平成18年第3回新居浜市議会定例会会議録 第2号
目次
議事日程本日の会議に付した事件出席議員欠席議員説明のため出席した者議会事務局職員出席者開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名日程第2 一般質問 山本健十郎議員の質問(1) 1 保育所民営化について
(1) これまでの取り組み
(2) 保育所民営化の違法判決
(3) 民営化に関する基本方針
(4) 市長のポリシー
佐々木市長の答弁 1 保育所民営化について
(2) 保育所民営化の違法判決
(4) 市長のポリシー
神野福祉部長の答弁 1 保育所民営化について
(1) これまでの取り組み
(3) 民営化に関する基本方針
山本健十郎議員の質問(2) 1 保育所民営化について
神野福祉部長の答弁 1 保育所民営化について
山本健十郎議員の質問(3) 1 保育所民営化について
神野福祉部長の答弁 1 保育所民営化について
山本健十郎議員の質問(4) 1 保育所民営化について
神野福祉部長の答弁 1 保育所民営化について
山本健十郎議員の質問(5) 1 保育所民営化について
佐々木市長の答弁 1 保育所民営化について
山本健十郎議員の質問(6) 1 保育所民営化について
2 70周年記念事業と太鼓祭り
佐々木市長の答弁 2 70周年記念事業と太鼓祭り
河村経済部長の答弁 2 70周年記念事業と太鼓祭り
山本健十郎議員の質問(7) 2 70周年記念事業と太鼓祭り
3 道路行政について
(1) 上部東西線(広瀬~大生院間)の事業化と合併特例債
(2) 市内の道路の現状
佐々木市長の答弁 3 道路行政について
(1) 上部東西線(広瀬~大生院間)の事業化と合併特例債
新田建設部長の答弁 3 道路行政について
(2) 市内の道路の現状
山本健十郎議員の質問(8) 3 道路行政について
佐々木市長の答弁 3 道路行政について
山本健十郎議員の質問(9) 3 道路行政について
4 市民の防災・安全・安心の取り組みについて
(1) 自治会の土のうづくり
(2) 建築基準法
新田建設部長の答弁 4 市民の防災・安全・安心の取り組みについて
(2) 建築基準法
矢野消防長の答弁 4 市民の防災・安全・安心の取り組みについて
(1) 自治会の土のうづくり
休憩(午前11時05分)
再開(午前11時14分)
山本健十郎議員の質問(10) 4 市民の防災・安全・安心の取り組みについて
5 体育振興会について
(1) 体育振興会の校区の位置づけ
(2) 体育振興会と体育協会の組織問題
(3) 体育振興会の補助金
阿部教育長の答弁 5 体育振興会について
(1) 体育振興会の校区の位置づけ
(2) 体育振興会と体育協会の組織問題
(3) 体育振興会の補助金
山本健十郎議員の質問(11) 6 補助金の理念と考え方について
岩本和強議員の質問(1) 1 市長退職手当について
佐々木市長の答弁 1 市長退職手当について
岩本和強議員の質問(2) 1 市長退職手当について
佐々木市長の答弁 1 市長退職手当について
岩本和強議員の質問(3) 2 西条地区工業用水道事業について
佐々木市長の答弁 2 西条地区工業用水道事業について
井原企画部長の答弁 2 西条地区工業用水道事業について
岩本和強議員の質問(4) 2 西条地区工業用水道事業について
井原企画部長の答弁 2 西条地区工業用水道事業について
岩本和強議員の質問(5) 2 西条地区工業用水道事業について
佐々木市長の答弁 2 西条地区工業用水道事業について
岩本和強議員の質問(6) 2 西条地区工業用水道事業について
井原企画部長の答弁 2 西条地区工業用水道事業について
佐々木市長の答弁 2 西条地区工業用水道事業について
休憩(午前11時57分)
再開(午後 0時59分)
岩本和強議員の質問(7) 2 西条地区工業用水道事業について
3 芸術文化施設建設について
佐々木市長の答弁 3 芸術文化施設建設について
岩本和強議員の質問(8) 3 芸術文化施設建設について
4 飲酒運転ゼロの町を目指して
鈴木助役の答弁 4 飲酒運転ゼロの町を目指して
森賀市民部長の答弁 4 飲酒運転ゼロの町を目指して
岩本和強議員の質問(9) 4 飲酒運転ゼロの町を目指して
鈴木助役の答弁 4 飲酒運転ゼロの町を目指して
岩本和強議員の質問(10) 4 飲酒運転ゼロの町を目指して
5 教育に広がる格差について
6 2007年問題について
渡邊総務部長の答弁 6 2007年問題について
河村経済部長の答弁 6 2007年問題について
佐々木文義議員の質問(1) 1 総合行政について
佐々木市長の答弁 1 総合行政について
佐々木文義議員の質問(2) 2 金・銀・銅サミットについて
佐々木市長の答弁 2 金・銀・銅サミットについて
佐々木文義議員の質問(3) 2 金・銀・銅サミットについて
佐々木市長の答弁 2 金・銀・銅サミットについて
佐々木文義議員の質問(4) 2 金・銀・銅サミットについて
3 自治基本条例について
佐々木市長の答弁 3 自治基本条例について
森賀市民部長の答弁 3 自治基本条例について
休憩(午後 1時57分)
再開(午後 2時06分)
佐々木文義議員の質問(5) 4 個人情報保護と情報公開について
佐々木市長の答弁 4 個人情報保護と情報公開について
井原企画部長の答弁 4 個人情報保護と情報公開について
渡邊総務部長の答弁 4 個人情報保護と情報公開について
神野福祉部長の答弁 4 個人情報保護と情報公開について
森賀市民部長の答弁 4 個人情報保護と情報公開について
佐々木文義議員の質問(6) 4 個人情報保護と情報公開について
渡邊総務部長の答弁 4 個人情報保護と情報公開について
佐々木文義議員の質問(7) 5 男女共同参画と人権について
佐々木市長の答弁 5 男女共同参画と人権について
森賀市民部長の答弁 5 男女共同参画と人権について
河村経済部長の答弁 5 男女共同参画と人権について
佐々木文義議員の質問(8) 6 行財政改革について
(1) 商品中古軽自動車の免税
(2) 入札、契約
(3) 交通弱者優先駐車場
(4) 公民館
(5) 農業委員会
阿部教育長の答弁 6 行財政改革について
(4) 公民館
高橋農業委員会事務局長の答弁 6 行財政改革について
(5) 農業委員会
渡邊総務部長の答弁 6 行財政改革について
(1) 商品中古軽自動車の免税
(2) 入札、契約
(3) 交通弱者優先駐車場
佐々木文義議員の質問(9) 6 行財政改革について
渡邊総務部長の答弁 6 行財政改革について
佐々木文義議員の質問(10) 6 行財政改革について
休憩(午後 2時57分)
再開(午後 3時07分)
渡邊総務部長の答弁 6 行財政改革について
佐々木文義議員の質問(11) 7 総合型地域スポーツクラブについて
阿部教育長の答弁 7 総合型地域スポーツクラブについて
佐々木文義議員の質問(12) 7 総合型地域スポーツクラブについて
阿部教育長の答弁 7 総合型地域スポーツクラブについて
佐々木文義議員の質問(13) 8 読書で生きる力をはぐくもうについて
阿部教育長の答弁 8 読書で生きる力をはぐくもうについて
佐々木文義議員の質問(14) 8 読書で生きる力をはぐくもうについて
阿部教育長の答弁 8 読書で生きる力をはぐくもうについて
佐々木文義議員の質問(15) 9 子供の育ちへの支援について
佐々木市長の答弁 9 子供の育ちへの支援について
阿部教育長の答弁 9 子供の育ちへの支援について
佐々木文義議員の質問(16) 10 2007年問題について
河村経済部長の答弁 10 2007年問題について
散会(午後 3時37分)
本文
平成18年6月13日 (火曜日)
議事日程 第2号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
出席議員(29名)
1番 明 智 和 彦 2番 藤 田 豊 治
3番 太 田 嘉 一 4番 大 石 豪
5番 大 條 雅 久 6番 山 岡 美 美
7番 高 橋 一 郎 8番 藤 田 幸 正
9番 伊 藤 優 子 10番 藤 田 統 惟
12番 藤 原 雅 彦 13番 真 鍋 光
14番 佐々木 文 義 15番 真 木 増次郎
16番 岩 本 和 強 17番 西 本 勉
18番 岡 崎 溥 19番 白 籏 愛 一
20番 仙 波 憲 一 21番 加 藤 喜三男
22番 山 本 健十郎 23番 堀 田 正 忠
24番 井 上 清 美 25番 橋 本 朝 幸
26番 小 野 利 通 27番 伊 藤 初 美
28番 石 川 尚 志 29番 田 坂 重 只
30番 村 上 悦 夫 31番 欠 員
――――――――――――――――――――――
欠席議員(1名)
11番 二ノ宮 定
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市長 佐々木 龍
助役 鈴 木 暉三弘
収入役 田 村 浩 志
企画部長 井 原 敏 克
総務部長 渡 邊 哲 郎
福祉部長 神 野 師 算
市民部長 森 賀 盾 雄
環境部長 堤 孝 雄
経済部長 河 村 徹
建設部長 新 田 一 雄
消防長 矢 野 和 雄
水道局長 笹 本 敏 明
教育長 阿 部 義 澄
教育委員会事務局長 鎌 田 眞太郎
監査委員 神 野 哲 男
農業委員会事務局長 高 橋 清 昭
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者
事務局長 神 野 盛 雄
議事課長 檜 垣 和 子
議事課副課長 多田羅 弘
議事課議事係長 井 上 毅
議事課調査係長 飯 尾 誠 二
議事課主任 阿 部 広 昭
議事課主事 秦 正 道
議事課主事 園 部 有 澄
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(白籏愛一) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第2号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(白籏愛一) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において明智和彦議員及び藤田豊治議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 一般質問
○議長(白籏愛一) 次に、日程第2、一般質問を行います。
この際、申し上げます。一般質問における各議員の発言は、それぞれ通告の時間以内となっておりますので、御了承願います。
順次質問を許します。まず、山本健十郎議員。
○
22番(山本健十郎)(登壇) おはようございます。
きのうは朝方、九州から四国にかけて強い地震がありました。南海地震かと一瞬思いましたが、揺れがとまって一安心です。市内に被害はなかったようで安堵いたしております。
また、昨晩10時には、ワールドカップドイツ大会の1次リーグ、F組の日本とオーストラリア戦のテレビ放映があり、4年前から一回り大きくなった我が新居浜市の代表、日本の中心選手に育った福西選手の応援で、新居浜市ではテレビの視聴率が100%ではなかったかと思われます。日本じゅうは昨晩燃えたわけでありますが、残念ながら1対3で逆転負けを期しました。福西選手の今後の活躍を念じながら、18日のクロアチア、22日のブラジル戦に期待したいと思います。
今議会最初の質問ですが、議会も一問一答方式の採用で、理事者と対面式になり、緊張が走りますが、お互いに市民の幸せのため議論ができればと思いながら、通告に従い質問をいたします。
まず、公立保育園の民営化についてお尋ねいたします。
この問題は、昨年7月17日の愛媛新聞で、「4保育園民営化」との紙面から、保護者や関係者など市民の注目を浴びた中で、平成17年7月20日には、早々と新居浜市要綱第53号で新居浜市立保育所民営化検討協議会設置要綱が定められ、8月31日に第1回の民営化検討協議会が、公募2人を含め10人で協議が開始され、平成18年1月27日に第5回の最終協議会でまとめられ、その後、報告書が市長に提出されたようであります。協議会では、多くの傍聴者が詰めかけ混乱が起きたようですが、私も最後の5回の協議会に参加いたしましたが、10人の委員さんには大変気の毒なようでありました。しかし、この間、保護者、保育士、関係者など市民を巻き込み民営化の反対運動が、自分の職場の問題、先生が消える子供の精神面など、保護者の民営化の疑義や地域の公立がなくなる問題などから、3万3,000人余の反対署名が提出されるなど、平成16年度に新居浜市が大きな被害を受け、思い出したくない4回、5回の台風並みの保護者の行動が起きたことは、行政にとって想像されなかったことと思いますが、当事者にとればせっぱ詰まった当然の行動だと思います。問題は、今まで取り組んできた公立の保育を放棄し、民間に移管する、保育事業を公が放棄するという政策の大転換であります。今日政府において、地方分権、行政改革を断行する小泉純一郎総理ですら、現時点で保育園の民営化とは言っていません。総理就任時には、待機児童ゼロにする目標を立て努力しており、この対策で幼稚園・保育園の一元化を強く進めていると思います。この時点で、新居浜市では、担当部じゃなく市長がねじり鉢巻きをして、先頭で一人で事を進めているかのように何か奇妙に感じてなりません。私は、今回の保育園の民営化の進め方は、今後の行政運営に大きな問題を残すと思います。それは、公がコストが高く民間はコストが安いので民間に移管する、そんなことは、行政運営の中で山ほどあると思います。それを今、日本は人口減の中、出生率1.25と最近発表されましたが、まさに子育ての一番大事な保育行政を行革の1番に持ってきたことであります。行政のトップとして、この市立保育所の民営化問題は、佐々木市長の政策、ポリシーの問題であると思います。さきの市長選挙の公約にして、どうして市民に真意を問わなかったのかが市民に問われますし、私もそう思います。平成18年4月26日、福祉部案として、市が民営化に関する基本方針案を発表され、5月16日、庁議で市の正式な方針としたことから初めて議員にも正式に説明がありました。内容は、本年7月から8月にパブリックコメント、10月に民営化基本方針の決定、12月議会での条例改正や移管法人の応募基準確定、平成19年3月民間移管法人決定、平成20年八雲保育園、平成21年南沢津保育園、平成22年中萩保育園、平成23年新居浜保育園を民間移管とのことでありますが、これまでの民営化の取り組み、基本方針の内容、市長のポリシー問題について以下質問をいたします。
1つは、この問題をここまで大きくしているのは、最初の取り組みが間違ったことだと思います。公立が持つ意味をわきまえず、子供のことを抜きにして効率のみを考えたことであります。それは、時間をかけて、子供のことを一番知っている保育に携わっている職員と十分議論、認識させず、知恵もかりず、職種の意味等を考えず甘く進んだことが大きな要因と思われますが、いかがですか。
2つ目は、そして民営化問題を保護者・市民・議会に説明せず、提案者側の取り組み時期を明確にしていたことであります。それは、平成17年度で条例改正し、平成19年度に4園一括民間移管しようとして計画していたとのことでありますが、私はこのことは重大なことだと思いますが、その内容はどうでありましたか。
3つ目は、現在、私たち議員に公立保育園14園の保護者から、「私たちの保育園を民営化しないでください!議員さんへ」と多くの手紙が来ています。その内容の一部は、子供のことを考えずに、お金のことで民営化はおかしい。子供たちの未来は、新居浜市の未来、人づくりはまちづくり、どこにお金をかけるべきかもう一度よく考えてください。公立保育園だから入園させた。民営化して質が落ちるのが心配です。中萩校区の公立保育園を残してくださいなどです。少なくとも、新居浜市立保育所民営化検討協議会が始まる前に、保護者に概要でも説明するなりしておけば、ここまでにはならなかったと思います。手紙の内容も含めてお伺いをいたします。
4つ目は、平成14年3月策定の新居浜市行政改革大綱で、福祉施設の民間委託、または移管を推進すると方向づけしている、このことについてですが、市長や担当部が話をしたかどうかは知りませんが、今さら民営化の話をするのはおかしいとの話が出ているようですが、市長の退職金が2,000万円余ももらっているというのは市民は知らなかったということと同じで、市民は知らなかったと思います。公立保育園の民営化は、行政の事業の大きな転換であり、佐々木市長はなぜ2期目の選挙で公約として堂々と戦って当選していれば、議会は別として、保護者、市民の理解がまず得られたようにも思いますが、市長の考えをお聞きします。
5つ目は、本年4月21日付で、産経・読売新聞は、大阪府大東市が市立保育園を廃止・民営化したことで、保育水準が低下したと、市に損害賠償など求めた訴訟の控訴審判決が大阪高裁で、不安軽減を怠ったことと990万円の賠償命令が出ました。その後、5月23日付で、産経・読売・朝日・日経・愛媛新聞各紙が、横浜市が2004年に実施した市立保育園の民営化をめぐり、保護者ら67人が子供の発育などに悪影響を与えると民営化の取り下げと原告1人当たり20万円の損害補償を求めた訴訟の判決は、横浜地裁は、早急な民営化は、裁量権の行使に逸脱、乱用があった。違法性を認定し、市に280万円の損害賠償を命じたと報じました。ほかに保育所民営化をめぐり訴訟は最高裁で3件、札幌地裁で1件と言われています。市長は、民営化をやりたいと庁議で決定され、基本方針を出したわけですが、庁議の決定後の判決であり、また先々行政運営上、混乱が起きる可能性が考えられます。議会としてもこのような背景の中で、私はこのまま進むわけにはいかないと思います。佐々木市長は、この判決、保護者の動向などを考えられ、市政が混乱することなく、問題が起きない処理をどうされますか、お伺いします。
最後になりますが、保育所民営化の基本方針についての理念、考え方、4園のみの民営化、スケジュール等についてお伺いをいたします。
第1回、以上です。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) おはようございます。
山本健十郎議員さんの御質問にお答えします。
まず、保育所民営化に関する中で、違法判決についての見解でございます。
大阪高裁では、引き継ぎ保育の配慮を怠ったとして、大東市に対して慰謝料の支払いを命じる判決がありました。また、横浜地裁では、早急な民営化は、市の裁量権の行使に逸脱、乱用があったとして、行政手続の違法性を全国で初めて認定いたしました。この2件については、大東市、横浜市とも現在上告中であり、裁判の結果が確定していない段階であります。ただ大阪高裁、横浜地裁ともに、民営化そのものを違法としたものではなく、円滑な移管への手続に問題があったと指摘をしているものと考えております。
それに対して、本市の場合は、民営化基本方針案を提示し、まず対象4園の保護者説明会を皮切りに、7月2日には4園以外の公私立保育園の保護者説明会、市民意見提出制度や出前講座などを通じ、広く市民の意見を聞き、最終方針を決定してまいります。また、1年間を引き継ぎ期間として、市・移管法人・保護者の三者懇談会を開催し、その内容も公開してまいります。民間移管後も、第三者による評価機関を設け、経過観察を行うなど、園児や保護者に対しまして混乱が生じないよう努めてまいります。
次に、行政改革大綱において方向づけられていた福祉施設の民間委託、または移管が、広く市民に知られていたかという点でございます。
行政改革大綱策定に当たりましては、市民意見提出制度の実施、広報紙やホームページでの広報など、広く市民の意見を聴取するとともに、周知を図っていったところですが、行政改革大綱に限らず、さらにさまざまなツールを用いた情報公開に努めてまいります。
また、選挙の公約に掲げていれば、保護者や市民の理解を得られていたのではということでございますが、私の選挙公約、マニフェスト30には、困ったときには頼りになる市役所づくり、行政改革の断行を掲げ、その行政改革大綱には、福祉施設等の民間移管を検討することとしておりました。この行政改革大綱は、平成14年4月に公表され、平成14年度から平成18年度までの5カ年計画となっており、実施項目が48項目となっておりますことから、選挙の公約として浸透度が薄かったかもしれませんが、私自身は、公約に掲げ、選挙を戦ったと認識をしております。ただ行政改革大綱は、民間委託・移管を検討する施設として、福祉施設を挙げておりますが、最終的な決定をするためには、民意が反映されるべきであると認識をいたしておりますことから、委員会や協議会で協議を重ねていただいたところでございます。そして、基本方針案を提示し、市民意見提出制度を実施することにつきましても、市民の意見を十分聞くということであり、その結果を踏まえまして、慎重に検討した上で、最終の基本方針を決定したいと考えております。
以上、申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(白籏愛一) 神野福祉部長。
○
福祉部長(神野師算)(登壇) 保育所民営化についてお答えいたします。
まず、公立保育所の民営化に対するこれまでの取り組みについてでございます。
本市の行政改革は、昭和60年に第一次行政改革大綱を策定し、現在は平成14年度から平成18年度までの5カ年計画に取り組んでいるところでございます。この中で、長期展望に立脚した財政の健全化を目指し、民間活力を活用することとし、民間委託・民間移管を検討する施設として、福祉施設を挙げております。そして、これまでにくすのき園の民営化が指定管理者に委託という形で実施をされております。保育所の民間委託・移管が検討作業に入ったのは、平成16年6月からで、1年間をかけて、保育士を含む庁内のプロジェクトチーム、新居浜市立保育所民営化等検討委員会により検討を行いました。その後、平成17年8月からは、各種団体推薦委員と公募委員からなる新居浜市立保育所民営化検討協議会を設置し、平成18年1月まで5回の協議を重ね、2月には協議結果の報告書をいただきました。この協議会は、公開審議とするとともに、会議結果についてもホームページで公開をいたしております。これらの協議結果の報告を受け、3月5日にはウイメンズプラザにおいて、公立保育所の保護者を対象とした説明会を開催いたしました。そして、4月には、保育士も含めた福祉部内での検討作業を経て、庁内合意を得た上で、新居浜市立保育所の民営化に関する基本方針(案)を策定いたしました。この基本方針案をもとに、市議会各会派への説明を行うとともに、5月28日から31日までの4日間で、民間移管を予定している八雲、南沢津、中萩、新居浜の各保育園に出向き、保護者の皆さんに説明を行うとともに、御質問や御意見をいただきました。今後においては、保育士や4園以外の公立、私立保育所の保護者への説明会を開催するとともに、市民意見提出制度、いわゆるパブリックコメントを実施し、基本方針を決定したいと考えております。特に、園児たちに影響の少ない円滑な移管を実施するに際し、保育に携わる保育士の経験や知恵が重要になりますことから、十分な議論を重ね、作業を進めていきたいと考えております。
次に、民間移管の時期についてでございます。
庁内のプロジェクトチームであります検討委員会では、民間移管時期は、平成19年4月1日を目途とするという報告内容でございました。これは、あくまで政策形成過程における検討結果でございまして、決定事項ではございませんし、取り組み時期を明確にしていたということでもございません。この保育所民営化に関する基本方針(案)に限らず、政策決定に至る道筋においては、常に情報の公開と市民参画を第一に考えたいと思います。
次に、保護者の皆さんから寄せられている意見についてでございます。
3万人を超える署名を初めとして、市役所に寄せられるはがきやメールは多々ございます。この中から回答の必要なものは、その都度対応いたしておりますが、論点を整理し、まとまった形で報告を行うためには、一定の時期をとらえる方が市民に混乱を生じさせないと考えましたことから、今回は協議会の結果報告を受け、説明会を開催したものです。
次に、保育所民営化についての理念、考え方についてでございます。
公立保育所と私立保育所は、同じ法制度に基づく理念、方針により保育が行われており、対等な存在です。しかし、今後においては、私立保育所は、より柔軟で新たな保育事業が期待されています。また、公立保育所は、継続的、安定的に児童を確保できず、経営に不安定要因が残る保育所を担当することや、豊富な人材を有効活用したより高度な専門性や経験を生かした活動が求められています。このような公私立それぞれの特徴を生かしながら、多様な保育ニーズにこたえていくことが、これからの新居浜市全体の子育て支援につながると考えております。
一方、長期展望に立脚した財政の健全化という観点からは、限られた財源を有効に活用し、経費の軽減を図ることから、公立保育所の民営化は、計画の取り組み目標となっております。これらのことから、本市の民営化の目的は、1つ目は、民営化した保育所で、より柔軟な特別保育事業の拡充を図ります。2つ目は、民営化された公立保育所の人材を、長年培った経験と能力で、子育て支援事業に有効活用を図ります。3つ目は、公私立保育所の相互交流、職員研修などにより、市内保育所全体のレベルアップを推進します。4つ目は、民営化で削減された経費の一部で、子育て支援事業等を推進しますなどであります。
なお、実施に当たっては、対象となる保育所の園児や保護者の不安感に配慮し、説明会、懇談会などを開催、丁寧なプロセスによる円滑な移行に努めてまいります。
次に、民営化を行う保育所の選定についてでございます。
今回は、保育所を継続的、安定的に運営できる大規模保育所である4園を対象としました。
次に、スケジュールについてでございます。
7月から市民意見提出制度、パブリックコメントを実施いたしますとともに、4園以外の公私立保護者説明会を開催します。9月ころにはパブリックコメントのまとめを行い、9月ないし10月ころには最終方針の決定を行い、また公開もいたします。12月議会に保育所設置及び管理条例の改正案を上程する予定でございます。同時に、移管法人の応募基準を確定し、平成19年1月には移管法人を公募するとともに、選定委員の選考を行います。2月には移管法人を選考し、3月には移管法人を決定します。平成19年4月からは、市・移管法人・保護者の三者懇談会を開催するとともに、引き継ぎ保育を開始いたします。12月には新年度の園児を募集し、平成20年4月に正式移管といたします。民営化後は、一定期間はその成果を検証するため、第三者による評価機関を設け、経過観察を行います。
○議長(白籏愛一) 山本健十郎議員。
○
22番(山本健十郎)(登壇) 再質問を行いたいと思います。
まず、今まで私が質問したのは、これまでの取り組み経緯を主に中心にして質問いたしました。基本方針の中で、気にかかることを若干質問いたしますが、児童福祉法の中で、たしか2001年か2002年に民間参入の考え方も述べられたと思いますが、この児童福祉法について、裁判も起こったりいろいろなことをしておりますが、今、公立がやっておることを民営化することについては、条例改正だけでまず問題ないんかどうかということと、それから、私はどうしても今4園だけやって、この中で4園を校区によったら公立がなしになるというようなことで、民営化で節減された経費を子育て支援事業や老朽化した園舎の建てかえをやるということは、あとの10園はそのまま残して、この方針の中にも何も記載はされてないんですが、これは政策としては、きちっとそういう方向をやるんで、議論をやって十分そういう認識をされたらやるんであれば、そういう方針でやるべきじゃないかと思いますが、お伺いいたします。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。神野福祉部長。
○
福祉部長(神野師算)(登壇) 山本健十郎議員の再質問にお答えいたします。
まず1点目、民営化は条例改正で問題はないのかということでございますが、条例改正をすることにより、民営化ができるものというふうに理解をしております。
次に、4園を民営化した後、残る10園の問題についてでございますが、4園を民営化して、その後、検討委員会といいますか、第三者機関で経過を見守るということもございますので、そういった経過なども見ながら、その時点で考えるべきものというふうに考えております。
○議長(白籏愛一) 山本健十郎議員。
○
22番(山本健十郎)(登壇) 検討協議会等々で、民間と公立の差、1園で1,000万円ですかね、1億4,000万円という差額が出ておると、こういう話がありますが、その辺について若干御説明を願いたいと思います。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。神野福祉部長。
○
福祉部長(神野師算)(登壇) 今までの経過、経緯の中で、平均1園1,000万円、1億4,000万円という説明がされておりました。今回、基本方針案で御説明しておりますのは、1年ごとに順次移管をしていきますので、それが完了するのが平成23年度でございます。平成23年度に単年度で移管前と比較いたしますと、2,800万円の節減になるということで、平成20年度から平成23年度までの累計額でいきますと、平成23年度の時点では7,400万円の削減額になるという想定をしております。
○議長(白籏愛一) 山本健十郎議員。
○
22番(山本健十郎)(登壇) 建てかえについて、基本方針の中で無償で譲渡すると。それでリフォームの問題も掲げておりますが、このことについて御説明願いたい。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。神野福祉部長。
○
福祉部長(神野師算)(登壇) 建てかえにつきましては、4園につきましては、当初、4,000万円ないし5,000万円ということで調査がされております。なお慎重を期するために、できれば9月議会ぐらいに専門の機関に調査をする予算を提案させていただいて、それでどういったところを改修し、それでどういったところを改修すればどの程度の金額になるのかというような見積もりをしていきたいというふうには考えております。
失礼いたしました。先ほど「建てかえ」と申し上げましたが、「改修」と言うべきところでございました。訂正しておわびを申し上げます。
○議長(白籏愛一) 山本健十郎議員。
○
22番(山本健十郎)(登壇) これはいろいろ質問すれば切りがないんですけど、これは後日に任せて、最後に市長にちょっと御質問申し上げます。
来年、これは我々の選挙になるわけですが、我々が提案したわけでもないし、このスケジュールでいきますと、これは次の市長選挙に関係をしてきます。平成20年に八雲が民間移管をいたしまして、その後、11月に市長選がありますね。そこでこれは例えばの話ですけど、市長が出られるか出られんかもわかりませんし、例えばの話をしますと、新しい市長が民営化をやらないと、こういうことになりますと、スタートした八雲がそのまま残って、あと市政の混乱になってくると。それともう一つ、次の市長がもし出られると仮定したら、これを公約に上げるというか、引き継いでも政策としてやるということに上げられるかどうか、その辺についてお伺いしたいと思います。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) お答えします。
私は、特に市会議員さんの選挙にあわせて政策を出しているわけではございませんので、私もそうですし、議員の皆さんもそのときそのときの政策課題について判断をされる責任がおありかというふうに思っております。
また、今後進めることにつきましては、1園ずつということでございますので、当然、最初のスタートのところをきちんとしておくということが、後に続く園に対しても当然のことでございますから、そういう強い決意で、スムーズな民間移管、きちんとした民間移管ができるようにしていきたいというのが今の気持ちでございます。
○議長(白籏愛一) 山本健十郎議員。
○
22番(山本健十郎)(登壇) 最後に要望しておきます。
これは非常に市政の大転換でありますので、十分保護者、それから市民、行政が丁寧に議論を重ねて、先ほど言いましたように、裁判問題とかリコール問題とか、そういうことが起こらない配慮をしながら、もし1年、2年が後ろにずったとしても取り組みをしていただきたいと、要望です。
続きまして、市制70周年事業と太鼓祭りについてですが、この梅雨が明けますと、新居浜市にとっては秋祭りの準備が各太鼓台の若い人たちの熱気で進んでまいります。現在、市内に大人太鼓台が49台、それぞれの自治会の御努力で作製され、年間を通し保存、継承に努められています。毎年10月16日から18日の3日間、新居浜市の一大イベントである秋祭りが開催され、川西・川東・上部地区のイベント場所に参加し、豪華けんらんの太鼓台のかき比べを披露し、市民や観光客を堪能させ、市の観光行政に大きな役割をしております。
そんな中で、早くも市制70周年が来るわけですが、節目の50周年、60周年ともに太鼓台のイベント開催をしてきたと思います。
そこで、太鼓台の写真集とイベント事業についてお伺いします。
まず、太鼓台の写真集の件ですが、以前に作成した関係資料と写真集は、太鼓台は32台のときでありました。表題は「新居浜太鼓台」で、新居浜市立図書館が平成2年3月31日に編集、発行し、内容は、各太鼓台の写真と生い立ち、研究資料などで構成され、大変貴重な資料でありますが、16年ほど経過し、写真等現状に合わなくなったと思います。
そこで、ぜひとも来年の70周年記念事業として、各太鼓台の写真集の編集、発行に向け、取り組んでいただきたいと思います。
また、イベント事業についてですが、来年の秋祭りは、10月16日火曜日、17日水曜日、18日木曜日でいずれも平日でありますが、各太鼓台運営委員会にお願いをして、17日の中日の地区イベントを10年に1回の市制70周年事業に変更していただき、区画整理事業を進めている駅前にイベント場所を決定し、市内太鼓台49台を集合していただき、駅前の進捗状況も見ていただき、市民とともにお祝いをする記念事業として取り組んでいただきたいと思います。
また、本年度の秋祭りについてですが、特に市外の観光客の受け入れをどう考えていますか。また、各太鼓台が3日間、順調にうまく運行できる環境づくりについて、どのような施策を考えておりますか。そして、各運営委員会とけんかのない祭りの協議が以前からなされていたと思いますが、考えがまとまりましたか、お伺いいたしたいと思います。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 市制70周年記念事業と太鼓祭りについてお答えします。
まず、市制70周年記念事業での太鼓台の写真集の編集、発行についてでございます。
現在、庁内におきまして、市制70周年記念事業検討委員会を設置しておりまして、御提言いただきました太鼓台の写真集につきましても、職員提案、市民の皆様からの御提案とともに、関係各部署と協議し、この検討委員会において審議を行ってまいりたいと思っております。
次に、駅前での太鼓台のイベントについての御提案でございます。
太鼓祭りは、本市を代表する伝統ある民俗文化行事でありまして、太鼓台の統一寄せにつきましては、周年事業では市制50周年記念、市制60周年記念に実施をしてまいりました。しかし、市制60周年記念の太鼓台統一寄せの際には、一部太鼓台による鉢合わせが行われ、多数の負傷者を出し、記念事業が大変残念な結果となったことは御承知のことと思います。また、市内全地区の太鼓台を駅前に寄せるためには、5地区太鼓台運営委員会等の日程調整や交通を遮断することによる住民生活や経済活動の問題、太鼓台関係者や観光客等の安全確保、そして、経費の問題等クリアしなければならない問題が多数ございます。いずれにいたしましても、市単独でできるイベントではなく、関係機関、団体との調整もございますので、今後太鼓台の写真集の編集、発行と同様に、市制70周年記念事業検討委員会を通じまして、慎重に協議を重ねてまいりたいと考えております。
以上、申し上げましたが、他の点については補足いたさせます。
○議長(白籏愛一) 河村経済部長。
○
経済部長(河村徹)(登壇) 本年度の秋祭りについてお答えいたします。
まず、市外の観光客の受け入れについてでございます。
市といたしましては、これまで同様、駐車場の確保を実施するとともに、インターネットやマスコミ等の活用、また、太鼓台運行予定表のチラシ作成等によって、かきくらべ会場へのスムーズな誘導に努めてまいります。あわせて、新居浜市太鼓祭り推進委員会では、仮設トイレの設置等を行うこととしております。
次に、太鼓台が3日間順調にうまく運行できる環境づくりにつきましては、まず、平和で事故のない運行が確保されることを第一義として、警察等関係団体との連絡を密にしながら、啓発活動に積極的に取り組むとともに、新居浜市太鼓祭り推進委員会では、太鼓台の円滑な運行が図れるよう、信号機のかさ上げ及び道路標識の移動、警備用放送設備の設置を実施することといたしております。
最後に、各地区太鼓台運営委員会・協議会とけんかのない祭りの協議の方向性につきましては、太鼓台関係者はもとより、市民の皆様の太鼓台の鉢合わせを期待しないという意識改革が重要であるとともに、近年では、インターネットや携帯電話による太鼓台への中傷や虚偽情報が鉢合わせ等の誘引の一要因になっていることや、暴力団関係者の排除対策が課題となってきております。本年1月26日には、新居浜市太鼓祭り推進委員会主催で、「新居浜太鼓祭り平和祭典に向けて」の講演会を開催し、太鼓台関係者等約200名が参加され、警察より暴力団排除対策について御指導をいただきました。これを一つの契機にし、川西地区太鼓台運営協議会におかれましては、「太鼓祭り、平和運行実現のために暴力行為並びに不法鉢合わせ行為の排除決議文」を採択し、平和運行に向けての機運が高まってきております。今後とも、新居浜市太鼓祭り推進委員会や警察、太鼓台関係者等の協力を得ながら、平和祭典に向けて取り組んでまいります。
○議長(白籏愛一) 山本健十郎議員。
○
22番(山本健十郎)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
新居浜市の観光の一つの大きな目玉ですので、ひとつ御努力をお願いしたいと思います。
それでは、引き続きまして道路行政についてお伺いいたします。
まず1つは、上部東西線、広瀬大生院の事業化と合併特例債についてですが、この路線は、議会の中で多くの退職された議員、私も含めてですが、現役議員から将来の新居浜市を見据え質問がなされております。現在は、路線延長約4.9キロメートルのうち、東から西連寺二丁目から中村二丁目の中須賀上原線(広瀬)約1.4キロメートルが平成10年度に供用され、西からは国道11号から大生院中学校前を通り、渦井橋大野山線まで0.7キロメートルが平成12年度に供用され、台風災害や日常の市民生活に役立っております。未整備の区間2.9キロメートルについて、平成12年に路線測量と道路予備設計が実施され、別子山との合併の新市計画で計画されておるにもかかわらず、いまだ事業化に至っておりません。私は、この路線は、新居浜インターチェンジにつなぐ市道角野船木線と上部東西線で西条インターチェンジにつながり、この間の高速道路が平成16年時の台風のときのように通行どめになっても、高速のバイパスとして使用できるし、経済効果として両インターチェンジの出口だけじゃなく、上部東西線と角野船木線約6.9キロメートルの道路周辺が物流など大きな新居浜市の経済効果が期待されています。このことについてどのようにお考えを持っているかお伺いします。
そして、合併特例債についてですが、前期分として上部東西線に5,000万円計画し、この路線は、街路事業と地方道事業で整備する方針で取り組まれ、街路事業分は全体事業として、中須賀上原線から萩生出口本線の治良丸までの延長920メートルと計画幅員16メートルで整備するにつき、平成19年度に測量設計業務に着手すると言われています。この内容については、平成14年12月議会の井上議員の質問の答弁で、現の助役さんが述べられております。委員会の事務概要説明の中でも、本年度は建設部は懸案事項として920メートルを街路事業により検討するとの力強い意気込みが述べられました。平成19年度の事業化に向け、具体的な考え方をお伺いいたします。
そして、新市建設計画の合併特例債ですが、この事業は、前期5,000万円を計画され、平成19年度後期での取り組みにどのように計画されますか、また、115億円の合併特例債は、10年間での使用期限だと思いますが、そのようなことなのか、またそのうち道路への配分内容についてもお伺いします。
2つ目は、市内の道路の現状についてですが、市長を初め担当部の御努力で、平成16年度の台風災害のつめ跡も見事に復旧し、原状に回復いたしました。しかしながら、平成16年度の台風災害は、道路を河川となし、大きな傷みを与えました。また、今日、車の増大や台風災害時も含み、大型車の通行など、3センチほどの舗装では耐えられません。基幹道路を含み、道路に大きくひびが入り、そこから穴があき、二段もちのように舗装を重ねているところも多く見られますが、市民の安全、安心のため、早期の対策が必要ですが、どのような取り組みを考えていますか。
また、交通渋滞の場所ですが、イオンショッピングセンターの進出以来、恒常的に混雑しているのは県道中須賀上原線と市道原地庄内線の西の土居旧M2前交差点ですが、右折レーンがないのが原因のようですが、付近住民が大変困っております。県と以前から協議していると思われますが、取り組みについてお伺いをいたします。また、現時点の市道、県道、国道の主要幹線について、進捗状況、完成年度などについてお伺いをいたします。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 上部東西線の事業化と合併特例債についてお答えします。
上部東西線の経済効果につきましては、角野船木線との両路線が開通し、新居浜インターと西条インターが上部地区を横断する路線で結ばれることは、地域住民の利便性や沿線土地の利用価値の向上のほか、両インターに最短で直接乗り入れることが可能となりますことから、企業立地の促進や観光客の入り込み増加にもつながるものであり、その効果は非常に大きいものであると私も認識しております。新市建設計画の前期計画におきましても、早期事業化を目指し、平成19年度に測量設計を計画しておりましたが、三位一体の改革や平成16年の台風被害などの影響により、現時点では、計画どおり、平成19年度に事業化を進めることは困難な状況となっております。しかしながら、本路線の経済効果は大変大きいことから、国道11号新居浜バイパス、駅前滝の宮線、新居浜駅菊本線などの進捗状況や本市の長期的財政状況の変化を見きわめながら、事業着手の時期について今後判断してまいります。
次に、合併特例債についてでございます。
合併特例債は、合併の行われた年度とそれに続く10カ年に限り、新市建設計画に掲載された公共施設整備等の事業の実施に充てることができます。本市の場合は、平成15年度から平成25年度までの間に約115億円を上限とした合併特例債による起債が可能となるもので、平成25年度がその期限となります。また、合併特例債は、その元利償還金の70%が普通交付税の基準財政需要額に算入されるもので、一般の地方債の借り入れに比べ、財政的には非常に有利な制度でございます。したがいまして、この合併特例債を一般の地方債に優先して最大限活用することにより、結果的に他の事業に充当する財源の確保につながるものと考えております。合併特例債を充当する事業につきましては、新市建設計画に掲載された事業のうち条件が整ったものから順次充当いたしております。現段階における新市建設計画期間内の道路への配分額は、約8億円となっております。
以上、申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(白籏愛一) 新田建設部長。
○
建設部長(新田一雄)(登壇) 道路行政についてお答えをいたします。
市内の道路の現状についてでございますが、市道における舗装の維持管理に関しましては、今年度に専門的な立場での再調査を行い、道路の重要度や傷みの程度等を勘案し、計画的な維持管理が行われるよう、取り組んでまいります。
次に、県道新居浜港線と市道原地庄内線の交差点につきましては、右折レーンを設置するため、現在県に対し、県道との交差点協議の書類を提出し、ほぼ協議が調ったところでございます。今後は道路工事承認申請書を提出し、承認された後、工事を実施する予定となっております。
次に、主要幹線道路の進捗状況についてでございますが、一般国道11号新居浜バイパスにつきましては、本郷、萩生地区約2キロメートルが用地買収中であり、平成20年代前半の供用開始予定と伺っております。
岸の下、大生院地区約1.5キロメートルは、用地調査、中村松木及び船木地区約3.4キロメートルは、調査設計段階で、全線の供用は平成20年代半ばの予定と伺っております。
次に、一般県道新居浜東港線(都市計画道路郷桧の端線)につきましては、残りの2.4キロメートルのうち、郷四丁目から観音原町までの約1キロメートルについて、平成20年代半ばの完成を目指して整備をしていただいております。
次に、一般県道多喜浜泉川線(都市計画道路駅前郷線)につきましては、一般県道新居浜東港線から主要地方道壬生川新居浜野田線までの約1.1キロメートルについて、早期完成を目指し整備中であると伺っております。
次に、一般県道新居浜港線(都市計画道路西町中村線)でございますが、現国道11号からJR南までの区間、630メートルにつきましては、平成20年代前半の完成を目途に整備をしていただいており、また、滝の宮町から西の土居町二丁目までの680メートルについても、事業を進めていただいております。
続きまして、市道でございますが、市道中須賀上原線(都市計画道路西町中村線)につきましては、国道11号から市道大生院船木線までの170メートルについて、国の国道11号西の端交差点改良にあわせて、平成21年度完成を目指して、現在、用地買収を進めております。
都市計画道路新居浜駅菊本線につきましては、新居浜駅前土地区画整理事業の完成にあわせまして、平成22年度末を目指し、整備を進めているところでございます。
角野船木線につきましては、山根公園東端から市道新田東縦道線までの327メートル区間を平成16年度から事業化し、平成20年度末の完成を目指し、用地買収を中心に推進しているところでございます。
○議長(白籏愛一) 山本健十郎議員。
○
22番(山本健十郎)(登壇) 1点だけ。御答弁ありがとうございました。先ほど市長から合併特例債が8億円というお話がありましたが、どうもちょっと歯切れが悪いんで、後半で上部東西線残り2.9キロメートルについては、実施、事業化をするのかどうか、お答えいただきたいと思います。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) お答えします。
上部東西線の延伸につきましては、議会での要望、また地元、特に市政懇談会などでは必ず中萩校区、また大生院校区からもその延伸ということを強く望まれており、その必要性については、本当に十分認識をしているところでございます。ただ先ほど申し上げたような状況から、平成19年度の事業化ということは困難な状況となっているということであり、その後の事業着手については、財政的な状況等踏まえながら、適切に判断をしていきたいというふうに思っております。
○議長(白籏愛一) 山本健十郎議員。
○
22番(山本健十郎)(登壇) ありがとうございました。
なお、角野船木線におかれましても、合併特例債がことしに繰り延べされたというようなこともありますので、今の市長のお話聞きますと、何とかやっていこうという気があるんじゃないかと思っておりますが、ひとつこの路線は大事な路線ですので、よろしくお願いしたいと思います。
それでは、引き続きまして、市民の防災・安全・安心についてお伺いします。
この問題は、多岐にわたる多くの問題がありますが、今回は時節柄2つの問題についてお伺いします。
まず、自治会の土のうづくりについてですが、新居浜市では、平成16年に5度にわたる台風襲来により9名の方が亡くなられました。多くの世帯において、床上、床下浸水に見舞われ、大きな被害を受けたわけであります。市においてその教訓を生かし、愛媛大学の地震、災害、地質の専門教授による解明、各公民館単位や全市での講演会の開催、本年6月2日には「平成16年台風災害の教訓と防災のまちづくりに向けて」の演題で、愛媛大学防災情報研究センター設立講演会が開催され、愛媛大学、新居浜市の都市計画課、防災安全課から平成16年度の災害についてのメカニズムや復旧状況など多くの市民の参加で、私も参加させていただきましたが、学習できたように思います。
そこで、本題に入りますが、私は平成12年3月議会で、行政が市民に土のう、コンパネの常設設置の必要性をPRしたらどうかということと水害マップ作成について質問をいたしました。その後、しかしながら、平成16年度の台風災害での土のうは、お聞きしますと30数万袋が新居浜市でつくられ、必要になる事態になったわけであります。最近、台風時に土のうの要請で市民の間で市の消防署、消防分団はすぐに来てくれないとの話をよく聞きます。以前は、被害地域が決まっていたので対応できたように私も思いますが、最近は、災害被害が拡大している中で、対応は困難なのは理解できますが、市民にしてみたら、対応が悪いというわけになるわけであります。
このような背景の中で、最近発刊された新居浜市地域防災計画にありますように、みずからの安全はみずから守る、被害の事前予防と拡大防止の観点から、自治会、防災組織が中心になり、台風前の6、7月、今ごろですが、土砂は市が用意をし、袋は自治会が用意し、土のうづくりは市民が行い、自治会に予備収納する体制を確立していただきたいと思います。
また、台風時の床下、床上などの手に負える地域の水防体制は、みんなの協力で対応して取り組み、災害が終われば地域が責任を持ち、自治会館に撤収をし、次の災害に備える体制とすることは、市民として今日考えるべきことだと思いますが、以上、そのことについてお伺いいたします。
次に、建築基準法についてですが、近い将来予想される南海地震などから、市民が我が家を建設するときにお墨つきが与えられる建築基準法の検査が問題になったものであります。構造計算偽造問題は、2005年11月17日、国土交通省が千葉県の姉歯建築設計事務所の元一級建築士が構造計算書を偽造したと発表したことに始まる一連の事件であります。そして、偽造された構造計算書を民間の検査機関が見抜けなかったことが大きな原因の一つであります。それは、これまで自治体が行ってきた建築確認の検査業務は、平成10年に法の改正で民間の検査機関で行えるようになり、今回の中で民間であるイーホームズや日本ERI等が検査機関として機能しなかったことでありますが、その後、自治体が行った検査業務でも偽造が発覚をいたしました。この問題は、現行体制での性善説や民間に移管したときの問題点など、起こるべくして起こったとも言われています。市民が安心し、安全に暮らせるために、以下、お伺いをいたします。
まず1つ目ですが、国は、建築基準法を改正する作業に入っているようですが、どのような問題があって、どのような内容の改正が行われようとしていますか。
2つ目は、新居浜市への確認申請で、市と民間の確認受け付けの割合は、平成12年から平成17年までどのような内容になっていますか。また、民間の検査機関は、どのような企業が多いのですか。
3つ目は、民間の検査機関の申請物件で建設されている市内の建築物件は、市がほとんどタッチできないようでありますが、市民の安全・安心がそうなりますとどう確保されますか。
4つ目は、問題発覚から約半年が過ぎましたが、新居浜市ではその後問題が発生していないのかどうか、以上、お伺いいたします。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。新田建設部長。
○
建設部長(新田一雄)(登壇) 建築基準法についてお答えをいたします。
まず、国土交通省の建築基準法改正案についてでございますが、現在、国会で審議されており、一定規模以上の建築物につき、新設される構造計算判定機関による構造計算審査の義務づけを行うこと。指定確認検査機関の業務の適正化を図るため、指定要件を強化すること。建築士等の業務の適正化を図るため、罰則の大幅な強化を図ることなどの内容となっております。
次に、新居浜市での民間確認検査機関の受け付けの割合と企業名につきましては、平成12年度、平成13年度は申請はございません。平成14年度につきましては736件中3件、平成15年度は675件中61件、平成16年度は837件中165件、平成17年度は924件中386件となっており、年々増加の傾向にあります。
また、新居浜市での実績がありますのは、株式会社愛媛建築住宅センターと日本ERI株式会社の2社でございます。
建築確認は、建物の安全性を担保する方法の一部でありますが、建築主、設計者、建設業者も含め、それぞれがみずからの責任を果たすことにより安全性が確保できますことから、今後もその意識啓発に取り組んでまいります。
次に、耐震偽装を初めとする一連の問題につきましては、現在も調査が継続されておりますが、新居浜市におきましては、関連する問題は起こってございません。
○議長(白籏愛一) 矢野消防長。
○
消防長(矢野和雄)(登壇) 自治会の土のうづくりについてお答えいたします。
現在、台風接近の際には、市内3カ所に土砂を置き、土のう袋を提供して、市民の皆様に土のうを作製していただくという方法をとっております。山本議員さんの御提案にもございましたように、みずからの安全はみずから守るという観点からも、災害用土砂を準備して、自治会や自主防災組織が事前に土のうを作製しておけば、被害が軽減でき、地域防災力の向上にもつながるものと思われます。しかし、土砂の保管場所となりますと、搬送するダンプカーの進入や土のう作製のための広い敷地の確保等、一定の条件を満たさなければならないと考えております。したがいまして、当面は現在の方法を続けながら、さきの条件を満たすことができる土砂の保管場所を確保するため、連合自治会等と協議してまいります。
○議長(白籏愛一) この際、暫時休憩いたします。
午前11時05分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時14分再開
○議長(白籏愛一) 休憩前に引き続き会議を開きます。
山本健十郎議員。
○
22番(山本健十郎)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
土のうにつきましては、私の趣旨を考えていただいて、地域の住民の声を聞いて、後ろ向きじゃなしに前向きに取り組んでいただきたいと思います。
引き続いて、社会体育振興会についてお尋ねいたします。
この問題については、藤田幸正議員より3月議会での体育協会との一本化、補助金の削減の問題など、「せいては事をし損ずる」の例えでの質問がありましたが、私も体育振興会に長い期間携わり経験した一人としてお伺いいたします。
現在の体育振興会は、自然にできたものではなく、市行政が各小学校区に政策的に設立し、体育指導委員、スポーツ推進員、自治会を中心に、公民館に拠点を置き、地域住民の健康増進、軽スポーツ、スポーツ健康教室、コミュニティーづくりなど、土曜、日曜、無報酬で皆さんが40年間余り取り組まれた結果、校区ではなくてはならない社会体育の推進団体として名実ともに位置づけをされております。この体育振興会の小学校区への組織化は、社会体育の画期的な取り組みとして、新居浜市が全国から評価され、今日までの組織になったと思います。その団体と体育協会との組織の一本化が進められていることから問題が発生しているわけであります。体育協会にしたら、市が組織の一本化を要請してきたこと、体育振興会では、社会体育推進の校区の位置づけもある中で、市と体育協会が強引に事を進めているとの思いがあり、自治会、公民館も困惑しているのが現状であります。一体だれが何のために組織の一本化を進めているのか、お答えください。そして、市がスポーツ審議会に諮り、組織の一本化が望ましいと答申を受けたと答弁されましたが、審議会にかける前に組織に編入される体育振興会、自治会、公民館などと十分話をされないまま進まれたのではないですか、お答えください。この問題は、体育協会も体育振興会も迷惑ではないかと考えています。体育協会は、各種目協会の集合体であります。大きな目的は、競技スポーツの向上であり、体育振興会は、地域の生涯スポーツを通じ、コミュニティーづくりでお互いが連携をし、協力する体制が一番いいのではないか、組織の一本化のメリットは何一つありません。お答えください。
体育振興会の補助金についてですが、この組織は、市民体育祭の各校区での選手の取りまとめなども含め、生涯体育や地域コミュニティーなど、行政が委託したことから平成17年度は18校区で312万2,000円の補助金でしたが、平成18年度の補助金の公募制により、18校区が補助申請をいたしましたが、いずれも55点の合格点に届かず、51.7点で、このような団体の補助金が確定されないようでは、この制度はおかしいと思いますが、お答えいただきたいと思います。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。阿部教育長。
○
教育長(阿部義澄)(登壇) 体育振興会についてお答えいたします。
校区体育振興会につきましては、昭和40年ころから、校区住民の体力向上と社会体育の健全な発展を図り、地区住民の相互の親睦を深め、健康で明るいまちづくりを目的として、市が支援して立ち上げ、各校区において順次組織され、今日に至っており、本市の社会体育の一翼を担い、地域スポーツの振興を推進するための組織であると考えております。今後におきましても、各校区において、教育委員会が委嘱する体育指導委員及びスポーツ推進委員や公民館、自治会等の関係者との連携を図っていただき、地域住民の健康づくりとスポーツ振興に取り組んでいただきたいと考えております。
また、本市の社会体育の振興につきましては、さきに申し上げました校区体育振興会で構成する連合体育振興会と各種目競技の団体で構成する体育協会の2団体が両輪となり推進されております。教育委員会といたしましては、さらなる本市の体育・スポーツの振興を推進し、両団体の組織の充実、協力体制を強化するため、一体的に協働できる組織の一本化を進めております。
なお、組織の統合につきましては、両団体と協議する中で、組織統合の目的と意義及び連合体育振興会と体育協会とが同じ立場での組織統合であること等を説明いたしまして、合意を得られましたことから、スポーツ振興審議会へ諮問し、組織の一本化が望ましいとの答申をいただきました。これを受け、両団体と一本化についての意識確認を行い、その後それぞれの団体において検討、協議していただき、現在は一本化に向け、各団体相互において、具体的な規約の見直し等の調整が進められております。この組織の統合により、各団体が抱える問題点は、例えば、各校区によって差はありますが、少子高齢化等の環境の変化により、体育振興会の活動状況や機能が設立時に比べ図られていないこと、また、体育協会についても、各種目団体の活動が中心で、地域とのかかわりが希薄な状況があります。これらについて、組織的、系統的な活動が図られ、さらなる社会体育の振興が推進されるものと考えております。
次に、体育振興会の補助金についてお答えいたします。
補助金公募制度は、平成17年度予算編成におきまして、各部局が個別対応を行った結果、団体からの不満や反感が生じたことによる反省に立ち、これまでの補助金という公金支出のあり方を抜本的に見直すことにより決定過程の透明性と公平性を確保するとともに、限られた財源の有効活用を図り、行政として最大限、市民の公益活動を支援するという目的から導入されたものと理解しております。導入に当たりましては、庁内委員会を設け協議を重ねるとともに、各種団体への説明会や出前講座の開催、さらにはパブリックコメントによる市民意見の集約等を行うことにより、修正や微調整を図りながらつくり上げられたものでございます。このように、徹底した情報公開と市民との対話の上に成立した補助金公募制度でありますことから、制度で定められた基準、ルールに基づいて忠実に実施することは、市民から負託を受けた行政としての使命であると真摯に受けとめております。このことが市民と行政との協働による公益活動を促進する大きな一歩になるものだと確信いたしております。
○議長(白籏愛一) 山本健十郎議員。
○
22番(山本健十郎)(登壇) ありがとうございました。
補助金の理念と考え方についてお伺いします。
市の補助金交付についての補助金の見直しの中、平成17年度では各部単位での見直し問題が多く派生したために、平成18年度は一次審査、二次審査、公募制で取り組んだようでございます。この補助金の考え方は、行政が市民のサービスは行政運営上、大部分は必要な事業を行政として取り組まなくてはいけないものを、各分野に付託や委託をして事業化したものだが、いつの間にか各種団体が……。(ブザー鳴る)
以上。
○議長(白籏愛一) 次に進みます。岩本和強議員。
○
16番(岩本和強)(登壇) 市民の会岩本和強です。
通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。
まず、市長の退職手当についてお伺いいたします。
2000年新居浜市長選挙において、佐々木市長は、新人候補として市政改革を目指し、現職市長との1対1の選挙に出馬されました。市民参加と情報公開、困ったときに頼りになる市役所づくり、市長ほかの特別職の退職金廃止を公約の柱に掲げ選挙に臨まれました。特に、4年ごとに約2,200万円が支払われる退職金制度は市民の大きな関心を呼び、選挙の争点となり、廃止すべきが過半数を占め、佐々木市長が誕生しました。市長就任後、平成13年3月に、特別職全員の退職金手当廃止条例を議会に上程するも、特別職全員廃止には問題がありと否決。それを受け、市長の退職金のみを廃止する条例を上程するも、今後の市長や他市の市長に影響があるとの理由で再度否決となり、最終的には2度の反対理由をすべてクリアした現市長に限り廃止とするとの条例を平成13年12月議会に上程した際には、ここまで反対理由を市長がのむなら、反対のしようがないとの声が大半を占めていましたが、なぜか土壇場で否決という事態になりました。民意を常に酌み取るべき議会と市民意識との乖離が顕在化し、全国初となる市長退職金廃止が実現できず、多くの市民から失望の声が上げられました。市長再選後支給された1期目の退職金は愛媛大学に寄附され、実質的には退職金を受け取らないという公約は守られたことは周知のとおりであります。ことし4月、小泉首相は、知事や市長の退職金は多過ぎる。私も要らないから、自治体のトップもあきらめてもらいたいと経済財政諮問会議で述べ、退職金の廃止を求めました。国や地方が厳しい財政状況が続く中、知事や市長の退職金も聖域扱いはできないとの思いを込めた発言であり、これを機に退職金について国民の関心が高まり、大幅に減額すべきだ、いや制度そのものを廃止すべきであるなどの議論が県内、本市においても広がり始めています。思えば6年前、退職金制度廃止を唱えた市長の政治感覚と、それに異を唱えた感覚への評価が今日明確となったと私は思います。先日の新聞報道によりますと、退職手当の額の多少でなく、制度そのものが必要でないとの佐々木市長のコメントがありましたが、今もそのお気持ちに変わりはありませんか、お尋ねいたします。
また、宮城県では、知事の退職金約5,200万円を廃止するなど、退職金に対する社会の考え方が大きく変化しています。この時期をとらえて、改めて退職金、退職手当廃止条例を上程されてはと思います。市長のお考えをお聞かせください。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 岩本議員さんの御質問にお答えします。
市長の退職手当につきましては、就任当初から特別職の退職手当は功労報償的性格が強いものであり、4年ごとに支払う額としては多額であり、その職責に対する報酬は、毎月の給与、または期末手当において十分支払われているとの思いを強く持っております。経過につきましては、今、岩本議員さんがおっしゃっていただいたとおりでございますが、御質問の中の退職手当の額の多少ではなく、制度そのものが必要でない、新聞の取材に対して答えたものでございますが、その記事にもありましたとおり、市長就任時から一貫として退職手当の問題は、制度の問題ということでとらえております。
また、退職手当廃止の条例を改めて上程してはという御質問でございます。先ほどの経過での御説明もございましたように、現在の新居浜市特別職の職員の退職手当に関する条例、これは現在の市議会において議員提案され、可決成立されたものでありますことから、廃止案の上程につきましては、しかるべき時期に再度検討したいと考えております。
○議長(白籏愛一) 岩本和強議員。
○
16番(岩本和強)(登壇) 先ほど触れました退職金の愛大への寄附に関してですが、市のホームページ、市長への手紙、メールなどを見ますと、なぜ愛媛大学に寄附をされたのか、新居浜市のために使ってほしかったとの退職金に関する素朴な疑問が書き込まれていました。私も市民からよく問われます。この件について、改めて市長から御説明をいただきたいと思います。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) この退職手当については、市民の皆さん方の誤解というものが2つございまして、1つは、これは議員の方にとって大変御迷惑な話でございますが、議員の方も退職手当があるんじゃないかというふうに思われているということ、これはもちろんございません。そしてもう1つは、要らないんなら寄附をすればいいじゃないかと。その寄附を新居浜市なら新居浜市の中で使えるようなところに寄附をすれば、その意思は果たせるじゃないかという2つのよくお話がございました。寄附につきましては、もう議員の皆さんは御存じのとおり、公職選挙法により選ばれる市長、議員というのは、その選挙区内においては寄附をすることができないということが罰則をもって禁止をされております。そういう趣旨も踏まえ、平成16年度における台風災害なども考え、自分のために使うべきではなく、今後の幅広い防災に役立てていただきたいという強い思いから、愛媛大学に寄附をいたしたものでございます。
○議長(白籏愛一) 岩本和強議員。
○
16番(岩本和強)(登壇) 次に移ります。
西条地区工業用水事業についてお伺いいたします。
西条市の黒瀬ダムは、昭和41年建設着手し、総事業費約47億円をし完成をしました。ダム建設の目的は、洪水調節。加茂川下流沿いへの用水補給を行い、既得取水の安定化を図る。西条市及びその周辺の工業地帯の工業用水として、日量24万6,000トンの取水を可能にする。最大2,000キロワットの発電を行うの4つの目的を持って建設をされました。とりわけ工業用水にかかわる県公営企業局の事業費負担は約26億円で、総事業費に占める割合は55%以上であり、新産業都市指定後の地域工業用水を将来にわたり確保することの重要性をかんがみた施策として今日まで推移してきたと思います。しかし、黒瀬ダム建設時に、西条市、新居浜市、両地区合わせて計22万9,000トンが1日当たりの計画給水量としていましたが、現在の契約給水量は、西条地区3万7,280トン、新居浜地区が1万8,300トン、計5万5,580トンであり、実際に両市が県から買っている工業用水は、当初計画の24.3%に過ぎず、赤字の一因となっています。新居浜・西条地区が建設時に示した計画給水量22万9,000トンは、どのような経緯で決定されたのでしょうか。仮に新居浜・西条両地区が試算したのであれば、将来の水需要を過大に見積もったのでしょうか、お聞きいたします。
愛媛県は、県公営企業会計が永年赤字で推移しているが、東予地区西部の工業地帯発展には、工業用水の安定的確保が重要との政策判断により、一般会計からの赤字補てんを続けてきたと思います。しかし、県においても、国の三位一体の改革による影響を受け、大幅な歳出削減に取り組む中、西条工水関連では、昨年給水企業に対し、給水量の増加を求め、将来にわたっての需要調査を行い、新居浜市職員も同行し、平成17年度4月の時点で1万6,300トンから住友共同電力西火力発電所増設などに伴い、平成19年度中は2万1,100トンの増量となる見込みが得られました。その後、県、新居浜市、西条市で組織する西条地区工業用水売水促進班会議において、県、市が密に連絡を取り合うことを確認する動きがありました。西条地区工業用水事業については、平成19年度から大幅な赤字が予測され、改善策協議のため、4月27日、西条地区工業用水利用促進協議会が県公営企業管理者、新居浜・西条両市長出席のもと開催されました。新聞報道等によると、協議内容は、平成3年から県一般会計より毎年10億円、累計で約145億円を繰り入れている。さらに、平成19年度からは建設仮勘定から本勘定へと会計処理されるため、約6億3,000万円の赤字が発生し、経営の悪化が見込まれるため、対策を三者で話し合おうというものです。
市長に伺います。
現時点において、西条工業用水利用促進協議会に対する新居浜市としての基本的なスタンスをお示しください。
愛媛県は、いつからどれだけ要るかは具体的にわからないが、将来必要となったときのために水を確保してほしいでは工水経営が成り立たない。将来にわたっての需要見通しを来年度予算編成作業を始める秋までに示すよう両市に求めたと聞きました。新居浜市では、西条工水とは別に、現在新居浜市工水から4万6,600トンが企業が送られています。昨年の渇水期、一昨年の災害による工水の汚濁の際には、一時的に西条工水から給水を受けたと聞いています。新居浜市工水が給水制限を余儀なくされた場合は、西条工水からの給水を担保しておくべきだと思いますし、先端技術を使う工場には、洗浄などの必要性から、西条の浄化されたきれいな水も必要となるわけです。このような産業構造の変化や気候の変化などの予測は極めて難しく、ことし秋までに結論を出すなどは不可能に近いと思いますが、この点について市としての考え方をお聞かせください。
今回、工業用水に関していろいろお聞きする中で、一つ心配なことがあります。それは、新居浜工水とは別に、住友企業が自身で地下水をくみ上げていることです。これは新居浜市民が飲んでいる上水道の水源と同じです。平成6年、昨年の渇水時には、新居浜市の地下水の水位が大きく下がり、取水制限目前であったと聞きました。水道局としては、今後も表流水でなく、地下からくみ上げたおいしい水を市民に提供できる見通しをお持ちでしょうか、お聞かせください。
このようなことを踏まえたとき、市にとっても、企業にとっても、水は幾らあってもよいとも思います。また、西条市では、山の保水力の低下、水田の減少などを考えるとき、今、黒瀬から放流している水があるから、辛うじて今の水が確保できていると考える市民も多いと聞いています。しかしながら、県では、10年に1度の渇水期においても、安定給水量とされている15万5,000トンから両市の当面需要予測7万6,000トンを差し引いた7万9,000トンを今後両市が必要なら応分の負担を求めたいと要請されたようですが、事実でしょうか。
もう一点、企業会計に関して、建設仮勘定から本勘定になるため、約6億4,000万円の減価償却費を計上するため、大幅な赤字増を見込んでいます。しかし、減価償却費はみなしの支出であり、実際に支出を伴うものではなく、減価償却費を赤字額に算入するのは疑問に思いますが、市としての見解をお聞かせください。
西条工水利用促進協議会は、平成11年開催を最後に7年間開かれなかった経緯からして、今回の開催は唐突と思いますが、市としてどのように受けとめられましたか。これまでの西条工水に関する県、松山市の主な動向を見ると、平成17年8月、愛媛県水資源対策特別委員会において、将来の需要を見込んでも、日量7万9,000トン余ると結論づけました。また、同年11月、松山地域の抜本的水資源対策として、黒瀬ダムから放流されている余水、すなわち余った水を有効活用すべきと提言、本年3月、加戸知事は、松山市の黒瀬ダム分水希望は、県にとって財政的に助かる話で、積極的に取り組むことを示唆しました。また、松山市においても、平成17年11月、松山市水資源対策特別委員会は、松山市が渇水時必要となる4万8,000トンは、黒瀬ダムの工業用水の一部転用を最優先に関係機関と協議を進めるとの委員長報告をまとめています。また、平成18年1月、中村市長と市議会議長が西条市長に分水を公式に要請。以上のことから、まさに外堀を埋めて協議会に臨み、松山分水問題を議論の中心に据える流れはできているように思います。つまり、西条工水赤字経営の解消のためには、松山市への分水問題が必ず議論となると思いますが、現在県から分水等の具体的提案があったのでしょうか、お聞きいたします。
また、その後設置されました幹事会での協議の中ではいかがでしょうか、お伺いします。
最後にもう一点、仮に松山市に県が売水するとなれば、松山市に水利権が発生し、逆に新居浜・西条両地区が松山市にお願いをして水を売っていただくことになるのでしょうか。水利権に関して、市としての見解をお聞かせください。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 西条地区工業用水道事業についてお答えいたします。
まず、西条地区工業用水道事業における新居浜・西条地区が建設時に示した計画給水量がどのような経緯で決定されたのかという点についてでございますが、国から昭和39年に東予地区が新産業都市に指定されたことを受け、新居浜から西条・壬生川に至る臨海部が重化学工業地帯として新規に開発すべき主要地域として位置づけられました。これにあわせて新居浜市では、当時の企業の需要見込みにより、黒瀬ダムから日量10万トンの取水計画を立て、県へ陳情を行い、日量22万9,000トンの計画が決定されたものです。将来の水需要を過大に見積もった、あるいは決定時の判断に誤りがあったのかとの御指摘につきましては、その後の経済情勢の変化や工業用水の節水技術の進展等により、計画どおりに需要が伸びず、現在に至っているものと考えております。
また、西条地区工業用水利用促進協議会に対する新居浜市としての基本的スタンスにつきましては、水というものは、我々の営みにとっては欠かせない大切なものであります。だからこそこうして先人が苦労して確保された水というものを活用していくことが我々の責務であり、新居浜市百年の大計に基づく50年あるいは100年先を見越した判断を行っていかなければならないと考えております。
次に、県が協議会で本年秋までに求めている将来にわたっての需要見通しについてでございます。
御質問にもありましたように、産業構造の変化や気候の変化などの予測は極めて難しく、また、50年あるいは100年先を見越した判断を行っていく必要があると考えており、短期間で受水企業が将来にわたって需要見通しを立てることは、非常に困難であると思われます。しかしながら、西条地区工業用水道の経営改善の必要性も当然理解できますことから、現在の企業の状況や工業用地の状況をもとに、受水量についての協議は続けていく必要があると考えております。
次に、市民に地下からくみ上げたおいしい水を提供できる見通しについてでございます。
水道事業の使命は、安全な水道水を安定して供給することにあり、市民の皆様に安心して飲んでいただけるよう、最大限の努力をいたしております。当市の水道水源は、すべて地下水に依存しておりますが、平成9年に水道局が実施した地下水利用適正化調査では、長期的に見ても地下水量の収支バランスにおいては問題がなく、渇水期における水位低下についても、軽微であるとのことでありました。しかしながら、昨年は、これまでに経験したことのない少雨による影響で、地域によっては水位低下が見られましたことから、大口需要者への節水依頼や市民への広報に努めることで、必要水量の確保を行い、安定給水に努めております。今後におきましても、観測井、水源地の水位観測や水質監視を行うとともに、施設の耐震化や予備水源の確保などにより配水能力の向上を図り、渇水や災害などへの対応力を高め、安全でおいしい水の供給に努めてまいります。
次に、今後両市が必要であると言うなら応分の負担を求めたいと県から要請があったという点をどうかということでございますが、もし農業用水や上水道に転用する計画、地域の水資源として将来的に確保しておきたい水量があるのなら、その分については応分の負担をしていただきたいとの趣旨であり、県から具体的に応分の負担についての中身や金額を提示されたわけではございませんし、負担という言葉についても、過去の赤字についての負担ではないということを確認いたしております。
次に、利用促進協議会の開催はまさに唐突と思われるが、市としてはどのように受けとめたのかという点につきましては、西条地区工業用水道事業の経営改善策としての話し合いと受けとめております。
なお、利用促進協議会が長年開かれなかったとはいえ、その期間には県と市が協力を行い、売水促進班活動により、契約給水量を伸ばしてきた実績があります。今回の協議会におきましては、1つは、今後工業用水の契約給水量の拡大が見込めるかどうか、そうした要素があるかどうか、2点目は、地域内で農業用水、上水道など他用途で活用する可能性があるか、3点目は、地域の水資源として将来的に確保しておきたい水量はあるかどうかの3点が県から提案されましたが、松山分水についての具体的な提案はございませんでしたし、幹事会でもそういった提案はなされておりません。新居浜市としては、1点目の今後工業用水の契約給水量の拡大が見込めるかどうか、そうした要素があるかどうか、この点については、受水企業と協議もしながら、答えていかなければならない課題だというふうには思っております。
以上、申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(白籏愛一) 井原企画部長。
○
企画部長(井原敏克)(登壇) 西条地区工業用水道事業についてお答えいたします。
減価償却を赤字理由にするのは疑問に思うとのことでありますが、減価償却費の基本的な考え方として、固定資産はその使用によってその経済的価値が減少していきます。この減少額を毎事業年度の費用として配分したものが減価償却費であり、固定資産の減価を費用に配分する手続であります。また、地方公営企業法施行規則で、減価償却は一定の方法により計画的、規則的に行わなければならないと定めております。岩本議員さん御指摘のとおり、減価償却費は費用として計上されながら現金の支出を必要としないものでありますが、費用として計上される以上、損益計算上は新たに発生した減価償却費の額だけ利益が減少するか、もしくは損失が発生することになり、経理上の処理を行うと県の説明どおり大幅な赤字になるということでございます。
なお、赤字の要因といたしましては、これまでの仮勘定経理されていた企業債の償還利息が収益的支出に計上されることも上げられます。また、起債の償還につきましては、資金が不足しており、他の会計からの借り入れを余儀なくされている現状があると説明を受けております。
次に、幹事会につきましては、5月19日と5月31日にそれぞれ開催されまして、新聞報道などでも報じられておりますように、県からは協議の提案事項として、将来の工業用水の需要見込み量、農業用水、上水道での活用の可能性、将来に向けて確保しておきたい水量の有無、以上の3項目について現在継続協議を行っておりますが、協議につきましては、具体的な進展がなく、次回の幹事会の開催日程につきましても、未定の状況でございます。
次に、水利権に関し見解でございますが、加茂川で水利権等を保有している団体は、兎之山土地改良区、神戸橘一部土地改良区、大町土地改良区、株式会社クラレ、加茂川内水面漁業協同組合、住友共同電力株式会社、愛媛県公営企業管理局の7団体となっておりますが、新居浜市は加茂川の水利権は保有いたしておりません。県公営企業局がもし松山市に対して水利権を譲渡するということになった場合は、新規需要及び渇水期の水利調整につきましては、県が実施することになりますが、通常であれば、水利権者の理解が必要となります。
また、二級河川における水利使用の許可手続によりますと、河川法第36条第2項におきまして、河川管理者は取水口等の存する市町村、必要に応じて直接的に著しい影響を受ける下流市町村の意見を求めることとなります。この場合においても、新居浜市は該当しないものと考えております。
○議長(白籏愛一) 岩本和強議員。
○
16番(岩本和強)(登壇) 先ほどの答弁の中で、契約給水量22万9,000トンについて、これは新居浜・西条両市が要望したということでありますが、最終的に建設主体の県も決定したものだと思います。そういう意味では、県にも責任の一端があろうかと思います。また、ダムのボリュームを確保するために多目に見積もったのではないかというような考えもありますが、随分前の話ですが、もし市としての見解があればお述べください。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。井原企画部長。
○
企画部長(井原敏克)(登壇) 市の見解といたしまして、岩本和強議員さんにお答えをいたします。
先ほども市長が御答弁いたしましたように、現在は経済情勢の変化や工業用水の節水技術により、そういったものに関係いたしまして、今現在計画の水量が確保できていないと、そういうことで現在に至っているというふうに思っております。今後につきましても、各企業にいたしましては、いろいろの工業用水に対しましては売水を促進していくということでございます。
○議長(白籏愛一) 岩本和強議員。
○
16番(岩本和強)(登壇) 先ほど市長の御答弁で7万9,000トンを今後両市が必要と言うなら過去の赤字は問わないけれどもということは確認したということは、逆に将来もしこれを確保したいということであれば、一定の負担があるということでしょうか、お伺いします。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) お答えします。
過去の負担は問わないという私どもの解釈は、今まで赤字になった分をその市に負担を求めるということはないと、ただこれから先必要だと思う新居浜市の場合は、もう工業用水として必要だという量があるのであれば、それをいつまでもいわゆる企業局からいうと、プールしたまま、持ったままは難しいですよと、必要な量があるんであれば、今契約をして、水を買ってほしいということだと。だから水があって費用があるというふうに考えております。
○議長(白籏愛一) 岩本和強議員。
○
16番(岩本和強)(登壇) 先ほどお聞きした中の水利権というのは、井原部長のお答えを聞いてたら、要するに仮の話ですが、松山市に移るということでよろしいんでしょうか。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。井原企画部長。
○
企画部長(井原敏克)(登壇) 岩本議員さんにお答えをいたします。
仮に松山市が水利権を確保したということであれば、当然ながら、先ほども少し述べましたが、最終的には、例えば新居浜市がどうしても必要であるということであれば、これもすべて架空の話でございますけれど、当然ながら、水利権者の了解は必要であるというふうに思います。
○議長(白籏愛一) 佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 利用促進協議会の方は私の方が入って協議をしておりますので、御答弁いたしますと、先ほど申し上げたように、松山分水の話は、利用促進協議会の中では一切出ていないということであります。一般的な水利権として、加茂川の水利権については、先ほど申し上げたようなところが水利権を持っていると、ですから、一般的に水利権を新しく発生する場合は、現在水利権を持っているところの承認がない限りは水利権を得ることはできないというようなことですので、新居浜市は権限としては水利権というものについては今も持っていないと。今持っていないんですから、変更するのにも持っていないという、そういう意味でございます。
○議長(白籏愛一) この際、暫時休憩いたします。
午前11時57分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 0時59分再開
○議長(白籏愛一) 休憩前に引き続き会議を開きます。
岩本和強議員。
○
16番(岩本和強)(登壇) 先ほどの水利権の話ですが、吉野川利水においての香川、徳島の関係などを見ても、仮に県が売水すれば松山市に水利権が発生すると私は思っていますし、少し心配をしております。
以下、水に関して2点要望いたします。
私は、余っている水があるなら、同じ愛媛県民として困っている松山市に水を送るべきとのスタンスです。しかし、まず新居浜・西条両市が本当の意味での余った水があるかどうかを検討、意見集約するには、秋まででは余りにも時間がなさ過ぎると思います。住民、企業にとって水は命にかかわる問題であり、拙速な議論は避けるべきとの姿勢を新居浜市として貫いていただくことをまず1点要望いたします。
また、ある水資源特別委員会の議事録を読みますと、毎年赤字の企業会計を松山市の水道をひねる人が水道代でお払いしましょうと言っている、それが理解できないのはおかしいとの刺激的発言があったり、一部の水利権者からは、西条市の水は1滴も渡さんし、導水管を通す土地は1坪たりとも売らないなどの声が聞こえてくるようです。一昨日も加茂川漁協が加茂川への安定的水量の供給は危機的状況となっており、分水について慎重な対応を求める決議が全会一致で行われております。新居浜市としては、自治体間での感情的な水争いとなり、それに巻き込まれることだけは避けていただきたいと思います。あくまでも先ほど市長が述べられましたように、百年の大計に基づく水の問題として、同床異夢から脱却し、四者の立場を尊重しつつ、未来の市民から批判を受けないよう、主体性を持ってこの問題に取り組んでいただくことを要望し、次に移りたいと思います。
次に、芸術文化施設についてお伺いいたします。
市では、駅前ににぎわいを創出するための中核施設として、大街区内に芸術文化施設の建設を検討しており、これまで市民を初め芸術関係者、専門家等から御意見を伺い調査を進めています。市民要望をもとに構想をつくることは大切なことですが、平成16年度に行われたPFI導入可能性調査では、芸術文化施設のみでにぎわいを創出することは困難との課題が示されました。さらに、平成17年度駅周辺地区整備計画基礎調査業務の中でも問題点の整理を行っていると聞いています。芸術文化施設ににぎわいをもたらすためには、まず魅力的な核となるものが必要ではないかと考えます。これまでに提案されている近代遺産、銅、祭りといったテーマは、市民にも理解と賛同が得られやすく、新居浜市としてふさわしいものだと思います。加えて、施設建設に対する市民的な意識が盛り上がり、建設の起爆剤となるようなインパクトのあるものが必要ではないかと考えます。先ごろ東温市の企業において、岡本太郎画伯の壁画「明日の神話」が修復され、展示できる施設を探しておられると聞きました。「明日の神話」は、岡本太郎画伯の代表作で、メキシコに放置されていたものを多くの方の力で再生されたものであります。先日私も実際に作品を見せていただきました。傷みがひどいと聞いていましたが、加筆することなく修復された作品は、描かれた37年前当時と何ら遜色なく、その鮮やかな色彩に感銘を受けました。副題が「ヒロシマナガサキ」とあるとおり、戦争の悲惨さを訴え、人の命の尊厳と平和を希求する思想がひしひしと伝わってくるすばらしい作品でした。修復に携わった社長は、企業メセナの一環として修復に協力させてもらった。岡本太郎記念現代芸術振興財団では、2011年までに展示先を決定したい意向があり、作品の修復に携わった愛媛にぜひ残したいと熱く語られていました。この作品の再生に当たっては、利益を寄附する個人による募金など、さまざまな市民運動やイベントが行われ、著名な文化人から市民までが参加しました。このように世界的な作品を残そうとしたプロジェクトは、市民参加で文化を守りはぐくもうとするすばらしい取り組みだと思います。新居浜市は、平和を愛するすべての都市とともに、永久の平和都市であるとの平和都市宣言を全国に発して50年が過ぎ、昭和59年には核兵器廃絶都市宣言を行っています。人類平和に向けての市民の思いは、この作品に込められた岡本太郎画伯の思いと重なるのではないでしょうか。この際、再生プロジェクトのように、市民参加による基金を募り、市からの税金を投入しない、維持管理費も市民合意が得られる額であることを条件に、思い切って芸術文化施設の推進に向けた起爆剤として、「明日の神話」の誘致活動を考えてみてはいかがかと思います。芸術文化施設の今後の取り組みとあわせて、市長の御所見をお伺いいたします。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 芸術文化施設の建設についてお答えします。
芸術文化施設は、駅前ににぎわいを創出する上で核となる公共公益施設の一つとして、PFI手法の導入可能性調査等、設置に向け検討を重ねてまいりました。中でも魅力あるテーマづくりにつきましては、市民や専門家を初め多くの方々から新居浜市の特色を表現できる銅や祭りがふさわしいのではないか、また、真鍋博先生ほか新居浜市出身やゆかりの方々の作品を展示すればよいのではないかなどの御提案をいただいております。確かに芸術文化施設の建設を進めるためには、インパクトのある核となるものを考えることも重要ですが、まずどのような施設が望ましいのか、市民と協働でハード、ソフト両面から本市にふさわしい施設をつくり上げていくことが大切であると考えております。私も岡本太郎画伯の壁画「明日の神話」は、東温市の現場で修復直後の作品を間近で拝見させていただきました。「明日の神話」は、岡本画伯独特のエネルギーにあふれた、見る者を圧倒する作品で、テロ、報復、果てしない殺りくの繰り返される現代にこそ、この絵が発するメッセージは鋭く強いものがあり、私たちを魅了してやまないのだと思います。そのため多くの著名な文化人を初め、さまざまな方がチームを組んで壁画の再生に取り組み、広島や長崎では、誘致活動が起こっているともお聞きをしております。
まず、お尋ねの「明日の神話」を新居浜市に誘致をするということでございますが、作品自体は無償とされているようでございます。しかし、展示施設、メキシコからの運搬や修復に要した経費の負担等さまざまな点で容易でないこともあろうかと思っております。しかしながら、そういう経済的な面以上に、世界的な作品である「明日の神話」を新居浜市に展示する必然性、ぜひとも新居浜市に誘致したいという盛り上がり、熱意、そして市民の理解、そういうものが必要だというふうに思っております。よく俗に言われます目玉、メーン、そのようなものが欲しいというような理論だけでは通用しない作品ではないかというふうにも受け取っております。今後、芸術文化施設の具体的な内容は、駅周辺整備計画策定業務の中で、基本計画、事業化計画の作成へと段階的に進めてまいります。「明日の神話」の誘致というのも、これから芸術文化施設を整備しようとする本市にとりましても、現在時点での一つの要素という認識はしておりますが、必要に応じて事前調査をする等、本市にふさわしい魅力的な芸術文化施設の建設を推進してまいります。
○議長(白籏愛一) 岩本和強議員。
○
16番(岩本和強)(登壇) 先ほど述べましたように、私も実際見ました。縦が5.5メートルで横が30メートルという本当に大きな壁画です。ということは、既存の施設ではなかなか逆に言えば誘致ができないと。今から新しく施設をつくるところが、逆に言えば有力な誘致先になるというふうに思います。そういう意味でも、新居浜市、ぜひ市民合意を形成する中でやっていただいて、特にお金に関してはやはり今の時代ですから、税金を持ち出さないということで、市長はお金集めは余り上手ではないと思いますが、この際、一生懸命お金集めをしていただいて、ぜひ実現していただきたいと要望いたします。
次に、飲酒運転ゼロの町を目指して質問いたします。
交通事故をなくし、安心して住みよい暮らしができる社会は、市民の願いであり、新居浜市としても安全・安心のまちづくりを最重要課題の一つに位置づけ全市的に取り組んでいるところであります。
交通違反の中でも最も悪質と言われる飲酒運転は、死亡事故に直結し、事故後の救命措置を放棄するひき逃げの原因ともなる極めて悪質、危険な行為であり、絶対に許されるものではありません。2002年からは、酒気帯び・飲酒の判断基準を厳しくし、罰金も最高30万円に引き上げを行い、また、飲酒による事故に遭った被害者や遺族の声を受け、最高刑懲役20年が科せられる危険運転致死傷罪が新設されるなど、社会全体で飲酒運転撲滅に取り組んでいます。昨年度、新居浜署管内で酒気帯び、酒酔いでの検挙は159件、飲酒による事故が20件を数え、今年度は5月末で既に検挙が50件、事故が12件と大幅な増加が見られ、憂慮すべき事態となっています。このようなとき、飲酒運転撲滅の先頭に立つべき市役所の職員であり、重ねて市民の生命、財産を守る最前線に立つ消防署員が2名、職員の指導的立場にある管理職1名の合計3名の市職員が、この3年間に酒気帯び運転で検挙されています。市民に対し申し開きのできない大変遺憾なことだと思います。万一飲酒運転による重大事故を起こし、市民が負傷、またはとうとい命を失うことになれば、市役所全体が市民の信頼を失い、業務にも支障を来すことになりかねません。これが現実とならなかったことは、せめてもの救いであります。
お伺いします。
過去10年間で、市職員が飲酒により検挙、または逮捕された数をお教えください。
また、最近3年間に3名の違反者を出したことを市としてどのように受けとめられているかをお聞かせください。
職員の懲戒処分基準に基づいた今回の処分について、市民からは停職6カ月の処分は甘いのではないか、身分が保障されている公務員だからこそ、社会悪とも言うべき飲酒運転で検挙されたときは免職が相当との声があります。市としての考えをお聞きいたします。
また、停職6カ月とは、具体的にどのようなペナルティーが科せられるかお聞かせください。ちなみに、今回は酒気帯び13点、プラス酒気帯び加算20点の計33点だったと思います。32点以上は6カ月の停職または免職とありますが、32点から何点までが停職で、何点以上からは免職となるのでしょうか。具体的にお示しください。
第4条、職員が処分を受けた日以後5年以内に再度交通違反を起こした場合は、処分の加重を行うとあります。酒気帯び、酒酔いに限っては、5年でなく在職中と改正されてはと思いますが、いかがでしょうか。
また、先ごろ自転車違反摘発強化の方針が警察庁から打ち出され、自転車の飲酒運転も摘発となるようです。実際、ある県の刑務官が自転車により飲酒運転事故を起こし逮捕されたと聞きました。これに関しての処分を含めた対応をお聞かせください。
処分の話に終始しましたが、大切なのは、飲酒運転を未然に防止することだと思います。これまで市役所としてどのような取り組みを行ったか、また今後も引き続き行う対策があればお答えください。
違反をした職員が職場復帰をする際には、反省文や二度と飲酒運転はしないとの誓約書の提出を求めていますか、お答えをください。
飲酒運転による処分を受ければ大きな代償を払うことになります。職員の妻へも、飲酒運転が家庭、社会にいかに迷惑を及ぼすかを理解していただき、主人には飲酒運転を絶対にさせないとの決意を持っていただくよう、市から強く働きかけてはいかがでしょうか、お答えください。
先月、本市においても、飲酒運転により前途ある23歳の若者が亡くなる悲惨な交通事故が起きたばかりです。交通事故に直結する飲酒運転をなくし、市民を交通事故から守ることは、我々の責務であると考えます。飲酒運転を永久に追放し、安全で安心して暮らせる交通社会を確立するため、職場、地域において飲酒運転は絶対にしない、させないという強い意思をアピールする飲酒運転ゼロの町宣言を行ってはと思います。市長のお答えを求めます。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。鈴木助役。
○
助役(鈴木暉三弘)(登壇) 飲酒運転ゼロの町を目指してについてのうち、職員の飲酒運転に対する取り組みについてお答えをいたします。
過去10年間における市職員の飲酒運転検挙者は4名でございます。飲酒運転の撲滅については、再三再四にわたり徹底を図り、全職員がその努力をしている中で、この3年間に3人の違反者を出したことは、まことに申しわけなく、残念でなりません。言うまでもなく、飲酒運転は、交通三悪の最大のものであり、市民の模範となるべき職員の飲酒運転はもってのほかと考えております。飲酒運転の再発防止に向けては、服務規律の確保について再度徹底するとともに、職員研修や庁議、庶務担当会などあらゆる機会を通じ、全職員に対し改めて飲酒運転の撲滅について自覚を促し、市職員としての信頼回復に今努めているところでございます。
本市職員の交通違反に対する処分基準は、人事院の懲戒処分の指針に基づくものですが、飲酒運転に関しては、独自にもう一段の加重を設けて厳しいものとなっております。停職か免職かという懲戒処分の判断に関しましては、新居浜市職員の分限及び懲戒審査委員会で審議し、その結果をもとに任命権者が決定しておりますが、飲酒運転という社会悪撲滅の必要性を十分念頭に置き、事件の態様、本人の事故後の対応や平素の勤務態度等を考慮の上、決定したものであり、御理解をいただきたいと存じます。
また、停職6カ月という処分は、停職中の給料、期末勤勉手当の支給停止、退職手当についても勤務期間からの除算による減額、昇給の抑制など、経済的な処分も受けるものであります。
次に、飲酒運転に限っては、5年以内の再違反に対する加重を在職中に延長してはどうかということでございますが、飲酒運転については、本人の意思でハンドルを握ったものであり、それだけに他の違反などとは違った側面がありますことから、基準の改正も含めて検討をしてまいります。
次に、自転車の飲酒運転に対する取り組みについてでございます。
平成14年の道路交通法改正により、自転車による飲酒運転の罰則も車と同一の適用となりました。このことから、より一層の自覚を促すために、改めて周知徹底を図ってまいりますとともに、処分の基準についても検討してまいります。
また、飲酒運転をした職員には、その時点で状況報告書及び反省文を提出させておりますが、職場復帰時にも、二度と飲酒運転をしない旨の誓約書の提出を求め、再違反防止を図ってまいります。
次に、飲酒運転撲滅における家族への啓発についてでございます。
飲酒運転撲滅に対しては、職員はもとより、その家族、さらには地域ぐるみでの推進が必要であると考えております。今後積極的に検討してまいります。今後とも行政を挙げて飲酒運転撲滅の啓発を進めてまいります。
○議長(白籏愛一) 森賀市民部長。
○
市民部長(森賀盾雄)(登壇) 飲酒運転ゼロの町宣言についてお答えを申し上げます。
飲酒運転は、交通違反の中でも無免許運転、速度違反と並び交通三悪の一つとされまして、市民生活の安全・安心を脅かす絶対に許されない行為であります。現在、本市では、交通安全対策基本法により、策定が義務づけられております第8次新居浜市交通安全計画を、上位計画であります国及び県の計画に基づきまして、平成18年中をめどに策定すべく準備作業に取りかかっております。この計画は、当市の今後5年間における交通安全啓発活動の指針、いわゆる道標でございまして、この計画におきまして、平成14年6月、飲酒運転の罰則を強化した道路交通法の改正内容を盛り込みまして、市民生活を脅かす飲酒運転は絶対に許されない行為であると、そのような内容を主要な柱の一つとして盛り込みまして、市民の安全・安心を確保するために、より一層警察等関係機関との連携を深めながら、飲酒運転の撲滅に向け、積極的な啓発活動に努めてまいります。
○議長(白籏愛一) 岩本和強議員。
○
16番(岩本和強)(登壇) 処分についてですけども、例えば飲酒で事故を起こしたとか、または酒気帯びで事故を起こしたとか、それからその場で、先ほど少し御答弁にありましたが、態度が悪くて逮捕されたとか、そういうケースについては免職とかというふうなとらえ方でよろしいんでしょうか。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。鈴木助役。
○
助役(鈴木暉三弘)(登壇) 岩本議員さんの再質問にお答えを申し上げます。
処分についてでありますが、その事故の対応については、十分審議会の中で審議を行いまして、当然、罰すべきところは罰するということでありますので、その対応によりましては免職ということも考えられるということでございます。
○議長(白籏愛一) 岩本和強議員。
○
16番(岩本和強)(登壇) 多分県内の自治体の中では、飲酒運転に対して新居浜市は厳しい部類だとは思います。ただ高知県のように免職となるケースもあります。処分に関しては、去年6月ですかね、みずからのことはみずからで律するとして、庁内で処分を決定されるわけですから、という御答弁をいただきましたが、身内に甘いとの批判は受けないよう、厳しい処分を検討していただきたいと思います。それは要望いたします。
それから、飲酒運転は、先ほど助役さんの答弁にもありましたが、飲んだら乗らないを実行すれば100%防げます。私も1年365日、休まず酒税を払う身でありますが、飲酒運転で万一検挙されたときは、議員を即辞職する覚悟できょうは質問しております。市としても、真剣に飲酒運転撲滅に取り組んでいただくことを再度お願いを申し上げたいと思います。
次に、2007年問題についてお伺いします。
1947年から1949年の3年間に生まれた約680万人、他の世代に比べ、2ないし5割多い世代を団塊の世代と呼び、戦後日本の高度成長を支えてきた人たちであります。日本の企業の約9割近くが60歳定年制を定めており、2007年からこの団塊の世代が大量に定年退職を迎え始め、さまざまな影響が予想されています。
まず、国内で働く正社員270万人に支払われる退職金は50兆円ともいわれ、退職金の支払いに苦慮する企業も見込まれています。
お伺いいたします。
新居浜市における団塊の世代の退職者数と支払い予定の退職金額をお聞かせください。
また、一般企業では当たり前である退職金引き当てが行われてない市役所では、財源はどのように確保されているのでしょうか、お聞かせください。
そして、退職者の補充となる新規採用者の予定人数と永年勤続者の退職による人件費への影響についてお聞きいたします。厚生労働省による全国調査の結果によると、2007年問題に対し、企業は危機感を持っており、特に製造業では30%を超えているとの調査結果が得られております。危機感の理由は、優秀でやる気ある若手社員の確保が心配であること、何よりも技能継承に時間を要し、円滑に進まないことが想定され、企業トップが危機感を抱いている。特に、技能伝承に関する危機感は、ものづくりのまち新居浜にとっても重要な問題と考えます。厚生労働省は、中小企業での技能継承に対し、500万円を上限に助成を行うことを決定しました。今までは事業の新展開に伴い、必要な従業員の能力開発に限られていたが、新たに技能継承が対象となり、退職者による従業員の指導などにも助成ができる制度が10月にも始まる予定と聞いております。市としての対応をお聞かせください。
最後に、定年退職者の起業支援、雇用拡大策についてもお伺いいたします。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。渡邊総務部長。
○
総務部長(渡邊哲郎)(登壇) 2007年問題についてのうち、新居浜市での退職者数ほか数点についてお答えいたします。
まず、退職者数の当面のピークは、いわゆる団塊の世代が退職を迎える平成20年度から平成22年度までの3年間でございまして、平成20年度は30人、平成21年度は20人、平成22年度は24人の合計74人となっております。また、この間の退職金の支払い予定額は、約19億6,000万円となっております。この財源につきましては、10カ年財政計画に既に盛り込まれております。
次に、新規採用予定数につきましては、集中改革プランに基づき、退職者数に対する新規職員採用の抑制により削減を図っていくこととしておりますことから、退職者数よりも低く抑えられることになりますが、各年度ごとの採用職種、人数につきましては、再任用希望者の数等変動要素があり、今後定員適正化計画策定の中で決定していくこととしております。
次に、永年勤続者の退職による人件費への影響についてでございますが、新規採用者数が未定でありますため、影響額を算出することは困難でございますが、集中改革プランで予定しております人員削減による人件費の影響額は、平成19年度をベースとして、退職手当を除く人件費総額では、平成20年度から平成22年度までの3年間で約4億6,500万円を予定いたしております。
○議長(白籏愛一) 河村経済部長。
○
経済部長(河村徹)(登壇) 技能伝承に対する支援策についてお答えいたします。
別子銅山開坑以来、工業都市として発展してまいりました本市にとりまして、将来にわたるものづくりのまちとして発展を期すためにも、技術・技能の伝承は大変重要な課題であると認識をいたしております。
このようなことから、行政のコーディネートにより、新居浜機械産業協同組合におきましては、平成16年度から新居浜高専と連携し、溶接を中心とする基礎技術の研修、継承事業を実施してきております。また、独立行政法人雇用・能力開発機構愛媛センターにおきまして、平成17年から平成18年度の2カ年の継続事業として、新居浜機械産業協同組合、新居浜高専、県立新居浜高等技術専門校等の連携のもと、人材育成システムの構築に取り組んでいただいております。また、中小企業における後継者の育成、技能の向上を図るため、新居浜市中小企業振興条例を拡充し、職業能力開発促進法に基づく技能検定試験の受験に係る経費の一部を助成する制度を設けております。また、厚生労働省の技能継承、職場訓練への助成制度として、厚生労働省におきましては、中小企業の技能継承に対して、1社当たり最大500万円を助成する制度の拡充が進められていると伺っております。対象となる技能継承は、後輩社員のために退職したOBらを招いて職場で働きながら技術を学んだり、職場以外の場所で訓練を受けたりするものとなっており、制度の拡充にあわせて本市といたしましても事業所に対して積極的にPRしてまいりたいと存じます。
次に、定年退職者の起業支援、雇用拡大策についてです。
起業支援につきましては、定年退職者に限った支援ではございませんが、中小企業振興助成制度の中で、事業所等賃借事業による助成や低金利の中小企業融資制度による支援を行っております。また、地域に貢献する産業の起業を行う人に対して、創業経費などを助成する厚生労働省の地域創業助成金につきまして、助成対象となる全国共通のサービス10分野に加えまして、飲食料品小売業など、3つの分野を新居浜市独自の分野として設定するなど、起業促進を図っておるところでございます。
また、雇用拡大策につきましては、ハローワークの出張機関として本庁2階において、高年齢者職業相談室を設置し、高年齢者の常用雇用促進を図るとともに、中小企業振興助成制度の中で新規雇用に対する助成や企業立地の推進を通じて雇用の拡大を図っておるところでございます。
また、団塊の世代の退職後における就業や社会参加の受け皿となりますシルバー人材センターに対する支援も引き続き行ってまいりたいと存じます。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。(16番岩本和強「なし」と呼ぶ)
佐々木文義議員。
○
14番(佐々木文義)(登壇) 公明党の佐々木文義でございます。
福西選手の活躍を祈りながら、通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。
まず、連立与党として公明党が、予算要望などを通して、この4月から新制度や制度の拡充がなされたものの主なものを5点ほど御紹介をし、市長の御見解をお伺いをしたいと思います。
まず1つ目は、子育て支援施策で、児童手当の支給対象年齢が小学校6年修了前まで拡大、2つ目には、高齢者対策として、予防を重視した介護予防システムがスタートをしました。3つ目には、中小企業支援として、中小企業子育て支援助成金制度が新設をされました。4つ目には、安心・安全で耐震改修促進税制で工事費の10%を税額控除、5つ目には、地域活性化として、改正商標施行で、地域ブランド登録が容易になりました。
こうしたことにつきまして、今後の本市の施策の取り組みについて、市長の御見解をお伺いをしたいと思います。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 佐々木文義議員さんの御質問にお答えします。
まず、子育て支援についてでございます。
児童手当制度は、児童を養育している家庭生活の安定に寄与し、児童の健全育成と資質の向上に資する重要なものと考えております。このことから、児童手当制度が拡充され、支給対象年齢が拡大されたことや、所得制限が夫婦と児童2人の世帯の年収ベースで780万円未満から860万円未満へと緩和されたことにつきましては、子育て支援の一助になるものと考えております。
なお、本市の児童手当の支給対象者の拡大に伴う対象児童の人数は、約2,500人でございます。
また、市全体の取り組みをということでは、平成17年度から5年間の具体的な取り組みを示した次世代育成支援行動計画を策定し、子育て支援、児童の健全育成を推進しております。主な事業として、放課後児童健全育成事業、一時保育事業、乳幼児健康支援デイサービス事業、ファミリー・サポート・センター事業、育児支援家庭訪問事業、地域子育て支援センター事業、子育て支援総合コーディネート事業等があります。また、市独自の子育てに伴う経済的負担の軽減策として、3歳から就学前の児童の入院や歯科外来の保険診療の自己負担分の助成を実施いたしております。今後とも次世代育成支援行動計画に基づく具体的な施策の推進を図ってまいりたいと考えております。
次に、介護予防システムについてでございます。
改正介護保険法の施行により、平成18年4月から予防重視型システムへの転換が図られることになりました。介護予防とは、単に高齢者の運動機能や栄養状態といった個々の要素の改善だけを目指すものではなく、心身機能の改善等を通じて、個々の高齢者の生活行為や参加の向上をもたらし、それによって一人一人の生きがいや自己実現のための取り組みを支援して、生活の質の向上を目指すものであります。これにより、健康寿命を可能な限り延ばすとともに、真に喜ぶに値する長寿社会を創成することを介護予防は目指しており、本市といたしましても、積極的に介護予防に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、中小企業支援策についてでございます。
平成18年4月から、厚生労働省が、少子高齢化対策の一環として、中小企業において安心して育児休業が取得でき、企業に対しても安心して取得者を出せることを目的に設置された中小企業子育て支援助成金制度でございます。規模の小さい企業においては、育児休業取得が困難であったことから、本市といたしましても、この制度に対し期待をしますとともに、積極的にPRをしてまいります。
次に、耐震改修促進税制についてでございます。
平成18年度税制改正のうち、御指摘の耐震改修促進税制につきましては、国民が地震災害に備え、安心・安全な生活を営むことができるよう、耐震改修税額控除制度の創設等の措置が講じられたものと受けとめております。そのようなことから、多くの市民の皆様が、この税制を活用され、耐震改修に取り組まれることが望まれます。また、この国税の改正とともに地方税の改正によりまして、固定資産税では住宅耐震改修に伴う減額措置が平成18年度に創設されております。この対象住宅は、昭和57年1月1日以前から存していた住宅で、建築基準法に基づく現行の耐震基準に適合する一定の改修工事を行った場合、当該住宅の120平方メートル相当部分につき、固定資産税の税額を一定の期間2分の1に減額するものでございます。また、市民税では、平成20年度からでございますが、損害保険料控除を改組し、地震保険料控除が創設されております。その内容は、地震保険契約に係る地震等相当部分の保険料、または掛金の金額の2分の1に相当する金額で、最高2万5,000円が総所得金額等から控除されるものでございます。近い将来発生を危惧されております南海・東南海地震に対する備えの一つとなりますよう、今後市政だより、市のホームページ等で制度の周知徹底を図ってまいります。
次に、地域ブランドについてでございます。
地域ブランド形成の取り組みは、地域に存在する自然、歴史、文化、景観、素材などさまざまな資源を活用しながら、他地域と差別化した価値を生み出し、その価値を消費者に享受してもらい、よい評価を得ることにより、さらに地域の価値を高めていくものであると認識をしております。また、地域ブランドには、商工業、観光、農林水産業と産業全般にかかわる問題でありますが、単に商品、特産品に地域の名をつけて販売することではなく、地形や気候、歴史、風土、文化、産業など新居浜市の特色を統合して地域全体のイメージアップと地域活性化を行うことが真の目的になるのではないかと考えております。今後におきましても、新居浜市物産協会、新居浜地域再生まちづくり協議会による新居浜ブランドとなる特産品の創出や別子山の地域資源を生かした特産物、スローフード的な食の創出など、全国に誇れるような別子山ブランドの開発に取り組みたいと考えております。
以上、申し上げましたように、関係機関、団体と連携し、商標取得の推進と地域ブランド確立のため、団体等が地域ブランドの登録に取り組まれる際には積極的に協力をしてまいります。
○議長(白籏愛一) 佐々木文義議員。
○
14番(佐々木文義)(登壇) 次に、金・銀・銅サミットについてであります。
近代化産業ロマンの息づくまちづくりについて、本市には広く点在をする近代化産業遺産は、この新居浜市固有の大事な財産でもあります。世界に誇れる先人の英知と業績を、別子銅山にかかわる産業遺産の貴重性を広く全国的に発信を今後ともしていかなければならないと思っております。
来年に世界遺産登録が確実視されている石見銀山遺跡がある島根県大田市で、去る5月14日に、国内を代表する金山、銀山、銅山遺跡を持つ本市を含む3市の市長が一堂に会して金・銀・銅サミットが開催をされ、市長もコーディネーターで参加をされたようであります。市長の石見銀山の遺跡に対する所感、またはそれを踏まえて、今後どのように本市にあって保存活用について取り組んでいかれるのか、お伺いをいたします。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 金・銀・銅サミットについてお答えします。
金・銀・銅サミットは、5月14日に、来年度にも世界遺産登録が予定されている石見銀山がある島根県大田市で開催をされました。新居浜市と同様に、世界遺産を目指すと表明し、専門の課所を配置している新潟県佐渡市、島根県大田市の両市長とともに、私も銅山都市の代表として会に参加し、これまでの取り組みや今後の展開についての意見を交わしてまいりました。
お尋ねの石見銀山についての所感でございますが、サミットに先立ち、石見銀山で唯一公開されており、実際に使用された龍源寺間歩の坑道に入り、現地視察をさせていただきました。わずか150メートル程度の長さですが、かがまないと頭が当たりそうな高さで、腕しか入らないような細い枝道も多く、天井からは地下水が落ちてきています。手が入っていない当時そのままの本物に触れることにより、鉱山に携わった人たちのことを感じることができ、深く感動し、サミットでもその本物であるという感動のことを申し上げました。また、石見銀山遺跡は、採鉱から製錬、運搬、また生活の場の一体感があり、住民が町並みや遺跡保存に積極的に協力をしていて、今回の訪問で新居浜市が目指す姿を具体的に知ることができました。
次に、石見銀山を踏まえての本市の保存活用についての取り組みにつきましては、石見銀山が国指定の史跡など、文化財の集合体としての整備を行い、来年度にも我が国で初めて鉱山関係の遺産として世界遺産登録を確実にしているのを参考にして、旧広瀬邸の重要文化財指定や遠登志橋の登録有形文化財指定など、文化財の指定数をふやす取り組みをしてきたところであります。文化財の整備としての取り組みは、まだ緒についたところでございますが、これからも石見銀山を貴重な先進地事例として参考にしながら取り組んでまいります。
しかし、世界遺産登録には、石見銀山の意義とは異なる別子銅山固有の意義が必要であります。幕末以降の別子銅山の近代化の歴史は、我が国の近代化の歴史の縮図です。その残された多数の近代化産業遺産や先人の偉業と精神こそが、世界遺産にふさわしいものであると考えております。このため、この町の発展の息吹を職員自身が肌で感じることが必要であると思い、年度早々には部長級以上の参加を募り、銅山峰まで歩いたところでございます。また、産業遺産に関する職員の共通認識を図り、先人の偉業をより確かなものとして引き継いでいくため、昨年度までの係長以下級の職員研修に引き続き、管理職以上の研修を実施したところであります。また、本年度は市政懇談会のテーマの一つに近代化産業遺産についてを掲げ、市民とともに広く別子銅山の意義を再確認してまいりたいと考えております。さらには、昨年度に引き続き、登録有形文化財の数をふやしていく取り組みや産業遺産の来歴を書いた説明板の設置を、土地所有者の御理解と御協力を得ながら進めてまいります。新たな取り組みといたしましては、別子銅山産業遺産のCATV広報番組の制作を企画いたしております。所有者の意向を尊重し、また市民の皆様のお力添えをいただきながら、新居浜市から世界に情報発信を行い、近代化産業遺産を中心とした生きた博物館都市の形成を目標として、ステップアップした取り組みを行ってまいります。
○議長(白籏愛一) 佐々木文義議員。
○
14番(佐々木文義)(登壇) 1点だけお尋ねをしたいと思います。
第1回になるのか、今後こういった金・銀・銅サミットを本市においても誘致をしていくお考えがあるのかどうか、お聞かせをいただきたいと思います。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) お答えいたします。
金・銀・銅サミットというネーミングの行事については、以前からこのようなものを新居浜市でも開きたいというような気持ちもございました。今回のサミットは、大田市のロータリークラブが周年事業として熱心に市民の手によるサミットということで立ち上げられたものでございます。新居浜市もそういう熱心な方々もたくさんいらっしゃいますし、サミットの中でも佐渡市、新居浜市とともにこの金・銀・銅サミットをぜひ開きたいというような話題は行ってまいりました。具体的には、来年どうするとかというような話は進んでおりませんが、ぜひそのような取り組みについてはこれから進めてまいりたいというふうに思っております。
○議長(白籏愛一) 佐々木文義議員。
○
14番(佐々木文義)(登壇) そういったことで、また今後の問題だと思いますが、よろしくお願いをしたいと思います。
次に、自治基本条例についてお伺いをいたします。
地方分権を考えていく中で、国から地方へ、そして地方において行政から住民への権限の移譲ということが必要になってくると思われます。権限移譲というと、仕事の権限を与えるみたいでありますが、エンパワーメントという力をつけよう、また市民が力を持とうというように私は思います。実際に仕事をして、何かを決める権限は、行政や議会にありますが、その決定に影響を及ぼすような力をしっかりと持っていく、また、行政もそういうことを聞いていこうという市民のエンパワーメント、そういったものは、国から地方へ、また行政から市民へ権限移譲をすることだと思われます。市長がよく言われるオンリーワンのまちづくりを進めていくためには、市民と行政が互いの役割分担を理解し、お互いの責任を担っていく、つまり協働によるまちづくりが必要となってまいります。市民が主体的にまちづくりに取り組む活動を支援していく行政スタイル、協働事業推進のためのガイドラインの策定についてどのようにお考えなのかお伺いをしたいと思います。
そして、自治体の基本理念やルールを定めた自治基本条例の制定というものが今後必要であると思われますが、このことについてもお伺いをいたします。四国中央市が先んじて自治基本条例の策定を進められておられますが、本市もそういったことについてどうお考えなのか、そしてまた永住外国人の方にも四国中央市は発議、投票権を与えるような住民投票など考えておられますが、本市にあってはどうなのか、そしてまた、各種の委員会、そして審議会などへの参加をどのように進めていくべきであるのか、お伺いをしたいと思います。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 自治基本条例についてお答えします。
本市では、これまでも市民意見提出制度や審議会等の公開、審議会委員の公募制度の導入、市政懇談会の開催など、市民主権、市民との協働の自治体運営を目指してまいりました。佐々木議員さん御提案の自治基本条例は、まさにこれまで実践してきたことを条例という形にあらわしたもので、根底に流れる住民みずからの手による地方自治の確立という思いは同じであると思います。自治基本条例は、市の条例の中でも最高規範として位置づけられ、また、自治体の憲法とも称されているものでありまして、これからの本市の課題として取り組んでいかなければならないと考えております。しかしながら、私といたしましては、まずは就任以来制定してまいりました環境基本条例、みんなでつくる福祉のまちづくり条例、そして男女共同参画推進条例などで定めている市民との協働の精神を一歩一歩着実に広げていくことを先行させてまいりたいと考えております。
また、自治基本条例における住民投票の発議、投票権を永住外国人にもとのことですが、住民投票は、市民が主体となって意思の表明を行い、市政に参加する究極の仕組みであります。このことから、自治基本条例の中でも重要な事項となるかと考えておりまして、市民、行政、議会の中で慎重にかつ深い議論を行う必要があると考えております。
次に、各種審議会等への永住外国人の参加を進めることにつきましては、現在におきましても、永住外国人の皆様へ門戸を開いておりまして、今後とも幅広い人選を行い、より多くの市民が参加できるよう図ってまいりたいと考えております。
以上、申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(白籏愛一) 森賀市民部長。
○
市民部長(森賀盾雄)(登壇) 協働事業推進のためのガイドライン策定についてお答えをいたします。
本市では、佐々木議員さんが言われましたように、まちづくりは行政のみが行うのではなくて、市民と行政がお互いの役割分担を理解し、お互いの責任を担っていくことによって、より活力のあるまちづくりが行われるという協働の考え方を定着させ、市民が主体的にまちづくりに取り組む活動を支援していく行政スタイルの構築を目指しております。そのため、平成15年度に新居浜市公共施設アダプトプログラムをスタートさせるとともに、市民活動の推進に関する指針を策定いたしまして、協働に当たっての基本原則や協働形態の分類整理などを行い、市民活動との協働事業をこれまで以上に積極的に推進していくという方針を明らかにしたところでございます。平成18年7月には、指針で施策として掲げました(仮称)市民活動推進センターが、まちづくり協働オフィスという名前でオープンすることとなっており、今後ますます市民活動の活性化が図られ、市民の視点から具体的な行政との協働事業の企画、提案をしていただけるものと考えております。
このようなことから、市といたしましても、新たな協働事業をどのように創出するのか、市民活動団体からの協働提案をどのように受け入れるのか、実施した協働事業をどのように評価するのか等々協働事業推進の方法を明確化するために、平成18年度中の協働事業推進のためのガイドライン、このガイドラインの策定を目指しまして、今後庁内プロジェクトチームの立ち上げ、市の原案づくり、市民団体等の意見収集、パブリックコメントなどを予定いたしております。いずれにいたしましても、協働によるまちづくりをスローガンからいよいよ実践段階へ進めるための環境整備を進めてまいります。
○議長(白籏愛一) この際、暫時休憩いたします。
午後 1時57分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 2時06分再開
○議長(白籏愛一) 休憩前に引き続き会議を開きます。
佐々木文義議員。
○
14番(佐々木文義)(登壇) 次に、個人情報の保護と情報公開についてお伺いをしたいと思います。
今日の急速な情報化社会の進展によりまして、市民生活の情報化、また行政の情報化が、個人の権利、利益を保護できなくなるような可能性もあり、高度情報化社会というものは、プライバシー侵害の危険性もあります。また、市民の市政に対する理解を深めていくために、公正な市政を推進していくためには、行政情報というものを公開をし、公共サービスやニーズにこたえていくようなこともしていかなければならないと思います。そういった中で、安全性、信頼性及び効率性をどう求めていくのかお伺いをしたいと思っております。
そこで、現在、新基幹業務システムというものが構築を進められておりますが、これの現況についてお伺いをします。この新基幹業務システムが完成をした場合には、今よりもどういったメリットがあるのか、お伺いをいたしたいと思います。
また、行政情報システム、財務会計システム、庁内LANについての現在の運用、管理状況はどうなっているのか、お伺いをしたいと思います。
その庁内LANを活用した車両の貸し出しシステムについて、今後どう考えられるのか、このことについてもお伺いをしておきたいと思います。
また、住民基本台帳カードというものがございますが、今どれぐらいの市民の方が利用されているのか、このICカードというものは、高度なセキュリティー機能を有するカードでありますが、今後どのような利活用方法を検討されているのか、また、そういった利活用全般の中で、特にどの部分について新居浜市にあっては利用していきたいというのか、お伺いをしたいと思っております。
また次に、国民健康保険証、これもカード化をしてはと機会あるごとに、お聞きをしてまいりました。今後のカード化の予定についてお伺いをしたいと思います。また、そのカード化をした場合に、短期保険者証や資格証明書もカード化をされるのか、また、そのカード化に伴う経費は、現在よりどれぐらい多くなるのか、お伺いをしたいと思います。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 個人情報の保護と情報公開についてお答えします。
市民の市政に対する理解と信頼を深め、公正で開かれた市政を推進することを目的といたします情報公開制度と本市が保有する個人情報の開示や訂正など、市民の権利を保障し、個人情報を保護することにより、公正な市政の実現を目的とします個人情報保護制度は、私が理念といたします市民との協働によるまちづくりや市民の市政への参加を促進する上において、極めて重要な制度であり、互いに密接な関係にあると認識をしております。本市におきましては、平成7年に情報公開条例を、そして平成13年に個人情報保護条例を制定し、積極的に市が保有する情報の公開と個人情報の保護の適正な取り扱いに努めてまいりました。佐々木議員さん御指摘のとおり、近年の急激な情報化社会の進展等社会情勢の変化は、インターネットを利用した犯罪に見られるように、個人情報の不正取得や情報取扱者の不注意による個人情報の流出といった事態を引き起こすなど、個人情報の保護に対する危機感が強まっております。こうした中、個人情報の保護の安全性を高めることは、市政への信頼性を高めることでもあり、また、情報公開の一層の推進とその効率的なシステムづくりに努めることも、市政への信頼性を高めることにつながると考えております。
これらのことを踏まえまして、本年度に本市の条例制定後施行されました情報公開や個人情報保護の関係法令と対比しながら、情報公開条例及び個人情報保護条例の見直しを行ってまいりたいと考えております。今後におきましても、市が管理する情報が、市民との共有の財産であることの重要性にかんがみ、その収集、管理及び廃棄という過程において、個人情報保護の安全性に対する職員の意識改革を徹底するとともに、情報公開の効率的なシステムの構築を図ってまいります。
以上、申し上げましたが、他の点につきましては補足いたさせます。
○議長(白籏愛一) 井原企画部長。
○
企画部長(井原敏克)(登壇) 個人情報保護と情報公開についてのうち、新基幹業務システム構築事業の現況についてお答えをいたします。
現在の実施状況につきましては、導入システムに必要な要件の確認がほぼ完了いたしまして、ハードウエア導入とともに、システム構築が本格化しているところでございます。作業を着実に進め、平成19年1月から順次システムの移行を開始し、平成20年度中に新基幹業務システムへの移行を完了する計画といたしております。
次に、新基幹業務システムが完成したときのメリットについてでございます。
情報セキュリティー対策に十分配慮したシステムを構築いたしますことから、個人情報その他の情報資産をより強固に保護することができるようになります。また、システム運用にも十分配慮され、信頼性、効率性の向上が図られるというふうに思っております。
次に、行政情報、財務会計、庁内LAN各システムの情報保護についてでございます。
平成16年3月に定めました新居浜市情報セキュリティ基本方針に従い運用管理をいたしており、常時ウイルスやオペレーティングシステムの脆弱性等の脅威情報を収集し、必要な対策を適時行い、対応いたしております。職員への対応といたしましては、情報資産の取り扱いについて、文書等にて周知徹底を図り、セキュリティー教育研修の実施を行っております。
なお、今後におきましても、より一層情報セキュリティーに留意し、安全なシステム運用を行ってまいります。
○議長(白籏愛一) 渡邊総務部長。
○
総務部長(渡邊哲郎)(登壇) 個人情報保護と情報公開についてのうち、庁内LANを活用した車両の貸し出しシステムについてお答えいたします。
庁内から事務の省力化のため、公用車の使用申請・許可に関して、庁内LANを活用したネットワークシステムを構築してはとの提言があり、種々検討してまいりましたが、多くの課題があり、継続して検討しているところでございます。本年6月1日から庁用車両の運行区域を四国内に拡大したことに伴い、市外出張に使用することができる庁用車につきましては、会議室予約システムの一部を利用し、予約・許可状況を情報として提供し、閲覧ができるようにいたしたところでございますが、貸出申請・許可の事務につきましては、車両の管理、安全運行の問題もあり、従前どおり書類により行っております。現在、管財課が管理する車両は、各事務事業用として1年を通じ長期に貸し出しを行っている車両、日々時間単位で一般に貸し出しする車両、そして専任の運転士が運転を行う車両があり、これら用法の異なるすべての車両を総括管理をいたしております。今後におきましても、これらすべての車両の効率的な使用を図るため、総合調整を行い、一般に貸し出しできる車両をふやすこと、現在の市外出張に使用する車両の貸し出し状況の情報提供システムをさらに発展させること、またあわせて庁用自動車管理規定の見直しの必要があると考えております。また、最も重要な車両の安全運行の確保やシステム開発経費の問題等、クリアしなければならない課題がございますので、さらに検討を続けてまいります。
○議長(白籏愛一) 神野福祉部長。
○
福祉部長(神野師算)(登壇) 国民健康保険被保険者証のカード化についてお答えいたします。
新基幹業務システムの導入を踏まえ、平成19年4月からラミネート式によるカード化を検討しております。
また、短期被保険者証と被保険者資格証明書についてでございますが、短期被保険者証は、カード化を行う予定でございますが、被保険者資格証明書については、国民健康保険法施行令による様式の定めもあり、カード化は行うことができないものでございます。
なお、カード化に伴う作成経費につきましては、カード1枚当たり約40円、被保険者約4万5,000人でございますので、およそ180万円となりますが、これまでの世帯単位で発行しておりました経費を差し引きますと、150万円ほどの経費増となる予定でございます。
○議長(白籏愛一) 森賀市民部長。
○
市民部長(森賀盾雄)(登壇) 次に、個人情報保護と情報公開についてのうち、住民基本台帳カードの現状についてでございますが、平成15年8月25日からカードの交付が開始されまして、本年5月末現在で670枚のカードを交付いたしております。また、このうち住民基本台帳カードを格納媒体といたします電子証明書につきましては、125件発行をいたしております。カードの利活用につきましては、6月1日から住民票の写し等の交付申請や印鑑登録の廃止届など、21の事務について電子申請システムが開始されたところでございます。また、証明書等自動交付サービス、公共施設予約サービス、図書館サービス、避難者情報支援サービス、これらを提供する物理的なデータ保護の仕組みを持ちます高度なセキュリティーを持つ地方自治情報センターのICカード標準システムの導入などにつきましても、今後費用対効果などを考慮しながら、市民の方に使っていただける便利なカードとなるよう、それらの導入も含めまして、なお調査研究をしてまいりたいと考えております。
○議長(白籏愛一) 佐々木文義議員。
○
14番(佐々木文義)(登壇) 1点お伺いをいたします。
先ほど車両の貸し出しシステムについては大きな課題があって、そしてまたシステム開発の経費等が多くなるということでありますが、今現在、新基幹業務システムの構築をいろんな形の中で今まで各課から上げてきたと思いますけども、そういう中にこういう車両の貸し出しシステムの部分も入ってなかったのかどうか、お伺いをいたします。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。渡邊総務部長。
○
総務部長(渡邊哲郎)(登壇) お答えいたします。
現在、新基幹業務システムでそれぞれの対市民に対する業務につきましてはそれぞれ含めてやっておりますけれども、内部の、特に車両の貸し出しシステムにつきましては、新基幹業務システムの中では検討はしておりません。
○議長(白籏愛一) 佐々木文義議員。
○
14番(佐々木文義)(登壇) ありがとうございました。
続きまして、男女共同参画と人権についてお伺いをしたいと思います。
本市は、男女共同参画の推進について、男女共同参画都市宣言、また男女共同参画推進条例の施行を行い、都市サミットも開催をいたしまして、これからは、そういった啓発ということも大事であろうとは思いますが、必要な施策を総合的に、また計画的に推進をすることが大事になってまいります。今後の重点的な取り組み、また、審議会、委員会の女性の登用について、市長も昨年のサミットでは、まだ目標数値にいっていないという、このようなお話もされておられましたが、どのような年度において数値目標を持っていくのか、また、本年度のスケジュールなどについてお聞かせをいただきたいと思っております。
そこで、前にもお聞きをしたことなんですが、農家の女性の地位向上を目指すという視点から、家族経営協定の普及について、これをお聞きいたしました。その後どうなったのかお伺いをしたいと思っております。
また、本市は、DVの支援体制については先進ということでありますけども、支援体制、男女参画を進んでいく上に当たってどのような支援体制があるのか、また、前回これもお聞きをさせていただきました。社会保険の方の国保への加入について、前回お聞きをしたときには、まだ国保の加入はできないと、二重加入であるということでできないということでありましたけども、現在はそれから数年たちます。現在の状況をお伺いをしたいと思っております。
次に、人権についてでありますが、環境権とかそしてまたプライバシー権などといった新しい人権の問題などが出てきてまいりました。人権尊重のまちづくり条例の制定について、平成15年9月議会の質問による御答弁で、条例制定のための調査研究を行っていくという、こういう答弁があり、本年の施政方針の中でも、人権条例の制定に取り組んでいくということでありましたが、今後の条例制定へ向けてのスケジュールなどをお伺いをいたしたいと思っております。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 男女共同参画と人権についてお答えします。
まず、新居浜市の男女共同参画につきましては、平成13年度に策定いたしました新居浜市男女共同参画計画、ともにいきいき新居浜プラン21に基づき、市を挙げてさまざまな取り組みを推進しております。平成15年には新居浜市男女共同参画推進条例を施行し、全国男女共同参画宣言都市サミットを開催するなど、男女共同参画の社会の実現に向け、市民と行政が一体となった取り組みを推進してきました。しかしながら、性別による固定的な役割分担意識やそれに基づく慣行がいまだ根強いことから、より積極的に各種施策を実施してまいります。まず、男女共同参画に対する意識の高揚と実践といたしまして、男女共同参画推進条例にも掲げております男女共同参画推進週間、8月1日から8月7日までの1週間に、集中的に各種事業を実施することを市民等に広く広報し、周知することにより、男女共同参画を考えるきっかけとなることを期待いたしております。また、参画推進週間を定着させていくことも大切であると考えております。
次に、DV対策につきましては、DV被害相談、職業生活、家庭生活相談の実施、配偶者暴力被害者緊急避難支援等の活用、DV被害者サポーター活用事業など、関係機関との連携を図りながら、今後ともDV被害者の支援充実に努めてまいります。
以上、申し上げましたが、他の点につきましてはそれぞれ補足いたさせます。
○議長(白籏愛一) 森賀市民部長。
○
市民部長(森賀盾雄)(登壇) 男女共同参画と人権についてお答えをいたします。
まず、女性の登用につきましては、第四次長期総合計画後期戦略プランにおきまして、審議会、委員会等への委員の女性参画率を、最終年でございます平成22年度に50%を達成目標と設定をいたしております。平成18年4月1日現在、女性参画率は29.2%となっておりまして、今後は参画率の向上を目指しまして、それぞれの審議会、委員会の要綱、規約等の改正を視野に入れながら、より一層の女性の市政参画推進に努めてまいりたいと思います。
次に、平成18年度の主な取り組みといたしましては、6月23日に第11回男女共同参画社会づくり推進県民大会への参加、8月5日に新居浜市女性連合協議会と新居浜市の共催でウイメンズプラザ全館を活用いたしまして、にいはま女性フォーラム'06の開催を予定いたしております。11月10日には上越市で行われる全国男女共同参画宣言都市サミットinじょうえつへの参加、平成19年1月には新春特別講演会の開催、同年3月には男女共同参画社会づくりセミナーの開催などを予定いたしております。また、市政だよりの特集掲載やウイメンズプラザにおきましては、再就職援助事業、社会参加促進事業、子育て支援事業などの各種自主事業が計画されておりまして、多くの市民の方々に御参加いただきまして、男女共同参画を推進するさらなるきっかけとしたいと考えております。
次に、DVの支援体制で、社会保険等の被扶養者であるDV被害者の方の国民健康保険への加入につきましては、平成16年12月6日付の厚生労働省通知により、社会保険に加入しておりましても、婦人相談所が発行する配偶者からの暴力の被害者の保護に関する証明書等によりまして、国民健康保険に加入することができることとされておりまして、取り扱いを開始いたしております。
なお、具体的な数値については、デリケートな問題がありますので、控えさせていただきます。
次に、人権条例制定に向けての今後のスケジュールについてでございますが、平成17年12月、人権条例の制定の必要性、基本的な考え方及び素案等を調査検討するために、人権条例制定庁内検討委員会を設置いたしまして、14名の委員をもって4回開催をしてまいりました。現在は、市民と市がともにつくり上げる体制といたしまして、市民公募委員を含め、各種市民団体からの委員によります新居浜市人権条例制定委員会を設置すべく、鋭意準備を進めているところでございます。
なお、今後におきましては、平成18年度内の制定を目指しまして、条例内容の十分なる審議、パブリックコメントを含め、多くの市民の意見収集、策定後における条例活用の見通し、例えば子供たちにも理解しやすく、子供たちの人権学習に活用のできるような、そのような条例等を目指しまして、鋭意充実した策定作業を進めてまいります。
○議長(白籏愛一) 河村経済部長。
○
経済部長(河村徹)(登壇) 家族経営協定についてお答えいたします。
家族経営協定は、平成18年2月28日に本市で初めて市内農家6家族の夫婦において締結されました。協定内容といたしましては、夫婦間において農業の役割分担を定める1日の労働時間の取り決め、定休日の導入、リフレッシュのための旅行の実施、毎年1回人間ドックを受診すること、夫婦間やお互いの両親に介護の必要が生じた場合は、お互いの協力のもと、愛情を持って介護に当たるなど、農業経営計画から就業条件、福利厚生、介護まで、きめ細かい条文を夫婦で話し合いながら作成し、そして調印されました。女性にとって農業を魅力ある職業とするには、家族経営であっても、個人の立場や役割を明確にすると同時に、家計と経営の分離を図るなど、近代的な経営管理に取り組むことが大切だと考えております。今後とも家族経営協定を推進し、女性が農業に進出しやすい環境づくりに取り組んでまいります。
○議長(白籏愛一) 佐々木文義議員。
○
14番(佐々木文義)(登壇) 次に、行財政改革についてお伺いをさせていただきます。
まず、商品中古軽自動車の免税についてでありますが、これは地方税法第6条で、公益等による課税免除及び不均一課税ということであります。「地方団体は、公益上その他の事由に因り課税を不適当とする場合においては、課税をしないことができる」とあります。このことについて、今後の取り組みについてお伺いをしたいと思います。
次に、入札、契約についてであります。
公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律、また、公共工事の品質確保の促進に関する法律に基づいての現在の入札、契約の取り扱い、また、それに対しての公募型郵便入札の状況、そしてまた今後の発注についてお伺いをしたいと思います。そういった中で、契約の中で、最低入札価格の数値というものが決まったとお聞きをしましたが、内容についてお聞かせをいただきたいと思います。
次に、交通弱者優先駐車場についてでありますが、これは市庁舎内車いすマークの駐車場に対して、弱者、妊婦さんであるとか、身障者の方等がもっと幅広く駐車ができないものなのか、今後の検討をお聞かせいただきたいと思います。
次に、公民館でありますが、行財政改革を進めていく上で、今後の公民館のあり方、これが重要になってまいると思います。社会教育の分野で公民館事業が進められてまいりましたが、利用者が限られた趣味や習い事が多いと思われております。社会教育とのかかわり方、また行革の中で公民館の民間委託というものや地域とどうかかわっていくのかということが今後の大きな課題であると思われますが、このことについてお伺いをしたいと思います。
次に、農業委員会についてであります。
この農業委員会についても、行政改革の中で検討されておられますが、農地がない市町村、また農地が少ない市町村を除いては、必置規制とされる行政委員会であります。今後の果たす役割というものは、本市にあっても重要であろうとは思いますが、その活性化を図る必要があろうと思います。そのためには、特産物の産地づくりのために農業従事者の高齢化が進んでいる中での若手の育成や、そしてまた担い手不足など深刻な状況をどうとらえていくのか、また、現在、農地には未耕作農地が多く見られます。そういった空き農地の活用も含めながら、今後の農業委員会のあり方、また農業振興策についてどうお考えなのか、お伺いをしたいと思います。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。阿部教育長。
○
教育長(阿部義澄)(登壇) 公民館についてお答えいたします。
公民館は、生涯学習の進展と定着に伴い、個人的な学習ニーズに対応する学習活動を担う場となり、その結果、個人の趣味、教養を充足させる事業のウエートが高い公民館もふえてきております。しかし、現在の公民館を取り巻く環境は、逼迫した財政状況の中、特定の利用者のための趣味、教養の場から脱却し、地域住民の自治能力の向上、社会における諸課題の解決に向けて積極的に取り組むことが求められてきております。本市におきましても、本年度新規事業として、公民館活動の原点に戻り、その活動を再構築するためのリーダーの研修として、公民館ルネサンス塾を開設いたしました。その第1回の講義において、文部科学省の三浦社会教育課長から、役に立つ社会教育を目指そうという考え方が示され、公民館が市長部局、県、国などの機関とも連携をして、現代的な課題、テーマに取り組むことや、地域住民の積極的な参画・協働が公民館経営に不可欠であることが説かれました。公民館を初めとする地域社会が、元気に活動に取り組むことが、青少年の育成、児童生徒の安全確保、ごみ問題や環境美化、福祉、防災などさまざまな行政課題を解決する上で非常に大きな力になると考えております。今後とも公民館が地域住民の力をより一層結集できる新たなコミュニティーづくりの拠点として存在意義が高まるよう、それぞれの校区の地域特性も見きわめ、より効果的な運営方法について地域住民の皆さんと検討を重ね、新しい時代の社会教育の使命実現を目指して、できることからさまざまな取り組みを試行してまいりたいと考えております。
○議長(白籏愛一) 高橋農業委員会事務局長。
○
農業委員会事務局長(高橋清昭)(登壇) 農業委員会についてお答えいたします。
農業委員会は、農業、農業者の利益を代表する機関として、農業委員会等に関する法律に基づき設置している行政委員会でございます。業務といたしましては、農地法に基づく農地の権利移動の許可を初めとする法令業務のほか、農地等の利用の集積や効率的な利用の促進、農業経営の合理化等について、かけがえのない農地と担い手を守り、力強い農業をつくるかけ橋の組織理念のもと、農地と担い手を守り生かす運動の推進に全力で取り組んでおります。しかし、今日の農業、農村を取り巻く環境は、輸入農産物の増加や長引く農産物価格の低迷等により、担い手の減少や高齢化の進行、さらには耕作放棄地の増加等構造的な課題に加え、食の安全・安心の確保等に関する多くの課題を抱えております。平成17年3月に策定されました新たな食料・農業・農村基本計画においても、農業委員会の耕作放棄地の発生防止、解消に向けた指導強化等の役割と機能が明確に位置づけられたことから、今後においても、農業委員会の果たす役割は非常に重要であると認識しております。
このような中、農政部会の議論や農家意向調査等を通じまして、農村現場における農政上の課題を検討した結果を踏まえ、新居浜市の実情や特性を生かしました地域営農の推進と農業、農村の持続的な発展が実現するよう、平成17年5月6日、農業委員会から遊休農地対策と農業経営の法人化の推進についてを含む6項目を市長に建議いたしております。今後とも本市の農業施策を推進する上からも、建議の実現に向けて、市に対して働きかけを強めるとともに、行動する農業委員会として、日ごろからの農地パトロール、認定農業者との意見交換を実施し、情報収集及び情報提供活動をさらに強化し、関係機関と連携し、効率的に業務を推進してまいります。
次に、農業委員会が取り組んでいる施策でございますが、遊休農地が農地性のあるうちに地域の認定農業者や今後育成すべき農業者である担い手に農地の集積を図るため、新農地銀行活動事業として、農業委員を中心に、JA及び各地区共同機械利用者部会と連携しまして、各地域での情報収集に努め、農地の貸し手と借り手を利用権設定に結びつくよう推進してまいります。
また、遊休農地対策の一環として、市内3カ所の遊休農地を利用し、それぞれの地域の農業委員が中心となって、ヒマワリ、菜の花等の作付を行っておりますが、今後青年農業者によるボランティアでの拡大を図り、地域住民、保育園児等には憩いの場、自然体験学習の場として提供してまいります。
○議長(白籏愛一) 渡邊総務部長。
○
総務部長(渡邊哲郎)(登壇) 行財政改革についてのうち、3点についてお答えいたします。
まず、商品中古軽自動車の免税についてでございます。
本市におきましては、商品中古軽自動車が道路を使用しているかどうかの確認が困難であること、また、広く住民一般の公益を増進すると認められるかどうかの問題もあり、現在のところ、軽自動車税の課税免除はいたしておりません。昨年から先進地への照会等を行うとともに、愛媛県都市税務協議会に議題として提出し、県内各市の状況や意見をお伺いいたしましたが、県内では課税免除をしている市はございませんでした。しかしながら、全国的には商品中古軽自動車の減免を実施している事例もあり、都道府県においては、商品中古自動車の減免を実施しておりますことから、今後、商品中古軽自動車の確認方法、台数把握の方法、税収への影響等について調査検討し、総合的に判断したいと考えております。
次に、入札、契約についてでございます。
入札、契約事務の改善につきましては、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律に基づき、平成13年4月1日以降、発注見通し及び入札・契約に係る情報の公表、不正行為等に対する措置を実施してまいりました。さらに、工事検査につきましては、国の公共工事の入札及び契約の適正化を図るための措置に関する指針に基づき、平成16年4月に新居浜市工事成績評定要領を制定し、工事検査員に徹底するとともに、工事成績評定の結果を施工業者に対して通知するなど、公共工事の質の向上に努めております。
また、平成17年4月1日に公共工事の品質確保の促進に関する法律が施行され、品質確保に関する基本理念が定められました。基本理念として、経済性に配慮しつつ、価格及び品質が総合的にすぐれた内容の契約を目指し、発注者の責務や受注者の責務が示されましたことから、平成17年9月に、工事現場等における施工体制の点検要領を制定し、現場のパトロールなどにより、監理技術者の専任制等の把握の徹底を図るほか、現場の適正な施工体制の確保が図られるよう努めております。
次に、公募型郵便入札についてでございます。
郵便による事後審査公募型競争入札につきましては、入札日まで入札参加業者がわからない。公募条件に合致すれば、業者の意思により入札に参加できる。発注者側の指名行為が行われないなど、競争性、公平性、透明性にすぐれた制度と言われております。このため新居浜市では、この制度を昨年12月8日に試行し、3月までに駅前土地区画整理事業4件、港湾整備工事2件、計6件を実施いたしました。引き続き、平成18年度も試行しておりますが、施行要領と同じ基準の設計金額が3,000万円以上1億5,000万円未満の工事の入札につきましては、原則対象とし、8月から本格実施できるよう準備いたしております。
次に、低入札価格調査制度についてでございますが、ダンピング受注は、手抜き工事、下請業者へのしわ寄せ等につながりやすいことなどから、平成18年2月に新しい新居浜市低入札価格調査実施要領を施行し、新居浜市のホームページ等で公表し、広く広報に努め、活用を図っております。これは、低入札が行われた場合、まず工事費内訳書を提出させ、詳細調査を実施する前に工事費内訳書を判定基準に照らし、基準を満たし場合、初めて詳細調査を実施することとしており、極端なダンピングについて防止できるものであります。これらの制度を活用しながら、今後とも公平性、透明性を確保した入札に努めてまいります。
次に、交通弱者優先駐車場についてでございます。
本庁駐車場には、障害者、高齢者等の方に御利用いただくため、正面玄関に2台分、郷土美術館玄関前に2台分、東側第1駐車場に3台分の合計7台分のスペースを障害者設備として設置し、それぞれ標準案内用図記号を各スペースに表示いたしております。車いすマークの表示のあるこれらの駐車スペースは、新居浜市みんなでつくる福祉のまちづくり条例で、障害者、高齢者等と定義されております障害者、高齢者、妊産婦、その他の方で、日常生活を営む上で何らかの配慮を必要とされる方に優先的に御利用いただくための設備と考えております。
なお、駐車場の警備や誘導に当たりましては、ただいま申し上げましたことを十分認識するよう再度徹底を図ります。
○議長(白籏愛一) 佐々木文義議員。
○
14番(佐々木文義)(登壇) 1点再質問させていただきます。
入札、契約について、今後公共工事の品質確保をされていくわけでありますが、その中で、その法律の中に第12条第4項の規定のただし書きというのがありますが、本市にあってこういった事例等が今後あるかどうかということについてお伺いをしたいと思います。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。渡邊総務部長。
○
総務部長(渡邊哲郎)(登壇) 再質問にお答えをいたしますが、大変恐れ入ります。第12条ただし書きというのは、具体的に教えていただいたら大変ありがたいと思います。ちょっと資料を持っていないもので、申しわけございません。
○議長(白籏愛一) 佐々木文義議員。
○
14番(佐々木文義)(登壇) 第12条第4項「発注者は、競争に参加する者に対し技術提案を求めて落札者を決定する場合には、あらかじめその旨及びその評価の方法を公表するとともに、その評価の後にその結果を公表しなければならない。ただし、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律第4条から第8条までに定める公共工事の入札及び契約に関する情報の公表がなされない公共工事についての技術提案の評価の結果についてはこの限りではない」ということです。
○議長(白籏愛一) この際、暫時休憩いたします。
午後 2時57分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 3時07分再開
○議長(白籏愛一) 休憩前に引き続き会議を開きます。
渡邊総務部長。
○
総務部長(渡邊哲郎)(登壇) 佐々木議員さんの質問にお答えいたします。
工事の技術提案の審査体制についてでございますけれども、技術提案にはプロポーザル方式や総合評価方式等があり、工事の高度な技術提案の審査に当たりましては、提案内容を把握できる幅広い専門家の確保や職員の知識アップが必要となりますことから、現在、現状では審査体制づくりはまだ不十分だと考えております。このため今後は最近設置されましたNPO法人愛媛県建設技術支援センター等の活用も視野に入れてまいりたいと考えております。
○議長(白籏愛一) 佐々木文義議員。
○
14番(佐々木文義)(登壇) ありがとうございました。
次に、総合型地域スポーツクラブについてであります。
この総合型地域スポーツクラブというものは、これまでのクラブと違いまして、地域の住民の方が主体的に運営をするスポーツクラブということでございます。多様な興味、また関心、さまざまな技術レベルを持った方々が、世代を超えて集まって、いろいろなスポーツを楽しむ場であり、スポーツ実施率の向上を図るということが目的で、この総合型地域スポーツクラブというようにとらえられると思いますが、現在、本市はこの地域スポーツクラブに対してどう取り組みをされているのか、そしてまた、今後の立ち上げまでのスケジュールについてどうお考えか。また、午前中の質問にもございましたが、そういった競技スポーツとのかかわり、そしてまた、体育指導委員協議会とのかかわり、このことについてお伺いをしておきたいと思います。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。阿部教育長。
○
教育長(阿部義澄)(登壇) 総合型地域スポーツクラブについてお答えいたします。
平成12年9月に、文部科学省がスポーツ振興基本計画を策定し、スポーツの意義や我が国のスポーツ発展の経緯、現状、課題等が示され、今後における政策目標として、国民のだれもがそれぞれの体力や年齢、技術、興味、目的に応じて、いつでもどこでもスポーツに親しむことのできる生涯スポーツ社会を実現し、スポーツ実施率の向上を図ることであり、クラブ設置の目標年度は、平成22年度となっております。本市におきましても、クラブ設立に向けて検討しておりましたが、全国の先進地における取り組み実例によりますと、組織の未成熟が一つの問題点であり、しっかりとした組織体制づくりが必要であると考えております。現在、本市におきましては、地域住民の健康と体力づくりのスポーツ活動を担う校区体育振興会で構成する連合体育振興会と、各種スポーツ競技の競技スポーツ団体で構成する体育協会との間で、新居浜市のスポーツはひとつであるというスローガンのもと、組織の一元化に向けて組織の統合を進めているところでございます。この組織の統合により、しっかりとした土台ができ上がり、総合型地域スポーツクラブの構築が図られるものと考えており、両団体に対して、教育委員会として指導、助言しているところでございます。
このようなことから、教育委員会から非常勤として委嘱しております体育指導委員とのかかわりにつきましては、両団体による組織の統合後、できるだけ早い時期に新しい組織団体や体育指導委員を中心とした関係者により、今までの研究成果を参考に、検討会を持ち、行政も具体的な情報提供をする等かかわりを持って機能の活性化を推進してまいりたいと考えております。
○議長(白籏愛一) 佐々木文義議員。
○
14番(佐々木文義)(登壇) 1点お伺いをさせていただきます。
それは、平成12年度から平成22年度までに立ち上げなければならないのか、平成22年度以降でもいいのか、絶対にこのクラブをつくらなければならないのかどうなのかという点についてはどうでしょうか。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。阿部教育長。
○
教育長(阿部義澄)(登壇) 先ほども申しましたが、スポーツ振興基本計画の中で、平成22年度までに達成すべき目標として掲げられております。そのようなことから、それまでに立ち上げたいということで進めております。
○議長(白籏愛一) 佐々木文義議員。
○
14番(佐々木文義)(登壇) ありがとうございました。
続きまして、読書で生きる力をはぐくもうということで、子供の健やかな成長に資する目的で、国や地方自治体に子供の読書活動に関する取り組みを求める子どもの読書活動の推進に関する法律が制定をされております。また、国の推進基本計画等も策定をされております。子供が良書に親しむ機会を拡大するため、1つ目には、学校における朝の10分間読書、また、2つ目には、読み聞かせ運動、そして3つ目にはブックスタート事業の3つの大きな柱がございますが、本市においてもこの3つの大きな柱を強力に推進をされておられますが、このことについて現状はどうなのかお伺いをしておきたいと思います。
また、別子銅山記念図書館の現在の利用状況や今後の事業展開、そしてまた本年新しく移動図書館の車両が購入になるようですけども、今後の運用についてお伺いをしておきたいと思います。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。阿部教育長。
○
教育長(阿部義澄)(登壇) 読書で生きる力をはぐくもうについてお答えいたします。
学校における朝の10分間読書につきましては、市内の小中学校30校すべてが朝の読書を実施しております。始業前や朝の活動の時間を活用して、読みたい本を自由に選んで読書に親しんでいます。また、読み聞かせにつきましては、ボランティアによる読み聞かせを実施しており、平成16年度では、小中学校合わせて5校、平成17年度は9校、平成18年度は予定も含めまして小学校12校、中学校1校の13校で年々増加しております。市立図書館におきましては、子供たちが言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなものにし、これからの人生をより深く生きる力を身につけていくために、図書館司書とボランティアとの協働により、絵本の読み語りや紙芝居等のおはなし会を別子銅山記念図書館、角野分館合わせて毎月5回行っております。平成17年度は、子供1,754人、大人887人、合計2,641人が参加しており、年々参加者が増加しております。また、出前講座として、学校や児童館等へ出かけおはなし会を平成17年度は16回、約500人の子供たちに実施し、年を追うごとに参加者が増加しております。
次に、ブックスタート事業につきましては、平成17年度は、4カ月児の約97%に当たる1,024人に絵本等の入ったブックスタートパックが手渡されました。昨年ブックスタート事業が開始された平成16年4月、5月にパックを受け取った保護者121人からアンケートの回答を得た結果、98%が満足しており、家庭において絵本に興味を持つようになり、子供と図書館を利用するようになったなど、絵本を介して触れ合いの時間が持たれていることがわかりました。
次に、市立図書館における利用状況と今後の事業展開についてでございます。
平成17年度の貸し出し数は約59万2,000点、貸し出し延べ人数は約16万人で、1日平均約2,270点、約630人の利用がございまして、前年度と比較して増加しております。
次に、移動図書館についてでございます。
現在、小学校10校、中学校2校を含む市内24ステーションを月2回巡回しております。平成18年度、移動図書館車が更新されますので、10月からは、別子山地区へ月1回試行する予定にしております。平成14年度にステーションの見直しを行い、平成16年度まではほぼ横ばい状態で推移いたしておりましたが、平成17年度の利用者数が減少しております。利用のPRを図りながら、ステーションの見直しを行ってまいりたいと存じます。
今後の図書館の事業展開につきましては、生涯学習及び地域の情報拠点として、図書館機能の拡充を図り、地域課題解決に役立つ図書館を目指しております。具体的には、平成18年度から商工会議所、東予産業創造センター等と連携しながら、図書館資料と調べ物機能を活用し、地域の活性化、地域産業の振興等ビジネスや住民活動に関する情報を広く提供する地域活性化支援サービス、また、市役所の各部課が多目的ホールを活用して、講演会やセミナー等を開催する場合、図書館所蔵の図書館リストを作成し、参加者に提供する行政支援サービスを行い、図書館の利用拡大につなげてまいりたいと考えております。また、従来から学校図書館司書教諭との情報交換会を実施しているところでありますが、一層の連携を図りながら、学校図書館の充実を支援してまいります。今後とも、市民に役立つ図書館、地域が伸びる図書館づくりに努めてまいります。
○議長(白籏愛一) 佐々木文義議員。
○
14番(佐々木文義)(登壇) 1点お伺いをしたいと思いますが、ブックスタート事業において、どういった基準で本を選んでいるのか、そしてまた、その1年間を通して同じものを支給をされるのかどうかお聞かせをいただきたいと思います。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。阿部教育長。
○
教育長(阿部義澄)(登壇) まず、ブックスタートの本の選択の基準ですが、最初に子供が接する本というふうなことで、視覚的な面を利用しての本を選んでおります。
また、同じものを支給しているのかということにつきまして、その年度で数冊ずつ渡しておりますので、同じものを1年の間は支給しております。
○議長(白籏愛一) 佐々木文義議員。
○
14番(佐々木文義)(登壇) ありがとうございました。
続きまして、子供の育ちへの支援についてでありますが、昨年7月、食育基本法が施行をされました。基本法の考えを具体化をし、食育を国民運動として推進をするために、国は食育推進基本計画をまとめ、ことし4月にスタートをされております。国民が生涯にわたって健康で豊かな人間性をはぐくむために、食に関する知識と食を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができる人間を育てる食育を、国民運動として推進していくための基本法の趣旨を実現するためには、本市においても推進計画策定、または実施が重要であろうと思いますが、今後の取り組みをお伺いしたいと思っております。
また、近年、子供の育ちについては、基本的な生活習慣や態度が身についていない、他者とのかかわりが苦手である、運動能力が低下をしている等、少子化、核家族化、都市化、情報化などで急激に変化をしており、価値観やまた生活様式が多様化をしている一方、人間関係の希薄化、地域における地縁的なつながりの希薄化、大人優先の社会風潮などで、こうした子供たちが育っていく社会的環境の変化を踏まえながら、子供たちの健全な育成のためには、幼稚園とか保育園、また保育所などの施設の中で、または家庭や地域の中での取り組み、そしてまた幼稚園、保育所、小学校などの連携等が必要になってまいると思います。そういった支援強化が必要になってまいりますが、今後どのような体制の整備をされるのか、お伺いをしたいと思っております。
また、昨年、栄養教諭制度がスタートをし、ことしの4月には配置をされたようであります。栄養教諭は、学校内における食育、また指導にとどまらず、保護者への助言、また地域社会や関係機関と地域の食育について連携を図ることなど、地域の食育向上のための中核として大きな役割を果たすことが期待をされております。新居浜市においても、教員数の問題、また学校給食への取り組みなど、現実的な問題がさまざまにあるかとは思われますが、現在の栄養教諭の配置、そしてまた今後の配置についてのお考えをお聞きしたいと思います。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 子供の育ちへの支援についてお答えします。
まず、食育推進計画についてでございます。
平成17年7月、食育基本法が施行され、国の責務として食育の推進施策の総合的・計画的な策定と実施を規定し、食育基本計画を策定することを定めております。また国は、今年度から平成22年度までの5年間に基本計画を策定している市町村の割合が50%になるよう目標値を定め、愛媛県においては今年度、推進計画を策定する予定と聞いております。本市といたしましても、食育基本計画作成の重要性を認識し、今後愛媛県の推進計画を受け、本市の基本計画の策定に向け、検討をしてまいります。
次に、子供の育ちへの支援についてでございます。
地域社会での人と人との結びつきや子供に対する地域の目配りが希薄になってきていると言われています。このような中で、保育所や小学校、幼稚園などの施設と家庭、地域が連携を強化し、子供たちの健全育成にどのように取り組むかは、重要な課題となっております。特に、就学前の児童が通う保育所や幼稚園は、家庭と地域を結ぶ子育て支援の拠点として重要な役割を担っております。現在におきましても、地域との交流事業、また公民館事業への参加、小学校での子どもと親の相談員、教育懇談会、教育を語る集い、また、公民館においては乳幼児期家庭づくり教室、そして愛護班連絡協議会による家庭教育懇談会などを開催しております。さらに、地域においては、子供を守り育てる機運が高まり、登下校時の見守り隊など、大変地域における活動に熱心に取り組んでいただき、感謝をしているところでございます。今後ともさまざまな事業の実施を通じ、家庭や地域、小学校、幼稚園との連携強化に取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(白籏愛一) 阿部教育長。
○
教育長(阿部義澄)(登壇) 現在の栄養教諭の配置状況、今後の取り組みについてお答えいたします。
栄養教諭は、県内で16名が配置され、新居浜市には小学校に1名配置されております。栄養教諭の配置により、学校における食に関する専門家として、食に関する指導を初め、食育の推進の連携、調整のかなめとしての役割が一層期待されるものととらえております。本年度は新規の採用ですので、研修と並行して学級担任、教科担任、養護教諭等と連携をして、系統的・計画的に指導が行えるよう、指導助言を通じて学校を支援したいと考えております。今後、栄養教諭の配置が拡大されるよう、望んでいるところでございます。
○議長(白籏愛一) 佐々木文義議員。
○
14番(佐々木文義)(登壇) ありがとうございました。
もう最後になります。経済部長もお待ちでございますので、最後だけ質問させていただきます。
2007年問題についてであります。
日本を支えた団塊の世代は約700万人で、日本の人口の約5%以上になるようであります。戦後の苦しい時代を乗り越え、高度経済成長の好景気の時代にたくさんの働き手が必要であり、多くの会社に就職をされ、多くの製品を製造してまいりました。この間にベテランの職人になり、すぐれたものづくりの技術を身につけてまいりました。そうした方々が定年になるとともに、技術も失っていくのではと心配をされます。このままでは次代を担う若者にものづくり技術が継承されず、競争力が失われる可能性もあります。本市もものづくりのまちとして発展をしてきた町でございますが、今後の取り組みとか、または現状をどうとらえているのかお伺いをしたいと思います。
○議長(白籏愛一) 答弁を求めます。河村経済部長。
○
経済部長(河村徹)(登壇) 2007年問題についてお答えいたします。
ものづくりの技術の伝承に関しましては、四国経済産業局におきまして、四国管内の企業等における問題意識を技能の伝承という観点から調査し、大量退職が地域経済に与える影響調査としてまとめられております。この報告書によりますと、回答のあった製造業等770社のうち、約24%の企業が団塊の世代の退職が経営に影響を及ぼすと回答し、そのうち約84%の企業が技能の伝承に危機意識を持っているとの結果となっており、ものづくりのまちである本市におきましても、2007年問題などに伴う技術、技能の伝承は、大変重要な課題であると認識いたしております。本市における技術、技能の継承の取り組みについてでございますが、住友各社では、再雇用制度等の導入によるOJTや文書化による技術、技能の継承を図っていると伺っております。新居浜機械産業協同組合におきましては、従業員の高齢化、若年労働者の減少等により、基礎技術・技能の低下と継承が大きく懸念される状況にあることから、平成16年度から新居浜高専、行政との連携のもと、溶接を中心とする基礎技術の研修、継承事業を実施しております。また、独立行政法人雇用・能力開発機構愛媛センターにおきましては、新居浜機械産業協同組合における人材育成上の諸課題を解決するための新居浜地区の産業特性や学術機関の特色に応じた人材育成システムの構築に向けまして、平成17年10月に新居浜機械産業協同組合、新居浜高専、県立新居浜高等技術専門校等で構成する人材高度化研究会を設置し、平成17年度、平成18年度の2カ年の継続事業として取り組んでいただいております。
一方、東予産業創造センターでは、創造的産業風土の醸成の一環として、平成15年度から子供たちにものづくりの楽しさを体験してもらい、技能に対する関心と技能尊重の機運を若者の間で高めることを目的として、各公民館、小学校等地域との連携によるものづくり体験教室を開催してきております。
いずれにいたしましても、今後におきましても、東予産業創造センター、新居浜高専等関係機関と連携し、産業を支える人材の育成に取り組んでまいります。
○議長(白籏愛一) 再質問はありませんか。(14番佐々木文義「なし」と呼ぶ)
以上で本日の一般質問は終わりました。
これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
明14日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 3時37分散会