目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
市長一般報告
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問
仙波憲一議員の質問(1)
1 防災対策と災害復旧について
2 行政評価と予算編成について
3 計画行政と財政について
4 産学官の連携について
5 商店街の振興策について
6 地域の活性化とものづくりについて
佐々木市長の答弁
1 防災対策と災害復旧について
3 計画行政と財政について
6 地域の活性化とものづくりについて
鈴木助役の答弁
1 防災対策と災害復旧について
泉水企画部長の答弁
2 行政評価と予算編成について
井原環境部長の答弁
1 防災対策と災害復旧について
西原経済部長の答弁
4 産学官の連携について
5 商店街の振興策について
仙波憲一議員の質問(2)
3 計画行政と財政について
1 防災対策と災害復旧について
3 計画行政と財政について
2 行政評価と予算編成について
1 防災対策と災害復旧について
佐々木市長の答弁
3 計画行政と財政について
1 防災対策と災害復旧について
3 計画行政と財政について
2 行政評価と予算編成について
鈴木助役の答弁
1 防災対策と災害復旧について
三浦消防長の答弁
1 防災対策と災害復旧について
休憩(午前10時59分)
再開(午前11時09分)
泉水企画部長の答弁
3 計画行政と財政について
神野総務部長の答弁
1 防災対策と災害復旧について
仙波憲一議員の質問(3)
3 計画行政と財政について
佐々木市長の答弁
3 計画行政と財政について
仙波憲一議員の質問(4)
3 計画行政と財政について
岩本和強議員の質問(1)
1 市長選挙について
(1) 市長選挙結果
(2) 投票所バリアフリー
2 災害について
(1) 避難所
(2) 災害ボランティア
(3) 災害情報・FMラジオ局・防災無線
(4) 治山治水対策
(5) 県防災担当者連絡協議会
(6) 自主防災組織
3 災害に強いまちづくりを行う財源確保について
(1) 市職員の削減ほか
(2) 軽自動車税率見直し
4 児童の安全な通学について
(1) 不審者情報の共有
(2) 不審者対策
佐々木市長の答弁
1 市長選挙について
(1) 市長選挙結果
2 災害について
(3) 災害情報・FMラジオ局・防災無線
阿部教育長の答弁
4 児童の安全な通学について
(1) 不審者情報の共有
(2) 不審者対策
石川選挙管理委員会事務局長の答弁
1 市長選挙について
(2) 投票所バリアフリー
休憩(午前11時50分)
再開(午後 1時00分)
泉水企画部長の答弁
3 災害に強いまちづくりを行う財源確保について
(1) 市職員の削減ほか
神野総務部長の答弁
2 災害について
(1) 避難所
(3) 災害情報・FMラジオ局・防災無線
(5) 県防災担当者連絡協議会
(2) 災害ボランティア
3 災害に強いまちづくりを行う財源確保について
(1) 市職員の削減ほか
神野市民部長の答弁
2 災害について
(6) 自主防災組織
井原環境部長の答弁
2 災害について
(4) 治山治水対策
西原経済部長の答弁
2 災害について
(4) 治山治水対策
岩本和強議員の質問(2)
2 災害について
西原経済部長の答弁
2 災害について
岩本和強議員の質問(3)
2 災害について
大石豪議員の質問(1)
1 地域再生について
(1) 地域再生マネージャー
(2) 地域通貨モデルシステム
2 別子銅山記念図書館の運営について
(1) 多目的ホールの利用
3 NPO法人やボランティア団体への補助制度について
佐々木市長の答弁
1 地域再生について
(1) 地域再生マネージャー
阿部教育長の答弁
2 別子銅山記念図書館の運営について
(1) 多目的ホールの利用
神野市民部長の答弁
1 地域再生について
(2) 地域通貨モデルシステム
3 NPO法人やボランティア団体への補助制度について
大石豪議員の質問(2)
1 地域再生について
2 別子銅山記念図書館の運営について
休憩(午後 1時54分)
再開(午後 2時04分)
藤田幸正議員の質問(1)
1 今後の市政運営について
2 安全・安心のまちづくりについて
3 雨水ポンプ場について
4 契約について
5 税・料の収納について
6 人事交流及び民間派遣研修について
7 新居浜太鼓祭りについて
8 子育て支援タクシーについて
佐々木市長の答弁
1 今後の市政運営について
2 安全・安心のまちづくりについて
鈴木助役の答弁
2 安全・安心のまちづくりについて
神野総務部長の答弁
4 契約について
5 税・料の収納について
6 人事交流及び民間派遣研修について
井下福祉部長の答弁
5 税・料の収納について
神野市民部長の答弁
2 安全・安心のまちづくりについて
井原環境部長の答弁
3 雨水ポンプ場について
5 税・料の収納について
西原経済部長の答弁
7 新居浜太鼓祭りについて
三浦消防長の答弁
2 安全・安心のまちづくりについて
藤田幸正議員の質問(2)
5 税・料の収納について
7 新居浜太鼓祭りについて
3 雨水ポンプ場について
西原経済部長の答弁
7 新居浜太鼓祭りについて
佐々木市長の答弁
3 雨水ポンプ場について
藤田幸正議員の質問(3)
3 雨水ポンプ場について
日程第3 議案第77号
佐々木市長の説明
三浦消防長の説明
佐々木文義議員の質疑
神野総務部長の答弁
委員会付託
散会(午後 3時26分)
本文
平成16年12月16日 (木曜日)
議事日程 第4号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
第3 議案第77号 財産の取得について
(企画総務委員会付託)
――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
出席議員(29名)
1番 明 智 和 彦 2番 藤 田 豊 治
3番 太 田 嘉 一 4番 高 橋 一 郎
5番 岩 本 和 強 6番 西 本 勉
7番 藤 原 雅 彦 8番 真 鍋 光
9番 大 石 豪 10番 大 條 雅 久
11番 山 岡 美 美 12番 藤 田 幸 正
13番 伊 藤 優 子 14番 藤 田 統 惟
15番 二ノ宮 定 16番 仙 波 憲 一
17番 白 籏 愛 一 18番 伊 藤 初 美
19番 石 川 尚 志 20番 佐々木 文 義
21番 真 木 増次郎 22番 岡 崎 溥
23番 欠 員 24番 山 本 健十郎
25番 堀 田 正 忠 26番 井 上 清 美
27番 橋 本 朝 幸 29番 田 坂 重 只
30番 村 上 悦 夫 31番 加 藤 喜三男
――――――――――――――――――――――
欠席議員(1名)
28番 小 野 利 通
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市長 佐々木 龍
助役 鈴 木 暉三弘
収入役 稲 見 重 幸
企画部長 泉 水 克 規
総務部長 神 野 哲 男
福祉部長 井 下 文 夫
市民部長 神 野 師 算
環境部長 井 原 敏 克
経済部長 西 原 寛
建設部長 田 村 浩 志
消防長 三 浦 弘 二
水道局長 竹 林 義 孝
教育長 阿 部 義 澄
教育委員会事務局長 鈴 木 嘉 明
監査委員 渡 邉 易 雅
選挙管理委員会事務局長 石 川 純 男
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者
事務局長 原 敏 樹
議事課長 明 星 光
議事課副課長 伊 藤 聡
議事課副課長 多田羅 弘
議事課議事係長 井 上 毅
議事課主任 中 沢 美由紀
議事課主事 岩 崎 美由紀
議事課主事 秦 正 道
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(井上清美) これより本日の会議を開きます。
この際、諸般の報告を行います。
市長より報告があります。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) おはようございます。
昨日の国民健康保険料の納付書紛失につきまして、御報告とおわびを申し上げます。
昨日の午前11時ごろ国保徴収員が集金中、自転車の後ろかごに入れておりました納付書を紛失したもので、関係者の皆様に大変な御迷惑をおかけいたしましたことを深くおわび申し上げます。
なお、納付書につきましては本日、市民の方より畑の水路で発見との通報があり、9時30分ごろ市職員によって回収をいたしております。あわせて御報告を申し上げます。
今後このようなことがないよう、強く指導をしてまいります。まことに申しわけございませんでした。重ねておわびを申し上げます。
○議長(井上清美) これより日程に入ります。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第4号のとおりであります。
―――――――― ◇ ――――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(井上清美) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において高橋一郎議員及び岩本和強議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 一般質問
○議長(井上清美) 次に、日程第2、昨日に引き続き一般質問を行います。
順次質問を許します。まず、仙波憲一議員。
○
16番(仙波憲一)(登壇) 皆さん、おはようございます。
最終日のトップバッターということで非常に緊張をしておるわけですけれども、自民クラブの仙波憲一と申しますが、よろしくお願いをいたします。
師走を迎えると例年の行事であることしの漢字が13日、清水寺で発表されました。「災」という漢字です。まさにことしを象徴している漢字であります。この漢字は日本漢字能力検定協会が全国から公募、応募数9万1,630票の23%を獲得したものです。このことを踏まえ、今年被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復興を願うものです。
さて、佐々木市政2期目に対して私なりの思いを質問させていただきます。
日本全国で台風を初めとして新潟県中越地震等、大きな災害に見舞われました。本市においても1年を総括すると、まず、たび重なる職員の不祥事を初めとしてその後の風水害に遭遇いたしました。市長の常日ごろ申されている安全、安心の政策について試された年であったやに思います。災害復旧のあり方にしても、周辺の四国中央市、新西条市とは違うものがあります。私は常日ごろ、災いは忘れたころにやってくると思っています。そのことを踏まえて申しますと、来年災害が来ないとは限りません。鉄は熱いうちに打てと申します。
以下、通告の順に従い質問いたします。
まず、水防について、指揮、命令、準備を含めてどのように総括されますか。
2、災害対応の中で公助・共助・自助のすみ分けをどのように扱うか、公正な行政運営としてどのように総括されますか。
3、災害情報や避難勧告についてどのように総括されますか。
4、水防協定についてどのように総括されますか。
5、災害ボランティアが大変活躍されましたが、その対応についてどのように総括されますか。
また、新居浜市は行政評価の取り組みをなされているが、これが本来の評価の仕組みと理解していくと、資源配分の効率性を改善するための仕掛けであると言えます。その中身としては経済性、効率性、有効性という評価基準があるが、これらは財源からインプット、アウトプット、アウトカムというプロセスに分けて、施策、事業が住民の満足にどのようにつながっていくのか、分析評価するものであります。しかし、ここでも実際の政策評価の現場においては評価の意味が正しく認識されず、単なる作文による評価に終わっている気がいたします。
そこで、本市における行政評価の取り組みと予算、決算に対する取り扱いについて、市長の御所見をお伺いいたします。
また、自治体改革の先進地と一般的に言われている三重県においても、事務事業の見直しと財政状態は関係ないという現実があります。私が考えますと、その大きな問題点は縦割り行政の大きな弊害と住民の満足度の問題であると思います。つまり各部の予算配分、そして各部内で優先順位の決定、全体での優先順位との関係をどう評価するのかということこそが大切であり、市長の政策が目指すべき都市像になっているのかという検証こそ必要であります。また、そのことが長期総合計画につながり、5年の見直し、3年間のローリングで是正できるのかという不安があります。市長の決断に対する御所見をお伺いいたします。
この経過から新居浜市の財政状況を見ると、4年前市長は前伊藤市政の借金800億円を問題視されていたと思いますが、そのことを考えると、佐々木市政では4年間で約100億円の借金がふえた計算になります。このことについて、まず市長はどう評価されていますか、御所見をお伺いします。
このことを踏まえて、財政運営の基本的な考え方は公債費率が中心となって運営されていないか。つまりプライマリーバランスを中心とした場合は、利払い費及び債務償還費を除いた歳出が公債費以外の収入で賄われています。この状態でプライマリーバランスが均衡していても、新規の財源債、いわゆる借金が生じた場合について必ずしも評価としてあらわれないと思います。つまり、現在の市政運営は歳入準拠を理由に安易な政策を実施するものであってはなりません。予算を各部に割り当て、優先順位をつけるとすると、市政全体の優先順位と必ず一致するものではありません。結果として、単年度の赤字がふえたとしても、二、三年後の収支が間違いないものであれば施策は必ず市民に支持されるでしょう。最後は施策が市民の方を向いていることが重要であり、その点トップとしてリーダーシップを発揮するべきであると思います。市長の政策判断の基準が重要であり、優先順位は必ずしも歳入準拠の上に立脚したものでなくてもいいと思います。市長の御所見をお伺いします。
次に、基準財政需要額が客観的な基準として明示されていない、言いかえれば地方への交付税措置は政策的なもので配分されるという部分について、市長の御所見をお伺いします。
次に、本年打ち出した5%の行政経営改革や行政改革大綱の具現化の改善改革運動は、今回の災害とはどうリンクしているのでしょうか。市長の御所見をお伺いします。
次に、ISO14001の取得と今回の災害復旧はどうリンクしていくのか。循環型社会の構築の目標からすると、河川の土砂や流木は格好の資源と考えますが、どのように処理する予定でしょうか。
先般、新居浜市でのNPO法人が主催する白いも焼酎を販売する試みが今回の特区に決まったと新聞発表がありました。特区や地域再生など方法論は別として、具体的計画をお持ちでしょうか。市長の御所見をお伺いします。
次に、今年新居浜高専と産学官の取り組みとして提携をされました。進捗状況はどうでしょうか。市長の御所見をお伺いいたします。
次に、産業振興で特に商店街の振興策について。商業基盤整備事業の進展とその後についてでは、通称敷島通り商店街は市内有数の歓楽街であるが、現在の街路灯は非常に暗く、町のイメージを損なうものであります。新居浜市中心市街地活性化基本計画で商業機能の中にバラエティーに富んだ商店街の形成が定められており、今回の事業を心待ちにしていた感もありますが、新居浜市としての取り組み状況と見通しについて、あわせて新居浜市に来て町の歴史や起こりを理解していただくこともできると思いますが、そういう意味で各店舗に紹介をお願いすることも可能であると思います。小さな取り組みにも知恵を出していく工夫が必要と思います。市長の御所見をお伺いしたいと思います。
同時に、新居浜市ではJAに委託した四季菜広場など地場産品の取り組みを行っていますが、新居浜市にあった市場が西条市に移動するなど、環境的に厳しい状況も見受けられます。市場自身の取り組みとして共同出荷のための集荷場の設置など、新しい方法が模索されています。現在、有機農産物の評価が高まる中、新しい産業の受け皿となっています。オンリーワンの政策にはいろいろありますが、市長は常日ごろ住友との連携強化と言われていますが、住友の素材産業の多くを新居浜市で新しい製品に変えている努力が見受けられないのですが、つまり、あるものを利用して新しいものを生み出していく、これがものづくりの原点であると私は思います。新居浜市としてものづくり産業の活性化や新しい発想はどうでしょうか。市長の御所見をお伺いいたします。
これで1回目の質問を終わります。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 仙波議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、災害対応の中で公助・共助・自助のすみ分けについてでございます。
本市におきます今年のたび重なる台風によりましてとうとい人命を失うほか、一般住家はもちろん河川、道路など各施設に大きな被害を受けております。8月の集中豪雨以降、全市を挙げて災害対応に取り組んでまいりましたが、災害対応は当然行政による公助が最も大きな役割を果たすことと認識しております。しかしながら、災害の規模が大きく、広範囲になるにつれ、とりわけ災害発生直後におきましては行政が多数の被災者に迅速に対応することは非常に困難であり、自力で、あるいはまた家族や隣人、さらに地域による自助・共助とがうまくかみ合っていくことこそ、災害対応に大きな成果を上げることができると考えております。もちろん災害の規模等にかかわらず、自助・共助では対応できないこともあり、しかも緊急かつ的確に対処しなければならないことも多く、臨機に公助で対応をする必要があると考えております。
次に、災害情報や避難勧告についてでございます。
水防本部や災害対策本部に報告される災害情報には市民から寄せられるもの、また消防団員、防災関係機関等から寄せられるものがございました。8月18日の集中豪雨当初は一時的に多数の通報があり、情報の集約や管理及び分析にふぐあいが生じ、一時的に対応のおくれが生じたと考えております。このため、台風16号以降は適宜災害時要援護者への事前連絡体制を初め、危険区域への避難勧告前の避難準備の呼びかけや自治会長との連絡体制づくり、あるいは現地へ職員を派遣し、本部との双方向の情報発信体制を図りました。また、土砂災害危険箇所等を巡視するほか、CATVによる直近の災害情報を提供するなど、災害の防止に努めました。このような中で、被害の未然防止、拡大の阻止のために現地の情報の収集と時宜を得た情報の伝達、そして早い時期での避難勧告が必要であると考えております。
次に、災害ボランティアの活躍とその対応についてでございます。
今回のたび重なる水害に対しまして、市内はもとより市外、県外からも数多くのボランティアの皆様の御協力をいただきました。特に、中学生や高校生といった若い皆様の活躍には心強く感じたものでございます。災害ボランティアセンターを通じての活動はもちろんのこと、市内のいろいろな地域で自治会を中心としてごみの片づけ、土砂の撤去、土のうづくり、高齢世帯への支援などが自発的に行われました。これらの献身的な活動に改めて感謝を申し上げます。
また、ボランティア活動を支える車両や資機材、物資の提供といった御協力もたくさんいただいたことにつきましても、重ねてお礼申し上げます。
行政といたしましても、車両や資機材の提供、県外からのボランティアの宿泊場所の確保、自治会のボランティア受け入れ支援等を行ってまいりました。
また一方、反省すべき点はボランティア用の仮設トイレの設置、ボランティアの配置調整、床板をはがすなどの専門技術を持ったボランティアの募集などがあり、今後は社会福祉協議会の災害ボランティアセンターとの連携を含めて総合調整機能を果たすような組織づくりが必要であると考えております。
次に、計画行政と財政についてでございます。
まず、私の政策と目指すべき都市像の検証についてでございますが、長期総合計画に掲げております目指すべき都市像は、その都市の歴史や時代的背景を反映すると同時に、今後10年間のまちづくりの方向性を示すものであり、策定に当たっては市民の本市へのまちづくりにかける思いが集約されたものであると認識いたしております。この目指すべき都市像の実現が市長としての私の務めであると思っておりますし、そのための重要なファクターとして市民参加と情報公開があり、協働のまちづくりであると考え、これまで市民の皆様が政策形成過程に参加できるようなシステムづくりを行ってまいりました。
また、住民満足度は時間とともに変化することについても認識をいたしておりますことから、これまで以上に市民との対話を重視し、その対話を通じて民意を酌み取り、市政運営に反映させていかなければならないと考えております。その民意をその後の計画に反映させていくためには、確かな財政計画に裏づけされた長期的視点に立った政策決定を行っていかなければならないとの思いから、平成15年度にこれまでの実施計画の計画期間を3年から10年とし、長期総合計画の最終年を意識した進行管理等を行うため、実施計画の見直しを指示いたしました。いずれにいたしましても、目指すべき都市像の実現が最大で唯一の命題であり、そのための5%の行政経営改革であり、財源に裏づけされたより実効性を担保できる長期総合計画の見直しでなければならないと考えております。
次に、この4年間で市債残高が100億円ふえたことについてどのように評価しているのかということについてでございます。
私が市長に就任した直後の平成12年度末の一般会計、特別会計の市債残高合計は815億7,198万6,000円でございました。平成16年度12月補正後の年度末残高見込み額は平成17年度への繰り越しがない場合、910億6,430万3,000円となっており、差し引き94億9,231万7,000円増加する見込みであります。
このうち、平成11年度から実施されている恒久的減税に伴う市税の減収額を補てんする減税補てん債が10億5,677万7,000円、地方財源の不足に対処するため平成13年度から実施されている臨時財政対策債が57億5,250万円、さらに合併に伴う別子山村承継分が8億8,171万2,000円でございます。また、平成16年度は8・18集中豪雨災害などによる災害復旧事業債23億5,930万円の追加があり、これら地方財政制度の変更に伴う特例債による増加額及び平成16年度の特殊事情による市債残高の増加額は100億5,028万9,000円となっております。さらに、平成15年3月に竣工した廃棄物中間処理施設に係る市債残高76億54万6,000円など市民生活に直結した大型事業推進に係る増要素もございます。したがいまして、こうした事情による市債残高の増加はやむを得ないものと考えております。
しかしながら、市債残高の累増は財政構造を硬直化させる要因となりますことから、中長期財政計画のもと、後年度負担やプライマリーバランスに留意しながら効果的な活用を図ってまいります。
次に、優先順位と歳入準拠の関係についてでございます。
市政運営を財政面で考えると、プライマリーバランス、つまり借入金を除いた歳入から元利償還金を除いた歳出を差し引いた基礎的財政収支を均衡させることが望ましいとされておりますが、政策判断の基準として、まず目指すべき都市像の実現があると考えており、そのためにはプライマリーバランスの均衡を破ってでも実施しなければならないときもあろうかと思います。そういった状況においては、私がトップとしてリーダーシップを発揮し、適切な判断をいたしたいと考えております。しかしながら、プライマリーバランスを長期にわたって赤字にすることは本市の財政上好ましいことではございませんので、長期的視点に立った行政運営が必要であると考えております。
次に、交付税が政策的なものに左右されるということについてですが、地方交付税制度は地方団体の自主性を損なわずに一定の水準で計画的な財政運営ができるよう保障することにより、地方自治の本旨の実現を図るとともに、地方公共団体の独立性を強化することを目的としているものでございます。地方公共団体間の財政力格差を解消するための財源調整機能と一定の行政水準を保つために必要な財源を保障するという財源保障機能を有しており、地方にとっては地方税と並んで地方自治の理念を実現していくための重要な一般財源でございます。算定方法は合理性と公平性、正確さなどが求められることから一般的にはわかりにくいものと言われておりますが、特定の団体の交付税額を恣意的にふやしたり減らしたりするようなことができる制度にはなっておりません。ただ、国が推奨する事業を実施した場合、活用した市債の元利償還金に対し、比較的高率で交付税算入するというような政策誘導の手段となっている面もあると理解しております。
また、先日決定された三位一体の改革の全体像では、地方交付税、地方税などの一般財源の総額が確保されることとなりましたが、議論の過程で財務大臣からは地方財政計画には7兆円から8兆円の過大計上があり、その適正化を通じて平成17年度、平成18年度の2カ年で地方交付税額を7兆円から8兆円削減すべきであるとの主張がなされました。仮にこのとおり実施されれば、当市への影響額は23億円程度のマイナスになると試算されており、行政サービスの大幅な低下は避けることができなくなり、財政運営そのものが破綻するような厳しい内容のものとなっております。政府が決定した三位一体の改革では2010年初頭のプライマリーバランスの黒字化を目指し、歳出削減に努めなければならない方針が示されており、地方財政計画の合理化、透明化、決算と計画の乖離の是正及び交付税の不交付団体の割合の拡大に向けた改革を検討することとなっております。交付税改革に関する国の動向は予断を許せないものがあり、引き続き注視しながら、歳入歳出両面において適切な対応をしてまいらなければならないと考えております。
次に、5%の行政経営改革や行政改革大綱の具現化は今回の災害とどうリンクしているかについてでございます。
今回の災害は本市におきましてもこれまで経験したことがない災害でございました。この災害対策のため、今議会に提案いたしております災害復旧関連予算を合わせますと約66億円の補正予算額であり、その財源として財政調整基金約23億円の緊急支出となります。今最優先で取り組まなければならない行政課題は、まさに災害対応であり、市民の皆様が安全で安心できるまちづくりを進めなければならないと考えておりますし、それと同時に災害を経験した本市にとりましては、事業や財政計画の見直しを含めた財務状況も早期の回復を目指さなければならないと考えております。そういった状況の中で、確かな財政計画に裏づけされた長期総合計画の諸施策や今後の災害対策を実施するためには、さらなる行財政改革を行い、歳出の見直し、歳入増加策、事業の見直しが必要不可欠でありますことから、議会の皆様におかれましても御理解と御協力を賜りたいと存じます。
次に、地域の活性化とものづくりについてでございます。
本市がものづくりのまちであり、このものづくりを支えているのが優れた技術や技能を持つ人材であることは申し上げるまでもございません。本市製造業の中にも住友企業の素材を活用した製品を製造し、世界的に展開している企業もありますが、中小鉄工業界においては長年協力会社という関係等から、住友企業の素材を製品に変えていく企業が見受けられないのではないかと考えております。
ものづくり産業につきましては、本市の産業基盤をなすものであり、自社製品を持つ企業の育成とともに、発注側企業のニーズを先取りした対応や提案などを行う自立型請負業への転換をより一層促進していかなければならないと考えております。
また、中小製造業の中には住友企業の事業へ新たに参入を希望する企業もあることから、そのようなニーズを把握しながら、住友企業の素材や技術とのマッチングを図ることができる交流会の開催等も検討してまいります。
また、ものづくり産業を支える人材の育成は大変重要でありますことから、高専生、高校生を対象としたものづくり体験事業のほか、新居浜機械産業協同組合が新居浜高専で実施した基礎技術研修に対する支援を行ってまいります。
また、新居浜高専におきましてはインターンシップの充実や産学連携の促進を図るため、企業協力会の結成に取り組んでおり、従来の企業内での実習を中心としたインターンシップではなく、企業の研究課題を学生と教員が協力し、解決を図っていくこともあると伺っております。このような取り組みもものづくり産業の新しい発想のきっかけになるのではないかと考えておりますことから、市といたしましても企業への働きかけと支援を行ってまいります。
今後におきましても、新居浜高専の企業協力会への支援を初め、産学官連携の推進、ものづくり人材の育成等を中心に、ものづくり産業の活性化を図ってまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(井上清美) 補足答弁を求めます。鈴木助役。
○
助役(鈴木暉三弘)(登壇) 防災対策と災害復旧について補足を申し上げます。
まず、水防の総括についてでございますが、水防の指揮、命令と準備につきましては、水防計画に定められておりまして、水防本部を設置する前に災害警備のため必要があるときは水防警戒本部を設置し、気象等の情報収集と分析をするとともに、消防団員、消防職員による警戒出動や市水防班員の自宅待機等の処置を講じまして、水防本部設置までの準備をいたしております。大雨洪水警報等水防に関する警報等が発令されたときは、水防本部長の助役が関係本部長等と協議して水防本部を設置いたします。
水防の指揮、命令につきましては、水防機関指揮系統に基づき、水防管理者の市長が水防指令を発令し、水防活動に当たっての各部局長への直接の指示、命令は水防本部長の私が行っております。
8月18日集中豪雨災害では、水防本部としての意思決定や命令伝達、被災情報の収集体制と災害対応、避難勧告のあり方、住民への情報伝達等々さまざまな問題点が出てまいりました。この8・18集中豪雨災害の教訓をその後の災害対応の中で可能なところから改善を図ってまいりした。特に、指示、命令に対する任務分担の明確化と情報処理体制の改善による対応の迅速化、また地区連絡員を配置いたしまして、住民への情報伝達と収集、被災住民の立場に立った避難勧告など改善をしてまいりました。しかし、行政の対応能力を超える災害時の住民と行政の役割や住民への連絡体制の整備など課題もあることから、その解決に向け全力を挙げて取り組みたいと考えております。
次に、水防協定の総括についてでございます。
水防活動時において緊急の必要がある場合には、水防法に基づき各市町村等に応援を要請することとしております。
まず、市町村につきましては消防組織法に基づき応援協定を結び、隣接する市町村はもとより県内外の各市町村の応援を求めることができることとなっております。現在は愛媛県消防広域相互応援協定、東予広域消防相互応援協定、広域消防相互応援協定等を結んでおります。
また、水防法に基づき水防管理者が必要と判断したときには、警察官の出動要請、自衛隊法に基づき自衛隊派遣を要請することといたしております。さらには、新居浜建設業協会と水防時における取り決めを行い、水防協力隊として水防本部の設置時など災害の状況により出動を要請いたしております。
8・18集中豪雨災害時にはこれらの協定に基づき、四国中央市と西条市への応援要請を行うとともに、自衛隊派遣の要請を行い、土のうの構築及び流木の撤去など、災害活動に従事していただきました。また、新居浜建設業協会には終始人員の派遣と重機械の全面的な支援を受けたところでございます。この水防協定につきましては、今回の災害を教訓といたしまして、今後とも関係機関と事前に協議をし、覚書、協定等を締結していきたいと考えております。
○議長(井上清美) 泉水企画部長。
○
企画部長(泉水克規)(登壇) 行政評価と予算編成について補足を申し上げます。
本市における行政評価の取り組みにつきましては、平成10年度から予算配分を効率的に行うことにより効果的な政策の実現を図るとともに、時代の要請である地方自治体の政策形成能力や説明責任の向上に対応することを目的といたしまして、事務事業評価システムを試験的に導入いたしました。その後の導入結果の検証により、事務事業評価システムは成果重視型の事業執行や職員の説明責任の向上につながるなど一定の成果は得られましたが、それだけではまちづくりの方向性を見定めるための評価とならないという問題点も判明いたしました。
そのため、平成14年度からは改善の第一歩といたしまして、第四次長期総合計画の中で設定いたしました基本的政策指標の達成度を追跡調査し、その結果を市民満足度等とあわせて検討することにより、政策の選択や重点化につなげていくという視点を加えた行政評価システムへ、その制度の改善に努めてまいりました。
現在の具体的な実施内容といたしましては、事務事業を評価の対象として、抽象的な事業目的に対し数値化した指標を設定するなど達成状況を具体的かつ客観的に測定し、分析、評価を行っております。その評価によって導かれた結果を次の行政活動に生かしていくことがこの制度の本来の趣旨でありますことから、昨年度の予算編成作業の中では行政評価の結果を受けまして7事業を廃止し、約670万円程度の一般財源の削減が図られております。このように、事務事業評価による結果と予算編成作業との連動に努めているところでございます。
今後におきましては、まちづくりを大局的に評価するための政策評価、企業会計的手法であるバランスシートや行政コストを明らかにできる手法との有機的な連携についても研究を加え、さらに充実した行政評価システムを確立してまいります。また、行政評価の目的、意義につきましては評価担当者が十分に理解し、評価を行うことができるよう、実施に当たって留意してまいります。
○議長(井上清美) 井原環境部長。
○
環境部長(井原敏克)(登壇) 災害復旧で除去した河川の土砂や流木の処理について補足を申し上げます。
まず、土砂につきましては、土砂の中に混在しているごみや木片を取り除けば埋め立て等に使用することが可能であります。しかしながら、仮置き場所からの撤去が急務となっており、そのままの状態で処理を委託する方法、ふるい分け作業を行って埋め立て用材にして土砂を処分し、ふるいで残ったものを産業廃棄物として処理いたす方法など処分方法や処分地につきまして調査、検討を行っておるところでございます。
次に、流木につきましては、河川から土砂と一緒に流出した関係で細かな石や砂が刺さった状態のものや海上に流出して塩分を含んでいるものなど、再資源化にするにはそれぞれ問題がございます。現在、そのまま処理を委託する方法や表面の石や砂をあらかた落とした後、細かな木片に粉砕して焼却処理する方法、資源として利用する方法など、費用面も含め検討をいたしておりますが、今後早急に方針を決定いたしたいと考えております。
○議長(井上清美) 西原経済部長。
○
経済部長(西原寛)(登壇) 産学官の連携についてのほか1点、補足を申し上げます。
本市には工業都市として発展してきた歴史の中で集積されました優れた技能、技術、また新居浜工業高等専門学校、東予産業創造センターなど産業に関する資源や優れた人材を有しております。これらを継承、活用しながらまちづくりを進めていくことが大変重要であると認識いたしております。
そのようなことから、まず平成16年7月1日、新居浜市は新居浜工業高等専門学校との連携協定を締結いたしました。本協定により新居浜市と新居浜工業高等専門学校が相互に協力し、地域の振興発展、教育研究の充実及び人材の育成に関する諸施策をこれまで以上に推進していくことといたしました。
今までの具体的な取り組みといたしましては、平成16年9月3日、連携協定に基づき第1回連携協力推進会議を開催し、産業の振興に関する専門部会を設置いたしました。この専門部会は新居浜工業高等専門学校、新居浜市、東予産業創造センター、新居浜機械産業協同組合、新居浜商工会議所、さらには愛媛県、四国経済産業局、産業技術総合研究所四国センターからの産学官の委員15名で構成しております。その後、10月14日、11月30日と2回の専門部会を開催し、活発な意見、情報の交換を行っております。
主な議論のテーマといたしましては、経済産業省の平成17年度新規施策である製造現場の中核人材育成に関すること、新居浜工業高等専門学校と市内企業との共同研究の実績と今後の推進に関すること、本年度新居浜工業高等専門学校で実施している機械産業協同組合の基礎技術研修に関すること、起業家教育促進に関する取り組みなどでございます。今後とも月1回程度専門部会を開催し、産学官が連携して進めるべき他の課題についても議論を重ね、産学官のそれぞれが実施できるものについては実施してまいります。
次に、商店街の振興についてでございますが、新居浜敷島通り商店街振興組合におきましては、市内有数の飲食街としての活気を取り戻し、にぎわいの創出を図るため、今年度、街路灯整備事業に取り組んでいるところでございます。本事業につきましては、現在の街路灯が設置以来30年近くを経過し危険箇所も見受けられることから、今回既存の街路灯26基を撤去し、新たに44基の街路灯を新設しようとするものでございます。
また、国、県の商業基盤等整備事業費補助金を活用するため、現在補助金の交付申請を行っており、補助金の交付が決定され次第着工する予定であり、交付決定の時期につきましては12月末もしくは来年1月初めになるのではないかと伺っております。なお、市といたしましても本事業に対し中小企業振興条例に基づき助成を行ってまいります。
また、新居浜敷島通り商店街振興組合におきましては、街路灯整備事業後、商店街やその周辺の魅力的なところをマップにし、来客者などに提供する予定でありますことから、市が発行している観光ガイドマップなどもあわせて活用をしていただけるよう新居浜敷島通り商店街振興組合と協議してまいります。今後におきましても、新居浜敷島通り商店街振興組合を初めとする中心商店街の振興に努めてまいります。
以上で補足を終わります。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。仙波憲一議員。
○
16番(仙波憲一)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
行政改革について、行政評価についていろいろ予算の割り組みについてもお話をいただいたわけですけれども、私がその中で一番気になるのは、各部内で優先順位を決定して予算を組んだ場合に、全体の計画とそれがどうマッチするのかという部分について、いま一度お伺いをしたいなというふうに思います。
また、市長は情報公開と説明責任という言葉を使われておりますが、説明責任においてはだれがだれにという基本的な関係が解決できなければなりません。その意味の多くは信頼という問題であります。特に、災害が起きたということや避難という意味の情報は大変重要であり、当市においてはFM局の開設ということを強調しておりますが、そのことは重要ではありますけれども、優先順位において災害が起きてからではどうでしょう。私は携帯電話への助けてくれという声を忘れることはできません。市長は常日ごろ情報の共有とよく言われますが、何の情報を、どう、だれと共有するのでしょう。被災された皆さんから役所への電話がつながらない、電話番号が違っている、役所には2つの電話番号があるのかという切実な声、また避難場所に移動中に流されたという人までいます。このことが市長の言う説明責任と情報公開なのでしょうか。市長の御所見をお伺いしたいと思います。
次に、地域防災計画や水防計画はどのようにリンクされ、今回の災害に対し実際の実施はだれが命令を出し、規定はどうしたのでしょうか。1回目、2回目、3回目でどう変わったのか。一番初めは未曾有の集中豪雨でいいでしょうが、2回目以降はどうでしょうか。
また、新居浜市内を20地域に分別して担当を決めて現場の把握をしたとの報告がありますが、規定はあったのでしょうか。その規定があったとするならば、運用自体どうであったのか。機能していたとすると、避難勧告についてはどうであったか。市長の御所見をお伺いします。
次に、財政で個別には収入の増加を考える必要があると思いますが、具体的な財源確保は予算の効果効率運用しか考えていないのか。それとも抜本的に例えば職員定数の削減とか、それとも増税とか、ほかに方策はあるのか。
次に、現実的課題として補助金カットは、前段の自助・共助・公助との因果関係は明確化されているのか。
また、施策との関係はどうか。
事務事業評価の進め方で住民の満足度について、市長の評価基準はあるのか。
そこで、一番重要なことは地域住民の地域的資源と行政が行うものとのギャップはどういうふうに埋めていくのか。
長期総合計画の実施計画と事務事業評価の因果関係に住民要望はどんな関係で進められ、達成されるのか。市長への手紙とか広聴票とか市政懇談会なのかどうか。
それから、行政評価と広聴票っていうのはどのように生かされているのか。
システムはきちんと整理されているのかどうか。
先ほど指揮、命令のお話を何でするのかといいますと、先般まで作業服と制服が役所の中で入りまじっておりました。小さなことですが、私は危機管理という点を考えると、個人の判断が組織の判断にまさる世界は存在しないと思いますが、この点、だれがどこでどうなったのか、御所見をお伺いいたします。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 仙波議員さんの再質問にお答えします。
まず、各部局への財源の分配によって優先順位がどうなるのかということでございますが、各部局で施策を決めていく場合のその前に、新居浜市全体として優先事業を位置づけておりますので、各部局内でも優先事業と一般事業というものに対してその差をつけております。また、駅前土地区画整理事業や廃棄物最終処分場事業のような最優先の課題につきましては、庁議あるいは部局長会においてその意思を統一して臨んでいくということでございます。
説明責任につきまして、災害時の情報伝達にさまざまな錯綜があったり、あるいは十分な伝達ができなかったということはそのとおりでございます。一つの考え方はふだんが大事というふうに思いますので、日常から避難のあり方、避難場所、あるいは土のうのつくり方、そういうことについての日ごろの説明と住民の皆さんへの情報を公開していくということでございます。
また、情報伝達手段としてもラジオということを私プラスで申し上げておりますが、テレビ、携帯電話、広報塔、一つの手段ですべての皆様に通じるという手段はございませんので、その広報手段をふやしていくということが大切ではないかというふうに思います。
地域防災に関係して、地区連絡員ということにつきましては、これは災害を経験する中で現場との連絡体制の不備、情報の速やかな伝達あるいは指示ということが必要だということから、その連絡員を配置したというものでございます。
行財政改革につきましても事務事業の見直しを行い、歳入準拠という基本がございますが、行政改革大綱に基づく行財政改革を進めていく、その中には職員の給与あるいは数、そういう経常費的なものの削減ということが含まれております。
満足度の評価基準につきましては、一つは具体的に公共下水道であったり、あるいは道路の舗装であったりという数字であらわれるもの、もう一つは同じ数字ですが、市民アンケートなどにより満足度の数字であらわれるというものがございます。また、それぞれの皆さんからいろんな広聴手段で集まってくるものを分析することで、その意識の変化というものも受けて取れるというふうに思っております。
長期総合計画と住民要望の関係につきましても、長期総合計画策定時には住民参加で計画策定の基本を行っておりますし、今後見直しを進めていく場合もさらに市民参加と情報公開を基本にした計画づくりというものをしてまいります。
また、住民要望に対してはすべてが満足あるいは実現できるという形の上ではそういうものがすべてではございませんが、その説明をすることによって市民の皆様のまた理解も得られる、一方通行でない双方向の関係が必要であり、行政評価と広聴票の関係についても同様でございます。
他の点につきましては、補足いたさせます。
○議長(井上清美) 鈴木助役。
○
助役(鈴木暉三弘)(登壇) 仙波議員さんの再質問にお答えをいたします。
防災計画と水防計画との関係でございますが、8・18の集中豪雨のときにすぐに水防本部を立ち上げましたが、台風が過ぎた後、これはもう水防計画の範囲を超えておりますので、すぐに災害対策本部、市長を本部長とした災害対策本部を立ち上げ、災害対策、復旧に当たってきたところであります。これは台風が来るたびに水防本部と災害対策本部の切りかえをいたしまして、そして持続的に災害復旧に当たってきたということでございます。
それから、つい最近まで職員が作業服でずっとおったということにつきましては、災害対策本部としていつ何が起きてもすぐ現場に対応できるようにということも含めまして、そういう服装で対応できるようにしてくださいと、するようにということの指示をいたしてまいりました。そのために市民に御迷惑をかけることにつきましては、各出入り口にもそれぞれ表示をいたしまして、御理解をいただくようにということで御理解を求めてきたところでございます。
○議長(井上清美) 三浦消防長。
○
消防長(三浦弘二)(登壇) 仙波議員さんの再質問にお答えいたします。
1点目は水防計画に基づく実施者、指示、命令の関係でございますが、水防計画につきましては御承知のとおり水防法に基づき計画がなされておりまして、直接の命令は市長から発せられまして、助役が具体的な指示を出すということになっております。
もう一点、危険箇所の関係でございますが、これにつきましては特に事前の規定はございませんが、運用に当たりましては約20カ所当初決めまして、その危険箇所の調査をいたしました。その後、何カ所かふえまして、最終的には32カ所ぐらいに調査箇所をふやしまして、避難勧告につきましては、その場所につきましては時間雨量が20ミリ、それから連続雨量が100ミリというようなことを一つの避難勧告の目安として運用をいたしたところでございます。
○議長(井上清美) この際、暫時休憩いたします。
午前10時59分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時09分再開
○議長(井上清美) 休憩前に引き続き会議を開きます。
泉水企画部長。
○
企画部長(泉水克規)(登壇) 仙波議員さんの再質問にお答えをいたします。
公助・共助・自助の関係と補助金カットの因果関係についてでございます。
現在、平成17年度以降の予算編成の作業を行っているところでございます。その中で先ほど市長から答弁いたしましたように、優先順位の高い優先事業、その他の事業、維持管理事業、補助事業という色分けをしまして、それぞれの金額を算定した後、それを各部の一般財源の枠という形で財源を確保し、各部において優先順位をつけた予算編成作業をしているところでございます。
また、全体との整合という御質問もありましたけれども、今予算要求で各部から提出されておりますので、その中で全体の調整、精査をしていくということになります。
そこで、補助金カットとの関係でございますが、その予算要望枠をつくる算定上、補助金につきましては、団体補助については原則0という形での予算枠を配分いたしております。しかしながら、現実の行政運営を行う上でどのように調整するかという問題が生じてまいりますので、各部に与えられた枠の中でまず調整をしていただいて、今出てきておりますので、最終的には平成17年度の予算編成の中で補助金の取り扱いについて決めていくという形になってまいります。
公助・共助・自助との因果関係で申し上げますと、行政が行います手法といたしましては、行政みずから行政サービスを行う手法、委託による手法、それから例えば補助金を交付することによって行政目的を実現する手法とこういうさまざまな手法があると思います。公助・共助・自助との関係で申し上げれば、その行政目的を達し、市民の福祉向上を図る中で最も適切な方法を考えていく、そういったことに関係が出てくるというふうに思っております。
○議長(井上清美) 神野総務部長。
○
総務部長(神野哲男)(登壇) 仙波議員さんの再質問にお答えいたします。
地区連絡員に係る規定があるのかどうかというようなお尋ねかと思います。
これに関しましては、地域防災計画において大規模な災害が発生した場合、現地の被害情報の収集、あるいは地域への広報、伝達活動のために市の職員を連絡員として配置するということになっております。
以上でございます。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。仙波憲一議員。
○
16番(仙波憲一)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
ただ、私が特にこの予算編成の中で思うのは、毎年民生費が幾ら、議会費は幾ら、何は幾らっていう数字を見ると、そんなに特別な事業がない限りパーセンテージは変わってないというのが現実でございます。その中で新居浜市がこういう財政的に緊急事態になったときに、果たしてそれをそのまま削減しているんではないかという思いが非常に強いんで、そのあたりをお伺いをしたいと。
もう一つは補助金の中にも確かに行政の目的の中でやらなければならないもの、それから委託してやるもの、確かにいろいろあるわけですけれども、やはり基本というのは自助・共助・公助っていうものが区別されるということ、それが政策的につながってくるというのが一番理想ではないかと。その中で行政評価であるとか、事務事業評価っていうのがどう生かされたかということが新居浜市の将来につながってくるんではないかと。特にこの時期、予算編成の中で昨年来、台風の前からですけれども、どこへ行っても金がないと。金がないだけでは、実際に行政運営の中で住民要望を満足することはできない部分というのは当然出てくるわけですが、その中で例えば従来からある広聴票っていうのはどう評価されているのか。確かに市長へのメールとか市政懇談会とか、いろんなことがあろうかと思うんですけれども、やはり手段は別としてその中で一番最初に行政が使ってる広聴票っていうのはどういう位置にいくのか。その点を改めて市長さんにお伺いをしたいと思います。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 仙波議員さんの再質問にお答えをいたします。
各部局配分予算のあり方については、先ほど申し上げたように市全体として取り組まなければならない優先事業については、当然庁議で決定をして確認をしていくということでございます。確かに年度間における各民生費等の配分というのは大きく変わらない、あるいは教育費の場合、昨日来議論がありましたように施設の有無によって逆に変わるということで、相対的な数字の変化だけでは見えないというものはございます。来年度予算編成につきましては歳入の見込みを立てて行っていくということでございますが、今後行政経営改革を進めていく中で、例えば民生費の中で民間委託等によって新しい財源が生まれてくるという場合には、それは民生費の中ですべて吸収するということではなくて、市全体の中の予算配分の中でどう活用していくかということが当然出てまいります。そのための長期的な視点を持つということでございます。
広聴票の扱いにつきましては、当然広聴票として出てくるものもございますし、それはその担当課において整理をして、住民からの重要な要望として対応をしていく、整理をしてしていくということであり、市長への手紙、メールあるいは広聴票、言葉でお聞きするということもございますけど、そういうことも含めた住民の声として集約をしていく。それを整理していく中で住民の意識の変化というものが、一件一件では見えない場合でも、整理をしていく中で見て取れるということがあり、それをまた政策に生かしていくということが必要ではないかというふうに思います。
自助・共助・公助につきましても、基本的には仙波議員さんおっしゃったとおりであり、ただ公助のあり方として公の出動、支出を予算によってすべてを賄っていくということが難しい状況の中では、共助あるいは自助というものをお願いしたい。特に、自助というのにはまた逆に限界もございますので、共助の精神を協働のまちづくりとして進めていきたいというふうに思っております。
以上でございます。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。仙波憲一議員。
○
16番(仙波憲一)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
特に今、来年度の予算編成、特に新居浜市が甚大な被害を受けて、予算的にも危機の状態の中で、私は一番あってはならないって思うのは、声が大きいやつが勝つっていう世界は成り立たないだろうというふうに思っております。そういう中で、予算発動の中で自助・共助・公助、また長期総合計画についてはことしの当初のときに予算は担保されていないというお話もお伺いをしておりますので、その中で現実的な運用をお願いしたい。また、その中で柔軟な活動っていうのがどこへあらわれてくるのかというのをぜひお願いをしたいと思います。
以上で終わります。
○議長(井上清美) 岩本和強議員。
○
5番(岩本和強)(登壇) 市民の会、岩本和強です。
質問を始める前に、昨日の福祉バスの事故により負傷されました方々や病に倒れました運転手さんにお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い御回復を心からお祈り申し上げます。
さて、佐々木市長におかれましては、去る11月14日の市長選挙において見事2期目の当選を果たされました。支持いただいた多くの市民の皆様とともに心からお祝いを申し上げます。
市長は就任以来、常に市民の目線に立ち、清潔、公平、隠し事のない市政運営を推進し、徹底した情報公開を行い、まちづくりでは箱物を一切つくらず、区画整理事業や道路整備を急ピッチで進めてこられました。これら4年間の実績と8月18日以降たびたび起きた災害への対応は決して逃げることなく、自身の目で被災地を見、住民の声を直接聞き、その後の対策に生かす現場主義を貫かれました。一流選手は失敗を糧にしてうまくなる。二流選手はたびたび同じ失敗を繰り返す。最もいけないのは失敗をおそれ、何もしない三流選手だと言われています。市民の目から見て佐々木市長がどの選手であるかの判断は今回の選挙結果で示していただいたと思います。
まず、相手候補に寄せられました約2万5,000票の得票に対しまして、市長の御感想をお聞かせください。
市長選挙に関連し、残念なことが一つありました。それは意図的に市議会議員補欠選挙が回避されたため、市政や議会に対し熱い思いを持ち、出馬準備をしていた方を新議員として今議会に迎えることができなかったことです。候補者御自身も出馬表明後はいち早く辞職し、背水の陣で戦いに臨みたかったのではと私は想像しております。仮に候補者や選挙にかかわった方たちが選挙戦術として補選回避を行ったのであれば、非常に問題だと思います。このことは選挙制度や市議会議員の存在意義をみずから否定するものであり、補選に3人の立候補者がいた前回の市長選挙に比べ、投票率が低かった原因にもなったと思います。今後は同様のことが繰り返されることがないことを願っております。
投票所のバリアフリーについてお伺いいたします。
今回新居浜工業高校にスロープがついたと聞き、投票日前日に私も見させていただきました。仮設とはいえ、きちんと取りつけられており、安心をしました。しかし、まだスロープが設置されてない投票所や土足禁止のためにスリッパにはきかえる必要がある投票所があり、装具をつけた人や高齢者は転倒の危険もあり、改善を求められています。市内36投票所のうち、土足化を含むバリアフリー化ができていない投票所があると思います。その数とできない理由をお答えください。
次に、避難所についてお伺いします。
9月29日の台風時には総合福祉センター、ウィメンズプラザをいち早く避難所に追加指定していただき、被災者を受け入れていただきましたことに行政の対応の変化を感じました。総合福祉センターはバリアフリーの施設であり、さまざまな障害を持つ方や要介護者を十分理解した専門性の高い職員が勤務され、ハード、ソフト両面でのバリアフリー化がなされています。その意味からも、今後は市内の障害者を優先して受け入れる避難所にしていただくことをお願いいたします。
また、在宅介護を受けていて避難所生活を余儀なくされた人が避難所からデイサービスに出かけたり、ショートステイ等の介護サービスが優先的に受けられるよう、事前に各施設との協定を結んでいただくことをお願いします。
また、公民館にずぶぬれでたどり着いた被災者に貸し出す毛布がなくて、寒さに震える光景を私は見ました。今後はそのようなことが起きないよう、毛布などの救援物資を一定数避難所に準備すること、以上3点を要望いたします。
次に、災害ボランティアについてお尋ねします。
災害時においてボランティアの皆さんは、復旧作業に対する物理的な貢献とそのひたむきな姿は被災された方たちが失いかけていた復興への勇気と希望を取り戻すメンタルケアとも言うべき2つの役割を果たしていただいたと思います。
愛媛県は災害復旧ボランティアに参加した建設業者に対し、県発注工事の入札に際し、優遇措置をとると発表しました。直後から建設業者などがボランティアとして参加し、ボランティア活動証明書の発行を社会福祉協議会が行ったと聞きました。また、一部ゼネコンは証明をもらうために下請会社にボランティアの下請までもさせ、緊急性の高い災害復旧工事に支障を来したとの話もあります。新居浜市における証明書の発行状況についてお聞かせください。
本来ボランティア活動は自発的に見返りを求めず、みずからの意思で行うものであり、純粋にボランティア参加した個人、団体、建設業者の善意をゆがめることにもなりかねない今回の措置には疑問の声を上げざるを得ません。百歩譲ってボランティア業者に報いたいとの気持ちからの措置であるなら、ボランティアセンターが閉じてから発表すべきで、今回のタイミングは目の前にニンジンをぶら下げたとも誤解されかねないと思います。新居浜市では災害復旧にボランティアとして力を貸していただいた業者に対し、どのような措置を考えられていますか、お尋ねします。
次に、災害情報についてお伺いします。
市長選挙で示された30のマニフェストの中に、災害情報に役立つ地域FMラジオ局の開設を上げられております。災害時にできるだけ詳しいきめ細かい地域情報を、停電などの影響を受けることなく市民に発信できるコミュニティ放送の開設が待たれています。この放送が始まるときにはぜひFM文字多重放送機能つきラジオ、いわゆる見えるラジオが使える緊急文字放送体制を確立していただくことを要望いたします。
以前私は災害時の聴覚障害者や視覚障害者、いわゆる情報弱者に対し配慮をお願いしましたが、9・29の際にはほとんどの電話が不通となり、大規模災害に直面したときはすべての人が情報弱者となることを経験しました。対策本部が何よりも必要としたのは、市内全域の正確な情報だったと聞きました。23号台風で被害を未然に防いだ地域連絡員や地域情報を一番把握している自治会長さんには、情報確保のため双方向の通信が可能な防災無線をぜひ持っていただくべきだと思いますが、いかがでしょうか。
次に、治山治水事業についてお尋ねします。
古来より山を治め、水を治めることは為政者としての第一の仕事とされていました。しかし現代社会、そして災害に縁のなかった新居浜市で治山治水の大切さが今日のようにクローズアップされるとは想像もつきませんでした。いま一度原点に立ち返り、住民の命と財産を守るため災害復旧の柱に据え、取り組んでいただきたいと思います。
今回のようにがけ崩れや土石流が至るところで発生した原因の一つに、イノシシの存在があると地元の人から聞きました。イノシシについては農作物に与える被害が多く発生し、過去議会でもたびたび取り上げられております。イノシシは食欲旺盛な動物で、ブナ、クヌギ、シイノキなどの根元に生息するミミズや昆虫の幼虫を捕食する目的で、あたり一面を掘り返す習性があります。これが原因で、ふもと近くに自生する最も保水力があり、広く根を張り、地盤を強くしていたブナなどの広葉樹が集中豪雨により一挙に流され、そこより高い位置に植林されていた杉などの針葉樹も倒木となり、山や川を傷める結果となりました。臼切池の堰堤の一部崩壊についても山芋、葛の芋を食べるために掘った、アリの一穴どころか1メートル近い深さの穴がたくさんあった地点で発生しているそうです。このように想像以上にイノシシが山に対してダメージを与えることについてどのような認識をお持ちでしょうか。
イノシシは猟銃による駆除が長く行われていましたが、使用場所や保管場所に厳しい規制があること、銃器に対して高度な熟練度や猟犬の育成に手間がかかるなどの原因で特定の方たちに頼るしかなく、捕獲頭数もおのずと限られていました。そのような中、免許を取得すればだれでも簡単に扱うことができ、イノシシが通る、いわゆるけもの道に効果的に仕掛けることができるわな猟の効果が見直されています。ぜひ新居浜市においてもわな猟によるイノシシの一頭でも多い捕獲に取り組み、農作物や山を守っていただきたいと思います。そのためにわな猟免許受験料の助成や箱わなを市が購入し、貸し出してはいかがでしょうか。
9・29、21号台風の際、河川では流木が橋脚に次々到達し、ダムと化し、橋を破壊し、越水による床上浸水被害が多く発生しました。これらのことから、今後かけかえを予定している橋は橋脚のない構造となっているのでしょうか、お聞きいたします。
一方、国領川に代表される河床が著しく高くなった河川のしゅんせつ等の対策は現時点ではどのようになっていますか、お聞かせください。
また、21号台風の特徴は市内全域で床上浸水が発生し、家具や電気製品、車などの財産を失ったこと、また恒常的に冠水する地域は地価下落などの目に見えない財産の滅失も起きています。温暖化による想定外の雨量、減反、宅地開発による保水力の低下、民家より高い位置につくる道路など、長年にわたる無秩序なまちづくりが原因で市街地においても雨水の吸収ができず、道路には車が浮き、土地が低いところに建つ家には容赦なく雨水が流れ込んできました。そして、問題なのは市内の幹線道路のほとんどが冠水し、一部は川となり、住民の避難や救出の妨げとなりました。被害に遭われた市民の皆様は当然ながら、まず自分たちのところから対策と言われます。しかし、以前は少しの雨が降っても真っ先に起きていた浸水被害を面的な見直しをして解消した新田地区のように、将来にわたって安心な治水計画が必要と考えます。お考えをお聞かせください。
先月、愛媛県危機管理室が主催し、県防災担当課長会議が行われました。新居浜市からも担当者が出席し、甚大な被害を受けた町として報告を行い、他の市町村担当者にとって大いに参考になったと聞きました。今回の担当課長会議の中身についてお聞かせください。
関連してですが、災害発生後かかわった全部署の業務内容、そして失敗例や今後の災害対応の際、有益となる成功例などを総括し、それに基づくマニュアルづくりを早急に行っていただき、大変な犠牲を払った上で得た新居浜市の貴重な災害情報を全国の市町村がいつでも参考にして災害対策がとれるよう、新居浜市のホームページに加えていただきたいと思います。
自主防災組織については、昨年の12月議会で結成数と自分たちの町は自分たちで守るとの防災意識の高い自主防災組織づくりを進めるよう要望いたしました。1年過ぎた今、どのような成果がありましたでしょうか。
だれもが経験したことのない大災害を受けた新居浜市民は、全国でもトップクラスの防災意識を今は持たれていると思います。もちろん行政も同じだと思います。来年度中には市内全域で自主防災組織を立ち上げるぐらいの意気込みが必要だと思います。
また、予算的な支援も考えていただきたいと思います。ことし静岡市で各町内にある防災倉庫の見学をさせていただきました。そこには可搬式のC-1級ポンプほか、数々の装備が納められていました。組織充実のためには装備、研修など必要なものには予算を積極的に配分することが大切だと思います。
また、今後は自治会館建設費助成の条件に土のうや機材を収容する防災倉庫併設を加えてはと思いますが、いかがでしょうか。
次に、復旧財源の確保についてですが、そのうちの軽自動車税率の見直しは都合により割愛いたします。
佐々木市長は今定例議会の冒頭、災害を乗り越え、安全、安心のまちづくりに取り組むこと。災害復旧や三位一体の改革で財政は厳しい状況になる。歳入増を図る一方で、経費削減のため聖域なき見直しを行うと発表されました。
歳出削減に関してお伺いします。
先ごろ愛媛県は知事公舎の売却、5地方局から3地方局に統合、一般事務職員の10%に当たる450人の削減を行う歳出削減策を矢継ぎ早に発表しました。新居浜市においても大災害を踏まえ、県以上の経費圧縮に取り組むべきだと思います。
まず、市職員の10%の削減、市内出張旅費など現状にそぐわぬ諸手当の見直しを本気で行うことを求めます。
また、市として歳出カットに向け進められている具体的施策があればお聞かせください。
また、私たち議会としても海外行政視察の中止、最悪でも凍結を行っていただき、議員報酬減額とあわせた議会費削減に向け、市民からの批判の声が上がる前に自主的に取り組みを行うことを切にお願いを申し上げます。
次に、児童の安全な通学についてお聞きします。
先月、奈良県で発生した小学1年生女児誘拐殺人事件は捜査過程において明らかになった犯人の残忍な手口と今なお続く家族への挑戦的態度は許されるものではなく、一日も早い犯人の逮捕が望まれます。
教育委員会には各学校から不審者による児童へのいたずら、連れ去りなどの未遂を含む事件の情報が寄せられ、実情を把握されていると思います。その情報件数と事故防止のため、警察、防犯組織などとの連携をどのようにされているかをお教えください。
そして、寄せられた情報は市内すべての学校に連絡し、各家庭にも不審者情報を伝えていただき、保護者と児童が事件に巻き込まれないための話し合いができる仕組みづくりが大切と思いますが、現状はいかがでしょうか。
今春、不審者対策として防犯ブザー貸与を始めました。間もなくして、不審者に声をかけられた児童がブザーのひもに手をかけたところ、不審者は立ち去り、被害を未然に防いだ事例がありました。しかし、昨日藤田豊治議員さんが御指摘されたとおり、防犯グッズに頼るだけでなく、連れ去り事件が多く発生する登下校時間帯に地域の方たちが外に出て清掃をしたり、児童に声かけをして子供たちを見守っていただいたり、児童と保護者、先生が通学路や塾、友人宅への道を実際に歩いて危険箇所の有無を点検してはいかがでしょうか。
ことし、私たち新居浜市民は全国各地で発生する災害や凶悪事件は対岸の火事ととらえず、新居浜市においても必ず起きると考え、対処しなければならないとの貴重な教訓を得ました。それを踏まえて、不審者対策を要望いたします。
以上で第1回目の質問を終わります。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 岩本議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、市長選挙の選挙結果についてでございます。
今回の市長選挙では市民の皆様方の温かい御支援を賜り、引き続き市政を担当させていただくこととなりました。信任をしていただいた方々には期待にこたえられるよう努めてまいりますとともに、相手候補に投票された方々につきましても投票によって市政に参加をし、新居浜市をよくしたいという意味でのお一人お一人の票の重みは同じであり、謙虚な気持ちで受けとめ、今後の市政運営に反映させてまいりたいと考えております。
また同時に、投票をされなかった多くの方々、そういう方々がこれから市政や行政に関心を持ち、参加をしていただくように努めていくことも私の役割ではないかというふうに思っております。初当選のときにも申し上げましたが、これからも常に広く市民の声を聞き、隠し事をせずに、市民の皆様の先頭に立つ市長としていま一度初心に返り、市政推進に誠心誠意取り組んでまいります。
次に、FMラジオ局についてでございます。
コミュニティFMは、地域の特色を生かした番組や地域住民が番組づくりに参加することができるメディアとして全国的に普及が進んでいるところでございます。特に、阪神・淡路大震災後は災害放送の担い手として活用され、開局に弾みがかかっており、現在全国で170余りのFM局が開局しております。新潟県中越地震でもその機能をフルに発揮し、長岡市を初めとして貴重な情報源となっていると伺っております。愛媛県内では今治市に平成13年に設立されておりまして、今回の台風時にもきめ細かな情報が市民に向けて発信され、大変役立ったと伺っております。本市といたしましても、避難勧告などの災害情報や安否情報、避難所情報などをリアルタイムに情報発信することができるコミュニティFMの特徴を生かした内容でスタートできるよう検討してまいりたいと考えております。
御要望のFMによる文字放送、いわゆるFM文字多重放送による、人にやさしい放送につきましても重要な視点であると認識いたしております。このコミュニティFMにつきましては、選挙公約に掲げさせていただいていることもありますことから、実現に向けて努力をしてまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(井上清美) 阿部教育長。
○
教育長(阿部義澄)(登壇) 岩本議員さんの御質問にお答えいたします。
奈良市で大変残忍な事件が発生し、生きるというごく当たり前のことを無惨にも奪われ、かける言葉もない悲しみと憤りを覚えています。このような事件に関して、犯罪者は町のムードを察知し、常に裏をかいてきます。どんなところにも死角はあるとの考えで、油断せず、犯罪が起きにくい環境を整えていくとともに、子供たちの危険回避能力をアップするような大人のサポートに多くの地域の住民の方々が積極的に参加していただくなど、防犯体制の整備を地道に積み重ねていくことだと思います。
御質問の不審者情報の共有についてでございますが、警察や小中学校から届いた不審者情報を教育委員会で取りまとめ、事例の発生日時、発生場所、事例内容、その対策等についてファクスでその情報を各小中学校に迅速に流しております。その件数は平成16年4月から12月までで21件となっております。各小中学校におきましては、届いた不審者情報について児童生徒に指導するともに、各家庭への情報提供に努めております。
また、事故防止のための警察防犯組織との連携につきましては、随時実施されております警察署協議会や市少年補導委員協議会等で情報交換を行い、対応しております。
また、現在各小中学校に依頼して、各校区の地域安全マップを作成中であり、教育委員会で取りまとめまして、情報を各小中学校や家庭、地域と共有したいと考えております。その手順といたしましては、今年度中に情報を集め、その情報の公開方法、対応策等を教育委員会で協議し、平成17年度に公開していくことを考えております。今後は他市の情報提供についての取り組み方法等も参考にしながら、各家庭や地域に対し迅速、確実に情報の共有化が図られますよう、より一層努めてまいります。
次に、不審者対策についてです。
まず、児童生徒の安全確保のために、今年2月に市内の全小中学生に防犯ブザーを貸与いたしました。また、校区によりましては地域の防犯協会やPTAが中心となりまもる君の家を設置していたり、児童生徒の下校時刻に合わせて警察協助員、少年補導委員や防犯協会、愛護班の方々が地域を巡回パトロールしたり、見回りをしている校区もございます。いずれにいたしましても、保護者、学校の努力だけでは限界がございますことから、地域、警察、防犯協会など各種団体と連携を深め、登下校の児童生徒の安全確保のために取り組んでまいります。市民の皆様方の見守りの目、まなざしを子供たちに注いでほしいと願っております。
○議長(井上清美) 石川選挙管理委員会事務局長。
○
選挙管理委員会事務局長(石川純男)(登壇)
岩本議員さんの御質問にお答えいたします。
投票所のバリアフリーについてでございます。
投票所につきましては、これまで高齢者や障害者の方がより安全で快適に投票できるよう、固定のスロープの設置や車いすの配置などを行い、段差の解消に努めてまいりました。また、ことし7月の参議院議員通常選挙からは公民館や学校の体育館など18カ所におきまして新たに土足化を実施いたしました。さらに、市長選挙におきましては自治会館4カ所の御協力をいただき、投票所の土足化を拡充し、投票所のバリアフリー化を積極的に図ってまいりました。
しかしながら、市内36投票所のうち8カ所の投票所の土足化がまだ未実施でございます。その理由といたしましては、投票所として使用している場所がふだん乳幼児が寝たりはったりしている部屋であることによる衛生面等の問題や投票場所が畳敷きであり、土足化用シート等の設置が困難であることなどが原因となっております。いずれにいたしましても、選挙管理委員会といたしましてはバリアフリー化が不十分な投票所は各施設管理者の理解と協力を得ながら、引き続き投票環境の向上を目指し、一層の努力をしてまいります。
○議長(井上清美) この際、暫時休憩いたします。
午前11時50分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 1時00分再開
○議長(井上清美) 休憩前に引き続き会議を開きます。
補足答弁を求めます。泉水企画部長。
○
企画部長(泉水克規)(登壇) 災害に強いまちづくりを行う財源確保についてのうち、歳出カットの具体的施策について補足を申し上げます。
まず、本市の財政状況につきましては、8・18集中豪雨以降のたび重なる大規模災害に対応するため66億円余りの災害復旧費予算措置を余儀なくされたため、財政調整基金残高が急激に減少をしております。加えて、三位一体の改革による歳入見通しの不透明さと相まって、投与財源が大きく減少する見通しであります。このようなことから、平成17年度予算編成におきましては、これまで以上に思い切った歳出削減に取り組んでいるところでございます。
具体的には昨年度から取り組んでいる5%の行政経営改革を加速化し、施策事業につきましては各部局の予算要求基準の一般財源枠として平成16年度の内示額から優先事業で10%、維持管理事業または一般事業で20%、補助事業で原則0で算出いたしました額に、さらに5%カットの枠内での要求を行うマイナスシーリングを実施いたしております。こうした大変厳しいマイナスシーリングにより、事業内容の見直し、精査、実施の繰り延べなどに加えて、事業自体の廃止、中止、縮減による歳出削減に取り組んでいるところでございます。
現在、見直しが明確となっている事業といたしましては、駅前土地区画整理事業の事業期間の延伸、慈光園・東新学園複合施設建設事業の見直し、リユース工房整備事業の凍結などでございます。また、経常経費につきましても職員の時間外勤務手当の10%カット、施設の管理については清掃回数などの内容の見直しによる委託料の5%削減、本庁舎、清掃センター、下水処理場など大容量の電気を使用している施設について長期契約に基づく電気料金の削減、ISO14001の環境目標に基づく電気、水道、燃料、用紙使用量の削減、公債費の抑制など歳出削減に取り組んでおります。さらに、行政も痛みを分かち合うという姿勢を示すということから、特別職の職員等の給与等についての見直しを行うことといたしております。このように平成17年度当初予算編成は大変厳しい作業となっておりますが、最少の経費で最大の効果を上げることができるよう予算編成作業を進めてまいります。
○議長(井上清美) 神野総務部長。
○
総務部長(神野哲男)(登壇) 災害についてのうち、避難所についてほか数点について補足を申し上げます。
まず、災害時の避難所についてでございます。
今回の災害時には介護を必要とする方、身体障害者の方、その他の災害時の要援護者の方への配慮に欠けていた面もありましたが、宿泊設備のある福祉施設におきまして、緊急を要する要介護者を受け入れたケースや、あるいは市におきましても公民館や小学校などの指定避難所のほかに緊急的に要介護者を受け入れることができる事業所から空きベッド数などの情報を収集いたしまして、要介護者に受け入れ先を紹介するなどの対応をいたしました。今後におきましては、総合福祉センターを障害者優先の避難所にするなど、介護を必要とする方々が安全にかつ安心して避難できる体制づくりや施設の選定など、避難所の位置づけや受け入れ体制などを検討するとともに、関係機関とも協議をしてまいります。
また、避難所で必要となる防災毛布につきましても早期に公民館等に備えるよう準備を進めてまいります。
次に、防災無線についてでございます。
災害時には現地の刻々と変化する状況を的確に把握し、これに基づき現地へ最優先すべき情報、指示の時機を得た提供が大切でございます。しかしながら、電話回線がふくそうをし、場合によっては電話回線が断絶し、日ごろ便利に使用している携帯電話等が通話できない状況となります。このようなことからデジタル式の移動系もしくは同報系の防災行政無線の導入、あるいは衛星携帯電話など災害時の有効な通信手段を検討するにあわせまして、現地と行政側との双方向の情報のやりとりをするにおいて効果的な活用、配置の方法を考えてまいります。
次に、先般開催されました愛媛県防災担当課長会議において、本市を初め大洲市、西条市、四国中央市が災害発生の経緯や対応について事例を報告し、意見交換をいたしました。この中で避難勧告を発するタイミングや災害時要援護者への対応、自主防災組織の育成、住民への防災意識の啓発等について活発な議論が行われました。
また、県から今年度に設立を予定しております防災担当者連絡協議会についても概要説明もなされました。本会はことしの一連の台風等による風水害で多大な人的、物的被害が発生したことを受けまして、また地震対策も含め愛媛県や各市町村、消防等の防災関係機関が連携し、防災力の強化を図る必要から、効果的な防災対策を協議、検討することを目的といたしまして、地方局管内ごとに市町村及び消防機関から代表者1名、県から2名の合計12名により構成し、年数回開催を予定しております。
次に、ことしの一連の台風災害に対する総括の活用についてでございます。
過去類を見ない災害であっただけに、当初は初動態勢のおくれなどがありました。災害への対応が不十分なこともありましたが、次には教訓として生かし、改善へと結びついたと考えております。同時に、今回の反省、成功事例も含めたさまざまな経験を過去のものとせず、今後の市民の安全、安心の確保のための危機管理に生かす必要があると考えております。総括をもとに御提案の災害時に迅速かつ的確に対応できる運用マニュアルづくりを初め、職員の災害対応に対する知識の向上に努めるとともに、市民など広く関係者へもホームページ等により防災関連情報の提供を図ってまいります。
次に、災害ボランティアについてでございます。
愛媛県の建設業者等の災害ボランティア等地域貢献活動に係る参加証明書の発行状況につきましては、災害ボランティアセンター長名の証明が293件、市長名の証明が2件、合計295件となっております。
また、その他の地域貢献活動に関するものといたしまして、一斉清掃等環境美化活動に対する御希望がありましたので、新居浜市環境美化推進協議会会長名で20件の証明書を発行いたしております。
次に、災害復旧活動にボランティア参加した建設業者等を入札指名や業者格付で優遇する措置についてでございます。
8月18日の集中豪雨、その後の相次ぐ台風によりまして市内全域にわたり甚大な被害がもたらされ、多くの建設業者や管工事業者などが災害復旧ボランティアに参加いただき、被災地の復旧、被災者の生活再建に大きく貢献していただき、大変ありがたく高く評価されるものと考えております。しかしながら、建設業者等の中にはみずからが被災するなど、災害ボランティアに参加したくても現実には不可能な状態の業者もございました。あるいは自治会を通じての宅地内の汚泥、土砂の撤去につきましては通常より低い対価で、いわば有償ボランティアとでも言うべき形で実施した業者もございました。このようなことから、今回の災害ボランティア活動業者を入札指名や業者格付に反映させることは現段階では好ましくないと考えております。
次に、災害に強いまちづくりを行う財源確保についてのうち、まず市職員の削減についてでございます。
本市の職員数につきましては、毎年度実施する事務量調査及び中長期的な事務事業の推移、行政需要などを踏まえた定員適正化計画の中で定めております。この計画の策定に当たりましては、毎年度の退職者数及び将来的な年齢構成なども考慮しながら採用者数を定めておりますが、本年の一連の台風災害により今後厳しい財政状況となりますことから、またこれに伴い事業の中止や事業の延期等もありますので、これらの変化に的確に対応するなど、今までの定員適正化計画を根本的に見直す予定をいたしております。職員の削減につきましては、基本的には退職者数と採用者数とを調整する方法になるかと考えております。ここ数年は退職者数も少なく、急激な削減は望めない現状ではありますが、中長期的な視野に立って退職に伴う新規採用の補充数の削減の努力とともに、臨時職員等の任用の抑制を図るなど、総職員数の削減に努めてまいります。
また、手当の見直しにつきましては御指摘の市内旅行の旅費など現状にそぐわない不合理な手当につきましてその額や、あるいは種類、支給方法など適正化に向けて見直しを進めてまいります。
○議長(井上清美) 神野市民部長。
○
市民部長(神野師算)(登壇) 自主防災組織について補足を申し上げます。
本市では昨年末に全市326の単位自治会のうち、47自治会で結成されていた自主防災組織でございますが、現在までに28自治会において新たな組織が結成され、結成率は23.0%となっております。また、一連の災害後、自主防災組織に関する問い合わせが急増し、立ち上げに向けた話し合いが持たれるなど、実体験を通して市民の皆様方が自主防災組織の重要性について改めて認識され始めたものと感じております。今年度末には当初目標とした30%を上回る組織の結成がなされるものと予想しております。
市では現在、自主防災組織のあり方に関する調査検討委員会の設置を準備しており、その中で自主防災組織と行政との役割分担や連携方法などについて広く協議し、自主、自立の精神に基づく自主防災組織活動がより行われやすくするための基盤整備が図れるよう努めてまいります。
次に、支援制度についてでございます。
実働的な自主防災組織とするため、組織立ち上げ時に防災資機材の購入を検討される自治会も多く、行政の財政支援を望む御意見も伺っております。このようなことから、県の補助事業に加えて市としても自主防災組織活動に対する支援制度を検討しているところでございます。
次に、自治会館建設時に防災倉庫の設置を条件とすることについてでございます。
自治会館の建設は県の補助要綱に基づく一定の床面積の要件のもとに行われております。また、これまで建設されてきたほとんどの自治会館には倉庫や物置が設置されているようです。なお、今後の建設に当たりましては、設計協議の段階から防災倉庫としての機能にも配慮したものとしてまいりたいと考えております。
○議長(井上清美) 井原環境部長。
○
環境部長(井原敏克)(登壇) 災害についてのうち、治山治水対策について補足を申し上げます。
まず、かけかえを予定いたしております橋の橋脚についてでございますが、今回被災いたしました庄内橋ほか3橋につきましては、橋脚のない橋で復旧する予定でございます。その他の橋においても今後かけかえを行う際には、河川の規模にもよりますが、極力橋脚のない橋として計画してまいりたいと考えております。
次に、国領川などの河床が高くなっている河川のしゅんせつにつきましては、たび重なる台風の襲来により河川内には多量の土砂が流れ込んでおり、災害発生直後から二次災害防止のための応急対策として土砂の撤去を行ってまいりました。現在、堆積土砂が除去できていない河川につきましては、早期に良好な河川機能を確保するため、土砂撤去を実施いたしております。なお、県管理河川につきましては土砂撤去や改修について積極的に要望してまいります。
次に、安心な排水計画についてでございますが、御指摘のとおり根幹となる雨水施設の整備に加えて、枝となる排水路や管渠などの面的整備が必要と考えておりまして、公共下水道事業計画に基づき、早期に浸水解消が図れるよう整備を進めてまいります。
○議長(井上清美) 西原経済部長。
○
経済部長(西原寛)(登壇) 災害についてのうち、治山治水対策について補足を申し上げます。
イノシシが山に対してダメージを与えることについてどのように認識しているかとのお尋ねについてでございますが、専門家の山地災害調査報告では、本年の台風に伴う災害の原因については大量の降雨による岩と堆積土砂との間に水が流れ込み、表層崩壊を引き起こしたと考えられることなどが報告されています。イノシシとの因果関係につきましては、今後関係機関などと情報交換に努め、調査してまいります。
イノシシの駆除につきましては、毎年県、市、猟友会、警察、農協などで構成する新居浜市有害鳥獣被害対策連絡会を開き、駆除方針について協議を行い、猟友会が駆除しているところでございます。平成15年度におきましては51頭、平成16年度におきましては11月末現在で31頭を駆除しております。なお、県におきましては農作物、林作物などの被害を少なくするため、今年度からイノシシを対象に狩猟期間を例年より1カ月延長し、平成16年11月15日から平成17年3月15日までとしています。
次に、市からの補助金についてでございますが、平成16年度から県の補助事業を活用し、イノシシの駆除を対象に補助することといたしております。
お尋ねのわな猟免許受験料の助成につきましては、有害鳥獣の駆除の実態、狩猟の実態等を的確に把握する必要がありますことから、引き続き調査、研究してまいります。
次に、イノシシ駆除用の箱わななどを用意することにつきましては、わなの設置者に専門的知識などが必要であり、わなの管理や設置場所など課題も多くありますが、今後検討してまいります。
今後とも有害鳥獣の駆除に努め、農林業の振興を図ってまいります。
以上で補足を終わります。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。岩本和強議員。
○
5番(岩本和強)(登壇) イノシシの駆除についてですが、今回の災害で例えば家の前を流れていた川の水位が急に下がったから避難して助かったとか、透明だった川の水が急に褐色に変わったから、これは危ないと思って早目に避難して助かったとか、自然を相手にした場合は、そういう昔からの経験則といいますか、そういうこともすごく大切なということがよくわかったと思うんです。学術的なことでのことをおっしゃられるのも当然ですが、そういうのでいったらやっぱりイノシシの被害なんかはまだ今から調べるとかというの、とてもおかしいんで、これきのうの庁内報ですけども、イノシシが山に害を与えるって書いてますよ。滝の宮公園にも、山芋掘ったら山を壊しますから、絶対掘らないでくださいって看板もあります。もう少しその辺はこの災害を受けて、厳しく調査してほしいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。西原経済部長。
○
経済部長(西原寛)(登壇) 岩本議員さんの再質問にお答えいたします。
イノシシが今度の土石流等、そういうふうな原因になったり理由になったりってしている可能性はもちろんございます。ございますが、大量の雨が降ったということが一番大きな要素じゃないかとは思っておりますし、さまざまな原因、要素が考えられると思いますので、そのあたり、やや専門的な知見も必要かと思いますので、今後関係機関と情報交換しながら調査をしていきたいと思います。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。岩本和強議員。
○
5番(岩本和強)(登壇) 自主防災組織についてですが、聞き間違いでなければ先ほど……。(ブザー鳴る)
失礼しました。
○議長(井上清美) 大石豪議員。
○
9番(大石豪)(登壇) まず初めに、このたびの未曾有とも言える相次ぐ台風によりとうとい命を落とされた方々に対しましては、心より御冥福をお祈り申し上げます。
そして、多くの被害を受けられた皆様、またきのうのバスによる負傷を負われた方々に心よりお見舞いを申し上げます。
それでは、通告に従いまして質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
中に重複するところもあると思いますが、御容赦願えればと思います。
地域再生についてお聞きします。
現在、新居浜市において私が期待をかけております地域再生マネジャーがいよいよ大きく動き出したことを知り、うれしく思います。国の都合により結果として出おくれた形となってしまったとお聞きしていますが、任についていただいた方々には市の職員さんともども活発に動いてくださり、だんだんと見え、膨らんでくる構想の端をお聞きすると、私もついほおが緩むものであります。
限られた時間の中、結果へと導き出されるものの過程には幾人かのキーパーソンがおられますが、その対象が商店街という団体組織の場合、各店主の自主的参加はもちろんのこと、周囲との相互理解に基づいた地区、地域の応援、支援が不可欠であると思われます。その中において理解を示してもらえないところがあるのもまた事実であり、行政としての働きかけを待つのに頼り切ってしまった私たちの悪しき風習からの至らなさではなかったのかと反省する面も見えてきました。
しかしながら、みずからが動き、動かなくてはと積極的に働きかけている方々を見かけ、その回数がふえるからこそ自分もと動かされるうれしさも知りました。一人で手探りするよりも、二人で手探りする方が引っかかりが見つかりやすく、人数が多ければ多いほどその引っかかりをふやしていけるはずです。引っかかりになり得るものを本人がそれと気づかなくとも、周りに人がいればその周りにいる一人がそれに気づくかもしれない。それは多ければ多いほど、気づく確率がふえてくるのですから、自分がいなくとも何とかなるという考えでは思うだけになってしまい、行動に結びつかない机上の空論で終わってしまいます。
今回におけるマネジャー制とは個人みずからが動くことを前提としたものでありますから、一人一人の意識、意欲が大きく表に出てくるものと思います。今後につなげるものとして、私は尽力している皆さんにエールを送りたいと思います。また、ここにいらっしゃる皆さんも同じお気持ちであると思いますが、微力ながらでもお手伝いができればと思っております。
このように、より期待が持てる地域再生マネジャーですが、助成対象事業期間が平成17年3月31日までであります。助成対象事業者は各事業において平成17年度以降、継続事業として1年間の助成対象事業期間の延長を申請することができ、通算の助成対象事業期間は3年間とするともありますが、これらを踏まえまして、事業内容によっての現在における進行状況並びに市としての今後の取り組みをお聞かせください。
同時に、地域再生マネジャーとは一体どういった地域に対しての試みをするのかがいま一つよくわからない、知らないなどといった声も聞こえます。説明会やメディア等を使った今後における市民からの自発的参加を促す場をつくってほしいとも思うものですが、いかがでしょうか。お考えをお聞かせください。
次に、同じくして地域再生推進のためのプログラム概要にも組み込まれておりました地域通貨モデルシステムの導入支援についてお聞きします。
総務省の呼びかけでことしの11月から千葉県市川市、福岡県北九州市、熊本県小国町の3市町が住基カードを活用した地域通貨の実験を2カ月かけて行う予定であり、3市町の実験結果について同省に設けた地域通貨モデルシステム検討委員会で検証した上で、住基カードを使った地域通貨の運用に必要なノウハウのモデルシステムを開発し、来年度以降、希望する他の自治体に無償で提供することにしているとありますが、新居浜市での地域通貨モデルシステムについてのお考えと無償での配布に伴うお考え、取り組みについてお聞かせください。
次に、別子銅山記念図書館の運営についてお聞きします。
中でも多目的ホールの利用についてなのですが、利用状況としましては第2会議室、第3会議室、多目的ホールを合わせた回数を見てみますと、平成14年度で271回、平成15年度で312回であり、年ごとに増加傾向にありまして、ことしでは8月までではありますが、117回の利用があり、うまく機動をしているのではと思います。
しかしながら、ホールのみの利用状況では平成14年度で67回、平成15年度では81回と同じく増加傾向にはあるのですが、率にすると平成15年度でも約30%、利用時間での率を出してみますと、片づけなどの時間も入れ1回6時間としましても約18%の状況であります。このことから、もっと活用状況を上げることはできないものかと模索もしてみましたが、図書館法第17条や市の管理条例施行規則第9条により公益のために使用する場合ともあり、私益に絡んでくるものに関しての利用は無理と知りました。
現在においてのホール利用としましてはおはなし会、夏休みでの読書会、表現の時間が主流でほかには中小企業大学校における全国的な中小企業診断士の研修会の催し、これには67名もの参加とお聞きしていますし、青年海外協力隊に関する説明会やIT講習、生涯学習では2月後半から3月半ばにかけての20日間ほどの催しもされるなど、無料といった催しに関しましては多く受けられる体制を考えられており、中には月曜などの休館日であっても厚意でなされた催しもあるぐらいであります。
別子銅山記念図書館は皆さんも御存じのとおり、建設省創立50周年を記念して行われた公共建築百選の受賞など、デザイン性から見ましても目を見張るものであり、私も新居浜市民として誇りを持てるものでありますが、利用状況に当てはめた場合の機能性におきましては疑問を感じずにはいられないところが多々あります。例えれば図書館における照明には約30種類もの電球、蛍光灯が使われておりますが、雰囲気、私個人としてはとても好きなのですが、その重視のため夕刻になると少々暗さが目についたりもします。それは会議室、事務室など全体を通して言えることでありますから、作業においては難を感じるものではないでしょうか。電気代にしても年間にして以前では1,100万円ほどかかっていたときもあったと聞き驚きましたが、現在では電気代の値下げもありますが、必要性の薄いところでの蛍光灯の数の減少、高ワットの切りかえなど経営努力をされ、900万円ほどとお聞きしています。それでもいまだ高いと感じますが、図書館としての空調管理やほとんどが特注でつくられた必然性からいたし方ないのかとも思いました。
ただ、多目的ホールにおきましてはプロジェクター完備をしての遮光性のなさ、ドーム型空間による天井からの遮音性の低さ、照明配置の一方性など、外面的芸術空間としてはとてもすばらしいものなのですが、その使い勝手の悪さが目を引き、多目的とする空間利用にかなっていないように思われます。
ここに予想事例を上げ、ミニチャリティーコンサートを企画したと仮定します。空間の持つ芸術性からも視覚的にも効果が得られるものと思われますが、照明機材等の置き場としての難はもとより、雨の日は天井での遮音性の低さによる雨音のうるささのため、この場にふさわしいと思われるピアノなどクラシックのような静かさを求められるものは無理であり、ある程度音を出すことによってごまかしができるものであっても、今度は逆にこの空間内での反響の度合いの高さから困難を要すると思われます。では、ミニシアターはどうでしょうか。この場合にはスクリーンはありますが、肝心の遮光性の問題があります。しかしながら、挙げさせてもらったこれらは常設でない、遮音性の高い暗幕の利用など、どちらも工夫次第でカバーできるものと思われるのです。
新居浜市にとって誇りを持てるすばらしい図書館なのですから、より深く、魅力ある図書館として余すことなく利用するためにも、芸術空間としての雰囲気を損なわない、一歩踏み込んだ活用法を検討する検討委員会などを発足する必要があると思うものでありますが、いかがでしょうか。市のお考えをお聞かせください。
また、活用法の一つとして学生における文化系部活動を中心とした各学校からの発表の場として、交流を念頭に置いた催しなどをしてみてはとも思うものであります。これは皆さん御存じのとおり、2004年度のOECD調査により読解力低下が課題となり、来夏までに読解力向上プログラム作成など対策に乗り出すことからも、新居浜市としてもいち早く取り組むべきであり、特色といった面からも関連し得る文化系部活動の支援促進として考えてみてはと思うものであります。
体育系部活動は各大会等によって自己を出せ、他校生とも触れ合う機会もありますが、文化系部活動におきましてはそういった触れ合い、発表の場としての割合は少なく、だからこそ必要性を感じ得ました。仮に文化交流祭とつけさせてもらうなら、この催しは文集の交換、英作文の展示、それらに伴う意見交換の場としてなど、幅広く意味合いを感じるものでありますが、いかがでしょうか。
同年代同士での対等な意見の交換ができる場としては公民館もよいとは思うのですが、全体といった場合を想定すると、図書館はより身近な落ち着ける場所として学生に再認識を促す必要性からも最適ではと思うのであります。補足としまして、OECD調査での読解力1位をとりましたフィンランドでは図書館の占める割合は大きく、至るところに小さい図書館があり、放課後における子供の図書館利用率は高いとされてもいます。
以上を踏まえましても、今図書館の重要性が増していると思われますが、今後における新居浜市民が誇れる図書館としての活用の一環としても学生による文化交流祭といった催しの開催はあり得るべきと思われますが、市としてのお考えをお聞かせください。
最後に、NPO法人やボランティア団体への補助制度についてお聞きします。
新居浜市におきましては、現在12月に6回を数えましたNPOセンター準備会等を行うなど市民活動への取り組みは盛んであり、またメンバーを見ましても重要性を踏まえた関心の高さがうかがえます。
そうした中で、今年度の12月議会におきまして千葉県市川市議会での議案に納税者が選択する市民活動団体への支援に関する条例制定が出されました。これは市民が納める市民税の1%をその市民が指定したNPO法人やボランティア団体に補助するという制度でありまして、全国的にも注目を集めるものであります。納税者としての市民が理解を示す市民活動に対し、税金の一部を指定補助し、一方では市内の団体での活動の活性化を基本に置いたもので、補助額は年間活動費の半額まで、納税者が支援したいが団体を指定しない場合は、市が市民活動団体支援基金に組み入れるなどし、制度の運用につきましては委員7人による市民活動支援制度審査会を設置し、支援団体の決定などを行うとあります。委員の選任には学識経験者、公募に基づく市民委員の3名での構成とし、任期は1年、パブリックコメントを経ての準備をされ、支援候補となった団体には広報特集号やホームページ上でPRする機会が設けられており、また広報特集号に関しましては公共施設はもちろんでありますが、駅やコンビニにおいても入手できるとあり、より身近な広報となっているのではないでしょうか。
比較としては市川市のNPO法人が80団体に対して新居浜市は13団体、ボランティア団体が170あると言われるのに対して新居浜市では200ほどということになり、NPO法人の数として見れば、その数は一目瞭然となりますが、現在の活動状況から見た今後における見通しを考えた場合、これには先日の市長の御答弁にもありましたように、その熱意から形となった特区事例からもあらわれております。そして御存じのとおり、新居浜市を襲った災害時に遺憾なく発揮され、十分に周知のこととなったボランティアに通ずる精神を見ましても、決して引けをとるものではないと思えるのですが、いかがでしょうか。
ますます活性化が予想される市民活動団体を念頭に置きまして、今後における新居浜市のあり方としました市長のお考え、市の取り組みをお聞かせください。
以上で1回目の質問を終わります。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 大石議員さんの御質問にお答えします。
地域再生についてのうち、まず地域再生マネジャーのお尋ねでございますが、地域再生マネジャー事業は地域経済の活性化と地域雇用の創造を地域の視点から積極的かつ総合的に推進するため、財団法人地域総合整備財団が実践的ノウハウを有する地域再生マネジャーを市町村にあっせんし、市町村を支援する事業でございまして、全国で11市町村で実施中でございます。本市ではマーケティングによる都市再生事業を再生テーマに掲げ、中心商店街の活性化を課題として取り組んでおります。
これまでの進行状況につきましては、平成16年10月14日に3名のマネジャーを選定し、10月18日には地域再生マネジャーの所属企業と業務委託契約を締結したところでございます。その後、延べ55日余り滞在し、商店街の活性化は商店街だけでなく地域全体で取り組まなければ活性化できないという視点に立って、精力的に取り組んでいただき、漁業協同組合、物産協会等各種団体とのヒアリングを31回、延べ141人、中心商店街及び周辺地域の地域資源調査22カ所、商店街から申し出のあった16店舗の店舗診断、さらに商店街とまちづくり団体や経済団体などの幅広い関係者との地域ネットワークの構築を目指しての話し合いを行ってきております。
また、平成17年1月30日に中心商店街において宮城県志津川町、島根県浜田市の商店街の協力を得て、太平洋、日本海、瀬戸内海の魚や魚の加工品販売、中学生による車いす探検等イベント型モデル事業を行うため、新居浜地域再生まちづくり協議会を設置したところでございます。このイベント型モデル事業は、商店街を中心としたネットワークによって具体的にどのようにすればにぎわいの創出ができるかを実感していただくため実施するものです。
次に、地域再生マネジャー事業の助成対象事業期間についてでございますが、制度的には最長で3年間となっており、平成17年度以降、継続事業として延長を申請することができます。しかしながら、本市におきましては地元商店街と関係市民団体の自主的、自立的な取り組みが第一との考えから、地域再生マネジャー事業そのものは平成16年度1年限りの事業実施としているところでございます。平成17年度につきましては、平成16年度の地域再生マネジャー事業で培ったノウハウに基づき、商店街を中心とした事業推進母体が地域ネットワークのさらなる拡充や活発な活動をしていただくことを強く望んでおります。市といたしましても地域再生マネジャー事業そのものは終結しますが、必要に応じ地域再生マネジャーだった方に来新いただき、中心商店街のフォローアップをしてまいります。
また、地域再生マネジャー事業のPRにつきましては、今後イベント型モデル事業の内容が固まり次第、新居浜地域再生まちづくり協議会による記者会見を予定しています。また、地域再生マネジャー事業の趣旨、進捗状況、イベントの内容等の広報を行い、市民への周知を図ってまいります。
大石議員さんにおかれましては、本年6月議会での質問にもございましたが、中心商店街のチャレンジショップなどによる空き店舗対策、特に若者による商店街での取り組みに対しまして御熱心に研究、実践され、商店街の皆様にも大変大きな励みとなっていると伺っているところでございます。今後ともこの商店街の活性化策を通じて郊外大型店にない、市民みずからが地域の歴史的資産や物産、市民活動を生かした新たな個性的な商店街として再生し、地域の活力の源泉となるよう精力的に取り組んでまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(井上清美) 阿部教育長。
○
教育長(阿部義澄)(登壇) 大石議員さんの御質問にお答えいたします。
別子銅山記念図書館の運営についてのうち、多目的ホールの利用についてでございます。
御指摘にもありましたとおり、多目的ホールの利用は年々少しずつではありますが、増加しており、本年度11月末の利用状況は多目的ホール会議室162回、多目的ホール58回となっております。本年度は駐車場の増設も行いますことから、今後も行政や学校等関係機関とも連携を図りながら、おはなし会、読書会等の図書館事業を実施するとともに、市民の自主的、自発的な生涯学習活動を支援するため、資料、情報提供の推進及び学習機会の提供を積極的に行い、より一層の有効活用を図ってまいります。
なお、採光等については多目的ホールはデザインが優先され、使用者にとって多少の不便を感ずることもございますが、設計者の意図を酌み取り、現状を変えることなく創意工夫で利便性の向上に努めてまいります。
次に、多目的ホールの有効活用法とその検討委員会の発足についてですが、平成12年度より市内の小中学校の司書教諭、学校図書館の担当者との情報交換会を開催し、図書館サービスの向上や利用促進、学校との連携について意見交換を実施しております。御提言のありました学生による文化交流事業の会場としての提供等も含めまして、現在設置しております図書館運営懇談会の中で検討、協議してまいりたいと考えております。
○議長(井上清美) 補足答弁を求めます。神野市民部長。
○
市民部長(神野師算)(登壇) 地域再生についてのうち、地域通貨モデルシステムについてほか1点、補足を申し上げます。
本事業は、総務省が地域通貨の利用に住民基本台帳を活用するシステムとして開発するものであります。自治体が利用者数や流通状況を把握しやすい環境を整えて、商店街振興や行政サービスの一環として地域通貨を発行しやすくするとともに、住基カード普及をも目指したものと伺っております。地域通貨は従来から福祉や環境等、主にボランティア活動の間で法定通貨で表現されにくい価値を交換するための媒体として使われていたものですが、最近は地元商店街や企業とも連携しながら商店街の活性化や地域内消費循環の促進など、地域経済の活性化を図る手段の一つとして大きな期待が寄せられています。また、住基カード活用の面からも期待されるところでありますことから、市川市等の実証実験の結果については詳細に検討してまいりたいと考えております。
しかしながら、これらのシステムを利用するに当たっては専用のサーバー等のハード面の整備もさることながら、地域通貨の取引対象をボランティアやコミュニティ活動など非市場的な財やサービスにするのか、あるいは長野県駒ヶ根市のつれてってカードのように、約200店舗の商店が加入する地域の商店街のみで通用する通貨としての機能をも持たせるかなど市場的な財やサービスを取引対象とするのかなど、地域通貨のタイプをどうするのかなどの検討が必要であり、来年度このシステムの無償提供を受け入れる環境が現在のところはまだ整っていない状況でございます。
次に、本システムと愛媛県が実施されている地域通貨いーよネットとの相互性についてでございます。
県の事業は困っているところに少し余裕のあるところが救いの手を差し伸べようと、愛と心のネットワークづくりの一環として県が運営しているものであり、その主目的は県民のボランティア参加促進であります。参加者に対して県がポイントを出し、そのポイント数によって県の施設の入場料が割り引かれるという内容のものでございます。現時点においては、地域経済の活性化や住基カードの普及をも目的とする本システムとは制度的に異なる事業であると伺っております。
次に、NPO法人やボランティア団体への補助制度についてでございます。
市川市が進めようとしている制度は、市民の納税に対する意欲を高め、その一方で市民活動の支援と促進を図ることを目的とした大変画期的かつ先駆的な事例として、準備段階から全国的に高い関心が寄せられていたものでございます。
新居浜市は自治会等支援団体によるコミュニティ活動が従来から盛んであり、また生涯学習のまちづくりの取り組み等により市民の皆さんのまちづくりに対する熱意と意識は大変高いものと認識いたしております。このようなことから、市民活動に対する財政支援として生活文化のまちづくり基金の設置や市民が主役のまちづくり支援事業など比較的早い段階から取り組んでまいりました。
御紹介をいただきました市川市の納税者が選択する市民活動団体への支援に関する条例の目指すところは、予算規模や条例と要綱という制度の違いはありますが、本市の市民が主役のまちづくり支援事業の目的と同じではないかと考えております。また、今回の災害ボランティアの多方面での活躍は真の意味での住民自治の確立に向けて確実な一歩を踏み出していると実感をしております。本市のボランティア、NPO活動は今後ますます盛んになっていくものと考えております。その流れを確かなものとするためにも、昨年度策定いたしました市民活動の推進に関する指針に基づき、財政支援のあり方、市民活動推進センターのあり方の検討などを引き続き精力的に進め、自主的、自立的な公益的市民活動が行われやすい基盤整備を図ってまいりたいと考えております。
以上で補足を終わります。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。大石豪議員。
○
9番(大石豪)(登壇) 地域再生におきましては、希望の促進へとつながりますよう、一層御尽力お願いいたします。
最後に、要望としまして、別子銅山記念図書館におきましてはタイルの一つにしましても何度もやり直し、試行錯誤され、やっとそのからみれんがの風合いを出したともお聞きしました。そこまでして対になるドームの屋根とも、別子銅山との関連を置いた意味合いを出したわけを、今この新居浜に住む子供たちは果たして知っているのでしょうか。歴史から知ることによっても、より一層親近感がわくものではないでしょうか。図書館のいわれを子供たちを語るような、知ってもらうといった企画もされてはいかがかと思います。
また、南池にいたしましても、これからの整備に関して子供たちの意見を聞く会などをして、もっと身近に感じる図書館として彼、彼女らに一端を担わせてみればとも思うものであります。これらによって関心を持つことで、子供たちから多目的ホールとしての活用のアイデアも出てくるかもしれません。
そして、市の職員を対象としている別子と新居浜の歴史を勉強する研修においても少し足を延ばしてみて、ゆかりもあるこの図書館を利用してみてはとも思うものであります。活用の場をより広くとらまえ、利用してこそ、歴史ある由緒ある図書館としての価値につながるものではないでしょうか。新居浜の未来へ残すものとして、よろしく御検討をお願いいたします。
以上で私の質問を終わらせていただきます。
○議長(井上清美) この際、暫時休憩いたします。
午後 1時54分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 2時04分再開
○議長(井上清美) 休憩前に引き続き会議を開きます。藤田幸正議員。
○
12番(藤田幸正)(登壇) 自民クラブの藤田幸正です。
今議会、いや平成16年、最後の質問です。この時間帯になりますと、皆さんもう大分お疲れのことと思いますし、重複する質問もありますが、おつき合いのほどをよろしくお願いをいたします。
通告に従い質問させていただきますが、8番目の子育て支援タクシーについては割愛をさせていただきます。
平成16年は災いの一年でした。新潟県中越地震、夏の猛暑、たび重なる台風の上陸など災害のニュースが全国を駆けめぐりました。県下でも台風が猛威を振るい、大きな被害を与えました。イラクでの人質殺害、子供の殺人事件多発といった人間が引き起こした災いなど暗いニュースばかりの中で、アテネでの日本選手の活躍、春、夏の甲子園大会での済美高校のすばらしい大活躍は私たちに深い感動と大きな勇気を与えてくれました。
しかし、新居浜市においては8月18日以来、5度にわたり大きな災害に見舞われ、9名のとうとい命が奪われるなど甚大な被害を受けました。亡くなられた方々の御冥福をお祈り申し上げ、被害に遭われた皆様には心からお見舞いを申し上げますとともに、一日も早いもとどおりの生活に戻られますよう願ってやみません。
いまだ懸命に復旧作業が続く中、11月14日には市長選挙が執行され、佐々木市長が多くの市民の信任を受け再選を果たされました。マスコミの報道によると、4年間の実績に災害復旧対策と災害に対する独自の生活再建支援策を打ち出すなどの実績を評価されての結果であると報道されていました。市長さん、あなたは4年間の実績とこの選挙結果についてどのように評価されますか、お伺いをいたします。
私は実績については前任者伊藤市政の大部分を引き継ぎ、これといった失政もなく、佐々木カラーも打ち出すところもなく、無難に務められたと評価しております。この4年間おつき合いをさせていただく中でよくわかったのは、きまじめで粘り強いが頑固であり、また決断力に欠ける性格であると思います。市民の信任を得たのですから、何事にも自信を持って隠し事のない市政運営をなされたらと思います。市長さん、御自分の性格についてどう思われますか、お伺いをいたします。
これからの4年間について熱い思いや意気込みを、そしてこの新居浜の町をどんな町につくっていくのか、明確なビジョンや方向性などもお示しください。
公約に掲げた安全で安心できるまちづくり、夢と誇りがもてるまちづくりについてどのように考え、どのように取り組んでいかれるか、具体的にお示しをください。
長引く景気の低迷による税収の低下、今回の一連の災害対応や三位一体の改革などによる財源不足に対し第四次長期総合計画も見直しをされるのか、すべての事業の見直しや順位づけ、各種補助金などなどすべてに厳しく手を入れると言われていますが、どのようにされるのか、どのような方法をとられるのかお伺いをいたします。
新しいまちづくりに取り組む上でも特にこれから復旧対策、防災対策を十分にやるためにも、県、国との関係が今まで以上に重要です。大切です。市長さんの近くの人のお話では、県、国との関係は良好ですよとは言われておりますが、現実はどうですか。どんな関係ですか。議会に対してもこれまでと同じですか。少しは考え方、対応の仕方を変えられますか、お伺いをいたします。
今日の厳しい財政状況のもと、思い切った行政改革が実行されるときです。民間でできることは民間に、民間活力を導入するときではないでしょうか。くすのき園が第一歩として記されています。福祉施設や保育園なども大いに考えねばなりません。前任者の時代、2つの幼稚園を廃止すると言われていましたが、その後どうなったのでしょうか。自民クラブが3年前に申し入れた定数100人削減も考えられておられますか。長期ビジョンに立った思いきった改革が必要な時期ではありませんか。どうお考えになられるか、お伺いをいたします。
退職金1,600万円を災害復旧費へ、4年前鳴り物入りで購入したハイブリッドの公用車も売却してなど、災害復旧などに使いたいと言われておられましたが、退職金については愛媛大学の方へ寄附すると決定をされていました。今までの答弁やコメントとは整合性がありません。理解に苦しみます。自己の保身のためのみと、一連の言動をどう思いますか。小手先だけで市民の目をはぐらかすようなことはやめてください。もっとじっくりと腰を据えて、思い切った市政運営を市民にも議会へも隠し事のない情報公開と説明責任を果たしながら実施すべきです。持ち場、立場は違っても目的は同じです。佐々木市長、これらのことについてどのように考えられますか、御所見をお伺いいたします。
次に、安全・安心のまちづくりについてでございますが、自然条件に恵まれ、災害が少ないと言われた新居浜市が8月18日以来、5度にわたる台風、集中豪雨により、かつて経験したことのない土砂災害を初め甚大な被害を受けました。8月18日水防本部設置以来、災害対策本部も含め長期間にわたりそれぞれの部署においてその任につかれ、昼夜を分かたぬ活動をされた方々に対し感謝を申し上げます。
さきの9月議会でいろいろ議論されていましたが、私も30年余りの消防団員としての各種災害に対し現場での体験をもとにお伺いをいたします。
まず水防本部でございますが、水防諸活動の中枢であります。各種災害情報を迅速に収集し、的確に判断、早急に指示、命令を出す。これがうまく機能しなければ現場は動くことができません。例えば台風を例に挙げれば、リアルタイムで情報が流れています。それに伴う風力、降雨量もどこでどれだけとすぐにわかるシステムです。当然本部の設置も速やかに行わなければなりません。設置すれば直ちに情報収集、分析、決定、伝達がされなければなりません。
各地域において地域をよく知り、現場の状況がわかるのは技術系職員であり、消防団員であります。もっと一番よくわかるのは地域の住民です。その人たちと一緒に協力のもと、集めた情報を速やかに分析し、指示決定するのは今までの実績や経験に基づき現場の状況判断のできる土木技術系職員であり、消防関係者であります。中心がぶれていては末端の現場は大揺れに揺れます。江川の遊水池の場合でも満潮と大潮と台風による海面上昇などの自然条件が重なり、おまけにデマも飛び交うなど、周辺の人たちがパニック寸前になりました。遊水池の構造や満潮時刻や降雨量データなどをもとに、関係者がもっと的確にはっきりと指示、命令を発すれば、あのような状態にならなくて済んだはずです。縄張り意識を捨てて、裏づけされるデータをもとに自信を持って的確な命令を出せばよかったのです。
当然現場で諸活動をされている人たちも各自がその現場の指揮者である、責任者であるということを常に心がけていてほしいと思いますし、ふだんから教育指導も行われていなければなりません。そういったことも危機管理の一つではないでしょうか。これらのことについて水防管理者、水防本部長はどのように考えられるか、お伺いをいたします。
次に、自主防災についてですが、市長は9月議会の答弁の中でもこの災害を契機として市内一円に組織を結成したいと申されていました。まずは市民の皆さんに自主防災、いわゆるみずからのことはみずからが守る、できることは自分たちでやるといった自主防災という言葉を理解してもらうことが一番であろうと思います。やってもらうとか、やってくれるのが当然といった行政任せの感覚を変えていかなければなりません。災害や防災に関する知識を高め、発生時にはみずからが的確に行動できるよう、意識改革が必要と思われます。そうすれば、非常時には自然発生的に組織ができ、機能するはずです。例えば自治会活動を活発にされていれば、非常時には看板をかけかえるだけで十分機能すると思います。積極的に取り組まれ、早く結成をされた地域もあり、いろいろ工夫されていると思いますが、リーダーの育成も必要でありますし、資機材の整備も必要です。当然訓練の実施もいたさねばなりません。これらのことについて市長さんの御所見をお伺いいたします。
災害ボランティアについてでございますが、私も各種災害現場での災害ボランティアの活動の様子をテレビなどで見ることがありましたが、まさかこの新居浜市で災害ボランティアの活動が必要なるとは、長い期間、そして多くの人たちのお世話になるとは想像もしておりませんでした。災害発生当初は受け入れが混乱したり、いろいろありましたが、社会福祉協議会が窓口となりうまく機能をし、市内外問わず、あのように多くのボランティアの方々が地元住民とともに泥にまみれながら復旧に汗を流してくれました。一連の活動の様子を見るとき、非常事態に際し中高校性たちや若い人たちの助け合いの輪が広がって、頑張る姿を見て心強い限りでした。印象強く心に残っていますし、被災地の人たちの感謝の言葉も忘れられません。一連の災害で地元、市外、県外の一体どのぐらいの人たちの参加の人数であったか、お伺いをいたします。
県外ボランティアの人たちと一緒に作業の機会があり、そのとき地元の人が少ないようですね、関心が薄いのですかとの声が聞かれました。地元でボランティアを募るとき、校区連合自治会や社会福祉協議会各支部などあらゆる組織へ参加の呼びかけを行ったり、意識づけが必要なのではないでしょうか。いかがでしょうか。
ボランティアの活動のうち、土砂の撤去や被災ごみの片づけなどどのような活動をされたのですか。それら一連の活動を見て、市長はどのように考え、今後どのように取り組まれるのかお尋ねをいたします。
次に、土のうについてでございますが、水防活動を行う上で一番よく使われるのが土のうであります。手身近であらゆる水防工法にも使われ、皆さん方もよく御存じのことと思います。今回の一連の災害で一体何万袋の土のうが使用されましたか。一説には25万とも30万とも言われておりますが、その後の使用済みの土のう対策でございますが、保管の方法とか、保管できない場合はどうするのですか。ごみとして出されると困るのではないでしょうか、お伺いをいたします。
そして、土のうの作製についてでございますが、前半は職員などで作製し、市民に配布をしたりしていましたが、後半は希望者に対し袋を渡し、つくらせたと。これが自主防災であるといった意識づけになり、多くの市民が作業をすることによってその意識が浸透し、広がるよい機会であったと思います。今回の貴重な教訓をもとにさまざまな災害に対応するため、地域防災計画を初めとし、安全で快適なまちづくりのためにいろいろと取り組んでいかなければなりません。そこで、この際庁内に専門性の高い、独立をした室もしくは課を新設されたらと思いますが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。
次に、雨水ポンプ場についてでございますが、江の口、松神子両雨水ポンプ場の被害者対応について、さきの9月議会で両ポンプ場の運転停止による浸水被害者への補償については、被災者の方々には市が責任を持って対処すべきと考えております、調査を行うとともに、基本的には自治会を窓口にさせていただき、個別の問題なども勘案しながら対応してまいりたいと答弁されています。発生以来、明後日でちょうど4カ月がたちますが、いまだ光見えずです。一体今まで何をしておられるのですか。今の状況を説明してください。
ポンプ場被害者以外の被災者には、既に選挙前には見舞金なども配り終わり、ポンプ場関係者には何もない。これが佐々木市政のやり方ですか。市長は常々誠心誠意という言葉を使われますが、言葉の意味は何ですか、御説明を願います。
そして、事業者への対応は何ですか。各種機械設備等水没し、お金にもなりませんし、使えません。当然仕事になりません。修理や買いかえが必要です。そのためには運転資金や設備資金も必要なんです。災害特別融資は開設をされましたが、あれは一般の被災者が利用するものではないですか。人災被害者に対しては特別枠を設けて対応すべきではないのでしょうか。それが答弁にあった個別の問題なども勘案しながら対応してまいりたいという意味ではないのでしょうか。
そして、補償については市が決めるのですか。それとも第三者機関にゆだねられるのですか。過失割合などといった言葉も聞かれますが、ポンプ停止時刻には雨はもう降っていませんでした。とにかく早く対処してください。早急なる解決をお願いをいたします。これらについて市長のお考えをお示しください。
そして、来年度から市内29カ所の雨水ポンプ場の運転管理についてどのようにされるのか、どのようなお考えか、お伺いをいたします。
あわせて、現行の運転管理体制になった経過もお伺いをいたします。
次に、契約についてでありますが、できる限り不正ができない入札のシステムづくりが考えられる中、国土交通省や横須賀市など先進地では導入されている電子入札についてお尋ねをいたします。
入札制度改革は入札契約業務の透明化、公正化、落札価格の適正化等に効果がある反面、入札案件、開札結果公開等の情報公開は職員の業務を著しく増大させると言われていますが、電子入札の導入は入札制度改革の一環として入札業務の効率化を実現すると言われています。既に導入している横須賀市や下関市などでは公共工事に関し談合や高値安定を防ぎ、透明性、公平性が高まり、落札率も下がり、電子入札の導入により大きな効果が出ていると聞いていますが、新居浜市でも技術、経営に優れた業者を健全に育成していけるよう、充実した入札制度をつくり上げていくことが必要です。
そこで、電子入札について考えられたらと思いますが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。
次に、低入札についてでございますが、契約課で公開されている入札結果を見るとき、余りにも低い価格で落札されることに強い疑問を持つのは私だけでしょうか。なぜ最低制限価格制度を設けないのですか。談合を難しくすることがねらいなのですか。低入札価格調査制度のもとで調査しても、落札業者はできると答えるでしょう。材料を持っているとか、技術力でカバーできるとか。しかし、常識的には無理でしょう。安かろう、悪かろうでは困るのです。実際にできるのであれば、予定価格を下げればいいのじゃないですか。内訳書を提出させ、事務調査で十分精査し、追跡調査や中間検査など厳しくチェックすべきです。どのようにされていますか。
その後の完成検査も厳正に実施し、オーケーであれば低い金額でもやれるということになるでしょう。検査でアウトということになれば無理ということでしょう。その検査でありますが、どのような基準で工事完成検査をされていますか。厳正に検査をすべきです。全体に甘いのではないでしょうか。水がたまったり公共下水管が曲がって施工されている、このように技術的に低い低レベルの業者が次の入札に呼ばれている、またその後落札をして工事をしているなど、どんな基準で入札に呼んでいるのか。これらについてお尋ねをいたします。
次に、税・料の収納についてでございますが、長引く地方経済の低迷などにより新居浜市においても税収の低下が見られ、来年度からは線引き廃止による固定資産税の減収もあります。私たち市民は税金や使用料については当然の義務として納付しなければなりません。
ここで、ずばりお伺いをいたします。
それぞれの税・料についての現年度滞納繰越などの収納率と不納欠損の状況をお聞かせください。
そして、その徴収率アップに向けてどのような努力をされているのか、どのように取り組まれているか、お尋ねをいたします。
滞納者に対しては職員全体が目的意識を持って対応をするなど、心構えから考えていかなければならないのではないでしょうか。他市との広域や県などとの連携チームを組むなど、専門の業者に委託するのも一つの方法ではないでしょうか。
そこで、一つの提案でございますが、平成15年に地方自治法施行令の改正に伴いコンビニ収納も可能になりました。納付機会の拡大策の一つとして先進地では実施をされています。新居浜市でも考えられたらと思いますが、いかがでしょうか、お伺いをいたします。
次に、人事交流及び民間派遣研修についてでございます。
これからの行政課題への対応など、職員の資質の向上に自治大学校や市町村アカデミーなど横の連携での職員研修や国、県などの縦組織への交流が実施をされ、大いにその結果が出ているものと思います。これからの厳しい状況下での市政運営に寄与させることを目的として、職員に民間企業での研修を実施すればと思います。企業での実務体験を通して企業における経営的な物の見方、その実績、企業活力、コスト意識、そしてまた時間感覚などを学ぶことにより、幅広い視野に立った人材を育成することができるのではないでしょうか。幸い市内には住友グループの製造業やサービス業の企業もございます。組織づくりはまず人づくりからです。民間企業派遣研修についてどのように考えられるか、お尋ねをいたします。
次に、新居浜太鼓祭りについてでございますが、たび重なる災害に見舞われ、特に川東地区、川西地区においては甚大な被害を受け、市民の間ではことしの秋祭りは無理だろう、自粛をしたらといった声が多く聞かれた中、被災者に対して勇気づけよう、元気を送ろうとして例年どおり市内各地区で実施されました。天候にも恵まれ、多くの人たちでにぎわって終了いたしましたが、ことしの祭りは何ぞと、このごろちょっとおかしいんじゃないかといった声が多く聞かれ、このままじゃいかん、何とかせなという、新居浜太鼓祭りを憂う市民の声が多くあります。最近は年ごとにエスカレートし、まさに武闘派集団のわしらの力、これに見よといった情景がそこかしこに見られます。
祭りは神と人との触れ合いであります。祭りの本質や新居浜太鼓祭りのあるべき姿はどうであるかといった祭りに対する市民の意識改革が必要ではありませんか。シンポを開催したり、歴史的ルーツを探ったりするのもその一つです。各運営委員会を通して今までいろいろと努力をされておられますが、いま一つ効果が出ているようには見えません。さらにもっと広く深く努力する必要があると思われます。補助金のこともありますが、行政としてぎりぎりのところまで入り、厳しく指導もと思いますが、どのように考えられますか。
市長もこの新居浜太鼓祭りを日本、いや世界に誇れる祭りとして、そして別子銅山の近代化産業遺産とあわせ、観光立市として考えていくと言われております。あの祭りでいいのですか。いかがお考えか、お伺いをいたします。
これで1回目の質問を終わります。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 藤田幸正議員さんの御質問にお答えします。
まず、今後の市政運営についてでございます。
再選されたことをどう評価しているかとのお尋ねでございますが、市民の皆様から温かい御支援をいただき、引き続いて市政を担当させていただくという信任を得ましたことを本当に感謝をいたしております。また、信任していただけなかった方々につきましてもお一人お一人のお気持ち、重みは同じであり、批判票として謙虚な気持ちで受けとめ、今後の市政運営に反映させてまいりたいと考えております。同時に、このような厳しい財政状況の中、治山治水事業や危機管理体制の見直しなど課題が山積しており、その責任の重さを改めてかみしめております。
次に、私の性格についてのお尋ねでございますが、自分の性格というのはなかなかわからないものでございまして、周りの人がおっしゃることが真実かもわかりません。いいところは伸ばし、また短所であれば直していきたいというふうに思っております。
次に、これからの4年間の市政運営への思い、明確なビジョンについてでございます。
市長就任以来一貫して自立・連携のまちづくりを進めると申し上げてまいりました。地方の自立のためには権限、財源、人間という三ゲン、つまり国から地方、官から民という権限移譲、そして財源の移譲と自主財源の確保、行政職員の能力向上と市民の知恵と力の結集、公の精神旺盛で志の高い人づくりが必要不可欠であります。市民の皆様が今新居浜市が抱えている課題をともに考え、判断を行い、納得して役割分担を担っていただくためには行政の徹底した情報公開、情報提供により説明責任を果たしていくことが何より必要であると考え、この4年間、市民参加、市民参画のためのさまざまな仕組みづくりを行ってまいりました。これからの4年間もこの思いはいささかも揺らぐことなく引き続き市民参加と情報公開の推進に努めてまいります。市民参加を促進していくことにより、できるだけ多くの市民の意見を反映し、市民の思いを形にすることができれば、常々申し上げている新居浜市は一つだと実感できる、世界に誇れるまちづくりが可能になると思っております。
次に、公約に掲げました安全で安心できるまちづくり、夢と誇りがもてるまちづくりについて申し上げます。
選挙期間を通じて市民の皆様とお約束をいたしましたのは、30項目のマニフェストでございます。それは災害を乗り越え、安全で安心できるまちづくりと夢と誇りがもてるまちづくりの大きく2つに集約することができます。ことし8月以降、たび重なる台風の襲来によりまして未曾有の被害を受け、とうとい生命を失うという大変悲しい、取り返しのつかないこともあり、地震、台風などの自然の驚異の前ではこれまでの常識や先入観を捨てて取り組まなければならないと改めて考えさせられました。
今第一優先で取り組まなければならない事業は、何をさておいても災害の復旧でございます。具体的には危険箇所の総点検と治山治水事業の実施、自主防災組織結成の促進支援、危機管理体制の充実強化などに取り組み、これまで以上に市民との直接対話を大切にしながら、さらに市民参加と情報公開を充実させ、徹底し、市民との協働によって安全、安心のまちづくりを進めてまいります。
もう一つは、夢と誇りがもてるまちづくりです。まちづくりは将来あるべき姿を想定した、いわゆる百年の大計に基づき実施されなければなりません。災害を乗り越えた将来の新居浜市を見据えて、災害により事業計画の見直しは行いますものの、できる限り早い時期の駅前土地区画整理事業の完成により新居浜駅周辺を町の中心、東予地域の核と位置づけ、世界に誇れる歴史と太鼓台を生かした観光立市や産業のまち、ものづくりのまちの再生、生涯現役のまちづくりに向けて大いに夢を語り、郷土新居浜に誇りが持てるまちづくりにつなげたいと考えております。
次に、長期総合計画を推進する上での事業の見直しについてでございます。
今新居浜市は長引く地方経済の低迷や三位一体の改革の影響により歳入の落ち込みに加え、災害対応関連経費により大変厳しい財政状況となっております。この状況を乗り切るためには大幅な事業計画の見直しや統廃合、縮小、削減、新規事業の凍結などを実施せざるを得なくなり、やむを得ず事業の優先順位の見直しなどを実施しました。限られた財源を有効的に再配分し、長期総合計画に掲げたまちづくりの目標を効果的に実現するため、計画している事業を優先事業、維持管理事業、一般事業と分類し、これを平成16年度内示額から10%から20%のマイナスシーリングとするとともに、補助事業は原則0と査定した金額をベースに各部局の平成17年度10カ年実施計画予算要求基準額を設定しました。さらに、これに上乗せして5%の行政経営改革を行うという大変厳しい予算要求枠を設けて、現在予算編成作業に取り組んでおります。
もちろん私も含め、職員みずからも痛みを分かち合うという行政の姿勢を示していくことも当然必要であると考えております。具体的には特別職の職員等の給与、職員手当、新規採用計画などについて見直しを指示いたしております。退職金のあり方や公用車につきましては、私はまず隗より始めよの精神で取り組みたいという気持ちは一貫をしております。
次に、県や国との関係についてでございます。
常々国、県、市の関係についてはそれぞれの機関のみで自己完結できるものではなく、地域住民の皆様に身近な事務は原則として市町村が担い、広域的で市町村が担い切れない事務は都道府県が受け持ち、地方自治体では対応できない事務は国が引き受けるという基本原則のもと、相互に作用し合うものであると考えております。こうした相互作用の中で、地域の実情を国や県へ伝えていくことを主眼に置き、これからも新居浜市のトップとして現場第一主義の営業マンとして常に市民の声を聞き、皆様の先頭に立つ姿勢を貫きたいと考えております。
なお、今年度につきましては未曾有の災害を経験する中で、通常の要望活動のほか、県、国への緊急要望や北側国土交通大臣を初めとする国会議員団の現地視察時にも適宜地域の実情を訴え、国、県の理解を求めてまいりました。結果として、各省及び県所管の災害復旧関連支援事業についての円滑実施と地方交付税の繰り上げ交付などの成果を得ることができております。今後とも三位一体の改革や市町村合併の推進等、地方公共団体を取り巻く環境が大きく変化する中で、重要施策の実現のため、みずからが先頭に立ち、積極的に働きかけを行ってまいりたいと考えております。
次に、議会との関係についてでございます。
これまでも議会に対しましては会派説明、予算審議、定例会等を通じまして市政運営について適時に説明を行い、御理解を得られるように説明責任についての務めを果たしてまいりました。こうした説明の中で議論や意見を交わしていき、一つの方向性を見出していくのが民主主義のあるべき姿ではないかと思っております。決して対決するということではなく、市の施策につきまして十分に御説明と議論をさせていただきながら進めてまいりたいと考えております。
次に、幼稚園の廃止についてでございます。
幼稚園につきましては、女性の社会進出など社会情勢の変化により園児数の減少が見られております。廃止という選択もございますが、現在厚生労働省と文部科学省の合同検討委員会が保護者のニーズに合致した幼稚園と保育所の機能をあわせ持つ総合施設の設置について、そのあり方を検討いたしております。この動向も見据え、公立幼稚園2園の施設及び人材をどのように活用するかという観点で多面的に検討を進めてまいります。
次に、定数削減についてでございます。
定員管理につきましては重要事業の進捗状況あるいは行政需要などの将来予測を総合的に勘案いたしまして、中長期的な視点から定員適正化計画を策定しております。また、施設や事務の委託化の検討や事務事業の見直しなどを行い、全体の業務量のスリム化を図ることにより職員数を抑制しながら、新たな行政課題に対応しております。ただし、保育士や消防士につきましては業務内容や勤務体制などの必要性から、毎年度一定の増員を行ってまいりました。しかしながら、本年の相次ぐ台風災害によりまして、今後長期的に厳しい財政運営が予想されており、定員適正化計画につきましては採用人員の抑制を含めまして白紙からの見直しを行い、中長期的には職員の削減を行ってまいります。
次に、自信を持った市政運営についてでございます。
これまで申し上げてまいりましたが、もとより職員にはこの難局を乗り切るため10カ年の行政経営改革の加速戦略を指示いたしております。これから4年間の新居浜市政は市民の皆様、議員の皆様にも格別の御理解と御協力をいただかなければ、将来にわたって夢と誇りが持てる町、新居浜市の礎を築けないものと思っております。議会の皆様方の御支援も賜りますようお願いを申し上げます。
次に、今後の防災対策に向けての専門部署の設置についてでございます。
今回の一連の台風災害を経験し、災害に強いまちづくりの必要性を痛感すると同時に、その実現に向けて市民の皆様、地域、そして行政の協働により取り組んでいかなければならないと改めて確信をいたしました。
特に、市民の生命と財産を守ることは市の最も重要な責務であり、そのためには的確にかつ迅速に判断し、実行できる体制の整備、強化こそがこれからの防災対策を初めとする危機管理で最も重要であると考えております。このたびのさまざまな経験を教訓にいたしまして、職員全員が防災に関する知識や災害対策に従事する一員であることの認識を深めていくことはもちろんのこと、一層防災に対する専門性を有する組織の整備を図り、安全で安心のまちづくりのための危機管理体制の強化に努めてまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(井上清美) 補足答弁を求めます。鈴木助役。
○
助役(鈴木暉三弘)(登壇) 安全、安心のまちづくりについて補足を申し上げます。
水防本部についてでございますが、教訓を生かした情報収集対策と指示、命令の今後の取り組みにつきましては、情報は地域住民からの通報と現場で活動している消防団員及び職員などから収集をいたしました。しかしながら、8・18集中豪雨災害では1日に約700件に上る情報があり、その情報の分析や情報に基づく指示、命令につきましては一時的にふぐあいが生じたものも事実でございます。この災害を教訓として情報の受け付け、処理の体制等の見直しを図り、的確な指示、命令を出すように努めました。今後とも収集した情報から災害の状況を予測し、迅速な対応ができるような体制づくりが必要であると考えております。
また、指示、命令につきましては情報を受け付けた後、水防機関指揮系統に基づき水防管理者の市長が水防指令を発令し、水防活動に当たっての各部局長への直接の指示、命令は水防本部長の助役が行っておりましたが、情報処理のおくれ等の問題も発生したことから、指示、命令に対する任務分担の明確化を行い、災害対応の迅速化を図ってまいりました。しかし、本市の水防能力を超える災害発生時などには課題も残っておりますので、これらの解決に向けて全力で取り組まなければならないと考えております。
次に、職員の教育指導についてでございますが、この水害対策の中心は水防本部で行いますが、本部員は申し上げるまでもなく専門職も含めて構成されております。そして、年度初めに班長ほか水防関係職員と水防に関する事前の打ち合わせを行い、任務分担の確認を行っております。
また、水防訓練につきましては、本年度は河川敷におきまして市職員の水防班員と消防団員等関係機関との合同で訓練を行いましたが、今後とも定期的に関係職員の教育指導を実施してまいりたいとこのように考えております。
さらに、水防計画の見直しを行う中で水防機能等につきましても十分検討を行い、さらに情報収集策と指揮命令系統の一層の確立に取り組んでまいります。
○議長(井上清美) 神野総務部長。
○
総務部長(神野哲男)(登壇) 契約についてほか数点について、補足を申し上げます。
電子入札につきましては入札、契約事務のIT化を推進し、費用の縮減や情報公開の公平性、透明性の観点から国、愛媛県あるいは松山市などで導入、試行されております。本市では今後システムの導入費用、維持管理費と効果、システムの安全性、信頼性等を検討の上、実施の時期、導入に向けての計画づくりを行ってまいります。
次に、低入札につきましては、工事の入札に置きまして入札の透明性の確保、業者の企業努力による低い価格での落札の促進等の観点から、本市では平成9年7月に最低制限価格制度を廃止し、低入札価格調査制度を導入しております。調査基準価格を下回った入札が行われた場合、落札決定を保留いたしまして、契約課及び工事発注課が入札者から低入札になった理由あるいは財務状況、手持ち資材、労務者の状況などの経営状況及び設計の内訳書の内容、単価あるいはダンピング受注、工事の手抜き、下請業者へのしわ寄せ、安全対策の不徹底等の有無など工事が適正に履行されるか否かを聴取、調査いたします。その結果、適正に履行されると判断された場合、落札決定いたしております。
また、工事施工におきましてもその監督員が調査の結果に十分配慮した監督を随時行い、その契約の適正な履行の確保を図っております。
次に、検査体制につきましては新居浜市工事検査規定に基づきまして検査を実施いたしておりまして、工事目的物が対象としている設計書、図面、仕様書等の契約図書と対比して、形状、寸法、数量、品質等のでき方及びできばえが的確に施工されているかを検査しております。さらに、平成16年4月に規定を改正いたしまして、細目にわたって成績採点ができるよう、規定に基づく工事成績評定要領も改正いたしました。施工する各段階において請負者が行うべきことが適時的確に行われているかどうか、関係書類、写真、記録等で十分に確認することとしております。その検査基準は愛媛県の検査基準を準用して、厳正に適否の判断をいたしております。
また、これらの検査結果を2年ごとの指名業者の格付の際、主観評定として加算いたしまして工事成績を反映させ、工事入札参加業者の指名を行っております。
次に、税・料の収納についてのうち、市税の徴収率と不納欠損額についてでございます。
平成15年度の徴収率が現年課税分97.93%、滞納繰越分18.38%、全体では92.18%となります。また、不納欠損額は1億3,562万3,043円となっております。
収納対策といたしましては、平成15年度から郵便局での口座振替を導入するなど、口座振替の推進に努めるとともに、電話催告、夜間、休日の訪問徴収を初め、市外出張徴収、不動産のほか預金、生命保険等の債権の差し押さえ強化を図るなど、滞納者に対応したきめ細かな徴収対策を講じ、税収の確保及び徴収率の向上に努めております。また、徴収事務を行う関係各課で構成する新居浜市市税・使用料等徴収率向上対策委員会において効果的な徴収体制の確立等の協議をするとともに、関係各課の連携を深めております。
御提言いただきました専門業者等の活用につきましては、有効な手法の一つとして考えられますことから、今後調査研究をしてまいります。
広域的な対応につきましては、愛媛県都市税務協議会などの活用により、県内他市との連携を深めておりますほか、県の呼びかけによりまして本年8月に設置されました滞納整理連携強化勉強会に本市も参加し、県と市町村の滞納整理連携方策について検討を進めております。
また、仕事などで平日の昼間に納税できない方には、現在市内の大手スーパーにあります市内金融機関が平日午後7時まで、土、日、祝日が午後4時まで営業をしておりますので利用をしていただくようお願いするとともに、毎月定期的に夜間訪問徴収をも行っております。
コンビニでの収納につきましては、近年先進都市において導入されてきておりますが、市民の方々の生活態様や費用対効果などについて他の手法とともに調査研究してまいりたいと考えております。
次に、平成15年度市営住宅家賃の徴収率についてでございます。
現年分の徴収率は93.91%、滞納繰越分13.45%、全体で80.99%となります。また、不納欠損額につきましては55万6,400円となっております。
滞納者への取り組みといたしましては、新居浜市市営住宅家賃滞納整理事務処理要領によりまして督促状、催告書の送付、あるいは連帯保証人へも滞納家賃の納入の催告を行っております。また、徴収員2名によります滞納家賃の徴収や全課員によります訪問の臨戸徴収、納付指導を実施いたしております。また、再三の納付指導にもかかわらず納付しない滞納者に対しましては、新居浜市市営住宅滞納家賃に関する法的措置実施基準によりまして明け渡し請求、家賃支払い命令の訴えの提起をしてまいります。今後とも市税あるいは家賃の徴収率の向上のため、一層の創意工夫と努力をしてまいります。
次に、人事交流及び民間派遣研修についてでございます。
多様に変化いたします行政課題に的確に対応し得る職員の能力を開発し、また公務員の硬直性やサービス意識を変革し、組織の活性化を図り、ひいては市民に高品質の行政サービスを提供するために人事交流や民間派遣研修は大変重要であると考えております。こうしたことから、国とは平成12年度から、また県とは昭和60年度から必要に応じて人事交流を行うほか、新居浜市社会福祉協議会とも人事交流を行っております。また、民間につきましては採用後1年及び6年経過した職員を特別養護老人ホームやジャスコへの派遣研修をいたしております。一方では民間のノウハウを有する人材確保のため、昨年度から適宜職務経験者をも採用いたしております。いずれにいたしましても、地元民間企業への派遣につきましては今後さらに受け入れ先との相互理解を図り、より職員の人材育成に通ずる研修になるように努めてまいります。
○議長(井上清美) 井下福祉部長。
○
福祉部長(井下文夫)(登壇) 税・料の収納について補足を申し上げます。
まず、国民健康保険料についてでございますが、収納率につきましては平成15年度、現年度分は95.52%、滞納繰越分は10.89%で、不納欠損額は1億10万7,784円でございます。
収納対策につきましては、本市は徴収員による収納体制により休日、夜間等を含め徴収業務を行っております。また、加入時などで窓口において口座振替を積極的に推進いたしております。滞納者に対しましては、電話催告、戸別訪問による指導や職員と徴収員による夜間徴収を実施するとともに資格証明書や短期被保険者証の交付を通じ、滞納者との接触の機会をふやし、納付指導、納付催告を行いまして、滞納額の減少に取り組んでおります。
次に、介護保険料についてでございますが、まず収納率につきましては平成15年度、現年度分は98.61%、滞納繰越分は27.67%、不納欠損額は232万7,590円でございます。
次に、収納についての取り組みや対策につきましては、滞納者に対し文書、電話による催告を行うとともに、戸別訪問を行い、介護保険制度の趣旨を理解していただき、納付に応じていただけるよう納付相談、納付指導を行っております。また、徴収強化月間を設け、課を挙げた体制で職員が夜間や休日にも戸別訪問するなどして、滞納者の減少に努めております。今後とも口座振替の勧奨に努めるとともに、滞納者本人はもちろん、家族にも粘り強く納付相談、納付指導を行い、収納率向上に努めてまいります。
次に、保育料の平成15年度の収納率は100%でございます。そのようなことから、不納欠損はございません。
○議長(井上清美) 神野市民部長。
○
市民部長(神野師算)(登壇) 安全・安心のまちづくりについてのうち、自主防災組織についてほか1点、補足を申し上げます。
まず、自主防災組織についてでございます。
地震や台風などの災害に対する防災対策の基本は住民一人一人が自分の命は自分で守るという自助の精神を根幹に、地域住民が連携して地域の安全はみんなで守るという共助、行政が災害に強い地域の基盤整備を推進する公助の3つがうまく連携することであると考えております。このことから、市民一人一人の防災意識の改革が自主防災組織の早期結成、活動の活性化を促すものと考えられますことから、先般11月に開催されたような防災講演会を定期的に開催するとともに、出前講座などを活用して、より一層の防災知識の普及及び意識啓発に取り組んでまいりたいと考えております。
また、自主防災組織のリーダー育成、継続的な防災訓練の実施など活動内容の充実につきましては、現在設置準備中であります自主防災組織のあり方に関する調査検討委員会の中で検討をし、できるだけ早い時期に具体的な方向性を出し、防災体制の確立、強化に向けて取り組んでまいります。
次に、防災ボランティアについてでございます。
本年度のたび重なる災害の復旧活動においては市内の高校生を初め市民の皆様、また県外より多数のボランティアの方々の献身的な御協力をいただきました。改めて感謝申し上げる次第でございます。
ボランティア参加につきましては、市内の方が約1万1,000人、また市外からは約3,600人、県外からは約1,500人、合計約1万6,100人の御協力をいただきました。ボランティアの活動内容といたしましては、主には宅地内及び床下の土砂撤去、被災ごみの処分でございましたが、そのほかにも看護師等専門知識を生かした救護、救援活動や地元中学生による毎日の一輪車やスコップなどの道具の片づけなど、多くの皆様が自分に合わせた御協力をいただいたものでございます。今回は連合自治会などを通じましてボランティアの要請や災害ボランティアセンターからの各種団体への依頼、CATVを利用しての広報など、自治会内や自治会間での自発的な協力関係も多数見られました。
今後におきましては、さらに幅広くボランティアへの参加がいただけるよう、ボランティア登録制度の活用や要請手段の工夫も含めまして検討をしてまいります。また、ボランティア活動がより効果効率的かつ円滑に進むよう、関係機関との連携を密にしながら行政としてできるだけの支援を行ってまいりたいと考えております。
○議長(井上清美) 井原環境部長。
○
環境部長(井原敏克)(登壇) 雨水ポンプ場についてほか1点、補足を申し上げます。
まず、江の口、松神子雨水ポンプ場のポンプ運転ふぐあいにより浸水被害を拡大させた地域の被災者への対応状況についてでございますが、被災状況を把握するため、関係自治会のお世話で被災調査票の配布、回収をしていただきまして、現在被災内容の整理、集計をいたしており、庁内に検討委員会を設置いたしまして、この調査票の結果を踏まえ、具体的にどのように対応をしていくか協議をいたしているところでございます。
次に、事業者への対応についてでございますが、事業者の方々につきましては機器の修理や更新、製作品、資材、商品の被害など、一般家庭とは違った被災内容の特性につきましては考えていかなければならないと認識いたしているところでございます。また、融資制度につきましては既存の制度を活用していただきたいと考えております。いずれにいたしましても、速やかな対応をすることが肝要でありますことから、早い時期に対応策を決定しなければならないというふうに感じております。
次に、ポンプ場の運転管理についてでございますが、平成12年度までは直営または地元自治会などへ運転を委託しておりました。ポンプ場施設は浸水から市民の生命、財産を守る重要な施設であり、管理における責任の明確化が重要であること、専門知識を有する技術員の巡回点検により適正な維持管理ができること、一元的な管理による危機管理体制の強化、賠償責任能力の問題などを総合的に検討いたしまして、平成13年度より運転管理を企業へ委託しているとこでございます。今後の運転管理業務につきましては、さきに申し上げましたように企業へ委託したいと考えております。ただ、その委託先の選定につきましては慎重に検討いたしてまいりたいと考えております。
次に、税・料の収納のうち、下水道使用料の収納率についてでございますが、平成15年度の現年分は98.6%、滞納繰越分22.7%、全体で96.6%で、不納欠損額につきましては160万6,048円でございます。
収納率向上対策につきましては、水道局と連携いたしまして督促状、催告書の送付、戸別訪問による滞納整理を行っております。特に悪質な滞納者に対しましては、最終手段といたしまして給水停止処分を行い、納付を促しているところでございます。今後におきましても、収納率向上に努めます。
○議長(井上清美) 西原経済部長。
○
経済部長(西原寛)(登壇) 新居浜太鼓祭りについて補足を申し上げます。
祭りを前に私どもといたしましては本年も地区太鼓台運営委員会・協議会の会合で平和運行の徹底をお願いし、また新居浜市太鼓祭り推進委員会では本年からより厳しくした助成基準を適用するなど、平和で楽しい秋祭りの実現に向けて取り組んできたところでございます。しかしながら、本年の太鼓祭りは一部太鼓台による鉢合わせが発生し、大変残念な結果となったと受けとめております。
世界に誇れる太鼓祭りにするためには、平和祭典の実現は大変大切なことであり、そのためにも太鼓台関係者はもとより市民の皆様の意識改革が不可欠であると認識しております。今後平和祭典実現のために市政だよりやインフォにいはまなどを活用した啓発活動を一層強化するとともに、太鼓台の鉢合わせなどがもたらす悪影響を受けないための啓発活動を子供から高齢者までより幅広い年齢層を対象として実施してまいります。具体的には新たに教育委員会の協力を得ながら学校でのチラシの配布やお祭り集会での説明、また子供から高齢者までが利用している公民館でのチラシの配布と啓発ポスターの掲示といった啓発活動などを行います。
また、鉢合わせ防止に向けまして、今後新居浜市太鼓祭り推進委員会や警察、太鼓台関係者などとの協議の場を設け、十分検討し、実施できるものについては来年の祭りから順次取り組んでまいりますとともに、太鼓台運行に直接かかわっている青年層に平和運行を強く呼びかけてまいります。
○議長(井上清美) 三浦消防長。
○
消防長(三浦弘二)(登壇) 安全・安心のまちづくりについてのうち、土のうについて補足を申し上げます。
本市は一連の台風により未曾有の被害を受けたことから、過去に例のない数の土のうがつくられました。水防機関や水防協力隊がつくった緊急用土のうや市民みずからがつくった市民用土のうの総数は合わせて約35万袋に達しております。また、土のうが不足したとき、全市内の中学校において土のうをつくっていただいたり、さまざまな建設団体等から多くの土のうが提供されました。この場をおかりして心よりお礼を申し上げます。
今後の土のうの保管と個人で保管できない場合の対策についてでございますが、市民みずからつくった土のうや自治会等で協力してつくった土のうは個人や自治会等で保管し、自主防災に活用したいと考えております。また、個人や自治会等で保管できない土のうにつきましては、市内3カ所に土のう備蓄場所を設置いたしましたので、そちらに置いていただき、市民用土のうとして今後活用したいと考えております。
藤田幸正議員さん御指摘のとおり、市民みずから土のうをつくり、自宅を守ることは自主防災の基本であります。たび重なる被害から得た貴重な教訓や自主防災意識の広がりを支援し、今後も地域住民の方々と連携、協力し、安全、安心のまちづくりを推進してまいりたいと考えております。
以上で補足を終わります。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。藤田幸正議員。
○
12番(藤田幸正)(登壇) いろいろ御答弁をいただきましてありがとうございました。
まず、税と料の収納でございますが、各課というか、それぞれでいろいろ努力をされております。大変結構なことでございますが、ちょっと私が数字を見て、ただ言うているというふうに思われるかもわかりませんが、市営住宅の家賃についてちょっと低いんじゃないんかなと。ですから、その辺のところを皆さんもう少しアップに向けてとか、そのようなとこで頑張っていただいたらと思います。
それと、新居浜太鼓祭りについてでございますが、今日の仙波議員の質問の中にもありました言葉ですが、鉄は熱いうちに打てということで、ああいうふうなトラブルというか、そのようなことが起きておるときには私は、済んで2カ月もたつんですが、とにかく早くその辺のところ、各太鼓台推進委員会の中で警察機関と、各運営の母体となっている運営委員会、それぞれの中でもっともっと強く取り組む必要があるんじゃないんかな。その辺のところについて、もし時期的なことでお考えがあればお答えをいただけたら。
それともう一点、雨水ポンプ場のことでございますが、とにかく早くやってもらいたいと。その中で一点、事業所に対して現行ある制度でやってくれと。ちょっとおかしいんじゃないんかなと。事業所についてはそこで仕事をして、その上がる収益でいろいろ従業員であるとかなんかにお金を払うと。それは生活のもとでございますので、それをその人たちに対してその制度を利用せえと、今、今度つくったやつをね。その方が今までに例えば県の保証協会等の枠がいっぱいであれば借りれないわけじゃないですか。ですから、そのときにでもほかのことを設けてあるとか、それとかそういう制度の中であっても、もし金利だけでも市が見るとか。やっぱりそれが誠意ある佐々木市政じゃないんかなと。そのことについて、市長に明快なる答弁を求めるものであります。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。西原経済部長。
○
経済部長(西原寛)(登壇) 藤田幸正議員さんの再質問にお答えいたします。
御質問の趣旨に沿いまして、できるだけ早期に関係の推進委員会なり運営委員会なりとの話の場を持っていきたいというふうに思います。
○議長(井上清美) 佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) 藤田幸正議員さんの再質問にお答えします。
ポンプ場関係で災害を受けられた、被害をこうむられた事業所に対する対応でございますが、災害によるさまざまな融資制度、そういう意味での制度の活用ということで先ほどまず御答弁をいたしております。他の取り組みにつきましては確かに個人、事業所を含めまして災害を受けられた方から見ますと遅いじゃないかというようにお感じになられているというふうに思いますが、個別の事業所等につきまして市の担当あるいは会議所も含めましてその御事情についてよくお話を聞き、御相談に応じていくというようなことをこれから指示をいたしたいと思います。制度上の問題はまだきょうお答えできませんけど、特別の事情等についてよく御相談を受けてまいりたいというふうに思っております。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。藤田幸正議員。
○
12番(藤田幸正)(登壇) いろいろありがとうございました。
先ほどの答弁の中でありましたように、制度上のことについてはまた後ほど教えていただいたらと思います。とにかく時間がたっておりますし、困るのは一般家庭も同じですし、事業所の方ももっと困るわけでございますので、よろしくお願いをいたします。
最後に、これは皆さんにもお願いするんでございますが、やれば出来るは魔法の合いことば、これは皆さん御存じの甲子園で大活躍した済美高校の校歌の一節です。みずからを信じて努力をすれば明るい未来を切り開くことができる。いかなる困難があってもくじけることなく努力する。失敗しても次の挑戦として受けとめる。やればできるということで勇気と誇りを持って、皆さん、一緒に元気な新居浜市をつくっていきましょう。
以上、これで平成16年最後の質問を終わります。
○議長(井上清美) これにて一般質問を終結いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第3 議案第77号
○議長(井上清美) 次に、日程第3、議案第77号を議題といたします。
提案理由の説明を求めます。佐々木市長。
○
市長(佐々木龍)(登壇) ただいま上程されました議案第77号につきまして、提案理由の説明を申し上げます。
議案第77号、財産の取得につきましては、市内全域における防災を主目的とし、建物火災を初め各種災害に至るまで幅広い災害に対して放水消火活動を円滑に実施するため、消防ポンプ自動車CD-1型2台を随意契約によりまして株式会社岩本商会から3,213万円で取得いたしたく本案を提出いたしました。
なお、詳細につきましては担当部長から補足説明いたします。御審議よろしくお願い申し上げます。
○議長(井上清美) 補足説明を求めます。三浦消防長。
○
消防長(三浦弘二)(登壇) 議案第77号、財産の取得について補足説明を申し上げます。
当市の消防自動車等の整備は、消防自動車整備計画に基づき全市域の建物火災を初め各種災害に対応するため消防自動車の更新整備を行っております。消防ポンプ自動車の更新は車両の劣化度、安全性及び機能性等を考慮し、計画的に整備しております。今回更新しようとする消防団のポンプ自動車2台は購入から22年経過しており、国の平成16年度補助事業の措置を受け整備しようとするものです。
参考資料の1ページをお目通しください。
まず、契約の経緯につきましては去る12月3日、指名競争入札を行いましたが、落札者がなかったため見積もり合わせを行った結果、予定価格の範囲内で最低の価格をもって見積書の提出のあった株式会社岩本商会と随意契約により、消防ポンプ自動車2台を取得しようとするものでございます。
次に、消防ポンプ自動車の概要でございますが、参考資料2ページをお目通しください。
このポンプ車は建物火災はもとより、自然災害等のあらゆる災害に対応できる消防車両でございます。主な装置としては動力消防ポンプを積載し、無給油式真空ポンプ及び自動揚水装置等を装備しております。これは装備の自動化、省力化により円滑な消防活動を実施しようとするものです。また、積載品は消防用ホース、ホース背負い器、二つ折りはしご、照明器具等現場活動に不可欠な資機材を積載しております。
なお、今回の消防ポンプ自動車は金子東分団と角野分団に配備し、あらゆる災害に迅速、的確かつ安全に対応すべく消防力を強化し、地域住民の生命、財産を守ろうとするものでございます。
以上で補足を終わります。
○議長(井上清美) これより質疑に入ります。
議案第77号に対して質疑はありませんか。佐々木文義議員。
○
20番(佐々木文義)(登壇) ただいま上程されております議案第77号について、ちょっと質疑を行わせていただきます。
まず、1点目は指名競争入札が2回目で打ち切られて随意契約になった経緯、そしてこれはちょっと私もわからんかったんですが、2回目以降は随意契約になるというように、そういうように聞きましたが、ちょっとおかしいんじゃないかなという気がいたしております。
そして、もう一点はこの3,060万円に対する落札率を教えていただきたいと思っております。
以上です。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。神野総務部長。
○
総務部長(神野哲男)(登壇) 佐々木議員さんの質疑にお答えいたします。
まず1点なんですけれども、今回の消防自動車の随意契約に至った経緯でございます。
先ほど消防長ないしは参考資料にも記しておりますけれども、指名競争入札によりまして2回の競争入札に付しております。こういった場合、再度の入札に付しても落札者が決まらない場合は地方自治法施行令に基づきまして、第167条の2第1項第6号になりますけれども、これによって随意契約に基づき契約してよろしいというようなことになっております。そういった中で随意契約、これも見積もり合わせによりまして2回やりまして、最終的に株式会社岩本商会と随意契約を締結するようになります。
もう一点の入札率でございますが、ここに記しております3,060万円がちょうど我々が予定しておりました予定価格でございます。したがって、100%で落札したという結果でございます。
○議長(井上清美) ほかに質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(井上清美) これにて質疑を終結いたします。
議案第77号は議事日程に記載のとおり、企画総務委員会に付託いたします。
以上で本日の日程は全部終了いたしました。
お諮りいたします。議事の都合により12月17日から12月23日までの7日間、休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(井上清美) 御異議なしと認めます。よって、12月17日から12月23日までの7日間、休会することに決しました。
12月24日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 3時26分散会