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平成22年第1回新居浜市議会定例会会議録 第2号

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本文

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目次
議事日程 
本日の会議に付した事件 
出席議員 
欠席議員 
説明のため出席した者 
議会事務局職員出席者 
開議(午前10時00分) 
日程第1 会議録署名議員の指名 
日程第2 一般質問 
 白籏愛一議員の質問(1) 
  1 新年度予算と本市経済について 
  2 荷内沖開発について 
  3 電子入札ASP方式の採用について 
  4 産業遺産保存の今後の展開について 
  5 幼保一元化の取り組みについて 
  6 国土調査事業について 
  7 住宅新築資金等貸付事業について 
  8 農業問題について 
  9 福祉施設における投票について 
 10 AED・危険物関係申請について 
 佐々木市長の答弁 
  1 新年度予算と本市経済について 
  2 荷内沖開発について 
  4 産業遺産保存の今後の展開について 
 阿部教育長の答弁 
  4 産業遺産保存の今後の展開について 
 岡選挙管理委員会事務局長の答弁 
  9 福祉施設における投票について
 石川副市長の答弁 
  3 電子入札ASP方式の採用について 
  7 住宅新築資金等貸付事業について 
 近藤福祉部長の答弁 
  5 幼保一元化の取り組みについて 
休憩(午前11時01分) 
再開(午前11時10分) 
 佐々木経済部長の答弁 
  6 国土調査事業について 
  8 農業問題について 
 源代建設部長の答弁 
  6 国土調査事業について 
 河野消防長の答弁 
 10 AED・危険物関係申請について
 白籏愛一議員の質問(2) 
  2 荷内沖開発について 
 高橋企画部長の答弁 
  2 荷内沖開発について 
 白籏愛一議員の質問(3)
  2 荷内沖開発について
  9 福祉施設における投票について 
休憩(午前11時31分) 
再開(午前11時35分) 
 岡選挙管理委員会事務局長の答弁 
  9 福祉施設における投票について 
 白籏愛一議員の質問(4) 
  9 福祉施設における投票について 
 西原司議員の質問(1) 
  1 佐々木市長の市政運営について
 佐々木市長の答弁 
  1 佐々木市長の市政運営について 
 西原司議員の質問(2) 
  1 佐々木市長の市政運営について 
 佐々木市長の答弁 
  1 佐々木市長の市政運営について 
 西原司議員の質問(3) 
  1 佐々木市長の市政運営について 
休憩(午前11時54分)
再開(午後 0時59分)
 高橋企画部長の答弁 
  1 佐々木市長の市政運営について 
 西原司議員の質問(4)
  1 佐々木市長の市政運営について 
 高橋企画部長の答弁 
  1 佐々木市長の市政運営について 
 西原司議員の質問(5) 
  1 佐々木市長の市政運営について
  2 発達障害児(者)の支援体制について
 阿部教育長の答弁
  2 発達障害児(者)の支援体制について 
 西原司議員の質問(6) 
  2 発達障害児(者)の支援体制について 
 阿部教育長の答弁 
  2 発達障害児(者)の支援体制について 
 西原司議員の質問(7) 
  2 発達障害児(者)の支援体制について 
 阿部教育長の答弁
  2 発達障害児(者)の支援体制について 
 西原司議員の質問(8)
  2 発達障害児(者)の支援体制について 
 阿部教育長の答弁
  2 発達障害児(者)の支援体制について
 西原司議員の質問(9)
  2 発達障害児(者)の支援体制について 
  3 社会的養護と児童養護施設について 
 近藤福祉部長の答弁 
  3 社会的養護と児童養護施設について 
 西原司議員の質問(10) 
  3 社会的養護と児童養護施設について 
 近藤福祉部長の答弁 
  3 社会的養護と児童養護施設について 
 西原司議員の質問(11)
  3 社会的養護と児童養護施設について 
 近藤福祉部長の答弁
  3 社会的養護と児童養護施設について 
 西原司議員の質問(12) 
  3 社会的養護と児童養護施設について 
  4 図書館サービスと学校図書館支援について 
 阿部教育長の答弁
  4 図書館サービスと学校図書館支援について 
 西原司議員の質問(13) 
  4 図書館サービスと学校図書館支援について 
休憩(午後 1時58分) 
再開(午後 2時08分) 
 近藤福祉部長の発言 
 阿部教育長の答弁 
  4 図書館サービスと学校図書館支援について 
 西原司議員の質問(14) 
  4 図書館サービスと学校図書館支援について 
 阿部教育長の答弁 
  4 図書館サービスと学校図書館支援について 
 西原司議員の質問(15) 
  4 図書館サービスと学校図書館支援について 
  5 シックスクールについて
 高橋教育委員会事務局長の答弁 
  5 シックスクールについて 
 西原司議員の質問(16) 
  5 シックスクールについて 
 高橋教育委員会事務局長の答弁 
  5 シックスクールについて 
 真木増次郎議員の質問(1)
  1 市長の政治姿勢について
  2 教育行政について 
  3 介護問題について 
  4 保育行政について 
  5 若者支援について 
  6 観光行政について 
  7 今後の選挙について 
  8 業務改善について 
  9 空き家対策について 
 佐々木市長の答弁 
  1 市長の政治姿勢について 
  5 若者支援について 
 阿部教育長の答弁 
  2 教育行政について 
  5 若者支援について 
休憩(午後 3時09分) 
再開(午後 3時18分) 
 岡選挙管理委員会事務局長の答弁 
  7 今後の選挙について
 高橋企画部長の答弁 
  8 業務改善について 
 堀田総務部長の答弁 
  1 市長の政治姿勢について 
  9 空き家対策について 
 近藤福祉部長の答弁 
  3 介護問題について 
  4 保育行政について 
 佐々木経済部長の答弁 
  6 観光行政について 
 真木増次郎議員の質問(2) 
  5 若者支援について 
 阿部教育長の答弁 
  5 若者支援について 
 真木増次郎議員の質問(3) 
  5 若者支援について 
 阿部教育長の答弁 
  5 若者支援について 
 真木増次郎議員の質問(4) 
  5 若者支援について 
 佐々木経済部長の答弁 
  5 若者支援について 
 真木増次郎議員の質問(5) 
  6 観光行政について 
 佐々木経済部長の答弁 
  6 観光行政について 
 真木増次郎議員の質問(6) 
  6 観光行政について 
  7 今後の選挙について 
  9 空き家対策について 
 河野消防長の答弁 
  9 空き家対策について 
 真木増次郎議員の質問(7) 
  9 空き家対策について 
 河野消防長の答弁 
  9 空き家対策について 
 真木増次郎議員の質問(8) 
  9 空き家対策について 
 堀田総務部長の答弁 
  9 空き家対策について 
 真木増次郎議員の質問(9) 
  9 空き家対策について 
散会(午後 4時07分)


本文
平成22年3月2日 (火曜日)
 議事日程 第2号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
   議案第12号 平成22年度新居浜市一般会計予算
   議案第13号 平成22年度新居浜市貯木場事業特別会計予算
   議案第14号 平成22年度新居浜市渡海船事業特別会計予算
   議案第15号 平成22年度新居浜市住宅新築資金等貸付事業特別会計予算
   議案第16号 平成22年度新居浜市平尾墓園事業特別会計予算
   議案第17号 平成22年度新居浜市公共下水道事業特別会計予算
   議案第18号 平成22年度新居浜市工業用地造成事業特別会計予算
   議案第19号 平成22年度新居浜市国民健康保険事業特別会計予算
   議案第20号 平成22年度新居浜市老人保健事業特別会計予算
   議案第21号 平成22年度新居浜市介護保険事業特別会計予算
   議案第22号 平成22年度新居浜市後期高齢者医療事業特別会計予算
   議案第23号 平成22年度新居浜市水道事業会計予算
   議案第24号 平成22年度新居浜市工業用水道事業会計予算
   議案第26号 平成21年度新居浜市一般会計補正予算(第9号)
   議案第27号 平成21年度新居浜市平尾墓園事業特別会計補正予算(第1号)
   議案第28号 平成21年度新居浜市公共下水道事業特別会計補正予算(第4号)
   議案第29号 平成21年度新居浜市介護保険事業特別会計補正予算(第3号)
――――――――――――――――――――――
  本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
  出席議員(28名)       
  1番   神 野 敬 二    2番   西 原   司
  3番   永 易 英 寿    4番   古 川 拓 哉
  5番   伊 藤 謙 司    6番   西 本   勉
  7番   高須賀 順 子    8番   岩 本 和 強
  9番   大 石   豪    10番   大 條 雅 久
 11番   藤 原 雅 彦    12番   真 鍋   光
 13番   藤 田 豊 治     14番   高 橋 一 郎
 15番   藤 田 幸 正     16番   伊 藤 優 子
 17番   藤 田 統 惟     18番   岡 崎   溥
 19番   伊 藤 初 美     20番   石 川 尚 志
 21番   村 上 悦 夫     22番   佐々木 文 義
 23番   真 木 増次郎    24番   仙 波 憲 一
 25番   白 籏 愛 一     26番   近 藤   司
 27番   加 藤 喜三男    28番   山 本 健十郎
――――――――――――――――――――――
  欠席議員
な   し
――――――――――――――――――――――
  説明のため出席した者
 市長            佐々木   龍
 副市長           石 川 勝 行
 企画部長         高 橋 俊 夫
 総務部長         堀 田 高 正
 福祉部長         近 藤 清 孝
 市民部長         前 垣 芳 郎
 環境部長         加 藤   哲
 経済部長         佐々木 一 英
 建設部長         源 代 俊 夫
 消防長           河 野   勉
 水道局長         近 藤 日左臣
 教育長           阿 部 義 澄
 教育委員会事務局長  高 橋 康 文
 監査委員          神 野 哲 男
 選挙管理委員会事務局長 岡   正 士
――――――――――――――――――――――
  議会事務局職員出席者
 事務局長         藤 田 恭 一
 議事課長         鴻 上 浩 宣
 議事課副課長      青 木 隆 明
 議事課副課長      飯 尾 誠 二
 議事課調査係長    徳 永 易 丈
 議事課議事係長     阿 部 広 昭
 議事課主任        大 田 理恵子
 議事課主事       高 本 大 介
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前10時00分開議       
○議長(村上悦夫) これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第2号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(村上悦夫) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において仙波憲一議員及び白籏愛一議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第2 一般質問
○議長(村上悦夫) 次に、日程第2、議案第12号ないし議案第24号及び議案第26号ないし議案第29号を議題といたします。
 これより代表質問並びに質疑を行います。
 この際、申し上げます。
 質問並びに質疑における各議員の発言は、それぞれ通告の時間以内となっておりますので、御了承願います。
 順次質問を許します。まず、白籏愛一議員。
○25番(白籏愛一)(登壇) おはようございます。
 自民クラブの白籏です。会派を代表して質問を行います。
 まず、新年度予算と本市経済について行います。
 本市の当初予算については、平成20年度が一般会計で約416億円、平成21年度が約401億円、平成22年度が約460億円となっております。特別会計及び企業会計を含めた合計予算においても、平成20年度が約772億円、平成21年度が約771億円、新年度、平成22年度が約809億円となっているところです。慈光園建設事業や土地区画整理事業、学校耐震補強対策事業等に係る普通建設事業の大幅な伸びが、予算規模の拡大につながったものと思います。一方、自主財源であります市税収入では、市民税や固定資産税を合わせ平成20年度が約193億円、平成21年度が約179億円、平成22年度予算が約175億円と、個人、法人市民税が減少しており、特に市民税のうち、法人の落ち込みが大きくなっております。ただ、ありがたいことに、市税の落ち込みに対し、制度上、地方交付税がそれに応じて増額されていることから、本市の経営にとって支障が少ない状況であります。市長は、各方面において、本市は県内においてトップクラスの健全財政を保っているとよく言われていますが、私なりに考えるその理由の一つは、他市に比べ市町村合併によるマイナスの影響が実態として少なかったことが上げられると思います。正規職員数を見ても、平成21年4月1日現在で、人口9万4,000人の四国中央市が1,115人、人口11万5,000人の西条市が1,177人であります。本市の正規職員数は、市政概要によると908人ですので、人口と対比すると250人から300人以上の正規職員数の増となっており、その分、会計予算的に見て、両市が厳しいのは当然であります。また、合併特例債についても、総計115億2,970万円のうち、相当部門を旧新居浜市分としての事業に充当できていることも大いに有利であったと考えられます。指数的に見て、健全財政が保たれているとはいえ、現実の各部門の予算においては、市職員や各議員も十分承知しているとおり、厳しい限りであり、また本市の市債残高も、決して少なくないことは市民の皆様にもわかってほしいと思っております。また、市内にある大手企業の減収減益が伝えられていることは、当然、生産活動に影響があるわけであり、勤務されている方々もその厳しさを実感していることと思います。今治におけるハリソン東芝ライティングが、生産拠点を海外移転するに伴い、正社員だけでも580人を県外へ配置転換する問題や大洲市におけるパナソニック四国エレクトロニクス、すなわち元の松下寿電子工業ですが、工場統合による撤退が報道されました。大型企業の撤退で、両市はもちろん、地域経済への影響は非常に大きいものと想像されます。言うまでもなく、本市は、歴史的に見ても、住友企業の発展とともに生きてきた経緯があります。先人が長い時間をかけ双方ではぐくんできた信頼関係をさらに深めたいものであります。主力である住友化学の例をとってみても、過去アルミニウム事業をインドネシア・アサハンへ、また石油化学事業のシンガポールでの展開、さらに近々のことでありますが、サウジアラビアでの石油化学事業の操業開始と、原料となる素材の近くへとシフトをしております。反面、新居浜でのメチオニン工場の増設等ありがたい事業拡張もあるようであります。今後とも安心はしていないでしょうが、お互い意思疎通を深め、住友関連企業群を初め、地元経済界との共存共栄の道をさらに深めてほしいと考えますが、見解を伺います。
 次に、荷内沖開発について質問をいたします。
 本市において、今後必要とする用地の確保については、非常に重要な施策の一つであります。現状をかんがみ、多極型産業推進事業用地のゾーニング変更による有効利用や貯木場事業用地の造成を行うことによる新たな工業用地の確保は、必要かつ有効であると考えております。また、東予港臨海工業用地として4.4ヘクタールを造成する事業についても、さらなる事業発展の一翼を担うものとして重要であります。また、この埋め立てにおいて、新居浜港東港地区の耐震強化岸壁整備に伴うしゅんせつ土砂14万立米を使用するとのことであり、処分に困っている状況の中、ありがたい工事であります。資料によると、本事業による14万立米の土砂処分費用は1億5,400万円であり、他県での処分費用14億7,000万円と比較すると大きな差であります。本市において、今後処分を要する河川等の堆積土砂等の利用は、行政課題としてますます大きくなるものと考えられます。これらの課題において、幾分関連がある荷内沖開発について質問をいたします。
 本件については、新居浜市の今後にとって重要かつ乗り越えなければならない課題であると認識をしております。自民クラブの各議員が、これまで幾度となく議会において質問を重ねており、平成22年度当初予算編成に係る私たちの要望事項にも連ねております。その要望に対する回答では、「荷内沖エリアについては、瀬戸内海での埋め立てを厳に抑制すべきとの答申が出されるなど、事業化の実現が極めて困難な状況ではあるが、新居浜市にとって貴重な財産であり、その有効利用を図ることは、本市の将来を展望する上で、重要な課題であることに変わりはないことから、長期的な視点に立って、引き続き慎重に検討を進めていく。」とあります。まだまだその時期ではないとのニュアンスを感じます。しかし、私たちは、厳しさは十分理解するものの、今こそ本気でこの問題に対処すべきときが到来していると考えております。昭和47年、黒島沖126.7ヘクタール、荷内沖161.2ヘクタールの漁業補償契約が締結され、荷内沖についても7億円近い補償金が支払われました。その後、昭和48年、瀬戸内海環境保全特別措置法が制定されました。この間、荷内沖開発については、市民からさまざまな意見が出される中、行政においても、その活用について検討を加えてまいりました。平成6年3月に報告された財団法人国土計画協会による新居浜市荷内沖開発基本構想報告書では、荷内沖開発の望ましいやり方を基本構想としてまとめられております。この報告書を作成するに当たって設置された荷内沖開発基本構想策定委員会の委員には、大学教授4名を初め、建設省や愛媛県の幹部職員6名、商工会議所等地元経済界の重立った人などを委員として構成されていたようであります。その報告書の中では、第3期までに分けられた土地利用計画のうち、第1期地区計画の策定に至る基本的な考え方が詳しく示されております。その中には、埋め立てに係る前提条件の一つとして、法規制から見た基本要件としてまとめられたものがあります。当然、平成6年当時の法規制対応ではありますが、1点は、公有水面埋立法については、全体の土地は90ヘクタール前後であるが、竣工までに長期間要することから、全体を区分し、逐次免許を取得し埋め立てていくことが合理的かつ現実的である。1工区の埋立面積が50ヘクタール未満の場合、埋立免許は知事になり、超える場合は大臣の認可及び環境庁長官の意見聴取が求められるとあります。2点目は、国の要綱による環境アセスメントについては、50ヘクタール以上の大規模埋め立てについては、建設省または厚生省の要綱に基づく環境アセスメントが必要。3点目に、自然公園法の指定の有無については、荷内地区及び荷内沖海面は、瀬戸内海国立公園の指定地域にはなっていない。4点目は、瀬戸内海での埋め立てについては、瀬戸内海環境保全特別措置法において、特別の配慮の必要性が規定されているとともに、埋め立てを極力避ける区域を指定している。荷内沖は、埋め立てを極力避ける区域には指定されていないとあります。以上の瀬戸内法の規定に照らした場合、荷内沖の埋立計画においては、環境保全上あるいは水産資源保全上への特別な配慮だけでなく、環境保全に積極的に資するような計画に導く必要があると締めくくっております。また、平成9年9月、環境庁が瀬戸内海環境保全審議会に対し、瀬戸内海の環境保全を従来の規制型から自然総合型に転換する方針を固め、なぎさや藻場、干潟造成など、自然循環創造事業を導入することなどを諮問し、平成10年度より実施の方向と報道されました。基本方針の変更では、埋め立ての際の代償措置を義務づけるほか、地域の住民が環境保全活動に積極的に参加できるような仕組みもあわせて検討するとあります。いずれにせよ、市が漁業権を買収して、既に38年経過いたしました。法律も変遷し、簡単に開発に結びつけないこともわかります。しかし、今後の新居浜市にとって、荷内沖開発は、多方面から考え、どうしても必要な施策であると考えます。自民クラブへの回答では、長期的な視野に立って、引き続き慎重に検討を進めていくとあっさり述べていますが、大金を入れて得た市の財産をこのまま放置していいのか、先人たちがいい土地を残してくれたと素直に思えるような有効利用が図られるのか、糸口はきっとあると思います。今こそ本腰を入れて、道筋をつけるべく対応してほしいと考えますが、見解を伺います。特に、平成6年の報告書にある法的な指摘に対して、現時点でどのように考えるのかについて伺います。
 次に、電子入札の導入について質問をいたします。
 本件は、入札における公平性、透明性をより高めること及び入札事務の合理化を図ることから検討されてきたことであります。これまで愛媛県と市や町との共同電子入札システムについても検討されていましたが、費用面その他から電子入札システムのうち、ASP方式での採用となったようであります。ASP方式とは、民間業者の電子入札システムをインターネットを通じてレンタル方式で使用し、件数に応じて費用を支払うシステムのことであります。この方式においては、初年度に要する費用が安価であることが特徴であり、入札執行に要する事務の合理化については、先行事例を見ても明らかなようであります。1月に入って、九州の2市に出向いて研修を行ってまいりました。1市については、電子入札の導入により、入札手続が敏速かつ正確に実行できた。さらに競争性が高く、それが顕著に見られた。すなわち、導入前1年間の平均落札率94%に対し、導入後1年間で同じく平均落札率が88%と6%低下したとのことでありました。公平性、透明性が高く、安価に導入もできたことから、今後対象を拡大することも検討するなど、高く評価をしていることがうかがえました。
 一方、同様に、ASP方式による電子入札を同じ業者によるシステムを採用した市においては、事務的な効率化は大幅に図れたものの、落札率については、電子入札採用前と比べ、どちらかというと上がったとのことであり、業者間の話し合いについても不明とのことでありました。
 この2市への研修を通じても、談合を防止し、透明性、公平性を高め、適切な落札を図るという意味から、電子入札システムの採用は、決して万能でないことは明らかであります。市としてどういう気構えでどのように対応していくのか、方針をはっきり示さなければ、所期の目的は達成されないと考えますが、見解を伺います。
 また、今後結果を見ての判断と考えますが、どのように対象を広げていこうとしているのか、また入札業者にどのような負担があるのか、どういった対応をしていこうとしているのかについて伺います。
 次に、産業遺産保存の今後の展開について質問をいたします。
 昨年は、本市にある産業遺産のうち、旧山根製錬所煙突、山根競技場観覧席、旧別子鉱山鉄道端出場鉄橋など5件が国の登録有形文化財に登録されましたことは、公に認められた結果であり、喜ばしいことであります。これは、平成9年4月に新居浜市広瀬歴史記念館がオープンし、283年の操業の後、閉山された別子銅山のこととともに、広瀬宰平翁の遺跡が広く知られるようになったことや、同時にお迎えした末岡名誉館長を初め、職員の方々や関係市民の努力が実を結んだものと考えます。行政としても、これまで金・銀・銅サミットを本市において開催するなど、産業遺産を生かす取り組みを重ねてまいりました。そういった中、いわゆる煙突山の領域を交換により市有地にするなどしてまいりましたが、元来、企業が所有する産業遺産が大半であり、ままならないことも事実であります。しかし、今後のことを考えるとき、消滅させてはならない遺産が多く、所有企業と連絡を密にしながら保存に当たらなければならないものも多くあると思います。ただ、企業の厚意のみに頼るのではなく、市としても物によればしっかりと予算化もし、市の管理下に置くべく努力も必要であります。その一つでありますが、星越地区においていわゆる山田社宅が老朽化から多く撤去されております。それでも幹部職員住宅が残っており、現在操業されている工場もありますが、下部鉄道の星越駅舎など、重要と見られる産業遺産も多くあるのではと思われます。その価値を正確に判断し、保存してほしいものについては早急に交渉に入らないと、いずれ老朽化により撤去されていくのではと不安が募るところであります。本市の歴史、現在の市の状況を考慮しても、別子銅山の産業遺産を抜きにして新居浜市を語ることはできないと思っております。近年、東洋のマチュピチュとして東平地区などに注目が集まり、阪神方面などから多く見学者が来るようになったと聞きます。客が来られても、東平や別子山、マイントピア別子や別子銅山記念館、広瀬歴史記念館、さらに今回国の登録有形文化財として登録された箇所など、時間を費やしていただける箇所も多くなり、産業遺産のまち新居浜が着実に拡充されつつあることを喜ばしく思っております。今回、広瀬邸の各所について整備等予算化されていますが、タイムリーなことであると考えております。星越地区はもとより、本市全体を見渡し、残すべく産業遺産のリストアップ化と市が管理したらと考えるもの、これまでどおり企業が保有管理していただけるものを区分し、それぞれ対応すべきであると考えますが、伺います。
 次に、広瀬邸敷地内に、広瀬宰平とは切っても切れない関係である住友の2代目総理事伊庭貞剛の記念館を併設したらと考えます。環境問題の先駆者として、将来に伝えたい人物でありますが、考えを伺います。
 また、歴史的に貴重である口屋跡周辺整備についても、今後どのようにしようとしているのかについてあわせて伺います。
 次に、幼保一元化の取り組みについて質問いたします。
 2006年に制定された認定こども園は、就学前の子供の教育と保育を一体的に行うものであり、非効率な利用状況の改善が期待された制度であります。厚生労働省と文部科学省は、2010年度に運営事業者の負担を軽減するため、会計書類の一本化や幼稚園教員免状と保育士資格を相互に取りやすくするための資格取得の条件を緩める等の制度改正に乗り出すとのことであります。認定こども園には、幼保連携型、幼稚園型、保育所型、地方裁量型の4種類があるようであります。政府は、この5年間で認定こども園を358カ所から2,000カ所以上にふやすビジョンを持っているようであります。本市は、待機児童については問題となっていませんが、幼保一元化は、将来の姿として十分検討に値する形でないかと考えるところであります。文部科学省と厚生労働省との壁を破った一元化された役所機能を求めるものであり、本市においても、将来に向けて、画一的でない多様な子育てビジョンの一環として幼保一元化をにらんだ方策についても検討すべきであると考えますが、見解を伺います。
 次に、国土調査事業について質問いたします。
 新居浜市への合併以前、すなわち平成9年から、別子山地区においては、この事業が実施されているところであります。土地の正しい位置、境界、地番、地目、面積をはっきりさせるなど、地籍の明確化を図るものであります。合併後も継続してこの国土調査事業が実施され今日に及んでいるわけですが、別子山地域のうち、計画面積については55.22平方キロメートルとなっており、そのうち現地調査された面積については、平成20年度末で11.57平方キロメートルと約5分の1の進捗の状況のようであります。総事業費においても、これまで補助対象経費約2億円を含め、約3億3,000万円となっているようです。以前から新居浜市においても公共事業に支障を来すような地区があるなど、この事業が望まれる地区があったことは周知の事実であります。別子山地区における国土調査事業の今後について、事業進展はどのように考えているのか、また新居浜市全域を見渡し、既に船木坂ノ下地区を終えましたが、問題と考えられる地区をどのように把握しているのかについて伺います。多額の事業費も必要でありますが、別子山地区も含め、計画的な事業進展を望みますが、見解を伺います。
 次に、住宅新築資金等貸付事業について質問いたします。
 毎年12月は、市町村税・県税一斉滞納整理強化月間ということで、昨年も県内20市町と愛媛地方税滞納整理機構は、合同で集中的な滞納整理を実施したとのことであります。この結果、債権差し押さえや不動産公売などの取り組みで、計6,728万円の収入につながったとの発表がありました。市民の公平、公正な納税は、当然のことであり、さらに工夫をしながら、徴収率のアップにつなげてほしいと思います。
 さて、本市において、収税とは別に住宅新築資金等貸付事業についての返済滞納問題があります。1973年から95年まで、延べ646件、計23億1,234万円を貸し付けたうち、08年末の滞納は、返済計画額の約7%の約1億9,500万円とのことであります。多くの方が、当然のごとく返済されている一方、滞納分については市が借り受け人にかわり国に返済されている状況の中、利息が積み重なるなど、市の一般財源からの繰入総額は、08年度までの累計で約6億8,000万円に上るようであります。これ以上の一般財源からの持ち出しに対し、市民合意を得ることはもう難しいと考えられます。この辺でその個々の内容についてしっかりと仕分けを行い、対応を急ぐべきであると考えます。10年以上も前に貸付事業は終了しており、返済、償還終了予定は2020年となっているようであります。監査委員からの指摘もついていますが、市財政も厳しい中、これ以上一般財源からの持ち出しで市民に負担を強いることのないよう、真摯な対応を求めますが、見解を伺います。
 次に、農業問題について質問します。
 本市における農家数は、この20年余で大きく減少しております。昭和60年には、専用農家と第1種、第2種兼業農家を合わせた農家数は3,344戸となっていますが、年を経るごとに減少し、平成7年には2,256戸、平成17年には、販売農家のみの数値ですが、771戸となっております。それに伴い、経営土地面積についても減少が続いております。
 そういった中、昨年12月、新たな農地法が施行され、それには農地を農地として利用する責務があるとされ、すなわち農地の所有権、賃借権等を有する者は、その適正かつ効率的な利用を確保しなければならない旨の責務規定が設けられました。また、農地法第30条から44条において、遊休農地をほうっておくと、法的措置がとられることとなりました。まさに所有から利用への政策が強く打ち出されているところであります。遊休農地の活用についても、必要により基盤整備等を行い、農業委員会の利用調整活動で積極的に地域の担い手への利用集積を行うことや市民農園や福祉農園等への利活用、さらに山間部やこれに近い遊休農地については、環境、林業的活用につなげるなどの対応を目指しているようであります。
 さて、本市の農業は、今後どのようになるのでしょうか。大いに憂慮されるところであります。農林水産省においても、このようなペースで、農業者や作付面積の減少が続けば、日本の農業生産力は、10年後の2020年には現状よりも25%低下するとの試算もされております。このように、農業生産力が下がれば、カロリーベースで41%の食料自給率がさらに下がることは必至であります。政府は、戸別所得補償制度の本格実施などによる経営の安定化や農業の6次産業化の必要性が浮き彫りになるなどしているところであります。農地法の改正が、本市農業にどのように影響すると考えているのか、また新政権が農業への目玉政策として掲げた所得補償制度は、たとえ実施されても、本市農業の実態を考えると、多くの農家にとって救世主にはならないのではと考えるが、見解を伺います。
 次に、福祉施設における投票システムのあり方について質問をします。
 昨年8月30日投票の第45回衆議院選挙に絡む選挙違反事件では、市内の特別養護老人ホームの施設長及び事務主任が逮捕されるという事件がありました。公選法の規定で定められている不在者投票についても、それを悪用したのではないかとの理由でありました。結果的に反省の態度を示しており、再犯のおそれも認められないとのことで不起訴処分となったとのマスコミ報道であります。この件に関し、昨年12月議会における自民クラブの山本議員の質問に対し、選挙管理委員会事務局長答弁として、「今回の事件を受け、新居浜市総合福祉センターにおいて開催されました新居浜市福祉施設協議会臨時会議において、県及び市の選挙管理委員会事務局の職員が出席し、不在者投票制度についての説明、再確認を行い、また実際の業務について各施設との質疑応答など、制度や取り扱いの周知徹底を行いました。また、今回の事件の対象となった施設につきましては、今後、不在者投票に関し、管理執行上において疑義が生じないよう、自主的に投票事務のマニュアルを作成したいとのことで、選挙管理委員会事務局においてお話をする機会がございましたので、確認、助言等を行いました。」とあります。これまでの幾度の選挙においても、福祉施設等における不在者投票については種々憶測も語られ、投票率が高いなど、本当に公平、公正に投票が行われているかとの思いは市民の間にも多くありました。選管が行った説明会投票事務マニュアルでの対策対応で、不在者投票における選挙の公平を確保できると考えているのかについて伺います。
 次に、不在者投票を行う場合は、指定施設の長が、不在者投票の管理者となり、投票立会人、事務従事者の選任等の不在者投票事務全般を管理、執行するとあります。選挙となると、福祉施設においても、経営者からの特定候補への働きかけは、場合によってはあろうかと考えますし、指定施設の長に対しても同じであると思います。投票にかかわる施設長や事務担当者は、責任も重く、本当に大変であろうと常々考えていたところであります。そういったことから、投票行為に対する疑念を晴らすためには、投票立会人に選挙管理委員、もしくは選挙管理委員会事務局から1名派遣し立ち会うべきと思います。投票の日時は、それぞれ設定されており、調整は十分可能であると思いますが、伺います。
 最後に、AED・危険物関係申請について質問します。
 AED、すなわち自動体外式除細動器の設置については、ここ数年、本市においても設置箇所が増加していることは望ましい限りであります。厚生労働省によると、08年12月現在での全国の設置台数は、約20万台と言われており、市民が使える場所として、公的施設や商業施設などに約15万台あるとのことです。心筋梗塞などで心肺停止した場合、市民がAEDを使用した事例は、08年度で全国で429件とのことです。「設置数を考えれば、使用件数がもっとふえてもおかしくない、使う人の数が、設置数に追いついていない」とのコメントがありました。
 さて、本市においても、設置数の増加に伴い、講習会も開催され、市民の関心も高まりつつあると思います。1台数十万円と言われる機器が、宝の持ち腐れにならないよう、設置されていてよかったと感謝される機器となるよう期待するものであります。現在の市内における設置数及び講習等、体験できる機会をどのように持っているのか、また市民のAED使用により救命された事例があれば伺います。また、市民へのPR及びマップ作成について、さらに先日の報道によると、使用時にふぐあいが疑われた事例が07年度からの3年間で全国で303件あったとのことです。それこそ重要な事態でありますが、本市の場合、点検についてはどのようにしているのかについてあわせて伺います。
 市消防の任務の一つとして、一般防火対象物、第1類から第6類まである消防法でいう危険物及びコンビナート等災害防止法に基づく許認可等に係る任務があります。これらは、主に予防課において遂行されていますが、それぞれ安全・安心のまちづくりの上で重要な仕事であります。市内に立地する企業の生産活動をフォローする立場もあり、最も身近にプラント群と接する部署でもあります。また、これらプラントに関係する危険物製造所等の設置許可や廃止及び変更許可申請等の申請状況は、企業の生産活動や景気動向を写すバロメーターとも言われているところであります。
 さて、この10年間の本市における危険物製造所、貯蔵所、取扱所の各種申請書受理の推移はどのようになっているのかについて伺います。
 また、これら申請にかかわる市に納められた手数料収入の昨年度の実績について、あわせて伺います。
 以上で第1回目の質問を終わります。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) おはようございます。
 自民クラブ代表の白籏議員さんの御質問にお答えいたします。
 まず、新年度予算と本市経済についてでございます。
 御承知のとおり、本市はこれまで住友関連企業、そして多くの中小企業とともに栄えてまいりましたが、現在の厳しい経済状況の中におきましても、白籏議員さんの先ほど御指摘のとおり、住友化学における飼料添加物メチオニンの生産を増強するため、約150億円をかけた愛媛工場の新プラント建設、また住友化学の関連会社であります住化ロジスティクスにおかれましては、多喜浜地区に大型物流施設である愛媛ロジスティクスセンターを2月1日に竣工していただいております。これらによって、税収や雇用の面で寄与していただいていると思っております。市といたしましても、東予港(東港地区)に埋め立てによる工業用地の造成を行うことにより、住友化学愛媛工場新居浜地区の防災機能を向上させるとともに、タンク、倉庫の保管施設用地等を整備することによる生産活動の強化が可能な環境づくりに取り組んでいるところでございます。現在の大手企業における国際戦略、また今般の政府による25%のCO2削減目標などにより、国内企業が今後生産拠点を海外へ移転する動きにますます拍車がかかるということが懸念されております。このような状況下ではありますが、これからも本市の繁栄には、住友企業、また多くの中小企業との共存共栄が欠かせないと思っております。先般、上京いたしました折にも、住友各社の本社を訪問し、お互いの情報を交換し、今後も相互に協力し合えるよう依頼をしてきたところでございます。また、年2回、住友各社、新居浜商工会議所との意見情報交換の場といたしまして、経済懇談会も開催いたしております。今後とも住友各社を初めとします地元経済界との良好な関係を維持しつつ、共存共栄の道を進めてまいりたいと考えております。
 次に、荷内沖開発についてでございます。
 荷内沖開発につきましては、これも先ほど御指摘いただきましたとおりでございますが、昭和47年3月に漁業補償契約を締結し、漁業権が補償済みであること、また現在、本市の工業用地が完売していること、さらには公共事業に伴い発生する建設発生土及び河川や海のしゅんせつ土の処分場が必要なことなどから、そのエリアを有効に利用することは、本市の重要な課題の一つであるとともに、将来計画においてさまざまな可能性があると考えております。工業用地の確保につきましては、現在、貯木場事業用地を企業用地として造成中であり、さらに平成22年度から多極型産業事業用地を造成し、新たな企業用地の確保を図っております。また、東予港(東港地区)においても、工業用地の造成に取り組むこととしておりますが、本市の将来にわたる持続的発展のためには、新たな工業用地の確保は、重要な課題であるというふうに認識をしております。
 次に、平成6年3月の新居浜市荷内沖開発基本構想の法的な指摘について、現時点ではどうかということにつきましては、1点目の公有水面の埋め立ての許可権限につきましては、県知事で変わりがないこと、2点目の環境アセスメントにつきましては、環境影響評価法により、面積50ヘクタール以上の埋め立てなどが対象事業となっておりますが、愛媛県におきましては、愛媛県環境影響評価条例により、県独自の規定が設けられております。これによりますと、面積25ヘクタール以上、干潟、藻場、自然海浜等の場合は、面積15ヘクタール以上が対象事業とされています。しかしながら、公有水面埋立免許の審査過程で、埋め立ての影響等を評価するために、面積の多少にかかわらず、環境アセスメントが必要となっております。3点目につきましては、荷内沖は、瀬戸内海国立公園の指定地域外であること、4点目の瀬戸内海環境保全特別措置法、いわゆる瀬戸内法の規定につきましては、基本的に変更はありません。これらのことから、公有水面の埋め立てに対する法的規制は、以前と同様、非常に厳しい状況でありまして、事業を実施するためには、瀬戸内海の環境改善に資するものであることなどの立証が必要であり、単に工業用地の確保だけを目的とした埋め立てについては難しいのが現状です。また、実際に事業を行うためには、厳しい財政状況の中、多額の事業費を必要とするため、市全体の事業との優先順位を踏まえるとともに、できるだけ財政的なリスクを回避した計画とすることが必要であります。このことから、埋立地が具体的にどのように利活用されるかについて十分に検討することが必要であると考えております。
 次に、産業遺産保存の今後の展開についてでございます。
 新居浜市の発展の礎になり、世界に誇れる別子銅山の産業遺産群が、近代化に携わった先人たちの業績と近代化に至る我が国の産業革命を伝えるものとして数多く残っています。平成14年に住友各社の代表の方と、当時の別子山村を含めた行政とで協議策定した別子銅山産業遺産活用モデル基本計画策定調査報告書に、別子銅山産業遺産データが類型化され、既にリストアップされております。この内容を参考にし、先人たちの活動と営みを文化財としてとらえ、一つ一つの物件の価値の証明となる文化財の登録や指定を目指してまいりたいと考えます。その過程の中で、市が管理したらいいものか、企業が管理を続けていけばよいものかを協議してまいりたいと考えています。
 次に、口屋跡周辺の整備につきましては、平成9年の新居浜市近代産業遺産・銅の道活用調査研究報告書で報告されており、口屋跡については、別子銅山の歴史を語る上で重要な拠点の一つであると認識しておりますが、住友グループとの協議会である別子銅山保存活用連絡調整会で、端出場以北の産業遺産として、別子鉱山鉄道端出場鉄橋、端出場隧道、旧端出場水力発電所、山根陸上競技場観覧席、旧山根製錬所煙突、星越山田社宅の保存活用についての協議を進めており、山田社宅の現況調査、旧山根製錬所煙突の保存調査を実施したところであります。現時点では、これらの産業遺産について優先的に取り組み、今後口屋跡周辺を含め検討してまいりたいと考えております。
 以上、申し上げましたが、他の点についてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(村上悦夫) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 自民クラブ代表の白籏議員さんの御質問にお答えいたします。
 産業遺産保存の今後の展開についてのうち、広瀬邸敷地内に伊庭貞剛記念館を併設することについてでございます。
 住友家2代総理事伊庭貞剛は、別子銅山の近代化を推進した初代総理事広瀬宰平の後を受け、別子銅山の環境対策に尽力した人物であります。このことから、広瀬歴史記念館では、平成17年度特別企画展「広瀬宰平と伊庭貞剛の軌跡」、平成18年度特別企画展「広瀬宰平・伊庭貞剛と峩山和尚」、平成19年度特別企画展「世界とつながる別子銅山」などで紹介をしてまいりました。また、来年新居浜市で開催が予定されております環境自治体会議にあわせ、伊庭貞剛と環境対策をテーマとした特別企画展を計画しているところでございます。現在のところ、新たな記念館の建設計画はございませんが、広瀬歴史記念館の特別企画展等の開催を通して、伊庭貞剛の環境問題に対する業績等を紹介してまいりたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 岡選挙管理委員会事務局長。
○選挙管理委員会事務局長(岡正士)(登壇) 自民クラブ代表の白籏議員さんの御質問にお答えいたします。
 福祉施設における投票についてでございます。
 不在者投票のできる指定病院等につきましては、施設からの申請に基づき、不在者投票の適正な管理執行ができる施設と認められる場合に、愛媛県選挙管理委員会が指定を行っております。今回の事件となった施設につきましては、今後、不在者投票に関し、管理執行上において疑義が生じないよう、自主的に投票事務のマニュアルを作成し、愛媛県にも提出されたと伺っております。市の選挙管理委員会といたしましては、最終的な判断をできる立場ではございませんが、今後適正な管理執行ができるものと考えております。
 次に、立会人についてでございますが、不在者投票の実務といたしましては、施設に入院、入所中の方の投票用紙等を各市町村の選挙管理委員会に請求し、施設内の投票記載所において不在者投票を行います。投票を希望する方の不在者投票をまとめて実施するため、便宜上、施設の側であらかじめ日時を決められておりますが、法律上は投票日を定める旨の規定はなく、その日でなくても随時投票することができます。当市におきましては、1施設で複数回の請求、投票も実施しておりますことから、あらかじめ施設ごとに不在者投票の日時を調整することは、法律的にはできないこととなっております。しかしながら、外部立会人につきましては、他県での取り組み状況等の調査を実施いたしましたところ、不在者投票の投票立ち会いについて、まだ少数ではございますが、宮崎県では県選挙管理委員会が中心となり、明るい選挙推進協議会などの協力を得て、第三者による投票立ち会いを行っている事例もございますことから、今後も実施事例や状況、また実施する場合の課題等につきまして調査検討を進めてまいりたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 補足答弁を求めます。石川副市長。
○副市長(石川勝行)(登壇) 電子入札ASP方式の採用についてほか1点について補足を申し上げます。
 まず、電子入札導入に際して、市としての気構えや対応などについてでございます。
 本市では、平成18年8月から、郵便による事後審査公募型競争入札を本格実施しておりますが、電子入札の導入によって、基本的な方針が変わるわけではありません。平成21年度から設計金額2,000万円を超える工事はすべてこの郵便による事後審査型一般競争入札を施行しておりますが、以前の指名競争入札と比べ、落札率の低下に効果を上げております。事後審査公募型競争入札を開始した平成18年度には差は見られなかったものの、平成19年度は指名競争入札の平均落札率93.3%に対して89.6%、平成20年度は指名競争入札の93.2%に対して82.5%となっております。ただし、この方法では、入札参加者全員に申請書類の作成や市役所での設計図書閲覧、郵便書留料金といった手間と時間、費用の負担が生じています。また、発注者側である市といたしましても、申請書類等の一時保管や閲覧貸出用設計図書の作成、閲覧の対応など、事務負担がございます。電子入札及びこれに伴う電子閲覧の導入によって、発注者側と受注者側双方の負担を減らすとともに、入札参加者同士が、事前に顔を合わせる機会をなくすことによって、入札の透明性を高めようとするものでございます。
 なお、電子入札の対象は、当面、既に施行しております事後審査型一般競争入札と同じ設計金額2,000万円を超える工事を想定いたしております。
 次に、電子入札の対象拡大でございますが、原則として、一般競争入札とあわせての施行範囲拡大を考えております。新居浜市の工事における一般競争入札の対象は、設計金額800万円以上の愛媛県、同じく1,000万円以上の松山市に次ぎ、県内でも高水準であることから、今後の状況を見きわめながら、慎重に検討を行い、指名競争入札にも対象範囲を広げた後、最終的には業務委託や物品購入にまで電子入札の拡大を目指してまいりたいと考えております。
 次に、入札参加業者の負担とその対応でございますが、平成19年度から、愛媛県がコアシステムによる電子入札を全面実施しておりまして、既に主な工種である土木、建築、電気、管工事につきましては、市内登録業者のうち、約6割が愛媛県の登録業者となっております。電子入札に参加するためのICカード等を既にお持ちのこれらの業者には、新たな負担は発生いたしません。パソコン自体を持たない小規模業者の方には、新たにハード、ソフトの購入が必要となりますが、電子入札の導入は、設計金額2,000万円を超える工事としており、当分の間は紙入札による指名競争入札に参加できるため、費用負担に伴う影響は、最小限にとどまるものと考えております。また、段階的な対象拡大に伴いまして、利用業者の拡大も予想されますことから、新たに利用する業者のための講習会を開催するなど、その対応に配慮してまいります。
 次に、住宅新築資金等貸付事業についてでございます。
 住宅新築資金等貸付事業は、地域改善対策特別事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律に基づき、住宅の新築、改修、土地の取得をしようとする者に対し、必要な資金を貸し付け、対象地域の居住環境の改善を図るために実施されたものでございます。現在、この制度による貸付事業は終了し、貸付金の償還事務のみとなっておりますが、借り受け人の高齢化や景気の悪化による収入の減少などにより、償還が滞っている方がおられます。この滞納の解消に向けて、積極的に納付相談、訪問徴収を継続いたしますとともに、特に今年度は、重点的に過去1年間に納付がなかった方について、所在確認、相続人、物件等の調査を行い、個々の状況を把握するとともに、納付の再開に向けて納付相談を行っております。その結果、滞納を解消された方や納付を再開された方もおられます。平成22年度には、本年度の調査結果、訪問結果をもとに、滞納者の個々の事例について専門家である司法書士及び顧問弁護士に法的相談や事務処理の指導を受け、必要に応じて法的措置を講ずるなどの対応を行ってまいります。
 また、今年度、本市から提案いたしました県内市及び町合同の愛媛県住宅新築資金等償還事務市町連絡協議会の設立に向けて準備を行っておりますことから、平成22年度は、この連絡協議会を活用し、県下市町とも連携し、滞納の解消を図り、一般財源の投入を抑えるよう、全力を傾注してまいります。
 以上でございます。
○議長(村上悦夫) 近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 幼保一元化の取り組みについて補足を申し上げます。
 幼保一元化は、少子化の進行、育児サービスの多様化に伴って生じている幼稚園と保育園の抱える問題点を解決すべく、幼稚園と保育園の一元化を図ろうとする政策であり、保育所待機児童が増加している都市部においては、定員オーバーとなっている保育所が多い中、定員割れを起こしている幼稚園にそうした待機児童を受け入れようという動きも出ておりました。そして、平成18年10月には、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律が施行され、認定こども園制度が創設されました。認定こども園制度については、従来の保育所と幼稚園の2つの制度を前提としていることから、認定等に係る事務処理や会計処理などが複雑であるとの指摘もあり、さらに幼稚園において乳児を保育する場合には、専用のトイレ設備、沐浴設備、調乳、離乳食に対応した給食設備など、新たに多大な設備投資も必要となります。また、保育所は、受け入れ可能児童数の関係から、保育に欠けない児童まで預かる余裕がなく、幼稚園は、少子化の中で、設備投資を回収できる見込みが立たないといった経営上の問題も抱えています。その上、自治体側から見ると、財源の補償がないことから、普及については全国的に低調な状況となっており、本市においても、現在まで具体的な動きはありません。保育所は、保護者が保育できない状況にある場合に児童を保育する児童福祉施設であり、幼稚園は、保護者が保育できる状況で、就学前に通わせる教育施設であり、保育所及び幼稚園には、それぞれ担うべき役割があります。しかしながら、幼保一元化は、厚生労働省と文部科学省において一元化を目指した制度であり、さらに国の省庁間の垣根を越えた制度の合理的な再編が期待されることから、幼児保育及び幼児教育の将来の姿として、今後の国の政策の動向を見きわめながら、本市にとってどう方策を進めていくべきかを判断してまいりたいと考えております。
○議長(村上悦夫) この際、暫時休憩いたします。
  午前11時01分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前11時10分再開
○議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 国土調査事業についてほか1点について補足を申し上げます。
 まず、別子山地区における国土調査の事業進展についてでございます。
 国土調査事業とは、市民の貴重な財産である土地の正しい位置、地番、地目、面積、境界など、地籍の明確化を図るため実施しているもので、別子山地区におきましては、村時代の平成9年度から事業を開始し、現在、ゆらぎの森の北側に位置する瓜生野、草原地区の調査、測量を実施しているところでございます。今後における事業進展につきましては、主に居住地区を対象として、平成22年度以降は、瓜生野、草原地区の残りの一部、富美野、葛籠尾、筏津地区の調査、測量を順次行いまして、平成26年度完了を目途に国土調査事業を進めていきたいと考えております。
 次に、農業問題についてでございます。
 まず、農地法の改正が本市の農業にどのように影響するかについてでございます。
 今回の農地法改正の趣旨は、食料の多くを海外に依存している我が国において、国内の食料供給力を強化する必要があり、重要な生産基盤である農地について、転用規制の見直し等により、その確保を図るとともに、農地の権利移動の見直しや遊休農地対策の強化により、その有効利用を促進するというものでございます。国土が狭小で、各種の土地利用が競合していることを背景に、農業の収益性が低いことによって、常に他の用途への危険にさらされている農地について、その減少を食いとめる措置を強化することは、全国的に喫緊の課題であり、農地の売却等目先の利益が得られるからという理由で農地の減少が進行するのを座視するわけにはいかないということも背景にございます。今回の農地法改正により、本市におきましても、遊休農地に関する措置等が行われることで、生産基盤としての農地の確保や利用促進が一層図られるものと期待いたしております。今後、農地法に基づく農地制度において、重要な役割を果たす農業委員会の事務処理や措置に積極的に協力いたしますとともに、農業委員会はもとより、農協等農業関係団体とも連携を深めながら、田園という古来からの日本の原風景を守り、食料の安定供給に資する農業振興に努めてまいります。
 次に、戸別所得補償制度についてでございます。
 国においては、平成23年度の戸別所得補償制度の本格実施に向け、事業の効果や円滑な事業運営を検証するため、平成22年度に戸別所得補償モデル対策といたしまして、米戸別所得補償モデル事業と水田利活用自給力向上事業の2つの事業が実施されます。
 まず、米戸別所得補償モデル事業につきましては、意欲ある農家が、水田農業を継続できる環境を整えることを目的に、恒常的なコスト割れ相当分の助成として、10アール当たり1万5,000円の定額分と平成22年産の販売価格が過去3年の販売価格を下回った場合に、その差額をもとに算定される変動部分とをあわせた金額を直接支払いにより実施されるものでございます。交付対象者は、米の生産数量目標に即した生産を行った販売農家、集落営農のうち、水稲共済加入者、または前年度の出荷、販売実績のある者とされており、また交付対象面積は、主食用米の作付から一律10アールを控除して算定するとなっております。本市の場合、平成21年度の実績で試算いたしますと、水稲作付農家は1,461戸、そのうち10アール以上の水稲作付をしている農家は1,257戸となっておりますことから、約86%の農家が交付の対象になるのではと想定いたしております。しかしながら、交付対象となるには、調整水田等不作付地があれば、1筆単位をもって不作付地の改善計画を市に提出し、認定を受けなければならないなど、諸要件も課せられます。これまで米につきましては、コスト割れが恒常的で、コスト割れを補う支援策等がなかったことから、今回の米戸別所得補償モデル事業において、国から交付対象の通知を受ける本市の農家は、これにより所得向上を図れるものと考えております。
 一方、水田利活用自給力向上事業につきましては、水田を有効活用して、麦、大豆、米粉用米、飼料用米等の戦略作物の生産を行う販売農家、集落営農に対して、主食用米並みの所得を確保し得る水準を直接支払いにより交付するものでございます。交付対象者は、米の生産数量目標の達成にかかわらず助成対象となりますが、捨てづくりを防止し、需要に応じた生産を促進するため、実需者との出荷、販売契約や利用供給協定書の締結、作業日誌等の記録などの諸要件が課せられます。本市の場合、平成21年度の実績で、麦4戸、大豆7戸を含め、生産調整に係る転作助成の対象者が1,097戸でありますが、自家消費のみの生産等を差し引く必要がございますことから、交付対象者はそれより少ない数が想定されます。また、都道府県単位で設定されるその他作物の内容が現時点で確定されていないため、全体としての交付対象者を想定することはできません。今回の戸別所得補償モデル対策による本市農業への影響につきましては、交付申請に関しての諸要件をクリアできるかどうかの問題や水田利活用自給力向上事業における戦略作物として主たる対象となるであろうその他作物にどのような作物が認定されるのかということが大きく左右いたしますことから、現時点ではどのような効果が生まれるのかは予想できない状況でございます。今後、平成22年度に実施される戸別所得補償モデル対策の動向を見据えながら、その結果を精査し、本市農業が取り組むべき課題等を検討していく必要があるものと考えております。いずれにいたしましても、食料自給率の向上は、我が国の主要課題の一つでもありますことから、日本のすぐれた生産装置である水田を、余すことなく活用できるような取り組みが図られ、農家の所得向上に寄与することを期待いたしております。
○議長(村上悦夫) 源代建設部長。
○建設部長(源代俊夫)(登壇) 国土調査事業について補足を申し上げます。
 白籏議員さんお尋ねの問題と考えられる地区の把握についてでございますが、これまで船木坂ノ下地区の公図閉鎖地区がございました。この地区につきましては、国道11号バイパス計画区間であることから、平成18年度より地籍調査を実施したことにより解消することができました。このことによりまして、新居浜市内での公図閉鎖の地域はなくなったところでございます。そのほかに、河川流域で川のはんらんなどによって公図と現況が相違しているところがあることは承知しておりますが、どのぐらいの箇所があるかは把握できておりません。現在、新居浜市におきましては、市道角野船木線第3工区の施工予定地である高祖地区の一部において調査を実施中でございます。また、引き続き平成22年度より、市道角野船木線第2工区施工予定地の高祖地区について調査する予定でございます。今後につきましては、国土交通省の第6次国土調査事業10カ年実施計画が平成22年度から始まりますことから、新居浜市といたしましても、市道上部東西線などの必要性の高い公共事業計画の推進に向けて、着実に地籍調査予定地区の検討、実施をしたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 河野消防長。
○消防長(河野勉)(登壇) AED・危険物関係申請について補足を申し上げます。
 まず、AEDについてでございます。
 現在の市内における設置数及び講習等体験できる機会をどのように持っているかについてでございますが、設置数につきましては、当市では平成18年度に公共施設を中心に43施設に導入し、その後の増設により、平成22年2月現在では118施設に設置いたしております。また、講習会等体験できる機会につきましては、実際に見ていただき、さわっていただくことが大切でありますので、定期的に開催しております普通救命講習会や自主防災組織等の一般救急講習会を通して、AEDを体験できる機会をつくっております。平成21年中には、各種救命講習会を96回、延べ3,303人の方に受講していただいております。
 次に、市民のAED使用により救命された事例についてでございます。いざというときのために、AEDの設置を進めておりますが、設置施設から市民の方がAEDを使用したという報告は現在のところございません。
 次に、市民へのPR及びマップ作成についてでございます。AEDは、救命処置に有効な機器であり、その有効性を広く市民にPRすることは重要でありますことから、各種講習会や防災訓練時、また市政だよりやケーブルテレビ、新居浜市のホームページ等を通してお知らせしております。
 次に、マップの作成についてでございます。現在のところ、マップの作成には至っておりませんが、市民の皆様にAEDの所在を知っていただき、幅広く新しい情報をお知らせできるように、市のホームページに掲載いたします。
 次に、点検についてでございます。AED使用時にふぐあいが疑われる事例が全国で発生していることから、ふぐあいが指摘された機器につきましては、製造メーカーにすべてを点検させ、異常がないことを確認しております。また、定期的な点検につきましては、設置施設のAED管理者に、本体についております使用可能ランプのチェックを行っていただいております。また、AEDパットと本体バッテリーにつきましては、消防本部で交換できる体制をとり、いざというときに安心してお使いいただけるようにいたしております。
 次に、危険物関係の申請についてでございます。
 まず、この10年間の本市における危険物製造所等の各種申請書受理の推移についてでございますが、危険物施設の設置や変更許可等の各種申請件数は、平成11年度が517件、平成15年度が660件、昨年度が686件で、この5年ごとの件数を比較しますと、右肩上がりの増加傾向にございます。
 なお、10年間の平均件数は619件で、ここ二、三年は670件前後で推移している状況です。
 次に、これら申請に係る市に納められた手数料収入の昨年度の実績についてでございます。歳入総額は1,454万6,200円でございました。このうち特定屋外タンク貯蔵所のタンク本体や基礎地盤部分の審査は、危険物保安技術協会に業務委託しており、この審査に係る委託料40万5,000円を差し引いた実質手数料収入は1,414万1,200円でございました。
 以上で補足を終わります。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。白籏愛一議員。
○25番(白籏愛一)(登壇) 数点質問いたしたいと思います。
 まず最初、荷内沖開発についての再質問でございます。
 瀬戸内海環境保全特別措置法、昭和48年に整備されておりますけれども、平成6年の報告書時点での話が先ほど市長のほうの答弁でございました。この4件の法的な制約という中で、1番目の50ヘクタール以下の埋立免許は知事で今も一緒、2番目の環境アセスメントにつきましては、面積にかかわらず県のほうが必要と。3番目の自然公園法の指定につきましては、荷内沖は指定されてない。また、瀬戸内海環境保全特別措置法により埋め立てを極力避けるべき区域にも荷内沖は指定されてないということで、基本的に環境的な配慮は必要であるけれども、埋め立てはやり方によっては可能であると、そのようにニュアンス的に受け取ったんですけども、基本的に市長が申しましたように、事業費の問題があると、そういうようなニュアンスでとったんですけども、そういうことでよろしいでしょうか、まず1点。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。高橋企画部長。
○企画部長(高橋俊夫)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 瀬戸内法の面はクリアできて、あと財源だけの問題かというふうなお尋ねであったかと思います。瀬戸内法のクリアのほうは、市長のほうからも答弁させていただきましたが、環境改善ということが大きなポイントになってまいります。したがいまして、その環境改善をするための埋め立てという観点が大変重要であるということでございまして、そのためにどういうふうな形で埋め立てをしていくのか、埋め立てする埋立材はどういうふうにしていくのか、あるいは背後にある環境の改善もしていくのか、そういったもろもろの件を克服しないといけないということでございます。今、議論として出てきておりますのは、工業用地が不足しておるんではないかといったようなことで、荷内沖埋め立てといったようなことが焦点になってきておるんではないかと思っておりますが、ただ単に工業用地を確保するためにということではなかなかその瀬戸内法はクリアしにくいという点がございます。ただし、大変重要な資産でございますので、そのあたりの活用について今後検討していくということでございます。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。白籏愛一議員。
○25番(白籏愛一)(登壇) そういうことで、環境的には若干厳しい部分もあるというようなことかと思います。私としては、とりあえず阿島川下流から東のほうへ20ヘクタール造成すると、そういうことで、ぜひとも事業取り組みの検討を始めてほしいと、そのように思います。それは要望としておきたいと思います。
 それと、福祉施設における投票についてでございますけれども、昨年の12月議会も選挙管理委員会事務局長答弁でございましたけれども、選挙管理委員会委員長は議会答弁も重要な任務の一つだと思いますけども、この点、なぜ選挙管理委員会事務局長答弁になったのか、その点について質問いたしたいと思います。
○議長(村上悦夫) この際、暫時休憩いたします。
  午前11時31分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前11時35分再開
○議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 岡選挙管理委員会事務局長。
○選挙管理委員会事務局長(岡正士)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 今回の答弁につきましては、委員長と協議いたしました結果、県の選挙管理委員会に関することでございましたので、私のほうで答弁をさせていただきました。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。白籏愛一議員。
○25番(白籏愛一)(登壇) 県のほうのことだから、事務局長が答弁を行ったということですけども、新居浜市議会の中で質問したことでございますし、特に新居浜市選挙管理委員会としても関係のないことではないと思います。また、非常勤とはいえ、農業委員会なり、他の方は当然重要な任務として出ていただいておりますし、そういう点、もっと真剣に考えていただきたい、そういうことを言いまして、これで私の質問を終わりたいと思います。
 以上です。(ブザー鳴る)
○議長(村上悦夫) 西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) 協働ネット21の西原司です。
 通告に従いまして、順次質問をさせていただきます。御答弁よろしくお願いいたします。
 まず初めに、佐々木市長の市政運営について、鳩山総理の施政方針について市長のお考えをお伺いいたします。
 民主党を中心とする連立政権が誕生し、高支持率で推移してきましたが、政治と金にまつわる問題で、民主党代表、幹事長が迷走し、内閣支持率は下がり、鳩山総理のリーダーシップが発揮できていないと国民の間には不満が広がりつつあります。今国会で、鳩山総理は、コンクリートから人への所信表明に続き、平成22年度予算をいのちを守る予算と名づけ、日本の新しいあり方の第一歩だと演説しておりました。命を守ることは、さまざまなとらえ方がありますが、日本では自殺者が年間3万人を超え、先進国の中ではワースト2位であります。その一方で、家族をつくれず、ひとりで生きていく時代になり、引き取り手もなく死を迎える3万人以上の新たな死、無縁死を生み出す日本社会になりつつあります。今回の鳩山総理の施政方針演説に掲げたいのちを守る施策について、佐々木市長はどのような感想をお持ちでしょうか、お伺いいたします。
 本市においての命を守ることについて、どのような問題に取り組み、今後さらに取り組もうとしているのか、お伺いいたします。
 関連し、鳩山総理の所信表明、施政方針演説の中で、新しい公共という概念が登場してきました。人を支え、役立つことは、喜びや生きがいにつながり、そうした人々の思いや力を支援することによって、自立と共生を基本とする人間らしい社会をつくり、地域のきずなを再生する考え方であると思います。市長は、市民と行政の協働のまちづくりという意識が市民の中に浸透し、成長していると実感できるまちづくりを進めてこられたと思います。この概念は、単にボランティアや社会貢献活動だけを指すものではありませんが、市長は、この新しい公共の概念についてどのような感想を持ち、本市での新しい公共とはどのような思いを形にしたものか、今後の事業実施を含めてお伺いいたします。
 次に、市長選挙時に掲げたマニフェスト30の進捗状況についてです。
 市のホームページにおいて、進捗状況が公開されていました。マニフェストは、公約実現もさることながら、ラテン語で「はっきり示す」という意味であります。マニフェスト選挙を敢行し、就任後に実行、内容についても改善すべきは改善し、目標達成に向けてマニフェストサイクルが的確に回転されることが望まれます。30項目の公約のうち、よくできている8項目、おおむねできている16項目、余りできていない6項目でありました。この評価について、市長はどのような基準で自己評価されているか、お伺いいたします。
 市長や行政が行う自己評価だけではなく、市民が行う市民評価を受け、その結果を公開するとともに、市民と公約を共有する環境をつくることも大切だと考えます。次回の進捗達成状況報告において導入する考えがあるのか、お伺いいたします。
 マニフェストが市のホームページで公開されている点はよいことだと思います。マニフェストや進捗状況を含めて、自由に入手できる環境が望ましいと思いますが、ほかに公開の仕方を考えているのか、お伺いいたします。
 次に、都市宣言についてです。
 歴代の市長を含めて7つの都市宣言を過去に行っています。宣言としては、男女共同参画都市宣言が最後になっています。都市宣言について、現在の市政において、その理念や意義が生かされてきた、また生かされていると思いますが、これまでの都市宣言について、現在はどのような位置づけなのでしょうか、お伺いいたします。
 時代の変化によって、宣言そのものの意義に変化が生じている宣言もあるように思いますが、その点についてもお伺いいたします。
 最後に、第五次の長期総合計画策定にかかわる調査についてです。
 市民意向調査結果においては、新居浜市の行政施策等に対する満足度と今後の重要度について、全体で約40%が満足、やや満足と答えています。自然環境の豊かさ、安全でおいしい水の提供、日用品の買い物、利便性などは満足しており、道路の広さや舗装、新居浜駅周辺のにぎわいの創出については不満な点として上げられています。そのほか調査されている企業、団体における調査結果、新居浜出身者等の意向調査、高校生の提言、子ども会議の取りまとめの結果で特徴的なものについてお伺いをいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 協働ネット21代表の西原議員さんの御質問にお答えします。
 まず、私の市政運営についての中で、鳩山総理が掲げられているいのちを守るという施策についてどう考えているかということでございます。
 かねがね政治行政の役割の重要なことの一つは、生命、財産を守ることだというふうに思っておりますので、命を守るという考え方には共感できるものでございます。さまざまな医療問題あるいはいじめ、そして今、西原議員さんが御紹介されたような社会的な状況などを考えたとき、国民の多くの皆様から共感を得られる言葉ではないかというふうに思っております。ただ、その言葉がどう心に響くかは、おっしゃっている方の姿勢によるということもございますので、そのことが実現できるように期待をしたいというふうに思っております。
 本市におきましては、第四次長期総合計画における6つのまちづくりを核として、市民が明るく、元気に生活できるよう、救急医療体制の拡充や児童、高齢者、障害者への施策、小中学校の体育館や校舎の耐震補強工事など、災害から身を守り、安心して暮らすことができる安全、安心な地域社会の実現を図るための施策に取り組んできましたし、今後とも取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、新しい公共という概念についてでございますが、これもかねてより公の領域というものを官、つまり行政だけがすべてを担うのではなく、市民、企業、自治会、各種団体など民間の方々にもそれぞれの役割を果たしていただき、協働のまちづくりを進めていくことが必要不可欠であると思っており、施政方針においても、自立・連携のまちづくりを実現することが市政運営の基本であると申し上げてまいりました。したがいまして、就任以来、市民活動の推進に関する指針の策定やまちづくり協働オフィス事業の実施、また協働事業推進のためのガイドライン策定など、中間支援型NPO法人とも協働して、庁内外双方からの協働環境の整備に計画的に取り組んでまいりました。新居浜市においては、協働事業推進のためのガイドラインでは、協働とは、自立した組織が連携しながら新しい公共の価値を創造すること、新しい公共とは、多様な主体が創出して、ともに担う公共と定義をして取り組んできております。また、現在策定中の第五次長期総合計画においても、あらゆる分野におきまして、市民、団体、事業者と行政等のパートナーシップを確立した上で、それぞれの役割を分担し、市全体で協働した活動を推進していくことをまちづくりの視点としてとらえております。今後も市民の皆様と目的や情報を共有して、開かれた公平、公正な市政を運営してまいりたいと考えています。
 次に、マニフェスト30の自己評価についてでございます。
 自己評価の基準といたしましては、市民の皆様からの御意見、また平成21年度における事業実施計画の進捗状況や予算執行状況から、達成できている、おおむねできている、できていないという判断をし、私なりの評価とともに、一緒に資料をつくっていただいた市民の方との評価を加えて、達成状況として公表させていただきました。今後、このマニフェストの進捗、達成状況報告において、市民評価を受けることにつきましては、市民生活に直結した目線からの評価をいただける大変よい機会であると思いますので、今後検討してまいりたいと存じます。
 また、公開につきましては、マニフェストは選挙時の公約でありますことから、個々の達成度についてホームページ以外での公開は考えておりませんが、その進捗状況や結果、成果につきましては、政策の実現という形で、市議会やさまざまな機会をとらえ御説明をさせていただいております。
 次に、本市における都市宣言についてでございます。
 本市では、現在、平和都市宣言、「安全都市」の宣言、核兵器廃絶都市宣言、健康都市宣言、ゆとり創造宣言、人権尊重都市宣言、生涯学習都市宣言、男女共同参画都市宣言の8つの都市宣言をしております。都市宣言は、まちづくりの基本方針や目標を宣言するものであり、新居浜市の意思を内外に示すものでございます。宣言時とは時代が変わっておりますものの、都市宣言における平和、安全、人権尊重などは、まちづくりの基本理念であり、市政の発展と市民福祉の向上に寄与するものでありますので、今後も宣言の意義を尊重し、それぞれの施策に生かすような具体的な取り組みを行ってまいりたいと存じます。
 次に、第五次長期総合計画策定に係る調査結果についてでございます。
 今回、市民意向調査以外の調査といたしまして、企業、団体ヒアリング調査、新居浜出身者等意向調査、高校生の提言、子ども会議の取りまとめを実施いたしました。企業、団体からは、新居浜市の弱み、強みなど、本市の抱えている課題、将来のまちづくりの方向性や重点的に取り組むべきことの御提案、子ども会議や高校生からは若い世代が考える将来の新居浜の姿、新居浜市出身者からは、新居浜を離れたからこそわかる新居浜のよさや課題など、それぞれの立場からさまざまな御意見をいただきました。特徴のある御意見といたしましては、一部ではありますが、これからの新居浜市の姿や方向性について、子ども会議から、お年寄りとの交流がふえ、子供たちがたくさん遊ぶことができる町になるという御意見、高校生から、市民中心の市政となることを希望するという御意見をいただきました。企業、団体からも、子供からお年寄りまで、すべての人たちが主人公になるまちづくりという御提言を受けております。これらに共通しますのは、自分のことでなくて、お年寄りやまた町全体のことを考えていただいているというふうな印象を受けております。今後もこのようなさまざまな御意見を取りまとめ、市民の皆様から新居浜は住みよい町だと言っていただけるよう、本市の望ましい将来像を見据えた第五次長期総合計画の策定に努めてまいります。
○議長(村上悦夫) 西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) 市長が公開されたマニフェストの達成状況はホームページでも見てとれるわけですけども、予算の執行状況とか市民の御意見を一定評価したと。この評価の項目についてなんですが、よくできている、おおむねできている、あまりできていないという項目の中で、ホームページを見られた市民の方からは、ちょっとわかりづらいというような御意見もありましたので、質問させていただきました。市民評価というお話も先ほどありましたけども、特にあまりできてないとか、おおむねできてないという項目は、もう少し具体的に現在どこまで進捗しているとか、現在こういう方向に向かっている、ということも公表する上では必要ではないかというふうに思いますが、その点についていかがお考えでしょうか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) お答えいたします。
 今回の評価というのは、いわゆるマル・バツ式のような3段階評価でしたので、その内容については詳しく説明をしておりません。今後の公表状況としては、それに対するコメント、状況などをつけ加えることが必要ではないかというふうに思っております。ただ、これらの公約につきましては、施政方針あるいは事業計画の中で事業化されているもの、また計画されているものがございますので、そちらの評価あるいは進行状況、そういうものとまたリンクさせていくような方法も考えなければいけないというふうに思っております。
○議長(村上悦夫) 西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) 選挙はマニフェストを掲げて戦うわけですから、当選した方がマニフェストを施策の中心に据えるということは、もうこれは紛れもない事実でありますので、市民と共有するものであるというところでそのあたりもぜひ工夫をしていただきたいというふうに思います。
 第五次長期総合計画の調査に関することでお伺いしたいんですけども、いろいろたくさんの皆さんから御意見をいただいている点は大変よいことだというふうに私も思うわけですけども、実際、まちづくり校区集会であるとか、そのような場でも御提言もいただいておりますし、先ほど市長が御答弁いただいた中にも、思いとかそういうものもあるわけですけども、明確な提言というのも中にはあろうかと思います。そういったものに関して、選別といいましょうか、この事業は第五次の中ではやるんだけども、またもう一方ではそれは次回に置いておこうとか、そういう精査というものは、今後どういうふうにお考えになっているのか、ちょっとお伺いをしたいと思います。
○議長(村上悦夫) この際、暫時休憩いたします。
  午前11時54分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 0時59分再開
○議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 答弁を求めます。高橋企画部長。
○企画部長(高橋俊夫)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 各種意向調査結果をどう計画に反映させるのかという御質問でございました。市民、団体、企業等からいただいた御意見につきましては、貴重な御提言と受けとめております。そのようなことで、職員、市民協働で取り組んでおります長期総合計画の策定作業の基礎資料として活用をさせていただいております。御指摘のございました個別具体的な内容につきましても、その作業の中で検討材料とさせていただいております。最終的には、他の事業との優先順位など、さまざまな理由で一部しか採用ができないもの、また最終的には採用に至らないという場合も出てまいることが考えられますが、この点については御理解をいただいていきたいというふうに思っております。
○議長(村上悦夫) 西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) 現在、行われている市民会議とか長期総合計画審議会の中で、その峻別をしていくというふうにとらえたんですが、それでよろしいんでしょうかね。
○議長(村上悦夫) 高橋企画部長。
○企画部長(高橋俊夫)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 市民会議、審議会の中で決定していくのかというお尋ねでございました。先ほども申し上げましたが、基礎資料として、職員あるいは委員の皆様方に御提示をさせていただき、それをもとに基本計画等を検討していただくということでございますので、審議会、市民会議で決まってまいります内容としてはそこで決定すると。最終的にそれを決定する過程におきましては、当然、庁内の組織であるとか、審議会とか、そういうものも入りますので、検討段階での基礎資料というふうな考え方でございます。最終決定ということではございません。
○議長(村上悦夫) 西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) ありがとうございました。基礎資料ということですけども、大変重要な提言も中にはありますので、その点を十分この委員会の中でも検討をしていただいて、方向性を出していただきたいというふうに思います。まだ現在、いろいろ御議論されている最中かと思いますが、第四次の検証等も必要でありますし、第四次にはない、よりすばらしい計画になることをお願いして、次の質問に移ります。
 次に、発達障害児(者)の支援体制についてお伺いいたします。
 昨年の4月に発達支援準備室から発達支援課になり、子供たちが障害の有無にかかわらず、学校、地域の中で生活を営み、学びの環境、就労場所が構築され、生涯を通じた地域システムが求められます。発達障害の支援体制では、庁内の議論及び本市に設置された発達支援協議会のもとで、数多くの課題が提示され、意見が交わされてきました。現在までの本市の発達障害児(者)の支援体制及びこれからのシステムの構築について、どのような議論がなされ、今後どのような事業が実行されるのか、お伺いいたします。
 発達課題がある者の支援には、成長段階に応じ、乳幼児期の早期発見、保育園、幼稚園での早期支援、小中高等学校における特別支援教育、高校、大学などの卒業後の就労支援及び個別の支援計画をもとに、就学相談、移行支援、生活支援などライフステージをつなぐシステムが構築されることで、早期からの療育を保障し、18歳までの支援体制が充実することにより、成人期における就労、生活支援への寄与にも期待ができると考えます。ことし10月に(仮称)子ども発達支援センターを設置予定でありますが、発達支援センターが担う機能はどのようなものか、お伺いいたします。詳細な事業の内容、人員体制、保護者や関係機関への周知についてもお伺いいたします。
 子ども発達支援センターは、本市の発達障害の支援体制を構築する上で、中核的な機能を担うものと思いますが、本市での発達障害支援を目指すものは、どのような完成図を描くのでしょうか。今後、具体的に発達障害児(者)の本市における連携、支援体制の姿はどのような形なのか、お伺いいたします。
 次に、一人一人のニーズに応じた一貫性のある支援についてです。
 ゼロ歳から18歳までの支援を考えると、保育園や幼稚園など、特に福祉、教育機関との関係がより深い時期の支援が重要になってきます。長期的な視点で、乳幼児から学校を卒業するまで、一貫した支援を行うために、個別の教育支援計画を作成するわけですが、それをもとに、福祉、教育現場における対応はどのようなものか、お伺いいたします。
 その体制を支えるのは、本人や保護者はもちろんですが、特別支援教育にかかわる先生や学校支援員、または各機関との連携を行う新たなコーディネーターの存在も重要になってきます。それらの人材育成活用はどのように考えているのか、お伺いいたします。
 最後に、教育から就業への移行についてです。
 学校卒業後、本市での就労場所の確保が、成人期以降では、生活支援同様に重要になってきます。就労に移行する際の支援について、どのようなシステムを考えているのか、お伺いいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 発達障害児(者)の支援体制についてお答えいたします。
 本市では、平成20年度と平成21年度の2カ年、文部科学省の発達障害早期総合支援モデル事業の指定を受け、医療、保健、福祉、教育、労働、地域NPOなど、関係機関の代表者による新居浜市発達支援協議会における活発な審議の中で、本市の発達支援プロジェクトの基本的な方向性を取りまとめることができました。協議会では、まず発達障害のある子供の早期からの支援を具現化するために、各機関や各ステージにおける子供の実態、状況を把握いたしました。その結果、各機関では、きめ細かい支援を受けているものの、次の機関、次のステージに移行した場合、その支援が途切れている実態が浮き彫りにされました。また、発達障害に関する理解のなさが、子供たちを2次障害に追い込んでいることや、早期からよき相談者にめぐり会っている保護者、子供の適応がよいことなどが明らかになりました。
 こうした実態から、本市の支援体制としての当面の課題を、相談活動と連携の充実、一貫した支援に向けた個別の支援計画の策定、人材育成と位置づけ、審議を踏まえながら事業を実施してまいりました。相談活動では、子供の困り感に寄り添った個別相談、育児相談や就学相談のほか、専門家による巡回相談を開始しました。巡回相談では、幼稚園、保育所、小学校を中心に、早期発見とサポート体制の充実強化に取り組んでおります。個別の支援計画は、新居浜市の様式を作成し、相談、作成、支援の三位一体での活用を図っているところでございます。作成された個別の支援計画をもとに、家族支援、余暇支援で福祉と連携を図るなど、関係諸機関や次のステージと連携するツールとなっています。人材育成では、発達障害の特性理解や支援のあり方に関する連続講座、教職員や市民の方々を対象にした特別支援教育に関する講演会などを開催し、専門性、実践力の向上や発達障害等の理解と啓発を図りました。このほかに、早期教育相談事業の開始、保健センターの健康診査におけるスクリーニングの研究にも取り組んでまいりました。2年間の審議を踏まえ、平成22年度には、発達支援の中核的機関として、子ども発達支援センターの設置、早期教育相談事業とことばの教室等のセンター集約による療育部門の充実、早期発見施策としてのスクリーニングツール、M-CHATの試験導入、総合相談機能の強化に取り組むこととしております。今後、当協議会は、発展的に改組して、新たに協議会を設置し、引き続き発達支援の諸課題と関係機関の連携方策について多方面からの審議をしたいと考えております。
 今後の課題としましては、専門職員による家族支援の充実、関係者による支援のフォロー体制の確立、療育体制のさらなる充実強化、高等教育機関との連携、卒業後の就労、地域生活支援に向けてのニーズ把握と調査研究などについて検討を進める必要があると認識しております。
 次に、(仮称)子ども発達支援センターが担う機能についてでございます。
 当センターは、障害や発達課題のある子供及びその家族に対して、必要な支援を包括的、継続的に実施することを目的に、地域における発達支援の中核的機関として、総合相談、権利擁護、ケアマネジメント、家庭支援、早期療育、支援のネットワークづくり等の各業務の充実を図り、発達支援の諸施策の機能強化を図る所存でございます。
 事業の内容としましては、個別相談、巡回相談、園や学校での支援会議、発達検査、療育、各種研修会、連絡協議会の企画運営などであります。人員体制は、巡回相談では、臨床心理士等の3人の相談員と発達支援課職員が、保育所、幼稚園、小学校等を訪問し、保育参観、教職員研修、保護者との相談を実施します。また、早期教育相談事業については、療育の専門家2名と発達支援課職員が実施します。ことばの教室の就学前部門は、3名の指導員が、センター内において実施いたします。この2つの教室が連携し、保健センターから引き継ぎ対応したいと考えております。また、センター内に気軽に相談できる場所を確保し、発達支援課職員が相談員として継続して相談業務を実施してまいります。
 保護者や関係機関への周知方策についてでございます。市政だよりや関係諸機関の広報紙で広く知らしめたり、市PTA連合会、校長会、園長会などの各種会合を通してPRしてまいります。
 次に、他機関との連携や支援体制についてでございます。協議会での連携のほか、個々のケースに応じ、発達支援課がコーディネートすることで、連携を強化してまいります。県の療育センターとは、毎月ケースカンファレンスを実施しているほか、市内の病院、児童相談所、適応指導教室、スクールソーシャルワーカーなどとも連携し、支援会議を開くことができるようになりました。幼保小及び中高の特別支援教育コーディネーター連絡協議会も組織し、一貫した支援が行われる体制づくりをしていきます。個別の支援計画は、子供の特性やリソース、これまでの支援内容や方法などが盛り込まれております。これらをもとに、福祉施設においては、福祉サービスの利用調整や計画が作成され、また教育現場では、個別の指導計画が立てられますことから、福祉、教育が連携しながら、ニーズに応じた細やかな学習支援、生活支援、余暇支援などの効果的な取り組みを進めてまいります。
 次に、人材育成、活用についてでございます。講演会や連続講座の開催を通して、障害や発達課題のある子供の特性理解や実態把握の方法、具体的な支援のあり方の理解を深め、専門性と実践力を高めてまいりました。また、発達障害や特別支援教育に関する地域社会の理解の向上にもつながっていると思います。今後も引き続き支援者の資質向上、情報共有と支援ネットワークの拡大、障害に対する地域社会の理解の促進を図るとともに、障害児支援団体等と連携をして、支援者の資質向上と量的拡大を目指してまいります。
 次に、就労支援についてでございます。
 次年度設置いたします協議会の中で、皆様の御意見を聞きながら、就労支援の基盤整備の促進や地域就労支援体制の整備について検討をしていき、職場体験学習や専門部会として就労支援チームを組織するなどの具体的な方策を検討するとともに、高等教育機関や就労支援機関との連携を高め、システム化や人材育成方策などを含めまして議論を進めていきたいと考えております。発達支援の取り組みは、まだ始まったばかりですので、これからその方向性等について協議していきたいと思います。
○議長(村上悦夫) 西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) まず1点お伺いしたいと思います。
 先ほどの(仮称)子ども発達支援センターの中で、教育長から気軽に相談できる場所を確保したいというような御答弁があったと思うんですが、これは具体的にどういうようなスペースを考えているんでしょうか、あるいはどういう共有っていうものを考えているのか、まずこの1点、お伺いをしたいと思います。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 気軽に相談できるスペースについてという御質問だったと思います。現在のところ、1階に相談できるスペースを数カ所設置して、相談体制をとれるようにしていきたいと思ってます。
○議長(村上悦夫) 西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) 1階に相談スペースをつくるということなんですけども、私も幾つかの自治体の支援センターをちょっと見学させていただいたんですけども、実際行って感じることは、確かにいろんな専門職の方がおられて、相談体制が築けているという反面、やはり子供や保護者の皆さんにとっては、非常に敷居が高いんじゃないかなというような印象を正直受けました。ですので、相談へ行く過程において、やはりこういった共有、キッズスペースをつくれとまでは言いませんけども、相談へ行く過程において、本当に心の落ちつける場所があってほしいなあと僕は正直思っています。
 それともう一点、これ現在仮称というふうについておりますけども、先ほどの教育長の答弁では、家庭のこととか、教育現場におけることなど、いろんなことをトータル含めた中での発達支援の体制だろうと僕は思いますので、やっぱり僕は名前自体が、発達支援センターというより、やはり別の子ども家庭支援であるとか、子ども地域支援であるとか、もう少し幅広い大きなセンターの名前で、来てくれる保護者の方には、大体そういう話があるわけですから、教育のことや子育ての中での発達支援の相談というところが僕はあると思うので、この名前についてはどのように考えているのか、お聞かせいただきたいと思います。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 再質問にお答えします。
 教育委員会では、現在、仮称として考えておりますが、先ほど西原議員さんからの子ども家庭支援センターなどいろいろな思いを込めた意味合いがあると思います。そういうふうな点で、再度、支援体制の気持ちが通じるような、また子供の思い、親の思いが通じるような名称を検討していきたいと思います。
○議長(村上悦夫) 西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) 職員の皆さんも御視察へ行かれて、いろんなところを見ておられると思います。前回の審議会の中でも、東広島市の事例も見てこられたというところで、やはりそういうところの思いがあったんじゃないかなというふうに僕は思います。そこにはあすなろ教室も入ってますよね。そういった機関でもありますので、ぜひその思いを酌んでいただきたいというふうに思いますので、名称のところは僕は非常に大切かなあというふうに思います。
 あと最後に、個別の支援計画のところなんですけども、他機関との連携強化というところが教育長の答弁の中ではあったんですけども、実際これについては、一昨年に議会の議員の皆さんには説明があったというふうに僕は記憶しているんですが、実際この個別教育支援の計画というのはどういうものなんだろうかと、ちょっと探してみたんですが、議事録の中では若干出てくるんですけども、新居浜市のホームページを見ても出てこない。四国中央市のホームページを見ると、発達障害の支援の中で個別支援計画というものはこういうものであるということが非常にわかりやすく、きちんと内容も出ておりました。私、これ一つ抜けているのは、やっぱり保護者の皆さんの同意でこれを行うものでありますから、保護者の方に周知していかなきゃいけないし、やはりこれをつくったら、18歳まで通ずるものがあるんだということは僕は理解する必要性があろうかと思いますので、ぜひ保護者の皆さんにも周知をしてもらいたいし、僕はこれは広く内容についても公開すべきだろうというふうに思いますが、その点についてお考えをお聞かせください。
○議長(村上悦夫) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 個別支援計画の書類の作成についてですが、あくまでも子供を支援する、障害を持った子供を支援するためのものでありますので、保護者の同意、そして担当している担任教師、それと教育委員会の発達支援課の職員が子供を見て、どういう成長過程にあって、今必要とすることは何か、そしてどういう支援をしていけばいいのかというふうな形でつくり上げていきたいと思います。
 なお、先ほど他市の紹介をされましたが、新居浜市として、今緒についたばかりですので、どういうふうな説明の仕方がいいのか等も含めまして、検討していきたいと思います。
○議長(村上悦夫) 西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) 個別支援計画は、多分現在もつくられて進行されている方もおられると思いますので、この支援計画というのは、発達障害を支援していく中で、非常に重要なものだと僕は思ってますので、やはりこれは広く皆さんと共有してほしいし、だれが見ても気軽にこういうものだということが理解できるように、最低でもホームページ等で、うちのサポートファイルというものはこういうものであるということはぜひ公開をしていただきたいというふうに思います。要望で終わりたいと思います。
 それでは、次の質問に移ります。
 社会的養護と児童養護施設についてお伺いいたします。
 昭和27年に泉川町立として学園が設立され、現在の場所に昭和45年に移ってからは40年の月日がたっています。それだけの歴史を刻み、学園生が巣立ち、新たな子供を受け入れ、職員や地域の皆さんなどに支えられ、子供たちが成長しているものと思います。本来であれば、児童養護施設そのものがないことが望まれるわけですが、養護を要するケースが日本じゅうであることは事実であります。少しでも施設で暮らす子供たちが、いい環境のもとで生活を送り、退園後も社会の一員として生活ができるように、さらなる充実が望まれます。こんな思いから質問をさせていただきます。
 まず、東新学園の建てかえについてです。
 施設改築については、経緯経過を幾度とたどってきました。現在は、どのような施設規模を検討しているのでしょうか。全国的に大舎制、中舎制、小舎制といった形態がとられています。これからの本市での児童養護施設の機能と役割を考えると、場所もさることながら、施設の規模、形態も重要であると考えます。地域小規模児童養護施設など、一般住宅に数名の子供が職員の支援を受けて生活をする施設や小規模グループケア、個別ケアが必要な重度の被虐待児を対象とし、家庭的な雰囲気の中で対応を行うなど、さまざまな形態が考えられます。現在までの庁内の議論はどこまで進んでいるのか、お伺いいたします。
 福祉のまちづくり審議会などで議論を重ねていると思いますが、施設の規模、形態を決めるプロセスは、どのようになっているのか、方向性の決定時期はいつごろなのか、建設時期はいつごろをめどに考えているのか、お伺いいたします。
 次に、児童養護施設に求められる機能と役割についてです。子供たちが学園で生活をしていく上で、職員は養育を担う人であり、寄り添う養育者の存在が必要不可欠であります。大きな役割は、まず子供たちの安定した日常生活の保障です。その上で、自立へ向けた援助、虐待を受けた子供たちには、さまざまな支援を行っていると思います。最大の目的は、児童の家庭復帰であります。学園での児童への援助の方針、個別支援の取り組みはどのように行っているのか、お伺いいたします。また、学園で生活する子供たちの願いや要望は、どのように受け入れ、実現しているのか、お伺いいたします。あわせて、家族への援助と家族関係の構築に向けての取り組みについてもお伺いいたします。
 最後に、退園に向けての支援、退園後のかかわり方についてです。高校卒業後、就職や進学する子供たちに対し、どのような支援を行っているのでしょうか。施設退園後に困難を感じないように、例えば料理の仕方や銀行での手続など、案外簡単なことと思われると思いますが、そのスキルが自立して生活をしていく上ではとても大切であります。短期的支援、リービングケアの取り組みについてお伺いいたします。
 就職や住宅の賃借契約の際の保証人がいない子供たちの保証人の確保はどのように行っているのか、お伺いをいたします。余り使われていないようですが、身元保証人制度は活用されているのかについてもお伺いいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 社会養護と児童養護施設についてお答えいたします。
 児童養護施設は、保護者のいない児童や虐待を受けている児童、その他環境上、養護を要する児童を入所させて、これらを養護し、あわせてその自立を支援することを目的とする施設です。児童虐待の問題が大きな社会問題となっている今日、児童養護施設の必要性は、ますます高まっており、東予地域の中核を標榜する本市において、公立の児童養護施設を設置していることは、社会的養護という観点から重要なことと認識いたしております。
 まず、東新学園の建てかえについてでございますが、現在の園舎建物は、建設後40年が経過し、鉄骨ブロックづくりで、単に老朽化が著しいだけでなく、耐震性にも乏しく、また大舎制の建物で、機能的に個別ケアを図りづらいものとなっており、できるだけ早い建てかえに向けた取り組みが必要であると認識しております。このことから、本市の福祉施設のあり方について、中長期的な展望に立った基本的な方向性について、福祉のまちづくり審議会に意見を求めました。審議会では、平成18年7月から、福祉施設の整備のあり方について審議に入り、第10回目となる平成20年10月には、東新学園の建てかえに関し、建設場所を養護老人ホーム慈光園と併設の旧西滝グラウンドとし、慈光園建設後、できるだけ早期の着工を目指すものとする内容の審議報告がなされたところでございます。また、施設の運営形態につきましては、措置され、入所している児童にとって、施設は家庭にかわるものでございますので、できるだけ養育(生活)単位の小規模化が望ましいとの意見もございましたが、現施設の管理運営上の問題点等を整理する中で、施設のあり方や管理運営方法についてもあわせて検証し、今後福祉のまちづくり審議会での審議を経て、庁内合意を得た上で、施設の規模、形態及び建設時期などをできるだけ早い時期に決定してまいりたいと考えております。
 次に、児童への援助方針、個別指導の取り組みについてでございます。現在、東新学園では、2点の運営方針を定めております。1点は、児童の健康と安全に努め、家庭的な雰囲気の中で、豊かな個性を持ち、思いやりのある人づくりを目指す。もう一点は、職員と児童との人間関係の確立を図り、公平で一貫性のある養護と自立支援を目指すでございます。この基本方針のもと、日常生活に必要な基本的生活習慣を体得させ、社会的適応能力の指導援助など、担当制の中で個別指導により自立支援を図っております。家族への援助と家族関係の再構築につきましては、その思いとは裏腹に、成果としてあらわれていないのが実情でございますが、児童相談所などとも連携を図りながら、少しでも早くよりよい形で家庭復帰ができますよう、取り組んでいるところでございます。
 次に、退園に向けての支援等についてでございます。高校生には調理実習をさせたり、担当職員が市役所や郵便局、銀行などに同伴し、自分で手続ができるよう、支援に努めているところでございます。また、できるだけ手に職をとの考えから、各種検定や免許の取得を奨励しております。
 次に、保証人の確保につきましては、身元保証人確保対策事業が、平成19年7月1日から実施されておりますが、これまでは、できるだけ寮がある事業所を就職先として選考していたこと等の理由でこの制度の利用実績はありませんが、必要に応じて積極的に活用してまいりたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) 慈光園の建てかえについてでありますけども、これは私が議員になる前からほかの議員の皆さんも今まで何度もこの場で質問をやってこられてきたというふうに思うわけでありますが、部長の答弁の中で、できるだけ早い時期というふうにおっしゃいましたが、このできるだけ早い時期というのは、いつごろができるだけ早い時期なんですか。いつごろを考えているんですか。済みません、「東新学園」の建てかえについてです。
○議長(村上悦夫) 近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 西原議員さんの再質問にお答えいたします。
 答弁の中で、できるだけ早い時期ということで、いつなのかというお尋ねでございますが、今現在、慈光園の建設を行っております。その建設が、再来年の5月に完成するということですので、その後の建設になるということで御理解をいただいたらと思います。この件につきましては、やはり市の財政計画、そういったものも含めて総合的に判断をしないといけないというふうには考えております。
○議長(村上悦夫) 西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) 私も東新学園にお伺いしましたけど、行った感じは待ったなしの状況でありますよね。全国的に見て、児童養護施設というのは、大舎制が約70%で、あと25年、30年すると約60%近い施設が、いわゆる何らかの改築が必要というふうな結果が出ております。具体的な中身の規模であるとか、形態というのがまだ定まってないように私は答弁を聞いて受けたんですけども、この間、大変時間があったと思うし、また、小規模というふうな答申も受けているわけでありますけども、その中で、庁内で、例えば小舎制をとって一つの家をつくっていくとか、いろんな方法を考える余地というのが僕はあったんだろうというふうに思いますが、イメージはなかったということでよろしいんでしょうか。
○議長(村上悦夫) 近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 改築の必要性の中で、規模、形態等の審議がなされてないのかということですが、まちづくり審議会の中でも、今の大舎制での取り組みの中での問題点、そういったものも含めて、やはり児童養護施設の現在のあり方として、やはり子供の自立っていうのを最大の目標として、将来の健全な家庭を築いていくという目的がございますので、そういった家庭的な温かみというか、そういうものを考慮した建物が今後は必要になるというふうには考えております。そういった中で、今後においては、まちづくり審議会の中でも、そういった議論を深めていただくことも必要ですし、また先進地等の事例等も検証いたしまして、新居浜市としての児童養護施設の建物のあり方について、今後検討していきたいというふうに考えています。
○議長(村上悦夫) 西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) できるだけ早い時期に、せめてその方向性だけでも早く打ち出していただきたいなというふうに思います。財政の問題とか職員の問題とかあるいは今現在、定数が28人だったと思うんですが、そんなものも、それも含めてでありますし、児童養護施設は、あくまでも児童相談所の措置であります。その一方で、里親という制度もありますが、これも余り知られてない状況で、本市では2名の方が登録されているという状況があります。そちらについても、いわゆる児童養護施設の機能と家庭というところでは、家庭で育ってもらうというふうな機能でありますので、先ほど部長が家庭的な雰囲気とおっしゃいましたけども、ぜひその里親制度に関しても、これは県の管轄かもわかりませんけども、市としてやれることをいろいろ考慮もしていただきたいと思います。ぜひ早い時期に方向性をまず出していただきたいというふうに思います。そのことを申し上げて、次の質問に移ります。
 次に、図書館サービスと学校図書館支援についてお伺いいたします。
 今年は、国民読書年です。読書の楽しさを深め、活字離れや読書離れを食いとめ、赤ちゃんからお年寄りまで、世代を超えていつでも、だれでも気軽に図書館を幅広い目的での利用を促すために、図書館機能を生かしていく必要があります。図書館は、単に本を貸し借りする場だけではありません。そこに知が集積されるとともに、蓄積されている知を発信していける力を備えることが必要だと考えます。知の中枢機関の役割として、今後どのようなことを市民に発信し、市立図書館の役割を果たしていくのか、お伺いいたします。
 本市の図書館サービスについて感じたことを数点述べさせていただきます。
 返却ポストの設置についてです。貸出期間内に返却されず、督促を出した人数は、平成20年度1,971人、5,954件であります。貸し出しの年齢状況を見ても、60代、70代の方に多く利用されています。高齢者の方にも安心して利用いただけるように、時間外の返却ポストを市内数カ所に設置できないかと考えます。現在は、昨年と比べ、移動図書館の巡回ステーションがふえています。小学校に出向いており、各校区の小学校などに返却ポストを設置し、移動図書館のスタッフがその本を回収する取り組みができないものかと考えますが、お伺いいたします。
 次に、ビジネス支援、行政、健康支援などのコーナーについてです。単に関連資料の展示や図書リストの配布だけではなく、特にビジネス支援については、仕事に役立つセミナーや講座を開催すべきと考えます。健康支援については、講座を開催していますが、開催時には、テーマに関連する本を展示するなど、働く世代の方の図書館への集客を行うべきと考えますが、お伺いいたします。
 次に、図書館を活用したショールームについてです。図書館は、人が集まる場所です。この特性を生かして、本市経済への貢献と図書館の融合を図るべきと考えます。せんだって、みんなの消費者展を銅夢にいはまで見学をしました。すばらしいパネル展示でありましたが、参加者が少ない状況でありました。このようなイベントに図書館の多目的ホールを使って、図書館の機能を有効活用すべきと考えますが、お伺いいたします。
 次に、市立図書館の開館についてです。昨年度の市立図書館の開館実績は280日です。祝日は利用できません。市民の方に一日でも多く利用していただきたいと考えますが、祝日の開館についてお伺いいたします。
 最後に、学校図書館支援員についてです。私見ですが、以前の学校図書館のイメージは、いつもかぎがかかっていた、着がえ場所になっていた、物置になっていたなど、このような図書館では本が好きな子供たちを育てる環境にはなかったと思います。本市では、県内他市町に先駆けて、平成20年度から学校図書館支援事業をスタートしました。図書の専門職である学校図書館支援員が、市内の小中学校に出向き、学校の先生と協働しながら、除籍図書の整理や図書分類表示の工夫、本だなのレイアウトなど、オープンな空間で読書ができる整備ができたことは評価すべきと思います。平成22年度は、学校図書館のモデル4校を指定し、学校図書館の機能であります学習情報センター機能の充実を図ると聞いています。例を挙げると、質問資料1をお配りしておりますので、お目通しください。塩田についての学習において、一つのテーマに沿ってトーク、お話でつなぎながら、塩に関する何冊かの本を順番に紹介することで、今まで知らなかった事実やいろんな切り口で新しい本との出会いや塩についての歴史や意味を知ることにより、調べ学習に導くことができます。その結果、自分の言葉で文章をつくり発表する力を身につけることができます。このような授業を可能にしているのは、専門性を生かした学校図書館支援員によるサポートによるものだと思います。本来であれば、学習に役立つ図書や情報について、児童生徒みずからが選択、収集して活用するために指導を行う学校図書館司書を市内の小中学校に配置してほしいと思いますが、すぐに実施することは困難と考えます。児童生徒が本に親しみ、読書習慣の形成、読書センターの機能や調べ学習、学習情報センター機能を継続的に実施することが求められます。学校図書館支援員について、現在までの学校の先生や児童生徒の感想はどのようなものか、お伺いいたします。
 平成22年度は、モデル校を指定して、学習情報センター機能の充実を取り組むわけでありますが、具体的にどのような計画を進めているのか、お伺いいたします。
 私は、学校現場と学校図書館運営について、共通の意識を持ち、図書館の活用教育を積極的に進めていける年にしていただきたいというふうに思っておりますが、お伺いいたします。
 学校図書館支援事業は、平成20年度から平成22年度の3カ年事業と位置づけられ出発をしました。学校図書館のハード部分を一時的に整備してきたわけでありますが、学校図書館支援員を学校司書として位置づけ、本来求めている学校図書館の機能の充実を図るべきと考えます。事業継続の見通しはどのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 図書館サービスと学校図書館支援についてお答えいたします。
 まず、市立図書館の役割についてでございます。近年、図書館は、市民の読書活動の推進はもとより、情報提供、相談業務を発展させ、就業支援、ビジネス支援、健康支援等、地域が抱えるさまざまな課題に対する解決サービスを実施しております。本年1月、文部科学省の指導のもと、有志の図書館が図書館海援隊を結成し、関係機関と連携しながら、より本格的な支援を開始しました。市立図書館におきましても、2月に東京都立中央図書館、鳥取県立図書館等15の先進地図書館の一つとして参加いたしました。今後も先進的な図書館の情報を得ながら、社会経済状況に即した課題解決型サービスの展開を図ってまいります。
 次に、返却ポストについてでございます。現在、移動図書館は、図書館から遠い地域の方にも利用していただくために、今年度ステーションを27カ所から33カ所にふやし、別子山地区は1カ月に1回、その他は2週間に1回、定期的に巡回しております。
 返却ポストの設置による本の回収につきましては、図書館に借りに来られる前に返却処理をしないといけませんので、移動図書館のスタッフによる2週間に1回の回収ではタイムラグが生じてしまいます。電話による返却日延長もできますので、移動図書館の巡回日の御利用をお願いいたします。
 次に、ビジネス支援、健康支援、多目的ホールの利用等についてでございます。現在、関係機関と連携して、求人情報や企業情報を提供しております。また、ビジネス関連セミナーや県立図書館の協力のもと、中小企業診断士を相談員とし、図書館司書も同席して、ビジネス何でも無料相談会を実施いたしました。また、健康講座開催時には、毎回テーマに沿った図書リストの配布や図書の展示、図書館の利用案内も行い、利用増加につなげる努力をしております。今後も関係機関と連携しながら、図書館機能を発揮できるような多目的ホールを使ったイベント等を実施してまいります。
 次に、図書館の開館につきましては、さまざまな事業展開をしていく中、徐々に臨時開館も実施しているのが現状です。平成20年度の開館日は280日、平成21年度は286日の見込みでございます。今年のゴールデンウイークの開館は、4月30日、5月1日、2日、4日、5日、6日と臨時開館も含め予定しております。今後の祝日開館につきましては、職員体制、勤務体制等の課題もございますので、市民の方の要望にこたえられるように体制を整え、平成23年度には実施できる方向で検討してまいりたいと考えております。
 次に、学校図書館支援推進事業についてでございます。
 学校図書館の役割は、子供たちの読書活動や学習活動に図書を初めとするさまざまな情報を提供し、豊かな読書力とみずから学ぶ力を育成することにあります。現在まで取り組んできたことに対して、教職員からは、学校図書館の環境整備が整い活用しやすくなった、授業において支援員の協力により、児童一人一人に十分な資料がわたり、さまざまな角度から情報が入手でき、調べたことがより自分の知識として蓄えていくことができた、また児童生徒からは、本の場所がわかりやすく、明るく、楽しい図書館になった、読みたい本がふえたなどの感想が寄せられております。平成22年度は、船木小、多喜浜小、金子小、大生院小を学校図書館活性化推進実践校に指定し、現在の4人の学校図書館支援員を重点的に配置し、学校図書館の開館、読書指導、計画的な学校図書館活用指導、教職員と連携しながら授業や調べ学習における資料の収集、情報提供等の支援を行います。また、行政と学校現場が共通の意識を持ち、学校図書館の活用教育を進めるためには、教職員が学校図書館の機能を理解し、学校全体として子供たちのために魅力ある図書館づくりを目指すことが大切ですので、研修会や情報交換会の充実を図ってまいります。
 次に、今後の学校図書館の機能充実につきましては、児童生徒が学校図書館を活用し、豊かな感性をはぐくみ、多様な視点から情報の収集、選択能力を育成できる方法を協議いたします。
 また、学校図書館支援員の位置づけに関しましては、財政的な問題もありますので、今後検討してまいります。
○議長(村上悦夫) 西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) 図書館サービスの機能のところで、まず1点お伺いをしたいと思います。
 祝日の開館についてでありますけども、平成23年度から実施予定であるというふうに教育長のほうから御答弁をいただいたんですが、職員の皆さんのお力をかりないと多分できないというふうに思うんですが、その辺のあたり、組合等との御相談等もあろうかと思いますが、その辺についてはどのように今現在進んでいるでしょうか。
○議長(村上悦夫) この際、暫時休憩いたします。
  午後 1時58分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 2時08分再開
○議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 先ほどの西原議員さんの答弁の中で、慈光園の建設時期につきまして、「平成23年5月末」と言うべきところを「再来年」と申し上げました。訂正しておわび申し上げます。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 図書館の祝日開館についてでございますが、先ほども申し上げましたが、祝日開館をするということは、開館時間がふえるということにもなります。職員体制、また勤務体制等どのようなやり方があるのか、教育委員会としても考えていきたいと思っています。
○議長(村上悦夫) 西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) ぜひ職員体制を確立していただいて、祝日に開館していただけるようによろしくお願いをしたいと思います。
 そして、学校図書館支援事業、最後に質問した点なんですけども、現在学校図書館支援員の4名の方が、市内の小中学校へ出向いて、質問資料にも含めましたけども、図書の整備の活動など、非常に積極的に行っていただいているというふうに思います。今までの空間とは違った図書館の中で、現在、事業やあるいは活動ができているというふうに認識をしております。整備ができたんだけども、じゃあこの後どうなんだといったときに、やっぱり本来であれば、市内の全小中学校にそういう専門職の方を置いていただきたいというのは要望でありますけども、やはりせっかく整備ができた、そしたら次は学習情報センター機能という図書館の3つの役割の2つ目の機能を充実させるためには、この支援員の皆さんのお力というのが非常に必要かというふうに僕も思いますし、僕自身もつい最近まで中学生だった年齢ですけども、こういった教育を受けておりません。非常にいい教育が新居浜市ではできているなあというふうに思っておりますので、ぜひ継続をしてもらいたいというふうに思っています。この学習情報センター機能を充実させていくためにも、僕は必要かと思いますが、再度、教育長の御答弁をいただきたいというふうに思います。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 学校図書館支援員の事業につきましては、平成20年から3カ年という中で継続してきて、先ほど報告させていただきました学校の教師、また子供たちにとってこれまでの図書館と違う活動の場があったと感じております。そのような中で、この事業につきましての継続ということだったと思いますが、先ほどもお答えしたと思いますが、やはり経費がかかるということもあり、今後慎重に検討していきたいと思います。
 なお、学校図書館支援員さんのおかげで、こういうふうな新居浜の子供たちに非常にいい図書館教育ができていることに対して、私自身感謝申し上げております。
○議長(村上悦夫) 西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) ぜひ継続していただけることを強く要望して、最後の質問に移りたいと思います。
 最後に、シックスクールについてお伺いいたします。
 学校の高気密化や化学物質を放散する建材、内装材の使用などによって、室内環境が汚染され、児童生徒にさまざまな体調不良が生じる可能性があり、その対策を行う必要があります。そのために、学校環境衛生基準において、毎学年2回、定期検査を行うことになっています。本市の小中学校における化学物質濃度の測定実施状況と調査結果についてお伺いいたします。
 有害化学物質が原因での児童生徒の体調不良や健康被害についてどのように把握を行っているのか、お伺いいたします。
 現在、学校耐震化工事が行われています。安全、安心を確保するためには、耐震補強は極めて重要であるとの認識です。その一方で、耐震化工事の設計、施工、仕様決定において、建築物から有害化学物質を排除することも重要だと考えます。揮発性の高く出る接着剤の技術資料や成分表、MSDS(化学物質等安全データシート)の情報収集、施工、使用方法などにも十分に注意する箇所があります。材料の使用原料確認には、MSDSを活用しますが、原料に対しても製造元に対しヒアリングを行うなどの配慮が必要であると思います。それらの取り組み状況についてお伺いいたします。
 規制物質については、ホルムアルデヒドの代替化学物質や有機燐系化合物などを含め、揮発性有機化学物質の規制、材料管理や現場管理を含め、現場全体の環境状態をチェックすることも一つの対策として考えられます。その対応についてお伺いいたします。
 耐震化に伴う補強工事によって、シックスクールが問題となるケースが発生していないのかについてもお伺いいたします。
 愛媛県では、学校におけるシックハウス症候群、または化学物質過敏症対応マニュアルなどを作成しておりません。シックハウスに関するわかりやすい情報源として、各学校現場での対応は、具体的にどのように行っているのか、お伺いいたします。
 学校と保護者間におけるシックハウス症候群や化学物質過敏症への理解や情報共有を行う必要があると思いますが、その点についてもお伺いいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。高橋教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(高橋康文)(登壇) シックスクールについてお答えをいたします。
 まず、小中学校における化学物質濃度の測定実施状況と調査結果についてでございます。シックハウス症候群は、気密性の高い新改築の建物に見られますが、西中学校以外、ほとんどの建物が築30年以上経過し、換気も行われていること、また学校環境衛生の基準において、著しく低濃度の場合は測定を省略することができることなどから、定期的な測定は行っておりません。また、児童生徒の健康被害の実態把握についてでございますが、耐震化工事が始まった平成18年度以降、有害物質が原因と考えられる事例は、これまでのところ報告されていないことから、特に調査が行われていない現状です。
 次に、学校耐震化における有害化学物質対応の取り組み状況及びチェック体制についてでございます。建築基準法により、教室内において、衛生上の支障を生じるおそれがある物質として、クロルピリホス及びホルムアルデヒドが指定をされております。クロルピリホスは、目まいや吐き気、視力低下や頭痛などを引き起こす可能性があり、シックハウス症候群の汚染源となる化学物質として、ホルムアルデヒドとともに指定され、2003年7月施行の改正建築基準法により、クロルピリホスを含む建築材料の使用は禁止をされております。ホルムアルデヒドにつきましては、内装仕上げ材にシックハウス規制の対象となるホルムアルデヒド発散建材を使用する場合には、JIS及びJAS規格の等級のうち、第2種及び第3種ホルムアルデヒド発散建築材料は、使用面積が制限されておりまして、第1種は使用禁止となっております。小中学校の耐震化工事に限らず、市が発注する工事におきまして、使用される建築材料については、使用面積の制限がない第4種ホルムアルデヒド発散建築材料の使用を原則としております。また、接着剤、塗料などにつきましても、第4種のものを使用するよう、材料管理及び現場管理を行っております。
 なお、耐震化工事によるシックハウス症候群の発生ケースにつきましては、これまでのところ報告はありませんが、平成22年度に実施する学校につきましては、耐震化工事とあわせまして、大規模改造工事も実施することから、学校環境衛生基準に基づいた測定を実施したいと考えております。
 次に、各学校現場での対応についてでございます。これまで事例がないことから、特別な取り組みは現在行っておりませんが、御指摘のありましたように、学校と保護者の間で、理解や情報共有を行っていけるよう、情報収集に努めてまいりたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
 規制物質について、ホルムアルデヒドについては第4種を使っているということで、その点は一つ安心いたしました。先ほど答弁もありましたが、平成22年度から大規模改修が行われるわけで、やはり現在、国が定めている学校環境衛生の基準に基づいた調査というものが、揮発性有機化合物だけじゃなく、ほかの項目等、大変細かい規定があるわけでありますけども、その点についても調査というか、そういうものをしていただけるというふうな認識でよろしいんでしょうか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。高橋教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(高橋康文)(登壇) 再質問にお答えをいたします。
 先ほど申し上げましたように、検査につきましては、空気関係で年1回、または2回の検査がございます。このホルムアルデヒド関係につきましては、改築等これまで平成13年に西中が改築されたときに検査を実施しております。その後につきましては、特に改築は行っていないというようなことで実施をしておりませんが、平成22年度は先ほど申し上げましたように、大規模改修工事も行うということになっておりますので、空気関係の各検査につきましては、平成22年度につきましては、実施をしたいというふうに考えております。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。(2番西原司「なし」と呼ぶ)
 真木増次郎議員。
○23番(真木増次郎)(登壇) きょう最後の質問となりました。公明党議員団を代表させていただきまして、質問させていただきます。間の悪いことに、今回、選挙管理委員会のほうでの御答弁がありますけれども、事務局長のほうでそつなく答弁していただいたら結構ですので、よろしくお願いいたします。
 まず最初に、市長の政治姿勢についてお伺いいたします。
 昨年4月、オバマ大統領は、チェコのプラハにおいて、外交演説の中で、広島、長崎に原爆を投下した米国には、核兵器を使用した唯一の核保有国として行動する道義的責任があると語り、続いて、米国の安全保障戦略における核兵器の役割を減らし、4年以内に兵器用核物質の拡散を防ぐ体制を構築する方針を示し、他国にも同調を求めました。さらに、9月に開催された国連安全保障理事会の首脳級会合を主導し、核兵器のない世界の実現を目指す決議案が全会一致で採択されております。安保理の決議は、保有5カ国のすべてが常任理事国として加わった合意で、法的拘束力もあり、その意義は大きいと言えます。こうした国際協調外交を推進した功績で、2009年のノーベル平和賞が12月、オバマ大統領に授与されることになりましたが、平和宣言都市の本市として、どのような感想をお持ちか、お聞かせください。
 また、核兵器禁止を現実のものとしていくためには、対人地雷やクラスター爆弾の禁止を実現させたときの取り組みをはるかに上回る形で国際世論を高め、市民社会の意思を決集していくことが肝要であります。国益が複雑に絡み合い、国家主導では解決が困難と言える課題への挑戦には、市民社会の側に果たすべき大きな役割があると考えております。市民社会の側でも、自分たちが主体者として時代を変革させるとの強い自覚を持てるような教育や意識啓蒙の機会を提供していくことが大切になると考えますが、御所見をお伺いいたします。
 次に、国への要望活動についてお伺いいたします。
 民主党は、自治体や各種団体の陳情ルールを幹事長室に一元化することを決めたようであります。今までは、地元選出の国会議員を中心とした要望活動が主でありました。新ルールについては、懸念も幾つか浮かび上がってきております。
 1点目は、陳情を回していくうちに、ぞんざいに扱われることはないのか、2点目は、県連と言っても体制の弱いところもあるのではないか、3点目は、陳情の扱いをめぐっては、どういう基準や理由で取捨選択をしたのかの説明の必要性、4点目は、党側に裁量権が集中し過ぎることなどであります。本市におきましても、道路港湾事業や駅周辺整備事業などの都市基盤整備について、地元の切実な声がきちんと届けられ、反映されるのか心配されるところであります。今後の要望活動についてどのようなお考えか、お聞かせください。
 また、場合によっては、首長が各省庁の政務三役らと直接会う機会も否定すべきではないと考えます。地方分権が進んで、自治体に財源や裁量がゆだねられれば、今のように個別事業で国に申し入れすることも少なくなります。しかしながら、国と地方の協議の場の法制化などは、まだめどが立っていない状況であります。今回の陳情ルール見直しの先には、地方分権への具体的な道筋がなければならないと考えますが、御所見をお聞かせください。
 次に、昨年夏の総選挙に際し、私どもに寄せられた声の第一は、景気の浮揚や雇用問題、さらには将来の生活基盤である年金問題など、どれも切実な問題でありました。その意味で、民主党を中心にした政権が示している国民との契約であるマニフェストの重要項目をどう実行に移していくかが厳しく問われていくことは論をまちません。
 そこで、民主党のマニフェストの目標値である政権構想の5原則並びに工程表と政策各論を見ますと、自治体に財政的に関係あると考えられる政策として子ども手当、税制改正による所得税の問題、自動車関連諸税の暫定税率廃止による交付金、中小企業の法人税率引き下げ、年金受給者への税負担軽減、さらに関連として、国家公務員の人件費削減などを上げることができます。そして、生活保護費の母子加算復活もあります。
 以上、挙げた事業は、すべて国で100%負担するものであれば課題は少ないのですが、児童手当や生活保護費の県、市町村負担の現状を考えると、一部負担が求められれば、自治体財政に多大な影響を及ぼし、深刻な問題になってまいります。このように、政権交代の結果、これから打ち出される事業体系により、特に自治体の財政改革の動きに注目するとき、これからの市政の主体者である市長のリーダーシップや議会の対応の重要性が増してくることが予想されます。
 そこで、今回の政権交代から約半年、市長は、民主党中心の政権をどのように受けとめ市政運営をされていくのか、市長の所感を伺うものであります。
 次に、公務員改革の問題についてであります。
 民主党のマニフェストによれば、国家公務員人件費の2割削減、各種手当や給与、退職金水準の見直しなどが上げられています。こうした公務員の生活基盤である給与等の問題については、マニフェストによれば、公務員の労働基本権を付与し、労使交渉との結果を前提にしております。しかしながら、現状では、国家公務員は、労働基本権の一部が制約されており、労使交渉でこれらの問題を決定していくには困難な作業が予想されるために、今日まで人事院の勧告制度を基本にし、給与構造改革が実施されてきた経緯があります。したがって、こうした公務員の給与、退職金、各種手当水準のあり方や問題になっている公務員退職後などの天下り廃止の課題が、労使交渉との議論の中で制度改善によって実行されていけば、地方公務員にもその流れは加速されてくることは十分考えられます。今後は、地方公務員にとっても重要なテーマになってくることは必然であります。こうした公務員制度改革の変化が予想される中、本市の基本姿勢を伺っておきたいと思います。
 第1点として、人件費削減の方針、第2点として、人事配置の方針であります。これらの問題は、定員管理計画や人材育成基本方針、集中改革プランに基づいて実行されますが、改めて市長の所見をお伺いいたします。
 次に、永住外国人の地方参政権についてお尋ねいたします。
 現在、日本には170万人を超える外国人の方々が居住しております。国際化の流れの中、その数はふえ続ける一方であり、日本社会で在日外国人に対するさまざまな差別や不平等が指摘をされておりますが、在日外国人をめぐる問題と人権国家へ向けて我が国が目指すべき共生の社会の姿について改めて考え、取り組むべきときが来ていると思うものであります。日本には、住民票の問題を初めとして、外国人の方々に不当なあるいは不合理な差別を強いている制度、慣習が数多くありますが、長い間の鎖国政策の結果、まだその意識を引きずっていて、そうした問題の存在に気がつかず、おかしいと言われて初めてそう言えばおかしいと気がつくというのが現状ではないでしょうか。今の日本は、そんなおかしな実態を一つ一つ時間をかけ直していく、外国人の方々とも融和、共生という時代に向けて格闘している時期なのだという気がしております。さらに、戦後六十数年が経過した今日、在日外国人に対するさまざまな問題が横たわっている背景には、日本人が置かれた歴史や環境の特異性があると思います。特に、外国人に限ったことではありませんが、マイノリティーに対する対応が非常に弱いという点であります。それはよくも悪くも日本人の民族意識が強く、政策的にも同化政策をとってきたことが一つの要因と思うものであります。日本が1995年に批准した人種差別撤廃条約について、国連が日本政府の遵守状況をチェックする審査が2001年ジュネーブで開かれました。その会議では、日本政府に対して、アイヌや在日韓国、朝鮮人の問題をめぐって、日本社会の多様性をどうとらえるのかという点が指摘され、社会に対して正しく啓発する政府の努力が欠落していることが取り上げられておりました。また、日本では、国内法で人種差別が犯罪として想定されておらず、条約批准後も法律の改正を行っていないことも問題となっております。国際社会からは人種差別を撤廃する意欲を日本は本当に持っているのかという疑問を投げかけられているのであります。差別を許す社会は病める社会であり、その精神の根は臆病と言われております。私たち日本人の意識改革が大切であり、真剣に考えなくてはならない課題であると思うものであります。冒頭にも申し上げましたごとく、日本に居住する外国人の方々は、国際化の流れの中で、年々その数がふえてきており、本市においても、ここ数年、増加傾向にあると思われますが、まず実際どれぐらいの外国人の方々が本市に居住されているのか、新居浜市在住の永住外国人の国籍別人数についてお示しいただきたいと思います。
 次に、国会で事実上たなざらしになっている永住外国人の地方参政権付与法案でありますが、そもそも国籍を媒介とする国政参政権と住民たる地位に基づく地方参政権とは、その性質を異にしているのではないでしょうか。だからこそ、1995年には、この問題に関して、最高裁も永住外国人に地方レベルの選挙権を付与することに憲法上の問題はなしと判断を下したのであります。このことは、永住外国人は、国民でなくても住民であるということを示していると思うのであります。本市におきましても、平成11年9月議会で意見書が全員異議なく採択され、佐々木市長も市議として賛成されておりますが、私は、外国人居住者の多い本市としては、一歩踏み込んでこの問題を考えいただき、基本的な考え方を示していただきたく、再度永住外国人の地方参政権についてお尋ねしたいと思います。
 次に、教育行政についてお尋ねいたします。
 教員の多忙化についてであります。
 最大の教育環境は教師であると言われますが、子供に光を当てた教育を推進するためには、現場の先生方が元気で、子供と向き合う時間をふやすことが重要であると考えます。しかし、現在、学校現場では、学力低下、いじめ、不登校、校内暴力、生徒指導などさまざまな課題があり、先生方は大変多忙な状況であると聞いております。
 そこで、お尋ねいたしますが、公立小中学校における長期休暇取得中の教員の状況についてお知らせください。ある識者は、地域、家庭の機能が弱くなっているところでは、学校はすべて受け入れなくてはいけない。学校の先生もスーパーマンみたいな方でないとなかなか通用しないと述べています。先生方のエネルギーが、子供たちに注がれ、子供に光を当てた教育を推進する上で、先生方の多忙化を解消し、また支援していくために、学校に対する調査や会議の縮減方法などについて検討をする教育委員会内での多忙化解消検討委員会の設置などを提案いたしますが、御所見をお示しください。
 次に、介護問題についてお伺いいたします。
 公明党では、昨年11月、全国3,000人を超える地方議員のネットワークを通じて、47都道府県で介護総点検を実施いたしました。介護従事者、利用者、事業所、自治体から10万件を超える現場の声が寄せられました。100人待ち、200人待ちの状態で、何年待っても入れない特別養護老人ホーム、十分な在宅介護サービスが受けられず、負担の重い家族が介護うつ等で悩むケースの増大など課題は深刻です。
 そこで、何点かに分けてお伺いいたします。
 まず1点目は、介護保険事業計画の推進状況の確認と推進についてであります。特別養護老人ホームなど、介護施設の待機者の実数把握は、きちんとなされているのでしょうか。また、その待機者解消策に向けて実効性のある実施計画が策定されているのでしょうか。
 1つ、特養ホームへの入所希望が多いが、中でも利用料の負担が少ない多床室や老老介護や老障介護に対応できる2床室の要望もあります。介護施設の整備を行う上で、今後配慮すべき点であると思いますが、見解と取り組みを伺いたいと思います。
 1つ、有料老人ホーム、ケアハウスなどの特定施設の施設整備状況とともに、当該施設利用者の経済的負担の実態把握とその負担軽減策はどうなっているのでしょうか。
 1つ、介護施設の中で、老朽化しているところも見受けられるようになってきました。また、冷暖房等の設備に関しても、非効率的な状況になっているところがあります。施設整備の改修について、ルール化が必要だと思いますが、公的支援に向けた基準づくりと具体的な取り組みをお伺いいたします。
 2点目としては、要介護認定のあり方についてであります。
 1つ、介護保険申請から認定までの期間が長いため、早急にサービスを利用したい方が困っている現状があります。当市においては、調査、認定までにどれぐらい時間がかかっているのでしょうか、またその時間短縮のために、どのような手だてを講じられているのでしょうか。
 1つ、法の精神からいうと、申請時点からサービスを受けられることになっていますが、現状は何日後から介護サービスを受けられているのでしょうか。市として、ケアマネジャーによる聞き取り調査による仮認定でのサービス提供についてはどのように考えておられるのでしょうか。
 1つ、介護保険適用までの事務が煩雑で、時間がかかり過ぎています。事務を簡素化してスピーディーにし、すぐ使える制度に改善すべきであろうと思いますが、実態と改善に向けた取り組みをお伺いいたします。
 3点目として、介護サービスの充実です。
 1つは、小規模多機能施設の設置の促進なんですけれども、本市においては、3つほどの申し込みがあるとお聞きしておりますが、地域で暮らせる環境を拡大するために、小規模多機能施設の設置促進への取り組みについてはどう考えておられるのでしょうか。また、今後必要なサービスについてはどのように考えておられるのでしょうか。また、地域密着サービスを充実させ、365日、24時間の在宅サービスが求められております。そのための拠点整備として、小規模多機能施設等の整備が求められておりますが、現状と課題、また改善策について今後の考えをお聞きしたいと思います。
 次に、当市においては、混合サービスについてはどのように考えておられるのでしょうか。
 もう一つ、介護事業者の駐車スペースの確保についてお伺いいたします。
 市単独で高齢社会に向けて介護サービスの充実のためにヘルパー、ケアマネジャー等の利用する車両の駐車問題について、地元警察と協議して、特別の許可書あるいは公的駐車スペースの確保については考えておられますでしょうか。
 以上、お尋ねいたします。
 次に、保育行政についてお尋ねいたします。
 本市の保育事業は、待機児童ゼロを誇る先進的な取り組みと受けとめております。また、保育所における子育て支援事業も、子育て支援に資するものと評価いたしております。今後の課題として、保育所における看護職配置についてお伺いいたします。
 厚生労働省は、平成20年度に保育指針の改定を行い、その中で、養護と教育の必要性を強調しています。また、保育指針の改定とともに、厚生労働省は、保育所の質の向上のためのアクションプログラムを策定いたしました。このプログラムの実施期間は2008年度から5年間で、地方自治体においても地方自治体版アクションプログラムの策定を奨励しております。このアクションプログラム策定について、本市のお考えをお聞かせください。
 また、このプログラムの内容の一つに、子供の健康及び安全の確保があり、看護職等の専門職員の確保、推進を含めた保育現場の保健活動の充実を目的としております。看護職の保育所配置については、三十数年前の厚生省通達による乳児保育実施より配置されるようになりましたが、全国の常勤看護職者の在職者率は約21%にとどまっているようであり、看護職の独立配置となるとわずかという状況です。また、保育所には、嘱託医の制度がありますが、嘱託医の検診では、時間的制約などから、そのときの健康状態を見ることが中心となってしまい、十分な診察、診療ができていない上、発達障害や疾患を抱えた子供たちへの保育所での相談に嘱託医がかかわることは困難であると言えます。発達障害については、本市においても増加傾向にあり、早期発見、早期支援が重要であることから、保育所での保健的対応が求められます。保育所に看護職が独立配置されている場合は、日常的に保健的視点で子供たちを観察し、嘱託医と連携しながら、実際の保育現場で対応することで、保育所の保健活動はより実効性が高まり、保育士は保育活動に専念することができると考えます。本市の公立保育所における看護職の配置について御所見をお聞かせください。
 次に、若者支援についてお尋ねいたします。
 ことし、若者の雇用状況は、先が見えない不安で覆われています。一昨年秋のリーマンショック以降、厳しい状況が続き、昨年12月の若者層、15歳から24歳の失業率は8.4%で、全体の完全失業率5.1%を大きく上回っております。
 こうした中で、新規学卒者の就職内定状況も非常に厳しくなっているようで、大卒で73.1%、対前年比マイナス7.4ポイント、高卒で68.1%、対前年比マイナス9.9%といずれも過去最低になりました。さらに、ニートや引きこもり、フリーターなど困難を抱える若者への支援が希薄であることも危惧されており、その十分な対策も急務です。
 このような状況を踏まえて、若者に対する公的支援のあり方を抜本的に見直す必要があると考えます。議会の場でもあり、いたずらに精神論に走るのは適切ではありませんが、青年よ大志を抱けであります。余りにも有名なクラーク博士が、学生との別れに際し語った言葉ですが、子供たちや青年が、大きな志、理想を抱き、それぞれの心に未来に挑戦するぞという強い意志を育てていける社会環境、教育環境を整えていくことが必要不可欠です。教育は、英語でエデュケーション、語源からいうと、エデュケートはもともと外へ導くという意味を持っているそうです。一人一人からいかに自信や勇気を引き出すかという角度が重要になってまいります。先月20日、新居浜市、若者自立支援中央センター主催の若者自立!応援セミナーに参加させていただきました。市長、教育長を初め、東予各市の市会議員も数多く参加されておりましたが、私自身、放送大学教養学部教授の宮本みち子先生の基調講演を聞く中で、現況の実相の中にニート、引きこもり、フリーター、中退者、不登校、精神疾患、薬物、就職氷河期、発達障害、生活保護等々さまざまな言葉が独立した存在ではなく、それぞれが神経細胞としてシナプスでつながって連動しているような感覚に思えました。ただ、幸いなことに、当市には若者自立塾、東予若者サポートステーション、医療福祉機関等環境としてのネットワークはそろっております。個々人のシナプスを分断し、未来に導くことは容易ではないと思いますが、若者支援の先進地たらんとの覚悟で取り組みをさらに加速していただきたいと思います。
 そこで、市長には、労働雇用、福祉行政の視点、対策を含めた総合的見地からの所見を、教育長には、教育の現場、社会教育の立場からの視点、対策の所見をお聞かせください。
 次に、観光行政についてお伺いいたします。
 国は、外国人観光客を呼び込むために、ビジット・ジャパン・キャンペーンで海外に紹介する最重点観光地に瀬戸内海を選出しております。来日する観光客の約7割が、首都圏などの3大都市圏に集中しており、新たな需要を喚起するため、瀬戸内海の魅力を発信するイベントやキャンペーン活動を、東アジアを中心に展開すると仄聞しております。九州各地の温泉地では、近年、韓国や中国、台湾などのアジア地域から大勢の観光客が訪れ、リピーターも増加しているようです。背景には、官民一体となってさまざまな工夫や取り組みをしていることが上げられます。各国の旅行代理店の担当者を招待し、実際に温泉地のよさを体験してもらったり、各国語に対応したパンフレットの作成、また公共施設、交通機関には英語、ハングル語、中国語のサイン表示、関係者の簡単な日常会話の学習など、旅行者のために多くの取り組みが行われております。本市は、瀬戸内海の中心にあり、数多くの歴史、文化財産があります。恵まれた立地や観光資源をどのように活用し展開していくのか、お聞かせください。
 また、海外からの観光客に対して安心、安全、親切、感動といった観点から、満足してもらえるようなハード、ソフト両面での施策も重要な要素ですが、お考えをお聞かせください。
 次に、今後の選挙についてお伺いいたします。
 選挙のあるべき姿とは、選挙犯罪や義理人情によるゆがんだ投票が行われることなく、有権者の意思が政治に正しく反映され、公明で適正に行われる選挙のことであり、皆がふだんから政治と選挙に深い関心と高い意識を持ち、投票総参加ときれいな選挙が実現することを目指し活動することが大切であると思います。
 そこで、有権者が気持ちよく自分の大切な一票を投じるに当たり、選挙投票体制について質問させていただきます。
 まず1点目、期日前投票制度についてお伺いします。
 前回の衆議院総選挙の公示日は8月18日、期日前投票は、翌日の19日から開始されたわけでありますが、全国的にも期日前投票が浸透してきており、多くの投票日当日、投票に行けない方が期日前投票を利用されていました。
 そこで、伺います。
 本庁舎以外での期日前投票について検討してみてはいかがでしょうか。
 2点目、入り口に段差がある投票所の対応について、現状と今後の対策をお聞かせください。
 3点目、スロープ等設置しても、かなりの傾斜がある投票所もあると思います。投票日当日の投票所について、投票所入場整理券に掲載されている投票所以外の施設での投票についてはどのようにお考えか、お聞かせください。
 4点目、投票所における職員の対応についてお伺いいたします。前回の衆議院選挙で、期日前投票に行かれた方々からさまざまな苦情をいただきました。高齢のため、代筆を希望される方が、期日前投票に行かれたケースを紹介させていただきます。宣誓書記入時に、入場整理券が郵送で届いてないため、保険証を持参され、本人は目が不自由なため代筆を希望すると伝えたところ、本当に届いてないんですかと聞かれ、理由についても私用で出かけると伝えたところ、冠婚葬祭とかちゃんとした用事はないんですかと聞かれたそうです。投票用紙を受け取る際には、投票は自分でできますよねと言われ、投票用紙を渡されたそうです。大変嫌な思いをしたとお伺いしました。投票所における職員、これは投票の事務従事者というそうでありますが、事務従事者の対応の仕方についてはどのように指導、徹底されているのか、お伺いいたします。
 次に、市民の求める業務改善についてお伺いいたします。
 10日ほど前にある貸し会場が他都市と比べてどんなに使い勝手が悪いかという訴えを伺いました。借りる側、使う側から見ると、ここが困る、こうさせてほしいという要望がたくさんあります。しかし、窓口担当者が何とか応じてあげようと思っても、市の条例、使用規則によりそれはできませんと答えるしかありません。ただ、残念なのは、そこで終わっていることです。条例を守ることは当然ですが、これからは条例をきちんと守ったこと以上に、市民のためにどれだけ変えたかが評価される行政にならなければならないと思います。お役所仕事の打破とは、こうしたアクションの積み重ねだと思います。新しい評価制度には、ぜひともこうした物差しを入れていただきたいと思います。そして、無駄をなくす手法と同様に、市民に何に困っているのか、何を変えてほしいのかを聞いていただきたいと思います。職員の家族にアンケートをとるだけでも多くの事例が出てくると思いますが、いかがでしょうか。また、行政の最前線の窓口で、現状お断りせざるを得なかった事項を吸い上げる仕組みも検討してみてはいかがでしょうか。今は、業務改善というのは、こういうふうにしてやらないとできにくいと思います。また、積極的に市民にお聞きし、聞いたことを具体化する統括組織と、各課でそれを受ける担当を全庁的に任命していただきたいと思いますが、御所見をお伺いいたします。
 最後に、空き家対策についてお伺いいたします。
 総務省の調査によりますと、住宅の空き家率は、高齢者世帯が多いため、ますます増加傾向にあります。空き家を放置すれば、倒壊の危険もあり、また不審火で全焼するケースは全国で起きております。これまで議会でもさまざまな議員さんから質問がありましたが、具体的に撤去の取り組みは困難なのでしょうか。管理されない空き家の増加は、地域環境の悪化を招くため、一定の条件を満たせば、無料で撤去する事業を始めた自治体もあると仄聞しますが、本市においても、そろそろ危険度に応じて対応できるよう、制度を整えるべきではないでしょうか。
 そこで、まずは地域に協力を求めて、全市的な空き家調査に取りかかってみてはいかがでしょうか。撤去の取り組みとあわせて御所見をお聞かせください。
 また、防犯、防災面から改善を指摘しましたが、この空き家物件の情報提供、仲介をする空き家バンク事業に取り組む自治体がふえているとも聞きます。空洞化が進む市街地の空き家を解消し、にぎわい再生を目指すなど、国も支援に乗り出しております。100世帯の転入で、20年間の経済効果は62億円に上るとの試算もあります。景観対策にもなると思いますが、事業を検討されてみてはいかがでしょうか。また、ビルは調査対象外のため、実態はほとんど把握されていないとも聞きます。さらに、今後は空き家屋が増加し、社会問題化する懸念が高まります。一元的に対応する仕組みが今後必要かと思いますが、この点もいかがでしょうか。
 以上で1回目の質問を終わります。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 公明党議員団代表の真木議員さんの御質問にお答えします。
 まず、私の政治姿勢についてでございますが、ノーベル平和賞がオバマ大統領に授与されたことについてどう思うかということでございます。御紹介もありましたように、昨年4月、オバマ大統領が、プラハで、核兵器を使った唯一の国として、核兵器のない世界実現のために努力する道義的責任があると明言したプラハ宣言、また国連安保理での核兵器のない世界を目指す決議が、核保有5カ国を含むすべての常任理事国の全会一致で採択されたことは、全世界が核廃絶に向けて大きな第一歩を踏み出す歴史的に大きな意味を持つ出来事であると認識をしております。就任直後の受賞というのは、正直驚きましたが、それだけその発言に意味があるというふうに受けとめておりますので、その実現に向けて期待をいたしたいというふうに思います。本市でも、昭和32年に世界の恒久平和と人類の繁栄に寄与するため平和都市宣言を、また昭和59年には非核三原則の完全実施を願い、核兵器廃絶都市宣言を行っており、平成20年4月には平和市長会議にも加盟し、平和行政の推進を図っております。今後ますます高まる平和、核廃絶への活動の推進に努力をしてまいります。
 次に、教育や意識啓発の機会の提供についてでございますが、本市では、毎年8月に市役所のロビーにおいて原爆パネル展を実施し、別子銅山記念図書館ではパネル展、平和図書の紹介を行っております。また、市民に対して原爆の悲惨さ、平和のとうとさについて意識を高めていただいております。今年度は、より多くの市民の皆様に啓発するために、市内の公民館3館でも巡回原爆パネル展を実施し、地域住民の方にも見ていただく機会を設けました。今後も引き続き巡回展示を行い、平和意識への啓発に努めてまいります。
 次に、国への要望活動についてでございます。
 まず、陳情方式の変更による今後の要望活動についてでございます。国への要望につきましては、これまで各省庁にお伺いをし、直接新年度予算の要望を行ってまいりましたが、新政権では、民主党の都道府県県連が要望を受け付け、民主党幹事長室経由で各府省の政務三役に陳情するように変更となりました。この陳情方式の変更につきましては、それぞれの自治体の要望を取りまとめ、公平に優先順位を判断するという趣旨は十分に理解できますが、これまでのように各省庁へ直接要望できなくなることによって、地域の声や実情、また思いが伝わらないのではないかという不安や不満がございます。そのためにも、国と地方の協議の場について法制化の検討が進められておりますが、地方の場においても、単に要望するだけでなく、十分な協議やまたお互いのコミュニケーション、そして情報の伝達、共有などをしていただきたいと考えております。
 次に、今回の陳情ルールの見直しの先に地方分権への具体的な道筋が必要ではないかとのお尋ねについてでございます。民主党の政権政策マニフェストに掲げる地域主権を確立し、基礎自治体を重視するという政治姿勢には、大いに期待をしておりますが、現状ではまだその姿は見えてきてないというふうに思っております。新政権においては、地方の意見に真摯にこたえ、地方と十分な連携のもと、地方分権改革を着実に推進するよう、今後とも愛媛県市長会等を通じて要望してまいりたいと考えております。また、地域主権に必要なのは、権限、財源のセットでの移譲であるというふうに思っております。
 次に、政権交代から約半年の政権をどのように受けとめ、市政運営をしていくかについてでございます。昨年、国民の意思として総選挙で民主党中心の連立政権が誕生いたしました。本市といたしましては、新政権において政治が停滞することなく、市民生活の安定や地域経済の活性化等の推進に取り組んでいくよう、愛媛県市長会などを通じて国に強く要望してまいりました。しかしながら、前政権でまとめられた第1次補正予算の執行停止や事業仕分け等による平成22年度予算の見直しなどによりまして、本市の予算編成、事業執行も大きな影響を受けたところでございます。新政権発足後約半年という時間の中での制約ということは十分承知をいたしておりますが、経済への不安、医療、子育て等の問題につきましては、早急な対応が求められております。また、今後予想されますのは、財源不足の中、公約を果たそうとするときに、その優先順位をどうしていくのか、あるいは国と地方のある意味でのギャップや対立も起こり得るというふうに思っております。子ども手当に代表されるような施策を行うとしても、その財源を地方も負担しなければならない、あるいはその事務は地方が行うということでの事務量の増大などがございます。しかし、そういうことに対して、地方が異論を申し上げたときに、国民、市民である住民の皆様方がどのように受けとめれるのか、国の言うとおりと思われるのか、あるいは地方、市のほうに分があるというふうに思っていただくのか、そのあたりが大きなかぎではないかというふうに思っております。本市のこれからの市政運営につきましては、このような国の動向も見きわめながら、平成22年度を目標年度とする第四次新居浜市長期総合計画後期戦略プランの総仕上げを目指すとともに、新市建設計画を着実に実施し、さらには第五次新居浜市長期総合計画という新たなステージへ力強く進み、市民の皆様が安心して暮らせるまちづくりを主体的に進めてまいりたいと考えております。
 次に、永住外国人の地方参政権についてでございます。
 まず、お尋ねの新居浜市の外国人登録者数についてでございます。平成22年1月末現在の外国人登録者数914名のうち、特別永住者は219名、永住者は98名でございます。
 なお、特別永住者の国籍別内訳は、韓国の方が209名、朝鮮籍の方が10名、永住者の国籍別内訳は、フィリピン25名、韓国21名、中国17名、ブラジル12名、タイ5名、エクアドル、マレーシア、ニュージーランド、ペルー、スペインが各2名、カナダ、ドイツ、インドネシア、メキシコ、ポーランド、ロシア、米国、無国籍が各1名となっております。
 永住外国人の地方参政権につきましては、政府、民主党では、永住外国人に地方参政権を付与する法案を政府提出法案として今通常国会で成立を目指す方針を定めたと言われております。また、現在、総務省では、法制化に当たっての永住外国人の範囲、地方自治体が行う住民投票の扱い、公務員の選定、罷免を国民固有の権利と定める憲法との関係、在留邦人に選挙権を認める他国との相互主義のあり方などについて検討が進められております。永住外国人への参政権の付与についての憲法上の解釈につきましては、国や地方自治体、専門家等の間でさまざまな論議がなされております。今後はそのような論議をよく整理し、十分な国における議論をしていただきたいというふうに思っております。しかし、基本的に私といたしましては、さまざまな外国人の皆様方が、この地域社会で生活をされており、地域社会の一員として地方自治や行政に対して参加できるように、永住外国人の方への選挙権は付与すべき方向に向かうべきだと考えております。また、既に市職員の採用資格においても、いわゆる国籍条項を外しておりますし、また市議会におきましても、平成11年9月の定例市議会において、永住韓国人の地方参政権確立のための法制化を求める陳情書が採択されておりますので、これからの国の審議を見守ってまいりたいと考えております。
 次に、若者支援についてでございます。
 私も先月20日に開催した若者自立!応援セミナーで、途中退席でございましたが、宮本みち子先生の講演を一部お聞きし、本市の将来を担う若者の支援に当たっては、地域社会全体で支援していこうという意識づくりを進めていくことが必要であり、またニートや引きこもりに至る経緯につきましても、不登校や心身の障害、家庭の問題等が複合的に組み合わさっている場合が多いことなどから、教育、福祉、医療、保健、就労などさまざまな分野の連携による支援が必要であることを改めて認識を深めたところでございます。若者自立支援につきましては、平成19年から若者自立塾・愛媛が本市において実施され、平成21年5月には、東予若者サポートステーションが勤労青少年ホーム内に設置されたところでございます。愛媛県におきましては、若者サポートステーションを地域における若者の自立支援ネットワーク拠点と位置づけており、東予若者サポートステーションにおきましても、ハローワークや福祉、産業関係者等による東予地域若者自立支援ネットワーク会議を設置し、平成21年12月に第1回目の会議を開催したところでございます。本市におきましても、セミナーを開催するほか、平成21年10月から緊急雇用創出事業を活用し、東予若者サポートステーションや若者自立塾・愛媛の事業内容を学校関係者を初め、自治会や民生委員、生活支援機関等に説明を行うとともに、自発的に相談をすることができない若者に対し、電話や家庭訪問等を行う若者自立支援事業に取り組んでいるところでございます。来年度につきましても、この事業を継続して実施する予定でございますが、若者自立支援をより一層推進するため、今後におきましても、ハローワークや東予若者サポートステーション、若者自立塾・愛媛等関係機関と連携を図ってまいります。つまり、国、県、市、そして官民挙げて若者の支援をしてまいりたいと考えております。
 以上、申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(村上悦夫) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 公明党議員団代表の真木議員さんの御質問にお答えいたします。
 まず、教育行政についてのうち、公立小中学校における長期休暇取得中の教員の状況についてでございます。
 平成22年3月2日現在、育児休暇を除く病気有給休暇及び普通休職を取得している教員は、小学校で男性2名、女性3名、中学校で男性2名、女性1名、合計8名となっております。
 取得理由は、腫瘍によるもの、脳血管障害によるもの、またうつ状態などの精神疾患によるものとなっております。
 次に、多忙化解消検討委員会の設置についてでございます。今日、学校教育に対する各方面からのニーズは、多岐にわたるとともに、高まっており、教員の多忙化が増大しておりますが、一方で、35人学級編制の促進や生徒指導を充実させるための加配教員の配置など、教員定数の改善措置なども進んできております。また、学校では、事務処理や会議の効率化を図るとともに、保護者の皆様の御理解、御協力を得るなどにより、多忙化を解消していく努力をしていきたいと思います。今後一層、教員が児童生徒と向き合う時間の確保や多忙化解消について考えてまいります。
 次に、ニートやひきこもり、フリーターなど困難を抱える若者の支援について、教育の現場、社会教育の立場からの視点、対策についてでございます。中学校卒業時に、生徒が主体的に進学や就職を選択できる能力を養うべく、中学2年生時に行う3日間以上の職場体験学習を初めとするキャリア教育を柱とし、全教育活動を通じて、生徒の生きる力をはぐくんでおります。また、地域全体で子供の健全な成長を見守り、居場所づくりを推進し、憂慮される状況を生み出さないように努めております。しかし、卒業時に進路先が決定しない場合や高校を途中で退学する場合には、いつでも相談に来るよう、学級担任や学年団の教員が言葉がけを行っております。卒業後におきましても、相談を受ければ誠意を持って進学や就職の道が開かれるよう、今後も支援してまいります。また、ひきこもりやニート、不登校の中には、発達障害が起因とするケースも少なくありません。発達支援の過程で相談があれば、関係諸機関と連携して支援してまいります。
○議長(村上悦夫) この際、暫時休憩いたします。
  午後 3時09分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 3時18分再開
○議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 岡選挙管理委員会事務局長。
○選挙管理委員会事務局長(岡正士)(登壇) 公明党議員団代表の真木議員さんの御質問にお答えいたします。
 今後の選挙についてでございます。
 まず、本庁舎以外での期日前投票所についてでございますが、公正で確実な選挙の管理執行を行うためには、不正を防止するための環境整備、投票の秘密を守れる投票記載場所の確保、二重投票防止のための通信設備の整備などが必要となります。また、従事する職員につきましても、期日前投票管理者、立会人のほか、専門的な知識を有する者などの職員配置が必要になるため、人的、経費的な問題から、現状では新たに期日前投票所を設けることは難しいと考えております。
 今後につきましては、有権者の利便性の向上のため、期日前投票所として使用可能な施設の確保、専門的知識を有する職員の育成、費用対効果の3点を勘案しながら検討してまいりたいと考えております。
 次に、入り口の段差がある投票所の現状と今後の対策についてでございますが、常設でバリアフリー対応がなされている公共施設以外の投票所施設につきましては、仮設スロープの設置を行うなど、バリアフリー対策を行っております。しかしながら、建物入り口と道路からの距離が短いことやスロープの構造上の制限等から、常設スロープと比較すると傾斜がきつい場合もございます。そのような施設につきましては、投票所の職員が、入り口で補助を行うなどの方法により対応いたしておりますが、なお一層配慮してまいります。
 また、選挙管理委員会といたしましては、バリアフリー化が不十分な投票所は、各施設管理者の御理解と御協力を得ながら、引き続き投票環境の向上を目指し、なお一層努力をしてまいります。
 次に、入場券に記載されている投票所以外での投票についてでございますが、現在の法律では、二重投票の防止等の観点から、投票日当日につきましては、投票人が居住する投票所以外で投票を行うことはできないこととなっております。
 次に、期日前投票所の職員の対応の指導徹底についてでございますが、各選挙の都度、事務従事者に対し、事前に期日前投票所において投票事務、接客方法等について説明を行い、実際の受け付け状況を想定したリハーサルも実施いたしております。期日前投票につきましては、近年、宣誓書の記載も簡略化され、以前のように詳細な用務の記入は不要となりましたが、入場券の持参の有無にかかわらず、宣誓書への住所、氏名、生年月日の記載及び該当事由欄への丸印の記入はしていただかなくてはなりません。このため宣誓書の記入を御案内する際に事由をお尋ねしたものと思われますが、選挙人の方に御不快な思いをさせましたことは、まことに申しわけなく思っております。今後におきましては、投票所にお越しになった方が気持ちよく一票を投じることができますように、十分指導、研修を行うとともに、有権者の立場に立った思いやりのある対応に努めてまいりたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 補足答弁を求めます。高橋企画部長。
○企画部長(高橋俊夫)(登壇) 業務改善について補足を申し上げます。
 新居浜市では、現在、市民の皆様からの御意見、御要望及び提言や苦情などをお聞きするため、市長への手紙、市長へのメール等による広聴活動を行っております。その中で、御提言、苦情等について対応可能な案件については、庶務担当会議などで庁内の意識統一を図り、すぐ実行できる体制をとっております。
 一方、条例、規則等において実施困難な事例においては、なぜできないかについて市民に対し御納得いただけるよう詳しい説明を行うといった対応に努めております。市民の皆様の御意見や御要望等は、市民お一人お一人が、その年代や立場に応じ子育てや教育、介護、医療、障害者福祉、環境、事業経営や就労など、さまざまな問題の中から発せられるものと認識いたしております。市民は何を求めているか、どうすれば解決できるか、信頼される市役所になるのはどうすればよいのか等について、これまでにも職員提案制度、一課一改善運動等さまざまな取り組みを進めてまいりました。今後とも御提案のございました市民の視点からの業務改善手法も参考にしながら、その人の立場に立って、改めて行政活動を見詰め直し、職員一丸となって、困ったときには頼りになる市役所づくりに取り組んでまいります。
○議長(村上悦夫) 堀田総務部長。
○総務部長(堀田高正)(登壇) 市長の政治姿勢についてほか1点について補足を申し上げます。
 まず、人件費削減についてでございます。人件費削減の方法として、給与水準の見直しがございます。真木議員さん御案内のとおり、人事院勧告につきましては、公務員に対する労働基本権制約の代替措置でございまして、公務員の給与を市場原理により決定することが困難であるため、労使交渉等によって経済、雇用情勢等を反映して決定される民間の給与に準拠して定めることが最も合理的であるという基本的な考えにより、民間事業所の給与実態調査結果に基づいて勧告が行われてきました。したがいまして、本市職員の給与につきましても、これまで国の人事院勧告に準じて改定してきております。今後、関係法令が改正され、民間労働者と同様に労働基本権が与えられ、労使交渉により給与が決定されるようになった場合、本市の判断により、給与水準を定めようとすることは可能でございますが、給与水準の適正性の問題や合意に至らなかった場合の争議行為など、さまざまな課題が考えられます。公務員の労働基本権が制約されている理由として、公務員は、住民全体の奉仕者であり、争議行為により住民の利益に重大な影響を及ぼすおそれがあること、公務員の勤務条件は、法律あるいは議会が制定する条例により定められ、またその給与が地方公共団体の税収などによって賄われることなどが上げられており、それらの問題点を踏まえた論議が国において行われ、公務員制度のあり方について方向性が示されると考えておりますので、今後の推移を見守ってまいりたいと考えております。
 次に、人事配置についてでございます。人事配置、いわゆる定員管理と人件費削減につきましては、相関関係にありまして、適正な定員管理によりまして、人件費削減につながると考えております。本市の定員管理につきましては、国から示された新地方行革指針に基づき策定した集中改革プランにおいて、平成17年4月1日と比較して、平成22年4月1日までの削減目標値を設定し、定員削減に取り組んできた結果、削減目標を上回る見込みとなっております。平成23年度以降については、現時点において、国から新たな定員に関する指針等は示されておりませんが、地方分権や少子高齢化の進展あるいは長引く景気の低迷など、厳しい財政運営が予想されますので、今後におきましても、適正な定員管理に基づく総人件費の抑制が重要と考えております。そのためには、少数精鋭主義が求められますことから、新居浜市人材育成基本方針を策定し、その目的として少数精鋭による市民満足度の高い行政サービスの提供を掲げておりまして、チャレンジ精神の旺盛な人材を確保して、市民の視点で行動できる職員を育成し、また職員の能力が十分発揮できるような適材適所の人員配置に努めてまいります。
 次に、空き家対策についてでございます。
 住宅の空き家につきましては、高齢者世帯の増加や都市部への人口流出により、特に地方で増加傾向にあります。本市の住宅の空き家率は、平成20年10月に総務省が実施した住宅・土地統計調査によりますと13.8%となっておりまして、全国の13.1%をやや上回っております。空き家状態で長期間経過しますと、老朽化が進み、かわらや窓等の破損や飛散、倒壊や不審火による火災などの防犯、防災上の問題が発生するおそれがあります。現在の老朽家屋についての対応は、消防において、市民からの通報や市内巡回等におきまして空き家と判明した場合、空き家台帳を作成し、定期的に現地調査を行い、その都度所有者等に適正管理の指導を行っております。また、建築指導課におきましては、市民からの相談があった場合、現地確認を行い、危険があると判断した建物で所有者が判明したものについて、現状を伝え、適正な対処をするようお願いしております。
 お尋ねの具体的な空き家の撤去の取り組みについてでございます。一部の自治体におきましては、さまざまな条件のもと、例外的な措置として、市が建物を撤去する事例もあるようでございますが、基本的には、建築物の所有者が常時適正な管理をしなければいけないものであり、市が撤去する場合は、撤去の基準や私有財産への公費負担等、多くの課題があるものと認識いたしております。
 次に、地域に協力を求めての全市的な空き家調査についてでございます。外観で判断して空き家と思われます家でありましても、賃貸用や長期不在、または相続問題等さまざまな理由が考えられ、そのすべてを把握することにつきましては、調査時の所有者とのトラブルや調査に携わる方々の負担等も懸念されますが、地域の住民や自主防災組織に協力を求め、空き家対策のみならず、防災、防犯上の対策を含め、調査方法を慎重に考えてまいりたいと考えます。
 次に、空き家バンク事業を検討してはどうかとの御提案についてでございます。空き家の有効活用を通して、定住促進や都市住民の交流拡大による地域の活性化を図るなどの目的で、空き家物件の情報提供や仲介をする空き家バンク制度は、全国で試みられております。愛媛県におきましては、平成21年よりえひめ移住交流促進協議会が、えひめ空き家情報バンクを開設し、県内の空き家情報の発信を開始したところでございますことから、当面はその推移を見守りたいと考えております。
 次に、空き家対策について一元的に対応する仕組みの必要性についてでございます。昨年12月、関係課所によります検討会を設置し、定期的に協議することといたしております。現在行っております相談や指導をきめ細かく継続するとともに、対応状況についての情報交換や今後の対応に向けての検討を行ってまいりたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 介護問題についてほか1点について補足を申し上げます。
 初めに、介護保険事業計画の推進状況の確認と推進についてでございます。特別養護老人ホームなど、介護施設入所申込者の実数でございますが、市内の特別養護老人ホーム8施設の合計は、直近の調査時点である平成22年1月末において、重複分などを除き1,063人となっております。ただし、この人数は、要介護度や待機者の居所、家族の状況、入所の緊急度などを考慮していない基礎数値でございます。これら入所待機者の解消を大きな目的の一つとして、平成21年度から平成23年度までの第4期介護保険事業計画を策定したところでございますが、保険給付と保険料負担のバランスを考慮した結果、3年間で小規模特別養護老人ホーム174床、認知症高齢者グループホーム216床、混合型特定施設65床の合計455床を整備する計画といたしました。この整備数量を設定するに当たり、待機者の実態として援用いたしましたのが、平成20年1月時点での待機者数のうち、要介護度3から5までの方で、今すぐあるいは3カ月以内に入所を希望している方が483人というデータでございました。したがいまして、第4期事業計画における整備数量は、これに近いものとなっておりまして、実効性のあるものと考えております。
 次に、特別養護老人ホームの従来型多床室の整備についてでございます。国においては、第4期介護保険事業計画においても、引き続き介護保険施設の個室、ユニット化の推進を掲げており、特別養護老人ホームにおいては、平成26年度における個室、ユニット化割合を70%以上とすることを基本的な考え方としているところでございます。しかしながら、昨年の介護基盤の緊急整備に当たり、各県等における地域の実情を踏まえたユニット型施設以外の施設も含めて整備するという判断も認めておりますことから、今後愛媛県や高齢者保健福祉推進協議会の中でも協議をしながら整備を進めてまいりたいと考えております。
 次に、有料老人ホームやケアハウスなどの整備状況と利用者の経済負担の実態把握、負担軽減策についてでございます。有料老人ホームは、都道府県への届け出が必要ですが、愛媛県へ届けられている市内の有料老人ホーム数は10事業所で、定員は117人となっております。また、軽費老人ホーム、ケアハウスは5事業所で、定員198人となっております。利用者の平均利用月額は、軽費老人ホーム、ケアハウスが約8万円で、低所得者対策としては夫婦ともに年収150万円以下の場合に、制度上負担軽減が図られることとなっておりますが、事業所独自の負担軽減策は講じられておりません。
 次に、介護保険施設、設備の改修についてのルール化と公的支援についてでございます。地域における公的介護施設の計画的な整備につきましては、国において、地域の創意工夫を生かしつつ、介護保険施設、設備の計画的な整備を促進するための介護施設整備法が定められ、その目的達成のための整備基本方針が策定されております。その中で、市においては、日常生活圏域ごとの面的整備計画を策定し、地域介護・福祉空間設備等交付金や先進的事業支援交付金を受け、整備を図っているところでございます。具体的には、平成21年度におきましては、認知症高齢者グループホームへのスプリンクラーの設置を行いました。今後におきましては、計画的な日常生活圏域ごとの面的整備計画を策定するとともに、国においては、交付金の対象事業が拡大されることを望んでおります。
 次に、要介護認定のあり方についてでございます。要介護認定の申請がなされてから認定結果の通知までは30日以内で行うことが原則となっております。本市におきましても、おおむねこの原則どおりに行っておりますが、認定審査を行うために必要な認定調査の実施や主治医意見書の提出がおくれる場合があります。通常は、審査の1週間前に介護認定審査委員さんへ資料をお渡ししておりますが、審査がおくれている方については、審査当日に追加で審査をお願いし、できるだけ30日以内に認定を行うように努めております。
 次に、認定申請時からの介護サービスの利用につきましては、担当のケアマネジャーの判断により、認定結果が出ていない方についても申請日からの介護サービスの実施が行われていると考えております。
 次に、介護保険適用までの事務にかかる時間についてでございます。平成22年2月12日付で厚生労働省から介護保険制度の保険者事務等に係る簡素合理化に関する意見聴取についてという調査があったところでございますが、このような機会あるごとに、愛媛県を通して、国に対して介護サービスがすぐ使えるように、事務の簡素化などの改善を求めていきたいと考えております。
 次に、介護サービスの充実についてでございます。
 初めに、小規模多機能施設の設置促進についてでございます。小規模多機能型居宅介護は、認知症高齢者を主な対象者とした通いを基本に、必要に応じて訪問と泊まりを組み合わせて、身近な地域で多様な介護が受けられるサービスで、住みなれた地域で生活を継続できる重要な地域密着型サービスであると考えております。そのほか地域密着型サービスとしては、小規模特別養護老人ホームや認知症高齢者グループホーム、認知症対応型通所介護も今後必要なサービスであると考えております。小規模多機能型居宅介護は、第4期介護保険事業計画期間内において、8施設の整備を目指しておりまして、現在4施設が運用中でございます。今後におきましては、平成22年度と平成23年度の2カ年で4施設の整備を目指しておりますが、この4施設の運営に当たる事業者の公募を2月に行いましたところ、3事業者の公募があり、地域密着型サービス運営委員会で選考を行いました結果、事業者として適格であると判断されましたため、今後整備に向けて作業が進められることとなっております。
 次に、介護保険外のサービスについてでございます。本市の高齢者福祉計画のキーワードは、高齢者が安心して暮らせるまちづくりですが、これは高齢者の生活上の安全、安心、健康を確保するために、医療や介護のみならず、福祉サービスを含めたさまざまな生活支援サービスが、日常生活圏域で適切に提供される体制を目指しています。そのためには、自助、互助、共助、公助がうまく役割分担する必要があります。自助を基本として、家族や地域がインフォーマルな支援をする互助、介護保険制度などの共助、そして公助を組み合わせ機能させていくことが重要であると考えております。
 次に、介護事業者の駐車スペース確保についてでございます。駐車禁止規制からの除外措置につきましては、平成18年の道路交通法改正に伴い、おおむね半径100メートル以内の駐車スペースの有無など、審査要件が厳格化されたところでございます。ただし、駐車禁止規制からの除外措置を受けられない要介護認定を受けている人などについては、必要に応じて警察署長の駐車許可により対応が可能となりましたが、介護事業者も含め、新居浜署への申請はこれまでにないと伺っております。
 次に、保育行政についてでございます。
 厚生労働省は、平成20年度に保育指針の改定とともに、保育所の質の向上のためのアクションプログラムを策定しました。このプログラムの実施期間は、平成20年度から平成24年度までの5年間で、逐次実施されています。また、各地方公共団体においても、地域の保育所における保育の質の向上の一層の推進のため、このアクションプログラムのうち、都道府県及び市町村が行うことが望ましいと定められている事項について積極的に取り組むとともに、各地域の実情等を踏まえ、地方公共団体版アクションプログラムを策定することが望ましいとされておりますが、実施期間については、地域の実情に応じ、各地方公共団体が独自に設定できることとなっています。これを受け、現在、愛媛県がアクションプログラムを策定中でありますが、県下の市町においては、策定に至っておりません。本市におきましても、国のアクションプログラムに沿って、保育実践の改善、向上に関する調査研究の推進や地域の関係機関等との連携など、市町村が行うことが望ましいと定められた事項については、可能なものから積極的に実施するとともに、今後愛媛県が策定するアクションプログラムを活用することにより、愛媛県と連携して施策を充実することができるかあるいは本市において独自のアクションプログラムを策定する必要があるかを判断し、保育の充実に向けた取り組みをしてまいります。
 次に、公立保育所における看護師の配置についてでございます。国のアクションプログラムの内容の一つに、子供の健康及び安全の確保があり、国は保育所における体調不良の子供への対応など、健康面における対策の充実を図るため、看護職等の専門職員の確保に努めると定めています。本市の公立保育所におきましては、乳児9人以上を入所させる保育所は、保健師または看護師1人を置き、乳児6人以上を入所させる保育所は、保健師または看護師1人を置くよう努めるとの国の配置基準に基づき、これまで必要に応じ看護師を配置してまいりましたが、現在は配置基準以上の乳児が入所していないため、看護師を配置している保育所はありません。
 なお、私立保育所におきましては、同配置基準に基づき、現在、15園中11園において看護師が配置されています。今後アクションプログラムの中で、国において保育所における看護職等の専門職員の確保の推進についての具体的施策が実施されることになっておりますことから、今後の国の制度、支援等を踏まえた上で、本市におきましても、看護師の配置による、保育所の保健活動の充実を検討してまいります。
○議長(村上悦夫) 佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇)
 観光行政について補足を申し上げます。
 本市には、豊かな自然資源や別子銅山の近代化産業遺産、新居浜太鼓祭りなど、誇り得る観光資源が数多くあります。こうした観光資源は、外国人の方にとりましても、十分に訴求力のある魅力的な観光資源となるものでありまして、国の外国人観光客の来訪促進事業、いわゆるビジット・ジャパン・キャンペーンの一環として、四国運輸局等の主催による米国、豪州インバウンド事業が実施され、平成20年10月16日に、アメリカやオーストラリアの旅行エージェントやメディア9名を本市に招聘し、ボランティアガイドの御協力のもと、新居浜太鼓祭りや和太鼓体験を紹介いたしましたところ、非常に高い評価をいただきました。また、これまでのインバウンド事業を通じまして、韓国においては、四国はゴルフ、温泉、産業体験の休息型インセンティブの開催地として競争力があるとの評価も得ているところでございます。現在、外国人観光客の誘客につきましては、ビジット・ジャパン・キャンペーンの中で、韓国、台湾、中国、香港の東アジアを最優先市場と位置づけている中、松山空港からの直行便の運航による地の利もあり、平成20年の統計では、愛媛県の国別外国人宿泊者数の構成では、この4カ国で57%となっており、今後中国の経済成長の拡大に伴い、さらに観光市場が拡大してまいりますことから、本市におきましても、今後特に来訪が期待される有望な市場であるととらえておりまして、英語圏のみならず、今後そうした方面にも対応していく必要があると考えております。いずれにいたしましても、国のビジット・ジャパン・キャンペーンを通じ、引き続き情報発信していくとともに、地域連携による滞在型観光地として、それぞれの観光資源の魅力の向上や創出に努めていくとともに、外国人観光客の受け入れのためのホームページの外国語情報、案内所や案内板の整備、通訳と案内を行うボランティアガイドの充実など、外国人観光客が安心して円滑に観光できるよう、受け入れ体制の充実を図り、また友好都市との相互交流等の国際交流を通じて、国際競争力の高い魅力ある観光地の形成に努めてまいりたいと考えております。
 以上で補足を終わります。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。真木増次郎議員。
○23番(真木増次郎)(登壇) 何点か再質問させていただきます。
 まず、若者支援からいきます。若者支援の中で、さまざまな要因でなかなか自立できない若者が多くおられる。複合的な要因からそういうふうな状況が発生しているわけなんですけれども、そういう困難を抱える若者の状況把握ということに関しては、やっぱり若者自立塾にしても東予若者サポートステーションにしても、やはり情報提供として教育委員会とかも絡んでいただけたらありがたいというような話がありますけれども、この状況把握に関して、教育委員会としてはどういうふうに今後向き合っていこうと考えておられるのか、お尋ねしたいと思います。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 困難を抱える若者の状況把握に対して、教育委員会はどう向き合っていくのかということについてでございます。さまざまな条件を抱えて、なかなか自立できていない若者に対してですが、まず中学校として、卒業後も相談を受ければ誠意を持って進学や就職の道が開かれるよう相談に乗るように、学校現場には伝えております。しかし、学校現場では、現在担任している子供の教育に全力をかけておりまして、卒業後に相談に訪れた子供に対しては対応していっておりますが、来ない生徒に対しては、継続して状況を把握したり、また支援を続けるということは大変難しい状況にあります。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。真木増次郎議員。
○23番(真木増次郎)(登壇) 先月20日の基調講演とかを聞く中で、新居浜市の公立中学校を卒業して高校に行って中退され、その後、就職とかもせずにフリーターというか、ニート状態に陥っていると。そういうふうな子供たちの情報というか、そういったものというのは、保護者の方の了解も必要なんでしょうけど、提供するということは可能なんでしょうか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 ニートやフリーターになっている子供に対してというと、学校現場ではなかなか把握できていないのが現状で、教師のそれまでの人間関係で知り得た子供については情報発信というのができますが、もう一面的に全部に流すということについては、非常にできにくいと考えております。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。真木増次郎議員。
○23番(真木増次郎)(登壇) 次、この若者自立塾なんですけれども、昨年の事業仕分けもあって、一たんこの事業は終了するということなんですけれども、来年以降、緊急人材育成支援事業ということで、この予算を使ってもう一度立ち上がるということなんですが、今までと違ってどういうふうに充実していくんでしょうか、お尋ねいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 先ほど申しましたように、事業仕分けによって、若者自立塾というのが今年度で廃止されますが、新しく愛媛若者しごと塾という名前で事業を継続するということで、現在申請中だというふうに伺っております。内容でございますが、従来は1カ月から3カ月程度の合宿形式で生活訓練が行われておりましたが、来年からは実施期間を6カ月程度として、生活訓練のほか、就業訓練、基礎技能習得訓練、またOJT訓練などを実施して、本人の適性や希望によって従来よりもきめの細かい訓練を行う予定であると、このように伺っております。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。真木増次郎議員。
○23番(真木増次郎)(登壇) 答弁どうもありがとうございました。
 次に、観光行政についてちょっとだけお尋ねいたします。
 先ほど部長答弁の中で、エージェント等を含めて非常に高い評価を得ているという、現実には高い評価を得ているけど、新居浜では余り外国人観光客を見ないという、そういう実態がありますけれども、きのうだったんですかね、県民だよりというかさわやか愛媛が新聞折り込みで入ってましたけれども、松山発着の国際便の特集をされておりました。その中で、ちょっと興味を引いたのが、中国、韓国から愛媛県を訪れている修学旅行生の数が書かれてまして、平成20年度実績で、中国から14団体で約650人、韓国から9団体で約630人が愛媛県を訪れているという報告がありましたけれども、新居浜市で一団体でも迎え入れたという実績とかというのはあるんでしょうか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 真木議員さんの再質問にお答えいたします。
 新居浜市として受け入れた実績は、私はないというふうには今のところ認識いたしております。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。真木増次郎議員。
○23番(真木増次郎)(登壇) 日本の高校生もアジアを中心に修学旅行に出ていっている中で、この修学旅行生というのも、愛媛県と言えばもう道後温泉という大人はやっぱりそういう感覚なんですけれども、やっぱり高校生とかになると、温泉よりも史跡とかいろんな文化的な要素とかというのもその行程の中に組み込んでいただけると思いますので、ぜひこういった取り組みも始めていただけたらと思います。よろしくお願いいたします。
 次に、選挙に関しては、選挙管理委員会事務局長のそつのない答弁、どうもありがとうございました。再質問はありませんけれども、有権者が受けとめられたのとは、若干ニュアンスは違うんと思うんです。新居浜市の職員は、そこまで横柄な物言いはしてないと思いますけれども、本人がそういうふうに受けとめられたということなので、ぜひ気持ちよく投票できるように、今後とも指導していただけたらと思います。
 最後に、空き家対策だけちょっとお尋ねいたします。
 先ほどの総務部長の答弁で、平成20年10月実績で13.8%ということで、全国平均の13.1%を若干上回っている数字ということで、この数字でもちょっとびっくりしたんですけれども、現実に新居浜市の空き家の中で、消防のほうで空き家台帳を作成して、建築指導課が対処し、改善を指導していくと、そういったことで対処して改善された事例というのはございますでしょうか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。河野消防長。
○消防長(河野勉)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 消防のほうで把握しておりますのは、火災予防条例に抵触する部分だけでございます。そういう中で、出入り口の施錠の問題、それから建物の周囲の燃焼のおそれのある物件の除去、それからその他の火災予防上の措置を必要とする項目、これについて指導いたします。そういう中で、平成20年中に市民の方々からの要請が2件ございまして、消防のほうでも指導をしてまいりました。1件は、川東の件でございますが、そちらは、所有者が不明というようなことで、建築指導課と相談をいたしながら対処して、更地にまでこぎつけました。あと同じく平成20年中に市民の方々からも要請がございまして、この2月現在確認したところ撤去になったということでございます。あと建物の周囲の燃焼のおそれのある物件でございますが、当然、空き家でございますので、敷地内に枯れ草等がたくさん出てくるということもございます。その年ごとに改善があったり、それからまた条例に該当する部門もあります。そういうことで、それぞれ改善をお願いしていきながらということでしております。事例は現在、台帳に記載しておるものを定期的に検査しておりますが、改善がなされるものもあるしなされないものもあるというような状況でございます。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。真木増次郎議員。
○23番(真木増次郎)(登壇) ごめんなさい。消防長の答弁の中で、川東の物件で所有者がわからないけど更地になったというのはだれが更地にしたんでしょう。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。河野消防長。
○消防長(河野勉)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 その事案につきましては、空き家になってもう20年以上経過して、相続の関係がわからなかったということでございまして、そこの近所の方から、景観上、また倒壊の危険があるというようなことで相談がありました。そこの所有者につきましては、わからないということだったんですけども、税金の関係で、納めておる方の追跡調査をしたところ、納めている方が県外に住まわれとったというようなことで、そちらの方に所有権があるということが確認できましたので、そちらの方と相談をさせてもらったというようなことで解決に至りました。
 以上でございます。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。真木増次郎議員。
○23番(真木増次郎)(登壇) 総務部長の最後の答弁の中で、平成21年、えひめ空き家情報バンクが開始されて、その推移を見守っていきたいという御答弁がありましたけれども、現実に新居浜市の空き家が全国平均を上回っている状態の中で、このえひめ空き家情報バンクが開始されて、新居浜の物件を取り扱っている事例というのはあるんですか。なければ余りこういったもの、今の時点では新居浜市にとっては役に立たないということになりますが、いかがでしょうか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。堀田総務部長。
○総務部長(堀田高正)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 現在、えひめ空き家情報バンクのほうで登録されておりますのが、新居浜市の物件で19件あると伺っております。
 以上です。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。真木増次郎議員。
○23番(真木増次郎)(登壇) 最後に要望だけを申し添えます。
 えひめ空き家情報バンクで19件あるということですので、ぜひ新居浜市の空き家情報というか、そういったものをできれば現実にリンクさせてあげるとか、そういうふうな形でぜひこの空き家に関しての状況の改善ということで取り組みを始めていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 以上で終わります。
○議長(村上悦夫) 以上で本日の代表質問並びに質疑は終わりました。
 これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
 明3日は午前10時から会議を開きます。
 本日はこれにて散会いたします。
  午後 4時07分散会