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平成21年第2回新居浜市議会定例会会議録 第2号

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ページID:0088036 更新日:2014年12月1日更新 印刷用ページを表示する
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目次

議事日程 
本日の会議に付した事件 
出席議員 
欠席議員 
説明のため出席した者 
議会事務局職員出席者 
開議(午前10時00分) 
日程第1 会議録署名議員の指名 
日程第2 一般質問 
 仙波憲一議員の質問(1) 
  1 新居浜駅前土地区画整理事業と駅周辺地区整備促進事業について 
 佐々木市長の答弁 
  1 新居浜駅前土地区画整理事業と駅周辺地区整備促進事業について 
 仙波憲一議員の質問(2) 
  1 新居浜駅前土地区画整理事業と駅周辺地区整備促進事業について 
 佐々木市長の答弁 
  1 新居浜駅前土地区画整理事業と駅周辺地区整備促進事業について 
 仙波憲一議員の質問(3) 
  1 新居浜駅前土地区画整理事業と駅周辺地区整備促進事業について 
 高橋企画部長の答弁 
  1 新居浜駅前土地区画整理事業と駅周辺地区整備促進事業について 
 仙波憲一議員の質問(4) 
  1 新居浜駅前土地区画整理事業と駅周辺地区整備促進事業について 
 高橋企画部長の答弁 
  1 新居浜駅前土地区画整理事業と駅周辺地区整備促進事業について 
 仙波憲一議員の質問(5) 
  1 新居浜駅前土地区画整理事業と駅周辺地区整備促進事業について 
  2 住宅用火災警報器設置促進について 
 神野福祉部長の答弁 
  2 住宅用火災警報器設置促進について 
 横井消防長の答弁 
  2 住宅用火災警報器設置促進について 
 仙波憲一議員の質問(6) 
  2 住宅用火災警報器設置促進について 
 神野福祉部長の答弁 
  2 住宅用火災警報器設置促進について 
 仙波憲一議員の質問(7) 
  2 住宅用火災警報器設置促進について 
  3 自主防災体制について 
 佐々木市長の答弁 
  3 自主防災体制について 
 仙波憲一議員の質問(8) 
  3 自主防災体制について 
 渡邊総務部長の答弁 
  3 自主防災体制について 
 仙波憲一議員の質問(9) 
  3 自主防災体制について 
  4 予算の適正執行と補助金について 
 佐々木市長の答弁 
  4 予算の適正執行と補助金について 
休憩(午前10時59分) 
再開(午前11時09分) 
 仙波憲一議員の質問(10) 
  4 予算の適正執行と補助金について 
 佐々木市長の答弁 
  4 予算の適正執行と補助金について 
 仙波憲一議員の質問(11) 
  4 予算の適正執行と補助金について 
  5 地方分権一括法と行政改革について 
 高橋企画部長の答弁 
  5 地方分権一括法と行政改革について 
 佐々木経済部長の答弁 
  5 地方分権一括法と行政改革について 
 仙波憲一議員の質問(12) 
  5 地方分権一括法と行政改革について 
 高橋企画部長の答弁 
  5 地方分権一括法と行政改革について 
 仙波憲一議員の質問(13) 
  5 地方分権一括法と行政改革について 
 佐々木市長の答弁 
  5 地方分権一括法と行政改革について 
 仙波憲一議員の質問(14) 
  5 地方分権一括法と行政改革について 
 石川尚志議員の質問(1) 
  1 市政運営について 
 佐々木市長の答弁 
  1 市政運営について 
 石川尚志議員の質問(2) 
  2 学校評価について 
 阿部教育長の答弁 
  2 学校評価について 
 石川尚志議員の質問(3) 
  2 学校評価について 
  3 特別支援教育について 
 阿部教育長の答弁 
  3 特別支援教育について 
休憩(午後 0時05分) 
再開(午後 0時58分) 
 石川尚志議員の質問(4) 
  4 地震予知について 
 佐々木市長の答弁 
  4 地震予知について 
 石川尚志議員の質問(5) 
  4 地震予知について 
  5 特定健康診査について 
 神野福祉部長の答弁 
  5 特定健康診査について 
 石川尚志議員の質問(6) 
  5 特定健康診査について 
  6 環境行政について 
 加藤環境部長の答弁 
  6 環境行政について 
 佐々木経済部長の答弁 
  6 環境行政について 
 石川尚志議員の質問(7) 
  6 環境行政について 
  7 近代化産業遺産について 
 佐々木市長の答弁 
  7 近代化産業遺産について 
 石川尚志議員の質問(8) 
  7 近代化産業遺産について 
  8 雇用について 
 佐々木経済部長の答弁 
  8 雇用について 
休憩(午後 1時46分) 
再開(午後 1時55分) 
 真木増次郎議員の質問(1) 
  1 施政方針について 
 佐々木市長の答弁 
  1 施政方針について 
 佐々木経済部長の答弁 
  1 施政方針について 
 真木増次郎議員の質問(2) 
  1 施政方針について 
  2 国の第2次補正予算に関連して 
 佐々木市長の答弁 
  2 国の第2次補正予算に関連して 
 高橋企画部長の答弁 
  2 国の第2次補正予算に関連して 
 神野福祉部長の答弁 
  2 国の第2次補正予算に関連して 
 真木増次郎議員の質問(3) 
  2 国の第2次補正予算に関連して 
 神野福祉部長の答弁 
  2 国の第2次補正予算に関連して 
 真木増次郎議員の質問(4) 
  2 国の第2次補正予算に関連して 
 高橋企画部長の答弁 
  2 国の第2次補正予算に関連して 
 真木増次郎議員の質問(5) 
  2 国の第2次補正予算に関連して 
 佐々木市長の答弁 
  2 国の第2次補正予算に関連して 
 真木増次郎議員の質問(6)
  2 国の第2次補正予算に関連して 
  3 感染症対策について 
 神野福祉部長の答弁 
  3 感染症対策について 
 真木増次郎議員の質問(7) 
  3 感染症対策について 
  4 災害対策について 
 神野福祉部長の答弁 
  4 災害対策について 
 加藤環境部長の答弁 
  4 災害対策について 
 横井消防長の答弁 
  4 災害対策について 
 真木増次郎議員の質問(8) 
  4 災害対策について 
  5 学力向上について 
休憩(午後 3時07分) 
再開(午後 3時15分) 
 阿部教育長の答弁 
  5 学力向上について 
 真木増次郎議員の質問(9) 
  5 学力向上について 
  6 地上デジタル放送について 
 佐々木市長の答弁 
  6 地上デジタル放送について 
 加藤環境部長の答弁 
  6 地上デジタル放送について 
散会(午後 3時30分)


本文

平成21年3月3日 (火曜日)

  議事日程 第2号         
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
   議案第16号 平成21年度新居浜市一般会計予算
   議案第17号 平成21年度新居浜市貯木場事業特別会計予算
   議案第18号 平成21年度新居浜市渡海船事業特別会計予算
   議案第19号 平成21年度新居浜市住宅新築資金等貸付事業特別会計予算
   議案第20号 平成21年度新居浜市平尾墓園事業特別会計予算
   議案第21号 平成21年度新居浜市公共下水道事業特別会計予算
   議案第22号 平成21年度新居浜市国民健康保険事業特別会計予算
   議案第23号 平成21年度新居浜市老人保健事業特別会計予算
   議案第24号 平成21年度新居浜市介護保険事業特別会計予算
   議案第25号 平成21年度新居浜市後期高齢者医療事業特別会計予算
   議案第26号 平成21年度新居浜市水道事業会計予算
   議案第27号 平成21年度新居浜市工業用水道事業会計予算
   議案第28号 平成20年度新居浜市一般会計補正予算(第6号)
   議案第29号 平成20年度新居浜市住宅新築資金等貸付事業特別会計補正予算(第1号)
   議案第30号 平成20年度新居浜市平尾墓園事業特別会計補正予算(第1号)
   議案第31号 平成20年度新居浜市公共下水道事業特別会計補正予算(第4号)
   議案第32号 平成20年度新居浜市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2号)
   議案第33号 平成20年度新居浜市介護保険事業特別会計補正予算(第3号)
   議案第34号 平成20年度新居浜市後期高齢者医療事業特別会計補正予算(第2号)
――――――――――――――――――――――
  本日の会議に付した事件         
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
  出席議員(28名)       
  1番   神 野 敬 二    2番   西 原   司
  3番   永 易 英 寿    4番   古 川 拓 哉
  5番   伊 藤 謙 司    6番   西 本   勉
  7番   高須賀 順 子    8番   岩 本 和 強
  9番   大 石   豪    10番   大 條 雅 久
 11番   藤 原 雅 彦    12番   真 鍋   光
 13番   藤 田 豊 治     14番   高 橋 一 郎
 15番   藤 田 幸 正     16番   伊 藤 優 子
 17番   藤 田 統 惟     18番   岡 崎   溥
 19番   伊 藤 初 美     20番   石 川 尚 志
 21番   村 上 悦 夫     22番   佐々木 文 義
 23番   真 木 増次郎    24番   仙 波 憲 一
 25番   白 籏 愛 一     26番   近 藤   司
 27番   加 藤 喜三男    28番   山 本 健十郎
――――――――――――――――――――――
  欠席議員
な   し
――――――――――――――――――――――
  説明のため出席した者
 市長            佐々木   龍
 副市長           石 川 勝 行
 収入役           田 村 浩 志
 企画部長         高 橋 俊 夫
 総務部長         渡 邊 哲 郎
 福祉部長         神 野 師 算
 市民部長         前 垣 芳 郎
 環境部長         加 藤   哲
 経済部長         佐々木 一 英
 建設部長         井 原 敏 克
 消防長           横 井 清 輝
 水道局長         近 藤 日左臣
 教育長           阿 部 義 澄
 教育委員会事務局長  池 内 貞 二
 監査委員          神 野 哲 男
――――――――――――――――――――――
  議会事務局職員出席者
 事務局長         神 野 盛 雄
 議事課長         鴻 上 浩 宣
 議事課副課長      青 木 隆 明
 議事課副課長      飯 尾 誠 二
 議事課議事係長     阿 部 広 昭
 議事課主任        大 田 理恵子
 議事課主任       秦   正 道
 議事課主事       高 本 大 介
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前10時00分開議       
○議長(藤田統惟) これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第2号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(藤田統惟) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において西原司議員及び永易英寿議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第2 一般質問
○議長(藤田統惟) 次に、日程第2、議案第16号ないし議案第34号を議題といたします。
 これより会派代表質問並びに質疑を行います。
 この際、申し上げます。
 質問並びに質疑における各議員の発言は、それぞれ通告の時間以内となっておりますので、御了承願います。
 順次質問を許します。まず、仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) おはようございます。
 自民クラブの仙波憲一です。通告の順に従いまして質問させていただきます。
 まず、新居浜市においても昨年来の不況の波を受け、有効求人倍率が1を切るなど、企業活動や市民生活は一層の厳しさを増しています。そういった中で、2月の臨時議会を含めて新居浜市の予算編成について、市長よりるるお話がありましたが、こういう時勢だからこそ、行政においては行政改革を進め、予算の適正執行に努めなければならないことは言うまでもありません。
 さて、予算案の全般的な印象といたしましては、政府の景気対策に合わせた都市基盤整備などに重点を置いた予算配分となっており、早急な執行が望まれます。ただ、先ほど申し上げました適正な執行という観点から見ると、施策の実施によって、事業効果、波及効果、相乗効果といった効果をきちんと出すということも、適正な執行の重要な要素であるということ、そういう視点が欠けているのではないかと疑うこともたびたびです。政策に対する最良の方策であるか、事業立案過程で十分に検証し、練られていないのではと首をかしげてしまいます。私は、政策のねらいと実際の現場や事業の落差をなくしていくことが行政サービスの向上につながるものであり、市民が本当に困っていることに適切に対応できる、真の困ったときには頼りになる市役所づくりにも通ずるものと考えております。
 まず、新居浜駅前土地区画整理事業と駅周辺地区整備促進事業についてがあります。市長は、高次都市機能が集積し、大街区はにぎわいにあふれたまちとなるよう整備するとおっしゃっておられます。駅前の整備は、新居浜市百年の大計として進められている事業であり、市民の期待も大きなものがあります。新居浜市の古い写真では、駅前は通勤の自転車が道路にあふれていました。現在、朝の8時ごろ、駅前での風景は、昔と変わらず学生の自転車通学風景が見受けられます。
 12月議会での我が会派の加藤議員からの質問では、駅前は森の駅のイメージとなっていることについて答弁がありました。そこで提案ですが、新居浜市がJR四国に列車に人と自転車を一緒に乗せる特区申請などを視野に入れた提案をしたらどうかと思います。JR四国と連携して、予讃線に人と自転車を一緒に乗車可能にすれば、まちと予讃線のイメージアップにもつながります。列車から直接市内に自転車で通学や仕事や観光に行ける。北近畿タンゴ鉄道や肥薩おれんじ鉄道が実施しているようであります。この実施しているサイクルトレインのイメージであります。そうすると、今まで2両で運転している車両が、3両、4両編成に変わるかもしれませんが、環境を意識した利便性に富んだ新居浜市が誕生いたします。現在では、自転車を折り畳んで専用の袋に入れたり、他の乗客の邪魔にならない方法での積載は可能ですが、人間と自転車が一緒に乗りおりすることは実施されていません。過去の歴史や環境に配慮しながら、新しい発想の政策が今の時代に必要と思います。
 今回の自転車道の整備を進める中で、新居浜市らしさを発信してほしいと思います。そのことがJR四国のイメージアップにもつながり、駅周辺地区整備促進事業を進める中でも大きなインパクトがあり、駅前広場の整備イメージでもある森の駅というテーマにも合致するものと思いますが、いかがでしょうか。
 さて、南北の連絡通路が平成24年には完成すると伺っております。そこで改めてお伺いしますが、我々の駅前の整備イメージでは、南北の連絡通路を経て、南側から直接駅構内に入ることができなければならないというふうに思います。つまり、南側から線路の上を通って北側に来ても、そのまま構内に入れるというイメージ。現在では、一度外に出て構内に入る、そういうイメージでありますが、そういうことが解消されなければならないというふうに思います。
 そして、今後の芸術文化施設を含めた施設整備に対し、一体的に利便性を図らなければなりません。また、駅舎西側の民有地への商業施設の進出について、具体的に名乗りを上げている企業があるように伺っております。その施設との連携はどうなるのか。進出しようとしている商業施設の具体的な規模や概要について、明らかにしてほしいと思います。
 新居浜駅前土地区画整理事業から駅周辺地区整備促進事業に移行し、いよいよ最終段階です。この事業は本当に新居浜市の顔になり得るものか、本当ににぎわいあふれるものであるのか、駅舎はイメージアップされるのか、衆目の関心事であります。我々はこの大事業に積極的に関与して、後世に禍根を残さないようにしなければなりません。具体的に駅舎の建てかえはあるのか、また橋上駅の話は進んでいるのか、新居浜市とJR四国との交渉ではどのような問題点があるのか、そういう問題についてるるお伺いをいたします。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) おはようございます。
 自民クラブ代表の仙波議員さんの御質問にお答えいたします。
 まず、新居浜駅前土地区画整理事業と駅周辺地区整備促進事業についてでございます。
 JR新居浜駅周辺地区では、平成23年3月の事業完了を目指して取り組んでまいりました土地区画整理事業も、施行面積の約8割が完成し、いよいよ仕上げの時期を迎えております。
 このような中、平成20年3月策定の駅周辺地区整備計画では、高校生など若い世代も含めた市民との協働作業によって、森の駅というにぎわいづくりの考え方をつくってまいりました。現在は、森の駅を実現するために必要となる公共施設の整備方針について、関係機関や市民代表の皆様による駅前広場等整備検討委員会を設置しておりまして、市民の期待の高い駅前広場やシンボルロード、駅南北をつなぐ通路、駅前の東西大街区をつなぐ通路、駐車場、駐輪場などについて、利便性やまちのグレードアップ、事業効果と経済性など、さまざまな観点から具体的な計画を検討いたしております。
 具体案の作成に当たりましては、森の駅の理念を踏まえ、常に新しい発想をするため、既計画にとらわれず、職員と市民とが協働で英知を結集し、議論を重ねながら素案づくりに努めております。
 その議論の一部を紹介いたしますと、駅舎と駅南北通路が一体となり、駅南からも遠回りせず便利に駅が使えるようになることが必要であるというような御意見がある一方、駅舎改修や橋上駅化となると、将来の連続立体交差事業への支障となる可能性があることや、多大な事業費による市財政への圧迫など問題も多いなど、さまざまな御意見、問題点が上げられております。
 次に、駅舎西側のテレコムプラザを含む、約1.7ヘクタールの当地区最大の民有地では、現在、地権者の御理解のもと、駅周辺地区整備計画の趣旨に合った集客の核となるスーパーやミニモールなどの地域密着型商業施設や金融機関等の誘致について、地権者、商工会議所、市からなる土地利用調整会議を設け、提案競技の手法で、優先事業者を選定する作業を行っております。
 なお、これらの商業施設は、駅舎や駅東に計画している芸術文化施設との連続性や回遊性を確保するため、東西通路により一体化を図りたいと考えております。
 次に、JR四国につきましては、区画整理事業の立ち上げ時期から、私も含め、一貫して事業推進の協力要請や駅舎改修についてのお願いをしてまいりました。現在は、企画部と建設部が連携し、駅前広場整備や駅舎を含めた関連公共施設の素案づくりやさまざまな制約条件の整理など、鋭意協議を重ねているところでございますが、JR四国は民間事業者でありますことから、駅舎改修や橋上駅新設につきましては、国のまちづくり交付金事業などの対象とならず、JRも市も、お互いに多大な費用負担が必要になりますことから、現段階での合意は難しい状況となっています。
 また、橋上駅にすることでのメリット、デメリット、さまざまあろうかと思いますが、現在、階段を使わず1番線での特急の乗りおりが効率よくできているということを考慮いたしますと、費用対効果のメリットは少ないように思われます。
 駅周辺地区整備につきましては、今後も新たに展開される民間施設の立地も踏まえながら、各種公共施設や芸術文化施設の整備など、市民に期待される、新居浜らしい、にぎわいにあふれたJR新居浜駅となるよう、仙波議員さんから御提案をいただいた自転車が乗せられる列車のように、自転車イコール新居浜らしさ、また、環境への取り組み、そのようなことを切り口とした柔軟で新しい発想も参考にさせていただきながら、市民の合意が得られ、実現可能なものとして計画をし、推進をしてまいりたいと考えております。
○議長(藤田統惟) 仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) るる御答弁をいただきましたけれども、実際に例えば商業施設でもそうですけれども、その中で、でき上がってきて我々の方が知るという部分もあり、それでは地域の皆さん方から、ふだん御要望をいただいてる部分について、どの段階で具体的に要望が入っているのか、入っていないのか、そういうことをお知らせいただけるのか。私が申し上げるのは、別に企業名を教えてくれとか、どこの会社が入るのかということはどちらでもいいわけですけれども、今まで駅前について、近隣住民からも御要望もいただいております。例えば日用品や食品を買うのが遠くなったんで、そういうものはどうなるのかと、そういうようなことを言われておりますので、そういう部分については、もう少し丁寧にお答えをいただきたいと思いますがいかがでしょうか。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) お答えします。
 商業施設につきましては、提案が具体的に出てきております。ただ、その決定については、先ほど申し上げた三者の中で決定をしますが、ことしの4月をめどに決定に至るのではないかというふうに思います。
 間違いなく、いわゆる日常生活品の買い物ができるという商業施設が核となり、それ以外にどういうものが入ってくるかは、先ほど申し上げた、こちらから期待するもの、あるいは金融機関などとかがございます。それは事業者が決まって、またその決まった事業者と詰めていくというようなことで、そういう商業施設が基本になるということです。
 そして立地につきましては、あの地区の造成が平成22年度完成ですから、まず立地するところが決まる、決まったところともう少し具体的に詰めていって、平成22年度の土地の造成に合わせる形で建設が始まっていくという、そういうスケジュールになろうかと思います。
○議長(藤田統惟) 仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) 4月がめどだということでございますが、特に我々は、どこの会社が来るとか来ないとかじゃなくて、ふだん日々皆さんから御要望をいただいていることが、実際にそこに入るのか入らないのか、そういうことが大切なことだというふうに思います。そういう意味で、新居浜駅前土地区画整理事業にしても駅周辺地区整備促進事業にしてもそうですが、今回自転車道の整備というようなこともございますので、あえてサイクルトレインということを私は申し上げたわけでございますが、そういう中で、そういう全体計画は当初の示された計画であろうと思いますが、それが果たしてにぎわいがあふれるかどうかということはさておきまして、とりあえず日常の中で、今より便利に、今よりきれいにというのが、最低限のことではないかというふうに思います。そういう中で、例えば南北通路の話であるとか、東西通路というのが、施設と施設を、例えば雨に当たらず通れるとかというのは、我々の意味としては、もう当たり前のことだろうというふうに思っておるわけです。
 そういう中で、るる新しい計画も出されておりますけれども、実質的には、そういう細かい部分にどの程度目を配っていただいてるのかというところが、我々の方が気になることでございまして、実際にできるかどうかわからない大きなものを見せていただいても、なかなかイメージだけが膨らむだけで、実務としてどうなんだということになろうかと思います。当然、目玉というのは要るわけでございますけれども、その中で我々が期待しているのは、市民の皆さんから日常にいただいていること、プラスアルファのにぎわいだというふうに御理解をいただいたらと思います。
 そういう中で、先ほどJR四国との交渉は企画部と建設部があわせてやっておるというふうにお伺いをいたしましたけれども、では具体的に、JR四国が民間になって大分経過するわけですけれども、どの点が民間になって交渉の過程で変わってきたのか、それについてまずお聞かせをいただきたいというふうに思います。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。高橋企画部長。
○企画部長(高橋俊夫)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 JR四国が民間に変わったことによって、どう変わってきたかという御質問であろうかと思います。
 駅前の、例えば新居浜駅であるとか、南北通路であるとか、そういったようなものの関係の中で、民間になったから変わったということではございませんが、JRとの関係というふうなことで申し上げますと、本来的に駅舎等の改修につきましては、先ほど市長も御答弁申し上げましたが、国の補助事業とか、そういったものの対象にならないといったようなことの課題がございます。そういった意味で、さまざまな事業を実施する中で、JR自身の負担、あるいは新居浜市の負担といったようなことで大きなものがあるというふうなことでございまして、民間になったから変わったとか、そういうふうな意味ではございません。
○議長(藤田統惟) 仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) では、従来の国鉄時代とJRになったときと中身は一緒だと、具体的に交渉する側でどうのこうのということではないということでありますね。
 では、その中で今、先ほど私もるる申し上げ、予算の部分ではるるお話をいただいたわけですけれども、では具体的にJR四国との交渉の中で困っているということはないのでしょうか。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。高橋企画部長。
○企画部長(高橋俊夫)(登壇) JRとの交渉の中で困っておるという点の御質問でございます。
 当然、お互いに話し合いの中でそれぞれ議論をして、それぞれの内容を決めていくというふうなことになってこようかと思います。したがいまして、例えば南北通路を設置するのに、どのあたりに橋脚をつくらなければならないとか、そういったことを一つ一つ議論をしていくというふうな中で、お互いに主張といいますか、意見を言い合って詰めていくという作業が、現在続いておりまして、困っておるというか、私どもの申し上げたことに対して、それはだめですよというお話も当然ございますし、その場合には、そういったものについて、またこういったような案がございますがどうでしょうかといったような話になってくるというふうなことで、さまざまな点について、現在詰めていってるという状況でございます。
○議長(藤田統惟) 仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) JR四国との交渉は非常にうまくいっていると、足りないのはお金だけだというふうにお答えをいただいたわけですけれども、その点に対して、費用対効果というのはどういう意味で計算をされてるのかということもございますが、我々は期待をいたしております。スムーズに行っているということでございますので、適切な予算を出していただいて、ぜひにぎわいにあふれた駅前にしていただきたいというふうに思います。
 また、先ほど申し上げましたけれども、サイクルトレインとか、そういうことも含めて新居浜らしさというのを出していただいたらと。特にサイクルトレインにすれば駐輪場の設置も少なくてすむでしょうし、私は新居浜市だけの負担が多くならないという意味では、非常にお金の要らない政策ではないかというふうに思いますけれども、これはまた理事者の皆さんに御期待を申し上げて、時間もありませんので、次の質問に移ります。
 次に、住宅用火災警報器設置促進についてであります。
 消防法改正で、平成23年5月までに、住宅用火災警報器設置が義務づけされました。火災での死亡原因の大半は、煙を吸って亡くなられる方が一番多いわけでありまして、そこで新居浜市において、現在の普及状況や取り組み状況はどうなっているのか消防に問い合わせてみますと、消防団の立入検査では約11%がついておるというふうにお伺いをいたしておりますが、本市として、安全・安心のまちづくりの観点から、抜本的な対策をと思います。
 そこで先進地事例では、東京都荒川区のように無料で配布している自治体もございますし、また寝屋川市のように補助制度を設けている自治体もあります。特に、寝屋川市で感心いたしましたのは、平成19年度からの実施で、もともと敬老給付金事業をやっておったわけですけれども、それを廃止をして、高齢者住宅用火災警報器設置促進事業として、65歳以上の高齢者が属する世帯に、寝室への住宅用火災警報器の設置費用の一部を助成いたしております。寝屋川市の事例は、一見普通の助成制度ですが、この制度を検証してみますと、市内に本部を持つ事業者に、あらかじめ火災警報器の機種と取りつけ費用を提出させて、補助金と個人が負担するすべてを一覧表で明示をしております。つまり、火災警報器本体の料金と取りつけ料金を合計して表示をするような形で高齢者に提示をいたしております。その業者の中には、取りつけ料金をサービスした価格を提示している業者もあります。この政策は、火災による悲惨な事故を減らすという、命の大切さを守ると同時に、地域の経済の活性化の呼び水という側面を持っております。つまり、市の行政側からすれば、市内業者に対し、火災警報器の設置によって営業のチャンスを提供することになります。
 本市が掲げる安全・安心のまちづくりの充実強化のためにも、高齢者住宅や障害者の火災警報器の取りつけに明かりをともすと同時に、今日の厳しい経済情勢に対する試みの施策が必要だと思います。
 また、総務省が行っている2011年の地上デジタル放送への完全移行についての機器の取りかえや取りつけ、今回の火災警報器など、住民生活に密着したフォローが可能であります。
 より安全で安心できる市民生活のために、この制度活用は生活者の視点で大切な役割だと思いますが、御所見をお伺いいたします。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。神野福祉部長。
○福祉部長(神野師算)(登壇) 住宅用火災警報器設置促進についてお答えいたします。
 住宅火災による死亡者のうち、高齢者が占める割合は約6割と高く、住宅火災防止は、高齢者が住みなれた地域で生活するために極めて重要なことであり、高齢者福祉の充実、安全・安心のまちづくりの充実強化につながるものと存じております。
 そのため、住宅用火災警報器の設置促進につきましては、これまで消防本部により普及啓発を図ってまいりましたが、今後増加が予想されております高齢者単独世帯、老夫婦世帯の安全・安心の確保を図る上からも、消防本部と連携しながら、設置促進に向けての周知を図ってまいります。
 また、設置費用の助成制度につきましては、先進地の事例も調査研究するなど、その必要性について判断してまいります。
 次に、障害者の住宅に対する火災警報器の設置につきましては、障害等級2級以上で、火災発生の感知や避難が著しく困難な障害者のみの世帯等を対象に、日常生活用具給付事業の中で火災警報器の給付が可能となっております。現状では、この制度の活用が余りなされておりませんので、今後におきましては、消防との連携を密にし、給付制度の周知を図り、火災警報器設置の促進に努めてまいります。
○議長(藤田統惟) 横井消防長。
○消防長(横井清輝)(登壇) 住宅用火災警報器設置促進についてのうち、新居浜市における現在の普及状況や取り組み状況についてお答えいたします。
 まず、普及状況でございますが、平成18年秋から、火災予防運動期間中に消防団が一般家庭3,163世帯に実施した防火診断や、イベントなどにおける358人分のアンケート調査に基づく推定普及率は、約11%となっております。
 次に、普及促進の取り組みでございますが、市政だより、公民館だよりへの掲載を初め、自治会への広報紙の配布や行政広報番組の放映、また、市役所、図書館、ふれあいプラザなどにおいて、ロビー展を開催してまいりました。さらに、消防団、婦人防火クラブと連携し、市内大型店舗などでのイベントを開催して周知を図るとともに、春と秋の火災予防運動期間中には、一般家庭を訪問して普及活動を行っているところでございます。
 これまでの広報活動によりまして、普及率も徐々に上向いてきておりますが、今後におきましても積極的に普及啓発に努めてまいります。
○議長(藤田統惟) 仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) 平成20年4月1日現在で、高齢者世帯が6,369世帯、独居者が3,843世帯という数字をいただいておりますけれども、そういう中で、仮に今ですと、無料で配布をするとすれば1個3,000円ぐらいからございますので、3,000円掛ける1万世帯というようなことになろうかと思いますし、また3,000万円もあれば可能かなという気もいたしております。当然、住宅用火災警報器については、特に高齢者世帯についてはNSマークといってもなかなか理解ができない部分がございます。実際にどうするんだというのが非常にわかりにくい。先ほど申し上げた地デジの対応もそうですけれども、テレビ局が宣伝してるのは、放送免許の問題がございますからそうなんでしょうけれども、そういう意味で普及率が上がらないということについては、例えば取りつけを含めても、そんな金額で終わるでしょうし、また、そのことで営業の一つの呼び水になれば、地域の経済の活性化にもなり、またお年寄りも助かると、一挙両得ではないかというふうに、私は金科玉条のごとく思っておるわけですけれども、何か新しい取り組みをしようとかいうことは、部長、ございませんか。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。神野福祉部長。
○福祉部長(神野師算)(登壇) 仙波議員さんの再質問にお答えいたします。
 新しい取り組みをする考えはないかというお尋ねでございますけれども、先ほども答弁申し上げましたように、御紹介のありました寝屋川市とか、あるいは世田谷区とか三鷹市とか、私どももちょっとこの質問を受けて調査もしてみましたけれども、先進地もたくさんあるようでございます。これらをもう少し勉強させていただいて、今後、本市の施策として取り上げるべきかどうかという考え方の整理をさせていただきたいというふうに思います。
○議長(藤田統惟) 仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) 安全・安心につながる政策でもございますので、ぜひ生活者視点での政策をお願いしたいというふうに思います。
 次に、自主防災体制についてお伺いをいたします。
 本市の自主防災組織結成率は、愛媛県内でもトップであります。今後は、防災リーダーを中心とした組織づくりや資機材整備支援を中心に事業を行っていくとしていますが、自治会の組織と自主防災組織の連動について、校区単位やブロック単位であっても、地域の実情や地形で連携が大きく違います。
 一例を挙げますと、消防団員の場合は、災害が発生したとき、消防団員としての役目があります。防災組織優先ではございません。しかし現実は、消防団員が自主防災組織の中で重要な役職についています。そうなりますと、せっかくの自主防災の組織が、その結成目的を達成できないというようなことになろうかと思います。
 自主防災組織が機能的に活動できるように取り組みを進めることが重要であると思いますが、新居浜市では、防災リーダーの育成や防災訓練などは経常経費の中で実施していくこととし、資機材整備支援は、国・県の補助事業を活用しながら事業を進めていきますとあります。これでは、とりあえず防災組織の結成率が100%になる目的で終わってしまうのではないかと、私は危惧をいたしております。結成率よりも組織の中身が重要なのではないかと思います。現在の防災講座や訓練のあり方の中で地域の地形や現状を考えたとき、防災リーダーの養成は、例えば消防団のOBの再活用を促すなど、新たな取り組みが必要だと思います。そういう中で現実的な自主防災組織の活性化策をさらに吟味する必要があると思いますが、いかがでしょうか。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 自主防災体制についてお答えいたします。
 自主防災組織の意義や役割につきましては、地域における日ごろからのコミュニケーションをもとに、平常時には地域内の安全や設備の点検、防災訓練の実施、地域内の要援護者の調査などにより地域の防災力を向上させることであり、災害が発生した場合には、初期消火活動、被災者の救出や避難誘導など、お互いがともに助け合うことによって、被害を軽減、防止することであると考えております。
 本市におきましても、平成16年の台風災害を機に、自主防災組織の結成の機運が高まり、地域の皆様の御理解、連合自治会などの御協力を得まして、平成19年度までに、市内18のすべての小学校区で自主防災組織が結成されたところであります。
 しかしながら、仙波議員さんが御指摘のとおり、現在の自主防災組織は、組織編成、活動内容など、組織によってもさまざまであり、全市的にはまだまだ十分ではないと考えております。
 このため、自主防災組織は何よりも地域に根差した活動が大切でありますことから、現在、引き続き連合自治会の御協力を得て、単位自治会など、よりきめの細かい自主防災組織の結成に取り組んでいるところでございます。
 また、災害時に自主防災組織を機能させるためには、防災リーダーの養成や日ごろからの備えが重要でありますことから、危機管理の考え方や自主防災組織の役割などを学んでいただくため、愛媛県防災リーダー研修会への派遣やにいはま防災リーダーの研修会を実施するなど、防災リーダーの育成を図るとともに、出前講座による自主防災組織の意識の高揚、啓発などを行っているところでございます。
 各校区におきましては、自主的な取り組みとして、校区、地域、あるいは自主防災組織独自で防災訓練を実施する例も見られております。
 こうした中、新年度の新しい取り組みといたしまして、総務省消防庁所管の地域安心安全ステーション整備事業に変わり、地域防災スクールモデル事業が実施されることとなりましたことから、本市におきましても、2校区において実施することを計画しております。この事業は、市が消防職員、消防団員等を指導者として、自主防災組織、学校、児童、生徒等の地域住民に対して、防災活動や消防についての理解促進のための知識、技術を広く教授し、将来の地域防災を担う人材を育成することを目的とする事業であります。
 このモデル事業を契機に他の校区にも波及させることによりまして、消防職員、消防団員と自主防災組織や学校との連携が深まり、多くの地域の防災リーダーが育成されていくものと考えております。
 今後、自主防災組織の中での役割などを含め、消防団OBの再活用や地域のさまざまな知識や経験、技術を持った人材の活用等の啓発を行うなど、平常時には消防団員の指導を受け、災害時にはそれぞれの役割分担のもと、自主防災組織が自立して活動できるような人材の発掘や育成を行うことにより、自主防災組織の向上に努めてまいりたいと考えております。
○議長(藤田統惟) 仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) 私がなぜこの話をするかといいますと、先ほどお話ししたように、自主防災組織の中で消防団員が重要な役目をしていて、では、これと消防活動とをどうするのかというような問題もありますし、せっかく資機材をそろえているのに、訓練をされていて資機材を使うと、例えば、のこ刃が反対についていても、何で切れないのだろうかという方もおいでです。そういうのをいろいろな校区に行って見るたびに、せっかく買った資機材がすぐには使えない、さらだから使えるという認識の方が非常に多いということもありますし、せっかくそろえてるのに、何でうまくいかないのかなというようなことを、見せてもらうたびに思うわけでございます。
 そういう意味で、実際に購入資機材の倉庫にかぎがかかっていて、では一体これ、災害が起きたときに、だれでもとれなければいけないのに、かぎが公民館の中にあったり、自治会長しか持っていなかったりとか、そういう細かいところが非常に気になったものですから、今回、防災リーダーの養成の中で、具体的にきちんと整備された機材をそのまま出されたら使えるけれども、実際のところ機材が整備されているかどうかということについての認識がないというような部分を、時々いろいろなところを見せていただくたびに感じますのでお伺いをしているわけです。そういう中で、具体的に資機材を購入したことに対して、例えば防災安全課が確認をしているのか、消防が確認をしているのかは知りませんけれども、カタログどおりの物を買って置いていて、使おうとなったときに、使えないというようなことはないのかどうか、そういう点検をしたことはあるのかどうかということについてお伺いをしたいと思います。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。渡邊総務部長。
○総務部長(渡邊哲郎)(登壇) 再質問にお答えをいたします。
 資機材整備につきましては、校区自主防災組織に対しまして、1校区20万円の補助ということで、平成16年度から平成18年度までに全18校区の補助を終了いたしました。
 資機材整備につきましては、先ほど仙波議員さんから御指摘のあったようなものもございまして、直ちに使えなければ役には立たないといったところがございますところから、各自主防災組織におきまして、実際にそういった訓練を行っていっていただいたり、またそのようなことを学んでいただくために、防災講習を受講して、そういったことに対応できるにいはま防災リーダーというリーダーの育成も進めております。
 現在では、資機材整備につきましては、実際に防災訓練等を行う中で、どういった資機材が必要か、あるいは実際に買った資機材を使って訓練をしていただくといったようなことに重点を置いておりまして、平成19年度は、県補助を活用して自主防災組織育成モデル事業、平成20年度につきましては、財団法人自治総合センターが実施している自主防災組織助成事業、あるいは消防庁実施の地域安全安心ステーション整備モデル事業の中で、そういう事業を行う中で必要な資機材を買っていただき、それを活用してその事業を推進するといったような方向で進めております。
○議長(藤田統惟) 仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) 先ほども申し上げましたけれども、新品を買ったときは、安全のために、のこ刃であるとか草刈り機の刃でもそうですけれども、切れないように反対についているんですよね。それを持ってきて訓練のときに使って、煙が上がって、切れないなという方が何校区かでおられましたので、あえて申し上げておきますが、せっかく買った資機材がどうして使えないのかというと、日常使ってる方は別ですけれど、使ってない方が災害のときに使う。それはどうしてそういうふうになるのかというようなことが、私は細かなことのようでございますけれども、自主防災組織には大変重要ではないかというふうに思います。せっかく資機材を整備したわけですから、そういうことの配慮を行政側にもぜひしていただきたいというふうに思います。
 次に、予算の適正執行と補助金についてであります。
 平成17年度から補助金事業を公募という形で、聖域なき構造改革として審査してまいりました。昨年来、3年が経過したため、見直しがうたわれていました。
 補助金事業の目的については、次のように答えられております。各事務事業の施策目標に対する貢献度を明確にすることで、より効果の高い事務事業へ、経営資源(人、物、金、時間)を重点的に配分していく。また事業実施においては、効率的な運用に努め、他事業のコストを比較することにより業務の効率化を図る、第三者における評価制度に基づき、公平、公正かつ適正に行われるべきだとあります。
 今回の補助金支給決定を見ますと、「体育振興会事業(7事業)につきましては、事業を精査する中で、事業内容や目的は概ね同じもので、一部の団体のみ補助することは適切でなく、体育振興会全体として採否を決定すべきと判断いたしました。このことから、55.00点未満の体育振興会事業(5事業799千円)については、55点以上で採択された2事業と同一の取り扱いを行うために特例措置として採択しました。」と書いてあります。
 この結果を見ますと、第三者における評価制度に基づき、公平、公正かつ適正に行われるべきという趣旨は不要ではないのかという感覚を私は持ったのであります。せっかく審査をしたにもかかわらず、目的や事業内容が合格点数に達した体育振興会事業と同様であるという趣旨で特例措置としているわけでありますが、補助金政策の見直しは行政改革であり、行政改革の視点は、補助金を支出する側と補助金を受ける側双方の視点が必要だと思います。今回の措置はどちらを優先したのでしょう。問題は、どちらかに偏った視点ではだめだというふうに思います。予算の適正執行について、本来補助金行政はどうあるべきなのか。こういう事例をつくったとき、審査に落ちた団体や市民は何を信じるのかと私は思います。
 また、この問題では、申請を出さなかった他の体育振興会事業はどうなのか。もともと教育委員会が考えられていた体育協会と体育振興会の合併の関係では、今までの政策に変更はあるのかという点であります。もとから補助金の交付は、市の事業を補完する重要な要素であります。このことから、事業の妥当性や公平性はどう処理をするのか、また補助金交付のあり方として、さきの12月議会でお答えをいただいたように市長の専権事項なのか、整理をしてわかりやすくお答えをいただきたいというふうに思います。
 特に、市長が申されている協働のイメージは、この補助金事業のどこに示されているのか、そして今回の七つの見直しというのは、具体的にどう見直したのかお答えいただきたいと思います。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 予算の適正執行と補助金についてお答えいたします。
 まず、体育振興会事業の採択に当たり、補助金を支出する側と補助金を受ける側のどちらの視点を優先したかについてでございますが、補助金を支出する側、すなわち市の視点といたしましては、審査を行う上で、同一の目的、手段などで行われる事業については同一の審査をするということが基本でございます。このことから、同一の目的、手段などで行われる事業につきましては、同一の審査を行ってまいりました。
 体育振興会事業につきましては、公募制度初年度の平成17年度は、各校区の事業を一括して同一審査といたしましたが、不採択となった経緯がございます。
 今年度は、制度見直しの効果もございまして、申請団体が昨年度の2団体から7団体へ増加しましたが、一部の団体は体育振興という事業名を用いず具体的な事業名に変更したこともあり、別々の審査となりました。
 審査員の採点につきましては、申請書やプレゼンテーションにおいて、重点とする取り組みの内容に若干の違いがあったことなどから差が生じたと思われますが、予算査定におきまして、各体育振興会の今年度の活動状況、平成21年度の事業計画、支出内容等を精査する中で、申請のあった各校区については、おおむね同じ目的、手段の事業であり、採択、不採択の校区が混在することは逆に制度に対する不信感を生じさせる結果になると判断したものでございます。このことは、審査会を否定するものではなく、審査会の採点結果を基本としながら、市として総合的に判断したものでございます。
 補助申請を出さなかった校区につきましては、それぞれ自助努力をなされている団体やさまざまな事情があると思いますが、体育振興事業のあり方につきまして、全市的なバランスを考慮することも必要と考えますので、事業のあり方や適切な支援のあり方について検討をしてまいります。
 次に、補助金交付のあり方についてでございますが、補助事業公募審査会の判断は最大限尊重するべきものであり、審査結果と実際の補助金の交付が一致することが望ましいと考えております。しかしながら、今回のように制度上の問題が生じる場合もございます。また、例えば現下の経済危機に対応するため特例的な補助金を交付する必要が生じることも考えられます。このような場合には、補助金予算の執行に最終的に責任を持つ市長という立場から、適切に判断することが必要であると考えております。ただ、こうした場合は、その理由を明確化し、審査委員、各申請団体の皆様、そして市民の皆様にも十分説明することが必要だと考えております。
 次に、協働のイメージについてでございますが、私は補助金公募制度そのものを維持していくことが、市民と行政の協働のまちづくりを進めていく上で、大きな推進力になるものと考えております。それは補助制度などを通じて、市民、各種団体、NPOなど、民間の方の協働のまちづくりに対する意欲、実行力、アイデアを市政発展に生かしていきたいとの思いがあります。民と官がそれぞれの役割と責任を認識した上で、互いに連携を深め、協働してまちづくりを推進していくことが重要であると考えております。また、従来のように行政の中だけで決定を行うのではなく、補助金公募制度という、透明な決定過程、枠組みを維持し、各団体の皆様にすぐれた事業を提案していただくことが、協働のまちづくりにつながると考えております。
 審査委員の構成につきましても、今回から協働のまちづくりの実践活動をされている方を市民代表委員と位置づけ、新たに2名加わっていただいております。このことも、今まで以上に協働促進の観点からの審査を行っていただいたと考えております。
 また、一次審査(書類審査)で不採択を決定しないという変更を行っております。各団体すべてにプレゼンテーション審査の機会を提供して、直接その声をお伺いすることが協働のまちづくりにつながるものと考えております。
 今後も補助金公募制度が市民に受け入れられ、評価をしていただくために、今年度の課題等を整理し、補助金を受ける側の視点でも、不公平感を感じることのない制度にしてまいりたいと考えております。
○議長(藤田統惟) この際、暫時休憩いたします。
  午前10時59分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前11時09分再開
○議長(藤田統惟) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) 特に補助金の交付というのは確かに出す側の権利かもしれませんが、受ける側といたしましては、どこに公平性があるのかという意味では非常に疑問の残るところだというふうに思いますし、もう一つ申し上げるならば、一番問題になる、例えば5つは55点を超えたけれども、2つは55点以下だったと、しかし、同じような事業だから、目的や内容が合致するから補助金を出そうということになれば、結果的に18校区全部に出さなければいけない。私は、やはりそういうことは余りよくないのではないかというふうに思いますので、こういうお話を申し上げたわけでありますし、こういうことを質問させていただいているわけでございます。
 そういう中で、もう一つは過去に出した団体に対しての政策的な問題点もございます。そういうものを加味されてもなお、補助金を出した方が効果があるのかないのかということの判断は、確かに市長の専権事項だろうというふうに思います。
 しかしながら、受ける側からすれば、申請すれば出していただけるというふうに判断をしてもよろしいわけでございますね。その辺だけ、ちょっと確認をさせていただきたいと思います。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 補助金制度については、申請をしていただき、審査をして、決定をするという、このプロセスの基本は変わりませんので、申請していないところに出すということはございませんし、また申請すれば必ず出せますよということでもございません。原則でございます。
○議長(藤田統惟) 仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) とにかく申請すれば出るのかなという印象はぬぐえませんが、もう一つは先ほど申し上げたように、今までの政策との整合性、それは補助金自体の整合性もあるでしょうし、市が今まで進めてきた事業との整合性があろうかと思います。受ける側からすれば、ぜひ出していただきたいというのが現実ではないでしょうか。そういう意味で、ぜひ寛大な御配慮をもって出していただきたいというふうに思います。
 次に、新地方分権一括法によって新たな地方自治の可能性が出てまいりました。例えば第1次勧告では、都市計画の決定権限を市が持ち、都道府県からの意見聴取、都道府県への報告と、まちづくりをみずからの判断で迅速に行われるようになりました。第2次勧告も出され、他にも地方の裁量権が拡大されようとしています。つまり、地方政府の樹立という考え方が確立されようとしているわけであります。
 第五次長期総合計画の策定にも、そういう意味では大変大きな影響が出るものと思われます。新居浜市議会では、地方議会の権能の強化として自治権の拡大が認められ、新たな取り組みとして、昨年は議会改革の特別委員会を立ち上げ、今議会からは予算特別委員会の開催に向けて取り組んでいるところであります。
 行政改革の視点は、より住民に近い目線で行われなければなりません。議会で行う予算特別委員会は、従来は予算を分割して、それぞれについて議員も分担して審議をしていたものを、今回は議員の権利として、すべての審査に参加することになるわけであります。すなわち1人でも多くの意見を反映できるのではないかというふうに考えたわけであります。この視点も、行政改革の重要な視点であると思います。
 そこで、今後の地方分権一括法の改正での取り組みにおいて、どのようなことを実施しようとしているのか。そこで、特に農商工等連携促進法及び中小企業地域資源活用促進法に関する補助金については、都道府県との密接な連携のもとに執行できる仕組みを構築するよう見直しを行うとなっていますが、きょうの愛媛新聞にも大きく出ておりましたけれども、具体的には新居浜市にとってはどのような影響が考えられますか。また、景気低迷で雇用情勢の悪化が叫ばれている中で、新居浜市の将来を担う呼び水としての政策は考えられているのか、お伺いします。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。高橋企画部長。
○企画部長(高橋俊夫)(登壇) 地方分権一括法と行政改革についてのうち、第五次長期総合計画の策定への影響ほか2点についてお答えいたします。
 地方分権につきましては、平成12年4月に、地方分権推進一括法が施行され、機関委任事務制度が廃止されるなど、国と地方の関係は、上下関係から対等、協力の関係となりました。その後、平成16年からのいわゆる三位一体の改革が行われましたが、地方公共団体が行う施策への国に対する関与、義務づけの廃止、権限や税財源の移譲などなどが十分進んでいないことから、平成18年12月には、地方分権改革推進法が成立いたしました。現在、平成22年3月までの法律の期限内のできるだけ早い時期に、地方分権改革推進計画や、仮称ではございますが、新分権一括法案等の策定を行うための取り組みが進められているところでございます。
 このような中、昨年6月には、地方分権改革推進委員会の第1次勧告を受け、第1次の地方分権改革推進要綱が定められ、12月8日には第2次勧告がなされました。第1次の地方分権改革推進要綱では、重点行政分野の抜本的見直しとして、くらしづくり分野、地域づくり分野、この2分野における見直しの具体的な項目と方向性が示されております。
 くらしづくり分野では、認定こども園制度の運用改善と一本化、保育所の入所要件の見直しや、保護者と保育サービス提供者との直接契約方式、放課後子ども教室と放課後児童クラブの統一を含めた一体化、民生委員の委嘱手続の簡略化などがございます。また、福祉施設の施設整備に関する基準の見直しとしては、国が全国一律の最低基準を設けるという位置づけから、国は標準を示すにとどめ、地方公共団体の判断により施設整備ができるように検討するとされており、老朽化している若水乳児園や若宮保育園など、福祉施設の建てかえ時には、市の創意工夫で独自性ある施設を建設できるのではないかと考えております。
 また、地域づくり分野では、市による都市計画決定に当たっての都道府県の同意の廃止など、都道府県から市町村への権限移譲を進める方向で検討するとなされており、より地域のニーズを生かしたスムーズな計画策定が可能になるのではないかと考えております。
 しかしながら、これらにつきましては現在、その方向に沿った見直しを検討しているところであると伺っており、その見直し内容等の詳細につきましては、不明な点が多々あるのが現状でございます。このようなことから、仙波議員さん御質問の、第五次長期総合計画の策定への影響や本市の将来像を担う呼び水としての政策等につきまして、国における検討状況を早期に把握し、第五次長期総合計画の策定など、本市の施策に生かしてまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、地方分権を一層進めていただき、地方自治体がより一層地域の特性や魅力を生かし、地域の自主性や住民のニーズを反映させた独自のまちづくりを進めることができる地方分権となりますことを期待いたしており、今後の地方分権に関する法改正や制度改正を注視してまいりたいと考えております。
○議長(藤田統惟) 佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 地方分権一括法と行政改革についてのうち、農商工等連携促進法及び中小企業地域資源活用促進法に関する補助金についてお答えいたします。
 現在、これらの補助金を受けようとする場合、事業計画を作成し、国の出先機関、いわゆる農商工等連携については四国経済産業局と中国四国農政局、地域資源活用につきましては四国経済産業局の認定を受ける必要があります。また、農商工等連携に関しては、県とのかかわりはございませんが、地域資源活用に関しましては、県が地域資源の指定を盛り込んだ基本構想を策定し、事業計画も県を通じて国に申請を行っております。
 今回、地方分権改革推進委員会の第2次勧告で、これらの補助金につきまして、「都道府県との密接な連携の下に執行できる仕組みを構築するように見直しを行う。」と勧告されておりますが、これは第1次勧告で、国の事務、権限の仕分けについて、補助金については地方に一元化することを基本とするが、広域性、新規性等のあるものについては、対象範囲を明確化、厳格化した上で、本省で実施するとの考え方が基本になっているものと認識をしております。
 本市中小企業者への影響につきましては、事業計画の認定先の変更等に伴い、これまで以上に県との連携の必要性が考えられます。国におきましては、平成21年度から第1次勧告を受け、これら2事業と新連携対策支援を一元化し、新事業活動促進支援事業として、波及効果を高め効率的に支援を実施することになっておりますが、仕組みの見直しにつきましては現在検討していると伺っておりますので、今後とも推移を注視してまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、これらの制度を活用し、新事業展開に取り組む中小企業に対しましては、引き続き東予産業創造センター等、支援機関と連携し、支援してまいります。
○議長(藤田統惟) 再質問はありませんか。
 仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) それでは、まず地方分権一括法の中で第1次勧告で出ていて、省庁の省令でバックしたものも確かにございます。しかしながら、それはあくまでも地域、地方政府の考え方というのは紛れもなく進んでいることでありまして、その中には先ほど申し上げた、我が市でいうと経済部の方策もございます。ほかにもあるわけですけれども、その中で特に建設部門等でもございます。その中には、河川の砂利採取というようなことも、当然その中では十分議論をされておるわけですし、そういうことをあわせて行政改革として、新居浜市として、住民に近い視点というのはどういうものができるのか、またそれが住民生活にどうあるべきものなのかということで考えていかなければならないというふうに思います。
 そこで改めてお伺いしますけれども、行政改革を進める中で、現在あるその制度、方策の中で、何が一番行政改革ができるか、その辺について御意見があればお伺いをいたしたいというふうに思います。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。高橋企画部長。
○企画部長(高橋俊夫)(登壇) 現在、新居浜市の方でさまざまな形で行政改革を進めるということで、行政改革大綱を定めさせていただいております。これは平成19年度スタートという形でつくらせていただいております。基本的な視点としては4つの視点、簡素・効率とか迅速・丁寧、公開・参画、意欲・満々という視点で進めさせていただくというふうな形で整理をさせていただいております。そういう中で、分野別に項目を定めまして行政改革を進めていくという形で項目づくりをさせていただいておるということは、もう御承知のことと思います。
 したがいまして、これらの項目につきまして、それぞれ実施状況、そのあたりを検証しながら進めていくというふうな形で重点を置いておるということでございます。
○議長(藤田統惟) 再質問はありませんか。
 仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) 私は行政改革の中で、いろいろあるわけですけれども、きょうも大分お言葉が出てまいりますが、簡素・効率という意味では、制度としては住民基本台帳カードが一番いいのではないかというふうに思います。その意味を申し上げますと、例えば定額給付金を給付するとか、そういうことについてもそうでありますし、効率的な電子政府という意味でも非常に効果が高いというふうに思います。その証明という意味でも、例えば住民票をとりに行っても、パスポート、運転免許証とか、健康保険証とかあるわけですけれども、住民基本台帳カードというのが一つの本人の証明の手段であるというふうに思いますが、その辺はいかがでしょうか。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 住民基本台帳カード、ネットワークの活用ですよね。導入の趣旨、あるいは導入時期のもくろみからいうと、非常に活用されてないということがあろうかと思います。それはひとえに個人情報の保護に対する不安があったということだと思いますが、私自身も個人情報の保護に対する配慮をすべきだというふうに、就任当時、あの制度そのものに多少疑問を持っておりましたが、今は導入されて、あれだけのネットワークがある以上、それをもっと活用していくということも必要ではないかというふうに思います。
 今はさまざまな制約がございますので、その活用が十分できておりませんけど、いろいろな法律の制度なんかは我々の立場では難しゅうございますけど、きちんとした住民基本台帳カード、あるいはそれが納税とか、きちんとしたものに活用されていくのであれば、そういう方向も国全体としては、そろそろきちんと方針を出すべきではないかというふうには思っております。
○議長(藤田統惟) 再質問はありませんか。
 仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) 時間もありませんけど、私が思いますのは、市長が今おっしゃったように、確かに個人情報の保護という問題がございます。しかし、今回国が進めている定額給付金の問題なんかにつきますと、新居浜市は愛媛県内でも後ろの方、全国でも後ろの方でございます。まあ通るかどうかはまだわかりませんけれども、そういう部分があります。
 しかし、行政の効率化、給付対象というようなことを考えますと、定額給付金の項目の中に住民基本台帳カードに記載されている者というようなこともございますし、先ほど申し上げたパスポートから始まって、e-Taxですか、そういうものもありますし、行政としては非常に便利なものであるというふうに思います。行政だけが便利ではなくて、個人で利用する場合は、行政の手続、本人の証明の高速化ということもあるわけでございまして、新居浜市で今現在のところ2,300枚から2,400枚程度だそうでございますけれども、そういう中で考えますと、今回の給付制度に対して、国から事業費をいただけるので、ぜひそういうこともお考えになられたらと思います。(ブザー鳴る)
○議長(藤田統惟) 石川尚志議員。
○20番(石川尚志)(登壇) 協働ネット21の石川尚志でございます。通告に従いまして質問をさせていただきます。
 まず最初に、市政運営についてお伺いいたします。
 市長は、昨年11月の市長選におきまして、厳しい接戦の末、見事勝ち抜かれ、過去8年間の市政の継続と発展を市民から託されたのでございます。そこで、市長は市長選直後の市議会において、3期目に当たっての所信表明を行い、今後4年間の市政の取り組む方向を市民に丁寧に示されました。また、昨年の3月議会のときには、施政方針の中で、2期7年間の総括をしながら、市民と行政の協働によるまちづくりを大輪の花として咲き誇れるように育てていきたいと決意を述べられ、最後のまとめの1年に全力で取り組むことを明らかにし、その基本姿勢として、1点目に計画行政の推進の年にしたいとし、2点目に施策の重点化による回復から拡充の年を目指すと位置づけられました。
 1点目の計画行政の推進については、当然、第四次長期総合計画後期戦略プランの着実な実施と、第五次長期総合計画へのスタートや、別子山村との合併時に策定した新市建設計画などの実行などを想定されていましたし、また2点目の施策の重点化による回復から拡充については、生活者重視の予算の配分、公共施設の整備、障害のある子供たちへの支援の拡充などを明らかにされました。
 市長は就任以来、常に市政の原点は市民であり、市民の力こそが、これからのまちづくりの大きな推進力になるとの信念のもと、市政運営の基本理念は自立・連携のまちづくりを実現することであると述べられ、市民、企業、各種団体、NPOなどの民間の協働のまちづくりに対する意欲や実行力、アイデアなどを十二分に取り入れ、市政の発展に生かそうと努めてこられたわけです。
 さて、今年度は、佐々木市政3期目の実質的スタートの年であります。信頼、継続、安心が市民により実感できますよう、市行政一丸となって取り組まなければと思います。
 そこで、昨年出されました基本姿勢がどのように実現され、3期目の佐々木市政にどう引き継がれ発展されようとするのか、また、向こう4年間を見据えて市政を推進していくに当たっての市長の決意や抱負はどのようなものでありましょうか、お伺いいたします。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 協働ネット21代表の石川議員さんの御質問にお答えします。
 市政運営についてでございます。
 昨年の施政方針の中で、平成20年度を計画行政の推進と回復から拡充の年と位置づけたいと申し上げたことにつきまして、これらをどのように実現し、3期目に引き継ぐのかということについてでございます。
 まず、計画行政の推進についてでございますが、第1点目としては、第四次長期総合計画後期戦略プランの着実な実施でございます。
 第四次長期総合計画につきましては、その目標年度の平成22年度まで、残すところ3年となりましたことから、総仕上げに向けて取り組んでいくことといたしました。最終局面を迎えた駅前土地区画整理事業、国道11号西の端交差点から旧国道までの西町中村線など道路網の都市基盤整備、子育て支援の拡充、中萩きらきら公園の整備着手、下水処理場の水処理能力の向上を図るための増設工事やリサイクルプラザ整備などの環境施策などを実施してまいりました。
 今後につきましても、今までの実績を踏まえながら、第四次長期総合計画の完遂に向け、鋭意努めてまいります。
 計画行政の推進の第2点目は、新市建設計画の着実な実施でございます。別子山村との合併時に策定しました新市建設計画は、平成20年度から後期計画がスタートし、活性化推進住宅の建設着手、別子山地域のブロードバンド化を目的とした通信基盤整備などを行いました。平成21年度には、飲料水供給施設の整備や防災行政無線の更新などに取り組むこととしており、別子山地域審議会での協議や検討内容を尊重しつつ、山から浜、海までのすばらしい真の新居浜市を築いてまいります。
 計画行政の推進の第3点目は、第五次長期総合計画のスタートでございまして、今年度は市民3,000人を対象として、基礎調査となる市民意向調査を実施いたしました。報告書はまだ完成しておりませんが、総合した本市の住み心地について、その満足度をお聞きしましたところ、満足している、やや満足していると回答した方が、約44%でございました。10年前の調査では、大変満足、やや満足が、約13%であり、満足度が大きく向上しましたことは、第四次長期総合計画の成果であり、大変喜ばしいことだと思っております。
 第五次長期総合計画につきましては、平成21年度から本格的な策定業務に入りますが、第四次長期総合計画の成果検証、本市の現状分析や課題の整理を行いながら、本年度に実施した市民意向調査の結果などを踏まえ、市民、各種団体、企業などのニーズや御意見を反映した長期総合計画を策定してまいりたいと考えております。
 次に、回復から拡充についてでございます。
 平成16年災害や三位一体改革の影響により取り組んでまいりました経済の回復、財政の回復、そして災害からの回復が一定の成果を得られましたことから、これらの回復を市民の皆様に実感していただける年にしたいと考え、平成20年度を拡充の年と位置づけいたしました。
 まず、第1点目の生活者重視の予算への重点配分につきましては、生活者の視点に立ち、市民の皆様に身近な安全・安心を感じていただけるよう、校区環境整備会議などで御要望がありました道路、河川、水路の整備、そして小中学校耐震補強工事、乳幼児医療費助成の拡大や妊婦健診の公費負担の拡大などに取り組みました。平成21年度には、妊婦健診のさらなる公費負担の拡充、特定不妊治療への支援開始、そして新居浜市医師会内科・小児科急患センターにおける小児科診療につきまして、平日の深夜帯での診療を開始することとしております。
 次に、第2点目の長年の懸案事項であった公共施設整備につきましては、金子公民館、慈光園、高津消防分団詰所の改築、国領川河川敷の整備に着手をいたしました。
 また、第3点目の障害のある子供に対する発達支援の拡充につきましては、就学前から就労に至るまでの一貫した支援システムを構築するため、発達支援準備室を設け、検討してまいりました。平成21年度からは発達支援課に名称を変更し、人員を拡充するなど、子供の視点に立った、有効かつ効率的な支援を行ってまいります。
 着手したばかりの事業もございますが、計画行政の推進と回復から拡充につきましては、一定の成果を上げることができたものと考えております。しかし、昨年秋の世界的な金融危機を契機に、一転して先行きが不透明な状況になっております。今後につきましても、これらの事業を堅実に実行してまいりたいと考えております。
 次に、3期目の市政運営の決意と抱負についてでございます。
 施政方針でも申し上げましたが、先ほど申し上げました計画行政の推進、第四次長期総合計画の完遂、新市建設計画の着実な実施、そして第五次長期総合計画の策定、この3点が大きな使命であると認識をしております。
 また、昨年秋の市長選挙におきましては、市民お一人お一人が、その年代や立場において、さまざまな問題に御苦労され、また地域地域で多様な問題、課題を持っていることを再認識いたしました。そして、私の市政運営8年間に対する御批判もお聞きをいたしました。これらを真摯に受けとめ、市民の皆様にお約束いたしました公約の実現を図り、困ったときには頼りになる市役所、そして昨年12月の所信表明でも申し上げた、産業、福祉、環境の調和のとれた新居浜市を目指してまいりたいと考えております。
 今後とも、市民や議員の皆様方との協働によるまちづくりを進めてまいりますので、一層の御支援をお願い申し上げたいと思います。
○議長(藤田統惟) 石川尚志議員。
○20番(石川尚志)(登壇) そしたら次、2点目に行きます。
 学校評価についてお伺いいたします。
 学校評価は、各学校がみずからの教育活動や学校運営について、実態に応じて目標を設定し、その達成状況の把握や取り組みに関して評価することにより、全校職員が課題を共有するとともに、学校運営に参画し、協力、協働のもと、組織的に学校改善していくことを目的に行うものであります。つまり学校は、評価結果を保護者、地域住民に説明し、公表、報告することによって、さらに保護者、地域住民の理解と参画を得て、開かれた学校づくりを進めるとともに、教育条件整備に役立つものにしていかなければなりません。
 また、評価をする場合、注意しなければいけないこととして、学校評価が画一的な達成目標や数値目標に向かって、学校間や教職員間で競争させられたり、学校の主体性や自立性が阻害され、組織が硬直化してしまうことには特に注意しなければいけません。
 そこで、昨年1月31日、文部科学省が学校評価ガイドラインをようやく改訂いたしまして示されましたが、早速、本市の各学校ではそれぞれ取り組まれ、今年度の教育懇談会等でも説明をされておりましたので、お伺いをいたしたいと思います。
 1点目ですが、この改訂学校評価ガイドラインは、どのような経過を経て出され、どのような手法で評価をしようとするものでしょうか。
 2点目ですが、市内の小中学校では、この改訂学校評価ガイドラインに沿って評価された学校数は、どれくらいありましょうか。
 3点目ですが、総論の中に、各学校の設置者が評価結果に応じて学校に対する支援や条件整備等の改善措置を講じることと明記されておりますが、学校改善については、保護者、地域住民、そして何よりも学校生活の主体者である子供の活動を重視した学校づくりの視点が必要と思います。そのためには、子どもの権利条約が生かされねばと考えますが、その学習の機会をどしどし持っていただきたく思うわけであります。いかがでしょうか、よろしくお願いします。
 4点目ですが、評価で大切なのは公表、報告であります。これにより、それまでの取り組みのプロセスや必要な改善策を検討し、それを保護者や地域住民と共有するようにしなければいけません。また設置者は、評価結果の報告を受けることにより、学校運営の状況を把握し、学校に対する支援や条件整備等の改善を行うこととされました。このように、公表、報告は、非常に重たいものがあります。行政は、それをどのように受けとめ、改善しようと考えられておるのでしょうか、お伺いいたします。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 学校評価についてお答えいたします。
 まず、昨年1月に出された改訂学校評価ガイドラインとは、どのような経過でどのような方法で評価しようとするものかについてでございます。
 平成14年4月1日より施行されている小学校設置基準等において、学校評価については自己評価の実施と結果の公表に努めることとされました。平成17年10月の中央教育審議会答申「新しい時代の義務教育を創造する」において、大綱的な学校評価ガイドラインの策定、自己評価の実施とその公表の義務化などの必要性が指摘され、平成18年3月30日、義務教育諸学校における学校評価ガイドラインが出されました。その結果、平成19年6月の学校教育法改正により学校評価の根拠規定が新設、さらに10月に学校教育法施行規則に自己評価、学校関係者評価の実施、公表及び評価結果の設置者への報告に関する規定が新たに設けられたことを踏まえ、学校評価ガイドラインの改訂が行われました。
 学校評価の実施手法は、校長のリーダーシップのもとで当該学校の全教職員が行う自己評価、保護者、地域住民などの学校関係者が行う学校関係者評価、そして、その学校に直接かかわりを持たない専門家などが、自己評価及び学校関係者評価の結果なども資料として活用し、教育活動、その他の学校運営全般について、専門的、客観的立場から評価を行う第三者評価の3つに整理されています。
 次に、ガイドラインに沿って評価した学校数についてでございます。
 新居浜市内の小中学校においては、今年度、すべての小中学校において、学校評価ガイドラインに基づいて学校評価が行われております。第三者評価は研究中ですが、自己評価、学校関係者評価は、すべての小中学校で実施されております。
 次に、子どもの権利条約をどのようにとらえ、教育に生かし、どう方向づけるのかについてでございます。
 子どもの権利条約は、学校のみならず、社会すべてにおいて守られなければならない子供の権利が示されたものでありまして、学校の教育活動の中で、その権利が奪われることがあってはならないものだと考えます。そういう意味で、学校現場において、子どもの権利条約の内容については、周知徹底できているものと考えますが、機会をとらえて再確認を行い、基本的人権尊重の精神の徹底を一層図ってまいりたいと思います。
 次に、学校評価の公表、報告について、行政はどう考え、対応していくかについてでございます。
 まず、報告につきましては、新居浜市では平成14年度より全小中学校に学校評価の提出を求めております。公表につきましても、今年度すべての小中学校で文書、ホームページ等を使って公表されるよう準備が進められております。その結果を分析し、必要に応じて教育委員会からの指導も行ってまいります。それと同時に、この学校評価が充実し、さらに意義あるものとなるように改善を図ってまいります。
○議長(藤田統惟) 石川尚志議員。
○20番(石川尚志)(登壇) 第三者評価までまだ時間がかかっておりますが、そちらのほうまでぜひよろしくお願いいたします。
 次に、特別支援教育についてお伺いいたします。
 中央教育審議会は、2005年12月8日、特別支援教育を推進するための制度のあり方についての答申を行いましたが、障害児教育に対する答申は、1959年の特殊教育の充実振興についての答申以来、実に46年ぶりのことであります。この間、教職員組合や教育関係者からは、今回の特別支援教育は、分離別学の特殊教育からインクルーシブな教育へのかけ橋になることを期待し、すべての子供たちのニーズに応じることや、障害のあるなしにかかわらず、子供たちがともに学び、ともに育つ教育の実現を視野に入れた内容を記述するよう強く要望してまいっておりました。そのようなことから、この答申には国際的な潮流となっておりますインクルーシブ教育の観点とこれまでの特殊教育の考えが入りまじって記述されていると思いますが、どのような内容になっておりましょうか、お伺いいたします。
 また、答申を受けたこの後、文部科学省は学校教育法改正作業に入るわけでありますが、2006年4月参議院先議で審議がされ可決されました。そして、その後6月9日からは衆議院で審議し可決され、7月には、各県教委へ改正の施行通知を発出しておりますが、それには附帯決議が付されております。国会の意向に留意するよう求めておるわけですが、主にどのような内容でありましょうか。
 次に、障害者権利条約についてお伺いいたしますが、この条約は、昨年5月3日に発効いたしましたが、これは2006年12月に国連で採択され、20カ国以上が批准した日から1カ月後に発効することが決められていたからであります。その規定に従い国際条約として効力が生じましたが、その効力は批准している国のみに適用がされます。日本では2007年9月、当時の高村外務大臣がニューヨークで署名はいたしましたが、批准には至っておらず、障害者権利条約の遵守義務は生じてはおりません。しかし、大切な条約であると考えられますので、その主な内容についてお伺いいたします。
 次に、特別支援教育支援員の活用についてお伺いいたします。
 御承知のように、特別支援教育支援員については、2007年1月、文部科学省はその配置について、今後は地方財政措置により配置をするとし、昨年度については約250億円で、報酬単価84万円、2万1,000人相当を措置いたしておりますし、今年度は約360億円、報酬単価120万円で、3万人相当に拡充し、すべての公立小中学校に配置できるよう交付税が措置されたわけであります。さらに来年度には、小中学校すべてはもちろんですが、公立幼稚園の7割に相当する人数もあわせて措置され、約387億円が充てられております。このような経過を受け、文科省初等中等教育局特別支援教育課では、2007年7月と2008年5月に公立幼稚園、小学校、中学校、高等学校に配置されている特別支援教育支援員調査を行っております。本市の場合の配置状況はどのようになっておりましょうか、お伺いいたします。
 最後に、特別支援学校教諭の免許についてお伺いいたします。
 2006年の学校教育法の一部改正により、2007年4月から養護学校免許、盲免許、聾免許という、学校ごとの免許が、特別支援学校教諭免許状に統一されました。そうなりますと、前の免許はどう扱われ、免許状にどう記載されるようになったのでしょうか、お伺いいたします。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 特別支援教育についてお答えいたします。
 まず、特別支援教育を推進するための制度のあり方についての答申についてでございます。
 答申の概要の1つ目は、特別支援教育の理念と基本的な考え方について、障害のある幼児、児童、生徒の教育の基本的な考え方として、特別な場で教育を行う従来の特殊教育から一人一人のニーズに応じた適切な指導及び必要な支援を行う特別支援教育に発展的に転換を図っていることであります。
 2つ目は、盲、聾、養護学校制度の見直しについて、幼児、児童、生徒の障害の重度、重複化に対応し、一人一人の教育的ニーズに応じるため、障害種別を超えた特別支援学校制度に転換を図るとともに、特別支援学校の機能として地域における特別支援教育のセンター機能を明確に位置づけていることであります。
 3つ目は、小中学校における制度的見直しについて、通級による指導の対象となる障害種別にLD(学習障害)、ADHD(注意欠陥多動性障害)を新たに対象にするとともに、通常学級と特別支援学級との交流及び共同学習を促進するなど、特別支援学級の弾力的な運用を進めることとしているところであります。
 4つ目は、教育免許制度の見直しについて、学校の種別ごとに設けられている教育免許状を障害の種類に対応した専門性を確保しつつ、LD、ADHD、高機能自閉症等を含めた、総合的な専門性を担保する特別支援学校教員免許状への転換を図ろうとするものであります。答申の内容につきましては、人格と個性を尊重し、支え合う共生社会づくりに向けて、今後、学校教育が障害者の自立と社会参加を見通した取り組みも含め、重要な役割を果たすことが求められているものと考えております。
 次に、学校教育法等の一部改正に当たっての附帯決議の内容についてでございます。
 改正法につきましては、参議院文教科学委員会及び衆議院文部科学委員会におきまして、特別支援学校の行う助言またはセンター的機能の十分な発揮、特別支援学校の教員免許状の取得促進、就学先の指定に際しての本人、保護者の意向の十分な聴取及び相談機能の充実、障害のある児童生徒と障害のない児童生徒等との交流及び共同学習の積極的な推進、就労のための支援に努めることなどについて、附帯決議が付されております。
 次に、障害者権利条約についてでございます。
 平成20年5月に発効いたしました障害者権利条約は、障害者の権利及び尊厳を保護、促進するための包括的、総合的な国際条約であり、障害者の尊厳、個人の自律及び自立、非差別、社会への参加などを一般原則として規定するほか、法の下の平等、身体の自由、アクセシビリティー、家族、教育、労働など、さまざまな分野において、障害者の権利を保護、促進する規定を設けております。また、条約の実施状況を監視する国際モニタリングにおいて、本条約独自の委員会を設置することも規定しているのが特徴でございます。21世紀最初の人権条約である障害者権利条約は、人権保障の国際的到達点を示すものであるものと認識いたしております。
 次に、特別支援教育支援員についてでございます。
 本市では、特別な教育的支援を必要としている幼児、児童、生徒の学習効果を高め、学校生活へのよりよい適応を図るために、特別支援学級の運営を補助する情緒障害児学級等指導員、知的障害児や肢体不自由児などの介助、学習支援を行う学校生活介助員、発達障害児の学習支援、安全確保支援を行う学校支援員を配置しているところでございます。
 その配置状況についてでございますが、指導員は、平成19年度が6人、平成20年度が6人、平成21年度は6人の配置の予定でございます。生活介助員は、平成19年度が32人、平成20年度が34人、平成21年度は42人の配置の予定でございます。学校支援員は、平成20年度から配置をいたしておりまして、平成20年度は4人、平成21年度は6人の配置の予定でございます。
 次に、特別支援学校教員免許状についてでございます。
 教育職員免許法の一部改正に伴う経過措置といたしまして、盲学校、聾学校、養護学校ごとの教員の免許状は、改正法の規定による特別支援教育領域の免許状を有しているとみなされていますことから、免許状の授与に当たりましては、特別支援教育に関する科目の修得の状況などに応じて、1または2以上の特別支援教育領域を定めて授与されることになるものと理解いたしております。
○議長(藤田統惟) この際、暫時休憩いたします。
  午後 0時05分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 0時58分再開
○議長(藤田統惟) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 石川尚志議員。
○20番(石川尚志)(登壇) 次、地震予知についてお伺いをいたします。
 地震予知の研究は1965年に始まり、発生直前の予知の実現を目指して30年以上続けられてきました。しかし、1998年の阪神・淡路大震災を契機に、その予知ができなかったことの反省から、短期的な予知は難しいとして、それまで予知計画として進めていた研究が、地震予知のための新たな観測研究計画に名称も改められ、日本列島の地殻構造の理解とか地震発生のメカニズムを詳細に知るなど、足元を固める基礎研究に軸足が移されてきました。あれから10年、今年度から始まる新計画では、ようやく地震発生予測システムがつくられ、最重点課題として考えられるようになり、再び予知を視野に入れて研究が進められるようになったわけであります。つまり、昨年7月、科学技術・学術審議会は、今年度から5年間の地震、火山研究の方向性を示す地震及び火山噴火予知のための観測研究計画をまとめ、総務大臣や文部科学大臣に建議し、予測システムの構築、つまり地震がいつ、どこで、どの程度の規模で発生するかの定量的な予測ができるシステムづくりとその予測の試行も行われるようにする計画が出されてきたのであります。
 そこでお伺いいたしますが、今回、阪神・淡路大震災より10年を経過した今日、予知システムが研究の前面に出された理由はどうしてでしょうか。また、問題点としてどんなことが考えられましょうか。
 次に、気象庁が行っている緊急地震速報についてでございますが、その前に、昨年6月に起こりました岩手・宮城内陸地震についてであります。
 弧状になっている日本列島の周辺は、地下で大陸のプレートと海のプレートが押し合い、せめぎ合って、世界有数の地震多発地帯になっていることは御承知のとおりでございます。この岩手・宮城内陸地震は、日本列島どこでも、いつ大地震が起こってもおかしくないという現実を改めて私たちに知らしめたと思っております。この地震の大きさはマグニチュード7.2であり、内陸直下型としては最大級で、震源も地下8キロメートルと浅いところで発生しております。また、この活断層は分厚い火山灰に覆われ、これまでの調査では見つかっておらず、政府の地震調査研究推進本部の出している地震動予測地図には掲載されていなくて、ここ100年間は直下型地震はまず来ないだろうと受けとめられていた地域だったわけであります。
 これらのことを総合的に考えてみますと、まず、海溝型だろうと直下型だろうと、時間や場所、規模を特定した地震予知は、科学的には難しいことであり、そしてまた日本の内陸、近海の活断層で見つかっているのはほんの一部であるということが言えると思うわけであります。
 そのような状況下で気象庁が行っている緊急地震速報についてでありますが、この速報を国民の多くは一種の予知と認識しているのではないでしょうか。これは既に発生した地震の初期微動P波をとらえて、次に来る本震S波を直前に知らせる警報で、予知とは全く別物であり、震源地との距離が長いほど両者の時間差が大きくなり、新幹線をストップさせるなど、緊急の業務停止のリアルタイム防災には有効なシステムだと考えられておりますし、またケーブルテレビでは地上波テレビより有効に活用できると言われておりますが、これらをどのように考えておられましょうか。
 また最近、緊急地震速報を伝える総務省消防庁の全国瞬時警報システム、J-ALERTを導入している自治体は全国の約1割に達しておりますが、本市ではどのように考えておられましょうか、お伺いをいたします。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 地震予知についてお答えいたします。
 まず、地震及び火山噴火予知のための観測研究計画で、予知システムの研究が全面に出てきた理由と問題点についてでございます。
 国における最近の地震予知研究によれば、プレート境界には、ふだんは強く固着した領域があり、この領域が地震時に急激に滑り、強い地震波を出すことがわかってまいりました。このような地下構造の理解から地震発生のシミュレーションが可能となり、過去の東南海・南海地震の発生パターンをある程度再現できるようになりました。このようにプレート境界で発生する大地震について、場所と規模の予測に一定の見通しが得られたことが、予知システムの研究を推進する背景となっております。
 しかし、地震予知はいつどこで、どの程度の規模で発生するかの予測が必要でございます。プレート境界地震については、場所と規模の予測については一定の見通しは得られたものの、時期については長期予測の段階であります。今後、より精密な予測を行うためには、これまで十分でなかった海底における観測技術の開発、人工衛星など、宇宙技術の利用によって、より精度の高い地下構造の推定や観測データを取り込む研究により、シミュレーションモデルを高度化していくことが課題とされております。
 一方、内陸地震の予測については、そのレベルまで到達しておらず、発生機構のモデルを構築することが課題とされております。
 次に、緊急地震速報についてでございます。
 石川議員さん御指摘のとおり、緊急地震速報は予知ではなく、現実に地震が発生したとき、地震波の特徴を利用して初期微動をキャッチし、震源と規模を解析し、強い揺れが到着する前に地震の震度を推定し、お知らせする仕組みでございます。
 したがって、決して不確定な予知ではないこと、直下で発生する地震では速報が間に合わないということなど、緊急地震速報の正しい仕組みや活用方法を市民の皆様に周知することが重要であると考えております。
 今後、出前講座、市政だよりなどを活用して、緊急地震速報があったとき、どう身を守ればよいかということもあわせて、さらに周知に努めたいと考えております。
 御指摘のケーブルテレビにつきましては、市内のケーブルテレビ会社により、専用端末を利用した緊急地震速報の提供が行われております。また、携帯電話による伝達サービスもございます。このように、さまざまな入手方法があることを周知していくことも大切と考えております。
 次に、全国瞬時警報システム、いわゆるJ-ALERTの導入についてでございます。
 全国瞬時警報システムは、消防庁が人工衛星を用いて送信した情報を受信し、同報系防災行政無線を自動起動させ、津波警報、緊急地震速報、弾道ミサイル発射情報等を住民に瞬時に伝達するシステムでございます。このシステムは、市町村が同報系防災行政無線を整備することが不可欠であり、現時点では、本市では導入できていない状況であります。
 このたび、本市におきましても平成21年度から、デジタル防災行政無線の整備に取り組む計画でございます。整備計画といたしましては、平成21年度に実施設計を策定し、平成22年度に別子山地区、平成23年度に旧新居浜地区の工事に着手する予定としております。
 防災行政無線の整備にあわせ、全国瞬時警報システム、J-ALERTを導入し、市民の皆様に、より早く、より正確に情報伝達ができるよう計画を進めてまいります。
○議長(藤田統惟) 石川尚志議員。
○20番(石川尚志)(登壇) 平成23年ごろまでに防災行政無線が整うように、ぜひ確実にしていただきたいなと、このように思います。
 次、5点目ですが、特定健康診査についてへ移ります。
 昨年4月より始まりました特定健診や特定保健指導は、多くの市民に健診等がより身近になり、健康への関心がより高まったことは紛れもない事実であります。そして、何よりもメタボの言葉が多くの市民の共通語として日常会話で使われるなど、浸透してきております。また、この健診の従来のものと異なる点は、健診にメタボリックシンドローム、つまり内臓脂肪症候群の概念を導入し、腹囲とBMI、つまり肥満指数が測定されるようになった点であります。糖尿病などの生活習慣病は、肝臓や腸などの内臓の周りに脂肪が蓄積した内臓脂肪型肥満が大きくかかわっていることがわかり、これに高血糖と高血圧、脂質異常のうち、いずれか2つ以上の危険因子が加わった状態をメタボリックシンドロームと呼び、その結果、動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳卒中などの危険性が高まってくると言われております。私も、この健診のねらいである予防をと考え、軽い気持ちで泉川公民館へ行き受診したわけでありますが、そこで心臓の異常音を指摘され、早速、県立新居浜病院でエコー検査を受け、異常を発見することができました。
 そこでお伺いいたしますが、まず対象年齢ですが、40歳から74歳の被保険者ですが、どれくらいの受診率になったでしょうか。また、その分析した傾向はどのようでありましょうか。
 2点目ですが、従来とは異なり、公民館での健診が加えられたり、また愛媛県厚生農業協同組合連合会や財団法人愛媛県総合保健協会などへの委託で実施されたり、受付は地元の人が雇われて行うなど、和気あいあいのムードでされていましたが、その影響等はどうであったでしょうか。
 3点目ですが、健診後の判定により個々の指導が決まってまいりますが、メタボの該当者や予備軍に当たる人の指導はどのようになされてきておりましょうか。
 4点目ですが、実施計画の評価、検証については新居浜市国民健康保険運営協議会が行い、具体的な実施方法や目標達成などについては、新居浜市国民健康保険特定健診等推進連絡会が努力されるのだと思いますが、今年度の反省と来年度の改善について、どのような協議がなされているのでしょうか、お伺いをいたします。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。神野福祉部長。
○福祉部長(神野師算)(登壇) 特定健康診査についてお答えいたします。
 まず、今年度の受診率は、2月26日現在で23.4%、受診者数4,895人となっております。内訳としては、保健センター、公民館等での集団健診が1,386人、医療機関での個別健診が3,034人、人間ドック等が475人となっております。このような中、受診傾向といたしましては、65歳以上が67%を占め、40歳代、50歳代の若い世代が15%と少ない状況となっております。
 また、保健センター等での集団健診については、昨年の4回から33回と大幅にふやし、各種がん検診を一緒に受けることのできる総合健診としたことで受診者数1,386人となり、平成19年度に比べ約5倍に伸びております。このことは、これまでの保健センターに加えて公民館を集団健診の場としたことで、健診が受けやすくなったことも一因として考えられます。
 したがいまして、平成21年度につきましては、自治会等の要望も高いことから、公民館や自治会単位での啓発と、別子山を除く17校区すべての実施を計画しているところでございます。また、健診後は、メタボリックシンドロームや生活習慣病の危険度に合わせて、生活習慣改善等を支援するための特定保健指導を実施しております。今年度の保健指導の対象者数は、2月26日現在で658人、うち初回指導利用者は252人、利用率38.3%となっております。指導効果につきましては、指導期間が6カ月を要することから評価に至っているものがまだ少ないのですが、評価実施者のうち、腹囲の減少については6割、体重の減少については7割程度の人に効果が見られています。また、6割程度の人に食事や運動等、何らかの生活習慣の改善が見られており、健診と効果的な保健指導が組み合わされることで、長期的には医療費適正化の効果も期待しているところでございます。
 なお、特定健診等の実施における課題としては、事業初年度ということもあり、広報や出前講座等を通じた周知、啓発に力を入れてきたところでございますが、受診率が目標50%に対して約半分にとどまっているという点であります。全国的には50%を超えているところもあり、この差は、健診や健康に対するまさに意識の差であり、まだまだ健診が市民の日常生活に定着していないことが原因であると考えております。
 このようなことから、1人でも多くの方に健診を受けてもらうためには、健診機会の拡大や利便性の向上を図るとともに、国保の被保険者、社会保険の被保険者といった区別ではなく、広く市民の健康意識の向上を図っていくことが重要でありまして、関係課所との連携を図りながら、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(藤田統惟) 石川尚志議員。
○20番(石川尚志)(登壇) 健診の場所を公民館へ設定されたんですが、受診に来ております高齢者の方が、座るいすなどもなくて非常に困っておるような声も聞きましたので、できたらそういう面の配慮を来年度からはしていただけたらと、こう思います。
 それでは次、環境行政についてに参ります。
 昨年6月に開催されました本市の環境月間イベントとして、また、にいはま環境市民会議アースデイズイベントとして開催されました「地球温暖化を止めるために」は、市民に多くの驚きと、この問題の大切さを示されました。特に、講師の田川嘉隆先生は次のように話され、参加者の方たちにこの問題の重大さを警告されたのでした。まず、地球温暖化の脅威を正しく認識することとして、人類のたかだか1万年弱の文明史では脅威はわかりにくいが、地球の歴史、例えば過去15万年間の急激な気候変動などから見ると理解しやすいと。また今日、世界の政策決定者にはこの認識が足らず、京都議定書がつくられたが不毛の12年間が生まれた。今度は絶対に許されない。そのための基本は、地球温暖化の真実を知ることであると力説され、北極海の氷の消滅や南極大陸の氷床崩壊などの危険性を示しながら、この数年が人類に残された最後のチャンスであると訴えられ、ノーベル平和賞受賞団体のパチャウリ議長の言葉を紹介されました。
 この21世紀は、地球が受け身から攻撃の側に立場が入れかわったと考える時代である。もはや過去の栄華の再来はない。過去の延長線の未来予想図を破棄し、人類が生き残るための仕組みづくりを早急に一丸となって完成しなければならない。議論や争いをする余裕は既にない。2010年に起こりそうな暴走の引き金が引かれる前になすべきことは膨大にあると紹介をされ、そして最後に先生は、地域に分散している地域完結型の循環社会の構築が急がれると指摘をされました。
 そこで、食料の問題、特に農業に関して考えてみますと、農業政策の観点から、利用されないままにおかれている遊休農地の問題が浮かび上がります。減反政策の見直しや派遣社員の農業従事者への招き入れなど、今、焦点にはなりつつありますが、まだまだ時間がかかりそうです。
 そのような中で、本市では、今までに発展しております自然農園方式としての利用がよいのではないかと思いますが、メタボの対応としても考えられておりますので、ぜひ今後、強力に推し進めていただきたく思うわけであります。
 そこでお伺いいたしますが、まず、現在の自然農園数とその利用者の変化はどうでしょうか。また、今後の用地の提供者や利用希望者、そして何らかの事情での返還者の見通しは、どう予測されておられましょうか。
 2点目ですが、昨年のイベント「地球温暖化を止めるために」を終え、すばらしい講演やシンポジウムを拝聴したわけでありますが、以後、あの行事からどのようなことを学び、どのような実践、取り組みが行われたのかをお伺いいたします。
 3点目ですが、直接あの記念行事とは関係ございませんが、今、よく話題にされています、希少資源の回収についてでございます。
 例えば徳島県の商工3団体青年部が連携して立ち上げた次世代プロジェクト会議が、昨年3月より希少金属が含まれている携帯電話の回収に取り組まれております。また、携帯電話以外にもデジカメや携帯音楽プレーヤーなどにも含まれておりますので、それらを含めて回収を考えてはどうでしょうか。お考えをお伺いいたします。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。加藤環境部長。
○環境部長(加藤哲)(登壇) 環境行政の取り組みについてについてお答えいたします。
 まず、昨年6月に開催されましたストップ・ザ・温暖化キャンペーンの後、どのような取り組みをしたかについてでございます。
 このイベントは、にいはま環境市民会議が環境月間のイベントとして、地球温暖化を防止するために、みずからの日常生活を見直し、多くの市民の方々に関心を持っていただくために開催されたものでございます。内容といたしましては、先ほど石川議員さんがおっしゃられましたけれども、地球温暖化は100年先の問題ではなく、今すぐ取り組まなければならない、待ったなしの問題であり、その重要性を広め、一人一人が暮らしを見直していくことが地球環境問題解決につながるというものでありました。
 このことから、日常生活の中で地球温暖化防止への活動をしていただくきっかけづくりとして、子供たちのふだんの生活の中で、環境活動の実施状況をチェックしてもらうキッズエコチェック活動、自動車から自転車へ乗りかえを図る自転車マイレージ活動、レジ袋の削減を図るためマイバッグフォーラムの開催やレジ袋削減協議会での協議、二酸化炭素の吸収源として木を植える植樹活動などを実施しております。今後は、これらの事業を継続するとともに、平成21年度事業としてみどりのカーテン事業を実施し、また住宅用太陽光発電システムの設置補助につきましても導入を検討するなど、地球温暖化問題に積極的に取り組んでまいります。
 次に、携帯電話等に含まれる希少資源の回収についてでございます。
 使用済み携帯電話やデジタルカメラなど、小型廃家電には金、銀のほか、コバルトやパラジウムなどのレアメタルが含まれていることから都市鉱山と呼ばれており、回収、再資源化の必要性が指摘されているところであります。
 携帯電話につきましては、携帯電話会社が、他社製品も含めて回収するなどの取り組みを行っていますが、回収実績は年々低下しており、回収が思うように進んでいないのが現状でございます。そのため、経済産業省では資源有効利用促進法を改正し、通信事業者や販売店などで回収を義務づける方向で、現在検討をしているところでございます。また、環境省と経済産業省は小型廃家電を回収し、その中に含まれるレアメタルなどの希少資源を取り出してリサイクルするためのモデル事業を今年度から開始いたしました。このようなことから、使用済み携帯電話につきましては、販売店等での処理を引き続き啓発するとともに、国の動向を見きわめながら、小型廃家電も含め、さらにリサイクルが進むよう取り組んでまいります。
○議長(藤田統惟) 佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 環境行政についてのうち、自然農園についてお答えいたします。
 まず、自然農園数とその利用者の変化についてでございます。
 現在、新居浜市には自然農園が56カ所設置され、利用者数は約750名であり、過去3年間ほぼ横ばいの状態でございます。
 また、今後の用地の提供者、利用者の見通しにつきましては、用地の提供者につきましては、農地所有者の高齢化で耕作放棄地となった農地がふえるのではないかと予想されますことから、これに伴い用地提供者も増加するのではないかと考えております。利用者の見通しにつきましては、輸入農作物の残留農薬や健康被害、産地偽装問題などの影響で、消費者の食の安心、安全への関心が非常に高まっていますことから、自分自身で安心、安全な野菜をつくりたいという自然農園ニーズが高まってくるものと考えており、今後は増加傾向になるのではないかと期待しているところでございます。
 また、返還者の見通しにつきましては、今後、農地所有者の高齢化で相続問題などが発生し、自然農園農地の契約更新が難しくなってくることも予想されますが、いずれにいたしましても、利用者の方々からは、自然に親しみ収穫の喜びを得ることや、会員同士の触れ合いもできるとのことで大変好評をいただいておりますことから、自然農園の新規開設及び利用者拡大に努めてまいりたいと考えております。
○議長(藤田統惟) 石川尚志議員。
○20番(石川尚志)(登壇) 遊休農地がふえていくだろうとは思うわけですが、それを見込んで、ぜひ自然農園をふやしてほしいなと、こう思います。
 次に、近代化産業遺産についての方へ移りたいと思います。
 私たちのまち新居浜市には、別子の山中から新居浜の海岸まで、別子銅山関連の近代化産業遺産が時間と空間を超えて数多く残っております。ここには本市発展の礎となった先人が歩んだ労働、歴史、生活風習などが残され、語られ、私たちの現在の生活の誇りと価値につながっていると思われます。本市では、昭和50年代後半ごろから、南部観光レクリエーション開発計画として、別子銅山の産業遺産を生かしたまちづくりが図られ、平成3年にはマイントピア別子端出場ゾーンが完成、平成9年には広瀬宰平を顕彰する広瀬歴史記念館が開館し、全国に先駆けての産業遺産の保存、活用に取り組む博物館都市の構築を目指して進むことを明らかにしたのでありました。さらに平成15年には、別子銅山ゆかりの別子山村との合併を成功させるとともに、旧広瀬邸を本市初の国の重要文化財の指定にこぎつけております。また、一昨年には、市制施行70周年記念事業として「未来への鉱脈~近代化遺産・ルネサンス~」が開催され、また昨年には、金・銀・銅サミットが開催されるなど、多くの事業がなされましたが、これらの行事には、新しく課として発足した別子銅山文化遺産課が大きな役割を果たしてきたと思っております。
 そこでお伺いいたしますが、数年前から星越地区の山田社宅や星越駅舎の保存について取り組まれ、また昨年度に設置されました別子銅山保存活用連絡調整会での協議が進んでいると思われますが、どのようになっておりましょうか。また、星越地区のシンボル的な、かつての製錬所でもあった新居浜選鉱場の保存についてはどのように考えておられましょうか。また、今までの産業遺産の研究の成果を取り入れたわかりやすいこの地区のマップをつくり、要所要所に置いて、自分たちで学習できるようにしておいてはいかがでしょうか。
 2点目ですが、旧山根製錬所煙突や旧端出場水力発電所についてでありますが、煙突については、地域の方々の御努力や、また新年度の予算化等も図られ、徐々に安全に保存できていくものと思っております。そこで今、目指しております国の登録有形文化財への登録の見通しについてはどのようでありましょうか。
 3点目ですが、立川中宿についてであります。
 ここの立川銅山は、江戸時代初期より銅を掘り出し、その中持ち作業は立川山村の一手と決まっており、その後宝暦12年、別子銅山に吸収合併された後も、その仕事は連綿として続けられておりました。特に立川山村の各集落の中心に位置する中宿は、元禄15年に設置されて以来、別子銅山と地域との連絡はここを通してなされ、立川山村の行政は神野庄屋からと中宿の二本立てになっていたと思われます。また、明治2年、ここで立川精銅場として操業が始まり、以後明治24年までの15年間、ここで操業されていたわけでありますので、まさにここが当時の中心地の一つだったと考えられます。
 以上のように考えてみますと、この中宿の発掘調査がぜひとも必要と思われますがいかがでしょうか、お伺いをいたします。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 近代化産業遺産についてお答えいたします。
 星越地区の山田社宅や星越駅舎の保存につきましては、別子銅山保存活用連絡調整会で、現況調査を実施することについて御理解が得られましたので、平成19年度、平成20年度の2カ年で、星越駅舎を含む11棟を対象物件として現況調査したところでございます。調査結果については、平成21年度に現況調査報告書として発刊する予定でございます。報告書では、鷲尾勘解治翁が進取的なまちづくりをした価値の評価が学術的に明らかになると思っております。報告書をもとにして、別子銅山の歴史における産業遺産の一つとして、先人たちの活動と営みの継承をどのようにしていくかを今後検討していきたいと考えております。
 新居浜選鉱場の保存につきましては、東予工場の選鉱施設として使用していると伺っております。
 別子銅山産業遺産につきましては、原則的に現役としての役割を果たした施設について保存、活用を考えてまいりますので、その時期になってからの問題と認識しております。
 星越地区のマップにつきましては、既に惣開公民館内のそうびらき未来への鉱脈発掘隊実行委員会により5,000部作成されており、惣開校区の産業遺産が探索できるようになっております。
 次に、旧山根製錬所煙突の保存につきましては、昨年11月に新居浜市の所有になりましたので、平成21年度に保存のための調査を実施し、この調査に基づき、保存のための補強工事を考えてまいります。
 旧山根製錬所煙突の国の登録有形文化財の登録につきましては、2月5日に端出場鉄橋、中尾トンネル、旧泉寿亭特別室と一緒に愛媛県教育委員会に進達いたしました。昨年8月に進達した山根競技場石積とあわせて、今後開かれる文化審議会で文化財としての価値が審議されることとなっております。
 また、旧端出場水力発電所の国の登録有形文化財の登録につきましては、旧発電所寄贈の受け入れを所有者に伝えていますので、新居浜市の所有になり次第、愛媛県教育委員会に登録のための進達を考えております。
 次に、立川精銅場跡、立川中宿跡の発掘調査につきましては、立川精銅場は、大阪鰻谷にあった精銅所を広瀬宰平が明治初年に移転した和式精錬施設であり、精錬の近代化についての歴史を知る上で貴重な遺跡として研究者からもその姿が明らかになることが期待されております。同じ場所にあった立川中宿は、銅運搬の中継基地として元禄15年に設けられたものであり、別子銅山の歴史を知る上からも貴重な遺跡であると考えております。しかしながら、現在、跡地については、土地所有者から立川の住民に無償で貸与されており、精力的に住民の親睦などで使用されていますので、市としては、旧山根製錬所煙突や旧端出場水力発電所などの調査や保存を優先したいと考えております。
○議長(藤田統惟) 石川尚志議員。
○20番(石川尚志)(登壇) 中宿の跡を住民の方が御利用されているようですが、そういう価値のある地域でありましたら根気よくお願いをして発掘調査ができるように、将来的な見通しを持っていただいたらと、こう思います。
 次、最後ですが、雇用についてお伺いをいたします。
 昨年末、東京都の日比谷公園に年越し派遣村が開設されニュースになりましたが、多かれ少なかれ日本列島に雇用の嵐が吹き荒れ、多くの労働者を路頭に迷わせ、希望のない生活に追い落とした状況が生まれました。新年早々、日経連の御手洗会長と連合の高木会長が、社会不安を招いている雇用情勢などについて意見交換を行い、政府に雇用関連のセーフティネット整備を求める、労使共同宣言を発表し、雇用創出で共同歩調をとることを内外に明らかにいたしました。この両者が政府に共同宣言を出すのは、2001年10月以来のことであり、特に春闘本番前に労使の協力姿勢を示すのは異例のことであります。
 そこでお伺いいたしますが、この労使のトップ会談で出された共同宣言の内容の主な点は、どのようなことであったでしょうか。
 次に、国、県、市の補正予算の成立などを受けて、国では雇用を維持する企業への助成や介護、保育を一体化した支援センターの構想など、県では2月、3月のつなぎ対策や国の交付金を原資にしての特別基金を設定し、取り組む事業が決められているようでありますが、本市の分も含め、どのように緊急の雇用対策がとられておりましょうか。その見通しなどについてもお伺いをいたします。
 次に、昨年4月から雇用保険制度の改正を目指す労働政策審議会が持たれておりますが、今回、非正規雇用労働者の生活を守るため、雇用保険をどのように改定しようとしているのでしょうか、お伺いいたします。
 最後に、本市の高校卒業生の就職状況についてでございますが、一昨日、卒業式も無事終わったわけですので、ここ数年と比較してどのような状態になっておりましょうか。また、内定取り消しについてはどうでしょうか。お伺いをいたします。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 雇用についてお答えいたします。
 まず、労使共同宣言の内容についてでございます。
 去る1月15日に発表された雇用安定・創出に向けた労使共同宣言の中で、政府に対し、すべての労働者のための雇用のセーフティネットの整備と雇用の創出について要請を行っております。そのうち、雇用のセーフティネットの拡充につきましては、雇用調整助成金の要件緩和と助成率拡大、失業給付の支給要件緩和と雇用保険制度の適用者拡大の早期実施、安定した就労への移行のための公共職業訓練メニューの拡大、離職者に迅速かつ低負担で住宅提供する仕組みの検討の4点について、政府に対応を求めるものとなっております。
 次に、国、県、市の緊急雇用対策についてでございます。
 まず、国におきましては、平成20年度第1次、第2次補正予算において、約4,150億円の雇用対策を実施することとなっております。代表的なものといたしましては、ふるさと雇用再生特別交付金、緊急雇用創出事業による25万人の雇用、就業機会の創出、住居喪失状態の離職者に対する就職安定資金貸付制度の創設、休業や教育訓練等による雇用を維持する企業に対し手当等の一部を助成する中小企業緊急雇用安定助成金の創設や、大企業の雇用調整助成金の助成率の引き上げなどがございます。
 また、県におきましては、1月7日に取りまとめられた第1弾の緊急経済対策で、臨時職員等105名の雇用創出、失業者に対し87戸の職員住宅の提供を行っており、さらに第2弾として、1月補正予算において、県と市町合わせて720名の雇用創出、公共事業の前倒し実施、中小企業の融資枠拡大を柱とする65億円余りの経済対策を実施しております。
 本市におきましては、1月28日に緊急経済対策本部を設置し、中小企業緊急経営資金融資制度の創設などの中小企業への支援、国家公務員宿舎等の提供による離職者への住宅支援、市正規職員3名の前倒し募集、臨時職員等11名の雇用創出、地域活性化・生活対策臨時交付金を活用した2億7,900万円の公共事業の前倒し実施等に現在取り組んでおりまして、引き続き平成21年度も県の緊急雇用創出事業やふるさと雇用再生事業等を活用し、積極的な雇用対策に取り組んでまいります。
 次に、労働政策審議会による雇用保険制度の改正についてでございます。
 改正内容のうち、非正規労働者に対するセーフティネットの機能の強化といたしましては、労働契約が更新されなかったため離職した有期契約労働者について、被保険者期間を12カ月から6カ月とする受給資格要件の緩和、給付日数を解雇等による離職者並みに充実する等の内容となっております。
 次に、高卒者の就職状況の変化についてでございます。
 全国的には景気後退による雇用環境の悪化が懸念されておりますが、本市の高卒予定者の就職状況につきましては、1月末現在で就職希望者が265名と、昨年に比べ15名減少しております。これに対し求人数は2,684名と、昨年に比べ195名減少しておりますが、うち市内企業からの求人数は、昨年より37名多い379名となっております。この結果、求人倍率は昨年と比べ0.15ポイントマイナスの10.13倍となっております。就職内定状況につきましては、内定者数が昨年に比べ10名減の243名、うち市内企業への内定者が137名と昨年より3名減少しておりますが、就職内定率は91.7%と昨年より1.3ポイント増加しており、高卒予定者の就職は、おおむね順調に推移しているものと考えております。
 また、内定取り消しにつきましても、市内の高卒予定者の内定取り消しは、現在のところ発生しておりません。
○議長(藤田統惟) 再質問はありませんか。
(20番石川尚志「なし」と呼ぶ)
 この際、暫時休憩いたします。
  午後 1時46分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 1時55分再開
○副議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 真木増次郎議員。
○23番(真木増次郎)(登壇) きょう最後となりましたけれども、公明党議員団を代表して質問させていただきます。
 まず、昨年9月の麻生政権誕生から、はや半年がたちました。この間、世界的な金融危機を発端とする景気後退の波が急激な雇用の悪化や給与、所得の低迷となって押し寄せ、国民生活は一段と厳しさを増しつつあります。この難局をどのようにして乗り越え、国民に希望と安心を、社会に変化と活力を与えていくことができるのか、この命題にこたえることこそ政治に課せられた使命であり、今こそ国民生活を守るという一点で、与野党の垣根を越えて国会の英知を結集すべきであり、だれが総理大臣になろうとも、総理にはその先頭に立って働いていただきたいと思っております。
 「私はなんにも知りません。しかし、伸びて行く方向に陽が当たるようです。」これは、ことし生誕100年を迎える太宰治が、小説「パンドラの匣」で、植物のつるに希望に満ちた将来を語らせた言葉です。小説を脱稿したのは終戦翌年の1946年、傷跡は深く、先が見えない混沌とした時代ですが、太宰は、人間は不幸のどん底でも一縷の希望の糸を手繰り寄せ、つるが伸びるように進んでいくと予見いたしました。また、太宰は小説で、肩をそびやかして何やら演説して、ことさらに気勢を示している人たちを、時代におくれると突き放しもいたしました。今は緊急時であり、大転換期でもあります。市議会においても、市民一人一人に日を当てる使命と責任があることを心に置いて、新居浜市の施政方針に関する政策課題について数点、質問に入ります。
 まず最初に、市長は施政方針の中で、国際交流に関しまして、国際都市づくりを目指す中で、当市を多文化共生のまちにする思いを述べられておりますが、初めて聞いたことでもありますし、具体像を示していただきたいと思います。
 次に、飲料水の安定供給に関しまして、別子山地区におきましては、各家庭において水源の管理や施設の維持管理を行っておりますが、高齢化等の問題もあり、維持管理を各戸で実施することが非常に困難になってきている世帯が多くございます。そういう中で、別子山地区の飲料水供給施設の中で、高齢化の要因も絡まって場所等の危険度の問題、そして枯渇等の問題、また水質等の問題等、危険度の高いエリアと整備場所の基本計画年次を示していただきたいと思います。
 次に、渡海船事業に関しまして、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構との共有建造方式を考えておられますが、共有建造方式の場合、進水式、命名権等新居浜市がイニシアチブをとれるのかどうか、また、鉄道・運輸機構そのものが整理とか廃止等々、存続が危ぶまれる事態になったときの対応はどう考えておられるのかお聞かせ願います。また、新造船就航時の運航形態に変化はあるのか、また、新造船就航時の船員数に変化はあるのか、また、共有建造方式の使用料に今よりもっとよくなる、有利になる交渉の余地はあるのか、お聞かせください。
 また、関連いたしまして、ことし1月、徳島-和歌山航路で、乗客の安否が不明で、神隠しかと1カ月ほどマスコミを騒がせた事件が起こりましたが、乗下船客の安全確認は徹底されているのか、あわせてお聞かせください。
 次に、地域若者サポートステーションについてお尋ねいたします。
 施政方針の中で、勤労青少年ホームへの地域若者サポートステーション誘致に向けて、国、県へ働きかけてまいりますと言われましたが、地域若者サポートステーションは、働きたいのに働けない、働く自信がないといった、若者の悩みに対する支援機関であり、愛媛県内でも松山市に1カ所設置されておりますが、かかりつけ相談員による個別相談のほか、キャリア開発セミナー、保護者向けセミナーなどを実施しており、若者やその保護者からも非常に好評だと聞いております。地域若者サポートステーションは、公明党も積極的に推進している事業であり、もし本市への誘致が実現すれば、大変喜ばしいことでもあります。そこで、誘致に向けての取り組み状況や今後の見通しについて、お尋ねいたします。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 公明党議員団代表の真木議員さんの御質問にお答えいたします。
 施政方針についてでございます。
 まず、国際都市づくりを目指す中での多文化共生の具体像はということについてでございます。
 本市では、市民団体や外国人受け入れ企業、学識経験者など25人で構成する国際都市づくり委員会における検討をもとに、平成21年2月に新居浜市国際化基本計画を策定いたしました。国際交流、国際協力をキーワードに平成4年に策定した新居浜市国際交流基本計画に比べ、今回は、多文化共生に重点を置き、「~違いを認め、だれもが自分らしく共に暮らせる新居浜市~」を基本理念にしていることを特徴としております。市民活動団体や地域、民間の皆さんと連携し、各国の違いを理解し、いろいろな民族、文化を受け入れ、市民みんなが仲よく暮らせる施策を進めてまいりたいと考えております。
 具体的施策といたしましては、平成21年度に、協働事業市民提案制度を使って市民活動団体と市が協働で中国語の市内地図を作成するほか、外国人のためのホームステイの受け入れや、通訳、病院への付き添いなどのボランティア登録にも随時取り組んでまいります。
 次に、地域若者サポートステーションについてでございます。
 地域若者サポートステーションにつきましては、学校卒業や離職後、一定期間無業状態にある若者の職業的自立を支援するため、職業意識の啓発、社会適応支援を含む包括的支援等を行う事業でございます。また、この事業は国からの委託事業であり、県の推薦を受けた実施機関が国へ公募申請し、採択後に実施する事業でございます。
 愛媛県内には、松山市に設置されており、年5回程度本市への出張相談が行われておりますが、継続的な支援を要する若者には距離的なこともあり不便を来している状況でありますことから、これまでにも東予地方の拠点として、本市への設置を県に要望してまいりました。このような中、平成21年度におきましては、国が全国77カ所から92カ所に拡充することから、県においても松山市のほか、東予地方に1カ所増設することを決定し、新居浜市勤労青少年ホームへの設置の推薦、一部経費の予算措置を行っていただいているところでございます。現在、実施機関が国へ公募申請し、審査を受けており、3月下旬には決定される予定となっております。本市への設置が決定されましたら、市といたしましても実施機関や県と連携を図りながら支援してまいります。
 以上、申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○副議長(村上悦夫) 佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 飲料水の安定供給ほか1点についてお答えいたします。
 まず、飲料水の安定供給についてのうち、別子山地区の飲料水供給施設につきましては、新市建設計画に基づきまして、地区内にある33カ所の給水区を8カ所程度に整理、統合して、施設の再編、整備を行う予定でございます。
 お尋ねの地域内の水源で危険度の高いエリアについてでございますが、危険度の内容といたしましては、水源管理の困難度、渇水、水質等の問題などが考えられます。
 まず、水源管理の困難度では、瀬場、床鍋、肉淵、芋野及び小美野地区など、ほとんどの水源が急傾斜地の渓谷に存在していることから、地域住民の高齢化を考えますと、年々厳しくなりつつあるのが現状でございます。
 水源における水量不足につきましては、2月、8月、11月の渇水期において、中藪、横道、竹ケ市などの地区において、ほぼ毎年のように水不足が懸念、心配されております。
 また、水質の問題等につきましては、基本的には問題がないものと認識いたしておりますが、なお念のため、平成21年度の基本計画の中で詳細な調査を実施することといたしております。
 次に、整備場所の基本計画年次につきましては、具体的な整備場所が、平成21年度基本計画、平成22年度詳細設計を行う中で決定いたしてまいりたいと考えておりますので、現時点におきましてはお示しすることができませんが、施設整備の今後のスケジュールにつきましては、平成22年度に詳細設計を行い、平成23年度から平成25年度にかけて施設整備を実施する予定でございます。
 次に、渡海船についてでございます。
 まず、市のイニシアチブにつきましては、鉄道建設・運輸施設整備支援機構の共有船建造は、海上運送事業者が運航する船舶建造について、資金的、技術的に支援するものであり、海上運送事業者である市が船舶のイニシアチブを持つ管理者となり、市において進水式、命名を行うこととなります。新船就航時の運航形態につきましては、新しく建造を予定しております船舶については、現在のおおしまにかえて運航するものであり、運航形態の変更はございません。また、新船就航時の船員数につきましても、同様の理由から変更はございません。
 共有船建造方式の使用料につきましては、共有船建造方式は海上運送事業者が船舶を建造する際の資金調達の負担を軽減するために、鉄道・運輸機構が建造する船舶を共有し、その共有部分の建造費用を鉄道・運輸機構が立てかえした後、海上運送事業者から返済してもらい、最終的に海上運送事業者が単独で所有する船舶とする制度であります。このため、使用料は鉄道・運輸機構の業務方法書により船舶の減価償却相当額及び共有期間に応じた金利額と定められており、その他の要素によって変更できるものとはなっておりません。なお、共有期間につきましては、原則船舶の耐用年数が共有期間となっておりますが、鉄道・運輸機構との協議により変更ができることとなっております。
 乗下船等、旅客の安全確認につきましては、渡海船安全管理規程に基づき、乗降の確認や船内巡視を行っており、今後におきましても、一層の注意を持って安全確保に努めてまいります。
 鉄道・運輸機構の存続危機時の対応につきましては、鉄道・運輸機構は整備新幹線の建設保有、民間鉄道の建設や内航船舶の共有建造を業務としており、国の運輸行政の政策上も重要性が高いものであり、平成19年12月に閣議決定された独立行政法人整理合理化計画においても、廃止、統合の対象となる法人には該当しておらず、存続するべき法人とされております。また、平成19年度決算における財務状況におきましても、約4,600億円の純利益を計上するなど、安定した運営が図られており、第三者的な信用格付においても、信用力の極めて高いAAで安定的と判断されております。このように、鉄道・運輸機構は存続が危ぶまれるものではありませんが、共有船については、共有期間内でも、そのときの残存簿価をもって共有部分を買い取りし、市単独の所有とすることができますため、このことにより対応できるものと考えております。
○副議長(村上悦夫) 真木増次郎議員。
○23番(真木増次郎)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
 別子山地区に関しましては、本当に高齢化が進んでおり、毎日の給水に関しましても、非常に危険を感じておられる世帯が多くありますので、早くやっていただけたらと思います。
 渡海船に関しましては、ある程度資金調達等していただけるということで、私も民間会社にいるときに旧公団との話し合いとかをさせていただいたんですけれども、非常に高層ビルの高いところでお仕事をされている人とお相手すると、非常に何か見下されているような感じがして、上から目線でしゃべられることが多々ありましたので、そういう点で、運航管理をする市として、イニシアチブをとれるということでございますので、頑張っていただけたらと思います。
 また、運航形態、船員数にも新造船就航時点でも変化はないという、今の形を存続するということなので安心しました。
 ことし徳島-和歌山航路であった件は、1月の上旬だったと思うんですけれども、小学生が乗船時にカメラに写っていて、下船時にはカメラに写ってなかったということで、海に落ちたのではないかとか、事件とか事故とか、そういった側面からも報道されましたし、全く原因がわからないということで、1カ月間くらい惑わせたんですけれども、この渡海船事業に関しても、15分ぐらいの航路ですが、現実に乗船した客、下船した客は毎回毎回必ず一致していかなければいけない事業ですので、そういう点で、人命の安全ということを第一に考えて運航していただけたらと思います。
 次に、地域若者サポートステーションに関しましては、こういった就労支援という側面も非常にあるんですけれども、現実には先ほど部長答弁でもありましたように、若者のニートの方々とか、そういった方々に関しては、就労までに相当の時間が必要になってまいりますが、国の制度そのものが単年度制でもあり、実態に即した新居浜市の支援に成長していけるように、党としても側面から応援していきたいと思っております。
 それでは、次の項目に移ります。
 国の第2次補正予算に関連して、るる質問させていただきます。
 今回、第1次補正、第2次補正、平成21年度予算、税制改正、そういったものも含めて、財政措置12兆円程度、金融措置63兆円程度で、合計総額75兆円の対策で景気を下支えしていこうという国の姿勢がうかがわれるんですけれども、非常にあれもこれも今回初めてというものがたくさん交付金でもありまして、自分自身整理する必要があるのではないかと思って、今議会でこういった説明資料というか参考資料ということで配付させていただきました。1枚目に配付した分が、国の第2次補正予算に関連して、県としてどういうふうな基金とかがあって、それがどういう事業メニューになっているのか、それを新居浜市がどういうふうにして取り込んでいくのか、各自治体の知恵比べというふうな局面に来ましたので、細かい質問で申しわけないんですけれども、それぞれの項目につき、2枚目以降質問させていただきます。ただ、時間の都合で一部はしょることもありますので御了承ください。
 まず、定額給付金に関しましては、国民1人当たり1万2,000円支給で、2月1日を基準日とすると。65歳以上と18歳以下の人には、加算して2万円という形になっております。目的として、家計の消費を刺激し大きな経済効果が見込まれるということと、生活支援と経済対策の二つの側面といったものを持っておりますが、対象者数、給付金額総額は幾らなのか。また、補正予算は専決処分か、さらに給付までの流れについてお尋ねいたします。3点目として、関連法案が通るまでに万全の準備をしておくことについて。4、庁内に専門の部署の設置とその体制について。5、支給はいつからか。6、給付事務、配送業務、申請受付作業での雇用創出についてはどう考えておられるのか。そして最後に、独居高齢者などの申請漏れについての対応についてお伺いいたします。
 次に、子育て応援特別手当に関しましては、平成20年度の緊急措置として、幼児教育期、小学校就学前3年間、平成14年4月2日から平成17年4月1日までに生まれた子の第2子以降の子1人当たりにつき、3万6,000円の支給がなされるものでございますが、対象者数、支給額総額は幾らか。また、補正予算は専決処分か。さらに給付までの流れについてお尋ねいたします。関連法案が通るまでに万全の準備をしておくことについてはどう考えておられるのか。対象者へ事前に支給案内をすることについて。申請書の受付や案内通知など、給付に伴う体制づくりについて。支給日はいつからか。また最後に、相談窓口の設置についてお尋ねいたします。
 次に、ふるさと雇用再生交付金に関しましては、地域の実情に基づき、地域の創意工夫で地域の求職者を雇い入れる取り組みを支援するために創設された交付金でございますが、緊急雇用創出事業と合わせた基金、都道府県によって設置されるものにより実施されると伺っております。愛媛県ふるさと雇用再生事業費が9億2,400万円、市、町ふるさと雇用再生事業費が6億1,600万円、全額県補助ということですが、地域基金事業協議会の設置の状況はいかがなものか。同協議会の事業計画などに基づく協議で、我が町への配分枠はどれだけか、また、高齢者の家事支援や配食サービス、病時保育や児童預かりサービス、病院内保育所の運営、地域ブランド商品の開発や販路拡大など幅広い分野での活躍が期待されておりますが、この事業を我が町ではどういうふうにして取り入れて活用していくのか。そして、具体的な事業に関しては何か、お尋ね申し上げます。
 次に、緊急雇用創出事業交付金ですが、非正規労働者や高齢者の雇用安定のため、地方自治体が民間企業やシルバー人材センターに事業を委託し、一時的に雇用を創出するとともに生活、就労相談を行います。それに関しましては、県との協議で、新居浜市への配分枠はどれだけか。9年前の緊急地域雇用特別交付金を利用した雇用創出事業との比較について。
 そして一つ飛ばしまして、海岸や公園、河川などの美化活動、観光地での案内や駐車場整理、農作業支援、学校安全警備員など幅広い業務が想定されますが、新居浜市の特性を生かした活用についてお尋ね申し上げます。
 次に、地域活性化・生活対策臨時交付金に関しましては、2月臨時議会で速やかに上程していただきまして結論を見ておりますので、飛ばさせていただきたいと思います。
 安心こども基金に関しましては、安心こども基金のもととなる子育て支援対策臨時特例交付金の予算は1,000億円、各都道府県の設置する基金に交付金を積み立て、保育所や認定こども園の整備を図る、新待機児童ゼロ作戦のもととなるものでございます。都道府県と協議し、予算配分することになっておりますが、その時期と予算額の見込みについてお尋ねいたします。
 次に、厚生労働省から交付金の対象として、保育所等整備事業、家庭的保育改修等事業、保育の質の向上のための研修事業の3分野が示されておりますが、新居浜市の場合、どこに重点を置いた取り組みをするのか、お尋ね申し上げます。
 次に、妊婦健康診査臨時特例交付金に関しましても、今議会に上程されておりますので飛ばしていきたいと思います。
 介護従事者処遇改善臨時特例交付金に関しましても、今議会で委員会付託されておりますので飛ばさせていただきます。
 その他といたしまして、緊急医療の充実やインフルエンザ対策、障害者支援を推進するための補助金とか交付金、生活防衛のための緊急対策として、地方交付税の1兆円増額加算なども措置されておりますが、新居浜市の場合、緊急医療等の取り組みはいかがなものか、お尋ねいたします。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 国の第2次補正予算に関連してのうち、緊急医療の充実についてお答えいたします。
 緊急医療の充実につきましては、新医師臨床研修制度の導入がきっかけとなり、全国で医師不足、医師偏在が年々深刻化しており、医療体制の確保、充実が喫緊の課題となっております。本市におきましても同様の状況から、地域医療の疲弊が急速に進んでおります。このような中、愛媛県では、第5次愛媛県地域保健医療計画の中で医師確保対策事業が推進されており、本市におきましても、小児救急医療の充実を図るため、医師会と協議を重ねまして、新居浜市医師会内科・小児科急患センターに、深夜帯診療を開始できるよう計画いたしております。また、医療体制が維持できるように、市民に対して適正受診啓発活動の推進をさらに積極的に進めるように取り組んでおります。今後とも、医師会との協議を重ねながら充実を図ってまいる所存でございます。
 以上申し上げましたが、他の第2次補正予算に関連しての答弁は、それぞれ補足いたさせます。
○副議長(村上悦夫) 高橋企画部長。
○企画部長(高橋俊夫)(登壇) 国の第2次補正予算に関連してのうち、定額給付金事業ほかについてお答えいたします。
 定額給付金事業の対象者は、平成21年2月1日現在で、住民基本台帳に記録されている者と外国人登録原票に登録されている者を合わせて12万7,080人、そのうち18歳以下が2万1,972人、65歳以上が3万2,391人でございまして、給付金総額は19億5,986万4,000円でございます。
 事業費及び事務費につきましては、平成20年度3月補正予算での対応を予定いたしております。
 給付までの流れは、まず支給対象者抽出のためのシステムや受付システムを改修した上で、支給対象者へ定額給付金支給申請書を郵送いたします。対象者において、申請書や添付書類の返送をしていただき、内容を審査の上給付を決定し、指定した口座への振り込み、または現金による窓口での交付により、定額給付金を給付いたすことになっております。
 関連法案が通るまでの準備につきましては、庁内関係課と情報を共有しながら、子育て応援特別手当とあわせて支給ができるよう、システム改修や申請書等の印刷に取りかかる準備をいたしております。また、郵便事業会社や金融機関との打ち合わせも行っております。
 庁内での体制につきましては、既に総合政策課に関係課所職員の兼務発令を行い、情報政策課、市民課など関係課との連携を図り準備をいたしております。今後におきましては、応援勤務や臨時職員、業務委託などにより、円滑に事務が行われるようにしてまいります。
 支給につきましては、郵便のやりとりや振り込みの手続にかかる日数を考えますと、5月中旬になる見込みでございますが、できる限り早く支給できるように努めてまいります。
 支給申請受付事務や給付事務には、臨時職員や人材派遣会社との業務委託を予定しており、同時に新たな雇用の創出により地域経済の活性化に寄与できるものと考えております。
 また、独居高齢者などでの申請漏れへの対応につきましては、まずは市政だよりやホームページでの広報により周知を図ってまいりますが、民生委員、自治会長、親類、その他平素から身の回りの世話をしている方が代理申請することも可能でありますことから、関係各所への依頼も行いながら、市民の皆様に漏れなく支給ができるよう努めてまいります。
 次に、ふるさと雇用再生交付金についてでございます。
 本交付金は、雇用失業情勢が厳しい地域において、地域の実情や創意工夫に基づき、地域求職者等を雇い入れて行う雇用機会を創出する取り組みについて支援されるもので、失業者を1年以上新規雇用すること、失業者に係る人件費が事業費の2分の1以上であることなどを条件に、民間企業等に委託するものでございます。平成21年度事業について、県へ要望いたしておるところでございますが、県に設置されます地域基金事業協議会において、3月上旬から中旬にかけて各要望事業の選定を行い、3月下旬に愛媛県緊急雇用対策本部会議において決定されると伺っております。ふるさと雇用再生交付金につきましては、地域ブランド商品の開発、販路拡大事業、新居浜市地産地消推進事業、橋梁及び交通安全施設等点検台帳整備事業等全11事業を要望し、36名の新規雇用を見込んでおり、本事業の趣旨を踏まえた上で、本市の活性化に資するよう適切に対処してまいります。
 次に、緊急雇用創出事業交付金についてでございます。
 本交付金は、解雇や継続雇用の中止により離職を余儀なくされた方々に対し、次の雇用へのつなぎとして、雇用機会を創出する取り組みについて支援されるもので、雇用就業期間は6カ月未満であること、事業費に占める人件費割合がおおむね7割以上であることなどを条件に、市町村の直接実施、もしくは民間企業等への委託により実施するものでございます。各市町からの要望について、県において選定の上、3月下旬ごろまでに決定すると伺っており、要望に当たって各市町の枠配分は示されておりません。
 9年前の平成11年10月から平成14年3月に実施した緊急地域雇用特別交付金事業につきましては、総額で16事業、総事業費約2億2,400万円の事業計画を要望いたしましたが、今回のふるさと及び緊急雇用関係事業につきましては、継続する事業につきましても単年度の事業計画で要望することとなっており、平成21年度の要望につきましては、ふるさと雇用再生事業11事業、約1億3,400万円、緊急雇用創出事業21事業、約6,300万円となっております。緊急雇用創出事業は、次の雇用へのつなぎとしての短期間の雇用となりますが、非自発的な形で職を失った方々の受け皿として、有効な事業となるよう努力してまいります。
○副議長(村上悦夫) 神野福祉部長。
○福祉部長(神野師算)(登壇) 子育て応援特別手当についてお答えいたします。
 まず、1番目の対象児童者数と支給額総額についてでございます。
 平成21年2月1日現在、住民基本台帳上及び外国人登録原票上での対象児童者数は1,663人、支給額総額は5,986万8,000円を見込んでおります。
 2番目の補正予算は専決処分かにつきましては、補正予算での対応を考えております。
 給付の流れですが、対象児童のいる世帯に申請書等を送付し、郵送もしくは窓口での受付を行った上で、原則口座払いで支給を行う予定です。
 3番目の関連法案が通るまでの準備でございますが、定額給付金とあわせての支給に向けて、関係課所の担当者を集めて会合を開き、予算議決後、システム改修や申請書等の印刷、封入業務に取りかかれるように準備を進めております。また、郵送方法については郵便事業株式会社、振込手数料等についても金融機関と打ち合わせを行っております。
 4番目の対象者への事前の広報についてでございますが、市政だより4月号に制度の説明及び申請書の郵送時期を掲載し、周知を図っていく予定であります。
 5番目の給付に伴う体制づくりについてでございますが、定額給付金と同様に郵送及び窓口での申請につきましては、業務委託契約により進めてまいります。なお、案内文発送は4月中旬を予定しております。
 6番目の支給がいつになるかにつきましては、5月中旬を予定しておりますが、できる限り早く支給できるように努めてまいります。
 7番目の相談窓口の設置についてでございますが、電話による問い合わせへの対応のほかに、市役所1階ロビーに申請書受付窓口を開設し、相談業務につきましても対応する予定であります。
 次に、安心こども基金についてでございます。
 国から交付される子育て支援対策臨時特例交付金を財源に、愛媛県においてもこれを積み立てて、仮称でございますが、安心こども基金を設置し、平成21年度及び22年度に、この基金を財源とする子育て支援サービスの緊急整備事業を実施する予定であり、その基金の額は、当初積立額で10億1,304万円、うち平成21年度は4億7,319万円になると伺っております。そして、まだ交付要綱や運営要領等が示されておりませんので、詳細は把握できておりませんが、保育所等整備事業、家庭的保育改修等事業、保育の質の向上のための研修事業の3分野の事業及び総合的な放課後児童対策において、それぞれ重点を置いた取り組みを実施するとのことであり、予算的にはハード面、ソフト面といった事業の性格から、ハード面整備である保育所等整備事業及び放課後児童クラブの設置促進事業の占める割合が多くなると伺っております。
 今後、交付要綱や運営要領が示されましたら、新居浜市といたしましてもこの基金を最大限活用し、子供を安心して育てることができる体制整備に向け、充実した事業を実施してまいります。
○副議長(村上悦夫) 真木増次郎議員。
○23番(真木増次郎)(登壇) 丁寧な答弁ありがとうございました。
 盛りだくさんでしたので、途中わからなくなったところもあるんですけれども、何点かお聞きしたいと思います。
 今、福祉部長の答弁とも重なるんですが、定額給付金と子育て応援特別手当に関しまして、子育て応援特別手当というのは、もうマスコミの報道もほとんどされておりませんし、一般の方の認識というのはまだまだ低いのではないかと思っております。さっき部長答弁でもあったんですけど、この定額給付金とあわせた一体的な事務を行うのでしょうが、そのときに現実の支給というのは、この定額給付金とセットでセームタイムで実行できるというふうに解釈していてよろしいのでしょうか。
○副議長(村上悦夫) 神野福祉部長。
○福祉部長(神野師算)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 子育て応援特別手当について、定額給付金と一体的に支給するのかということですが、現実的には今関係課が寄って検討をしておりまして、まだ定かに決まってはおりません。
○副議長(村上悦夫) 真木増次郎議員。
○23番(真木増次郎)(登壇) ありがとうございます。
 ぜひとも一体的な支給といったことを大前提として考えていただけたらと思います。
 次に、もともと定額減税というのが、還付もというか、非課税の方も含めて給付というふうに形が変わってきたんですけれども、今、本当にこういった給付金というのをもう全国民が認識しておりますので、振り込め詐欺みたいな、そういった行為というのが当然予想されるんですけれども、給付金をねらった詐欺の防止対策、そういったものの準備というのはされているんでしょうか。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。高橋企画部長。
○企画部長(高橋俊夫)(登壇) 定額給付金等の支給に対する振り込め詐欺等の防止策ということでございます。
 当然、市政だより等での啓発というのは行いますし、また消費生活相談業務等の中でそういった説明もすると。それから、電話をかけないというのも一つの振り込め詐欺防止の対策ではないかと考えておりまして、そういったようなこともやっていきたいということで、市の方からも電話連絡はないんだという認識を市民の皆さんに持っていただいたら、それが一番の防止対策かなというふうに思っております。
○副議長(村上悦夫) 真木増次郎議員。
○23番(真木増次郎)(登壇) ありがとうございました。
 この2次補正の関連法案も、あした以降の参議院採決という形で、国の形というか、国がまだ正式決定していない中で、県の方もまだ形づくりの段階でいろいろ答弁を求めるのは酷なんだとは思うんですけれども、決まれば即座に実行しなくてはいけない施策がたくさんありますので、その辺よろしくお願いいたします。
 また、給付金に関しましては、DV被害者への給付とか、世帯主以外への口座の振り込み等、いろんな場合が想定されると思いますので、丁寧に1人でも多くの方に給付できるような形で考えていただけたらと思います。
 先ほどの部長答弁でもありましたように、安心こども基金に関しましても、非常に大きな金額が基金として新居浜市でも積み立てられますので、今以上の子育て支援ができるような形態がすぐできてくると思いますので、柔軟に知恵を働かせて対応していただけたらと思います。
 最後にもう1点、この、国の2次補正に関連して質問いたします。
 今後における新たな生活対策、経済対策についてお尋ねしたいんですけれども、本市では現在の厳しい経済状況や雇用状況に緊急に対応するために、平成21年の第1回市議会臨時議会におきまして、地域活性化・生活対策臨時交付金事業について速やかに予算措置されたところであるんですけれども、国からの交付金が配分されるとそれまでの一般財源が浮く形となりますので、この交付金によって生まれた財源をもととして、新たな生活対策であるとか、経済対策を打つことによって、市民にもっと還元するようなことを考えてはいかがなものかと思いますがどうでしょうか、お尋ねいたします。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 真木議員さんの御質問にお答えします。
 地域活性化・生活対策臨時交付金の交付によって生まれた財源をもとにして、新たな生活対策、経済対策はということでございます。
 国の2次補正においては、地域活性化・生活対策臨時交付金として6,000億円が予算化され、本市への交付限度額は、約2億2,300万円の内定をいただいております。本市では、さきの臨時議会で議決いただき、この臨時交付金を活用して、平成21年度に予定しておりました事業を前倒しして緊急に経済対策を実施したところでございます。
 つまり、おっしゃるとおり、この臨時交付金によって平成21年度に計画していた事業に対する一般財源分が入ってくるという、そういう計算にはなってまいります。この臨時交付金は、本年度中に交付されますことから、私どももこの交付金を単なる財源対策で終わらせるのではなくて、この財源をもとにした活性化策、経済対策を行いたいというふうに思っております。
 1つは、平成21年度の当初予算におきまして、身近な道路や下水道などの市民生活の改善と公共事業による経済対策を図るため、1億円を計上させていただいております。
 また、定額給付金の給付にあわせまして、市民への生活支援を行うとともに本市経済の活性化につなげるため、商工会議所との連携によります2億2,000万円のプレミアム商品券の発行を計画しております。これにつきましては、議会運営委員会などを開いていただき、3月の追加補正で御提案をさせていただきたいと思っておりますが、2億2,000万円のプレミアム商品券、そのうちの10%である2,000万円は市が負担をしたいというふうに考えております。この負担も、そういう財源の中から充てていきたいというふうに思います。
 さらに、生活対策や経済対策に経済波及効果が期待されるものであり、私どもが考えている安全・安心のまちづくりや環境施策の充実につながるものを実施するということで検討をしております。
 そのうちの一つが、先ほど石川議員さんへの御答弁でも環境部長から触れましたが、地球温暖化対策としての太陽光発電システムの設置に対する補助制度、もう一つは、地震対策として、木造個人住宅に対する耐震改修の補助制度というものでございます。いずれも環境、安全・安心のまちづくりに寄与し、なおかつ経済波及効果も期待されるというふうに考えております。
 ただ、いずれも制度設計を行いますし、国の補助制度なども入れていくということがございます。また、立ち上がりとして緊急経済対策という活用ではございますが、継続的に実施をしていけるかどうかということをきちんと見きわめなければなりませんので、この3月にということではございませんが、平成21年度の早い時期に、このことを整理して、導入できるような準備を急がせたいというふうに考えております。
 その後も、今の臨時交付金や平成21年度の補正予算なども予想されます。常にいろいろな事業計画や事業案を用意しておくということが必要ではないかというふうに考え、そういう準備もしっかりとしたいというふうに思っております。
○副議長(村上悦夫) 真木増次郎議員。
○23番(真木増次郎)(登壇) 非常に具体的で前向きな答弁をいただきまして、ありがとうございます。
 先ほど市長がおっしゃられました太陽光発電の設置補助ですとか、そういったものは、まだこれも採決されていないんですけど、2009年度の税制改正関連法案の中でも、投資減税として耐震改修とか太陽光発電の設置に対する所得税減税が創設されておりますので、相乗効果も相まって非常に需要が喚起されるのではないかと思いますし、新居浜市内の中小の工務店、そういったところに関しても、雇用対策も含めて有効な施策かと思いますので、なるべく早い時期、5月の臨時議会とかも想定してしていただけたら非常に喜ばしいのではないかなと思っておりますので、ぜひ取り組んでいただきたいと思います。
 それでは、次に参ります。
 次に、感染症対策についてお伺いいたします。
 昨年1月に放送されたNHKスペシャル「シリーズ 最強ウイルス」でも取り上げられたように、新型インフルエンザ発生の脅威が高まってきております。新型インフルエンザの感染爆発をパンデミックといいますが、1918年に世界人口の50%が感染し、4,000万人の命を奪ったスペイン風邪、1957年に200万人の死者を出したアジア風邪、これらは鳥に流行したウイルスから変異して、人の間で感染爆発を起こしたものであります。今、世界各国の専門家の方々が神経をとがらせているウイルス、鳥インフルエンザは、人の社会に入り込み始め、既に世界15カ国で385人が感染し、243人の方々が亡くなっております。国際的にも著明な国立感染症研究所の田代眞人部長は、感染爆発の導火線に火がついてちらちら燃えている状況なんですよと警告しております。鳥にしか適合しないウイルスが突然変異すれば、必ず起きると断言しております。厚生労働省は、新型インフルエンザに備え、企業など事業者が社員の感染を予防しつつ、必要な範囲で業務を継続するのに役立つ情報を盛り込んだ対策指針の改正案をまとめておりました。新型インフルエンザが流行すれば、従業員の欠勤率が最大40%、欠勤期間は10日程度、海外で発生してから日本到達まで2週間から4週間、流行期間8週間程度に及ぶなど被害想定の具体例を示し、これらを前提に早期の行動計画策定を促しております。
 しかしながら、民間シンクタンクによるアンケート調査によりますと、新型インフルエンザの対策を上場企業に尋ねたところ、回答した約450社の52%が、発生を想定した感染症対策に対応する予定はなしとしたことが明らかとなっております。
 さらに、厚生労働省は、公衆衛生、医療、社会対応の各分野でガイドラインを作成しています。また、新型インフルエンザの流行を防止するために、プレパンデミックワクチンの製造、備蓄や抗インフルエンザウイルス薬の備蓄、日本国内での発生に備えた対策を行っております。こうしたことから、新居浜市にあります事業所を初め各種団体などに、新型インフルエンザ対策を周知することが必要になってまいります。
 また、本市におきましても、新型インフルエンザに備えた行動計画を策定し、感染予防策の実施や、発生時の業務継続策を検討、作成し、定期的な職員への教育や訓練実施が求められております。さらに、市民の皆様へ、新型インフルエンザが発生した場合にどう備えられるのかを示す必要があります。
 そこでお尋ねいたします。
 まず、本市が率先して新型インフルエンザ発生に備えて行動計画を策定し、定期的な職員への教育や訓練実施を行うことが必要ですが、お考えをお示しください。
 また、本市から事業者や各種団体を初め家庭へ具体的な備えをしていく必要があると思いますが、お考えをお示しください。また、さらに新型インフルエンザの流行を防止するために、プレパンデミックワクチンの準備状況と抗インフルエンザウイルス薬の備蓄状況についてお示しください。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。神野福祉部長。
○福祉部長(神野師算)(登壇) 感染症対策についてお答えいたします。
 幅広い政策分野において、きめ細かな対応を求められる新型インフルエンザ対策を推進するためには、国、県、市が相互に連携しながら、それぞれの対策を果たしていくことが重要なことであります。
 まず、国の新型インフルエンザ対策につきましては、ことし2月17日に新型インフルエンザ対策行動計画が全面改定され、同時に既存の各種指針等を全面的に見直し、整理、体系化し、新型インフルエンザ対策ガイドラインを新たに策定したところであります。今後、全国の自治体職員や医療従事者に対する説明会が行われる段階でございます。
 愛媛県におきましては、現在、平成17年度に策定された愛媛県新型インフルエンザ対策行動計画がありますが、今後国の改定に合わせ、その見直しの予定があると聞いております。
 そのようなことから、新居浜市におきましても、改定された計画に基づき、具体的な指導や体制について協議してまいりたいと考えております。
 次に、事業所への周知や訓練、備えなどの具体的な対応につきましても、県の行動計画に従い、関係機関との連携のもと、状況に応じた柔軟な対応をしてまいりたいと考えております。
 なお、各家庭への対応につきましては、予防に重点を置いた対策として、通常のインフルエンザ対策と同様に、せきエチケットを守ることが大変重要です。せき、くしゃみの際は、ティッシュなどで口と鼻を押さえ、他の人から顔を背けて1メートル以上離れましょう、せきをしている人にマスクの着用をお願いしましょうといった内容の、せきエチケットについて、今後も各種健康教育などを通じて啓発、普及を図ってまいります。
 次に、プレパンデミックワクチンの準備状況と抗インフルエンザウイルス薬の備蓄状況についてでございます。
 まず、プレパンデミックワクチンにつきましては、国で管理されており、新型インフルエンザワクチンの生産には、最短でも半年程度の期間が必要と言われております。
 また、抗インフルエンザウイルス薬の備蓄につきましては、国と都道府県にて備蓄されることとなっており、平成17年12月策定の愛媛県新型インフルエンザ対策行動計画によりますと、愛媛県への割り当て量は12万2,000人分となっており、現在、計画どおりの備蓄となっていると伺っております。
○副議長(村上悦夫) 真木増次郎議員。
○23番(真木増次郎)(登壇) ありがとうございました。
 備蓄状況もある程度順調に来ているようなので、安心いたしました。
 私も、ことし1月なんですけれど、何十年ぶりかでインフルエンザに感染いたしまして、実際、自分でも動けないような状態になり、女房に病院まで連れていってもらった段階で、インフルエンザAソ連型ということで、タミフルを処方されましたけれども、このタミフルが効かなかったらソ連型で、1990年代の新型のインフルエンザですみたいな説明をされたんですけれども、2日間もう全く効果がなくて死ぬかと思ったんですけれども、3日目ぐらいになって余りにもしんどいものだから、家の中で薬を備蓄している引き出しをあけたら、リレンザという昨年長男がインフルエンザに感染していた時の抗インフルエンザ薬を見たときに、わらをもすがる思いで噴霧したら気持ちが悪くなりまして、やはりタミフルを飲み、たまたまそのときは、この愛煙家の私が何年ぶりかで2日間全くタバコも吸わない状態だったので、これはタバコもやめられるかもしれない、これだけしんどかったら吸えないしということで、ニコチンパッチもしていて、そういう状態の中でリレンザをやると、本当にちょうど電話が1本かかってきたときに、その電話に対応できないくらい舞い上がってしまって、非常にこのタミフルにしても、リレンザにしても、異常行動とかそういった副作用というものが全国で多く報道されておりますし、中には死に至る、そういったケースもあるとお聞きしております。特に新型のインフルエンザということになってきますとウイルス自体がやはり屈強になってきて、それに対抗する薬、そういったものも、主作用を強くすれば副作用も非常に大きくなっていくのだと常識的に思いますので、新居浜市内でそういったことは、今の時点ではないんだと思うのですが、そういった教育、そういったものにも取り組んでいただけたらと思います。
 次に、災害対策についてお伺いいたします。
 昨年の夏は、これまで経験したことのないゲリラ豪雨と呼ばれる、場所と時間を特定しにくい集中豪雨による事故や災害が全国各地で相次いで起きました。7月28日に北陸、近畿地方を襲った豪雨では、神戸市灘区の都賀川が一気に増水し、河川敷で遊んでいた児童ら5人が濁流にのまれ、死亡いたしました。このとき、現場近くの水位は、わずか10分間で1.3メートルも上昇したと言われております。石川県金沢市では同じ日、市街を流れる浅野川が55年ぶりにはんらんし、約2,700戸が床上・床下浸水いたしました。8月5日の東京を中心とする集中豪雨の折には、流れ込んだ雨水で下水道管の水位が急激に上昇し、豊島区の下水道工事現場で作業員5人が流される痛ましい事故が起きております。また、8月28日、29日には、関東、東海地方が記録的な豪雨に見舞われ、土砂崩れ、浸水などの被害が相次ぎました。そして、全国21地点においては、降水量の記録を塗りかえる豪雨となり、特に愛知県岡崎市では、時間雨量146.5ミリメートルを記録いたしました。これは、1時間当たりの降水量としては、国内で過去7番目の記録となっております。
 7月から8月にかけての局地的な豪雨は、日本付近に寒気と湿った暖気が入り込み、大気が不安定になった結果と見られております。さらに、都市部のヒートアイランド現象が積乱雲の発達を加速している可能性も指摘されています。その日の気圧配置などから、豪雨の危険度が高いとわかっていても、いつどこでどの程度の雨が降るかを絞り込むのは難しく、個々の積乱雲の発生や発達までは、現在の技術では予測し切れないようであります。こうした中で被害を最小限にとどめるには、情報の素早い伝達が不可欠になってきます。
 石川県の河川総合情報システムは、市街地で浸水が発生する前、浅野川の水位が堤防の高さを超えているデータを収集しておりました。水位はホームページでリアルタイムに見られますが、これを住民に広報するシステムがありませんでした。
 神戸市では、市内22河川に監視カメラを設置し、携帯電話を通じて河川状況を知ることができますが、緊急情報を住民に伝える仕組みがありませんでした。
 気象情報と直結した警報システムなどを早急に整備する必要があると思います。
 そこでお尋ねいたします。
 まず、7月から8月にかけての局地的な豪雨災害に対する認識をお聞かせください。
 また、岡崎市のように突発的な集中豪雨が起きた場合、市民の皆様への素早い情報伝達と、安全に避難させるなどの危機管理体制を整備する必要がありますが、今後の対応を含めお聞かせください。
 さらに、5人が死亡した神戸市灘区の都賀川で起きた災害で、神戸市は学童保育の運用基準を改正し、危機管理マニュアルに防災対策の規定を盛り込むことを施設側に求める方針を固めました。死亡した小学生が通っていた民間学童保育所の指導員は、当時大雨洪水警報が発令されていたことを把握していなかったことから、再発防止対策を強化したものであります。本市も神戸市の教訓を踏まえ、民間も含めた学童保育指導員への危機管理マニュアルを見直す必要がありますが、お考えをお聞かせください。
 また、ここ一、二年関東エリアで、ゲリラ雨対策として、雨水浸透ますの取り組みが、テレビ、新聞等で報道されておりますが、本市における評価はいかがなものかお聞かせください。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。神野福祉部長。
○福祉部長(神野師算)(登壇) 学童保育の指導員への危機管理マニュアルについてお答えいたします。
 本市の放課後児童クラブにつきましては、不審者侵入対応マニュアル及び事故等緊急時の対応マニュアルを作成し、日ごろから安全管理、危機回避、安全指導、危機対応に取り組んでおります。また、台風の接近等で、東予東部に暴風、大雨、洪水の各警報が発令された場合には、学校と連携しながら保護者への連絡体制を整え、保護者の迎えを要請し、児童が安全に下校できるようにいたしております。御指摘の防災対策を盛り込んだマニュアル作成につきましては、指導員研修会等の機会をとらえ、防災等危機管理意識の一層の啓発に努めながら、マニュアルの作成にも取り組んでまいります。
○副議長(村上悦夫) 加藤環境部長。
○環境部長(加藤哲)(登壇) 雨水浸透ますの取り組みについてお答えいたします。
 雨水浸透ますにつきましては、公共下水道事業の雨水計画に位置づけられた施設とはなっておりませんが、近年問題となっているゲリラ豪雨など、浸水対策として効果のある施設と考えております。現在、新居浜駅前土地区画整理事業におきましては、造成宅地内へ雨水浸透ますを設置しております。また、開発行為など大規模開発に伴います雨水排水施設としまして、浸透ますや透水性舗装などをあわせて施工するよう提言を行っているところでございます。
 しかしながら、雨水浸透ますの設置につきましては、地形や土質状況によって困難な地域もございますことから、今後、設置条件等につきまして検討を進めながら、雨水浸透ますの設置について、市民の皆様の理解が得られますよう啓蒙してまいります。
○副議長(村上悦夫) 横井消防長。
○消防長(横井清輝)(登壇) 局地的な豪雨災害に対する認識のほか、数点についてお答えいたします。
 まず、局地的な豪雨災害に対する認識についてでございます。
 昨年は、全国各地で7月から8月にかけて局地的な豪雨が発生し、この豪雨によって洪水災害や土砂災害が発生しまして、人、住宅、公共施設等に多大な被害をもたらしました。局地的豪雨は、別名ゲリラ豪雨とも呼ばれておりますが、気象学的には明確な定義はなく、目安として、直径10キロメートルから数十キロメートルの範囲内に時間雨量が50ミリを超える場合を局地的豪雨と言われております。また、局地的豪雨が発生しますと、河川が急に増水し、はんらんしたり、土砂崩れやがけ崩れの発生原因にもなっております。このような局地的豪雨につきましては、台風などとは異なり、予想が非常に困難ではありますが、本市におきましても発生する可能性は十分にあると考えておりますので、局地的豪雨に対する早い情報伝達の備えが必要であると認識いたしております。
 次に、突発的な集中豪雨が起きた場合、市民の皆様への素早い情報伝達につきましては、大雨に関する警報や土砂災害警戒情報が発表され、突発的な集中豪雨が起きた場合、消防職員、消防団員が消防車両による広報を実施し、市民に対して集中豪雨の情報伝達を行い、適切な避難誘導を行います。
 次に、安全に避難させるなどの危機管理体制を整備する必要につきましては、日ごろから各地域の消防団や自主防災組織などによる避難訓練、水防訓練の実施、消防職員等による水防危険箇所の調査、土のうなどの水防資機材の整備に努めておりますが、さらなる訓練内容の充実や、地域住民の連携を強化することによる地域防災体制の確立が必要と考えております。
○副議長(村上悦夫) 真木増次郎議員。
○23番(真木増次郎)(登壇) 新居浜市におきましては、平成16年の大きな災害を乗り越えて、今ここまでやってきております。ゲリラ雨というのは本当に予想しがたい、予測しがたいものですし、やはり田畑とかそういったところがある、自然のダムがあるような地域とかというのは、ある程度防御でき、そういったもので緩和していただけるところもあると思うんですけれども、都市部というか、本当にアスファルトで覆われたところにゲリラ雨が来ると、大変な状況が出てくると予測されますので、いろいろと取り組みしていただけたらと思います。
 そうしましたら、次に参ります。
 次に、小中学校児童生徒の学力向上についてであります。
 我が国の教育をめぐる状況は、科学技術の進歩、情報化、国際化、少子高齢化など大きく変化するとともに、学力や規範意識の低下、なくならないいじめ、ふえ続ける自殺、不登校、また給食費の未納問題など、さまざまな問題、課題が生じております。
 このような中、政府は教育再生を最重要課題とし、21世紀の日本にふさわしい教育体制を構築し、教育の再生を図っていくため、教育再生会議を設置し、抜本的な教育改革について検討を重ねてまいりました。
 その内容は、60年ぶりに改正された教育基本法を踏まえ、社会総がかりで公教育を再生し、新教育時代を切り開くとしたもので、学力向上にあらゆる手だてで取り組む、ゆとり教育の見直しの具体策など、4つの柱を立て、またそれぞれに具体的な提言が盛り込まれております。関係者は、教育再生は待ったなしとの共通認識のもと、現在かなりのスピードで教育改革が行われております。
 本市においても、教育長の強力なリーダーシップのもと、スピード感を持って学力向上対策を展開していただくことを期待しております。
 学力向上に関しまして、他市と比較して論じるつもりはさらさらありませんが、昨年高槻市を訪問した際、近年緩やかなピラミッド状だった生徒の成績分布図が、低得点エリアに一気にシフトし、こぶが2つできる状態となり、重い腰を上げたお話をお伺いいたしました。
 そこでお尋ねいたします。
 1点目は、ここ数年の本市の小中学生の学力の現状と学力向上対策について、概要をお聞かせください。
 インターネットで検索いたしますと、山陽小野田市では、市内全13小学校において、自分の将来に明るい希望を持つ元気な子供を育てるという目標を掲げ、百ます計算で有名な陰山英男教授の全面的な全面協力のもと、音読、百ます計算、漢字の書き取りを組み合わせたモジュール授業の導入と、生活習慣見直しの啓発活動の2つの取り組みを始めました。そして、これらの成果を確かめるため、学力テストと知能検査を実施し、報道によりますと、その結果は、63%の児童の学力が伸び、偏差値平均も49.9から52.1にアップした。知能指数は児童の84%が伸ばし、平均値で9ポイント上がったとし、授業を監修した陰山教授も、多くの児童の学力が一定期間にこれほど上がった前例はない、知能指数も平均で110を超えるのは常識を覆す結果だと驚いていたと言われております。また、一昨年4月からは、この取り組みを中学校でも広げたと聞いております。この取り組みに対して、新居浜市はどのような感想をお持ちでしょうか、お尋ねいたします。
 2点目は、全国学力テストの評価と結果の公表、活用についてであります。
 一昨年4月に、小中学校の全国一斉学力テストが43年ぶりに実施されました。国の方針としては、都道府県ごとまでの成績でとどめるということのようですが、末端については、その教育委員会の判断に任せると報道されております。全国学力テストの評価と結果の公表、有効活用について、教育長の所見をお伺いいたします。
○副議長(村上悦夫) この際、暫時休憩いたします。
  午後 3時07分休憩
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  午後 3時15分再開
○副議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 学力向上についてお答えいたします。
 まず、ここ数年の新居浜市の小中学生の学力の現状と学力向上対策についてでございます。
 平成18年度愛媛県学習状況調査結果における県平均と比較いたしますと、小学校国語では、ほぼ同じ正答率を示しましたが、書くことの領域に課題が見られました。小学校算数では、3つの領域において正答率が下がっておりました。また、中学校の国語及び数学では、ほとんどの領域で県の平均を上回る正答率を示しておりました。
 平成19年度から始まりました全国学力・学習状況調査におきましては、小学校の国語、算数ともに、基礎基本を問う問題の正答率は全国平均とほぼ同じ結果を示し、活用を問う問題については若干下回る結果となりました。また、中学校では、国語の基本及び活用問題ともに全国平均とほぼ同じ正答率を示し、数学は基本及び活用問題ともに上回る結果を示しました。また、平成20年度全国学力・学習状況調査結果につきましても、平成19年度とほぼ同じ傾向を示しております。
 教育委員会におきましては、基礎基本を活用する能力の育成に向け、各学校の改善に向けた取り組み状況を学校教育課のホームページ上に公開し、校内で研究授業を実施したり、学力向上に係る研究指定校や授業評価システムに係る研究指定校の成果を新居浜地区協議会として開催し、他の学校の教員の研修の機会を提供するなど、授業改善に努めております。また、昨年度、家庭学習時間をふやすことを市内統一目標として取り組みましたが、本年度も児童生徒への個別支援を統一目標に加え、現在各学校において取り組みを続けているところでございます。
 次に、山陽小野田市の学力向上に関する取り組みについてでございます。
 新居浜市内の各学校でも、百ます計算や漢字の書き取り、朝の読書、計算ドリル、音読や群読の指導など、陰山教授の実践のほか、それぞれの学校の実態に合わせ、有効と思われるものを適宜取り入れて実践を積んでおります。
 金子小学校では、活用力を高めるために、算数の文章題の指導において、表面をラミネートで加工したシートを用いた班活動を取り入れたり、基礎基本の習得については、宿題や授業で計算の反復練習を継続し、毎年10月には計算、漢字、縄跳びなど7種目で到達度を確かめる金子チャレンジを開催するなど、全校を挙げた取り組みがなされている事例がございます。
 次に、全国学力・学習状況調査の評価と結果の公表、有効活用についてでございます。
 全国学力・学習状況調査の実施に当たりましては、文部科学省の要領に基づき参加いたしております。本調査の目的は、教育委員会がみずからの教育及び教育施策の成果と課題を把握し、その改善を図ること、各学校が児童生徒一人一人の学力、学習状況を把握し、教育指導や学習の改善などに役立てるものであります。したがいまして、今後も数値等の公表は行いませんが、改善内容につきましては適切に説明責任を果たしていきたいと考えております。
 なお、新居浜市の評価結果につきましては、現在ホームページ上に公開いたしております。各学校の改善への取り組みを粘り強く支援し、児童生徒の学習意欲が一層高まるよう、本調査の結果を活用してまいりたいと考えております。
○副議長(村上悦夫) 真木増次郎議員。
○23番(真木増次郎)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
 中学校に関しましては県の平均を上回っているということなので安心いたしました。
 我が家にも、二十歳、17歳、14歳と、3人の男の子がおります。私と同じような顔をして同じような性格かと思うと、3人とも全然違うという状態の中で、長男、次男、三男と比較すると、何かだんだん成績そのものが低得点というか、そういった方にシフトしてきていると。そのシフトしてきている中でも順位というのはそんなに変わらないというのが一家庭として不安に思っておりましたので、教育長の答弁を聞いて、我が家だけの問題だったらいいなと思っております。
 次に行きます。
 次は、地上デジタル放送への円滑な移行、推進についてお伺いいたします。
 地上デジタル放送への完全移行の2011年7月まで2年4カ月となりました。政府は地デジ対応テレビや専用チューナーなどを、2011年4月までに5,000万世帯に普及させる計画です。地デジの魅力は、音質の劣化や映像の乱れがなく、高画質、高音質のデジタルハイビジョン放送が楽しめるだけではなく、標準機能として、字幕放送や音声での解説放送など、高齢者や障害のある方にも配慮したサービスや携帯端末向けサービスの充実などが期待されております。双方向番組、災害情報や暮らしに役立つ情報番組なども提供されると言われております。
 総務省が昨年9月に行った調査では、地デジ対応の受信機の世帯普及率は46.9%で、当初目標の50%超を下回っており、景気低迷で伸びがさらに鈍化することも懸念されるとしております。また、現在の地上アナログ放送が終了する時期についての認知度は75.3%にとどまっております。
 そこで、地デジ放送への円滑な移行や経済的弱者への配慮などについて、以下数点質問をいたします。
 その1つ目は、難視聴地域への対策はどのように実施しているのかお聞きいたします。
 2つ目は、高齢者、障害者等へのきめ細かな受信説明会の実施を総務省は掲げておりますが、本市ではどのように取り組む方針かお聞きいたします。
 3つ目は、経済的に困窮している方への対応はどうするのか、財政的支援は考えられないか、また生活保護世帯への支援はどのようにするのかお聞きいたします。
 4つ目は、市有建物の影響により受信障害を及ぼすおそれのある世帯の把握など、受信障害対策についてどのように取り組むのかお聞きいたします。
 5つ目は、地デジ移行に伴って、工事が必要だなどと言葉巧みに高齢者に近づき、工事費を振り込ませるなどの事件が全国で発生していると仄聞いたしております。悪徳商法への十分な対策が必要と考えますが、どのように取り組むのかお聞きいたします。
 6つ目は、大量廃棄が予想されるアナログテレビについてでありますが、社団法人電子情報技術産業協会の調査では、2006年末時点でのアナログテレビの残存数量は8,580万台、2011年のアナログ放送終了時までには、そのうち5,037万台が買いかえのために排出されると予測しております。大量廃棄されるアナログテレビについて、どのような対応策をお持ちなのかお聞かせください。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 地上デジタル放送についてお答えします。
 まず、難視聴地域への対策につきましては、ほぼ地上デジタル放送視聴対応済みとなっており、一部の地上デジタル放送視聴未対応組合も平成22年度までに対応予定と伺っております。また、別子山地区ではアナログ放送の混信が発生しており、NHKが平成21年度にその対策と同時に地上デジタル放送視聴対応を行うと伺っております。
 次に、高齢者や障害者等への受信説明の取り組みにつきましては、先日、愛媛県テレビ受信者支援センターが発足し、業務として、市町ごとに1カ月程度の期間を設定して、説明会や戸別訪問を計画していると伺っております。今後は、愛媛県テレビ受信者支援センターと連携して、特に高齢者や障害者の方には、具体的なデジタル化対応の方法をわかりやすく丁寧に説明して、地上デジタル放送についての理解をしていただけるように努めてまいりたいと考えております。
 次に、経済的困窮者や生活保護世帯への支援につきましては、国の平成21年度予算案で受信機器購入等の支援として170億1,000万円を計上し、NHK受信料全額免除世帯を対象に、チューナー無償給付やアンテナ工事等を実施すると伺っておりますことから、今後国の動向も含めて具体的支援方策を見守っているところであります。
 次に、市有建物の影響による受信障害についてでございますが、対象建物管理各課で地上アナログ放送の受信障害世帯を調査した結果、地上デジタル放送では受信障害は発生せず、各世帯で自立して受信できることを確認いたしました。
 以上の結果を踏まえ、先日受信障害世帯に、各世帯で地上デジタル放送視聴対応をしていただくよう、お知らせの文書を発送したところでございます。
 次に、地デジ移行に伴う悪徳商法への対策につきましては、これまでのところ消費生活相談窓口に地デジ移行に関する悪徳商法の相談は寄せられていません。しかし、今後新居浜市においても発生することが十分予想されますので、消費生活相談窓口を初め、警察や関係機関とも連携をとり、市政だよりやホームページなどで被害予防の啓発を図るとともに、悪徳商法の出前講座の中においても啓発に努めてまいります。
 以上、申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○副議長(村上悦夫) 加藤環境部長。
○環境部長(加藤哲)(登壇) 大量廃棄されるアナログテレビへの対応策についてお答えいたします。
 家庭から排出されるテレビにつきましては、平成13年4月に施行された特定家庭用機器再商品化法により、排出者がリサイクル料金を負担し、製造業者等が引き取り、リサイクルを行うこととなっております。地上デジタル放送への移行に伴い廃棄されるテレビにつきましても、家庭からの排出に際しての手続や方法について、問い合わせが数多く寄せられることが予想されます。リサイクル券を購入し、指定引き取り場所へ搬入すること、もしくは家電小売店へ引き取りを依頼することなどについて、広く市民の皆様に理解をしていただけるよう、ホームページや各種広報で周知、啓発に努めてまいりたいと考えております。
○副議長(村上悦夫) 真木増次郎議員。
(23番真木増次郎「終わります」と呼ぶ)
○副議長(村上悦夫) 以上で本日の代表質問並びに質疑は終わりました。
 これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
 明4日は午前10時から会議を開きます。
 本日はこれにて散会いたします。
  午後 3時30分散会