目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問
伊藤優子議員の質問(1)
1 平成17年度施政方針について
2 市長のリーダーシップについて
3 新居浜市のアピールについて
4 行政改革について
(1) 予算制度の改革
(2) 補助金
(3) 人員削減と職員互助会への公費の使われ方
5 第四次長期総合計画について
(1) 人口増加
(2) 駅前土地区画整理事業
(3) 市民文化センターと芸術文化施設
6 総合健康運動公園構想と東雲市民プールについて
7 三位一体の改革について
8 災害対策について
(1) 河川、山崩れ、ため池の復旧の進捗状況
(2) 市民の安全を守る組織づくりと市民安全室の強化
(3) 災害時における迅速な体制づくり
9 マイントピア別子について
10 産業振興について
11 新居浜市過疎地域自立促進計画について
12 若年無業者「ニート」について
13 新居浜市の教育方針について
佐々木市長の答弁
1 平成17年度施政方針について
2 市長のリーダーシップについて
3 新居浜市のアピールについて
4 行政改革について
(2) 補助金
5 第四次長期総合計画について
(3) 市民文化センターと芸術文化施設
6 総合健康運動公園構想と東雲市民プールについて
8 災害対策について
(2) 市民の安全を守る組織づくりと市民安全室の強化
(3) 災害時における迅速な体制づくり
10 産業振興について
休憩(午前11時03分)
再開(午前11時15分)
阿部教育長の答弁
13 新居浜市の教育方針について
鈴木助役の答弁
4 行政改革について
(3) 人員削減と職員互助会への公費の使われ方
泉水企画部長の答弁
4 行政改革について
(1) 予算制度の改革
5 第四次長期総合計画について
(1) 人口増加
7 三位一体の改革について
井原環境部長の答弁
8 災害対策について
(1) 河川、山崩れ、ため池の復旧の進捗状況
西原経済部長の答弁
8 災害対策について
(1) 河川、山崩れ、ため池の復旧の進捗状況
9 マイントピア別子について
11 新居浜市過疎地域自立促進計画について
12 若年無業者「ニート」について
田村建設部長の答弁
5 第四次長期総合計画について
(2) 駅前土地区画整理事業
8 災害対策について
(1) 河川、山崩れ、ため池の復旧の進捗状況
伊藤優子議員の質問(2)
2 市長のリーダーシップについて
4 行政改革について
休憩(午前11時52分)
再開(午後 0時59分)
村上悦夫議員の質問
1 第四次新居浜市長期総合計画の見直しについて
2 健全財政確立について
3 合併後の広域行政について
4 中心市街地(駅周辺)整備事業の推進について
5 基幹道路網の整備促進について
6 安心安全なまちづくりについて
7 高齢者対策について
佐々木市長の答弁
1 第四次新居浜市長期総合計画の見直しについて
2 健全財政確立について
3 合併後の広域行政について
4 中心市街地(駅周辺)整備事業の推進について
6 安心安全なまちづくりについて
休憩(午後 1時56分)
再開(午後 2時06分)
泉水企画部長の答弁
2 健全財政確立について
神野総務部長の答弁
2 健全財政確立について
井下福祉部長の答弁
7 高齢者対策について
井原環境部長の答弁
6 安心安全なまちづくりについて
西原経済部長の答弁
6 安心安全なまちづくりについて
田村建設部長の答弁
5 基幹道路網の整備促進について
6 安心安全なまちづくりについて
佐々木文義議員の質問(1)
1 総合行政について
(1) テレトピア計画とFM放送
(2) パソコン利用の市民サービス
(3) 公共下水道
(4) 防災
(5) ペイオフ
2 医療的ケアについて
3 福祉について
(1) 高齢者虐待防止ネットワーク
(2) 内部障害
(3) 妊婦検診
4 教育について
(1) キャリア・スタート・ウイーク
(2) ニート
5 男女共同参画の推進について
(1) 農家の女性の地位向上
6 芸術文化施設について
(1) 塩田資料館
休憩(午後 3時07分)
再開(午後 3時16分)
佐々木市長の答弁
1 総合行政について
(1) テレトピア計画とFM放送
(4) 防災
5 男女共同参画の推進について
(1) 農家の女性の地位向上
6 芸術文化施設について
(1) 塩田資料館
阿部教育長の答弁
2 医療的ケアについて
4 教育について
(1) キャリア・スタート・ウイーク
6 芸術文化施設について
(1) 塩田資料館
堀田収入役職務代理者の答弁
1 総合行政について
(5) ペイオフ
泉水企画部長の答弁
1 総合行政について
(2) パソコン利用の市民サービス
6 芸術文化施設について
(1) 塩田資料館
井下福祉部長の答弁
3 福祉について
(1) 高齢者虐待防止ネットワーク
(2) 内部障害
(3) 妊婦検診
井原環境部長の答弁
1 総合行政について
(3) 公共下水道
西原経済部長の答弁
4 教育について
(2) ニート
5 男女共同参画の推進について
(1) 農家の女性の地位向上
田村建設部長の答弁
1 総合行政について
(4) 防災
三浦消防長の答弁
1 総合行政について
(4) 防災
竹林水道局長の答弁
1 総合行政について
(4) 防災
佐々木文義議員の質問(2)
4 教育について
西原経済部長の答弁
4 教育について
散会(午後 4時08分)
本文
平成17年3月15日 (火曜日)
議事日程 第2号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
議案第25号 平成17年度新居浜市一般会計予算
議案第26号 平成17年度新居浜市貯木場事業特別会計予算
議案第27号 平成17年度新居浜市渡海船事業特別会計予算
議案第28号 平成17年度新居浜市交通災害共済事業特別会計予算
議案第29号 平成17年度新居浜市住宅新築資金等貸付事業特別会計予算
議案第30号 平成17年度新居浜市平尾墓園事業特別会計予算
議案第31号 平成17年度新居浜市公共下水道事業特別会計予算
議案第32号 平成17年度新居浜市国民健康保険事業特別会計予算
議案第33号 平成17年度新居浜市老人保健事業特別会計予算
議案第34号 平成17年度新居浜市介護保険事業特別会計予算
議案第35号 平成17年度新居浜市水道事業会計予算
議案第36号 平成17年度新居浜市工業用水道事業会計予算
議案第37号 平成16年度新居浜市一般会計補正予算(第7号)
議案第38号 平成16年度新居浜市渡海船事業特別会計補正予算(第2号)
議案第39号 平成16年度新居浜市住宅新築資金等貸付事業特別会計補正予算
(第1号)
議案第40号 平成16年度新居浜市平尾墓園事業特別会計補正予算(第5号)
議案第41号 平成16年度新居浜市公共下水道事業特別会計補正予算(第2
号)
議案第42号 平成16年度新居浜市介護保険事業特別会計補正予算(第3号)
――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
出席議員(29名)
1番 明 智 和 彦 2番 藤 田 豊 治
3番 太 田 嘉 一 4番 高 橋 一 郎
5番 岩 本 和 強 6番 西 本 勉
7番 藤 原 雅 彦 8番 真 鍋 光
9番 大 石 豪 10番 大 條 雅 久
11番 山 岡 美 美 12番 藤 田 幸 正
13番 伊 藤 優 子 14番 藤 田 統 惟
16番 仙 波 憲 一 17番 白 籏 愛 一
18番 伊 藤 初 美 19番 石 川 尚 志
20番 佐々木 文 義 21番 真 木 増次郎
22番 岡 崎 溥 23番 欠 員
24番 山 本 健十郎 25番 堀 田 正 忠
26番 井 上 清 美 27番 橋 本 朝 幸
28番 小 野 利 通 29番 田 坂 重 只
30番 村 上 悦 夫 31番 加 藤 喜三男
――――――――――――――――――――――
欠席議員(1名)
15番 二ノ宮 定
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市長 佐々木 龍
助役 鈴 木 暉三弘
収入役職務代理者 堀 田 高 正
企画部長 泉 水 克 規
総務部長 神 野 哲 男
福祉部長 井 下 文 夫
市民部長 神 野 師 算
環境部長 井 原 敏 克
経済部長 西 原 寛
建設部長 田 村 浩 志
消防長 三 浦 弘 二
水道局長 竹 林 義 孝
教育長 阿 部 義 澄
教育委員会事務局長 鈴 木 嘉 明
監査委員 渡 邉 易 雅
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者
事務局長 原 敏 樹
議事課長 明 星 光
議事課副課長 伊 藤 聡
議事課副課長 多田羅 弘
議事課議事係長 井 上 毅
議事課主任 中 沢 美由紀
議事課主事 岩 崎 美由紀
議事課主事 秦 正 道
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(井上清美) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第2号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(井上清美) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において大條雅久議員及び山岡美美議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 一般質問
○議長(井上清美) 次に、日程第2、議案第25号ないし議案第42号を議題といたします。
これより会派代表質問並びに質疑を行います。
この際、申し上げます。質問並びに質疑における各議員の発言は、それぞれ通告の時間以内となっておりますので、御了承願います。
順次発言を許します。まず、伊藤優子議員。
○
13番(伊藤優子)(登壇) おはようございます。自民クラブの伊藤優子です。
2005年3月議会の1番バッターとして自民クラブを代表しまして質問させていただきます。
質問に先立ちまして、昨年は新居浜市、愛媛県、日本、いえ地球すべての人にとって忘れられない年になりました。信じられないほどの集中豪雨、台風襲来、地震、そして津波、地球が壊れてしまうのではないかと思うほど、被害甚大で、気候などに関して素人の私でさえ、地球温暖化の弊害を訴えて地球が悲鳴を上げているのではないかと感じております。気候が温暖で、野菜は新鮮、魚も水もおいしいと言われたこの新居浜市で、約10分の1の住宅が床下、床上の浸水被害や土砂崩れに見舞われるとは本当に言葉を失ってしまいました。一日も早い復興を期待しますとともに、被害に見舞われた市民の方々には心よりお見舞いを申し上げまして、通告に従いまして質問に入りますが、何とぞ簡潔で明確な御答弁をどうぞよろしくお願いいたします。
まず、平成17年度施政方針についてお伺いします。
佐々木市長は平成17年度施政方針の中で、名実ともに本格的な地方分権時代における大競争の時代へと足を踏み入れてまいりますと話されておりますが、私は地方分権と言えば、例えば国からの地方交付税や、補助金などいわゆるひもつきの財源が減らされる中で、ひもつきではない、その地域に合った特色のある政策を打ち出していけるのではと考えています。
そこで、市長はこの競争の時代をどう乗り越えて、どのような特色のある政策を打ち出していかれるのでしょうか、お伺いします。
また、平成17年度以降の本市の財政状況はまさに危機的な状況にあります。改革なくしてこの困難な状況を打破することはできませんとあります。まるで小泉首相の言葉みたいですが、改革の先にある明るい目標とそのための戦術等、具体的にお示しする10カ年長期戦略プランとはどんなプランですか。
市長が就任されて何かにつけてプランや計画の策定が多いように思います。そのプランや計画が完成すれば大変すばらしいものになると思いますが、計画を立てた翌年に災害が起こり、環境計画を立てた途端に、災害だけではなく、便乗のごみまで出され、置く場所にも困ったというのが現状です。その状況などを考えますと、プランとの乖離が著しく、中途半端な実施、さらに計画倒れになりはしないかと心配しております。市長が打ち出した政策には7つのプロジェクトもありました。室の設置もありました。また、職員による自主的な意見や提言、また公募による市民からの意見も取り入れているかのように見えて、行政の言うとおりということが多いのではと考えます。普通の市民の方に専門知識を要求することも困難であるし、もう少し専門家を巻き込む戦略をとってはいかがでしょうか。また、市民の真の自立とはどのような自立なのですか。市民との協働とはどういうことがねらいですか。言葉の上では理解できるのですが、その具体的な行動が見えてきません。その点についていかがでしょうか、お伺いします。
次に、市長のリーダーシップについてお伺いします。
市長におかれましては、昨年11月に2期目に挑戦され、見事御当選されて、最初の予算編成に当たるわけですが、何に最も重点を置かれて予算編成をされましたか、お伺いします。
また、本市は昨年の8月からの相次いだ台風や水害において大変な被害を受け、財政調整基金も使い果たし、財政再建団体になるのではないかと多くの市民の方々が心配しておられました。確かに財源不足は国も県も市町村も同様です。しかし、昨年の施政方針の中でも大変厳しい財政状況だとおっしゃっていましたが、いつも厳しい、厳しいとおっしゃっていますと、その厳しさの度合いがなかなか伝わってきません。家計に例えても、必要なものは必要ですし、買わなければいけないものは買います。市長がおっしゃるように、あれもこれもではなくて、あれかこれかになってくると思います。説明では、当初予算編成方針で、優先事業10%シーリング、維持管理事業20%シーリング、補助金、団体補助ゼロ算定、その他の一般事業20%シーリングとありましたが、すべてパーセントで示すのではなく、こういう時期だからこそ見直すべきは見直し、また市民の皆様の理解を得て、めり張りのある施策を推進しなければいけないのではないでしょうか。
ここで、市長は2期目に当選されたら、まず何を実現したかったのでしょうか、お伺いします。
また、強いリーダーシップを発揮してこそ、めり張りのある事業が展開できるのだと思いますが、この強いリーダーシップについてはいかがでしょうか、お伺いします。
次に、新居浜市のアピールについてお伺いします。
東に四国中央市、西に西条市、また最近今治市が合併し、今や県下第2の都市新居浜市とは言えなくなりました。今治市長選では若い越智忍新市長が当選されました。そこで、本市は3市に挟まれて、ますます県や国に見放されてしまうのではないかと真剣に心配する市民の方々の声をよく聞きます。私も心より心配しております。この心配を払拭するためにも、みずからが新居浜市の広報担当者になり、新居浜市をアピールし、ふだんから国や県との連携を取らなければいけないと思います。実務は職員に任せて、国や県との連携をぜひ強化していただきたいと思います。
そこで、新居浜市のアピールと国、県との連携はどのように取っていかれるのか、お伺いしたいと思います。
昨年5月に財団法人関西社会経済研究所の調査で、情報公開と住民参加においては新居浜市は全国で4位というすばらしい評価をいただきましたが、自治体の組織運営の総合順位についても、改革を実行して順位が上位になるように目指していただきたいと思います。
そこで、行政改革について数点お伺いしたいと思います。
初めに、予算制度の改革についてですが、平成17年度予算が今議会に提案されていますので間に合いませんが、この機会にぜひ提案したいと思います。事前査定から事後チェックへ、この言葉を合い言葉に、自治体の予算執行を根本から見直そうという動きが始まっているそうです。三重県の予算制度はここ数年で大きく変わったそうです。財政課が一件一件査定し、それを積み上げる方法をやめ、知事ら県幹部の会議で決めた大枠に沿って各部に一括配分し、その事業に幾ら使うかを任せる。節約して予算が余ったら自由に使わせる。そのかわり事業がどんな成果を上げたかを評価して県民に公表する。そんな仕組みであります。岩手県、長野県、東京都足立区などでも予算改革の試みが始まっているそうです。共通しているのは、トップダウンで予算の大筋を決め、具体的な使い道は任せて、創意工夫を引き出す、事後の評価を通じて結果責任も問うといった点だそうです。
本市でもそうだと思いますが、予算は成果が検証されないまま実績とされ、毎年の増減ばかりに関心が集まり、この繰り返しが硬直した配分と慢性的財政赤字なのではないでしょうか。年度末が近づくと、予算を使い切ろうとする悪弊をなくすため、翌年度への繰り越しを認める、この点が重要だと思います。また一方では、成果を調べ、それに応じて額を増減させる。予算制度の改革は、行政そのもののあり方を問う作業です。事後チェック重視の考えは突破口にもなり得るし、市政の政策評価制度を軌道に乗せ、会計監査なども強化し、何よりも市民の代表である市議会が決算委員会の審議に力を入れ、きちんと目を光らせていくことが重要になります。これらを通して、市長が中心となって決める予算配分の大枠と各部局の使い方を検証し、翌年度の予算づくりに反映させていく。こうした一連の循環こそ予算編成の本来の姿ではないでしょうか。本市もぜひ見習って取り組んでいただきたいと思っております。ここでも市長のリーダーシップが問われると思います。
平成15年度から平成24年度の10年間で122億円の歳出超過、歳入不足の見込みとなることから、5%の効率化を図ることを目標として立てた5%の行政経営改革も、昨年の水害や台風災害によって出ばなをくじかれた格好になったのではないかと思います。今年度は既に122億円の10分の1の12億円ではなく、16億円の財源不足を計算しているようですが、初年度からこのようなことでは毎年予算を見直す必要に迫られるのではないですか。この機会に抜本的に財政改革に取り組んでみてはいかがでしょうか、お伺いします。
次に、補助金についてですが、補助金の見直しについては、平成14年4月の新居浜市行政改革大綱の中で、もともと「当初の補助目的が減少しているもの、社会的に公平性を欠くと判断されるものについては、廃止又は額の削減を行う。(ゼロベースからの見直しを実施する。)」とあり、市長が言われる災害によって財政調整基金の大幅な減少により、団体の補助金はゼロ算定というのは言いわけにすぎないのではないでしょうか。市長は、各種補助を受けていた団体の皆様に、団体補助金はゼロ算定であると言いながら、本当にゼロ算定になった団体、数%から数十%減額された団体と、算定基準は考えてのことだと思いますが、もともと国や市がしなければいけないことを市民の方々のボランティアで支えられた分も多いと思いますが、団体の皆様は納得されたのでしょうか、行革大綱にのっとった見直しができたのでしょうか、まだまだこれからも見直しをしていくのかどうか、お伺いします。
もちろん平成17年度以降に災害が起こらないとは言えません。そして、ことしの災害は100年に一度起こった経験のない災害でしたが、100年から150年に1回起こるであろうと言われている南海地震はこの先いつ起きてもおかしくないという状況だと報道がありました。いつでも起こり得るという最悪のシナリオを想定して、災害や地震に対する財源も考えなければいけないと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。
次に、人員削減と職員互助会への公費の使われ方についてお伺いします。
平成13年12月に自民クラブでまとめた要望の一つに、人員削減を上げていました。市長は、今度の提案で市長を含めた三役の給料3年間カットや職員互助会への補助金3年間カット、市長車の売却などその場しのぎの施策ではなく、恒常的にかかる経費の削減、すなわち人員削減が最も行政改革につながるのではないでしょうか。この点についてはいかがでしょうか。
また、大阪市のヤミ年金や退職金が公費で賄われて、11年間で304億円、その後次々と明らかになるにつれてびっくりするようなスーツ購入費、図書券の配布など、挙げたら切りがないくらいの公費のむだ遣いが行われていたようですが、新居浜市として市民に公表できないような使われ方はしていないのでしょうね、お伺いします。
国立社会保障・人口問題研究所において、平成9年に我が国の総人口の見通しを立てていますが、2050年には1億人、2100年には6,700万人まで減少するという数字も見込まれています。そして、今の出生率が続くと仮定して単純計算をすると、1000年後の人口はほとんどゼロに近づきますとあります。新居浜市においては、出生率が1.4と計算しても、2025年には10万人を割り9万4,000人、2045年には6万4,000人になるという計算をしています。人口増加期には経済は成長し、中央集権的になり、男性が元気で町をつくる時代になります。今まさに人口停滞期においては、経済は停滞し、地方分権的になり、女性が元気で町を使う時代に変わってきますとありました。
そこで、第四次長期総合計画が平成13年6月に策定されました。ことしはその計画が見直される年になっております。昨年の災害によって災害復旧に3年かかると市長がおっしゃっており、長期計画も大幅に見直さなくてはいけないと感じております。
そこで、この計画について数点お伺いしたいと思います。
初めに、人口増加についてですが、人口は目標で平成22年度には13万人を目指しており、もっと現実的な数字を考えなければいけないのではないでしょうか。また、さまざまな施策を実施することにより人口増加を目指すとありますが、具体的な施策を講じているのでしょうか。人口減少は国からの地方交付税の減少にもつながり、市全体が停滞していくことは避けられません。早急に対策を講じなければいけないと思います。そこで、新居浜市に住みたい、新居浜市で子供を育てたいと思っていただけなければなりません。人口増加を図るにはどのような施策を考えているのでしょうか、お伺いします。
次に、駅前土地区画整理事業についてですが、JR新居浜駅周辺地区においては、平成10年度から新居浜駅前土地区画整理事業に着手して、早期完成が望まれております。地域づくりの核となる施設整備やにぎわいの創出が課題となっています。また、市長も鉄道高架を含めた駅南北の一体化について積極的に進めていくとおっしゃっておりますが、今の駅前土地区画整理事業に関しては、昨年からの風水害によって平成19年度完成予定が3年延期されますが、果たして平成22年度までに完成するのかと心配する声も聞かれます。当初の予算が46億円だったのが約5億円減額されていますが、この減額はどのような事業が縮小されたのかをお伺いします。
また、新居浜市の公共の建物は図書館、ウイメンズプラザ、ふれあいプラザなど、いずれも駐車場を確保できていないものが多く、後に駐車場を増設するという事態に至っておりますが、車社会の認識が不足しているのではないかと感じられます。駅前土地区画整理事業においては、駐車場の確保は十分できているのでしょうか。また、中心になる駅前の通りは本当ににぎわいのある通りになるのでしょうか。今まで店舗を経営されていた方も廃業していくと聞いております。新しい店舗の誘致はしているのでしょうか。事業が3年延びることによってどのような影響があるのか、また補償費はどれぐらいふえるのか。説明によりますと、当初の見込みより27億6,000万円ふえており、その上さらにふえるとなれば、市民の皆様の理解が得られるのでしょうか、なぜそのようにふえたのか、説明していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
次に、市民文化センターと芸術文化施設についてお伺いします。
市役所周辺地区は、市庁舎、市民文化センターを初め郷土美術館、郵便局、国の諸機関等が一団を形成して立地しており、業務中心地区として大きな役割を果たしてきたものの、分散化傾向にあり、高度利用なされていない現状であります。そのため各施設の集約化が必要となってきます。将来に向けて、国の合同庁舎も含めた複合的な都市拠点の形成を図る施設の必要性が出てくるのではないでしょうか。市民文化センターについても、毎年かかる修理費も考え、将来を見据えなければいけないのではないでしょうか。駅前の芸術文化施設もPFI事業で進めるとなっておりますが、市民文化センターと駅前の芸術文化施設のすみ分けをどのように考えているのか、また芸術文化施設の計画の進展はどのようになっているのでしょうか、お伺いします。
次に、総合健康運動公園構想と東雲市民プールについてですが、平成15年3月に市長は村上悦夫議員の質問に対して、総合健康運動公園構想については、第四次長期総合計画の中で整備を計画しているが、財政状況が歳出の増加と歳入の減少により、ここ数年間は厳しい時期が続くものと考えており、このような大型プロジェクトの乱立は避け、この事業は市民ニーズを的確にとらえ、将来を見据えた計画及び実施をしなければならないと考えておりますとお答えになっております。その後、総合健康運動公園構想の計画はどのようになりましたか。また、今の体育館と東雲市民プールについては、1年間にどれくらいの維持費がかかっているのでしょうか。また、今後どのくらい安全で使用できるのでしょうか、あわせてお伺いします。
次に、三位一体の改革についてお伺いします。
皆様も御存じのように、地方財政制度の改革で、事務事業・国庫補助負担金のあり方の抜本的見直し、地方交付税の改革、税源移譲を含む税源配分の見直しの3つを同時かつ一体に行うことによって、官から民へ、国から地方への考えのもと、地方の権限と責任の拡大や地方財政の自立、国及び地方財政の持続可能性の向上、地方自治体間の財政力格差への配慮を目指し、地域のニーズにこたえる行政サービスを地方みずからの責任で実施するといった地方分権型の新しい行政システムを構築していくことが目的とされていますが、この三位一体の改革によって、地方側は地方の自由度と裁量を高めることが最も重要だと。また、細田博之官房長官も、本当の意味で地方が仕事をしやすいように変えるのは当然だとおっしゃっておりますが、地方が自立するためにも思い切った財源移譲が必要だと思っています。また、地方も国に頼らず、市民のための市民が納得する政策を考えていかなければいけません。しかし、いまだに不透明で、どんな予算が減って、どんな予算がふえるのかよくわかりません。国庫補助負担金の一般財源化で4億4,100万円減って、所得譲与税で4億4,200万円ふえる。地方交付税は5,366万円、0.9%ふえて、臨時財政対策債が3億9,030万円減少します。結果は3億3,600万円減ることになると試算しておりますが、新居浜市の予算の中でどのようなところに影響が出てくるのですか、またどのような予算が減らされるのでしょうか、お伺いします。
また、合併をする際には、合併特例債が使えて、いかにも町や道路などがきれいになるという印象でしたが、新居浜市が使える特例債は今後どのくらいあるのでしょうか、また今後どのようなところに使われるのでしょうか、お伺いします。
次に、災害対策について数点お伺いします。
最初に、河川、山崩れ、ため池の復旧の進捗状況についてお伺いします。
気候は温暖で、自然災害の心配もなく、交通の便がよいと思っていた本市ですが、昨年の8月18日の集中豪雨以来、全国版で災害のニュースが流れ、不幸にも死傷者が出たり、全国的にも一躍有名になりました。まだまだ復興に至っていませんが、市民の皆様はこのような災害がまた起こるのではと心配しています。昨年の被害から半年余りが過ぎましたが、橋や河川、山崩れ、ため池とまだまだ復旧されていません。土砂の堆積により河川の河床も上がり、昨年のような災害が再び起これば、河川の決壊を心配する市民の皆様の声を随分聞きます。災害復旧工事の進捗状況はどのようになっているのでしょうか、お伺いします。
次に、市民の安全を守る組織づくりと市民安全室の強化についてお伺いします。
8月18日の集中豪雨のときには、初動体制のおくれから、市民の皆様には不安な日々を過ごされたと聞いております。やはり平素から災害に関する専門知識や災害対応、訓練等に携わり、市民の安全を守る組織づくりの強化が必要なのではないでしょうか。市民安全室がせっかくあるのだから、市民安全室を強化するお考えはありますか、お伺いします。
次に、災害時における迅速な体制づくりについてお伺いします。
災害復旧において、被害が大規模な場合、その対応が複数の部局にまたがることや、通常の日常業務では行わない事業があると思います。こういったとき、たらい回しでなかなか話が進まなかったという話を耳にします。災害時こそ迅速に対応ができる体制づくりが必要だと思いますが、この点についていかがでしょうか。
次に、マイントピア別子についてですが、最近の温泉ブームがありながら、近隣に相次ぐ類似施設が何軒も建設され、入場者数はここ5年間のピーク時の約半数、30万人前後となっておりますが、入場者減少を食いとめるために、今議会に改善事項が提案されていますが、その項目も今さらという感は否めないのです。しかし、マイントピア別子の入場者のターゲットを新居浜市民としているのか、また市外の方にしているのかでは対策が違うのではないでしょうか。以前からマイントピア別子を利用している市民の方たちがよく言っていますが、食事が出てくるのが遅く、おいしくないとよく言われます。しかし、景気が悪いと言われる中でも、特に女性の方たちはおいしいものがあれば車で1時間かけても食べに行く時代であります。何より先にお食事どころの抜本的な改善が必要なのではないですか。それと、名水があれば遠い山の中までもくみに行きます。自民クラブの議員でもあります二ノ宮議員がよく別子山の水をくんできてくださいますが、本当においしい水です。わき水があふれ、道路まで流れていますが、その水を別子山水とかダイヤモンド水とかで宣伝したらいかがでしょうか。何かインパクトのある提案をインターネットで公募するとか、その提案自体を宣伝に使うことも一つの宣伝になるのかとは思っています。株主の方もいらっしゃるので、その方たちにも提案してもらえばいいのではないですか。株主の方も公募して、市内外の方々に株主になってもらい、優待制度を設けるとか、こういう提案はいかがでしょうか。もう少しマイントピア別子をアピールしていかなければいけないのではないでしょうか。この点についていかがでしょうか。
次に、産業振興についてお伺いします。
西条市は、市内に本社機能を移したり、地元企業が新しく事業所を設けたりした場合に奨励金を出す企業立地促進条例案を3月議会に提出すると、まるで西条市が初めてするような新聞報道がありました。以前から新居浜市でも市内外の大企業や中小企業が市より補助や融資を受けて起業しております。これから先も市で起業してくださる方がふえれば納税増加につながり、働く場所の確保もできます。そうなると、人口も増加し、市の財政も豊かになります。損して得取れという言葉がありますが、最初に補助金を出しても、後々多方面で新居浜市に還元されます。新居浜市の企業立地促進条例は、3年間の時限立法のため期限切れになるので、今議会で再度提案されております。起業に対する補助金の額が減少することは少し残念ですが、ぜひ今後も積極的に補助金を出してほしいと思います。本市として新規起業や産業振興に力を注いでいるのに、いま一つ市民に理解されておりません。市長はパフォーマンスはお上手なのに、このことに関しては弱い分野だとよく言われます。この産業振興についてはいかがでしょうか。
次に、新居浜市過疎地域自立促進計画について数点お伺いします。
地域の自立促進の基本方針の中で、観光施設のネットワーク化、情報発信などを積極的に実施し、個性的な交流事業を推進するとありますが、どのように実施し、推進されたのですか、お伺いします。
また、都市部と山村とを結ぶ交流を通じた新しいライフスタイルをアピールし、活力を呼び込んでいくとありますが、どのように活力を呼び込めたのですか。
また、ゆらぎの森というすばらしい宿泊施設の活用は欠かせないものと考えます。昨年の1年間にどのくらいの利用があったのですか、また筏津山荘を核とする別子観光センターの再開発はどのような計画になっていますか。
次に、若年無業者「ニート」についてお伺いします。
平成16年12月、「平成16年版労働経済の分析」という労働経済白書が発表され、仕事も求職活動もしていない非労働人口のうち15歳から34歳、学校を卒業、未婚、家事・通学をしていない人を対象とした若年無業者について初めて集計しました。その中身は、平成14年が48万人、15年は52万人に上り、社会問題としての深刻さを浮き彫りにしたとあります。ニートとは、学校にも行かず、働かず、職業訓練にも参加していない若者を意味しておりますが、さきの白書の数字には、学校に在籍する引きこもりは含まれないため、ニートの人数はさらに多いと見られるとあります。背景には、景気の低迷で就職が難しいこと、また親への依存で自立がうまくできないことなどがある。労働力となる若者が保険料や税金を払うどころか、生活保護を受ける立場にもなりかねない。事態を重く見た政府・行政は、若者自立塾などを計画し、働く意欲の向上を促す取り組みを始めるそうです。本市でも、新居浜市に帰りたくても自分のつきたい就職先がないことや、勤労意欲や勉学意欲に欠ける若者がたくさんいるとよく相談を受けます。厚生労働省は、若者自立塾を専修学校や職業訓練法人などへの委託事業または補助事業とする考えで、2005年度に全国10カ所程度でスタートさせる見通しです。今の若者に不足しているものは忍耐力だそうです。その忍耐力を養う訓練をするそうです。新居浜市にも県の職業訓練所もありますが、活用はされているのでしょうか。また、本市にニートと呼ばれている若年無業者は何人ぐらいいるのでしょうか、お伺いします。
本市でも、若者の活用は不可欠です。そこで、本市独自の若者自立塾を考えていただけないでしょうか。この問題は教育委員会やPTAの方たちとの連携を取らないといけないと考えます。
最後に、新居浜市の教育方針について数点お伺いします。
初めに、経済協力開発機構(OECD)が行った41カ国、地域の15歳対象に行った学習到達度調査で、日本の子供の読解力、数学的応用力が大幅に低下していることがわかり、関係者に衝撃が走ったと新聞報道がありましたが、県内の塾の講師たちが、数学の問題を解く際に、数学的手法以前に、問題の意味が理解できていないという印象を抱いています。文章が長くなればなるほどその傾向が強くなるそうです。昔も文章題が苦手な子は多くいましたが、さらにふえてきており、解く前にあきらめる子が多いと書いてありました。文章を書く能力も低く、担当者からは表現力が乏しいとの声をよく聞くそうです。2002年度から完全実施となった総合的な学習の時間やゆとり教育により基礎学力が低下したと言われますが、学力向上を目的として、ゆとり教育から詰め込み教育に走るのではないかと懸念する声もあります。確かに難しい問題を解くことも大事ですが、勉強の基礎学力を身につける教育が最も大事なことだと思います。この基礎学力についてどのようにお考えでしょうか。
また、塾の先生のコメントや投稿はよく目にしますが、現場の先生のコメントはなかなか聞くことができません。その先生方はどのように思われているのでしょうか、お伺いします。
ことしの1月7日、新居浜高専で教育フォーラムがあり、他市の先生の発表を含めて、4人の学校の先生からいろいろ工夫されている授業の発表があり、本市からも金子小や西中の先生のすばらしい発表がありました。その発表の中で、小中学校ではゆとり教育ですが、高専や普通高校は大学に入るための勉強や就職につくための勉強になるので、ゆとり教育ではなくなりますとおっしゃっておりました。文部科学省も数年足らずで方針を変えるなど、現場も相当混乱するのではないかと考えます。この方針についての現場の声は把握されているのでしょうか。
それと、高校は県立で、小中学校は市立ですが、もっと小中学校の先生と高校の先生との意見交換などをして連携を図るべきだと思います。こういうことは教育委員会が音頭をとって進めるべきだと考えます。これについてはいかがでしょうか。市内のほとんどの中学生が市内の高校に進学するのですから、ぜひ実現させてほしいと思いますが、いかがでしょうか。
以上で第1回目の質問を終わります。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) おはようございます。自民クラブ代表の伊藤優子議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、平成17年度施政方針についてでございます。
大競争時代を乗り越える特色ある施策についてでございますが、施政方針でも申し上げましたとおり、全国において合併が進み、地方の再編の中、どこの町も生き残りをかけて地域の持つ特性、独自性を生かしたオンリーワンの個性あるまちづくりにしのぎを削っているのが現状ではないかと思います。私は一貫して申し上げてまいりました市政運営の基本は、自立・連携のまちづくりを実現することであり、そのためには住民主権による地方自治の確立が必要であると考えております。旧来の行政主導型の政策選択ではなく、豊富な行政情報をフルオープンにし、共有することによって培われる市民と行政の信頼関係、協働の精神、そこから他にまねのできない新居浜市のオンリーワンの特色ある施策を打ち出すことができると考えております。
平成17年度の特色といたしましては、特に「123(いち・に・さん)」の視点を市政全般に浸透させてまいります。「123(いち・に・さん)」とは、10代、20代、30代を意味します。社会とのかかわりや参画の機会が少なく、将来への希望も抱きにくい世代ではありますが、昨年の災害時のボランティア活動での活躍を見ましても、彼らが社会とのつながりを求め、地域社会の一翼を担う力を秘めていることは明らかです。これらの世代を意識した施策を実施することにより、少子化対策やこれからの地域社会を支える人材の育成にもつながるものと考えております。
次に、10カ年の長期戦略プランについてでございます。
これまでの長期総合計画は、具体的な財政計画を伴うものでなかったところでありますが、平成15年度から長期総合計画に登載した事務事業を確実に実現していくことで、6つのまちづくりの目標を達成していくために、歳入準拠を大原則に、確かな財政計画に裏づけされた戦略プランとして10カ年実施計画の策定を行いました。その際に判明した財源不足を賄うため、これまで以上に思い切った行財政改革を行い、めり張りをつけた事務事業の峻別により、最少の費用で最大の効果を上げることのできる戦略プランを実現していきます。
次に、公募市民の意見より専門家の知識を入れてはどうかとのお尋ねでございます。
多様化、高度化する市民ニーズに対応した施策を展開していく上で、行政職員の力が及ばない分野にはもちろん専門家の御意見を参考にさせていただいております。しかしながら、審議会等の委員公募制度や市民意見提出制度、市政懇談会、市長への手紙やメールなどでいただく忌憚のない生活に根差した生の声は本当に貴重なものだと大切に思っております。今後とも政策形成段階から市民の皆様の御意見を反映し、常に市民の皆様の声を聞くという対話姿勢を基本に、現場主義の徹底に努めてまりいたいと考えております。
次に、市民の真の自立、市民との協働についてでございます。
平成17年度の予算を編成するに当たり、補助金も例外なく思い切った見直しを行うこととした際に、関係補助団体の皆様に集まっていただいて説明会を開催いたしました。これまでもあらゆる機会を通じまして市民の皆様への情報公開、情報提供の徹底を行ってまいりましたが、今新居浜市が置かれている財政状況や施策の方向性を明らかにし、行政サービスの限界も率直にお示しし、市民の皆様方と責任を分かち合うべきは分かち合い、御協力いただくべきものは御協力いただく、そのことへの説明責任をきちんと果たしたいという私の思いで開催したものでございます。説明会当日、会場の設営を市民と議員の皆様、行政が3方から向き合うように座るスタイルにいたしましたが、このスタイルこそが私が描く将来の地方自治のあるべき姿をあらわしているように感じました。自立・連携のまちづくりを真ん中に据えて、お互い平等な関係で、市民にできることは市民に、行政が責任を持って対応すべきことは行政に、それぞれの役割をそれぞれがきちんと果たすことにより、協働のまちづくりが現実のものとなります。私は地方自治の中心は住民個人であり、個人の自己決定権が原点に位置づけられていると考えています。まず、市民ができることは市民が自己決定し、自己責任を引き受けて行うことが大原則で、市民でできない場合に初めてコミュニティー、行政などへ自己決定権を分権していくことになると考えております。したがって、市民個人において自己決定、自己責任の原則のもと、自立した存在となることが真の意味での市民の自立であり、市民、団体、企業、行政がそれぞれの役割と責任を認識した上で、お互いに連携を深め、協働してまちづくりを推進することが私の掲げるまちづくりの理念でございます。
次に、市長のリーダーシップについてでございます。
まず、何に重点を置いて予算編成をしたのかについてでございます。
本市における財政状況は、昨年の8・18集中豪雨からの一連の災害による対応、高齢化による介護保険等の社会保障費の増加、また三位一体の改革による歳入の減収等により、非常に厳しい状況にございます。このような中、平成17年度当初予算は、大幅な歳出カットをせざるを得ない状況となっておりますが、昨年度の災害の経験を生かし、生活者の視点に立った安全・安心のまちづくりのための基盤づくり、ルールづくりが重要であると考え、災害対策を最優先とした予算編成を行っております。
次に、2期目に当選したらまず何を実現したかったのか、またリーダーシップについてどう考えるかについてでございます。
私は、さきの選挙で公約として掲げました30の項目を着実に実行することがこの4年間の重要な責務であると考えております。これらは現在の財政状況を踏まえた中で、自立・連携のまちづくりのためには欠かせない項目であります。その項目に優劣はなく、あるとすればその事業が時勢に合ったものかどうかが判断基準になるものと考えており、その着実な実行が新居浜市は一つだと実感できるまちづくりの実現につながるものと確信いたしております。
そのためには、私のリーダーシップが重要であると認識いたしておりますことから、「まず隗より始めよ」の故事に倣い、先頭に立って着実な実行に努めてまいります。しかしながら、現在ではリーダーシップという言葉には、観察力や状況判断力、意思決定力や行動力など多種多様な能力が求められており、その中でも難局を解決するための重要な要素は意思決定力であると考えております。問題解決のための方向や選択をスピードを持って決断し、それを市民や議会の皆様に説明する責任を果たし、着実に実行していくことによって新居浜市のリーダーとしての責務が果たせるものと考えております。
伊藤優子議員さんのおっしゃるリーダーシップとは、カリスマ的リーダーのイメージがあるのではないでしょうか。私は決してカリスマ性のあるリーダーではありません。市民や職員とともに歩み、ともに悩み、ともに喜びを分かち合えるリーダーでありたいと思っております。いずれにいたしましても、この難局を乗り切るための正しい政治判断を行い、夢と誇りがもてるまちづくりの実現に向け取り組んでまいります。
次に、新居浜市のアピールについてでございます。
平成12年の地方分権一括法の施行、市町村合併、三位一体の改革の影響などにより、地域間における競争はますます激しさを増しております。こうした競争に勝ち残り、地方としての自立を果たすためにも、地方自治体には自己決定と自己責任のもとで、一層の自主的、総合的な行政運営の確立を目指すとともに、地方自治の新たな展開を図る能力が求められております。こうした能力を高め、住民に最も近い自治体である市町村が主体となって、住民のニーズに合った現場からの政策形成を行うことにより、地方分権の推進に寄与し、国と地方相互が連携し、作用し合うことが可能となると思っております。
伊藤議員さんがおっしゃられたように、みずからが新居浜市の広報担当者になり、新居浜市をアピールし、ふだんから国や県との連携を取らなければいけないということは私自身も常日ごろから肝に銘じていることであり、地方の真の自立と地域の再生を実現するためにも、要望や県知事とのトップミーティングなどといった、ありとあらゆる場面を通じて、国や県に対する地域独自の現場からの政策をアピールしていきたいと考えております。これからも新居浜市の広報マンとして、国や県等の関係機関と連携を図り、それぞれの役割分担に応じた事務事業の推進が図られるよう努められるとともに、本市が主体となって行う事業についても、理解や必要な支援を得られるよう積極的に働きかけを行ってまいります。
次に、補助金の見直しについてでございます。
補助金は公益上必要の観点から、これまで各種団体等の活動等に交付してまいりましたが、昨年のたび重なる災害に対応したため、財政調整基金残高が大きく減少したことに加え、三位一体の改革により多額の財源不足が見込まれました。このため平成17年度当初予算の編成におきまして、行財政改革の一環として削減、廃止等を行ったものでございます。全般的な見直しの内容といたしましては、すべての補助金について、個々に内容を精査し、時代の要請、市民要望を踏まえ新設、拡充するもの、事業内容は変更せず事業量の実態、実績に合わせるもの、事業内容等を精査しスリム化するもの、統合、廃止するものなどの整理を行いました。見直しに当たりましては、市民との直接対話を大切にし、市民参加と情報公開の基本理念のもと、1月に補助金に対する説明会を開催、説明会議事録をホームページに掲載すると同時に、見直し内容についてきちんと説明するという姿勢で、各部局の担当から直接御説明に伺わせ、市民、団体の皆様の理解を得られるよう努めてまいりました。補助金の削減、廃止に対する関係補助団体などからの御意見は真摯に受けとめて、まず十分お聞きをし、それから十分な説明をするという姿勢で臨むことを徹底するため、3月初めに市長の手紙を関係団体へお渡しして、再度意見もお聞きすることにしております。このようなことで、市民の皆様を初め、各団体の皆様には市の考え方に対する認識が深まり、一定の理解が得られているものと考えております。
補助金に限らず、行政が行う事務事業につきましては、評価をすることで常に見直しを行い、時代に即応し、市民が必要とすることに対応していくべきであります。さらには、民のアセスによって常に改革していくことが必要と考えております。今後各団体の活動に対する補助金につきましては、補助団体からの御意見等も参考にさせていただきながら、透明性や公平性を確保するため、第三者による公開審査において評価をしていくという助成制度を再構築してまいります。
次に、災害や地震に対する財源についてでございます。
地震等災害が発生した場合の財政支援制度として、法令に基づく国、県の補助負担金、災害復旧事業債、特別交付税などがありますが、すべての災害復旧費をこれら補助負担金等で賄うことはできません。どうしても一般財源が必要となってまいります。不測の事態に活用できる一般財源は基金、とりわけ使途が自由な財政調整基金でありますが、平成16年度の災害対応により残高が大きく減少しております。今後大規模災害が発生した場合にも、財政調整基金が財源調整の役割を果たせるよう、長期的な視点に立って財政の再建と同時に、財政健全化を進め、所要の基金残高の確保を図り、財政運営の安定化と弾力化に努めてまいります。
さらに、各方面からの御支援の受け皿として、また財政的な備えという観点も踏まえ、(仮称)災害対策基金を創設したいと考えております。
次に、市民文化センターと芸術文化施設についてでございます。
市民文化センターは、本市の業務中心地区にあって、市民生活に潤いと安らぎをもたらす施設として大きな役割を果たしてまいっております。しかし、築後四十数年が経過し、老朽化が進んでおりますことから、適宜、舞台、音響、照明設備などの改修を行い、市民の多様なニーズにこたえる多目的ホールとして整備を図ってまいりました。また、現在JR新居浜駅前を前提としてPFI手法による芸術文化施設の建設を調査検討いたしておりますが、施設の機能や内容を検討していく上で、市民文化センターと芸術文化施設の役割分担は重要な課題でありますことから、これまでにも市民や専門家によりさまざまな議論が展開されてまいりました。平成15年3月の芸術文化施設市民会議報告書では、市民文化センターと芸術文化施設の機能分担について方向性が示されております。その内容ですが、市民文化センターは新居浜の文化のシンボルとして保存、改修、活用し、多様な事業ができる大規模の市民ホールとして再生することが望ましい。また、芸術文化施設は、すぐれた芸術活動や鑑賞ができるよう、充実した舞台機構や必要な設備を整えた中規模のホールが望ましいというものです。この考え方は、芸術文化施設と市民文化センターの機能分担を検討する上で基本とすべき考え方だと認識いたしております。
次に、芸術文化施設計画の進捗状況でございます。
平成17年2月28日に民間の専門事業者へ委託した新居浜市芸術文化施設PFI導入可能性調査が完了したところでございます。その結果、一定の条件はあるものの、PFI方式の導入は可能との報告が得られました。しかし、事業を進めるに当たっては、民間事業者の参入可能性や駅前のにぎわいの創出、市民サービス機能や民間収益施設の検討など多くの課題も残されております。平成17年度におきましては、さらに市民の意見をもとに、市民文化センターと芸術文化施設との機能分担について問題点を整理するとともに、芸術文化施設のコンセプトや運営のあり方等、施設の構想を策定してまいります。
あわせて、PFI導入可能性調査で示された課題の解決に向け、駅前周辺が業務、商業など多機能の集積した新しい都市拠点となるよう、市民や民間企業、専門家との協働作業で、芸術文化の計画を中心とした駅前周辺整備構想の素案づくりに取り組んでまいります。
次に、総合健康運動公園構想と東雲市民プールについてでございます。
多種多様なイベントや全国規模の大会などが開催できる総合体育施設、また各種スポーツ施設を集約した総合健康運動公園については、第四次長期総合計画に位置づけておりますことから、その実現に向け調査研究を重ねてまいりました。しかし、今日の厳しい財政状況の中、既存の体育スポーツ施設を有効活用するということを最優先として、施設整備の計画的な改修はもとより、開館日の増加や開館時間の延長など、市民の多様なニーズにこたえ、施設を安全快適に使用していただけるよう施策の推進に努めてまいりました。既存施設の活用に当たりましては、適宜必要な経費を計上してまいりましたが、近年におきまして、1年間当たりの維持管理費を見てみますと、例えば市民体育館では約4,500万円、東雲市民プールでは約2,300万円の経費がかかっております。また、既存施設の問題点や課題の把握に努めるとともに、総合健康運動公園構想を調査研究するため、平成16年5月、庁内に関係課所の職員から構成いたしますプロジェクトを設置し、総合健康運動公園の範囲や対象とする施設、既存体育施設の活用、平成29年愛媛国体との関連、資金や財源ほかについての検討をしてまいりました。現在、市民体育館や東雲市民プールを初め、本市のスポーツ施設は老朽化しているものもあり、近い将来、大規模な改修時期が来るものと予想されます。平成17年度はこれまでの成果、課題を踏まえまして、庁内プロジェクトを中心に総合健康運動公園構想の素案づくりを行ってまいります。そして、市民体育館や東雲市民プールの望ましいあり方も含め、既存施設を最大限に活用することを前提として、大規模改修、長期の修繕、運営ほか各施設の利活用について調査研究してまいります。
検討に当たりましては、体育協会ほか関係団体との連携を深め、平成29年に予定されます愛媛国体の誘致種目や必要な施設整備の方針との整合性を図るなど、長期的な視点に立った総合健康運動公園構想の作成に取り組んでまいります。
次に、災害対策についてでございます。
まず、市民の安全を守る組織づくりと市民安全室の強化についてでございます。
昨年の一連の台風災害を経験し、また近い将来発生すると予測されております東南海・南海地震に備え、一層の防災体制の強化が必要であると認識しております。御提案の市民安全室の強化につきましては、市民安全室は交通安全や防犯を主として、良好な治安維持のために市民、行政、関係機関等が連携協力して、地域のネットワークを形成することを所掌事務としており、その目的が達成されたときには廃止をする臨時の組織でありますことから、防災等危機管理業務を所掌する総務部総務課に職員1名を増員し、体制の強化を図ってまいります。
次に、災害時に迅速に対応できる体制づくりについてでございます。
大規模な災害が発生した場合、平常業務から非常時の業務への迅速な移行、いち早い初動体制の確立、そして災害応急対策、さらには災害復旧対策へとそれぞれの状況に応じて的確に災害対応を図っていく必要があると考えております。
昨年の一連の台風災害対応におきましては、市民の方からの要望や情報が複数の部局にまたがる場合や、関係機関との調整が必要な場合が多くあり、迅速な対応がとれなかった面もあったと認識しております。このような経験から、今後地域防災計画の見直しと並行して、災害発生時の実効性ある運用マニュアルを作成し、的確かつ迅速に対応できる体制の整備・強化に努めてまいります。
次に、産業振興策についてでございます。
私は地域活力の源泉は産業であると考えておりますことから、これまでも産業振興に全力で取り組んできたところでございます。
まず、雇用情勢についてでございますが、本市の有効求人倍率を見てみますと、平成10年2月の1.06倍以降、1倍を切っておりましたが、平成16年5月に1.01倍となり、平成17年1月は1.40倍と、徐々にではございますが、改善方向に向かっております。今議会におきましても、厳しい財政状況の中ではございますが、企業ニーズに合致した優遇制度に見直し、積極的に企業立地の展開を図るための企業立地促進条例や、中小企業の育成、振興を図るための中小企業振興条例の議案を上程させていただいているところでございます。
本市の企業立地優遇制度につきましては、昭和57年に制定以来、これまでに72社、163事業に対し約22億円の奨励金を交付し、企業活動を強力に支援してまいりました。ここ数年の立地状況につきましては、愛媛小林製薬や旭流通システムなどが操業を開始しており、100名余りの新規雇用が創出されております。また、住友各社の大型投資につきましても、住友化学のメチオニンプラントがこの4月から稼働予定でございます。住友金属鉱山におきましては、平成16年12月に液晶パネルの需要増に対応するためのフィルム基板新工場の建設に着手しており、約60名の新規雇用が見込まれております。
なお、企業立地を進めておりました新産業立地エリアのすべての区画において立地が決定いたしましたことから、多極型産業推進事業用地のゾーニング変更により、新たな企業用地を確保し、企業の誘致を推進するとともに、住友各社を初め、市内既存企業の本市での新規事業展開、事業拡大など企業立地に積極的に取り組んでまいります。
また、市内中小企業の振興につきましては、中小企業振興室の設置や中小企業各融資制度の利用促進を図ってきておりますが、中小企業者の創業、新事業展開等につきましては、中小企業者のニーズに応じたきめ細かい支援が必要でありますことから、東予産業創造センター、商工会議所、新居浜工業高等専門学校等との緊密な連携を強化してまいります。
また、産学官連携促進につきましても、平成16年度に新居浜工業高等専門学校と締結した連携協力協定に基づき、東予産業創造センター、商工会議所、新居浜機械産業協同組合等で構成する産業の振興に関する専門部会を設置し、協議を重ねており、この専門部会の議論を深めながら、産学官共同研究等の推進を図ってまいります。
また、本市のものづくりを中心とした地域産業の基盤強化に向け、産業を支える人材の育成も大変重要でありますことから、高校生を対象としたものづくり体験事業や、小学生を対象とした各種工作教室のほか、新たに平成17年度から10代、20代、30代の若者たちを対象とした(仮称)ものづくり市民大学の開設に向け本格的な準備に取り組んでまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(井上清美) この際、暫時休憩いたします。
午前11時03分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時15分再開
○議長(井上清美) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。阿部教育長。
○
教育長(阿部義澄)(登壇) 自民クラブ代表、伊藤優子議員さんの御質問にお答えいたします。
新居浜市の教育方針についてのうち、基礎学力についてどのように考えているのか、また学校の先生方は基礎学力についてどのように思われているのかという御質問についてでございます。
このことにつきましては、基礎・基本とは何なのか、学力とは何なのかということについて整理する必要があると考えます。狭い意味でとらえると、基礎・基本とは、学校で学ぶ内容の中で最も厳選されたものであり、よく言われますところの読み、書き、そろばんにつながるものであると考えます。しかしながら、これを広い意味でとらえると、みずから課題を見つけ、考え、主体的に判断してよりよく問題を解決していこうとする力まで含まれることになります。学力につきましても、狭い意味での基礎・基本を身につけているかという意味での学力から、みずから学ぶ意欲や思考力、判断力、表現力なども含めた学力のとらえ方がございます。各報道におきましても、これらが入りまじった状態で議論されており、そのことが保護者の不安につながっているのではないかと思われます。教育委員会におきましても、学校現場の状況把握に努めておりますが、各学校においては、どちらの学力も大切であるととらえております。また、基礎的、基本的な内容の確実な定着を図りながら、創意工夫を生かした特色ある教育活動の展開について積極的に各学校を支援してまいりたいと存じます。
次に、小中高の連携についてでございます。
義務教育である小学校と中学校の連携は十分図られております。高校との連携につきましては、生徒指導や進路指導関係で中学校と高校の連携が図られております。教科指導関係につきましては、平成13年度より教員の定期異動での人事交流も行われておりますが、今後、より一層の連携が必要であると考えております。また、平成17年2月には新居浜高専の先生方が市内の中学校3校を訪問し、授業等を参観していただきました。今後はこのような相互の授業参観や意見交換会を開催するなど、研修会の場が持てるよう働きかけてまいります。
○議長(井上清美) 補足答弁を求めます。鈴木助役。
○
助役(鈴木暉三弘)(登壇) 行政改革についてのうち、人員削減と職員互助会への公費の使われ方について補足を申し上げます。
まず、人員削減についてでございます。
職員の定員管理につきましては、定員適正化計画により定員管理を行っております。各課所が所掌する事務すべてについて毎年その事務量を質、量の両面から調査し、業務量の変動に対応した定員配置を行っております。また、事務事業及び行政需要の推移あるいは将来予測、さらに年度ごとの職種別の退職者数、年齢構成なども考慮して計画を策定いたしております。しかしながら、今後におきましては、厳しい財政状況を考え、今議会に議案として上程をいたしております公の施設の指定管理者制度や一般職の任期付職員の採用制度の推進のほか、現在の定員適正化計画における中期的な定員削減の前倒しも含め、一層の定員の適正化を図ってまいります。
次に、互助会への公費の使われ方についてでございます。
新居浜市職員互助会は、会員の相互共済、福利厚生等に関し必要な事業を行うため、地方公務員法第41条及び42条に基づき昭和45年に組織されたものでございます。その事業内容につきましては、新居浜市職員互助会規約及び細則によりまして、互助会の理事会及び評議委員会の議決を経て、適切かつ公正に運営をされております。今後におきましても、職員が公務能率の増進が図られるよう、使用者としての責務を果たしてまいりたいと考えておりますが、大阪市の厚遇問題に端を発し、職員互助会への公費負担について市民の関心が強まる中、事業内容等につきましては、今後積極的に公開をしてまいります。
○議長(井上清美) 泉水企画部長。
○
企画部長(泉水克規)(登壇) 行政改革についてほか2点補足を申し上げます。
まず、行政改革についてのうち、予算制度の改革についてでございます。
伊藤議員さんから御提案のありましたトップダウンで予算の大枠、大筋を決め、具体的な使い道は任せて創意工夫を引き出す、事後の評価を通じて結果責任も問うという予算制度の改革につきましては、新居浜市におきましても、これまでの1件査定方式から部局枠配分方式、行政評価システムの導入による事前、事後評価による成果を重視した査定方式に変更するなど、今日的課題であります財政難を乗り切るための一つの手法として予算制度改革に鋭意取り組んでいるところでございます。
具体的には、予算編成に当たり、長期総合計画やそれぞれの個別計画、また市長の公約などで実施すべき必要性について、庁内的に合意形成が図られている個別事業を総体として、その財源手当てを企画部から各部局に配分し、その配分された財源枠の中で部局みずからが緊急性や継続性を判断し、予算要望をする仕組みといたしております。
企画部における査定段階におきましては、部局の要望を尊重することといたしております。現在導入しております行政評価システムを用いて、目的どおりの事業計画であるか、目標どおりの成果が期待できるかなどの内容精査を行いまして、最終的に市長の査定を受け、予算案として上程をいたしております。
御案内のように、行政評価システムを予算編成に用いることにより、これからどのような成果を得られるのかだけでなく、これまでにどのような成果を上げているのかも数値として蓄積されるため、事務担当職員が要望する段階においても、単年度の事業成果ばかりでなく、過去からの事業成果の積み重ねも考慮し、事業実施期間全体を踏まえ、同事業においても要望時点での事業の重要性、必要性等を判断し、予算要望することができます。現在の行政評価と連動した予算編成作業を積み重ねることにより、予算要望をする職員の意識が常に現状の問題点を把握し、どのように改善していくのかを考える過程を重視する方向へ変化し、おのずと職員の意識改革が図られるものと考えております。このことから、これまでややもすると前例踏襲、使い切り予算など批判の対象となっておりました事案につきましても解消していくものと考えております。
今後におきましても、精度の高い事業実施を目指し、行政評価と予算編成作業の連動をより一層進めていくことにより、効果効率的な予算制度への改革に努めてまいります。
次に、第四次長期総合計画についてのうち、人口増加についてでございます。
少子高齢化が進み、国の人口が減少を続ける中、全国の自治体において将来にわたり定住人口をどのようにとらえ、具体的な目標値を設定し、どのような施策を行っていくのかということにつきましては、最も重要な行政課題でございます。本市におきましても、第四次長期総合計画に関する基本的政策評価指標として、定住人口を設定いたしております。この定住人口は都市の規模を示すものでございまして、産業、都市基盤、福祉、教育などすべての分野の計画策定、事業実施の基礎となるものでございます。したがいまして、6つのまちづくりの目標に関する評価指標、目標値を達成することで、定住人口の目標値も達成できるものと考えております。特に、定住人口を増加させる方策といたしましては、新居浜市で働きながら安心して子供を育てられる環境を充実させていくことが大変重要でございます。このため子育て支援を先進的、総合的に推進することを目的として子育て支援室を設置し、平成16年度に子育て支援総合推進モデル市町村の指定を受け、新居浜市次世代育成支援行動計画を策定したところでございます。また、新居浜市企業立地促進条例、新居浜市中小企業振興条例の活用による企業への助成制度、優遇制度等、働く場所の確保についても具体的な方策を実施してまいったところでございます。
今後ともより多くの方々に新居浜市に住みたい、新居浜市で子供を育てたいと思っていただけるような町を目指し、6つのまちづくりの目標達成に向けて、それぞれの施策の充実に努力してまいります。
次に、三位一体の改革についてでございます。
三位一体の改革は、本来地方の歳入歳出両面における自由度を高め、地域の政策選択の余地を大きくするという地方自治本来の姿の実現に向けた改革であるというふうに認識をいたしております。しかし同時に、国の歳出の見直しと歩調を合わせた地方全体の税財政改革という側面がございまして、本市にとりましても歳入面で非常に大きな影響がございました。
平成17年度当初予算編成上どのような影響があったかということにつきましては、一般財源収入が3億3,600万円減少するということでございまして、このため平成16年度に災害へ対応したことによる財政の悪化の影響とともに、歳出面全般にわたり見直しが必要になったということでございます。
次に、合併特例債についてでございます。
新居浜市の起債可能額は115億6,340万円でございます。これまでの実績といたしましては、平成15年度は4億8,100万円、平成16年度は12億820万円、平成17年度の計画額は10億8,140万円の見込みとなっており、この3カ年合計が27億7,060万円でございます。このため残りは87億9,280万円となっております。今後、土地区画整理事業や角野船木線改良事業、西町中村線改良事業など、合併に伴うアクセスの確保、交流を促進する事業につきまして優先的、継続的に活用することといたしております。このほか、平成17年度は筏津山荘改築事業などについて活用することといたしております。新市建設計画関連事業を着実に推進することが新居浜市にとって大きな利益となり重要でございますので、条件が整ったものから順次活用をしてまいります。
○議長(井上清美) 井原環境部長。
○
環境部長(井原敏克)(登壇) 災害対策についてのうち、河川の復旧工事の進捗状況について補足を申し上げます。
河川、水路関係につきましては、復旧箇所数が125カ所ございまして、そのうち市関係分につきましては、復旧箇所が25カ所、国庫補助対象分の7カ所につきましては、工事入札を平成17年3月1日と3日の両日に行っており、また単独分は既に12カ所について復旧工事を進めております。残り6カ所につきましては、早期発注に努め、台風時期までにはおおむね完成するよう取り組んでまいります。県関係分につきましては、復旧箇所が約100カ所あり、既に工事に着手している箇所もありますが、平成17年3月末までにすべての工事発注を行い、台風時期までには概成させると伺っております。昨年のたび重なる台風の襲来により、市内の河川は多大な被害を受け、そして多くの市民が被災に遭われました。少しでも市民が安心感を持てるよう、災害復旧工事の早期完成に努めてまいります。
○議長(井上清美) 西原経済部長。
○
経済部長(西原寛)(登壇) 災害対策についてのうち、山崩れ、ため池の復旧の進捗状況についてほか数点補足を申し上げます。
まず、山地災害につきましては8カ所でございます。そのうち県が事業主体となっております緊急治山事業であります神郷二丁目タイトウ谷川、清住町清住川上流、立川新道、大生院川口、大生院戸屋の鼻の5カ所につきましては、すべて発注しており、平成17年9月から平成18年2月にかけて順次完成すると伺っております。市が実施いたします林地崩壊防止事業であります3カ所につきましては、平成17年3月に発注し、観音原、阿島が平成17年8月、磯浦が平成17年10月の完成を目指しているところでございます。
次に、ため池についてでございますが、15カ所のため池につきましては、一部を除いて年度内に発注を行う予定でございます。完成時期につきましては、平成17年6月ごろを予定していますが、規模の大きい光明寺の和井田池につきましては平成17年12月、光明寺の奥池につきましては平成18年3月、工事規模の最も大きい臼切池につきましては平成19年3月の完成を見込んでいます。
次に、マイントピア別子についてでございますが、まず食事どころの抜本的改善につきましては、観光施設にとりまして食事の魅力が、集客力ひいてはリピーターの確保を左右する大変重要な要素であると考えております。現在レストランを経営しているテナント会社と味の開発に向けての協議を重ねるとともに、高齢者を初めとする客層に応じたメニューの設定や温泉とのセットメニューなどを検討しており、他施設にない個性を出すことでリピーターの確保を図りたいと考えております。
次に、別子山の水を宣伝すればとの御提案でございますが、別子山地区におきましては、飲用が可能であろうと思われる水が道路沿いに噴出しているところが何カ所かございます。特に、県道新居浜別子山線、いわゆる別子・翠波はな街道沿線においては、手軽に取水できるということで、観光要素の一つになると考えておりますが、広報宣伝に当たりましては、飲用水としての安全性の問題、所有者との協議、通行面での支障問題など、調整すべき点もありますことから、今後有効活用に向けて宣伝方法を含めて慎重に検討してまいります。
次に、インパクトのある提案についてでございますが、マイントピア別子のホームページで積極的に意見提出の機会を設けるとともに、株主にも総会、役員会などを通じて提案をいただくなど、今後とも広く利用者などの意見が経営に反映できるシステムを確立していきたいと考えております。
次に、株式会社マイントピア別子の株主の公募及び優待制度についてでございますが、施設利用者に経営の参画意識を持ってもらうことは、知名度アップ、利用促進につながる有効な手段になるものと認識いたしておりますが、現時点ではまず積極的な営業活動によりまして、今回の温泉施設を中心とする改善事項を着実に実施し、集客力強化につながるよう努力することが大切であり、その経営努力があって初めて経営参画への呼びかけに呼応していただけるものと考えておりまして、御提案の趣旨につきましては、今後の検討課題とさせていただきたいと考えているところでございます。
次に、新居浜市過疎地域自立促進計画についてでございます。
まず、観光施設のネットワーク化、情報発信につきましては、現在市内の観光施設などで組織する新居浜市観光関連施設連絡会により、各観光施設が表示されている案内看板の設置と毎月のイベントガイドの発行を行ってネットワーク化を図っているほか、別子・翠波はな街道のPR、市、新居浜市観光協会、新居浜コンシェルジェのそれぞれのホームページにより、積極的に別子山地域の情報発信を実施しております。また、個性的な交流活動といたしまして、有限会社悠楽技によるゆらぎの森でのパーゴラフジ祭りやもみじ祭りのほか、別子山の歴史及び別子銅山の遺構を学習するための登山の実施、また別子山まちづくり実行委員会による碑(いしぶみ)めぐり事業や、別子校区産業文化祭での新居浜市物産協会、シルバー人材センターとの交流が行われております。今後におきましても、観光施設のネットワーク化とイベントなどの情報発信を積極的に推進してまいります。
次に、都市部と山村の交流による新しいライフスタイルをアピールし、活力を呼び込んでいくことにつきましては、別子山には悠久の歴史文化、目をみはる山岳地帯、緑豊かな森林、清く変化に富んだ河川、個性的な食材や避暑地としての気候風土など、都市部住民を魅了する多くの資源を有しております。これまでも宿泊施設やキャンプなどでの滞在、交流などを通じて地域の活力の創出がなされてきたところでございます。合併後におきましては、市連合自治会や公民館連絡協議会など新たな団体の研修会や市内大島地区との活発な交流なども行われております。今後におきましては、交通情報アクセスの整備や既存観光施設の充実を図るとともに、地域資源を生かした施策の展開を図りまして、地域活力の一層の創出に努めてまいります。
次に、ゆらぎの森の昨年1年間の利用状況についてでございますが、平成16年1月から12月までの入り込み客数の実績は1万9,917人でございます。内訳といたしましては、ゆらぎ館宿泊人数962人、ゆらぎ館食事人数4,651人、作楽工房体験人数586人、その他施設外来人数1万3,718人となっております。
次に、筏津山荘を核とする別子観光センターの再開発計画についてでございますが、平成16年度は庁内組織である筏津山荘改築検討委員会において基本構想を検討しておりまして、平成17年度に地質調査、現地測量調査の実施、基本構想、基本設計、実施設計の策定を行い、平成18年度に工事着工、平成19年度早々のオープンを目指して取り組んでいるところでございます。
次に、若者無業者「ニート」についてでございますが、若年者にフリーターや働く意欲に乏しいニートと呼ばれる無業者が増加することは、本人はもとより、社会にとっても大きな損失でございます。やる気のある若年者の職業的自立を促進するために、県の新居浜高等技術専門校におきまして、平成16年10月からこれまでの専門校での教育に加え、企業での研修や企業内実習を実施することにより、若年者の就職促進を図る取り組みが行われております。同様な取り組みは、雇用・能力開発機構から受託した東予産業創造センターにおいても実施しているところでございます。
次に、新居浜市におけるニートと呼ばれる若年無業者数について申し上げます。国におきましては、労働力調査に基づき推計されていますが、同調査については、抽出調査のため、県単位、市町村単位のデータが公表されていませんので、推計することが困難であり、つかみ切れていない状況でございます。
次に、若者自立塾につきましては、国が平成17年度から取り組む事業でございまして、合宿形式による生活訓練、労働体験を行い、職業人、社会人としての基本的な能力、勤労感を体感させ、働く自信と意欲を与えようとする事業でございます。本市での取り組みにつきましては、国の動向を見きわめながら調査研究してまいります。
また、学校在学中の早い段階から職業意識を形成することは、若年者の適切な職業選択の確保や、安易な離職、転職の防止を図るために大変重要であります。このようなことから、本市においては、平成16年度、キャリア教育推進地域の指定を受け、教育委員会を中心に学校、PTA、産業界、関係行政機関などが一体となり、発達段階に応じた児童生徒一人一人の勤労観、職業観を育てる教育、いわゆるキャリア教育をするための事業を行っているところでございます。今後におきましても、若年者の雇用対策につきまして、ハローワーク、県など関係機関と緊密な連携を図り、できるものから取り組んでまいります。
○議長(井上清美) 田村建設部長。
○
建設部長(田村浩志)(登壇) 第四次長期総合計画についてのうち、駅前土地区画整理事業ほか1点について補足を申し上げます。
まず、駅前土地区画整理事業でございます。
本事業は、本市の最重点事業として平成19年度の完成を目指しておりましたが、移転補償費を中心とする事業費の増嵩に加え、今回の災害対策や国の三位一体の改革の影響による非常に厳しい行財政運営の中で、一般財源の確保が困難となったため、施行期間を3年間延長して、平成22年度完成に変更することといたしました。現在、移転施工計画の見直し作業がほぼ完了し、来年度の事業計画変更の認可を目指しているところでございます。
平成17年度の予算につきましては、新たな移転施工計画に基づく経費として約41億円を計上したものでございまして、従来の計画との差額は主に平成17年度対象の移転物件の変更によるものでございます。これは主に件数が変わったものです。
次に、駐車場の確保につきましては、今回の駅前地区では、新しい駅前広場に隣接する公有地約1,800平方メートルや、芸術文化施設用地約1万1,500平方メートルに併設される公共駐車場、また大規模民間所有地の暫定的活用も含めた民間経営による駐車場等により一定確保されるものと考えております。
また、にぎわいのあるまちづくりについては、現在本格的に建物移転と工事が行われており、それを機に一部店舗等が撤退する状況が生じておりますが、長期的には駅前広場周辺の大街区やシンボルロード、駅前滝の宮線、駅前郷線沿いには商業、業務機能を持った施設の立地を目指しており、地権者の方々や企業、市内スーパー等にも店舗経営のお願いをしております。店舗経営を行うかどうかはあくまでも相手方の判断でございますが、市といたしましても引き続きお願いしたいと考えております。
あわせて、地区内外の方々が出店したくなるような駅前広場やシンボルロード等を整備するとともに、事業のPRを行い、にぎわいの創出を図ってまいります。
次に、施行期間の延長による影響につきましては、権利者の皆様には再建計画のおくれ等に大変御迷惑をおかけすることになりますが、一般住宅や個人商店にできるだけ配慮し、仮住居期間を延ばさないようにするとともに、可能な限り仮住居に入らない直接移転を採用し、影響が最小限になるような移転、施工に努めてまいります。
また、補償費の増額につきましては、当初概算で見込んだ計画補償費と立入調査後に確定した実績との差額を補正するものであります。今年度、件数で約7割の物件の補償費が確定した時点で、最終的な補償費の不足が見込まれたため、算定済み物件約230戸について、計画補償費を実績に置きかえ、また未算定物件約100戸につきましても、傾向を分析して補正し、補償費全体で約27億6,000万円の増額が必要と判断したものでございます。
今後、移転方法の工夫等による補償費の低減や一般財源の負担軽減についても引き続き努力し、皆様の御理解と御協力をいただきながら、効果的、計画的に事業を進めてまいります。
次に、災害復旧工事の進捗状況についてでございます。
被災した4橋梁のうち、庄内橋につきましては、災害当時の7.5メートルの幅員から10.5メートルに拡幅して復旧するための国の承認が得られましたことから、平成17年3月中に発注する予定でありまして、滝の宮自歩道につきましても、残工事を平成17年3月中に発注する予定であります。高木小橋と政枝小橋につきましては、河川占用協議の準備を行っているところであり、協議が調い次第、できる限り早期に発注できるよう努力してまいります。
なお、今回被災したいずれの橋も流木等の影響を受けないよう、橋脚のない橋の復旧を考えております。
次に、住宅へ影響のあるがけ崩れ箇所につきましては、原則として土地の所有者等が崩壊対策工事を行うものでありますが、がけの高さや対象戸数等の一定の要件を満たす場合に、県または市が対策工事を行っております。現在、市のがけ崩れ防災対策事業として2カ所の対策工事を施工しているところであり、また愛媛県におきましては、国の補助採択要件を満たす緊急性の高い3地区で急傾斜地崩壊対策工事に向けた調査を進めていただいているところでございます。今後におきましても、地域の皆様方の御協力をいただき、県と協議を行いながら、がけ崩れの防災対策を進めてまいります。
以上で補足を終わります。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。伊藤優子議員。
○
13番(伊藤優子)(登壇) 大変御丁寧な御答弁ありがとうございました。市長が申されてるとおり、私と市長のリーダーシップのとらえ方は少し違うかもしれません。市長の現場主義を徹底して市民の意見を聞くことは私も大切なことだと思っております。カリスマ的リーダーも含めた両方の面を持ったリーダーを目指していただきたいと思います。
また、市長が掲げた公約に関しては、すべてであるとは思っておりませんので、30の公約についてはこれから是々非々で考えていきたいと思っております。
行革については、市長が胸を張って進んでいると思っていても、進んでいないと感じる方もいらっしゃるので、速度を速めていただきたいと思います。
また、市の財政も危機的状況にあり、さまざまな職員の人員削減や給料カット、また市民の皆様にも事業費カットを提案している以上、市議会としても定数削減や報酬カットなどを考えていかなければいけないと考えます。そこで、ぜひ特別委員会を立ち上げて、皆様と話し合いたいと思っておりますので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。
これで終わります。
○議長(井上清美) この際、暫時休憩いたします。
午前11時52分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 0時59分再開
○議長(井上清美) 休憩前に引き続き会議を開きます。
村上悦夫議員。
○
30番(村上悦夫)(登壇) ただいまから市民の会を代表いたしまして、通告に従って御質問を申し上げたいと思います。
その前に、先ほど伊藤優子議員の方からの御質問の中に、何カ所か私とほぼ同じような質問もございましたので、私が質問のときに整理すればいいんですが、時間がございませんから、もし同じことを言ってもお答えの方は適正に整理していただいて結構ですから、よろしくお願いします。
それではまず、第四次新居浜市長期総合計画の見直しについてのお尋ねでありますが、本市総合計画は昭和47年に第一次が策定されて以来、3度にわたりまして市政の総合的かつ基本的な指針として行政の変化に対応した計画を策定されて、総合的、計画的な行財政運営の展開が図られてまいりましたが、平成2年には潤いと活力にみちた産業・文化創造都市を基本目標とした第三次の長期総合計画が策定をされ、21世紀を目指したまちづくりの実現のための諸施策が進められて、一定の成果を上げてこられたと存じます。
しかし、21世紀を迎えました、さらに少子高齢化の進行、地球環境問題の深刻化、高度情報化の進展、産業構造の変化等々、社会経済は大変大きく変化をいたしました。本市を取り巻く地域の状況についても、瀬戸内3橋時代を迎え、四国縦貫・横断自動車道が延伸されて、広域的交通アクセスが整備されるなど、大きく変貌をしつつあります。
このような新しい潮流の中で、本市の抱えます課題に的確に対応するため、第四次長期総合計画を策定されたものであり、その計画が現在の諸施策の基本となっているものと認識をいたしております。策定されましてから5年目を迎えようとしておりますただいま、昨年の大災害に加え、三位一体の改革などを通じて財政状況は大幅に変化があったと存じます。その上、策定時に5年経過時点で見直すことを明示されておりますことから、当然今年適切な見直しをされるものと存じます。その見直しに当たり、大前提となります今までの実績をどう評価されておられましょうか。
いま一つは、見直しの基本的な方向性についてお考えをお聞かせいただきたいと存じます。
次に、健全財政の確立についてのお尋ねでございます。
私は常々申し上げておりますが、ある意味で当たり前ですが、健全財政の確立なくして健全な市政運営は大変困難であると存じます。平成13年6月、第四次新居浜市長期総合計画を策定し、それに見合った財政計画を立て、諸課題に的確に対応されてきたと存じますが、平成15年に財政10カ年を見通したところ、122億円余の財源不足が生じることが明らかとなりました。これを早期是正するため、創造の10年へ!5%の行政経営改革の長期プランを立てられ、一定の市民議論を経て、これでようやく見通しがついたと思った矢先に、昨年の数回にわたるかつて経験したことがない風水害に見舞われ、本市にとりましては、9人のとうとい人命を失う等未曾有の災害を受け、財政調整基金もほとんど投入せざるを得ない事態となったことに加えまして、三位一体の改革の名のもとに、国からの交付金が大幅に削減されたことなどにより、今年度の予算編成には大変御苦労をされたことは十分理解をいたしております。確認の意味で、昨年の一連の災害関連に投入された財源額はどの程度であったのか、また三位一体の改革による交付金削減額は幾らか、さらに今後想定される額はどの程度か、わかる範囲で結構ですからお知らせいただきたいと思います。
次に、今後の健全財政維持対策として、市長以下特別職報酬カットを初め、全職員の人件費関連経費の削減、さらには各種事業の見直し、補助金等の削減を打ち出されておりますが、これらを踏まえまして中長期の見通しをどう推定されておられましょうか、お尋ねいたしたいと思います。
私は、各種補助金の見直しは本来毎年行うべきものであると存じております。補助金の性質は、動機づけや一定期間のつなぎ資金的なものとか、ある時間定着するまでの期間とかといったことで、余り長期になるものが補助金には適当ではないと思いますし、目的を果たせばこれを削減または打ち切り、新たな施策需要に対応することにより補助金は有効に働くものと存じます。いわゆるスクラップ・アンド・ビルドが行われることは大変重要であると存じます。
今回は平常時ではなく、いわば背に腹はかえられない事態に追い込まれた上での補助金見直しでありますだけに、若干無理が生じている部分があるかと心配な点を感じております。理事者においても、十分な説明責任を果たし、理解を得るため努力をされていることは私は十分承知をいたしておりますが、心配は杞憂に終われば幸いであります。もし問題が生じた場合は、適切な補正などを配意すべきではないかと思います。それは俗に言います角を矯めて牛を殺す結果となれば本末転倒と言わなければならないからであります。
この際に、私は2点について提案を交えて質問をいたします。
一つは、本庁舎を初め中間処理施設、下水処理施設等々、数えれば切りがないほど多くの施設の維持管理を民間等に委託をしておりますが、これらについても思い切った節減額を定めて委託契約をしてはと思います。具体的に実際はどう対処されておられますか、伺います。
いま一点、基本的な事柄でございますが、財政健全化の大原則は、入るをはかりて出るを制すことにありますことは論をまたないところだろうと思います。今回は出るを制すことは勇気を持って大幅に制している点、一定評価すべきことだと考えておりますが、入るをはかる努力目標がいま一つ不明確ではないかと感じております。私は政治の仕事とは、公権力によって収入したお金を原資として再配分することにあると思います。したがいまして、まずは歳入の完全確保に最大限の努力が求められることだと存じます。歳出は市民の福祉の増進と市政発展のための各種諸施策事業等を行うために使われますが、その決定には公平公正、効果効率的な予算となるよう、理事者、議会、市民が各面から議論の上で決定をされます。歳入につきましても、歳出と同様の感覚での取り組みが求められていると思うのであります。私は、財源だけの問題ではなく、税、料金など当然とはいえ、まじめに完納した者が損をすることとなれば、行政の信頼を失いかねない事態となります。市民の信頼を高める意味からも、確固たる収納策に取り組んでいただきたいと思います。市長の決意のほどをお聞かせ願いたいと思います。
次に、合併後の広域行政についてであります。
私は昨年9月市議会の代表質問で、新居浜市、西条市、四国中央市の広域連携について次のような質問をいたしました。その連携の必要性について、まずは都市類型が臨海工業都市であり、極めて共通点が多い、人口も9万6,000人から12万7,000人でおおむね10万都市であること、工業出荷額はいずれも5,000億円前後の共通点があります。いま一つは、商業、工業、観光面においても、相互乗り入れ圏的な圏域でもあります。政治面では、衆議院の小選挙区域が3市共通であること。私は平成の合併第2弾がもしあるとすれば、合併を視野に入れても不自然ではない客観性があると存じます。この3市が協力、協調、共同して、地方分権時代を迎えた、しかも財政が国、地方共通して厳しい中、市民からは多様で高い行政サービスが求められております昨今、それにこたえるためには行政の効果効率化を積極的に進めねばなりません。その意味では当面、消防、救急、国保、介護、IT化による事務の共同処理、あるいは産業廃棄物処理、文化・体育等の諸施設の相互利用などが考えられます。さらに、観光面においても、県都に並んで四国の中で確固たる地位を占め、全国にも発信する力ははかり知れないものがあると確信いたしますが、市長さんいかがでしょうかとの意味の質問をさせていただきました。以来、半年経過した今日、県下の情勢は合併の進行により、県内で12市44町14村の市町村数がありましたものが、今年の8月1日、新宇和島市発足を入れますと、11市9町となり、実に3割弱と大幅に変化いたします。また、県都松山市は47万8,000程度でありました市が51万3,000人のまさに立派な中核都市となります。今治市は6の島嶼部を含め1市9町2村の合併で、さまざま将来困難が予想されますが、ともあれ18万都市となり、県下第2の都市となりました。このような市町村の変化に対応して、県行政にも大きな変革が近く予想されます。その上、松山一極主義ではないかと見る向きもありました中、今時の合併により松山市と今治市が隣接することとなりました。このことを考えますと、ますます中予重点になる心配があります。県土の東端に位置する3市は、連携すると人口34万人余、工業出荷額は1兆数千億円余であります。立派な中核市として発信力を持つ圏域となります。総合して言えることは、3市にとって極めて高いメリットがあると存じます。早い時期にこの対応策をとり、新居浜市長はリーダーシップをとって、隣の四国中央市にも呼びかけて、ただいまあります新居浜・西条地区広域市町村圏事務組合に加入をしていただいて、県の指導、協力も得ながら、3市で新たな市町村圏組合をつくって、今後さまざまな共同行動をとるならば、3市ともに立派に市民に奉仕といいますか、利益を与えられると確信をいたしますが、お考えをお聞かせいただきたいと思います。
次に、中心市街地整備事業の推進についてでありますが、本市は13万都市としての中心、顔がないと言われて久しい中、昨年の合併により東に四国中央市、西に新西条市の2つの10万都市が誕生いたしました。その地理的中心となる新居浜市にとりまして、この立地条件を生かした中核都市づくりにふさわしい高次の都市施設の集積した快適な都市空間の形成が急がれます。そのための中心市街地整備の推進として、その主要事業である新居浜駅前土地区画整理事業、さらには駅南開発事業、JR鉄道高架化事業の積極的な推進が強く望まれているところであります。
そこでまず、区画整理事業については、平成10年度から本格的に取り組まれ、平成19年度完成を目途に事業を進めてまいりましたので、大変期待をいたしておりましたが、財政事情の激変で事業の見直しの大きな一つとして、完成期間3年延伸を打ち出され、同時に事業費も大幅に増加すると伺って、大変残念に思うところであります。
そこで、二、三、要望を申し上げたい。
1つは、事業のおくれによる損失をできるだけ少なくするよう、事業の進め方などで創意工夫を凝らしていただきたいと思います。
2つには、事業の進行に伴い、順次建造物ができると思いますが、民間のことでありますから、難しい点もあると思いますが、町並み周辺環境に配意を願って、市が多額の投資をしておるわけですから、それに見合った街区となるよう協力、指導をいただきたいと存じます。
3つ目には、申すまでもなく、駅前は本市の顔であります。この際にJRに対しまして、区画整理事業に見合った駅舎のリニューアルをぜひお願いをしていただきたいと存じます。
いま一つは、駅前広場の利用区分は、有効、適切な広場として市民の利便に十分留意していただきたいと存じます。
次に、いわゆる新居浜駅周辺開発は、駅前土地区画整理事業、駅南開発、JR鉄道の高架事業が完了して初めて新都心地区中心市街地の形成が実現して、名実ともに本市の中心的役割と物理的にも心理的にも新居浜市は一つと実感できることとなりまして、さらには新居浜市の都市としての価値は大きく高まるものと思います。まさに市100年の大事業と言っても決して過言ではないと存じます。
私は過去数回、本会議を通じて、駅前、駅南、鉄道高架の3事業一体の開発基本構想を早期に策定する必要を力説してまいったところでありますが、今また改めて申し上げたいことは、計画のないとこに事業化は決して図られないこと、鉄道高架事業は事業主体は御承知の県であります。しかも、1県1事業が原則であり、現在は松山駅先行で進んでおりますが、平成29年完成を目途としておりますので、その時点で本市が事業化していただけるためには、早い時期に県当局の意思決定を願う必要があります。また、新居浜駅は貨物駅としての機能は今後とも必要とのことでありますので、その代替確保、条件整備がこれも急がれることであります。本事業の持つ意義と巨額の財源と長期の事業でありますことから、構想段階から地権者はもとより有識者、多くの市民の提言、参画を求めて、市民意思の合意と盛り上がりを図ることが不可欠だからであります。本市にとり駅前土地区画整理事業の推進の過程で、幾多のとうとい教訓を市と市民が得たと存じます。これを今後の貴重な教訓として、周到な計画づくりと幅広い市民意思の集約のため、早い決断と取り組みを願うものでありますが、市長の御所見をお聞かせいただきたいと思います。
次に、基幹道路網整備促進についてであります。
まず、国道11号新居浜バイパス事業は、平成17年度内に楠中央通りまで4車線で開通予定、萩生-大生院、本郷-萩生間は設計協議、用地買収、さらに船木長野-東田間の測量設計調査等々、着手されており、全区間並行した事業推進を図り、平成20年代半ばごろには全線供用開始できるよう積極的に取り組んでいただいておるようであります。
また、県関係では、新居浜別子山線のループ橋は、平成19年度完成予定のつづら折れ、日浦、筏津等の各工区で拡幅、落石防止工事を継続的に実施され、さらに平形橋のかけかえ工事は平成19年度完成後、郷桧の端線は用地買収継続、西町中村線、多喜浜泉川線、金子中萩停車場線についても改良工事に取り組んでいただいておりますが、より事業推進のために、国道11号新居浜バイパス建設促進、高知・徳島・新居浜間産業開発道路建設促進、新居浜市主要幹線道路整備促進の3期成同盟会を中心に国、県に要望を続けていくとされておられます。
また、市道については、駅前滝の宮線は平成17年度内完成、新居浜駅菊本線、上部東西線、西町中村線の改良事業の建設整備について努力をされておられますことはまことに結構なことであり、昨今の市内における各級道路整備事業を集中的に推進されていることは画期的なことであります。市長を初め関係者に敬意を表しますと同時に、国、県の御当局の皆様に感謝を申し上げたいと存じます。
今後ますます国、県、市共通して財政事情は厳しさが増す中であります。今の事業推進テンポを維持するため、一層の努力をお願いしたいと存じます。
関連して3点御要望を申し上げたいと思います。
平形橋は本市最大の橋であります。交通の円滑化のためのみならず、周辺の景観に大きく影響を与えます。それらを配慮した例えば親柱、高欄等にも工夫をしていただくようお願いしたいと思います。
いま一つは、裁判所前交差点東側の右折レーン設置の交差点改良を平形橋完成に合わせてぜひお願いをしたいと存じます。
3つ目には、国道11号バイパス等道路建設を促進するために、地元として用地買収に土地開発公社などを活用するなどして積極的に協力することは大変大切なことだと思います。市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
次に、安心安全なまちづくりについてのお尋ねであります。
市民の安心安全なまちづくりは、市政上最重要課題であると同時に、広く深い問題でもあります。したがって、質問も順不同となりますが、順次お尋ねいたしたいと思います。
まず、昨年の数回にわたる風水害について、災害の実態と被害額、そのうちで残念ながら人災と言われる分については、今議会に大方和解ができたものの、議案として出ておりますが、残余の分について、件数と想定金額がわかればお知らせをいただきたいと思います。
また、災害復旧の現状と今後の見通しについてもあわせ、お聞かせいただきたいと思います。
避難所につきましては、昨年の体験から、公の施設だから即学校、公民館という図式では現実的ではないと思います。今後は適切に見直すと同時に、準公共的施設等についても事前に協力を求めて、契約などにより、いざのときに的確に対応できるよう準備をすることが大切だと存じますが、いかがでしょう。
また、災害対応のマップづくりに恐らく入っておると思いますが、地震対策についての項がありましょうか。また、いつごろ市民に配布をされますか、予定も伺いたいと存じます。
次に、耐震対策でありますが、耐震検査には補助制度を既に打ち出しておられます。が、しかしながら、残念なことに利用者は大変少ないようであります。私は、本制度を含め、家財などの転倒防止策とか、いざのときの日常の備えなど、自助により大幅に被害を防止できる実績を先例から学んで市民に啓発活動を活発に、また気長く行う必要があると考えますが、いかがでしょうか。
次に、今回の水害では、山の保全、宅地化等が進行する中で大変環境が変化をいたしておりますが、それに適切な対応が国、地方を通じて行われてこなかったことに加えて、降雨量、雨の総量と時間雨量、時間的に集中した雨量です。記録的に前例がないほどの状況であったことなどが重なり合って大きな被害を受けたと存じます。その対策は数多く、また相当額の費用と期間も必要なことが多いですが、その中で私は取り急ぎ取り組むべきものとして、都市下水路の整備に重点を置くべきだと思います。そのために具体的には、下水道予算の中で、ここ数年間は公共下水と都市下水との予算配分を4対6程度に傾斜配分をした取り組みがぜひ必要だと思います。なぜなら、公共下水は環境改善でありますが、都市排水下水は浸水を防止するものでありますから、優先順位はおのずとわかっておると思いますので、それをぜひ対応していただきたいと思います。
また、河川の河床が大変高くなって、今回の災害の一つの原因とも思っておる市民がたくさんいらっしゃいます。現在もまだ不十分であります。国領川ほか六、七河川ございますが、その河床掘削などを急いで対応していただきたいと思います。
いま一つは、小さいようで大変大切なことですが、河川には当然のことですが、堤防があり、その規模により堤防幅が異なりますが、必ず相当それにふさわしい幅の堤防があるはずですが、現実はほとんどなくなったり、かなり狭くなったりいたしております。それにより今回の水防活動にも支障を来したと伺っております。今後に備え管理を十分にお願いしていただきたいと思います。
次に、防犯につきましては、幸い本市では早くから新居浜地区防犯協会が組織されておりまして、市もそれに相当額の補助金を毎年出されておると存じます。私はまさに防犯協会が強いリーダーシップを発揮していただき、市民の目に見える防犯啓発活動を期待いたしておるところでありますが、市の補助金の支出内訳はどうなっておりましょうか。
また、今日的財政危機の状態の中で、今後の補助額と活動の内容についてもお考えをお聞かせいただきたいと思います。
地域自主防災組織については、私は個別にいろいろございますが、やれ防水だ、防火だ、あるいは交通安全だ、それぞれはそれぞれでもちろん大変重要ではありますが、この際に申し上げたいのは、防犯も交通安全も水害対策も言ってみれば地域ひっくるめた対策がぜひ必要ではないかと思います。したがいまして、自治会、消防団、交通安全協会、社会福祉協議会あるいは防犯協会、PTA等々、それぞれの校区によって多少の差はございますが、かなりの諸団体がございます。その団体が一丸となった地域協議会、(仮称)校区自治組織をつくり、市民センターとでも言いましょうか、公民館を活動センターとして、地域の皆さんが真の助け合う共助の役割を果たすようなものをつくる必要があると思います。先般、対策検討委員会を立ち上げられて、鋭意6月末ぐらいを目途にお進めのようですから、一つの参考にしていただければとも思います。
次に、高齢者対策についてのお尋ねであります。
本市の高齢者数は10年前、つまり平成7年には2万3,016人、率にいたしまして17.4%でございました。現在は2万9,846人で23.4%と大幅に増加をいたしており、全国平均を上回っております。それに適切に対応するような施策に積極的に取り組まれており、評価をいたしておるところでありますが、私は高齢者対策を考える場合に、福祉の側面のみでなく、生きがい、社会奉仕、元気老人づくりの視点から考える必要があるのではと思うのであります。例えば、生涯学習のさらなる充実、グラウンドゴルフなど、さまざまな軽スポーツがございますが、それらの推奨、また閉じこもりがちな高齢者のための空き住宅活用などによる交流の場づくり等々、かなり多様に考えられると思います。しかも、比較的費用を使わず、知恵と工夫を凝らした施策を考えてみてはと思います。また、高齢者と一口に言いますが、知識、体力、技術、意欲を持った方々が多数いらっしゃいますし、経済的にも自立をしている方がほとんどであります。この人たちの力をおかりして、言葉は適当かどうかちょっと迷いますが、老老共助を考えてみてはと思いますが、いかがでしょうか。
次に、介護保険事業は、急速な高齢化が進む中、しかも同時に少子化も進んでおります。したがいまして、高齢者介護問題は社会的課題となっておりますため、このようなことを踏まえて平成12年4月1日から介護保険制度がスタートをして、40歳以上の全員が加入し、介護サービスに要する費用を保険料等税金で賄うことにより、介護を必要とする人を社会全体で支え合う制度であることは御承知のとおりであります。
ところが、介護保険事業は毎年1割以上の上昇を来しておる現実の中で、制度維持をいかにするかが大変大きな問題でもあります。問題は負担と給付とをいかに市民的納得のいく線で調整調和をとるかが大切な時期に来ていると存じます。当然国におきましても、制度発足して5年経過したことを踏まえて、大幅な見直しが今国会で議論をされておりますから、早晩方針が出るとは思いますが、市独自でも、施設の数、サービスの内容、さらには施設介護と家庭介護のあり方等々、かなり検討すべき点は多いと思います。いかがでしょうか、お尋ねをいたしたいと思います。
また、介護の公正、公平、適正を期するためには、ケアマネジャーの役割が大変大切であると存じます。この点に着目した市の指導、助言、施設の調査等々、いま一段の配慮が望まれますが、その辺についてお考えを伺いたいと思います。
また、健常高齢者には介護を必要としないための予防対策、要介護・介助者については、現状改善と少なくとも介護度をこれ以上進まないような対策を潜心し、あるいは国も相当研究をしておるようでございますし、もちろん保険財政は当然として、また当人にとっても喜ばしいことでもあります。したがいまして、それらの考え方、施策のありようについてもお考えがあったらお教えいただきたいと思います。
以上をもちまして私の質問を終わります。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 市民の会代表の村上議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、第四次新居浜市長期総合計画の今までの評価についてでございます。
自治体行政には、不確実な社会変化に対応し、安定的かつ継続的な行政サービスを提供する責務がございます。市長就任後にこれからの市政を運営をしていく指針としての思いを込めて、平成13年度に策定いたしました第四次新居浜市長期総合計画は来年度中間年を迎えます。目指す都市像を~共に創ろう~心と技と自然が調和した誇れる新居浜を掲げ、市民生活のあらゆる場面において質を高め、新居浜にしかない質の高さ、オンリーワンという誇りを持って市民が主役の理念のもと、市民と行政が協働し、計画に沿って市政を推進し、市民の皆様が安心して安全に暮らしていける社会を全身全霊をかけて築いていくことが私の責務であると考えてこの4年間取り組んでまいりました。
まちづくりの目標を実現するために、魅力あふれる交流連携のまちづくりでは、長年の懸案事項でありました駅前土地区画整理事業の進展や国、県との連携による国道や県道の整備、産学官の連携協力協定の締結がございます。人と自然が調和した安心で快適なまちづくりでは、ISO14001の認証取得や環境基本条例の制定、次期最終処分場建設事業の着手、下水道管渠等建設事業の着実な延伸及び面整備の拡大、昨年の災害を受け、さらに安全で安心なまちづくりのための防災の充実や災害復旧への取り組みがございます。健康で、生きがいとふれあいあふれるまちづくりでは、みんなでつくる福祉のまちづくり条例の制定、元気プラン新居浜21や次世代育成支援行動計画に基づく健康づくりや子育て支援の推進がございます。にぎわいと活力にみちたまちづくりでは、企業立地促進条例での企業誘致の促進、中小企業振興条例による中小企業に対する支援、観光事業へのさまざまな取り組み、大島白いも特区に対するNPOへの支援、農林水産業の振興などがございます。豊かな心と創造性を育むまちづくりでは、生涯学習の推進、地域に開かれた特色ある学校づくり、芸術文化施設の建設実現への取り組みがございます。ともにつくる自立したまちづくりでは、市政への市民参画のためのシステムづくり、男女共同参画推進条例の制定、市民活動の推進に関する指針の策定、アダプトプログラム(公共施設里親制度)の取り組み等、市民との協働の分野での先進的な事業展開など、施策の大綱に掲げたさまざまな事業を確実に実施してまいりました。これらの取り組みは、長期総合計画前期の成果として大いに評価できるものと考えております。
また、長期総合計画に登載いたしました政策目標の成果を客観的に明らかにするために、27項目、35種類から成る基本的政策評価指標を策定いたしております。今年度現在で既に生涯学習講座参加率やボランティア団体、NPO数など10種類で達成しております。交流人口や資源ごみのリサイクル率など未達成となっております項目につきましては、原点に立ち返り、後期5カ年の目標達成のため、必要な事業の選択という観点からの分析をし、事業の見直しを行って、実現の可能性を探っていきたいと考えております。
次に、基本計画の見直しの基本的な方向性についてでございます。
施政方針でも申し上げましたとおり、平成15年度に長期総合計画の着実な実現に向け、改革の先にある明るい未来を現実のものとするための戦術を10カ年の長期戦略プランと銘打ち、着手してまいりました。その結果、平成15年度段階で122億円の財源不足が判明し、職員の英知を結集して、創造の10年へ!5%の行政経営改革の価値創造に取り組んでまいりました。昨年度は不足額が116億円に改善されましたものの、予期せぬ災害による復旧、応急対策の財政支出が膨らみ、平成17年度以降の財政は危機的状況にあります。
このような厳しい財政状況下ではございますが、厳しい状況であるからこそ、後期の5カ年は長期総合計画に登載した基本計画の中から事務事業の選択と集中により事業の峻別を行い、限られた財源を最大限に生かす方向に全力を傾注してまいりたいと考えております。
限りある行政資源の効率的で有効的な再配分のために、確かな財政計画に裏づけされた10カ年実施計画の策定を行い、計画に沿った事業実施に努めていくというこれまでの方向性は変わることなく継続していく必要があると考えております。施政方針で申し上げた時のアセスと民のアセスの観点を行政経営改革の中で生かしながら、自立・連携のまちづくりを旨として、後期5年間の誇れる郷土新居浜づくりの指針となるような見直しを行ってまいります。
次に、補助金の見直しについてでございます。
補助金につきましては、公共性、公益性の観点を基本としつつ、すべての補助金について個々に内容を精査し、削減すべき経費は削減し、スリム化するもの、統合するもの、そして補助目的を達成した、あるいは時代の変化により補助の意義が薄れたなどの理由により廃止するものに区分をして見直しを実施したものでございます。御理解いただきたいのは、今回の見直しがこれまでの補助団体の活動を否定的に見ているということでは決してなく、各団体の多方面にわたるとうとい活動は新居浜市にとって必要不可欠であり、それはこれからも変わることはないということであります。補助金に限らず行政が行う事務事業につきましては、評価をすることで常に見直しを行い、時代に即応し、市民が必要とすることに対応していくべきであり、さらには民のアセスによって常に改革していくことが必要と考えております。今後補助金につきましては、今回の予算編成に関する補助団体とのやりとりが一方通行で終わることがないように、補助団体からの意見を伺うことにしております。また、御提言いただきました御意見も参考にさせていただきながら、各団体の活動に対する補助制度につきまして、公益市民活動補助制度で導入している公開審査方式の手法を拡充するなど、補助金決定の透明性を高めた中で補助制度を再構築していきたいと考えております。
次に、合併後の広域行政についてでございます。
平成17年4月には愛媛県内の多くの市町村が合併を終え、これまで各市町村や一部事務組合等で進めてきた事業を合併市町で取り組むこととなります。しかし、単独の市や町ではさらに増大する広域的行政ニーズに対応できない事業や、広域で取り扱うことで行政の効率化や簡素化が図れる事業もありますことから、愛媛県内全域で合併後の新たな枠組みでの広域行政のあり方、実施すべき事業を再検討する必要があると考えております。
昨年7月に開催されました知事と西条地方局管内の首長によるえひめトップミーティングにおきましても、新居浜市から広域的な連携につきまして、合併後の3つの都市が広域的に交流・連携を図っていくことがこの地域全体の発展及び利益につながるものであることを地域課題として提案いたしました。既に救急の分野では、今治市から四国中央市まで東予地域メディカルコントロール推進体制の広域的な共同事務処理が実施されておりますが、この事業は広域的な連携・交流のモデルケースとなると考えられ、これを契機として将来の広域連合化も視野に入れながら連携が図れる体制をつくってまいりたいと提案いたしたところでございます。今後におきましては、当圏域の将来をしっかり見据え、救急業務だけでなく、経済の広域化への対応や消防、介護保険、国民健康保険、環境問題などの広域連携、公共施設の相互利用などにつきまして、本市が先導的な役割を持って調査研究を行い、県や関係各市と協議してまいりたいと考えております。
次に、中心市街地(駅周辺)整備事業の推進についてでございます。
まず、駅前土地区画整理事業の見直しについてでございますが、事業費の増加による事業計画の変更は、事業着手以来2回目となり、今回の見直しは災害対策や三位一体の改革の影響による全事業見直しの中で、本事業の事業期間につきましても3年間延伸することを決断いたしました。事業費につきましては、建物移転件数や補償費、工事費等の増加により、平成10年度の当初計画額238億円から、平成13年度に261億円になり、今回さらに38億円余り増加する見通しとなっております。このように大きく増加したことにつきましては、物件補償や工事計画などの不確定要素があったとはいえ、事業費積算の精度を上げる努力は必要であり、反省すべき点は真摯に受けとめ、今後の各事業全般に生かしていくことが大切であると考えております。今後は無理、むだのない効果効率的な事業推進を念頭に置き、適正な事業執行に当たり、平成22年度の事業完成を目指してまいります。
次に、JRの高架化につきましては、JR予讃線による市街地の南北分断の解消、交通の円滑化、新居浜駅周辺の南北一体的な都市拠点形成を図る観点からも、現在事業実施中の新居浜駅前土地区画整理事業の進捗を勘案しながら、新居浜駅南の面的整備とあわせた事業推進が今後の重要な課題であると認識いたしております。
鉄道の高架区間といたしましては、国領川から東川までの約3キロメートルが理想的ではありますが、JRと交差する南北幹線道路、特に県営事業である西町中村線の施工時期や補助事業の採択要件等により今後検討していく必要があると考えております。
なお、これまで平成12年8月に新居浜商工会議所におかれまして、新居浜駅高架促進期成同盟会が結成され、同年12月には新居浜市議会で新居浜駅周辺開発に伴う予讃線の高架化に関する決議がなされました。さらに、愛媛県第五次長期計画の地域別基本計画でも、新居浜駅周辺の鉄道高架について調査を進めることとなっております。また、平成13年6月に策定いたしました本市のまちづくりの指針であります都市計画マスタープランの見直しを平成17、18年度に実施いたしたいと考えております。当業務推進に当たっては策定委員会を設置することとしており、駅周辺一体化の手法、高架区間、貨物ヤードの移転、事業実施に向けての市民参画等につきましても検討したいと考えております。今後は平成29年度完了予定のJR松山駅周辺の高架事業の進捗状況を見ながら、国、県、JR四国、JR貨物など、関係機関へ積極的に働きかけてまいります。
次に、事業にふさわしい建築への助言、指導についてでございますが、新居浜駅前地区のまちづくりを協議する住民組織である新居浜駅前地区まちづくり協議会におきまして、駅前地区のこれからのまちづくりのルールとして、住民の方々みずからの話し合いにより、垣やさくの高さと構造、電柱の宅地内化、看板の位置、建築物の高さ、敷地への車の進入など、7項目について自主的な取り決めがなされております。さらに、昨年9月より新居浜駅前広場等検討委員会におきまして、市のシンボル空間にふさわしい広場や道路、町並みの整備について活発な討論が重ねられているところでございます。今後は委員会提言を受け、住む人、訪れる人のだれもが魅力を感じる町並みの整備に向け、地元建築士事務所協会の協力を得ながら、住宅相談コーナーのより一層の充実を図ってまいります。
新居浜駅舎につきましては、新しく生まれ変わる駅前広場にふさわしい建物としてリニューアルしていただけるよう、JR四国と協議の都度、話題にさせていただいており、今後も引き続き要望してまいりたいと考えております。
次に、安心安全なまちづくりについてでございます。
防災マップにつきましては、昨年発生した水害や土砂災害を踏まえ、また今世紀前半にも発生すると予想されております東南海・南海地震に備えるため、市内の土砂災害危険箇所、津波予想危険区域及び避難所、避難場所の情報を中心に、水害や地震等の災害時に役立つ情報をわかりやすくまとめたものを作成し、台風シーズン到来前までには各家庭に配布いたします。
なお、今後河川管理者が指定する河川に係る浸水想定区域調査が実施される予定ですが、その調査結果が出れば、防災マップを修正していく考えでございます。
次に、避難所についてでございます。
本市におきましては、現在小中学校、公民館等の施設を避難所として指定し、災害の種類や規模等によりまして適宜開設することといたしております。さらに、自治会館等の公共的施設についても、管理者の了解を得た上で予備収容施設として使用できることとしております。今後におきましては、指定の避難所等が浸水等により使用できないとき、または地理的条件等を考慮して、高等学校、民間施設等も避難所、収容施設として使用させていただく等の対応を図ってまいります。
次に、災害対応における自助の大切さについてでございます。
災害対応におきましては、行政による公助が大きな役割を果たすこととなりますが、災害の規模が大きく広範囲になるにつれ、とりわけ災害発生直後におきましては、市役所を初め防災関係機関が多数の人的、物的被害に対しまして同時に対応することは非常に困難となります。このため自力で、あるいは家族や隣人で、そして地域による共助がうまく機能することが被害を最小限に抑え、災害対応に大きな成果を上げるものと考えております。このためには市民お一人お一人が日ごろからの防災に対する意識を深めていただくことが大切と考えております。これまでも住民主体の防災訓練や水防訓練、防災講習会や出前講座等を実施してまいりましたが、今回平成17年度新居浜市ごみ収集カレンダーの片面に「わが家の防災会議」を掲載いたしまして、各家庭での災害に対する備えの意識啓発を行うとともに、昨日は愛媛大学の御協力を得て、地域総合防災講演会を開催し、多数の方々に防災上の知見を深めていただいたところでございます。今後におきましても、安全・安心のまちづくりに向けて、機会あるごとに一層の防災に関する情報提供と啓発活動を推進し、市民の皆様の防災意識の高揚に努めてまいります。
次に、新居浜地区防犯協会についてでございます。
補助金額につきましては、平成15年度実績で申し上げますと1,074万8,000円でございます。同協会から提出されました収支決算書によりますと、収入といたしまして、市の補助金に加え県からの補助金31万5,000円、賛助会費約29万5,000円、繰越金約11万3,000円、合計約1,147万2,000円でございます。支出内訳につきましては、同協会職員2名分の人件費が約671万円、事業費が348万9,000円、社団法人愛媛県防犯協会連合会等への負担金が109万5,000円、次年度の繰越金が約12万7,000円となっております。本市は昨年の災害、三位一体の改革の中で、平成17年度以降の補助金に対する考え方についても補助団体に説明を行ってまいりました。このような財政状況の中、すべての補助事業について一つ一つの事業成果を検証し、見直しを図っております。この新居浜地区防犯協会の補助金に関しましては、市民委員によって検討がなされた新居浜市補助金等検討委員会におきまして、人件費が極めて高く、見直すべきとの報告を受けた経過もあることから、平成17年度の補助金額につきましては、昨年度比半分の537万4,000円を予算案として今議会に上程いたしておるところであります。常々申し上げておりますように、最少の経費で最大の効果が上がるよう努力を払うことが求められておりまして、それぞれの事業ごとにすべての市民が参加しやすく、情報を吸収しやすい、成果の見える事業をはぐくんでまいりたいと考えております。
この防犯協会の活動内容につきましても、市民の防犯意識を高揚し、地域ぐるみの防犯活動の推進を図るため、地域住民、企業、各種団体などによって組織・運営されている防犯組織で、地域安全運動の中心的な存在であると認識をいたしております。しかし、市長が会長に就任し、事務局が警察という体制や今後の活動については見直しを行わなければならない点があろうかというふうに思っております。しかし、今後も安全・安心のまちづくりの中核的な存在になっていただきたいと、大変強い期待をいたしているところであります。
次に、自治会を中心とする新たな地域組織づくりについてでございます。
昨年のたび重なる台風災害を経験いたしまして、改めて地域コミュニティーの果たす役割の大切さを痛感いたしました。災害対応につきましても、防犯対策につきましても、行政機関ばかりでなく、自治会を初めとする地域のさまざまな団体が協力連携を緊密に図ることによって、より実効性のあるものとすることができると考えております。自治会、社会福祉協議会、婦人会、PTAを初めとして、地域のさまざまな分野で活躍している団体、あるいは地域の特性に根差した各種団体がそれぞれの得意分野を生かし、これまで以上に連携を強化して対応していくことが必要であり、市といたしましても、そのための組織づくりや連携のあり方の指針づくりなど、その果たす役割が重要であると認識いたしております。このようなことから、現在市におきまして、自主防災組織のあり方に関する調査検討委員会及び新居浜市安全・安心のまちづくり協議会を開催し、調査検討を行っているところでございまして、自主防災組織の推進や安全・安心のネットワークの形成に寄与してまいりたいと考えております。
村上議員さん御提言の自治会を中心としたあらゆる地域課題に対応することのできる一体的な組織のあり方につきましては、今後調査研究をしてまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(井上清美) この際、暫時休憩いたします。
午後 1時56分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 2時06分再開
○議長(井上清美) 休憩前に引き続き会議を開きます。
補足答弁を求めます。泉水企画部長。
○
企画部長(泉水克規)(登壇) 健全財政確立について補足を申し上げます。
まず、平成16年度の一連の災害対応のための支出総額についてでございます。
3月補正後の予算額で、公共土木施設災害や宅地等の堆積土砂、流木等の撤去などの災害復旧費が46億4,052万1,000円、災害で発生したごみの処分や道路、水路の消毒等を行う災害応急対策費や被災者生活再建支援費等で10億2,774万8,000円、その他林地崩壊防止事業、がけ崩れ防災対策事業、災害弔慰金支給及び災害援護資金貸付費などで合計59億6,571万6,000円になります。そのうち国・県補助金、市債などを除く一般財源は18億3,767万9,000円で、財政調整基金の取り崩しで対応いたしております。また、これらとは別に、16年発生道路橋りょう災害復旧費1億円を平成17年度予算案に計上いたしております。
次に、三位一体の改革による平成17年度の影響額でございます。
国庫補助負担金の削減額が平成17年度実施分では、養護老人ホーム運営費負担金が5,841万3,000円、市営住宅家賃収入補助金が2,500万円などで、合計1億円の減、これに平成16年度実施分の3億4,100万円を合わせますと、合計で4億4,100万円の減少となります。これに対応いたします税源移譲は、所得譲与税が4億4,200万円の見込みでございますが、地方交付税と臨時財政対策債で3億3,700万円の減となっており、これらを合計いたしますと、一般財源収入は3億3,600万円減少するものと試算いたしております。
次に、三位一体の改革の今後の見通しについてでございます。
国庫補助負担金の改革は、平成17年度及び18年度予算において3兆円の廃止、縮減を実施すること、これに対応して税源移譲はおおむね3兆円規模で実施することとなっておりますが、現時点で明らかになっておりますのは8割程度でございまして、生活保護費、児童扶養手当に係る国庫負担金等については、平成17年、本年秋までに結論を出して、平成18年度からの実施予定となっており、いまだ確定をいたしておりません。また、地方交付税については、平成17年度及び18年度は地方財政の安定的な運営に必要な地方交付税、地方税などの一般財源の総額を確保することになっておりますが、検討過程の中では7兆円から8兆円の交付税改革が必要との意見もあり、その動向を引き続き注視し、適切な対応が必要であると考えております。このため三位一体の改革の今後の見通しにつきましては、現在のところ投与できる一般財源収入が3億3,600万円減少することをベースに推移するものと想定をいたしております。
次に、今後の財政健全化対策の中期見通しについてでございます。
昨年11月に見直しを行いました10カ年財政計画では、災害関連経費を織り込んだことによりまして、平成25年度までの10カ年で133億円の財源不足が見込まれておりました。今回実施いたしました特別職報酬、人件費の削減、各種事務事業の見直し等によりまして、この財源不足額は確実に圧縮されたと認識をいたしております。しかしながら、平成17年度を初年度といたします新10カ年財政計画につきましては、市税を初めといたしまして、地方交付税、譲与税など歳入の算定及び10カ年実施計画に基づく歳出の算定の作業を現在も鋭意行っている最中でございまして、現段階では具体的な財政見通しをお示しすることができない状況でございます。
次に、清掃センター、下水処理場などの管理委託についてでございます。
施設管理等の委託料につきましては、平成17年度当初予算経常経費算定基準に基づき、委託業務の回数、範囲などの見直しにより、前年度当初予算額の95%を上限とするなどにより見直しを行いました。また、施策経費に係る維持管理事業につきましても、予算要求基準額算定上20%のシーリングとし、個々の事業の内容を精査いたしました。
なお、予算の執行段階におきましても、委託業務を精査することにより委託料の圧縮を図るとともに、契約方法についてできる限り随意契約から競争入札へ切りかえ、より競争性を持たせることによりまして委託料の圧縮と適正化を図ってまいります。
○議長(井上清美) 神野総務部長。
○
総務部長(神野哲男)(登壇) 健全財政確立についてのうち、市税、住宅使用料の歳入確保について補足を申し上げます。
まず、市税の歳入確保についてでございます。
歳入の根幹となります市税につきましては、自主財源の確保はもとより、健全財政を確立する上で、また税負担の公平性、納税秩序の維持からも市税等の歳入確保及び徴収率の向上は大変重要であると認識いたしております。このようなことから、市税の一層の徴収率向上と歳入確保のため、電話催促を初め、夜間、休日の訪問徴収、市外出張徴収など、滞納者に対応したきめ細かい徴収対策を講じております。また、納税者等の利便性、収納業務の効率化を図るため、口座振替の推進に努めております。特に、差し押さえの対象となります滞納者に対しましては、徹底した財産調査を行い、不動産から預貯金、生命保険等の債権に重点を置いた差し押さえを実施するなど、厳正に対処しております。さらに、新たな収納対策といたしまして、県と県内市町が共同して地方税の税収確保と滞納整理を図るため、平成16年12月から整理回収機構の設立検討会議に参加し、機構設立に向けて検討、協議を行っているところでございます。
次に、住宅使用料の歳入確保につきましては、口座振替の推進、滞納者及び連帯保証人への督促状・催告書の送付、徴収員による臨戸徴収並びに職員による夜間訪問徴収、納付指導を実施しております。さらに、2年以上の滞納者に対しましては、平成17年2月28日に訴訟を前提とした弁護士との連名による催告を行ったところでございます。今後とも悪質滞納者に対して訴訟提起を行うなど、滞納整理の強化を図り、長期滞納の解消と予防に努めてまいります。いずれにいたしましても、市税等の歳入確保、徴収率の向上を図るため、より一層の創意工夫を重ね、徴収体制の強化を図り、さらなる努力をいたしてまいります。
○議長(井上清美) 井下福祉部長。
○
福祉部長(井下文夫)(登壇) 高齢者対策について補足を申し上げます。
まず、高齢者の生きがいづくり、社会奉仕などの動機づけとなる施策についてでございますが、現在高齢者生きがい創造学園や公民館では、教養講座、芸術、スポーツ、レクリエーション等の講座を開設して、高齢者への学習機会の場を提供いたしております。今後におきましても、高齢者の多様なニーズにこたえられる学習講座の開設、グループ活動の充実に努めるとともに、高齢者の体験や職業などを通じて培った知識、技術、さらには生活の知恵を生かし、地域社会のリーダーとして社会参加できる場づくりに努めてまいります。
次に、閉じこもりがちな高齢者を対象とした地域の高齢者の交流の場づくりについてでございます。
平成16年度には、NPO法人やボランティアグループが愛媛県などからの補助を受け、民家を改修し、高齢者の交流の場としての施設を3カ所整備いたしました。また、ボランティアグループが実施する高齢者が身近で楽しく過ごせる場を提供している活動に対し、シルバー交流事業として補助を行っております。今後におきましても、このような高齢者が地域で交流できる場の整備や活動の支援を行ってまいります。
次に、高齢者同士がお互いに助け合う高齢者施策についてでございますが、現在老人クラブでは、高齢者相互支援活動として、地域の高齢者宅の訪問や見守り、老人福祉施設の訪問等を行っております。高齢者の多くは元気で社会的にも十分活躍することができ、今後高齢者人口が増加する中で、高齢者が社会において積極的に役割を果たしていくことが重要であると認識いたしております。このようなことから、できる限り多くの高齢者が健康で生きがいを持って社会参加ができるよう支援に努めてまいります。
次に、介護保険の負担とサービス内容のどこに調整値を置くかについてでございますが、本市におきましても、介護サービスの利用の増大により介護給付費が毎年伸び続けております。介護サービスは適正なケアプランに基づき、利用者に合った必要なサービスが提供されることになっております。今後におきましては、第3期高齢者保健福祉計画の中で、介護サービスのニーズ調査やサービス供給目標量の推計などを行い、必要な介護給付費の総額を算定し、サービスの適正供給量と負担の調整を図ってまいります。
次に、ケアマネジャーの指導についてでございますが、ケアマネジャーは利用者と家族の希望を聞きながら、介護を必要とする方に合ったケアプランを作成するなど、適切な介護サービスが受けられるよう支援することになっており、特定の施設やサービス事業者に偏った計画立案や利益誘導は禁止されております。介護保険制度において介護サービスの利用者が公平、中立、そして自由に選択、利用できる環境を整えることが重要でありますことから、現在本市でも研修会などを通じ、その質の向上に努めているところでございます。
また、今回の国の制度の見直しの中で、ケアマネジャーの資格の更新制の導入や研修の義務化を図り、その質の向上を目指すとともに、ケアマネジメントの独立性、中立性の確保にも取り組む計画となっておりまして、ケアマネジメントの適正化が一層図られるものと考えております。
次に、介護予防施策についてでございますが、現在本市では、転倒骨折予防教室や認知症予防教室などを実施し、介護予防に努めているところでございます。今回の国の制度見直しの中で、要支援、要介護状態に陥るおそれのある高齢者を対象とした効果的な介護予防事業である地域支援事業の創設と、要支援、要介護1の高齢者のうち、要介護状態などの維持、改善の可能性のある方を対象とした筋力向上や栄養改善などの新たな予防給付の創設を行う計画となっておりまして、介護予防のより一層の充実が図られるものと考えております。
○議長(井上清美) 井原環境部長。
○
環境部長(井原敏克)(登壇) 安心安全なまちづくりについて、数点補足を申し上げます。
まず、災害の実態についてでございます。
環境部、経済部、建設部関係の被害総箇所数は、国、県が所管いたします施行箇所も含めまして942カ所、被害金額は約80億円であります。そのうち環境部関連の河川水路、環境施設、墓地関係に係る被害箇所は162カ所、被害金額は13億2,200万円であります。河川水路関係につきましては、被害箇所125カ所、被害金額約10億9,000万円であります。県関係分は被害箇所が約100カ所、被害金額は約8億3,500万円で、平成17年3月末までにすべて工事発注を行い、台風時期までには概成する予定であると伺っております。市関係分では、被害箇所が25カ所、被害額が約2億5,500万円で、平成17年3月3日までに国庫補助対象分7カ所と単独分12カ所について発注をいたしておりまして、残りの6カ所につきましても早期に発注したいと考えております。今後、梅雨時期までには土砂、流木の撤去を完了し、台風時期までには施設の復旧がおおむね完成するよう努力いたしてまいります。
また、環境施設関係では、被害箇所が34カ所、被害額が約1億1,300万円で、平成17年3月末までに工事発注し、平成17年9月末完成予定でございます。また、墓地関係は被害箇所が3カ所、被害額は約1億1,900万円で、復旧工事は既に発注済みであり、平成17年9月末の完成予定でございます。
次に、公共下水道の水害対策への傾斜配分についてでございます。
特に、実施が必要であります下水処理場の改築事業を除く公共下水道事業の汚水と雨水の事業費配分を、現在汚水55対雨水45の汚水重点整備から、ここ数年は汚水35対雨水65の雨水施設を重点に置いた整備を進めたいと考えております。
次に、河川堤防についてでございます。
尻無川などの県管理河川の不法占用箇所につきましては、県におきまして個別に撤去をするように指導をいたしておりますが、官民境界や生活権への配慮など問題があり、なかなか解決していないのが現状であります。今後とも撤去に向けて粘り強く交渉するとともに、新たな不法占用が起きないよう管理を徹底していきたいというふうに伺っております。市といたしましても、市管理河川はもとより、県管理河川につきましても、共同して不法占用をなくすよう努めてまいります。
次に、河床整備についてでございます。
国領川や尻無川などの県管理河川で河床が堆積土砂で高くなっているところについては、近隣住民からの要望も強く、これまで河床掘削を強く要望してまいりました。現在、災害復旧事業として採択された河川、これにつきましては河床整備を進めており、維持管理の範囲内である堆積土砂の取り除きにつきましても、県単独予算の要望を上げていると伺っております。また、国領川では、敷島橋から平形橋の間、河床掘削工事の代行施工が平成17年3月4日付で、新居浜建設業協同組合に認可され、約2万立方メートルの砂利採取が実施されます。今後こういった取り組みなどで、さらに上流部の河床掘削が進められるようお願いしてまいります。
○議長(井上清美) 西原経済部長。
○
経済部長(西原寛)(登壇) 安心安全なまちづくりについてのうち、経済部関連の災害被害額、復旧の状況、見通しにつきまして補足を申し上げます。
農地・農業用施設、治山、林道、漁業、別子山関係などに係る主な被害箇所は656カ所、被害総額は21億3,400万円でございます。
まず、農地及び農業用施設関係につきましては、被害箇所586カ所、12億300万円であり、国の災害復旧事業が91件、市の災害復旧事業が495件となっております。平成17年1月に国の災害査定が完了し、現在早期に復旧工事ができるよう、指令前着工の申請を県に行い、指令が得られたものから順次工事を発注しています。一部のため池工事を除いて年度内に発注を行う予定でございます。完成時期につきましては、平成17年6月ごろを予定していますが、規模の大きいため池であります光明寺の和井田池につきましては平成17年12月、光明寺の奥池につきましては平成18年3月、臼切池につきましては平成19年3月に完成見込みでございます。
なお、治山、砂防、河川災害復旧などの事業ができないと農地・農業用施設の工事にかかれないところも一部出てまいりますが、できるだけ早期に復旧できるよう関係機関と協議しながら進めてまいります。
次に、治山関係につきましては8カ所、4億800万円でございますが、県が事業主体となっております大生院川口、立川新道など、県の緊急治山事業5件、3億7,500万円につきましてはすべて発注されており、平成17年9月から平成18年2月にかけて順次完成すると伺っております。市が実施いたします林地崩壊防止事業は3件、3,300万円でございます。観音原、阿島が平成17年8月、磯浦が平成17年10月の完成を目指しております。
次に、林道などにつきましては44カ所、3億8,440万円でございます。まず、市が実施する高速道路側道の災害復旧工事2カ所、1,940万円につきましては、平成17年6月の完成を見込んでおります。また、森林組合が実施いたします公共林道災害復旧事業42カ所、3億6,500万円につきましては、30カ所について年度内に発注いたしますが、残り12カ所につきましては、平成17年4月の発注を予定しています。完成の時期でございますが、10カ所については平成17年5月、20カ所については平成18年3月、12カ所については平成19年3月の完成を見込んでいます。同じく森林組合が実施いたします林道の土砂撤去などにつきましては4,000万円で、平成17年3月に完了見込みでございます。
次に、漁業関係の被害は6カ所、1,560万円で、流木の撤去は完了しております。大島西海岸護岸、垣生南部漁港砂防堤につきましては、現在復旧工事中であり、平成17年6月の完成を予定しています。
次に、別子山地区の林道災害につきましては、8路線、11カ所、3,900万円で、うち保土野線など3路線の復旧につきましては平成17年6月、その他の路線の復旧につきましては平成17年3月の完成をそれぞれ見込んでいます。市民の森などの土砂撤去4,400万円は平成17年3月に完了見込みでございます。今後とも市民生活の再生を目指し、災害復旧に取り組んでまいります。
○議長(井上清美) 田村建設部長。
○
建設部長(田村浩志)(登壇) 基幹道路網の整備促進についてほか1点補足を申し上げます。
国道11号新居浜バイパスの整備につきましては、船木から大生院までの全線が事業化され、平成20年代中ごろを目標に全線の供用開始に向け鋭意努力していただいておりますが、今後も早期に全線が供用開始できるよう強力に要望してまいります。
県道につきましても、新居浜港線を初め、新居浜東港線、多喜浜泉川線、平形橋等、市内の幹線道路網や新居浜別子山線の整備に努力していただいており、今後も新居浜市主要幹線道路整備促進期成同盟会を中心に県へ強力に要望してまいります。基幹市道の整備につきましても、限られた予算の中で最大限効果の上がる路線を選択し、要望どおりの予算が確保できるよう国、県へ要望してまいります。
平形橋の親柱や高欄につきましては、県におきましても、地元住民の要望も聞いた上で、景観に配慮したデザインを取り入れたいということでございました。
また、裁判所前交差点から東側の右折レーンの設置につきましては、平成16年度から部分改良に向けた調査を開始していると伺っております。
国道11号新居浜バイパス等の用地買収の協力体制につきましては、整備いただいている国道、県道はいずれも本市のまちづくりに多大で多様な効果をもたらすものでございます。市といたしましても、地元協議、説明会などへの出席はもとより、用地買収に対しましても、新居浜市土地開発公社の活用や、建設部用地課、道路課国道推進係などで支援、協力をいたしております。引き続き、今後ピークを迎える用地買収が順調に行えるよう、さらに組織体制の強化に努めてまいります。
次に、安心安全なまちづくりのうち、災害の実態、復旧の状況、復旧の見通しについてでございます。
建設部関連の道路、都市公園に係る被害箇所数は約110カ所、被害金額は約26億2,000万円であります。道路災害につきましては、国道、県道、市道合わせて33路線で103カ所の被災がありました。そのうち市道では27路線、74カ所の被災があり、設計の準備が整った箇所から順次発注しているところであります。現在、国の補助事業であります公共災害のうち、18カ所につきましては発注済みであり、22カ所につきましては平成17年3月中に発注する予定でありますが、渦井橋大野山線につきましては、手前の被災箇所から順次施工する必要があり、平成18年度までかかる予定となっております。その他の単独災害につきましても、公共災害の設計が終わり次第、順次発注する予定であり、先ほど申し上げました渦井橋大野山線を除くすべての箇所について、平成17年度中に復旧できるよう努力しているところであります。
また、県道につきましては、5路線、25カ所の被災があり、用地等の準備が整った箇所から順次発注している状況と伺っております。国道につきましては、4カ所の被災があり、現在復旧作業を行っている状況でございまして、平成17年9月ころには完成する見込みと伺っております。
次に、都市公園につきましては、滝の宮公園、国領川緑地、土橋公園、山根公園など7公園が被災を受けましたが、現在早期復旧に向けて順次工事を進めているところでございまして、平成17年9月末までにはすべて完了する予定でございます。
次に、がけ崩れ箇所につきましては、市のがけ崩れ防災対策事業として、現在垣生地区の2カ所で対策工事を施工しているところでございます。また、愛媛県におかれましては、平成16年度災害関連緊急急傾斜地崩壊対策事業として、落神地区、滝の宮地区、七宝台地区の3地区で調査を進めていただいているところでございます。今後におきましても、地域の方々の御協力をいただきながら、がけ崩れ箇所の対策につきまして県と協議を進めてまいります。
次に、地震対策についてでございますが、民間による木造住宅の耐震診断の円滑な実施を支援することや、正確な耐震診断の情報提供を行うため、旧建築基準に基づく木造住宅を対象に、平成16年度、50棟の計画で民間木造住宅耐震診断補助事業を実施いたしました。実績として、耐震診断をされた方は10軒にとどまりました。これはPR不足も一つの要因であったのではないかと考えております。平成17年度当初予算には、昨年と同様に50棟の計画で計上させていただいておりますことから、平成16年度の取り組みを反省し、積極的な周知、情報提供に努めてまいります。また、耐震改修への動機づけ以外にも、家具の転倒防止対策など身近な情報の提供も行ってまいります。
以上で補足を終わります。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。(30番村上悦夫「なし」と呼ぶ)
佐々木文義議員。
○
20番(佐々木文義)(登壇) 昨年は本市にあっても大きな災害に見舞われた年でもあり、市民の皆様も復興、復旧へ向けて頑張っておられます。来年度予算を策定するに当たり、市長も災害の陣頭指揮に当たる中、御苦労があるようでありますが、2期目の市政のかじ取りを過たないようにお願いをいたしまして、公明党議員団を代表して、通告に従い質問をさせていただきます。数点重複した質問もありますが、御答弁よろしくお願いをしたいと思っております。
まず、テレトピア計画とFM放送についてでありますが、本市は平成元年にテレトピア構想の地域指定を受け、新居浜テレトピア計画を策定をしておりますが、現在の進捗状況をお伺いをしたいと思います。
また、市長は昨年の市長選挙公約の中で、FM放送をとお考えになっておられますが、テレトピア計画との関連をどうされるのか、またいつごろをめどにしているのか、お伺いをしたいと思っております。また、こういった事業内容についてお伺いをしたいと思います。
次に、全公共施設への光ファイバー網の整備ということでお伺いをしたいと思います。
近年パソコンの普及率が急速に伸び、インターネット接続も急激にふえ、インターネットのISDNからADSLないしは光ファイバー網へと高速大容量の時代に突入をしてまいりました。本市ではいち早く庁内LANを敷設し、さらにパソコンの、職員1人1台体制の整備など、情報化基盤の整備については他市に先駆けた取り組みがなされておられます。今後増大するであろう将来の本格的なIT時代にどう対応をしていくのか、お伺いをいたします。
先般、情報通信基盤整備に取り組んでいる今治市を見学させていただきました。今治市では、総務省の補助を受けて地域イントラネット基盤整備事業に取り組み、現在市内の公民館、図書館、小中学校など、すべての公共施設を光ファイバー網で結んでおります。イントラネットの基盤整備によって業務の高度情報化はもちろんのこと、情報化通信網を活用し、市民と職員がパソコンを通して映像によってお互いの顔を見ながら話のできるという市民サービスも行っております。
そこで、お伺いをいたします。
1つ、本市での光ファイバー網の全公共施設への整備はどれぐらい進んでおられますか。
2つ目に、高度情報通信ネットワーク社会の形成に関する重点計画に対して、国の補助事業をどう積極的に活用し、取り組むのか、お伺いをいたします。
3つ目に、市民サービスの観点からのテレビ会議システムの導入についてでありますが、各公共施設に設置されているパソコンから市役所の各課に直接つながるものでありますが、これはパソコン上部にカメラを設置し、お互いにパソコン画面に出てきた相手の顔を見ながら話ができるというものであります。顔の見える行政であります。導入を検討されてはと思いますが、お伺いをしたいと思います。
4つ目に、全市の公共施設にインターネットができるパソコンを設置し、市民の皆さんに自由に使ってもらってはどうかということであります。現在はつなぎっ放しで月約3,000円程度であると思いますが、市が率先して情報環境をつくり出すとともに、市民意識の啓発になると思われますが、お伺いをいたします。
次に、財政状況が厳しい中での公共下水道事業の取り組みについてお伺いをいたします。
本市の下水道事業は、昭和35年に港町から西原町に至る区域において事業を着手して以来、普及率は50.01%であり、全国平均66.7%より低い水準でありますが、愛媛県の39.3%よりは進んでいると思われます。限られた予算内で汚水の高度処理化の推進も考えたときに、下水道事業の普及率の下方修正というものを今後どうお考えなのか、お伺いをいたします。
また、現在の下水道整備計画における管渠と処理場の改修状況、整備計画についてお伺いをしたいと思います。
次に、下水道事業の企業会計の導入のお考えはないのか、普及率の伸びとともに、年間約数十億円の一般会計からの繰り出しによって下水道事業が運営されておりますが、起債残高は現在まで幾らになっておられるのか、お伺いをいたします。
そして、市債の償還は下水道使用料によって賄う、これが基本でありますが、下水道事業を特別会計で実施しておりますが、下水道事業の透明性を今後とも確保し、下水道使用料の設定における市民の皆様に対する説明責任を果たしていくために、今後下水道事業に上水道事業と同じく企業会計を導入してはと思われます。お伺いをいたします。
また、導入できないという点については、どういう点が問題点になるのか、お伺いをしたいと思います。
次に、防災についてであります。
今世紀前半にも発生が危惧されております東南海・南海地震については、最大級の地震であり、被害が極めて大きく、津波被害も甚大ではないかと思われます。本市における地震防災対策の取り組みについて、また避難対策や建築物の公共施設などの耐震化などの計画をお伺いをいたします。
民間事業者、また住民の方の周知はどうされているのか、また防災ハザードマップにどのように取り組んでいるのかをお伺いをいたします。
またあわせて、上水道の安定供給というものは、そういった災害の状況で不可欠なものでありますが、災害時におけるライフライン機能はどう設定をされておられるのか、また東南海・南海地震に備えての配水管の整備、また水質検査計画はどのようなものなのか、お示しをいただきたいと思います。
また、そういう中にあって消防というのが一番重要になってくると思いますが、救急と消防の緊急性が大事になってまいります。今後の消防機能の向上、また機材についての導入方向はどうなのか、お伺いをしておきたいと思います。
次に、ペイオフについてでありますが、これは今までの議会でもいろいろ先輩議員の方が質問をされておりましたが、いよいよこの4月からペイオフが解禁になり、実施されることになりましたが、本市での取り組み体制についてどうなされているのか、お伺いをしたいと思っております。
次に、医療的ケアについてであります。
これは気管軟化症により気管切開手術をし、気管カニューレの医療器具をつけておりますお子様の小学校入学についてお伺いをしたいと思っております。
このお子さんは気管が狭いということなどから、1歳のときに気管切開の手術を行い、4歳ごろにはすっかり元気になり、5歳で保育園に入園をいたしました。1日に数回のたん吸引が必要でありますが、それ以外には食事にしても、運動にしても、また衣類の脱ぎ着にしても障害はなく、ほかの園児と全く変わらない生活を送っておられます。本当に頑張って、できるようになっておられます。私もお会いしてまいりましたが、ハンディを持っている分だけ頑張り、また活発なお子さんだというように見えました。やはりお子さんにとっては普通学級に進むことがより成長発達を促して対応する能力が十分にある、このように考えられます。また、このお子さんのように、気管切開中であるというだけで、知的障害でもない、また肢体不自由児でもない、簡単な吸引をしなければならないと、これだけでいわゆる養護学級の範囲でもない、また普通学校にも行けないというまさにはざまに置かれているこういう状況でございました。こういうお子さんの将来にとりましては、やはり同じ年代のお子さんと一緒に同じ教育を受けていくということが伸び盛りにとって非常に大事な問題だと思っておりますが、そういうさまざまな中、今般いろんな議論がございました。今回新たな補助制度をつくるということで、宮西小学校への入学が実現をいたしました。このことに対しては教師、また教育委員会に対しまして敬意を表したいと思っております。
また、検討時間も短い中で、急に決まったようでございますが、補助制度の内容はどのようなものなのか、お伺いをいたします。
また、該当のお子さんは4月入学ということになるわけでありますが、入学当初からこの制度が適用されると理解をしておりますが、お伺いをいたします。
また、今後医療的ケアにかかわる子供たちの小中学校への入学に当たり、制度の取り組みについてはいろいろな形で行わなければならないと思います。単なる補助ではなくて、市、教育委員会、保健、福祉など全市的な考えで、できる限りのバックアップ体制がとれるような制度づくりにしっかりと取り組んでいただきたいと思いますが、お考えをお伺いをしたいと思っております。
次に、高齢者虐待防止ネットワークについてお伺いをいたします。
家庭や施設内における高齢者への虐待が社会問題化し始めておりますが、虐待の背景には限界を超える介護へのストレスや複雑な家庭内の人間関係など、介護家族を含めた精神的なケアが不可欠であると思われます。高齢者への虐待防止と早期保護への具体的な仕組みづくりが必要となってきております。そのためには情報把握の仕組み、把握された情報の一元化、家族への支援を含めた地域における総合的なマネジメント体制、また関係機関のネットワーク化が求められておりますが、地域の総合的な相談窓口や介護予防、生活支援サービスの利用調整等の役割、機能を担っている在宅介護支援センターにおいて、市や地域の関係機関等との連携強化を図り、地域における高齢者虐待防止のためのネットワークづくりに今後どう取り組まれるのか、お伺いをいたしたいと思います。
次に、内部障害者の方々への理解と支援ということについてお伺いをいたします。
内部障害者とは、身体内部に障害を持つ人のことで、内臓機能の障害により身体障害者手帳の交付を受けた人であります。2001年6月の身体障害児・者実態調査によれば、身体障害者は全体で324万5,000人、そのうち内部障害の方は84万9,000人、肢体不自由の方174万9,000人より少ないですけども、聴覚・言語障害の34万6,000人、そしてまた視覚障害の30万1,000人の方よりも多いわけでございます。しかし、外部からはわからない、見えない障害であるゆえに、内部障害者の方々は、社会の無理解の中でさまざまな困難に遭っているように思われます。内部障害者の存在を示すハート・プラスマークの普及についてお伺いをいたします。今後、市としての取り組みはどうされるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
また、耳の不自由な方の耳マーク、これもあわせてどうされているのか、お伺いをしたいと思います。
「障害」という漢字2文字の中の「害」という文字を平仮名にしてはと思いますが、お伺いをしたいと思います。「害」という漢字に、または言葉の中に障害者から不快であり差別的な響きがあるという声もありますが、少しずつ平仮名に変えたり、また市が発行する広報紙など、記載を平仮名にしてはと思いますが、変更をしていくお考えはないのか、お伺いをいたします。
次に、妊婦健診についてでありますが、赤ちゃんが宿り、出産までの期間、妊婦の方はさまざまな不安があろうと思われます。妊娠、出産、育児と精神的、経済的負担は重いように思われます。ある病院の例でありますが、初診の健診で尿検査、採血、内診等で1万5,000円ぐらいを支払い、それから4週間ごとの健診になり、25週目になると3週間ごと、28週になると2週間ごと、そのたびに4,000円から5,000円かかるようであります。そして、臨月になると1週間ごとの健診になるようであります。また、予定日がおくれたりすると、陣痛促進などを行い、数千円の費用がかかるようになります。正常な妊娠、分娩は病気でないために、すべて自己負担となりますが、大体10回から15回ほどの健診のようでありますから、5万円から10万円ほどになると思われます。そのうち公費で受けられる健診は2回でありますが、少子化のこの時代に若い方々が子供たちを産み育てやすくするための助成拡大が必要であると思いますが、今後の取り組みをお聞かせいただきたいと思います。
次に、教育についてのうち、キャリア・スタート・ウイークについてであります。
中学生に地域の職場で仕事を体験してもらうキャリア・スタート・ウイークが来年度から全国で導入をされます。政府予算案に盛り込まれ、中学生を中心に5日間以上の職場体験やインターンシップを実施するようであります。働く意欲を持てないニートと呼ばれる若者が急増する中、地域の教育力を最大限に活用して、学校段階から就業意識を高めていくことがねらいでありますが、今後の中学生の職場体験の実施、これをどうされるのか、お聞かせをいただきたいと思います。
次に、ニートであります。
学校にも行かず、働きもせず、職業訓練にも参加をしない若者のことでありますが、厚生労働省は昨年9月、2004年版労働経済白書の中でニートと考えられる人数を03年時点で52万人と公表をいたしました。02年から1年間で4万人もふえております。仕事も求職活動もしない非労働力人口のうち、1つ、15歳から34歳、2つ、中学、高校を卒業、3つ、未婚、4つ、家事も通学もしていないといった人数を集計、ニートには学校に在籍をしながら通学をしていない人も含まれるため、実際にはもっと多いと思われます。若者の失業率は9から10%と高水準で、転職を繰り返すフリーターは約200万人を超えているようでありますが、ニートとはアルバイトをしているフリーターでもなく、ハローワークにも行かないので、失業者にもカウントされないようであります。本市の現状、また今後の取り組みについてお伺いをしたいと思っております。
次に、男女雇用機会均等法が1985年に成立をし、施行されてより20年がたちました。これは1975年の国際婦人年、後に世界じゅうで女性の地位向上と男女の平等を求める動きが活発化し、同年に初めて開かれた世界女性会議以来、示された目標が各国の女性施策に大きな影響を及ぼすようになり、日本における女性施策や職場における男女平等も前進し、85年、雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等女子労働者の福祉の増進に関する法律、いわゆる均等法が成立をしたわけであります。均等法により男女の機会均等など差別的な取り扱いを禁止をいたしましたが、まだ十分と言えず、1997年の改正均等法により女性に対する時間外、休日労働、深夜業の規制が撤廃され、雇用上のあらゆる段階での男女差別が禁じられました。本市での今後の具体的な改善をされたことに対しての取り組みをお伺いをしたいと思います。
また、均等法の改正に伴い、労働基準法も一部改正をされました。また、育児・介護休業法など関連法も整備をされましたが、本市における現状はどうなのか、お伺いをいたします。
本市は男女共同参画宣言都市として先駆的な役割を担っていると思いますが、今後の必要な施策とは何か、またどういう具体的な取り組みをされるのか、お伺いをしたいと思います。
その中で、農家の女性の地位向上を目指すという視点から、家族経営協定の普及に関してお伺いをいたします。
現在農業就業者の約6割を女性が占めておりますが、農業経営における女性の役割を一層明確化するために、家族経営協定制度があります。家族経営協定は、農業経営における経営方針や家族一人一人の役割、働きやすい環境づくりなどについて家族で話し合い、農業経営の役割分担、収益配分、労働条件などについて家族で取り決めるものであります。現在、家族経営協定は認定農業者のいる担い手を中心に全国で約2万9,000戸、県内では約400戸余りが締結されておるようであります。家族経営協定の締結をきっかけとして、農業に携わる女性や家族の共同経営意識を高める意欲や経営管理能力などの向上が図られ、経営全体の改善につながったなど、大きな成果を上げているようでありますが、愛媛県内の家族経営協定を締結した方々への調査では、県内男性の約50%は「よかった」、一方女性の方では「大変よかった」、「よかった」を合わせて約63%の結果でありました。よかった理由としては、男性は「経営に関する家族の会話がふえ、理解が深まった」が多く、女性は「労働に見合った収入の配分がある、役割分担が明確になった」などで、女性には大変好評のようでありますが、本市においてはまだ締結をしている農家はないとのことでありますが、今後どうされるのか、お伺いをしたいと思います。
また、意欲とやりがいを持ってその能力を十分に発揮できるよう、普及に積極的に推進してはと思いますが、お伺いをしたいと思います。
次に、芸術文化施設についてお伺いをいたします。
芸術文化施設の建設は駅前土地区画整理事業の事業期間延伸に伴い、建設時期も見直すようでありますが、PFI導入可能性調査の結果と相まってどうなったのか、お伺いをいたしたいと思います。これまで市長は、前向きに何があろうと建設を進めていくというような意気込みであったと、このように私自身には思われますが、再度お伺いをしたいと思います。
そして、市民の総力を結集をして市民の大多数の人が音楽、芸術ホールに関心を持つ方向を今後とも考えていくべきであろうと思っております。建設の面においては、市民参加ができれば効果的ではないかと思われます。それは住民参加型ミニ市場公募債の発行などでありますが、このことについては地域に密着した事業であるとともに、自分も参加をしている事業だという意識とともに、本年度から実施予定のペイオフ対策などを考慮していけば一つの方法かと思われますが、お伺いをいたしたいと思います。
また、市民の皆さんが音楽、芸術を鑑賞するとともに、自分で音楽を習いたい、また芸術家を目指したい、また定年になって時間ができたことによって趣味の領域を広げたいといった方々も大変多いと思われます。しかし、現状では一方的な趣味や習い事の誘いのほか、入会案内書のたぐいが多いわけでありますが、選択の幅といいますか、本市にはどういった音楽、芸術の集まりがあるのか、またどのような手続をすればそれらを勉強することができるのか、総合的な案内書などソフト面での充実も必要だと思いますが、お伺いをしたいと思います。
最後に、塩田資料館でありますが、これもいろんな議員の方が今まで塩田資料館の建設についてお尋ねをしてきたわけでございますが、今後の多喜浜塩田資料館へ向けても、私は先ほど申しました住民参加型のミニ市場公募債の活用も図りながら、また公民館の建設と併設をしながら建設ができないのか、お伺いをしたいと思っております。
以上で第1回目の質問を終わります。
○議長(井上清美) この際、暫時休憩いたします。
午後 3時07分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 3時16分再開
○議長(井上清美) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 公明党議員団代表の佐々木議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、テレトピア計画とFM放送についてでございます。
テレトピア計画につきましては、ケーブルテレビ、インターネット、コミュニティー放送等の情報通信メディアを活用して地域の情報化を促進し、地域社会の活性化を図ることを目的とする総務省のテレトピア構想に基づき、平成元年に地域指定を受けた後、高度情報化の進展に伴う市民ニーズにマッチした情報化施策を図っていくため、平成10年3月に変更計画を策定いたしました。市民総合情報、教育情報、行政情報の3つのネットワークシステムから成る計画でございまして、現在株式会社ハートネットワークのCATV網等を活用し、庁内LANの整備、市内小中学校へのインターネット環境の整備等、おおむね計画の推進が図られているものと考えております。
次に、テレトピア計画とFM放送の関連についてでございます。
コミュニティーFMは、地域に密着した情報の提供を目的として平成4年に制度化されたもので、緊急災害情報、行政情報や身近で細やかな生活文化情報発信に強いメディアとして最近注目を集めております。一般的にFM放送のコンテンツとしては、行政情報、災害情報、市民参加型番組などがございますが、地域メディアとしてタイムリーな情報提供が可能で、特に災害時のライフライン情報や生活・安否情報もリアルタイムに発信できる強みを持っております。また、このコミュニティーFMの事業主体は地方自治体、第三セクターや民間企業ですが、どの形態にあっても資金調達においては国の支援措置制度がございます。その融資を受けるためには、テレトピア計画の中にコミュニティーFMが位置づけられていることが必要でありますことから、現在計画の見直し作業を進めているところでございます。今後、コミュニティーFMを実現するためには、必要な条件の整備を図ってまいりたいと考えておりますが、このコミュニティーFMは総務大臣の免許を受けて運用することとなることから、運営主体の設立、免許申請から開局までの時間や資機材の準備などに相当な時間を要するものと考えており、他市の事例を参考にしますと、開局までには3年程度が必要だと思われます。昨年の災害を振り返りますと、情報を正確に伝達できなかったことが反省点の一つとして挙げられますが、このコミュニティーFMが放送を開始されますと、一般のFMラジオで聞くことができるため、移動、持ち運びも可能で、さらに停電の心配もないことから、災害時に効果を発揮し、安全・安心のまちづくりに寄与できるものと考えております。
次に、防災についてでございます。
まず、地震対策の取り組みについてでございますが、東南海・南海地震については、今世紀前半に発生する可能性が高いと言われております。本市におきましては、平成9年度に策定した新居浜市地域防災計画に沿って震災対策に取り組んでまいりました。しかしながら、一昨年、東南海・南海地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法が施行され、本市も防災対策推進地域の指定を受けました。このため国の基本計画に基づき、津波避難体制の整備、防災上整備すべき施設等の充実、防災上必要な教育、広報の実施、防災訓練等に関する推進計画を盛り込んだ地域防災計画の修正に向け取り組んでいるところでございます。現在、県との事前協議は終了いたしておりますが、昨年の一連の台風災害を踏まえ、風水害対策の見直しを加えて、平成17年度のできるだけ早い時期に全体の見直しを完了したいと考えております。
次に、避難対策についてでございます。
大規模地震発生時には、家屋の倒壊、火災、津波等の発生が予想されることから、迅速かつ的確な救護活動が必要となります。このため津波避難訓練等を取り入れた総合防災訓練の実施や自主防災組織の育成、災害情報提供の体制づくり等、避難対策の強化に努めてまいります。
次に、公共施設の耐震化の計画につきましては、昭和56年以降に設計・建築されました施設につきましては、耐震対策がなされております。しかし、小中学校は平成17年度に耐震検査が終了する予定となっておりますが、他の公共施設につきましては未了となっております。今後におきましては、耐震検査の推進を図るよう努めてまいります。
次に、防災ハザードマップの取り組みにつきましては、土砂災害危険箇所、津波予想危険区域及び避難所、避難場所の情報に加え、昨年発生した水害や土砂災害の現状も踏まえ、災害時に役立つ情報をわかりやすくまとめたものを作成し、台風シーズン前までに全戸に配布をする予定でございます。
次に、男女共同参画の推進についてでございます。
男女共同参画の推進につきましては、平成13年に男女共同参画計画、ともにいきいき新居浜プラン21を策定いたしまして、各種施策を総合的かつ計画的に推進する根拠となる新居浜市男女共同参画推進条例が平成15年10月に施行されたところでございます。当市の今後の男女共同参画施策につきましては、第1に、男女の人権を尊重する社会づくりとして、DV連絡会議の円滑な運営、DV被害者緊急避難支援等のDV根絶に向けた諸施策の実施、第2に、男女共同参画の意識づくりとして、男女共同参画推進週間を設け、男女共同参画意識の高揚を図るための意識啓発関係行事の実施、第3に、女性の能力が発揮できるまちづくりとして、政策方針決定の場への女性の参画推進と女性ネットワーク等による人材育成の実施、第4に、男女がともに働きやすい環境づくり、第5に、男女共同参画の家庭・地域づくり、第6に、生涯を通じいきいき暮らせる社会づくり等の諸施策を今後とも引き続き推進してまいります。
次に、芸術文化施設についてでございます。
芸術文化施設PFI導入可能性調査は、民間の専門事業者に委託しておりましたが、平成17年2月28日、その結果が報告されたところでございます。調査に当たっては、事業方式や形態、期間など、さまざまなケースを設定し、検証いたしましたが、従来の方式と比べて約6.7%財政支出の削減が図られるとの結果が得られました。しかし、この施設が芸術文化の分野を対象としていることから、特に運営面でPFIに適用可能な業務範囲の設定が難しいといった課題も残されております。今後の調査により今後計画を進めるに当たりましては、芸術文化施設の建設、運営に民間の事業者や市民が積極的に参加できる仕掛けや体制づくりが重要であると考えられますことから、佐々木議員さん御提案の住民参加型ミニ公募債ほか、地域密着型の手法についても検討いたしてまいります。
また、施設の検討とあわせて、美術、音楽、演劇ほかの分野で芸術文化関係団体の方々との協働で、さまざまな方々を対象にしたミニコンサート、美術鑑賞会、ワークショップなど芸術文化施設の運営準備作業を行ってまいりました。事業の実施に当たりましては、文化協会、芸術文化市民の会、市出身芸術家の後援会ほか多くの市民ボランティアの方々に参加、御協力いただいており、事業を重ねるごとに徐々にではございますが、ボランティアの輪も広がっております。今後におきましても、市民、郷土出身者、芸術家の方々に参画いただき、運営準備事業を継続しながら、より多くの方が参加できるようなシステムを構築し、ハード、ソフトの両面から芸術文化施設の建設を推進してまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(井上清美) 阿部教育長。
○
教育長(阿部義澄)(登壇) 公明党議員団代表、佐々木議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、医療的ケアについてでございます。
障害のある子供の就学に際しましては、将来を見通した中で今一番本人のためになることは何かを基本的な考えといたしまして支援しております。新居浜市におきましては、障害のある児童生徒の生活支援として、肢体に障害のある児童生徒、聴覚に障害のある児童生徒や知的障害の児童生徒が多い学級に介助員制度を適用しております。また、情緒障害特殊学級、言語障害通級指導教室には、指導員制度を市独自の事業として行い、可能な限り地域で学べるようにいたしております。今回の一般の学校における医療行為につきましては、医療行為は医師、看護師、家族に限られていること、一般の学校における医療行為をどうするのかという課題の整理は、国を初めどこも行われていないということにより多くの問題が生じました。教育委員会といたしましては、学校における医療行為につきまして、保護者の責任で実施してもらい、保護者のかわりに看護師が医療行為を行った場合の経費について補助していく制度を創設することにいたしました。具体的には、保護者または保護者が委託した看護師が児童のたんを吸引することになります。当然看護師がついたときのみ補助対象となるもので、その経費の原則2分の1が補助対象で、その所得によりまして補助率のかさ上げをいたしたいと考えております。医療行為の内容につきましては、看護師が対応可能なものに限定し、主治医、就学指導委員会などが適当と認める内容に限定をいたしております。また、適用時期についてでございますが、この補助経費につきましては、平成17年度当初予算に含まれていないことから、6月に開催されます市議会に補正予算として提案させていただきたいと思っております。しかしながら、4月からの入学ということでございますので、できれば市議会の御理解をいただき、障害児教育関係予算の中からあらかじめ執行をさせていただければと考えております。今後、教育委員会といたしましては、関係各部の御協力をいただきながら、構造改革特区の活用などについて調査検討していきたいと考えております。
次に、教育についてのうち、キャリア・スタート・ウイークについてですが、本年度は市内中学校12校のうち11校が職場体験学習を実施しております。実施していないのは別子中学校であり、日ごろから自然体験学習が多く実施できる環境にある反面、企業などの職場の体験学習を実施することがやや難しい環境にあるためです。他の中学校におきましては、地域の事業所等の御協力を得て、勤労観、職業観を身につけるための体験活動が実施されました。また、本市では今年度、経済産業省の起業家教育促進事業により、小学校10校、中学校6校が貿易取引ゲームなどの体験を通した起業家教育に取り組みました。さらに、平成16年からの3年間、文部科学省からキャリア教育推進地域指定事業の指定を受け、産業界や関係行政機関等の協力をいただき、小学校2校、中学校2校、高等学校3校が実践協力校として研究実践に取り組んでおります。職場体験等の5日間以上の実施を行うキャリア・スタート・ウイークにつきましては、平成17年度から19年度内に実施する予定ですが、職場体験を受け入れていただく事業所の方には格別の御協力と御理解をお願いすることになります。今後、学校、産業界、関係行政機関、地域事業所等、新居浜市全体が地域ぐるみで小中高等学校の児童生徒のキャリア教育推進を図るべく、その組織づくりに取り組んでまいりたいと考えております。
次に、芸術文化施設についてのうち、総合的な案内所などソフト面での充実についてでございます。
芸術文化活動に参加することは、生きがいを持ち、豊かな心を創造することにつながり、そのためには現在幅広く活動している新居浜文化協会などの文化団体の育成充実やさまざまな情報が必要であることは御案内のとおりでございます。現在、地域の公民館や高齢者生きがい創造学園、また郷土美術館において文化サークルによる活動が積極的に行われており、市政だよりやホームページなどで随時紹介しております。また、その内容につきましても、市民の要望を取り入れながら充実を図っているところでございます。しかしながら、民間を含めました総合的な案内書もしくはパンフレットづくりは、現時点では困難であると考えております。しかし、芸術文化活動の一元化した情報を発信する場を設置する必要性は認識いたしておりますことから、今後調査研究してまいります。
○議長(井上清美) 補足答弁を求めます。堀田収入役職務代理者。
○
収入役職務代理者(堀田高正)(登壇) 総合行政のうち、ペイオフについて補足を申し上げます。
平成17年4月1日からのペイオフ全面解禁に対する取り組み状況につきましては、庁内に設置しておりますペイオフ解禁検討会議での討議結果を踏まえ、平成17年2月9日に対応方策を決定したところであります。内容といたしましては、まず第1に、公金は原則として金融機関の破綻時にも全額保護される無利息の決済用普通預金とすること、第2に、定期預金を行う場合は相殺可能な借入金の範囲内で行うこと、第3に、債券運用指針に従い国債等の債券による運用を図ること、第4に、制度融資に係る預託金は無利息の決済用普通預金とすること、第5に、公金の適切な管理運用を図るため、現在のペイオフ解禁検討会議を発展的に移行させた公金管理委員会を設置することなどであります。この対応方策を実効あるものとするため、3月2日に全庁に周知し、各部署で管理している普通預金口座を無利息の決済用普通預金口座に切りかえるよう指示したところであります。今後におきましては、絶えず金融情勢の変化に注視し、公金管理委員会を随時開催して、最適な公金管理のあり方を追求するなど、安全確実を最優先とした公金管理に万全を期してまいります。
○議長(井上清美) 泉水企画部長。
○
企画部長(泉水克規)(登壇) 総合行政についてのうち、パソコン利用の市民サービスについてほか1点補足を申し上げます。
まず、本市での光ファイバー網の全公共施設への整備についてでございます。
現在、ADSLや光ファイバーを利用した高速大容量の通信が急速に拡大をいたしております。光ファイバー網の公共施設への整備につきましては、全国的には地域イントラネット基盤施設整備事業の補助金を活用し整備する自治体が多く見られますが、本市におきましては、多額の初期投資を避けるため、株式会社ハートネットワークのCATVの光ケーブル等の回線を利用し、市内公共施設、学校、公民館等への整備を図っており、同様の効果を上げております。現在なお一部施設におきましては、高速の通信回線が未整備となっておりますが、今後とも現在の手法により整備を進めてまいります。
次に、テレビ会議システムの導入についてでございます。
こうしたシステムの導入に当たりましては、市民要望やその効果、コスト、行政の効率に資するかなどについて検討する必要がございます。このため、まずは導入事例につきまして、どのような場合にどの程度利用されているのかなどについて調査をいたします。
次に、全市の公共施設に市民が自由にインターネットができるパソコンを設置するということにつきましては、市民の皆様にインターネットに親しんでいただくための環境づくりには大変有効ではございますが、ウイルス及び不正アクセス対策など安全で快適な使用環境を維持することが困難であることから、大変難しい課題であるというふうに考えております。
なお、市内全公民館にはインターネットに接続可能なパソコンを配備いたしております。個人への貸し出しは行ってはおりませんが、サークルや団体で御利用いただくことによりインターネットに親しんでいただいているところでございます。
次に、芸術文化施設についてのうち、塩田資料館についてでございます。
多喜浜塩田は、江戸時代から別子銅山と並んで新居浜を支えてきた基幹産業であり、干満差の大きい遠浅の砂浜と雨の少ない瀬戸内海気候の自然条件を生かした先人の英知でございます。しかしながら、昭和34年の塩田廃止でもって歴史を閉じたものでございます。こうした歴史や先人の残した英知を正しく多くの方々に認識、継承してもらうことが必要でありますことから、本年度は多喜浜塩田にまつわる物語の掘り起こしとして学習講座を開催し、塩田に携わった人々の業績などについて186人の市民の皆様が学んでまいりました。塩田資料館の建設につきましては、現在の厳しい財政状況では直ちに行うことは困難であると考えております。しかしながら、芸術文化施設に関する市長答弁にもございましたように、市民の事業への参加意識を高められるなどの点において、ミニ市場公募債の考えは意義あるものであるというふうに認識をいたしております。また、塩田資料館の公民館への併設につきましては、塩田ゆかりの地ということからしますと、当然多喜浜公民館に併設するということが考えられるわけでございますが、多喜浜公民館は昭和61年に増改築をしたところでございまして、市内にはもっと古い公民館もあるため、現在のところ新築、改築するという計画はない状況でございます。
○議長(井上清美) 井下福祉部長。
○
福祉部長(井下文夫) 福祉について補足を申し上げます。
まず、高齢者虐待防止ネットワークについてでございます。
在宅介護支援センターは、地域の高齢者の総合的な相談や介護予防、生活支援サービスの利用調整を行っております。現在国では、平成17年度において在宅介護支援センター運営事業実施要綱の改正を行い、在宅介護支援センターを中心として市及びその他地域関係機関等との連携により、高齢者虐待防止のネットワークづくりをモデル事業として実施するよう検討されております。高齢者虐待問題につきましては、一つの機関だけでの対応には限界がありますことから、新居浜市におきましても、保健、医療、福祉関係者で構成する地域ケア会議におきまして、関係機関との連携を図り対応してまいりますとともに、今後実施予定の国のモデル事業を参考として、在宅介護支援センターを中心とした高齢者虐待防止のネットワークづくりを検討してまいります。
次に、内部障害についてでございます。
心臓病や腎臓病など身体内部に障害、疾患のある方や聴覚障害者の方は、外見からではわかりにくいため、さまざまな困難や誤解を受けることも多く、この問題を少しずつでも解消しようと生まれたのがハート・プラスマークや耳マークでございまして、これらのマークについての啓発活動が全国的に広まりつつあります。本市におきましては、これらのマークはまだまだ普及していない状況でありますことから、今後市民の理解や認識を求めるため、これらのマークを含め内部障害のある方や聴覚障害者への理解について、広報紙やホームページなどによる啓発に努めてまいりますとともに、耳マークの設置につきましては、障害者団体等の御意見を参考に検討してまいりたいと考えております。
次に、障害者の「害」という漢字を平仮名表記にしてはということにつきましては、市といたしましては、平成17年度実施の障害者福祉計画策定協議の中で、この平仮名表記につきまして、市民の方々や障害者団体など、当事者の皆さんの御意見や他市の先進事例、国、県の動向を見きわめながら研究してまいりたいと考えております。
次に、妊婦健診についてでございます。
妊婦の方につきましては、定期的に健康診査を受診することが安全な分娩と健康な子の出生の基礎的条件であり、妊娠週数が増すにつれ、健診間隔を狭めながら定期的な健診を受けることが大切でございます。本市では平成9年度より、それまで県で実施されていました妊婦一般健康診査事業の移譲を受けまして、それまでと同様に妊娠前期に1回、妊娠後期に1回無料で健診を受けられるよう母子健康手帳発行時に受診票をお渡ししております。その受診票を県下の産婦人科に提出することにより、妊娠前期には尿検査、血圧、貧血検査、内診及びB型肝炎、抗原検査が無料となり、妊娠後期には全員が尿検査、血圧、貧血検査、内診が無料となることに加えて、予定日に35歳以上の妊婦の方は超音波検査を無料で受けることができます。愛媛県下では現在、全市町村が本市と同様に2回の助成がなされております。今後につきましては、少子化対策等を踏まえ、他市町の動向を見守りながら調査検討をしてまいります。
○議長(井上清美) 井原環境部長。
○
環境部長(井原敏克)(登壇) 公共下水道について補足を申し上げます。
まず、人口普及率の下方修正についてでございます。
昨年の災害に対する浸水対策として、ここ数年は雨水施設の重点整備を進めてまいりたいと考えておりまして、人口普及率は年1%程度の伸びで推移していたものが、0.6%から0.8%程度になるものと予測いたしております。
次に、公共下水道計画の汚水整備につきましては、認可区域面積1,865ヘクタールに対して、平成16年度末の整備予定面積は約1,430ヘクタールで、整備率は約76.7%となる見込みでございます。平成17年度の汚水整備は、東田地区の幹線整備や吉岡町、北内町、松神子などの面整備を進める予定でございます。
また特に、浸水対策としての雨水整備につきましては、中央雨水幹線の継続と国領、中萩雨水幹線の整備に着手する計画でございます。
また、下水処理場の計画につきましては、昭和55年供用開始後25年が経過した既存施設の改築事業として、平成12年度に策定いたしました下水処理場改築計画に基づきまして、平成15年度、16年度の2カ年継続事業で汚水沈砂池設備を、また平成16年度、17年度の2カ年継続事業で汚泥処理設備を改築工事中でございます。将来計画といたしましては、普及率の増加に伴い、処理施設の増設工事が必要となります。
次に、起債残高につきましては、平成15年度末の起債残高は384億9,492万415円であります。
次に、企業会計の導入についてでございます。
企業会計を導入いたしますと、経営状況などを明確に把握することができ、経営計画の策定などに役立つほか、財政状況や使用料の設定をより一層わかりやすくすることが可能になるなどメリットが期待される反面、導入するためには会計電算システムの構築、条例、規則の制定、資産の評価、資産の額の確定など多くの事務が必要でありますことから、それらに伴う経費と企業会計導入の対効果など、財政状況や普及率を勘案しながら、下水道事業計画全体の中で検討してまいりたいと考えております。
○議長(井上清美) 西原経済部長。
○
経済部長(西原寛)(登壇) 教育についてのうち、ニートほか1点につきまして補足を申し上げます。
まず、ニートについてでございます。
本市の現状についてでございますが、国におきましては、労働力調査に基づき人数を推計しており、同調査は県、市町村単位のデータが公表されておりませんので、推計することは困難であり、つかみ切れていない状況でございます。また、今後の取り組みについてでございますが、ニート対策につきましては、在学中から勤労観、職業観を育成し、職業意識を形成することが重要でありますことから、以前より中学、高校で取り組んでいる職場体験に加え、平成16年度から本市がキャリア教育推進地域の指定を受け、学校、PTA、産業界、関係行政機関などが一体となり実践協力校を指定し、発達段階に応じたキャリア教育を推進するための事業を行っているところでございます。国におきましても、働く意欲に欠けるニートの増加などに対応するための総合対策として、若者人間力強化プロジェクトを推進しておりますが、フリーター・ニート対策として新たに平成17年度から合宿形式による生活訓練や労働体験を行う若者自立塾の創設や民間事業者を活用して、職業意識の啓発などを行う就職基礎能力速成講座を実施いたしますが、今後におきましては、これらの事業の取り組み状況を見きわめながら調査研究してまいります。
次に、男女共同参画の推進についてでございますが、まず男女雇用機会均等法の改正に伴う本市での具体的な改善されたことに対しての取り組みについてでございますが、厚生労働省では毎年6月を男女雇用機会均等月間と定め、職場における男女の均等な取り扱いについて、労使を初め社会一般の理解と認識を深めるための活動を行っております。本市におきましても、愛媛労働局の協力を得て、冊子「男女雇用機会均等法のあらまし」の作成、ポスターの掲示や市政だより特集号による広報などによりまして啓発活動を行っております。
次に、労働基準法や育児・介護休業法などの関連法の整備に伴う本市での現状についてでございますが、労働基準法の現状につきましては、新居浜労働基準監督署によりますと、過去3年間市内事業所で同法の母性保護措置などの女性に関する事項において行政指導を行ったケースはないとのことでございました。育児・介護休業法による県内事業所の制度の導入状況につきましては、愛媛県の仕事と家庭の両立支援に関する調査によりますと、半数にも満たないことから、本市においても同様な傾向にあるのではないかと推測いたしております。
次に、今後の施策及び具体的な取り組みにつきましては、愛媛労働局にセクハラを初めとする多種多様な相談が寄せられておりますことから、女性の働きやすい職場づくりにはまだまだ時間が必要かと認識いたしております。いずれにいたしましても、関係法令の遵守は男女共同参画社会を形成していく上で非常に重要なことでありますことから、今後とも労働相談の適切な窓口のあっせんを行いますとともに、愛媛労働局を初め関係機関と協力しながら引き続き啓発活動を行ってまいります。
次に、農家の女性の地位向上について申し上げます。
御案内の家庭経営協定についてでございますが、農家の担い手として女性の役割が認識されている現在、女性の農業労働、家事労働を適正に評価するとともに、休日の確保などを図り、働きや経営の寄与に応じた確実な報酬の支払いを実現することで、家庭や社会における女性のより一層の活躍を期待した制度でございます。
まず、本市の現状認識でございますが、愛媛県内の協定締結農家の多くは、果樹、野菜、畜産農家であり、水稲での協定事例は2%弱となっております。このことが水稲中心で耕作面積が少ない本市では、これまで実績がない大きな要因だと考えております。しかしながら、女性の積極的な経営参画は、農業後継者の育成と農業経営の安定を図る効果も期待できますことから、今後女性農業者の集まりでありますJA新居浜市女性部や、農業後継者の集まりでありますJA新居浜市青農くらぶからの意見を伺いたいと考えているところでございます。
また、制度の普及に当たりましては、愛媛県西条中央農業改良普及センターと連携を取りながら、比較的規模の大きな農家のうち、夫婦で農業経営を行っている農家を戸別訪問するなど、協定締結に向け積極的に取り組んでまいります。
○議長(井上清美) 田村建設部長。
○
建設部長(田村浩志)(登壇) 総合行政についてのうち、防災にかかわります民間建築物の耐震化について補足を申し上げます。
建築物の耐震化及び住民の方への周知につきましては、平成16年度におきまして、旧建築基準に基づく木造住宅の耐震診断の円滑な実施を支援するため、民間木造住宅耐震診断補助事業を実施いたしました。また、平成17年度当初予算で前年度と同様に50棟の予定で予算を計上いたしておりますことから、平成17年度におきましても、この補助事業を積極的に利用していただきますよう、市民の方々、建築関係団体等に市政だより、ホームページ、その他の方法により適切に周知を図ってまいります。
○議長(井上清美) 三浦消防長。
○
消防長(三浦弘二)(登壇) 総合行政についてのうち、防災について補足を申し上げます。
消防の今後の強化についてでございますが、救急の高度化と消防防災体制の強化を重点的に推進してまいりたいと考えております。まず、救急の高度化につきましては、救急救命士法の改正による処置範囲拡大に伴い、ハード面の整備とソフト面の人材育成を並行して強化していく必要があり、高規格救急自動車の更新整備とメディカルコントロール体制の強化を図りたいと考えております。高規格救急自動車の更新整備は、北消防署に配備している車両が配備後10年を経過し、車両の経年劣化と装備資機材の老朽化も随所に見られますことから、最新の救急医療資機材とともに更新整備を予定いたしております。
次に、メディカルコントロール体制の強化につきましては、高度な救急救命士を養成するため、引き続き気管挿管実習を行ってまいります。
次に、消防防災体制の強化につきましては、三位一体の改革の影響により補助金が削減され、予算的にも非常に厳しい現状ではありますが、常備の水槽付消防ポンプ自動車及び調査車の更新整備を行いますとともに、別子山地区に耐震性貯水槽を設置いたしたいと考えております。
○議長(井上清美) 竹林水道局長。
○
水道局長(竹林義孝)(登壇) 総合行政のうち、防災について補足を申し上げます。
まず、災害時におけるライフライン機能についてでございますが、水道事業者にとりまして、相次ぐ台風災害や震災などによるライフライン機能への影響は甚大かつ深刻なものであります。水道のライフライン機能につきましては、川西給水区と川東給水区の間で国領川を横断するライフライン機能を3カ所確保いたしておりますので、一定の区域を補完することが可能となっております。
なお、今後につきましては、予備水源の確保、配水池等の増強を計画いたしております。
次に、東南海・南海地震に備えての配水管の整備についてでございますが、現在口径200ミリメートル以上の幹線につきましては、耐震パイプを使用いたしております。今後につきましても、主要配水管の新設や移設更新時に耐震継ぎ手等を採用し、より一層の耐震化を進めてまいります。
次に、水質検査計画でございますが、平成15年9月の水道法の改正により、事業年度の開始前に検査計画を策定し、公表することが義務づけられたことに伴いまして策定いたしました。その内容につきましては、水質管理において留意すべき事項のうち、水質検査計画に係るもの、検査を行う項目、採水の場所、検査の回数等の記載をしなければならない事項が定められております。
なお、平成17年度水質検査計画につきましては、ことし2月水道局で縦覧するとともに、ホームページで公表いたしております。また、年度終了後、結果を取りまとめ公表するとともに、次年度の検査計画に反映いたしてまいります。水質検査は水道水が水質基準に適合し、安全であることを保証するためのものでありますことから、今後とも検査体制を強化し、水道水の安全の確保に努めてまいります。
以上で補足を終わります。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。佐々木文義議員。
○
20番(佐々木文義)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
1点だけちょっとお伺いをしたいと思います。
午前中の伊藤優子議員の中でもあったと思うんですが、ニートの分ですが、無業者ということでありますけども、その考え方が統計上の無業者と無業者「ニート」ということの違い、本市ではとっておられないということですが、統計上の部分のと違うかということをちょっとお聞きをしたいと思っております。
○議長(井上清美) 西原経済部長。
○
経済部長(西原寛)(登壇) ニートについて佐々木文義議員さんの再質問にお答えいたします。
ニートの統計につきましては、国がやっております労働力の調査に基づいて推計しているわけでございます。調査内容といたしましては、全国の世帯の中から無作為に4万世帯に居住する15歳以上の方10万人を対象といたしております。それから、調査期日につきましては、月末の1週間における就業状況を調査しているということでございます。国はこの調査をもとに失業率とかニート数を推計しているということでございますが、私どもがお聞きしている範囲では、愛媛県内では約840世帯ぐらいを推計しているようでございます。新居浜市内につきましても約90世帯ぐらいをサンプルとして上げているようでございますが、これはあくまでも抽出の状況でございますので、私どもとしてはその数字以上に全国で五十何万人というふうなことが上がっておりましたけども、データ的にはこれ以上のことはわかっておりません。それと、ニートそのものの定義というのがややあいまいでございまして、意欲に乏しいと、労働する意欲に乏しいというふうなことでございまして、一種の引きこもり現象的なものがございますので、そして今度から新しく調査したい状況でございますので、私どものわかっている範囲は以上でございます。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。(20番佐々木文義「なし」と呼ぶ)
以上で会派代表質問並びに質疑は終わりました。
これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
明16日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 4時08分散会