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平成22年第4回新居浜市議会定例会会議録 第2号

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本文

ページID:0000860 更新日:2014年12月1日更新 印刷用ページを表示する
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目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問
 山本健十郎議員の質問(1)
  1 市長の政治姿勢について
   (1) 地方自治の危機
   (2) 第五次長期総合計画
  2 西条地区工業用水道事業について
  3 新居浜港務局と新港湾計画について
  4 総合健康運動公園の建設について
  5 教育行政について
   (1) 公立幼稚園の廃園
   (2) 地域主導型公民館の問題点
   (3) 少年科学館の創設
  6 都市基盤整備について
   (1) 道路行政と公共下水道
   (2) 区画整理事業(駅前・旦の上)
   (3) 上部東西線と角野船木線
  7 市営住宅の建てかえについて
  8 市民文化センターの建てかえについて
  9 財政問題と職員定員(定数)について
 10 経済・雇用の現状と今後の取り組みについて
 佐々木市長の答弁
  1 市長の政治姿勢について
   (1) 地方自治の危機
   (2) 第五次長期総合計画
  2 西条地区工業用水道事業について
  4 総合健康運動公園の建設について
  8 市民文化センターの建てかえについて
 阿部教育長の答弁
  5 教育行政について
   (1) 公立幼稚園の廃園
   (3) 少年科学館の創設
休憩(午前11時03分)
再開(午前11時14分)
 石川副市長の答弁
  3 新居浜港務局と新港湾計画について
 田中企画部長の答弁
  2 西条地区工業用水道事業について
  9 財政問題と職員定員(定数)について
 堀田総務部長の答弁
  9 財政問題と職員定員(定数)について
 曽我環境部長の答弁
  6 都市基盤整備について
   (1) 道路行政と公共下水道
 佐々木経済部長の答弁
 10 経済・雇用の現状と今後の取り組みについて
 源代建設部長の答弁
  6 都市基盤整備について
   (1) 道路行政と公共下水道
   (2) 区画整理事業(駅前・旦の上)
   (3) 上部東西線と角野船木線
  7 市営住宅の建てかえについて
 高橋教育委員会事務局長の答弁
  5 教育行政について
   (2) 地域主導型公民館の問題点
 山本健十郎議員の質問(2)
  2 西条地区工業用水道事業について
 佐々木市長の答弁
  2 西条地区工業用水道事業について
休憩(午後 0時02分)
再開(午後 0時59分)
 山本健十郎議員の質問(3)
  9 財政問題と職員定員(定数)について
  5 教育行政について
  7 市営住宅の建てかえについて
  5 教育行政について
  4 総合健康運動公園の建設について
 佐々木市長の答弁
  4 総合健康運動公園の建設について
  5 教育行政について
 阿部教育長の答弁
  5 教育行政について
 堀田総務部長の答弁
  9 財政問題と職員定員(定数)について
 源代建設部長の答弁
  7 市営住宅の建てかえについて
 高橋教育委員会事務局長の答弁
  5 教育行政について
 山本健十郎議員の質問(4)
  8 市民文化センターの建てかえについて
 佐々木市長の答弁
  8 市民文化センターの建てかえについて
 山本健十郎議員の質問(5)
  8 市民文化センターの建てかえについて
 岩本和強議員の質問(1)
  1 新居浜市行政委員会委員の報酬について
 佐々木市長の答弁
  1 新居浜市行政委員会委員の報酬について
 岩本和強議員の質問(2)
  1 新居浜市行政委員会委員の報酬について
 堀田総務部長の答弁
  1 新居浜市行政委員会委員の報酬について
 岩本和強議員の質問(3)
  1 新居浜市行政委員会委員の報酬について
  2 駅周辺整備について
 佐々木市長の答弁
  2 駅周辺整備について
 岩本和強議員の質問(4)
  2 駅周辺整備について
 源代建設部長の答弁
  2 駅周辺整備について
 岩本和強議員の質問(5)
  2 駅周辺整備について
 佐々木市長の答弁
  2 駅周辺整備について
 岩本和強議員の質問(6)
  2 駅周辺整備について
  3 国民健康保険について
 近藤福祉部長の答弁
  3 国民健康保険について
 岩本和強議員の質問(7)
  3 国民健康保険について
 近藤福祉部長の答弁
  3 国民健康保険について
 岩本和強議員の質問(8)
  3 国民健康保険について
休憩(午後 2時01分)
再開(午後 2時11分)
 近藤福祉部長の答弁
  3 国民健康保険について
 岩本和強議員の質問(9)
  3 国民健康保険について
 近藤福祉部長の答弁
  3 国民健康保険について
 岩本和強議員の質問(10)
  3 国民健康保険について
 近藤福祉部長の答弁
  3 国民健康保険について
 岩本和強議員の質問(11)
  3 国民健康保険について
 佐々木市長の答弁
  3 国民健康保険について
 岩本和強議員の質問(12)
  4 介護について
   (1) 介護保険事業
 近藤福祉部長の答弁
  4 介護について 
   (1) 介護保険事業 
 岩本和強議員の質問(13)
  4 介護について 
   (1) 介護保険事業
 近藤福祉部長の答弁
  4 介護について
   (1) 介護保険事業
 岩本和強議員の質問(14)
  4 介護について
   (1) 介護保険事業
 近藤福祉部長の答弁
  4 介護について
   (1) 介護保険事業
 岩本和強議員の質問(15)
  4 介護について
   (1) 介護保険事業
   (2) 介護虐待
 近藤福祉部長の答弁
  4 介護について
   (2) 介護虐待
 真鍋光議員の質問(1)
  1 新しい福祉について
   (1) 子供の虐待問題
   (2) うつ病対策
   (3) 高齢者不明問題
  2 介護支援ボランティア制度について
  3 子宮頸がん対策について
  4 救急医療情報キットについて
  5 別子山過疎対策について
  6 ペットとの共生について
休憩(午後 3時21分)
再開(午後 3時32分)
 佐々木市長の答弁
  1 新しい福祉について
   (2) うつ病対策
   (3) 高齢者不明問題
  3 子宮頸がん対策について
 近藤福祉部長の答弁
  1 新しい福祉について
   (1) 子供の虐待問題
  2 介護支援ボランティア制度について
 工藤市民部長の答弁
  1 新しい福祉について
   (3) 高齢者不明問題
 曽我環境部長の答弁
  6 ペットとの共生について
 佐々木経済部長の答弁
  5 別子山過疎対策について
 古川消防長の答弁
  4 救急医療情報キットについて
 真鍋光議員の質問(2)
  1 新しい福祉について
 近藤福祉部長の答弁
  1 新しい福祉について
 真鍋光議員の質問(3)
  1 新しい福祉について
 工藤市民部長の答弁
  1 新しい福祉について
 真鍋光議員の質問(4)
  1 新しい福祉について
  3 子宮頸がん対策について
  2 介護支援ボランティア制度について
  4 救急医療情報キットについて
  5 別子山過疎対策について
  6 ペットとの共生について
散会(午後 4時19分)


本文
平成22年9月14日 (火曜日)
 議事日程 第2号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
――――――――――――――――――――――
  本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
  出席議員(28名)       
  1番   神 野 敬 二    2番   西 原   司
  3番   永 易 英 寿    4番   古 川 拓 哉
  5番   伊 藤 謙 司    6番   西 本   勉
  7番   高須賀 順 子    8番   岩 本 和 強
  9番   大 石   豪    10番   大 條 雅 久
 11番   藤 原 雅 彦    12番   真 鍋   光
 13番   藤 田 豊 治     14番   高 橋 一 郎
 15番   藤 田 幸 正     16番   伊 藤 優 子
 17番   藤 田 統 惟     18番   岡 崎   溥
 19番   伊 藤 初 美     20番   石 川 尚 志
 21番   村 上 悦 夫     22番   佐々木 文 義
 23番   真 木 増次郎    24番   仙 波 憲 一
 25番   白 籏 愛 一     26番   近 藤   司
 27番   加 藤 喜三男    28番   山 本 健十郎
――――――――――――――――――――――
  欠席議員
な   し
――――――――――――――――――――――
  説明のため出席した者
 市長            佐々木   龍
 副市長           石 川 勝 行
 企画部長         田 中 洋 次
 総務部長         堀 田 高 正
 福祉部長         近 藤 清 孝
 市民部長         工 藤   順
 環境部長         曽 我   忠
 経済部長         佐々木 一 英
 建設部長         源 代 俊 夫
 消防長           古 川 和 彦
 水道局長         本 田 龍 朗
 教育長           阿 部 義 澄
 教育委員会事務局長  高 橋 康 文
 監査委員          加 藤   哲

  港務局事務局長        亀 井 喜一郎
――――――――――――――――――――――
  議会事務局職員出席者
 事務局長         藤 田 恭 一
 議事課長         粂 野 誠 二
 議事課副課長      和 田 昌 志
 議事課副課長      飯 尾 誠 二
 議事課調査係長    徳 永 易 丈
 議事課議事係長     阿 部 広 昭
 議事課主任        大 田 理恵子
 議事課主事       高 本 大 介
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前10時00分開議     
○議長(村上悦夫) これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第2号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(村上悦夫) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において伊藤初美議員及び石川尚志議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第2 一般質問
○議長(村上悦夫) 次に、日程第2、一般質問を行います。
 この際、申し上げます。
 一般質問における各議員の発言は、それぞれ通告の時間以内となっておりますので、御了承願います。
 これより代表質問に入ります。
 順次質問を許します。まず、山本健十郎議員。
○28番(山本健十郎)(登壇) おはようございます。
 自民クラブの山本です。
 ただいまから自民クラブを代表して質問をいたします。
 新居浜市も、過去に例のない猛暑が続いています。昨日は、加戸知事が後援会で退任することを表明いたしました。また、本日、午後3時30分ごろには、民主党の代表が決まり、小沢氏か菅氏か、どちらかが総理となるわけですが、いずれがなるにせよ、政策の違いがあり、地方自治体に大きな影響があろうかと思いますが、そういうことを思いながら、通告に従い質問をいたします。
 まず初めに、市長の政治姿勢についてお伺いいたします。
 まず、地方自治の危機についてですが、佐々木市長も、就任以来、3期目の後半に近づいてまいりました。県内11市の中でも古参市長とも言われるようになり、指導的役割が求められています。
 そのような中で、地方議会では、市長と議長のバトルが市民を巻き込み、壮絶な闘いが多くの自治体で起きています。私は、佐々木市長が、市長の退職金ゼロを選挙公約にし、平成13年3月議会に特別職も含め退職金をゼロとする条例議案の提出からの4年間をしみじみ思い出します。私たち議員も賛否両論の中で、市長を含む特別職の退職金を25%カットする議案を議員提案して可決して、類似団体の中では最低の退職金に決定いたしましたが、その後、公約に掲げた関係から、市長自身の任期中は受け取らない議案を提出し、各議案の取りまとめ問題など、市長の執念が実り、議会はよしとして今日に至っていますが、佐々木市長は、今、問題視されている他市の議会からすれば、当時問題も多かったが、議会と対峙して比較的取り組まれたのではないかと思われます。現在の状況も踏まえ、どのように回想されますか、まずお伺いいたします。
 今日、市長選挙の中で当選される市長は、各地方議会内、財政や市長選の対立構造などで、当選するための公約を掲げて当選された市長が、地方自治は二元代表制を採用しており、首長と議員はそれぞれ住民から直接選ばれるようになっていることをわきまえず、地方自治のルールを無視して、公約を議案として議会に提出し、議会が了承しなかったら市長の考えが市民の考えと錯覚し、議会の解散に市長みずから動いたり、議員の報酬、定数を半減するなどの公約を掲げて議案を提出して議会の中で混乱させ、一方、住民は、議員定数削減や報酬削減には異を唱える人はほとんどいない現状があります。議員としても、ふだんから住民との接触で民意を吸い上げる手だてが不足しているのも事実ではあります。改革が求められていますが、新居浜市議会の予算、決算特別委員会が、議長、副議長を除く全議員参加での審議が行われます。私は、学習効果が深まり、議会のチェック能力が高まるものと思います。佐々木市長は、私と同期で、市議の経験も長く、この地方自治の危機をどのように感じますか。また、この議会の取り組みをどう評価しますか、お伺いいたします。
 さて、地方自治の危機で今特に注目されているのは、鹿児島県阿久根市の竹原市長と名古屋市の河村市長です。この2市は、いずれも公約実現に奮闘する市長に対し、議会が徹底抗戦し、どうにもならない状況に陥っている自治体であります。阿久根市は、竹原市長が議会を招集しないなど、専決処分の乱発の中で、現在、市長のリコール運動が開始され、名古屋市の河村市長は、2大公約の市民税10%減税、地域委員会創設を掲げているが、4月臨時会で賛成議員1名、反対議員74名、そのうち民主党議員が全員反対の中で、少し言葉は悪いですが、自我独善での統合失調症とも思われる状態が続いております。公約が達成しなくては、次期の選挙が危ないとの発想ではないかとも考えます。このようなことの繰り返しは、市民の暮らしの安定と安心、安全につながらないと考えます。専決処分についての考え方とこのような対立構造が多くの自治体で増加していることに対して、経験してこられた先輩市長として、現状をどのように考察されますか、お伺いします。
 また、本日、民主党の代表が決定し、すなわち総理が決まりますが、この議論の中で、小沢前幹事長が、ひもつき補助金を一括交付金にすれば、総額を3割減らせると主張していますが、地方自治体の影響についてお伺いいたします。
 第五次長期総合計画についてですが、市長は、平成23年度を初年度として、第四次長期総合計画の成果検証、本市を取り巻く社会情勢の分析、市民、各種団体、企業のニーズや意見を把握しながら、市民と協働して、新居浜市の望ましい将来像を見据えて計画し、市長の3期目の公約の産業、福祉、環境分野の調和のとれた新居浜市を目指すと述べられています。第五次長期総合計画の基本構想案、基本計画案が策定され、パブリックコメントを行っていると思います。今回は第四次と違い、市長として、最初から取り組めると思いますが、第四次の成果内容を踏まえ、第五次に向けどのような計画内容で進んでいかれるかをお伺いいたします。
 次に、西条地区工業用水道事業についてお伺いいたします。
 この事業の経過は、昭和39年1月に、東予地区が新産業都市に指定され、その年に加茂川総合開発事業計画が策定され、昭和48年3月に黒瀬ダムが完成、その年に工業用水専用施設の建設が開始、昭和59年度に西条地区に一部給水開始、その後、平成9年度に新居浜地区、壬生川地区に給水が開始され、平成19年3月に建設工期が終了されました。この事業の当初の総計画給水量は日量22万9,000トンで、地区ごとの計画給水量と契約給水量は、西条地区では計画給水量12万9,000トン、契約給水量は3万3,280トン、壬生川地区は計画給水量3万6,000トンで、契約給水量6,390トン、新居浜地区では計画給水量6万4,000トンで、契約給水量2万1,100トンで進められましたが、給水開始から四半世紀もたって、産業構造の変化、工場での水リサイクル技術の進展、瀬戸内の環境規制の強化、工業団地の減少などの要因から、計画給水量の4分の1にとどまる中で、県の一般会計からの無利子貸付金が平成18年度末で約156億円、公営企業管理局の他事業からの貸し付けが約17億円、平成20年度から平成29年度までの資金不足見込み額48億円などで、合計約221億円とも言われています。その対応策の協議のため、松山分水問題が浮上して、西条市、松山市、愛媛県が、西条工水をめぐり対立軸が生じたわけであります。愛媛県は、事業存続のために、抜本的な経営改善方策が必要と判断し、平成21年3月に、西条地区工業用水道事業経営改善計画を策定され、日量8万7,420トンと計画給水量を縮小することで経営の安定化を図り、県は当面、西条工水の経営と松山分水問題は分けて考えるとも言われています。
 以上のような背景の中で、現在の地方経済の厳しい状況の中で、加戸知事は、水道料金の値上げの回避や現在の契約給水量から2万7,000トンのプラスは県の責任で行うなどの配慮で、一定の進展が見られたと思います。この問題は、西条市、県、松山市の分水問題がまだまだ続いていくのではないかと思いながら、以下お伺いをいたします。
 平成21年3月に西条地区工業用水道事業経営改善計画が示されましたが、その内容についてと、新居浜市の企業の影響についてお尋ねいたします。
 次に、佐々木市長は、松山分水含みの水問題協議会にどのような思いで参加を決められたのでしょうか。また、加戸知事は、西条市長からの要請なので、新居浜市長に要請したと発言されていますが、この西条市長の参加要請を佐々木市長はどう受けとめますか、お尋ねをいたします。
 次に、工業用水の残り14万2,000トンは、県が貯留権を持ち、これから起こる松山分水などは、残り分からの話になり、知事の言葉として、西条市民が余剰水量を松山分水に回す了解をされるかどうかであると言われ、水利権のない新居浜市長の発言が、今なぜか注目されていますが、以前、佐々木市長は、県が参加することがあっても、オブザーバー的な立場にとどまると発言していますが、今回はそうもいかないようにも思います。いかがですか。また、地域経済のために、工業用水を守る使命がある中で、どのようなお考えで参加するのか、お伺いをいたします。
 次に、新居浜港務局と新港湾計画についてお伺いいたします。
 新居浜港は、江戸時代の別子銅山の開坑以来、産銅の積み出し、諸物資搬入の拠点として発展したと思います。昭和8年に住友別子鉱山株式会社により、大規模な築港がなされ、このことから、工業用地、防波堤、航路、泊地など建設され、現在の臨海コンビナートの基礎が築かれ、戦後は、石油コンビナートが形成され、工業港として成長してきたと思われます。さらに、昭和26年に重要港湾に指定され、新居浜市を設立母体として、港湾管理者として新居浜港務局が設立され、港務局委員会は、委員7名、監事3名で構成され、運営されています。これは、国内でただ一つとなった港務局とも言われています。近年のグローバル化の進展、外貿物流の需要の増大、コンテナ化、船舶の大型化など、輸送革新をもたらしたことから、物流機能の強化、廃棄物受け入れ空間の確保、大規模地震時の防災機能の構築などを基本として、本港地区の水深12メートル岸壁、1バース、関連施設等廃棄物処理用地完成、東港地区の水深7.5メートル耐震強化岸壁、1バース、水深5.5メートル岸壁、1バース、関連施設などを含めて平成11年8月に計画を改定して進めていると思います。その間、平成17年3月までに、マリーナ関連のすべての整備が完了したと思われます。民主党政権下で重点港湾が1県1港の中で、県内では、松山、東予港の2港が最近指定されました。私たちは、新居浜港は指定されると思っていましたが、外れたことは非常に残念であります。
 そこで、以下、お伺いをいたします。
 愛媛県には、6カ所の重要港湾がありますが、日本で唯一の港務局がある新居浜港がなぜ外されたのか、これは佐々木市長を初め、庁内の取り組みが不十分ではなかったのか、お伺いします。
 次に、加戸知事は、定例記者会見で、三、四港選んでほしかった。そして、重点港湾とは、新規事業として直轄事業で取り組む港であると語られていますが、市長としてはどのようにお考えになりますか、お伺いします。
 3つ目として、本港地区の水深12メートルの計画は、直轄事業が外されたことで進まないのではと考えますが、庁内挙げて今後どのような取り組みをされますか。
 4つ目として、港務局の業務内容と計画に基づき、進捗状況と完成年度及び期待される効果についてお伺いをいたします。
 次に、総合健康運動公園の建設についてお伺いいたします。
 新居浜市は、平成18年に庁内プロジェクトにより調査研究され、具体的なエリアとしては、市営サッカー場を中心とした付近の約7.5ヘクタールで大規模なスポーツ大会やイベントの開催も視野に入れた報告書を作成しています。
 一方、他市の状況を見てみましても、四国中央市、西条市など、スポーツ施設を集約した運動公園を早期に建設いたしております。総合健康運動公園は、幼児から大人までの家族が集える散策場所と、高度な技術を持つ世界的なプレーヤーを迎え、スポーツを通じ市民の一体感ができ、健康づくりが促進され、将来の新居浜市にぜひ必要であると考えます。愛媛国体も7年後の平成29年に決定しており、今から待ち遠しく、感動を覚えます。総合健康運動公園の建設エリアとして、私は、面積7.5ヘクタールは、非常に狭いと思います。変更の余地があると思いますが、どうでしょうか。今、住友金属鉱山を中心とした住友企業の所有する山田社宅跡地が注目されています。跡地約19ヘクタールのうち、市も近代化遺産用地として3ヘクタール程度を確保したいと思っておるようですが、私は、この歴史のある貴重な跡地をぜひとも総合健康運動公園の建設場所に近代化遺産用地とあわせてするべきだと思います。市は、早急に具体的な構想を立て、早期に住友関係者とお話をすることが必要ではないかと考えます。今後どのように取り組みを進められますか、お伺いをいたします。
 次に、教育行政についてお伺いいたします。
 まず、公立幼稚園の廃園についてですが、本市には、幼稚園教育施設として、現在、王子幼稚園、定員280名で園児121名、充足率約43%、神郷幼稚園、定員200名で園児数55名、充足率約28%の2園と私立幼稚園が9園で、平均の充足率は60%を大きく割り込んでいる状況のようであります。このような状況下で、出生率も低下している中で、私立幼稚園では、経営が成り立たない状況が生まれていることも想定されます。この問題は、自民クラブから、平成19年6月議会で白籏議員、平成19年9月議会で藤田幸正議員が質問を行い、教育長から答弁を受けていますので、その内容を含めて、以下、お伺いいたします。
 まず1つは、公立の王子幼稚園は、平成13年度以降、50%を維持していましたが、平成21年度、平成22年度は充足率約43%と大きく落ち込み、神郷幼稚園も、平成11年度以降、40%を割り込み、平成17年度から平成22年度の間、30%を前後している状況の中で、私立幼稚園との競争も公立幼稚園では3歳児保育、延長保育、募集期間も私立の後に行っておるということで競争がしづらいと、こういう教育長の答弁もあります。また、公立と私立の幼稚園での教育の本質の違いは、文部科学省の教育要綱に基づいており、行事以外に違いはないとの教育長の答弁もあります。藤田幸正議員の再質問の中で、教育長は、廃園も視野に入れて、存続についてさらに考えていきたいと思っていますと答弁されています。今、約3年経過しておりますが、公立幼稚園の廃園に向け、どのような内容で議論、検討され、決断に向け取り組まれていますか、具体的にお尋ねをいたします。
 次に、地域主導型公民館の問題点についてでありますが、地域主導型公民館への移行は、各公民館内、議会で多くの議論がありました。その中で、初年度は、泉川公民館、金子公民館に始まり、大島、別子山公民館を除き、現在、18館のうち、残り中萩、角野公民館の2館で、残り2館も平成23年度に移行準備と思われます。
 そこで、人口2万500人近くを抱える中萩校区の移管に際しての問題点についてお尋ねをいたします。
 まず1つは、主事職は正規職員、週約40時間勤務から、非常勤職員、週約30時間勤務に移行するために、週に必ず1日の休みが生じ、今回の地域主導型の中で、主事補の変更はないが、同じ内容が生じます。つまり、週に1人作業が2日できるか、週1回職員が不在のときが生じます。また、正規職員の残業が年約80時間ぐらいあるようです。そしてまた非常勤職員は、代休で処理するようであります。主事、主事補が非常勤職員になるので、週のうちで非常に休みが多くなります。そういうことから、館長の報酬は月約6万円弱のようですが、館長に多くの負担がかかり、何よりも校区住民に大きな負担が生じます。
 そこで、以下、お伺いをいたします。
 不足分は、臨時職員での対応が必要ですが、どのように対応いたしますか。
 2つ目は、館長の報酬を上げることの対応策と、館長の就任要件の70歳までを75歳までにすることがぜひ必要と考えますが、いかがですか。
 3つ目として、非常勤職員の主事、主事補の雇用は、現在、6年、毎年の更新ですが、最低10年は必要じゃないかと思います。優秀な人材が来ないわけです。どのように考えますか。
 4つ目として、今回の地域主導型公民館への移行は、公民館は地域で行うという名のもとで、主事を正規職員から非常勤職員にしたことだけだと思います。16館移行したとして、どのくらいの人件費が削減になったか、お伺いをいたします。
 次に、少年科学館の創設についてお尋ねいたします。
 昨今、理科に対する児童生徒の興味、関心が大変低くなってきており、授業における理解力が低下したり、日常生活において重要と思われる基礎的な科学的知識を持たない人がふえています。これは、ゆとり教育の推進により、授業時間数の削減で、観察、実験、資料、データなどから理解を求めるような授業の構成がしづらくなるなど、中学校でも技術・家庭科、技術分野の時間数が大幅に削減されるなど、理科、科学などの楽しさや本質が伝えられにくくなっているようです。それらのことから、理科離れをなくする、科学技術に興味を持たせるために、各地で科学実験教室や講演など、多数開催されているようです。本市では、関係企業、教育機関としては新居浜工業高等専門学校、新居浜工業高校、世界的な科学技術を駆使して活動している住友金属鉱山、住友化学、住友重機械工業など、世界に誇れる企業が活動をしています。最近、話題になったはやぶさ探査機は、世界の注目を集め、科学立国日本を発信をいたしました。この計画に参加したメーカーの中で、NEC、東芝などありますが、ともに住友重機械工業さんの名前がありました。これは、新居浜市の大きな誇りでもあります。こういうことの背景の中で、以下、お伺いをいたします。
 1つは、学校教育の中で、どのような方針を立てられ、努力をされていますか。また、企業との連携や新居浜工業高等専門学校、新居浜工業高校等との取り組みについてお尋ねいたします。
 2つ目として、以前に宮西小学校の科学クラブの授業を住友グループの現役、OBなどが講師として年に何回か行っているようですが、どのような内容で継続して行っているのか、このような事業を今後どう発展させますか。
 3つ目として、この理科離れの対策は、学校や教師だけではなく、行政の出番が必要だと思います。山口県の防府市では、青少年の科学技術に対する夢と創造力をはぐくみ、創造力豊かな人間形成を図る目的で、少年少女発明クラブを発足させ、青少年科学館で取り組んでいますが、防府市の取り組み内容と、全国的にどのくらい取り組まれていますか。当市での取り組み、考えはありますか。このような内容で、全国的な組織はどのようになっていますか、お尋ねいたします。
 4つ目として、このような新居浜市の社会構造の背景と市内で子供の施設が少ない中で、青少年科学館(仮称)の創設に向け取り組んでいただきたいと思いますが、お考えをお伺いをいたします。
 次に、都市基盤整備についてお伺いいたします。
 そのうち、道路行政と公共下水道についてお尋ねをいたします。
 道路行政についてですが、とにかく新居浜市の道路の舗装は悪いです。市外、県外からの帰郷者やお客さんが驚いています。車を運転しても、首が痛い、CDが飛ぶ、やたら物が落ちる、西条市と比べ悪い、これはパッチ当て舗装の問題提起で、本年5月の市長への手紙、メールの一部です。
 そこで、市内には、国道、県道、市道、農道、河川堤防などがあり、特に舗装面に穴があいた場所がたくさんあり、対応が分散しているために対策がおくれるように思います。私は、このことについて、道路相談、交通安全の推進、交通安全計画を含んだ交通安全対策課を設置し、取り組む必要があると思いますが、いかがでしょうか。
 また、現在、農道や河川堤防は、この穴埋めの対策についてどこで取り組みをされているのかもお伺いします。
 また、国道11号新居浜バイパス、県道主要幹線、市道の主な幹線道路についての進捗状況と完成年度についてお伺いをいたします。
 次に、公共下水道についてお伺いをいたします。
 現計画は、平成23年度で終了するようですが、線引き廃止になり、家屋の建設が進む中、次期計画に向け、認可区域の拡大を求めるべきだと思いますが、どのように取り組みをされますか。
 また、透明化を図るため、企業会計の導入を図る取り組みについてのお考えはどうでしょうか。
 また、旦之上地区は、認可区域で唯一着手できていない地域です。計画道路は、未着手の中でどのような手法で取り組みされますか、お伺いをいたします。
 次に、区画整理事業(駅前・旦の上)についてお伺いいたします。
 まず、駅前土地区画整理事業については、平成22年度が仕上げの年であります。いろいろな問題も含みながら、市民の前に姿が見えてきたように思います。今年度の完成状況と建設事業費、施工面積27.8ヘクタールのうち、計画予定がない市の残土地の面積及び購入価格についてお伺いをいたします。
 次に、旦の上土地区画整理事業については、第五次長期総合計画の基本計画案には記載がないように思います。このことについて、まず事業を中止するのかどうか、まずお伺いいたします。この土地は、昭和48年に新市街地としての面整備を前提に市街化区域に指定され、昭和63年から土地区画整理事業が着手されて約二十二、三年でありますが、面整備が滞っております。どのような手法で土地利用を行うのか、またこの地区は、先ほども言いましたように、公共下水道が着手できていません。あと二、三年後には公共下水管が国道11号新居浜バイパスの進入口まで来ます。都市計画道路の建設が急がれますが、取り組みについてお伺いをいたします。
 次に、角野船木線、上部東西線についてお伺いします。
 この道路は、つながりを持ち、高速道路の新居浜インターチェンジから西条インターチェンジにつながり、この間の高速道路で事故や災害時の大動脈になり、新居浜市の経済の動脈になると思います。進捗状況と完成年度についてお伺いいたします。
 なお、上部東西線については、現在、東からの事業化に取り組んでいますが、工期は平成30年度ぐらいの完成と言われております。これでは、市民の要望にはこたえられません。西側、大生院地区までは完成しておりますが、そこから旦之上に抜ける事業化がぜひ必要と考えますが、取り組みについてお伺いをいたします。
 次に、市営住宅の建てかえについてお伺いをいたします。
 新居浜市の市営住宅は、2,084戸で管理されていると思われます。そして、そのうち政策空き家は82戸とも言われて、十数年間放置されていると思います。本来、政策空き家が82戸もなぜできたかであります。この問題は、平成8年ごろに、南小松原団地9-1号棟、治良丸南団地の平成13年度完成目標の中で政策空き家が生じたのではないかと思います。市営住宅に関しては、建てかえも含め、多くの議員が市民の声を議場で届けた中で、ようやく平成15年に新居浜市公営住宅ストック総合活用計画の中で、建てかえについては南小松原団地9-1号棟、治良丸南団地、篠場団地、大生院団地の優先順位で建設すると発表されたわけであります。現在、入居を希望されている方は、昨年の抽せん申込者では150人、本年5月の随時募集の申込者は119人で、合計269人と、多くの待機者がこの数年続いておるようです。
 このような状況の中で、以下、お伺いをいたします。
 1つは、佐々木市長就任以来今日まで、市営住宅の建てかえに取り組まれなかった理由についてお伺いをいたします。
 2つ目は、住宅困窮者、待機者が多くおる中で、長期の政策空き家は問題であります。放置の理由と今後の取り組みについてお伺いいたします。
 3つ目は、市営住宅の4団地の建てかえについて、より具体的な建設スケジュールとその内容をお伺いいたします。
 次に、市民文化センターの建てかえについてお伺いをいたします。
 市民文化センターの大ホールは、昭和37年11月3日に完成され、48年経過しています。途中、客席、音響設備など改修し、建設面積3,713平米、客席数1,243席で、現在に至っています。舞台の狭さ、楽屋の貧弱さなど、有名な芸術家の来演が少なく、西条市、四国中央市が新しく建設され、よい芸術家が来ているようであります。その中で、余計貧弱な文化センターとの市民からの声が多くなってきております。駅前の芸術文化施設より文化センター大ホールの建てかえが先との声がさきの市長選の中でも多くの市民からありました。私は、第五次長期総合計画の10年の中で、建設に向けた取り組みが市民の声にこたえることだと思います。
 そこで、概略の事業費、進め方などについてお考えをお伺いいたします。
 次に、財政問題と職員定員(定数)についてお伺いいたします。
 財政のうち、財政調整基金と市債残高の平成26年までの推移についてまずお伺いをいたします。
 平成21年度の決算によると、財政調整基金は、38億1,946万8,000円と確定いたしましたが、平成19年6月議会の西原司議員への答弁で、平成21年度末の財政調整基金残高見込みは18億2,984万3,000円で、平成26年度にはすべて取り崩すとも答弁をされていますが、答弁と決算では約19億8,962万5,000円と大きな乖離が出ていますが、推計は信用ができない気もいたしますが、内容についてお伺いをいたします。
 職員定数についてですが、職員定数は988名と定められていますが、平成17年度策定の集中改革プランの中で、平成22年度までに49名の削減を目標とされていましたが、削減人員数と現在の定員は何名か、そして臨時職員と非常勤職員の人員は現在何名か、また職員の再任用、再雇用の人員は何名か、今後年金の受給年齢などから、職員がふえてくるように思いますが、どのような人員で推移すると考えますか、お伺いをいたします。
 最後になりますが、経済・雇用の現状と今後の取り組みについてお伺いいたします。
 内閣府の月例経済報告、日本銀行の金融経済月報によると、日本の景気は、着実に持ち直しをしてきており、自立的回復への基盤が整いつつあるが、失業率が高水準にあるなど、依然厳しい状況にあり、アメリカ、欧州を中心とした海外景気の下振れ懸念、金融資本市場の変動やデフレの影響など、景気を下押しするリスクが存在すると発表され、先行きについては、輸出や生産は一時に比べ増加ペースが鈍化するも、増加を続けていく。設備投資は持ち直しつつある。雇用、所得環境は、依然厳しい状況にあるが、幾分和らいでいる。そうした状況下で、個人消費は、猛暑効果の影響や耐久消費財の駆け込み需要で持ち直し基調が続いている。住宅投資は下げどまっているが、公共投資は減少していると発表されています。しかし、実体経済は、円高83円台、株価が大幅下落など、国民は発表どおり期待をしてないようにも思います。また、現在、政府は、民主党の代表選挙で、政策は無策状態が継続し、世界から見放されているようにも思います。
 この背景を受け、市内の輸出、生産、雇用、設備投資、住宅着工、個人消費、工業製品出荷の現状と今後の見通しについてお伺いいたします。
 また、過去一、二回取り組まれたと思いますが、市民の高揚と経済の活性化のために、景気の起爆剤として、仮称ですが、産業技術フェスティバルの開催に向け取り組むお考えについてもお伺いいたします。
 以上で第1回目の質問を終わります。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) おはようございます。
 自民クラブ代表の山本議員さんの御質問にお答えします。
 市長の政治姿勢についてのうち、地方自治の危機についてでございます。
 まず、特別職の退職金制度についてでございますが、私が市長に就任後の平成13年3月議会で、特別職の退職手当条例の廃止を提案させていただいて以来、平成19年12月の市議会定例会において御議決をいただくまで、あわせて4度にわたり特別職の退職手当に関する条例議案を提案させていただきました。提案の都度、議会におかれましては、熱心に御審議をいただき、さまざまな議論を重ねていただきましたが、何度か修正を重ねながら、結果的には私の考え方というものを御理解していただけたものと、大変ありがたく感謝をいたしております。
 次に、首長と議会との対立による地方自治の危機についてでございます。
 山本議員さん御指摘のとおり、地方自治体は、執行機関の長と議事機関である議会の議員をそれぞれ住民が直接選挙で選出する二元代表制でございます。そのため、私は、執行機関と議会は、住民を代表する機関であるという意識を常に持ち、それぞれ独立、対等の関係に立ちながら、相互に協力して、自治体運営に当たる責任を持たなければならないと考えております。首長と議会は、対立をするのではなく、また対立と申しますのは、意見の相違や議論というのは対立ではなく、議会と首長のあるべき姿だと思っております。また、自治体の住民のため、発展のために行わなければならないことを議論をするという、そういう意味での両輪となるべきものと思っております。二元代表制の一翼を担っていただくためには、議会における役割と責任は大変重要なものがございます。その機能をさらに充実させるため、本市におきましては、議会改革調査特別委員会において研修を重ねられ、予算特別委員会や決算特別委員会における審議方法の変更などの改革に取り組んでいただいております。また、本会議や委員会の議論におきましても、他の市議会に比べましても非常に活発ではないかというふうに思っております。私が議員のときに、こういう議会になってほしいと思ったことが、実現をしてきているというふうにも思っております。これらの議論を通じて、本市の課題が明確になっているものと思っております。
 次に、専決処分についての考え方についてでございます。
 専決処分の必要性については、議会が機能しない事態への対処、スピーディーな市政運営のためには必要であると思いますが、専決処分については、地方自治法で定められている範囲に限定されるべきだと考えております。地方自治におきましては、議会制民主主義がとられていることから、議会と市長が議場において議論を重ねるべきであり、またその議論の結果については、お互いに尊重しなければならないと思います。
 次に、ひもつき補助金を一括交付金にすることによる地方自治体への影響についてでございます。
 一括交付金とは、国が地方自治体に使途を特定して支出する補助金や負担金、いわゆるひもつき補助金を基本的に地方が自由に使えるお金として一括交付する仕組みでございます。新聞報道等にありますように、平成22年度の国の補助金総額約21兆円のうち、約7割が社会保障費であることなどから、3割削減をすることは現実的ではないと考えております。また、具体的な方針が示されていないことから、現段階での影響は不透明でありますが、4月19日に開催されました国の地域主権戦略会議、補助金の一括交付金化に関する地方ヒアリングに、全国市長会から資料として提出した補助金の一括交付金化にあたっての考え方についてで示されているとおり、一括交付金は、補助金制度改革の第一歩として、国により使途が限定される財源から、地方の自由度が拡大することにつながるということを前提に、その方向性は理解し、期待するが、過渡的な措置であり、国と地方の役割分担に応じた適正な税源配分と地方交付税の財源調整機能、財源保障機能の充実強化等につながるものでなければならないと考えております。
 また、今回の一括交付金も、国のほうから一括交付金化をしてやるというふうな視線を感じております。まず重要なのは、地域主権一括法案の成立によって、国と地方の対等な立場での協議を法制化して仕組みをつくり、地方の意見を反映した制度にするべきであるということでございます。三位一体改革における地方自主財源の減少など、これまで経験しておりますので、十分警戒もしながら、注視をしていきたいと考えております。
 次に、第五次長期総合計画についてでございます。
 私が市長に就任する以前から策定作業に着手しておりました第四次長期総合計画につきましては、就任後に内容の見直しを行い、市長としての役割を果たし、新居浜市の発展の指針となるよう、10年後の新居浜市の姿を思い描きながら策定したものでございます。第四次長期総合計画の残す期間もわずかとなり、総仕上げを行っているところでございますが、計画に盛り込みました各施策につきましては、おおむね達成できたと考えております。しかしながら、この10年間を振り返りますと、時代は大きな潮流の中にございました。経済のグローバル化と地域経済の低迷、地球温暖化など、環境問題の顕在化、情報通信技術の目覚ましい発展など、従来の価値観では対応できない事象も多くなってきております。また、別子山村との合併や国の三位一体の改革、地方分権時代の到来など、本市を取り巻く環境や国と地方の関係も大きく変革してきております。
 こうした中、平成23年度からの第五次長期総合計画の策定に当たりましては、4つの視点を基本方針として取り組んでおります。1つ目として、市民との協働による計画づくり、2つ目に、時代の潮流を反映した計画づくり、3つ目に、財政状況に即した計画づくり、そして4つ目が、わかりやすく、活用できる計画づくりでございます。その中で、特に私の気持ちも込め、本市の10年後の思い描いた姿として、将来都市像-あかがねのまち、笑顔輝く-産業・環境共生都市として提案させていただいております。あかがねまちは、別子銅山によって発展してきた新居浜市、その先人の知恵、精神を次世代にも継承し、近代化産業遺産などの地域資源を生かすとともに、都市基盤等の整備によりまして、市民一人一人が誇りと愛着を感じることのできるまちづくりを目指すことでございます。笑顔は市民であり、子供を産み育てる環境づくりや地域の支え合いのシステムづくり、またさきの災害を教訓とした安全、安心のまちづくりを進めることで、子供から御年配の方まで、だれもが住んでよかった、幸せを感じることができる笑顔あふれるまちづくりを目指すことでございます。産業・環境共生都市は、働く場を確保し、まちの持続的発展のために活力に満ちた産業都市を目指すとともに、深刻化する地球温暖化問題等にも適切に対処し、また生活環境の向上に努め、経済の活力と環境のよさが共生し、快適に過ごせる都市を目指すことでございます。
 この都市像の実現に当たりましては、4つの理念のもと、まちづくりを進めてまいりたいと考えております。第1に、市民が安全・安心を実感できるまちづくり、第2に、市民、団体、事業者と行政が一体となったまちづくり、第3に、市民の皆様が郷土に誇りと愛着が持てるまちづくり、第4に、子どもたちの未来に責任が持てるまちづくりでございます。この4つのまちづくりの理念のもと、分野別の計画として、快適交流、環境調和、経済活力、健康福祉、教育文化、自立協働という6つのフィールドで施策を推進してまいりたいと考えております。
 また、この施策の検討に当たりましては、社会経済情勢の変化に対応するとともに、職員の英知を集め、また市民の皆様の御意見や御提言を十分取り入れた計画とすることが重要と考えております。このことから、策定に当たりましては、市民、各種団体、企業のニーズや意見の把握に努めるとともに、基本計画の策定作業につきましては、広く市民の方に参加をお願いするため、長期総合計画市民会議を設置し、市の職員と協働して、6つの部会で延べ35回の会議を開催していただき、数多くの御意見、御提言をいただく中で、基本計画案として取りまとめを行ったものでございます。現在、基本構想案、基本計画案に対するパブリックコメントを実施しておりますが、今後におきましては、御意見の集約、対応の検討等を行い、市民の皆様の御意見、御要望を反映した長期総合計画になりますよう、策定作業を進めてまいります。
 次に、西条地区工業用水道事業についてでございます。
 まず、水問題協議会へどのような思いで参加を決めたのか、また西条市の参加要請をどう受けとめたかについてでございます。
 仮称ではございますが、水問題に関する協議会の設置につきましては、松山市から愛媛県への設置要望書の提出、愛媛県知事から西条市長への参加要請を経て、私にも加戸知事から参加についてのお話がございました。本市は、加茂川、黒瀬ダムを供給源とする西条地区工業用水道を利用している立場として、またこれまでも西条地区工業用水の利用促進方策を検討する西条地区工業用水利用促進協議会の会員であったこと、さらに西条市側の意向も受けとめ、参加を決定したところでございます。
 また、西条市の参加要請についてでございますが、西条地区工業用水道は、西条、新居浜地区の経済発展に資することが本来の目的であり、西条市とはともにさきの西条地区工業用水利用促進協議会や松山分水に関する意見交換会において、工業用水の利用拡大、それぞれの水資源の現状や課題等について検討協議を行った経緯がございますことから、今回、参加をするということについては当然だと思っております。
 次に、どのような考えで協議会に参加するのかについてでございます。
 山本議員さん御指摘のように、本市には加茂川の水利権というものはございませんので、これまで黒瀬ダムからの松山分水をテーマにした議論については、河川管理者である愛媛県と当事者である松山、西条両市が協議するべきであると考えております。しかし、今回の協議会、もっとも現時点でその協議会の詳細等について聞いてはおりませんけど、報道等、また記者会見等によりますと、分水を前提とした協議会ではなく、加茂川水系の利用について、愛媛県と3市で共通認識を持つことが第1の目的であると受けとめておりますことから、まずそのために議論を行うべきだと考えております。また、地域経済発展のため、工業用水を守る立場といたしましては、新居浜市、西条市ともに同じ立場でございまして、将来にわたり必要な工業用水を確保すること、そして現在の単価というものを維持すること、この2点は特に強く主張していきたいと考えております。
 次に、総合健康運動公園の建設についてでございます。
 総合健康運動公園につきましては、近年、市民の健康づくりや生きがいづくりに対する意識の高まりとともに、スポーツの果たす役割や意義は、これまで以上に重要性が増してきており、市民がいつでも、だれでも、気軽に体を動かすことができる場という位置づけとともに、競技スポーツレベルの向上を進めていく上でも重要であると認識しております。総合健康運動公園の基本的な考え方としましては、平成18年3月の総合健康運動公園構想におきまして、1番目として、市民に親しまれ、市民が気軽に利用できるよう、既存施設の有効活用を図ること、2番目に、今後建てかえが必要な施設については、長期的な視野で集約配置すること、この2つの考え方に基づき整理をいたしております。第四次長期総合計画後期戦略プランでは、この基本的な考え方に基づき、既存施設の有効活用を最優先とし、身近な憩いと安らぎの場として、多くの市民が気軽に健康増進及びスポーツに親しめる環境づくりを行うため、新高橋から城下橋間の国領川緑地の再生整備を進めているところでございます。
 また、既存施設の大規模改修や新規施設の設置につきましては、現在策定中の第五次長期総合計画においても検討すべき重要事項の一つとして位置づけ、庁内プロジェクトチームを設置し、検討を進めております。その案としましては、現在の場所でスクラップ・アンド・ビルドする案、すべての施設を集約化する案、屋内型と屋外型の施設をそれぞれ集約する案などについて検討を進めておりますが、いずれの案におきましても、長期的な取り組みが必要であると考えております。
 このようなことから、第五次長期総合計画では、新たに総合運動公園整備の推進として、基本計画に位置づけ、長期的な視点に立って取り組みを進めることといたしております。
 また、想定する場所につきましては、従来から山本議員さん御指摘の観音原周辺地区というものも構想の大きな候補でございましたが、この地域におきましては、高速インターチェンジからの距離、利便性などを優位性とした内陸型の工業団地、企業誘致というものの方策も考えておりまして、そのような動向も見ながら、また今後は平成29年度開催の愛媛国体に向けた施設整備の方向性も視野に入れ、大規模なスポーツ大会が開催できる施設整備に向け、立地場所については原点に戻り、すべての地域を対象としながら、施設の内容、規模等についての実現化方策を検討してまいります。
 次に、市民文化センターの建てかえについてでございます。
 この建てかえにつきましては、山本議員さん御指摘のとおり、市民の間からの要望というものがかねてよりございました。また、今議会に予算提案させていただいております総合文化施設建設計画の関係の中でも整理をしなければならない課題だと考えております。大ホール本館につきましては、御指摘のとおりその建設が昭和37年、中ホール別館につきましては、昭和49年でございます。大ホールは、昭和61年から昭和62年にかけ、音響反射板の新設、せり舞台の新設、客席幅の拡大など、舞台、客席機能の充実を図るための改修を行っております。鉄筋コンクリートづくりの建物の耐用年数は65年程度と言われておりまして、それを基準といたしますと、今後、大ホール本館が17年、中ホール別館が29年という数字にはなります。このようなことから、市民文化センター大ホールにつきましては、第五次長期総合計画の中で、楽屋、トイレなどの必要な改修を図りながら、創作発表、鑑賞、集会、イベントなど、市民文化の拠点として引き続き有効活用していきたいと考えております。しかしながら、長期的視野に立った場合には、市民文化センター全体の建てかえ等を含めた抜本的な検討が必要となってまいりますことから、資金の確保や本市にふさわしい客席数や舞台機能など、具体的な条件や事業費について、第五次長期総合計画の期間中に総合的に検討をして次につなげていかなければならないと考えております。
 以上、申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(村上悦夫) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 自民クラブ代表の山本議員さんの御質問にお答えいたします。
 まず、教育行政についてのうち、公立幼稚園の廃園についてでございます。
 現在、本市におきましては、公立幼稚園2園、私立幼稚園9園が、それぞれの園の特色を生かしながら、文部科学省が定める幼稚園教育要領に基づき、幼児期における教育を実施するほか、家庭及び地域における幼児期の教育の支援に取り組んでいます。
 山本議員さんの御意見にもありますように、近年の出生率の問題のほか、共稼ぎ世帯の増加など、社会情勢の変化により、幼稚園の充足率が、一部の園を除き低下傾向にあることは事実として認識しております。平成19年の市議会におきまして、廃園も視野に入れて、存続について考えていきたい意向を申し上げました。その後におきましては、国の子育て支援策の一つとして、私立幼稚園の経営の安定や保護者負担の軽減を目的とする私学助成制度や就園奨励事業の充実を図ることが一層進められており、仮に公立幼稚園を廃園した場合には、私立幼稚園や保護者の方への財政的な支援を今以上に図っていくことも必要であると認識しております。しかしながら、限られた予算の中での実施となりますことから、支援の限界も憂慮すべきものと考えられます。
 このような点も踏まえ、また先般の神郷校区のまちづくり校区集会において、神郷幼稚園について地域の方から強い存続の要望もあったことや、王子幼稚園におきましても、常に120名以上園児が在園し、市内の広範囲から通園希望が多いことなど、廃園に対する影響は大きいと考えておりまして、公の特色を生かした幼児教育の拠点として、現時点においては、公立幼稚園を存続させたいと考えております。
 少子化が進んでいる現状でございますが、次世代を担う子供たちのために、公立、私立の幼稚園が、共存共栄を図る工夫をしながら、本市の幼児教育の充実に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、少年科学館の創設についてでございます。
 平成20年3月に告示された新学習指導要領において、小中学校の理科教育の充実を図るため、科学的な思考力、表現力の育成を図る観点から、観察、実験の結果を整理し、考察する学習活動を図ること、観察、実験や自然体験、科学的な体験の一層の充実を図ること、また科学への関心を高める観点から、実社会、実生活との関連を重視した改善を図ることなどの方針が示され、各学校では、これらの方針に基づき、その実現に向けて努力しているところでございます。
 企業との連携や高専、工業高校との取り組みにつきましては、例えば、東予産業創造センターの協力を受け、ものづくり体験教室を開催し、小学生が地元の企業の工場見学を行うなど、ものづくりのまち新居浜を体感させていただいております。また、愛媛県総合科学博物館、東予産業創造センター、新居浜工業高等専門学校におかれましては、小中学校理科主任を対象とした実技研修会で指導をいただいたり、にいはま子ども環境サミットでの講師や小中学生科学奨励賞での審査も務めていただき、本市の理科教育の向上発展に御尽力いただいております。
 次に、宮西小学校における住友グループとの授業についてでございます。
 御指摘のとおり、一昨年まで、惣開小学校、新居浜小学校、宮西小学校の科学クラブ教室で、年に数回、住友化学株式会社の応援を受けて授業をいたしておりました。昨年度は、学校から地域への活動として拡大し、より多くの児童が科学の楽しさを経験できるよう、新居浜校区や宮西校区の文化祭で、胡弓をつくろう、セミ笛をつくろうという楽器の原理をテーマとした理科教室を催しました。本年度は、新居浜、宮西、高津、若宮のそれぞれの校区の文化祭において、子供たちに科学の楽しさを体験させるように計画しており、次年度以降も多くの児童を対象とした理科教室を継続するよう、同社に御協力をお願いしているところでございます。
 次に、防府市の青少年科学館の取り組み内容と全国的な取り組み状況、また本市の取り組みへの考えについてです。
 防府市では、平成13年3月に、子供たちに科学的な興味、関心を追求する場を提供し、自由な環境の中で創作活動を行い、作品を完成する喜びを体感させ、創造性豊かな人間形成を図ることを目的として、社団法人発明協会山口県支部の防府市少年少女発明クラブを開設し、発明クラブ指導員や防府市青少年科学館の専門職員の指導のもと、物理、科学、生物、地学など、各分野の基礎となる学習や機械器具、工具を使っての物づくり、測定器具を使っての実験のほか、全国の発明工夫展などへの作品出展を行っています。
 なお、発明協会は、青少年の自由闊達な創造力を尊重し、科学技術に対する夢と情熱をはぐくみ、創造力豊かな人間形成を図る少年少女発明クラブ事業を行い、地方自治体、教育委員会、学校、企業などの理解と協力を得て、平成21年8月28日現在、全国に205のクラブを設置し、約9,000人のクラブ員が創作活動を行っています。
 本市におきましては、現在のところ、少年少女発明クラブや青少年科学館の創設は考えておりませんが、愛媛県総合科学博物館においては、科学技術に関する正しい理解を深めるための学習機会の提供をしていただいており、同博物館の友の会にある科学クラブなどでは、科学工作や科学実験などを行うだけでなく、青少年のための科学の祭典への出展など、幅広く活動いたしております。市といたしましても、先ほど申し上げましたように、例年多数の小中学生の参加により、小中学生科学奨励賞やにいはま子ども環境サミットの開催、また小学生のものづくり体験教室など、科学との触れ合いを通じて、豊かな人間性をはぐくむ教育を進めております。
 以上、申し上げましたが、他の点につきましては教育委員会事務局長が補足いたします。
○議長(村上悦夫) この際、暫時休憩いたします。
  午前11時03分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前11時14分再開
○議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 補足答弁を求めます。石川副市長。
○副市長(石川勝行)(登壇) 新居浜港務局と新港湾計画について補足を申し上げます。
 まず、港務局の業務内容でございますが、港務局は、港湾法に規定する港湾管理者として、港湾計画の作成、港湾区域及び港務局の管理する港湾施設を良好な状態に維持すること、港湾の開発、利用及び保全並びに港湾に隣接する地域の保全のため必要な港湾施設の建設及び改良に関する港湾工事をすることなどを主な業務といたしております。
 次に、新居浜港港湾計画につきましては、山本議員さん御高承のとおり、平成11年8月に、物流需要の増大や船舶の大型化、コンテナ化等の輸送革新に対応できる公共埠頭の整備とあわせて、地域の環境保全のため、廃棄物受け入れ空間の確保や大規模地震災害時の緊急輸送ネットワークの構築を進めることを基本方針として、平成20年代半ばを目標年次として改定いたしたものでございます。完成年度につきましては、現在、この港湾計画に基づき整備を行っているところでございまして、その進捗状況といたしましては、本港地区の廃棄物処理用地は、平成20年度から供用を開始いたしております。また、東港地区の水深7.5メートル耐震強化岸壁及び水深5.5メートル岸壁につきましては、平成23年10月に水深5.5メートルでの暫定供用開始、さらには平成25年度の全面供用開始を目指しているところでございます。
 期待効果につきましては、この耐震強化岸壁等の供用により、国内物流機能の強化が図られることはもとより、大規模地震発生時の緊急物資輸送拠点として、被災による避難、救助、緊急物資及び復旧資材等の輸送を行う海上輸送ルートの確保が図られることとなります。
 次に、重点港湾の指定に当たり、新居浜港がなぜ外れたのかとの御質問でございます。
 ことし8月、国土交通省は、港湾整備に係る予算が減少傾向にある中、これまで以上に国際競争力を持った港湾を重点的に整備し、アジアの物流拠点としての地位の確立を目指し、国が積極的に整備に関与し、予算を集中的に投資するため、103港の重要港湾のうち、43港を重点港湾として選定したことは御案内のとおりであります。その選定に当たっては、基本的には、1県に1港は拠点港をつくること、さらに貨物の取扱量実績、国際、国内海上輸送網の拠点としての機能、産業、経済を支える地域の拠点性あるいは民の視点といった観点から総合的に勘案したと伺っております。今回、新居浜港は、重点港湾の選定から外れましたが、その選定までの過程では、愛媛県市長会や全国市長会の港湾都市協議会あるいは四国港湾協議会を通じまして、国土交通省へ要望を行うとともに、新居浜港振興協議会におきましても、重点港湾に対する要望を決議し、愛媛県や国土交通省へ要望を行っていただきました。こうした官民一体となった取り組みが、今回の選定に反映されなかったことは、非常に残念なことでありますが、その理由といたしましては、選定の条件として、近い将来に事業着手となる直轄事業があるという視点があったのではないかと推察いたしております。本市におきましては、多目的国際ターミナルの事業着手への調整が十分に整っていなかったことも一つの要因ではないかと考えております。
 次に、重点港湾の意味をどのようにとらえているかとの御質問でございます。
 先ほども申し上げましたとおり、日本がアジアにおける国際物流拠点としての地位を確立していくためには、港湾整備に係る予算が減少傾向にある中で、総花的に港湾整備を図ることは不可能であり、国が直接事業実施を行う港湾を選択し、投資の集中を図るため、103港の重要港湾のうちから43港の重点港湾を選定し、新規の直轄港湾整備事業が着手できる対象港湾のことであると認識いたしております。
 次に、本市の直轄事業が進展しないことによる今後の市としての取り組みについてでございます。
 今回の重点港湾の選定により、港湾計画で位置づけております多目的国際ターミナルの国による直轄での事業実施は、現段階では非常に難しい状況であると認識いたしておりますが、国土交通大臣の会見でも、選定から外れた港湾においても、地域が重要だと考えるのであれば、それに対する補助については、地域と相談しながら考えていくと発言されているように、再度、多目的国際ターミナルの必要性を確認し、補助事業での整備も視野に入れ、整備方策を検討してまいりたいと考えております。
 多目的国際ターミナルの整備の検討に当たっては、平成11年の港湾計画改定から10年以上が経過し、目標年次である平成20年代半ばも迫っていることや、港湾をめぐる経済情勢や港湾に求められる機能も大きく変化しているものと考えられますことから、最新の貨物の動向、企業や関係団体の意見、市の財政状況等を踏まえた上で、港湾計画の見直しを含め、国、県には社会情勢の変化に対応して、柔軟かつ迅速に対応できる仕組みとしていただくよう要望を行うとともに、総合的な観点からその取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(村上悦夫) 田中企画部長。
○企画部長(田中洋次)(登壇) 西条地区工業用水道事業についてのうち、工業用水道事業経営改善計画の内容と本市及び企業への影響についてほか1点について補足を申し上げます。
 まず、西条地区工業用水道事業経営改善計画の内容についてでございます。
 この計画は、大きく4項目から成っておりまして、1つ目といたしましては、新規受水企業の開拓や既受水企業への売水活動の強化を行い、契約給水量の拡大を図り、平成29年度に目標水量8万7,420トンを達成するというものでございます。
 2つ目といたしましては、日量22万9,000トンの計画給水量を8万7,420トンへ縮小することによる経営規模の適正化でございます。
 3つ目といたしましては、この経営規模の適正化に伴い、縮小水量相当分の企業債を一括繰上償還し、資金不足を軽減するというものでございます。
 そして、最後に、電気事業会計からの資金貸し付けの拡充等を行い、なお不足する資金の補てんを図るというものでございます。
 次に、本市及び企業への影響についてでございます。
 今回の経営改善計画は、愛媛県の内部努力により経営改善を行うものとなっており、地域経済に御配慮いただいたものとなっておりますことから、計画実施による新たな市への費用負担や料金の値上げによる企業負担が発生することはございません。また、工業用水を利用している企業からの要望調査や新たに立地可能な土地面積等を踏まえた上で、将来の工業用水需要への備えとして、日量2万6,650トンの余裕水量を確保していただいております。
 このようなことから、現時点におきましては、計画実施による本市及び企業への影響はございません。また、将来的にも、現在の単価を維持していただくとともに、社会経済情勢の変化による水需要に対しては、愛媛県の地域経済に与える東予地区の産業振興という視点から、新たな水の確保について高度な判断をお願いしたいとの要望を行っております。
 次に、財政問題と職員定員(定数)についてでございます。
 財政調整基金と市債残高の平成26年度までの推移でございますが、平成21年度決算を反映させた見込みでは、財政調整基金残高は、平成22年度末が34億2,518万5,000円、以後、平成23年度末が30億800万4,000円、平成24年度末が27億5,899万8,000円、平成25年度末が23億6,173万4,000円、平成26年度末が19億3,038万1,000円と推計いたしております。
 次に、市債残高の今後の推移でございますが、一般会計、特別会計を合わせまして、平成22年度末が910億7,095万5,000円、以後、平成23年度末が908億1,238万7,000円、平成24年度末が902億1,702万6,000円、平成25年度末が885億7,634万2,000円、平成26年度末が860億3,130万円と推計いたしております。
 次に、平成19年6月議会答弁における平成21年度末財政調整基金残高推計と平成21年度決算との差額19億8,962万5,000円の内容についてでございます。
 財政計画は、策定時の地方財政制度や市税収入等を前提として見込んでおりますので、策定後の制度の大幅な変更や経済情勢の変動による市税収入の大きな増減までは推計できていないのが実情でございます。
 御指摘の推計との差につきましては、平成19年度の法人市民税が非常に大きく伸びたことなどにより、市税収入決算額が、財政計画額を29億円上回ったことが大きな要因でございます。市税収入の伸びは、翌年の交付税算定に反映されるため、平成20年度の地方交付税額は、平成19年度議会答弁時の算出根拠となった財政計画額よりも7億円の減となり、市税収入の増と地方交付税の減とで差し引き22億円が推計よりもふえております。また、本市の財政計画の根拠となる国の地方財政計画において、平成20年度の地方再生対策費の創設による4,000億円の増額や平成21年度には生活防衛のための緊急対策として、別枠で1兆円が増額されるなど、平成19年度から大きく制度変更されたことなどもあり、これらの結果、当初財政計画で見込んだよりも一般財源収入総額が増加したことなどから、平成21年度末の財政調整基金残高が、平成19年度の見込みよりも増額となったものでございます。
○議長(村上悦夫) 堀田総務部長。
○総務部長(堀田高正)(登壇) 財政問題と職員定員(定数)についてのうち、職員定員について補足を申し上げます。
 職員の定員については、平成17年に国から示された地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針に基づき、平成17年4月1日から平成22年4月1日までの集中改革プランの5年間で、49人の削減目標を設定して取り組んでまいりましたが、結果として、62人の削減となりました。平成22年4月現在の正規職員は903人、臨時職員は240人、非常勤職員は396人となっております。また、再任用職員は13人、再任用短時間勤務職員は2人、再雇用職員は10人となっております。再任用につきましては、毎年11月ごろに、当年度定年退職者及び向こう3年における定年退職者を対象として、再任用の意向調査を実施しておりますが、公的年金の支給開始年齢の引き上げに伴い、再任用希望者は3割から4割となっておりまして、平成25年度には、定数内職員のうち、30人前後が再任用職員となると予想いたしております。国においては、雇用と年金の接続を図る観点から、公務員の定年延長に関する定数管理、勤務時間、給与などの諸課題についての検討もされておりますので、今後におきましては、現在の再任用制度を含めた多様な高齢者雇用に関する公務員制度の見直しの動向に注意を払ってまいります。
○議長(村上悦夫) 曽我環境部長。
○環境部長(曽我忠)(登壇) 都市基盤整備についてのうち、公共下水道について補足を申し上げます。
 まず、認可区域の拡大についてでございます。
 現行の公共下水道認可計画につきましては、平成23年度を目標年度とし、整備を進めているところでありまして、平成21年度末の整備状況は、行政人口12万5,413人に対し、整備人口が7万486人で、普及率が56.2%、また認可区域面積2,127ヘクタールに対し、整備面積が1,751ヘクタールで、面積整備率が82.3%となっております。このように、認可区域内の面積整備率が80%を超えていることや普及率が全国平均と比較してまだまだ低い水準であることから、認可区域を拡大し、面整備をより一層進めていく必要があり、平成23年度に予定しております公共下水道事業認可変更の中で、区域も拡大することといたしております。
 なお、新たに認可区域へ編入する地区につきましては、公共下水道を将来的に整備する全体計画区域内で、認可計画期間である5年ないし7年間のうちに整備できる面積を拡大する計画といたしておりまして、このほか既整備地区に隣接し、幹線が整備済みで、効率的な整備が行える地区で、DID地区などの人口密集地区を優先して選定することといたしております。
 次に、旦之上地区における公共下水道整備計画についてでございます。
 旦之上地区の汚水排水が流入する計画の川西汚水幹線は、国道11号新居浜バイパスの建設にあわせて整備を行っているところでありまして、平成22年度末には、西河川の東側、国道11号の現道部と国道11号新居浜バイパスが交差する箇所まで整備が完了する予定であります。
 今後の整備計画は、国道11号新居浜バイパスの県道金子中萩停車場線交差点までの現道拡幅区間と、バイパスに接続いたします都市計画道路岸の下旦の上線内に汚水幹線の整備を行い、幹線整備が完了した後、旦之上地区内約51ヘクタールの面整備を行う計画といたしております。しかし、国道等幹線道路建設の進捗が、下水道整備計画に影響いたしますので、今後も関係機関と十分に協議、調整を行うとともに、計画変更等も視野に入れて、早期整備が図られるよう努めてまいります。
 次に、企業会計の導入についてでございます。
 公共下水道事業に地方公営企業法を適用するか否かにつきましては、現行制度では、事業設置団体の任意の判断によるものとされておりまして、平成20年度末で、全国の公共下水道事業1,229事業のうち、159事業の約13%が適用している状況でございます。御指摘のとおり、企業会計を導入いたしますと、経営状況の明確化や経営の弾力化、職員の経営意識の向上が図られるなどのメリットがございます。その反面、導入に伴う資産評価や企業会計システムの構築など、多くの事務の発生や多額の経費が必要でありますことから、費用対効果、財政状況、整備計画、普及率などを総合的に勘案しながら、導入についての検討を進めてまいります。
○議長(村上悦夫) 佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 経済・雇用の現状と今後の取り組みについて補足を申し上げます。
 まず、市内経済の現状のうち、輸出につきましては、平成22年上半期の新居浜税関支署の貿易概況によりますと、輸出額は2期連続の増加で1,627億円、前年同期と比べ19.8%の増加となっております。特に、非鉄金属や化学製品である有機化合物が好調な伸びを示しております。生産、工業製品出荷につきましては、住友諸企業におきましては、中国経済の需要回復傾向等から、操業度は上がっているものの、円高等により収益的には予断を許さない状況にあり、中小鉄工業界におきましても、産業機械、荷役運搬機械等の新規受注の減少を受け、全体的に操業度は低下しております。
 雇用につきましては、本年7月の有効求人倍率は0.62倍で、前月比で0.07ポイント、前年同月比で0.03ポイント上昇しておりますが、依然として厳しい状況が続いております。
 設備投資につきましては、住友諸企業におきましては、老朽更新を中心とした設備投資となっておりますが、住友金属鉱山におきましては、平成22年度から4年間で実施する電気ニッケルの生産増強計画に伴い、今年度は約9億円の設備投資が計画されております。
 住宅着工につきましては、建築確認申請受け付け件数で見てみますと、本年6月から8月までの3カ月で142件の申請があり、前年同期比で12件、8.5%の減少となっており、微減傾向となっております。
 個人消費につきましては、市内大型小売店に伺ったところ、ことしに入り、連続して前年同月比で減少しており、個人消費の低迷は、依然続いていると考えております。
 今後の見通しにつきましては、生産動向が本格的な回復基調にない上に、円高、株安等から、予断を許さない状況が続くのではないかと考えております。
 次に、産業技術フェスティバルのような工業イベントの開催につきましては、過去には昭和60年度の新居浜産業技術フェスティバル、平成2年の別子銅山開坑300年記念の新居浜メッセ90、平成9年の市制60周年記念の技術と科学のふれあいジャンボ遊園地などを開催した経緯があります。このような展示会は、市内企業の工業技術力の高さを市民に知っていただいたり、子供たちに科学技術のおもしろさを体験してもらったりという効果があります。また、企業も出展することによりまして、従業員のモチベーションアップにつながるという効果もあります。このようなことから、市といたしましては、御提案のありましたようなイベントを開催できるかどうか、商工会議所、東予産業創造センター、新居浜工業高等専門学校等関係機関と検討したいと考えております。
○議長(村上悦夫) 源代建設部長。
○建設部長(源代俊夫)(登壇) 都市基盤整備についてほか数点について補足申し上げます。
 まず、道路行政と公共下水道のうち、道路行政についてでございます。
 御質問の冒頭に引用されました新居浜市の舗装が悪いとの市長へのメールにつきましては、既に回答もさせていただいておりますが、道路パトロールや要望などにより、穴埋め補修、舗装打ちかえなどを行い、安全な通行の確保に努めているところでございます。
 御質問の農道や河川堤防における舗装への対応につきましては、農道につきましては、土地改良区と協議の上、農地整備課または道路課において、舗装補修や打ちかえを行っております。また、県管理の河川堤防道路につきましては、県の占用許可を受け、道路課で舗装補修や舗装打ちかえを行っております。今後におきましても、関係機関、関係部局と連携をとり、舗装補修などがおくれることがないよう、対応してまいります。
 次に、国道11号新居浜バイパス及び市内の主要幹線道路の進捗状況と完成年度についてでございます。
 まず、国土交通省によって整備が進められております国道11号新居浜バイパスについてでございます。
 現在、用地買収及び改良工事が進められております本郷一丁目から大生院までの3.5キロメートル区間のうち、JRに並行する本郷一丁目から萩生の現国道とのタッチ部分、約1.8キロメートル区間につきましては、平成23年度、暫定2車線での供用予定と伺っております。現道拡幅となります残り大生院までの1.7キロメートル区間につきましては、平成20年代半ばの供用目標と伺っております。それ以外の西喜光地から本郷一丁目までの1.1キロメートル区間及び船木から東田三丁目までの2.3キロメートル区間につきましては、現時点では供用開始の時期は未定とのことでありますが、新居浜バイパスの早期全線供用に向け、市として今後とも積極的に支援してまいりたいと考えております。
 次に、都市計画道路西町中村線についてでございます。
 西町中村線のうち、市が事業を進めております旧国道から国道11号西の端交差点までの170メートル区間につきましては、平成21年度末で事業完了し、供用しております。西の端交差点から西の土居町二丁目までの愛媛県による事業区間につきましては、国道11号から国道11号新居浜バイパスまでの510メートル区間につきましては、既に一部供用されておりますが、平成23年度を目標に、国道11号新居浜バイパスから市道横水西松木線滝の宮橋までの540メートル間は、平成20年代後半を目標にそれぞれ事業促進を図っていただいております。
 また、滝の宮公園前交差点から西の土居町二丁目の市道原地庄内線までの680メートル間につきましては、平成20年代半ばの完成を目標に整備を進めていただいております。
 次に、都市計画道路郷桧の端線につきましては、愛媛県が県道多喜浜泉川線から清掃センター入り口までの約1キロメートル区間について、平成20年代半ばの完成を目標に事業を実施していただいております。
 次に、一般県道金子中萩停車場線につきましては、延長4.5キロメートルのうち、特に幅員が狭いカーブした萩生側の約150メートル間について、拡幅改良するための道路用地内の地図訂正や用地交渉を現在行っていただいております。
 なお、都市計画道路駅前郷線の城下から神郷小学校手前までの約1.1キロメートル間及び主要地方道新居浜別子山線の青龍橋につきましては、今年度既に供用をしております。
 次に、上部東西線と角野船木線についてでございます。
 上部東西線は、広瀬公園前の市道中須賀上原線から大生院新田橋までの約2.9キロメートルが未整備となっておりましたが、そのうち市道中須賀上原線から市道萩生出口本線までの908メートル間を新規事業区間として、今年3月、都市計画事業認可を取得し、市道横山高尾線までの387メートルについて平成21年度から用地買収に入っており、平成24年度完了を目指しております。残りの521メートル区間につきましても、今年度から実施設計、用地測量などに着手し、平成29年度の完成を目指しております。
 次に、角野船木線についてでございますが、角野船木線は、平成16年度から整備を進めておりました山根公園側の第1工区327メートル間が昨年度供用開始をいたしました。引き続き、新居浜インターチェンジから市道国領高祖線までの第3工区680メートル間について、平成24年度の完成を目指し、昨年度から用地買収を進めているところでございます。
 また、第1工区と第3工区に挟まれた第2工区693メートルにつきましては、来年度以降に調査設計などを進め、平成29年度の完成を目指したいと考えております。
 なお、上部東西線につきましては、現在事業中の区間をまずは早期供用に向け重点的に取り組みたいと考えておりまして、その進捗を見ながら、大生院側からの着手について検討してまいりたいと考えております。
 次に、区画整理事業(駅前・旦の上)についてのうち、駅前土地区画整理事業についてでございます。
 新居浜駅前土地区画整理事業につきましては、現在、駅前の交通広場やシンボルロードの歩道、正光寺山の公園や緑地などを整備する工事を行っているところでございます。土地区画整理事業としては、本年度内である平成23年3月末の完成を予定いたしております。その後、引き続き駐車場、駐輪場や南北連絡通路、公衆トイレ、人の広場、駅南口広場を整備する予定にいたしております。
 土地区画整理事業の総事業費につきましては、後年施工予定の人の広場などを含めますと、約273億円を予定しております。
 次に、駅前地区の市の所有する土地のうち、街区割りを調整するためにつくった土地は、その調整機能を果たしたため、平成15年度から売却を行っておりまして、現在、売り残っている土地は9カ所で、総面積が3,305.7平方メートル、最低売却価格が1億5,749万円でございます。
 次に、旦の上土地区画整理事業についてでございます。
 山本議員さん御案内のとおり、旦之上地区につきましては、昭和48年に新市街地としての面整備を前提に市街化区域に指定され、その後、昭和63年度から面整備を行うため、土地区画整理事業の着手に向けて取り組みました。しかしながら、地元合意形成が十分でないことや根強い反対があったことなどから事業に着手できず、現在に至っております。本地区における土地区画整理事業につきましては、計画時点から長期間経過し、住宅などの立地が進んだこと、本市の財政状況が厳しいこと、また国の都市政策が郊外部の新市街地整備などを抑制し、既成市街地を再構築する方針に転換したことなどの理由から、事業化は困難であると考えております。このようなことから、次期長期総合計画におきましては、方針として土地区画整理事業による整備ではなく、今後幹線道路や公共下水道などの都市基盤施設の整備により、良好な居住環境を有する低層、低密度な住宅地として地域の実情に合った土地利用の誘導に努めてまいります。
 次に、市営住宅の建てかえについてでございます。
 まず、市営住宅の建てかえが取り組まれなかった理由についてでございます。
 既存市営住宅の建てかえ事業につきましては、平成2年の南小松原団地7-6号棟の建てかえから平成11年の治良丸団地8号棟まで、毎年進めてまいりました。その後、平成13年度に、景気対策に傾いてきた住宅政策を転換し、公営住宅は新築から原則撤退という国の方針が示され、今ある資源を有効活用する住宅供給が重要な課題となりました。その結果、老朽度や安全性、居住性を総合的に判断し建てかえとするもの、全面的に改善を行うもの、個別に改善を行うものを判断して取り組んでまいりました。建てかえにつきましては、厳しい財政状況などの理由により、平成11年度を最後に現在まで取り組みができなかったのが現状でございます。
 次に、政策空き家の放置についてでございます。
 既存市営住宅の建てかえ事業が本格的に始まってから建てかえ事業の仮移転住宅を確保するとなると、民間の賃貸住宅の借り上げが必要となります。これによる多大な経費や一度に相当数の民間賃貸住宅の確保が難しいなどの問題があるため、政策空き家を仮移転用住宅として確保しております。第五次長期総合計画の中でも、市営住宅の建てかえについて取り組みたいと考えておりますので、今後も一定の政策空き家を確保していく予定としております。
 次に、市営住宅の建てかえの具体的スケジュールについてでございます。
 現在、第五次長期総合計画の中で、老朽化した公営住宅の計画的な建てかえを主な取り組み内容とした基本計画を作成中であります。
 なお、4団地の建てかえの具体的スケジュールにつきましては、平成23年度に策定する公営住宅等長寿命化計画において、具体的に検討してまいりたいと思います。
○議長(村上悦夫) 高橋教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(高橋康文)(登壇) 地域主導型公民館の問題点について補足を申し上げます。
 今年度現在、14館が地域主導型へ移行し、それぞれの地域の特性を生かした公民館活動が展開されております。中萩公民館におきましても、移行に向けての協議が進められ、今月末には高松市を訪問し、研修を行うと伺っております。現在の公民館活動を一層進展させるために、現状を変革し、改善につなげることが何よりも重要であり、既に移行した公民館から上がってきた課題を解決し、これからの地域主導型公民館の運営スタイルを構築していかねばならないものと考えております。
 まず、正規職員から非常勤職員にかわることによって減少する勤務時間の補てんについてでございます。
 中萩校区は、人口、世帯数が他校区よりも著しく多く、公民館報の印刷をとっても、他の数倍の手間を要します。今後、現職員とも十分に協議し、公民館活動に必要な事務量を分析した上で、事務の繁閑に応じ、必要なときに柔軟に対応できる人材を確保し、公民館活動に支障が起きないよう配慮すべきと考えております。
 次に、公民館長の報酬についてでございます。
 地域主導型公民館に移行することで、公民館長の勤務は増大し、責任感も一層高まったものと認識いたしております。館長の身分は、特別職の非常勤職員ということで、勤務時間を明確に定めてはおりませんが、公民館長会の申し合わせで、午前中を勤務時間に定め、それ以外にも夜間、土、日等も勤務しております。今後、館長の職務内容にふさわしい報酬額を、各方面の意見を踏まえ検討いたします。
 また、館長の年齢要件につきましては、現在の70歳定年制は、年金受給年齢の引き上げ等の社会情勢の変化も踏まえ、現在、公民館長会において検討会を組織し、年齢制限について検討中ですので、その結果を反映させたいと考えております。
 次に、非常勤職員の任用期間についてでございます。
 主事補は、希望者が多数あり、より多くの人材に機会を提供すべきであるという観点から、6年で交代すべきと判断をしております。しかし、主事職については、公民館職員としての専門性を高めることが重要であることから、今年度から社会教育主事講習をインターネット配信で受講できる体制を整備し、3カ年で資格取得を図る予定です。その修了者は、社会教育主事有資格者ということで、専門職種に位置づけ、任用期間延長を含め、待遇改善に努めたいと考えております。
 最後に、地域主導型公民館に移行することで、人件費がどれだけ削減されるかでございますが、平成21年度実績の公民館主事の人件費は、1人当たり正規職員が平均565万円、非常勤職員が218万円となっており、差し引き347万円の減額になります。16の公民館、すべてが移行すると5,552万円の削減になります。
 地域主導型公民館により、本市の社会教育、まちづくりに主体的に取り組む風土の醸成を図ってまいりますので、今後とも御指導のほどよろしくお願いいたします。
 以上で補足を終わります。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。山本健十郎議員。
○28番(山本健十郎)(登壇) 何点かお聞きをいたします。
 まず、西条地区工業用水道事業ですが、これ先ほど平成21年度の経営改善計画をお話しいただいたんですけど、県のお話によると、まだ150億円ぐらいの一般会計の貸付金があって、知事の記者会見をインターネット等々で見ますと、今後、とりあえずは一般会計からの繰り出しなしの取り組みをというお話ありましたけれども、お話聞いとるかどうかわかりませんが、今後、自治体の地元負担金、それから企業の負担金等々がふえる可能性も、試算もされておると思いますが、その点についてはまずどのようにお考えになっておるかということと、あと市長にお尋ねしますが、先ほど市長が参加するに当たっての意義をお話ありましたが、これ約14万トンが余剰ということで残って、知事のほうから、西条市の判断にかかっとるというお話ありましたが、そういう協議会でお話があった中で、松山分水の話を求められたときに、市長はどのようなお考えをするのか、まずお答えいただきたいと思います。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) お答えいたします。
 1つは、工業用水道料金の改定も含めてということでしょうか、地元負担の可能性ということでございますが、今現在の公営企業における経営改善が図られるまでは、今おっしゃっていたような膨大な赤字があり、それを解消するには、工業用水の利用料金を上げて、収益を上げるということだが、それが望めないと。望めない場合には、一定の負担も西条市や新居浜市に求めることもあり得るんだみたいなお話も、ちょっと表現ははっきり、ニュアンスとしてはいろいろ受けとめ方ありましたが、ございました。利用促進協議会の中では、西条工業用水というのは、新居浜、西条地区の産業の発展にこれまで大きな貢献をしてきており、この両地域からの企業の貢献、具体的には税収であったり、雇用であったりと、そういうものを十分配慮してほしいと、考慮してほしいということをずっと申し上げておりまして、企業にとって利用料金が上がるということは、この地域での継続的な操業に大きな影響を与えるんだということで主張をしてまいりました。それを踏まえて、改善計画として、一括償還を行うと。その場合には、給水量を縮小しなければいけないと。縮小するのにどれぐらいの縮減が必要かというので、その根拠となる数字を求められまして、利水企業にも協力をいただいて、この数字まで企業としては取水をしていきたいということを出していただきまして、それを我々、新居浜市の企業が出していただいたことで、経営改善の具体的な数字も計算することができたということで、そのことについては新居浜市やまた企業の姿勢については大変評価もいただいたところでございます。したがいまして、現在、公営企業の中での経営改善は図られたということで、たちまち地元負担であるとか、水の値上げというものにつながるような話はもちろん聞いておりませんし、仮にそういうことがあれば、今申し上げたような地域への産業への貢献、そういうものを主張して、そのようなことがないように求めていきたいというふうに思っております。
 もう一つは、松山分水について意見を求められたらということでございますけど、協議会の場では、そういう意見を求められない前提で参加をしているということであり、まず水資源としての確保、またその状態について関係者で共通の認識にしていこうということでございますので、最初からその話に入るということであれば、それはこの話の進め方としては、今申し上げたように、順番としてはそういう共通の理解から始めてほしいということを逆に申し上げるということになろうかと思います。いずれにしろ、同じ水ですので、完全にすべて全部が関係していると言えば関係してますので、関係自治体としては、やはりきちんとその場にも参加しておくべきだというふうには思っております。
○議長(村上悦夫) この際、暫時休憩いたします。
  午後 0時02分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 0時59分再開
○議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 再質問はありませんか。山本健十郎議員。
○28番(山本健十郎)(登壇) 再質問いたします。
 まず、職員62人の削減と答弁されましたが、今後どういう推移になるんかということと、臨時、非常勤職員636人、非常に多いわけですが、この関係についてお尋ねいたします。
 それから、幼稚園の答弁の中、地域要望が非常に強いということでありますが、これは地元要望は、保育園でも物すごい要望があったと思いますが、そういうことだけじゃなく、政策としてどう取り組むかということなんで、これは議論、今まで3年間の議論と教育委員会の中でどうされたか、お尋ねいたします。
 それから、市営住宅の建てかえの中で、佐々木市長になってから建てかえができなかった理由の答弁はいただいてないんで、お願いいたします。
 それから、地域主導型公民館の答弁の中で、5,552万円の人件費削減が出ておりますが、先ほどいろいろと館長会の話されましたが、どれぐらいいろんな関係で地域に還元されますか。
 もう一つは、運動公園の建設場所については、すべての場所について考えてみたいという答弁だったと思いますが、山田社宅についていろいろ私意見を述べましたが、どのように考えるんか、御答弁をお願いします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 再質問にお答えします。
 その中の山田社宅の活用ということで、まず総合健康運動公園、これまで取り組んでまいりまして、河川敷の整備という成果は得られましたけど、施設整備ということについては、第四次の中ではめどをつけれなかったということであり、第五次長期総合計画の開始とともに、施設としては集約型あるいは屋内と屋外の分離型、先ほど申し上げました。そのようなことも含めて、適地について検討したいということでございます。
 また、星越山田社宅の跡の活用につきましては、今後所有者である住友企業との調整会議などを踏まえて意見交換をしてまいりたいというふうに考えております。
 また、幼稚園は、教育長のほうからお答えをすると思いますが、保育所の関係等も含めての御質問だと思います。我々としましては、今あるものがなくなるということについては、運営形態がかわることよりも非常に重要な意味があるというようなことの対応でございます。また、在園の園児、そういう人たちへの影響もありますので、なくなるというようなことについては、本会議の場でもございますけど、そういう手順あるいは方針を定めてない状態の中では申し上げることはできないだろうというような意味で、あのような答弁ということで、私も了解いたしておるところでございます。ただ、ふさわしいあり方については、いつも考えていかなければならないということは当然だというふうに思っております。
 他の点につきましては、それぞれ補足で答弁をさせます。
○議長(村上悦夫) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 公立幼稚園につきましては、今後のあり方として、教育委員会事務局内で検討をしてまいりました。その主な内容としては、幼稚園職員の問題、廃園に伴うメリット、デメリット、地域的な問題、認定こども園への移行についてでございます。廃園の最大のメリットとしては、幼稚園専門職が不要となり、人員削減の財政的メリットが得られることでございます。ただし、現在の正規職員は、退職までの間、一定一般職等他の職務につく必要があります。デメリットとしては、保育料が高くなり、保護者の経済的負担がかなり増大することです。本市に限らず、愛媛県下の公立幼稚園の保育料は、国立の幼稚園に準じ、私立の半分以下というかなり低い額で設定されております。
 次に、学校が設置できるのは、国や地方公共団体、または学校法人とされており、幼稚園も法律上の学校となりますが、私立幼稚園は、学校法人として県の所管になることから、市の幼児教育としての拠点がなくなります。現在、県下の市では、すべて公立幼稚園があります。
 次に、幼稚園就園奨励費の問題があります。これは、私立幼稚園に通う園児の保護者に対して、経済的負担の軽減等のため、所得に応じて補助金を交付しています。現在、約3,000万円の交付をしていますが、公立幼稚園がなくなれば、保護者全体の負担増となることから、補助金の引き上げはやむを得なくなると思っております。
 次に、地域的な問題ですが、王子幼稚園は、川西地区にあり、川西地区には多くの私立幼稚園があることから、地域的問題だけをとれば不要になりますが、保護者が送り迎えをしなければならないことや、延長保育、3歳児保育等がないにもかかわらず、経済的負担のため、毎年120名を超える園児が、川西地区だけでなく、市内一円から集まります。また、王子幼稚園の敷地は、学校として無償で借地しており、廃園した場合、基本的には建物を壊し、更地として原状復帰し返還することになります。神郷幼稚園については、川東地区には神郷幼稚園と私立のパコダ幼稚園の2園しかなく、さらにこの私立幼稚園の充足率が高いということや、神郷幼稚園が川東地区からの通園が大多数ということもあり、川西地区からでも通園バスがあれば問題ないという意見もありますが、幼児には負担となり、地域的には必要と思っております。
 次に、認定こども園については、新たに保育専門職の人的整備や給食施設の整備が必要になること、さらには私立保育園等の民間施設の問題があることから、新たに市の施設として認定こども園を設置することについては難しいと思っております。
 以上が検討した概要であり、これらの点を総合的に勘案し、現状では公立幼稚園2園は存続することとしております。
○議長(村上悦夫) 堀田総務部長。
○総務部長(堀田高正)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 今後の職員の推移でございますが、平成23年度以降の定員管理につきましては、毎年度実施しております事務量調査に基づき、スクラップ・アンド・ビルドによる事業見直し等を徹底しながら、第五次長期総合計画や行政改革大綱の大きな新たな行政需要や市民要望に対応してまいります。それで、予定でございますが、平成23年4月1日には906名、平成24年4月1日には899名、平成25年4月には900名、平成26年4月には898名と予定いたしております。
 次に、臨時、非常勤職員が多くなっている理由でございますが、社会情勢の変化や多様化する市民ニーズに迅速かつ的確に対応するため、業務内容や勤務形態あるいは事業の継続性などを考慮して、臨時、非常勤職員を配置して、効果、効率的な行政サービスの執行体制の運営を実施いたしております。近年において増員となりましたのは、地域包括支援センター、発達支援課、公民館、放課後児童クラブなどの部門、また職員の育児休業などに伴う代員として配置が必要となったため、人員増となっております。
○議長(村上悦夫) 源代建設部長。
○建設部長(源代俊夫)(登壇) 再質問にお答えします。
 市営住宅の建てかえに取り組まなかった理由についてでございますけども、先ほども御答弁させていただきましたけども、平成11年度まで毎年建てかえについて取り組みを行いました。その後、先ほども申しましたように、平成13年に国の住宅政策の転換があり、若干の間はそういう方向で進めてまいりました。その後、建てかえにつきましては、平成15年度に公営住宅ストック総合活用計画を策定いたしまして、順次建てかえをするというふうに取り組もうといたしましたけれども、御存じのとおり、平成16年に災害が非常に多く発生したがために、その後の財政的に厳しいという中で今日に至っております。
○議長(村上悦夫) 高橋教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(高橋康文)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 引き上げたお金を地域にどのように還元するかということでございます。
 基本的には、引き上げたお金といいますのは、一般財源に充当されるものと思っておりますが、その中でもできるだけ地域のためには使っていきたいというふうには思っております。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。山本議員。
○28番(山本健十郎)(登壇) もう一点、市民文化センターの建てかえについて、第五次長期総合計画では難しいようなお話ですが、第六次では、どの時点で考えているのか、それをお答えください。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 先ほど耐用年数等の関係、また市全体の公共施設の関係から、少なくとも第五次の間はこれから改修もしながら使わせていただきたいと。その間、並行して次期のふさわしい施設についての検討を当然行っていくべきということでございましたので、第六次といいますと10年後ということでございますけど、第五次の間は使うという前提で申し上げさせていただければ、第六次になって建設、すぐに着工すればそれから2年ぐらいでしょうし、耐用年数からいうと、第六次の半ばぐらいには耐用年数も来ますから、それまでにはというような、大きな期間で考えるとそういうことでしょう。ただ、時の市長がどうしてもやりたいということで公約を掲げて、財源の手当てができて、議会で承認されれば、急転直下ということも、それはあろうかというふうに思いますけど、今の大きな流れとしては、そのように考えております。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。山本議員。
○28番(山本健十郎)(登壇) ありがとうございました。いずれにしても、まだあと質問はしたいんですけども、以上で私の質問を終わります。
○議長(村上悦夫) 岩本和強議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 原稿にはおはようございますと書いておりましたが、山本議員さんの質問が長くなりまして昼になってしまいました。協働ネット21の岩本です。先日、文部科学省が、図書館法施行60周年を記念して、市立別子銅山記念図書館の館長さんを文部科学大臣表彰するという発表がありました。受賞の理由は、常々の図書館運営に加えて、子育て支援事業などで地域ニーズに合った読み聞かせボランティアの育成などに努められたというのが理由のようです。御本人、図書館関係者はもちろん、市民にとっても誇りに思い、名誉だと思っております。この受賞は、御本人はもちろん、これまで図書館の運営に当たられました関係者や全国に誇れるすばらしい図書館を寄贈いただきました住友グループ各社の皆様を代表しての受賞だと思っております。今後とも、市民ニーズに合った、愛される図書館を目指して運営に当たっていただくことを希望いたしまして、質問に移りたいと思います。
 まず、新居浜市行政委員会委員の報酬について伺います。
 本市では、非常勤行政委員会委員として、監査委員、議会選任の監査委員及び教育委員会、選挙管理委員会、農業委員会の各委員長とその委員など、月額報酬制となっています。監査委員の25万1,600円を最高に、選挙管理委員の3万7,500円で、4委員会平均5万8,257円の月給制となっています。また、公平委員会委員並びに委員長、固定資産評価審査委員会委員ほかが日額報酬となっています。愛媛県においても、本市に設置されている農業委員会を除いた3委員会のほか6委員会、合わせて9委員会があり、最も高額な監査委員30万円から、3万円の内水面漁業管理委員会委員に対し、月平均約16万2,000円が支出されています。行政委員の設置根拠となる地方自治法では、委員会の委員、非常勤の監査委員、そのほかの委員などの報酬は、その勤務日数に応じてこれを支給するとあり、本来は日額制が原則となっています。ただし、条例で特別の定めをした場合はこの限りではないを適用し、本市や愛媛県では、多くの委員に月額報酬が支払われてきました。本市が特別の定めをして月額制とした根拠は、教育委員会、選挙管理委員会、農業委員会は、定例会及び臨時会へ出席するほか、定例外業務として、学校訪問や関係式典への出席、関係団体が開催する会への出席、各地域において農業相談などを行っているため、それぞれの勤務実態や活動状況などをすべて把握することは困難であることを挙げています。先日、愛媛県は、全国知事会行政改革プロジェクトチームが、行政委員会委員の割高な月額報酬の見直しを求める中間報告をまとめていることを受けて、監査委員と公安委員会委員を除く7委員会を日額制に改めるため、9月定例県議会に条例改正案を提出し、可決されれば11月1日から施行される見通しとの新聞報道がありました。昨年1月、滋賀県の労働、収用、選挙管理の3委員会への月額報酬について、県の支出差しとめを求めた訴訟で、大津地裁は、月額報酬を違法とし、支出差しとめを命じた判決があり、控訴しましたが、本年4月、大阪高裁においても、月額にすべき事情はなく、著しく妥当性を欠くとの理由で、一審判決を支持する判決が出ました。仮に本市に対し同じ訴訟があっても、この判例を踏襲するのではないかと考えます。愛媛県も同じ思いで今回の素早い対応となったと思います。このような愛媛県の動きを受け、新居浜市としても、非常勤行政委員の月額報酬から日額への移行を検討すべきと思いますが、お考えをお聞きいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 協働ネット21代表の岩本議員さんの御質問にお答えいたします。
 新居浜市行政委員会委員の報酬についてでございます。
 各行政委員会の非常勤委員に対して、一部を月額報酬としていることにつきましては、滋賀県において大津地裁、大阪高裁と、月額報酬は違法との判決を受けて、愛媛県では月額報酬を日額報酬とする条例改正案がこの9月定例県議会に提出されております。本市におきましても、日額制とする方向での条例改正が必要と考えておりました。また、滋賀県での訴訟において、一定の実績があれば、月額報酬も可能であるとの判断も示されていることから、日額制の対象とする委員会の基準や日額制とする委員会においては、支給対象とする業務の範囲や日額単価など、見直しに当たっての基準を設定する必要があり、本市の実情も十分精査するとともに、他市の動向も見きわめながら、条例改正に向けて準備作業を進めてまいります。
○議長(村上悦夫) 岩本議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 前向きにやっていただくという御答弁いただきました。本市の非常勤行政委員の年間の勤務日数をお聞きします。
 また、今検討の中で、月額報酬委員のうちで、日額に変更するとか、改正の時期とかが決まっておればお答えをいただきたいんですけど。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。堀田総務部長。
○総務部長(堀田高正)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 各委員さんの勤務実態でございますが、平成21年度の会議の回数で申し上げますと、農業委員会の会長が49回、会長代理が21回、農政部会長が24回、農地部会長が26回、委員につきましては16回でございます。次に、教育委員会の委員長及び委員並びに選挙管理委員会の委員長及び委員につきましては、17回となっております。監査委員につきましては、週3日の勤務となっております。
 もう一つ、改正の時期でございますが、条件が整い次第といいますか、先ほど市長が申し上げました点をクリアして、できるだけ早く上程したいと考えております。
○議長(村上悦夫) 岩本議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 愛媛県で先日示された日額と月額の分け方を見ますと、大体月4回未満が日額になっているようです。先ほどお聞きしたら、農業委員会の会長さん以外は4回以下、監査委員さんは別ですけれども。そういうものも参考にしていただいたり、それから全国でも北海道、それから9県がもう既に日額制にやはり移行しております。その中でも、熊本県、それから静岡県、青森県については、すべての委員を日額にしています。そういうのを参考にしていただきながら、速やかな対応をお願いしたいと思います。
 では、次に移ります。
 駅周辺整備について伺います。
 第五次長期総合計画基本計画(案)の中で、JR新居浜駅周辺の現況とその課題2点を挙げ、その取り組み方針を示されています。まず1点目の駅北側の課題は、土地区画整理事業による都市基盤整備と土地再編を行ったが、南北をつなぐ跨線橋の老朽化が著しい点、駐車場、駐輪場が不足していること、集客の核となる公共施設がなく、その整備が必要であるとの課題を挙げ、その取り組みとして、南北連絡通路や駐車場、駐輪場、公衆トイレを配置し、歩行者、乗降者の快適性を向上させ、本市の顔、玄関口にふさわしい人の広場を整備し、公共交通に関しては、バス、タクシー、一般車を一括集約し、機能面やデザイン性に配慮した交通結節点としての交通広場の整備を行い、にぎわいの核となる総合文化施設(仮称)あかがねミュージアムを市民活動の拠点と位置づけ、内外からの来訪者のエントランスとしての整備をしますとの明快な取り組み方針が挙げられています。しかし、2点目に挙げた南北一体化の課題である、鉄道により分断された駅周辺の南北市街地の一体化が必要であり、特に駅南地域は、道路等の都市基盤が未整備なため、有効な土地活用ができていないとの課題に対しての取り組みでは、南北一体となった新都市拠点構築を目指し、周辺道路網や駅南地区の整備方針の検討を行うとともに、鉄道と道路の立体交差化は、長期的な視野に立ち、連続立体交差事業を含めた多様な検討を行うとあります。1点目の課題に対する取り組み方針は、いずれも整備を行いますと明快に示されていますが、2点目の駅南北一体化に対する取り組み方針は、すべて検討となっています。来年3月末には、土地区画整理事業が終了し、駅周辺整備が本格化する今こそ、南北一体化の検討段階から明確な方針決定を行う時期と考えます。
 そこで、伺います。
 現在検討されている駅南地区の整備方針とは、どのような内容でしょうか、お答えください。
 次に、連続立体交差事業、鉄道高架についても、早急に方針決定をすべきだと考えます。わかりやすく言えば、鉄道高架という夢を持ち続けるか、はっきり高架に見切りをつけて、高架によらない南北一体化を目指すかということです。私は、以下の理由で、高架をあきらめるべきと考えています。
 1つ目は、鉄道高架事業は、愛媛県主体の事業で、多額の財源が必要なため、県内1カ所限定で実施されてきております。現在は、平成29年の第72回愛媛国体にあわせ、松山市で工事中ですが、完成予定年度を既にずれ込み、平成32年度終了予定となっています。その後、仮に新居浜市が認可を受けたとしても、申請から工事終了まで30年以上が見込まれる点があります。
 2つ目に、JR新居浜駅は、貨物ヤードの移転が必要で、移転先土地確保やこれに伴う膨大な費用の県負担分の捻出は、県財政の状況から見ても非常に厳しいことは衆目の一致するところであります。
 3つ目として、当初の高架計画では、国領踏切から本郷までの間を高架とする予定でしたが、西町中村線拡幅工事に伴う道路つけかえで、鉄道の下を通ることになり、高架の事業効果が薄れた点。
 4つ目に、高架計画があるために、新居浜駅菊本線の延伸が先送りとなる心配がある点、以上4点について市の見解を伺います。
 また、高架事業を、愛媛県、JR四国に対し、正式に要望したのはいつでしょうか。あわせて、これまでの高架に向けての取り組みがあれば、お聞きをいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 駅周辺整備についてお答えします。
 駅前土地区画整理事業は、平成22年度が工事の最終の年となりますが、平成10年度から都市基盤整備と土地の再編に取り組み、市の顔、玄関口にふさわしい整備を進めていたところでございます。現在、駅の北側では、新都市拠点づくりに向け、具体的な取り組みが行われておりますが、一方で、駅南地区では、道路等の都市基盤が未整備であり、有効な土地利用がなされていない状況でございます。今後、駅周辺に新都市拠点を構築するためには、駅北だけでなく、南北市街地の一体化に向けた取り組みが必要であります。駅南地区の整備手法といたしましては、地区計画による方法や駅北側と同様に土地区画整理事業による方法などが考えられますが、いずれにいたしましても、駅南地区では、周辺道路網の整備、貨物基地や農協経済センターの存在、核となる公共施設や企業進出の可能性などについて検討することが必要であると考えております。
 次に、鉄道高架についてでございます。
 岩本議員さん御指摘のとおり、JR松山駅付近連続立体交差事業の完成時期が、平成32年度の予定であり、鉄道高架事業につきましては、県内での期間重複がないものといたしますと、新居浜駅での実現までには、かなりの期間を要することが想定されます。また、松山市での施工区間2.4キロメートルの総事業費は、関連事業を含めると約345億円であり、そのうち高架部分については、約半分の国の補助以外は、JRと県と市で負担することになっています。新居浜市におきましても、同様に、貨物基地の移転が必要であり、そのためには、移転先の用地確保やアクセス道路の整備なども大きな課題となってまいります。また、JR、県、市とともに厳しい財政状況の中、費用対効果を考慮した事業採択や財源確保については、計画が持ち上がったころと比較して厳しいものとなっております。また、国の補助採択要件である踏切遮断交通量におきましては、どの1キロメートルにおいても、1日当たりの車の遮断が2万台時以上となっております。現時点では、駅周辺の約1.7キロメートルの区間で、何とかその要件を満たしていますが、愛媛県により西町中村線や郷桧の端線の鉄道との立体交差化が進められている中、今後は交通量が東西に配分され、採択要件が厳しくなることが想定されます。
 次に、新居浜駅菊本線及び庄内坂井線の拡幅や延伸につきましては、御指摘のとおり、周辺の道路網整備計画や鉄道との立体交差化の手法により、大きく方向づけが変わってまいりますことから、連続立体交差事業の是非につきましては、重要な検討事項であります。
 なお、連続立体交差事業についての愛媛県やJR四国に対する要望につきましては、駅南を含む駅周辺整備構想を策定した平成10年以降、駅前土地区画整理事業の事業着手や事業推進に並行して行ってまいりました。
 以上、申し上げましたが、駅南地区の整備及び鉄道と道路の立体交差化の手法選択につきましては、本市にとって大変重要な課題でありますことから、現在進めております駅周辺整備を進めながら、第五次長期総合計画期間内の早い時期に方針を出さなければならないと考えております。
○議長(村上悦夫) 岩本議員。
○8番(岩本和強)(登壇) まず最初に、駅南の整備についてですけども、市長がおっしゃるように、例えば再開発とか区画整理とか、面的な整備が一番いいのは十分わかるんですけども、それは費用、いろんな関係で大変厳しいというお話は今御答弁いただきましたが、それであれば、やはり現在、駅の北側まで来ている新居浜駅菊本線をアンダーかオーバーで線路をまたぎ、それから延伸をしてどこかの道路につなぐとか、それからもう一点は、庄内坂井線ですか、駅の西側の今のテレコムプラザのところまでは、区画整理によって16メートルの道路が来てますが、あの踏切を渡った途端に道路が狭くなります。その2本の道路というのを、やはり先ほど言よったように、高架があればいろいろと一緒にやったらいいとかいろいろなことがありますけども、まずは先ほど言ったように、その道路2本、実はもう1本、南から駅の貨物ヤードで行きどまりがありますけども、あれはちょっと下をくぐっても駅の広場に当たったりするんで無理だと思うんですけども、まずは新居浜駅菊本線と庄内坂井線ですか、その拡幅については具体的にどんな御検討をされているか、お聞きします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。源代建設部長。
○建設部長(源代俊夫)(登壇) 岩本議員さんの御質問にお答えします。
 まず、新居浜駅菊本線並びに庄内坂井線、これについての具体的な検討はどうかということだと思いますけども、今現在、新居浜駅菊本線につきましては、アンダーあるいは高架に対しても対応できるという形の用地確保はしております。ただ、今現在、それについてアンダーでいくのか、オーバーでいくのかあるいは立体交差になったときの対応、こういったものについての具体的検討はしておりません。先ほど市長の答弁がありましたように、そういうことも含めまして、早い時期にどういう方針で駅南と連続化していくかということは検討してまいりたいと思いますので、今現在は具体的検討はしておりません。
○議長(村上悦夫) 岩本議員。
○8番(岩本和強)(登壇) ありがとうございました。
 それと、もう一点、先ほどありましたけども、連続立体交差事業の採択基準である遮断交通量2万台時を、確かに今は駅西側では2万8,000台時であり超えていますけれども、一番台数が多いのは、商業高校へ行く駅東の新居浜第1踏切で約2万台時です。ですから、これを例えば先ほど言ったように、新居浜駅菊本線とかが、それから郷桧の端線などができれば、そこは多分半分以下になると思うんですよね。だったら、もう高架は自動的にあきらめないかんと。でも、高架もある。だから、新居浜駅菊本線もできないみたいなそういう両すくみみたいな状況になることを私は心配してきょう質問したんですけども、実際上は、はっきり言って、第五次長期総合計画の中でできるだけ早くと言われますけども、本来は第五次長期総合計画の頭でそういうことはもう決めて、そしてやはり今時代の流れは速いですから、できることからやるというのが僕は正しいんじゃないかと思っております。その辺についてはどうでしょうか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) お答えします。
 今、おっしゃっていただいたような南北一体化の手法について2つの手法があるというのは、もうずっと以前から言われており、私もその両方がありますというようなことを申し上げてました。本来であれば、第五次長期総合計画のスタートの時点で、一つの方針にということが望ましかったというふうに思いますが、具体的作業としては、平成23年、平成24年、平成25年と駅周辺整備の作業が実際にはございますので、仮に着手をするとしても、その後というようなことから、現時点でのまだ結論には至ってないということがございます。それと、やはり貨物ヤードの移転につきましては、経済的な視点から見た貨物の充実、拡充、環境への貢献というようなことから意見もございますので、市議会、また経済界、そういうものも含めた方針は出さなければいけないというふうに思っております。また、これまでの経験もございますけど、長年、例えば10年以上にわたってあるいは100億円以上の事業費というようなものが想定される公共事業に着手する場合に、議会、市民、そして関係者、そういうものを含めた合意形成をきちんととっておくということが、今まで駅周辺整備をやってきた経験の中での教訓でもございますので、今ここでこうするということだけでなくて、かなりのそのあたりのきちんとした大きな合意形成、メリット、デメリットも含めた上でのものをつくるというのが私は必要じゃないかと思いますし、その作業は当然急がれているというふうには思っております。
○議長(村上悦夫) 岩本議員。
○8番(岩本和強)(登壇) もう一点ですけども、高架事業を正式にJRとか県に要望したのは平成10年ということで、私は一市民だったときから土地区画整理事業の絵の中には高架の絵があって、当然、高架の事業の認可のお願いとかはしていると思ってました。ですから、同時に着工するものだと思ってました。よくよく聞けば、市長就任の2年前ですけども、正式に要望したと。これはもうスタートから出おくれているということで、高架事業についてははっきりあきらめるべきだと思います。これについては、今市長いろいろおっしゃっていただきましたので、これでやめたいと思います。
 次に、国民健康保険について伺います。
 新居浜市では、本年1月、国民健康保険運営協議会答申を受け、13年ぶりに今年度から国保料を平均9.6%アップし、1人当たり7,753円増、年額8万8,595円の改定を行いました。本市の国保会計は、平成19年度から単年度赤字が約2億5,000万円、平成20年度では約4億7,000万円とふえ続け、平成21年度は、それまでの基金約3億7,500万円を全額取り崩し、繰越金も生じない見込みとなり、平成22年度赤字見込み額を埋めるには、実質35%の値上げが必要とされています。しかし、急激な値上げによる影響を考え、市一般会計から2億3,000万円を繰り入れし、愛媛県の基金から2億5,000万円を借り入れして改定率の抑制を図りましたが、平成23年度、平成24年度にかけても、国保料を段階的に引き上げる見込みが示されておりました。国保課からは、今回の改定は、平成20年度1人当たりの医療費が約35万3,000円で、県内11市中1位に見られるように、高医療費指定市町村に指定されて、医療費が高い水準で推移している反面、保険料は11市の中で10位にとどまっていることや、所得などに応じて決められる保険料収入が、景気低迷により減少したことなどが国保財政悪化を招いた主な理由との説明をいただきました。すべての会計の改善を図るには、支出を減らして収入をふやすことは言うまでもありません。
 そこで、国保会計歳出削減について伺います。
 支出に占める割合が高い本市医療費の節減対策では、重複診療を控えていただくこと、新薬と同じ効能で3割から7割安いジェネリック医薬品への切りかえを市民の皆様にお願いを行っています。その成果についてまずお答えください。
 また、他に医療費節減に向け取り組みがあればお答えをいただきたいと思います。
 次に、厚生労働省は、実際に支出した給付額が、基準給付費の1.14倍を超えたとき、高医療、高医療準指定市町村の指定を行ってきました。基準給付費とは、全国平均の医療費ではなく、高齢者の割合が多い市町村は医療費が高くなるなどの実態を踏まえ、本市の人口をゼロ歳から74歳まで5歳ごとに区切り、全国平均医療費を掛けた額で、公平な数値だと考えます。本市では、平成3年度に指定を受けて以来、平成22年度までの20年間で18回指定されています。その原因をどのように分析されていますか。また、来年度の見通しをお聞かせください。
 この指定を受けると、厚生労働省、または県に対し、国民健康保険事業の安定化を図る計画を策定し、提出することとなっていますが、その内容をお聞かせください。
 次に、平成20年度から特定健康診査が始まり、本市では受診率を向上させるため、涙ぐましい努力を行っていることは十分承知をしております。しかし、定期的に通院し、検査を受ける方たちの受診率が低く推移しています。その理由は、特定健康診査が、検査項目が少なく、余分と言えば身長、体重、おなか回りをはかってもらい、がっくりする程度です。結果、平成20年度受診率24.1%、平成21年度28.5%は、ある意味仕方ない数字だと思います。問題は、受診率が平成24年度までに65%に達しなければ、後期高齢者支援金を最大10%増額するペナルティーが科せられることです。現在、国保会計から支出している後期高齢者支援金が約12億円ですので、1億2,000万円の増額が見込まれます。これに対する市の見解を伺います。
 次に、国保料収入増の取り組みについてですが、先ほど述べましたとおり、景気低迷による減収は仕方ないと思います。しかし、毎年不納欠損が発生し、平成21年度で約6,700万円、過去5年間平均で約8,200万円、合計すると約4億1,000万円が時効処理される予定となっています。その中に含まれる悪質な未納者への対策についてお聞きをいたします。
 最後に、本年2月、建設国保加入者の無資格問題が新聞報道されました。報道等によれば、加入者数に応じて国から受ける補助金、本来認められていない会費の別途徴収などが目的で、厳格な審査を行わず、一部地域では無資格と知りながら入会させていたようです。厳格と言えば、加入者が生活習慣病や重い持病があると高額な医療費が必要となるので、健康診断による健康チェックは厳しかったようです。加入者は、退職した先輩から、他の保険より安いことや入院給付金などがつくなどの誘いを受け、資格なども余り気にせず、加入した人がほとんどのようです。今回の報道を受け、無資格と知った人が、国保に切りかえて保険料が安くなった人もおり、今回の問題は、国が指摘するように、建設国保、建技労側に大きな責任があると私は思います。本市でも、報道をきっかけに国保に大量加入があったと聞いています。
 まず、建設国保や他の保険からの加入者が何名ありましたか。それによる国保料収入と見込まれる医療費の増額分が国保料にどう影響するかをお聞きいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 国民健康保険についてお答えいたします。
 まず、医療費の削減についてでございます。
 医療費の約15%を占める薬剤費の削減に向け、ジェネリック医薬品使用の推奨を行うほか、適正受診等の啓発として、医療費通知を年6回行っております。このほか頻回、重複受診者への訪問指導やレセプト点検調査、医療費分析結果を受け、骨折予防を目的に実施したミニ健康まつりなどを行っています。成果については、少数ではありますが、平成21年度に重複受診者を訪問指導した者のうち、11名に受診行動に改善が見られました。また、レセプト点検調査における平成20年度の徴収金は8,953万9,569円で、被保険者1人当たりの財源効果額は3,046円となっております。
 次に、高医療、高医療準指定された原因についてでございます。
 新居浜市の特徴といたしましては、平成20年度の人口10万人当たりの病床数が、全国平均と比べ、病院が一般病床で1.55倍、精神、結核病床で2.23倍、一般診療所の病床数が1.91倍と、いずれも大きく上回っており、医療供給体制が十分整っていることがあり、これに対して、一般被保険者の入院についての1人当たりの診療費が、全国平均と比べ1.90倍、1人当たりの受診率が1.85倍と高いことから、受診者側である被保険者の受診行動に主な原因があると分析しております。今年度は、昨年度に行った医療費分析結果に基づき、受診行動を適正化させるための取り組み等を行っておりまして、行動を変容させることは一朝一夕には難しいと感じておりますが、根気よく説明し、理解を得ることに努めたいと考えております。
 指定に伴い、県に提出している安定化計画の中身につきましては、国民健康保険事業運営の現状と問題点や安定化のための措置等について掲載しているものですが、現在は、本年5月に公布された改正法の施行により、指定を受けた市町村により、安定化計画の策定義務は廃止されております。
 次に、特定健康診査のペナルティーについてでございますが、本年4月の衆議院厚生労働委員会において、政務官が、後期高齢者医療制度は、平成25年度までに廃止し、新しい制度に移行するため、平成25年度からの施行はないと述べられています。新居浜市としては、ペナルティーの有無にかかわらず、生活習慣病予防及び重症化予防を目的に受診勧奨や啓発活動を行い、特定健康診査の受診率向上に努めてまいります。
 次に、不納欠損に含まれる悪質な未納者への対策についてでございます。
 悪質な未納者に対しましては、平成20年度から財産の差し押さえに取り組んでおりまして、昨年度は、預金調査に続き、勤務先への給与照会も行い、給与差し押さえを4件実施しております。今年度は、債権管理対策室及び関係各課と連携を図り、悪質未納者への滞納処分を昨年度以上に実施する予定といたしておりまして、負担公平の原則を貫き、徴収行政に対する被保険者の信頼を確保してまいります。
 次に、中央建設国保からの国保への大量加入がもたらす国保料への影響についてでございます。
 平成22年8月末時点で、新居浜建技労等から加入された総人数は2,189人であり、新居浜市国保の被保険者総数では、約7%の増となっております。
 保険料にどう影響するかにつきましては、加入者の1人当たり保険料は、平均の約2倍の額が出ておりますが、医療費の見込みが現段階では立てられないため、歳入と歳出の差し引きによる影響がプラスとなるか、マイナスとなるかは不明です。ただ、移ってきた方々の年齢構成を見ますと、60歳以上が約60%を占めており、一般的に年齢が高いほど1人当たりの医療費も高いことから、保険給付費の増大が見込まれております。
 また、国保財政の悪化を一気に解消するためには、30%を超える大幅な引き上げが必要であったところでございますので、新居浜建技労等からの加入によって、国保の財政状況が改善されるというような認識はいたしておりません。
○議長(村上悦夫) 岩本議員。
○8番(岩本和強)(登壇) まず最初に、ジェネリック医薬品への切りかえについてですけども、頑張ってはいただいてますけども、なかなか進まない。私もこういうチラシとか、それから保険証に入れるジェネリック医薬品をお願いしますというようなカードとか見ましたけども、一定のことはやっていただいていると思うんですけども進まないということで。先日、呉市の事例を知ったんですけど、呉市の場合は、例えばあなたは今年度3万円の薬代を使いました。それをジェネリック医薬品に切りかえていただきましたら、年間1万5,000円安くなりますよと、そういう通知を行ったそうです。そうすると68%の方がジェネリック医薬品に切りかえをされたということで、呉市は薬価が年間約8,800万円ほど節減ができた。ただし、それのための委託料が4,000万円要ったそうなんですが、それでも差し引き4,800万円。呉市の年間の薬価は約34億円ぐらい、新居浜市はたしか15億円ぐらいだったと思いますので、単純には比較はできませんけども、それでももしかしたらそういうことをすれば安くなったり、一度切りかえていただいたら、次年度以降の手間とかが減ってくると思うんで、委託費も下がったり、いろいろ条件も変わってくると思うので、そういうことについてもぜひ研究をしていただくことをお願いしたいこと。
 それともう一点は、やはり医師会、そして現場の先生のやっぱりジェネリック医薬品に対する理解といいますか、患者さんへの勧めとか、逆に私の知り合いなどに聞きますと、お医者さんによってはジェネリック医薬品はだめだという方もおられますけども、その辺、医師会さんに対して、市としてどのような協議とか協力を求めているか、2点お聞きいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 岩本議員さんの再質問にお答えいたします。
 ジェネリック医薬品への切りかえでございますが、今、議員さんが言われた呉市のジェネリック医薬品への切りかえというのは、今国のモデル事業で、呉市が取り組んで、ジェネリック医薬品への切りかえを推進するという形でどういう問題があるのか、そういった検証を国においてしているという実態であろうと思います。そういう中で、やはり国においても、後発医薬品の推進というのは、先発医薬品に比べて薬価が安いということですので、その普及については推進しているということですが、まだその推進目標までには達していない状況でございます。その理由の一つには、今医師会という話もありましたけども、医療関係者の間で、後発医薬品の品質や情報提供、安定供給に対する不安がまだ払拭されていないということが挙げられております。こういう状況でありますが、やはり後発医薬品メーカーが、今そういう取り組み、あと国のほうもそういった取り組みを行っておりますので、そういう取り組みの中で、関係機関にも御理解が得られるんではないか、そのように考えております。そういった意味で、医師会等にも御理解いただきながら、ジェネリック医薬品の推進に努めてまいりたいというふうに考えております。
○議長(村上悦夫) 岩本議員。
○8番(岩本和強)(登壇) (資料を示す)これは、新居浜市がつくったパンフレットですけども、ここにもジェネリック医薬品は、厚生労働省の審査で承認されて安全ですと書いてます。先生方の中ではやはりいろいろと御心配される方もいるとは思うんですけども、国がジェネリック医薬品への切りかえについては目標を定めてやっていると。この資料を見ますと、切りかえがある程度進めば1兆円の薬価の削減になると書いてます。その辺を理解して進めていただきたいと思います。ただ、これ見てたら、処方せんに先生はジェネリック医薬品はだめですよというチェックができるんですよね。我々がジェネリック医薬品を希望しますということはできないんで、この辺ちょっとこれは市の方に言っても仕方ないんですけども、ちょっとおかしいなという気がいたします。
 それと、未納についてですけども、先ほど差し押さえも含めてやっていただいておるということで、中には本当分納などに応じている、生活が苦しくて払えない、誠意ある方は、本当にそれはそれで対応していただきながら、先ほどおっしゃっていただいたように、財産調査などをして、逃げ得を許さないという形で今後とも進めていただきたいと思います。
 それと、もう一点、時効ですけれども、2年ですよね。延滞金は取っていただいているらしいんですけども、やはり、時効も税と同じように5年にするとかというお考えはないんでしょうか、お聞きします。
○議長(村上悦夫) この際、暫時休憩いたします。
  午後 2時01分休憩
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  午後 2時11分再開
○議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 答弁を求めます。近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 国保料の場合には、消滅時効が2年ということでございます。今、岩本議員さんが言われましたように、5年にするためには、今の国保料を国保税として改正をする必要があります。もともと国保ができたいきさつというのは、やはり保険料という扱いが正当であるということでありましたけども、国保料から国保税に切りかえたのは、やはり滞納が多いということもありまして、強制執行権のある税に移行したというような実情があるようです。今、全国的には、都市部ではやっぱり保険料というのを多く採用されておりまして、中小の市町村においては保険税が採用されているというふうな傾向にあります。今の時効を仮に5年という形に直すということであれば、国保料から国保税への変更、やはりその最終的な判断をした後、市議会に議案を提案して、お諮りして、議決が必要になるということでございます。これについては、やはり今の現状の中で、新居浜市の徴収率は、平成21年度の実績で申し上げますと、現年度と滞納繰越分を合わせて85.12%ということで、県下の11市中第2位の徴収率をまだ維持しております。そういった意味では、今の現状の中では、保険料のほうがまだいいのではないかという判断はいたしております。
○議長(村上悦夫) 岩本議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 国保料についてですけども、民主党政権が、最高の上限額を4万円上げまして、今年度から後期高齢者支援金分と介護分を入れて73万円になりました。民主党の公約では、たしか協会けんぽ並みの93万円まで上限を引き上げるというようなことを以前新聞で読んだことがあるんですけど、額の引き上げについての見通しと、それから現在、新居浜市の国保の中で、最高限度額に達している方の人数がわかればお教えください。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 まず、協会けんぽの金額まで最高限度額を引き上げるということの見通しでございますが、今現在、平成22年度から介護分を合わせまして73万円という最高限度額になっておりますので、国においても、限度額の引き上げについては、やはり慎重になっているという気はいたします。その理由というのは、限度額を上げることによって、その該当者というのは富裕層の方が該当するわけですけども、そういった方が保険料を払うということに対して、保険料を払わなくてもいいんじゃないかというふうな考えを持たれることも一つ懸念されますので、そういった意味で、限度額の引き上げについては、協会けんぽ並みということを言われておりますけども、やはりその中では慎重な審議があるものというふうには思っております。
 次に、最高限度額の人数でございますが、これは医療分の超過世帯数は、平成21年8月1日が217世帯、平成22年8月1日が294世帯、支援金分は、平成21年8月1日が401世帯、平成22年8月1日が333世帯、介護分は、平成21年8月1日が168世帯、平成22年8月1日が171世帯という状況になっております。
○議長(村上悦夫) 岩本議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 最高限度額は仮に抑える方向みたいですけども、予定どおりになれば、介護分も含めると、第2号被保険者の場合でしたらもう100万円を超えるという、もう非常に高額になってきて、なかなか厳しい面もあると思います。そういう意味からも、医療費の節減に努めたいと思いますが、建技労のほうですけども、加入者を種類別にお聞きしたいのと、それから国保料の収入が新たにどのくらいふえたかというのをお聞きいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 加入者の種類別ということですが、中央建設国民健康保険組合が2,141人、1,049世帯、全国土木建築国民健康保険組合が8人の5世帯、全国左官タイル塗装業国民健康保険組合が3人の1世帯、全国建設工事業国民健康保険組合が28人の15世帯、建設連合国民健康保険組合が9人の5世帯、合計で2,189人の1,075世帯という状況になっています。
 それに伴う国保の収入の増でございますが、その建技労等からの移行分による国保の収入増につきましては、2億3,900万円余りが増というふうになっております。
○議長(村上悦夫) 岩本議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 今、2億4,000万円ぐらいということで、加入者が約2,000人強ですから、1人当たりの平均医療費が約35万円ですから、それでいったら7億円ぐらいの医療費。対し、国保の医療分というのは17%ぐらいだったと思うんですけど、それで言えば差し引きが出るような気がするんですけども、これは最新の医療費を見てということで結構です。
 それと、もう一つ、市長にお伺いしたいんですけども、私も国保のことをいろいろ少し勉強させてもらったんですけども、要するに所得がゼロ、なしの方から所得が100万円までの方が、国保の加入者のうちの54%を占めています。先ほど部長がおっしゃった60歳以上の病気になりやすい方がやはり50%を超えてます。他の例えばいわゆるサラリーマンさんの加入する保険とか公務員さんの共済などは、入るほうもいわゆる現役の世代が多いし、若いからその分病気になる確率も低いということで言えば、本当に国保と他のあれは逆転しているような形で、よくこちらのほうから一般財源からの繰り入れをという話があったときに、やはり他の保険とのバランスも考えて、それは一般財源から繰り入れはすべきでないという御答弁をいただいてますけども、ある意味、この保険制度自体がやはり無理があるんじゃないかと、私は思います。その点、もちろん地方の財政の厳しい中で、国保に対して繰り入れるのはなかなかそれは難しい問題だと思いますけども、基本的には、保険の構造自体に問題があるんじゃないか。そういう点について市長はどうお考えか。
 それから、例えば全国市長会とか、それから全国青年市長会などで、当然、そういう議論がされとんじゃないかと思うんですけど、その辺のことについてお聞きしたいと思います。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) お答えします。
 全国の自治体にとりまして、国民健康保険事業への対応というのは、大変苦慮しているところでございます。望ましい方向として、国民がひとしく医療保険を受けることができるという意味では、国民健康保険や被用者保険との一本化と、さらにそれに対する国の税負担ということによって、国民全体の医療の確保とそして負担の平準化ということが必要ではないかと思います。今のように、市町村国保のまま続けていきますと、自治体の体力差によって大きく保険料も違ったりあるいは受ける繰り入れも含めて恩恵、恩典も違ってくるという、そういう格差が自治体間で広がっていくということが懸念されますので、国民すべての皆保険を保障するような新しい健康保険制度の創設ということを要望しているところであります。その第1段階として、県単位の国民健康保険制度というふうな構想もございますけど、それによるプラス・マイナスということもまだ明確でございませんので、そういうことも踏まえながらだと思います。ただ、現状のままでは、国民健康保険制度を維持していくことが非常に難しいということの認識は同じでございます。
○議長(村上悦夫) 岩本議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 次に、介護保険事業について伺います。
 本市では、多くの市民が老後の不安を抱えています。中でも、介護に対する心配を第一に挙げられています。現在、本市では、65歳以上の人口が3万2,846人、総人口約12万5,000人に対して26.2%で、全国平均を上回る高齢化率です。団塊の世代1万人以上が5年後には65歳になり、高齢化率が35%、市民3人に1人が65歳以上という超高齢化社会がやってきます。
 このような中で、40歳を過ぎると親の介護の心配が始まり、定年を迎えるころには自身の老後に対する不安が募っています。本市でも、要介護状態となった方で、特に施設入所が必要となったとき、すぐには入所できない状況が続いています。佐々木市長は、前回、市長選のマニフェスト30に、入所施設の増床を挙げ、現在まで着実に実行され、小規模特養5カ所で145人、特養増設分が30人、グループホームでは8カ所、144人の施設が平成22年度中にオープンの予定です。7月末現在での待機者数が、特養1,212人、グループホームで314人となっています。これをもとに、待機者解消が平成23年度から平成24年度にかけてどの程度見込まれますか、お聞きをいたします。
 計画では、小規模特養1カ所、グループホーム4カ所が、平成23年度中に開設の予定となっていますが、既に職員の確保を心配されているところが多いようです。
 そこで、お聞きいたします。
 新規開所施設で新たに必要となる職員数は何人程度見込まれますか。
 過去には、職員が不足し、開所時期が大幅に延びたケースがありました。すべての施設が、予定どおり開所できる見通しとなっていますか、お聞きいたします。
 今回の施設認可においては、前期3年間は凍結していたため、多くの施設から申し込みがあり、第三者による選定を行いました。施設の中にとりあえず建設許可の枠を確保しておけば何とかなる的な思いがあってはならないと思います。申請時には、建設開始から施設開所までの計画が提出され、それを前提に許可をしているはずです。ある意味、契約ととらえれば、違反がないように指導し、条件に違反したときには何らかのペナルティーを考えるべきだと思いますが、お答えください。
 介護職の方たちの恒常的不足は、重労働と責任の重さに比べ報酬が少ないのが原因と言われています。これを改善する目的で、国は介護報酬の引き上げをし、さらに介護職員処遇改善交付金も新たに創設しましたが、市内介護施設では、職員給与にどう反映されているのかをお聞きいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 介護保険事業についてお答えいたします。
 施設増床による待機者の解消見通しにつきましては、本市の新居浜市高齢者福祉計画2009、いわゆる第4期介護保険事業計画におきまして、平成23年度までの3年間で、地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護事業所、いわゆる小規模特養施設を6施設、174床、認知症対応型共同生活介護事業所、いわゆるグループホームを12施設、216床、特定施設入居者生活介護事業所、いわゆる混合型特定施設を65床整備する計画でございまして、現在のところ、順調にその事業者が決定し、建設等が進んでいる状況でございます。また、国の経済危機対策を踏まえた介護基盤の整備方針に基づき、特別養護老人ホーム30床及び介護老人保健施設20床の増床が認められましたことから、増床数の合計は505床となってございます。この数字は、計画策定時における特別養護老人ホームの入所待機者情報における、今すぐあるいは3カ月以内に入所したいとする483人を超える数字となっておりますため、一定の待機者解消効果を果たすものと考えております。
 次に、新規開設事業者が新たに必要とする職員数の見込みにつきましては、本市にございます地域密着型サービス事業所における短時間勤務者を含めた職員数の実態から見ますと、小規模特養施設は、1施設当たり36人程度、グループホームは、1施設当たり16人程度になっておりますため、同程度の職員が必要になると見込まれます。
 次に、施設開所の見通しについてでございます。
 施設を開所するためには、人的な確保が重要となってまいりますが、現計画において施設整備を行う事業者に対しましては、施設の開設準備に必要となる職員訓練期間中の雇い上げ経費等を補助する施設開設準備等特別対策事業の活用もございますため、各事業者とも準備期間から職員の確保に努められ、おおむね順調に開設に向け準備が進んでいるものと考えております。
 次に、条件に反した場合のペナルティーについてでございますが、今回の第4期介護保険事業計画においては、施設整備を平成23年度末までの3年間で完了する計画となっており、現在のところ、順調に進んでおりまして、今後とも計画が順調に進むよう、指導してまいりたいと考えております。しかし、何らかの理由で開設が遅延した場合は、地域密着型サービス運営委員会で対応を協議したいと考えております。
 次に、介護職員処遇改善交付金につきましては、それぞれの事業者が、職員の賃金改善のために、県に申請しておりますが、平成21年度の実績といたしましては、新居浜市に所在する31法人に対して、約6,160万円が交付され、常勤換算での介護職員数4,297人に対して、1人当たり月額約1万6,800円の職員給与が引き上げられたと伺っております。
○議長(村上悦夫) 岩本議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 別のことを質問しますから、その後、職員数ですけれどももう一度グループホームと特養の必要人数をメモし切れなかったので、お願いします。
 2点目の質問は、先ほど部長は、おおむね大丈夫だと、こんなことを言っていいんでしょうか。私は、今施設が増床できていない、今でも恒常的な介護職員の不足があります。実際、私も施設関係者、4カ所ぐらいに聞きました。半分の方はそういう強気の発言をされますが、半分の方はもう全然無理だと。今、西条市とかその他の市からも新居浜市へ、逆もあるんですけども、職員を一生懸命探しているという状況を聞きました。そういう中で、もちろん施設側は、当然、問い合わせに対してちょっと心配ですとは言えないとは思うんですけども、その辺もう一度真剣に、お互いに開所予定がおくれると困るので、その辺本当に腹を割って、施設側と話をしていただきたいと、そういうふうに思いますが、いかがでしょうか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 職員の人員確保ということで、順調にということをお答えしたんですが、その件については再度事業所に確認をしたいと思いますが、やはり各施設においても、人員確保については、やはり今の職務の経験者というのはなかなか確保しづらいという中で、新規の採用をして、その施設で職員の資質の向上を図るというふうな取り組みをされている事業所もあるやに聞いておりますので、施設に勤めながらそういった資格も取得するという体制に今後はなっていくのかなというふうに思っております。
 それと、先ほどの職員数の見込みでございますが、小規模特養施設の職員数は、1施設当たり36人程度、グループホームは、1施設当たり16人程度を見込んでおります。
○議長(村上悦夫) 岩本議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 職員の確保については、お互いに情報を出し合って、本当にやっと待ち望んでいる、一定の、多分一瞬になるとは思いますけども、解消は。特に特養であれば要介護度4、5の方が今600人ぐらい待たれてますけども、その人たちが実際上、できるだけ早く入れるようにということで、当然、計画というのは何年内にこれだけができればこういう解消ができるという話なんで、繰り返しになりますけども、人がいないためにできないというようなことは避けていただきたいと思います。
 それと、最後に、最近の施設で、低所得者、または生活保護の方が入れない施設があるというふうに聞いてますけども、その辺の実態はどうでしょうか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 施設入所の中で、低所得、生活保護の方の入所でございますが、グループホームを除く施設につきましては、低所得の方についても減額制度がありますし、生活保護の方についてもそういった入所については可能でございます。ただ、グループホームについては、現介護保険制度の中では、そういう減額という制度がない中で、グループホームの入所、いわゆる生活費プラス住居費、そういったものの負担ができない方については入所ができないという状況にはございます。ただ、生活保護の方については、その生活保護の中で、住居費分の支払いをしてあと生活費、そういうものも生活保護の中で見ることができますので、生活保護の受給者については、ある一定、施設の制約はあるものの、施設入所は可能であるということでございます。
○議長(村上悦夫) 岩本議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 特養については、今ユニット化が進められまして、個室になって、それは国のあれなんですけども、それがいわゆる入居代といいますか、それをもうすごく上げてます。どちらにしても、お金がある人は施設に入れるけども、そうでない方は入れないということだけは絶対になくしてほしいというのが私の思いです。その点、またよろしくお願いいたしたいと思います。
 次に、介護虐待について伺います。
 高齢者に対する虐待は、身体的虐待、心理的虐待、経済的虐待、介護放棄などさまざまです。被害者は、平均81.6歳で、女性が4分の3を占めており、要介護者がほとんどで、介護する家族が加害者となる率が高いことなどが知られています。高齢者の人権、利益を守るため、高齢者虐待の早期発見、早期対応を図るとともに、家族などの高齢者の養護者支援を行い、その負担の軽減を図るために、平成18年には高齢者虐待防止法が施行されました。愛媛県の発表によると、昨年度、虐待と認定した件数が、過去最高の231件で、4年連続増となっています。虐待の内訳は、暴力などの身体的虐待が62%、144件、心理的虐待が34%、79件、お金を取り上げるなどの経済的虐待が31%、72件、介護放棄、ネグレクトが24%、55件となっています。虐待を受けた人のうち、女性が167人で、7割が要介護認定を受けた人となっております。新居浜市において、昨年度、虐待と認定した数、内容をお聞きいたします。
 一般的には、虐待の発見者は、介護支援専門員、訪問介護、医療機関が多く、虐待者は息子、配偶者、嫁の順となっていますが、本市においても同じ傾向でしょうか、お聞きいたします。
 虐待防止対策としては、主な原因である介護者の精神的孤立感から来る不安やストレスと、身体的負担が虐待に向かわせることから、それを軽くするなどの予防が大切なことであると考えられます。また、周囲が温かい目で見守り、少しでも早く異常に気づいてあげることが大切です。そのため、一般市民、関係者への啓発が欠かせません。高齢者虐待防止を実際に地域で行うための本市での取り組みをお聞きいたします。
 次に、要介護者となった家族や親族と心中をしたり殺害してしまう介護殺人が、1998年から2009年の間に、少なくとも454件発生しているようです。加害者の7割以上が男性で、夫が妻を殺してしまうケースが最も多く、男性が介護と向き合う難しさや老老介護の厳しい現状が浮き彫りとなっています。家事や介護になれていない男性が、妻や親の世話をすることは、心身ともに相当負担がかかることのようです。また、タレントの清水由貴子さんのように、介護疲れでうつ状態になり自殺に向かうケースも同様だと思います。1人で抱え込まずに、親族や介護サービス機関に相談できるような環境があれば、そこまで追い詰められないのではないでしょうか。虐待と同じく、医療や警察等との連携を地域包括支援センターが中心となり行っていると思いますが、本市の現状と対策をお聞きいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 介護虐待についてお答えいたします。
 まず、新居浜市において、虐待と認定した数、内容についてでございます。
 平成21年度に高齢者虐待ととらえた件数は20件で、虐待を受けた高齢者は、男性が5人、女性が15人で、うち介護認定を受けている人は、男性が4人、女性が9人でございます。
 内容は、重複も含め、身体的虐待が13件、心理的虐待は1件、経済的虐待は8件、介護放棄が4件となっております。
 次に、虐待の発見者と虐待者についてでございます。
 虐待の通報者は、介護支援専門員から9件、警察から3件、その他高齢者本人、地域包括支援センター相談協力機関のブランチ、親族などの通報であります。
 また、虐待を行った者の数は、息子、配偶者、娘、嫁の順になっており、全国と同様の傾向にあります。
 次に、高齢者虐待防止の地域での取り組みについてでございます。
 本市では、小学校単位で地域ケアネットワーク推進協議会を設置しております。協議会は、新居浜市地域包括支援センター協力機関であるブランチと、新居浜市社会福祉協議会支部、民生児童委員や見守り推進員、自治会役員等で組織され、高齢者とのふだんのかかわりや住民の生活に密着した立場から相談を受ける中で、孤立しがちな高齢者や家族に対し、関心を持ちながら見守りを続けることで、高齢者虐待の早期発見と早期防止を図るとともに、養護者の支援を行い、その負担を軽減することで、高齢者虐待の防止に努めています。
 次に、介護疲れ等に関する相談や支援についてでございます。
 本市では、虐待防止と同様に、地域ケアネットワーク推進協議会や介護支援専門員等と連携を図りながら、介護負担を軽減するために、介護保険サービスの利用などの相談や支援を行っております。また、介護疲れや悩みについて、地域包括支援センターやその協力機関に気軽に相談できるよう周知を図るとともに、要介護高齢者や家族が安心して生活できる地域社会づくりに努めているところでございます。
 先ほど私のほうが、岩本議員さんへの国保料の答弁の中で、国保料の賦課限度額の考え方ということでお話ししました。協会けんぽの今本人負担額、上限額が93万円ということで、それに近づけるということについては非常に難しいという話をしたんですが、その中で、今年度、平成23年度については、既に医療分が50万円から51万円、後期高齢者支援金分が13万円から14万円、介護分が10万円から12万円、合計で4万円の引き上げというのは平成23年度の改正の中で決まっているということでございますので、その点、お含みいただいたらと思います。(8番岩本和強「終わります」と呼ぶ)
○議長(村上悦夫) 真鍋光議員。
○12番(真鍋光)(登壇) 公明党議員団の真鍋光です。
 通告に従い質問させていただきます。御答弁よろしくお願いいたします。
 日本では、今、新たな社会問題が顕在化しています。子供の虐待、うつ病の増加、そして1日100人近い人が自殺、年間3万人を超え、さらに所在確認ができない高齢者問題など、これまでの社会保障制度では想定し得なかった新しいリスクです。このため、公明党は、新しい福祉を大きな政策の柱として提案しております。これらを喫緊の課題ととらえ、本市の新しい福祉への取り組みについてお伺いします。
 まず、子供の虐待問題についてお伺いします。
 近年、虐待死の報道が後を絶ちません。痛ましい事件が起きるたびに、児童虐待防止法の見直しが検討されてきましたが、子供の虐待死は減っていません。猛暑の中、大阪市で、母親に置き去りにされ、水も食べ物も与えられず、3歳と1歳の兄弟がなくなった事件のむごさは、想像を絶し、胸が痛みます。親による子供への児童虐待は、歯どめがかからないばかりかエスカレートし、死亡する事例がふえており、事態は本当に深刻です。統計をとり始めた1990年以降、児童相談所が対応する虐待の件数は、19年連続で過去最多を更新し続けているようです。毎年、親子心中を除いても、全国で70人弱の子供たちが、虐待で命を落としており、うち4歳未満の子供の死亡が8割を占めるそうです。何より優先されるべきは、今虐待を受けている子供を早く救うことです。児童虐待防止の現場において、子供の命を最優先する創意工夫が求められます。大阪の事件でも、住民と児童相談所や行政との連携のあり方が問われました。
 そこで、子供の安全確保優先の対応についてお伺いします。
 まず、子供情報の管理体制についてですが、今は子供の身長、体重、障害、家庭環境といった情報を統一的に管理する機関がどこにもないようです。通報で虐待の疑いが生じてから、児童相談所などが子供の情報を収集するのでは、虐待防止が後手に回ります。子供の健全育成から、常に前もって情報を管理する機関が必要だと思います。就学前の子供情報は、保健所、保健センターに統括管理し、学童以降は学校で統括管理すれば、虐待の早期発見につながるのではと思いますが、どうでしょうか。
 次に、児童相談所の役割についてですが、今の児童虐待防止法では、介入機能とケースワーク機能を児童相談所の役割としていますが、互いに矛盾する役割を児童相談所だけにゆだね、担当させることは、もともと無理があるように思います。子供の安全確保を何よりも最優先にした対応が大切と思います。また、全国の児童相談所の技能には、著しい格差と人手不足もあるようで、国は、虐待防止に向け、指針や研修をもっと積極的に働きかけるべきであると思いますが、市としての思いをお聞かせください。
 実母が加害者の場合、望まない妊娠、育児不安、養育能力の低さといった心理的、精神的な問題を抱えている場合が多いことも明らかになっています。新居浜市では、こんにちは赤ちゃん事業で、生まれた赤ちゃんを訪問し、育児や子育ての相談を展開されています。100%の訪問を目指して頑張られていると思います。出産後の若いお母さんから、保健師さんの訪問を受け、長時間をかけいろんなことを相談し、指導してくれたと満足な様子を聞き、私も安心しました。
 そこで、訪問について以下お伺いします。
 出生数に対する訪問達成率、訪問できない家庭の事情とその対策、平均相談時間、相談で多い悩み、訪問で何か気になる点、虐待の疑いを感じた事例とそれに対応したこと、訪問で苦労すること、以上についてお伺いします。
 公明党は、児童福祉司などの配置拡充や子育てのアドバイスをする家庭訪問つき相談支援事業の創設を主張し、相談事業の充実を訴えています。児童虐待の問題は、一事件として、行政をたたくことで済ませるのではなく、社会全体が抱える課題や構造に踏み込まなければ抜本的な解決はできないと言われています。大阪の事件で象徴的なのは、一家が住民票もなく、家庭や地域から孤立していたということでした。困っているのになぜだれにもSOSを出さなかったのか、不思議とも思います。また、そうした人が孤立した場合、最後の頼みの綱は地域の人からの通告です。本市での近年の通告状況とその後の対応をお伺いします。
 全国でも児童虐待の問題に関しては、施設や児童福祉司など、すべてが足りていないようです。青森県では、児童福祉司の数を倍以上にふやしたところ、対応が格段によくなり、予防的な取り組みまでできるようになったそうです。量は質を確保するという側面がありますが、本市の現状と思いをお聞きします。
 次に、うつ病対策についてお伺いします。
 精神的な病であり、国民病と言われているうつ病の問題であります。自殺者は、年間3万人を超え、その原因のトップは、健康問題、中でもうつ病が最多です。しかも、うつ病は、年々ふえており、有病者数は推計250万人に上ると言われています。この病気によって、引きこもり、不登校、更年期障害、自律神経の不調、さらには対人恐怖症や働きたくても働けない、外出もできないという不安感につながり、本人も家族も大変深刻です。発症する原因や病気の形態もさまざまで、複雑です。これらの精神治療には、薬物療法が主軸のため、現代医学での治療にもある一定の限度があると言われております。もちろんこの病気を克服した人も多くいるわけですが、病気の広がり傾向を見ると、能力を持ちながら社会で発揮できないことは、人材の大きな損失で、報道によると、その損失は2兆円を大きく上回ると聞き驚きます。
 本市におけるうつ病有病者数や引きこもりの近年の実態はどうなのか、お伺いします。
 さらに、これらの精神疾患で労災補償を請求した件数は、増加傾向にあります。心の病気に対して、メンタルヘルス支援の相談窓口や事業主への協力の呼びかけがあると思いますが、企業側や行政側の状況はいかがでしょうか。
 こうした人たちに、福祉の光を当てるには、年金、医療、介護など、従来の社会保障制度の枠組みとは異なる新たな福祉政策の展開が求められます。その対応策として、薬物療法に加え、認知行動療法との併用の普及を柱とする対策に効果があるとして、本年度の診療報酬改定で、認知行動療法が健康保険に適用されました。しかし、この療法を実施できる医師の不足が課題です。この8月には研修が実施され、60名の定員のところ、希望者が殺到したようです。まだまだ人材育成規模は小さく、今後飛躍的な研修体制の拡充が望まれます。これは、医療制度の一分野でありますが、新居浜市でのこの療法の実施状況と本市でも人材の拡充が望まれますが、いかがでしょうか。
 今後は、福祉面でのサポーターが必要であり、この病気に付随した社会的な心の病気、DV被害や児童虐待被害、高齢者の孤独死や自殺問題など、見えにくい心の病気への対応が必要です。福祉の光が届きにくい人たちへの公助や共助を含めた新しい福祉についてのお考えをお聞きします。
 次に、高齢者不明問題についてお伺いします。
 生存していれば111歳になる男性の白骨遺体が、都内で発見されたことに端を発して、高齢者の所在不明が大きな社会問題になっています。戸籍では生きているが、自治体も家族も本人の生死を知らない。この背景には、家族や地域関係の希薄化が指摘されていますが、次々とふえる報告に、長寿国の寂しい一面が見えます。行政自身の課題も浮き彫りになり、高齢者に関係するあり方を見直す契機でもあると思います。
 戸籍上のみで生存している高齢者が、本市でも資料によると100歳以上の人が450人いて、そのうち120歳以上は215人となっています。課題は、住民基本台帳の管理で、同居の家族が高齢者の所在を知らず、台帳が放置されている事例が多数明らかになっていることです。これは、台帳の記載内容の変更が、本人や家族らの申請を原則としているためです。行政は、台帳を職権で消除する権限がありますが、所在に疑問が持たれる高齢者については、この権限を行使し、実態に即した台帳を管理できるとなっています。本市は、資料によると、平成4年から5年間で百数十件を除籍しているようですが、平成9年以降、除籍がなされていない事情と今後の除籍に向けての計画をお伺いします。
 100歳以上については、国からの指示があり、全国で調査されています。本市では、例年、市長、議長が訪問し、面談されているそうですが、家族を含めた状況と対応をお聞きします。
 ただ、100歳以下の高齢者の所在についても不安がありますが、今後の我が市のお考えをお聞かせください。
 また、ひとり暮らしの高齢者の数がふえ続けていることも見逃せません。地域社会とのつながりが希薄になる中、単身世帯の6割が孤独死を身近に感じ、不安を覚えています。本市の単身世帯の現状と将来の推計をお伺いします。
 また、個人情報の保護は、高齢者の所在確認では、プライバシー保護を優先する余り困難になっています。こうした傾向は、オートロック化を初め、大都市ほど大変で、見守り推進員や民生委員すらも本人や家族との接触が難しいのが現実のようですが、本市での現場の声はどうでしょうか。
 個人情報が守られるのは、言うまでもありませんが、所在確認の手段に、健康保険や介護保険の利用履歴を利用することも必要と思います。高齢者保護を目的とする場合に限り、高齢者の個人情報を柔軟に利用することは当然と思います。この問題を受け、急遽厚生労働省は、地域包括支援センターに、個人情報を積極的に提供するようにと通達した模様です。今回の問題には、台帳や戸籍、社会保障が関係しています。この問題が起きた要因の一つに、縦割り行政の弊害で、部署間の連携の欠如が指摘されています。本市での組織の連携はどうでしょうか。また、認知症などにより、行方不明になっている高齢者を探している自治体があるようですが、本市での不明者の状況と年金、税、料などの対応をお伺いします。
 新居浜市では、高齢者の見守り推進が実施されていますが、高齢世帯の孤立防止を定める地域福祉計画を全国で半数の自治体が策定していないようです。失われている地域とのつながりをどのように補完していくのか、問題解決へ向け、コミュニティー活動や高齢者福祉などで住民との距離を近づける見直しなど、行政の姿勢が問われていると思います。どう取り組むべきと思われるか、御所見をお伺いします。
 次に、介護支援ボランティア制度についてお伺いします。
 公明党が、新・介護公明ビジョンで介護保険料の軽減策として活用を提案している介護支援ボランティア制度が、2007年に東京都稲城市が全国に先駆けて導入し、3年になります。本市の常任委員会で稲城市の研修を受けてきました。全国各地からも視察が相次ぎ、制度を導入する自治体がふえているそうです。介護支援ボランティアとは、指定された介護施設でボランティア活動を行い、付与されるポイント数に応じ、交付金が支給される制度です。稲城市では、住民票がある65歳以上の高齢者を対象に、参加、登録すれば、社会福祉協議会から介護支援ボランティア手帳が交付されます。活動1回ごとにスタンプを手帳に押してもらい、ポイントを集め、集めたポイントは年1回、申し出により最大5,000円までお金に交換できる仕組みです。ある73歳の男性は、2年前から介護支援ボランティアを始め、午前中の2時間、お茶出しや食器の片づけ、利用者の話し相手など、介護職員の補助的活動に励み、職員からは、これまで自分たちがやっていたことを今はボランティアがやってくれるので、利用者の介護に時間を使え、大いに助かっていると喜ばれているそうです。稲城市が、同制度の導入を決めたのは、高齢者人口の増加に伴って、介護保険料が高騰したのがきっかけでした。高齢者の社会参加を促し、介護予防を推進することで、介護給付費などの抑制を目指すためでした。稲城市が、参加者に実施した主観的な健康感をはかる調査によると、介護支援ボランティア参加者は、心の健康や社会生活機能などの項目で、日本国民標準値を上回っているそうです。担当課は、こうした活動が、参加者にやりがいや張り合いをもたらしていると介護予防への効果を強調しています。さらに、昨年10月、政令指定都市で初となる横浜市が制度をスタートさせています。横浜市は、人口360万人を超える大都市であり、同制度の対象となる65歳以上の高齢者は70万人を超え、このためポイント履歴を電子情報として記録できるICカードを導入し、多くの人口を抱える都市でのポイント管理を可能にしたのが特徴です。年間の交付額も最大8,000円までと大きく、ことし3月には登録者が2,000人を突破し、受け入れ施設も拡大し、制度の拡大に今後も取り組む方針のようです。公明党は、ことし2月、新・介護公明ビジョンの中で、介護支援ボランティア制度のさらなる活用を提案しています。その中身は、介護保険料の負担軽減に向け、介護支援ボランティアに参加した高齢者や介護保険を3年間利用せずに元気に暮らした高齢者に対しても、ポイント制度を創設し、集めたポイントで介護保険料やサービス利用料の負担軽減などが図れるシステムの導入です。日本の介護保険制度は、諸外国と比べて受給者の範囲が広いため、財政負担が大きくなっています。また、高齢者は増加し続けており、保険料も上昇しています。今後、65歳以上の高齢者が30%以上を占める超高齢社会を迎えることを考えれば、制度維持のための手だてが必要だと考えます。こうした中で、介護支援ボランティア制度は、多少なりとも保険料負担の原資を生み出し、同時に、社会参加の機会を確保することで、介護予防に効果を上げています。さらに、地域の共助で介護を支える地域力の向上にもつながっています。将来的には、ボランティアという名称を改め、きちんと給与が支給されるようにすれば、元気な高齢者を労働力として受け入れられるようになると思います。制度の導入は、大変意義のあるものと思いますが、お考えをお聞かせください。
 次に、子宮頸がん対策についてお伺いします。
 与野党の夏の参院選マニフェストに、子宮頸がん対策の推進が盛り込まれるなど、子宮頸がん対策に関心が高まってきたと産科婦人科医などが予防法案を高く評価しているようです。子宮頸がんのワクチンについて、114自治体、6.5%が公費助成を行い、そのうち78自治体、68.4%が1万2,000円以上の助成をしているようです。この病気で、年間約3,500人が亡くなっており、予防できる唯一のがんが子宮頸がんです。検診とワクチン接種を併用すれば、ほぼ100%安心とされています。実際、子宮頸がんワクチンは、12歳の女子に接種すれば、約400億円の医療費削減につながり、接種費用を引いても約190億円の節約効果があると指摘されています。検診については、国の予算削減の中、本市は来年度も乳がん、子宮頸がん検診の無料クーポンの実施をすると伺い喜んでいるところですが、将来的な継続実施についてのお考えをお聞かせください。
 本市では、子宮頸がんの検診を受けた人のうち、結果が異常と出た人はどのくらいいたでしょうか。
 日本は、世界有数のがん大国であり、がん対策の柱の一つである検診について、国は2012年までに受診率50%以上という大きな目標を掲げています。無料クーポンで受診率が上がっても、全国平均は24.5%です。しかし、国が目指す50%にはほど遠い現実です。身近な女性に聞いてみますと、忙しくて時間がない、面倒だ、健康だから必要ないなどの声が聞かれます。目標年次まであと1年半。こうした声を受けて、どのように受診率向上対策をしておられるのか、お伺いします。
 国が、2011年度、政府予算で経済成長や国民生活の安定などのため設けられる特別枠の中に、子宮頸がんを予防するワクチン接種の助成事業を150億円盛り込む方針と8月に報道されました。12歳の女性へのワクチン一斉接種に必要な費用は、210億円とされ、厚生労働省が考えているのは、150億円です。予算編成に絡んだ動きを今後は注目する必要がありますが、国、都道府県、市町村で負担し合ってとなると、市町村負担もありそうです。きちんと予防検診などを受ければ、数多くのとうとい若い命が救われます。その体制を整備することは、政治の責務だと思います。本市で12歳女子への予算が3,000万円を要するとお聞きしています。来年度予算編成に当たって、こうした地方自治体に広がる予防ワクチンについて、本市も子宮頸がんゼロへ向け、積極的に取り組むべきと考えますが、市長のお考えをお伺いします。
 次に、救急医療情報キットについてお伺いします。
 救急医療情報キットとは、プラスチック製の円筒型のケースの中に、救急受診のための情報として、氏名、血液型、生年月日、家族構成、緊急時の連絡先など、個人情報とかかりつけ医、病歴、アレルギーや薬の副作用などの医療情報を記入した用紙、本人の写真、健康保険証や診察券のコピーなどを入れておきます。災害時はもちろん、平時において緊急の事態が発生したとき、本人の情報が容易に入手でき、迅速な救急医療に役立つものです。さらに、事前に情報を外部提供する必要がないので、安心して細かい情報を冷蔵庫に入れておき、個人情報の確保にも有効です。これは、アメリカのポートランド市が20年前から取り入れていたもので、実践例をヒントに、東京都港区が全国初の事業として平成20年5月にキットの配布をしました。港区では、このキットを高齢者や障害者、健康に不安のある人に無料で配布しております。このキットは、冷蔵庫に保管し、救急車が駆けつけた場合、情報を早く確実に得ることができることから、このキットは命のバトンとも呼ばれております。また、現場でキットの保管場所が救急隊員にわかりやすいように、場所をどこの家にもある冷蔵庫に統一しているのもユニークです。キットがあることを知らせるステッカーを玄関のドアや冷蔵庫に張っておくそうです。全国で救急搬送された人のうち、65歳以上の人はほぼ半数に上っており、そのうち入院が必要な割合は、高齢者では64%を超えるようです。中越地震では14人の死者、行方不明者のうち11人が高齢者だったそうです。災害にも効果的だったことから、千葉県の習志野市では、ことしから災害要援護者、高齢者、障害者に配布し、災害要援護者のいる家庭には、医療情報以外にふだん過ごす部屋の位置なども示し、避難支援情報も補完しているそうです。毎年の配布分を計画し、市内数カ所にある消防署で町会の役員が受け取り、災害援護者には民生委員、高齢者相談員が訪問し、渡すそうです。いろいろな角度から安心を担保する取り組みで、効果が期待できると考えます。港区から始まったこの取り組みは、現在、全国に広がっております。本市では、庄内地域が自主的に配布しているとお聞きしました。日夜救急の現場で活動している消防隊員の皆さんのこの取り組みに対する思いとお考えをお伺いします。
 次に、別子山過疎対策についてお伺いします。
 ことし4月に過疎地域自立促進特別措置法が改正され、過疎債の対象範囲が大幅に拡充されました。公明党は、2007年に全国規模の実態調査を行い、過疎債のソフト対策への活用を求める各地からの要望をもとに、法改正を推進してきました。返済額の約7割を国が負担する過疎債は、これまで施設整備などハード面に限定されていて、各地域で過疎対策を策定する際に、使い勝手の悪さが指摘されていました。今回の改正により、地域の実情に応じた過疎対策を柔軟に進める道が開けたことになります。全国的に過疎化の実態は深刻で、中でも一番困難な問題の一つが、過疎集落に住む人々の生活の足が奪われていることです。特に、車を運転できない高齢者は、日常の買い物や通院などに負担がかかります。新居浜市は、これに対応したバスの運行ができていますが、こうした交通弱者対策整備や地域医療はもちろん、人口流出による空き家や荒れ地の増加に対しては、景観維持や治安対策のための住民らによる景観保全支援や空き地の活用にも新たな対策が利用できます。また、地域の特性を生かした新しい産業の創出、居宅介護サービス、さらに自治会活動支援や地域の担い手確保を初め、その地域の人々が、将来にわたって安心して暮らしていくための諸施策にも、過疎債のソフト対策が広く充てられることになりました。全国1,727市町村のうち、過疎地域に指定されている776団体に、本市の別子山も該当します。今、買い物弱者と呼ばれる人が、全国で約600万人いるそうです。その現象は、都会のまちなかでも起きているようです。高齢化の進む別子山ではなおさらのことと思います。買い物は、生活する上で大変重要な問題です。
 そこで、別子山に暮らす人のうち、買い物弱者に該当する人の割合をお聞きし、日常生活に必要な物資はどのように調達しているのか、お伺いします。
 また、現地で営業している希少な店舗の実態と声、営業状態、さらに将来的な営業の展望についてお伺いします。
 次に、ペットとの共生についてお伺いします。
 日本では、ペットを飼う家庭が多く、ペットの飼育世帯率は、犬が18%、猫が11%、両方で2,200万匹余りが飼われていると推計されています。日本では、どちらかといえば、かわいい犬が欲しいからという思いが先で、イギリスでは、保護された動物を里親として引き取り、新たな人生を与えたいという思いの人が強いようで、出発点が違うようです。ペットは、補助犬のように生活面だけではなく、心理的に人間に影響を与えます。会話をしない高齢の人が、犬と触れ合うことで明るくなったり、心を閉ざしていた子供が、周りの友達とかかわれるようになったりと、アニマルセラピーの効果は大きいようです。アメリカのデータでは、動物と一緒に暮らした経験のない子供は、経験のある子供に比べて、大人になってから犯罪に手を染めてしまう確率が約6倍にもなるといいます。ペットには、人間の心を開き、いやす不思議な力を持っているため、私たち人間が動物から学べることは多くあるようですが、日本の現状は厳しいようです。ペットが行方不明になると、遺失物として届けられ、動物を命としてではなく、物として扱い、日本はペット後進国と言われています。環境省の調査によると、年間31万匹以上の犬や猫が、保健所などに引き取られ、そのうち約28万匹が殺処分されています。その背景には、無責任な飼い主による虐待や飼育放棄などもあるようです。人間の都合で多くの動物の命を使い捨てにする人間の側のモラルが厳しく問われていると思います。動物の人間に対する貢献を、社会全体で再確認し、人と動物との共生社会に行政が努力している熊本市では、殺処分される動物を限りなくゼロにしようと、飼い主への粘り強い説得などに取り組み、ホームページで里親を積極的に募っています。そうした努力が実を結び、例えば1998年度に969匹だった犬の殺処分数が、2009年度にはわずか1匹だけになるなど、大きな成果を上げています。職員の間にも、動物の命を守っているという誇りが生まれているそうです。これは、全国的にも大いに参考になるケースです。本市も熊本市のように、まず殺処分を減らす目標を立ててはどうでしょうか。新居浜市もホームページに写真入りで情報を提供して、引き取りを推進しているようですが、引き取り実績をお伺いします。教育の現場、老人福祉施設、介護施設などへも働きかけてはと思いますが、いかがでしょうか。
 河川や山の中、公園など、捨てられた犬、猫がたくさんの子を産み、えさを探して周辺に住む人たちが大変迷惑をこうむっているとの苦情もよく聞きます。市に寄せられる声もたくさんあると思いますが、いかがでしょうか。
 税金が動物を殺すために使われるより、救うために使われる社会は、動物好きな人、また嫌いな人にも住環境の整備にとって大切だと言われます。本市では、野良犬や猫の捕獲や保護などに関連する予算はどのくらい使われていますか。市の対策として、今後どのようなことが考えられるでしょうか。
 最近のペットブームは、光の部分だけが脚光を浴びていますが、そうでない部分もしっかり取り組む必要があると思います。
 以上、お考えをお聞きします。
 これで1回目の質問を終わります。
○議長(村上悦夫) この際、暫時休憩いたします。
  午後 3時21分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 3時32分再開
○議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 公明党議員団代表の真鍋議員さんの御質問にお答えいたします。
 新しい福祉についてのうち、うつ病対策についてでございます。
 本市におけるうつ病の有病者数につきましては、厚生労働省の患者調査によりますと、愛媛県では2008年10月で約1万2,000人と推計されております。これは、各病院から直接県に報告される数であり、本市のみの数は把握できておりません。厚生労働省でも、自殺、うつ病等への対策として、実態調査を行い、分析をしていくよう目標を掲げておりますので、今後、市町村単位における数も出てくるものと思われます。また、引きこもりにつきましても、思春期や高齢者を中心に増加傾向にあると思われますが、実態の把握には至っておりません。
 次に、メンタルヘルス支援の相談窓口や事業主への協力呼びかけについてですが、心の病気の原因はさまざまでありますことから、相談内容別に窓口を毎月市政だよりに掲載しております。最近では、ハローワークにおいて、心の健康度自己評価表のチラシや相談窓口の紹介ができるチラシを配布し、早期に相談できる体制を整えていただいております。また、商工会議所におきましても、機関紙にうつ病のサインや周囲の気づきの大切さを掲載していただき、啓発活動に協力していただいております。特に、9月10日から9月16日は、自殺予防週間でありますことから、9月号の市政だよりでは、命の大切さを呼びかけております。
 次に、うつ病の治療としての認知行動療法ですが、市内の病院でも実際に実施している病院はありますが、限られた診療時間内での実施は難しい上に、その技術を習得した臨床心理士でないとできない、また患者によっても適応できないなどの理由で、実際にはまだまだ数は少ないようでございます。
 うつ病は、早期に適切な治療を受けることで治る病気ですが、心の病気に対する社会的偏見や解決すべき方法のわからない人たちが1人で悩み、最悪の事態を招くことがあります。これには、そばにいる人や近くにいる人の気づきが必要と思います。西条保健所では、来る9月30日、地域の民生委員や関係者を対象に、心の病気や社会的問題等を抱える人に向けて、早く的確に必要な支援につなぐことができるゲートキーパー機能を身につけていただくことを目的に、「相談等の対応について」と題した研修会を開催いたします。地域福祉の問題は、多種多様で、公的な福祉サービスだけでは対応できません。ボランティアやNPO、地域の重要な担い手等が協働、連帯し、それぞれの役割を十分に果たしていく共助が重要になると思われます。厚生労働省でも、生きる支援として、うつ病等のサイトの開発を行い、発信していくと伺っております。今後とも、新しい情報を市民の皆様に早くお知らせし、心の健康づくりに取り組んでまいりたいと思います。
 次に、高齢者不明問題についてでございます。
 本市では、毎年数え年100歳以上の高齢者を対象に、御自宅や施設を訪問し御長寿をお祝いしております。本年の対象者は104人おられまして、市議会議長とともに、約半数の方にお会いし、お祝いを申し上げてまいりましたが、多くの高齢者におかれましては、御家族が御同席のもと、ともにお祝いされている状況でございます。
 次に、100歳以下の高齢者につきましては、地域包括支援センター及びその協力機関におきまして、介護や福祉の適切なサービスが受けられず、支援を必要としている高齢者を調査し、適切なサービスにつないでいくという活動を行うとともに、日々の総合相談による支援を実施しております。また、独居高齢者につきましては、見守り推進員や民生委員による見守り活動が行われております。今後におきましても、このような活動の推進により、高齢者が安心して生活できる環境の整備を図ってまいりたいと考えております。
 次に、単身世帯の現状と将来の推計につきましては、本年4月1日時点において、地域での見守りを必要としている独居高齢者が3,863人と確認されておりまして、平成14年度以降において、その数は4,000人前後で推移しております。今後においても、高齢者は増加する見込みとなっておりますため、独居高齢者の把握に努めてまいりたいと考えております。
 次に、独居高齢者の安否確認について、現場で活動をお願いしている見守り推進員や民生委員の声につきましては、独居高齢者の状況が確認しづらくなったとの声も確かにございますが、独居高齢者を見守る方法として、直接訪問のほか、面会が難しい場合などには、新聞や郵便物の確認、夜間照明の有無など、さまざまな方法で安否を確認していただいております。そうした皆様方が活動しやすいような支援体制ということもこれから構築をしてまいりたいと考えております。
 次に、地域とのつながりを補完するための取り組みについてでございます。
 地域福祉を考える上においては、福祉分野に限った取り組みでは十分でないと考えております。地域においては、地域コミュニティーである自治会組織があり、公民館では地域づくりの拠点としての機能も拡大しております。福祉分野における取り組みと、これらが連携した協働のまちづくりを進めていくことで、地域のつながりを蘇生し、高齢者世帯の孤立を防止する仕組みの構築が進んでいくものと考えております。
 次に、子宮頸がん対策についてでございます。
 まず、無料クーポン事業の継続実施についてですが、事業開始年度の平成21年度は、補助対象経費の全額が国から交付されました。しかし、平成22年度については、対象経費の2分の1が交付される予定でしたが、国の財源確保が困難なため、さらに補助率が下がる状況になりました。また、平成23年度以降の事業の実施につきましては、本事業の成果を検証し、実施の要否を検討するという国の方針が出されています。しかし、新居浜市といたしましては、本事業の対象年齢の設定が5歳刻みであることから、少なくとも5年間は実施すべきと考えております。
 次に、子宮頸がん検診の結果についてでございます。
 平成21年度は、無料クーポン券対象者も含めた受診者が2,109人でした。そのうち精密検査が必要な人は42人で、精密検査を受けた人は23人でした。その結果、異常がなかった人は4人、卵巣腫瘍や子宮筋腫などのがん以外の疾患の人が5人、がんになる前の状態の人は10人、がんが発見できた人は4人でした。
 次に、がん検診受診率向上の取り組みについてでございますが、今年度は、「自分と愛する家族のためにがん検診を受けましょう」をスローガンに、各種の取り組みを展開しております。
 まず、休日検診の回数を経年的にふやし、受診しやすい検診体制の充実を図っております。また、出前講座や講演会など、あらゆる機会をとらえて、がん検診申込書を配布し、周知啓発に努めております。未受診者対策といたしましては、受診勧奨はがきを送付、また保健師が家庭訪問をし、受診勧奨することで受診率の向上につなげています。また、がん対策推進員の受診勧奨活動により初めて受診される方が年々増加してきております。今後も受診者の動向や未受診者の意識などについて調査し、受診に結びつかない課題を明確にすることにより、さらなる受診率向上に取り組んでまいります。
 次に、子宮頸がん予防ワクチンについてでございます。
 子宮頸がん予防のHPVワクチンは、日本でも平成21年10月に認可され、平成21年12月から任意の予防接種として一般の医療機関で接種開始となりました。HPVワクチンは、子宮頸がんの原因とされるハイリスクHPVの約70%を占める型に感染を予防する効果があるとされております。また、接種費用につきましては、子宮頸がん予防ワクチンの接種は、6カ月間で3回の接種が必要で、総額は1人当たり4万5,000円程度となります。ワクチン接種料は、高額であるため、接種者の経済的負担が大きいことからも、対象者が全員安心して接種できるよう、市長会等を通じて、国に子宮頸がん予防ワクチン接種の制度化について要望を行ってまいりました。本市の12歳女子人口約620人に助成を行うとなると、ワクチン接種料のみで約3,000万円が必要であり、その他事務経費も必要になってまいります。厚生労働省は、参議院予算委員会で、子宮頸がんを予防するワクチンへの公費助成については、重要な課題の一つとの考えを示し、2011年度の予算要求に盛り込むと表明したとのことですので、予算化されれば、本市も実施に向け、医師会等と協議を行ってまいりたいと考えております。
 以上申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(村上悦夫) 補足答弁を求めます。近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 新しい福祉についてほか1点について補足を申し上げます。
 まず、子供の虐待問題についてでございます。
 子供情報の統括管理体制につきましては、現在は本市でそういった機関、システムはございません。小中学校においては、年1回の身体測定の測定値について、各学校においてデータ管理をいたしております。保健センターでも、1歳6カ月児健康診査、3歳児健康診査などの集団健診での測定値についてはデータ管理いたしております。また、保育所では、毎月身長、体重を測定し、各園児の児童票に記録しておりますが、統括的なデータ管理はいたしておりません。しかしながら、子供の身長や体重は変動が大きく、そのデータについても年1回の測定記録だけでは十分利用できるデータとは言いがたく、年数回の測定によるデータ更新が必要と考えます。子供情報の統括管理体制につきましては、真鍋議員さんの御提言のとおり、虐待の早期発見にもつながる有効なシステムとは認識いたしておりますが、すべての児童の情報について統括してデータ管理することは、現実的には難しいものと考えております。
 次に、国の児童虐待に向けた積極的な働きかけについてでございます。
 昨年度に全国の児童相談所が相談を受けた児童虐待の件数は4万4,210件で、過去最多を更新し、19年連続の増加となりました。このことは、児童虐待に対する社会の認識が年々厳しくなってきていることが背景にあると分析されております。対応件数の増加に伴い、全国的に児童相談所の人手不足が問題となっているようであり、また平成16年の児童虐待防止法等の改正により、市町村も虐待の通告先となり、要保護児童対策地域協議会を設置し、市町村と児童相談所が2層構造で対応する仕組みとなったことから、市町村、児童相談所双方に職員の質と量の体制強化が求められております。このことから、真鍋議員さんの御指摘のとおり、市といたしましても、国において、虐待防止に向けた指針の作成や市町村、児童相談所双方の職員の質と量の向上に向けた研修や人的配置についての積極的な支援や働きかけが必要と認識いたしております。
 次に、こんにちは赤ちゃん事業の訪問についてでございます。
 まず、平成21年度の出生数に対する訪問件数は989件、達成率は89.4%でございました。
 次に、訪問できない家庭の事情といたしましては、長期の里帰りや低出生体重児や先天性疾患等による出生後の長期入院によるものなどでございます。その対応といたしましては、長期里帰りにつきましては、新居浜に帰ってこられたときに連絡をし、訪問いたしております。また、長期入院されている方につきましては、各医療機関や保健所等と情報の交換や共有を行っております。
 次に、平均相談時間につきましては、40分から1時間程度となっております。
 次に、相談で多い悩みにつきましては、授乳の回数、量、間隔や児童の体重、疾患について、また赤ちゃん返りの兄弟への対応などについてでございます。
 次に、訪問で気になることといたしましては、近隣に育児サポートをしてくれる人がいない方が多いことや、お母さんの相談が多様化かつ複雑化していることでございます。
 次に、虐待の疑いを感じた事例とその対応につきましては、望まない妊娠での出産、子供の受け入れ準備ができていないお母さんにつきましては、定期訪問を実施し、育児全般について相談、指導を行っております。また、経済的な問題のある家庭につきまして、利用できる制度を紹介し、定期訪問で確認、相談、指導を行っております。また、養父からの暴力がある家庭につきまして、健診、相談時に児童の身体面や精神面の発達の確認を行っております。
 次に、訪問で苦労することにつきましては、表札が出ていない場合に、部屋の確認に時間がかかること、またお母さん方の相談内容が複雑、多様化してきており、各個人に合った対応の仕方に苦慮しております。
 次に、本市での近年の児童虐待の通告状況と対応についてでございます。
 通告状況につきましては、平成20年度は29件、平成21年度は36件となっており、本市においても増加傾向となっております。
 虐待内容といたしましては、身体的虐待やネグレクトが多く、主に虐待に関与した者といたしましては、実の母親が非常に多い結果となっております。
 また、虐待を受けた児童の年齢につきましては、学童児に比べ、就学前の乳幼児が非常に多い状況でございます。
 通告への対応方法につきましては、児童虐待等の緊急を要する重い案件につきましては、すぐさま強制執行力を持つ児童相談所へ通告を行い、児童相談所からの指示のもと、児童相談所と連携し、また関係する保育所や学校、民生児童委員等の機関とも連携して、児童の健康状態や家庭状況の把握、情報の共有を行い、早急に、そして適切に対処しております。
 また、ネグレクトや児童保護までには至らないが、引き続き支援の必要な案件につきましては、要保護児童対策地域協議会の個別ケース検討会議を開催し、関係する機関が情報交換や具体的な援助方法等について協議を行い、引き続き児童とその家族への支援を行っております。
 次に、児童虐待問題に関する施設や児童福祉司などについての本市の現状と思いについてでございます。
 児童虐待や児童相談等に直接的に対応する児童福祉司の配置につきましては、東予児童相談所では、現在、4名の児童福祉司が配置され、四国中央市、新居浜市、西条市の区域を担当しています。また、本市では、現在、社会福祉士の資格を有する保育士2名が担当しております。しかしながら、対応件数の増加に伴い、児童相談所、新居浜市双方に職員の質と量の体制強化が求められていることから、当市の人的配置につきましては、今後、事務量等を分析しながら、適正な人員配置に努めてまいります。
 次に、介護支援ボランティア制度についてでございます。
 介護支援ボランティア制度は、元気な高齢者が、特別養護老人ホーム等でボランティア活動を行うことにより、本人の社会参加への機会を確保し、健康増進、介護予防、地域貢献等を通じた生きがいづくりを目的としています。
 仕組みは、高齢者が、介護施設等において、介護支援ボランティア活動に応じた実績に基づき、評価ポイントが付与され、当該評価ポイントを換金することで、実質的に保険料等を軽減できるものでございます。
 本市におきましては、高齢者が住みなれた地域で安心してその人らしい生活を継続していけるよう、健康増進や介護予防、介護支援などの取り組みを行っております。免疫力の向上や脳血管性認知症予防に期待のできる笑いの介護予防促進事業、要支援、要介護状態となるおそれのある特定高齢者への生活機能評価の実施、各協力機関による介護予防教室や地域活動組織の育成や支援のためのふれあい・いきいきサロンへの講師派遣、介護予防の講師を養成する介護予防ボランティア養成講座の開催、また地域の高齢者の個別の生活ニーズにこたえる仕組みを構築するための担い手の養成を行う生活・介護支援サポーター養成事業など、各種事業に積極的に取り組んでおります。
 このようなことから、介護支援ボランティア制度による保険料負担の軽減や社会参加への機会の確保、また共助の向上につながる地域づくりにつきましては、現在、本市が行っている各関連事業との整合性などを踏まえ、元気な高齢者が地域に貢献できるような取り組みを検討してまいります。
○議長(村上悦夫) 工藤市民部長。
○市民部長(工藤順)(登壇) 新しい福祉についてのうち、高齢者不明問題について補足を申し上げます。
 まず、平成8年以降、戸籍が職権により除籍がなされていない事情と今後の除籍に向けての計画についてでございます。
 戸籍の高齢者職権消除につきましては、高齢者本人が戸籍上100歳以上であって、その所在が不明であること、死亡の届け出をすべき者がいない等の要件に該当する者について、所管する法務局に許可申請をいたしまして、許可を得たものについて除籍の記載をすることとなっております。
 平成4年度から平成8年度までに行われた戸籍の高齢者職権消除は、本市を所管する松山地方法務局西条支局と要件協議の上、許可申請をし、許可を得たものでございます。その後も引き続き戸籍の高齢者職権消除を行う予定でございましたが、別子山村との合併による戸籍簿等の変更処理、戸籍事務をコンピューターで行うための改製作業、さらには高齢者職権消除の許可申請に、現地調査を伴う調査書の作成が義務づけられるなど、手続の複雑化によりまして、事務処理が中断いたしておりました。今後の除籍に向けての計画につきましては、今回の高齢者不明問題を受けまして、9月7日付で、松山地方法務局より、高齢者職権消除について、120歳以上の高齢者で、戸籍の付票に住所の記載がないものにつきましては、調査を必要としないものとする旨の通知がありましたため、現在、松山地方法務局西条支局と調整の上、120歳以上の高齢者で要件を満たす者の戸籍の職権消除に向けて準備を進めているところでございます。また、それらが完了いたしますと、順次年齢を下げて取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、本市におけます組織の連携についてでございます。
 庁内におきましては、各種納税通知書等の未到達分につきましては、該当者の住所地の変更などについて、その都度、関係各課と情報交換を行っております。また、高齢者のみならず、所在不明者につきましては、関係各課からの現地調査結果による不在情報の連絡を受け、市民課でも調査をいたしまして、住民票の職権消除も実施をいたしております。
 次に、本市における不明者の状況と年金、税、料などの対応についてでございます。
 行方がわからない高齢者の事例が、全国的に相次いで報道されており、高齢者所在不明問題は、高齢社会の課題として対応していかなければならないものと考えております。100歳未満の方で、住民票に記載されている住所に居住していない人もいるものと思われますが、現在のところ、把握はできておりません。その所在と安否を確認するなど状況を把握し、福祉部局や関係機関と連携しながら、住民基本台帳の記録の正確性の確保に努めてまいりたいと考えております。具体的には、本市からの郵便物の未到達者のうち、85歳以上の方について、安否の確認を行う作業の準備を進めております。また、愛媛県後期高齢者医療広域連合事務局に、1年間後期高齢者医療の給付を受けていない者の情報提供を申請いたしております。さらには、日本年金機構が、所在のわからない高齢者のうち年金受給権者については、市からの情報提供等により、生存調査を実施するなど、情報の共有化を図ることといたしております。これらの対応により、不明者を解消し、正確で間違いないという戸籍と住民基本台帳の信頼を得たいと考えております。
○議長(村上悦夫) 曽我環境部長。
○環境部長(曽我忠)(登壇) ペットとの共生について補足を申し上げます。
 まず、殺処分を減らす目標設定についてでございます。
 動物の愛護及び管理につきましては、国の法律に基づき、各都道府県や中核市などに動物愛護センターが設置され、さまざまな施策を実施しております。本市では、愛媛県条例において、市町村が動物の愛護及び管理に関する県の施策に協力するように定められておりますので、愛媛県が実施している譲渡会の受け入れ、動物の引き取り事務、動物の愛護に関する広報などに協力いたしております。したがいまして、本市が、中核市である熊本市と同様な取り組みや目標設定を行うことは、権限の関係で難しい点がございますが、愛媛県動物愛護センターとの連携を強化することにより、殺処分を減らしていくことができると考えております。
 次に、引き取り実績でございます。
 過去3年間の引き取り実績につきましては、平成19年度は拾得が156頭、所有権放棄が78頭、計234頭、平成20年度は拾得が94頭、所有権放棄が46頭で、計140頭、平成21年度は拾得が121頭、所有権放棄が37頭で、計158頭となっております。
 なお、本市では、殺処分を減らすために、首輪などがついた飼い犬と思われる犬を保護した場合は、ホームページに掲載しておりまして、引き取られた頭数は、平成19年度で17頭、平成20年度で26頭、平成21年度で35頭となっており、増加の傾向にあります。
 また、譲渡事業を実施している愛媛県動物愛護センターのホームページと本市のホームページをリンクすることにより、譲渡件数の増加に努めております。
 次に、教育や介護現場等への働きかけについてでございます。
 アニマルセラピーにつきましては、不登校や引きこもりの子供あるいは高齢者に対して、一定の効果が見られる場合があると伺っておりますので、今後、愛媛県動物愛護センターと協議してまいりたいと思います。
 次に、市民から寄せられる苦情についてでございますが、飼育放棄や自然繁殖による野犬が群れをなして徘回しているといった通報や敷地内に進入した猫の排せつ物の苦情などもございます。こういった通報を受けた際は、犬につきましては捕獲に努めておりますが、市の捕獲方法が、捕獲箱の設置のみですので、状況に応じて西条保健所と連携した捕獲を行っております。
 野犬の捕獲につきましては、平成19年度は66件の相談に対し78頭、平成20年度は61件の相談に対し123頭、平成21年度は56件の相談に対し138頭となっております。
 次に、野犬等の対策に関する経費についてでございます。
 平成19年度は422万1,000円、平成20年度は446万9,000円、平成21年度は450万円となっておりまして、主に捕獲や保護した動物の引き取りや市で保護している間の飼育などに要する経費でございます。
 次に、今後の対策についてでございます。
 殺処分を減らすためには、動物愛護センターに引き取られる犬等の頭数を減らすとともに、譲渡件数をふやす必要がございます。そのため、飼育放棄しようとする飼い主に対する粘り強い説得や、捕獲された飼い犬の迅速な情報提供、愛媛県動物愛護センターとのさらなる協力体制などにより、ペットの命を守ってまいります。
 また、生命尊重や動物愛護の精神を養うことが、殺処分の減少につながることになりますので、今後におきましても、ペットの飼い方や終生飼育の指導など、市民への意識啓発に努めてまいります。
○議長(村上悦夫) 佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 別子山過疎対策について補足を申し上げます。
 まず、別子山地域におけるいわゆる買い物弱者に相当する割合についてでございます。
 別子山で主に食料品の移動販売を営む商店主にお尋ねいたしましたところ、いわゆる買い物弱者と言われる方は、高齢者を中心に約20人は確実にいらっしゃるとのことであります。本年6月末の別子山地域全体の人口が200人、うち高齢者人口は97人ですが、ですので、約10%に相当する方ということになります。
 次に、日常の生活に必要な物資をどう調達しているかについてでございます。
 比較的若い人や元気な高齢者は、自家用車や地域バスを利用して、新居浜市や四国中央市へ買い物に行かれているようでございます。その他の御高齢の方は、地域内の商店に電動車いすで買い物に行かれるか、御家族が定期的に買い物をして家に届けてくれているか、もしくは移動販売による宅配によって調達しているというのが現状でございます。
 次に、別子山で営業している希少な店舗の実態と声、営業状態についてでございます。
 別子山で営業されている商店は、現在2店舗ございます。その実態は、顧客数が圧倒的に少ないこと、また購買単価が低いことなどの要因から、営業状態は非常に厳しく、地域のためにいつまでも商売を続けたいが、採算ベースに乗せることが難しいから、できれば何らかの行政的支援をと望んでおられるようでございます。
 次に、将来的な営業の展望についてでございます。
 さきに申し上げましたようなことから、先行きは非常に厳しいものと推測されます。平成22年5月に公表されました経済産業省の地域生活インフラを支える流通のあり方研究会の報告書にもございますように、買い物弱者の問題は、今後ますます顕在化、深刻化するものと考えられます。特に、別子山は、過疎化、高齢化の著しい地域でございますので、手おくれになることのないよう、国や県の新しい施策の動向を注視するとともに、本市独自のきめ細かな対応策について具体的に検討していく必要があるものと認識いたしております。
○議長(村上悦夫) 古川消防長。
○消防長(古川和彦)(登壇) 救急医療情報キットについて補足を申し上げます。
 まず、この取り組みに対しての思いでございます。
 救急医療情報キットにつきましては、安全、安心を確保することを目的に、氏名、生年月日はもちろん、かかりつけ医、持病などの情報や診察券、健康保険証のコピー等の情報を専用の容器に入れ、自宅の冷蔵庫等に保管しておくことで、万一に備えるものであります。このような情報が事前に得られた場合には、救急等の災害が発生したときに、救急隊員がいち早く正確な情報を得ることができ、適切な対応ができますことから、有効であると考えております。また、緊急連絡先の情報を入れておくことにより、親族等の安心にもつながるものと考えております。
 次に、この取り組みに対する考えでございます。
 救急医療情報キットを活用することにより、確実な情報を速やかに医療機関へ伝えることができ、救命率の向上にもつながると思われますので、取り組みにつきましては、関係部局とも協議し、検討してまいりたいと考えております。
 以上で補足を終わります。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。真鍋光議員。
○12番(真鍋光)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
 1点、不明者の安否のところなんですけども、いろいろと県とかとも共同して、今から頑張って不明状況を調べていかれるようなんですけども、税金とか、保険料とか、85歳以上の高齢者の方について準備を進めるということなんですけども、そういう部分で、医療保険も使ってないというような状況がある程度わかっても、そういう収納に関してどういうふうに判断されるのか、ちょっとわかりにくいので、教えていただきたいと思います。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 真鍋議員さんの再質問にお答えいたします。
 不明者の安否確認のことでございますが、やはり今さっき市長のほうが答弁申し上げましたように、数えの100歳以上については、各家庭の訪問ということで確認はとれておりますが、100歳以下の高齢者につきましては、そういう実態調査っていうのができてない現状でございます。そういった中で、その確認方法といたしまして、介護保険の認定を受けているのに介護保険を利用していない方、そういった方、それとか、健康保険の利用のない方とか、そういった方を一応対象に、こちらのほうも実態調査をしていくという形で、年齢の100歳以下についてはそういった取り組みをしていきたいというふうに考えております。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。真鍋光議員。
○12番(真鍋光)(登壇) 安否確認をする作業をされるんですけども、現実に税金とか保険料とかをその間もずっと払っていると思うんですけども、もしかしたら最悪亡くなっているという可能性なんかもあるんじゃないんかなと思って、そういうことに対しての判断とかというふうな思いで先ほど聞いてみたんですけど、お願いします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。工藤市民部長。
○市民部長(工藤順)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 先ほど答弁でも申し上げましたとおり、全体についてはまだ正直なところ把握できておりません。これまでの対応は、そういう行方不明じゃないかというふうな情報が入ったたびに、その都度協議をいたしておりましたので、その対応についてもそれぞれでございます。滞納のまま残っている場合もございましょうし、また御家族の方が戻ってこられることを心配して払い続けられておる、そういうふうな例もたくさんございます。職権消除につきましても、そのことについて、いつ帰ってくるかわからないから置いてほしいというふうな御家族の方のお気持ちもございますので、それらにつきましても、慎重に関係各課とあるいは関係機関と協議をしながら、一つ一つの実態を把握して進めていきたいというふうに考えております。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。真鍋光議員。
○12番(真鍋光)(登壇) ありがとうございました。
 新しい福祉につきましては、本当にやっぱり地域力とかコミュニティーが非常に大事だということを実感します。こういういろんな大変な悲しい事態が少しでも解決するためには、やはり行政としても専門職の質の向上とか、また人の強化とか、人員の強化とか、そういう体制もやはり整えることが必要だということも実感しました。
 子宮頸がんについては、無料パスポートの送付も5年間は継続して行っていただけるということで非常に期待が持てます。これは、本当に公平性を保てることじゃないかと思います。ただ、ちょっと気になったことは、約半数の精密検査を要する人のことはどうなっているのかなと思って、そういう精密検査の必要な人が半数受けていないとしたら、非常に心配ですので、そういう方のためにも、強くまた後押しをしてほしいと思います。
 介護支援ボランティア制度につきましては、やはりいろんな高齢者の方とかが介護保険料が本当に高くなったとかと、いろいろ口々に言われていますので、軽減策としてこれも有効だということで、また社会貢献にもつながるということで、本当にまた考えていただけたらありがたいと思います。
 それと、救急医療情報キットなんですけども、検討を進めていただけるというような感じで受け取ったんですけども、これはやはり消防だけでは対応が難しいと思います。65歳とか、また障害者とかというふうになると、福祉部門の協力も必要だと思いますので、協力してまたぜひ導入に向けて進めていただければありがたいと思います。
 それと、先ほど買い物弱者につきまして、別子山が本当に非常に高齢化が進んでますし、買い物弱者の比率は非常に高い状況をお聞きしました。やはり、店舗を営業している人も、非常に大変な状況で頑張って、地域のために頑張っていただいているということで、やはり行政の支援が今後特に必要になってくるということで、部長の御答弁でも前向きに考えていく必要があるということをお聞きしましたので、期待したいと思います。
 ペットとの共生につきましては、前議会、6月議会で、藤原議員が時間の都合上、カットしたテーマだったんですけども、これは公明党が推進しているテーマなんです。非常にやっぱり命としてとらえていきたいということで、今回、質問させていただきました。殺処分を減らす目標は、何か熊本市のようには目標設定ができないということなんです。これも権限の関係でできないということで、仕方がないと思いますけど、市のほうとしても、いろいろ県の動物愛護センターなんかと協力して、頑張っていただいているようなんで、今後、またもっと頑張っていただきまして、殺処分がないように、やはり飼われている場所によって、おうちによって、藤原議員なんかは猫が2匹、人間以上の大切な扱いを受けている、我が家も柴犬が1匹おりまして、本当にそういう意味で議場においでる方もおうちに猫や犬を飼われている方もいっぱいいると思います。第五次長期総合計画を今練っておいでるとこだろうと思うんですけども、ぜひともこういうテーマも動物との共生社会についても大いに取り入れていただければありがたいなと思います。これは要望なんですけども。
 以上で質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○議長(村上悦夫) 以上で本日の代表質問は終わりました。
 これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
 明15日は午前10時から会議を開きます。
 本日はこれにて散会いたします。
  午後 4時19分散会