本文
目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問
大條雅久議員の質問(1)
1 消防広域化推進計画と救急体制について
(1) 愛媛県消防広域化推進計画
(2) 消防防災ヘリコプターのドクターヘリ的運行
(3) 新居浜市消防の救急体制と定員管理
佐々木市長の答弁
1 消防広域化推進計画と救急体制について
(1) 愛媛県消防広域化推進計画
河野消防長の答弁
1 消防広域化推進計画と救急体制について
(2) 消防防災ヘリコプターのドクターヘリ的運行
(3) 新居浜市消防の救急体制と定員管理
大條雅久議員の質問(2)
1 消防広域化推進計画と救急体制について
河野消防長の答弁
1 消防広域化推進計画と救急体制について
大條雅久議員の質問(3)
1 消防広域化推進計画と救急体制について
2 行政評価について
(1) 行政評価の成果
(2) 今後の課題
高橋企画部長の答弁
2 行政評価について
(1) 行政評価の成果
(2) 今後の課題
大條雅久議員の質問(4)
2 行政評価について
高橋企画部長の答弁
2 行政評価について
大條雅久議員の質問(5)
2 行政評価について
藤田農業委員会事務局長の答弁
2 行政評価について
大條雅久議員の質問(6)
2 行政評価について
高橋企画部長の答弁
2 行政評価について
大條雅久議員の質問(7)
2 行政評価について
3 行政財産の管理運用について
(1) 行政財産と普通財産
(2) 定期監査結果報告書(平成21年5月8日~平成21年7月1日執行分)
(3) 行政財産の目的外使用許可
佐々木市長の答弁
3 行政財産の管理運用について
(2) 定期監査結果報告書(平成21年5月8日~平成21年7月1日執行分)
神野監査委員の答弁
3 行政財産の管理運用について
(2) 定期監査結果報告書(平成21年5月8日~平成21年7月1日執行分)
休憩(午前11時02分)
再開(午前11時12分)
堀田総務部長の答弁
3 行政財産の管理運用について
(3) 行政財産の目的外使用許可
前垣市民部長の答弁
3 行政財産の管理運用について
(1) 行政財産と普通財産
佐々木経済部長の答弁
3 行政財産の管理運用について
(1) 行政財産と普通財産
源代建設部長の答弁
3 行政財産の管理運用について
(1) 行政財産と普通財産
近藤水道局長の答弁
3 行政財産の管理運用について
(2) 定期監査結果報告書(平成21年5月8日~平成21年7月1日執行分)
大條雅久議員の質問(8)
3 行政財産の管理運用について
堀田総務部長の答弁
3 行政財産の管理運用について
大條雅久議員の質問(9)
3 行政財産の管理運用について
神野監査委員の答弁
3 行政財産の管理運用について
大條雅久議員の質問(10)
3 行政財産の管理運用について
神野監査委員の答弁
3 行政財産の管理運用について
大條雅久議員の質問(11)
3 行政財産の管理運用について
佐々木市長の答弁
3 行政財産の管理運用について
大條雅久議員の質問(12)
3 行政財産の管理運用について
永易英寿議員の質問(1)
1 新型インフルエンザ対策について
堀田総務部長の答弁
1 新型インフルエンザ対策について
近藤福祉部長の答弁
1 新型インフルエンザ対策について
永易英寿議員の質問(2)
2 職員のメンタルヘルスについて
休憩(午前11時57分)
再開(午後 0時59分)
堀田総務部長の答弁
2 職員のメンタルヘルスについて
永易英寿議員の質問(3)
3 高津消防分団詰所移設後の跡地有効利用について
阿部教育長の答弁
3 高津消防分団詰所移設後の跡地有効利用について
河野消防長の答弁
3 高津消防分団詰所移設後の跡地有効利用について
永易英寿議員の質問(4)
3 高津消防分団詰所移設後の跡地有効利用について
阿部教育長の答弁
3 高津消防分団詰所移設後の跡地有効利用について
永易英寿議員の質問(5)
3 高津消防分団詰所移設後の跡地有効利用について
4 防災対策について
佐々木市長の答弁
4 防災対策について
堀田総務部長の答弁
4 防災対策について
源代建設部長の答弁
4 防災対策について
永易英寿議員の質問(6)
4 防災対策について
5 審議会等への市民参画のあり方について
佐々木市長の答弁
5 審議会等への市民参画のあり方について
堀田総務部長の答弁
5 審議会等への市民参画のあり方について
藤田豊治議員の質問(1)
1 産業振興について
(1) 産業基盤強化に向けた対応と企業誘致
(2) 東予産業創造センター技術開発室の入居状況と駅前への設置
2 環境行政について
(1) 地域ごとの取り組みのモデル化
(2) 市民への情報提供
3 まちづくり校区集会を終えての総括について
(1) 評価と反省・今後の課題
4 小児一次救急深夜帯診療について
(1) 受診状況と課題
5 火災警報器の普及について
(1) 住宅用火災警報器設置事業の利用状況
(2) 普及率と今後の普及に向けた取り組み
6 救急医療情報キットの導入について
7 ユーチューブを利用した新居浜市のPRについて
8 デマンド型乗り合いタクシー導入について
9 ふるさと納税の状況と今後の取り組みについて
10 郷土芸能の伝承・保存活動状況と支援・掘り起こしについて
11 電動自転車の普及について
休憩(午後 2時02分)
再開(午後 2時11分)
佐々木市長の答弁
1 産業振興について
(1) 産業基盤強化に向けた対応と企業誘致
2 環境行政について
(1) 地域ごとの取り組みのモデル化
(2) 市民への情報提供
3 まちづくり校区集会を終えての総括について
(1) 評価と反省・今後の課題
阿部教育長の答弁
10 郷土芸能の伝承・保存活動状況と支援・掘り起こしについて
高橋企画部長の答弁
9 ふるさと納税の状況と今後の取り組みについて
近藤福祉部長の答弁
4 小児一次救急深夜帯診療について
(1) 受診状況と課題
6 救急医療情報キットの導入について
前垣市民部長の答弁
7 ユーチューブを利用した新居浜市のPRについて
加藤環境部長の答弁
11 電動自転車の普及について
佐々木経済部長の答弁
1 産業振興について
(2) 東予産業創造センター技術開発室の入居状況と駅前への設置
8 デマンド型乗り合いタクシー導入について
河野消防長の答弁
5 火災警報器の普及について
(1) 住宅用火災警報器設置事業の利用状況
(2) 普及率と今後の普及に向けた取り組み
藤田豊治議員の質問(2)
1 産業振興について
9 ふるさと納税の状況と今後の取り組みについて
10 郷土芸能の伝承・保存活動状況と支援・掘り起こしについて
佐々木経済部長の答弁
1 産業振興について
阿部教育長の答弁
10 郷土芸能の伝承・保存活動状況と支援・掘り起こしについて
高橋企画部長の答弁
9 ふるさと納税の状況と今後の取り組みについて
藤田豊治議員の質問(3)
11 電動自転車の普及について
西本勉議員の質問(1)
1 中萩保育園について
2 民間移管になった南沢津保育園について
3 保育園の耐震補強について
佐々木市長の答弁
1 中萩保育園について
近藤福祉部長の答弁
2 民間移管になった南沢津保育園について
3 保育園の耐震補強について
西本勉議員の質問(2)
2 民間移管になった南沢津保育園について
3 保育園の耐震補強について
近藤福祉部長の答弁
2 民間移管になった南沢津保育園について
3 保育園の耐震補強について
休憩(午後 3時15分)
再開(午後 3時24分)
大石豪議員の質問(1)
1 太鼓祭りについて
(1) 大型ビジョン
2 まちづくりと商業の再生について
佐々木市長の答弁
2 まちづくりと商業の再生について
佐々木経済部長の答弁
1 太鼓祭りについて
(1) 大型ビジョン
大石豪議員の質問(2)
1 太鼓祭りについて
2 まちづくりと商業の再生について
佐々木経済部長の答弁
2 まちづくりと商業の再生について
大石豪議員の質問(3)
2 まちづくりと商業の再生について
散会(午後 3時44分)
本文
平成21年9月9日 (水曜日)
議事日程 第3号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
出席議員(28名)
1番 神 野 敬 二 2番 西 原 司
3番 永 易 英 寿 4番 古 川 拓 哉
5番 伊 藤 謙 司 6番 西 本 勉
7番 高須賀 順 子 8番 岩 本 和 強
9番 大 石 豪 10番 大 條 雅 久
11番 藤 原 雅 彦 12番 真 鍋 光
13番 藤 田 豊 治 14番 高 橋 一 郎
15番 藤 田 幸 正 16番 伊 藤 優 子
17番 藤 田 統 惟 18番 岡 崎 溥
19番 伊 藤 初 美 20番 石 川 尚 志
21番 村 上 悦 夫 22番 佐々木 文 義
23番 真 木 増次郎 24番 仙 波 憲 一
25番 白 籏 愛 一 26番 近 藤 司
27番 加 藤 喜三男 28番 山 本 健十郎
――――――――――――――――――――――
欠席議員
な し
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市長 佐々木 龍
副市長 石 川 勝 行
企画部長 高 橋 俊 夫
総務部長 堀 田 高 正
福祉部長 近 藤 清 孝
市民部長 前 垣 芳 郎
環境部長 加 藤 哲
経済部長 佐々木 一 英
建設部長 源 代 俊 夫
消防長 河 野 勉
水道局長 近 藤 日左臣
教育長 阿 部 義 澄
教育委員会事務局長 高 橋 康 文
監査委員 神 野 哲 男
農業委員会事務局長 藤 田 理
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者
事務局長 藤 田 恭 一
議事課長 鴻 上 浩 宣
議事課副課長 青 木 隆 明
議事課副課長 飯 尾 誠 二
議事課調査係長 徳 永 易 丈
議事課議事係長 阿 部 広 昭
議事課主任 大 田 理恵子
議事課主事 高 本 大 介
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(村上悦夫) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第3号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(村上悦夫) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において古川拓哉議員及び伊藤謙司議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 一般質問
○議長(村上悦夫) 次に、日程第2、昨日に引き続き代表質問を行います。
質問を許します。大條雅久議員。
○10番(大條雅久)(登壇) 会派みどりの風、大條雅久です。
会派代表質問、最後の4人目になります。
早速ですが、通告に従い一つずつ質問させていただきます。御答弁よろしくお願いいたします。
1、消防広域化推進計画と救急体制について。
まず、昨年9月に策定された愛媛県消防広域化推進計画についてお聞きいたします。
この広域化推進計画は、平成18年の総務省消防庁告示、市町村の消防の広域化に関する基本指針によるものとお聞きしておりますが、同告示によれば、推進計画の実現は平成24年度までに行うとのこと。現在の愛媛県消防広域化推進計画の進捗状況と今後の実行プログラムについてお教えください。
また、広域化によるメリットとデメリットについては、新居浜市消防としてはどのようにお考えなのでしょうか。
正直申し上げて、私は県の消防広域化計画にある、全県を単一とした広域化推進については疑問を感じております。また、単一にしろ複数の統合案にしろ、広域化のメリットについては消防より救急にあるのではと考えますが、市長はいかがお考えですか。
例えば先月、8月20日より消防防災ヘリコプターのドクターヘリ的運航が愛媛県でも実施の運びとなりました。消防防災ヘリコプターは各都道府県配備が平成元年3月、当時の自治省、消防長官への消防審議会からの答申、消防におけるヘリコプターの活用とその整備のあり方によって明確な位置づけがされております。救急業務についても、諸外国の例に見られるように、ヘリコプターを活用し、病院収容までの時間を飛躍的に短縮し、救命率を高める救急業務の実現や上空からの消火や人命の救助、災害状況の把握、ヘリコプターによる救急患者の搬送が必要という考え方が当時から明記されておりました。
20年前から消防防災ヘリコプターは救急に使用することが配備の目的にうたわれていたわけですが、現実には平成7年の阪神・淡路大震災で、救急活動だけでなく、消火活動についても十分な対応ができなかった。その反省に立って、その後、各方面の条件整備とともに迅速な出動要請が生かされ、最近では平成19年7月の新潟県中越沖地震、平成20年6月の岩手・宮城内陸地震では、数多くの被災者の救急や避難に役立っております。
消防防災ヘリコプターは、大規模災害における有効な救命、救助手段としての認識、これは国民に広く理解されていると思います。そして、このたびは日常の救急救命活動への活用が始まったわけです。
そこで、提案も含めてお聞きするのですが、ヘリポートが敷地内にある県立新居浜病院は、愛媛県消防防災ヘリコプターの基幹医療機関にふさわしい病院ではないかと考えるのですが、いかがでしょうか。
現行の基幹医療機関である県立中央病院と補完医療機関とされた愛媛大学医学部附属病院の2医療機関とも、病院の敷地内にはヘリポートがありません。例えば県立中央病院の場合、ドクターや医療スタッフが、パトカー先導でヘリコプターが待つ松山空港へ出かける必要があります。もちろん県立新居浜病院がドクターヘリ的運航の基幹病院になるためには、ヘリポートだけでなく、ヘリコプターそのものが常駐できる施設、設備を整備する必要があるわけですが、半径70キロメートルをその守備範囲とすることができるドクターヘリの有効性を考えると、新居浜市内の別子山地区はもちろん、四国中央市、西条市の山岳部や、今治の沖合の島々を含めた愛媛県東予地域全域をカバーする最適な病院と言えると思うのですが、いかがでしょうか。県の防災広域化議論の中で、積極的に提案されてはいかがかと存じますが、市長のお考えをお聞かせください。
次に、新居浜市消防の個別問題についてお聞きいたします。
消防職員の定員は十分なのでしょうか。万全の救急体制のためには、現在の職員体制で不安な点はないのでしょうか。職員の人数だけでなく、資格取得のための研修等、現状と今後の方策についてお考えをお聞かせください。
以上で1回目の質問を終わります。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) おはようございます。
みどりの風代表の大條議員さんの御質問にお答えいたします。
愛媛県消防広域化推進計画についてでございます。
まず、現在の進捗状況ですが、推進計画に基づき、県の担当部局による各市町間の調整、検討委員会等による協議等がなされましたが、意見の一致には至っていない状況となっております。
次に、今後の実行プログラムですが、県の担当部局による各市町への訪問説明が9月初旬に終了後、検討委員会で具体的な協議が開始され、12月を目途に組み合わせ案が決定される見込みとなっております。
次に、広域化によるメリットとデメリットについてでございます。
まず、メリットにつきましては、大規模災害時の初動体制の強化、救急業務や予防業務などの専門化、各本部に通信指令施設やはしご車など、特殊車両を整備する重複投資が回避できると考えられます。
デメリットにつきましては、消防団事務及び水防事務等が市に移管されることによる連携の希薄化、新組織設立による新たな費用負担、中央と周辺地域との行政サービスの格差などが考えられます。
次に、広域化のメリットについては消防より救急にあるのではないかということについてでございます。
現在の医師不足の状況においては、各消防本部の管轄を超えた救急搬送体制が必要不可欠となっています。このことから、消防の広域化により情報の一元化が可能となり、搬送先医療機関の選定及び救急車両の効率的運用がより円滑にできるものと考えております。
以上申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(村上悦夫) 河野消防長。
○消防長(河野勉)(登壇) 消防防災ヘリコプターのドクターヘリ的運行についてお答えいたします。
まず、ヘリポートが隣接する敷地内にある県立新居浜病院が愛媛県消防防災ヘリコプターの基幹病院としてふさわしいのではないかについてでございます。
県立新居浜病院は、新居浜市の地理的条件及びドクターヘリの守備範囲を考えますと、今治市沖の島嶼部はもちろん別子山地区を含む四国の山岳地帯の広域をカバーできると考えます。
また、県立新居浜病院には同一敷地内にヘリポートがあり、医師が搭乗するまでの時間短縮にもつながりますことから、基幹病院としてふさわしいものと考えます。
しかし、基幹病院となるためには、ドクターヘリに搭乗する医師の確保を初め、医療スタッフの増員、増強など、さらなる充実が必要となりますことから、県の消防広域化議論の中やその他の機会をとらえ提案してまいります。
次に、新居浜市消防の救急体制と定員管理についてでございます。
まず、消防職員の定員は十分なのかについてでございますが、消防職員の定員につきましては、3部制の移行に伴い段階的に増員を図っており、平成21年度は新居浜市定員管理により122名で消防業務に取り組んでおります。
現状の消防体制につきましては、効率的な人員配置などにより必要最低限の消防力を維持しておりますが、今後につきましては、消防学校などの研修派遣時や急病などで長期休暇者が発生した場合、出動体制を確保することは困難になることが予想されますことから、関係部局と協議してまいりたいと考えております。
次に、万全の救急体制のため、現在の職員体制で不安な点はないのかについてでございます。
救急事案の急激な増加や重複により、救急車の現場到着時間が遅延傾向にあります。救急重複時には、正規の3隊のほか、消防隊の乗りかえ運用により、救急隊を追加し対応しております。
次に、資格取得のための研修など、現状と今後の方策についてでございます。
救急救命士の資格取得につきましては、年間を通じて計画的に派遣を行い、養成に取り組んでおりますが、他市と比べ有資格者が少ない現状でありますことから、今後とも有資格者の採用も含め、救急救命士及び標準課程修了者の養成に努めてまいります。
○議長(村上悦夫) 大條雅久議員。
○10番(大條雅久)(登壇) 御答弁ありがとうございます。
消防職員については、まだまだ十分とは言えないということかと思います。消防長の答弁の中にもありましたが、現在、消防職員の勤務体制が3部制、3交代制となっておりますが、以前は2交代での勤務をされていたと思います。2交代制と3交代制ではどういったメリット、デメリットがあるのでしょうか。
全国的には、消防の場合、2交代勤務が多いと聞いておりますが、現在、3交代制へ移行したのは何年度からでしたか。その後の定員の充足についてはどういう推移で来られたのか、お聞かせいただけますか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。河野消防長。
○消防長(河野勉)(登壇) まず、2交代制、3交代制のところからお答えいたしたいと思います。
平成12年度から3交代制に入りました。それまでの2交代制を3交代制に変えるというきっかけでございますが、2交代制の場合、消防の場合は通常の毎日勤務職員に当たります土日を週休日と申しますが、1つの班において、2交代制におきましては約3分の1がその週休をとるという形になります。
そういうことで、例えば10人の班ですと、3名ぐらいが常に休むという形になります。救急の機関員を例にとりますと、機関員が正規の人間を2名は確保しておかないといけないという形になります。それぞれの係でほぼ2名ずつを充当をしておかなければいけないということで、その勤務日ごとにメンバーが変わります。常に消防力の平均的維持が必要な職業でございますが、そういうことで、日によっては機関員が不足するとか資格者が不足するという事態も起こることがあります。同一の隊員で同じ日に勤務を続けていくという形で消防力を上げようということをもとに、平成12年度から移行いたしました。
勤務形態の全国的な流れでございますが、御指摘のように、平成11年の全国における3部制の実施消防本部は約16%でございました。平成20年度におきましては28%に上がってきております。全国的に同一の隊員で同じ日に勤務するということで、消防力を上げようという形をとってございます。
次に、メリットとデメリットでございます。
メリットにつきましては、3部制を行うとメンバーが固定するということで、一定の消防力とチームワークが確保できるということが大きなメリットです。
デメリットでございますが、2部制よりも若干の増員が必要になります。そういうことで、費用的には財政負担がふえるというところがあろうかと思います。
あと、3部制のメリットの中で、通常、交代勤務職員は当務日、それから次の日が非番日、あと週休日というふうな3日間のサイクルで基本的に回っております。24時間勤務をしておりますので、明けの日が非番日というふうになります。その次の日が週休日でございますが、ここのところは出勤日でございます。
失礼しました。今のは訂正させていただきます。週休日に、本来、非番日でしておりました。2部制の場合は当務日と非番日の繰り返しでございますが、週休日のときに、どうしても対外的に人数が必要な業務に使うことができるということで、時間外の節約になります。
現状、救急の件数はふえておるような状況ですが、特に救急隊につきましては、出勤、非番の2交代よりも、出勤、非番、週休日というふうな体制のほうが、お休みのときに十分休養をとって、次の当務日に態勢を整えるというようなメリットがございます。
以上でございます。
○議長(村上悦夫) 大條雅久議員。
○10番(大條雅久)(登壇) 答弁ありがとうございます。
御説明いただいたことは理解できることだと私も思います。ですから、デメリットで挙げられた増員が必要という点においては、後の質問でも別の分野で取り上げますが、今、行財政改革をしていかなければいけない中でも、行財政改革の大きな柱に選択と集中ということが言われています。ですから、どこを削るかと同時に、どこに集中して人員なり財源を持っていくかという点においては、平成12年度にスタートした3部制が、途中で順調な職員補充が滞った時期があったのではないかなという印象を持っております。これはもう市長も過去の答弁で、消防に関しては職員をふやしていますということを何度かおっしゃっていましたし、今の市民の安全、安心といったものをどこからつくるかという中で重要な点かなと思いますので、ぜひ万全な体制を目指していただきたいと思います。
そんな中で、答弁の中で市長も医師不足の現状ということをおっしゃっていました。消防長も県立新居浜病院が消防防災ヘリコプターの基幹病院になるためには、医師、スタッフの確保ということをおっしゃっていたんですが、答弁の中になかったので申し上げるんですが、現況でも救急車は、交通事故は県立病院へ行きませんよね、その点、答弁の中で出てくるのかなと思ったんで申し上げますが、整形外科の休診状態は早急に解消をしていただきたいなと思います。
昨夜、NHKの番組、プロフェッショナル 仕事の流儀「ドクターヘリ、攻めの医療で命を救え」という番組が放映されました。ごらんになった方もあるかと思いますが、私も今回の質問の1番に取り上げたテーマでしたので、興味深く視聴いたしました。
日常の、言いかえれば平時の地域医療体制の崩壊や危機が、今、問題になっておりますし、まさに解決しなければいけない直近の問題、先ほど言った県立新居浜病院の整形外科医の不在といったことがまずあるんだからという思いは私もわかりますが、高度な救命救急医療についての要望や希望を持つことは決して欲張りなことではないと思います。住民にとっての一番の安心と安全を目指す、これが政治の使命であり行政の責務ではないかと思いますので、万全を目指す、そして全力を尽くす、そういった責任を果たすためにも、ぜひ広域化の中で県立新居浜病院の今ある機能をもっと生かすといった提案を。これは決して地域エゴではないと思います。愛媛県の地勢的な状況からすれば、ドクターヘリの導入を考えるなら、拠点は1カ所ではなくて、南予と東予と2カ所に置くことによって、県全域を逆にカバーできると。決して松山になければいけないということではないように私は考えますので、合理的な主張をされていくことを期待いたします。
次の質問に移ります。
行政評価についてです。
新居浜市の行政改革への取り組みや行政評価、事務事業評価について、過去の経緯を資料でさかのぼって見ていきました。昭和57年から昭和59年にかけて実施した日本都市センターによる行政診断までたどり着いて、それ以前はちょっと古いなと思って、もうやめたんですが、昭和57年以降の新居浜市の行政改革の流れについて、今回の質問の参考にさせていただきました。
日本都市センターによる行政診断の後、新居浜市の行政改革の推進状況は、昭和60年10月の第一次行政改革大綱、昭和61年2月の第二次行政改革大綱と続き、平成5年8月の新居浜市行政改革推進委員会及び新居浜市事務改善検討委員会の設置。社団法人日本経営協会への行政診断委託により、事務事業の見直し、職員定数の適正化、組織機構の見直し等の調査研究を経て、新居浜市行政改革要綱、新居浜市行政改革実施計画(平成7年度から平成11年度までの5カ年計画)が平成6年10月の策定になっておりました。平成9年度に、さらなる取り組みとして事務改善検討委員会に3つの専門部会、事務改善研究部会、人事定員問題研究部会、組織機構開発研究部会が復活設置され、平成10年度新居浜市行政改革実施計画第一次計画案を策定されたということで、この計画案を読ませていただきました。
佐々木市長が市長に就任されてからまとめられた困ったときは頼りになる市役所づくりを目指して、新居浜市行政改革大綱(平成14年度~平成18年度)もそれまでに培った庁内論議をベースに作成されたものだと改めて認識した次第ですが、今日に至る新居浜市行政の改革点、改革の視点が、平成10年度の実施計画の冊子の中に凝縮されているように今回の調べの中で私は強く感じました。
言いかえれば、10年以上を経ていまだに解決、改善ができていない点があり、かつ今日における新たな問題点が存在するという思いです。私がこれまでに議会質問の中で提言した臨時職員、非常勤職員を含めた実職員総人数による人員把握の必要性の指摘、さきの議会で私は要員管理という言葉で提案をいたしました。事務事業評価によるスクラップ・アンド・ビルドの実践等がそれです。
前置きが長くなりましたが、今回の質問では平成14年度から新居浜市が取り組んでいる事務事業評価について質問いたします。
平成21年度の事務事業評価は、現在、市民評価委員会の分科会開催の途中にあります。従来実施してきた行政評価システムの自己評価、庁内評価、市民評価、経営戦略会議、予算査定、このサイクルの中で、今回、庁内評価委員会を省略されたのはなぜでしょうか。理由をお教えください。
次に、平成20年度の427事務事業評価のうち市民評価委員会に諮られた54事業について、担当部署の自己評価から平成21年度予算への反映結果までが新居浜市のホームページに掲載されていました。市民評価委員や庁内の各担当者が御苦労された資料ですので、私はことしの春に開催いたしました予算特別委員会の審議の際に参考にすればよかったなと思いました。市民評価が実施された54事業はもちろんのこと、これらの事務事業評価を予算案と同時に議員へ配付するなり、ホームページの掲載日を事前に議員へお知らせいただくとか、そういったことをされてはいかがかと思うのですが、お考えはどうでしょうか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。高橋企画部長。
○企画部長(高橋俊夫)(登壇) 行政評価についてお答えいたします。
まず、庁内評価委員会を今年度省略した理由についてでございます。
行政評価につきましては、行政活動の結果を正しく評価し、その後の事業に生かしていくことが必要であるということから、施策の事業の優先順位づけのための基準づくり、長期総合計画や戦略的に位置づけられたプロジェクト達成度管理、効果効率的な行政運営、市民との情報共有、市民参画及び市民意見の反映という目的で行っております。
事務事業評価の実施体制は、まず事務事業の担当課所室が自己評価を行い、次に庁内評価委員会及び市民評価委員会の評価を経て、経営戦略会議において各評価結果及び関係部局長の意見を聞き、総合評価を行っております。
庁内評価につきましては、自己評価結果を市民評価にかける前に部局間の調整を行う目的で行っておりました。平成14年度から事務事業評価に取り組み、ことしで8年目を迎え、担当課所室の事務事業評価に対する熟度が一定のレベルに達したと認識いたしましたことから、今年度、庁内評価を省略することといたしました。
次に、事務事業評価結果の活用についてでございます。
事務事業評価結果の資料につきましては、膨大な量となりますことから、議員の皆様お一人お一人に配付することはかないませんが、新居浜市ホームページに事務事業評価結果を掲載いたしますので、掲載日を事前にお知らせしたいと考えております。また、ホームページ掲載時期につきましては、事務処理の関係で予算議案提出と同時期にホームページに掲載することは困難でございますが、できる限り早期に掲載いたします。
○議長(村上悦夫) 大條雅久議員。
○10番(大條雅久)(登壇) 事務事業評価の中身はまた次にするんですが、事前に参考にできたらよかったな、ことしの春の予算特別委員会で少なくとも市民評価がされた54事業は見ておけばよかったなと思ったんですが、既に指摘したことですけれども、事務事業評価の掲載が、ことしの場合、3月13日に終わった予算特別委員会の翌日だったんですよね。ですから、それはなぜですかというのは事前にお聞きしたんですけど、お答えはありませんか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。高橋企画部長。
○企画部長(高橋俊夫)(登壇) ホームページへの掲載が予算特別委員会の後であったというふうな御指摘でございます。
予算の編成につきましては、1月の下旬に予算の編成をいたしまして各部局に内示すると、そういったようなスケジュールになります。したがいまして、それ以降、予算の反映とか、そういったものについてどういうふうに反映されたかということを行政評価側の事後評価という形で整理していくという関係で、今年度の場合、3月13日以降になってしまったというふうなことでございまして、来年度に向けましては、先ほどお答えを申し上げましたとおり、可能な限り早い時期にということで考えさせていただきたいと思います。
ただし、政権交代の影響で予算編成のスケジュールもなかなか厳しいというあたりも御理解はいただきたいと思います。
○議長(村上悦夫) 大條雅久議員。
○10番(大條雅久)(登壇) 事務事業評価に関しては、現在、平成21年度の分は市民評価の各分科会、第1回の分科会が先日、9月7日月曜日に行われました。残りの40近い事業のほうは、幸い1部会だけですかね、それ以外は議会日程と重なっていませんので、これから極力拝見させていただこうと思っているんですが、今の時点で市民評価ですよね。ですから、予算編成に向けて1月の内示と部長はおっしゃるけれども、市民評価を受けて、それで担当課から予算への見直し要求方針というのをまとめられるわけですね、それが年内なり、遅くとも1月ということだと思うんです。それを受けて、経営戦略会議の評価があって、そして予算反映するわけでしょ。ですから、私は、次年度予算は多分政権交代の影響もありますから、従来どおりのスケジュールにならないかもしれないという特別な事情は理解するんですが、昨年とか今年度のサイクルから行けば、当然予算書ができ上がった時点ではまとまっているものだろうと想像しています。
ですから、公表が遅くなってきたというのは、議員はどうせ見ないだろうから必要ないだろうくらいのことなのか、もしくは面倒な資料は余り前もって出さないのか、どっちかなと、両方かなと勝手に思ったりしておるんで、もし違うんなら指摘していただいたらと思います。
個別の事業で、例えば景観形成作物育成という事業、平成20年度の評価で、平成19年度の事業に対する評価ですかね。例えばこれで見てみますと、自己評価では手段を改善すると、庁内評価では現状のまま継続する。そこで、市民評価で廃止するとなるんですね。でも、予算への見直し方針では、改善維持するとなって、経営戦略会議では統合する。統合するという中身は、その前の見直し方針の中で、近隣の児童、園児、地域の市民とともに作物の栽培を行い、自然体験学習の場、食農教育の場を提供し、市民との協働事業として推進するという部分を改善で加えて進めるという意味のようなんですが、ここの変遷がやっぱり私はちょっと理解ができないのと、実際、じゃあそういう改善がされたのかなと。
ずっと毎日見ていたわけではないんですが、継続、市民評価ではえらいきつい表現もありますね。本事業でこの事業目的、遊休農地の減少に寄与しているとは考えづらい。年々遊休農地が増加している現状を踏まえ、廃止を含めた思い切った見直しが必要だと思いますと。だから、手段としてやっぱりこれは遊休農地の解消には役立っていないんじゃないかという市民評価があって、でも、じゃあ改善してやりますよといって残ったんだけど、具体的にどのように改善されたのかなと。見えていないので教えていただければと思います。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。藤田農業委員会事務局長。
○農業委員会事務局長(藤田理)(登壇) 大條議員さんの再質問にお答えいたします。
平成19年度事業に対する行政評価、平成20年度にされた評価結果の市民評価並びに経営戦略会議までの評価結果について、どのように改善されたかということでございますが、この市民評価、経営戦略会議の結果を受けまして、当初はこの事業、農業委員のボランティアによる啓蒙啓発活動で出発いたしております。農業委員会といたしましても、その基本的なスタンスは変わっておりません。
本年度におきましても、予算的には少ない予算ではございますが、農業委員さんを中心として事業に取り組んでおるわけでございますが、先ほど御質問されました、どのように変わったのかということにつきましては、今年度、新居浜市並びに新居浜市農業委員会、新居浜市農協、そして東予地方局ほか関係機関で組織いたしております新居浜市地域担い手育成総合支援協議会、この組織において遊休農地対策を進めていこうということでございます。
詳細な方法につきましては、広く市民を巻き込んだ活動ということになりますので、これからということでございます。
今年度につきましては、当初予算を計上いたしておりましたとおり、3カ所の景観形成作物事業に取り組んでおるところでございますが、今後におきましては、学校の生徒、園児、また地域の市民、高齢者等を含めた幅広い取り組みを行って、市民との協働事業という考えで進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(村上悦夫) 大條雅久議員。
○10番(大條雅久)(登壇) 個別のものは、事前通告した事業で言うと、ものづくり体験事業、有害鳥獣駆除事業、別子山地域バス運行費、DV対策推進事業、住民基本台帳ネットワークシステム整備事業は個別に聞くかもしれませんということで通告をしましたが、ほかの事業でもそうですが、それぞれの事業がどうこうという意味合いよりも、さっき言ったサイクルですね、自己評価、庁内評価、市民評価、経営戦略会議評価、それぞれ最終結論が納得できないんですね。だから、事務事業評価がどう生かされているのかという、その成果が見えないというのが今回の趣旨です。
ですから、個別にこの事業はやめたらどうこうと申し上げているわけではありませんので、景観形成作物育成にしても、これはボランティアで農業委員の方々が暑い中、本当に御苦労されていますし、それを近隣の市民の方とか園児や子供たちが一緒になってやるということ、それはそれなりに意味があると思うんです。
ただ、うたっている遊休農地を減らすという目的とは違うだろうと思います。だから、遊休農地をいかに減らすかということでいえば、私は市民評価で出たお答えのほうが同意できるという趣旨のことは受けとめていただきたいなと思います。
さきにお聞きした事務事業評価の公表の時期、その生かし方ですね。今の場合だと、事務事業評価が予算編成のための手段であることは確かなんだけど、スクラップ・アンド・ビルドの手法の中にこれが生かされていないですね。何か非常に形骸化していると。事務事業評価やりましたよと、それで批判も受けました、市民からの御批判も、はい、真摯に受けとめました。でも、あとは一応役所の都合でやるかやらないかというか、せっかく始めたものはずっと続けますみたいな、これがもう相対的な私の感想なんですよ。その感想を含めて、それと事務事業評価の内容の公表時期、先ほどもお聞きしたんですが、改めてお答えいただけませんでしょうか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。高橋企画部長。
○企画部長(高橋俊夫)(登壇) 再質問にお答えいたします。
まず、1点目が公表の時期と、恣意的なものが入っているんではないかといったような御質問だったと思います。
先ほども申し上げましたが、予算編成からその終わった後に行政評価のほうへ反映、整理をしていくという事務がございますので、その整理をしていく事務の関係でそういったような日程になったということで御理解をいただいたらというふうに思います。
それから、スクラップ・アンド・ビルドに生かされていないのではないかというふうな御指摘でございます。
平成20年度の市民評価の対象事業のうち、重点化するといったような分類が8件、手段を改善するといったような内容が4件、簡素化が1件、統合するが2件、廃止が4件、現状のまま継続する、これは35件と、多いという数字にはなっておりますが、そういったような意味で、いろいろな改善をしていくといったようなことでは事務事業評価といったようなものを活用させていただいておるというふうなことでございます。
それと、サイクルの問題も御指摘をいただきましたが、サイクルといたしましては、先ほどの御答弁の中でも申し上げましたが、最終的には経営戦略会議というものに諮ったものを予算として反映をさせていくというふうなサイクルで進んでいくという考え方でございます。
○議長(村上悦夫) 大條雅久議員。
○10番(大條雅久)(登壇) 市民評価、経営戦略会議の評価までは予算編成時には出ているわけですので、議会としても予算特別委員会は継続してやっていこうという方針と私も認識しておりますので、参考になる大事な資料かと思いますので、ぜひ事前の提示をしていただければと思います。
続いて、質問をさせていただきます。
行政財産の管理運用について。
行政財産と普通財産については、地方自治法にその区分の規定があります。しかし、実務的にはあいまいであったり、区分しがたいものがあるように思います。
ちょっと基本的なことで稚拙な質問に思われるかもしれませんが、その点は御容赦いただきたいと思いますが、例えば自治会館や自治会の集会所の多くは新居浜市名義の土地や建物になっておりますが、これらは行政財産、普通財産、どちらに分類されるのでしょうか。
また、今後建設される自治会館については、地縁団体の認証を受けることで法人格を持つ自治会の所有を前提にするようなお考えと今回の提出議案で受けとめたんですが、その考えで間違いありませんか。
従来の新居浜市所有の自治会館、集会所と地縁団体の認証を受けた自治会所有の自治会館では、修理、管理に係る新居浜市からの協力や補助については扱いが変わるのでしょうか、変わらないのでしょうか。
また、新居浜市財産の交換、譲与、無償貸付等に関する条例によりますと、同条例の第3条第5号ですが、自治会が法人格を持たないため、やむを得ず寄附採納した自治会館の敷地を法人格取得を条件に自治会所有に変更ができるようです。この規定による前例はあるのでしょうか。また、自治会館の建物自体も同様な扱いができるのでしょうか。
そして、今後はこの規定による地縁団体たる自治会への変更登記を新居浜市としては推奨、奨励されるのでしょうか、市長のお考えをお尋ねいたします。
地方自治法238条の第4項の規定に戻りますが、法律の規定では、「行政財産とは、普通地方公共団体において公用または公共用に供し、又は供することを決定した財産をいい、普通財産とは、行政財産以外の一切の公有財産をいう。」とあります。
そこでお聞きします。
次の別な質問に移っていますが、新居浜市の市道の中に残る市民名義の土地、つまり個人名義の登記がされている土地についてですが、私は行政財産として公共用に供している道路が個人名義の登記の土地のままであることに、公共財産の管理上の不安とともに、それをそのままにしてきた行政の不作為という怠慢を感じております。市長はいかがお考えですか。未登記の道路用地の現状と対策についてお聞かせください。
同時に、平成17年4月1日に地方自治体にその所有権が移管された法定外公共物、つまり農道や水路については、現地での存在確認や台帳整備は完了したのでしょうか、お聞かせください。
次に、9月1日の本議会初日に配付いただいた新居浜市監査委員による定期監査報告書の内容に関連して質問いたします。
報告書にある水道局と企画部に同一の記載があります。瀬戸・寿上水道組合についての記載です。私は平成15年5月に市議会議員になって以来、今回で18回目の議会質問に立っておりますが、その中でこの問題をほぼ毎回のように取り上げてきました。私が初めて取り上げてからもう6年の月日がたちます。しかし、その間、瀬戸・寿上水道組合に関しては、市長以下担当部局長の答弁には何ら進展がありません。監査委員の問題指摘から数えれば、昭和42年8月31日以来ですから、42年間、この問題指摘が解決されないまま、毎年毎年監査委員から早期の解決、住民間の不公平の是正を指摘されているわけですね。なぜかくのごとき長期にわたる法令違反が続くのか。市政の最高責任者である市長のお考えをお聞かせいただきたい。
また、今回、監査委員の定期監査の報告では、具体的に水道料金に関する指摘がございました。この指摘について、市長はどう受けとめられていますか。また、指摘をされた監査委員御自身は今後の対応をどのようにお考えなのでしょうか、お教えください。
最後にもう一点、行政財産の目的外使用許可についてお聞きいたします。
具体的には、公共施設内の自動販売機の設置についてです。現在、新居浜市市営住宅の敷地の中に自動販売機を設置する目的の公募が実施されておりますが、今回の公募への参加に必要な要件、条件等は、既存の自動販売機の設置許可業者にも適用されるのでしょうか。使用目的の同一性や公共施設使用の公平性の観点から考えれば、今回の自動販売機設置の公募要件及び許可条件は、既存の自動販売機にも同様に適用されるのが妥当と私は考えますが、市長はいかがお考えですか、お聞かせください。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 行政財産の管理運用についてのうち、定期監査結果報告書についてお答えいたします。
定期監査で指摘のありました瀬戸・寿上水道問題につきましては、これまでも再三にわたり監査委員からの指摘や議会でも取り上げられてまいりました。旧泉川町との合併以前からの経緯があり、地元の理解、協力を得ながら円満に解決を図っていくことが市の一貫した方針でございます。
今回の定期監査で指摘されております行政上、水道事業経営上の問題など、これらの問題を解決するためには、瀬戸・寿上水道を新居浜市上水道に統合することが最も現実的な解決策でございます。
統合は組合の水を利用されている地元の皆様方の問題でもございますので、その理解が得られるよう、これまで組合側、自治会側、双方と協議を重ねてまいりました。
そのような交渉を積み重ねた結果、地元では市との協議を進めるためには、物事の決め方を決めることが先決との機運が醸成され、瀬戸・寿上水道組合の規約が改正されたと伺っております。新しい規約では、瀬戸・寿上水道組合が瀬戸・寿連合自治会の一つの部会として位置づけられたことから、これまで問題となっておりました交渉の受け皿が明瞭となりました。
市といたしましては、平成21年度に副市長を委員長とする新居浜市瀬戸・寿上水道問題検討委員会を設置し、この問題に対する市の組織をさらに強化、整備いたしたところでございます。
現在、水道組合や地域での説明会の開催に向けて、瀬戸・寿連合自治会と協議を進めているところでございまして、説明会におきましては地元の皆様方にこの問題についての理解を深めていただくよう、歴史的な経緯やこれまでの取り組み内容、法的な問題、料金の問題等について説明し、市水道との統合に向けた具体的な課題やプロセスについて協議を進め、1日も早い問題の解決を図りたいと考えております。
以上申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(村上悦夫) 神野監査委員。
○監査委員(神野哲男)(登壇) 行政財産の管理運用についてのうち、定期監査結果報告書についてお答えいたします。
瀬戸・寿上水道につきましては、先般配付いたしました平成21年5月8日から同年7月1日執行分の定期監査結果報告書に記載していますように、さまざまな不合理性が内包されていると考えております。
とりわけ瀬戸・寿上水道は、水道法や地方自治法に抵触するという法的な問題、あるいは瀬戸・寿上水道から給水を受ける住民と、市上水道から給水を受ける住民との水道料金格差の問題が大きな問題と考えております。
このような中で、私どもといたしましては、先ほど市長の答弁にありましたように、早い時期に瀬戸・寿上水道が市上水道に統合され、市民すべてが水道事業の恩典を等しく受け、また等しい負担のもとに水道事業を支えていくことになるよう期待しているところでございます。
しかしながら、いまだ解決に至っておりませんことから、これらの問題が解決するまでは、今までと同様に適宜、早期の問題解決を図るよう理事者に訴え、求める一方、監査の実効性を高めるためにも、監査結果の内容、あるいはこれに対しての市の改善措置状況を公表いたしまして、市民にも承知していただけるようにしていきたいと考えております。
○議長(村上悦夫) この際、暫時休憩いたします。
午前11時02分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時12分再開
○議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
堀田総務部長。
○総務部長(堀田高正)(登壇) 行政財産の目的外使用についてお答えいたします。
新居浜市市営住宅の敷地内に自動販売機を設置する目的の公募における応募に必要な要件、条件等を既存の自動販売機の設置許可業者に適用することについてでございますが、既存の自動販売機を設置している施設は、市庁舎など、多くの職員が常勤している施設、あるいは多くの利用者が集まる文化、スポーツ施設でございまして、職員の福利厚生や施設利用者の利便性向上のために設置された経緯がございます。
今回、各市営住宅団地の敷地内へ設置する自動販売機は、災害時に住民に対する緊急支援策として、飲料の無償提供ができる災害対応型自動販売機を設置するもので、設置に関する条例の一部改正及び取り扱い要綱の制定後、新たに行政財産の目的外使用として設置することから、団地の管理運営や環境面などに配慮して、より細やかな設置要件や条件を加えております。
既存の設置者に対して同様の設置要件や条件を附帯させるためには、これまで設置許可した経緯がございまして、場合によっては既存の設置者すべてを解除した上で、改めて各施設にその施設ごとの条件や要件を勘案して公募する必要がございます。このようなことから、全く同じ要件や条件を適用することは非常に難しいものと考えております。
○議長(村上悦夫) 前垣市民部長。
○市民部長(前垣芳郎)(登壇) 行政財産と普通財産についてお答えいたします。
まず、多くの自治会館や自治会の集会所は新居浜市名義の土地や建物になっているが、これらは行政財産と普通財産のどちらに分類されているかについてでございます。
新居浜市の名義である自治会館、集会所の敷地は、一部貸し付けもございますが、その大半は自治会が実質的に取得し、所有していたものを寄附採納で受け入れし、新居浜市として登記したものでございまして、本来、市が管理する公有財産ではございませんが、新居浜市名義でありますことから普通財産として位置づけております。
次に、今後建設される自治会館は、地縁団体の承認を受けることで法人格を持つ自治会の所有を前提にすることについてでございますが、今回の議会に上程しております自治会館建設に伴う補助事業を受けるためには、法人格を持つ認可地縁団体にすることにより、建設自治会の財産管理上、自治会所有という明確化が図られること、また今回の事業が財団法人自治総合センターのコミュニティ助成事業を補完するものとして、市独自に新たな補助事業を設け、年1館は自治会館を建設しようとすることから、コミュニティ助成事業においても最終的には建物の保存登記が必要となっており、条件面で同一としたものでございます。
次に、従来の新居浜市所有の自治会館等と認可地縁団体が所有する自治会館等について、補修、管理に係る新居浜市からの協力に扱いが変わるのかのお尋ねでございますが、所有者を問わず、自治会館であることが確認できれば、補修等に係る協力、つまり補助金の交付をすることになりますから、扱いが変わることはございません。
次に、新居浜市財産の交換、譲与、無償貸付等に関する条例第3条第5号の規定による前例についてでございますが、平成17年度の条例の一部改正後、1件ございます。
また、建物自体も同様な取り扱いができるかについてでございますが、今のところ規定がないため、同様な取り扱いはできません。
次に、この規定による地縁団体である自治会への変更登記を奨励するのかとのお尋ねについてでございます。
土地についての変更登記につきましては、この規定に当てはまる認可地縁団体から申し込みがなされました場合、所有権移転が可能でございますので、今後、該当自治会へ意向を確認し、変更登記を進めてまいります。
○議長(村上悦夫) 佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 行政財産の管理運用についてのうち、法定外公共物の現地での存在確認と台帳整備についてお答えいたします。
国有財産である法定外公共物の譲与に当たっては、国土交通省の指示により、新居浜市の資産税課が所有する課税図面を使用し、譲与申請を行っており、その申請図面上において存在が確認されているにとどまっております。
このことから、法定外公共物の存在確認につきましては、隣接する地権者からの境界確認申請を受理した場合において、現地での境界立会により確認を行っているのが現状であります。
次に、里道、水路、いわゆる法定外公共物の台帳の整備に関しましては、愛媛県から引き継いだものも含め、境界確認が成立したものにつきましては、申請地の平面、断面の測量図面、地権者と取り交わした境界同意書、現況写真等の電子データ化の作業を進め、申請地部分に隣接する法定外公共物の情報が短時間で確認できるよう努めているところでございます。
○議長(村上悦夫) 源代建設部長。
○建設部長(源代俊夫)(登壇) 行政財産の管理運用についてのうち、新居浜市道の中に残る個人名義の土地についてお答えいたします。
市道の中に残る未登記の土地につきましては、過去に、狭かった農道などを沿線の地権者の方々が出し合いにより広げ、その後、市道に認定されたものが大半でございます。また、一部には用地買収をして拡幅などをした際に、何らかの理由で登記がなされず発生したものもございます。
これら市道内の未登記土地については、正確な実数の把握はできておりませんが、約1万7,000筆程度存在するのではないかと推定いたしております。
現在、その対応といたしましては、地権者からの申請により市道との境界立会を行った際などに判明した未登記部分については、市に寄附していただくことを前提に、市のほうで分筆を行い、登記しております。年間に約50筆を処理しております。
市道内に残された未登記土地の問題は、大條議員さん御指摘のとおり、公共財産の管理上、早期に解決していかなければならない課題と考えております。今後とも、年間の処理件数には限りがありますが、未登記処理の解決に向け取り組んでまいります。
○議長(村上悦夫) 近藤水道局長。
○水道局長(近藤日左臣)(登壇) 瀬戸・寿上水道問題のうち、水道料金についてお答えいたします。
今回の定期監査報告書で改めて指摘がございましたとおり、水道局は昭和30年3月締結の契約書に基づき、送水の対価として電気料金相当額の支払いを受けておりますが、この額は実際の送水に要する費用に比べて少額であり、水道事業会計に負担がかかっている状況でございます。
水道局といたしましては、本年度に設置いたしました新居浜市瀬戸・寿上水道問題検討委員会の中心メンバーの一員として、一日も早い解決に向けた取り組みをしてまいります。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
大條雅久議員。
○10番(大條雅久)(登壇) 再質問ではないんですが、御答弁いただいた中で、法定外公共物並びに市道内にある市が未登記の土地、これ私は、通常自分の財産ならば早急に確かめようとすると思いますし、民間企業でも会社の財産というのは何々あるかと、机やいすの備品類まで、鉛筆1本までとは申しません、ただ不動産に関しては把握していない会社があるのかなというのは疑問に思いますので、平成17年に所有権が移転された法定外公共物については、既に4年たっております。その都度やりますでは市道上の未登記の土地と同様な扱いで、いつまでたっても解決が遠のくのではないかというふうに思いますので、これは系統だった対応をしていただきたい。一つには、国土調査(地籍調査)の実施ということ、従来言っていることと同じことになりますが、ぜひ進めていただきたいと思います。
幾つかありますが、先に行政財産の目的外使用について。
総務部長が従来の自動販売機の設置条件と今回の公募条件とを同じにするわけにはいかないと、難しいとおっしゃった。難しいという意味がよくわからない。なぜ難しいんですか。
もしくは、今回の公募のハードルが高過ぎるんですかね。トータル、市内各所に点在しているところを7台ですか、管理運営を一括でしなければいけないとか、3年を超えない、これ、3年を超えては更新しないということですか。いろんな条件が、ハードルが高く設定されていますが、ちょっとこれでできるんなら、従来のもできるんじゃないですか。なぜできないんですか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。堀田総務部長。
○総務部長(堀田高正)(登壇) 今回の市営住宅飲料自動販売機設置事業者募集要領にありますように、今回の機種は災害時対応型機器でないとだめですと。それから、ノンフロン対策をしていること。それから、フルオペレーション業務が可能であることの条件がございます。その点が今現在設置している業者とかみ合わないというか、ハードルが高い部分でございます。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
大條雅久議員。
○10番(大條雅久)(登壇) 確かに、ハードルが高いですよね。ですから、今回、公募の形をとっていますが、結果として公募なのかどうなのかは疑問です。ほかにも問題は感じますけど、その点だけ申し添えておきます。
それで、監査委員の定期監査報告書に戻りますが、今回、報告書の19ページに給水量に対する水道料金見込み額と、実際に組合からいただいている電気代相当という金額との対比が出ておりますが、これ以外に代表監査委員のお答えの中に、水道料金の格差の問題ということをおっしゃっていましたが、現実には700戸を超える瀬戸・寿上水道組合の組合員の世帯の方々は水道料金をお払いになっていますよね。その集めている水道料金と本来の水道局が市民の皆さんに払っていただいている水道料金で換算した場合の見込額、この差額、また組合が集めている水道料金と給水の対価として払っている102万円との差額、これは監査委員としてはどういうふうに把握されているんですか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。神野監査委員。
○監査委員(神野哲男)(登壇) 大條議員さんの再質問にお答えいたします。
定期監査結果報告書に記載しております水道料金の見込み額でございますけれども、これは単純に申し上げて給水収益ですね、俗に言う新居浜市の水道料金収入を、有収水量(料金が取れた水量)で単純に割ったものでございます。
この金額といいますのは、実際徴収する水道料金とは異なります。ただ、例えば1カ月50立米使うものと試算いたしますと、実際の水道料金は、今の新居浜市の水道料金体系によりますと税抜きで5,685円になろうかと思います。しかしながら、ここに掲げております水道事業年報にある販売単価でいきますと5,632円になると。したがって、ほとんど変わりはございません。
こういった中で、先ほど水道料金の格差が問題になっていると申し上げましたけれども、実際、新居浜市の水道料金として入るのが、本来であれば結果報告書に記載する金額相当額が入るべきところが、実際は電気代相当額しか入っていないという、こういった意味での水道料金の格差があるということを指摘しております。
実際、瀬戸・寿上水道から給水を受けられる方々が料金をどの程度払っているのかということでございますが、多分新居浜市の水道料金の40%程度が実際に払われている額じゃないのかなと考えております。
そういった状況でありますので、先ほど申し上げた、新居浜市の水道を給水しながら、実際100万円相当しかいただいていない、これも当然格差と。3,000万円から4,000万円の収入があるのに、本来徴収すべきであるところが100万円相当しかいただいていないと。中をひもとけば、先ほど申し上げたような形になっております。双方の中に格差があるという、そういう考え方は持っております。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
大條雅久議員。
○10番(大條雅久)(登壇) ですから、私だけではない、何人もの方も質問に取り上げられてきた、本来なら3,000万円を超えていただくべき金額が102万円しかいただいていないということを従来ずっと申し上げてきたんだけど、先ほど監査委員がおっしゃったように、組合の中で水道料金が集められていないわけじゃない。4割が正当なのかどうなのか、私も私なりに調べまして、多分半分ぐらいかな、それはわかりました。
だから、今お聞きしたのは、払っている、商売でいえば、仕入れ代金の102万円に対して売り上げが4割としたら1,200万円から1,300万円あるわけでしょ。その差額は監査委員としてどうお考えなのかと。市の行政財産である水道配管を使って、水道法に違反して水道事業を市が勝手に委託しているわけでしょ、水道組合に。その点についてどうお考えなんですか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。神野監査委員。
○監査委員(神野哲男)(登壇) 再質問にお答えいたします。
実際、新居浜市の上水道を瀬戸・寿地区の方々に給水しています。多分水道といいますのは使用量がふえるほど料金が高くなります。ただ、先ほど一例として1カ月50立米使うというお話を申し上げましたけれども、これでいきますと、新居浜市の場合であれば、大体1立米110円ぐらいになろうかと思います。実際、瀬戸・寿地区の方は、多分、大條議員さんおっしゃったように5割といたしますと、1立米当たり60円が新居浜市の水道料金体系と比較して差額が生じるということになります。その差額につきましては、先ほど申し上げたように格差があるということで、これはもうぜひ是正してほしいと。
当然行政財産を使って、瀬戸・寿地区だけに恩典を与えるようなことは地方自治法には反します。そういったことで、先ほど水道法以外に地方自治法にも反するということを申し上げましたけれども、実際、瀬戸・寿地区の水道料金は、多分4割、5割程度の話になります。ただ後からその地区に入られた方というのは、多分それよりも高い料金で払われているであろうと。これら全体をプールいたしまして、例えば水道料金を徴収する事務とか、その他管理経費事務に充てているというふうに考えております。
ですから、それは例えば水道法に基づいて、厚生労働大臣の認可を得て一つの水道事業を形成しているんであれば許されると思いますけれども、そういった形になっていないというのが現状です。ですから、これに関しては水道法に違反するということになろうかと思います。
いずれにしても、実際集める額と新居浜市の水道料金とのこの差額といいますのは、組合の中では正当な費用として消化されているとは考えております。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
大條雅久議員。
○10番(大條雅久)(登壇) 監査委員の最初の指摘、昭和42年8月31日以来、42年間、今指摘した問題が続いているということ、いつまでお続けになるのか、市長、最後に御答弁いただけませんか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) この問題を解決していきたいということで、長い時間がかかり、その意味では大変申しわけなく思っております。先ほども答弁しましたような、地元の交渉相手の体制、そういうものも進めていただきながら、庁内での体制も整備して、問題解決が一日でも早くできるように取り組んでまいりたいと思っております。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
大條雅久議員。
○10番(大條雅久)(登壇) これまでも何度も申し上げ(ブザー鳴る)行政の怠慢だと私は思います。
○議長(村上悦夫) 以上で代表質問を終わります。
これより個人質問に入ります。
順次質問を許します。まず、永易英寿議員。
○3番(永易英寿)(登壇) 会派みどりの風、永易英寿です。
通告に従い質問をいたします。
それでは早速、1、新型インフルエンザ対策についてですが、新型インフルエンザの感染者数は世界的に拡大し、日本でも9月2日現在、10人の死者が報告されています。秋から冬にかけては第2波のインフルエンザの流行が懸念されます。今後、さらに新型インフルエンザの感染区域や感染者数が市内全域に広がっていく場合も想定して策を講じる必要があります。行政として率先して市民の皆様の安全、安心を確保し、だれ一人感染して健康被害に遭わないよう努めるとともに、対応される職員の皆様の安全衛生も確保しなければなりません。
既に、新居浜市は国、県の行動計画に基づき、ことしの6月1日に新居浜市新型インフルエンザ対策行動計画を策定し、日々対応され、御尽力されていることと存じます。新型インフルエンザ対策行動計画も、ホームページの掲載など行政サイドの一方的な情報提供にとどまらず、行動計画の着実な遂行に当たっては、対象者や協力事業者と事前に理解し合い、行動できる体制整備が予防、減災になります。
そこで、お伺いいたしますが、この行動計画には、学校や公共交通機関、社会福祉施設や事業所など、さまざまな分野の機関が行う対策や役割分担が書かれています。その事業者並びにそこで働く従業員や利用者の皆様、関係する方々へはどのようにこの行動計画を周知徹底しているのでしょうか。
主たる担当課の取り組み状況はいかがでしょうか。愛媛県は9月2日に、新型インフルエンザの流行を受け、県庁で管理職を対象に予防研修を開催しています。本庁や地方機関、県出資法人の指定管理者から約150人が参加したらしいです。本市でも予防対策の研修、講義が必要だと思います。
また、周知徹底をした結果、それぞれの事業所の行動計画なり体制づくりがどのように変化したか、組織内で周知徹底が図られているかなど、チェック機能を行政としてどのように働かせているのでしょうか、お聞かせください。
次に、この行動計画の対策班としては保健センターが重要な役割を果たしますが、現状の保健センターでの新型インフルエンザに関する相談窓口での相談件数の推移や主な内容についてお聞かせください。
新型インフルエンザ感染の対策にかかわらず、保健面での安全、安心を担保し、市民の皆様の健康レベルを維持向上されるには、保健センター機能の体制充実、強化を図ることが重要です。その体制充実を図る上では、最前線で活躍される保健師さんの数的確保が欠かせません。
平成19年度厚生労働科学研究費補助金分担研究報告書の保健師の適正配置に関する研究によりますと、本市の人口規模から考えて保健師が36名必要とされていますが、25名しかおらず、11名不足しております。松山市は保健所を持つ市ですので比較できませんが、新居浜市の保健師の1人当たりの受け持ち数は8,978人と、愛媛県下の10市のうちではワースト1というのが現状であります。ちなみに、いいところでは西予市が1人当たり2,204人です。
8月3日の第5回庁議の会議録を拝見しましたが、保健師については現状の事務量の中で昨年度9名不足ということで、昨年2名、ことし1名採用予定で3名の職員がふえますが、まだ現状では事務量的に不足で、保健師の定員増については秋のヒアリングに向けて協議すると書かれていましたが、現時点ではいかがお考えでしょうか。
次に、窓口業務など、市民の皆様と接触が見込まれる職員の安全衛生面の対策状況をお聞かせください。
また、医薬品、医療品の確保状況についてお伺いします。
新型インフルエンザに対するワクチンの確保の重要性が毎日マスコミで報道されていますが、新居浜市のワクチンの確保に向けての取り組み状況をお聞かせください。
次に、イベントなどへの対応ですが、例えば来月は新居浜太鼓祭りが開催されます。市内外から不特定多数の方々が楽しみに参加されます。その中に感染者の方がいますと、かき夫や見物者の方々はかなり濃厚接触となり、感染拡大の原因ともなりかねません。不測の事態に備え、感染の拡大を未然に防ぐための対策が必要です。
お祭りは新居浜市民にとって一大イベントであり、多くの市民の皆様が参加します。市民の安全衛生面の確保、対策は行政として欠かせません。本市の対策として、お祭り当日はどのような対策をお考えでしょうか。例えば予防のための啓発のアナウンスをするとか、安全衛生面を考え、イベント会場での仮設の手洗い場を増設して、手洗い、うがいの実施を促すとか、仮設の緊急救護センターを設置して対応するといった何か具体的な策はお考えでしょうか、お聞かせください。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。堀田総務部長。
○総務部長(堀田高正)(登壇) 永易議員さんの御質問にお答えいたします。
新型インフルエンザ対策についてでございます。
新型インフルエンザは、現在、全国的な感染の広がりを見せ、県内や本市におきましても患者の発生が見られており、さらなる感染の拡大が心配されるところであります。
このような中、市民の健康被害を最小限にとどめるには、流行状況に留意し、新居浜市新型インフルエンザ対策行動計画に基づいた的確かつきめ細やかな行政の対応が求められており、その着実な遂行のためには、永易議員さん御指摘のとおり、教育機関や社会福祉施設、その他関係機関、事業所と行政の連携が必要不可欠でございます。
6月1日の新居浜市新型インフルエンザ対策行動計画策定後、市ホームページに計画を掲載し、広報してきたところではございますが、事業所等の周知徹底は十分図られていないのが現状でございます。
今後、感染拡大が予想される現況を踏まえ、新居浜市新型インフルエンザ対策行動計画の周知を庁内のみならず出先機関、関係団体へのさらなる啓発を各部局を通じ徹底を図りたいと考えております。
また、事業所との連携を図り、インフルエンザ対策を事業所として対応していただけるよう、インフルエンザ対策行動計画の作成補助、感染者情報の迅速な提供や各種感染予防策の啓発等について、商工会議所などとの連携を通じ図ってまいります。
市民の方に対しては、平常時より保健センターにおいて出前講座を実施し、新型インフルエンザの基礎知識や予防のためのせきエチケット、手洗いについての啓発用リーフレットを活用して感染予防の啓発を行っていますが、さらにチラシなどを活用した感染予防、啓発に努めてまいります。
次に、窓口業務に当たる職員の安全、衛生管理についてでございます。
8月に作成いたしました職場における新型インフルエンザ感染予防マニュアルの中において、帰庁時のほか、原則、2時間ないし3時間ごとの手洗い、うがいの励行を徹底することとしています。また、必要に応じてマスクの着用に努めることにより、職員のみならず来庁者への感染予防に留意しているところでございます。
次に、イベントにおける感染予防策についてでございます。
市主催の行事においては、市内での流行状況によりましては不要不急のイベントの中止や延期の検討、開催する場合においてもイベント会場への手指消毒液の設置や啓発チラシの掲出等の感染予防策を状況に応じて検討してまいります。
また、市が主催でないイベントにつきましても、自粛要請や各種感染予防策の実施について要請を検討し、必要な新型インフルエンザに関する情報の提供を行ってまいります。
例示いただきました太鼓祭りにつきましても、その時点の流行状況などを関係者と協議して、手洗いの励行や啓発アナウンスの実施の要請などを必要に応じて対応いたしたいと思っております。
○議長(村上悦夫) 近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 新型インフルエンザ対策についてお答えいたします。
まず、保健センターにおける相談件数についてでございますが、5月は44件、6月は1件、7月は16件、8月は78件となっております。
相談内容といたしましては、発熱時にどういう対応をしたらいいのか。熱はないが、風邪の症状があるがどうすればよいか。感染時、どう対応すればよいか。新居浜市における新型インフルエンザの発生状況などについてであります。その他といたしまして、企業からの感染予防対策についての相談、団体からは行事における感染予防の相談などもありました。
次に、新型インフルエンザワクチンの確保についてでございます。
新型インフルエンザワクチンは、既に国内外のメーカーでは製造を開始しており、国内メーカーは10月下旬からワクチンを供給する見通しであります。生産量は12月末までに1,300万人から1,700万人分と試算されており、ワクチンの輸入についても検討されています。
現在、厚生労働省ではワクチン接種対象者や接種体制、接種の法的位置づけなどについて検討し、ワクチン接種の開始に向けて準備を進めております。
次に、保健師の確保についてでございます。
保健師活動は新型インフルエンザ対策を初め、生活習慣病対策、虐待予防、精神保健対策、救急医療対策等、複雑多様化する健康課題の対策に重要な役割を担っております。
しかしながら、本市の保健師数は、愛媛県下で比較して、保健師1人当たりの人口は愛媛県の平均が3,112人、本市は5,028人となっております。そのような保健師不足とともに、保健師の分散配置、年齢層の偏り、若手保健師のジョブトレーニングの問題等々、保健師を取り巻く諸課題が顕在化しております。
そこで、このような実態にかんがみ、庁内関係部署の職員で構成する保健師業務に係る諸課題解決のためのプロジェクトを設置し、保健師活動の現状と課題を分析し、採用計画の要望、関係課の連携強化等により、地域の健康づくりの充実につなぐ改善方策の検討をしております。
○議長(村上悦夫) 永易英寿議員。
○3番(永易英寿)(登壇) 次に、職員のメンタルヘルスについてですが、厚生労働省の調査によりますと、近年、労働者におけるストレスは拡大する傾向にあり、仕事に関して強い不安やストレスを感じている労働者が6割を超えている状況です。また、精神障害などに係る労災補償状況を見ましても、請求件数、認定件数とも近年増加傾向にあります。
このような中で、心の健康問題が労働者、その家族、職場及び社会に与える影響は、今日ますます大きくなっており、職場において、より積極的に労働者の心の健康の保持増進を図ることは、非常に重要な課題となっております。
継続的、計画的に職員のメンタルヘルスケアが充実して推進されることを期待して、幾つか質問をします。
職員の休職数をまずお聞かせください。そのうち精神性疾患、いわゆる心の病の発症者の増減推移はいかがでしょうか。また、その全体における比率及び復職状況はどのようになっていますか。
過重労働による健康被害対策は重視されています。新居浜市でも月80時間を超える職員の方々について、産業医による健康相談を行っているとのことですが、主な内容や月の平均相談件数はいかがでしょうか。業務内容にもよると思いますが、職員の時間外勤務の偏り状況はいかがでしょうか。
次に、職員の適正配置と採用についてですが、受講した研修や個々の能力に応じての職員の適正配置状況はいかがでしょうか。また、建設部の技術職や福祉職の生活保護のケースワーカー、地域包括支援センターなど、専門性を有する部署への充足した人員配置ができるよう、定期的な採用はできているのでしょうか。継続して必要な業務があるにもかかわらず、常態的に非正規雇用で対応してはいないでしょうか。
次に、臨時職員や非常勤職員など、非正規職員の方々への配慮についてお伺いします。
非正規雇用への任期切れ以降のサポートはどのようにしていますか。将来的な雇用不安の解消策はどのようになっているでしょうか。
以上、お聞かせください。
○議長(村上悦夫) この際、暫時休憩いたします。
午前11時57分休憩
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午後 0時59分再開
○議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。堀田総務部長。
○総務部長(堀田高正)(登壇) 職員のメンタルヘルスについてお答えいたします。
まず、職員の休職者数等でございます。
平成18年度の休職者数は8名、平成19年度の休職者数は15名、平成20年度の休職者数は9名でございまして、中には精神性疾患の職員もおりますが、ほとんど復職しております。
精神性疾患により病気休暇、あるいは休職している職員の職場復帰につきましては、新居浜市職員の職場復帰訓練実施に関する要綱に基づき、職場復帰訓練を実施することにより、円滑な職場復帰を図っておりまして、復職後においても保健師による継続的な助言など、再発予防に向けた支援を行っております。
次に、時間外勤務が月80時間以上の職員についてでございます。
まず、相談業務の状況についてでございますが、時間外勤務が月80時間を超えた職員につきましては、身体面、精神面への影響を考慮して、産業医による健康相談を行い、健康管理に努めております。
なお、職員のメンタル面での相談業務といたしましては、人事課の保健師による相談を行っておりまして、定期的に面談を希望する職員につきましては月1回行うほか、希望する職員との相談にも応じております。
また、委託精神科医2人によるメンタルヘルス相談も行っておりまして、本人や職場関係者あるいは家族などからの希望があれば、随時相談業務を実施しております。
その他、不安感や不眠などの自覚症状などを点数化することのできる疲労蓄積度自己診断チェックリストを各自記入し、問診、検尿、血圧測定及び診察により、無理をし過ぎている職員の早期発見や健康の維持管理に役立てているところでございます。
次に、80時間以上時間外勤務した職員の月平均相談件数につきましては、平成18年度が7.7件、平成19年度が7.7件、平成20年度が7.2件となっておりまして、3カ年平均で7.5件でございます。
また、職員の時間外勤務の偏りについてでございますが、年末から年度末、年度当初におきまして、予算関係事務あるいは人事異動等により時間外勤務が多くなっており、また課所によっては一時的な業務増に伴う時間外勤務もございます。
次に、職員の研修や個々の能力に応じた適正な配置についてでございます。
職員の研修につきましては、日常業務のための研修や政策形成能力の開発などの人材育成のための研修がございますが、それぞれの研修の目的や内容が業務に生かせるような配置を行っております。
また、職員の適性につきましては、人事考課による評定内容や所属長からの内申に基づき、職員の適性に見合った人事異動に努めております。
次に、職員の配置の問題についてでございます。
定員管理につきましては、毎年度定員管理調査を行っておりますが、調査につきましては各課における職種別の詳細な事務量調査を行い、中期的な視点に立った事務量の推移を踏まえた上で定員管理計画を策定しておりまして、臨時職員、非常勤職員につきましても事務量調査において必要人員の調査、査定を行っております。
職員の採用につきましては、策定された定員管理計画に基づき採用計画を策定し、職種別に必要な人員の確保に努めております。
次に、非正規職員の任期切れ以降のサポート体制についてでございます。
臨時職員、非常勤職員につきましては任用期間が限られておりますので、本人が自身の適性や希望する分野を考慮しながら、新たな職を探し、任期満了までに見つからない場合は、基本的に雇用保険に加入しておりますので、失業手当を受給しながら就職活動を行っております。
また、市に対して他の事業所等から求人の紹介がある場合もございますので、本人に打診して、希望する場合は紹介しておりまして、今後におきましても積極的に再就職の機会を設けてまいりたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 永易英寿議員。
○3番(永易英寿)(登壇) 次に、高津消防分団詰所移設後の跡地有効利用について質問いたします。
高津消防分団詰所は、ことしの12月に完成予定です。市の方針としましては、現在の分団詰所は老朽化していることから、建物を解体して土地を測量し、土地を売却して建設費の一部に充てることが決定しています。
しかし、ことしの7月のまちづくり校区集会でも、公民館の将来を考え、地域住民の総意、要望として、移設後の土地を利用したいという御意見がありました。現在の詰所は公民館と目と鼻の先にあり、道を挟んで非常に近く、有効活用できれば幸いと私も思っています。
市内では、老朽化している建物を移設後に他の目的で有効活用したケース、実績も幾つかありますので、現在の場所を売却せず、建物が老朽化して耐震性の面からも危険で使用できないとしても、駐輪場もしくは駐車場スペースとして使用するよう再検討していただけないでしょうか。
売却する必要はないと思いますが、仮にその土地を売却すれば、建設費として幾ら充当できると想定しているのか、お聞かせください。
次に、高津公民館は現在も駐車場が不足しています。高津分団詰所跡地を利用して代替施設の整備を行い、恒常的な駐車場不足の解消を図らないと到底難しい計画ですが、都市計画マスタープランでは、高津公民館前の宇高西筋線の拡張が決定されています。道路を拡張する際には、さらに公民館の敷地が縮小されることが懸念されますが、現在の高津公民館の駐車、駐輪利用可能台数と道路拡張後の台数見込みはいかがでしょうか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。阿部教育長。
>○教育長(阿部義澄)(登壇) 高津公民館を利用される方の駐車可能台数及び駐輪可能台数につきましてお答えいたします。
現在の駐車可能台数は約20台、駐輪可能台数も約20台となっております。
公民館東側の道路の拡張工事につきましては、都市計画決定はいたしておりますが、現在のところ、時期的には未定であると伺っています。そのため、道路が拡張された後の駐車台数及び駐輪台数につきましては予想が難しい状況でありますが、公民館を利用される方の駐車場及び駐輪場の確保に関しましては、支障のないよう対応してまいります。
○議長(村上悦夫) 河野消防長。
○消防長(河野勉)(登壇) 高津消防分団詰所移設後の跡地有効利用についてお答えいたします。
まず、現在の場所を売却せずに、駐輪場もしくは駐車場として使用できるよう再検討できないかについてでございます。
既存の高津消防分団詰所につきましては、建築後37年が経過して老朽化が進んでいることなどから、現在新しい詰所を建設しておりまして、今年中に完成、移転し、平成22年3月末までに既存詰所の解体及び測量業務を完了させる予定でございます。
移転後の跡地につきましては、建設計画の当初より本事業の財源に充てるため売却することとしておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
次に、土地を売却すれば建設費用として幾ら充当できると想定しているかについてでございます。
平成19年度に売却価格を約890万円と試算しておりまして、この試算額が建設費用に充当できる金額と想定しております。
なお、実際の売却価格につきましては、不動産評価委員会の査定による土地単価と測量による実測面積で算出した価格となります。
○議長(村上悦夫) 永易英寿議員。
○3番(永易英寿)(登壇) 高津公民館に限らずですが、全市的に公共施設の駐車場スペース利用可能数は、施設の利用数に比べると満足のいくものではないと思います。段階的に解消していくべき課題だと思っております。
特に高津校区の人口は、6月末の住民基本台帳では、1万2,391人の方が住まわれております。世帯は5,605世帯で、市民の約1割の方々が住んでおります。公民館の利用者数も平成20年度実績では、7万7,170人の方が利用しております。
また、公民館の貸し室の状況から考えても、100名程度の大きな部屋が2つあったり、和室や調理室などがあります。現状でも非常に厳しい状況だと思いますが、貸し室の利用者数から考えても全然足りておりません。現状の駐車、駐輪スペースの確保は必要ないのでしょうか。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 再質問にお答えいたします。
高津公民館の施設の内容のことにつきましては、現在まで教育委員会で要望を受けておりませんでした。今後、担当課のほうで公民館と話をしていきたいと思います。
○議長(村上悦夫) 永易英寿議員。
○3番(永易英寿)(登壇) 特に、高津公民館で先日行われた公民館の運営審議会でも要望書を出す予定になっておるということをお聞きしておりますし、今後、地域主導型公民館を推進していくのであれば、特に地域のニーズと一致していない計画は、地域住民との話し合いの中でその必要性を再検討することが重要だと思っております。地域住民の利便性を第一に考え、地域の事情に配慮しながら、住民と一体となって適切な見直しを行うべきだと思いますので、よろしくお願いいたします。
そして、市民ニーズを政策形成につなげるための体制を整備し、地域住民の生の声を聞くことが大切だと思っております。行政主導で、ありき論で事を進めるのではなく、時には地域の声、要望に耳に傾け、場合によっては行政の考えをゼロに近づけてでも、地域の声を優先すべきだと私は思っております。よろしくお願いいたします。
次に、防災対策について質問いたします。
今年度は平成16年の新居浜台風災害から5年が経過しました。災害は忘れたころにやってくるといっても、忘れないころでもやってくるとも最近は言われております。5年前の災害の教訓を生かし、今後も継続して災害防止策を講じていく必要があります。
そこで、まず庁舎の耐震性の確保についてお伺いします。
市役所に来られる市民の皆様や働いている職員の命の安全を確保するため、また災害時の行政機能継続のためにも、庁舎の耐震性の確保は重要です。庁舎の耐震性確保に向けた取り組み状況はいかがでしょうか。
次に、木造住宅の耐震診断事業の状況についてですが、たとえ診断したとしても、診断後の補修費用に多額の費用がかかりますので、なかなか診断件数も上がらないのが現状だと思います。新居浜市として、市民の命、生活の安全を守るという視点から、木造住宅の耐震診断から診断後の補修補助事業まで市単独で補助制度を設け、市民生活の安全確保を促進できないでしょうか。
また、土砂災害対策についてですが、平成16年度以降の改善状況はいかがでしょうか。
がけ崩れの対策事業として県が事業主体の急傾斜地崩壊対策事業と市が行うがけ崩れ防災対策事業がありますが、その事業の状況についてはいかがでしょうか。
次に、災害時要援護者避難支援プランについてお伺いいたします。
この災害時要援護者避難支援プランについては、新居浜市でもありました平成16年度の全国的にたび重なる台風災害を機に、防災関係部局と福祉関係部局の連携が不十分であり、要援護者や避難支援者へ避難勧告などの情報伝達体制が不十分であったり、個人情報の意識の高まりに伴い、要援護者情報の共有、活用が進んでいないことや、要援護者の避難支援者が定められておらず避難行動計画の支援計画体制が具現化されていないという大きな問題を改善するためにプラン策定が重要であると、平成18年に内閣府からお知らせがありました。
それに伴い、新居浜市も平成19年度に泉川校区からスタートしておりますが、その後の策定状況とその後の取り組みについてお聞かせください。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 防災対策についてのうち、土砂災害対策についてお答えします。
平成16年度の台風等の豪雨により、多数のがけ崩れが発生いたしました。がけ崩れの対策事業といたしましては、県が事業主体となる急傾斜地崩壊対策事業、市が行うがけ崩れ防災対策事業がございます。各事業には、それぞれ採択基準への適合や事業用地の提供、工事費の受益者負担などの諸条件がございますが、整った箇所から順次整備を推進してまいりました。
その結果、平成16年の台風等により被災し、対策事業により整備可能と判断される箇所30カ所のうち、本年8月末までに27カ所について事業が完成しております。現在は、平成20年度から楠崎地区の対策工事を実施中でございます。残り2カ所につきましては、急傾斜地崩壊対策事業を実施していただくよう県に要望しております。
土砂災害により人家に被害を受けるおそれのあるその他の急傾斜地の対策につきましても、今後引き続き関係機関に対し、予算の確保と事業推進について要望を行い、危険箇所の防災対策に努めてまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(村上悦夫) 堀田総務部長。
○総務部長(堀田高正)(登壇) 防災対策についてのうち、庁舎の耐震性の確保ほか1点についてお答えいたします。
まず、庁舎の耐震性の確保についてでございます。
市庁舎は昭和55年3月に建設しておりますが、耐震基準は昭和56年6月1日に施行されております。庁舎の耐震診断は平成8年3月に1次診断を実施しており、より詳細な2次診断を行うべきであるとの診断結果でございましたが、現在まで2次診断の実施には至っていない状況でございます。
お尋ねの行政機能の確保、来庁者、働く職員の安全確保のためには、より詳細な2次診断を実施する必要がございますことから、今後におきまして2次診断を実施する方向で検討してまいります。
次に、災害時要援護者避難支援プランについてでございます。
このプランは、高齢者や障害者の方などで災害時に自力避難できない方をリストに登録し、避難時の支援者を決めることにより、地域住民の共助で避難支援や安否確認を行っていただける体制を整備するものでございます。
平成19年度に泉川校区で取りかかり、昨年度から3年計画で各校区ごとに市内全域のプランを作成する予定で進めておりましたが、予定を1年繰り上げて進めております。したがいまして、今年度中には市全域の災害時要援護者の調査を完了する予定でございます。
このプラン策定は行政だけの取り組みではなく、民生委員や自治会役員の皆様に戸別訪問していただき、支援が必要な方を把握し、地域支援者を見つけていただきながら進めているものでありまして、ひとえに地域の方々の大変な御苦労と格別な御協力によるものと感謝いたしております。
次に、プラン策定の現状についてでございます。
調査の対象となる方は、現在、アンケート調査を実施しております17校区で1万1,805名で、既に71%の方から回答をいただいております。このうち支援が必要な方2,809名について台帳を作成し、さらにその中で地域支援者が決定した8校区1,607名の方のリストについては、リストと台帳を自治会等に提供しております。
今後も民生委員や自治会役員の御協力をいただきながら、平成22年5月末までに全校区について災害時要援護者リストと台帳を提供できるよう、取り組みを進めているところでございます。
次に、全校区での調査終了後の取り組みにつきましては、新規に対象となる方について、市政だよりや福祉部の窓口で登録制度の周知を行うなど、把握方法を検討してまいります。
また、既に調査が終わった方につきましては、今後、リストの更新を行う方法を検討してまいりたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 源代建設部長。
○建設部長(源代俊夫)(登壇) 防災対策についてのうち、木造住宅の耐震診断事業の状況についてお答えいたします。
新居浜市では、まず市民の方々に御自宅の耐震性能を把握していただくことが耐震改修の促進につながるとの考えから、平成16年度から木造住宅の耐震診断費用の補助事業を行っております。
耐震診断の件数につきましては、診断開始より年間10件程度で推移している状況でございます。
耐震診断後の市独自の改修費用への補助につきましては、耐震診断事業の開始当初より要望が寄せられておりましたことから、事業の必要性については認識いたしております。
このようなことから、現在、新居浜市の耐震診断事業により診断を受けられた方への耐震改修工事補助を早期に実施するため、補助対象とする工事の範囲や補助金額などについて、先進地の事業を参考としながら具体的な検討をしているところでございます。
○議長(村上悦夫) 永易英寿議員。
○3番(永易英寿)(登壇) 木造住宅の耐震診断後の具体的な補助を検討しているとのことなので、今後、状況を見守りながら、また再度質問をさせていただくかもしれません。よろしくお願いいたします。
次に、5の審議会等への市民参画のあり方について御質問いたします。
現在、新居浜市長期総合計画審議会委員の公募委員を募集されていますが、当初、募集の締め切りは8月21日でしたが、応募が少なく、9月14日まで再募集している状況です。
そのような状況から推測しますと、審議会等の委員会に、委員として協力または参画していただける市民の皆様の絶対数が少ない状況ではないかと思いますので、何点か質問いたします。
審議会等の委員会では、幾度か委員再選があっても同じ方が再選されたり、年度の違いはあっても同じ方が複数の委員会に参加したり、委員選出が同じ団体、個人に固定しがちだと思われますが、いかがでしょうか。
また、働いている世代からの意見抽出はどのようにされているのでしょうか。世代の偏りをなくすためにも、開催日や時間設定にはどのような工夫をしているのでしょうか。例えば午前開催、午後開催など、開催の時間帯を分けたり、開催を平日や休日にしたりするなどの状況はいかがでしょうか。
また、熱心に委員会などで議論して策定している計画などでも、市民意見提出制度やパブリックコメントで意見がほぼない場合もありますので、より市民の関心を高め、参画者をふやす方法を今後どのようにお考えでしょうか。
新居浜市の中長期的なビジョンの策定、多様化している市民の皆様のニーズに対応するためには、より幅広い年代の方やさまざまな階層で諸活動をしている方や、参加したいと思っていても一歩踏み出せていない方など、さまざまな状況の方々からニーズ収集できる委員募集のあり方を再考することも必要だと思います。サイレント・マジョリティー、いわゆる声なき声の抽出は大事だと思っております。
委員の方々においても、公募で積極的に参加した方や担当課などからお声かけやお誘いがあって参加した方もいます。また、人前で話すことは苦手だけれども、指名されるなど発言の機会さえ与えられればいい意見を発表できるという市民の方々は確実におられるはずです。
実際、昨年度、長期総合計画に関しての市民意向調査では、単純無作為抽出法で新居浜市内在住の20歳以上の男女3,000人に調査をして、回収率が43%を超えています。この市民意向調査を応用して、単純無作為抽出法で委員の指名を行い、市の趣旨に賛同していただける方を見つけて、ワークショップや市民会議などを開催してみてはいかがでしょうか。
東京都文京区では、特に新たなる基本構想の作成については、裁判員制度に先駆けて区民無作為抽出による公募区民による協議会の設置という新しい試みを実施しています。公募区民の選定に当たっては、住民基本台帳により無作為に1,000名の区民を抽出、通知により協議会への参加を促した結果、39人の区民が応募、公開抽せんにより10名の公募区民を決定し、協議会では区長みずからが会長を務め、学識経験者や団体推薦区民、そして公募区民らとともに、約1年間かけて基本構想の策定に当たるということです。
こうした新たなる試みは高評価を得ているということですが、これは一つの例ですが、さらに市民参画者がふえることを願って質問させていただきます。(ブザー鳴る)
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 審議会等への市民参画のあり方についてお答えいたします。
まず、パブリックコメントにつきましては、市が行う重要な政策立案に市民の意見を広く求めて、開かれた市政運営と幅広い方々の市政への参加を促進する制度でございますが、これまで実施したパブリックコメントでの意見は、提案している案件の内容にもよりますが、決して多くないのが実態でございます。
この要因としましては、市政だよりやホームページでの周知、参考資料の閲覧を主なPR手法として実施してまいりましたが、市民の皆様の意見を求める場合、不十分さもあったのではないかというふうには思っております。
今後、周知方法といたしましては、これまでの市政だより、ホームページに加え、わかりやすいCATV番組の制作、とりわけ、市民生活に関連する案件については、地域等に出向いての出前講座等の積極的開催、また資料につきましても地元の公民館等で、計画に至る背景、目的、計画案策定の過程での審議会で出された論点等、わかりやすい資料を提供できるよう工夫し、市民の関心をより高めてまいりたいと考えております。
また、御提案いただきました無作為抽出による公募手法についてでございますが、中長期的なビジョンの策定等に当たりましては、可能な限り多種多様な視点から意見が出され、さまざまな立場の市民により議論を重ね、まとめ上げていくことが重要でありますことから、その一手法として参考にすべき試みであると認識をしております。
しかしながら、本市の審議会等の多くは中長期的ビジョンの策定ではない審査、諮問、調査等を行うために設置された審査会、懇談会、協議会などであり、すべての審議会等への導入検討は現実的ではないと考えております。
今後、これまで以上にそれぞれの審議会等の趣旨を踏まえ、特定の同一人物や特定団体の意見に偏らず、一人でも多くの幅広い年代、幅広い立場の方から御意見をいただき、また議論を重ねていくことができるよう、さまざまな手法を調査研究してまいりたいと思います。
以上申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(村上悦夫) 堀田総務部長。
○総務部長(堀田高正)(登壇) 審議会等への市民参画のあり方についてお答えいたします。
審議会等の委員選任につきましては、新居浜市審議会等の委員選任基準に関する要綱に基づき、委員の通算期間を最長10年間とし、委員を兼ねることができる件数を5件以内に制限するなど、多くの市民に市政への参画機会を提供する工夫をしているところでございます。
永易議員さん御指摘のとおり、専門的な知識を必要とする場合など、特定の方が複数の審議会等の委員を兼任されている場合もございますので、委員選任につきましては、より多くの方々が参画できますように、他市町の選任基準、運用について、調査研究いたします。
次に、働いている世代からの意見抽出ができているかについてでございますが、各種企業、経済団体、社会福祉法人、医療機関など、さまざまな分野の方々に委員として御活躍いただいております。
次に、開催日時の設定についてでございますが、委員の方々の要望も踏まえた上で、できるだけ多くの委員が出席していただける日時を選択するようにしております。
次に、審議会の開催状況についてでございますが、平成20年度は144回開催されており、すべて平日開催となっております。時間帯は、午前中が14回、午後が126回、夜間開催が6回となっております。
○議長(村上悦夫) 藤田豊治議員。
○13番(藤田豊治)(登壇) 自民クラブの藤田豊治でございます。
通告に従いまして、早速ではありますが、質問をさせていただきます。
まずは産業振興についてでございます。
100年に1度と言われている経済危機、世界的不況の波を受けて、住友企業を中心とした新居浜でも、昨年末ごろから有効求人倍率の低下など、深刻な事態が続いております。今後も景気の下振れが懸念されていますが、新居浜市には、現在約10,000人の製造業従事者がいると言われておりますが、少子高齢化と団塊世代の熟練技能者の大量退職が大きく響き、産業基盤強化に向けたものづくり技術者の育成、確保は急務とされています。
抜本的対策として、地場産業の後継者育成に新居浜市内の製造事業所や新居浜商工会議所、新居浜工業高等専門学校、県、市など、産学官が連携してものづくり人材育成事業運営推進協議会を設立し、平成22年度中の事業開始を目標に、多喜浜地区に人材育成施設を建設すると伺っておりますが、そのほか産業基盤強化に向けた対応を新居浜市としてどのように取り組まれようとしているのか、お尋ねいたします。
次に、若者の就職先が少ない、そのため若者が流出し、市の人口減少、少子化にもつながっている。若者が生活しやすいまち、若者が地元に定住できるような、例えば新居浜市の企業が持っている高度な技術力を生かせるロボット産業とか環境関連産業とか福祉関連産業とかの企業誘致が必要であると思いますが、新居浜市としてどのように取り組まれようとしているのか、お尋ねいたします。
次に、起業する際には、財団法人東予産業創造センターより技術、製品開発、販売促進等にかかわる助言や指導をしてくださり、起業しやすい条件整備を支援していただいております。
ただ、起業を目指している人からは、新居浜市の技術開発室は交通の便が悪く、起業する際、いろいろな関係者との打ち合わせ等に困るとの声を聞いております。現在は、大生院の東予産業創造センター内の2階、3階に設けられた技術開発室が12室ありますが、その入居状況をお尋ねいたします。
今後、追加される場合は、交通の便のよい新居浜駅前に既設の空きビル等があれば、そこへ技術開発設置を考えてはと思いますが、いかがでしょうか、お尋ねいたします。
2点目は、環境行政についてでございます。
このまま地球温暖化が進めば、100年後には東日本以西の太平洋側で桜が開花しなくなる。気象情報会社のウェザーニューズが今後の気温上昇と桜の開花状況をシミュレーションしたところ、最悪パターンとしてこんな結論が導き出され、気温が全般的に上昇し、開花に必要な冬の寒さがなくなることが原因だと報道されておりました。春のちょうどいいときに満開になり、ぱっと散るという桜独特の風情を守るためにも、個人個人が環境問題に関心を持ち、地球温暖化を食いとめなければならないと、担当者は今年7月に話しておられました。
日本人は昔から自然と共生することが上手な民族であり、公害などの危機を乗り越えて、環境問題に真剣に取り組んでいます。私たちの住む新居浜は、公害を体験し、克服してきた歴史がある町です。
7月20日の愛媛新聞では、遠目に白いガクが目立ち、黄色い花とともに清涼感がある貴重な植物、ヒロハコンロンカという愛媛県レッドデータブックの絶滅危惧1A類に指定されているアカネ科の植物の群生地が、新居浜市内の約1.5キロメートルにわたる山中で2カ所見つかったと報道されていました。環境がよいということです。喜ばしいことだと思います。意を強くして、温暖化防止のため、環境問題に取り組みたいと思います。
本市では、環境保全行動計画を策定し、その計画に基づき取り組まれていることと思います。私は環境への取り組みは、できる人、事業者から実践をして輪を広げていく方法と、全体として実践する方法の両方から取り組むべきだと思っています。
私たちが今できることは、生活習慣やライフスタイルの見直しを初め、3R、リデュース、廃棄物をもとから発生抑制する、リユース、使用済み製品を再利用する、リサイクル、使用済み製品の回収、再生をする行動の実践であると思います。
日照時間が長い瀬戸内海沿岸に位置する新居浜に最適な温暖化防止策として、また産業振興と雇用創出を図る対策として、さらに環境意識を高める教育や学校の電気代削減にも役に立つ太陽光発電を市内の小中学校へ設置することが決まり、一般家庭への設置時の国、新居浜市からの補助金制度が整い、また今後計画されている家庭などでの太陽光発電の余剰電力を電力会社が今の2倍の価格で買い取る新制度により、普及に弾みがつくと思います。
環境に対しては、各地域ごとで独自に取り組まれていると思います。それを拾い上げ、それぞれを項目別にモデル地区として設定する。例えば、船木の下池田ですが、道を挟んで4軒両隣が、この9年間で太陽光発電を設置しております。新居浜市において、太陽光発電地区の一つとすることや、中須賀で取り組まれている中須賀公園の芝生化モデル地区等です。
また、市全体で取り組まれている項目や学校教育での環境への取り組み、こどもエコクラブの取り組みや、にいはま環境市民会議として取り組まれている環境保全活動や、私たちはこんなことから環境問題に取り組んでいますの例として、一般家庭においてのごみの堆肥化や、マイはし、マイバッグ等の活動。また、休耕田を耕し農業をするようになった。家庭菜園、自然農園をするようにした。太陽熱温水器、太陽光発電システムを家に設置している。環境浄化微生物を利用し、水質浄化活動に取り組んでいる。みどりのカーテンや公園の芝生化等を環境月間の6月に市民に広く公開すると市民の意識がさらに向上すると思いますが、このような情報提供をするお考えがあるのか、お尋ねいたします。
3点目は、まちづくり校区集会を終えての総括についてでございます。
地域に密着した住民主体の集会として新居浜市連合自治会と新居浜市の共催で開催し、市政の課題、地域の課題などについて、市長を交え意見交換を行うまちづくり校区集会が、今年度も市内の小学校区単位で平成21年7月6日の多喜浜校区から始まり、8月11日の金子校区で実施されました。
今年の内容としては、1点目、これからの10年のまちづくりに向けて。2点目、過去の主要な地域課題の状況報告。3点目、これからの10年のまちづくりに向けての提言。4点目、新居浜市連合自治会で設定した市政課題、環境美化についての話し合い。5点目、各校区で設定した市政課題、地域課題についての話し合いだったと思います。
私も参加させていただいたのですが、特にこれからの10年のまちづくりに向けての提言は、一方的な提言のみで終わるのではなく、現時点での回答を市長からしてほしかったとの参加者からの声がありました。
そのような声もありますが、平成21年度まちづくり校区集会を終えての評価と反省、今後の課題をお尋ねいたします。
4点目は、小児一次救急深夜帯診療についてでございます。
医療崩壊と呼ばれる中、今年4月1日から市内の医師や関係者らが愛媛大学医学部に要請し、新居浜市で小児救急の深夜診療が松山市に次いで県内2番目に実現いたしました。その御苦労は大変だったと思います。
深夜帯は、愛媛大学医学部附属病院、住友別子病院、県立新居浜病院の小児科医計約20人が交代で診療に当たり、平日の午後8時から11時と日曜日、祝日の午前9時から午後5時の内科・小児科診療は、これまでどおり市内31人の開業医が担当すると伺っております。
新居浜市が新居浜市医師会に委託する平成21年度事業費は、深夜帯の人件費など、約4,000万円を増額し、約7,290万円と伺っております。医師数はぎりぎり、昼間の診療を心がけるとともに、コンビニ受診を控えてほしいと、小児救急の深夜帯診療開始時に大橋医師会会長が訴えられておられましたが、開始後半年を経過して、深夜帯診療の受診状況や課題をお尋ねいたします。
5点目は、火災警報器の普及についてでございます。
消防法の改正により、住宅用火災警報器の設置の義務づけが、新築は平成18年6月1日から、既存住宅が市の条例で定める日から、遅くとも平成23年5月31日までに設置しなければならないと義務づけられました。
平成17年度版消防白書では、住宅火災の死者中、逃げおくれによるものが62.2%を占めていると報告されています。住宅火災による死者数は、平成15年から5年連続で年間1,000人を超えました。そのうち約6割が65歳以上の高齢者です。原因は逃げおくれが最も多く、平成19年には全体の約6割を占めています。睡眠時間帯の夜10時から翌朝6時までが半数近くに上っています。総務省消防庁は、もっと早く気づいていれば助かった人も多いと推測できると指摘しております。
設置が義務づけられているアメリカでは普及率が9割を超え、死者数がほぼ半減しており、消防庁によると、日本でも住宅火災による死者の発生率は、火災警報器を設置している住宅のほうが、設置していない住宅に比べて3分の1程度に減っております。義務化された後も、罰則や立ち入り検査はありませんが、消防庁は早目の設置を呼びかけています。
新居浜市は条例で定めた設置期限の平成23年5月末までに、全世帯の普及を目標にしています。人命や住宅を守るためには必要なものだと思います。新居浜市においては、新居浜市内の10地区の婦人防火クラブにより、設置が義務づけられた住宅用火災警報器の普及を促進しようと、各戸を訪問して注文を受け、希望者には市消防団員の協力を得て、無料で取りつけを行う活動もしていただいております。この取り組みには本当に感謝しております。
そこで、お尋ねいたします。
1つ目は、高齢者等の命を住宅火災から守るため、住宅用火災警報器の設置を行い、あわせて普及啓発を行う目的で6月議会の一般会計予算の補正を行い、要介護認定者及び重度障害者がいる世帯に対し、4,118万8,000円の施策費を予算化しました。この住宅用火災警報器設置事業の利用状況をお伺いいたします。
2つ目は、新居浜市における現在までの火災警報器の普及率はどのぐらいか。
3つ目は、今後の普及への取り組みをお尋ねいたします。
6点目は、救急医療情報キットの導入についてでございます。
新居浜市においても高齢化社会になり、ひとり暮らしの方が多くなっております。民生委員、見守り推進員の方が独居老人宅を定期的に訪問等してくださり、見守りしていただいており、ありがたく思っております。
救急時に役に立つ救命率が上がっている救急医療情報キットの導入を進めることを提案いたします。これはカードに持病、服薬、かかりつけの病院等の情報を記入し、そのカードを入れたケースを冷蔵庫へ入れておくものです。そして、カードがあることを知らせるステッカー等を冷蔵庫と玄関に張っておくものです。
この救急医療情報キットのケースは市販されております。全国で現在10カ所ぐらい取り組まれていると伺っております。導入は、行政がしたり、自治会がしたり、民生委員がしたりとまちまちですが、新居浜市は安全・安心のまちづくりを推進することからも、行政として取り組まれることを望みます。導入についてのお考えをお尋ねいたします。
7点目は、ユーチューブを利用した新居浜市のPRについてでございます。
新居浜市の観光や行政情報の映像を自前で制作し、国内で約1,900万人が利用している動画投稿サイト、ユーチューブを使えば、経費を全くかけずに、国内はもとより世界じゅうに新居浜市の情報を発信することができます。
行政によるユーチューブ活用は、大阪府が今年2月から、橋下知事の素顔を職員がビデオで撮影して紹介する知事に突撃インタビューを目玉の一つとして活用されています。福島県の会津若松市は白虎隊の剣術の記録映像の公開をし、函館市は観光地の映像を流し、世界各地から、すばらしい、次の旅行先に決めたなどの書き込みがあったそうです。
ユーチューブシニアプロダクトマネジャーは、現在、20から30ぐらいの自治体が使われていますが、どこにも自慢できるものはあるはず、発信手段として活用してほしいと、活用を呼びかけております。
新居浜市も太鼓祭りや別子銅山の遺跡、産業、その他自慢できることがたくさんあります。新居浜市としてのユーチューブ活用についてのお考えをお尋ねいたします。
8点目は、デマンド型乗り合いタクシー導入についてでございます。
だれもが安全、便利に移動できる交通体系の整備を図るため、みずから交通手段を持たない高齢者など、バス路線のある路線まで出てくるのに大変苦労されている方、いわゆる交通弱者対応として、デマンド型乗り合いタクシー導入を図っていただきたい。
平成18年度から平成20年度の3カ年で、だれもが安全、便利に移動できる交通体系の確立と交通施策の充実を目指し、総合的な都市交通計画の策定に取り組まれ、平成19年度は、人の動きを通した交通の起点、終点や交通手段などを把握するパーソントリップ調査、自動車の利用実態や道路交通の形態などを把握するOD調査などを実施されたと思います。
デマンド型乗り合いタクシー等の具体的な公共交通サービスの導入については、交通実態調査結果の分析や他市町での事例等も参考にした上で検討をするとの前回の答弁でした。
デマンド型乗り合いタクシーは、愛媛県内では西宇和郡伊方町や四国中央市が既に導入されており、高齢者や障害者、子供など、自動車等の交通手段を持たない方が、安全で安心して低料金で公共施設や病院、商店街などに出かけられる手段として、住民から喜ばれていると伺っております。
新居浜市は地形的に広く、交通弱者に優しいデマンド型乗り合いタクシーが最適であると思いますが、交通実態調査結果の分析や他市町での事例等も参考にした上で、導入についてどのように検討されたのか、また検討の結果、導入されないのであれば、その理由をお尋ねいたします。
9点目は、ふるさと納税の状況と今後の取り組みについてでございます。
自分が生まれた土地、育った土地など、ゆかりのある自治体等、ふるさとのために何かしたい、応援したいという、全国各地に住んでいる方からの思いを寄附という形でふるさとに伝えようとするふるさと納税制度。具体的には、納税者が新居浜市などの自治体に寄附した場合、寄附金額のうち5,000円を超える額について、個人住民税額のおおむね1割を上限として、今、住んでいる場所で納める所得税や個人住民税から控除される制度であり、また寄附金の活用は7項目の施策から選ぶことができます。この制度が平成20年5月から始まり、1年余りを経過しましたが、県内市町と比べ、ふるさと納税の状況はどのようになっているのか、お尋ねいたします。
寄附者をふやすために利便性を高めようと、インターネット上でクレジットカードを利用した寄附を可能にした松山市の例もあります。新居浜市として、さらに実績を上げるため御苦労されていると思いますが、どのような手法をお考えなのか、お尋ねいたします。
10点目は、郷土芸能の伝承・保存活動状況と支援・掘り起こしについてでございます。
新居浜市内の船木校区のかぶと踊りは、小学校の秋季運動会において、郷土芸能の保存会の人を講師として招き、全校児童が指導を受け、その踊りの意味する温かい人情や社会状況を体で学ぶ教育活動を行っております。そういう中から、我が校の自慢や我が町の自慢が語れると思います。
多喜浜校区におきましては、郷土の歴史、伝統を土台に、多喜浜塩田讃歌の踊りを創作しております。神郷校区においては、郷土芸能を発掘し、文化の花香るまちづくりに寄与しようと力を注いでおられます。別子山校区においても、我が町の郷土芸能を、校区または校区外に住居を移された方の応援も得て、継承していこうと力を注いでおられます。その他の校区においても、郷土芸能の保存、伝承に力を注いでおられます。
地域の美しい自然や歴史、伝統に基づく文化、芸術は、人々に感動や精神的な安らぎを与え、人生を豊かにするとともに、地域社会の連携を築き、品格のある社会をつくり上げる源となると思います。この川の流れも、この山の緑も、この道路にも、先人の苦労がしのばれます。現在の豊かな暮らしは、その恩恵の中にあると思います。そういう中で、郷土芸能伝承は世代間のきずなや地域の団結力をつくり、子供たちの教育や温かな人情の通う地域づくりができます。
新居浜市郷土芸能保存連絡協議会を中心に、今年12月12日に第6回新居浜市郷土芸能発表会が開催される予定です。
今、新居浜市内には14校区で20の郷土芸能があると伺っていますが、その伝承について、地域の方々の協力により保存活動ができている、もし地域での保存活動が難しい状況にあるのであれば、どのような支援をされているのか、また新たな郷土芸能の掘り起こしについてのお考えをお尋ねいたします。
11点目は、電動自転車の普及についてでございます。
不況による節約志向や環境意識の高まりにより、高齢者や主婦を中心に、今、電動自転車を購入する人がふえています。この電動自転車は、電気モーターによる補助で、ペダルを楽にこぐことができるというものであります。
新居浜市は以前、自転車の町と言われたほど、自転車を利用した通勤や移動をされていました。幼児2人を乗せる3人乗りが今年7月から解禁されたのに伴い、それに対応した電動自転車も登場し、メーカーは電動自転車なら3人乗りでもふらつかず、楽に運転できるとアピールされております。また、法令改正により、電気モーターの補助力を従来と比べ高めることが可能となり、これまで以上に楽に運転できる、新基準に対応した車種が続々と投入されております。
鹿児島市では、電動自転車購入に1台当たり3万円を上限として購入価格の3分の1に相当する額を補助し、また松江市においても補助を行っており、市民から好評を得ているとのことであります。
環境意識の高揚や子育て支援、健康増進のためにも、新居浜市において電動自転車購入の際に補助金を交付してはどうかと思いますが、お考えをお伺いいたします。
以上で第1回目の質問を終わります。
○議長(村上悦夫) この際、暫時休憩いたします。
午後 2時02分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 2時11分再開
○議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 藤田豊治議員さんの御質問にお答えします。
まず、産業基盤強化に向けた対応と企業誘致についてでございます。
少子高齢化が進展する中、ものづくり事業所が真に求める人材の育成、確保を図っていくことは、本市活力の向上、維持が可能な基盤を形成するために大変重要な課題であると考えております。
このようなことから、新居浜機械産業協同組合におきましては、平成16年度から技能、技術の研修を行っておりますが、市といたしましても東予産業創造センターとともに、平成19年度からプラントメンテナンス中核人材育成事業を、今年度からプラントメンテナンスの初級者を対象とするものづくり担い手育成事業を初め、配管技術者や機械設計技術者を養成するための3D-CADセミナー等を実施し、人材育成に取り組んでいるところでございます。
また、今後の施策展開の基礎資料とするため、今年度、緊急雇用創出事業を活用し、市内のものづくり事業所における従業員の年齢階層別の技能レベルの状況や事業所の人材育成の考え方等の調査を行っているところでございます。
さらに、現在、ものづくり産業振興ビジョンの策定を進めておりますが、その中で産業基盤強化に向けた取り組みについての方向性を定める予定でございます。
次に、企業誘致の取り組みについてでございますが、企業立地促進法に基づき、愛媛県、西条市とともに平成24年度を目標とする基本計画を策定し、平成20年2月に国の同意を得たところでございます。
企業立地促進法の趣旨につきましては、地域の特性や強みを生かした企業立地の促進を通じ、地域産業の活性化を目指すものでございまして、基本計画の概要につきましては、新居浜・西条地域は別子銅山開鉱以来の資源立地型工業集積地としての強みを生かし、先端素材関連産業、機械鉄鋼関連産業、医療関連産業を核とする既存企業の拡大と関連産業の集積を図ろうとする計画でございます。
現在、集積に向けた環境整備を図るため、愛媛県や東予産業創造センター等、関係機関と連携を図りながら、人材養成事業や工業用地の造成に取り組んでいるところでございまして、今年度から貯木場事業用地、平成22年度から多極型産業事業用地を造成し、新たな工業用地の確保に努めてまいります。
次に、環境行政についてのうち地域ごとの取り組みのモデル化についてでございます。
地球温暖化は確実に進んでおり、すべての人が今すぐ取り組んでいかなければならない喫緊の課題です。国におきましては、環境対策と景気対策を効果的に実現するため、エコカー購入に対する補助制度や減税、グリーン家電購入時のエコポイント制度等を創設し、推進しているところでございます。
また、本市といたしましても、市内の小中学校等、公共施設への太陽光発電システムの設置、個人住宅の太陽光発電システム設置の補助金制度の導入、市民モニターによるみどりのカーテン事業の実施など、さまざまな対策を進めております。また、市民の皆様も少しでもよい環境を次代に残すため、多くの分野にわたり精力的に活動を行っていただいております。
環境問題は、地域の皆さんを初め、団体、事業者、行政がそれぞれ役割を理解し、できるところから取り組み、パートナーシップが発揮できる活動にすることが肝要であると考えます。
今後は、これらの活動がさらに拡大できますよう、地域ごとのモデル化の効果等も含め検討するとともに、協働による取り組みを推進し、環境活動の輪を広げてまいりたいと考えております。
次に、環境月間である6月に意識向上のため市民への情報提供を行うことについてでございます。
環境活動につきましては、日ごろから数多くの皆様に実践していただいておりますが、毎年市政だより6月号で環境月間に係る特集記事を掲載し、市民の皆様への情報提供を行っております。また、ホームページやインフォにいはまなどでも随時情報を発信しております。
今後とも、環境活動についてあらゆる機会をとらえまして、広報活動を積極的に行い、市民の皆様の環境意識の高揚に努めてまいります。
次に、まちづくり校区集会を終えての総括についてでございます。
本年度のまちづくり校区集会は、市内18校区参加者数、男性1,021名、女性310名、合計1,331名の参加をいただき、終了することができました。
まず、評価についてでございますが、市連合自治会と市が共催で開催しておりますまちづくり校区集会も本年で3年目を迎え、市職員であり地元住民でありますまちづくり推進員の制度が自治会の皆様から好意的に受けとめていただき、定着してきたのではないかと考えております。
特に、本年は過去の懸案事項の検証、校区課題の把握、設定に加え、次期長期総合計画への提言取りまとめもありましたことから、各校区のまちづくり推進員にとりましては、例年以上に自治会の皆様と入念な打ち合わせを行うことができたと聞いております。
また、本年度の現地視察につきましては、私に加え、まちづくり推進員も同行することとし、推進員自身が課題の切実さ等をより具体的に認識することにより、問題解決に至らなかった課題に関しましても、親身になったフォローアップができるよう努めたつもりでございます。
まちづくり推進員の活動が市内全地域において今後より一層浸透していくことにより、市民と行政の信頼関係が深まり、協働という視点から大いに成果が上がっていくものと考えております。
次に、反省点についてでございます。
本年度の校区集会では、次期長期総合計画への提言を設定させていただきましたが、各校区から特色ある、また私自身、今後10年のまちづくりにおいて主要な柱と考える貴重な御提言をいただき、感想を述べさせていただきました。
いただいた御提言につきましては、小学生、中学生、高校生からの提言や、市民意向調査で示された結果等とともに、職員で構成する専門部会や市民の皆様で構成する市民会議等の中で検証し、活用させていただきたいと考えております。
各校区とも大変熱心に積極的に取り組んでいただき、結果として本来の校区課題解決に向けた対話の時間や一般参加者の御意見等をお受けする時間を十分とれなかった校区もあったこと、また男女別、年齢別の参加者状況からは、女性や若い子育て世代の参加者が少なかったと思っております。
今後の課題といたしましては、市連合自治会の役員の皆さんと協議を重ねながら、課題解決に向け十分対話を深めることができるスケジュール編成、また参加者や発言者に男女別、年代層別の偏りがないよう、例えば女性や子育て世代の方々にも参加しやすい、子育てや教育に関する課題設定や、参加しやすい日時などの検討に努め、さまざまな世代の一人でも多くの御意見等をいただき、市政に皆様の声を生かしていくことが重要であると考えております。
今後とも、市内全校区で市民の皆様と対話ができるまちづくり校区集会を継続して取り組み、市民と行政との協働のまちづくりを推進してまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(村上悦夫) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 藤田豊治議員さんの御質問にお答えいたします。
郷土芸能の伝承・保存活動状況と支援・掘り起こしについてでございます。
地域の伝統的な文化である郷土芸能を後世に伝承することは、将来の文化の向上に寄与するものであり、大変重要な課題であると認識いたしております。
本市には多くのすばらしい郷土芸能があり、新居浜市郷土芸能保存連絡協議会に加入して活動されている団体は、今年度、神郷校区の皆様方の御尽力で新たに誕生いたしました神郷史情を含めまして、14校区で20の芸能団体がございます。これらの芸能団体は、各校区単位でそれぞれ保存会を結成されている場合や自治会が中心になって保存活動をされている場合など、地域の特性に合わせた保存活動をされております。
そういった現状から、教育委員会といたしましては、地域の皆様が中心になって郷土芸能を守り、発展させていただくことを期待するとともに、練習場所としての公民館スペースの提供や、日ごろの活動の成果を発表する場として定期的に郷土芸能発表会を開催するなど、さまざまな面からの支援を実施いたしております。
また、新たな郷土芸能の掘り起こしにつきましても、地域で埋もれつつある郷土芸能の現状把握や新たな伝統芸能創作への支援に努めてまいりたいと考えております。
今後におきましても、より一層多くの市民の皆様が郷土芸能に親しんでいただける体制づくりに取り組んでまいります。
○議長(村上悦夫) 補足答弁を求めます。高橋企画部長。
○企画部長(高橋俊夫)(登壇) ふるさと納税の状況と今後の取り組みについて補足を申し上げます。
まず、新居浜市へのふるさと納税に係る寄附申し出の状況につきましては、平成21年7月末現在で件数が24件、寄附金総額が311万5,000円となっております。
近隣市の状況につきましては、西条市では件数が36件、寄附金総額が281万4,000円、今治市では件数が167件、寄附金総額が170万2,000円となっており、県内市町の中で、当市は平均的な寄附金総額となっております。
次に、ふるさと納税の実績を上げるための手法についてでございますが、制度開始当初よりホームページ、市政だよりでの広報、全国にいはま倶楽部会員の方や市内高等学校同窓会、県事務所、支所、公民館等へチラシの配布を行っております。本年度に入ってからは、広く市外の方への普及啓発として、松山自動車道の石鎚山サービスエリアへチラシの設置をいたしております。
また、寄附をしていただく方の利便性を高めるため、寄附申出書をダウンロードして電子メールや郵送で送付していただかなくても、ホームページの入力フォームから直接寄附申し出ができるよう、ホームページに改良を加えております。
今後におきましても、ふるさと新居浜を寄附という形で応援していただくため、引き続きより効果的な広報活動を行ってまいります。
○議長(村上悦夫) 近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 小児一次救急深夜帯診療について、ほか1点補足を申し上げます。
まず、小児一次救急深夜帯診療についてでございます。
全国的な医師不足、医師偏在により、地域医療体制は年々深刻な状況になっております。本市におきましても同様な状況となっておりますが、昨年来、医師会、二次救急病院、愛媛大学医学部等関係者による協議を重ねてまいりまして、お互いの共通理解の上で、新体制づくりに取り組んでまいりました。
その結果、本年4月から平日の23時から翌朝6時までの間、小児に限定して診療を拡充することができました。また、拡充とともに二次救急病院による小児一次救急のバックアップ体制も整備され、一次救急と二次救急の役割が明確になり、市民の受診行動にも変化が見受けられ、結果として二次救急病院当直医師の負担の軽減にもつながっているようです。
受診状況についてでございます。
4月から8月までの5カ月間の実績は、日数が126日間で、受診者は442人、1日当たりの平均受診者は3.5人という状況です。特に、新型インフルエンザの拡大が確認された8月の1カ月では、129人の受診があり、1日平均5人という状況でした。
深夜帯診療が始まり、市民の皆様からは一安心という声をいただいたり、二次救急病院の当直の小児科以外の先生からは、なれない小児の診察のストレスから解放されたということで、大変喜んでいただいているところであります。
次に、今後の課題についてでございます。
医療資源が非常に厳しい中にもかかわらず、医師会、二次救急病院、愛媛大学医学部等関係者の皆様に御尽力いただきましてスタートできましたこの体制が一日も長く継続できますよう、市といたしましても、市民の皆様に対して適正受診につながる啓発活動を継続して推進してまいりたいと考えております。また、医療体制のさらなる拡充に関しましては、今後とも医師会と協議を重ねてまいりたいと考えております。
次に、救急医療情報キットの導入についてでございます。
救急医療情報キットは、昨年5月ごろから東京都港区や夕張市などで取り組まれており、全国的にも注目されております。救急医療情報キットは、高齢者や障害者などが救急医療を必要とするときに、症状等を説明することができない場合に、必要な医療情報や緊急連絡先等を記載したものを特殊なケースに入れ、自宅の冷蔵庫などに保管したものであります。このキットの導入により、出動した救急隊員が、かかりつけ医や持病、服薬等の医療情報を確認することで、医療機関等と連絡、連携し、迅速で適切な救命措置に役立つことから、安全、安心が確保できるなどのメリットがうたわれております。
しかし、このキットの導入につきましては、キットに記載している内容が常に新しい情報であることも救急時における適切な措置を受ける際に重要なことであるため、継続的に更新できるようなシステムづくりが必要であります。また、対象となる方の状況が把握できる地元自治会、民生委員など、多くの地域ボランティア団体の協力も不可欠であります。
新居浜市といたしましては、導入の是非につきましては、今後、さまざまな角度から研究をしてまいりたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 前垣市民部長。
○市民部長(前垣芳郎)(登壇) ユーチューブを利用した新居浜市のPRについて補足を申し上げます。
近年、高度情報化の著しい進展により各家庭にインターネットが広く普及し、家にいながら全国各地の観光地や人の映像などを簡単に楽しむことができる時代になってまいりました。
このような環境下におきまして、本市の広報手段といたしましては、従来からの紙媒体であります市政だよりの充実に加え、経済性にすぐれ、早急な情報伝達が可能であり、提供できる情報容量にも制限のないホームページの充実、強化が不可欠であると考え、平成19年度に利用者にとって検索しやすい、見やすい、わかりやすいといった視点から、ホームページの全面更新を行ったところでございます。
また、動画配信につきましては、百聞は一見にしかずという言葉がございますように、四季折々の観光地やイベント情報などは、単なる文章だけの説明に比べ、極めて説得力がある広報手段であると認識しております。
CATVでは平成2年度から、またホームページでは平成18年度から、動画の放映、配信を開始し、市民の皆様により親しみを持って見ていただくよう、番組編成に努めてきたところでございます。
御提案のユーチューブに関してでございますが、動画投稿サイトは国内最大手と言われておりますニコニコ動画を初め、当初、ソニーが運営しておりましたeyeVio(アイビオ)、またヤフー動画など、ほかにも多数存在しており、いずれも経済性には大変すぐれております。中でも当サイトは、世界じゅうで利用者数も大変多く、使い勝手もよいと言われておりますことは認識いたしておりますが、一方では著作権侵害などの違法投稿が後を絶たず、アメリカで法廷闘争となっていた事実もあり、日本のマスコミ各社などは、当サイトとの提携に慎重な姿勢をとっているとも言われております。
当サイトの活用に関しましては、平成19年度のホームページ全面更新に至る過程の中で契約業者からの提案により検討いたしましたが、法令遵守やモラルの問題、継続性の確保、類似自治体の利用実態等を総合的に検討した結果、現在の形態に至ったところでございます。
なお、現在、当サイトを利用されている具体的な自治体名、数等もお示しをいただきましたが、都道府県市町村を合わせまして、自治体数が1,800を超えている中で、活用されているのは限られた自治体にとどまっているのも実態でございます。
しかしながら、特にこの高度情報化の分野につきましては、日進月歩で進化し続けておりますことから、今後の推移を十分注意深く見守りながら研究してまいります。
○議長(村上悦夫) 加藤環境部長。
○環境部長(加藤哲)(登壇) 電動自転車の普及について補足を申し上げます。
新居浜市はかつて自転車の町と言われましたことから、新居浜市の自転車の利用促進は大変意義のあるものと考えます。本市では、現在、職員を対象といたしまして、月2回、エコ通勤デーを設定し、また市民の皆様には自転車マイレージのモニターをお願いするなど、二酸化炭素排出抑制と温暖化防止の意識の高揚を図っているところでございます。
また、今年度中に新居浜市地球高温化対策地域協議会を設立できるよう準備を進めており、今後、協議会からもさまざまな温暖化対策の御提案がいただけるものと考えております。
御提案の電動自転車購入への補助金制度につきましては、地球温暖化防止を初め健康増進など、さまざまな面におきまして大変有効な手段であると考えます。
このことから、新居浜市地球高温化対策地域協議会から提案される地球温暖化防止対策とあわせまして、より有効な対策を選択していく中で検討してまいりたいと考えております。
○議長(村上悦夫) 佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 産業振興について、ほか1点について補足を申し上げます。
まず、東予産業創造センター技術開発室の入居状況と駅前への設置についてでございます。
東予産業創造センターの技術開発室につきましては、現在、11室中8社が入居し、10室が使用されており、入居希望があれば同センターに設置されている技術審査専門委員会での審査を経て決定されることになっております。
また、新居浜駅前への技術開発室設置につきましては、現在のところ計画しておりませんが、起業する方に対しましては、今後におきましても中小企業振興条例に基づく事務所等賃借事業に対する補助を初め、東予産業創造センターや商工会議所等と連携を図り、引き続き支援を行ってまいります。
次に、デマンド型乗り合いタクシー導入についてでございます。
本市におきましては、本年3月に新居浜市都市交通計画を策定し、都市交通計画の基本目標の一つとして、人や環境にやさしい交通の実現を掲げ、だれもが便利に使える公共交通を構築するため、公共交通空白地域の解消や少子高齢化による交通弱者の移動手段の確保等の観点から、小型の新たな公共交通の導入を図ることといたしております。
その形態といたしましては、藤田議員さん御案内のとおり、県内においても四国中央市、伊方町のようにデマンド型乗り合いタクシーを導入する自治体がふえてきておりますことから、路線ダイヤが固定されているコミュニティバスのほか、利用者の呼び出しに応じて運行する、いわゆるデマンド型乗り合いタクシーも選択肢の一つと考えております。
市といたしましては、それぞれの地域特性、住民要望、採算性等を十分に踏まえた上で、持続可能な交通システムを導入すべきであると考えており、現在、どの地域にどのような形態の交通システムを導入すべきか検討しているところでございます。
このため、今月中旬以降、緊急雇用創出事業による公共交通空白地帯にお住まいの皆様を対象に、面談による意向調査を実施することといたしておりますので、その調査結果も参考にしながら、新たな公共交通が早期に導入が図られますよう検討を進めてまいります。
○議長(村上悦夫) 河野消防長。
○消防長(河野勉)(登壇) 火災警報器の普及について補足を申し上げます。
まず、住宅用火災警報器設置事業の利用状況でございますが、この事業の対象となる要介護認定者及び重度障害者のおられる5,854世帯へ申請書を発送し、8月末現在、3,127件の回答がありました。このうち約88%に当たります2,735世帯が、設置または支給を希望されております。
この希望された世帯への設置、支給状況でございますが、8月末現在で、設置は789世帯、配付が123世帯の合計912世帯となっております。
なお、受付開始から約2カ月が経過し、いまだ回答のない世帯につきましては、10月をめどに再度案内文を発送する予定でございます。
次に、火災警報器の普及率でございます。
今年3月末現在、推計普及率は21.5%でございましたが、婦人防火クラブの共同購入活動や当事業などから推定いたしますと、8月末現在での普及率は30%を超えたものと考えております。
次に、今後の普及への取り組みについてでございますが、当事業と並行して行っております緊急雇用住宅用火災警報器設置推進事業で、一般家庭へのリーフレットの配布やアンケート調査などにより普及啓発を行いますとともに、市政だよりへの掲載や市役所などでのロビー展の実施、住宅防火フェアの開催などを通じ、引き続き普及啓発に努めてまいります。
以上で補足を終わります。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
藤田豊治議員。
○13番(藤田豊治)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
まず、産業振興についての産業、企業誘致ですが、新居浜市は別子銅山をもとに発展してきた町です。希少金属、タンタル、インジウム、コバルト、バリウム等31種類のレアメタルは資源を持たない日本にとって、原油と並んで重要なものです。
今後、新居浜市も都市鉱山とも言われている使わなくなった携帯電話、パソコン、デジカメ、リモコン等の回収システムを構築、支援する前提で、新居浜市の企業が持っている高度な技術力を生かしたレアメタルのリサイクル産業に力を入れられればと思いますが、お考えをお尋ねいたします。
次に、ふるさと納税の状況と今後の取り組みについてですが、1点目は、愛媛県は年末と8月は納税がふえる時期、実績を上げている市町のPR方法を他市町にも紹介したいと、8月15日の愛媛新聞に報道されていましたが、新居浜市にも照会があったのでしょうか。
2点目は、伊予郡松前町ではふるさと納税の初活用として100万円で町社会福祉協議会に貸し出す車いす40台を購入すると伺っております。新居浜市は2008年度に集まったふるさと納税をどのように活用される予定でしょうか、お考えをお尋ねいたします。
さらに、郷土芸能の掘り起こしについてでございますが、泉川校区においてシッシ踊りの保存会を立ち上げようとする動きがあるのは御存じでしょうか。把握しているのであれば、保存会活動をしている他地区の方から立ち上げの注意点や苦労話を紹介する支援をしようとしているのか、お尋ねいたします。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 藤田議員さんの再質問にお答えします。
リサイクル産業についての取り組みについての考え方でありますが、先ほど市長が答弁申し上げましたように、現在、ものづくり産業振興ビジョンの策定を検討中であります。その中で、そういったものにつきましても、具体的にどういった産業を今後進めていくのかという具体策を検討してまいりたいと。そういう中でこの議論も出てくるものと、このように考えております。
○議長(村上悦夫) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 再質問にお答えいたします。
泉川校区のシッシ踊りについてですが、泉川校区では新居の麦打ち唄、松原池造り唄の2つは聞いておりましたが、これについては把握しておりませんでした。この後、また聞いていきたいと思います。
○議長(村上悦夫) 高橋企画部長。
○企画部長(高橋俊夫)(登壇) 再質問にお答えいたします。
ふるさと納税についてのうち、1点目が県からの問い合わせというふうなことでございました。お問い合わせをいただきまして、それについては新居浜市で行っております内容について御返事をさしあげております。
2点目の、実際にふるさと納税として入ったものの使途といったようなことでのお尋ねでございますが、先ほど申し上げました金額の約6割があかがね基金への寄附の申し出というふうな内容でございますので、6割方についてはもうその基金のほうへ積み立てると。そのほかのものにつきましては、それぞれの政策のほうへ充てさせていただくということで考えております。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
藤田豊治議員。
○13番(藤田豊治)(登壇) ありがとうございました。
最後に要望ですが、電動自転車の普及についてですが、自転車利用を促進する場合、市内の道路は、自転車を使って安全に通勤や買い物ができる専用道の整備がまだまだ不十分です。
昨日、近藤司議員が質問されていた国土交通省と警察庁が2008年1月、松山市や西条市など全都道府県の87市区町、98カ所を自転車通行環境整備モデル地区に選び、駅前など、地区を限定して整備を促進しております。来年度に約20自治体を自転車重点都市として選定し、支援していただく制度に、ぜひ申請するよう要望して終わります。ありがとうございました。
○議長(村上悦夫) 西本勉議員。
○6番(西本勉)(登壇) 無会派の西本勉です。
初めに、官から民へ小さな政府を進めてきた小泉構造改革、その弊害は保育所の民営化を初めとする公共サービスの切り捨てでした。小泉構造改革は、先日の総選挙において国民から総反発を受け、批判の矢面に立たされたことは御存じのとおりです。
1番、中萩保育園についてです。
私は佐々木市長の保育所民間移管に反対して、一貫して質問をしてきました。何よりも財政運営を優先し、当事者である子供の育ちや保護者を無視した強引な手法を批判してきました。ことしの3月議会において、八雲保育園の検証の仕方、内容について具体的に質問したにもかかわらず、的確な答弁がなかったので、再度この議会で質問を行います。
議会での質問と答弁は議会制民主主義の最たるものです。市長を初めとする担当者は、はぐらかさず、的確な答弁をされるように、この場であえて要請をしておきます。
さて、質問です。
1点目は、昨年9月議会で採択された中萩保育園の保護者陳情の1番目にある民間移管された八雲保育園の検証をきちんとしてについてです。
八雲保育園の保護者は、民営化の前と後が評価できるようにと要望していました。大金を使って民間の評価機関任せにしないようにと、懇談会でも再三要望していました。しかし、現在実施している第三者評価は、保護者の願いを無視して、市側が押し切って実施しているものです。三者懇談会のやりとりを市のホームページで公開していますが、それを読めば歴然としています。私は民営化の検証は、少なくとも理念や基本方針や保育園のサービス内容などなどを基本に、保護者や保育士、学識経験者も入れた納得のいく丁寧な検証をすべきだと質問しました。
そこで、私が3月議会で質問したような、保護者が納得できるような評価を独自にやり直すつもりがあるのかどうか、伺います。
2点目は、同じく民営化保育園の検証期間についてです。
検証は1年ぐらいではわからない、3年から5年はかかります。市長がにしきの御旗にしている新居浜市立保育所民営化検討協議会でも、民営化を見きわめるには三、四年かかると報告されていますが、これをどのように考えているのか、お尋ねをしたい。
3点目、陳情の2番目は、校区で唯一の公立保育園である中萩保育園の民営化計画をもう一度検討し直してくださいという切実な要望でした。陳情採択は、市の行政運営にとっても非常に重いものと思います。市長は今の時点でこの陳情採択をどうとらえるのか、お尋ねをしたい。
あわせて、陳情にある民営化計画の検討のし直しはしたのでしょうか。いつされたのか、お答えをください。
2番、ことしの4月から民間移管になった南沢津保育園についてです。
八雲保育園の移管後の検証もないまま、さらに1事業者の応募だけにもかかわらず、民間移管された南沢津保育園。移管前から問題が噴出していることは、私、西本が議会で質問したとおりです。移管後の4月以降もさまざまな問題が出ています。
8月26日の愛媛新聞では、市長は中萩保育園の民営化案は、1つ、第三者評価の結果が出ていない段階では提案できない。2つ、報告を受け、改善すべき点は改善するが、先行の保育所運営は安定していると認識しており、民営化そのものの見直しは考えていないと述べたと報道されています。市長の「保育所運営は安定」とは何を指しているのでしょうか、経営ですか。
ここに南沢津保育園の保護者が5月末に集約したアンケートがあります。市長もごらんになったと思いますが、新園児19名、在園児89名の保護者で、1点目は、公立であった昨年と比べてどうですかの問いに対して、「よい」が5%、「悪い」が34%。楽しく登園していますかの問いに対して、「時々機嫌が悪い」「登園したがらない」が51%、お迎えのとき園での子供の様子などを保育士より連絡がありますか、「時々ある」、「ほとんどない」、これが81%。子供達が園庭で遊ぶ姿を見ますか、「時々見る」、「ほとんど見ない」が64%。この4点の結果を見ても明らかなように、子供が時々機嫌が悪かったり、保育園に行きたがらない、子供の様子がわからないなど、子供に与えた影響ははかり知れないものがあります。
さらに、保護者の意見として多くの声がありますが、少し読んでみますと、先生が一斉に変わったので、なれた先生がいなくなり、どうしても前よりよくないと感じるのは仕方ないが、子供たちが不安で泣いたり、行くのを嫌がるのは、民営化されるとわかったときにこうなるだろうとみんな思っていたと思う。それと、親の悩みを親身になって考えてくれて相談できるような先生が一人でもいてくれたらと思う。全体を見ながら、いろんなお母さんに話しかけてくれるような先生がいてくれたらよいのに。また、子供がけがをしていても何の伝達もなく、子供から聞くことが多い。お部屋まで迎えに行っていないのに、子供だけが荷物を持って出てくるので危険だ。と、まだまだありますが、これら保護者の意見や子供の状況は、南沢津保育園の民営化が無理な移管であったことを明らかにしているのではないでしょうか。
私が3月議会で質問したように、保育士20名中7名が新卒の若い保育士、南沢津保育園に残った保育士も少ない中での混乱が目に浮かぶようです。子供も親も不安、移管された保育士も新卒の保育士もみんな不安の中で4月が始まったことを明確に示しています。子供にとって保育園は人生の人格形成の最も大切なときと言われています。少しの失敗も許されないのです。だれが責任をとるんです。市長はこの状態を安定していると考えているのですか、お伺いします。
2点目は、4月からの支援という形のサポート体制は3カ月単位で見直すと言っていましたが、その後、どうなっているのか、またサポートは何をしたのか。派遣ではなく、あくまでもサポートで、児童福祉課への通常の異動だと答弁がありましたが、南沢津保育園へ直接出勤して保育をするという、いわゆる派遣という実態と推測しますがどうですか、答弁をお願いします。
次に、3番目、防災月間と保育園の耐震調査についてです。
9月の防災月間を踏まえて、いつ起こっても不思議でない地震災害と言われていますが、保育園の地震による災害対策はどうなっているのか。
第1点は、保育園については、建物の規模や大きさによって耐震診断をする、しないを決めているようですが、若水乳児園や若宮保育園を見て診断の対象になっていないから心配ないのでしょうか。調査はしているのでしょうか、結果を報告してください。
第2点は、学校の耐震補強については具体的に計画を立てて実施をしておりますが、保育園の耐震補強の計画はあるのか。あるとすれば、どのような計画か、お答えください。
以上で第1回目の質問を終わります。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 西本議員さんの御質問にお答えします。
中萩保育園についてでございます。
まず、保護者が納得できる第三者による評価につきましては、現在、愛媛県福祉サービス第三者評価制度を利用して、民営化後の新居浜八雲保育園の第三者評価を実施しており、12月に評価が確定する予定でございます。
検証の内容につきましては、国が示したガイドラインをもとに策定した愛媛県福祉サービス第三者評価基準(保育所版)により、理念、基本方針、保育計画、経営状況、人材の確保・養成、安全管理、地域との交流と連携、利用者本位のサービスといったことに関する56の基本評価項目及び発達援助、健康管理、食事、保育環境、保育内容、保護者の育児支援、安全、事故防止といったことに関する36の内容評価項目で、全部で92の評価項目が細かく定められており、県の認証を受けた機関により専門的かつ客観的な評価が行われます。
これらの評価結果により、その保育所において適正に保育が行われているかどうか検証できるものと考えており、現在考えられる第三者評価の方法といたしましては最も信頼のおける方法と判断しております。
なお、この愛媛県福祉サービス第三者評価制度を利用して第三者評価を実施することにつきましては、ことし6月に新居浜八雲保育園の保護者役員会において説明させていただき、御了承をいただいております。
次に、検証の期間についてでございます。
平成17年度の新居浜市立保育所民営化検討協議会の協議の中で、民営化後の保育所運営を2年とか3年とか5年とかと見きわめる委員会的なものを組織し、入所者の保護者と意見がそぐわない場合には、民間移管先を変えられるシステムにしてほしいとの御意見もございましたが、この時期は新居浜市で初めて保育所民営化を検討した時期であり、ほとんどの方が民営化に対する不安も大きかったことから、そのような御意見もいただいたものと考えております。
その後、全国的にも保育所民営化が進み、多くの実績もできましたことから、民営化自体に対する不安も軽減されたものと考えております。
なお、検証期間につきましては、保育所運営が安定する2年目に検証いたしますことから、民営化後2年間の検証ができるものと考えております。
また、検証を行った後につきましても、保育所が適正な運営をなされているか、毎年県の指導監査を受ける制度となっており、保育業務を委託している新居浜市といたしましても、責任を持って保育所運営の指導をしてまいります。
次に、中萩保育園保護者会からの陳情の採択についてでございます。
中萩保育園の民営化につきましては、昨年9月議会に中萩保育園の民営化条例議案を上程いたしましたが継続審査となり、一方、中萩保育園保護者会の皆様から、中萩保育園の民営化計画の見直しを求める陳情書が提出され、採択されました。このとき継続審査となったことで、引き継ぎ期間等のスケジュールを見直す必要が生じたこと、さらに陳情書や議会審議の中で、民間移管後の八雲保育園について、十分検証した上で中萩保育園の民営化を協議することを求められましたことから、このことを重く受けとめ、ことし2月の臨時議会で、中萩保育園の民営化条例議案を一たん撤回させていただきました。このことにより、議会に対する陳情の採択ということに対して、真摯に対応したというふうに思っております。
現在は、新居浜八雲保育園が民営化後1年を経過し、保育の実施、運営も落ち着いたことから、議会や保護者の皆様の御理解が得られるよう、時間をかけ、慎重に保育所民営化の検証を実施しているところでございます。
次に、民営化計画の見直しにつきましては、今後、新居浜八雲保育園の第三者評価の結果がことし12月に確定する予定となっておりますことから、その検証結果に基づき、見直すべきところは見直した上で、今後の中萩保育園及び新居浜保育園の民営化計画をお示しさせていただきたいと考えております。
以上申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(村上悦夫) 補足答弁を求めます。近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 民間移管になった南沢津保育園について、ほか1点について補足を申し上げます。
まず、民間移管になった南沢津保育園についてでございます。
南沢津保育園の民営化に伴う保育士の配置状況につきましては、移管先事業者募集要領に定める条件は満たしているものの、保育士20名中、新卒保育士が7名という状況になっており、保護者の皆様には御心配をおかけしました。
この状況への対応策といたしまして、移管後の4月からの人的支援として、移管先の新居浜社会福祉事業協会と協議しながら、新居浜市の保育士2名による新規採用保育士の指導と、スムーズな移管のための支援をいたしております。
また、移管先の新居浜社会福祉事業協会につきましても、よりよい保育所運営、あるいは保護者との信頼関係を築くため、全職員が並々ならぬ努力で日々の保育に努めております。
先ほど西本議員さんが御指摘のアンケートにつきましては、5月に実施されたものであり、年度初めということで、新居浜南沢津保育園に限らず、どの保育園でも信頼関係は築かれておりませんが、特に新卒保育士が多いということで、保護者の皆様から不安や不満に感じておられるという御意見も多くいただきましたが、移管先保育士の努力や保護者の皆様の御理解、御協力、また新居浜市からの2名の保育士によるサポートにより、5カ月が経過した現在、保育士と保護者が協力して日常の保育やいろいろな行事を実施していく中で、次第に信頼関係も築くことができ、よりよい保育所環境の実現に向かって動き出している状態であると認識いたしております。
新居浜市からの保育士2名によるサポートの内容につきましては、新卒保育士が多いことへの保護者の不安を軽減するため、クラスが落ち着く5月までの間は、主にクラスに入り、新卒保育士に対しての助言や保育指導を行い、また保護者と保育士との信頼関係構築への橋渡しを行いました。クラスが落ち着いた6月以降は、新卒保育士への保育指導のほか、保護者や保育士からの相談に対する助言も行っております。
なお、今後のサポート体制につきましては、保護者役員会において御協議させていただき、保育士2名のうち1名については、来年3月末まで引き続き新居浜南沢津保育園のサポートをメーンに、必要に応じて他の公私立保育園のサポートを実施し、もう1名は他の公私立保育園のサポートをメーンに、必要に応じて新居浜南沢津保育園のサポートを実施するということとし、保護者会の御了承をいただいております。
市といたしましても、今後も必要に応じサポートを実施し、新居浜八雲保育園と同様に保育や保育所運営を見守り、問題が発生した場合には責任を持って対応し、移管先の新居浜社会福祉事業協会と力を合わせて責任ある保育、保育所運営を実施してまいります。
次に、児童福祉課配属の保育士による新居浜南沢津保育園のサポートが派遣という実態ではないのかということにつきましては、あくまでも市内全公私立保育所の保育指導、支援を目的に、新居浜市事務分掌規則にある児童福祉課の事務分掌の一つであります児童福祉法に関すること、及び保育所に関する業務を行うため、保育士を児童福祉課へ配置したものであり、新居浜市職員としての身分がなくなるものではなく、児童福祉課への通常の人事異動と位置づけております。
次に、保育園の耐震補強についてでございます。
平成18年1月に改正された建築物の耐震改修の促進に関する法律により、保育所については昭和56年5月31日以前に建築確認を受けて建築された2階建て以上で延べ床面積が500平方メートル以上の建物が耐震診断、耐震改修に努めなければならない特定建築物となりました。法律改正時の公立保育所につきましては、新居浜保育園、八雲保育園及び多喜浜保育園の3園がこの対象であり、このうち多喜浜保育園については、既に耐震診断を実施済みであったことから、新居浜保育園及び八雲保育園について、平成18年度に耐震診断を実施いたしました。
このうち新居浜保育園については、耐震改修の必要があるとの診断結果が出ておりますことから、今後予定している保育所民営化に伴う改修工事にあわせ、耐震改修工事を実施することとしております。
御指摘の若水乳児園及び若宮保育園の園舎につきましては、建築物の耐震改修の促進に関する法律により、耐震診断、耐震改修に努めなければならない特定建築物の対象ではないことから、現在まで耐震診断は実施しておりません。
しかしながら、両園とも昭和30年代に建築されたもので、老朽化が著しく、耐震診断は実施していないものの、十分な耐震強度ではなく、建てかえが急がれるものと認識いたしております。
両園の建てかえ計画につきましては、現在、建てかえ場所、あるいは両園の合築のいかんなど、今後の整備のあり方につきまして、新居浜市福祉のまちづくり審議会に諮問し、調査、審議をいただいておりますので、その答申が出ましたら、それらを参考に、市としての方針を決定してまいりたいと考えております。
なお、建築物の耐震改修の促進に関する法律に定める特定建築物の対象ではない他の保育園につきましては、現在のところ耐震補強工事について、具体的には計画しておりません。
以上で補足を終わります。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
西本勉議員。
○6番(西本勉)(登壇) 再質問します。
まず、アンケートですが、アンケートは5月末にとったから時期的に問題があるみたいな答弁でしたが、やっぱりそういうとり方ではなしに、南沢津保育園が大変だというようなことをきちんと踏まえてほしいと思いますが、いかがでしょうか。
それから、サポート体制の中身ですが、これはクラスに入ってやるということはやっぱり保育をすることなので、公務員が、いわゆる民間の事業所へ行って仕事をするということは、明らかに派遣です。ですから、その辺は法的にいっても違法じゃないのかということで、ちょっと答弁をお願いしたい。
それから、2階建て以上、500平米以上の特定建築物の耐震診断、それじゃなくて、私が聞いたのはそれ以外の各保育園、若宮も押したら倒れそうな建物ですが、そういうところの検査、調査をしたのかどうかと、そういうことです。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。近藤福祉部長。
○福祉部長(近藤清孝)(登壇) 西本議員さんの再質問にお答えいたします。
まず、南沢津保育園のアンケートが5月ということで、その結果については保育士に対する意見、そういったものについては当然真摯に受けとめなければならないということでは臨んでいます。
ただ、保育園が移管後2カ月経過の中で、やはり先ほども答弁いたしましたが、どこの保育園でも新入園児が入ってきて、担任が変わって、いろいろ保育園の中で落ち着きがない状態が続きます。5月になって1カ月たった中でも、連休があったり、そういったことで保育園の子供も落ち着かないという時期が続きます。そういった中での結果ですが、やはり反省すべきは反省するということなんですが、西本議員さんがアンケートの中の数字を言われましたので、意見の中に一つあったんですが、一応アンケートに丸をつけたが、子供たちが園庭で遊ぶ姿を見ますか、など、普通見られないでしょ、仕事に行っているのだから、というもの。それと、公立と比べてという質問も、たった2カ月で何がわかりますか、このアンケートの意味がわかりません、という意見が保護者の中からも出ているということなので、数字的なものについては、やはりもう少し経過をした中で判断をするべきではないかなということでございます。
2点目のサポート体制でございますが、サポート体制につきましては、まず法的な根拠といたしまして、先ほど説明をいたしました新居浜市の事務分掌規則の中に、児童福祉法に関すること及び保育所に関することという項目があります。その大もとの児童福祉法の第56条の11に、「国及び地方公共団体は、市町村保育計画又は都道府県保育計画の達成に資する事業を行う者に対し、当該事業の円滑な実施のために必要な援助をするように努めなければならない。」という努力義務がありますので、そういったことに基づいて南沢津保育園への人的支援を行っているんだということで御理解をいただきたいと思います。
耐震調査でございますが、平成7年の阪神・淡路大震災を受けて、被害の大きい建物というのは昭和56年の5月31日以前に着工された2階以上の、なおかつ500平方メートル以上の建物ということで、やはりその法的なものの位置づけの第一段階として、大震災で壊れた家屋の多くが昭和56年5月31日以前の基準で建てられた建物であったということを受けて耐震促進法ができておりますので、そういった法の趣旨に基づいて、現在のところは該当する3園についてのみ調査をしているということでございます。残りの園については、現時点では調査をいたしておりません。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。(6番西本勉「終わります」と呼ぶ)
この際、暫時休憩いたします。
午後 3時15分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 3時24分再開
○議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
大石豪議員。○9番(大石豪)(登壇) 会派みどりの風の大石です。
一般質問の2日目も私でトリとなりますが、もうしばらくおつき合いのほどをよろしくお願いいたします。
それでは、早速質問に移らせていただきます。
太鼓祭りについてお聞きいたします。
夏が終わり秋に入ると、新居浜人には太鼓の音が幻聴のごとく自然と耳に響き、心ここにあらずと胸高鳴る日々が続くことかと思います。今年におきましても、快晴のもと新居浜太鼓祭りが盛大に開催されますことを願わずにはおれません。
また、昨年に引き続き、川西地区での一宮の杜ミュージアムを無事開催される運びとなり、私も一層気が引き締まる思いであります。
さて、その一宮の杜において、昨年の中央公園では、周知がなされると多くの人にお越しいただき、屋台などの飲食も好評を得られたとお聞きしております。その中におきまして、前回にも参加者からの前向き、意欲的な意見があったとして触れさせていただいたのですが、大型ビジョンを設置してはいかがとのお声をお聞きいたしました。なるほど、確かに高知よさこい祭りなどを見ましても、大型ビジョンを設置され、映る連の踊りは迫力もあり、それはより多くの観客に楽しんでもらうための配慮であります。
ならば、この新居浜の誇るべき文化である太鼓台を休憩場にて飲食をされておられる方はもちろん、お年寄りや子供たち、より多くの観光客に楽しんでもらうためにも、大型ビジョン設置は新居浜市から観客へのおもてなしとして、良策として考えるのでありますが、いかがでしょうか。
さらに、地区が分かれて運行しております太鼓祭りの各状況を動かずとも、その場にてみんなで雰囲気を味わいながら一斉に見られるのであれば、なお一層連帯感とともに喜び、楽しんでいただけ、それはそのまま経済効果にもつながるものと考えるのでありますが、この誇れる新居浜市のおもてなしとしてのお考えをぜひともお聞かせください。
次に、まちづくりと商業の再生についてでありますが、前回、まちづくりにおいての商店街と道について総括したものを質問させていただくとしておりましたので、今質問の御答弁には期待をいたしていることを申し上げまして、質問に移らせていただきます。
さて、まずは確認の意味も込めましてお聞きいたします。
6月議会での部長の御答弁の中にありました地域商店街活性化法でありますが、商店街の活性化のための地域住民の需要に応じた事業活動の促進に関する法律として、今年7月8日に国会にて成立いたしました。
内容につきましては、資金、税制支援の拡充として、予算は前年と比べ12億円増加の42億円とし、補助率も2分の1から3分の2へ、空き店舗対策などにつながる商店街内の遊休土地の譲渡を促進する土地譲渡所得の1,500万円の特別控除などが挙げられております。また、市で行っていただいております商店街訪問調査事業では、調査結果がそろそろとお聞きいたしました。
これらを踏まえまして、エリアとしての施設整備、総合プロデュースを支援する体制づくりのお考えを改めてお聞きいたします。
商業活性化支援策での中心市街地の活性化の中に、戦略的中心市街地商業等活性化支援事業がございます。これには中心市街地活性化法に規定する基本計画の認定が必要であり、今年度2次公募も終了しておりますが、この戦略的というネーミングには、実に前向きな意志が感じられます。私はこの意志こそが生き残りをかけた町の未来へ通じる道に思えるのです。今こそ強い危機感を持った上での行動の一歩を踏み出すときではないでしょうか。
私が思う商店街構想は、今年3月議会の質問でも述べたとおり、環境配慮に通じた癒しのある森の中の商店街でありますが、それを受けましても中心市街地としての南北ルートの弱さは御承知のことと思います。例に、今年1月に名称変更となりました大江橋高木線などは昭和14年より都市計画道路に挙がっておりますが、整備目標年を見てみますと、想定として中期、長期とかかったものとされておりますが、実施のめどは立っておりません。
確かに、先に必要不可欠な生活道路の整備があってこそのものではありますが、中心市街地としての往来の利便性の向上を求めることは、そのまま町の活性化、経済効果の上昇として深い意味合いを持つことに変わりはなく、ひいては全体的な相乗効果を生むものと考えますが、市としてはどうとらえておいでなのでしょうか。
私は未来への投資であると考えます。一つ一つを事業として分離してみるのではなく、これこそ戦略としてとらえ、多方面からの視点を商業再生エリアとして集約していただきたいのです。ならば一つに、町には必然な敷島通りにあるいわゆる歓楽街をはっきりとした区画とし、今以上に一極集中することによる町全体の健全化をも願えるものと考えられるのではないでしょうか。
また、一つには一宮神社から登り道、口屋跡に通じる別子からの歴史的背景をたどった忘れられざるあかしとしての道としての活用があり、これに関しましては10月より月1回、将来的には月2回の割合で開催されるというさんさん産直市としてや、今や全国展開され、四国では初となる100円商店街としても登り道の空き店舗の活用をされるとのことで期待いたしてもおりますし、銅夢にいはまの活用としても今後に注目するばかりではありますが、課題としましては、その中で生まれた流れをどうされていかれるのかではないでしょうか。
前に進むもの、停滞するもの、消え得るもの、さまざまありますが、私はそれらが横にあり、つなげていったものが一つの形として、エリアとして浮かび上がればと思うのです。戦略として見た商業再生エリアは、これから先を見るに市のかなめと感じるのでありますが、市はこれをどうとらえられているのかをお聞かせください。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 大石議員さんの御質問にお答えいたします。
まちづくりと商業の再生についてでございます。
まず、地域商店街活性化法や商店街訪問調査事業を踏まえたエリアとしての施設整備、総合プロデュースを支援する体制づくりということについてでございます。
地域商店街活性化法は、商店街みずからが事業主体となって行うハード、ソフト事業に対して支援するものでございまして、7月上旬、商店街連盟に支援の概要をお知らせしております。また、現在のところは商店街連盟がこの制度を活用し、施設整備に取り組みたいという意向は伺っておりません。
しかしながら、こういった国の制度を活用し、商店街みずからが地元商店街の活性化に向けたさまざまな取り組みを行っていくことにつきましては期待をいたすものであります。
総合プロデュースを支援する体制づくりにつきましては、商店街訪問調査事業は調査票の回収が間もなく終わる予定でありますことから、今後、この集計作業及び分析を行うこととしております。
この商店街訪問調査の結果を踏まえまして、対応できるかどうかを商店街連盟及び関係機関等と協議しながら検討してまいりたいと考えております。
次に、中心市街地としての往来の利便性向上についてでございますが、御指摘のように、南北ルートの整備は中心商店街の活性化や経済波及効果もあると考えておりますが、道路整備につきましては、財政状況、必要性、費用対効果等を勘案し、順次事業化を行っているのが現状でございます。
ちなみに、大江橋高木線は中心商店街地区と官公庁周辺を結ぶ南北の主要軸として位置づけられた都市計画道路でございます。都市交通マスタープランにおいては、おおむね20年後までに着手する整備目標路線として位置づけられております。
次に、戦略として見た商業再生エリアを市としてどうとらえるのかということについてでございますが、先日、昭和通りの何店かのお店を訪問させていただき、商店主さんとお話をさせていただきました。その中では、個店の特色を生かし、意欲ある取り組みを行っている方もおられる一方、将来に危機感を抱き、組合として何とかしなければならないという方もおられました。これらの切実な声をお聞きし、商業の振興、中心商店街の再生というのは市の重要課題であるということを再認識するとともに、そのために必要な支援を引き続き行ってまいりたいと考えております。
他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(村上悦夫) 補足答弁を求めます。佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 太鼓祭りについての大型ビジョンについて補足を申し上げます。
恒例の新居浜太鼓祭りもいよいよ来月となり、各地区太鼓台運営委員会、協議会など、関係者の皆様には、準備を初め、運営に対しましての並々ならぬ取り組みに対しまして敬意を表するものでございます。
行政といたしましても、太鼓祭りに訪れる観光客の皆さんが、訪れやすく、安心して見物できるように、広報、案内や環境整備の充実に鋭意努めているところでございます。
御質問の大型ビジョンにつきましては、太鼓祭りの見せ方の一つとして、またにぎわいの創出の一つとして、祭りの盛り上がりに寄与するものと認識をいたしております。これまでにも会場の演出や物販、飲食コーナーの設置など、運営主体や協賛団体の皆様による関連催しが種々工夫されており、大型ビジョンにつきましても、現時点におきましては、これらの一環として取り組んでいただくことを期待いたしております。
愛媛県が中心となり進めております太鼓祭りブランド化事業も、本年が最終年を迎えます。引き続きブランド化を推進する必要があると考えております。この事業につきましては、来年度以降の方向性を討論していく必要があると考えております。そのような中で、御提案の大型ビジョン設置などにつきましても、観光客へのおもてなしとしてどのような活用ができるのかを検討してまいりたいと考えております。
以上で補足を終わります。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
大石豪議員。
○9番(大石豪)(登壇) 御答弁ありがとうございます。
大型ビジョンに関しましては、現在、意欲的に動いておられる方も多くいらっしゃいますので、できるだけバックアップをお願いいたしたいと思います。来年度以降も考えていただけるということで、御期待いたしております。
まちづくりについてでありますが、今後の位置づけとして、商業再生はあらゆる面での上位計画である第五次新居浜市長期総合計画において、どういった形としてお考えなのでしょうか。
また、さきに挙げた支援事業のように、これはと思える国からの施策に対し市として手を挙げるには、どうしてもタイムラグがあるように感じてなりませんが、この点どうお考えなのか、お答えください。
○議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 大石議員さんの再質問にお答えいたします。
1点目の第五次新居浜市長期総合計画においての考え方でありますが、第五次長期総合計画につきましては、7月に庁内の策定委員会が設置され、現在、第四次長期総合計画の検証作業を行っているところであります。
今後は、長期総合計画審議会や市民会議の設置、審議を経て、策定作業が進んでいくものと考えております。
中心商店街の再生につきましては、本市の重要課題であると認識はしておりますが、今現在において、それがどのような形で反映されるのかということにつきましては、先ほど申し上げましたようなプロセスを踏んでの結果となりますから、私といたしましては、この重要課題であるという認識を持って、今後この第五次の計画策定に取り組んでいきたいと、このように考えております。
2点目の国の政策に市として手を挙げるということだったと思いますが、国の商業活性化支援策といたしましては、大石議員さんがおっしゃいましたように、中心市街地活性化法や地域商店街活性化法に基づく支援がたくさんあります。しかしながら、前回の6月議会でも御答弁をさしあげましたように、商店街を形成する各店舗の、いわゆるその意欲といいますか、どのような形にするのかというのが本来姿としてあるべきではなかろうかというふうに思います。しかしながら、行政としても町の活性化というところで、一つの担うべき点もあるのかというふうに思います。
タイムラグにつきましては、どうしてもそこまでに新居浜市といいますか、そういう考え方がまとまらないと。しかしながら、国としてはそういう申請時期があります。それで少しおくれると。そうなりますと、今の国の情勢からいくと、来年度以降の予算ということにつきまして、これまでもそうなんですけど、なかなか安定した、いわゆる補助制度というのが構築されない。1年すれば制度が変わっておると、こういったことも多々ございまして、言いわけにはなりますが、なかなか考えていたものが国の補助事業にそぐわないといったこともあり、少しタイムラグがあるということで、なかなか国の支援を受けられないというのが、これまでの新居浜市ではなかったかというふうに反省をいたしております。
今後は、先ほど市長が御答弁申し上げましたように、各地区でお話をさせていただく中で、新しい芽もいっぱい出てきておりますので、そういった芽を行政といたしましても真摯に受けとめまして、これまで以上にしっかりとした支援策を講じてまいりたいと、このように考えております。
○議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。
大石豪議員。
○9番(大石豪)(登壇) 御答弁ありがとうございます。
人脈としてのネットワークからの広がりといったもので、それらを重要ととらえて、そういった面からもしっかりとした支援をお願いできたらと思っております。
これから10年の期間において、明確な意志を持って方向を示さなければ、現在までの商店街の重要性の軽減はもとより、人口、年齢における推移からも、存続すら危うい状況にまで来ているのではないでしょうか。私はこの今においてさえ、現実を見ているようで見えていないように思えてなりません。
確かに努力もしているし、されてもおられます。それでも、この現実がここにあるのならば、責任は私たちみんなが担うべきではないでしょうか。責任の2文字は確かに重いです。しかし、それに縛られて前に向かっていかないことのほうがよっぽどマイナスで責められることなのではないでしょうか。非は非と認め、その上で考えられるベストを尽くしていく勇気こそが必要だと思います。そのためのバックアップこそが身近である市の行政に求められ、もちろん新居浜市は佐々木市長を筆頭に、できるだけこたえてきてくださってもおられます。ただ、見通す力において一歩も二歩も抜きん出ているはずの市として積極的な後押しこそが、10年後、20年後につながる戦略として活路を生むのではないでしょうか。
戦略として見たとき、戦術となる事業は、はまさいほかいろいろあります。今、導火線につながっている最中なんです。これらを生かす道の整備こそが、プロデュース、サポートする市の意志を感じるんです。
今回はちょっと時間もありませんが、尋ねたい点が多々ありますので、次回もう一度質問させてもらいます。
以上で質問を終わります。
○議長(村上悦夫) 以上で本日の一般質問は終わりました。
これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
明10日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 3時44分散会