本文
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問
白籏愛一議員の質問(1)
1 新知事誕生と市長の政治姿勢について
2 教育問題について
(1) いじめ問題
(2) 脱ゆとり教育
(3) モンスターペアレント
3 国領川緑地再生整備事業と河床堆積土砂の撤去について
4 産業遺産の活用について
5 市税等の滞納者への対応について
6 介護施設における人材確保について
7 端出場温泉保養センターについて
8 タイガーマスク現象について
9 保護観察対象者等に係る就労支援について
10 民生委員等の充足状況について
佐々木市長の答弁
1 新知事誕生と市長の政治姿勢について
4 産業遺産の活用について
7 端出場温泉保養センターについて
阿部教育長の答弁
2 教育問題について
(1) いじめ問題
(2) 脱ゆとり教育
(3) モンスターペアレント
4 産業遺産の活用について
堀田総務部長の答弁
5 市税等の滞納者への対応について
休憩(午前11時00分)
再開(午前11時10分)
近藤福祉部長の答弁
6 介護施設における人材確保について
8 タイガーマスク現象について
9 保護観察対象者等に係る就労支援について
10 民生委員等の充足状況について
曽我環境部長の答弁
3 国領川緑地再生整備事業と河床堆積土砂の撤去について
古川消防長の答弁
10 民生委員等の充足状況について
白籏愛一議員の質問(2)
3 国領川緑地再生整備事業と河床堆積土砂の撤去について
9 保護観察対象者等に係る就労支援について
石川尚志議員の質問(1)
1 市長の市政運営について
佐々木市長の答弁
1 市長の市政運営について
石川尚志議員の質問(2)
1 市長の市政運営について
2 臨時職員・非常勤職員の待遇改善について
阿部教育長の答弁
2 臨時職員・非常勤職員の待遇改善について
石川副市長の答弁
2 臨時職員・非常勤職員の待遇改善について
石川尚志議員の質問(3)
2 臨時職員・非常勤職員の待遇改善について
3 防災行政について
(1) 住宅用火災警報器、住宅耐震化率
休憩(午前11時55分)
再開(午後 1時00分)
源代建設部長の答弁
3 防災行政について
(1) 住宅用火災警報器、住宅耐震化率
古川消防長の答弁
3 防災行政について
(1) 住宅用火災警報器、住宅耐震化率
石川尚志議員の質問(4)
3 防災行政について
(1) 住宅用火災警報器、住宅耐震化率
(2) 東海・東南海・南海地震同時発生への備え
佐々木市長の答弁
3 防災行政について
(2) 東海・東南海・南海地震同時発生への備え
石川尚志議員の質問(5)
3 防災行政について
(3) 防災士の育成
堀田総務部長の答弁
3 防災行政について
(3) 防災士の育成
古川消防長の答弁
3 防災行政について
(3) 防災士の育成
石川尚志議員の質問(6)
3 防災行政について
(3) 防災士の育成
(4) 災害時の要援護者避難支援
堀田総務部長の答弁
3 防災行政について
(4) 災害時の要援護者避難支援
石川尚志議員の質問(7)
3 防災行政について
(4) 災害時の要援護者避難支援
(5) 消防団泉川分団東田詰所前の道路整備
曽我環境部長の答弁
3 防災行政について
(5) 消防団泉川分団東田詰所前の道路整備
石川尚志議員の質問(8)
3 防災行政について
(5) 消防団泉川分団東田詰所前の道路整備
4 献血について
近藤福祉部長の答弁
4 献血について
石川尚志議員の質問(9)
5 成年後見制度について
近藤福祉部長の答弁
5 成年後見制度について
石川尚志議員の質問(10)
5 成年後見制度について
6 住民基本台帳ネットワークシステムについて
工藤市民部長の答弁
6 住民基本台帳ネットワークシステムについて
石川尚志議員の質問(11)
6 住民基本台帳ネットワークシステムについて
休憩(午後 1時46分)
再開(午後 1時57分)
藤原雅彦議員の質問(1)
1 施政方針について
2 国民健康保険被保険者証の偽造対策について
3 投票について
4 ピロリ菌について
5 グリーン電力証書について
6 Web図書館について
7 平成22年度地域密着型サービス事業者の審査について
8 市営住宅のハトのふん被害について
佐々木市長の答弁
1 施政方針について
岡選挙管理委員会事務局長の答弁
3 投票について
田中企画部長の答弁
1 施政方針について
近藤福祉部長の答弁
1 施政方針について
2 国民健康保険被保険者証の偽造対策について
7 平成22年度地域密着型サービス事業者の審査について
佐々木経済部長の答弁
1 施政方針について
源代建設部長の答弁
8 市営住宅のハトのふん被害について
藤原雅彦議員の質問(2)
7 平成22年度地域密着型サービス事業者の審査について
散会(午後 3時09分)
本文
平成23年3月1日 (火曜日)
議事日程 第2号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
議案第19号 平成23年度新居浜市一般会計予算
議案第20号 平成23年度新居浜市貯木場事業特別会計予算
議案第21号 平成23年度新居浜市渡海船事業特別会計予算
議案第22号 平成23年度新居浜市住宅新築資金等貸付事業特別会計予算
議案第23号 平成23年度新居浜市平尾墓園事業特別会計予算
議案第24号 平成23年度新居浜市公共下水道事業特別会計予算
議案第25号 平成23年度新居浜市工業用地造成事業特別会計予算
議案第26号 平成23年度新居浜市国民健康保険事業特別会計予算
議案第27号 平成23年度新居浜市介護保険事業特別会計予算
議案第28号 平成23年度新居浜市後期高齢者医療事業特別会計予算
議案第29号 平成23年度新居浜市水道事業会計予算
議案第30号 平成23年度新居浜市工業用水道事業会計予算
議案第31号 平成22年度新居浜市一般会計補正予算(第7号)
議案第32号 平成22年度新居浜市貯木場事業特別会計補正予算(第1号)
議案第33号 平成22年度新居浜市渡海船事業特別会計補正予算(第2号)
議案第34号 平成22年度新居浜市平尾墓園事業特別会計補正予算(第1号)
議案第35号 平成22年度新居浜市公共下水道事業特別会計補正予算(第3号)
議案第36号 平成22年度新居浜市工業用地造成事業特別会計補正予算(第1号)
議案第37号 平成22年度新居浜市国民健康保険事業特別会計補正予算(第3号)
議案第38号 平成22年度新居浜市介護保険事業特別会計補正予算(第3号)
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本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
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出席議員(28名)
1番 神 野 敬 二 2番 西 原 司
3番 永 易 英 寿 4番 古 川 拓 哉
5番 伊 藤 謙 司 6番 西 本 勉
7番 高須賀 順 子 8番 岩 本 和 強
9番 大 石 豪 10番 大 條 雅 久
11番 藤 原 雅 彦 12番 真 鍋 光
13番 藤 田 豊 治 14番 高 橋 一 郎
15番 藤 田 幸 正 16番 伊 藤 優 子
17番 藤 田 統 惟 18番 岡 崎 溥
19番 伊 藤 初 美 20番 石 川 尚 志
21番 村 上 悦 夫 22番 佐々木 文 義
23番 真 木 増次郎 24番 仙 波 憲 一
25番 白 籏 愛 一 26番 近 藤 司
27番 加 藤 喜三男 28番 山 本 健十郎
――――――――――――――――――――――
欠席議員
な し
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市長 佐々木 龍
副市長 石 川 勝 行
企画部長 田 中 洋 次
総務部長 堀 田 高 正
福祉部長 近 藤 清 孝
市民部長 工 藤 順
環境部長 曽 我 忠
経済部長 佐々木 一 英
建設部長 源 代 俊 夫
消防長 古 川 和 彦
水道局長 本 田 龍 朗
教育長 阿 部 義 澄
教育委員会事務局長 高 橋 康 文
監査委員 加 藤 哲
選挙管理委員会事務局長 岡 正 士
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者
事務局長 藤 田 恭 一
議事課長 粂 野 誠 二
議事課副課長 和 田 昌 志
議事課副課長 飯 尾 誠 二
議事課調査係長 徳 永 易 丈
議事課議事係長 阿 部 広 昭
議事課主任 大 田 理恵子
議事課主事 高 本 大 介
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(村上悦夫) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第2号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(村上悦夫) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において高橋一郎議員及び藤田幸正議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 一般質問
○議長(村上悦夫) 次に、日程第2、議案第19号ないし議案第38号を議題といたします。
これより代表質問並びに質疑を行います。
この際、申し上げます。
質問並びに質疑における各議員の発言は、それぞれ通告の時間以内となっておりますので、御了承願います。
順次質問を許します。まず、白籏愛一議員。
○25番(白籏愛一)(登壇) おはようございます。それでは、トップバッターとして質問をいたしたいと思います。
去る2月13日の愛媛新聞によりますと、全国世論調査による内閣支持率が19.9%と、先月中旬の前回調査から12.3ポイントの大幅な下落とのことであります。指導力のなさの露見や相次ぐ裏づけのないマニフェストの変更等、国民からの信頼を失墜したものであり、先行き不透明感が増すばかりであります。これらの混乱の、本市の市政運営はもとより、市民生活への影響がより少ないことを祈っているところでございます。
さて、昨年11月28日、愛媛県知事選挙の投開票が行われました。その結果、35万票を超す大差で中村新知事が誕生いたしました。本市においても予想を上回る2万票を超す大差で、新知事誕生に貢献をいたしました。全面的に支援した自民党新居浜支部の主催で、あすの愛媛についての演題のもと、時局講演会が開催され、多くの市民が参加されました。市長も出席し、ともに新しい愛媛づくりの展望について、その心意気を伺ったところであります。知事選においては、市長も全面的に支援したとのことであります。今後の新居浜市政運営の中で、知事との関係は極めて大切であることは、言うまでもありません。第五次長期総合計画の遂行においても、県の支援は非常に大切で、忌憚のない良好な関係を構築し、市政推進に生かしてほしいとの思いは、市民共通の願いでもあると思います。ここでは個々の案件については触れませんが、市長の考えを伺いたいと思います。
次に、教育問題について質問をいたします。
まず、昨年秋以降、群馬県桐生市におけるいじめを受けた小学生の自殺など、相次ぐいじめ自殺を受け、文部科学省では、公立小中学校の児童生徒を対象に、いじめについてアンケートを行ったか、または3月までに予定しているかについて調査を行ったようであります。いじめ対策は、早期発見が大切であり、アンケートはその第一歩、全校で定期的に実施してほしいとのことであります。本市においても、知る範囲、突出したそういった行為はないようですが、内在している可能性は十分あり、そういった芽はいち早く取り除くべきであります。そして、そういった悲しい思いをする子供たちや保護者がなくなるよう願うばかりであります。本市におけるいじめの実態、さらにアンケート調査の状況について伺います。
次に、脱ゆとり教育について質問をいたします。
国内の学力低下批判に呼応したものか、ゆとり教育路線からの転換を図った新学習指導要領の本格実施が4月から始まります。約30年ぶりに授業時間数がふえ、小学校では英語による外国語活動が週1時間必修となるとのことであります。文部科学省によると、現行の学習指導要領が打ち出した生きる力の育成は継承され、そのために知識を活用する力や言語力の習得が重要視されております。このため、週一、二時間の時間増の範囲でこれまで以上に教員の指導力が求められることになると予想されております。現状、教員の多忙化や長時間労働が指摘されており、精神性疾患で休職する教員も多いと聞いております。教員定数をふやし、公立校1学級の上限生徒数引き下げの文部科学省案も来年度予算には配慮されずじまいとなっているようであります。本市における教育現場の新学習指導要領に対する受け皿は整っているのかについて、まず教育長に伺いたいと思います。
また、休職されている教員の実態について、及び理由等、国レベルの傾向と相関しているのかについて質問をいたします。
次に、モンスターペアレントについて質問をいたします。
報道によると、埼玉県において、学校の教師が保護者をモンスターペアレントとして訴えを起こしたとありました。教師が保護者をこういった理由で訴えるのは異例であり、マスコミも大きく取り上げたものと思われます。連絡帳への母親からの執拗な書き込みなど、再三の苦情に困り果てた教諭が、不眠症にかかったとのことであり、法的手段を持ち出したようであります。こういった事例は、程度の差は別にしてあちこちで多くあることは、容易に推測されるところであります。事実この教師は、教員を代表して訴訟を行っていると言っているようです。裁判でどのように判断されるか関心がありますが、本市においては、そういった事例はあるのか、また教師には教育委員会としてどういった指導をしているのかについて伺います。
次に、国領川緑地再生整備事業と河床堆積土砂の撤去について質問をいたします。
国領川河川敷公園の工事が、国領川緑地再生整備事業として平成21年度から3カ年の予定で進んでいるところであります。完成後は広大な運動公園となり、サッカー、ソフトボール、テニス等各種の競技に今以上に多くの市民が利用することとなりますが、トイレの整備などとあわせ、使用しやすい、まさに再生整備事業となると期待をしております。事業費は3カ年で約6億円とのことであります。このように整備が順調に進んでいるのを拝見するにつけ、頭をよぎる心配があります。それは、平成16年を最後に起きていませんが、大雨災害時の濁流による公園上の地面損壊や設備類の流出や破損であります。破損、流出の程度は別にして、平成16年以前は、数年に一度は必ずこういった状況と化し、もとの状態に戻すため、多くの経費を費やしてまいりました。整備完了後も以前のような事態が起こる危険性は、十分あり得ることであります。この対応として、まずは河床堆積土砂の撤去があります。これまで県にも申し入れを行い、建設業協同組合の協力も得、応分の撤去は行ってきております。
しかし、先般私も詳細に見てまいりましたが、河床に水の流れをよくする水路は導いているものの、河川敷公園に近い高さまで土砂の堆積が見られる箇所もあり、総じてばらばらで、相当量の堆積土砂が残っているのが現在の状況であります。大雨の程度にもよりますが、このままの状態では、6億円もかけ整備された立派な器材が流れ去ることも十分考えられます。河床堆積土砂の撤去は、当然管理者である愛媛県の所管でありますが、市としてもこのように多大な予算を投入し、整備事業を行ったものでもあり、また市民に多く利用されており、災害により被害をこうむることは避けなければなりません。県と市との協議をより進展させなければと危惧するものであります。自民クラブでは、平成23年度の当初予算編成に係る要望として、国領川ほかの河床堆積土砂の撤去及び撤去先として沢津-垣生間の堤防沿い海岸等、今後の残土処理を申し入れております。国領川緑地再生整備事業が順調に進みつつあるのを見ながら、不安がよぎるのは私だけではないと思います。しっかりした計画のもと、堆積土砂を早く一掃して、すっきりした河床に一日も早く生まれ変わることを望みますが、理事者の見解を伺います。
次に、産業遺産の活用について質問をいたします。
旧端出場水力発電所は、平成23年1月26日付、官報号外で告示され、同日付で文化財登録原簿に記載されたとのことであります。この発電所は、明治45年建設されたものであり、一時は4,500キロワットの発電能力を持ち、生産に寄与したものであります。その後昭和45年に任務を終えましたが、稼働時から残るドイツ製発電機など近代化産業遺産として極めて重要なものとされております。今後観光資源として、また文化財としてどのようにまちづくりに生かすか、保存活用のための検討委員会が設立され、会合が開催されているとのこと、どういった案が示されるか、期待をしているところであります。
また、本年5月25日から27日まで、本市において第19回環境自治体会議が全国から多くの人が集まり開催されます。10に分かれての分科会や基調講演、その他首長パネルディスカッション、記念講演等が行われるとのことであります。
また、広瀬歴史記念館においては、植林等環境問題にも足跡を残した伊庭貞剛翁にかかわる特別展示会が開催されるとのこと、大いに期待をしているところであります。
現在、第五次長期総合計画が策定されております。近代化産業遺産については、本市の地域特性の中でもまちの強みとして掲げられており、今後どういった形でより生かすかが重要であります。基本計画においても施策として近代化産業遺産の保存・活用の充実があり、望ましい姿として、生きた博物館都市を目指しますとあり、種々取組方針が示されております。平成19年7月、島根県大田市の石見銀山遺跡が世界遺産に登録されました。佐渡金山遺跡についても登録を目指し運動を展開しております。聞くところによると、日光市の足尾銅山遺跡についても同様に目指しているようであります。
しかし、それぞれ鉱山遺跡単独での世界遺産への指定は、今後難しいとされているようでありますが、金、銀、銅等グループでの指定とか、特性を掲げた指定は考えられるとも言われているようであります。本市の別子銅山遺産は、これら他の産業遺産に負けないものであると考えられます。
また、地道な活動をこれまで続けており、東平のマチュピチュ人気にもあるように、次第に世間の理解も深まっているものではとも思っております。第五次長期総合計画の基本計画には、別子銅山産業遺産の世界遺産化については、全く触れておりません。私としては、遺産に会社所有が多いなどクリアすべき問題は種々あると見られるものの、基本計画にもしっかりと記載し、他の自治体同様、ぜひ目指してほしいと思いますが、見解をお伺いいたします。
また、同様に多喜浜塩田についても、今後どういった形で継承するのか、はっきりさせるべき時期が来ていると思います。昨年3月、多喜浜塩田遺産を活用した地域づくりの歩みと題された、立派な書籍が多喜浜公民館により発行されました。編集に当たった委員の方々に深く敬意を表するところであります。この本には、多喜浜塩田廃田50年を機に、これまでの活動の足跡をまとめたものとありますが、写真や図等も多く取り入れた詳細な記述に、編集者の労苦を感じております。
さて、第五次新居浜市長期総合計画の取組方針では、「多喜浜塩田文化を保存継承するために、塩田資料の収集、塩づくり講座等の学習機会を拡充します。」とあります。
また、取組方針に基づく基本計画・主な取組内容として、多喜浜塩田文化の保存・継承が上げられ、その取組内容として、塩づくり講座、まち歩き、シンポジウム、塩田関係資料、映像の整理とあります。これらのことを円滑に遂行するには、それ相当の拠点施設がぜひ必要と考えますが、見通しについて伺います。
次に、市税等の滞納者への対応について質問をいたします。
新居浜市においては、昨年4月、増加する保育料等の滞納に対応するため、債権管理対策室が発足したところであります。同室が扱う債権は、当面自治体が差し押さえなどの滞納処分ができる介護保険料など6種類であり、このうち2011年度までは保育料と国保料を対象にし、2012年度から拡大する予定とのことであります。これは、市民の負担に対する公平性を確保するためにも共感を得るものであり、必要やむを得ぬことであると考えます。去る1月5日付で保育園の保育料と国民健康保険料の高額滞納者計50人に対し、催告書を送付、1月14日を期限とし、完納できない場合などは24日以降に財産の差し押さえを実施するとのことであります。高額滞納者50人の内訳は、保育料40人で、滞納総額約3,484万円、国保料10人で665万円とのことであり、再三の呼びかけにも完納の意思を示さず、こういった事態に至ったとのことであります。
また、先般は市教育委員会が小中学校の給食費未納世帯のうち、納付意思を示さない悪質なケースに対し、新居浜簡易裁判所に支払い督促申し立てを行うとの発表もありました。市税などを含めた本市の滞納額は、2009年度末で19億2,872万円、うち保育料は約7,422万円、国保料は2億8,447万円とのことであり、いずれも収納率が悪化している状況であります。適正な理由があればそれなりに対処できる仕組みもある中、客観的に見て経済的に支障がないと見られるケースにおいても滞納がふえているようであり、この対応は急を要する大きな課題でもあります。1月5日以降の状況及び公平性を期するためには、この50人以外の残された滞納者や今後出てくるだろう滞納者に対する基準的なものをつくる必要もあると考えますが、この点についても伺います。
また、滞納者の中に当然市民の模範になるべき市職員や議員等はいないのか。また、愛媛地方税滞納整理機構が既にあり、税について取り扱っているが、新居浜市債権管理対策室との関係及び債権管理対策室の業務の拡大等今後の方針についてお伺いをいたします。
次に、介護施設における人材確保について質問をいたします。
本市においては、高齢社会進展に伴い、地域密着型の老人介護施設の増設が、極めてハイペースで進んでいるところであります。これにより待機者の解消に結びつくことが予想され、多くの市民に望まれていることと考えます。ただ介護にかかわる人材の不足が指摘され、国ベースで見て、毎年4万人の新規人材の就労がなければ、施設の運営が成り立たなくなるとの報道もありました。適切で効果的な介護サービスを受けるには、優秀な人材を確保することは必須であります。仕事の内容と待遇については種々話題ともなり、人材確保に不安を抱く関係者の言葉をよく聞くところでもあります。新居浜市においては、本年から来年にかけて地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護事業所、認知症対応型共同生活介護事業所、さらに小規模多機能型居宅介護事業所が次々と完成の予定であります。自民クラブでは、平成23年度当初予算編成に係る要望事項として、老人介護施設増設と従業員の確保について要望を行っております。市として当然ですが、種々の問題について関与してきた新しい施設、さらに既存の施設において、近々の問題として人材確保はどのようになると考えているのか。
また、今後この問題について、第五次新居浜市長期総合計画の基本構想にも述べられていますが、市としてもしっかりと関与し、行政としての支援も当然必要であると考えますが、この点について答弁を求めます。
次に、端出場温泉保養センターについて質問をいたします。
昨年6月の定例市議会において、マイントピア別子内の端出場温泉保養センターについて、市長が、「重大な決断をしなければならない時期が来た」と答弁したことは、市民に大きな動揺をもたらしました。このセンターは市直営であり、1991年に開業、年間利用客数は1993年度の約30万人がピークであり、2009年度は約17万人とのことであります。市長はこの中で、年間2億円を超える管理運営経費に加え、老朽化が進み、数年内に見込まれる多額の改修費用を市民に負担していただくコンセンサスを得るのは難しい状況との理由を述べています。元来、福祉的な要素を含め設置したものであると私も考えておりましたが、市長の言う市内観光の滞在時間を延ばし、消費単価を大きくするなど、経済効果がある一方、限られた市民の利用にとどまっている。行政が行うサービスとしての必然性が弱くなっているとの指摘もあろうかと思います。昨年10月には、利用者の市民らが中心になり、マイントピア別子をみんなで守る会が、存続の方向を模索する立場から設立されたとの報道がありました。
また、市においても、端出場温泉保養センター検討委員会を設置したとあります。第1回会合は10月上旬で、複数回の協議を重ね、市長に報告するとありました。その後数カ月が経過いたしましたが、経過が不明であり、利用している市民からも、今後どのようになるのか不安との声があります。現状について理事者の考えを伺います。
次に、タイガーマスク現象について質問をいたします。
昨年末突然タイガーマスクの名が全国に響き渡りました。孤児だった主人公が覆面レスラーのタイガーマスクとなって活躍する漫画で、テレビアニメとしても放映されたものであり、主人公が匿名でファイトマネーをみずからが育った施設の子供たちに寄附するという話であります。善意の贈り物が各地の児童相談所や児童福祉施設に伊達直人の名で届けられたこの現象は、共感を持たれたものであり、同時に社会に対して問題提起ともなりました。入所している子供たちは、それぞれの理由により入所に至ったものであるが、より手厚いケアや家庭的な養育環境が必要であります。ただ設置基準も旧来のままであり、他の先進国に比べて劣悪とのことであります。
また、経済的な貧困や学習支援の不足もあり、大学進学率も約10%にとどまっているとの報道であります。かつての大家族や地域のきずなは消え、孤立と無関心が社会を覆っていると言われる中、人々の心にまだ残っている、このままでよいのかという心が、社会が、伊達直人の行動に共感したものと思います。社会保障費は膨張を続け、国の借金も900兆円を超えた現状の中、自発的な思いやりの心が生まれ、これが社会に広がっていく、そんな新しい共助社会が望まれるこのごろでないかとも考えられております。家庭や地域だけ、また公的福祉だけでやっていける時代ではなくなりつつあります。国や自治体や私たち市民も、このタイガーマスク現象をどのようにとらえ、今後に生かしていくか、試されているのではと思っております。本市においても、東新学園、その他の施設があり、タイガーマスクがやってきたとも聞いております。
また、東新学園については、居住環境に伴う施設整備において、建てかえの話もありましたが、現状どうなっているのか。
また、運営上、生活上の支障等についてどのように把握しているのか。
また、子供たちのあるべき姿について、どのように考えているのかについてお伺いをいたします。
次に、保護観察対象者等に係る就労支援について質問をいたします。
過去に犯罪や非行で保護観察の対象になった人について自立を促し、社会復帰を支援することが必要かつ大切であることは、言うまでもありません。このため民間企業が保護観察対象者や刑務所仮出所者など犯罪や非行歴がある人を雇い入れ、就労支援を行う協力雇用主制度があるが、十分に機能していないと言われており、本市においても実質ゼロと厳しい状況とのことであります。法務省は、雇用主が業務上の損害を与えられた場合には、見舞金を支払う身元保証や試用雇用制度などの施策を打ち出しており、昨年4月現在、全国の保護観察所に登録する協力雇用主は8,549事業所、5年前に比べ約1.5倍にふえたとのことであります。しかし、不況の影響もあり、実際に受け入れているのは505人にすぎないとの報道がありました。
再犯を防止するためには、自立がかぎとされており、社会復帰を支援することは、私たちの住むこの町をよくすることにつながります。大阪府の吹田市においては、市の保護司会の推薦に基づき、15歳以上の住民を6カ月間臨時職員として雇用する。一度に2人まで採用し、仕事は事務補助、日当は7,260円で、就職活動のため週1回まで有給休暇を認め、欠勤などがなければ、市が雇用終了時に勤勉証明書を発行するとあります。地区保護司会会長さんのコメントでは、市に模範となっていただき、民間や他の自治体に広がるきっかけになればとありました。本市においても長年にわたって社会を明るくする運動の大会が、市を初め地区保護司会などとの共催で、毎年多くの人が参加して開催されております。この運動が本当の意味で世間に理解され、市民に浸透することを願っております。紹介した吹田市のこの取り組みについては、市での経験を社会復帰の最初のステップにしてほしいとのことでありますが、市当局の見解を伺います。
民生委員等の充足状況についてお伺いをいたします。
昨年12月、民生委員の改選が行われたようであります。全国的には定数割れが見られ、厚生労働省のまとめでは、世代交代が進まず、なり手不足の状態が続く中、充足率が低下し、97.7%であったとの報道がありました。民生委員の活動は、昨年の高齢者所在不明問題で、その役割に注目が集まりましたが、高齢者の生活相談や児童虐待防止の監視と多岐にわたっており、行政との橋渡しも含め、その役割は多大であることは言うまでもありません。民生委員の活動環境の改善を図るため、厚生労働省も種々方策を検討しているようでもあります。
また、県においては、少しでも活動しやすくなればということで、2011年度予算案で、民生委員に対する補助を回復したとの報道がありました。財政難を受け2005年度、2006年度にかけ国が示す単価より最大4割減らしていたものを2割引き上げ、1人4万6,720円に引き上げるとのことであります。本市においては、民生委員の活動に対しどういった問題があり、どういう状況なのかについて質問をいたします。
次に、消防団員についても同様の問題を抱えているようでもありますので伺います。
近年県下においてもサラリーマン世帯の増加や住民の高齢化などで団員の減少が続いていると言われております。本市における消防団活動については、平成21年度で火災、警戒、訓練の出動延べ回数が320回、出動延べ人数が1万7,786人と、市民の安全、安心を守るため、いつ発生するかわからない災害に備え、日ごろから重要な任務を担っておられるわけであります。昨年4月1日現在で団員定数は792人であり、現団員数は772人とのことでありますが、本市における現在の問題点及び充足状況、今後の見通しについて伺います。これで第1回目の質問を終わります。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。○市長(佐々木龍)(登壇) おはようございます。
自民クラブ代表の白籏議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、新知事誕生と市長の政治姿勢についてでございます。
愛媛県におかれましては、加戸前知事のもと、公平公正な県政を進められ、市町との良好な関係を築いてこられました。私といたしましても、白籏議員さん御指摘のように、愛媛県知事また愛媛県と良好な忌憚のない関係を築くことは、市政を推進する上で大変重要なことであると認識しております。中村知事におかれましては、開かれた県政を引き続き進めていくということであり、大変期待をいたしております。
また、地域主権改革の実現のため、住民に最も身近な基礎自治体である市町を重視するということを公約で掲げられておりましたが、その一環として、早速新年度から県と市町との人事交流を拡大し、相互交流を行うこととなっております。
また、市町からの相談業務を含めた支援体制を充実するとともに、去る2月18日には、中村知事と県内20市町長が参加のもと、県と市町がこれまで以上に連携し、効果効率的な事業を実施することにより、住民サービスの向上、コストの縮減を図ることを目的に県・市町連携政策会議が開催されたところであります。私といたしましては、このような中村知事の発想の豊かさや迅速な政策決定と行動力に深く敬意を表するとともに、市町を重視し、連携、一体化を図る政策に共感しており、時には議論もしながら今後とも積極的に協力してまいりたいと考えております。
また、愛媛県の平成23年度当初予算案におきましては、ものづくり企業のデータベースの構築や展示会への出展、知事みずからトップセールスを行い、企業の商談展開を促進する愛媛の優れたものづくり技術情報発信事業や平成23年度に設置される予定の(仮称)ものづくり産業振興センターの運営支援が盛り込まれております。このような新たな県の支援は、基幹産業がものづくり産業であります本市にとりまして、まことに喜ばしく、その成果について期待申し上げているところでございます。これに加え、主要幹線道路の整備促進や医療拠点機能の充実強化など、本市が抱えております諸課題につきましても、機会をとらえ直接要望を行い、第五次長期総合計画の将来都市像-あかがねのまち、笑顔輝く-産業・環境共生都市の実現に向け、県との協力関係を深めてまいります。
次に、産業遺産の活用についてのうち、別子銅山の近代化産業遺産についてでございます。
国内における産業遺産のうち鉱山遺産については、佐渡金銀山遺跡が平成22年6月に、金を中心とする佐渡鉱山の遺産群として、また近代化遺産としては平成21年1月に、九州・山口の近代化産業遺産群が、それぞれ国内の世界遺産暫定一覧表に登録されております。これらの遺産群につきましては、それぞれの地域において、40年以上前から保存、活用の取り組みがなされており、国指定の史跡となっている物件や国の重要文化財として保存対象となっている物件の集積地であり、国や地方公共団体による確実な保存と顕著な普遍的価値を持つ可能性が高いと認められていることが暫定遺産となっている理由でございます。
別子銅山産業遺産につきましては、白籏議員さんも御指摘のとおり、それらの産業遺産に負けない世界遺産としての価値があると、私もそう思っております。
しかし、別子銅山は休止鉱山であり、また鉱山業から発生した企業群により、その多くの施設、設備が現役であるということが、他の遺産群と異なっている点でございます。これは町の強みでもございます。このことを考えますと、所有者である住友企業と一つ一つの物件について、文化財の意義や保存方法などを慎重に詰めていくべきであるとの考えから、平成19年3月に物件の所有者である住友企業4社と別子銅山保存活用連絡調整会を立ち上げ、端出場以北の産業遺産の保存活用について協議を重ねてまいりました。平成21年度には旧山根製錬所煙突を初めとする5つの物件が、平成22年度には旧端出場水力発電所が国の登録有形文化財になるなど、一定の成果を上げることができましたが、世界遺産を意識するには、条件整備がまだまだであると認識をしており、今後もこれまでのような実績を積み重ね、着実な前進を目指してまいりたいと考えております。
また、平成23年度には所有企業や市民の意見をお伺いしながら、別子銅山近代化産業遺産の総合整備計画の作成を進め、別子銅山産業遺産の保存、活用について全体計画をまとめてまいります。
次に、端出場温泉保養センターについてでございます。
まず、経過といたしましては、御案内のとおり、市が設置した新居浜市端出場温泉保養センター検討委員会の第1回目の会を昨年10月4日に開催いたしました。その後11月8日、11月29日と3回の検討委員会を開催していただいたところでございます。検討委員会の基本的な考え方として、検討委員会として存続、廃止の結論を出さないこと、委員それぞれの立場で自由に意見を出して、そのすべてを報告するという前提で協議をいただいたと伺っております。このような経過を踏まえまして12月15日には、検討委員会から検討結果報告書をいただきました。報告書では、委員会で出されました存続、廃止の両論の御意見とともに、存続する場合には、さらなる経営努力とこれまで以上に広く市民に利用されなければならないことや引き続き貴重な税金を投入することについて、多くの市民の理解を得る必要がある。また、廃止する場合には、一定の準備期間を設け、温泉施設にかわる新たな観光に寄与する施設の具体化に取り組むことや関係者への影響を配慮し、理解を得ながら円満な廃止手続を進めることを望むなど、貴重な意見をいただいております。
一方、端出場温泉保養センターの温泉施設の利用者が中心となって設立されましたマイントピア別子をみんなで守る会からは、昨年10月14日に3,000人余りの署名簿を提出いただき、あわせて存続についての御意見等もいただきました。そして、守る会により12月18日に端出場温泉保養センターで開催された説明会には、担当部長以下が出席し、端出場温泉保養センターの現状や検討委員会からの結果報告について説明を行うとともに、現時点においては、市としては存続、廃止の最終決定には至っていないということも説明をいたしました。
また、そのほかにも市長へのメール等を通じまして、市民の皆様から端出場温泉保養センターについてさまざまな御意見もいただいているところであります。私といたしましては、端出場温泉保養センターの今後に関しまして、市民の不安や関心が高まっている中、施政方針の中でも申し上げましたが、新年度の早い時期に市としての今後の方向性を決定してまいりたいと考えております。
以上、申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(村上悦夫) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 自民クラブ代表の白籏議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、教育問題についてのうち、いじめ問題についてでございます。
本市におけるいじめの実態につきましては、平成22年4月から本年1月までのいじめ実態調査において、小学校14件、中学校14件、計28件の認知件数となっております。この28件すべては、指導後の観察によって解決済みとの報告を受けております。
次に、本市におけるアンケート調査の状況でございます。
毎月各小中学校にいじめの実態調査を依頼し、認知件数等の報告を受けております。この調査において、市内全小中学校で児童生徒対象のアンケート調査が実施されております。今後におきましても、アンケート方法のさらなる工夫改善を図りながら、いじめの早期発見、早期解決に努めるとともに、いじめの根絶に向けて取り組んでまいります。
次に、脱ゆとり教育についてでございます。
まず、教育現場の新学習指導要領に対する受け皿は整っているかについてでございます。
小学校におきましては、平成21年度及び平成22年度の2カ年の移行期間を経て本年4月から、また中学校においては、3カ年の移行期間を経て平成24年度からそれぞれ新学習指導要領に基づく新しい教育課程を実施いたします。各学校においては、移行措置期間におきまして、段階的に新たな学習内容への対応や授業時数の調整を図り、生きる力の育成をねらいとする新学習指導要領に基づいた教育課程の編成を行っております。
また、本年度において新学習指導要領移行対応のための非常勤講師を3名配置し、充実した教育活動となるよう体制を整えています。
また、小学校5、6年生において導入される外国語活動につきましては、現在3名の日本人英語指導員と1名のALT、いわゆる外国語指導助手を各小学校へ派遣しており、学級担任とのチームティーチングによる学習指導を行うことで、生きた英語教育を推進するとともに、新学習指導要領への対応を図っております。
次に、休職している教員の実態及び理由等、国全体の傾向と相関しているかについてでございます。
平成23年2月25日現在、本年度中に休職をしている教員は、小学校5名、中学校4名の合計9名で、このうちうつ病などの精神疾患によるものが8名となっております。昨年度は小中学校で5名が休職し、全てうつ病などの精神疾患によるものでした。文部科学省が行った平成21年度の調査結果では、病気で休職した教員はふえ続けており、うつ病などの精神疾患によるものも増加しております。新居浜市の小中学校の教員の現状も、国全体の傾向と同様であると考えております。
次に、モンスターペアレントについてでございます。
白籏議員さんがおっしゃる埼玉県のような事例は、これまで本市においてはありませんでした。
しかし、一部ではありますが、自己中心的で理不尽な苦情や要求をされる保護者の方もおられます。その程度はさまざまですが、学校が誠意を持って対応をしております。
次に、教育委員会の教師への指導についてでございます。
ふだんから学校、教師と保護者がお互いに意思疎通を図り、連携を密にすることにより、良好な信頼関係を築くよう指導しております。
また、問題が生じた場合には、深刻な問題に発展する前に、該当教師一人が抱え込んで悩まず、必ず同僚や管理職に相談し、学校全体の問題として知恵を出し合い、早期解決を図るよう指導しております。学校のみでの対応が難しい場合には、教育委員会が助言するなど、支援を行うようにしております。
次に、産業遺産の活用についてのうち、多喜浜塩田文化の保存継承に向けての拠点施設についてでございます。
多喜浜校区では、地域住民の皆様方が主体となり、郷土の誇りである多喜浜塩田文化、貴重な資料を後世に伝える地道な活動を継続され、小学生から高齢者まで幅広くその意義が共有されておりますことに心から敬意を表します。
多喜浜校区では、地域全体を塩の博物館としてさまざまな資源を結びつけた活動を展開し、地域の特色を明確に打ち出しております。現在その活動拠点は、多喜浜小学校内のソルティ多喜浜、多喜浜公民館内の塩田資料室などに限られることから、地元からも塩田学習が円滑に運営できる場所や貴重な塩田関連資料が散逸しないよう保存できる施設確保についての要望が寄せられております。それらの意見を踏まえて、地域内に点在している塩田関連史跡や塩田学習施設を有効に活用し、塩田文化の情報発信、塩田学習を末永く継続していくための住民活動の拠点施設整備について、地域住民の皆様と議論を十分に重ねながら望ましい姿を導き出してまいります。
○議長(村上悦夫) 補足答弁を求めます。堀田総務部長。
○総務部長(堀田高正)(登壇) 市税等の滞納者への対応について補足を申し上げます。
まず、この1月に移管通知書兼納付催告書を送付した以降の状況についてでございますが、催告書に対して反応がなく、預貯金等の財産があった者を中心に差し押さえを行っており、2月末現在で保育料7件、国保料1件の差し押さえとなっております。徴収率及び徴収額につきましては、保育料7.74%、276万7,208円、国保料20.99%、157万1,610円、合計9.94%、433万8,818円となっております。
なお、いずれも保育料において、完納となったケースが1件、保証人の保証を付した納付誓約が3件となっております。
次に、移管者以外の滞納者に対する基準的なものについてでございますが、今年度債権管理対策室に移管された事案につきましては、収税課が愛媛地方税滞納整理機構に事案を移管する際に使用する採点表を参考に滞納債権所管課独自で滞納額や滞納期間、納付履歴などを加味した採点表を作成し、その点数順に事案の選定を行いました。今年度に移管とならなかった事案や将来発生する事案につきましても債権ごとに性質が異なるため、所管課の対応を尊重し、取り扱いに不公平が生じることのないよう綿密な協議の上で採点表に基づいた移管を行ってまいりたいと考えております。
次に、市職員や議員等の滞納についてでございますが、税等の公的債務に係る滞納情報につきましては、個人情報であることから把握することは困難で、それぞれの担当部局において情報把握に努め、滞納があれば、速やかに解消するよう促すべきであると考えております。
次に、債権管理対策室と愛媛地方税滞納整理機構との関係でございますが、債権管理対策室の引き受けた保育所保育料及び国保料は、地方税法の例により滞納処分が可能な債権であることから、愛媛地方税滞納整理機構へ派遣されていた職員が、帰任後の日常業務において指導、助言を求めるなど連携を深めているところであります。
次に、債権管理対策室の業務の拡大及び今後の方針についてでございますが、平成24年3月までは、この1月に引き受けた移管事案について納付誓約が得られない場合は、財産調査を実施し、滞納処分によって徴収率の向上につなげてまいります。
また、今後、移管引き受け件数及び財産差し押さえの拡大や新たな滞納債権の差し押さえにつきましては、執行体制とあわせて検討してまいります。
○議長(村上悦夫) この際、暫時休憩いたします。
午前11時00分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時10分再開
○議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 介護施設における人材確保についてほか3点について補足を申し上げます。
人材確保はどのようになると考えているのかについてでございます。
本市におきましては、平成21年度から第4期介護保険事業計画に基づき、地域密着型サービスの整備を進めておりますことから、介護職員の需要が高まり、ハローワークにおいては、介護分野での求人数が求職者数を上回っている状況であると伺っております。このため施設整備を進める上で、介護職の人材確保は大変重要なことでありますことから、現計画において施設整備を行う事業者に対しては、施設の開設準備に必要となる職員訓練期間中の雇い上げ経費等を補助する施設開設準備等特別対策事業の活用を図り、各事業所とも早い時期から計画的に職員の確保に取り組むよう指導いたしております。
また、平成23年度事業におきましても、人材確保が確実なものとなるよう、各事業者に状況を確認しながら取り組んでまいりたいと考えております。
次に、市としてしっかり関与し、行政としての支援も必要ではについてでございます。
行政からの支援策といたしましては、介護保険事業所での人材確保を進めるための緊急雇用対策として、平成21年度から新居浜市介護雇用プログラム緊急雇用創出事業を実施しております。県の交付金活用により就労しつつ介護福祉士の資格取得を目指すものであり、市内7カ所の介護保険事業所において7人の離職失業者等を対象に実施しております。
また、本年度におきましても、10カ所の介護保険事業所から参加申し込みがあり、ハローワークを通して求人を行っているところでございます。
また、昨年末には、市内の社会福祉法人による介護保険施設の就職希望者への合同説明会を市政だよりで広報いたしましたところ、29人の参加があったと伺っております。今後におきましても、国、県、ハローワーク等の関係機関、介護保険施設などと連携することで、行政として積極的に人材確保のバックアップを行ってまいります。
次に、タイガーマスク現象についてでございます。
いわゆるタイガーマスク現象につきましては、東新学園におきましても、本年2月21日までに匿名、実名合わせまして16件の寄附金、寄附物品をいただきました。寄附金は6件、23万6,500円で、物品はお菓子やランドセルなど10件をいただきました。このタイガーマスク現象は、善意のあらわれである一方で、児童虐待などの先にある児童養護施設の存在をクローズアップさせるとともに、長く据え置かれたままになっていた国の施設基準や職員配置基準などの見直しの端緒となったものと考えております。
次に、東新学園の建てかえについてでございます。
現在の園舎は、築後40年を経て鉄骨ブロックづくりで、老朽化が著しいことに加え、耐震性にも乏しく、また虐待やネグレクト等により処遇困難な児童が増加している中で、機能的にも個別ケアを図りづらいなど、早期の建てかえが喫緊の課題となっておりました。このようなことから、第五次長期総合計画基本計画に東新学園の建てかえを位置づけ、早期に取り組んでまいりたいと考えています。
また、施設の運営形態や生活上の課題につきましては、措置され入所されている児童にとって、施設は家庭にかわるものでございますので、できるだけ養育単位、生活単位の小規模化、いわゆる大舎制から小舎制への移行が望ましいものと考えておりますが、公の施設の管理運営上の諸問題を整理する中で、施設のあり方や管理運営方法等につきましても建てかえ計画とあわせて検討してまいります。
次に、子供たちのあるべき姿についてでございます。
家庭環境上の問題を抱えて入所に至っておりますことから、まず規則正しい日々の生活を第一に、日々の生活の中で子供たちとともに指導員や保育士等が一緒に生活し、喜怒哀楽をともにする中で、今回のような心温まる贈り物に対しては、素直な気持ちでありがとうが言えるような子供たちになってほしいと願っています。
また、東新学園としては、児童相談所などとも連携を図りながら、少しでも早くよりよい形で家庭復帰を図るとともに、自立支援に努めてまいります。
次に、保護観察対象者等に係る就労支援についてでございます。
社会を明るくするためには、すべての市民が犯罪を防止するとともに、犯罪者の矯正や更生保護について正しい理解を深める必要があります。そのために毎年7月に新居浜を明るくする運動大会を開催し、犯罪や非行をした人たちの立ち直りを支え、犯罪や非行に陥らないよう地域社会で支えることを行動目標とするとともに、立ち直りを支える取り組みについての理解促進と犯罪や非行をした人たちの就労支援を重点事項として掲げています。この運動を推進するために、市連合自治会を初め、民生児童委員協議会、社会福祉協議会支部連絡協議会、市連合婦人会、少年補導委員協議会、更生保護女性会などの団体が協賛しておりますが、特に中心的には、新居浜地区保護司会が日常的な保護観察の活動とあわせ、その役割を果たしていただいております。
お尋ねの吹田市の取り組みにつきましては、保護司会の推薦により、臨時職員として雇用した上で、週1回の求職活動のための有給休暇を付与しているとのことですが、そこに至るまでの地区保護司会の保護観察対象者の自立に対する熱い思いが感じられるところでございます。本市におきましても、明るいまちづくりに資するための保護観察対象者の社会復帰のための就労支援について、その内容や実施の可否も含め検討をしてまいります。
次に、民生委員等の充足状況についてでございます。
民生委員、児童委員は、民生委員法により厚生労働大臣から委嘱され、それぞれの地域において、常に住民の立場に立って相談に応じ、必要な援助を行い、社会福祉の増進に努めるとともに、地域の子供たちが元気に安心して暮らせるよう、子供たちを見守り、子育ての不安や妊娠中の心配事などの相談や支援などを行っています。
また、主任児童委員は、児童に関することを専門的に担当しています。本市の民生委員、児童委員の定数は259人、主任児童委員は35人で、合計294人が地域福祉の最前線でその任に当たっていただいております。任期は3年間で、平成22年12月1日から平成25年11月30日までが現在の委員の任期になっております。昨年12月の改選においては、新任、再任も含め296人すべてが改選され、都市部で問題となっている定員割れは来たしませんでした。
本市の民生委員が活動する上での問題点として、まず地域の生活課題の多様化が挙げられます。社会環境が大きく変わる中で、これまでの福祉制度では対応できないさまざまな生活課題が浮き彫りになってきています。その問題解決につなぐためには、委員が知識を習得し、研さんを積むことが重要になってまいります。この各種研修、各種行事への参加に多大な時間を要することが、委員の大きな負担となっていますが、民生委員の資質の向上のためには、研修事業の強化は極めて重要で、民生児童委員協議会では、このことを重点活動目標とし、特に今年度は事例検討による定例会の活性化と相談・支援技術の習得に取り組んでいます。このことが委員の活動上の不安や戸惑い、負担感を軽減することとなっています。
また、活動をする上で、関係機関、団体との連携、協働がうまく図れない場合にも委員の負担感は増してまいります。これは地域住民から活動に対する理解が得られていないことも一因ですが、その解消のためには、各地域における地域ケアネットワークなど地域福祉推進のためのネットワークを活用することが重要であると考えております。
次に、民生委員、児童委員活動の実費弁償につきましては、現在1人当たり7万4,600円で、うち3万7,300円を県からの補助金として受けてまいりました。
しかし、地域福祉活動の中心的存在として、民生委員、児童委員の役割はますます高まってきているとの評価から、県補助額を平成23年度から4万6,720円に増額する予算案を県議会に上程していると伺っております。今後におきましては、本市におきましても、県補助額に見合った実費弁償費の増額を検討するとともに、民生委員、児童委員活動に対する支援をさらに強化してまいります。
○議長(村上悦夫) 曽我環境部長。
○環境部長(曽我忠)(登壇) 国領川緑地再生整備事業と河床堆積土砂の撤去について補足を申し上げます。
国領川堆積土砂の撤去につきましては、愛媛県が平成17年度から民間活力を利用した河床掘削推進事業等を実施し、これまでで上流部も含めますと、約6万7,000立方メートルの土砂を撤去しております。
しかしながら、厳しい経済状況の中、大口の土砂需要がなく、現在は事業を一たん中断いたしております。市といたしましては、県管理河川の土砂を掘削して河川外へ撤去する行為について、河川法等により規制されておりますことから、現行の法制度のもとでは、実施は困難と考えております。民間の造成需要が落ち込んでいる状況ではありますが、今後も早期の事業再開を目指し、引き続き愛媛県に協力して情報収集や公共事業での利用促進に努め、河床堆積土砂の早期撤去に向けて取り組んでまいります。
なお、国領川緑地再生整備事業で整備された施設につきましては、移動や転倒させることにより、洪水時に支障にならない構造としているものの、グラウンド等の復旧には多額の費用もかかることから、愛媛県には土砂を撤去していただくよう重ねてお願いしているところでございます。
○議長(村上悦夫) 古川消防長。
○消防長(古川和彦)(登壇) 民生委員等の充足状況についてのうち、消防団員について補足を申し上げます。
まず、本市における現在の問題点及び充足状況についてでございます。
消防団は自らの地域は自らで守るという郷土愛護の精神に基づく地域住民を中心とした組織であり、多方面にわたる消防・防災活動を行っております。
しかしながら、近年、社会環境等の変化により団員のサラリーマン化、高年齢化等が進み、団員数が減少するという問題に直面しております。本市におきましては、現在、消防団全体としての団員数は、高い充足率を保ててはおりますが、離島、遠隔地につきましては、人口の減少等により団員確保に苦慮している現状でございます。
また、消防団員の充足状況につきましては、792名の定数に対し、ことし1月末現在の実員数は779名で、充足率は98.4%でございます。
次に、今後の見通しにつきましては、少子高齢化等の進展により団員確保が困難になることも予想されます。このようなことから、今後の消防団員の確保につきましては、各分団区における女性団員の採用や消防団協力事業所表示制度の導入、さらには、入団促進を図るための各種広報等を実施するなど、消防団の活性化を積極的に推進し、だれもが入団しやすい環境整備に努めてまいりたいと考えております。
以上で補足を終わります。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。白籏愛一議員。
○25番(白籏愛一)(登壇) 時間ももうほとんどございませんので、簡単に2点ほど要望をして終わりたいと思います。
国領川の堆積土砂の撤去でございますけれども、もう私も再々見とりますけれども、もう明らかにあれはのけてもらわな困るという段階でありますので、県にお願いするしかないというようなことかもしれませんけども、懸案でもございますけども、もっと強力な対応でぜひとも再生事業が終わる平成23年度には、もっとすっきりした形でこの問題が解決するように要望いたしたいと思います。
また、保護観察対象者に係る就労支援につきましては、検討するというお答えでございましたけれども、市が協力事業者となるべく実現を目指した検討をぜひともしていただきたい。市にも非常に多くの仕事がありますけれども、こういった方に就労支援を行うことによって、一人でも多くの人が一人の市民として立派に生活できるようにぜひとも後押しを願いたいと、このように要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○議長(村上悦夫) 石川尚志議員。
○20番(石川尚志)(登壇) 協働ネット21の石川尚志です。
まず最初に、去る2月22日、語学等の勉学のためニュージーランドへ留学していて被災されました皆様に、心より哀悼の意を表したいと思います。
それでは、通告に従いまして質問をさせていただきます。
まず、市長の市政運営についてお伺いいたします。
佐々木市長は10年前の平成12年11月、新居浜市を変えたい、世界に誇れる町に。市民の意思でトップが決まる、トップの意思で役所が変わる、役所が変われば新居浜市は変わる等をスローガンに掲げ、その選挙運動は出たい人より出したい人を出す会が取り組んでいたカンパ運動を、今までにない運動ということでその中心に置き、さらに政党とは一切政策協定等は結ばず、自由な意思の支持者の集まりとしての選挙運動を展開したのであります。
また市長は、現役世代でないとわからないことがあるということを強調し、例えば現役ボランティアであること、両親介護保険世代であること、現役インターネット族であることなどを強く打ち出し、自分の体験を訴えられ、それまで4期続いていた保守現職市長を破り、市政を転換させたのでありました。市長に就任した最初の仕事は、つくられつつあった本市のまちづくりの基本方針である第四次長期総合計画を見直し、広く、深く市民の声を聞きながら本市の将来像と本市発展への夢を描きながら策定されたことであります。この中で目指す都市像を、~共に創ろう~心と技と自然が調和した誇れる新居浜とし、その目指す都市像を実現するため6つのまちづくりの目標を立て、市民が主役の理念のもと、自立・連携の精神で、市民とともに協働しながらこの目指す都市像の実現に向け、今日まで力いっぱい取り組まれてこられたと思います。その間、国による三位一体の改革や別子山村との合併、そして平成16年の未曾有の台風災害など、困難な問題にも直面しながら第四次長期総合計画に全力で取り組まれ、ことし平成22年度を最終年度として終了し、新年度4月からは、第五次長期総合計画へ一歩を踏み出すわけであります。新しい第五次長期総合計画では、将来の都市像として-あかがねのまち、笑顔輝く-産業・環境共生都市が定められており、まちづくりの理念として4つの理念が掲げられております。この計画が遂行されていく中で、必ずや住みやすく、笑顔あふれる市民の生活が実現されてくるのではないかと期待したいと思います。
そこで、市長にお伺いいたします。市長に就任され第四次長期総合計画の初年度から最終年度である今年度までの10年間市政運営をされ、特にその成果と思われる点とまだ不十分だったと考えられている点、そしてトップの意思で役所が変わる、役所が変われば新居浜市が変わるの総括についてお伺いいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 協働ネット21代表の石川尚志議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、私の市政運営についてでございます。
まず、10年間の成果についてでございますが、第四次長期総合計画は、私が市長に就任いたしました翌年の平成13年度からスタートし、今年度までこの計画を着実に実施し、完遂することが私の使命との思いで取り組んでまいりました。今第四次長期総合計画の残す期間はわずかとなりましたが、それぞれの基本計画の大部分の施策については、実施あるいは着手することができました。
また、計画を実施するとともに市民の皆様に安全、安心で幸福を感じていただき、まちづくりへの満足度が高まることが重要であると思っております。第五次長期総合計画策定時の市民意向調査におきまして、新居浜市の住み心地の満足度が、10年前から大幅に増加したことは、市民の皆様にも一定の評価をしていただいたものと感じております。住み心地の満足度は、まちづくりトータルとしての物差しでございまして、評価をいただいた理由はさまざまと思いますが、生活の中で豊かさ、快適さ、便利さ、安全、安心などを実感していただくこと、また町に対して誇りや愛着を持っていただくことが満足度の増加につながったと考えております。
生活の豊かさの面では、中小企業に対する支援や企業立地の促進などで働く場を確保し、厳しい経済情勢下ではありますが、県内で高い有効求人倍率を維持することができました。
また、心の豊かさの面では、学習機会の充実や地域に開かれた特色ある学校づくりへ取り組んでまいりましたが、各学校の取り組みの中で第30回愛媛県中学校駅伝競走大会において、男女とも本市の中学校が上位を独占するなど、次世代を担う子供たちが多様な成果を上げてくれております。ほかにも今治養護学校の新居浜分校の開校やこども発達支援センターの開所など、障害のある子供たちに対する発達支援の拡充にも取り組んでまいりました。
快適さの面といたしまして、公共下水道の延伸、雨水幹線の整備など生活環境向上への取り組みとともに、国領川河川敷、中萩きらきら公園など、市民に身近な公園整備が実現できました。
便利さの面といたしまして、駅前土地区画整理事業が最終段階を迎え、JR新居浜駅前が新居浜の玄関口として形あるものになってきておりまして、駅周辺を軸とした幹線道路の整備も進みつつあります。
また、大型商業施設を初めとする買い物等の利便性向上も住みやすさの向上につながったと考えております。
安全、安心の面といたしまして、平成16年災害を乗り越えて全小学校区に自主防災組織が結成されるなど、安全で安心なまちづくりに向けた取り組みを進めることができました。
また、小中学校の耐震化を進めるとともに、県内で先駆けた就学前乳幼児医療費無料化、急患センターの拡充などによりまして、安心して産み育てることができる体制づくりと、高齢者対策として、長年の懸案でありました養護老人ホーム慈光園が間もなく竣工を迎えようとしております。
町への誇りや愛着につきましては、都市基盤の整備が進むとともに、昨年来東平地区が東洋のマチュピチュとして脚光を浴びておりますが、本市の礎であります別子銅山近代化産業遺産の保存と活用に向けた取り組みを着実に進めることができました。
また、平成19年度には、本市は市制施行70周年を迎えましたが、記念事業として新居浜らしさ、新居浜を代表する太鼓台、産業遺産、お手玉の3部から成る記念誌「礎・誇・心」を発刊するとともに、太鼓台の河川敷統一寄せなどによりまして、市民の皆様が新居浜に対する誇り、愛着などを感じていただけるまちづくりを進めてまいりました。これらの取り組みによりまして、市民の皆様に総合的な評価をしていただき、住み心地満足度の増加につながったと考えております。
反面、不十分な点、道半ばである点といたしましては、地球温暖化への対応やごみの減量化など環境問題への取り組み、本市が持続的発展を遂げるための企業用地の確保を初めとした産業振興、自治会加入率などが低下する中、地域コミュニティーの充実、福祉施策など市民の皆様の御要望におこたえし切れていないという思いもございます。これらの点につきましては、第五次長期総合計画の中で取り組みを進めてまいります。
次に、市役所、市民の意識などで変わった点についてでございます。
私は、就任以来一貫して市政運営の基本理念は、自立・連携のまちづくりを実現することにあると申し上げてまいりました。それは、市民、団体、企業及び行政がそれぞれの役割と責任を認識した上で、互いに連携を深め、協働してまちづくりを行わなければならないという気持ちからでした。そのため市民参加と情報公開による信頼される市役所、困ったときには頼りになる市役所づくりを推進してまいりました。まちづくりの参加から参画、協働のまちづくりを進めるためにまちづくり校区集会や出前講座、市民意見提出制度や審議会の公開、委員の公募、行政評価システム、補助金公募制度、協働事業市民提案制度の導入、市長への手紙やメールなどを行ってまいりました。これまでの市民が主役のまちづくりの取り組みによって行政としての役割を責任を持って執行するとともに、政策立案については、市民の皆様と議論し、政策に反映させていくという意識が醸成されてきたと感じております。
また、市民の皆様の中にも自助・共助・公助の精神を意識し、自分たちでできることは自分たちの力でという姿勢を持ち、自分たちの町をどのようにしていくべきかをみずからの問題として考え、協働してまちづくりを進めるという意識が強まり、成長してきていると強く感じております。
しかし、これらは、これでいいという到達点はございません。今後におきましても、第五次長期総合計画に取り組む中で、市民、企業、団体、行政それぞれの責任を認識し、自立、連携した協働のまちづくりを進め、新居浜市が一つと実感できる誇れるまちづくりを実現してまいりたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 石川尚志議員。
○20番(石川尚志)(登壇) 御答弁ありがとうございました。住みよい新居浜市のこの満足度、市民が安心して生活できると思います。今後ますます伸ばしていってほしいなと、このように思います。
それでは次に、公務員の臨時職員・非常勤職員の待遇改善についてお伺いいたします。
現在、地方自治体では、60万人と言われる臨時、非常勤職員が働いており、管理職を除く正規職員との比率は、大まかに2対1ではないかと言われております。市民が求める質の高い公共サービスを保障するには、まず十分な定員を確保することが求められておりますと同時に、今日臨時、非常勤職員の多くは、正規職員と変わらない業務についてるということも多くの市民は理解していると思われます。例えば、学校では、正規教職員にまじり、学級担任をしている臨時的任用教職員も多数おり、正規教職員と全く同じ責任のある仕事をしているわけでありますが、その雇用は不安定なままであります。
そこでお伺いいたしますが、本市職員並びに公立小中学校において、臨時並びに非常勤の職員や教職員の割合はどのようになっておりましょうか。
また、仕事の内容で正規職員とほとんど変わらない仕事をされている臨時、非常勤の職員や教員の割合はどうでしょうか。
2点目ですが、本市における臨時、非常勤の教員や職員の任用条件、労働条件は、正規職員と比べどのようになっとりましょうか。
また、その人たちの権利についてお伺いいたします。
3点目ですが、民間にはパート労働法が制定されており、正規職員との均等・均衡処遇の実現が、使用者の努力義務として定められておりますが、残念ながら地方公務員には適用除外とされております。
そこで、地方公務員にかかわる法律で、臨時、非常勤職員と正規職員との均等・均衡処遇を担保する仕組みはどのようになっておりましょうか、お伺いいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 公務員の臨時職員・非常勤職員の待遇改善についてのうち、本市の公立学校教員の臨時職員、非常勤職員についてお答えいたします。
まず、臨時職員、非常勤職員の人数及び正規職員に対する割合並びに正規職員と同じような仕事をしている職員の割合についてでございます。
公立学校には出産などで長期間学校を離れる場合などに、その教員にかわって臨時的に勤務する常勤講師と学校教育の多様化への対応とその活性化を図るための非常勤講師が配置されています。平成23年2月1日現在、本市の小中学校で教科指導に当たる教員は530名、そのうち育児や病気などの理由で休んでいる教員の代員及び欠員補充として配置されている常勤講師は32名で、全体の約6%となっており、また養護に携わるために配置されている教員29名のうち、常勤講師に相当する養護助教諭は8名で、全体の約28%となっております。これらの常勤講師は正規の教員と同じ仕事をしております。非常勤講師につきましては、不登校等対策や司書教諭支援等きめ細やかな対応を図ることを目的として19名が配置されており、その職務内容や勤務形態が相違していますことから、正規の教員と同じ仕事をしてるものではございません。
次に、正規職員と比べて休暇やボーナスなど労働条件はどのようなものかについてでございます。
年次有給休暇や忌引き、子の看護休暇等の特別休暇については、教員と常勤講師では同じ条件となっております。
また、期末勤勉手当については、給与体系に違いはありますが、勤務期間によって支給額が決定することには変わりございません。非常勤講師においては、給与はその勤務形態や職務の性質に応じ、月額または日額で報酬が支給されており、短時間勤務でありますことから、期末勤勉手当の支給はございませんが、労働基準法に基づく年次有給休暇は付与されております。
○議長(村上悦夫) 石川副市長。
○副市長(石川勝行)(登壇) 公務員の臨時職員・非常勤職員の待遇改善についてのうち、本市の臨時、非常勤職員についてでございます。
まず、臨時、非常勤の職員数と割合についてでございます。
本市における臨時、非常勤職員は、福祉や教育の分野に多くの職員が配置されております。内訳といたしましては、平成22年4月現在、福祉分野では、保育園関係の保育士など臨時職員が87人、調理員などの非常勤職員が45人、慈光園や東新学園などの福祉施設関係の臨時、非常勤職員が32人、地域包括支援センターの非常勤職員が16人、また教育分野では、学校用務員が52人、学校給食関係職員が103人、発達支援関係の非常勤職員が13人などが配置されております。職員数といたしましては、臨時職員は240人、非常勤職員は396人、合計636人となっておりまして、正規職員の職員数は903人でございますので、職員総数に対する臨時、非常勤職員は、約41%となっております。
次に、臨時、非常勤職員で、正規職員と同じ内容の仕事をしている者としては、クラス担任をしている保育所保育士や幼稚園教諭など23人がおりまして、臨時、非常勤職員全体の約4%となっております。
次に、職員の任用についてでございますが、正規職員については、毎年度策定する採用計画によりまして、学歴、資格免許、年齢などの受験資格を決定し、新居浜市職員採用候補者登録試験要綱を定めて採用試験を実施しております。
臨時、非常勤職員の任用についても、職務遂行に必要な能力や資格などの受験資格を定めた上で、市政だよりやハローワークなどを通じて公募を行い、面接を初めとした採用試験を実施いたしておりまして、経歴、知識、技術、適性、協調性などを総合的に判断して任用を決定いたしております。
次に、職員の労働条件についてでございます。
正規職員の給与については条例で定められておりますが、臨時、非常勤職員の給与は、給与規程に基づき、その職種の勤務時間や勤務条件など勤務の特殊性や県下他市との均衡を考慮しながら決定いたしております。
なお、期末手当につきましては、臨時職員と日額非常勤職員に対して支給をいたしております。
また、勤務条件につきましても、正規職員は新居浜市職員の勤務時間及びその他の勤務条件に関する条例で規定されておりますが、臨時、非常勤職員につきましては、その職務の性質等を考慮して個々に定めております。
お尋ねにあります休暇制度につきましては、正規職員と同様ではございませんが、平成21年度には新型インフルエンザの流行に伴う休暇制度の新設、今年度には有給休暇の見直しなどを行っております。
なお、福利厚生の観点においては、正規職員に適用される共済制度については、臨時、非常勤職員に適用はありませんが、社会保険等の加入資格を有する場合は、健康保険や厚生年金保険などに加入することとなっております。
次に、正規職員と臨時、非常勤職員との均衡を保つための制度についてでございます。
地方公務員法第58条の規定により、正規職員または臨時、非常勤職員を問わず、企業職員及び単純労務職員を除いた職員に対しては、公務の特殊性を考慮した上で、労働基準法や労働安全衛生法などが原則として適用されることとなっております。地方公務員には、民間のパート労働法のように、臨時、非常勤職員に対する均等・均衡待遇を保障する法律はありませんが、労働基準法は労働条件の最低基準でございますので、人事院勧告にある国における非常勤職員の制度改善に関する取り組みも参考にしながら、臨時、非常勤職員の労働条件の向上を図ることに努めなければならないと考えております。
行政サービスにおける臨時、非常勤職員は、貴重な戦力でございますので、今後におきましても優秀な人材を確保するため、臨時、非常勤職員に関する給与や休暇制度を初めとした処遇改善を検討してまいります。
以上でございます。
○議長(村上悦夫) 石川尚志議員。
○20番(石川尚志)(登壇) 御答弁ありがとうございました。臨時、非常勤職員に対してできる限り均等・均衡待遇になるよう御努力をお願いしたいと思います。
それでは次に、防災行政についてのうち、住宅用火災警報器の設置と住宅耐震化率についてお伺いいたします。
2004年の消防法改正で住宅用火災警報器の設置が義務づけられ、各地の消防署がその設置を促すために、例えば神戸市消防局では、販売促進用のクーポン券をホームページ上で配布し、購入する際持っていけば、販売店で値引きや景品などで特典を受けられるとか、またお隣の香川県では、カジナリくんという雷神をイメージしたキャラクターを作成し、クリアファイルなどの啓発グッズを無料で配布するなど、あの手この手でPRを展開しているようであります。これは2003年住宅火災による犠牲者が、17年ぶりに1,000人を超えたことを受け、総務省消防庁は法改正を行い、遅くとも2011年、つまりことしの5月末までに全住宅に火災警報器を設置することを義務づけ、寝室や階段や台所等の具体的な設置場所についてやその期限等は各自治体が条例で制定するよう定められたわけであります。
また、当然同月以降の新築住宅には、初めからつけることになっております。
さて、10日ほど前の朝刊に、県内の普及率が掲載されておりましたが、全国平均63.6%に対し、愛媛県平均はまだ45.4%で大きく下回っていたようであります。
そこでお伺いいたしますが、本市の現状や普及の進め方、また今までに悪質な訪問販売で購入を迫られた事例等がありましたらお伺いいたします。
また、ことしの1月21日国土交通省は、2008年時点の住宅耐震化率の都道府県別データを公表しました。対象年を統一したデータの公表は初めてであり、それによりますと、全国平均は79%で、愛媛は71%になっております。これは震度5強程度の中規模地震では損傷せず、震度7程度の大規模地震でも倒壊のおそれのない建物の割合を示したものであります。
そこで、本市での住宅耐震化の取り組みについてお伺いいたします。
○議長(村上悦夫) この際、暫時休憩いたします。
午前11時55分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 1時00分再開
○議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。源代建設部長。
○建設部長(源代俊夫)(登壇) 防災行政についてのうち、住宅耐震化の取り組みについてお答えいたします。
近年、国内外において大型の地震が頻繁に発生しており、先週には多くの方々が犠牲となる地震がニュージーランドにおいて発生いたしました。このような状況のもと、平成20年における愛媛県の住宅耐震化率の推計値は、約71%とされており、全国平均の79%を下回っている状況であります。このようなことから、近い将来発生が予想される東南海・南海地震に備えた地震対策は急務となっております。そのようなことから、本市の取り組みといたしましては、地震災害に対する予防対策及び地震発生時の応急対策の促進を目的とした新居浜市耐震改修促進計画を策定するとともに、従来行っておりました木造住宅の耐震診断への補助事業に加えて、本年度より耐震改修工事費等への補助事業を開始し、これらの事業を通じて耐震化対策に取り組んでいるところでございます。今後におきましても、これらの補助制度が市民の皆様の利用しやすいものとなるように努めますとともに、市政だより、ホームページなどを通じて耐震化促進の啓発を行ってまいります。
○議長(村上悦夫) 古川消防長。
○消防長(古川和彦)(登壇) 防災行政についてのうち、住宅用火災警報器についてお答えいたします。
住宅用火災警報器につきましては、本年6月1日の全面義務化に向け、消防本部として設置推進に積極的に取り組んでおります。普及の現状につきましては、昨年秋の全国火災予防運動期間中の消防団員によるアンケート調査では、51.9%の普及率となっております。
次に、どのように普及を進めているのかについてでございます。
これまでに市政だより等への掲載、公共施設での住宅防火ロビー展及び行政広報等各種の広報媒体を活用してまいりました。
また、消防団、婦人防火クラブ等と連携し、市内の大型店舗や文化祭等でのイベントの機会を利用した普及活動を行っております。
次に、悪質な訪問販売についてでございます。
設置義務化を悪用した訪問販売が全国的に発生しておりますが、本市におきましては、4件の相談事例がありましたが、実被害の報告はございません。いずれにいたしましても、全面義務化まで期限が迫っておりますので、普及率向上に向け今後も積極的に普及促進並びに悪質な訪問販売防止の啓発に努めてまいりたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 石川尚志議員。
○20番(石川尚志)(登壇) 御答弁ありがとうございました。警報器設置にしても改修工事にしても、ぜひ市民の方が行いやすいような補助をよろしくお願いいたしたいと思います。
次に、東海・東南海・南海地震同時発生への備えについてお伺いいたします。
毎年9月1日は防災の日に設定され、各地で消防訓練等が実施され、巨大地震に備えられておりますが、本市でも昨年の10月3日大規模地震を想定し、住民主体の地域密着型総合防災訓練が、新居浜小学校を会場として実施されました。政府では、被害想定や防災対応をまとめたマスタープラン、対策大綱を決められましたが、今までとは異なり、東海、東南海、南海の3巨大地震が連動して発生する事態を重視し、その対応をまとめたものであり、そのため内閣府は、2011年度予算の概算要求で1億5,000万円を盛り込み、揺れの強さや津波などの推計を行おうとするものであります。これまで3つの巨大地震は、駿河湾から土佐湾までの太平洋沿岸で、100年から150年程度の間隔で発生したものを震源域で分けていたわけでありますが、もう少し詳しく見てみますと、1605年と1707年は3つの地震が同時発生しましたし、1854年には東海地震と東南海地震の後、32時間後に南海地震が発生するなど、強い関連があることは明らかであります。東大地震研究所の先生からも、東海地震は他の2つの地震の後に起こることを予想していたが、それが起こらないままに東南海・南海地震の周期が近づいており、3地域連動の可能性があると指摘されております。
さらに、ことしの防災の日の訓練に立った中井防災担当相は、担当者に、被害が一番大きい三連動地震対策をまずやるべきではないかと指摘し、指導をされております。
また、四国沖で起きると言われております海溝型巨大地震である南海地震の震源地の西側にあります豊後水道周辺で、約6年ごとに3つのスロー地震が連動して起こり、それが南海地震の発生に影響を与えている可能性があると、昨年12月防災科学技術研究所からも発表されております。
そこでお伺いいたしますが、本市の三連動地震に対する防災計画はどのようになっておりましょうか。今の防災計画で安全でしょうか、お伺いいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 東海・東南海・南海地震同時発生への備えについてお答えいたします。
石川議員さん御指摘のとおり、東南海・南海地震は、今世紀前半の発生が懸念され、東海地震はいつ発生してもおかしくない状況と言われています。地震の規模につきましては、南海地震が単独で発生した場合にマグニチュード8.4前後、東南海地震が同時に発生する場合でマグニチュード8.5前後と大規模な地震になることが想定されております。東海地震は連動性のメカニズムについて未解明ですが、国におきましても、東海、東南海、南海地震が同時に発生した場合を想定した訓練を平成22年度に実施するなど、大規模地震への防災意識の高揚を推進いたしております。市といたしましても、大規模な地震等の災害が発生した場合、その被害を最小限に抑えるためには、施設の整備や避難対策とともに、日ごろからの備えと慌てずに行動するための訓練が大変重要だと考えております。
災害に備えた新居浜市の取り組みですが、平成22年度中に避難所や全学校施設、幼稚園、保育園に防災行政無線を整備するほか、避難所となる小中学校など公共施設の耐震補強、ライフラインの耐震化整備工事を進め、また県、関係機関、事業所との応援協力体制の整備に努めているところでございます。
しかしながら、大規模な災害が発生した場合には、行政の取り組みだけでは限界があることから、自助・共助・公助の役割をしっかり認識して、お互いに助け合うことが非常に重要となります。このことから、市民、事業所、行政が一体となった総合防災訓練の実施や学校、公民館等へ出向いての出前講座において、地域防災マップの作成指導、危険箇所の確認など、防災意識の啓発を図るとともに、地域の共助による要援護者避難支援等に取り組んでおります。今後におきましても、引き続きハード、ソフトの両面から防災力を向上させる取り組みの推進に努めてまいります。
○議長(村上悦夫) 石川尚志議員。
○20番(石川尚志)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
次に、防災士の育成についてお伺いいたします。
地域の防災リーダーとしてその活躍が期待されております防災士についてでありますが、その養成研修や資格取得試験については、NPO法人日本防災士機構が担当し、そこに防災士として登録されております人数は、昨年7月末で4万304人で、愛媛県では2,153人でありました。これは東京、愛知に続いて第3位のようでございますが、本市では一体何人の方が現在登録され、どのように活躍をされておりましょうか。
また、資格を取るための条件はどのようになっているのか、お伺いいたします。
関連しまして、防災士研修センターが2008年から年1回の割合で、県内各地で研修を実施し、その地域の住民に受講を勧め、意識や技術の向上を図られておりますし、また各地の消防団もあり、独自に訓練や研修を積まれておりますが、防災上価値ある貴重な資格として、この防災士の登録が考えられます。本市では一体どのように防災士を評価され、登録のためどのように支援されておりましょうか。
また、松山市では消防団の新しい形として、被害状況を収集したり、避難者の後方支援などの特定活動に参加する機能別消防団員の制度が導入され、組織されているようでありますし、全国でもところどころで組織されているようであります。本市ではこの機能別消防団員についてどのように考えておられましょうか、お伺いいたします。
昨年の7月、1学期の終了直前ですが、工業高校の1年生194名が、2004年の台風災害で土砂災害に見舞われた立川地区で、そのとき復旧活動に参加して以来、毎年この地区でのボランティア活動を継続されておりますが、このような生徒さんの中から意欲に燃える防災士が育ってくるものと大きく期待するものであります。それではよろしくお願いいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。堀田総務部長。
○総務部長(堀田高正)(登壇) 防災士の育成についてお答えいたします。
自主防災組織の機能充実、組織強化を図る上で人材育成は最も重要な課題の一つであると考えております。石川議員さん御提案のNPO法人日本防災士機構認定の防災士につきましては、減災と防災力向上のために十分な知識と意欲、技能を持っていることを防災士認証基準に基づき認証されているものであり、災害発生時から公的支援到着までの減災活動や避難所運営、被災者支援活動、また平時における防災意識の啓発や防災計画の立案など幅広い活躍が期待されるものと思います。
しかしながら、防災士の資格取得のためには、受講前に講義がない科目についてのレポート作成や3日間にわたる養成講座の終了後に資格取得試験と消防による普通救命講習を受けなければなりません。合格後の防災士登録料も含め多額の費用負担が生じること、また県内での開催も少ないことなど、個人による資格取得促進が困難な面がございます。このため本市における防災士の登録者は、現在28名にとどまっており、十分に機能できる体制が整っているとは申せません。このような中、来年度より愛媛県において防災士養成講座が、一部県の負担で各地方局単位にて3カ年開催されると伺っております。新居浜市といたしましても、この機会にこうした制度を活用し、平成19年度から本市独自のカリキュラムで育成に取り組んでまいりましたにいはま防災リーダーのレベルアップなど、一人でも多くの方に資格を取得していただき、防災士の育成に取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 古川消防長。
○消防長(古川和彦)(登壇) 防災士の育成についてのうち、機能別消防団員についてお答えいたします。
消防団は地域防災体制の中核的存在として大きな役割を果たしてきました。
しかしながら、近年、消防団員の高年齢化、サラリーマン化等により、団員確保等の課題に直面しております。このことから、総務省消防庁では、従来の消防団活動を補完するために、情報収集や後方支援活動等に限定した機能別消防団員の制度を導入いたしました。現在、本市におきましては、機能別消防団員の制度は導入しておりませんが、今後におきましては、新居浜市消防団活性化検討委員会におきまして、その必要性や団員の処遇等、また協力していただける事業所等について調査研究してまいりたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 石川尚志議員。
○20番(石川尚志)(登壇) 御答弁ありがとうございました。減災力、防災力向上のために、ぜひ防災士の資格を取得しやすいような御支援をよろしくお願いいたします。
それでは、次に災害時の要援護者避難支援についてお伺いいたします。
災害時の高齢者や障害者が逃げおくれないよう情報伝達の方法などを事前に定める避難支援プランづくりに取り組み始められたのは、4年前の2007年度で、泉川校区から始められたのであります。以後今年度末までにほぼ全市域で調査が進み、実際のプランが作成されつつあると思います。これは2005年中央防災会議で、2010年3月までに災害時要援護者避難支援プラン(全体計画)を取りまとめるよう期限を設定されてから各自治体で動きが活発化し、取り組みが加速され、県内20市町では、さきに具体的な個別計画の整備を進めていた久万高原町を除く19市町で計画が策定されたようであります。この全体計画では、死亡などに伴う継続的な更新が必要な要援護者名簿等個別計画が立てられなければいけませんが、本市ではあの平成16年の台風災害を教訓として、実のある実効性を伴う計画が立てられてきたと考えます。
そこで、この4年間に取り組まれた計画やその状況、課題等についてお伺いいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。堀田総務部長。
○総務部長(堀田高正)(登壇) 災害時の要援護者避難支援についてお答えいたします。
災害時の要援護者避難支援につきましては、民生委員と自治会の御協力をいただきながら、この4年間で市全域の要援護者把握調査を行い、地域支援者を決める取り組みを進めてまいりました。この調査につきましては、石川議員さん御指摘のとおり、1回のみの調査で完了するものではなく、調査を継続し、変更を加えていく必要がございます。そこで、今年度から新たに調査対象者となられた約1,300名の方について調査を開始し、要援護者のリストと台帳に更新を加えているところでございます。
また、お亡くなりになられた方や転居者、施設入所者などは、住民基本台帳のデータで把握し、市で修正したリストを自治会等にお渡しし、更新を加えていただいております。今後の課題といたしましては、地域支援者が決まらない方への対策がございます。要援護者1人につき、原則2名の地域支援者を決めていただくよう要援護者本人や自治会等にお願いしておりますが、リストに登録した3,854名のうち、地域支援者が一人も決定していない方が1,204名となっております。このような現状を踏まえ、毎年、要援護者のリストと台帳に更新を加えていくと同時に、これらの方々についても、引き続き地域支援者を決めていただけるよう自治会等に御協力をお願いし、マンパワーの確保に努めてまいります。
また、引き続き要援護者の援助内容や支援方法を考慮して、支援者の決定を容易にすることで支援者数をふやし、効果的な支援ができるよう改善を図ってまいりたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 石川尚志議員。
○20番(石川尚志)(登壇) 御答弁ありがとうございました。一人で住まわれておる方に対しての地域支援者が決まっていない、そういう場合、非常に寂しい、心配な、そういう状態になりますので、ぜひ自治会に協力していただいて、2名決まらなくても1名でもお願いして決まるように御努力をお願いしたいなと、こう思います。
それでは次に、私の地域の課題になりますが、消防団泉川分団東田詰所前の道路整備についてお伺いいたします。
平成16年の台風災害後、本会議での一般質問や委員会などで、東田詰所前の道路整備について、台風やゲリラ豪雨などのときに降雨が多ければ、詰所前の水路はすぐにあふれて、どこが道路か、水路か、畑かわからない池のような状態になっております。消防車の出動時、水路へ落ち込む危険性がありますんで、今まで何回か指摘をしてまいったところでありますし、そしてまた、雨のない、そういう場合でも道路が少し狭くなっておるんで、水路などへ落輪をした乗用車が今まで何台もあります。そういう危険な状態に置かれておるわけですが、これをどのように把握されて対応を考えておられるのか、お伺いをいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。曽我環境部長。
○環境部長(曽我忠)(登壇) 消防団泉川分団東田詰所前の道路整備についてお答えいたします。
今回御指摘のありました当該箇所につきましては、平成16年に浸水被害が発生いたしまして、地元自治会からも浸水対策として、雨水施設整備について御要望もありましたことから、平成20年度、平成21年度の2カ年において、雨水ボックスカルバートの整備を行ったところであります。
また、南側及び東側から雨水が流入することにつきましても、それぞれに雨水管渠の整備を行っており、雨水排水機能が改善されているものと存じます。
なお、詰所すぐ西側の道路幅が一番狭い箇所につきましては、平成22年度より交差点改良事業に着手しておりまして、既に用地買収も完了し、平成23年度に改良工事を実施する予定でございます。
○議長(村上悦夫) 石川尚志議員。
○20番(石川尚志)(登壇) 御答弁ありがとうございます。ぜひ道路のほうの改修、よろしくお願いいたします。
それでは次に、献血についてお伺いいたします。
私自身、2年前に体調を崩し、数週間入院いたしましたが、手術の必要性が話題になったとき、血液の確保が頭の中をよぎりまして、そのとき初めて献血の問題を身近に感じたわけでありますが、入院患者で手術に直面しただれもが私のように感じるのではないでしょうか。本県では愛媛県赤十字血液センターがその任を受け持ち、日夜県下くまなく出かけていき、献血を訴え続けることにより、ようやく必要量の血液が確保でき、安心して治療、手術を受けることができていることについて、大変ありがたく思うわけであります。
また、昨年の3月からは、四国4県の献血血液を高松のセンターに集め、一括製剤するような方法をとり、より安定供給に努められ始めたことについて大変うれしく思う次第です。ただ少し気になる点といたしまして、献血協力者数を調べてみますと、愛媛県内では、1991年度平成3年度ですが、約11万人であったわけですが、今日次第に減少してきているということを耳にいたしました。昨年末の地方紙に、献血786回、笑顔で引退という記事が載っておりましたが、69歳の大洲の方で、県内でも600回を超える方はいなくて、全国でも珍しいと書かれておりました。
それでは、果たして献血協力者の状況は現在どのようになってきているのでしょうか、お伺いいたします。
2点目ですが、なぜ献血協力者が減ってきているのかということでございます。
人口総体が減ってきていることは、その大前提になろうかと思いますが、それに加えて10代、20代の若者の献血者が特に減少していると言われております。愛媛県では、「17歳になったら献血を」というキャンペーンを現在展開しているようでありますが、本市では若者への啓蒙についてどのように支援をされておりましょうか。
また、献血者の減少した大きな要因の一つに、献血の方法が言われておりますが、それまでの200ミリリットルの輸血パックを使わなくなり、2005年からは400ミリリットルにかわりました。このようなことも影響あるのではと考えております。
しかし、何といっても献血協力者をふやすためには、行政の協力が最も大切と思います。今後協力者をふやすためどのような支援策を考えられましょうか、お伺いいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 献血についてお答えいたします。
献血事業は、県が主体となり、愛媛県赤十字血液センターほか市町及び関係団体等が連携を図り実施しております。愛媛県における献血協力者の状況でございますが、平成18年度までは減少し続けておりましたが、平成19年度からは年々増加し、平成20年度は延べ5万9,492人、平成21年度は延べ6万2,603人と1年間で3,000人余り増加しております。このうち10代から20代の若年層における献血者数は、平成20年度は延べ1万5,311人で、全体の約26%、平成21年度は延べ1万5,115人で、全体の約24%を占めております。少子高齢化に伴う若年層の人口の減少や献血意識の低下等もあり、占める割合が年々減少傾向にあることから、愛媛県でも若年層を対象にした対策として、学校等での献血出前講座を開催し、献血や血液製剤についての情報提供を行ったり、血液センター等での体験学習等を実施しております。本市といたしましても、若者に献血の必要性、重要性を認識していただき、献血者数の増加を図るため、市政だよりでの広報及び公民館等各施設へのポスターの掲示やチラシの配布等を行い、啓発活動による支援を行っております。今後におきましては、ホームページでの広報等、より多くの方に御協力いただけるよう、県や血液センター等関係機関と連携を図りながら積極的な支援に努めてまいります。
○議長(村上悦夫) 石川尚志議員。
○20番(石川尚志)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
次に、成年後見制度についてお伺いいたします。
この制度は、判断力が低下した認知症高齢者や知的障害者、精神障害者にかわり家庭裁判所に選任された後見人らが財産管理や福祉サービスの契約などを行う制度であります。これは2000年4月、介護保険制度とあわせて高齢社会を支える両輪として始まったもので、当時は家庭裁判所への申し立ては親族が行うのが一般的でありました。
しかし今日、身寄りがない、親族も高齢、虐待を受けているなどの事情がある場合には、市区町村長が申し立てを行うことになり、その場合の後見人としては、弁護士、司法書士、社会福祉士やあるいは法人としての社会福祉協議会が受任することになっております。県内の状況を見てみますと、初めて首長申し立てがなされたのは、2002年度に3件で、その後2006年度には14件、2008年度には30件、そして今年度は9月末までに既に13件がなされているようであります。
そこでお伺いいたしますが、本市における成年後見制度の実態はどのように推移し、その中で首長申し立てはどのようになっておりましょうか。
また、その変化の原因をどのように考えておられましょうか。
2点目ですが、今後認知症高齢者が増加すると予想される中、この首長申し立てもふえると予測されます。行政としてどのような施策を講じ、備えようと考えられているのか、お伺いいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 成年後見制度についてお答えいたします。
認知症のある高齢者など判断能力の不十分な方を保護し、支援する成年後見制度は、今後認知症の増加が予測される中で、極めて重要なものであると考えております。本市において親族の不在や高齢化によるかかわりの困難、親族からの虐待等により、成年後見について寄せられた相談は、平成21年度が14件、本年度は1月末現在で19件と増加傾向を示しており、そのうち後見申し立てを行う親族さえいない高齢者については、市長申し立てを行っているところでございます。
また、本市における市長申し立ては、平成18年度から地域支援事業の中で実施しており、平成18年度1件、平成20年度2件、平成21年度5件の申し立てを行っております。
市長申し立てに至る事情でございますが、配偶者や4親等以内の親族がいない方や親族がいても行方不明であったり、かかわりが困難という場合がほとんどであり、これらの場合、地域包括支援センターの相談業務の中で必要性が認められ、市長申し立てに至っております。
次に、認知症の高齢者がふえ、後見人候補が少ないのではとの御質問ですが、平成18年度からの市長申し立てにつきましては、社会福祉士会が設けております、ぱあとなあ愛媛や、司法書士会のリーガルサポートえひめ支部などの御協力で後見人を選定することができております。
また、後見人候補の養成や研修でスムーズな市長申し立てが行えるようにとの御指摘でございますが、市長申し立ての後見人候補として考えられます法律、福祉の専門家ということで、社会福祉士会や司法書士会への後見人養成の働きかけ等積極的に行ってまいりたいと考えております。
超高齢化という社会情勢の中、認知症高齢者の増加は避けられないものと思われますことから、成年後見制度活用の周知をさまざまな場面でアピールすることはもとより、家庭裁判所や法律・福祉分野の団体との情報共有、連携を図り、成年後見制度の活用を円滑に進めるよう努めてまいります。
○議長(村上悦夫) 石川尚志議員。
○20番(石川尚志)(登壇) 御答弁ありがとうございました。ぜひ後見人さんがいない、あるいはどこに頼んだらいいかわからないような状態にならないようによろしくお願いしたいと思います。
それでは、次に住民基本台帳ネットワークシステムについてお伺いいたします。
2002年8月5日からスタートしたこのシステムは、全国民に11けたの番号をつけることで、行政手続をスムーズに行おうとするものでありますが、発足当時から個人情報が簡単に流出してしまうのではないかという不安がつきまとい、その懸念が表明されておりました。そのような状況を克服するという観点からも、特定の個人を識別できる情報の適正な取り扱いを規定した個人情報保護法が2005年4月から全面施行されましたし、また情報の目的明示、不正アクセス対策の徹底など、事業者の措置が日本工業規格の個人情報保護に関するコンプライアンスプログラム、つまりルールと体制に適合していると認められたときに認定されるプライバシーマークの取得もこの全面施行の2005年度には急増し、2,200社を超えて取得されております。
しかし、それ以後も住民基本台帳カードの利用が低迷を続ける中、県なども利用セミナーなどを開催するなど、その利用拡大の努力は続けられました。そのような中において2007年、愛南町の個人情報約14万3,000件の流出が発覚し、平成の大合併による人材不足の中での一種の混乱状況を背景にした情報流出が明るみになったわけであります。
また、司法の場においても、2006年末には、住基ネットワークの運用そのものがプライバシー権を侵害し、違憲として訴えた石川県の住民に、名古屋高等裁判所金沢支部は合憲を示し、また大阪高等裁判所では、住基ネットからの離脱を認めないのは、プライバシー権を侵害し違憲と、相反する判断が示されましたが、2008年3月、最高裁第一小法廷では、住基ネットはプライバシー権を侵害せず、合憲とする判断が示され、以後多くの自治体でその活用が工夫され、広がりを見せ始めたと考えられます。
そこでお伺いいたしますが、まず1点目、現在、本市の住基カードはどれくらい発行され、どのようなところで多く活用されておりましょうか。
2点目ですが、他市では無料発行の自治体もありますが、今日全国でどれくらいの自治体数になっておりましょうか。
また、このことについての本市の考えはどうでありましょうか。
3点目ですが、厚生労働省は2011年度に社会保障と医療、税の共通番号を入れた1枚のカードを発行したいということで、2008年度より検討に入られているようですが、住基カードとの関係など現在どのようなところまで進んできておりましょうか、お伺いいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。工藤市民部長。
○市民部長(工藤順)(登壇) 住民基本台帳ネットワークシステムについてお答えいたします。
住民基本台帳ネットワークシステムは、情報化社会の急速な進展の中で、住民サービスの向上と行政の高度情報化、事務の効率化に対応するために、地方自治体が管理する住民基本台帳をネットワーク化したものでございます。平成15年8月からは、住民基本台帳カード、通称住基カードの交付をいたしております。
まず、本市における住基カードの交付状況でございます。
転出、死亡等で使用されていないものを除いた枚数は、平成23年2月23日現在、2,788枚でございます。そのうち990枚は電子証明書としても交付いたしております。
利用状況につきましては、住基カードのみの場合は、主に金融機関などの窓口で本人確認のための公的身分証明書として利用されており、電子証明書の場合は、国税電子申告・納税システム、通称e-Taxの利用が多いものと思われます。
次に、無料交付の自治体数と本市の考え方についてでございます。
県から提供を受けた資料によりますと、一部無料にしている団体も含め、住基カードの無料交付団体数は、平成22年10月現在、全国で631市区町村でございます。愛媛県下におきましては、20市町のうち4市町が無料交付、5市町が一部無料としております。本市におきましても、高齢者による交通事故防止を推進するため、本年4月1日から65歳以上の人が運転免許証を自主返納した場合、手数料を無料にすることといたしております。
次に、社会保障と医療、税とを一体化したカードと住基カードについてでございます。
国におきましては、医療、年金、税といった行政サービスや手続において、正確な本人特定のために要している添付資料等をそろえる国民の負担を軽減し、行政においても確認のコストや労力を削減して公平、公正でかつきめ細かで的確な社会保障と利便性の高い社会の実現を目指して新たな番号制度が検討されており、その中で住基カードの活用についても検討されているとの報道等がなされております。現在のところ詳しい情報は得られておりません。新制度の創設に向けましては、番号を振りつけるためのシステムの構築やその経費負担はもちろんのこと、国と地方との連携のあり方、個人情報保護の方策など、さまざまな課題がありますことから、今後関係機関との調整やシンポジウムの開催による意見の聴取などの議論や検討がなされるものと思われます。本市といたしましても、情報収集に努めますとともに、新制度の創設や改正につきましては、適切な対応を図ってまいりたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。石川尚志議員。
○20番(石川尚志)(登壇) 御答弁どうもありがとうございました。
最後に一言申し述べさせていただきます。
私が初めて本会議場で登壇させていただきましたのは12年前でありました。以後理事者の皆様や議員の皆様から多くの御指導をいただき、無事3期の任期を終了するところまでやってまいりました。その間、議長交代の問題や市長の退職金の問題等、議論が長引くこともございましたが、何といっても駅前の整備がなされ、東予地方の顔として生まれ変わりつつあることや、東平が東予地域の観光拠点の一つとして見直され、多くの人たちを引きつけつつあることなど、本市の魅力が次第に成長しつつあることをひしひしと感じております。今後は理事者、議会ともに市民の方への情報公開を原点にして、両者のほどよい緊張関係を保ちながら、根気よく意思疎通を図り、市政を進めていただきたく思います。地方の時代が次第に重みを増す今日、市民の声なき声を十分に吸い上げ、差別の現実を直視し、人権感覚を絶えず磨きながら、今まで以上に数の横暴ではなく、少数意見を大切にする議会人や市政であり続けていただきたく思うわけであります。
それでは、今まで大変お世話になりました。ありがとうございました。これで終わります。
○議長(村上悦夫) この際、暫時休憩いたします。
午後 1時46分休憩
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午後 1時57分再開
○議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
藤原雅彦議員。
○11番(藤原雅彦)(登壇) 公明党議員団の藤原です。きょう初日最後の質問となりました。最後まで元気いっぱいさわやかに行いたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。
では、通告に従いまして質問を行います。
1番目、施政方針についてお伺いいたします。
第五次長期総合計画では、将来都市像-あかがねのまち、笑顔輝く-産業・環境共生都市を目指すとし、それを受け、笑顔プロジェクトの取り組みの中で、「全国の高校生に門戸を開いた、落語、漫才、コントによる、「高校生、笑いの日本一決定戦」とでもいうべき大会を開催いたします。これにより、若い人から高齢者まで、全ての世代の笑顔輝くまちづくりの情報発信を行います。」とありました。現在、愛媛県内で高校生が参加し、全国的にも注目されているイベントがあります。松山市で毎年開催されている全国高等学校俳句選手権大会、別名俳句甲子園や四国中央市で行われている全国高校書道パフォーマンス選手権大会、別名書道パフォーマンス甲子園などがあります。特に書道パフォーマンス甲子園は、もともと愛媛県立三島高等学校書道部が、市内のショッピングモールなどで音楽に合わせて大きな紙に歌詞を揮毫する書のデモンストレーションとして披露していたものが好評だったため、地元の祭り、四国中央紙まつりのメーンイベントとして発展しました。この書道パフォーマンスの模様をテレビで全国放送したところ、高視聴率を記録したため、日本テレビでも書道ガールズ甲子園という大会を開催するようになりました。そして、ついに高校書道パフォーマンスの発祥と言われている愛媛県立三島高等学校書道部をモデルに、「書道ガールズ駢わたしたちの甲子園」という映画が日本テレビによってつくられることとなりました。こうして愛媛県立三島高等学校書道部員たちの我が町の活性化のために始めた活動が、予想をはるかに超える効果をもたらし、さらには日本国内に書道ブームまで巻き起こす結果となりました。新居浜市において、先ほど述べた高校生笑いの日本一決定戦を、(仮称)高校生お笑い甲子園として、地域の活性化の起爆剤としてはいかがでしょうか。そのためにもマスコミ、特にテレビなどマスメディアを活用し、情報発信していくことが大事になるのではないでしょうか、御所見をお伺いいたします。
産業・環境共生都市の新居浜市には、「産業の発展とともに世界に先駆けて100年前に環境問題に取り組んだ歴史があります。」とありますが、当時の行政が取り組んだのではなく、約100年前、住友二代総理事伊庭貞剛が、煙害で荒れ果てた別子の山々を眼前にし、「別子の山を荒蕪するにまかしておくことは、天地の大道に背くのである。どうかして濫伐のあとを償い、別子全山を旧のあおあおとした姿にしてこれを大自然にかえさなければならない。」と決意し、毎年100万本を超える大規模な植林事業に乗り出しました。それから100年後の昭和42年まで約6,000万本も植え続けられたことでした。20世紀文明を21世紀の人類が課題とし、環境問題に取り組まなければならない今日、既に100年前よりこの新居浜の地より産業・環境共生都市のメッセージを力強く発信してきました。5月25日から環境と産業の調和をテーマに、第19回環境自治体会議にいはま会議を開催いたします。この会議において、環境と産業の調和の先駆者である伊庭貞剛の業績などを紹介し、その精神を発信すべきだと考えますが、御所見をお伺いいたします。
地方自治体が保有する施設は、高度経済成長期に建設されたものが多いため、間もなく更新時期のピークを迎えると言われています。
一方、地方自治体は、逼迫した財政状況にあるため、施設の適正な管理により更新時期を平準化することが求められています。
そこで、注目されているのが、ライフサイクルコストを考慮した効率的な資産管理方法の一つであるアセットマネジメントです。新居浜市においても、第五次新居浜市長期総合計画に、道路、橋梁、市営住宅など公共施設の多くは、高度経済成長期に急速に整備が行われたため、近い将来一斉に更新時期を迎え、維持、補修、改修等の費用が増大することが見込まれるとの指摘がありました。それを受け、平成23年度当初予算にも港湾施設や漁港施設の長寿命化計画や橋梁の維持修繕、心身障害者福祉センターや市民文化センターの改修、市営住宅長寿命化計画に係る事業費などが盛り込まれておりますが、このほかにも小中学校や公民館、保育園、幼稚園、児童センター、清光寮、消防庁舎など数え上げれば相当な数と規模になると思います。これら新居浜市の公共施設の具体的な改修計画はどうなっているのでしょうか。
また、アセットマネジメントによる公共施設の管理手法を導入されるそうですが、導入の効果についてはどのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。
子ども手当費についてお伺いいたします。
この子ども手当は、政府、民主党の目玉政策の一つで、公明党が賛成し、修正した上で、高校無償化法案とともに可決され、2010年度のみの時限立法として施行となりました。公明党が子ども手当法案に賛成した理由は、公明党が主張してきた児童手当を実質的に拡充するものとしました。民主党がマニフェストで主張した全額国費で賄う子ども手当とは全く異なることです。具体的には、1、2010年度限りの措置である、2、国、地方自治体、事業主が費用負担する現行法の児童手当の枠組みを活用したもの、3、支給対象を中学卒業までに拡充している、4、給付額は一律月1万3,000円に拡充が柱となっていることからなどであります。つまりその実態は、2010年度限りの単年度の児童手当拡充法案と言っても過言ではありません。公明党はマニフェストで、児童手当の支給対象を中学卒業まで拡大し、支給額を倍増と主張してまいりました。今回の法案は、それを実質的に実現するものと判断したからです。そして、修正としては、1、保育サービスの充実などバランスのとれた総合的な支援策を拡充する、2、支給対象から漏れていた児童養護施設の入所児童を支給対象に加えるとしました。2011年度以降の実施については、新たな法律が国会に提出、審議される予定でありますが、成立以前より財源の確保が問題視されており、対応に苦慮した国と地方との間で負担割合の対立も見られ、2月18日衆議院予算委員会で、2011年度予算審議の一環として、参考人質疑を行いました。大阪府池田市の倉田市長は、全額国庫負担とすべきと主張し、法案が3月の年度末に成立しなければ、従来の児童手当が復活するためのシステム改修など事務作業が膨大になり、6月支給は極めて困難と指摘しました。
また、千葉県野田市の根本市長は、財源が十分でない中、全員対象の子ども手当ではなく、所得制限のある児童手当を基本に保育などの現物給付を拡充すべきと述べました。公明党としても、2011年度の法案は、修正の趣旨にそぐわない中身であるとし、賛成することは難しいとしました。この子ども手当に対する市長の御所見をお伺いいたします。
また、新たな法案が通過しなかった場合、児童手当法による児童手当に戻ることとなりますが、先ほどの倉田市長の指摘に、システム改修などの事務作業が膨大になり、6月支給は極めて困難であるとありましたが、新居浜市において、このようなことになった場合、どのような影響があるのでしょうか、お伺いいたします。
施政方針の運輸交通体系の整備、デマンドタクシーについてお聞きいたします。
デマンドタクシーは、高齢化への移行により、自家用車を利用できない人たちが増加し、その人たちの移動手段の確保が喫緊の課題として、各自治体の重要施策の一つとなっています。新居浜市においてもことし1月11日から3月末まで、新たな公共交通システムとして乗り合いタクシーでの送迎サービス、デマンドタクシーの試験運行を開始しました。それを受け、バス交通空白地域を解消するために、荷内・阿島地域、船木地域、大生院・萩生地域を対象としたデマンドタクシーの試験運行を引き続き実施するとし、平成25年度までの事業として、平成23年度当初予算に約3,000万円が計上されております。交通弱者対策の手だてとして、デマンドタクシーの有効性を感じ、試験運行から本格的な実施へ向け期待をするものであります。
さて、現在の試験運行状況ですが、2月10日現在で、デマンドタクシー登録者数は、上部西エリアが52世帯83名、上部東エリアが102世帯163名、川東エリアで35世帯73名となっており、合計189世帯319人です。
また、登録年齢構成としては、50代までの人が47人で、全体の14.7%、60代以上の人が272名で85.3%となっており、登録されている多くの方が高齢の方々です。
また、利用状況としては、1月11日より2月10日までの23日間で67名、1日平均利用者数は約3人となっています。試験運行前の試算として、利用料収入を56日間で84万円と見込んでおりました。このことより大人だけ利用したとして、1日の平均利用者数見込みは30人となります。この利用料見込み84万円はどのような根拠に基づいて積算されたのでしょうか、お伺いいたします。
始まったばかりで早計に論じることはできませんが、利用者が見込みより少ないように思われます。今以上に利用者をふやすためにも、登録者数を大幅にふやす必要があると思います。今後のデマンドタクシーの周知をどのように図っていかれるのでしょうか、お伺いいたします。
運行に際して、利用できる条件として、原則的にバス停留所から直線距離で約300メートル以上離れている人に限られております。これはバス会社に対して民業圧迫にならないよう配慮するためだと聞き及んでおります。試験運行前における全市内路線バスの乗客数のうち、60歳以上の利用者の割合はどれぐらいだったのでしょうか、お伺いいたします。
バス路線の維持のために毎年約4,500万円前後の補助金がバス会社に交付されております。バス停留所から直線距離で300メートル以内の人が利用することが、民業圧迫と言えるのでしょうか。
また、平成25年度まで約3,000万円ずつ税金が使われますが、バス停留所までの距離で利用が制限されることは、市民に対しての公平な税金の執行となるのでしょうか、あわせて御所見をお伺いいたします。
バス路線の維持も大事だとは思いますが、デマンドタクシーの導入は、だれのためであるかを熟慮していただきたいと思います。
第五次長期総合計画では、経済活力の工業の振興の項目の中に、産業を支える人づくりについて、「東予産業創造センターや新居浜ものづくり人材育成協会など、関係機関と連携し、企業ニーズに応じた人材育成システムを構築するとともに、平成23年度に完成予定のものづくり人材育成施設等の利活用により、培われた技術・技能の継承と人材育成に取り組んでまいります。また、中小企業振興条例の改正により、ものづくり事業所に対する人材育成施設活用への支援を行ってまいります。」とありました。
また、雇用環境の整備・充実についても、「雇用対策につきましては、中小企業振興条例の改正により、更なる雇用の確保に努めるとともに、東予若者サポートステーションへの運営支援を引き続き行ってまいります。」とありました。
しかし、現在、景気低迷が長引く中、今春卒業見込みの大学生の就職内定率が、昨年12月1日時点で68.8%にとどまり、調査を開始した1997年度以降で最悪となっておりました。
また、この春卒業予定の高校生の就職内定率は、去年12月末時点で77.9%となっております。このように新卒者における就職難が深刻な問題となっております。
そこで、次世代の人材育成のため、「小中学生・高校生及び高専生を対象に、ものづくり人材育成推進事業を実施し、ものづくり意識の醸成を図るとともに、若年者人材確保のためのインターンシップ、キャリアアップ教育の推進に努めてまいります。」とありましたが、インターンシップ、キャリアアップ教育の中で雇用への流れなどどのような効果があったのでしょうか、お伺いいたします。
子宮頸がん等ワクチン接種支援事業についてお伺いいたします。
この事業は、公明党地方議員と国会議員の連携のもとに始まりました子宮頸がんワクチンの公費助成です。
しかし、平成23年度までの限定されたものであります。それ以降どうなるか、不透明な状況であります。もし平成24年度に公費助成がなくなった場合、どのような対応をされるのでしょうか、お伺いいたします。
有害鳥獣駆除費ですが、平成22年3月に策定した新居浜市鳥獣被害防止計画に基づき、箱わなを購入し、猟友会に貸与、銃による捕獲が困難な場所での捕獲にも取り組める体制が整いました。現在まで箱わなで何頭イノシシを捕獲できたのでしょうか、お伺いいたします。
平成23年度予算では、イノシシ1頭1万円の報償費、上限155頭が計上されています。このイノシシ等の被害は全国的にも問題とされております。このことを受け、農林水産省では、今年度から鳥獣被害対策を緊急的に強化する方針を定めました。イノシシ、猿、シカなど野生鳥獣による農作物被害の拡大で、中山間地域では不作付を招いているほか、口蹄疫の感染源になるおそれもあるため、被害防止策を拡充するものとなっております。対策のための予算としては、平成23年度鳥獣被害緊急総合対策として、平成22年度の5倍を超す113億円が盛り込まれております。
しかし、その配分について、国は鳥獣被害防止措置法による市町村の被害防止計画に基づき、その取り組みについてソフト、ハード両面から総合的に支援するとしています。現在、新居浜市において鳥獣被害防止対策として、箱わなの設置及び銃での駆除しかないのでしょうか。先ほど申したように、国の予算も増額となっており、新たな防止策の検討などされているのでしょうか、お伺いいたします。
国会で審議中の国の新年度予算案は、菅政権が手がけた初めての予算案であり、民主党政権になって最初から編成した予算案でもあります。その意味で、政権一年の集大成であり、国民から見れば、政権評価の総括表にもなるのではないでしょうか。歳出総額は過去最高の約92兆4,000億円に膨れ上がり、税収は約41兆円にとどまり、新規国債発行額は約44兆円に達し、2年連続で国債発行が税収を上回る異常事態となりました。現在通常国会でさまざまに論議され、経済、財政面で危機感の乏しい政府の無責任な姿をさらけ出しております。厳しい就職事情など日本の経済再生への筋道が見えない中、ばらばらな内閣、迷走する政権与党が日本の将来をさらに不安にしております。菅政権の内憂外患は、ついには衆議院議員16名が菅総理の退陣を求めて、民主党会派の離脱届を提出するという、前代未聞の行動に出るなど、新年度予算の執行を裏づける予算関連法案の否決が現実味を増しております。予算案はがけっ縁に立っております。こうした政局絡みで展望が開けないままの国政をしり目に、地方の自治体でも新年度予算案が提示され、予算審議に突入しております。新居浜市における歳入について、一般財源でございますが、市税につきましては、平成22年度は法人市民税が当初見込みを大きく上回っておりますが、円高傾向や海外景気の下振れリスクなど、企業を取り巻く環境は、依然として厳しいものがあるとありました。国においては、平成23年度税制改正大綱で、法人実効税率の5%の引き下げが決定しました。
また、平成22年度税制改正大綱では、年少扶養控除、所得税38万円、住民税で33万円の廃止が決まっており、所得税では、平成23年分から、住民税については、平成24年度分からなくなります。
また、同時期に特定扶養控除、16歳から18歳対象に所得税で25万円、住民税で12万円の上乗せも廃止されることになっております。これら国の税制改正における本市財政への影響についてお伺いいたします。
また、「平成23年度を初年度、平成27年度を目標年次とする「新居浜市行政改革大綱2011」を策定いたします。」とありました。歳出については、事業の選択と重点化に取り組みながら、無駄の削減と経常経費の徹底した見直しを行うなど、なお一層の行政改革の取り組みは、時代の要請であります。新居浜市行政改革大綱2011が策定され、そこで生み出された歳出削減の効果は減税として住民に戻すべきである、あるいは減税で歳入を抑制し、その範囲の中で改革に取り組むべきという考えが、大阪や愛知、名古屋で注目されております。これらの動きについて市長の御所見をお伺いいたします。
また、平成23年度地方財政計画によれば、民主党政権の目玉の一つであった一括交付金については、(仮称)地域自主戦略交付金が創設され、平成23年度は第1段階として、都道府県を対象に、投資補助金の一括交付金化を実施、市町村分は平成24年度から実施とされております。
また、特別交付税制度の見直しも行われ、平成23年度は交付税総額の特別交付税の割合を6%から5%に引き下げ、交付税総額の1%1,737億円を普通交付税に移行する措置がとられました。平成24年度は5%から4%に引き下げられます。これらの新居浜市への財政運営の影響についてお伺いいたします。
また、地方交付税総額は、前年度比約0.5兆円増の約17.4兆円となりました。
また、地方財政の健全化のために臨時財政対策債を大幅に縮減しています。その財源不足は、税収を上回る国債発行によってなされ、国と地方をあわせた長期債務残高は892兆円になる見通しで、GDP比184%と、先進国で最悪の水準です。このように公約に固執し、財政規律なし、つじつま合わせの国の財政運営についての市長の御所見をお伺いいたします。
国民健康保険被保険者証の偽造対策についてお伺いいたします。
保険証は本来医療機関で受診する際に、国民健康保険に加入していることを証明するものですが、運転免許証や住民基本台帳カードを所有しない市民の間では、本人確認の身分証明書として広く利用されております。
ところが、昨今カラーコピー技術の向上を背景に、保険証が巧妙に偽造された上で、金融機関の口座開設や携帯電話購入等の契約に利用される事件が発生していると聞いております。悪質な偽造によって入手された架空口座や携帯電話は、転売を経て一般市民を標的とした振り込め詐欺や金融機関からの借入金をだまし取ったりするなど、犯罪に結びつく危険性が指摘されており、社会問題化しております。そのため防止対策として、東京都内では、平成17年より初導入している杉並区ほか12区が、また明石市を初め全国の多くの市でホログラムつき被保険者証を導入され、非常に効果があったと聞いております。ホログラム印刷とは、カラースキャナーやカラーコピーなど偽造防止効果が高く、一万円札やクレジットカード、商品券などにも使用され、印刷や写真では再現できない独特な輝きと表現力から偽造防止に役立っているものであります。
そこで、本市においても偽造防止の観点から、ホログラムつき被保険者証を導入してはどうかと考えますが、御所見をお伺いいたします。
投票についてお伺いいたします。
投票所で高齢者が緊張の余り、だれに投票するつもりだったか忘れてしまうケースがよくあると伺いました。記入場所に立候補者の名前が書かれているのにと思いますが、これも緊張のため、多くの名前が書かれている一覧表を見て余計に焦る方が多いと伺いました。そして、結局だれか思い出すことができず、白票を投じたという話をよくお聞きいたします。まことに残念なことであります。
そこで、このようなトラブルを防ぐ意味から、個人があらかじめ投票しようと決めた候補者の正確な氏名を記載したメモや法定ビラを投票所に持ち込み投票することは、公職選挙法に特段の制限はないと、国の見解もあると聞き及んでおります。その実施の可否については、各選挙管理委員会の裁量と伺っておりますが、本市選挙管理委員会における御所見をお伺いいたします。
通告4番のピロリ菌については省かせていただきます。
5番のグリーン電力証書についても省かせていただきます。
済みません、6番も省かせていただきます。
では、7番の平成22年度地域密着型サービス事業者の審査についてお伺いいたします。
平成23年2月3日、地域密着型サービス事業者の審査が行われました。その中に地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護事業者の選定審査がありました。この事業に本部所在地が高知にある社会福祉法人香南会と地元新居浜市にある社会福祉法人Aの2つの事業者がプレゼンを行い、その結果、0.91ポイント差で社会福祉法人香南会が採択されました。結果が出された以上、厳粛に受けとめるしかありませんが、この審査の過程及び結果についてお聞きいたします。
事業計画提案書には、新居浜市環境基本計画など市の方針、事業に対する協力と明記されております。不採択となった事業者は、長年にわたり新居浜市と協力関係を構築しながら、地域福祉向上の活動を続けてまいりました。そのような努力に対して配慮がなされていたのでしょうか。
また、そのことが審査における加点となったのでしょうか、お伺いいたします。
また、提案書には、市内事業者・市民雇用の促進のところに、市内事業者であるかとありますが、これは何を指しての市内事業者でしょうか、お伺いします。
また、事業所の立地状況の中に地域密着型サービスに適した立地状況とありますが、今回採択された社会福祉法人香南会は、施設建設を川東地区に予定しております。この施設を含めますと、川東地区は既存の施設とあわせて3カ所になり、ほかのエリアとの地域格差が生じると思いますが、いかがでしょうか。
審査会の委員についてですが、何人の委員で構成されていたのでしょうか、また新居浜市在住の委員は何人いたのでしょうか、お伺いいたします。
8、市営住宅のハトのふん被害についてお伺いいたします。
先日、北新町の市営住宅を訪問する機会がありました。階段を上がっていくうちに驚くべき光景が目に入りました。それは、フロアにハトのふんが散乱しておりました。住民の方にお聞きすると、何年も前からハトが飛来し、ふんをするようになったようです。このハトのふんは、乾燥すると床に付着し、洗ってもなかなか落ちず、どうすることもできないそうです。このハトに関する苦情は、全国的に増加し、社会問題にまで発展しております。その問題の多くは、私たち人間の暮らしの中に入り込んだハトのふんにより起こる病原菌の媒介や羽によるアレルギー症状、鳴き声や羽音で起きる安眠妨害、ハトから出る大量のふんや悪臭等、身近なところで起こる健康被害が多発しています。
また、ハトのふんは、建物の美観を損ねるばかりか、そこを訪ねる人々の気分まで損ないます。新居浜市において、市営住宅におけるハトのふんの問題に対してどのような認識をされているのでしょうか、お伺いいたします。
1回目の質問を終わります。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 公明党議員団代表の藤原議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、施政方針についてのうち、高校生によるパフォーマンス事業についてでございます。
笑う門には福来るという言葉がございますが、笑いには心をほぐし、気分を和ませるようなリラックス効果や脳を活性化させる効果があり、心から楽しく笑うことは、元気の源でございます。そのため免疫力の向上や脳血管性認知症予防に健康効果が期待できる笑いの効用に着目し、平成18年度より公民館など身近な地域において気軽に笑いを体験していただく笑いの介護予防促進事業を実施いたしておりますが、参加していただいた皆様から楽しい時間を過ごせてよかった、これからも参加したいと高い評価をいただいております。
また、本市では四国お笑い学会や昨年社会人落語で日本一になられた枝廣篤昌先生や仲間の皆様の活動など、落語を中心とした活動が盛んであり、笑いを担っていただける熱心な市民のネットワークがございます。そのため、第五次長期総合計画のスタートとして、これら介護予防事業の実績や地域での力の高まりを受けて、ことし8月に笑顔プロジェクトとして、笑いをテーマとした高校生による笑いの大会を計画いたしました。
しかし、この事業は単に高校生にパフォーマンスを披露してもらいその中から優秀者を顕彰することや、イベントの当日だけ地域を盛り上げようとするものではなく、次世代を担う高校生に新居浜市をよく理解してもらうこと、そして子供から高齢者まで、それぞれの世代ごとにどうすればその世代を笑わせることができるのかを考え、相手の向こう側を想像する力や豊かな人間関係を築く能力を養い、生きる力を身につけてほしいという思いからでございます。
そして、イベントに参加していただいた方々には、笑いで元気になっていただき、笑いを共有することでコミュニケーションが生まれ、人と人との新たなきずなが育つこと、また笑いをきっかけとしたネットワークの広がりによるまちづくり、地域の活性化につなげていきたいと思っております。
事業のタイトルにつきましては、甲子園という名前は、高校生に参加してもらうことが一番わかりやすいものでございますが、高校生お笑い甲子園として先行している事業が他の地域でございますことから、今後詳細な計画を策定する中でふさわしい名称を考えてまいります。
また、事業の広報宣伝などにつきましては、ホームページや市政だよりの活用はもちろんのこと、さまざまなネットワークを使って積極的に行ってまいります。いずれにいたしましても、この事業につきましては、単年度のイベントのみで終わらせず、笑いを起爆剤にして人々のつながりを豊かにし、若い人から高齢者まで、すべての世代の笑顔輝くまちづくりの情報発信として実践につなげていきたいと思っております。
次に、環境自治体会議についてでございます。
本年5月25日から5月27日までの3日間開催する第19回環境自治体会議にいはま会議は、行政関係者だけでなく、市民、事業者、研究者などあらゆる立場の方々が一堂に会し、現在の環境問題に関する取り組みや課題、展望などについて活発な意見交換を行い、これからの環境施策につなげていこうとするものでございます。本市では会議の開催に向けて実行委員会を組織して協議を重ね、本市が工業都市として発展する中で、公害問題を克服してきた歴史を全国の方にアピールするため、会議の導入部である初日の全体会のオープニングセレモニーと基調講演を企画いたしております。伊庭貞剛の業績につきましても、このオープニングセレモニーとして上演するNPO法人東京オペラ協会による歌劇「伊庭貞剛-別子山」~天空の町~と末岡照啓広瀬歴史記念館名誉館長の基調講演、別子銅山の開発と環境対策で詳しく御紹介いただけるものと思っております。
また、全体会終了後、市民を対象に特別セッションとして、別子銅山から学ぶ環境と産業の調和についてパネルディスカッションなども行う予定でございます。このようなことから、緑豊かな自然を今に残した先人の精神と足跡は、本市の発展を築いたすばらしい業績として全国へ発信できるものと考えております。
次に、公共施設の具体的な改修計画とアセットマネジメント導入効果についてでございます。
藤原議員さん御指摘のとおり、全国の地方自治体同様、本市におきましても、昭和50年代に大量に建設、整備された公共施設や道路、橋梁等のインフラ資産の老朽化が進行しており、今後公共施設等の維持管理、更新に要する費用は急激に増加するものと予測しております。このようなことから、第五次長期総合計画では、アセットマネジメントの推進を基本計画に掲げ、公共施設やインフラ資産について、早期に予防的な修繕を行うことにより、施設の長寿命化、将来の維持管理費用の平準化に取り組んでいくこととしております。その具体的な方策といたしましては、橋梁や港湾、海岸施設等の土木施設につきましては、個別施設ごとに長寿命化計画を策定し、順次計画に基づく維持管理を実施していくこととしております。
また、小中学校や保育園、公民館、市庁舎等の公共建築物につきましては、平成23年度より財団法人建築保全センターの保全情報システムを導入し、施設情報のデータベース化を行い、情報の一元化、共有化を図ることとしております。このシステムを活用することにより中長期保全計画の策定、維持管理費用のシミュレーション等の検討を行ってまいります。
次に、アセットマネジメントの導入効果につきましては、中長期的な視点に立ち、施設の維持管理、更新等を行っていくことにより、公共施設の安全性や利便性、快適性のサービスレベルを確保しつつ、施設の長寿命化、有効活用、維持管理費用の平準化による財政負担の軽減が図られるものと考えております。
次に、子ども手当についてでございます。
子ども手当法は、少子高齢化が進行する中で、次代の社会を担う子供一人一人の育ちを社会全体で応援すること及び子育ての経済的負担を軽減し、安心して出産し、子供が育てられる社会をつくることを目的として、平成22年度のみの時限立法として制定されました。そのため平成23年度以降の実施に向けて、3歳未満児の手当を月額2万円とすることや財源確保のための税制改正、また給付金を子供の成長及び発達のために使用するという趣旨に沿って、保育料を子ども手当から直接徴収したり、本人の同意により学校給食費を子ども手当から納付することを可能とするなど、幾つかの制度内容の修正案が出され、今国会で審議されるところとなっております。
また、財源につきましても、当初子ども手当の負担について、全額国費で負担することとなっておりましたが、平成22年度に引き続き平成23年度も児童手当で設けられた地方公共団体の一部負担を求められております。子ども手当を実施するに当たり、当初から財源の確保が問題視されておりましたが、次世代に多大な負債を背負わせることがないよう、現金給付とサービス給付のバランスのとれた制度設計を与野党で議論を尽くしていただき、限られた予算をより有効な方法で子育て支援に執行されることを強く願い、今後の国会の審議、議論を見守っていきたいと思っております。
また、新たな法案が通過しなかった場合の当市における影響ということにつきましては、御紹介のとおり、平成23年4月分以降の手当は、児童手当法に基づき手当を支給することになります。
しかし、そのシステムにつきましては、従来の児童手当システムを使用することになり、その際に新たに受給者データを子ども手当システムから移行しなければならないことや、特に市外からの転入者の所得確認に時間を要することなど事務作業が煩雑になるということは否めないと思っております。今後国会の動向がどうなっていくのかというのは、非常に不透明でございますが、地方行政としては、子ども手当に対する考え方というのはそれぞれ持っておりますが、決まった内容については、その作業ができるだけ早くできるような、また準備もしなければいけないという立場でございますので、御理解を賜りたいと思います。
次に、行政改革による歳出削減効果に対する考え方についてでございます。
行政改革により得られた歳出削減の効果については、減税に、あるいは減税により行政改革をという考え方もございます。
また一方では、持続可能なまちづくりを行うためには、長期的にも財源不足が生じないような堅実な行財政運営を維持していかなければなりません。そのためには、今後とも行政改革を基本に歳入歳出の一体的な見直しを継続していく必要があります。このようなことから、歳出削減効果につきましては、財政の健全性を維持し、第五次長期総合計画を着実に推進するための財源に充ててまいりたいと考えております。
次に、国の財政運営についての認識についてでございます。
国の財政状況につきましては、藤原議員さん御指摘のとおり、一層厳しさを増しており、国債発行に過度に依存した財政運営は、持続困難な状況と認識しております。国においては、昨年6月財政運営戦略を閣議決定し、2015年度までに基礎的財政収支の赤字を対GDP比で半減し、2020年度までに黒字化することを目標に財政健全化に取り組んでいるところでございますが、国民の安心と地域主権を実現するためにも、財政の早期健全化と持続可能な財政運営基盤の確立を期待するものでございます。
以上、申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(村上悦夫) 岡選挙管理委員会事務局長。
○選挙管理委員会事務局長(岡正士)(登壇) 公明党議員団代表の藤原議員さんの御質問にお答えいたします。
投票についてでございます。
選挙人本人が投票を記載する場所において、投票用紙に記入する際に間違いないよう、あらかじめ候補者の氏名を記載したメモや法定ビラを御自身の意思で持ち込むことにつきましては、公職選挙法上特段の制限はありません。このため他の選挙人に見せるなどの選挙運動にわたるおそれがある場合や他の選挙人から見えるように広げたりするようなおそれがある場合を除きまして、選挙人本人が候補者の氏名を記載したメモなどを持参することは、特に問題ないものと認識いたしております。
○議長(村上悦夫) 補足答弁を求めます。田中企画部長。
○企画部長(田中洋次)(登壇) 施政方針についてのうち、国の税制改正における本市財政への影響について補足を申し上げます。
まず、国税と地方税をあわせて法人実効税率の5%引き下げについてでございますが、法人税の基本税率が30%から25.5%に引き下げられることに伴い、法人住民税の実効税率が0.87%引き下げられることになります。この引き下げに伴い、法人税の各種税額控除も見直されようとしておりますが、具体的な内容が示されておりませんので、現行の税額控除を用いて平成23年度当初予算計上額で試算いたしますと、11億4,000万円の法人税割額が1億7,000万円の減となります。ただ法人所得は景気動向によって大きく増減いたしますので、具体的な影響額を見きわめることは困難なのが実情でございます。
なお、県と市の法人税の増減を調整するため、平成24年度から県たばこ税の一部を市たばこ税に移譲することとされており、この影響につきましては、平成23年度当初予算で見込んでおります消費本数から試算いたしますと、1億円程度の増収でございます。
次に、扶養控除の見直しによる影響についてでございますが、平成22年度の課税資料から試算いたしますと、3億2,000万円の増収でございます。これら国の税制改正における市税収入の増減による本市財政への影響でございますが、市税収入は普通交付税の算定におきまして、基準財政収入額として、その75%が算入されますことから、本市財政への影響額は、ただいま申し上げました法人市民税、市たばこ税、個人市民税の試算額の25%でございます。
次に、交付税総額の特別交付税の割合が、平成23年度から6%が5%に、平成24年度から5%が4%に引き下げられることによる本市財政運営への影響についてでございます。これは交付税総額における特別交付税の割合を段階的に引き下げて、普通交付税に移行させることにより、地方交付税の算定方法の簡素化、透明化を図ろうとするものでございます。新居浜市の場合、移行する割合1%につき1億1,500万円程度と試算いたしておりますが、移行期間中である平成23年度及び平成24年度の特別交付税については、算定上、普通交付税の増額分が同額特別交付税から減額されることとされていることや、平成25年度以降の特別交付税の算定についても、特殊事情を抱える地方公共団体の財政運営に支障が生じないよう経過措置を講じることとされておりますことから、現在のところ、財政運営上、大きな影響はないものと考えております。
○議長(村上悦夫) 近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 施政方針についてのうち、子宮頸がん等ワクチン支援事業についてほか2点について補足を申し上げます。
子宮頸がん等ワクチン支援事業につきましては、本市では本年3月1日から個人負担分1割分も市が負担し、全額公費助成で接種を開始いたしましたが、この制度は現在のところ、平成24年3月31日までとなっております。それ以降については、国においてこれらのワクチン接種を任意から定期の予防接種にするべく検討がなされておりますが、今後も現制度の継続、定期の予防接種への要望等を行ってまいります。
また、平成24年度から国の助成がなくなった場合につきましては、国からの子供への手当等の内容も勘案する中で、個人負担も視野に入れながら引き続き事業を継続できるよう検討を行ってまいります。
次に、国民健康保険被保険者証の偽造対策についてでございます。
現在、新居浜市における国民健康保険被保険者証の更新につきましては、世帯主あてに簡易書留で郵送し、世帯員が直に受け取るよう一定の配慮をしており、これまでに偽造されたという報告は受けておりません。
また、被保険者証の更新を1年ごとに行っており、再交付も無料で行っているため、被保険者証交付に多額の経費をかけることは難しい状況であります。
しかし、ホログラム印刷は偽造防止に一定の効果がありますことから、今後、国が検討しております社会保障カードへの移行も見据えながら検討してまいりたいと考えております。
次に、平成22年度地域密着型サービス事業者の審査についてでございます。
まず、本年2月3日に実施いたしました地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護事業者の選定審査において、新居浜市と長年にわたり協力関係を構築しながら地域福祉向上に活動を続けてきた努力に対して配慮がされていたか、そのことが審査における加点となったかについてでございます。
本市におきましては、第4期介護保険事業計画に基づき、これまで地域密着型サービス事業所の募集を3回実施しておりますが、公募に際して、評価項目・評価基準を毎回公表しております。この中におきまして、運営実績・経験や事業に対する熱意・意欲、施設管理運営体制、また市内事業者・市民雇用の促進といった項目がございまして、市との協力関係や地域福祉向上の活動などに対しての評価ができる仕組みとしておりますことから、審査においての加点がなされていると考えております。
次に、提案書にあります市内事業者・市民雇用の促進の項目についてでございます。
これは、職員採用における市民雇用の優先度を考慮したこと及び食材調達など主に事業運営面において市内業者の優先度を指したものでございます。
次に、他のエリアとの地域格差が生じるのではないかについてでございます。
本市におきましては、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護のサービス事業所を平成21年度から平成23年度の3カ年で6施設整備するため、平成21年5月に募集をいたしましたが、このとき応募資格を新居浜市に事業所のある社会福祉法人として、市域を4つに分けた日常生活圏域を対象として募集しております。このとき上部西以外の3地区で応募があり、選考の結果は、どの事業所も高得点でありましたことから、5事業所を選定しております。今回残り1事業所についての募集となりましたが、前回応募のなかった上部西地区を念頭に置きながら、前回の選考において川東地区及び上部東地区に各2施設が選定されていること、特別養護老人ホーム等が上部東地区の船木に集中していること、上部東地区と上部西地区の境界に設置されている施設があること、また本市における既存の介護保険施設の設置状況など、種々検討をいたしました結果、4つの日常生活圏域のいずれかに特定せず、事業者からの提案をもとに設置すべき地区を決定することといたしました。
なお、今回の選考結果及び広域型施設の上部西地区での増床予定も含めますと、4つの日常生活圏域で大きな地域格差は生じないものと考えております。
次に、審査会委員についてでございます。
地域密着型サービスの選定につきましては、新居浜市地域密着型サービス運営委員会において審査を実施しておりますが、委員は14人でございまして、本市在住の委員は14人中12人となっております。
また、審査に当たりましては、14人の委員のほか、行政職員として2人の審査員が参加しておりますため、多角的な視点から審査が行われ、より公正な審査が行われているものと考えております。
○議長(村上悦夫) 佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 施政方針についてのうち、デマンドタクシーについてほか2点補足を申し上げます。
まず、デマンドタクシーについてでございます。
利用料見込みの根拠につきましては、平成21年度に試験運行の利用対象地域である大生院・萩生地域、船木地域及び荷内・阿島地域の住民を対象に意向調査を実施し、デマンドタクシーをぜひ利用したい、条件によっては利用したいと回答をいただいた人数をもとにして、1日当たりの大人の利用者を30人、約4分の1に当たりますが、と試算し、運行予定日数の56日分を利用料見込みとしたものでございます。
次に、今後のデマンドタクシーの周知につきましては、ケーブルテレビ、市政だより、ホームページ等による広報のほか、直接利用対象地域の皆さんの御質問に答える説明会が制度の周知に最も有効であると考えております。これまで自治会と御相談しながら回覧による広報や説明会を開催してまいりましたが、今後は老人クラブ等を含めて広く説明会を開催させていただき、多くの皆さんに御登録いただき、利用していただけるよう積極的に周知を図ってまいります。
次に、試験運行前における全市内路線バスの乗客者数のうち、60歳以上の割合につきましては、バス事業者に問い合わせましたところ、該当する集計データはないと伺っております。ただ平成19年度に新居浜市が実施いたしました住民交通行動調査におきまして、調査日にバスを利用した方について分析いたしましたところ、60歳以上のバス利用者の割合は、平日は約7割、休日は約6割でございました。
次に、原則的にバス停留所から直線距離で300メートル以上離れている人に利用を限定している点についてでございます。
デマンドタクシーの運行は、バス停留所から300メートル以上離れている地域をバス交通を利用しにくい地域、いわゆるバス交通空白地域と位置づけ、その解消を目指して導入したものであります。バス交通空白地域にお住まいの方を対象とした行政サービスでございます。逆に現在補助金を交付して維持している路線バスは、バス交通サービス圏域にお住まいの方を対象とした行政サービスとも位置づけられますので、税金の執行として公平性を欠くとは考えておりません。
また、停留所から300メートル以内の人が利用することが民業圧迫と言えるのかという御質問につきましては、仮にこれまで路線バスを利用していた方の多くがデマンドタクシーを利用した場合、バスの運送収入が減り、事業者の赤字がふえるだけにとどまらず、1日の輸送量が基準以下になれば、国の補助金が交付されないため、路線の廃止につながりかねません。バス路線の廃止は、民業圧迫となることはもちろんですが、市民の貴重な移動手段が失われることにもなりますので、今後におきましても、路線バスや一般のタクシーとの共存を図ることを原則といたしまして、市内の公共交通体系の確保を図ってまいりたいと考えております。
次に、インターンシップ、キャリアアップ教育の効果等についてでございます。
職業観、勤労観の醸成を図るため、中学校で職場体験学習、高校においてはインターンシップに取り組んでいる中、新居浜市雇用対策協議会では、企業派遣前のマナー研修を各学校で実施しているところでございます。
また、新居浜工業高校におきましては、国の支援を受け、平成20年度から平成22年度まで、高校生ものづくり人材育成推進事業を地元産業界と連携し実施しているところでございます。機械科、電子機械科を対象に、1年時は25社程度の企業見学、2年時は10日間のインターンシップ、3年時は企業実習等を行い、キャリアアップを図っております。企業見学、インターンシップで実際の企業内容を知ることができ、生徒の進路に対する意識も変わり、産業界が求める人材を育成できつつあると伺っております。
この事業を開始する前の平成19年度と比べ平成22年度は、市内企業への就職者数が8名から24名、うち新居浜機械産業協同組合加盟企業への就職者数が4名から13名と増加しております。工業高校におけるものづくり人材育成推進事業につきましては、国の支援が終了する平成23年度以降につきましても、これまで市の単独事業として取り組んでいたものづくり体験事業を拡充し、ものづくり人材育成推進事業として引き続き実施してまいります。
次に、有害鳥獣駆除費についてでございます。
まず、現在までの箱わなによるイノシシの捕獲頭数についてでございます。
国の鳥獣被害防止総合対策交付金を活用いたしまして、合計36基の箱わなを購入し、イノシシの捕獲に取り組んでいるところでございます。箱わなによるイノシシの捕獲頭数は、箱わな導入後における有害鳥獣捕獲許可期間中の10月12日から10月31日までの20日間に10頭、狩猟期間中の11月15日から2月21日現在までの99日間に47頭、合計57頭の捕獲があったとの報告を受けております。
次に、箱わなの設置や銃での駆除以外の新たな防止策の検討についてでございます。
このことにつきましては、国の鳥獣被害防止総合対策交付金を活用した今後における新居浜市の有害鳥獣被害への対応策を検討するため、新居浜市農業協同組合や新居宇摩農業共済組合といった農業関係団体に対しまして、イノシシによる農地への侵入防止対策として、一部個人負担金を伴いますが、電気さくや鉄さくといった被害防止施設を設置したい等の農家の声があれば、その内容を届け出いただくようお願いしたところでございます。
以上でございます。
○議長(村上悦夫) 源代建設部長。
○建設部長(源代俊夫)(登壇) 市営住宅のハトのふん被害について補足を申し上げます。
市営住宅のハトのふん被害につきましては、特定の住宅の3階以上のベランダや階段室で発生しております。自然界に生息する鳥は、鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律によって守られているため、特別な理由がない限り、殺したり捕獲をしてはならないと規定されております。そのため防除対策は、鳥がすみつく前に寄せつけないことが重要であり、北新町団地などの大型団地では、隣接する民間団地とも連携しながら、ベランダへのネットの設置、鳥よけ反射板のぶら下げ、階段室の清掃などの根気強い対応を入居者にお願いするとともに、退去修繕中などの住宅へは職員が巡回し管理に努めているところでございます。
さらに、鳥がすみつき、産卵した場合には、巣や卵の早期排除が必要となりますが、鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律第8条により、卵の排除を原則禁止とされております。
しかし、ただし書きにより、許可を受けた場合この限りでないと規定されております。そのようなことから、今後ともこのような事態が発生した場合は、許可を得た上で、巣や卵の除去を行い、大型団地を初めとする市営住宅での汚染被害の拡大の防止に努めてまいります。
以上で補足を終わります。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。藤原雅彦議員。
○11番(藤原雅彦)(登壇) 答弁大変にありがとうございました。もう時間がありませんので、再質問というよりも、要望を言いたいと思います。
地域密着型介護施設の選定についてなんですけども、私が質問で言ったとおり、今さら言っても仕方がない話なんですけども、今から団塊の世代が高齢化し、高齢者が増加していく中で、平成24年度から第5期介護保険事業計画を策定されるという話を聞いております。この中においても、当然今までのような施設整備が行われるものと思います。その施設整備を行う上でも、先ほど私が質問させていただいた新居浜でやっている事業所を特に採点加点をしていただきたいなと思います。よく佐々木市長が市民との協働という言葉を使われております。やはり新居浜でやっている業者と新居浜市がしっかり連携をしていく中でよりよい介護施設ができ上がると思います。今回高知県にあるところがいいとか悪いとかじゃなくて、やはり新居浜で一生懸命やってきた業者に対して、何らか市としては誠意にこたえるような形で、今後そういった選定があった場合、ぜひとも配慮していただきたいということを要望として申します。
以上で終わります。ありがとうございました。
○議長(村上悦夫) 以上で本日の代表質問並びに質疑は終わりました。
これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
明2日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 3時09分散会