平成17年第1回新居浜市議会定例会会議録 第4号
目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問
石川尚志議員の質問
1 少子化対策について
2 次世代育成支援について
3 消防団泉川分団東田詰所の出入り口道路改修について
4 災害による流木の処理について
5 国道11号新居浜バイパス自転車横断帯の設置について
6 別子ライン遠登志のトイレ設置について
7 中心市街地活性化について
8 学校における労働安全衛生の確立について
9 学力について
佐々木市長の答弁
1 少子化対策について
7 中心市街地活性化について
阿部教育長の答弁
8 学校における労働安全衛生の確立について
9 学力について
休憩(午前10時48分)
再開(午前10時58分)
神野総務部長の答弁
1 少子化対策について
井下福祉部長の答弁
2 次世代育成支援について
井原環境部長の答弁
3 消防団泉川分団東田詰所の出入り口道路改修について
4 災害による流木の処理について
西原経済部長の答弁
2 次世代育成支援について
3 消防団泉川分団東田詰所の出入り口道路改修について
4 災害による流木の処理について
6 別子ライン遠登志のトイレ設置について
田村建設部長の答弁
2 次世代育成支援について
3 消防団泉川分団東田詰所の出入り口道路改修について
5 国道11号新居浜バイパス自転車横断帯の設置について
三浦消防長の答弁
3 消防団泉川分団東田詰所の出入り口道路改修について
藤原雅彦議員の質問(1)
1 行財政改革について
(1) 職員の意識改革
(2) 組織改革
(3) 民間委託・民営化改革
(4) 給料体系の見直し
(5) 退職金
(6) 各種手当
(7) 審議会等
2 介護保険給付費について
(1) 通知
(2) 不正防止策
3 学校の安全について
(1) 不審者侵入の実態
(2) スクールガード・スクールガードリーダーの認識
(3) 地域の取り組み
4 市営住宅について
(1) 住みかえ
(2) 空き住宅
(3) 抽せん日の休日開催
佐々木市長の答弁
1 行財政改革について
(1) 職員の意識改革
(2) 組織改革
(3) 民間委託・民営化改革
(7) 審議会等
阿部教育長の答弁
3 学校の安全について
(1) 不審者侵入の実態
(2) スクールガード・スクールガードリーダーの認識
(3) 地域の取り組み
神野総務部長の答弁
1 行財政改革について
(4) 給料体系の見直し
(5) 退職金
(6) 各種手当
4 市営住宅について
(1) 住みかえ
(2) 空き住宅
(3) 抽せん日の休日開催
井下福祉部長の答弁
2 介護保険給付費について
(1) 通知
(2) 不正防止策
藤原雅彦議員の質問(2)
1 行財政改革について
佐々木市長の答弁
1 行財政改革について
休憩(午後 0時05分)
再開(午後 0時59分)
明智和彦議員の質問(1)
1 新居浜駅前土地区画整理事業について
2 近代化遺産の今後について
3 当市における友好的外国人と不法残留外国人について
4 中高生の国際交流事業について
5 都市間交流幹線道路網の整備について
6 災害復旧と災害予防について
7 本市を支える産業の振興について
8 森林整備の推進について
9 開かれた学校づくりについて
10 協働によるまちづくり体制の推進について
11 地域コミュニティー活動への支援について
12 行財政改革について
佐々木市長の答弁
2 近代化遺産の今後について
7 本市を支える産業の振興について
10 協働によるまちづくり体制の推進について
阿部教育長の答弁
9 開かれた学校づくりについて
泉水企画部長の答弁
1 新居浜駅前土地区画整理事業について
神野総務部長の答弁
12 行財政改革について
神野市民部長の答弁
3 当市における友好的外国人と不法残留外国人について
10 協働によるまちづくり体制の推進について
西原経済部長の答弁
6 災害復旧と災害予防について
8 森林整備の推進について
田村建設部長の答弁
1 新居浜駅前土地区画整理事業について
5 都市間交流幹線道路網の整備について
鈴木教育委員会事務局長の答弁
4 中高生の国際交流事業について
明智和彦議員の質問(2)
2 近代化遺産の今後について
1 新居浜駅前土地区画整理事業について
佐々木市長の答弁
2 近代化遺産の今後について
1 新居浜駅前土地区画整理事業について
明智和彦議員の質問(3)
6 災害復旧と災害予防について
佐々木市長の答弁
6 災害復旧と災害予防について
休憩(午後 1時57分)
再開(午後 2時07分)
西本勉議員の質問(1)
1 市長の政治姿勢について
(1) 市民に夢と元気を与える市政
(2) 愛媛のリーダー
(3) 職員への将来展望
2 社会福祉施設について
(1) 児童センター、高齢者福祉センター、心身障害者福祉センターの施設長
の配置
(2) 慈光園、東新学園、保育園などの耐震診断と不審者対策
3 社会福祉協議会職員の処遇について
4 市民の住宅事情について
(1) 市営住宅の耐震診断と外壁の塗装
(2) 民間住宅の借り上げ
5 人権問題について
(1) 同和の語源、法の変遷
(2) 法の逸脱と差別の温存
(3) 補助金の廃止と組織の育成
6 マイントピア別子など観光施設の経営感覚の導入について
佐々木市長の答弁
1 市長の政治姿勢について
(1) 市民に夢と元気を与える市政
(2) 愛媛のリーダー
5 人権問題について
(1) 同和の語源、法の変遷
(2) 法の逸脱と差別の温存
(3) 補助金の廃止と組織の育成
6 マイントピア別子など観光施設の経営感覚の導入について
神野総務部長の答弁
1 市長の政治姿勢について
(3) 職員への将来展望
4 市民の住宅事情について
(1) 市営住宅の耐震診断と外壁の塗装
(2) 民間住宅の借り上げ
井下福祉部長の答弁
2 社会福祉施設について
(1) 児童センター、高齢者福祉センター、心身障害者福祉センターの施設長
の配置
(2) 慈光園、東新学園、保育園などの耐震診断と不審者対策
3 社会福祉協議会職員の処遇について
田村建設部長の答弁
4 市民の住宅事情について
(1) 市営住宅の耐震診断と外壁の塗装
(2) 民間住宅の借り上げ
西本勉議員の質問(2)
2 社会福祉施設について
3 社会福祉協議会職員の処遇について
5 人権問題について
井下福祉部長の答弁
2 社会福祉施設について
神野市民部長の答弁
5 人権問題について
井下福祉部長の答弁
3 社会福祉協議会職員の処遇について
西本勉議員の質問(3)
2 社会福祉施設について
井下福祉部長の答弁
2 社会福祉施設について
岡崎溥議員の質問(1)
1 施政方針について
2 今財政破綻とその政治的責任について
3 市民生活に直結した予算のカットについて
4 保育問題について
(1) 土曜保育助成費などの予算のカット
(2) 保育園の耐震性のチェックと若水乳児園・若宮保育園の建てかえ
(3) 保育園の民営化問題
5 国民健康保険について
(1) 1億7千万円の予算をなぜ削減
(2) 国保料の引き下げ
(3) 減免制度の充実
(4) 滞納者に対する制裁措置をとらないこと
6 豪雨災害について
(1) 災害復旧と今後の対策
(2) ポンプ場運転停止事故の補償問題
(3) 市民のさまざまな問題の解決
7 医療的ケアを必要とする児童の通常学級への就学について
休憩(午後 3時13分)
再開(午後 3時23分)
佐々木市長の答弁
1 施政方針について
2 今財政破綻とその政治的責任について
3 市民生活に直結した予算のカットについて
阿部教育長の答弁
7 医療的ケアを必要とする児童の通常学級への就学について
神野総務部長の答弁
6 豪雨災害について
(3) 市民のさまざまな問題の解決
井下福祉部長の答弁
4 保育問題について
(1) 土曜保育助成費などの予算のカット
(2) 保育園の耐震性のチェックと若水乳児園・若宮保育園の建てかえ
(3) 保育園の民営化問題
5 国民健康保険について
(1) 1億7千万円の予算をなぜ削減
(2) 国保料の引き下げ
(3) 減免制度の充実
(4) 滞納者に対する制裁措置をとらないこと
井原環境部長の答弁
6 豪雨災害について
(1) 災害復旧と今後の対策
(2) ポンプ場運転停止事故の補償問題
岡崎溥議員の質問(2)
2 今財政破綻とその政治的責任について
佐々木市長の答弁
2 今財政破綻とその政治的責任について
岡崎溥議員の質問(3)
2 今財政破綻とその政治的責任について
5 国民健康保険について
委員会付託
日程第3 議案第43号、議案第44号
佐々木市長の説明
井原環境部長の説明
委員会付託
日程第4 議案第45号
佐々木市長の説明
泉水企画部長の説明
委員会付託
散会(午後 4時03分)
本文
平成17年3月17日 (木曜日)
議事日程 第4号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
議案第25号 平成17年度新居浜市一般会計予算
(各常任委員会付託)
議案第26号 平成17年度新居浜市貯木場事業特別会計予算
(市民経済委員会付託)
議案第27号 平成17年度新居浜市渡海船事業特別会計予算
(環境建設委員会付託)
議案第28号 平成17年度新居浜市交通災害共済事業特別会計予算
(市民経済委員会付託)
議案第29号 平成17年度新居浜市住宅新築資金等貸付事業特別会計予算
( 同 上 )
議案第30号 平成17年度新居浜市平尾墓園事業特別会計予算
(環境建設委員会付託)
議案第31号 平成17年度新居浜市公共下水道事業特別会計予算
( 同 上 )
議案第32号 平成17年度新居浜市国民健康保険事業特別会計予算
(福祉教育委員会付託)
議案第33号 平成17年度新居浜市老人保健事業特別会計予算
( 同 上 )
議案第34号 平成17年度新居浜市介護保険事業特別会計予算
( 同 上 )
議案第35号 平成17年度新居浜市水道事業会計予算
(環境建設委員会付託)
議案第36号 平成17年度新居浜市工業用水道事業会計予算
( 同 上 )
議案第37号 平成16年度新居浜市一般会計補正予算(第7号)
(各常任委員会付託)
議案第38号 平成16年度新居浜市渡海船事業特別会計補正予算(第2号)
(環境建設委員会付託)
議案第39号 平成16年度新居浜市住宅新築資金等貸付事業特別会計補正予算
(第1号)
(市民経済委員会付託)
議案第40号 平成16年度新居浜市平尾墓園事業特別会計補正予算(第5号)
(環境建設委員会付託)
議案第41号 平成16年度新居浜市公共下水道事業特別会計補正予算(第2
号)
( 同 上 )
議案第42号 平成16年度新居浜市介護保険事業特別会計補正予算(第3号)
(福祉教育委員会付託)
第3 議案第43号 損害賠償の額の決定について
(環境建設委員会付託)
議案第44号 和解について
( 同 上 )
第4 議案第45号 平成16年度新居浜市一般会計補正予算(第8号)
(企画総務委員会付託・環境建設委員会付託)
――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
出席議員(29名)
1番 明 智 和 彦 2番 藤 田 豊 治
3番 太 田 嘉 一 4番 高 橋 一 郎
5番 岩 本 和 強 6番 西 本 勉
7番 藤 原 雅 彦 8番 真 鍋 光
9番 大 石 豪 10番 大 條 雅 久
11番 山 岡 美 美 12番 藤 田 幸 正
13番 伊 藤 優 子 14番 藤 田 統 惟
16番 仙 波 憲 一 17番 白 籏 愛 一
18番 伊 藤 初 美 19番 石 川 尚 志
20番 佐々木 文 義 21番 真 木 増次郎
22番 岡 崎 溥 23番 欠 員
24番 山 本 健十郎 25番 堀 田 正 忠
26番 井 上 清 美 27番 橋 本 朝 幸
28番 小 野 利 通 29番 田 坂 重 只
30番 村 上 悦 夫 31番 加 藤 喜三男
――――――――――――――――――――――
欠席議員(1名)
15番 二ノ宮 定
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市長 佐々木 龍
助役 鈴 木 暉三弘
企画部長 泉 水 克 規
総務部長 神 野 哲 男
福祉部長 井 下 文 夫
市民部長 神 野 師 算
環境部長 井 原 敏 克
経済部長 西 原 寛
建設部長 田 村 浩 志
消防長 三 浦 弘 二
水道局長 竹 林 義 孝
教育長 阿 部 義 澄
教育委員会事務局長 鈴 木 嘉 明
監査委員 渡 邉 易 雅
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者
事務局長 原 敏 樹
議事課長 明 星 光
議事課副課長 伊 藤 聡
議事課副課長 多田羅 弘
議事課議事係長 井 上 毅
議事課主任 中 沢 美由紀
議事課主事 岩 崎 美由紀
議事課主事 秦 正 道
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(井上清美) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第4号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(井上清美) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において藤田統惟議員及び白籏愛一議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 一般質問
○議長(井上清美) 次に、日程第2、議案第25号ないし議案第42号を議題といたします。
昨日に引き続き一般質問並びに質疑を行います。
順次発言を許します。まず、石川尚志議員。
○
19番(石川尚志)(登壇) おはようございます。市民の会の石川尚志でございます。ただいまより通告に従いまして質問をさせていただきます。
まず最初に、少子化対策についてお伺いいたします。
国立社会保障人口問題研究所は、人口のピークは来年2006年の1億2,770万人余りで、それ以後減少し、2050年にはおよそ1億人になると推計しております。また、1人の女性が一生の間に産む子供の数、つまり合計特殊出生率は、2003年の調査では1.29人まで落ち込んでおります。このことは、仮に100組の男女のカップル、つまり200人の大人がいたとしても、次の世代を担う子供は129人しか生まれないということであります。
そこで、少子化による人口減少の問題点を考えてみますと、何といっても第1に経済への悪影響であります。人口が減れば消費活動は低迷いたします。また、働き手の減少は、各企業に深刻な打撃を与えることになります。仕事につけると考えられる15歳から64歳の生産年齢人口は、1995年の8,717万人をピークに既に減少してきており、2050年には5,389万人まで落ち込むと予想されております。それに合わせ、経済成長もピーク時には年平均3.18%だったものが、2025年ごろには0.4%へ鈍化していくと、日大人口研究所の試算では指摘されております。少子化の影響の2点目は、当然のごとく年齢構造が高齢者に偏るいびつな構成になり、介護保険の担い手や年金制度の維持に不安をもたらすわけであります。
このような状況に危機感を抱いた政府は、2002年9月には少子化対策プラスワンを、2003年7月には少子化社会対策推進法を、そして昨年の12月には子ども・子育て応援プランを作成したのであります。しかし、子供を産むかどうかは個人の意思の問題でありますし、無理して産ませたり、また子供を持たない選択をした男女を責めることも決して許されることではないわけであります。先ほど挙げました国立社会保障人口問題研究所によりますと、結婚後の夫婦の理想とする子供の数は平均2.56人と出されておりますことから考えてみますと、子供は欲しいが産むことができないというのが今日の日本の社会ではないでしょうか。
そこで、仕事と育児の両立の難しさや、女性に重くのしかかる子育ての負担などを解決していくところに政治が存在するわけでありますので、その意味から数点お伺いいたします。
1点目でございますが、昨年末に出されました新元気プランでは、企業の対策を大きく促しているわけであります。例えば、男性社員に育児休業をとったり、残業を減らしやすくして家にいる時間を長くするよう指導したり、その実現のために数値目標を挙げております。そこで、本市企業の中で現在、育児休業制度を就業規則に規定している企業の割合と、本市役所男性職員や企業での男性社員の取得率についてお伺いいたします。
2点目は、残業についてでございますが、週60時間以上の長時間労働について、本市職員の実態や民間企業についての状況をお伺いいたします。
3点目でございますが、過去2回のエンゼルプランでは、保育所をふやし、待機児童の解消に力を注いできたわけでありますが、子供を産む女性にとり、母親に係る子育ての負担ははかり知れないものがあります。そこで、家事や育児などの無償労働にどれだけ父親、つまり男性が負担できるのかが成否の大きな分かれ目になると思いますので、ぜひ重大な決意で企業の社会的責任と、結婚後あるいは子育て中の男性に対し、強く啓発をしていただきたく思うわけであります。この点についての行政の取り組みをお伺いいたします。
次に、次世代育成支援についてお伺いいたします。
古くより、「銀も金も玉も何せむにまされる宝子にしかめやも」と歌われ、次代を担う子供は社会の宝として大切に考えられてきましたことは御承知のとおりでございます。ところが、近年急速な少子化が進み、社会経済全体に極めて深刻な影響を与えるに至り、この育成支援の問題が大きくクローズアップされてまいりました。そのような中、先ほど述べましたように、2003年7月には少子化社会対策基本法と次世代育成支援対策推進法が、そして続いて8月22日には関係7大臣連名告示による行動計画策定指針が出されたのを受け、昨年の6月、本市が子育て支援総合推進モデル市に指定されたのであります。
そのような経過を経て、本市の子育て支援室では、先日、広く市民の皆様の意見を取り入れながら立派な次世代育成支援行動計画と子育て支援事例集「くれよん」を作成し、育成支援に大きく一歩を踏み出しました。その案の策定に当たり、今まで個別につくられていた計画との整合性を図りながら、また新たな視点を加味し、この施策を実のあるものにするため、今回客観的データを得ようと就学前児童と小学生の保護者1,725人という膨大な調査を実施し、本市の現状と課題を正確に分析され、パブリックコメントにかけられたのであります。子育て支援室の皆さんを初め、福祉部担当者の御労苦に改めて敬意を表しますとともに、ただその内容から数点、行政の取り組みについてお伺いいたします。
第1点目でありますが、保育サービス等の利用希望についてのところでございますが、午前7時以前の開始には希望がなく、終了時間も19時以降の希望はたったの2%のようでありますが、保育サービス等への満足度のところでの不満の比率は、保育時間の開所時間について23%もの不満が数字としてあらわれております。これについてどのように考えておられるのか、まずお伺いいたします。
次、2点目でございますが、行政に対する不満や要望のところで、充実してほしい子育て支援策について、子連れで楽しむ場の増設についてを71%の保護者が、また保育所費用負担の軽減については70%の要望があります。
そこで、お伺いいたします。子連れで楽しむ場として最も気軽に利用できるものとしては、各種公園であると思いますが、本市の公園の設置状況と、昨年のたび重なる台風被害からの復旧状況並びに整備計画についてお伺いいたします。
また、長野山市民の森は生活環境保全林として57種類、約2万本の植栽、トリムや遊歩道、キャンプ場や学習館、そして何よりも貴重である万葉植物園が山草会会員の御努力で充実してきたところでありましたが、今回全滅に近い大変な被害を受けております。早急に山草会の皆様と相談の上、回復をお願いいたしたいと思いますが、いかがでしょうか。
また、保育所費用の負担が保護者には重くのしかかってきているということですが、保育料徴収基準額について、近隣都市や類似都市と比較して果たしてどのようでありましょうか。
また、ぜんそくやアトピーなどを患っている園児の保護者の負担は大変なものがありますが、その減免措置についてお伺いをいたします。
次に、消防団泉川分団東田詰所の出入り口道路の改修についてお伺いいたします。
先日、3月6日の消防観閲式には、消防本部を初め各署や各分団の団員の皆様には統制のとれたきびきびした団体行動を披露していただき、大変ありがとうございました。また、昨年は8月18日の集中豪雨以来、打ち続く台風の襲来に対し、市民の救援や地域の防御のため、不眠不休で活動に当たられましたことに改めて敬意を表する次第でございます。
さて、私の住む泉川校区も、市内各地と同じく被害を受けまして、連合自治会で集計されたものだけでも87件の被災でございました。統計に出なかった、例えば国領川決壊の危険から夜遅く出された避難勧告の実行や、あちこちでのブロック塀の倒壊、屋根がわらの落下、東田山崩れによる国道11号新居浜バイパスの遮断のため一晩中続いた交通渋滞など、生活面で大変な痛手をこうむったのでありますが、泉川分団55名を中心に、皆様方の御協力により無事乗り切ることができたわけであります。大変ありがとうございました。
そのような中で1点気づいたわけでありますが、少し強い雨が降りますと、東田詰所の消防団の出入り口の道路が、どこまでが道路でどこからが水路か、また横の畑なのかがわからなくなってしまい、いざ出動というとき事故を起こす危険性があるということでございます。もともと道路幅が狭く、水路にふたもできておりませんし、傾斜地の底のようなところでありますので、東からと南からの水が押し寄せ、すぐ水路からあふれ出る状態になるわけであります。市内には17分団とそれ以外詰所があるかと思われますが、このような状況のところはほかにはないのでしょうか。また、ここの詰所の問題については改修が急がれると思いますが、市当局のお考えをお伺いいたします。
また、あわせて国領川東側、東田地区の堤防についてでありますが、3月に入り南の方の一部は改修に入っていただきましたが、中央部のところはまだ1トンの土のうを並べたままであります。県の予算も明らかになったわけでありますので、今後の改修計画の見通しについてお伺いいたします。
そしてまた、東田地区南西部を流れる池田池の水路でありますが、過去幾度となくこの水路があふれ、数回にわたりかさ上げもしていただきましたが、それでは追いつきません。水路幅が絶対的に狭いわけでありますので、これの改修についてのお考えをお伺いいたします。
次に、災害による流木の処理についてお伺いいたします。
昨年のたび重なる台風は、多くの土砂とともに樹木も倒壊させ、下流へ押し流し、橋脚等にとめられたものはそこで流水をとめ、その付近へ浸水という被害をもたらしました。私の近くも旧道や国道11号の国領橋や国領大橋の橋脚にも流木や木の枝などがかかりましたが、連絡が早かったせいか間もなく撤去をしていただいたのですが、城下橋や鉄橋の下の橋脚にかかったものは、いまだにその一部が残っております。
そこで、お伺いいたしますが、今回の台風で集めました流木の量はどれくらいになったのでしょうか。
また、そのような大量の流木の処理についてでございますが、市民の皆様から基準の大きさに切断して焼却するには余りにもむだがある。必要な人にお分けしてはとの声が聞かれますが、市民の方の中には日曜大工に精通しておられる方や、置物などに上手に加工される方など、多方面でこの流木を活用していただけると思いますので、ぜひ御検討をお願いいたします。
それとあわせて、今後流木等による被害の少なくなるための施策についてお伺いいたします。
次に、国道11号新居浜バイパス自転車横断帯の設置についてお伺いいたします。
2005年を迎え早くも2カ月余りが過ぎ去りましたが、交通事故は絶え間なく新聞紙上にも掲載され、朝早くから救急車のサイレンが響いております。本市の道路状況もこの数年急ピッチで進み、新しくなった道路が市民の前に姿をあらわしつつあります。そのような道路の一つに新居浜インターにつながる国道11号新居浜バイパスがありますが、この2月に4車線化が一部整い、今まで以上に一層スピードを出した車が通行するようになりました。ところが、利用し始めてみますと、国領川橋を西へおりたところから泉川中学校付近までの間、自転車をふらふらさせながら押し上げ、そしてブレーキを引きながらおりなければいけない陸橋が3カ所と、その間にこれまたブレーキをかけて下り、力を込めて押し上げて渡る地下道が1カ所ありますが、横断歩道は一つもありません。これらは足腰も丈夫で体力のある方なら利用できますが、多くの高齢者には無理でございます。そこで、横断するときには左右を見渡し、大丈夫と自分勝手に判断したとき、適当なところから横切っているのが現状であります。特に、信号のある国領川橋西の最初の陸橋のところからは、県道国領高木線を行くと泉川小学校と外山郵便局があり、そこへ用事のある高齢者の方の自転車の横断が多いわけであります。加えまして、朝急いで登校している高校生も、時間を気にしてか、思ったところから横断しております。このような現状を考えましたとき、新しくつくった施設を取り除くわけではありませんので、ぜひ市民の皆様が安全に横断できますよう、陸橋の下に自転車横断帯を設置していただきますよう関係機関に働きかけていただきたく思うわけでありますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。
次に、別子ライン遠登志のトイレ設置についてお伺いします。
生子橋から鹿森ダム、清滝を経て河又に至る延長約8キロメートルの渓谷、別子ラインは、御承知のように県指定の名勝でもありますし、また新日本百景の一つにも選定されております。現在、新居浜別子山線の整備も着々と進み、その利用者も次第にふえる中、この渓谷美を味わおうとする観光客数も平成15年には11万人余りに伸びております。このような中で、ちょうどその中央部に位置し、鹿森ダムとあわせて観光客の目を引いておりましたのが遠登志渓谷でございます。ここには周遊する遊歩道やワイヤロープによるつり橋の遠登志橋があり、渓谷美を楽しめていたわけでございますが、今回の台風で無残にも傷めつけられ、いまだ立入禁止の状態であり、近くにあったトイレももちろん使用できなくなっているのであります。また、数年前まで、県道沿いの遠登志食堂の前の展望台のところにもトイレがつくられていたわけでありますが、道路工事でこれも撤去されたままになっております。ちょうどまたこの遠登志からは東平、銅山の里への登山口になっており、登山者の方からもトイレの必要性を言われております。過去、平成12年度の決算特別委員会でこのトイレの件について意見を出しましたところ、ぜいたくではないが、観光も視野に入れたトイレ設置という方向で取り組んでいるとの答弁をいただいております。ぜひ早急に対処をお願いいたしたいと思いますがいかがでしょうか、お伺いいたします。
次に、中心市街地活性化についてお伺いいたします。
1月の下旬、人口11万4,000人余りの群馬県桐生市へ研修に参りましたが、驚きましたのは昨年10月29日から11月7日の10日間に市の中心の本町商店街を中心に楽市や押し花や木版画の展覧会、ファッションショーなど44の同時多発イベントを開いたファッションウイークの取り組みでございました。よく、その町の元気さをはかる物差しに、中心市街地の元気さが取り上げられますが、まさに元気あふれる取り組みをしておられたのでございます。
さて、本市におきましても、今まで中心市街地の元気を取り戻そうと、各種の取り組みがなされてまいりました。平成11年度には、商業関係者や地域住民の同意づくりのための中心商店街地区コンセンサス形成事業が、そして平成12年度には、町の資源をまちづくりに活用するための意識研究が、そして平成13年度には、登り道・口屋新居浜分店開設300年記念イベント事業が商工会議所を事業主体として、口屋跡公民館を中心に取り組まれたのでございました。また、そのような事業の実施と並行して、商店街の環境整備にも力を入れ、アーケードの撤去や改修、街路灯の設置などを進めてまいりました。
そして、平成16年度には、地域再生を目的に具体的、実務的ノウハウを有する人材を派遣していただく地域再生マネージャー事業の対象地域に選定され、去る1月30日、その第1弾が新居浜はまさいとして取り組まれたわけであります。49こま設定のビンゴ、アンコウのつり切りや大マグロの解体ショー、銅夢にいはまでの10種類の行事や、トヨシマ跡での中学生の車いす探検隊や、生涯学習会員のオカリナ演奏、空き缶、ペットボトルのエコステーション、お手玉教室など、12の市民活動のコラボレーション、そして昭和通りに並んだ15の昭和のヒーロー人形など、大変緻密で念の入った行事であり、地元の商店街の人はもちろん、通行人たちも、祭り以外にこんなに多くの人が昭和通りを歩いているのを見たことがないと言って驚いておりました。このように、はまさいは本市にとり画期的なイベントであったわけでありますが、それだけに経済部、特に中小企業振興室の皆様には、毎夜遅くまで企画、連絡、調整等大変な御苦労をされたことと拝察し、改めて感謝を申し上げる次第であります。
終わった2日後、私も昭和通りの商店街の商店十数軒を訪問し、御意見を聞かせていただきました。異口同音に人出については驚いていたようであります。
さて、今後の取り組みについてでありますが、市民の方々も大きな期待をいたしておりますので、さらなる発展を目指す意味から数点お伺いいたします。
まず、1点目でございますが、このはまさいについてどのように評価、総括をされたのか。そしてまた、その取り組みの中で商店街、漁協、社会福祉団体、生涯学習大学、消費者団体、シルバー人材センター、学校など多岐にわたる団体の協力のもとに開催されたわけでありますので、多くの困難な点、困ったことなどがあったかと思われますが、それについて率直にお伺いいたします。
3点目でございますが、この地域再生マネージャー事業は、この3月に終了し、4月からは地域再生フォローアップ事業として全国の商店街とエコステーションを通じてネットワーク化する取り組みなどを企画されているわけでありますが、市民の皆様にわかりやすく、その内容と見通しについてお伺いいたします。
次に、学校における労働安全衛生の確立についてお伺いいたします。
学校5日制以降仕事が忙しく過密になったとか、持ち帰り残業がふえたなどの声が教職員の間からよく聞かれます。学力低下批判により文部科学省の方針が学力向上にシフトしつつある中で、現場ではゆとりと創造の教育に加えて、確かな学力の教育実践が求められつつあります。さらに、学校としての説明責任や、地域や保護者からの期待に対しても懸命にこたえようとして、みずからの健康や家族生活、私的な時間を犠牲にすることが常態化しております。このような状況で教職員が働いていることは、仕事の能率や意欲の低下をもたらし、その影響が結果的には子供たちにマイナスとなってあらわれてくるわけでありますので、この問題の解決は急がれねばなりません。
ちょうど昨年10月末に連合四国ブロックセーフティー集会が徳島市で開催され、連合の安全衛生指針と労働安全法改正のポイントについての講演がなされました。このような動きの中で、学校職場の中に労働安全衛生法がどのように生かされているかについて考えてみますと、まずこの法は制定当初の労働環境を反映して、生産現場を対象としたイメージが強く、いわゆる事務系職場での浸透度は十分とは言えない状況であります。その中でも特に教職員の労働安全は、学校保健法によってのみ規定されているかのような誤解や、法令上の事業区分では大部分の小中学校や幼稚園が衛生委員会等の設置義務の枠外に置かれていることもあり、あらゆる業種の中でも最もおくれているのが学校職場であると言っても過言ではないでありましょう。
そこで、お伺いいたします。
まず、第1点目ですが、各校では10人から50人の職場に設置を要する安全衛生推進者等の設置状況と、安全衛生活動の年間計画の作成状況はどうでありましょうか。
第2点目ですが、50人以上の職場では産業医の設置が決められておりますが、学校ではよく学校医を健康管理医としておりますが、両者の機能や役割は全く違いますので、本市におきまして当分の間健康指導医を設置し、職場環境のチェックや教職員の健康、そして快適に働くことのできる職場づくり等についての相談活動に当たってみてはと考えますが、いかがでしょうか。
第3点目ですが、教育活動の成果を上げるためには当然ですが、教職員の健康が第一であります。そのためにも快適な現場とともに、活動と休息のバランスをとるための教職員がリラックスできる時間と場所が必要であります。そこで、現在休憩室がきちんと設置されている学校数と、休憩、休息の時間がどれくらい確保できているのか、またいわゆるサービス残業と持ち帰り残業の状況についてお伺いいたします。
最後でございますが、教職員の職場のメンタルヘルス対策の基本は予防であります。そのためにも心の健康の実態把握や予防対策、心の健康問題を抱えた教職員の早期発見と早期対応、休職者の職場復帰と再発防止については特に注意しなければなりません。昨年の7月には公立学校共済組合からメンタルヘルス相談事業の案内が出されましたし、10月14日には厚生労働省から心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引きが出されました。
このような経過を踏まえましてお伺いいたしますが、本市で今年度心の健康問題により休職したり相談を行った教職員の状況と、市教委や管理職がとったケアについてお伺いいたします。
最後に、学力問題についてお伺いいたします。
昨年の12月に、OECDによる学習到達度調査と国際数学・理科教育動向調査の結果が相次いで発表されますと、その一部が大きく新聞紙上に取り上げられ、日本の子供の学力低下が深刻ということが全国民に過大に印象づけられました。果たしてそんなに大きく学力が低下したのでしょうか。調査結果を調べてみますと、OECDの調査の方は41カ国で行い、思考力や応用力を重視した出題で15歳の生徒が対象であります。内容では数学的分野、科学的分野、問題解決能力はすべてトップグループですが、読解力のみが前回の8位から14位の第2グループの下位に入ったわけであります。その得点分布を見てみますと、普通より上位の5、4のレベルと、普通より下の1未満のレベルのものが多くて、二極化しております。
また、教育動向調査と同時に行われました生活実態調査の中で、授業以外の勉強時間を見てみますと、1日平均小学4年生は0.9時間で、国際平均より0.5時間少なく、中学2年生は1時間しか勉強せず、調査46カ国中で最も少なく、逆にテレビを見る時間は調査国中最長の2.7時間となっております。また、意欲、関心について国際数学・理科教育動向調査の、数学の勉強が楽しいかの問いに対して、強くそう思う者は9%しかいなくて、国際平均の29%に大きく差がついております。
次に、教育に大きな影響を与える教育費について、図表で見るOECD2004年版を見てみますと、国内総生産に対する教育費の割合はわずか3.5%で、各国平均の5%を下回り、また政府予算の中での教育費の割合も27カ国中22位であります。このような貧弱な公費の教育費を補っているのが、国民一人一人に大きくのしかかっている私費の教育費でありますが、これを加えましても初等教育は10位で、中等教育では14位でしかありません。
以上のことから言えますことは、日本の教育は教育費が少なく、家庭学習の時間も短く、意欲の乏しい日本の子供たちに、読解力は別にして、世界のトップレベルの学力を維持しているということであります。それでは、どうしてそのような学力が維持できているのでありましょうか。これはまさに自分の時間とお金を使い、教材研究に全力をかけて日々の実践に努めている日本の教師の努力のたまものであります。また、このOECDの学習到達度調査で調べる読解力とは、文章から多様な考え方を読み取り、対立する思考を粘り強く追い求め、自己の評価や判断を下すというような力を対象にしておりますので、単に読書の時間をふやしたり、競争を強める教育技術では対応し切れないわけであります。
そこで、お伺いいたしますが、まず第1点目ですが、OECDによる学習到達度調査で、全分野で第1グループに入っているのはどのような国で、その国の教育の特色はどのようでありましょうか。
第2点目ですが、この2つの調査から考えて、本市の教育において今後力を入れていかねばならないと思われることをお伺いいたします。
最後に、このような調査の読解力を高めるためには、競争教育に打ち込むのではなく、先ほど述べましたように、文章から多様な考え方を読み取り、対立する思考を粘り強く追い求めるという、そのような学び方を行わなければならないわけであります。そのためには、今後ますます総合的な学習や、ゆとり教育の充実や研究実践が重要になってくると思われますが、これらの教育の実践の深化と充実策についてお伺いいたします。
これで1回目の質問を終わります。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) おはようございます。石川議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、少子化対策についてでありますが、少子化対策は現在日本におきまして政治、行政、そして企業を含めまして取り組まなければならない最重要課題だというふうに私も認識をいたしております。
その中でお尋ねの育児休業制度についてのうち、就業規則に規定している民間企業の割合と、民間企業の男性社員の育児休業取得状況についてでございます。
市内民間企業の実態調査を実施しておりませんので、把握できておりませんが、平成14年度に厚生労働省が実施いたしました全国の従業員5人以上の事業所約1万事業所を対象とする女性雇用管理基本調査によりますと、育児休業制度の規定のある企業の割合は61.4%、男性労働者の育児休業取得率は0.33%となっております。さらに、平成12年度に愛媛県が実施いたしました県内の従業員5人以上の事業所約2,000事業所を対象とする仕事と家庭の両立支援に関する調査によりますと、育児休業制度の規定のある企業の割合は37.8%、男性労働者の育児休業取得率は0.52%となっております。
次に、週60時間以上の長時間労働についてのうち、民間企業の長時間労働の実態についてでございます。
市内民間企業の実態につきましては、把握することは困難でございますが、県内の従業員5人以上の事業所約600事業所を対象とする毎月勤労統計調査によりますと、平成16年12月の1カ月の時間外労働時間数は9.6時間となっております。しかしながら、この調査はパートタイムや長期のアルバイト等も対象となっておりますことから、正社員等のフルタイム労働者に限定した場合の調査結果はこれより高いものと推測しております。
次に、家事や育児の男性負担に関する企業、市民への徹底方法につきましては、これまで10月の仕事と家庭を考える月間に、市政だより特集号による啓発活動を行ってまいりました。今後におきましても、引き続き市政だよりや商工会議所等の広報紙を活用し、啓発活動を行いますとともに、財団法人21世紀職業財団が企業に対して交付いたします育児休業関連の各種助成制度の紹介などに努めてまいります。
次に、中心市街地活性化についてでございます。
はまさいは、地域再生マネージャー事業の実験実証イベントとして、商店街の活性化は商店街だけでなく地域全体で取り組まなければ活性化はできないという視点に立って、商店街とまちづくり団体や鮮魚商組合、料飲組合など幅広い関係者の参加と連携、さらには全国の地域との連携ができればどのようなにぎわいの創出ができるかを実感していただくために、平成17年1月30日に中心商店街において実施いたしました。
はまさいの準備を進める中において困ったことといたしましては、まず第1点目として、当初はまさいについて企画の意図がわからないという意見が多くの団体、個人からあったこと。第2点目としては、実施までの準備期間が3カ月と非常に短かったことなどが挙げられます。こうした苦労がございましたが、団体間の意思決定の調整を大切に準備を進めたところでございます。
次に、評価、総括についてでございます。
当日は大変多くの市民の方々が商店街を回遊しながら歩いていただき、久しぶりのにぎわいに、参加された市民はもとより、はまさいを準備した多くの団体の皆様に驚きと感動があったこと、次に地域内での共同作業による中心商店街のにぎわい創出のための準備組織、新居浜地域再生まちづくり協議会を設立したこと、次に専門店の特徴を生かして、タンスや押し入れの中に眠っている着物や宝石を持ち主にかわって販売させていただくシステム、ホームアウトレットを考案し実施したこと、さらには、はまさいに市内の5つの中学校の生徒と新居浜工業高等専門学校の生徒が参加し、生き生きとした販売体験などを行い、今後の効果的なキャリア教育推進のヒントになったことなどが挙げられます。
このように、はまさいを通じて今後の中心商店街活性化に向けた取り組みにつきまして、多くの芽生えが生まれてきております。いずれにいたしましても、今回のはまさいは今までにない商店街の活性化への意義ある画期的なイベントでございました。
次に、地域再生フォローアップ事業についてでございます。
はまさいにより構築されつつあります商店街、企業、学生、各種団体とのネットワークの拡大や、まち協の組織強化を積極的に推進するとともに、個店や各種団体にメリットがある運営方法の検討を行い、中心商店街を地域のまちづくりの場として活用するための方策など、市民の主体的な活動を重視した支援をしてまいります。今後とも地域再生マネージャー事業の成果を生かし、中心商店街の活性化を目指してまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(井上清美) 阿部教育長。
○
教育長(阿部義澄)(登壇) 石川議員さんの御質問にお答えいたします。
学校における労働安全衛生の確立についてのうち、安全衛生推進者等の設置状況と活動の年間計画作成状況についてでございます。
教育委員会では、労働安全衛生法の規定に基づき、職員数の少ない大島小学校と別子小中学校、船木中学校ひびき分校を除く市内の小中学校26校に、各学校からの推薦により衛生推進者を委嘱しております。衛生推進者は養護教諭19名、教頭7名が委嘱されており、各学校での保健安全計画等に基づく事業を実施しております。また、教育委員会として、労働安全衛生に関する活動につきましては、毎年4月から6月の間に計画している学校訪問や、教育委員会総括安全衛生管理者等担当者が随時訪問する機会を利用しながら、各学校において職場チェックをすることとしております。また、学校給食の安全衛生管理につきましては、学校給食担当者全員を対象として、労働基準監督署からの講師を招いて安全教育研修会を開催したり、食中毒予防のための衛生教育研修等に取り組んでおります。今後においても、労働安全衛生に関する活動内容の充実を検討してまいりたいと考えております。
次に、学校医以外に教員の健康専門の指導医を置いてはどうかについてでございます。
学校における教員の健康管理につきましては、健康診断や諸検査の結果に基づき、養護教諭との連携のもと、学校医が相談活動を行うことがございますが、教員専門の指導医の設置につきましては、現状では困難でないかと思われます。また、学校では学校長や教頭、養護教諭などの衛生推進者は教員の健康について最もよく把握しており、健康不良の教員には医師の診察や検査を勧めている状況でございます。教員一人一人のことを相互に気遣うことができる職場づくり、環境づくりになお一層努めていきたいと考えております。
次に、学校の休憩室の設置状況についてでございます。
現在、各小中学校には、いわゆる休憩室と呼ばれるものはありません。しかしながら、学校施設の整備指針には、必要に応じ職員室内に休憩コーナー等の空間を設けることも有効であると示されており、職員室や学年室が疲労回復や職務能率の増進に役立つものと考えております。
次に、休憩、休息時間の確保状況についてでございます。
各学校とも休憩時間は児童生徒の安全確保のため45分を相互にとれるよう、また休息時間につきましては、勤務4時間につき15分を5分と10分単位で学校運営に支障がないよう割り振っております。
次に、教員の勤務状況についてでございます。
教員の勤務は、勤務時間内外で区切りにくいことから、教員には教職調整額が支給されており、残業という概念はございません。石川議員さんのお尋ねについてですが、学校に残ってよく仕事をしている教員は、小学校で約55%です。中学校は部活動もありますことから、ほとんどの教員が時間外も残っています。また、家庭でもよく仕事をしている教員は、時期的なものもありますが、小中学校で約59%でございます。
次に、心の健康問題で休職した教職員数等についてでございます。
平成16年度に心の健康を害し休職した教職員は3名でございますが、心の健康管理につきましては、学校医も衛生推進者も専門的な相談は困難であり、それぞれの症状に応じ本人が週1回から月1回程度主治医の診察を受けております。各学校におきましては、その診察結果等をもとに、校長、教頭が家庭訪問や電話で本人または家族と親身な相談を行っており、その総計は家庭訪問が24回、電話相談が70回程度になっております。また、教育委員会は、管理職から相談内容について随時報告を受けており、教職員の一日も早い病気の回復を目指して管理職と適切な対応を協議しているところでございます。
次に、学力についてのうち、OECDによる生徒の学習到達度調査についてでございます。
まず、全分野で第1グループに入っているのは韓国とフィンランドです。その大きな要因として、韓国は上級学校への進学率の高まり、またフィンランドについては、例えば小学校では週26時間のうち11時間が総合的な学習の時間に当てられるなど、教育内容、方法等に大きな特徴がございます。
OECDとIEAの調査結果につきましては、さまざまな議論がなされておりますが、この2つの学力調査はその性格が随分違います。特に注目すべきは、OECDの学習到達度調査ではないかと思います。この調査は2000年に始まったばかりですが、15歳の生徒の知識の活用力、思考のプロセスや問題解決能力が重視されております。これらはもともと日本の子供の弱点とされるもので、今の学習指導要領が目指している生きる力の育成につながるものであります。現在、第3期中央教育審議会において、今後の日本の教育の方向性について審議中ですが、その会議の中で中山文部科学大臣は、基本的な知識や技能をしっかりと身につけさせ、それを活用しながらみずから学び、みずから考える力などの生きる力をはぐくみたいと述べています。
今後、新居浜市の児童生徒に力を入れていかなければならないことは、基礎的、基本的事項の定着を図れるように指導の徹底を図ることだと考えます。また、学習に対する意欲の低下が深刻だと言われている中、子供たちが意欲的に学習に取り組めるよう、また確かな学力を身につけるために、教員が指導力の向上を目指して一層研修に励むことのできるよう、教科、教科外の研修会を初め各種の研修会を充実させてまいります。
次に、総合的な学習の時間やゆとり教育の今後の充実策についてです。
総合的な学習の時間の取り扱いにつきましては、各教科、道徳及び特別活動で身につけた知識や技能等を相互に関連づけ、学習や生活において生かし、それらが総合的に働くよう、また各小中学校が一層特色のある教育活動を推進できるよう、その実施時間、方法、内容等も含めて、各方面から検討してまいります。
また、学習にゆとりを持って学校生活が送れるよう、さらに学校生活が充実するように授業時間の確保をしたり、学校行事の厳選を進めてまいります。
○議長(井上清美) この際、暫時休憩いたします。
午前10時48分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時58分再開
○議長(井上清美) 休憩前に引き続き会議を開きます。
補足答弁を求めます。神野総務部長。
○
総務部長(神野哲男)(登壇) 少子化対策のうち、育児休業制度についてほか1点について補足を申し上げます。
まず、本市の男性職員の育児休業取得率についてでございます。
今年度2月末現在における育児休業取得対象者の男性職員は31人おりましたが、育児休業を取得した男性職員はおりません。
次に、本市職員の週60時間以上の勤務実態についてでございます。
時間外勤務の時間数のデータにつきましては、週ではなく月で集計しておりますので、月に換算いたしまして、月80時間以上の時間外勤務を行った職員について申し上げます。平成15年度の実績において、時間外勤務手当の支給対象職員約690人のうち、月80時間以上の時間外勤務が1カ月でもある職員は81人となっており、比率では約11.7%でございます。
○議長(井上清美) 井下福祉部長。
○
福祉部長(井下文夫)(登壇) 次世代育成支援について補足を申し上げます。
まず、本市が次世代育成支援行動計画策定のため実施いたしましたアンケートの結果についてでございます。
保育サービスなどへの満足度のうち、利用希望開始時間と利用希望終了時間については、現在、市が実施しております保育時間帯がほぼ希望どおりであるために、問題がないと回答されたと思われますが、保育サービスなどへの満足度と保育時間についての不満についてのアンケートの結果の違いにつきましては、保育サービスの利用時間帯についてのアンケート対象者が就学前児童の保護者を対象としたものに対し、保育サービスへの満足度を聞いたアンケート対象者につきましては、保育所、幼稚園、認可外保育所に通園している保護者に限定したものであったこと、また保育サービスへの満足度を聞いたアンケートでは、幼稚園児を持った保護者は保育所のように長時間保育をしてほしいという希望のあらわれとして、不満と回答したのではないかと分析をいたしております。
次に、保育料についてでございます。
保育料は、3歳未満児、3歳児、4歳以上児に分かれ、また所得税や市民税の課税状況により、具体的に保育料が決定されます。県下各市との比較でございますが、市民税非課税世帯の保育料は県下で一番低くなっておりますが、その他の階層につきましては、県内平均より上の位置にあります。しかし、少子化の一環といたしまして、受益者の負担軽減を図る目的から、平成13年度から今年度までは保育料を据え置いております。また、同一世帯から2人の児童が入所した場合の保育料につきましては、国の徴収金基準額は、年間所得税額が6万4,000円以上の世帯については保育料の安い、つまり年齢の高い児童の保育料が半額になりますが、本市はすべての階層から保育料が高い児童の保育料を半額といたしております。また、同一世帯から3人以上入所している場合は、保育料の負担軽減のため、国の徴収金基準額は3人目以降の児童については10分の1徴収となっておりますが、本市は3人目以降は無料といたしております。
次に、ぜんそくやアトピーがある児童の世帯に対する保育料の減免措置についてでございますが、疾病などによりまして医療費が著しく増大し、生活が困難となった場合につきましては、減免の対象となる可能性はございますが、保育料は先ほど申し上げましたように、所得税や市民税の課税状況により決定されますことから、疾患があるという理由だけで保育料の減免の対象にすることは困難であると考えております。
○議長(井上清美) 井原環境部長。
○
環境部長(井原敏克)(登壇) 国領川東側東田地区の堤防復旧の見通しほか数点補足を申し上げます。
まず、東田地区の国領川堤防復旧についてでございます。
国領大橋北側の災害復旧工事は、愛媛県から平成17年2月4日に工事を発注しており、梅雨時期までに完成する予定であると伺っております。
次に、東田地区池田池水路の改修計画につきましては、公共下水道計画で国領雨水幹線として位置づけを行っており、今年度国領川のはけ口から上流へ420メートル間の調査設計を実施いたしております。工事の実施期間につきましては、既存の水路を利用しながらの改修工事となるため、降雨量の少ない時期に施工したいと考えておりまして、平成17年度、平成18年度の2カ年で整備を予定いたしております。また、それ以降の整備につきましては、用地確保などの必要がありますことから、関係者と協議を行い、協力を得ながら順次進めていきたいと考えております。
次に、災害による流木の処理についてでございます。
市が河川などから撤去した流木の総量は、現在仮置き状態で約2万2,000立方メートルでございます。概略、市役所本庁舎の1階と2階の体積に相当いたします。
次に、流木を必要な市民にお分けすることにつきましては、流木は法律上一般廃棄物に分類されますことから、市が適正に処分する必要がございます。これまでに流木が欲しいというお話が数件ありました。仮置き場に御案内もいたしましたが、山積み状態のために危険だったり、海上から引き揚げたものは塩分を含んでいたり、また砂まみれで思ったように切断できなかったりして、持ち帰られた方はいないと聞いております。現在、下水処理場に木材破砕機を設置いたしまして、チップ状に破砕し、清掃センターで焼却をいたしております。この方法で進めていきたいと考えております。
次に、流木の被害の出ない施策についてでございます。
愛媛県では、昨年の災害で渓流が荒廃していることから、災害関連緊急砂防事業の実施を国に要望し、今年度10渓流で採択を受けて砂防ダムの建設に向け取り組んでいただいております。今後、他の渓流につきましても、順次砂防事業を進めていただくよう要望してまいります。
○議長(井上清美) 西原経済部長。
○
経済部長(西原寛)(登壇) 長野山市民の森の万葉植物園についてほか数点補足を申し上げます。
市民の森につきましても、たび重なる台風災害により大きな被害を受けましたが、現在までに利用者の多い遊具広場と、キャンプ場の土砂撤去及び進入路の復旧などを行い、遊歩道につきましては、一部を除いて利用可能な状況となっております。市民の森の中の山腹崩壊につきましては、治山事業の採択が受けれるよう、引き続き県に積極的に働きかけてまいります。
市民の森の中でも特に大きな被害を受けました万葉植物園につきましては、大量の土砂が堆積しており、川に面した箇所では大規模な土壌の浸食や草木の流失が見られ、原形をとどめない状況でございます。このようなことから、復旧につきましては非常に困難な状況でありますが、今後新居浜市万葉植物園友の会などと協議を行い、可能な限り再現に向け努力してまいります。
次に、高柳井堰災害復旧工事についてでございます。
県との河川協議が平成17年2月に調い、工事発注については平成17年4月になる見込みでございます。工事内容としましては、護岸や堰及び河床の復旧などでございまして、工事の完成は平成17年7月を見込んでおります。
次に、災害による流木の処理についてのうち、今後流木の被害の出ない施策についてでございますが、森林の過密化や荒廃などにより、水土保全機能が低下した山林につきましては、森林環境保全整備事業や保安林改良事業により、木の成長に合わせた間伐などを行い、保水能力などの回復を図ってまいります。また、治山施設の整備につきましては、民有林補助治山事業や林地荒廃防止事業などを実施しているところでございます。
次に、別子ライン遠登志のトイレの設置についてでございますが、遠登志には観光客や登山客の利便のため、遊歩道沿いと県道沿いにそれぞれ公衆トイレを設置しておりました。このうち県道沿いのトイレについては、県道拡幅工事により平成4年3月に撤去し、さらに遊歩道沿いのトイレについては、昨年の台風により遊歩道の一部が崩落したため通行どめにしており、現在使用できない状態となっております。遠登志食堂前のトイレにつきましては、平成19年度の設置を目指し、準備を進めてまいります。それまでの間は遠登志の前後に位置する山根公園、マイントピア別子端出場、清滝及び東平記念館の駐車場横のトイレを利用していただくことを考えております。観光客や登山者に対しこれらのトイレへ案内するために、サイン類を山根公園周辺、マイントピア別子端出場大橋前、遠登志遊歩道周辺、東平の第三通洞前の広場、清滝トンネルの南側の5カ所に早急に設置することといたします。
○議長(井上清美) 田村建設部長。
○
建設部長(田村浩志)(登壇) 次世代育成支援ほか2点について補足を申し上げます。
まず、公園の設置状況についてでございますが、本市には山根公園、滝の宮公園、国領川緑地などの都市公園19カ所、約129.5ヘクタールが開設されており、そのほかに開発緑地が21カ所、多喜浜児童遊園地などの児童遊園地が9カ所、子供広場が61カ所、漁港内に5カ所、港湾内に3カ所の公園がございます。また、広瀬公園、市民の森を含めますと、子供連れで楽しむ場としての公園は、合計120カ所、約228ヘクタールの面積となります。これら公園・緑地の人口1人当たりの面積は、平成17年2月末で約18平方メートルでございますが、なお第四次新居浜市長期総合計画では、都市公園の整備目標水準を20平方メートルといたしております。
次に、都市公園の被害状況についてでございますが、昨年の台風により滝の宮公園、国領川緑地、土橋公園及び山根公園などの公園が被災いたしました。滝の宮公園につきましては、台風による豪雨により園内8カ所の山腹のり面が崩落し、動物小屋の一部も土砂により被災いたしましたが、被災した動物小屋で飼っていた白鳥やヤギは被災を受けずに済み、現在は残った小屋に移して飼育しております。被災した箇所につきましては、公園利用者の方の安全を図るため、応急で土砂と流木等の撤去を行い、現在、のり面及び路肩の本復旧工事について国の補助手続を経て工事施工の準備を進めているところであり、近々着手する予定でございます。他の被災を受けた公園につきましても、早期復旧に向けて順次工事を行っておりまして、平成17年9月末までに完了させる予定でございます。
次に、消防団泉川分団東田詰所の出入り口道路改修につきましては、泉川分団東田詰所前の道路を拡幅するか、道路側溝にふたをかけて消防活動に支障を来さないようにしてはどうかとのことでございます。
まず、道路を拡幅する場合には、土地所有者などの買収の同意が必要となります。また、ふたをかける場合にも隣接の土地所有者などの同意を得る必要がありますので、土地所有者の同意が得られるようであれば、いずれかの方法で取り組んでまいりたいと考えております。
次に、国道11号新居浜バイパス自転車横断帯の設置につきましては、市におきましても警察署に対し横断歩道や自転車横断帯の設置を要望しているところでございますが、横断歩道橋が自転車も通行できる構造であることから、一般的には自転車横断帯の設置は難しいとのことでありました。しかしながら、自転車での横断頻度等によりましては、考慮できないこともないと伺っておりますので、市といたしましても自転車を押しての横断歩道橋の上り下りは、特に高齢者の場合など転倒する危険性も考えられますため、今後も粘り強く要望してまいります。
○議長(井上清美) 三浦消防長。
○
消防長(三浦弘二)(登壇) 消防団泉川分団東田詰所の出入り口道路改修について補足を申し上げます。
消防団詰所の出入り口に面する道路は緊急出動時に支障がないことが原則であります。現在、市内17分団詰所の出入り口につきましては、緊急時の通行に支障はありませんが、泉川分団東田詰所につきましては、通行に際し注意を要すると思われますので、市関係部局と協議してまいります。
以上で補足を終わります。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。(19番石川尚志「なし」と呼ぶ)
藤原雅彦議員。
○
7番(藤原雅彦)(登壇) 公明党市議団の藤原です。一般質問も3日目となり、重複する質問があるかもしれませんが、どうかよろしくお願いいたします。
まず初めに、行財政改革についてお伺いいたします。
平成17年度当初予算が発表されました。内容として、昨年に発生した災害復旧に対応するため、多額の財政調整基金を取り崩したことや、三位一体の改革などの影響などによって、大幅な財源不足が見込まれました。本来であれば財源が不足していた場合は、財政調整基金繰入金で補てんをするのですが、先ほど述べたように、財政調整基金から補てんできなくなったため、事業の中止や延伸など思い切った施策の見直しや、投与財源の大幅な圧縮を行うとともに、第四次長期総合計画を実行するためにも、施策事業を厳選し、予算の編成を行いました。そのため、歳出を削減するため、施策に対して10%から20%カット、補助金事業に対しては団体補助ゼロ算定を行うこととなったわけです。それに伴い人件費等削減計画も発表されました。当面の対応としては、やむを得ないものであるとは思いますが、今後ますます財源確保に努力をしていかねばならない時代に突入していくのではないでしょうか。なぜなら、国と地方自治体の財政難、それを背景とした国と地方の税財政改革、つまり三位一体の改革、公共事業の削減、そして相次ぐ市町村合併、人口の減少、少子高齢化など、我が国の地域、地方自治体をめぐる環境はまさに激変しようとしています。今、国が進めようとしている三位一体の改革は、地方でできることは地方でという地方分権の確立が目的ですが、その道のりは厳しいと言わざるを得ません。
こうした中で、地域再生は緊急の課題であります。国からの補助金や地方交付税で公共事業を拡大する政策は、もはやとれなくなりつつあります。多くの自治体は国に依存せず、地域経済を自立させなければなりません。国も構造改革特区や地域再生プログラムなどでもわかるように、地方の知恵と発想を支援する姿勢に転じております。そのためにはどうしても財政改革を力強く推し進めていかねばなりません。改革を進めていく上で大事なことは、佐々木市長の不退転の決意と、それに呼応する市職員の改革に対する意識向上が問われると思います。「なせばなるなさねばならぬ何事もならぬは人のなさぬなりけり」、これはアメリカ第35代大統領ケネディーが日本人で最も尊敬した上杉鷹山の言葉です。上杉鷹山とは、江戸時代の米沢藩主で、九州の高鍋藩3万石の大名の次男として生まれ、10歳のとき名門上杉家に養子入りし、17歳で藩主となりました。当時の米沢藩は、名門とは名ばかりで、財政的に貧窮し、衰退の一途をたどっておりました。最盛期には120万石あった石高は、政治的背景により8分の1の15万石まで減らされたのです。当然領地は減らされ、借金の山を抱え、極端な赤字財政運営を強いられていました。家臣から農民まで藩の経済は破綻状態であり、鷹山が藩主になる3年前には、もはや藩の存続は不可能であるとして、前藩主が幕府に領地返上を願い出ようとするほどでした。藩主になった鷹山は、大倹約の断行を誓い、みずから一汁一菜を実行し改革に着手しました。そして、鷹山への反感や長老の家臣たちの大名意識を克服し、武士といえども時には刀をくわに変えて国を養うことをみずから実践したそうです。農民の援助、殖産振興、開拓、水利事業など民生の安定、経済の復興を図りました。鷹山の改革が成果を上げ、長年、藩を苦しめた11万両の借金がすべて返済され、さらに5,000両の黒字になったのは、鷹山が72歳で世を去って1年が過ぎてからのことでした。
上杉鷹山が行財政改革を成功させたものは何か、それは決してコスト削減ではなく、組織を構成する人材の意識革命と積極的な人材登用における組織改革を徹底して行ったからだと言われております。
平成17年度施政方針の中で、行政運営の推進で佐々木市長は、「今日の非常に厳しい財政難を乗り切ってまいりますためにも、これまで以上に職員の意識改革が重要となります。職員一人一人が、英知を絞り、みずからが主体的に改善、改革に取り組むさらなる組織改革に取り組んでまいります」と述べておられましたが、今回55歳以上の定期昇給の停止や管理職手当のカットなど、その対象となる市職員における士気低下になる可能性もあるのではないでしょうか。それを受け、意識改革が今まで以上になされるのでしょうか。市職員の意識改革や組織改革をどのようにしてなされるのでしょうか。また、それを実行される具体的な方法があるのでしょうか、お伺いいたします。
また、同じく施政方針に、「事務改善運動などを通じ、既存事務の省力化や指定管理者制度を適用するなど、民間技術の活用、推進を進め、市民の視点に立ったきめ細やかな行政サービスの向上を推進いたします」とありましたが、全国の地方自治体は財政を健全化するため、事務事業の選別を行い、公共サービスのうち、市が直接行うよりも経済性や効率性などから市民サービスの質が維持向上できるものについては積極的に民間へ委託、移管を行い、行政のスリム化を図っております。
具体的なものとして、東京都三鷹市では廃園した市立幼稚園を市が改装し、大手教育出版会社が運営する公設民営の保育所として開園いたしました。公立保育所の運営を民間企業に委託するのは全国で初めての試みでした。公営で保育園を運営した場合、経費は年間1億7,000万円かかりましたが、公設民営化後は8,400万円で運営ができたと言われております。保育園の評判もよいそうです。また、福岡市では、福岡東区のごみ処分場の一画にあるリサイクルプラザの運営を非営利法人組織NPOに委託しました。NPOへの委託は人件費削減だけではなく、市民によるごみ減量に向けた取り組みの支援にもつながると言われています。また、河内長野市では、小学校14校分の7,800食分の調理と配送を民間企業に委託しています。直営に比べてほぼ半分のコストで済むそうです。この河内長野市は、新しい事業を始める場合はまず委託の可能性の検討を行うそうです。
新居浜市においては、昨年4月にくすのき園が指定管理者制度を適用されましたが、今後一層の行財政のスリム化を図るために、もう一歩抜本的な施設の民間委託や民営化改革に踏み込んでいかねばならないと思いますがいかがでしょうか、お伺いいたします。
現在、具体的に民間委託や民営化の話があるのでしょうか、お伺いいたします。
さて、財政難における再建を考える場合、どうしても検討しなければならない分野は、人件費の問題です。平成15年度において歳出に対して人件費の割合は17.4%でした。平成14年度は17.1%、平成13年度は16.1%でした。過去3年間で1.3%増加しております。このように、歳出における人件費の占める割合がふえているのが現状であります。先ほど申したように、今回財政難ということで、平成17年度から平成19年度の3カ年、特別職の報酬10%カットや管理職手当のカット、55歳以上の定期昇給の停止、特殊勤務手当の見直しなど計画されました。このような一時の減量経営の手法で果たして財政が健全となると言えるのでしょうか。年々増加している人件費をいかに根本的に抑制していくかが重要だと考えます。
従来から、地方公務員の給料は、国家公務員との比較でラスパイレス指数が重要視されてきましたが、現在は人事院で民間企業との比較検討がなされ、勧告に基づき決められております。もともと公務員の給与は民間企業と比べると、職階による動機づけが弱い給与体系であると言われております。これからは、昇給すれば給料が上がるので頑張ろうという体系に変えていく必要があるのではないでしょうか。さらに、責任の重さや仕事の成果が問われる人事、給与体系に変革することが求められていると思います。すなわち、今後は公務員給料表の年功序列方式を是正するとともに、職階、ポスト、実績などに対応した民間並みの職務給を形成すべきだと思います。そのために根本的に給与体系そのものを見直しする必要があると思いますがいかがでしょうか、市長の御所見をお伺いいたします。
また、55歳昇給停止を導入されましたが、あと何年かすると団塊の世代の人たちが何年かにわたって大量に退職されますが、そのときの退職金の支給を現行のままの算定で行うのでしょうか。また、特殊勤務手当の見直しがされましたが、それ以外の各種手当について見直しはされるのでしょうか、お伺いいたします。
今回の人件費等削減計画は、人事課で検討されましたが、自分たちのことはなかなか決めることは難しいと思います。自分たちだけで決めるのではなく、もっと幅広く市民や大企業の方々にいろいろな意見を聞き参考にすることも大事ではないのでしょうか。そこで、市職員の給料並びに諸手当などの検討をいつも新居浜市が行っております審議会等を設けて検討していただき、意見を聞いてはいかがでしょうか。市長の御所見をお伺いいたします。
先月号の市政だよりに、市民の皆様に御理解をいただくためということで、市職員の給与などの状況が掲載されておりました。毎年1回掲載されております。もっと市民の皆様に御理解をいただくために、会派説明会で配付されました市職員の給与に関する条文を市政だよりに市職員の給与状況と一緒に掲載してはいかがでしょうか、お伺いいたします。
続きまして、介護保険給付について、緊縮である予算の中で突出した伸び率を示していたのは特別会計の介護保険事業でした。88億8,017万7,000円で、構成比21.0%、対前年度当初比11.6%の増であります。高齢化社会への対応策として2000年4月に開始された介護保険制度は、5年目を迎えようとしています。この間、要介護認定者は74%ふえ380万人に、今年度介護保険給付金は5兆4,500億円と、4年前に比べ2兆3,000億円もふえております。ある試算によると、2013年には20兆円に上ると言われております。少子高齢化がますます進行する中で、このままの状態が続けば、介護保険財政は破綻するという声も出始め、政府は来年度に向けて制度の見直し作業を進めております。厚生労働省は、昨年に介護制度改革本部を立ち上げ、介護保険制度の抜本的な見直しを行いました。その中で大きな焦点となったのが介護予防であります。認定者の重度化を防ぐ介護予防の充実は、介護保険料の上昇を抑えることができ、高齢者が元気を取り戻し、自立と尊厳を持って生活を送ることを促進することとなり、少子高齢化社会を迎えた今日、極めて重要な施策であると思います。これから介護保険給付の支出をいかに抑制していくことが大事になるのではないでしょうか。
その中で、最近全国的に介護報酬の不正請求などの事件が起きております。ちなみに、不正請求額は100億円に上ると言われております。先月、松山市でも摘発がありました。都道府県から指定取り消し処分を受けた介護保険サービス事業者は、昨年度72事業者でした。2000年度の7事業者から10倍以上もふえ、今年度も昨年7月まで20事業者が取り消され、162事業者に達しました。厚生労働省は、今国会で介護保険関連法案を改正し、市町村の立入調査権を認めるなど、不正防止の抜本的強化を図ることにしました。不正請求や指定基準違反が138事業者で最も多く、8事業者はサービスの実態がありませんでした。サービスの種類別では、訪問介護93カ所、居宅介護支援75カ所、通所介護17カ所などです。
このことを重要視した厚生労働省は、介護保険報酬の不正請求を防止する市町村の取り組み状況を昨年初めて調査いたしました。その結果、ケアプランを第三者がチェックする制度の導入率は、県別に見ると福岡県の96.9%から栃木県のゼロ%まで大きな格差があり、5%未満が11都道府県もあることがわかりました。また、利用者への介護給付費の通知は13都道府県で50%以上の市町村が実施し、10都道府県が10%未満、長崎、岐阜、山梨県はゼロ%でした。厚生労働省は、今後不正防止策に消極的な市町村への指導に乗り出すこととなりました。
現在、新居浜市は利用者への介護給付費の通知はされているのでしょうか。また、新居浜市は第三者機関においてケアプランをチェックし、不正受給をできないような防止策を何か講じられておられるのでしょうか。厚生労働省から不正受給対策に関して指導があったのでしょうか、お伺いいたします。
次に、学校の安全についてお伺いいたします。
2001年6月8日、大阪教育大学附属池田小学校で8人の児童が殺害される事件が起こり、全国の教育関係者に大きなショックを与えたことは記憶に新しいところだと思います。以後、全国の学校現場で不審者の侵入に対する訓練や対応マニュアル等の作成がきめ細かくされ、不審者から子供たちを守るためさまざまな取り組みが行われていました。しかし、2005年2月14日、我々に衝撃を与える悲惨な事件が発生しました。大阪府寝屋川市立中央小学校で同校卒業生A君が男性教諭を刺殺、女性教諭2名に重傷を負わせるという事件が起きました。逮捕された少年は、学校の正門、南門、資材運搬通用門のうち、下校時に施錠が外されていた南門から侵入しました。しかも、この南門だけ防犯カメラが設置されておらず、盲点が重なり事件が発生したのです。この事件は我々に新たな課題を突きつけたのではないでしょうか。子供たちの生命を守っていかねばならない教職員が殺傷されたのです。これからの安全対策や再発防止策は、いかにして子供たちや教職員を不審者から守っていくかを考えていかねばならないのではないでしょうか。
新居浜市ではこの1年間で、学校でこれらの不審者侵入及び犯罪発生件数は何件あったのでしょうか。また、警察が出動した事例があったのでしょうか、お伺いいたします。
今回の事態を重く見た我が公明党は、国会議員を中心に早速現地視察を行いました。この視察を通じ、学校の危機管理体制の見直しをするため、早速党内に治安・学校の安全対策プロジェクトチームを立ち上げ、議論を重ねてまいりました。それを受け、地域ぐるみの学校安全体制整備推進事業として、学校の安全確保のための防犯の専門家や警察官OBなどによるスクールガードリーダー、地域学校安全指導員を委嘱し、学校安全ボランティアをスクールガードとして育成する事業が、新事業として文部科学省の平成17年度予算案に7億5,000万円盛り込まれました。具体的な事業のポイントとしては、最新の警備情報、不審者を発見した場合の具体的な対応方法など、実践的な事例を学ぶことができるスクールガード養成講習会を開催し、学校で巡回、警備等に従事する学校安全ボランティア、スクールガードの養成、研修を推進する、防犯の専門家や警察官OB等の協力を得て地域学校安全指導員、スクールガードリーダーを委嘱する。同指導員は担当エリア内の学校数校から十数校を担当し、定期的に巡回、警備のポイントやそれぞれの学校の安全対策を強化し、指導、助言をする、また学校安全ボランティア、スクールガードに対して警備上のポイントや不審者への対応等について具体的に指導し、育成を行うこととなっております。そして、全国で配置される地域学校安全指導員、スクールガードリーダーは、1,200人規模となっております。この事業の対象となるのは都道府県、政令指定都市となっておりますが、このスクールガード及びスクールガードリーダーに対する認識をお伺いいたします。
平成16年第1回定例会で石川議員さんが、池田小学校に関連して、学校の安全についての質問をされました。それについての答弁は、不審者対応マニュアルによる教職員での対応、またPTAや青少年育成団体などを中心に学校を支援するための組織づくりなどのネットワークづくりの呼びかけ、そして学校と警察との連帯の一層の推進など取り組みを推進するとの答弁がありました。寝屋川市で起きた事件を受け、子供たちや教職員を守っていくためには、ますますPTAや青少年育成団体などを中心に学校を支援するための組織づくりが重要になると思います。現在、新居浜市においてPTAや青少年育成団体や地域のボランティアで学校の安全に取り組んでいる地域や組織はあるのでしょうか、お伺いいたします。
続きまして、市営住宅についてお伺いいたします。
先月、ある市営住宅に住んでおられる26歳の主婦の方より相談がありました。その方はバリアフリーの2DKに27歳の御主人と4歳、3歳、1歳のお子さん3人、5人家族で住んでおられるそうです。市営住宅の申し込み抽せんにやっと当たり、住めたことに喜んでおられました。しかし、いざ住み始めると、納得できないことがあったのです。それは、御主人が三交代勤務をされており、夜勤明けで昼間寝ようとしても、部屋が2部屋しかなく、ふすま1枚隔てた部屋で子供たちが遊ぶため、なかなか眠れないそうです。この市営住宅が全戸すべて2DKであるなら納得もできるのですが、そうではなく3DKの部屋があることがわかったのです。それも、家族何人かで住んでいれば、これも納得できるのですが、そうではないところがあったのです。ある3DKでは高齢の御婦人がひとり暮らしをされています。入居したときは家族何人かで生活していたのですが、時がたつにつれ出ていった方もおられ、また亡くなった方もおられ、現在ひとり暮らしとなったそうです。2DKのバリアフリーに若い家族5人が住み、片や3DKのバリアフリーではないところに高齢者が1人住んでいる、そのこと自体に何か釈然としないものを感じたそうです。そして、何とかできないものかと担当課に相談すると、規則上できませんとの答えしか返ってこなかったそうです。確かに、一度入居すれば簡単に変更できないのは十分理解できます。しかし、入居後時がたつにつれ生活状況は変化していくのではないでしょうか。常々佐々木市長が、困ったときには頼りになる市役所づくりを目指しておられますが、このような場合こそ頼りたいのではないでしょうか。また、頼るところは市役所しかないのではないでしょうか。大変に難しいことではありますが、実際に住んでいる方々の生活環境に少しでも適応することができるように、入居後の住みかえなどについて前向きに検討できないものでしょうか。
また、市営住宅で長期あいたまま、だれも入居しないところがあると、住んでいる方からよく話を伺いますが、実際のところはどのような状態でしょうか、お伺いいたします。
昨年9月議会で私が質問した市営住宅の補欠入居者の抽せん日の土曜日及び日曜日、休日開催について質問させていただきました。それについて、平日の市役所閉庁後の時間に開催することも含め、入居者申し込みの意向調査をすることなどにより、今後検討してまいりますとの答弁をいただきましたが、その後どのような結果になったのでしょうか、お伺いいたします。
1回目の質問を終わります。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 藤原議員さんの御質問にお答えします。
まず、行財政改革の職員の意識改革、組織改革についてでございます。
組織全体で一丸となり改革を進めていきますのに、まず必要となりますのは、組織内部における現状の見通しについての共通認識であります。私以下職員すべてが今日の財政事情等を正確に把握し、今後組織が向かっていかなければならない方向性をきちんと示すことが第一歩と考えます。このため、本市では創造の10年へ!5%の行政経営改革を掲げ、数字による職員との情報共有を図り、目指すべき目標を明らかにいたしました。そして、この取り組みを進めるに当たっては、みずからが改革、改善の旗手となれるよう、各部局での主体性を重視した手法をとっております。それとともに、改善感覚を肌で身につけ、常に改善、改革意識を持てるよう、職場での身近な改善を積み上げる一課一改善運動を毎年展開してまいりました。
また一方で、今まで行政として実施、実行した結果を十分分析してこなかったことが、ともすれば前例主義を生み、改善、改革に向けての妨げとなってきた部分があります。このため、行った事業についてはきちんと分析を行い、組織内部にとどまらない評価を受けることにより、常に効果効率を意識した事業実施を行えるよう、行政評価システムの確立に努めているところでございます。ここでは事業の評価を事後の評価にとどまらず、事業実施前における事前の評価に発展をさせていくことを考えております。そして、このような取り組みを通じ、改革を積極的に担った職員がその士気を維持し、次の改革目的に積極的に取り組んでいく意識の醸成のためには、頑張った者が適正に賞され、報われるシステムが必要であります。このため人事考課システムの確立を目指しているところでございます。
以上述べましたように、取り組みを着実に進めることにより、意識改革、組織改革が図られるものと考えております。
次に、民間委託・民営化改革についてでございます。
本市におきましては、これまでも行政の経営という視点に立脚し、最少の経費で最大の効果を上げるという考え方を命題としまして、民間の能力等を活用することが、よりよいサービスを効果的に提供できると考えられるものにつきまして、民間委託を行い、行政の効果効率的な運営に努めてまいりました。これにより、職員数の適正度を図る指標となります総務省の定員モデルなど参考に他市との比較を行っております。しかしながら、三位一体の改革の影響や、災害復旧への対応などにより、さらなる財政上の努力が求められている状況でございます。このためにさらに民間の力を活用し、効果的に行政運営を行っていく必要から、公立保育所につきましては、既に民営化の検討を進めております。その他の施設につきましても、個々の法律による規制もありますが、指定管理者制度による委託先対象の拡大なども踏まえまして、行政改革大綱の実施計画として見直しを図ったところでございます。
次に、職員の給料並びに諸手当などの検討を審議会等を設けて幅広く市民の意見を聞いてはとの御提言でございます。
地方公務員の給与等は、社会一般の情勢に適応することが原則となっております。国においては人事院が民間賃金との適正な均衡を確保することを基本として、全国の情勢を把握した上で国家公務員の給与水準等を毎年国会及び内閣に勧告いたしております。このようなことから、人事院勧告ないし国家公務員の給与制度に準ずる形を基本といたしております。
次に、新居浜市職員の給与に関する条例文を市政だよりに市職員の給与状況と一緒に掲載してはどうかとの御提言でございます。
既に条例につきましては市のホームページに常時掲載をいたしておりますが、市民の皆様によりわかりやすく御理解をいただくため、条例の抜粋の掲載、ホームページでの条例の閲覧方法の掲載等を検討してまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(井上清美) 阿部教育長。
○
教育長(阿部義澄)(登壇) 藤原議員さんの御質問にお答えいたします。
学校の安全についてのお尋ねのうち、不審者侵入の実態についてでございます。
本市におけるこの1年間の学校への不審者侵入事件は、残念ながら平成17年2月14日の朝、中学校で1件発生いたしました。事件発生後、すぐに教職員が警察に110番通報し、警察が犯人の身柄を拘束したことから、幸いにも被害はありませんでした。
次に、スクールガード及びスクールガードリーダーに対する認識についてでございます。
文部科学省は、来年度から学校安全体制の整備を必要とする小学校において、実践的な事例に対応できる学校安全ボランティアを活用した効果的な安全体制を整備するために、地域ぐるみの学校安全体制整備推進事業を実施予定と伺っております。また、愛媛県においても、来年度から実践的な事例などを学ぶことができるスクールガード養成講習会を開催し、各学校で巡回、警備などに従事する学校安全ボランティア、スクールガードの養成研修を推進するように計画しております。また、防犯の専門家や警察官OBなどの協力を得て、スクールガードリーダーを委嘱し、各学校を定期的に巡回し、警備のポイントや改善すべき点などについて具体的に指導するという取り組みが実施されます。教育委員会といたしましても、これらの推進事業に注目しているところでございます。
次に、PTAや青少年育成団体、地域のボランティアで学校の安全に取り組んでいる地域や組織はあるのかという御質問についてです。
公民館が地域の団体に呼びかけ、地域の子供たちは地域で守る体制づくりを目指し、各校区において協議をしていただいております。現在、市内18小学校区のうち3校区におきまして自主的に取り組んでいただいております。それらの校区では、学校、PTA、自治会、防犯協会、少年補導委員などが中心となり、子供たちの登下校に徒歩もしくは車に乗って地域のパトロール活動を実施したり、不審者情報の提供をしたりしております。また、4月から6月ごろに開始予定の校区が8校区あります。今後とも地域の関係諸団体と行動連携を図りながら、子供たちが安心で安全に地域で生活ができますよう、市内全小学校区でパトロール活動の推進を呼びかけてまいります。
○議長(井上清美) 補足答弁を求めます。神野総務部長。
○
総務部長(神野哲男)(登壇) 行財政改革についてのうち、給料体系の見直しについてほか数点について補足を申し上げます。
まず、給料体系の見直しについてでございます。
藤原議員さん御指摘のとおり、現行の公務員の給与体系は、職務、職責の違いが反映されにくい構造となっております。このことから、国の人事院においては、より職務、職責を反映し得る構造となるよう現在検討いたしております。その内容でございますが、職員の勤務実績の程度に応じ、昇給額にきめ細かく適切に反映されるよう、現行給料表の号俸を細分化しようとするものでございます。このような状況の中で、本市の給料体系につきましては、人事院の勧告ないしは国家公務員の給与制度の見直しの動向に沿って研究を行ってまいります。
次に、退職金につきましては、官民均衡の支給水準を基本とする国家公務員の退職金制度に準拠した新居浜市職員の退職手当に関する条例に基づき支給いたしております。今後の民間企業人、つまりは国家公務員の支給基準の改正にもよりますが、団塊世代の職にあっても本市条例に基づき退職金を支給していきたいと考えております。
次に、各種手当についてでございます。
年末年始勤務手当及び勤務時間内の災害出動手当以外の特殊勤務手当につきましては、この手当の対象となる業務の特殊性、支給区分及び金額について、平成17年度中に全体的な見直しを行いまして、平成18年4月から改正できるよう職員団体との協議を進めてまいります。特殊勤務手当以外の各種手当につきましては、国家公務員の給与制度に準じた支給を考えております。
次に、市営住宅についてでございます。
今回のように2DKに5人家族で住んでいるような場合におきましては、日常生活に著しく支障があると考えられます。世帯員が増加した世帯については、その家庭環境を考慮しながら、代替となる部屋がある場合には住みかえについて前向きな対応をしてまいります。
次に、長期間の空き住宅についてでございます。
入居者が退去するときの手続として、退居届の受理後、修繕を行い、順番待ちの方に順次紹介をしております。中には修繕等に期間を要する住宅もありますが、長期入院、長期出張、または親類の長期看護などにより空き住宅の状態になっていると考えられます。また、老朽化した市営住宅については、修繕費が多額になるため、政策空き家として対応しているところもございます。いずれにいたしましても、管理人等と一層連絡を密にして、効果的な市営住宅の運用に努めてまいります。
次に、抽せん日の休日開催についてでございます。
昨年の補欠入居者申し込み時に意向調査を実施いたしました。その結果、休日に開催してほしいとの声が多数ありました。入居申込者の希望にこたえるため、平成17年度からは抽せん日の休日開催を実施してまいります。
○議長(井上清美) 井下福祉部長。
○
福祉部長(井下文夫)(登壇) 介護保険給付費について補足を申し上げます。
まず、介護給付費の通知についてでございますが、現在本市におきましては、サービス利用者に介護給付費の通知は行っておりませんが、受けられている介護サービスの内容や日数、件数を再確認し、自己負担額とそのサービス提供に係る費用について理解していただくことは重要であると考えておりまして、今後は介護給付費の通知を実施している他市の状況等を調査し、検討してまいります。
次に、第三者によるケアプランチェックにつきましては、現在行っておりませんが、本市におきましてはサービス利用者からの苦情や問い合わせ及び給付実績データから、不適切と思われるケアプランや介護サービスを抽出いたしまして、事業所や利用者宅を訪問し関係書類の確認や聞き取り調査を行い、ケアプランどおりのサービス提供が行われているかどうかを点検し、不正請求の過度のサービス提供が行われていないかのチェックを始めております。
次に、厚生労働省からの不正防止対策に関しての指導についてでございますが、介護保険制度の円滑な推進のため、昨年10月、不正請求抑制への取り組みを核とした介護給付適正化推進運動の実施についての通知がございました。この通知を受けまして、本市におきましては不正請求のおそれがある介護サービス提供事業者を調査、指導するために組織された西条地方局管内介護給付適正化検討会に参画するとともに、指定取り消しや指導監査の権限を持つ愛媛県と合同で事業者を訪問し、調査、指導を実施いたしております。
以上で補足を終わります。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。藤原雅彦議員。
○
7番(藤原雅彦)(登壇) 答弁ありがとうございました。
行財政改革について何点かお聞きしたいと思います。
給与体系の見直しについてですが、答弁では先ほど申されたように、給与の検討は国家公務員の給与制度に準ずる形が合理的との答弁をいただきましたが、三位一体の改革では地方でできることは地方でという地方分権の確立が目的だと思います。この趣旨から考えると、地方公務員の給与体系も各地方自治体独自で考えていくのが自然だと思いますが、いかがでしょうか。
また、施政方針の中で市長は、対立の時代から協働の時代へと構造を変革していくと言われておりましたが、今回の人件費削減計画では、カットされた人とカットされなかった人、少し大げさなんですけども、その対立ということにはならないでしょうか。協働と言われるのであれば、職員全員に一律にカットを行い、全職員の財政難に対する認識を持たすことが大事ではなかったのではないでしょうか。それが意識改革の第一歩と考えますが、いかがでしょうか。
また、それを行うことにおいて市民の皆様に施策のカット、補助金カットに対して、より深く理解していただけたのではないでしょうか、お伺いいたします。
以上で質問を終わります。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 藤原議員さんの再質問にお答えします。
まず1点目は、給与を各自治体で決めていくべきではないかということでございます。
先ほど答弁でも申し上げましたように、国家公務員、地方公務員を通じて、人事院勧告というものに基づいた給与体系が基本にございます。これは公務員の労働権の制約の代替手段として人事院勧告制度というものが設けられてきたという経過がございます。ただ、きょう、一昨日来議論になっておりますように、その地域の中で職員を何人にするのか、あるいは民間委託を進めていくのか、つまり経費の中で占める人件費等の割合をどこに設定をし、それに対してどう向かっていくかというのは、地方自治体でより責任を持って決めていかなければならないというふうに思いますが、給与制度の基本というものについては、公務員制度の中でそれに準じていくというような考え方でございます。
また、カットされた人、されなかった人ということでございますが、直接的な給料でございませんが、手当関係を含めては全職員に何らかの今までとは違うものが出てきております。そういうことも含めたことでは全員でということでありますし、管理職手当のカットなどにつきましては、まず市長を初め特別職、そして部長級、次長級、課長級という、より管理職に対してその責任と率先垂範を求めたということでございます。
以上で終わります。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。(7番藤原雅彦「なし」と呼ぶ)
この際、暫時休憩いたします。
午後 0時05分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 0時59分再開
○議長(井上清美) 休憩前に引き続き会議を開きます。
明智和彦議員。
○
1番(明智和彦)(登壇) 自民クラブの明智でございます。ちょうどお昼も食べられまして、議会も最終日となりますと、重複する質問が多々ございますし、聞かれる方も答える方もちょっとマンネリになるかもしれませんが、そこのところは誠意のある御回答をいただきますようにお願いを申し上げます。
まず、質問に入ります前に、江の口・松神子雨水ポンプ場の補償交渉が全面解決に向けましてかなり近づきました。御尽力いただきました関係者の皆様、お役目とはいえ大変だったと思います。心より感謝をいたします。しかしながら、いまだ示談に至らない方々との交渉に際しましては、誠意を持って今後とも取り組んでいただけますように、心よりお願いを申し上げます。
ただ、残念なのは、交渉がテーブルに乗りますのに要した長い時間であるとか、その過程の中で被害者の方々と被害そのものに対する考え方や、加害者である行政の取り組む姿勢に反省すべき点もあったのではないかということを、地元自治会長として、被害者の一人として感じましたのも事実でございます。大切なのは、二度とこのようなことを起こさないということで、今後とも進めていくでありましょう市の委託事業の推進の障害になりませんように、教訓としてしっかり生かしていただければと考えております。
それと、最近議会の様式も、他市におきましては一問一答式、対面方式に変わりつつあります。当市においても一考されてはいかがでしょうかというのを提案させていただきまして、通告に従い質問をさせていただきます。
昨年の災害は、皆様も御存じのとおり新居浜を変えてしまったと言えるような大変な災害でございました。あの風雨は山のありようを一変させるほどの激しさで、今現在もその姿をほとんどそのままに残しております。当面の復旧に必要な予算は、市の財政に致命傷を与えかねない約六十数億円という額であります。これが抜本的な災害対策ということになりますと、それに必要な予算というのは天文学的な数字になるのではないかと考えております。当然、国、県のお力をかりての事業ではございますが、当市もそれ相応の出費が必要なのは明白でございます。
その中で進められております中心市街地整備計画の根幹事業であります新居浜駅前土地区画整理事業についてお伺いをいたしたいと思います。
当計画を、新居浜市民は期待と不安を持って見守っております。期待とは、長年の夢でありました新居浜市の顔と言えます駅前が美しく生まれ変わるということであります。しかし、財政事情や事業費の増嵩のため、3年の延伸と決まりました。計画に協力され、生まれ変わる駅前で再度事業に取り組まれる方や、新たに事業を計画されていた方にとって、この3年の延伸というのがどれほどの不安を与えるのか、さらにPFI方式の導入を考えておられる芸術文化施設にいたしましても、内容のコンテンツにかなりの充実がなければ難しく、参入に応じていただける企業、団体が本当にあるのか、それゆえに合同庁舎の建設が人を集めるという点で重要なのではないでしょうか。ところが、具体的な実現が見えてまいりません。鉄道高架事業に当たっては、全く論外であります。
少々荒っぽい論調になりましたが、市民がそれほど期待している事業、それは人が集まるエリアだからこそ価値があるわけで、今さら中止をできないことも、3年の延伸が必要なことも十分理解した上で、あえて質問をさせていただきます。
区画整理後の駅前に市長はどのようなすばらしい絵をかいておられますか、お答えをいただきたいと思います。
次に、近代化遺産の今後についてお伺いをいたします。
施政方針の中に、世界遺産への登録という文章が出ております。胸のわくわくするすばらしい計画であります。私も青年会議所活動の中で、マイントピアの計画がまだ南部観光開発と呼ばれていたころから、旧別子の近代化産業遺産は日本でもトップクラスのものであると思っておりました。でも、それは旧別子から四阪島に至る別子銅山のルーツのすべてを結びつけてこそ完結するものであって、聞くところによりますと、市町村合併が論議されておりましたころに、四阪島を新居浜にどうかという話があったやに聞いております。その真意はどうだったのでしょうか。
また、旧別子はまさに住友そのものですから、住友各社との話し合いはどの程度まで進んでおられるのでしょうか、お伺いをいたしたいと思います。
次に、当市における友好的外国人と不法残留外国人についてお伺いをいたします。
新居浜もグローバル化が進み、世界がますます小さくなってきております。国際化の重要性は、当市においても必要不可欠なことだと思っております。当市にも研修やその他の目的で多くの外国人の方が住んでおられます。一方、全国的には留学や研修の途中で行方がわからなくなり、不法に国内に残留をされている外国人がたくさんおいでます。いかなる理由があるにせよ、不法残留は犯罪の原因、温床になりかねません。当市において研修、留学中に行方不明になり、不法に残留になっている可能性がある方がおいでないのか、そういう事例がないのでしょうか、お伺いをいたしたいと思います。
次に、中高生の国際交流事業についてお伺いをいたします。
私も若かりしころ、リュックを担いでヨーロッパを列車で回った経験がございます。世界を知るということはすばらしいことであります。この事業で大切なと思うことは、実施をしたということではなく、実施に至るまでの経過であり、生徒みずからに計画を立てさせ、その後の個人的な交流まで続けることができるのか、それがこの計画の成否にかかわると思っております。生徒たちになるべく多くのことを自分の手で経験させる、そういうことを考慮してこの計画を進めていただきたいと思います。お考えをお聞かせください。
次に、都市間交流幹線道路網の整備についてお伺いをいたします。
昨年の災害で新居浜市が陸の孤島になってしまったことは、当市の交通体制がいかに脆弱であるかを思い知らされました。あの教訓が今後どう生かされるのかが問われております。町にとって道路はまさに体の中の血管であります。町にとって命をはぐくみ、つくり育てる道路をもっと大切に考えていただきたいと思います。まちづくりはまさに道路からなのであります。道を描けていないキャンバスに町の絵はかけないのであります。今後の見通しをお聞かせください。
次に、災害復旧と災害予防について、項目8の森林整備の推進とあわせて、これはお願いでございます。
現在行われている災害関連の工事のほとんどは災害復旧工事であり、一部の砂防ダムやため池を除いては、再発を防ぐに足りるものではないのではないかと思っております。特に、放置されたままの山林に関しましては、管理責任の所在という難しい問題もあって、抜本的な不安解消にはほど遠いと思われますが、森林に一歩足を踏み入れますと、その惨状は目を覆いたくなるばかりであります。行政が把握しておられる以上に、新たな瀬があちこちにできていて、今後の大雨の際には小さな川となって流れてくると、ふもとの住民の方は思っております。そこで、大切なのは、市民に危険に対する情報を正確に伝えることだと思います。ことしの市政懇談会には、行政の目、足で確かめた正確なハザードマップを持って、地域住民の方に正確で丁寧な情報を伝えてくださいますようにお願いをいたします。
次に、本市を支える産業の振興についてお伺いをいたします。
最近、本市には環境、福祉を意識させる事業所がふえたように思われますが、リサイクルタウン、エコタウン、介護支援器具などまさに産学官の連携によって生まれる次世代産業ではないでしょうか。市長の描くまちづくりであるならば、もっとこの点を前面に打ち出されてアピールされてはいかがでしょうか。市長のお考えをお聞かせください。
次に、開かれた学校づくりについてお伺いをいたします。
最近、学校において物騒な事件が多発をしております。門という門は閉ざされ、侵入者用のサイレンまでつけて、そのうち学校というのは子供たちの収容所になってしまうのではないかと私は心配をしております。
先日、サッカーの指導資格を取るために、2日間の研修に参加をさせていただきました。そのときに講師に来られていた熱血指導で有名な先生が言われるには、中学校の部活動はもういっぱいいっぱいで、いつ先生方ができないと手を上げてしまうかわからない。それほど今の中学校は大変なんですよ。だからといって、先生や学校の方からできないから助けてくださいと地域の人にはお願いすることは絶対にありませんよ。教師というのはそれほどプライドの高い生き物ですとしみじみと語られましたが、おいおい、子供たちのことは一体どこに置いてきたのと言いたいんです。事件を防ぐために閉ざされる門と、いっぱいいっぱいなのに助けてと言えない教師、どうやって開かれた学校をつくられるのか、お伺いをいたしたいと思います。
次に、協働によるまちづくり体制の推進についてお伺いをいたします。
平成15年度にスタートしたアダプトプログラムは、大変すばらしい事業だと思っております。ぜひ推進をしていただきたいのですが、スポーツ、文化、芸術、福祉にかかわる諸団体は新居浜に無数にあります。中には既にもうその役目を終わっているものや、補助金が出ているから続けている、そういうものがたくさんあります。整理統合をしていかなければ、必ずプログラムの遂行の障害になると思われますが、市が設置を希望されている市民活動支援センターにその任を任されるのであれば設置に賛成をしたいと思いますが、市の考えをお伺いいたします。
次に、行政改革についてお伺いをいたします。
我が自民クラブもこの問題を本会議の最重要課題と考えており、何人もの質問者が質問をしてまいりました。結局のところ、パソコンを導入したのも、民間に委託を始めたのも、経常経費の中で最も多い人件費を今後どう減らしていくのかという論議に尽きると思います。私、個人的には、職員の給与が決して高いとは思っておりません。むしろ、プロの行政マンに対してであれば、もっとプロにふさわしい報酬を払ってもよいのではないかと考えております。しかし、現在の当市においては、人数が余りにも多過ぎるのであります。常勤963名、非常勤、臨時職員合わせて584名、どうでしょうか。時間をかけて減らす努力をしていただきたいと思いますが、ところでそんな中、なぜ本年度の採用がふえたのでしょうか、お答えをいただきたいと思います。
今後数年間の間、団塊の世代の方々が退職を迎えられます。平成17年度から平成19年度の退職予定者数と採用予定者数をお聞かせいただきたいと思います。
より早い効率的な人件費削減を考えるならば、例えば優遇制度による早期退職者を募ってはいかがでしょうか、お考えをお聞かせください。
とかく世間が不景気になると、どうしても安定性のある公務員給与がやり玉に上がります。職員の皆さん、もっとやる気のある、もっと仕事のできるプロの行政マンだけになって、胸を張って高収入を得られてはいかがでしょうか。私は協力をさせていただきます。そのためには、とにもかくにも人減らしに尽きると思いますが、いかがでしょうか。
以上で1回目の質問を終わらせていただきます。
なお、11番に関しては割愛をさせていただきました。
以上です。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 明智議員さんの御質問にお答えします。
まず、近代化遺産の今後についてでございます。
新居浜市の都市形成は、銅山峰の地下に横たわる世界規模の銅鉱石を採鉱、運搬、精錬する歴史の流れの中からつくられてきたものと認識しています。平成の大合併と言われる社会的動きの中で、新居浜市は300年にわたり歴史を共有してきた別子山村と合併して、新生新居浜市を誕生させたところでございます。別子銅山の歴史から考えますと、四阪島につきましても大切な地であると認識をいたしております。市議会において四阪島についての御質問があったことはございますが、今回の合併の一連の動きの中で四阪島の合併についての話は伺ったことはございません。
次に、世界遺産への登録を視野に入れての取り組みでございます。
第四次新居浜市長期総合計画の中で、近代化産業ロマンの息づくまちづくりを掲げ、300年にわたる近代化産業発展の歴史を本市の個性的地域資源として認識し、世界に誇れる近代化産業遺産保存及び活用モデル都市として取り組みを行い、近代化産業を中心とした生きた博物館都市の形成を図る考えであります。
300年にわたり一企業体が継続して経営したことは、世界史の中でもまれであり、鉱床の規模としても世界的なものであります。江戸時代には長崎出島貿易を支えたのも別子の銅であり、また明治時代以降の近代化の歴史は、我が国の近代化の歴史の縮図でもあります。このことを今日に伝える遺産群の数と量は膨大であり、種類も多彩であり、大学や関係機関の研究者から世界的な財産であると高く評価を受けているところです。
ユネスコの世界遺産は、世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約に基づき登録して、人類の世界遺産とするものです。我が国の候補地として世界遺産の暫定リストに登録し、その後世界遺産委員会に推薦して、同委員会で審査され決定されます。世界遺産は、その国の文化財としての国内の法律で保護されていなければなりませんので、重要文化財、登録有形文化財、史跡等の文化財登録を目指してまいります。そのために、所有者である住友企業と積極的に話し合いを持ち、御理解と御協力を求め、合意を得ることができた物件から登録有形文化財の登録などを進めてまいります。
次に、これからの別子山地区の特徴のあるまちづくりでございます。
別子山地区の意見を集約して、別子銅山の歴史、文化と豊かな自然の共生を位置づけた新市建設計画や新居浜市過疎地域自立促進計画を策定して、順次実施しているところでございます。別子山地区の地域資源である旧別子の遺産群や明治時代の植林事業で緑を回復した事例は、世界遺産登録の上からも貴重なものであります。産業遺産のすばらしさを市民に理解してもらい、所有者の御理解と御協力を得ながら、協働の精神のもとに世界遺産登録という目標達成に向けまして息の長い取り組みを展開してまいります。
次に、本市を支える産業振興についてでございます。
足腰の強い都市づくりは、活力を生み出す原動力となる産業の振興が基本的要件でありますことから、将来の本市産業につきましては、第四次新居浜市長期総合計画にも定められておりますように、長年蓄積した技能や技術、また優れた人材等を生かし、多くの企業が集まった産業都市として、将来に向けて持続的発展が可能な産業創造都市の形成を目指しております。具体的には、自社製品を持つ企業の育成、多くの発注企業に頼られる自立型請負業への転換を促進することが急務であると認識しておりますことから、各施策に取り組んでいるところでございます。
現在、市内企業の中には、愛媛県優良循環型事業所として認定された企業や、業務用無線機用コンバーターで国内生産シェア50%以上を占める企業、また新居浜工業高等専門学校、愛媛大学等との共同研究により、燃料電池用ボンベ、食品関連、IT関連のシステム開発等、新製品開発に意欲を持つ元気な企業があります。また、地場産業である鉄工業界においても、発注企業のニーズを先取りした提案や設備投資を行っている企業があります。市におきましては、中小企業振興条例に基づく助成、中小企業設備近代化資金融資等により支援を行っておりますが、今後におきましても引き続き新居浜機械産業協同組合が実施する販路開拓事業、人材養成事業に対する支援に努めてまいりますとともに、国、県、東予産業創造センター等支援機関との連携により、企業ニーズに対応した支援に努めてまいります。
さらに、産業のまちづくりのためには、次代を担う人材の育成も重要なことでありますことから、現在、ものづくり体験事業のほか、平成16年度起業家教育モデル自治体の指定を受け、総合学習の時間を利用し、起業家教育モデル授業を実施しております。このような取り組みを今後も実施することにより、時代環境に柔軟に対応できる起業家精神にあふれた人材の育成を行い、産業を支える人材が数多く輩出され活躍する創造的な産業風土の醸成を目指してまいります。
次に、協働によるまちづくり体制の支援についてでございます。
協働によるまちづくりの基本は、市民と行政が地域の現状や課題を共有し、対等なパートナーシップのもと、それぞれの役割と責任を分担する自立連携の関係にほかならないと考えております。市民団体には、スポーツやレクリエーション団体を初めさまざまな設立目的によるものがございますが、現在開設準備会において検討いただいている(仮称)新居浜市市民活動推進センターは、その対象基盤を活動の公益性に置き、ボランティア、NPO、すなわち市民の皆様方の手による非営利の公益的な活動の活性化を通じて、さまざまな分野への市民参画を促進し、個人の自立性と多様性を保障する透明で開かれた市民社会の実現を目指すものでございます。その機能の一部に、団体間のネットワークやコーディネート機能も備えた中間支援組織にしたいと考えております。市民団体の統廃合や、再編を目的にしたものではございませんが、センターができることにより、各団体間の協調や連携がおのずと生まれてくるものと考えております。
また、市民活動に対する補助金に関しましては、平成16年度は市民が主役のまちづくり支援事業の制度改正を行い、公開審査方式の導入を図りました。これは助成決定プロセスの公開と市民評価の導入を基本としたものでございまして、個々の事業内容を審査して補助を決定いたしております。そのようなことから、市民活動推進センターに参加する団体にその運営補助金等を分配するような考えはございません。
市民活動は自発性や先駆性、また多様性等、行政や企業とは異なる特性を持っております。そのさまざまな魅力を十分生かすことのできる協働のまちづくりに取り組んでまいりたいと存じます。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(井上清美) 阿部教育長。
○
教育長(阿部義澄)(登壇) 明智議員さんの御質問にお答えいたします。
開かれた学校づくりと安全な学校づくりをどう両立させていくかとの御質問でございますが、地域の中の学校という観点からいたしますと、学校と地域の双方向性コミュニケーションを形成することが必要であり、保護者、地域住民に学校の情報を公開し、共通理解を得ることを通じて信頼を得るとともに、学校、家庭、地域社会の行動連携を推進していくことが大切だと考えております。このことから、具体的には各小中学校が学校紹介のホームページを作成したり、学校評議員制度を活用したり、また学校の自主性や創意工夫を凝らした教育の展開を図るために、原則毎月1回学校へ行こう日(デイ)と称して学校公開日を設定し、保護者や地域の方々に授業参観や部活動参観などをしていただいております。今後も開かれた学校づくりをさらに推進するとともに、子供たちが安心して安全に学校や地域で生活できますよう、関係諸機関とさらに連携してまいります。
なお、そのもとになりますのは、学校の教職員と保護者、地域の方々との人的つながりでございます。そういう意味からも、学校の教職員が地域と今まで以上にかかわり、行動連携ができることが第一であり、さらに呼びかけてまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、教育委員会事務局長が補足いたします。
○議長(井上清美) 補足答弁を求めます。泉水企画部長。
○
企画部長(泉水克規)(登壇) 新居浜駅前土地区画整理事業について補足を申し上げます。
土地区画整理事業完了後の町の絵の一端を担います芸術文化施設の建設についてでございます。
民間の専門事業者に委託をしておりました芸術文化施設PFI導入可能性調査が平成17年2月28日に完了いたしました。この調査は、JR新居浜駅前を前提といたしまして、市民の提言に基づく施設内容を想定し、事業の方式、事業期間、適用可能な事業の内容、リスクの分担などさまざまな条件を設定し、PFI方式による芸術文化施設建設の是非をシミュレーションしたものでございます。
委託業者の調査報告では、民間事業者が一括して施設を建設、運営し、所有権は公共が持つというBTO方式のもと、民間事業者が提供するサービスに対して市が対価を支払うサービス購入型で、15年間の事業期間であれば、公共が直接実施した場合と比べ、PFIを導入した場合約6.7%のコスト削減が図れるとの結果でありました。このことは、一定の条件つきではありますが、芸術文化施設の建設にPFI方式の導入が可能と判断できるものでございます。今後、芸術文化施設の建設をPFI方式で取り組む上で基本的な位置づけができたものと認識をいたしております。
しかし、その一方で、今後の検討課題として、民間事業者が本事業に魅力を感じ、提案、参入するためには、芸術文化施設の内容や併設可能な民間収益施設についての検討、また駅前周辺の整備方針など、芸術文化施設の建設によって得られる相乗効果等を調査することが必要であるとも考えております。したがいまして、今回の調査を補完し、諸課題を解決していくために、施設のコンセプト、規模、構成ほか芸術文化施設の素案とあわせて、民間収益施設や駅前大街区の連続性など、駅前周辺地区の整備と整合性のとれた基本構想を作成してまいります。
また、実施に当たりましては、市民、民間企業、専門家、行政等、各方面の知恵や意向を結集しながら、よりよい構想の作成に取り組んでまいります。
○議長(井上清美) 神野総務部長。
○
総務部長(神野哲男)(登壇) 行財政改革のうち、採用者及び退職者ほか数点について補足を申し上げます。
まず、来年度の採用予定者数が今年度の退職者数を上回った理由でございますが、消防体制の充実のための消防士3人を増員することによるものでございます。
次に、退職予定者数についてでございます。
平成17年度から平成19年度までの定年退職者数は、平成17年度に13人、平成18年度に11人、平成19年度に18人となっておりまして、合計42人となっており、その後の3年間、平成20年度から平成22年度までの74人を合わせますと、中期的な定年退職者数は6年間で116人となります。
次に、採用計画でございますが、昨年のたび重なる災害等による厳しい財政状況を踏まえ、従来の採用計画については白紙といたしまして、ゼロからの見直しを行いまして、消防士を除くその他の職員につきましては、中期的に職員を削減させていく考えでございます。
明智議員さん御指摘のとおり、非常勤職員及び臨時職員については、平成16年4月時点で584人となります。しかし、これらは保育所での乳児保育の受け入れ、あるいは入所枠の拡大による臨時保育士95人の配置、あるいは小中学校給食事業等による調理員、搬送員155人の配置、あるいはファミリーサポート及び放課後児童クラブ事業に32人の配置、小中学校用務員54人の配置など、市民要望あるいは行政需要に対応するために、非常勤職員及び臨時職員を採用しているところでございます。
次に、早期退職者を公募する計画についてでございます。
本市においては、新居浜市職員の勧奨退職に関する要綱を定め、毎年20年以上勤続した職員を対象に早期退職者を募集しております。今後とも人件費の抑制、新陳代謝の促進のため、制度の拡充の検討を含め、積極的に早期退職者を公募してまいります。
いずれにいたしましても、明智議員さん御指摘のとおり、私ども職員一人一人がプロの行政マンとなれますよう一層の努力を図るとともに、職員数、人件費の削減に一層の努力を図ります。
○議長(井上清美) 神野市民部長。
○
市民部長(神野師算)(登壇) 当市における友好的な外国人と不法残留外国人についてほか1点補足を申し上げます。
平成16年12月末現在で当市の外国人登録者数は731人でございます。そのうち研修の在留資格者は57人でございます。外国人登録者としての在留期間が終了し、さらに一定期間を過ぎた外国人に関しては、外国人登録事務の一環として市は法務省に対して出国の照会を行いますが、現在のところは研修の在留資格者には不法残留の事例はございません。
法務省入国管理局の統計によりますと、平成16年1月1日現在の本邦における不法残留外国人は21万9,418人であり、在留資格の内訳は、いわゆる観光目的である短期滞在が15万326人で、全体の68.5%を占めており、次に興行1万1,974人、就学9,511人、留学6,672人、研修3,959人、その他3万6,976人となっております。
外国人登録は、本邦において90日以上滞在する方を登録対象としており、先ほどの短期滞在の方は原則登録の対象外でございます。このような外国人登録事務の仕組みから、日本に入国する外国人の大半が外国人登録をしておりません。外国人の入国、出国の情報は、法務省入国管理局で総括的に管理しているものの、どこの市町村に不法残留外国人が何人いるかは把握できていないのが実情でございます。このようなことから、当市においてもこの人数等の把握はできていないというのが現状でございます。
次に、協働によるまちづくり体制の推進についてのうち、アダプトプログラムについてでございます。
アダプトプログラムは、身近にある道路、河川、公園その他の公共施設の一定範囲を継続して清掃、除草活動などを行っていただけるボランティアの皆さんと市が協働してきれいなまちづくりに取り組む事業でございます。個人、団体、企業など、どなたでも気軽に参加できる制度でございまして、新居浜市では平成15年9月にスタートして以来、順調に推移し、現在では49件、約2,100人の皆さんと合意書を取り交わしております。
なお、当事業は市民の皆さんの自発的な取り組みに対して、市は役割分担として必要な用具の提供等を行うものでございます。同一の場所に複数の団体が登録されている場合もございますが、実施する範囲や日程調整等により円滑に実施いたしておりますことから、現在のところ事業推進に当たって既存組織の再編が必要とは考えておりませんので、御理解をいただきたいと存じます。
○議長(井上清美) 西原経済部長。
○
経済部長(西原寛)(登壇) 森林整備の推進について補足を申し上げます。
放置された私有林で災害箇所が多くあり、今後災害が起これば下に住んでいる住民に影響を及ぼすことについてどれぐらい把握しているか、またその解決方法についてでございますが、県の山地災害危険地調査によりますと、山腹崩壊危険地区は新居浜市全体の山林で114カ所でございます。
次に、災害を防ぐ方法についてでございます。
私有林の復旧は所有者の責任で行うことが原則ですが、各種治山事業を実施することが考えられます。治山事業につきましては、防災対策工が施工される土地の無償提供や、ほとんどの事業が保安林内または保安林の指定が必要であります。また、国、県、市の財政状況が厳しく、箇所数も多いことから、すべての箇所を早急に整備することは困難でありますことから、事業効果の大きなもの、事業条件の整備されたものから事業採択していただくよう、国、県に引き続き強く要望してまいります。
○議長(井上清美) 田村建設部長。
○
建設部長(田村浩志)(登壇) 新居浜駅前土地区画整理事業ほか1点について補足を申し上げます。
まず、グランドデザインをどのように描いているかについてでございますが、第四次新居浜市長期総合計画及び新居浜市中心市街地活性化基本計画において、JR新居浜駅周辺を新都市拠点として位置づけ、魅力あふれる交流連携のまちづくりを目指しています。まちづくりの目標といたしまして、駅周辺を中心とした商業、業務機能の集積及びにぎわいの創出、文化、コミュニティー、福祉を考慮したまちづくり、幹線道路、駅前広場、生活道路、公園の整備による生活の場としての潤いと優しさの創出など、4大方針に向けた整備を行っているところでございます。将来構想といたしましては、駅南の整備と鉄道の高架化により、駅南北が一体となった新都市拠点の構築を図ってまいります。
次に、都市間交流幹線道路網の整備についてでございますが、平成16年度の災害では、新居浜市が陸の孤島状態となったことに対し、市におきましても危機感を持って取り組むべき課題と考えております。この大きな原因である一般国道11号の船木地区ののり面崩壊の対応について、災害に強い道づくりの観点から、最善の対応策を国土交通省へ強く働きかけているところであり、国土交通省からも平成16年度被災箇所の対策工事を実施するとともに、専門家の意見も取り入れながら抜本的な対策工について検討しているところと伺っております。市といたしましても、できる限り早期の抜本的な対策について強く要望してまいります。
また、主要地方道壬生川新居浜野田線並びに一般県道新居浜土居線の対策につきましても、県に強く要望してまいります。
幹線道路網の整備につきましては、国道、県道、自転車歩行者道も含め、28路線の街路が幹線道路等で位置づけられておりますけれども、現在整備中の幹線道路といたしましては、東西の最重要幹線道路であります国道11号新居浜バイパスを国土交通省にて精力的に整備をしていただいており、バイパスへのアクセス道路としての機能を有する西町中村線を県と市において整備しているところであります。
さらには、駅前土地区画整理事業を支援する新居浜駅菊本線、駅前滝の宮線、多喜浜泉川線の整備に、市、県にて取り組んでおり、また新居浜インターチェンジから市内へのアクセス道路としての南北幹線である郷桧の端線を県、東西幹線である角野船木線を市にて取り組んでいるところであります。海側の東西幹線であります壬生川新居浜野田線の交通のネックでありました平形橋の4車線化や、裁判所前交差点東側の右折レーンの整備につきましても、県にて取り組んでいただいております。平形外山線のように中断している路線もございますが、現在は本市の重要な施策、あるいは重要な施策を支援する幹線道路を中心に整備しているところであります。三位一体の改革等による財政状況の変化もありますことから、今後も重要な施策との関連性や、地域の幹線道路の密度等勘案しながら、幹線道路の整備順序につきましても、再度検討していきたいと考えております。
○議長(井上清美) 鈴木教育委員会事務局長。
○
教育委員会事務局長(鈴木嘉明)(登壇) 中高生の国際交流事業について補足申し上げます。
中高生国際交流実施に当たりましては、参加する生徒たちが連れていかれる国際交流から、自分たちで計画していく国際交流へと思えるよう、教育委員会といたしましても事前研修や事後研修会の内容を検討しております。事前研修会は6回実施しておりまして、生活習慣と文化では日本と韓国の歴史を通した関係や生活習慣について、語学研修では韓国語と英語についてそれぞれ講師を招聘し、生徒たちの意欲化を図ってまいりました。また、韓国で行われますホームステイや班活動につきましては、個人研修や班研修に時間をかけ、自分たちで計画したことを実際に韓国で実践いたしました。また、韓国の養護施設に新居浜工業高校で修理した車いすを運ぶボランティア活動の事前研修として、新居浜工業高校において当日持参する車いすを参加者全員で磨く実習もいたしました。今後、さらに生徒たちが自主的に活動できるよう、これまでの実績と反省を生かした国際交流事業の取り組みを行ってまいりたいと考えております。
以上で補足を終わります。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。明智和彦議員。
○
1番(明智和彦)(登壇) 御答弁をありがとうございました。
再質問をさせていただきます。
再質問はおよそ2点でございます。
まず1点目は、四阪島の編入は今後検討されますかどうかというお答えがなかったような気がします。ぜひもう一度検討していただきたいという要望を含めまして、お答えをいただきたいと思います。
もう一つは、駅前土地区画整理事業のことでございますが、私が申し上げているのは、核となる芸術文化施設、合同庁舎、アクセスの面で言えば高架事業、その他の全体がいつどのような形でできるかというデザインが見えてこなければ、あの場所で新たな商業活動なりを計画されている方がなかなか見通しが立たない。要は、人が集まる地域だからいろんな人が集まってくるわけで、その核となるものが一体いつどのような形でどうできていくのかということが見えてこないというところに不安があるということを申し上げたんでありますが、その辺のところをもう少し詳しくお答えをいただけたらと思います。
以上です。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 明智議員さんの再質問にお答えします。
四阪島の編入を検討するかまではお聞きになってなかったというふうに思いましたので、お答えをいたしませんでした。今回の市町村合併によって四阪島が宮窪町から今治市ということになりました。先ほど申し上げたように、近代化産業遺産は山から浜、島へという一連の流れでございますから、従来から四阪島の行政区域は別にしろ、四阪島まで含めた近代化産業遺産の活用をしたいということをまずスタートとして取り組みたいということでございます。編入なり、あるいは市町村合併の一部の形というふうなことでございますから、今具体的な働きかけ等はしてまいりませんが、産業遺産の一連の流れの中で四阪島をぜひ活用させていただけるような方策を検討してまいりたいというふうに思っております。
区画整理事業の将来像ということでございます。
確かに今3年延長の形というものはお示しをしておりますし、芸術文化施設の事業については、一部まだ不確定なことがございますが、逆に言えばPFI事業で成り立つような事業でなければその魅力がないと。行政が税金だけで行う事業であれば、予算だけで立てるもんですけど、逆にPFIということでその中身についてのより施行においての我々から言うと一つハードルは高くなるけど、それをクリアできることでいいものができるというふうに思っております。
鉄道高架等につきましては、現在、松山市が平成29年の愛媛国体ということを目標にされておりますので、そういう順番でいきますと、新居浜市がその後ということにはなろうかというふうに思います。ただ、商業施設の皆さん方が立地をする場合に、従来であれば再開発ビルを公共が関与して駅前に同時に建てればそれが一つの目安になりますが、そういう手法をやってきたところは失敗しているところが逆に多いということでございます。ですから、現状の区画整理事業の計画、そういうものの中で御判断もしていただくし、今非常に不透明な時代ですから、そういう計画構想ということはお示しはできますが、はっきりしたお約束まではできないという、そういう状況でございますので、御理解いただきたいと思います。
新居浜市の中心であり、この地域全体の中心にしていきたいという気持ちは強く持っております。
以上でございます。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。明智和彦議員。
○
1番(明智和彦)(登壇) 最後に1点、ことしの市政懇談会のときに私がお願いいたしました。行政が思っているよりも災害地域に住んでおられる方は不安が大きいんですよね。というのは、その現場を毎日毎日見続けているために、非常に恐怖感を持って生活をしておられます。私がさっき目と足でと言ったのは、例えば県がこういう調査をした、こういう項目であるからこういう危険でありますという、そういう一連のお答えではなくて、やっぱり現場に足を向けていただいて、市政懇談会のときに手が挙がってここはどうなんやというときに、その方が不安を払拭できるようなお答えを持ってぜひ市政懇談会に行っていただきたいというお願いをしたんでありますが、意欲のあるお答えがいただけませんでした。できれば必ず足と目で確かめて地域の方に参りますというお答えをいただきたいと思いますが、よろしくお願いいたします。
いただければそれで終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 明智議員さんの再質問にお答えします。
ことしの市政懇談会は、昨年の災害を受けたものをテーマにしてまいります。それまでに当然各地域での御質問なども予想されますので、そういうものにお答えできるようにはしてまいりたいと思いますが、それまでに各地域の自治会長さんなり、そういう方々と市の職員なりが一緒に歩いて確認をしておくというようなことが非常に必要ではないかというふうに思います。また、非常に大きな災害と、箇所が多数になりますので、今まで以上に各地域の自治会の役員の皆様方には、できればあらかじめの疑問、不安点、そういうものを整理をするのに御協力もいただけたらというふうに思います。
どうかよろしくお願いいたします。
○議長(井上清美) この際、暫時休憩いたします。
午後 1時57分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 2時07分再開
○議長(井上清美) 休憩前に引き続き会議を開きます。
西本勉議員。
○
6番(西本勉)(登壇) 市民の会、西本勉でございます。
昨今の報道によりますと、今日本の経済の実質成長率はゼロのようでございます。経済成長の減速にもかかわらず、小泉内閣は所得税の増税、定率減税の縮小、廃止、さらに消費税の増額など、本格的な大増税路線に踏み出そうとしています。また、民間の調査結果では、雇用者報酬が伸び悩んでいることや、天候不順、災害で個人消費がマイナスになるという極めて悪い状況になっていると言われています。また、働く人たちの賃金の停滞、パートや不安定労働者の増加など、全く先の見えない悪い状況が続いています。平成17年度はまさに小泉不況と闘い、市民生活の向上、福祉の向上を目指し、国の悪政には堂々と意見を述べて、市政を前進させる運営こそが望まれていると考えるものであります。
このような立場から質問を行いますので、誠意ある御答弁をよろしくお願いいたします。
まず1点目は、市長の政治姿勢についてであります。
市民に夢と元気を与える市政についてですが、平成17年度の施政方針において、新居浜市の目指す方向、つまり魅力ある町を目指して将来を展望しての財政基盤の確立をもっと強調をしていただきたい。また、内部努力や事業の見直しも提起されていますが、最も大切な基本姿勢、つまり厳しい行財政改革の取り組みの中でも、市民の側に立った社会的に弱い立場の人々に配慮したものという基本姿勢が欠落しているように思います。限られた財源を、市民の安全、安心、健康、次世代育成なども重点課題にし、市民と一緒になって夢と元気のある新居浜を目指す点など補強をし、強調すべきと思いますが、市長のお考えをお聞かせください。
2点目は、愛媛のリーダーについてです。
施政方針では、地理的条件も踏まえて3市の間におるからリーダーとなり得るよう頑張るんだと私は受け取りましたが、何といっても新居浜市は歴史的にも瀬戸内きっての工業都市で、住友の城下町として、また四国きっての労働者の町として、行政の分野でも絶えず四国のリーダー的存在を認識し、市民ぐるみで頑張ってきたところであります。私は、市民に夢と元気を与える意味からも、行政全般においても少なくとも愛媛のリーダー的存在は果たすべきと考えますが、いかがでしょうか。
3点目は、職員への将来展望についてでございます。
新居浜市の職員は住民に奉仕をするという面と労働者であるという二面性を持った公務員労働者でございますが、平成10年から5年間、賃金の引き下げがされたところであります。今また向こう3年間、職員に対する生活費の切り下げが提案され、大幅な賃金引き下げから諸手当も含め、考えられないぐらい見直しという名の改悪がされようとしています。そして、使用者に義務づけられている地方公務員法第42条の厚生制度も切り捨てがされようとしています。3年間もの長期間、職員の働く意欲をそぐやり方は、決して褒められたものではないと考えます。現在の財政状況を考える中で、精いっぱいの内部努力と思いますが、それだけに職員に対して市の将来展望を明確にして、まさに現在の苦しみが自立した魅力のある新居浜づくりにつながっていくんだということを、そして職員とともに歩んでいくんだという展望も明確にして、粘り強い話し合いを行い、合意を形成できるようにすべきと考えますが、御答弁をお願いします。
2つ目には、社会福祉施設についてです。
まず、児童センター、高齢者福祉センター、心身障害者福祉センターの施設長の配置についてですが、児童福祉法に基づく児童センターは、中央、川東、上部の3センターと瀬戸児童館の4施設、これらの児童センターは2歳児から利用をしています。学童を主体に、父母も含めて子育てに欠かせない施設として非常に喜ばれている施設で、数の上で高齢者福祉センターと同様に全国的にも非常にすぐれた他市に誇れる福祉施設であります。児童のけがなどはしょっちゅうだと聞きます。利用者は1施設で年間平均して3万6,000人もの利用者がおるようです。昨年から1人の施設長が4施設の施設長を兼務しているようです。それぞれに庶務担当職員が1名いて、あとは臨時職員やパート職員で、保護者からいろいろな苦情が出ているようですが、保護者がついていればまだしも、かなりの児童が働く親をセンターで待っているようです。余りにも無責任だと言っています。施設長がかけ持ちでは何も相談できないし、子供を大切にするのであれば最低の条件である施設長は各施設に配置すべきと考えます。
また、高齢者福祉センターも、施設長を廃止するんではないかとささやかれています。心身障害者福祉センターも施設長が廃止ではないかと心配されていますが、それぞれ老人福祉法、身体障害者福祉法において施設長の配置が義務づけられているようですが、社会福祉協議会との委託契約書がどうなっているのかも含めて、また社会的に弱い立場の福祉施設の施設長の配置については、何か事が起こってからでは遅いのであります。幼児からお年寄り、そして障害者、まさに社会的に弱い立場の市民の命を守るために、専任の施設長を置くべきと考えますが、市長の御答弁をお願いします。
2点目は、慈光園、東新学園、保育園などの耐震診断と不審者対策についてです。
慈光園、東新学園の建てかえも見直されているようですが、21世紀のいつ起こっても不思議ではないと言われている東南海・南海地震。四国でも太平洋側の徳島県や高知県では、予想される津波が9メートルを超えるという設定でいろんな対策を講じているのが報道されています。慈光園も内部はもとより外壁を見ただけでもひび割れや、今にもずり落ちそうな状況です。保育園でも床が落ちそうだったり、壁が浮いていたり、建物の古いのが多くあります。東新学園も含めて耐震のための調査や対策、これからの計画などについて具体的にお答えください。
あわせて、保育園では不審者の侵入に備えた対応で、不安で大変な状況のようです。現場任せでなく、行政がきちんと対応すべきと思います。どのような対応をしているのか、お聞かせをください。
3点目は、社会福祉協議会職員の処遇についてです。
私は、2年前にも質問しましたが、新居浜市との委託契約や補助事業など、福祉関係業務すべてにおいて今や行政にとって欠かすことのできない職場が社会福祉協議会であります。昨年の台風災害においても全国からの支援を受け入れる体制をいち早くつくり上げ、その支援の体制はほとんどの職員が臨時やパート職員であるにもかかわらず、全職員が一丸となっての頑張りは、市民の認めるところであります。職員の処遇で最も基本的なことは、生活をしていくための給与の問題です。新居浜市の行政指導によって余りにも低く抑えられているので、何とか職員が希望が持てるようにするべきと考えます。ほんの一例ですが、ここの職員も国や市の公務員給料の表を準用していますが、市役所は10級制を使い、主査、係長が6級にいます。社協の職員は5級制です。40年近く勤務をしている課長職の職員が4級にいます。私は、市長の政治姿勢のところでも述べていますが、四国をリードしてきた新居浜市です。松山市の社協職員が9級制、今治、西条市の社協職員が8級制、四国中央市の社協職員が7級制を使っています。これを見ると余りにも新居浜市の社協の落ち込みがひど過ぎます。若い職員が結婚して生活ができるような処遇に持っていくべきです。どうするのかお答えをください。
また、市の職員に提起をしている賃金その他の改悪についても、そのまま社協職員に市の職員と同じ内容の減額をするようでございますが、これは理屈にも合わないし、ひどい提起です。給与も福利厚生も全く同じであればまだ許せるところかもしれませんが、生活不安の上にこのような押しつけは許せないことと考えます。御答弁をお願いします。
4点目は、市営住宅の耐震診断と外壁の塗装についてです。
新居浜市の市営住宅は、昭和28年に建てられた住宅を初め古い住宅が多く、修理代が毎年増加する一方のようです。台風の被害で外壁などにひびが入り、傷みもかなりひどくなっていますが、塗装をするだけでも雨水などの流入はかなり防げると思います。計画的に塗装を考えてみてはどうでしょうか。
また、昭和55年以前の建物の耐震診断が行われているようですが、問題ありの結果が出ている南小松原、松原、東田、瀬戸など泉川校区が多いようですが、建てかえや耐震補強などいつどうするのか、計画を明らかにしていただきたい。
2点目は、民間住宅の借り上げの問題ですが、市営住宅の空き住宅に対する申し込みが年間350人前後の数になっているようです。そのうち希望がかなって入居できるのが100人前後、約250人ぐらいは毎年住宅問題を抱えている人数です。現在あいている住宅もあるようですが、それは修理をしようにも大修理になって半端な予算では難しいと言われているところもあります。当市は核家族化が進んで、家賃においても民間住宅との開きがほとんどないという報告もされているようですが、今災害に遭って家に帰れない市民の方に民間住宅の借り上げが行われていますが、今後の市営住宅の抜本的な対策として民間住宅の借り上げを取り入れ、制度化してはいかがでしょうか。
また、バリアフリーなど高齢者向けに整った専用住宅、つまり高齢者居住法に基づく高齢者向け優良賃貸住宅について、借り上げや補助の制度を新居浜市も取り入れてはどうでしょうか。市長の考えをお聞かせください。
5つ目は、人権問題についてです。
まず、同和の語源と法の変遷についてですが、施政方針の中に人権同和教育の推進ということで、今年度も昨年と同じ言葉で同じ内容の行政の推進を言っています。私は2年前にも質問しましたが、新居浜市の行政姿勢が一向に変わる様子もなく、努力の跡も見えないために、あえてお尋ねをするものであります。
地域改善財特法という法律が平成14年3月31日でなくなりました。このことは、日本の社会から同和という言葉も、同和という地区も、同和という教育もなくなったということではないのでしょうか、まずお尋ねをします。
そして、同和という言葉がいつ生まれて、なぜなくなったのか、法律がどのように変わってきたのか、その変遷と同和の語源についてもお伺いいたします。
2つ目は、法の逸脱と差別の温存についてですが、地域改善財特法がなくなり、それを受けて法制化された人権教育及び人権啓発に関する法律では、地方公共団体の責務として、その地域の実情を踏まえて行うことが言われています。既になくなった法律をも無視した形で同和研修とか同和教育、お茶の間懇談会など積極的な取り組みが提起されていますが、法律、法令などを守り遂行していくのが地方自治法、地方公務員法で言われている職務ではないのでしょうか。なくなった法を生き返らすことは、差別をなくしていくこととは逆行で、かえって差別を温存していることにしかならないと私は考えますが、市長の御答弁をお願いします。
3点目は、補助金の廃止と組織の育成についてですが、厳しい財政状況のもとで同和関係団体に対する補助金がゼロになっています。この補助金は廃止をして当たり前の補助金でしたが、平成2年から1,000万円余りの補助金をずっと計上してきたところですが、5年ほど前に何万円かを使ったようです。この14年間、全くと言ってよいほど使われていませんでしたが、使われるような行政努力をされたのでしょうか。私は、団体補助金というのは、団体が組織的に弱体化をしているときにこそ補助金を出して、団体を強化するものと考えます。唯一活動をしている団体からの要望にも何点か提起されていますが、団体の育成についての考えをお聞かせください。
6点目は、マイントピア別子など観光施設の経営感覚の導入についてでございます。
私は昨年9月議会で質問をし、市民や観光客に再度来てもらえるように、鉱山観光と温泉とかレストランと温泉などセット料金の設定で入り込み客の増加をと訴えてまいりましたが、その後の改善点についてお聞かせをください。
そして、レストランでは地元の名物料理が出されるようにするなど、お客さんに喜ばれるようなものにできないのでしょうか、お聞かせをください。
以上で第1回目の質問を終わります。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 西本議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、私の政治姿勢についてでございます。
市民に夢と元気を与える市政についてでございますが、開会初日の施政方針でも申し上げましたように、新居浜市を取り巻く環境は、これまで経験したことのないような災害、また周辺では同規模の人口を有する市の誕生、国におきましては三位一体の改革の推進と、大きな変革の流れの中にございます。一方、本市の財政状況は、平成15年度から第四次長期総合計画の着実な実現に向け、そのための戦術を具体的にお示しする10カ年の長期戦略プランの策定に着手し、その分析の中で122億円余の財源不足が判明いたしました。また、昨年の台風災害による復旧応急対策として予期せぬ財政支出があり、今後の財政状況は危機的な状況となっております。
このようなことから、平成17年度当初予算編成の中で補助金のカット、事業の延伸、縮小等大幅な縮減を余儀なくされましたが、この状況の中でいかにして将来につながるまちづくりができるかが大変重要であると考えております。そのためには、財政状況や予算の決定過程をきちんと説明するという行政としての責務を果たし、一方市民の皆様にはその情報をもとにみずから考えていただき、みずから決定をするという義務を果たしていただく中で、市民としての権利を主張していただくという関係を構築していかなければならないと考えております。このことは、常々申し上げてきた住民自治を推し進めることにつながっていくものであり、そういったまちづくりのためのルールを確立し、多くの市民の方々に意思決定過程に参加していただくことが、将来にわたって夢と元気のある新居浜を創造することであると考えております。
いずれにいたしましても、激動の時代の中でかじ取りをするということでございますが、昨年の災害の中で発揮していただいた市民の皆様の力を信じ、行政の責任を果たしながら、自立・連携のまちづくりを着実に実行してまいります。
次に、愛媛のリーダーについてでございます。
新居浜市は、元禄年間に開坑された別子銅山に始まり、先人のたゆみない努力により四国屈指の工業都市としての地位を確固たるものとしてまいりました。しかしながら、今日平成の大合併が着々と進行しており、特に愛媛県にあっては平成15年3月時点において70市町村ありました自治体も、平成17年度中には11市9町の20市町となる予定であります。全国の多くの自治体も様相が一変し、都市間競争もますます激化するものと思われます。本市の両隣には四国中央市、新西条市と、人口規模において新居浜市と拮抗した10万都市が誕生し、新今治市の誕生により、人口規模においてはその地位も第3位という状況であります。また、これまで愛媛県において優位を誇っておりました製造品出荷額におきましても、両隣に誕生した2市の後塵を拝する状況であり、こうした現状は厳しく認識しなければなりません。
しかし、私は新居浜市は長年にわたる歴史の中で技術や技能、すぐれた人材が蓄積され、ものづくり都市として高い能力を持っており、このものづくりの歴史を最大限に生かすことにより、愛媛県に限らず、四国の中にありましても、地理的にはもちろんのことでありますが、経済的にも必ずや中心的役割を果たしていけるものと考えております。そのためにも、公約においても掲げております産業のまち・ものづくりのまちの再生を目指し、各種施策を着実に実施してまいります。
一貫して申し上げてまいりました市政運営の基本は、自立・連携のまちづくりを実現することであります。情報公開を進め、市民と共有することによって市民と行政の信頼関係、協働の精神が培われ、そこから他にまねのできない新居浜市のオンリーワンの特色ある政策を打ち出すことができると考えております。こうした取り組みを着実に、かつ強力に進めることにより、愛媛のリーダー的存在としての新居浜市を築いてまいります。
次に、人権問題についてのうち、同和の語源、法の変遷についてでございます。
平成14年3月末までに一連の特別措置法に基づく施策を実施してまいりました。この結果、道路や家屋など生活環境の改善につながる基盤整備については、法律の失効に伴い、その根拠を失ったわけであります。しかしながら、このことは同和行政の終結を意味するものではなく、対策事業が一定の成果をおさめ、その役割を終えたことによるものと理解をしております。同和に係る人権問題に関する差別意識は、解消に向け着実に進んでいるものの、結婚や就職などを初めとする心理的差別は依然として存在していると言われており、同和問題を含む人権教育、啓発への取り組みは、同和問題が現存する限りあらゆる人々が差別を撤廃するための活動を積極的に推進していく必要があると考えております。
次に、同和という言い方は、昭和に入り被差別部落のうち同和行政の対象としている地区に対し、昭和天皇が即位した際の詔勅「同胞一和」の語句からとったと言われております。以後公的に用いられ、同和行政、同和事業などと言われるようになり、戦後になって同和地区、同和教育、そして同和問題などと一般的に用いられているのが実情でございます。
次に、法の逸脱と差別の温存についてでございます。
地対財特法は失効いたしましたが、このことは同和問題の早期解決を目指す取り組みの放棄を意味するものではないと考えております。地対財特法にかわる人権教育及び人権啓発の推進に関する法律によって、国、地方公共団体、それぞれがあらゆる場で人権教育及び人権啓発を推進していくための法的根拠が整備されております。そのことによって国及び地方公共団体は、同和問題を重要な人権問題の柱としてとらえ、差別の撤廃と人権確立に向けて教育啓発の推進を図っております。
本市におきましても、平成16年12月に実施いたしました第8次市民意識調査によれば、同和地区に対する差別は今もあるかとの設問に対し、今もあると答えた人は61.9%と、調査年次を追うごとに減少はしているものの、依然としてまだ根強い差別意識が残っており、反面、継続的行政施策が教育、啓発の成果としてあらわれてきております。今なお成り行きや他人任せ、主体的課題としてとらえ切れないなど課題も存在しており、市民一人一人の偏見の払拭と、同和教育に対する正しい理解や認識を深め、人権教育を高めていくことが求められております。今後も同和問題を重要な柱として位置づけ、差別意識解消に向けた関係諸施策の総合的な人権教育の推進に努めなければならないと考えております。
次に、補助金の廃止と組織の育成についてでございます。
愛媛県人権対策協議会新居浜支部の運営につきましては、団体等の機関決定のもとに自主的に展開されるのが望ましいことですが、必要に応じて活動が円滑に進むための支援に当たるのが行政の立場であると認識いたしております。団体分裂後、関係者の助言を得ながら、正常化が図られるよう行政としてもあらゆる努力を払い、平成8年6月、双方合意のもと、協議会方式で運営することで確約書を交換し、支部運営がなされていましたが、同年11月、支部内の意見の相違により解散した経緯があります。その後は、残念ながら活動することなく現在に至っているのが実態でございます。
次に、団体の育成についての考えについてでございます。
同和問題の解消は行政の責務であると認識しております。したがいまして、差別解消のための諸施策を効果的に推進していくためには、団体の活動の正常化が不可欠でありますので、今後におきましても関係者と接触を重ね、団体間の修復を図り、民主的で円満な団体活動が推進できるよう努力してまいります。
次に、マイントピア別子など観光施設の経営感覚の導入についてでございます。
本市観光の拠点施設でありますマイントピア別子につきましては、鉱山観光、温泉、飲食部門が連携し、その相乗効果が発揮されて初めてリピーターの確保につながり、ひいては集客力の強化が図られるものと考えます。このため、まずリピーターの確保が期待できる温泉と食事の組み合わせ、利用しやすい価格設定や高齢者に好まれるメニューの開発など、利用者のニーズに合った内容の改善を検討しております。また、短期滞在型の誘客を目指しており、グラウンドゴルフ場の開設を行うほか、健康をテーマに誘客を図るため、マッサージ、エステ、歩行浴、イベントぶろなどを新たなサービスとして開設あるいは充実を図ることといたしております。営業時間とアクセスの問題につきましても、終業時間の1時間延長と定期送迎、電話による予約送迎を新たに実施するとともに、特に送迎可能な市内、近隣市をターゲットとした積極的な営業活動により、新たな客の掘り起こしにつなげたいと考えております。
また、ゆらぎ館、筏津山荘、東平銅山の里自然の家といった宿泊施設との組み合わせにつきましては、マイントピア別子利用のメニューの設定について、今後具体的に検討してまいります。
レストランの名物料理につきましては、現在のメニューとしてはアメゴ料理がございますが、特に来館者に喜ばれる特色あるメニュー、味の改善を検討し、当施設ならではのマイントピアブランドづくりに向けてテナントとの協議を重ねるとともに、今後とも利用者の拡大につながるさらなる経営改善を行い、利用者に愛される施設づくりに努めてまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(井上清美) 補足答弁を求めます。神野総務部長。
○
総務部長(神野哲男)(登壇) 市長の政治姿勢についてのうち、職員への将来展望についてほか1点について補足を申し上げます。
まず、職員の将来展望についてでございます。
西本議員さん御指摘のとおり、ここ数年市職員の給与が下がっております。しかし、これは市職員の給与が民間人の給与状況を考査した上での国の人事院勧告に準拠しているためであります。つまりは社会一般の情勢に適応したものであり、職員との共通理解を得られていると考えております。
一方、今回の人件費等の削減につきましては、昨年の災害復旧に伴う歳出の増加、そして国における三位一体の改革あるいは社会保障費の増嵩などにより、本市の財政は危機的な状態となっていることへの対応でございます。平成17年度の予算編成におきまして、事業の延期、廃止などを行い、また各種団体への補助金についても見直しを行いました。このような中で市民生活への影響は確実であり、自主財源の確保のために人件費等の削減を行うことにいたしました。削減については職員との共通理解が不可欠であり、また勤務条件にかかわることから、昨年末から職員組合と事務協議あるいは団体交渉を重ねてまいりました。その結果、職員組合からは市からの職員互助会への補助金を平成17年度から3年間廃止という前向きな意見が出されるなど、職員組合とは削減の背景及び必要性について共通認識に立った上で基本的合意に達することができました。
今回の削減に当たっては、市長みずから直接管理職に対し、また掲示板を通じ全職員に共通の理解と協力をお願いもいたしました。今後とも全職員が一丸となって将来の新居浜市のために邁進できるよう、将来展望を明らかにしながら、組織としての方向性を示してまいります。
次に、市民の住宅事情についてでございます。
まず、市営住宅外壁の計画的塗装についてでございます。
通常的な雨漏りについては、緊急度の高い住宅から、都度、対策を講じておりますが、台風等の豪雨時の雨水の流入を防ぐには大変大がかりな工事と多額の費用が必要となります。現下の厳しい財政状況の中、費用に対する効果等についても調査を行い、検討してまいります。
次に、民間住宅の借り上げについてでございます。
平成16年3月に作成の新居浜市公営住宅ストック総合活用計画では、公営住宅により住居の援助が必要な世帯は196戸となっております。しかしながら、政策住宅を含む空き家と住宅入居者のうちの収入超過者を適切に民間住宅へ住みかえを誘導することにより、公営住宅の新たな入居希望者の一定数は吸収していけるものと考えており、現在のところ民間住宅の借り上げについては考えておりません。
○議長(井上清美) 井下福祉部長。
○
福祉部長(井下文夫)(登壇) 社会福祉施設についてほか1点補足を申し上げます。
まず、児童センター、高齢者福祉センター、心身障害者福祉センターの施設長の配置についてでございます。
児童センター、児童館には、施設長の配置は義務づけられておらず、2名以上の児童の遊びを指導する者の配置が児童福祉施設最低基準に定められております。本市におきましては、4館を統括する施設長を1名配置し、その体制になってから2カ年が経過いたしましたが、月1回の4館合同会、月3回の事務連絡、また館行事の際にはその都度巡回を行うことで、情報共有や指導方針の徹底が図られております。事故やけがなどが発生した際には、施設長への報告、社会福祉協議会及び児童福祉課への情報提供も徹底されております。現在、社会福祉協議会の正規職員が各施設に1名配置されており、各施設の監督者としての責任を担う役割を果たし、施設長との意思疎通が図られていることから、組織としての管理責任は現状において果たされているものと理解しております。
次に、高齢者福祉センター及び心身障害者福祉センターの施設長の配置についてでございますが、高齢者福祉センターにつきましては、老人福祉法による老人福祉センター設置及び運営についての社会局長通知により、施設の長、相談や指導を行う職員、その他必要な職員を置くものとする。ただし、施設の運営に支障がない場合には、他の社会福祉施設等の職員との兼務は差し支えないものとするとなっております。また、心身障害者福祉センターにつきましては、省令による身体障害者更生援護施設等の設備、運営の基準により、施設長その他当該身体障害者福祉センターの運営に必要な職員を置かなければならないこととなっておりますが、特段専任、兼務の規定はございませんことから、それぞれの委託契約書におきましても、施設長を含めた職員の配置につきまして規定はいたしておりません。
今後、職員の配置につきましては、それぞれの施設の管理運営状況を見ながら、委託先である社会福祉協議会との連携を図り、施設設置の目的を効果的に達成できるよう努めてまいります。
次に、慈光園、東新学園、保育園などの耐震診断と不審者対策についてでございます。
耐震診断につきましては、各施設とも実施いたしておりません。現在、東新学園と慈光園につきましては改築を考えておりますので、危険と思われる箇所の補修に努めております。
また、保育所につきましては、耐震診断の対象となってはおりませんが、緊急性の高いものから順次補修を行っております。
次に、保育所における不審者対策につきましては、不審者侵入対応マニュアルを作成し、不審者に対する具体的な対応方法について職員に周知を図っておりますが、今後におきましては実際に起こった場合を想定し、警察署などの協力を得まして、年度計画に基づく訓練を実施いたしてまいります。
次に、社会福祉協議会職員の処遇についてでございますが、まず社会福祉協議会の職員の給料表につきましては、社会福祉協議会の職員給与規程で定められているもので、独立した社会福祉法人の処遇につきまして、市が関与できる立場ではないと考えております。
次に、職員の管理職手当等の削減についてでございますが、これは社会福祉協議会に対する委託料算定の中に市の基準に準じた部分がございまして、その中に管理職手当等も含まれております。このようなことから、市の財政事情により委託料等の算定上、一定の制約を受けるのはやむを得ないものと認識をいたしております。
○議長(井上清美) 田村建設部長。
○
建設部長(田村浩志)(登壇) 市民の住宅事情の解消についてのうち、市営住宅の建てかえや耐震補強、及び高齢者向け優良賃貸住宅について補足を申し上げます。
市内の市営住宅全体でバランスのとれた効率のよい改善や建てかえの推進のため、平成15年度に新居浜市公営住宅ストック総合活用計画として、基本的な計画を策定したところでございます。御指摘の団地の大部分の建物につきましては、耐震補強のために外壁などを改修することにあわせ、高齢者や障害を持たれている方が生活しやすいように改善する計画といたしております。
また、具体的な実施時期につきましては、実現のための実施計画を現在策定いたしておるところでございます。
続きまして、民間住宅の借り上げについてのうち、高齢者向け優良賃貸住宅についてでございますが、平成13年4月1日付で新居浜市高齢者向け優良賃貸住宅補助金交付要綱を定め、民間事業者に予算の範囲内において補助できることとなっておりますので、今後とも適切に広報を行ってまいります。
以上で補足を終わります。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。西本勉議員。
○
6番(西本勉)(登壇) あえて3点ほど再質問をさせていただきます。
まず第1点は、社会福祉施設の施設長についてですが、この施設長のいわゆる高齢者福祉センターについても、施設長をなくしていくような考えが今言われたようですが、これは委託契約もそういうふうになっているのか、それから予算ですね、この平成17年度の予算の中にはその施設長やそれ以下の4人分の人件費が組まれているようですが、その辺はどういうふうになるのか、契約違反になるのかどうかですね、その辺も含めてお願いをしたいと思うんです。
それから、職員の処遇についてなんですが、これは昨年ですかね、人事院勧告の減額についてもそういう指導をして、全員が減額をされたようですが、指導ということで、いわゆる市の行政の指導ですから、強制的な面が多分に含まれておりますので、そういうことではなくして、やっぱり低賃金のそういう処遇を改善していくんだという前向きな姿勢をひとつ考えられないのか、お願いします。
3点目は、同和問題の語源については、とやかく言いませんが、私は今の同和行政と言われている、根拠としている法律は人権教育及び人権啓発の推進に関する法律、これが平成12年12月に施行されたわけですが、この中には同和という言葉が一つもないわけです。ですから、そういう点でこの施政方針の中に同和という言葉がいっぱいあるわけですが、これをなくするということは可能ではないかと思いますが、その辺についてひとつよろしくお願いします。
それから、依然として心理的差別は残っとんだと、結婚問題を初めとする心理的差別は依然として存在をしているというような言い方をしておりましたが、私はこれは総理府の調査ですが、総理府の調査でもいわゆる10年ほど前に出ておりますが、夫が25歳未満の夫婦では73%、いわゆるこれは通婚の度合いなんですが、同和地区とそれ以外の人との結婚ですね、そういうふうなんがもう今では9割を超えるんじゃないかというふうに言われておりますが、その辺は新居浜市はどういう根拠でこの差別が残っとるというのか、その辺もお知らせをいただきたいと思います。
以上です。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。井下福祉部長。
○
福祉部長(井下文夫)(登壇) 西本議員さんの再質問にお答えをいたします。
各施設との契約の関係でございますが、契約につきましては、最も適切な方法により施設の管理をしなければならないというふうな契約事項になっておりますので、施設長についてのことについては触れてはございません。
それから、高齢者福祉センターの施設長の予算については、3施設については削減をいたしております。ただし、総括する施設長については予算はついてございます。
○議長(井上清美) 神野市民部長。
○
市民部長(神野師算)(登壇) 西本議員さんの再質問にお答えいたします。
まず第1点、法律上同和という言葉がないということについてでございますけれども、人権教育及び人権啓発の推進に関する法律、この法律の条文の中にないということでございますが、この法律の条文の中で国及び地方自治体は人権施策推進基本方針、基本計画を立てて推進しなさいというのがあります。ここにあるのが、愛媛県が策定した方針でございまして、その中に大きな柱として5番目に同和問題ということで、同和施策に関して種々検討をしていく、推進をしていくという計画が書かれております。だから、実態として同和という言葉が今なお使われているということでございます。
それと、心理的差別がどういう根拠で今なお残っていると新居浜市は判断しているのかということでございますが、先ほどの答弁の中で申しましたように、市民意識調査の中でそういう差別が現存しておるという調査結果も出ておりますし、現実に私ども行政の方に差別の問題で悩んでおられるというような相談が寄せられております。現実にございます。
以上でございます。
○議長(井上清美) 井下福祉部長。
○
福祉部長(井下文夫)(登壇) 今の再質問で1つお答えが抜けておりましたので、お答えをいたします。
管理職手当等の削減について指導したのかということでございますが、指導はいたしておりません。先ほどもお答えいたしましたように、予算上の措置をとったということでございます。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。西本勉議員。
○
6番(西本勉)(登壇) 最後ですが、高齢者福祉センターの問題での委託契約書並びにそれに付随しとる書類ですね、これをまた後でもいいんですが、見せていただきたいと思いますが、どうでしょうか。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。井下福祉部長。
○
福祉部長(井下文夫)(登壇) 再質問にお答えをいたします。
ここにも委託契約書がございますので、いつでもお見せできますので、結構でございます。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。(6番西本勉「なし」と呼ぶ)
岡崎溥議員。
○
22番(岡崎溥)(登壇) 日本共産党の岡崎溥です。最後を飾ることになりました。ひとつよろしくお願いします。
私は、日本共産党を代表しまして、通告の順に従いまして質問いたしますので、よろしくお願いいたします。持ち時間は20分ということですので、急ぎます。
まず、施政方針についてであります。
昨年大変な災害に見舞われた新居浜市の新年度予算の編成に当たりまして、佐々木市長の施政方針を伺いましたらば、平成17年度以降の財政状況はまさに危機的な状況にあります。改革なくしてこの困難な状況を打破することはできません。だからすべて見直し、ゼロからスタートだと、将来の新居浜のために不退転の決意で財政再建に取り組むというふうに述べられております。そして、ことしは第四次長期総合計画の中間点、見直しの年と設定されております。
佐々木市長にそこで伺いたいのですが、第四次長期総合計画の目指す都市像、これは市民一人一人が新居浜に住んでよかったと心から感じ、誇りに思うことができるまちづくり、だれもが健康で相互の思いやりを基本として高齢者、子供、障害者などが生き生きと暮らせるまちづくり、こういうことを掲げているわけであります。
そこで、まず第1点は総合計画の折り返し点に立ちまして、目指す都市像の目標へ一歩でも近づいたと言えるのでありましょうか。市民の皆さんに夢と希望を与えるものになっていると思われますか、伺いたいと思います。
そして、痛みに耐えれば明るいあしたがあるかのように幻想を持たせて、次々とむだな大型開発などのツケを国民に押しつけてばかりいる小泉政治のもとで、苦しいのは市民の方でございます。医療保険制度の改悪、雇用保険、介護保険、年金制度の改悪、配偶者特別控除の廃止、定率減税の廃止などなど、数え上げれば切りがありません。これからも財界の言いなりに、消費税の2けた増税へ向けて今大合唱が始まろうとしております。この悪政からの防波堤の役割を果たし、住民の切実な要求にこたえるのが自治体本来の使命であるはずであります。財政難だからということで住民の福祉の増進という地方自治法の定める本来の使命を自治体自身が、部分的にせよ投げ捨てることになっていることは重大であります。
2つ目の質問であります。財政難をなぜ市民と働く者の犠牲で乗り越えようとするのかという問題です。
今のやり方で、果たして痛みに耐えれば明るいあしたが見えてくるのでしょうか。もし明るいあしたが見えるということが言えるなら、市民に具体的にわかるように、時期的な設定も含めてその展望を示してほしいと思います。
2つ目です。今の財政危機、財政破綻とその政治的責任について伺いたいと思います。
昨年の2度にわたる未曾有の災害により、約60億円という大変な出費を伴いました。このうち新居浜市の負担は一般財源の18億円を含めて約23億円程度となる見込みと伺っております。この上に小泉政権の国のむだな大型開発を中心とする赤字を地方自治体と国民に押しつける三位一体の改革などによって、さらに厳しい財政環境となっておることは御承知のとおりであります。施政方針で、昨年の台風災害による復旧・応急対策への財源として、財政調整基金からの予期せぬ財政支出があり、平成17年度以降の本市の財政状況は、まさに危機的な状況にあると言っているところでございます。
さて、この財政危機、どうして生じたのでございましょうか。今始まったわけではありません。大型開発に血道を上げる、こういう状況が続いてきたわけであります。一例を挙げてみますと、マイントピア別子に50億円、新居浜マリーナに100億円、広瀬歴史記念館に13億円、現在では中間処理施設に110億円、駅前土地区画整理事業に300億円、3万トンバースとセットになった最終処分場に221億円などなど、この中にはできてからも相当な金をつぎ込んでいるものもあるわけであります。さらに、これから芸術文化施設などの箱物、総合体育スポーツ施設、JRの高架、そして駅南の開発などなど、課題はメジロ押しであります。このように地方自治体の住民の安全、福祉、暮らしをという本分をわきまえずに、大型公共事業やむだな大型開発に湯水のように金をつぎ込む姿勢が続いてきたということが背景にあるのではないでしょうか。新居浜市の財政、公債費比率などの値が警戒ラインすれすれ、あるいは警戒ラインを超えると、こういう状況もあって推移してきたわけであります。ひとたび何かあれば大変な事態になるであろうということは予測できていたことでありました。
日本共産党も常に前伊藤市政の時代から指摘してきたところであります。例えば、平成11年9月議会で800億円を超える借金について、答弁では起債制限比率11.6%だから健全範囲内ですよ、そして平成12年9月議会では、500億円もあなたの市政のときに借金を積み増ししたではないかということを追及しますと、本市の財政の健全性は維持できているという答弁で、大丈夫大丈夫という一点張りであったことは御承知のとおりであります。
そこで、佐々木市長にお聞きいたします。
今回の財政危機は早くから予測できていたものであったと思うわけでありますが、市長はどのようにお考えでしょうか。
また、今財政危機の責任は、どこにあるとお考えでございましょうか、お伺いいたします。
次に移ります。3番目、市民生活に直結した予算のカットについてです。
市民の福祉と暮らしに直結した補助金や予算など切ってはならないもの、削ってはならないものに手をつけて、大なたを振るっておる問題であります。例えば生き生きデイサービス、3,000万円カットです。社会に長く貢献してきたお年寄りの数少ない楽しみであり、認知症を防ぎ、元気で長生きしていく上で大変大事なものを奪うことになるのではないでしょうか。また、国保会計への1億7,000万円の繰り入れカットであります。これも健康を維持するために、生命を維持するために、大変大事な予算であります。また、保育園の土曜保育予算、3,541万6,000円のカットなどなど、挙げれば切りがありませんので、これで打ち切りますけれども、問題は未曾有の災害で補助金をカットして当たり前という前に、そもそもこのような事態が生じた原因は何か、財政上の問題がどうして生まれたのかという問題であります。そうしてこそ今後どうすればいいか、こういうことが明らかになってくるのではないでしょうか。
そこで伺います。
まず1点目は、市民の福祉、暮らしを削って明るい見通しが出てくるのでしょうか。国の政治がいい例であります。アメリカ、イギリス、ドイツ、フランスの3倍から10倍というとんでもない大型開発や公共事業などでできた719兆円というツケを国民に回すために、次々ととどまるところを知りません。それで借金が減るのかと思えば、さにあらず、ますますふえていっているわけであります。大企業だけが減税されて肥え太り、中小商工業者や働く国民は不況、失業、リストラなどでますます疲弊していっているというのが実態であります。これが政治でございましょうか。市政の主役は市民であります。国政と一緒になって市民の福祉を削り、負担をふやして市民の活力を奪い、働く者のやる気をそぐようなことをしていいのでしょうか。
2つ目の質問であります。厳しい財政事情のもとでも主役の市民の福祉や暮らしに必要な事業、これはきちんと行うことが自治体にとって大切なことではないのでしょうか。節減し、削るものはほかにはないのでしょうか。全国的にはたくさんの事例がありますけれども、福祉、暮らしを大切にして、思い切ったやり方がとられているところもあるわけであります。財政危機だからこそ、住民サービスを守るために国や県に対してきちんと物を言いまして、不要不急の事業の見直しやむだをなくして、効率的な行政を目指して改革することなどに取り組んで、開発会社化した自治体から本来の自治体らしさを取り戻していく努力が大切なのではないでしょうか。
次に、保育問題についてであります。
新居浜市の次世代育成支援行動計画では、保護者の就労形態の多様化や女性の就労の増加などに伴い、保育ニーズが多様化しています。子供の健全な育成を図るため、保育所などにおいて保育サービスの提供に努めると述べているところであります。ところが、今回の予算では土曜保育助成費などの予算がカットされているところであります。また、私立保育所助成費2,000万円、施設整備費1,000万円などなどがカットされております。さらに、乳幼児保育促進事業費も1,380万円がなくなっているわけでございますが、これは国の方のカットだというふうに伺っておりますけれども、これについてどう考えるか伺いたいと思います。
2つ目は、保育園の耐震性の診断、これと若水乳児園・若宮保育園の建てかえであります。
少子化の中で大事な子供たちの命にかかわることであります。大きな地震が来たらつぶれるという問題を提起したのは平成13年9月議会でありました。何回取り上げたと思われますか、あわせてお伺いしたいと思います。安全・安心のまちづくりの一つでもございます。ひとつよろしくお願い申し上げます。
3つ目は、保育園の民営化問題です。
公立保育園の果たす役割は、大変重要なものがあります。これは、我が党の山岡美美議員が以前の本会議で市長に確認したところであります。ポンプ場運転停止事故で大変な事態となった教訓もあるわけでございます。市民の命、安全、教育などを単純に経済効率で割り切っていいのか、大変な事態を引き起こした問題を教訓として踏まえていただきたいと思うわけであります。
次に、国民健康保険についてであります。
1億7,000万円の予算をなぜカットしたのか、1984年から21年間続けてきた、国保料引き下げあるいは値上げ抑制に一役買ってきた一般会計からの繰り入れ1億7,000万円、なぜ当初予算から削減したのでございましょうか。ぜひこれを復活させていただきたいと思います。
2つ目は、国保料の引き下げの問題でございます。当面、1世帯1万円の引き下げをぜひ実施していただきたいと思います。これは2億6,000万円あればできることでございますから、その気になれば金もあるということだと思います。
3つ目に、減免制度の充実を図ってもらいたいと思います。ハードルが高くて、ほとんど毎年活用できない実態でございます。所得が50%以上の減少ということから、30%へハードルを引き下げるという自治体もあちこちであらわれております。不況、失業の中でぜひよろしくお願いしたいと思います。
4つ目は、滞納者に対する制裁措置をとらないことであります。滞納が1年を過ぎると正規の保険証にかわって資格証明書を発行しておりますけれども、これはもともと悪質滞納者に限るとしていたものであります。命にかかわる問題でありますから、よろしくお願いしたいと思います。
次に、豪雨災害についてであります。
災害復旧と今後の対策の問題ですが、これは多く出てまいりました。特に、大雨のたびにつかっているというところの対策、何度も水害に見舞われているところの抜本的な対策をお伺いしたいと思います。
2つ目は、ポンプ場運転停止事故の補償問題でございますが、これは進んでいるように伺っております。現在の状況と今後の対応をお示しください。
3つ目は、市民のさまざまな問題の解決のために、ぜひ相談窓口を引き続いて設置していただきたい。土をまだかぶったままだとか、いろんな補償の問題で知らなかったとか、いろんな問題がまだ存在するわけであります。
最後に、医療的ケアを必要とする児童の通常学級への就学についてであります。
マスコミでも大きく取り上げられました。小学校入学の年を迎えた原田紫帆ちゃんは、気管切開をしているため吸たんの介助を必要とする子供ですが、普通の小学校に行きたいという本人の願いをかなえようと、1万5,000を超える署名を集めるなどの運動が広がりました。市長並びに教育長は宮西小学校への入学を認め、介護費用の一部を補助することを約束されたそうであります。解決できて本当によかったと喜んでいるものであります。将来、公的制度として医療的ケアを必要とする児童の普通学校への就学を保障するために、構造改革特区の申請を行うなど、ぜひ全国に先駆けて制度化をお願いしたいと思います。
これで1回目の質問を終わります。
○議長(井上清美) この際、暫時休憩いたします。
午後 3時13分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 3時23分再開
○議長(井上清美) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 岡崎議員さんの御質問にお答えします。
まず、施政方針についてでございます。
平成13年度に策定いたしました第四次新居浜市長期総合計画は、平成17年度に中間年の見直しを行うこととなっておりますが、これまでのような右肩上がりの経済成長が期待できない見通しの中で、これからは優先順位や効果効率性を考慮した政策の選定が求められてきました。このため、第四次長期総合計画につきましては、これまでの長期総合計画が財政計画を伴うものではなかった点を見直し、長期的かつ具体的な展望を持って計画を着実に実現していくために、確実な財政計画に裏づけされた10カ年実施計画の策定を行いました。これまで以上に積極的に行政情報を提供、公開することにより、市民参加、市民参画による行政運営を実施していく中で、最少の費用で最大の効果が上がるような事業選択をしていく必要があると考えております。
思い切った財政改革は、市民生活に少なからず影響を及ぼし、痛みを伴うものと憂慮はしておりますが、ゼロからのスタートをしてこそ市民参加と情報公開が進み、その中から必ず新しい発想と協働のまちづくりによる自立連携の関係が生まれるものと考えます。また、将来を見据えた的確な事業選択をすることにより、第四次長期総合計画に登載した事業を現実のものとし、市民の皆様に夢と希望を持っていただけるまちづくりを行っていくことができるものと確信をいたしております。
次に、財政破綻とその政治責任についてでございます。
まず、今回の財政危機は早くから予測できていたものではないかということについてでございます。
近年、地方分権の推進等地方の行財政を取り巻く事情が大きく変動しているため、長期総合計画を財政計画に裏づけされたものとし、中長期を見据えた財政見通しのもと、より計画的な財政運営を行っていくため、平成13年度に10カ年財政計画を策定いたしました。その作成当時におきましても、平成19年度には財政調整基金が底をつく見通しとしておりました。このため、第四次長期総合計画の目指す都市像の着実な実現に向け、平成14年度から財政計画に基づいた予算編成を指向し、10カ年実施計画の策定を行いました。その時点でも大幅な財源不足となることが明らかになり、その解決策として平成15年度から創造の10年へ!5%の行政経営改革に取り組んできたところでございます。これらの経過につきましては、そのたび議会や市政懇談会などで御説明をしてきたところでございます。
次に、その責任の所在についてでございます。
バブル期以降の全国的な社会資本整備のトレンドに見られますように、新居浜市においてもインフラ整備を進めたことによる公債費の累増、長引く景気低迷による税収の減、三位一体の改革等に加え、今年度の未曾有の災害による予想外の出費等により、本市を取り巻く財政状況はより一層厳しいものとなったものでございます。
次に、市民に直結した予算のカットについてでございます。
平成17年度の当初予算編成におきましては、厳しい財政状況だったため、5%の行政経営改革を加速することが不可欠な状況でありました。そのような状況のもと、市民の方々の福祉や豊かだと感じることのできる暮らしをどのように確保していくのか、そのためにどのような事業を選択すべきかということを念頭に、経常的経費はもちろん、すべての施策を見直しいたしました。こうして歳出抑制を図り、将来にわたって健全財政を維持してまいりますための当初予算の編成を行ったところでございます。特に、補助金の見直しにつきましては、関係団体の皆様方に対し平成17年1月から計3回補助金説明会を開催させていただき、その中で新居浜市の財政状況と平成17年度予算編成について御説明させていただいたところでございます。今回の補助金の見直しにより、市民生活に影響を及ぼすことは避けがたい状況ではございますが、このことにより行政と各団体との関係が希薄になるということではなく、各団体の皆様の長年多方面にわたるとうとい活動は、新居浜市の財産であり、それは今でも、そしてこれからも変わることはないと考えております。今回の思い切った見直しの中で、これまで以上に行政の情報を公開してまいりましたが、今後とも市民の皆様と行政が協働のまちづくりを進めていくことにより、将来にわたって夢と誇りがもてるまちづくりを進めてまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(井上清美) 阿部教育長。
○
教育長(阿部義澄)(登壇) 岡崎議員さんの御質問にお答えいたします。
日ごろより、就学に際しましては、子供の願い、家族の願いがかなうよう、教育委員会といたしまして可能な限り支援をしております。原田さんの就学につきましては、吸たん行為が医師、看護師、家族に限られている医療行為であるということが課題となりました。どういったものが医療行為なのか、その医療行為の定義や、一般の学校における医療行為をどうするかの課題の整理が行われていないことが非常に難しい問題となりました。ただし、養護学校における医療行為は、厚生労働省と文部科学省が協議の上、全国的にモデル校を設置し、実践を重ね、その結果に基づき結論を出すといった手法がとられました。このことから申し上げますと、高度な専門的な知識を有したものが参画する必要があり、本来的には国レベルで整備すべきものと考えます。教育委員会といたしましても、規制緩和の方向として、教育の一環として考えた場合の医療行為について考えることはできないかといった視点で検討を行い、構造改革特区制度の活用など調査検討していきたいと考えております。
○議長(井上清美) 補足答弁を求めます。神野総務部長。
○
総務部長(神野哲男)(登壇) 豪雨災害についてのうち、市民のさまざまな問題の解決について補足を申し上げます。
昨年の8月18日の集中豪雨による災害発生直後に、被災者の方々の一日も早い生活再建を支援するため、被災者支援室を市庁舎ロビーに、そして被災者相談窓口を川東支所、多喜浜小学校、上部支所にそれぞれ設置いたしまして、税、手数料、使用料等の減免申請の受付、仮住宅、各種貸付制度、その他生活再建のための支援制度等に関する情報の提供、相談等を行ってまいりました。災害の応急対応も落ちついてきた12月における問い合わせ等の件数は、1日当たり平均30件と減少し、内容的にはその大半が罹災証明書の発行や税の減免の申請などで、相談件数はわずかとなりました。このようなことから、市民の皆様方の相談や支援情報の提供につきましては、本年1月からそれぞれ所管する課所の窓口におきまして個別に対応いたしております。引き続き現状の形で市民の皆様方の相談に対処してまいります。
○議長(井上清美) 井下福祉部長。
○
福祉部長(井下文夫)(登壇) 保育問題についてほか1点補足を申し上げます。
まず、土曜保育助成費などの予算のカットについてでございます。
本市における財政状況が大変厳しい状態にあり、保育関連予算のうち補助金等について見直しを行いました。その結果、私立保育所への運営費的な補助につきましては、本市の状況や県下の他市の状態、実施状況などを参考にし、廃止もやむを得ないということになりました。しかし、子育て支援などの事業につきましては、今年3月に策定いたしました新居浜市次世代育成支援行動計画に基づきまして、子育て家庭を支援いたしてまいります。
次に、保育園の耐震性のチェックと若水乳児園・若宮保育園の建てかえについてでございます。
保育所の耐震診断につきましては、実施はいたしておりません。しかしながら、保育所の整備につきましては、保育所と児童福祉課が連携を取りながら、緊急性の高いものから順次補修を行っております。若水乳児園・若宮保育園の建てかえにつきましては、老朽化しており建てかえが必要であると考えてはおりますが、建築経費、管理経費等を考慮すれば、両保育園を統合して建てかえることなどを念頭に入れるなど、さまざまな角度から検討しているところでございます。
次に、保育園の民営化問題についてでございます。
保育所の民営化につきましては、新居浜市行政改革大綱における長期展望に基づきまして、民間委託を推進していくという方針でございますことから、市民によりよいサービスを提供し、最小の経費で最大の効果を上げるためどのように進めていくか、新居浜市立保育所民営化等検討委員会において検討いたしております。この中で今後の公立と私立の保育所の役割分担や時期、民営化する保育所の数について検討を進めております。
次に、国民健康保険についてのうち、まず1億7,000万円の予算をなぜ削減についてでございます。
この一般会計繰入金1億7,000万円は、政策的に国保財政の安定化に資することを目的に、一般会計から繰り入れしてきたものでございます。しかしながら、現在、新居浜市は大変厳しい財政下にあり、すべての事業について見直しがされております。国民健康保険事業特別会計もその例外ではなく、繰入金1億7,000万円について見直し、検討を行った結果、繰り入れを削減した場合でも現行の繰越金の見通しや基金の積み立て状態を勘案し、また保険料収納率の向上など経営努力を推進していくことで、平成17年度につきましては被保険者の保険料に転嫁することなく健全な国保財政が維持できるものと判断したことから、削減をしたものでございます。
次に、国保料の引き下げについてでございます。
国民健康保険財政を取り巻く長期的な状況においては、新たな高齢者医療制度の創設、広域化による保険者の再編、国の三位一体の改革など、不透明な部分が多く、また老人医療受給対象年齢の引き上げにより、前期高齢者の被保険者の医療費は累増をしており、長期的な展望に立った健全な国保財政を堅持していくためにも、現状では国保料を引き下げることは困難であると考えております。
次に、減免制度の充実についてでございます。
いざというときに一定の負担をもって安心して医療を受けられるという保険制度は、保険料が根幹となっているものであり、負担能力に応じた公平な保険料の負担が制度の信頼を支えております。減免を行うことは、一方で他の被保険者への負担の転嫁につながることから、減免基準をもとに個別に減免相談を行い、保険料負担能力の有無を慎重に判断し、減免の可否を決定しております。所得の減少の50%という基準は、現在のところ保険料負担能力を判断するものとして適切であると考えております。このため基準を拡充することは、保険料負担能力があると思われる方を減免の対象とすることになり、保険料負担の公平という観点からも困難であると考えております。
なお、減免基準につきましては、時代時代に応じた必要な見直しを行い、公平かつ適切な運用に今後も努めてまいりたいと考えております。
次に、滞納者に対する制裁措置をとらないことについてでございます。
国保制度は、相互扶助の精神に基づき保険料を負担し合う制度であります。そのため、負担の公平性から1年以上保険料の納付がない被保険者につきましては、国民健康保険法に沿って災害、病気、廃業など政令で定める特別な事情に該当する場合を除き、資格証明書または短期被保険者証の交付を行っております。しかしながら、これらの対応につきましては、被保険者との納付相談や納付指導を行う中で、災害、病気、廃業などの特別な事情に該当するかどうかも含めて総合的に判断し、柔軟な対応をいたしております。
○議長(井上清美) 井原環境部長。
○
環境部長(井原敏克)(登壇) 豪雨災害について数点補足を申し上げます。
災害復旧と今後の対策についてのうち、災害復旧の状況についてでございます。
まず、大雨のたびにつかっているところの今後の対策についてでございますが、昨年の災害に対する復旧工事を早期に完成することが急務と考えておりまして、あわせて幹線水路の堆積土砂の撤去、通水断面の確保などに努めてまいります。また、各雨水ポンプ場の整備につきましても、大雨や台風などの緊急時に所定の能力を発揮できるよう適正な維持管理を行うとともに、河川、砂防施設や下水道、雨水施設の新設、改良につきましても必要性を認識いたしておりまして、緊急度の高いところから事業化を図ってまいりたいと考えております。
今後の問題といたしましては、最近のたび重なる台風や豪雨に象徴されますように、気象状況が変化しておりますことから、これまで以上に迅速で適正な排水ポンプの運転に努めるとともに、排水施設などの機能強化を図ることも必要であると考えております。
次に、ポンプ場運転停止の事故の補償問題の現況と今後の対応であります。
江の口及び松神子雨水ポンプ場のポンプ運転停止により浸水被害を受けられた方々に対しましては、関係自治会の御協力をいただきながら、庁内の8・18ポンプ運転に伴う災害対応検討委員会で検討いたしました統一的な考え方に基づき、平成17年1月24日から浸水被害を受けた方々との示談交渉を進めております。平成17年2月28日現在での状況でありますが、約93%の方々に合意をいただいており、その合意に基づき損害賠償をいたしたいと考えております。この損害賠償につきましては、ポンプ場の運転管理会社である株式会社イージーエスと、その負担割合について協議が調ったところであります。このことに関連いたします議案を後ほど追加議案として上程を予定いたしております。
また、まだ合意いただいていない方々に対しましては、今後とも誠意を持って説明にお伺いし、十分納得していただいた上で示談に応じていただけるよう努めてまいります。
以上で補足を終わります。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。岡崎溥議員。
○
22番(岡崎溥)(登壇) 丁寧な御答弁ありがとうございます。
一、二再質問したいと思います。
大型開発で大変な財政危機に陥ったという点についてでございます。
日本共産党は、前伊藤市政のときに追及した問題についてさっきちょっと触れましたけれども、佐々木市政のときにどうだったかということを振り返ってみたいと思うわけであります。平成13年3月議会であります。大型開発等につきまして、これまでの事業の継続であり、私も必要性を感じている、重荷とは思っていない、健全財政を堅持していく、そして自信のある答弁であったわけであります。ところが、後半に入りますと、トーンダウンです。大変だということがにじみ出ております。平成16年3月議会では、大型事業が本格実施の時期、投与する財源が多額で、しかも中長期にわたるため財政面での影響が大きい、だから歳出の徹底した見直しを行う、歳入準拠を基本とした財政運営に努めるなどなど、市債の残高が非常に財政硬直化の原因となっているとなどなど言っておるわけであります。佐々木市長のさっきの答弁を聞きますと、ちょっとずれているというふうに思うわけであります。今回の財政危機は早くから予測できていたというふうに私どもは考えます。
しかも、今回の財政危機の責任、この一端は佐々木市長にあるというふうに思うわけであります。なぜか。佐々木市長が新たなむだな大型開発をやったわけではありません。なぜこのことを言いますかといいますと、市民に非常にしわ寄せをしている、このことをやっぱり明らかにしないと、これが解決できないというふうに思うからであります。前自民党市政を受け継いだわけでありますけれども、この時点で既に財政危機、この危機をどう打開するか、これが佐々木市政の引き継いだ一つの重要な課題であったわけであります。前伊藤市政の敷いたレールの上を、まだ大丈夫ということでそのまま突っ走ってしまったというのが実態ではなかったでしょうか。今財政危機は、未曾有の自然災害で不可抗力的なものということで弁解じみたことを言っておりますけども、そうではなくて、佐々木市長にもその責任の一端があると言わなければならないと思います。
自民クラブの皆さんにも一言申したいと思うのであります。財政危機だから人を削れ、賃金を削れ、民間委託せよなどなど言っておられますけれども、実は無責任な話だと思うんです。あなた方は前市長の与党として八百数十億円という借金をつくってきた当事者じゃあありませんでしょうか。そこのところをひとつ胸に手を当てて考えていただきたい、こう思うわけであります。
再質問を終わります。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 岡崎議員さんの再質問にお答えいたします。
政治的責任ということでございますが、私はもうこれまでも今もそうですが、今私が市長でありますから、その原因が前にあるとかないとかということは一切申し上げたことはございません。今の市長の責任として取り組んでいかなければならないということであります。
また、予測されていたのかということは、先ほど申し上げましたように、より具体的になりましたのは平成13年度に10カ年財政計画をつくり、そしてそれを精度を高めていき、平成15年度から、これは災害前でございますが、創造の10年へということを取り組もうということで取り組んだところでございます。もうその時点で122億円の財源不足ということは皆様方にもお伝えをしていたところでございます。それに加えて、災害復旧により財政調整基金が底をつき、つまりその5%の行政経営改革を加速をして早くしなければいけないというのが今の状況でございます。したがって、財政調整基金を使えないために、一般的に言われるような激変緩和策、そういうものの手法はとれずに、思い切ったゼロになるものもあるというようなことになったわけでございます。
駅前土地区画整理事業、最終処分場事業、これらはもうずっと申し上げておりますように、新居浜市にとって大切な事業ということで取り組んできておりますが、他の大きな公共施設、建築物などは我慢をしてきているというような状況でございます。こういう改善をしていくことが将来の持続可能な行財政運営につながり、1度ゼロからスタートをすれば、また新しい事業もしていけるし、それはまた次の市長や議員の時代になるかもわかりませんが、そういう長期的な夢を持って市政運営をしていきたいというふうに思っております。
以上でございます。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。岡崎溥議員。
○
22番(岡崎溥)(登壇) 答弁ありがとうございました。ぜひ責任を感じて善政をやっていただきたいと思います。
国民健康保険の問題についてであります。
国保料の引き下げです。大体今半数の世帯がこの国保に入っています。国保会計も大幅な黒字、そして国保料を払っている世帯はふえているのに国保料の収入が減るというような状況、それから不納欠損額も年々増大、1億円を超えています。そして、大変な状況でございます。(ブザー鳴る)ひとつぜひよろしくお願いします。
○議長(井上清美) これにて一般質問並びに議案第25号ないし議案第42号に対する質疑を終結いたします。
議案第25号ないし議案第42号の18件は、いずれも議事日程に記載のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第3 議案第43号、議案第44号
○議長(井上清美) 次に、日程第3、議案第43号及び議案第44号の2件を一括議題といたします。
提案理由の説明を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) ただいま上程されました議案第43号及び議案第44号につきまして提案理由の説明を申し上げます。
まず、議案第43号、損害賠償の額の決定につきましては、江の口雨水ポンプ場及び松神子雨水ポンプ場のポンプの一時停止により浸水被害を受けた方に係る損害賠償の額を決定するため、地方自治法第96条第1項第13号の規定により本案を提出いたしました。
被害を受けられた方々には改めておわび申し上げますとともに、示談において合意をしていただいた方々にお礼を申し上げたいと思います。
次に、議案第44号、和解につきましては、江の口雨水ポンプ場及び松神子雨水ポンプ場のポンプの一時停止により浸水被害を受けた方に係る損害賠償の費用について和解をするため、地方自治法第96条第1項第12号の規定により本案を提出いたしました。
なお、詳細につきましては、担当部長から補足説明をいたします。御審議よろしくお願い申し上げます。
○議長(井上清美) 補足説明を求めます。井原環境部長。
○
環境部長(井原敏克)(登壇) 議案第43号、損害賠償の額の決定について及び議案第44号、和解について補足を申し上げます。
まず、議案第43号、損害賠償の額の決定についてでございます。
平成16年8月18日、台風15号に伴う豪雨時に江の口及び松神子雨水ポンプ場のポンプが一時停止したことにより、浸水被害を受けられた方々につきましては、大変申しわけなく思っております。浸水被害を受けられた方々に対しましては、関係自治会の協力を得ながら、庁内組織であります8・18ポンプ運転に伴う災害対応検討委員会において対応策を検討し、統一的な考え方の基本方針を定めまして、平成17年1月24日から浸水被害を受けた方々との示談交渉を進めまして、平成17年2月28日までに合意をいただきました328件に対する損害賠償の額を決定しようとするものでございます。
損害賠償の算定につきましては、家電製品など原則修理されたものはその修理費を、全損などにより新規購入されたものにつきましては、設定いたしました基準単価を損害額とし、車につきましては、修理されたものは修理費を損害額とし、廃車及び買いかえたものにつきましては、その車の中古車市場価格を基準にするなど、統一的な考え方で算定をさせていただきました。
別紙のとおり、328件の合意に基づく損害賠償額は、合計で1億6,833万6,533円でございます。
次に、議案第44号、和解についてでございます。
本件は、損害賠償金額1億6,833万6,533円のうち新居浜市が3,000万円を負担し、株式会社イージーエスは残り1億3,833万6,533円を負担することで、新居浜市と株式会社イージーエスとの間で和解しようとするものでございます。
なお、市の負担分3,000万円につきましては、市が加入いたしております免責金額1万円の下水道施設責任賠償保険の保険金を充てることといたしております。
今後このようなことが起こらないよう、管理、指導強化に努めてまいります。
以上で補足を終わります。
○議長(井上清美) これより質疑に入ります。
議案第43号及び議案第44号の2件に対して質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(井上清美) 質疑なしと認めます。
議案第43号及び議案第44号の2件は、いずれも議事日程に記載のとおり、環境建設委員会に付託いたします。
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日程第4 議案第45号
○議長(井上清美) 次に、日程第4、議案第45号を議題といたします。
提案理由の説明を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) ただいま上程されました議案第45号につきまして提案理由の説明を申し上げます。
議案第45号、平成16年度新居浜市一般会計補正予算(第8号)につきましては、江の口雨水ポンプ場及び松神子雨水ポンプ場のポンプの一時停止により浸水被害を受けた方で、示談交渉において合意に至った方に係る賠償金を追加措置いたすものでございます。
なお、詳細につきましては担当部長から補足説明をいたします。御審議よろしくお願い申し上げます。
○議長(井上清美) 補足説明を求めます。泉水企画部長。
○
企画部長(泉水克規)(登壇) 議案第45号、平成16年度新居浜市一般会計補正予算(第8号)について補足を申し上げます。
今回の補正予算は、さきに上程されました議案第43号及び議案第44号に係る補正予算でございまして、平成16年8月18日の台風15号に伴う豪雨時に、江の口及び松神子雨水ポンプ場の排水ポンプが一時運転停止したため、浸水被害が拡大した事故に関して示談交渉の結果、今回合意に至った328件に対する損害賠償について措置いたすものでございます。
補正予算書の1ページをごらんください。今回の補正額は、1億6,833万7,000円の追加でございまして、補正後の予算総額を歳入歳出それぞれ539億6,453万4,000円といたすものでございます。これを前年度同期と比較いたしますと、額で103億7,438万7,000円、率で23.8%の増となっております。
予算説明書の9ページをお開きください。補正予算の内容といたしましては、今回示談交渉において合意の得られた328件の賠償金について措置をいたしております。
それを賄います財源といたしまして、予算書7ページにございます財政調整基金からの繰入金1万円、損害保険収入と株式会社イージーエスからの損害賠償負担金等合わせました諸収入1億6,832万7,000円で措置をいたしております。
以上で補足を終わります。
○議長(井上清美) これより質疑に入ります。
議案第45号に対して質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(井上清美) 質疑なしと認めます。
議案第45号は、議事日程に記載のとおり、企画総務委員会及び環境建設委員会に付託いたします。
以上で本日の日程は全部終了いたしました。
お諮りいたします。議事の都合により、3月18日から3月24日までの7日間休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(井上清美) 御異議なしと認めます。よって、3月18日から3月24日までの7日間休会することに決しました。
3月25日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 4時03分散会