平成15年第3回新居浜市議会定例会会議録 第2号
目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時01分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 議会議案第6号
橋本朝幸議員の説明
委員会付託省略
表決
日程第3 一般質問
堀田正忠議員の質問(1)
1 菊本東筋線改良事業の凍結について
2 コスト削減について
3 水道事業の運営委託について
4 重症急性呼吸器症候群(SARS)対策について
5 別子山地区の消防体制について
6 道路行政について
(1) 県道新居浜別子山線
(2) 市道角野船木線
7 救急救命士の気管内挿管について
佐々木市長の答弁
1 菊本東筋線改良事業の凍結について
2 コスト削減について
4 重症急性呼吸器症候群(SARS)対策について
6 道路行政について
(1) 県道新居浜別子山線
神野市民部長の答弁
4 重症急性呼吸器症候群(SARS)対策について
合田経済部長の答弁
4 重症急性呼吸器症候群(SARS)対策について
田村建設部長の答弁
6 道路行政について
(2) 市道角野船木線
三浦消防長の答弁
5 別子山地区の消防体制について
7 救急救命士の気管内挿管について
山口水道局長の答弁
3 水道事業の運営委託について
堀田正忠議員の質問(2)
1 菊本東筋線改良事業の凍結について
6 道路行政について
3 水道事業の運営委託について
佐々木市長の答弁
1 菊本東筋線改良事業の凍結について
田村建設部長の答弁
6 道路行政について
休憩(午前11時03分)
再開(午前11時15分)
山口水道局長の答弁
3 水道事業の運営委託について
西本勉議員の質問
1 市長の政治姿勢について
(1) 助役退任の問題
(2) 5%の行政経営改革の議会軽視
(3) 福祉で町おこし
(4) 線引き廃止と税金の問題
(5) 女性職員の地位向上
(6) 社会福祉協議会と文化体育振興事業団の委託料
2 産業の再生と雇用の確保について
(1) 緊急地域雇用対策事業の拡大
(2) 銅夢にいはま、喜光地イベント広場使用料引き下げ
(3) 空き店舗の活用など
(4) イベント企画推進委員会の組織化
3 福祉問題について
(1) 福祉職場の臨時職員・非常勤職員の正職員化
4 教育問題について
(1) 泉川公民館の再利用
(2) 学校給食調理員の増員
5 同和問題について
(1) 特別措置の根拠
(2) 同和教育、同和啓発の根拠
(3) 同和教育、同和啓発の反省的総括
(4) 過度的な措置としての研修
佐々木市長の答弁
1 市長の政治姿勢について
(1) 助役退任の問題
(2) 5%の行政経営改革の議会軽視
(3) 福祉で町おこし
(4) 線引き廃止と税金の問題
5 同和問題について
(1) 特別措置の根拠
(2) 同和教育、同和啓発の根拠
(3) 同和教育、同和啓発の反省的総括
(4) 過度的な措置としての研修
阿部教育長の答弁
4 教育問題について
(1) 泉川公民館の再利用
(2) 学校給食調理員の増員
休憩(午前11時59分)
再開(午後 1時00分)
鈴木助役の答弁
1 市長の政治姿勢について
(6) 社会福祉協議会と文化体育振興事業団の委託料
泉水企画部長の答弁
2 産業の再生と雇用の確保について
(1) 緊急地域雇用対策事業の拡大
(4) イベント企画推進委員会の組織化
神野総務部長の答弁
1 市長の政治姿勢について
(5) 女性職員の地位向上
3 福祉問題について
(1) 福祉職場の臨時職員・非常勤職員の正職員化
合田経済部長の答弁
2 産業の再生と雇用の確保について
(2) 銅夢にいはま、喜光地イベント広場使用料引き下げ
(3) 空き店舗の活用など
藤原雅彦議員の質問
1 雇用対策について
(1) 新居浜市の現状
(2) 離職者支援資金貸付制度
(3) 若者就業相談所の設置
(4) 企業誘致の現状
2 県道新居浜別子山線について
(1) 県道新居浜別子山線の現状
(2) ループ橋建設を含め今後の予定
3 旧清掃センターについて
(1) ダイオキシンの残留濃度及び飛散防止策
(2) 旧清掃センターの周囲の環境と地域住民に対しての影響
(3) 旧清掃センターの解体
4 健康増進法における受動喫煙防止対策について
(1) 新居浜市の公共施設における受動喫煙防止対策の現状
(2) 今後の受動喫煙防止対策の取り組み
5 18歳選挙権について
(1) 住民投票における18歳への引き下げ
(2) 18歳選挙権についての認識
佐々木市長の答弁
1 雇用対策について
(1) 新居浜市の現状
(4) 企業誘致の現状
2 県道新居浜別子山線について
(1) 県道新居浜別子山線の現状
(2) ループ橋建設を含め今後の予定
4 健康増進法における受動喫煙防止対策について
(1) 新居浜市の公共施設における受動喫煙防止対策の現状
(2) 今後の受動喫煙防止対策の取り組み
5 18歳選挙権について
(1) 住民投票における18歳への引き下げ
(2) 18歳選挙権についての認識
井下福祉部長の答弁
1 雇用対策について
(2) 離職者支援資金貸付制度
西原環境部長の答弁
3 旧清掃センターについて
(1) ダイオキシンの残留濃度及び飛散防止策
(2) 旧清掃センターの周囲の環境と地域住民に対しての影響
(3) 旧清掃センターの解体
合田経済部長の答弁
1 雇用対策について
(1) 新居浜市の現状
(3) 若者就業相談所の設置
休憩(午後 2時03分)
再開(午後 2時15分)
岩本和強議員の質問
1 新居浜市の福祉施策について
(1) 災害弱者、情報弱者への配慮
(2) 放課後児童クラブの一部有料化
(3) 障害者(児)が地域で生き生きと暮らし学べる町
(4) 障害者の雇用創出
(5) 福祉のまちづくり条例
2 新居浜駅前土地区画整理事業の早期実現について
(1) 説明責任と情報公開
(2) 建物等移転補償費
(3) 仮設住宅建設中止
(4) バリアフリーを含むまちづくりと自治会館建設
3 教育について
(1) 通学区の特例
(2) 2学期制の導入
(3) 金栄小学校の運動場整備
(4) 受動喫煙対策
4 議会費の削減について
(1) 議員報酬の引き下げ
(2) 海外都市行政調査
佐々木市長の答弁
1 新居浜市の福祉施策について
(1) 災害弱者、情報弱者への配慮
(2) 放課後児童クラブの一部有料化
2 新居浜駅前土地区画整理事業の早期実現について
(1) 説明責任と情報公開
(2) 建物等移転補償費
(4) バリアフリーを含むまちづくりと自治会館建設
4 議会費の削減について
(2) 海外都市行政調査
阿部教育長の答弁
3 教育について
(1) 通学区の特例
(2) 2学期制の導入
(4) 受動喫煙対策
神野総務部長の答弁
1 新居浜市の福祉施策について
(4) 障害者の雇用創出
4 議会費の削減について
(1) 議員報酬の引き下げ
神野市民部長の答弁
2 新居浜駅前土地区画整理事業の早期実現について
(4) バリアフリーを含むまちづくりと自治会館建設
田村建設部長の答弁
2 新居浜駅前土地区画整理事業の早期実現について
(3) 仮設住宅建設中止
(2) 建物等移転補償費
鈴木教育委員会事務局長の答弁
3 教育について
(3) 金栄小学校の運動場整備
散会(午後 3時11分)
本文
平成15年6月10日 (火曜日)
議事日程 第2号第1 会議録署名議員の指名
第2 議会議案第6号 税源移譲を基本とする三位一体改革の早期実現を求める意
見書の提出について
(委員会付託省略)
第3 一般質問
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本日の会議に付した事件議事日程のとおり
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出席議員(31名)
1番 明 智 和 彦 2番 藤 田 豊 治
3番 太 田 嘉 一 4番 高 橋 一 郎
5番 岩 本 和 強 6番 西 本 勉
7番 藤 原 雅 彦 8番 真 鍋 光
9番 大 石 豪 10番 大 條 雅 久
11番 山 岡 美 美 12番 藤 田 幸 正
13番 伊 藤 優 子 14番 藤 田 統 惟
15番 二ノ宮 定 16番 仙 波 憲 一
17番 白 籏 愛 一 18番 伊 藤 初 美
19番 石 川 尚 志 20番 岡 田 光 政
21番 佐々木 文 義 22番 真 木 増次郎
23番 近 藤 司 24番 山 本 健十郎
25番 堀 田 正 忠 26番 井 上 清 美
27番 橋 本 朝 幸 28番 小 野 利 通
29番 田 坂 重 只 30番 村 上 悦 夫
31番 加 藤 喜三男
――――――――――――――――――――――
欠席議員
な し
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市長 佐々木 龍
助役 鈴 木 暉三弘
収入役 稲 見 重 幸
企画部長 泉 水 克 規
総務部長 神 野 哲 男
福祉部長 井 下 文 夫
市民部長 神 野 師 算
環境部長 西 原 寛
経済部長 合 田 仁 千
建設部長 田 村 浩 志
消防長 三 浦 弘 二
水道局長 山 口 三七夫
教育長 阿 部 義 澄
教育委員会事務局長 鈴 木 嘉 明
監査委員 渡 邉 易 雅
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者
議会事務局長 原 敏 樹
議事課長 明 星 光
議事課副課長 岡 正 士
議事課副課長 伊 藤 聡
議事課議事係長 井 上 毅
議事課主任 中 沢 美由紀
議事課主事 岩 崎 美由紀
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時01分開議
○議長(近藤司) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第2号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(近藤司) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において岩本和強議員及び西本勉議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 議会議案第6号
○議長(近藤司) 次に、日程第2、議会議案第6号を議題といたします。
提案理由の説明を求めます。橋本朝幸議員。
○27番(橋本朝幸)(登壇) ただいま議題となりました議会議案第6号につきまして、提案理由の説明を申し上げます。
本案は、税源移譲を基本とする三位一体改革の早期実現を求める意見書の提出についてであります。
地方分権の基本理念を踏まえ、基幹税の再配分を基本とする税源移譲等の地方税財源の充実強化、地方交付税を通じた財源保障機能と財源調整機能の堅持、国庫補助負担金の廃止・縮減は単なる地方への財政負担の転嫁とせず、税源移譲等との一体的な実施などの三位一体改革の早期実現を強く要望するため、国会及び関係行政庁に対し意見書を提出しようとするものであります。よろしく御審議くださいますようお願い申し上げまして、提案理由の説明といたします。
○議長(近藤司) これより質疑に入ります。
議会議案第6号に対して質疑はありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(近藤司) 質疑なしと認めます。
お諮りいたします。ただいま議題となっております議会議案第6号については、会議規則第38条第2項の規定により、委員会の付託を省略いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(近藤司) 御異議なしと認めます。よって、議会議案第6号については委員会の付託を省略することに決しました。
これより討論に入ります。
討論の通告はありません。よって、討論なしと認めます。
これより議会議案第6号を採決いたします。
本案は原案のとおり決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(近藤司) 御異議なしと認めます。よって、議会議案第6号は原案のとおり可決されました。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第3 一般質問
○議長(近藤司) 次に、日程第3、一般質問を行います。
この際、申し上げます。一般質問における各議員の発言は、それぞれ通告の時間以内となっておりますので、御了承願います。
順次質問を許します。まず、堀田正忠議員。
○25番(堀田正忠)(登壇) おはようございます。改選後の初議会で、しかも質問戦の第1日目の早朝にトップを切って質問させていただくこと、大変光栄に存じますとともに、最初のことでございますので、いささか緊張をいたしております。
それでは、日本が他国から武力攻撃を受けた場合、自衛隊を中心とする対処方針を定めた有事関連法が去る6月6日午後の参議院本会議で与党3党と民主、自由両野党の賛成多数により可決成立いたしました。国民の避難、救護など国がとるべき措置を定めた国民保護法制の早期整備が次の課題となりますが、1977年、当時の福田赳夫首相のもとで研究が始まった有事法制は、二十数年を経てようやく実現し、日本の安全保障政策は新たな局面に入りました。私たちは、国民の安全、安心を保障し、国民の生命、財産を守るこれら関連法案の整備の早からんことを願うものであります。
また、けさのテレビ放送では、引き続きイラク支援体制の法制化に向けて審議されるということでございますが、これも与・野党合同で早期に可決されることを強く要望いたしまして、ただいまから質問に入ります。
まず、菊本東筋線改良事業の凍結についてでございます。
去る5月20日に行われた6月議会の自民クラブ会派説明会で、まことにショッキングな説明を受けたのであります。それは、新居浜港港湾計画の中でのアクセス道路である菊本東筋線改良事業凍結であります。そもそも新居浜港港湾計画は、総事業費約180億円で計画されたものが最終処分場併設で255億円となり、75億円の増加が見込まれました。これは、市長の方針で見直しが行われたものでありますが、その予算削減に一番重要な案件として、道路計画の変更が上げられました。平成11年7月に提出された新居浜港港湾計画では、もともと臨港道路菊本線交通機能用地0.9ヘクタールを整備する方針であったのが、平成13年の見直しで臨港道路菊本線を削除し、菊本東筋線ルートに変更し、差し引き4億円余りの予算が安くなるという考え方であり、そのことで平成15年3月議会に当初予算として用地費、工事費等を4億4,709万7,000円で議案提出をされたのであります。私たちは慎重に審議をした結果、従来の工事費削減の努力を評価し、港湾計画のアクセス道路としてはぜひ必要であると判断し、これを可決したのであります。
ところが、当初予算成立後、1カ月もたたない4月ごろから、関係地元企業にわびを入れ、工事凍結を申し入れたようであります。当初予算で議決されたものがわずか1カ月で凍結、中止された事例は新居浜市議会にありましょうか。前代未聞のことでございます。
会派説明時に渡された10カ年財政計画によると、歳入は年々減少し、あわせ10カ年投与財源も減少し、平成20年度には財政調整基金も減債基金もすべて取り崩し、新規事業費はゼロとなる見通しにもかかわらず、平成15年度当初予算は対前年度比9.1%増、額にして35億2,054万1,000円増の422億6,696万1,000円となっております。中長期の財政見通しがわかっているのであれば、なぜ平成15年度当初予算の増額をしたのか、理解に苦しむところであります。常識的には、緊縮予算を計上し収支バランスを調整すべきと思いますが、いかがでしょうか。
議会が議決したものを議会に諮らず凍結するなどは議会軽視ではないかと思うのでございます。地元関係者から、議会に照会がありましても、返答のしようもなく、事前に議会に対し了解を得るべきであったと思うのでございます。今回の事態は、いずれをとっても市長不信につながるものであります。今後における菊本東筋線の取り扱いを含め、今までの経緯について、市長から詳細な御説明をお願いいたします。
次に、コスト削減についてでございます。
4月実施の市会議員選は、かつてない多数の方が脱落するという大激戦で、議場にいらっしゃる議員の皆様は大変御苦労なさったことと思いますが、私も例に漏れず苦戦の連続でありました。しかしながら、選挙の間、私も数多くの座談会に参加し、そのときに行いました市政報告会では、今から申し上げる2点については市民の共感を呼び、大きな拍手をいただいたのであります。
その1つは、平成13年3月議会で私たち自民クラブと公明党議員団が相協力して議員定数を4名削減し、4年間で約2億2,000万円の経費を節減したことと、いま一つは昨年の12月議会で、これも自民クラブと公明党議員団が協力して市職員給与のベースダウンに踏み切ったことであります。市長部局からの提案は、1人当たり7,600円、率にして2.06%をダウンし、1年間約1億4,000万円を節減しようとするものでありますが、長引く不況に伴い、納税者である市民はリストラ、配転、賃下げ等にあえぎ、最悪の場合は倒産という苦しみを味わっている中で、税金で生計を立てている市職員も市民とともに時代の流れに逸脱してはならないという理念に基づき、市長部局の提案に賛意を表したのであります。市民の皆様からは、それは当然のことであり、もっとしっかりやれと盛んな激励を受けたのであります。今の世相から、市民は役所の仕事はもっと合理化すべきと受けとめていることを痛感いたした次第であります。
国は、地方分権について補助金、地方交付税、税財源移譲を総括的に見直すいわゆる三位一体改革を提唱し、2003年度予算案に反映させる方針を示していましたが、閣議で決定された予算案は地方を失望させる内容でありました。地方財政は確実に悪化しております。2003年度の地方税収入は、昨年度比6.1%減の32兆1,700億円、地方交付税は7.5%減の18兆700億円にとどまる見通しであり、歳入不足を補う地方債発行額は20%増の15兆700億円に上るものと見られております。このような傾向の中で、本市における2003年度から2005年度における財政状況はどのような見通しになるのか、お示し願います。
収入減は増大するものと思われ、昔から入らずんば出るを抑えよとの格言がありますが、これからの収入減に伴う支出をどのように抑えるのかが重要な課題であります。我々市会議員は、職を賭して経費節減に努力しているのでありますが、今後市長はすべてのコスト削減についてどのような施策を講じられるのか、お伺いをいたします。
次に、政府においては、コストを削減し国際的に見て割高な水道料金を下げることをねらいとして、年内にも地方自治体が運営している水道事業を民間企業に全面委託できる方針を決めているとのことであります。総務省は、今国会に設備の民間貸与を解禁する地方自治法の改正を提出し、成立を待って年内にも施行するとのことであり、一方厚生労働省も設備を持たない民間企業に事業認可を与えるということであります。これで、自治体は企業に設備や川から取水する際の利水権などを貸与した上で、料金設定、徴収から水質管理、メーター検針などのすべての業務を委託できることとなります。
日本の水道料金は、平均で20立方メートル、これは標準世帯の1カ月の使用量でございますが、20立方メートル当たり3,100円で、コスト削減が進まず、膨らんだ維持補修費などをそのまま転嫁し、その結果料金が上がり続け、これはフランスの1.5倍、米国の2.3倍に達していると言われております。今回は、民間参入を料金下げに連動させるため、自治体が事業を委託する際、料金を5%下げるなどの条件をつけることとし、さらに事業請負を希望する企業に入札で料金を競わせることも可能としております。炊事、洗濯、公共下水等に使う生活用水を供給する水道事業は、3兆円の市場規模を有するとされ、参入を希望する企業も多いと聞いております。
そこで、本市水道料金は類似都市に比較しどのようになっているか、また水道事業が民間に開放された場合、市長はどう対処されるのか、お伺いいたします。
なお、今後水道事業費のコストダウンについてはどのような方策をとられるのか、あわせてお伺いをいたします。
次に、重症急性呼吸器症候群、いわゆるSARS対策について御質問を申し上げます。
SARSは、中国、台湾を中心として世界的に猛威を振るい、6月6日現在では感染者8,404名、死亡者779名の患者が発生しております。可能性疾患が最初に記録された本件では、県内においていつ患者が発生してもおかしくない状態であります。県では、このような事情に基づき、SARS対応行動計画を策定し、高熱、せき、たんが出る等の症状がある場合は、検疫所、保健所に診断を求め、SARSと判断された場合は感染症搬送車により搬送されることになっておりますが、この搬送車は現在西条、松山、宇和島の保健所に配置され、また搬送先としては新型肺炎対応可能医療機関が指定され、県内では8医療機関を指定し、新居浜市では県立新居浜病院が指定医療機関となっております。本市でも、SARSについては水際作戦を含め患者発生を想定して種々の方策を考慮されていると思われますが、どのような対策を講じているのか、お伺いいたします。
先般、中高生の韓国訪問を中止されましたが、いま一つ日中友好議連の問題があります。本市と中国徳州市とは平成9年11月11日に日中友好都市を締結し、隔年ごとに双方の国を訪問し、ことしは徳州市が新居浜市を訪問される予定となっておりますが、これをどのように扱うのか、お伺いいたします。
特に、徳州市からは毎年研修生が来日し、現在でも研修生14名、実習生28名、計42名の方が滞在し、各事業所で研修を行っております。滞在者の方は、日本の法規に基づき、定期的に健康診断を実施しているので問題はないと思いますが、何分徳州市はSARS患者の多い北京市から280キロメートルの位置に存在し、彼我の往来も頻繁と思われるので、研修生交代の時期あるいは出張往来の節には健康上の配慮に留意せねばならないと思いますが、これについてはどのようにされようとしているのか、お伺いをいたします。
次に、別子山地区の消防体制についてでございます。
別子山地区で最も懸念いたしておりました家屋火災が4月21日に発生いたしました。新聞報道によりますと、宇摩地区嶺南分署隊が20分で現場に到着したのに対し、本市の消防隊は50分を要したとのことでありました。別子山地区の消防体制につきましては、本年4月1日に宇摩地区広域市町村圏組合と消防事務の委託に関する協定が成立し、これに基づいて火災や救急、救助の活動を実施することは承知しておりますが、いざ本番となると、いろいろな課題が生じるのではないかと思われるのであります。別子山地区は長い歴史と伝統があり、山や川にはぐくまれた独特の文化を有しており、また元禄の昔から今日の新居浜市の繁栄を築いた別子銅山ゆかりの地でもあり、私たちは何としても現状を守っていかねばならない場所であります。
そこで、今回の別子山地区の火災における本市消防隊の出動状況、現場到着時の状況をお伺いいたしますとともに、あわせて今後の消防対策について具体的にお示しを願います。
次に、道路行政につきまして、まず県道新居浜別子山線でありますが、この路線は別子山地区と新居浜市を結ぶ唯一の幹線道路でありますが、しかしながらいまだに離合困難な狭隘な場所があり、大型観光バスの乗り入れが不可能であります。別子山地区のこれからの活性化については、観光産業と林業の振興にかかっているのでありますが、いずれも大型自動車の往来が不可欠であります。観光産業は、新居浜市の総合科学博物館、広瀬歴史記念館、瑞応寺、マイントピア別子を経て別子銅山産業遺跡並びに別子山岳観光ルートから伊予三島市の翠波高原を回遊するコースが本市唯一の観光産業の資源でありますので、市長もこの重要性を勘案され、県当局には県道拡幅について強く要望していると伺っておりますが、県としてはこの道路整備についてどのように考えているのか、年次ごとの整備計画を県からお聞きしている範囲でお示し願います。
また、冬期には道路の凍結により通行不能になると思われますが、新居浜市との合併により別子山地区住民は生活道路としての使用頻度も高くなることが予想され、道路が使えないということでは生活にも大きく支障を来すおそれがありますが、これについてはどう対応されるのか、御説明をお願いいたします。
次に、市道角野船木線でありますが、この路線は新居浜インターから船木、山根公園を経由して山根大通りから上部東西線につながる上部地区の大幹線であり、さらに別子山地区から新居浜インターに通じる直通道路であり、合併関連道路としても重要な路線であります。
現状を申し上げますと、新居浜インターから高速道路側道を南進して角野、種子川、享徳橋を渡ると道幅は極端に狭くなり、普通車1台しか通りかねる道路が山根公園屋内プールまで続き、新居浜インターの関係で往来する車両台数も多く、市民は大変難渋いたしております。また、新居浜インターを出て市外からの観光バスは一たん国道11号に出て、長田交差点から駅裏中筋線を南進してマイントピア別子に向かっておりますが、マイントピア別子への誘客は交通事情が複雑で極めて不便を感じているようであります。新居浜市の観光産業の振興と市民の利便性を考慮するならば、角野船木線の早急な完成を必要としますが、本路線の現時点から工事完成までの年次計画を詳細にお示しください。
次に、救急救命士の気管内挿管についてお伺いします。
秋田市消防本部の救急救命士が現行法では医師にしか認められていない気管内挿管を続けていたことが明らかになって以来、この取り扱いについて全国的な議論を呼んでおります。我が国における心肺停止患者の救命率は、医療水準からすると極めて低いと言われておりますが、その原因としては現場における心肺蘇生が広く行われていない、救命士による医療行為が法律で制限されていること、医療現場の体制不備の点が指摘されております。秋田市の実績では、心肺停止患者の1カ月生存率は全国平均の4.6%に比し11.4%の高率を示し、これは秋田市消防本部の救急救命士の救急行為が高水準であったことに加え、市民の手による心肺蘇生実施率が日本で最も高い地域であることによるものと言われております。心肺停止患者の生存、退院率の向上のためには、消防署、市民、病院、医師会、行政が一体の組織をつくり、市民への蘇生法普及活動が必要とされております。厚生労働省でも、この問題を重視し、近くどのような条件下で気管内挿管を認めるかの指針をつくり、救急救命士法の施行規則に基づく大臣告示を改正するとのことであります。現に、去る5月22日に行われた県主催の愛媛県メディカルコントロール体制委員会では、来年7月から現在医師にしか認められていない気管内挿管が救急救命士にも拡大されると発表しております。我が国では、毎年約8万4,000人の心肺停止患者が発生するとのことでありますが、本市では救急救命士の気管内挿管にどのような見解を持ち、どのような指示をしているのか、お伺いいたします。
また、市民に対し心肺蘇生法実施指導をどの程度行っているかについてもお伺いいたします。
なお、今後救急救命士の気管内挿管を実施していくためにどのような対応が必要であるか、あわせてお伺いいたしまして、第1回目の質問を終わらせていただきます。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 堀田議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、菊本東筋線改良事業についてでございます。
この事業は、現在建設中の菊本沖の最終処分場の供用開始にあわせ、その進入路として平成15年度当初予算の議決をいただきまして、整備を進めてまいる予定でありました。この進入路の決定は、今日的な財政事情の中で、新居浜市にとって必要な事業といえども多方面からその事業実施方法を検討し、できるだけ総事業費を圧縮することにより、将来に向け市民に多大な財政的負担が生じることのないように、健全な財政運営が維持できることを前提としての選択でありました。
しかしながら、当初予算成立後、議決いただいておりました予算に対しまして、買収費等が予想以上に膨らみ、増額の補正が必要になることが判明をいたしました。さらには、平成14年度から取り組んでおりました10カ年実施計画が公表できる精度まで高まり、平成24年度までの10カ年において財政調整基金等からの補てんをいたしましても、なお122億円余りの財源不足となる状況であることが明らかになりました。このことから、今年度から平成19年度までの前期5カ年間の間に歳入、歳出の抜本的な見直しをしていかなければ、長期総合計画の目指す都市像の実現に支障を来すことが予想される事態となった次第です。このため、創造の10年へ!5%の行政経営改革として新たな価値創造に取り組むこととしたところでございます。
こういったさまざまな状況変化により、事業実施の前提に狂いが生じましたことから、菊本東筋線改良事業につきまして、このまま実施に踏み切るか否かの決断が余儀なくされたところでございます。
また、本事業に係る地権者がすべて企業体でありますことから、一部企業におかれましては、社屋移転建設また移転先土地の選定等に取り組み始めることも当然予想され、私といたしましては、一刻も早い決断を行う必要があると判断をいたしました。
こうした状況を総合的に勘案いたしまして、これまで御協力をいただきました地権者の皆様方には御迷惑をおかけして申しわけないと思っておりますし、また議員の皆様にも当初予算成立後間もなくとの御批判も重々承知いたしております。しかし、予想以上の財政負担を覚悟しこのまま事業を実施するリスクよりも、市民全体の利益を考えて中止をすることを選択し、決断をさせていただいたわけでございます。
また、この菊本東筋線改良事業を中止することによりまして、最終処分場への進入路は現道での対応となります。地元自治会等の皆様方には御迷惑がかからないよう、供用開始までには現状道路の改良、交通規制などあらゆる方面から検討を行い、これまでの事業計画にかわるべき対策、方策を見出してまいりたいと考えております。何とぞ御理解を賜りたいと存じます。
次に、コスト削減についてでございます。
まず、2003年度から2005年度、平成15年度から平成17年度における財政状況についてでございます。
歳入につきましては、2003年度は2002年度に比べ財政計画ベースでは市税収入は1.9%、地方交付税は7.0%、それぞれ減少しております。2004年度、平成16年度以降は、市税収入は景気の早期回復が期待できない状況にありますが、基幹税目である固定資産税が比較的安定していることなどを勘案いたしますと、2003年度、平成15年度と同程度で推移するものと考えております。
また、地方交付税につきましては、現在三位一体の改革の中で見直しが進められているため、不確定要素が多いものの財政調整機能は存続するものとして、合併支援措置を加算した推計値では、この2年間は微増となっております。
その他の収入を合計した一般財源収入全体で見てみますと、横ばいまたは減少基調となるものと予測しております。
一方、歳出につきましては、扶助費、物件費などの経常的経費につきましては、引き続き伸びが見込まれる中、土地区画整理事業や合併関連事業等の社会資本の整備、少子高齢化対策費などで多額の財政需要が見込まれており、これらの財源不足を財政調整基金等の取り崩しにより補てんしなければならない状況が続くものと予測いたしております。
次に、そのコスト削減についての施策についてでございますが、今年度から実施いたしております創造の10年へ!5%の行政経営改革、行政改革大綱、補助金及びコスト縮減に関する行動計画の見直し等の着実な実行により、効果効率的な事業執行を目指してまいります。
また、事業実施についての総合的な判断基準として、昨年度導入した行政評価を機能させることにより、事業自体の成果についても考慮してまいりたいと考えております。
今後におきましても、現在の厳しい財政状況が続くことが予想されますので、市税を初めとして各種使用料、手数料等の歳入確保に努めますとともに、予算の効率的な執行や施策事業の厳選、重点化などにより健全財政の確保に努めてまいります。
今回、10カ年実施計画を公表いたしましたが、これは具体的な数値を入れた公表としては初めてでございます。行政みずから公表することにより、退路を断ち、その意思を示したものでございます。
次に、重症急性呼吸器症候群(SARS)対策についてでございます。
SARSにつきましては、毎日、新聞やテレビ等で報道がなされ、市民の方にとりまして、関心の高い問題となっております。国や県におきましても、対策を次々と打ち出しております。
感染症予防に関しましては、平成11年に従来の伝染病予防法が廃止され、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律が施行され、患者の受け入れは保健所の責務となっております。したがいまして、本市におきましては、保健所等と連携を密にしながら、感染の疑いのある方がきちんと医療機関で受診し、他人に感染拡大をさせないことが重要であるとの認識に立ち、市民の皆様に対する啓発活動といたしまして、公民館等にポスターの掲示、ホームページやインフォにいはま、7月号市政だよりの掲載等広く周知を行っているところでございます。今後も県や保健所と十分な連絡を取り合い、緊急時の対応がとれる体制づくりに取り組んでまいります。
次に、県道新居浜別子山線についてでございます。
この路線につきましては、新居浜市と別子山村との合併による新市建設計画の中で、両地域を結び都市部の保健医療機関や福祉施設等の利便性の向上、地域住民の交流、また近代化産業遺産の活用、観光施設のネットワーク化のための幹線道路として早期整備の促進が示されております。私自身、新市の活性化につながる重要な路線と認識をいたしておりまして、県御当局に対し一刻も早い改良を働きかけしております。
愛媛県におきましても、新居浜市街地と別子山地区を最短で結ぶ主要幹線道路であり、地域の一体化には欠かすことのできない道路であるとの位置づけをされております。
今後の整備計画といたしましては、立川工区は3つのトンネルと3つの橋でつなぐバイパス区間が平成15年度中に開通し、鹿森ダム北側のループ橋は用地買収に入る予定と伺っております。また、つづら折れ工区は保安林解除を行い、昨年度より工事に着手していると伺っております。
冬期の通行につきましては、西条地方局建設部でお聞きしたところ、愛媛県冬期路面対策要領に基づき実施計画を作成して、情報連絡体制、組織、年末年始や休日等の対策班編成や除雪機械、融雪剤の配置等を計画し、冬期における交通確保を図りたいとのことでした。市といたしましても、冬期における別子山地区の生活道路の交通確保を図るため、除雪や融雪対策を講じることとしており、県道新居浜別子山線につきましても、県と十分な情報交換を行い、最善の努力をいたしてまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(近藤司) 補足答弁を求めます。神野市民部長。
○市民部長(神野師算)(登壇) 重症急性呼吸器症候群、いわゆるSARS対策について補足を申し上げます。
中国徳州市との交流につきましては、平成15年度は徳州市より友好使節団が訪問する予定となっております。これまでの事例では、6月下旬から7月上旬に日程調整を行い、9月上旬に査証取得のための招聘保証書の発行など事務手続を経て11月中旬に来日する日程で実施いたしてまいりました。
徳州市におけるSARSの発生状況でございますが、徳州市の外事弁公室を通じて伺ったところによりますと、これまで発症例はなく、今後発症を未然に防ぐため対策会議を設置しており、日本訪問についてはもう少し様子を見て判断したいとのことでありました。本市といたしましても、現時点では中国におけるSARSの発生状況などの情報収集に努めているところでありまして、友好使節団の受け入れにつきましては、さまざまな情報を分析し、来日に対しての事務手続の期限を考慮しながら判断してまいります。
○議長(近藤司) 合田経済部長。
○経済部長(合田仁千)(登壇) 重症急性呼吸器症候群(SARS)対策について補足を申し上げます。
新居浜商工会議所では、毎年徳州市から研修生を受け入れており、本年も4月初旬に商工会議所職員、受け入れ企業が徳州市を訪問し、研修生の面接を行い、8月中旬に18名の新規研修生を受け入れる予定と伺っております。商工会議所では、本年の研修生受け入れにつきましては、SARS問題の重要性にかんがみ、SARSに関する情報収集や関係機関等の動向把握に努めるとともに、現在対応策について検討中であると伺っております。
いずれにいたしましても、関係機関とも緊密な連携を図り、適切な対応に努めてまいります。
○議長(近藤司) 田村建設部長。
○建設部長(田村浩志)(登壇) 道路行政についてのうち、市道角野船木線について補足を申し上げます。
市道角野船木線につきましては、今年度一部区間の用地測量と道路詳細設計を実施し、平成16年度から地方道事業で国庫補助の採択を受け事業化を図りたいと考えております。現在、愛媛県との事前協議を行っておりますが、新規事業の立ち上げは大変厳しい状況でございます。今後とも早期に事業着手できるよう努力してまいります。
○議長(近藤司) 三浦消防長。
○消防長(三浦弘二)(登壇) 別子山地区の消防体制についてほか1点について補足を申し上げます。
まず、別子山地区の消防体制についてでございますが、火災発生時の出動状況と現場到着時の状況につきましては、去る4月21日に発生した別子山地区の火災には新居浜市3台、宇摩地区2台の消防ポンプ自動車が出動いたしました。御指摘のとおり、現場到着は宇摩地区嶺南分署隊が20分、本市の消防隊が50分の時間を要しました。消火活動は、付近住民の簡易消火設備による初期消火に続き、別子山消防分団及び嶺南分署隊により行われ、本市の消防隊が到着したときは既に火災はほぼ鎮火の状態となっておりました。
次に、別子山地区の今後の消防対策についてでございますが、遠隔地の火災被害を最小限に抑えるためには、地区住民や団員等への災害情報の早期伝達と消防資機材の整備、消防用水利の確保及び自主防災体制の強化が重要であります。このため、災害情報の提供につきましては、ことし5月に同報系防災行政無線の接続を完了し、通信指令室から直接災害情報を別子山住民に提供できるようになりました。また、別子山地域は消防無線の不感地帯でありますことから、ことしじゅうに無線中継設備を設置し、無線の交信ができるように計画いたしております。
次に、消防用水利につきましては、現在設置している住民用の簡易消火設備、消防隊用の防火水槽、使用可能な河川等を再調査し、消防用水利の充実に努めてまいります。
次に、自主防災体制についてでございますが、この地域は高齢化が進んでおりますことから、消防団を中心に地域住民と地域内の企業、団体が一体となった防災組織を構築しなければならないと考えております。
次に、救急救命士の気管内挿管についてのうち、本市では救急救命士の気管内挿管にどのような見解を持ち、どのような指示をしているのかについてでございますが、高齢化社会の進展等に伴い、増加する心筋梗塞、脳卒中などの心肺機能停止患者等に対し、救命率の向上のため、救急救命士による気管内挿管が市民から強く求められていると認識いたしております。しかしながら、本市では救急救命士法に基づき、心肺機能停止患者に対して医師の具体的な指示のもと、ラリンゲアルマスクや食道閉鎖式エアウエイを用いた気道確保を実施するよう指示いたしております。
次に、市民に対し心肺蘇生法実施指導をどの程度行っているかについてでございますが、本市では平成6年4月から「助かる命を助けるために」をスローガンに、年間500人を目標に救急講習を実施し、現在5,854人に町の救命士の修了証を交付しております。今後も町の救命士の養成に積極的に取り組んでまいります。
次に、今後救急救命士の気管内挿管を実施していくためにはどのような対応が必要であるのかについてでございますが、救命効果のさらなる向上を図るため、医師の具体的な指示に基づく気管内挿管については、必要な講習を受講し、さらに30症例の病院実習を終了した上で実施する予定でございます。
いずれにいたしましても、救急救命士の処置範囲の拡大に当たっては、救急活動時における医師の常時指導、助言体制の強化、救急活動の事後検証体制の整備及び救急救命士の再教育病院実習など計画的に取り組む必要があります。また、救急資器材の整備並びに県下統一した契約を病院と締結するなど予算措置が必要なことから、関係部局と協議してまいります。
○議長(近藤司) 山口水道局長。
○水道局長(山口三七夫)(登壇) 水道事業の運営委託について補足を申し上げます。
水道事業の経営に当たりましては、地方公営企業として独立採算性と公共の福祉の増進という経営の基本原則に従い運営いたしております。現在は、新居浜市水道経営基本10カ年計画に基づき、計画的な執行管理に努めながら、経費の節減を図り、より一層の効率的な企業経営を行っているところであります。
御質問の本市の水道料金でございますが、20立方メートル当たり1,926円で、千葉県佐倉市など類似都市11市の平均は平成13年度末現在で2,165円となっておりまして、比較してみますと、239円安く供給いたしております。
また、四国の主要都市11市の水道料金と比較しましても、2番目に安い料金で推移いたしており、低廉でおいしい水の供給ができているものと認識いたしております。
次に、水道事業が民間に開放された場合の本市の対応についてでありますが、平成13年の水道法改正等によりまして、水道事業の第三者委託制度が整備され、民間委託の可能性が広がっております。現在、国会におきましても、地方独立行政法人法案が審議中にあり、また公の施設の管理委託制度については地方自治法の一部を改正する法律案が成立したところでございます。本市におきましても、他の水道事業体の動向に注意しつつ、住民サービス向上の見地から、本市の実情に適した方策の検討が必要であると考えております。
次に、今後の水道事業費のコストダウンにつきましては、水道の適正な管理運営を維持していくため、アウトソーシングの積極的な導入、業績評価手法の活用、経営手法の積極的な開示による企業経営の透明化等を推進することが重要であると考えております。
以上で補足を終わります。
○議長(近藤司) 再質問はありませんか。堀田正忠議員。
○25番(堀田正忠)(登壇) 菊本東筋線の経済的な理由については市長の御説明で理解したところでございますが、ただ現在議席にいる2期生以上の方は、本年の3月議会の当初予算で本予算に対する審議を慎重に行って可決したところでございます。にもかかわりませず、1カ月も経ずしてその計画が我々の了解もなしに、連絡もなし、突然中止になるというその事態が私、理事者の議会に対する態度がおかしいんではないかというふうに思うわけでございます。もし緊急なことであれば、文書ででも経緯を説明して予定を変更したことを連絡、報告、了解を求めるべきではなかったか。この点について、非常に議会を軽視する理事者の態度について不信の念を抱くわけでございますが、この間の経緯についていま少し詳細に御説明をお願いしたいというふうに思うわけでございます。
それから、角野船木線については、非常に緊急を要するものと地元では痛感しているにもかかわりませず、ただいまの答弁でははっきりした年次計画はなかったわけでございますが、県の方の御了解も必要というふうなお話でございましたが、聞くところによりますと、合併特例債115億円のうちからこの予算を捻出するということも聞いておるわけでございますが、それを導入した場合のこの道路工事の完成はいつごろになるのか、お伺いいたします。
それから、水道料金は非常に当市は安いというお話でございましたが、公共下水が非常に普及いたしておりますが、下水道使用料を合算すると、各御家庭の負担率はどのようになるのか、お伺いいたします。(ブザー鳴る)
○議長(近藤司) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 堀田議員さんの再質問のうち菊本東筋線についてお答えいたします。
先ほど申し上げましたように、当初予算成立後に買収費等が予想以上に膨らむと、今年度の事業につきましても、増額の補正予算が必要になるということが4月になって判明いたしまして、種々検討いたしました。そしてまず、それまでにお話をしてまいりました地権者である方に説明をすることを優先的に考えさせていただいて、その説明をまずさせていただいたというところでございます。そしてその後、議会に対して会派説明という形でさせていただいたということでございます。先ほども申し上げましたように、中止するということに対する御批判というものは私も承知をいたしておりますし、覚悟の上でございますが、事業実施をするリスクより中止することの方を選択させていただいたというとこでございます。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。田村建設部長。
○建設部長(田村浩志)(登壇) 堀田議員さんの角野船木線の再質問でございますが、完成目標年度でございますけれども、現時点では合併特例債の期間中、いわゆる10年以内の完成を目安といたしております。これはあくまでも目安でございまして、今後国、県との協議の中で変わる可能性はあるとは存じます。
○議長(近藤司) 暫時休憩いたします。
午前11時03分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時15分再開
○議長(近藤司) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。山口水道局長。
○水道局長(山口三七夫)(登壇) 堀田議員さんの再質問にお答えいたします。下水道使用料を含めた料金につきましては、20立方メートルで我が新居浜市は3,826円、宇和島市で5,715円、松山市で4,830円、今治市で3,675円であります。
なお、4市平均では4,511円となっております。
以上でございます。
○議長(近藤司) 西本勉議員。
○6番(西本勉)(登壇) 私は、市民の会の西本でございます。新人議員として、しかも初めての議会での質問でございまして、この機会を与えていただいたことに深く感謝をいたしております。
今、我が国の情勢はデフレ不況、企業の倒産とリストラにより、国民の購買力は減退し、ますます生活は苦しくなり、歯どめのない、先の見えない悪政が続いています。新居浜市においても、住友を初めとした企業の縮小やリストラが続き、いや応なしに中小の企業や商店においても不況の波をもろにかぶり、経営と生活不安はまさに深刻なものとなっています。私は、このようなときにこそ市民の暮らしや営業を守っていく上で自治体の役割は非常に重大であると考えます。このような基本的な考えを述べました上で、幾つかの質問をいたします。
1点目は、市長の政治姿勢についてでございます。
まず第1は、市長の誕生と一緒に就任した助役退任の問題でございます。
地方自治体の長は、執行機関の最高責任者であることはもちろんですが、公正で住民本位の行政を執行することはもちろん長一人の力では不可能で、そこには特別職や一般職の多数の補助者が必要です。その補助機関の筆頭が助役です。市長を補佐し、その補助機関たる職員の担任する事務を監督し、長の職務の代理も務めなければなりません。それだけ重要な助役を市長が選んでから約2年という任期半ばでの交代は、私ども市民の目には何の明確な理由もわからないままの今日であります。一体どういう理由で助役が交代したのか、新居浜市政にとって、あるいは市政遂行にとってどうなのか、選んだ市長にはその責任や道義的な問題はないのか、市民に明らかにすべきと思います。市長の御所見をお伺いいたします。
次に、創造の10年へ!5%の行政経営改革についてでございます。3月議会で議決された当初予算との関係で、基本的な問題として市長に質問をいたします。
5%の行政経営改革では、各部局ごとに歳出予算額の一般財源ベースで5%の削減に取り組むこと、平成15年度5%削減を達成できなかった部局はその分を上乗せして平成16年度以降に実施を、との方針が説明されました。3月議会で可決されたばかりの当初予算は、予算編成作業に9月ごろから1月ごろまでかけて各係ごとに現在執行している事業を点検し、新規事業や必要な予算を見積もり、多くの市民要望ももちろん含まれての予算編成であります。この当初予算は、普通はその年度で必ず行わなければならない事業を中心にして予算が編成されているもので、先般説明のあった一般廃棄物海面処分場への進入道路の菊本東筋線改良事業18億円の取りやめの方向づけや5%削減の方針は、地方自治法第96条の予算を定めるという議会の権限を余りにも軽く、しかも市民に対しても軽視した方針ではないでしょうか。市長の考えをお聞きします。
次に、社会保障、福祉の充実で町おこしをという方針を大胆に打ち出すべきであります。長引く経済不況の中で、国、県、市町村の財政状況は極めて厳しい状況が続いていることは周知のとおりです。
1つは、公共事業の位置づけについてですが、このような情勢だからこそ、不要不急の大型公共事業を縮小するなどを行い、いわゆる市民の生活、福祉優先に大胆に転換することが必要でございます。現在の公共事業は、大手ゼネコン中心の大規模プロジェクト中心であることから、むだや浪費が蔓延しているのを削るべきだということです。879名もの待機者がいる特別養護老人ホームの増設や歩道の段差解消、点字歩道、駅のエスカレーター設置など障害者やお年寄りが自由に出歩けるバリアフリーのまちづくり、小中学校や保育所の老朽化対策、公営住宅など市民に密着した分野でたくさんあります。また、こうした仕事は市民生活の向上とともに地元中小企業への発注で賄うことができます。まさに生活、福祉優先への大胆な転換は公共事業費を大幅に削減できる上に、生活基盤の向上、中小企業者の仕事確保にもつながる一石何鳥もの効果を生むものでございます。新居浜に住んでいてよかったと思える市政、よそからも新居浜に住みたいと思われるような市政にしていこうではないでしょうか。市長の考えをお聞かせください。
次に、線引きの廃止と税金の問題です。
市街化区域と市街化調整区域を区分する線引きが廃止の方向に決まり、来年5月に向け、市の行政全般で廃止に伴う各種の制度の転換が求められます。このうちの都市計画税について抜本的な改善を求めるものですが、今都市計画税は市街化区域の土地と家屋に100分の0.28がかけられ、都市計画に使用するという目的でかけられている目的税でございます。約12億円の収入がありますが、この税金が結果的にはどこに使われているのか釈然としないのが現状ではないでしょうか。都市計画税は廃止にして新たに税そのものを考えるのか、それとも現行の都市計画税を広く薄くかけるようにするのか、税制についても早くから研究をし、この際見直していくという考えはいかがなものでしょうか。市長のお考えをお聞かせください。
次に、女性職員の地位向上についてです。
今、女性政策の推進が具体化されていますが、とりわけ女性職員の給与や働く条件についてですが、男女がともに働きやすい環境づくりの推進がとりわけ重要です。男女共同参画が叫ばれているとき、堂々と胸が張れるように、女性の地位向上を図るべきではないでしょうか。今、市職員は男性627名、女性337名、約35%が女性です。管理職は全員で221名おりますが、女性の管理職は14名、率にして6%です。女性審議委員は当面30%を目指しているようですが、女性管理職は課長がいません。事務職はもちろん技術職、専門職と優秀な女性職員はたくさんおりますが、名実ともに男女の格差をなくすべきと思いますが、市長の方針についてお伺いします。
次に、社会福祉協議会と文化体育振興事業団の委託料についてです。
市民文化センターや市民体育館、そして市営野球場、山根総合体育館などの管理運営などの業務については文化体育振興事業団に委託をしておりますし、同時に社会福祉協議会に委託しているのが身障センターや高齢者福祉センター、児童センターなど、管理運営を任せているところです。社会福祉協議会は、まさに市民の幸せを守り向上させるための中心になっているところであり、地域福祉に欠かせない組織であると思います。それぞれの施設で働く職員は、その90%以上が臨時職員と非常勤職員で、1年契約の職員です。身分が不安定であり、しかも5年、10年と勤務してもその賃金はほとんど一緒という極めて矛盾を抱えた職場でございます。また、文化体育振興事業団の職員、さらには介護職員やホームヘルパーを初めとした社会福祉協議会の正規の職員についても、その賃金は市の職員と比べて、勤続10年で29万円と22万円、7万円の差、勤続15年で10万円の差、20年で40万円と28万円で12万円の格差があります。賃金は生活給ですから、余りにも格差があることは新居浜市の委託料の計算根拠に疑問を感じるところでございます。市との人事交流を行い、これらの改善も視野に入っているのかもしれませんが、職員が安心して福祉の向上に向け誠心誠意働けるように、市長の方針についてお伺いいたします。
2点目は、産業の再生と雇用の確保についてでございます。
まず第1には、緊急地域雇用対策事業の拡大、不況脱出を図るための雇用の確保の問題です。
現在の不況の中で、消費の拡大と不況脱出のかぎは雇用の確保、消費税の引き下げ、将来不安の解消、この3つであるとの日本銀行などのアンケートの結果が明らかにしています。市内の大企業を初めとした縮小やリストラによる生活不安はますます深刻なものとなっていますが、いつ失業するのか、リストラに遭うのかという心配ではとても消費をふやす気にはなれませんし、職を失えばまさに消費のもとを失うことになります。
新居浜市では、雇用の確保として雇用期間が6カ月で予算規模も少ないけど、平成11年度からの緊急地域雇用対策事業として、マイントピア別子活性化事業のガイドや親子炭焼き体験教室など利用客の増加にもつながった事業など、平成14年度までで203名の雇用を確保していることは、失業者のつなぎ就労としては一定の役割を果たしています。ところが、平成15年度は平成14年度81名の雇用に対して46名と、雇用不安の増す中にあるにもかかわらず余りにも少ない状況ですが、当市の完全失業者数も5%前後という極めてひどい状況が続いていますが、国、県に対しても事業の拡大を強く要望してほしいがいかがなものでしょうか。そして同時に、市単独でも平成14年度は23名の雇用であったが、平成15年度はゼロになっています。市長は緊急の雇用対策を考えているのか、お聞かせください。
第2には、商店街の再生のために銅夢にいはまと喜光地イベント広場の料金引き下げをお願いします。
新居浜の商店街は、昭和通りを中心にした中心商店街、そして上部地区の活性、にぎわいを見せていた喜光地商店街などいずれもシャッターのおりている状況や客足が遠のく、後継者がいない、こういった不安な状況が続いています。これらの不安材料を克服し、活力とにぎわいのある、そして若者の集まる魅力ある商店街の再生に向けて、まさに市民ぐるみで考え、みんなでまちづくりをしていく方向を探ることが大切です。
まず、銅夢にいはまの施設の使用料、1日で3万600円、喜光地イベント広場の使用料は1日で1万2,300円、これを十分に安くし利用しやすくすることで、集客とにぎわいを取り戻せるようお願いします。市長の考えをお伺いします。
第3には、空き店舗の有効利用で人の集まることを、そして商店街の周辺に高齢者の住むまちづくりの推進をとか、またマイントピア別子と連動しての人の流れを商店街まで流入を図るなど新しい発想を大胆に取り入れて、行政の指導性も十分に発揮し、対策を立てていただきたいと思います。市長のお考えをお聞かせください。
第4には、イベント企画推進委員会、仮称ですが、この組織を自治体が中心になってつくっていただきたいということです。これは、観光産業というかしいては市民のすべてに活力を与えるものでもあると考えています。観光に関係のある各種団体からの代表者の参加する委員会で、例えば新居浜の一大イベントである秋祭り、この太鼓祭りに観光客向けの桟敷席をつくってはどうかとか、またスポーツ大会の誘致、もちろん県大会から四国大会、全国大会などの誘致やプロやノンプロの野球や相撲の誘致などで、今リーガロイヤルホテル北の広場に来ているサーカスも人の流入で各所によい影響を与えると伺っておりますが、もっともっといろんなイベントや人の流入を図れる、そして新居浜が少しでも潤えるようにみんなで知恵を出し合うという組織づくりでございます。財政的に余り問題のない提案でございますが、市長のお考えをお聞きします。
3点目は、福祉問題についてでございます。とりわけ臨時、非常勤職員など正規の職員化でございます。
福祉職場は、まさに乳児からお年寄りまでの命と健康を守り、福祉の向上、生活環境の向上のための公務に従事している職場でございます。これらの職場の人員配置を見ますと、慈光園では職員28名中23名、82%が臨時、非常勤職員です。東新学園では職員22名中11名、くすのき園では43名中25名、平均で約60%が臨時、非常勤職員でございます。保育園では、全体の253名でうち臨時、非常勤保育士などが157名で、率にして62%が不安定雇用の保育士でございます。
保育所については、児童福祉法第24条で、地方自治体は保育に欠ける児童の入所申し込みを受けて保育しなければならないとなっています。次の世代を担う子供はまさに宝です。市内保育所の約半数に上る公立保育所は、子供たちの発達と女性の社会参加の保障はもちろん子育て支援や保育内容の向上で大きな役割を果たしてきましたが、現在ますます保育の需要は伸び、公的責任が強く求められています。大勢の子供を集団で保育し、幼い子供の命を預かる保育現場で60%以上が身分も賃金も手当も全く大違いの臨時保育士では、保育内容にも影響が出てきますし、正常な雇用のあり方とは言えません。園長さんに伺いますと、気持ちを一つにしてみんな頑張っているが、現状は臨時保育士がいなければ保育は成り立たないと言われました。この60%を超える臨時保育士を初め社会福祉全体の臨時職員を正規の職員として身分を保障するべきですが、当面はクラス担任ぐらいまでは正規の職員にしてはどうかと考えていますが、どのような方針を持っているかお伺いします。
4点目は、教育問題についてでございます。
第1は、公民館の再利用の問題です。
泉川公民館は、もう間もなく新築完成の運びとなって、7月5日の開館式を待つのみでございまして、泉川地区の住民も喜びもひとしおの感でございます。子供からお年寄りまでみんなが利用できる社会教育の施設としてますます利用が拡大し、増加することと喜んでいる者の一人でございます。
さて、ここでお願いしたいのは旧館の利用のことですが、今までの計画では、旧館については新しく公民館ができたときに取り壊し、土地を売却して新館の費用の一部にするんだと聞き及んでいます。ところが、この地区の住民の強い要望として、旧館をそのまま地域の社会教育の施設として、また子供を中心にしたミニ図書館とか地元住民のスポーツ施設として再利用をお願いするところでございます。市長の考えをお聞かせください。
第2は、学校給食調理員の増員についてでございます。
学校給食は、教育として子供たちの健やかな成長、豊かで安全な学校給食を目指して、暑い日も寒い日も大きなスコップを手に仕事に励んでいるのが給食調理員です。設備が不十分でも、人が足りなくても、仕事は待ってくれません。まさに子供たちの成長を願い命を大切にする教育にと頑張っておられます。
給食の現場は、学校給食センターを除いた小学校を中心にした現場では、96名の職員のうち62名、率にして65%の職員がパート職員です。時間も5時間、6時間と決めて仕事をしているのがパート職員ですが、正規の職員が1名の学校が4校あります。2名の学校が8校、3名と4名の学校は2校ずつの体制です。そして、中学校給食をしている学校給食センターでは、26名の職員全員は臨時職員と非常勤職員です。現在の調理の状況は、火や油はもちろん熱湯や各種の消毒などまさに重労働の中に、1人校や2人校では病気やけがをしても安心して休みも取れない。退職者の補充もしない。現在使用しているガスバーナーやボイラー、水道ポンプなど設備の改善もなかなか進まないようですが、事故でもあれば大変なことになります。学校教育として胸を張って仕事ができる体制、すなわち正規職員を少なくとも各学校で2名から3名は保障するという体制が必要です。教育長の考えをお伺いいたします。
5点目は、同和問題についてでございます。
第1点は、地域改善財特法が平成9年3月末日で失効し、残事業の関係について5年間の延長がありましたが、それも平成14年3月31日で終了しました。このことは、対象地区としての地区指定が消滅し、日本の社会から同和地区がなくなったということであります。部落問題は、生活環境や労働、教育などの生活実態に見られた格差などの解消が目的ですが、既に多くの分野で解消されております。若干の分野で残っている格差も、その多くは地区内外を問わず見られるものが多く、一般対策でするべきものであります。したがって、特別措置としての同和行政を継続実施しなければならないという根拠は存在しなくなっていると思いますが、お考えをお聞きします。
第2点は、人権教育、啓発の問題についても部落問題をめぐる意識状況は変化をしてきていますが、現実にはまだ誤った認識や偏見が存在していることも事実であります。この差別意識というものはあくまでも意識であって、人間の内面の問題である意識変革でありますから、外からはわからないことであります。社会教育法に提起されておりますように、行政では国民、市民の自主的な学習活動のための条件を整備されることに徹することがこれからのあり方と思います。したがって、同和教育や同和啓発を継続実施しなければならない根拠もなくなりました。この点での御所見をお聞かせください。
第3点は、特に当市における同和教育、啓発でのお茶の間懇談会や市政だよりでの啓発、そして市職員への同和研修は臨時職員を含む全職員とか、地区懇は管理職は全員強制とか、特別なものとして行っていることに拒絶反応をも生み出していることを真剣に受けとめ、特に差別の再生産にならないように反省的総括をし、今後の方針を出していただきたいと考えております。市長の考えをお伺いします。
第4点は、人権対策協議会や人権教育協議会での地区内や県内、全国の研修会が同和教育の名によって他の行政分野では考えられない大量動員、研修が行われておりますが、これを限りなく一般行政の課題と同等に扱うように努力し、過渡的な措置として、1つの団体に偏ったものではなく、他の団体の研修にも関係者の研修の場を与え、今後の方針に意義あるものとして生かしていただきたいと考えている次第でございます。市長の考えをお伺いします。
以上で第1回目の質問を終わります。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 西本議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、助役退任の問題についてでございますが、もとより特別職の就任に際しては、私の政治信条に照らし、その最適任者を助役としてお迎えし、新居浜市政発展のためにともども頑張っていただいてきてまいりました。しかしながら、昨年12月、前助役から一身上の都合による退職の申し出があり、12月18日に退職の申し出を受理したという次第であります。
市政遂行につきましては、今後とも特別職また職員一丸となって市民福祉の向上のために努力をいたしてまいります。
次に、5%の行政経営改革についてでございます。
第四次長期総合計画の実施計画につきましては、これまで3カ年の実施計画として策定しておりました。しかし、長期的かつ具体的な目標を明らかにするため、平成14年度から新たに10カ年実施計画の策定に着手をいたしました。その結果、平成24年度までの10カ年において、財政調整基金等からの補てんをいたしましても、なお122億円余りの財源不足となる状況であることが判明いたしました。したがって、今年度から平成19年度までの前期5カ年の間に抜本的な見直しを行わなければ、長期総合計画の目指す都市像の実現に支障を来すことが予想されますことから、今回創造の10年へ!5%の行政経営改革に取り組むことといたしたわけでございます。
これは、歳入の確保、増加を図るとともに効率的な予算執行、事業の見直し等による歳出面の見直しを進め、さらに市民との協働により行政で実施しなくてもよいことは民間や市民に実施していただくことなどにより、目的を達成してまいります。その理念は、市役所は納税者であり生活者である市民のものであるという立場に立って、第四次長期総合計画を着実に進め、住んでよかったと思える新居浜をつくっていくため、5%の価値創造をしていこうということであります。平成15年度当初予算に係る事務事業につきましても、現在の事業をより効率的に執行していくために、ほかによりよい方法はないか、コスト削減につながる方法はないかなど、行政の現場からの改善改革を実施するため、全職員が知恵を出しながら進めてまいります。
こうした不断の改革努力をしていくことは当然必要なことでありまして、決して議会を軽視するということではなく、市の施策につきましては、この定例会はもちろんのこと、今後の予算審議等を通じて十分に御説明させていただきながら進めてまいります。
また、市民の皆様に対しましても、市政懇談会等を通じて、創造の10年へ!5%の行政経営改革について説明責任を果たしますとともに御理解を求めてまいります。
次に、福祉で町おこしについてでございますが、私は市長就任以来、本市まちづくりの羅針盤である第四次長期総合計画に基づき、市民お一人お一人が新居浜市はひとつと実感できる市政の実現に向けて諸施策を推進してまいりました。
御提案の福祉の充実による町おこしにつきましては、これまで保育園の大規模改修や小中学校のトイレ、段差解消等市民生活に密着した事業を中心に生活基盤の向上に努めてまいりました。今年度におきましても、障害者やお年寄りが自由に出かけられるために、バリアフリー歩道の整備も実施する予定といたしております。
また、都市基盤整備における主要な事業につきましても、安心で快適なまちづくりを進める上から重要な事業であると認識いたしております。その整備に当たりましては、福祉のまちづくりの視点からユニバーサルデザイン等の考えに立ち、都市基盤整備を実施してまいります。
今後とも福祉、教育、環境等の多様な市民ニーズを的確に把握し、まちづくりの総合的なバランスをとりながら、現在の厳しい財政状況を踏まえた施策の厳しい選択を行い、効果効率的な事業実施に努め、より一層の市民福祉の向上に努めてまいります。
次に、線引き廃止と税金の問題についてでございます。
愛媛県都市計画区域マスタープラン策定専門部会で東予広域都市計画区域の線引きの廃止の方針が決定され、平成16年5月の都市計画決定に向け手続が進められることになりました。本市におきましては、庁内に調査研究委員会を設置いたしまして、線引きにかわる土地利用規制、誘導方策及び都市計画税のあり方も含め検討いたしているところでございます。御指摘のとおり、目的税であります都市計画税につきましては、説明責任の観点からもその使われ方、効果等につきまして、市民の皆様の御理解を得る努力が一層必要であると考えております。
次に、同和問題についてでございます。
同和問題の解決は、国の責務であると同時に国民的課題であるとの基本認識のもと、昭和44年には同和対策事業特別措置法、昭和57年には地域改善対策特別措置法、昭和62年には地域改善対策特定事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律が時限立法として制定され、同和地区及び同和関係者に対象を限定した特別対策が実施されてまいりました。この3度にわたる特別法制定の背景は、これまで同和地区や同和関係者が事実上一般対策の枠外に置かれていたという状況や、心理的差別と実態的差別の相互作用が差別を再生産している悪循環を断ち切り、生活水準の引き上げを図る必要があることから、国が財政上の特別措置を講じ、所要の施策を推進してきたものでございます。
このような考えのもとに推進されてきた特別対策によって、物的な生活環境を初めさまざまな面で存在していた格差が改善されました。このことによって、差別を再生産するという状況も改善の方向に進み、また差別意識の解消に向けた教育及び啓発もさまざまな創意工夫のもとに推進されております。これらを総合的に勘案し、これまでの特別対策は現行法の期限内におおむねその目的を達成したものとして、平成14年3月に地対財特法が失効したものでございます。
しかしながら、同和問題に対する市民の意識は差別解消に向けて着実に進んできたものの、結婚問題などを初めとする心理的差別は依然として存在していると認識しております。そのために、心理的差別解消に向けた同和問題を含む人権教育及び啓発に係る行政は継続すべきであり、その根拠は平成12年施行の人権教育及び人権啓発の推進に関する法律にあると考えております。
そのようなことから、本年4月に市長部局の人権擁護課に教育委員会の同和教育課を統合し、同和問題を重要な人権問題の一つとしてとらえ、同和問題の解決と人権の尊重に向けた取り組みの充実強化を図ったところであります。今後は、これまでの教育、啓発活動の中で積み上げられてきた成果などを踏まえ、人権尊重を基盤として同和教育の拡充と深化を図るため、暮らしに生きる同和教育をテーマとして、学校、各種社会教育団体、企業等との連帯と協力により地域ぐるみで差別解消に向けた取り組みを実施してまいります。また、その中では、西本議員さん御指摘のように、自主的な学習活動を推進するという視点を持ってまいりたいと考えております。
なお、生活環境改善を初めとするハード面における基盤整備につきましては、御指摘のとおり、地対財特法が失効したことによりその根拠を失い、今後は一般行政の枠内において実施すべきものと理解しております。
次に、同和教育及び同和啓発の反省的総括につきましては、すべての人々の人権が尊重され、相互に共存し得る平和で豊かな社会を実現するために、市政だよりでの啓発や職員研修などにおいて、同和問題のみならず広く人権教育及び啓発の視点から実施をしてまいります。
また、過渡的な措置としての研修につきましても、同和問題の正しい見方、考え方、生き方を学び、問題解決への具体的実践に取り組む人づくりを目指す貴重な機会でありますので、可能な限り各種レベルの研修に幅広い市民の参加が得られるよう努力してまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(近藤司) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 西本議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、教育問題についてのうち、泉川公民館の再利用についてでございますが、松原町にある現公民館は昭和51年に建築されたもので、老朽化が進むとともに手狭になったため、瀬戸町に改築を進めているものでございます。
西本議員さん御案内のとおり、社会教育の熱心な土地柄でありまして、住民の方々の現公民館を今後も利用したいとの御要望は十分理解をいたすところであります。しかしながら、公民館は建築後27年が経過し、今後も使用するためには多額の改修経費が必要となることなどから、再利用をすることは財政上からも非常に難しいものと考えます。また、公民館敷地を売却し、その経費を建築費に充当することにつきましては、建築計画の当初段階より地元の運営審議会委員等27名で構成しております公民館改築検討委員会の皆様に御説明し、その結果を公民館報で住民の皆様にお知らせしておりまして、一定の御理解が得られているものと考えております。
今後におきましては、公民館敷地はもと泉川町役場があった由緒ある場所でありますことから、売却に当たりましては、敷地内に顕彰碑等の建立など地元の御要望も考慮しながら検討してまいりたいと考えております。
次に、学校給食調理員の増員についてでございますが、調理員数につきましては、国から児童の数によって基準が示されております。本市では、教職員の数も含めた数を児童数に読みかえ、また大規模校での給食を初め行事給食や自校米飯給食などに対応するため、国の基準に対して調理員の追加配置をいたしております。例えば、児童数と教職員数の計が400人規模の学校の場合、国の基準では調理員は3人と規定されておりますが、本市では正規職員2人と非常勤職員を3人から4人、合計5人あるいは6人を配置しております。正規職員はフルタイム勤務、非常勤職員は給食実施日における繁忙時間帯勤務となっており、給食内容や学校休業期間などを考慮して、職場の実態や業務状況に即した職員配置計画に努めているところでございます。
今後におきましても、学校給食の現場においては最少の経費で最大の効果を上げるという行政運営の基本により、適正な人事管理を行い、円滑な給食実施に努めてまいります。
○議長(近藤司) この際、暫時休憩いたします。
午前11時59分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 1時00分再開
○議長(近藤司) 休憩前に引き続き会議を開きます。
補足答弁を求めます。鈴木助役。
○助役(鈴木暉三弘)(登壇) 社会福祉協議会と文化体育振興事業団の委託料につきまして、お答えいたします。
まず、社会福祉法人新居浜市社会福祉協議会につきましては、地域福祉の増進を使命といたしまして、みんなで考え、話し合い、協力して解決を図る福祉のまちづくりを進める上で、地域の中核的な役割を果たすための組織として法人化された団体でございます。この協議会の運営は、市からの管理委託料や補助金及び介護保険事業等の収入で賄われております。
また、財団法人新居浜市文化体育振興事業団につきましては、昭和61年8月にその専門性、経済性、弾力性を発揮し、施設の利用促進及び効率的な管理運営を図り、もって文化及び体育の振興に寄与することを目的に設置された法人でございます。
この2つの法人の職員給与につきましては、それぞれの団体において給料表を定めております。委託料に組み込まれている人件費の積算根拠につきましては、正規職員については各団体の給料表に基づき、また臨時職員等については市の基準に基づいて積算いたしております。このようなことから、職員の給与問題等につきましては、法人みずからの問題として取り組むべきであると認識いたしておりまして、それぞれの法人が自主事業の拡大等経営努力を図るなどして改善、検討されるものと考えております。
○議長(近藤司) 泉水企画部長。
○企画部長(泉水克規)(登壇) 緊急地域雇用対策事業の拡大についてほか1点補足を申し上げます。
まず、緊急地域雇用対策事業の拡大についてでございます。
本事業は、厳しい雇用情勢の改善を図るために、平成11年度から実施しているものであり、平成13年度までの実績及び平成14年度の実施計画の数を合計いたしますと、事業数で約50事業、雇用人数で約200人となっております。平成15年度につきましても、11事業を実施計画しており、事業に従事する労働者数46人を予定いたしております。
また、平成15年度はこの緊急地域雇用対策事業に新たに中小企業特別委託事業が創設されました。これは、特に経営環境の厳しい中小企業を委託先に限定し、市が新たに企画し、地域へのサービス提供を行う事業を実施するもので、厳しい雇用状況に対する救済措置を図ったものであります。実施期間は平成16年度までの2年間となっております。
本市におきましても、いち早くこの中小企業特別委託事業を活用するため、現在11月の開設に向けて準備を進めております地域ポータルサイトのコンテンツづくりのための市民情報、産業、観光情報データベース化事業等として事業費約3,000万円、新規雇用4人の事業を実施計画いたしております。これは、経営の厳しい中小企業と失業者の救済、本市が取り組む地域情報化事業の充実化ということから、緊急地域雇用対策事業の趣旨であります地域の特性を生かした事業でございます。
今後も、従来実施しております一般委託事業はもとよりこの中小企業特別委託事業を積極的に活用することにより、さらに地域の特色を生かした事業と雇用機会の創出に努めてまいります。
次に、イベント企画推進委員会の組織化についてでございます。
イベントの開催は、にぎわいを創出し地域の活性化をもたらすものであり、交流人口の増加や経済波及効果も十分期待できるものであります。こうしたイベントにつきまして、みんなで知恵を出し合うということは大変意義のあることでございます。一方、イベントには行政が住民福祉のために行うものから民間の利益追求を主目的とした興行的なものまで多種多様であり、行政、民間がそれぞれの目的に沿って開催するものでありまして、行政の関与する範囲はおのずと限界がございます。
市民のニーズをタイムリーにとらえ、誘致効果の高いイベントを頻繁に開催するための御提案のイベント企画推進委員会につきましては、情報収集から企画、立案、資金手当てまでを迅速に行うという点で、民間団体を中心とした組織化が好ましいと考えており、行政といたしましては、民間との役割分担を見きわめまして、ケース・バイ・ケースで支援してまいります。
○議長(近藤司) 神野総務部長。
○総務部長(神野哲男)(登壇) 女性職員の地位向上についてほか1点について補足を申し上げます。
職員の管理職員への登用を初め昇任昇格につきましては、公平公正な人事管理を基本といたしまして、職員の職務に対する適格性、能力等をもとに行っております。また、性別にかかわらず研修機会の確保、多様な職域への配置等によりまして、さまざまな職務経験の蓄積を図っているところでございまして、今後とも職員の人材育成、ひいては能力開発と活用に努めるとともに、女性職員の管理職への積極的な登用はもちろん、その者の職責に応じて組織運営や政策決定の機会等へ参画させてまいります。
いずれにいたしましても、女性の存在、能力が今の社会的構造の中に取り組まれていることを十分認識しておりまして、今議会に提案しております新居浜市男女共同参画推進条例の第12条第1項に市としての人事管理等における決意を明文化しているところでございます。
次に、福祉問題のうち福祉現場の臨時職員・非常勤職員の正職員化についてでございます。
御指摘いただきました福祉施設の今後の運営につきましては、利用者のより一層の生活向上を図るために高度な施設運営のための人材、ノウハウを有する団体に委託化を進め、ないしは福祉部内におきまして、プロジェクトチームを組織し、委託化を検討しているところでございます。今後の運営につきまして、一定の方向を見きわめる必要があり、また競争試験等の原則を定めた地方公務員法との関係などからも現在の臨時職員及び非常勤職員の正職員化は困難であります。
現在の保育所の保育士の状況でございますが、正規95名、臨時95名、非常勤11名でございまして、正規職員の採用につきましては、平成15年4月には3名、平成16年4月には定年や退職予定者がいませんが、3名を予定いたしております。3名のうち1名につきましては、経験と資質を備えた人材を確保し、円滑な保育業務を図るため、職務経験者の採用を予定いたしております。今後ともクラス担任配置に必要な正規職員数の確保に努めてまいります。
○議長(近藤司) 合田経済部長。
○経済部長(合田仁千)(登壇) 産業の再生と雇用の確保についてのうち、銅夢にいはま、喜光地イベント広場使用料引き下げほか1点補足を申し上げます。
まず、銅夢にいはまと喜光地イベント広場の料金の引き下げについてでございますが、平成14年度の銅夢にいはまの利用状況を見てみますと、延べ利用回数は1,011回で、利用者数は9万3,270人となっております。平成13年度と比較いたしましても、回数、利用者数ともほぼ同数となっております。また、喜光地イベント広場の平成14年度の使用許可日数は40日で、利用者は延べ1万2,800人となっており、イベント以外にも幅広く市民の方々に憩いの場として活用されております。
お尋ねの使用料についてでございますが、施設の利用状況、また銅夢にいはま、喜光地イベント広場ともに市民が営利目的以外に使用する場合は基本使用料の3分の1の減額、市の共催、後援事業については使用料の減免措置を講じておりますことから、現行使用料を維持したいと考えております。
今後におきましても、商店街みずからの利用も含め、これらの施設の利用促進を図り、集客とにぎわいを創出してまいりたいと考えております。
次に、空き店舗の活用についてでございますが、これまでにも各商店街において、空き店舗に飲食店、小売店等の入居を推進するなど新たな空き店舗利用も生まれてきております。現在、商店街連盟において、新たに各商店街の空き店舗状況を調査しているところでございます。また、市内の高校から、本年の夏まつりに、空き店舗において店舗形式での販売体験を行いたいとの申し出があるほか、フリーマーケットの定期的な開催等を計画している商店街もあります。
いずれにいたしましても、商店街の活性化のためには商業者の自主、自助努力が重要でございまして、喜光地商店街におきましても、平成11年10月に歴史と街道浪漫の息づく街をコンセプトに整備計画を立てております。今後におきましても、このような地域の個性を生かした商店街の振興について、喜光地商店街、中心商店街、商工会議所と意見交換を行ってまいりたいと考えております。
以上で補足を終わります。
○議長(近藤司) 再質問はありませんか。(6番西本勉「なし」と呼ぶ)
藤原雅彦議員。
○7番(藤原雅彦)(登壇) 公明党の藤原雅彦でございます。
まず初めに、あいさつ並びに統一地方選挙において、我が公明党の結果を少し述べさせていただきたいと思います。
4月に行われた新居浜市議会議員選挙において、支持者の皆様方の御支援により、公明党の議員として市議会の新しい場で働かさせていただくことになりました。新居浜市の地域発展のため、微力ではありますが、少しでもお役に立ちたいと強く決意をいたしております。そして、市民の皆様の声にしっかりと耳を傾け、真心の対話を重ね、その声を市政に反映させ、すべての市民が健康で明るく安心して暮らせる新居浜市を目指し、これから一生懸命頑張りますので、どうかよろしくお願いいたします。
しかしながら、何分新人議員でございますので、市長初め理事者の方々、また先輩議員の方々には何とぞ御理解を賜りますようお願いいたします。
今回行われた統一地方選挙で、全国的にも我が公明党は一般市議選全員当選を果たし、結党以来の初の快挙となる統一地方選挙完全勝利の歴史的な金字塔を打ち立てました。そして、無党派、脱政党を名乗る候補が目立ち、政党の存在感が問われた中で、公明党が完勝を果たしたことは極めて注目されることではないかと思います。また、今回の大勝利の要因の一つに、政権与党としての確かな実績があったと国民の皆様にも市民の皆様にも御理解を得たものと確信するものでございます。だからこそ選挙戦で公約した政策の実現に全力を注いでいく決意であります。
ドイツの社会学者マックス・ウエーバーは、政治とは情熱と観察力とを同時に持って、かたい板に力を込めて徐々に穴をあけていくことと述べております。公明党は、景気、雇用や福祉など山積する難題の克服に向け、生活与党公明党のスローガンを掲げて、国民、庶民の目線から政治を見直し、まじめに努力する人が報われる社会を我々公明党市議団も全員でひたすら汗を流しながら築いていく決意であります。
では、通告に従いまして、質問をさせていただきます。何分勉強不足でございます。不適切な言葉があったり、質問が重複したり、また抽象的な質問などあろうかと思いますが、何とぞ御理解いただければと思います。どうかよろしくお願いいたします。
まず初めに、雇用対策についてお伺いいたします。
現在、我が国の経済は土地や株の価格が下がり続ける資産デフレが個人消費のブレーキとなり、結果的に経済活動を妨げる深刻なデフレ不況の様相を呈し、インフレ目標の導入さえ取りざたされております。一部の大企業には業績回復が見られるものの、実態はリストラによるものが多く、全国の完全失業率は平成15年4月現在5.4%であり、過去最悪に並ぶと報道されております。現在の新居浜市の完全失業率は何%でしょうか、お教えください。
国難とも言える現在の構造不況を乗り切るためには、財政、税制、金融などあらゆる政策を通して将来展望を明らかにする必要があると思います。そして、新居浜市は地元経済と雇用の実態をより把握されるとともに、国、県に一層の対策を求めていく必要があると思います。現在の新居浜市の経済状況及び雇用情勢についてお教えください。
全国の倒産件数は、平成14年4月より平成15年3月までの1年間で1万8,928件であります。現在の新居浜市の倒産件数をお教えください。
この倒産件数は、前年度比5.6%減、1983年度に次ぐ戦後4番目を記録し、バブル崩壊後では2001年に次ぐ2番目となりました。また、3月は大半の企業が決算期に当たる中で、景気のバロメーターとなる大手銀行7グループの決算内容が発表されました。7グループの最終赤字が4兆円規模に達し、三菱東京、りそななど3グループが3期連続、他のグループも2期連続の赤字となる見込みで、不良債権処理がいまだに峠を越えていない現実が浮き彫りとなりました。このことからも、新居浜市を取り巻く経済環境はますます厳しさを増すのではないでしょうか。それに伴い雇用不安も増していくのではないかと心配しているのは私一人ではないと思います。多くの市民の方が仕事があること、仕事があり続けることに対し、不安と不満を抱えながら生活をされておられるのが現実であります。
今回の選挙において、私はこの数カ月間、市民の方々お一人お一人と懇談させていただき、さまざまな御相談、御要望を聞かせていただきました。ある主婦からは、出費の膨らみからやっとパートについたが、突然解雇を言われました。また、ある主婦から、生計の頼みの主人がリストラされました。また、ある若者からは、今仕事がなくフリーターをしています。また、ある中高年の方から、あと一カ月で失業保険が切れます。まだ仕事が見つからない、これから先どうすればよいかわからないなどの御相談を受けました。これらの人たちは、今までまじめに働いてきた人たちです。しかし、そうした悩みに対してどんな施策をもって安心した生活に戻っていただけるでしょうか。いかに平和な日本を誇っても、今後こうした状況が続くようであれば、予想しない社会不安をも招きかねません。国のGDPの6割と言われる個人消費を支えるのも、お一人お一人の生活者であり市民であります。そして、生活者の生活不安を少しでも取り除くことが行政サービスではないかと思います。そして、市民に安心と信頼を示すことが新居浜市の活力を支えることになると考えますが、市長の御所見をお伺いいたします。
現在、このような状況下において、国は総合雇用対策に基づき、雇用保険制度の適用を受けることができない自営業者及びパート労働者の失業や雇用保険の給付期間切れにより生計の維持が困難となった失業者の世帯に対し、再就職するまでの間の生活資金を貸し付けることにより、失業者世帯の自立を支援する、つまりセーフティーネットとして離職者支援資金貸付制度を設けました。現在、新居浜市のこの制度の利用状況、この制度の問題点などありましたらお教えください。そして、この制度を新居浜市民に対してどのように周知をなされているか、お教えください。
ここ何年にもわたり、中高年者の雇用状況は大変厳しいものがありました。その対策のため、国は緊急地域雇用特別交付金制度を設けました。また、シルバー人材センターや中高年齢者相談室を設け、何がしかの中高年齢の方に対応がなされております。しかしながら、数年来より若い人たちの失業問題がクローズアップされております。全国的に若い人の失業率は10%で、高どまりの状態となっております。そのためにも、早急に若者に対する雇用対策に取り組まなければならないと思います。
恐らく若者の雇用対策につながるとは思いますが、平成15年度の施政方針の中で、人材育成の施策の中に、ものづくり体験事業を推進するとありましたが、それはあくまでも学生を中心としたものではないでしょうか。学生の間は、学校、企業、市などかかわりを持つことができ、いろいろな施策を設けることができます。しかし、今問題となるのは学校側から手を離れた若者の雇用対策に手を尽くしていくべきであると思いますが、市長の御所見をお伺いいたします。
例えば、中高年齢者相談室のように、若者就業相談所を設けるなどいかがでしょうか。ことし4月より、さいたま市では若者の適職探しを支援するさいたまヤングジョブスポット(しごとふれあい広場埼玉)を開設しました。これは若者、特にフリーターなどに対して職業に関する情報を提供し、職業意識を高め、適職選択やキャリア形成を促す施策であります。具体的には、1、若者の職業情報交換の場の提供、2、職業に関する討論や職業人へのインタビュー取材、職場見学などグループ活動の支援、3、インターネットやビデオを活用した職業情報の提供、4、適職選択、キャリア形成に関する相談の実施などの行事を行います。このような施設は全国で大都市中心に15カ所設置される模様です。大都市と新居浜市を一律に比べ論ずることはできませんが、何らかの施策を施すべきではないでしょうか。私は、この若者の雇用対策が今後の新居浜市の未来や保険制度、年金制度などを考えたときに、非常に大事なことにつながると思います。
同じく平成15年度の施政方針の中で、新居浜市企業立地促進条例に基づき、市内への企業立地を促進するため奨励措置を講じてまいりますとありますが、現在具体的に企業誘致のため市長初め関係各位の理事者の方々がどのように取り組まれているのでしょうか、お教えください。
現在、新居浜市は企業誘致に際しては優遇措置を多くとられておられます。この優遇措置を最大限に生かし、ぜひとも企業誘致に御努力願いたいと思います。それを行うことが雇用対策を大きく前進させることにつながるのではないでしょうか。
続きまして、県道新居浜別子山線についてお伺いいたします。
平成の大合併のもと、愛媛県下で初めて新居浜市は平成15年4月1日に別子山村との合併を行いました。平成13年1月22日、当時別子山村長和田秋廣氏が新居浜市を訪れ、合併の申し出をされました。そして、平成14年4月22日に第1回合併協議会が新居浜市役所で開催され、それから平成15年3月24日の第8回合併協議会まで約1年、合併に伴う問題を解決するためにさまざまな協議を重ね、そして今回の合併の運びとなりました。その間の関係各位の皆様の御努力に対して尊敬を払うものであります。
合併に伴う諸問題として、一般的に言われているのが、役所、役場が遠くなるのではないか、公共料金や税金が上がるのではないか、住民の声が届きにくくなるのではないかということが生じてくると言われております。
5月、私は合併後の様子を知りたいと思い、別子山に参りました。そして、住民の方々にお会いし、さまざまなお話をお聞きすることができました。現在の日常生活において不便を感じることはないとのこと、しかし皆様から異口同音出てきた要望は、新居浜市街地と別子山地区を結んでいる県道新居浜別子山線についてのことでした。この道路の改良をしていただきたいとのこと、住民の方たち大半が不便と感じておられるそうです。私もこの県道新居浜別子山線を通って別子山に参りましたが、大半が道幅が狭く、離合することもなかなか大変な箇所が何カ所もあり、車を運転するのに非常に疲れを感じました。
今回の合併において、新居浜市がどんな思いで取り組んできたのか、第1回の合併協議会で市長のあいさつに、別子山村との合併につきましては、歴史的、文化的、そして人のつながりがあること、そしてこれまで別子山村で整備をされてこられた公共施設、そして豊かな自然環境、そういうものを新居浜市民にとりましても、共有することで両市村にとって本当にすばらしい合併ができるものという確信を得て今日に至っております、と述べられております。つまり、合併において大事なことは何か、それは市長のあいさつの中に示された共有ではないかと思います。共有するためには、お互いが自由で安全に安心してアクセスできることではないでしょうか。市長の御所見をお伺いいたします。
合併協議会で検討された都市整備の中で、課題の中に、別子山村から新居浜インターチェンジに至る新しい経路の確保が望まれるとありました。また、その合併効果として、愛媛県の合併支援による県道新居浜別子山線の早期改良が期待されるとありましたが、現在早期改良のため、愛媛県に対して具体的にどのような働きかけをなされているのでしょうか。早期とありますが、大体どれくらいの年度を目安にお考えでしょうか。また、現在ループ橋建設予定があるそうですが、具体的にどのようになっているのでしょうか、お教えください。
この県道新居浜別子山線が早期に改良され、自由にかつ安全にアクセスできてこそ、本当の市長の言われた共有された合併がなされたと思います。
続きまして、旧清掃センターについてお伺いいたします。
現在、新居浜市の中間処理施設は、以前稼働していた旧清掃センターの老朽化が進み、そのため新しい清掃センターを平成12年12月より建設に着工しました。そして、平成14年12月より試験運転を兼ね稼働開始、平成15年3月より本格的に稼働されております。そして、旧清掃センター跡地利用は、平成15年3月に出された一般廃棄物(ごみ)処理基本計画の中に、本市は緑地が不足していることもあり、市民への還元施設として公園等の検討を進める必要があるとあります。しかしながら、跡地利用を進めるのに際して大きな障害となるのが焼却灰に含まれているダイオキシンの処理の問題であります。その前文に、ダイオキシン類への対応もあり施設の解体工事には費用がかかるとあります。このことについて何点か質問したいと思います。
まず、旧清掃センターの中に残っている焼却灰のことであります。施設の解体作業を行う場合、必ず焼却灰の中に含まれているダイオキシンの残留濃度の測定を行い、どの程度の汚染があるか調査しなければなりません。現在、新居浜市としましては、その調査を行ったのでしょうか。また、焼却灰の飛散防止策をとられているようですが、具体的にどのような対策をとられているのでしょうか、お教えください。
そして、一番大事なことになるかと思いますが、旧清掃センターをそのままの状態で放置していて、周りの環境に悪影響はないのでしょうか。近隣住民への健康上の問題はないのでしょうか。今後、この旧清掃センターの解体撤去をする計画はいつごろになるのでしょうか、お教えください。
解体撤去に相当の費用がかかると聞いております。5月18日付の愛媛新聞では、解体費用は10億円ぐらいかかると書かれていました。一体どれくらいかかるのでしょうか。わかる範囲で結構ですので、お教えください。
このまま放置をすれば廃墟と化すであろう旧清掃センターのような焼却施設は全国にたくさんあると聞いております。新居浜市としても、県下の自治体とともに連携を取り、県、国への陳情を積極的に行っていただき、早期に解決できるようお願いしたいと思います。
続きまして、健康増進法における受動喫煙対策についてお伺いいたします。
平成15年5月1日より健康増進法が施行されました。この法律は、すべての人が健やかで心豊かに生活できる活力のある社会を目指し、生活環境の見直しなどを通して積極的に健康を推進し、疾病を予防する1次予防に重点を置いた法律です。
特に、その中で喫煙対策について具体的に示されております。健康増進法第25条に、多数の者が利用する施設を管理する者は、これらを利用する者について、受動喫煙を防止するために必要な措置を講ずるよう努めなければならないとされています。受動喫煙とは、たばこを吸わない人が他人のたばこの煙を吸わされることで、受動的に本人の意思とは関係なく喫煙をしているのと同じ状態にさらされることです。そして、受動喫煙防止策として、施設内の喫煙場所から非喫煙場所にたばこの煙が流れないように分割する分煙方式と完全に禁煙をする禁煙方式とがあります。現在、新居浜市役所内では、この受動喫煙防止策として分煙器を設置し、分煙方式をとっています。
ここで何点かお聞きしたいと思います。
まず、市役所以外での公共施設において、このように分煙器などを設置して受動喫煙防止対策をされておられるのでしょうか。現在の状況をお教えください。
全国的には、受動喫煙防止対策に対して費用がかかるということで、公共施設全館禁煙としている地方自治体が数多くあります。このことについての市長の御所見をお伺いいたします。
最後になりますが、18歳選挙権についてお伺いいたします。
現在、我が国において平成の大合併の大号令のもと、各地方自治体において合併がなされております。また、それに向けて合併協議会等が行われているところもあります。しかしながら、難しい問題も数多くあり、議会や行政がみずから決断するのが大変困難な自治体では、合併の賛否や相手先を住民投票で問うところがあります。この住民投票資格ですが、大半のところは20歳以上の選挙権を有する人たちですが、住民の皆様に幅広く意見を聞きたいとして、その投票資格を引き下げたところがあります。それは秋田県岩城町などを初め全国では10を超える地方自治体が投票権を18歳以上に引き下げました。その中で、長野県平谷村では何と中学生まで引き下げたそうです。
今回、新居浜市は別子山村との合併に際し、住民投票を行わずに、校区別に説明会や懇談会などを実施しながら、市民の皆様の理解を得ることができ、合併の運びとなったわけです。この一般的に行われる住民投票での投票資格は、先ほど申したように、20歳以上の選挙権を有する人が行う場合が大半でありますが、秋田県岩城町のように、18歳に引き下げて実施したことについて、市長の御所見をお伺いいたします。
公明党は、今回統一地方選挙において、大まかに8つの公約を掲げました。特にその中で、長年国に対して主張し続けてきたのが18歳選挙権であります。我が国の選挙年齢は満20歳以上とされていますが、日本国憲法には20歳の規定は見当たりません。第15条に、公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障するとあります。選挙権の年齢要件については、第44条に法律でこれを定めると規定されています。また、公職選挙法第9条に、日本国民で年齢満20年以上の者は、衆議院議員及び参議院議員の選挙権を有すると具体的な選挙年齢について定めています。日本国憲法の規定する成年者について、公職選挙法が満20年以上の者と解釈した根拠は、民法に成年の基準を満20年を以てとする規定があるからであります。しかし、現在においては18歳といえば大人社会の仲間入りをする年齢であり、自動車運転免許なども取得でき、社会人として納税している人もおり、選挙権を付与して社会の責任ある構成員として位置づけてもよいのではないかと考えます。少子高齢化が世界でも類のないスピードで進む日本にあって、年金や医療、環境問題など山積する将来の諸課題を背負うのは現在の若者であり、政治参加への機会拡大は議会制民主主義を活性化させる上で大きな意義を持っていると考えます。
現在、世界各国を見てみると、選挙権年齢が18歳以上の国は156カ国と言われ、主要国首脳会議参加国の中で実施していないのは日本だけのようです。18歳選挙権の早期実現に向けて、これからも我が公明党は国に働きかけをいたしますが、この18歳選挙権について市長の御所見をお伺いいたします。
以上をもちまして、私の第1回目の質問を終了させていただきます。ありがとうございました。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 藤原議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、雇用対策についてのうち、本市の経済状況についてでございます。
地域経済に大きなかかわりを持つ住友諸企業の3月期決算が先月発表されました。それによりますと、住友金属鉱山におきましては、ニッケル価格の上昇などにより増収に、住友化学工業におきましては、機能性フィルムなどが好調だったことから増収増益に、住友重機械工業におきましては、医療用加速器などが好調だったことから増益となっております。
今後の見通しにつきましては、SARS問題、株価の低迷等景気回復の道筋が見えないことから、不透明な状況が続くのではないかと考えております。
一方、地場産業である鉄工業界におきましては、一部メンテナンスなど比較的安定した受注を確保し、高操業を維持している事業所もありますが、総じて受注量、受注単価とも低位で推移しており、中小小売業におきましても、個人消費の低迷、デフレ傾向等により、依然として厳しい経営環境が続いていると認識いたしております。
また、先日新聞報道にもありましたが、住友化学工業におきましては、約150億円の投資でメチオニンプラントの増設に着手しております。操業開始は2005年春で、新プラントへの人員配置は約40名と伺っております。住友重機械工業関連におきましても、製紙機械部門がフィンランドの会社との合弁会社を本年10月に設立予定であり、新会社設立により、パルプ機械を新たに取り扱うなど、受注量は増加する見込みであると伺っております。このような設備投資等により、雇用の創出を初め地域経済への波及効果を期待しているところでございます。
また、雇用の確保につきましては、重要な政策課題であると重く受けとめております。不透明な経済状況の中、市内中小企業の皆様には懸命な経営努力をされております。市といたしましても、引き続き中小企業振興条例に基づく助成制度や各融資制度を初め意欲ある中小企業の育成支援、産学官連携の推進、企業立地の促進、産業を支える人材の育成を中心に、産業振興諸施策に全力で取り組んでまいります。
また、平成13年度から商工会議所において、求職活動援助事業として、求職者対象のパソコン教室やセミナー、企業合同説明会等を実施しておりますが、今後におきましても、商工会議所、ハローワークと連携を図り、雇用の確保に努めてまいりたいと考えております。
次に、企業誘致の現状についてです。
平成14年の全国の工場立地は、景気低迷の長期化により企業の投資マインドがさらに低調となったこと、また製造拠点の海外シフトに加え国内生産拠点の集約、再編に拍車がかかったことなど、大変厳しい経済環境の中、全国的にも過去最低の立地水準となっております。
本市の新産業立地エリアにおきましては、平成14年度に3社の立地が決定したものの、さらなる企業立地を推進するため、設備投資を計画している企業情報の収集に努めるとともに、インターネット等を活用した本市の立地優遇制度のPRのほか、昨年宅地建物取引業協会等と締結した企業立地に関する仲介協定を活用して引き続き積極的な誘致活動に取り組んでおり、現在数社の企業と交渉を進めております。誘致先への企業は、私もみずから出向き、当地への立地を強くお願いしているところであります。また、愛媛県とも連携を取り、同行して訪問、あるいは連絡を取りながらの訪問など、自治体間の誘致競争が加熱する中、今後も企業のニーズに柔軟に対応して、粘り強く交渉を進めてまいります。
また、市外企業の誘致活動に加えて、住友各社を初めとした市内既存企業の本市での事業展開についても積極的に支援し、地域経済の活性化、雇用の拡大に努めてまいります。
次に、県道新居浜別子山線についてでございます。
本路線は、新居浜市と別子山村の合併後に新市を建設していくための基本方針を定めております新市建設計画におきまして、都市基盤整備のうち交通体系の整備において極めて重要な幹線道路として位置づけております。この新居浜別子山線の整備により、新居浜市街地と別子山地区が一体化され、都市部の保健医療機関や福祉施設等の利用に対する利便性が向上し、また近代化産業遺産の活用、観光施設のネットワーク化が図られ、新市の活性化に寄与するものと考えております。
また、本路線につきましては、高知・徳島・新居浜間産業開発道路建設促進期成同盟会を中心に、国、県へ強く要望いたしておりまして、本市の重要施策要望といたしましても、毎年愛媛県当局に要望いたしております。今後も整備促進に向けた取り組みを強くお願いをいたしてまいります。
現在、本路線は立川工区の鹿森ダム南側で3つのトンネルと3つの橋でつなぐバイパス工事が実施されており、平成15年度中に開通予定と伺っております。また、大永山トンネル北側のつづら折れ工区は保安林解除を行い、昨年度から工事に着手をしていると伺っております。
次に、ループ橋建設を含めた今後の予定でございますが、鹿森ダム北側のループ橋は青龍橋という名称で、橋の長さが444メートル、幅員が9.25メートルありまして、平成14年度に実施設計を終え、今年度から用地買収に入る予定と伺っております。本路線の完成時期につきましては、現在のところ未定とのことでございますが、さきに述べました期成同盟会ともども早期完成に向けて積極的に要望を行ってまいります。
次に、市役所以外の公共施設における受動喫煙防止対策の現状についてでございますが、現在上部、川東支所に1台ずつ、北消防署に2台、南消防署に1台、水道局に3台、分煙器を設置しております。
次に、今後の受動喫煙防止対策の取り組みにつきましては、受動喫煙の弊害や健康増進法の施行等から市庁舎を初め公共施設内にあっては完全禁煙にすべきであると考えております。来庁される市民の方々の理解を得るとともに、喫煙職員への啓発、指導をいたしまして、早い時期に庁舎内の分煙器を撤去し禁煙化を図ります。
次に、住民投票における18歳への引き下げについてでございます。
最近、市町村合併の是非において、住民投票が住民の意思を行政に反映させる有効な手段としてよく行われております。このような中、幾つかの自治体におきましては、より多くの住民の意見を集約するため、投票資格を18歳あるいは19歳に引き下げ、若い年齢層の声も反映させております。現在、新居浜市においては、住民投票条例については具体的な俎上に上っておりませんが、私個人といたしましては、もし住民投票条例を制定する場合には、その資格を18歳に引き下げ、さらに永住外国人も対象に加えていくべきだと考えております。
次に、18歳選挙権についての認識につきましては、御指摘のように、特に先進国では18歳から選挙権を認めている国が主流となっておりまして、私といたしましても、18歳への選挙年齢の引き下げに期待をしているところであります。この問題は、国政の場において今後十分に論議し判断されるべきものでもございます。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(近藤司) 補足答弁を求めます。井下福祉部長。
○福祉部長(井下文夫)(登壇) 雇用対策についてのうち、離職者支援資金貸付制度について補足を申し上げます。
離職者支援資金貸付制度につきましては、県社会福祉協議会において、平成14年3月から実施されている生活資金の貸し付けで、各市町村の社会福祉協議会が申し込みの窓口となっているものでございます。
平成14年度の利用状況につきましては、県下で31件、3,917万円の貸し付けがあり、そのうち新居浜市では6件、654万円の貸し付け状況となっております。
次に、この制度の問題点につきましては、昨年12月に連帯保証人の要件が緩和されるなどの見直しがなされておりますが、窓口への相談の中では、保証人がいないとか離職後2年以内の貸付要件を過ぎているといったということで貸し付けができなかったケースもあったと伺っております。
次に、周知状況につきましては、これまで社協だよりへの掲載や民生児童委員協議会での説明、ポスターの掲示などによる周知のほか、ハローワークとも連携し、直接離職者に周知する方法をとっており、利用促進を図っております。
○議長(近藤司) 西原環境部長。
○環境部長(西原寛)(登壇) 旧清掃センターについて補足を申し上げます。
まず、ダイオキシンの残留濃度についてでございますが、平成13年6月1日に施行の労働安全衛生規則第592条の2により、焼却炉などの運転、点検、解体の作業に従事する労働者のダイオキシン類への暴露を未然に防止するため、運転、点検などの作業を行う事業者に対しまして、空気中のダイオキシン類の濃度測定、いわゆる作業環境測定を年2回行うこと及び解体作業開始前6カ月以内の解体対象設備の汚染物のサンプリング調査、いわゆる付着物のダイオキシン類の含有率の測定が義務づけられております。現在のところ、旧清掃センターの解体計画については未定でございますので、焼却設備内の付着物に含まれるダイオキシン類の含有率の測定は行っておりません。
御参考までに申し上げますと、廃棄物処理法施行規則第4条の5及びダイオキシン類対策特別措置法第28条により、年1回測定しております主灰と飛灰の混合灰でのダイオキシン類測定値は平成14年10月2日に実施しておりまして、0.2ナノグラムTEQパーグラムとなっております。
また、平成14年10月25日に実施しました作業環境測定では、焼却炉などを設置している室内のA測定点で平均0.194ピコグラムTEQパー立米、灰出し室のA測定点で平均0.110ピコグラムTEQパー立米となっており、作業場の暴露防止対策用マスクなど保護具選定に係る管理区域としては、第1管理区域の基準値2.5ピコグラムTEQパー立米以下でございました。
次に、解体までの間の焼却灰の飛散防止対策でございますが、平成15年1月から平成15年3月までの間に焼却施設内の付着灰の除去、ごみピット、灰ピット、煙道などの清掃、各汚水槽の清掃及び汚水、汚泥処理を行っております。
なお、除去した主灰、飛灰につきましては、財団法人愛媛県廃棄物処理センターで溶融処理を行いました。
焼却炉は建物内にあること、並びにダイオキシン類を含んでいる主灰や飛灰などが堆積している室内及び各水槽などの清掃、扉の閉鎖などを行っていることから、飛散は防げるものと考えています。
次に、旧清掃センターが周囲の環境と地域住民に及ぼす影響についてでございますが、ごみ投入口や煙突先端部の閉鎖などもあわせて行っていることから、煙突や室内、灰ピットなどからの飛散、拡散はなく、近隣住民への健康上の問題は生じないものと考えているところでございます。
次に、清掃センターの解体についてでございますが、将来的には適正に解体撤去したいと考えておりますが、現在のところ、時期の特定はしがたい状況でございます。
解体にはダイオキシン類暴露防止対策などに莫大な費用が必要となります。解体費用につきましては、現在はっきりとした金額はわかりませんが、数年前には10億円程度かかると言われておりました。解体につきましては、ダイオキシン類を測定する費用を除き国の補助制度がない状況でございまして、全国の自治体等で組織している社団法人全国都市清掃会議が平成13年7月5日に環境省へごみ焼却施設の解体工事について国庫補助または交付税措置などの財政措置を講ずるよう要望書を提出しているところであります。今後とも補助制度の創設などを国などに要望してまいります。
○議長(近藤司) 合田経済部長。
○経済部長(合田仁千)(登壇) 雇用対策についてのうち、新居浜市の現状についてほか1点補足を申し上げます。
まず、本市の完全失業率についてでございますが、完全失業率につきましては、総務省の労働力調査の結果をもとに算出されるものでございます。労働力調査は、全国約4万世帯、約10万人を対象に毎月調査しております。このようなことから、市町村単位の完全失業率は調査数が少なく精度が十分でないことから、公表されておりません。
なお、都道府県単位では、年平均数値が年に1回公表されており、愛媛県の平成14年平均の完全失業率は5.4%でございます。
次に、雇用情勢についてでございますが、平成15年4月の本市の有効求人倍率は0.69倍で、対前年同月比0.04ポイント増となっており、30歳未満の若年層については0.64倍で、対前年同月比0.05ポイント増となっておりますが、依然厳しい雇用状況が続いております。
次に、本市での倒産件数についてでございますが、負債総額1,000万円以上の倒産件数は、平成13年が23件、平成14年は12件とほぼ半減しておりますが、中小企業におきましては、厳しい経営環境が続いていることから、予断は許されない状況であると考えております。
次に、若者就業相談所の設置についてでございますが、若年者雇用の悪化、フリーターの増加は生産性の低下、長期的には経済成長の制約要因になるのではないかと危惧しているところでございます。現在、本市におきまして、若年者を対象に就業相談を専門に行っている窓口はございません。しかし、平成13年12月からハローワークにおきまして、30歳未満の方を対象に、若年者トライアル雇用事業を実施しております。この事業は、ハローワークの紹介により企業に短期間雇用され、その間に仕事をする上で必要な教育、指導などを受けることで、その後の本採用への移行を目的としております。
平成15年4月までの本市の実績といたしましては、これまで15名がトライアル雇用を終了いたしまして、うち途中で離職された4名を除く11名全員が常用雇用へ移行しており、高い成果を上げております。また、4月からは対象者が中高年齢者や母子家庭の母親等に拡大されておりますが、現在も9名の方がトライアル雇用を実施しており、常用雇用への移行を目指しております。
今後におきましても、ハローワーク等関係機関と協力いたしまして、引き続き若年者に対する就職支援情報を広く周知してまいりたいと考えております。
また、御提案の若者就業相談所の設置につきましては、キャリアカウンセラー等専門家の確保が必要となってまいりますことから、ハローワーク、県等と慎重に協議をしてまいりたいと考えております。
以上で補足を終わります。
○議長(近藤司) 再質問はありませんか。(7番藤原雅彦「なし」と呼ぶ)
この際、暫時休憩いたします。
午後 2時03分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 2時15分再開
○議長(近藤司) 休憩前に引き続き会議を開きます。
岩本和強議員。
○5番(岩本和強)(登壇) 市民の会、岩本和強と申します。今回の選挙で市民の皆様の御支持をいただき、市民派議員としてこの場に立たせていただいております。理事者の皆様、また先輩、同期議員の皆様、どうかよろしくお願いいたします。
去る5月29日、市民文化センターにおいて行われました新居浜市・別子山村合併記念式典に出席させていただきました。銅山でともに栄えた歴史を生かし、子供たちのために誇れる地域をつくり育てていかねばならないと佐々木市長の決意表明の後、式典が進んでまいりました。中でも、別子小学校、大島小学校の子供たちの未来へつなぐメッセージは大変すがすがしく感動的でした。それとともに、新居浜市には美しい山、海があることを改めて認識し直した次第でございます。
先日、私たち市民の会では、合併後の別子山の現状を知るため2日間の研修に行ってまいりました。13カ所の施設と南光院さんや豊かな自然に触れてまいりました。中でも、別子保育園の明るくかわいい園児たちと赤字を出さず経営されている別子木材センターの若い男女社員の働きぶり、また新緑のトンネルが続く林道がとても印象的でした。そして、総じて言えることは、総合福祉センター別子山分館に代表される施設や林道などのインフラ整備の充実ぶりでした。別子山村に対してのこれまでの国、県の手厚い過疎地対策を実感いたしました。合併推進策がなければ、村民の皆様は別子山村単独での存続を目指していたのではないかと勝手な想像をいたしました。
合併の是非につきましては、さまざまな意見がありますが、後に歴史の評価が下されるでしょうから、ここではあえては触れません。新居浜の親と言われ、300年の歴史と豊かな自然、価値ある産業遺産、温かい心を持つ別子山の人々と新生新居浜市の未来に向け、ともに歩む喜びを共有させていただきました。
別子山を思うとき、全国に誇れるすばらしい産業遺産と赤石山系に抱かれた雄大な自然、クマガイソウなどに代表される貴重な山野草に触れていただくために、多くの皆様が別子山の地を訪れていただきたいと思いました。そのためには、過去において繰り返された環境破壊を伴う観光開発を行うのではなく、徹底した自然環境保存こそが真の意味の観光開発になるとの感想を抱きました。
それでは、通告に従い一般質問に移らせていただきます。
新居浜市の福祉施策についてお伺いいたします。
なお、通告3、5は次回にさせていただきます。
災害弱者、情報弱者への配慮についてお伺いいたします。
福祉のまちづくり条例において、市は、障害者、高齢者等に配慮した災害予防策の充実及び災害時にあたっての避難体制や情報連絡体制の整備等、安心して暮らすことができるよう安全性の確保に努めますとありますが、ここでは今後起きるとされている南海地震のような震災を想定してお伺いいたします。
障害者や高齢者はまさに災害弱者です。車いすを使って生活される方たちにとっては、わずか数センチの段差で動けなくなり、テレビに映し出された被災地の映像をただ見るだけで、アナウンサーから伝えられる災害情報を聞くことができない聴覚障害者、自力での避難が困難な視覚障害者や寝たきりの方たちのことを考えるととても心配です。私の知る範囲でも、ともに聴覚障害を持つ御夫婦、ともに視覚障害を持つ御夫婦のように、障害を持つ家族だけで暮らしている家庭や独居高齢者にとってはまさに切実であります。そのような実態を把握した上での特別な配慮が必要だと思いますが、新居浜市ではただいま述べたような家庭の実態把握に取り組まれているかどうかをお聞かせください。
先ほど少し触れましたが、障害内容によるさまざまな対応も必要となります。特に、情報弱者と言われる聴覚障害者や視覚障害者の救助要請、災害情報の双方向の連絡手段についてお聞かせください。
また、芸予地震の際には、新居浜市においても地震発生から6時間以上電話が使えない状況を私も体験いたしました。2週間前に起きた三陸南地震においても、自治体が最も痛感したのは通信手段確保の難しさでした。市町村などを結ぶ防災行政無線は機能したが、一般電話や携帯電話は数時間通じなく、県の出先となかなか連絡が取れず運頼みだった、これは岩手県江刺市。大きな被害が出たら、どうすれば状況把握できるのかとても不安であった、岩手県花巻市。などの懸念が伝えられています。
そこで、新居浜市においても災害時の無線の活用を考えていただきたいと思います。新居浜市においては、震度5以上の地震が発生したときは、災害対策本部を設置することになっています。本部の役割はさまざまなものがあると思いますが、災害状況の把握と被災者から負傷者の救助や火災消火活動要請を速やかに受け、一刻も早い救出、消火活動を行うことが大切だと思われます。そのためには、一般電話や携帯電話がつながらないことを想定し、学校、公民館、自治会館などに本部と通信可能な無線連絡体制を確立すべきだと思います。
また、市内には多くのアマチュア無線を趣味にされている方がおられます。この方たちに震災時の通信ボランティアになっていただき、通信ネットワークを拡大されてはと思いますが、いかがでしょうか。お考えをお聞かせください。
次に、放課後児童クラブについてお聞きいたします。
保護者の切実な要望を受け、放課後児童クラブは平成14年度12カ所、指導員21人体制から放課後の児童の安全、働く親への支援、そして全市への公平なサービスの提供の観点から、今年度は5カ所が新たに加わり計17カ所、指導員45人体制で維持されています。このことは、直接的には指導員24人の新たな雇用創出と、子育て中の家庭にとっても安心して子供を預けることにより就労機会もふえ、歓迎されています。また、今年度からは夏休みなどの長期の休みも、全17カ所で児童クラブを開設し、始業式、終業式など学校給食のない日も開設したり、土曜日や長期休業期の開始時間を30分早めていただくなど、放課後児童クラブの充実を図っていただきました。
ただ、内容が充実したとはいえ、昨年度まで無料であったのに今年度からは有料になったことです。そのことについてお伺いいたします。
先日発表された厚生労働省の昨年度出生率は1.3人です。また、新たに結婚した夫婦の出産希望人数は1人ということで、ますます少子化が進んでいます。その理由の第1に上げられているのが、子育てにお金がかかり過ぎるということです。市政の重要施策の一つに位置づけられている少子化対策にもリンクする問題であり、有料化には疑問の声を上げざるを得ません。市では、理由として受益者負担を上げられていますが、現在、また今後行っていく施策には、ある意味すべて経費が発生します。それを市が全額負担にするか、受益者負担を求めるか、そのいずれを選択するかの判断根拠をお示しください。
次に、障害者の雇用創出についてお伺いいたします。
私には障害を持つ多くの友人がいますが、就職が決まると、本人はもちろん家族まで本当に生き生きと輝いてきます。でも、そのような人たちはごくごく限られた人たちです。最近では、就職どころかまず最初にリストラに遭うのは障害者というケースが目立ちます。皿洗い急募のチラシを見て、この仕事なら自分でもできるからと頼まれ、かわりに電話をすると、すぐ来てくださいと言われ、いろいろ説明を受けた後、こちらは聴覚障害者ですと言った途端断られることを何度も経験いたしました。耳が聞こえないというだけでこのような状況ですので、職場でのバリアフリー化や介護サポートがあれば十分仕事ができる人たちに対しても、何もそこまでして働かなくても年金や家族の援助で暮らせばというような考えがまだまだあり、障害者の自分たちだって働きたいという切実な就労への思いが理解されていません。要するに、就職に関しては共通の土俵に上がらせてもらえないケースがほとんどです。
そのような中でも、市内のある会社では、最初の障害者を採用した後、この数年間で2名の追加雇用がありました。これは、雇用する側に理解があればまだまだ採用の道が開けることを意味しますが、これは例外に近いケースです。福祉のまちづくり条例では、新居浜市は雇用の創出及び維持を図るため必要な支援策を行うとうたっています。市内事業所に対する障害者雇用の働きかけは十分とは言えません。今後も障害者の雇用創出と維持を積極的に働きかけていただくことをお願い申し上げます。
また、新居浜市自身においても積極的に障害者雇用に取り組まれていると思いますが、新居浜市職員における障害者雇用の状況を次のとおりお聞きいたします。
一定規模の事業所には障害者の雇用率が定められていますが、新居浜市では雇用率が達成されていますか。職員の重度身体障害者の人数、そして重度身体障害者の場合、お一人を2名分としてカウントすることができるようですが、新居浜市もその方式をとっていますか。雇用率算定の障害者の中で、採用前から障害があった方、市職員採用後に障害者となられた方の人数も把握できていればお教えください。今後の新居浜市の職員採用において、障害者の積極的な採用取り組みを行っていただくこと、また市や市内にある施設での清掃業務などを委託している事業所に対して、可能であるなら、入札条件に障害者雇用を義務づけるなどの働きかけをしていただきたいと思います。
次に、新居浜駅前土地区画整理事業の早期実現についてお伺いいたします。
私が駅前土地区画整理事業を初めて耳にしたのは、20年以上前の泉市政のときでした。しかし、そのときは十分な理解が地域住民から得られず、あえなく立ち消えとなりました。その後、伊藤市政になってから再び区画整理事業に取り組まれ、紆余曲折を経て、平成10年に待望の事業認可がおり、平成13年区画整理事業に懸念を持つグループの方たちと佐々木市長との直接対話が実現し、以後今日まで順調に事業が進んでまいりました。
土地区画整理事業は、公共施設整備と有効な土地利用を同時に実現するとともに、面での事業実施を行うため、換地後も従前と同じ価値が保たれるという極めて公平な事業であります。また、新居浜市の顔にふさわしいまちづくりが行われることへの市民からの大きな期待と約270戸の建てかえ補償費、下水道、土木関連工事合わせて約150億円の予算支出が今後予定されています。特に、個人住宅の新築が始まると、一般建築業者はもちろん電気製品や家具の購入などの新たな需要が起き、地元業者が大いに潤い、新居浜市にとって最大の不況対策となるため、計画のおくれが生じないようにお願い申し上げます。
では、説明責任と情報公開についてお伺いいたします。
まず最初に、事業計画推進に当たり、100%の公平性と200%の透明性が求められます。換地設計終了後、地権者に対して説明がありました。見せていただく図面は自分の土地の両隣だけで、地域全体の状況がつかめず、他の換地先との比較ができず、公平性が保たれているかの確認ができなかった人もおられます。また、最近は少し減りましたが、情報不足のため、区画整理事業に関してさまざまな間違った情報が飛び交うこともあり、反対の原因になったこともありました。このようなことを踏まえ、できる限りの説明と情報公開が今後の事業推進に欠かせないことを常に心がけていただくようお願い申し上げます。
実際に土地造成工事が開始され、すぐ経験した例を申し上げますと、区画整理地区に隣接する地域で工事内容の詳しい説明がなかったため、突然高い擁壁ができて驚かれたり、家の裏に今までなかった道路がついたため、家の中が丸見えとなり、目隠しのために余分な出費を強いられた方もいます。この方たちが必ずおっしゃることは、一言事前に説明が欲しかったということです。幸いにして御理解をいただき、工事がとまるなどの事態は起きていません。区画整理対象地域の方たちへの十分な説明責任を果たすことはもちろんのことですが、あわせて今後も境を接する人たちに対しての十分な説明責任と情報公開を行い、互いの信頼関係を保つことにより、修復不可能な心の問題に発展しないよう十分な御配慮をお願いいたします。
次に、建物移転補償費についてお伺いいたします。
今年度の移転地区地権者に対して、コンサルタント会社による査定も終了し、補償額の提示があり、おおむね満足できる金額であったと地権者からお聞きいたしました。ただ、多くの地権者は補償額に応じた建築を考えておられるため、着工までに設計等について家族での話し合いの時間を十分に確保するためにも、できるだけ早い補償額の提示を受けたいと望んでいます。また、一部では補償費が当初予算見積もりよりかなり上回っているとの声があります。事実でしょうか。2次、3次と続く移転補償費査定において影響を及ぼすことがあるのでは、との懸念がささやかれていますが、実際はいかがでしょうか。
また、現在住宅ローンの支払いがあり、補償費をもらってもローンの完済に充当するとほとんど手元に新たな建築費が残らないケースも考えられます。そのような方への支援策はお考えでしょうか。お考えがございましたらお示しください。
次に、仮設住宅建設中止についてお伺いいたします。
区画整理事業開始当初の計画では、仮設住宅の建設を予定していましたが、中止となりました。各地権者が家賃補償していただき、自分で住まいを探すことになり、困ったと言われる方もおられます。しかし、私が区画整理課の方の説明を受けた限りにおいては、今回の変更は地権者にとっても問題のない変更だと思いました。ただ、仮住居を自分で探さなければならないということだけがひとり歩きして、不安に思われている方も多くおられますので、家賃補償の内容や不動産業者によるあっせんの仕組みを十分説明していただくことで、不安の解消に努めていただきたいと考えます。
次に、バリアフリーを含むまちづくりと自治会館建設についてお伺いします。
今回の事業ほどバリアフリーに取り組むにふさわしい事業はないと考えます。すなわちゼロからの工事です。真剣な取り組みの姿勢があれば、むだな費用をかけることなく人にやさしいまちづくりが行えると考えます。国の定めたユニバーサルデザインをクリアしていくことはもちろんのこと、区画整理地区27.8ヘクタールすべてが人にやさしい町となるために、設計段階より障害者や高齢者のバリアフリーに対する意見を十分に聞く仕組みをつくっていただくことを要望いたします。
また、まちづくりに関してですが、住宅地についてはブロック塀の使用は控え、生け垣などの緑を多く使った町にしようなどの緩やかな取り決めができつつあり、今後も地権者がよりよいまちづくりに向け取り組むことになっています。
駅前土地区画整理事業のシンボルロードとなる幅員27メートルの新居浜駅港町線については、歩道幅が通常の2倍となります。それを生かし、例えば新居浜市民が全国に誇れる太鼓祭りと連動した統一寄せやフリーマーケットなどのイベントを想定したシンボルロードづくりを考えられてはいかがでしょうか。
次に、駅前自治会館建設についてですが、平成15年4月、駅前自治会館建設委員会が立ち上げられ、自治会長さんを中心に熱心な取り組みが行われています。市においては、自治会館建設基準の運用などを含め全面的な御協力をいただいていますが、自治会会員の協力なくして土地区画整理事業の遂行は望めません。今後も変わらぬ御配慮をお願いいたします。
私も職員の皆様が事業遂行に当たり大変な御苦労をされていることを十分理解してはおりますが、土地区画整理事業の早期実現を目指し、あえてこれまでのことを述べさせていただきました。
次に、教育についてお尋ねします。
まず初めに、通学区の特例についてですが、駅前土地区画整理事業の順調な進捗に伴い、平成14年度よりブロックごとの移転工事が始まり、9戸の移転が行われました。平成19年度までに合計268戸の移転が予定されています。移転予定地域には、現在金栄小学校、南中学校に通学する児童生徒がいますが、今住んでいる家の取り壊しに伴い、仮住居に移転することになります。ケースによっては校区外になることが想定されていますが、順調にいけば2年前後に駅前地区に帰ることや、通いなれた学校で親しい友人とともに勉学に励みたいと希望する生徒がいれば、校区にとらわれず、特例として金栄小学校、南中学校への通学をお認めくださるようお願いします。
関連して、市内の通学区の見直しについてお伺いいたします。
平成14年3月議会での岡田議員さんの通学区見直しの質問に対して、御答弁では、通学区域の設定につきましては、地域ごとにさまざまな歴史的経過があり、地域の実情、保護者、地域住民の意向に十分配慮する必要がありますことから慎重に対応するとお答えになっていましたが、今回(仮称)通学区域弾力化検討委員会を立ち上げると聞きました。これまでの慎重なお立場から見直しの方向に向け動き始めた理由をお聞かせください。
次に、2学期制導入についてお伺いします。
大変素朴な疑問で恐縮ではございますが、3学期制から2学期制に移行することによりどのようなメリットが生ずるのかをお聞かせください。先生の学期ごとの業務が軽減されるとか、始業式、終業式が減ることぐらいが想像できますが、夏休みや冬休みはどうなるのでしょうか。
また、ゆとり教育を目指し、平成14年度より学校完全週5日制に移行されたこととの整合性についてもお聞かせください。
次に、金栄小学校の運動場整備についてお伺いします。
佐々木市長の平成15年度施政方針の中に、教育整備として高津小学校運動場排水整備事業実施を行うとありました。市長就任後早速取り組まれた施設のリニューアル事業に象徴される、目立たなくても本当に市民が必要であるものには積極的に予算を投入する、その姿勢のあらわれだと思います。話をもとに戻して、高津小学校運動場改修が終われば、金栄小学校は新居浜市で一番水はけの悪い運動場を持つことになります。前日の雨で、当日晴れていても学校や校区の運動会が中止になることもしばしばあり、平日の運動会となるため、保護者の参加が難しくなり、子供たちにとっても寂しい運動会となり、地域の皆さんとの交流にも支障を来しています。
佐々木市長も阪神・淡路大震災直後、3度ボランティアとして神戸の小学校に行かれた経験がおありと思いますが、避難所は居住スペースとしての体育館や教室と救援物資の仕分けや炊き出し、仮設トイレの設置、被災者の運動や交流の場所としての運動場が大変重要な役割を果たしていることを目の当たりにされたと思います。水はけの悪い運動場は、保健衛生上の問題も発生します。そのような観点からも、一日も早い金栄小学校運動場整備事業を実施していただくようお願い申し上げます。
次に、受動喫煙対策についてお伺いします。
健康増進法施行により、改めてたばこの害について市民の関心が高まっています。私たちの地域の金栄小学校では、この4月より校庭を含む学校内全面禁煙に踏み切りました。教職員の皆さんは100%守っておられますが、まだ周知が十分でないため、学校を利用する方の中に守っていない方もあるようですが、やがて全面禁煙が達成されることと思います。
そこで、お尋ねいたします。
市内の学校で校内すべてを禁煙にしている学校と現在教師の方で何%、何名がたばこを吸われているか、データがあればお示しください。
金栄小学校の場合は、教職員全員が見事にたばこを吸わないために、簡単に全面禁煙に踏み切れたようです。管理者がたばこを吸う、吸わないにより禁煙への取り組みに温度差が生じたり、全員の合意がないままに無理な取り組みを始め、トイレから煙というようなことだけは絶対に避けたいものです。
最後に、議会費の削減についてお伺いします。
まず、議員報酬の引き下げについてですが、今回の市議会議員選挙から議員定数の削減が行われ、定数34人から30人に削減されました。このことにより、議員報酬が10%以上削減されたことは、市民から高く評価されています。しかしながら、定数削減については、幅広い分野からの市民代表を議会に送り出す意味においても、また新しい感覚の人が市政にチャレンジしていくという意味においても、一定の歯どめが必要であると考えます。例えば、定数を5人削減するなら、定数はそのままで大まかに言えば5人分の報酬を全体で削減することで対応するのが望ましいと考えております。
昨年12月の新居浜市議会において、市職員、特別職の給与、報酬の引き下げが可決され、4月にさかのぼり給与の減額が行われました。市民の皆様からは、当然議員報酬も引き下げると思ったのに据え置かれ、議会の感覚と市民の感情の間には大きなずれがあるとの指摘を受けました。愛媛県議会において、昨年2月県議会で議員提案により県財政の非常に厳しい状況を踏まえ、議員報酬の5%を引き下げる条例が制定され、今後も引き続き任期満了まで5%の減額を行うとの申し合わせがなされ、県民からも大きな支持をいただいております。ぜひ新居浜市においても、県議会に倣い、5%の引き下げを実行していただきたいと思います。
先ほど述べました定数との絡みで申し上げますならば、5%の引き下げで議員1名以上削減したと同じ意味を持ちます。5%の引き下げがどうしても実現できないのなら、職員の皆様とともに痛みを分かち合うという意味からも、少なくとも同じ率、2.0%の引き下げを行っていただきたいと思います。
次に、海外都市行政調査費、すなわち市議会議員の海外視察について私の考えを述べさせていただきます。
平成8年度から、財政逼迫と市民感情に配慮し中止、伊予三島市。平成9年度から経済状況、市民感情にかんがみ凍結、東予市。平成9年度から財政事情悪化のため中止、宇和島市。平成11年度から海外はいかがなものかとの市民からの声に配慮し中止、八幡浜市。平成11年度から区長会より定数削減と議会経費削減の要望を受け凍結、北条市。平成14年度から諸般の事情により凍結、今治市。
以上愛媛県12市の半数に当たる6市は中止または凍結と表現は異なりますが、事実上議員の海外視察を取りやめています。伊予市においては、10年前から2年に1度の実施となっています。
新居浜市議会が現在続けている海外視察については、まず視察先はヨーロッパかオーストラリア方面で、10日間かけ視察されています。訪問都市、視察場所はすべて全国市議会議長会が設定した計画どおりで、参加される議員さんが自分自身で決定されたものではありません。ちなみに、私の所属する福祉教育委員会では、国内研修先について議員自身が福祉、教育の先進地情報を持ち寄り、最終的な行き先を相談中です。
また、旅費に関しては、旅なれた人たちは異口同音に高過ぎると言われます。平成15年度においても、新居浜市では2名分約190万円の予算額となっています。けさからの議論の中でも、新居浜市の厳しい財政状況が指摘される中、また市民感情を踏まえ廃止されることを望みます。
議会費削減に関しての質問は、予算の提案権は市長にあるとの見解で質問の中に入れさせていただきました。可能な限りの御答弁または御感想をいただければ幸いです。
以上で第1回目の質問を終わります。
○議長(近藤司) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 岩本議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、災害弱者、情報弱者への配慮についてでございます。
岩本議員さん御指摘のとおり、地震等の災害時には電話回線がふくそうし、一般電話及び携帯電話が非常にかかりにくい状況となります。また、大規模地震においては電話回線の切断ということも予測されますことから、震災時の連絡には無線が極めて有効な手段となります。
本市におきましては、防災用無線設備として災害発生箇所と市庁舎を結ぶ移動系防災行政無線を初め、別子山支所や県との連絡及び情報収集等のために愛媛県地上系防災行政無線及び衛星系防災行政無線の整備をいたしております。しかしながら、現状においては避難所となる施設や公民館等には無線設備を設置しておりません。そのため、大規模災害時にも情報弱者の方へも有効に対応できる固定系無線システムとして、市域全域への一斉放送、双方通信、画像、文字表示の送信等が可能となり、災害時において市内各地域から直接無線交信が可能になるデジタル同報系防災行政無線の早期導入を目指しております。
次に、アマチュア無線との協力体制ですが、災害の状況によりアマチュア無線等の無線局に適宜協力を要請し、非常通信を行うこととしております。
次に、耳の不自由な方や独居老人の方への災害情報の提供についてであります。
現在のところは、福祉目的で緊急連絡等の手段として福祉電話を貸与したり、緊急通報システムを設置するなどをいたしております。今後は、災害時に対応できる環境づくり、具体的には情報インフラが生きている場合と生きていない場合とで違いますが、情報インフラが回復した場合にはファクスの利用あるいはテレビ放送での手話通訳者の配置、さらに高齢者に対する周知などを検討してまいります。
次に、現在の災害弱者に対する避難等の対策でございますが、震災による大規模災害が発生した場合は、ファクス等有線が使用できなくなり、被害が同時に多発かつ広範囲にわたるため、消防機関等の防災救助活動が著しく低下いたします。阪神・淡路大震災では、生き埋めや建物等に閉じ込められた人のうち、救助された方々の約95%は自力または家族や隣人によって救助され、専門の救助隊に助けられた方はわずかに1.7%だったという報告がございます。これら阪神・淡路大震災を教訓として、大規模震災の状況下では、地域住民同士が助け合い、地域住民が災害弱者の誘導や避難の担当を決め実施するなど自主防災組織の協力を得ることが最も有効な方策であると考えております。そのために、地域防災計画においても、自治会組織を中心とした自主防災組織の結成、育成を今後とも積極的に支援し、個人情報の取り扱いにも配慮しながら災害弱者や情報弱者の方にも安心して住むことができるまちづくりに努めてまいります。
次に、新居浜市の福祉施策についてのうち、放課後児童クラブの一部有料化について申し上げます。
当事業は、働く女性の支援と児童の健全育成ということを目的としたもので、放課後に保護者が労働等のため家庭にいない児童を対象として、小学校の余裕教室等において、遊びや生活の場を提供しその健全な育成を図るものであります。そのような性格上、限定された家庭が対象となるため、そのサービスを受ける保護者に対しまして、実費の負担をしていただくこととしたものでございます。
費用の負担割合といたしましては、放課後児童クラブの運営に係る人件費、消耗品等の経常的な運営費といたしまして、児童1人当たり1カ月約9,000円程度かかります。その経費に対しまして、県から約3分の1の補助金があり、それとほぼ同額を市が負担、その残りである3分の1の約3,000円について保護者に負担をお願いいたしたところでございます。つまり、公的な意味の少子化対策等も含めて、3分の2を公費で負担し、3分の1をそのサービスを受ける方に負担をしていただくという考え方であります。
今後におきましても、一部実費徴収につきましては、その事業内容等を勘案しながら負担をお願いすることとなります。また、設置のための費用はもとより全額公費の負担でございます。これらの方針につきましては、議会はもとより、また対象者の方に十分に説明をさせていただきます。
次に、新居浜駅前土地区画整理事業の早期実現についてのうち、説明責任と情報公開についてでございます。
土地区画整理事業は、公共施設の整備改善と宅地の利用増進を図るため、土地の区画、形質の変更を行いますので、住民の方々には建物移転等日常生活に大きな影響を与え、御不便をおかけすることになります。そのため、本年1月には地区別懇談会を開催し、地区ごとの施工予定年度の説明とそれに伴う移転の考え方や概要を説明させていただきました。また、今年度移転の方で御出席いただけなかった方には、戸別訪問により説明させていただいております。
移転補償につきましては、個人的な情報も多く含まれておりますので、どうしても個人個人の対応にはなりますが、施工計画や移転の基本方針、補償の考え方など事業全体にかかわる事項につきましては、区画整理課で発行しておりますまちづくりだよりによるお知らせをするとともに、必要に応じて地区別懇談会を開催し、対話による説明をいたしてまいります。
岩本議員さんの御意見のとおり、今後とも住民の方に対する説明責任とできる限りの情報公開に努め、事業の円滑な推進を図ってまいります。
次に、建物等移転補償費についてでございますが、事業計画上の補償費は外からの目視による見積もりでありますことから、実際の調査算定による補償費とは違いが出てくることは事実であります。現在、すべての補償物件の調査ができておりませんので、今後事業費の変動も考えられますが、実施計画に沿って施工していくことを重要課題として位置づけ取り組んでまいります。
しかしながら、市はもとより県、国におきましても、財政事情などその環境は非常に厳しいものがございますことから、今後やむなく事業計画の見直しがもし必要となった場合には、関係権利者を初め市民、議会への責任ある説明をさせていただき、十分な理解を得ながら事業を進めてまいります。
次に、バリアフリーを含むまちづくりについてでございますが、このまちづくりに際しましては、高齢者や障害者などの方々を含むすべての人が安全、安心に生活し社会参加できるよう、細やかな配慮や工夫が必要であり、ユニバーサルデザインの考え方に基づき、高齢者や障害者の方々を含めさまざまな方々の意見を幅広く反映させていくことにしております。
また、統一性のある美しい景観の町をつくるためには、まちづくりに住民の方々が積極的に参加していただき、行政と住民の方々がそれぞれの役割を実施していく必要があります。そのために、既に発足しております新居浜駅前地区まちづくり協議会の御意見もお聞きしながら、またその機運も高まっているとお聞きしておりますので、住民の方々の声を反映させていくことといたしております。
次に、議員の海外派遣につきましては、これまで議会の中でその意味を十分認められ、その意を受けて私としても予算提案をしてまいったことでございます。今後の海外派遣につきましては、これまでの取り組みを含めて、議会の中で再度十分な御論議もいただきたいと思っております。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(近藤司) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 岩本議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、教育についてのうち、通学区の特例についてでございますが、新居浜駅前土地区画整理事業に伴う通学区の特例につきましては、換地により現在通学している小学校、中学校の校区外に仮住居を置くこととなった場合、住所変更の届け出の際、指定学校変更希望申請書を提出していただき、従来通学しておりましたそれぞれの学校へそのまま通学をしていただくことといたしております。また、来年4月に小学校に入学される方につきましても、同様なこととしております。このことにつきましては、土地区画整理事業担当課とも連絡を密にし、対応いたしていきます。
次に、通学区域の弾力化についてでございますが、本市におきましても、通学区域の弾力的運用に取り組んでおりますが、特色ある学校づくりの観点等から、なお一層の弾力化について、市民各界各層の委員で構成する通学区域弾力化検討委員会を設置し、小学校及び中学校の通学区域の弾力的運用の方向性等を検討することといたしております。
次に、2学期制の導入についてでございますが、平成14年度から学習指導要領が変わり、基礎的、基本的な知識や技術等の確実な定着を図りながら豊かな心をはぐくむとともに、みずから学ぶ意欲や思考力、判断力、表現力などの資質や能力を育成することを目指して学校教育が実施されております。そのためには、授業の進め方や行事のあり方など、学校週5日制の中で学校における教育活動の見直しと改善を図っていく必要があります。2学期制の導入は、このような見直しと改善を効果的に実施することが基本になっています。1つの学期が長くなることを生かし、繰り返しの学習をしたり、作業的、体験的な活動や問題解決的な学習などにじっくりと取り組むなど、きめ細やかな指導を通じて児童生徒に確かな学力をつけることができ、2学期制の導入は授業時間確保とゆとりを創出することにより学力の向上が図られることを目指しております。
一方、現行の3学期制は、暑い夏と正月休みとが区切りですが、2学期制になると長期休暇が学期中に含まれることになります。また、定期試験の範囲が広がり、中学生にとって負担感が出るなどの指摘もございます。このようなことから、本年度は2学期制のメリット、デメリットや学校行事をどう見直すかなど、2学期制の導入について調査研究を行うため、教育委員会、学校関係者で構成する検討委員会を立ち上げ検討してまいります。
次に、受動喫煙対策についてでございますが、各学校において、遅くとも平成20年4月からは学校敷地全面禁煙を目指して取り組んでいるところでございます。
教職員の喫煙率につきましては、昨年度の調査では13.6%の喫煙率でしたが、本年度は9.9%に下がっています。
敷地内全面禁煙についての実施状況ですが、学校の始業時刻から終業時刻までの敷地内禁煙につきましては、幼稚園1園、小学校5校、中学校2校が達成されております。
土曜日、日曜日、夜間開放など地域の人も含めた敷地内禁煙につきましては、幼稚園1園、小学校4校、中学校2校が地域への協力依頼を行っております。他の学校につきましても、順次お願いしているところです。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、教育委員会事務局長が補足いたします。
○議長(近藤司) 補足答弁を求めます。神野総務部長。
○総務部長(神野哲男)(登壇) 新居浜市の福祉施策についてのうち、障害者の雇用促進ほか1点補足を申し上げます。
まず、障害者の雇用創出についてでございます。
市におきましては、障害者の方々の職業の安定化、職業人としての自立を図るため、今年度身体障害者の方を対象とした採用試験を行うことといたしております。8月には募集を行い、9月に試験を実施し、1名程度の身体障害者の方を一般事務職員として採用いたしたいと考えております。
次に、市の障害者の雇用状況についてでございます。
障害者の雇用の促進等に関する法律に基づく障害者の雇用率は、地方公共団体におきましては2.1%になっております。本市の場合、昨年度は2.3%でございます。
内容といたしましては、算定の対象となる職員数604人に対しまして、障害者数は14人となっております。
なお、この14人は障害者の雇用の促進等に関する法律に基づく積算人数でありまして、重度の障害者につきましては、1人を2人として計算いたします。このため、実数といたしましては、重度身体障害者が5人と重度以外の身体障害者が4人の計9人でございます。また、9人のうち職員に採用される前から障害者であった者が4人、採用後障害者となった者が5人となっております。
市委託業者へは、障害者の雇用促進のパンフレットを配付するなど理解促進に努めます。
また、今後とも毎年9月の障害者雇用促進月間にあわせまして、開催されます障害者雇用連絡会議におきまして、関係各機関と意見交換を行うとともに、市政だよりを活用いたしまして、広く事業主の方々へ障害者の雇用促進についてお願いをいたします。今後におきましても、一人でも多くの障害者の方が働く職場を得て社会参画ができますようお願い、啓発を続けますとともに、各種支援制度等の周知を図ってまいります。
次に、議員報酬の引き下げについてでございます。
市議会議員を初め市長等の特別職の報酬等の額につきましては、市長の諮問に応じ新居浜市内の各種団体の代表者及び学識経験者の委員10人で構成されます新居浜市特別職報酬等審議会が四国内の各市及び類似団体各市の状況、あるいは人事院勧告の内容等を慎重かつ多面的に検討、審議いたしまして、その結果を市長に答申いたします。この答申に基づきまして、市長が市議会議員の報酬並びに市長等の給与等の額に関する条例案を議会に提出し、報酬等の額が決定されることとなっております。
最近の答申は、平成14年12月17日になります。ここで、議員の報酬については平成13年3月市議会において、議員定数を4人減ずることとした事情と今後の活性化への期待を考慮し、改定を見送ることが適当との結論を見るに至りました、との答申を受け、この答申が尊重され、現在の市議会議員の報酬額となっているところでございます。
○議長(近藤司) 神野市民部長。
○市民部長(神野師算)(登壇) 新居浜駅前土地区画整理事業の早期実現についてのうち、バリアフリーを含むまちづくりと自治会館建設について補足を申し上げます。
自治会館の建設につきましては、愛媛県の地域環境整備事業補助金交付要綱による補助金及び本市のコミュニティー施設等整備事業交付要綱による補助金、さらには地元負担金等により建設されているところでございます。
なお、県におきましては、面積は自治会の戸数により査定されることとなっております。
このようなことから、愛媛県に申請する際には、区画整理事業との関連において一時的に自治会外に転出されております戸数の取り扱い等についても協議するなど、地元の皆様に満足していただけるような配慮をしてまいります。
○議長(近藤司) 田村建設部長。
○建設部長(田村浩志)(登壇) 新居浜駅前土地区画整理事業の早期実現についてのうち、仮設住宅の建設中止についてほか1点について補足申し上げます。
岩本議員さん御指摘のように、当初仮設住宅は市で建設することを検討しておりました。しかし、仮設住宅の建設用地の確保が困難であること、現在の非常に厳しい財政事情の中、数年で取り壊す仮設住宅の建設にかかる費用を考えますと、権利者の方に金銭補償をさせていただき、民間の賃貸物件等を借りていただく方がそれぞれの事情に応じた融通もきき、また民需拡大にもつながるとの判断から、仮設住宅の建設はしない方針といたしました。
この方針につきましては、権利者の方々に地区別懇談会や戸別訪問で説明を申し上げ、御理解と御協力をいただいているところでございますが、今後もさまざまな機会を通じて、仮住居についての考え方を地権者の方に十分説明させていただき、円滑な事業の推進に努めてまいります。
なお、仮住居探しの側面的な支援といたしまして、宅建協会の御協力をいただき、賃貸物件情報を区画整理課の事務所に備え、権利者の方に御利用いただいております。
また、建物等移転補償費に関し住宅ローン返済者への対応についてでございますが、ローン返済者も含め、住宅建設に対しまして、市では利子補給による500万円までの融資制度を設けております。これで住宅ローン返済にも御利用いただけるものと考えております。
○議長(近藤司) 鈴木教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(鈴木嘉明)(登壇) 教育についてのうち、金栄小学校の運動場整備について補足を申し上げます。
小中学校の運動場は、児童生徒のさまざまな学習の場として、また夜間開放などによる地域の方々の社会体育の場として重要な役割を果たしております。そのため、平成2年度から排水状況の極端に悪い学校から暗渠排水による整備を中学校3校、小学校3校に実施し、今年度は高津小学校の整備を行っております。
学校施設につきましては、御指摘の金栄小学校の運動場を含めまして、校舎、体育館、プールなどの膨大な施設を抱えておりまして、今後とも施設の老朽度を勘案するとともに、施設の整備の必要性も見きわめまして、財政状況が大変厳しい中でありますが、全体施設の中で優先順位を判断し、国の補助等を考慮しながら、計画的、効率的に整備充実を図ってまいります。
以上で補足を終わります。
○議長(近藤司) 再質問はありませんか。(5番岩本和強「なし」と呼ぶ)
以上で本日の一般質問は終わりました。
これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
明11日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 3時11分散会