本文
目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問
神野敬二議員の質問(1)
1 農業政策について
2 有害鳥獣駆除について
佐々木市長の答弁
1 農業政策について
佐々木経済部長の答弁
1 農業政策について
2 有害鳥獣駆除について
神野敬二議員の質問(2)
2 有害鳥獣駆除について
1 農業政策について
佐々木市長の答弁
1 農業政策について
佐々木経済部長の答弁
2 有害鳥獣駆除について
古川拓哉議員の質問(1)
1 地方分権改革について
佐々木市長の答弁
1 地方分権改革について
高橋企画部長の答弁
1 地方分権改革について
古川拓哉議員の質問(2)
1 地方分権改革について
佐々木市長の答弁
1 地方分権改革について
古川拓哉議員の質問(3)
1 地方分権改革について
2 行政改革について
石川副市長の答弁
2 行政改革について
休憩(午前10時53分)
再開(午前11時01分)
古川拓哉議員の質問(4)
2 行政改革について
3 教育について
(1) 学校選択制の成果と課題
阿部教育長の答弁
3 教育について
(1) 学校選択制の成果と課題
古川拓哉議員の質問(5)
3 教育について
(1) 学校選択制の成果と課題
阿部教育長の答弁
3 教育について
(1) 学校選択制の成果と課題
古川拓哉議員の質問(6)
3 教育について
(1) 学校選択制の成果と課題
阿部教育長の答弁
3 教育について
(1) 学校選択制の成果と課題
古川拓哉議員の質問(7)
3 教育について
(1) 学校選択制の成果と課題
阿部教育長の答弁
3 教育について
(1) 学校選択制の成果と課題
古川拓哉議員の質問(8)
3 教育について
(1) 学校選択制の成果と課題
阿部教育長の答弁
3 教育について
(1) 学校選択制の成果と課題
古川拓哉議員の質問(9)
3 教育について
(1) 学校選択制の成果と課題
阿部教育長の答弁
3 教育について
(1) 学校選択制の成果と課題
古川拓哉議員の質問(10)
3 教育について
(1) 学校選択制の成果と課題
阿部教育長の答弁
3 教育について
(1) 学校選択制の成果と課題
古川拓哉議員の質問(11)
3 教育について
(1) 学校選択制の成果と課題
(2) コミュニティ・スクールへの対応
(3) 少子化時代におけるフットサルの可能性
岡崎溥議員の質問(1)
1 深刻化する経済不況について
(1) 新居浜地域の実態
(2) 中小下請企業への影響と対策
(3) 大企業の社会的責任
2 学校評議員について
3 市民の健康を守るために
(1) 特定健診の改善
(2) 特定健診の内容の充実
(3) 検診をより受けやすく
4 アスベスト問題について
佐々木市長の答弁
1 深刻化する経済不況について
(1) 新居浜地域の実態
(2) 中小下請企業への影響と対策
(3) 大企業の社会的責任
阿部教育長の答弁
2 学校評議員について
神野福祉部長の答弁
3 市民の健康を守るために
(1) 特定健診の改善
(2) 特定健診の内容の充実
(3) 検診をより受けやすく
休憩(午前11時51分)
再開(午前11時54分)
岡崎溥議員の質問(2)
2 学校評議員について
阿部教育長の答弁
2 学校評議員について
岡崎溥議員の質問(3)
2 学校評議員について
阿部教育長の答弁
2 学校評議員について
岡崎溥議員の質問(4)
2 学校評議員について
阿部教育長の答弁
2 学校評議員について
岡崎溥議員の質問(5)
1 深刻化する経済不況について
佐々木市長の答弁
1 深刻化する経済不況について
岡崎溥議員の質問(6)
3 市民の健康を守るために
神野福祉部長の答弁
3 市民の健康を守るために
休憩(午後 0時05分)
再開(午後 0時58分)
仙波憲一議員の質問(1)
1 地域コミュニティーと行政施策について
佐々木市長の答弁
1 地域コミュニティーと行政施策について
前垣市民部長の答弁
1 地域コミュニティーと行政施策について
仙波憲一議員の質問(2)
1 地域コミュニティーと行政施策について
佐々木市長の答弁
1 地域コミュニティーと行政施策について
仙波憲一議員の質問(3)
1 地域コミュニティーと行政施策について
前垣市民部長の答弁
1 地域コミュニティーと行政施策について
仙波憲一議員の質問(4)
1 地域コミュニティーと行政施策について
前垣市民部長の答弁
1 地域コミュニティーと行政施策について
休憩(午後 1時17分)
再開(午後 1時18分)
前垣市民部長の答弁
1 地域コミュニティーと行政施策について
休憩(午後 1時19分)
再開(午後 1時28分)
前垣市民部長の答弁
1 地域コミュニティーと行政施策について
仙波憲一議員の質問(5)
1 地域コミュニティーと行政施策について
佐々木市長の答弁
1 地域コミュニティーと行政施策について
仙波憲一議員の質問(6)
1 地域コミュニティーと行政施策について
前垣市民部長の答弁
1 地域コミュニティーと行政施策について
仙波憲一議員の質問(7)
1 地域コミュニティーと行政施策について
2 新年度予算編成について
佐々木市長の答弁
2 新年度予算編成について
高橋企画部長の答弁
2 新年度予算編成について
仙波憲一議員の質問(8)
2 新年度予算編成について
佐々木市長の答弁
2 新年度予算編成について
仙波憲一議員の質問(9)
2 新年度予算編成について
佐々木市長の答弁
2 新年度予算編成について
仙波憲一議員の質問(10)
2 新年度予算編成について
佐々木市長の答弁
2 新年度予算編成について
仙波憲一議員の質問(11)
2 新年度予算編成について
3 ものづくり人材育成のための研修施設整備について
佐々木市長の答弁
3 ものづくり人材育成のための研修施設整備について
仙波憲一議員の質問(12)
3 ものづくり人材育成のための研修施設整備について
佐々木経済部長の答弁
3 ものづくり人材育成のための研修施設整備について
仙波憲一議員の質問(13)
3 ものづくり人材育成のための研修施設整備について
佐々木経済部長の答弁
3 ものづくり人材育成のための研修施設整備について
仙波憲一議員の質問(14)
3 ものづくり人材育成のための研修施設整備について
佐々木経済部長の答弁
3 ものづくり人材育成のための研修施設整備について
仙波憲一議員の質問(15)
3 ものづくり人材育成のための研修施設整備について
休憩(午後 2時09分)
再開(午後 2時18分)
大石豪議員の質問(1)
1 公園の緑化について
井原建設部長の答弁
1 公園の緑化について
大石豪議員の質問(2)
1 公園の緑化について
阿部教育長の答弁
1 公園の緑化について
神野福祉部長の答弁
1 公園の緑化について
大石豪議員の質問(3)
1 公園の緑化について
2 廃油の利活用について
(1) 有価物
阿部教育長の答弁
2 廃油の利活用について
(1) 有価物
加藤環境部長の答弁
2 廃油の利活用について
(1) 有価物
大石豪議員の質問(4)
2 廃油の利活用について
加藤環境部長の答弁
2 廃油の利活用について
大石豪議員の質問(5)
2 廃油の利活用について
3 バイオディーゼル燃料について
(1) クリーンディーゼル車
ア 公用車
イ コミュニティバス
佐々木市長の答弁
3 バイオディーゼル燃料について
(1) クリーンディーゼル車
イ コミュニティバス
渡邊総務部長の答弁
3 バイオディーゼル燃料について
(1) クリーンディーゼル車
ア 公用車
佐々木経済部長の答弁
3 バイオディーゼル燃料について
(1) クリーンディーゼル車
イ コミュニティバス
大石豪議員の質問(6)
3 バイオディーゼル燃料について
散会(午後 2時56分)
本文
平成20年12月10日 (水曜日)
議事日程 第3号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
出席議員(28名)
1番 神 野 敬 二 2番 西 原 司
3番 永 易 英 寿 4番 古 川 拓 哉
5番 伊 藤 謙 司 6番 西 本 勉
7番 高須賀 順 子 8番 岩 本 和 強
9番 大 石 豪 10番 大 條 雅 久
11番 藤 原 雅 彦 12番 真 鍋 光
13番 藤 田 豊 治 14番 高 橋 一 郎
15番 藤 田 幸 正 16番 伊 藤 優 子
17番 藤 田 統 惟 18番 岡 崎 溥
19番 伊 藤 初 美 20番 石 川 尚 志
21番 村 上 悦 夫 22番 佐々木 文 義
23番 真 木 増次郎 24番 仙 波 憲 一
25番 白 籏 愛 一 26番 近 藤 司
27番 加 藤 喜三男 28番 山 本 健十郎
――――――――――――――――――――――
欠席議員
な し
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市長 佐々木 龍
副市長 石 川 勝 行
収入役 田 村 浩 志
企画部長 高 橋 俊 夫
総務部長 渡 邊 哲 郎
福祉部長 神 野 師 算
市民部長 前 垣 芳 郎
環境部長 加 藤 哲
経済部長 佐々木 一 英
建設部長 井 原 敏 克
消防長 横 井 清 輝
水道局長 近 藤 日左臣
教育長 阿 部 義 澄
教育委員会事務局長 池 内 貞 二
監査委員 神 野 哲 男
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者
事務局長 神 野 盛 雄
議事課長 鴻 上 浩 宣
議事課副課長 青 木 隆 明
議事課副課長 飯 尾 誠 二
議事課議事係長 阿 部 広 昭
議事課主任 大 田 理恵子
議事課主任 秦 正 道
議事課主事 高 本 大 介
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(藤田統惟) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第3号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(藤田統惟) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において伊藤初美議員及び石川尚志議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 一般質問
○議長(藤田統惟) 次に、日程第2、昨日に引き続き一般質問を行います。
順次質問を許します。まず、神野敬二議員。
○1番(神野敬二)(登壇) おはようございます。
協働ネット21の神野敬二です。
通告に従い、質問をさせていただきます。
さきの9月議会におきまして、地球温暖化とかかわりのある第1次産業につきまして、気象による影響が大きいだけに、農業政策推進会議に参加する皆さんの熱い議論を通してつくられた本市農業の骨太の方針について、中間報告書に基づいて、本市における今後の考え方について質問させていただきました。これに対して、市長から直接御答弁をいただいたわけですが、その答弁によりますと、中間報告書に基づく政策提言書は、最終的に10月末ごろには示されるということでしたが、10月24日の最終的な農業政策推進会議で、この日は傍聴に参加できなかったので、後で話を聞きますと、政策提言書を空論にしない方策について、かなり熱心に協議されたそうですが、最終的な提言書がまとめられたのでしょうか。世界的な食料危機が心配される中で、産地の偽装や事故米混入など、食をめぐる問題が後を絶たないだけに、地産地消による自給率の向上に真剣に取り組まなければならないと考えております。米の消費拡大を図るためにも、今がチャンスではないかと思っております。今回、農業政策推進会議から提出された政策提言書を新居浜市の農政にどのように反映されていくか、お伺いします。
また、本市は、平成21年度からの政策の重点化を打ち出し、環境問題、少子化問題、産業振興など全庁的な視点での討論を全職員に呼びかけて取り組もうとしております。縦割り行政の中での思い切った政策提言だけに、このような視点での取り組みが、全職員に定着するまでには、かなりの時間と努力が求められると思います。しかし、地方のことは地方でという地方分権が進められているときだけに、目先の議論だけではなく、長期展望を踏まえた政策議論が、職員みずからの意識改革とあわせて重要な取り組みになってくると思います。そういう意味では、先見性を持った農業政策推進会議の取り組みでまとめられた骨太の中間報告書は、第1次産業だけでなく、新居浜市のすべての施策の政策議論に共有する内容が含まれていると思いますので、この中間報告書並びに最終的な提言書をモデルに、全職員で使命感を持った政策議論ができるよう、市長が全職員に発信してはと思いますが、お考えをお聞かせください。
なお、中間報告書に基づく政策提言書が生かされるかどうかの正念場はこれからだと思っております。今回は時間がありませんので、政策提言書の内容についての議論は次回に行いたいと思います。
次に、有害鳥獣駆除についてお伺いします。
ことしの狩猟は、11月15日をもって解禁になりました。本市も特定猟具使用禁止区域、休猟区でもイノシシの狩猟ができ、また全国的に取り組みが高まっています。そして、平成20年2月に施行された国の鳥獣被害防止特措法では、国が定めた指針に沿って被害防止計画を立てる、作物被害を減らすため、従来の規制を緩和して鳥獣捕獲を推進するとあります。被害は、毎年米の収穫前から多発します。そして、中山間部の農家で一度稲のとれない被害が出たところは、耕作放棄地になっているように見えます。地球温暖化が進み、繁殖力の高いイノシシは、生後1年半で性成熟し、子供を一度に四、五匹産む。一方、わなや鉄砲で捕獲できるのはごく一部であり、とても生息数を減らすまでにはいかないのが現状であります。また、本市も郷山や河北山は、過去数回山火事で焼け、防火帯にはウバメガシ、ヤマモモ、コナラ、クヌギが植えられ、たくさんの実をつけています。そして、人が山に入らなくなった。多様な植生が回復し、えさとなる木の実、小動物、カエル、ミミズ、セミ、蛇など、植物の根っこなどえさが豊富にあり、イノシシにとって格好のえさ場になっています。そして、9月に入ると、稲の乳熟期に味を覚え、実が入ると網をやぶり稲を食べる。そして田んぼの中でふん尿をすれば、臭くて収穫できないのが現状であります。
そこで、質問をします。
イノシシの被害を防止するために、新居浜市有害鳥獣駆除実施隊を編成し、銃器やわななどにより、捕獲し、また被害地には捕獲さくや箱わなを設置し、国が定める被害防止計画を進める計画があるのか、お尋ねします。そして、本市の農林被害と被害対策費の割合は幾らになっているのか、お伺いします。
また、わな猟には、箱わなと囲いわながあります。囲いわなには免許が要りませんが、農林家に限ります。現在、イノシシにおいて結果対応になっていますが、農山林を荒らして対応するのではなく、予防を兼ねて囲いわなの駆除をすればと思います。部落や農家の少人数で駆除をして実績を上げている人がたくさんいます。これも狩猟期間中であり、年じゅうできるわけではないのですが、駆除の許可をもらえばできます。今まで被害が出れば、農協、市役所にお願いして、猟友会で駆除をしていましたが、今は農林家みずからが駆除する時代であると思います。財政上の措置で国及び都道府県は、市町村が行う被害防止計画に基づく被害防止施策が円滑に実施されるよう、必要な財政上の措置を講ずるものとあります。イノシシから農作物や農地、山林を守るために、設置する網、電気、トタン板の侵入防止さく、または箱わな、囲いわなの補助が出るのか、お尋ねします。
そして、本市におけるイノシシ、猿、シカの農林被害の実態、被害にかかわる鳥獣の生息数並びに生息環境の把握はなされていると思いますが、どのような対策を考えているのか、お尋ねします。
そして、猿の駆除はどのように進んでいるのか、シカの食害についてどのような対策を考えているのかをお尋ねします。
そして、狩猟免許取得者は50歳以上が全体の85%を占めています。高齢化が進んでいます。本市においても、人材の育成はなされているのか、お伺いします。
そして、河北山の広い範囲が、銃禁止区域になっています。その経過をお聞かせください。
そして、銃禁地区で地元の方から駆除の依頼があり、わなをかけ、捕獲した場合、銃によるとめ刺しはできるのかもお伺いします。
今、滝の宮公園で、親子連れのイノシシを見た、遊具のところを通り過ぎた、鳥小屋や芝のところを田畑のようにすいている。公園内に小さな啓発の看板を見かけるが、公園の入り口や駐車場に大きな看板を設置し啓発してはいかがでしょうか。また、箱わなを設置するか、銃禁地区ではあるが、駆除として年2回ぐらい現状確認し、日時を決め、銃による駆除を実施し、公園周辺に住んでいる地のイノシシの捕獲をしてはどうでしょうか。今、本猟期中で、銃やわなで傷ついて手負いになる、また、小さなイノシシを捕まえるようなことがあれば人間に向かってきます。事故が起きる可能性もあります。市の考えをお聞かせください。答弁よろしくお願いします。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) おはようございます。
神野議員さんの御質問にお答えします。
農業政策のうち、中間報告書並びに最終的な提言書をモデルに、全職員で使命感を持った政策議論ができるよう、市長が全職員に発信してはどうかということについてでございます。
御案内のとおり、平成21年度から政策の重点化を行い、全庁的に取り組むため、環境政策、少子化対策、産業振興政策、この3つの政策について本年8月に職員からの事業企画提案を募集いたしました。その結果、職員が知恵を出し合い、部局を横断した80事業もの提案がなされ、職員の高い意欲を改めて認識した次第でございます。また、昨年には、職員とのミーティングで提案された意見の中で、特に重要な市政課題である建設発生土・しゅんせつ土処理、食育、医療・救急体制、そして公共施設維持管理について庁内職員によるプロジェクトチームでの調査研究等を行いましたが、その成果の一つとして、本年10月の救急医療シンポジウムの開催、水面貯木場を埋め立てる臨海工業用地造成事業の着手などにつながったものと考えております。このように、テーマを決めて、全職員の政策提言を求めてきたところでございまして、農政についても、産業振興策として、地産地消の推進などの事業も提案されております。神野議員さんの御提言のありましたように、今回の農業政策推進会議での成果を今後の政策に生かせるよう、活発な政策議論ができる体制づくりを推進してまいりたいと考えております。
以上、申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(藤田統惟) 補足答弁を求めます。佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 農業政策についてほか1点補足を申し上げます。
昨年12月に組織いたしました新居浜市農業政策推進会議は、約1年間をかけ11回の会議を実施し提言が取りまとめられたところでございます。提言は、本市農業の実態を分析し、課題を抽出、課題解消に向けた目標を設定した上で、目標達成のための具体策を提言するという体系立ったものであり、後継者不足、耕作放棄地の増加、資材の高騰など、農業経営が困難な状況にある本市農業を、市民と行政が協働しながら再生していくビジョンだと認識いたしております。
なお、提言に対する施策として、平成21年度に地産地消をさらに推進し、地元産農産物消費拡大の取り組みを強化するとともに、学校給食の地元農林産物使用率向上、耕作放棄地の解消対策についても、本市の農業の特性に合った新たな仕組みづくりも検討してまいります。今後におきましても、提言された具体策を事業効果、市民ニーズなどを考慮しながら、農業再生に向け、農家、JA新居浜市、市民、行政などが一体となって推進してまいります。
次に、有害鳥獣駆除についてでございます。
鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止のための特別措置に関する法律第4条第1項に基づく被害防止計画のお尋ねでございますが、現在のところ、特別措置法が本年2月に施行されたばかりであることから、計画は策定しておりませんが、イノシシ等による有害鳥獣の被害が広域的に拡大し、常態化していることから、今後、県及び関係機関と協議をし、農林業被害を防止する受け皿づくりの一環として、計画策定に向け取り組んでいきたいと考えております。
また、農林被害と被害の対策費についてでございます。
被害額につきましては、平成19年度が約32万1,000円、対策費は24万円で、被害額に対しての割合は約75%でございます。平成20年度につきましては、11月末現在の数字でございますが、被害額は約25万円、対策費は48万円の予算となっておりまして、割合は約192%でございます。しかしながら、実被害額につきましては、この金額を大きく上回っているものと認識をいたしております。
次に、被害防止計画を策定した場合、イノシシから被害を防止するための防止さく等の設置の費用について、国、県から補助金が出るかとのお尋ねでございますが、鳥獣被害防止特措法第8条に、「国及び都道府県は、市町村が行う被害防止計画に基づく被害防止施策が円滑に実施されるよう、地方交付税制度の拡充その他の必要な財政上の措置を講ずるものとする。」と規定されており、被害防止施策に係る費用の一部の財源補てんがあると認識をいたしております。
また、農林被害の対策についてのお尋ねでございますが、本市では、平成16年度から愛媛県有害鳥獣捕獲事業の補助制度を活用して、県補助金12万円、市が12万円を継ぎ足し24万円を24頭のイノシシの駆除について報償費として駆除を実施した猟友会に支給いたしております。本年度からは、被害対策を強化する必要性から、市単独で24万円を、頭数として24頭追加し、計48頭のイノシシの駆除に対して猟友会に48万円を限度に支給いたすことといたしております。
猿につきましては、現在のところ、銃器による駆除を実施していますが、平成18年度3頭、平成19年度5頭、本年度は11月末現在で2頭駆除の報告を受けておりますが、猿の駆除は非常に困難であり、期待した成果が上がっていないのが現状でございます。
イノシシの食害対策でございます。別子山地域の住友林業の社有林等で食害被害が出ており、シカ侵入防止のための防護ネットや新植時に植栽木を覆う防護チューブ等で被害防止をしていると伺っております。
次に、高齢化が進んでいる狩猟免許取得者の人材育成のお尋ねの件でございます。
本市といたしましては、狩猟免許の取得に関しましては、現状では特段に優遇策等を講じておりません。
また、河北山の猟銃禁止区域の経緯についてでございますが、平成4年3月30日付で、狩猟期間中の猟銃による事故を未然に防止するため、滝の宮ゴルフ場及びテレビ塔周辺を区域とした猟銃禁止区域の指定申請が周辺関係諸団体から市に提出され、本市としても、ゴルフ場の開発、滝の宮公園からテレビ塔に至る道路を利用した散策、植林地等の保育作業などで、四季を問わず不特定多数の市民が利用しておりますことから、愛媛県に鳥獣及び狩猟に関する法律第10条に規定される猟銃禁止区域に設定の要望を平成4年5月15日付で愛媛県知事に進達し、この要望が認められ、平成4年11月1日から、銃による狩猟が禁止になっております。
銃禁地区での銃によるとめ刺しにつきましては、御案内のとおり、銃禁地区を区域として、有害鳥獣駆除の目的で銃器による捕獲、わなによる捕獲をあわせて許可を受けた場合には、銃による捕獲が禁止された地区内でも、銃による捕獲の許可を受けていることから、わなにかかったイノシシを銃によるとめ刺しが可能でございます。
また、滝の宮公園内におけるイノシシの注意看板につきましては、現在、公園内に4カ所設置いたしております。公園利用者へ一層の注意を喚起するため、御指摘のとおり、大き目の注意看板を設置場所を検討の上、新たに設置する予定といたしております。
また、箱わなを設置するか、銃禁地区ではあるが、駆除として年2回ぐらい現状を確認し、日時を決め、銃による駆除を実施してはとのお尋ねでございますが、本年も河北山の特定猟具使用禁止区域を含んだ有害鳥獣の駆除申請は、本年の実績では、申請期間が平成20年6月21日から平成20年8月18日まで、平成20年8月23日から平成20年10月21日までの2件があり、申請どおり、猟友会に許可書を交付し、イノシシを15頭、当地域で駆除をいたしております。今後におきましても、猟友会から駆除許可申請が提出されれば、速やかに調査をいたしまして、許可事務を円滑に実施し、被害防止に努めてまいりたいと考えております。
以上で補足を終わります。
失礼いたしました。先ほど答弁の中で、「シカ」の食害対策と言うべきところを、「イノシシ」の食害対策と申し上げました。訂正しておわび申し上げます。
○議長(藤田統惟) 再質問はありませんか。神野敬二議員。
○1番(神野敬二)(登壇) 滝の宮で事故が起きた場合、市はどのように考えておられるんですか。
それともう一点、市長は現場主義だと聞いておりますので、一度耕作放棄地を見ていただけたらと思います。どうでしょうか。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 耕作放棄地は、たくさんございますので、歩いているときに見たりというようなこともございますし、意識を持って特にというところがあれば担当課とも相談して見たり、見るだけでなくて話も聞いてみたいというふうに思います。
○議長(藤田統惟) 佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 滝の宮の事故についてのお尋ねでございますが、施設管理担当課とも相談いたしまして、速やかに対応できるような措置をとってまいりたいと、このように思っています。
○議長(藤田統惟) 再質問はありませんか。(1番神野敬二「ないです」と呼ぶ)
古川拓哉議員。
○4番(古川拓哉)(登壇) おはようございます。
自民クラブ古川拓哉です。
議長の許可を得ましたので、私の一般質問を行います。
本日、12月10日は、世界人権宣言が国連総会で採択された日です。そして、採択後、60年を迎える中、全世界の注目を浴びたアメリカ合衆国大統領選挙が、期待どおり、オバマ氏の勝利に終わりました。なぜ期待どおりなのか、私の考えるところでは、グローバルな視点に立つとき、21世紀はまさに人権確立の世紀であると言っても過言ではなく、世界を動かす中枢であり、国連運営の主導権を掌握しているとも言えるアメリカ合衆国の選択に全世界が注目するとともに、期待をしていたからです。私が申し上げるまでもなく、アメリカは、かつてイギリスの支配のもと、1776年に独立宣言を行い、また、1863年にはリンカーン大統領による奴隷解放宣言が行われた国として、民主主義確立に歴史的な役割を果たした国です。しかしながら、その国においても、人種差別が根強く残り、白人優位の思想と現実があり、さらには、有色人種である日本人もまた人種差別の対象でした。黒人の父親を持つオバマ氏は、黒人解放運動の指導者であり、1968年に凶弾に倒れたキング牧師を人生の師と仰ぎ、キング牧師が残した言葉を大統領選の演説の中で訴え、多くのアメリカ国民から共鳴と支持を得たことは、全世界の人々が認めるところです。まさに、人間の尊厳確立を目指した21世紀の快挙であると考えます。あわせて、オバマ氏の訴えたものは変革です。変革へのチャレンジ、現状を打開したいアメリカ国民の強い期待が、アフリカ系という人種の壁を打ち破り、オバマ氏が大統領になることを選択したと私は考えます。
3期目を迎える佐々木市政は、かつてない激戦を制して誕生しました。まずは議会人の一人としてお祝いを申し上げます。新居浜市民は、変革ではなく、継承を求めたという審判に対し、三度市政を担当される佐々木市長の所信を改めてお尋ねいたします。
それでは、通告に従いまして、質問を始めたいと思います。
地方分権改革についてお伺いをいたします。
歴史的に見て、あの人類史上最悪の戦争となった第二次世界大戦により、荒廃した国土、失意の中にいる国民をどのようにして復興の息吹とともに立て直し、立ち上がっていくのかが、戦後政治の最大の命題でした。戦後、吉田首相を初め、幾多の首相が、時の行政府の最高責任者として、また、多くの先人が復興の礎として、その使命と役割を果たし、世界的にも平和で、経済的にも豊かな理想的国家を形成してきました。荒れ果てた大地から、世界に冠たる大国になり得た先人の血のにじむような御労苦について心より敬意を表すものです。そのような中で、国民一人一人があまねく行政サービスを享受できるよう、全国津々浦々まで画一的な社会基盤を整備するためにつくられたものが、現在の中央集権的な統治システムです。しかしながら、戦後50年が過ぎ、時代の流れの中で国民から求められるものも多様化し、かつ変化に対応するためのスピードも必要とされる現代において、これまでの中央集権的な統治システムそのものが、制度疲労を起こしているのが現状です。さらには、国の財政運営が不安定なものとなり、国家財政そのものが危機的状況をつくり出していることは言うまでもなく、これまでのような中央集権的な国家運営が、財政事情からも維持できなくなったことが、地方分権改革の背景としてあるのではないかと考えます。その地方分権改革の流れの中で最初に取り組まれたものが、機関委任事務制度の廃止であり、その後、税源移譲と国庫負担金削減、地方交付税交付金の見直しをセットにした三位一体の改革が行われました。しかしながら、国から地方へと権限と財源を移譲するという基本理念のもとに始まったはずの改革が、地方が本当に求めているものの移譲はほとんど行われず、むしろ国の財政事情を好転させる手段としての改革となったのではないでしょうか。結局3兆円の税源が移譲されたにもかかわらず、それを上回る4兆7,000億円の補助金等がカット、さらに交付税が5兆1,000億円も削減されたことで、地方の財政は極めて厳しいものとなりました。いわゆる地財ショックは、新居浜市においてもその影響は大なるもので、その実態は、市民に明らかにされるべきものであると考えます。地方分権改革は、時代の要請でもあり、新居浜市においても、行財政改革によって、組織のスリム化、職員削減を進められてきました。その中で、国からの権限移譲や住民ニーズの多様化、高度化等、行政事務が拡大の一途をたどる一方で、予算は三位一体の改革等で削減されています。そのような困難な状況を乗り越えるために行われたのが、大きくは平成の大合併とされ、個別には議員定数の削減や職員の削減、公共事業の見直しです。実態として、仕事がふえるがお金はないという状況が生まれている中で、今後新居浜市の生き残る道を見つけるのは、容易ではないと考えます。
そこで、佐々木市長にお伺いいたします。
多くの自治体を財源不足に陥れた三位一体の改革と関連する地方分権改革の推進を、地方自治をあずかる市長としてどのように評価するのか。国庫負担金改革、税源移譲、地方交付税改革により、新居浜市の財政はどのような影響を受け、平成20年度予算編成での対応をどのようにしたのか、また、平成21年度予算編成の対応はどのようにしようとしているのか。地方交付税の減額に伴う一般財源率の低下に関して、県都である松山市では、健全な財政運営へのガイドラインを設けているが、新居浜市としては、どのような対応をしているのか。中長期財政計画に与える影響はどうか、残すところ2年となっている第四次長期総合計画において、最も影響を受ける部門はどこか。結果として、地方分権改革を受けての行財政改革は、どのように進められ、その成果はどのようにあらわれているのか。新居浜市の健全な財政運営において、今後どのようなことを重点として考えているのか。以上6点についてお伺いをいたします。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 古川議員さんの御質問にお答えします。
地方分権改革について、まず多くの自治体の財政を圧迫することになった三位一体の改革と関連する地方分権改革の推進についてどう評価するかということについてでございます。
地方分権改革の推進の目標は、中央集権型のシステムを転換し、地域住民の暮らしを支える地方自治体の役割をより拡充することを通じて、住民が安全に安心して暮らせる豊かな社会、地域の個性を生かした多様性と創造性にあふれた社会を実現することにあります。しかし、平成16年度からの三位一体改革では、3兆円の所得税から住民税への税源移譲を実現したものの、国庫補助負担金改革については、地方の自由度が高まる内容には至っておらず、多くの課題も残されております。また、三位一体の改革に際し、地方分権改革の趣旨とは無関係に、全国で5兆1,000億円の交付税が削減されたことにより、多くの地方自治体では、地域活性化のための独自施策を断念せざるを得ないばかりか、もはや歳出削減努力だけでは住民の暮らしを支えることさえ困難な状況にもなってきています。今後、分権改革を実効あるものとするためには、地方交付税の復元、増額と地方への税源移譲を含めた財政構造の改革や二重行政を解消するための国の組織の見直しなどは欠くことができないものであり、これらを強力に推進していくことが必要と考えております。
次に、健全な財政運営について、今後どのようなことを重点として考えているかについてでございます。
三位一体の改革に伴う厳しい財政状況の中にあって、限られた財源の中で、市民の皆様が満足する行政サービスをいかに提供するか、その上で財政の健全性をいかに維持していくかということが肝要でございます。そのために、選択と集中による事業の重点化を進化させるとともに、義務的経費の抑制に留意した予算の編成及び執行を行うこと、また、大規模事業を実施する際のより有利な財源確保など、経済状況や地方財政計画なども勘案しながらの財政運営に努めなければならないものと考えております。日本経済が景気後退局面に入ったとされる中、本市におきましても、昨年度は史上最高の税収となりました法人市民税も減少が見込まれており、さらに、財源確保が厳しくなることが想定されますことから、今後も現在の健全性を維持できるよう、各種財政指標に留意した中長期的な収支見通しの中での効果効率的な行財政運営に努めるとともに、新たな財源確保策への取り組みの強化など、歳入歳出両面での改革を続けてまいります。
以上、申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(藤田統惟) 高橋企画部長。
○企画部長(高橋俊夫)(登壇) 地方分権改革についてお答えいたします。
まず、三位一体の改革によって、新居浜市の財政はどのような影響を受け、平成20年度当初予算編成での対応、また平成21年度当初予算編成での対応をどのようにしたかということでございます。
三位一体の改革による新居浜市への影響額は、一般財源ベースで、平成16年度が11億円、平成17年度以降は8億円程度と試算いたしております。これらの財源不足に対応するために、平成17年度予算編成におきまして、平成15年度から取り組んでおりました5%の行政経営改革を加速させるため、予算要求におけるシーリングの強化により、さらなる事業の選択と重点化を進めるとともに、人件費を初めとする義務的経費についても見直しを行ったところでございます。三位一体の改革に伴う一般財源総額の減少は、その後も継続されたままでありますことから、その後の予算編成におきましても、10カ年財政計画等に基づく中長期的な視点に立った予算編成を基本といたしております。
次に、財政の健全化ガイドラインについてでございます。
松山市の健全化ガイドラインは、平成15年度までの計画として平成11年度に策定されたもので、現在、見直し作業中とのことでございます。財政健全化に向けての数値目標の設定や義務的経費を含めた経常経費の伸び率の抑制及び市債の抑制についての基準等を設けたもので、当市におきましても、財政運営の基本といたしまして、毎年度の決算や予算編成などにおいて留意して取り組んでいる内容でございます。さらに、今年度から、地方財政健全化法の制定によりまして、新たな財政指標が示されたことから、これらの新指標についても留意した財政運営をしているところでございます。
次に、三位一体の改革による一般財源収入の減少が中長期財政計画に与える影響と長期総合計画において影響を受ける部門についてでございます。
10カ年財政計画は、長期総合計画に掲げた政策目標を確実に達成するために、長期的な視点での政策立案を担保するための確かな財源の裏づけとなるものであり、三位一体の改革などによる財政負担の増加によって、10カ年実施計画の見直しは必要になりましたが、この財政負担の増加を補うため、平成15年度から実施していた5%の行政経営改革の加速戦略に取り組み、限られた財源の中で最大の事業効果が確保できるよう、事業の重点化や事務事業の内容の見直しに取り組んだものでございまして、長期総合計画にそごを来すことのない実施計画となっていると考えております。
次に、地方分権改革を受けての行財政改革はどのように進められ、その成果はどうかということについてでございます。
三位一体の改革などによる財政負担の増加に対応するための取り組みといたしましては、5%の行政経営改革のほか、定員適正化計画の確実な実施や民間委託、民間移管の推進、新たな歳入確保策としての広告事業への取り組みなどを行ってまいりました。これらの具体的な効果といたしまして、10カ年財政計画における財源不足につきましては、計画期間で100億円以上の大幅な圧縮となり、市財政の一定の回復が達成できたと考えております。
○議長(藤田統惟) 古川拓哉議員。
○4番(古川拓哉)(登壇) 先ほどの市長の御答弁の中に、二重行政という言葉が出てきたんですが、先般、政府の地方分権改革推進委員会の丹羽宇一郎委員長報告の中で、麻生太郎首相から、本年12月8日の第2次勧告に向け、国と県の二重行政の廃止を指示、勧告について、私が受け取り、年内に判断すると国の出先機関の改革を加速される考えを示されました。しかしながら、第1次勧告においては、国の出先機関が所轄する408件の事務や権限について、廃止や地方自治体への移譲等の見直し案が取りまとめられたにもかかわらず、各省庁の見解としては、地方に移譲するとしたのはごく一部であり、引き続き出先機関に残すべきとし、事実上のゼロ回答となっていました。中央省庁の組織を維持するための防衛、既得権益に対する固執が見え隠れするわけですが、消極的姿勢であることは否めません。先日も国の出先機関の統廃合に伴う職員3万5,000人削減等を盛り込んだ第2次勧告が首相に提出されましたが、今後いかにして各省庁より権限を移譲させるかが焦点となるのではないかと考えます。国政が足踏みして、国会の空白状態が続いている中だからこそ、地方の実情を県なり全国市長会を通じてしっかりと要望していかなければならないと思います。
そこで、お伺いをいたします。
佐々木市長におかれましては、地方分権改革において、国と地方が果たすべき役割をどのようにとらえているのか、また、仕事がふえるがお金はないという状況の中で、新居浜市においては、新たな荷物を背負っていく余力があるのか、さらには、混迷を来している国政に対して、どのように思い、また具体的な働きかけをしようとしているのかをお尋ねいたします。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 再質問にお答えします。
地方分権改革の目標というのは、中央集権型システムの転換ということであり、国、県、市というよりは市、県、国と、地方がやれることは地方がすべて行い、市がやれないことは県がやり、県がやれないことは国がやるという補完性の原則という言葉がありますが、そういう考え方に立っていくべきだろうというふうに思います。そのためには、権限と財源と人間、3ゲンと言いますけど、これが必要であるということであり、権限移譲、財源移譲、そして人、それがセットで移譲してこなければならない。しかし、その場合には、具体的には100%の移譲でなく、1割程度の削減はいたし方ないだろうと。その削減された中で権限がふえていくということで、その分を補っていくべきだというふうに考えております。余力があるのかということで言えば、現在の県内、四国内の状況で言えば、新居浜市に余力がなければ、ほかの自治体にはもっと余力がないんではないかというふうには思います。ただこれから住民要望の多い中で、どうしてもかなり抑制的にならざるを得ないというふうには思っております。そこが行政運営の中で市民要望との乖離を来す場合もある。しかし、そこを踏ん張らなければ長期的な財政運営は行えないということが覚悟として要るというふうに思います。国政に対しては、一日も早く総選挙を行って、国民に真意を問うていただきたいというふうに思っております。
○議長(藤田統惟) 古川拓哉議員。
○4番(古川拓哉)(登壇) ありがとうございました。
佐々木市長におかれましては、今後も加速度を増す地方分権改革に対応することのできる新居浜市のまちづくりをどうぞよろしくお願いいたします。
続きまして、行政改革におけるワンストップサービスの導入に関してお伺いいたします。
私の平成19年12月の一般質問においても、さらには多くの議員が質問しているワンストップサービス実施に向けた進捗状況とそれにかかわる開庁時間の延長とフロアマネジャーに関して再度お尋ねします。
改めて申し上げるまでもなく、ワンストップサービスとは、市民にとって最も身近な窓口サービスの向上を目指すものであり、総合窓口サービスとして、市民が複数の課を訪ね歩くことを避ける手だてとして大変有効なものです。また、毎週木曜日の開庁時間延長については、まだまだ市民に浸透はしていないものの、時代の流れの中で求められているものであり、フロアマネジャーに関しても、利用者の利便性や業務の効率化を図る上で、状況を見ながら取りかからなければならないものであると認識しています。先般の私の質問に対して、石川副市長から、「窓口事務担当課の職員を中心とした新居浜市ワンストップサービス推進委員会を設置し、実務者レベルで必要な事項を検討、協議している。また、実施時期については、新居浜市行政改革大綱2007に平成20年度中に実施とあることから、推進委員会でもそれを実施時期の目標として検討を進めています。」との御答弁をいただきました。
そこで、ワンストップサービス実施についての進捗状況並びに平成20年度中に実施できるのかどうか、開庁時間延長の現状とさらにこれを拡大していく考えがあるのかどうか、さらに、フロアマネジャーについての検討状況をお伺いいたします。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。石川副市長。
○副市長(石川勝行)(登壇) 行政改革についてお答えいたします。
まず、ワンストップサービスの取り組み状況についてでございます。
先ほど古川議員のほうからもお話がありましたように、ワンストップサービス推進委員会を昨年設置いたしまして、ことし3月に委員会のほうから報告をいただきました。その報告に基づきまして、実施に向けて具体的に再度検討を行いましたところ、対象業務が各部局にまたがることから、市民部だけでの対応がなかなか困難であると、そういうふうな判断をいたしまして、本年10月、関係各課の課長級職員を中心としたワンストップサービスプロジェクト会議を設置し、本市における最適なワンストップサービスの導入推進を図るため、必要な事項を検討、協議いたしております。現在、プロジェクト会議のもとに、実務者レベルのワーキングチームを編成し、庁内関係各課協力のもと、対象業務を選定するために必要な現状分析シートや業務フローなどの基礎資料を作成しているところでございます。
ワンストップサービスの実施時期でございますが、ワンストップサービス実施に係る検討結果報告書を踏まえ、実施可能な範囲から段階的に取り組みを進めることとしており、簡易な受け付け業務など、限られた範囲でのサービス、窓口業務改善につきましては、平成20年度中に開始したいと考えております。
なお、本格的な実施につきましては、窓口設備の改修、人材育成、組織機構改革などのさまざまな課題もございますことから、引き続きプロジェクト会議において検討、協議を行い、適用業務の拡大に向けて努力してまいりたいと考えております。
次に、開庁時間延長の現状と今後の拡大に向けての取り組みについてでございます。
市役所の窓口時間延長によります市民の皆様への窓口サービスにつきましては、平成19年4月から、市民課の窓口を毎週木曜日に1時間延長して、執務時間内に来庁できない市民の皆様に、住民票の写しの交付、戸籍関係証明書の交付、印鑑登録と印鑑登録証明書の交付、さらには、税務関係の諸証明の交付を実施いたしております。平成19年度におきましては、年間窓口延長日数49日、年間利用者数185人、1人平均約3.8人の皆様に御利用をいただきました。本年度におきましては、11月末現在、窓口延長日数35日、利用者数164人、1日平均約4.7人となっており、利用者のほうもふえてきております。今後におきましては、市民の皆様への広報をさらに行いますとともに、市民ニーズに対応しながら、より多くの皆様に利用していただけるよう、市民サービスの向上に努めてまいります。
また、時間延長の拡大につきましては、ワンストップサービスの取り組みの中で、あわせて検討してまいりたいと考えております。
次に、ワンストップサービスにおけるフロアマネジャーの導入についてでございます。
フロアマネジャーの導入につきましては、市役所を訪れた方が、受付窓口を迷うケースや申請書等の書き方がわからないなどの不安を解消する上で大変有効な方法であると認識いたしております。このためプロジェクト会議において、他市の状況等も参考にしながら、その実現性について検討、協議をしているところでございます。今後、ワンストップサービスの取り組みの中で、フロアマネジャーの導入についてもさらに検討をしてまいりたいと考えております。
以上でございます。
○議長(藤田統惟) この際、暫時休憩いたします。
午前10時53分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時01分再開
○議長(藤田統惟) 休憩前に引き続き会議を開きます。
古川拓哉議員。
○4番(古川拓哉)(登壇) この問題に関しては、ほかの市町ができているからといって、うちでもすぐできるということではないにしても、要はやる気の問題ではないかなあというふうに思っております。市民は、こういった行政サービスを待ち望んでいるので、一刻も早い運用の開始、それを目指して今後も取り組んでいただきたい、そのように思っております。
続きまして、教育について。
学校選択制の成果と課題についてお伺いをいたします。
新居浜市では、開かれた特色ある学校づくりを掲げ、平成16年度より、中学校進学時に保護者や児童生徒が入学を希望する中学校を複数校より選択できる学校選択制が導入されました。文部科学省の調査によると、学校選択制は、平成18年度時点で、全国の約1割の自治体で導入されています。しかし、制度導入から数年を経て、多くの自治体が制度廃止や制度見直しを考え始めているようです。平成16年度に市内全小中学校で学校選択制を導入した群馬県前橋市では、平成22年度入学者を最後に原則廃止することとなりました。前橋市教育委員会の学校選択制見直しの基本方針によれば、学校選択制の成果もさることながら、課題として以下の問題点が指摘されています。1、地域自治会、子供育成会等居住地域との関係の希薄化、2、登下校の安全面確保の困難化、3、生徒数の偏りの発生、4、学校選択制度導入の目的から外れた状況の存在、5、その他として、受け入れ枠を超えた抽せん者への配慮や市内転居の場合の取り扱い等についてです。
新居浜市の中学校選択制の状況を、制度導入後の6年間について見ますと、同制度利用者は増加傾向にありますが、比例して、新入学生徒数と希望校の関係に偏りができていることがわかります。特に、本年度に関しては、小学校からの入学予定者に対して、2割近く生徒が減った学校もあれば、逆に定員を超える希望者が集まり、抽せんをした学校もあります。このことは、適正規模、適正配置の実施上からも問題があり、事実として教科担任制があるにもかかわらず、教員定数と学校経営上の理由で、主要な5科目以外の先生が足りず、英語の先生が技術家庭科を教えるといった教員確保に関する人事について無理が生じています。当然、学校の規模が大きければ、教員が減るという大きなダメージにも耐え得る体力があるのでしょうが、小規模校にはそれほどの余裕はありません。このような学校規模の縮小が繰り返されると、最終的には学校統廃合にたどり着き、地域から学校がなくなることもあり得るのではないかというふうに懸念します。義務教育は、憲法の精神にのっとり、機会の均等と公正さが求められますが、学校選択制は、学校間の格差と不平等な教育機会を生むことにつながるおそれがあります。前橋市教育委員会の学校選択制見直しの基本方針の制度見直しの基本的な考え方には、以下のように記述されています。「学校選択制については、前述のように成果を得た一方、様々な課題も生じている。なお、子どもたちは地域によって育まれ、各学校の教育風土(校風)も地域との連携の中から醸し出され、引き継がれてきたものである。子どもたち、学校にとって、地域は大切な役割を果たし、今後も地域の果たす役割は大きく、地域の教育力を高めることは現代社会の大きな要請でもある。そこで、平成22年度入学者をもって学校選択制は廃止することとする。」以下は割愛させていただきますが、ここで述べられている考え方こそが、本来の学校、家庭、地域が一体となる学校づくりであり、地域を生かすこと、地域の特色を学校づくりに反映させることこそが、開かれた特色ある学校づくりなのではないでしょうか。私もその思いに共感を得、賛同する者の一人であり、本市においても、教育委員会からよほどの救済策や見直しがない限り、廃止もやむなしと考えます。新居浜市においても、一定の成果とともに、多くの課題について見えてきたと思います。いま一度、新居浜市の子供たちのために、大きな決断をしなければならないときが来たのかもしれません。成果と課題を見詰め直し、あらゆる立場の人の意見を聞き、いたずらに結論を先送りすることなく、勇気を持って政治的決断をしなければならないと考えます。先進地での取り組み、評価、見直しによる廃止の実態をお伝えし、新居浜市の考えをお尋ねします。全国的に制度廃止や制度見直しを考える動きがある学校選択制の成果と課題について、また、制度実施後、6年が経過したが、検討委員会等の設置やアンケート等の調査を行ったことがあるのか、行っていないならば、今後行う予定があるのか、お伺いいたします。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 教育についてお答えいたします。
学校選択制の成果と課題についてでございます。
学校選択制につきましては、規制緩和のため、旧文部省から平成9年1月に通学区域制度の弾力的運用についての通知が全国の市町村教育委員会に出され、これを受けて本市におきましても、通学区域弾力化検討委員会の意見を聞き、平成16年度から、隣接校による中学校選択制を導入するとともに、小学校につきましても、児童の通学の安全等を配慮した通学区域の弾力化を平成18年度から実施しております。
学校選択制の導入による成果といたしまして、それぞれの学校が、開かれた特色ある学校づくりを目指し、生徒にとっての学校は、楽しいところ、夢を育てるところという認識のもと、学校の自主自立性を発揮し、保護者の意向、選択、評価を通じて、またそれぞれの実情に応じて、経営、創意工夫、情報発信を行い、魅力ある学校づくりに努め、学校の活性化が図られてきたものと認識しております。保護者におかれましても、学校の選択肢がふえたことにより、自分の子供にふさわしい教育のあり方を探求され、子供が通う学校に一層深い関心を持たれるようになったと考えております。また、子供自身にとっても、みずから学びたい環境を求めて選択することにより、みずから考え、学ぶ力が芽生えてきたと認識しております。
その一方で、本制度の課題といたしましては、本市に限らず、子供が居住する地域の学校以外の学校に通学することにより、学校と地域のつながりが希薄になっているのではないか、希望する学校が固定化し、学校間格差が生じているのではないか、中学生といえども、通学の安全性についても考慮する必要があるのではないか、さらには、一部の誤った風評により、選択制の目的と実態が乖離しているのではないかといった意見もございます。本市におきましても、このような課題につきましては、少なからず懸念をいたしておりますが、現在のところ、大きな問題は生じていないものと認識しております。しかしながら、古川議員さんの御指摘のとおり、全国的には学校選択制を実施している自治体の中には、本制度の導入から一定期間を経過した中で、メリットとデメリットを比較衡量し、それぞれの現状を踏まえ、その地域に応じた制度とするために、廃止を含め、制度の見直しを実施し、あるいは検討している自治体もあると伺っております。本市におきましても、導入時から一定期間を経過しましたことから、これまでの経緯や現状を踏まえ、本市の地域性や実情に一層即した制度となるよう見直しについて検討したいと考えております。
なお、これまでに本制度の見直しなどについての検討委員会の設置や選択制についてのアンケートなどによる調査は実施いたしておりません。しかし、本制度の見直しについて検討していく過程においては、広く意見を伺うことは必要と考えますことから、検討委員会等の設置やアンケートなどについても実施に向けて考えてまいります。
○議長(藤田統惟) 古川拓哉議員。
○4番(古川拓哉)(登壇) 子供たちの制度利用の理由の一つとして、例えば、クラブ活動なんかがあると思うんですが、制度を利用して、例えば強いクラブ、優秀な指導者がいるところに行った子供たちはいいとしても、残された子供、例えば、団体競技であれば、多くの人が行ってしまって、チームが成立し得ないクラブなんかも出てきているようですが、そのことに関する対応なんかは考えたことがあるんでしょうか。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 部活動等の理由で移動していった後の学校の対応ということではないかと思います。先ほど申し上げましたが、新居浜市の中での課題の中にそういう事例も出てきております。そのことも検討に含めたいと、事務局のほうへ伝えております。
○議長(藤田統惟) 古川拓哉議員。
○4番(古川拓哉)(登壇) 同じような事例になるんですが、本年度入学希望者が多数であった西中の抽せん状況についてなんですが、西中は、制度利用による受け入れ可能人数が21人であることに対して申請者が40人。そのうち兄弟姉妹が通学していることにより、抽せん対象外となった方が10人、申請辞退者が1人出たことにより、抽せん会出席者が29人となっております。その抽せんをした結果として、11人の子供が西中に入学することができたんですが、残った18人は、抽せんに外れてしまい、指定校に戻っていったわけなんですが、この18人に関しては、自分たちが希望する学校というのがあったにもかかわらず、要はくじで自分たちの進路が決められてしまったわけなんですが、そのことに関して意見とか対応、例えば地域を、その学校を誇りに思うというスタート地点においてかなり出おくれてしまうと思うんですが、そのことについてはいかがでしょうか。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 西中学校の事例が出ましたが、西中学校の昨年度の入学生徒と今年度入学した生徒数の幅の違いがあります。そのことから、希望する生徒の分が昨年度よりも減ってきたことから、ことしは抽せんということになりました。抽せんのことにつきましては、希望する生徒については最初から伝えておりますし、オーバーした場合は、どの学校においても抽せんという条件のもとにやっていますので、理解しているものと思っています。
○議長(藤田統惟) 古川拓哉議員。
○4番(古川拓哉)(登壇) 極端なことを言うようなんですが、例えば、あそこは部活動が強いからどんどん人を入れて、定員をふやせばいい、あの中学校は人気があるから、どんどん定員をふやせばいいというふうなことを進めていくと、最終的には、学校の統廃合に至るのではないかというふうにも考えております。この学校選択制度を学校統廃合に至るツールとして使っているのではないかということも懸念しているんですが、そのことについてはいかがでしょうか。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 学校選択制の本論に帰っていくような話じゃないかなと私はとらえております。子供が持っている力をどこで出すか、またそれを親としてどう支えていくか、そういう中で、中学校を選択していく。行きたいという子供の願い、また、市内には、この学校にしかできていない部活動もあります。しかし、新たに部活を起こすということはできないという事情も学校は抱えています。そういうふうなことから、この選択制を導入しました。そのことを含めまして、子供の持っている能力をどこの場で出せばいいのか、伸ばしていけばいいのか、教育委員会として応援していけばいいのか、そういう観点のもとに検討していきたいと思います。
○議長(藤田統惟) 古川拓哉議員。
○4番(古川拓哉)(登壇) ちょっと話の視点を変えまして、例えば、今教育委員会の中で、一方では地域主導型公民館のように、地域コミュニティーの再構築や地域力、地域教育力の向上を掲げています。しかしながら、その一方で学校選択制を導入することによって、地域の子供たちを、よその地域に送り出しているように感じます。私がかかわっていく中で、地域の子供たちというのは、子はかすがいという言葉が夫婦間以外にも当てはまると思うんですが、子供が学校と地域を結びつけたり、また地域の大人同士を結びつけたりする重要な役割を持っているように思いますが、教育委員会の中で、一方では地域力をアップする、一方では地域を担う子供たちを減らしていくという矛盾についてはいかがお考えでしょうか。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 教育委員会の中で矛盾があるんじゃないかというふうに言われました。地域主導型公民館も出てきましたが、不審者が今出てきております。そのことが非常に課題になっています。その不審者に対してどう対応していくかといったときには、やはり、地域の力が必要になります。しかし、それ以前に、隣の家との断絶があるから、そういう不審者も出てくる社会になってきている。すなわち、地域の中に、以前あったものがなくなってきているものもある。そういうものを呼び起こしていきたい。それをすれば、おらが学校という地域の学校ができてくると思います。そうしたら、その地域の学校を子供が選択できる。そして学校にないものを地域の人たちが応援することによって、さらに学校が盛り上がっていくというふうに思っています。そうすれば、この選択制をとらなくてもよい時代は来ると思います。しかし、今の時点で、子供が選べる、選ばなければならないという現実もあるということ、そういう中で選択制をとっています。
○議長(藤田統惟) 古川拓哉議員。
○4番(古川拓哉)(登壇) 今の御答弁は、僕はちょっとわかりにくかったんですが。そしたら、地域を支えていく子供たちを外に出すことはやむを得ないという判断に至っているんですか。例えば、地域の次代を担っていく子供たちというのは、現にいなくなっているわけですけど、そのことについてはどうお考えですか。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) ちょっと質問の意図がわからないんですが、子供が持っている個性を出せるところを今の時点で選択制として生かしている。今住んでいるところで自分の思い通りに個性が全部出せて、親が育てることができる、自分が持っているものを出せる、そういう地域であればいい。それがないから、そういう地域も育てていきたいというふうなとらえ方をしています。
○議長(藤田統惟) 古川拓哉議員。
○4番(古川拓哉)(登壇) 子供の個性を伸ばす方法というのは、いろんな方法があると思います。例えば、新居浜市の公式ホームページの中学校選択制QアンドAのコーナーによると、「選択できる学校の中に自分がしたいクラブがありません。この場合違う学校にいけるのでしょうか?」ということで、答えは、「申し訳ございませんが、選択できる学校以外には、申し込みをすることはできません」というふうに簡単に回答しているんですけども、学校選択制で個性を伸ばすことも大事なんですが、最初に戻るんですが、それによって取り残される子供たちも実際にはいるわけでして、そのあたり、考えていかなければならないと思います。例えば、国の規制緩和が進んだ結果として、現在の混乱した世相というのが出てきているように感じるんですが、国が進めたこの市場原理主義というのを、教育の現場に持ち込んで、学校同士を競争させるようなことというのはすべきではないというふうに思います。そのあたり、競争を持ち込んだことについて、格差が出ていることについてはどのようにお考えでしょうか。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 御質問を聞いていて、最後に言われた競争を持ち込んでという言葉がばっと響いてくるので、選択制が競争なのかということを考えてみますと、私はすべて競争だとはとらえておりません。先ほども選択制の趣旨について、子供たちが持っている能力をいかにして出していくか、それが第一である。そして、競争というものについてもいろいろなとらえ方があるんじゃないかなあと思います。テストの点の過度の競争では私は人間性が育たないと思います。うちの学校へ来たらこういうふうな力が伸びる、発言力が伸びるとか、表現力が伸びるとか、そういうふうな豊かな人間性を育てる競争であれば、市内の各学校で大いにしてほしいなと私自身は思っています。
○議長(藤田統惟) 古川拓哉議員。
○4番(古川拓哉)(登壇) 私たち議会人は、民主主義の中で選ばれてきたわけであって、多数の人がしたいという意見に関しては、しっかりと考えていかなければならない、そういうふうに思っているんですが、その中でも例えば光の当たらないところに光を当てたり、声なき声に耳を傾ける、そういったこともしっかりとしていかなければいけない、そういうふうに思っております。実際、この選択制を導入したことによって、どうも弱い者が泣かされている、そのような印象を受けますので、このことについては、再度教育委員会のほうで検討いただき、今後のあり方というのを考えていっていただきたい、そのように思います。
それでは、次の質問に移りたいと思います。
コミュニティ・スクールへの対応に関してお伺いをいたします。
新居浜市が誇る先人、語り継がなければならない人物の一人として遠藤石山がいます。小松藩学者近藤篤山に師事し、19歳にして幕府の最高学府昌平黌に学び、小松藩の教師に任じられた先烈です。特に、石山によって泉川星原につくられた稽崇館は、市民のだれもが知るところであり、青少年教育に当たり多くの逸材を世に送り出しました。石山は、激動の世を生き抜くために、学問からの知識と自分を支えてくれる友人が必要だと教え、新居浜市の発展の礎を築いた先覚者を多く輩出しました。この教えは、混迷する現代社会においても、今なお通ずるものがあり、流れ行く時代の中でも、決して忘れてはならないものであり、その遺業、遺訓は現代に生きる私たちがしっかりと継承すべきものと考えます。
コミュニティ・スクール、学校運営協議会制度については、平成16年6月の地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正により導入されたもので、保護者や地域住民のさまざまな意見を学校運営に反映させ、地域に開かれ、信頼されていく学校づくりが求められている中で、地域連携を命題に掲げ、保護者や地域住民が学校運営協議会を通じて権限や責任を持って積極的に学校運営に参画する制度です。学校運営における地域連携を推し進める上で、権限とは、学校運営の基盤である教育課程や教職員配置について、保護者や地域住民が意見を述べることが保障され、その意見を踏まえた学校運営が進められることであり、責任とは、学校運営に意見することで、教育の一端を担い、子供たちにとって最適の環境をつくり出していかなければならないということだと考えます。地域連携をしっかりとし、権限と責任を持って地域住民が求めている……。(ブザー鳴る)
以上をもちまして、質問を終わります。
○議長(藤田統惟) 岡崎溥議員。
○18番(岡崎溥)(登壇) 日本共産党の岡崎溥です。
時間がありませんので、即入りたいと思います。
まず第1に、深刻化する経済不況の問題についてであります。
小泉政権以来の自公政治の構造改革で、派遣労働者など不安定雇用が急拡大しまして、その上定率減税の全廃、配偶者特別控除の廃止、年金者への増税、医療保険制度の改悪などなど、国民に毎年約13兆円もの負担をかぶせました。これは、国民1人当たり、赤ちゃんも含めて毎年10万円を超す負担増であります。7年間の累計では、何と50兆円近くにもなるわけであります。そこへアメリカ発の金融危機が全世界を大混乱に陥れまして、国民の暮らしや雇用を直撃しております。経済の悪化は、これからが本番だと言われておりますけれども、市としては、現在の地域経済の状況をどのようにとらえ、どう対応しようとしているのか、伺います。特に、中小下請企業への影響と対策についてどう考えているかを示していただきたいと思います。
次に、大企業の社会的責任の問題であります。
全国的には、派遣切りや正規労働者まで切り始めているわけであります。倒産も急増しております。これからが本番。大手は、今まで大もうけをしてまいりました。内部留保をたっぷりとため込んでおります。例えば、住友化学では、2004年から2008年の4年間に、何と2,571億円を積み立てまして、約6,700億円にもなっているわけであります。雇用確保はもとより、正規雇用の拡大、賃金などの労働条件の改善や中小企業に対する問題など、今こそ大企業各社に社会的責任を果たしてもらわなければなりません。市としてそのことを強く働きかける必要があると思いますが、いかがでございましょうか。
次に、学校評議員の問題についてであります。
先月26日の夜、贈収賄事件当事者として、川東中の学校評議員が逮捕されました。この容疑者は、私が昨年の6月議会での一般質問で、日の丸・君が代問題で取り上げた人物であります。おおよそ常識では考えられない言動や行動をする人物、市民の皆さんの大事な子供たちを預かる中学校の学校評議員として問題があると教育長にただしました。そのとき、この人物は、既に平成19年1月に事件を起こしていたわけであります。ところが、教育長は、それは学校評議員さんの学校や校区に対する思いのあらわれからだとして、容疑者の暴力的な言動を擁護しました。逆に質問もしていないのに、厳粛な中で心に残る式典となるように、御理解と御協力をお願いをしたいなどと私に起立するよう求めるという逆立ちした答弁までしたわけであります。このことについて伺いたいと思います。
政府見解では、国旗、国歌の法制化に当たり義務づけを行うことは考えていない。内心まで立ち入ること、そして強制しようとするものではない。そして、式典などにおきまして、起立する自由もあれば起立しない自由もあると、こういうふうに言っていることを紹介しますと、教育長は、「私もそれは全く同感のつもりです」と答えました。ところが、この立場からした私の質問に対しまして、教育長は、きちんと理解できていなかったのでありましょうか、それとも教育長の判断や見解は、政府見解を上回るものなのかどうか、このことを伺いたいと思います。
そして、この事件と人物評価について、教育長の見識をお伺いいたします。
そして、校長に伺いましたけれども、その後何の話も受けていない、何の指導も受けていないということであります。どうしてでしょうか。
次に進みます。
市民の健康を守るために。
小泉政権以来の医療費の削減をねらった構造改革によりまして、次々と国民の負担がふえ、社会保障予算も毎年2,200億円を削るなど、医療崩壊、介護難民など深刻な事態が進んでいるところであります。国民一人一人を病気から守るための健診も、特定健診にかえられました。そして現在の新居浜市における受診率は13.9%と大変低いものであります。従来の半分以下となっております。
そこで、伺いたいと思います。
特定健診の改善をすべきであると思いますが、いかがでしょうか。まず日程的な問題であります。12月25日までの受診期間を、年度末の3月31日まで延長していただきたいと思います。市民の皆さんの受診の機会を保障すべきであると思います。松山市など半数の自治体が、3月末にしております。また、国保証だけで受診できるように改善できないものでありましょうか。受診票紛失などによる問題を防止するためであります。
2番目に、特定健診の内容の充実を図るべきだと思います。従来の健診から検査項目が減りまして、大事な役割が果たせないでいます。現在の特定健診に、胸部レントゲン、心電図、血液検査の中で貧血、クレアチニン、尿酸などを追加するように、市民の健康を守るために国に対してぜひ働きかけていただきたい。そして、国の実施を待つことなく、市として独自に進めていただきたいと思います。
最後に、健診をより受けやすくするために、集団健診として実施している便潜血2回法による大腸がん検診、女性健診、骨密度検査など、どこの医療機関でも受けられるようにしていただきたいと思います。
あとアスベストの問題については、3月議会に譲りたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。佐々木市長。○市長(佐々木龍)(登壇) 岡崎議員さんの御質問にお答えします。
深刻化する経済不況についてでございます。
まず、新居浜地域の実態につきましては、地域経済に大きなかかわりを持つ住友諸企業は、一部を除き、堅調な需要に支えられ、高操業が続いているものの、金融危機による株安、円高等の影響により、収益を圧迫する傾向にあり、今後の動向は不透明な状況で、悪化懸念が強まっております。また、地場産業である鉄工業界におきましては、機械加工関連やメンテナンスなどの受注量は確保されているものの、受注単価の低下や輸出機械メーカーからの受注量の減少等の要因から、予断を許さない状況であると伺っております。その他本市経済状況を示す指標である有効求人倍率で見ますと、10月現在、1.19倍、前年同月比で0.25ポイントの減となっております。また、平成20年中の負債総額1,000万円以上の倒産件数は、11月末で15件となっており、前年の9件を既に上回っております。
このような状況から、当市におきます景気判断といたしましては、金融危機の深刻化、円高、株安等の影響が出始めており、今後、景気の状況がさらに厳しくなるものと懸念をいたしております。
次に、中小下請企業への影響と対策についてでございます。
政府におきましては、安心実現のための緊急総合対策における中小企業金融対策を行うために、セーフティネット保証制度の拡充を行っており、市内中小企業者においても広く活用されております。このようなことから、新居浜市といたしましても、厳しい経営環境にある市内中小企業者の資金繰りの安定化、金融負担の軽減を図るため、即効性のある金融対策事業として、市の制度融資利用者に対する利子補給事業の実施及び新居浜市緊急経営資金融資制度を創設することといたしており、厳しい経営環境にある市内中小企業者の資金繰りの下支えができるものと考えております。今後とも、市内中小企業者を取り巻く経営環境や要望を的確にとらえ、時宜を得た経済政策を実施してまいりたいと考えております。
次に、大企業の社会的責任についてでございます。
新居浜市内には、住友諸企業のメンテナンスなどを行う数多くの中小下請企業等があり、本市の経済動向に深い影響があるものと認識をいたしております。このような中、住友3社では、本年度110名程度の新規学卒者、経験者の採用を行ったと伺っております。市におきましても、住友各社との関係につきましては、市内経済の発展を考えますと、非常に重要なものであると認識しており、これまでも本市への新事業展開、増強投資の要請や雇用確保など、必要なことに対しまして鋭意要請を行っております。今後とも積極的に要請を行ってまいります。
以上、申し上げましたが、その他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(藤田統惟) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 岡崎議員さんの御質問にお答えいたします。
学校評議員についてでございます。
学校評議員は、地域住民の学校運営への参画の仕組みを制度的に位置づけるものとして、新居浜市においても平成13年度に導入されました。学校評議員は、校長が学校外の意見を聞くために、PTA、地域団体、青少年健全育成団体、関係機関を初め、教育に関して理解や見識を持つ方の中から1校当たり5人を限度として校長の推薦により教育委員会が委嘱しております。学校評議員につきましては、新居浜市公立学校学校評議員制度運用要綱に沿って対応していきたいと考えております。(18番岡崎溥「ちょっとまだ質問に答えてない。議長、ちょっと質問に答えてない」と呼ぶ)
○議長(藤田統惟) 補足答弁を求めます。神野福祉部長。
○福祉部長(神野師算)(登壇) 市民の健康を守るためについて補足を申し上げます。
まず、特定健診の改善についてでございます。
特定健康診査の実施期間ですが、今年度は保健センター等での集団健診が5月26日から12月16日まで、各医療機関での個別健診が6月1日から12月25日までとなっております。昨年まで実施しておりました基本健康診査が、2カ月間の実施期間であり、おおむね7カ月間に延長しております。他市町については、3月末まで実施しているのは6市町で、それ以外は、各市町の実情に合わせて期間を設定しております。さらに、集団健診実施回数については、4回から34回にふやし、より受診しやすい体制づくりに努めております。また、昨年までと大きく異なる点は、健診後に特定保健指導の実施が医療保険者に義務づけられている点で、年度ごとに健診と指導をセットで受け、生活習慣の改善を図るということが重要であると考えております。
このようなことから、実施期間につきましては、現行のとおり実施してまいりたいと考えております。
次に、受診券がなくても国民健康保険被保険者証だけで受診できるようにできないかということについてでございますが、受診券は、県内で統一され、市外でも健診が受けられるようにするなど、市民の利便性を図っているほか、保険証のみでは複数回受診の懸念があることや、受診対象者の確認が必要なことから、受診券は必要なものと考えております。
なお、特定健康診査の受診者数は、11月30日現在で2,825人、受診率は13.9%となっており、目標とする50%に対して、最終的には25%前後の実施率を見込んでおり、これは昨年度の基本健康診査における国保被保険者の受診率22.2%とほぼ同程度となります。今年度は、初年度でもあり、制度に対する理解不足、受診券に対する認知不足、健康意識の低さなどが考えられますことから、次年度については、公民館単位での周知や健康意識の向上を目指した啓発を行うとともに、健診会場も公民館単位を中心とした実施体制をとるなど、受診率の向上に努めてまいりたいと思います。
次に、特定健診の内容の充実についてでございます。
特定健診の検査項目でございますが、国の特定健康診査等基本指針に基づいて健診項目を定めております。また、詳細健診につきましては、今年度は貧血検査のみ実施可能でしたが、次年度からは、眼底、心電図検査も医師の判断のもと受診可能となります。クレアチニンや尿酸検査を追加すれば、病気発見の範囲が広がることは考えられますが、特定健診に含まれない検査項目については、自己負担額をふやすか保険料を充てることになり、いずれも被保険者の負担をふやすことになることから、現在のところ、追加する考えはありません。
なお、特定健康診査ではなく、国保の脳ドック検診や保健センターが実施する1日人間ドックを受けていただくことで、上記検査項目を含めた詳しい検査を受けることも可能となっております。
次に、検診をより受けやすくすることについてでございます。
今年度から各種検診については検診をより受けやすくするため、休日検診や身近な公民館を利用した骨密度検診、女性健診及び大腸がん検診を含めた他のがん検診とあわせた総合健診となっております。また、受診者の利便性を図るため、検診日数についてもふやしております。
なお、女性健診及び集団健診は、個別健診に比べ費用面も安価であり、健診方法についても国の定めたガイドラインに沿った精度管理がなされております。
以上のような集団健診の利点を踏まえ、医療機関委託による個別健診ではなく、現在の集団健診を継続してまいりたいと考えております。今後とも病気の早期発見、早期治療に向け、市民の受診しやすい健診体制づくりに努めてまいります。
以上で補足を終わります。
○議長(藤田統惟) この際、暫時休憩いたします。
午前11時51分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時54分再開
○議長(藤田統惟) 休憩前に引き続き会議を開きます。
再質問はありませんか。岡崎溥議員。
○18番(岡崎溥)(登壇) 教育長は、質問に対してきちんと答えていただきたいと思います。政府見解と違う見解を示したということについて伺ったわけでございますけれども、この点について答弁してほしい。そしてこれはもう済んだことなんですよ、6月議会にやったことなんです。だから、当然、答えるべきです。今回の事件とそれから学校評議員としての人物について、教育長の見識をお伺いしたい。
そしてもう一つは、校長に伺ったんだけれども、何の話も受けていないと、指導も受けていないということなんですけれども、どうしてかということを聞いたんですよ。よろしくお願いします。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 岡崎議員さんの再質問にお答えします。
通告したものについては私は全部答えております。
卒業式の件についてだったと思いますが、私自身は、解職すべき理由には該当しないと思っています。また、卒業式は、学校長が主催をして、児童生徒と保護者でやっております。来賓として呼ばれたときに、来賓としてのマナーはいかにあるべきものか、また考えていきたいと思います。
それと、政府見解のことについて言われましたが、政府見解を覆すつもりは全くありません。
解職すべき理由には該当しないとお答えしています。すなわち、解職は校長の具申によるため、私はそういうことで校長には何も言っておりません。
○議長(藤田統惟) 再質問はありませんか。岡崎溥議員。
○18番(岡崎溥)(登壇) 解職すべきことではないということなんですけれども、私は、その問題点について具体的に報告して、問題ありということで指摘した。そして、実際、経過をたどってみれば、結局そのときにもう事件を起こしていた。そして、起こすであろう状況で、それで現実に表面化してしまった。現在、こういう事態になりまして、教育長は、この学校評議員について現在、どう考えるんですか。それを伺ったんです。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 事件と起立のときの時間差というのがあるだろうと思いますし、起立のときにその事件が起こっていたといっても、私が事件を知ったのはこの間の11月のときであって、3月の卒業式のときには全く知りませんでした。ですから、先ほど申し上げましたように、解職する理由には至らない。ただし、起訴されるということになりますと、学校長の推薦で承認してますので、当然、学校長に具申書を改めて出さすようにします。
○議長(藤田統惟) 再質問はありませんか。岡崎溥議員。
○18番(岡崎溥)(登壇) 当然でございます。私はもう卒業式の時点で、非常に暴力的な行為、そして言動という問題について、教育長にお尋ねしたわけでございます。教育長は、容疑者のほうを擁護して、私のほうに立てということをしたわけでございますから、もちろん政府見解とも異なるということを言ったわけでございます。反省されとるようでよろしかった。
もう一つお聞きしたいんですけれども、公民館の民営化の問題でもありました。やっぱり議会軽視がある。一般質問に対して軽視があるんじゃないかというふうに思いますが、いかがですか。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 議会軽視をしているんじゃないかと言われました。そう思われたら大変残念でありますし、私自身また真摯に対応してまいります。
○議長(藤田統惟) 再質問はありませんか。岡崎溥議員。
○18番(岡崎溥)(登壇) ひとつよろしくお願いいたします。
地域経済の問題についてですが、市としての果たす役割ということで、融資制度の問題では触れられました。そして、中小企業対策費を増額したり、官公需を中小企業へ発注するなどなど、市としての役割についてちょっと伺いたいというふうに思いますが、ひとつよろしくお願いします。
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) お答えします。
先ほど申し上げた対策、そして年度内であれば、限られた日数しかございませんけど、できるだけ年度内工事の早期の発注などには心がけていきたいというふうに思いますし、予算を伴うものについては、新年度予算の中で対応していきたいというふうに思っております。
○議長(藤田統惟) 再質問はありませんか。岡崎溥議員。
○18番(岡崎溥)(登壇) 3について伺います。
延長していただきたいという問題については、これは当然のことじゃなかろうかと思います。そして、自己負担はゼロというのが隣の西条市を初め、7市町です。ぜひよろしくお願いしたいと思いますが、いかがですか。(ブザー鳴る)
○議長(藤田統惟) 答弁を求めます。神野福祉部長。
○福祉部長(神野師算)(登壇) 岡崎議員さんの再質問にお答えいたします。
延長してほしいというのは、特定健診の期間ということで答弁させていただきますが、この特定健診につきましては、ことしが初年度の取り組みであります。そういうことから、12月25日までということでスタートをし、その後の特定保健指導にも力を入れるという意味合いも込めて25日ということにしております。年度途中での変更ということにつきましては、医師会等との事務協議とかいろいろございますので、健診率を上げなければならないという観点から、ことしの1年間の取り組みの経過を見て検討をしていきたいと考えております。
次に、自己負担ゼロにつきましては、それぞれ市町の考え方に基づいて自己負担を取ったり、ゼロにしたりと対応が分かれているところでございますけれども、ゼロにしたから健診率が上がるかということもやはり慎重に検討した上で踏み切らなければならないと考えております。新居浜市の場合は、自己負担があるとかないとかにかかわらず、自分の健康は自分で守ると、ある一定の負担をして、自分の健康を確保すべきではないかという考え方に立脚して自己負担を取っておるということでございます。これらも健診率をいかに上げるかという総合的な観点の中で今後考えていきたいと思っております。
○議長(藤田統惟) この際、暫時休憩いたします。
午後 0時05分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 0時58分再開
○副議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) 自民クラブの仙波憲一です。
ちょうど中間でございますし、お昼御飯を食べた後で、消化にもよろしいかと思いますが、先般、私、テレビを見ておりますと、中日ドラゴンズの中村紀洋選手が楽天に移籍が決まったと。そのときに、野村監督が、中村紀洋氏に色紙をお渡ししたそうですが、その言葉が「高下在心」という三国志に出てくる言葉でありますけれども、特に最近、情報過多の中で情報がはんらんしている。その中で、風評被害もあったり、振り込め詐欺とかそういう問題もあるのではないか。その中で常にどうあるべきかということで、非常にいい言葉だなあというふうに感心をいたしております。
それでは、通告に従いまして、ただいまから質問を始めたいと思います。
まず、地域コミュニティーと行政施策について。
地域コミュニティーと行政施策については、当市の第四次長期総合計画では、~共に創ろう~心と技と自然が調和した誇れる新居浜をキャッチフレーズとしてまちづくりの目標に進んでまいりました。また、昨年の市制70周年記念事業では、「礎」、「誇」、「心」というテーマで3部作の記念誌の発行を行いました。この3部作のテーマと地域のかかわりを今後どう進めていくのか、新居浜市の歴史や文化を後世にどう伝えていくのか、それがこの町に生まれた誇りだと思います。第四次長期総合計画も折り返し地点を過ぎ、その結果が第五次長期総合計画の策定に当たり、新居浜市のまちづくりに大きな影響を与えます。
そこで、現在の行政と地域コミュニティーのあり方について整理する必要性を強く感じております。
まず、地域コミュニティーの中で重要な位置を占める自治会行政について、その加入率が現在70%を切っています。この問題について、新居浜市自身の対応はどうなっていますか。
先般、6月議会では、私は自治会への交付金の取り扱いについて質問をいたしました。自分たちが決めた予算配分のルールを破ってまで支出するのはどうしてかとの質問に対し、市長の専権事項であるとの答弁でありました。しかし、また同時に、この問題に関して、交付金自体が自治会加入率に影響するのかとの質問に対しては、唯一の手段や特効薬ではないとの答弁でありました。現在、新居浜市では323の自治会があり、最大で925世帯、最小の自治会が5世帯となっています。その各自治会に対して、加入促進運動を行っていますが、新居浜市としては、1単位自治会当たりの世帯数の適正数値についてはどのように考えているのか、お示しをいただきたいと思います。
次に、自治会の役割について、今後の課題と展望、組織や機能のあり方についてはどう評価され、どう考えておられるのかについてお伺いをいたします。特に個々の事業については、担当部局から自治会に対して多くの依頼事項があります。また、依頼事項である各事業に対する補助金や委託料は、おのおの目的があって初めて支出するものであることは理解しておりますが、しかしながら、個々の事業に対して、自治会に交付金を支出しているということを全体像としてとらえたとき、今後の自治会の役割についての課題と展望、組織、機能のあり方をどのように考え、どういった効用をもたらすための支出か、お伺いをしたいと思います。
自治会加入率低下問題に関しては、連合自治会内に加入促進小委員会が設置され、加入促進運動が展開されているとお伺いをいたしております。この加入促進小委員会での取り組みについての問題点はどんな内容であるのか、問題点に関して、行政としての解決策はあるのか、地域コミュニティーと行政施策の関係は、少子高齢化や景気の後退局面を迎えた今日、大変重要な問題でありますので、よろしくお願いをいたします。
また、先ほどお伺いをした3部作「礎」、「誇」、「心」などをどのように具現化していくのか、お答えください。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 仙波議員さんの御質問にお答えします。
地域コミュニティーと行政施策についてでございます。
本市の地域コミュニティーの核となっている自治会は、相互扶助、共助の精神に基づき、それぞれの地域で福祉、環境、文化、体育、防災、防犯活動などさまざまな分野で重要な役割を果たしていただいております。また、行政との関係においては、上下関係でなく、協働のまちづくりのパートナーというふうに位置づけ、行政と市民お一人お一人を結ぶパイプ役として、市からの広報、啓発に御協力をいただいたり、多岐にわたる依頼事項を処理していただくなど、市政推進になくてはならない重要な組織であり、加入率の低下は、市にとりましても喫緊の課題であると認識いたしております。
このようなことから、市といたしましては、市連合自治会の加入促進活動への積極的な協力とともに、加入率の低下による財政的基盤の弱体化を少しでも軽減するために、自治会に対する財政支援の充実を検討してまいりたいと考えております。
次に、1自治会当たりの世帯数の適正数値についてでございます。
自治会の区域は、町や字などにより分かれている場合が多いと思いますが、それぞれに歴史的な経緯、経過があると存じます。したがいまして、その区域の中の世帯数に差があるのは当然ですし、任意団体である以上、行政が世帯数の基準を設けるべきではないと考えております。連合自治会等におきまして、自主的にあるべき姿などは議論をしていただきたいというふうにも思っております。
また、小さな自治会もブロックなどの連合組織に所属している場合が多く、集会所整備、広報活動、防犯活動などを連合で実施することにより、大きな自治会と同様に地域活動をしていただいているとも考えております。
次に、自治会の役割についての今後の課題と展望、組織や機能のあり方についてでございます。
一言で申し上げれば、今後ますます協働のパートナーとしての役割を担っていただき、市行政だけでは取り組めない地域の特性、独自性を生かした事業、地域課題解決への取り組みを推進していただきたいと考えております。今市民みずから地域の課題を考え、みずからの責任と選択により、主体的かつ継続的な取り組みを進めることは、自立性の高いまちづくり、さらに地域の個性や特色を生かしたまちづくりにつながります。今年度から市連合自治会に対する交付金制度をスタートさせ、新たに魅力あふれる地域コミュニティ創生事業を新設しましたのも、こういった協働のまちづくり、自立・連携のまちづくり推進という思いからでございます。
3部作の具現化についての御質問でございますが、私はこのような取り組みを進めていくことによりまして、自分たちが住んでいる地域の歴史や文化に誇りを持ち、後世に伝えていこうとする地域愛が醸成されることを強く期待しているところでございます。
なお、先月の市連合自治会理事会におきまして、魅力あふれる地域コミュニティ創生事業の評価を話し合っていただきましたところ、本来ならできなかった地域活性化につながる事業を初め、各校区が望む事業に充当でき、次年度も継続してもらいたいとの評価をいただいたと聞いております。自治会の皆様との思いが通じていると大変うれしく感じているところでございます。
以上、申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○副議長(村上悦夫) 前垣市民部長。
○市民部長(前垣芳郎)(登壇) 連合自治会の加入促進小委員会についてお答えをいたします。
連合自治会加入促進小委員会では、昨年度から、少子高齢化時代の到来という現実を踏まえながら、なぜ加入率が低下しているのか、その原因と対応策、またより有効な啓発方策に関する調査、検討を行っていただいております。その中で、現在の問題点としては、自治会未加入者がふえ、加入者と未加入者との不公平感が生まれていること、自治会活動の本来の目的は、地域の生活環境を整備し、皆で住みよいまちづくりを行うことであるが、メリット、デメリットで考える人がふえていること、マンション、アパートの入居者や高齢者世帯がふえていることなどが上げられました。
そこで、具体的な方策として、昨年度から3月を加入促進強化月間と位置づけ、チラシやのぼりを作成し、街頭キャンペーンを積極的に実施されております。市といたしましても、CATVによる自治会加入促進啓発番組の作成、市政だよりへの自治会加入促進特集記事の掲載等によりまして、自治会の各種啓発活動と連携を図っているところでございます。
○副議長(村上悦夫) 仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) まず、市長のほうから、財政基盤の強化に取り組んでいるということと、自治会は任意の団体であるから、行政は強制はできないという御答弁でございますが、過去の答弁とは若干違っているなあというのが第一印象なんで、どうして取り組むのをやめられたのか、まずそのことについて御答弁いただきたいと思います。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 自治会の世帯数の考え方は、今申し上げたとおりであり、これからも連合自治会などでまた議論もしていただきたいということでございます。
○副議長(村上悦夫) 仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) 任意の団体であるということは当然のことでございますけれども、行政のパートナーとして適正な世帯数というのはあるんじゃないかということで検討をするというような答弁があったわけでございますけれども、そのことについて担当部長の認識はどうですか。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。前垣市民部長。
○市民部長(前垣芳郎)(登壇) 仙波議員さんにお答えをいたします。
現在、自治会数は323ですので、11月末現在の加入世帯数3万8,929世帯で計算いたしますと、平均加入世帯は約120世帯ということでございます。私の見解は、先ほど市長が答弁されたとおりでございます。
○副議長(村上悦夫) 仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) 確かに平均すればそうだと思います。私が所属している自治会もそうでございますけれども、なかなかお年寄りのひとり住まい、そういう方々がふだんの自治会の役目を全部担っていくということは非常に難しいということもありまして、地域でだれかがかわるというようなこともございますし、中には、例えば、行政が依頼している事業の中で、何人以上とかという世帯を示しているものもございます。そうすると、仮にそれが20人でひとつお願いをしたいということになったときに、確かにほとんどがブロックに所属はしているわけですけれども、ブロックというか校区というか、所属していない自治会もございます。そうすると、そこには、そういう事業に値する人がいなくなるという現実があるわけでございまして、そういうところからもお話もございますし、また、地域に帰ると、いやいやうちは現実はこんなのにこれを頼まれても困るという、そういう問題もございます。また、中には具体的なお話として部長のほうからございませんでしたけれども、自治会費の軽減をやって加入促進をやっておる自治会等もございます。そういう実態についてもう少し真摯にお答えいただきたい。ありきたりの紋切り調でやってきて、新居浜市が自治会にお願いしている事業というのは一体幾つあるんですか、それをお伺いしたいと思います。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。前垣市民部長。
○市民部長(前垣芳郎)(登壇) 仙波議員さんにお答えをいたします。
自治会に対してどれだけの市としての援助等があるのかという趣旨であったかと思いますが、まず、認定補助金の関係で申し上げますと、集会所の整備事業関係、放送施設及び掲示板の整備事業……よろしいでしょうか。
○副議長(村上悦夫) この際、暫時休憩いたします。
午後 1時17分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 1時18分再開
○副議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
前垣市民部長。
○市民部長(前垣芳郎)(登壇) 大変失礼いたしました。
答弁申し上げます。
市政だよりの配布、それとその他の広報関係の活動、それとごみ収集カレンダーの配布、ごみ分別事典の配布、そういうものでございます。
○副議長(村上悦夫) この際、暫時休憩いたします。
午後 1時19分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 1時28分再開
○副議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
前垣市民部長。
○市民部長(前垣芳郎)(登壇) 仙波議員さんに御答弁申し上げます。
先ほど申し上げましたが、市政だより等の自治会にお願いをしておる回数等についての御質問でございます。
市政だよりの配布は、月に1回お願いをしております。それと、広報塔での広報活動の依頼につきましては、連合自治会理事会で月1回ということでお願いしておりますので、単位自治会のほうにそういうことで広報活動をお願いしております。また、ごみ収集カレンダーの配布につきましては、年度初め、年1回ということでございます。それと、ごみ分別事典につきましては、作成をしておる年度につきましては、年1回になろうかと思います。それと、各課からのアンケート等につきましては、その必要の都度、随時お願いをしております。連合自治会の理事会は月1回の開催を原則としておりますが、この議題につきましては、1回の理事会につき平均でございますが5件程度、年間通しますと70件程度になろうかと思います。それと、市連合自治会からの理事さんの各種の審議会等の委員、これにつきましては、約60の審議会等の委員ということになっております。
○副議長(村上悦夫) 仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) 先ほど部長答弁にもございましたけど、60の審議会等の委員をお願いしていると。私は60の審議委員会に出るというたら、ほとんど行政の職員に近いような形じゃないかというふうに思うわけですけれども、何を言いたいかと申し上げますと、そのぐらい自治会と行政というのは綿密な関係にあって、パートナーとしての御協力をいただいていると。当然、任意団体であり、平等であるということは私も理解をいたしておりますけれども、その自治会自身の加入率が低下する中で、財政的な基盤の強化であるとか、魅力あふれる地域コミュニティ創生事業であるとかという御答弁もございましたけれども、果たしてそれだけで加入率が向上するのか、また、仮に自治会加入率が50%を切ったときにでも、今おっしゃられることが全部当てはまるのか、その辺のお考えについてお伺いをしたいと思います。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) お答えします。
先ほどの答弁の中でも、世帯数の考え方について市は示さないのかというのが今の御質問の流れだと思います。先ほどの答弁は市が世帯数の基準を設けるものではないという意味であり、当然、連合自治会の協議の中で、いろいろなケースに応じた市としての考え方は申し上げさせていただくと。市が要綱か何かで自治会の世帯数はこうだというような基準は決めるべきではないだろうというのがまず前提でございますので、無関心であるとかということではございません。
加入率については、当然、一朝一夕にはならない、ただ大きな危機感を共有していく中で取り組んでおり、前提としては、ふやしていくというよりはもともとあった加入率に戻していくという考え方ですし、減ることを前提にすることはそういう意味では申し上げにくいですけど、他の都市圏などで見られる加入率であれば、例えば、広報の配布とか、そういうものは新聞折り込みとか、そういう形にならざるを得ない場合も出てくる、これはそういうケースだけの問題ですけど、ただそうならないように一緒に頑張っていこうというような気持ちではございます。
○副議長(村上悦夫) 仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) 市長の言われている意味は、私もよく理解をしておるつもりですが、しかし、現実問題として、自治会の加入率がこう低下をしてきて、それでなおかつ事業ができない自治会が出てくるようなことがあれば大変大きな問題だというふうに私は認識をいたしております。また、行政改革の中でも、協働の部分をどういうふうに自治会に担っていただいたり行政のほうが担うのか、そういうことについても私はこの加入率低下というのは大変大きな影響があるというふうに思います。また、各課から出されているものの中には、確かに世帯数が少なくてお受けできないもの、例えば、2つの自治会で1人を選ばなきゃいけないという現実的な問題もございます。そういう意味合いの中で、行政として規定をするものではないけれども、お願いをしたい最低このぐらいになったらいいなあと、私は地域的に特異な場所を例を挙げて言っているわけではなくて、できることならば、校区の中でも自治会は最低例えば120だったら120世帯で1つの単位自治会ぐらいにまとまってくれるとありがたいなあという考え方はあってもいいんじゃないかと。それを強制してくれなんていう気持ちはどこにもないわけでして、そういうことがないと、今60の委員会に出てますけれども、将来のことを申し上げると、例えば、加入率が50%を切った中で、これが一番市民の意見を反映しているというようなことになれば、それにかわる団体が出たときには大変な問題になるんじゃないかと。特に、最近言われています自主防災であるとか、そういうものについても、当然、ある一定の人がいないとできない、また、市長が常日ごろ言ってますけれども、弱者に対する対応にしても、自治会として50世帯あるけれども対応できないという自治会も出てきておるということは現実でございます。そういう中で、どういう数値がよかったり、どういう組織のあり方がいいのかということは、当然、議論もされていて、そのことについて我々にもお話をいただいてしかるべきであると思いますが、その辺、担当部長としてはどうですか。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。前垣市民部長。
○市民部長(前垣芳郎)(登壇) 一定規模の自治会員数での運営がぜひとも必要ではないかということでの見解でございますが、私もそのように思います。自治会活動が活発にいくためには、やはり世帯数、そういうことが大事であろうと考えておりますので、今後におきましては、連合自治会等との協議の中で、そういう問題について深めていきたいと思っております。
○副議長(村上悦夫) 仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) 当然、世帯数についても考えていただかなければならないし、加入率の低下に対してももう少し真摯に取り組んでいただきたいというふうに思います。私は2つの考え方があって、1つは補助金を出すということは、当然目的があって補助金を出す。目的が遂行できるためには、当然、適正な形というのがあると、そういう考え方と任意の団体であるということはイコールではないけれども、当然、委託をする以上、成果を求めるというのは今の時代にいたし方がないというふうに思います。そういう中で、各種審議会等の委員の選任であるとか、事業であるとかということをお願いをしているわけですけれども、その中で実際に新居浜市としての少子高齢化を迎えたときの自治会のありよう、形というのは、当然、議論をされてしかるべきだと思います。私のところでもそうですけれども、旧地域の中でその地域自身が維持ができない、まさに自治会というのは、行政の縮図じゃないかというふうに思います。私は、そういう身近なところに対して目を向けて事業をするということは、当然、行政の役割として大きなものがある、任意団体だから知らないというように聞こえる答弁は納得がいかなかったわけでございますけれども、市長からは今後は考えていくというお話もいただきましたんで、この案件についてはもうやめますけれども、次回にはもう少しきちっとした御答弁をいただきたいというふうに思います。
次に、新年度予算編成について。
地方分権が推進される中、地方の時代と呼ばれております。新居浜市もその中で数々の施策に取り組んでまいりました。アメリカのサブプライムローンの破綻を初めとして、景気の落ち込みが大変気になります。来年以降については、特に税収の落ち込み、景気の不透明感が強く、新年度の歳入について税収減が避けられない状況です。
そこで、一つの提案ですが、政府が予定している定額給付金の取り扱いでありますが、これを新居浜市として、目的別基金として受け付けたらどうかというふうに思います。例えば、私のお金は、小児救急医療に使ってほしいとか、僕のお金は、教育に使ってほしいとか、いろんな選択肢を設けて事業を行えばいいんではないかというふうに思います。それから、それを活用することも可能ではないかと思いますが、全国に先駆けて提案することも新居浜市にとっていい施策ではないかと思います。景気の後退で市税の伸びやふるさと納税の伸びが見込まれない状況では、新居浜市としての新しい歳入の方策として、知恵を出して新しい仕組みや新しい方向性を探る必要があると思います。その中で、先ほど古川議員の質問にもお答えがありましたけれども、それにプラスして、こういうことも考えたらどうか。また、それ以外に新しい歳入の方策があるのかということでございます。
次に、予算執行にしても、新居浜市の目指す都市像の実現のためには、市長がおっしゃっております選択と集中というのは重要な役割であると存じます。新年度の予算編成に当たって、市長の御所見をお伺いしたいというふうに思います。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 新年度予算編成についてお答えします。
まず、新年度予算編成に当たっての所見についてでございます。
限りある財源の中、より効果的な成果を上げるには、事業の選択と集中が重要であると認識をしております。現在、新年度予算の編成を行っているところでございますが、平成21年度からは、環境政策、少子化対策、産業振興政策、この3つの政策について特に重点化し、全庁的に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、3部作「礎」、「誇」、「心」の具体化についてでございます。
市制施行70周年記念冊子のキーワードは、「礎」、「誇」、「心」でありました。本市には、産業遺産以来のものづくりの礎があり、太鼓祭りという私たちの誇りがあり、そしてお手玉に見られるような優しさ、温かさ、このような心をこれからの未来に伝えていこうというものでございます。これらの伝承につきましては、「礎」としては山根製錬所跡煙突の保存調査など近代化産業遺産整備事業、中小企業の新事業展開支援事業、中小企業各種融資制度や中小企業振興条例を活用した地域産業への基盤強化対策がございます。「誇」としては、太鼓祭り推進委員会への補助やえひめの祭り観光ブランド化モデル事業などに取り組んでまいります。「心」としては、各種市民活動や地域での支え合い、伝統文化行事の伝承などの支援を行ってまいりたいというふうに考えております。
定額給付金の基金での受け付け、歳入方策ということでございますが、定額給付金については、住民の生活支援と地域の経済対策に資することを目的に給付をしようというものでございますことから、御提案のように、定額給付金を対象に、ストレートにそれを基金に受け入れるというような方向は給付の趣旨にはそぐわないというふうには思っております。私も最初にこの話が出たときは、例えば、地域で使える商品券とか、いろいろそういうものに活用できれば一つのアイデアかなというふうに思いましたが、これは国のほうで基本的な方針が定められますので、そのような基本的な方針にのっとった対応だというふうに考えております。
○副議長(村上悦夫) 高橋企画部長。
○企画部長(高橋俊夫)(登壇) 歳入の方策ということでのお尋ねでございます。
従来から行っております市税徴収率の向上、使用料、手数料の適正化、普通財産の売却などに加え、新たな方策として、市ホームページでのバナー広告の導入、下水処理場の余剰消化ガスの売却などを行ってまいりました。今後におきましても、既存概念にとらわれることなく、職員一人一人が知恵を出し合って5%の行政経営改革を合い言葉として、歳入の増、そして歳出減に努めてまいりたいと考えております。
○副議長(村上悦夫) 仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) 確かに、国が言っておる定額給付金の趣旨というのは、市長のおっしゃるとおりだというふうに思います。しかしながら、実際に今住民自治、住民の基本的な意識が高まる中で、私はある意味、地方からの声として、特区なりそういうことがあってもいいというふうに思います。それがまた一つの町のありようではないかというふうに思うわけですけれども、その辺は検討するお考えは本当にないですか。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 定額給付金については、もう時間的な余裕もないですし、それで特区で認められるというようなことにはならないというふうに思います。そもそものときから任せてくれればいろいろな考え方がございますけど、基本が決まっていく中で給付をしていくというのが基本だろうというふうに思います。ただ現在、ふるさと納税としてふるさと新居浜応援寄附金は、新居浜市民の方もできるわけでございまして、現在、あかがね基金など7項目の中から寄附者の方に選択をしていただくというようなこともありますから、定額給付金だけということではなく、このふるさと新居浜応援寄附金の中で、新居浜市への支援というものは幅広くお願いをしてまいりたいというふうには思っておりますし、定額給付金を一度受け取った後に、私は要らないと、使ってほしいということがあれば、こういう制度があるというような紹介もしていきたいというふうには思います。一度受け取った後ですけどね。
○副議長(村上悦夫) 仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) 地方分権という名の中で、ぜひそういう地方ができる判断というのも私はあってもいいんではないかというふうに思います。しかしながら、さっきふるさと納税の話も出ましたけれども、その部分について、こんなパンフレットがあるようでございますが、これを見ても、先ほどの3部作の話じゃないですけれども、「誇」という言葉はあるんですよね。こっち側はなぜ「礎」がないのかという部分もあったりもして、3部作をつくったのにどうもその辺にそういう配慮がないのかな、それともデザインだけのお話なのかなという気もいたしております。そういう意味で、市長も「礎」と「誇」はお答えになられたんですが、「心」についてのお話がなかったんで、よろしくお願いをいたします。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 心はすべてに通じるものでございますので、すべての施策の中で心ある施策を展開していきたいというふうに思いますし、具体的に一つ申し上げれば、今計画している芸術文化施設の中で、この新居浜市の「礎」、「誇」、「心」というものが表現できるような、そういう取り組みをしてまいりたいというふうに思っております。
○副議長(村上悦夫) 仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) 私は、その中で、せっかくつくった3部作、第四次長期総合計画の中で70周年というものがあって、次の第五次長期総合計画に行くということになるわけでございますけど、その中の検証の中で、本当の地域のありようとはどうあるべきか、また行政改革もそうですし、反対にそれにつながる予算の問題、また、その中でどういう町をつくっていくか、そういう中の個々の配慮について行政のほうから一つだけは「誇」という文字があってほかにはないというのも、いかがなものかなと。その辺にその当時70周年につくられた3部作についての思いというのが、こういうのを見ると本当に伝わってこない。だから、市長が、来年度の予算編成の中には、すべての事業に対して心を配置するんだというふうに言われても、我々のほうとしてはなかなかすっと受け取りにくいというような気持ちがいたします。そういう意味で、もう一度、70周年を経て71年目になったわけですから、ひとつその総括をしていただきたいというふうに思いますが、その辺はいかがですか。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 私の市政の総括は、基本的には選挙で総括をしていただいたというふうには思っております。ただ、この「礎」、「誇」、「心」、これは70周年で私たちが改めて確認した大きなキーワードであり、まさに新居浜市の礎であり、誇りであり、そしてお互いの支え合い、優しい心というのを私たちの新居浜市の大きな財産として継承してまた今後発展をさせていきたいというふうに思っておりますし、総括という意味では、終わりのない取り組みだというふうに思っております。
○副議長(村上悦夫) 仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) 終わるものではない、そういうことなんでしょうけれども、しかしながら、70周年の記念事業で冊子を出した割には、その成果が見えてこないと思っている議員もいるというふうに御理解をいただきたいし、市長は確かに選挙で再選をされましたから、そういうもんだろうと思いますけれども、ただし、新居浜市というのは、私は前にも述べたことがありますけれども、続くものでなければならない。やっぱり続くためには、今はやりの言葉ではございませんけれども、サステーナビリティーというものが要るだろうし、行政の施策の中にも、当然、そういうものがあっていいし、その中に我々が含まれてない、例えば先ほど申し上げた地域コミュニティーであれば、地域コミュニティーに対しての考え方がどういう組織形態がいいのか、悪いのかっていう部分について余り検証がされてないようにうかがえるのは予算に対しても感じられるので申し上げているわけで、確かに、連合自治会の理事会では、お金をもらったからああよかったな、それはないよりあったほうがいいなという評価があったんだろうと思うわけですけれども、それでは本当に地域のコミュニティーを支える役になるのかなあ、ほかにもっと新しい方策はないのかなあと、そういうことをもう少し真摯に議論をしていただきたいし、当然、その中身についても議会にもお示しをいただきたい。それが当然、平成21年度の予算となるというふうに私は思っております。そういう意味での御答弁がないのは、非常に何か寂しいなというふうに思います。
時間もありませんので、その次に行きますが、ものづくり人材育成のための研修施設整備についてということで、市長公約の5番目に述べられたと思うんですけれども、新居浜市では、東予産業創造センターを軸としたプラントメンテナンス中核人材育成を行っています。この内容は、当市の住友化学プラントを中心としたメンテナンスを行うための中核人材育成のプログラムでございます。また一方では、愛媛県中小企業団体中央会が、愛媛県教育委員会とタイアップして、新居浜工業高校と一緒になって人材育成をいたしております。そういう時代背景の中で、新居浜市には、工業試験場、労働福祉会館、勤労青少年ホーム等の老朽化、また県の高等技術専門校の施設等、本市の産業を支えてきた労働環境、ものづくりの技術、技能の支援体制を図ってきたものがございます。その中で、市長が公約として掲げられたものはどういうふうなものなのか、新居浜市では、古くから企業にとって有用な人材を輩出して、今日の工業都市を形成してまいりました。しかしながら、そのほとんどは、住友各企業や中小零細企業の努力によるものであって、新居浜工業高校や新居浜工業高等専門学校であります。新居浜市の特に中小企業では即戦力を希望しておりますけれども、即戦力になるには、例えば、鉄工業界では最低二、三年という年月が必要であり、業種によってはもっと年数がかかるものもございます。そういう中で、新居浜市の中小零細企業にとっては、人材育成というのは、大変大きな負担でありますし、連携強化については期待するものでもあります。市長の公約にあるこのものづくり人材育成施設整備というのはどのようなものを考えられているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) ものづくり人材育成のための研修施設整備についてお答えいたします。
足腰の強い都市づくりを行うには、都市の活力を生み出す原動力となる産業の振興が基本的要件でございます。とりわけ本市の基幹産業であるものづくり産業の現状につきましては、人口の減少、少子高齢化の進展の中、団塊の世代の大量退職や労働者の高齢化などにより、技術、技能の伝承とともに、次世代を担う若手労働者の確保、育成等が今後の事業活動を持続的に発展させていくための重要な課題であると認識しているところでございます。
このような状況の中、技術に関する人材育成につきましては、東予産業創造センターにおいて、プラントメンテナンス技術者や配管技術者などの育成に取り組んでいるほか、新居浜工業高校におきましても、地域ものづくり企業と連携した人材育成に取り組んでいるところでございます。ものづくり産業の事業活動を支える人材の確保、育成を目的とするものづくり人材育成のための研修施設につきましては、設備内容を初めとする施設内容全般について、現在、新居浜機械産業協同組合や新居浜商工会議所など、関係機関と協議しているところでございますが、現時点ではお示しをするところまで至っていない状況でございます。また、協議の中では、講座内容の一つの案として、初級者対象の技能導入講座や中級者対象のスキルアップ講座、上級者対象のカスタム上級者講座、高校生対象のインターンシップ講座等が提示されておりまして、引き続き具体化に向けて協議をしてまいります。
○副議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) 協議をしているということでございますが、先般、議会にも機械産業協同組合のほうから陳情があったようなこともございます。確かに陳情としてお話があったから具体的に取り組もうというふうになるんだろうと思うんですけれども、平成20年度の初期の教育、いわゆる育てる取り組みの状況はどうなっておりますか。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 仙波議員さんの再質問にお答えいたします。
平成20年度の取り組みにつきましては、先ほど御説明いたしましたように、東予産業創造センターがプラントメンテナンス技術者育成の取り組みをするとか、工業高校の学生たちと企業との連携を通じてものづくりの大切さを実感していると、こういったものづくりに対しての支援をいたしております。また、機械産業協同組合のものづくり人材育成施設の要請につきましては、東予産業創造センター、また多少の新居浜市の職員もつきまして、三者が協働いたしまして、どういった施設がいいのか、どういった経営がいいのかということについて随時協議をしているところでございます。
以上でございます。
○副議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) ものづくり人材ということなんで、そういう意味で、実際に各企業側は、いわゆる零細企業もありますけど、例えば機械産業協同組合でもいいわけですけれども、即戦力というようなことで、どんな人材を募集をしているのか、また、反対に、就職側とのミスマッチというのが最近非常に言われているわけですけれども、そのことに対して、例えばアンケート調査なり、そういうことには取り組んでいるかどうかということについてお伺いをしたいと思います。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 仙波議員さんの再質問にお答えいたします。
まず、新居浜市の中小鉄工企業は、どのような人材を欲しがっているのかというようなことでありますが、基本的には、技術者を確保したい。特にその技術者につきましては、製缶、配管技術の技術者が不足しているというようなことで、特にこういった人材について要請がございます。また、企業側と就職する側のミスマッチにつきましては、雇用対策協議会等を通じまして、企業訪問であるとか、先生たちに企業の御案内等をいたしまして、できるだけミスマッチをなくしていくという努力をしておるところでございます。
アンケートの実施につきましては、平成19年度末にとっておりまして、そのアンケートについては集計が出ております。また、個別には、私どもの職員も企業訪問を通じまして、企業のニーズを調査いたしております。
以上でございます。
○副議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) 課題としては、当然、基本的な施設なり、技術者ということになるわけですけれども、それ以外に例えばものづくりに対しての体制というものがあろうかと思います。先般も高専の生徒が小学生に対してものづくり教室をやっておりましたけれども、その中には、当市だけじゃなくて、理科離れとかというもっと大きな問題も出ているようですけれども、高専なり、工業高校なり、県立高等技術専門校なり、住友各社なりの中で、現在行われている人材育成、当然、東予産業創造センターもあるわけですけれども、そのものについて拡大をしていくのか、そのものに行政としてどういうかかわりを持つのか、そのあたりに対してのお考えはありますか。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) 仙波議員さんの質問にお答えします。
ものづくり人材育成ということで今まで申し上げましたのは、基本的には企業側の人材育成でありまして、仙波議員さんがおっしゃるように、子供の理科離れということで、新居浜市にとっても小さいころからそういったものづくりに対しての感覚、そういったものを醸成する必要があろうかと思います。そういうことで、新居浜市としては、単独事業でありますが、先ほど申しましたように、ものづくり人材研修をことしは20万円で、年4回ほど工業高校であったり高専の御協力をいただいて実施いたしておるところでございまして、来年度以降につきましてもこれを充実強化していきたいと、このように考えております。
以上でございます。
○副議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。仙波憲一議員。
○24番(仙波憲一)(登壇) 現実には、民間レベルなり、地域レベルなりで人材育成を行っておる。そのものに対して、行政としてどうするのか。特に、新居浜市においては、ほかに老朽化施設もございます。その利活用も含めてお考えいただきたいし、技術、技能の伝承、習得では、当然、技能オリンピックに出られた方もおいでます。そういう人材の活用なり、それから、高専にある施設の提供なり、住友各社の施設の提供なり、そういうもののマッチング、それから資格習得の促進に対してどうあるべきか。反対に企業側からすれば、インターンシップの生徒を受け入れると非常にお金がかかって負担だというお話も出ております。そういう中で、当市としての形をつくることは非常に大切なことだと思いますので、ぜひ市長さんにおかれましては、事業の推進に前向きに取り組んでいただきたいと思います。
以上で終わります。(ブザー鳴る)
○副議長(村上悦夫) この際、暫時休憩いたします。
午後 2時09分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 2時18分再開
○副議長(村上悦夫) 休憩前に引き続き会議を開きます。
大石豪議員。
○9番(大石豪)(登壇) 会派みどりの風大石豪です。
本日の最終バッターとなってしまいましたが、質問に先立ち、激戦を制され、見事3期目に臨まれる佐々木市長におかれまして、お喜びを申し上げます。それとともに、昨今ますます道州制の議論も急ピッチで進んでいる中にありますが、地方の意思を新居浜市はどうとらえられ、また現状の立ち位置から進むべき道をどうお示しいただくのか。布石となる一手を打つ、打たないでまた変わってくるようにも思いますが、近隣を見ますに、さいは投げられているのではないでしょうか。また、若輩のたわ言ではありますが、つなげるべき管が、たもとのひびからの漏水でさらに大きな割れ目にならぬよう心より望むものであります。
では、通告に従いまして、質問に移らさせていただきますが、とうとい言葉の中にあります「やります」は、信念の心と耳にしました。ぜひとも信念を持ったお心をいただけますよう、御期待いたしております。
公園の緑化についてお聞きします。
地域の人々が、自然と集まり、ふだんの生活の何げない、たわいのない話をしてまた帰っていく。ぶらぶらと散歩の途中の休憩所。子供が遊ぶのに最適の場所でもあり、いろいろな思い出を与えてくれ、学校でない外の風景を友達と共有できる場所として、ふっと溶け込んだようにそこにある。私にとって、公園とはそういう場所です。鬼ごっこ、缶けり、かくれんぼ、サッカー、野球、手づくりのパターを持ってピンポン球を飛ばしたゴルフのようなもの、やっちゃいけないと言われたものまでたくさんの遊びを公園に教えてもらいました。今ではいろいろな園の園児たちの遠足場としても楽しんでもらっていて、そんなことを聞くと、月に1度の公園清掃にも張り合いが出てきます。自治会の呼びかけもあって、清掃に来る地元の人たちもだんだんとふえ、今では平均30人くらいでわいわいと楽しみながらの活動であります。春には花見を催し、気軽に参加を呼びかけ、来年には隣近所の自治会同士の交流も予定しております。そんな中にあるからこそ、だんだんと地域のきずなが生まれてくるのではないでしょうか。懐かしく、そしてリアルなもの、受け継がれるべき居場所として今の子供たちにもっともっと楽しんでもらいたい、じかに触れ合えるものとして、公園を再認識してもらいたい、遊んでもらいたい、かつて私たちがそうであったように、遊びの中で考え、学ぶものの大きさははかり知れないものがあります。そして、今を見て、だからこそそこに私たちはスパイスを与えてあげたいのです。
そういった考えを持って、自治会の人たちとともに相談し合い、一つの案を持って市の担当課にもお聞きいたしますと、そこはさすがでありまして、積極的な情報収集を多岐にわたってされておられ、その案とした事業につきましても研修されたとのことでして、感心しきりでありました。しかしながら、それは管理面一つとってもなかなか大変なものとのことでして、概略を押さえてある資料をいただき、ざっと目を通した限りにおきましてもそれがうかがえました。少々気の重い足取りで資料を持ち帰り、再度自治会に相談をしますと、「みんなで一緒に公園管理をしよんじゃけん、やってみよや」といった前向きな御意見をいただきまして、私は本当にうれしく思い、いいものをつくるための努力は当たり前という力強さが頼もしく思えたのです。それは、公園清掃を通じ、みんなが草むしりなどで緑や土に触れる機会を得た中からの案でありまして、公園に芝生を植えることで、手や足からも緑と直接触れ合える自然体感型の公園をつくり上げていくといったものであります。これは、環境問題にも通じるだけでなく、居場所としての公園を楽しみ、伝えていき、思い出して懐かしみ、帰ってきてほっとしてもらう、そういった強い思いを持った自治会の地元が好きだからこその地元を誇れる場所づくりでもあるのです。ぜひとも新居浜市としても力強い後押しとなっていただきたく、それがひいては新居浜に対する郷土愛を深めるものにつながるとも思うのでありますが、誇れる新居浜市の御所見をお聞かせください。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。井原建設部長。
○建設部長(井原敏克)(登壇) 大石議員さんの御質問にお答えいたします。
公園の緑化についてでございます。
公園は、人々に憩いや安らぎを与えるとともに、都市の環境保全、景観の向上、防災の面などから欠くことのできない都市施設であります。また、子供の成長にとって必要不可欠な遊びを提供するなど、屋外レクリエーションの場として非常に重要な施設でございます。特に、地域に居住する人を対象として整備いたしました街区公園では、花植えや清掃など、地元自治会の御協力をいただくなど、地域のコミュニティー活動の場として御利用をいただいておりますとともに親しまれております。公園に芝生を植えることにつきましては、芝生は、土のグラウンドに比べ、遊んだり、運動しているときに転んでもけがが少なく、また、景観的にも緑が心をいやし、目にも優しいなどの効果がある反面、定期的な芝刈りや水やり、施肥など、適正な状態を維持するためには、その管理に大変な手間がかかるのも事実であります。また、今日の都市は、コンクリートやアスファルトで固められ、町なかでは土と触れ合うことのできる広場も必要であるとの思いから、身近な街区公園におきましては広場等の芝生化は行っておりません。しかしながら、公園広場の芝生化につきましては、その効果も高いものがありますことから、地域が主体となって芝生化に御参画いただけるなら、芝の種類や植えつけ、管理方法などについて今後具体的に協議をさせていただき、その上で財源的なことも含め、広場の芝生化について研究をさせていただきたいというふうに考えております。いずれにいたしましても、地域の皆さんに愛着や誇りを持っていただけるような公園づくりに努めてまいります。
○副議長(村上悦夫) 大石豪議員。
○9番(大石豪)(登壇) 前向きな御答弁、うれしく思います。この芝生を植えるといった事業は、調べ、例を挙げますと、鳥取市では平成20年度事業として、園庭芝生化事業として取り組まれてもおり、ポット苗移植法、これは鳥取方式といいますが、苗代等の材料費が安価で、特別な土壌改良を必要としないため低コストでの芝生化を行っており、これは芝植え作業や維持管理作業である水やり、芝刈り、施肥を共同で行うことによって、専門業者でなくても、地域や保育園などで芝生化に取り組むことが可能とのことです。また、日本サッカー協会でも、芝生化キャンペーン、JFAグリーンプロジェクトとして身近なところに当たり前に芝生がある社会を実現しようと全国15都道府県の29カ所にポットで育てた計30万株の苗を無償提供されたとお聞きしており、対象に上がった保育園では、贈られた国立競技場の芝から株分けした苗を子供たちが園庭に植え、二、三カ月で一面に育つという芝生を楽しみにしているそうです。まだまだ事例がございますが、こうして全国的にも取り組まれてもおりますことですし、新居浜市としましても、まずはモデル事業としてお考えいただき、いずれは公園だけでなく、園や小学校においてもぜひ御一考いただければと思うのですが、いかがでしょうか。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 園や小学校の芝生化について一考をという再質問であったと思います。
幼稚園や小学校の芝生化には、園児や児童の事故防止、また温度の上昇の抑制に効果があるものと認識しておりますが、一方で、養生期間の使用制限、散水設備の設置、また維持管理等に多くの労力と費用がかかるということから、子供たちが緑化活動等で実施し維持管理できる狭い範囲であればと思います。運動場などの広い範囲の芝生化は、現状では難しいものと考えております。
○副議長(村上悦夫) 神野福祉部長。
○福祉部長(神野師算)(登壇) 保育園の園庭の芝生化についてお答えをいたします。
ただいま教育委員会の考え方を教育長が答弁されましたけれども、基本的には、私どもも教育委員会と歩調を合わせながら対応を図っていくべきものと考えております。原材料、土壌改良、散水設備等初期投資をどうするのか、その後の維持管理、散水とか芝刈り、そういうものをどうするのか、あるいは保育園の園長や保護者の方々がどういうお考えを持っているのかということもあわせ考えながら教育委員会とも協議をしながら検討をしてまいりたいというふうに考えております。
○副議長(村上悦夫) 大石豪議員。
○9番(大石豪)(登壇) 園におきましては、先ほども言いましたが、全国に事例もありますし、またアンケートをとってみて、今後考えられてはとも思いますので、ぜひとも前向きな御考慮をお願いしたいと思います。
それでは、次に移ります。
次に、廃油の利活用についてお聞きします。
現在、新居浜市での環境問題に対する学生への取り組みとして、にいはまスクールエコ運動認定制度などを設け、学生の環境問題への意識を高める御努力がなされています。それは、例えば、給食などでの残飯を処理利用しての肥料化など、自分たちが食べ残したものまでも余すところなく再利用され、果てには必然的に我が身に返ってくる、こういった繰り返される良循環をきちんと意識づけるものとしても高く評価されるものと考えます。そこに、現在の情勢を見て、ニーズにも合ったものである廃油の利活用として、有価物としての取り扱いを考えられてはとも思うのですが、いかがでしょうか。皆さん御存じのとおり、廃油は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に定められた産業廃棄物であり、他人に有償で売却できないために不要になった物と定義されておりますが、昨今の原油高からも、リサイクルできるものとして価値が上がってきており、買い取り代金が運送代を差し引いてもゼロ円以上なら有価物として判断してよいとなっております。新居浜市では、平成18年度までは、委託料を払い、業者に焼却処分してもらっておりましたが、平成19年度、平成20年度では、他の業者より無料で引き取るという話もあり、随意契約をして収集後、再生処理業者に売却されたとお聞きしております。これは市内業者に無料で引き取るところがなかったためでもありますが、今後におきましては、可能である限り、有価物とされることでの対価の使い方により、学生にもより一層強い意識づけが生まれるものと考えるのです。市場価格によって変動いたしますが、四国中央市にて上がった例では、1リットル当たり5円とお聞きしております。ちなみに、新居浜市での平成19年度の収集量は、学校給食センターで3,656リットル、小学校で1万4,967リットルの計1万8,623リットルであり、単純に当てはめてみますと9万3,115円になります。これに各保育園での廃油などを加えたとしても、全体であれば微々たるものにしかなりません。ですが、金額の大きさだけでなく、対価として受け取るものがあることこそが意味のあるものと思うのです。これらに対する教育長の御所見をお聞かせください。
先ほども言いましたが、もちろんそれだけではなく、廃油のリサイクルには大いに意味があり、油かすとして土にまぜると植物の栄養源である肥料原料となり、動物たちのえさの原料である飼料原料にもなります。また、油を原料とする洗剤や石けんのほか、塗料、繊維、エコロジー燃料等の原料やその他産業用油脂にもなり、中でも石けんなどは、市内の福祉事業者におかれましてもつくられており、御存じのとおり、市民に幅広い支持を得ています。こうした背景を見て考えますのは、需要があるならば、市内で活躍する福祉事業者への特別措置としての無償譲渡や市内業者に限る金銭優遇措置をしての有価物売却であります。まずはこの新居浜ありきで考え、それからの取り組みとして行うことこそが町の発展につながる良策として市民合意も得られると思うのでありますが、いかがでしょうか、お考えをお聞かせください。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 廃油の利活用についてのうち、有価物としての取り扱いについてお答えいたします。
学校給食センター及び各小学校の調理場から出る廃食油の処理につきましては、従前は産業廃棄物として委託料を支払い焼却処分しておりましたが、平成19年度からは、廃油引き取り業者が無料で収集を行い、最終的にはリサイクルされております。廃食油は、現在、バイオディーゼル燃料、飼料、石けんなどに広くリサイクルされておりますが、特にバイオディーゼル燃料につきましては、軽油に比べ、地球温暖化の原因の一つである二酸化炭素の排出量が少なく、また、硫黄酸化物が含まれておらず、黒煙の発生が非常に少ないなどの特徴があります。このようなことから、地球に対する環境負荷が少なく、広範囲に利用できる廃食油は、今後リサイクル資源としての需要、利用価値は増大すると思っております。循環型社会を目指し、資源の有効活用に積極的に取り組む必要があると認識しておりまして、各調理場から排出される廃食油につきましても、廃棄物としてとらえるのではなく、一つの貴重な資源として有価物としての取り扱いを考えてまいります。
○副議長(村上悦夫) 加藤環境部長。
○環境部長(加藤哲)(登壇) 廃油の利活用のうち、有価物についてお答えいたします。
まず、福祉事業者の廃油の利活用につきましては、福祉作業所である花工房が、市庁舎の地下食堂や病院等から排出される廃油を無償で回収しミカン石けんをつくっておりますが、今後回収方法等の条件が整えば、公立保育所から排出される廃油についても無償提供することを考えております。
次に、市内事業者への提供についてでございます。
現在のところ、市内で廃油を独自にリサイクルしている事業所はなく、市の施設から排出される廃油は、無償か有償で業者に引き取ってもらっております。今後、市内事業者によるリサイクル事業が確立され、地域で発生、排出される廃油等の循環利用が可能となるシステムが構築されれば、市といたしましては、市内事業者に対して、協働の立場で積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
○副議長(村上悦夫) 大石豪議員。
○9番(大石豪)(登壇) 御答弁ありがとうございます。廃油のリサイクルを推進する意味においても、まだまだ考える余地があるものと思います。例えば、滋賀県野洲市におきましては、廃食油の回収として、市民団体のエコロジーマーケットやすの会にて、平成7年より毎月第4土曜日に回収をスタートし、偶数月はバイオディーゼル燃料を使用し、環境啓発、保全、美化活動など環境負荷低減のためのボランティア活動、支援として市から貸し出されるエコライフ推進車にて登録ステーションを回り回収されてもおられます。さらに、市でも、市役所やコミュニティセンター等に回収ボックスを設置し、家庭から出てくる廃食油を回収されているそうでもあります。こうした目に見える環境活動として、新居浜市でもぜひ取り組んでみられてはと思うのでありますが、いかがでしょうか。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。加藤環境部長。
○環境部長(加藤哲)(登壇) 再質問にお答えします。
家庭から出る廃食油の収集予定についてでございますが、新居浜市内にも、市と協働で廃食油を回収し、バイオディーゼル燃料に精製し、自動車燃料として使用する計画がある事業所もございますが、現在のところ、家庭から排出される廃食油を回収できる状況にはなっておりません。今後、事業者が廃食油の取り扱いを開始し、地域で循環可能なシステムが構築されるなど条件が整えば、回収ボックスの設置など収集方法について検討したいと考えております。
○副議長(村上悦夫) 大石豪議員。
○9番(大石豪)(登壇) 市内業者と循環可能になった場合におきましては、よろしく御検討のほどをお願いいたします。
それでは、次に移ります。
最後に、バイオディーゼル燃料についてお聞きします。
さて、先ほど来より廃油と申しておりましたが、これらはすべて使用済み食用油を意味するものでありまして、学校給食センター、小学校、保育園等で使われるてんぷら油などの植物性油は、衛生面から使用頻度も少なく、まだまだきれいな上質の有価物でもあります。これらを公用車やごみ収集車、給食センター車の燃料として利用し、実用化に向けて積極的な自治体も耳にするようにもなりました。新潟県上越市、長野県長野市、松本市、香川県善通寺市などがそうであり、ほかにも愛媛県内では宇和島市などが菜の花プロジェクトして、遊休地、休耕地などに植えた菜の花畑から菜種油をとり、その廃食油を精製、軽油の代替燃料として再利用し、菜の花を使って資源の循環を進めているそうでもあります。新居浜市におきましては、いち早く先駆的なものとして、平成15年5月から平成16年3月まで、試験的に導入された経緯のあるバイオディーゼル燃料であり、これは先ほど教育長の御答弁にもありましたとおり、バイオディーゼル燃料は、軽油使用時に比べ、排気ガスの中の有害物を削減でき、ぜんそくの原因となる黒煙は3分の1から6分の1に軽減され、酸性雨の原因となる硫黄酸化物もほぼゼロであります。また、温暖化の原因となる二酸化炭素は、カーボンニュートラルからゼロカウントとなり、化石燃料である軽油をバイオディーゼル燃料に代替することは、地球温暖化を防ぐ一助となると言われてもおります。しかしながら、自動車用燃料として使用するには、品質の不完全なバイオディーゼル燃料により、国内で多くのトラブルが発生したのも事実であり、当時の新居浜市も、御多分に漏れず1年間の導入でありました。近年におきましては、先ほどの御答弁にもありましたとおり、積極的に動かれる市内業者の取り組みにこのバイオディーゼル燃料が掲げられ、期待に胸を膨らますばかりでありますが、まだまだこの燃料、くせ者であるのは確かなようでして、ここはじっと我慢のしどころかなあとも思っております。
さてはおきましても、今だからこその取り組みとして、いち早く目をつけ、動いていた新居浜市が、この時勢を得た今、動けなくても考え備えるべきものはあるのではないでしょうか。例えば、今年7月末日に国土交通省と経済産業省が環境省とともに公表したものに、クリーンディーゼル普及推進方策があります。これは2009年10月に導入が予定されているクリーンディーゼル車という世界最高レベルの排出ガス規制、ポスト新長期規制に対応したディーゼル車の導入支援を踏まえ、普及に向けた具体的方策等が取りまとめられているものであり、ディーゼル技術のこれからの進化としても、中期的にはハイブリッド、ガソリンエンジン、軽油代替燃料との融合技術への進化を促しております。さらには、税制優遇措置として、クリーンディーゼル乗用車に対する自動車取得税の軽減措置の創設や最新排出ガス規制に適合したトラック、バスへの自動車取得税の軽減が不可欠とし、低公害車開発普及アクションプランを改編し、クリーンディーゼルを位置づけることや、政府、自治体による率先導入での初期需要の創出を後押ししていることからも、今後においての公用車への導入に向けたものとしても考慮されるべきと考えます。つけ加えるならば、例えば現在、新居浜市の管財課で所有されている公用車は80台、そのうち7台がディーゼル車であり、中でも生涯学習センター号はかなりの年代物でもあります。また、近い課題として上げられておりますコミュニティバスへも取り組みとして考えられてはとも思うのですが、いかがでしょうか。そうすることによって、より深いところでの市民理解をも得られようと考えるのです。時期を待つのであれば、今は確かに御苦労されてはいますが、先進各地の成功例を後ろ盾にされた市内業者との連携を持ったものとしてのバイオディーゼル燃料との併用も考えられるはずです。これらは確かにまだしばし先のことではありますが、事前準備段階として、今後の御検討の種としてそばに置いていただきたく思うのですが、いかがでしょうか。こうした環境問題に限らず、市が率先して行うことでの市民への普及啓発効果は言うまでもありませんが、工都新居浜だからこそ、先人の思いを知り、それを受け継ぐものからのPRとして、四国内外へ発信することは価値があるものと考えるのです。先見の一手を確実な一手となすに当たり、現状確認の意味も込めまして、環境全般に係る問題を新居浜市ではどのようにとらえ、実行され、先につながるものとされているのかをお聞かせください。
○副議長(村上悦夫) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) バイオディーゼル燃料についてお答えいたします。
本市の環境行政の取り組みにつきましては、平成15年4月、新居浜市環境基本条例を施行した後、環境基本計画や環境保全行動計画を策定し、環境に対する基本姿勢を整えてきたところでございます。これらを実践するために、平成19年7月には、市、市民、事業者が協働して、環境活動を推進する組織として、にいはま環境市民会議を設立いたしました。今年度は、地球温暖化防止対策のための取り組みとして、植樹活動、自転車マイレージ活動、環境家計簿普及活動、キッズエコチェック活動、マイバッグフォーラムの開催等のさまざまな環境活動をこのにいはま環境市民会議を中心に開催いただき、多くの市民参加を得て実施しているところでございます。私たちの町新居浜は、御存じのとおり、別子銅山採鉱に伴い発生した坑内水や亜硫酸ガスによる煙害といった深刻な公害問題を克服してきた貴重な歴史を持っております。これらの意思を引き継いだものとして、100万本の大植林にかんがみ、平成20年3月に実施した市制70周年記念植樹には、多くの市民参加を得ました。また、自転車マイレージ活動は、かつて自転車の町新居浜と言われたことを環境問題として見直そうと企画した活動であり、愛媛県地球温暖化防止活動推進センターが主催するEHIME ECO CONTEST2008に応募し、大変すばらしい評価を受けております。今後とも先人の思いを受け継ぐ中で、にいはま環境市民会議を中心に、多くの市民や事業者とともに、先進的で新居浜らしい環境活動を率先して行い、愛媛あるいは全国へPRし発信できるように取り組んでまいりたいと考えております。
以上、申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○副議長(村上悦夫) 渡邊総務部長。○総務部長(渡邊哲郎)(登壇) バイオディーゼル燃料についてのうち、公用車についてお答えいたします。
本市におきましては、公用車を新たに購入する際、低燃費で低排出ガス認定車、いわゆる低公害車を積極的に導入するなど、環境負荷の軽減を図っているところでございます。
大石議員さん御指摘のとおり、バイオディーゼル燃料につきましては、環境への負荷軽減に寄与する燃料として、また、クリーンディーゼル車につきましては、窒素化合物や粒子状物質の排出が削減できるなど、新世代エンジンとして全国的に注目されております。しかしながら、バイオディーゼル燃料につきましては、以前に比べ精製技術も向上し、市内においても積極的に取り組んでいる事業者もございますが、いまだ品質の安定した燃料として確立できていないなど問題もございます。また、公用車においてバイオディーゼル燃料を活用できるディーゼル車の割合も低く、その大半を占める小型車両の分野でディーゼル車の普及も進んでいない現状でございます。今後におきまして、バイオディーゼル燃料の品質の問題が改善され、安定的な供給が可能となった段階で、バイオディーゼル燃料の導入について検討したいと考えております。
また、クリーンディーゼル車につきましても、仕様内容や普及状況、また価格等を見きわめながら、導入について検討してまいります。
○副議長(村上悦夫) 佐々木経済部長。
○経済部長(佐々木一英)(登壇) バイオディーゼル燃料についてのうち、コミュニティバスについてお答えをいたします。
他市町におきましては、コミュニティバスへのバイオディーゼル燃料の使用事例があることも承知いたしておりますが、新居浜市におきましては、現在、都市交通マスタープラン、都市交通戦略から成る新居浜市都市交通計画を策定中でありまして、その結果を受け、運行車両によっては、バイオディーゼル燃料の使用の可否につきましても検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
○副議長(村上悦夫) 再質問はありませんか。大石豪議員。
○9番(大石豪)(登壇) 御答弁ありがとうございます。
これは御答弁は結構ですが、先ほどの質問の中でも申したように、宇和島市のように、遊休地、休耕地の利用としても考えられるとともに、景観からの一休みスポットとしての需要を生かした資源環境型社会の形成につながる取り組みとしても御考慮いただけるのではないかと思います。しかしながら、先ほどもおっしゃられましたように、まずは環境の整備が最優先でありますので、御一考の折の香味として残れば幸いとしまして、今回の私の質問を終わらさせていただきます。ありがとうございました。
○副議長(村上悦夫) 以上で本日の一般質問は終わりました。
これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
明11日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 2時56分散会