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平成16年第4回新居浜市議会定例会会議録 第4号

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目次

議事日程 
本日の会議に付した事件 
出席議員 
欠席議員 
説明のため出席した者 
議会事務局職員出席者 
開議(午前10時00分) 
日程第1 会議録署名議員の指名 
日程第2 一般質問 
 明智和彦議員の質問(1) 
  1 8.18台風15号豪雨災害及び台風16号災害について 
   (1) 市の対応と措置 
   (2) 情報収集、命令系統、現場対応 
   (3) 管理責任 
   (4) 重機の手配と契約 
   (5) JR四国との関係 
   (6) 天災と人災 
   (7) 避難所の受け入れ能力 
   (8) 江の口・松神子雨水ポンプ場、貯水池 
   (9) 損害賠償交渉 
   (10)自治会活動と防災組織 
  2 電動車の安全確保について 
  3 父子家庭に対する考え方について 
  4 産廃税導入に対する考え方について 
 佐々木市長の答弁 
  1 8.18台風15号豪雨災害及び台風16号災害について 
   (2) 情報収集、命令系統、現場対応 
  4 産廃税導入に対する考え方について 
 鈴木助役の答弁 
  1 8.18台風15号豪雨災害及び台風16号災害について 
   (1) 市の対応と措置 
   (4) 重機の手配と契約 
   (5) JR四国との関係 
   (6) 天災と人災 
   (7) 避難所の受け入れ能力 
 井下福祉部長の答弁 
  2 電動車の安全確保について 
  3 父子家庭に対する考え方について 
 神野市民部長の答弁 
  1 8.18台風15号豪雨災害及び台風16号災害について 
   (10) 自治会活動と防災組織 
  2 電動車の安全確保について 
 井原環境部長の答弁 
  1 8.18台風15号豪雨災害及び台風16号災害について 
   (3) 管理責任 
   (8) 江の口・松神子雨水ポンプ場、貯水池 
   (9) 損害賠償交渉 
 西原経済部長の答弁
  1 8.18台風15号豪雨災害及び台風16号災害について 
   (3) 管理責任 
 明智和彦議員の質問(2) 
  1 8.18台風15号豪雨災害及び台風16号災害について 
 佐々木市長の答弁 
  1 8.18台風15号豪雨災害及び台風16号災害について 
 鈴木助役の答弁 
  1 8.18台風15号豪雨災害及び台風16号災害について 
 井原環境部長の答弁 
  1 8.18台風15号豪雨災害及び台風16号災害について 
 明智和彦議員の質問(3) 
  1 8.18台風15号豪雨災害及び台風16号災害について
 井原環境部長の答弁 
  1 8.18台風15号豪雨災害及び台風16号災害について 
 鈴木助役の答弁 
  1 8.18台風15号豪雨災害及び台風16号災害について 
 井原環境部長の答弁 
  1 8.18台風15号豪雨災害及び台風16号災害について 
 佐々木市長の答弁 
  1 8.18台風15号豪雨災害及び台風16号災害について 
 明智和彦議員の質問(4) 
  1 8.18台風15号豪雨災害及び台風16号災害について 
 佐々木市長の答弁 
  1 8.18台風15号豪雨災害及び台風16号災害について 
休憩(午前11時11分) 
再開(午前11時21分) 
 岡崎溥議員の質問(1) 
  1 豪雨災害について 
   (1) 災害予測と災害弱者対策 
   (2) 避難勧告と避難場所の問題 
   (3) 江の口・松神子雨水ポンプ場の運転停止による浸水被害者への補償 
   (4) 被災者救援と防災における今後の対策 
  2 市長の政治姿勢について 
   (1) 日本国憲法と地方自治法 
   (2) 佐々木市政の4年間 
  3 民間住宅の耐震改修に対する支援について 
  4 新居浜保健所の存続運動の強化について 
 佐々木市長の答弁 
  1 豪雨災害について 
   (1) 災害予測と災害弱者対策 
  2 市長の政治姿勢について 
   (1) 日本国憲法と地方自治法 
   (2) 佐々木市政の4年間 
  4 新居浜保健所の存続運動の強化について 
 鈴木助役の答弁 
  1 豪雨災害について 
   (2) 避難勧告と避難場所の問題 
   (4) 被災者救援と防災における今後の対策 
 井原環境部長の答弁 
  1 豪雨災害について 
   (3) 江の口・松神子雨水ポンプ場の運転停止による浸水被害者への補償 
   (4) 被災者救援と防災における今後の対策 
 田村建設部長の答弁 
  3 民間住宅の耐震改修に対する支援について 
 岡崎溥議員の質問(2) 
  1 豪雨災害について 
 井原環境部長の答弁 
  1 豪雨災害について 
 神野総務部長の答弁 
  1 豪雨災害について 
 岡崎溥議員の質問(3) 
  1 豪雨災害について 
 井原環境部長の答弁 
  1 豪雨災害について 
休憩(午後 0時07分) 
再開(午後 1時00分) 
 近藤司議員の質問(1) 
  1 安全で災害に強いまちづくりについて 
   (1) 防災マニュアル 
   (2) 自主防災組織の結成 
   (3) ボランティアへの対応 
   (4) 水害対策 
  2 駅周辺整備計画について 
   (1) 芸術文化施設の建設 
   (2) 駅南地区へのアクセス 
 佐々木市長の答弁 
  1 安全で災害に強いまちづくりについて 
   (2) 自主防災組織の結成 
   (3) ボランティアへの対応 
  2 駅周辺整備計画について 
   (1) 芸術文化施設の建設 
 鈴木助役の答弁 
  1 安全で災害に強いまちづくりについて 
   (1) 防災マニュアル 
 井原環境部長の答弁 
  1 安全で災害に強いまちづくりについて 
   (4) 水害対策 
 田村建設部長の答弁 
  2 駅周辺整備計画について 
   (2) 駅南地区へのアクセス 
 近藤司議員の質問(2) 
  2 駅周辺整備計画について 
 西本勉議員の質問 
  1 市長の政治姿勢について 
   (1) 市民が主役の市政 
   (2) 市民の命と財産を守ること 
   (3) マイントピア別子を中心にしたバイコロジー運動宣言と観光問題 
  2 観光施設などへの経営感覚の導入について 
   (1) マイントピア別子での温泉とのセット料金の設定 
   (2) レストラン、釣り堀、オートキャンプ場 
   (3) 東平記念館と銅山の里自然の家の一体化で管理運営、営業努力 
  3 自治会組織の強化と市政のかかわりについて 
   (1) 地域の自主防災組織 
   (2) 自治会負担の防犯灯電気料金の軽減措置 
   (3) 電柱などの道路占有料 
  4 元気高齢者づくりと福祉の充実について 
   (1) グラウンドゴルフ場の整備 
   (2) 介護の充実 
休憩(午後 2時07分) 
再開(午後 2時17分) 
 佐々木市長の答弁 
  1 市長の政治姿勢について 
   (1) 市民が主役の市政 
   (2) 市民の命と財産を守ること 
   (3) マイントピア別子を中心にしたバイコロジー運動宣言と観光問題 
  2 観光施設などへの経営感覚の導入について 
   (1) マイントピア別子での温泉とのセット料金の設定 
   (2) レストラン、釣り堀、オートキャンプ場 
 神野総務部長の答弁 
  3 自治会組織の強化と市政のかかわりについて 
   (3) 電柱などの道路占有料 
 井下福祉部長の答弁 
  4 元気高齢者づくりと福祉の充実について 
   (1) グラウンドゴルフ場の整備 
   (2) 介護の充実 
 神野市民部長の答弁 
  3 自治会組織の強化と市政のかかわりについて 
   (1) 地域の自主防災組織 
   (2) 自治会負担の防犯灯電気料金の軽減措置 
  4 元気高齢者づくりと福祉の充実について 
   (1) グラウンドゴルフ場の整備 
散会(午後 2時35分) 


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平成16年9月15日 (水曜日)

  事日程 第4号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
――――――――――――――――――――――
  日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
  席議員(31名)
 1番   明 智 和 彦 2番   藤 田 豊 治
 3番   太 田 嘉 一 4番   高 橋 一 郎
 5番   岩 本 和 強 6番   西 本   勉
 7番   藤 原 雅 彦 8番   真 鍋   光
 9番   大 石   豪 10番   大 條 雅 久
 11番   山 岡 美 美 12番   藤 田 幸 正
 13番   伊 藤 優 子 14番   藤 田 統 惟
 15番   二ノ宮   定 16番   仙 波 憲 一
 17番   白 籏 愛 一 18番   伊 藤 初 美
 19番   石 川 尚 志 20番   佐々木 文 義
 21番   真 木 増次郎 22番   岡 崎   溥
 23番   近 藤   司 24番   山 本 健十郎
 25番   堀 田 正 忠 26番   井 上 清 美
 27番   橋 本 朝 幸 28番   小 野 利 通
 29番   田 坂 重 只 30番   村 上 悦 夫
 31番   加 藤 喜三男
――――――――――――――――――――――
  席議員
な   し
――――――――――――――――――――――
  明のため出席した者
 市長         佐々木   龍
 助役         鈴 木 暉三弘
 収入役        稲 見 重 幸
 企画部長       泉 水 克 規
 総務部長       神 野 哲 男
 福祉部長       井 下 文 夫
 市民部長       神 野 師 算
 環境部長       井 原 敏 克
 経済部長       西 原   寛
 建設部長       田 村 浩 志
 消防長        三 浦 弘 二
 水道局長       竹 林 義 孝
 教育長        阿 部 義 澄
 教育委員会事務局長  鈴 木 嘉 明
 監査委員       渡 邉 易 雅
――――――――――――――――――――――
  会事務局職員出席者
 事務局長       原   敏 樹
 議事課長       明 星   光
 議事課副課長     伊 藤   聡
 議事課副課長     多田羅   弘
 議事課議事係長    井 上   毅
 議事課主任      中 沢 美由紀
 議事課主事      岩 崎 美由紀
 議事課主事      秦   正 道
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前10時00分開議
○議長(井上清美) これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第4号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  程第1 会議録署名議員の指名
○議長(井上清美) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において真木増次郎議員及び岡崎溥議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  程第2 一般質問
○議長(井上清美) 次に、日程第2、昨日に引き続き、一般質問を行います。
 順次質問を許します。まず、明智和彦議員。
番(明智和彦)(登壇) おはようございます。
 初めに、このたびの災害によって被災され、いまなお不自由な生活を強いられておられる方々、また不安な毎日を過ごされておられる方々には、安らかな日常生活が一日も早く訪れますよう、心よりお祈り申し上げておりますとともに、今回の災害のすべてを総括することによって、二度とこのような災害を起こさないためにも、行政とともに原因をしっかり見詰め、反省をし、市民の皆様の手に安心で安全な町を一日でも早く取り戻せますように、これからも努力をしてまいる所存でございます。
 それでは、通告に従いまして質問をさせていただきます。
 まず初めに、8・18台風15号豪雨災害及び台風16号災害について質問をさせていただきます。
 今回の災害は、50年に満たない私の人生の中でも、かつて経験したことのないすさまじいものでありました。また、私自身も被災者であり、また被災地の自治会長、議員であるという複雑な立場の中で、あの激動の日々を振り返ってみたいと思いますが、余りに多くの出来事がありまして、すべてを思い返すことは到底できませんが、心に残った幾つかのことを述べさせていただき、踏まえて行政のお考えをお聞きしたいと思います。
 ただ、私自身も被災を受けておりますので、どうしても文章がドキュメンタリー調になります。御容赦を願いたいと思います。
 思い返すと、私自身もそうでありましたが、まさかこんな大災害が新居浜で起こるとはという思いがあります。新聞紙上でも述べられておりましたが、四国の瀬戸内海側は和泉層群という地層の分布地帯で、例えて言うならば、滑り台の上にスポンジを並べたような地層で、つまり雨による崩壊に極めて弱く、土石流化しやすい土の特性があるのだそうであります。ですから、今回川東地区を広く襲った土石流は、全く予知のできない災害であったのかという疑問が心の中にずっと残っております。
 思い返すと、あの18日は未明から激しい雨が断続的に降り続き、朝にはもう既にかなりの雨量があったと思われます。私の住む松神子地区は古くは海だったこともあり、土地の非常に低いところであります。今まで何度も浸水に悩まされ、しかし今回のような水位の上がり方は、過去に経験のないものでありました。あの8月18日の午前9時半ごろだったでしょうか。友人から1本の電話がかかりました。水の流れがおかしい。今まで見たことがない水の流れ、ポンプが動いてないんじゃないかな。ゴウゴウと音を立てて吸われているはずのところが、全く流れていない。そんな電話が一番最初でありました。実は数カ月前に松神子の雨水排水のことで行政の方とお話をしたところだったので、この現状をぜひ見ていただきたいと思い、担当課に電話をして、すぐに見に来るようにお願いをいたしましたところ、ほどなく2人の若い職員がやってまいりました。が、まさにそのころ、松神子雨水ポンプ場はトラブルのさなかであったわけであります。その後はといいますと、哀れ我が家は築26年目にして初めて浸水するという憂き目に遭ったわけであります。そのころから私の携帯電話は休むことなく鳴り続けることになるわけですが、最初のSOSは落神町の友人からで、流木と土砂で落神川があふれている。流木や土砂を早くのけないと大変なことになる。何とか重機と人手を早く回してくれないかという内容であります。水防本部に電話をいたしましたが、要領を得ないので、友人の建設会社にお願いいたしましたが、しかしそのころ既に現場に行き着くことすら困難な状況であるとの連絡がありました。その後も白浜、新田、楠崎、又野と、次々に知人、友人から電話が鳴り、助けてくれ、ユンボが欲しい、ポンプが欲しい、まるで戦争を知らない私でありますが、戦争のようだ、そんな気がしたのを覚えています。さて、このころ新居浜市は、このような災害に対してどのような組織でどのような対応や措置をとっておられたのか、時間の経過とともに詳しく説明をいただきたいと思います。
 さて、今回のような災害が発生した場合、大切なのは素早く情報を集め、組織立った命令系統をつくり、的確な現場対応ができるかということだと思います。特に、現地対策本部をなぜ川東地区につくらなかったのか。市役所から現場までの15分間の差はとても大きかったのではないか。今思い返すと、そんな思いがあります。対策本部としての反省点をお聞かせください。
 次に、あの緊迫した状況の中で今でも耳に残るのが、流木、土砂、決壊という言葉であります。無論山林、河川、ため池などそれぞれ管轄も異なり、すべてが新居浜市の責任ではないにしろ、二度とこのような災害を起こさないためにも、それぞれがどこに管理責任があり、それぞれの場所の災害発生前の状況がどの程度把握できていたのか。また、現在の状況はしっかり把握できているのかという点をお聞きしたいと思います。
 また、あの災害発生のさなか、私が最も悔しく、歯がゆく、心残りなのが、あのときあの場所で一番必要であった重機がなかった、間に合わなかったということであります。当然道路も寸断され、二次災害のおそれもあり、かなうべくもなかったことかもしれませんが、人間の、ましてや素人の手でできることなど自然の前では全く無力と言っていいと思います。市民の命や財産を失う危険のある今回のような災害が発生した場合、頼りになるのは重機を持って現場に駆けつけていただける業者の方々ではないかと思います。復旧作業においても頼りっ放しの状況であります。災害時に市民が重機を必要とした場合、どんな手段をとればよいのでしょうか。市は、業者とどのような契約方法をとっておられるのでしょうか。また、山林、河川、ため池などそれぞれの管理者は異なるとは思いますが、それぞれどのような契約方法をとっておられるのでしょうか。検討されていることなどございましたら、市としてのお考えをお伺いしたいと思います。
 さて、あのとき、私は不思議に思える光景を目にしました。それは被災地がいまだ十分な復旧体制ができていないころ、住民がスコップや一輪車で作業をしている中で、JRは十分な重機と人員で見る見るうちに復旧をさせてしまったわけであります。さすがJRと言いたいところではありますが、もともと多喜浜・神郷地区は、生活道をJR線路に寸断され、共存を余儀なくされている地域であります。近い将来、フリーゲージトレインの導入も予定されており、スピードアップされていけば、ますます危険な地域になります。今回の災害時においても、復旧作業中の地域との連携、協力など、もう少し配慮があってもよかったのではないでしょうか。今回、市は復旧作業を進めるに当たって、JR側とどのような打ち合わせをされたのでしょうか、またはされなかったのでしょうか、お伺いをいたします。
 さて、今回の災害は、一体どこまでが天災で、どこからが人災なのか。いずれどこかではっきり線を引かなければならないわけですが、新居浜市としては現時点においてどのようなお考えをお持ちなのか、お伺いをいたします。
 また、今回の災害には、たび重なる避難勧告が出され、図らずも避難所生活を余儀なくされた方が随分とおられます。避難所に指定された場所自体が被災のおそれのある場所であったり、改善すべき点が多かったと思います。今後の課題、そしてどう取り組んでいかれるのかをお伺いをいたします。
 次に、既に新聞報道等で御存じとは思いますが、江の口・松神子雨水ポンプ場の件であります。
 まことにお粗末きわまりない人的ミスによって、本来失う必要などなかった大切な市民の財産が失われてしまいました。あの8月18日に市は、いつ、どこで、だれが、何を、どうしたのかということを時間の経過に合わせて御説明をお願いいたします。市内にはもともと土地が低く浸水しやすい地域がたくさんありますが、特に私の住む松神子周辺は、昔からたび重なる浸水に悩まされてまいりました。地球温暖化などで海水面が上がり、旧来の試算では川や海の安全が保てなくなりつつあります。市は、抜本的な解決策を持っておられるのでしょうか。落神川に関しましては、江の口雨水ポンプ場の吸い上げる雨水を直接長岩樋門の外、直接海に出すか貯水池から海に排出する新たなポンプを設置する以外に方法がないと思われますが、今後の課題として一日も早い抜本的な解決をお願い申し上げます。
 次に、被災地域の住民との損害賠償の進め方についてでありますが、先ほども述べましたが、人災、天災の絡みもあり、早期解決には行政の勇気ある決断と誠意が必要であると思います。被災に打ちのめされた市民の心をさらに追い詰めることなどないように、被災経験のある他の自治体にも十分情報をいただき、市民の側に立った解決を一日も早くしていただきたいと思います。特に申し添えておきますが、あの被災の日以来、被災地の自治会長さんを初め役員の方々は身を削って地域住民のために頑張ってこられました。損害賠償交渉を自治会単位とし、会長を窓口にする方法は、自治会長さんにかかる負担が余りにも大きく重いと思われます。十分な配慮をしていただきたくお願いいたします。市としてのお考えをお伺いいたします。
 また、今回の災害を通じて、どうしても解決しておかなければならないと感じたことがあります。それは各自治会でしっかりとした防災組織をつくっておかなければならないということであります。思い返すに、水が床上に達しようとしたとき、恥ずかしながら新米自治会長であります私の頭の中に、一人で住んでおられる御老人の方のおうちがどこにあるのか、体の自由のきかない方々のおうちがどこにあるのか、ほとんど出てまいりませんでした。幸いにも大事には至りませんでしたが、このようなありさまでは地震災害など起きた日には、一体何ができるのかと考え込んでしまいます。特に、初期対応は重要で、実効性のある防災マニュアルが必要であると思います。行政にあっても、これから先、自治会活動の活性化と各自治会の防災マニュアルづくりのために、より一層の御協力をお願いいたします。
 つけ加えて、今被災地においては、新居浜で最大のイベントでありますお祭りに太鼓台を出すことを自粛する自治会が多数あります。どうしても気持ちが前向きにならないことは十分に理解できますが、住民の皆様の気持ちが一日も早く前向きになれるように、行政として何ができるのかをよく考えていただきたいと思います。
 さて、次は災害関連から離れまして、電動車の安全確保についてお伺いをいたします。
 介護保険の補助事業として電動車をリースできるようになって以来、高齢者の方々の利用が急増いたしました。道路整備が十分進んでいれば、もう少し安心して見ていられるのですが、皆さんも御存じのとおり、市内の歩道整備は全くお粗末で、障害のため車いすを利用されている方々にとっても、積極的に行動範囲を広げていける状況は整っておりません。特に、高齢者の方々の中には、安全に通行するためのルールを十分理解されていない方もおいでるようであります。幸いにも本市においては、いまだ大きな事故は起こっておりませんが、安全な通行の確保のため、行政として何ができるのかをお伺いいたしたいと思います。
 次に、父子家庭に対する考え方についてお伺いをいたします。
 最近の社会事情に反映されてか、実際の数がふえているにもかかわらず、余り表に出てこない問題として父子家庭の問題があると思います。母子家庭に比べ、収入の面で安定していると思われているため、社会保障の面でも置き去りにされているのではないでしょうか。祖父母の協力があればまだしも、そうでない場合は父子も母子も仕事と育児の両立は非常に難しいものであるということは変わりありません。ましてや幼児期においては、父子家庭の方が大変なのではないでしょうか。ファミリーサポート事業など新しい取り組みも行われておりますが、まだまだ十分とは思われません。今後どのような対応をされていくのかをお伺いいたします。
 さて次に、産廃税導入に対する考え方についてでございますが、市長は産業廃棄物税検討会の委員として過去3回出席されておられますが、委員会での論議はどうだったのでしょうか。住友共同電力が、火力発電の際に使うフライアッシュを再生資源として有効活用するため、積極的な研究開発によって多くの分野で使途が広がっております。県が導入を予定されてる産廃税の問題は、住友各社の電力料金に少なからず反映することが予想されます。新居浜市の経済に大きな影響を与えるこの産廃税の導入について、市長の御所見をお伺いしたいと思います。
 以上で私の第1回目の質問を終わります。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。佐々木市長。
長(佐々木龍)(登壇) おはようございます。
 明智議員さんの御質問にお答えいたします。
 まず、8・18台風15号豪雨災害及び台風16号災害についてでございます。
 明智議員さんには被災者として、また自治会長として、地元議員として、大変な御苦労と御心労のことと存じます。また、ただいまの御質問では、現場での経験、生の声として聞かせていただいておりました。また、明智議員さんを初め自治会長、自治会役員の皆様には、この災害を通じて災害発生時から大変な地元の御相談を受けたり、あるいは行政との対応、そういう面で大変な御苦労をおかけしております。私も、災害対応を含めてでございますが、自治会長あるいは自治会役員の皆様のその御苦労や御心労を理解した上で、きちんと対応をしていくようにということを指示をいたしております。
 まず、情報収集、命令系統、現場対応ということでございますが、主な情報源は市民の皆様からの通報と現場に出向いた消防団や市職員等から寄せられる情報でございました。今回の災害発生初期では、市民の皆様からの通報が18日の1日で約700件に上り、その情報の集約や管理及び分析にふぐあいが生じ、一時的におくれが生じたと考えております。この経験から台風16号の際には、災害時要援護者への事前連絡を初めとして該当地域住民に周知をするため、市職員、女性消防団及び消防団により編成した避難勧告班による戸別訪問、自治会長との非常時連絡体制づくり、河川の専任水位観測者の配備等を実施し、危険情報の早期把握と避難勧告の素早い周知徹底を図っております。しかし、住民の皆さんとの説明会でも御指摘をいただいているように、落神川等の心配による避難勧告のあり方については、また見直していかなければいけないというふうに思っております。いずれにいたしましても、今後この教訓を生かし、収集した情報から素早く被災の全体を予測し、適切で迅速な対応指示のできる体制づくりを行ってまいります。
 次に、産業廃棄物税導入に対する考え方についてでございます。
 愛媛県が設置した産業廃棄物税検討会は、産業廃棄物税のあり方、税の制度、使途その他について調査検討を行うことを目的としております。冒頭のごあいさつで加戸知事からは、愛媛県では年間約1,000万トンの産業廃棄物が排出され、最終処分量が76万トンという現状であり、循環型社会を構築して、産業廃棄物の減量化を図っていくことが必要であります。産業廃棄物税もその一助として取り組みを行い、環境推進県となるという視点で検討をお願いしたいとのお話がございました。私が愛媛県産業廃棄物税検討会の中で申し上げておりますのは、産業廃棄物税を創設する目的の中心には、循環型社会をつくり、廃棄物を減量化していくということがなくてはならない。これをはっきりさせておかなければ、税の使い道など後の議論もずれが出てくるという心配があり、また愛媛県だけの取り組みでは、廃棄物が県外に流れることも起こり得るので、少なくとも四国4県が統一した取り組みを行うべきであり、他県との取り組みを待ってでも足並みを合わすべきであるということなどを申し上げております。さらに、税の負担者が応益性を実感し、県民一般の理解を得ることができるような税の使い道についても、他の委員さんと議論をしながら問題提起を行っております。
 実は8月18日に検討会が開催をされまして、そちらの方はもちろん出席はしておりません。まだ検討の段階でございます。しかし、産業廃棄物税を創設したいという県当局の意向は強く出ております。しかし、今後、廃棄物の減量と循環型社会の構築に寄与できる仕組みづくりに貢献をするという考え方は持っております。また、この影響に伴う地元各企業の状況については、資料あるいはお話等によって承っておるところでございます。
 以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(井上清美) 補足答弁を求めます。鈴木助役。
役(鈴木暉三弘)(登壇) 8・18台風15号豪雨災害及び台風16号災害について補足を申し上げます。
 まず、18日から19日までの初動体制についてでございますが、18日午前5時58分に県下に大雨警報が発令されたため、同時刻、水防警戒本部を設置、9時に水防本部を設置いたしました。また、18日10時30分、立川町、垣生三丁目付近の住民に対しまして避難勧告をいたしました。続いて、11時33分、七宝台町、13時30分には荷内、14時25分に西楠崎、16時に神郷、白井地区、17時、楠崎全域、17時16分、観音原町、18時30分、多喜浜新田、23時、又野二丁目の住民に避難勧告を行いました。また、楠崎の臼切池の堰堤が決壊するおそれが生じましたため、19日午前4時30分、愛媛県知事に対し自衛隊の応援要請をするとともに、隣接する西条市及び四国中央市にも消防団員の応援要請をいたしました。また、臼切池下流の住民に対し、19日午前6時に再度避難勧告をいたしました。
 次に、現地災害対策本部をなぜ設けなかったのかということでございますが、地域防災計画におきましては、緊急に統一的な防災活動を実施するため、特に必要があると認めるときは現地災害対策本部を設置することといたしておりますが、8月18日の段階では余りに急激な集中豪雨であったため、災害の全体像がつかめなかった中で、指揮系統の混乱防止と早期の応急対策の万全化を図るため設置を見送りました。
 次に、重機の手配と契約についてでございますが、新居浜市は新居浜建設業協会が組織する水防協力隊と水防に関する取り決めを行っております。災害時等の緊急時に水防協力隊に要請すべき事項と判断いたしました場合、速やかに対応をお願いしている状況でありますが、今回8・18新居浜集中豪雨災害では水防協力隊のほかに、新居浜市管工事業協同組合や造園組合、さらには建設業協会外の建設業者にも応援を求めて対応をいたしました。今後とも、水防協力隊の御協力をいただくとともに、予測を超えた災害に対応するために、最善の策を講じてまいりたいと、このように考えております。
 次に、JR四国との関係についてでございます。
 災害地域がJR沿線上と重なりましたことから、JRの線路復旧と地元被災地の災害復旧について協議をしなければならない状況が多々あり、特に臼切池の対応につきましては、既存踏切が崩壊し、新たに工事用踏切を設置しなければ復旧作業が行えない地域もございましたことから、JR四国本社には早速協力を要請いたしました。また、松山保線区とは直接工事に当たっての打ち合わせ等を行い、連携を密にして対応してまいりました。また、工事用踏切以外のJR沿線地区の踏切の新設や道路整備につきましては、これまでも必要に応じて協議を重ねた経過がございますが、JR側の保安上の問題等から、実現には至っていないところでございます。
 次に、天災と人災の区別についてでございます。
 非常に難しい問題でありますが、江の口・松神子雨水ポンプ場のポンプ停止により被害の拡大を招いたことにつきましては、被害を拡大したということで認識をしております。
 次に、避難所の受け入れ能力についてでございますが、本市におきましては、現在公民館、小中学校、公立保育所等61カ所、8万5,418人分を収容施設として指定いたしております。災害の状況に応じて高等学校、自治会館等も追加収容施設として使用させていただくなど、適宜安全な避難場所の確保を図ってまいります。
○議長(井上清美) 井下福祉部長。
祉部長(井下文夫)(登壇) 電動車の安全確保についてほか1点補足を申し上げます。
 まず、電動車いすは、介護保険制度の理念である要介護者の自立支援に基づいた福祉用具貸与の指定対象用具であります。運転免許を必要とせず、容易に長距離移動が可能であることから、高齢者や身体障害者の外出手段として近年急速に利用者が増加しております。これに伴いまして、全国的に電動車いすの交通事故増加が懸念されておりますことから、新居浜市におきましても、電動車いすレンタルサービスの利用開始時に、レンタル事業者が使用説明及び乗り方の講習を行い、安全確保に努めるとともに、ケアマネジャーにおいて毎月のケアプラン見直しのときに、身体状況チェックによる電動車いすレンタルの可否判定を行い、適切な使用方法や交通マナー等の指導を現在実施いたしておりますが、今後より一層徹底させるなど、利用者の安全確保を図ってまいりたいと存じます。
 次に、父子家庭に対する考え方についてでございます。
 父子家庭の実態につきましては、経済的には母子家庭と比較すると恵まれていますが、父子家庭が抱える子育ての問題等の生活面については、表面に出にくく、深刻な問題になっています。父子家庭を含めた子育て支援策として、父子相談、放課後児童クラブ、ファミリー・サポート・センター、一時保育や子育て短期支援事業等の充実を図っているところでございます。父子相談についての広報活動といたしましては、市政だよりに毎月掲載いたしておりますが、今後はさらに育児不安等の解消に向け、これらの施策の周知、啓発に努めてまいりたいと考えております。
○議長(井上清美) 神野市民部長。
民部長(神野師算)(登壇) 8・18台風15号豪雨災害及び台風16号災害についてのうち、自治会活動と防災組織についてほか1点補足を申し上げます。
 まず、今後の自主防災組織に対してどのようなフォローをするかについてでございますが、本市では災害弱者に関する情報収集や災害発生時における隣近所の実際の助け合いは、自治会活動など日ごろからの地域におけるおつき合いを通じた連帯感の中から生まれ、はぐくまれる部分が大きいとの視点から、これまで自治会を中心とした自主防災組織の結成を推進してまいりました。
 今回の災害におきましても、地域の現況をいち早く把握され、ボランティアの需給調整や関連情報の広報等に多大な御尽力をいただきましたのは、自治会長さんを初めとする地域の皆様方であったことを心から感謝を申し上げます。
 このことから、今後も自治会組織を活用した自主防災組織の結成を引き続きお願いしていく方針であり、本年度はその支援策として、結成された自主防災組織に対しまして、希望される防災資機材をお渡しすることといたしております。しかし、まだまだ組織率も低い状況であり、また今回の災害に対し、自主防災組織が十分に機能したかどうかなど、さまざまな角度から詳細に検証し、緊急時に機能する自主防災組織づくりに努めなければならないと考えております。そのためには、自治会、消防団など関係機関と自主防災組織のあり方に関する調査検討委員会を設置し、今回の体験を生かした実践的な自主防災組織づくりを目指して調査検討してまいります。
 次に、電動車の安全確保についてでございます。
 本市における電動車いすに係る交通事故の発生につきましては、現在のところ余り報告されておりませんが、全国的には電動車いすの普及に伴い、これに係る交通事故も増加傾向にある状況でございます。
 また、本市における近年の交通事故者のうち、高齢者の占める割合は極めて高い状況にありますことから、現在高齢者団体等に積極的に交通安全教室の実施を呼びかけているところでございます。今後におきましても、さらに交通ルールを守ることや適正な電動車いすの通行方法などの交通安全啓発を行ってまいります。
○議長(井上清美) 井原環境部長。
境部長(井原敏克)(登壇) 8・18台風15号豪雨災害及び台風16号災害について数点補足を申し上げます。
 まず、管理責任についてのうち、河川につきましては、二級河川、条例河川につきましては愛媛県、普通河川につきましては市の管理となっております。
 次に、災害が起こる前にどういう情報を持っていたかについてでございますが、愛媛県が作成している土石流危険渓流の調査資料をいただいておりまして、この資料は土石流危険渓流の渓流状況を把握して、今後の砂防事業の基礎資料とするものでございます。この危険渓流につきましては、土石流危険渓流であることを明示する看板を設置して、防災意識の啓発に努めるとともに、土石流防止対策の早期実現に向けて国、県に要望をいたしているところであります。
 次に、江の口・松神子雨水ポンプ場についてでございますが、江の口雨水ポンプ場の運転等の作業状況につきましては、8月18日午前7時50分に運転員2名がポンプ場に出勤をいたしまして、8時10分に電動ポンプの1号機を起動いたしております。8時15分にエンジンポンプ5号機、8時20分に4号機を運転いたしまして、水位の上昇が見られたため、10時30分に3号機、10時40分に2号機、10時50分に6号機と順次起動をさせております。その後、11時40分から11時50分にかけ、燃料供給不良のため、2号機から6号機までの5台のポンプが停止をいたしました。運転員が業務責任者へポンプ停止の電話連絡を行い、11時45分、業務責任者より市の担当者の方に連絡が入っております。11時55分、業務責任者がポンプ場に到着し、ポンプ停止原因の確認後、燃料補給及びポンプのエア抜きの作業に着手をいたしております。さらに、13時20分、保守責任者がポンプ場へ到着し、その後13時30分に安全管理者が到着をし、同作業を継続して、13時50分に3号機、13時55分に2号機、14時に4号機、14時5分に5号機、14時10分に6号機と、順次再起動をさせております。
 次に、松神子ポンプ場につきましては、7時45分に運転員2名がポンプ場に出勤をいたしまして、7時55分に1号機を起動させております。8時10分にエンジンポンプの2号機、9時5分に3号機と順次起動をさせております。その後、12時15分にエンジンポンプ2号機、3号機が停止をいたしております。そこで、燃料供給不良を確認したため、燃料補給作業を行い、再起動を試みましたが、起動をしなかったため、13時50分に運転員が業務責任者へポンプ停止を電話連絡し、14時ごろ安全管理者、保守点検員、運転員でポンプ2台のエア抜きを実施いたしまして、14時30分に2号機、14時35分に3号機と、順次起動をさせております。以上がポンプ運転状況の経過でございます。今回の運転状況につきましては、十分教育管理をしていかなければならないというふうに思っております。
 それと、今後におきましては、今回の異常潮位なども視野に入れまして、江の口雨水ポンプ場、落神川、長岩樋門等の施設について関係機関と協議を行い、検討をいたしてまいりたいと考えております。
 次に、交渉についてでございますが、自治会長さんを初め役員の皆様方には大変御苦労をおかけいたしますが、市といたしましては、住民の方々とお話を進めていく上で今後の対応を協議できる会など、そういった立ち上げも含めまして相談をさせていただきたいと思っておりますので、御理解、御協力をお願いいたしたいと思います。
○議長(井上清美) 西原経済部長。
済部長(西原寛)(登壇) 管理責任についてのうち、まず池について補足を申し上げます。
 ため池の管理につきましては、地元の土地改良区が管理を行っております。堤体の陥没や亀裂などを見つけたときは、市と県が調査の上、対応を行っております。緊急時におきましては、市に連絡をいただければ、土地改良区と連携して対応しているところでございます。
 なお、ため池につきましては、実地調査などにより、県と協議して市で整備計画をつくり、順次整備を図っているところでございます。
 今回被災しました臼切池、奥池につきましては、堤体の陥没や変形も少なく、整備計画には入っていないため池でございました。臼切池、奥池につきましては、早急に国の補助を受けて災害復旧を行ってまいります。その他の池につきましては、再度安全を確認し、改修が必要なものにつきましては、ため池整備計画に入れるよう努めてまいります。
 次に、山林の管理につきましては、国、県、市、私有林、それぞれ所有者が管理をしているところでございます。豪雨などの際、山崩れについて市民から緊急連絡があった場合には、管理区分にとらわれず、一たん市で受け付け、それぞれ所有者に連絡することといたしております。
 また、危険と思われる渓流につきましては、看板等の設置により、住民への注意を促してきたところでございます。今後、現地調査を行い、危険と思われる箇所につきましては、順次看板の整備に努めてまいります。
 また、今回被災しましたタイトウ谷川、タイトウ谷川西及び清住川上流の治山事業につきましては、早急に実施していただくよう国、県に対し強く要望しているところでございます。
 なお、これ以外の箇所につきましても、現地の状況を把握をし、緊急性のあるところから順次治山工事を実施していただくよう国、県に要望してまいります。
 以上で補足を終わります。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。明智和彦議員。
番(明智和彦)(登壇) 御答弁ありがとうございました。幾つか質問をさせていただきます。
 まず1つは、災害時における業者さんとの契約の仕方についての御答弁がなかったように私は思うんですが、私は素人でございますんでよくわからないんで質問しておるわけですけれども、ああいう緊急時には、例えば入札できるはずがないわけで、一体どういう契約でああいう危険な箇所にそういう作業員や重機に行ってもらってるのかということが、私は現場にいて、それは自衛隊にもまさるとも劣らないような活躍をしていただけるわけですから、十分な契約ができているのかなという心配がございまして質問をさせていただいたわけでございます。
 それから、江の口・松神子雨水ポンプ場の御答弁の中で、言葉がよくわからないんですが、運転員とか業務責任者とか保守責任者であるとか、安全管理者であるとか保守点検員とかという言葉が出てきたんですけれども、それぞれの関係について少しわかりにくいんで、もう少しわかりやすく説明をしていただきたいと思います。
 それから、管理責任の中で、危険渓流に対する情報があったというふうに答弁していただいたんですが、今回土石流が出た中にそういう河川があったのかどうかということもお伺いしたい。
 あと、これ今後のことですが、どこのポンプ場も恐らくそうだと思うんですけれども、水の流れというのは、ポンプ場に行き着くまでに時間がかかるわけですよね。だから、ポンプ場の水位がここまで上がったからポンプを動かし始めるでは、引き水の時間を入れても、私はいつも後手に回ってるような気がしてならないんであります。ですから、これは要望でありますが、もう少し始動する判断を早くしていただけないかという、これはお願いでございます。
 それと、JR四国との関係でありますが、私が以前JRの方とお話ししたときに、JRはもうこれ以上踏切はつくらないというふうにはっきり断言されておりまして、行政の力がなかったら、生活道として踏切を渡ることの安全を維持することはできないわけであります。ですから、今回そういう災害時のときに非常に危険ではないかということを感じたことも含めて質問したわけでございますから、その点についての御答弁もお願いいたします。
 それと、少し気になったのが、落神川の避難勧告の出し方について、今後の検討云々という言葉があったと思うんですが、それは一体どういうことなんかということもお伺いしたいと思います。
 以上、よろしくお願いいたします。
○議長(井上清美) 佐々木市長。
長(佐々木龍)(登壇) 明智議員さんの再質問のうち、JR四国との関係、災害前も含めましてJR四国本社、あるいは災害後に四国運輸局などへ私が参りましたので、その経過も含めてお答えをいたしたいと思います。
 従来からJR各踏切の増設であったり、あるいは踏切の幅ですよね、踏切の前後の幅が道が4メートルあるのに踏切が狭いということは、いつも地元の要望も含めてございました。そのことについては、JR側に要望を伝えたり、協議をしてまいりましたが、基本的にはJR四国として踏切をふやすということの考えは余りというかございませんでした。広げるということも、過去には市内の下泉踏切等で広げたということはございましたが、余りされておりません。しかし、今回四国運輸局などともお話を、また国土交通省、運輸と建設が今同じ省になっておりますから、そういう中でJRにとっての安全性と住民にとっての安全性、そのことについてはこれから、今までの基準だけでなく考えていきたいというようなお話はいただいております。今回の経験でも、重機が入らない、ダンプが通れない、離合ができないという多くの問題を抱えておりますので、これからもJRあるいは国土交通省とのそのような協議や地元の現状をお伝えをしていきたいというふうに思っております。
 他の点につきましては、それぞれ答弁いたさせます。
○議長(井上清美) 鈴木助役。
役(鈴木暉三弘)(登壇) 明智議員さんの再質問にお答えを申し上げます。
 台風の大混乱期に業者との契約の仕方についてどのような契約であったのかということでございますが、まず大災害が起きた後、水防協力隊として自主的に災害場所への出動をしていただきました。3日間だったと思いますが、水防協力隊として市との契約外のこととして活躍をしていただいたわけであります。その後、私どもの方とこれ以降は仕事としてやっていただくことのお話をいたしまして、今後どのような契約にしていくかということについて建設業協会ほかと詰めているところでございます。
○議長(井上清美) 井原環境部長。
境部長(井原敏克)(登壇) 数点ございます。明智議員さんの再質問にお答えをいたします。
 まず、私が答弁をした中で、保守責任者、それから業務責任者というわかりづらい表現をいたしましたが、まず業務責任者というのは、基本的には事務屋でございます。保守責任者が技術屋でございます。そういう意味合いでとらまえていただいてお願いをしたというふうに思っております。
 それから、落神川の件の方を詳しくというお話につきましては、先ほどちょっと答弁の中で少し述べさせていただきましたが、まず異常潮位、4メートル66センチメートルというものを踏まえまして、落神川も含めて検討せないかん。そういう中に、我々としては落神川に放流をしている水路、この辺につきましても、検討をしたいというふうに、全体的にはそういうことで考えております。
 それから、土石流の危険渓流でございますけれども、土石流危険渓流、危険渓流の中に準ずる渓流も含めまして186の渓流がございます。そういう中で看板を立てた部分があるかどうかということもありますが、基本的には今回の土石流で川が閉塞されたことにつきまして、危険渓流であるということになっております。
 以上です。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。明智和彦議員。
番(明智和彦)(登壇) ありがとうございました。
 お答えいただけてないことがあるんですが、落神川の避難勧告の出し方については、検討の余地があるというような御発言があったので、ちょっと気になったのでお伺いしたんですが、御答弁がなかったと思いますが。
 それと、私恥ずかしながら、水防協力隊の方々が契約外の仕事として3日間働いてくれていたとはつゆ知らず、現場で強い言葉を発したこともあったのですが、本当にそういうことであれば、あの3日間の姿はすばらしいもんであったと本当に感謝いたしたいと思います。
 あとは運転員、安全管理者、保守点検員という方々のそれぞれの関係はどういうふうになっているのかという質問にもお答えがなかったような気がしますので、お答えの方よろしくお願いいたします。
 以上です。
○議長(井上清美) 井原環境部長。
境部長(井原敏克)(登壇) 明智議員さんの再質問にお答えをいたします。
 運転員、それから安全管理者、そういったもろもろの、まず運転員につきましては、これは運転管理会社の臨時雇用でございます。この2名につきましては臨時雇用です。江の口・松神子ともです。
 それから、安全管理者その他につきましては、これは運転管理会社の社員でございます。
○議長(井上清美) 鈴木助役。
役(鈴木暉三弘)(登壇) まず、お断りを申し上げます。
 水防協力隊の献身的な御協力についてでありますが、「契約外の」ということを申し上げましたが、これは水防協力隊との協力協定に基づいて御貢献を願ったわけでございまして、そういう中での奉仕でございましたので、改めて訂正をさせていただきます。
 それから、落神川の避難勧告のあり方についてでございますが、流域の避難勧告のあり方につきましては、ポンプの停止に伴います床上浸水の避難の勧告につきましては、落神川流域、それから江の口ポンプ場の関係につきまして、実は18日は勧告はいたしておりません。自主的に避難をしていただいた方はいらっしゃるとお聞きはしておりますが、勧告は土石流の範囲のところで勧告をさせていただいて、落神川流域、それから江の口ポンプ場の流域につきまして勧告をしてなかったことは事実でございます。
 18日の分については、勧告はそういうことでしておりませんでしたが、台風16号、8月30日につきましては、潮位の上昇を見ながら、深夜になりましたが、勧告をさせていただいたということでございます。
○議長(井上清美) 井原環境部長。
境部長(井原敏克)(登壇) 明智議員さんの再質問にお答えをします。
 雨水ポンプ場の役割その他につきまして、もう少し詳細にということでございますけれども、まず雨水ポンプ場の業務、安全管理の体制につきましては、先ほど2名の運転員が臨時雇用ということでございまして、その上に業務責任者、それから保守責任者がおります。そういう中で、その上には安全管理者というものがございまして、まず業務責任者、保守点検員につきましては、当然その月2回、例えば定期的な運転の管理をいたしまして、台風時に備えて問題がないかという部分の試運転等をいたしております。運転につきましては、まず台風が予測されますと、事前にそこへ行きまして、まず準備をしておく。そういう中で、雨の状況を見ながら、まず初期対応の電動ポンプを起動するということで、あとその水位を見ながらエンジンポンプを起動していくということでございます。
○議長(井上清美) 佐々木市長。
長(佐々木龍)(登壇) 明智議員さんの御質問のうち、水防協力隊との関係でございますが、通常水防本部を設置した場合には、水防協定を結んでいる建設業協会の役員の方に水防本部に常駐をしていただいて、市との連絡を取りながら、いわゆる18、19、2日間は水防協力隊として活動をしていただいたその分については、いわゆる協定に基づく報酬がございません。ただ、二次災害が予想されるために、緊急的に河川の土砂のけ等をする必要がございました。また、県の管理、市の河川と言ってる場合ではございませんでしたので、20日からは建設業協会に対して緊急的な二次災害を防ぐための工事をお願いをしたということでございます。その関連の予算等につきましては、今議会追加提案する補正予算の中でその補正予算も組ませていただいている。ですから、そういう意味では事業になっておりますが、二次災害を防ぐという緊急性から、そういう対応をとらせていただいたということでございますので、御理解を賜りたいと思います。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。明智和彦議員。
番(明智和彦)(登壇) ありがとうございました。
 水防協力隊というのは、いわゆる御答弁であると、2日間はボランティア活動されたということになると思うんですが、私現地におって非常に感じたのは、先ほど質問の中でも言わせていただいたと思うんですが、非常に危険な箇所に行っていただくわけであります。そういう場合に、例えば自衛隊の緊急派遣を要請するとかという、そういうシステムがもっとちゃんとできるまでは、どうしても重機というのは業者の方に頼らざるを得んわけですから、そういう非常にあいまいな契約内容ではなくて、もっとはっきりした契約内容で、進んで災害の対処ができるような体制をとることを考えていただくのも大切なことじゃないかなとは思います。これは要望であります。
 それから、落神川の避難勧告というのは、確かに8月30日に出たわけですけど、その避難勧告の出し方について検討云々という文言があったので、私はここで再質問をさせていただきましたが、済みませんが調べていただけませんでしょうか。私の勘違いであれば、取り下げさせていただきますが。
 以上でございます。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。佐々木市長。
長(佐々木龍)(登壇) 明智議員さんの再質問にお答えします。
 落神川の避難勧告という話につきましては、最初の答弁の冒頭の中で私が申し上げたところでございます。これは8月30日の状況としては、夕刻ごろに雨が上がった後、23時46分の満潮時、それを見ながら水位観測をしておりましたが、越水の状況が見られたために、さらに地元の方でその23時以前から自主避難を行うような、そういう体制もあったという中、その中で地元の自治会長として明智議員さんからも御連絡もいただいたりしましたが、結果的に23時15分になって避難勧告を出したと。その問題については、今ポンプ場の関係で各住民の皆さんに説明をしている中でも、避難勧告の時間の問題、そういう時間ではそれからの避難が十分にできない等、そういう御指摘もございましたので、これはその当時の雨ということでなくて、高潮に対する避難勧告のあり方として、もっと早い時間にやることができたのか、そういうことも含めて再検討しなければならないという意味でございます。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。(1番明智和彦「なし」と呼ぶ)
 この際、暫時休憩いたします。
  午前11時11分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前11時21分再開
○議長(井上清美) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 岡崎溥議員。
2番(岡崎溥)(登壇) 日本共産党を代表しまして、私岡崎溥が以下数点につきまして市長のお考えをお聞きしたいと思います。
 まず初めに、新居浜市を襲いました豪雨災害でお亡くなりになられました方々の御冥福と御遺族の皆さんに心から哀悼の意を申し上げるものであります。また、多くの被災された市民の皆さんに心よりお見舞い申し上げたいと思います。
 今回の災害に際しましては、市民の皆さんを初め市の職員や消防の皆さん、大変な奮闘と県や近隣市町村の皆さんやまた自衛隊、県外からも本当にたくさんのボランティアの皆さんが復旧のために駆けつけてくれました。さらには、子供たちも一生懸命汗を流したわけであります。品物やカンパを集めて送ってくれた方もございました。心から敬意と感謝を申し上げたいと思うものであります。
 さて、この間、私ども日本共産党も災害対策本部を立ち上げまして、災害復旧のため、ボランティアだけではありませんで、国や県への災害援助法などの適用や予算措置の実現、一日も早い復旧支援などを要請するために活動してまいりました。私自身、山岡美美市議とともに、総務省、国土交通省、厚生労働省、農林水産省などへ陳情に参りました。これらに取り組む中で明らかになった問題点などについて質問をいたしたいと思います。
 まず第1は、災害予測と災害弱者対策ということについてであります。
 これほどの災害となることは予測しておりませんでしたから、日常的な備えがどうだったかということが検証されたのではないかと思います。
 その1つに、独居高齢者、病人、障害者など、災害弱者とも言うべき方たちがどういう状態であったかということが、今後の対策として生きていくのではないかと思います。電話してもすぐに応じてもらえなかった、たらい回しにされた、自分でやれと言われたなどなど多くの指摘がなされておりまして、問題も多かったと思います。現時点でのまとめと今後の方針を明らかにしていただきたいと思います。
 2つ目、避難勧告と避難場所の問題についてであります。
 避難勧告の発令を知らなかった住民、また避難勧告の意味がわからなかった市民、安全であるべき避難所などが水につかったりしました。また、今回の問題を通じて気がかりとなるのは、地震の際の避難場所はどうかという問題であります。公共施設の耐震性のチェックの結果とその改修工事の実施状況をあわせて伺いたいと思います。
 また、この避難勧告を出した人数がすべて避難するわけでありませんけれども、台風16号の場合は5,522世帯、1万1,600人に避難勧告が出ました。その際、場所の問題、それから滞在日数に耐え得るですね、食事、毛布などの問題などなど、どの程度の対応ができるのかということを伺いたいと思います。
 3つ目は、江の口・松神子雨水ポンプ場の例の問題でございます。
 浸水被害者への補償につきまして、このポンプ場は御承知のように、市内の27カ所のポンプ場を住友化学の100%子会社のイージーエスに年間2,866万5,000円で委託されているものであります。このうち江の口・松神子雨水ポンプ場のポンプが、初歩的なミスで床上、床下浸水が多数出るなど被害が拡大しました。市としてもその責任を認めまして、その調査と説明を進めているところであります。被災住民に対する損害補償を市民が納得する形でするべきであると考えます。具体的に今後どのように進めていくのかを伺いたいと思います。
 また、この問題につきましては、民間委託されていたという大変な問題点が表面化したと言えるのではないかと思います。市民の生命、安全、財産などを守る自治体の責に帰すべき大事な仕事を委託した場合、今回の場合のように市民に対し責任のとれない重大な問題になるということがあるわけであります。営利が目的の民間会社への委託は、もうけが主目的でございますから、当事者に私は責任を求めるべきではないというふうに思うわけであります。先ほど説明がありました。運転者は臨時雇いの方だったということだそうでありますけども、その問題ではありませんで、やっぱり企業の管理責任、市のやっぱり委託の責任があったというふうに思うわけであります。このことにつきまして、あわせて思い出したのが、例の住友金属鉱山の子会社が東海村で事故を起こしたことでありますけれども、この点、今人を育てる保育園の民営化、給食問題など、行政改革と称して新居浜でも全国的にも展開されておりますけれども、住民に対し責任のとれないような大きな問題を内包していると言わなければなりません。この点についてどう考えるか、伺いたいと思います。
 4つ目は、被災者救援と防災における今後の対策でございます。
 ある床上浸水の被災者の方は、白浜の方でございますが、半壊扱いにはなったが、家は使い物にならず、建てかえる金はなく、融資を受けても返す力がなく、途方に暮れているという実態であります。これは特殊な例ではありません。被災者の方は、多かれ少なかれかなりの方がそのような思いをされているのではないでしょうか。当面の生活の維持だけではなく、住宅を含めた生活基盤の回復に対する支援を日本共産党は国の責任で行うよう要求しておりますけれども、それをまつことなく、市独自でも可能な限り被災者の負担を軽減することにより、自立を支援することが必要であると思います。具体的には、生活等再建支援金500万円、住宅等再建支援金500万円、合わせて1,000万円を上限に、また生活維持資金として100万円までの無担保無保証人融資制度を設けることを提案したいと思います。市独自の緊急の支援策としてぜひ具体化をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
 そのほか河川の中に土砂が残っている特に上流部分、各家庭の庭の土砂、家の中の土砂、田畑の土砂などなど、高齢者の家庭で困っている例もございます。また、避難生活をしている方など、大変な問題が山積みされておるわけでございますけれども、これらの問題の解決の方向を示していただきたい。
 最後に、今後の抜本的な災害対策という問題についてであります。
 長期にわたる地球全体の環境破壊などによる異常気象など、従来の経験則では考えられなかったことが起きる時代となっております。さらに、山が荒れ、田んぼや畑が大きく減って開発が進むなどの変化、また東南海・南海地震も予測されているわけであります。防災計画の見直しをすべきであることを示したと思います。大型開発優先の政治のもとでは、防災の問題も後回しになっているのではないでしょうか。不要不急の大型公共事業はさておいて、専門家の分析、今後も大雨があれば、同様の災害が予想されるとの報告を受けております。河川の改修、土石流の防止、砂防ダムの建設、浸水対策などなど、また消防職員の増員など、防災計画を練り直して緊急に実施に移していくべきであると思いますが、いかがでございましょうか。
 次に、市長の政治姿勢について伺いたいと思います。
 日本国憲法と地方自治法につきまして、市長の地方自治や住民福祉に対する考え方についてお聞きしたいと思います。現在の地方自治法というのは、言うまでもありません、憲法の理念を地方自治体において具体化したものであります。したがって、その目的が住民の平和や安全、福祉の充実に向けられていることも当然のことであります。まず、世界に誇っている日本の平和憲法について伺いたい。
 今2つの大きな力が働きまして、この憲法を変えようという動きが起こっております。言うまでもありません。1つは、アメリカの要求です。もう一つは、日本の財界の要求です。アメリカはみずからの権益を守るために、圧倒的多数の国が反対しても、国連憲章に違反する先制攻撃を強行する国です。アメリカのパウエル国務長官によりますと、憲法を見直すべきだと、こういう内政干渉的な発言もあらわれているほどであります。
 一方、日本の財界は、海外進出を大きく進めてまいりました現在、自国の大企業の保護など、日本の権益を守るための軍事的圧力を確保し、いざというときには軍事力を使いたい、こういう衝動を非常に強めております。このことは日本経団連が委員会を設置して、憲法改悪への動きを強めているところにあらわれております。これらの動きに呼応しまして、自民党は憲法改悪の先頭に立っております。小泉首相も、一国の首相として憲法を守る立場にありながら、集団的自衛権を行使できるように憲法を改正すべきだと発言する始末であります。民主党岡田代表も、海外で武力行使ができるようにすべきだ、こういう立場を表明しております。このように、今憲法改悪の大合唱が始まっておりますけれども、そのねらいと背景はアメリカの要求と日本の財界の要求に基づく、あの第9条の改悪であります。こうした中、九条の会が結成されました。ノーベル文学賞受賞のあの大江健三郎さんを初め、小田実さん、三木元首相夫人などなど、日本の名士が名を連ねております。愛媛でも6月に憲法9条をまもる愛媛県民の会が結成され、すぐに1,000名を超えたそうであります。
 さて、この憲法の理念について、また市長の立場で憲法をどのように考えておられるのか、伺いたいと思います。広島の秋葉市長は、保守の立場の人であります。アメリカ言いなりの日本の政治のあり方を日本の平和の危機という観点から警鐘を鳴らしました。思想・信条や立場の違いを超えて、日本の平和が脅かされていると感じている国民は、いずれの世論調査におきましても過半数を超え、6割前後に達しているわけであります。市長の憲法に対する姿勢を問いたいと思います。
 次に、佐々木市政の4年間について伺いたいと思います。
 こうした憲法とそれに基づく地方自治の立場から、佐々木市長の簡単な4年間の総括を顧みたいと思います。「福祉の龍」、呼び捨てにして申しわけないんですけれども、看板にしまして、佐々木市政が誕生しましてはや4年がたちました。改選の時期であります。そして、市民の願いにこたえて実施された、あるいは提案された施策は、介護保険制度では県下で初めて低所得者のホームヘルプサービス、この利用料の減免措置をとったこと、また介護保険料へ減免制度を導入したこと、公共施設のリニューアル事業、宅老所への助成、乳幼児医療の助成枠の拡大などなどであります。これは通りませんでしたけれども、無担保無保証人融資制度の創設もございます。しかし、新居浜市社会保障推進協議会が取り組んだ国保料減免制度改善などの要求は、受け入れられませんでした。また、日本共産党が一貫して提案してきました国保の改善充実、保育士や調理員などの正規職員化、消防職員の定数補充などもまだ実現するには至っておりません。また、新たな大型開発は控えておられますけれども、大きくは大型開発、公共事業優先の前市政がしいたレールの上を走ってきたと言えるのではないでしょうか。今、駅前土地区画整理事業や菊本地先の廃棄物処理場建設に係る港湾工事などの2つの大型開発工事だけで約60億円、市の借金も今年度末で505億円と、500億円を突破する見込みであります。これが市民のための予算を圧迫しているのではないでしょうか。
 3つの点について伺いたいと思います。
 1つ、市長はみずからの姿勢について、地方自治法の精神に照らしてどうであったと考えておられるのでしょうか、伺いたいと思います。
 2つ目は、3万トンバース、これは計画になっておりますけれども、これをやめまして、公共事業を巨大開発型から教育、福祉、環境、防災など生活密着型に切りかえれば、地域の仕事と雇用をふやしながら、借金の総額を減らしていくことが可能であります。実践済みでございます。このことについてどう考えるか、伺いたいと思います。
 3つ目は、小泉政権の三位一体の改革が、国から地方への財政支出を削減していく。福祉、教育への国の責任放棄をねらいとする地方自治、憲法の民主的原則を乱暴に踏みにじるものであります。既に今年度も新居浜市としては7億数千万円の打撃をこうむりました。国、県の言いなりでは、市民の暮らしと福祉を守れないことがいよいよ明らかになりつつあります。このことにつきましてどう考えるか、伺いたいと思います。
 大きい3つ目は、民間住宅の耐震改修に対する支援についてでございます。地域経済活性化のために具体的に提案させていただきました。耐震性調査とそれに基づく補強工事の助成についてでございます。
 今回の提案は、豪雨災害からの教訓の一つとして、防災の立場からすぐにでも実施に移す必要があるとだれもが認める施策の一つとして提案するものであります。東南海・南海地震がいつ起きてもおかしくない時期に突入しているわけであります。阪神・淡路大震災では、犠牲者の圧倒的多数、8割以上に上ると記憶しておりますけれども、木造住宅の倒壊による圧死、窒息死であったわけであります。この施策は、住宅の倒壊によって命を落とすことのないように、また地震から市民の住む住宅や財産を守るためであります。今、一般の民間住宅の耐震性チェックに対し、この9月に補正予算が組まれ、具体的にその作業が進んでいくわけであります。当面50軒だそうでございますが、この調査に基づき、市民が自分の居住する住宅等を市内の施工業者を利用して修繕、補修等の工事を行う場合に、その経費の一部、一例として工事費の5%または10%で、10万円を限度として助成するということで市民の命を守る、生活環境の向上に資するとともに、多岐にわたる業種に経済効果を与え、市内産業全体の活性化を図ろうとするものであります。この場合、手持ち資金がない人でも耐震改修が行えるように、市独自の低利の融資制度も検討する必要があるのではないかと思います。
 4つ目、新居浜保健所の存続運動の強化についてであります。
 これは自治体リストラの一つとしてあらわれております。今の政権のもとでの合理化でございます。建物と今実施中のものは、新居浜で行うので特に問題はないというような説明のようなものがありました。これは市民の8万を超える署名などの運動で一定の譲歩を引き出したものと評価することができます。しかし、これを永続的にやるのかといえば、県側の説明でもその保証は全くありません。それどころか先日の新聞報道では、今治の養護学校の分校を保健所に設けるということだそうであります。養護学校をつくることにつきましては、積極的に評価すべき問題であります。しかし、保健所が帳消しになります。両方ともうまくいくようにやるべきだと思います。そして、先日の確認とは何だったんでございましょうか。そして、今回の豪雨災害で、さらに必要性が再確認されました。市民にも呼びかけて、文化センター大ホールなどをいっぱいにするなど、もっと大きな取り組みをやるべきだと思います。お伺いしたいと思います。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。佐々木市長。
長(佐々木龍)(登壇) 岡崎議員さんの御質問にお答えをいたします。
 まず、豪雨災害についてでございます。
 災害予測と災害弱者対策につきましては、平成16年8月18日のこれまでの想像を絶する集中豪雨の際に、障害者、高齢者等の災害弱者、いわゆる災害時要援護者への対応が十分にとれなかったことにつきましては、真摯に受けとめております。この反省をもとに、同月30日の台風16号の接近前に、二次災害のおそれのある被災地一帯の独居高齢者、障害者等の名簿を作成するとともに、住宅地図による居住場所の確認、把握を行いました。具体的には、台風16号、18号の際の避難勧告時には対象者全世帯に連絡を行い、安全を確認するとともに、自力では避難ができない障害者や独居高齢者につきましては、市職員が福祉施設や病院等への移動支援を行っております。今後におきましては、市内全域における災害時要援護者の名簿の作成、居住場所の把握を行い、さらには自治会、民生委員、見守り推進員などの協力による地域コミュニティー支援体制の確立など、災害時要援護者対策に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、市長の政治姿勢についてでございます。
 まず、日本国憲法と地方自治法につきましては、戦後日本国憲法とともに地方自治法が施行され57年になります。新しい地方自治制度は、戦後改革の大きな柱の一つであり、民主主義の基本でもあります。現行憲法の特色は、憲法に地方自治の章が設けられたことにより、地方自治制度が憲法によって保障されたことにあると思いますし、地方自治に携わる私たちにとりまして、地方自治法に定められておりますように、住民の福祉の増進を図ることを基本に取り組むことが重要であると考えております。
 次に、憲法第9条についての私の考え方についてでございます。
 先日のロシアでの学校テロ事件やイラクで毎日のように起きている戦闘等により、罪ない人々が犠牲になっている報道を見て痛ましく、残念な思いを抱いているのは、私のみならず皆様方も同じだと思っております。日本国憲法の基本原理の柱の一つであります平和主義は、さきの悲惨な戦争の反省をもとに、平和への希求を具象化したものと理解しております。人間の社会が平和であることは、生きる者の幸せの不可欠な条件であり、また根源にかかわるものであります。また、この平和主義は、戦争の被害者にも加害者にもなってはいけないという強い決意があらわれているものでありまして、世界に誇れるものであり、国際社会においても、この主義が受け入れられる世界平和の日が実現することを心から望むものでございます。
 次に、市政の4年間についてでございます。
 まず、市政が地方自治の精神に照らしてどうかとのお尋ねでございますが、私個人の考えでございますが、私がこれまで一貫して進めてまいりました市政運営の基本理念である自立・連携のまちづくりの根幹には、まさしく地方自治法の精神が流れているものと考えております。市民と行政がお互いに相手の立場を尊重しつつ連携を取り、地域の行政は地域みずからの手で決定し、その責任も自分たちが負うという行政システムを構築することで、地方分権の確立を図っていくことが私たちに課せられた責務であります。今後におきましても、地方の主体性、独自性を常に錬磨することにより、真の地方自治を確立してまいります。
 次に、公共事業を巨大開発型から生活密着型に切りかえてはどうかとのお尋ねでございます。
 まず、私は、今進めている駅前土地区画整理事業や菊本沖の最終処分場を巨大開発型とは思っておりません。第四次長期総合計画において目指す都市像を実現するためには、都市基盤の整備はもとより、生活密着型の教育、福祉、環境、防災などの事業もともに重要な事業でございます。今後とも投与財源のバランスを図りながら、中長期にわたる財政計画、財源の確保などに留意しながら推進をしてまいります。
 次に、三位一体の改革についてでございます。
 平成16年度から三位一体の改革が実施され、国庫補助負担金、地方交付税制度など、地方財政制度の根幹が大きく変革しております。私は、三位一体の改革は地方の歳入歳出の自由度を高めて、地域の政策選択の余地を大きくし、税金を上手に使えるようにしていく改革であるべきだと考えております。改革の先行きはなお不透明でありますが、ぜひそうした実のある改革となるよう期待し、働きかけをしているところであります。
 また、今回の災害に対応して、今後新居浜市にとって必要になる緊急的な災害対応事業、砂防事業、そのようなものにつきましては国の責任で財源を手当てしていくべきだと考えておりますので、そのような要望も引き続き行ってまいります。今日の成長なき時代においては、自立した経営を行っていくためには、財源の確保はもとより、行政経営改革による行政の効率化に努め、歳出の徹底した見直しを行うとともに、受益と負担の適正化などを図り、歳入準拠を基本とした10カ年実施計画を推進していかなければならないと考えております。
 平成12年の地方分権推進一括法の施行から、今回の三位一体の改革などにより、地域間競争の時代に突入をしております。地方の自立のためには、権限、財源、人間の3ゲン、つまり国から地方、官から民という権限移譲、財源の移譲と自主財源の確保、行政職員の能力向上と市民の知恵と力の結集、公の精神旺盛で志の高い人づくりが必要不可欠であります。これを実現していくために、これからも改革や新しい行政課題に挑戦し、新居浜らしさの創出、アピールを情報発信し、オンリーワンの町、誇りが持てる行政運営を行ってまいります。
 次に、新居浜保健所存続運動の強化についてでございますが、新居浜保健所存続については、市議会による意見書の提出及び8万135人の新居浜市民の声を新居浜保健所を存続させる会が代表して要望書及び署名簿を提出いたしました。6月22日、愛媛県から説明会開催要請があり、県地方機関の見直し方針について、また新居浜保健所の統合に伴う対応についての説明を聞き、保健所サービス確保対策の具体例が示されたところでございます。
 新居浜保健所の必要性については強く認識をいたしており、今後の取り組み及び存続運動の強化につきましては、新居浜保健所を存続させる会と協議を行い、保健所事業存続に向け努力をしてまいります。
 以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(井上清美) 補足答弁を求めます。鈴木助役。
役(鈴木暉三弘)(登壇) 豪雨災害について補足を申し上げます。
 まず、避難勧告と避難場所につきましては、8月18日の集中豪雨において、避難場所に指定された公民館のうち、金子、神郷公民館が床下浸水をし、多喜浜公民館では入り口の橋が冠水いたしました。こうした状況に対応するため、避難者の安全を最優先し、金子公民館から避難場所をウイメンズプラザに変更するとともに、神郷公民館では避難者の一部を神郷小学校の体育館に誘導いたしました。また、多喜浜公民館につきましては、増水のピーク時を過ぎた後は正常に通行が可能となりましたことから、避難場所として避難者の受け入れを行いました。今後は災害の状況を予測、掌握しながら、避難所としての可否を的確に判断してまいります。
 次に、避難所の耐震診断と改修工事についての今後の方針についてでございますが、現在避難所として小中学校、公民館、幼稚園、保育所等61施設を指定いたしております。そのうち耐震基準が改正された昭和56年度以前に建築された建物につきましては、順次耐震診断を実施するとともに、その結果を踏まえ、優先順位をつけて順次耐震補強工事を行ってまいりたいと考えております。
 次に、それぞれの台風に係る避難勧告の世帯数と人数についてでございますが、台風15号に係る集中豪雨では714世帯、2,106人、台風16号では5,522世帯、1万1,600人、台風18号では1,820世帯、3,800人となっております。避難所の寝具等の対応は十分かということにつきましては、災害に備えて常時備蓄をいたしております。今回の災害を教訓に、なお充実に努めてまいります。
 次に、被災者救援と防災における今後の対策についてでございます。
 まず、各家庭の土砂につきましては、市が手配したバキュームによる土砂の吸い出しやボランティアによる床下や敷地等の土砂除去を行いました。田畑の土砂につきましては、農地災害復旧事業にて除去できる救済措置がございます。しかしながら、復旧のためには農地は個人の所有となるため、個人負担を伴いますことから、当家との協議が必要であります。さらに、国への申請手続等もあり、工事の発注までには一定の期間を要することになります。
 次に、現在も避難生活をしている方についてでございますが、文化振興会館に設置しております避難場所には9世帯、17人の方が、そして荷内自治会館には1世帯3人の方が避難されております。被災者の救援につきましては、寝具や食料の提供、住宅のあっせん、保健師による健康相談等を実施し、早期の生活自立の支援をいたしております。8月13日には、募集しておりました仮住宅の方への抽せんも行いまして、順次その移動に当たっているところでございます。
 次に、住宅につきましてですが、床上浸水以上の被害を受け、当該住宅に住めなくなった市民の方に住宅の再建、あるいは借家探しまでの間、一時的に仮住宅を提供することにしております。これは先ほど申し上げたとおりでございます。また、住宅の再建のために被災者の方々が被災者生活再建支援法の適用を受けられるよう支援をしてまいります。
 次に、当面の生活の維持と確立へ向けての支援につきましては、災害見舞金の支給や災害援護資金の貸し付けのほか、市民税や固定資産税、国民健康保険料、介護保険料、保育料、水道料金、下水道使用料などの減免措置を行うとともに、義援金を有効活用するなどにより、被災者の皆様の生活の再建、安定を図ってまいります。
 次に、事業所の回復へ向けての支援につきましては、豪雨災害を受けた中小企業の復興支援を図るため、新居浜市中小企業豪雨災害対策特別融資制度を新設し、低利融資を平成16年9月1日から実施しております。また、県の災害関連対策資金、あるいは国民生活金融公庫の災害貸し付けの適用を受けられるよう支援をいたしております。
 一方、市の相談窓口を初め商工会議所、愛媛県信用保証協会、国民生活金融公庫等、金融機関においても相談窓口を設置し、被災中小企業者の経営に関する相談業務を行っております。
 失礼いたしました。仮住宅の申請で「8月13日」に抽せんしていることを申し上げましたが、「9月13日」でございますので、訂正をしておわびを申し上げます。
○議長(井上清美) 井原環境部長。
境部長(井原敏克)(登壇) 豪雨災害についてのうち、江の口・松神子雨水ポンプ場についてほか1点補足を申し上げます。
 まず、江の口・松神子雨水ポンプ場の運転停止による浸水被害者への補償についてでございますが、被災者の方々には市が責任を持って対処すべきものと考えております。調査を行うとともに、基本的には自治会を窓口にさせていただき、個別の問題なども勘案しながら対応してまいりたいと考えております。
 次に、防災における今後の対策についてでございますが、土石流防止対策として、愛媛県におかれましては緊急治山事業や災害関連緊急砂防事業により、砂防堰堤などの建設に取り組んでいただけることとなっております。
 市といたしましても、浸水対策として現在設置いたしております雨水ポンプ場や水中ポンプの維持管理を強化するとともに、浸水地域への水中ポンプの設置などについても検討してまいります。また、河川上流部の流路の土砂撤去及び流木撤去につきましては、今後も継続して実施をいたします。
○議長(井上清美) 田村建設部長。
設部長(田村浩志)(登壇) 民間住宅の耐震改修に対する支援について補足を申し上げます。
 新居浜市におきましては、昭和56年以前の旧耐震基準によって建築された木造住宅は、約2万600棟と推定され、東南海・南海地震に備えて耐震改修等の早急な対応が必要となっているところでございます。しかしながら、全国的にも耐震改修の必要性は認めながらも、耐震改修工事が進まないのが現状のようでございます。新居浜市におきましては、耐震改修工事の動機づけといたしまして、本年より木造住宅耐震診断補助を開始するため、今議会に予算を提案しているところでございます。当面は耐震診断を推進し、耐震改修の必要性を認識していただくことに重点を置き、民間木造住宅耐震診断事業に取り組んでまいりたいと考えております。あわせて、住宅金融公庫の耐震改修融資制度につきましても、情報提供してまいりたいと考えております。
 以上で補足を終わります。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。岡崎溥議員。
2番(岡崎溥)(登壇) どうもありがとうございました。
 2点ほど、それじゃ伺います。
 民間委託の場合の大変な問題が表面化したというふうにお尋ねしたわけでございますけれども、この点を御答弁いただいておりません。
 それから、500万円ずつ合わせて1,000万円を上限にということで緊急に支援策をということでお願いしたわけでありますけれども、いかがでございましょうか。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。井原環境部長。
境部長(井原敏克)(登壇) 岡崎議員さんの再質問にお答えをいたします。
 企業に委託をしとる点につきましてでございますが、従前は個人もしくは自治会に管理を委託して運転をお願いをいたしております。企業にお願いしたのは、今回も含めまして、特に管理部門につきまして統合できるということを踏まえまして企業に委託をすることに踏み切りました。
 以上です。
○議長(井上清美) 神野総務部長。
務部長(神野哲男)(登壇) 岡崎議員さんの再質問にお答えいたします。
 被災住宅に対する住宅再建についての御質問かと思いますけれども、今回の台風15号による被災世帯の住宅再建のために、先ほど助役の方から答弁申し上げましたけれども、国の被災者生活再建支援法の適用が受けられます。これに加えまして、愛媛県に対しまして新たな支援策を講ずることを要請しておりましたけれども、この場合、新居浜市もその事業費の一部を負担ということになりますが、9月議会にその財源を措置して、県の9月議会ですね、そこで措置していただけるようになっております。これら国あるいは県の支援策、支援事業のもとに被災世帯への再建を図りたいと考えております。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。岡崎溥議員。
2番(岡崎溥)(登壇) 恐れ入ります。
 委託の問題については、ちょっと答弁の観点が違いますので、質問のとおりに答えていただきたいと思います。(ブザー鳴る)
○議長(井上清美) 井原環境部長。
境部長(井原敏克)(登壇) 岡崎議員さんにお答えをいたします。
 観点、確かにずれておりますけれども、松山で樋門管理の誤作動による事故がございました。新居浜市としても各個人、それから自治会、当然補償能力もありませんし、そういった中で統括して、先ほど言いましたように運転管理ができるという企業であるということの中で、そういう企業を集めて見積もり合わせというか、安い業者に受けていただいております。額的には、先ほど議員さんがおっしゃられた額で委託をいたしております。そういう中で、今回市民の窓口としては市として、市といたしましては委託業者と協議をしてまいりたいというように考えております。
○議長(井上清美) この際、暫時休憩いたします。
  午後 0時07分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 1時00分再開
○議長(井上清美) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 近藤司議員。
3番(近藤司)(登壇) 8月18日、台風15号に伴う集中豪雨が新居浜地方を襲い、土石流の発生により、3名のとうとい命が失われました。心から御冥福をお祈りいたしますとともに、被災されました数多くの方々にお見舞いを申し上げます。また、引き続いて台風16号、18号が来襲し、今後における二次災害も心配されております。一日も早い災害の復旧と終息への取り組みをお願い申し上げますとともに、被災されました皆様への救済対策に万全を期すようお願いいたしたいと思います。
 それでは、ただいまから通告の順に従って一般質問を行います。一部重複した質問もありますが、私にとりましては最後の質問となりますので、特に市長初め理事者の誠意ある御答弁を期待いたしたいと思います。
 それではまず最初に、安全で災害に強いまちづくりについて質問をいたします。
 8月18日の集中豪雨において松山地方気象台は、午前5時58分に東予東部に大雨洪水警報を発表、新居浜市では9時から10時までの1時間に53ミリ、10時から11時まで55.5ミリ、11時から12時までは11ミリと、非常に激しい雨を観測しており、降り始めからの総雨量は242ミリとのことでありました。市では当日、午前5時58分に水防警戒本部を設置、午前9時に水防本部に切りかえて、災害対策本部を消防庁舎の3階に設置いたしました。当初、被災現場での情報が錯綜し、指示、命令系統が機能しなくて、電話をたらい回しにされた、また幾ら連絡しても連絡が取れないなど、不満の声を多数耳にいたしました。今回の災害では、特に川東地区で広域的に発生しており、現地に災害対策本部を設置し、迅速かつ適切に対応する必要があったと思いますが、いかがでしょうか。この点について、まず佐々木市長に質問いたしたいと思います。
 また、平成13年7月に水防法が一部改正され、平成14年から、本市では地域防災計画の見直し作業を実施していると聞いておりますが、水防本部の設置の時期、現地災害対策本部の設置の是非についてはどのようになっているのでしょうか。本市防災マニュアルの内容についても説明願いたいと思います。
 また、西楠崎の農業用ため池臼切池が決壊するおそれが出たために、自衛隊が出動し、決壊防止に当たっていただきましたことは、時宜を得た対応であったと思います。しかし、両隣の四国中央市と西条市から派遣された消防団については、段取りが悪く、手待ちのまま帰っていったと聞いておりますが、その点について本市マニュアルではどうなっているのでしょうか。
 次に、自主防災組織の結成についてでありますが、今回のような一瞬にして、しかも広域的に発生した災害の被害を最小限に食いとめるためには、住民の自主的な防災活動が不可欠であると思います。本市では、327自治会のうち73の自治会が自主防災組織を結成していると言われていますが、今回の場合、ほとんどの自治会が水防本部と連絡が取れずに終わったとのことであります。今回のような土石流を伴う水害の場合は、初期対応が特に重要であります。今回民家がつぶれ、生き埋めになって3名の方が亡くなられましたが、もう少し早く救出しておけば助かったのではないかとの声があります。また、川の端にひっかかった流木をもう少し早く取り除けたら、土石流の民家への流入を少しでも防げたのではないかとの声もあります。今回のような場合は、重機を使っての初期対応が必要であります。自主防災組織に、それぞれの地域にある地元建設業者など重機を所有している業者を組み込んだ自主防災組織の結成が重要であると考えますが、いかがでしょうか。
 また、今後地震などの大規模災害も予想されますし、住民と行政がいかに連携をしていくか、さらには住民間の連携をいかに強めていくかが早急の課題であると思います。地域の防災力を高めていくためにも、自主防災のマニュアルの策定を検討してはいかがでしょうか。
 次に、ボランティアへの対応についてお尋ねいたしたいと思います。
 8月18日の集中豪雨による土石流は、人家や工場などの床上、床下だけでなく、庭や狭い道路の側溝など、人海戦術に頼らざるを得ない手作業が多く、復旧には困難を来しました。しかし、市内外の多くの一般ボランティアの方々や市職員など各種団体ボランティアの参加により、復旧に大いに貢献されましたことに心より敬意と感謝を申し上げる次第でございます。
 しかし、8月18日の災害では、ボランティアの受け入れ窓口が8月24日まで現地に設置されておらず、市や消防、社会福祉協議会など組織間の調整がうまく機能していなかったと聞いております。今回の災害復旧には多くの市職員がボランティアとして参加されましたが、ボランティア結成のタイミングや一般ボランティアへの対応、他団体との調整等、行政として問題はなかったのかどうか、見解をお聞きいたします。
 次に、水害対策についてお尋ねいたします。
 8月18日の降雨量は187ミリと、1日としては観測史上3番目の記録とのことであります。地球の温暖化などにより、今後瀬戸内海側も大雨が降る可能性が増し、抜本的な豪雨対策が必要となってまいりました。県や市では危険箇所を再確認し、新たに対策を講じることが不可欠と思います。本市における地域水害マップの作成や県の洪水予報河川の指定については、過去にも質問されておりますが、その後の経過についてはどうなっているのでしょうか。
 2点目、現在市水防計画では、1時間に40ミリ以上の豪雨は想定していますが、今回各地で起きた冠水や土砂崩れにより、お手上げ状態となりました。また、公共下水道の雨水排水計画の想定雨量は、10年確率で降雨強度53.3ミリとなっております。今後、想定雨量を53.3ミリとする降雨強度の見直しが必要と考えますが、いかがでしょうか。また、今回のような小さな河川や渓流の土石流対策についての見解を求めます。
 3点目として、江の口ポンプ場には6台のポンプが設置されておりますが、現在の能力では、1時間当たり何ミリの降雨量まで対応できるのでしょうか。また、江の口ポンプ場は、長岩町の遊水池に排水していますが、この遊水池には落神川からの水も流れ込んでおります。満潮時には、長岩橋にある樋門を調整していますが、8月30日の台風16号の場合、これまで最高の潮位になり、落神川の河口付近では一部越水し、松神子地区では避難勧告が出されました。今後、満潮時の潮位からさらに上がることが予想されますし、満潮時に強い雨と重なることも予想、想定されます。本市水防計画が災害に強いまちづくりと連動しているということからも、今後の抜本的な対策として遊水池の水を直接海に排水するためのポンプ場の設置が必要と考えますが、その点についての御所見を伺いたいと思います。
 もう一点、8月18日の集中豪雨の際、江の口・松神子両ポンプ場で、排水用ポンプ計9台のうち7台が燃料切れで約2時間稼働しなかったと、市災害対策本部は8月28日にマスコミ発表いたしました。また、鈴木助役は、肝心なときにポンプがとまり、被害拡大の一因となった。ポンプがすべて作動していれば、浸水被害は抑えられたはずとミスを認め、影響が出た各自治会に謝罪いたしております。行政としての管理責任について、さらにはポンプが稼働しなかった原因の公表が8月28日と10日後になっており、市民に対する説明責任と情報の公開が果たされていないと考えますが、なぜ10日後の発表になったのか、詳しい説明を求めたいと思います。
 次に、駅周辺の整備計画についてお尋ねいたします。
 新居浜駅周辺は、第四次長期総合計画や都市計画マスタープランの中で、本市の新たな顔として、また新都市拠点として位置づけられております。現在、駅前土地区画整理事業が本格着工されており、事業の完了まで残すところ3カ年というところまで来ていますが、今後の課題となっている鉄道高架と駅南地区の一体的な開発については、先行きが見えない状況にあると言えます。また、本年5月14日には、線引きが廃止され、駅南の市街化調整区域については、特定用途制限地域の中の市街地周辺地区ということで制限をかけております。この制限については、将来計画している駅南地区の土地区画整理事業、あるいは鉄道高架事業の都市計画決定時にあわせて適切な用途地域の指定あるいは見直しを行いたいとのことであります。しかし、本市は現在、人口も減少しており、工業生産高にしても下降傾向にあることから、商業施設やその他諸施設の誘致が急がれます。
 そこでまず、芸術文化施設の建設について質問いたします。
 この施設の建設については、前伊藤市長時代の昭和59年以来、約20年が経過いたしております。佐々木市長も、この計画を引き継ぎましたが、いまだに結果を出すことができない状態にあります。平成15年3月に提出された芸術文化施設市民会議報告書によりますと、立地場所は駅前土地区画整理事業大街区内を想定。音楽専用ホールの客席数は500から700席となっております。
 そこで、お尋ねいたします。
 現在、新居浜市にある体育文化施設は中途半端な施設が多いと言われておりますが、今回建設予定のホールの客席数も中規模程度以下では、一流アーティストを呼ぶにも採算がとれないのではないでしょうか。駐車場等の関係で規模を縮小しなければならないのであれば、建設場所についても、駅南地区も含めた駅周辺整備計画の中で再検討してはいかがでしょうか。
 また、PFI事業として、芸術文化施設の建設、運営に取り組んだ場合の検討を庁内プロジェクトでされたとのことであります。文化協会から寄贈された寄附金は1,200万円と聞いておりますが、PFI方式が採用された場合、その意思はどのように生かされていくのでしょうか、お聞きいたしたいと思います。
 最後に、駅南地区へのアクセスについてお尋ねいたします。
 駅前と駅南が一体となった新都市拠点を構築するためには、鉄道の高架化を実現する必要があります。しかし、鉄道高架事業については、松山市に先を越され、現在松山駅の鉄道高架事業の完成年度は平成29年度になっております。しかも、この事業は原則1県1事業になっており、次に新居浜市の順番になったとしても、早くて13年後の事業着手となります。13年間という長期間、特定用途制限地域のまま残すとなれば、新都市拠点としての位置づけは難しくなります。
 そこで、駅南の長田通りから新居浜駅菊本線につなぐアクセス道路だけでも早く整備しておくべきと考えますが、御所見をお伺いいたしたいと思います。
 また、4年後には、フリーゲージトレインも導入される予定であることから、南北を結ぶエレベーターを備えた自転車歩行者専用道路についても早く整備すべきと考えますが、御所見をお伺いいたしたいと思います。
 以上で私の第1回目の質問を終わります。
○議長(井上清美) 答弁を求めます。佐々木市長。
長(佐々木龍)(登壇) 近藤議員さんの御質問にお答えいたします。
 まず、自主防災組織の結成についてでございます。
 自主防災組織は、住民の皆さんが自分たちの地域は自分たちで守るという防災に関する共助の責務についての自覚と地域連帯感に基づき、自主的、自発的に結成される組織であります。これまで本市におきましては、どちらかといえば、今後30年以内に高い確率で発生が予想されている南海地震への対策を念頭に置き、自主防災組織の結成を促進してまいりました。しかし、元来、自主防災組織は震災のみならず、今回のような豪雨による土砂災害等が発生したときにも機能しなければならないものでございます。
 今回の災害におきましても、自主防災組織において、避難勧告の出る前に自主避難の対応をするとか、8月19日以降は自主防災組織の結成されていない地区においても、自治会が主体となって自主避難の体制をとるなど、自主防災組織につながる活動が見られました。しかし、全体的に見れば十分にその機能を発揮したとは言えなかったため、今後は自主防災組織としての機能が十分発揮できるよう内容を充実させていく必要があると考えております。
 平常時及び災害発生時における活動マニュアル的なものとして国、県のパンフレット等が作成、配布されておりますが、決してテキスト学習のみにとどまるのではなく、シミュレーション訓練等により、実際の災害時に役立つ取り組みが非常に大切であると実感いたしております。また、公的機関が十分に機能するまでの初期対応を主として担う自主防災組織ですが、その活動において人の力では手に負えず、重機等がいち早く威力を発揮する状況もございました。これらの貴重な教訓を生かし、今後自治会や地元企業、消防団等、地域の各主体の参加を得た自主防災組織のあり方などを調査検討委員会を設置して、皆様方とともに考えてまいりたいと存じます。
 次に、ボランティアへの対応についてでございます。
 社会福祉協議会のボランティア・市民活動センターが災害ボランティアセンターを設置し、ボランティアの受け付けやボランティアの配置調整等を行いました。しかし、今回の被災地は広範囲でありましたことから、市は社会福祉協議会と協議の上、多喜浜地区及び神郷地区の一部の地域において、家屋内の土砂除去、家具の整理等の災害復旧活動を担当いたしました。その後、8月24日には、社会福祉協議会も多喜浜体育館へ現地事務所を開設し、社会福祉協議会の総合調整のもと、市職員を含めたボランティアが連携しながら、災害復旧に懸命に努力をいただいたところでございます。
 ボランティアへの指示、命令系統が一本化されていない、あるいは一般ボランティアと消防団、建設業協会等団体との連絡調整がうまく機能しなかったとの御指摘でございますが、これまで本市として経験のない取り組みでございましたことから、一部には連携のまずさもあったと承知いたしております。しかし、あのような大変な被災の状況の中で、日を追うごとに現地での連携が深まり、ボランティア活動が被災住民の方々にも受け入れられ、感謝されたものと思っております。また、改めて活動に参加された方々に心から敬意を表し、厚く御礼を申し上げます。
 今回、災害復旧にボランティアとしてかかわられた方は、社会福祉協議会及び市の受け付け分合わせ総計で約1万1,000人でございます。そのうちには約2,900人の市内の高校生ボランティアが含まれております。このほかにも多くの企業、団体の皆様から重機やトラックの手配の御協力や救援物資や義援金等の寄贈等をいただきました。また、さきに災害を経験された福井県からは、多くの資機材を迅速に譲渡していただくなど、市内外を問わず、災害復旧に向けたさまざまな御支援、御協力をいただきましたことに対し、改めまして心からお礼を申し上げます。
 今回、皆様とともに体験した貴重な教訓をもとに、コミュニティー力を生かした自主防災組織と防災の専門機関との連携、またNPOやボランティア、学校、事業所など、さまざまな組織やグループが特性を生かした役割分担をしながら、地域ぐるみで防災力の向上を図る体制やさまざまな立場の皆様のいろいろな形での善意をうまくコーディネートしていく方法をともに考え、今後のまちづくりに生かしてまいりたいと存じます。
 次に、芸術文化施設の建設についてでございます。
 芸術文化施設の建設につきましては、JR新居浜駅前土地区画整理事業事業地、公共公益施設の大街区内、瀬戸内運輸跡地を前提として、PFI手法を導入した場合の可能性について、条件調査を専門の民間事業者と委託契約したところでございます。
 調査に当たりましては、まずこれまでに市民や専門家、芸術関係者の皆様方からいただいた御提言や庁内での調査研究の成果を基本として、ホールの客席規模、機能、事業内容など、前提となる条件を整理してまいります。それに基づき、PFI事業として成立するかどうか検討することとなります。調査の中では、民間事業者の参画や事業採算性など、さまざまな観点から客席の規模や敷地内の施設配置、併設可能な施設ほかについて複数のパターンを想定した中でシミュレーションを行い、新居浜市にふさわしい施設の規模、運営形態を研究してまいります。
 文化協会からの寄附金につきましては、平成元年、平成2年、平成7年に合計1,200万円余りをいただきましたが、その御芳志を尊重し、芸術文化施設の建設に活用できるよう、文化振興基金に積み立てをいたしております。
 また、文化協会は、運営準備に係る各種事業に中心的役割を果たしていただいております。今回の可能性調査の中で、文化協会を初めとする芸術・文化関係団体の方々へのヒアリングも予定いたしており、十分意見が反映された調査となりますように努力をしてまいります。いずれにいたしましても、JR新居浜駅前公共公益施設の大街区でPFI方式の導入を前提に調査研究を進めてまいります。
 以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(井上清美) 補足答弁を求めます。鈴木助役。
役(鈴木暉三弘)(登壇) 安全で災害に強いまちづくりについて補足を申し上げます。
 まず、本市の地域防災計画の見直しにつきましては、平成14年度に愛媛県地域防災計画が一部修正されましたことに伴い、県計画との整合を図ること、また平成15年4月の別子山村との合併に伴い、市域が拡大いたしましたので、別子山地区を含めた計画とすること、さらに平成15年12月に、東南海・南海地震に係る地域防災対策の推進に関する特別措置法に基づく防災対策推進地域の指定を受けましたことから、震災対策におきまして、同法に基づく推進計画、特に津波対策に関する事項を規定すること等、実情に即した本市地域防災計画を平成16年度中に修正する作業を進めており、本年5月に開催した新居浜市防災会議において修正案について御審議をいただき、現在県と協議中でございます。
 次に、現地災害対策本部の設置についてでございますが、地域防災計画におきましては、緊急に統一的な防災活動を実施するため、特に必要があると認めるときは、現地災害対策本部を設置することといたしておりますが、指揮系統の混乱防止と早期の応急対策の万全化を図るため、設置を見送りました。
 次に、自衛隊や四国中央市、西条市の両市消防団にどのような手順で指示をしたのかについてでございますが、自衛隊につきましては、災害対策基本法の規定に基づき、知事に派遣要請を依頼し、防災計画に定める受け入れ手順に従い、現地責任者と派遣部隊指揮官との協議、調整のもと、水防活動の実施を図りました。
 四国中央市、西条市の両消防団につきましては、東予広域消防相互応援協定に基づき、土砂や流木の撤去、土のうの作製や構築作業を目的として出動要請をいたしましたが、災害現場付近は道路が狭い上に、JR予讃線の踏切の陥没による仮設道路設置のための土砂運搬用トラックの出入りが多く、土のう作製用土砂運搬トラックが渋滞に巻き込まれ、現地到着がおくれたため、両市消防団の土のう作製班は暫時待機になったものでございます。
○議長(井上清美) 井原環境部長。
境部長(井原敏克)(登壇) 水害対策について数点補足を申し上げます。
 まず、地域水害マップの作成や県からの洪水予報河川の指定、あるいは浸水想定の区域の公表だけではなく、その対策はどうなっているかとの御質問でございますが、愛媛県におかれましては、本年度河川事業として国領川や尻無川の河川改修及び河床掘削が実施されております。
 砂防事業といたしましては、東楠崎本川と萩生バラ谷川の2カ所におきまして砂防ダムの事業に着手。海岸事業といたしましては、荷内海岸で高潮対策事業に着手をするというふうに伺っております。
 また、市といたしましては、宮西校区の雨水排水対策として、中央雨水ポンプ場並びに雨水幹線の管渠の整備を実施いたしております。渓流、河川の土石流対策と復旧工事につきましては、愛媛県において緊急治山事業と災害関連緊急砂防事業により、砂防堰堤工などの建設と県管理河川につきましても、公共土木施設災害復旧事業として護岸復旧に取り組んでいただけると伺っております。
 次に、公共下水道の降雨強度の見直しと今後の対策についてでございますが、雨水施設計画で使用しております10年確率の数値につきましては、国の補助基準となっておりますので、現時点ではこの基準に基づいての施設整備を行いながら、今回の豪雨については、今後の計画において考えていかなければならないものと考えております。
 次に、江の口雨水ポンプ場の排水能力についてでございますが、当ポンプ場は6台のポンプを有し、総排水量は1分間に1,080立方メートルでございまして、降雨強度は1時間53.3ミリメートルでの施設計画で建設をいたしております。
 次に、今後の対策といたしましては、8月30日の異常潮位も視野に入れまして、河川や遊水池、樋門、ポンプ場を含めまして総合的な排水機能の強化策について検討しなければならないと考えております。
 次に、江の口・松神子雨水ポンプ場の運転についてでございますが、ポンプ停止につきましては、台風16号が接近している状況下で、ポンプが稼働しないなどの誤った情報が錯綜いたしておりましたため、まず関係自治会の会長さんや役員の方へ運転停止状況の説明を順次行いました。住民の皆様からの問い合わせに対して、正確な情報を提供していただけるようにお願いをいたしました。その説明が終了した後、報道機関への発表を行ったものでございます。
○議長(井上清美) 田村建設部長。
設部長(田村浩志)(登壇) 駅周辺整備計画についてのうち、駅南地区へのアクセスについて補足を申し上げます。
 現在、新居浜駅周辺整備の第一段階として、駅前土地区画整理事業を本市の最重点事業として鋭意取り組みをいたしておりますが、駅前、駅南が一体化した新都市拠点を構築するためには、引き続き駅南の面的整備及びそれにあわせた鉄道の高架化をぜひとも実現する必要があります。
 当面の駅南へのアクセス道路につきましては、駅前土地区画整理事業地内の駅東側では、県道国領高木線が幅員15メートルに、駅西側では市道宗像筋線が幅員16メートルに拡幅整備されますとともに、既に幅員20メートルで整備済みの県道新居浜角野線によって一定確保されるものと考えております。
 近藤議員さん御提案の駅前と駅南を結ぶアクセス道路の先行整備につきましては、計画検討いたしております鉄道高架事業や駅前、駅南地区土地区画整理事業の採択要件等に影響を及ぼす可能性がありますことから、現在の計画で整備を続けていきたいと考えております。
 次に、JR新居浜駅前と南口広場を結ぶ陸橋をエレベーターを併設した自転車歩行者道路としてかけかえすることにつきましては、駅南地区の面的整備や鉄道高架の計画の中で具体的に検討していきたいと考えており、当面は現状の陸橋を適正に維持管理することで対応してまいりたいと考えております。
 以上で補足を終わります。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。近藤司議員。
3番(近藤司)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
 いろいろ質問もしたいこともありますが、1点だけ要望いたしたいと思います。
 駅周辺整備計画についての答弁の中で、駅南地区を土地区画整理事業で面的整備をする計画であることから、その採択要件等に悪い影響を及ぼす可能性があるということから、採択されるまで現状のまま置いておきたいというような答弁だったと思うんですけど、4年後にはフリーゲージトレインも導入されます。そういうようなことから、駅南地区の面的整備の手法についても、今後また再検討すべき時期が来ているんじゃないんかと思いますので、その点よろしくお願いいたします。
 最後に、一言お礼を申し上げたいと思います。
 私にとりましては、今議会が最後の議会となりました。在任中は市長初め理事者の方々、そして議員の皆さん方の温かい御指導、御厚情を賜りながら4期14年間無事過ごすことができました。ひとえにこれも皆様方のおかげであると、心から御礼を申し上げる次第でございます。
 今、地方の時代と言われ、地方分権、市町村合併が推進されておりますが、真の意味での地方自治が試される時代となってまいりました。また一方では、地域間競争が一段と激しくなり、まさに協調と競争の時代を迎えようといたしております。新居浜市を取り巻く社会経済環境も大変厳しくなっておりますが、これからの厳しい時代、いかにして自主財源を確保するのか、そしてその財源をまちづくりにどう生かしていくのかが最大のテーマであると存じます。
 終わりになりましたが、新居浜市の限りない発展と皆さん方のますますの御健勝、御活躍を心からお祈り申し上げまして、お礼のごあいさつといたします。ありがとうございました。
○議長(井上清美) 西本勉議員。
番(西本勉)(登壇) 市民の会、西本勉でございます。
 まず初めに、先般の水害により不幸にもお亡くなりになりました方の御冥福をお祈りいたします。また、多大な被害を受けられた市民の皆さんに心よりお見舞いを申し上げます。今回の水害は、市政にとっても初めてで、まさに想像を絶する事態が連続して発生をしております。そして、その被害も大規模で、松神子や江の口のポンプ場問題、泉川、松木町の6年で3度目の床上浸水など、人災と言われても仕方がないような状況、また切抜では25年ぶりの土石流で床上の被害、神郷地区や多喜浜地区の史上初めての大災害。私は、8月18日の災害以来、ずっと昼夜を分かたず、しかも自分の家も顧みず、市民の命と財産を守るために奮闘した職員の頑張りは、多くの市民が認めるところと思います。自治体で働く職員は労働者であることと同時に、市民に奉仕をすることを職務としているので、それをやってのけたものと思います。私が見たり聞いたりしたところによりますと、現場に出ている職員も、留守部隊で市民の要望や質問を聞いている職員も、そして平常の仕事もストップもできず頑張っている職員も、まさに一丸となっての災害対策であったと思います。さらにまた、多くの市民や近隣の市町村、近県からの支援によりまして、復旧に大きな進展が見られたこと、心より感謝をしているものの一人でございます。今後の災害復旧に対して万全の体制がしかれますよう切に訴えを行うものでございます。
 さて、さきの参議院選挙後の情勢は、御存じのように小泉内閣がアメリカの要請を受けて憲法の改正の動きを強めるなど、不穏な政治状況が続いています。さらにまた、全国知事会議が賛成多数という異例の形で受け入れた3兆2,000億円の補助金削減案の採択、まさにこのことは地方自治そのものに対する不安のあらわれであり、教育や福祉に対する切り捨てをねらった、小泉政権と財界がねらう地方切り捨てに対する警戒感のあらわれにほかなりません。さらに、年金改悪に続き、介護保険の見直しと言いながら、利用料金の大幅引き上げなど、国民の生存権を脅かす異常な攻撃となってあらわれています。このような国政の悪化に対して、市民の暮らしを守り、生活環境や福祉、教育、さらに平和を守っていくことは極めて重要なことであります。佐々木市政の4年間の歩みは、この点から見てもきらりと光るすぐれた市政展開がなされたものと市民の認めるところでございます。このような立場から質問に入りますので、御答弁よろしくお願いをいたします。
 第1は、市長の政治姿勢についてであります。
 1点は、市民が主役の市政についてお伺いいたします。
 佐々木市長の任期の中での最終の議会でもありますので、その4年間を通じての成果や今後の考えなどを聞かせていただくのですが、何といっても市政を担当する総責任者である市長の姿勢が、市民と同じ目線に立って市民の方を向くのかどうかで市民の健康や生活は大きく影響を受けるものと考えます。市長の4年前の選挙公約の中に、佐々木龍は常に市民の先頭に立ちます。常に市民の声を聞きますというのがありました。就任と同時に、市民と行政が町の課題を一緒になって考え、市民参加による開かれた市政を推進していく立場から、新居浜市政始まって以来の画期的な取り組みの一つとして、審議会などの委員を広く市民から公募するという制度を確立したことは、すばらしい成果だと思います。このことこそ市民が主役の市政に向けた姿勢と考えます。どういうものを市民公募にしたのか。そして、この4年間に幾つぐらいの審議会に市民を公募したのか、主なものを教えていただきたいし、また今後の考えも聞かせていただきたいと考えます。御答弁よろしくお願いします。
 2点目は、子供やお年寄り、市民の命と財産を守ることについてお伺いします。
 今回の災害では、松神子と江の口の床上被害でのポンプ場の不備が明確になるなど、人災と言われても仕方のないような状況もありました。これら被害の原因を究明して、早く完全復旧ができることを祈るばかりです。私は、ポンプ場について、市民の財産や命を守る職場としてミスは許されない職場であると考えます。安かろう悪かろうの民間委託が、いとも簡単に推し進められていますが、取り返しのつかない事態になってからでは遅いのであります。少なくとも、東町ポンプ場のように、職員のOBが市民の財産を守るという公的責任を担っての責任を果たしていることは、港町の水害がほとんどなくなったことで証明されています。保育園や老人ホームの民間委託の話が出ていますが、災害の教訓からも、子供の命と将来がかかった保育園や老人ホームなどは、まさに公的責任を果たす上からも、安かろう悪かろうの委託化は、進んで取り組むべきではないと思いますが、市長のお考えをお聞かせください。
 3点目は、マイントピア別子を中心にしたバイコロジー運動宣言と観光問題についてです。
 点から線へ、そして面へ、私は地域経済の活性化については、太鼓祭りもさることながら、マイントピア別子を点に、そして別子山や海岸線のルートを線に、さらに面として東予地区から瀬戸内全体を展望した観光行政は極めて重要だと考えます。マイントピア別子への入り込み客は、温泉も含めて平成15年度で約28万人です。そして、東平記念館と銅板を利用した非常にユニークなものづくりの工房へは、年約1万人、宿泊のできる銅山の里自然の家に約8,000人。この集客能力は、大いに活用すべきでありますし、東平はこの上ない新居浜のルーツを学び、近代化遺産の現実に学ぶ場としても、学校も自治会も市民も大いに行くべきと考えます。
 それから、合併をした別子山の美しい大自然の中の食事や宿泊施設である筏津山荘、ゆらぎの森、またその周辺の上部鉄道跡や旧別子の村落跡、さらに四季折々の花が咲き、全国的に有名な高山植物の宝庫赤石山系など、ドライブはもとより、ハイキングなどすばらしいルートが開けています。また、マイントピア別子から別子銅山記念館、瑞応寺、そして国の重要文化財指定の旧広瀬邸、自転車道も有効に活用して滝の宮から川西、そしてマリンパークの川東へ広がっています。
 そこで、提案をするわけですが、無料の自転車を要所に設置をして、自転車で環境を守るバイコロジー運動の宣言はいかがでしょう。さらに、観光ルートを幾つも設定をして、観光客の増加で活性化を図るというふうに思いますが、市長はいかが考えているのか、お答えをお願いします。
 第2番目は、観光施設などへの経営感覚の導入についてであります。
 まず1点目は、マイントピア別子で温泉とのセット料金の設定についてお伺いします。
 ことしの4月から山草園の開園を行うなど、四季折々の花を咲かそうと、毎年知恵やアイデアを結集して営業努力をされているようですが、聞くところによりますと、四国はもとより、関西圏から名古屋に至る間、団体客誘致のセールス活動を展開をし、さらに個人客誘致のためにるるぶ四国に広告を出すなど、積極的な営業活動が展開をされ、また市内では高齢者福祉センターへの送迎バスの運行で温泉への入り込み客の増加を図るなど、努力をしているようでございます。御存じのとおり、間もなく近くに本格的な温泉施設の営業も視野に入れて、マイントピア別子での営業努力はもちろん、新居浜市の観光ルートの中心に据える意味からも、鉱山観光と温泉、あるいはレストランと温泉、可能であれば東平や別子山の宿泊施設と温泉とか、いろいろな組み合わせで、セットでしかも入り込み客を増加させるために、その弊害になっている、温泉料金を決めている、温泉保養センター設置及び管理条例を少し柔軟的に改正をし、自由にセット料金の設定ができ、全国の旅行会社にも売り込みができるように改めるべきと思いますが、お考えをお聞かせください。
 2点目は、観光客に喜ばれ、また来たいと思われるレストラン、そして釣り堀やオートキャンプ場についてお伺いをします。
 観光についてとやかく述べるものではございませんが、我々が北海道や九州に行ったとき、その大自然や雄大な光景、さらには歴史ある建造物や寺社仏閣などとともにもう一つの楽しみは、そこでしか食べられないおいしい食事こそがいつまでも印象に残り、また行ってみたいと思うものであります。マイントピア別子のレストランについては、よく市民から聞かされますが、せめてお客さんが来たときに連れていって喜ばれるようにとか、温泉とセットで自治会の総会ができるようにとか、家族で、あるいは職場で喜んで行けるようにとの声にこたえることは、マイントピア別子の将来にかかわる大切なことであろうと考えます。
 私は、別子山のアメゴやニジマスを使った川魚料理を初め瀬戸内の新鮮な魚料理、まさにそこでしか食べられない、新居浜でしか食べられない、そして日本に誇れる料理の提供こそが入り込み客の増加で営業を守り、発展させるものだと思います。このことはきっと市民も待ち望んでいることと思います。市民の声を聞くアンケートや働くみんなで試食をし、改善を図るなど、いろんな方法があります。もちろん子供や高齢者の方が、少なくとも半日は親子で過ごせるぐらいの遊具や釣り堀、オートキャンプ場など、創意と知恵を結集して充実したものにしていただきたいものです。マイントピア別子の今後を見据えて、お考えをお聞かせください。
 3点目については、都合により割愛させていただきます。
 第3番目は、自治会組織の強化と市政へのかかわりについてであります。
 1点は、今回の災害を教訓にした地域の自主防災組織についてお伺いします。
 今回の災害は、まさに想像を絶する、市政始まって以来の大変な被害となったところでございます。神郷や多喜浜地区での自治会や防災組織の機能は、そのほとんどが埋没するほどの大きな被害であったばかりに、その御苦労は大変であったと思います。また、新居浜市の自主防災組織は、単位自治会の数では3分の1弱ぐらいの組織と聞き及んでいますが、最近の気候の変化は異常気象もいいところですが、自然は手かげんはしてくれません。今回の災害を教訓に、弱者を見据えながら、一日も早く全市的に自主防災組織の設立を願うものでありますが、川西地区、川東地区、上部地区に分けて、その具体的な進捗状況と今後の計画をお聞きいたします。
 2点目は、自治会負担の防犯灯電気料金の軽減措置についてお伺いします。
 自治会という組織は、その地域に住んでいるみんなの共通する問題を取り上げて活動をしているところです。つまり盆踊り大会や囲碁・将棋大会や生け花、習字、絵画の展示など、さらには防犯・防災対策、交通安全対策、ごみ置き場の問題からリサイクル運動、文化・スポーツ活動など数多くあります。もう一つの側面は、行政との関係であります。歴史的にも行政の末端組織的な性格を持たされています。具体的には、行政機関の依頼で毎日放送をしている広報や市政だよりを初め文書の配布、防犯灯の設置及び管理などです。切っても切れない関係になっています。
 ここでは防犯灯について質問をするものですが、街灯と防犯灯は名前こそ違っていますが、市道上についており、市民の安全と命を守る上で、その目的は全く同じであります。にもかかわらず、街灯の設置と電気代は市が全部負担をしていますが、防犯灯の設置と電気代は自治会負担になっております。防犯灯に対する市の補助は、設置費用の3分の1と電気代に世帯で210円、計約800万円の補助です。自治会負担が年約3,000万円ですから、27%の補助であります。ちなみに、市が払っている街灯の電気代は、年約840万円です。開きがあり過ぎます。70戸の世帯が加入している自治会では、防犯灯の電気代が年約11万5,000円で、市からの補助金が約1万5,000円、13%であります。実に自治会費の70%が電気代であります。私は、市民の命や安全を守っていくための街灯や防犯灯に対する電気代などは、四国電力も少しは考慮してもよいのではないかと思います。一度市として要望をしてはいかがでしょうか。そして、自治会負担をせめて半分ぐらいに軽減はできないのでしょうか、市長の考えをお聞きします。
 3点目は、電柱などの道路占有料についてです。
 電柱などによる道路や公園、市有財産である施設などでの占用料ということで、年約3,700万円が市に入っています。そして、この道路や公園の占用に対する料金は、管財課の施設では電柱1本1,500円、道路課の道路の占用では1本1,000円、都市計画課の公園内では1本150円、市がもらっています。条例、規則がばらばらで決まっているようですが、手数料条例などで統一した額に決められないのでしょうか。しかも、自治会負担の電気代も見ながら検討をしていただきたいのであります。お考えをお聞かせください。
 4番目は、元気高齢者づくりと福祉の充実についてであります。
 1点は、グラウンドゴルフ場の整備で、元気高齢者づくりについてお伺いします。
 市長は、健康で生きがいあふれるまちづくりを目指し、昨年来今までにない取り組みを強めているようでございます。特に、高齢者福祉の充実では、介護を受けない元気高齢者づくりということで、シルバー交流事業、そしてことし高齢者世帯で家庭に閉じこもりがちな人を外に出て、高齢者同士が交流できるようにと、近くですぐに行けれるようなところに高齢者やすらぎの場をつくることを始めました。また、生涯学習推進のために、公民館や生涯学習センター、高齢者生きがい創造学園などでさまざまな講座を開設し、市民に物すごく喜ばれているところでございます。私はもちろんこれらの積極的な推進と同時に、元気高齢者が市内の至るところで朝に昼に、そして夕方も、ほぼ毎日の日課としてグラウンドを利用して、クロッケーやゲートボール、そして最近にわかに活発になったグラウンドゴルフなどを行っています。これこそ元気高齢者の原点と思います。介護はもとより医療の面からも、見過ごすことのできない健康づくりそのものであります。場所を広く使用するのがグラウンドゴルフですが、問題になっている広瀬公園西側でしている方たちはどうなるんでしょうか。保健所の裏に空き地がありますが、お願いできないんでしょうか、市長のお考えをお聞きします。私は、県や市の土地などで可能性のあるところは、まず積極的に整備をして、会社や個人の土地にもその方向性を示してはどうでしょうか。これからの高齢者問題と健康づくりのためのグラウンド確保の考えをお聞かせください。
 2点目は、介護の充実を目指してです。
 厚生労働省は来年度に向け、介護保険制度の見直しを進めています。介護度が軽い人、いわゆる要介護認定の要支援と要介護1の方たちが利用するサービスについて制限を加え、介護給付費の伸びを抑制しようとしています。しかも、利用料金も、現行1割を2割から3割負担に引き上げ、また施設入所者からホテルコストとして家賃、光熱費、そして食費を徴収しようとしています。そして、保険料負担は、40歳からをさらに引き下げることをねらっています。これは介護を必要としている者を切り捨て、さらに低年齢者からも高負担をねらう改悪そのものであり、到底容認できるものではありません。市長は、利用料に対する助成など、高齢者のために積極的な施策を取り入れていますが、介護保険制度の改悪を許さず、市内の高齢者が安心して生活ができるように、さらなる施策の充実に対する市長のお考えをお聞かせください。
 以上で第1回目の質問を終わります。
○議長(井上清美) この際、暫時休憩いたします。
  午後 2時07分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午後 2時17分再開
○議長(井上清美) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 答弁を求めます。佐々木市長。
長(佐々木龍)(登壇) 西本議員さんの御質問にお答えいたします。
 まず、市民が主役の市政についてでございます。
 私は常に市民の声を聞き、隠し事をせず、市民の皆様の先頭に立つ市長でありたいというふうに申し上げております。そして、きょうまで実践してきたつもりでございます。また、基本的な政治姿勢として、常に市民参加と情報公開を充実させ、新居浜市は一つだと実感できるまちづくりに取り組んでまいりました。そのような取り組みの一つとして、市民の皆様の御意見を反映させる目的で、審議会等の委員公募を積極的に進めてきたところであります。就任以来、新たに市民の募集を行った審議会は、新居浜市行政改革推進懇話会、新居浜市環境審議会などを初めとして22の審議会について市民公募を行いました。このように審議会委員の市民公募のほかに、審議会の公開、会議録の公開、市長への手紙やメール、行政評価システムへの取り組みなど、本市の情報公開と住民参加の手法が財団法人関西社会経済研究所による自治体の組織運営評価において、情報公開と住民参加の部門で全国第4位の評価をいただきました。これは私の政治姿勢への評価ではないかと受けとめ、市民参加と情報公開を目指してまいりました立場としては、大変うれしく思っております。今後ともこの姿勢を続け、そして参加から参画、つまり公募の委員、あるいは他の委員さんも含めまして、活発な議論の中から共通の理解と認識が持てる、そのような会にしていきたいと考えております。
 次に、市民の命と財産を守ることについてでございます。
 公的施設の民間委託につきましては、新居浜市行政改革大綱に基づき、健全な行財政運営の確保と市民サービス向上の観点から、計画的に民間委託を推進しているところでございます。
 既に本年4月から指定管理者制度により、知的障害者更生施設くすのき園を社会福祉法人わかば会に委託をしておりますが、財政面の軽減のみならず、それまで問題とされていた職員の専門性や継続性を確保し、利用者に対する支援サービスの向上につながるなど、一定の成果が得られているものと考えております。
 また、現在くすのき園においては、火災、地震、台風等非常時に備えた自衛消防隊を編成し、定期的な避難訓練の実施、関係機関の協力による交通安全教室、救急救命教室の開催のほか、非常時において職員が速やかに行動できるよう、事故・防災マニュアルを作成し、危機管理に対する職員の認識の徹底を図っていただいております。
 保育園、児童養護施設、養護老人ホーム等の福祉施設の民間委託につきましても、それぞれの施設の整備状況、入所状況や利用者、保護者のニーズを総合的に分析し、西本議員さんの御心配のないような入所者の安全確保を大前提とした運営ができる委託先を検討し、意欲や能力、経験などを考慮しながら、民間委託化を進めてまいりたいと考えております。
 次に、マイントピア別子を中心としたバイコロジー運動宣言と観光問題についてでございます。
 マイントピア別子は開設以来、本市観光の拠点施設としてその役割を果たしてきておりますが、東平エリアとの連携はもとより、合併による別子山エリアを含む広域観光ルートの推進、さらには今後の産業遺産を活用したまちづくりにおきましても、核的存在としてその重要性が増していくものと考えております。
 西本議員さん御提案のマイントピア別子や別子銅山記念館、瑞応寺、旧広瀬邸、滝の宮、マリンパーク新居浜を結ぶ無料自転車によるバイコロジー運動につきましては、もともと地球環境を守るため、自転車が安全にかつ快適に利用できる環境をつくるという目的のものであり、環境政策を市政の柱の一つとしております本市といたしましても、非常に意義のあるものと考えております。
 全市的な運動の推進に当たりましては、行政としての利用環境整備はもとより、市民の意識高揚が非常に大切な要素でありますことから、実現可能な観光エリア内などでの実現に向けて取り組んでまいります。
 また、観光ルートの設定につきましては、この4月より新しいルートとなった別子・翠波はな街道に加え、市内においてもそれぞれテーマを持った観光ルートの設定を許可するなど、広く対外的に市内の観光資源をPRして、観光客誘致に取り組んでまいります。
 次に、観光施設などへの経営感覚の導入についてでございます。
 まず、マイントピア別子で温泉とのセット料金の設定についてですが、当施設の入場者数は平成4年をピークとして減少し、平成15年度はやや下げどまったものの、ここ5年間は30万人前後となっております。このような集客状況の中で、株式会社マイントピア別子につきましては、コスト削減や借入金の借りかえ、花観光を初め各種イベントの開催など、経営努力によりまして平成11年度以降黒字を計上し、累積赤字もようやく解消したところでございますが、今後も急激な観光客集客増は見込めない状況から、厳しい経営環境が続くものと考えています。
 そこで、今後温泉施設はもちろん、マイントピア別子全体として、その集客力の増強と収入増につながる施策を実施していく必要がありますことから、まず温泉施設を中心とした短期的に効果の上がる経営改善計画を策定し、現在実施に向けて調整を行っているところでございます。
 改善内容といたしましては、アクセスの問題、営業時間の延長問題、温泉施設としての魅力アップのための新たなサービスの開設及び設備改善等多岐にわたっておりますが、特に温泉施設を中心とする営業戦略の構築も大きな課題でありますことから、他の収益部門との連携強化によって相乗効果を高めるため、さまざまなセット商品の設定を行い、営業体制を強化することによりまして、集客力の向上を図りたいと考えております。
 また、積極的な営業活動を展開していくためには、セット割引による利用しやすい価格設定も重要な要素となりますことから、条例で割引率を規定することもあわせて早期の実現を目指し、取り組んでまいります。
 次に、レストラン、釣り堀、オートキャンプ場についてですが、観光施設の魅力、すなわち売りとして飲食部門が大きな要素となることは、西本議員さん御指摘のとおりでございます。マイントピア別子におきましても、ほかでは味わえない魅力あるメニューの設定が、温泉あるいは他の部門とのセットによる相乗効果によりまして、より大きな集客力となるものと考えております。
 現在、アメゴを使った料理は、レストラン、バーベキューハウスで一部メニューとして導入しておりますが、今後改善計画の中で高齢者に喜ばれるメニューの設定を初め、それぞれのセット商品に合ったメニュー設定に向け、レストラン部門との調整を図ってまいります。
 また、マイントピア別子にしかないメリット、すなわち自然に囲まれたロケーションを生かして、新たな集客要因を創出することは、インパクトのあるリニューアルとなります。御提案の釣り堀やオートキャンプ場整備も有効な施設整備であると思われますが、スペースの問題等もございますことから、今回の改善計画におきましては、芝生広場を活用した健康をテーマとした集客機会の創出ということで、芝生広場を高齢者スポーツのメッカとして売り出したいと考えております。芝生での競技は、緑の自然の中での爽快感を味わえるということから、それを十分生かせるスポーツとしてグラウンドゴルフ等を考えておりまして、いい汗かいておふろでリフレッシュということで、温泉の利用促進につなげたいと考えております。
 以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(井上清美) 補足答弁を求めます。神野総務部長。
務部長(神野哲男)(登壇) 自治会組織の強化と市政へのかかわりについてのうち、電柱などの道路占用料について補足を申し上げます。
 市有財産のうち、普通財産を電柱敷地として貸し付ける場合の貸付料につきましては、新居浜市公有財産規則により、また行政財産の使用料につきましては新居浜市行政財産使用料条例により定めておりまして、貸付料ないしは使用料の額は電気通信事業法施行令に定められた額といたしております。
 また、道路の占用料につきましては、新居浜市道路占用料条例によって決定しており、その金額につきましては道路法施行令で上限が定められており、本市条例に定める占用料はその上限額といたしております。それぞれ金額に違いが生じておりますが、関係法令に基づき適正な対価を定めているところでございます。
 次に、都市公園の使用料につきましては、新居浜市都市公園条例によりまして、占用地の現況及び占用目的等に応じて公正妥当な額に設定いたしております。このようなことから、他の公共用地占用料との統一は困難でありますが、今後他の公共料金の見直しにあわせまして、都市公園の使用料の改正を検討してまいります。
○議長(井上清美) 井下福祉部長。
祉部長(井下文夫)(登壇) 元気高齢者づくりと福祉の充実についてほか1点補足を申し上げます。
 新居浜市高齢者保健福祉計画2003の中で、介護予防と生きがいづくりの推進を一つの目標として掲げており、老人クラブの育成、老人集会所や広場の整備などにより、高齢者の社会参加の拡充を図り、元気な高齢者づくりに取り組んでおります。このようなことから、高齢者の触れ合い、健康づくりの場として、市民の皆さんから無償で提供される用地を老人広場として認定し、赤土を支給し、老人広場の整備を行っております。
 グラウンドゴルフ場につきましても、老人広場と同様に、地域の皆様方に手近な遊休地などの用地を確保していただき、市において赤土等の支給を行い、地域の広場として地域の皆様方で管理運営をしていただく方法で整備を考えてまいりたいと存じます。
 次に、介護の充実についてでございます。
 介護保険制度につきましては、社会保障審議会介護保険部会において、法施行5年後の見直しに向けた検討がなされ、本年7月30日に介護保険制度見直しに関する意見が取りまとめられたところでございます。国におきましてはこの意見書を受け、平成17年度の介護保険制度見直しに向けた準備を進めているところでございます。本市におきましても、これらの動向を勘案しながら、新居浜市高齢者保健福祉計画の基本的理念に掲げております、高齢者が安心して暮らせるまちづくりを念頭に置いた介護保険事業の充実に努めてまいりたいと存じます。
○議長(井上清美) 神野市民部長。
民部長(神野師算)(登壇) 自治会組織の強化と市政へのかかわりについてほか1点補足を申し上げます。
 まず、地域の自主防災組織についてでございます。
 現在の市内各地域における自主防災組織の結成状況は、今日現在、川西地区で1組織、1単位自治会で、結成率は1.7%、川東地区は4組織、32単位自治会で、結成率は41.6%、また上部地区では16組織、40単位自治会で21.1%。全市では21組織、73単位自治会で結成されており、結成率は22.4%となっております。
 結成率の推移を見てみますと、平成13年度の12.5%、平成14年度の12.8%から平成15年度は15.6%、平成16年度においては22.4%と、ここ数年上部地区を中心に急速に組織化が進んでいるところでございます。今後は結成率の向上はもとより、実践的な自主防災組織づくりを目指して、自主防災組織のあり方に関する調査検討委員会を設置したいと考えております。
 次に、自治会負担の防犯灯電気料金の軽減措置についてでございます。
 まず、街灯と防犯灯との違いでございますが、西本議員さん御案内のとおり、街灯につきましては、新居浜市が交差点、橋梁等施設管理上の必要に基づいて設置しております。防犯灯につきましては、地域の生活道路での夜間の防犯や交通安全に資するため、それぞれの自治会において設置、管理しているものでございます。
 新居浜市では、市民の安全を守る上で欠かせない防犯灯につきまして、設置時には経費の3分の1を、また御質問にあります電気代につきましては、各自治会の加入世帯に応じ、1世帯当たり年210円とし、平成16年度予算額で850万円を補助することといたしております。また、四国電力からは、毎年35灯の防犯灯の寄贈を受けております。
 防犯灯の電気代の自治会負担の軽減のための補助金の増額につきましては、連合自治会からの要望も受けているところでございまして、財政状況やその他の自治会への補助金との関係なども勘案しながら検討してまいります。
 次に、広瀬公園西側でグラウンドゴルフをしている方はどうなるのかということについてでございます。
 現在と比べますと狭くはなりますが、新しい施設の敷地内にグラウンドを整備し、施設運営上支障のない範囲で利用ができることとなっております。
 なお、西本議員さん御提案の保健所裏の空き地利用につきましては、複合施設建設期間中の代替措置の一つとして検討をいたしてまいります。
 以上で補足を終わります。
○議長(井上清美) 再質問はありませんか。(6番西本勉「なし」と呼ぶ)
 以上で本日の一般質問は終わりました。
 これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
 明16日は午前10時から会議を開きます。
 本日はこれにて散会いたします。
  午後 2時35分散会