目次
議事日程 本日の会議に付した事件 出席議員 欠席議員 説明のため出席した者 議会事務局職員出席者 開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名 日程第2 一般質問 岩本和強議員の質問(1) 1 太鼓祭りについて
(1) 平和運行
2 教育について
(1) 選挙権を大切にする教育
3 利用拡大を図った市の公共施設について
(1) 4月以降の利用状況
(2) 別子銅山記念図書館の月曜日開館
4 防災について
(1) 新居浜市総合防災訓練
(2) 自主防災組織
(3) 東南海・南海地震防災対策推進地域の指定
5 国、県の出先機関について
(1) 合同庁舎
(2) 新居浜保健所
6 特別小口無保証人融資制度について
(1) 中小企業向け融資制度アンケート
佐々木市長の答弁 4 防災について
(3) 東南海・南海地震防災対策推進地域の指定
5 国、県の出先機関について
(2) 新居浜保健所
6 特別小口無保証人融資制度について
(1) 中小企業向け融資制度アンケート
阿部教育長の答弁 2 教育について
(1) 選挙権を大切にする教育
3 利用拡大を図った市の公共施設について
(1) 4月以降の利用状況
(2) 別子銅山記念図書館の月曜日開館
神野総務部長の答弁 4 防災について
(1) 新居浜市総合防災訓練
神野市民部長の答弁 3 利用拡大を図った市の公共施設について
(1) 4月以降の利用状況
(2) 別子銅山記念図書館の月曜日開館
4 防災について
(2) 自主防災組織
合田経済部長の答弁 1 太鼓祭りについて
(1) 平和運行
田村建設部長の答弁 5 国、県の出先機関について
(1) 合同庁舎
岩本和強議員の質問(2) 4 防災について
神野市民部長の答弁 4 防災について
真鍋光議員の質問(1) 1 子育て支援について
(1) 子供の虐待
(2) 安全対策
(3) 病児保育
(4) 父子家庭
(5) ブックスタート
2 バリアフリー対策について
(1) 投票所
(2) 公共施設
休憩(午前10時59分)
再開(午前11時09分)
佐々木市長の答弁 1 子育て支援について
(1) 子供の虐待
阿部教育長の答弁 1 子育て支援について
(2) 安全対策
(5) ブックスタート
石川選挙管理委員会事務局長の答弁 2 バリアフリー対策について
(1) 投票所
神野総務部長の答弁 2 バリアフリー対策について
(2) 公共施設
井下福祉部長の答弁 1 子育て支援について
(1) 子供の虐待
(3) 病児保育
(4) 父子家庭
真鍋光議員の質問(2) 1 子育て支援について
2 バリアフリー対策について
1 子育て支援について
加藤喜三男議員の質問(1) 1 行政改革について
(1) コンサルタントへの委託
(2) 外郭団体の統廃合、民間委託、定員管理
(3) 財政措置
2 平成16年度の予算編成について
3 情報化について
4 産業振興について
(1) 東予産業創造センター
(2) 中小企業への支援
佐々木市長の答弁 1 行政改革について
(1) コンサルタントへの委託
(2) 外郭団体の統廃合、民間委託、定員管理
3 情報化について
4 産業振興について
(1) 東予産業創造センター
(2) 中小企業への支援
休憩(午前11時57分)
再開(午後 1時00分)
泉水企画部長の答弁 1 行政改革について
(3) 財政措置
2 平成16年度の予算編成について
3 情報化について
神野総務部長の答弁 1 行政改革について
(2) 外郭団体の統廃合、民間委託、定員管理
加藤喜三男議員の質問(2) 2 平成16年度の予算編成について
4 産業振興について
佐々木市長の答弁 4 産業振興について
泉水企画部長の答弁 2 平成16年度の予算編成について
山岡美美議員の質問(1) 1 就学前までの医療費無料化について
2 放課後児童クラブについて
(1) 実態と課題
(2) 今後の障害児の受け入れ
(3) 指導員の配置
(4) 指導員の資質の向上と充実した保育
(5) 保護者との連携と協力
3 駅前土地区画整理事業について
(1) まちづくり
(2) 現状と今後の事業計画
(3) 住民の意見反映と情報公開
4 老人保健高額医療費について
5 防災の啓発について
(1) 避難場所の啓発
佐々木市長の答弁 3 駅前土地区画整理事業について
(1) まちづくり
(2) 現状と今後の事業計画
神野総務部長の答弁 5 防災の啓発について
(1) 避難場所の啓発
井下福祉部長の答弁 1 就学前までの医療費無料化について
2 放課後児童クラブについて
(1) 実態と課題
(3) 指導員の配置
(4) 指導員の資質の向上と充実した保育
(5) 保護者との連携と協力
4 老人保健高額医療費について
田村建設部長の答弁 3 駅前土地区画整理事業について
(2) 現状と今後の事業計画
(3) 住民の意見反映と情報公開
山岡美美議員の質問(2) 2 放課後児童クラブについて
井下福祉部長の答弁 2 放課後児童クラブについて
山岡美美議員の質問(3) 2 放課後児童クラブについて
散会(午後 1時55分)
本文
平成15年12月10日 (水曜日)
議事日程 第3号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
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本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
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出席議員(31名)
1番 明 智 和 彦 2番 藤 田 豊 治
3番 太 田 嘉 一 4番 高 橋 一 郎
5番 岩 本 和 強 6番 西 本 勉
7番 藤 原 雅 彦 8番 真 鍋 光
9番 大 石 豪 10番 大 條 雅 久
11番 山 岡 美 美 12番 藤 田 幸 正
13番 伊 藤 優 子 14番 藤 田 統 惟
15番 二ノ宮 定 16番 仙 波 憲 一
17番 白 籏 愛 一 18番 伊 藤 初 美
19番 石 川 尚 志 20番 佐々木 文 義
21番 真 木 増次郎 22番 岡 崎 溥
23番 近 藤 司 24番 山 本 健十郎
25番 堀 田 正 忠 26番 井 上 清 美
27番 橋 本 朝 幸 28番 小 野 利 通
29番 田 坂 重 只 30番 村 上 悦 夫
31番 加 藤 喜三男
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欠席議員
な し
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説明のため出席した者
市長 佐々木 龍
助役 鈴 木 暉三弘
収入役 稲 見 重 幸
企画部長 泉 水 克 規
総務部長 神 野 哲 男
福祉部長 井 下 文 夫
市民部長 神 野 師 算
環境部長 西 原 寛
経済部長 合 田 仁 千
建設部長 田 村 浩 志
消防長 三 浦 弘 二
水道局長 山 口 三七夫
教育長 阿 部 義 澄
教育委員会事務局長 鈴 木 嘉 明
監査委員 渡 邉 易 雅
選挙管理委員会事務局長 石 川 純 男
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議会事務局職員出席者
事務局長 原 敏 樹
議事課長 明 星 光
議事課副課長 岡 正 士
議事課副課長 伊 藤 聡
議事課議事係長 井 上 毅
議事課主任 中 沢 美由紀
議事課主事 岩 崎 美由紀
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午前10時00分開議
○議長(近藤司) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第3号のとおりであります。
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日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(近藤司) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において二ノ宮定議員及び仙波憲一議員を指名いたします。
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日程第2 一般質問
○議長(近藤司) 次に、日程第2、昨日に引き続き一般質問を行います。
順次質問を許します。まず、岩本和強議員。
○5番(岩本和強)(登壇) 皆さんおはようございます。
市民の会、岩本でございます。通告に従い、一般質問を行います。
9月議会終了後、新居浜市最大のイベントである新居浜太鼓祭り、そしてこれからの日本の進む道を決定する衆議院議員総選挙が行われました。太鼓祭りに関しましては、初めて見せていただいた大生院地区の華麗で勇壮なかきくらべや、各地区が伝統と神事を大切にし、地域一体となって祭りを愛し、全国に誇れる祭りを継承しようとする心意気にことしも感動をいただきました。
しかし、唯一残念なことは、初日に二輪車のままで鉢合わせがあり、平和運行が達成されなかったことです。もちろん、3日間を通じて鉢合わせを行わないことは当然でありますが、特に16日には鉢合わせを行わないことが長年にわたり守られ、不文律に近いものであったと思います。しかしながら、起きてはならないことが起き、17、18日の両日、ふるさとの太鼓台を見たり、かくことを楽しみに帰郷した人たちが、愛する太鼓台が既に解体され傷ついたことを知り、大変な落胆ぶりでした。もちろん、多くの市民も同じ思いだったに違いありません。
太鼓祭りの主体は、自分たちの太鼓台を長年にわたり守り運行しているそれぞれの地域の皆さんであります。また、運行を初めとする祭りに関するほとんどすべての取り決めを行う強力な自治組織としての太鼓台運営委員会は、平和運行を目指し大変な御苦労をされています。しかし、残念ながら、繰り返し鉢合わせが行われているのが現状です。太鼓祭りがあるから新居浜に住み続けたいという若者が多く、人口流出に歯どめをかける役割も担っている太鼓祭りを衰退させることはできません。
このようなことを踏まえ、今後新居浜市においては多くの人に楽しんでいただき、平和な祭りを推進していくため、どのような取り組みをされようとしているのか。とりわけ、新居浜太鼓祭りを平和で楽しみのある祭典とし、観光面に寄与し、伝統ある民俗文化行事として発展させることを目的として立ち上げられました新居浜市太鼓祭り推進委員会の平和運行へのかかわり方と、太鼓祭り推進調査研究委員会での議論もお聞かせください。
次に、選挙権を大切にする教育についてお伺いいたします。
先ごろ行われました衆議院議員総選挙に関してですが、選挙結果については議員として厳粛に受けとめたいと思います。ただ、今回の衆議院議員総選挙では、郵政事業や道路公団の民営化、年金制度の抜本的改革、高速道路無料化など、各党が具体的政策を掲げ、達成時期を明記したマニフェストを国民に示し、また日本国憲法の改憲、論憲、護憲といった、日本の国の成り立ち自体が大きく変わることにもなる重要な政策を掲げ、国民に信を問う選挙でした。しかしながら、投票率は全国平均で59.8%、新居浜市においては53.8%の低投票率でした。
最近行われた選挙において、投票率の低下傾向が続いていることに大変な危惧を抱かざるを得ません。原因の一つには、選挙のたびに掲げられる福祉の充実や景気対策といった従来型の公約が、選挙が終わればいとも簡単に忘れ去られることに対する恒常的な政治不信であります。
また、今回特徴的なことは、与党、野党ともに政策合意を行った上で選挙協力をし、選挙戦を闘うのは当然であります。しかし、全国各地の選挙区では、私に投票してください、比例は他の党にと連呼して走り去る選挙カーや、自分のポスターにまで他の党の名前を刷り込んだ一部自民党、民主党候補者による、当選のためなら何でもありの選挙手法に失望した多くの選挙民がいたことであります。一票の権利を行使しなかった人ほど、現状批判をされる傾向があります。今の政治に不満や怒りを持ち、その意思の反映としての棄権であったとしても、当選した政治家や政党を消極的な意味で認めたことになり、棄権イコール暗黙の支持となり、何としても棄権は避けていただきたいと思います。
2つ目には、高齢者の方たちの投票率が高く、逆に20歳代が20%、30歳代が30%の例えでよく言われる、若い人たちの投票率の低さが問題となっております。現状のままでは、この先世代交代が進むと、ますます投票率の低下が懸念されます。投票率の世代間格差が著しい原因には、歴史的背景もあるように思われます。
1890年、第1回目の衆議院議員選挙が行われましたが、投票権が与えられたのは25歳以上の男子で、15円以上の納税者に限られました。当時の全人口に対して、わずか1%にすぎない人たちにより国策が決められました。もちろん女性には投票権はなく、長い婦人参政権運動が実り、現在のように20歳以上の男女に選挙権が与えられたのは、50年以上過ぎた戦後でした。高齢者の方たちは、そのような経過を忘れることなく、一票のとうとさを大切にされ、投票所に向かわれたものと思います。
学校教育の中で、当然一票の重み、大切さを教えてはいただいているとは思いますが、結果を見る限り十分とは言えません。選挙権は、日本人として生まれたら当然与えられると考える世代の人たちに、そうではなく、長い参政権運動により選挙権を獲得した歴史を学習し、選挙権を大切にしていく教育を行っていただくよう、現場の教師の皆様にもう一度教育委員会として要請していただきたいと思います。
教育現場においては、政治の中立性を保つことは当然のことですが、そのことが余りにも意識過剰になり、選挙権の大切さを教えることに腰が引けたり、ましてや政治に無関心な国民をつくる教育であってはならないと考えます。お考えをお聞かせください。
次に、新居浜市内の施設の利用についてお伺いいたします。
今年4月から、市民体育館、山根体育館、多喜浜体育館ほか2カ所の体育施設が月曜日も市民に開放されることになり、スポーツを楽しむ市民や、月曜日が休日になる業種の方々の長年にわたる要望が実現し、大いに歓迎されています。加えて、閉館時間が午後9時から10時に延長されたことも大きな意味を持ちます。これまで午後8時前後に勤務が終了する勤労者の方たちは、残り時間が少なく利用をあきらめていましたが、時間延長されたことにより利用の機会がふえ、ストレス解消や体力づくりに大いに役立っています。利用拡大が開始されたばかりではありますが、可能な限りで4月以降の利用状況をお聞かせください。
ただ、市内施設の中で別子銅山記念図書館、広瀬歴史記念館、新居浜ウイメンズプラザなどは今なお月曜日が休館となっています。新居浜市内すべての公的施設は、市民サービスの観点からも本来は休館日をなくすべきであると思いますが、いかがでしょうか。
最近は、ハッピーマンデーの関係で月曜日が休日であることもふえたことから、特に要望の強い別子銅山記念図書館の月曜日開館をお願いいたします。お考えをお聞かせください。
次に、新居浜市総合防災訓練についてお伺いいたします。
去る8月24日、宮西小学校において、市内萩生岡村断層付近を震源とする震度6強の地震が発生し、家屋の倒壊、火災が発生し、多数の負傷者が出たとの想定で、平成15年度新居浜市総合防災訓練が実施され、新居浜市、新居浜市消防関係者、警察、宮西小・新居浜小校区自治会の方々の参加のもと、地域住民が主体となった実践的な訓練が大変な猛暑の中で行われ、私も見学をさせていただきました。13項目にわたる訓練を迅速かつ確実に遂行されていくのを目の当たりにし、大変心強く思いました。
そこで、来年度の訓練では一般電話や携帯電話など情報インフラが機能しないことを想定し、アマチュア無線協力者と災害対策本部間で災害状況や負傷者の救助要請など通信訓練を行っていただくこと、そして先日新居浜市総合福祉センターで行われた訓練のように、高齢者、身体障害者、精神障害者などのいわゆる災害弱者の方に可能な限り参加していただいて訓練を行う、この2点を追加していただきたいと思いますが、いかがでしょうか、お聞かせください。
次に、自主防災組織についてお尋ねいたします。
大規模災害発生時には、自助、共助、公助のこの3本の柱で、市民とともに災害に立ち向かうとされています。阪神大震災の経験からも、大規模震災発生時に救出された95%の人は、自力または近所の方たちにより救助され、専門の救助隊の救出を受けた人はわずか2%程度です。このように、大規模災害発生直後の混乱状況の中では、自分の身は自分で守る自助、隣近所で助け合う共助を中心に災害救助活動が行われ、時間の経過とともに消防、警察等の公助が機能し始め、すなわち有事においては自助、共助が最も大切であり、公助の大きな役割の一つは、平時において自助、共助の活動の充実を図るその支援であると考えられます。そのような観点からも、地域の実情に合った防災活動や、日ごろから地域の人との交流を深め、いざというときの共助により災害を最小限にとどめる自主防災組織の結成が不可欠ですが、新居浜市における自主防災組織結成の数値目標と達成数をお伺いいたします。
次に、東南海・南海地震防災対策推進地域指定についてお伺いします。
国は、東南海・南海地震により甚大な被害が予想される地域を防災対策推進地域として指定することとなり、今年9月に愛媛県においても中央防災会議により46市町村が指定を受けました。しかし、新居浜市を含む23市町村が指定から除外されたため、新居浜市はいち早く追加指定を県に要望したことは評価したいと思います。隣接する西条市や土居町が指定されたのに、なぜ新居浜市が指定されなかったのでしょうか、お聞かせください。
また、この防災対策推進地域の指定を受けると、地方公共団体は避難路など緊急に整備すべき施設や、観測施設を含めた地震防災上整備すべき施設の整備推進計画を策定することが義務づけられています。また、指定地域にある病院、ホテル、デパートなどの不特定多数の方が利用する民間事業所も対策計画を策定しなければなりません、とあります。以上の限りでは、地域指定を受けても責務ばかりが生じるようでありますが、観測施設の整備や予知能力の進展により、東南海・南海地震の予知体制が確立した場合に、東海地震と同様に大規模地震特別対策措置法が適用されることとなり、現在の東海地方のように耐震化工事などに数兆円を超える助成が見込まれることから、新居浜市にとっても不可欠と思いますが、追加指定の見通しをお聞かせください。
次に、合同庁舎についてお伺いいたします。
新居浜市地方合同庁舎建設については、国土交通省の第二次官庁施設整備10カ年計画に位置づけられていることから、新居浜市中心市街地活性化基本計画の中で官公庁区域を行政文化ゾーンと位置づけ、現在この地域には新居浜区検察庁、新居浜簡易裁判所、新居浜税務署、新居浜労働基準監督署、松山地方法務局新居浜出張所など計8カ所があります。法務局に見られるような分散化傾向や、他の庁舎に見られる老朽化が進んでいるため、これらを集約し、行政機能の高度化と市民サービスの向上、そしてこれ以上の分散化を防ぐためにも、新居浜市地方合同庁舎の早期着手、早期完成が不可欠であると思います。新居浜市としても、同じ観点で取り組んでおられると思いますが、現時点での見通しをお聞かせください。
次に、新居浜保健所についてお伺いいたします。
今年10月、愛媛県内の市町村合併に伴う県の地方機関再編を検討していた地方機関のあり方検討委員会は、2008年度をめどに5地方局から3地方局体制に移行し、2005年度を目標に保健所及び農林出先機関の統廃合を盛り込んだ報告書を県に提出しました。保健所の再編では、新居浜保健所、大洲保健所を廃止し、管轄する地方保健所に統合するとあり、新居浜保健所は西条保健所に統合されることとなります。法務局に続き保健所もかという思いでいっぱいです。
この答申が実施されると、例えばSARSのような感染症やO-157などの食中毒が発生した際の素早い対応ができず、対策が後手に回る懸念があると同時に、理美容、レストランなどの環境衛生関係の許認可や、健康診断を初めとする健康相談や母子関係、精神保健福祉関係など30を超える事業や、県下でも先進的活動を続けている食生活改善グループ、精神保健ボランティアグループとの連携などなど、市民生活に密着した多くの問題が生じると思われます。本市には保健センターがあるとはいえ、保健所がなくなることは本当に寂しく、まさに心の問題に発展していくであろうと思われます。
このようなことからも、何としても保健所の存続を図る市民一体となった活動が必要になってきます。特に、保健所の所管は愛媛県であることから、地元選出県議会議員の方々も統合された場合の影響を認識され、既に対策を講じていただいているとは存じますが、県議会議員の皆様に先頭に立っていただき、全市的な存続運動を粘り強く展開していただきたいと思います。市として、現在また今後、どのような取り組みをされようとしているのか、お聞かせください。
次に、特別小口無保証人融資制度についてお伺いいたします。
9月議会では、多くの零細事業者が待ち望んでいたこの制度が、議会の反対多数により否決されました。私自身、議員となって初めて、議会は数がすべてであるという大変貴重な教訓をいただきました。しかしながら、市民の間には、新居浜市の活性化、地域経済振興などを口々に訴え、議会に出ていかれた議員さんがなぜ反対されるのかとの声が広がりつつあります。厳しい経済状況の今日、今黒字経営だからといって手をこまねいていればすぐ赤字に転落する、一度収益が悪化すると投資意欲も薄れ、ますます苦しくなる。このような悪循環を断ち切るためにも、黒字のときこそ、使いやすい、借りやすい資金を使って積極的経営を行うことが生き残りへの道であることを身をもって体験している事業者からは、貸付条件を黒字事業者に限定すれば借り手はいないといった乱暴な反対理由を主張する議員は、零細事業者の実態を全くわかっていないとの意見をたくさん聞きました。また、この制度が整っていれば、運転資金の借り入れにより品ぞろえを多くして年末商戦を迎えられたのに、とても残念であると語る商店主の声もあり、特別小口無保証人融資制度の早期実現を望む声は日増しに多く寄せられており、ぜひ再上程していただきたいと思います。市としてのお考えをお聞かせください。
また、先ごろ商工観光課が行った中小企業向け融資制度に関するアンケート調査の結果も、あわせてお聞かせください。
以上で第1回目の質問を終わります。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) おはようございます。
岩本議員さんの御質問にお答えをいたします。
まず、東南海・南海地震防災対策推進地域の指定についてでございます。東南海・南海地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法が、本年7月から施行されたことに伴い、9月に国の中央防災会議から防災対策推進地域の指定案が示されました。この案では、本市は指定をされていませんでしたが、その理由としては、中央防災会議によるシミュレーションで震度6弱以上の地域、3メートル以上の津波等が予想され、海岸堤防等が整備されていない地域、広域的防災体制の確保が必要な地域等の条件に該当しないとの判断によるものでありました。
しかしながら、隣接する市町村が指定されていること、今後の市町村合併が進んだ場合、一部の島嶼部を除き、県内で本市のみが指定から外れること、四国屈指の工業都市であり、工場等に起因する二次災害等が危惧されるなどの事情もあり、推進地域として防災体制の整備をすることが、市民の不安感を取り除き、安全で安心なまちづくりにつながるものと判断し、県を通じて国に地域指定の要望をいたしたものでございます。すべての指定推進地域の正式決定につきましては、近々発表があると伺っておりますが、指定を受けた場合には、特別措置法に基づく防災対策を着実に講じてまいります。
次に、新居浜保健所存続についてでございます。先般発表されました愛媛県の地方機関の再編を検討してきた地方機関のあり方検討委員会の報告において、市町村合併に即した簡素で効率的な体制づくりが必要であるとの理由から、新居浜保健所の廃止が示されました。保健行政に重要な役割を担っております保健所が廃止されるという報道を受けて、先般関係団体から西条地方局新居浜保健所廃止の中止に関する要望書が、私及び市議会議長あてに提出され、強く存続してほしいとの要請があったところでございます。
本市といたしましても、保健所事業は、健康相談、健康教育、精神保健福祉、衛生環境など地域と密着したつながりを持つため、ぜひとも存続をお願いしたい機関でありますことから、今後関係各団体と協議を行い、保健所の存続に向けての具体的な要請活動を展開してまいります。
次に、特別小口無保証人融資制度についてでございます。私といたしましては、この融資制度は地域経済活性化のためにぜひとも必要な制度であると考えております。このため、現在市内中小企業者に対し、当融資制度の利用等について実態を把握するためアンケート調査を行っております。当融資制度の対象となる、従業員20人以下、商業またはサービス業の場合は5人以下の事業所、いわゆる小規模事業所を無作為に1,000事業所を抽出し、貸付限度額、貸付条件等を明記し、先月アンケートを送付いたしました。12月4日現在の中間状況でありますが、236事業所から回答をいただき、そのうち当融資制度を創設した場合、「利用したい」が107事業所、「利用したいが貸付対象ではないので利用できない」が27事業所、「今は利用したくない」が62事業所となっております。また、意見、要望として、「保証人が必要ないのでありがたい」「貸付限度額が少ない」等の声がありました。この中間状況におきましても、多くの利用希望がありますことが確認できましたことから、今後も改めて制度創設に向けて努力をしてまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(近藤司) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 岩本議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、選挙権を大切にする教育についてでございますが、小学校社会科の授業では、「わが国の政治の働き」の単元において、日常における政治の働きと我が国の政治の考え方及び我が国の役割を理解する中で、選挙の意味を学習いたします。中学校社会科公民分野においては、「民主主義と政治参加」の単元で、国民の政治参加が大切であることを学び、選挙の意義について取り扱っております。また、明るい選挙の推進のポスターや書道の作品に応募するなど、啓発活動も行っています。学校生活においては、生徒会役員選挙などを通して、実際に投票する体験も行っております。学校教育において、選挙権を大切にする基礎学習や意欲づけを行うことは大切なことと考えており、学校だけの学習に終わらないよう、さらに授業改善を行ってまいります。
次に、利用拡大を図った市の公共施設についてのうち、4月以降の利用状況についてお答えいたします。
まず、文化体育施設の開館日、時間の拡大につきましては、生涯学習やスポーツへの関心の高まりと生活時間の多様化に対応しまして、平成15年4月から実施しているところでございます。実施施設は、開館日の拡大施設は市民体育館ほか4施設、時間延長としましては市民文化センター、市民体育館ほか5施設となっております。お尋ねの10月末の利用状況は、月曜日開館の利用者数は6,897人、時間延長に伴う21時以降の利用者数は1万6,876人でございます。開館日の拡大や時間延長によって、より多くの市民に利用していただいております。このようなことから、今後とも利用拡大に努めるとともに、利用者ニーズに合った、より使いやすい施設となりますよう取り組んでまいります。
次に、別子銅山記念図書館等の月曜日開館でございますが、御案内のとおり、利用者の拡大を図るため、図書館につきましては本年4月より火曜日から土曜日は午前9時から午後7時まで、開館時間を1時間延長しております。また、利用者の利便性を図るため、市内24カ所を巡回する移動図書館車の配備、インターネットでの図書貸出予約などを実施しております。また、広瀬歴史記念館におきましても、利用者の拡大を図るため種々の事業を実施し検討しておりまして、岩本議員さん御提案の月曜日開館も有効な手段の一つであると認識しております。しかしながら、月曜日開館を実施するためには、開館日の拡大による職員の勤務体制の見直し、あるいは増員などの課題もございますことから、他の公共施設と調整を図りながら調査、検討してまいりたいと考えております。
○議長(近藤司) 補足答弁を求めます。神野総務部長。
○総務部長(神野哲男)(登壇) 防災についてのうち、総合防災訓練につきまして補足を申し上げます。
総合防災訓練は、地域住民が主体となった実践的訓練を実施することを主眼に、平成11年度から防災の日に合わせ、新居浜市連合自治会との共催により、主に中学校校区単位で実施をいたしております。御指摘いただきました本市のアマチュア無線グループにおきましては、災害時を想定した非常通信訓練を定期的に実施しているとお聞きしておりますが、アマチュア無線グループの総合防災訓練の参加及び無線を使った訓練について、今後検討してまいりたいと考えております。
次に、高齢者あるいは障害者等の、いわゆる災害弱者の総合防災訓練の参加についてでございます。参加者は、基本的に地域のすべての住民でありますことから、特に高齢者あるいは障害者等の災害弱者の方の参加を把握しておりませんが、訓練内容の検討も行い、より多くの災害弱者の方々の参加しやすい環境づくりに努めてまいります。
○議長(近藤司) 神野市民部長。
○市民部長(神野師算)(登壇) 利用拡大を図った市の公共施設ほか1点につきまして補足をいたします。
まず、新居浜市立女性総合センター(新居浜ウイメンズプラザ)の4月以降の利用状況についてでございますが、使用者の利便性及び利用機会の拡大を図るため、本年4月から開館時間を午前9時から午後9時までを、午前9時から午後10時まで1時間延長いたしました。本年4月から11月までの利用者数は5万3,369人でございまして、平成14年度の同期が4万2,601人でございますので、1万768人、25.3%の増加となっております。この増加要因は、時間延長も要因の一つであると思いますが、DVフォーラムや男女共同参画宣言都市サミットの関連事業の開催、講座などの充実もあるものと考えております。
また、月曜日開館につきましては、現在この施設が主に働く女性及び市内の女性を対象といたしておりますことから、土曜日、日曜日を開館いたしておりますが、職員の勤務体制の見直し、増員などの課題がございますことから、他の公共施設との調整を図りながら調査、検討してまいりたいと考えております。
次に、自主防災組織についてでございます。自主防災組織は、大規模な災害が発生した場合、地域住民が的確に行動し、被害を最小限に食いとめるため、初期消火活動や被害者の救出、救助、また情報の収集や避難所の運営を行うなど、非常に重要な役割を担っております。そのためには、日ごろから地域コミュニティーを基盤として、地域内の安全点検や危険箇所、避難場所の確認、また独居老人などいわゆる災害弱者と言われる方たちの居住状況の把握など、自分たちの町の問題点をまずみずからの手で洗い出す取り組みが有効な作業になろうかと存じます。
自主防災組織結成の数値目標につきましては、最終目標は、市内の全地域をカバーすることであると考えております。本市におきましては、これまで自治会を中心とした組織結成の働きかけを行っており、現在17組織、合計47の単位自治会において自主防災組織の結成、登録がなされております。
市といたしましても、引き続き自主防災組織の有効性や必要性の意識啓発に力を入れますとともに、活動に際して必要となる防災備品の支給など、組織が結成され、その後も活動が継続されやすい環境を整備するための支援策等も検討してまいりたいと考えております。
○議長(近藤司) 合田経済部長。
○経済部長(合田仁千)(登壇) 太鼓祭りについて補足を申し上げます。
新居浜太鼓祭りは、四国三大祭りの一つとされ、その豪華けんらんさ、勇壮華麗さは、市民や郷土出身者の誇りとするところでございます。しかし、太鼓台かき夫の熱気あふれるエネルギーは、時として太鼓台同士の鉢合わせという悲しむべき方向に向けられ、残念な結果が発生してきております。市といたしましても、世界に誇れる太鼓祭りとは、事故と暴力のないことはもとより、かき夫などの参加者を初め、市民や観客のだれもが心から楽しむことができ、感動を覚えるものと考えております。
そのためには、太鼓台の平和運行が不可欠となってまいりますが、鉢合わせ防止に向け、行政といたしましては、これまでもシンポジウムの開催や広報紙などによる啓発活動を行ってきております。平和運行の実現には、かき夫を初め、市民一人一人の自覚を持った責任ある行動が最も大切でありますことから、今後とも機会をとらえまして啓発活動に努めてまいります。
次に、太鼓祭り推進調査研究委員会についてでございますが、現在市として太鼓台資料館の開設に向けて、その規模や場所、展示内容につきまして具体的な検討を行っております。今後、太鼓台資料館開設についての方向性を取りまとめました後に、平和祭典の実現方法につきましても議論を深めてまいる予定でございます。
次に、新居浜市太鼓祭り推進委員会のかかわりでございますが、この会は、新居浜太鼓祭りを平和で楽しい祭典とするとともに、観光面に寄与させ、伝統ある民俗文化行事として発展させるための方策を検討し、推進することを目的として設立された任意の団体でございます。太鼓祭り推進委員会といたしましても、平和祭典の実現に向け、各地区太鼓台関係者によります小委員会や、関係団体等で構成されました総会におきまして協議されますとともに、横断幕による啓発やかきくらべ会場での放送設備の設置など環境整備が行われております。また、太鼓祭り推進委員会におきましては、各地区太鼓台運営委員会に対し運営費助成が行われておりますが、来年度から鉢合わせが発生した地区への助成についてはより厳しくするなど、助成基準の見直しがなされたところでございます。
○議長(近藤司) 田村建設部長。
○建設部長(田村浩志)(登壇) 国、県の出先機関についてのうち、合同庁舎について補足を申し上げます。
合同庁舎の進捗状況についてでございますが、新居浜市における国の合同庁舎建設計画につきましては、国の官庁施設整備10カ年計画で位置づけされておりまして、国土交通省四国地方整備局営繕部並びに四国財務局におかれましては、その建設に向け精力的に御尽力いただいているところでございます。
本市といたしましても、国の施設の集約化により行政機能の高度化と各種市民サービスの向上を図るためにも、合同庁舎の早期完成を熱望いたしておりまして、その建設促進につきましては国土交通省等、関係機関に強く要望いたしているところでございます。また、四国地方整備局におかれましても、平成17年度の予算要求等に向け御尽力をいただいておりまして、今後も引き続き早期の事業化に向け努力してまいりたいと考えております。
以上で補足を終わります。
○議長(近藤司) 再質問はありませんか。岩本和強議員。
○5番(岩本和強)(登壇) 1点だけお聞きします。
自主防災組織の結成についてですが、結成の実績についてはお世辞にも高いとは言えません。ただ、ある意味、数よりも中身が大切なので、組織本来の目的である、自分たちの町は自分たちで守るとの防災意識の高い組織づくり、そのための研修などを行っていただく、それを要望いたします。いかがでしょうか。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。神野市民部長。
○市民部長(神野師算)(登壇) 岩本議員さんの再質問にお答えいたします。
自主防災組織の結成にかかわりまして、組織率もさることながら内容をということについての再質問でございますけれども、現在、防災組織を結成いたしました各自治会等に対しましては、出前講座、あるいは地震等についての講演会を開催したり、あるいは防災訓練、消火訓練等々を行っております。引き続いて、今後も防災組織を結成していない自治会等につきましても、そのような出前講座等を開催したいというふうに考えております。
○議長(近藤司) 再質問はありませんか。(5番岩本和強「なし」と呼ぶ)
真鍋光議員。
○8番(真鍋光)(登壇) 皆様おはようございます。公明党の真鍋光です。
2カ月前の10月10日、新居浜市において全国男女共同参画宣言都市サミットが開催されました。各地から多くの方にも参加いただき開催できたことは、市長並びに関係者、そして女性団体の皆様のそれにかける熱い思いと協力により、無事故で開催、運営ができたと強く感じております。今後、新居浜市がサミット開催都市として、男女が人権を尊重し、性別にとらわれることなく、それぞれの個性や能力を発揮できる社会の実現に向け取り組んでいくため、今後も多いなる努力が必要かと思います。
さきに行われた第43回衆議院議員総選挙から、はや1カ月がたちました。我が党は、解散時勢力を3議席上回る大勝利をかち取らせていただき、大変ありがとうございました。とりわけ比例区では、過去最高の873万票を獲得させていただきました。マスコミなどが、自民対民主の2大政党制をあおり、その他の政党が大政党のはざまに埋没する懸念が指摘される中にあって、公明党が議席を伸ばすことができたのは、連立政権4年間の党の実績と「政策実現の党公明党」として、これまでの政策や主張に対する有権者の皆様の信頼と期待があらわれた結果と確信いたします。2大政党だけでは吸収されないニーズをきちんと吸収する受け皿の政党として、今後も熱い御支援を寄せてくださった有権者の皆様に、また党員支持者の皆様に心より感謝申し上げます。
私自身、4月の選挙で多くの皆様の御支援を受け、その真心を肝に銘じ、庶民の目線に立ち議員活動をする中で、日々市民相談を中心にして、市民の皆様の声を聞くことを念頭に、8カ月目に入りました。今回の質問は、それらの皆さんの声をまとめさせていただきましたので、よろしくお願いいたします。
それでは、通告に従い、市長初め理事者の皆様に質問させていただきます。御答弁よろしくお願いいたします。
子育て支援についてお尋ねいたします。
少子化対策として、若い人たちが子供を安心して産み育てるために、5項目について質問させていただきます。今後の市としてのお考えをお聞かせください。
まず初めに、最近のテレビなどの報道で痛ましい子供の虐待事件がふえており、胸の痛む思いがいたします。2000年に公明党の推進で児童虐待防止法が成立し、法律が施行されてから、全国的に相談件数が急増しているようです。近隣の人や保健関係者や保育関係者、病院関係者などが、児童相談所や警察に通報しても、通報した人の秘密が守られることが早期発見につながっていると思われますが、通報を受けていながら幼い命が失われている現状に対応のまずさを感じ、また残念さと憤りを覚えます。愛媛県でも事件は続きました。全国報道も、氷山の一角だと言われております。新居浜市の児童虐待の実態はどうでしょうか。
また、児童相談所の対応が今非常に注目されておりますが、新居浜市の東予児童相談所としてはいかがでしょうか。
子供たちをどうしたら虐待から守ることができるのか。そのためには、早期発見、早期対応、アフターケアが極めて大切かと思います。虐待を受けた児童の心の傷をいやすには、集団生活の施設での生活より家庭で育てる方が効果的とも言われております。里親制度などで家庭的な援助を行うことが、子供たちの家庭復帰が早く実現できるようです。公明党は、そのような児童を預かる専門里親制度の創設も提案してまいりました。子育ての危機に対するセーフティーネットづくりを急がねばならないと思いますが、いかがでしょうか。
次に、近年凶悪犯罪が全国的に発生し、子供を持つ親にとっては特に心配も多いことと思います。未来を担う子供たちの安全確保のため、行政と地域住民とが協力して防犯に対する取り組みが必要かと思います。全国各地においても、さまざまな工夫をしているようです。例えば、各団体などの車や公用車に「防犯パトロール中」のマグネットステッカーを張りつければ、犯罪者への警告に効果があるようです。また、市内のコンビニ、タクシー会社、各店舗や通学沿線道路の家などに協力いただき、何かあれば駆け込みができ、子供たちにもよくわかるように、「まもる君の家」のステッカーをもっと多くしてはいかがでしょうか。
また、被害に遭ったときに効果を発揮する防犯グッズも注目されております。防犯ブザー、ホイッスルなど多種多様で、値段もさまざまなようですが、財政難の折、個々への助成は厳しいかもしれませんが、いかがお考えでしょうか。
次に、乳幼児健康支援、デイサービス事業、病児保育についてお尋ねいたします。
新居浜市では、就学前の子供から小学校低学年の児童が病気になったときや、保護者のやむを得ない事情のときに利用できる施設、なかよし園として、愛媛県の中でも先駆的な事業として利用者に大変喜ばれております。今回、利用金額についての要望もあり、施設の方の協力もいただき、皆さんの声を聞くためアンケートをとらせていただきました。89人の方が回答をしてくださった中で、85人が料金の負担が大きいと感じておられます。現在の料金設定は、保護世帯は無料、非課税世帯は1,800円、その他一般世帯は2,700円となっております。皆さんの希望としては、1,000円から2,000円の範囲を望まれておりました。一番多かったのが、2,700円の方が2,000円くらいになることを望んでおられます。また、パート勤務などで半日だけ預ける場合、安くならないものかといった声が多く寄せられました。
保護者の勤務状況は、66%が交代勤務を含む一日勤務であり、34%の人がパートまたはアルバイト勤務でした。子供が病気になったとき、安心して自由に仕事を休める職場は少ないと思います。不況でリストラされる時代ですので、無理をしてでも子供を預けて仕事をする人もいると思います。半日勤務だと、子供を預けても、母親の場合は保育料に消えていってしまうといった状況です。
県内の病児保育事業所を参考に調べたところ、食事代を含めて2,000円といったところが大半でした。なかよし園を利用している保護者の感想は、「身近に子供を預かって見てくれる人がいないので、なかよし園は安心して預けることができ、とっても助かっています」とか、「保育士の先生方は大変やさしく、子供が喜んで行ってくれるので安心しています」など、たくさんの感謝の声もつづられておりました。
私も、施設を直接見せていただきました。決して新しい施設とは言えませんが、保育士さんを初め、家庭的な空気だなあと感じました。核家族化し、信頼して子供を預けるところのない人も大変多いと思います。このような病院に隣接の施設だと、預けた子供の状態に応じて受診もしていただけ、働く保護者は大変助かると思います。伝染性疾患だと、治るまでに数日間を要します。その間施設を利用すれば、おのずと料金の負担も家計を圧迫します。金子保育園の一時保育は、現在1,500円です。比較すれば格差があるように思います。若い子育て中の人たちに補助をしていただき、負担が少しでも軽くなるようお願いしたいと思います。
次に、父子家庭への福祉対策についてお尋ねいたします。
近年、離婚などの増加に伴い、父親が子供を引き取り生活する世帯も大変多くなりました。母子家庭に比べると、家事などの生活面で大変な思いをしている方も多いようです。そのため、父親の両親がいれば子供の養育を任せてしまうことも多く、孫の面倒を見る祖父母の負担も大きくなります。私自身、物心ついたころには父親が病死したため、母が3人の子を抱えて母子家庭として育ち、経済的にとても苦労しておりました。多くの人に支えられて現在があると思いますが、母親として時には父親にもなり頑張ってくれたのでよかったのですが、父子家庭の場合、母親のかわりは大変だろうし、苦労も大変多いと想像いたします。子供の成長過程においても、思春期などの対応、食事などの家事全般にわたる心労は大変だと思います。
新居浜市の福祉対策として、父子相談と父子家庭小口資金貸付制度がありますが、平成14年度の利用実績を見ても、相談が14件、貸し付けを利用した人はゼロといった状況でした。ちなみに、母子家庭の相談は280件です。父子家庭の場合、母子家庭に比べ援助の手が少ないとの意見が多くあり、父子家庭の皆さんの困窮した声が聞こえております。公明党は、県や国にも働きかけておりますが、市としての父子家庭の皆さんへの福祉対策をどうお考えでしょうか、お尋ねいたします。
次に、ブックスタート事業についてお尋ねいたします。
保健センターにおいて、4カ月の赤ちゃんの健診時におけるブックスタート事業を今後充実させていくお考えはないでしょうか、お伺いいたします。
なお、公明党女性局により、年末年始にかけ、子供への防犯対策としての防犯グッズの補助とブックスタートの2件につきましては署名活動を展開し、県や国に働きかけたいと考えております。
子育て支援は、未来への投資であると思います。子供は21世紀を担う人材であり、子育ては今後社会の活力を維持するために、社会全体で考える時代に入ってきたかと思います。その上からも、以上5項目についての御答弁、よろしくお願いいたします。
次に、高齢者、障害者に対するバリアフリーについてお伺いいたします。
まず1つは、投票所の土足化についてですが、9月議会でも佐々木文義議員が質問いたしましたが、御答弁では、今後施設管理者の理解と協力が必要とのことでした。先般の衆議院議員総選挙において、市民の皆様から声が再び寄せられましたので、お伺いいたします。
投票所によってはスロープのない施設もあり、健康な人にとっては何でもないことですが、高齢者や障害のある人にとっては、少しの階段でも大変な負担がかかります。前回の投票日は雨が降り、足元も悪く、靴を脱いだり履いたりで転びそうになって困った、投票は入って出てくるまで時間のかからないため、何とか靴のまま会場に入れないものかとの要望があります。来年は、参議院議員選挙と市長選挙も予定されております。シートなどを敷いて対応できないものでしょうか、お尋ねいたします。
次に、市役所の北玄関に障害者用駐車スペースがあります。車いすを利用する人は、スロープのあるところが反対の西側にあるため距離があり、不便を感じるそうです。スロープ側のわきにある警備員さんの小屋を効果的な位置に移動させ、そのあたりを利用すれば2台分の車の駐車が可能だと思います。そうなれば、車からおりスロープがすぐ利用でき、便利かと思います。今後、急速に高齢化は進んでまいります。特に公共の施設においては、市民の皆さんが安心して利用できるよう、手すりなどの設置も含め、安全、安心の施設整備ができ、バリアフリーの社会となることをお願いし、第1回目の質問を終わります。
○議長(近藤司) この際、暫時休憩いたします。
午前10時59分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時09分再開
○議長(近藤司) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 真鍋議員さんの御質問にお答えいたします。
子育て支援に対する私の基本的な考え方について、まず申し上げます。
我が国では少子化が進んでおり、女性が一生の間に産むと推定される子供の数を示す合計特殊出生率は昭和50年から低下を続けており、平成14年には全国で1.32人となっております。ちなみに、昭和45年には2.13人でございました。
少子化の要因といたしましては、未婚率の上昇などを背景にした晩婚化の進行が考えられております。また、子育て環境への不安や、子育てと仕事の両立支援の不備、さらに子育てや教育に対する経済的負担感も上げられます。人口も、平成18年をピークに総人口が減少すると言われ、今世紀末には人口が半減するとも予測されております。このことは、社会全体の活力を低下させ、国家の存続すら危うくさせる重要な課題でありますことから、ことし7月には次世代育成支援対策推進法が成立し、政府、地方公共団体、企業等が一体となって、国の基本政策として次世代育成支援を進め、家庭や地域社会における子育て機能の再生を目指しているものでございます。
このような動向の中で、本市におきましても安心して子供を産み育てられる環境づくり、仕事と子育てが両立できる環境づくりが重要な課題でありますことから、平成14年度から3歳児以降就学前までの児童を対象に歯科医療助成事業を実施し、今年度は放課後児童クラブの拡充や、子育てをしながら働く人々への支援と児童福祉の増進を目指したファミリー・サポート・センターを開設いたしました。これらの事業につきましては、市民の皆様の御支援、御協力をいただき、一定の成果が上がってきているものと認識をしております。
しかしながら、子育ての基盤はやはり家庭であるという基本的な認識も重要であると理解をしております。保護者が子育てについて責任を持って取り組み、その基盤の上に行政や事業所、さらには地域社会などが総合的に支援することができるまちづくりに取り組んでいくことが何よりも重要であると考えております。そのような支援が整備されていくことで、子育て家庭の孤立化や負担感が軽減し、子育てが本来持っているはずの喜びの実感に結びつくものと認識しております。これからも、次代を担う子供たちが健全に成長できるよう、社会全体が一体となって子育てを支援する施策の充実を図ってまいりたいと考えております。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(近藤司) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 真鍋議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、安全対策としての不審人物に対する一時避難場所、いわゆる「まもる君の家」のステッカーについての御質問でございますが、現在市内7地区で設置されております。いずれも、PTAや校区防犯協会など地域の各種団体が主体的に取り組んでおり、ステッカーを自主的に作成し、地域の商店や民家に依頼し、「まもる君の家」の表示をさせていただいております。また、小中学校では安全対策の取り組みとして、学校の危機管理マニュアルを作成したり、誘拐防止訓練などを実施するなど、児童生徒の安全管理に努めております。
また、お尋ねの防犯ブザーやホイッスルの携帯につきましては、地域や保護者と協議して、主体的に全校生徒に所持させている学校もありますが、地域性もございますことから、必要性について検討してまいります。
いずれにいたしましても、学校単独での安全対策には限界がありますことから、地域、保護者、警察、防犯協会など各種団体と連携を深め、児童生徒の安全確保のために取り組んでまいります。
次に、ブックスタートについてでございます。赤ちゃんの言葉と心をはぐくむためには、温かいぬくもりの感じられる中でやさしく語り合う時間が大切です。本市では、現在保健センターと図書館とが共同で、4カ月児健康相談時に保護者の方に絵本を通じて親子の触れ合いの時間を持つことの大切さをお話しし、絵本の紹介を行い、図書館の利用方法を説明しております。絵本をお渡しするブックスタートにつきましては、今後事務事業の見直しを行う中で、関係部局とも協議しながら検討してまいります。
○議長(近藤司) 石川選挙管理委員会事務局長。
○選挙管理委員会事務局長(石川純男)(登壇) 真鍋議員さんの御質問にお答えいたします。
バリアフリー対策のうち、投票所についてでございますが、投票所のうち自治会館につきましては構造的に困難でございますが、市が管理する施設につきましては、平成13年度に高齢者や障害者の方がより安全で快適に投票できるよう、段差の解消を初め、固定のスロープの設置や車いすの配置などの措置を講じてまいりまして、投票所のバリアフリー化を積極的に図ってまいりました。また、土足化につきましても、現在シートの材質や土足化に要する経費等、さまざまな角度から検討をいたしております。
今後、この検討結果を踏まえまして、各施設の管理者と協議を行い、選挙人の方が安全で快適に投票所を利用することができるよう、可能なところから早期実現に向けて一層努力してまいります。
○議長(近藤司) 補足答弁を求めます。神野総務部長。
○総務部長(神野哲男)(登壇) バリアフリー対策のうち、公共施設について補足を申し上げます。
まず、市庁舎北側の障害者用駐車スペースについてでございます。車いす御利用の方が正面玄関から来庁される場合、御指摘のとおり、現状では利便性に問題があろうかと思われます。郷土美術館北側に駐車スペースを設けることにより、改善が図れるものと考えております。現在、当該場所には点字ブロック、交通整理員の建物がございますことから、これらのつけかえ、移設などを前提に、障害者用駐車場の設置について実施に向けて検討いたします。
新居浜市におきましては、みんなでつくる福祉のまちづくり条例を制定いたしまして、高齢者、障害者の方々にやさしいまちづくりを推進しております。今後とも、公共施設のバリアフリー化に取り組んでまいります。
○議長(近藤司) 井下福祉部長。
○福祉部長(井下文夫)(登壇) 子育て支援につきまして補足を申し上げます。
まず、本市における児童虐待の実態でございますが、平成12年度8件、平成13年度12件、平成14年度47件となっており、年々増加傾向となっております。このことは、平成12年度に児童虐待の防止等に関する法律が成立いたしましたことに伴い、それぞれの関係機関等による取り組みがなされ、児童虐待が表面化されるようになったのも一つの要因ではないかと考えられます。
また、虐待の内容につきましては、子育ての不安やストレスから子供に対し暴力を振るう件数が増加しているなど、家庭内で行われることが多く、発見がおくれたり確認が難しいなどの問題があります。このようなことで、平素から児童相談所や警察と連携を密にいたしまして情報交換に努めております。
また、支援ネットワークとして東予児童相談所で組織されております児童虐待防止ネットワークにおいて、主任児童委員、保育士、家庭児童相談員、幼稚園教諭、小中学校教諭、保健所、保健センター、警察署等110人を地域協力員として登録し、それぞれの持つ機能を提供し、積極的な情報交換により児童虐待の早期発見、早期対応に努めております。
次に、乳幼児健康支援デイサービス事業につきましては、保護者の子育てと就労支援の両立を支援するとともに、児童の健全育成を目的として実施いたしております。病後児保育の利用料金につきましては、県内の他市との比較では料金体系が異なるため一律には比較が難しく、また保育所で実施している一時保育と比較いたしますと、この事業は保育士に加え、看護師等の専門的な人員配置が必要となりますことから、現状での利用料金で今後とも事業を実施してまいりたいと考えております。また、この事業は市民の皆様に大変喜ばれている制度でありますので、今後も積極的にPRしてまいります。
次に、父子家庭対策についてでございますが、父子家庭の実態につきましては、国が5年ごとに実施している平成10年度の全国母子世帯等調査結果によりますと、平成9年度の平均年収は、母子家庭の229万円に対し、父子家庭は422万円となっており、困っているのは母子家庭では家計であり、父子家庭では子育て等の生活支援となっております。
父子家庭を含めた子育て支援策として、父子相談、放課後児童クラブ、ファミリー・サポート・センター、一時保育や子育て短期支援事業等の子育て支援の充実を図っているところでございます。今後は、父子家庭の育児不安の解消に向け、これらの施策の周知、啓発に努めてまいりたいと考えております。
以上で補足を終わります。
○議長(近藤司) 再質問はありませんか。真鍋光議員。
○8番(真鍋光)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
ただいまの御答弁で、病児保育に関しましては現状の料金でいくということで、アンケートに参加いただきました約90名近い方におこたえできなくて非常に残念なんですけれども、今後とも市としての子育て支援に前向きにまた取り組んでいただけたらと思います。
それと、投票所の土足化については、一応前向きに対応していただけるものと期待しております。今後、高齢者や障害者が投票行動に積極的に出られるように、利便性、安心性を求めていきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
公共施設について、新居浜市役所の正面玄関の駐車スペースに関しては、早速いい改善の御意見が出ましてありがたく思っております。今後、使用する方が非常に便利に使われると思いますので、一日も早い改善をよろしくお願いいたしたいと思います。
ブックスタート、防犯グッズに関しましては、県、国に呼びかけて署名活動をしていきますけれども、当然市長に対しても展開してまいりたいと思いますので、今後ともどうかよろしくお願いいたします。
以上で質問は終わらせていただきます。
○議長(近藤司) 加藤喜三男議員。
○31番(加藤喜三男)(登壇) ことしは殊のほか異常気象が続き、本格的な寒さもつい二、三日前からとなりました。このことが原因かどうかわかりませんが、サクランボ、スイカ、お米と、一連の盗難記事がにぎわった一年でなかったかと思います。先日、そのお米のお話をしていたところ、長老より貴重なお話を聞くことができました。米1粒の命、もみ1粒から出た苗を、田植えのときには約3本ぐらいを植え、それが生育を重ね、1株が約20本ぐらいとなり、収穫のときには1株で約1,600粒の米となるそうです。これは、お米1粒が約500倍になって返ってくるというものです。昔の人が、1粒のお米を大切にせよと教えていましたが、このことは私たち議員にも当てはまるのではないでしょうか。たとえ1つの小さな声でも大切にしないと、それが何百倍もの声として返ってくるのではないだろうかとのことでした。その長老のお話を聞きながら、今さらながら私自身も身にしみる思いがいたしました。
前置きが少し長くなりましたが、さきに通告いたしました項目に従いまして質問をいたします。
まず最初に、行政改革について数点お伺いいたします。
今日、地方分権や市民ニーズの高度化、多様化等に適切に対処するため、徹底した行政改革に取り組み、簡素で効率的な行政運営を行うことが強く求められているところであります。私は、平成14年6月議会で事務量の調整や事務事業の見直しは、職員のみが行うことで真の行政改革ができるのかとの疑問を持ち、専門家に委託し再調査をしてはいかがでしょうかと提案させていただきました。その際、市長から専門家への委託については、その趣旨を十分踏まえて、今後の行政改革推進に留意してまいりたいとの答弁をいただきましたが、その後専門性のあるコンサルタントへ委託し、より効率的な見直しをするなどの必要性について、どのようにお考えになっておられるのか、市長の御所見をお伺いいたします。
次に、外郭団体の統廃合及び民間委託の推進と、これに伴う定員管理についてお伺いいたします。
本市におきましても、各種の外郭団体があり、それぞれの分野でさまざまな活動をされていることと思いますが、外郭団体の活動内容が似通っていたり重複したりしていることもあろうかと思います。少し知恵を出すことにより、統廃合も可能となるのではないかと考えます。現在、外郭団体はどのくらいあるのでしょうか。また、活動内容等により統廃合することが可能かどうか、御所見をお伺いいたします。
民間委託の推進については、平成14年12月17日閣議決定となっております総合規制改革会議の「規制改革の推進に関する第2次答申-経済活性化のために重点的に推進すべき規制改革-に関する対処方針」に基づき、地方団体も積極的、計画的に取り組むことが求められているものであります。今後、民間委託の推進や福祉施設等の民間移管を行うことなど、民間活力の活用が必要になってくると思われますが、どのようにお考えになっておられるのか、御所見をお伺いいたします。
また、定員管理については、事務量の見直しを含め、現在どのような見直しが行われているのかについてもお伺いいたします。
次に、行政改革大綱に基づき、数値目標を設定、公表して、行政改革や財政健全化に取り組んでいる団体については、数値目標により将来の財政負担の軽減が認められる範囲において、充当率の引き上げによる財政健全化債の発行ができることになっておりますが、この財政措置を活用しておられるのかどうか、お伺いいたします。
次に、平成16年度の予算編成についてお伺いいたします。
例年12月ともなりますと、来年度の予算編成に向け精力的に取り組んでおられることと存じます。国は、投資的経費に係る地方単独事業について、地域活性化事業の5つの事業について、地方債及び交付税措置が講じられるよう配慮しているとのことですが、その5つの事業は、第1番目には、地域環境保全・創造事業として、地方が率先して取り組む自然再生、地球温暖化対策に係る事業、国土保全対策として森林、農地が果たしている国土保全機能を守るための各種事業、新規就農者、後継者の確保のための循環型社会形成事業。
第2番目には、子育て支援事業として、子育て支援の観点から行う公共施設の改善等。共生のまちづくり推進として公共施設等のバリアフリー化、保健福祉施設の整備等の少子・高齢化対策事業。
第3番目には、地域を支える人づくり事業として、U、J、Iターンの促進等、地域を支える人材の確保、定着や育成等に係る基盤整備事業。地域経済新生事業として地域の産業・経済基盤の強化と個性ある発展につながる基盤整備事業。新地域経済基盤強化対策として地域における資源等を活用した自発的・創造的な産業・経済基盤の整備事業。地域文化振興対策として地方指定文化財や歴史的建造物・町並みの保存、修復及び周辺整備等。科学技術振興事業として地域経済の発展につながる研究開発のための施設整備等の事業等の地域資源活用促進事業。
第4番目には、都市再生事業。
第5番目には、地域情報化推進事業として、地域間格差の是正や活力ある地域社会の形成に資するための地域公共ネットワーク等の高速・超高速ネットワークインフラの整備等の地域情報通信基盤整備事業があるようですが、税収不足が懸念される今日、これらの各種事業を、本市として平成16年度以降どのように取り組まれるのか、お伺いいたします。
また、既に取り組まれている事業があれば、その事業内容及び事業費、交付税措置額等をお伺いいたします。
次に、情報化についてお伺いいたします。
平成15年10月6日の新聞報道によりますと、「全国自治体e都市ランキング」との見出しで、全国自治体の情報化を採点するe都市ランキング2003年度版が公開されていました。この調査は、2003年5月1日に全国の市町村に東京23区を加えた自治体のうち、回答を寄せた2,640自治体について、情報化への取り組みを得点化し、ランキングを算出したとのことです。このことから、ホームページでの行政サービスの提供や庁内業務の情報化などに積極的な自治体がある一方で、サービスの提供やセキュリティー対策などでおくれをとる多くの町村が存在する実態が明らかになりました。このランキングを見ますと、本市は2002年の115位から2003年には246位となり、得点も100点満点の65点であります。
そこで、お伺いいたしますが、市長は就任以来、電子市役所の実現に向けた取り組みを行うことを掲げられておりますが、今回の結果について率直なお気持ちをお聞かせください。
また、各項目ごとの本市の状況はどのような状況であったのかもお伺いいたします。
本市は、県下12市中、伊予三島市、松山市に次いで3番目でありますが、町村も含めると、本市の県下の順位はどのようなところにあったのかもお伺いいたします。
また、行政の情報化の進展度が比較されたことにより、それぞれの自治体の情報化の進展がなお一層進むと思われますが、本市の今後の取り組み状況についてお伺いいたします。
次に、産業振興についてお伺いいたします。
産業振興のかなめとしての東予産業創造センターの今後のあり方についてでありますが、東予産業創造センターは、平成3年に愛媛テクノポリス構想に基づき、愛媛県と新居浜市、西条市、東予市、小松町、丹原町の3市2町並びに民間企業の出捐等で設立され、新産業創造事業、人材育成事業、技術コンサルティング事業、交流事業、情報収集提供事業等の各種事業が行われております。平成11年には、西条市が株主となり株式会社西条産業情報支援センターが設立され、同様な事業が行われております。東予産業創造センターと西条市産業情報支援センターは、中小企業の支援機関として争い合うといった面もありますが、それぞれの機能、特色を生かしながら補完し合い、中小企業を育成支援すべきであり、そのような取り組みが行われていると思っておりました。
しかしながら、最近市内の中小企業の方々から、以前は東予産業創造センターへ行っていたが、今は行っていない。西条市産業情報支援センターの方が、企業訪問に来てくれたりしてよく支援してくれる等の話を聞くことが多くなりました。確かに、西条市産業情報支援センターは地域中小企業支援センターとして指定を受けられておりますが、西条市が管理運営費も負担していることから、財政的に心配もなく支援できるということもあるかと思いますが、私としては市内の中小企業の方々からこういった声を聞かされることは、まことに残念でなりません。
東予産業創造センターが設立されて12年になりますが、この間、市内中小企業の育成支援に取り組まれたことは十分理解しております。最近では、愛媛県アクティブ・ベンチャー支援事業や愛媛県ミニ・アクティブ・ベンチャー支援事業の認定も受けるなど、一定の成果も上げられていることも事実ですが、東予産業創造センターのおかげでこんなに売り上げが上がった、新たな事業展開を行うことができた等々の、東予産業創造センターを評価する声がもっと聞かれてもいいのではないでしょうか。そのようになることが、東予産業創造センターを設立した本来の姿であったと思います。
また、平成16年11月には、東予産業創造センターの構成団体の西条市、東予市、小松町、丹原町の2市2町が合併いたしますが、合併後は新西条市の産業の支援機関として西条市産業情報支援センターはますます充実強化を図ることが想像されます。そうなりますと、今のままの状態では東予産業創造センターの存在価値がますます低下することになるのではないかと危惧するところでありますが、東予産業創造センターの支援状況をどのように認識しておられるのか。また2市2町の合併を見据えた今後の方策をどのようにお考えでしょうか。理事長である市長にお伺いいたします。
最後に、東予産業創造センターの構成団体であり、最大の出資者である新居浜市長として、これからどのようにかかわりを持とうとしておられるのかもお伺いいたします。
次に、本市においても、中小企業新事業展開支援事業などの業務を東予産業創造センターに委託しておりますが、今までに投入した事業費をまずお伺いいたします。
また、これまで市内の中小企業に対し、どのような支援をされ、結果としてどのような成果がありましたでしょうか。
さらには、今後市内の中小企業への支援策のあり方についてもお伺いいたしたいと思います。
これで第1回目の質問を終わります。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 加藤議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、行政改革のうちコンサルタントへの委託についてでございますが、現在地方自治体を取り巻く環境は非常に厳しく、本市においても簡素で効率的な行財政運営を推し進めることは、自治体運営にとってとりわけ重要な課題であると認識をしております。このため、事務量の調整としましては、平成10年度から人材を有効に活用することを目的とした定員管理を通じてその見直しを図っております。また、本市の各種施策、事務事業を効果効率的に推進する仕組みとしまして行政評価システムを導入しておりますが、このシステムの構築に際してはコンサルタントに依頼し、システムの基本となる部分の構築をいたしております。そして、この行政評価システムを活用し、今年度は94事業についてその評価を行い、事務事業の見直しを図ったところでございます。
この行政評価に際しましては、各事務事業の経費に、事務量から算出しました人件費を含めて評価を行いますとともに、学識経験者や公募による市民によって構成されます市民行政評価委員会において、行政内部の評価とは別に、違う観点からの評価もいただき、最終評価を行っております。
また、補助金の見直しのため、松山大学、いよぎん地域経済研究センター、税理士などの専門家からなる補助金等検討委員会により、本年2月に補助金見直し基準を作成していただき、現在この基準に基づいた見直しを進めているところでございます。
御指摘のように、事務事業の見直しについては、行政内部のひとりよがりに陥らないためにも、外部的角度からの分析は有用であり、その見直しに当たっては継続した見直しを行っていく必要もありますことから、今後も専門性を生かした分析を活用し、その見直しに反映されるよう努めてまいります。
次に、外郭団体の統廃合についてでございます。一般的によく使われている外郭団体の定義に従いますと、市が資本金または基本金等の4分の1以上を出資、出捐している法人として、新居浜市土地開発公社、財団法人新居浜市文化体育振興事業団、株式会社マイントピア別子など7法人があり、市が人的、財政的援助を行うなど、市の事務事業と関係のある公益法人として社会福祉法人新居浜市社会福祉協議会などの3公益法人があり、合わせて10法人が本市の外郭団体として位置づけされています。
これら本市における法人は、設立目的がそれぞれ異なっておりますため、その統合はなじまないものと考えております。また、直ちに廃止が必要とされる状況に、現状では至っていないものと認識をしております。しかしながら、官民の役割分担の見直しや規制緩和の推進など、昨今の社会状況の変化は急激なものがありますため、状況の推移により、今後見直しの必要が生じるものもあるかと考えております。
また、これら外郭団体以外の各種補助団体につきましては、各団体の自主性を損なうことのないように配慮をし、必要に応じて各団体への助言を行っていきたいと考えております。
次に、民間委託等の推進についてでございますが、本市においては、効果効率的な行財政運営のため積極的に民間委託を進めており、現在くすのき園につきましては、平成16年4月の民間委託を目指して事務作業に取り組んでいるのは御存じのとおりでございます。また、地方自治法の改正による管理委託制度の変更を受けまして、さらに民間活力の活用を図るため、民間移管も視野に入れました民間委託の検討指針を策定し、公共施設の委託について検討を行っているところでございます。
この中で、とりわけ福祉施設につきましては、慈光園、東新学園を複合施設として建てかえした後は民間委託化を図る予定にしており、公立保育所につきましても、それぞれの施設の運営状況に応じて、5年間をめどに民間委託化の検討を進めているところでございます。
次に、情報化についてでございます。日経パソコン誌の「e都市ランキング2003」において、本市は全国2,640団体中246位という順位がつけられております。私は、こうした調査に基づくランキングについては、他の団体と比較する上で一定の意味はあるものと考えております。しかし他方、あくまで調査内容によりある一面を切り取ったものでしかないため、こうしたランキングに1年単位で一喜一憂するのではなく、しっかりした目標を持って取り組んでいくことが大切であると考えております。
なお、本市がこれまで重点的に取り組んできた庁内情報化及び情報化政策につきましては、高い評価をいただいたと思っております。
いずれにいたしましても、本市の情報化基盤の整備や情報発信能力の向上は、これからの地域間競争に打ち勝つための最重要課題の一つとして認識しており、市内外から高い評価を得ることができるよう、新居浜市情報化基本計画に基づき情報化施策を着実に推進してまいります。
次に、今後の本市の情報化の取り組みにつきましては、まず本市に住む人々や本市に関係する人々が、本市を中心とした地域サービスを利用したり、身近な生活情報を手に入れたり、お互いの情報交換をするため、まず最初に訪れてほしいホームページとして地域ポータルサイトを、市民の皆様の意見も取り入れながら、NPO法人の皆様とともに年度内に構築してまいります。
また、11月に総合行政ネットワークへの接続が完了をしましたので、今後は県内他団体と歩調を合わせて、地方公共団体相互のコミュニケーションの円滑化、情報の共有による情報の高度利用等を図ってまいります。具体的には、インターネットで各種申請や届け出ができる電子申請システムの平成17年度本稼働を目指しております。また、基幹業務システムの再構築に取り組むとともに、セキュリティー対策にも万全を期してまいります。
次に、産業振興についてでございます。
まず、東予産業創造センターは東予地域の中小企業を対象に、えひめ産業振興財団から創業支援、経営基盤強化に係る相談窓口事業や福祉用具アイデアコンテスト事業などの業務を受託しているほか、国の事業として、地域製造業者と東京のデザイナーとが連携し新製品を開発する事業などを行っております。西条市の支援機関とは相互補完し、また競い合いながら中小企業の支援を行っておりますが、先ほど加藤議員さんから御紹介がされたような市内中小企業の方々の声がありますことは、我々も反省すべき点があるかなというふうに思っております。
同センターは、本市中小企業の新事業展開等の中核的支援機関と位置づけており、市といたしましては、今後2市2町の合併が予定されていることを踏まえ、同センターへの人的支援、業務支援を行い、機能充実を図ってまいります。現在、市が委託している中小企業新事業展開支援事業につきましても、事業実施内容をより精査し、適切に指導をしてまいります。
次に、中小企業への支援についてでございますが、同センターへの委託事業につきましては、平成12年度から中小企業新事業展開支援事業を、平成13年度からはものづくり体験事業を委託しており、事業費につきましては、平成12年度から平成15年度までの4年間で合計3,012万円となっております。
中小企業新事業展開支援事業の内容につきましては、市内中小企業への訪問、専門家の協力を得ながら、新製品開発に係る相談や新たな取引先、技術提携先の紹介などを行っております。成果といたしましては、新たに国、県の研究開発事業の認定を受けた事業所や新製品の販売支援、新たな販売先の紹介により大幅な販売増につながった事業所などがあります。また、本年3月には愛媛県アクティブ・ベンチャー支援事業、7月には愛媛県ミニ・アクティブ・ベンチャー支援事業、8月にはえひめ産業振興財団から大学発起業化助成事業に、市内事業所がそれぞれ2事業所、計6事業所が認定をされました。そのうち3事業所が、四国経済産業局の主催で11月に高松と大阪で開催されました、ベンチャー企業とベンチャー企業を支援するビジネスパートナーとの出会いの場であるベンチャープラザに出展し、プレゼンテーションを行ったところでございます。
今後の中小企業への支援策につきましては、中小企業振興資金等融資制度や中小企業振興条例に基づく助成制度の利用促進を図るとともに、各企業のニーズに応じたよりきめの細かい支援がますます重要になってくると考えておりますことから、東予産業創造センターなどの支援機関とも、より緊密な連携を図りながら、市内中小企業の育成、支援に努めてまいりたいと考えております。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(近藤司) この際、暫時休憩いたします。
午前11時57分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 1時00分再開
○議長(近藤司) 休憩前に引き続き会議を開きます。
補足答弁を求めます。泉水企画部長。
○企画部長(泉水克規)(登壇) 財政措置についてほか数点、補足を申し上げます。
財政健全化債は、徹底した行財政改革を初め、財政調整基金等の取り崩しなど、あらゆる手段を講じても、なお財源が不足する場合に活用するものであります。また、通常の市債と異なり、緊急避難の手法として活用するものであります。このため、借り入れを行う場合においては必要最小限度にとどめなければならないものであります。このようなことから、現在財政健全化債を活用しておりませんし、10カ年財政計画におきましても活用しないものとなっております。
次に、平成16年度予算編成の地域活性化事業への取り組みについてでございます。地域活性化事業につきましては、地域経済基盤の強化のために行うハード事業に対し、充当率75%、元利償還金に対する交付税措置30%の地域活性化事業債が許可されることになっております。この制度の活用につきましては、平成16年度予算編成作業の中で、事業の適合性等の観点から検討をいたしているところでございます。
まず、循環型社会形成事業につきましては、廃棄された大型ごみのうち、使えるものを再生するためのリサイクル工房整備事業が循環型社会の形成に資する事業でありますので、地域活性化事業の対象となるのではないかと考えております。
次に、地域資源活用促進事業につきましては、地域経済の活性化を図るとともに、人材の育成、技術力の向上等、地域経済発展の基盤づくりを目標といたしまして、土地区画整理事業、中小企業振興対策事業、ものづくり体験事業など、ハード、ソフト両面にわたり事業計画を策定いたしました地域経済活性化計画におけます地域経済活性化のための公共施設の整備が対象となり得ると考えております。
現段階におけます取り組み状況につきましては、今申し上げたとおりでございまして、どのような財政措置が有利であるのか、先駆的な試みを取り入れるなどさらに詳細に検討いたしまして、こうした制度を有効に活用して地域活性化に積極的に取り組んでまいります。
次に、本市の情報化の採点についてでございます。「e都市ランキング2003」におけるランキングの算出方法につきましては、各地方公共団体の情報化の取り組みを5分野に分けて得点化し、その合計得点により順位を算出しております。
本市の総合得点65点の各評価項目ごとの内訳と、調査に回答いたしました全国2,640団体及び愛媛県内58団体中の順位につきましては、インターネットでの情報・サービスの提供が40点満点中24.5点でありまして、全国では373位、県では8位。ホームページの使いやすさの確保につきましては、10点満点中2点でありまして、全国770位、県20位。庁内の情報インフラの整備、業務の情報化が、20点満点中18点でありまして、全国200位、県7位。情報化に関する政策の実施が、20点満点中16.5点で、全国175位、県2位。セキュリティー対策の実行が、10点満点中4点で、全国632位、県7位となっております。
また、総合得点の愛媛県内の町村を含めました本市の順位につきましては、調査に回答した58団体中第4位となっております。
○議長(近藤司) 神野総務部長。
○総務部長(神野哲男)(登壇) 定員管理について補足を申し上げます。
平成16年4月から予定しておりますくすのき園の民間委託や、今後民間委託が見込める施設の動向などを勘案しながら、全庁的な年度ごとの事務量を詳細に分析いたしております。あわせて、質的、量的に変動する行政事務や地方分権などの新たな行政課題に的確に対応するため、退職者数あるいは年齢構成の平準化をも考慮しながら、新規正規職員の採用計画、臨時職員及び非常勤職員の配置計画とあわせ、中長期的な視点から定員管理を行い、新居浜市定員適正化計画の見直しを行っております。
以上で補足を終わります。
○議長(近藤司) 再質問はありませんか。加藤喜三男議員。
○31番(加藤喜三男)(登壇) 御答弁ありがとうございました。何点か再質問させていただきたいと思います。
地域活性化事業への取り組みでありますけれども、2点ほど今部長さんの方から検討中、それからやりたいなあというお気持ちを表明されてましたけれども、ほかのメニューを見てみますと、地域経済新生事業ではベンチャー企業、今おっしゃっておられましたように、ベンチャー企業の支援とか販路に対するものと、それから地域文化振興対策では近代化遺産の発掘とか等々の地域文化財、歴史的遺産の活用による地域おこしというような項目もありますし、科学技術振興事業のところでは科学技術振興に向けた地方公共団体の自主的な戦略的な事業にも充当されるような等々のメニューもあったかと思いますので、その辺もまたお考えになられたらどうかなあと思いますので、もし御所見があればお知らせください。
それから、東予産業創造センターについては、私の認識とちょっと違うような気もいたしますけれども、これまで東予産業創造センターに対しては人的支援や委託事業をかなり行っているように思いますけれども、市内の中小企業から見ますと余り信頼されていないのかなあという気がいたしております。本当に市内の中小企業のためになるようなこと、それから支援機関となるようなことを、もう一歩進んだ行政からの御指導もこれから必要じゃないかなあと思いますので、その辺をぜひ東予産業創造センターに対するこれまで以上の指導をお願いしたいということと、もう一点は、答弁の中でもありましたけれども、企業ニーズに応じたきめ細かな支援が重要だろうなあというお答えをいただいたと思いますけれども、私も同感ですので、その辺をもう少し支援強化をしてほしいという気持ちで、先ほど質問でも申しましたけれども、東予産業創造センターは東予地域の支援機関であります。そういうことですので、市内の中小企業に対する支援は、どうしても東予一円を見ますものですから希薄になるんじゃないんかなあという気がいたします。
そこで、少し提案をいたしたいんですけれども、本市には企業のOBの方で優秀な方がたくさんおいでると思いますので、そのOBの方の経験とか人脈とかを生かして、この地域の新居浜市のためにということで中小企業の相談の窓口になっていただいて、その今までのノウハウを使えるようなことといいますか、OBの方に、今OBの方どのくらいおいでるかわかりませんけれども、登録していただいて、市内の中小企業に対する相談というのをぜひ取り組んでいただきたいと思います。そのことにより、また東予産業創造センターの価値も上がるだろうし、新居浜らしさというこの中小企業に対する支援の道も開けてくるのではないかなあと思いますので、その辺のシステムづくりについての市長の御所見をお伺いしたいと思います。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 加藤議員さんの再質問のうち、中小企業支援、東予産業創造センターについてお答えいたします。
東予産業創造センターにつきましては、設立以来、加藤議員さんには関心を持っていただき、市内の中小企業の声というものもよくお聞きになっての御意見だというふうに思います。御指摘のとおり、東予産業創造センターは、新居浜市はもとより広域を対象としてその事業を行っているため、新居浜市のみを対象とした活動にはなっていないというところが確かにございます。また、今後果実の運用益が大きな一つの資金でございましたが、低金利時代に入っておりますので、そういった財政面、また業務受託をするという業務の選び方、そういうものも考えていかなければいけないというふうに思っております。
さらに、新居浜の中小企業に対するきめ細かい支援という意味では、東予産業創造センターの機能だけではカバーできないものもございますし、また市の行政における取り組み、また商工会議所、そういうものの連携が必要ではないかというふうに思います。
さらに、人材の確保につきましては、住友企業、また地元の中小企業を中心に、技術や技能、経営、そういう面で優秀な企業OBの方が新居浜市には人材としてたくさんいらっしゃるというふうに私も思っております。そういう企業のOB、人材、そういう人たちの意欲を生かせるような、そして現場の中小企業への支援等できるような、そういうアドバイスをできるようなOBの人材を発掘して、一つの仕組みの中で例えば登録制だとか、そういうものを活用して行っていくという方向については前向きに検討していきたいというふうに思っております。
○議長(近藤司) 泉水企画部長。
○企画部長(泉水克規)(登壇) 加藤議員さんの再質問にお答えいたします。
何点か地域活性化事業につきまして、例を挙げて御提言をいただきました。それらの事業は、いずれも先ほどの加藤議員さんの御質問にありました5つの事業類型のうち、地域資源活用促進事業の中に入るものであります。
御提言いただきました1つ目の地域経済新生事業の中でのベンチャー企業の支援等につきましては、支援制度といたしましては、地域経済の多様化及び構造転換を促進するベンチャー支援等のための貸工場等の整備というものが対象となっております。
また、地域文化振興対策につきましては、地域における地方指定文化財等の買い上げ、あるいはその保全に必要な土地の買い上げ、あるいは修復あるいは復元、こういった経費の財政措置であります。
さらに、科学技術の関係で申しますと、産学官連携で行う場合の共同研究の施設、あるいは福祉施設等で用いるIT技術を活用した介護補助器具の研究のための研究施設、こういったものが対象ということになっているようであります。
現在、平成16年度当初予算の編成に向けた作業をしておりまして、新居浜市でどのような事業をこれから取り組んでいくかということの中では、こうした財政措置、どのようなものがあるかというものも非常に大きな決定要素ではあろうかと思いますが、まずは市民にとって今何が必要かどうか、そこを十分に見きわめて作業を進めていきたいというふうに思います。その上で、事業をする上でどういった財政措置、支援策を活用することが有利であるかどうか、そういった検討をしていきたいと思います。
いずれにいたしましても、第四次長期総合計画の目指します都市像の実現に向けまして着実に前進することができるよう、当初予算の編成に取り組んでまいりたいと思っております。
○議長(近藤司) 再質問はありませんか。(31番加藤喜三男「なし」と呼ぶ)
山岡美美議員。
○11番(山岡美美)(登壇) 日本共産党の山岡美美です。
私は、11月末に知人から、実は東京のおいが自衛隊に入っている、イラクへの自衛隊派兵が決まったら、真っ先にイラクへ行くことになった、何としてもイラクへの自衛隊派兵をやめさせてほしいと、目頭を赤くしながら訴えられました。このような多くの国民の声に背を向け、昨日小泉内閣はイラクに自衛隊を派兵する基本計画を閣議決定しました。私は、アメリカに言われるまま強行されようとしているイラク派兵計画の中止を強く求めます。
それでは、通告に従いまして質問を始めます。
就学前までの医療費無料化について。
全国的に3歳以上の医療費助成を行う自治体が61%を占めるなど、就学前までの無料化の制度が大きな流れになっています。新居浜市でも、昨年から就学前の入院医療費や歯科医療費の助成が拡充され、ある総合病院の小児科の医師は、入院の勧めがしやすくなった、ぜんそくやアレルギー疾患の子供たちがふえていて負担が大変です、無料化を拡大してほしいと言われます。また、あるお母さんは、3歳と5歳の子供を抱えてぜんそくで通院している、3歳までは夜中でも安心して病院に行くことができたが、今は何千円もかかるので、財布の中身と相談しないといけない、そう訴えます。
国や県の制度として整備されれば、言うことありません。しかし、それまで市独自で実施していただくのが、多くのお母さんやお父さんの願いです。就学前まで拡充すると約1億5,000万円ぐらいかかるようですが、市独自では長期にわたる財政負担の問題もあり困難だと言われます。今後予定されている菊本の港湾は141億円の予算で、そのうち市の財政負担は約47億円。これは、就学前までの無料化拡充の31年分の予算になります。今、不安の多い時代です。子育て中のお母さんにとって、この無料化拡充は単なる財政的な負担を減らすだけではありません。無限の安心につながります。
そこで、お尋ねします。
無料化制度の拡充は、少子化対策の大変有効な施策の一つであると思いますが、この点についてどうお考えでしょうか。
また、就学前までの拡充を求めますが、いかがでしょうか。
次に、放課後児童クラブは、少子化対策や、仕事と子育ての両立には不可欠です。ことし5月、全国学童保育連絡協議会が全国の実態調査を行い、5年前の調査と比較して、児童数は全国で54万人と1.6倍にふえ、開設時間や開設日は延びています。新居浜市では、児童数は横ばいで、ことし4月に放課後児童クラブを5カ所ふやし、土曜日や夏休みなどもすべての児童クラブを開設して、指導員さんも新たに24名増員されましたが、実費徴収金ということで利用料が月3,000円に有料化されました。新設児童クラブを軌道にのせる問題など、今年度は前進面と同時に、新たな課題が出てきたと思いますが、この点についてどうお考えでしょうか。
次に、今後の障害児の受け入れについては、昨日の質問と重なりますので、省略させていただきます。
ことしの4月から、すべての児童クラブの指導員さんが複数体制となりました。生命と安全を守りながら、一緒に遊びの中に入って子供たちと共感的人間関係を結んでいるのが、指導員さんの仕事だと思います。子供たちの要求を受け入れ、自由な遊び、活動を保障する。ましてや、必要があって1人の子供にかかわらなくてはならないときやトラブルが発生した場合、1人では対処できません。複数の指導員さんで、見方を変えて子供たちの事実をとらえ確かめ合うことが大切だと思います。しかし、来年に向けて、利用の児童数が少ない児童クラブは指導員1人体制に戻して、他の人数の多い児童クラブへ配置させ、勤務時間の短縮も検討しているとお伺いいたしましたが、この点について具体的にお聞かせください。
指導員さんの資質は、学童保育が役割、目的を果たす上でのかなめです。4月から、指導員の経験のない新しい28名が配置されました。17児童クラブ中13児童クラブは市の公営であり、4児童クラブは新居浜市社会福祉協議会委託ですが、新しい指導員さんの比率は、公営は75%で社協委託は9%と大きな開きがあります。公営の児童クラブでは、4人のうち3人までが経験のない新しい指導員さんです。今、学習や研修を行い、資質の向上が求められている時期だと思います。しかし、現実的には質的な拡充についての国としての方針は明確でなく、条件整備が大きく立ちおくれたままになっています。
その中で、高知市では毎月の連絡会は研修として位置づけ、非常勤134名全員が参加し、さらに年1回1日研修、集会などへ年2回、四、五人参加させているそうです。新居浜市でも、指導員さんの研修は年2回、2時間保証され、月1回の指導員会も各児童クラブ代表で1名参加して開催されていますが、まず指導員会の位置づけを教えてください。
指導員会は、研修の場として毎月全員参加の検討はできないでしょうか。
また、他の自治体から学ぶという点で、全国指導員学校などへ参加保証を検討されるようお願いいたします。
学童保育は、保護者の参加や協力がとても大切です。私は、保護者の自主的な組織として父母会が結成できればよいと思います。現在、行政が主催する保護者会を開催しているところもあります。新居浜市でも、川東児童センターのクラブでは、クラブ主催で年1回、4月に親子でサンドイッチづくりと会食を行い、その後に保護者会を開催したと聞きました。学童保育計画の説明や子供たちの様子などを報告することも必要です。他の児童クラブでも、開催したいが開けていないとお聞きしました。市として、このような保護者会開催への取り組みをお願いいたしたいのですが、お考えをお示しください。
次に、駅前土地区画整理事業について。
私は、ことし10月に区画整理事業対策全国研究集会へ参加いたしました。区画整理事業そのものは反対ですが、既に事業が開始されてことしで6年目、仮換地指定も終わり、現在移転補償の段階では、事業そのものは終着へ差しかかっていると認識しています。これからは、まちづくりや住民の皆さんの権利をどう守るかなどが問われると考えます。まず、まちづくりの目標に対して、今後の見通しと、これから具体的な企画は何か考えているのでしょうか。地元の人たちのまちづくりへの参加状況も含めて、お考えをお示しください。
まちづくり協議会の構成員は地元地域の人で、まちづくりルールなどを決めたとお聞きしました。この協議会の役割や現状、専門部会の予定はあるのでしょうか。
いよいよ来年度が、事業費52億円の最大の山場を迎えることになります。予算を少なくする努力が必要だと考えますが、削減のためにどうするのか、また今後予算上で10カ年計画の変更がないのか、変更があるなら具体的に数字で年度別にお示しください。
移転補償費など住民の皆さんの権利を守ることは必要ですが、最長2年間の移転期間を短くすることや直接移転は予算の削減であり、住民の負担を軽くすることにもつながります。宅地造成工事などが早期に着工され、移転期間が短くなるような検討と、直接移転できる件数は現在45件の予定ですが、一件でも多くなるような工夫ができないでしょうか。
事業費予算261億円のうち139億円、全体の53%を占めるのが、建物など移転補償費です。今年度の当初の予定の補償件数は75件でしたが、不足が生じて60件、17億円の予算となり、9月補正予算の組み替えで2件から3件の追加となりましたが、当初の予定に対して12件から13件が先送りされ、来年度は95件から96件分の移転補償費が必要です。今後4年間で約91億円、196件近い移転補償費の予算ですが、年度別に数字で予算をお示しください。
現在、工事は6事業者すべて地元業者です。物件補償調査のコンサルタントは、24社のうち地元業者がわずか3社ですが、少ないのではないでしょうか。今後も地元業者優先に、新居浜市の地域経済へ還元できるようにお願いいたします。
続きまして、街区調整地についてですが、減歩される前のもともと住んでいる土地を仮換地したときに形の悪い土地ができる、これが街区調整地で、新居浜市では1ヘクタール、39カ所もあります。この39カ所の約75%は、住宅建設など可能な土地ですが、残りの25%は面積も狭く、単独利用が困難だそうです。この単独利用できない土地については、特に土地開発公社や管財課とも連携を取りながら、ぜひ100%有効利用できるようにしていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
区画整理事業は、地元住民にとって負担の大きいものです。ある80代の方は、病気も抱えている、元気で戻ってくることができるだろうかと、心配しながら移転していったそうです。市が先進視察した高知市では、地元住民から死亡者が出たと聞いています。何よりも住民の声を聞く機会を多くしてください。
ことしの4月より、駅前地区まちづくりだよりは郵送になったようですが、地区内の在住者に対しては、今までどおり訪問して手配りしてほしいと思いますが、いかがでしょうか。
清算金については、必要な方には事前にお話ししているとのことですが、地元の住民にとっては心配なことの一つになります。移転補償の時点で、住民に概算でも伝えてほしいと思いますが、お考えをお示しください。
また、明らかに清算金の徴収のある方は何件あるのでしょうか。
次に、ことし6月議会の老人保健高額医療費の問題についてです。
その後、担当課も対象者の方に通知をしていただくなど御努力をしていただきました。昨年10月からことしの3月までの6カ月間の期間で、高額医療費の該当総額は約7,000万円。そのうち、3月末時点で支払い総額は2,300万円でしたが、10月1日現在で5,300万円となり、払い戻し割合も32%から76%にふえました。この6カ月間の間に約3,000万円が市民へ払い戻しされ、大変喜ばれていますが、まだ1,660万円、24%の払い戻しができていません。時効は2年間です。
ことし8月、愛媛新聞にも払い戻し制度のことが大きく取り上げられ、その中で親切な自治体は、1、再度通知をする、2、担当者が自宅を訪問する、3、払戻金の手続の簡素化など措置を講じることが掲載されていました。新居浜市でも、再度の通知や払い戻しの簡素化など積極的に取り組まれていますが、引き続き払い戻しできていない方に対して、今後どのような対応をしていくのか、またことしの4月以降の高額医療費に該当する方の現状をわかる範囲で教えてください。
最後に、防災の啓発について。
市民の方から、地震が心配だ、最近市政だよりに地震についての記事がない、どこが避難場所なのかわからないと、地震への関心は高いようです。市政だよりに関しては、毎年11月には「ほのお」の特集が組まれていますが、この3年間、地震についての記事はありませんでした。避難場所の啓発に関しては、小学校区ごとに避難地案内板の設置や、1998年に新居浜市地域防災計画でパンフを作成されるなど、市民に周知を図るように努めていただいていますが、このパンフも現在では日常的に余り活用されていません。別子山村と合併して新しいものを準備する予定はあるそうですが、簡素で身近に活用できるものを検討されるようお願いいたします。
また、今はITの時代と言われますが、西条市や高知市ではホームページのメーン画面に避難場所がありますが、新居浜市のホームページでは総務課に掲載されています。啓発の役割を持たすべきだと考えますが、いかがでしょうか。
また、東予市では公民館などの看板の一番上に「避難所」と大きく書かれています。今後、当市でも検討されるようお願いいたします。
以上で私の1回目の質問を終わります。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 山岡議員さんの御質問にお答えをいたします。
駅前土地区画整理事業について申し上げます。
まず、まちづくりについてでございますが、本事業は基本構想において、情報と文化にあふれたにぎわいのあるまちづくりをテーマにしております。まちづくりの目標といたしましては、駅周辺を中心とした商業、業務機能の集積及びにぎわいの創出、文化、コミュニティー、福祉を考慮したまちづくり、幹線道路、駅前広場、生活道路、公園の整備による生活の場としての潤いと優しさの創出等の4項目を掲げております。
さらに、当地区は新居浜市中心市街地活性化基本計画においても、3拠点のうち、市の顔、市の玄関口として新都市拠点の位置づけがなされております。本事業は、目標実現に向け、交通結節点である駅を中心とした市内幹線道路網の充実と、安全で快適な生活空間を創出するための区画道路や公園緑地との一体的な都市基盤整備により、有効な土地利用の向上を図るべく、平成10年度から事業着手し、用地買収、仮換地指定を着実に進めてまいりました。
現在は、昨年度から始まりました建物移転や工事によりまして、旧瀬戸内運輸付近の幹線道路や区画道路、宅地造成が一部完成し、地権者の方々の新たな建築も始まっております。また、駅前広場の周辺には、区画整理の最大の特徴である土地の割りかえにより大街区を配置しておりまして、今後公共公益施設や民間活力を導入して、商業、業務機能の充実によるにぎわいの創出を図りたいと考えております。特に駅前広場東側の大街区には、市民の御意見を伺いながら、芸術文化施設の立地を検討中であります。
次に、駅前地区のまちづくりを協議する住民組織である新居浜駅前地区まちづくり協議会は、平成5年3月の発足以来24回開催され、地元の合意形成やまちづくりに関する住民の意見調整、まちづくりだよりの発行などをしていただき、事業推進の大きな原動力となっております。本年2月には、住民の方々みずからの話し合いにより、駅前地区のまちづくりのルールを決められました。これらはあくまで任意のルールではありますが、本市では初めてのことであり、今後の住民参加のまちづくりの大きな起爆剤になることを期待しております。
また、今後の協議会の活動といたしましては、駅前広場やシンボルロードである新居浜駅港町線沿線の景観誘導につきましても、専門部会をつくり取り組みの話し合いがなされております。
そのような住民の方々の積極的な動きに合わせ、市といたしましても、駅前広場やシンボルロードなどから構成されます公共施設の整備について、地権者はもちろんのこと、市民各層からなる検討委員会を設置し、情報と文化にあふれたにぎわいのある駅前地区を創出してまいります。
次に、現状と今後の事業計画のうち、移転補償費についてでございますが、本年度移転予定であった物件の一部を翌年度に補償することにいたしましたのは、予算上の都合だけではなく、権利者の実際の移転状況による移転時期や方法の見直しによるものもございます。事業計画における補償費の算定は概算で行わざるを得ず、実際の算定におきましては、移転年度に即した補償費を算定し交渉に臨む必要があるため、移転年度の前年度後半に詳細調査を行い算定いたしております。したがいまして、年度当初は事業計画上の補償費で予算計上させていただかざるを得ず、国の補助金等も流動的でありますことから、最終年度までの年度予算額を現時点で明確にすることは困難でございますが、次年度以降の事業費につきましては、実績を踏まえた上で毎年ごとの10カ年実施計画に反映させてまいりたいと考えております。
また、今後の全体予算につきましては、移転方法や移転時期、移転後の工事等を臨機応変に見直していくことにより、直接移転をふやし、仮住まいの期間である中断期間を短縮することにより、権利者の皆様の御負担をできるだけ軽減するとともに、補償費の低減を図るよう努めてまいりますので、弾力的な予算運用に御理解をいただきたいと考えております。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(近藤司) 補足答弁を求めます。神野総務部長。
○総務部長(神野哲男)(登壇) 避難場所の啓発について補足を申し上げます。
まず、手軽で身近に避難場所を啓発できる方法の検討についてでございます。現在、平成9年に全面改訂いたしました現行の新居浜市地域防災計画修正の事務作業を行っており、この新計画が策定され、市民の方々へその周知を図る際には、より詳細に、避難場所を初め災害危険箇所を掲載するなど、日常的に活用される防災マップ、冊子等の作成を検討いたします。また、CATVの「マイタウンにいはま」におきましても、その周知を図ってまいります。
避難場所の案内板につきましては、現在別子山地区を除く市内17校区に設置しておりますが、今年度におきましては、新たに別子山公民館と、市民の憩いの場である山根公民館にも設置することとしております。
次に、避難場所のホームページのメーン画面への掲載についてでございますが、市民生活に密着した情報をわかりやすく的確に提供するため、メーン画面への掲載を実施するとともに、内容の充実にも取り組んでまいります。
次に、避難場所に指定している施設の避難所の表示についてでございます。市民の方々に日常から周知を図っていく上で、有効な方法として認識いたしております。施設管理者と協議の上、実施に向けて検討いたします。
今後におきましても、日常から、また身近な場所におきまして、有効な方法により一層の避難場所の周知、啓発を図ってまいります。
先ほどの補足答弁の中で、「山根公園」と言うべきところを「山根公民館」と申し上げました。訂正しておわびいたします。
○議長(近藤司) 井下福祉部長。
○福祉部長(井下文夫)(登壇) 就学前までの医療費無料化についてほか、数点補足を申し上げます。
乳幼児医療費の助成につきましては、乳幼児の疾病の早期発見と早期治療を促進し、その保健の向上及び福祉の増進を図ることを目的にしており、少子化が進み、保護者の経済的、精神的な負担の低減を図る上で大変有効な手段であると認識いたしております。乳幼児の医療費助成を就学前まで拡大することにつきましては、本市の財政面からこれ以上単独の助成は困難でありますが、子育て支援の立場から県へ助成枠の拡大を要望いたしておるところでございます。
次に、放課後児童クラブについてでございますが、今年4月からクラブ数を12クラブから17クラブに拡大したことにより、利用者の特定クラブへの集中が緩和され、夏休みの利用者につきましても、昨年の401人から652人に増加したにもかかわらず、混乱もなくスムーズに行われました。また、今年度の夏休みには4年生の受け入れも行い、28人が利用しており、おおむね順調に運営されているものと考えております。
次に、指導員の配置につきましては、従来各クラブへの登録児童数により算定した配置基準をもとにしておりましたが、今年度から実際の利用人員の平均による算定に改められたこともあり、現在各クラブの利用実態を踏まえ、適正な配置を検討しているところでございます。
次に、指導員の資質の向上と充実した保育につきましては、まず指導員の数は昨年度に比べ増員を図ったため、特に新人の指導員の研修が必要となり、毎月1回は指導員会を実施し、疑問点、困ったことなどを話し合い、課題の解決に向けさまざまな協議を行ったり、情報の伝達による指導上の認識の共有化を図り、資質の向上につなげております。また、今年度身近なテーマによる講演会を2回開催し、知識の拡大を図り、日常の活動に生かしております。今後とも、児童とのかかわりに役立つさらなる技術の取得、向上が図れる研修を実施してまいります。
次に、保護者との連携についてでございますが、保護者の希望や意見を事業に生かし、よりよい事業展開を図ることは大切なことと認識いたしておりますが、保護者の就労時間等が異なり、一堂に会することが難しいため、今後とも月1回発行しているクラブだよりなどを通じて保護者との意思疎通に努めてまいります。
なお、保護者会の開催につきましては、保護者の自主的な取り組みを基本に、今後とも呼びかけをしてまいります。
次に、老人保健高額医療費についてでございますが、まず払い戻しのできていない方に対しての対応につきましては、お知らせの通知を漏れなく発送し、払い戻し申請をされるよう連絡をしております。この申請につきましては、代理人の申請も可能であります。引き続き、未申請の方には市政だよりなどを通じて広く周知徹底を図ってまいりたいと考えております。
次に、今年4月以降の高額医療に該当する方の現状についてでございますが、平成15年4月診療分から8月診療分までの該当人数は2,018人で、平成15年11月末現在での支給状況は、該当総額1,700万1,021円、支給額907万3,374円、未支給額は792万7,647円で、53.4%の支給割合となっております。
○議長(近藤司) 田村建設部長。
○建設部長(田村浩志)(登壇) 駅前土地区画整理事業について補足を申し上げます。
現状と今後の事業計画についてのうち、街区調整地につきましては、仮換地を指定した段階でその目的は終了しておりますことから、今後は画地の造成時期に合わせた売却を行う予定でございます。
特に不整形で規模が小さく、単独利用ができないと判断される画地につきましては、地域住民の要望を踏まえ、早期に売却したいと考えております。
次に、住民の意見反映と情報公開についてでございますが、昨年度までは住民の方々と直接お話をする効果的な手段として駅前地区まちづくりだよりを手配りいたしておりましたが、現在は本格的な移転と工事が始まり、調査や調整、また各種手続などの説明のため、住民の方々と御協議させていただくことが日常業務の中心となっております。しかしながら、事業に対する不安を少しでも和らげるため、今までにも増して住民の方々の声を積極的にお聞きしながら事業を推進してまいりたいと考えております。
続きまして、清算金についてでございますが、当地区では仮換地が200平方メートル以下の方で希望された場合に限り、減歩しないかわりに清算金を徴収するという小宅地対策を実施しており、その数は40画地となっております。また、清算金は事業完了後の土地評価によりその金額を算定いたしますことから、現時点では正確な清算金額をお知らせできません。しかし、清算金の算定方法、清算金相当の地積などをお知らせすることで、皆様の御理解をいただいております。
以上で補足を終わります。
○議長(近藤司) 再質問はありませんか。山岡美美議員。
○11番(山岡美美)(登壇) 再質問をさせていただきます。
放課後児童クラブの指導員さんの配置については、今後適切な配置を検討していくという御答弁でしたけれども、私は実際に現場の方から、5つのクラブを減らしていくとさっき言いましたように、人数の多い児童クラブに異動させて時間数を減らしていくとか具体的に聞いていますが、その点について具体的にお願いいたしたいと思います。
実際には、どのクラブを御検討されているのか、お示しください。
今回、1人の体制になっては非常になかなか大変です。この4月、多分クラブが人数削減しようというところは、ほとんど新設のクラブです。この4月以降、施設の整備とか、児童や保護者、指導員さん同士の意思疎通など、本当に苦労をしてきて軌道にのせた、これからというときに異動ということでは本当に大変です。開設してわずか1年で、機械的に人数だけで割り切れるものではないのではないでしょうか。子供への影響やその点、どのようにお考えでしょうか、一緒に御答弁をお願いいたします。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。井下福祉部長。
○福祉部長(井下文夫)(登壇) 山岡議員さんの再質問にお答えをいたします。
放課後児童クラブの事業に対する支援につきましては、指導員の中身、人数というよりはその中身と指導員の体質とか、そういう研修もしながらしたいと思っておりますが、現在まだ検討中でございまして、十分なものは煮詰まっておらないのが現状でございます。
○議長(近藤司) 再質問はありませんか。山岡美美議員。
○11番(山岡美美)(登壇) 再々質問をさせていただきます。
今の御答弁では検討中ということで、決まったというわけではないというふうな御答弁でした。今、全国的には1人体制を複数にしていこうという流れです。ぜひ複数の継続ができるようにお願いをしたいと思います。
先ほども言いましたが、人件費を削減するためだというふうに現場では担当が言われていたようですけれども、本当に数百万円の少ない金額じゃないかと思います。具体的には、今指導員さん、月平均100時間の勤務です。これを80時間にしたいというようなことも、具体的に私はお聞きをしております。安心して働ける雇用条件は、仕事のやりがいにも意欲にもつながると思います。仮に100時間を80時間にするとしたら、760万円の削減です。マイントピア別子の管理費に1億3,000万円。こういうあたりで子供たちわずか700万円、どうか削減をせずに今のまま、また複数体制で子供たちも保護者も安心できるように(ブザー鳴る)お願いします。
○議長(近藤司) 以上で本日の一般質問は終わりました。
これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
明11日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 1時55分散会