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平成18年第3回新居浜市議会定例会会議録 第3号

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平成18年第3回新居浜市議会定例会会議録 第3号

目次

議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問
 大石豪議員の質問(1)
  1 太鼓祭りについて
   (1) 経済効果試算と今後の取り組み
 河村経済部長の答弁
  1 太鼓祭りについて
   (1) 経済効果試算と今後の取り組み
 大石豪議員の質問(2)
  1 太鼓祭りについて
  2 市制70周年記念事業について
 佐々木市長の答弁
  2 市制70周年記念事業について
 大石豪議員の質問(3)
  2 市制70周年記念事業について
  3 中心市街地の今後について
   (1) FOPOシステム
   (2) ものづくり市民大学
   (3) 地域経営
 佐々木市長の答弁
  3 中心市街地の今後について
   (3) 地域経営
 河村経済部長の答弁
  3 中心市街地の今後について
   (1) FOPOシステム
   (2) ものづくり市民大学
 大石豪議員の質問(4)
  3 中心市街地の今後について
 森賀市民部長の答弁
  3 中心市街地の今後について
 大石豪議員の質問(5)
  3 中心市街地の今後について
 村上悦夫議員の質問
  1 都市計画関連について
   (1) 土地利用計画の見直し
   (2) 幹線道路沿線有効利活用
   (3) インターチェンジ関連の土地利用
   (4) 国道11号新居浜バイパスの早期開通
   (5) 駅前滝の宮線の早期開通
   (6) 主要地方道壬生川新居浜野田線の改良
  2 新居浜港務局の諸問題について
   (1) 港務局制度のメリット・デメリットと今後の方針
   (2) 港湾計画と事業進捗状況及び今後の動向
 佐々木市長の答弁
  1 都市計画関連について
   (1) 土地利用計画の見直し
   (2) 幹線道路沿線有効利活用
   (3) インターチェンジ関連の土地利用
休憩(午前10時57分)
再開(午前11時06分)
 鈴木助役の答弁
  2 新居浜港務局の諸問題について
   (1) 港務局制度のメリット・デメリットと今後の方針
 新田建設部長の答弁
  1 都市計画関連について
   (4) 国道11号新居浜バイパスの早期開通
   (5) 駅前滝の宮線の早期開通
   (6) 主要地方道壬生川新居浜野田線の改良
 小西港務局事務局長の答弁
  2 新居浜港務局の諸問題について
   (2) 港湾計画と事業進捗状況及び今後の動向
 山岡美美議員の質問(1)
  1 子供の安全・安心と10カ年財政計画について
   (1) 小中学校の耐震診断と補強計画
   (2) 校舎の危険・老朽箇所の修繕
   (3) 消防用設備点検
   (4) 金子小学校の児童数増加の対応
  2 公立保育所の民営化について
   (1) 保護者・市民の声
   (2) 基本方針案
   (3) 裁判の判決
  3 廃止された補助金について
   (1) 市民影響
   (2) 補助金の復活
  4 国民健康保険について
   (1) 資格証明書と短期保険証
 佐々木市長の答弁
  1 子供の安全・安心と10カ年財政計画について
   (1) 小中学校の耐震診断と補強計画
  2 公立保育所の民営化について
   (1) 保護者・市民の声
   (2) 基本方針案
  3 廃止された補助金について
   (1) 市民影響
   (2) 補助金の復活
 阿部教育長の答弁
  1 子供の安全・安心と10カ年財政計画について
   (3) 消防用設備点検
   (4) 金子小学校の児童数増加の対応
 神野福祉部長の答弁
  2 公立保育所の民営化について
   (1) 保護者・市民の声
   (2) 基本方針案
   (3) 裁判の判決
  4 国民健康保険について
   (1) 資格証明書と短期保険証
 鎌田教育委員会事務局長の答弁
  1 子供の安全・安心と10カ年財政計画について
   (1) 小中学校の耐震診断と補強計画
   (2) 校舎の危険・老朽箇所の修繕
休憩(午前11時59分)
再開(午後 0時59分)
 山岡美美議員の質問(2)
  2 公立保育所の民営化について
 佐々木市長の答弁
  2 公立保育所の民営化について
 山岡美美議員の質問(3)
  2 公立保育所の民営化について
 佐々木市長の答弁
  2 公立保育所の民営化について
 山岡美美議員の質問(4)
  2 公立保育所の民営化について
 佐々木市長の答弁
  2 公立保育所の民営化について
 神野福祉部長の答弁
  2 公立保育所の民営化について
 山岡美美議員の質問(5) 
  2 公立保育所の民営化について
 佐々木市長の答弁 
  2 公立保育所の民営化について
 山岡美美議員の質問(6)
  2 公立保育所の民営化について 
 神野福祉部長の答弁
  2 公立保育所の民営化について
 山岡美美議員の質問(7)
  2 公立保育所の民営化について
 神野福祉部長の答弁
  2 公立保育所の民営化について
 山岡美美議員の質問(8)
  2 公立保育所の民営化について
 神野福祉部長の答弁
  2 公立保育所の民営化について
 山岡美美議員の質問(9)
  2 公立保育所の民営化について
 神野福祉部長の答弁
  2 公立保育所の民営化について
 山岡美美議員の質問(10)
  2 公立保育所の民営化について 
 佐々木市長の答弁 
  2 公立保育所の民営化について
 山岡美美議員の質問(11)
  2 公立保育所の民営化について
休憩(午後 1時21分)
再開(午後 1時24分)
 井原企画部長の答弁
  2 公立保育所の民営化について
 山岡美美議員の質問(12)
  2 公立保育所の民営化について
 井原企画部長の答弁
  2 公立保育所の民営化について
 山岡美美議員の質問(13) 
  2 公立保育所の民営化について 
 井原企画部長の答弁
  2 公立保育所の民営化について
 山岡美美議員の質問(14)
  2 公立保育所の民営化について 
 佐々木市長の答弁
  2 公立保育所の民営化について
 山岡美美議員の質問(15)
  2 公立保育所の民営化について
 佐々木市長の答弁
  2 公立保育所の民営化について
 山岡美美議員の質問(16)
  2 公立保育所の民営化について
 佐々木市長の答弁
  2 公立保育所の民営化について
 山岡美美議員の質問(17)
  2 公立保育所の民営化について
  1 子供の安全・安心と10カ年財政計画について
休憩(午後 1時38分)
再開(午後 1時40分)
 阿部教育長の答弁
  1 子供の安全・安心と10カ年財政計画について
休憩(午後 1時41分)
再開(午後 1時42分)
 鎌田教育委員会事務局長の答弁
  1 子供の安全・安心と10カ年財政計画について
 山岡美美議員の質問(18)
  1 子供の安全・安心と10カ年財政計画について
 鎌田教育委員会事務局長の答弁
  1 子供の安全・安心と10カ年財政計画について
 山岡美美議員の質問(19)
  1 子供の安全・安心と10カ年財政計画について
 阿部教育長の答弁
  1 子供の安全・安心と10カ年財政計画について
 山岡美美議員の質問(20)
  1 子供の安全・安心と10カ年財政計画について
 阿部教育長の答弁
  1 子供の安全・安心と10カ年財政計画について
 山岡美美議員の質問(21)
  1 子供の安全・安心と10カ年財政計画について
 田坂重只議員の質問(1)
  1 平和行政について 
休憩(午後 2時04分)
再開(午後 2時13分)
 佐々木市長の答弁
  1 平和行政について
 田坂重只議員の質問(2)
  1 平和行政について 
 渡邊総務部長の答弁 
  1 平和行政について
 田坂重只議員の質問(3)
  1 平和行政について 
  2 格差社会について
 佐々木市長の答弁 
  2 平和行政について
 阿部教育長の答弁
  2 平和行政について
 渡邊総務部長の答弁
  2 平和行政について
 神野福祉部長の答弁
  2 平和行政について
 河村経済部長の答弁
  2 平和行政について
 田坂重只議員の質問(4)
  3 都市計画道路について
 新田建設部長の答弁 
  3 都市計画道路について
散会(午後 2時54分)


本文

平成18年6月14日 (水曜日)

  事日程 第3号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
――――――――――――――――――――――
  日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
  席議員(28名)
 1番   明 智 和 彦 2番   藤 田 豊 治
 3番   太 田 嘉 一 4番   大 石   豪
 5番   大 條 雅 久 6番   山 岡 美 美
 7番   高 橋 一 郎 8番   藤 田 幸 正
 9番   伊 藤 優 子 10番   藤 田 統 惟
 12番   藤 原 雅 彦 13番   真 鍋   光
 14番   佐々木 文 義 15番   真 木 増次郎
 16番   岩 本 和 強 17番   西 本   勉
 18番   岡 崎   溥 19番   白 籏 愛 一
 20番   仙 波 憲 一 21番   加 藤 喜三男
 22番   山 本 健十郎 23番   堀 田 正 忠
 24番   井 上 清 美 26番   小 野 利 通
 27番   伊 藤 初 美 28番   石 川 尚 志
 29番   田 坂 重 只 30番   村 上 悦 夫
 31番     欠 員
――――――――――――――――――――――
  席議員(2名)
 11番   二ノ宮   定 25番   橋 本 朝 幸
――――――――――――――――――――――
  明のため出席した者
 市長          佐々木   龍
 助役          鈴 木 暉三弘
 収入役         田 村 浩 志
 企画部長        井 原 敏 克
 総務部長        渡 邊 哲 郎
 福祉部長        神 野 師 算
 市民部長        森 賀 盾 雄
 環境部長        堤   孝 雄
 経済部長        河 村   徹
 建設部長        新 田 一 雄
 消防長         矢 野 和 雄
 水道局長        笹 本 敏 明
 教育長         阿 部 義 澄
 教育委員会事務局長   鎌 田 眞太郎
 監査委員        神 野 哲 男
 港務局事務局長     小 西 博 明
――――――――――――――――――――――
  会事務局職員出席者
 事務局長        神 野 盛 雄
 議事課長        檜 垣 和 子
 議事課副課長      多田羅   弘
 議事課議事係長     井 上   毅
 議事課調査係長     飯 尾 誠 二
 議事課主任       阿 部 広 昭
 議事課主事       秦   正 道
 議事課主事       園 部 有 澄
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前10時00分開議
○議長(白籏愛一) これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第3号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  程第1 会議録署名議員の指名
○議長(白籏愛一) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において太田嘉一議員及び大石豪議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  程第2 一般質問
○議長(白籏愛一) 次に、日程第2、昨日に引き続き一般質問を行います。
 順次質問を許します。まず、大石豪議員。
4番(大石豪)(登壇) おはようございます。
 早速2日目の先陣を切らせていただくわけでありますが、こう理事者の皆さんのお顔を拝見しながらということで、改めて確固たる意思をお伺いできればと思い、私としてもいささか緊張する次第であります。
 緊張と言えば、先日の地震におきましては、1946年の昭和南海地震前後に、マグニチュード6クラスの地震が続いたという例からも、確実視されている南海地震の予備活動との位置づけも可能と愛媛新聞にもありました。今回を皮切りに、数度の地震から、亀裂に上乗せられた亀裂が起こり、結果として、といった最悪に近いケースにならぬよう、心から祈るだけでなく、備えにおいての防災意識を改めて強くするばかりであり、市のもしものときの迅速対応に、より期待を寄せるものであります。
 それでは、これより通告に従いまして質問をさせていただきますが、昨日、勉強させていただいた質問の中より、重複してしまいました点もあり、御容赦いただければと思いますので、御答弁よろしくお願いいたします。
 太鼓祭りについてお聞きします。
 平成17年度秋祭りは、残念ながら多数の負傷者、警察による逮捕者が出てしまいましたが、今後における伝統あり、誇らしい祭りのためにと、今回における教訓、反省を踏まえての太鼓台平和運行に関して決議文を審議、作成し、役員、太鼓台運営委員長、現場責任者を招集、太鼓祭り平和運行実現のために、暴力行為並びに不法鉢合わせ行為排除決議文を各自治会並びに太鼓台に採択徹底を図りました。川西地区太鼓台運営協議会では、当然のごとく、連帯責任とし、各自治会が厳しい財政状況の中でありながらも、川西全太鼓台供託金の没収とし、深く戒めとしました。済まされない行為に対しての反省を連帯責任とするのは、先を見つめた祭りにするためであり、根底からの統一感を出そうとする強い思いがあるからであります。新居浜太鼓祭りは、言わずと知れた四国三大祭りの一つであり、観客動員数は、新居浜警察署調べにおいて、測定方法がえをした平成15年から平成17年までの平均で約14万6,000人。しかしながら、平成に入りここ何年かの推移を記念行事のある年を除き見てみますと、減少傾向にあります。これは、市民の太鼓祭りに対する感情の希薄化の増長とも感じ取れるものであり、確かに一個人の感情に対する束縛などはもってのほかではありますが、太鼓ばか、祭りばかを誇りとする私にとっては、残念に思えてなりません。少しでも新居浜太鼓祭りのよさを再認識してもらえるようあらねばと思いを強くするばかりであります。
 さて、私の思いはひとまずおきまして、観客動員に対する経済効果については不明とのことでした。経済効果試算からの新たな目標数値は、今後の糧に十分足るものと考えますが、いかがでしょうか。例に挙げますと、高知よさこい祭りでは、高知市人口33万人弱、約120万人の観客動員数に経済効果は100億円ほどと言われております。そこからの発信であるYOSAKOIソーラン祭りでは、1992年の第1回目には観客動員数約20万人が、10倍のおよそ200万人へ、経済効果は230億円ほどもあるそうです。確かに規模の面からは今はまだ言うまでもありませんが、数値の設定が新たなやる気、問題点の早期解決につながることは、私よりも理事者の皆さんの方が御存じのことと思います。観光と考えた場合、料飲関係の充実はもとより、今まさに善処していただいております仮設トイレの設置等、前々からの課題に加え、新たな意見も出ております。話し合い、アイデアをいただくことで、動けることも多いと考えます。だんだんと変わってきております日時による人の流れもそうでありますが、その流れを生かした上での経済効果を考慮した流動的な時間割の対処策を踏まえまして、お答えをいただければうれしく思いますが、新居浜市としてのこれからの取り組みをお聞かせください。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。河村経済部長。
経済部長(河村徹)(登壇) 大石議員さんの御質問にお答えいたします。
 新居浜太鼓祭りについてでございます。
 まず、太鼓祭りの経済効果試算からの新たな目標数値につきましては、現在、警察発表の観客数以外、太鼓祭りの経済効果を試算する上での数値が不明なことから、経済効果としてお示しできるものはございません。ただ経済効果をはかる一つの数値といたしまして、平成17年度におけるJR新居浜駅での発券状況を見ると、祭りを除く同じ曜日の年間平均と比較いたしますと、初日13.3%、2日目18.2%、3日目127.5%の増という結果になっております。経済効果を試算し、新たな目標数値を目指し取り組んでいくことは、観光事業の面から太鼓祭りを盛り上げる有効な手段ではございますが、詳細な経済効果を試算するには、専門的な調査等が必要でありますことから、今後の研究課題とさせていただきます。
 次に、経済効果を考慮した流動的な時間割の対処策及びこれからの市としての取り組みについてでございます。
 太鼓祭りは、伝統ある民俗文化行事でありますが、政教分離の関係から、行政は太鼓祭りの運営そのものについて直接関与しておりませんので、行政による流動的な時間割の対応は困難と考えております。現在、市内5地区の太鼓台運営委員会、協議会のうち、1地区が祭りの開催日を金、土、日曜日にする方向で機関決定をしておりますが、ほかの4地区につきましては、神社庁との関係などから、現在の日程を変更して開催する予定はないとの報告もいただいております。太鼓祭りは、地域住民が中心となり運営されておりますことから、市といたしましても、日程変更につきましては、太鼓台関係者初め関係団体等で十分な議論、検討がなされ、全市的な合意形成のもとで決定されるべきものと考えております。
 太鼓祭りに対するこれからの市の取り組みといたしましては、観光客の受け入れ体制の充実等の環境整備や事故のない祭りを実現するための啓発活動、観光PR等を行ってまいりますとともに、新居浜市太鼓祭り推進委員会と協力し、世界に誇れる秋祭りとなるよう努めてまいります。
○議長(白愛籏一) 大石豪議員。
4番(大石豪)(登壇) 御答弁ありがとうございます。
 要望として、現状を見る限り、今回における平成16年度から平成17年度の参加者の開きは約3万人であり、過去を見ますと、今回以上に何度かの大きな人数の開きも数字として残っております。しかしながら、太鼓台の数を見ますと、御存じのとおり、増加傾向にあり、また新たに1台ふえる予定でもあります。飽和状態が進行形でありながら、参加人数が追いつかないでは、観光としての疑問は否めません。確かに太鼓祭りは神事でありますが、観光との相互得られる結果として、今以上にかたく結びつくためにも、より一歩踏み込んだ市としての対応が、これからの新居浜市を見ていく上で必要不可欠なのは、だれしもが感じていることであります。大きな足跡として、先を見た確たる指針を切に望むものであります。
 次に、市制70周年記念事業についてお聞きします。
 来年度は市制70周年ということであり、6月下旬に庁内にて事業を図っていくとのことでありますが、果たして庁内であるほかに一般公募はされるものでしょうか。市民の中には、早々とイベントについての案を出された方もいらっしゃるとお聞きしており、関心の高さがうかがえるものであります。私も周年事業といいますと、市制50周年時の日本丸寄港はよく覚えており、家族で見に行った帰りに、あの白い勇壮な日本丸の1,000ピースのジグソーパズルを買い、四苦八苦しながら何とか一人で完成させ、そこでまた感動したのを思い出します。ほかにも資料からではありますが、こんなこともしていたのかと懐かしく、また行かなかったものにはしまったと残念な気持ちで振り返りました。しかしながら、事業費を見てみますと、50周年記念事業では、総事業費1億4,175万6,000円、事業決算額、市費において9,522万5,000円であり、60周年記念事業では、総事業費1億5,038万2,991円、市費において9,070万6,894円と、当時の議員さんからも、一般質問において御指摘があったようでもあります。参加人数では、50周年記念事業に76万5,936人、全市統一太鼓寄せを含む太鼓祭り観客数22万6,500人、60周年記念事業に59万3,331人、太鼓祭り観客数25万人。当時の反省点として、記念事業だけで終わってしまったものが多かった、継続のための工夫が必要である、雨天のときの対応が難しいと上げられておりますが、私としても、現在におきましても、イベントにおける対策、問題点はまさにそのとおりであると深くうなずく次第であります。私は、イベントに必要性を感じておりますが、それは一過性のものではなく、一つのきっかけとしても、継続もしくは意識統一として向かなくてはならないと考えております。来年度における市制70周年は、よい区切りであり、先に起こるであろう道州制に向けても、他県、他市における新居浜市としての位置、統一連帯感からの新居浜人としての意識、意欲向上はもとより、市民一人一人が新居浜市を見つめ直すきっかけづくりになればと思わずにはいられない次第であります。私としては、新居浜人に最も親しみ深いと言えるであろう女性をお呼びすることで、なくてはならぬ祭りとのコラボレーションを図りたいと画策するものであります。それにより、市民、祭りとの再融合を得た確たる統一感が生まれるものと信じ、さらには、今後における集客観光への足がかりを得られればとも思うのであります。方法は幾らでもあるとおっしゃった方がいます。アドバイスをくれた先輩もおります。連帯感、統一感を出すのであれば、お金など要らない。市民全員が手をつなぎギネスに申請すればいい。そこに自分がいたというだけで、思いは変わるだろう。違った視点で見ればいい。講演をしてもらえばいい。その女性は、一人の人間としてもすばらしい人生を送っていらっしゃるのだから。まさに目からうろこでありました。凝り固まった視点を打ち破るには、そこに人が必要なのだと再認識させられました。新居浜市という風土によって、私は形づくられ、変えがたい思いがここにあり、見つめ直し、生み出すきっかけがすぐそばまで来ております。後になって心から笑い、そして語れるような厳選された事業であることを切に期待しております。現段階での70周年記念事業についてのお考え、市長の思いがあればともにお聞かせください。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
市長(佐々木龍)(登壇) おはようございます。
 市制70周年記念事業についてお答えいたします。
 大石議員さんから、市制70周年にふさわしい厳選された記念事業という貴重な御意見、御指摘をいただいたわけでございますが、私も70年という新居浜市の歴史の重みを実感し、一過性のものではない新たな本市発展のための記念事業の実施に、市民と行政が協働して取り組んでまいりたいと考えております。現在、市政だより7月号におきまして、市制70周年記念事業における市民の皆様の市政発展につながる提案を広く募集する予定といたしております。また、庁内におきましても、市制70周年記念事業検討委員会を設置いたしまして、職員提案も募集し、市民の皆様からの御提案、また議会の皆様からの御提案もともに検討し、委員会において記念事業の実施に向け審議を重ねてまいりたいと考えております。この検討委員会を通じまして、市政の主体であります市民の皆様方一人一人が、先人の築いてこられた歴史を再認識し、後世に誇り得るオンリーワンの市政を構築いたしますため、市民と行政が一体となり、創意工夫を凝らした記念事業の推進に取り組んでまいりたいと思っております。
 また、市制70周年記念事業にできるだけ多くの市民の方々の参加をいただき、満足していただける形での実施を考えてまいりますので、今後ともより一層の御協力をお願い申し上げたいと思います。
○議長(白籏愛一) 大石豪議員。
4番(大石豪)(登壇) 市長の御答弁、うれしく思います。今後に残る記念事業をお願いいたします。
 最後に、中心市街地の今後について数点お聞きします。
 今回、まちづくり3法の改正案が成立され、伴って九州では、知事会において、商店街再生に一つにまとまるべきであるとした方向性が示されたとお聞きしていますが、新居浜市においても、新しい物流ネットワークをつくるFOPOシステムが、6月1日より本格的に登録を開始されたそうでありますが、状況はいかがでありましょうか。残念ながら、がんばる商店街77選には不採択となりましたが、採択されました四国での2市、松山市、高松市にも負けない魅力あるFOPOシステムを持つ新居浜市であります。改正案を検討する過程でクローズアップされたコンパクトシティーは、人口減少、高齢社会に対応したもので、今後は医療、介護機能と連動した町中の居住施設への視点の強化等が言われておりますが、新居浜市におきましては、既に着目されておられますことからも、市の視点の置き場には一目置くものであります。
 また、ことし2月、3月に開催され、地域生産者とのコミュニケートを図り、生の声を聞けると、ものづくり市民大学の反響は、10代、20代の若者にも覚えがよかったとお聞きしておりますが、時間帯を考えると、まだまだ参加し得れない若者も多く感じられるのであります。ものづくりのまちとして、これからの活動に関するお考えをお聞かせください。
 地域経済研究会報告書にあります人口減少下における地域経営についての中に、2030年の地域経済の姿のポイントに、就業者1人当たりの域内総生産は増加するものの、生産人口比率の減少により、人口1人当たりの域内総生産は伸び悩む。人口減の影響は、域内市場産業に顕著にあらわれ、約9割の都市圏で生産額が縮小、域外市場産業の生産額の伸び率は、総じて域内市場産業の生産額の伸び率よりも上回るとあり、2000年から2030年における人口、経済規模の伸び率によると、県庁所在地以外の10万人以上の都市雇用圏では、人口16.2%減、域内総生産6.4%減、域内総生産のうち、就業者1人当たり22.5%増、人口1人当たり11.6%増、生産額のうち域外市場産業6.6%減、域内市場産業6.3%減とあるのですが、新居浜市においての試算がありましたら、今後における地域経営の対応策を含めお聞かせください。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
市長(佐々木龍)(登壇) 地域経営についてお答えいたします。
 人口減少下における地域経営についての新居浜市の試算についてですが、報告書の中で、新居浜市都市圏として、旧西条市、小松町を含んだデータとして、人口20.8%減、域内総生産11.9%減、人口当たり域内総生産11.2%増、域外市場産業の生産額14.2%減、域内市場産業の生産額10.4%減となっております。また、第四次新居浜市長期総合計画におきましては、平成9年度4,117億円である市内総生産について、平成22年度では5,150億円を目標としております。地域経営の対応策につきましては、新居浜市は元禄4年の別子銅山開坑以来、300年以上にわたりものづくりのまちとして発展してきた本市においては、地域経営の根幹をなすのは、産業の育成であると考えており、他市に先駆けて企業立地促進条例、中小企業振興条例等を整備し、また企業立地を推進するため、新産業立地エリアとして企業用地を造成し、産業の振興と雇用の拡大を図ってまいりました。報告書にありますとおり、人口減少、少子高齢化の進展は、本市におきましても重要な課題の一つであります。しかし、そのような厳しい状況に対応できる足腰の強い産業基盤を形成し、また、東予地域の中核都市としてさらに発展していくため、産業振興を図ることにより、厳しさを増す都市間競争に打ち勝つことが可能であると考えております。このため、先般見直しを行いました後期戦略プランの施策の大綱でもお示ししたとおり、本市を支える産業の振興、産業を支える人材の育成、企業誘致・立地の推進等を着実に推進することにより、報告書ではシミュレーションされました減少を食いとめ、また増加に転じるべく市政運営を図ってまいります。
 以上、申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(白籏愛一) 河村経済部長。
経済部長(河村徹)(登壇) FOPOシステムについてお答えいたします。
 FOPOシステムは、株式会社まち協ネットワークが、商店街や地域の活性化を目的としまして、大手スーパーが取り扱わない全国のとっておきの特産品を生産者の方に登録していただき、販売者登録をしていただいた全国各地域の商店街の各商店や生協の方を通じて、それぞれの顧客に販売しようとするものでございます。この事業につきましては、経済産業省の戦略的中心市街地商業等活性化支援事業の補助金を受けまして、平成17年度からプログラム開発、データベース構築などのシステム開発を進めておりましたが、このたびシステムが完成し、本年6月1日から生産者及び販売者双方の本格登録を開始し、昨年のはまさいにおける実験的登録や実際の物品取り扱いを実施しました全国のネットワーク連携地域において、現在、生産者及び販売者の登録を進めている状況であると伺っております。
 このような物流ワークシステムの稼働により、新居浜市にシステムの本拠が置かれておりますことや、インターネット上での仮想商店街と異なり、販売者である地域の商店と顧客がつながったシステムであることから、市としましても、商店街や物産生産団体の活性化につながるものと期待しておるところでございます。
 次に、ものづくり市民大学についてでございます。
 ものづくり市民大学につきましては、平成17年度にものづくりを実際に体験するあめとうどんづくりの講座やものづくりのオピニオンである東京工業大学の吉川名誉教授との懇談会など、2回の実験講座を開催いたしました。今後はこの実験講座の結果や参加者の意見を踏まえ、講座参加者などにものづくりに関するセミナー等の各種講座についての情報提供を直接行うとともに、自主講座としての運営や生涯学習大学を活用した講座など、生涯学習との連携を強め、ものづくりのまちとしてものづくりの精神が若者に受け継がれていくように取り組みを検討してまいります。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。大石豪議員。
4番(大石豪)(登壇) FOPOシステムとしての可能性からの発見、発展が、なじみのあるものとして早く、より深く受け入れられることを切望いたします。
 自主講座としての運営や生涯学習大学を活用した講座など、生涯学習との連携を強めとのお答えがありましたが、では、生涯学習としてものづくり市民大学の開設の可能性はないのでしょうか、お聞かせください。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。森賀市民部長。
市民部長(森賀盾雄)(登壇) 大石議員さんの再質問にお答えいたします。
 生涯学習としてものづくり市民大学の開設の可能性についてでございますが、現在、ものづくり市民大学関連の講座といたしまして、生涯学習大学の講座につきまして、自主講座を含めましてこのようなパンフレットがございますが、その中で、銅工芸教室とか電子工作、大人の社会見学としての地域産業の工場見学など、7講座ございます。さらに、出前講座として、山野草の栽培など3講座、また、新居浜高専の公開講座といたしまして、銀のキーホルダーをつくろうなど、都合7講座が実はございます。これらの講座内容を含めまして、より体系化をして、10代、20代、30代の若者が参加しやすいものづくり市民大学として構成し、開設、設置していける可能性はあると思います。大石議員さんの若者たちへの熱い思い入れを受けまして、今後開設の可能性につきまして、市民部と経済部が連携をしながら検討させていただいたらというふうに考えております。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。大石豪議員。
4番(大石豪)(登壇) 生涯学習として若者が参加しやすいといった利用状況向上への可能性をお示しくださったことは、とてもうれしく思います。
 最後に、これは要望ではありますが、連携とした取り組みの一つとして、太鼓台において例に挙げますと、川西地区では市制70周年での統一感を図る一つとして、現10.8メートルから12メートルへのかき棒の変更を予定されております。私は、変更時における旧かき棒の利用として、ものづくりを考えた上での販売製品への転換はいかがなものかと考えるものであります。かき棒は、新品を買うのであらば、1本につき加工代込みであるなら20万円は優に超えるものであります。でありながら、ほとんどの地区において何本かのかき棒が予備とされ余っているとお聞きしていますし、中古での売買であるなら、4本で大体が1万円前後であります。実際に使われていたものとして、小学校等でのベンチへの利用がうかがえておりますが、それと同じくして、もっと小さな気軽に持てるものとしての再利用は、汗水をともにした一かき夫である私としてもとてもうれしく、利益としての折り合いがつけば、市と太鼓台との連携の密やFOPOシステムを利用することでの各商店とのつながり、全国へ出るものとしての生産側の張り合い、やる気も考えられると思うのであります。新居浜市であるからこその生涯学習、ものづくりとしてぜひ御一考をお願いする次第であります。
 以上で私の質問を終わります。
○議長(白籏愛一) ただいまの答弁は必要ないですね。(4番大石豪「ないです」と呼ぶ)
 村上悦夫議員。
30番(村上悦夫)(登壇) ただいまから通告に従いまして御質問を申し上げます。
 まず、都市計画関連について、数点、若干の意見を交えながら御質問を申し上げたいと存じます。
 私は、都市計画を考える場合、本市は、四国のほぼ中央に位置し、瀬戸内側に海岸線約30キロメートル弱を持ち、東西に対してほぼ中央にといいますか、中心に国領川、二級河川河口約300メートルの川が貫流いたしております。市域の面積は、御承知のとおり、別子山と合併いたしましたことにより約235平方キロメートル、そのうちで可住面積としてはほぼ六十三、四キロ平方メートルでございまして、あとはほぼ山林、原野であろうと存じます。
 他方、元禄4年、三百有余年前には、別子に銅山が開坑をされて以来、これに関連する企業を中核として、さまざまな方面に発展してきた歴史を持った都市であります。
 そのような客観的な地理、地勢、面積に、人口、さまざま想定人口の時代もありましたが、今や少子、人口減少時代でありますので、当分の間は約13万人前後だろうと思いますが、その市民が、安全、安心、快適な環境を保持しつつ、企業活動はもとより、社会経済活動が円滑かつ活発に行われることを担保して、市政の発展を期する計画としなければならないと思っております。具体的には、用途地域で申し上げると、住居、商業、工業等々といった土地利用、どこにどの規模で、また都市間道路ではどこからどこまで、幅員どのぐらいで、主要幹線は何路線ぐらい、しかもそれぞれ幅員、起点、終点を定めたり、上下水道についてはどうするか、港はどこに、どの規模のといったように、さらには、公園緑地はどこに配置するか等々上げれば切りがないさまざまな計画が必要であります。したがいまして、この事業は、大変長い年月と巨額の資金を継続して投入をする必要がある事業であります。まさに市百年の大計であると言って決して過言ではないと思いますし、この事業の良否は、市の命運を決すると存じます。そのように大変重要なものであると思うのであります。それだけに計画は大胆かつ慎重に決定をすると同時に、社会経済の変動には、適宜適切な見直しをすべき性質のものでもあると考えております。その意味で、ちょうど今年は市の基本計画の中間年でありますことと、また、都市計画マスタープランも改定作業中でもあります。さらには、線引きが廃止をされ、それに伴う心配される無秩序防止策を講じて2カ年が経過しました。この時期に、用途地域等土地利用計画を見直してはと思うのであります。と申し上げますのは、本市を取り巻く都市間競争は、大変激しいものがございます。本市の土地利用計画は、住民生活重視は大変な大切なことではありますが、隣市の西条市と比較をしても、市の活力を引き出す企業等が立地するには、かなり不利となっておると思うのであります。具体的には、本市には、工業居住地区の指定はございません。いわゆる旧準工業地区が一定規模必要ではないでしょうか。私は、又野川以東の多喜浜地区内に、相当規模の適地が確保できると思うのであります。ぜひ御検討を願いたいと存じますが、いかかでしょうか、お伺いしたいと存じます。
 また、本市の場合、せっかく立派な都市計画道路を築造いたしましても、その道路を利活用するしかるべき企業などが立地するのに、大変困難があるとの声をしばしば耳にいたしております。私は、ここで強調したいのは、長い年月と巨額の投資をしてつくった立派な主要幹線道路が、十分に活用されていないのでは、市の活性化、発展のためには、大変憂慮すべきことではないかと思うのであります。これまた隣の西条市の調査も行いましたが、主要幹線のすべてで、沿道幅50メートル程度で設定をいたしております。本市も少なくとも同程度が、すなわち原則主要幹線道路沿線は50メートルに設定をして、十分利活用が図られるようにすべきではないかと存じますが、お考えをお聞かせいただきたいと存じます。
 次に、インターチェンジ関連の土地利用についてであります。
 私は、本市の土地利用を考える場合には、市の東端の船木にインターチェンジがあります。行政区域は異なりますが、西端に西条インターチェンジがあります。私は常々本市の場合は2カ所あると考えてよいのではないかと思っております。これは、大変有利な条件であると存じますが、残念なことに、インターチェンジを視野に入れた各種企業等の立地を促す構想は、ほとんどございません。私も時折先進地等を視察をさせていただきますが、先進地では、インターチェンジを利活用して、企業等の立地を促しておることがしばしば目にいたしております。本市もかねてといいますか、10年前後前に、東予産業創造センター、西条インターチェンジを好条件とみなして、市で内陸工業団地を構想したことがございますが、諸般の事情により中断をされております。このときの発想を思い起こして、何か用途指定等で企業の誘導を図る努力が望まれますが、お考えをお聞かせいただきたいのでございます。
 次に、国道11号新居浜バイパスと駅前滝の宮線の早期開通についてでありますが、国道11号新居浜バイパスの市道駅裏角野線から主要地方道新居浜角野線の間は、平成17年度供用開始の目標と伺っておったと存じます。また、駅前滝の宮線につきましても、平成17年度開始を目途に努力中との認識をいたしておりましたが、そのいずれもが、今なおそれぞれ主要物件の移転が終わっていないために、供用開始に至っていないことは、まことに残念なことであります。特に、市道駅前滝の宮線につきましては、平成3年以来、約16年間の年月と約30億円の費用が投じられており、全線開通により、本市都市計画道路は、1本が完結することにもなります。交通の利便性と経済効果は、大変大きいものがあるのではないかと思いますが、常々お互いに言われております費用対効果の観点からも、早期完成が強く望まれます。現状と見通しについてお伺いをいたしたいと思います。
 次に、主要地方道壬生川新居浜野田線改良のうち、平形橋に関してのお尋ねであります。私は、本問題については、二、三年前にもほぼ同様の御質問を申し上げた記憶がございます。橋は、言うまでもなく、基本的には交通の利便性に寄与するものでありますが、平形橋は、市の中央部でもあり、規模におきましても、新居浜市最大の規模でありますことから、周辺景観に及ぼす影響に十分配意する必要があると思います。本市の主要な橋梁のうち、新高橋は平成6年に、城下橋は平成13年にそれぞれ県の御努力によりまして立派な橋としてかけかえていただいておりまして、交通の円滑化が図られ、市民も大変喜んでいるところであります。当時と申しますのは、新高橋かけかえの時期とは、公共工事の環境もかなり変化がありましたが、新高橋は、相当美観、景観に配意された構造、デザインとなっておりますが、城下橋は、橋の機能、構造の限度で節約された結果だと思いますが、美観上、相当の格差がありますことは御承知のとおりであります。平形橋は、いよいよ今年度完工を目指して鋭意努力をされておられますが、高欄とか欄干とか、さらには親柱、さまざま美観配慮の計画をどんなふうに考えていただいておりますのか。また、歩道につきましては、歩道幅が4.5メートルと大変広うございますので、新高橋程度と申しますか、歩行者が通行しながら、さすがこの橋は立派だなあと実感できるような整備にならないものだろうか。環境の余りよろしくないときではありますが、百年の使用する橋でございますだけに、格段の御努力をお願いしたいと存じます。
 関連いたしまして、国領川の運動公園は、スポーツ団体を初め多くの市民が利活用され、スポーツの振興、体位健康保持、増進が図られておりますことは、大変喜ばしいことであります。が、道具小屋やネットなどが各所に設置され、若干美観を損ねていることがあります。また、大変数多くの市民が利用いたしますことから、美観には十分留意をしたトイレは、早期に設置すべきではないかと思いますことと、この橋完成にあわせて、ぜひ川、橋が共通して美しい環境になるように御努力をいただきたい。特に、新居浜市は、まち美化条例もありますことですので、なおさら強調しておきたいと思います。
 次に、新居浜港務局の諸問題について二、三点お伺いいたしたいと存じます。
 新居浜港は、御承知のとおり、住友企業により企業活動の重要な施設として、昭和13年に開港され、自来昭和28年まで私港として管理運営をされてまいりましたが、公共バースの必要性の増大、その他諸事情により、県、市と住友企業が協議の上、港湾法第4条に基づいた新居浜港務局委員会という組織を設立して、管理運営することとなり、今日に至っておりますことは、御承知のとおりでございますが、昨今の行財政改革が叫ばれている中で、重要港湾の指定を受ける新居浜港級の港湾で、市が中心で管理運営を行っているところはほとんどないのではないかと存じます。私の認識に誤りがなければ、おおむね県管理が多いようであります。
 そこで、港務局制度から相当の年月が経過いたしております今日、今までの経過を総括をして、どのようなメリットがあったのか、また、どんなデメリットがあり、何が問題になっておるのかということをどう御認識されておられますか、お尋ねをいたしたいと思います。
 次に、港湾計画と事業推進状況と今後の動向についてでございますが、現在、推進中の事業は、平成11年に計画をされたものと存じますが、この計画では、菊本沖と多喜浜側の東港の計画がございますが、まず1点、菊本側港湾計画のうち、最終処分場の予定地造成事業は、おおむね完成間近となっておるようであります。最初の計画からいえば、西側岸壁工事の事業に取りかかるべき時期に来ているのではないかと思います。従来の国、県、市との関係からいえば、港湾第何次計画とかいって計画に入ったものを、簡単に市があれこれ言うと、これからの事業にも影響が出るということで、計画に載ったものは計画そのものがひとり歩きする状況にありましたことは御承知のとおりであります。しかし、今日では、国、県、市を通じて、公共事業の見直しとか中止ないしは休止と、多様な対応ができると申しますか、すべき時代になっていると思うのであります。その意味で、私は今回この時期、最終処分場が概成したときをとらえて、西側をこのまま計画どおりに進めていくのか、また、具体的に見直していくのかにつきまして、お考えをお聞かせいただきたいのであります。
 東港については、耐震強化マイナス7.5メートルバースを建設中でございますが、既に陸上においてケーソンが完成していることから、あとは一、二年で据えつけが完了するかと思います。また、泊地の一部しゅんせつが残っておりますが、一応これが終われば、おおむね完了するのではと推測をしますが、これらについてあとどのくらいで計画が完成する予定か、そして費用的に国補助等さまざまございますが、市の負担がどの程度必要なのかも伺いたいのでございます。また、その現計画をこのまま継続するか、また中断するかなどの大前提に、当然なことではございますが、港を必要とする荷物の量の推移と計画を立てた時点と今と、どういうふうな推移をたどっているのか、そして、将来予測をどんなふうにされておるのか、さらには、荷主、事業者などからの港に対する御意見、御要望は、どのようになっているのかにつきましても、あわせお聞かせいただいたらと存じます。
 以上です。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
市長(佐々木龍)(登壇) 村上議員さんの御質問にお答えします。
 まず、土地利用計画の見直しについてでございます。
 都市計画は、都市内の限られた土地資源を有効に配分し、建築敷地、施設用地、緑地や自然環境を適正に配置することにより、健康で文化的な都市生活及び機能的な都市活動を確保しようとするものでございます。そのため村上議員さんのお話にもありますように、都市計画の見直しに当たっては、慎重にかつ社会経済情勢の変動にあわせ、目指すべき都市像を実現するために、不断に変更も含めた新たな都市計画を決定していく必要がございます。
 このようなことから、本市の土地利用計画につきましては、線引き廃止による影響への対応も含めまして、平成17年度、平成18年度に見直しを行っております都市計画マスタープランにおきまして、将来に向けての基本的な土地利用方針について検討を行っているところでございます。具体的には、優先的に市街化を図る区域、幹線道路の整備が進捗した区域、産業振興を図るための区域を対象に、より合理的で調和のとれたまちづくりに必要な見直しを行ってまいります。特に、特定用途制限地域のうち、人口集中地区を中心とした市街地周辺地区につきましては、農業振興地域に含まれていることから、農林関係機関との協議を進めまして、用途地域への指定を含め検討してまいります。
 また、準工業地域並みの地区指定を又野川以東にというお尋ねでございますが、特定用途制限地域は、地域の環境に特に影響を及ぼす可能性がある特定の建築物等の立地を制限するものでございます。このようなことから、今後におきましては、地域の良好な環境に配慮しつつ、都市の発展と産業の振興を図るため、同地区を含め、産業用地の確保が可能な地域につきましては、特定用途制限地域に準工業地域相当を新設することについて検討しているところでございます。
 次に、幹線道路沿線の有効利活用についてでございます。
 本市の幹線道路沿道地区の設定につきましては、県の用途地域等決定運用方針に基づきまして、4車線以上の幹線道路については道路端から50メートル、2車線の道路では道路端から30メートルを指定しております。すべての幹線道路において、沿道幅の設定を50メートル幅にしてはどうかとの御提案につきましては、幹線道路沿線が非常に利便性の高い地域であること、そしてそのことは、従来の市街地像にはない沿道サービス施設や流通業務を行う施設が立地する可能性があることから、当該道路及び沿道地域の土地利用の現況及び動向を踏まえまして、検討をいたしております。
 次に、インターチェンジ関連の土地利用についてでございます。
 インターチェンジ周辺地区につきましては、その地区が有する都市交通機能を生かした産業の誘導を図るため、産業用地の確保が可能な地域につきましては、特定用途制限地域に準工業地域相当を新設することをあわせて検討しているところでございます。いずれにいたしましても、これらの見直しにおきましては、現状の用途地域及び特定用途制限地域におきまして、影響や有効性を十分把握、検討いたしまして、都市計画マスタープランとの整合も図りながら取り組んでまいりたいと考えております。
 以上、申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(白籏愛一) この際、暫時休憩いたします。
  午前10時57分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前11時06分再開
○議長(白籏愛一) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 補足答弁を求めます。鈴木助役。
助役(鈴木暉三弘)(登壇) 新居浜港務局の諸問題についてのうち、新居浜港務局制度のメリット、デメリットと今後の方針について補足を申し上げます。
 港湾の管理につきましては、港湾法に次の3つの形態が規定されております。1つ目は、関係地方公共団体が単独または共同して港務局を設立する場合、2つ目は、地方公共団体が単独で港湾管理者になる場合、3つ目は、関係地方公共団体が共同して地方自治法第284条の規定に基づく一部事務組合または広域連合を設立して港湾管理者になる場合であります。全国に128カ所の重要港湾がございますが、そのうち都道府県が管理する港湾は97港、市単独の管理は24港、一部事務組合によるものは6港、港務局によるものは新居浜港のみとなっております。他の地方公共団体において港務局制度が採用されなかった主な理由といたしましては、港湾法制定以前から地方公共団体が管理を行っていた港湾が多かったこと、また、地方公共団体の行政運営において、港湾行政を切り離すことが困難であったことなどが考えられます。しかしながら、新居浜港につきましては、住友企業の私港として発展してきた歴史がございます。そのようなことから、昭和25年5月31日の港湾法制定以降、住友企業、各関係団体と協議を重ね、昭和28年12月1日に新居浜港務局が設置されました。
 港務局のメリットといたしましては、港湾の専門的知識、経験を持った委員によって構成される委員会が、議決機関と執行機関を兼ねており、港湾本位に運営できることから、自由で効率的な活動が期待でき、また、独立した法人格を有するため、補助事業等について、国と直接やりとりを行い、能率的に業務を推進することができる点が挙げられます。
 一方、デメリットといたしましては、港湾施設の使用料収入等により独立した経営を行うことは困難であることが挙げられます。
 新居浜港の県管理港湾への移行の可能性と今後に向けての方向性についてでございますが、新居浜港の旧管理者である住友企業、さらには、港湾利用企業等から選出された委員で構成されております新居浜港務局委員会では、現在のところ、新居浜港の県管理港湾への移行については議論がなされていないのが現状でございます。市といたしましては、今後とも港務局委員会での議論を尊重してまいりたいと、このように考えております。
○議長(白籏愛一) 新田建設部長。
建設部長(新田一雄)(登壇) 都市計画関連について補足を申し上げます。
 まず、国道11号新居浜バイパスの早期開通についてでございます。
 御承知のとおり、一般国道11号新居浜バイパスは、新居浜市内における交通混雑の緩和と交通安全の確保を図るほか、新居浜インターチェンジとのアクセス強化を目的として整備する全長9.3キロメートルの道路で、そのうち東田三丁目から寿町までの約1.9キロメートルが4車線で現在供用しております。全線早期完成に向け、引き続き用地調査、設計及び用地買収等を推進しているところではございますが、御指摘のとおり、買収に協力いただけない箇所が一部あることから、工事着手におくれが生じている状況であります。現在、当該箇所につきましては、早期の用地取得に向け、土地収用法の手続を行っているところでありますので、用地買収完了後、直ちに新たな工程計画を組み直し、各担当部局それぞれが早期供用に向け、努力していくと伺っております。
 次に、駅前滝の宮線につきましては、平成15年度に用地交渉を開始して以来、本年度まで交渉を続けてまいりましたが、1区画の用地及び家屋が契約に至らず残っているのが現状であります。本路線につきましては、御指摘のとおり、当該部分を除いた道路構造物がほぼ概成しておりますことから、土地収用法による法的な解決の検討をいたしておりまして、今年度中には北側歩道の一部を除きました車道及び歩道を完成させ、全線供用をいたします。
 次に、平形橋の高欄と歩道の整備につきましては、地元要望を聞いた上で決定することとして、平成17年度に地元自治会との協議を終え、現在、工事発注に向けた整備を行っていると県から伺っております。最終的には、余り華美な材料や仕様による整備はできないものの、景観に配慮したデザインを基本に整備をいたしたいということでございました。
 また、国領川緑地につきましては、利用者の安全性、利便性の向上とともに、都市緑地にふさわしい景観の向上につきましても重要な課題と認識いたしております。このようなことから、今年度より取り組みます国領川緑地整備計画では、景観に配慮した整備について検討をするとともに、快適に河川敷が利用できるよう、トイレの設置、環境美化への啓発も含め、適切な維持管理に努めてまいります。
○議長(白籏愛一) 小西港務局事務局長。
港務局事務局長(小西博明)(登壇) 新居浜港務局の諸問題のうち、港湾計画と事業進捗状況及び今後の動向について補足を申し上げます。
 まず、東港地区のマイナス7.5メートル耐震強化岸壁についてでございますが、全体事業といたしましては、補助事業であるマイナス7.5メートル耐震強化岸壁とマイナス5.5メートル岸壁や泊地しゅんせつの港湾改修事業と起債事業である埠頭用地造成事業がございます。事業費といたしましては、全体事業費は35億2,000万円でございまして、内訳は港湾改修事業費が31億9,000万円、埠頭用地造成事業費が3億3,000万円となっております。また、港湾改修事業費の財源内訳といたしましては、国庫補助金15億2,300万円、県補助金5億5,570万円、市負担金が11億1,130万円となっております。平成12年度の事業採択から鋭意事業を推進しておりまして、平成17年度末での進捗率は32.6%で、平成23年4月の本格供用を目指しております。
 次に、港湾整備を継続していく前提となっております新居浜港の貨物の推移についてでございますが、平成11年に改定した港湾計画では、平成20年代半ばの内貿、外貿の合計貨物量を935万8,000トンと想定しておりまして、平成17年実績では1,006万トンと想定貨物量を約70万トン超えております。これは平成17年1月に新しく就航いたしましたフェリーによる貨物の大幅な伸びが要因となっております。
 次に、荷主の動向についてでございますが、新居浜港背後の住友企業を初め関連企業におきまして、各種設備増設などが行われており、今後関連する取扱貨物量の増加が見込まれます。
 次に、港湾計画の見直しについてでございますが、廃棄物護岸西側の公共埠頭計画であります多目的国際ターミナルは、水深12メートルを有する大規模な港湾施設であることから、国土交通省の直轄事業として整備していただき、荷さばき施設用地などの埠頭用地造成事業は港務局が整備をする計画となっております。この計画の推進につきましては、地元企業から外貿コンテナなどの航路要望があること、新居浜港内のしゅんせつ土砂の処分場を確保する必要があること、廃棄物護岸の西護岸は、多目的ターミナルを整備する前提で、鋼製の仮護岸で完成させていることなどの理由により、港湾計画に基づき整備をする必要性があるものと考えておりますが、実施時期などにつきましては、今後の取扱貨物量の動向、関連企業や団体の意見、新居浜市の財政状況などを勘案しながら、事業主体である国土交通省や県と調整を図ってまいります。
 以上で補足を終わります。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。(30番村上悦夫「なし」と呼ぶ)
 山岡美美議員。
6番(山岡美美)(登壇) 日本共産党の山岡美美です。
 1、子供の安全・安心と10カ年財政計画について。
 2004年の決算額を20年前の1985年と比較すると、教育費はわずか5億円ふえて30億円です。教育費の占める割合は、10%から6%へと減っています。一方、土木費は62億円もふえて117億円と2倍になり、割合でも22%から25%へふえています。いかに教育予算が貧困で、子供たちにお金が使われていないかがわかります。
 4月に本市の小中学校の耐震診断結果が報告され、校舎、体育館の耐震1次診断の結果、補強の必要な建物は76棟で、全体の7割が耐震補強が必要です。このうち避難場所になる体育館13棟は、2次診断と耐震補強設計を実施し、ことしから順次実施予定ですが、一番危険な北中が駅前の区画整理事業が終了した翌年の予定になっています。駅前より優先されるべきではないでしょうか。
 今後63棟の校舎の2次診断と耐震補強は、見積もりで約3億8,000万円の費用がかかります。また、震度6強の地震で倒壊する危険性が高い校舎が16棟もあり、子供たちの安全性を第一に考え、危険な校舎から優先に計画を立てるべきと考えますが、いかがでしょうか。
 現在の10カ年計画では、文化芸術施設建設が先で、小中学校の大規模改修事業はその後の予定ですが、優先順位が逆ではないでしょうか。古い鉄筋の校舎は、昭和30年代です。各学校に配分されている100万円弱の予算では、必要最低の修繕しかできないのが実情です。古い校舎がある金子小学校では、応急的な修繕が多く、トイレの戸は閉まるが、開閉の向きやかぎはばらばら、戸は木がめくれてぼろぼろ状態、使用していない障害者用トイレのドアは壊れたまま放置、特にトイレはその施設の顔です。古い校舎の点検を行い、計画的に修繕を求めます。
 角野小学校の校舎は、市内でも一番古く、40キログラムもの鉄のドアが使用されています。ことしの4月に突風で3階の鉄のドアが腐食して倒れました。幸い児童にけがはなかったようですが、いつどのドアが倒れるかわからない状態です。アルミのドアの改修見積もりは約466万円。危険なので最優先と言われますが、来年の予算です。40キログラムものドアの下敷きになったら、けがどころか命の保証もできません。危険性から考えて、鉄のドアの改修を今年度最優先されるべきではないでしょうか。
 今月7日、新潟で児童が防火シャッターに挟まれるという事故が起こりました。本市の小中学校の消防用設備点検は年2回。1回は外観点検、もう一回は作動点検が行われます。作動点検日は、長期休みや平日ですが、平日の点検の時間帯や業者の体制、児童への安全性の配慮はどうなっていますか。また、防火シャッターはあるのでしょうか。
 金子小学校の防火扉が壊れていて危険なため、現在、土のうで固定されていますが、早急に修繕をしていただきたいと思います。他の学校で故障している防火扉はないのでしょうか。
 角野小学校では、防火扉がないところがありますが、法的に問題はないのでしょうか。
 整備点検の結果、電球の交換など費用も余りかからないものは、各学校の修繕費などで整備されているようですが、整備不良のままもあるようです。昨年の点検で不備の箇所はどのくらいあり、整備状況はどうなっているのでしょうか。今後不備な箇所の整備計画、また不備の放置は法的に違反にならないのでしょうか。消防用設備として予算を組み、安全のために整備を進めるべきと考えますが、いかがでしょうか。
 金子小学校は、4年後の2010年に児童数が888人、現在より140人ふえる見込みで4クラス増になります。現在、既に学年集会ができる部屋や会議室もなく、PTAの会も図書室を使用していて空き教室がない状態です。今後の児童数増加の対応はどのように考えているのでしょうか。空き教室の問題だけでなく、児童数がふえれば、給食室など施設そのものが手狭になります。現施設で140人増の対応が可能なのでしょうか。早期の検討と対応を求めます。
 2、公立保育所の民営化について。
 出生率が1.25と過去最低を更新、公立保育所と私立の役割は異なり、子育て支援に民営化は逆行するものであり、私は公的な責任の放棄と考えます。5月の保護者説明会では、切実、率直な保護者の声が多く出され、この声や3万を超える署名の数を重く真摯に受けとめるべきではないでしょうか。公立を選んだ保護者に対して、民営化を強行することは、保育所を選択する権利が保障されていないのではないでしょうか。子供への影響や環境を変えたくないという保護者の不安にどう対応するお考えでしょうか。子供への影響は全くないと言い切れますか。市の説明の中で、この2年間、協議、検討を積み重ね、捨て去るわけにはいかないと言いますが、だれのために民営化をするのでしょうか。子供のことを考えていない行革遂行が優先としか思えません。さらに、説明では、民営化は決定ではない、あくまでも案と説明。意見を十分に聞いて修正する。経常的にかかるお金を節約すべき。国、県からは、私立には財政補助があり、公立は補助がなくなり、全体の中でやるようになった。民間の方が手厚く補助が出る。民営化で浮いたお金を他の子育て支援などに使うということでした。公立と私立のコストの格差、超過負担分は、賃金の水準であり、国が計算する保育所運営費は、人件費が低く抑えられているため、市が超過負担せざるを得ない状況です。基本は、あくまでも民営化で、手段を修正するのみではないでしょうか。民営化そのもの、基本的な考えを再検討するおつもりはないのでしょうか。今後議員には、民営化の是非が問われるわけですが、保護者には、民営化の是非を問われる機会がなく、子育てをする保護者の声を無視することになりませんか。佐々木市長が、本当に子育て支援に力を入れるなら、他の予算を削って子育てに回すべきではないでしょうか。保育所以外に経常的にかかるお金はないのでしょうか。説明では、まるで国からの補助金が一切なくなったように聞こえますが、一般財源化されて公立の運営費は出なくなったのでしょうか。また、4園の改修費用が、約四、五千万円の予定で、現在公立の修繕費は平均年間約1,270万円、1園当たりわずか年間90万円で我慢させて、民間へ移管する園のみ1園1,000万円以上かけて改修。市民の財産を無償譲渡するとは間違っていませんか。ことし春、大阪高裁、横浜地裁の判決では、市に損害賠償を命じる判決が出されました。これに対して、本市の説明は、民営化そのものが違法でなく、進め方が問題。民間移管後のフォローがなかったなどと言われます。本市は、引き継ぎ期間も1年とり、民間移管後のフォローで三者懇談会なども実施予定。案で、決定ではなく、意見の検討や修正をすると強調されています。しかし、新居浜市は、民営化ありきで、修正はあくまでも手段の修正であり、民営化の決定は変えないという横浜市などと同じではないでしょうか。
 3、廃止された補助金について。
 この間、2年間で7億円近い補助金が削除され、敬老会補助金の廃止で、市内の自治会約4割は、敬老会の行事を中止、継続した自治会でも大幅に縮小をされました。PTA活動補助金の廃止では、半分の学校がPTA会費の値上げを余儀なくされ、子育て世代の負担がふえました。また、学校給食米差額の補助金廃止では、新居浜産のひのひかりのブレンド比率の割合を変えて、味は変わらないと言われますが、質を低下させています。これはごく一部ですが、市民の方に大きな影響が及んでいます。廃止された補助金について、市民への影響は調査されていますか、その影響をどう受けとめていますか、お伺いいたします。
 補助金の中には、施策事業として行うべきものも含まれていると思います。当初補助金の審査基準について、福祉関係は点数で評価されにくいなどの御意見も出されましたが、基準の修正はありませんでした。切実なものは復活させるべきではないでしょうか。
 4、国民健康保険について。
 2000年以降、国保証の取り上げで受診がおくれ、病気が悪化して手おくれになり、全国で18人死亡という報道がされました。患者のほとんどが低所得者で、ここにも病気になって患者になれない格差社会の現状があらわれています。本市では4月時点、資格証明書233件、短期保険証298件、この3年間でともに1.7倍に増加。国保証を交付されていない無保険の世帯が308件です。現在、分割納付が631件あり、市民生活が大変な状況があらわれています。ことし1月、名古屋市では、国保加入43万世帯の約6分の1が滞納している。それでも保険証を取り上げた世帯はわずか15世帯。収納率は90%以上と、政令指定市の中でも上位を維持しているという記事がありました。国保証を持たない人たちが医者にかかれず、死亡している実態をどう受けとめていますか。
 また、資格証明書の10割窓口負担で受診できると考えているのでしょうか。仮に受診は可能と考えるなら、実際に何人の人が受診しているのか把握されていますか。名古屋市の職員は、資格証明書の交付は、行政が縁切り宣言するようなものと談話していますが、新居浜市はどう考えますか。資格証明書などの発行で収納率は向上するのでしょうか。資格証明書と短期保険証の交付をやめて、国保証の交付を求めます。
 これで1回目の質問を終わります。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
市長(佐々木龍)(登壇) 山岡議員さんの御質問にお答えします。
 まず、小中学校の耐震診断と補強計画についてのうち、芸術文化施設建設と小中学校の大規模改修事業の優先関係はということでございます。
 芸術文化施設につきましては、昭和60年以降、建設資金を目的とした計画的な基金の積み立てを行っており、平成22年度に完了予定となっております駅前土地区画整理事業とあわせ、駅前大街区内における交流拠点施設として位置づけ、確かな財政計画に裏づけされた10カ年実施計画への登載をいたしているところでございます。また、施設の建設や管理運営につきましては、PFI方式の導入など民間資金の活用について調査研究を行い、厳しい財政状況の中での効率的な事業推進を行ってまいりたいと考えております。
 次に、小中学校の大規模改造事業についてでございます。
 お尋ねの事業につきましても、10カ年実施計画に登載しており、優先事業として位置づけております。
 こうした中、本年度につきましては、大規模改造事業として、約1,200万円の耐震補強工事を市内小学校で実施する予定となっております。また、長期的な改修計画も必要でありますことから、4月の第1次耐震診断結果を受け、現在、教育委員会において、第2次耐震診断などの耐震対策とあわせ、老朽化した校舎機能回復も踏まえた計画を策定してまいります。また、国においても、全国的に耐震対策が進んでいないことから、耐震化関連予算の改組が進められており、こうした制度の十分な活用にも留意をして、財政状況を考慮した計画的な対応に取り組んでまいります。
 次に、公立保育所の民営化についてでございます。
 保護者の声や署名を真摯に受けとめるべきではないかとのことにつきましては、去る3月5日の公立保育所保護者説明会での御意見も参考にしながら、民営化のスケジュールを平成20年度から平成23年度までの4年間で1園ずつ移管すること、引き継ぎ期間を1年とること、移管後も第三者による評価機関を設けるなど、保護者の声等を真摯に受けとめ、基本方針案に反映してまいりました。また、その基本方針案につきましては、5月28日から31日までの間、民営化予定の4園の保護者説明会を初めとして、今後4園以外の公私立保育園の保護者説明会、出前講座、市民意見提出制度など、できるだけ多くの皆様の御意見をお伺いし、最終案を策定していきたいと考えております。
 次に、保護者の不安や子供への影響についてでございます。
 民営化によって、子供への影響が全くないということは言い切れませんが、引き受け法人が決定してから移管までの引き継ぎ期間が1年あり、現在の臨時保育士を移管先法人へ雇用をお願いしたり、保育内容を継続し、できるだけ十分な引き継ぎのための共同保育期間を設定するほか、必要であれば移管後も一定期間、市の保育士を派遣するなど、子供への影響をできるだけ最小限にとどめるため、最大の努力をいたしたいと考えております。
 次に、基本方針案についてであります。
 公立保育所の民営化は、市内民間保育所には、公立保育所と変わらない保育の能力、実績があり、また公立であるか民間であるかを問わず、認可保育所は児童福祉法等を根幹に運営されているもので、制度、運営に差異はなく、子育て支援施設として利用者に同じサービスを提供するのであれば、市民的立場からすると、市の費用負担が軽減される民間保育所を歓迎するという考えから民営化を推進するものであります。したがって、子供の権利や将来の健やかな成長を軽視したり、阻害することにはならないと考えております。
 民営化の基本的考え方の再検討及び子育てをする親の声につきましては、平成14年に策定されました新居浜市行政改革大綱の実施計画に基づき、庁内の若手職員による新居浜市立保育所民営化等検討委員会での検討、次に、各種団体からの推薦による代表者と公募による市民から構成された新居浜市立保育所民営化検討協議会において、公開の上、検討協議をしてまいりました。そしてその経緯、民営化の理由、今後の取り組みについての説明会を開催しているところであります。その後、市議会や保護者の皆様への新居浜市立保育所の民営化に関する基本方針案の説明会の開催などを経て、今日に至っております。今後につきましても、議会を含め、市民の皆様への十分な説明や市民意見提出制度などのプロセスを経て、市民の理解を得た上で基本方針を決定してまいります。
 なお、子育て予算につきましては、行政運営を行う上で、住民福祉の増進のため、時代のニーズに応じたさまざまな行政課題に対応していかなければなりません。保育所以外にかかる予算につきましても、すべての事業内容を見直しまして、廃止あるいは削減をした事業もございまして、限られた予算を最大限生かし、社会保障関連や子育て支援を初めとする福祉や教育、環境問題を含め、まちづくりの目標にバランスよく対応していくことが重要であると考えております。
 次に、廃止された補助金についてでございます。
 まず、市民影響についてでございますが、これまで支出されてきた補助金が、公募審査の結果、不採択になったという現実を突きつけられたことに対する動揺や反発が、関係者の皆さんの間には少なからず広がったことにつきましては、十分認識をいたしているところでございます。このことから、応募のありました補助事業に関係する主管課におきましては、単に補助団体に対して補助金に関する説明を行なうだけでなく、行政との協働の促進につながる働きかけを行うことで、結果として、市民への影響についても把握してまいりたいと考えております。現時点におきましてすべての影響を調べ、実態を把握しているわけではございませんが、不採択となった補助金相当額をみずから補てんし、事業継続のために御苦労されたケースがあるなど、各種事業における程度の差はあれ、各事業主体の主体的な判断により、さまざまな対応がなされているものと理解をしております。
 また、これらの影響につきましては、補助金改革に伴う痛みの部分であるととらえておられる方もいらっしゃるようですが、今回の補助金見直しを評価していただいている方もいらっしゃいます。また、補助団体の自主性に基づく新たな取り組みへと発展したケースもあるものと認識をいたしております。
 次に、補助金の復活についてでございます。
 補助金公募は、毎年1回の実施となりますことから、そこで不採択となったものにつきましては、当該年度に審査結果が覆り復活することはございません。しかしながら、補助金の公募は、毎年改めて募集し審査を行うものでございますことから、不採択となった場合であっても、次年度におきまして再応募をいただき、審査の結果、採択されるケースも出てくるものと考えております。補助団体の側から見ますと、すべての補助金が切実であることは認識いたしております。しかし、それらのすべてについて補助金を交付することは困難な状況でございますことから、公平性と透明性を確保するため、公益性、妥当性、効果効率性の観点から、第三者機関による客観的評価を行い、引き続き限られた財源の有効活用を図るとともに、行政による市民の公益活動の支援を図ってまいりたいと考えております。
 以上、申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(白籏愛一) 阿部教育長。
教育長(阿部義澄)(登壇) 山岡議員さんの御質問にお答えいたします。
 まず、消防用設備点検についてでございます。
 学校の消火器や自動火災報知装置などの消防用設備等の点検は、消防設備点検資格者を有する業者に委託し、年2回実施しております。1回目は、長期休暇中に実施しております。2回目は、毎年2月の平日の授業日に行っております。このため、点検作業に支障のない授業中に実施し、火災報知機の作動の点検は、授業に支障にならない放課後に行っております。点検の際は、学校の防火管理者である教頭が立ち会い、点検作業を確認するとともに、児童生徒の安全に配慮いたしております。
 防火シャッターにつきましては、小中学校あわせて4校、27カ所に設置いたしております。この消防用設備等点検の際、あわせて点検を行っております。
 昨年度の点検により、消火器具4カ所、屋内消火栓設備10カ所、自動火災報知設備8カ所、非常警報設備4カ所、誘導標識4カ所、防火設備7カ所の不良箇所がありました。このうち、消火器、自動火災報知設備、誘導灯及び誘導標識の各設備につきましては、すべて取りかえ及び修繕を実施しております。屋内消火栓設備等については、消火用ホース等が経年劣化のため取りかえ等が必要なものがあり、通常の修繕予算の中で、順次対応する予定といたしております。
 また、防火設備である金子小学校の防火扉につきましても、通常の修繕予算の中で同様に対応することといたしており、高津小学校、浮島小学校においても不良が報告されており、同様な対応といたしております。
 角野小学校校舎の防火扉についてでございますが、一番西側の校舎には防火扉は設置されております。他の棟の校舎には、防火扉は設置されておりません。角野小学校は、校舎の各棟が独立した建物で、それぞれの棟が渡り廊下でつながっております。このためそれぞれの建物が1,500平方メートル未満であり、一番西側の校舎以外は、昭和45年の建築基準法の改正以前の建物であり、防火扉の設置義務がないためでございます。しかし、防火扉は、火災の際、煙を遮断し、延焼を防止することから、児童生徒が適切に避難するため、設置について検討をしてまいります。
 次に、金子小学校の児童数増加の対応についてでございます。
 他の校区では、少子化による児童数の減少が進む中、金子校区におきましては、宅地化やマンションの建設が進むなど、児童数の増加が見込まれます。当面、教室につきましても、もともと普通教室として建設され、現在は特別教室として使用されている教室を普通教室にして使用してまいりたいと考えております。また、昨年度から実施しております小学校選択制による児童数の推移を見ながら、検討していきたいと考えております。
 以上、申し上げましたが、他の点につきましては教育委員会事務局長が補足いたします。
○議長(白籏愛一) 補足答弁を求めます。神野福祉部長。
福祉部長(神野師算)(登壇) 公立保育所の民営化についてほか1点補足を申し上げます。
 まず、公立保育所の民営化についてのうち、保護者、市民の声についてでございます。
 公立保育所を選んだ保護者に対する保育所を選択する権利の保障につきましては、廃止される保育所において保育を受けていた児童の委託先として、民間の団体を選定し、同児童を同じ場所、同じ施設において保育を受けることができるような代替措置を講じておりますことから、選択の権利の保障が侵害されたとは一概に言えないと考えております。
 次に、基本方針案についてでございます。
 公立保育所以外の経常的に係る費用につきましては、すべての事業内容を見直しまして廃止あるいは削減をした事業もございます。また、公立保育所運営費につきましては、国庫負担基本額の4分の3が国庫負担金及び県費負担金として交付されておりましたが、三位一体の改革に伴い、平成16年度から一般財源化により交付税措置されることとなりました。
 また、保育所の改修費用につきましては、厳しい財政状況のもと、限られた予算の中で、年度計画に基づき緊急性のある箇所を優先的に改修いたしております。しかしながら、民営化を予定している保育所につきましては、移管先法人の初期投資を軽減し、その分子供たちへの保育の充実に充てていただきたいという考え方から、建物を点検し、改修した後に引き渡しをいたしたいと考えております。ただし、この改修費用につきましては、慎重を期すために、今年度内に専門家による調査を委託する予定でありますことから、今後予定金額が変動するものと考えております。
 次に、裁判の結果についてでございます。
 横浜地裁での判断は、民営化そのものが違法ではなく、その進め方に問題があり、そのような強引な手法において導かれた民営化は、その裁量権の範囲を逸脱し乱用に当たり違法とされました。しかしながら、本市の場合は、本年5月に決定した新居浜市立保育所民営化に関する基本方針案を保護者へ説明し、保護者の皆さんの御意見や考え方をお聞きし、今後実施されるパブリックコメントにおいて、広く市民の皆さんから御意見を求め、それらを参考にいたしまして、慎重に検討、協議を重ねまして、最終的に基本方針を決定していくことといたしております。
 また、引き継ぎ期間につきましても、子供たちの保育環境が急激に変わらないように、移管先法人の決定後三者懇談会を開催し、その情報も公開し、1年間かけて引き継ぎを実施し、保護者の皆さんの不安を解消していくことに最大限の配慮をしてまいります。
 次に、国民健康保険についてでございます。
 まず、全国において、国民健康保険被保険者証を持たない人たちが、医者にかかれずに死亡している実態を市としてどのように受けとめているかについてでございます。
 このような事例の場合には、生活保護の制度がございます。また、保護の必要が認められない等のケースにつきましては、社会福祉協議会で行う福祉資金の貸付制度もございます。生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するための制度である生活保護の適宜適切な運用により、かかる事例が起こらないよう、努めてまいります。
 次に、市は資格証明書の10割窓口負担で受診できると考えているのか、仮に受診は可能と考えるなら、実際に何人の方が受診しているか把握しているのかについてでございます。
 資格証明書の方の中には、国民健康保険制度への無理解から、病気やけがの内容によっては、保険料より治療費の方が少額の出資で済むからと、相当の収入があるにもかかわらず保険料の納付を拒否する人もいます。
 なお、資格証明書で医療機関に受診し、医療費の10割を窓口で支払われたのは、平成17年度で13件ございました。
 次に、資格証明書の交付は、行政が縁切り宣言するようなものだという他市職員もいるが、新居浜市はどう考えるかということについてでございます。
 資格証明書は、保険料の入金が全くない方で、納付相談にも来られない方に対しまして交付しておりますが、徴収員がお宅を訪問するなど、何らかの接点を持ちながら納付に応じていただくように努めております。
 次に、資格証明書などの発行で徴収率は向上するのか、また、資格証明書と短期被保険者証の交付をやめて、国民健康保険被保険者証の交付を求めるがいかがかについてでございます。
 資格証明書と短期被保険者証の発行は、国民健康保険法で定められており、特に資格証明書を発行していない保険者には、特別調整交付金の算定から除外されるなどのペナルティーが科せられることとなっております。また、短期被保険者証の発行は、滞納者と納付相談の機会をふやすことができるため、今後とも面談を通して、生活実態等を把握し、無理のない納付方法を指導してまいりたいと考えております。
 なお、平成17年度の国民健康保険料の徴収率は95.71%で、対前年度比0.04ポイント向上しておりますことからも、今後もこうした取り組みを継続してまいります。
○議長(白籏愛一) 鎌田教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(鎌田眞太郎)(登壇) 
小中学校の耐震診断と補強計画ほか1点について補足を申し上げます。
 体育館の耐震補強工事は、本年度8棟、来年度4棟の実施予定でございます。北中体育館につきましては、築後47年が経過し、老朽化が著しく、また耐震指標も低いものとなっております。そのため耐震補強工事費も他校の体育館と比べて高額となりますことから、建てかえも含めた検討も必要となってきております。今後校舎の耐震補強計画を策定していく中で、実施時期の変更も含めて検討していきたいと考えております。
 また、校舎につきましては、63棟の耐震補強工事が必要であり、2次診断と合わせるとおよそ23億円の費用がかかると予想されております。しかし、児童生徒の安全性を第一に考え、耐震指標の低い校舎から、順次耐震補強工事を実施していくよう、本年度耐震補強計画の策定をしていきたいと考えております。
 次に、校舎の危険老朽箇所の修繕についてでございます。
 小中学校校舎は、児童生徒が急増した時期に、木造校舎の鉄筋校舎化を一斉に図ったため、築後25年以上経過した建物が全体の73%を占め、校舎の鉄筋化が早いところから老朽化が進行しております。そのため、修繕箇所がふえており、学校と協議しながら、危険性の高いものから順次修繕を行っております。
 また、例年夏休みには、学校施設調査を実施し、改修工事及び修繕の計画を立てておりますが、今後ますます修繕箇所の増加が見込まれることから、大規模改修事業やアセットマネジメントの導入なども検討していきたいと考えております。
 角野小学校の鉄製ドアにつきましては、事故の報告を受け、直ちに倒れたドアの修繕と他のドアの点検及び修繕を実施いたしました。しかし、すべてのドアをアルミ製に改修するためには、多額の費用がかかりますことから、今年度につきましては、これまで学校から要望があったものの中から、危険性、必要性の高いものより工事計画を立て、夏休み期間中の実施に向けて取り組んでおります。既に入札の終わっているものもあります。鉄製ドアの危険性は、十分認識しておりますので、残りの部分についてもできるだけ早期に改修したいと考えております。
 以上で補足を終わります。
○議長(白籏愛一) この際、暫時休憩いたします。
  午前11時59分休憩
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  午後 0時59分再開
○議長(白籏愛一) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 再質問はありませんか。山岡美美議員。
6番(山岡美美)(登壇) 民営化について再質問いたします。
 民営化に熱心で内容に詳しい佐々木市長に一貫して答弁を求めますが、不明な点のみ担当部長で補足をお願いします。
 保育所を選択制とする権利とは、公立を選んだ権利について質問をしております。答弁をお願いいたします。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
市長(佐々木龍)(登壇) お答えします。
 選択制を通して公立を選んだ権利ということでございますけど、制度上の問題でございますが、毎年新たにお申し込みをいただいてその園を選んでいただいているという、そういう手続も行っております。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。山岡美美議員。
6番(山岡美美)(登壇) 侵害されるかされないかをお伺いしております。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
市長(佐々木龍)(登壇) 権利の侵害には当たらないと考えております。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。山岡美美議員。
6番(山岡美美)(登壇) 横浜地方裁判所の文書の中には、保育期間中に保育所を廃止することは、法的利益を侵害するものと評価するとありますが、いかがでしょうか。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
市長(佐々木龍)(登壇) 裁判問題は、部長が詳しいので、部長から答弁いたさせます。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。神野福祉部長。
福祉部長(神野師算)(登壇) 保護者の選択権についてお答えいたします。
 裁判の問題でございますので、少し長くなると思いますが、まず、大東市の裁判、それから枚方市の裁判、2つあります。それと横浜市の裁判があります。まず、大東市、枚方市の裁判の内容について御紹介をいたします。
 大東市の裁判では、大阪高裁の判断は、児童福祉法第24条は、入所承諾を受けた保育所で引き続き保育を受ける権利を保障していると解されるが、無条件でその権利を有しているとは言えないこと、平成9年の児童福祉法の改正も、現に存在する保育所の中からの保護者の選択権を認めたものではあるものの、地方公共団体ないしその町の有する保育所廃止に関する裁量権を否定、または限定する趣旨を含むものとは解さないこと、また、廃止される保育所において受けていた児童らの委託先として、民間の団体を選定し、同児童らが同じ場所、施設において保育を受けることができるような代替措置を講じた場合においては、直ちに違法であるとの根拠となるものではないとされております。
 枚方市の裁判の場合も、大阪地裁、大阪高裁の判断は、法第24条第1項は、保育所への入所の仕組みについて規定したものであり、同条第2項は、保護者の入所希望を考慮するよう規定されたものである。同条第3項は、すべての児童が入所希望する保育所において、必ず保育が受けられるものではないことを想定している。また、同条第1項も、特定の保育所において保育を実施する義務を定めたものではない。よって、入所選択権なる権利は存在しない。
 横浜市の裁判でございますが、横浜地裁の判断は、法第24条は、保護者に対してその監護する乳幼児にどの保育所で保育の実施を受けさせるかを選択する機会を与え、市町村はその選択を可能な限り尊重すべきものと認められるものであって、この保育所を選択し得るという地位を保護者における法的な利益として保障しているものと解するのが相当である。途中省略します。入所時における保育所の選択は、入所時だけの問題ではなく、その後の一定期間にわたる継続的な保育の実施を当然の前提としたものであるし、入所後に転園や退園を求めるのは自由であるというのでは、入所時の選択は空疎なものとなるから、法が入所時における保育所の選択を認めているということは、必然的に入所後における継続的な保育の実施を要請するものということができる。また途中省略します。この保育期間中に当該選択に係る保育所を廃止することは、このような保護者の有する保育所を選択し得るとの法的利益を侵害するものと評価することができるとしております。
 しかし、一方では、同じ横浜地裁の判決文の中に、法は入所後の保育所利用関係を保護者と市町村との契約、保育所利用契約として構成しているようにも見えるし、実務的にはそのような理解に立った運用がされているものと言える。しかし、その一方で、保護者からの入所申し込みに応じない場合の決定や保育の実施を解除する措置は、いずれも行政処分として運用されており、このような運用は、一貫しないように思われる。そして保護者からの申し込みに対しては、市町村において、当該児童に保育に欠けるところがあるかどうかの認定や場合によれば選考も実施し、1年に1回は保育の実施の要件を認定して、その要件が消滅した児童については、保育の実施を解除するともされています。このようなことからすれば、保育所入所後の利用関係を直ちに契約関係と言い得るかは疑問であるというべきであるから、以下において本案についての検討も含めて、本件改正条例の制定が、保護者原告らの契約上の地位を侵害するとの前提での検討は行わないこととすると論じております。
 このように、横浜地裁の論理の構成は、法第24条を保育所を選択し得るという地位を保護者における法的な利益として保障するとの法見解を示しながらも、改正条例の制定が直接保護者原告らの契約上の地位を侵害することにつながるとの判断は避けているように解釈できるものであります。いずれにいたしましても、保育所を選択する権利の保障に関しましては、司法の場で争われ、その見解が裁判官において分かれている段階ですので、司法の判断を待つべきと考えております。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。山岡美美議員。
6番(山岡美美)(登壇) それでは次に、だれのために民営化するのかという答弁が少しわからなかったのでお願いいたします。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
市長(佐々木龍)(登壇) だれのために民営化するのかということでございます。民営化の前提としては、新居浜市は新居浜市の行政が考える公的なサービスの提供のあり方という一番基本的な考え方がございます。これを行政改革大綱で示しているわけですが、簡素・効率、迅速・丁寧、公開・参画、意欲・満々という4つの言葉で示しておりますが、市の行政サービスを提供する場合に、当然、受け手にとってそのサービスが保障されなければなりません。ただそれを現場で担っていくのは、いわゆる公務員がすべてを担っていく必要はないというのが一番の基本的な考え方であり、市民との協働というのもそれにつながりますが、市民の皆様方、民間企業を含めた、法人を含めたそういう公の仕事、そういうものに対する成熟度、経験、能力、そういうものを生かしていくことが社会全体にとって有益であると、これが一番の基本的な考え方でございます。社会全体という中には、今保育園にいらっしゃる子供もそうですし、それ以外の市民の方もいらっしゃいますし、子供に限定していけば、今から生まれてくる子供、小学校へ入る、中学校へ入る、大人になる、そういうすべての過程において、私たちはよりよい効果的なサービスを何が提供できるかということを一番基本に考えているということでございます。それを基本にして、しかしその中で、実際に民間移管を行っていく場合に心配される点、また不安に感じていらっしゃる点、そういうことについては一つ一つそれを解消していく最大限の努力をしていくということであり、そちらを無視するという意味ではございません。ただ理念、基本が正面にあり、そして個別の問題についても対応していくということがついてくるという、そういう立場でございます。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。山岡美美議員。
6番(山岡美美)(登壇) それでは、財政について質問をいたします。
 保護者説明会や議員に配布された財政にかかわる資料、保護者の方には基本方針案にもなりますが、まずはこの間違っていた資料をやり直したらどうかと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。神野福祉部長。
福祉部長(神野師算)(登壇) 財政問題についてですが、経費の節減額のことをおっしゃっておられるんだろうと思うんですが、保護者説明会及び会派説明で、市の持ち出し額を平成19年度2億9,400万円という、この数字のことだろうと思うんですけれども、これに関して、市の持ち出し額という表現が、民営化に関する歳入歳出の差し引き額というものでございまして、この民営化に関する基本方針案は、民営化前と比較して、どれだけ一般財源の削減額が出るかということを求めるために、民営化に関係する歳入歳出額を抽出したものでございます。その削減額が、平成23年度には7,400万円、平成29年度、10年後には累計額が4億3,300万円となることを説明するための資料でございます。したがいまして、その持ち出し額というよりは、その一番下にありました民営化前と対比した一般財源の削減額、このことを計算するための民営化にかかわる経費、歳出歳入の差し引きを示したものでございますので、その民営化に関係する歳入歳出の差し引き額とすべきところを、市の持ち出し額というふうに表現したことについて、これについては改めて訂正をしておきたいというふうに思います。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。山岡美美議員。
6番(山岡美美)(登壇) それでは、保護者説明会並びに議員に説明したのは間違っていたということでよろしいでしょうか。そして、これは案ですので、これからさらに説明会もされると思いますけど、資料は訂正するということでよろしいでしょうか、御確認ください。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。神野福祉部長。
福祉部長(神野師算)(登壇) 間違っていたので訂正するのかということでございますが、市の持ち出し額という表現の部分を民営化に関係する歳入歳出の差し引き額と改めたいと思います。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。山岡美美議員。
6番(山岡美美)(登壇) それでは、保護者説明会の資料は別として、議員に配付されているこの予定の中には、公立保育園の交付額なども細かく載っておりますが、こういう額についても非常に不確かである、そういう点で訂正を求めておりますが、いかがでしょうか。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。神野福祉部長。
福祉部長(神野師算)(登壇) 公立保育園の歳出額が不確かということでございますが、先ほども申し上げましたように、民営化をした場合に係る影響額を抽出しておりますので、公立保育園のすべての歳出額というのはまた別の数字になります。したがって、訂正するという考えはございません。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。山岡美美議員。
6番(山岡美美)(登壇) それでは、この数字が正しいということで、理事者側は答弁をしたということでよろしいでしょうか。説明自体の中身、細かいところについては間違っていたということで確認をさせていただきます。
 それでは、一般財源化されて公立の運営費は出なくなったのかという質問に対して、交付税化されていると答弁されましたが、公立の運営費としての費用が今までより減らされたのでしょうか、お伺いいたします。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。神野福祉部長。
福祉部長(神野師算)(登壇) 公立の運営費が今までと比べて減らされたのかという御質問ですが、今までと変わりはございません。ただ交付税措置ということで一般財源化されたということになります。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。山岡美美議員。
6番(山岡美美)(登壇) それでは、三位一体の改革の中で、交付税は今までどおり公立保育園に運営費として入っているというのが確認されたと思います。それでこの間、非常に説明会の中では、三位一体の改革の中で、地方自治体への全体の交付税が減り、保育にかぶってもらおうというような市町村の考えも多いようですけれども、公立の補助金が一般財源化されて、先ほど答弁でありましたように、今までどおりお金が出ている。ただ指定席だったものが自由席になったという中で、何でも使えるお金になったわけですが、今後、佐々木市長は引き続きこの公立保育園、まるで随分お金が減ったような説明をされていますが、その点についてはいかがでしょうか。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
市長(佐々木龍)(登壇) 三位一体の改革の中で、補助金の制度をなくして一般財源化していくというのが今の方針であり、そういうことでの移行がされております。ということは、一般財源化されますと、今おっしゃったように、何に使うかというのはその市の裁量ということでございますけど、保育園で言えば、保育料は保育料として公私立共通の保育料をまず新居浜市が設定いたしますから、その保育料があって、それに不足する分を公費で負担をしていくという考え方ですので、公費を負担していく中に保育士の人件費や維持費がございますから、そういう意味での必要な財源というのは、公立保育所を運営していく中では確保していかなければいけないということでございます。ただ将来予測の話でいけば、これは議員の皆様おわかりと思いますが、交付税制度そのものが今大きく動こうというふうにしております。総額の削減という、これには我々地方自治体は、交付税総額の確保ということで反対はしておりますけど、少なくとも確保が、今より減らないというような反対でございまして、とてもふえるというような状況ではないし、制度の変わり目、変革というのは、より地方自治体にとってこれから厳しくなるだろうというような前提には立っております。ですから、交付税の将来予測も、今の制度が続くという中での予測というのは、ある程度申し上げることはできますが、それがまた絶対的なものではないということも事実でございます。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。山岡美美議員。
6番(山岡美美)(登壇) 総務省の運営費の基準が非常に低く、市町村の超過負担は総務省も認めているところです。超過負担の解消で、2005年から財政措置はされていることを理解されているでしょうか。
○議長(白籏愛一) 暫時休憩いたします。
  午後 1時21分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 1時24分再開
○議長(白籏愛一) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 答弁を求めます。井原企画部長。
企画部長(井原敏克)(登壇) 山岡議員さんの再質問にお答えをいたします。
 2005年から超過負担金の交付税措置、理解をしているかということにつきましては、基本的に理解をいたしておりまして、ただ国全体の額が3,500億円程度ということの中では、この超過負担額の算出につきましては、国庫負担基本額の、新居浜市としては5億785万1,000円と。ただこの場合にも、100%交付税措置がされるとした場合のもののみでありまして、実際に本市の交付税措置されている保育所、これにつきましては3億9,400万円であります。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。山岡美美議員。
6番(山岡美美)(登壇) もう一度きちっと確認してください、総務省に確認していただいて結構ですけど、2005年から交付税はふえております。
○議長(白籏愛一) 答弁要りますか。(6番山岡美美「要ります」と呼ぶ)
 答弁を求めます。井原企画部長。
企画部長(井原敏克)(登壇) 山岡議員さんの再質問にお答えをいたします。
 交付税の措置額につきましては、増額があります。社会福祉の単位費用として1,000円増額になっております。ただこれにつきましても、保育所分と確実に明確化されたものではなく、市の方の試算といたしましては、そのうち346円が増となっておるというふうに思っております。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。山岡美美議員。
6番(山岡美美)(登壇) 実際に新居浜市に入っている私立と公立の総額を見ても6億6,000万円、それ以前のところは6億2,000万円という形で、国の計算より少し少ない金額ですが、ふえております。先ほど部長のお話では、公立保育園の交付額が3億9,400万円と言いましたが、この3億9,400万円自体も、この6億6,000万円から考えると、私立の4分の1、そして公立4分の4から考えると非常に金額的にも不確かだということで、担当課の方もこの金額についてはおかしいなという話が出ておりますけど、その点についていかがでしょうか。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。井原企画部長。
企画部長(井原敏克)(登壇) 山岡議員さんの再質問にお答えをいたします。
 交付税という考え方でございますが、新居浜市のあらゆる事業に対しまして、交付税という国の方の基準がございまして、その試算をした中で交付税措置があるものというふうに思っております。ただその試算と国から来る交付税の額というのは、差異がございます。それについては、どのものが減ってどのものがふえたというような明快な形のものではないというふうに思っております。ただ全体額として、今回、例えば公立保育所の交付税額につきましては、三位一体の改革に伴いまして、この時点だけ数字が明快になったというふうに思っています。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。山岡美美議員。
6番(山岡美美)(登壇) この間の答弁の中で、公立保育園の運営費については、全額補助措置されているという中のお話でしたと思うんですが、今のお話では、この間、先ほど平成17年度の全体の予算6億6,000万円という形では、数的には非常に合わないと思います。数字のことをあれこれ言っていると時間がありませんので、私が言いたいのは、交付税もきちっと全額おりている、そして公立の保育所、非常に超過負担がありますけれども、2004年度から2005年度にかけて、少ない額ですけれども、措置もきちんと行われている、そのことをきちっと行政が認めていただきたい。そして、この間、説明の中で、公立は補助金がなくなって民間がとても有利だと聞こえるような説明をされているわけです。行政にとって都合のいい情報公開だけでなく、公平な情報公開を行いながら住民に説明すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
市長(佐々木龍)(登壇) お答えします。
 説明会で私が交付税の話を持ち出して、公立は一般財源化されたと、民間はまだきちんとしているということをおっしゃって、それにうなずかれる参加者もいたんで、山岡議員さんには大変お怒りだったかというふうには思っております。ただ都合のいいことだけを申し上げているということではありませんので、説明会もずっと山岡議員さんも3カ所お越しいただきましたが、どういう質疑があってお答えがあったかということもおわかりでしょうし、今申し上げたような議会でのやりとりもございますので、決してその数字だけをとらえて言っているということではございません。ただもう何度も言いますが、基本的に将来、これから先のことも考えた場合、民間保育所できちんとした保育所運営をしていただけるということを思っておりますし、それを前提とした場合、将来にわたって市にとってプラスになるというのが一番の基本的な考え方でございます。また、財政論については、先ほど部長から説明をしましたし、非常に流動的、変動的な状況でございますが、地方自治体にとっては、30年先まではわかりませんが、この10年、20年の、まあ10年ぐらいを見てみましても、国の財政赤字を考えますと、自治体にとって今よりプラスになるようなことはないだろうという、これは私自身の考えでございます。そいうこともまた議員の皆様、我々にとっても判断をする材料になろうかというふうに思いますが、私はそう判断をしております。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。山岡美美議員。
6番(山岡美美)(登壇) それでは、経常経費についてお伺いします。
 今年度の他の予算で言えば、例えばマイントピア別子は2億3,100万円、東平は2,700万円、マリーナの市の負担分は7,600万円で、合計は3億3,000万円が維持管理費になります。仮に、市の言うとおり、4園民営化して、10年間で累計4億円の経費が削減されるとしましょう。マイントピアなどの維持管理費の1年分が、4園民営化の9年後の累積に匹敵します。民営化する方向、間違っていませんか、お尋ねします。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
市長(佐々木龍)(登壇) お答えします。
 いろいろな議論の中では、こういう話は必ず出てくる話でして、人によりましたら職員を減らしたり、議員さんを減らして、そのお金をつくったらどうかと、そういう意見までありますので、それはもう市全体の予算の中で、単純な話で行けば、ここの4億円を減らせばここで4億円はできるじゃないかと、そういう話には確かになります。ただもちろん我々も開き直るわけではなくて、すべての事業について見直していくことも必要ですし、今までやってきた事業、対外的に債務を負担したりしている事業もございますし、そういうものも続けながら、金額の多い、少ないだけで判断するだけでなくて、すべての事業の中でいろいろな見直しを行っていく。今申し上げたようなところは、また財政的に改善できる方法はないか、マリーナで言えば指定管理者制度を導入いたしましたし、マイントピア別子につきましても、さらに経営改善をできるように頑張っていきたいというのが気持ちでございます。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。山岡美美議員。
6番(山岡美美)(登壇) この間、佐々木市長も、自分の予想外に反対が強かったと言われています。全国の民営化の嵐の中に、多くの子供たちが巻き込まれ、問題が噴出しています。我が子を守るのは親であり、新居浜市の子供たちを守るのは市長の責任ではないでしょうか。どうしてそんなに民営化を急ぐのでしょうか。ぜひ民営化の検討も含めて、再検討をお願いします。質問です。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
市長(佐々木龍)(登壇) お答えします。
 民営化を急ぐのかということでございますが、保育園の保護者の皆様に具体的に話がわかったという意味では、昨年の新聞報道ということがあり、そのことは私も認識をしております。そういう意味で、議会の皆さん、そして職員、保護者の皆様、それぞれそれを認識する場所とか認識する時期とか、それは違っているというふうには思いますが、私からいえば、就任直後から、具体的には平成14年度からそのことに取り組み、もう5年、6年目に入っているというような気持ちもございます。ただ保護者説明会を通じまして、先ほど予想外という引用は、庁議の記録から引用されたものだというふうに思います。私どもはそういうふうに都合の悪いことも公開をしておりますので、その姿勢は認めていただきたいと思います。ただ確かによかれと思って始めたことでございますけど、いろいろな意見を聞く中でなるほどと思う意見もございますし、一人一人の心情として受けとめなければいけないことはありますので、それは本当にきちんと受けとめながら、お答えをしていきたいという姿勢で今も臨んでおりますし、これからもそういう姿勢で臨んでいきたいというふうに思っております。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。山岡美美議員。
6番(山岡美美)(登壇) 米子市では、これまで公立保育園の民間移管は避けられないとしてきましたが、いろいろな意見を聞き、民営化最初にありきではなく、公立保育園のあり方検討会で保護者も含めて論議をしていくという方向に変えました。今月1日の発表です。ぜひ市長にもこのように考えていただきたいと思います。
 それでは、教育委員会について少し質問をいたします。
 まず、角野小学校のドアの問題なんですが、危険性のあるものからと答弁されましたが、角野小学校のドアは何番目になるのでしょうか。
○議長(白籏愛一) 暫時休憩いたします。
  午後 1時38分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 1時40分再開
○議長(白籏愛一) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 答弁を求めます。阿部教育長。
教育長(阿部義澄)(登壇) 山岡議員さんの再質問にお答えいたします。
 角野小学校の防火扉の順番につきましては、学校側からは要望……。(発言する者あり)角野小学校の……。(発言する者あり)
○議長(白籏愛一) 暫時休憩いたします。
  午後 1時41分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 1時42分再開
○議長(白籏愛一) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 答弁を求めます。鎌田教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(鎌田眞太郎)(登壇) 
角野小学校の鉄製扉の改修につきましては、当面の改修計画はできておりませんが、今年度の工事費の入札減少金を充てる予定で対応したいと考えております。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。(6番山岡美美「質問は何番目かという質問です。番号がついてないのならついてないと」と呼ぶ)
 ついてないということです。山岡美美議員。
6番(山岡美美)(登壇) 今年度可能なんでしょうか。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。鎌田教育委員会事務局長。
教育委員会事務局長(鎌田眞太郎)(登壇) 
工事予算の入札減少金を充てたいと考えております。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。山岡美美議員。
6番(山岡美美)(登壇) 私は、命にかかわる本当に重要な問題で、466万円ではかえられないと考えますが、いかがでしょうか。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。阿部教育長。
教育長(阿部義澄)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 順番は決めておりませんが、応急処置はしております。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。山岡美美議員。
6番(山岡美美)(登壇) 応急処置はしても、どのドアが倒れるかわからない状況ではないでしょうか。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。阿部教育長。
教育長(阿部義澄)(登壇) 再質問にお答えいたします。
 4月のあの事故があったときに、角野小学校の扉について、全部点検いたしました。その中で必要なところについては応急処置をいたしました。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。山岡美美議員。
6番(山岡美美)(登壇) この間、財政のいろいろなツケが、学校を初め民営化など保育所などに及んでおります。これらは本当に子供たちにツケが回っているような状況ではないでしょうか。税金の使い方を切りかえて要望といたします。(ブザー鳴る)
○議長(白籏愛一) 田坂重只議員。
29番(田坂重只)(登壇) お疲れのところ、しばらくおつき合い願いたいと思います。
 それでは、通告の順に従いまして、質問をいたします。
 まず、平和行政についてお尋ねをいたします。
 新居浜市に必要のない国民保護条例をなぜつくるのかについてお尋ねをいたします。
 国民保護法は、「木を見て森を見ず」という言葉がありますが、判断する際に細かい点に注意し過ぎて、大きく全体をつかまないという意味であります。私がまず森を十分に見渡すために、なぜこの法案が国会を通過されるに至ったか、その背景、性格、目的は何かを明らかにしていく必要があると思います。
 戦争推進のもとになる国民保護法は、時代や国民の要請によってつくられたものではありません。私が青年のころ、社会党が国会で三矢作戦を暴露して、三矢研究が大きくマスコミで取り上げられたことがありました。これは、第二次朝鮮戦争を想定した自衛隊内部の研究です。日本の自衛隊と在日米軍がどのように共同対処するか、国家機関、国民の総動員体制をどう確保するのか、総合幕僚会議の幹部が、極秘に研究したものであります。この研究の最初に出たのが、国民総動員対策の確立でありました。まさに戦前の国家総動員法の亡霊が、今から40年前に自衛隊の中でよみがえったのであります。これは軍がいかに国民を動かしていくかという観点に立っており、今回の国民保護法もその点で本質は全く一緒であります。まさに制服組の長年の執念が実を結んだと言わざるを得ません。また、陸、海、空三軍一体化が進められており、シビリアンコントロールも弱体化されております。また、この国民保護法が戦争を想定する武力攻撃事態法などの有事法とセットであるということは、皆さん御承知のとおりであります。これらの法律などは、日本が他国に攻撃されたときの対処を定めるものと説明する政府自身が、今すぐ我が国に武力攻撃を加えてくる国や勢力はないと答弁しています。とすれば、実際に想定しているのは、日本がアメリカとともに他国を武力攻撃する事態しかありません。平和憲法を無視してつくられた警察予備隊は、保安隊を経た後自衛隊となり、1996年の日米安保共同宣言、新ガイドライン、周辺事態法、テロ対策特措法、戦場であるイラクへ派兵など、今や軍隊として世界有数の戦力を保有するまでに至っております。また、安保条約によって、米軍の一部であるかのような役割さえ担うようになっております。実際、国民保護法が単独ではなく、米軍行動円滑法案や首相の判断で港湾、空港、電波などを米軍や自衛隊が優先的に使うことができる特別公共施設利用法案、有事の際には役務や弾丸も米軍に提供できるACSA改正法などの関連法案として出されてきたことは、この法案の性格、目的を如実に物語っております。法案では、日本政府が武力攻撃が予想されるに至った事態と認められると判断すれば、戦時となります。しかし、この判断すらアメリカの判断である可能性が高いのであり、日本の主体性がどれだけ確保されるかさえ心もとない状況にあります。また、この法案は、戦時に対応するためだけではなく、社会をつくり変えることを目的だと私は考えます。平時、つまりふだんから役所を中心に、あらゆる機関を戦時体制につくり変えるために組織を整え、訓練をしなければなりません。住民参加の避難訓練も実施されます。自主防災組織や地域ボランティアが協力を要請される場合も考えられます。戦時に備える意味を国民に理解させる啓発、つまり教育をすることになります。国民の協力は、自発的な意思にゆだねられ、強制はしないとなっていますが、協力しないと土地や家屋を没収されたり、罰金を取られたり、懲役を科せられたりします。これでも協力は自発的な意思にゆだねられているのでしょうか。
 国民保護法に関して、今後の流れについてですが、今回出されている議案は、6条からなる国民保護協議会の条例、国民保護対策本部、緊急対処対策本部条例、災害派遣手当などの支給に関する条例だけなのかどうか、お尋ねをします。
 今後の動きはどうなるのか、議案を審議するのはこれが最後か、あと議会に出てくるものは何があるのかなどについてもお伺いをいたします。
 この国民保護法を踏まえて、市では、今後市の保護計画の素案をつくる。その素案をつくる際は、総務省消防庁が出した国民の保護のためのしくみ、市町村国民保護モデル計画を参考にするとなっていますし、最終的には、県と協議して決定するとなっていますが、これでいいのか、お尋ねをいたします。
 次に、市長の認識をお伺いいたします。
 市長は、今回、国民保護協議会の条例、国民保護対策本部、緊急対処対策本部の条例が提出されていますが、これは国民保護法に基づくものであるが、なぜこの法が成立に至ったのか、その認識をお伺いいたします。
 私は、今回の国民保護法に至る経過について、ちょうど10年前の1996年の日米安保共同宣言から日米新ガイドライン、周辺事態法、テロ対策特措法、有事法制にあり、これは一貫して米国とともに戦争のできる国づくりの流れだと思うのですが、どうですか。
 総務省消防庁のパンフレットによれば、地上部隊が上陸する攻撃、ゲリラ・特殊部隊による攻撃、弾道ミサイルによる攻撃、航空機による攻撃とされていますが、しかし、この有事法制の議論の中で、政府は、日本に武力攻撃を企てる国の勢力はないと認めています。地上部隊による陸上攻撃、航空機による攻撃は、ほとんど想定されないとも言っています。また、テロや不審船は、本来犯罪として国際法上も警察や海上保安庁が対処すべきもので、軍事力で対応すべきものではないと思うが、市長はどう考えられるか、お伺いをいたします。
 この法律、国民保護法の体系はすべて中央集権的になっていて、消防庁の国民保護室は、市町村国民保護モデル計画という冊子をつくっていますが、第5編まですべてこのようにしなさい、例えば6ページの内容をすべてひな形どおりにしなさいという内容だが、どう考えますか。また、国民保護法は必要だと思うか、お伺いをいたします。
 市町村は、都道府県と協議し、都道府県は国と協議する、一自治体では何も決められない、市の避難計画も独自では決められない、地方自治体の長としておかしいとは思いませんか。おかしいと思うのは当然と思いますが、どうして地方自治体を無視した体系となったと認識するのか、お伺いをいたします。
 また、3ページ、(5)の「国民の協力」についてですが、「市は、国民に対し、必要な援助について協力を要請する。この場合において、国民は、その自発的な意思により、必要な協力をするよう努めるものとする」という部分がありますが、これらの意味するものは、本当は強制だけれども、強制と思わせずに強制を意識させることなく自分の意思で協力しているんだと思わせるのがねらいで、国が努力義務を国民に課すこと自体、国民主権に反すると思うし、それどころか、国が国民の自発的意思としてこうしなさいということは、国民の思想、信条を踏みにじり、内心の自由を奪うものだと考えますが、どうですか。
 私は有事法制、国民保護法が憲法違反だと思っていますが、戦争への道に協力できないと断ったらどうなるのか。憲法と国民保護法とどちらを優先させ、重要であると思われるか、お尋ねをいたします。
 次に、武力攻撃事態をあらかじめ想定した上で、計画を策定し、訓練を行うということは、新居浜市が戦場になることを想定していることを意味すると思いますが、市長はそのような事態を想定しているのかどうかもお尋ねをいたします。
 市の計画では、避難計画や避難所設置において、自主防災と武力攻撃災害とを区別せずに準用するようだが、そのような認識かどうか。なれば一昨年の大災害の経験を生かした防災関係の条例の準用でよいのではないか、お伺いをいたします。
 次に、住民避難の誘導、救助、武力攻撃災害の応急の復旧について、自衛隊の部隊の派遣要請を行う。自衛隊の部隊長に対し、避難誘導を行うよう要請するなどの計画が明記されていますが、住民の避難誘導は、あくまで文民によって行われなければならないというジュネーブ議定書の趣旨に反しないかどうか、お尋ねをいたします。
 東京都の国立市長は、有事法制関連3法案に対し、44項目の質問状を出し、戦争非協力自治体づくり研究会を立ち上げ、運動をされていますが、これらとの連携こそ、平和への近道と思うが、市長の考えはどうか。それほど遠くない歴史の教訓から、また今日進行している憲法改悪に向けた一連の動きからして、私は国民保護協議会が地域社会による監視統制システムの一端を担う危険な道とシビアに見ておく必要を強く感じます。国民保護計画の中心であるのは避難です。しかし、避難用の幹線道路を自衛隊が優先的に使うべきと総理大臣が判断したら、住民の避難はどうなるのか、また、何がどのように起こったときに、武力攻撃予想事態と認定するのか、数万人、また数十万人の規模の避難所はどこにつくられるのかもお示しください。
 本市から100キロメートルと離れていない伊方原発が攻撃された場合はどう対処するのか、避難地の収容施設はだれがいつつくるのか、お答えください。
 国は、国民の生命を守るためにともっともらしく言っていますが、まさにこれはまゆつばものであります。最近だけでもアメリカ産輸入牛肉に対する甘さ、耐震偽装にアスベスト、また、過去には、サリドマイド、スモン、エイズなど、政府が国民の命よりも企業、財界、アメリカの利益を優先していることは明らかです。もちろんこれは、幾度も大きな事故を起こしてきたにもかかわらず、今なお老朽化した原発を停止させるどころか、核燃サイクル事業、プルサーマル計画を強引に推進していることにもあらわれております。国民の生命を守るために最も重要なのは、外交によって諸外国との平和的な関係を築いていくことです。しかし、政府には、アメリカ一国主義、アメリカへのこび、へつらいしかありません。米軍基地再編は、岩国市民が否定しただけではなく、アジア諸国に警戒と不安を呼び起こし、緊張を高めております。平和外交とは全く無縁です。政府関係者が口にする国民の生命と命を守るためにという言葉は、今や国民の多くが白々しく感じているのではないでしょうか。この論議の中で、地方自治体として、よりよい保護計画をつくれとの指摘がなされています。私もいいものをつくることには異議はありません。しかし、この計画は、政府の基本方針に沿ってくみ上げられたものであって、実際の計画には、政府の細やかなチェックが入ることは容易に予想されることであり、自治体の自主的な計画は一切認めらない可能性が高いと私は見ています。また、この国民保護法の背景、性格、目的からして、また、地方自治体の国家指揮権の中に全面的に組み込む法体制の中にあって、このことは極めて困難と言わざるを得ません。至るところで地方自治の本旨が踏みにじられていくのがこの有事体制の本質であります。さらに言えば、戦争のための法律、条例、計画に、平和のための政策を盛り込むこと、それ自体が「木によりて魚を求む」の類にあって、求めることが無理だと私は判断します。たとえできたとしても、運用の段階で全く意味をなさなくなるのではないか。それどころか、物事の本質を覆い隠すイチジクの葉っぱとしての役割を果たすだけではないかと危惧するものであります。今必要なのは、あの沖縄、広島、長崎を初め、全国の数多い戦争犠牲者に立ち、平和憲法が生まれ、今まで守ってきたそのことを私たちは決して忘れてはなりません。このことは、過去の戦争の反省に立って、戦争を二度と繰り返さないことを決意することです。今こそ国民保護計画をつくるのではなくて、市長が目指す福祉の町、平和な町、核兵器廃絶都市宣言に沿った平和行政、平和政策、平和教育に真剣に取り組み、みずから他国の人々とともに平和をつくり出す姿勢を求めたいと思います。そのことによって、市民の危険を除去し、市民を保護していく、つまり平和的共存を保障、確保していくべきだと考えますが、答弁を求めます。
 次に、格差社会についてお尋ねをいたします。
○議長(白籏愛一) 一問一答です。
○29番(田坂重只)(登壇) それでは失礼しました。答弁を求めます。
○議長(白籏愛一) この際、暫時休憩いたします。
  午後 2時04分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 2時13分再開
○議長(白籏愛一) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 答弁を求めます。佐々木市長。
市長(佐々木龍)(登壇) 田坂議員さんの御質問にお答えいたします。
 国民保護法の目的についてでございますが、武力攻撃事態等において、武力攻撃から国民の生命、身体及び財産を保護し、国民生活及び国民経済に及ぼす影響が最小となるよう、国全体として万全の体制を整備し、国民の保護のための措置を的確にかつ迅速に実施することにあるとされております。もし万が一、武力攻撃が発生した場合において、武力攻撃そのものによる被害ばかりでなく、それに伴って発生する火災等の被害を適切に回避し、避難者や被災者に対する救援等を適切に行うことにより、その被害を最小化することにあります。田坂議員さんも御指摘のとおり、いわゆる冷戦終結以後、我が国に対して本格的な武力攻撃を加えてくる国や勢力はないと言われている反面、大量破壊兵器の拡散や国際テロ組織の活動等新たな脅威への対応が国際社会の差し迫った課題であるというふうに思っております。田坂議員さんも御指摘のとおり、我が国の平和と安全を維持するためには、外交努力によって諸外国との良好な関係を確立し、国連を中心とする国際協調に基づくものとなるよう努力していかなければならないと考えております。日本国憲法前文にうたわれておりますとおり、「日本国民は恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」という理念に基づき取り組むことが大切であると考えております。しかしながら、現代の脅威の形態は、先ほど申し上げたように、国家間の軍隊による武力攻撃のみならず、各種のテロ等、複雑化、多様化しております。武力攻撃から国を守り国民を守るために最も重要なことは、国際協調に基づく平和外交にあることは先ほど申し上げたとおりでございますが、実際に我が国に脅威が及んだ場合に、どのように対応するのかという体制を整備しておくことも必要ではないかと考えております。
 国民保護法に至る経過につきましては、平成15年6月に施行された武力攻撃事態等における我が国の平和と独立並びに国及び国民の安全の確保に関する法律、いわゆる事態対処法において、我が国が武力攻撃を受けたときの対処について、その整備を迅速かつ集中的に推進するため、国会において事態対処法の施行から1年以内に、国民保護法制の整備を行う旨の附帯決議がなされたことに基づき、平成16年6月に成立したものと認識しております。有事の際における物資の確保や土地の使用等、国民の権利に制限が加えられる場合もございますが、その制限は必要最小限のものに限られ、公正かつ適正な手続のもとに行われるものであること、損失補償、不服申し立てなど救済手続については、できる限り迅速に処理すること等、基本的人権の尊重への配慮がなされております。これらにつきましては、国会審議の中で、さまざまな議論がなされた結果であると認識をいたしております。私といたしましては、このような経過を踏まえながら、国会においてさまざまな議論がなされ、結果成立した法律については、遵守すべき義務が地方公共団体にはあると考えております。本市の保護計画の策定に当たりましては、基本的人権の最大限の尊重や災害時要援護者に対する配慮などに留意してまいりたいと考えております。
 次に、国民保護法に関しての今後の流れについてでございますが、国民保護法第3条において、地方公共団体は、国が定める基本的な方針に基づき、国民の保護のための措置を総合的に推進する責務を有すること及び国や関係機関と相互に連携協力しなければならないとされております。また、同法第16条においては、市町村の実施すべき国民の保護のための措置として、警報の伝達、住民の避難に関する措置、救援の実施、武力攻撃災害への対処、災害復旧などをしなければならないこととされております。本市におきましても、この法律に基づき、必要な条例の制定や計画の作成をしなければならないと考えております。現在のところ、3条例以外についての条例の提案は予定されておりません。新居浜市の国民保護計画の策定に当たりましては、同法第35条の規定に基づき、事務局でモデル計画に従い素案を作成し、国民保護協議会に諮問し、答申を得て国民保護計画案を作成いたします。次に、県との協議を経て決定いたします。決定した国民保護計画は、速やかに市議会に報告し、市民に公表することとなっております。
 次に、テロ攻撃等の対応についてでございます。
 我が国を取り巻く安全環境は、冷戦終結以来、国同士の本格的な侵略事態発生の可能性は低いと言われておりますが、反面、テロや不審船といった脅威の態様も複雑、多様化しております。これらの脅威への対応は、国の責務であり、国において適切な対応がなされるものと考えております。
 次に、市町村国民保護モデル計画についてでございます。
 新居浜市国民保護計画は、国の基本指針、県の計画との整合性を図りながら作成する予定でございます。
 次に、地方自治との関係についてでございますが、地方自治の原則は、いかなる場合においても尊重されるべきであると考えております。しかしながら、武力攻撃事態のような緊急事態において的確に対処するためには、国全体として万全の措置を講ずることが必要であります。また、一地方自治体のみでは対応できないこともあるため、必要最小限の一定の国の関与も必要やむを得ないものと考えます。
 次に、国民の協力についてでございます。
 国民の協力につきましては、国民保護法第4条において、必要な協力をするよう努めるものとする。その協力は、国民の自発的な意思にゆだねられるものであって、強制にわたるものであってはならないとされております。国民に協力を要請することができる具体的な場合として、避難住民の誘導の援助、救援の援助、消火、負傷者の搬送、被災者の救助など限定されたものになっております。この協力は、あくまで任意であって、義務ではないと考えております。
 次に、武力攻撃事態の想定についてでございます。
 国民保護法の目的は、武力攻撃事態等において、国民の生命、身体、財産を保護し、国民生活及び国民経済に及ぼす影響が最小となるよう、国全体として万全の態勢を整備することにあります。田坂議員さんも御指摘のとおり、新居浜市の地勢上の位置から、本市において武力攻撃事態等が発生する可能性は低いと推察されます。しかし、新居浜市だけが何も起こらない、何もしないということだけではなく、国全体としての対応であると考えております。
 次に、ジュネーブ議定書についてでございます。
 国民保護法第15条において、国民保護のための措置を円滑に実施するための必要があるときは、都道府県知事は、自衛隊の部隊等の派遣を要請できることとされております。国民の保護のための措置とは、避難住民の誘導、救援、応急復旧等とされております。ジュネーブ議定書では、文民は、軍事行動から生ずる危険からの一般的保護を受けること、文民を攻撃の対象としてはならないことなどが規定されております。住民の避難誘導等に自衛隊の部隊が当たることは、ジュネーブ議定書の趣旨に反するのではないかという質問でございますが、1949年8月12日のジュネーブ諸条約の国際的な武力紛争の犠牲者の保護に関する追加議定書第67条におきまして、避難の実施等の任務に常時充てられ、専らその遂行に従事することを条件として、文民保護組織に配属される軍隊の構成員及び部隊は、尊重されかつ保護されるとされておりますことから、違反しないものと考えられております。
 次に、住民の避難場所についてでございます。
 国民保護法においては、住民の避難について、対策本部長である内閣総理大臣は、住民の避難が必要であると認めるときは、関係都道府県知事に対し、避難に関する措置を構ずべき指示をするものとされております。この指示には、住民の避難の必要な地域等を示されなければならないこととされております。この指示を受けた知事は、市町村長を経由して、住民に対し避難の指示をしなければならないこととされております。知事からの指示は、避難先の地域、主要な経路、交通手段等を示すこととなっております。市町村においては、これに従って避難の誘導に当たることとされております。これらの指示は、武力攻撃の状況のみならず、当該地域の地理的な特性や運送手段の確保の状況等も含め、統合的に検討、判断されるものと思われます。
 次に、伊方発電所の攻撃に対する対応につきましては、愛媛県の国民保護計画では、原子力防災計画に準じた措置を講ずることとされております。原子力防災地域の範囲は、おおむね半径10キロメートルの地域を第1種地域として、伊方町の一部と八幡浜市の一部が重点市町に、半径20キロメートルの地域を第2種地域として、伊方町の一部、八幡浜市の一部、大洲市、西予市が関係市町となっております。新居浜市は、約100キロメートルでありますことから、対策地域には入っておりませんが、必要に応じて県から情報提供されることとなっております。愛媛県の原子力防災計画における第1種地域及び第2種地域以外の市町の役割は、重点市町等における災害応急対策の応援に関することでございます。県の計画に基づき、県との連携を取りながら対応してまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、私は、市民福祉の向上は、平和で安全な国土を前提として成立するものであると考えております。日本が第二次世界大戦の惨禍から立ち直り、今日の繁栄をもたらした要因は、日本国憲法の平和主義に基づき、他国との紛争を避けてきたこと、復興期から高度成長期において、地震災害が少なかったことの2つであると考えております。戦争は、また最大の環境破壊でもあります。人為的災害からも、自然災害からも市民生活を守る平和で安全、安心な社会の確立こそが大切であると考えております。
○議長(白籏愛一) 田坂重只議員。
29番(田坂重只)(登壇) いろいろ答弁いただいたんですが、ちょっと的外れな点もありますしあれですが、特に伊方の原発の場合、高知県の防災計画をインターネットで調べてみると、100キロメートル以内がやっぱり爆撃を受けたときに一番被害を受けると認識しておるんで、10キロメートルや20キロメートルで済むんならそれは結構なことですけど、それでは済まんというのが一般的な認識ですが、その点はどうですか。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。渡邊総務部長。
総務部長(渡邊哲郎)(登壇) 田坂議員さんの再質問にお答えいたします。
 先ほど市長から答弁申し上げましたとおり、伊方原子力発電所に万が一災害があった場合の防災計画につきましては、先ほど申し上げました重点市町及び広域的なものとして愛媛県が地域防災計画の中で原子力災害対策編として防災計画をつくっております。それでは、先ほど申しましたように、第1種についてはおおむね半径10キロメートル、第2種地域は半径20キロメートルと規定しているということで、100キロメートルまで規定する必要があるのかどうか、恐らくその計画を立てるときには、十分議論をしてつくられたものと考えております。(29番田坂重只「事故と爆撃と違うんぞよ」と呼ぶ)
○議長(白籏愛一) 田坂重只議員。
29番(田坂重只)(登壇) ちょっと認識がずれるが、まあこれは言うてもあれですけん、あとは委員会でひとつ任すとしまして、次に行きましょう。
 それでは次に、格差社会についてお尋ねをいたします。
 今、格差社会という現象が広がっておりまして、国会では、小泉首相も、最初は格差は存在しないと言っていましたが、最近は格差は当然と開き直っております。格差問題もいろいろありますが、やはり所得格差が一番問題でしょう。2006年1月には、全国の生活保護を受けている世帯数が、月平均で初めて105万世帯になり、5年間に25万人もふえたと言っております。また、学校給食費が払えないという子供たちが全国で134万人、2004年度、国民健康保険の保険料が払えず、資格証明書を交付された人が30万人、これ2004年度で、4年前の3倍であります。リストラで正社員が減り、非正規社員が日本の労働者の3割になり、その平均賃金は19万円。パートの若年者が結婚もできないでいると。不良債権の処理に成功したと小泉さんが胸を張るが、実はこの新しい貧乏人が不良債権を処理したと言われております。バブル崩壊以降の金融緩和政策で、家庭に入る金利という所得は、金融機関、大企業に移りました。その額は、1991年から2004年の13年間で304兆円。その結果、4世帯に1人が貯蓄ゼロになったと言われております。この事実は、格差の到来を示す兆候であると言われております。連合総研の調査でも、働く人の6割が5年前より個人格差が広がっていると感じており、景気回復にもかかわらず、失業の不安を感じている人が5人に1人おり、非正規雇用の広がりが、明日は我が身と働く人全体の意識に影を落としていると分析していて、勝ち組と負け組の両極分類されております。私もかかわっておりますえひめユニオンにも、負け組と言われる人たちの悲痛な声が届いております。私は、派遣労働者で6カ月更新の非正規の労働者ですが、仕事は正規社員と同じラインで働き、賃金は3分の1でボーナスはスズメの涙ほどです。社員と区別するためにユニホームも違い、業務ミスがあると派遣のせいとされます。また、ある女性組合員は、職場の男性の上司からパワーハラスメントを受け、精神的な恐怖の余り職場に近寄れず、1年がかりでようやく主治医から職場復帰の診断をもらったやさき、会社からは産業医を使って出社拒否を言い渡され、今交渉中です。また、45歳の女性組合員は、今まで正規社員でしたが、業績が悪くなったので、来月からパートにすると言われ、ユニオンに入って交渉の結果、身分は守られましたが、こういうような数多く相談があり、幾つかの成果を上げていますが、特に感じることは、青年と高齢者を中心に格差が広がっている実態がひどく、日本の失業者の半分が青年です。青年の失業率は、他の世代の2倍にも上っております。不安定で賃金の安い非正規労働者の割合も、他の年代で3人に1人にもなり、これでも驚きますが、15歳から24歳は46%、青年の2人に1人は非正規の雇用です。マスコミ報道でも、非正規雇用、フリーターのこの10年間で拡大した格差は、正社員の年収はフリーターの3.8倍、新卒者3割は進学も就職もしないなど、低賃金で働くフリーターが、大学卒業者からも急増している実態だと言われております。それでは、正社員の青年はどうかというと、若いほど長時間働いていて、5人に1人は過労死ライン、残業100時間にいます。過労自殺で年間3万人と言われて久しいわけですが、その3分の1は30歳代などで、正社員も地獄、非正規社員も地獄です。青年の低賃金は、少子化を加速させております。フリーターの年収は56.2%が100万円未満、85.3%が200万円未満の収入しかありません。フリーター同士のカップルもふえていますが、子供を産んだり病気にかかると一気に生活保護基準以下になる実態で、結婚も子育ても困難な状態です。この報告書の中で、次のようなデータも出ておりますが、時間の関係もありますので、それには平均年収や生涯賃金、また住民税や所得税、消費税、消費額や経済的損失、貯蓄などいろいろな調査をされたようでありますが、それはちょっと割愛しますが、このような実態に対して、識者は今日本全体の問題として何とかしなくては未来は大変だと心配をしていますが、市長はどう認識されているか、お伺いをいたします。
 また、民間で多くの経験と実績を上げられ、このたび就任された経済部長のコメントもいただければありがたいと思っております。
 国はもちろんのこと、地方自治体は、福祉向上、生活向上を目指すことが言うに及びませんが、弱者救済が必要だと思うが、生活保護世帯の動向を含め、社会保障のセーフティーネットの充実策など、新居浜市の実情と対策についてお伺いをいたします。
 いわゆる格差社会が現実のものとなり、貧富の格差が広がっていることが社会問題化しているが、基本的には同一労働、同一賃金が原則だと私は考えているが、本市の職員の場合、正規職員と非正規職員の格差として、賃金、身分、雇用期間などかなり違っていると思うが、改めてどのような違いがあるのか、お尋ねをいたします。
 今後、格差是正に取り組むべきだと思うし、市も取り組んできたと思うが、どのような取り組みをしてきたのか。また、格差を是正するに当たって、問題点として何があるのか、お尋ねをいたします。
 次に、臨時的任用職員の処遇についてですが、他市と比較してどうなのか、上回っている面、劣っているのは何かなどをお尋ねをいたします。
 いま一つ、所得格差が世代を超えて進み、勝ち組と負け組が固定化されると、子供の教育にも教育格差が出ております。特に都市部では、格差が大きいと言われております。就学援助と呼ばれている給食費の免除や学用品の購入、修学旅行の援助を受ける家庭が4人に1人にふえている一方、学習塾や私立の受験に金をかける家庭も全国的にはふえ、二極分化が激しくて、格差が広がっていると言われていますが、新居浜市の実態と今後の見通しについてお尋ねをいたします。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
市長(佐々木龍)(登壇) 格差社会についてお答えいたします。
 最近の社会情勢を見ますと、今御紹介がありましたように、就労者に占める非正規雇用者の割合が増加し、いわゆる所得の格差が拡大しつつあるとともに、若者のニート、フリーターの増加が社会的な問題となっております。また、こうした所得の格差が、教育面や健康面などに波及し、教育機会の格差、就学援助の受給者の増加など、大きな影響を与えていることが新聞紙上等報道されております。私もこういう社会的な情勢というのは、これからの活力ある、そして安定的な社会のためには好ましいことではなく、改善をしていく必要があるというふうに思っております。
 こうした状況を真摯に受けとめ、新居浜市としては、地域を富ませ、元気、活力のある町として発展していくために、産業の競争力強化や地域社会の発展を促進しながら、若者を初めとする市民が求める就業機会の確保を行うとともに、就業への再挑戦が可能となるような体制、環境の整備に努めていかなければならないと考えております。
 このようなことから、回復基調にある景気の動向や改善傾向にある雇用情勢も踏まえ、就業意欲と能力を十分に発揮できる多様な就業環境の確保、機会の拡充を図るため、多極型産業用地への企業誘致を初め、企業立地促進条例などによる新たな企業立地を誘導する施策を展開をしております。また、大手企業に対しましても、正規職員の雇用ということを要請をいたしております。また、就業する人が求める職業と企業側が求める人材とを結びつけるために、実践的な職業能力の育成として、東予産業創造センターにおきまして、企業での研修や実習訓練を実施することにより、即戦力となり得る人材の育成を行うなど、就業支援に努めております。さらに、次世代を担う子供たちに対しましては、学校教育において、教育委員会を中心に職場体験の実施などを通じた職業観の醸成を図るキャリア教育を推進しているところでございます。今後におきまして、とりわけ所得の格差の大きな要因となっております雇用面について、就業者が求める就業機会の確保、就業支援が図られますよう努めてまいります。
 以上、申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(白籏愛一) 阿部教育長。
教育長(阿部義澄)(登壇) 就学援助の実態についてお答えいたします。
 平成9年度から平成18年度までの統計によりますと、準要保護認定者数は、小学校の場合、1.65%から6.24%、中学校においても、1.84%から6.13%へ増加しており、今後もこの傾向が続くものと考えられます。
 このような中で、児童生徒が学習塾へ通っている割合でございますが、本年5月1日の調査では、小学校6年生で全体の38.9%、中学校3年生で67.7%となっております。義務教育では、すべての児童生徒に対し、学習指導要領をもとに、基礎、基本の確実な定着の指導に努め、確かな学力の向上を目指して取り組んでおります。少人数指導の導入や学習状況調査の活用等によるきめ細やかな指導により、一人一人が学校で充実した学習を受けることができるよう、教育委員会としての指導を続けてまいります。
○議長(白籏愛一) 渡邊総務部長。
総務部長(渡邊哲郎)(登壇) 格差社会についてのうち、本市職員の正規職員と非正規職員の格差についてお答えいたします。
 職員の任用につきましては、地方公務員法において、原則的な任用として正規職員、例外的な任用として臨時職員等がそれぞれ規定されております。正規職員につきましては、定年までの終身雇用を基本としておりますが、臨時職員等は、任用の性格、目的から、一定期間の任期付雇用となっております。また、臨時職員等の賃金につきましては、業務内容、資格が求められる職種あるいは勤務条件等が他と違う職種につきましては、その要素を考慮した上で、正規職員の初任給等を基本に算定した賃金体系となっております。これらにつきましては、職員の給与は、地方公務員法で職務と責任に応じるものでなくてはならないと規定されておりますことから、それに基づき臨時職員等の賃金等を決定しているところでございます。
 なお、賃金の決定や休暇等の処遇につきましては、毎年度県内の他市の状況も調査し、決定しておりますが、他市と同程度であり、特に変わるところはないと考えております。
○議長(白籏愛一) 神野福祉部長。
福祉部長(神野師算)(登壇) 生活保護世帯の動向を含め、セーフティーネットの充実策等の当市の実情と対策についてお答えいたします。
 生活保護世帯の動向については、保護率が最低となりました平成6年度は、被保護世帯数が577世帯、被保護人員が805人、人口1,000人当たりであらわします保護率が6.27パーミルでありましたが、その後、被保護世帯数、被保護人員ともに増加の傾向が続き、平成16年度では、被保護世帯数が882世帯、被保護人員が1,120人、保護率が8.98パーミルになりました。ただ平成16年11月以後、被保護人員は、前年同月比で減少に転じており、平成17年度は、被保護世帯数が873世帯、被保護人員が1,091人、保護率が8.78パーミルになっております。
 セーフティーネットの充実策については、セーフティーネットであります生活保護制度における自立支援プログラムの導入があります。これは平成17年度から厚生労働省が推進しておりますが、これまでの生活保護制度が、経済的な給付を行い、最低限度の生活を保障してきたのに対して、自立支援プログラムは、各福祉事務所がハローワーク等の関係機関と連携して、組織的に被保護世帯を自立に向けて支援していくものであります。平成17年度は、ハローワークが中心となり実施されました生活保護受給者等就労支援事業に当市も参加し、マンツーマンで就職支援をきめ細かく行うなど、4人の被保護者の自立を支援し、1人が自立いたしました。平成18年度は、当市独自の自立支援プログラムを策定するとともに、より多くの被保護者を自立支援プログラムに参加するよう進めていく予定です。
○議長(白籏愛一) 河村経済部長。
経済部長(河村徹)(登壇) 格差社会についてお答えいたします。
 私の経験をもとにあえて申し上げますと、企業におきましては、組織を維持、存続させるために、市場における競争原理から離れた経営を行うことはできず、常に効率性を追求せざるを得ない特性がございます。このため雇用者につきましても、職務内容に応じて、正規雇用、非正規雇用の組み合わせが生じ、必然的に雇用形態、賃金形態を異にすることになります。私の経験では、臨時雇用あるいは派遣、パートの方が、能力、適性、実績を認められ正社員登用された例がございます。この雇用する側と雇用される側の関係についても、大きな経済動向の影響を受ける面がありますが、基本的には、企業として求められる人材かどうかが大きな要因であると思われます。こういう点では、主として後期戦略プランにも産業を支える人材の育成を掲げておりますように、企業に求められる人材を育成する環境を整備していくことが重要であると考えております。
○議長(白籏愛一) 田坂重只議員。
29番(田坂重只)(登壇) それでは最後に、都市計画道路についてお伺いをいたします。
 まず、東田山の開発でございますが、東台神社から東側約28ヘクタールを開発、以前からされるということで、平成6年に開発許可をしたことですが、申請者が倒産したり、その後いろいろ問題が起きていますが、最近になって、本格的に開発をされるという話を聞くわけでございますが、どうなっているのか。それと関連をしまして、その開発計画の中に郷桧の端線がありますが、その郷桧の端線も一緒にこの際、開発とあわせて進めることを県の方にできんかどうか、お尋ねいたします。(ブザー鳴る)
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。新田建設部長。
建設部長(新田一雄)(登壇) 都市計画道路についてお答えをいたします。
 まず、東田山開発のその後についてでございますが、東田山開発は、御案内のとおり、東台神社東にございます山林約28ヘクタールを開発区域とし、宅地造成を目的といたしまして、平成6年に開発許可をいたしました。その後、申請者が事業倒産したため工事に着手しておりませんでしたが、先月、当該開発許可に基づく地位の承継の承認申請書が提出され、審査の結果、先日地位の承継について承認したところでございます。開発の計画内容につきましては、今後見直しされるものと思われますが、その計画に沿って事業を推進していただくことを期待をしております。
 都市計画道路郷桧の端線の今後の整備の見通しについてでございますが、県道多喜浜泉川線から清掃センターまでの1キロメートルにつきましては、平成20年代半ばまでの事業計画で実施をいたしております。清掃センターから国道11号までの未整備区間につきましては、現時点では、具体的な事業計画はないと県から伺っております。今後につきましては、国道11号までの未整備区間の早期完成につきまして、ただいま申し上げましたような開発計画にあわせまして、県当局に対し要望を行っていきたいと、かように考えております。
○議長(白籏愛一) 以上で本日の一般質問は終わりました。
 これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
 明15日は午前10時から会議を開きます。
 本日はこれにて散会いたします。
  午後 2時54分散会