ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ

平成18年第1回新居浜市議会定例会会議録 第2号

現在地 トップページ > 組織でさがす > 議会事務局 > 議会事務局 > 平成18年第1回新居浜市議会定例会会議録 第2号

本文

ページID:0001407 更新日:2014年12月1日更新 印刷用ページを表示する
<外部リンク>

平成18年第1回新居浜市議会定例会会議録 第2号

目次

議事日程 
本日の会議に付した事件 
出席議員 
欠席議員 
説明のため出席した者 
議会事務局職員出席者 
開議(午前10時00分) 
日程第1 会議録署名議員の指名 
日程第2 一般質問 
 仙波憲一議員の質問(1) 
  1 安全文化の醸成について 
   (1) 災害対応 
 佐々木市長の答弁 
  1 安全文化の醸成について 
   (1) 災害対応 
 鈴木助役の答弁 
  1 安全文化の醸成について 
   (1) 災害対応 
 仙波憲一議員の質問(2) 
  1 安全文化の醸成について 
   (1) 災害対応 
 佐々木市長の答弁 
  1 安全文化の醸成について 
   (1) 災害対応 
 仙波憲一議員の質問(3) 
  1 安全文化の醸成について 
   (1) 災害対応 
 鈴木助役の答弁 
  1 安全文化の醸成について 
   (1) 災害対応 
 泉水企画部長の答弁 
  1 安全文化の醸成について 
   (1) 災害対応 
 仙波憲一議員の質問(4) 
  1 安全文化の醸成について 
   (1) 災害対応 
   (2) 補助事業の公募 
 佐々木市長の答弁 
  1 安全文化の醸成について 
   (2) 補助事業の公募 
 泉水企画部長の答弁 
  1 安全文化の醸成について 
   (2) 補助事業の公募 
 仙波憲一議員の質問(5) 
  1 安全文化の醸成について 
   (2) 補助事業の公募 
 泉水企画部長の答弁 
  1 安全文化の醸成について 
   (2) 補助事業の公募 
 神野市民部長の答弁 
  1 安全文化の醸成について 
   (2) 補助事業の公募 
 仙波憲一議員の質問(6) 
  1 安全文化の醸成について 
   (2) 補助事業の公募 
 神野市民部長の答弁 
  1 安全文化の醸成について 
   (2) 補助事業の公募 
 仙波憲一議員の質問(7) 
  1 安全文化の醸成について 
   (2) 補助事業の公募 
   (3) 愛媛県廃棄物処理センター 
 井原環境部長の答弁 
  1 安全文化の醸成について 
   (3) 愛媛県廃棄物処理センター 
 仙波憲一議員の質問(8) 
  1 安全文化の醸成について 
   (3) 愛媛県廃棄物処理センター 
 井原環境部長の答弁 
  1 安全文化の醸成について 
   (3) 愛媛県廃棄物処理センター 
 仙波憲一議員の質問(9) 
  1 安全文化の醸成について 
   (3) 愛媛県廃棄物処理センター 
 井原環境部長の答弁 
  1 安全文化の醸成について 
   (3) 愛媛県廃棄物処理センター 
 仙波憲一議員の質問(10) 
  1 安全文化の醸成について 
   (3) 愛媛県廃棄物処理センター 
 佐々木市長の答弁 
  1 安全文化の醸成について 
   (3) 愛媛県廃棄物処理センター 
 仙波憲一議員の質問(11) 
  1 安全文化の醸成について 
   (3) 愛媛県廃棄物処理センター 
   (4) 社会保障制度 
休憩(午前10時58分) 
再開(午前11時08分) 
 佐々木市長の答弁
  1 安全文化の醸成について 
   (4) 社会保障制度 
 神野福祉部長の答弁 
  1 安全文化の醸成について 
   (4) 社会保障制度 
 仙波憲一議員の質問(12) 
  1 安全文化の醸成について 
   (4) 社会保障制度 
 神野福祉部長の答弁 
  1 安全文化の醸成について 
   (4) 社会保障制度 
 仙波憲一議員の質問(13) 
  1 安全文化の醸成について 
   (4) 社会保障制度 
休憩(午前11時25分) 
再開(午前11時36分) 
 神野福祉部長の答弁 
  1 安全文化の醸成について 
   (4) 社会保障制度 
 仙波憲一議員の質問(14) 
  1 安全文化の醸成について 
   (4) 社会保障制度 
   (5) ホスピタリティー 
 佐々木市長の答弁 
  1 安全文化の醸成について 
   (5) ホスピタリティー 
 西原経済部長の答弁 
  1 安全文化の醸成について 
   (5) ホスピタリティー 
 仙波憲一議員の質問(15) 
  1 安全文化の醸成について 
   (5) ホスピタリティー
 西原経済部長の答弁 
  1 安全文化の醸成について 
   (5) ホスピタリティー 
 仙波憲一議員の質問(16) 
  1 安全文化の醸成について 
   (5) ホスピタリティー 
   (6) 道路行政 
 佐々木市長の答弁 
  1 安全文化の醸成について 
   (6) 道路行政 
 新田建設部長の答弁 
  1 安全文化の醸成について 
   (6) 道路行政 
 仙波憲一議員の質問(17) 
  1 安全文化の醸成について 
   (6) 道路行政 
 新田建設部長の答弁 
  1 安全文化の醸成について 
   (6) 道路行政 
 仙波憲一議員の質問(18) 
  1 安全文化の醸成について 
   (6) 道路行政 
休憩(午後 0時09分) 
再開(午後 1時09分) 
 西本勉議員の質問(1) 
  1 労働行政について 
   (1) 若年者雇用情勢 
   (2) 将来の格差解消に向け、まず市役所から 
   (3) シルバー人材センターの充実 
   (4) 勤労青少年ホームの老朽化 
   (5) 改正高年齢者雇用安定法の取り組み 
 阿部教育長の答弁 
  1 労働行政について 
   (2) 将来の格差解消に向け、まず市役所から 
 神野福祉部長の答弁 
  1 労働行政について 
   (2) 将来の格差解消に向け、まず市役所から 
 西原経済部長の答弁 
  1 労働行政について 
   (1) 若年者雇用情勢 
   (2) 将来の格差解消に向け、まず市役所から 
   (3) シルバー人材センターの充実 
   (4) 勤労青少年ホームの老朽化 
   (5) 改正高年齢者雇用安定法の取り組み 
 西本勉議員の質問(2) 
  2 市長の政治姿勢について 
   (1) 平成18年度当初予算の重点 
    ア 子育て一番のまちづくり 
    イ 障害を持っている人たちへの市独自の負担軽減策 
    ウ ミニドックの充実、受診拡大 
    エ 就学前乳幼児の医療の無料化 
   (2) トップダウンと行政組織 
   (3) 子供やお年寄りを大切にする行政姿勢 
   (4) 市民の声を聞き、それを生かす姿勢 
   (5) 職員・市民に温かみのある市政 
   (6) 将来の展望を明確に、そしてやる気を 
 佐々木市長の答弁 
  2 市長の政治姿勢について 
   (2) トップダウンと行政組織 
   (3) 子供やお年寄りを大切にする行政姿勢 
   (4) 市民の声を聞き、それを生かす姿勢 
   (6) 将来の展望を明確に、そしてやる気を 
 笹本総務部長の答弁 
  2 市長の政治姿勢について 
   (5) 職員・市民に温かみのある市政 
 神野福祉部長の答弁 
  2 市長の政治姿勢について 
   (1) 平成18年度当初予算の重点 
    ア 子育て一番のまちづくり 
    イ 障害を持っている人たちへの市独自の負担軽減策 
    ウ ミニドックの充実、受診拡大 
    エ 就学前乳幼児の医療の無料化 
 西本勉議員の質問(3) 
  3 公営施設の整備について 
   (1) 市営住宅の改修計画 
   (2) 慈光園・東新学園の建てかえ 
   (3) 若宮保育園・若水乳児園の建てかえ 
  4 駅前土地区画整理事業について 
   (1) 300億円投入と将来像・にぎわいの創出 
   (2) 駅南の開発計画と芸術文化施設の実現 
休憩(午後 2時05分) 
再開(午後 2時14分) 
 佐々木市長の答弁 
  4 駅前土地区画整理事業について 
   (1) 300億円投入と将来像・にぎわいの創出 
   (2) 駅南の開発計画と芸術文化施設の実現 
 笹本総務部長の答弁 
  3 公営施設の整備について 
   (1) 市営住宅の改修計画 
 神野福祉部長の答弁 
  3 公営施設の整備について 
   (2) 慈光園・東新学園の建てかえ 
   (3) 若宮保育園・若水乳児園の建てかえ 
 西本勉議員の質問(4) 
  5 補助金削減について 
   (1) 補助金カットの額 
   (2) お年寄り、子供、ボランティア、障害を持っている人たちの補助金復活 
 佐々木市長の答弁 
  5 補助金削減について 
   (1) 補助金カットの額 
   (2) お年寄り、子供、ボランティア、障害を持っている人たちの補助金復活 
 真木増次郎議員の質問(1) 
  1 市長の政治姿勢について 
  2 行政改革について 
  3 グループホーム火災について 
  4 市営住宅について 
  5 子育て支援について 
  6 まちづくり協働オフィスについて 
  7 PTA人件費補助金に関連して 
  8 高齢者虐待について 
  9 企業立地について 
 10 渡海船事業について 
 11 市内循環型バスについて 
休憩(午後 3時04分) 
再開(午後 3時13分) 
 佐々木市長の答弁 
  1 市長の政治姿勢について 
  2 行政改革について 
  6 まちづくり協働オフィスについて 
 11 市内循環型バスについて 
 阿部教育長の答弁 
  7 PTA人件費補助金に関連して 
 笹本総務部長の答弁 
  4 市営住宅について 
 神野福祉部長の答弁 
  3 グループホーム火災について 
  5 子育て支援について 
  8 高齢者虐待について 
 西原経済部長の答弁 
  9 企業立地について 
 新田建設部長の答弁 
 10 渡海船事業について 
 三浦消防長の答弁 
  3 グループホーム火災について 
 真木増次郎議員の質問(2) 
  2 行政改革について 
 笹本総務部長の答弁 
  2 行政改革について 
 真木増次郎議員の質問(3) 
 10 渡海船事業について 
 11 市内循環型バスについて 
散会(午後 4時10分) 


本文

平成18年3月14日 (火曜日)

  事日程 第2号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
   議案第23号 平成18年度新居浜市一般会計予算
   議案第24号 平成18年度新居浜市貯木場事業特別会計予算
   議案第25号 平成18年度新居浜市渡海船事業特別会計予算
   議案第26号 平成18年度新居浜市交通災害共済事業特別会計予算
   議案第27号 平成18年度新居浜市住宅新築資金等貸付事業特別会計予算
   議案第28号 平成18年度新居浜市平尾墓園事業特別会計予算
   議案第29号 平成18年度新居浜市公共下水道事業特別会計予算
   議案第30号 平成18年度新居浜市国民健康保険事業特別会計予算
   議案第31号 平成18年度新居浜市老人保健事業特別会計予算
   議案第32号 平成18年度新居浜市介護保険事業特別会計予算
   議案第33号 平成18年度新居浜市水道事業会計予算
   議案第34号 平成18年度新居浜市工業用水道事業会計予算
   議案第35号 平成17年度新居浜市一般会計補正予算(第8号)
   議案第36号 平成17年度新居浜市住宅新築資金等貸付事業特別会計補正予算
        (第1号)
   議案第37号 平成17年度新居浜市公共下水道事業特別会計補正予算(第3
        号)
   議案第38号 平成17年度新居浜市国民健康保険事業特別会計補正予算(第2
        号)
   議案第39号 平成17年度新居浜市介護保険事業特別会計補正予算(第3号)
――――――――――――――――――――――
  日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
  席議員(29名)
 1番   明 智 和 彦 2番   藤 田 豊 治
 3番   太 田 嘉 一 4番   高 橋 一 郎
 5番   岩 本 和 強 6番   西 本   勉
 7番   藤 原 雅 彦 8番   真 鍋   光
 9番   大 石   豪 10番   大 條 雅 久
 11番   山 岡 美 美 12番   藤 田 幸 正
 13番   伊 藤 優 子 14番   藤 田 統 惟
 15番   二ノ宮   定 16番   仙 波 憲 一
 17番   白 籏 愛 一 18番   伊 藤 初 美
 19番   石 川 尚 志 20番   佐々木 文 義
 21番   真 木 増次郎 22番   岡 崎   溥
 23番   加 藤 喜三男 24番   山 本 健十郎
 25番   堀 田 正 忠 27番   橋 本 朝 幸
 28番   小 野 利 通 29番   田 坂 重 只
 30番   村 上 悦 夫 31番     欠 員
――――――――――――――――――――――
  席議員(1名)
 26番   井 上 清 美
――――――――――――――――――――――
  明のため出席した者
 市長          佐々木   龍
 助役          鈴 木 暉三弘
 収入役         田 村 浩 志
 企画部長        泉 水 克 規
 総務部長        笹 本 敏 明
 福祉部長        神 野 哲 男
 市民部長        神 野 師 算
 環境部長        井 原 敏 克
 経済部長        西 原   寛
 建設部長        新 田 一 雄
 消防長         三 浦 弘 二
 水道局長        竹 林 義 孝
 教育長         阿 部 義 澄
 教育委員会事務局長   佐々木 清 隆
 監査委員        渡 邉 易 雅
――――――――――――――――――――――
  会事務局職員出席者
 事務局長        原   敏 樹
 議事課長        檜 垣 和 子
 議事課副課長      伊 藤   聡
 議事課副課長      多田羅   弘
 議事課議事係長     井 上   毅
 議事課調査係長     飯 尾 誠 二
 議事課主任       岩 崎 美由紀
 議事課主事       秦   正 道
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前10時00分開議
○議長(加藤喜三男) これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第2号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  程第1 会議録署名議員の指名
○議長(加藤喜三男) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において岩本和強議員及び西本勉議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  程第2 一般質問
○議長(加藤喜三男) 次に、日程第2、議案第23号ないし議案第39号を議題といたします。
 これより会派代表質問並びに質疑を行います。
 この際、申し上げます。質問並びに質疑における各議員の発言は、それぞれ通告の時間以内となっておりますので、御了承願います。
 順次発言を許します。まず、仙波憲一議員。
16番(仙波憲一)(登壇) おはようございます。
 3月も半ばが来て、けさはまた雪というようなことで、異常気象もまだまだ続くのかなという感じはいたしております。
 自民クラブ代表の仙波でございますが、ただいまより通告の順に従いまして、質問を行いたいと思います。
 まず1番目につきましては、安全・安心の理念は、行政が行政たるための普遍的な根幹であり、すべての行政分野において通じるものであります。災害に対する安全・安心しかり、食の安全・安心しかり、福祉にかかわる安全・安心しかり、環境、教育、その他全般においてもそうであります。
 そこで、改めて安全・安心に着目してみると、安全はあくまで、より具体的な客観的な事実であるのに対して、安心はあくまで内面の、つまり市民がそう感じるかどうかの心の問題であります。つまり、市がいかに安全だと考えても、市民が納得し、信頼されるものでなければ安心に結びつきません。安全・安心まちづくりは、すなわち市民と行政との安全に対する相互の信頼関係をどう担保していくかということにほかなりません。厳しい財政運営を迫られる中で、歳入準拠という考え方に立って、行政がどのように安全を確保していくのかということについて、市長のお考えをお伺いしたいと思います。
 そこで、災害時の安全についてであります。
 市民の生命と財産を守ることは、当然のことですが、いかに被害を最小限にするかは、一刻の猶予を争う災害現場での対応に左右されるところであります。そこは、正確かつ迅速な情報伝達と即時、即答の決断という臨機応変な現場調整が不可欠であります。しかるに、平成16年度の災害では、国や県、地元、民間業者が混在している現場において、そのことが十分機能していなかったことによる問題が顕在化しておりましたが、今後、災害が起こったときに、どのように改善されるのか、お伺いします。
 また、既に始まっている職員の災害に対する意識の風化を危惧しています。市民にとって災害は、たまたまの悲運な出来事かもしれませんが、行政にとっては常にあることという意識が想定内の最大限の対応を備えていかなければ、同じ失敗の轍を踏むことになると思われますが、災害対策について、安全確保について、市長の御所見をお伺いいたします。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。佐々木市長。
市長(佐々木龍)(登壇) おはようございます。
 自民クラブ代表の仙波議員さんの御質問にお答えいたします。
 安全と安心の政治についてでございます。
 安全・安心の理念は、今仙波議員さんがおっしゃられたように、行政が行政たるための普遍的な根幹であり、すべての行政分野に通じるものであります。施政方針でも申し上げましたように、痛ましい事件や事故が相次ぐ昨今の社会情勢の中で、人々の生命や財産を守り、安全・安心な社会づくりを行うことは、私が掲げました4つの政治行政の使命のうちでも、最も大切なものと常々肝に銘じております。
 この使命のもと、市政運営では、特に災害からの復旧、子供の安全、学校施設の安全、生活道路の安全等に配慮した安全・安心のための諸施策を講じてまいりました。ただ仙波議員さん御心配のとおり、市がいかに体制としての安全を提供いたしましても、市民の皆様が将来に不安を抱えたままでは、市民に信頼されるに足る市役所とは言えないと考えております。今後とも一層現場主義を徹底し、市民の声、特に弱者と言われる人たちの声を真摯に受けとめ、現場から見えてくるさまざまな行政課題について、より確かな予測、予想に根差した最善の手だてを早目早目に講じることにより、市民の皆様が将来に向けて安心して暮らしていけるまちづくりに努めてまいります。
○議長(加藤喜三男) 鈴木助役。
助役(鈴木暉三弘)(登壇) 災害時の安全についてお答えをいたします。
 災害発生現場での迅速かつ臨機応変の活動が重要であることは御指摘のとおりでございます。災害現場の情報を、いち早く災害対策本部、または水防本部に集めることが最も重要であると認識をしております。このため、平成16年の豪雨災害の教訓から、本部機能の充実と組織の見直しを行うとともに、本部と災害現場との情報伝達に画像情報を加える等、災害対応体制の強化を図ってまいりました。さらに、災害発生現場では、即時の決断が不可欠な場合もございますことから、災害の状況に応じ、現地本部に本部長が定める責任者を置き、現地責任者の指示のもと、臨機応変に活動できるよう、改善してまいります。
 次に、災害面での安全確保についてでございます。
 平成16年災害では、さまざまな課題が明らかになりました。まず、住民の迅速で的確な避難行動を確保するため、避難勧告の判断基準と迅速な情報伝達方法、さらには、災害時要援護者の避難支援等の課題でありました。これらを受けて、平成17年度から、避難勧告等の判断基準づくりや土砂災害危険箇所における避難勧告時の緊急連絡体制網の整備等を実施してまいりました。今後におきましては、ハード面の整備はもとより、災害時要援護者の避難支援プランの策定を初め、関係機関等との災害時応援協定の拡充など、速やかな災害対応が図れるよう努めてまいります。古来、人は災害からの教訓を忘れたばかりに被害を防げなかったと大災害が起きるたびに言われてまいりました。災害の教訓を生かし、いつ起きてもおかしくない災害への最大限の備えを実践できるよう、災害予防、災害応急などの職員研修を進めるとともに、防災ハンドブックを改訂し、これを活用して、職員全員の防災意識の向上とそれぞれの役割の明確化を図ってまいります。さらに、市民に対する防災知識の普及や自主防災活動の充実、総合防災訓練等の実施により、市民生活の安全確保対策に努めてまいります。
○議長(加藤喜三男) 仙波憲一議員。
16番(仙波憲一)(登壇) まず、安全・安心の政治という中で、市長は特に生活道路というようなこともおっしゃっておられたわけですけれども、今年度の予算の中に、それはどういう形であらわれているのかというふうに思います。私が見たところによると、過去とさしたるここの予算がふえたようには感じないわけでございますが、そのあたりはどういうふうにお考えなのかということをまずお伺いしたいと思います。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。佐々木市長。
市長(佐々木龍)(登壇) 安全・安心のまちづくりということで言いますと、新居浜市の6つのまちづくりの目標の中では、それは各分野にある意味またがっておるところでございます。人と自然が調和した安心で快適なまちづくり、また、健康で、生きがいとふれあいあふれるまちづくり、そういう中にも、社会保障の中に含まれている分もございます。特に、平成18年度は、道路関係で言いますと、当初予算から道路整備単独予算を計上して、昨年、幹部職員で行いました道路点検の結果を踏まえた対応を行っていく、また、学校教育施設の改修についても、平成17年度よりその改修費用をふやしているというようなことがございます。さらに、細かく言いますと、市営住宅の消防法改正による煙感知器の設置なども、期間内にやらなければいけない事業でございますが、まず初年度からできるだけのことをしようとか、さらに、AEDの普及啓発、これは新規事業でございますが、そういうものが安心な生活につながるような新しい事業として取り組んでいるというのが特徴でございます。
○議長(加藤喜三男) 仙波憲一議員。
16番(仙波憲一)(登壇) 細かいことについては後ほどお伺いをするといたしまして、私が申し上げたのは、平成18年度に至って、市長さんはああいうふうにおっしゃるんですが、特に生活道路について予算がふえたという形跡は余り見られないということで、せっかく答弁の中に生活道路というふうにお答えをいただいたので、私はちょっと聞いたわけでございますけれども、もしその辺、私のが違っているなら、また担当課から補足をいただいたらというふうに思います。
 次に、災害対応についてでございますが、平成16年、平成17年といろんなことがあって、現場での問題についても確保するという。確かに、要援護者については、対応については、非常に進んだんではないかというふうに思うわけですけれども、我々から見て、防災ハンドブックがどうなったのか、それで職員の対応がどうなったのかということは、よくわかりません。結果的に、地域においては、防災訓練等において、確かに災害が起きたときの訓練というようなことで、それについては比較的納得をしている部分があるかと思うんですけれども、現実的に、現場でパニクっておるときに、じゃあそれがどういう形で役立つのかという部分については、もう少し明確にお話をいただいた方がいいと思います。例えば、現場で職員の方が指導をするとか、しないとかということも含めて、そういう部分がわかりやすい方が、災害のときにはいいんじゃないかというふうに思いますので、その辺、どういうふうに変わって、現実的には現場の責任者がこういうふうなことをするんだというようなことをお答えいただければありがたいというふうに思います。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。鈴木助役。
助役(鈴木暉三弘)(登壇) 仙波議員さんの御質問にお答えをいたします。
 災害時に本部職員、災害時の発令された職員がどう現場で対応していくかということでありますが、先ほど御答弁で申し上げました、臨機応変に対応できるように、職員の防災に対するハンドブックというのを改訂いたしまして、これに基づいて、これを見れば大体対応できるようなマニュアルにしていきたいと考えております。内容につきましては、災害時の役割、それから活動時の注意事項、それから対策本部、地区連絡所あるいはその地震発生時の職員の対応はどうであるかとか、それから風水害時の配備基準ですとか、地震時の配備基準、それから情報の伝達方法、情報の収集方法、こういったことを項目別にまとめまして、体系的に実施できるように、このハンドブックを有効に活用できるように、浸透させていきたいと、このように思っております。
○議長(加藤喜三男) 泉水企画部長。
画部長(泉水克規)(登壇) 道路予算についてお答えをいたします。
 本年度の予算の特徴といたしましては、1つは、歳出面では、普通建設事業費が大幅な削減という形になっております。これは、主には、土地区画整理事業あるいは港湾建設事業といった公共事業のマイナスが大きいということになっておりますが、一方で、道路整備事業等の市単独事業につきましては、年度当初からの効率的な執行を行っていくため、財政的には非常に厳しい中ではありますが、当初から5億円を計上いたしております。その中で、道路整備事業につきましては、2億5,500万円の計上となっております。また、道路改良事業については1億円の計上という形になっております。この道路整備事業のうち、1億円分につきましては、昨今の台風災害を受けて非常に道路が傷んでいるということ、それから幾つか市内で道路管理上の事故があったということを踏まえまして、特に1億円上乗せした形で、道路整備事業として事業費を計上しているものでございます。
 なお、安全・安心の関係では、ほかに例えば河川改良事業につきまして、同じ市の単独事業の中では、新たに事業費を計上したところでございます。
○議長(加藤喜三男) 仙波憲一議員。
16番(仙波憲一)(登壇) 生活道路については、後から道路行政についてお伺いをいたしますので、そこで改めて私なりの御意見を申し上げたいというふうに思いますが、次に、補助事業の公募についてでありますが、平成16年度のたび重なる台風災害の復旧作業の必要もあって、厳しい財政運営に迫られる中、平成17年度市補助金対象事業については、各部局に責任執行体制を持たせ、調整された結果を考慮し、予算化されたものと伺っております。各部局に権限を与えるという手法は、ディビジョンカンパニー制度と同じ手法で、決断や動きという点でスピードアップが図られるという利点がありますが、横の連絡・連携、つまり役所内においては、各部局間の調整が難しくなるという欠点もございます。よかれあしかれ、新居浜市の場合、その点が本年度の補助事業の選定にあらわれているようにも思います。平成17年度における補助事業採択の結果が、個別対応による不統一と市民と行政との信頼関係悪化による市民活動の停滞という問題になりかねないとの懸念を引き起こしました。そのため、公金支出における透明性と公平性を確保し、限られた財源の有効活用を図るとともに、市民と行政との協働による公益活動を促進するという趣旨のもと、今回、補助事業の公募という形式となり、有識者と公募市民による第三者機関の審査に基づき、来年度の補助事業の採択がなされたことは御案内のとおりであります。今回の公募制度導入の結果を見ると、予算的には特別な効果が見られないように思います。つまり、金額だけを見ると、思ったほど減っていないということであります。補助事業の優先順位を決定した評価ばかりが目立っております。採点手法やプレゼンテーションのあり方など、今後解決が必要な新たな問題も生じたのではないかと思われます。
 そこで、市長は、常日ごろより安全・安心のまちづくりを提唱されております。今回の補助事業の公募において、市民の安全・安心にかかわる事業の公募の状況と、その中で補助採択された事業はどのようなものがあったのか、また、採択された結果は、安全・安心のまちづくりの政策から見たときに、同じ結果となったと判断されているのかどうか、お伺いいたします。
 また、今回の補助事業の公募制度を導入した結果について、市長は、行政運営上、どのような評価をされているのか、費用対効果の面を含めて御所見をお伺いいたします。
 そして、補助事業の公募制度とは一線を画しますが、市長の公約である世界に誇れる歴史と太鼓台を活かした観光立市を進める上での政策の一つなのか、平成17年度に太鼓倉の整備に補助金が支出されております。過去において、太鼓倉の整備には、補助金は支出されておりませんでしたが、このことは、今後太鼓倉の整備には補助金が支出されるという意味でとらえてよいのかという点についてもお伺いをいたします。
 また、財源確保を市税収入の4%と決められましたが、この4%枠が適正なものなのかどうか、また、4%に相当する補助金の支出が適正であるのかについて、議会としては一括審議することも必要であると考えますが、このことについて市長の御所見をお伺いをいたします。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。佐々木市長。
市長(佐々木龍)(登壇) 補助事業の公募についてお答えします。
 まず、市民の安全・安心にかかわる事業の公募状況と補助採択された事業についてでございます。
 今回応募がありました288事業のうち、市民の安全・安心に直接かかわるものは6事業で、このうち自治会防犯活動事業、コミュニティ施設等整備事業、防犯協会運営事業、NPO法人守ってあげ隊による安全安心まちづくり支援事業の4事業が採択されました。これらの4事業のうち、安全安心まちづくり支援事業は、新規事業として採択されたものでありますが、それ以外は、平成17年度まで継続して補助金を支出してきたものでございます。このことから、今回の採択結果につきましては、これまで安全・安心のまちづくりを推し進めてまいりました市の施策方針と合致するものであると認識いたしております。
 次に、行政運営上の評価についてでございます。
 今回の公募制度の導入は、補助金支出の基本原則である公益性と公平性を確保するために、第三者機関である補助事業公募審査会において客観的な評価を行うことにより、限られた財源をより効果的、重点的に配分し、効率的な行財政運営の実施を目的としたものであり、こうした観点から、大いに評価しております。
 また、費用対効果の点につきましては、公募制度の導入により、関係団体はもちろん、市民の皆様と行政との協働による公益活動を促進するための大きな一歩につながったものと認識いたしております。
 また、個々の補助事業につきましては、今回は事前評価による審査であり、実績による事後評価は、次年度以降の審査項目となりますが、補助事業公募審査会における事前評価結果から判断いたしますと、採択された事業は、いずれも費用対効果の期待値が高いものであると認識いたしております。
 次に、太鼓倉の整備に係る補助金についてでございます。
 新居浜市コミュニティ施設等整備事業補助金交付要綱では、太鼓倉の整備を補助対象外としております。
 お尋ねの平成17年度の太鼓倉の整備につきましては、この要綱に基づくものではなく、実施団体みずからが財団法人自治総合センター・コミュニティ助成事業、通称宝くじ助成金の補助メニューのうち、収納庫として申請し、同財団法人の採択を得て実施したものでございます。今後におきましては、補助事業の公募等に関する要綱に定める手続に基づき、実施団体の主体的な立場から補助申請をしていただき、判断することとなります。
 補助金の支出のあり方につきましては、安全・安心のまちづくりと同様に、市民と行政、議会と行政、議会と市民、第三者のつながりを強化すること、言いかえますと、相互の信頼関係を構築することに引き続き全力を傾注してまいります。
○議長(加藤喜三男) 泉水企画部長。
画部長(泉水克規)(登壇) お答えをいたします。
 まず、4%枠についての考え方につきましては、これまで議会でも御質問がありまして、御説明をしてまいりましたように、現行の10カ年実施計画におきまして、大幅な財源不足が生じているということ及び10カ年実施計画の各部内示額を踏まえた中で、市民の公益活動を支援していくために必要な額として、市税収入の4%を上限とする補助金枠を決定したものでございます。
 また、補助金支出が適正であるかどうかの一括審議につきましては、すべての補助金を含みます当初予算案を今回提案させていただいております。このため、この当初予算案につきまして、十分な御審議を賜ればというふうに考えております。
○議長(加藤喜三男) 仙波憲一議員。
16番(仙波憲一)(登壇) まず、補助事業の公募でございますけれども、先ほど市長さんからるる御説明があったわけですが、まずその中で、非常に私も興味がありますんで、太鼓倉についてお伺いをしたいと思いますが、所定の要件が要は整えば、今後は受け付けるということなのか、それとも自治宝くじの助成事業は、そこが単独でするもんだから、新居浜市がそれについて関与しないのか、そのあたりがもう少し明確に御説明をいただくとありがたいと思います。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。泉水企画部長。
画部長(泉水克規)(登壇) 平成19年度以降の補助金につきましては、平成18年度中に、今年度と同様に、補助金公募制度に基づきまして審査を行っていく予定といたしております。その際、例えば、財団法人等からの特定財源がございまして、なおかつその交付を受ける場合には、市の会計を通らないと交付を受けられないというような助成金というものがございます。このような場合におきましても、補助事業公募制度に基づきまして申請をいただき、その内容の適否を審査会において判断していくという手続にのせていきたいというふうに考えております。
○議長(加藤喜三男) 神野市民部長。
民部長(神野師算)(登壇) 太鼓倉の件につきまして、所定の要件が整えば、今後受け付けるのかという点と、市は関与しないのかという2点についてお答えを申し上げます。
 この太鼓倉の件につきましては、先ほどの答弁でもございましたように、財団法人自治総合センターの助成を受けて行っております。平成17年度の補助につきましては、その補助メニューのうちの一般コミュニティ助成事業の中で、簡易倉庫・収納庫というのがございまして、その適用を受けたわけでございますが、財団法人自治総合センターの方の要綱が改正をされるという通知をいただいておりまして、平成18年度からは、簡易倉庫・収納庫については、既製品(スチール製の組み立てのものや移動が可能なコンテナボックスなど)で、金額が70万円程度のものまでとするというふうに改正をされたという通知をいただいております。
 それから、市は関与しないのかということですが、この補助事業については、助成金は市町村に交付されるということでございますので、市町村の予算に計上をして処理をするということになっております。
○議長(加藤喜三男) 仙波憲一議員。
16番(仙波憲一)(登壇) ありがとうございます。
 結果的には、今後は移動可能な倉庫なら、出せば受け付けるということになるのかなというふうに思うわけですけれども、単純に私が思うには、平成17年度だけそういう自治宝くじのところにメニューがあってたまたまできたのか、平成16年度にも、平成15年度にも太鼓倉新設をされたところもございます。そういうところからも何とかならんのかというお話もございました。そういう意味からすると、非常に釈然としないという感がいたします。特にこういうことについて、皆さんにお知らせをしないとか、役員に知らせないというのは、いかがなものかというふうに思いますが、それが本当に公益性があるのかないのか、公平性なのかということになると、いかがなものかというふうに思います。本当に公益というのはどういうことなのか、公平って何に対して公平なのかということを今さらのように疑問に思うわけですけれども、改めてお伺いしますが、何に対して公平なのでしょうか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。神野市民部長。
民部長(神野師算)(登壇) 何に対して公平なのかということでございますが、今まで新居浜市の単独のコミュニティ施設等整備事業補助金に対しての申請がございます。それにつきましては、新居浜市は自治会館と一体の倉庫について補助金を出すというメニューがございまして、自治会館とは離れた単独の倉庫、しかも太鼓台、宗教的行事に類するものについては補助しないということを要綱で明確に定めておりますので、そういうことで公平を保っておるところでございます。宝くじの助成事業につきましては、その都度相談に応じてしておりましたけれども、宝くじの助成メニューで倉庫をというような事例はなかったものというふうに理解をしております。
○議長(加藤喜三男) 仙波憲一議員。
16番(仙波憲一)(登壇) 太鼓倉の話につきましては、そういうことだろうと思います。確かに、制度については公平なんだろうと。じゃあ市民にとってはどうなのかなという感はいまだに否めませんが、時間の関係もございますんで、次に進みたいというふうに思います。
 愛媛県廃棄物処理センターについて、環境の政策判断でありますが、新居浜市の環境を考えるとき、政策の安全性と金銭面の安全性が懸念されます。さきの新聞報道によりますと、愛媛県廃棄物処理センターの問題があります。県出資法人の赤字では、愛媛県廃棄物処理センターがトップとなっております。この施設は、稼働率が80%でも赤字となっております。今治市のように、ここに搬入すると費用が高くなるので、民間に搬入しているところもございます。また、今回、搬入地域が東予地域から拡大されるようでありますが、そのような点を踏まえまして、数点お伺いをいたします。
 1点目は、新居浜市の愛媛県廃棄物処理センターに、搬入地域拡大ということで、安全性についてはどうなるのですか。また、環境アセスはどのようになっているのでしょうか。また、新居浜市の環境基本計画における位置づけとあわせてお伺いをいたします。
 2点目は、稼働率が80%でも赤字が出ておりますが、稼働率100%では赤字が出ないのかどうか。また、当初の事業計画が確実に行われているのかどうか。そして事業計画は正しかったのか、お伺いをいたします。
 3点目は、今治市のように、新居浜市が民間に搬入した場合を想定すると、金額的にどの程度の差が生じるのか、お伺いをいたします。また、このような問題は、情報公開をしているのかという点も含めて、市長の政治判断をしなければならないと思います。愛媛県廃棄物処理センターのこれらの問題について、市民へはどのような方法で情報公開していくのか、どのような過程を経て政治判断を下すのかについてお伺いをいたします。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。井原環境部長。
境部長(井原敏克)(登壇) 愛媛県廃棄物処理センターについてお答えいたします。
 廃棄物の適正な処理の確保及び排出の抑制を図り、生活環境の保全と公衆衛生の向上に寄与するため、平成9年6月に事業認可を得て、建設事業に着手し、平成12年1月に供用を開始いたしております。施設建設当時は、東予地域のみを対象地域として焼却処理計画をいたしておりましたが、施設経営の安定を図るため、地元自治会の御理解をいただき、県内の中・南予地域の地方公共団体に限定いたしまして、搬入地域を拡大することといたしております。
 なお、地域拡大での安全性と環境アセスについてでございますが、搬入されるごみは、当初の処理計画にある廃棄物の焼却処理の焼却灰ほか6品目に変更がないこと、また、焼却量につきましても、処理能力内でありますことから、安全性につきましても、環境アセス面からも問題がないものと考えております。
 また、環境基本計画における位置づけでございます。新居浜市環境基本条例の基本理念の一つであります環境への負荷の少ない循環型社会に向けての取り組みとして、焼却溶融施設を活用していきたいと考えております。
 次に、稼働率と赤字の関係につきましては、本格稼働後の平成13年度は、計画処理量3万トンに対し、処理量2万3,418トン、稼働率78%から、平成16年度は、処理量2万7,492トン、稼働率が92%と伸びております。こういう中で、単年度決算では、平成14年度から黒字となっております。しかしながら、施設建設時の長期借入金により、累積赤字の状態でございます。愛媛県では、厳しいセンターの抜本的な経営改善を図るため、平成17年度から事業終了時の平成31年度まで、総額12億8,500万円を支援するなど、さまざまな経営安定化方策を実施いたしまして、平成31年度には赤字を解消できるものと伺っております。
 このようなことから、愛媛県廃棄物処理センターとしては、当初の事業計画に沿うよう努力しているものと考えております。
 次に、民間に搬入した場合との比較でございます。本市が搬入いたしております焼却灰4,000トンを例にとりますと、愛媛県廃棄物処理センターがトン当たり4万6,600円、民間が1万5,000円でありますことから、その差は税込みで1億3,270万円でございます。民間への埋立処理の方が経済的ではありますが、愛媛県廃棄物処理センターで溶融処理された後のスラグについては、アスファルト骨材として、平成17年6月からは全量有効利用されておりますことなど、行政としては施設経営の安定化と地球環境への負荷の軽減を図ることが何よりも重要であると考えております。しかしながら、平成16年度の災害により、財政的に逼迫いたしておりますことなどから、さらに経営改善や搬入量等について協議をいたしているところでございます。
 次に、情報公開と政治的判断についてでございます。
 愛媛県廃棄物処理センターの収支の状況も含めた情報につきましては、愛媛県のホームページ上で出資法人の概要として公開されているところでございます。市といたしましても、愛媛県廃棄物処理センターへの廃棄物処理委託費、搬入量等について、市のホームページで公開していきたいと考えております。愛媛県廃棄物処理センターの運営や経営改善等につきましては、理事会の中での審議を尊重しながら、環境保全協定書や搬入に関する覚書もございますので、総合的に判断をいたしてまいりたいと考えております。
○議長(加藤喜三男) 仙波憲一議員。
16番(仙波憲一)(登壇) ありがとうございます。
 私が申し上げたいのは、特に市長さんがこの施設の理事でもございます。そういうことも含めてお伺いをいたしておるわけですけれども、金額だけのお話を聞くと、先ほども部長答弁がございましたけれども、1億3,270万円余分にお金を払う値打ちがあるのかどうか、まずその点をお伺いをしたいと思います。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。井原環境部長。
境部長(井原敏克)(登壇) 御質問にお答えをいたします。
 1億3,270万円というものを踏まえた中で搬入することにつきましては、一部先ほど答弁をいたしました。いずれにしても、新居浜市の環境、それから施設の経営安定化、理事としても市長がおりますが、そういう地球環境への負荷を軽減するということでも、埋め立てよりも焼却することが理想であろうというふうに思っております。
○議長(加藤喜三男) 仙波憲一議員。
16番(仙波憲一)(登壇) ありがとうございます。
 そうですか。地球環境のためには、お金を払う、なるほど。私は、なぜ環境アセスも含めてお話をしたかということもあるわけですけれども、確かに金銭的な判断ということになると、地球環境の負荷の軽減ということになるわけですかね。それについては、いまいち納得がいかないわけですが、それと、県が平成31年度までに予算を入れたということなんですが、この施設のじゃあ耐用年数は一体いつまでなんでしょうか。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。井原環境部長。
境部長(井原敏克)(登壇) 耐用年数についてお答えをいたします。
 当初、先ほど申し上げましたように、平成12年1月稼働ということで、計画上は平成31年ということでございます。現在、多少の維持管理をしながらやっておりますが、抜本的には平成31年が現在として施設が利用できる範囲というふうに思っております。
○議長(加藤喜三男) 仙波憲一議員。
16番(仙波憲一)(登壇) 今が平成18年でございます。終わるのが平成31年。その中で新居浜市がこれに対してお払いする金額を計算していただいて、それが本当に施設が終わったときに地球環境の改善になるから新居浜市民がお金を出していいのかどうかというのは、いまいち釈然としないものがあるわけですけれども、確かに、稼働率が100%じゃないということについては、環境にとってはいいんだろうというふうに思いますが、実際にそういう環境に対していいか悪いかという判断と金銭的な判断というのは、いろんな選択肢があるんだろうと思います。その中で、市民が本当に納得できる数値というのはどういうものなのかというのを、いま一度考えていただきたいというふうに思います。この件につきまして、いろんな部分でまず情報公開をされてないということについては、私も大変残念に思ってます。このたび愛媛新聞にこういう記事が出て初めて私もこんなに金額に差があるのかと、もう少し金額の差は少ないんではないかというふうに期待をしておったわけですけれども、現実を見ると非常に厳しい。新居浜市の財政が非常に厳しい中で、補助事業もこういう状態、あらゆる事業についてこういう厳しい財政運営を迫られる中で、本当にこれしか選択肢がないのか、その辺を改めて市長さんにお伺いをしたいと思います。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。佐々木市長。
長(佐々木龍)(登壇) お答えします。
 愛媛県廃棄物処理センターは、平成12年1月の供用開始でございますが、その供用開始前から、愛媛県の計画があり、行政、議会においても相当な議論がございましたので、ある意味予測されている状況でございます。そしてそのときの目標は、生活環境の保全と公衆衛生の向上に寄与する、適正な廃棄物処理をしようと、市の一般廃棄物の処理施設では、適正処理できない処理困難物を処理するという大きな目的があり、それに新居浜市も行政、議会を含めて賛成をして、このセンター建設に至ったわけでございます。ですから、その建設当初からの考え方というのは変わっておりません。処理費用も、単価の見直し等はございましたが、おおむね当初の計画どおりきているということでございます。ただ建設当初の事業費の問題等がございましたので、経営改善が、非常に経営が厳しいということから、私どもも理事という立場では、愛媛県の予算的な措置というものを求めておりましたら、平成17年度から12億8,500万円を県の予算としてセンターに投入するということがあり、一つの経営安定化策は実施をできたというふうに思っております。今回の拡大につきましても、量の問題からの見方ということもございましたが、量的には先ほど説明したような状況でございます。ただ中・南予の地方公共団体が適正に処理するための支援を、この廃棄物処理センターとしても同じ愛媛県内の者として協力していこうと、お互いに我々にとっての協力であり、また、中・南予の地方公共団体にとってもプラスがあるようにということの拡大だというふうに考えております。そういう意味で、センターについては、当時は26市町村でございましたが、共同で愛媛県とともに責任も負いながら運営をしていくものでございますので、経営の安定化とそして適正な処理をこれからも求めてまいりますし、新居浜市行政としては、減量化等の努力により、その廃棄物処理センターへ搬入しなければならない量を減らしていくというのも一つの我々の取り組みであり、そのために量が減ったということは当然起こってくるだろうということで考えております。適正な処理、そして生活環境の保全、公衆衛生の向上という目的のためのセンターの経営だというふうに思って、今も参画いたしております。
○議長(加藤喜三男) 仙波憲一議員。
16番(仙波憲一)(登壇) ありがとうございました。
 ただそういう中で、市長が先ほどおっしゃったように、当初は26市町村。当然、高いから搬入をやめたという今治市も出資をしておるわけでございます。そういう中で、本当にそのことが適正かどうか、賛否両論いろいろあると思いますけれども、やはりこういうことは、少なくとも市民にも知っていただく中で判断をしていただくということも必要ではないかというふうに思いますが。
 次に、社会保障制度についてであります。
 社会保障制度は、予算上一番大きな問題であります。例えば、老人保健事業特別会計、国民健康保険事業特別会計、介護保険事業特別会計、これらで約368億3,000万円であります。新居浜市の当初予算の単独の施策費を足すと同じ規模であります。新居浜市が本当に地方分権法にのっとり、自立した町を目指すとするならば、ここにきちんとした取り組みがなされなければならないと思います。市長の政治姿勢として、どのようなビジョンを描かれているのか、お伺いをいたします。
 また、ことし創設される地域包括支援センターは、国から示されていますが、新居浜市としてどう考えているのか、それが市民やサービスを受けるに当たりどうなってくるのか。
 次に、社会福祉協議会に委託していた基幹型在宅支援センターの総括はどうなったのか、平成14年9月議会の答弁の結果を踏まえてお答えをいただきたいと思います。
 次に、国で言われる団塊の世代の定年時期を迎え、国保加入者の増大は、十分予想されていたと存じますが、新居浜市の影響と具体的施策はどうなっているのでしょうか、お伺いをいたします。
○議長(加藤喜三男) この際、暫時休憩いたします。
  午前10時58分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前11時08分再開
○議長(加藤喜三男) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 答弁を求めます。佐々木市長。
市長(佐々木龍)(登壇) 社会保障制度についてお答えいたします。
 自助努力では賄い切れない生活上のリスクを、社会がお互いに分担する仕組みが社会保障制度であると考えております。近年、経済の長期低迷による国、地方の財政状況の悪化、一方で少子高齢化が進み、支える人が少なく、支えられる人が多くなる中で、社会保障制度の再構築が国民的課題となっております。
 このような中で、長期的観点から、国民負担率に配慮した公助、つまりは行政がなすべき守備範囲を明確にし、行政サービスも含め、社会保障制度の重点化、簡素化、公平公正化という視点で、経済との整合を図り、改革するために、国においては、制度の総合的な見直しが行われております。
 その中でも、健康保険制度におきましては、老人医療制度対象者の見直しや保険者の広域化あるいは介護保険制度における対象者の拡大など、抜本的な見直しが行われますことから、今後も動向を注視してまいりたいと考えております。
 本市におきましては、新居浜市健康増進計画元気プラン新居浜21を基本方針とし、健康への自意識の向上とともに、生活習慣病等を重点に、予防事業に力点を置いた健康づくりを進めております。このことは、時間はかかりますが、地道な行政努力が本市における社会保障費の削減につながるものと認識いたしております。
 次に、団塊の世代に係る国民健康保険についてでございます。
 我が国の医療費につきましては、高齢化の進展、医療技術の高度化、疾病構造の変化等により、医療費は経済成長を上回って伸びている状況であります。このまま推移すれば、将来的に国民皆保険制度を揺るがしかねないことも危惧されております。そのため国民健康保険制度を含めた医療制度全般の見直しを行うため、昨年12月1日に、医療制度改革大綱が国において取りまとめられ、現在開会中の国会で、医療制度関連法案が審議されているところであります。
 このような中、昭和22年から昭和24年の第一次ベビーブームに生まれたいわゆる団塊の世代の方々は、今年57歳から59歳に当たり、数年後には社会の第一線を退かれることになります。ただし、後期高齢者になるまでの医療費につきましては、退職者医療制度の適用を受ける方も多数いらっしゃり、退職後に国保に加入されても、直ちに国保の負担増につながるものではございません。しかしながら、社会全体での医療費負担の観点から考えますと、一人でも多くの団塊の世代が、健康で元気に活動できる状態で後期高齢者になることができれば、将来とも国民皆保険制度が維持されていくものと考えております。
 このようなことから、市といたしましても、今後さらに被保険者の適正受診の啓発の取り組みのほか、新居浜市健康増進計画元気プラン新居浜21に基づきまして、食生活の改善や適度な運動とともに、生活習慣病対策を含めた総合的な健康増進事業の促進のほか、疾病予防策としての集団検診など、保健事業の展開を図ってまいります。
○議長(加藤喜三男) 神野福祉部長。
祉部長(神野哲男)(登壇) 地域包括支援センターについてお答えいたします。
 地域包括支援センターは、平成17年の介護保険法の改正により創設されますが、このたびの法改正は、全体として、地域というものを重視したものとなっております。地域包括支援センターは、地域住民すべての心身の健康の維持、生活の安定、保健・福祉・医療の向上と増進といった地域包括ケアを推進する中核施設となるものであり、今回の法改正の理念を具現化するために、大きな役割を果たすことになるものと考えております。
 本市では、市内を川西、川東、上部西、上部東の4つの生活圏域に分け、地域包括ケアを有効に機能させるため、保健師、社会福祉士及び主任ケアマネージャーといった専門職を配置し、それぞれの専門的な知識、技術を生かしながら、お互いに連携、協働し、総合相談支援業務、権利擁護業務、包括的・継続的ケアマネジメント業務及び介護予防ケアマネジメント業務の4つの業務を行うことといたしております。また、地域包括支援センターは、どのようなサービスを利用したらよいかわからない市民の皆さんに、相談から介護サービスの調整に至るまでの一貫したサービスを提供する拠点としての役割も担っていくことになります。
 次に、基幹型在宅介護支援センターについてでございます。
 基幹型在宅介護支援センターは、市内に8カ所の地域型在宅介護支援センターの基幹となる保健・福祉・医療の効果的な連携体制の構築を目的として、平成14年7月に新居浜市社会福祉協議会に設置いたしました。基幹型在宅介護支援センターでは、地域型在宅介護支援センターの統括・支援、居宅サービス事業者及び居宅介護支援事業所の指導・支援、住環境整備に関する相談・援助、介護保険外のサービス提供が必要な高齢者に効果的な介護予防・生活支援サービスの総合調整を行う地域ケア会議の開催、寝たきり高齢者を抱える家族の支援、さらには、在宅の高齢者や家族の総合相談窓口として、その役割を担ってきました。しかしながら、事業内容が、介護保険制度の施行以来、居宅介護支援事業所と重複する部分が多く、役割が十二分に果たされたとは言いがたいと認識しております。また、平成14年9月に御質問いただきました福祉用具の推進啓発につきましては、介護工学研究会会員及びNPO法人新居浜いきいき工房会員により、総合福祉センター内に、福祉用具改善相談の窓口が設置されておりましたことから、専門性の高い利用者への相談対応、情報提供までには至りませんでした。
○議長(加藤喜三男) 仙波憲一議員。
16番(仙波憲一)(登壇) ありがとうございます。
 現実的に、新居浜市の当初予算とこの社会保障にかかわる特別事業会計というのは、金額的にほとんど変わらないわけでございまして、その中で、政策的にも新しいものもあれば古いもんもあると、いろんなことがあって、特に国においてもこれは大変問題になっておる部分でございます。その中で、特に国の制度の変遷は別として、新居浜市としてじゃあ具体的にその部分についてどういう形でメスを入れるのかということについてお伺いをしたわけですけれども、現実的なものとすると、元気プラン新居浜21の予防が中心だという御答弁のように聞こえたわけでございますけれども、果たしてそれだけが現実的な方法なのかどうなのか、また、その中で、特に基幹型在宅介護支援センターの話をお伺いしますと、機能は十分でなかったと。今度新たに中身が若干変わりますけれども、地域包括支援センターができると。じゃあその中にどういうものが地域包括支援センターに対して、市民にサービスが向上するのか、その点について改めてもう一度お伺いをしたいというふうに思います。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。神野福祉部長。
祉部長(神野哲男)(登壇) お答えいたします。
 まず、特別会計が一般会計とほぼ同額になっているというようなことについての御質問でございますけれども、先ほど、特に特別会計におきましては、人の健康ということの中での事業を主に担っております。そういった中で、予防重視というような形でのお答えをさせていただきました。それだけで大丈夫かというお話でございますけれども、当然のことながら、特別会計におきまして、一般会計の方から持ち出し等もやっております。したがいまして、特別会計予算が膨大化するにつれて、それに対する一般会計の繰り出しが当然ふえることになろうかと思います。したがって、一般会計事業が縮小されるという話になりますから、我々としては、先ほど申し上げた予防というような形で、例えば介護保険医療費が伸びないとかあるいは国保関係医療費が伸びないとかというような形を努力する一方、もう一つは、やはり社会保障制度そのものを、先ほど申し上げましたけれども、重点化するとかあるいはそれに加えて選択化するということがこれから当然起こることだろうと考えております。
 そういった中での地域包括支援センターでございますけれども、これは今現在の地域包括支援センターという話になりますと、先ほど申し上げた地域包括ケアということを基本方向としておりまして、高齢者の住みなれた地域で尊厳あるその人らしい生活を継続できるということの中核施設となります。ですから、もちろん対象者は全市民ということにはなりませんけれども、もちろん介護をされている高齢者の方あるいは擁護されている方につきましても、地域包括支援センターそのものが有効に活用すると、ひいては特別会計事業予算の膨大化をある程度抑制するという機能は有していると考えております。
○議長(加藤喜三男) 仙波憲一議員。
16番(仙波憲一)(登壇) 確かに、今々と言えば予防を重視するということが市長もおっしゃいましたけれども、長い間には十分必要なことだろうと思います。しかしながら、それを統括する、前段でいいますと基幹型在宅介護支援センター、今回でいうと地域包括支援センターというものが、そのものを調整する中で大きな役割を果たすわけですけれども、そういう中で、現在、例えば新居浜市にあるグループホームを含めた老人保健施設、療養型病床群、それから特別養護老人ホーム、いろいろございますけれども、その中で、一つ物を考えたときに、今の新居浜市が超高齢化時代を迎える中で、例えば、国民年金の生活者が、これ80万円以下ですから、これは置いといたとして、その次の年金受給者の方々が、じゃあ一体1カ月幾らもらっていればこの施設に入れるのかということがわかりにくいというのが現実でございます。特に、平成18年度改定をされるという中で、具体的にじゃあグループホームに入るのには、1カ月幾らがあったら入れるのかと、そういう問題も当然起きてくるというふうに思います。そういう中で、行政として、じゃあせっかく今までそういう施設に対して補助もしてきた。だけど施設はあるけれども入れない。それじゃあ本当に社会保障制度なのかという思いもございます。そのあたりについて、特に今度の部分でどういうふうにされるのか、また、試算上、県の方では、今までの介護保険の事業費ベースの伸び率は、年約8%、平成18年度改正では、年2%の伸びにとどまるだろうと。25%になるだろうというふうに言われております。新居浜市では一体どうなるのか、また、65歳以上では、要介護の発生率というのは15.8%と言われていますが、それについてはどういうふうに変わってくるのか、その点についてお伺いをしたいと思います。
○議長(加藤喜三男) この際、暫時休憩いたします。
  午前11時25分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前11時36分再開
○議長(加藤喜三男) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 答弁を求めます。神野福祉部長。
祉部長(神野哲男)(登壇) お答えをいたします。
 まず、グループホームの入所をするにおいての費用というお話でございますけれども、平均的に11万円程度かかるであろうと考えております。もちろんその介護度によって、受けるサービス内容によって異なるとは思いますけれども、平均的には11万円程度であろうと考えております。
 それと、グループホームに入れない人がたくさんいることへの対応ということになりますけれども、新居浜市、現在におきましては、国の基準というのがございまして、設置数に係る基準というのがございます。この中で、要介護2以上の人のある一定率を出しまして、それ以上の収容ということはできないということになっております。したがって、我々とすれば、今回もそうなんですが、地域包括ケアという形で今回の介護保険法が改正されております。言いかえますと、在宅重視というような形の内容になっております。したがって、我々とすれば、在宅重視というような形でのサービス提供の充実を図って、先ほど申し上げた施設に入れない方への対応を図っていきたいと考えております。
 それと、介護給付率の伸びでございますけれども、平成18年度以降の第3期につきましては、1.6%の率で伸びるということで考えております。
 それと、要介護者の発生率でございますけれども、先ほどお示しいただいた率もございますけれども、新居浜市の場合、今後予防重視というような形で、介護保険サービス、施策を展開するというようなことから、15.8%と言われましたかね、そういった伸びまでは想定はしておりません。率までは試算はしておりませんけれども、先ほど申し上げたような形で、予防重視というような形で、要介護者がふえないというような施策を、発生率の向上を低下するという形で進めていきたいと考えております。
○議長(加藤喜三男) 仙波憲一議員。
16番(仙波憲一)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
 私は、現実的に、制度の変換とともに、受ける方々の安全・安心という点から考えても、よりよい政策を打っていただきたいというふうに思います。それが、ひいては先ほども御答弁いただきましたけれども、一般会計からの繰り出しが少なくなるんではないかというふうに思っております。
 次に、ホスピタリティーについてでございますが、特に過疎化対策、地域振興や定住化策では大切なことは、住み続けるためには生活の手段を提供することが重要であると思います。それは、ひいては地域の産業育成にも通じることであります。先日、三崎漁協についてお話をする機会がございました。三崎漁協では、サバを収穫して、向かいの大分県にサバを出荷すると関サバ、通常の2倍の金額で売れます。三崎漁協に出荷では、その半分の値段しかつかないということであります。そこで、漁協としては、何とかしなければと創意工夫をしています。料亭やホテルに鮮魚を販売する場合は、同じ種類の魚で、なおかつ量が安定的に確保できなければなりません。そのために生けすを漁協自身で用意して、天候や不漁に対する対応をする体制、つまり顧客のニーズに対応するシステムの構築を行いました。
 そこで、新居浜市の別子山の定住策にしてもそうですが、そこに住んでこんな仕事をすればちゃんと食べていけるというシステムづくりが大切ではないかと思います。産業の振興策にしてもそうですが、市長就任時におっしゃっていられましたもてなしの心、ホスピタリティー、その精神が重要ではないかと思います。そういうことが施策として見えてこないのはどうしてなんでしょうか、お伺いをしたいと思います。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。佐々木市長。
長(佐々木龍)(登壇) ホスピタリティーについてお答えいたします。
 施政方針の中で、新居浜市が掲げる第四次長期総合計画の目指す都市像は、心と技と自然が調和した誇れる新居浜であり、行政改革のスローガンも、困ったときには頼りになる市役所づくりです。この心、調和、誇り、頼りという言葉は、数字だけであらわすことのできない人の心を大切にしたいという気持ちを申し上げた施政方針であります。その意味を再確認しながら、第四次新居浜市長期総合計画の後期戦略プランの実現を目指してまいりたいと考えております。人の心という意味では、仙波議員さんがおっしゃるもてなしの心、その精神とまさに相通じるものではないかと考えております。ホスピタリティーとは、思いやりの心、優しい心であり、一人一人を尊重し、相手の痛みを感じることのできる思いであります。市民の皆様が、日々の生活のあらゆる場面において、困ったことに直面したときには、市役所に頼れば、常にホスピタリティーに満ちた迅速で丁寧な心のこもったサービスが提供されると、安心していただける市役所を目指していきたいと考えております。
○議長(加藤喜三男) 西原経済部長。
済部長(西原寛)(登壇) 別子山の定住策についてでございますが、新居浜市と別子山村との合併に基づく新市建設計画の中で、定住促進につきましては、重要な基本方針と位置づけられております。その基本になるものは、働く場の確保であると考えております。大変困難な課題でありますが、積極的に取り組んでまいります。定住策の一環として、平成17年度には、別子山短期滞在事業を試験的に試み、滞在者を募集いたしました。高松市から1家族3人が滞在をいたしました。しかしながら、このときも生活の糧の問題で、定住にはつながっていないのが現状でございます。平成18年度も短期滞在事業では、将来、別子山地区に定住する意思のある人を対象として、地元企業でのインターンシップや農作業、間伐、炭焼き、渓流釣りなど、別子山地域ならではの体験メニューを準備しております。定住を希望する滞在者は、年金などで生活する方と、働く場の必要な方の2つに分かれると思いますが、現在、別子山地域においては、働く場として、ゆらぎの森、木材センター、地元建設会社などがあります。その中には、平成18年度に採用見込みのあるところもございます。また、地域の産業おこしを目指し、地域有志グループが、現在、別子山で群生するアカモノの実を使った果実酒を、四国中央市の酒造メーカーと組んで試作中でございます。また、アカモノの栽培につきましても、銅山川周辺で始めようとしているところでございます。今後におきましても、畑や遊休地を利用して、ソバ、コンニャク、ワサビ、シイタケなどの別子山独自の野菜や山菜の栽培を行い、採算のとれるシステムづくりに向け、地域の方々と話し合いをしてまいります。
○議長(加藤喜三男) 仙波憲一議員。
16番(仙波憲一)(登壇) 特に施策の中で、ホスピタリティーで別子山の定住策をお伺いをしたわけでございますけれども、私が第三セクターの施設に行きますと、新居浜市内で食べるものと全く変わらない。それは少なくても、そういうところにホスピタリティーはあるのかというのを合併して早くも3年がたつわけでございますけれども、新市計画の中にも、当然、定住化策というのは位置づけられておるわけですけれども、ほかの、例えば三崎漁協のお話もいたしましたけれども、そういうことに対するきっかけというか、そういうものについてどうされているのか、そのあたりについてもう少し詳しく御答弁をいただきたいというふうに思います。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。西原経済部長。
済部長(西原寛)(登壇) 仙波議員さんの御質問にお答えいたします。
 地域の食材等特色のある食事を第三セクター等でもっとやればいいんではないかということでございますが、そのとおりだと思います。現実は、なかなか地域独特のものを、新鮮なものを十分には提供できていないところが多いと思います。そのあたりは、今後改善をいろいろしていきたいというふうに思っております。先ほど申し上げましたアカモノを使った果実酒なんかも、地元の食材と合うんじゃないかというふうなことを2月の初めの試飲会をやった中でもそういうお話をいただいております。ですから、お酒と食事とか、そういったものを組み合わせて、よりよいサービスに努めていきたいと思っております。
○議長(加藤喜三男) 仙波憲一議員。
16番(仙波憲一)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
 定住化策というのは、日本全国いろんなところで困っているというのもありますし、成功している事例もございます。その中で、新居浜市として、真剣に取り組んでいるのかどうかということが一番の問題点だろうと思います。そういう中で、一つの製品ができたり、一つの販売品目がふえるということは、そこに行く人にとっても、新たな楽しみになるんだろうと。そういう部分の中で、今、私が申し上げたホスピタリティー、いわゆる市長もそのことについて説明をされましたけれども、具体的にじゃあそれが定住化策の中でどう生かされているのか、そうなってくると、アカモノのお酒ができたら食事と合うんじゃないかというんでは、なかなかホスピタリティーにはつながらないんじゃないのかなというふうに思います。また、それは住んでいる住民が考えるのか、それとも行政が考えるのか、来る人が考えるのか、いろんな見方があると思います。特にその中でわざわざ三崎漁協のお話をしたわけでございます。それが本当にそういう意味で定住化策につながったり、新居浜市の施策全体に影響があるのかないのか、先ほどのお話の中にも出てまいりましたけれども、そういう部分でいくと、いま一つかなというふうに思っております。その点について、行政の担当者の方はもう少し頑張っていただきたいというふうに思います。
 次に、道路行政についてお伺いをいたします。
 街路名郷桧の端線については、郷の県道多喜浜泉川線から観音原の清掃センターの入り口までの約1キロメートルの区間を、県道新居浜東港線バイパスとして平成14年度に着手し、平成20年代半ばの完成を目指して事業化されており、市も県と協力して事業の進捗を図っていると聞いているが、現在の進捗状況はどうなっているのか、お伺いをしたいと思います。
 あわせて、主要幹線道路についても、進捗状況、今後の見通しについてもお答えください。
 また、アセットマネジメントについても、導入について過去質問させていただきましたが、導入は一体いつ行うのかということが気になります。私は、安全文化の醸成とは、市民と行政の信頼関係があって初めて達成されるものだと思います。そういう意味で、先ほど生活道路の予算についても御答弁いただきましたけれども、あわせて市長の御所見をお伺いしたいと思います。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。佐々木市長。
市長(佐々木龍)(登壇) アセットマネジメントの導入についてお答えします。
 道路のみならず、高度経済成長期に建設・整備された社会資本は、老朽化に加え、少子高齢化や三位一体の改革などにより、予算制約が強まる中、今後の社会資本の適切な維持管理は、深刻な課題となってまいります。社会資本の安全性や利用者満足度の確保と維持管理コスト等は、トレードオフの関係にありますが、適切な点検・評価によって、将来の状態を的確に予想し、いつどのような対策を行えば費用を最小化できるのか、つまり、資産管理の最適化を明らかにする手法が求められることになります。この手法が、一般的にアセットマネジメントと呼ばれております。
 本市におきましては、こうした社会資本に対する維持管理や更新について、これまで現場での対処療法的な対応に頼ってきているのが現状であり、資産管理のあり方としては、反省すべき点があると考えております。このためアセットマネジメントの考え方に基づいた資産管理のあり方について、導入に向けての考え方を早急に取りまとめるよう指示したところであります。アセットマネジメントは、全国的にも始まったばかりであり、その考え方や手法もさまざまであり、現在の取り組みといたしましては、関係課の実務担当者レベルによる本市の現状分析や導入手法に関する勉強会、先進地研修等の調査・研究を行っております。平成18年度は、この勉強会での報告をもとに、導入に向けたより本格的な庁内組織を立ち上げ、システム選定の具体的手法や資産評価における外部コンサルタント等への委託の是非などについて検討を重ねてまいります。
○議長(加藤喜三男) 新田建設部長。
設部長(新田一雄)(登壇) 道路行政についてでございます。
 まず、郷桧の端線につきましては、県道多喜浜泉川線から観音原の清掃センター入り口までの約1キロメートルについて事業化され、平成20年代半ばの完成を目指し、主に郷側のJR付近の用地買収が進められております。2月末現在で、約31%の進捗率と伺っております。観音原側の市有地に関連した境界につきましては、現在、境界確定に向け作業を実施しているところであります。今後も県と協力して、事業の推進を図ってまいります。
 次に、国道11号新居浜バイパスにつきましては、昭和62年度に事業着手され、平成2年度からは、用地買収及び工事に着手し、現在までに東田三丁目から松原町までの1.9キロメートル区間が供用されております。現在は、萩生地区及び松原町の用地買収を推進し、平成20年代半ばの全線暫定供用を目途に事業を促進しているところであると伺っております。市といたしましても、国道11号新居浜バイパス建設促進期成同盟会を母体に、早期整備について要望するとともに、条件整備等積極的に側面的支援を行ってまいります。
 次に、街路名西町中村線、一般県道新居浜港線につきましては、現在、現国道11号西の端交差点から国道11号新居浜バイパスまでの510メートル区間と滝の宮公園入り口から西の土居町までの680メートル区間において事業を進めていただいております。特に、西の端交差点から北へ約380メートル区間につきましては、平成18年度中の完成予定と伺っております。
 次に、街路名駅前郷線、一般県道多喜浜泉川線は、神郷小学校付近から西の郷地区1,100メートルの区間が、平成17年度に国庫補助事業として事業化され、現在は、用地買収も順調に進み、早期完成を目指して整備中と伺っております。
 次に、街路名船屋阿島線、主要地方道壬生川新居浜野田線における平形橋のかけかえにつきましては、平成18年度中には橋梁部の供用を開始し、平成19年度に仮橋の撤去を行いまして、平成19年度末までには、前後の取りつけ部を含めました全体の工事が完了する予定と伺っております。
 次に、主要地方道新居浜別子山線における鹿森ダム北側のループ橋、青龍橋につきましては、平成15年度に着手され、現在、橋脚と上部工の一部について工事を実施していただいており、市といたしましても、早期に完成していただくよう、強く要望しているところでございます。
 次に、駅前滝の宮線につきましては、現在1地権者の用地買収を残すのみとなっておりまして、継続して用地買収交渉を行っております。また、平成18年度末には供用開始ができるよう、工事を実施しております。
 次に、新居浜駅菊本線につきましては、平成15年度から実施しております埋蔵文化財の発掘調査を平成19年度までに完了させるとともに、工事を引き続き進め、一部区間の供用開始を図ってまいりたいと、かように考えております。また、新居浜駅前土地区画整理事業の完成にあわせまして、平成22年度末の完成を目標といたしております。
 次に、角野船木線についてでございます。1期工区といたしまして、種子川町の狭隘区間を回避できるよう、山根公園東端から市道新田東縦道線までの327メートル区間につきまして、平成16年度から事業化し、平成19年度末の完成を目指し、現在用地買収を推進しているところでございます。また、角野船木線の進捗にあわせまして、新田東縦道線と享徳橋までの角野船木支線の拡幅にも着手をいたしております。
○議長(加藤喜三男) 仙波憲一議員。
16番(仙波憲一)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
 なぜ道路行政とアセットマネジメントを一緒に聞くのかということもございますけれども、毎年新居浜市の市道認定路線の延長はふえております。その中で、ここ3年間、特に生活道路等について、予算は余りふえているふうに感じないのでありますが、現実的に道路での事故もふえております。それは果たして本当に台風だけの影響なのか、それとも管理体制が変わって悪くなったのか、まずその点からお伺いをいたします。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。新田建設部長。
設部長(新田一雄)(登壇) お答えをいたします。
 先ほど御指摘のとおりでございまして、現在、市道として管理しております路線につきましては、市道認定路線あるいは市管理路線あわせまして約1,100路線ございます。その総延長約480キロメートルであろうかと思います。あと舗装面積に換算いたしますと、これも大ざっぱではございますが、220万平方メートルの舗装を管理しているということになります。舗装の経緯でございますけれども、当初に舗装いたしましたのは、昭和49年、昭和50年の2カ年で、それまではほとんどが市内一円砂利道でございましたのを、2カ年で一斉に舗装をいたしました。その後、30年を経過しておりまして、当時の舗装につきましては、ひび割れ等傷みがひどいところが多く見られまして、再舗装の時期が来ているあるいは過ぎておるという認識もいたしております。そういう中で、主要幹線あるいは生活道で、大多数の方がお通りになるというようなところにつきましては、その30年間で大方の再舗装はしたと、かように認識をしておりますけれども、いわゆる生活道におきましては、30年間で穴埋めあるいは一部的なオーバーレイ等々で終えられてきたというか、我慢したというか、そういう現状は御指摘のとおりであります。
 そういう中、先般、昨年11月末でございますけれども、市職員、市長も含めまして延べ213名の方にお願いして、まず穴があいているかどうか。あるいはふたが壊れておるかどうか。あるいはまたガードレールが破損してないかというようなことで、大ざっぱではありますけれども調査をいたしまして、穴埋めの箇所についてはすべてあるいは危険箇所につきましては、応急的ではございましょうけれども、手当てが終わったと、かように思っておりますけれども、平成18年度につきましては、こういうことにもっと深くかかわっていく必要があるというようなことから、予算もそれオンリーといいますか、そのための予算を増額要望いたしまして、先ほど企画部長が申しましたとおり、1億円でございますけれども、その中で一部使いまして、現状の把握をまず行いたいと。あと危険箇所につきましては、計画的というわけにはまいりませんので、早急にやりたいと。あと道路全般の安全度等について評価を行いまして、その評価に基づきまして、順次計画的に再舗装をやっていきたいと、かように考えておりますので、平成18年度調査でもって順位づけをし、庁内合意を得ながら、再舗装に向かってアクションを起こしたいと、かように考えております。
○議長(加藤喜三男) 仙波憲一議員。
16番(仙波憲一)(登壇) 御答弁ありがとうございます。
 そういう中で、とりあえずの1億円は、調査でなくなるのかなという心配もいたしておりますけれども、こういう時期でございます。私は、台風だけで悪くなったんじゃないということをお伺いして、非常に安心をしておるわけですけれども、ぜひ市民の安全のために、市長さんも御協力をいただきたいというふうに思います。そのあたりについてお願いを申し上げて、お昼も回りましたんで、きょうは終わらせていただきたいと思います。
○議長(加藤喜三男) この際、暫時休憩いたします。
  午後 0時09分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 1時09分再開
○議長(加藤喜三男) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 西本勉議員。
番(西本勉)(登壇) 市民の会の西本勉でございます。市民の会を代表して、質問に入ります。
 初めに、今、国政では、小泉自公内閣が、三位一体構造改革のうたい文句で、国民には高負担、低福祉、一方大企業には市場空前の大もうけをもたらしています。今、所得税や消費税の確定申告が行われていますが、高齢者の年金からもかつてない高い税金を取り、消費税では、国税も市民税もかからない事業者にも20万円、30万円の税金がかかっています。さらに、介護保険を筆頭に、年金や医療の負担増と改悪、まさに国民生活は将来不安でいっぱいです。サラリーマンからお年寄りまで、幅広い世代に負担増をもたらすのが、今の小泉自公内閣の特徴です。このようなことで景気回復につながるのでしょうか、疑問です。私は、佐々木市政が、市民の立場に立って、絶えず市民の声を聞き、弱者のところに目を向けて、将来を展望して、市民に見える行政を展開していこうと努力をしていることに対して、評価をしながら質問に入ります。
 1点目は、労働行政についてです。
 若年者雇用情勢についてお伺いします。
 現在、全国的に社会問題として、格差社会が焦点になっています。所得格差などに関する議論は、以前からありましたが、バブル期の到来とその崩壊を経て、90年代の後半以降に起こった労働市場の変化の中で、所得格差や賃金格差など、経済的格差の拡大が注目されてきております。また、公表されている全国の統計や調査などを見ましても、格差の広がりを示すデータが目につきます。いずれの年齢層でも、格差は拡大しているように見受けられますが、特にその拡大のテンポが速いと言われる若年層においては、フリーターや派遣、請負労働など非正規雇用の増大の影響が大きいと言われております。
 新居浜市においても、毎日の新聞求人広告などを見てみますと、正規社員が募集されているのは1割にも及ばず、ほとんどが非正規の雇用者であります。しかも、若年労働者の多さが目立ちます。労働者の賃金は、公務員を筆頭に減り続けている一方で、大手企業の経営利益は上昇を続けております。法人市民税は、昨年からは9億円余り伸びており、ことしにかけても大企業の収益は伸びることがほぼ確実のようであります。新居浜市の雇用情勢を見ましても、製造現場に派遣、請負がふえ、新居浜市が目指すものづくりのまち、その土台が揺らいでいることも放置できないと思います。
 ここでお尋ねします。
 1つは、新居浜市の雇用情勢で、ことし卒業される新規学卒者に係る求人状況について、求人数の多い業種なども含めてお伺いをします。
 また、あわせて、就業希望者数についても、できれば四国中央市や西条市の動向とも対比してお尋ねをいたします。
 2点目は、将来の格差解消に向けてまず市役所からについてでございますが、1つは、市は、雇用規模からいって、非常に大きいのですが、正規と非正規の数と比率はどうなっているのか、また、20歳代から30歳代の数と比率をお尋ねいたします。
 2つ目は、100%公費で賄われている社会福祉協議会や文化体育振興事業団の正規と非正規の数はどうなのか、そして、賃金は、自主性を尊重していると言いつつ、実際は委託料の査定でかなり強硬な指導をしているようでございますが、正規職員は、せめて市職員の80%ぐらいとかの賃金保障を基本に置けないのでしょうか、お尋ねします。
 3つ目は、新居浜市の将来に格差を持ち込む基礎になる雇用の問題において、青年が生活もできない、結婚もできないのは大変なことです。市独自に若年雇用の促進、活気ある新居浜市をつくり出していくための方策を考えてみてはいかがでしょうか、お尋ねをいたします。
 3点目は、シルバー人材センターの充実です。
 高齢者の生きがいの創出、就業機会の拡大を目指し、本市においてもシルバー人材センター事業が推進されていますが、1,500人に迫る会員登録や約7億5,000万円の業務を請負受託されるなど、県内屈指のシルバー人材センターとして、着実に発展を遂げられています。関係者の方々の努力と熱意に対する敬意とともに、地域の高齢者福祉の向上に貢献いただいているものと認識しておりますが、一方で、民間企業における正規雇用者数の伸び悩みにつながっていないか、若年層の雇用と生活に対する影響など懸念されますが、その点、どのようにお考えなのか、お尋ねします。
 また、今後、急速な進展が予想される高齢化など、社会情勢の変化に対し、シルバー人材センターの地域における役割は、重要になってくるとも考えますが、市の支援の実態はどうなっているのか、お尋ねします。
 4点目は、勤労青少年ホームの老朽化についてです。
 勤労青少年の福祉増進を目的に、勤労青少年ホームの維持管理に取り組まれていますが、2階のベランダなども含めて、施設の老朽化の状態はどうでしょうか。施設の建てかえなどについては考えていないのでしょうか、お尋ねします。
 5点目は、改正高年齢者雇用安定法についてです。
 2004年6月の年金改悪とあわせて改正された高年齢者雇用安定法は、年金支給開始年齢の引き上げに応じて、65歳までの安定した雇用を確保するために、1つは定年の引き上げ、2点目は継続雇用制度の導入、3点目は定年制の廃止のいずれかの措置を講じるように事業主に義務づけており、事業主の措置については、補助金などの支援もあると聞いております。本年4月1日の施行に向けて、この改正高年齢者雇用安定法への市内における取り組み状況について、まずお尋ねをいたします。
 1回目の質問を終わります。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。阿部教育長。
育長(阿部義澄)(登壇) 市民の会代表の西本議員さんの御質問にお答えいたします。
 将来の格差に向けまず市役所からについてでございます。
 現在、文化体育振興事業団の職員数は、正規職員が10名、非正規職員が31名でございます。
 次に、職員の給与等につきましては、文化体育振興事業団で、独自の給料表に基づき決定いたしております。今後におきましては、指定管理者制度の導入に伴い、より一層の事業団の自主性・自立性を尊重したいと考えております。
○議長(加藤喜三男) 神野福祉部長。
祉部長(神野哲男)(登壇) 将来の格差に向けまず市役所からについてでございます。
 新居浜市社会福祉協議会についてでございますけれども、現在、市の補助金及び委託料に算入されております社会福祉協議会の職員数は、正規職員27名、非正規職員59名でございます。
 そして、社会福祉協議会の職員の給与についてでございますが、社会福祉協議会は、独立した社会福祉法人であり、職員の賃金や処遇等につきましては、当該法人の職員給与規定に基づく運用をされておりますので、その内容につきましては、市は関与する立場にはないものと考えております。本市では、社会福祉協議会に対しましては、予算執行のルールに基づき、運営補助など必要な予算措置を行っております。
○議長(加藤喜三男) 西原経済部長。
済部長(西原寛)(登壇) まず、若年者雇用情勢についてでございますが、本市のことし卒業の新規学卒者のうち、高等学校の就職希望者281人に対し、求人は1,814人、高等専門学校の就職希望者131人に対し、求人は1,725人、専修学校の就職希望者23人に対し、求人は162人となっております。
 就職の内定状況ですが、平成18年1月末現在、高等学校が258人で、率にして91.8%、高等専門学校が128人で、97.7%、専修学校が23人の100%でございます。
 また、西条市や四国中央市につきましては、高等学校の場合で申し上げますと、平成18年1月末現在、西条市では、就職希望者211人に対し、内定者が201人で95.3%、四国中央市では、就職希望者127人に対し、内定者が109人で85.8%であり、近隣市でも高い内定率でございます。
 また、求人数の多い業種につきましては、近隣市を含め、製造業が一番多く、次いで多いのが、本市では運輸業、サービス業となっているのに対し、西条市と四国中央市では、サービス業、卸小売業となっております。
 次に、将来の格差解消に向けまず市役所からについてでございますが、本市の平成17年4月1日現在における正規職員は965人、臨時・非常勤職員は578人でございまして、正規職員の比率は62.5%、臨時・非常勤職員の比率は37.5%となっております。
 また、20歳代、30歳代の職員数についてでございますが、正規職員は480人、臨時・非常勤職員は232人でございまして、正規職員の比率は67.4%、臨時・非常勤職員の比率は32.6%となっております。
 次に、若年者雇用の推進についてでございますが、多極型産業用地への企業誘致を初め、企業立地促進条例や中小企業振興条例による雇用促進を図ってきており、平成17年度には、採用者のうち35歳以下の若年者約70人の新規雇用を生んでいます。
 一方、職業能力の育成のため、若年者職業能力開発支援事業として、東予産業創造センターにおいて、ハローワークに求職申し込みをしている35歳以下の方を対象に、IT企業や宿泊事業所などでの事務研修や接客などの実習訓練を組み込んだ就職支援研修を平成15年度から平成17年度までの3カ年にわたり、17コース実施し、即戦力となる人材の育成に取り組んでおります。
 また、本市産業の中心であるものづくり技術を継承し、次世代の技術・技能者を育成していけるよう、東予産業創造センターを核として、新居浜市、新居浜高専、新居浜機械産業協同組合などが連携し、平成17年度に産学連携製造中核人材育成事業可能性調査事業として、産業界におけるニーズや教育機関のシーズ調査を実施いたしております。平成18年度には、経済産業省の中核人材事業の採択に向け取り組んでまいります。
 なお、就労意識の醸成につきましては、中高生におけるインターンシップを住友企業や本市の約80余りの事業所が会員となっている雇用対策協議会などと連携し、推進しております。
 次に、シルバー人材センターの充実についてでございますが、シルバー人材センターが取り扱う仕事につきましては、高齢者が働くことを通じて、社会に参加し、地域社会に貢献し、そこに喜びと生きがいを求めていこうとする観点から、生活維持の手段としている雇用労働者や自営業者の就業分野を侵すことのないよう配慮する必要があり、臨時的かつ短期的な就業、またはその他の軽易な業務に係る就業とされております。このため、民間企業の正規雇用に対する影響や若年層の雇用と生活に対する影響は、少ないものと考えています。
 シルバー人材センターへの市の支援につきましては、その運営に係る経費について、国や県とともに助成を行っています。また、運営体制の人的な支援といたしまして、専務理事1名の配置を行っております。また、シルバー人材センターが実施します各種事業へ共催や後援といったサポートをしております。
 次に、勤労青少年ホームの老朽化についてでございますが、本市の施設は、昭和40年に、四国内で最初に建設されたものでございます。以来、勤労者の日常の生活相談や職業相談に応じるとともに、文化教養などの余暇活動を通じて、勤労者の福祉増進を図ってきた施設でございます。施設自体は、建設から40年を経過したため老朽化が進んでおりますが、平成15年度に2階ベランダの修繕を行い、平成16年度には館内の照明器具の修繕を行うなど、使用に支障を生じないよう維持管理を行っております。このため今のところ、施設の建てかえについては予定しておりませんが、今後におきましても、必要に応じ修繕をしてまいります。
 次に、改正高年齢者雇用安定法についてでございますが、御承知のように、平成18年4月1日から、高年齢者が少なくとも年金支給開始年齢まで働き続けることができるよう、定年の引き上げ、継続雇用制度の導入、定年の定めの廃止のいずれかの措置を事業主が講じなければならなくなります。
 本市における取り組み状況でございますが、300人以上の従業員がいる事業所が14社あり、そのうち2社につきましては、既に制度を整備済みで、残り12社につきましては、平成18年4月1日の施行までに整備を予定しているとのことでございます。
 また、30人以上の従業員がいる事業所に対しましては、現在、ハローワークが説明や指導を個別に実施しており、その他の事業所につきましても、随時、制度導入の推進が図られるよう、啓発しているところでございます。今後とも労働行政の充実に努めてまいります。
○議長(加藤喜三男) 西本勉議員。
番(西本勉)(登壇) 次に、市長の政治姿勢についてお伺いします。
 まず1点目は、平成18年度の当初予算の重点項目についてお尋ねをします。
 市長の施政方針では、国の三位一体の改革により、財源が減少傾向にありますが、その中でも市民の切実な要望を実現しながら、市財政も立て直していく方向を評価しながら、より補強する立場から幾つか質問をいたします。
 新居浜市の人口は、平成15年1月が12万8,048人、ことしの1月が12万6,936人、3年間で1,112人の減です。そして、少子化も14歳までで1万7,744人が1万7,399人と3年間で345人の減と減少傾向に歯どめがかかりません。
 一方、高齢者は、平成15年が2万8,931人、ことしの1月が3万257人で、3年間で1,326人の増加です。人口に対して23.83%と県下でも高いレベルになっています。私は、新居浜市の将来を展望して、子育て支援や健康、安全などの、この分野では両隣の西条市や四国中央市はもちろん、県下のどこにも負けないぞという新居浜市独自の重点政策が必要と考えます。全くないとは言いませんが、市民に温かいぬくもりのある市政をこそ望むものであります。
 そこで、まず第1点は、子育て一番のまちづくりを目指すことはどうでしょうか。温かく、保護者が安心して預けることのできる公立保育園の充実、一時保育の拡大や延長保育・障害児保育の充実、夜間保育など、市民要望に沿ったもので、子育て一番はどうでしょうか、お尋ねします。
 2つ目は、障害のある人たちへの市独自の負担軽減策についてですが、障害者自立支援法の施行で、サービスが利用できなくなることがないよう、市独自の負担軽減策は考えていただけるのでしょうか、お尋ねします。
 3点目は、健康分野でも、市民に喜ばれているミニドックの受診項目の充実や年齢幅を広げることなど、受診枠の拡大はできないのでしょうか、お尋ねします。
 4点目は、多くの自治体で実施をしている乳幼児の医療費無料化の年齢制限を、現在の3歳から6歳にまで拡充できないのでしょうか、お尋ねをします。
 新居浜市に行けば、子育ても仕事も安心して暮らしができるんだということ、市外に流出している人を呼び戻し、人口を1人からでもふやしていく努力や政策を、1人や2人で考えるのでなく、広く視野を広げられる庁内体制も大切です。ぜひ検討を開始していただきたいのであります。市長の考えを聞かせてください。
 2つ目は、トップダウンと行政組織についてです。
 市長は、常々、基本的な政治姿勢として、常に市民参加と情報公開を充実させ、市民の声を聞き、市政を進めていくと、すばらしい考え方を持っています。この基本は、何といっても、ともに働く職員に対しても、この基本姿勢が必要ではないかと思います。3月の市政だよりに出ていましたが、4月1日、2日の土、日に、市民課などの窓口を開庁するとなっています。理由は、転入、転出者など、市民の利便性の確保及び市民サービスの向上、平日窓口の混雑の緩和を図るとしています。私は、市民課や国保課など、職場での協議内容も聞きましたが、この時期は、就職、転勤、入学など、市民の異動が主になりますが、転入の場合は、転入前の自治体への確認も多く、相手が休みであれば二度手間になります。戸籍事務もしかりです。関連の福祉課とか市民税課とか12の課の職員が対応に当たるとなっていますが、職場の意見の中には、費用対効果はどうなのか。また、多少時間がかかっても、きちんと1日で手続を済ませることがよいのではないか。不十分なサービスでよいのか。公金の管理はどうするのか。本当の市民サービスをすべきではないかなど、現場の戸惑いはきちんと煮詰まったのでしょうか。職場では、一課一改善運動とか、年間事業計画とか、仕事を進めるためのさまざまな取り組みがされていますが、聞くところによりますと、市長提案で事が進んできたようですが、市長の発言は、非常に影響が大きいのであります。現場の声を大切に、そしてそこそこの組織をきちんと生かして行政を行っていくのがよいのではないでしょうか、市長のお考えをお聞きします。
 3点目は、子供やお年寄りを大切にする行政姿勢についてです。
 失業やリストラ、少子高齢化、さまざまな制度の改善など、まさに混迷する世の中で、行政に対する市民のニーズは多種多様ですが、私は、行政の原点は、福祉や医療、教育にあると考えます。施政方針、予算でも、新居浜市の将来を見据えて、20年先、30年先を展望した行政の推進を述べていますが、私は名実ともに、子供やお年寄り重視の姿をもっともっと意思表示をしてもよいのではと思っています。市長の見解をお聞かせください。
 4点目は、市民の声を聞き、それを生かす姿勢です。
 市長は、常に市民の声を聞き、隠し事をせず、常に市民参加と情報公開を充実させ、新居浜市は一つだと実感できるまちづくりを基本的な政治姿勢として取り組んでいますが、すばらしいことだと思います。
 先般の保育園の民営化検討協議会について、市民参加で公募の委員が入っていました。それはよいのですが、私は、協議会の傍聴にも行き、さらに議事録も全部読ませていただきました。そして、多くの保護者も心配して傍聴は毎回すごい人数でありました。最後のまとめの報告書についても、その前の途中経過についても、協議会長がいろんな意見や見解をすべて報告書に載せるということなど、事務局にも了解をとりつつ確認をしていったところですが、結局、事務局が、協議会のまとめをも無視した形で、事務局案を都合のよいようにまとめる行為を行っていることは、協議会委員はもちろん、傍聴の市民にも不信を抱かせるものになったのではと残念に思っています。先日、議会を意識したのかどうかわかりませんが、3月5日に、検討結果を保護者に説明をしていますが、約束は、各園を回って説明に行きますと言っていたのではないでしょうか。そして、若い保護者の方たちが、公立だからこそ安心して子供を預けられるんだと言って、涙を流さんばかりに訴えていました。私は、大いに検討をし直すべき時期に来ていると思います。市民の声を聞くのは聞くが、結局は自分たちの考えで押しつけてしまうやり方は、市民参加としては市長の意に反した事務当局の勇み足ではと、少し残念な気持ちです。市民の声をよく聞いて、それをよく検討して、よいところは取り入れて、初めて市民参加の市政と言えるのではないでしょうか。地方自治の原点と思います。市長の見解をお聞かせください。
 5点目は、職員・市民に温かみのある市政についてですが、市職員は、定数991名のうち、実数965名ですが、この職員が、それぞれの仕事を通じて、市民生活・福祉の向上を目指して頑張っていることは御存じのとおりです。一昨年の災害時には、当たり前のこととはいえ、寝食も顧みず、市民の命と財産を守るために頑張りました。このような働きのできる職員を、もっともっと温かみのある態度で、ともに頑張るんだという気持ちにするべき努力をされていると思いますが、私は、平成15年にも質問をしているところですが、5年続けて給与が下がったと言いました。その後も、災害とはいえ、給与の引き下げや職員の元気回復を図るべく、法で定められている福利厚生事業も平成17年から3年間も次々廃止され、皆無の状態のようです。ことしの予算案でも出されていますが、人事院勧告に基づく賃下げの提案がされていますが、これは、職員を個々ばらばらにして、上を向いて働かせるような賃金体系になっています。特に、50年もの歴史のある賃金体系を、いとも簡単に問題だらけの賃金体系にするわけで、これでいきますと、現在50歳前後の、子供が高校や大学に行く、人生の中で最もお金の必要な子育て真っ盛りの職員は、定年まで現給のままで給与が上がらないという賃金体系です。今や政府の公務員攻撃によって、これ以上の引き下げができないほど下げられています。それでも、公務員だから、市民のために働くのは当たり前のようですが、職員の気持ちを最もよく知っている市長ですから、もっともっと温かみのある市政を進めていただきたいのであります。まず、市長の見解をお尋ねします。
 また、平成18年度の税収は、平成17年度に比べて約9億5,000万円も増収になっています。平成10年ごろと同じぐらいの税収となっており、災害に伴い、時限措置で減額や廃止をしている労働条件は、もとに返してはどうでしょうか、お考えをお聞かせください。
 6点目は、将来の展望を明確にして、そしてやる気を起こさせる質問ですが、市政の将来展望を示しつつも、昨年来、市政全般での金がない、金がないがまかり通っていました。したがって、市民要望があっても、なかなか前向きの返答すらできない状況だったのではないかと思っています。駅前土地区画整理については、余りにも市民の不満の声が多くて、急遽職員に研修をしたようですが、これは先が見えないことが原因で、将来の新居浜市が見えてくれば、職員は堂々と物が言えて、市民に安心感を与えるものと思います。もう少し言えば、保育所の民営化の話でも、新居浜市の将来を担う子供たちをどのような環境で育てるのが最もよいのか。そして、もちろん職員や父母、専門家の話をまず聞くことから始める。さらには、新居浜市の27ある保育園はこれで十分なのか、不足するのか、余るのかなど、まさに将来の展望を明確にすることが一番で、その上で今はこうあるべきだというようなことになるべきではないでしょうか。釈迦に説法とは思いますが、このことが徹底されるなら、職員は生き生き仕事ができて、市民の幸せのために、本来の力を出せるのではないでしょうか、お尋ねをします。
 2回目の質問を終わります。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。佐々木市長。
長(佐々木龍)(登壇) 私の政治姿勢についてお答えします。
 まず、トップダウンと行政組織についてでございます。
 現場の声を大切に、組織を生かして行政を行っていくことへの考え方でありますが、就任以来、一貫して、職員の声、現場からの声を大切に、改革改善運動を展開してまいったと自負しております。
 お尋ねの一部窓口の臨時開庁の実施につきましては、市役所を利用する市民の皆様の立場に立って、改善を図るため、これまでも新居浜市行政改革大綱実施計画にのっとり、各公共施設の開庁日、開庁時間等の拡大、延長に取り組んできたところであり、その一環として取り組むものでございます。今回の臨時開庁につきましては、例年3月下旬から4月上旬にかけて、転出・転入・転居等の異動が集中するとともに、年度がわりもあって、諸証明の交付請求も多く、窓口は一時的に混雑するため、待ち時間が長くなる等、市民の皆様に御迷惑をおかけしており、特に本年は、年度初めであります4月1日、2日が土曜日、日曜日となりますことから、例年に増して市民の利便性が低下することを心配いたしました。
 このような中、ことし1年かけて取り組んでおりました若手職員とのミーティングの中でも、さまざまな市民の皆様の利便をもっとよくしたいという思いがあり、その中の一つとしての提案もございました。
 そのような経過を踏まえ、繁忙期の臨時開庁の検討を行政改革推進室に指示し、関係各課の協議結果の報告を受け、4月1日、2日の土曜日、日曜日に、市民課を中心とする一部窓口を試行的に臨時開庁することを決定したものでございます。今後におきましても、さらなる行政サービスの向上に向け、職員一丸となって取り組んでいく必要があると考えておりますが、実施に当たりましては、現在取り組んでおります現場の主体的な改革改善運動である一課一改善運動などの取り組み、またサービスの受け手である市民の皆様の御提案、さらには、現場での議論の積み重ねなどを総合判断することにより、決定をしてまいります。
 次に、子供やお年寄りを大切にする行政姿勢についてお答えいたします。
 施政方針でも申し上げましたとおり、私は、為政者として、市民の声、特に高齢者や子供、障害者(児)など、弱者と言われる人たちの声を真摯に受けとめ、市政運営に反映させてまいりたいと常に考えております。行政運営の原点は、西本議員さんが言われる福祉、医療、教育を包括した安全・安心な社会づくりであり、元気・活力のある社会づくりであり、文化や伝統、自然を次の時代へ継承していくことであり、次世代を担う子供たちを教えはぐくむことであります。この4つの政治行政の使命を基本に、すべての市民が住みなれた地域で生き生きと暮らしていけるまちづくりを目指し、これまでもさまざまな施策を講じてまいりました。施政方針で述べましたさまざまな施策は、第四次新居浜市長期総合計画の後期戦略プランにのっとった10カ年実施計画に登載された事業でございまして、確かな財政計画に裏づけされた具体的な事業であります。これにより、子育て支援や介護予防事業などの推進は言うまでもなく、子供や高齢者のみならず、市民の皆様が安心して暮らすことのできるまちづくりを実現することができるものと考えております。
 次に、市民の声を聞き、それを生かす姿勢についてでございますが、何度も申し上げますように、基本的な政治姿勢は、市民参加と情報公開を充実させ、新居浜市は一つだということが実感できるまちづくりを行うことであります。そういうことから、市民参加の手段として、市長へのメールや手紙、地域の方々と地域課題について語り合う市政懇談会、各種審議会委員への市民公募、また、市民の皆様の御意見を企画立案過程から反映させる新居浜市市民意見提出制度などさまざまな施策を導入してまいりました。政策形成過程への市民参画の促進を図ることにより、日常的な市民と行政、双方向のやりとりを推進し、そのやりとりの中でいただいた貴重な御意見は、検討させていただき、市政運営に反映させてまいりました。私の願いは、常に市民の声を聞き、市民のために役立つ市役所であり続けることでございます。
 今回の公立保育所の民営化問題につきましても、たび重なる公開の場での協議会、説明会の開催などさまざまな場を設け、反対されている市民の声にも耳を傾け、また、行政の考えも説明し、理解をしていただくという終始一貫した姿勢をとっております。今後ともさまざまな意見をお聞きし、また尊重しつつ、話し合いや説明を続け、最終的な方向づけを行っていきたいと考えております。
 次に、将来の展望を明確にとの御質問についてでございます。
 今年度、第四次新居浜市長期総合計画後期戦略プランを策定し、その進捗状況を確認するために、平成15年度から着手した10カ年戦略プランに基づき、長期展望に立った施策の展開を実施しております。その成果により、平成16年度に甚大な被害を受けた災害からの早期復旧、体制の立て直しもスムーズに行えたと自負いたしております。また、大型プロジェクトを抱えた中でも、生活道路の危険箇所の改善や耐震診断結果に基づいた学校施設の計画的な整備など、市民生活の安全・安心を守る諸施策を、計画的に実施することも可能となっております。
 このように、将来展望を見据えたまちづくりを進めるため、職員には現場主義を徹底させ、現場から見えてくるさまざまな行政課題についての将来予測を立て、早目早目に対応することを求めております。
 また、現場に近い若手職員の意見を聞き、政策に反映させるため、市長ミーティングを行ってまいりました。若手職員も、みずから考え、課題を踏まえた企画立案に参画させることにより、責任を持って仕事に取り組み、市民の負託に十分こたえられる意欲あふれる職場風土を醸成することができる市役所でありたいと考えております。
○議長(加藤喜三男) 笹本総務部長。
務部長(笹本敏明)(登壇) 職員・市民に温かみのある市政についてでございます。
 国家公務員の給与につきましては、市場原理による決定が困難であることから、その時々の経済・雇用情勢等を反映して決定される民間の給与に準拠して定めるという民間準拠の考え方に基づき、人事院勧告が行われております。したがいまして、新居浜市職員の給与につきましても、国公準拠を基本として人事院勧告に準じて改定を行っております。
 給与改定等につきましては、職員の代表である職員組合と事務協議や団体交渉を重ねまして、勧告に対する考え方あるいは勧告内容等について意見交換等を行うとともに、職員の勤務条件の改善についても協議を行っております。そして、さまざまな議論を尽くし、一定の理解を得た後、議会に上程し、議決をいただいてきております。今後とも、人材育成を基本とした職員の勤務意欲の向上のための環境づくりに努めてまいります。
 次に、災害に伴う手当等の減額措置の復活についてでございます。
 平成16年の台風災害に伴う本市の財政難により、手当等の削減について組合と協議を行いました。こちらから提案した内容もございましたが、逆に組合から前向きな提案もいただきまして、双方合意の上で、現行の削減内容で決定したところでございます。手当等の削減により捻出された財源の一部につきましては、組合からの提言もいただき、大規模災害が発生した場合の迅速な災害対応と市民生活の早期安定に資するため、新居浜市災害対策基金として積み立てを計画しており、今後も職員の意志が反映できる取り組みを行ってまいります。
○議長(加藤喜三男) 神野福祉部長。
祉部長(神野哲男)(登壇) 平成18年度当初予算の重点についてお答えいたします。
 まず、子育て一番のまちづくりについてでございます。
 近年における急激な少子化の進行は、社会経済全体に極めて深刻な影響を与えており、現実問題といたしまして、日本の人口は、2005年から減少に転じております。
 このような中、国においては、次代の社会を担う子供たちが、健やかに生まれ、育成される社会の形成に資することを目的とした次世代育成支援対策推進法が制定され、本市におきましても、この法律をもとに、昨年3月には、新居浜市次世代育成支援行動計画を策定し、基本理念、基本方針、基本施策に基づき、子育て支援の環境づくりに努めてまいりました。内容といたしましては、健康支援、食育、医療といった健康に関することから、教育に関すること、保育に関すること、経済的支援や子育て情報の提供、地域における子育て支援あるいは道路・公園・交通などの環境づくりや子供を犯罪等の被害から守るための活動推進に至るまで、さまざまな事業を実施いたしております。また、平成16年度には、子育て支援に総合的・先進的に取り組む姿勢が認められ、国から子育て支援総合推進モデル市に指定されております。子育て支援は、少子化対策として、国及び地方公共団体が推進していかなければならない重要課題でありますことから、本市におきましても、今後とも総合的視点からの子育て支援の施策を推進してまいります。
 次に、障害のある人たちへの市独自の負担軽減策についてでございます。
 障害者自立支援法が昨年11月7日に公布され、平成18年4月から、段階的に新たな制度へ移行してまいります。そのため、障害福祉サービスを利用する場合には、これまで所得に応じた利用者負担であったものが、障害者自立支援法による自立支援給付においては、原則1割を利用者の皆さんに負担していただくことになります。しかしながら、低所得世帯におきましては、制度上、負担軽減策も講じられておりますので、現在のところ、市独自の軽減策は考えておりません。
 なお、コミュニケーション支援や移動支援などの地域生活支援事業につきましては、市町村が地域の実情に応じて実施していく事業となっており、今後他のサービスやこれまで実施してきた経過を踏まえ、利用しやすい内容を検討してまいります。
 次に、ミニドックの充実、受診拡大についてでございます。
 1日人間ドックは、35歳と40歳以上の人を対象に、生活習慣病の予防、早期発見、治療につなげて、健康を保っていくために行っており、毎年多くの市民に利用いただいております。現行の年齢設定につきましては、35歳は健康な壮年期に向けて、生活習慣を見直す適切な時期であり、40歳からは、生活習慣病が急増する年代であるということから、この年齢枠に設定いたしております。
 お尋ねの受診項目の充実と受診拡大につきましては、現在の厳しい財政状況と限られた財源の中で、今後の検討課題とさせていただきます。
 次に、就学前乳幼児の医療の無料化についてでございます。
 現在、本市では、3歳未満児の入院・外来と満3歳から就学前までの入院の医療費について助成を実施いたしております。また、本市単独事業として、保護者の経済的負担を軽減するとともに、生涯の健康に影響を与える歯の健康についての意識高揚のため、県内では唯一満3歳から就学前まで、歯科外来についての医療費の助成を行っております。
 御提言の就学前乳幼児の医療費無料化につきましては、財政的負担が大きく、本市単独事業での実施は困難であることから、県への財政的な支援をお願いしているところでありますが、医療費制度改革の中で、平成18年度からは、高額療養費の自己負担限度額の引き上げが、また、平成20年度からは、乳幼児に対する自己負担軽減措置として、2割負担の対象を3歳未満から就学前まで拡大される予定となっておりますことから、将来的には、乳幼児を養育されている保護者の方々の医療費の負担については、かなり軽減されるものと考えております。
○議長(加藤喜三男) 西本勉議員。
番(西本勉)(登壇) 3つ目の質問に入ります。
 公共施設の整備についてです。
 まず第1点は、市営住宅の改修計画ですが、市営住宅は、現在約2,080世帯があるようです。しかし、その住環境は、決して良好とは言えない建物が多くて、古いものは昭和28年からで、実に52年も経過をしているものなど、修理費用が年々かさんでいくようです。市民の住環境を守るための修理、改修、建てかえなど、計画はないのかお伺いします。
 2点目は、慈光園・東新学園の建てかえについてです。
 私は、慈光園と東新学園の建てかえについては、3年前に質問をし、平成19年度をめどに複合施設として建てかえをするという答弁がありました。その後、台風災害もあって、財政的な問題から、延期されているものと理解をしています。平成18年度市税収入の平年度並みの復活や慈光園の余りにもひどい傷みようを見るとき、今や危険この上なく、放置できない状態となっていると思います。私は、慈光園、東新学園こそ、何よりも優先して建設に取りかかる必要があると思いますが、市長の考えをお聞きします。
 3点目は、若宮保育園・若水乳児園の建てかえについてです。
 公立保育園の民営化が出され、今や市民ぐるみで3万4,000名近い反対署名と世論が沸き上がっていますが、まずやるべきは、乳児を預かっている築50年超えの乳児園の改築であったり、同じゼロ歳から預かっている若宮保育園の改築です。若水乳児園は、廊下が狭くて、天井も壁が落ちそうだったり、年度途中でもひっきりなしに入所の希望者があるが、職員が足りないために、市民要望を聞けないなど、現場の苦労もうかがえますし、若宮保育園では、平成16年の台風時に雨漏りが全体に広がり、平成17年6月に屋根を白いシートで覆っています。2年近くも放置をしているわけですが、保護者が見かねてボランティアで直そうかと言ってきたようです。平成15年から再々質問をしていますが、遊戯室を間仕切りして保育室にするなど、考えられないようなことが今も放置されています。幼い子供の命を預かる施設で、こんなことがあっていいのでしょうか。私はすぐに直すべきと思います。いつ起こっても不思議でない地震災害から子供の命を守り、子供の健やかな成長を保障する環境づくりがとりわけ重要です。市民が安心して子供を預けられる乳児園、保育園にするべきであります。市長の決意のほどをお聞かせください。
 続いて、4番目の駅前土地区画整理事業について質問をします。
 まず第1点は、300億円投入と将来像・にぎわいの創出についてでございますが、駅前の風景が変わりつつあります。市内のどこに行っても、市民の話はこの駅前の話で持ち切りです。「古い家がなくなって、新しく建てかえて、またそこへ帰ってきている。」市民の声です。今年度も28億円をかけて買収と移転補償などを行うとしていますが、市民の不満は、何といっても全体像がいまだ見えていないからだと思います。
 そこで、事業目的にある商業・業務機能の集積と、魅力あふれる新都市拠点を構築するとありますが、平成元年ごろに、A調査、B調査といって、市が地域開発を目指したにぎわいの創出に向けて一定の方向づけをしていたようですが、区画整理と同時進行がなぜできなかったのか、どこに問題があったのか、具体的にはどのようなものをいっているのか、お聞きをします。
 2点目は、駅南の開発計画と芸術文化施設の実現についてです。
 駅前の区画整理が、あと5年で終了となっていますが、当初の計画においても、駅前と駅南は、一体のものとしての構想なり計画なりがあったと思いますが、青写真を見ながら、具体的行動計画を立てる時期に来ていると考えますが、いかがなものでしょう。
 また、駅前における集客能力も備えた芸術文化施設について、にぎわいを誘導するべき核になるものの全体像を早く示し、それに見合ったまちづくりを市民は待っているようです。全体像が見えない中で、市民の不安解消をも考え、中途半端にならないように、かなり早いペースで取りかかるべきと思っていますが、いつごろどのような施設を考えているのか、明らかにしてください。
 3回目の質問を終わります。
○議長(加藤喜三男) この際、暫時休憩いたします。
  午後 2時05分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 2時14分再開
○議長(加藤喜三男) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 答弁を求めます。佐々木市長。
市長(佐々木龍)(登壇) 駅前土地区画整理事業についてお答えします。
 新居浜駅周辺地区につきましては、長期総合計画、都市計画マスタープランにおきまして、個性あふれる本市の玄関口及び新たな顔としての役割を担い、文化、情報、交流、商業・業務機能を備えた新都市拠点として位置づけております。
 まず、新都市拠点構築の第1段階として、都市基盤の整備が必要なことから、土地区画整理事業による手法を選択し、平成元年に基本構想となるA調査を、平成3年に具現化のためのB調査を行いました。これらの調査とあわせ、地元の合意形成を図った結果、平成10年度から駅前土地区画整理事業を実施いたしております。本事業では、土地の再編成や集約化、幹線道路を初めとする都市基盤の整備を行っており、平成17年度末で移転補償は約8割、施工面積の約6割のエリアが整備完了予定となっております。このようなハード面の整備に加え、ソフト面におきましても、商業・業務施設等の立地を図るため、地権者の方々に対する情報収集や金融機関、商業関係者等に対する出前講座等によるPRのほか、市民や専門家の方々と協働で、芸術文化施設や駅前広場、シンボルロードの整備を中心に、調査研究を行ってまいりました。
 こうした中、土地利用につきましては、地権者の方々の御判断にゆだねられており、地権者の方々には、これまで目に見える形で新しい町の姿が見えてこなかったため、利用計画等具体化に向けた検討ができづらかったのではないかと考えております。
 また、公共公益施設等につきましても、これまで種々検討してまいりましたが、都市基盤整備も一定のめどが立ったことから、平成17年度に芸術文化施設を核としたにぎわい創出のための施策を検討するため、専門的知識を持つシンクタンクに委託し、新居浜駅周辺地区整備基礎調査を実施いたしました。現在、今年度に予定していた調査がおおむね終了し、今月中の報告書作成に向け取りまとめ作業を行っております。主な調査の内容は、美術や音楽、演劇の機能を持つ複合施設が望ましいとの市民提言を踏まえ、過去の検討における課題や問題点の整理・抽出、基本的な理念や施設のイメージ、役割、機能、運営フレームなどの項目です。また、これまで意見集約が困難であった各機能間のウエートや太鼓台資料の展示、市役所出張所機能ほかの付加機能、市民の活動の場とすぐれた芸術に接する機会の提供とのバランスほか、施設の基本的な考え方についても課題を整理いたしております。
 これからの取り組みでございますが、平成17年度調査の成果をもとに、平成18年度、平成19年度の2カ年の継続事業として、駅周辺地区の整備構想と同時に調査を進めてまいります。
 まず、平成18年度は、市民や関係者のインタビュー等、各方面の意向や近隣自治体の状況把握を初め、施設規模、機能配置、事業内容、管理・運営手法、利用形態、事業主体等の調査からなる基本計画を作成する予定です。続く平成19年度は、駅周辺地区整備と芸術文化施設の親和性や相乗効果を生かし、具体的シミュレーションも行うなど、実現可能な計画づくりに努めてまいります。今後におきましては、駅前の集客能力をさらに高め、にぎわいを誘導できる計画の作成を目指してまいります。その手法ですが、シンクタンクをパートナーに、市民の参加、民間事業者からの提案、専門家のアドバイスを受けることができるよう、平成18年4月に設置を予定しております駅周辺整備室の現地事務所で、積極的に取り組んでまいります。芸術文化施設の建設も含め、懸案となっている駅南の開発や鉄道高架についても、平成22年度完了予定の土地区画整理事業の進捗状況を見据え、課題整理や実現化の手法、スケジュール等事業化検討の前提となる具体的な行動計画の作成に取り組んでまいります。
○議長(加藤喜三男) 笹本総務部長。
務部長(笹本敏明)(登壇) 市営住宅の改修計画についてでございます。
 本市の市営住宅は、建築後数十年を経過した建物が多数あり、そのため日々の維持保全については細心の注意を払い、その都度迅速な対応をいたしております。平成18年度に計画いたしております居住環境向上のための改修につきましては、老朽化が著しい住宅の1棟、24戸の外壁改修工事やベランダ手すり改修工事1棟、24戸を予定しております。また、安全性の向上のための改修につきましては、過電流による火災や家電製品の破損を防ぐための電気設備改修工事24戸、高齢者や体の不自由な方に対する階段昇降時の安全確保のため、階段手すり設置工事5棟、101戸を行うほか、新居浜市火災予防条例に対応した住宅用防災警報器設置につきましては、平成18年度は61棟、1,021戸を計画しており、残りの住宅につきましては、次年度に実施を予定いたしております。
 建てかえの計画につきましては、現時点では予定はありませんが、施設の長寿命化のための全面的改善や居住性向上のための個別改善を検討する必要がございますので、今後は、平成16年3月策定の公営住宅ストック総合活用計画に基づき考えてまいります。
○議長(加藤喜三男) 神野福祉部長。
祉部長(神野哲男)(登壇) 慈光園・東新学園の建てかえについてお答えいたします。
 慈光園・東新学園につきましては、施設の老朽化が著しいことから、高齢者と児童の複合施設として建設するべく、平成16年3月に基本設計を行い、平成19年4月開設をめどに、愛媛県に対し、社会福祉施設整備計画協議書を提出いたしました。しかし、御承知のように、平成16年度のたび重なる台風災害により、市内全域に甚大な被害が発生し、災害復旧を最優先したことから、建設のための財源確保が困難な状況となり、また、複合施設の建設予定地の一部が、土石流はんらん区域に含まれていましたことから、建設予定地の安全性について検証を行うため、施設建設協議書を取り下げました。建設予定地の安全性については、検証の結果、問題はございませんでしたが、財政的になお厳しい状況が続く中、建設のめどが立っていないのが現状でございます。また、養護老人ホームに係る設置基準が、平成18年4月から改正されますことから、この見直しの必要性も生じてまいりました。
 いずれにいたしましても、西本議員さん御指摘のとおり、慈光園・東新学園の改築が急がれますので、その対応について、新居浜市みんなでつくる福祉のまちづくり条例に基づく新居浜市福祉のまちづくり審議会に諮問し、早い時期に方針を決定してまいります。
 次に、若宮保育園・若水乳児園の建てかえについてでございます。
 西本議員さんが以前から御指摘のとおり、若宮保育園と若水乳児園につきましては、両保育園とも、昭和30年代に建築されたもので、老朽化が著しく、建てかえが急がれるところでございます。
 このようなことから、当面の措置といたしまして、平成18年度の当初予算に、両保育園の緊急を要する補修のための予算を計上いたしております。新年度が始まり次第、早急に補修いたします。
 両園の建てかえ場所あるいは両園の合築のいかん等今後の整備のあり方につきまして、慈光園と東新学園の建てかえの答弁の中で申し上げましたが、同様に、新居浜市福祉のまちづくり審議会に諮問し、市としての方針を出してまいります。
○議長(加藤喜三男) 西本勉議員。
番(西本勉)(登壇) 最後になりましたが、5番目の補助金の削減について質問をいたします。
 まず1点目は、補助金カットの額についてです。
 平成16年の台風災害で、予期せぬ財政支出があり、昨年度の予算編成では、各団体に対する補助金については、ゼロからの見直しということで行い、その結果、多くの不平や不満が続出したところであります。今後毎年9月までに公募を行い、10月に書類審査、12月までに二次審査で、最終決定の段取りのようですが、平成18年度の補助金については、その公募による審査結果が出されております。それによりますと、288件の申請があり、採択された、いわゆる補助金がついたのは168件、補助金がつかなかったのが120件となり、またもや不満の要素を多く残した結果となっています。災害による予期せぬ財政支出も、平年度並みの市税収入にまで回復してきたことを踏まえて質問をするわけですが、平成16年までの補助金の件数と総額、審査後の件数と総額について、減になった実態を示していただきたいと思います。
 2点目は、お年寄りや子供、ボランティア、障害のある人たちの補助金復活についてですが、私は、お年寄りや乳幼児関係、さらにはボランティアで活動をしているところは最優先すべきと考えます。今年度の審査資料からざっと拾ってみましたが、原爆被爆者対策の補助金3万円がゼロに、お年寄りが楽しみにしていた敬老会補助金5,800万円がゼロに、高齢者が唯一交流の場として活動をしている老人クラブ育成補助も1,200万円が半分の600万円に、さらにこれは平成18年度中にはまた下がるようですが、児童福祉では、保育協議会補助46万5,000円がゼロに、自閉症児親の会補助10万円がゼロになっています。私立保育所関係3,000万円がゼロになり、労働者の町新居浜におけるメーデー補助あるいは労働会館運営事業1,000万円、これらがゼロになっております。母親大会の開催補助16万円もゼロに、また、日曜市がやっと根づいてきたところにもかかわらず、この補助金76万円がゼロになっています。また、町を美しくしようと頑張り始めた大好き泉川まちづくり、さらには、惣開のアジサイロードのボランティアに対する補助金もゼロになっています。私は、補助金とは、元来、自治体が責任を持ってしなければならない仕事の多くを、市民団体や組織にしてもらってきたために、財政支出をしてきた歴史と伝統を持ち合わせているものと考えています。したがって、お年寄りや子供、ボランティア、障害のある人たちに絶えず焦点を合わせて復活を考えるべきと思います。昨日、私の地区では、自治会の総会があったわけですが、老人クラブの会長さんが、老人クラブの育成補助が、今まで7万円ぐらいもらっていたのが1万2,000円になったと大きな声で訴えておりました。そして、市老連とかあるいは県の老連組織、ここへの会費が1万7,000円も必要だということで、各地区の老人クラブは、最初から赤字運営で、これでは楽しかった活動ができないと切実に訴えをしておりました。私は、敬老会やお年寄りのおふろ、老人クラブの補助金、合計6,800万円については、少なくともお年寄りのために使うぐらいの温かい市政であってもよいのではないかと思います。そのようなお金の使い方に対して、市民が納得しないはずはありません。市長の基本的な考えをお聞きいたします。
 以上で質問を終わります。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。佐々木市長。
市長(佐々木龍)(登壇) 補助金削減についてお答えします。
 補助金の件数につきましては、平成16年度、平成17年度は、行政目的ごとによる件数、平成18年度は、申請件数となっておりますことから、単純に比較できませんが、平成16年度は186件、平成17年度は151件、平成18年度は169件であります。平成16年度と平成18年度を比較いたしますと、17件の減となっております。総額につきましては、予算ベースで、平成16年度は13億2,985万9,000円、平成17年度は8億7,179万7,000円、平成18年度は6億7,516万8,000円となっており、平成16年度と平成18年度を比較いたしますと、6億5,469万1,000円の減となっております。
 次に、補助金の復活についてでございます。
 今回の公募審査の結果、残念ながら不採択となりました120件の補助事業につきましては、いずれも公益性が認められる内容ではありますが、まず市として申請をしていただいたすべての事業に対して、補助金を支出するだけの財政的な余裕がない状況であることを御理解いただきたいと存じます。
 このような状況の中、市民と行政との協働による自立連携のまちづくりを進める上において、市民の公益活動を支援する補助金が果たす役割は、極めて重要であることから、補助金支出のあり方を抜本的に見直した結果、公募制度を導入することによって、公平性と透明性を確保しつつ、補助金予算枠を決定し、その範囲内において、第三者評価に基づく補助事業の採択を行ったものでございます。この第三者評価では、対象者や事業分野に判断の視点を置くのではなく、あくまでも公益性、妥当性、効果効率性の観点から、事業内容そのものの総合的な評価を行うことにより、公平かつ客観的な審査が担保されるものであると考えております。補助団体への説明会や市のホームページを通じて、関係団体や市民の皆様に徹底した情報公開を行い、公募制度についての協議、検討を進めた上で、決定した基準・ルールに基づいて、忠実に実施をしてまいりました。この結果につきましては、私は、最大限に尊重しなければならないと考えております。
 今回不採択となりました補助事業につきましては、平成19年度の公募申請に向けて、事業内容の見直しを行うなど、補助事業の公益性、妥当性、効果効率性を高めることにより、再応募していただくことが公益活動の質的向上につながるとともに、公募制度の充実に寄与するものと期待をいたしております。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。(6番西本勉「なし」と呼ぶ)
 真木増次郎議員。
21番(真木増次郎)(登壇) 質問に先立ちまして、本会議でも一括質問方式ですとか一問一答方式、いろんな方式で質問される議員さんがおられます。私自身も数年前に一問一答方式の方が、高度に完成された理事者の方々に対して、対峙して、そして深く議員の方も勉強して追求することによって、失言、名言というのも出てくるだろうし、議会が活性化するんじゃないかというような趣旨のことも述べさせていただきました。ただ一問一答方式の場合ですと、何度も演壇を出たり入ったりするので、私自身ウオーキングスタイルに自信もありませんので、できれば一番お金のかからない方法で、西本勉さんの議席ぐらいが再質問ボックスということで、マイクを置いていただいて、そしてしゃべらせていただければ、本当に市長との距離感もありますので、人のいいスマイルに惑わされることなく質問できると思いますので、いかがでしょうか。
 それと、議会、本会議場、きょう傍聴に来られている方も何名かいるんですけれども、行政チャンネル12チャンネルを活用していただいて、災害のときには災害情報を頻繁に流す、本会議が開会中には本会議の再放送をしていただく、そういうふうな形にした方が、お金をかけないでしていただいた方がよろしいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、公明党議員団を代表いたしまして質問に入らせていただきます。明快で前向きな御答弁よろしくお願いいたします。
 それでは、通告の順に従いまして質問いたします。
 ことしに入り、企業経営者や政治家のモラルが問われる不正事件や問題が相次いで発生しております。耐震強度偽装マンション、ライブドアの役員逮捕、ビジネスホテルの無断不正改造、ミスター懲罰と呼ばれる永田寿康衆議院議員による送金メール問題などが挙げられます。中でも、偽装マンションについては、今のところ、業者側の責任の所在も不明確で、その上、売り主の小嶋社長が、構造設計の不備を見過ごした自治体を相手に損害賠償を求める訴訟を起こし、問題を複雑化させています。また、居住者の救済措置もあいまいとあっては、いら立ちは募るばかりだろうと思います。企業が営利を重要視することに異論はないのですが、経営の基本姿勢として、法律や社会ルールを遵守する中で、社会への奉仕とか従業員の雇用の確保等、何らかの利益還元を心がけるべきではないでしょうか。往々にして、お金は人の心を変え、おごり、傲慢、有頂天などの性悪な面が露出し、人生を狂わすことがよくあります。人間社会では、心こそが大切なのであり、この点を軽視し、放棄したところに社会のゆがみが生じたと思えてなりません。最近、勝ち組、負け組という嫌な言葉をよく耳にします。この言葉も、経済的な立場を強く意識する中から生まれたものと思われますが、本来一人の人間としての勝ち負けは、一生を通じてみなければ判断できないはずです。百姓から身を起こし、後に天下人となった豊臣秀吉は、生来の勘のよさと人心操縦の巧みさで、権力の頂点をきわめ、富を欲しいままにしました。だがその晩年は、各所に破綻を来し、豊臣家の存続が危ぶまれる中で、悲嘆のうちにその生涯を閉じています。秀吉は、果たして勝ち組だったのか負け組だったのか。これからは経営者や政治家はもとより、すべての人が富や名声よりも、人道とモラルを重視する気風を高め、品格を備えた企業・国家・自治体の建設に力を尽くしていくことが急務との思いを深くいたしておりますが、最近の事件やメール問題を通しての市長の御見解をお尋ねいたします。
 次に、行政改革についてお尋ねいたします。
 国、地方ともに、財政状況の厳しい中、歳出の削減を図り、限られた財源でいかに市民サービスを維持向上させていくか、行政の徹底した効率化に向け、その手腕がますます問われていると思います。
 新居浜市においては、行政改革大綱を策定以来この間、民間活力を活用したアウトソーシングの推進やITシステムの導入など、さまざまな行政運営の見直しに努めてこられたものと認識しております。
 そのような中で、今般、総務省より、新地方行革指針が示され、今までの行政改革への取り組みを見直し、具体的な改革の取り組みを集中的に実施するため、いわゆる集中改革プランを策定し、市民にわかりやすく公表することが要請されております。この集中改革プランに項目として、事務事業の再編・整理、廃止・統合、民間委託の推進、職員の定員削減の数値目標の設定、給与・手当見直しなどが盛り込まれておりますが、以下、集中改革プランについて数点お尋ねいたします。
 1点目は、国の指針では、今後5年間で4.6%を上回る職員数の純減なども求められておりますが、今回の国の要請に対してどのように対応されるのか。また、プラン策定に当たっては、市民の意見を反映する仕組みを整え、策定の過程を公表することも求められておりますが、公表予定時期とあわせて御所見をお聞かせください。
 2点目は、事務事業の再編・整理、廃止・統合についてであります。
 歳出削減の手法として、民間シンクタンク構想日本が提唱しているような事業仕分けの手法を取り入れられないかと思うのであります。これは、行政の事業を外部の視点を入れて、さまざまな角度から見直そうという点に特徴があります。当事者だけの議論では、従来の考え方の殻を打ち破ることは難しく、他の自治体の職員やビジネスマン等も参加して見直そうというものであります。徹底した議論を行うため、行政担当者の意識改革にもつながり、関係者の納得の上で歳出削減を実現しようとする点も評価されております。既に、昨年の段階で9県5市の自治体でこの民間シンクタンクの協力を得て事業仕分けを実施しております。すべての事業を点検し、そもそも必要か、必要なら行政と民間のどちらがやるべきか、行政でやるなら、国、県、市のいずれでやるのが妥当か等を順に検討したようであります。その結果、県、市レベルともに、不要あるいは民間の仕事と整理されたものが、あわせて歳出ベースで予算の10%に相当する大幅な削減が見込まれるということになっております。横浜市の中田市長も、「外からの刺激を受けることが重要」と感想を述べており、千葉県の堂本知事も、「予算の質的転換を図るため、新しい視点で行財政のあり方を見直し、構想日本にも協力を得て、外部の目からの検討も加えながら仕分け作業を実施したい」とし、「成果を今後の予算編成に反映させたい」と表明されております。補助金見直しの手法と同様ですので、市長の感性にはすごく響くものがあると思います。徹底した歳出削減に取り組む考えはないのか、お伺いいたします。
 また、アウトソーシングの中でも、一番難しいのが、行政の内部管理事務のアウトソーシングだとも言われておりますが、これについても、早い時期に手をつけなければならないのではないかと思うのですが、市長の見解をお尋ねいたします。
 本年に入りまして、1月8日未明、長崎県大村市の認知症高齢者グループホームにおいて火災事故が発生し、入所者から死者7名を出す惨事がありました。原因については、さまざまに取りざたされておりますが、今回の火災事故は、介護保険制度が始まって以来の大惨事に思います。新居浜市においても、グループホームが地域の要介護高齢者の受け皿として大きな役割を果たしていることから、市民の不安を払拭する意味からも、早急に取り組みを開始することが重要だと考えますが、いかがでしょうか。福祉部、消防、それぞれの立場でお答えください。
 グループホームの運営について、特に夜間における避難体制、近隣住民、近隣施設、消防機関との連携・協力体制などについて、各施設の総点検を行い、有効な避難訓練や職員の教育の徹底は図られたのか。グループホームにおいては、介護保険の指定基準上の上乗せ規制はなく、消防法に準拠することとなるそうですが、施設や設備について、自動火災報知設備や消防機関へ通報する仕組みなど、点検の上必要な対応をなされたのかどうか。人員の配置について、特に夜間における火災の場合の避難介助体制などについて、点検の上適切な指導はなされたのかどうか。認知症高齢者グループ以外の小規模の入所施設についても、同様の取り組みを行うのかどうか、以上、お答えください。
 次に、市営住宅についてお尋ねいたします。
 衣食住とは、生活の基盤をなすものですが、中でも金額の大きさや耐用年数において住居が一番だと思います。景気は回復基調にあるものの、実感としてはほど遠く、長引く不況の影響からか、最近、市営住宅への入居を希望する人も多く、市民相談などでも何とか入居できないだろうかという相談が多く寄せられます。当市においては、入居競争率約3倍で推移しているようですが、3回、4回と申し込む人はざらで、1年間かけてだんだん入居に近づいたところ期限となり、改めて抽せんし、遠く離れた番号を引くという繰り返しを経験した人はたくさんいます。
 そこで、提案も含めて質問いたしますが、第1点目は、入居申込手続の事後審査方式の導入についてであります。先ほども述べましたが、平成15年度は、応募数198世帯に対し、入居数67世帯、平成16年度は、応募数204世帯に対し、入居数86世帯となっております。そうなると、平成15年度は131世帯、平成16年度は118世帯の方たちの提出書類がむだになり、ごみになったということです。提出書類には、基本的に、住民票、所得証明書、納税証明書等ありますが、それが1回の申し込みで入居できればいいのですが、何回も申し込まなければ入居できないような今の状況では、経費もばかにならないのではないでしょうか。市営住宅の申込資格が、低所得者で、住宅に困窮していることが明らかである人となっていることからも、申込書類は入居当選後の提出にできないものかと思うのでありますが、見解をお聞かせください。
 2点目は、民間賃貸住宅補助についてであります。
 住宅に困窮している人が、市営住宅になかなか入居できないのは、住宅戸数が少ないのが原因であることは明らかです。大阪市では、新婚世帯に対する民間賃貸住宅補助を行っていると聞き及んでおります。これは、低所得者のうちの新婚世帯が、市営住宅に最初に数年入る中で、所得も徐々に上がってきて、貯蓄もふえてくる。さらには、子供もできて、部屋が手狭になる。そこで、民間賃貸住宅補助を行えば、市営住宅を出て行くことは可能になり、市営住宅の回転率が高まるというものであります。少子化対策にもつながる措置であります。まず、戸数や対象者を限定して実施してみてはどうか、御所見をお聞かせください。
 3点目は、多回数落選者優遇制度の導入についてであります。これは、名古屋市や新宿区で行われているもので、これまでに落選した回数に応じて抽せんする際の回数をふやすというものであります。本市の行っている1年ごとに一からやり直すという今の方式では、何回抽せんしても後の順番を引いたらいつまでたっても入居ができないという事態が起こってまいります。市営住宅の入居も宝くじと一緒で、当たるのも外れるのも運次第というのでは、余りにも悲しい話ではないかと思います。多回数落選者優遇制度を導入する考えはないのか、お聞かせください。
 あわせて、これまで落選を重ねている方がどれぐらいいるのか、これらの方の世帯内訳についても数字でお示しください。
 4点目は、母子・障害者・高齢世帯への優先入居についてであります。
 他市においては、DV被害者も含めて、それぞれポイントを設定し、しっかりとしたわかりやすい明確な形で優先入居策を設けているところもあります。当市における抽せんの現況とこれからの改善策をお聞かせください。
 次に、子育て支援についてお伺いいたします。
 現在、新居浜市では、子育て支援のために放課後児童クラブやファミリー・サポート・センター、また、教育委員会では、地域子供教室事業等実施されておりますが、私も何校区かの放課後児童クラブを視察させていただいた中で、1つ気になることがあります。それは、土曜日や長期休暇中のことなのですが、朝8時半や9時に子供さんを車に乗せて送ってくる保護者の服装が、「さあこれから仕事だ」というよりは、「さあ今から寝よう」という光景に出くわすことがよくあるのです。そのときの車が高級外車だとなおがっかりさせられます。毎日の仕事で疲れ、静かに寝ていたい気持ちは痛いほどわかりますが、このことはある種、子育ての放棄と言ってもいいのではないでしょうか。利用者の勤務実態の把握はされているのでしょうか、お伺いいたします。
 私自身、親が商売をしていたこともあり、小さいときは休みの日は必ず1日じゅう外で遊んでいましたので、土曜日や夏休みに1日じゅう学校にいなければならなかったらと考えただけでもぞっといたします。私の幼少時代とは社会状況も異なり、この事業を否定する気はさらさらないのですが、親の都合で存在するこの事業に、遊びや楽しみを加味してあげる工夫が必要なのではないでしょうか。夏休み中ならば、PTAが運営するプール開放に参加させてあげるとか、地域子供教室事業とドッキングできるときは融合を図るとか、子供の目線で考えることは重要だと思いますが、いかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。
 次に、新居浜市まちづくり協働オフィスについてお尋ねいたします。
 市民活動団体が、会合や作業に利用し、関係者が交流、情報交換する場の提供や市民と行政の協働のまちづくりを目指した環境を整備することにより、本市の市民活動がさらに活発に展開されることを目指して、まちづくり協働オフィスが設置されようとしておりますが、私は始まるに当たり、乗り越えなければならない基本的なハードルがあるように思えてなりません。世の中には体振と体協、ジュニアスポーツとスポーツ少年団、自民党と民主党、公明党と共産党など似て非なる組織が多く存在しております。それぞれの歴史を重ねるごとに、共同歩調をとることは非常に困難になってくるのは周知の事実です。保育園の民営化にしても、今まで自分たちのしてきたことを否定されたという誤解が問題を複雑化させているように思えてなりません。当市においても、従前から、文化センターや総合福祉センター、ウイメンズ等目的に応じて会合等に使用できる公共施設が存在しますし、市社会福祉協議会ボランティア、市民活動センターもあります。現時点で多くの携わってきた方々の理解と承認を得ているとは考えにくい状況なのではないでしょうか。それぞれの組織が、自他彼此の心を持ったまま、壁をつくったままスタートさせるのは、市長の本意でもないでしょう。多くの方々の理解を得られるひざ詰めの対話が必要だと考えますが、いかがでしょうか。市長のこの事業にかける思いと、前段の質問に対する見解をお示しください。
 次に、補助金の削減のうち、PTAへの補助金についてお聞きいたします。
 昨年度までPTA人件費補助金として、1校当たり40万円と、学校給食費収納管理事務事業補助金とをあわせて支給され、補助金の受け皿として、各単位学校のPTA会計に人件費特別会計を設けて、専用の預金通帳と会計簿を設置して運営してまいりましたが、本年度からは、PTA人件費は廃止され、給食費収納管理事務事業は委託費として支給されると伺いました。この予算措置に対して、市P連役員の方からも、抗議の陳情があったと聞き及んでおりますが、その内容をお聞かせください。また、どのような応答をなさったのかもあわせてお教えください。私自身は、少々たかをくくっていて、単位PTAの執行部の方から相談を持ちかけられても、「そうなったときに考えたらいいんじゃない。人件費だからそんなに簡単にできないよ」とのんきに答えておりましたので、多少慌てましたが、執行部の方たちと新年度予算のスキームを考えるうちに、今回の措置はこれからのPTAのあり方、自助・共助・公助を見直すいいきっかけになりました。
 そこで、疑問に感じたことを何点か質問いたします。
 まず最初に人件費だけに執行までにはある程度の期間が必要だとは考えなかったのか。次に、今回の措置で、事務員を解雇した単位PTAの給食費収納事務委託費はどうなるのか。また、委託費を受けるPTAと受けないPTAが出てきたときにはどうなさるのか。また、受けないPTAが出てきたときには、当然、学校側で事務をすることになりますが、その体制は整っているのか。事務委託しなくてもできる学校ができてきたときには、委託を受けている単位PTAの存在はおかしくなるのではないのか。次に、PTA雇いの方が司書補の仕事をしている学校が多いと思いますが、司書補の仕事ができなくなると、先生方の負担がふえてくることになります。図書館司書として配属されたものの、担任を持っている先生とかいる中で、今までどおりの図書室管理ができるのか。これからますます重要になってくる読書運動に支障が出ないのか。また、関連して司書教諭の発令者及び発令方法、担当授業時間の軽減は認めているのかもお伺いいたします。また、別の角度からいうと、単位PTAが支出削減のために市P連主催の行事を見合わせたり、研究大会の出席を選別したり、もっと進んで市P連から脱退したときは、その決定を尊重してくださるのか、お聞きいたします。最後に、施設修繕や学校行事、学校備品、発表会や協議会の交通費等、自助・共助・公助の明確な線引きをお示しください。たしか数年前に、学校長等にはガイドラインが提示されていると仄聞しておりますが、PTAとも共有し、共通認識に立って活動していくいいきっかけにされてはいかがでしょうか、教育長の御所見をお伺いいたします。
 次に、高齢者虐待について質問いたします。
 法務省の統計によりますと、平成16年度中に人権擁護機関によって救済手続が開始された人権侵害は、過去最多を記録しております。女性や児童、高齢者など弱者への侵害が後を絶たない現状にあります。
 このような中、高齢者の人権を守るための高齢者虐待防止法が、昨年の特別国会で可決、成立いたしました。正式名は、高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律で、虐待の背後にある介護者のストレスにも焦点を当て、虐待防止と介護者に対する支援をともに目指す内容となっており、施行日は本年4月1日となっております。法律ではあいまいであった高齢者虐待の定義を明確化し、暴行を加えるなどの身体的虐待、介護や世話の放棄、著しい暴言などによる心理的虐待、わいせつな行為をさせるなどの性的虐待、財産を不当に処分するなどの経済的虐待の5つのタイプを明示しております。虐待が原因で、残念ながら高齢者が死亡した事件の報道も時に見受けられるわけですが、一昨年、厚生労働省では、家庭内での高齢者への虐待については、初の全国調査を行い、昨年4月、調査結果が発表されました。それによれば、生命にかかわる危険な状態に至る事例が1割という深刻な実態が浮き彫りになり、一方、虐待に気づいた在宅介護支援の専門職の9割が、対応は困難と感じていることが明らかになりました。
 このような中、今回成立した法律では、虐待発見者の行政への通報義務、行政の立入調査、被虐待高齢者緊急保護対策、介護者の負担軽減を図る施設等が盛り込まれ、さらに高齢になって体が思うように動かなくなっても、また認知症になっても尊厳は守らなければならないという基本的な人権擁護の精神を改めて宣言しており、画期的な法律であります。ただ法律が整備されても、この虐待事例に具体的にどう対応するのか、その体制整備が進まなければ、人権保護は絵にかいたもちに終わりかねません。
 そこで、円滑な運用を願い、何点かにわたって質問いたします。
 第1点は、新居浜市の高齢者虐待の実態をどのように把握されているのかお知らせください。
 第2点は、早期発見のための通報システムの確立が急がれますが、どのようにされるのか、お聞きいたします。
 第3点は、被虐待高齢者の緊急保護体制の整備として、一時保護施設の確保や専門的知識と経験を積んだ専門職員の育成が課題と思いますが、どのように対応されるのか、お答えください。
 第4点は、関係機関、施設、家族のネットワークが必要になると思いますが、どのような仕組みづくりをされるのか、お聞きいたします。
 最後に、この法律では、高齢者の保護並びに財産上の不当取引による高齢者の被害の防止及び救済を図るため、成年後見制度の利用促進を求めております。悪質リフォーム等高齢者が被害に遭うケース等も新聞報道で見受けるわけですが、私自身も先月、川東在住の高齢者の親族の方から相談を受け、被害実態を目の当たりにいたしました。その方は、この2年の間に4回にわたって1回当たり何十万円単位でリフォームと称される工事で、口座から現金が引き落とされておりました。本年2月には、50万円の工事代金を請求され、お金がないと断ると、金融機関まで車で連れていかれ、現金を引き落としされ支払われたそうです。事ここに至って、初めて怖くなり、岡山県に住む弟さんに連絡し、初めて全貌が判明いたしました。この方は、目が少し不自由で、言葉数も極端に少ないおとなしい方で、毎回違う業者が出入りしていたそうです。私もその方の家に印というかマークでもつけられているのではと、家の周囲を探しましたが、わかりませんでした。その後、新居浜市消費者相談員の的確なアドバイスもあり、直近の分はクーリングオフでき、その家に住むのが怖いという親族の方の相談を受け、ケアハウスを紹介いたしました。このような被害を未然に防ぐためにも、後見制度が重要になってくるのですが、新居浜市における同制度の利用状況をお聞かせください。また、利用者が少ない場合は、どのような理由があるのかと分析されているのか。また、今後の利用促進のための取り組みについてもお聞かせください。
 次に、企業立地については端的にお尋ねいたします。
 行政の立場というのは、失礼な言い方かもしれませんが、ふろ屋の番台営業みたいなものであります。そうであるのに、現在1区画しかない状態でそのふろ屋にお客さんはつくのだろうか、疑問に思います。行政が、空き工場や空き店舗も含めて不動産業ができないのは十分理解しておりますが、商工会議所等と連携する中で、新居浜市に入ってきたいという事業所を確保し続けていくプログラムが早急に必要だと思いますが、いかがでしょうか。
 次に、渡海船事業についてお伺いいたします。
 本年になって、旅客船の運航管理に長年従事されていた方と懇談する機会に恵まれました。そのとき、大島に渡る渡海船のことが話題に上りました。その方いわく、一昨年の災害で本当に財政的にも厳しくなって、一般会計を見直している中で、これでは国の財政運営でやゆされる母屋はおかゆをすすり、納屋はすき焼きと同じだと辛らつな御意見でした。この事業は、生活福祉道路として位置づけられ、道路課が所管され、これまで大きな事故は起こさず、安全な運航を長年続けられたことには敬意を表しますが、新年度から運輸観光課にシフトされるのは、現状に対する問題認識と現状打破に向かう強い意思があってのことだと思いますので、まず市長の率直な思いをお聞かせ願います。
 私自身も、これまで収支改善の方策について、何度となく提言させていただきましたが、大きな見直しはなく、最初の質問から5年の月日が経過してしまいました。運航管理者の方と私の認識はほぼ同じで、平成15年建造のくろしまを最後の建造船と決めるところからストーリーは始まります。そして、最小の橋をかけることが終着点です。橋がかかるまでは、行政で収支改善ができないのなら民間に委託すべき事業なのは必然です。年間2,000万円程度の事業収入は、費用の中の一部である人件費の約何分の1でしょうか。事業収入は今後ふえていくのでしょうか。このままでは、島民の方々のためというよりは、船員の仕事確保のために運航しているようなものです。今何もせずにいると、何年か後には、大島島民の方々に対する新居浜市民の目ももっと厳しくなってくると思いますが、いかがでしょうか。そうならないためにも、運輸観光課の使命は大きいと思いますが、いかがでしょうか。島民の方々の協議と理解が大前提ですが、もし私が委託を受ける民間会社の経営者なら、以下の取り組みで数千万円単位の費用削減は可能と考えます。
 1、船員数そのものを見直します。現行の船員数がなくても運航できます。
 2、運航管理は、陸上勤務者がし、どの船を運航するかというマニュアルを決め、運航管理基準をはっきりさせます。船員には決めさせません。
 3、ドックは民間会社に任せ、船員は使いません。ドック期間は、前回質問時は1カ月とのことでしたが、民間でしたら4分の1以下の1週間で済ませます。
 4、運航ダイヤそのものを見直し、減便は必定だと思います。
 5、定期航路のみならず、不定期航路で事業収入を上げていきます。
 6、島民の方とそれ以外の方の2段階運賃を設定します。島民以外の人は、10倍にして600円でもコンセンサスはとれます。乗らなければならない人しかこの船には乗りません。
 7、燃料費、消耗品、すべて見直していきます。
 以上、思いつくままに述べましたが、市長の御所見をお伺いいたします。
 最後に、市内循環型バスについてお伺いいたします。
 この項目も、これまで再三質問してまいりましたが、さまざまな指摘があり、実現に至っていない事業であります。本年度から別子山地域バスの定期運行が始まりますが、私は順番が逆になったように思います。合併時の約束でもあり、この事業そのものには異論がないのですが、別子山地域は、市内循環型バスにつなげる山根グラウンドからのシャトルバスの形態に早くダイヤ変更ができるようにするのが、運行が始まっていないのに言うのも変ですが、正解のような気がします。市内循環型バスが議会の理解を得られない最大の理由は、費用対効果の面が一番だと思います。今年度より経済部のスペシャリストが運輸体系等をまとめ上げてくれるのを、本心から期待しております。
 以下、こうなったらいいなと思う私の所見を簡単に述べさせていただきます。
 1、駅前を結節点として、JRの発着時間を意識し、2台のバスで南北8の字交代運行をする。新居浜市の地形、集客施設、高校、病院の位置を考えたとき、この運行が一番合理的です。この運行にイレギュラーな要素を持ち込んだ分だけ、経済性は損なわれます。
 2、県、他市とも協議して、せとうちバスへの補助金は全廃する。民間会社がどの路線を残すか、それは民間会社の判断です。企業は、利益が上がる路線は、当然残します。補助金を出している限り、企業努力は失われます。
 3、目的を絞ってお客さんを選ばない。買い物客、通院の人、通学の高校生、高齢者、健常者、障害者、みんな神様です。
 4、運行は、当然民間に任せます。
 5、運行から漏れた地域は、せとうちバスの路線も勘案して、シャトルでつなぎます。民業を圧迫することはありません。
 以上、御所見をお伺いします。
 これで第1回目の質問を終わります。
○議長(加藤喜三男) この際、暫時休憩いたします。
  午後 3時04分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 3時13分再開
○議長(加藤喜三男) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 答弁を求めます。佐々木市長。
市長(佐々木龍)(登壇) 公明党議員団代表の真木議員さんの御質問にお答えします。
 まず、市長の政治姿勢についてでございます。
 御指摘もございましたように、最近、企業経営者の相次ぐ不正事件や政治家のモラルが問われる問題が発生し、それに関連して、格差社会、勝ち組、負け組という言葉も新聞等で取り上げられております。これらの出来事は、総じて余りにも功に焦り、道理を踏み外してしまった結果だと感じております。また、企業経営者の不正事件の大部分は、経営者が強固な倫理意識を持ってさえいれば、防げたのではないかと感じております。いつの世にも善者・悪者の線引きはございますが、犯罪者の低年齢化、一般化が進んでおり、善悪の壁を築いてきた道徳・モラルという壁が、本当に低くなってきており、これからの日本の社会に対する漠然とした不安を多くの人が感じているのではないかと考えております。私は、これらの原因の一つとして、合理主義の行き過ぎがあるのではないかとも考えております。施政方針において、「数字だけであらわすことのできない、人の心を大切にしたいという気持ち」という表現をいたしましたのは、こうした問題意識を明確にお伝えしたかったからでございます。社会生活の中で、人は、法律さえ守っていれば何をしてもいいというものではないように、企業にも守るべき倫理があります。これまでも、企業の社会的責任、社会貢献の重要性が認識されておりましたが、これらの事件がきっかけとなり、改めてクローズアップされております。これも施政方針で紹介した伊庭貞剛の「君子財を愛す、これを取るに道あり」という理念というものが、100年前に今の時代を先取りし、また、現在にも通用する大きなしっかりとした理念だということが大変評価されているところであります。私といたしましては、人の道「道理」ということに基づいて、社会全体が再認識をすることを期待するとともに、市民の声、特に弱者と言われる方々の声を真摯に受けとめ、政策遂行に当たっては、数字だけであらわれない人の心を大切にし、これまで以上に市民の生命や財産を守る施策の充実を図り、安心・安全な社会を構築してまいります。
 次に、集中改革プランについてでございます。
 平成17年3月に、総務省から、地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針が示され、その中で、事務事業の再編・整理、廃止・統合を初めとする7項目の集中改革プランの策定が求められております。この項目の一つである定員管理の適正化につきましては、国の指針では、5年間で4.6%の数値目標の設定となっておりますが、本市におきましては、平成17年4月の職員数965人を基準として、平成22年4月現在で5%、49人の削減を数値目標として設定いたしております。定年退職者に対して、新規採用数を抑制することを基本に、市民との協働を一層推進し、行政の役割の重点化を図ってまいりますとともに、事務事業の再編・整理、廃止・統合、民間委託の推進、指定管理者制度の活用、OA化の推進、人材の育成等を推進して、行政事務の効率化を図りながら、目標の達成に取り組んでまいりたいと考えております。
 この集中改革プランの策定につきましては、今年度中に、市民の代表で構成されております行政改革推進懇話会に諮り、御意見をお聞きした上で、行政改革推進委員会で決定し、議員の皆様にもお示しするとともに、ホームページ等で市民の皆様にもわかりやすい形で公表する予定でございます。集中改革プランの推進に当たりましても、市民の意見を反映しながら、計画的な行政改革の推進と住民に対する説明責任を果たしていきたいと考えております。
 次に、事務事業の再編・整理、廃止・統合についてでございます。
 構想日本が提唱している事業仕分けにつきましては、平成14年の全国青年市長会に出席した折に、代表の加藤秀樹氏の講演、また懇談の中でお伺いをいたしました。その内容は、住民にとって最も適切な行政サービスの担い手はだれかを決めるという作業を通じて、行政の仕事を見直すことができるという利点があり、その結果、不要な事業として選別された事業を廃止することで、一定の歳出削減につながるものということでございました。また、住民の視点から見た国と地方、民と官のあり方を明らかにすることにより、行政職員や市民、企業、NPO等それぞれまちづくりの主体が、みずから決定し、その責任もみずから負うという、地方分権の本質に気づくということも期待できますことから、これらの作業は、公開を原則として開催されているようでございます。基本的な考え方につきましては、私も同感でございますし、地方分権が加速する中、まちづくりの主体が、それぞれの領域における活動に主体的に取り組むことが重要であると考えております。そのためには、常々申し上げております、市民参加と情報公開を一層進めながら、今後はその質的向上が図られるように努めてまいります。
 御提案の事業仕分けも、そういった取り組みを進めるに当たっての一つの手法であると考えておりますが、現在、本市においては、行政評価を実施いたしており、事業の質的向上に主眼を置いた事務事業評価に加え、施策レベルの評価を行うことにより、同様の効果が得られるものと考えております。今後、早期に施策評価が実施できるよう、努めてまいります。
 次に、行政の内部管理事務のアウトソーシングについてでございます。
 平成15年度に経済産業省の主催による行政サービスの外部委託に関するビジネスプラン研究会の中で、対人サービス及び施設管理運営、内部管理業務等のアウトソーシングについて、行政担当者、民間事業者、学識経験者によって検討が行われており、その中でも、内部管理事務については、改善の余地が多く残された分野であるとの結果が出ております。しかしながら、一方では、行政が行う業務の中には、非効率的な部門や形態を持ったものも多数含まれており、アウトソーシングしたからといって必ずしも安くならないといった課題も示されております。私は、アウトソーシングの検討に当たっては、単純に委託すれば安くなるという発想ではなく、現行の行政サービスが、なぜ高いのかという視点から、コスト構造を明らかにした上で、どのような業務形態を適用すれば、そのコストを抑えることができるのかということが重要であると考えております。そのため御提案の内部管理事務、具体的には、給与支給や旅費支給といった業務のアウトソーシングにつきましても、このような視点からとらえることが重要でありますことから、コスト分析や業務形態を考慮しながら、今後検討してまいります。
 次に、まちづくり協働オフィスについてでございます。
 私は、市民の皆様や企業、各種団体が、それぞれの特性を生かしながら、自己の責任において、自主的、自発的に諸活動を行い、行政と協働しながら住みよいまちづくりを行っていくことが、これからの地方自治のあり方であると考えております。そのようなことから、常々申し上げておりますように、お互いの立場を尊重し、自立しながら連携していく自立・連携のまちづくりを市政運営の基本理念としているところでございます。行政とともにまちづくりを支えている市民活動には、さまざまな団体があり、その活動の目的や理念には違いがありますが、それぞれに自分たちの住む町をよりよい地域にしていこうという郷土を愛する思いは同じであります。しかしながら、市民活動団体相互の連携やネットワークが十分に構築されているとは言えず、行政との連携につきましても、行政組織のそれぞれの分野ごとの対応をしてまいりました。このような市民活動団体との連携を今後さらに発展させてまいりますためには、あらゆる市民活動団体と横断的に連携し合える新たな仕組みづくりが必要であると考えているところであります。そのため、平成16年に策定しました市民活動の推進に関する指針に基づきまして、さまざまな分野の公益的な市民活動を支援いたしますとともに、市民と行政がみんなで考え、みんなで行動する元気なまちづくりを推進してまいるための活動拠点施設として、新居浜市まちづくり協働オフィスを開設したいと考えております。まちづくり協働オフィスの役割は、今後ますます多様な形で地域課題の解決に取り組む市民活動団体が増加していくことを考慮し、あらゆる分野の公益的な活動の一層の活性化を図ることを目指しているものでございます。作業や会議場所の提供機能だけでなく、各種情報の収集や発信あるいは他団体や行政等関係機関とのネットワーク機能を備えたものにしたいと考えております。自治の担い手である市民の皆様の手により企画運営される協働オフィスの取り組みが、市民社会への着実な一歩につながることを心から願い、本事業を推進してまいりたいと存じます。
 多くの方々の理解と承認を得て、また、ひざ詰めの対話が必要ではないかということでございます。
 本事業に関しましては、市民活動の推進に関する指針策定のパブリックコメントの際には、市民の意見を待つのではなく、積極的に市民活動団体に資料を送付したり、説明会を開催するなど、御理解をいただけるよう、努力を重ねてまいりました。また、(仮称)新居浜市市民活動推進センター開設準備委員会では、公募委員さんのほか、市連合自治会や社会福祉協議会、ボランティアグループ連絡協議会、さらにはまちづくりサロン運営企画委員会や生涯学習センタースタッフ会の皆様に御参加をいただき、約2年にわたって御審議いただいた結果に基づいて、本事業の実施に至ったものでございます。今後におきましても、このようなさまざまな場所で活動しておられる市民活動団体等が協働オフィスに集い、ネットワークを築き、本市のまちづくりに向けて、互いに連携・協力していただけるよう、努めてまいります。
 次に、市内循環型バスについてでございます。
 公共交通につきましては、早急な対応が求められている地球温暖化防止対策の一つである省エネルギー型ライフスタイルとして、その重要性が世界じゅうで議論されております。
 国におきましても、公共交通機関利用促進のためのさまざまな取り組みについて検討がなされており、直面しております高齢社会やまちづくりを考える上において、その重要性はますます高まるものと確信いたしております。
 しかしながら、公共交通を取り巻く環境は、平成13年に路線バスの国庫補助制度が改正され、補助対象路線が重点化されたことから、大幅な赤字路線からの運行事業者の撤退が目立っており、今後補助対象路線のさらなる見直しが予想されているところでございます。
 既存バス路線の廃止に伴い、市内循環型バスを導入する事例が多く見られますが、私は、将来を考えたとき、JR、路線バス、船舶、タクシー等、他の公共交通機関とリンクし、それぞれの運行状況の変化に柔軟に対応ができる市内循環型バスの運行により、新居浜市独自のノウハウを蓄えていくことが重要であると以前から考えておりました。生活に密着した公共交通の維持確保は、自治体の責務として取り組まなければならないと考えており、企業の方々の努力以上に、新居浜市として主体的に取り組んでいかなければならない課題であると認識しております。このことから、バス運行事業者への補助金全廃につきましては、現在のところ考えておりません。
 市内循環型バスの導入につきましては、これまでにも御指摘いただいたとおり、バスルート網の最適化、循環バス以外の交通手段の検討が必要であることを考え、市全体の交通事情を勘案したまちづくりを積極的に推進するため、来年度より運輸観光課を新設することといたしました。具体的に御提案いただきました南北8の字交代運行、バス路線へのシャトル連結等も含めまして、今後新設する予定の運輸観光課を中心に、新居浜市で生活される方々に密着し、新居浜市を訪れた方々の便利な移動手段として、安心して気軽に利用できる公共交通網の構築に向けて、努力をしてまいります。
 以上、申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(加藤喜三男) 阿部教育長。
育長(阿部義澄)(登壇) 公明党議員団代表の真木議員さんの御質問にお答えいたします。
 まず、PTA人件費補助金に関連してでございます。
 本年1月30日、PTA連合会の会長、事務局長さんがおいでになり、お会いしました。御要望をいただいた内容は、PTA補助金がPTA運営に果たしている役割は重要であり、今回補助金がなくなったことは理解できない。PTA職員の雇用に重大な影響を及ぼすことになる。特に、小規模校にとっては、切実な問題である。また、今回の決定が、性急であったため、決定後単位PTAが対応し切れない。さらに、審査会委員の選定など、今回の補助金制度の運用の問題点などについてお話がございました。
 このことに対し、教育委員会としてお答え申し上げましたことは、PTA職員の雇用は認識しているものの、他市にはない制度であること。もし単位PTAの御判断でPTA職員を雇用しないということになれば、学校の教職員で対応することになること。また、今回の補助金制度の導入経過を改めて御説明し、基本的な制度についての御理解をいただくとともに、来年度以降の運用につきましては、さまざまな立場の方々の御意見に基づいて検討されるものと考えており、平成19年度の補助金申請に当たっては、さらなる工夫をしていただくようお話ししました。
 次に、人件費だけに執行まである程度の期間が必要と考えなかったかとのお尋ねでございます。
 このたびの補助金の制度見直しにつきましては、7月中旬に見直し案をパブリックコメントし、広く御意見をいただくなど、その過程を公開する中で、本年1月に最終決定したものでございます。PTA補助金は、人件費に充てる部分が多く、雇用関係が絡み、補助金の決定後、時間がなく、対応に苦慮されたことは理解ができます。しかし、今回は、補助金の見直しに当たり、すべての補助金を統一した制度の中で審査していく考え方で整理をいたしました。どのような事業に補助金を充てるかは、それぞれの事業でさまざまな内容であったと思いますので、御理解をいただければと思います。
 次に、学校給食費収納管理事務委託費についてでございます。
 今までPTAの積極的な活動に対しまして、市が助成し、学校とPTAが一体となりまして、円滑な収納管理が行われ、学校給食の運営が図られてまいりました。今回の補助金の見直しの中で、学校給食は、学校の教育活動の一環として実施されており、本来学校が行う校務であると考えまして、平成18年度から補助金にかえて委託料に組み替えしたものでございます。
 このようなことから、予算を各学校に配分いたしまして、学校とPTAの委託契約により委託費を支払うこととなります。また、委託できない場合は、校務として学校が対応していくこととなり、学校の教職員がこれを責任持って分担することになるものと考えております。
 事務委託しなくてもできる学校があらわれてきたときに、委託を受けているPTAの存在がおかしくなるのではないかにつきましては、現状では、委託しないと学校の事務負担が大きくなりますことから、学校給食の趣旨を御理解いただき、小規模の大島小学校、別子小中学校を除くすべての小中学校で、PTAの協力を得まして、委託ができるようお願いしているところでございます。
 次に、学校図書館の管理についてでございます。
 PTA雇いの方は、一部の学校を除きまして、主に本来のPTAの事務や学校給食の事務を行っており、その他学校の業務や図書館の本の整理の際に御協力をいただいております。司書教諭は、現在、12学級以上の小中学校に発令されており、司書の資格を持った学校の教員の中から、学校長の推薦を受け、新居浜市教育委員会で発令をいたしております。授業時間の軽減は、各学校の裁量となります。司書教諭や12学級未満の学校図書館主任の教諭は、通常の教育活動をしながら、図書館の運営に従事する場合が多く、十分な時間がかけられていないのが現状です。このため各学校においては、他の教員の協力や図書委員である児童生徒とともに、適正な運営を実施しており、図書委員会等の活動等を活発化することにより、読書運動の取り組みの充実を図っております。
 このような中、愛媛県では、平成18年度から、9学級以上の学校に司書教諭を配置することにしており、負担軽減と図書館活用の充実により、司書教諭の有効的な活用が図られるものと期待しております。
 次に、単位PTAの支出削減のための対応についてでございます。
 PTA活動は、基本的には各学校で活動されているものではございますが、小学校と中学校、また市内全域での関係、言いかえれば、縦横の連携、具体的には、研修、情報交換などを通して、活動内容の向上を図ることが大変重要であると思っております。そのような意味で、求めに応じ、教育委員会といたしましても、助言をさせていただきたいと考えております。
 次に、自助・公助・共助の線引きについてでございます。
 まず、公助に当たるものですが、学校の維持運営に要する経費は、当該学校の設置者が原則的に負担することになっております。特に、教職員の人件費及び学校施設の維持及び修繕に関する経費は、公費で負担するよう明文化されており、これらの経費を保護者から求めたり、PTA費用から援助を受けることは、避けるべきと思います。
 一方、自助に当たるもの、いわゆる保護者負担とすべき費用としては、学用品費、修学旅行費、児童生徒が用いる副読本、教材などが上げられます。しかし、実際に学校教育活動に要する経費は、多岐にわたっており、明確な区分は難しいことも事実です。その部分が共助であり、PTA活動の部分と重なり合ったところがあると理解いたしております。また、PTAが会則に基づき運営方針を定め、その決定に基づき、子供たちのために経費を支出するということになれば、学校として受け入れていくということになりますことから、自助・公助・共助の線引きは、明確には難しいところがあると考えております。
 次に、ガイドラインのPTAとの共有についてでございます。
 学校の保護者負担の基本的な考え方及び目安としてのガイドラインを、平成15年3月に各学校長あてに配付いたしております。今後留意すべき事柄の再認識を図るとともに、PTAとの共通認識を図るため、ガイドラインを基本的な考え方の資料として活用するよう、学校に通知したいと考えております。
○議長(加藤喜三男) 補足答弁を求めます。笹本総務部長。
務部長(笹本敏明)(登壇) 市営住宅について補足を申し上げます。
 まず、市営住宅の入居申込手続の事後審査方式の導入についてでございます。
 市営住宅補欠入居者の募集時には、入居希望者から、入居者の資格に必要最低限の書類として、住民票、所得証明、納税証明書等を提出していただいております。これは、公営住宅法により、入居基準が厳格に定められ、この基準に適合していることの確認を行い、入居時に何の予告もなく不許可とした場合に生じる入居者の不利益やトラブルを避けるために行っております。これまで募集事務を見直す中で、経費負担の軽減を図るのがいいのか、または申請時の聞き取りのため一定の時間待っていただくことや、事後の審査の中で、内容不備のため再度お越しいただくことなどにより、市民サービスの低下が懸念されますことから、現在も慎重に検討しているところでございます。
 次に、民間賃貸住宅補助についてでございます。
 平成16年3月に作成の新居浜市公営住宅ストック総合活用計画では、平成22年度までの総戸数は2,080戸であり、公営住宅による住居の援助が必要な世帯は196戸となっております。住居の援助が必要な世帯の対応といたしましては、市営住宅入居者のうち、収入超過者を民間住宅への住みかえを誘導することにより、新たな入居希望者の一定数は吸収できるものと計画されており、現段階では、民間賃貸住宅補助を行う予定はございません。
 次に、多回数落選者優遇制度の導入についてでございます。
 補欠入居申込者は、世帯ごとに住宅申込者実態調査表により、住宅困窮度合いを3段階に分別して優先入居の決定を行っており、同じ区分の場合に抽せんを行うこととなっております。その住宅困窮度の中に、申込回数のポイントも考慮されております。
 また、現在、多回数落選者優遇制度を導入している都市につきましては、空き住宅に対して当選を決定する方法となっておりますが、本市は、空き住宅ができたとき、入居順位を決める抽せん方法となっております。このようなことから、現行制度での導入は困難と考えております。
 また、落選を重ねている世帯数につきましては、平成17年度、補欠入居順位抽せん世帯188世帯のうち、申込回数2回以上の世帯は82世帯となっております。その内訳としては、老人世帯32、母子世帯26、障害者世帯1、一般世帯23となっております。
 次に、母子・障害者・高齢世帯への優先入居についてでございます。
 DV被害者につきましては、平成16年3月31日付配偶者からの暴力被害者の公営住宅への入居の取り扱いについての国土交通省通達によりまして、優先入居を行った例がございます。また、母子・障害者・高齢世帯については、住宅申込実態調査表の中で、母子・高齢者世帯については各10点、障害者世帯については20点の優遇加算を行っております。そのポイントにより、45点以下の世帯は抽せんという方法をとり、50点以上60以下の世帯、または70点以上の世帯で希望団地が同じ場合は、それぞれ入居者選考委員会において順位を決定することとなっております。今後におきましても、現行方式による優遇加算を行った抽せんを継続していく予定でございます。
○議長(加藤喜三男) 神野福祉部長。
祉部長(神野哲男)(登壇) グループホーム火災についてほか2点について補足を申し上げます。
 認知症高齢者グループホームは、認知症高齢者の増加に伴い、全国的に増加しておりまして、本市におきましても、現在16カ所、253床が整備されております。認知症高齢者グループホームの運営等につきましては、今月までが平成11年厚生省令第37号指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準が適用されまして、夜間体制につきましては、1人以上配置することになっております。来月からは、新たに公布されます厚生労働省令指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準が適用されることになります。新基準では、設備に関して、「消火設備、その他の非常災害に際して必要な設備を設ける旨を規定すること」が、運営に関しましては、「非常災害時の関連機関への通報及び連携体制を整備し、非常災害に関する具体的な契約や通報・連携体制を従事者に周知する旨を規定すること」が定められておりまして、夜間体制につきましても、1人以上の介護従事者を配置するように定められており、安全体制が強化されます。
 なお、認知症高齢者グループホームや小規模多機能型居宅介護などの地域密着型サービス事業所の指定、指導監督、指定取り消しにつきましては、これまで県が行ってまいりましたが、4月からは市に移譲されますことから、市において新基準に基づき適切に指導してまいります。
 次に、子育て支援についてでございます。
 放課後児童クラブは、仕事などで保護者が家庭にいない児童に対して、適切な遊びや生活の場を提供し、児童の健全な育成を図ることを目的とした事業であり、児童の健全育成の趣旨・目的からして、親子の触れ合い、親子で過ごす時間を大切にしてほしいとの考えから、保護者の仕事が休みであったり、就労時間外については、児童の受け入れは行わない方針をとっております。保護者に対しましては、この趣旨・目的について文書あるいは口頭で指導・お願いをいたしているところでございます。
 放課後児童クラブの利用者の勤務実態につきましては、クラブ入会申込時に雇用証明書等を添付していただき、就労日数や平日及び土曜日の勤務時間を確認いたしております。
 また、この事業に遊びや楽しみを加味する工夫につきましては、真木議員さん御提案の夏休みのPTAのプール開放や地域子供教室などの公民館活動あるいは児童センター・児童館行事等に指導員と一緒に参加させていただいたり、市内のアマチュア落語家による寄席の開催、総合科学博物館事業の利用など、各クラブで工夫を凝らしながら、地域とも積極的に連携して、クラブ運営を実施いたしております。今後とも各クラブの自主性を尊重し、それぞれが工夫して、地域や学校、他の子育て支援施設との積極的な連携を図りながら、クラブが運営されるよう指導してまいります。
 次に、高齢者虐待についてでございます。
 まず、新居浜市の高齢者虐待の実態につきましては、平成16年10月から平成17年9月までの1年間に、市に相談のありました件数は13件でございます。そのうち身体的虐待が4件、介護の放棄が3件、心理的虐待が3件、経済的虐待が3件となっております。
 対応といたしましては、虐待を受けている方の施設への入所や病院への入院、また、介護サービス等の利用により、虐待を行っている者の介護負担の軽減などにより、状況の改善を行っております。
 次に、早期発見のための通報システムの確立につきましては、平成18年4月に設置を予定しております地域包括支援センターが中心となって、高齢者虐待や高齢者の権利擁護に関する総合相談業務を実施することになっておりますことから、高齢者に接することの多い民生委員、ケアマネジャー、介護サービス提供事業者など、関係機関との連携を図りながら検討してまいります。
 次に、被虐待高齢者の一時保護施設の確保につきましては、緊急に虐待者からの分離が必要である場合は、老人福祉法に定める養護老人ホームや特別養護老人ホームへの入所措置により、一時的に保護し、対応してまいります。
 次に、専門的知識と経験を積んだ専門職員の育成につきましては、地域包括支援センターには、社会福祉士、保健師、主任ケアマネジャーが配置されますことから、3職種が相互に協力し、対応するとともに、高齢者虐待に関する研修会や検討会、個々の事例検討などへ積極的に参加し、質の向上に努めてまいります。
 次に、関係機関、施設、家族のネットワークの仕組みづくりにつきましては、高齢者虐待は複雑な問題が絡み合い、介入が困難なケースなどがあり、御指摘のとおり、関係機関のネットワークづくりが重要であると認識しております。したがいまして、地域包括支援センターを中心として、保健センター、ケアマネジャー、介護サービス提供事業者、老人福祉施設、医療機関、民生委員、警察など関係機関との連携を図り、先進地の状況も参考にしながら、ネットワークの仕組みづくりを検討してまいります。
 次に、新居浜市における成年後見制度の利用状況につきましては、成年後見制度の申し立て件数につきまして、松山家庭裁判所西条支部へお尋ねしましたが、統計資料がなく、把握できておりません。
 なお、全国では、平成16年度の申し立て件数は1万7,246件で、毎年増加の傾向にあります。
 成年後見制度は、判断能力が十分でない高齢者等の円滑な介護サービスや適正な財産管理を行っていく上で必要となりますことから、制度の広報や利用についての情報の提供及び制度の運用に努めてまいります。
○議長(加藤喜三男) 西原経済部長。
済部長(西原寛)(登壇) 企業立地について補足を申し上げます。
 平成17年5月から多喜浜の企業用地(4)について8区画を造成し分譲に努めてまいりました。これまでに7区画の立地が決定し、精密機械製造の株式会社ファーストにつきましては、既に操業を開始しております。住商鋼管販売株式会社につきましては、この3月20日に操業開始の見込みでございます。一宮運輸株式会社につきましても、建設工事に着手しているところでございます。工業用地もあと1区画となり、今後新たな企業立地を進めていくためには、これまでの用地そのものの分譲を主とする立地促進から、遊休地及び空き工場などの所有者と市との合意に基づき、遊休地等の所有者と進出を希望する企業等をつなげるソフト的な営業活動にシフトしていく必要があると考えております。現在、東部工業団地内には、遊休地が6カ所ございます。うち3社からは、あっせんの希望も寄せられておりますことから、状況に応じ適宜対応しているところでございます。また、商工会議所とは、毎月定例的に情報交換会を実施し、情報の共有化を図ってきておりますが、今後におきましても、商工会議所を初め、関係機関と連携し、進出を希望する企業についての情報と企業用地の情報収集の強化を図るとともに、情報の集約化を図り、企業立地につなげるシステムづくりを行ってまいります。
○議長(加藤喜三男) 新田建設部長。
設部長(新田一雄)(登壇) 渡海船事業について補足を申し上げます。
 大島渡海船事業は、島民の生活の足を確保するための重要な航路として特別会計で運営しております。その収支のうち、平成15年度収入は、人件費の約34%、平成16年度の収入は、人件費の約26%であり、これらの不足は、一般会計から特別会計への繰り入れによって補てんしております。渡海船事業といたしましては、大島の人口減少や高齢化による収入減により、ますます厳しい状況となることが予想されますが、平成17年度からは副運航管理者の配置や整備計画のマニュアルを作成することにより、維持管理費用の低減化に努めているところであります。
 なお、近年のドック工事につきましては、資格などを考慮した優良造船所を選択することによって、期間も10日ほどとなっております。
 新年度には、所管が経済部運輸観光課となる予定ですが、島民の足として、また、緊急時の安全対策としての福祉の向上を図りつつ、可能な限り業務の見直しを行って、経費節減に努めてまいりたいと考えております。
 なお、渡海船運営を民間委託にとの御提案でございますが、現在の運営状況から考慮いたしますと、サービス基準を低下させず、このままで民間委託をすることは非常に困難ではあると思われますが、今後の課題として、民間委託を含めた運営方法を模索することも重要であると認識をいたしております。
○議長(加藤喜三男) 三浦消防長。
防長(三浦弘二)(登壇) グループホーム火災について補足を申し上げます。
 まず、長崎県大村市で発生した認知症高齢者グループホーム火災を受けての取り組みについてでございますが、事態の重要性から、早期に取り組みを開始することが必要であると考え、該当施設16件中、法的防火対象物15件について立入検査を実施いたしました。結果につきましては、約半数の施設で、防火管理等のソフト面に不備事項が認められましたので、これらの施設につきましては、早期に改善するよう指導いたしました。
 次に、夜間における避難体制等の総点検を行い、有効な避難訓練や職員の教育の徹底が図られたかについてでございますが、夜間の避難体制等につきましては、年2回以上の消防訓練の実施、災害時の職員の緊急連絡体制、地域住民との協力体制の構築等、不十分な点もございますので、今後も立入検査の機会をとらえ、指導してまいります。
 次に、施設や設備の立入検査結果についてでございますが、自動火災報知設備や消防機関へ通報する火災報知設備が設置義務となる施設につきましては、すべて設置されており、不備事項は認められませんでした。
 次に、人員の配置について、特に夜間における火災時の避難介助体制などについてでございますが、人員配置につきましては、消防法令上の規制はありませんが、消防計画に基づく夜間を想定した訓練等を行うよう指導をしております。
 次に、認知症高齢者グループホーム以外の小規模入所施設の対応につきましては、他の関係機関で対応されることになっております。
 以上で補足を終わります。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。真木増次郎議員。
21番(真木増次郎)(登壇) 丁寧な御答弁ありがとうございました。
 明確に答弁していただいたもの、どっちにとれるのかなと首をかしげたくなるもの、さまざまありましたけれども、ちょっと視点を変えて、2点目の行政改革に関連して、庶民の感覚から、こういうふうなことをしたら軽減できるんじゃないか、削減できるんじゃないかということを語る会とかで市民から聞かされましたので、提案させていただきたいと思います。
 本庁内とかも含めて職員の清掃なんですけれども、自分の職場の清掃は自分たちでするというのは、市民感覚からしたら当然の話、常識の話だと思うんですけれども、共用部分の清掃はともかくとして、自分の執務室等の清掃を実施されてはと思いますが、いかがでしょうか。この件は、委託料の削減にもつながると思いますので、お答えください。
 2点目は、職員が土、日、祝日出勤された場合の代休のとり方なんですけれども、代休の取得期間というのはどのぐらいに設定されているのかお答えください。ある程度取得期間を延ばせば、3カ月程度に延ばせば、代休もとりやすくなりますし、休日割り増し手当、そういったものの削減につながるのではないかと思いますので、お答えください。
 それと、何年か前なんですけれども、残業時間がどれぐらいあるのかという質問をさせてもらって、何とかワークシェアリングして臨時職員というのをふやせないのかという質問をさせてもらったことがあります。ニートとかフリーター対策としても、いま一度自分の人生とか仕事について、落ちついて考えられるような場の提供になると思いますが、総務部長さんいかがでしょうか。
 以上です。2回目の質問を終わります。
○議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。笹本総務部長。
務部長(笹本敏明)(登壇) 真木議員さんの再質問にお答えします。
 自分の職場の清掃については自分たちでするについてでございますが、快適な職場環境の維持には、整理整とん・清掃は欠かすことのできないものと考え、庁舎の総合管理業務の中で、共用部分及び事務室の清掃もあわせて委託してまいりましたが、平成17年度から、清掃回数やフロアワックスがけの回数を見直し、約200万円の委託料の減額を図ってまいりました。今後におきましても、清掃業務の内容等をさらに精査し、検討してまいりたいと思います。
 また、土、日、祝日の代休についてでございますが、土、日、いわゆる週休日の振りかえ制度につきましては、勤務を命ずる日の4週間前から勤務を命じた日の8週間後の間に勤務時間の振りかえが可能となっておりまして、単位は1日あるいは半日となっております。また、休日の代休日につきましては、勤務を命じた日から8週間後の間に指定できるようになっておりまして、単位は1日となっております。
 なお、それぞれの振りかえ期間につきましては、国に準じて現行の期間となっております。また、本年度の実績につきましては、2月末現在で、55日分が振りかえられております。
 週休日の振りかえ制度につきましては、職員の健康管理、勤務時間の削減などのため、有効に今後も活用していきたいと考えております。
 また、時間外勤務手当の配分についてでございますが、例年財政課の示す当初予算経常経費算出基準により給料の5.7%を基準としておりましたが、厳しい財政状況を反映して、平成17年度には、基準を5.1%に引き下げ、当初予算ベースで時間数にして平成16年度より8,450時間減少しております。
 また、臨時職員の取り扱いにつきましては、期間の限られた事業あるいは事前に業務量の増加が予測できる事業、さらには正規職員の退職による職員の補充等の場合において、業務内容、任用理由などを考慮して配置しております。今後におきましても、臨時職員の配置につきましては、年間の配置計画の中で対応してまいりたいと考えております。
○議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。真木増次郎議員。
21番(真木増次郎)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
 何点か質問させてもらったんですけれども、船に関して言えば、船というのは女性名詞なんですね。新居浜市の方、本当に平成元年建造のおおしまを大事にされておりまして、18年ぐらい就航からたっておりまして、船というのはやっぱり15年たつとかなり厚化粧しなかったらなかなか運航しづらい、そういうふうなものなんですけれども、ある程度年とると、やっぱりイナバウアーなんかするとやっぱり腰痛めたりとか後頭部打ったりとかして大変になるんですけれども、どうしてもやっぱり古い船の方が使い勝手がいいということで運航されているんだと思うんです。今、現行時刻表見ますと、朝6時20分から最終が21時30分まで運航されてますけれども、1日で大体15時間ちょっとの運航ですので、具体的に言うと、おおしまの方が乗組定員3名で動かさないかん船なんですね。平成15年建造のくろしまの方は、乗組定員2名で動かせられる船、合理化とか考えてそういった船をつくられたんだと思うんですけれども、例えば、乗組定員2名の船をやっぱり予備船じゃなくて、本当に主たる船として使えば、1日15時間船が動いてますんで、15時間ぶっ続けでその2人の人に運航に携わってくれというのは、非常に安全上も問題があると思いますので、前半部分、後半部分と分けて、1日で、前半部分で2人の方が乗られる、後半で2人の方が乗られるということになると、その日乗船している人は4名必要になります。そうすると、休日で休まれている人を2人つくれば、午前中の人をA班として、昼からの人をB班、休日でおりられている人をC班という形にすると、1日がA、Bの組み合わせの日、B、Cの組み合わせの日、C、Aの組み合わせの日というふうな形のローテンションを組めば、2労1休、2日乗って1日休むですとか、4労2休、4日乗って2日休むとか、例えば3連休がどうしても欲しいという船員さんがいれば、6日乗って3日休むとかという形で、2対1の割合で1年回していけば、十分船員さんというのは足りるんじゃないかと。そうすると計算しやすいように1年360日で計算すると、3分の2は乗船していて、3分の1は休日という形になりますので、240日が乗船日、120日が休日日ということで自宅におれる。その上で、当然、6名の人が1年間本当に病気もけがもなく、用事もなく回るということも考えづらいので、予備員を1人置くとする。その予備員も2労1休の中に組み込んでいけば、その人240日間乗ることになるから、その240日間をその6人の方で割り振りすると、1人当たり40日休日がふえるという計算になると、160日休日がふえるという計算になります。計算上はこういうふうになります。ただどうしても余り乗せれないとか、波が来るとやっぱり揺れるとか、いろんな住民の思いもあると思うので、それでも1日のうち、平成15年に若いお嫁さんもらったんやから、その人にも仕事させてあげようというのが私の趣旨なんですが、前半部分、後半部分でその定員3名の船と定員2名の船をちゃんと配船すれば、船員さんの数というのは7.5人で十分回るんじゃないかと。そしたら0.5人という人はいないから、8人雇い入れしたとして、その8人目の方は、陸上で運航管理をして、船員さんに指示をする人であればいいんじゃないかと。そうすると十分今の船員数から削減はできるんじゃないかと考えております。今、サービス基準内でどうしても運航してほしいということ、民間委託というのは難しいという答弁もありましたけれども、今のサービス基準そのものの範囲内で減便とかということも十分可能なので、それは経済部の方に期待したいと思います。
 そして、他の航路では、サービス基準そのものを見直そうということで陳情があったりとか、見直しとかというのも進められておりますので、それも研究していただければと思います。
 次に、循環型バスなんですけれども、私もぜひ導入してもらいたいし、市長の公約でもあると思うんですが、これから先、新居浜市も複合型の文化芸術施設ですとか、いろんな運動公園構想とかあります。ただ駐車場の整備とかというのは、多大なお金がかかるものですから、そういったお金を生まないものに関しては余り費用を、お金を投入していかない。循環型バスも、大体平日動かしていく中で、土、日に関しては、パーク・アンド・ライドの概念ですとか、そういったものを取り入れて、とにかく市役所に車を置いて、そこからは循環型バスを臨時発車させてお金をもうけるとか、そういった概念も取り入れていっていただければと思います。
 以上で私の質問を終わります。どうもありがとうございました。
○議長(加藤喜三男) 以上で会派代表質問並びに質疑は終わりました。
 これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
 明15日は午前10時から会議を開きます。
 本日はこれにて散会いたします。
  午後 4時10分散会