本文
目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問
岡崎溥議員の質問(1)
1 公立保育園の民営化問題について
2 平形外山線の南中学校西側の道路拡幅について
3 落神川周辺の浸水対策について
4 雇用と地域経済の問題について
佐々木市長の答弁
4 雇用と地域経済の問題について
近藤福祉部長の答弁
1 公立保育園の民営化問題について
加藤環境部長の答弁
3 落神川周辺の浸水対策について
佐々木経済部長の答弁
4 雇用と地域経済の問題について
源代建設部長の答弁
2 平形外山線の南中学校西側の道路拡幅について
岡崎溥議員の質問(2)
1 公立保育園の民営化問題について
近藤福祉部長の答弁
1 公立保育園の民営化問題について
岡崎溥議員の質問(3)
1 公立保育園の民営化問題について
近藤福祉部長の答弁
1 公立保育園の民営化問題について
岡崎溥議員の質問(4)
1 公立保育園の民営化問題について
佐々木市長の答弁
1 公立保育園の民営化問題について
近藤福祉部長の答弁
1 公立保育園の民営化問題について
高須賀順子議員の質問(1)
1 国民健康保険について
2 新居浜市高齢者福祉計画2009(介護保険事業計画)について
3 学校給食について
佐々木市長の答弁
2 新居浜市高齢者福祉計画2009(介護保険事業計画)について
阿部教育長の答弁
3 学校給食について
近藤福祉部長の答弁
1 国民健康保険について
2 新居浜市高齢者福祉計画2009(介護保険事業計画)について
高須賀順子議員の質問(2)
3 学校給食について
阿部教育長の答弁
3 学校給食について
高須賀順子議員の質問(3)
3 学校給食について
阿部教育長の答弁
3 学校給食について
高須賀順子議員の質問(4)
3 学校給食について
阿部教育長の答弁
3 学校給食について
高須賀順子議員の質問(5)
1 国民健康保険について
佐々木市長の答弁
1 国民健康保険について
高須賀順子議員の質問(6)
3 学校給食について
休憩(午前11時07分)
再開(午前11時17分)
伊藤優子議員の質問(1)
1 総選挙結果を踏まえてのこれからの戦略について
佐々木市長の答弁
1 総選挙結果を踏まえてのこれからの戦略について
伊藤優子議員の質問(2)
2 人事考課に対する市長の評価と人事配置について
堀田総務部長の答弁
2 人事考課に対する市長の評価と人事配置について
伊藤優子議員の質問(3)
2 人事考課に対する市長の評価と人事配置について
3 新居浜市駅周辺の整備構想について
佐々木市長の答弁
3 新居浜市駅周辺の整備構想について
伊藤優子議員の質問(4)
3 新居浜市駅周辺の整備構想について
佐々木市長の答弁
3 新居浜市駅周辺の整備構想について
伊藤優子議員の質問(5)
3 新居浜市駅周辺の整備構想について
4 住友関連企業との連携について
休憩(午前11時50分)
再開(午後 1時29分)
佐々木市長の答弁
4 住友関連企業との連携について
伊藤優子議員の質問(6)
5 新居浜市の産業育成政策について
(1) 産業育成ビジョン
(2) 東予産業創造センターとの連携
佐々木経済部長の答弁
5 新居浜市の産業育成政策について
(1) 産業育成ビジョン
(2) 東予産業創造センターとの連携
伊藤優子議員の質問(7)
6 投票率の向上について
岡選挙管理委員会事務局長の答弁
6 投票率の向上について
岩本和強議員の質問(1)
1 愛媛県土木建設事業負担金条例について
源代建設部長の答弁
1 愛媛県土木建設事業負担金条例について
岩本和強議員の質問(2)
1 愛媛県土木建設事業負担金条例について
佐々木市長の答弁
1 愛媛県土木建設事業負担金条例について
源代建設部長の答弁
1 愛媛県土木建設事業負担金条例について
岩本和強議員の質問(3)
1 愛媛県土木建設事業負担金条例について
2 第三セクター株式会社マイントピア別子について
佐々木市長の答弁
2 第三セクター株式会社マイントピア別子について
岩本和強議員の質問(4)
2 第三セクター株式会社マイントピア別子について
佐々木市長の答弁
2 第三セクター株式会社マイントピア別子について
岩本和強議員の質問(5)
2 第三セクター株式会社マイントピア別子について
佐々木市長の答弁
2 第三セクター株式会社マイントピア別子について
岩本和強議員の質問(6)
2 第三セクター株式会社マイントピア別子について
佐々木経済部長の答弁
2 第三セクター株式会社マイントピア別子について
岩本和強議員の質問(7)
2 第三セクター株式会社マイントピア別子について
佐々木経済部長の答弁
2 第三セクター株式会社マイントピア別子について
岩本和強議員の質問(8)
2 第三セクター株式会社マイントピア別子について
佐々木市長の答弁
2 第三セクター株式会社マイントピア別子について
岩本和強議員の質問(9)
2 第三セクター株式会社マイントピア別子について
佐々木市長の答弁
2 第三セクター株式会社マイントピア別子について
岩本和強議員の質問(10)
2 第三セクター株式会社マイントピア別子について
佐々木市長の答弁
2 第三セクター株式会社マイントピア別子について
岩本和強議員の質問(11)
2 第三セクター株式会社マイントピア別子について
佐々木市長の答弁
2 第三セクター株式会社マイントピア別子について
岩本和強議員の質問(12)
2 第三セクター株式会社マイントピア別子について
休憩(午後 2時31分)
再開(午後 2時41分)
西原司議員の質問(1)
1 放課後児童クラブについて
阿部教育長の答弁
1 放課後児童クラブについて
近藤福祉部長の答弁
1 放課後児童クラブについて
西原司議員の質問(2)
1 放課後児童クラブについて
近藤福祉部長の答弁
1 放課後児童クラブについて
西原司議員の質問(3)
1 放課後児童クラブについて
近藤福祉部長の答弁
1 放課後児童クラブについて
西原司議員の質問(4)
1 放課後児童クラブについて
阿部教育長の答弁
1 放課後児童クラブについて
西原司議員の質問(5)
1 放課後児童クラブについて
2 DV防止に向けての支援について
佐々木市長の答弁
2 DV防止に向けての支援について
阿部教育長の答弁
2 DV防止に向けての支援について
前垣市民部長の答弁
2 DV防止に向けての支援について
西原司議員の質問(6)
2 DV防止に向けての支援について
前垣市民部長の答弁
2 DV防止に向けての支援について
西原司議員の質問(7)
2 DV防止に向けての支援について
前垣市民部長の答弁
2 DV防止に向けての支援について
西原司議員の質問(8)
2 DV防止に向けての支援について
古川拓哉議員の質問(1)
1 別子山の振興と整備について
(1) 市長が考える別子山の将来像
佐々木市長の答弁
1 別子山の振興と整備について
(1) 市長が考える別子山の将来像
古川拓哉議員の質問(2)
1 別子山の振興と整備について
(2) 新市建設計画の進捗状況と課題
高橋企画部長の答弁
1 別子山の振興と整備について
(2) 新市建設計画の進捗状況と課題
古川拓哉議員の質問(3)
1 別子山の振興と整備について
(2) 新市建設計画の進捗状況と課題
(3) 住民の交通手段の確保
休憩(午後 3時45分)
再開(午後 3時53分)
佐々木経済部長の答弁
1 別子山の振興と整備について
(3) 住民の交通手段の確保
古川拓哉議員の質問(4)
1 別子山の振興と整備について
(3) 住民の交通手段の確保
2 新居浜駅周辺地区整備計画における芸術文化施設の整備について
高橋企画部長の答弁
2 新居浜駅周辺地区整備計画における芸術文化施設の整備について
古川拓哉議員の質問(5)
2 新居浜駅周辺地区整備計画における芸術文化施設の整備について
高橋企画部長の答弁
2 新居浜駅周辺地区整備計画における芸術文化施設の整備について
古川拓哉議員の質問(6)
2 新居浜駅周辺地区整備計画における芸術文化施設の整備について
高橋企画部長の答弁
2 新居浜駅周辺地区整備計画における芸術文化施設の整備について
古川拓哉議員の質問(7)
2 新居浜駅周辺地区整備計画における芸術文化施設の整備について
3 学校選択制の検証と見直しについて
阿部教育長の答弁
3 学校選択制の検証と見直しについて
古川拓哉議員の質問(8)
3 学校選択制の検証と見直しについて
4 スポーツ振興計画策定について
阿部教育長の答弁
4 スポーツ振興計画策定について
古川拓哉議員の質問(9)
4 スポーツ振興計画策定について
阿部教育長の答弁
4 スポーツ振興計画策定について
古川拓哉議員の質問(10)
4 スポーツ振興計画策定について
日程第3 議案第72号
佐々木市長の説明
高橋企画部長の説明
委員会付託
散会(午後 4時35分)
本文
平成21年9月10日 (木曜日)
議事日程 第4号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
第3 議案第72号 平成21年度新居浜市一般会計
補正予算(第6号)
(企画総務委員会付託・福祉教育委員会付託)
――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
出席議員(28名)
1番 神 野 敬 二 2番 西 原 司
3番 永 易 英 寿 4番 古 川 拓 哉
5番 伊 藤 謙 司 6番 西 本 勉
7番 高須賀 順 子 8番 岩 本 和 強
9番 大 石 豪 10番 大 條 雅 久
11番 藤 原 雅 彦 12番 真 鍋 光
13番 藤 田 豊 治 14番 高 橋 一 郎
15番 藤 田 幸 正 16番 伊 藤 優 子
17番 藤 田 統 惟 18番 岡 崎 溥
19番 伊 藤 初 美 20番 石 川 尚 志
21番 村 上 悦 夫 22番 佐々木 文 義
23番 真 木 増次郎 24番 仙 波 憲 一
25番 白 籏 愛 一 26番 近 藤 司
27番 加 藤 喜三男 28番 山 本 健十郎
――――――――――――――――――――――
欠席議員
な し
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市長 佐々木 龍
副市長 石 川 勝 行
企画部長 高 橋 俊 夫
総務部長 堀 田 高 正
福祉部長 近 藤 清 孝
市民部長 前 垣 芳 郎
環境部長 加 藤 哲
経済部長 佐々木 一 英
建設部長 源 代 俊 夫
消防長 河 野 勉
水道局長 近 藤 日左臣
教育長 阿 部 義 澄
教育委員会事務局長 高 橋 康 文
監査委員 神 野 哲 男
選挙管理委員会事務局長 岡 正 士
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者
事務局長 藤 田 恭 一
議事課長 鴻 上 浩 宣
議事課副課長 青 木 隆 明
議事課副課長 飯 尾 誠 二
議事課調査係長 徳 永 易 丈
議事課議事係長 阿 部 広 昭
議事課主任 大 田 理恵子
議事課主事 高 本 大 介
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(村上悦夫) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第4号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(村上悦夫) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において西本勉議員及び高須賀順子議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 一般質問
○議長(村上悦夫) 次に、日程第2、昨日に引き続き一般質問を行います。
順次質問を許します。まず、岡崎溥議員。
○18番(岡崎溥)(登壇) おはようございます。
日本共産党の岡崎溥でございます。
ただいまから一般質問に入るわけでございますが、10分しかございませんので、即入りたいと思います。
さきの総選挙では、財界、大企業中心の構造改革に対しまして厳しい審判が下されました。戦後政治に新しい1ページを切り開いたわけでございます。
この構造改革は、相次ぐ庶民増税、社会保障も次々改悪、不安定雇用の拡大などで国民に痛みを押しつけ、貧困と格差を拡大していくものでございました。自治体に対しては、職員削減目標を国が定め、民営化、民間委託の仕組みをつくりまして、三位一体改革という名でもって財政的に締めつけて逃げ場がないようにしまして、人を削り、サービスを削る、もうかる部門を民間に売り渡すと、そういう方向へと追い込んできたわけでございます。
保育の分野で言いましたら、規制緩和、民営化を進めてきたわけでございますが、この動きにノーを突きつけたわけであります。世論調査では、民主党の政策が支持されたのではなくて、今の政治に決着をつけたい、こういう国民の怒りの結果だったと、こういうふうに報じられているところでございます。
最初に、公立保育園の民営化問題について伺いたいと思います。
昨日、西本議員が質問しましたが、それ以外の問題がありますので、その問題についてまず伺いたいと思います。
中萩保育園保護者からの陳情についてでありますが、八雲保育園を検証してからという第1項目の問題ですが、公立との対比をどうするのかという問題でございます。
2つ目に、中萩校区で唯一の公立保育園の民営化計画を検討し直してくださいと、こういう陳情であります。昨年の9月議会で採択されました。この点についてどう考えておられるのか、伺いたいと思うわけでございます。
次に、八雲保育園と南沢津保育園の保護者に対するアンケートでございます。
これを見せていただきましたが、多くは民営化による不安、新居浜市に対する不信、これを募らせていると言わなければなりません。保育所は保育士にとって笑顔で働ける活気のある明るいところでなければなりません。ところが、南沢津保育園のアンケートでは、元気がない、活気がない、明るい雰囲気が欠けている、あいさつがない、親とのコミュニケーションがない、不安であるなどなど、異口同音に保護者の皆さんが述べられているところであります。新居浜市と経営者以外は被害者だ、こういうアンケートの回答もありました。
それぞれ保育士さんは必死で頑張っておられるということでございますが、かなり無理がいっているのだと思います。4月、5月の新年度が始まった段階は、確かに不安定であることは間違いありません。しかし、保育士さん20名のうち正規の方は8名で、12名が臨時保育士さん。そして、何よりも新規の保育士さんが年末に入った1名を加えますと、8名もおられるわけであります。大変な条件のもとで民営化したわけでございますから、トラブるのも当たり前と言わなければなりません。決して保育士さんの責任ではありません。新居浜社会福祉事業協会に、八雲保育園に続いて2つも引き受けさせた新居浜市の責任だと思います。
そこで、先に移管の保育所運営は安定していると、こういうふうに市長が述べられておりますけれども、これを改める必要があるのではないかと思いますが、いかがでございましょうか。
次に、平形外山線の問題でございます。
都市計画道路ですが、南中学校のところで、墓地の問題から中断して11年が経過しております。交通量の多い路線であり、事故も発生している非常に危険な箇所となっておりますが、早急に解決することが求められております。何が原因で行き詰まっているのでございましょうか。そして、この問題を打開するために、どういう努力がなされてきたのでしょうか。今後の見通しもあわせて伺いたいと思います。
3つ目は、過去何度も松神子、田の上など、つかった経緯もありまして、落神川周辺の浸水対策について伺いたいと思います。
江の口のポンプ場の排水を直接パイプで海へ流す、遊水池にポンプを設置し、海へ排水するなど、いろいろな考えが提案されているところであります。2004年の豪雨災害から5年が経過しておりますが、どのような検討がされてきたのでございましょうか。また、いつごろ解決できるのか、この見通しを教えていただきたいと思います。
最後に、雇用と地域経済の問題についてでございますが、政府発表の7月の雇用統計によりますと、完全失業率は過去最悪の5.7%、有効求人倍率は0.42倍と、3カ月連続で過去最低を更新しました。いち早く景気底打ち宣言をしたものの、雇用悪化は一段と進み、最悪記録を更新しているわけであります。
そこで、新居浜の有効求人倍率は若干改善したとは言いましても、大幅に落ち込んだままでございます。7月は昨年の1.14倍から0.59倍ということになっております。この問題を新居浜市として具体的にどのように把握し、そして改善しようとしているのか、伺いたいと思います。そして、中小企業の状況についても伺いたいと思います。
最後に、住友各社の雇用問題における動きと、新居浜市として社会的責任を果たさせるために、どう対応されたのかと、伺いたいと思います。
これで第1回目を終わりたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) おはようございます。
岡崎議員さんの御質問にお答えします。
雇用と地域経済の問題についてのうち、住友各社の雇用問題における実態についてでございます。
住友各社の動向につきましては、昨年秋以降の世界的な需要減退により、総じて操業度を引き下げておりましたが、在庫調整が進むほか、中国市場の需要回復により、全体的に生産量の増加に伴い、操業度は上がってきております。
しかしながら、本格的な需要回復のめどが立たない上に、原材料価格の上昇、円高傾向も続いている中で、今後も不透明な状況が続くのではないかと認識をしております。
また、住友各社の6月議会以降の雇用状況につきましては、操業度は上がってきておりますが、退職者分を補充せず、減員の中で対応していると伺っております。
次に、住友各社の社会的責任と新居浜市としての対応についてでございます。
住友金属鉱山、住友化学、住友重機械工業関連におきましては、平成18年から平成20年までの3年間で、経験者採用も含め約420人を雇用し、平成21年4月には約60人の新規学卒者の採用を行っており、毎年市内において大きな雇用を創出しております。
また、平成21年度には住友金属鉱山におきましては、約20億円の投資によるニッケル酸リチウム生産ラインの増強工事、住友化学におきましては、約150億円の投資による飼料添加物メチオニン製造プラントの大型増強工事を行っており、市内中小企業への発注等も行われ、大きな経済波及効果を生んでおります。
そうした状況において、住友各社に対しましては、これまでも上京した際には本社を訪問し、本市での新規投資や増強投資、雇用の確保について要請をしてまいりました。今月にも東京本社を訪問する予定となっております。また、市内で定期的に開催される住友各社との経済懇談会においても同様の要請を行っているところでございます。
今後におきましても、住友各社に対しましては機会をとらえ、同様の要請を行ってまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(村上悦夫) 補足答弁を求めます。近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 公立保育園の民営化問題について補足を申し上げます。
まず、保育所民営化の今後の考え方についてでございます。
保育所の民営化につきましては、議会におかれましても、既に八雲保育園、南沢津保育園の民間移管のための新居浜市立保育所設置及び管理条例の一部を改正する条例の制定についての審議に際し、基本方針についても御審議いただいた上で可決をいただいておりますことから、民営化については大筋では合意いただいているものと認識いたしております。
今後も基本方針に沿って、保護者への説明や意見交換など、一つ一つのプロセスを誠意を持って実施し、保育所民営化を進めてまいります。
次に、公立保育所時代と現在の保育所との比較による保育所民営化の検証についてです。
第三者評価による保育所民営化の検証につきましては、現在、愛媛県福祉サービス第三者評価制度を利用して、民営化後の新居浜八雲保育園の第三者評価を実施しており、12月に評価が確定する予定でございます。
国が示したガイドラインをもとに策定した愛媛県福祉サービス第三者評価基準(保育所版)により、県の認証を受けた機関により、専門的かつ客観的な評価が行われますことから、その保育所において適正に保育が行われているかどうか検証できるものと考えており、現在考えられる第三者評価の方法といたしましては、最も信頼のおける方法と判断しております。
もともとどの保育所も同じ保育指針に基づき保育を実施しており、どちらがすぐれているか、劣っているかを比較することは不可能であり、現在の保育所が適正な保育、健全な経営ができているかどうかを検証することが園児や保護者にとっても有益なことであると認識いたしております。
このことから、新居浜市ではこの愛媛県福祉サービス第三者評価制度を実施することとし、ことし6月に新居浜八雲保育園の保護者役員会においても御了承をいただいております。
次に、南沢津保育園の民間移管での保育士の配置状況による子供への影響につきましては、新居浜南沢津保育園の保育士配置状況は、移管先事業者募集要領に定める条件は満たしているものの、保育士20名中、新卒保育士が7名という状況になっており、保護者の皆様には御心配をおかけいたしました。
このことから、市といたしまして、移管後の4月から人的支援として、移管先の新居浜社会福祉事業協会と協議しながら、新居浜市の保育士2名による新規採用保育士の指導とスムーズな移管のための支援をしております。
また、移管先の新居浜社会福祉事業協会につきましても、よりよい保育所運営のため、全職員が並々ならぬ努力で日々の保育に努めております。
その結果、移管当初は信頼関係が築けていないことや、また新卒保育士が多いことなどから、保護者の皆様が不安や不満に感じられ、そのことが子供たちへの影響としてあったかもしれませんが、移管先保育士の努力や保護者の皆様の御理解、御協力、また新居浜市からの2名の保育士によるサポートにより、5カ月が経過した現在、保育士と保護者が協力して日々の保育やいろいろな行事を実施していく中で、徐々に信頼関係もでき始め、よりよい保育所環境の実現に向かって動き出している状態であると認識いたしております。
市といたしましても、今後も必要に応じサポートを実施し、保育や保育所運営を見守り、問題が発生した場合には責任を持って対応し、移管先の新居浜社会福祉事業協会と力を合わせて、責任ある保育、保育所運営を実施してまいります。
次に、中萩保育園保護者から提出され、採択された陳情内容の尊重についてでございます。
中萩保育園の民営化は、昨年9月議会に中萩保育園の民営化条例議案を上程いたしましたが、継続審査となり、一方、中萩保育園保護者会の皆様から中萩保育園の民営化計画の見直しを求める陳情書が提出され採択されました。このとき継続審査になったことで、スケジュール的に1年間かけた十分な引き継ぎ期間がとれないこと、陳情書や議会審議の中で民間移管後の八雲保育園について十分に検証した上で、中萩保育園の民営化を協議することを求められましたことから、このことを重く受けとめ、ことし2月の臨時議会で中萩保育園の民営化条例議案を一たん撤回させていただきました。
現在は、新居浜八雲保育園が民営化後1年が経過し、保育の実施、運営も落ち着いたことから、議会や保護者の皆様の御理解が得られるよう、時間をかけ慎重に保育所民営化の検証を実施している段階でございます。
今後、新居浜八雲保育園の第三者評価の結果が確定する予定でありますことから、その検証結果に基づき、見直すべきところは見直した上で、今後の中萩保育園、新居浜保育園の民営化計画をお示しさせていただきたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 加藤環境部長。
○環境部長(加藤哲)(登壇) 落神川周辺の浸水対策について補足を申し上げます。
落神川遊水池につきましては、落神川や江の口ポンプ場から雨水排水が流入しており、樋門操作により外海へ排水する構造となっております。樋門操作によらず外海へ直接排水する方策を検討いたしましたが、多額の費用を要することや施設設置場所の新たな確保が必要であること、排水時に漁船への影響が大きいことなどから、整備は困難な状況となっております。
また、平成16年8月30日に16号台風の影響による異常潮位で既往最大高潮面が4.53メートルから4.66メートルに上昇したことから、落神川下流部で越水による浸水災害が発生するおそれが生じ、愛媛県において護岸のかさ上げの対策を講じていただきました。
このようなことから、遊水池堤防につきましてもかさ上げすることが現実的な方策と考えておりまして、既往最大高潮面にどの程度余裕高を加えた高さでかさ上げが可能か、堤防の管理者である愛媛県と協議を進めてまいります。
○議長(村上悦夫) 佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 雇用と地域経済の問題について補足を申し上げます。
まず、本市における有効求人倍率についてでございます。
平成21年7月の有効求人倍率は0.59倍と、前年同月比で0.55ポイントのマイナスとなっております。具体的に申し上げますと、前年同月比で新規求職者数が102人増加する一方、新規求人数が170人減少しており、特に製造業、運輸業での求人が大きく減少していることが有効求人倍率が落ち込んでいる要因ではないかと認識いたしております。
雇用情勢は引き続き厳しい状況が続くことが懸念されておりますが、市といたしましてはハローワーク等と連携を図り、一人でも多くの方が就職できるよう取り組んでまいります。
次に、市内中小企業の状況についてでございます。
負債総額1,000万円以上の倒産は、平成21年1月から8月までに12件発生しており、対前年同月比1件の減少となっております。
また、地場産業である鉄工業界においては、輸出関連の建設機械等を中心に受注量の減少を受け、業種間でばらつきがあるものの、全体的に操業度は低下しており、受注単価も低位で推移していることから、今後も予断を許さない状況が続くと見込まれております。
雇用状況につきましても、新規求人数は低位で推移しており、一部の事業所では雇用調整助成金を活用し、雇用の維持を図っている状況でございます。
○議長(村上悦夫) 源代建設部長。
○建設部長(源代俊夫)(登壇) 平形外山線の南中学校西側の道路拡幅について補足を申し上げます。
平形外山線につきましては、主要地方道壬生川新居浜野田線から市道金栄橋通り線までの延長786メートルについて、昭和61年に事業認可を取得し、事業に着手いたしました。
南中学校西側の墓地移転につきましては、当初より地元関係者と協議を重ねてまいりましたが、最終的に事業用地外にある墓地移転などの要望があり、条件整備が整わなかったことから、平成10年、墓地の区間約80メートルを残し事業を中断せざるを得なくなった経緯がございます。その後、市といたしましても地元関係者と再三にわたり問題解決に向け協議を行ってまいりましたが、進展のないまま今日に至っております。
今後におきましても、当該箇所が通行上のネックとなっておりますことは十分承知しておりますことから、地元の御理解がいただけ、墓地移転問題が少しでも早く解決できますよう、地元関係者の皆様と協議を進めてまいります。
以上で補足を終わります。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
岡崎溥議員。
○18番(岡崎溥)(登壇) 保育園の問題について伺いたいと思います。
言うまでもありませんけれども、保育は子守りではございません。子供の発達、成長に働きかけていく大変高度な知識と経験と精神力、体力を必要とする仕事でございます。そして、1人で保育するわけではありません。保育士集団の力でするのであり、またその保育士集団は保護者の皆さんや家庭の皆さんと一体になって子育てを進めるわけでございますから、一人前の保育士になるにはやはり時間がかかります。ゼロ歳から5歳まで、それぞれ2回重ねて、合計12年間経験を積まなければ一人前になれないという一つの目安があるほどでございます。
民営化した八雲保育園、南沢津保育園だけではありません。保育士派遣の母体となった萩生保育園、上部乳児保育園、これもやはり民営化の犠牲になっていると思うわけでございます。その犠牲というのは、保育士さんであり保護者の皆さんであり、何といいましても自分で物が言えない主役の子供たちでございます。このことについてどう考えるのか、伺いたいと思います。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 岡崎議員さんの再質問にお答えいたします。
保育は子守りではないということでございますが、当然そのことは認識いたしております。経験年数云々の中で今お話もありましたけども、保育所というのは、国家資格を持つ保育士を配置しているという状態の中で、経験年数も重要だという認識はありますが、やはりそういった専門の教育を受けて保育士になっている方ですので、そういった子育てに関する知識、そういったものは持ち合わせているという認識でございます。
したがいまして、保育所運営については、岡崎議員さんも御指摘のように、集団での保育というのは必要であるということですが、当然一保育園の園長を中心にした保育士一人一人が子供に対する情熱を持って保育をする中で培われていくものというふうに認識をいたしております。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
岡崎溥議員。
○18番(岡崎溥)(登壇) ありがとうございました。
答弁をしていただきましたけれども、公立との比較という問題についての答弁がありません。
それから、中萩校区で唯一の公立保育園を残してほしいと、民営化計画を検討し直してほしいということについても、これは陳情が採択されておるわけですから、これをどうするのかということについても答弁をいただいていないというふうに思います。ひとつよろしくお願いします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 再質問にお答えいたします。
公立との比較ということでお話がありましたけども、先ほどの御答弁でも申し上げましたように、公立時代と移管後、私立になった比較というのは、保育士も変わりますし保護者も変わると、そういった中で、やはり今現在の保育状態、保育状況を見るというのが最善の策であるということで、今現在、そういう対応をしているということでございます。
それともう一点、陳情の中で2点目の校区に唯一の公立保育園ということのお尋ねですが、これは民営化の基本方針を設定する中で、設定園については民営化の後、継続的、安定的に保育ができるということで、定員の問題として120名以上の保育園をまず対象に選定をしたということです。その中で入所定員が割れない4園を選定したということであります。
校区については、保育所がなくなるという問題ではないということで、特に考慮はいたしておりません。現に公立保育園がない校区も実質問題としてありますし、この4月から南沢津保育園が移管になって、その校区も公立の保育園はないという状態なので、その点の考慮についてはしておりません。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
岡崎溥議員。
○18番(岡崎溥)(登壇) 陳情が採択されているのは、中萩校区で唯一の公立をということで、残してほしいという陳情なんですよね。それについてどう考えるのかということを伺ったわけです。もう一回よろしくお願いします、きちんと。
それから、さまざまなトラブルを御紹介しました。新人の保育士さんが多かったというような言われ方をしたんですけれども、実はこれも今後に尾を引くと。これ、やっぱりかなりの経験が要ることはだれもが承知だと思うわけでございます。その点でいろんな犠牲が生じているということについて伺ったわけでございますが、その点についてもやっぱりきちんと答弁いただきたいと思います。
そして、市長さんに1つ伺いたいと思うんですが、やっぱり3万数千名の反対署名が最初の段階で出されたと。これは尊重されなければならないと思います。市民が主役の市政ということをモットーとしている市長でございますから、こういうふうに直接な陳情があれば、やっぱりこれを(ブザー鳴る)尊重してやるというのが本来だと思います。ひとつよろしくお願いします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) お答えします。
反対署名を尊重してというのは、この問題につきましては現在までさまざまな議論がありますが、我々の反省として、保育所民営化問題の出方、話が初めに出たときの保護者、関係者の皆さん方の不信というのは当初からございました。それがさまざまな問題の中で市役所に対する御不満、そういうものとして来ているということは私も率直に認めますし、また反省すべき点もあろうかというふうに思います。ですから、署名があった時点では、そういうものに対するお気持ちというものがたくさん集まったんではないかというふうには受けとめております。
ただ、そのときいろいろございましたけど、岡崎議員さんから市長の得票を超える署名が集まったということをその当時おっしゃられました。さまざまな御不満もあったと思いますが、私としては昨年の市長選挙でそのことはクリアさせていただいたというふうに基本的には思っております。
ただ、個別には十分気をつけなければならない点がたくさんございます。現在の公立保育所がきちんとした保育ができているという前提の保育所民営化だけに、なぜというお気持ちがあろうということは思いますけど、これは市全体で考えた場合に、保育所運営を民間の方で担っていただき、そして公私立ともにすばらしい保育を行い、市全体としては子育て支援、そういうものへ財源を投入していきたいという考え方がございますので、そのことに対する御理解をいただきたいと思います。
そして、中萩保育園保護者の陳情にある公立が校区に1つというようなことも、これも当初からお聞きをしております。保護者の気持ちとしては陳情の中の大きな要因だと思いますが、私自身の陳情の採択の受けとめ方としては、そういうお気持ちもあろうかと思いますが、検証をしっかりしてということのほうが大きい意味があったのではないかというふうに思っております。
今後も機会がありましたら、そのことについては保護者の皆さんには御説明をしていきたいというふうには思っております。
○議長(村上悦夫) 近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 再質問にお答えいたします。
南沢津保育園でのさまざまなトラブルが多かったということで、子供が犠牲になっているというふうなお尋ねでございますが、このことについては先ほども説明しましたように、新卒者が7名ということで、市としても対応をしないといけないという前提のもとで、移管前のことし3月までの対応といたしましても、新居浜社会福祉事業協会が行う事前研修に、南沢津保育園に3月までいた保育士がマンツーマンで指導に当たったということです。新居浜社会福祉事業協会についても、4月からの採用予定者について、3月にその事前研修を行うという形で進めていただきました。
4月からについては、先ほど御答弁申し上げましたように、児童福祉課に保育士2名を配置して、保育のサポートであるとか相談業務であるとか、そういったものを続けていって、よりよい移管に向けた取り組みを行っているということでございます。(18番岡崎溥「どうも、ありがとうございました」と呼ぶ)
○議長(村上悦夫) 高須賀順子議員。
○7番(高須賀順子)(登壇) おはようございます。
日本共産党の高須賀順子です。
衆議院選挙の結果は、国民の暮らしをよくしたい、社会保障をよくしたいという国民の怒りが、自公政治にノーの審判を下しました。この結果は、日本の政治の前向きな大きな一歩として大変歓迎すべき事態だと思いました。
国民健康保険について。
お金のことを心配して医者にかからず重症化してしまう。国保料を払えない滞納世帯が2割に及ぶ、まともな医療保険制度とは呼べない事態が広がっています。保険証1枚あれば、だれでもどんな病気でも医療が受けられる。公的医療保険制度の原点です。日本共産党はこの立場での改革を目指します。
新居浜市国民健康保険運営協議会において、国保財政が悪化しているとの説明がありました。繰越金が2007年度は5億5,000万円ありましたが、2008年度は8,900万円に激減しました。
歳出では、2008年度は保険給付費86億7,600万円、2007年度は85億4,700万円と、ほとんど変わりはありません。歳入では、2008年度国民健康保険料は20億8,700万円、2007年度は33億5,600万円、約13億円激減しています。これは75歳以上の被保険者が脱退し、後期高齢者医療制度、約12億円がこの制度に移ったためであります。
後期高齢者医療制度の創設が直接の赤字の要因であることを勘案すれば、国保加入者への負担転嫁は許されません。市の一般会計からの繰り入れなどでしのいでいくことこそ懸命な選択ではないかと思いますが、市長のお考えをお尋ねいたします。
高過ぎる国保料の原因は、1984年の国保財政への国庫負担の削減です。かつて国保総収入の50%近くが国庫負担で賄われていました。新居浜市2001年国保歳入額に占める国庫負担金補助金の割合は39.5%、2008年国保歳入額に占める国庫負担金補助金の割合は23.9%です。この8年間でも39.5%から23.9%に激減しており、国の責任放棄と言わざるを得ません。国保は社会保障制度、憲法第25条は国民の生存権、国の社会保障的義務を定めています。新居浜市は国に対してどのような要求をしているのでしょうか、お尋ねいたします。
国民健康保険法第44条第1項第1号、一部負担金を減額すること、第2号、一部負担金の支払いを免除することと規定されているが、これは機能しているのかどうか。新居浜市に基準があるのかどうか。ないのであれば基準をつくってほしいと思います。厚生労働省は、国保の一部負担金減免の積極的活用を求めて市町村に通知を出しています。このことについてどのように対応するのか、お尋ねいたします。
新居浜市高齢者福祉計画2009(介護保険事業計画)について。
安心して利用できる介護制度への抜本的見直しが求められています。全国的には、特別養護老人ホームの待機者が38万人に上ることは重大です。新居浜市も約1,000人の方が待機しています。国が2006年から基盤整備への補助金をカットしたことが大きな原因です。
新居浜市の介護ベッドをふやす計画、455床、2009年から2011年まで。その内訳は、地域密着型介護老人福祉施設、小規模特別養護老人ホーム、29人単位で合計174床。認知症対応型共同生活介護グループホーム216床。特定施設入居者生活介護ケアハウスや有料老人ホームが65床となっています。
そこで、お尋ねいたします。
1、それぞれの施設が建設されると思うが、具体的にどのような見通しがあるのか。整備計画と進捗状況について。
2、施設整備の財政支援はどうなっているのか。
3、人材確保の見通しはあるか。
介護職は手取り約13万円と言われておりますが、これでは人は集まらない、定着しないのではないでしょうか。民主党のマニフェストによると、認定事業者に対する介護報酬を加算し、介護労働者の賃金を月額4万円引き上げると書かれているが、見通しはどうでしょうか。
4、施設入所待機者の実数把握と待機者の解消見通しはどうでしょうか。現場の声では、ショートステイが足りないと言われるが、市全体のベッド数とその充足性についてお尋ねします。
6、施設居住系、サービス系にかかわるそれぞれの利用者負担の金額についてお知らせください。
7、保険料は天引きですから、低所得者に介護なしでは済まされません。どうするのか、お知らせください。新居浜市に減免制度はあるのでしょうか、お尋ねします。
8、政権交代した民主党のマニフェストによると、当面、療養病床削減計画を凍結し必要な病床数を確保するとありますが、現在、新居浜市は医療型が321床、介護型が56床です。介護難民を出さないためにも、現状の病床は確保すべきです。新居浜市の対応をお尋ねいたします。
9、老老介護です。介護者が倒れたときに対応できる仕組みはどうなっているのでしょうか。
学校給食について。
学校給食の試食会に、先日、私たち議員が参加しました。そこで、給食の米飯がおいしくないと思いました。かねがね農家の子供から、御飯がおいしくないと聞いていました。山本健十郎議員も私も同感でした。食育教育、地産地消が叫ばれているとき、主食はもっとおいしい御飯を子供に食べさせてください。安全、安心の地元産、生産者のわかる米を使ってください。
今治市、四国中央市、西条市は1キログラム当たりの差額46円の全額を補助しています。新居浜市も平成17年度まで補助していました。約200万円で減農薬の地元産米を食べさせることができるのです。市役所の地下の食堂の御飯は大変おいしゅうございます。補助金を復活してください。お願いします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 高須賀議員さんの御質問にお答えします。
新居浜市高齢者福祉計画2009(介護保険事業計画)についてでございます。
高齢者福祉計画は、高齢者が安心して暮らせるまちづくりを基本理念に、本市の介護保険事業及び高齢者福祉事業の指針となるものでございます。
初めに、介護保険施設の整備計画と進捗状況についてでございます。
第4期介護保険事業計画では、懸案となっております施設入所待機者解消のため、3年間で29人以下の小規模特別養護老人ホームを6施設174床、認知症高齢者グループホームを同じく12施設216床、混合型特定施設を65床整備する計画でございます。
事業者の選定につきましては、5月に公募を行い、地域密着型サービス運営委員会で選定作業を行った結果、小規模特別養護老人ホームにつきましては、平成21年度半ばから1施設、平成22年度半ばから3施設、平成22年度末から1施設の合計5施設。また、認知症グループホームは12施設のうち平成21年度の4施設を決定し、それぞれの法人において開設に向けての整備が現在進められているところでございます。
次に、施設整備に対しての財政支援につきましては、国の介護基盤緊急整備等臨時特例交付金が活用できることになっており、今議会でそれを活用した新居浜市としての補正予算を計上しておりますが、基金全体が見直しというふうに言われておりますので、ぜひこういうものも含めまして、そういうことのないように高須賀議員さんからもお願いをしてほしいと思います。
以上申し上げましたが、他の点は補足いたさせます。
○議長(村上悦夫) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 高須賀議員さんの御質問にお答えいたします。
学校給食についてでございます。
本市で使用している学校給食用のお米につきましては、愛媛県学校給食会から購入しており、毎年使用いたします使用量を算出し、その全量を地元新居浜産減農薬米である「ヒノヒカリ」での供給をお願いしております。
その結果、平成16年度までは新居浜産米の「ヒノヒカリ」を100%使用することができましたが、その後は入荷量が少なくなり、現在では40%前後の使用量となっております。このため不足分につきましては、地域産米である西条産の「愛のゆめ」を使用しております。「愛のゆめ」は愛媛県の水稲奨励品種でもあり、食味に関しましても、「ヒノヒカリ」、「愛のゆめ」、両方とも中の上でおいしいと高い評価を得ております。
給食に使用するお米は、年間を通して安定的な供給が求められます。安全で子供たちに喜ばれるおいしい給食づくりのため、地元産米の全量確保に向け、新居浜市学校給食会、愛媛県学校給食会、JA新居浜市などの各関係機関と協議を行ってまいりたいと考えております。
失礼しました。「ヒノヒカリ」、「愛のゆめ」、両方とも「上の中」でおいしいと言うところを「中の上」と逆を申し上げました。改めて、「上の中」でございます。
○議長(村上悦夫) 補足答弁を求めます。近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 国民健康保険について、ほか1点について補足を申し上げます。
まず、国に対する要望についてでございます。
全国市長会が、平成21年度で終了する国保の財政基盤強化策を拡充し、延長するよう国に要望しており、また厚生労働省の国保都道府県ブロック会議でも全国的に同様の要請がされているところで、本市もこの会議に県を通じて要望いたしているところでございます。
次に、後期高齢者医療制度による財政悪化の影響についてでございます。
平成19年度は、老人保健拠出金約22億6,400万円に対し、国庫補助金等の歳入を除いた保険料で賄う部分は75歳以上の方々の保険料でほぼ賄われているという状況でございました。
しかし、平成20年度は、老人保健拠出金と後期高齢者支援金の合計約15億500万円の歳出に対し、保険料で賄う部分は75歳以上の被保険者が後期高齢者医療制度へ移行したため、74歳以下の被保険者からの後期高齢者支援金分の保険料で賄われておりまして、その保険料負担は約3億5,000万円の増加となっております。
このため、国保財政が悪化した一つの要因と言えますが、前期高齢者交付金が概算交付であるため、2年後の平成22年度の精算状況により明らかになるものと考えております。
いずれにいたしましても、繰越金が毎年減少し、国保財政が悪化しておりますので、平成22年度以降の国保財政基盤強化策の動向を見据えながら、一般会計からの繰り入れについて検討をしてまいります。
次に、国民健康保険の一部負担金減免についてでございます。
新居浜市国民健康保険条例施行規則で定めておりますが、減免基準は設けておりません。平成20年7月に厚生労働省が取りまとめました医療機関の未収金問題に関する検討報告書におきまして、国として一部負担金の減免制度の統一的な運用基準の提示、市町村の財政影響への懸念に対する配慮等の対策を検討すべきであると示されており、現在、国において一部負担金減免制度の運用に係るモデル事業が実施され、平成22年度中には全市町村において適切な運用が行われるよう、一定の基準が示される予定であります。その基準が示されれば、本市においても基準に従い、生活困窮者等に対して、きめの細かい対応をしてまいります。
次に、新居浜市高齢者福祉計画2009(介護保険事業計画)についてでございます。
まず、介護保険施設を支える介護職員の人材確保につきましては、国においても喫緊の課題として、本年4月には介護報酬改定率を3.0%とすることで処遇改善が図られたところでございますが、さらに現在、介護が確固とした雇用の場として成長していけるよう、介護職員の処遇改善に取り組む事業者に対し、介護職員処遇改善交付金が交付されるよう作業が進められているところでございます。
市といたしましても、就労意欲のある人や就労可能な人材を掘り起こすための広報等に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、施設入所待機者の実数把握につきましては、特別養護老人ホーム7施設から3カ月ごとに入所申請者名簿の提出を求め、その数を把握しております。本年7月末時点では、重複者を除いて1,079人となっております。この待機者解消見通しでございますが、要介護度や入所の緊急度から判断いたしまして、一定の待機解消効果は果たせるものと考えております。
次に、短期入所生活介護(ショートステイ)につきましては、本人の生活状態のみならず、家族の介護負担軽減を図る上で重要なサービスとなっています。
市内のショートステイのベッド総数は143床で、特別養護老人ホームなどに併設されているほか、特別養護老人ホームの空きベッドを利用する場合もあります。介護保険事業計画の中での必要数は、現況のベッド数が満度に活用されれば充足されると見込んでおります。
次に、施設居住系サービスや有料老人ホームに係る利用者負担額についてでございます。
利用者負担額は、介護保険適用の1割負担に加え、居住費と食費、さらに日常生活費などは別途必要となります。したがって、施設によって差が生じてまいりますが、市内の認知症高齢者グループホームでは月額約11万円、特別養護老人ホームでは約5万5,000円、ケアハウスでは約7万7,000円程度となっております。
次に、低所得者対策につきましては、介護保険制度の中で、住民税非課税世帯の方については施設利用が困難にならないよう、所得段階に応じて施設における居住費と食費の自己負担の限度額を決めております。また、同じ月に利用したサービスの1割の利用者負担の合計額が高額になり、所得段階に応じて定められた上限額を超えた分が高額介護サービス費として支給され、低所得者の負担軽減が図られております。
次に、医療療養病床、介護療養病床の再編につきましては、平成20年に国が策定した医療費適正化計画の中で、医療の効率的な提供の推進に関する達成目標として、平成24年度末までに約22万床に削減しようとするものでありますが、平成22年度に中間評価と見直しが行われることとなっております。その見直しに当たっては、受け皿となる介護保険施設や在宅サービスの整備状況等の進展が重要でありますことから、地域の実情に即した再編計画となるよう期待しているところでございます。
次に、老老介護等で介護者が病気等により介護ができなくなった場合についてでございます。
施設への入所以外にも、御本人や御家族の状況により訪問介護、通所介護、短期入所生活介護などの在宅サービスを御利用いただくなどの方法もございます。
なお、市に設置しております地域包括支援センターや協力機関(ブランチ)9カ所においても相談窓口を設置し、高齢者の心身の健康保持のために必要な援助や支援を行っております。
以上で補足を終わります。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
高須賀順子議員。
○7番(高須賀順子)(登壇) 学校給食ですが、地元産米を安定的に確保するために、近辺の市は、皆1キロ当たり差額46円の補助をしているんですよ。それはしないということですか。子供の主食の補助金を公募制で打ち切っておりますが、これは余りにも愛がなさ過ぎるのではないでしょうか。市長さん、答弁してください。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 高須賀議員さんの学校給食のことについてお答えいたします。
新居浜市の学校給食で使っている「ヒノヒカリ」、そして「愛のゆめ」についてですが、まずこの2品種は、大体同レベルの上の中のおいしさであると、同じものであると。そして、「ヒノヒカリ」につきましては地元産米です。ただし、この「ヒノヒカリ」についてはJA新居浜市へ集まってくるのは大体1袋30キロで4,900袋がJAへ入ってきております。14万7,000キログラムです。それで、学校給食で使用しているのは年間約100トン、10万キログラムです。ですから、JAへ入荷する「ヒノヒカリ」、またはそれと同じようにつくっているJAの米だけでは学校給食は賄い切れません、市民にも売りますから。そういうふうなところから、「ヒノヒカリ」については11月から翌年3月まで、そして4月以降につきましては西条産の「愛のゆめ」を足していると。そういう形で、食味については同じものを使用しております。
ですから、新居浜市では「ヒノヒカリ」を中心でつくっていますので、それで賄えている。それ以外の米になりますと、新居浜以外から取り寄せてこなければならないということにもつながってきます。そういうふうなことで、教育委員会としては現在のまま、できるだけ新居浜産を購入していきたいという方向で、先ほどお答えしたわけです。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
高須賀順子議員。
○7番(高須賀順子)(登壇) 余りにも米価が安いから農協に集まらないというだけで、1キログラム当たり46円補助していただいたら十分集まるのです。よそは集まっているのですから。お願いします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 学校給食に金さえ出せば新居浜産が集まるんじゃないかということですが、学校給食のお米につきましては、県学校給食会が各JAから全農えひめへ集まった玄米を購入しています。そして、農家から各JAへ出荷している米も減ってきているのが現状です。平成20年度は、学校給食会が全農えひめから購入できた新居浜産米の新米が出回ってくるのが11月からであったと。そのために1年間食べる米を100%新居浜産で確保することについては、先ほど申し上げましたが、量が足りていないということです。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
高須賀順子議員。
○7番(高須賀順子)(登壇) 他市並みに1キログラム当たり46円出すのか出さないのか、お願いしたい。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 差額の補助につきましては公募申請を行いましたが、不採択になったこともあります。それ以後は、教育委員会としては申請しておりません。といいますのは、先ほども言いましたが「ヒノヒカリ」のお米とまた同じものの「愛のゆめ」も供給を受けることができているからです。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
高須賀順子議員。
○7番(高須賀順子)(登壇) 国保ですが、特別調整交付金約3億円が不交付になっておりますが、これについて説明をしてください。平成19年度、平成20年度の特別調整交付金の3億円減額。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) お答えします。
国による特別調整交付金、わかりません、意味が、理由が。なぜ減額したかとか、そういう理由は説明されない仕組みになっております。
ただ、推測すると、その市の財政状況、医療費に対する国保料の保険料の負担割合、新居浜市は医療費は高いが保険料は少ない。あるいは、よく言われておりますけど、小児、子供に対する医療費無料化を拡大するということは、その市は財政力があるでしょと。だから、特別交付金は要らないんじゃないですかという、そういう理屈にもなって。ただ、個別の説明はございませんけど、今までは厚生労働省の中で国保のそういう判断がされてきたと。さまざまな推測のお話はそういうことでございます。中身の説明はございません。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
高須賀順子議員。
○7番(高須賀順子)(登壇) 学校給食の(ブザー鳴る)子供のお米だけは改善してください。お願いします。
ありがとうございました。
○議長(村上悦夫) この際、暫時休憩いたします。
午前11時07分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時17分再開
○議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
伊藤優子議員。
○16番(伊藤優子)(登壇) 総選挙も終わり、新聞報道やマスコミの予想どおり、民主党が政権交代を果たす結果となりました。私たち地方の議員にとっても、これからの政権運営がどのようになるか、注視していかないといけないと思っております。
民主党が掲げる地方分権政策は、中央政府と自治体との役割分担など、国の形にかかわる重要な問題ですが、具体的なイメージが沸いてきません。橋下大阪府知事や中田前横浜市長などの行動で、知事会や市長会も地方分権に一層取り組むように各政党に突きつけた点は、インパクトがあったのではないかと思います。
民主党は中央集権体制を抜本的に改め、市町村に権限と財源を大幅に移し、国からの使途が決まっているいわゆるひもつき補助金を、自治体が自由に使える一括交付金に変えるとマニフェストでうたっておりました。日本の社会にしみついた中央集権の体質を変えるのは並大抵のことではないと、マスコミの報道でも言われておりますが、私も同様に半信半疑であります。民主党政権が何年続くかはわかりませんが、新居浜市もそうなった以上、準備をしておかないといけないのではないでしょうか。
民主党のマニフェストを見ると、子ども手当の創出、公立高校を実質無償化、生活保護の母子加算の復活。後期高齢者医療制度を廃止し、国民皆保険を守る。介護労働者の賃金を月額4万円引き上げる。障害者自立支援法を廃止し、障害者福祉制度を抜本的に見直す。目的を失った自動車関連諸税の暫定税率は廃止するなど、新たな政策が出されていますが、その財源は一体どうするのでしょう。その影響を受けて、市町村は一体どのような対応をとるのかと疑問でいっぱいです。
また、今年度に入って、国においてさまざまな経済対策が行われ、新居浜市におきましても補正予算を組むなど、経済対策等に積極的に取り組んできたと思いますが、今年度の予算執行が本当にできるのかも心配です。
それでは、通告に従いまして順次質問させていただきます。御答弁、どうぞよろしくお願いします。
初めに、選挙結果におけるこれからの戦略についてお伺いします。
まだ具体的な内容はわからないとは思いますが、今回の政権交代に対する市長の思いや新居浜市としてどう対応していくのかをお聞かせください。
また、今までみたいに、この道路は国の工事、医療や介護、子育て支援は県の政策などと言いわけができなくなる時代はそう遠くないのではないでしょうか。今こそ首長さんの思いのたけを政策に反映し、首長さんの手腕、力量が問われるのではないでしょうか。また、職員も各部、各課でどのような政策をどのような早さで実行していくかが問われるのではないでしょうか。
佐々木市長は、自治体が自由に使える一括交付金になった場合、どのような政策を重視し、どのようなところに重点配備していくのでしょうか。市長の思いをお聞かせください。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 伊藤優子議員さんの御質問にお答えします。
まず、総選挙結果を踏まえてのこれからの戦略についてのうち、今回の政権交代に対する市長の思いと新居浜市としての対応についてでございます。
先日行われました衆議院議員総選挙の結果を受けまして、今後、民主党を中心とした新政権による国政運営が行われることになります。新たな政権におきましては、地域主権を確立し、基礎自治体を重視するという政治姿勢に大いに期待しておりますが、今後は地方の意見に真摯にこたえ、地方と十分な連携のもと、政治が停滞することなく、国民生活の安定や地域経済の活性化に全力で取り組まれることを希望したいと思います。
本市といたしましては、新政権による国政運営が円滑に執行されるよう、愛媛県市長会などを通じて、国に強く要請してまいりたいと考えております。
その内容といたしましては、今年度の補正予算につきまして、地方自治体が継続した責任ある予算執行が図られるよう確実な予算措置を講じていただくこと、政策の激変により地方自治体に急激な負担増を強いることのないよう措置していただくこと、来年度以降の予算編成におきましても、地方自治体の財政運営に支障を来すことのないよう十分に配慮していただくことなどを考えております。
次に、一括交付金についてでございます。
民主党の政権政策マニフェストでは、政党が責任を持つ政治家主導、官邸主導の政治という政治システムを構築し、明治維新以来続いた中央集権体制を抜本的に改め、地域主権国家へと転換し、基礎的自治体が対応可能な事務事業の権限と財源を大幅に移譲するとしており、真の地方自治を実現する第一歩として、国から地方へのひもつき補助金を廃止し、基本的に地方が自由に使える一括交付金として交付するとされております。
しかし、この一括交付金につきましては、現時点におきましては、その規模や地方自治体が必要とする事業の執行に支障が生じないような配分方法、節約対象とする補助金の具体的内容などが明確に示されておりません。また、地域主権を確立する上での国と地方の役割分担、権限と財源の移譲、地方税財政制度の全体像及びその工程が明らかにされていないことから、今後の動向に注視をしてまいりたいと思います。
本市のこれからの戦略につきましては、そのような動向を見きわめながら、平成22年度を目標年度とする第四次新居浜市長期総合計画後期戦略プランを完遂させるとともに、新市建設計画を着実に実施し、さらには第五次新居浜市長期総合計画という新たなステージへ力強く進め、市民の皆様が安心して暮らせるまちづくりを進めてまいりたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 伊藤優子議員。
○16番(伊藤優子)(登壇) 次に、人事考課に対する市長の評価と人事配置についてお伺いいたします。
いつごろからでしょうか、職員の士気が下がり、何か職員にやる気がないような感じを漠然と感じておりましたが、その時期は市長選挙もあり、どのようになるかわからない中、職員は本当に大変だなと思っておりました。しかし、具体的にではないのですが、市民の皆様からもそのような指摘をよく受けるようになりました。
そうこうしているうちに市長選挙も終わり、予算編成、議会の開会など、職員も慌ただしくなり、忙しくしておりました。しかし、最近、麻生総理が打ち出した補正予算がやっと地方にも届き、個人消費を促す定額給付金の給付、自動車の補助金、家電製品のエコポイント制度などや、新居浜市でも小中学校の太陽光発電のパネル設置や国道11号バイパスと、まだまだ景気回復とは言いませんが、市民の方々や市にも少しは活気が出てきたのではないかと思っております。
職員も忙しそうにしております。家計で考えれば、お金がなければ倹約するしかないので、もちろん支出を抑えます。家計の家計簿と自治体は少し違いますが、必要に応じて景気対策の公共工事も行い、必要な事業には補助金も出さなくてはいけません。
そのような中で、新居浜市では財政計画に裏づけされた行政経営ということで、平成15年度から10カ年財政計画を基本に市政を運営しておりますが、平成15年度においては122億円の財源不足に陥ることから、創造の10年へ!5%の行政経営改革に取り組み、昨年9月見直しの10カ年財政計画では財源不足が1億円まで縮小したと3月議会で御答弁いただいております。
昨年のアメリカ発のサブプライムローンの破綻に始まった金融ショックで世界の経済がおかしくなり、新居浜市の税収も随分減少すると、まちづくり校区集会でもお聞きしました。緊縮財政を続けていくと予算を削らなくてはならず、仕事の量もますます減らしていくことになり、その結果、またまた職員もやる気を失うのではないかと心配しております。
職員は一生懸命市民のために頑張りたいと思っていると信じておりますが、限られた財源の中で真に必要な仕事をしていくために、職員のやる気を出すための人事考課が必要なのではないでしょうか。新居浜市でも人事考課を取り入れていることは承知いたしておりますが、聞くところによりますと、人事考課を取り入れているにもかかわらず、昇給やボーナスにその結果が反映されたとは言えず、横並びだとお聞きしました。それではやる気のある職員の芽を摘むことにはならないでしょうか。
民間企業においては、上司が部下の能力、業績、勤務評定、意欲などを評価し、昇給、昇格、配置、異動、教育訓練など、人事管理に広く利用されるのが人事考課です。そのような人事考課が賃金や昇進の個人格差をもたらす以上、職員の納得も得られるようなものでなければいけないと思います。この人事考課については、内部で行う方式、外部で行う方式と、いろいろな方法があると思いますが、やる気のある職員を育てるため、現在実施されている人事考課についてどのように評価されているのか、お伺いいたします。
また、私はこれまでいろいろな分野で職員の方に市の事業について説明を受けたり、質問したりしてきましたが、数年で入れかわり、事業は継続しているが、職員の対応が少しずつ違っているのを経験しました。熱心に勉強して取り組んでいたり、引き継ぎがなくてもこなせる職員、温度差はさまざまです。新居浜市の職員として、若いときからこれという分野に精通したエキスパート職員をつくるべきかと思いますが、この点について佐々木市長はどのようにお考えでしょうか、お伺いします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。堀田総務部長。
○総務部長(堀田高正)(登壇) 人事考課に対する市長の評価と人事配置についてお答えいたします。
まず、人事考課に対する市長の評価についてでございます。
本市の人事考課につきましては、平成16年度から消防を除く管理職を対象に、また平成18年度からは消防と現業を除く全職員を対象に実施しておりますが、その目的は人材育成と適正な人事異動でございます。
人材育成につきましては、絶対評価に基づき、第1次評定者と第2次評定者による複数の評定者が行った評定内容を本人に開示することにより、職員一人一人の長所を伸ばし、また改善すべき点については本人に努力を促すなど、上司が適切な指導を行ってきております。
また、適正な人事異動につきましては、定期人事異動において評定内容をもとにした異動及び昇任、昇格を行い、能力主義と適材適所の配置を行ってきております。
人事考課につきましては、導入してから5年が経過し、経験を蓄積いたしております。また、人が人を評価するという難しさはありますが、評定者によりばらつきがあった評価基準も、評定者研修などにより導入当初と比べて平準化されてきており、導入の目的である人材育成と適正な人事異動が行われ、組織力の向上が図られていると考えております。
人事考課のもう一つの目的でもある給与面への反映につきましては、現在、適正な評価に基づいた給与システムの構築を検討しており、職員の勤務意欲の向上に向けた取り組みを行ってまいります。
次に、人事配置についてでございます。
若手職員につきましては、幅広い能力開発と職員の適性を見きわめるために、原則として採用から管理職になるまでの間を基礎的育成期間として位置づけ、市政の基本である窓口部門を含め、3部局以上を経験させることとしておりまして、特に採用後10年間については、さまざまな部門の業務に従事させることにより人材育成に努めております。
また、中堅職員につきましては、在課年数による異動基準にこだわることなく、個々の職員の適性を生かし、社会情勢の変化や多様化する行政需要にこたえるために、スペシャリスト、いわゆるエキスパートの育成にも努めております。
一方で、専門的、技術的な職員につきましては、原則として関連する業務あるいは類似する業務に従事することにより、豊富な知識や経験を習得して生かせるような人事異動を行ってきております。
伊藤優子議員さん御提案のエキスパート職員の養成につきましては、引き続き職員の適性や業務の特殊性などを踏まえた上でエキスパート職員の養成を図り、円滑な行政運営に努めてまいります。
○議長(村上悦夫) 伊藤優子議員。
○16番(伊藤優子)(登壇) 民間企業において行われている昇格や人事配置、教育訓練などの人事管理というものが、新居浜市では人材育成と人事異動を目的に人事考課をされていたということで、これからまた期待したいと思います。
次に、新居浜市駅周辺の整備構想についてお伺いいたします。
私は駅周辺の整備と芸術文化施設について、まちづくりの重要な事項の一つと考えており、また市民の皆様の関心も高いことから、何度も質問させていただきました。これまでのお答えをお伺いして、市民参加と民間活力でにぎわいに溢れるすばらしい駅前となるように取り組んでいただけるものだと思っておりました。
一昨年に実施されたまちづくりデザインゲームでは、4チームの高校生が「30年後に自慢できる新居浜駅」というテーマで生徒たちのアイデアや思いを模型にし、プレゼンテーションを行いました。市長と意見交換するフォーラムにも参加しましたが、そのときに駅利用者の中心層である高校生がデザインゲームを通してまちづくりに参加するという取り組みに、新居浜の未来を感じる思いがしました。
その後、私も駅前整備の成功や失敗の事例について随分視察もし、まちづくりにかかわっているさまざまな方々ともお話をしてまいりました。
先日、山形県の鶴岡駅前を視察してきた方とお話をする機会があったのですが、立派に整備された駅前広場や道路、商業施設の威容と裏腹に、駅周辺を歩く人影はまばらだったそうです。インフラが整備され、箱物ができ上がってから、いざにぎわいづくりをというのでは間に合わないとおっしゃっておられました。私もその方と同じ意見です。
確かに、株式会社フジが手を挙げてくださって、一番御要望の多かった駅前でのスーパーがある一定のにぎわいは見せてくれるでしょう。各地のイオンや高松のゆめタウンを見ても、中の店舗は魅力ある商品が置いてあるので、十分過ぎるほどにぎわっております。
しかし、幾らインフラが整備されても、新居浜市が打ち出したにぎわいという定義、産業遺産を初めとする世界に誇るさまざまな資源を活用し、過去、現在、未来を結ぶ新居浜らしい出会いの場を創出する空間とすることが大切であるというテーマは、検討委員会で議論されたポケットパークや広場、通路、駐輪場、駐車場の整備だけだったのでしょうか。
私は、市長は市民の皆様方への積極的な情報提供、議論を重ね、所期の目的が達成できるよう駅周辺地区の整備に取り組んでいかれたと思いますが、その取り組みについては、市民の皆様へどのように情報提供がなされ、議論を重ねられたのでしょうか、お伺いします。
また、おっしゃってこられた森の駅という発想は、今、どこかに生かされているのでしょうか。これから目的達成に向けて、市民の皆様はもとより私たち市議会とも情報の共有やよりよい議論が必要ではないでしょうか。
そこで、お伺いします。
佐々木市長はデザインゲームで意見を出した高校生たちの思いをどのように受けとめ、駅前の整備にどのように生かそうとお考えでしょうか。改めて駅周辺整備にかける市長の思いを教えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
次に、現在、かなり具体的な内容を検討するために設けられた新居浜駅前広場等整備検討委員会の取り組みにも随分期待をしながら会議を傍聴させていただきました。しかし、今では駅前ににぎわいをもたらすお答えが本当なのかどうなのかと疑問を持っています。
会議を傍聴させていただいて気づいたことを少し述べさせていただきますと、まず事務局から施設の配置や構造、デザイン案などが、1案、2案、3案と提示され、中で1案がよいと思いますか、いかがですかといった議論となっていました。提案内容は、担当課や関係職員、コンサルタント会社でいろいろと検討に検討を重ね、JRや国、県ほか関係者との調整を重ねた結果だと思い、御苦労ははかり知れぬものがあると思いますが、傍聴していた私には、1案、2案、3案は、まちづくり、利便性、経済性など、どのような点を重視したものなのか、またメリットやデメリット等、どのようなことが検討された上でここに提案され、どこをどのように議論する上で提案され、どのように議論し、最善案を選べばよいのか、正直言って私にはわかりませんでした。
例えば色が違うとか、屋根をつくるかどうかなど、具体的なことはもちろん今決めなければならないし、その段階に来ているとは思いますが、デザインや機能は人によって見方や考え方も随分違います。このような詳細を議論する上で、根本的なことが議論され、委員の皆様の意識が一致しているのかなという思いがしました。
委員の方にも私と同じような意見を出された方もいらっしゃいました。本当にそうだと思いました。委員さんの意見を聞く具体的な作業をするというよりも、承認を得ることや結論づけを急いでいるのではないかという疑問を抱きました。
そこで、お伺いします。
検討委員会ではどのような議論がなされ、どのようなことが決まったのでしょうか、お伺いします。
最良案の視点やメリット、デメリットなども教えていただけますか。また、検討委員会の提案を実現するための今後のスケジュールもあわせてお伺いします。
また、メンバーの中に女性も少なく、本当に新居浜市をよくしようと考えるならば、ふだん町を歩く若者や女性である主婦を委員会のメンバーに入れるべきではなかったのかと思います。市では委員会や審議会に女性の参画率50%を目指して、30%になったとかとおっしゃっておりますが、このような重要な会において参画率が悪いのでは、参画率30%とは胸を張って言えないのではないでしょうか。
私が傍聴した委員会では、たしか女性1人ではなかったでしょうか。会のあり方として、あのようにたくさんの人では物も言いにくくなりますので、もう少し少人数で議論を重ねることができなかったのでしょうか。
そこで、今後、女性や若者の意見はどのようにして聞き、計画にどのように反映しようとしていますか、具体的なお考えをお伺いします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 新居浜市駅周辺の整備構想についてお答えします。
新居浜駅前土地区画整理事業の進捗状況、関連する公共施設や芸術文化施設の計画につきましては、市政だよりによる広報、出前講座、まちづくり校区集会、フォーラムの開催など、積極的に市民の皆様へ情報提供を行ってまいりました。
そして今回、市民参加のもと、さらに駅周辺に整備される公共施設について総合的に検討するため、関係機関や市民団体の代表者、公募委員による新居浜駅前広場等整備検討委員会を設置し、昨年12月からことし6月までの間、議論を重ねてまいりました。
銅山の歴史を具象化したデザインなどによる産業の視点、またイベントが可能な多目的空間の形成などによる文化の視点などから取り組み、森の駅の実現化を図りたいと考えております。
新居浜駅前広場等整備検討委員会は、計4回開催いたしておりますが、一部委員の方には、さらに市職員からなる作業部会へも御出席いただくなど、整備予定の公共施設について、整備の基本方針や施設配置計画、景観デザイン等の方向づけについて活発に議論をしていただきました。
各公共施設の整備の計画方針といたしましては、それぞれメリット、デメリットを比較した上で、交通広場につきましては安全で快適な移動動線の確保などを、人の広場につきましては新居浜らしさの表現などを、シンボルロードにつきましては魅力的な回遊性の確保などを、南北連絡通路につきましては南北エリア分断の解消などを、東西自由通路につきましては東西エリアの連続性と一体性などを、駐輪場、駐車場につきましては駅利用者などの利便性の確保などを提言書としてまとめていただきました。
今後のスケジュールといたしましては、市議会に御説明させていただき、その後、市政だよりによる広報や3次元画像の活用などにより、さまざまな機会を通じて市民の皆様に御説明してまいりたいと考えております。
また、パブリックコメントの実施により広く一般に意見を求めることで、女性や若者など、市民の多様な御意見を計画に反映させていきたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 伊藤優子議員。
○16番(伊藤優子)(登壇) 先ほど、市広報やパブリックコメントなどで皆さんの意見を聞くとおっしゃっておられますが、この駅前広場等の整備について、市長の思いはどうなんでしょうか、お伺いしたいと思います。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 新居浜市にとりまして、土地区画整理事業を行い、新居浜駅周辺をにぎわいのある拠点とすること、またそこで生活している皆さんにとって、生活の利便性の向上や安全性を向上させていく土地区画整理事業ということで、長年にわたって取り組んできましたので、その仕上げの時期に来ているというふうに思っております。
ただ、駅前広場につきまして、全体的な形、面積は区画整理事業の中で、道路も含めましてもう確定をしておりますので、あと、そのスペースをどう使っていくかということになろうかというふうに思います。駅を利用する人、また新居浜市の皆さん方が、新居浜駅がよくなった、使いやすくなった、そして新居浜らしいねとおっしゃっていただけるような駅前広場にしていきたいというふうに思っております。
○議長(村上悦夫) 伊藤優子議員。
○16番(伊藤優子)(登壇) 先ほどの御答弁で森の駅ということはお答えになかったと思いますけど、また次の質問にしたいと思います。
次に、住友関連企業との連携についてお伺いします。
新居浜市は別子山で銅鉱石が発掘され始めてから、住友の企業城下町として発展してまいりました。新居浜市にとって住友連携企業の存在は大変大きな存在であると同時に、そこにかかわる下請企業や関連会社と、そこに働く皆さんと、住友連携企業の果たす役割、また新居浜市に納めていただいている税金などは、大変ありがたいものだと思っております。その上で、佐々木市長と住友連携各社とのコミュニケーションはきちんととれているのかどうか、危惧する人の声をよく耳にします。
民間企業にとっては、まさに地元行政とはギブ・アンド・テークだと思います。新居浜市で起業するメリットがあればあるほど、その企業は新居浜市にはなくてはならない存在であると言えます。
聞くところによりますと、住友連携各社でも港湾施設、電力供給、工業用水、交通網など、新居浜市ほど企業環境が整っているところは日本全国でもほかにないと結論づけているようです。また、何より大きいのは、新居浜市民の住友に対する愛着と思い入れはかけがえのないものだと言っております。
そこで、佐々木市長は新居浜市のトップとして、今後、住友連携各社をどのように考え、どのように接していかれますか。
また、昨年のアメリカ発の世界不況によって、今年度は税収が落ち込み、設備投資も控えられてはいますが、それまでは安定的な税収で新居浜市を潤していたと思います。他市においては、企業そのものの撤退や倒産により、税収が逼迫している市も多く見受けられます。その点は新居浜市にとって、存在自体がありがたいことだと思っております。
過去には、新居浜市のトップである市長が住友グループ各社との決裂を言ったりされた経緯もございますが、佐々木市長は住友グループ発祥地の行政のトップです。これからの新居浜市のことや企業の動向などをいち早く入手し得る立場なのですから、中小企業の育成、連携、新規事業の設立など、ぜひ連携をとっていただきたいと思いますが、この点についてはいかがでしょうか、お伺いします。
○議長(村上悦夫) この際、暫時休憩いたします。
午前11時50分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 1時29分再開
○議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 住友関連企業との連携についてお答えします。
御存じのとおり、本市はこれまで住友関連企業とともに栄えてまいりました。各社におかれましては、現在、厳しい経済状況の中におきましても新たな大型設備投資も行っていただき、税収や雇用の面で寄与していただいております。これからも本市の繁栄には、住友各社との共存共栄が欠かせないというふうに思っております。そこで、上京した際には各社の本社を訪問し、新居浜市に関する情報の提供を行い、各社の新規設備投資、安定した雇用の確保の依頼を行うとともに、住友各社からは業況などについての御説明をいただいております。
また、年2回、住友各社、新居浜商工会議所との意見情報交換の場といたしまして、経済懇談会が開催されているところでございます。
今後とも住友各社との良好な関係を維持しつつ、共存共栄の道を進めてまいりたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 伊藤優子議員。
○16番(伊藤優子)(登壇) 次に、新居浜市の産業育成政策についてお伺いします。
まず、新居浜市の産業育成ビジョンについてであります。
さきに質問していたことと連動しますが、新居浜市の第五次新居浜市長期総合計画に盛り込むおつもりなのか、現在、ものづくりのまち新居浜市産業育成ビジョンが策定されるように聞いておりますが、平成11年に策定されました産業育成ビジョンの総括はどのようにされて、どのように生かしていかれるのでしょうか。また、総括された上でものづくり産業育成ビジョンを策定されると思いますが、今回の育成ビジョンにどのように生かされるのでしょうか、お伺いします。
次に、東予産業創造センターとの連携についてであります。
先日、東予産業創造センターを訪ねる機会がありまして、専務理事が今からの新居浜市には人づくりが一番大切であると申しておりました。私も今からの新居浜市を支えていただくのも人づくりの結果の一つだと思います。もちろん産業が育たないと人は集まらないし、産業を育成し、そこで雇用も生まれ、生活も安定し、家庭をもつくるという循環の結果、市も大きく発展していくのではないかと思います。
新居浜市には、ものづくりに対して卓越した熟練技能を持ち合わせた方がたくさんおられるそうです。熟練工全員が持っているノウハウを可視化する方法やその技術レベルを評価する方法がないため、技能が効率的に伝承されていないことや、継続的かつ効果が検証できる技能伝承の仕組みの必要性が顕在化してきたために、四国経済産業局の補助金を使い、プラントメンテナンス中核人材育成事業を初め、ものづくり担い手人材育成事業、高専長期インターシップ事業、若手経営者セミナーなど、さまざまな産業人材育成事業を積極的に行っているようですが、企業にとっても必要な事業ではないかと思います。そのような事業や新居浜市も出資している東予産業創造センターにどのようにかかわって、どのように生かしていくおつもりなのですか、お伺いします。
平成21年度の施政方針の中で、本市を支える産業の振興につきましては、「東予産業創造センター、新居浜商工会議所、新居浜機械産業協同組合、新居浜工業高等専門学校などと連携しながら、中小企業に対する新事業展開支援事業や各種融資制度、また、中小企業振興条例を活用して、中小企業の創業支援や新事業展開、既存事業の拡大、産学官の連携等のビジネスコーディネート支援を進めてまいります。」とありますが、最近、新居浜市でも中小企業の資金繰りが悪く、融資を求める企業が多くあると聞いておりますが、新居浜市の支援状況はどのようになっているのでしょうか、お伺いします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 新居浜市の産業育成政策についてお答えいたします。
まず、産業育成ビジョンについてでございます。
平成11年3月に新居浜市地場産業創出・育成ビジョンを策定し、第四次新居浜市長期総合計画に反映するとともに、その中に定められました意欲ある地場企業の支援や新たな産業、企業創成への支援など、アクションプログラムのメニューに基づき、産業施策の展開を図ってきたところでございます。
このビジョンの総括につきましては、今年度、新居浜市ものづくり産業振興ビジョンの策定を進める中で、ビジョンに基づき実施された諸施策等の検証を行い、継続すべき事業を新しいビジョンにも盛り込んでいく予定といたしております。
また、今回策定するビジョンにつきましては、ものづくりのまちとしての事業展開の方向性や新たな産業施策を定めてまいりますことから、第五次新居浜市長期総合計画にもぜひ反映したいと考えております。
次に、東予産業創造センターとの連携についてでございます。
東予産業創造センターにつきましては、新居浜・西条圏域を中心とする東予地域の中小企業に対する育成支援を行っており、本市といたしましても市内中小企業の新事業展開等の中核的な支援機関との位置づけをいたしており、産業振興のパートナーとして東予産業創造センターが取り組む事業に対し、支援しているところでございます。
特に近年、中小企業にとって人材の確保、育成は重要な課題となっておりますことから、プラントメンテナンス中核人材育成事業を初めとする人材育成事業に対しましては、東予産業創造センターとともに取り組んでいるところでございます。
平成20年3月には、中小企業振興条例を改正し、事業所への人材養成事業に対する補助金の限度額を引き上げるなど、人材育成への環境整備にも努めているところでございます。
今後におきましても、東予産業創造センターと連携を図り、企業ニーズに応じた支援を行ってまいります。
次に、新居浜市の経済支援策についてでございます。
中小企業に対する融資制度といたしましては、従来の中小企業振興資金、設備近代化資金に加え、急速な経済状況の悪化による経営不安に対応するため、平成20年12月に緊急経営資金融資制度や利子補給制度を設け、積極的な支援を行っているところでございます。
また、融資状況につきましては、市の融資制度合計で平成19年度が71件、4億3,740万円であったものが、平成20年度は147件、8億3,340万円と大幅に増加しており、多くの中小企業から御利用いただいております。
今後におきましても、これら融資制度や中小企業新事業展開事業、中小企業振興条例等を活用し、手厚く支援を行ってまいりたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 伊藤優子議員。
○16番(伊藤優子)(登壇) 御答弁ありがとうございます。
最後に、投票率の向上についてお伺いします。
選挙の投票率を上げるためにどのようにしたらよいかと、各自治体ではごみ袋などの景品を配ったり、投票を呼びかけるキャンペーンを行ったり、さまざまな工夫をしているようですが、2003年から期日前投票が導入され、従来の不在者投票とは異なり、レジャーや旅行が理由でも投票が認められ、国政選挙では今回の選挙で4回目ですが、投票者数がふえ続けているそうです。
松山市の選挙管理委員会は、今回、百貨店、伊予鉄高島屋と、スーパー、フジグラン松山の2カ所に初めて期日前投票所を開設しました。市選挙管理委員会では、商業施設への投票所の設置は県内初の試み、市民の利便性を考えて設置した。積極的に期日前投票を活用してもらい、投票率の向上につながってほしいとのことでしたが、そのことが功をなしたのか、全国的にも期日前投票がふえているのも事実ですが、それにも増して松山市では、期日前投票の39.71%が、この2カ所の期日前投票所によるものだそうです。
また、投票日の終了時刻を本来の午後8時よりも早める投票所が3割に及ぶことも総務省の8月25日の発表でわかったそうですが、その理由について自治体は、期日前投票が浸透してきたことに加え、職員の超過勤務が減らせるなどの説明があり、投票開始を本来の午前7時より遅くする投票所も113カ所あったそうです。
このように、各自治体では投票率を上げる工夫や経費を少しでも削減するような対策をとられていますが、新居浜市ではどのようにお考えなのでしょうか、お伺いします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。岡選挙管理委員会事務局長。
○選挙管理委員会事務局長(岡正士)(登壇) 投票率の向上についてお答えいたします。
まず、投票率を上げる工夫についてでございますが、今回の衆議院議員総選挙におきましては、市政だよりや市ホームページによる情報提供、スーパー4店舗における街頭啓発、公共施設への選挙期日を周知する啓発看板の設置、ケーブルテレビのマイタウンにいはまでの番組放映に加え、今回初の取り組みとして、県選挙管理委員会が新たに決定したイメージキャラクターの着ぐるみを借用してスポットCMを作製し、放映いたしました。また、毎年市内の小中高校生を対象とした明るい選挙啓発ポスター、習字作品の募集及び展示を行い、選挙に対する市民の意識啓発に努めております。
次に、期日前投票所を市内の商業施設に新たに設置することについてでございますが、公正で確実な選挙の管理執行を行うためには、投票の秘密を守れる投票記載場所の確保や二重投票防止のための通信設備の整備など、解決すべき問題がございます。さらに、期日前投票管理者、立会人のほかに専門的知識を有する職員配置が必要になり、人的、経費的な問題もございますことから、現状では、新たに期日前投票所を創設することは難しいと考えております。
次に、経費削減についてでございますが、当市におきましては、各投票所に受付システムを導入し、名簿対照に係る事務量を省力化することで国の基準人員より少ない人数配置といたしております。開票所におきましても、読み取り分類機を使用し、開票を迅速に行えるよう工夫することで、開票の時間短縮に努めております。
また、投票所の終了時刻につきましては、選挙人の投票に支障を来さないと認められる特別の事情のある場合に限り繰り上げることができますことから、現在3カ所の投票所で終了時刻を2時間繰り上げております。
今後におきましても、有権者の利便性及び投票環境の向上に努め、投票率の向上を目指してまいります。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。(16番伊藤優子「ありません」と呼ぶ)
岩本和強議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 協働ネット21の岩本和強です。
通告に従い質問を行います。
愛媛県土木建設事業負担金条例について伺います。
県負担金と類似した制度に国直轄事業負担金があります。この制度は、事前に負担割合に関し国と地方公共団体で協議することが法律で定められていないため、国に指定された金額を地方は一方的に支払う義務が生じます。いわゆる事前協議制がなく、請求内容の説明もなく、問題が多いと指摘されています。
具体的には、国が一方的に事業計画を決定するので、その地域の必要性に合致した事業ではないケースが見られることや、国の直轄事業であるのに地方の負担割合が高過ぎる点や、直轄事業の維持管理費用の一部が地方自治体負担となっている点であります。
このような不合理が長年続いていた事態に、大阪府の橋下知事が奴隷制度に等しいと痛烈に批判したのを契機に、全国知事会として廃止を要望していました。民主党も反対の立場でしたので、今回の政権交代により廃止が決定的となりました。
ただ、全国知事会として負担金廃止を求める一方で、愛媛県は昭和32年より市町は県が行う事業により利益を受けるとき、経費の一部負担を求める愛媛県土木建設事業負担金条例を定め、道路については工事費の7%、都市計画街路事業、都市公園新設に対し8%の負担金を県内市町に請求し続けています。
そこで、以下の3点をお聞きします。
国直轄事業負担金とこの県負担金との違い、そして50年以上市として支払い続けた根拠、過去3年間の負担金の支払いの対象となった主な事業と負担金の総額、今後、市は県負担金の廃止を含む何らかの対応を県に求めるべきと考えますが、いかがでしょうか。
以上3点をお聞きします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。源代建設部長。
○建設部長(源代俊夫)(登壇) 岩本議員さんの御質問にお答えします。
まず、愛媛県土木建設事業負担金条例のうち、国直轄事業負担金と県負担金との違い、及び現在まで支払い続けてきた根拠についてでございます。
国直轄事業負担金につきましては、国が道路、河川、公園などの建設事業などを行う場合において、その経費の一部を地方財政法第17条の2及び政令の定めるところにより、国に対して支出する地方公共団体の負担金でございます。
主な負担割合につきましては、道路、河川、都市公園などの新設または改築事業費に対し3分の1、維持修繕、その他管理費用に対し10分の4.5が都道府県の負担となっております。
一方、愛媛県土木建設事業負担金につきましては、県が道路、河川、公園などの建設事業などを行う場合において、その経費の一部を地方財政法第27条、その他関係法令の規定に基づき、愛媛県土木建設事業負担金条例により県に対して支出する市町の負担金でございます。
主な負担割合につきましては、県単独の道路事業費に対し100分の7、都市計画街路事業費、公園の新設、改築事業費及び県単独の河川事業費に対し100分の8が市町の負担となっております。
また、負担金額につきましては、あらかじめ市町の意見を聞き、県議会の議決を経て定めることとなっております。
国直轄事業負担金と愛媛県の負担金との違いは、維持管理事業への負担がないこと、また退職手当や庁舎、職員宿舎の経費などは含まれていない点でございます。
本市におきましては、魅力ある交流連携のまちづくりを目指す上で主要な幹線道路である県道の整備促進は非常に重要であり、この条例を根拠として負担金を支出しております。
次に、過去3年間の負担金支払いとなった主な事業と負担金の総額についてでございます。
過去3年間で負担金の支払いの対象となった主な事業は、新居浜別子山線、西町中村線、駅前郷線の道路整備事業や平形橋の整備事業でございまして、負担金の総額は約2億5,400万円となっております。
次に、県負担金の廃止を含む本市の今後の対応についてでございます。
国直轄事業負担金につきましては、地方分権改革推進法に基づき、平成19年4月に設置された地方分権改革推進委員会におきまして、平成19年11月、廃止、縮減などの抜本的見直しが必要との認識が示されました。
その後の平成21年4月24日の国直轄事業負担金に関する意見では、国に対して負担金の透明性の確保、充実の改善に向けた取り組みを行うこと、また負担金のあり方の見直しを行うよう要請されるとともに、都道府県が市町村に求める負担金についても適切に対応するよう指摘されております。
この都道府県事業に係る都市負担金につきましては、全国市長会において、本年7月、全国知事会に最終的には廃止することを含め、抜本的な見直しの要請が出されたところでございます。
このような経緯の中で、愛媛県におかれましては本年6月から愛媛県土木建設事業の負担金に係る事業の概要や工事費、事務費の明細を明示するなど、改善に向けた取り組みを行っていただいております。
今後におきましても、国、県の動向を注視し、適宜適切に対応してまいりたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 岩本和強議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 1つ確認したいのは、維持管理費及び事務費等も入っていないのでしょうか。それが1点と、先日の加戸知事の6月の定例記者会見を見ていますと、県負担金は国のようなつけ回し的なものはないと。ただ、県が国に求めているようなちゃんとした説明はするべきだろうというふうにおっしゃって、それが先ほどの答弁の中にあった県からの説明だったのではないかと思います。
ただ、ここからが問題なんですけど、知事は市町からの苦情はなく、言うなれば胸を張ってちょうだいしてもよい、そういう中身であると言われております。ですから、その辺なかなか手ごわいとは思うんですけども、先ほどのお話の中で、全国市長会でも廃止をお願いしているということなので、先日の熊本県知事なんかの場合は、やはりもう一部廃止をされたりしていますから、各市によってその取り組みといいますか、廃止のお願いの早い、遅いによって、それが早く実現するかできないかということにもなるとは思うんですよね。
ただ、新居浜市だけが言って、余り悪者になって県からにらまれても困ると思いますけども、いわゆる県内の市町の皆さんでそういう要請をされてはどうかと思うんですが、その辺、今、検討されたり予定されていることがありますでしょうか、お聞きします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 負担金の問題については、愛媛県と県内の各市の関係、今説明したように、その内容と、負担割合が基本的に違うと。10分の4.5といったらもう国と県の関係では半分負担しているのと、市の場合は100分の7及び100分の8というようなこと。そして、これらの事業については、各市町、新居浜市も含めて要望してやっていただいているので、無理やりやらされているということはないということもございますので、これまで一定の負担をしていくことについては、特に異論なく対応してきたということでございます。
ただ、トータルとしては負担が少ない方が、もちろんそれはありがたいというふうには思います。しかし、トータルという意味は、これは減ったけど、こっちはふえるということもありますので総合的に、公共事業もそうですし、すべての負担と責任の割合というものをよく考えながら、その辺は政治的には判断をしなければいけないことはあろうかというふうに思います。
○議長(村上悦夫) 源代建設部長。
○建設部長(源代俊夫)(登壇) 再質問にお答えします。
事務費の扱いについてでございますけども、現在、愛媛県に納めている事業費の中には事務費が含まれております。
その内容ですけども、大半がその事業に係る県職員の人件費でございまして、あと消耗品等が少々入っておりますけども、この事務費の率につきましても、公共事業をやる中で国の定めにあります事務費率に準じた形で積算されたもの、あるいは県単事業につきましては、事業費の6%というような形で積算されたものの一部を市のほうでも負担させていただいているということでございます。
それと、先ほど熊本のほうで廃止というお話がありましたけども、熊本のほうで廃止となったのは、今言いましたこの事業費の中の事務費についての負担を廃止するということでございます。
○議長(村上悦夫) 岩本和強議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 市長からのお話もありましたけども、こちらから要請していくという形も多いとは思います。ただ、やっていただく、やってやるという従来の関係を一度またリセットして、新たにこの問題について話し合いをしていただきたいと思います。
では、次に移ります。
マイントピア別子について伺います。
平成3年、48億円を投資し、マイントピア別子がオープンしました。事業費の内訳は、国、県の補助金が9,400万円、第三セクター分が12億5,600万円、残り35億4,000万円が一般財源と起債で賄われ、市にとって非常に重い負担を負っての整備でした。
まず、マイントピア別子をどのような目的でつくられたか。また、第三セクターでの管理運営を行うに至った経緯をお聞きします。
オープンから19年が経過した現在、時代の変化に対応するための経営方針の転換が図られていると思いますが、会社としてどのような中長期的展望を描いておられますか。また、現在の経営状況についても伺います。
次に、来場者数の推移ですが、開園2年目の63万6,000人をピークに減少が続き、平成16年には過去最低の25万9,000人まで減少をしました。事態打開に向け攻めの営業を展開し、顧客誘致を図られたと聞いていますが、具体的中身について伺います。
また、観光坑道見学者数が開園当初比較で約80%も減少している点、温泉利用者数についてもピーク時に対し約60%に減少をしています。その原因と対策をお聞きします。
また、温泉に関してですが、単純計算では入場料収入はピーク時に対し60%を確保できるはずですが、40%となっている点についても伺います。
最後に、マイントピア別子端出場管理運営費について伺います。
今年6月、総務省は、第三セクターが決算上は黒字でも補助金を除くと赤字になる場合や、資産を売却しても負債が返済できない債務超過になった場合は、民間売却または廃止などの処理策を検討すべきとの見解を示しました。現在、市が支出する管理運営費は補助金ではないとの認識でしょうか。また、中に補助金的、経営支援的意味合いが含まれたものはないのでしょうか、お伺いします。開園時、2億円から微増傾向で、昨年は2億4,000万円となっております。その理由と、またその削減に向けての努力は図られていますか、お聞きをいたします。そして、今後の見通しについてもお伺いします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 第三セクター株式会社マイントピア別子についてお答えします。
まず、マイントピア別子がつくられた目的につきましては、地域活性化を図るための産業基盤整備の一環として日本の近代化に大きく貢献した別子銅山の跡地を観光レクリエーションという視点から開発し、新たな観光産業を育成しようとするものでありました。
開発に当たっては、民活法に基づき、第三セクター株式会社マイントピア別子が設立され、市が建設した温泉施設の管理運営についても第三セクターが持つ民間経営のノウハウを導入し、また鉱山観光施設とあわせマイントピア別子全体の一元的な管理による効率的な運営を行うため、株式会社マイントピア別子に管理運営を委託しております。
現在、マイントピア別子は、年間約25万人が利用する新居浜市を代表する観光地でありますが、中長期的には近年注目されております別子銅山の近代化産業遺産を活用した観光のベースキャンプとして、他の関連施設との連携を図りながら、その特色や独自性を生かし、引き続き観光地として魅力を市内外に発信してまいりたいと考えております。
また、株式会社マイントピア別子の経営状況については、全国的に第三セクターの存続が危ぶまれている中で、経営努力の結果、ここ2期連続で黒字を計上しており、当初の建設資金につきましても計画どおり平成24年9月に完済できる見込みとなっております。
次に、来場者数につきましては、残念ながら観光坑道の経年劣化などもあり、年々減少傾向にありましたが、営業方針である攻めの営業活動に基づき、四国4県、瀬戸内海沿岸の近畿・中国地方及び山陰・九州地方の旅行エージェント、バス会社からの団体客の誘致に力を入れております。特に、ことしから始まりました東平の産業遺産の視察を盛り込んだ旅行代理店のツアーが大変な好評を博しており、観光坑道の来場者数の増加に大いに貢献しているところでございます。
施設面では、ことし5月には駐車場に売店を新設し、館内の売店や映像施設などのリニューアルも実施したところでございます。また、新たな投資として、観光坑道の大規模なリニューアルを予定しており、来年4月の完成後には大幅な来場者の増加を見込んでおります。
次に、温泉利用者の利用者数の減少以上に入場料収入が減っていることにつきましては、平成12年度以降に行った温泉使用料の引き下げや飲食とのセット料金による引き下げ、周辺施設の整備など、利用者の回復に努めましたが、他の魅力的な温泉施設が相次いで建設されるなど、競争力の低下による経営環境が悪化したことが要因と考えられます。
老朽化が進む中で、現状の経営のままでは大きく収益の改善を見込むことは困難性もありますが、より市民に親しまれるよう適正な維持管理、PRに努めるとともに、マイントピア別子全体の活性化を考える中で利用者の増加が図られるよう努めてまいります。
次に、管理運営費についてですが、株式会社マイントピア別子への支出は、あくまで市の公共施設であります端出場温泉保養センターを市にかわって管理運営する業務への対価であり、市以外の者が行う事業に対しての助成となる補助金とは異なるものであります。
この委託料でありますが、株式会社マイントピア別子が端出場温泉保養センターの受託事務を実施する上では、マイントピア別子と同一建物内での運営でもあり、人員の効率的な運用が可能であり、株式会社マイントピア別子の経営効率に関係している面もありますため、仮に現状のままで温泉施設の管理運営委託料を除いた場合、株式会社マイントピア別子は黒字経営を維持していくため、体制の見直しや配置人員の見直しなど、これまで以上に経費の削減に努めていく必要があるものと考えております。
また、開園時と比較して管理運営費が増加しておりますが、平成11年度から10年間で見た場合は、伸びは3.3%程度に押さえられており、近年では特に燃料費の高騰等が原因となっておりますが、引き続き人件費の抑制、物件費の倹約等の経費削減に取り組んでまいりたいと考えております。
なお、今後の見通しといたしましては、施設設備の老朽化に伴い、これまでの10年間以上に相応の支出がふえてくることが想定されますことから、今後の温泉施設の経営のあり方につきましては、さまざまな角度から検討してまいりたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
岩本和強議員。
○8番(岩本和強)(登壇) この質問に当たって、私も少し勉強させていただいたんですが、マイントピア別子というのは、第三セクター株式会社マイントピア別子があって、それから市直営の温泉があって、そのマイントピア別子の中に、また食品部門、レストラン部門は別の会社があって、他のお土産物屋さんがテナントとして入居している、そういう形なので、少し分けてお話というか、質問させていただきたいと思うんですけども、市長のお話にありましたように、温泉部門はなかなか今後増加というのは厳しいとは思うんですけども、いろいろと努力されているのはよくわかっております。
まず、リピーターというのが一番大事だと思うので、そういう中では冬桜とかシャクナゲ、カノコユリとか、いろいろと本当に会社のほうが努力していただいて成果を上げられていると思います。
一つ提案というか、お聞きしますけども、今はペットブームでして、ペット連れの人たちが訪れることができる場所を非常に探しています。ペット仲間でインターネットで情報交換しながら、そういうところへ行ったりしております。そういうことで、レストランとか、中の部分は難しいかもわかりませんが、グラウンドゴルフ場などの中にはそういうスペースを設けたらどうかということを御検討いただきたいと思います。どう思われるか、お返事ください。
それで、一番はやはり以前の質問を見ていましても、食事のことについてが一番多く、食事の充実を言われていますが、現在、その食事の充実についてのいろんな取り組みはどのようになされているかをお聞きします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 株式会社マイントピア別子そのものについては、形式的にはマイントピア別子にまた要望していくみたいな形になりますが、私もその役員でございますので、そういう形式的なことじゃなくお聞きになっているんだというふうに思います。
これまで、先ほど申し上げたような、また御指摘いただいたような、さまざまな努力もしてまいっておりますし、そういう四季折々の花、そういうものとか、グラウンドゴルフ場の開設とか、場所全体が公園的な使い方もされているという、そういう利点は出てきております。さまざまな営業努力もしていかなければなりませんので、そういう今のトレンドに合ったようなペット連れとか、いろいろなことについてはまた営業的な検討をさせていきたいというふうに思います。
食事の充実も随分御指摘もいただいております。経営している会社に対してそのような声を伝え、またマイントピア別子と一緒になって改善について取り組んでいるという状況でございます。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
岩本和強議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 食事についてですけども、食事部門は株式会社新居浜料飲マイントピアという会社が入っておられると思います。それで、例えば市内の大型ショッピングセンターなどでしたら、家賃というのは大体基本の固定家賃というのを決められて、それから売り上げに対して何%とかという、そういう形の家賃設定をされているところも多い。もちろん売り上げに関係なく家賃だけというのもありますが、マイントピア別子の場合は、お聞きしましたら、要するに売り上げに対して何%の家賃ということで、よく考えれば初期投資も多分なかったと思いますし、非常に借りる側からしたら安心して借りられる。逆に言えば、その分だけ経営努力が足りなくなってくるんじゃないかと思うんですが、そういう点について、家賃についての考え方とか、今後どうされるかということについてお伺いします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) マイントピア別子の経営そのものに対しては、なかなか私以外は答えにくいところがありますのでお答えをいたしますけど、これは基本的にはマイントピア別子の役員会の中で、あり方についての検討をするということでございます。また、議会から監査委員も出ていただいていますので、そういうルートも通じながら、いろいろな改善やいろんな対応をしていきたいというふうに思います。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
岩本和強議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 先ほど、市長からも御紹介がありましたが、産業遺産をめぐる新しいツアー、先日、愛媛新聞にも大きく掲載されていました。その中で、ボランティアガイドさんの活躍ぶりも紹介されていましたけども、ボランティアガイドさんに対する支援といいますか、例えば最近お会いしてもユニフォームとかキャップなんかも結構色もあせてきたりしておりまして、一新してあげるとか、それからスキルアップのための研修、後継者の養成などについて、これは逆に市がしてもいいんじゃないかと思うんですけど、そういう御予定とかお考えはありますか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 岩本議員さんの再質問にお答えいたします。
ボランティアガイドに対する支援についてでありますが、おっしゃるようにマイントピア別子を楽しく育てる会がボランティアガイド等をやっていただきまして、本年6月には自前でどうも14着ほど新調したと聞いております。
行政といたしましては、基本的にはガイドに必要な観光パンフレットの調達であるとか、ボランティアガイドさんを募集する記事を市政だよりに掲載する、今こういった支援をしております。
先日、新聞でのお褒めの言葉をいただいたわけですが、現在、株式会社マイントピアがさまざまな経営努力をしておりますので、そういったボランティアガイドさんも含めた新たな支援については、今後、行政として考えていきたいと、このように思っています。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
岩本和強議員。
○8番(岩本和強)(登壇) こちら、パネルがありますけども、これはマイントピア別子端出場管理運営費、皆さんのお手元に資料として配付させていただいております。先ほど言った開園時約2億円から2億4,000万円にずっとふえているというのは、これ見ていただいたらわかると思います。
それで、まず平成20年度を見ていただきますと(パネルを示す)、市から約2億4,000万円の管理費をお支払いして、それから青色の温泉収入部分6,700万円、それから黄色の諸収入1,300万円を差し引いたこの赤の部分1億6,000万円が一般財源、いわゆる新居浜市の税金から持ち出されております。この赤の部分ですね、当初は非常に少なかったんですが、これを累計しますと約19億円、今までに市の税金を使っているということです。
そして、この赤の部分の約75%程度は温泉があるためというか、温泉に起因した分の経費。ですから、この平成20年度で言いますと、約1億2,000万円、もし温泉がなければ、単純な話なんですが、要らないという考えにも立てると思います。そういう認識で質問をさせていただきたいと思います。
まず、温泉の赤字を減らすのに、こちらですね(パネルを示す)、この青をふやせばいいんですけど、先ほど言ったようになかなか難しいので、やはり経費の削減といいますか、そういう点で少しお聞きをしたいんですが、先ほどの市長の話でいきますと、委託先の変更は基本的にはできないということなんでしょうか。私は委託先の選定にプロポーザル方式とか、より自由度の高い指定管理とか、極論すれば、無償ででも借りてくれるところがあれば運営をやっていただくという、再度お聞きしますけども、そういう選択肢はもうないんでしょうか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 再質問にお答えいたします。
温泉施設の運営についての委託先の候補、可能性についてでありますが、基本的にはさまざまな選択肢があるものと考えております。今やっております指定管理者を導入すると。もう一点は、マイントピア別子にさらに増資をして全面的な委託をすると。さらには、全く別の業者にあの温泉を管理、業務委託をさせると、こういったことがあろうかと思いますが、基本的には株式会社マイントピア別子の設立経緯、市長が先ほど答弁申し上げましたように、もともと定款の中に公の施設を管理運営するんだということを含めて設立された第三セクターでありますから、今の経営の中でさまざまな選択を探っていくというよりも、現実問題としては今の状態の中でよりいい会社といいますか、形態にしていくというのがまず私は行政としてはやるべき道ではなかろうかと思います。それが行き詰まった時点では、先ほど申し上げましたように、さまざまな選択肢がありますから、その中で新居浜市がとるべき道を選択していくことが必要ではないか、このように考えております。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
岩本和強議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 温泉施設についてですけども、市としての考え方は、いわゆる観光施設ではなくて、福祉施設と考えておられるんでしょうか。済みません、その辺お聞きします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) これは設立のときにもいろいろ議論があって、いろんなやりとりがありましたが、温泉保養センターということで、市民の皆さんにマイントピア別子の温泉を利用していただくことで心身ともに保養をしていただくということが、市が設置をする一番の理由でございます。あわせて観光客の人たちにもくつろいでいただけたらというようなこともございますが、市民に対するそういう温泉保養センターとしての活用をしていただくというのがメーンでございます。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
岩本和強議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 観光施設とかという話であれば、当然採算が合わないんだから、もうおやめになったらということを申し上げたかったんですけども、そういう意味から言えば、市民の人たちが健康増進のために使うというのはいいんですけども、平成20年のデータで見ますと、温泉入場者17万人のうち約51%に当たる延べ8万6,000人を約400人の、いわゆる年間会員の方で占めています。この点を踏まえて、いわゆる市民全体の温泉施設にこれだけの税金を投入する是非についてはどうお考えでしょうか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) マイントピア別子の温泉保養施設については、当初から、今、岩本議員さんおっしゃったような議論があり、額は全く違いますが、当初から一般会計の繰り入れを行うという前提の施設には確かになっており、その額と利用者数、その考え方だろうと思います。
さまざまな公共施設がございます。使用料がかかる、例えば温水プールとかもございますし、そういうところの利用者数とかも、対象はすべての市民ですが、その中でまた利用される人だけが利用していて、利用料では運営は賄えないから、そこに市の一般財源としての政策的な投資をしているということで、市民全体という意味ではどの施設においても、市民全体が利用できる施設ではあるが、利用されている方は確かにそうではないというのは、どの施設も公共施設が持つ性格だろうと思います。
しかし、当初の予定よりは、燃料の高騰などもございましたけど、それに対する負担が大き過ぎるのではないかというところは私どもも考えているところでございます。今後のことを含めて、そのことは大きな問題だろうというふうに思っております。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
岩本和強議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 先ほど佐々木部長からの御答弁でもありましたが、今、そこまで検討する段階ではないということの御認識であるようですけども、先ほども言いましたように、これだけの税金についての是非の議論はもう始めていただきたいと思います。
それと、少し戻りますけども、第三セクターとして株式会社マイントピア別子があります。第三セクターは、はっきり言ってどんな本を読んでも、行政が本来行うものであっても赤字が見込まれると、そういうものについては、いわゆる民間の活力を導入して赤字を減らしたらいいと。逆にもうけるようだったら第三セクターではないとか、結構優しい話があるんですけども、この温泉の委託費とか、いろんなものが今の株式会社マイントピア別子の経営に対してどの程度の貢献をされているんでしょうか、それもちょっとお伺いしたいんですが。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) マイントピア別子から言いますと、市からの委託料が収入ということで、全体の売り上げの50%近くが委託料ということになっております。ただ、その委託料を受けて人を雇っているわけですから、そういう管理委託という業務に対する対価として委託料を受けているということで、そこでもうける、もうけないというところにはなっておりません。必要な経費を委託料として受け取っているということでございます。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
岩本和強議員。
○8番(岩本和強)(登壇) 仮に、委託で影響があればまたこの議論が、私は株式会社マイントピア別子というか、温泉以外のところは本当に市民にとって必要なところだと考えておりますので、それでお聞きしました。
次に、過去の質問を引用してお聞きします。
「地方分権が進み、自立、独立が口癖のように言われる今日、マイントピア別子においても創立から8年ちょっと、10年近くなると思いますが、独立採算の体制を考えるべきではないかと思いますが、いかがでございますか。」これは佐々木市長が市長選に立候補する前の、平成12年6月議会である議員が質問をされたものです。市長になり、また株式会社マイントピア別子の社長となった今の考えはいかがでしょうか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) マイントピア別子に対してのその当時の考え方については、マイントピア別子として運営をしていく上で、今、議論になっているような負担の問題が出てきているということがございました。それと、経営体が第三セクター、各民間企業、市の直営施設というような複合体であるというようなことを、もっと一体化できないんだろうかというのが、その当時議員として考えてきたところでございます。
今現在、その中で運営をしていますと、その温泉保養センター部分だけが仮に違う委託先になったとしても、何らかのプラス効果はあるということは予想されますが、今の状況を根本的に変えるようなものにはちょっとならないだろうということだと思います。
ですから、マイントピア別子が観光施設、あるいはあのゾーン全体は先ほど申し上げたように、市民の皆さん方が公園的な活用も十分できるところですので、そういう意味でのマイントピア別子の端出場ゾーンとしての存続は必要不可欠だろうというふうに思います。
しかし、当初考えていた温泉保養施設というのが、その入場料の、入場者数の変化などがありますので、先ほど余り考えていないというのをおっしゃいましたが、もう十分深刻に考えていますので、今の現状と最初の答弁で申し上げたこれから維持していくのに維持費がまた、更新、更新の予想もありますので、そういうものもきちんと計算した上でいろいろな検討をしていくような、そういう重要な時期に来ているというふうに思っています。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
岩本和強議員。
○8番(岩本和強)(登壇) ありがとうございました。
ことし、新居浜市は民間シンクタンクが行った財政運営採点で全国775市中15位の評価を受けました。これは市長を先頭に職員一丸となり、堅実な財政運営を行った成果だと思っております。
ただ、マイントピア別子温泉部門についての切り込みについては甘いのではないか、このあたりで理事者や議会の真摯な議論が必要なのではないかとの思いで質問をさせていただきました。
マイントピア別子は、新居浜市にとってはなくてはならない施設であり、近年特に重要性を増した施設なのだと思っております。温泉と第三セクターマイントピア別子が双子の赤字でやむなく閉園となる事態だけは何としても避けたいと思っております。
平成16年から3期連続赤字決算が続いていましたが、現場トップが交代した平成19年から2期連続黒字決算となっております。なお一層の経営努力をお願いして、私の質問を終わります。
○議長(村上悦夫) この際、暫時休憩いたします。
午後 2時31分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 2時41分再開
○議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) 協働ネット21の西原司です。
さわやかに質問をしたいと思います。よろしくお願いします。
放課後児童クラブについてお伺いいたします。
市内数カ所の放課後児童クラブに何度かお邪魔をしました。授業を終えた子供たちがランドセルを背負って、ただいまと帰ってくる光景は放課後児童クラブで過ごしたことのない僕にとって、とてもほほえましい光景でした。おままごとをして遊んでいる1年生の男の子たちもいました。遊び方も変わってきたのかなと思った次第です。
せんだって東京都江戸川区のすくすくスクール事業について現地に伺い、担当課から説明を受け、子供たちの様子を見学させていただきました。
すくすくスクールとは、放課後の教室、校庭、体育館など、学校施設の中で児童がすくすく伸び伸びとさまざまな活動ができる事業です。対象は区内の小学生全員、1年生から6年生までです。登録制になっており、一般登録と学童クラブ登録に分かれておりました。
一般登録は、児童にとっての自由な学び場、遊び場として自己責任で利用し、参加する、しない、何時まで遊ぶ、お迎えの有無などは各親子で話し合って参加します。保護者負担はありません。
学童クラブ登録は、就労などによって放課後に留守になる家庭の児童を預かり、育成を目的に、参加日、時間の管理だけでなく、さまざまな保護機能を持たせています。育成料として、月額4,000円の保護者負担です。
一般登録の子供も学童クラブ登録の子供も一緒に遊んでいます。現在、江戸川区内には73の小学校があり、すべての小学校がこのすくすくスクール事業を実施しています。登録児童数は2万4,266名で、一般1万9,589名、学童4,677名で、全児童の63.6%が登録しています。
この事業を管轄しているのが福祉部局でなく教育委員会でありました。各すくすくスクールごとに地域のサポートセンターを組織し、児童からのリクエストの実現を図るため、地域、保護者、学校、行政と密な連携を図り、地域の方々の協力体制が行き届いていました。
見学させていただいた船堀小学校では、サポートセンターの皆さんの協力のもとに、体育館で絵画教室を楽しんでいる最中でした。本市においても地域のサポートセンターのような組織を整備し、放課後の子供たちの居場所での支援をしていただけたらと思うが、御所見をお伺いいたします。
次に、保護者会についてです。
市内の放課後児童クラブすべてには保護者会は組織されていません。指導員からの設置の要望はなかったのか、また現在まで設置していない理由をお聞かせください。
保護者会を組織することで、放課後の子供の環境は少しは変わってくると思いますが、今後も設置する考えはないのか、お伺いいたします。
次に、放課後児童クラブの指導員についてです。
本市では40名の指導員の方と日々雇用による指導員の方が数十名働いております。指導員の平日勤務は14時から18時までで、長期休業においては8時30分から18時までの勤務時間であります。指導員が安心して働き続けられる労働条件の向上が必要です。国の補助単価の上乗せが必要ですが、今後、指導員の配置、勤務体制についてはどのように考えておられるのか、お伺いいたします。
指導員の仕事は、子供に責任を負っている重要な仕事であります。子供の健康・安全管理、集団での安定した生活の維持、遊びや活動、行事などを通じての成長への働きかけ、家庭、学校との密な連携など、子供を迎え、子供が帰るまでいろいろと準備、作業などがあります。そのためには、指導員としての力量を向上させる研修体系の確立が必要と思われます。
本市の指導員に対する研修予算は3万円と伺っています。しっかりとしたカリキュラムによる研修体制が必要不可欠だと思いますが、現在の体制はどのようなものでしょうか。今後の研修体制についてもお伺いいたします。
次に、放課後児童クラブの徴収金についてです。
現在は1カ月3,000円、夏休みなどは6,000円を徴収しております。放課後児童クラブの徴収金を、保育所の保育料と同じように前年度の所得に応じた額を徴収するように改めることができないかと考えます。
子供たちの今後のニーズや施設環境整備など、放課後児童クラブの環境をよりよいものにしていく必要があると思いますが、定額式から応能式に変更すれば、幾らかの歳入増が図られると思いますが、御所見をお伺いいたします。
次に、放課後児童クラブに通う子供たちについてです。
夏休みに2カ所の放課後児童クラブを訪問し、夏休み中の子供たちの様子をうかがい、子供たちとしばしの間過ごさせていただきました。伺った2カ所のクラブは、おおむね毎日元気で通っているとのことでした。
ことしの夏は冷夏でありましたが、子供たちの水分管理が気になりました。水筒を持ってきておりましたが、水筒の水分補給だけでは足りないのではないかと思います。
あるクラブでは、子供たちから実費徴収し、ウオーターサーバーを設置しておりました。他のクラブでは500ミリリットルのペットボトルを持参してもらい、名前を書きクラブで保管を行っているところや、ポットでお湯を沸かし、お茶をつくっているクラブもありました。全くやっていないクラブもあるとお聞きしています。通うクラブによって、水分管理についてまちまちであることに疑問を感じました。
9月以降もまだまだ暑い日が続きますが、学校の水飲み場の水は安全であると思いますが、水分管理の対応についていかが考えておられるのか、お伺いいたします。
次に、発達障害を要する児童への対応についてです。
受け入れに当たっては、どのような配慮をしておりますか。施設環境の工夫や設備等についての配慮、児童とかかわる上での配慮などがあると思いますが、お伺いいたします。
最後に、4年生以降の居場所の確保についてです。
市内の放課後児童クラブは1年生から3年生までであります。前段で江戸川区の事例を述べましたが、保護者から4年生以降の受入場所について相談されたことがあります。放課後児童クラブに通っている児童の保護者から、4年生以降の居場所について、希望はどのような状況なのか、本市として今後どのような対応を考えているのか、お伺いいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 西原議員さんの御質問にお答えいたします。
放課後児童クラブについてのうち、放課後の子供たちの居場所の支援についてでございます。
平成19年度より、文部科学省の放課後子ども教室推進事業と厚生労働省の放課後児童健全育成事業を一体的、あるいは連携して実施する放課後子どもプランがスタートしました。
放課後子どもプランは、放課後や週末などに子供たちが安全で安心して健やかにはぐくまれるよう、地域の特性を生かし、全国でさまざまな取り組みが行われておりますが、両省の設置目的や運営方法の相違から、その連携は必ずしも円滑には進んでいないのが現状でございます。
東京23区を初め大都市におきましては、児童の安全な居場所の確保の必要性もございますことから、全児童を対象とした学校施設開放型の子供の居場所づくり事業が推進されておりますが、本市におきましては、学校だけでは学ぶことのできないさまざまな体験学習や異年齢の交流を促進する活動に重点を置いた事業が、土曜日を中心に7教室開催されております。地域のさまざまなボランティアの協力によって地域力が強化され、参加する児童の生きる力をはぐくむ貴重な機会であると認識いたしております。
しかしながら、これらの事業は公民館において行われるものがほとんどであり、放課後の児童を受け入れる体制にはなっておりません。全児童を対象に事業を推進するには、児童の安全管理、地域のボランティアの確保、学校施設の開放など、幾つかの課題がございますことから、現段階ではすべての学校において同質の事業を展開することは困難であり、今後とも両事業の連携について検討してまいります。
○議長(村上悦夫) 近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 放課後児童クラブについてお答えいたします。
まず、保護者会についてでございます。
平成19年3月に保護者を対象に実施したアンケートでは、保護者会の結成には消極的な意見が多く、結成には至っておりません。また、指導員からの設置要望もございません。
保護者会につきましては、保護者の皆様の自主的、自発的な取り組みが重要だと考えており、今後もクラブだより等を通して保護者会の必要性について働きかけてまいります。
次に、放課後児童クラブの指導員についてでございます。
指導員の配置につきましては、愛媛県の補助基準に準じ、利用児童数に応じて各クラブ2名から3名の指導員を配置いたしております。
指導員の勤務体制につきましては、平日は14時から18時までの4時間勤務、土曜日、長期休業期は8時30分から18時までクラブを開設しておりますが、4時間から5時間勤務で交代制をとっております。
指導員が安心して働き続けられる労働条件の向上は必要と考えますが、勤務時間が放課後という短時間ということを考慮いたしますと、現在行っております非常勤職員としての雇用はやむを得ないものと考えております。
次に、研修体制についてでございます。
指導員研修につきましては、学期ごとにテーマを設け、放課後児童クラブの指導員全員を対象とする専門講師の講演及び実技講習などの実施や、愛媛県で行われる研修会への派遣等によりまして、資質の向上に努めているところでございます。
ことしは5月に愛媛県で開催された学童保育講座に指導員を派遣し、8月には発達障害のある児童への対応について研修を実施いたしております。また、12月には愛媛県の派遣研修、10月、2月には市主催の研修会を予定いたしております。
指導員の役割は、児童の健康管理と安全確保を図りながら、遊びを通して自主性、社会性、創造性を培い、基本的な生活習慣や自立に向けての援助を行うことでございますが、児童虐待や発達障害等、特に配慮を必要とする児童への対応など、指導員に求められているものは高度化、多様化していると認識しております。したがいまして、今後におきましても体系的な研修を行い、指導員のレベルアップを図ってまいります。
次に、放課後児童クラブの徴収金についてでございます。
徴収金につきましては、大島・別子山を除く全小学校校区に児童クラブが整備された平成15年度に有料化を図りましたが、このときの徴収金の考え方といたしましては、放課後児童クラブの運営に係る事業費のうち、補助基準額を県と市で負担し、これを超える額は受益者負担の観点から利用者負担していただくこととし、徴収金を月額3,000円、8月のみ6,000円と算定したものでございます。
現在、県下の放課後児童クラブにおきましてもすべて定額式であり、応能式への変更につきましては、事務の煩雑化、保護者への負担増が生じますことから、今後も現在の定額式を継続してまいりたいと考えております。
次に、夏休み中の児童の水分補給についてでございます。
夏場における水分不足は脱水症状等、大変危険な状況を引き起こしますことから、各クラブに対応策を徹底しているところであります。冷蔵庫等、必要な備品も購入いたしております。基本的には、児童のお茶は水筒に入れ携帯した上で、不足した場合にはクラブで準備したお茶などを提供するようにいたしております。
次に、発達障害児童への対応についてでございます。
障害児等、特に配慮を必要とする児童の受け入れに当たりましては、障害の程度や登録児童数と指導員の配置状況など、それぞれのクラブの状況により、受け入れが可能なクラブで可能な限り受け入れをいたしております。今年度は6クラブで6人の障害児を受け入れておりますが、このうち発達障害の児童は2人でございます。
また、指導員につきましても、これまでも発達障害のある児童への理解、対応を深める研修などによりまして、発達障害のある児童への対応を学びながら、教室内外の危険箇所を事前にチェックするなど、事故予防に努めるとともに、児童の発達に有効な遊びを提供するなど、それぞれのクラブで工夫し運営しております。
また、児童クラブで受け入れが困難な児童につきましては、障害児の放課後児童クラブ「ぴあ」での受け入れを行っております。
最後に、小学4年生以降の受け入れについてでございます。
平成21年3月に行った次世代育成支援に関するニーズ調査で、小学4年生以降の放課後の過ごし方について望むことについての回答では、高学年ではクラブ活動など、習い事をさせたいが29.7%と最も多く、放課後児童クラブを利用したいは4.4%となっております。
また、国のガイドラインでも小学校1年生から3年生の児童が対象とされており、4年生以上の児童については、発達状況等を考慮して必要に応じて対象とすることができるとされており、これまでも受け入れをしてまいりました。
今後におきましては、児童クラブ施設の改修等、児童の処遇環境の改善を最優先に取り組んでまいります。
○議長(村上悦夫) 西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) 水分管理のところで1点お伺いしたいのですが、不足した分はクラブが提供しているということなんですが、これ放課後児童クラブは学校内にあるわけですが、僕なんかは普通に疑問に思うんですが、何で調理室があるのにやかん1つのお茶が沸かせないのかなというふうに思うんですが、その疑問にはどうお答えになりますか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 西原議員さんの再質問にお答えいたします。
水分補給の件でございますが、今、放課後児童クラブは市内に18カ所、そのうち児童センターで運営している放課後児童クラブが3クラブ、残りの15クラブにつきましては学校、その他旧の公民館の跡であったり、そういったところで開設をしております。
放課後児童クラブの空き教室の利用につきましては、部屋をお借りしているという現状になっていますので、その中に電気ポットなり、そういったものでお湯を沸かして、補完用のお茶をつくっているというクラブと、あとは保護者の理解のもとで家から持ってきたペットボトルを冷蔵庫で保管して補給をしているというクラブに分かれております。
学校自体の施設利用につきましては、やはり学校の管理運営上、私どもが放課後児童クラブとして借りている施設を利用するということにとどまっておりますので、トイレも含めまして、そういったところはオーケーですが、現状ではその空き教室のみの利用ということになっております。
○議長(村上悦夫) 西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) 学校の管理運営上ということなんですが、水分という観点から1つ事例を挙げて申し上げたんですが、私も市内の放課後児童クラブへ行って肌で感じるのは、学校と学童というのはもう全然別なものだというような意識が学校の側にもあるし、学童の保護者の方も先生方も、そういう意識があるんじゃないかなというふうに思うんですが、その点はどうですかね。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 再質問にお答えいたします。
学校と学童の区分というか、そういった質問でございますが、私自身の考え方で言わせていただければ、学校も学童もそこに通う小学校の子供ということの位置づけであれば、当然同一の扱いというものになろうかと私は思います。
ただ、この放課後児童クラブが法のたてりでいきますと、児童福祉法というたてりの中で厚生労働省の管轄になると。一方、学校については文部科学省の管轄になるということで、やはり国の大もとの省が違うという大きなところに制度的なものの違いというか、問題が発生しているのかなと。
しかし、学童であっても、そこの児童であるということには間違いがないので、同じような扱いをしていくのがいいとは思っております。
○議長(村上悦夫) 西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) 先ほど教育長のほうから御答弁をいただいたんですが、放課後児童クラブで質問すると、福祉部と教育委員会が一緒にお答えしていただくという、こういう融合というのはうまく連携がとれていると僕自身は思っているんですが、でもこの学校に通っている子供たちがその学童保育を使っているわけですね。
私は江戸川区のすくすくスクールの事例でやっぱりいいなと思ったのは3点なんですね。その子供教室の部分と学童保育の部分がうまく融合している点が1点と、指導員とサポーターの地域の方々の機能もうまくいっていると。そして、学校施設の活用の機能というところもうまく利用できているという、この3つの点がすばらしい。すべて江戸川区のようになれとは思いませんが、すごく理想的な形だろうというふうに思っています。
この江戸川区ももともとは福祉部が所管だったわけで、平成14年には福祉部と教育委員会が一緒になってこのすくすくスクール事業を立ち上げていって、平成17年には教育委員会に移管して事業が行われています。
私は、放課後児童クラブというのはただの放課後の居場所ではないなと、いろんな方のお話を聞いたり、今の新居浜市の学童保育の現場を見させていただいて、子供の様子や、そして指導員の方のお話を聞く中で、やっぱり学校でもできない、地域でもできない、放課後児童クラブだからできる教育の場だろうというふうに思っているんです。
教育長、やっぱりそういう方向に今後なっていくべきだろうと僕は思うんですが、今は福祉部、児童福祉課が所管ですが、ゆくゆくは教育委員会がこの点を担うというようなお考えはないのか、それが一番理想的だと思うんですが、お答えをいただきたいと思います。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 西原議員さんの再質問にお答えします。
1人の子供を福祉部と教育委員会で分けて扱うのかというふうな意味合いじゃないかなというふうにとらえております。私も西原議員さんのお考えと同様な気持ちもあります。
ただ、現在までの法のたてりというのがあって、自分自身も実はずっと中学校畑であって、放課後児童クラブという意味合いが教育委員会へ来るまでわかりませんでした。ここに入ってから放課後児童クラブの設置について福祉部と教育委員会がいろいろ話をして、より子供たちにとっていい場所はどこかというふうな形での対応をしてきたつもりです。そういうふうな形で大生院校区の居場所づくりをどうしたらいいかというのを検討してきました。
じゃあ、今後どうするのかといったときに、やはり世の中の流れに向いていくんじゃないかなと思います。発達支援についてでも一緒です。やはりいろいろな思いが通じていくんじゃないかと、そういうふうな対応でしていきたいと思います。
なお、先ほど福祉部長さんも答えられましたが、教育委員会もそういう水分補給ということについては、やはり同じ学校の子供のことですから、できる範囲のことは改めてまた学校現場とも話し合っていきたいと思います。
○議長(村上悦夫) 西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) ぜひ、その点のところをしっかり福祉部と教育委員会の融合をうまくしていっていただきたい。特に発達支援の問題であるとか児童虐待といったような問題が起こったときに、やはりいい連携をしていかないと子供たちのためにもならないし、そこを利用しているのは、だれが主役なのかといったらやっぱり子供たちだろうと思います。そういう余り声を出せない子供たちの声を、ぜひ今後も受けとめてもらいたいし、僕はゆくゆくはこれは教育委員会がしっかりとやってくれるものだというふうに、今の教育長の答弁を聞いて思いましたので、その辺の議論もぜひ進めていただきたいと思いますので、要望ですので、どうぞよろしくお願いします。
それでは、次の質問に移ります。
DV防止に向けての支援についてお伺いいたします。
DVとは、夫や恋人のような親密な関係にある、または関係にあった男性から女性への支配とコントロールするための暴力を指し、身体的暴力だけではなく、精神的、性的、経済的、社会的暴力があります。
内閣府が2002年、二十歳以上の男女4,500人を対象に3,322人が回答した調査では、5人に1人が身体的暴力を受けており、2006年の調査でも3人に1人との結果が出ています。4人に1人が配偶者から暴力を受け、20人に1人が殺されるのではないかと考えているとの調査報告も上がっています。男女間における暴力について、依然として被害が潜在しており、深刻な事態に陥るケースをうかがい知ることができます。
本市での男女間における暴力の状況はどのようなものでしょうか。配偶者間の暴力被害の相談件数が平成19年度は272件、平成20年度は280件と伺っております。通報者の状況、相談者の年齢状況、暴力の内容についてお示しください。あわせて、近年の相談者の傾向及び特徴についてもお伺いいたします。
配偶者暴力防止法の一部が改正され、平成21年2月に愛媛県配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する基本計画の策定が行われました。市町のDV施策への支援の重点目標が新設されました。努力義務でありますが、本市においても基本計画の策定と配偶者暴力相談支援センターの設置が求められています。今後の計画の見通しはどのようになっていますか。基本計画策定の時期、またスケジュールはどのような手順で行われますか。その中身についてどのような目標を掲げ、体系化されようと考えているのか、お伺いいたします。
次に、DV相談体制についてです。
本市では、DV被害者相談を電話及び面接相談で行っております。DV相談員3名の方が対応されているとお聞きしております。相談者に対し、適切なアドバイスや法律を要する相談、または総合的、多角的に問題をとらえるような組織的な対応が求められます。DV相談員には相談能力の向上のための研修、関係機関との連携と情報の共有が必要不可欠であると思います。今後、DV相談員を養成していく上で、本市ではどのような取り組みを行うのか、お伺いいたします。
現在のDV相談員は非常勤職員であります。電話相談では週1回の4時間勤務、1カ月で16時間の勤務とお聞きしております。DV相談員は、電話、面接だけの相談対応で終わることなく、相談者に対し裁判所への同行支援、住まいの確保への支援など、幅広い支援を行っているとお聞きしております。DV相談員に対しての現在の処遇について、どのように考えていますか。今後のDV相談員の体制についてもお伺いいたします。
相談者、被害者に対して、関係機関との連携により支援することが求められます。本市では、DV対策連絡会議が設置され、年1回会議が開催されております。あわせて専門部会を設置しているようですが、どのような役割を果たしていますか、お伺いいたします。
次に、DVサポーターについてです。
本市が独自にDV被害者サポーターの登録を行い、登録カードを保持し、支援活動を行っているとお聞きしております。このDV被害者サポーターの方々はどのような活動を行っていますか。あわせて、このサポーターの方はどのような方々と連携し、支援を行っていますか、お伺いいたします。
次に、相談者、被害者についてです。
保護の実施に当たっては、被害者や同伴者の安全の確保を最優先に取り組む必要があります。一時保護の受入体制はどのようになっておりますか。また、同伴児童への支援については、心のケアなど、支援が必要な場合があると思いますが、同伴児童への対応についてお伺いいたします。
そのほか、近年、外国人の方のDV相談などがあると思いますが、外国人への配慮はどのように行っているのか、あわせてお伺いいたします。
最後に、デートDVについてです。
デートDVとは、配偶者関係のないカップルの間に起こる暴力を指します。DVの特徴に加えて、思春期、青年期の特徴的な心理や性意識や行動が影響しているとのことです。
にいはま女性ネットワークが「デートDVを知ってる?」のパンフレットを作成し、啓発活動を行っております。中高生になると、思春期特有のいらいら感があったり、相手に伝えたい方法がわからないまま暴力的な言葉や行動であったりすることがあると思います。デートDVについて、学校教育の現場ではどのような対応をされていますか。今後、予防教育はどのように考えているのか、お伺いいたします。
あわせて、思春期の子供たちの心を、成長していく過程においてどのような配慮をしているのか、お伺いいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) DV防止に向けての支援についてのうち、基本計画の策定及び配偶者暴力相談支援センターの設置についてお答えします。
基本計画の策定については、県内の市町のうち策定している市町はなく、また配偶者暴力相談支援センターの設置についても、当市に設置する必要性を含め、今後、調査及び検討を行っていきたいと考えております。
次に、DV相談員を養成していく上での取り組みについてでございます。
現在、3名のDV相談員がおります。それぞれ愛媛県が開催する相談担当職員基礎研修への参加、愛媛県女性総合センターが行っている研修等への参加、及び県外への先進地研修の実施、また内閣府の配偶者からの暴力被害者支援アドバイザー派遣事業を利用して研修会を開催するなど、DV相談員の養成のために積極的に取り組んでおりますが、今後においても引き続き、なお一層積極的に取り組んでいくよう考えております。
次に、DV相談員に対しての処遇につきましては、通常の相談員報酬とは別に、相談日以外の緊急及びフォロー相談に対応できるような報酬を予算化しております。また、今後のDV相談員体制についても相談数の増加傾向を見定めながら対応してまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(村上悦夫) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) DV防止に向けての支援についてのうち、デートDVについてお答えいたします。
現在、学校教育では、学級活動、道徳、保健体育などの学習と関連させ、男女相互の理解と協力、人権尊重と男女の平等、男女共同参画社会と自分の生き方などの題材を設定した学習を進めておりますが、御質問の具体的なデートDVについては、十分な対応ができていないのが現状です。
つきましては、予防教育として、まず教職員への研修を進めていくことが第一であり、相談活動としての受け皿であるスクールカウンセラーやハートなんでも相談員、スクールソーシャルワーカーなどと連携をしていく中で、教職員の研修の充実を図り、早期発見、早期解決を目指すための校内体制の整備を行います。その上で、具体的な事例を通して、デートDVとは何かについて正しく知り、お互いの人格を尊重することの大切さを学ぶ場や指導方法の検討を行ってまいりたいと考えております。
また、デートDVを含むDVに関しては、家庭環境や家庭の教育力の影響もあり、子供は自分の親の行動や考え方から学ぶところが大きいと考えられますので、家庭との連携を図る中で、明るい家庭づくりへの啓発をあわせて行う必要があると感じております。
次に、思春期の子供の心の成長する過程での配慮でございますが、デートDVについては、自分が被害者であるにもかかわらず、理不尽な暴力に気づくことができなかったり、周りに助けを求めにくかったりという心理状況にあることを考えると、問題が表面化しにくいという特徴があるため、思春期の子供たちの気持ちに十分寄り添う中で、被害者も加害者も生まない適切な対応をしていかなければならないと考えております。
○議長(村上悦夫) 前垣市民部長。
○市民部長(前垣芳郎)(登壇) DV防止に向けての支援についてお答えいたします。
まず、本市での男女間における暴力の状況についてでございますが、平成20年度の相談状況の実績では、男性が女性に対するDVの割合が93.9%、女性が男性に対するDVの割合が6.1%となっております。
次に、本市のDV被害者相談状況のうち通報者の状況につきましては、平成20年度の実績では、相談件数280件のうち本人からの通報が167件で59.6%、本人以外からが113件で40.4%となっております。本人以外の内訳としては、警察関係からが43件、医療機関からが36件、友人からが10件、その他相談機関、行政機関及び親族からとなっております。
相談者の年齢状況については、多い順に40歳代が87件で31.1%、30歳代が83件で29.6%、20歳代が43件で15.4%、50歳代が41件で14.6%、その他60歳代が17件、70歳代が7件、10歳代が2件となっております。
また、暴力の内容につきましては、身体的暴力が151件で53.9%、精神的暴力が92件で32.9%、その他子供への暴力が24件、経済的暴力が6件、社会的暴力が5件、性的暴力が2件となっております。
次に、近年の相談者の傾向及び特徴といたしましては、相談件数は年々増加傾向にあり、特に近隣市在住者からの相談が増加してきております。
また、相談内容については、精神的暴力が増加してきており、借金、不倫、ギャンブルなどの要因による相談が多くなっております。
次に、新居浜市DV対策連絡会議の専門部会につきましては、DV相談の事案の中で具体的な支援内容について関係機関の担当が集まり、早急に検討する必要があるという個別事案が発生した場合に会を開催し、その事案の具体的な支援等について検討協議を行っております。平成20年度では3回専門部会を開催いたしております。
また、専門部会まで開催せず、DV相談の事案によっては、関係機関へ出向いたり、関係課所の担当者と具体的な支援、対応等について直接協議を行ったりする事案もあり、事案個々に対応しております。
次に、DV被害者サポーターについてでございますが、まず支援活動の内容については、主には保護命令及び離婚調停の申し立てを行う際の地方裁判所及び家庭裁判所への付き添いで、その他として就職試験等への付き添い、病院への付き添い等となっております。
また、DV被害者サポーターは、多くの場合、DV相談員と連携し支援を行っており、平成20年度の活動実績は19件で、延べ22人のサポーターが支援活動を行っております。
次に、一時保護についてでございますが、一時保護受け入れの体制については、県の担当者と十分に連絡をとり合い、連携を図りながら対応を行っております。また、同伴児童の心のケア等の支援が必要な場合には、児童相談所、医療関係、学校等と連携し進めております。
次に、外国人からのDV相談については、平成20年度は3人から相談があり、言葉の問題など、他の相談者以上に援助が必要な場合がありますことから、警察、児童相談所などの関係機関と連携を十分とりながら、相談員が個別に対応しております。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) どうも御丁寧な答弁、ありがとうございました。
近隣市の状況も大変多いというふうなお話があったんですが、具体的に西条市や四国中央市だろうと思うんですが、その辺、事例の内容について、DV相談員さんを含めてどのような関係で支援を行っているのかというのを1点お伺いしたいのと、DVサポーターとの連携、同行支援など、大変重要な役割だろうと思います。DV相談員さんとうまく連携をされていると部長の答弁があったんですが、私が聞く中には、何かそんな雰囲気でもなかった感じですので、その辺はうまくいっているんだろうと認識いたしますが、その辺のところを今後どういうふうに連携というのを強化していこうとお考えなのか、その2点、お伺いします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。前垣市民部長。
○市民部長(前垣芳郎)(登壇) 再質問に御答弁申し上げます。
近隣の被害者の方が最近ふえておるということで、どのような支援を行っているのかというようなことでございますが、市内の被害者と同様に、先ほど申し上げましたようないろんな通報がありまして、相談があるわけでございますので、同様の対応の仕方で行っております。
それと2番目に、DVサポーターの支援の動向ということでございますが、私の聞くところでは、先ほど申しましたように、スムーズにいっておるというふうに聞いておりますが、なおより一層相談員さん、またこのサポーターさんとのコミュニケーション等を十分とりながら連携に努めてまいりたいというふうに思っております。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) ありがとうございました。
指導員も3名という少ない中でこれだけの相談件数をこなして支援していただいているのは大変感謝を述べたいと思います。
さっき部長の答弁の中にも、精神的暴力が大変多いというお話もありましたが、相談をしていく側にとってみたら、いろんな知識とかカウンセリングの研修を学ぶことというのはすごく大事な部分ではあるんですが、相談員自身のバーンアウトであったりとか代理受傷を防ぐ内容というのは、私はこのDV関係に関しては非常に重要な部分じゃないかなというふうに思っています。そのあたりの、研修じゃないんですけども、相談員自身のそういうバーンアウトを防ぐ内容ということに関しては、今後どのように考えておられるのか、お伺いしたいと思います。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。前垣市民部長。
○市民部長(前垣芳郎)(登壇) 再質問に御答弁申し上げます。
相談員自身の心のケアといいますか、そういうことの御質問であったかと思います。
相談員は非常に人の命、即命にかかわるということで、ぎりぎりの対応をやっておりまして、非常に相談員さん自身の心の問題というのは、実は私も大変心配しながら一緒におります。
研修と申しましても、相談員さんの場合は、他市の相談員さん、または講師の先生等と会話をしていく、研修の中だけではなくて、研修が終わってから後の会話といいますか、そういうのが非常に心を和ませると、そういうふうに相談員のほうから聞いております。
そういうことで、私どもといたしましては、県内、また県外への相談員さんの研修につきましてもきめ細かく対応をしておるつもりでございますが、なお3名ということで、最近相談員さんを増加させていただいております。そういうことで、一人一人の研修機会といいますか、その充実を図っていきたいと考えております。
以上でございます。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
西原司議員。
○2番(西原司)(登壇) ありがとうございました。
DV相談をされた被害者の方のお話を伺ったことがあるんですが、電話して本当に命がつながったというふうにお聞きした方がおりました。それはある意味大変うれしかったわけで、県内の中を見ても、県よりも大変いい相談体制であるということは、私はこれは大変誇りに思うべきだし、よりそれをもっと充実してもらいたいと思います。
男女の人権を尊重する地域づくりがより一層進むことを願いまして、質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。
○議長(村上悦夫) 古川拓哉議員。
○4番(古川拓哉)(登壇) 自民クラブ、古川拓哉です。
本定例会最終の登壇となり、質問も先輩の議員たちと重なっている部分というのはありますが、割愛をすることなく、確認の意味も込めて質問させていただきたいと思います。
それでは、通告に従いまして質問を進めていきたいと思います。
別子山の振興と整備についてお伺いします。
平成の大合併と言われた中にあって、愛媛県は全国で最も模範的合併であるとの評価を得ています。その中で先陣を切るようにして、平成14年4月、新居浜市と別子山村が合併協議会を設置し、別子山村が生活圏において深いつながりを有していた旧宇摩地域と決別し、新居浜との合併を選択した背景には、新居浜市との間に歴史、文化を共有してきたという事実が存在したことにほかならないと考えます。
しかしながら、一方では別子山村にとってこの選択は、苦渋の選択であったことも推測されます。新居浜市と別子山村は、元禄時代の初期、別子銅山開鉱以来、長い年月をともに栄えてきたという共通の歴史の上に、21世紀を迎えた新たな地域づくりの中で、愛媛県における中核都市としてさらなる発展を遂げようとする価値観のもと、合併という結論に至ったと考えます。
平成15年4月に、無事合併実現に至ったのは、行政区の違いはありながらも、お互いをこれからも支え合っていくべきパートナーとして認め合うことで、まちづくりの将来ビジョンを「~共に創る自然の営みと人の営みが響きあうまち~」と定めることができたのだと思います。
みずから考え、みずから行う地域づくりは、地方分権においては非常に重要なことであり、中でも歴史を共有するということは、市民の連帯感の高揚においても相乗的な効果に結びつくことと考えますが、合併時に描いてきた将来像がどう実現に至ったのかも検証されなければなりません。
合併実現以来6年を経た現在、そのメリットとデメリット、別子山の人たちの抱く感情を佐々木市長はどのように把握されているのか、その上に立って当初描かれた将来像と現在描かれている将来像において乖離は生じていないのか、そのようなことを思案しながら質問に入りたいと思います。
当然のものとして、新市建設計画を初めとするさまざまな関係計画がありますが、別子山で暮らす人々は、何よりも新居浜市のかじ取り役である佐々木市長がどのような思いを地域に対して持っているかが、地域住民を含めた関係者の関心の高いところです。
新居浜市が四国屈指の工業都市へ発展する礎となった地であり、現在も工業用水として、また市民の命を守る水源地として、別子ダムより豊かな水の恵みも得ています。実態として多くの恩恵を受けている事実も踏まえて、佐々木市長が考える別子山の将来像についてお伺いをいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 古川議員さんの御質問にお答えします。
別子山の振興と整備について、別子山の将来像はということについてでございます。
今も御紹介がありましたように、別子山地区は平成15年4月に本市と合併して7年目を迎えております。これまで合併による新市建設計画に基づき、両地域の一体化、地域住民の福祉の向上、また地域活性を図るため、総合的かつ計画的にさまざまな事業を展開しているところでございます。
新市建設計画での新市における別子山の役割といたしましては、都市住民の自然との触れ合いや自己の再発見を求める中で、市内外の住民を対象とした森林と調和のとれたレクリエーション、生涯学習、自然学習の場として、別子山のすばらしい自然を活用するとなっております。
また、整備方針として、地域力の向上、地域活性化を図るため、生活環境の整備、定住促進、交流促進、産業振興を4本の柱としていまして、諸事業を実施しているところでございます。
今後の別子山が目指す方向といたしましては、とりわけ生活道路の整備や交通サービスの確保に努め、地域住民が安全に安心して生活できる地域にすること、また恵まれた地域資源を生かし、地域内外との交流を促進し、魅力ある別子山の実現を図ること、この2つが重要課題ではないかと認識をしております。
そして、これを実現するためには、新市建設計画における諸事業の推進はもちろんでございますが、豊かな自然や別子銅山産業遺産群などの地域資源を生かした観光事業や別子山の新たな魅力の発掘のために新規事業を開拓し、地域活性化を図ってまいりたいと存じます。
四季折々に変化に富んだ景観を楽しませてくれる赤石の山々や銅山川のせせらぎを持つ別子山は、まさしく自然の宝庫そのものでございます。その自然と触れ合いのできる魅力ある別子山にしていきたいというふうに考えております。
○議長(村上悦夫) 古川拓哉議員。
○4番(古川拓哉)(登壇) 新居浜市・別子山村での合同議員懇談会や事務担当レベルでの協議を経て、平成14年4月に新居浜市・別子山村合併協議会が設置され、その中で合併後の新市を建設していくための基本方針を現実のものとするために定めたものが新市建設計画でありますが、計画期間終了予定の平成25年度まで、残すところ4年余りとなった現在の進捗状況と課題についてお伺いをいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。高橋企画部長。
○企画部長(高橋俊夫)(登壇) 新市建設計画の進捗状況と課題についてお答えいたします。
まず、別子山地区の新市建設計画の進捗状況についてでございますが、別子山地区に関する32事業のうち平成20年度までに完了いたしました事業は、別子山地区の移動通信電話のエリア拡大のために、平成17年度に携帯電話基地局の建設、光ケーブルの敷設などの移動通信用施設整備を行いました移動通信等施設整備事業など、10事業でございます。
また、今年度完了する予定の事業といたしましては、木造平屋建て4棟4戸の住宅を建設いたします活性化推進住宅建設事業、別子小中学校敷地内に40トン級の耐震性貯水槽を地下に埋設いたします消防水利整備事業など、3事業でございます。
そのほか、現在実施中もしくは来年度以降に実施予定の事業といたしましては、平成15年度から実施しております別子山診療所開設事業や今年度に設計、平成22年度に親局及び別子山地区の戸別受信機等の整備を予定しております防災行政無線整備事業、別子山地域バスの運行をいたしておりますバス路線開設事業、別子山地域内の市道、林道整備など、16事業がございます。
次に、新市建設計画の推進のための課題といたしましては、事業の方針や詳細などが未決定の重要な事業が3事業ございます。
まず、筏津山荘改築事業につきましては、現在、地域住民や関係者と協議を重ねておりますが、今後は具体的な手法等を取りまとめ、早期に事業着手したいと考えております。
次に、別子山飲料水供給施設整備事業につきましては、現在使用している小規模水道施設を再編した施設の整備等を行うもので、今年度は水質、水量検査などの現況調査や住民への意向調査、説明会を経て、基本設計に着手しております。今後は、地域の意向も考慮しながら、協議が整えば平成22年度に実施設計を行い、平成23年度から整備していく予定です。
次に、消防分団詰所整備につきましては、別子山地区では消防分団詰所が弟地と天皇の2カ所、車庫が瀬場と成の2カ所の合計4カ所に分散されており、施設や車両の維持管理が困難な状況であるため、消防分団の再編や詰所、車庫の設置場所について関係者と協議しながら、建設時期、建設場所等を選定する予定です。
いずれにいたしましても、新市建設計画に登載された事業につきましては、別子山村との合併時に設置された合併協議会で協議、決定された事業であり、優先して実施すべき事業でありますので、今後も計画的な進捗管理をしてまいりたいと存じます。
○議長(村上悦夫) 古川拓哉議員。
○4番(古川拓哉)(登壇) この新市建設計画ですが、部長さんも言われたように、平成15年、合併したときの新居浜市と別子山村との約束事ですので、しっかりと現実のものに。なおかつ、そこで暮らす人の意見などをしっかりと吸い上げていただいた上で実現のものとしていただきますようにお願いいたします。
続きまして、8月6日掲載の愛媛新聞の記事によりますと、隣の四国中央市において公共交通空白地帯解消策などを行政と市民が話し合う四国中央市地域公共交通活性化協議会の会合上で、市側より来春に予定されているデマンド型タクシーの運行エリア拡大にあわせて、せとうちバスの4路線に支出している補助金を廃止する考えが明らかにされました。その4路線の中には、川之江から別子山に至る運行系統も入っており、住民の足として長年親しんできたせとうちバスの路線がなくなることが確実になりました。
現在の状況としては、別子山から三島高校へ通う生徒2名や四国中央市に通院している複数の利用者がおり、通学や通院にバスを使っている交通弱者の足が奪われてしまう可能性があります。現在の四国中央市、せとうちバスの動向と別子山住民の意向、さらには新居浜市の対応策についてお伺いをいたします。
○議長(村上悦夫) この際、暫時休憩いたします。
午後 3時45分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 3時53分再開
○議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 住民の交通手段の確保についてお答えいたします。
古川議員さん御案内のとおり、四国中央市では、現在、旧土居地区、旧川之江地区のみで実施しているデマンドタクシーの運行を平成22年4月から旧伊予三島地区でも実施する予定であり、せとうちバスに対する川之江・三島・別子山線運行のための補助金は支出しない方向であるとお聞きいたしております。
また、川之江・三島・別子山線は、川之江営業所から別子山支所までの42.8キロの運行ですが、新居浜市側は10.4キロと短いために、赤字を補てんする補助金の大部分が四国中央市に支えられているのが現状であることから、せとうちバスといたしましても、四国中央市からの補助がなければ路線を廃止せざるを得ず、そうなれば同じ車両を利用した平日の別子橋・別子山支所線の運行も難しいとお聞きいたしております。
今年7月に実施いたしました別子校区のまちづくり校区集会においても、バス路線が廃止となれば地域にとって深刻な問題であるとの御意見をいただいており、市といたしましても、特に通学や通院をしている皆さんの足が突然なくなるということは避けなければならないと考えており、現在、具体的な対応策をまとめているところでございます。
このようなことから、今後、別子山地域の皆さんとの具体的な協議を進め、可能な限り地域の皆さんの生活に支障が生じない交通手段の確保が図れますよう、最善の対応をしてまいりたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 古川拓哉議員。
○4番(古川拓哉)(登壇) このせとうちバスの問題は、もう来春には廃止されるということですので、早期の対応のほうをよろしくお願いします。
続きまして、新居浜駅周辺地区整備計画における芸術文化施設の整備についてお伺いします。
現在、世界的な話題となり関心を呼んでいるものの一つに、来る2016年に行われる予定のオリンピックがあり、日本では石原東京都知事が政治生命をかけて、東京への誘致活動を展開しています。
最近報道された国際オリンピック委員会の中間報告では、候補地はそれぞれに横一線であり、東京都は治安を中心とした受入条件で優位にあるが、開催都市である東京都民の盛り上がりが欠けている点が指摘されているようです。
また、去る8月30日に執行された衆議院議員総選挙では、自公政権に対する非常に厳しい結果となりました。戦後の憲政史上、長期間にわたり政権の座にあった自民党の政治は、現在の日本の繁栄を築き、大局においては決して誤りではなかったと信じていますが、民主党に対して全面支持というより、政権交代を求めた主権者の風がこのような結果をもたらしたのではないかと考えます。
駅前芸術文化施設の質問に関して、なぜ私がこれらの例を挙げるかは、既に佐々木市長においては御理解のところと思います。政治なり行政なりを推進させるには強いリーダーシップが求められますが、民意の動向、冷静なる状況判断、長期的な視点に立った行政運営が必要であり、東京都のオリンピック誘致活動、さきの総選挙の結果は、民意の反映、信頼関係の確立がいかに重要であるかを如実に示しているからです。
芸術文化施設に関しては、昨年9月の定例会において、事業の基本コンセプトは新居浜市の過去・現在・未来をつなぐ創造拠点とし、新居浜市の培ってきた歴史と文化を継承、発展させることはもとより、さらに新たなる文化の創造が図られる施設であるべきと申し上げ、芸術文化に関する市民のコンセンサス、大多数の市民との合意形成の必要性、既存施設との相関、連帯、効率的運営、財政計画と完成後の管理運営について、私なりの考えに基づき質問しました。
地元自治体の行政運営は、現行財政制度の仕組みからいっても、国の影響を大きく受けることは否めません。予定されている民主党連立政権は、既に執行段階にある国の補助金についても見直しを示唆するとともに、来年度予算編成においても、マニフェストに基づく新たな視点で臨むと公表しています。国内景気の動向、さきの総選挙の結果、そして何よりも民意の動向において、今後の計画に影響が出るのか、また施設内容に変更が出るのかを伺います。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。高橋企画部長。
○企画部長(高橋俊夫)(登壇) 新居浜駅周辺地区整備計画における芸術文化施設の整備についてお答えいたします。
昨年の秋以降の急激な景気後退は下げどまりとも言われておりますが、国内の景気は依然として先行き不透明な状況でございます。また、さきの衆議院議員総選挙では政権交代といったようなことで、予算編成、補助金制度などの仕組みがこれまでと大きく変わるという御指摘のとおりでございます。
芸術文化施設につきましては、平成20年3月作成の新居浜駅周辺地区整備計画では、民間活力を導入するため、PFI手法によりホテル併設で建設することを提案しておりまして、その財源として事業費48億2,000万円のうち、一般財源と文化振興基金のほかには国のまちづくり交付金8億4,000万円、合併特例債20億4,000万円を充てることとしております。
計画発表後も事業化に向けて金融機関や建設事業者などへのヒアリング調査を行ってまいりましたが、厳しい経済状況にある今日、現時点ではホテル併設での建設については確たる展望が立っていない状況でございます。そのようなことで、現在は芸術文化施設の実現手法について、あらゆる角度から検討いたしているところでございます。
また、政権交代の影響でございますが、現時点では、今後の国の施策や補助制度などがいつどのような形で変わっていくかといったような点が不明でございますことから、その影響を現時点で推しはかることは難しい状況でございます。
いずれにいたしましても、施設内容も含め、事業を推進するに当たりましては、今後の国の動向、社会経済情勢の動向を十分見きわめながら、より質が高く、市民の皆様が望む芸術文化施設となるように取り組んでまいります。
○議長(村上悦夫) 古川拓哉議員。
○4番(古川拓哉)(登壇) 建設事業費48億2,000万円ということなんですが、仮に新たな予算編成でその事業費が国からの補助で賄われなかった場合、例えば文化振興基金であるとか財政調整基金であるとか、どのぐらいまでなら充当することができるということは想定されているんでしょうか、お伺いします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。高橋企画部長。
○企画部長(高橋俊夫)(登壇) 再質問にお答えいたします。
国からの補助金と交付金等が減少した場合、一般財源がどの程度まで充てられるかという御質問だろうと思います。
先ほども申し上げましたが、まちづくり交付金というものと合併特例債、これが大きな財源でございます。そのうちまちづくり交付金について、いろんな意味で見直しの可能性があるといったようなことは想定されます。ただし、それ以外の補助金であるとか交付金であるとかといったようなものも探りたいと思いますし、また一括交付金という形で考えたいというふうなお話もございます。
正直申し上げまして、現時点でどの程度まで一般財源をつぎ込むのか、できるだけ少なくということでは考えておりますが、そういったような財源を探ってまいりたいというふうに思っております。
○議長(村上悦夫) 古川拓哉議員。
○4番(古川拓哉)(登壇) さきの議会において、部長から、「今後におきましても、あらゆる機会を通して、市民への周知を行いながら、市民的検討組織との協働作業により、芸術文化施設の内容を煮詰めてまいります。」との答弁をいただいていますが、以後、現在に至る具体的な進捗や市民への周知とその反応についてお伺いします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。高橋企画部長。
○企画部長(高橋俊夫)(登壇) 再質問にお答えいたします。
芸術文化施設について、市民への周知あるいは反応といったようなことでの御質問だったと思います。
芸術文化施設につきましては、これまでいろんな機会をとらえまして、関係団体あるいはさまざまな場所でお話をさせていただきました。また、先般のまちづくり校区集会におきましても、市長のほうからいろんな形で御説明をさせていただくといったようなこともさせていただいております。
それで、今議会でも答弁をさせていただきましたが、芸術文化施設につきましては、今、プロジェクトチームをつくって詳細を詰めております。また、この計画につきましては、市議会を初め市民の皆様に、また御説明をさせていただきたいというふうに考えております。
○議長(村上悦夫) 古川拓哉議員。
○4番(古川拓哉)(登壇) この施設に関しては、やっぱり大多数の市民との合意形成ということが重要になってくるんではないかと思いますので、どうか市民の皆さんに受け入れられる、喜ばれる施設の建設というのを目指してほしい、そのように思っております。
では、続きまして学校選択制の検証と見直しについてお伺いします。
9月度市政だより「にいはま」の市政ニュースのページに、入学する中学校が選べます、平成22年度中学校選択制の手続きとの見出しで掲載をされていました。さらに、同じページの下には、児童生徒の保護者や地域の人にありのままの学校の姿を知ってもらい、地域全体で教育を考えてもらうために、学校へ行こうデイを設定しているとのコメントもありました。
新居浜市の学校選択制度は、開かれた特色ある学校づくりを掲げ、平成16年より中学校進学時に保護者や児童生徒が入学を希望する中学校を複数校より選択できる制度です。また、小学校においても調整通学区域の設定、距離が近い学校への通学など、通学区域の弾力化を実施しています。
昨年12月定例会でも、教育長に制度導入後の成果と課題について質問をさせていただきました。学校現場や保護者、地域の方々とお話をさせていただき、私なりに制度に関してまとめた結果としては、成果としては、制度を利用した子供は自分の個性に合った学校を選ぶことができた、選択を通じて部活動を初めとする特色ある学校づくりの推進ができたことなどが考えられます。
課題としては、通学距離が長くなることに関しての安全面、連絡網確保に関する問題、学校と地域の関係の希薄化、入学者が大幅に減少することによって学校が適正な規模を維持できなくなる可能性がある、受入枠を超えた抽せん者への配慮等々の問題が挙げられます。
これらの成果や課題については、昨年の質問でも指摘させていただいたとおりであり、何らかの検証や対応策がとられたということも以来伺っていません。
冒頭、市政だよりの話をさせていただきましたが、地域全体で教育を考えるための取り組みが学校へ行こうデイであり、地域と学校をより密接な関係とすることで学校現場を改善しようとするものです。制度を推進することによって、次世代を担う子供たちを地域の拠点とも言うべき学校から遠ざけてしまうことは、肝心かなめの地域力を大幅に減らすものであり、制度を利用した子供たちが大人になったとき、学校へ行こうデイに地域の学校へ思い入れを持って行ってくれるのかは危惧するところです。
これら多くの問題を抱える学校選択制度に関して、前回の質問では検討委員会の設置やアンケートなどの実施等を通じた検証に向けて考えるとのことでしたが、学校選択制について多くの問題が浮き彫りとなっている現在、本制度の検証をしたのかどうか、また見直しに関して考えがあるのかをお伺いします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 学校選択制の検証と見直しについてお答えいたします。
学校選択制の検証につきましては、来月初旬から平成22年度に入学する生徒を対象として、中学校選択制の申請を受け付けることといたしております。その際、申請する生徒及びその保護者の方に対し、中学校を選んだ基準や理由、だれの意志で中学校を選択したのか、また中学校を選択するに当たり中学校の情報をどのようにして得られたのかを内容とするアンケート調査の御協力をいただきたいと考えております。
これまでの選択制の申請に当たっては、学校を選ぶ基準や価値観が一人一人違いますことから、その申請理由を問うことはしておりませんでした。今回のアンケート調査によって、どのような基準や理由により中学校を選んでいるかなど、少なからず、その思いが見えてくるのではないかと考えております。例えば通学に便利だからとか、部活動が活発だからとか、学校行事や授業に特色があるからとか、一人一人の率直な意見を期待しております。
さらに、選択制の申請期限を10月末日としていますことから、この期限後の翌月である11月中には、現在の小学6年生全員とその保護者の方、及び中学生のうち選択制により入学した生徒とその保護者の方をも対象として、選択制に係る検証を進めていく上での基礎資料として、広くアンケート調査を実施したいと考えております。
小学6年生については、選択制による指定学校の変更申請をした児童としなかった児童のそれぞれの立場から、指定学校以外の学校に入学を希望し、または指定学校、つまり自分の校区の学校に入学を希望した理由などを初め、通学の距離や時間、保護者の学校行事や地域活動とのかかわりなどの考え方について、その意見を伺いたいと考えております。
また、選択制により指定学校以外の中学校に在学している生徒については、入学後の学校生活、保護者の学校行事や地域活動とのかかわりなどについて、意見を伺いたいと考えております。
なお、今月25日には、市内のすべての中学校において学校へ行こうデイを実施することとしております。保護者の方にはこの日を利用して、ありのままの学校の姿を知っていただくとともに、地域で子供の教育について考えてもらう機会として参加をお願いしたいと存じます。
言うまでもなく、選択制は国の規制緩和という流れを踏まえ、通学区域弾力化の必要性と、生徒やその保護者の要望に少しでもこたえるよう、その地域の実情に即して導入される制度であり、それぞれの学校の創意工夫による教育活動の充実と、地域との連携を通じて学校の活性化と開かれた特色ある学校づくりにつながるものと考えられております。
しかしながら、その一方で通学距離が長くなる場合の安全面の危惧、家庭や学校と地域との連携の希薄化、学校の序列化や学校間の格差、生徒数の偏りなど、消極的な観点からデメリットを指摘されることもあります。
さまざまな分野において、ある一つの制度を導入することによって、すべてがプラスの面として働くものとは考えておりません。結果としてマイナスの面が出てくることも、むしろ当然のことであります。しかし、このプラス面を維持しつつ、マイナス面を少しでもいかに解消していくか、どの基準をもって合理性を見出していくかが重要と考えております。
今後の検証を進めていく中で、これらのことも踏まえながら、アンケート調査から得られた児童生徒やその保護者の意見なども参考に、さまざまな角度から本市の選択制について改めて考えていきたいと思います。その結果として、本市の実情を踏まえ、さらにはそれぞれの生徒が持つ個性や能力を伸ばしつつ、社会に巣立ったときの基本的な資質を養うこととする教育の目的に照らし、制度そのものに見直しが必要であったり、運用面においてさらに工夫を要するなどと判断される場合には、可能な限りの対応をしたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 古川拓哉議員。
○4番(古川拓哉)(登壇) 教育長のほうからアンケート等、検証をしていただけるということで、その結果によって、例えばどの学校が人数が減って、どういう理由だったのかということであるとか、なぜふえている、それはどういう理由なのかということがどんどん浮き彫りになってくると思います。そういったことを軸にして、ぜひ教職員の意識改革であるとか学校の改革というのを進めていただく中で、できるならばそのデメリットの部分、それを補うような制度の条件整備といいますか、そういったことも進めていただきたい、そのように思います。
続きまして、スポーツ振興計画策定についてお伺いいたします。
本年8月にベルリンで開催された世界陸上競技選手権は暑い夏をますます暑くさせ、世界を注目させました。中でも、21世紀の新たなヒーローとして、ジャマイカのウサイン・ボルト選手が男子100メートル決勝で9秒58というはかり知れない強さを示し、人間の能力に限界はないことを実証しました。
日本選手の中で特筆されるのは、男子やり投げで種目史上初の銀メダルという快挙を成し遂げた越智郡上島町出身の村上幸史選手の活躍でした。2人に共通するところは、ボルト選手はカリブ海の、村上選手は瀬戸内海の小さな島の出身です。村上選手は、愛媛県の島嶼部出身でも世界に通用することを力強く示してくれました。同じ愛媛県東予地方に住む者として、心から祝福を送りたい心境です。
埋もれた逸材をどう発掘し、どう育て上げるかは、教育現場を出発点として行政のかかわりも重要であり、一朝一夕には効果はあらわれないと考えます。地道な努力の積み重ねが大きな成果につながると考えるとき、行政の果たすべき役割もまた重要ではないかと考えます。
スケールの違いこそありますが、2017年には愛媛国体が開催されます。開催地の愛媛県として、また会場提供をする新居浜市としても一定の成果が期待されています。
ちょうど1年前の9月定例会における私の2017年愛媛国体に向けた新居浜市の取り組みについてという質問の中で、本市独自のスポーツ振興計画の策定に関してお伺いしました。そのときの教育長の答弁では、生涯スポーツの普及と競技スポーツの向上を図る上では有効な方策としながらも、県下のほとんどの市町で策定がなされていないことや、金子地域文化スポーツクラブの活動状況や市民の体力、健康などの現状把握に努めながら検討していくとのことでした。
新居浜市におけるスポーツ振興計画の策定については、国、県や新居浜市長期総合計画など、関係する計画との整合性を図りながら、市内関係団体との情報共有、各分野を担っていく人材の確保、今後の市内体育施設の効果効率的利用、改修や新施設の必要性などに踏み込み、まずは8年後に予定されている愛媛国体を目標に、どの分野に力点を置くのかを明確な目標として計画していかなければなりません。そして、それらを数字に裏打ちされた具体的なものとするため、教育長の答弁にもありますように、市民の体力、健康などの現状把握や意識調査も有効な手だての一つだと考えます。
国は2006年に策定したスポーツ振興基本計画の中で、スポーツの振興を通じた子どもの体力の向上方策、地域におけるスポーツ環境の整備充実方策、我が国の国際競技力の総合的な向上方策を掲げています。また、愛媛県においても2003年に策定した愛媛県スポーツ振興計画、スポーツ立県えひめ2017に基づき、スポーツの振興に取り組んでいます。
愛媛県スポーツ振興計画によると、週1回スポーツを行う県民の割合を2010年までに50%に、2017年までに70%に引き上げること、また総合型地域スポーツクラブの設置を2010年までに全市町村に少なくとも1つは設置し、2017年までに全中学校校区に少なくとも1つ設置していくことを具体的な数値目標として掲げています。このことは国の計画にも準じており、国、県を挙げての達成目標だと考えます。
新居浜市においても、国、県が掲げる目標を達成し、来る愛媛国体でスポーツを通じた地域社会の向上、新居浜市のさらなる発展のチャンスだととらえるならば、総合的かつ計画的にスポーツやレクリエーションを推進する新居浜市スポーツ振興計画が必要だと考えますが、いかがお考えでしょうか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) スポーツ振興計画策定についてお答えいたします。
いわゆるスポーツ振興計画は、スポーツ振興法第4条第3項に基づき、スポーツの振興に関する基本的な計画を定めるもので、本市の目指している2017年に開催される愛媛国体に向けた競技スポーツレベルの向上や、いつでもどこでも気軽に運動ができ、ストレス発散ができるような生涯スポーツの普及の推進にも大きく寄与するものでございます。また、最近問題となっております子供の体力低下への対策や病気予防のための運動、スポーツの推進などの観点からも、スポーツ振興計画を策定することは大変重要であると認識いたしております。
現在、スポーツ振興計画の策定に向けて現状把握に努めているところでございますが、昨年度全国体育指導委員連合が実施した子どもの体力検定において、市内で唯一調査対象となった大生院小学校の6年生の児童の結果を見てみますと、反復横跳びでは男女ともに全国平均を上回り、上体起こしで女子が、シャトルランで男子がそれぞれ全国平均を上回りましたが、50メートル走、立ち幅跳び、ソフトボール投げでは男女ともに全国平均をやや下回る結果となっております。
ただ、本市の現状を把握するためには、もっと詳細な調査検討が必要であると考えておりますので、スポーツや健康に関する意識調査や実態把握をさらに実施してまいりたいと考えております。
なお、今年度の生涯スポーツの推進や国体に向けての取り組みといたしましては、だれでも気軽に楽しむことができる軽スポーツを取り入れた第40回記念市民体育祭の開催や、平成29年に愛媛県で開催される国民体育大会に向けて、市民の意識啓発や競技団体との協力体制を構築するための講演会、スポーツ教室の開催を計画いたしております。
今後におきましても、さらに関係各機関と連携を深め、健康でスポーツの盛んなまちづくりを進めてまいりたいと存じます。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
古川拓哉議員。
○4番(古川拓哉)(登壇) 当然、今後の新居浜市のスポーツ界は愛媛国体をにらんだ動きをとっていくことになろうかと思うんですが、本市のスポーツの分野における予算組みは何を裏づけとして行われているのか。また、こういった愛媛国体が新居浜市を対外的にアピールする機会であると考えますが、新居浜市として結果を残すためにも、どのような競技に重点を置き、予算の重点的配分を行おうとしているのかをお伺いします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 再質問にお答えいたします。
愛媛国体に向けて、新居浜市としてどういうふうな予算の裏づけをするのか、またどのような競技を中心に配分しようとしているのかの2点であったと思います。
予算の裏づけについては、現在、まだ検討しておりません。といいますのは、新居浜市で現在行われる予定となっております野球、サッカー、ウエートリフティング、それとヨットがあると思います。それらの競技内容自身、まだはっきりとしたものがございません。
ただし、私個人としては、新居浜市で開催するその種目には、市民の代表として参加できる選手の育成ができたらなと思っております。そのためにも小学校、中学校、高校、一体とした選手づくりについて、またいろいろ考えていきたいと思っています。
ただいま新居浜市で行われる予定種目につきまして、「ヨット」と言いましたが、「ヨット」とよく似ている「セーリング」が正解でございます。大変申しわけございませんでした。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
古川拓哉議員。
○4番(古川拓哉)(登壇) 私も教育長が言われていたように、ぜひ地元で開催される競技に関しては、地元出身の選手に出ていただけたらというのは強い願いであります。これから長い期間、予算を取っていくためにも、裏づけになるのが、一つにはこういうスポーツ振興計画ではないかとも思っておりますので、その振興計画の策定に向けた取り組みをよろしくお願いしたいと思います。
以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(村上悦夫) これにて一般質問を終結いたします。
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日程第3 議案第72号
○議長(村上悦夫) 次に、日程第3、議案第72号を議題といたします。
提案理由の説明を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) ただいま上程されました議案第72号につきまして、提案理由の説明を申し上げます。
議案第72号、平成21年度新居浜市一般会計補正予算(第6号)につきましては、新型インフルエンザ等に対応するため、休日夜間急患センター整備事業及び新型インフルエンザ対策費につきまして予算措置いたすものでございます。
なお、詳細につきましては担当部長から補足説明をいたします。御審議よろしくお願い申し上げます。
○議長(村上悦夫) 補足説明を求めます。高橋企画部長。
○企画部長(高橋俊夫)(登壇) 議案第72号、平成21年度新居浜市一般会計補正予算(第6号)につきまして補足を申し上げます。
補正予算書及び予算説明書の1ページをお開きください。
今回の補正予算は3,212万9,000円を追加し、補正後の予算総額を歳入歳出それぞれ438億2,882万9,000円といたすものでございます。
2ページ及び3ページをお目通しください。
第1表歳入歳出予算補正のうち歳入といたしまして、繰入金3,212万9,000円を追加し、歳出経費に充当するものでございます。
8ページをお開きください。
補正の内容についてでございますが、まず新型インフルエンザ対策費につきましては、公共施設等での感染拡大の防止、職員等の感染によって行政サービスの停滞が生じないよう、その予防対策、感染予防に対する市民への啓発などを目的に実施するもので、福祉関係施設、教育関係施設、市庁舎を初めとするその他の公共施設等への消毒剤の配置や職員用マスク、消防救急隊用資機材確保などが主な内容となっております。
次に、休日夜間急患センター整備事業につきましては、保健センター内に設置しております新居浜市医師会内科・小児科急患センターは、スペース等の問題から感染症の疑いのある患者とその他の症状の患者を分けて診察するのが難しい状況であることから、センター内での新型インフルエンザ等の感染拡大を防止するため、十分な対応が可能な施設へ新居浜市医師会内科・小児科急患センターの機能をすべて移転するものでございます。
利用者の利便性、費用面、開設可能時期等を総合的に判断した結果、移転先を市役所南側の旧林病院といたしたもので、患者を分離するため、待合室、診察室、トイレ等を確保するための内部改修費と維持管理経費等を計上いたしておりまして、可能な限り早急な開設を目指したいと考えております。
以上で補足を終わります。
○議長(村上悦夫) これより質疑に入ります。
議案第72号に対して質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(村上悦夫) 質疑なしと認めます。
議案第72号は、議事日程に記載のとおり、企画総務委員会及び福祉教育委員会に付託いたします。
以上で本日の日程は全部終了いたしました。
お諮りいたします。議事の都合により、9月11日から9月16日までの6日間、休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(村上悦夫) 御異議なしと認めます。よって、9月11日から9月16日までの6日間、休会することに決しました。
9月17日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 4時35分散会