目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問
高塚広義議員の質問(1)
1 地域防災について
(1) 学校施設の防災機能の充実
(2) ボランティア休暇制度の見直し
(3) 集中豪雨時の浸水対策
(4) 被災者支援システムの導入
2 高齢者介護の充実について
3 介護支援ボランティア制度の導入について
4 高齢者用緊急時連絡カードについて
5 子供・若者育成支援について
6 かかりつけ医の普及・定着について
7 新居浜市のホームページについて
8 身体障害者用駐車場の適正利用について
9 地域の市民要望について
(1) 中萩校区内の旧国道の歩道エリアの整備
(2) 道路事情による緊急車両の進入不能対策
(3) 広瀬公園内の中之町池の水難事故防止対策
佐々木市長の答弁
1 地域防災について
(1) 学校施設の防災機能の充実
(4) 被災者支援システムの導入
2 高齢者介護の充実について
阿部教育長の答弁
9 地域の市民要望について
(3) 広瀬公園内の中之町池の水難事故防止対策
石川副市長の答弁
5 子供・若者育成支援について
田中企画部長の答弁
7 新居浜市のホームページについて
神野福祉部長の答弁
3 介護支援ボランティア制度の導入について
6 かかりつけ医の普及・定着について
8 身体障害者用駐車場の適正利用について
曽我環境部長の答弁
1 地域防災について
(3) 集中豪雨時の浸水対策
源代建設部長の答弁
9 地域の市民要望について
(1) 中萩校区内の旧国道の歩道エリアの整備
(2) 道路事情による緊急車両の進入不能対策
古川消防長の答弁
4 高齢者用緊急時連絡カードについて
高塚広義議員の質問(2)
1 地域防災について
休憩(午前10時59分)
再開(午前11時10分)
佐々木市長の答弁
1 地域防災について
工藤市民部長の答弁
1 地域防災について
大石豪議員の質問(1)
1 資源回復等推進支援事業について
佐々木市長の答弁
1 資源回復等推進支援事業について
佐々木経済部長の答弁
1 資源回復等推進支援事業について
大石豪議員の質問(2)
1 資源回復等推進支援事業について
佐々木経済部長の答弁
1 資源回復等推進支援事業について
大石豪議員の質問(3)
1 資源回復等推進支援事業について
2 防災・防犯体制について
(1) 情報管制
(2) バックヤード
佐々木市長の答弁
2 防災・防犯体制について
(1) 情報管制
古川消防長の答弁
2 防災・防犯体制について
(2) バックヤード
大石豪議員の質問(4)
2 防災・防犯体制について
工藤市民部長の答弁
2 防災・防犯体制について
大石豪議員の質問(5)
2 防災・防犯体制について
休憩(午前11時43分)
再開(午後 1時00分)
工藤市民部長の答弁
2 防災・防犯体制について
大石豪議員の質問(6)
2 防災・防犯体制について
工藤市民部長の答弁
2 防災・防犯体制について
大石豪議員の質問(7)
2 防災・防犯体制について
近藤総務部長の答弁
2 防災・防犯体制について
大石豪議員の質問(8)
2 防災・防犯体制について
3 災害時の長期支援体制の確立について
(1) 電力支援
工藤市民部長の答弁
3 災害時の長期支援体制の確立について
(1) 電力支援
大石豪議員の質問(9)
3 災害時の長期支援体制の確立について
(1) 電力支援
(2) 瓦れきの受け入れ
田中企画部長の答弁
3 災害時の長期支援体制の確立について
(2) 瓦れきの受け入れ
大石豪議員の質問(10)
3 災害時の長期支援体制の確立について
(2) 瓦れきの受け入れ
田中企画部長の答弁
3 災害時の長期支援体制の確立について
(2) 瓦れきの受け入れ
大石豪議員の質問(11)
3 災害時の長期支援体制の確立について
(2) 瓦れきの受け入れ
田中企画部長の答弁
3 災害時の長期支援体制の確立について
(2) 瓦れきの受け入れ
大石豪議員の質問(12)
3 災害時の長期支援体制の確立について
(2) 瓦れきの受け入れ
岡崎溥議員の質問(1)
1 地震・津波対策について
2 伊方原子力発電所について
3 保育園の民営化問題について
4 中学校卒業までの子供の医療費無料化について
佐々木市長の答弁
2 伊方原子力発電所について
3 保育園の民営化問題について
阿部教育長の答弁
2 伊方原子力発電所について
神野福祉部長の答弁
4 中学校卒業までの子供の医療費無料化について
休憩(午後 1時57分)
再開(午後 2時08分)
工藤市民部長の答弁
1 地震・津波対策について
2 伊方原子力発電所について
源代建設部長の答弁
1 地震・津波対策について
古川消防長の答弁
1 地震・津波対策について
合田港務局事務局長の答弁
1 地震・津波対策について
岡崎溥議員の質問(2)
1 地震・津波対策について
源代建設部長の答弁
1 地震・津波対策について
岡崎溥議員の質問(3)
1 地震・津波対策について
古川消防長の答弁
1 地震・津波対策について
岡崎溥議員の質問(4)
4 中学校卒業までの子供の医療費無料化について
神野福祉部長の答弁
4 中学校卒業までの子供の医療費無料化について
岡崎溥議員の質問(5)
1 地震・津波対策について
古川消防長の答弁
1 地震・津波対策について
日程第3 議案第53号
佐々木市長の説明
近藤総務部長の説明
委員会付託
日程第4 陳情第2号の陳情者の変更について
表決
散会(午後 2時37分)
本文
平成23年6月23日 (木曜日)
議事日程 第4号第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
第3 議案第53号 新居浜市税賦課徴収条例の一部を改正する条例の制定について
(企画総務委員会付託)
第4 陳情第2号の陳情者の変更について
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本日の会議に付した事件議事日程のとおり
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出席議員(26名) 1番 川 崎 利 生 2番 高 塚 広 義
3番 三 浦 康 司 4番 篠 原 茂
5番 水 田 史 朗 6番 太 田 嘉 一
7番 岩 本 和 強 8番 藤 原 雅 彦
9番 佐々木 文 義 10番 大 石 豪
11番 大 條 雅 久 12番 永 易 英 寿
13番 伊 藤 謙 司 14番 藤 田 豊 治
15番 高 橋 一 郎 16番 岡 崎 溥
17番 高須賀 順 子 18番 伊 藤 初 美
19番 真 木 増次郎 20番 藤 田 幸 正
21番 伊 藤 優 子 22番 仙 波 憲 一
23番 白 籏 愛 一 24番 近 藤 司
25番 加 藤 喜三男 26番 山 本 健十郎
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欠席議員な し
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説明のため出席した者 市長 佐々木 龍
副市長 石 川 勝 行
企画部長 田 中 洋 次
総務部長 近 藤 清 孝
福祉部長 神 野 洋 行
市民部長 工 藤 順
環境部長 曽 我 忠
経済部長 佐々木 一 英
建設部長 源 代 俊 夫
消防長 古 川 和 彦
水道局長 本 田 龍 朗
教育長 阿 部 義 澄
教育委員会事務局長 高 橋 康 文
監査委員 加 藤 哲
港務局事務局長 合 田 隆 充
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議会事務局職員出席者 事務局長 岡 正 士
議事課長 粂 野 誠 二
議事課副課長 飯 尾 誠 二
議事課議事係長 徳 永 易 丈
議事課調査係長 鈴 木 今日子
議事課主任 大 田 理恵子
議事課主任 高 本 大 介
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(伊藤優子) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第4号のとおりであります。
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日程第1 会議録署名議員の指名○議長(伊藤優子) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において佐々木文義議員及び大石豪議員を指名いたします。
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日程第2 一般質問○議長(伊藤優子) 次に、日程第2、昨日に引き続き一般質問を行います。
順次質問を許します。まず、高塚広義議員。
○2番(高塚広義)(登壇) おはようございます。
新人公明党議員団の高塚広義です。4月の市議選におきまして、市民の皆様の温かい御支援を受け、初当選させていただきました。38年間、民間企業で勤務した経験をもとに、今後は庶民の目線と民間感覚を取り入れて、市政に携わっていきたいと思っています。公明党の立党精神である大衆とともに語り、大衆とともに戦いとの気概で、常に庶民の側に立つ議員でありたいと決意いたしておりますので、どうかよろしくお願いいたします。
それでは、通告に従い質問させていただきます。御答弁をよろしくお願いいたします。
初めの質問は、地域防災についてお伺いします。
1点目は、学校施設の防災機能の充実であります。
大規模地震等の災害発生時、学校施設は、地域住民のための応急的な避難所となる役割を担っています。そのために、耐震性の確保だけでなく、食料、生活必需品等を提供できるように、必要物資を備蓄するなど、避難生活に必要な諸機能を備えることも求められています。このたびの東日本大震災を初め、過去の大規模地震の際にも、学校施設は、多くの住民を受け入れ、避難所として活用された実績は多々あります。その一方、当然のことながら、学校施設は教育施設であるために、防災機能の整備が不十分なため、避難所としての使用に際して、不便やふぐあいが生じたことも事実であります。学校施設で避難生活をしていく上で、学校施設の防災機能に関するさまざまなニーズが存在するのが現状です。新居浜市においても、現在、耐震化工事を行っていますが、学校施設の耐震性能を強化するだけでなく、避難所としての防災機能を備えた学校施設として整備する必要があると思います。岐阜県瑞浪市は、先ごろ救急医療用品や照明器具などの防災用機材を保管する倉庫を市内の小中学校等を中心に新たに15カ所に設置し、防災対策を強化しました。新居浜市としても、いざというときに、住民の避難所として十分機能できるよう、市内の全小中学校を含む学校施設の防災機能を向上させる取り組みが必要であると思います。本市の御見解をお伺いします。
2点目のボランティア休暇制度の見直しの質問は、割愛いたします。
3点目、集中豪雨時の浸水対策であります。
松山市消防局では、浸水常襲地域の石井地区自主防災組織連合会に、雨水を排水処理する小型ポンプ5台をモデル的に配備しました。同地域は、大雨時には、河川から水が逆流し、道路の冠水や床上、床下浸水など、家屋の被害が続出しました。根本的な浸水対策としては、排水ポンプ場の建設や河川の改修が効果的ですが、莫大な費用と時間がかかります。よって、当面の浸水被害を軽減するため、簡易な排水ポンプの設置が必要です。配備したポンプは、大人1人で持ち運べる大きさで、操作方法は、浸水している水路や道路にポンプを置いて、電源を入れると、本体から自動的に水をくみ上げる仕組みです。本市においても、浸水常襲地域があれば、排水ポンプの配備を検討すべきであると思われます。御見解をお伺いします。
4点目は、被災者支援システムの導入であります。
東日本大震災発生から3カ月余りとなりますが、全国各地の避難所などで、被災者は不自由な生活を余儀なくされております。このような被災者の支援には、自治体によるいち早い被災者情報の把握とさまざまな行政サービスが求められます。
そこで、膨大な行政事務の負担を軽減し、被災者への迅速な行政サービスの提供に活用できるのが被災者支援システムであります。同システムは、阪神大震災を経験した兵庫県西宮市が、被災者のために必要な支援策を集約し、開発したものです。私も西宮市へ行って勉強してまいりました。災害発生時の住民基本台帳のデータをベースに、被災者台帳を作成し、被災状況を入力することで、罹災証明書の発行から支援金や義援金の交付、救援物資の管理、仮設住宅の入退去など、一元的に管理できるシステムです。現在、財団法人地方自治情報センターが同システムを管理し、導入希望の地方自治体には、無償で提供しております。公明党は、震災発生後から、避難者情報を集約する仕組みの早期構築とともに、被災者支援システムの導入を強く訴えてきました。これを受け、総務省は、4月12日付で、各都道府県あてに、全国各地に避難している被災者情報を把握し、被災自治体へ提供する全国避難者情報システム構築への協力を要請しました。しかし、避難者の情報把握、提供が目的の同システムだけでは、被災自治体の円滑な行政サービスの提供に結びつくかどうか定かでないなど、不十分な点がありました。
そこで、公明党は、避難者の状況把握、提供後は、あくまで被災自治体任せとしている総務省の姿勢を厳しく追及し、被災者支援システムの導入をセットで周知徹底するよう要請しました。現在、総務省は、避難者情報システムとともに、被災者支援システムの活用を地方自治体に促しています。今回の震災後、被災者の情報を一元的に管理する被災者台帳の必要性への認識が高まり、同システムの導入の申請をする自治体がふえ、5月26日現在で300に達したと伺っています。例えば、震災後に同システムを導入した宮城県山元町では、システム導入により3つのデータベース、1つ目は住民基本台帳、2つ目が家屋台帳、3つ目が被災状況を確認して新たに作成した調査結果、この3つが統合され、罹災証明書の発行がスムーズに行われました。同町保健福祉課は、一度情報登録をしてしまえば、一元管理により、義援金の支給などについても再度申請の手続は要らない。行政にとっても、住民にとっても助かりますと罹災証明書だけでなく、義援金、支援金の支給、固定資産税の減免等においても、同システムが効果を発揮していることを語っています。厳しい財政状況の中、なかなか情報システム経費まで手が回らないとか、いつ起こるかわからないことにお金も労力もかけられないとか、システムエンジニアのようなコンピューターに精通した職員がいないといった声もあります。しかし、同システムは、西宮市職員が、災害のさなか、まさに被災した住民のために開発したもので、高いIT能力のある職員がいなければできないわけではありません。また、職員が立ち上げ、運用すれば、コストもかかりませんし、仮に民間企業に委託した場合でも、約20万円から50万円程度です。新たな設備として、特に必要もなく、既存のパソコンがあれば十分対応できます。今回の震災で、改めて平時から災害時に住民本位の行政サービスが提供される体制づくりを進める必要性が高まっています。そのために、阪神・淡路大震災の教訓と実践に裏打ちされた同システムを平時に導入し、運用していくことが、極めて有益だと考えます。同システムの導入について本市の御見解をお伺いします。
次に、高齢者介護の充実についてお伺いします。
年齢別人口の将来推計を見ると、75歳以上の後期高齢者が、現在から2025年までに約1.6倍に急増すると推計されています。2025年は、団塊の世代が75歳になる年であり、政府の社会保障国民会議では、現状7兆円の介護保険費用が、2025年には19兆円から24兆円程度まで膨らむと試算しており、高齢者介護政策及び医療、介護給付費抑制策として、今後15年間での仕組みづくりは、重要な課題であります。公明党が、昨年度に行った介護総点検調査結果では、高齢者が介護を受けている場所は、8割弱が自宅でした。そして、潜在的には、病院や介護施設よりも住みなれた我が家で介護を受け続けたいと願っている高齢者が多くいます。高齢者が要介護の状態になっても、住みなれた地域で暮らせるようにするためには、配食サービス等の生活支援や見守り活動などの地域活動といった介護保険制度だけではなかなかカバーし切れないサービスも必要です。このため、現在、個々の高齢者の状況やその変化に応じて、さまざまな支援が地域で包括的に提供できるよう、地域包括ケアの考え方が進められています。これには、身近なところでのサービス基盤の充実と医療と介護の連携体制の充実が不可欠です。中でも、退院後も切れ目なく医療、介護サービスが提供されるよう、体制を整えることが重要と考えます。このことにより、在宅介護を推進し、在宅みとりにまでつなげていくことができると思います。
他方、さまざまな事情により、介護する家族が、精神的に限界に達してしまい、高齢者への暴力や介護放棄など、高齢者虐待がふえています。しかも、介護うつや老老介護も深刻であります。これを解決するためには、自宅においても、家族が介護疲れをすることなく、十分な休息をとってもらうため、ショートステイなどによって一時的に施設に預かってもらうレスパイトケア事業の大幅な拡充が大事であると考えます。しかしながら、特別養護老人ホームなど、介護保険施設が不足し、入所待機者が多数いることにより、ショートステイも不足しているのが現状であります。
そこで、今後は医療と介護の一層の連携とショートステイや特養の整備充実が必要であると考えます。本市の御見解をお伺いいたします。
次に、介護支援ボランティア制度の導入についてお伺いします。
介護予防のために、市町村が行う地域支援事業の一環として、介護支援のボランティアを行った高齢者に対し、換金できるポイントを与える介護支援ボランティア制度が、平成19年度にスタートしております。65歳以上の人が、特別養護老人ホームなどの高齢者施設で、配ぜんの手伝いや高齢者の話し相手など、ボランティア活動を行うとポイントがもらえ、ためたポイントを現金に交換することで、結果的に介護保険料の負担が軽減されるという仕組みであります。対象となる活動やポイントの換算方法などは、自治体によって異なりますが、多くは1時間当たり100円程度の換算で、年間で5,000円を上限としています。中には、ポイントを特産品や地元の商店で使える地域通貨や商品券にかえられるほか、福祉団体に寄附できる自治体もあります。鹿児島県霧島市のボランティア登録者は、老人ホームなど老人介護施設でレクリエーションなどの指導、話し相手、芸能披露などを行っております。また、霧島市の制度の特徴は、ボランティア活動の場として、小学校や幼稚園、子育てサロンなどが提供され、世代間の交流が行われております。そこでは、給食やおやつの配ぜん、各種行事の手伝い、赤ちゃんの世話などを行っております。元気な高齢者の社会参加を促し、介護予防にも役立ち、地域を活性化させるのが制度のねらいであります。換金などの経費は、介護保険から支出するため、財政負担を懸念する声もありますが、東京都稲城市では、市内の高齢者の2.2%に当たる約300人が参加した平成20年の実績をもとに試算したところ、介護予防効果がポイント換金の負担を上回り、高齢者1人当たり月額で約11円の費用削減効果があったと報告されております。同市高齢福祉課では、参加者がさらにふえれば、効果も高まるのではと期待されています。高齢化の進行で介護保険の給付額がふえ、今後も介護保険料の上昇は避けられない見通しであり、平成24年度からは、65歳以上の保険料が全国平均で月額5,000円を超える可能性があるとの指摘もあります。保険料抑制策として、介護支援ボランティア制度の導入を提案するものです。本市の御見解をお伺いします。
また、公明党は、全国で取り組んだ介護総点検で、約10万人の介護現場の声を集め、これをもとに新・介護公明ビジョンを作成しております。当該ビジョンにおいて、介護保険料の軽減策の一つとして、介護保険を3年間利用しなかった65歳以上の元気な高齢者に対し、介護予防に取り組んでいることを評価し、お元気ポイントのような介護保険料やサービス利用料の負担を軽減するポイントシステムの導入を提言しております。この点についても、本市の御見解をお伺いします。
次に、高齢者用緊急時連絡カードについてお伺いします。
愛知県尾張旭市では、高齢者が倒れた場合、身元や連絡先などが確認できる緊急時連絡ステッカーを作成し、70歳以上の高齢者で構成する世帯に配布しております。同ステッカーは、冷蔵庫の扉に張りつけるマグネット式のもので、救急隊員が駆けつけたとき、ステッカーに記入された情報をもとに、素早い対応が可能となるためのものです。表側にはタイトルを表示し、裏面には緊急の連絡先、かかりつけの医療機関、持病、飲んでいる薬などを記入する欄があります。これは個人情報に配慮し、いざというときに救急隊員が裏返しして確認する仕組みとなっております。本市においても、消防署で検討されているとお伺いしましたが、現状の取り組みをお聞かせ願います。
次に、子供・若者育成支援についてお伺いします。
青少年をめぐる環境は、急速な少子化や就業形態の多様化、情報化社会の進展などで、大きく変化しております。また、少年による事件やいじめ、児童虐待なども相次いでおり、有害情報のはんらんも見られます。こうした環境変化の中で、特に危惧されることは、若者失業者とも言われるニートやフリーターの存在であり、社会的自立の困難な青年が増加していることです。青年の社会的自立のおくれは、国の活力がそがれることにつながり、社会にとってはまさに損失であり、非婚化、少子化につながるとの指摘もあります。
このような背景を受け、2009年7月に、子ども・若者育成支援推進法が国会で可決され、去年4月に施行されました。この法律は、子供、若者育成支援施策を総合的に推進するために設けられました。また、社会生活をスムーズに送ることが難しい子供、若者を支援するネットワークの構築をうたっています。大きなポイントは、子供、若者育成支援を、社会の責任として認めたことです。例えば、現在の不況に伴う学生の就職難は、個人の力で解決できる問題ではありません。この推進法は、子供、若者の抱える問題を地域ネットワークが支援することにより、就業や修学等につなげることを目指しております。具体的には、ワンストップの相談窓口として、子ども・若者総合相談センターの設置であります。子ども・若者支援地域協議会を通じて、関係機関との調整を図り、総合的な支援体制の構築を目指しています。今までは、子供に関係する法律は、縦割り行政にあわせて個別に施行され、支援機関もばらばらでした。例えば、教育では、修学支援は教育委員会が支援、福祉では、生活環境改善を支援する福祉事務所や児童相談所、保健では、医療支援は保健センター、雇用では就業支援のためのハローワークなど、本来関連づけられるべき問題が、行政の都合で区切られてしまっております。この不便さを少しでも解決しようというのが、相談センターと地域協議会です。この子ども・若者育成支援推進法第19条第1項は、地方公共団体に対し、社会生活を円滑に営む上での困難を有する子供、若者に対する支援が、効果的かつ円滑に実施されるよう、関係機関等により構成される子ども・若者支援地域協議会の設置に努めることを求めております。本市においても、子ども・若者支援地域協議会を設置し、総合的な支援を図るべきであると考えます。本市の御見解をお伺いいたします。
次に、かかりつけ医の普及・定着についてお伺いします。
医師不足、医師の偏在などから、地域医療体制の危機が叫ばれる中、軽症者や初期医療対象者の病院受診、いわゆるコンビニ受診による病院勤務医の過重労働が問題となり、また本当に高度な治療を必要とする重篤患者の受診機会を奪ってしまっている現実があります。これらの問題に対応するため、地域の初期医療の中核的な担い手となり、生活の中で患者を支えるかかりつけ医の普及、定着に取り組むことが大事です。また、医療機関が相互に連携し、地域の医療資源を効率的に活用することで、適切な医療提供が受けられる体制確保も重要であります。かかりつけ医とは、日ごろから患者の体質や病歴、健康状態を把握し、健診、診療行為から簡単な救急処置まで行い、必要に応じ専門医に紹介してくれる身近な医師のことをいいます。また、専門医での入院治療後の在宅療養のケアを引き受けたり、健康維持の観点から、健康管理上のアドバイスを行うなど、重要な役割が期待されています。欧米には、多くのかかりつけ医がおり、イギリス、フランス、ドイツでは、緊急の場合を除き、まず家庭医を受診するという仕組みがとられております。日本でも、2008年、公的にかかりつけ医の普及を図ろうと、高齢者医療制度の一環として、後期高齢者診療料が新設されました。高齢者は、さまざまな病気で、複数の医療機関を受診し、検査や投薬が重複する可能性があるので、それを防ぐ必要があります。また、入院療養から在宅療養へ高齢者医療の転換を促すことで、医療費を抑制する必要もあります。特定の開業医が、患者との信頼関係に基づき、高齢者が抱える複数の疾患を総合的に診断、治療し、必要なときには心のケアも行う。また介護保険のケアマネジャーと連携し、患者の生活に合わせた在宅療養のアドバイスや積極的な訪問診療を行うほか、痛みを緩和するケアや終末期医療にも対応する。これらの条件を満たす医師をかかりつけ医として普及を図ろうとしましたが、かかりつけ医以外の医療機関が何らかの検査をしても、診療報酬が一部制限される制度となっていることなど、受けたい医療が十分に受けられないと医療機関が反発し、登録が進まず、昨年4月に廃止となりました。しかし、高齢者に限らず、地域の初期療養の中核的な担い手となり、生活の中で患者を支える在宅療養を支援するためには、かかりつけ医の普及、定着が不可欠です。本市として、地域医療を守り、いつも市民の近くに頼れるお医者さんがいる安心を確保するため、かかりつけ医の普及、定着に係る課題をどのように認識し、今後どのように取り組むのか、御見解をお伺いします。
次に、新居浜市のホームページについてであります、お伺いします。
鹿児島市では、視覚障害者や高齢者など、文字が読みづらい人でもホームページを利用できるよう、音声読み上げ機能を採用して、利用者に喜ばれています。同機能は、ホームページ画面上の音声読み上げをマウスでクリックすると、ページ内の項目や文章などが音声で流れる仕組みです。項目の選択やページ移動は、マウスの操作ででき、文章は読み上げ部分が緑に反転、目でも追えるよう、配慮されています。本市においても、取り組みをお願いしたいと考えますが、御見解をお伺いします。
次に、身体障害者用駐車場の適正利用についてお伺いします。
昨年7月より、愛媛県では、パーキングパーミット(身体障害者等用駐車場利用証)制度を開始しております。同制度は、県内の公共施設やショッピングセンターなどに設置されている身体障害者用専用駐車場に、一般の利用者が駐車するケースが多いことから、同駐車場を必要とする障害者などに、パーキングパーミットを交付し、利用できる人を視覚的にも明確にすることにしております。同事業に協力する施設、店舗の身体障害者用駐車場には、「県では、歩行が困難な方が駐車場を利用しやすいよう、パーキングパーミットを発行しています。この場所を必要としている人がいます」と書かれた駐車場案内表示板が掲示され、障害者が安心して駐車できるよう配慮されています。交付対象者は、身体障害者、知的障害者、精神障害者、要介護認定を受けた高齢者、難病患者、妊産婦、けが人、歩行が困難な人となっています。しかし、現状は、一部の心ない人が、このスペースに車をとめているため、必要としている人が、必要なときにとめられない場合があるようです。本市においても、現状を把握して、広報活動の取り組みを積極的に行っていただきたいと考えます。今後の取り組みをお聞かせ願います。
次に、4月の市議選を戦う中、皆様より地域のさまざまな要望をお聞きしました。その中で、次の3点についてお伺いします。
1点目は、中萩校区内の旧国道、範囲は尻無川から西河川までの歩道エリアの整備であります。旧国道は、道幅が狭い上、朝夕の通勤時には車の通行量が多く、歩行者にとって非常に危ない状況になります。歩道エリアを歩いてみると、くぼみや段差があり、特に高齢者には危険であると感じました。担当部署には、御検討をお願いしておりますが、歩道幅を広げるとか、表面を極力フラットにするなど、対策をお願いしたいのですが、現状の取り組みをお聞かせ願います。
2点目は、道路事情による緊急車両の進入不能対策であります。新居浜市の上部、例えば本郷とか中村地域では、道幅が狭いために、消防車、救急車等が進入できず、緊急災害時に対応できない状況になっています。道路の両側が塀になっている箇所もあり、複雑な問題でありますが、何らかの対策を講じていくべきであります。現状の取り組みをお聞かせ願います。
3点目は、広瀬公園内の中之町池の水難事故防止対策であります。現在、中之町池周辺を散歩できる歩道がありますが、歩行時に誤って転落しそうな箇所があります。担当部署には現状をお知らせしております。景観上の問題もあり、防護さく設置とはいかないと思いますが、水難事故防止の観点から、立て札設置などの対策が必要と考えます。本市の御見解をお伺いします。
以上で1回目の質問を終わります。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) おはようございます。
高塚議員さんの御質問にお答えいたします。
地域防災についてのうち、学校施設の防災機能の充実についてでございます。
現在、新居浜市におきましては、避難所を65カ所指定しております。そのうち小中学校が28カ所指定となっております。本市では、主に風水害時には、最初に公民館を避難所として開設し、災害の規模や状況に応じ、小中学校を避難所として順次開設し、さらに不足する場合には、高等学校等を開設することといたしております。小中学校につきましては、ハード面では、平成24年度中に市内すべての小中学校の耐震補強工事が完了する予定となっており、より安全かつ安心できる避難所の確保が図られるものと考えております。
また、今年度運用を開始いたしました防災行政無線の戸別受信機を設置し、避難者に対して、被災の状況や救護所の設置状況、生活関連情報などを迅速に伝達できるようにしております。
小中学校につきましては、備蓄物資の保管は行っておりませんが、学校にあります保健室や体育館のマット、給食室、校内放送設備、土のう作製に使える砂がございますことから、状況に応じて、学校にあるさまざまな設備や資機材をより有効に活用するとともに、新居浜市が締結しております協定に基づき、必要な物資を供給することによって、避難所運営をいたしてまいりたいと考えております。しかしながら、今回の東日本大震災の教訓も踏まえ、災害の種類によって、公民館や学校に限らず、開設する避難所や開設場所を考慮すること、必要な備蓄物資の数量や保管場所についての見直しを行う必要性など、課題として考えられますことから、今後の施設や備品の整備に当たりましては、災害時における防災機能の向上の観点も含め、検討してまいります。
また、総合防災訓練に小学校単位で参加したり、小中学校で防災訓練が実施される際、避難訓練だけでなく、児童引き渡し訓練なども取り入れることや、地域の消防団、自主防災組織も参加した訓練を実施することなども行っております。今後におきましては、避難所運営も訓練内容に取り入れることなどを通じ、教職員のスキルアップを図り、市職員と教職員とが連携し、自主防災組織の協力も得ながら、より円滑な避難所運営ができるよう努めてまいります。
次に、被災者支援システムの導入についてでございます。
被災者の方の生活再建を進める上で、安否確認、罹災状況の把握、それに基づく罹災証明の発行等、迅速な行政サービスが求められます。しかしながら、それぞれのもととなります既存のデータが、住民基本台帳、家屋台帳等に分かれておりますことから、大規模災害発生時等では、膨大なデータ処理に時間を要することが予想されます。高塚議員さんに御紹介いただきました被災者支援システムは、支援に必要な行政データを一元管理することが可能となり、実際の災害での教訓が生かされたシステムでありますことから、より迅速かつきめ細やかな行政サービスの提供につながるものと考えております。本市におきましては、現在、導入検討のため、試験的に利用登録を行ったところでございます。今後、先進地における事例や、先ほど御紹介のございました山元町へは、罹災証明発行の支援のため、職員を派遣しておりまして、それらの経験なども踏まえながら、本市の既存システムとの連携方法、関係各課との運用体制等について調査し、本市での活用が可能かどうか、検討してまいります。
次に、高齢者介護の充実についてでございます。
まず、医療と介護の一層の連携についてでございますが、国におきましては、本年の第177回国会で可決されました介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律の中に、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスが連携した要介護者等への包括的な支援、いわゆる地域包括ケアの推進が盛り込まれ、平成24年4月に施行されることとなっております。本市におきましても、高齢者が住みなれた地域で、安心してその人らしい生活を継続することができるようにするためには、医療と介護の連携を強化することで、在宅支援を強化すること等が重要であると認識をいたしております。この地域包括ケアシステムの視点といたしましては、24時間対応の在宅医療、訪問看護やリハビリテーションの充実強化、できる限り要介護状態にならないための予防の取り組みなどが挙げられておりますことから、本市におきましても、本年度見直しを行います高齢者福祉計画の中で、これらの視点を考慮しながら、高齢者が住みなれた地域で、安心してその人らしい生活を継続することができるよう、計画策定に努めてまいりたいと考えております。
次に、ショートステイや特養の整備充実についてでございます。
高齢者を在宅で介護する場合においては、介護者の負担が重くなり過ぎないことが重要であり、本市におきましても、介護を必要とする高齢者自身のサービスの充実はもとより、介護をされる御家族の支援に取り組んでまいりました。本市は、これまで多くの施設入所希望者がいらっしゃる状況だったため、本年度までの3カ年の第4期介護保険事業計画において、大幅な施設整備に取り組んでいるところでございます。地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護事業所、いわゆる小規模特養施設を6施設、174床、認知症対応型共同生活介護事業所、いわゆるグループホームを12施設、216床、特定施設入居者生活介護事業所、いわゆる混合型特定施設を65床の増設、また国の経済危機対策を踏まえた介護基盤の整備方針に基づき、特別養護老人ホーム30床及び介護老人保健施設20床の増床が認められておりますことから、合わせて505床の増設を進めているところでございます。このほか、これらの整備にあわせまして、ショートステイ施設の増設が進められておりますことや、小規模多機能型居宅介護事業所を4カ所整備することに伴いますショートステイの増加も予定されております。
なお、今後のサービス提供体制につきましては、今年度が次期介護保険事業計画の策定年度となっておりまして、ニーズ調査等により整備方針を検討してまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(伊藤優子) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 高塚議員さんの御質問にお答えいたします。
地域の市民要望についてのうち、広瀬公園内の中之町池の水難事故防止対策についてでございます。
広瀬公園内にある中之町池、通称亀池は、幕末にかんがい用のため池としてつくられました。その後、明治から昭和にかけ、広瀬家によって整備が進められ、昭和43年、愛媛県の名勝に指定されております。
御指摘の水難事故防止対策につきましては、文化財としての性格上、防護さく等の設置は適当でないと考えますので、危険箇所に注意を喚起する立て札を設置し、水難事故防止に努めてまいります。
○議長(伊藤優子) 補足答弁を求めます。石川副市長。
○副市長(石川勝行)(登壇) 子供・若者育成支援について補足を申し上げます。
近年の社会情勢の急激な変化は、子供、若者の育成に多大な影響を及ぼしており、とりわけニートやフリーターの増加は、将来に向け看過できない重大な不安材料であると考えております。そして、それら若者を生み出してきた要因は、まさに多種多様であり、個人の責任に帰することだけでは、決して課題解決に結びつかないものと認識をいたしております。昨年4月に施行された子ども・若者育成支援推進法では、地方公共団体が主体となって、さまざまな行政分野が協働して取り組むネットワーク型の組織の設置が努力義務となっており、行政全体で、一人一人の子供、若者が、健やかに成長し、社会とのかかわりを自覚しつつ、次代の社会を担うことができよう、支援に努めることが求められておりまして、さまざまな知見を総合することで、より具体的な支援のための手法が見出されるものと考えております。
本市におきましても、細分化された縦割り型の行政運営では対処することが難しい課題がふえてきており、徐々にではございますが、横断的な組織が生まれてきております。例えば、発達支援の領域では、昨年10月、こども発達支援センターを開所し、保健、福祉、医療、雇用と教育が連携して取り組みを進めております。家庭内暴力などで支援を要する子供への対応は、福祉、教育、警察等で組織される要保護児童対策地域協議会を設置し、連携によるメリットも生まれてきております。
御提案のありました子ども・若者支援地域協議会の設置につきましては、現在、愛媛県におきまして、子ども・若者育成支援推進法に基づき、平成23年度から平成27年度を計画期間とするえひめ子ども・若者育成ビジョンを策定中でございまして、その動向を踏まえながら、子供、若者の不安解消に結びつく的確な支援に向けた組織づくりについて調査検討を行ってまいりたいと考えております。
○議長(伊藤優子) 田中企画部長。
○企画部長(田中洋次)(登壇) 新居浜市のホームページについて補足を申し上げます。
新居浜市では、平成19年度に、高齢者、障害者も含め、利用者にとって見やすい、わかりやすい、検索しやすいといった視点から、ホームページの全面更新を行いました。利用者が文字の大きさを変更できるようにしたり、音声読み上げソフト利用者のために、画像等に内容をあらわすテキスト情報を添付したり、目的の情報を探しやすくするために、トップページのメニューをわかりやすく分類するなど、一定の配慮はいたしましたが、高塚議員さんが御提案の音声読み上げ機能につきましては、現在、採用いたしておりません。しかしながら、高齢者人口が増加し、高齢者のインターネット利用者の増加が見込まれる中、この音声読み上げ機能は、ホームページの文字が読みづらくなった高齢者や視覚障害者などの幅広い利用が見込まれますので、今後、鹿児島市など既に導入している自治体の事例などを参考に、音声読み上げ機能の導入について検討を進めてまいります。
なお、パソコンが使える視覚障害者に対しましては、パソコン本体に音声読み上げソフトを導入することが有効な手段だと思いますが、視覚障害者2級以上の方は、障害者自立支援法で、情報や通信を支援するサービスを受けることができます。その制度を利用すれば、パソコンに表示された情報や入力した文字を読み上げる、いわゆる音声読み上げソフトを、かかった費用の1割の自己負担で利用することも可能となっております。
○議長(伊藤優子) 神野福祉部長。
○福祉部長(神野洋行)(登壇) 介護支援ボランティア制度の導入ついてほか2点について補足を申し上げます。
介護支援ボランティア制度は、高齢者が介護支援ボランティア活動を通じて、地域に貢献することを積極的に奨励、支援することで、その社会参加活動を通じ、健康増進、介護予防等を通じた生きがいづくりを目的とするものでございます。制度的には、介護支援ボランティア活動実績を評価した上で、評価ポイントを付与し、当該ポイントを換金することで、実質的に保険料負担を軽減するものでございます。本市では、だれもが健康で生きがいと安心感のある暮らしの実現を継続していけるよう、介護予防の知識や技能を取得するための介護予防教室や介護予防の講師を養成する介護予防ボランティア養成講座の開催、また地域の高齢者の個別の生活ニーズにこたえる仕組みを構築するための担い手の養成を行う生活・介護支援サポーター養成事業など、健康増進や介護予防、介護支援などの取り組みを行っております。
介護保険を持続可能な制度としていくためには、元気な高齢者がふえていくことが重要であり、高齢者がやりがいを持って介護予防に励めるよう、新たな支援システムを考えていくことが重要でございます。
御提案の介護支援ボランティア制度による保険料抑制や介護予防の向上による地域づくりにつきましては、現在、本市が行っている各関連事業との整合性や個々の状況などの問題点を整理した上で、元気な高齢者が生き生きとした地域づくりを推進できる新たなシステムを構築できるよう検討してまいります。
また、お元気ポイントのような介護保険料やサービス利用料の負担を軽減するポイントシステムの導入につきましても、介護サービスを利用していない方を顕彰する考えも含めまして、新たな支援システムの一つとして検討してまいりたいと考えております。
次に、かかりつけ医の普及・定着についてでございます。
市民それぞれのあらゆる健康上の問題や疾病に対し、総合的、継続的、そして全人的に対応するプライマリーケアの担い手であるかかりつけ医の役割は、地域の医療連携体制を構築する上で、極めて重要なものであります。かかりつけ医が近くにいて、早く受診することができ、専門医との連携がとれ、健康なときからかかわれる安心感は、診療の継続性の確保と効率化等の効果が期待できます。
一方、医師の減少、高齢化等により、医師確保が困難な状況となる中、二次救急医療機関では、診療科目の休診及び縮減が拡大しており、救急患者の受け入れが困難な状況となっております。このように、救急医療体制が崩壊の危機に直面している状況を改善するためにも、かかりつけ医は、医療機関相互の機能分化と連携を推進するものと考えております。本市におきましては、本年度を初年度とする第二次新居浜市地域福祉推進計画の中で、医療体制の充実のための救急体制の維持、強化と地域医療の確保として、市民の取り組みにかかりつけ医利用の推進を掲げております。また、保育園児の保護者に毎年行っておりますアンケート調査の中に、かかりつけ医についてお尋ねしておりまして、85%の方がかかりつけ医がいると答えられており、前年度のアンケート調査と比較いたしますと、4ポイントふえておりますが、今後は子供だけではなく、全年齢層に対し、かかりつけ医の必要性や市民みずからの適正な受診行動につながる啓発活動に取り組んでまいります。
次に、身体障害者用駐車場の適正利用についてでございます。
パーキングパーミット制度の導入につきましては、市外利用者の対応などの問題があるため、広域的な取り組みが必要なことから未実施となっておりましたが、昨年7月、愛媛県が制度の導入を開始したことに伴い、本市におきましても、申請があればパーキングパーミットを即日交付することといたしております。現在、愛媛県内のパーキングパーミット制度協力施設は689施設、1,736台で、本市では71施設、187台分が確保されております。パーキングパーミット制度は、歩行困難な方などのために確保している専用駐車場が、一部の心ない人のせいで利用できなくなることを防ぐために、利用できる人を視覚的に明確にするもので、制度の浸透によって、駐車場の適正利用が進むことが期待されており、多くの方にこの制度について理解していただくことが大切と考えております。そのため、市役所本庁の専用スペースに、対象外の人が駐車しようとした場合には、警備員による制度の説明を行い、理解を促しているほか、制度を広くお知らせするために、市政だより、ホームページによる広報を行っております。今後におきましても、毎年定期的に市政だよりによる制度の説明を行うなど、この制度が有効に機能していくよう、広報活動に努めてまいります。
○議長(伊藤優子) 曽我環境部長。
○環境部長(曽我忠)(登壇) 地域防災についてのうち、集中豪雨時の浸水対策について補足を申し上げます。
公共下水道で実施いたしております浸水対策は、地形等を考慮した排水区を設定し、自然排水できない区域に対しては、排水管渠を整備して、雨水ポンプ場まで雨水を導き、ポンプで海や河川へ強制排水するように整備を進めているところでございます。しかしながら、地形条件等により、部分的に自然排水できない地域が残る場合がありますことから、このような地域に対しては、簡易な施設であるマンホール形式の雨水ポンプ設備を整備し、対応いたしております。さらに、事業費や諸般の条件により、設置するまで相当期間を要する地域につきましては、豪雨が予測される場合、事前に口径100ミリメートル程度の仮設水中ポンプを設置することや、水防本部が設置された後は、新居浜建設業協同組合水防協力隊の出動を要請して、保有している水中ポンプを設置することなどで対応いたしております。したがいまして、高塚議員さんが御指摘の簡易な携帯型の排水ポンプの配備につきましては、ポンプの排水能力とその効果が小規模であることから、地域や各御家庭での対応をお願いしたいと考えております。市といたしましては、今後も地域特性等を考慮しながら、適切な浸水対策を進めてまいります。
○議長(伊藤優子) 源代建設部長。
○建設部長(源代俊夫)(登壇) 地域の市民要望についてのうち、中萩校区内の旧国道の歩道エリアの整備ほか1点について補足を申し上げます。
まず、中萩校区内の旧国道である市道大生院船木線につきましては、道路幅員が狭い上に、朝夕の通勤時間帯には、国道11号線の混雑を回避するため、通行する車両が多く、歩道も整備されていないことから、特に歩行者にとっては安全な道路環境とは言えない状況にございます。
御提案のありました道路拡幅につきましては、問題解決の手段として、一番有効な方策ではございますが、御案内のとおり、旧国道は、道の両側に家屋や商店が密集しており、現実的には容易なことではございません。このような中での対策といたしまして、自動車と歩行者の通行エリアをより明確にし、道路通行時の安全に少しでも寄与できるよう、道路外側線の路肩側路面を緑色に着色する取り組みを行っております。
また、路肩の段差につきましても、傷んだ舗装の打ちかえや側溝ぶたの改修など、現地の状況や地元の要望などを踏まえながら解消を図っております。今後も道路の利用環境を少しでも向上できるよう、引き続き取り組んでまいります。
次に、道路事情による緊急車両などの進入不能対策についてでございます。
道路の整備につきましては、上部東西線など市域内幹線として計画的に整備を進める道路のほかに、幅員が狭隘な市道の拡幅改良があります。この生活道路である市道の拡幅改良につきましては、道路幅員4メートル以上を基本に、拡幅に関係する土地所有者の同意を得て、地域から要望していただく要請道路という形で整備を進めております。現在、上部の中萩校区におきましては、交差点の隅切り改良を含め、治良丸出口線ほか9カ所で事業を実施することといたしております。今後も条件整備の整った箇所から、順次拡幅改良を進めてまいりたいと考えております。
○議長(伊藤優子) 古川消防長。
○消防長(古川和彦)(登壇) 高齢者用緊急時連絡カードについて補足を申し上げます。
現在の取り組み状況についてでございます。
本市消防本部におきましては、緊急時連絡カードにかわるものといたしまして、救急医療情報キットを本年7月1日から配布予定としております。対象といたしましては、65歳以上のひとり暮らしの方、身体障害者手帳1級もしくは2級の交付者でひとり暮らしの方及び聴覚障害者等の方で希望される方に最寄りの消防署で配布する予定でございます。キットの内容につきましては、医療情報、個人情報を記載する安心カード、カードを保管する専用容器、保管場所を明示するマグネット式ステッカーを配布したいと考えております。また、周知の方法といたしましては、市政だよりや新居浜市のホームページ、消防本部主催の各種講習会等を活用し、普及啓発に努めてまいります。救急医療情報キットを活用することにより、確実な情報を速やかに医療機関に伝え、救命率の向上を図ってまいりたいと考えております。
以上で補足を終わります。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。高塚広義議員。
○2番(高塚広義)(登壇) それでは、再質問2点についてお伺いします。
1つ目は、学校施設の防災機能について、小中学校を避難所として開設した場合に、冷暖房設備が必要であると考えますが、御所見をお聞かせ願います。
2点目は、被災者支援システムの導入についてですが、御答弁で、既存システムとの連携方法、関係各課との運用体制等について調査検討とありましたが、個人情報の問題が多分ネックになると思われますが、それについてはどのような対応をなされるか、お伺いします。
○議長(伊藤優子) この際、暫時休憩いたします。
午前10時59分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時10分再開
○議長(伊藤優子) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 高塚議員さんの再質問についてのうち、小中学校、避難所となるところの冷暖房ということで、昨日などの報道も見てますと、今東日本大震災の中で、非常に暑くなって、体育館での暑さというものが報道されておりました。そういう状況を見ますと、なかなか冷たいことは申し上げにくい気持ちにはなりますけど、現状の避難所の考え方は、先ほど申し上げたように、一次的にはそういう冷暖房も含めた施設もある公民館ということで考え、大規模災害時には、当然、小学校、高等学校へ拡大ということで考えております。また、その規模にもよりますけど、ウイメンズプラザ、総合福祉センター、銅夢にいはまなど、公共施設の大規模なところで冷暖房設備のあるところを御利用いただくとか、そういう対応を今は基本にしておりますので、御理解をいただきたいと思います。
○議長(伊藤優子) 工藤市民部長。
○市民部長(工藤順)(登壇) 高塚議員さんの再質問にお答えいたします。
被災者支援システムの導入とその場合における個人情報の取り扱いについてでございます。
新居浜市から山元町に派遣した職員の意見を帰ってきてから聞きましても、実際に支援システムを利用するときに、それぞれのデータを取り込んで、一つのものにする作業が大変であったというふうに山元町の職員がおっしゃっていたと伺っております。しかし、逆にそのデータが入力できましたら、罹災証明などの発行についての処理には非常に便利であったとのことでございました。こういうことから、住民基本台帳の情報とか家屋台帳のデータをどのようにして取り込んでおくのか、できれば平常時に取り込んでおく方法はどうなのか、そういったことについても検討をしてまいりたいと考えております。
また、個人情報の保護の問題につきましては、利用目的や利用範囲等を明確にすることで、そういうふうな手続が必要だというふうに考えておりますが、この点につきましても、あわせて関係各課と協議、検討してまいりたいと考えております。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。(2番高塚広義「はい、ありません。御答弁ありがとうございました」と呼ぶ)
大石豪議員。
○10番(大石豪)(登壇) 会派いずみ会、大石豪です。
質問に先立ちまして、このたび東日本大震災により、多くのとうとい命が失われたことに、深い哀悼の意をささげます。また、被災されました皆様には、心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復興を祈りますとともに、私も本当に微力ではございますが、できることを活動として行っていきたく思っております。
さて、一般質問も3日目となり、後の防災関連におきましては、皆様と思いは一つ、それに伴いまして重複する点もございますが、御容赦いただけるものとして、私の質問に入らせていただきます。
資源回復等推進支援事業についてお聞きいたします。
魚の春と書いてサワラ。カツオやマグロ等と同じサバ科に属し、言うまでもなく、瀬戸内海を代表する魚の一つであり、新居浜市においても、時期が来るとサワラ会の開催が多く見られることは、御承知のとおりであります。しかしながら、近年において、漁獲量が減り、そのため現在においては、瀬戸内海の各府県が連携してサワラ資源を回復するための取り組みを実施している状況でもあります。国の資源回復等推進支援事業の一環として、実施期間は平成14年度より平成23年度までの10年間、漁獲努力量の削減措置として、瀬戸内海において、灘、漁業種類ごとに秋漁などの休漁措置を行い、瀬戸内海全域で網目の規制を行うとともに、瀬戸内海に隣接する海域においても、瀬戸内海系群のサワラを対象とする漁業について、関係県や海区漁業調整委員会等と連携して、必要な措置を講じており、また種苗放流等による資源の積極的培養に至っては、例に、平成22年では伊予市の上灘で約7,000尾、今治市の大浜にて約1万4,000尾のサワラ稚魚を放流しており、同年5月下旬においては、新居浜市沖で採卵し、独立行政法人水産総合研究センター瀬戸内海区水産研究所伯方島栽培技術開発センターにてふ化させた種苗を、同じく上灘、大浜の各地先で育成放流されてもいます。この支援事業の意図として、サワラに関しては、平成23年の資源量を平成12年の65%増とするとあります。
そこで、平成22年度の状況、課題を踏まえた1次評価を見てみますと、「現状管理では今後は資源量が減少すると予測されているが、平成21年以降の加入が良好なことから資源量が維持もしくは増加に転ずることが期待される。」とあるのです。サワラの成熟開始年齢は2歳。これにより、再生産のサイクルが3年と比較的早く資源管理効果が発現することが考えられ、毎年の資源状況を見ながら、適正な漁獲管理方策や種苗放流等を検討されていたとすると、9年を経てようやく種苗生産、中間育成放流について望まれていた公益的かつ大量に放流するための技術開発の向上などの種苗生産、放流体制の確立のめどが立ったと言えるのではないでしょうか。しかしながら、さきにも述べましたように、実施期間は10年間とされております。漁獲努力量削減措置に関する経営安定策としてあるのは、国、県、漁業者がそれぞれ3分の1の負担による資金を造成し、休漁期間中の経営の維持、休漁中の漁船の有効活用などを推進すること、すなわち国の要綱で休漁支援を受けようとする漁業者は、休漁推進支援事業の3分の1の負担を義務づけられており、幾ら休漁期間を延長することでさらなる資源回復への効果が大きくなると考えられていても、漁業者の現状を見るにおいて、休漁期間中収入が途絶えた上、これ以上の受益者負担を強いることはかなわないことは明白ではないでしょうか。確かに、瀬戸内海のサワラ資源は、沿岸11府県により利用されており、漁獲努力量の削減による資源の回復には、関係する府県間の協調が不可欠であることからも、事業実施については、県が実施するべきかとは思いますが、現状をかんがみて、新居浜市としても、国や県に対して何らかのアクションを起こすべきとも考えるのです。サワラに限らず、施設整備を含め、漁業一般に対しどう思われておられ、どうされようとしているのかをお答えいただきたく思います。
ここで一つ提言申し上げます。例えばさきに申したとおり、新居浜市においてのサワラの需要度は、言わずもがなでありますが、サワラの資源造成に対する貢献度に関しましては、残念ながら、さほどと言わざるを得ません。では、新居浜市沖での採卵を見て、サワラにとって新居浜市の海は絶好の排卵場所ととらえているのではないでしょうか。
そこで、この環境を見て、サワラ稚魚育成の場として手を挙げてみてはとも思うのでありますが、いかがでしょうか。
地元の漁師さんより聞くところによりますと、放流育成場である大浜などは、潮が速く、稚魚育成には難を見てとれるが、新居浜の緩やかな潮ならば、環境によりよいのではないかとも耳にするのです。また、サワラに関しましては、申しましたとおり、成長が早く、2週間ほどで放流に適した10センチメートルほどになり、そのくらいの期間ならばと手を挙げてくださる漁業者も存じます。ぜひとも新居浜市としても、資源回復へ向け、できることとして、場所の提供やえさ代などを考慮していただきたく思うのであります。そうすることでの市や県に対する覚えはもちろん、支援状況に対する働きかけもよりスムーズになろうかと浅慮いたすのでありますが、いかがでしょうか。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 大石議員さんの御質問にお答えします。
資源回復等推進支援事業についてでございます。
まず、新居浜市における水産業を取り巻く状況についてでありますが、水産資源の減少に伴う漁獲量の低下、魚価の低迷、燃油価格の上昇等の要因により、漁業をなりわいとして維持、継続するための環境は、非常に厳しいものがあると理解しております。そのため、まずは水産資源の回復を最優先に、毎年稚魚の放流や漁場の環境整備を実施しているところであります。放流事業につきましては、燧灘海域でも、隣接する市と連携し、県下全域で実施されているところでございますが、継続して行うことが重要であります。さらには、稚魚が生育できる環境づくりも必要であり、今後は放流事業に加え、藻場の造成に取り組む必要があるものと考えております。
また、放流事業におきましては、魚食の推進の観点から、保育園児等による稚魚の放流体験を行っており、平成22年度は未就学児童が魚介類に親しみを持つことを目的とした市民提案型の協働事業、おさかなふれあい体験事業を実施いたしました。引き続き、平成23年度におきましても、新居浜市内の幼稚園、保育園児を対象に実施を予定しております。
次に、施設整備についてであります。
平成23年度、平成24年度の2カ年で、漁港施設機能保全事業計画を策定することとしておりまして、これにより、計画的に漁港施設の延命化、長寿命化を図りつつ、更新コストの平準化と縮減を図るよう努めてまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(伊藤優子) 佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 資源回復等推進支援事業についてお答えいたします。
サワラ稚魚育成の場として手を挙げてはとの提言につきましては、愛媛県におけるサワラ資源の回復につきましては、国、県の各関係機関において、飼育技術の効率化の研究、中間育成放流等の事業を実施しているところであり、瀬戸内海のサワラ資源には、その漁場形成と移動状況から、備讃瀬戸以東の東部と燧灘以西の西部の2系群があると言われております。燧灘は、東部、西部の中間地点に位置し、サワラのえさとなるカタクチイワシやイカナゴが多く生息している海域であり、中間育成には適した海域であると考えられますが、飼育のための施設整備に加え、サワラ稚魚の飼育に関してのノウハウも必要であり、実施は簡単ではないと思われます。いずれにいたしましても、これからの漁業は、つくり育てる漁業が主流となりますことから、稚魚の放流や稚魚が生育できる藻場の環境を整えていくことが重要と考えておりまして、水産資源の回復、再生に当たりましては、でき得る限りの支援をしてまいりたいと考えております。これらの取り組みが、結果として、里海としての豊かな瀬戸内の海の再生につながるものと考えております。
以上です。
○議長(伊藤優子) 大石豪議員。
○10番(大石豪)(登壇) 御答弁ありがとうございます。
できる限りの支援をということで、うれしい限りです。資源管理における漁場環境の保全措置を見ると、藻場、干潟は、水産生物の産卵、幼稚魚の育成場として重要な役割を果たしているだけでなく、水質浄化機能による海の汚濁の防止、ひいては漁業資源の健全な育成に貢献しているとあります。現在、瀬戸内海各府県において、投石により藻場の造成や覆砂による干潟の造成などを通じ、漁場環境の保全、創造が行われておりますが、今後においても積極的な事業展開が重要視されていることは言うまでもありません。以前より提言させていただいております里海事業の一環としてもとらえていただきたいのでありますが、いかがお考えでしょうか。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 大石議員さんの再質問にお答えいたします。
投石による漁場の育成等についてのお尋ねでございますが、現在新居浜市で取り組んでおります事業のうち、漁場の廃棄物回収事業であるとか、稚魚の放流事業等につきましては、私としては、里海事業に当たるのではないかと考えております。先ほども答弁させていただきましたように、継続して稚魚の放流を実施するなど、加えて稚魚が育ちやすい環境を整えていくことが重要であると考えております。何度も申しますが、これらの取り組みこそが、里海としての豊かな瀬戸内の海の再生につながると考えておりますことから、水産資源の回復、再生に当たりましては、できる限りの支援をしてまいりたいと、このように考えております。
○議長(伊藤優子) 大石豪議員。
○10番(大石豪)(登壇) ありがとうございます。新居浜市民の食を飾るに欠かせないサワラでありますが、お聞きいたしますと、放流までにかかるえさ代は、その年によって変動するそうでありまして、それはえさのイカナゴの値段に左右されるといいます。1キログラム当たり800円から1,500円の幅があり、ことしで言えば1,000円前後。1万尾を目安とするならば、そのイカナゴにビタミン剤を加えたえさ代に約20万円ほどの費用がかかるそうです。また、ざっとほかに必要なものを言いますと、いかだ、これは耐用年数が10年から13年ほどであり、どこかの漁協でお貸しいただければベストでありますが、それにフロートや遮光幕をつけたものを最低1基お願いしたいものであります。ぜひとも採算性でなく、長い目で見た育成事業として、新居浜市が取り組まれることを望んでおります。
防災・防犯体制についてお聞きいたします。
まさに未曾有、東日本大震災の脅威は、日本全土だけにとどまらず、世界各国に対しても暗い影を落としましたが、私たちがこれから先に進むためのなさねばならぬことを明確に示してくれてもおります。この教訓を生かさずして、私たちのあしたは来ないと言っても決して過言ではないでしょう。既に何人もの議員さんからの御質問にお示しくださったと思うのですが、これからの新居浜市での防災における見直しは、根本から一つずつ確認をしていかなくてはならないでしょう。そこから見出される問題は、ハード面に向き合う力は今はまだ難しくとも、ソフト面として、徹底した調査は行うべきであり、いつにおいても、ハード面に取りかかれる状況を保持してくださるものと信じております。徹底した情報管制をしき、防災無線等を通じ、迅速に動ける体制の強化、そのための訓練はもちろんでありますが、こういった状況で必ず必要となってくる人と人とのつながり、是非もなく、自治会組織の強化を今以上に呼びかけなくてはなりません。自治会加入率に関しましては、今回は言いませんが、お聞きしたときの加入状況がどうなっているのかを、今より楽しみにしております。そして、津波に対しての排水対策、雨水ポンプ場の排水能力は確保されているのか。何度も言いますが、万が一という状況が起こったのです。徹底し過ぎるぐらいでなくてはいけません。また、地震における液状化問題に、どこまで対応が可能なのか、新居浜の古地図などは調べられたのか、それらをもととした情報開示はどう考えておられるのか、海岸縁の住宅の一部には、年々下がってきている場所もあると耳にしております。そういった情報の集約を見てどう対処されるのか、お聞きしたいことは本当に山ほどあります。それらに対して、確実に対応されることを信じ、今現在において答えられる範囲でお聞かせください。
また、情報管制において現在、河川敷に設置されておられるウエブカメラを今後どう活用されていかれるのでしょうか。海岸縁はもちろん、プレート、断層付近への設置はお考えにあるのか、私としては、それだけではなく、市内各所へ配置することで、高齢者の深夜徘回、新居浜市で多く見られる不審者対応の防犯としても役立つものとして考えてはと思っておりますが、いかがでしょうか。これに関しましては、設置につきまして賛否両論あろうかと存じますが、日常的な活動として、常に動ける状況をつくっておくというのは、決して悪くはないと思うんです。お考えをお聞かせいただければと思います。
それらを集約する防災行政無線などの基地局は、市役所の3階にあり、ふだんの業務に関しては、何も問題なく思います。しかしながら、いざといったとき、庁舎の機能が途絶えたときには、駐車場において仮設とする訓練も確かにしておられますが、本当にここでよいのかと思っている者は、私だけではないはずです。ぜひともバックヤードとしての機能をしっかりとした施設に置いていただきたい。できるならば、基地局の機能を含め移転させていただきたいぐらいであります。この基地局は、これからの防災に関するかなめであります。そのかなめが、いざとなった場合においてふらふらとするなど、言語道断ではないでしょうか。
そこで、提言申し上げるのですが、南消防署を修繕でなく、建てかえとして防災においてのかなめの拠点となるにふさわしい施設として確立していただきたく思うのです。行政と消防との綿密な関係、それらを近隣に周知することで、より広域にも秀でた施設となるのではないでしょうか。バックヤードとしての役割を担うにも、これほど頼もしいものはないと思うのです。ならば、先ほどの高齢者の深夜徘回などへの対処としてもかなうであろうし、これはもちろん、火災予防にも対応できるものと考えるのです。ぜひとも一刻を争う状況が襲った場合に、基地局からの指示がないなどといった事態に陥ることのないよう、心より望むものであります。御検討のほど、よろしくお願い申し上げます。この件に関しまして、何かお示しいただけるのであれば、伺いたく思っております。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 防災・防犯体制についてのうち、情報管制についてお答えします。
まず、津波に対する雨水ポンプ場の排水能力についてでございます。
公共下水道で整備する雨水ポンプ場の排水能力につきましては、10年降雨確率による降雨量に対しまして、浸水被害が発生しないように整備されております。このことから、津波のように、大量の水が広域にわたり流入することで生じる浸水については、考慮されたものとはなっておりません。しかしながら、雨水ポンプ場を利用することで、浸水後、短時間での排水が可能であると考えておりますので、このような災害が発生した際には、可能な限り活用してまいります。
次に、地震における液状化対策についてでございます。
建物の建築の際に、支持層までくいを打つ、液状化しやすい砂を入れかえる、土壌を締め固めるなどの対策があり、近年構造計算を要する建築物、木造を除く2階以上につきましては、建築前の地質調査と対策が義務づけられております。また、古地図等による調査内容の情報開示につきましては、平成8年から平成9年にかけて新居浜市が実施した防災アセスメント調査において、地盤図やボーリング調査のデータをもとに、液状化判定危険度図を作成いたしました。その際、川西、川東地区の沿岸部は、液状化危険度が高いと判定されております。
また、海岸縁の住宅の一部に年々下がっている場所があると耳にされているということについてでございます。
過去に宅地造成地の一部が不同沈下し、事業者が対処した事例はございますが、庁内の関係各課が把握する限りでは、海岸縁が全域的に沈下するような現象までは確認されておりません。しかしながら、アセスメント実施後、年数が経過しておりますので、今回の震災を機に、今後新たに見直すことも考えてまいります。
次に、情報管制においてのウエブカメラの今後の活用についてでございます。
現在、河川の5カ所に水位監視カメラを設置しておりますが、今年度、自治会の広報塔を利用した防災行政無線の拡充整備に係る調査、設計の中で、高潮や津波、土砂災害警戒地区に対する増設について調査検討する予定といたしております。プレート及び断層の監視につきましては、ウエブカメラではございませんが、独立行政法人産業技術総合研究所が、東南海・南海地震予知のための地下水位観測井戸を設置し、観測が続けられておりますので、今後の推移を注視したいと考えております。
次に、防犯に対してのウエブカメラ設置についてでございますが、市内各地へ設置することによる防犯上の利点もあるかとも考えられますが、まずは災害対応から進めてまいります。不審者等への対応につきましては、今後警察等関係機関との協議も重ねながら、利用方法について検討してまいりたいと考えております。
以上申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(伊藤優子) 古川消防長。
○消防長(古川和彦)(登壇) 防災・防犯体制についてのうち、バックヤードについてお答えいたします。
南消防署につきましては、第五次長期総合計画の中で耐震診断を実施し、その結果により耐震補強、大規模改修等を実施する予定としております。しかしながら、ことし3月に発生しました東日本大震災では、これまでの想定を大幅に超えた災害が発生し、住民を救うはずの防災拠点となる施設が倒壊するなど、その機能を果たせない状況が数多く発生いたしました。このような状況を踏まえ、今後高い確率で起こるとされる東南海・南海地震等に備えるため、本市におきましても、防災対策の見直しが必要となっており、南消防署につきましても、これまで以上に、防災拠点として重要な位置づけがなされるものと考えております。このようなことから、南消防署につきましては、本市全体の防災体制見直しの中で、関係部局とも協議し、防災拠点としての機能の充実強化を図ってまいりたいと考えております。
○議長(伊藤優子) 大石豪議員。
○10番(大石豪)(登壇) 御答弁ありがとうございます。南消防署の防災拠点としてのお考え、心強く思っております。よろしくお願いしたいと思います。
情報管制につきまして、ウエブカメラの有効活用は、ごみの不法投棄問題にも通じるものとも思うんです。防犯への取り組みとして、行政が積極的に関与する、昨日の御答弁で副市長もおっしゃられましたように、各個のつながりの強化を見てもどうでしょう。今後ますますのつながりが必至である自治会への理解も、こういった日々の活動で協働として両者が通じることで、より深いきずなとした理解が得られることは言うまでもないことです。これは、行政においての部署連携にも通じ、いざとなった場合における対応、対処にも迅速に当たれるかと考えるのでありますが、いかがでしょうか。
また、プレート面に関しては、設置を考えられてはないということなんですが、いざとなったときの避難するためのルートを伝達するための手段等も考えれるんです。そういった面も踏まえた上で、もう一度お考えいただければと思うんですが、御答弁をお願いいたします。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。工藤市民部長。
○市民部長(工藤順)(登壇) 大石議員さんの再質問にお答えいたします。
防犯上の目的からのウエブカメラの設置、活用についてでございますが、今年度、防災行政無線の拡充についての調査、設計を実施する予定といたしておりまして、その中で、土砂災害の危険箇所でありますとか、海岸、岸壁等についての設置も計画をして調査することといたしております。大石議員さんから御提案のありました防犯目的でのウエブカメラの設置、活用につきましては、今年度行います調査の結果や、また、さっきの御質問でもありましたように、賛否があるというふうなお話もございましたが、このような個人情報の問題なども踏まえまして、警察などとも協議をしてまいりたいと考えております。
あとプレート等とかあるいは避難ルートでの設置等につきましても、これも同じく調査結果等あるいはカメラの運用体制も踏まえまして、今後の検討とさせていただきたいと考えております。
○議長(伊藤優子) 大石豪議員。
○10番(大石豪)(登壇) 御答弁ありがとうございます。運用体制として、より広い目で見られるような形で、ぜひとも御検討いただきたいと思っております。
情報伝達の手段としてではありますが、緊急速報エリアメールがあります。このエリアメールは、電話やメールがつながりにくい状態でも、通常のメールシステムとは異なるためつながるシステムであり、行政からの情報をボタン一つで発信することで、市民に迅速で正確な情報伝達を可能とするシステムです。昨年においては、導入市が全国に39市町村しかございませんでしたが、このたびの震災以降、倍近くになってきており、今月においても、和歌山県が議会で補正予算にて緊急速報エリアメールを導入することを決められたとのことです。予算面を見ましても、例に新居浜市での消防救急無線のデジタル化には約6億4,700万円かかっております。防災行政無線では、入札価格で約1億7,300万円の予算がかかっており、エリアメールを見ますと、月額1市町村で2万円から3万円と耳にしております。現在の携帯普及率を見ても、大きなメリットがあるのではないでしょうか。ただ、問題もあり、サービス提供が現段階ではNTTドコモのみであり、導入機種も限られていることなどが導入に関し行政が難色を示している点であろうかと推測いたします。しかし、3月11日以降、ドコモだけでなく、au、ソフトバンクも本年中に緊急地震速報を受信できる基地をふやすことを決定されたり、エリアメールの検討の話も耳にいたします。今後、各キャリアにて拡大していくことが考えられますことから、自治体の負担を軽減しながら、複数の媒体で情報を市民に伝える仕組みの一つのツールとして考慮できるものととらえますが、お考えをお聞かせいただきたく思います。
○議長(伊藤優子) この際、暫時休憩いたします。
午前11時43分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 1時00分再開
○議長(伊藤優子) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。工藤市民部長。
○市民部長(工藤順)(登壇) 大石議員さんの再質問にお答えいたします。
携帯電話のエリアメールの活用についてでございます。
緊急時において、災害に関する情報を携帯電話へ一斉配信できるエリアメールは、回線の混雑の影響を受けにくいことから、有効な情報伝達の一つであり、また旅行者など、災害発生時にその地域においでる方にも情報伝達の手段として大変有効な手段ではないかと考えております。本市といたしましては、御提案のありましたエリアメールの活用につきまして、まず愛媛県が設置しております愛媛県防災対策協議会、これは愛媛県と県下の20市町及び警察署とか気象台、自衛隊等が参加しております機関でございますが、この会議におきまして、活用について提案をし、愛媛県での導入もしくは圏域、市単独での導入等につきまして検討をしてまいりたいと考えております。
○議長(伊藤優子) 大石豪議員。
○10番(大石豪)(登壇) 御答弁ありがとうございます。愛媛県下で導入ということなので、御期待いたしております。
被災地での切実なるお声をお聞きいたしました。今ではメディアを通じ報じられてもおり、よく御承知のことかとも思いますが、仮設住宅へ入居が決まった方の中には、それを辞退される方も少なくないといいます。それはなぜか、1つは音によるストレス、遮音性に乏しい仮設住宅の壁では、プライバシーが筒抜けであり、個室の空間を持ち、自身が少し落ちついた状況になったからこそ起こる問題です。避難所での共同生活を送られていたときには、集団意識が働き、自分だけではないという思いにより気にならなかったものが、プライベートな空間を持つことにより、かえって意識してしまうのだそうです。また、仮設住宅へ移り住んだことでの金銭面に対する不安、孤独、さまざまな問題が浮き上がってきております。何より避難所での共同生活を通じて生まれてきたきずなが、広く募った抽せんにより、別々の場所にある仮設住宅へ入居するため分散され、せっかくの輪が崩壊したとも耳にしたのです。これは、行政の公平性がかえって悪影響を及ぼしたともとらえれます。考えたくありませんが、万が一が起こった場合、この新居浜市において、そういった状況の対応には万全を期していただきたく、私としては、避難所の集落ごとの仮設住宅入居を推進すべきであると考えます。もちろん、状況を踏まえた設置戸数などの制限はあろうかと思いますが、御考慮いただきたく思っております。そうすることによって、避難所での共同生活の経緯もあり、ストレスとなる音も余り気にならないのではないでしょうか。また、防音対策を講じた上での建設が念頭にあるべきかとも存じますが、聞くところによると、防音材は3割増し。設置に難が見られるならば、厚手のピクニックシートなどを壁に張るだけでも防音になるといいます。こういった方法の伝達も組み入れた対策を講じてほしいものであります。
もう一点、拠点となる施設があるならば、そこでワンストップサービスを行える体制を整えていただきたくも思っております。義援金の受け取り場所や仮設住宅の受付場所などが違うため、足の不自由な御高齢の方が、タクシーでたらい回しに遭っている、そういった状況があることも事実なのです。また、そういった場合のタクシー代などはどうなるのか。ただでさえ日々の暮らしに御苦労されている方の負担を、行政の手続でふやしてはならないでしょう。今現在起こってしまった被害後の、災害後の状況を見て、それらを未然に防ぐ対策を講じる、これも立派な防災であります。これらは、先ほどの高塚議員さんの質問での被災者支援システムにも通じるものがあるのですが、それに関しては、試験的に登録はされたとのこと。現況をお聞きいたしたいとも思っておりましたが、それも動かしてみないとわからないということですので、これからのものという認識をいたしております。それらを踏まえまして、市の対策に御期待いたしておるんですが、これらに関してお答えいただけるのならば、お考えをお示しいただきたいと思います。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。工藤市民部長。
○市民部長(工藤順)(登壇) 大石議員さんの再質問にお答えいたします。
避難所等、拠点になる施設でのいろいろな手続等のサービス、いわゆるワンストップサービスができないかというふうなことであったかと思いますが、新居浜市におきましても、平成16年に台風災害が発生した際に、上部支所とか川東支所あるいは多喜浜小学校などに市の職員が出向きまして、台風災害に遭われた方に対する緊急生活支援策、補助金のメニュー等の紹介ですとか、受け付けあるいは罹災証明に関する手続の仕方とか、そういったことについての御相談を受けたり、実際に受け付けをしたりというふうなことをいたした経緯がございます。このような経験も参考にいたしまして、避難所等で、できるだけ一括していろんな手続が行えるように、あるいはそういうことを取りまとめて本庁に連絡をすると、そういったことについて先ほどの御指摘にもございましたように、高齢者の方などへの御負担は、できるだけかけないようにする方法につきまして検討してまいりたいと考えております。
○議長(伊藤優子) 大石豪議員。
○10番(大石豪)(登壇) ありがとうございます。
くどいようですが、市役所庁舎の耐震などは、地盤に関しても本当に大丈夫なのでしょうか。現在において、どこまでどういったものを想定されて考えておられるのか、お聞かせください。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。近藤総務部長。
○総務部長(近藤清孝)(登壇) 大石議員さんの再質問にお答えいたします。
市庁舎の耐震についてでございますが、市庁舎は、昭和55年1月に完成いたしております。建築基準法の改正によりまして、新しい耐震基準が施行されましたのが昭和56年6月1日でございますので、この庁舎は、新の耐震基準を満たしている建物にはなっておらないという状況でございます。庁舎は、平成8年3月に耐震1次診断を実施しておりまして、その段階でより詳細な2次診断を行うべきとの診断結果が出ております。現在2次診断の実施には至っていない状況でございます。しかし、今回の震災を受けまして、やはり行政機能の確保、来庁者、働く職員の安全確保のためには、より詳細な2次診断を必要とすると認識いたしております。今後におきまして、2次診断を実施する方向で検討してまいりたいというふうに考えております。
○議長(伊藤優子) 大石豪議員。
○10番(大石豪)(登壇) ありがとうございます。今の段階で2次診断はいつするんかというのは、まだかとは思いますが、早急により詳細な2次診断をお願いしたいと思っております。
私だけでなく、今までにさまざまな提言が出されております。どうかそれらを酌み取っていただき、見直しされるところも多々あると思いますので、生かしていただければと思います。
1点要望を申し上げます。
海抜などが示されたマップなどを、市内全域のものとそれぞれの地域に応じた拡大マップとを掲示できる形として各自治会に配布されてはと思うのです。個人配布もいいのですが、各自治会館に掲示することで、それをなくすようなこともなく、自治会館を利用するたび、地域住民への啓発の意味合いも強くなるのではと考えますので、これに関しましては、御考慮をお願いいたしたいと思っております。
災害時の長期支援体制の確立についてのうち、電力支援についてお聞きいたします。
新居浜市では、御承知のとおり、さきの5月臨時議会にて、総合的な災害対策に基金を活用するための新居浜市災害対策基金条例の一部を改正する条例議案を全会一致で可決し、これにより、新居浜市にとどまらず被災地への支援活動などに基金を活用することが可能となりました。これは、行政を初め、我々議員、そして市民の被災地、被災者を助けたいという切なる願いが形となったすばらしい案件であったと誇りに思えてなりません。不測の事態にいち早く、一丸となって取り組む、これこそ偉大なる先人を持つ我々がとるべくしてとった行動でしょう。そして、この今も被災地支援に従事されている関係各所の皆様に、惜しみない敬意を払うばかりであります。私ができることは限られていることばかりではありますが、より大きな支援へと向かえるよう、今後においてもできることを動ける者として、この場にいる皆様と同じく従事していきたく思っております。
さて、そこで僣越ではございますが、提言をさせていただきたく、まずはそれに至るまでにあった第19回環境自治体会議にいはま会議に少々触れたく存じます。
御承知のとおり、環境自治体会議とは、昨年九州で行われたちっご会議に引き続き開催地となった新居浜市にて、5月25日から27日まで、盛大に行われた全国に名を知られる会議であります。しかしながら、大災害のこともあり、いろいろと懸念されておりましたが、1年を通じて携わってこられた関係者のお力をもって、ことしのにいはま会議も大いに盛況であったと体感いたすところです。私は、2日目の分科会では、第3分科会を選択させていただきましたが、講師の先生方の講演に興味が尽きず、大変勉強させていただいたところであります。その中において、数々のヒントをいただき、取り組みが可能であり、行政として今後の被災地支援策に通じるのではないかと思い至った案がございますので、ここで提言としてお聞きいただければと存じる次第です。
まず初めに、お断り申し上げたいことは、私も何とかして大災害に遭われた方々のお力になりたい、その強い思いからの言として受け取っていただきたく、思慮云々に関しましてお気になさる点がございましたら、心よりおわび申し上げる次第でございます。どうか寛大なるお心を持ってお聞きくださいますよう、御了承願います。
では、被災地でありますが、直下にある原発被災地に関しましては、詳しい時間は私にはわかりませんが、これから今までのように暮らせるようになるには、かなりの時間を要するでしょう。では、どういった支援を行えるのか。人と人に関しましては、ボランティアを含め、さまざまな支援活動が行われております。もちろんそれらは続けられるべきであり是非もありません。個人としての私も、これからも従事していかなければと思っております。ですが、この場において私が申しますことは、行政としての支援策であり、新居浜市として電力を通じての支援策をされてはどうかというものであります。今、自然エネルギー普及促進が言われております。その中において、あくまで例として挙げるならば、現地にて風車を新居浜市として建ててみてはどうでしょう。活用できる基金は、さきにも申したとおりございます。以前耳にした話の中に、ドイツでは、個人で風車を購入し、資産を得ようとする方もいるそうです。1億円の投資をし、売電などをすることによって10年で精算できるといいます。それ以降においては、言わずもがなであります。分科会での講演で、日本で初めての市民風車が北海道より誕生し、それはほぼ市民からの出資とグリーンファンドにて賄われたという話をお聞きしながらそれを思い出しました。詳しく調べますと、2001年当時、はまかぜちゃんと町内の小学生に名づけられた風車は、建設費用2億円のうち、約8割が賄われており、以降、2003年から2006年まで、北海道、青森、秋田、千葉、茨城において市民風車が誕生し、2010年12月末現在で計12基、定格出力計1万7,770キロワットになったそうで、広がりを見せる市民風車への出資に参加した市民は約3,800名を超えているそうです。また、市民風車は、風力発電の先進地ドイツやデンマークでは当然であり、デンマークでは、8,000名を超える市民の出資により洋上風力発電所まで建設されております。ただ、例としてわかりやすいかとも思い風車のことを言いましたが、これに関しましては、利点ばかりを言うつもりはございません。実際のところ、今の日本のシステムの風車事業に取り組めば、毎年費用対効果の割合が合わないことは明白であります。なぜならば、風車の発電、余剰電力買い取り金額が低く設定されてもおりますし、日本の風土における雷などの自然災害における故障も今になって目立っていることがわかっているからです。例を挙げたドイツやデンマークなどのように、自然エネルギーの電力を決められた固定価格で買い取るように、それも売電価格の90%近い買い取りを電力会社に義務づけた法律を持つならば、設置場所によっては推進すべきかとも思います。日本においても、今まさに考えておられるようでありますが、現時点においては、2009年11月より、電力の売電価格が約2倍になる制度が新設されましたが、これに当てはまるものは、太陽光発電であり、1キロワット時40円前後に比べ、風力では、1キロワット時9円前後と差が歴然でもあります。また、NEDOによる風車建設における補助金制度である風力発電系統連系対策助成事業も、事業期間が平成23年までとはなっておりますが、公募は平成20年度で終了していることからも、新規参入はかなり難しいかととらえております。私が言いたいのは、これから自然エネルギー普及促進は、間違いなく伸びてくるでしょうから、それらを活用し、自治体として、息の長い支援体制を確立していただきたいと思っているんです。これからの支援策は、ただ支援金として出資するにとどまらない長期事業とする見通しを持って当たるべきかとも思いますが、いかがお考えでしょうか。今ならば、太陽光発電などの設置をしての電力支援こそが、被災地はもとより、新居浜市にとっても双方における利点になると考えるのであります。そういった支援をもって、各自治体に対して呼び水となるような、その先駆けを新居浜市こそが行うべきではないでしょうか。ぜひとも御考慮をいただきたく思うのですが、先は長く思っております。もしこの場においてお答えをいただけるのであれば、お願いいたします。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。工藤市民部長。
○市民部長(工藤順)(登壇) 電力支援についてお答えいたします。
今なお東日本大震災により被災された多くの方々が、厳しい避難所生活を送られており、また福島第一原子力発電所事故の影響もあり、復旧、復興にはかなりの時間を要するものと推察されます。
このようなことから、本市といたしましても、被災地域への息の長い継続的な支援が必要であると認識いたしております。また、高いレベルの放射線量が確認され、広範囲において日常生活に影響が出ておりますことから、大石議員さん御指摘のとおり、再生可能な自然エネルギーの活用が注目されており、先日の環境自治体会議においても、再認識されたところであります。しかしながら、新居浜市災害対策基金を活用した風車建設などによる電力支援につきましては、本市では、建設、運転等に十分な実績もノウハウも持ち合わせていないのが現状でございます。現在の支援方法といたしましては、被災者の生活支援、生活再建を優先しておりますことから、職員の派遣や支援金、義援金による支援となっております。今後におきましては、長期間にわたるいろいろな支援が必要と考えられますことから、被災地の要望に応じた支援を行っていく必要があり、その際には、愛媛県を通じての支援とともに、本市がリーダーシップをとって、直接的な市町間における支援を継続することによって、より効果的な支援が行える場合もあるのではないかと考えております。継続的な支援によって、当市におきましても、さまざまな教訓が得られ、遠隔地の自治体との友好交流関係の構築につながることもあるものと考えております。
○議長(伊藤優子) 大石豪議員。
○10番(大石豪)(登壇) 御答弁ありがとうございます。市町間連携、よろしくお願いしたいと思います。
瓦れきの受け入れについてお聞きいたします。
東北地方における津波被害を受けた状況を実際にこの目で見させてもらい、その上で瓦れきの撤去に関する受け入れをぜひとも新居浜市として働きかけられることを提言させていただきます。瓦れきの撤去、活用に関しましては、既に環境省や林野庁が動いておられますが、まだまだ先の長い支援が必要になることは必至であります。政府の推定によりますと、瓦れきは家屋によるものだけで約2,500万トン、すべてのものを対象にすると途方もありません。ただ私が思うのは、これらの瓦れきは、瓦れきと呼ぶのが本当に申しわけないほどに、人の生きた歴史、思い出であり、あかしなのではないでしょうか。そういったあかしを単に廃棄するのではなく、有効活用し、どんな形としても後世に残すことこそが、我々に課せられた使命ではないでしょうか。ぜひとも新居浜市として道を示していただきたく、そのための受け皿といたしまして、荷内沖開発に着手されることを提言いたします。この開発事業に関しましては、以前申し上げたとおりでありますので、ここで詳しくは申しません。ただ、さきの質問としても触れましたように、里海としての再生は、回帰として、新たな命をはぐくみます。これこそが後世に伝えられる事業となるのではないでしょうか。ぜひとも御検討をお願い申し上げます。この件、お示しいただけるものがあればお聞かせください。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。田中企画部長。
○企画部長(田中洋次)(登壇) 瓦れきの受け入れについてお答えいたします。
東日本大震災で発生しました瓦れきの処理につきましては、環境省が、東日本大震災に係る災害廃棄物の処理指針(マスタープラン)を示しており、その処理の考え方としまして、再生利用が可能なものは、極力再生利用するなど、適正かつ効率的な処理の推進を図っていくこととなっております。また、広域処理の必要性につきましても、被災地では処理能力が不足していることから、被災地以外の施設を活用した広域処理も必要とされておりまして、本市といたしましても、塩分濃度や土砂の付着等の状態が、焼却炉で受け入れ可能なものであり、被災地において選別が行われた状態で搬入される前提で、清掃センターにおいて可燃性混合廃棄物を年間最大2,000トン、最終処分場において、埋め立てごみを年間最大2,000トン受け入れる用意がございます。今後も国の動向等を注視し、北関東、東北地方の震災復興に最大限協力していく考えでございます。
また、御提案の瓦れきの受け皿としての荷内沖開発につきましては、早期に受け入れ体制を整えることは困難でありますことから、今回の震災とは切り離して、本年度からスタートした第五次新居浜市長期総合計画の中で、長期的展望に立ち、産業構造の多様化に対応した臨海性産業用地としての活用について、瀬戸内海環境保全特別措置法等の法的規制や今後さらに厳しくなると考えられる財政状況と事業の採算性等総合的に検討してまいりたいと考えております。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。大石豪議員。
○10番(大石豪)(登壇) ありがとうございます。
確かにそのお考えによって、臨海性産業用地として第五次新居浜市長期総合計画の中に組み込まれてもおりますが、検討委員会を立ち上げるのかどうか、お聞かせください。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。田中企画部長。
○企画部長(田中洋次)(登壇) 大石議員さんの再質問にお答えいたします。
検討委員会の立ち上げについてということでございますが、荷内沖開発につきましては、これまでも申し上げておりますとおり、さまざまな課題のクリアの問題がございますので、具体的な事業の方向づけにつきましては、どうしてもある程度の期間が必要と考えております。したがいまして、検討委員会の立ち上げも含めまして、今後検討していきたいとは存じますが、今直ちに検討委員会を立ち上げるということにはなっておりません。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。大石豪議員。
○10番(大石豪)(登壇) 荷内沖開発に関しましては、第五次新居浜市長期総合計画に上がる前からもうかなりの年数がたっていると思うんです。その中で、検討委員会をどうするかといった問題は、ぜひとも早急にするべきかと思うんですが、今までの年数を踏まえた上で、そういった考えを持って進められるのかどうか、お聞かせください。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。田中企画部長。
○企画部長(田中洋次)(登壇) 再質問にお答えいたします。
この荷内沖開発につきましては、これまでも経過がございますが、第四次新居浜市長期総合計画では、登載を見送りまして、今年度からの第五次新居浜市長期総合計画に位置づけをいたしたものでございます。したがいまして、今回位置づけた以上は、その具体的な活用の方向づけにつきましては、早く示していきたいと思いますので、そういう意味では、検討委員会あるいは勉強会的なものは早く立ち上げたいというふうには考えております。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。大石豪議員。
○10番(大石豪)(登壇) 御答弁ありがとうございます。さまざまな角度からの検証がまだまだ必要かとも私も思います。私としては、現段階では、そしたら要望として、先ほども申しましたように、検討委員会なりを立ち上げていただき、ぜひとも前向きに進められることを御期待いたしております。これは、今回の質問だけに限らないことを申しおきまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(伊藤優子) 岡崎溥議員。
○16番(岡崎溥)(登壇) 日本共産党の岡崎溥です。今議会の最後の質問となります。大変皆さんお疲れのことと思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
今議会は、国難とも言うべき東日本大震災を受けまして、多くの議員の皆さんが、防災問題を取り上げました。重なる点があるかとは思いますが、ひとつよろしくお願いいたします。
まず最初に、地震・津波対策についてでございます。
東日本大震災に続き、東南海・南海地震、東海地震を含めて3連動あるいは日向灘地震も含めて4連動ということも想定されているところであります。これらを踏まえまして、まず第1に、新居浜市における備えについてお伺いいたします。
過去の地震、津波の実態は、最大のものでどの程度のものであったのでございましょうか。そして、近く予想される地震は、震度幾らを想定されているのでございましょうか。そして、それによる津波は、どの程度のものと予測されているかという点について伺います。
愛媛県の調査では、新居浜市における南海地震による被害は、死者362名、負傷者4,580名、建物全壊7,082棟、半壊が1万4,830棟、避難所人口が4万1,217人と想定されています。新居浜市の実態は、それに備えるものとなっているのでございましょうか。避難所となるべき公共施設、防波堤や堤防、埋立地等の液状化などの問題についてお答えいただきたいと思います。
2つ目に、住宅耐震の問題です。南海地震による新居浜市における被害は、建物全壊、半壊合わせて2万1,912棟と想定されております。新居浜市では、住宅の耐震診断とあわせて、住宅耐震補強助成制度が実施されておるところでありますが、この制度を導入してから現在までの活用状況はいかがでございましょうか。
市民の皆さんに広く活用していただくために、住宅リフォーム助成制度とあわせて実施するということが効果的だと思いますが、いかがでございましょうか。
次に、工場の耐震の問題についてであります。
千葉でのコスモ石油千葉製油所の火災、気仙沼では広範囲にわたる火災が発生しましたが、新居浜は大丈夫でしょうか。住友化学や住友金属鉱山、住友共同電力を初め、新居浜における工場は、無数のパイプでつながり、また多くのタンク群が存在します。それらは、危険なガス、劇薬、毒物などを初め、爆発、火災、ガス漏れなど、地震、津波の際にはどうなるのか、これが大変心配されるところであります。現在のこれらの工場の地震対策は、震度幾らを想定したものでございましょうか。そして、今後想定される地震に対して十分対応できるのでございましょうか。
そして、液状化問題はどうでしょう。
1カ所での事故が全工場、他工場にまで影響を及ぼし、大変な事態も想定されるわけでございますが、そのような場合に対応するマニュアルはできているのでございましょうか。
次に、工場群の津波対策であります。
気仙沼での火災の事例に基づく教訓、防災対策をすべきだと思います。現在の津波対策は、何メートルを想定されているものでございましょうか。そして、それは今後の2連動、3連動などなどの津波に対して大丈夫でございましょうか。
この質問の中の最後の点として、消防職員の充足率の引き上げの問題です。
災害時の救済活動のかなめとなる消防職員、現在126名で、充足率は62.4%。この大幅に不足した状況で、日常的にどういうふうにカバーしてやっているのでございましょうか。もし非常事態になればどうなるのでございましょうか。当面、全県平均73%までは引き上げていくよう計画化すべきと思いますが、見通しはいかがでございましょうか。
2つ目の伊方原発問題についてです。
初めに、今原発事故が明らかにしている問題について簡単に振り返ってみたいと思います。
放射能汚染による影響は、長期にわたって続く。そしてとりわけ子供たちの健康被害への影響が大きい。放射能による健康被害には、急性障害とともに、晩発性障害がありまして、どんなに低い線量であっても、DNA、遺伝子に対する影響が必ずある。将来的には、がんや遺伝的障害になったりすることは、医学的に常識だそうであります。また、原発事故による被害は、個々の人間に対する脅威であることはもちろん、人間社会、地域社会そのものを破壊するということであります。さらに、放射能汚染は、神奈川県、静岡県など、広範囲に影響を与えておりますけども、土壌、水道、農産物、水産物など、広く被害を及ぼしているところであります。一たび重大事故が起きれば、取り返しのつかない事態を引き起こす原発、とりわけ地震、津波大国日本において、原発が社会的に許容されていいのか、福島原発の事故が、今我々に突きつけている問題であると思います。
さて、問題の東京電力、今回の事故の前に、次のように語っておりました。「現在、我が国の原子力発電所は、考えられるどのような地震が起きたときでも、設備が壊れて放射性物質が周辺環境に放出される事態に至ることのないよう、土木、建築、機械、地質、地震学など、幅広い分野の技術をもとに、厳重な耐震設計が行われています。」さらに、「原子力発電所では、敷地周辺で過去に発生した津波の記録を十分調査するとともに、過去最大の津波を上回る、地震学的に想定される最大限の津波を数値シミュレーションにより評価し、重要施設の安全性を確認しております。また、発電所敷地の高さに余裕を持たせるなどのさまざまな安全対策を講じています。」などと東京電力のホームページに載っていたわけであります。ところが、事故後、すぐに消去されました。日本共産党は、福島県議会でも、国会でも、今回のような事故を想定しまして、具体的対策を何度も繰り返し求めたにもかかわらず、政府や東京電力は、何らの措置もとってこなかった。安全神話で国民を欺き続けてきた歴代政府と東京電力の責任は、極めて重大と思います。また、民主党政権の対応のだらしなさ、本当に政権党としては考えられないようなものでありますけれども、2年前政権を担い、無責任な原発増強政策を数十年にわたってとり続けてきた、現在の深刻な事態をつくり出した自民党、新居浜の自民党ではございません、その歴史的責任に口をぬぐって、現瞬間の対応の問題点だけの追及で事を済まそうというのは、余りにも無責任な態度だと思いますが、いかがでございましょうか。前語りはそれぐらいにしまして、本題に入ります。
1、まず、市長の原発に対する見解を伺います。
伊方原発は、6キロメートル沖合を世界最大級の活断層の中央構造線が走っております。また、発電所の地質は、三波川帯、この変成岩は薄く、割れやすく、もろく、崩れやすい、そして地すべりや崩落、崩壊が数多く発生していると報告されております。中越沖地震の際に、柏崎の刈羽原発事故の後開かれた原発問題の松山集会におきまして、私は、資料を手に入れたんですが、この中で、2つほど紹介しますと、原発耐震性危険度ランキング、第1位は、何と伊方原発です。それから、原発立地危険度ランキング、第2位が伊方原発です。もちろん福島関係も上位にございます。そして、愛媛新聞で先日高知大の岡村教授が語っておりましたけれども、伊方原発の旧基準値震度は473ガル、新基準値にあわせて570ガルとしたと。能登半島沖地震で、滋賀原発の設計基準の約2倍の711ガルだったと。岩手、宮城地震では、4,000ガルが記録されたと。伊方原発は、南に80度ほど傾いた断層面の真上にある。1,000ガルでも過小評価だというふうに言っているわけであります。これと、先ほどランキングを言いましたけども、符合すると思うわけであります。原発には、当然、寿命があります。長く使えば、材料に放射線による劣化が起きます。原発の廃炉は、世界平均は22年だそうです。法制上の減価償却は、耐用年数16年で計算されております。電力会社から見ると、これからがもうけどころだということになるのだろうと思いますが、老朽化の段階に入った原発でも、使えるだけ使おうということで、いつまでも使う。今度災害を起こした福島第一原発は、6基全部が70年代に運転を開始したものであります。1号機などは40年であります。伊方原発の1号機は34年、2号機は間もなく30年、3号機は危険なプルサーマル発電であります。事故も次々起こってきているところであります。
次に、福島では、風が主に海へ向かって吹くんだと思いますけれども、もし伊方原発で事故が起きれば、西風に乗りまして、死の灰が山に降る、この新居浜に降るということになります。山に降れば水が飲めなくなります。海が汚れれば、魚が食べられない、大変な事態が予想されるわけであります。世論調査におきましても、82%の圧倒的多数の方が原発をやめて廃炉を進めるべきだと答えているところであります。100キロメートル圏内にある新居浜市では、さらに多くの皆さんが不安を抱いていることだろうと思います。
そこで、伊方原発の危険性について、市長はどう考えるのでありましょうか。そしてまた、13万市民の命と健康を守る立場にある新居浜市長として、政府、県、四国電力に対しまして、具体的な行動をすべきであると思いますが、いかがでございましょうか。
2つ目に、四国電力の地域への安全神話の振りまきという問題についてであります。
学校教育で使われる教科書も検定を通して、国の原発推進政策を子供たちに教えております。中学校の公民の教科書では、原発の評価を、CO2を出さない、単価が安いなどとしておりまして、危険性はほとんど触れられていないという状況であります。このため、小中学校の教育との関係で、原発の見学、出前講座、将来のエネルギー源として原発が強調されまして、安全面抜きの教育になるおそれはないのだろうかということをお伺いしたいと思います。PTAなども含めまして、四国電力の出前講座、施設見学会、懇談会など、この際、当面、四国電力に自粛していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。このことは、安全神話を振りまくことになりまして、大きな災害につながったということに学ぶべきであります。
3つ目に、市民への正しい情報の提供であります。
日経の有力企業の広告宣伝費2010年版によりますと、四国電力の広告宣伝費は31億円、販売促進費は24億円、政府や原子力業界や電力業界が、メディアに流している金は、年間2,000億円に迫るという報道もあります。こうして、政府や電力会社は、安全神話を振りまき、これに対してきちんと正確な情報や知識を文書や講演など、市民の皆さんにお知らせしていくことは、市として大事な仕事だと思います。
4つ目に、放射能測定装置の設置、線量計を各学校や保育園などへ常備してほしい。もちろん、四国電力の負担でやっていただきたい。
それから、沃素剤の備蓄です。これも緊急対応策として必要だということは、もう既に皆さん御承知のとおりであります。これも四国電力の負担でやっていただきたいと思います。ひとつよろしくお願いいたします。
3つ目は、保育園の民営化問題についてです。
福祉からサービスへ、2013年度導入を目指す子ども・子育て新システムの中間取りまとめ案が、この16日に明らかになりました。この民主党の方針は、国や自治体の責任をなくしていく、利益優先の企業の参入を容認する、親と施設の直接契約制にしていくということで、大変な方向が明確になっておりますけれども、市長はこの点についてどうお考えでしょうか。
また、今まで3つの保育園が民営化されて決まったわけでございますけれども、最初の分は除きまして、南沢津、中萩保育園については、応募法人が1つしか手を挙げない。そして、事前にそこがわかっているという状況でございました。今度は、新居浜保育園の番になるわけですが、既にうわさに、1つだけ上っているという状況ですが、これは極めて公平、公正な公の立場からいいますと、非常に疑問に思いますが、どういうことか、説明していただきたいと思います。
3つ目に、三万数千名の反対署名、そして保護者の反対運動、市長選での争点に上りまして、僅差で佐々木市長が選ばれたと。追い詰められたという感じがするわけでありますが。また、中萩保育園の民営化における混乱、数千名の署名も集まって、そして議場でも退場者と反対者を合わせると過半数を超えるというような状況もありました。南沢津保育園でも、大変な状況があったわけでございますが、さらに民営化の母体となった保育園の側も含めまして、直接、間接、子供たちや保育士に犠牲が押しつけられたと思います。今後についてはやめてほしいというふうに思うわけですが、いかがでございましょうか。
最後に、中学校卒業までの子供の医療費無料化についてです。
結婚できない、結婚しても子供が産めない、最近の若者は、不安定雇用で低賃金、大変です。ですので、子育て応援政治が強く望まれているところであります。ぜひよろしくお願いしたいと思います。
以上で第1回目の質問を終わります。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 岡崎議員さんの御質問にお答えします。
まず、伊方原子力発電所についてでございます。
今回の福島原発の事故につきましては、設計時の想定をはるかに上回る津波が襲来し、電源機能が失われたこと等により、放射性物質の外部への放出、地元住民への避難指示等、甚大な被害が発生し、原子力発電のいわゆる安全神話というのは崩れ去ったと私も思っております。事故当時、想定外という言葉がよく聞かれましたが、想定外を想定し、最悪の事態への対応を図る必要があるということを痛感しております。
伊方原発の危険性についてでございますが、岡崎議員さん御指摘の地盤や中央構造線、施設の老朽化等の問題や伊方原発で想定されている地震規模、津波対策など、さきの福島原発の事故を教訓に、今後国において新たな安全基準を示していくとも聞いております。また、そうしながら、周辺住民が納得できる地震、津波への抜本的な安全対策を講じる必要が当面あるものと考えております。
次に、政府、県、四国電力に対する行動についてでございます。
まず、国に対しましては、5月13日に四国市長会において、原子力安全対策の推進に係る緊急決議を行い、福島第一原子力発電所事故の早期収束、原因究明などの要望を行ったほか、6月8日にも、全国市長会を通じ、同様の要望を行っております。また、愛媛県では、福島原発事故発生直後から、四国電力に対し、伊方原発の安全対策の徹底を要請するとともに、6月14日、15日、国に対し、福島第一原子力発電所事故を踏まえた伊方発電所の安全対策の強化等について要望を行ったと伺っております。さらに、伊方原発の安全対策強化を図り、福島原発のような重大事故への即応体制を整備するため、6月16日付で、原子力安全対策課を発足させており、6月末に四国電力原子力本部が松山市に移転することから、県と四国電力との連絡体制の強化が図られるものと考えております。
このように、愛媛県では、伊方原発の安全性確保について、積極的に国や四国電力に働きかけを行っております。今後におきましても、愛媛県、地元自治体、四国電力、伊方原発の安全対策について、適切に対応していただきたいと考えております。
次に、保育園の民営化問題についてでございます。
まず、国が進める子ども・子育て新システムにつきましては、今月16日に、子ども・子育て新システム検討会議のワーキングチームにより、包括的な子育て支援改革の中間取りまとめ案が提示されました。この中間案では、平成25年度の実施を目指すこと、幼稚園と保育所の機能を一体化して新設する総合施設と従来の幼稚園、保育所などをすべてこども園に名称を統一すること、こども園に対する公的補助は、こども園給付として一本化すること、さらには、こども園の運営は、法人格を条件として、株式会社、NPO等、多様な事業主体の参入を認める指定制を導入することなどが盛り込まれております。
幼保一体化につきましては、長年にわたる国の懸案事項であり、近年の都市部における待機児童の発生とも相まって、質の高い学校教育、保育の一体的提供、保育の量的拡大、家庭における養育支援の充実の3つの項目を実現するための新システムは、これからの進むべき方向性であると考えております。しかしながら、制度導入に至るプロセスとして、利用者を含む多くの関係者あるいは団体の意見聴取や実態把握等を行うための期間と手間を十分に確保した上で円滑な移行ができるのかどうか懸念されること、さらには従来の私立保育所運営費国庫負担金や私立幼稚園運営費助成金にかわるこども園給付の財源確保について不透明であることも大きな不安材料となりますことから、今後の国の動向には十分注視しなければならないと考えております。
次に、新居浜市における移管先法人への応募についてでございます。
これまで民営化を実施いたしました3保育所の応募法人数は、八雲保育園が2法人、南沢津保育園と中萩保育園が1法人となっております。市としても、できるだけ多くの法人に応募していただくため、各法人の意向調査を行うほか、その結果を踏まえ、共同引き継ぎ保育に要する費用を市が一部負担するなど、移管条件の改善を図ってまいりました。しかしながら、結果的には、応募法人数の増加には至っていない状況でございます。
次に、新居浜保育園の民営化についてでございます。
これまでもそうでございますが、保育園の民営化につきましては、新居浜市立保育所の民営化に関する基本方針に基づき、毎年該当園に対するその時点での詳細な調査、検討、確認を行い、最終的な方針を決定するというやり方で進めてまいりました。民営化保育所選定の基本方針の一つの大きな事項というのは、継続的、安定的に運営できる大規模保育所ということと、先ほど申し上げたような、市内の実績のある法人格を持つ保育所運営をしているところということが大きな条件となっております。これらにつきまして、該当園新居浜保育園の状況につきましても、今後再度確認をし、これからの方針を決定してまいりたいと考えております。保育所の民間移管につきましては、長年にわたり多くの議論をいただき、また該当園の保護者、また保育所の皆様には、御心労をおかけしたということはあろうかと思いますけど、新居浜市全体の保育の質の向上を高めていきたいという気持ちであり、該当の保育所に対しては、細心の注意を払いながら、民間移管の支援を行っているところでございます。
以上申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(伊藤優子) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 岡崎議員さんの御質問にお答えいたします。
伊方原子力発電所についてのうち、四国電力の地域への安全神話の振りまきについてでございます。
伊方原子力発電所や松山市にある原子力保安研修所の見学、また電磁石などをテーマとした出前エネルギー授業を利用した活動は、原子力発電の仕組みを初め、エネルギー資源や環境問題に関する知識や理解を深めるための学習として位置づけておりました。子供たちは、これらの学習活動を通じて、エネルギーや環境問題への興味、関心を高め、また原子力に係る放射線の性質や利用について理解を深めていますことから、安全神話の振りまきとは認識していませんでした。今回の原子力発電所の事故をもって、伊方原子力発電所につきましては、安全性が確保されるまでは、見学を見合わせますが、火力、水力、太陽光発電所などの施設の見学や出前エネルギー授業の実施などを中止することの指示は現時点では考えておりません。
○議長(伊藤優子) 補足答弁を求めます。神野福祉部長。
○福祉部長(神野洋行)(登壇) 中学校卒業までの子供の医療費無料化について補足を申し上げます。
安心して子供を産み育てる環境を整備することは、国を挙げての重要課題であり、経済的支援策である子供の医療費の負担軽減についても、子育て支援の有効な手段の一つと認識いたしております。そのような認識に立ち、本市は、平成20年1月から、県下で最初に就学前医療費無料化を実施いたしました。現在、県下の全市町では、6歳までの入院、通院について無料化を実施いたしておりますが、財源のうち、県の補助につきましては、入院は6歳までが自己負担額の2分の1、通院は3歳までが自己負担額の2分の1、3歳から6歳までが自己負担額が2,000円を超える部分について2分の1となっておりまして、それ以外に独自に対象年齢を拡大している市町については、すべて各市町の一般財源で賄っております。今後、子供の医療費無料化の拡大を進めるのか、あるいは同じ財源であれば、他の子育て支援施策を充実させていくのか、総合的な子育て支援施策の観点から判断していくことも重要と考えております。子供の医療費無料化を段階的に拡大していく場合は、全額が一般財源となりますことから、今後は県助成制度拡充を要望いたしますとともに、県下各市の動向にも注視し、市として限られた財源の中で、国の施策等も考慮しながら、さらなる子育て支援の充実を図っていきたいと考えております。
○議長(伊藤優子) この際、暫時休憩いたします。
午後 1時57分休憩
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午後 2時08分再開
○議長(伊藤優子) 休憩前に引き続き会議を開きます。
工藤市民部長。
○市民部長(工藤順)(登壇) 津波・地震対策についてほか1点について補足を申し上げます。
まず、地震・津波対策についてでございます。
過去の実態として、最大のものはどの程度であったのかにつきましては、平成13年に発生した芸予地震において、新居浜市内で震度5弱を記録しております。また、昭和21年に発生した南海地震においては、愛媛県内で震度4を記録いたしておりますが、新居浜市での正確な震度は記録されておりません。また、津波に関する正確な記録も残されておりません。
近く予想されている地震の震度とそれによる津波の想定につきましては、平成14年に愛媛県が実施した被害想定では、南海地震が発生した際、平野部のほとんどで震度5強、沿岸部の一部で震度6弱、津波による海面上昇は40センチメートル程度と予測されております。
ただし、これらは現在の想定であり、今後国や県において、東日本大震災の調査結果を踏まえ、新たな想定がなされるものと思われます。
次に、避難所に指定されている公共施設の耐震化の状況についてでございます。
市内の指定避難所65施設のうち、小中学校につきましては、平成24年度末までに耐震化が完了する予定となっております。その他の公民館など37施設については、22施設が耐震基準を満たしており、15施設が耐震診断が未実施でございます。
次に、地震が発生した場合に、液状化の可能性が高い区域についてでございます。
平成8年から平成9年にかけて、新居浜市が実施した防災アセスメント調査の結果によりますと、川西、川東地区の沿岸部は、液状化の可能性が高いと判定されております。
次に、伊方原子力発電所についてでございます。
まず、市民への教育宣伝についてでございます。
伊方原子力発電所が、地震や津波などの大規模災害により被災し、放射性物質漏れなどの原子力災害が発生した場合におきましては、愛媛県地域防災計画(原子力災害対策編)に基づき、県や関係機関との連携を一層密にして、被災市町への応援をするほか、広範囲での放射線量を測定し、データを把握することが必要と考えております。同時に、市民に対して、正確な情報を防災行政無線や広報車等のあらゆる情報伝達手段を用いて適切かつ迅速に伝達し、市民がより適切な防災行動がとれるよう、十分配慮が必要と考えております。
また、市民が原発事故のような大規模災害発生時にも落ちついて行動することができるよう、今後とも防災意識の一層の高揚に努めてまいりたいと考えております。
次に、四国電力の負担による放射能測定装置、線量計の設置についてでございます。
四国電力と愛媛県は、伊方原子力発電所の敷地境界付近などにモニタリングポストを設置し、緊急時における環境影響を最小限にとどめるため、放射線量の常時測定により、周辺地域の安全管理に努めているところでございます。原子力発電所の安全対策や事故発生時の対応などにつきましては、今回の福島第一原子力発電所事故により、国、県が検討を進めている状況であり、今後新たな基準等が定められるものと思われますことから、放射能測定装置、線量計の設置や費用負担につきましても、その動向を注視し、対応してまいります。
なお、愛媛県では、福島第一原発事故以降の放射線等の監視を強化するため、国の委託事業の一環として、きょう6月23日とあす6月24日に、県下20市町において、サーベイメーターによる広域エリア調査を実施することとなっております。
次に、沃素剤の配布についてでございます。
本市では、現在、沃素剤の保管はいたしておりません。沃素剤の保管は、愛媛県地域防災計画(原子力災害対策編)において、重点市町としている伊方町、八幡浜市などに保管されております。本市におきましては、今後出される国、県の新たな方針及び他市町の動向に注視しながら対応してまいりたいと考えております。
○議長(伊藤優子) 源代建設部長。
○建設部長(源代俊夫)(登壇) 地震・津波対策についてのうち、住宅耐震、住宅リフォーム助成制度の創設について補足を申し上げます。
今後予想される東南海地震、南海地震に備え、耐震対策への意識を高めることが、安全・安心のまちづくりのためにも重要と考えております。
本市では、平成16年度より、木造住宅の耐震診断費用の一部補助により、延べ69棟の診断を実施しております。また、平成22年度からは、木造住宅の耐震改修にかかわる改修設計、改修工事及び工事監理において、費用の一部補助を開始しております。平成22年度に補助の申請はございませんでしたが、今年度におきましては、補助率の引き上げ、収入基準の廃止及び工事業者の指定を撤廃し、市内に事務所を置く工事業者とするなどの見直しを行い、現在、5件の申し込みを受けているところでございます。
なお、耐震改修工事にあわせて、住宅のリフォーム工事も行われますが、現在の補助制度は、耐震改修にかかわる工事費などを補助対象とし、早期の耐震化を目指すものでございます。本市といたしましては、リフォーム工事への補助制度は、現時点では考えておりませんが、今後、国、県、他市の動向を注視してまいりたいと考えております。
○議長(伊藤優子) 古川消防長。
○消防長(古川和彦)(登壇) 地震・津波対策について補足を申し上げます。
まず、住友化学や住友金属鉱山、住友共同電力を初め、新居浜における工場で事故が発生した場合、1カ所での事故が全工場、他工場にまで影響を及ぼす事態が想定されるが、そのような場合、対応マニュアルはできているのかについてでございます。
企業間相互の災害活動に関する対応マニュアル等は整備され、そのほか石油コンビナート等災害防止法に基づき設置されております共同防災協議会におきましても、防災に関する共同運営が行われております。
次に、現在のそれらの地震対策は、震度幾らを想定したものかについてでございます。
平成14年に愛媛県で作成された地震被害想定調査報告書等に基づき、最大震度6弱が想定されております。
なお、今後の被害想定の見直しによっては、その対策を再検討するとの報告を石油コンビナート地区内にあります住友各社から受けております。
次に、液状化はどうかについてでございます。
一定規模以上の危険物タンクにつきましては、消防法により、液状化を含めた耐震基準が法制化されており、法制化以降に建設されたタンクにつきましては、対策が実施されております。また、法制化以前のタンクにつきましても、現在計画的に改修工事や建て直しが進められております。
なお、法制化されていない他の施設につきましては、企業の自主的な取り組みとして、敷地内の液状化について危険箇所を調査するとの報告を同じく住友各社から受けております。
次に、現在の津波対策は、何メートルを想定したものか、またそれで大丈夫なのかについてでございます。
住友各社では、県の被害想定を参考にして、南海地震発生後、約6時間後における当市への津波による実質的な水位上昇は、0.4から0.6メートル程度にとどまるとしておりますことから、津波による大きな被害は出ないと予想されております。しかしながら、異常潮位時の津波の可能性なども考えられますので、プラントのバックアップ用電源等、重要機器の設置場所を検討するなど、必要に応じた浸水対策を行うとの報告を、対象機器を保有する住友化学などから受けております。いずれにいたしましても、今後被害想定の見直しや耐震対策に係る法令改正等が予想されておりますので、消防といたしましても、こうした動向に注視し、各企業との情報の共有や各種対策の進捗状況の確認を行い、必要に応じて適切な助言、指導等を行ってまいりたいと考えております。
次に、消防職員の充足率の引き上げについてでございます。
まず、不足した状況を、日常的にどのようにカバーしているのかについてでございますが、火災等の災害発生時から、非番職員等の呼び出し、本部職員の応援等で人員を確保するとともに、消防団の協力により対応をしております。
次に、全県平均まで引き上げていくように計画化するべきで、現在の見通しはどうかについてでございます。
消防職員の充足につきましては、今後の災害の多様化、大規模化や救急出動件数の増加等を考慮しながら、新居浜市定員適正化計画の中で協議してまいりたいと考えております。
次に、新居浜市の消防職員で対応できない重大事故が発生した場合どうするのかについてでございますが、東予地域で締結された東予広域消防相互応援協定や愛媛県内の愛媛県消防広域相互応援協定に基づく消防隊の応援、または全国組織である緊急消防援助隊にて対応をいたします。
いずれにいたしましても、東日本大震災のような大震災につきましては、企業防災力及び消防力の強化が必要不可欠となっておりますので、企業につきましては、防災対策を含めた訓練指導や立入検査等を行い、防災力の強化を図るとともに、消防力につきましては、消防職員の充実や各種の災害対応訓練を実施し、消防力の向上を目指してまいりたいと考えております。
○議長(伊藤優子) 合田港務局事務局長。
○港務局事務局長(合田隆充)(登壇) 新居浜市における備えのうち、防波堤、堤防の実態につきまして補足を申し上げます。
防波堤につきましては、満潮時の場合、想定の津波40センチメートル程度の水位上昇に対しまして、新居浜港の本港地区の防波堤で約70センチメートル、東港地区の防波堤で約140センチメートルの余裕高さがあります。また、堤防等につきましては、約50センチメートル以上の余裕高さがあります。
以上で補足を終わります。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。岡崎溥議員。
○16番(岡崎溥)(登壇) 御答弁どうもありがとうございました。
住宅リフォーム助成制度の件なんですが、他市の動向を見てという前向きの答弁だったわけなんですが、全国的にもこの1年間で倍増したと、330自治体が実施中ということでございます。県内でも見込みも含めて2市で実施という方向になっております。ここで言いたいのは、累計69棟実施しましたということだったんですけれども、先ほど県の被害想定を申し上げましたけれども、これからしましたら、それに備えていくということが一つの目標になると思うんですが、その必要性からしましたら、ぜひ早く実施していただきたいと。率を低いところからでも、ということで思うんですが、いかがでしょう。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。源代建設部長。
○建設部長(源代俊夫)(登壇) 岡崎議員さんの再質問にお答えします。
耐震改修については、まずその前段で耐震診断を行う必要がございますことから、今年度におきましても、耐震診断の普及啓発ということで取り組んでまいりたいと思います。そしてそれが、次に耐震改修へとつながっていくと思いますので、まずは耐震診断を受けてもらうことを、今後市民の皆様にアピールしたいと思っております。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。岡崎溥議員。
○16番(岡崎溥)(登壇) ありがとうございました。
工場の耐震化の問題なんですけれども、網の目のように張りめぐらされているあのパイプです。工場間をつないでおりまして、無数のパイプがずっと走っとるわけなんですが、工場の中も走っているということなんですけれども、これらを支えるパイプスタンドもちゃんと地震対策ということでとられているのかどうか、そこのところを伺いたいんですが。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。古川消防長。
○消防長(古川和彦)(登壇) 岡崎議員さんの再質問にお答えいたします。
住友工場の配管のパイプスタンドの耐震化についてでございますが、パイプスタンドの耐震化につきましても、危険物タンク、それから建築物、住友各社にあります建築物と同様に、重要度の高い箇所から耐震工事を行っております。そういった報告を受けておりますし、また今後も計画的に実施していくという報告を住友化学から受けております。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。岡崎溥議員。
○16番(岡崎溥)(登壇) 中学校を卒業するまでの子供の医療費の問題ですが、段階的に実施するということで考えられないかということを伺いたいと思います。3,000万円余りあれば、入院からでもできるんじゃないでしょうか。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。神野福祉部長。
○福祉部長(神野洋行)(登壇) 岡崎議員さんの再質問にお答えをいたします。
段階的に中学校卒業までの医療費の無料化を実現できないのかということでございます。子育て支援策として、かねてよりこの現物給付についての議論がございました。現物給付としては、中学校卒業までの入院がいいのかあるいは小学校の歯科外来がいいのか、そのほかの施策がいいのかといういろいろな選択肢がございます。市としては、やはり限られた財源の中で選択と集中ということから考えてまいりたいというふうに考えております。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。岡崎溥議員。
○16番(岡崎溥)(登壇) 消防職員の問題です。
中央構造線が動いたり南海地震があったりしましたら、隣近所から、ほかの市町村から応援が得られないという場合にはどう対応するんでしょうか、ひとつよろしくお願いします。(ブザー鳴る)
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。古川消防長。
○消防長(古川和彦)(登壇) 岡崎議員さんの再質問にお答えいたします。
他の消防から応援を得られない場合どうするかということなんですけれども、先ほど答弁の中でも説明させていただきましたとおり、消防の中で緊急消防援助隊の組織があります。その組織で、愛媛県内で災害が発生して県内で対応ができないというような状況のときには、中国地方、岡山、広島、山陰地方、それから近畿地方から、緊急消防援助隊の応援をいただくことになっております。そして、それでもまだ対応できない大きな災害が発生した場合には、南海地震のような災害が発生した場合には、関西地方、関東地方、それから東北地方、さらに北海道から応援をいただくような、緊急消防援助隊で応援をいただくようにしております。(16番岡崎溥「どうもありがとうございました」と呼ぶ)
○議長(伊藤優子) これにて一般質問を終結いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第3 議案第53号○議長(伊藤優子) 次に、日程第3、議案第53号を議題といたします。
提案理由の説明を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) ただいま上程されました議案第53号につきまして提案理由の説明を申し上げます。
議案第53号、新居浜市税賦課徴収条例の一部を改正する条例の制定につきましては、地方税法等の一部改正に伴い、東日本大震災により被害を受けた方に係る税制上の特例を設けるため、本案を提出いたしました。
なお、詳細につきましては、担当部長から補足説明をいたします。御審議よろしくお願い申し上げます。
○議長(伊藤優子) 補足説明を求めます。近藤総務部長。
○総務部長(近藤清孝)(登壇) 議案第53号、新居浜市税賦課徴収条例の一部を改正する条例の制定につきまして補足を申し上げます。
議案書の1ページから3ページまで及び参考資料の1ページから3ページまでをお目通しください。
今回の改正は、東日本大震災の被災者等に係る税制上の負担軽減を図る地方税法等の一部改正に伴いますもので、条例の附則に、東日本大震災に係る雑損控除額等の特例及び東日本大震災に係る住宅借入金等特別税額控除の適用期限の特例に関する規定を加えようとするものでございます。
まず、附則第22条、東日本大震災に係る雑損控除額等の特例につきましては、所得割の納税義務者の選択により、東日本大震災によって受けた損失の金額については、平成22年において生じた災害等による損失の金額とすることができる規定等を加えるものでございます。この特例によりまして、本来、東日本大震災によって受けた損失の金額が、税の軽減の対象となるのは、平成24年度以降になりますところ、平成23年度の税について、軽減を受けることが選択により可能となりますことから、被災者の経済的負担軽減を図ることができます。
なお、当該損失の金額のうち、雑損控除額の控除を適用して、総所得金額等から控除しても控除し切れない金額についての繰越期間につきましては、今回の地方税法の改正により、3年から5年に延長されております。
次に、附則第23条、東日本大震災に係る住宅借入金等特別税額控除の適用期限の特例につきましては、住宅借入金等特別税額控除の適用を受けていた住宅が、東日本大震災により居住の用に供することができなくなった場合においても、控除対象期間の残りの期間について、引き続き住宅借入金等特別税額控除を適用することができる規定を加えるものでございます。本来、住宅借入金等特別税額控除は、該当の住宅に居住している期間が対象となる控除ですが、この特例によりまして、該当の住宅が東日本大震災により居住の用に供することができなくなった場合でも、その後の一定期間、同控除を受けることが可能となりますことから、該当する被災者に対する税の軽減が図れることとなります。
なお、この条例中、附則第22条を加える部分につきましては公布の日から、附則第23条を加える部分につきましては平成24年1月1日から施行したいと考えております。
以上で補足を終わります。
○議長(伊藤優子) これより質疑に入ります。
議案第53号に対して質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊藤優子) 質疑なしと認めます。
議案第53号は、議事日程に記載のとおり、企画総務委員会に付託いたします。―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第4 陳情第2号の陳情者の変更について○議長(伊藤優子) 次に、日程第4、陳情第2号の陳情者の変更についてを議題といたします。
陳情第2号、(株)マイントピア別子及び端出場温泉保養センターへの継続的税金投入に対する市民への説明責任については、お手元に配付の文書のとおり、陳情の代表者から変更の申し出がありました。
お諮りいたします。陳情第2号の陳情者の変更については、これを承認することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊藤優子) 御異議なしと認めます。よって、陳情第2号の陳情者の変更については、これを承認することに決しました。
以上で本日の日程は全部終了いたしました。
お諮りいたします。議事の都合により、6月24日から6月29日までの6日間、休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(伊藤優子) 御異議なしと認めます。よって、6月24日から6月29日までの6日間、休会することに決しました。
6月30日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 2時37分散会