会で、防災アンケートに基づいて質問をしました。当時、地域住民の方に防災組織の認知度に対し、知っていると答えた人は51%でした。このことについて、各自治会と行政が一体となって努力していくしかないという答弁でありました。あれから5年経過しましたが、地域住民の方の自主防災組織に対する理解は、全く変わっていないことがわかりました。自主防災組織における問題点は何かとの問いに対し、さまざまな意見を寄せてくれました。多かったのは、自主防災部長を3年しているが、防災関係の説明を受けたことがない、具体的な指導方法がわからない、指導者の育成を行ってほしいなどの声がありました。平成19年11月に、約100名の方が参加して泉川校区連合自治会自主防災会が、防災リーダー育成研修を行っていますが、他の地域でこのような研修を行ったところがあるのでしょうか。また、全市的に行ったことがあるのでしょうか、お伺いいたします。
 同じく平成18年に新居浜市消防本部では、小学校の校区ごとに若手消防職員を選任し、災害に備え、地域の防災力向上をサポートする消防職員地域担当者制度を発足させましたが、現在、この地域担当制はどうなっているのでしょうか、お伺いいたします。
 次に、災害発生後、1次避難所、避難所に避難できますかとの問いに、難しいが56%でした。過半数の人が、避難所を理解してないことがわかりました。災害時要援護者、高齢者、障害者、乳幼児、難病患者、妊婦等の掌握は万全かとの問いに、掌握しているが52%でした。しかし、何らかの理由で掌握ができていないのが48%もあり、これは大きな問題ではないでしょうか。市を挙げての取り組みが必要となってくると思います。掌握が難しい理由の一つに、個人情報の扱いに問題があると思います。しかし、要援護者掌握は、あくまでも人命にかかわることで、個人情報よりも優先するということの意識を定着させることが必要でないかと思います。御所見をお伺いいたします。
 続きまして、2番目、節電対策についてお伺いいたします。
 新居浜市は、地球温暖化防止のため、省エネ推進会を立ち上げ、エコ対策に取り組んできました。しかし、東日本大震災で福島第一原発事故が発生し、政府はこのことを最大の危機ととらえ、電力需給緊急対策本部を設置し、計画停電や大規模な停電を避けるため、供給面の対策強化とともに、需要面でも電力を多く消費する事業者などを中心に、夏場には使用電力15%削減を目標に節電協力を求めてきました。新居浜市もこれを受け、省エネ推進会で、今まで以上の節電対策を策定し、推進を図ってまいりました。具体例としては、本庁舎では、エアコン設定温度28度の徹底、3階以上、昼休み1時間のエアコン停止、また廊下を含む室内照明の間引きなど、徹底的に節電に取り組んだ本当に暑い夏でした。省エネ推進会で策定された実施項目での結果として、昨年と比べるとどれぐらいの節電効果があったのでしょうか。また、本庁舎1階、2階は、市民の方の来庁が多いため、昼のエアコンを停止しませんが、3階以上でも少人数ですが、市民の方も来庁されます。市民に対して平等に対応をしなければならないと思いますが、御所見をお伺いいたします。
 先ほど申したように、福島第一原発事故の影響で、伊方原発を含め、全国の54基の原子力発電所のうち、震災や定期点検などのため、現在35基が停止中であり、震災後は、原発立地地域の不安の高まりの中で、再稼働も不透明な状況であります。日本の総発電量の約3割を占める原発の稼働率がじわじわと低下する中、稼働中の残りの19基も今後1年以内に順次定期検査に入るそうで、今後、ますます電力不足が全国に波及することになると思います。
 以上のことから、国や地方自治体は、このたびの原子力発電所の事故による電力不足を補うために、節電に力を注ぐ動きと同時に、原子力発電に頼らない太陽や風などを利用した自然エネルギー施策に大きくかじを切ろうとする、つまり節電対策と自然エネルギー政策、この2つが時代の趨勢となっております。自然エネルギー施策が、原子力発電にすぐに取ってかわることはできないとしても、安心、安全神話が崩れた今、この動きは確実に加速されていくと考えられます。1つ目の流れである節電対策ですが、もはや省エネ推進会だけの検討だけでは限界に来ているのではないでしょうか。抜本的に取り組む必要があるのではないでしょうか。その手段として、ESCOの活用があります。ESCOとは、エネルギーサービスカンパニーのそれぞれのEとSとCOをとってくっつけたものです。意味は、例えばビルの省エネ診断、省エネ工事、そして運転など、エネルギーに関するサービスをトータル的に提供し、省エネ効果をお客様に保証し、その民間会社は、省エネで浮いた部分の費用の一部を報酬としてもらい成り立つ事業のことです。また、最初に必要となる資金、初期投資についても、シェアードセービングス契約と言われ、資金をESCO事業者側が用意をするという契約が今主流となっております。その意味で、厳しい財政状況にあっても実施ができるということになります。環境省もESCO事業を推進するため、地方公共団体の施設へESCO事業を活用した省エネ化を行う民間事業者向けに補助金の公募などを行っております。震災前は、二酸化炭素削減の省エネの流れから、この事業が脚光を浴び、今では節電対策の有効手段として、自治体も活用し始めています。実例として、群馬県太田市では、ESCO事業を活用し、1万8,000灯の防犯灯を発光ダイオード、すなわちLED照明に交換する工事と今後10年間の維持管理を民間企業で東京にある株式会社シャルレライテックに委託することになったようです。太田市の平成21年度防犯灯の維持管理費と電気料金は約7,600万円、維持管理を民間に委託することで、修繕費約2,400万円が不要になることに加え、LED照明への交換によって、電気料金が40%から50%に抑えることができ、年間1,800万円の削減ができました。トータルで4,200万円の削減が試算上期待できます。ただし、ESCO事業のシェアードセービング方式のため、太田市の実質削減効果額は、年間500万円とのことです。また、LED化に伴い、二酸化炭素、CO2の排出量は、約50%削減できるようです。現在、各電力会社の電灯料金の下限は、20ワットまでとなっており、小型防犯灯では、LED化しても電気料金は変わらないという不満の声もありましたが、LED化を推進している経済産業省は、所管の電気事業分科会で、平成23年度中に料金区分を見直すべしとの方向性が示され、これを受け、各電力会社は、最低料金区分、つまり20ワット以下の料金区分を設定する可能性が出てきているところです。つまり、LED化することにより、その半分以下のワット数になり、新しい料金区分が設定されれば、さらに電気量の削減効果が期待できる環境になるとのことです。このことから、ますます防犯灯のLED化が加速されるのではないでしょうか。新居浜市は、防犯灯の管理、補修は、各自治会が行っており、電気代の一部は、防犯活動推進事業交付金より支払われております。現在、市内において防犯灯は何灯設置されているのでしょうか。それにかかる電気代は、年間幾らでしょうか。また、防犯活動推進事業の交付金額は幾らでしょうか、お伺いいたします。
 ESCO事業の導入を図り、市内の防犯灯のLED化の推進を含む節電対策を総合的、計画的に進めてはいかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。
 8月26日、再生可能エネルギー特別措置法案が成立しました。2つ目の流れである自然エネルギー施策ですが、学校施設や公共施設には、できるだけ太陽光発電システムを設置する積極的な施策展開をしていかねばならないと思いますが、御所見をお伺いいたします。
 3番目、コミュニティー放送・災害FMについてお伺いいたします。
 本年4月1日より、新居浜市において防災行政無線の運用が開始となりました。この防災行政無線システムの運用により、緊急時における市民への迅速かつ正確な情報伝達体制が確立されました。操作卓を市役所内に設置し、緊急情報を近隣に伝える屋外拡声子局や戸別受信機が公民館、学校、幼稚園、公共施設など、人が多く集まるところに設置されるそうです。全国的には、過去に津波、水害などの大災害のあった地域、東海地震警戒地域、原子力発電所など原子力関連施設周辺では、ほとんどの市町村に整備されています。しかし、過去に災害が少なかった地域では、整備がおくれているのが現状であります。今回の東日本大震災では、この防災無線が大いに役立ちました。しかし、その反面、新たな問題も生じました。地震でスピーカーが破損したり、また津波により機材などが水没し、使えなくなりました。このような問題を解決するには、電池式の防災行政無線戸別受信機を活用することが最も望ましいとされています。しかし、人口が多い自治体では、全戸配布することは、財政的にもなかなか難しいことです。今回の防災行政無線は、自治会の屋外拡声器に接続されると聞いておりますが、新居浜市において、屋外拡声子局は何カ所設置されるのでしょうか。防災行政無線の難聴地域に対して、どのような対策をとられるのでしょうか。また、停電も想定される中、停電時は機能するのでしょうか、お伺いいたします。
 この防災行政無線戸別受信機のかわりとなるものが、コミュニティー放送や災害FMです。愛媛県では、今治コミュニティ放送が、今治市に開局しています。放送局は、関係法律によって市町村に自治体単位に1局が開局できると定められています。地域密着が運営の条件となっており、6割以上を自前の番組で放送することが決められています。全国では、250局弱が運営されております。今回の震災では、コミュニティー放送が実施されていない自治体は、災害FMという形で自治体自身が開局することと期間限定を条件に、総務省総合通信局への口頭申し込みで即日免許という措置がとられていたと聞いております。現に震災直後から被害の大きかった東北3県では、23局が開局し、そのうち5局が役目を終えたとのことで既に廃局、または休止したとのことです。災害時における放送内容は、役場からのお知らせとして、弔慰金の受け取り方や首長からのメッセージ、ライフラインの情報、そして炊き出しのお知らせ等々、災害時の生活情報として欠かせないものを発信していました。この放送のあり方は、スタジオも要らず、役所の一室で、机の上に機材を置いて、市町村の職員が放送をしていたそうです。この情報伝達ツールとしてのコミュニティー放送や災害FMは、災害時や緊急時に威力を発揮することが証明されております。常時開設は難しいと思いますが、災害時に直ちに開局できる準備をすることが必要ではないでしょうか、御所見をお伺いいたします。このたびの震災を受け、大規模災害を想定し、防災対策を考えていかねばなりません。大規模災害において、最も大事なことは、正確な情報をいかに素早く発信していくかだと思います。
 4番目、小中学校及び公立体育館の非構造部材の耐震点検についてお伺いいたします。
 文部科学省は、8月24日、公立小中学校の校舎や体育館11万6,397棟について、4月1日現在の被災3県を除いております、耐震改修状況の結果を発表しました。耐震化率は、4月1日現在で80.3%となり、前年同期に比べ7ポイント改善したことがわかりました。耐震化率が8割を超えたのは初めてで、2002年調査開始以来、最大の伸びとなりました。これに伴い、震度6強以上の地震で倒壊する危険性が高い建物は、前年から2,884棟減り、4,614棟となりました。調査結果によると、都道府県別の耐震化率は、静岡98.2%、神奈川97.7%などの順で高く、広島59.1%、山口61.7%と低く、愛媛は67.6%で全国41位の結果でした。また、今回の調査では、新たに学校設置者である市区町村別に耐震化率を順位づけましたが、全国1,656団体のうち、100%達成が545団体、32.8%ある一方で、99団体、6%は、50%未満にとどまっており、自治体の耐震化に対する意識格差が浮き彫りとなりました。ちなみに、新居浜市は、耐震化率88.6%で、全国平均をはるかに上回っており、県下20市町の中で5位となっておりました。この小中学校耐震化は、自公政権下、経済対策の一環として、生きた公共事業として推進してまいりました。しかし、大震災で新たな問題が生じました。それは、非構造部材、つまり非構造部材というのは、建物の天井材、床材、屋根材、そして照明器具などのことを指しております。これの耐震化です。東日本大震災では、天井材の落下やひび割れなどの被害が確認されたのは1,636校でした。照明器具の被害も410校、外壁も968校で剥落するなどしました。栃木県下野市国分寺中学校では、震災当日、体育館に約300人が集まっている中、天井材が落下し、生徒1人がけがを負いました。また、東日本大震災で市町村などが運営する学校以外の公共体育館584カ所が被害を受けました。このことを重要視した文部科学省は、このたびの耐震化と柱や壁以外の非構造部材の点検状況に関する調査を初めて実施いたしました。結果、被災3県以外の小中学校2万8,930校のうち、5月1日現在で、耐震点検を行ったのは1万8,891校、全体の65.3%にとどまりました。また、全国の公共体育館で耐震化されているのは6割強にとどまっており、災害時の避難場所にもなる施設の危険性が、改めて浮き彫りとなりました。同省は、2012年に公共体育館の耐震化費用を補助する制度を創設する検討を始めました。新居浜市において、小中学校施設の非構造部材の耐震点検は実施されたのでしょうか。また、市内の公共の体育館も実施されたのでしょうか。実施されたのであれば、どのような結果になったのでしょうか、お伺いいたします。
 5番目、笑顔甲子園についてお伺いいたします。
 8月27日、28日に笑顔甲子園“絆”in新居浜が開催されました。全国15都道府県から29組がエントリーし、予選審査を勝ち抜いた12組が、すべての世代を笑わせるというテーマで、古典落語やコント、漫才などを披露しました。観客が審査に加わる27日の世代別バトルで勝ち進んだ地元枠の代表1組と予選通過の9組の計10組が28日の決勝バトルに進み、熱演を繰り広げました。28日は、大盛況の運びとなり、約900人の方々が高校生の熱演を見守り、私も観客の一員として笑いを共有した決戦大会となりました。この笑顔甲子園は、第五次長期総合計画で、将来都市像-あかがねのまち、笑顔輝く-産業・環境共生都市を目指すとして、まちづくりとして若い人から高齢者まで、すべての世代の笑顔輝くまちづくりの情報発信を行う第一歩として開催されました。グランプリに輝いたのは、パーマ大佐という埼玉県の高校生でした。英単語をローマ字読みする教育コントを披露し、会場を爆笑の渦に包みました。彼は、終了後、高校生が笑いで競い合えるすばらしい大会でした。第1回大会で優勝できたことが、将来誇りに思えるはずですと語っておりました。また、観戦した高校生も、みんなが一体感を持てたと感想を述べておりました。何はともあれ大成功で、第五次長期総合計画の見事なスタートを切ることができたのではないでしょうか。また、これまで運営に携わってきた皆様、本当に御苦労さまでした。無事終わった笑顔甲子園を振り返っての御所見をお伺いいたします。
 市内外とも大盛況の中、すべての世代の笑顔輝くまちづくりの情報発信ができたと言っておられましたが、今後どのようにして情報発信をしていかれるのでしょうか、お伺いいたします。
 6番目、子ども手当についてお伺いいたします。
 現行の子ども手当は、単年度限りであった平成22年度の子ども手当法案を半年間延長する暫定措置で維持されておりましたが、本年10月以降については、何ら政府の具体的な方針が示されていませんでした。その後、自由民主党、公明党、民主党の3党による政策協議を経て、ようやく今般の法案提出に至りました。これで子ども手当の支給特別法が可決され、本年10月以降の6カ月間、切れ目なく手当の支給が可能となりました。支給額は、現行の中学生まで一律1万3,000円から10月以降、3歳から中学生は月1万円、3歳未満と第3子以降3歳から12歳は月1万5,000円に変更になりました。親がいないなどの理由で、児童養護施設に入所中の子供らも支給対象に加え、子供も国内居住が支給条件として新たに加えられました。また、市町村が手当から給食費や保育料などを天引きすることで徴収できることができる設定も設けられております。そして、来年度以降については、民主党がマニフェストに掲げた子ども手当ではなく、児童手当の拡充として、また2012年6月から所得制限も960万円前後で設けられることになりました。これで、将来にわたり、安定した制度設計ができ上がりました。これは、またマニフェストに固執する余り、子ども手当の具体的な見直しができなかった民主党が、これまでの主張を改め、所得制限や手当額の見直しを受け入れ、現実路線へと転換したことであります。すなわち、マニフェストの誤りを完全に認め、2万6,000円という子ども手当から決別できたということではないでしょうか。遅きに失した感はありますが、我々公明党として、このたびの民主党の決断を大いに評価するものです。しかし、注意しなければならないのは、現在子ども手当支給対象世帯は、市町村への申請が必要となり、未申請者には支給されません。国会での成立から支給開始まで、約1カ月余りしかなかったため、9月号の市政だよりには、子ども手当のことを掲載することができませんでした。一律支給から対象年齢における支給額が変わりますが、どのようにして支給対象世帯に対して周知されるのでしょうか、お伺いいたします。
 手当から保育料並びに給食費など、天引きで徴収することができるようになりますが、滞納世帯に対して、天引きなど検討されているのでしょうか、お伺いいたします。
 7番目、認知症予防についてお伺いいたします。
 高齢社会となり、慢性的に医療や介護を必要とする高齢者が年々増加をしています。高齢者が尊厳ある生活を維持するためには、コミュニケーションの維持が必要ですが、それを妨げるのが認知症です。埼玉県の坂戸鶴ヶ島医師会では、地元自治体である坂戸市、鶴ヶ島市の協力のもと、平成18年より基本健診時に聴力検査を実施し、特定健診に移行してからも続けられております。聞こえはコミュニケーションの基本であり、難聴が認知症を引き起こす原因の一つであることに注目しての取り組みだそうです。厚生労働省の調査によりますと、65歳以上の人のうち、聞こえづらいと自覚しているのは21.6%、70歳以上では25.2%と4人に1人は難聴を自覚しているそうです。また、耳鼻科医の田崎洋氏によれば、加齢性難聴の発症頻度は、65歳以上が30%、75歳以上が60%、85歳以上では80%を超えると言われております。加齢による難聴は、老人性難聴とも呼ばれ、高い音が聞こえにくくなるのが特徴です。連続した音が途切れて聞こえるため、聞き間違いが多くなり、会話もスムーズに進まなくなります。ただ、低い音は比較的聞こえるため、ちょっとおかしいな、年のせいかなと耳鼻科の診察を延ばしがちで、早期発見を見逃し、治療を困難にしている現状があるそうです。難聴から社会的参加ができづらくなり、家庭内でも孤立することにより生きがいを失い、閉じこもりやうつ、認知症へと進展させていかないためにも、定期的な検査を地域で行っていくことが有効だとされております。さきに述べました坂戸鶴ヶ島医師会による坂戸市、鶴ヶ島市での定期健診の実施の結果、平成19年で9,653人受診し、575人に聴覚異常が認められ、専門医の再受診を勧奨したということです。また、検査の際使用する簡易聴覚チェッカーも、2010年12月に鶴ヶ島耳鼻咽喉科診療所の小川郁男医師により考案、開発されており、内科医による検査から専門医への受診を勧奨するという形で採用できるようになったと言われております。高齢者が尊厳ある生活を維持するため、介護予防の充実のため、新居浜市でも特定健診に高齢者に聴力検査を導入すべきだと思いますが、御所見をお伺いいたします。
 1回目の質問を終わります。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 公明党議員団代表の藤原議員さんの御質問にお答えいたします。
 まず、防災アンケートについてでございます。
 藤原議員さん御指摘のとおり、地域防災力の維持、向上のためには、地域防災力を担う人材の育成が不可欠であると認識いたしております。地域コミュニティーが希薄になりつつある現状において、自主防災組織の活動内容を知っていただき、関心を持っていただくことが重要と考えております。また、人材育成の観点から、本市では、愛媛大学と連携した防災教育や小学校と自主防災組織が消防職、団員と一緒になって防災についての学習や訓練を実施する中で、次世代の担い手となる子供たちに、防災に対する興味を日ごろから持っていただきたいと考えており、その中で後継者が育成されることを期待しております。
 次に、7年前の豪雨災害の教訓とその後の防災対策についてでございます。
 平成16年の豪雨災害は、とうとい人命と貴重な財産を奪い、多くの市民が避難所や仮設住宅での生活を強いられる甚大な被害をもたらしました。この災害を教訓といたしまして、平成17年度に防災専門の係を、平成18年度から防災安全課を新設いたしました。災害対策本部並びに水防本部機能強化として、指揮命令系統を明確にするため、災害対応班の再編成と増員を行いました。
 次に、防災工事として、がけ崩れや土石流の対策として、斜面崩壊防止工事や砂防堰堤などの整備を行っております。また、雨量計を大生院と多喜浜に新設し、市内5カ所の雨量をリアルタイムに把握し、ホームページ上で市民の皆さんにもお知らせすることが可能になりました。
 次に、避難勧告の判断基準を明確にするため、具体的数値を示し、的確な避難勧告等を発令することといたしました。さらに、土砂災害危険箇所における避難対象地区を定め、毎年度対象地区及び避難対象者名簿を見直すことにより、避難勧告についての連絡体制を確立いたしております。その他、自主防災組織の育成、要援護者リストの作成、防災行政無線の整備、防災マップの作成や災害時の応援協定の締結促進、さらに愛媛大学との連携による防災教育を実施するなど、各般の防災対策に努めてまいりました。今後につきましても、東日本大震災の教訓も生かし、地域防災計画の見直しなど、安全で安心なまちづくりに取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、本市独自の原子力防災対策などの策定についてでございます。
 現在の愛媛県の地域防災計画では、原子力防災対策地域は、原子力施設を中心として、おおむね半径20キロメートルの範囲とされておりますことから、本市独自の原子力防災計画は、策定しておりません。原子力災害により、放射能漏れなどが発生した場合におきましては、県や関係機関との連携を密にして、放射線量の監視体制を強化するとともに、防災行政無線やメールマガジンなど、さまざまな広報手段により、正確な情報を迅速に周知することで、市民の不安軽減に努めてまいります。
 なお、今後の原子力防災対策につきましては、愛媛県では全県の基礎的な放射線の調査をするため、モニタリングポストの増設を計画しており、このような原子力防災対策地域を含む計画変更等に関する国、県の動向を注視してまいります。
 次に、節電対策についてでございます。
 東日本大震災による福島第一原発事故が発生したことに伴い、日本のエネルギー政策は大きな転換期を迎えており、国はこれまでの原子力への依存から再生可能エネルギーへの移行など、さまざまな議論や制度づくりを検討しております。特に、先日、電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法、いわゆる再生可能エネルギー特別措置法が成立したことは、今後再生可能エネルギーの利用拡大を図るための制度として期待されております。再生可能エネルギーのエネルギー源としては、太陽光、太陽熱、風力、水力、地熱、潮汐などがございますが、設置する地域の気象条件や立地条件などが稼働率やコストに大きく影響するため、導入については十分な検討が必要であります。本市では、日照時間が長いという気象条件に恵まれていることから、太陽光エネルギーを利活用するため、平成21年度から市民の方を対象に、住宅用太陽光発電システム設置への補助制度を開始いたしました。また、公共施設につきましては、平成21年度に合葬式納骨施設、平成22年度に市内27カ所の小中学校、平成23年度に慈光園へ太陽光発電装置を設置いたしております。今後におきましても、公共施設を新築や改築する場合には、発電規模や費用対効果などを検討し、太陽光発電システムの設置を進めてまいります。
 次に、笑顔甲子園についてでございます。
 高校生笑い日本一決定戦、笑顔甲子園“絆”in新居浜は、地域に人と人をつなぐ笑いと元気を生み出し、新居浜市が目指す笑顔輝くまちづくりを推進するために、また東日本大震災の復興を願い、笑顔で日本を元気にしたいとの思いも込めて開催したものでございます。世代はもちろん、考え方や好みも異なる皆様に同じ時間と空間で一緒に笑っていただく。その笑いや笑顔を生み出す原動力として、次代を担う高校生を対象とした事業を企画いたしましたが、大会終了後、御来場いただいた方々や関係者の皆様から、笑顔になれました、元気をもらいましたなどの感想をいただき、また新聞、テレビ等で紹介されるなど、新居浜市が目指す都市像を、市内外に情報発信することができたのではないかと感じております。今回出場した高校生には、ネタの優劣を競うだけではなく、客層を分けた会場での審査を行うなど、すべての世代を笑わせられるかという大会趣旨に対し、真剣に向き合い、チャレンジしていただきました。大会期間は、短期間でありましたが、出場高校生の笑いに対する真摯な姿勢と熱意が伝わり、運営に携わる市職員の一体感も醸成されましたし、同じ志を持つ高校生同士にも、新たなつながりが生まれたようでございます。そして、こうして夢に向かって一生懸命に頑張る高校生の姿こそが、来場された皆様だけでなく、イベントにかかわったすべての人々に笑顔と感動を生み出し、大会を通じた大きなテーマであったきずなを体現する源になったものと考えております。
 次に、今後どのように笑顔輝くまちづくりを情報発信していくかについてでございます。
 今回出場した高校生からは、一生の思い出に残る大会だった、人生で一番成長できた2日間だった、そして新居浜が大好きになりましたという感想をいただきました。私といたしましては、こうした貴重な御意見を心に刻み、単なるお笑いコンテストではなく、行政として新居浜市だからこそできるイベントを目指していくべきだと感じておりますし、その実現に向かって、さらに知恵を絞っていくことによりまして、新居浜市から笑顔輝くまちづくりを全国に情報発信したいと考えております。今後におきましても、これまで取り組んでまいりました笑いの介護予防促進事業のほか笑顔甲子園など、若者への表現や成長の場の提供など、あらゆる世代の笑顔と元気が生まれる施策に積極的に取り組み、笑顔輝くまちづくりの推進を図ってまいります。
 以上申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(伊藤優子) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 公明党議員団代表の藤原議員さんの御質問にお答えいたします。
 小中学校及び公立体育館の非構造部材の耐震点検についてでございます。
 小中学校の体育館につきましては、平成18年度と平成19年度の2カ年で、文部科学省の学校施設の耐震補強マニュアルに沿って、耐震補強工事を実施いたしました。これは、建物の倒壊を防ぐための工事で、非構造部材の耐震化までは含んでおりませんでした。非構造部材の耐震点検につきましては、建築基準法第12条の規定により、本市建築住宅課の一級建築士による定期点検を実施しており、その中で目視により天井材のずれや照明器具のふぐあいについて確認を行っております。これまでの点検で、小学校体育館1校で天井材のずれを確認し、直ちに修繕を行っております。しかしながら、高所作業車を使用しての専門家による点検につきましては、明確な点検基準等がないことから実施しておりません。今後、老朽化による大規模改造や改築を行う際には、非構造部材の耐震化についても十分配慮して実施したいと考えております。
 また、公共体育館につきましても、専門家による非構造部材の耐震点検は実施しておりませんが、同じく建築住宅課職員による定期点検や指定管理者におきまして目視検査等を実施しており、修繕の必要なものについては、随時行っております。
 なお、今後におきましては、国の補助制度の動向を見ながら、改修等を行う際には、非構造部材の耐震化についても十分配慮して実施したいと考えております。
○議長(伊藤優子) この際、暫時休憩いたします。
  午後 3時01分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 3時12分再開
○議長(伊藤優子) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 補足答弁を求めます。神野福祉部長。
○福祉部長(神野洋行)(登壇) 子ども手当についてほか1点について補足を申し上げます。
 初めに、子ども手当についてでございます。
 平成23年度における子ども手当の支給等に関する特別措置法が、本年8月26日に成立いたしました。この法律では、留学中の場合等を除き、子供に対しても、国内居住要件を設ける、あるいは児童養護施設に入所している子供等についても、施設の設置者等に支給するという形になりました。また、保育料を手当から直接徴収することができるようになったり、学校給食費等についても、本人の同意により、子ども手当から納付することができる仕組みとするなど、従来の子ども手当と幾つか支給要件が変更となっております。今後、本年10月分からの支給で、法律の成立から施行日までの時間的な余裕がありませんが、今回の子ども手当制度の概要について、市のホームページで早急にお知らせいたしますとともに、10月号の市政だよりでお知らせするよう準備を進めております。
 また、本年10月分以降の子ども手当の支給対象世帯に対しましては、新規に申請が必要になりますことから、法律が施行されます10月1日以降、準備ができ次第、申請書類を郵送いたします。
 次に、滞納世帯に対する子ども手当からの直接徴収などにつきましては、保育料に関しましては、保育料の特別徴収に対応したシステムの改修が、また給食費や放課後児童クラブ利用料などの子ども手当からの給付に関しましては、受給者の同意が必要となりますことから、それらの諸条件が整った上で進めてまいりたいと考えております。
 次に、認知症についてでございます。
 高齢者に対して、特定健康診査の中に聴力検査を導入してはどうかという御提案でございますが、特定健康診査は、生活習慣病の原因となるメタボリックシンドロームを予防、解消するための健診でございます。これは、生活習慣病である高血圧症、高脂血症や糖尿病などの予備軍を早期に発見し、生活習慣を改善するための保健指導を実施して、生活習慣病の発症を防ぐとともに、有病者に対しては、重症化予防を目的としており、健診項目については国が基準を定めているものでございます。
 御提案の認知症予防における聴力検査は、坂戸市、鶴ヶ島市の例にもありますとおり、大変重要であると認識いたしておりますが、特定健康診査は、県医師会と県内市町との間での集合契約であることや、生活習慣病の予防を主眼とすることなどから、現時点では難しいものと考えております。
○議長(伊藤優子) 工藤市民部長。
○市民部長(工藤順)(登壇) 防災アンケートについてほか2点について補足を申し上げます。
 まず、防災アンケートについてのうち、防災リーダー育成研修の実施状況についてでございます。
 自主防災組織のリーダー向けの研修は、平成21年度及び平成22年度に自主防災組織リーダー育成研修会を、また平成22年度から自主防災組織リーダーのスキルアップ研修として、えひめ防災インストラクター養成講習会が実施されており、各校区の自主防災組織の役員さん延べ76名に受講していただいております。このほか、全市的な取り組みといたしましては、防災講演会を開催し、豪雨災害の実態について多くの市民の方に聴講いただいております。今年度は、今月24日に市連合自治会役員研修と兼ねた防災講演会を愛媛大学との共催で開催いたす予定といたしております。このほか、防災リーダーとして、今年度から3カ年で150名の防災士を育成し、防災知識、防災技術の普及啓発を期待いたしております。今後におきましても、連合自治会、自主防災組織と連携を図りながら、自主防災組織の活動を多くの方々に御理解いただけるよう、努めてまいります。
 次に、災害時要援護者の掌握についてでございます。
 現在、災害時要援護者の情報は、新居浜市個人情報保護審議会の承認を得た上で、対象者の名簿を民生委員に提供し、聞き取り調査によって同意を得て、自治会等に提供をしております。個人情報保護条例上は、生命、身体、または財産の保護のため緊急かつやむを得ないと認められるような災害時であれば、同意がなくても情報提供することが可能です。しかし、速やかな避難支援を行うためには、前もって要援護者を把握しておく必要があり、少しでも多くの方に同意を得る必要があります。このため、アンケートの郵送により同意を確認していた以前の手法を今年度から改め、調査対象者全員に民生委員が直接お会いして説明することで同意を得やすいよう改善を図っております。また、市政だよりやホームページ、福祉部窓口でのお知らせに加え、出前講座の機会等も活用し、災害時要援護者の避難支援制度を周知してまいります。
 次に、節電対策についてのうち、防犯灯についてでございます。
 防犯灯の灯数、電気代につきましては、現在、正確に把握するため、各自治会に依頼して、ことし9月現在の灯数と電気代を調査しているところでございます。灯数につきましては、平成21年10月から1年間をかけて四国電力などの協力を得て調査いたしました結果に、調査後の増加分や増加見込み分を加えまして、現在9,022灯と見込んでおります。電気代につきましては、今年度予算計上時点での試算では、年間約2,700万円余りと見込んでおります。
 次に、防犯活動推進事業の交付金額につきましては、今年度予算で1,900万9,000円といたしており、前年度予算と比較し399万9,000円の増額を図るとともに、各自治会への交付金の交付方法を見直したところでございます。
 次に、防犯灯のLED化の推進についてでございます。ESCO事業の導入によるLED化につきましては、これまで事業者からも説明を伺っておりますが、本市の場合、防犯灯は、市で設置しているのではなく、各自治会がそれぞれ電力会社と契約し設置しているため、契約の一元化がなされていないこと、また維持管理経費についても、防犯灯の設置や更新に市の補助制度はあるものの、基本的には各自治会が経費を負担していることなど、この事業になじみにくいところがあり、現状では導入は難しいものと考えております。しかしながら、四国電力におきましても、公衆街路灯の最低料金区分の設定が検討されていると伺っており、蛍光灯からLEDへの交換によりまして、自治会及び市全体の節電対策、経費削減につながりますことから、本市といたしましては、今後防犯灯設置補助金の見直しの際に、LED化の推進も含め、検討してまいりたいと考えております。
 次に、コミュニティー放送・災害FM放送についてでございます。
 まず、防災行政無線については、災害時における迅速かつ正確な情報伝達手段を確保するとともに、避難所となる公民館等の孤立化を防ぐため、本年4月1日から運用を開始いたしました。しかしながら、現在の設備では、市内全域に情報を伝達することができないことから、自治会広報塔を活用し、防災行政無線と接続することにより、可聴範囲を拡充するために、現在、市内自治会の既設広報設備及びふくそう等について調査をしております。屋外拡声子局の設置数につきましては、調査結果を踏まえ、ふくそう等の影響が極力少なくなるよう検討いたしたいと考えております。
 次に、難聴地域対策につきましては、来年度の自治会広報塔との接続状況を踏まえ、整備の必要な地域や整備方法などについて引き続き検討してまいりたいと考えております。
 次に、災害等により停電になった場合の対応についてでございます。
 市庁舎や公民館等に整備している防災行政無線設備は、無停電装置やバッテリーにより使用は可能でありますが、長時間の使用にも対応できるよう、非常用発電機を配備するなどの整備を進めてまいります。
 次に、災害FM放送についてでございます。
 3月の東日本大震災の発生直後から、被害の大きかった東北地方では、市町村からの申請により、災害時の被害軽減に役立つ情報を流すために、臨時災害放送局、いわゆる災害FM局が開局されました。災害FM局は、岩手、宮城、福島の東北3県で23局開設され、開設が最も早かった花巻市では、震災当日の3月11日、奥州市では震災翌日の3月12日に開設されております。総務省東北総合通信局にお聞きしたところ、災害FM局の立ち上げには2つのパターンがあり、花巻市、奥州市を含め比較的早期に開局した8局については、地元にある既存のコミュニティーFM局を転用する形で免許を取得し開局したとのことです。残りの15局については、開局に必要な放送機材の確保、電波調整、免許申請、放送スタッフの養成などについて、関連する民間企業やNPO法人、コミュニティーFM局の全国組織である日本コミュニティ放送協会などの支援を受けて開局に至ったとのことでございます。本市は、この2つのパターンで分類すると、後者の必要な放送機材やスタッフを持っていないほうに分類されます。今後本市において今回のような災害が発生した場合、いかに早く、正確に市民に情報を伝達するために、どのような準備、取り組みが必要か、今回御提案いただきました災害FM局を含めまして、情報収集し、研究してまいります。
 失礼いたしました。先ほどの答弁の中で、防災リーダー育成研修の実施状況について、「平成20年度及び平成21年度」と言うべきところ、「平成21年度及び平成22年度」と申し上げました。訂正をしておわびを申し上げます。
○議長(伊藤優子) 曽我環境部長。
○環境部長(曽我忠)(登壇) 節電対策についてのうち、本市の節電の取り組みについて補足を申し上げます。
 エネルギーの使用の合理化に関する法律、いわゆる省エネ法が改正され、平成21年度を基準として、平成22年度から平成26年度までの5年間で、年平均1%のエネルギー消費原単位の削減が義務づけられたことに伴い、本市では、平成22年11月に、省エネ推進会を設置し、削減に向けた取り組みについて検討いたしてまいりました。そうした中、東日本大震災による福島第一原発事故が発生したことに伴い、さらなる節電の徹底が必要となったため検討を行った結果、エアコンの設定温度28度の徹底、空調の昼休み1時間停止、照明灯の間引き、不要時、不在時の消灯、自動販売機の商品照明の消灯、事務機用機器の省エネモードの設定、90分以上離席時のパソコンの電源オフ、エレベーターの1台運転停止などの実施項目を決定し、空調の昼休み1時間停止につきましては、昼休みに来庁される市民が多い1階と2階を除くことといたしました。昼休みに3階以上を利用される市民の方もおられますが、節電の趣旨を御理解いただき、御協力をお願いしたいと考えております。
 また、市庁舎における省エネ実施項目での節電効果でございますが、8月の1カ月間の電力使用量で比較いたしますと、昨年と比較して、本年は、3万5,000キロワットアワー、約11.9%の電力使用量の削減となっております。この電力使用量削減の主なものを申し上げますと、業務に支障のない範囲での昼休み一斉消灯などで1日約40キロワットアワー、空調のお昼休み1時間停止で1日約90キロワットアワーの削減となっております。節電につきましては、地球温暖化防止の観点からも必要と考えておりまして、引き続き積極的に取り組んでまいります。
○議長(伊藤優子) 古川消防長。
○消防長(古川和彦)(登壇) 防災アンケートについて補足を申し上げます。
 まず、婦人防火クラブと自主防災組織との連携はどのようになっているのかについてでございます。
 新居浜市婦人防火クラブは、昭和50年4月に、家庭や地域から火災をなくするため、家庭の主婦を中心に結成されたボランティア団体でございます。主な活動といたしましては、ひとり暮らしの高齢者宅の防火診断や住宅防火フェアなどの各種イベントを実施するとともに、一昨年より住宅用火災警報器の設置推進に向け、地道に取り組んでおります。
 自主防災組織との連携につきましては、総合防災訓練や各校区の防災訓練にも積極的に参加し、自主防災組織と協力しながら、初期消火訓練などに取り組んでおります。また、炊き出し訓練時におきましても、女性ならではの知恵と手際のよさを発揮し、自主防災組織のみならず、地域住民とのコミュニケーションを図っております。また、現在、応急手当指導員の資格取得を目指し日々取り組んでおり、取得後は、自主防災組織の指導的立場で、適切な応急手当てが行えるものと考えております。今後の活動につきましても、住宅防火のみならず、南海地震などの災害に備え、女性ならではの視点から、自主防災組織との連携をより強力に築き上げていくことが重要であると考えております。
 次に、地域の防災力向上をサポートする消防職員、地域担当者制度を発足させたが、現在、この制度はどのようになっているのかについてでございます。
 地域担当者制度は、平成18年度に地域防災力の向上を目的として発足し、市内18校区の自主防災組織をサポートしてまいりました。現在では、各校区2名だった担当者を校区の規模や自治会数を考慮した人数に充実させております。活動につきましては、各種訓練や防災講習の日程調整並びに消防署及び消防団との連絡調整、また地域防災スクールへの参加、市防災訓練での補助などを継続して行っております。今後につきましては、東日本大震災以後、市民の防災意識が高まりつつありますことから、この機会をとらえ、担当者を積極的に地域へ密着させ、地域防災力の向上を図っていきたいと考えております。
 以上で補足を終わります。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。藤原雅彦議員。
○8番(藤原雅彦)(登壇) 大変答弁ありがとうございました。先ほど質問の中にありました我々公明党がとりましたアンケート、きょうの公明新聞に載っております。結果的にわかったことは何かというと、一つはリーダーの育成をやってほしいということと、地域住民の方が自主防災組織に対する意識向上が最も大事であるということがわかりました。今回、この災害について質問をするときに、私は3月11日に起きた震災の動画、インターネットで出てきてます、動画を幾つか見ました。その中で、一つ忘れられない光景がありました。それは、南三陸町だったと思います。高台から津波が来るところをずっと撮影していたその動画の中に、坂道を足を引きずりながら歩く高齢者の方、またその隣には、車いすを必死に押して上がろうとしているシーンがありました。その後ろ、本当に数メートルのところに、黒い津波が押し寄せてきている映像がありました。その映像は、途中でその場で切れました。その高齢者の方はどうなったかわかりません。津波というのは、地震が起きて津波が発生するまで30分から40分の時間があります。この自主防災組織は、その30分、40分の中で助けられる、また救助できるのが唯一自主防災組織だと私は思っております。行政がたったその短い時間で救出することはなかなか不可能だと思います。それを考えたときに、やはりこの自主防災組織が大事だなあということがわかりました。なかなか大変なことは重々わかっております。ですから、市全体がいつも意識を持って自主防災組織の構築を目指す、その体制をとるように心からお願いを申し上げて、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(伊藤優子) 以上で本日の代表質問は終わりました。
 これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
 明14日は午前10時から会議を開きます。
 本日はこれにて散会いたします。
  午後 3時34分散会