目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問
永易英寿議員の質問(1)
1 防災対策について
(1) 避難所の安全性とトイレ、おふろの確保
(2) 福祉避難所の充実
(3) 災害医療ネットワーク
神野福祉部長の答弁
1 防災対策について
(2) 福祉避難所の充実
(3) 災害医療ネットワーク
工藤市民部長の答弁
1 防災対策について
(1) 避難所の安全性とトイレ、おふろの確保
(2) 福祉避難所の充実
永易英寿議員の質問(2)
1 防災対策について
神野福祉部長の答弁
1 防災対策について
永易英寿議員の質問(3)
1 防災対策について
神野福祉部長の答弁
1 防災対策について
永易英寿議員の質問(4)
1 防災対策について
高橋教育委員会事務局長の答弁
1 防災対策について
永易英寿議員の質問(5)
2 防災基本条例の制定について
佐々木市長の答弁
2 防災基本条例の制定について
永易英寿議員の質問(6)
3 端出場温泉保養センターについて
佐々木市長の答弁
3 端出場温泉保養センターについて
休憩(午前11時01分)
再開(午前11時12分)
永易英寿議員の質問(7)
3 端出場温泉保養センターについて
休憩(午前11時13分)
再開(午前11時15分)
永易英寿議員の質問(8)
3 端出場温泉保養センターについて
佐々木市長の答弁
3 端出場温泉保養センターについて
永易英寿議員の質問(9)
3 端出場温泉保養センターについて
佐々木市長の答弁
3 端出場温泉保養センターについて
永易英寿議員の質問(10)
3 端出場温泉保養センターについて
佐々木市長の答弁
3 端出場温泉保養センターについて
永易英寿議員の質問(11)
3 端出場温泉保養センターについて
佐々木市長の答弁
3 端出場温泉保養センターについて
永易英寿議員の質問(12)
3 端出場温泉保養センターについて
佐々木市長の答弁
3 端出場温泉保養センターについて
永易英寿議員の質問(13)
3 端出場温泉保養センターについて
仙波憲一議員の質問(1)
1 第五次長期総合計画について
佐々木市長の答弁
1 第五次長期総合計画について
源代建設部長の答弁
1 第五次長期総合計画について
仙波憲一議員の質問(2)
1 第五次長期総合計画について
佐々木市長の答弁
1 第五次長期総合計画について
仙波憲一議員の質問(3)
1 第五次長期総合計画について
佐々木市長の答弁
1 第五次長期総合計画について
工藤市民部長の答弁
1 第五次長期総合計画について
仙波憲一議員の質問(4)
1 第五次長期総合計画について
休憩(午前11時48分)
再開(午後 1時00分)
田中企画部長の答弁
1 第五次長期総合計画について
仙波憲一議員の質問(5)
1 第五次長期総合計画について
田中企画部長の答弁
1 第五次長期総合計画について
仙波憲一議員の質問(6)
1 第五次長期総合計画について
2 電力問題と省エネルギーについて
田中企画部長の答弁
2 電力問題と省エネルギーについて
曽我環境部長の答弁
2 電力問題と省エネルギーについて
仙波憲一議員の質問(7)
2 電力問題と省エネルギーについて
3 地域力について
佐々木市長の答弁
3 地域力について
仙波憲一議員の質問(8)
3 地域力について
佐々木市長の答弁
3 地域力について
仙波憲一議員の質問(9)
3 地域力について
真木増次郎議員の質問(1)
1 市職員の交通安全について
近藤総務部長の答弁
1 市職員の交通安全について
真木増次郎議員の質問(2)
1 市職員の交通安全について
2 教職員の不祥事防止について
阿部教育長の答弁
2 教職員の不祥事防止について
真木増次郎議員の質問(3)
2 教職員の不祥事防止について
3 学校における携帯電話等の指導について
阿部教育長の答弁
3 学校における携帯電話等の指導について
真木増次郎議員の質問(4)
3 学校における携帯電話等の指導について
4 中学校教育について
阿部教育長の答弁
4 中学校教育について
休憩(午後 1時58分)
再開(午後 2時09分)
真木増次郎議員の質問(5)
4 中学校教育について
5 市長の職務について
佐々木市長の答弁
5 市長の職務について
真木増次郎議員の質問(6)
5 市長の職務について
6 統一地方選挙について
石川選挙管理委員会事務局長の答弁
6 統一地方選挙について
真木増次郎議員の質問(7)
6 統一地方選挙について
石川選挙管理委員会事務局長の答弁
6 統一地方選挙について
真木増次郎議員の質問(8)
6 統一地方選挙について
7 観光振興策について
佐々木市長の答弁
7 観光振興策について
真木増次郎議員の質問(9)
7 観光振興策について
8 医療観光について
佐々木市長の答弁
8 医療観光について
真木増次郎議員の質問(10)
8 医療観光について
9 渡海船事業について
佐々木経済部長の答弁
9 渡海船事業について
真木増次郎議員の質問(11)
9 渡海船事業について
散会(午後 2時34分)
本文
平成23年6月21日 (火曜日)
議事日程 第2号第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
出席議員(26名) 1番 川 崎 利 生 2番 高 塚 広 義
3番 三 浦 康 司 4番 篠 原 茂
5番 水 田 史 朗 6番 太 田 嘉 一
7番 岩 本 和 強 8番 藤 原 雅 彦
9番 佐々木 文 義 10番 大 石 豪
11番 大 條 雅 久 12番 永 易 英 寿
13番 伊 藤 謙 司 14番 藤 田 豊 治
15番 高 橋 一 郎 16番 岡 崎 溥
17番 高須賀 順 子 18番 伊 藤 初 美
19番 真 木 増次郎 20番 藤 田 幸 正
21番 伊 藤 優 子 22番 仙 波 憲 一
23番 白 籏 愛 一 24番 近 藤 司
25番 加 藤 喜三男 26番 山 本 健十郎
――――――――――――――――――――――
欠席議員な し
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者 市長 佐々木 龍
副市長 石 川 勝 行
企画部長 田 中 洋 次
総務部長 近 藤 清 孝
福祉部長 神 野 洋 行
市民部長 工 藤 順
環境部長 曽 我 忠
経済部長 佐々木 一 英
建設部長 源 代 俊 夫
消防長 古 川 和 彦
水道局長 本 田 龍 朗
教育長 阿 部 義 澄
教育委員会事務局長 高 橋 康 文
監査委員 加 藤 哲
選挙管理委員会事務局長 石 川 正 人
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者 事務局長 岡 正 士
議事課長 粂 野 誠 二
議事課副課長 飯 尾 誠 二
議事課議事係長 徳 永 易 丈
議事課調査係長 鈴 木 今日子
議事課主任 大 田 理恵子
議事課主任 高 本 大 介
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(伊藤優子) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第2号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名○議長(伊藤優子) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において水田史朗議員及び太田嘉一議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 一般質問○議長(伊藤優子) 次に、日程第2、一般質問を行います。
この際、申し上げます。
一般質問における各議員の発言は、それぞれ通告の時間以内となっておりますので、御了承願います。
順次質問を許します。まず、永易英寿議員。
○12番(永易英寿)(登壇) おはようございます。
自民クラブ永易英寿です。改選後の初議会に当たり、トップバッターとして質問させていただきます。私は、市民の皆様から負託されたこの4年間、より一層市民の皆様のお気持ちにこたえるよう、市民福祉の向上に向けてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。
まず、防災対策についてお伺いいたします。
3月11日に発生した東日本大震災により、お亡くなりになられた皆様の御冥福をお祈りいたします。また、被害に遭われた方々に、心よりお見舞い申し上げます。一刻も早い被災地の復旧、復興を強く願っています。私は、震災後、2度にわたって宮城県女川町や石巻市、気仙沼市などの被災地に市民ボランティアの皆様とともに現地入りし、救援活動を行ってまいりましたが、その被害は、報道されている以上に見るにたえない甚大なものでありました。このような未曾有の大震災を新居浜市に置きかえたときに、果たして今の防災対策で大丈夫なのか、市民の皆様の命を守れるのか、考えない日はございません。
そこで、防災対策について、被災地で実際に被災者の方々とお話しした経験を踏まえ、また幾つか確認と提案を含めながら、東日本大震災後の新居浜市の防災対策の取り組みについてお聞きいたします。
まず、避難所の見直し、充実についてです。
東日本大震災では、ピーク時の避難者は40万人以上であったと言われています。3カ月たった現在も、9万人近くの方々が避難生活を強いられています。東日本大震災では、地震により倒壊した避難所や津波で押し流された避難所がありました。東日本大震災を踏まえ、命の安全確保を最優先に考えなければなりません。新居浜市の指定避難所は、避難所周辺の浸水対策、避難所の耐震化などの面から考えて、今のままで大丈夫なのか、場所や数的には大丈夫なのか、再検証する必要があると思いますが、いかがお考えでしょうか。また、避難することの周知啓発、日ごろの防災意識向上のために、防災掲示板や浸水想定箇所の案内板設置、充実を図るべきだと考えます。地区ごとに過去の浸水地や被害状況を示し、啓発することで、わかりやすく、より身近で防災意識を高めていただけると思います。宮城県では、津波による浸水想定区域はここまでですという表示板が道路標識の近くにあり、避難する目安にもなっていました。新居浜市でも設置に向け取り組んでいただきたいものですが、いかがでしょうか。
また、今後建設する公共施設、総合文化施設などは、施設の目的は違っても、災害時のために防災機能を十分に高め整備すべきだと思いますが、既存及び新設の公共施設の防災対応設備の充実に向けた方針などがあればお聞かせください。
次に、避難所のトイレについてお伺いします。
今、新居浜市が避難所として指定している施設のトイレは、果たして被災時の混雑に対応できるのでしょうか。せめて避難所に指定している施設のトイレは、男女共同ではなく、男女別々であるべきだと思います。避難所に指定している公民館などで、男女共同のトイレは幾つあるのか、お聞かせください。早急に改修すべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか。いつまでに行う予定なのか、改修計画をお聞かせください。
次に、被災時のおふろについてお伺いします。
避難生活が長期化すればするほど、おふろに入れず、衛生的にも悪く、心身的にもストレスが蓄積し、体調に悪影響を及ぼします。要請すれば、自衛隊などがおふろを用意してくれる場合もありますが、身体に障害のある方や手足が動きにくい方が入れるおふろではありません。近い将来起こると言われている南海地震に備え、既存施設の公共的な入浴施設などの充実を図ったり、民間の施設とは災害時の入浴協定を結んだり、災害時の入浴体制の充実に向け、備えは必要だと思います。いかがでしょうか。
また、現在指定している避難所でおふろを使用できるのは、どことどこで、何カ所あるのでしょうか。
災害時の入浴施設は、被災者のみならず、支援に来てくれるボランティアさんにとってもありがたいものです。実際、平成16年の新居浜の災害時には、当時あった清正の湯という一民間企業の御厚意で、市外、県外から来たボランティア活動者は、入浴が無料になり、非常に助かりました。公共施設では、総合福祉センター3階のおふろも使用しました。しかし、残念ながら、もうどちらの施設も使用できません。今回の東日本大震災の被災地でも、おふろがある道の駅などは、被災者やボランティアの憩いの場ともなり、その周辺には、人が多く集い、復旧作業にも勢いが増します。災害時の入浴施設の充実は、考えるべき課題だと思いますが、いかがでしょうか。民間の御厚意だけに頼るのではなく、公共の入浴施設で提供できるよう、体制整備を図る必要があるのではないでしょうか。
次に、福祉避難所の充実についてお伺いいたします。
震災後は、被災者は、極度の恐怖とストレスを感じています。特に、高齢者や障害のある方々は、生活環境の変化により身体機能が低下し、要介護度が上がったりします。避難所での生活のあり方次第では、震災後の災害関連死を増大させる可能性が高まります。災害関連死を予防するためには、福祉避難所の充実を図ること、また中長期的に避難する場所の整備を充実させる必要があります。福祉避難所の設備を充実させるためには、ただ単に福祉避難所を指定すればいいというものではありません。日ごろ福祉施設の待機者解消を図れているか否かが、災害時の高齢者や障害のある方の命を左右します。実際、東日本大震災では、福祉施設が壊滅的な被害を受け、通常の収容可能人数が減った上、避難者がふえ、施設はパンク状態になりました。新居浜市には、福祉施設に入りたくても入所できない福祉施設待機者が現在でも1,000名ほどおられます。特別養護老人ホームなどへの入所希望者の待機者解消を図ることこそ、行政がする災害時の要援護者対策の第一歩であり、高齢者や障害のある方の命を守ることにもつながります。福祉施設の待機者の問題解消へ向けた取り組みについて、お考えをお聞かせください。
また、要援護者情報収集のために、行政が核となり、福祉従事者間のネットワークを促進し、民生委員、自治会、社会福祉協議会など、地域福祉を担う組織とも連携体制を構築する必要があると思いますが、新居浜市の体制状況をお聞かせください。
次に、災害医療ネットワークづくりについてお伺いします。
既に新居浜市は、幾つかの協定を結び、災害への備えを行っています。医療救護に関しては、新居浜市は医療救護協定を愛媛県医師会、新居浜市医師会と締結しています。今回は、なお市民の皆様の命を守る仕組みづくりのために、災害医療ネットワークづくりに早急に取り組んでいただきたく、幾つかお伺いいたします。
私は、新居浜市が、市民の皆様の命を守るための核となり、災害時の医療と保健、福祉に従事するそれぞれの実務者間のネットワークづくりが重要だと思います。先日、医師として被災地の石巻市で実際に活動した県立新居浜病院の先生の経験談をお聞きし、災害医療ネットワークの重要性を改めて痛感しました。東日本大震災で甚大な被害を受けた石巻市は、2010年1月22日に石巻地域災害医療実務担当者ネットワーク協議会を立ち上げていました。参加構成メンバーは、宮城県東部保健福祉事務所、石巻市総務部防災対策課、石巻市医師会、東松島市保健福祉部、航空自衛隊松島基地、陸上自衛隊、海上保安署、警察署、石巻地区広域行政事務組合消防本部、日本DMAT、近隣の病院、透析ネットワークなどで構成されています。大震災の1年前から、顔の見える関係づくりに取り組んでいたからこそ、震災後の医療体制や県外の医療チームの受け入れ体制がとりやすかったとの意見も伺っております。ネットワークは、災害が起きてからつくろうとしてもできるものではありません。新居浜市にも、災害医療ネットワーク会議の設置が急務だと思います。災害拠点病院と、行政、消防、警察、医師会、自衛隊、民間事業所など、他機関との協議や合同の災害時対応訓練の実施が必要です。また、災害医療現場をコーディネートする災害医療コーディネーターの養成も欠かせません。宮城県では、県または被災地の災害対策本部に入り、適切な医療体制が構築されるように調整する災害医療コーディネーターが宮城県知事から委嘱されております。愛媛県内でも必ず必要です。早急に体制づくりを行うべきだと思いますが、いかがお考えでしょうか。前向きに検討していただけるのであれば、会議設置の時期も教えてください。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。神野福祉部長。
○福祉部長(神野洋行)(登壇) 永易議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、福祉避難所の充実のうち、福祉施設の待機者の問題解消に向けた取り組みについてでございます。
本市の特別養護老人ホーム9施設における入所申込者数でございますが、直近の調査時点である平成23年4月末において、重複分などを除き1,186人となっております。ただし、この人数は、要介護度や待機者の居所、家族の状況、入所の緊急度などを考慮していない基礎数値でございます。これらの施設入所を希望されております待機者の解消を目的の一つとして、平成21年度から3カ年の第4期介護保険事業計画では、保険給付と保険料負担のバランスを考慮いたしました結果、小規模特別養護老人ホーム174床、認知症高齢者グループホーム216床、混合型特定施設65床の合計455床を整備することといたしております。この整備数量を設定するに当たり、待機者の実態として援用いたしましたのが、平成20年1月時点での待機者数のうち、要介護3から要介護5までの方で、今すぐあるいは3カ月以内に入所を希望している方が483人というデータでございました。また、国の経済危機対策を踏まえた介護基盤の整備方針に基づき、特別養護老人ホーム30床及び介護老人保健施設20床の増床が認められておりますことから、合わせて505床の増床を進めているところでございます。
次に、災害医療ネットワークについてでございます。
石巻地域につきましては、平成22年1月に、県、市、消防本部、医師会、自衛隊、海上保安署、警察署、医療機関等による石巻地域災害医療実務担当者ネットワーク協議会を立ち上げ、災害医療についての取り組みを進めてまいりましたため、東日本大震災発生後は、迅速で効率的な救護活動が進められたと伺っております。加えて、平成23年2月には、石巻赤十字病院の医師が、宮城県災害医療コーディネーターとして委嘱されたことにより、東日本大震災発生後、直ちに災害対策本部で現地の災害医療の調整を行い、全国から派遣された医師らを一括管理し、効率的に配置する態勢をしいたと伺っております。このことが、石巻赤十字病院に運ばれた救急患者の数が1カ月余りで1万人を超えたという成果になりましたし、あらゆる組織が一緒になって災害医療に取り組み成功した先駆例になったと報じられております。現在、国におきましては、医療計画の見直し等に関する検討会を開き、災害医療体制の一層の充実を図る観点から、東日本大震災の教訓を反映させるため、災害医療のあり方について検討する場を設けた上で、本年中に取りまとめを行う予定と伺っております。この検討結果を、平成24年度から各都道府県で行われます医療計画の見直しに反映させる予定とされております。
お尋ねの災害医療ネットワークの体制づくりにつきましては、一定の広域的な取り組みになりますことから、本市におきましても、二次保健医療圏である新居浜・西条圏域及び四国中央市も含めたネットワークづくりや災害医療コーディネーターの仕組みづくりを視野に入れた上で、国、県からの情報を収集してまいりたいと考えております。
○議長(伊藤優子) 工藤市民部長。
○市民部長(工藤順)(登壇) 避難所の安全性とトイレ、おふろの確保についてお答えいたします。
まず、避難所の安全性についての再検証についてでございます。
浸水対策につきまして、現在、新居浜市が指定している65カ所の避難所のうち、5カ所が国領川浸水想定区域内に位置しておりますが、風水害の際に浸水するおそれがある避難所や橋を渡るためかえって危険と思われる場合につきましては、あらかじめ別の施設を避難所として開設することで対応いたしております。
また、避難所の耐震化につきましては、平成24年度末までに、市内のすべての小中学校の校舎と体育館について耐震工事が完了する予定となっております。
また、本市の指定避難所における収容可能人員の合計は、防災計画上は約11万2,000人となっておりますが、施設の場所や災害の状況により、使用の可否や必要数も変わってまいりますことから、民間施設との協定の推進や自治会館の利用も進めていかなければならないと考えております。
なお、公民館、その他の避難施設につきましては、耐震診断を実施しておりませんが、今後東日本大震災を踏まえた総合的な防災対策を検討していく中で、防災拠点とともに、避難所についても安全確保を第一に再検証していく必要があるものと考えております。
次に、避難することの周知啓発、防災意識向上のための掲示板や案内板の充実についてでございます。
避難所の案内板につきましては、現在、公民館や小中学校など32カ所に設置しているところでございます。永易議員さん御指摘のとおり、津波などに起因する浸水想定区域や避難所への案内表示等を、だれにでもわかりやすい形で表示し啓発することは、大変重要かつ有効であると考えております。国におきまして、震度や津波の高さなどの見直しが行われるものと思っておりますので、本市といたしましては、新しい想定のもとで、どのような表示や啓発が効果的であるのか、他市の例なども参考に、具体的な検討をしてまいりたいと考えております。
次に、今後新設される公共施設や既存の公共施設に対する防災対応設備の充実についてでございます。
既存の公共施設につきましては、今年度から運用を開始した防災行政無線の戸別受信機を設置しており、災害関連情報を迅速に伝達することが可能になりました。また、ほとんどの公共施設にスロープや障害者用トイレなどが順次整備されており、避難所として利用するときにも有効であると考えております。例えば、地域交流センターにつきましては、給湯室や男女別のトイレが各階に設置されているほか、エレベーターやシャワー等もございます。また、養護老人ホーム慈光園につきましては、入浴施設や医務室もあり、高齢者の避難にも適した設備を持っております。このように、今後新設される公共施設につきましては、避難所として有効に機能する設備も充実させるよう、関係課所と協議、検討してまいりたいと考えております。
次に、避難所のトイレについてでございます。
避難所に指定されている公民館のトイレは、市内18公民館のうち、現在、金栄公民館、船木公民館、浮島公民館、大島公民館の4館が男女共用トイレとなっております。このうち大島公民館につきましては、敷地の問題から改修が困難でありますが、残る3館は、平成24年度から平成26年度にかけて改修する予定となっており、被災時における混雑解消に向けて、計画的な取り組みをしているところでございます。しかしながら、多数の方が長期間の避難生活を送る場合や上下水道が使えない場合には、仮設トイレによる対応も必要と考えております。
次に、被災時におけるおふろについてでございます。
現在、市が指定している避難所で、おふろを使用できる施設は、川東高齢者福祉センター、文化振興会館、新居浜工業高等専門学校、新居浜商業高校、マイントピア別子、上部高齢者福祉センター、総合福祉センター別子山分館の7施設となっております。そのほか、川西高齢者福祉センターや心身障害者福祉センター、マリンパークなども含め、既存の公共施設にある入浴施設につきましては、災害時においてもできる限り有効に活用してまいりたいと考えております。
また、民間入浴施設との協定につきましては、現在のところ、締結いたしておりませんが、避難者の衛生の確保、ストレスの解消及び災害支援ボランティアの支援のことも考え合わせ、今後民間入浴施設との協定の締結とともに、公共の入浴施設の有効な利活用に向けた体制整備についても検討してまいります。
次に、福祉避難所の充実についてのうち、要援護者情報の情報収集のための新居浜市の体制状況についてでございます。
現在、民生児童委員協議会や連合自治会の御協力をいただきながら、市内全域の要援護者リストを作成し、毎年新規対象者の調査をするなど、更新を加えております。今後とも地域支援者の決定を進めながら、支援体制の充実に努めてまいりたいと考えております。
○議長(伊藤優子) 永易英寿議員。
○12番(永易英寿)(登壇) 福祉部長にお伺いいたします。
先ほどの確認ですが、緊急性が高い入所希望者が500名近くいると思いますが、非常に憂慮すべき問題だと思います。今までは、新居浜市の高齢者保健福祉計画どおりのペースでしか床数をふやしていないために、4年前にも私は同じような質問をいたしましたが、福祉施設の待機者解消が図れていないのではないでしょうか。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。神野福祉部長。
○福祉部長(神野洋行)(登壇) 永易議員さんの再質問にお答えいたします。
特別養護老人ホームの入所待機者数でございますけれども、平成19年、平成20年、平成21年と約1,000人というペースでございます。介護施設の基盤整備も図ってはおりますけれども、高齢化というのもかなりのスピードで上昇しておるということでございます。平成37年には、最も高齢化が進むというふうに言われておりますが、それまではやはり憂慮すべき問題ではございますが、待機者解消はなかなか思うようには進まないというのが現状だろうと思います。ただ、これをただ現状を見ているだけではいけませんので、我々行政といたしましても、介護基盤の整備ということで、この第4期、平成21年度から平成23年度までにつきましては、県下での施設整備のほぼ半数以上が新居浜市で行ったという実績もございますので、こういったことも含めまして、次年度から行われます第5期介護保険事業計画においては、第4期の検証をいたしまして、どういうふうな方向で進めていくのかということを考えてまいりたいというふうに思っております。
○議長(伊藤優子) 永易英寿議員。
○12番(永易英寿)(登壇) 介護施設の待機者解消に向けての取り組みについては、高齢者保健福祉計画は、愛媛県全体の中の新居浜市というふうな位置づけになると思いますが、今後もできる限り、このペースを高めていただけるように取り組みをお願いしたいと思います。
災害医療ネットワークについてお伺いいたします。
先ほど、本市としましては、四国中央市や西条市の動向を見たりとか、また国の動向や情報収集をするみたいな形だったんですが、新居浜市にはせっかく県立新居浜病院もありますので、そしてまた防災ヘリもあります。そういったところで、率先して、リードして、他市を引っ張るという意気込みというのはないんでしょうか。そういった意気込み的なことをお伺いいたします。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。神野福祉部長。
○福祉部長(神野洋行)(登壇) 再質問にお答えいたします。
災害医療について、少し意気込みがないのではないかということでございます。石巻地域の災害医療事務担当者ネットワーク協議会、これについては先駆的な事例になったということでございます。私思いますに、やはり代表者じゃなく、実務担当者がネットワークを組んだということが、実効性のあったもの、結果になったというふうに考えております。加えて、災害医療コーディネーターという役割を設けたことで、いろんな組織から派遣された医療チームが個別に活動するのでは非効率的になりますので、一元的に統括協働するという仕組みづくり、調整役をつくったということが功を奏したというふうに思っております。
当新居浜市についての問題でございますけれども、災害医療の今後の検討の方向性ということでございますが、やはり圏域ごとの災害医療ネットワークが必要になってまいるということが一つでございます。新居浜・西条圏域、そして四国中央市が一つの圏域になるのかなというのが想定としてございます。ネットワークづくりとか災害医療コーディネーターについて、今後県の西条保健所、西条市、四国中央市、医師会などとも協議しながら進めてまいりたいというふうには考えております。
○議長(伊藤優子) 永易英寿議員。
○12番(永易英寿)(登壇) 充実した災害医療ネットワークづくりができることを期待しております。
次に、トイレについてお伺いいたします。
公民館のトイレについてですが、公民館は防災の面以外でも地域づくりに取り組む拠点であり、日ごろから住民が集いやすい環境でなければなりません。新居浜市は、現在、地域主導型公民館に力を入れていますが、地域のコミュニケーションの輪を広げ、また災害時には避難所として安心して利用できるよう、トイレの改修には早急に取り組んでいただきたいものですが、お考えを再度お聞かせください。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。高橋教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(高橋康文)(登壇) 再質問にお答えをいたします。
公民館男女別トイレの改修の前倒しについてでございますが、公民館男女別トイレの改修につきましては、10カ年実施計画に基づき、公民館施設環境整備事業の中で計画的に実施をしているところでございます。前倒しにつきましては、市の財源計画もありますことから、今後、市長部局と予算要望の中で協議をしてまいりたいと、このように考えております。
○議長(伊藤優子) 永易英寿議員。
○12番(永易英寿)(登壇) 次に、新居浜市防災基本条例の制定に向けた取り組みについてお伺いいたします。
今回の東日本大震災では、私たちは災害の脅威に対して、平素から最悪の事態を想定し、万全の対策を講ずることの重要性を改めて認識させられたところであります。新居浜市においても、古くは明治32年、大水害が発生し、多数の死者が出ました。また、記憶に新しいところでは、平成16年に市を襲った一連の台風は、9名のとうとい命を奪い、甚大な被害をもたらしました。また、近い将来起こると言われている南海地震等の大規模な地震から市民の生命、身体及び財産を守るため、自助、共助、公助の役割を明確にし、市民、自主防災組織、事業者、新居浜市がより一層防災対策を推進し、地域防災力を向上させる必要があります。これまで新居浜市では、災害対策基本法及び地域防災計画に基づき防災対策を講じてきましたが、被害を軽減させるためには、行政による防災対策の充実はもとより、市民みずからが災害への備えを実践し、災害に強い地域づくりを実現させることが不可欠であります。新居浜市防災基本条例を制定することにより、防災対策に関し基本理念を定め並びに市民、自主防災組織、事業者、行政の責務を明らかにするとともに、災害予防対策、災害応急対策、その他の防災対策の基本となる役割を定めることにより、防災対策を総合的かつ計画的に推進して、地域防災力を強化し、もって災害に強い地域社会づくりを推進するべきだと思います。新居浜市挙げて防災に取り組み、災害から命と暮らしを守り、安心して生活することができる地域社会を築くため、新居浜市防災基本条例の制定を提案いたします。ちなみに、愛媛県は、愛媛県防災対策基本条例を平成18年に制定しています。新居浜市防災基本条例の制定に向けて、新居浜市のお考えをお聞かせください。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 防災基本条例の制定についてお答えいたします。
永易議員さん初め、多くの市民の皆様方が、被災地でのボランティア活動に参加をいただき、心から敬意を表する次第でございます。私も5月中旬に、釜石市の災害対策本部を訪問させていただき、副市長や幹部職員の方々とお話をさせていただき、また被災状況を見せていただきました。その被災現場のすさまじさは、永易議員さんも御紹介のとおり、報道で見る以上の悲惨な状態でございます。しかし、そういう中でも、困難な状況の中でも、懸命に頑張っていらっしゃる市民の方、職員、警察官、自衛隊員、またボランティアの方、多くの方々の姿に感銘を受け、頭の下がる思いがいたしました。また、市長会の中で、被災地の首長のお話をいただく機会もございました。そのようなことを通じて感じましたことは、常に最悪の事態を想定しつつ、最新の知見に基づく防災計画、防災対策の重要性であり、また防災教育や避難訓練など、平素からの災害への備えの大切さでございました。この意味におきまして、永易議員さんから御提言のございました防災基本条例の大切さにつきましては、私も同様に感じております。愛媛県におきましては、平成18年12月に、愛媛県防災対策基本条例が制定されております。これは、平成16年の一連の台風により、県内で26名のとうとい命が奪われるなど、甚大な被害を受けたことを教訓に、平素から最悪の事態を想定し、万全の対策を講ずることによって、防災、減災の一層の促進を図り、災害に強い地域社会づくりを実現させることを目的として制定されたものでございます。この条例におきましては、地震などの災害に対し、みずからの生命や財産を守るための自助、共助、公助の役割分担や基本理念が明記されております。本市といたしましても、地域防災力の一層の向上を目指し、災害時における市民や事業者、行政の担うべき役割分担を明確化するとともに、防災教室、総合防災訓練などの実施により、平常時からの市民の防災意識の高揚を図るとともに、最新の知見に基づく新居浜市地域防災計画の見直しあるいはハード、ソフト両面にわたる災害対策の充実強化を図るなど、総合的な町の防災力の向上、災害に強い地域社会の構築に努めなければならないと考えております。防災基本条例の制定につきましても、本市の防災の基本理念を定めるものとして、大変重要な意義を持つものと考えられますことから、このような防災対策全体の中で検討してまいりたいと考えております。
○議長(伊藤優子) 永易英寿議員。
○12番(永易英寿)(登壇) 次に、端出場温泉保養センターについてお伺いいたします。
端出場温泉保養センターは、通称マイントピアの温泉と呼ばれ、平成3年のオープン以来、市民の皆様に愛されています。1年前の平成22年6月議会、端出場温泉保養センターに関する一般質問で、佐々木市長が、重大な決断をしなければならないと答弁して以来、存続、廃止の行方に市民の関心も高まりを見せています。佐々木市長は、先月16日の議員全員協議会で、今年度末には廃止の条例を提案し、議決されれば一定の経過期間をもって閉鎖したいと説明されました。この最終決断を発表するまでは、佐々木市長は、市長としての立場、また端出場温泉保養センターを運営する株式会社マイントピア別子の社長として、幅広い見地から結論を出されたことかと存じます。しかしながら、いま一度私に寄せられた市民の皆様の声や端出場温泉保養センター設置及び管理条例などを踏まえながら質問をさせていただきます。
まず、佐々木市長が市長に就任されてからのこの約10年の間で、端出場温泉保養センターに関しての経営努力や業務改善などの取り組みがありましたらお聞かせください。
また、平成17年に株式会社マイントピア別子の社長に就任されてから、社長として特に力を入れて取り組んできたことなどがあればお聞かせください。
次に、端出場温泉保養センター設置及び管理条例に関してですが、第1条には、「市民の健康の増進と福祉の向上、余暇の充実を図るため、新居浜市端出場温泉保養センターを設置する。」と書いております。ここで言う市民の健康の増進と福祉の向上とは何なのでしょうか。また、端出場温泉保養センターにおいて、市民の健康の増進と福祉の向上を図るため、どのような施策を図り、短期、中長期的に事業の見直しや改善策が図れたのか、お知らせください。
平成23年5月17日付の愛媛新聞によりますと、佐々木市長は、観光施設としての位置づけをより明確にすると報道されていました。なぜ市民の健康の増進と福祉の向上より観光を優先しなければならないのでしょうか。利用者がオープン当初より減っているとはいえ、年間延べ16万人以上の方が温泉を利用しています。佐々木市長は、利用者に関して、限られた市民の利用にとどまっているとの御意見もお持ちのようですが、限られた市民の方が利用しているがために、地域住民の安否確認、近況報告、地域のコミュニケーションの場としても活用されています。佐々木市長は、今後観光に重点を置いていくお考えのようですが、この端出場温泉保養センターを存続した場合と廃止した場合の新居浜市の観光振興における経済効果と社会効果はどのようにお考えでしょうか、数値目標もお聞かせください。
温泉は、高齢社会における介護予防の面からも貴重な施設です。市民の皆様の健康、福祉より他市から訪れる方を優先する観光に力を入れる施策は、私には理解できません。まず、市民の福祉、健康を優先するべきではないでしょうか。もし廃止した場合は、代替施設をお考えでしょうか。私は、4月16日のマイントピア別子をみんなで守る会主催の新居浜市の説明会に参加させていただきました。そのとき、涙ながらにお話しする60代の女性のお話をお聞きしました。その方は、足腰を悪くして、病院で歩くのは難しいかもしれないと言われ、非常に落ち込み、悩んだ日々があったそうです。しかしながら、ゆったりとしたマイントピア別子の端出場温泉保養センターでこつこつとリハビリに励むことができ、今ではこの温泉のおかげで、ゆっくりでも自分の足で歩けるようになり、温泉に通い続けることで、体調を維持できているというお話でした。佐々木市長は、自宅のおふろに入ればいい、またその他の民間入浴施設に行けばいいとお考えかもしれませんが、端出場温泉保養センターのゆったりとした空間、スペースがあるからこそ、体の不自由な方々にとっては入りやすいという声をお聞きします。この事例以外にも、それぞれの方が、この温泉に入ることで、御自身の健康管理方法を身につけております。愛媛県下一高いと言われている市民1人当たりの国民健康保険の医療費が少しでも安くなるよう、端出場温泉保養センターを活用した市民の福祉健康事業を推進するべきではないでしょうか。私は、端出場温泉保養センターは、温泉利用型健康増進施設として厚生労働省の認定を受け、市民の健康づくりを目指して再生するべきだと思います。温泉利用型健康増進施設とは、厚生労働省が定める一定の基準を満たし、温泉を利用した健康づくりを図ることができる施設のことをいいます。平成22年4月1日現在で、全国に23施設あります。認定施設を利用して温泉療法を行い、かつ要件を満たしている場合には、施設の利用料金、施設までの往復交通費について所得税の医療費控除を受けることができます。このように、施設の再生を考えていただきたいものでありますが、いかがでしょうか。
次に、公の施設のあり方についてお伺いします。
端出場温泉保養センターは、利用収入を差し引くと、一般財源の投入が年間1億2,000万円ほどであります。端出場温泉保養センター以外にも、新居浜市には総合福祉センター、ウイメンズプラザ、市民体育館、市民文化センター、市民プール、ゆらぎなど、多くの一般財源持ち出しの施設があります。また、新規の総合文化施設の維持費は、年間1億5,000万円以上はかかるのではないでしょうか。佐々木市長は、一般財源の投入が幾らまでならよくて、幾ら超えればだめという何らかの基準でお考えなされたのでしょうか。もしくは、福祉、教育、文化、保養など、施設目的別に優先順位をお持ちでしょうか。市民の福祉のため、憩いの場としての施設、端出場温泉保養センターが赤字というなら、新居浜市内の公の施設のあり方をトータル的に検討され、御決断されるべきではないでしょうか。また、その判断基準や公の施設のあり方に関して、市民に広く示すべきではないでしょうか。また、民間の参入について、どの程度民間の参入があれば公が手を引くのか、基準となるものはあるのでしょうか。
次に、市民との協働という視点から幾つかお聞きします。
温泉を利用している方の中には、タオル、浴衣は無料配布をやめてもいいのではないか、必要なら自分で持っていく、石けんやシャンプーも持参してもいい、少しでも経費節減に協力したいなどの声をお聞きします。むしろ、市民の皆様の知恵や端出場温泉保養センターをどうしても存続させたいという思いから節約を考え、市民の皆様が市政に参画していただけるのであればいいことだと思います。市民の関心が高まり、さまざまな意見を出し合い、施設利用の改善がなされていくなど、経営者や現場スタッフがいい緊張感を保ちながら経営努力をしていってはいかがでしょうか。公の施設、公共施設のあり方を、市民の皆様が本気になって考え、運営改善も踏まえて市政に参画していただけることは、非常にありがたいものだと思います。これが、真の市民との協働ではないでしょうか。新居浜市内の施設のあり方などを決める場合は、まず市民の皆様に聞くを第一とし、施設近隣の地域住民はもちろん、市民に投げかけ、御提案いただきながら推進すべきではないでしょうか。形ができてからの市民参画の委員会は多いようですが、形をつくる段階から市民と協働する手法をとるべきではないでしょうか。佐々木市長のお考えをお聞かせください。(傍聴席で拍手する者あり)
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 端出場温泉保養センターについてお答えいたします。
端出場温泉保養センター設立以来20年であり、その間、私10年間は市議として、また約10年間は市長としてその歩みを見てまいりました。そのようなことを踏まえての今回の決断であり、また永易議員さんがおっしゃったようなさまざまな意見、見方があるということも承知をいたしております。
まず、お尋ねのうち、市長に就任してからの経営努力や業務改善についてでございます。
私が市長に就任いたしました平成12年は、端出場温泉保養センターがオープンして10年目でございましたが、入り込み客数は、オープン当時の30万人の勢いはなく、20万人前後で推移をいたしておりました。使用料につきましても、平成11年度では、ピーク時の53%まで落ち込むという状況でありました。
このように、就任以前から既に経営環境は当初想定をいたしておりました業績を下回る厳しい状況にあったわけでございます。就任以降の経営努力といたしましては、温泉と食事をセットにした新たな割引券を導入するなどの使用料の見直しや、高齢者福祉センターへの送迎バスの運行、送迎用ワゴン車の導入、営業時間を夜9時から夜10時に延長するなど、利用者の利便性の向上に努めてきたほか、温泉施設の休憩コーナーの設置、グラウンドゴルフ場のオープンなどによる集客の促進にも鋭意努めてまいりました。そのほかにも、各種イベントの開催やサービス日の実施も行ってまいりました。また、株式会社マイントピア別子は、観光地、マイントピア別子を一元的に管理運営しておりますことから、その利点を生かして、端出場温泉保養センターを初め、鉱山鉄道、観光坑道、砂金とりを含む端出場エリアに加え、東平エリアも含めた施設全体の魅力を打ち出して、エージェント等に対して積極的なセールスを行ってまいりました。最近の東平あるいはマイントピア別子全体の観光客の入り込み増に、その効果はあらわれてきていると思っております。
次に、端出場温泉保養センター設置及び管理条例にある市民の健康の増進と福祉の向上についてであります。
端出場温泉保養センターは、温泉保養という文字どおりおふろに入り、心身を休ませる施設であり、そのことが健康の増進につながることを目的としております。また、福祉の向上というのは、抽象的な概念ではありますが、市民の生活の質を向上させるという意味合いにおいて、当時、数少なかった温泉施設を行政が整備することで、レクリエーション機能を通じて、豊かな地域社会づくりを果たそうとするものであったと理解いたしております。そして、市民に利用しやすい施設とするために、当初から会員制度や回数券を導入しておりますほか、先ほど申し上げました経営改善策もその一環となるものであります。
次に、なぜ市民の健康の増進と福祉の向上より観光を優先しなければならないのか、市民の福祉、健康のためを優先するべきではとのお尋ねでございますが、観光振興ということにつきましては、この端出場温泉保養センターを観光振興の拠点としてリニューアルをしていきたいというふうに申し上げたわけであり、福祉全般と観光とを優劣をつけて論じたわけではございませんし、またそれぞれの施設や立地によってその役割があるものと、そう考えております。これまで市として廃止の考察として説明してまいりました論点というのは、1点目には、約50億円という大きな投資をして、南部観光レクリエーション開発の拠点として整備したマイントピア別子という観光地におきまして、端出場温泉保養センターの温泉施設が、その目的の一つであります観光客向けの施設としての役割を今日的には果たせていないということ、また2点目といたしまして、市民福祉の増進の面から、先ほど申し上げました、説明いたしました生活の質の向上という点において、温泉施設が持つレクリエーション機能は、既に近隣にも民間施設の参入があり、今後も引き続いて行政が担っていく必然性が、開設当初に比べて弱くなったということであります。つまり、健康増進や福祉の向上という役割につきましては、市政全体においても大変大きなテーマでございますが、この端出場温泉保養センターの温泉施設でなければ、そうした役割は果たせないのかということではなく、市内には健康増進や福祉の向上を目的とした公共施設があり、またさまざまな市民生活がございます。トータルな施策の中で、健康増進や福祉の増進を目指していくことが可能であると考えております。
次に、端出場温泉保養センターを存続、廃止した場合の経済効果や社会効果についてであります。
現在の利用状況から判断いたしますと、いわゆる既存産業の観光的な活用、観光に関連した新規産業の立地や雇用機会の増大、それに伴います住民所得の向上などの経済効果という点では、端出場温泉保養センターは、雇用という面以外においては、現状では余り効果を発揮しているとは言えないと思います。また、社会的効果と言われます住民と観光客との交流、観光を足がかりとした新規定住者の増加、地域イメージの向上、社会基盤の充実などの面におきましても、特筆するような社会的効果が生み出されているとは考えられないことから、端出場温泉保養センターを存続した場合、または廃止した場合でも、その影響は大きくないと考えております。そもそも端出場温泉保養センターは、観光客向けの性格が強い施設であると説明してまいりましたが、私は、現在の端出場温泉保養センターを端出場ゾーンと一体とした中で、新しく観光施設としてリニューアルすることによって、経済効果や社会効果をより高めてまいりたいと考えております。
また、今後の数値目標につきましては、現段階ではお示しできるものはございませんが、新しい観光施設の検討に当たっては、御指摘の経済効果、社会効果も十分に評価していかなければならないものと考えており、これからの課題でございます。
次に、廃止した場合に、市民の福祉、健康のための代替施設を考えているのかということにつきましては、先ほど申し上げたように、現在ある公共施設やあるいは健康や福祉施策全般の中で対応していきたいと考えております。
また、医療費が安くなるよう、市民の福祉、健康事業を推進すべきではとのお尋ねでございますけど、市民の健康づくりは、すべての人の願いであります。市民一人一人が健康づくりを認識して、健康増進計画等の計画に基づいて、市全体で実現していく施策でありますことから、端出場温泉保養センターは、観光地マイントピア別子にある以上、観光客向けの施設として成立することが必要であると考えております。
御提案いただきました温泉利用型健康増進施設につきましても、端出場温泉保養センターの現在の利用形態の延長線上に位置する施設でありますことから、現時点では検討要素としては考えておりません。
次に、公の施設のあり方についてでございます。
端出場温泉保養センター以外にも多くの一般財源の持ち出しの施設があり、基準や優先順位はあるのかとのお尋ねでございます。
先般の議員全員協議会で申し上げましたように、今回の議論というのは、端出場温泉保養センターに対する市の負担が多額であり、それを見過ごせないということが大きなきっかけになったことは事実でございます。しかし、根本的に考えなければならないことは、今後も引き続いて端出場ゾーンにおいて、新居浜市が何を目指していくのか、市の行政の役割は何かを考え、これまでの政策の一大転換を行うのか、新しい戦略を立てるのかという問題と考えております。つまり、負担ありで物事を判断しているわけではなく、新居浜市の将来を考えた上での政策を問いかけているわけでございます。しかし、お尋ねのような疑問も当然出てこようかと思っております。公共施設には、それぞれの設置目的があり、維持管理につきましても、予算あるいは決算でお示しをいたしております。一例を挙げますと、体育施設18施設で年間の一般財源が2億2,000万円、市民文化センター大ホール、中ホールで1億800万円、総合福祉センターで8,700万円、なお他の施設につきましても、当然、維持費というものは計算をして出しているところでございます。その例でいきますと、端出場温泉保養センターは、共有部分も含めると、年間約1億8,000万円の一般財源ということでございます。これを経費負担だけを見比べて廃止を考えたわけではございません。ただ、体育施設や文化福祉施設と違うのは、体育施設、文化施設におきましては、それぞれが当初から維持管理費が必要であるということを見込み、現在の計画においてもそのことをお示ししているということでございます。端出場温泉保養センターは、当初、共有部分の管理費については市で負担するということがございましたが、入浴施設は入浴料で維持費が賄えるというのがその基本であり、その説明でございまして、実際にオープンから4年間は、ほぼ入浴料で維持費が賄えてきたという施設でございました。多くの公共施設において、現在、指定管理者制度の導入など、常に効率的な運営や市民サービスの向上を図っていかなければならないのは当然であり、そのことについては、いつも注意をしていかなければいけないと考えております。しかし、他の公共施設全体を考えた場合に、現在、廃止まで考えなければならない施設はないというのが私の判断でございます。
また、民間がどの程度参入すれば行政は手を引くのかということにつきましても、何%、何社というような定量的な基準はございませんけど、市民ニーズがある、必要があるが民間が参入しない、できない、主には福祉や教育や体育の分野だと思いますが、その分野については、可能な限り公が担うという、その時々においてベストな選択をしてまいりました。端出場温泉保養センターについても、開設当初はその考えに基づき、公が担ってまいりましたし、20年間の役割については、私は役割を果たしてきたと、そう思っております。また、御利用いただいた多くの皆さんのおかげで運営が続けてこれたということについては感謝をいたしております。しかし、何度も申し上げますが、今後も温泉保養施設を提供し続けるのかと、1年、2年の問題でなく、10年、20年、そのスパンで考えた場合に、今回の決断ということでございます。
また、幾らまでなら賄えるのか、許せるのかということにつきましても、先ほど申し上げたように、まず数字ありき、程度問題ありきということではございませんが、やはりよく聞かれる質問であり、お答えをいたしたいと思います。
逆に申し上げますと、幾らまでなら賄えるのかということの視点よりも、私が存続の立場で議会や市民の皆さんに説明するときに、どういう基準であれば自信を持って説明できるのかというような視点で考えさせていただきますと、現在は毎年の維持費も、先ほどから出ているようなことでございますけど、この時期に決断したという大きな要素としては、今後、多額の改修費用が必要になります。当面、ボイラーや監視室、天井の改修などで約5,000万円の改修が必要になり、仮に存続をしていくとすれば、早期にその予算計上をしなければならない、そういう判断があり、維持費に加えて、このまま億単位の改修費用を予算計上することは許されないのではないかというのが大きな私の判断の基準でございます。また、仮に収支ゼロというのは非常に極端ではないかというふうな議論もございますけど、やはり入浴者の方々の利便に供するということであれば、全体費用のやはり3分の1程度の負担ではないかと考えますし、少し性格は違いますけど、高齢者福祉センターが、市内3館で、その年間の維持費が5,600万円でございます。そして、海洋レジャーゾーンと言われているマリーナの負担金が年間約6,000万円程度というようなことであり、3分の1ということ、またそれらの施設の維持負担の額、そういうものであれば、逆に存続ということでの議論もできるのではないかというふうに私自身は判断をいたしております。
また、施設を建設する場合、市民と協働する方法ということでございます。今回につきましても、マイントピア別子の御利用の皆さん方から、今、永易議員さんの御紹介もありましたように、御自分たちでできる改善策やまた努力をしていきたいというようなお申し入れをいただいております。これは、単に賛成、反対ではなく、市民の立場から御検討いただいているものと、大変感謝をいたしております。
そして、この判断に至るまで、先ほど申し上げた数字的な判断、さらには市民の代表である行政評価による判断、さらに昨年検討委員会を設置していただき、その中での協議もしていただいたと、さらには存続あるいは廃止、両方からの御意見やまた署名活動もあったと。それらを総合的に判断をして、現在の私自身の判断としております。今後、新しい施設を建設する場合の手法につきましては、これはおっしゃるとおり、市民参加や情報公開、市民と行政の協働のまちづくりということが基本であり、そのことを常に肝に銘じながら進めてまいりたいと考えております。どちらにしろ、議員全員協議会で申し上げましたように、これまで20年間存続をしてきたわけでございますから、存続の立場に立った御意見や議論というのも成り立つと、それは私自身思っております。ただ、さまざまな今まで申し上げたようなことを判断した場合、政治の役割として、今判断すべきではないかというのが私の考えでございます。
以上で答弁を終わります。
○議長(伊藤優子) この際、暫時休憩いたします。
午前11時01分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時12分再開
○議長(伊藤優子) 休憩前に引き続き会議を開きます。
再質問はありませんか。永易英寿議員。
○12番(永易英寿)(登壇) マイントピア別子の端出場温泉保養センターの条例を廃止していないのに、廃止が議決されていないのに、廃止を前提とした予算計上を行った理由をお聞かせください。
○議長(伊藤優子) この際、暫時休憩いたします。
午前11時13分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時15分再開
○議長(伊藤優子) 休憩前に引き続き会議を開きます。
再質問はありませんか。永易英寿議員。
○12番(永易英寿)(登壇) この端出場温泉保養センターの条例に関してはどのようにお考えでしょうか。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 端出場温泉保養センターを廃止していくという場合には、最終的には条例を廃止あるいは中身、いろんな条文がありますので、一部改正なのか、そういう手続が必要になってまいります。つまり、我々といいますか行政、市長としての意思と議会の意思が同じになったときに結論が出るということであり、それを判断していただくために、さまざまな御提案をしてきているということでございます。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。永易英寿議員。
○12番(永易英寿)(登壇) 条例を改正する手続の市長の意思と議会の意思がいつぐらいなときに折り合うというか、それを目標としておるんでしょうか。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) これも大きな方向性でも申し上げたとおり、今年度末までにその結論をいただきたいということでございます。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。永易英寿議員。
○12番(永易英寿)(登壇) マイントピア別子をみんなで守る会の署名は3,250人分集まり、陳情書の署名も2,000人分ほど集まっております。市民の間でも見解が分かれるところではありますが、どちらの署名に参加された方も、新居浜市が約15年にもわたり、赤字を垂れ流し続け、経営改善に真摯に取り組む姿勢が見られないことに対して、合計約5,250人分の署名が集まったわけでありますが、そのことに関してどう思われますか。どちらの署名も、温泉の責任者の市長の経営努力が見えないとか、市民にわかるように説明してほしいという市民の怒りの声であります。真摯に受けとめるべきです。新施設を考える前に、経営努力を行ったり、市民への説明責任を果たすべきではないでしょうか。双方の意見に耳を傾け、積極的に意見交換を行い、パブリックコメントを実施してから存続か廃止かを決定するべきだと思いますが、いかがでしょうか。市民との合意形成、すなわちコンセンサスを得ずに、コンサルに任せきりにして、新たな観光施設の建設を進めていくということは、常日ごろ市長がおっしゃっている市民との協働、自立・連携のまちづくりという理念に反するのではないでしょうか。(傍聴席で拍手する者あり)
○議長(伊藤優子) 傍聴人に申し上げます。
静粛に願います。
答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) マイントピア別子端出場温泉保養センターに対する赤字ということでございます。へ理屈ではございませんけど、一般財源を投入してきたということでございますので、議会ではそういうおっしゃり方よりは、一般財源の投入ということがふさわしいんではないかというふうに思っております。もちろん今日的に多額の費用を負担し、そのことによって大きな議論を起こしたということであります。これまでの市政の運営につきましては、当然、市長としてのすべての責任があり、それを改善していく、大きく変えていきたいという思いから、今回の判断、結論に至ったところでございます。
また、市民への説明ということにつきましては、昨年、重大な決断をというふうに申し上げてから、検討委員会の設置の議論あるいは今御紹介のあった署名運動あるいは市の職員による説明会、そういうものをこれまで続けてまいりましたし、これからも今年度末までの結論を得るために、市民の皆さんに、例えばまちづくり校区集会とか、そういう場所で説明をしていきたいと、そのように考えております。
また、手法につきましては、さまざまな見方があろうかと思いますけど、この問題につきましては、20年間運営をしてきて、第三セクターと市の直営施設あるいは共有部分の案分とか、他のテナントの入居とか、確かにわかりにくい構造になっているというのは御指摘のとおりではないかというふうに思います。市民の皆さん方もそのあたりのこともよく調査や学習をされ、その基本的な仕組みについても御理解された上での御意見だというふうに承っております。ですから、さまざまな御意見を受けながら、最後は政治家である市長と議員の皆さんで結論を出したいということですので、よろしくお願いいたします。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。永易英寿議員。
○12番(永易英寿)(登壇) 佐々木市長は、2,000万円、3,000万円節約しても、存続することに意味がないという旨の発言をしております。年間1億円以上の一般財源投入が続いているからといって廃止をすることは簡単です。しかしながら、経営努力により、2,000万円、3,000万円以上節約ができる見通しは、全くないのでしょうか。例えば、東温市のさくらの湯があるふるさと交流館は、年間延べ33万人以上が利用し、他市からも利用客が訪れ、経営状態も良好であります。立地条件を比較しても、端出場温泉保養センターと条件はほとんど同じにもかかわらず、新居浜市との経営状態の差は歴然としております。新居浜市に足りないのは、お金ではなく知恵、すなわち経営努力ではないでしょうか。新居浜市長は、他市の温泉施設を視察したり、マイントピア別子の温泉に入り、何が赤字の原因か考えられたことはありますでしょうか。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 2,000万円、3,000万円節減できても意味がないというのは記者会見の引用だと思います。正確には、意味が違うということであったかと思います。つまり、先ほど来申し上げているように、これからの10年、20年と、この温泉保養センターを維持費と改修費を入れながら維持していくのかどうかというような観点に立ったときに、単年度のその数字については、判断をする上での意味が違うという、私のそういう考え方であり、仮に今御提案といいますか、試算としてこれをやめたらとか、サービスの低下と入浴料の値上げですか、見直しといいますか、それによって、利用客も変わらないとすれば、そこの数字の計算は想定としてはできますよね。そういうこともあり得るだろうというふうには思いますけど、何回も申し上げますけど、長期的な視野に立った場合に、それで補えるような状態ではないという、そういう意味でございます。マイントピア別子あるいは他の入浴施設につきましても、確かに大きなふろに入りますと非常に気持ちがよくて、ホテルに入りましても部屋のふろよりは大きいふろに入るというのがその心地よさであるということはもう間違いがないし、民間施設としてそれが実際に成り立っているという施設もあろうかというふうに思います。ですから、私のほうは、今ずっと申し上げているような結論、判断をしておりますが、新居浜市としての判断は、これからでございますので、きょうのような建設的な御意見をいただきながら、これから議論を深めて結論を出していきたいというふうに思ってますので、大変いい御質問をありがとうございました。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。永易英寿議員。
○12番(永易英寿)(登壇) 障害者や高齢者の方が入れるおふろは、総合福祉センターの3階にも障害者手帳をお持ちの方が入れるおふろがありましたが、今現在は廃止してありません。また、高齢者福祉センターで、高齢者の方がおふろに入れますが、週3回、そういったときだけ高齢者福祉センターもにぎわっております。今回、マイントピア別子の温泉がなくなってしまうと、そういった方々の行き場所もなくなってくるのではないかと思いますが、代替施設を本当に考えていただきたいと思いますが、いかがお考えでしょうか。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 代替施設等の話は、最初の御答弁で申し上げましたけど、直接的にこれをやめてこれをつくるということの今案はございません。ただ、市全体の中で、健康や福祉についての取り組みをしていくということであり、議会のほうでも廃止ということになりましたら、また具体的な検討が、御提案がされるものではないでしょうか。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。永易英寿議員。
○12番(永易英寿)(登壇) これからますます進む高齢社会において、マイントピアの温泉は貴重であります。また、最初の質問でも述べたとおり、災害時には有効な拠点施設ともなります。新居浜市の経営努力が今まで見られ、それでも廃止せざるを得ない状況なら廃止もやむなしですが、1億円超の一般財源の繰り入れが15年近く続いているのは、行政の怠慢としか言いようがありません。市民の健康、福祉増進のため、いま一度、理事者、議会、職員、市民の知恵を結集して、存続を再考していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
○議長(伊藤優子) 仙波憲一議員。
○22番(仙波憲一)(登壇) 改めておはようございます。
いずみ会の仙波憲一です。それでは、さきの通告に従いまして質問をさせていただきます。
東日本大震災が発生して3カ月以上がたちました。被災された多くの皆さんには、心からお見舞いを申し上げます。震災直後から、本市におきましても、消防職員に始まり、水道局や保健師等が被災現場に入り、被災された地域の復旧に尽力されたことは、新居浜市職員にとりましても大きな経験ができたのではないかと思っております。これまで、また今後においても、被災現場を経験された職員の声を今後の本市の震災対策につなげていただければと考えます。
それでは、質問を始めます。
さて、まず、第五次長期総合計画についてお尋ねをいたします。
東日本大震災の復旧は、遅々として進まない印象でありますが、そのような中、政府においては、東日本大震災復興構想会議を立ち上げ、復興に向けた構想の検討を行っているようであります。まずは復旧への道筋をきちんとつけることが急がれると思います。復旧のおくれは、本市でもいろいろな面で影響が出ているようです。住友関連企業、鉄工、機械、運送、商業、農業、漁業、林業、観光面でそれぞれどのような影響が出ているか、新居浜市としても関心が強いところと思われます。1つの例として言えば、例えばスーパーや量販店では、乾電池や飲用水の物資不足がありました。また、原材料の調達に苦労されている企業の話などもあるようです。
そこでまず、この震災が本市経済に与えた影響は、どんなところにあったのか、お伺いします。
また、第五次長期総合計画のまちづくりの理念の中で、市民が安全・安心を実感できるまちづくりを掲げている新居浜市としては、東日本大震災がもたらした地域への影響を把握して、今後の経済活動や市民活動に生かすことが、今後のまちづくりを進める上で重要と考えます。そのためには、把握した情報を市民と共有することがその第一歩として考えられますが、新居浜市としては、どのようにして情報収集に努め、その収集した情報をどのようにして市民へ開示するか、今後の対応についてお答えください。
また、行政が発注する公共工事の優先順位にも影響があったのではないかと思われます。折しも今月は土砂災害防止月間ですが、平成16年の台風災害を受けた本市において、今回の大震災を踏まえ、どのように防災、減災していくのかという観点が再度見直されるべきと思います。前提条件が覆されるような災害が起きることを想定した急傾斜地の崩壊や土石流、地すべりへの備えを公共事業を出す側の視点としてどのように取り入れ、取り組むのか、その点についてもお答えください。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 仙波議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、第五次長期総合計画についてのうち、東日本大震災が本市経済に与えた影響についてでございます。
国内経済におきましては、生産活動の低下、設備投資の弱い動き、輸出の減少等の影響が出てきていると言われております。
一方、本市経済への影響でございますが、住友関連企業のうち、住友金属鉱山におきましては、自動車関連向けの出荷が低下したものの、電線向けは若干増加し、住友化学におきましては、現在はほぼ通常操業しておりますが、震災直後、原材料不足のため、操業ラインの一部を停止した製品があったと伺っております。また、住友重機械工業関連におきましては、自動車工場向けの鍛造プレスの受注に影響が出ているものの、津波で破壊されたクレーンの修繕や新規受注が好調と伺っております。
地場産業である鉄工業界では、原材料調達に不安はあったものの、建設機械関連を中心に、受注どおりの生産を行っており、今後荷役運搬機械等の新規受注に期待しているところでございます。
物流関係につきましては、震災直後、燃料不足などの影響がありましたが、現在は収束をしていると伺っております。
商業につきましては、震災当初、震災地への物資を支援するため、生活関連物資が供給不足となり売り上げの減少が見られましたが、現在は落ちついていると伺っております。
農業、漁業等につきましては、農機具の部品や漁に利用する網用の乾電池不足等がありましたが、生産、経営面の影響はないと伺っております。
観光面についてでございますが、マイントピア別子では、5月のツアー予約が、関東方面を中心に、催行人数に達しなかったためキャンセルとなった事例が昨年の2倍あったと伺っております。また、別子山地区の筏津山荘やオーベルジュゆらぎでは、例年5月の登山シーズンには、関東以北方面からの宿泊利用がございますが、本年に関しては、現在のところ、利用はございません。
次に、今後の情報収集と情報共有についてでございます。
現在、東日本大震災の復興に向けた取り組みが行われておりますが、地域経済や市民生活への影響につきましては、引き続き長期にわたることが懸念されておりますことから、今後におきましても、国、県等からの情報収集を行い、本市への影響について注視していきたいと考えております。
また、収集した情報を今後のまちづくりに生かしていくことが重要であると認識いたしております。このことから、現在、庁内に新居浜市緊急震災対策調査検討委員会を設置し、災害に強いまちづくり、安全・安心のまちづくりを推進するため、ハード、ソフト両面から対策の検討を行っております。震災対策につきましては、津波に対する避難の仕方など、早急に対応しなければならないこと、また中長期的な取り組みが必要な事業がありますことから、市のホームページや市政だより、まちづくり校区集会等におきまして、市民の皆様と情報共有を行いながら、緊急を要する事業を優先するなど、事業の選択と集中によりまして、第五次長期総合計画のまちづくりの理念である市民が安全・安心を実感できるまちづくりを推進してまいりたいと考えております。
以上、申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(伊藤優子) 補足答弁を求めます。源代建設部長。
○建設部長(源代俊夫)(登壇) 災害対策についてお答えします。
急傾斜地の崩壊や土石流、地すべりの対策工事につきましては、主に愛媛県が事業主体で、危険性や緊急度が高く、条件の整った箇所から国の基準に基づき整備を進めていただいております。このような対策は、東日本大震災においても、一定の防災や減災の効果があったと思われます。反面、予想以上の甚大な被害が発生したことも事実であり、今後国において、施設設計や避難などの基準の見直しが想定されますことから、情報の収集や活用に努め、県、市協力しながら、防災対策の推進を図りたいと考えております。
また、防災施設の整備には、時間や事業費などにおいて限界もありますことから、危険な箇所につきましては、地域住民に実情を周知するとともに、定期的な点検やパトロールを実施し、避難などが必要と判断される場合には、あらかじめ作成した連絡体制により、情報の伝達を行っているところでございます。今後もこの大震災を教訓に、想定外の事態を念頭に置き、防災施設の整備済み箇所も含めた避難警戒態勢の見直しを図るとともに、住民へのさらなる意識啓発が図られるよう、積極的に取り組んでまいります。
○議長(伊藤優子) 仙波憲一議員。
○22番(仙波憲一)(登壇) 確かに、この震災というのは、非常に不幸なことであったというふうに思います。しかしながら、当地においては、反対にその中で地域の実情なり、また行政の対応なりを見直すことができたんではないかというふうに思います。そういう中で、集めた情報を公開していく中で、調査検討委員会を立ち上げられたというふうに今お伺いしたわけですけれども、具体的には先ほど住友関連、また商業、農業、漁業、またマイントピア別子、観光面についてお話をいただいたわけですけれども、その開示についてはどういうふうにお考えになるか、まずそれをお伺いしたいと思います。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 情報の開示ということだと思います。これまで部分的にはなりますけど、震災の派遣職員の報告会とかあるいはボランティアで行かれた方の報告会に職員が参加したりということを続けております。また、緊急震災対策調査検討委員会を設置し、その中の検討項目、検討事項、分析、そういうものを随時まとめた段階でお示しもしていきたいと、そう思っております。
○議長(伊藤優子) 仙波憲一議員。
○22番(仙波憲一)(登壇) そういう意味で、新たな行政の見直しということもできたんではないかというふうに思います。それで、もう一つは、新居浜市の特性というものもある意味わかってきたんではないかというふうに思います。そういう意味で、必ず震災が起きるとか起きないということはおいておいても、戦略としてその部分、弱点なり、反対に強いところなりというのを理解できたんではないかと、またそのことを今後のまちづくりに生かせるということが重要だと思いますので、特に検討委員会の中で情報の整理をしながら、そういうものを開示していただきたいというふうに思います。特に、もう3カ月以上たったわけでございますので、1回目の提示というのは、確かに震災の現場に行って、現場を、感じたことを報告するということも大切なことだろうと思いますが、この町がどうなるかということのほうが、私にとっては重要でございます。そういう意味で、その情報の開示なり共有をしていただきたい。また、その中に、もっと言えば、市民の知恵なり何なりということが生まれてくるんではないかというふうに思います。そういう意味で、いつごろの時点で、例えば経済だったら経済の部分についてはこういう形でこのぐらいを示したいというお考えはございますか。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 防災対策については、後ほど市民部長から答弁いたします。
主に仙波議員さんが地域全体への影響ということで、経済状況とか中小企業を含めたそういう分析をということではないかというふうに思います。現状においては、今申し上げたような大きなくくりの御説明をしておりますが、なお各団体、企業等へのヒアリングなどを重ねて、震災に対してどういう地域力があるのかというようなことは、できるだけ早くお示しをしていきたいと、そう思っております。
○議長(伊藤優子) 工藤市民部長。
○市民部長(工藤順)(登壇) 震災対策調査検討委員会についてでございますが、検討の項目といたしましては、今度の東日本大震災を受けましての新たな見直し、新居浜市の防災対策の見直しということを全般的に検討していこうということでございますが、特に、緊急を要して直ちに対応しなければならないものあるいは対応できるものあるいは中期、長期的に時間をかけて検討していくべきもの、そういうものをハード面、ソフト面に分けて検討することといたしております。組織といたしましては、副市長を委員長として、各関係部局の総括次長を委員としまして、事務局としましては、総合政策課、防災安全課が担当をいたしておりまして、おおむね半年程度で検討をいたしたいと思っております。なお、中長期的に必要なものにつきましては、継続した研究を進めていきたいというふうに考えております。
○議長(伊藤優子) 仙波憲一議員。
○22番(仙波憲一)(登壇) ぜひそういう部分を早目にまとめていただきたいと思います。そのことが、新居浜市をよくする重要なことになってくるんではないかというふうに思います。
また、震災というよりは、防災という意味では、市民部長のほうから半年をめどにということでございます。確かに、防災というのは、直接的な被害もございます。反対に、今回の震災でも言われた風評被害というか、例えば思い込みであったり、大丈夫だろうと思ったりということもあったようでございますので、その部分についてもぜひよりよい御検討をいただきたいというふうに思います。私は、特に、そのごろにできれば経済についてもやっていただきたい。特に、住民生活に影響がある、ない、例えば愛媛県産の農作物が海外に行くときに途中でとめられたと、これは間違いであったわけですけども、そういう現実もあったというふうに聞いておりますので、そういうことも含めて、新居浜にとってどういうことがこの震災を契機として考えられるのか、また前へ向いていけるのかということもこの第五次長期総合計画のまちづくりを具現化する中で、ぜひ行っていただきたいというふうに思います。
もう一つ、今の経済状態については、大きな影響は今のところないと。強いて言うならば、観光面で若干出ているということでございますんで、そのような今年度の税収については、おおよそ問題がないかどうかっていう点についても、できたらお答えをしていただきたいと思います。
○議長(伊藤優子) この際、暫時休憩いたします。
午前11時48分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 1時00分再開
○議長(伊藤優子) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。田中企画部長。
○企画部長(田中洋次)(登壇) 仙波議員さんの再質問にお答えいたします。
税収見込みについてでございますが、多少不透明な面もございますが、現在のところ、震災による法人市民税への影響は見込んではおりません。ただ、平成23年度当初予算編成段階での主要な市内事業所に対する法人税割額の見込み調査におきましては、前年度に比べ減少が見込まれておりましたので、平成23年度当初予算では、平成22年度の法人市民税実績よりは減額見込みといたしております。
○議長(伊藤優子) 仙波憲一議員。
○22番(仙波憲一)(登壇) ありがとうございます。
なぜそんなことを聞くのかということでございますけれども、第五次長期総合計画の初年度に当たって、未曾有のこういう災害があって、市内の経済にも影響があったんではないかということが1点と、もう一つは、国のほうでもこれに対する予算の重点配分という、震災に重点配分ということがございます。そういう中で、当市が当初予定していた第五次長期総合計画の完遂に向けての取り組みの中で変化がないのかということが気になったものですから、今お伺いをしたわけです。そういう意味でも、今、特に国の対応とか県の対応っていうのは、3カ月がたっているわけですけれども、変化はあるんでしょうか、ないんでしょうか。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。田中企画部長。
○企画部長(田中洋次)(登壇) 再質問にお答えいたします。
今後の歳入見込みなど国の予算組み替えなどによる補助金あるいは交付税などの減収なども想定されるところではございますが、現時点では、それぞれ具体的に見込みを立てることは困難でございますので、今後の国の動向等を注視していきたいと考えております。
○議長(伊藤優子) 仙波憲一議員。
○22番(仙波憲一)(登壇) それでは、長期総合計画が、順調よく今の段階では震災があってもいくというふうに理解をしたいと思います。
次に、電力問題と省エネルギーについてでございます。
震災からこちら、四国電力では、20万キロワットの電力を他の電力会社に融通しているそうであります。経済産業省が定期検査中の原発を再稼働できなかった場合、関西、北陸、四国、中国、九州の電力5社の8月の供給力が想定より880万キロワット、11%減少するとの試算をまとめたとの報道がありました。需要に対して供給の余裕度を示す予備率は0.4%にとどまり、必要とされる3%を大きく下回る状況となっております。特に、関西電力と九州電力の需要逼迫が顕著で、東日本大震災で発電施設が被害を受けた東京電力、東北電力ばかりでなく、西日本での電力不足が心配されております。海江田経済産業大臣は、さきの新成長戦略実現会議で、国内すべての原子力発電所が運転を停止した場合、火力発電で代替えすると、液化天然ガスや石油などの燃料費の負担増が、年間3兆円以上になるとの試算を明らかにしており、また四国電力では、昨年の最大電力量は596万6,000キロワットであったことから、この夏の供給力は、伊方3号機分を除くと7万キロワットの余裕分しかない状況となっております。温度が1度上がると23万キロワット増加すると試算されている状況の中で、新居浜市並びに新居浜市民にとりましても、節電等の取り組みを進めなければならないことは、想像にかたくありません。この夏の電力問題について、新居浜市にとってどんな影響があると考え、その対応をどのように考えておられるのでしょうか。
また、本市にある住友共同電力は、現在の電力法が創設される以前にできた電力会社であります。国の課題として、発電と送電の分離が浮かんでいます。電力法の改正前に、一度研究したことがありますが、別子山の電力は、住友共同電力が供給しております。地域の問題として考えたとき、住友共同電力をとらえたとき、どんなことが考えられるでしょうか、あわせてお伺いをいたします。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。田中企画部長。
○企画部長(田中洋次)(登壇) 電力問題と省エネルギーについてのうち、発電会社として住友共同電力をとらえたとき、どんなことが考えられるかについてお答えいたします。
住友共同電力におきましては、新居浜市を中心に立地する住友グループ各社工場への電力、蒸気の供給を通じ、地域産業の発展を支えていただいております。また、産業のみならず、住民生活も含めた電力供給においても、別子山地域への電力供給事業のほか、四国電力への電力の供給及び相互融通を行っていただくなど、地域の電力安定供給における重要な役割を担っていただいているものと認識いたしております。住友共同電力におかれましては、今後も四国電力への電力の供給及び相互融通を継続される意向と伺っておりますが、本市といたしましては、平時における電力会社を初めとする関係各機関との信頼関係が、有事の際の円滑な連携につながるものと考えておりますことから、今後においても情報交換や協議を重ね、さらなる相互理解と信頼関係の構築に努め、市民生活の安定確保を図ってまいります。
○議長(伊藤優子) 曽我環境部長。
○環境部長(曽我忠)(登壇) 電力問題と省エネルギーについてのうち、本市への影響とその対応についてお答えいたします。
四国電力の予測では、ことしの夏の最大電力需要が570万キロワットに対して、供給力は666万キロワットであり、供給予備率は16.8%となることから、安定的な電力供給が可能であるという見込みと伺っております。しかしながら、現在定期点検中の伊方原発3号機の再稼働に対して、愛媛県知事は、白紙の意向を示されており、仙波議員さんが御指摘のとおり、もし再稼働がおくれた場合、伊方原発3号機の出力89万キロワットを除くと、供給力は577万キロワットとなり、供給予備率は1.2%となります。このため四国電力は、家庭や企業への節電要請、火力・水力発電能力の向上や東京電力への電力融通の削減について検討するとしております。したがいまして、これから電力需要がピークとなる夏場を迎えるため、伊方原発3号機の再稼働が不透明な現状では、本市においても家庭や企業において節電の取り組みが必要であると考えております。家庭の節電対策といたしましては、資源エネルギー庁もメニューを示しておりますが、家庭の消費電力の約半分を占めるエアコンの使用を控えることや設定温度を上げること、テレビは省エネモードに設定することや、必要なとき以外は消すこと、冷蔵庫は設定温度を外気温にあわせて調整し、物を詰め込み過ぎないようにすることなど、また1日のうちでは、電力需要が大きい午前9時から午後8時までの時間帯において、消費電力の大きい電気製品の使用を避けるといった方策がございます。今後これらの節電対策について、市政だよりや市のホームページあるいはCATVなどを通して啓発を行い、市民生活への影響が出ないように努めてまいります。現在、市庁舎におきましても、節電の取り組みを実施しておりまして、15%削減を目標に、エレベーター1台の運転停止、蛍光灯の間引き、冷房設定温度の引き上げを行っておりまして、来庁する市民の皆さんには、御協力をお願いしております。また、職員には、トイレ、給湯室、会議室等の使用後の消灯、昼休みの支障のない範囲での消灯、エレベーター、自動ドアを極力使用しないなどの取り組みを進めております。
○議長(伊藤優子) 仙波憲一議員。
○22番(仙波憲一)(登壇) 電力問題についても東日本の震災があってわかったことでありますけれども、当初からCO2削減等省エネルギーについては考えていたということもあろうかと思いますが、ぜひこの夏、特に経済とか病院とか、そういうところに影響が出ないように、ぜひ新居浜市としても取り組んでいただきたいというふうに思います。
次に、地域力についてでありますが、東日本大震災で大きな痛手を受けた東北地方で、地域力をさらに高めた事例がございます。震災の前に岩手県の住田町では、ことし初めに多田欣一町長が町の第三セクター住田住宅産業に木造仮設住宅の開発を指示していたそうであります。町の基幹産業である林業と木工の販路拡大のための一策として進めていました。町長が大災害に備え資材を備蓄してはどうかと国に働きかけているさなかに、東日本大震災が起きたそうです。まさか自分たちの足元でこんなに早く必要になるとは思わなかったと多田町長は話されていました。町によると、床や壁に使う資材は、町内の木材加工工場であらかじめ処理済みで、組み立ては現場で簡単にできるそうであります。また、1戸当たり250万円ほどででき、コスト面でもプレハブより安価でできるそうです。この話は、震災、津波という未曾有の大災害をキーワードとして考えたとき、町の存在意義を町長のリーダーシップで発揮した好事例だと思います。その結果として、想定外の災害であったにもかかわらず、被災者をいち早く数多く受け入れることができたのは、ほかにはない地域力を模索し、地域としての特性を打ち出した結果ではないでしょうか。仮設住宅の設置主体は、県の事業であり、災害救助法では、そのコストを238万7,000円以内と規定していますが、そういう既存の考えにとらわれることなく、自由な発想で一つの町が考え、情報を発信し、想定外の結果を生んだということです。この事例は、新居浜市にとりましても、重要なことを教えてくれたと思います。本市においても、地域の特色を生かした町のアイデンティティー、存在意義を、防災といったキーワードで考えたとき、住田町のような取り組みができないかと思いますが、市長はこのような事例に対してどう思われますか。当然ながら、今回の震災で感じたことの一つは、津波の恐ろしさや原発の安全性等がありますが、その次には、地域のきずなであり、住民が困ったとき、役所が本当に頼りになるかどうかということではなかったかと思います。そういう意味では、さきに紹介した住田町の町長の取り組みは、地域のリーダーが、その地域の行き先を指し示し、地域一体となって取り組んだということだと思います。本当の意味での地域力が問われる問題であると思います。
そこで、改めてお伺いしますが、地方主権と言われて数年がたちます。国においても、補助金制度を交付金制度にシフトするなど、地域が考え、地域が一体となって取り組むことが求められているように思います。そういう視点で、住田町の事例を考えたとき、新居浜市が有する地域資源を活用していくことが、この地域の地域力向上につながると考えますが、このような取り組みが考えられるのは、どのような政策があるのか、またそういった政策の中で何を重点にしてまちづくりに取り組むことが重要なのか、お聞かせください。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 地域力についてお答えします。
まず、地域の特色を生かした取り組みについてでございます。
ただいま仙波議員さんから御紹介がありましたように、岩手県住田町は、未曾有の大震災、津波災害を前にして、町の基幹産業である林業を生かし、地元工務店などとも連携しながら、木造仮設住宅の建設、供給を行い、いち早く震災からの復興に取り組んだ好事例として全国的にも注目を集めております。大震災による絶望感や先行き不透明感が広まる中、こうした取り組みにつきましては、構想力や先見性を持ったものであり、心から敬意を表し、被災地の一日も早い復興を願うとともに、市としてもできる限りの支援体制を進めてまいりたいと考えております。
次に、地域資源を活用した地域力につながる政策についてでございます。
本市は、言うまでもなく、別子銅山開坑以来、先人の知恵と技術により、四国屈指の工業都市として発展し、住友諸企業と関連企業、地場中小鉄工業などの重層かつ強固な産業集積を有しています。今回の東日本大震災での教訓や復興の状況を見ますと、改めて本市の地域資源として、大型クレーンを初めとする中型、小型クレーンの技術力や原子力発電所に頼らない電力を有すること、また低炭素型産業として、電気自動車向け材料の開発や木質バイオマスの利用、さらには太陽光発電関連材料の製造など、環境分野における取り組みは、本市の強みであると考えております。また、住民ニーズが複雑化、多様化している現在、防災はもとより、教育、防犯、福祉など、あらゆる分野において、市民、団体、事業者との連携、協働により、地域力の向上を図ることが重要であります。本市には、地域、企業、団体等各界各層がさまざまな分野でそのネットワークを生かしながら活発な市民活動が展開されております。このような産業の力、市民の力が合わさり、新居浜市の総合力とも言うべき地域力が形成されていることが重要な地域資源であると認識いたしております。今後とも本市の強みである地域資源を生かし、市民の安全・安心のまちづくりのための政策を最優先として、第五次長期総合計画を着実に進めてまいりたいと考えております。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。仙波憲一議員。
○22番(仙波憲一)(登壇) 地域力の中で、地域の特性で種々述べられたことというのは、当然あるわけですけれども、そういう意味で、特に今回の震災を踏まえて、新居浜市として何を重点にするのかということで、1点でも2点でもございますけれども、そういうものをお示しいただくと、もう少しわかりやすいんではないかと思います。
また、住田町は、先ほども申したように、県の事業であるにもかかわらず、先行投資で3億円というようなことを町として考えられ、またそれを民間団体が3億円を出すという、そういう動きになっているようでございますが、それはまさしく地域やその周りを取り込んだ好事例ということが言えると思います。そういう意味で、新居浜市の中にそういう地域資源はないのか、またいろいろ言われましたけれども、これを中心にとか、こういうことを考えていきたいというのがないのかということをお伺いしたいと思います。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 具体的にということでございますけども、新居浜市の地域力、特性として、工業都市ということがあります。今回の震災によって、エネルギーの問題というのが、これからの日本の大きな政策となってまいりますし、それは低炭素型社会の実現と同時に、自然再生エネルギーの強化、また蓄電機能の強化などというものが必要であろうと思います。そういう分野では、大企業、そして中小企業の力を発揮できる分野がございますので、企業立地促進条例や中小企業振興条例の中でもそのような位置づけをしております。また、それを支えていく人づくりも重要でありますので、特に大手と中小企業の人材育成など、これから立ち上がりますものづくり産業振興センターなども活用しながら人づくりを行っていくというのが大きな目標でございます。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。仙波憲一議員。
○22番(仙波憲一)(登壇) どちらにしても、地域力の中に、先般の環境自治体会議の中でも、住友金属鉱山さんのハイブリッド車の蓄電池というようなこともお勉強させていただいたわけですけれども、やはりそういう地域資源を見出す、例えば大企業だけじゃなくて、ふだんから目配りをする、そしてそれがどういうものなのかっていうことに対しての広報なり、情報の収集なり、そういうことが一番大切だろうというふうに思います。そういう意味で、私が若干感じているのは、もし新居浜市の中で情報を持っているんなら、もう少しお出しをしたらいいんではないかと。そして、またその中で、活用についても先進的に取り組む、一つぐらいはあってもいいんじゃないかというふうに思います。あれもだめ、これもだめ、規格に入らないものはだめというんでは、なかなか地域は育たないんじゃないかというふうに思います。そういう意味で、よく御存じだろうと思いますので、ぜひ新しい方向性なり、新しいアイデンティティーなりを出していただいたらと。その出していただくというのは、例えば経済、工業の部分では、この部分にもう少し重点を置くところに、例えば新居浜市としてこういう協力をする、皆さんもそのところに同調してくださいというような前向きなことが欲しいというふうに思います。
この議論をしてても平行線になるようでございますので、私の質問は以上で終わりたいと思います。
○議長(伊藤優子) 真木増次郎議員。
○19番(真木増次郎)(登壇) こんにちは。
3人目の質問になります。先輩議員があっさりと終わられたんで、心の準備ができてないままに登壇いたしましたけれども、一生懸命頑張りたいと思います。
最初に、今回の震災で犠牲になられた方々に、心から哀悼の意を表しますとともに、各地で被災された方々と今懸命に救援活動をされている方々の無事と安全を心からお祈り申し上げます。
それでは、通告に従いまして一般質問を行います。
最初に、市職員の交通安全についてお伺いいたします。
まず最初に、近年の交通事故違反の件数はどのようになっているのか、お聞かせください。
また、職員が自家用車を運転中の事故、違反に関しては、調査を行っているのでしょうか。または、報告をするようになっているのでしょうか、これもお答えください。
当然ではありますが、事故や違反の防止、再発防止は、重要であります。以前の答弁では、安全運転管理者を置き、運転日誌の記録や交通安全研修などを実施し、事故の再発防止については、口頭による注意や事故防止計画書の提出、処分を実施するとともに、必要な場合には、全職員に対し注意喚起を行い、安全運転への意識高揚を行っているとありました。しかしながら、その後、事故は減少しているのかどうか、その効果はどうであったのか、考えさせられるものがあります。事故はちょっとした油断、思い込み、不注意から発生するものです。それゆえに、ほんの少しの心構え、注意で防げるものでもあります。特に、市職員の場合は、緊急で現場に駆けつけたり、複雑な問題などに頭を思いめぐらせたりすることで注意も散漫になっていることが多いのではないかと思います。それゆえ、常日ごろからの安全運転を心がけるような対策を行うべきと思います。例えば、運転日誌の表紙にでも、安全運転の心構えなどを書いておき、必ず運転前か毎日の車の点検時に安全確認作業をすることを徹底するとか、または車のダッシュボードに安全運転の標語を張りつけておくなど、目に見えるような、また日常的な安全運転に対する対策、教育が必要であると思いますが、お考えをお聞かせください。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。近藤総務部長。
○総務部長(近藤清孝)(登壇) 真木議員さんの御質問にお答えいたします。
市職員の交通安全についてでございます。
公用車の事故件数につきましては、平成20年度は、自損事故が2件、対物事故が3件の計5件、平成21年度は、自損事故が3件、対物事故が3件の計6件、平成22年度は、自損事故3件、対物事故3件の計6件の事故が発生いたしております。
なお、過去3年間の公用車での交通違反につきましてはございませんでした。
公用車による公務中の交通事故につきましては、市職員は常に市民の模範となるよう、率先して安全運転を心がけ、気を引き締めて事故防止に努めていかなければならないと強く認識いたしております。
次に、市の所有者以外の車での事故等の調査、報告についてでございますが、市の内規といたしまして、職員の交通違反及び事故に対する処分基準がございます。この規程の中に、交通違反等の報告義務を課しておりまして、出勤、退勤の途上あるいはプライベートでの交通事故等も所属の課所長経由で報告が上がってくる制度となっております。
次に、日常的な安全運転に対する対策、教育についてでございますが、常に交通安全に対する意識を持つことが最も大切でありますことから、車両の運行前点検の実施や車両の状況報告の徹底をさせ、安全運転や交通ルールの遵守に関する通達はもとより、庁内放送や毎月の給与明細に交通安全を啓発する標語を掲載するなど、機会あるごとに啓発に努めてまいりました。また、交通安全に関する研修も随時行ってきたところでございますが、昨年度は特に車を運転する機会が多いと思われます係長級以下の職員全員を対象に、新居浜警察署交通課長を講師に迎え、より実践的な交通安全に関する知識の習得を目的に研修を実施し、道路交通法の改正に伴い、見直しを行った処分基準についても再度周知徹底を図ったところでございます。今後とも公務員として市民の模範となるよう、交通法規の遵守と交通事故防止に向けまして、全庁的に取り組んでまいります。
○議長(伊藤優子) 真木増次郎議員。
○19番(真木増次郎)(登壇) 1点目の交通安全の質問につきましては、実は5月30日、私自身が江口町の交差点で交通事故を起こしまして、新居浜市外の4トンダンプがユンボを積んでいて、赤色の一たん停止のところを気づかずに交差点の中へ入ってきて、私の運転席側に追突するという。事故した人がよく言う、本当にスローモーションだったとか、雨の日になると頭が上がらないとか、実体験として今感じておりまして、非常に生産性のない毎日を送っております。朝、昼、晩、筋肉をやわらかくする薬、鎮痛剤、胃薬を飲まなくちゃいけませんし、やっぱり業務に支障を来すと思いますので、今後とも気をつけてください。
それでは、次の質問に移らさせていただきます。
教職員の不祥事防止についてお伺いいたします。
最近、教職にある人の不祥事が、マスコミで何件も報道されております。つい最近も他県ではありますけれども、小学校の教頭が、中学生に対して信じられないような事件を起こし逮捕されております。報道されているのは、特に目立った不祥事のみであり、実際は文部科学省の発表では、処分の対象になった職員は、軽いものも含めて平成21年度1年間で全国で約8,000人、うち160人以上が懲戒免職処分になっています。幸いにして、愛媛県では、平成20年度、平成21年度は懲戒免職の処分者はいませんでしたが、最近他市では懲戒免職処分の対象となる事件が発生しているようであります。本市には、このような重い処分対象者が出ることはないと信じたいのでありますが、本市の実態はどのようになっているのか、お答えください。
さて、文部科学省の発表では、毎年100人を超えて懲戒処分されております。処分対象者の内訳の中には、教職者ということだけではなく、人としてあるまじき内容の処分区分があり、言葉にしたくありません。このような区分が、教職についている者の処分内容の分類であるということが大きな驚きであり、またこのようなことで処分される人が多いことも大きな驚きであります。保護者の方々の教師に対する信頼もなくなってしまうと思います。もちろん本市ではないと信じておりますが、不祥事防止のためにどのような対策を行っているのでしょうか。また、未然に防ぐための体制はあるのかどうか、お聞かせください。例えば、教師に対するいろいろな問題のカウンセリングはどのようになっているのでしょうか。精神的なストレスが、このような不祥事発生の一因であることは言うまでもありません。教師のメンタル面でのトラブル対応は、どのようになっているのか、お聞かせください。また、教育は、子供を教育するだけではなく、教師も子供とともに成長していかなければいけません。教師に対する研修、研さんはどのようになっているのかもお聞かせください。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 教職員の不祥事防止についてお答えいたします。
まず、教職員の懲戒免職処分の実態ですが、昨年度におきましては、懲戒免職処分の対象となる事案は、本市においては発生しておりません。
次に、不祥事防止のための対策と未然防止の体制についてです。
教育委員会としましては、校長、教頭、教務主任を中心に、年間を通して研修会を実施し、管理職として教職員への対応やさまざまな危機管理意識を高めるための手だてについて話し合うとともに、指導を行っております。
また、年度初めには、教科・教科外主任会の場で、市内の小中学校教員が多数参加する機会をとらえて、指導の周知徹底を図っております。さらに、各学校では、校長を中心に、教職員としての服務規律を厳正にし、児童生徒、保護者、地域の方を初め、市民からの信頼を損なうことのないよう、朝礼や職員会議、職員研修の場で機会をとらえて指導を行っております。特に、交通事故、違反等については、学校教育及び教職員に対する市民の信頼を著しく損なう行為であることを自覚し、道路交通法など関係法令を遵守し、安全運転に努め、常に市民の模範となるよう、学校全体で交通事故、違反の根絶に向けて取り組んでおります。一たび不祥事となる事件、事故を起こした場合には、本人だけの問題にとどまらず、学校や児童生徒、保護者、地域の方にまで影響を及ぼし、学校教育への信頼を失うこととなりますことから、今後も一層の指導の徹底を図り、教職員の綱紀粛正と不祥事の未然防止に努めてまいります。
次に、教師のメンタル面でのトラブル対応についてです。
真木議員さんの言われるとおり、精神的なストレスが不祥事発生の一因となる場合も考えられます。このようなことから、一人一人の教職員が、思いや悩みなど、気軽に相談できる温かい職場の雰囲気をつくることも管理職には求められています。また、各学校には、ハートなんでも相談員やスクールカウンセラーを配置し、児童生徒や保護者だけでなく、教職員についても気軽に相談できる体制を整え、さらには教職員が抱えるストレスや不安に対するメンタルヘルスケアや健康な職場環境づくりを目的とした心の健康づくりセミナーへの参加なども呼びかけております。
最後に、教師に対する研修、研さんについてです。
先ほども申し上げましたが、日ごろの朝礼や職員会、また各種研修会等への参加など、さまざまな機会をとらえて、一人一人が教えるプロとして、その指導力と専門性を身につけ成長するよう、今後とも研修の充実を図ってまいりたいと考えております。
○議長(伊藤優子) 真木増次郎議員。
○19番(真木増次郎)(登壇) 御答弁ありがとうございます。
児童生徒にとりましては、教師そのものが最大の教育環境でありますし、教育長を初め、校長先生がテレビカメラの前で一度でも謝るようなことがあれば、やっぱり信頼は一気に失墜すると思いますので、その覚悟で今後とも取り組んでいただきたいと思っております。
次に、携帯電話等の指導についてお伺いいたします。
以前の議会でも質問いたしましたけれども、いまだ小中学校の児童生徒におけるインターネットや携帯電話のトラブルは多く発生しております。内閣府は、平成22年度、青少年のインターネット利用環境実態調査を発表いたしました。調査内容は、携帯電話の利用状況、パソコンの利用状況、インターネットの利用状況、フィルタリングに関する知識など、青少年、保護者の両面から調査をしております。調査によると、約50%の児童生徒が、携帯電話を何らかの形で所持しているとあり、そのうち60%以上がサイトを利用しているとあります。また、そのうち40%近くが何らかのトラブルを経験しているとあります。しかしながら、携帯電話のフィルタリングの普及率は50%程度となっております。
そこでまず、本市の児童生徒における携帯電話の利用実態はどのようになっているのか、お聞かせください。
また、学校において、ネット、携帯電話の適正な使用方法の指導、また危険性の指導はどのようになっているのか、お聞かせください。
調査では、携帯電話のフィルタリングをしていない理由は、子供を信用している、特に必要を感じないなど、親がそのことに対して了解したためという理由が一番多くて、またフィルタリングを外した理由は、子供に外してほしいと言われたが多くなっていますが、反面、保護者でネットや携帯電話に関する研修や啓発により学んだことがある人は、フィルタリングの利用率が10%程度高くなっています。また、家庭内で利用に対する何らかのルールを決めていないが19%にもなっております。
そこで、お伺いいたしますが、保護者に対する携帯電話やネットの利用の研修は、どのようになっているのでしょうか。携帯電話を所持する児童生徒の保護者への研修の案内や連絡、また児童生徒の使用状況の把握のための保護者との連携はとれているのでしょうか。また、危険なサイトやメールでのトラブルなどの情報の保護者への周知が行われているのかどうか、お聞かせください。
さて、児童生徒、保護者に対してもきちんとした対応を行うためにも、指導する教師のほうがその知識を持っていなければいけません。子供たちの会話の中などに、例えば学校裏サイトなど、危険なサイトの会話があったとしても、気づかなければそれを防止することはできません。また、正しい指導も行えません。この世界は、すさまじい速さで進化しており、常に新しい知識を身につけておくことが必要です。児童生徒たちについていけないということではいけません。教師に対する研修はどのようになっているのかもあわせてお聞かせください。
○議長(伊藤優子) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 学校における携帯電話等の指導についてお答えいたします。
まず、児童生徒における携帯電話の利用実態についてでございます。
昨年12月に、市内の小学校5年生、6年生の児童及び中学校全学年の生徒を対象として実施した携帯電話等に関する調査によりますと、携帯電話の所持率は、小学校5年生、6年生が19%、中学生にあっては、1年生が27%、2年生が33%、3年生が39%と学年が上がるにつれてその所持率は高く、1日の使用時間についても、小学校5年生、6年生では30分未満が60%から70%を占めているのに対して、中学生では30分未満が32%、1時間未満が24%となっており、3時間以上の者も15%と、学年に比例して使用時間も長くなっています。また、メールをする回数も、小学校5年生、6年生は10回未満であるのに対し、中学生になると、その回数も多くなり、中には50回を超える者もいました。原則、学校への携帯電話の持ち込みは禁止していますことから、これらの利用については、学校以外の家庭などにおいての利用と考えられます。
次に、ネット等の使用方法の指導についてです。
インターネットの世界には、有益な情報ばかりではなく、有害な情報や事実と相違する情報もあること、携帯電話やインターネットを利用したいたずらは、予期せぬ事件、事故に発展することもあり、単なるいたずらでは済まないこと、匿名性が高くても、通信相手は必ず特定されることなど、情報通信ネットワークの仕組みを理解させ、利用上のモラルやルールをしっかり守るという規範意識を道徳や技術の時間、特別教育活動の時間を利用して指導しております。
次に、保護者に対する研修についてです。個人的な携帯電話やインターネットの使用は、家庭において行われていますことから、家庭での指導が重要となります。携帯電話を持たせ、またその使用料を支払うのも保護者です。保護者の方にその責任を認識していただくためにも、積極的に研修の場の設定や情報発信を行う必要があると考えています。例えば、PTAの会合や勉強会等において、子供に迫るネット危機の実態を知ってもらい、予防と対策法を学んでいただいております。
また、教育委員会としても、学校に対して、総務省と文部科学省が連携して行っているe-ネットキャラバンという安全、安心利用に向けた啓発のための出前講座の活用を進めており、今年度4校がこの講座を受講予定です。
次に、保護者への案内や連絡、連携についてです。
学校を通じて講習会のパンフレットなどを家庭に配布したり、学校通信などにより、携帯電話を買い与える場合は、保護者の責任においてフィルタリングサービスを利用することを勧めたり、使い方のルールを家庭で決める等、啓発を行っております。
次に、危険なサイトやメールのトラブルなどの情報の保護者への連絡についてでございます。
情報通信技術が急速に進展する今日において、危険なサイトをすべて認知することは困難であり、少なくともフィルタリングサービスを利用して、危険なサイトへのアクセスをブロックしていただくよう、その啓発に努めております。また、メールのトラブルがあったときには、保護者と学校とが連携をして、その解決に努めていく体制を整えております。昨年度、パソコンや携帯電話を利用したいじめの発生について、小学生、中学生、それぞれ1件の報告があり、その内容は、携帯メールによる嫌がらせでした。学校と家庭が連携して、早期解決が図られましたが、発見が非常に難しいことから、これらは氷山の一角であるという認識を失うことなく、今後さらに未然防止、早期発見、早期解決に努めてまいります。
次に、教師に対する研修についてです。
生徒指導主事会での情報交換や事例研究、教頭研修会などで指導の徹底を図るとともに、各学校におきましても、学校裏サイトなどの危険なサイトへの対応等について、校内研修会を実施しております。
○議長(伊藤優子) 真木増次郎議員。
○19番(真木増次郎)(登壇) 教育委員会としても、メール上でのトラブルであるとか、インターネットとか、そういったものを使っての事故、事件、全国的に多発しておりますので、非常に神経をとがらせているとは思うんですけれども、不審者と違って、全国であることは必ず新居浜でも起こる、極端に言えば、あしたにでも、きょうにでも起こるという、そういった問題ですので、今後とも注意していただきたいと思います。
それでは、次に参ります。
次に、中学校教育についてお尋ねいたします。
近年、傷害や暴行の疑いで逮捕される中学生の数は、増加の傾向にあります。これらの問題行動を起こす生徒は、全体から見れば一握りであるかもしれませんが、本市の中学校教育を考える上で看過することはできません。その他にも、不登校や学力などの問題も山積しております。本市の中学校教育の取り組むべき課題について、また解消策についてどのように考えておられるのか、お示しください。
小学校から中学校へ進学した際に、環境の変化にうまく対応できず、不登校や学力低下となってあらわれる中1ギャップも課題の一つであると考えます。小学校6年生から中学校1年生に進学した際にギャップが生じ、不登校やいじめの問題が顕著にあらわれるという特徴を中1ギャップと初めて表現し命名したのは新潟県教育委員会だそうですが、同教育委員会では、中1ギャップ解消に向けて、検討会議を設置し、小中学校間の緊密な連携体制の確立、人間関係づくりの能力の育成、思春期の繊細な内面へのきめ細かな対応の視点から、小中学校が連携して中1ギャップ解消に取り組む指導計画を作成し、実践したようです。具体的には、複数担任制の実施、中学校教員が小学校に出向く出前授業などの取り組みであり、実践研究の結果、中1ギャップの不登校やいじめは大幅に抑制され、減少の傾向を示したということです。新潟県以外でも中1ギャップの解消に向けた取り組みが行われていますが、取り組みの代表的なものは、小中一貫教育、教員の加配等であります。小中一貫教育は、施設一体型一貫校と施設分離型連携校に大別されますが、大半は連携校のようです。小中一貫教育の導入により、学力を着実に高めることや児童生徒の一人一人に連続性のある指導を行うことができ、小学校から中学校への環境の変化を緩和することによってストレスを解消し、幅広い年齢の児童生徒が、学校生活をともにすることにより、多様な人間関係を形成することにつながると考えられます。本市における小中一貫教育の導入について、モデル校設置も含めて御所見をお示しください。
○議長(伊藤優子) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 中学校教育についてお答えいたします。
まず、本市の中学校教育の取り組むべき課題と解消策についてでございます。
平成23年3月に実施した児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査によりますと、平成22年度中の本市の中学校における生徒の暴力行為の発生件数は4件、いじめの認知件数は15件、不登校による30日以上の欠席生徒数は85人となっています。
このようなことから、教育委員会におきましては、今年度の取り組み方針のスローガンとして、愛情と信頼・深めよう絆を掲げ、愛情と信頼に基づくものは、ともに学び、ともに育つことであり、児童生徒と向き合い、義務教育9カ年を見通して、知、徳、体をはぐくむことにより、児童生徒の自己実現を図っております。深めよう絆については、近年、家庭や地域の教育力の低下から、児童生徒を取り巻く人とのつながり、きずなが薄れてきていますことから、地域の大人とのきずなを再構築するとともに、互いの愛情と信頼をさらにはぐくんでいくことを大切にしていきたいという思いを込めています。また、解決すべき最も重要な教育的課題として、昨年度に引き続き、いじめ、不登校問題の解消を上げ、各学校において、全教職員が共通認識を持って取り組んでおり、この解消策の一つとして、小中連携による中1ギャップの解消を目指しております。高度情報化、核家族化、少子高齢化など、子供たちを取り巻く社会環境が大きく変化し、人とのかかわりが薄れ、自分の世界に閉じこもり、自立できない子供がふえています。真木議員さんの御指摘のとおり、中1ギャップの原因は、中学校への進学に伴い、学校生活や学習内容、教師の指導の仕方などの大きな変化に対応できず、戸惑いや負担を感じるためだと言われています。この問題を解決するには、学習、生活の両面にわたり、子供の心身の変化を考慮した小中学校間の緩やかな接続を図ることが肝要と考えております。小中学校の教職員が、共通の教育観に立って指導に当たることが必要であり、この共通の教育観は、小中学校の教職員が、ともに義務教育9年間の学びの連続性を意識することでつくられていきます。それゆえ、小学校6年、中学校1年といった接続期のみではなく、義務教育期間全体を通して、どのような子供を育てていくかを考えることが重要であり、小中学校の連携が必要不可欠と認識しております。
次に、本市における小中学校一貫教育の導入についてです。
平成21年度と平成22年度の2年間、北中学校校区と大生院中学校校区をモデル校として指定し、小中学校連携の実践研究に取り組みました。その結果、この2つの校区では、中学校1年生に不登校生徒はいませんでした。今年度は、全校区において、その取り組みを実践しており、義務教育9カ年を見通した教育計画、グランドデザインを小中学校合同で作成しました。
まず、校区の共通目標を設定し、重点改善指導事項の一つとして、小中の連携を深めることに関するものを設けております。
中1ギャップの解消のためには、まずそれぞれ小中学校の教員がお互いを知り、教員間のギャップを埋めることが重要であり、教員同士が顔を合わせ、対話をし、互いの実践を知る、そこから理解が生まれ、連携につながるものと認識し、小中連携の第一歩は、この基盤づくりが重要と考えております。これらを踏まえた上で、小中学校での音楽会や出前授業等、相互交流を活発に行い、児童生徒がともに活動し、体験を共有する機会を積極的かつ計画的に設けることによって、人間関係づくりを促し、社会性をはぐくんでいくことにつながるものと認識しております。
○議長(伊藤優子) この際、暫時休憩いたします。
午後 1時58分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 2時09分再開
○議長(伊藤優子) 休憩前に引き続き会議を開きます。
真木増次郎議員。
○19番(真木増次郎)(登壇) 先ほど教育長が答弁されてましたけれども、今年度から新居浜市内全校にわたってこういった取り組みをされるということで、非常に喜ばしいことだと思っております。教育長を初め、ここにおられる現職の市議会議員さんも、毎年、小学校の入学式、卒業式、中学校の入学式、卒業式に来賓として呼ばれるんですけれども、毎年感じることは、本当に小学校の卒業式に出て、感動的なシーンを何回も目撃して、それから数日たって中学校の入学式に行くと、子供たちの声が全く出なくてがっかりするという、そういうパターンが繰り広げられております。小学校の6年間で児童たちと教職員の方々との信頼関係というか人間関係を紡いでこられて、ああいうふうな立派な卒業式が行われるんだと思うんですけれども、その間にちょっとほころびを見せる子供たちもいるんだとは思います。それを短期間の間に、入学式までに取り繕うというのは、中学校の先生たちも大変だと思いますし、6年間紡いでこられた人間関係を一遍に会得することも大変だとは思いますけれども、やはり中学校の入学式で声が出るような、そういうふうな連携、やっぱり声がすべてというか、声を出さなくてもいいんだというところから始まると、そういったところからもうほころびが始まってくると思いますので、特に新居浜市の場合は、上部地区なんかはモデル校としてつくるんだったら非常にいいんだと思うんです。船木があって、角野があって、泉川があって、中萩があってということで、小中学校、1小学校1中学校というパターンになってます。旧市内のほうは若干違うんですけれども、そういう意味で、小中学校の連携というか教師間の連携、児童生徒の連携も含めてとりやすいと思いますので、取り組みはどんどん広げていっていただけたらと思います。成果を期待しておりますので、よろしくお願いいたします。
次に、市長の職務についてお伺いいたします。
佐々木市長におかれましては、平成12年の当選以来、11年間、土、日、祭日なしの激務をこなしてきたわけですが、市長の職務について、市会議員の時代に考えていたこと、実際に市長になって感じたこと、前市長時代から続いていたことで見直したこと等、まずお聞かせください。
市長ともなれば、各種団体の会長や理事といった役職を数多く兼務されていると思います。実際どのくらいの数があるのでしょうか。はた目から見て、団体役職の中には、市長としての施策を積極的に推進するための役職以外に、慣例的に名前が引き継がれて、事実上有名無実化しているものも多くあるのではないでしょうか。今、東日本大震災の後、孤軍奮闘される首長さんがマスコミによって紹介されていますが、今の間に市長本来の職務に対する影響も考慮し、各団体に対する公平性も十分にかんがみて見直すべきと思いますが、いかがでしょうか、考えをお聞かせください。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 市長の職務についてお答えいたします。
まず、市会議員時代に考えていたこと、実際に市長になって感じたこと、就任後、見直したことについてでございます。
議員時代におきましても、議員という立場から、市長の職務は土、日、祝日もなく、大変多忙であり、常に注視される中の緊張感や責任感の大変さを思っておりました。実際に就任させていただいて、職務に対する責任の重さや市政の範囲が非常に広いこと、また日々の行事などを行いながら、その職の重大さ、また責任というものを実感、痛感しながら務めております。
次に、就任後見直した点といたしましては、基本的には、果たすべき役割というものは変わりはございませんけど、制度として副市長制度ができたときに、職員採用の面接及び契約業務につきましては副市長に権限を移譲いたしました。
次に、各種団体の役職に就任している数についてでございます。
各種団体の会長や理事といった役職につきましては、新居浜地区防犯協会会長、新居浜市緊急医療対策協議会会長を初め、市内、また市長会の一員としての就任など、すべてを含めまして現在83の団体の委員会の役員等を務めさせていただいております。
次に、各種団体への役職就任の見直しについてでございます。
現在、多くの団体の役職に就任いたしておりますが、いずれの職務につきましても、市政運営の中で関係があり、必要性、公平性なども十分考慮し就任させていただいております。また、各種団体の役職に就任することで、各種団体の現状や問題点、関係者等の意見を直接お聞きすることができるとともに、各種団体の皆様とともに、市長として事業推進の一翼を担うことも重要であると認識をいたしております。しかしながら、真木議員さん御指摘の趣旨を踏まえまして、今後、団体役職の任期更新時の役職就任につきましては、必要性、公平性も十分に考慮し、個々について判断しなければならないと思っております。考え直す御質問をいただきましたので、できるだけ他の人、また民間の人で持っていただくものはそう願うようなこともこれから考えていきたいと、そう思っております。
○議長(伊藤優子) 真木増次郎議員。
○19番(真木増次郎)(登壇) これを機会に、ぜひ見直していただければ、市長自身も楽になりますし、もっとすばらしい市政運営ができるんじゃないかとも思っております。市長自身は、やはり選挙で選ばれますので、たくさんの市民の人と語り合う場というのも必要かと思いますけれども、当然、市長が動くということは、市職員も同時に、秘書も含めて動く話になってまいりますので、そういったことも含めて見直していただけたらと思いますので、よろしくお願いいたします。
次に、統一地方選挙についてお尋ねいたします。
今回の新居浜市議選は、選挙カーの自粛等、従来の選挙モードとは若干変わった様相でしたが、その中で少し気になったことをお聞きしたいと思います。私自身、自宅を選挙事務所にしていたので気づいたのですが、選挙管理委員会の職員が、自宅事務所の写真撮影に来ていました。これは30人の候補者全員を回られたのでしょうか。4回目の選挙で初めて目撃したのでお聞きするのですが、事務所等の撮影は、毎回の選挙で実施しているのでしょうか、それとも今回、目に余るような違反事項の連絡が選管にあったため、確認の意味で全事務所の撮影に乗り出したのでしょうか、お答えください。
5月25日付の愛媛新聞によりますと、愛媛県警は、新居浜市議選において、文書掲示3件、文書頒布1件の警告を出していますが、おのおのについて内容をお聞かせください。また、警告後改まったのかもお聞かせください。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。石川選挙管理委員会事務局長。
○選挙管理委員会事務局長(石川正人)(登壇) 統一地方選挙についてお答えいたします。
まず、選挙事務所の撮影についてでございます。
選挙事務所には、掲示できるポスター、立て札、看板などに制限があり、そのことについての市民の方からの問い合わせや投票日当日に閉鎖対象となります投票所から300メートル以内にある選挙事務所の閉鎖確認などが必要となりますことから、以前より選挙事務所の表示等の撮影を行っております。このため、今回の新居浜市議会議員選挙におきましても、立候補者の方全員の選挙事務所を撮影させていただきました。
次に、新居浜市議会議員選挙における文書掲示と文書頒布の警告内容についてでございます。
新居浜警察署に確認しましたところ、これらの警告等の内容につきましては、愛媛県警察本部の管轄になりますことから、市選挙管理委員会はその立場になく、市選挙管理委員会でお答えするのは望ましくないとのことでありましたので、御理解をいただきたいと思います。
なお、警告後に改まったかどうかにつきましても同様ではございますが、通常、警告を受けた後も改善が見られない場合には、検挙等に向けた対応がとられることとなりますことから、警告の事例につきましては改善されたものと推測されます。
○議長(伊藤優子) 真木増次郎議員。
○19番(真木増次郎)(登壇) 答弁が私が思っていたんよりちょっと空振り状態だったんで、次の質問になかなか移りづらいところがあるんですけれども、そうしましたら、警告の内容等に関しては、述べるのは望ましくないということですので、反対に県警とかではなくって、選挙管理委員会のほうで相談を受けた事例、指導した事例等ありましたらお教えください。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。石川選挙管理委員会事務局長。
○選挙管理委員会事務局長(石川正人)(登壇) 再質問にお答えいたします。
市民の方などから選挙管理委員会にありました問い合わせの中で、文書掲示の違反として公職選挙法に抵触するおそれが高いものとなります例を申し上げますと、選挙運動期間中に、候補者の氏名等が類推されるポスターなどを公営のポスター掲示場以外の場所に掲示することや、自転車で氏名を記載したものを掲示しての移動、また街頭演説を行う場所等において、氏名の入ったのぼり旗を掲示することなどが挙げられます。文書頒布としましては、市議会議員選挙においては、選挙運動期間中に候補者が頒布できる文書は、候補者1人につき2,000枚までの選挙運動用はがきのみに限定されておりますことから、これ以外にその内容が選挙運動にわたるものや候補者の氏名、もしくは氏名を類推できるような文書を頒布することなどが挙げられます。
○議長(伊藤優子) 真木増次郎議員。
○19番(真木増次郎)(登壇) なかなかこれ以上の答弁というのは難しいんだと思いますけれども、統一地方選挙が済んで、AKB48の総選挙がありまして、CDを買わなかったら投票できないという、そういう状態の中で、あれだけの投票数だった。新居浜市議選、県議選も含めて、30人の候補者が一生懸命何カ月も拝み回って投票率50%、この違いは何だろうかと思うときがあるんですけれども、本当に敬愛する人生幸朗師匠が生きとったら肩震わせて怒っとったんじゃないかと思うんですけれども、本当に新居浜市議会議員として、やはり市民の人たちが投票してよかったと思えるような、そういうような議員活動を今後も続けていきたいと思っております。
それでは、次に参ります。
次に、観光振興策の一環として、動画投稿サイトユーチューブを活用できないでしょうか。先日、質問原稿がなかなかはかどらないので、自治体先進事例を紹介する雑誌をめくっていると、長崎県佐世保市の動画情報配信サービスさせぼ動画ナビの運用開始の紹介記事が載っていました。早速アクセスしてみると、佐世保のおすすめ動画、九十九島の動画、させぼのグルメの3つの項目を、計7本の動画と音声とともに配信しておりました。特にお勧め動画では、佐世保を代表する観光施設であるハウステンボスや九十九島の美しい自然風景、海上自衛隊の護衛艦のほか、佐世保バーガーなど、食文化の魅力もふんだんに紹介しており、日本語のほか、英語、韓国語、中国語、台湾語の5言語を選択できるすぐれものでした。でも、これだったら本市においても観光名所を訪ねて、新居浜のしゅんの魅力を配信したり、笑顔甲子園のような新たな取り組み事業など、ホームページ新居浜物語を一段とグレードアップできるのではと考えますが、いかがでしょうか、御見解をお聞かせください。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 観光振興策についてお答えいたします。
観光宣伝やイベントなどの情報発信におきまして、映像、特にユーチューブなどの動画による情報は、相手に訴える力という点では、文字や静止画と比べて非常に有効な情報発信手段であり、今後こうした手法がますます一般的になってくるものと考えております。
本市が推進いたしております近代化産業遺産観光を初め、太鼓祭りや別子・翠波はな街道などを映像で広く紹介できれば、新居浜の観光に関心を持っていただく上で、非常に効果的で観光振興にもつながるものと思います。現在、新居浜市ホームページ内の観光のページを見直し、新たな観光サイトとしてリニューアル化を進めております。真木議員さん御指摘のユーチューブの活用につきましては、今御紹介いただいた先進事例などを参考に、メリット、デメリット、デメリットと申しますのは、ユーチューブなどの動画サイトから裏サイトへ行ってしまうとか、その公の出したものからのアクセスがどこへ行くかみたいな責任を問われる場合もあるし、注意をしなければいけない場合もありますので、市独自で観光サイトとして発信していくというのは可能でありますが、一般的な使い方についてそのメリット、デメリットなど、映像の作成等につきましても検討してまいりたいと思っております。
○議長(伊藤優子) 真木増次郎議員。
○19番(真木増次郎)(登壇) 市長さんのほうから、私が気づかなかったことも答弁していただきまして、ありがとうございます。ただ、類似自治体の利用実態等十分検討した上で、非常に有効な策だと思いますので、実現のほど、よろしくお願いいたします。
次に、医療観光についてお尋ねいたします。
中国人向け個人観光ビザの発給要件が大幅に緩和されたことなどを追い風に、中国の富裕層などをターゲットに、海外旅行とあわせ、日本の高度な医療を受診できる医療観光という新しい取り組みが注目されています。
こうした中、観光庁では、病気治療と観光を組み合わせた医療観光を推進するため、主に富裕層をターゲットにこの秋から海外向けの宣伝活動や国内医療機関への支援を強化する方針を固めております。医療観光は、持病の治療や健康診断を受けながら、現地での観光も楽しんでもらう新たな形の商品で、タイや韓国などアジア圏で急成長しており、市場規模は拡大傾向にあります。政府は、新成長戦略で、医療観光推進を重要戦略に位置づけ、2020年にはサービスの質をアジアトップ水準にまで引き上げる目標を掲げました。
そこで、本市としても、この医療観光を新しい観光商品として開発していく必要性があるのではないかと感じております。観光庁も医療観光推進に向けて、患者の言葉の問題や受け入れ機関の拡大を課題として医療機関に対し各種支援策を検討しているところでもあります。本市としても、観光誘客策として、医療観光をどのように考えているのか、現段階での御所見をお伺いいたします。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 医療観光についてお答えします。
医療観光は、健診、治療、美容、健康増進などの医療サービスを受ける目的で、高額の交通費と医療費を負担し、海外へ渡航することであります。現在、国におきましては、外国人観光旅行者の拡大に向けた新たな訪日メニューの一つとして、医療観光の海外プロモーションに取り組んでおり、本年1月からは、医療滞在ビザが創設されております。この医療観光につきましては、高度な医療技術というものを観光資源の一つとしてとらえたものであり、特定の病院で行われる健診等の医療サービスが中心となりますことから、基本的には医療機関や旅行会社等の民間が主体となって、医療サービスに宿泊、交通、飲食等を組み合わせた旅行商品を造成し、誘致されるものであります。
本市におきましては、現在、総合病院が4つあり、近隣市町と比べましても、比較的恵まれた医療環境にあると言えると思いますが、高度医療を提供する特定機能病院に該当する医療機関もないことから、医療観光の多様なニーズにこたえ得る医療環境や受け入れ体制は、今のところはまだ整っていないものと考えておりますし、こういう分野の取り組みも今後の課題だとは思いますが、私としては、まず地域住民の医療を第一に取り組んでいただきたいというような気持ちもございます。いずれにいたしましても、行政の大きな役割として、医療観光に限らず、本市を訪れた外国人に対して、いかにおもてなしをしていくかという点が重要であります。このことから、観光施策の一つとして、外国人観光客が安心して市内を観光できる環境づくり、外国語による観光情報の発信などに取り組んでまいりまして、国際観光にも通用する観光地づくりを目指してまいりたいと考えております。
○議長(伊藤優子) 真木増次郎議員。
○19番(真木増次郎)(登壇) 素人考えとして、本当に大きな総合病院が4つあって、これってアジアの患者さんを受け入れるだけの素養があるんじゃないかなと思いましたけれども、本当に高度医療とか、そういったことに関しての需要ということになってくると、なかなか難しい問題はあると思いますが、やはりこれだけの大きな病院があるというのは財産ですので、こういったものを使って、こういう観光というのが広まればいいなと思っております。
最後に、渡海船事業についてお尋ねいたします。
国土交通省の補助事業を調べてみると、今年度から離島航路支援のため、島民の運賃割引を可能にする新たな補助制度を導入しておりました。新補助制度は、約300ある離島航路のうち、離島唯一の航路で、かつ赤字の約120航路が対象の地域公共交通確保維持事業とそれ以外の約180航路が対象となる地域公共交通バリア解消促進等事業の2つの枠組みがあります。地方自治体や事業者、島民らで構成する協議会が計画を策定し、それに基づき国が補助することを通じて、離島住民限定の運賃割引を実現していく仕組みです。以前、私は、議会質問で、島民とそれ以外の利用者の2段階運賃の設定を聞いたことがありましたが、地域公共交通確保維持事業は、現行の航路運賃から地方バスの運賃水準までを引き下げ限度幅とし、国が2分の1を助成してくれます。地域公共交通バリア解消促進等事業は、新しい船の導入に際して、船舶建造費の1割を国が補助し、これを原資に運賃割引分に充当する仕組みです。当市においても活用する価値があると思いますが、御所見をお聞かせください。
○議長(伊藤優子) 答弁を求めます。佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 渡海船事業についてお答えいたします。
国土交通省は、今年度から、地域公共交通確保維持事業と地域公共交通バリア解消促進等事業により、離島住民を対象とした運賃を、地方バスの運賃水準までの差を目安に引き下げる場合の支援制度を導入いたしました。四国運輸局に確認いたしましたところ、制度導入の趣旨は、現在、地方バスの運賃水準よりも高い運賃を設定している離島航路を対象として、離島住民の運賃を引き下げることにより、移動環境の改善を図るためとお聞きいたしております。本市渡海船の旅客運賃は、大人が60円で、1キロメートル当たりに換算しますと24円の賃率となります。一方、瀬戸内運輸の路線バスの賃率は、1キロメートル40円とお聞きしていますので、現在のところ、渡海船の運賃のほうがバスの運賃よりも低い水準にございます。したがいまして、本市渡海船につきましては、離島住民運賃割引補助の対象外となりますことから、活用は困難であると考えております。
○議長(伊藤優子) 再質問はありませんか。真木増次郎議員。
○19番(真木増次郎)(登壇) 最後の最後に経済部長が登場して期待したんですけど、あっさりとだめだということなので、私もあっさりと引き下がります。ありがとうございました。
○議長(伊藤優子) 以上で本日の一般質問は終わりました。
これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
明22日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 2時34分散会