目次
議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問
石川尚志議員の質問
1 世界の子供たちへの支援と平和への取り組みについて
(1) 日常物資が極端に欠乏している国の子供たちへの援助
(2) 平和への施策や教育
2 にぎわいと活力にみちたまちづくりについて
(1) 中小企業諸施策の評価
3 障害者支援費制度について
4 減反政策の見直しについて
5 食の安全と食教育ボランティアについて
6 学校の耐震化と地域防災について
7 高校生の就職内定状況について
8 学力向上等について
佐々木市長の答弁
1 世界の子供たちへの支援と平和への取り組みについて
(1) 日常物資が極端に欠乏している国の子供たちへの援助
(2) 平和への施策や教育
2 にぎわいと活力にみちたまちづくりについて
(1) 中小企業諸施策の評価
4 減反政策の見直しについて
5 食の安全と食教育ボランティアについて
阿部教育長の答弁
1 世界の子供たちへの支援と平和への取り組みについて
(2) 平和への施策や教育
5 食の安全と食教育ボランティアについて
8 学力向上等について
鈴木助役の答弁
6 学校の耐震化と地域防災について
井下保健福祉部長の答弁
3 障害者支援費制度について
合田産業振興部長の答弁
2 にぎわいと活力にみちたまちづくりについて
(1) 中小企業諸施策の評価
7 高校生の就職内定状況について
鈴木教育委員会事務局長の答弁
6 学校の耐震化と地域防災について
休憩(午前11時17分)
再開(午前11時28分)
伊藤初美議員の質問(1)
1 魅力あふれる交流連携のまちづくりについて
(1) 地域ポータルサイトへの取り組み
2 人と自然が調和した安心で快適なまちづくりについて
(1) ISO14001の認証取得と市民のかかわり
(2) 本港地区に整備される廃棄物海面処分場
(3) 生活道路の充実と防災の充実
3 健康で生きがいとふれあいあふれるまちづくりについて
(1) 児童福祉と障害者福祉の充実
(2) 医療費の抑制
4 にぎわいと活力にみちたまちづくりについて
(1) 遊休農地の利活用
(2) 農産物の直売所設置
(3) マイントピア別子等の観光施設
(4) 路線バスの現状と市内循環バス
5 豊かな心と創造性を育むまちづくりについて
(1) 不登校適応指導教室指導員の増員
(2) 障害児教育の充実
(3) 幼稚園・保育園・小中学校でのCAPの取り組み
6 教育について
(1) 中学校給食の現状
(2) 公立中学校の決まり・規則
休憩(午前11時50分)
再開(午後 1時00分)
佐々木市長の答弁
2 人と自然が調和した安心で快適なまちづくりについて
(1) ISO14001の認証取得と市民のかかわり
3 健康で生きがいとふれあいあふれるまちづくりについて
(1) 児童福祉と障害者福祉の充実
(2) 医療費の抑制
4 にぎわいと活力にみちたまちづくりについて
(4) 路線バスの現状と市内循環バス
阿部教育長の答弁
5 豊かな心と創造性を育むまちづくりについて
(1) 不登校適応指導教室指導員の増員
(2) 障害児教育の充実
(3) 幼稚園・保育園・小中学校でのCAPの取り組み
6 教育について
(1) 中学校給食の現状
(2) 公立中学校の決まり・規則
鈴木助役の答弁
1 魅力あふれる交流連携のまちづくりについて
(1) 地域ポータルサイトへの取り組み
合田産業振興部長の答弁
4 にぎわいと活力にみちたまちづくりについて
(1) 遊休農地の利活用
(2) 農産物の直売所設置
(3) マイントピア別子等の観光施設
(4) 路線バスの現状と市内循環バス
佐々木都市開発部長の答弁
2 人と自然が調和した安心で快適なまちづくりについて
(3) 生活道路の充実と防災の充実
橋本消防長の答弁
2 人と自然が調和した安心で快適なまちづくりについて
(3) 生活道路の充実と防災の充実
佐々木港務局事務局長の答弁
2 人と自然が調和した安心で快適なまちづくりについて
(2) 本港地区に整備される廃棄物海面処分場
伊藤初美議員の質問(2)
3 健康で生きがいとふれあいあふれるまちづくりについて
井下保健福祉部長の答弁
3 健康で生きがいとふれあいあふれるまちづくりについて
伊藤初美議員の質問(3)
3 健康で生きがいとふれあいあふれるまちづくりについて
2 人と自然が調和した安心で快適なまちづくりについて
6 教育について
5 豊かな心と創造性を育むまちづくりについて
杉本真泉議員の質問
1 新居浜市の限りない発展を念じて
(1) 鷲尾勘解治翁の「地方後栄の策」に学ぶもの
(2) 「自立・連携のまちづくり」を確かなものに
(3) 地方分権と行政経営改革の目指すもの
休憩(午後 2時11分)
再開(午後 2時22分)
伊藤優子議員の質問
1 国道11号新居浜バイパスについて
2 別子山村との合併について
(1) 住友林業との調整、協力体制
(2) 筏津山荘の改築
(3) 別子山村との合併による新居浜市の変化
3 教育問題について
(1) 体育館建設
(2) 不登校の現状と個別授業を行う制度
(3) スクーリングサポート事業の活用
(4) 特色ある学校づくり事業としての通学区域廃止
(5) 小中学校のパソコン教室の開放
4 商店街の活性化と空き店舗の現状について
5 東新学園と慈光園の建てかえについて
6 ファミリー・サポート・センターの開設について
7 市営住宅の建てかえを含む改善事業と公営住宅再生マスタープランについ
て
8 まち美化条例、放置自動車防止条例の市民への浸透について
9 水道水弗素濃度適正化について
10 男女共同参画社会の実現について
(1) 新居浜市男女共同参画推進条例
(2) DVに対する充実・強化
(3) 新居浜市男女共同参画宣言都市サミット
佐々木市長の答弁
2 別子山村との合併について
(3) 別子山村との合併による新居浜市の変化
3 教育問題について
(1) 体育館建設
5 東新学園と慈光園の建てかえについて
10 男女共同参画社会の実現について
(1) 新居浜市男女共同参画推進条例
(3) 新居浜市男女共同参画宣言都市サミット
阿部教育長の答弁
3 教育問題について
(2) 不登校の現状と個別授業を行う制度
(3) スクーリングサポート事業の活用
(4) 特色ある学校づくり事業としての通学区域廃止
9 水道水弗素濃度適正化について
西原市民環境部長の答弁
8 まち美化条例、放置自動車防止条例の市民への浸透について
10 男女共同参画社会の実現について
(2) DVに対する充実・強化
合田産業振興部長の答弁
2 別子山村との合併について
(1) 住友林業との調整、協力体制
(2) 筏津山荘の改築
4 商店街の活性化と空き店舗の現状について
佐々木都市開発部長の答弁
1 国道11号新居浜バイパスについて
7 市営住宅の建てかえを含む改善事業と公営住宅再生マスタープランについ
て
鈴木教育委員会事務局長の答弁
3 教育問題について
(5) 小中学校のパソコン教室の開放
小林水道局長の答弁
9 水道水弗素濃度適正化について
散会(午後 3時19分)
本文
平成15年3月12日 (水曜日)
議事日程 第3号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
議案第29号 平成15年度新居浜市一般会計予算
議案第30号 平成15年度新居浜市貯木場事業特別会計予算
議案第31号 平成15年度新居浜市渡海船事業特別会計予算
議案第32号 平成15年度新居浜市交通災害共済事業特別会計予算
議案第33号 平成15年度新居浜市住宅新築資金等貸付事業特別会計予算
議案第34号 平成15年度新居浜市平尾墓園事業特別会計予算
議案第35号 平成15年度新居浜市公共下水道事業特別会計予算
議案第36号 平成15年度新居浜市公共用地事業特別会計予算
議案第37号 平成15年度新居浜市国民健康保険事業特別会計予算
議案第38号 平成15年度新居浜市老人保健事業特別会計予算
議案第39号 平成15年度新居浜市介護保険事業特別会計予算
議案第40号 平成15年度新居浜市水道事業会計予算
議案第41号 平成15年度新居浜市工業用水道事業会計予算
議案第42号 平成14年度新居浜市一般会計補正予算(第5号)
議案第43号 平成14年度新居浜市住宅新築資金等貸付事業特別会計補正予算
(第1号)
議案第44号 平成14年度新居浜市公共下水道事業特別会計補正予算(第2
号)
議案第45号 平成14年度新居浜市介護保険事業特別会計補正予算(第3号)
――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
出席議員(31名)
1番 藤 田 幸 正 2番 豊 田 康 志
3番 伊 藤 優 子 4番 藤 田 統 惟
5番 伊 藤 初 美 6番 菅 秀二郎
8番 真 木 増次郎 9番 佐々木 文 義
10番 石 川 尚 志 11番 仙 波 憲 一
12番 加 藤 喜三男 13番 杉 本 真 泉
14番 渡 辺 豊 15番 岡 田 光 政
16番 村 上 悦 夫 17番 白 籏 愛 一
18番 近 藤 司 19番 山 本 健十郎
20番 高須賀 順 子 21番 岡 崎 溥
23番 堀 田 正 忠 24番 藤 田 若 満
25番 橋 本 朝 幸 26番 小 野 利 通
27番 伊 藤 萬木家 28番 鈴 木 連太郎
29番 神 野 幸 雄 30番 井 上 清 美
31番 世 良 賢 克 32番 田 坂 重 只
33番 中 田 晃 34番 欠 員
――――――――――――――――――――――
欠席議員(2名)
7番 竹 林 偉 22番 原 月 美
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市長 佐々木 龍
助役 鈴 木 暉三弘
収入役 稲 見 重 幸
財務部長 大 西 宏 明
保健福祉部長 井 下 文 夫
市民環境部長 西 原 寛
産業振興部長 合 田 仁 千
都市開発部長 佐々木 俊 洋
下水道部長 山 口 三七夫
消防長 橋 本 憬 範
水道局長 小 林 史 典
教育長 阿 部 義 澄
教育委員会事務局長 鈴 木 嘉 明
監査委員 渡 邉 易 雅
港務局事務局長 佐々木 清 隆
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者
事務局長 井 上 三千年
庶務課長 岩 崎 紀 生
議事課長 日 野 清
議事課副課長 岡 正 士
庶務課庶務係長 山 岡 昭 治
議事課調査係長 原 正 夫
議事課議事係長 井 上 毅
議事課主事 岩 崎 美由紀
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(藤田若満) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第3号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(藤田若満) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において藤田統惟議員及び伊藤初美議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 一般質問
○議長(藤田若満) 次に、日程第2、議案第29号ないし議案第45号を議題といたします。
昨日に引き続き会派代表質問並びに質疑を行います。
順次発言を許します。まず、石川尚志議員。
○10番(石川尚志)(登壇) おはようございます。社民・護憲連合の石川尚志でございます。会派を代表いたしまして質問をさせていただきます。
まず、世界の子供たちへの支援と平和への取り組みについてお伺いいたします。
今日、アメリカのブッシュ政権は、湾岸地域に20万余の米軍を派遣し、イラク攻撃の準備を着々と進めております。これは、世界最大の軍事大国が発展途上国に襲いかかろうとしているわけでありますので、イラク国民の何千人か、あるいは何万人かの命を奪い取ることになることは明らかでありましょう。
さきの湾岸戦争後の91年8月から、戦争と経済封鎖に苦しむ子供たちへの人道援助を続けているアラブの子供と仲良くする会代表の伊藤政子さんは、「湾岸戦争時、テレビ放映で、軍事施設に限定したピンポイント攻撃で一般市民には影響ないかのような映像が流されていたが、その中に苦しむ子供の顔が見えたとき、日本が多国籍軍に総額145億ドルもの経済援助をしたが、実は、これは戦争に反対しなかったのではなく、子供たちを殺すことに手をかしたとの思いを強くした」と述べておられます。
戦後、経済制裁下でイラクの子供たちは、栄養状態は悪くなる一方で、永久歯は生えない、爪が真っ黒になるなどの栄養失調児が続出しております。また、農産物の種の持ち込みは禁止され、さらにユニセフの子供用ミルク缶は米空母により長期の臨検を受け、差し押さえ状態にされました。また、91年4月より国連停戦合意監視団がイラクで活動中でも、繰り返されて爆撃が行われております。特にひどいのは、史上初めて湾岸戦争で兵器として使われた劣化ウラン弾でございます。これは約100万発以上使用され、300トンに上る劣化ウランがまき散らされたわけであります。このことは、アメリカの湾岸戦争帰還兵の子供たちに四肢欠損症などの障害児が多く生まれたことから、湾岸戦争症候群と言われ問題になり、世界じゅうに明らかになったわけであります。また、これが使われたイラクの子供たちには、白血病や小児がんが多発しているばかりか、先天性障害児の出生率は、1994年には26.9%にも達したのであります。
このようなイラクの実態を無視し、またも攻撃をしようとしているアメリカに加担し追随しようとしているのが、今の小泉政権であります。第二次大戦で、多くの国民の犠牲の上で生み出された平和憲法を持つ私たちは、地球上にかけがえのない一人一人の子供の命を守るためにも、何としてでもアメリカの武力行使に反対し、対話による解決を図らなければならないと考えます。
マレーシアのマハティール首相は、「一番大きな金棒を持っている人が、すべてを統治していた石器時代のようだ」と言ってアメリカを批判しておりますが、今こそ私たちも、憲法前文にありますその理念を生かし、世界の信頼をかち取らねばと考えます。
憲法前文には、「われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達することを誓ふ。」と述べているのであります。
そこで、お伺いいたしますが、今日、アフガンやイラクの子供たちのように食物や衣服、医薬品などの日常物資の極端に欠乏している国の子供たちへの援助について、民間団体やNPO、NGOが主体でありましょうが、本市での現状はどうでありましょうか。また、それらの活動に対する支援についての考えをお伺いいたします。
2点目でございますが、この10年間で今日ほど、世界じゅうで反戦・平和が強く叫ばれ、求められているときはないのではないかと思っております。外国から、さすが平和主義憲法下の日本国民として、また広島、長崎での原爆の唯一の体験国として信頼されますような、そんな市民、国民に成長・変容していくための施策や教育が、今特に大切と思われますが、理事者のお考えをお伺いいたします。
次に、にぎわいと活力にみちたまちづくりについてお伺いいたします。
本市の産業振興についてでございますが、日ごろより市の理事者の皆様を初め、全庁挙げてこの問題に日夜御努力されておりますことに、改めて敬意を表する次第でございます。
長引く不況により、全国的にも企業の合理化や事業所の閉鎖が相次ぐ中、本市中小企業を取り巻く環境も依然として厳しい状況にあります。そのようなことから、平成15年度の施政方針におきましても、多くの中小企業支援策や企業誘致促進への奨励措置が講じられておりますことに、自営業者の方々にとりましては大変心丈夫な限りと思われます。ただ、これらの施策が、果たして真に中小企業の皆様の支援に効果があるのかどうなのか、この検証がなければ、せっかくの施策も無意味になると考えられます。
そこで、平成15年第1回定例会でございますので、昨年の中小企業への諸施策はどのように成果を上げたのか、また、何が空回りで終わったのかを、市民の皆様に明らかにしていただきたく思うわけであります。
それでは、まず、昨年新たに設けました事業についてでございますが、運転資金に対する融資限度額を実質的に拡大しました中小企業緊急経済対策特別融資制度、また設備投資の意欲を持つ企業の支援のため、市単独で融資限度額を倍増いたしました中小企業設備近代化資金融資制度、また資金に余裕がなくても国、県の研究開発補助事業に挑戦できるように改めたベンチャー企業育成事業、そしてまた中小企業の立地や雇用の拡大等にあわせて助成限度額の引き上げや助成要件の緩和等を行い、強力に企業立地を進めるための企業立地促進条例などの活用状況並びに平成15年度の新たな取り組みについてお伺いいたします。
2点目でございますが、従来からの中小企業振興条例についてでございますが、平成14年度は共同研究、人材育成、雇用促進、福祉厚生施設、ISO認証取得の5事業について拡充されたわけでありますが、その利用、活用状況はどのようになっておりましょうか。
3点目でございますが、雇用の確保についてであります。
一昨年度設置されました新居浜市緊急雇用対策会議について、この組織の活動状況と、そして国、県で実施しておりました緊急地域雇用対策事業以外に本市単独事業として、8事業、約5,000万円で取り組まれました新居浜市緊急雇用対策事業でありますが、その成果と今後への継続についてお伺いいたします。
次に、障害者支援費制度についてお伺いいたします。
国が昨年発表いたしました新障害者プランでは、今までの施設入所中心から、障害者が地域で暮らすノーマライゼーションの理念の実現が強調されたのを受け、4月から身体障害者、知的障害者が、都道府県が指定する事業所から必要なサービスをみずから選んで契約する支援費制度がスタートするわけであります。そしてまた、この制度に円滑に移行するため、既に昨年よりこの制度の利用申請が受け付けられておりますが、その状況はどうでありましょうか。
新制度のサービスは、ホームヘルプサービス、デイサービス、そして更生施設や授産施設など17種類が決められており、障害者の方が各市町村に利用したいサービスや回数を申請すると、市の担当者が障害の程度や介護状況の聞き取り調査を行い、サービスの支給量や時間を決定して受給者証が交付され、その上で施設や事業者と契約し、その利用料は、支払い能力に応じて一部負担し、残りを市町村が支援費として補助するわけであります。このことにつきましては施政方針でもかなり詳しく述べられており、平成15年度には障害者福祉計画策定アンケート調査の実施が決められるなど、行政の取り組む姿勢も明確に示されております。しかしながら、該当主体者である障害者の方やその保護者にとっては、大きな不安を抱えたままでの新制度への移行であるわけであります。
そこで、お伺いいたしますが、まず第1点目でありますが、障害者の方が受けたいサービスを自由に選択できると言われておりますが、結局、評判のよい施設や事業者に希望が殺到し、実際に選べる余地がなくなるのではないかという不安であります。
第2点目は、申請手続や県内事業者の分布状況などの資料や情報が少なく、理解しにくいという悩みであります。介護保険では、ケアマネジャーが専門的なアドバイスをしているわけでありますが、この制度についても、その有効な活用のためにはそういった専門家の支援が必要と思われますが、いかがでありましょうか。
第3点目は、受給者証交付の際に、市町村間で障害ランクの認定の差が起こるのではないだろうかという疑問でありますし、第4点目は、行政の担当者が、障害に対する専門の知識を持っていて適切な判断をしているのだろうか。つまり、認定には専門家の判断が要るのではないだろうか。また、支援費支給の決定には第三者によるチェック、つまりその意見が反映される仕組みが必要でないだろうか。このような苦情処理体制整備への率直な希望であります。
今日、障害者の方が地域で暮らすということは、その負担がすべて家族の肩にのしかかるわけであります。地域にはその負担を支える仕組みがほとんどなく、家族で介護が仕切れなくなると施設へ入所し、それが長期化するわけでありますので、施設は常に満杯の状態になっているわけであります。そこで、考えられますことは、施設と在宅の中間施設があれば、そこで世話をしてくれる職員と障害者が少人数で共同生活をし、自立体験を繰り返しながら地域生活に入る。このような中間的な施設が必要になると考えられますが、本市の状況はどのようでありましょうか。
いずれにいたしましても、この制度の発足を機に、前倒しにしてでも、障害者の人たちがこの地域に住んでいてよかったと思えるような施策をどしどし打ち出していただきたく思うわけでありますが、よろしくお願いいたします。
次に、減反政策の見直しについてお伺いいたします。
これに関しましては昨日も質問され、市の考え方もよくわかりました。しかし、再度確認のためお伺いいたしたいと思います。
農林水産省は、昨年12月に米に関する政策を抜本的に見直すための指針として米政策改革大綱を発表し、それに沿って食糧法の改正案を今通常国会へ出すよう計画いたしているようであります。これは米の供給過多による価格下落を防ぐため、1970年から国主導で作付面積を減らし生産量を調整してきた、いわゆる減反政策を見直し、2008年度までに農業者、農業団体が自主的に生産調整を行う体制へ移行するという内容のものであります。それでは、なぜこの問題が今浮上してきたのでありましょうか。小泉内閣の政治手法であります弱肉強食による淘汰、つまり農業に市場原理を導入し、競争力のある農家を育成し、ふえる一方の助成金に歯どめをかけるとともに、世界貿易機関――WTOのこの自由化交渉の流れに適用するようにするねらいがあるものと考えられます。このような動きに対しまして、生産者である農家はもとより、消費者である国民の多くは大きな関心を寄せております。なぜなら、このことで米価はどのようになるかについて心配をいたしているからであります。特に米作農家にとりましては生死にかかわる問題でありますことから、もし仮に米価が急落するといたしますと、その損失補てんをどのように考えられているのか、大変重要になってまいります。今政府の考えられておりますのは、全国一律に補てんするのではなく、その地域が独自のアイデアで個性的な作物への転換などを進めた場合とか、大規模農家への助成を厚くし零細農家の集約を促す仕組みを取り入れるなどのようであります。
そこで、お伺いいたしますが、この減反政策の見直しにより、農家や市民はどのような影響を受けると考えられておられるのか、また、それに対しどう取り組まれようとしているか、お伺いいたします。
次に、食の安全と食教育ボランティアについてお伺いいたします。
一昨年の狂牛病騒動から引き続き、昨年の2002年は食品への信頼が大きく揺れた1年であったと思われます。県内では、日本ハムの子会社日本フード愛媛営業部や本市の生協アイコープが共同出資する食肉加工工場が、輸入牛肉を国産肉に偽装するなどを行い、多方面から多くの批判を受けました。特に、食品の安全、安心を第一とする生協がこの問題にかかわっていたことについての驚きを隠すことができなかったわけであります。今後販売側は、消費者の信頼が大原則だということを肝に銘じ、気を引き締めて取り組んでいただきたく思うわけであります。
それでは、一方、生産者側には問題がなかったのかといえば、無登録農薬の使用の問題が明るみに出ました。これは県下32の農家が購入し、31農家がイチゴやかんきつに使用していたのであります。そしてまた、年末には西条産米の一部から、食糧庁が食用不適とする基準0.4ppmを上回る0.47ppmのカドミウムが検出され、不安を募らせました。このようなことから行政の規制不備が大きく問われ始めましたため、ついに国も農薬取締法を改正し、違法農薬を使用した農家への罰則規定を織り込んだわけであります。食の安全について信頼できるかどうかは、生産者である農家が消費者に対し、地道にその説明責任を果たしていく以外にはないのではないでしょうか。このことを農業団体もようやく認識し、農薬の使用などを記録する生産工程管理記録運動に取り組み始めましたが、今からの安全対策のキーワードとしてトレーサビリティー、つまり生産履歴の追跡がクローズアップされてくることは間違いないでありましょう。そしてまた、地域独自の食文化や伝統的な食材調理法、その地域の生産者を守り、食べる意味を子供や消費者に伝えていく運動、つまりスローフードの広がりや、地産地消の運動が静かに広がることも当然予想されます。
そこで、お伺いいたしますが、本市におきましては、食の安全を確保するための施策としてどのように取り組まれておりましょうか。また、地産地消については、学校給食ではどのような状況になっているでしょうか、お伺いいたします。
また、昨年末、農林水産省は食に関する知識を地域社会に広げる専門のボランティアを2003年度から5カ年計画で約3万人公募するという方針を出されたようでございます。なぜこのような施策を出されたのかを考えてみますと、朝食抜きや一人で食事をする個食の増加など、食習慣の乱れが青少年の心身に悪影響を与えている現状を憂え、その改善のためと思われますが、具体的には地元の特産物や伝統的な食文化のよさを地域社会に広め、食品の安全性について理解を深める手助けをしてもらうわけでありましょう。そうであるならば、このボランティアの活用は専ら学校へ目が向けられ、学校給食の場での活動が主になるのではないかと考えられます。しかし今、各学校で食生活の指導、民間のボランティアの活動がどうしても必要であると切実に思われているでありましょうか。学校には栄養士や養護教諭が、中学校では家庭科や保健体育、理科の教科等で関連の学習がなされております。私は、むしろ食生活の改善について学ぶべきは、保護者の側ではないだろうかと考えておりますし、広くは社会生活でのゆとりの生活こそが基本になるのではないかと考えております。そうであるにしても、子供たちが食生活の重要性について学ぶことは大切と思われますので、このボランティア活動が本市におきましても定着し、効果ある活動が展開できますよう考える次第でございます。
そこで、ボランティア活動について、本市ではどのように考えられ、取り組まれようとしているのか、お伺いいたします。
次に、学校の耐震化と地域防災についてお伺いいたします。
内閣府は、2001年度末に地震防災施設の現状調査をいたしました。その結果を昨年7月に中間報告として発表し、ことしの1月15日、最終報告を行い、その中で都道府県別のデータを公表いたしました。特にその中で、学校関係の耐震化率は全国平均でわずか45.9%であり、都道府県別に見てみますと、静岡県の69.7%がトップで、本県は42.3%でありました。このことは、幼稚園から大学までの施設の建物の棟を調べ、1982年以降に建設されて十分耐震性があるか、あるいはそれ以前に建設されていても耐震診断を受け、改修不要と診断されたか、あるいは改修を行い改修済みとされているか、その割合でございますので、現行の建築基準を満たしている学校関係の建物は半数以下ということになります。私たちは2001年3月、あの芸予地震に見舞われましたが、松山市の湯築小学校の大被害を忘れることはできません。地震直後の本会議でも防災問題が取り上げられ、議論がなされましたし、昨日もいろいろ議論になりました。今回最終報告を受けたのを機に、再度理事者の考えをお聞きいたしたく存じます。よろしくお願いいたします。
まず第1点目でございますが、2001年度末の現況調査では、本市の学校施設の耐震診断はどのような結果になっているのでありましょうか。また、それを受け、本市ではどのような取り組みをなされたのか、お伺いいたします。
第2点目でございますが、建築基準法の耐震基準を満たしていない学校の建物をクリアさすための改修工事を行う場合、必要な総額は幾らになると算定されましょうか。また、この改修工事をする意欲や計画がおありでしょうか、お伺いいたします。
次に、地域防災についてお尋ねいたします。
今後、30年以内に約40%の確率で、そして50年以内には80%の確率で発生すると予測されております南海地震であります。昨年の6月、県は1854年に起きました安政南海地震を参考にいたしまして、それと同規模の地震、マグニチュードでは8.4ぐらいでございますが、それが起きた場合どれくらいの被害が起きるかを想定し、その調査結果を発表いたしました。それによりますと、死者2,987人、負傷者約4万6,000人、建物全半壊28万7,451棟などという非常に衝撃的なものでありました。また、それに引き続きまして、国でも政府の中央防災会議の専門調査会が12月24日、静岡県浜名湖沖から四国沖の太平洋の海底を震源地とした巨大地震、東南海・南海地震の被害想定などを発表いたしました。今日、私たちが持つ地震の体験で最も新しいもので大きかったものは、先ほど述べました2年前の芸予地震でありますが、あのときは死者1人、重軽傷者74人、家屋被害約5,300棟の被害を出したわけであります。
そこで、お伺いいたしますが、まず1点目でございますが、芸予地震以後、本市ではどのように防災施策を改善したのでございましょうか。その年の9月号市政だよりでは、地震から身を守るにはの特集が出されましたが、市民の皆様への啓蒙にはまだまだのような気がいたしております。
次に、第2点目でございますが、今後起こるであろうとされております南海地震に対しまして、本市はどれくらいの被害を想定し、またどのような対策を立てて取り組んでおられるのか、お伺いいたします。
第3点目でございますが、災害が大きくなればなるほど行政の手は届きにくくなり、地域の自主防災活動が重要になってまいりますことは、さきの阪神・淡路大震災時、淡路島の北淡町が震源地に近かったにもかかわらず犠牲者が少なかったのは、近所同士の人間関係が密で、倒壊家屋からの救助がスムーズに進んだからという教訓を多くの人に教えました。そうでありますと、今日私たち一般市民が取り組む最も重要なことは、隣近所と仲よくつき合う、お互いよくあいさつをするなどが、まず第一歩になるのではないかと思われます。さらに組織的、計画的には、自治会における自主防災組織が重要になってまいります。毎年各校区での自主防災訓練を確実に実施されてこられ、さらに自主防災組織が現在42自治会で組織され、今後、宮西や金栄、泉川校区での結成が見込まれておられるようでありますので、着実にその体制が整いつつあるとは思いますが、自然災害に遭遇する機会の少ない本市ですので、まだ先という市民の意識を払拭し、あす起きるかもしれないという警鐘を打ち鳴らしてほしく思うわけであります。
そこで、本市におけます自主防災組織の組織化と問題点、行政の支援についてどのようにされているのか、お伺いいたします。
次に、高校生の就職内定状況についてお伺いいたします。
ことしの正月、教え子の同窓会に招かれ参加いたしましたが、そのとき1人の教え子が、うちの子供がことしの3月に卒業するのに、まだ就職が決まらないと言って悩んでおりました。全国的に見てみましても、高校生の今春の就職内定率につきましては、その低下に歯どめがかからず、昨年12月時点の調査では、各地で軒並み前年を下回り、過去最低の水準になっているようであります。厚生労働省の調査によりますと、就職を希望する高校生の昨年11月末の内定率は60.3%であり、地域別に見てみますと、四国では61.1%にとどまり、前年比マイナス4.5ポイントになっております。この内定率低下の原因といたしましては、長引く不況と即戦力を求める企業の採用の変化、そして製造業の海外進出などで、高卒者の受け皿となる製造現場が減少していることなどが挙げられると思われます。
そこで、お伺いいたしますが、本市におけます高校生の就職内定率はどれくらいになっておりましょうか。そして、近年の傾向はどうでありましょうか。また、このような厳しい状況に対し、各自治体ではインターンシップ体験や模擬面接試験などに取り組まれ、その支援をいたしております。本市でも、いろいろ努力をなされておりますことに敬意を表する次第でございますが、今後、さらにその成果を上げるため、どのようなことに取り組まれようとしておられるのか、お伺いいたします。
第3点目でございますが、今まで高卒就職の際、同時に複数の会社に応募できない1人1社制の慣行があったわけでございますが、これについての見直しがどのように進み、どう成果があらわれているのか、お伺いいたします。
最後ですが、学力問題についてお伺いいたします。
去る1月25日から4日間の日程で、かつて55年前、日教組が結成された地奈良市を中心に、第52次教育研究全国集会が開催され、全国から教職員等延べ1万6,000人が参加し、完全学校週5日制、新指導要領実施後の現状と課題、学力問題、教育基本法の理念を生かす実践などを重点に論議を深められたことがマスコミで報道されておりました。そのときの記念講演をされた一人にOECD――経済協力開発機構の教育局統計分析部長のアンドレアス・シュライヒャーさんは、「現在、学齢期にある子供が労働市場に出るまでに成果を出すには、知識だけではなく、考える力、分析し、比較し、批判し、評価する力、また想像し、仮定し、発見し、発明する創造的な力、これらを養うための教育が必要になるだろう」と述べておられます。そしてまた、この組織が加盟国を中心に、在学中の15歳の子供の学力を調査しました結果によりますと、日本は、読解力では2位グループでありますが、数学的応用力や科学的応用力は1位グループに入っていることも明らかにされております。
それでは、今日の日本の教育現場にはどのような課題が横たわっているのでありましょうか。昨年4月から完全実施されました新学習指導要領の内容と、それに基づく総合学習の評価はどうなのか。また、授業時数削減による学力低下についての心配はないのか。それに伴う習熟度別指導についてはどう考えるべきかなどの諸課題が見えてまいります。そのような中、教職員は創意工夫する余裕がないと、悲鳴に近い声を発しているのが実情であります。
そこで、今問題になっております学力について、これを樹木に例えてみますと、今まで強調されてきましたいわゆる知識は葉っぱであり、学習への意欲・関心は根っこであり、思考力や創造力は幹に当たると考えられますが、それに水や肥料や日光など、周囲からの働きかけを受けながらバランスよく育つとき、初めて学力が身につくのではないでしょうか。このバランスを考えながら、どのようにすればよく成長するのかを検討し、実行するのが行政の責務であろうと思われます。
そこで、まずお伺いいたしますが、教育委員会では、今まで長期総合計画に基づき種々の教育方針を立てられ、綿密に計画を実施されてきておりますことに、改めて敬意を表する次第でございます。
さて、年度末を控え、教育委員会では1年間で最も忙しい時期に差しかかっているわけでありますが、来年度、つまり平成15年度におけます学校教育の具体的な取り組み方針について、検討・作成されておられるならば、まずお伺いいたしたいと思います。
次に、2点目でございますが、現在の子供の状況を見て、学力の低下についてどのようにとらえられておられるのか。そしてまた、ゆとり教育と総合学習についての評価をどのようにされているか、お伺いいたします。
そして、最後でございますが、現在教育改革を進める上で、本市の教育が、まず取り組まなければいけないことにはどのようなことがあると考えられておられるのか、お伺いいたしたいと思います。
これで、第1回目の質問を終わらせていただきます。
○議長(藤田若満) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 社民・護憲連合代表の石川議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、日常物資が極端に欠乏している国の子供たちへの援助についてでございますが、長年にわたる戦争、国連による経済制裁を受けて、食糧や医薬品が不足するなど、既にイラクの子供や女性を含む一般市民の生活には、大きな影響が出ているとの情報がございます。また、イラク以外にも、アジア、アフリカの多くの国々で飢餓や貧困、あるいは劣悪な衛生環境により、多くの子供たちが苦しんでいるという様子をテレビ等で見るにつけ、私も大変心が痛んでおります。
行政として、どのように取り組むかにつきましては、公費をもって国際援助をするというのは国の役割だと思っております。しかし、自治体としても、可能な範囲協力をしてまいりたいと考えております。具体的には、これまで新居浜市といたしましては、組織的に活動するということよりも、支援の申し出があった市民の方々に、目的に合った民間団体あるいはNGOを紹介しているのが現状でございました。なお、社会福祉協議会のボランティアセンターにおいても、古切手や使用済みテレホンカードを収集し、NGOを通じて恵まれない地域の子供たちに支援をいたしております。新居浜市民の方でも、アフガニスタンを訪れて国際ボランティアの一員として活動をされている方もいらっしゃいます。そういう方の体験なども通じて、市民の方々にも広くその理解をいただけるような考え方で臨みたいと思っております。
次に、平和を目指す市民への施策や教育についてでございますが、昨今の世界情勢は、米国での同時多発テロの発生、あるいはイラクや北朝鮮半島が緊張化の趨勢にあり、平和を望む人類の願いに反する状況にあります。一刻も早く国際社会の安定と秩序が回復することを願うとともに、世界においても武力に頼るのではなく、すべての人類が、真剣に恒久的平和を維持するぎりぎりの努力が求められているものと認識をしております。
本市におきましては、昭和32年、全世界の恒久平和と全人類の繁栄を念願し、平和都市宣言をいたしました。このような中で、生涯学習大学の学習プログラムの中の平和学習の一環として、国際情勢に関する松山大学公開講座、文化人類学の視点から異文化を理解するための講座などの学習機会を広く市民に提供いたしております。また、市内在住の外国人との交流を通じて、さまざまな国の歴史や文化の違いの理解に努めておるところでございます。
平成15年度には、職員提案をもとに高校生を主体として市民との協働事業で、原爆体験をもとにした朗読劇「この子たちの夏1945・ヒロシマナガサキ」を上演する運びになっております。このような活動を通じて市民に平和の重要性を訴え、二度と過ちを繰り返すことのないよう平和のとうとさをみずからのこととして考え、行動する市民意識を高めてまいりたいと考えております。
次に、にぎわいと活力にみちたまちづくりについてでございますが、平成14年度につきましては、緊急経済対策、意欲ある中小企業の育成支援、企業立地の促進、雇用の確保の4点を柱に施策を実施してまいりました。
まず、緊急経済対策としての新居浜市中小企業緊急経済対策特別融資制度につきましては、中小企業振興資金特別融資の運転資金に対する融資限度額の実質的な拡大でございまして、2月末現在で、振興資金160件と合わせて24件の融資が決定しております。今後におきましてもPRに努め、中小企業の資金需要にこたえていきたいと考えております。
次に、設備近代化資金融資の融資限度額の倍増に伴う利用状況につきましては、大規模な工場、建物建設等にも利用していただけるようになり、平均融資額も前年度と比べて上昇しており、2月末現在で16件の融資が決定しております。また、多極型産業推進事業用地内にリース制度により立地決定した事業者からも、利用について相談を受けているところでございます。
次に、企業誘致につきましては、新たな制度として企業立地促進条例に基づく優遇制度や多極型産業推進事業用地のリース制度を設け、誘致活動を進めてまいりました。その成果でございますが、一昨年黒島工業団地に立地した株式会社エンゼルにつきましては、新工場完成に伴い、社名を愛媛小林製薬株式会社に変更するとともに当市に本社を移転し、本年2月から本格操業を開始しております。なお、操業開始に伴い、約20名を新規に雇用いたしております。このほか、多極型産業推進事業用地内には、リース制度により3社の立地が決定をしております。施政方針では2社と申し上げておりますが、その後1社の立地が決定をいたしました。本年じゅうの操業開始に向け、建設工事に着手をいたしております。操業開始に伴う新規雇用につきましては、3社合わせて約35名が見込まれております。
なお、企業立地促進条例に基づく立地企業に対する奨励金の交付につきましては、立地企業が操業を開始し初年度の市税が完納された以降となりますので、平成15年度以降の交付を予定いたしております。
次に、新居浜市緊急雇用対策会議の活動につきましては、一昨年の2月に設置してから3度の会議を開催しております。今年度も2月26日に開催をいたしました。会議におきましては、ハローワークの所長から、本市の雇用情勢について詳しい報告を受けるとともに、経営者団体、労働者団体、行政機関、また住友各企業、それぞれの立場から事業の現況・見通し、雇用確保への取り組み等の率直なお話をお伺いいたしております。厳しい雇用状況の中、これらの貴重な御意見等につきましては、市民が安心して働くことのできる就業の場を確保するため、市といたしましても産業振興の取り組みに反映させるとともに、平成15年度におきましても引き続き、中小企業の育成・振興、企業誘致等に全力で取り組んでまいります。
次に、減反政策の見直しについてでございますが、国は昨年12月に、平成22年度までに米づくりの本来あるべき姿を目指す米政策改革大綱を決定いたしております。この改革の実践は平成16年度からとなっておりまして、米を生産数量によって調整することとし、また農業団体の自主的な取り組みを強化することによりまして、最終的には消費者の多様なニーズにこたえた、売れる米づくりを生産者の方々の判断で行えるようにするものでございます。これによります生産者や消費者の方々への影響につきましては、生産者には、より個人の創意工夫が生かされた農業経営が可能となり、また消費者には、より安全、安心でおいしいといったニーズに合う米を選択できることとなるものでございます。
次に、米価の急落といった状況に対してですが、豊作等による過剰米処理が必要となることも十分に考えられ、そのような場合は県の判断によりまして、国の助成による米価の下落分への価格補てんがなされる予定でございます。なお、この対策の詳細につきましてはいまだ決定されておりませんので、今後国の動向を見守り、県の指導をいただいた上で、JA新居浜市など関係機関・団体とともに対応してまいります。
次に、食の安全確保のための施策についてでございますが、一昨年9月に、我が国で初めて牛海綿状脳症、いわゆるBSEに罹患した牛が発見され、それに端を発した牛肉偽装事件や輸入野菜から基準を大幅に超える農薬が検出されるなど、食の安全に対する信頼性が大きく揺らいでおります。このような中、国におきましては食の安全対策を強化するため、昨年7月には、農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律、いわゆるJAS法が改正され、違反をした業者等に対して罰則の強化が図られ、また食品安全基本法案を閣議決定し、食品衛生法改正案など関連法案とあわせて今国会に提出されております。
本市におきましても、市民の食に対する安全確保のため、今年度は食品の表示制度や加工食品、遺伝子組みかえ食品などの基礎知識や安全な食べ物選びのチェックポイントなどについて、農林水産省消費技術センターなどから食の専門家を招いての講座を実施いたしました。
また、市政だより6月号におきましては、暮らしと表示について特集号を組み、その中で食品表示制度についても提案いたしまして、市民への周知・啓発に努め、12月から1月にかけましては、市が委嘱をしております新居浜市消費生活モニターにより、市民200人に対し食の安全をテーマとしたアンケートを実施いたしまして、市民の意識調査を行いました。
また、本市の農産物に対する食の安全につきましては、JA新居浜市を初め、各関係機関・団体の指導のもと、あらゆる機会を通じまして生産者に対しては減農薬の推進や無登録農薬の使用禁止を徹底し、さらには安全、安心な、顔の見える地産地消を積極的に推進することに努めてまいります。いずれにいたしましても、食品は安全性が第一であり、今後におきましてもアンケート調査結果などを踏まえ、市民の食の安全確保のため、情報の提供や種々の施策について取り組んでまいります。
次に、5カ年計画で実施予定の食教育ボランティアへの考え方と取り組みについてでございますが、農林水産省が計画しております本事業は、地域における食育推進ボランティアを育成し、ボランティアが行う食育推進活動に対する支援や地域の特性を生かした食育の実践に対する支援を行うものであります。国は、活用法の第1に、学校給食への派遣を考えており、きめ細かい指導のできる自校方式の小学校において、県に周知した上で希望校を募って行う予定であると伺っております。ただ、現時点においては詳細な内容等国から示されていない状況でもあり、今後の動向を見きわめながら、本市といたしましても教育委員会やJA新居浜市等の関係各機関・団体とも協議、連携をし、主体的な取り組みを行い、最良の方法を検討してまいりたいと考えております。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(藤田若満) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 石川議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、学校における平和教育についてでございますが、小中学校においては、社会科や道徳、総合的な学習の時間に平和についての学習をしております。特に小学校では、6年生の修学旅行の事前学習として、広島の原爆投下や戦争の恐ろしさから世界の平和と人類の幸福について考える学習、中学校では歴史や公民の分野において、2、3年生で平和についての学習をしております。また、同時多発テロ事件について、外国の方に意見を求めるなどを取り入れた総合的な学習をしている学校もあり、特色ある各学校の取り組みの中で平和の学習に取り組んでおります。
次に、食の安全と食教育ボランティアについてのうち、学校給食における地産地消の現在の状況についてでございますが、本市の学校給食に使用する食材等につきましては、安全でおいしい給食づくりのため、地元関係機関の御協力をいただき、主食であるお米を初め、副食として四季折々の野菜、果物、魚、またみそ、しょうゆ等の調味料を食材として使用させていただいております。今後におきましても、安全で新鮮な地元産品をできる限り使用し、より一層地産地消の推進を図ってまいります。
次に、学力向上等のうち、本市の教育改革を進める上で、まず取り組まなければならないことについてでございますが、夢をはぐくむ学校づくりとして、平成14年度から実施されました新しい学習指導要領の確実な定着を図るため、各校が取り組んでいるわかる授業、楽しい学校の実現を目指した教育活動の実施について指導、支援をしてまいります。具体的な平成15年度の取り組み方針といたしましては、開かれた学校づくりの一環として、学校評価の充実を目指し、内部評価はもちろんのこと、外部評価も視野に入れながら学校評価のあり方を検討します。また、夢広がる学校づくり推進事業として、各校が取り組んでいる特色ある学校づくりの一層の推進を目指します。一例といたしまして、小学校において英会話教育に特色を持たせて取り組んでいる学校づくりを支援してまいります。これらを踏まえまして、信頼される学校づくりとして、各校の実情に応じ学校へ行こう日を設定し、終日公開を視野に入れ、地域の方々にも授業及び行事等の公開を行うなど、学校開放を推進してまいります。その他、平成15年度の検討事項として、2学期制の導入について調査研究を進めてまいります。
一方、不登校生対策といたしましては、学校代表者、スクールカウンセラー、あすなろ教室、市教委担当者からなる不登校対策検討委員会を設置し、不登校問題の実態分析や提言を行うとともに、来年度からスクールカウンセラーの導入やあすなろ教室指導員の増員などを予定しており、学校と連携しながら家庭訪問指導等を推進していく考えです。また、教職員の力量を高めるため、文化庁長官の河合隼雄氏による講演会を予定しております。その他、検討事項といたしましては、不登校の児童生徒への訪問相談事業、進路相談会、自然体験活動の実施等について予定しております。
障害児教育及び人権同和教育等に関しましては、現在障害児教育の充実を図るため実施している生活介助員制度の見直しを行い、障害の程度に応じ、知的障害特殊学級と肢体不自由特殊学級へも配置をできるようにいたします。また、人権同和教育に関しましては、地区別人権同和教育懇談会の見直しや、関係諸機関と連携をした身元調査お断り運動への取り組みができる推進体制づくりを図ってまいります。
そのほか、教育環境の充実を図るために、平成15年度は学校施設内の分煙を達成し、数年内に学校施設内での全面禁煙を目指して、教職員の皆様にも御協力と御理解をお願いしているところでございます。
次に、ゆとり教育と総合的な学習の評価についてでございますが、各校授業時数の縮減と教育内容の厳選の中で生み出されたゆとりの中で、児童生徒や地域の実態等を踏まえた教育課程の編成に努め、学校の教育目標の具現化を目指す創意工夫を生かした教育活動が展開されております。また、総合的な学習の時間においても、それぞれの学校で育てたい能力や児童生徒像を明確にするとともに、全体計画、年間計画に基づいた実践がなされております。
次に、本市の子供の学力についてどのようにとらえているかについてでございますが、昨年度全国的に小中学校教育課程実施状況調査が実施されましたが、市町村ごとの学習状況の結果の公表はされませんでした。なお、本市におきましては、学習指導要領のねらいとする確かな学力の向上を図るためには、各教科の指導等を通じ、知識、技能を量的に身につけるだけでなく、それらを活用し、みずから考え、実践していける能力を磨くことが大切だと考えます。
一方、個人の能力、資質に応じた少人数、習熟度別など、きめ細やかな指導を通し、基礎基本の確実な定着や発展的、補充的な学習も推進し、わかる授業の実現に取り組んでまいります。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、教育委員会事務局長が補足いたします。
○議長(藤田若満) 補足答弁を求めます。鈴木助役。
○助役(鈴木暉三弘)(登壇) 学校の耐震化と地域防災について補足を申し上げます。
まず、芸予地震以降の防災施策の改善についてでございますが、現行の本市地域防災計画は、過去最大の安政南海地震と同規模のマグニチュード8.4の地震を想定して策定しておりますことから、芸予地震以降も特に地域防災計画の変更はいたしておりません。しかし、この芸予地震を現実に体験し、また県内においても被害が発生したことを受け、特に市職員に対しては基本研修や職場研修を通じ、防災に関する知識や災害対策に従事する一員であるという認識を深め、災害発生時の対応に備えているところでございます。
次に、南海地震の被害想定を受けての市の対策についてでございますが、愛媛県が昨年6月に発表いたしました地震被害想定調査の報告書によりますと、安政南海地震と同規模の地震が起こった場合、本市におきましても震度5弱から震度6弱が予想され、死傷者等の人的被害、建物、工作物の倒壊やライフラインの損害等の物的被害、土砂災害、津波、火災等の発生が予想されております。平成9年度に改訂いたしました現行の本市地域防災計画におきましても、県の地震被害想定調査と同規模の地震を想定しており、それに対応する防災計画を策定し震災対策を講じております。この計画の3つの基本方針である災害に強いまちづくり、災害に強い人づくり、災害に強いシステムづくりの実現を目指し、災害に強い都市構造の整備促進、危険箇所における災害対策工事の施工、市民への防災意識の啓発や知識の普及、住民主体の防災訓練の実施、自主防災組織の結成促進、有効に機能する組織的な防災システムの確立等、種々の防災対策を実施し、計画の実現に取り組んでまいりました。
平成15年度には、今回の地震被害想定調査で報告されている想定被害も考慮し、また防災環境の状況変化に対応した地域防災計画の見直しを行い、有効な震災対策の実施に向け、一層の防災体制の充実と災害対策の強化を図ってまいります。
次に、自主防災組織化の問題点とそれへの支援についてでございますが、阪神・淡路大震災では生き埋めや建物等に閉じ込められた人のうち、救助された方々の約95%は、自力または家族や隣人によって救助され、専門の救助隊に助けられたのはわずか1.7%だったという報告があります。この教訓を踏まえ、一方では、新たな南海地震を初め大地震発生の危険性が叫ばれる今日、新居浜市においても1つでも多くの自主防災組織が結成されることが急がれます。このような中で、自治会に対し、住民の日常的な一層の交流促進をも期待できる自主防災組織の結成を強く訴えているところでございます。しかしながら、自主防災組織は住民の主体的な活動であり、何よりも住民の意識の高揚が、そしてリーダーの育成が最大の課題であると考えております。また、住民の高齢化と昼間の活動要員の不足も問題点として挙げられます。
このような中で、自主防災組織に対する支援としては、自治会の会合等に出向き、結成の必要性や方法等の説明、出前講座などを通じて避難訓練や応急処置講習会の開催、消火訓練などを実施いたしております。今後とも、これらを充実、継続するほか、一層の住民の意識高揚と組織化の手引ともなる資料の作成・配布、あるいは市政だより等による啓発、市民が主役のまちづくり事業を通じてのリーダーの養成や防災資機材の整備等の支援を行ってまいります。
○議長(藤田若満) 井下保健福祉部長。
○保健福祉部長(井下文夫)(登壇) 障害者支援費制度について補足を申し上げます。
まず、障害者が受けたいサービスが受けられるかについてでございますが、支援費制度は事業者間の競争により質の高いサービスの提供を実現しようとするものでございます。希望者の一極集中は、事業者にとっても死活問題になることから、そのような現象が起こらないよう各事業者においても、サービス向上のため最大限の運営努力がなされるものと考えております。各施設のサービスが相乗的に向上すれば、サービスの利用調整、あっせん等の役割をきめ細かく行うことで、利用者の偏りは改善されるものと考えております。
次に、支援費制度において指導を行う専門家の必要性についてでございますが、支援費の支給決定に当たっては、個別に聞き取り調査を行い、障害者や家族の生活態度とニーズを十分に確認した上で、必要なサービスの提供を行うこととなっており、常に専門家の支援を必要とするものではございません。なお、専門的な知識が必要なときは、更生相談所の意見を求めることにより適正な対応を図ってまいりたいと考えております。
次に、市町村間の認定の差についてでございますが、支援費支給の要否、内容を決定する聞き取り調査は、国の定めた全国共通の項目に沿って行いますことから、市町村間での認定の差は生じないものと考えております。
次に、支給決定の際の第三者のチェックの必要性についてでございますが、支給決定後問題が生じたときは、支給量変更申請書を提出していただき、再度聞き取り調査を行うことになりますが、必要に応じ更生相談所の判断を求めるなど、適正なサービスの提供が可能であり、支援費制度の中では第三者のチェックは必要ないものと考えております。
次に、施設と在宅の間の中間施設の必要性についてでございますが、中間施設とはグループホームのような施設を指すととらえておりますが、本市には現在、知的障害者、精神障害者のグループホームがそれぞれございますことから、施設と在宅との間の対応が図られるものと考えております。施設の拡張等については、今後障害者のニーズや国、県の動向を見きわめながら対応を図ってまいります。
次に、苦情解決体制につきましては、各施設において苦情解決の組織が設置されておりますことから、まず最初に施設での解決が図られるものと考えております。また、県の社会福祉協議会において苦情を解決するために、弁護士等を委員といたします苦情解決部会救ピット委員会が設置されております。
○議長(藤田若満) 合田産業振興部長。
○産業振興部長(合田仁千)(登壇) にぎわいと活力にみちたまちづくりほか数点について、補足を申し上げます。
まず、にぎわいと活力にみちたまちづくりのうち、中小企業振興条例に基づく拡充された5事業の利用状況につきましては、平成14年度は人材育成事業が4件、6万7,500円、雇用促進事業が9件、870万円、ISO認証取得事業が3件、150万円の申請がございました。共同研究事業及び福祉厚生施設事業につきましては、申請がありませんでした。
今回の改正につきましては、厳しい経済情勢の中、本市中小企業をより一層育成、支援し、雇用の促進、中小企業の国際競争力の確保などを図るものでございますが、特に雇用促進事業につきましては前年度と比較いたしまして、補助額で8.5倍、雇用された人数で43名の増加となっており、一定の改正効果があったものと考えております。
次に、市緊急雇用対策事業についてでございますが、本年度市単独事業として実施いたしました緊急雇用対策事業により22名の新規雇用を、また国、県で実施している市町村新緊急地域雇用対策事業により55名の新規雇用を行ったところでございます。来年度につきましては、市町村新緊急地域雇用対策事業により、44名の新規雇用の予定で現在要望しているところでございます。
次に、高校生の就職内定状況についてでございますが、本年1月末現在で求人倍率が4.57倍、前年同月比がプラス0.36ポイントとなっておりまして、就職内定率は75.4%であり、前年同月比がマイナス10.6ポイントとなっております。これまでの取り組みといたしましては、昨年10月に商工会議所が新規高卒予定者を対象に東予地域企業合同説明会を開催し、また2月にはハローワーク新居浜が、就職の決まっていない高校生を対象に就職面接会を開催いたしまして、高校生の就職支援を行ってまいりました。しかし、求人倍率が上昇しているにもかかわらず内定率が低いという状況につきましては、高校生と企業側の職種のミスマッチや、市内あるいは県内への就職希望者が多いことが原因であると考えております。今後におきましては、早急に就職できますようハローワーク、学校等と連携を図り、雇用の確保に努めてまいります。
次に、本市の取り組み状況についてでございますが、例年7月上旬に、新居浜市雇用対策協議会と市が共催いたしまして県内産業事情視察を実施しております。高等学校の就職指導担当の方々を対象に県内産業に対する理解と認識を深めていただき、学校における就職指導の参考にしていただいております。また、インターンシップに参加する生徒全員に対して、職場マナーに関する冊子の配布やインストラクターによるクラス単位のマナー研修を開催するなど、雇用対策協議会を通して各種の事業を行っております。
次に、1人1社制の見直しについてでございますが、御案内のとおり、愛媛県におきましても近年の雇用情勢を受けまして、就職を希望する生徒に選択の機会をふやすことを目的に、昨年10月から1人2社制を取り入れております。しかし、各学校におきましては、2社併願できるほどの求人がないのが現状でありまして、現在のところ、2社併願を行った生徒はほとんどいない状況でございます。また、1人2社制につきましては、求人数の少なさに加え、圧倒的な買い手市場の影響で、十分に機能していないという指摘もあると伺っておりますので、今後、学校や企業など関係機関の動向を慎重に見守る必要があると考えております。
○議長(藤田若満) 鈴木教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(鈴木嘉明)(登壇) 学校の耐震化と地域防災について補足を申し上げます。
本市の場合、昭和56年の新耐震設計基準施行以前に建築した建物の耐震診断の対象となる2以上の階を有し、または延べ面積が200平方メートルを超える非木造建造物である学校の校舎、屋内運動場が、合わせて79棟ございます。そのうち、耐震診断を実施しておりますのが現在のところ40棟ございまして、耐震診断実施率は50%を超えており、これは平成14年に文部科学省が実施いたしました調査における全国の耐震診断実施率30.8%を上回っているところでございます。なお、学校関係の耐震化率につきましては、本市の場合45.3%となっており、全国平均の45.9%を若干下回っております。
次に、耐震化に係る改修費につきましては、改修の規模や面積によって金額も変動いたしますが、近年大規模改造と同時に耐震化を図りました神郷小学校の屋内運動場と高津小学校の北校舎を参考にして、設備工事を除いた建築工事費で申し上げますと、1棟当たり1億5,000万円程度かかるものと考えております。今後におきましては、耐震診断未実施の対象施設につきましては、すべて耐震診断を年次的に実施する予定でございます。また、耐震補強につきましては、大規模改造とあわせて実施することが経費面からも効率的であると考えますことから、施設の延命化を図るとともに、災害時において学校が地域住民の緊急避難場所としての役割を果たす意味からも、財政事情などを見きわめながら計画的に大規模改造を実施してまいります。
以上で補足を終わります。
○議長(藤田若満) 再質問はありませんか。(10番石川尚志「なし」と呼ぶ)
この際、暫時休憩いたします。
午前11時17分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時28分再開
○議長(藤田若満) 休憩前に引き続き会議を開きます。
以上で代表質問を終わります。伊藤初美議員。
○
5番(伊藤初美)(登壇) 市民の会の伊藤初美です。
2月23日、大島の新しい浮き桟橋と新船舶くろしま就航の記念式典に出席させていただきました。大島の小学生たちも式に参加し、くす玉を割り、新しい船に乗って、とてもうれしそうでした。二、三日後、CATVのニュースを見ておりますと、国道11号新居浜バイパスの開通式の様子が放映されていましたが、ここにも地元の小学生が大勢出席し、陸橋の名前を子供たちがつけたりと、地域に参加しているのを見て非常にうれしく、ほほ笑ましくなりました。これから地域を担っていく子供や若者に興味や関心を持ってもらうために、非常にいい企画だったと思います。これからも、大いにこういった場合参加してもらうようにしてほしいものだと思いました。
さて、3月3日の平成15年度の市長の施政方針では、すべてがわかりやすく語られていると思いました。この議会の放送をいつでも見られるように早くしてほしいとよく言われます。そして、より多くの市民の方に聞いていただきたいものです。
自立連携の基本理念と参加から参画へ、要望・要求から提言・提案へ、情報公開・情報提供・説明責任ということを踏まえて、第四次長期総合計画のまちづくりの主要施策の中で、気になるところを順に質問させていただきます。先ほどの石川議員の質問とダブるところもありますが、よろしくお願いいたします。
まず、魅力あふれる交流連携のまちづくりの中にあります地域ポータルサイトについて。
今回、総務省のeまちづくり交付金に内定され、地域のIT関連企業やNPO法人と協働した地域ポータルサイトの立ち上げに取り組むとのことですが、内容は非常に興味深いものでした。ただ、ポータルサイトという言葉がよくわからないので、だれにでもわかりやすい、もう一つの名前が要るのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。ぜひ成功させていただきたいものです。公民館のパソコンも利用価値がふえるというものです。
次に、人と自然が調和した安心で快適なまちづくりからお伺いします。
ISO14001の認証取得と市民のかかわりについてお伺いします。
新居浜市環境基本条例に基づき環境基本計画を策定し、それを実現させるためにISO14001の認証を取得して、PDCAサイクルによる環境管理システムの導入に取り組むということと思うのですが、現在取得の対象範囲をどこまでとして計画しておられるのでしょうか。先日の職員研修会に参加させていただき、高松市の事例などもお聞きしました。その中で、なぜ、何を目的に取り組むのか、また当然のことながら、庁内全体で一体となって取り組む必要があるのだということをおっしゃっておられました。でも私は、環境のことを庁内だけでいいのかと思うのです。もし市役所組織に限定されているのであれば、今後ごみの減量化とかCO2の排出削減とか、市民活動と直接かかわる分野についてはどのような対応を考えておられるのか、お伺いいたします。
また、取得の過程で市民に意見を求めるなどして、もっと関心を持っていただき、事業者や市民を巻き込んだものとなれば、より意義のあるものと思いますが、その点はいかがでしょうか。
また、私は、ISOのシステム規格は、地方自治体が地域に根差した政策課題を解決していくための施策の選択や執行過程における説明責任をどのように果たしていくかを示すものではないかと考えます。平成14年度に導入された10カ年計画や行政評価とどのように関連させ、どのように機能させていくかで、外部認証であるISO14001の導入の効果は大きく変わってくるのではないかと思います。効果的な、効率的な行政運営につながるような事務の進行を期待しております。
次に、本港地区に整備される一般廃棄物の埋立護岸について。
以前にも質問したのですが、安全性はどうなのだろうかと、やはり気になります。長年たって有害なものが海に溶け出さないように、処分場の内側の周囲を囲う工法は、本当に安全性の高いものにしていただきたいのですが、いかがでしょうか。どのようにされるのか、説明していただきたいと思います。
次に、生活道路の充実についてですが、高齢者や障害児などが安全に通行できるようバリアフリー歩道に整備されるのは当然で、一般市民や妊婦さんにとっても非常にいいことだと思いますが、子供たちの通学路となる道路の整備や街灯の整備も、ぜひ事業の中に入れていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。たまに歩いてみると、真っ暗な中、子供たちが帰っています。明かりがついていてはいけない場所もありますので、一晩じゅうとは申しません。設定した時間が来たら消えるものとか、通る人があるとつく感知式のものを設置することで、防犯にもつながると思います。
また、新居浜市は住宅地の中にも水路が多く、その分、道幅が狭いところが多いようです。水路があるため、消防自動車が角から入れなかったということもお聞きしました。当然、日ごろの訓練とノウハウがあり、地域の把握もされていると思いますが、よりスムーズに消火活動ができるように、そういった水路は早急にふたをするなどしていただき、地域の人たちに安心を与えてほしいと思うのですが、いかがでしょうか。
先日、消防観閲式で、消防に携わる方たちの日ごろの訓練など見せていただきました。ことしははしご車やレスキュー隊の演習も見せていただき、心強く思いました。別子山村との合併で、防災の充実については困難なところも多々あるとは思うのですが、別子山村の方たちの安心のためにも、充実したものとなるようしていただきたいと思います。
次に、健康で生きがいとふれあいあふれるまちづくりの中からお伺いします。
放課後児童クラブが増設されるのは、評価されると思います。が、今回有料になり、今までとどういうところが変わったのでしょうか。時間の延長や長期休暇のときの高学年の子供の利用の要望もあります。高学年の児童は、どうして利用できないのか、今後高学年の児童クラブに取り組む考えはあるのかないのか、お聞かせください。実際に、高学年も交えた放課後児童クラブをされているところでは、高学年の子が下の子の面倒をよく見ていてくれて、すごくいい関係だという話も聞きます。
今回、放課後児童クラブが変わることで、利用者の親や現場の指導員さんたちの要望や意見は聞かれたのでしょうか、お尋ねします。
また、親の会とか運営委員会などをつくって、親たちも預けるだけでなく運営に参加していただき、よりよいものにしていくことも必要かと思いますが、いかがでしょうか。
また、今回、まだ障害児の放課後クラブは実現されていませんが、できるだけ早い実現をお願いしたいと思います。
次に、障害者福祉の充実については、支援費制度がスタートするのですが、まだまだ受け入れ側が不十分です。高校を卒業して新居浜に帰ってくる子供たちの行き場、デイサービスなどや働く場所がないという現実があります。親たちが一生懸命通所施設となる作業所づくりをしておられます。その子の障害に応じてできることを見つけ、この新居浜で一人の市民として生きがいを持って生活をしていただきたいと思うのです。そのためにも通所施設やグループホームの充実をしていただきたいのですが、いかがでしょうか。
通所施設の1つとして、農園というと大げさかもしれませんが、畑で野菜や花を地域の方たちに教わりながらつくるというようなことのできる場所があると、今までの作業所とは違った選択肢がふえることとなり、地域との交流も生まれるのではないかということを提案しておきます。
次に、くすのき園の委託についてお伺いします。
社会福祉法人へ委託されたとき、その職員となる人は資格が要ると思うのですが、どういった資格が要るのか、お伺いします。
次に、介護保険の適用外の高齢者の施策として健康で生きがいとふれあいあふれる町となるよう、高齢者が自由に集まって一日を過ごせる場所が地域に必要だと思います。ひとり暮らしだろうと家族と暮らしていようと、同じです。日中は外へ出て、みんなと台所をしたり、おしゃべりが気兼ねなくできる場所、新しい建物でなくても、そこでお互い助け合いながら元気で過ごせるという居場所をふやす必要があると思うのですが、いかがでしょうか。ひとり暮らしの方は、特に不安を抱えておられます。
次に、医療費の抑制の事業として、転倒予防教室が昨年に引き続き行われるようですが、いいことだと思います。より多くの人たちがこの教室を受講できるように、枠を拡大して開催していただきたいと思いますが、ことしはどのように取り組まれるのでしょうか、お聞かせください。
また、医療費の抑制ということでは、早期発見、早期治療とよく言われます。それでも治らない病気になったとき、最後に過ごす場所を自分で選べるためにも、新居浜にも終末期医療を支えるホスピスがあればという声もあります。
次に、にぎわいと活力にみちたまちづくりの中からお伺いします。
遊休農地の利活用についてですが、市内には遊休農地はどれくらいあって、どれくらい活用されているのか、教えてください。
3月号の市政だよりにもありましたが、今、人は食の安全性にとても関心があるようです。新居浜市は自然農園が盛んなところと聞きますが、そこでは化学肥料や農薬は使用してはいけないことになっているようです。市内の野菜づくり農家全部でそういう取り組みをしていただけたらといつも思っております。今は農薬も随分減ってきてはいるようですが、やはり出荷するものとなると、農薬散布をどうしてもしてしまうのです。農薬の散布については、市ではどこまで把握されているのか、お聞かせください。これからの子供たちのためにも、食の安全の確保をお願いしたいと思います。
ひとつ提案なんですけれども、農業で一つの循環ができそうなんですが、例えば野菜くずなどの生ごみをボカシとまぜておいて集める。それを土に埋めて土づくりをする。野菜や花の栽培をする。生ごみを処理してもらっている人たちに買ってもらう。こういった循環です。生ごみがなくなっただけでも、燃えるごみは減ります。こういった取り組みに若者や障害者さん、農業経験のある高齢者の方たちにかかわっていただけたら、よりすばらしい試みとなると思うのですが、いかがでしょうか。これは、先ほど障害者福祉のところでも提案した通所施設農園ともつながるものです。
農産物の直売所設置の計画があるようですが、楽しみです。安心、安全な野菜が並ぶことを期待します。また、その場所は、目立つところか、広い場所か、また駐車場はどうかと気になりますが、いかがでしょうか。勝手に使えるものかどうかわかりませんが、市民の方で、今の青果市場が移転してあくから、そこの方が広くて目立っていいよと言われる方もおられます。
次に、マイントピア別子等の観光施設については、今度別子山村と合併すると観光施設がふえます。「リピーターや新規誘客の拡大に努めます」とありますが、その前に、例えばマイントピア別子の根本的な見直しをしなければいけないのではないかと思うのですが、いかがでしょうか、お考えをお聞かせください。例えば、山根からの交通手段とかレストランの見直しとか、なぜ市民が来ないのか、市民が自然と足を運ぼうと思えるようなところにしないで、観光客は呼べないと思うのです。現状では、一度はたまたま来ても、また行こうとは思ってくれないのではないかと思います。昨年、別子山村との合併イベントが行われたときはすごい人出で、山の物産、コンニャクや塩漬けのタケノコなど、またアマゴの塩焼きなどがすごくよく売れていました。せっかく別子山村と合併するのですから、そういったアマゴだとかヒメマスの料理をマイントピア別子で食べれるようにしたり、物産を紹介し販売するなど、また山歩きや登山の案内などもできるような体制をとるようにしたら、どうでしょうか。
次に、路線バスの件ですが、十全病院の方面を通るようになったのはよかったけれど、本数が減って不便になったと言われます。利用者の状況はいかがでしょうか。また、市内循環バスの導入に向け検討されているようですが、実際にバスを利用するであろう人たちの意見は聞いておられるのでしょうか。どういう取り組みをしているのか、お聞かせください。
次に、豊かな心と創造性を育むまちづくりの中からお伺いします。
不登校適応指導教室指導員の増員とありますが、どのような人を選ぼうとされているのか、気になります。ぜひ子供たちにとって心開けるような方を選んでほしいと思いますが、どうでしょうか。
また、不登校対策検討委員会を立ち上げるようなんですけれども、そこにぜひ不登校経験者、昔不登校だったと言われる方も多く、大人になって親になり、社会に出ていられる方が多いんですけれども、ぜひそういった方も入れていただきたけたらと、提案しておきます。
次に、障害児教育の充実についてお伺いします。
障害があっても、地域の学校へ行くことができる体制が整いつつあるようです。障害の種類もいろいろあると思いますが、どんな障害でも、また普通学級以外でも、支援できるよう学校生活介助員さんの枠を広げていただきたいと思います。また、普通学級に通うLDやADHDの子供への支援も早急にしなければいけないと思います。補助教員をつけると、学習意欲の向上やクラスの雰囲気がよくなったという報告もあります。今現在、新居浜にも必要としている子供がいるはずです。いかがでしょうか。
新居浜市の子供48人が、今治養護学校へ通学しています。この人数は、他の地域などから来ている子供たちと比べても、今治養護の中で大きい割合を占めています。これが西条市や伊予三島市、川之江市までなど、東予地域になるともっと人数がふえるでしょう。伊予三島市や川之江市の人たちは、香川県の方でお世話になっているという現状もあるようです。ぜひ新居浜市に、あるいは東予地域に養護学校の誘致を働きかけていただきたいのですが、いかがでしょうか。
次に、方針の中には入っていないのですが、豊かな心と創造性を育むまちづくりという点で、幼稚園や保育園・小中学校、地域の大人たちへのCAPの取り組みについてお伺いいたします。
文部科学省編集のマナビィ2月号で、CAP――子供への暴力防止プログラム――が紹介されています。CAPセンター・JAPANの代表が、昨年8月に国会でワークショップを行い、CAPへの支援を要望し、12月に文科省の担当者から返答があったそうです。学校教育の現場へCAPプログラムを導入するときの補助予算や助成金で使えるものを教えてくださっております。また、全国都道府県教育委員会への紹介は先ほどのマナビィ2月号で、教育関係者のCAPへの認識がかなり高まるでしょうとのことです。新居浜市は愛媛県下でもCAPへの取り組みは遅い方なので、早く子供たちや先生方、周りの大人たちに伝えたいと思いますが、これからのCAPへの取り組みはいかがでしょうか。
次に、教育についてお伺いします。
中学校給食の現状についてですが、最近耳にしたことです。つくってくださっている調理員さんには本当に申しわけないのですが、おいしくないし、量が、その子にとっては足りないようで、おなかがすくからとお弁当にかえたそうです。小学校の自校方式の給食を食べていれば、無理ないかもしれません。自校方式でさえも、大規模校と小規模校ではおいしさや調理に差があるようです。ですから、たくさん一度につくって運ぶという経過を経たものは、やはりまずくなるかもしれません。手間暇もかけられません。それでも設備はできているわけですから、できるだけ多くの子供や先生方に給食を食べてもらえるような工夫も要るかと思います。今年度の給食の利用状況はいかがでしたでしょうか。
先生方の何%がセンター給食を食べておられるのかと思うのですけれども、小学校では、先生方のおいしいという言葉が調理員さんの励みになっているとの話も聞きます。先生方や子供たちの意見が反映される取り組みを期待します。
また、試食会は子供たちと同じ条件で食べれるように、各中学校の現場で行うといいと思うのですが、今はどのようにされているのでしょうか。
また、新年度が始まって、給食を希望しているのにお弁当が必要なのはおかしいと思います。すぐに給食が始められないものか、お尋ねします。学校とセンターが連携を取って、充実させていただきたいと思います。
次に、公立中学校の決まりと規則についてお伺いします。
中学校では、入学説明会が開かれたようですが、やはり標準服のことを制服と言われていて、着てこないといけないと書かれていたのが気になったと言う方がおられます。あくまで、義務教育の現場では標準服なのですが、制服と強制しているのでしょうか。それとも、標準服という意識を持っていらっしゃらないのでしょうか。標準服と制服では、全然意味が違ってくるのです。標準服はあくまでも標準であって、着なければいけないという強制はできないものであり、制服はある特別な集団の決まりの服ということで、それを着用しなければいけないものと私は解釈します。ですから、中学校が制服なのであれば、着ないといけないということになります。しかし、県教委も標準服だと言われておりますので、中学校は標準服であり、強制はできないものと受けとめています。
そこで、お聞きします。新居浜市内の中学校では制服と言われていますが、どのような位置づけで制服と言われているのか、この制服を着なければ中学校の登校を認められないのか、お伺いします。
また、以前にも私が一般質問で発言したことがあるのですが、入学時に買いそろえるものがたくさんあり、その中には指定のものも多くあるようです。靴の指定なども、まだあるところがあるようで、疑問に思います。なぜ指定なのか、学校には説明する責任があると考えます。とにかく義務教育に、お金がかかり過ぎではないかとずっと思っております。小学校の算数セットも相変わらずですし、メロディオンなども個人で買いそろえています。もう少し、そういうところの改革ができないものでしょうか。中学校の決まりや規則は、だれのための決まりや規則か、だれがだれのためにつくったのか、いま一度考える必要があると思います。学校の主役は子供です。全員でなくても、中学校が監獄みたいだと感じる生徒や親がいたら、やはりおかしいと思います。人権尊重都市宣言をしている新居浜市です。みんなが安心して、自信を持って、自由な気持ちで通える学校に早くなってほしいと切に願っております。
これで1回目の質問を終わります。
○議長(藤田若満) この際、暫時休憩いたします。
午前11時50分休憩
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午後 1時00分再開
○議長(藤田若満) 休憩前に引き続き会議を開きます。
答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 伊藤初美議員さんの御質問にお答えをいたします。
まず、人と自然が調和した安心で快適なまちづくりについてのうち、ISO14001の認証取得と市民のかかわりについてでございますが、ISO14001は、組織活動から生じる環境負荷を低減するため、環境に配慮した施策を体系的に実行していくための仕組み、いわゆる環境マネジメントシステムの国際規格であり、今回の認証取得は、事業所の一つとして市役所の立場から環境負荷の削減と、行政としての市の立場から環境基本計画における環境保全事業の進行管理の手法として採用するものでございます。
本市が考えております認証取得の範囲ですが、市役所本庁舎を対象とする予定であり、この環境保全事業の進行管理の中で、市民や事業者と大きなかかわりが出てまいります。
また、認証取得の過程で市民に意見を求めることにつきましては、環境マネジメントシステムの構築や見直しの段階で、多くの市民の皆様の御意見をいただく機会があると考えております。
今後におきましては、ISO14001の認証取得に取り組むことにより、環境改善のための事業実施状況の点検や計画の見直しを充実し、市民、事業者とのコミュニケーション体制を明確化した環境マネジメントシステムを構築し、継続的な運営により地域の環境改善を図ってまいります。
次に、健康で生きがいとふれあいあふれるまちづくりについてお答えいたします。
まず、児童福祉についてでございますが、放課後児童クラブは、平成14年度までは12クラブ、21人の指導員体制でありましたが、平成15年度からは17クラブ、45人の指導員体制になります。これは児童の放課後の安全、働く親への支援、そして全市への公平なサービスの提供ということで取り組むものでございます。平成14年度の2学期からは、多くの要望がありました土曜日の開設を実施し、平成15年度からは長期休業期に、一部のクラブで開設していたクラブを全クラブで開設いたします。また、これまで開設していなかった始業式や終業式など、学校給食のない日も開設することといたしておりますとともに、土曜日、長期休業期の開始時間についても保護者の通勤の利便性を考慮し、30分早めて開始時間を8時30分に変更します。このように、放課後児童クラブの充実を図ることとなっており、また平成15年度からは受益者負担の考え方に基づき、保護者に運営費の一部を負担していただくことにしております。
金額の設定につきましては、クラブハウスの建設費用や設備関係を除いた標準的な運営費といたしましては、1人当たり1カ月約9,000円程度かかることとなっておりますが、受益者負担として3,000円をお願いすることにいたしております。つまり公費負担3分の2、受益者負担3分の1となっております。なお、長期休業期間であります8月については、日曜日を除いて一日じゅう開設いたしますので、他の月に比べ、人件費、光熱費等、経費がかかるため6,000円負担していただくことになります。なお、松山市では毎月5,000円、夏休み期間は1万円、北条市は毎月6,600円、夏休み期間は1万3,000円と伺っております。
また、終了時間の延長につきましては、今後の利用状況や指導員会での意見を聞きながら検討をしてまいります。
次に、利用対象児につきましては、県の要綱上では1年生から3年生までが対象となっております。また、その必要度合いの高い優先順位から申し上げましても、基本的には低学年を対象といたしておりますが、高学年の受け入れにつきましても、今後の利用状況も考慮して検討をしてまいります。
次に、保護者や現場の指導員さんの要望や意見でございますが、保護者につきましてはアンケート調査を実施し、意見の把握を行いまして今後の運営の参考といたしました。指道員の要望、意見につきましては、毎月開催している指導員会において意見交換を行い、現状の改善をいたしているところでございます。
次に、保護者会や運営委員会の設置につきましては、利用者の意見も聞きながら検討をしてまいります。
次に、障害者福祉の充実についてでございますが、障害がある方が、生まれ育った地域で生き生きと生活していく上で、通所施設やグループホームは大変重要な役割を果たしております。現在市内には、知的障害者の通所授産施設2カ所、グループホーム2カ所、4人から10人の作業所が3カ所、ほかに19人定員の心身障害者福祉センターの作業所があり、それぞれの地域で重要な役割を果たしているところでございます。また、平成15年度にグループホーム1カ所、平成16年度には作業所2カ所の開設の動きがあります。これらは日常生活における援助と自立、社会参加の促進を目指す在宅福祉を考える際、不可欠なものと考えており、今後とも関係者と連携を密にしながら運営補助するなど、整備に努力をいたしてまいります。
次に、委託後のくすのき園職員についてでございますが、利用者の処遇に関する経験豊富な社会福祉法人へ委託することで、専門的知識と経験を持つ職員の確保と継続的な生活支援が可能となり、くすのき園の利用者の生活の質の向上に大きくつながるものと考えております。これまで市の直営で運営をし、多くの職員がかかわり、障害者福祉の向上に大きく寄与してまいりましたが、これからは委託をすることで、よりよい質の向上につなげていきたいと思っております。また、保護者の皆様方にもその経過を説明しながら、体制の変化による混乱や不安がないよう対応をしてまいります。
次に、地域で高齢者が集う場所づくりについてでございますが、高齢者の仲間づくりや社会参加を促進するボランティア活動に対し、一部運営費を助成するシルバー交流事業を平成14年度より実施しております。実施当初は10団体を想定しておりましたが、現在の活動団体は3団体で、予想より下回っており、今後PRに努めてまいります。また、このほか、新居浜市社会福祉協議会各支部が中心となり、公民館や自治会館を利用したふれあい・いきいきサロン事業が、約80カ所で実施されているところであります。
次に、医療費抑制についてでございますが、転倒予防教室の3カ所をふやすことにつきましては、65歳から74歳の基本健康診査で異常なしの国保の被保険者の中から希望を募りまして、約100名が第1期生として、平成15年9月までの1年間受講していただいておるところでございます。平成15年9月からは、新しい受講生の希望を募りまして、第2期生として120名程度を考えております。さらなる規模の拡大につきましては、医師、理学療法士、看護師、学生などの専門家の持続的な確保と教室を支えるサポーターの確保が肝要と考えております。第1期生の修了者の中からサポーターの確保を行い、医師会、保健センター、在宅支援センターなどの連携を強化しながら、順次規模を拡大してまいります。
次に、市内循環バスについてでございますが、現在市民の皆様へのバスルート、停留所位置、時刻表等の公表の段階には至っておりません。しかし、循環バスの成否は、市民の方が利用していただけるかどうかが最も重要な要素でございますので、計画の作成には、公募も含めた利用者代表、障害者、高齢者等の交通弱者の方々、商業者、商店街関係者などの産業関係者、既存交通事業者など、幅広い各界各層の皆さんで構成し、中間案、修正案、最終案などを速やかに市民の皆様にお示しをし、全市民で、利用しやすい新居浜市に合った循環バスにしてまいりたいと考えております。
なお、今後の予定につきましては、地域循環バス導入調査研究委員会で作成した案をたたき台として、設立準備中の(仮称)市内循環バス運行協議会において運行計画案を策定し、平成15年末には運行事業者においてバス事業認可申請を行い、平成16年4月に実験運行を開始できるように取り組みをいたします。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(藤田若満) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 伊藤初美議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、豊かな心と創造性を育むまちづくりについてのうち、不登校適応指導教室指導員の増員についてでございますが、教育委員会といたしましても、不登校問題を最重要課題の一つとしてとらえ、その解決に向けて積極的に取り組んでいるところでございます。来年度は指導員を現在の4名から1名増員して、適応指導教室の充実に向けて取り組んでまいりたいと考えております。その職務の重大性と職務内容をかんがみ、専門的な知識、経験を持ち、児童生徒の不適応問題に十分対応できる指導力のある方を採用してまいります。
次に、障害児教育の充実のうち、生活介助員制度の枠を広げる問題についてでございますが、現在学校生活介助員を、目や耳及び肢体が不自由で通常の学級に在籍する児童に配置しておりますが、平成15年度から肢体不自由特殊学級と知的障害特殊学級に在籍する肢体の不自由な児童生徒にも介助員を配置するよう、学校生活介助員制度の見直しを行い、障害児教育の充実に取り組んでいきます。
次に、通常の学級に在籍するLD児に介助員をつけることができないかというお尋ねでございますが、現在、県下において文部科学省の指定を受けた通常の学級で、特別な支援を必要とする児童生徒の指導の改善・充実を図るLD児モデル事業が実施されております。本市における通常の学級に在籍するLD児に介助員をつけるかどうかにつきましては、このモデル事業の成果と課題を見きわめながら対応をいたします。
次に、養護学校の誘致についてでございますが、昨年の9月、学校教育法施行令の一部改正に伴い、市町村の特別な事情が認められる場合、養護学校対象の児童生徒が地域の小中学校に就学できるようになるとともに、養護学校のあり方についても、教育相談の充実や総合的な情報の提供など養護学校の役割の拡充が図られました。今後は養護学校のあり方について、国や県の動向を見きわめながら誘致について対応してまいります。
次に、幼稚園・保育園・小中学校でのCAPの取り組みについてでございますが、新居浜市では本年度までに、教職員や地域の方々との研修や授業にCAPを取り入れた学校もございます。また、新居浜市では平成9年度、ハートフル新居浜の劇の中でも、安心・自信・自由という生きる権利が子供一人一人にあるというCAPの考え方を取り上げて実施しております。また、幼稚園・保育園につきましては、安全教育の一環の中で、知らない人にはついていかない、捕まえられそうになったら大声で叫ぶなどの指導をしております。今後も子供たちが、いじめ、誘拐、虐待、痴漢、性暴力といったさまざまな暴力から自分を守る判断力や行動力を身につけることは重要であり、必要であるということから、幼稚園・保育園・小中学校の教育活動の中でも、この力をつけていくよう推進を図り、指導をしてまいります。なお、CAPの一層の導入につきましては、それぞれの教育活動の取り組みに照らし合わせ、経費も含めた総合的な検討を行ってまいります。
次に、中学校給食の現状でございますが、学校給食センターから配送する市内8中学校の給食の利用状況につきましては、3月はまだ終わっておりませんが、約57%でございます。本年度は校長会等へ出向き、学校給食センターの設置目的等について理解を得るため、説明会を持ちました。その結果、昨年度に比べ、給食実施日数及び食数ともに増加している状況でございます。
次に、試食会についてでございますが、多くの方々に中学校給食についての御理解をいただくため、学校給食センターでの試食会を実施しておりますが、内容は生徒たちが食するために調理いたしましたものと全く同様の献立で試食をしていただいております。
次に、新入生の給食開始時期についてでございますが、毎年学校現場では新学期はさまざまな行事がありますことから、学校運営の中で諸事情の関係から開始時期が異なりますが、平成15年度につきましては各学校とも、入学後1週間以内での実施予定となっております。今後におきましても中学校給食の充実を図るため、より一層の理解、促進を図ってまいります。
次に、教育についてのうち、公立中学校の決まり・規則についてでございますが、まず制服という言葉の意味につきましては、伊藤初美議員さんの御指摘のとおりでございます。ただ、制服という言葉の使い方につきましては、旧来から使われており、標準服という意味で使われているものと理解しております。標準服につきましては、着用することが望ましい旨、学校が指導することはございます。ただし、着用しない場合の制裁もなく、標準服以外でも中学校へ登校できるものと認識いたしております。
次に、靴の指定等についてですが、本来的には学校が保護者、生徒と協議の上、学校長の判断で定めるもので、教育委員会が一律に定めるものではないと考えております。しかしながら、御指摘のように、保護者の負担軽減を目指した取り組みは必要であると認識いたしております。校長会等を通じ負担軽減につながる購入方法等について、共通認識を図っているところでございます。そのような取り組みの中で、御指摘のございました保護者に対する説明責任も果たされるものと考えております。
次に、学校の決まりや規則は、児童生徒が安全に、安心して、充実した楽しい学校生活を送るためにあるとともに、学校の教育目標を達成するために必要な共通のルールであると認識いたしております。
○議長(藤田若満) 補足答弁を求めます。鈴木助役。
○助役(鈴木暉三弘)(登壇) 魅力あふれる交流連携のまちづくりで、地域ポータルサイトへの取り組みについて補足を申し上げます。
ポータルサイトとは、市民生活に関する情報等の門、入り口を意味します。すなわち、市民がインターネットを通じて情報や地域サービスを受けるときに、ここを見れば新居浜市のことが何でもできる、わかることを目指したホームページでございます。具体的には、利用者相互の情報交換、住民間の不用品情報の提供、業種別に製品及びサービスを蓄積した上での受発注企業の仲介、商店街の紹介などを計画しております。地域ポータルサイトの運営管理につきましては、今年5月に設立予定のNPOへの委託を予定しており、市民が自由な表現でホームページづくりに参画できることを目指しております。
なお、地域ポータルサイトについては総務省の補助事業でございますeまちづくり交付金を活用した開発を予定しております。
また、地域ポータルサイトの名称につきましては、市民に親しみやすい愛称をつける予定で準備を進めているところでございます。
○議長(藤田若満) 合田産業振興部長。
○産業振興部長(合田仁千)(登壇) 遊休農地の利活用と農産物の直売所設置ほか3点について補足を申し上げます。
まず、遊休農地の利活用についてでございますが、現在市内の遊休農地の面積は約65ヘクタールでございます。また、過去に遊休農地でありましたが、農業委員会の借り手と貸し手を結びつける活動によって約20ヘクタール、自然農園として約4.3ヘクタールが利活用されております。今後におきましても遊休農地の有効な利活用に向け、関係機関・団体と一体となって取り組んでまいります。
また、食の安全を目的とする減農薬による農作物の栽培についてでございますが、JA新居浜市のあかがね市では、安全、安心な農作物を提供できるよう、平成14年度から農薬、肥料の使用を栽培管理表に記録するよう義務づけており、できるだけ農薬や化学肥料を使っていないことを明確にいたしております。本市といたしましては、できるだけ農薬を使わない農業を支援するため野菜ハウス設置事業を実施いたしており、今後におきましても、市内で生産される農産物が消費者に安心して食べていただける安全なものであるようJA新居浜市と協力し、取り組んでまいります。また、自然農園において農薬、化学肥料が使われていないことの確認については、毎年2回、自然農園を育てる会による全農園の巡視によって確認をいたしております。農薬や化学肥料の使用が認められた場合には、改善点を挙げて適切な指導を行っております。
次に、農産物直売所の設置についてでございますが、現在の計画では、市内田所町のJA新居浜市本所内北側を設置場所とし、建物の面積は約214平方メートル、来客用駐車場台数が59台となっております。事業実施主体はJA新居浜市でございまして、設置場所の選定など事業計画につきましては、JA新居浜市が作成いたしております。なお、新居浜青果市場の跡地につきましては、新居浜青果株式会社において独自に活用されるものと伺っております。
次に、マイントピア別子等の観光施設についてでございますが、マイントピア別子については、新居浜市の公の施設である端出場温泉保養センター部分と、第三セクターである株式会社マイントピア別子の所有する観光坑道、レストラン、売店等で構成される施設でございます。レストラン部分につきましては、株式会社マイントピア別子がテナントとしての料飲マイントピアに賃貸しておりますが、マイントピア別子全体を連携し、一元化したサービスを提供する必要がありますことから、月1回関係者による会議を実施し、市民や利用者から寄せられた苦情や意見についてさまざまな角度から検討をし、随時改善しているところでございます。
一方、マイントピア別子もオープン以来10年以上が経過しており、既存の施設だけでは、リピーター客や新規顧客の誘客は厳しい状況でありますが、周辺には四季折々の花々や木々など、すばらしい自然や旧水力発電所などの近代化産業遺産といった、他に見られないものが随所に存在しております。このようなことから、今後はこれらの資源と既存の施設を一体的に活用することにより、新たな魅力を加えたマイントピア別子として展開をしてまいりたいと考えております。また、今後は、合併により一体化する別子山村の諸施設を連携された観光ルートの整備、別子はな街道や東予産業観光施設連絡会などの広域観光の推進、近代化産業遺産を活用した観光の推進、観光ボランティアガイドの育成など、ホスピタリティの向上に努めてまいります。
次に、路線バスの現状についてでございますが、現在市内を運行または経由するバス路線は9路線21運行系統でございます。このうち、今治新居浜線、川之江線等の主要4路線5運行系統における平成10年度と平成13年度の比較では、10%程度の利用者減となっており、路線全体においても利用者の減少が続いております。また、運行回数につきましては、平成10年度と平成14年度の比較では約23%の減便が実施されております。しかしながら、近年の路線ダイヤ改正は、減便を主眼とした改正から、利用者に対してわかりやすいダイヤ設定を目指した改正が進められており、土曜日と日、祝日のダイヤ統一や、一部路線の廃止にかわる既存路線の延長等、主に運行系統の整理統合により、減便影響の抑制に努めているところでございます。
本市といたしましては、路線バスを取り巻く環境、国、県による法制度の改正を踏まえ、本年度より新たな補助制度を定め、維持運行に向けた支援を図っているところでございまして、今後におきましても利便性の向上とともに、地域住民の足としての路線バスの維持確保に努めてまいります。
○議長(藤田若満) 佐々木都市開発部長。
○都市開発部長(佐々木俊洋)(登壇) 生活道路の充実と防災の充実について補足を申し上げます。
まず、現在進めておりますバリアフリー歩道整備事業に、通学路や街灯の整備を入れてほしいとのことでございますが、平成14年度から進めておりますこの整備事業は、市内に設置されております歩道につきまして、必要な箇所から交通バリアフリー法の基準に基づき、順次バリアフリー化をしていく事業でございまして、御要望の通学路や街灯の整備につきましては、道路整備事業や交通安全施設整備事業の中で対応をさせていただきたいと考えております。
次に、住宅地の中の水路にふたをかけてほしいとの御質問でございますが、近年市民の方からもこのような要望が多く寄せられております。水路は土地改良区が管理しているものが多く、市道沿いのこのような水路につきましては、地域の要望に基づきまして、当該土地改良区の許可が得られるところから予算の許す範囲で対応をしてまいりたい、このように考えております。
○議長(藤田若満) 橋本消防長。
○消防長(橋本憬範)(登壇) 生活道路の充実と防災の充実のうち、別子山村との合併に伴う防災の充実について補足を申し上げます。
別子山地区は、南消防署から40キロメートル以上の山間部に位置し、その所要時間で約40分を要する遠隔地であり、冬場の凍結による道路事情などからも防災対策上極めて困難な地域であります。このため別子山村の編入に伴いまして、別子山地域での緊急を要する火災・救急・救助活動などの管理及び執行につきましては、今まで別子山地区の消防防災活動を実施していた宇摩地区広域市町村圏組合に委託をお願いするよう準備をいたしておりますが、災害出動のうち、救急出動につきましては宇摩地区消防本部の嶺南分署において、その他火災・救助活動などにつきましては宇摩地区消防本部と本市が同時出動し、災害対応を強化してまいります。そのほか、別子山消防分団の組織を見直し、詰所の整備、4台の消防団の自動車に無線機を設置するなど、別子山消防分団の充実強化を図るとともに、別子山地区の消防無線の不感地帯を解消するため、無線中継局を2カ所設置し、また3基の耐震性防火水槽などを計画的に整備してまいります。さらに、別子山地区は南消防署の管轄になりますことから、別子山地区災害対策要綱を定め、防災対策の向上に向け積極的に取り組んでまいります。
○議長(藤田若満) 佐々木港務局事務局長。
○港務局事務局長(佐々木清隆)(登壇) 人と自然が調和した安心で快適なまちづくりについてのうち、本港地区に整備される廃棄物海面処分場について補足を申し上げます。
一般廃棄物の海面処分場につきましては、その遮水性や構造上の基準が、廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一般廃棄物の最終処分場に係る技術上の基準や国土交通省の管理型廃棄物埋立護岸設計・施工・管理マニュアルにおいて規定されております。御質問のありました本港地区の廃棄物海面処分場におきましては、これらの基準等を適合すべく現在整備を進めておりますコンクリートケーソン等の外周護岸内側に、鋼製矢板とシートによる二重の遮水工を施すとともに、処分地底盤部の地盤改良工等により確実な遮水機能を確保していく予定でございます。いずれにいたしましても、環境を保全し、安全で安心な市民生活が確保される廃棄物海面処分場として施設整備を進めてまいります。
以上で補足を終わります。
○議長(藤田若満) 再質問はありませんか。伊藤初美議員。
○
5番(伊藤初美)(登壇) まず、1回ちょっとお聞きしたいんですけど、放課後児童クラブのところでアンケートを実施されたと言われたんですけれども、これは市内の一応放課後児童クラブがされているところ全体でアンケートをとられたのかどうかということと、それから今度変わるということに対して、指導員さんたちに現場としての声をそういったことできちっと聞かれたのかどうか、まずお聞きしたいと思います。
○議長(藤田若満) 答弁を求めます。井下保健福祉部長。
○保健福祉部長(井下文夫)(登壇) 再質問にお答えいたします。
利用料の負担についてのアンケートでございますが、現在利用しておられます保護者の方にお聞きをしております。それで、ついでに申し上げますと、アンケートで利用料負担してもよいという方につきましては、そのうちの76%の回答をいただいております。それから、指導員の方にも説明をさせていただいております。
○議長(藤田若満) 再質問はありませんか。伊藤初美議員。
○5番(伊藤初美)(登壇) 御答弁ありがとうございました。
今回の放課後児童クラブの取り組みでは、有料にすべきということを私も申しておりましたので、それには異論ないんですけれども、やはりもう少し丁寧な対応というんですか、今アンケートをされたとか、それから指導員さんたちにもおっしゃられたというんですけれども、やはりいろいろ現場の声を聞いておりますと、役所の方と現場の方のずれがすごくあるんですね。だから、やはりもう少し丁寧にすべきじゃないかということです。
それと、やはりそういった情報をきちっと提供し、それできちっとした説明をまずやはりしておかないと、いろいろな不満の方が先に立ってくるんじゃないか。非常にいい取り組みしてくださっているんでね、いいと思うんですけれども、そういった点で親や現場の意見、本当の意味できちっとまず聞いているかどうかということ。これからほかのことをするときにも非常に大切になってくると思いますので、その辺の意識のずれというのがなくなるようにお願いしたいと思います。
それと、たくさんの条例とか基本計画なんというのができているんですけども、何かプランを立てて終わっているというような状況、これまですごく感じていますので、これからが本当のそういったことへの仕事のスタートだと思います。プランを立てて、それを実行し、評価し、次へいろいろ進んでいくという、この当然のことをきちっとやっていってほしいと思います。例えば、まち美化条例ができたけど、まだ犬のふんは相変わらずだし、道路はごみだらけだしという声も、いつも聞かされるんですよね。じゃ、どうすればいいかということで市民に問いかけ、どんどん新しい試みをしていくべきではないかと思うんです。こういった現実がある中で、庁内からということで今度ISOということなんですが、何がどう変わるか、本当に本市のISO14001の取得には期待をしております。
それと、教育のことなんですけれども、学校の指定のことなんですが、負担軽減というところで本当にやっていただきたいと思います。今中学校に入学するときに物品だけで、辞書とかも入れて5万700円ほど、それから制服や自転車を入れていると10万円近くかかると言われております。それが高いか安いかは、その家庭で当然違うんですけれども、大変なんだという方が、多くやっぱりおられることには違いがないんです。ただ、子供にかかることはもう仕方ないということで親たちもいると思うんですけれども、そこでやはり、家にあるものでもいいですよという一言というのが全然ないというんで、そういった配慮もお願いしたいなと思います。
それと、CAPのことなんですけれども、本格的導入は全然新居浜市ではされてないんですね。だから、CAPが新居浜市でも何回か行われたというのは、私はちょっと意味が違うと思いますので、そういったことで、知らない人にはついていかないとか大声を上げるということを、単に子供に教えただけではいけないということがこのCAPのプログラムなんで、怖がらせるだけでもいけない。そこから、自分は何ができるかということと、それを、やっぱり大人たちもちゃんとCAPのプログラムを受けて、子供たちに何がしてやれるのか、わかってやれる大人になっているかどうかというのが、すごく大切なことなんですよね。だから単に先ほど言われたようなことではちょっと意味が違ってきますので、本当に本格的な取り組みをされないと、子供も大人も変われないと思います。ですから、本当に予算措置とかいろいろあると思いますが、これからぜひ検討していただいて、お願いできたらと思います。
以上です。要望とか、そういったことになったんですけど、これで終わります。
○議長(藤田若満) 杉本真泉議員。
○13番(杉本真泉)(登壇) 議員として最後の登壇に際し、ふるさと新居浜市の限りない発展を念じつつ、私のまちづくりへの思いの一端を申し述べ、一般質問にかえさせていただきたいと存じます。
先日、久しぶりに宗像神社の境内に建てられた鷲尾勘解治翁の頌徳碑を訪ねました。その温厚なまなざしは、ちょうど市役所庁舎の方に向けられ、本市の行く末を静かに見守られておるように感じられたところであります。鷲尾翁のまちづくりへの限りない情熱、そしてその生きさまを、平成の世に生きる私たちは、市民として、そして行政としてどう受けとめ、どう生かしていかなければならないのか。温故知新、鷲尾翁のまちづくりに注がれた熱い情熱と足跡の一部をたどりながら、私見を申し述べさせていただきたいと存じます。
鷲尾翁は、昭和2年、新居浜の活性化を図るため「地方後栄の策」を提唱され、実践されましたことは、今さら私が申し上げるまでもないことではございますが、鷲尾翁の理念の一端について触れてみますと、工場だけを改良したところで、地方全体がこれに適するようにならなければ、決して事業は興るものではない。工業都市たるには、まず交通機関が第一に必要であって、ここ新居浜においては、築港と道路をまず整備せねばならん。これが決まると、鉄道を敷くにも、駅を設けるにも、工場、事務所、変電所、陸揚げ場、倉庫などの位置を決めるにも計画的に行うことができ、商業区域、住宅地、銀行、郵便局などの位置も決定することができるのです。このように、まず道路などの基本的なものが決定し、すべて計画的に整備されてこそ、初めて工業を発展せしむることができるのです。このことは、現在でも通用する都市開発計画の基本思想であります。鷲尾翁は、昭和の初期において、しかも企業人でありながら、このような都市計画を構想し、実現しようとしたのであります。
その歴史をひもときますと、築港計画は昭和4年、住友別子鉱山の投資で数次に分けて行われた。また、それに関連して、新居浜港周辺の海岸先約30万坪の埋め立ても開始されたとあります。そして、私が最も感動を覚えることは、鷲尾翁は、まちづくりには公共に奉仕する市民意識の醸成が大切であるとの信念から、作務、いわゆる奉仕活動を取り入れられたことであります。住友別子鉱山の資金力の提供とあわせ、作務を呼びかけたのであります。
記述によりますと、鷲尾翁が指揮する最初の作務は、別子銅山の守り神大山積神社が、別子山中から山根製錬所のあった生子山ふもとに遷座されるに伴い、その奉納相撲のための土俵や観覧席の造営だった。続いて、400メートルのトラックを有するグラウンド、現在の山根グラウンドの整備や角野小学校の校地拡張が作務によって行われたとあります。さらに、選鉱場のある星越山の土砂を削り取り、新居浜港口の手前にある橋(現在の昭和橋)までの道路づくりも作務によって実施された。後に、新居浜の幹線道路となる昭和通りの拡張工事も、作務による成果だった。
当時、昭和通りは、伊予西条と新居浜を結ぶ曲がりくねった狭い県道で、鷲尾翁はこれを直線にし、幅も8間(約14.6メートル)にする構想を持っていた。新居浜町長の白石誉二郎(後の新居浜市初代市長)に持ちかけたところ、賛意を得たが、県の方が猛反対。もし拡張するにしても、4間幅にせよというのが県の意向だった。鷲尾は白石と相談し、やむなく両方の間をとって6間幅(約11メートル)とした。拡張の工事費は住友別子鉱山が、土地の買収費は町役場が出すことになった。人も通らん田んぼの中に、そんな広い道をつくってどうするつもりだ。鷲尾は町の開発と言うが、誇大妄想もいいところだと新居浜の農民は笑い合った。だが、鷲尾は意気軒高だった。地方との共存共栄を第一義に考えることが、正真正銘の住友精神であると確信していたからである。そして、昭和5年6月に架設した橋には、みずから筆を取って「昭和橋」と橋柱に記した。また、昭和6年2月に完成した6間道路を「昭和通り」と命名した。通りの途中にかかる小さな2つの橋には、「共存橋」「共栄橋」と名づけたと記されてあります。
鷲尾翁は、「地方後栄の策」の基本理念として、1、築港と海岸の埋め立て、2、都市計画の樹立、3、市民意識の高揚を図ることと示されております。その中で特筆すべきは、「その都市を形成する市民の魂ができていなければ、その都市は健全な都市とは言いがたい」。そしてまた、公共に奉仕する市民意識として、「個人の自主的な規範精神を旺盛ならしむることが新居浜市興隆の第一条件であらねばならないと確信している」と諭されているのであります。まさに、自主・自立・参画の気概であります。
また、鷲尾翁は、明治45年、青年坑夫を対象とした精神教育のたの私塾を創設されたのであります。塾の名は、大学時代小僧として住み込んでいた芳春院住職菅広州老師から諭された「天行は健なり、君子はみずから彊めて息まず」、すなわち不断に努力せよとの教えから自彊舎と命名し、精神的な訓育教化運動を展開されたのであります。すなわち、個人の自主的な規範精神を旺盛ならしむることが第一義との思いを実践されたのであります。
新居浜と住友の歴史の中には、住友中興の元勲とうたわれた広瀬宰平翁、煙害で裸になった山に毎年100万本単位の植林を行い、数々の業績を上げながら57歳の若さで、「事業の進歩、発達に最も害をなすものは、青年の過失ではなくて、老人のばっこである」との名文句を残し、実業界から引退した伊庭貞剛翁等々、近代日本の産業史に名を残した傑出した人々とともに、郷土開発の恩人とも言うべき鷲尾翁のすばらしい精神伝統を、ふるさと新居浜の中に連綿と受け継いできているのだということを真摯に思い起こすことが、混沌とした平成の世にこそ大切なことではなかろうかと思うのであります。
しかしながら、住友と新居浜の300年の長い歴史の中では、一種独特の住友城下町の意識構造ができ上がっていったという事実も否定できません。すなわち、住民の素朴な心情として、困ったときは住友が何とかしてくれるという意識構造であります。このことについて論評する気持ちは全くありませんが、鷲尾翁の諭された公共に奉仕する市民意識と同時に、どこかしことなく潜在的な依存心が、長い年月の中で同居してきたのではなかろうかと思うのであります。そのような歴史の流れの中から、共存共栄から共生の時代へと時代変化した中にあっても、何かしら、みずからがまちづくりに汗をかくという気概、住みよいまちづくりに一人一人が積極的に協力していくという意思が、少し弱いように感じるのは私だけでありましょうか。まちづくりは、行政が行うもの、その行政サービスを受けるのは私という図式が、私たちの周りに散見されることはありはしないだろうか。道路後退線のこと、あるいは新しく道路建設や道路拡張するとき、どこの町にも多かれ少なかれ、市民の協力度合いに差異はあろうと思いますが、我が町には一種独特の意識構造が、少なからず残っているように思えてならないのであります。
議員として12年間、先進都市視察でいろんな町の研修に赴き、多くのことを学ばせていただきました。そうした中で、ふと気づいたことがあります。このことは以前にも申し上げたことがございますが、それは訪れた町の多くが、かつて城下町であったということであります。御存じのとおり城下町というのは、まずお城があって、その近くを鉄道が走り、道路はお城を中心に放射線状に延びている。すなわち城下町は、もともとまちづくりの原形が備わっている町が非常に多いということであります。さらに、城下町に生きる人々の行政に対する、とりわけまちづくりに対する協力という視点から見ても、歴史、文化、伝統から来る公共の市民意識が、それなりに醸成されているなと感じたのであります。物理的にも、意識的にも、まちづくりが進めやすい環境が、歴史的に積み重ねられてきている場合が多いということではないでしょうか。
片や、本市の場合はどうでしょう。新居浜地方はもともと一漁村でした。そして別子銅山の開坑によって、山から開けた。新居浜駅の誕生は大正10年とのことでありますが、その当時、野原の真ん中を鉄道が走った。そして、町のほぼ中央を国領川が流れ、町を分断している。都市基盤のまず第1の道路が、城下町のように東西南北整った形で発展してきたわけではありません。また、合併の経緯等々も重なり、よきにつけ、あしきにつけ、川東、川西、上部という意識が幾分か残っている。市制施行六十数年を経過している今も、「新居浜市はひとつと実感できる市政の実現」と市長が施政方針の冒頭に挙げられています。そして、さきにも述べましたように、住友との長年の歴史の中で培われてきた意識構造が、どこか潜在しているのではないでしょうか。我が町新居浜には、このような特性があるように思うのであります。
理事者初め、職員の皆様には、日夜懸命に努力していると思います。その努力の分量は、城下町である松山市にも、今治市にも、そしてお隣の西条市にも決して劣るものではないと確信しています。しかしながら、道路事情一つとっても、何がしかの違いを感ぜざるを得ないと思うのであります。卑近な例えで恐縮ですが、道路建設のため土地買収への協力を仰ぐ場合、我が町と西条市、今治市との間でどうでしょうか。結果として、明らかに差異があると思うのであります。市民意識のよしあしを言っているのでは、決してありません。ふるさと新居浜には、そうした歴史的経緯がある。そしてまた、新居浜の都市形成の過程においても、都市基盤の最たる道路に見られるように、基本型からの対応が迫られるという歴史的、地理的、意識面においてまちづくりの一種難しさを内包していると思うのであります。
時あたかも、あかがねのふるさと別子山村との合併をなし遂げ、新生新居浜市建設に邁進しようとするさなかであります。市長初め、市職員の皆様、とりわけ若手・中堅の職員の皆様には、るる申し上げた本市の歴史的な経緯をしっかり踏まえるとともに、鷲尾翁の「地方後栄の策」に込められた狂気にも似た気概と崇高な精神を顕彰し、学び、受け継ぎ、100年先に通用する道路網を中心とした都市基盤整備、産業基盤整備の政策立案に、そして政策運営に生かし、後世に誇れるすばらしいふるさと新居浜づくりに、ほとばしる情熱と格段の頑張りをもって、粘り強く取り組んでいただきたいと心から願うものであります。
私たち市民一人一人も、鷲尾勘解治翁が身をもって諭された公共に奉仕する市民意識として、個人の自主的な規範精神を旺盛ならしむることが、新居浜市興隆の第一条件であるとの真髄を肝に銘じ、それぞの立場でまちづくりに参画、努力していきたいものだと念じてやみません。
次の項目になりますが、市長は、「市政運営の基本は自立・連携のまちづくりを実現することにある」と申されております。今後の地方分権時代、そして近未来の四国州をも視野に入れたとき、その基となる自立・連携のまちづくりを、より確かなものにしておかなければならないと思います。地方発の構造改革を目指す三重県の北川正恭知事は、「行政情報を求められて情報公開するだけでなく、積極的に情報提供する仕組みが必要である。また、住民が単なる情報の受け手としての立場だけでなく、参画する立場としても尊重されなければならない。こうした情報共有の中から協働が進み、それにより発信される情報を価値あるもの、共感を得られるものとすることができれば、その先は感動が感動を呼び、共鳴が共鳴を呼ぶ、「情報共鳴」の状態につながることが期待できる」と、住民自治について言及されています。
佐々木市長におかれましても、市民参加と情報公開の徹底を挙げられ、幾つもの手法や仕組みをつくられておりますが、願わくは新居浜はひとつ、自立・連携のまちづくりをより確かなものにしていくため、情報公開、情報提供、情報共有、情報共鳴の仕組みづくりの具体策として、私がこれまで前市長時代から2度、3度提案してまいりました掛川市の市民総代会システムの理念、手法に学び、新居浜市独自の仕組みづくりに取り組んでいただきたいと願うところであります。
掛川市は、昭和54年、生涯学習都市宣言のときから市行政の基幹システムとして市民総代会システムを立ち上げ、実に24年間継続され、市民と行政の信頼関係はもちろん、事務の効率化、職員資質の向上、信頼される市役所づくりに大きな成果を上げているのであります。御案内のとおり、この市民総代会システムは、毎年10月から11月にかけて、小学校区単位に一種の移動市役所的な地区集会を開き、そこで市民の意見、要望、苦情、アイデアなどを聞き、次年度の予算や施政方針などに反映し、翌年4月には全自治会の三役が市民総代となり、市民総代会中央集会を開き、市民の声をどう市政に反映させたか検討結果を報告するとともに、その時々の共通討議テーマを掲げ、意見交換を行っています。また、地区集会では、数多くの意見、要望が出されますが、これを言いっ放し、聞きっ放しにすることのないよう、発言と回答を、市長と住民のきずなとして市長区長交流控帖にきちんと整理し冊子にまとめ、次の中央集会で配布しています。このように、地区集会、予算編成、施政方針、交流控帖、中央集会、そしてまた地区集会というようにローテーションさせています。こうした市民対話を市民総代会システムとして、毎年2回、春と秋開催し、ことしで実に25回年目を迎えるのであります。ちなみに出席者は、市民が主体ですが、市長を先頭に市内の産官学の関係者すべてを網羅し、出席率は実に80%を超えている状況であります。
本市においても、市政懇談会を開催されていますが、内容、方法、規模、政策形成への反映のさせ方、そして最も大切な市民との信頼関係を築くフォローの仕方等、工夫していただきたいと願うものであります。
今日、まちづくりにおいて、スロータウン構想が脚光を浴びつつあります。この基本理念は、日本社会の将来の姿として、2つの社会システムが存在する社会の構築が望ましいというものであります。1つは効率、スピード社会、もう一つはスロー社会であり、前者は時計に刻まれる世界共通の時間軸のもと、効率、利便性を重視し、新しいものを追求する社会。後者は、自然のリズムなど多様な時間軸を認め、万事手間暇かけて物事を深く追求し、保存、再生に重点を置く社会であり、これら2つの社会がお互いに認め合い、尊重し合い、競い合いながら共存する社会を目指すという考え方であります。まさに掛川市のまちづくりシステムは、スピード社会システムの中にあって、一番大切な市民との信頼関係構築、市民主体のまちづくりの根幹にフェース・ツー・フェース、非常に手間暇のかかるスロー社会システムの理念を四半世紀前から取り入れられ、見事に開花させているのであります。
本市にあっても、あれもこれもというのでなく、背骨を貫くどっしりとした市民主体の、生活者起点の仕組みづくりに、なお一層御尽力いただきたいと思うのであります。
最後の項目になりますが、市長の行政経営改革の基本姿勢についてであります。
税収が42兆円で、国債発行額が36兆円、うち赤字国債が30兆円、一般会計に占める国債依存度は45%、大変な時代であります。当面は、政策フル総動員で、景気回復を先行させ、日本経済の失速に歯どめをかける必要があるというのが、大方の見方であろうと思われますが、国家の土台となる構造改革を本腰を入れて進めなければ、日本国は沈没してしまうという危機にあります。規制緩和の推進と官僚体制との決別、官から民へ国家システムの改造、そして財源移譲の伴う地方分権の推進が急務と叫ばれています。
地方においても、行政改革に熱心な自治体と不熱心な自治体とでは、まちづくりに既に大きな格差が出ています。御存じのとおり、行革はそれ自体が目的ではなく、手段であります。行革によって財源をつくり出し、その財源でまちづくりを進めることが目的であります。すなわち国民、住民の税金を大事に効率よく使うという行政改革は、不断に必要なことであり、地方自治の原点であります。20世紀の日本は、政治、経済の中央集権システムにより経済大国へと猛スピードで進んできました。その中では、行政においても画一的、横並びをよしとする風潮、いろんな行政内容を比較するときも、よく類似都市と比較し遜色ない云々という見方をされます。その発想は、民間は決算主義であるのに対し、行政は予算中心主義であるからだと言われています。しかし、行革の必要性に迫られている今日、そんなのんきなことでは済まされないのであります。
簡単に行政改革の進捗度を見るとき、人件費比率、もう少し正確にとらえるならば、経常収支比率中の人件費、普通建設事業費比率、また職員1人当たりの人口比較等がありますが、例えば人件費比率で言うならば、本市の場合、ここ10年間おおむね18、19%で推移しています。経営診断の目安は18%以下が望ましいと言われていることから、まず、これでよしとするか。また一つには、普通会計職員1人当たりの人口では、本市は155人、経営診断の一応の目安は職員1人当たり人口は135人以上と言われているゆえ、これも及第点とするか。いや、人件費比率の先進市は11%から14%だ。また、少数精鋭型の市では職員1人当たり人口は200名から240名となっている。よし、それでは本市はまず職員1人当たりの人口を200名を目標に頑張ろう。目標達成のために改善、改革をこうこう、このように取り組んでいこうという発想に立つかであります。
その都市の豊かさは、いかに自主財源が多いか、そしてまた人件費比率をできるだけ小さくし、その分まちづくりの財源にいかに多く振り向けるかにかかっています。このことが、都市間競争に打ち勝つ始まりであると言われています。本市の自主財源の約7割を占める市税は、長期の経済不況の影響等から、平成15年度当初予算と平成10年度決算を比較すると、実に14億円減となっています。また仮に平成10年度の市税を基準とした場合、5年間で実に40億円減少しています。一方、平成15年度当初予算で、自主財源に占める人件費の割合を見てみますと約36%、市税に占める人件費の割合は約48%となっております。さらに昨日の御答弁で、財政調整基金も平成19年度には底をつく、そしてまた後年度負担の市債残高も463億円に達すると申されました。いずれにいたしましても、まちづくりに回せる自前の財源が、相体的に厳しくなってきていると思うのであります。
先日、定員管理適正化計画において、一般事務職員は、今後10年で50人程度の削減目標とのことでありましたが、これからの時代、もっと厳しく見詰め直すべきではないでしょうか。人事の継続性はあるものの、せめてすべての定年退職者の半数は毎年削減していくというぐらいの気迫を見せていただきたいものであります。そして、そこから出る財源は、都市基盤整備にこのように充てる。これぞ、最大の市民サービス、真の都市経営ではないでしょうか。
平成13年3月市議会で、議員4名の定数削減を行ったところでありますが、その大義、精神は、議員みずから肉を切り、血を流し、親が子供に背中を見せるがごとく、職員定数の削減をも、議員みずから身をもって示唆したものと私は考えております。理事者初め職員の皆様は、どのように受けとめておられるのでしょうか。その反応は余りにも希薄であったことを残念に、そして不思議にさえ思います。職員定数の削減問題は、通常事務総量の解析等底辺からの積み上げ方式でよく論じられますが、それだけではなかなか難しいことは先進市の事例でもわかります。行政のトップの指導性と決断です。例えば、本市を700名で、800名で対応するためには、どのような行政経営の視点に立って、どう事務改善を図り、行政の関与と市民の協力の範囲はどうする。民間委託はこの方向で等々、明確な方針を示し、トップダウンで検討すべきことも重要ではないでしょうか。本市にあっては、若手を中心に優秀な人材が育ち、少数精鋭型の都市を目指し得る環境が整いつつあると私は思うのであります。
施政方針のまとめの部分に、「発想の転換を図り、官が行うよりも民間の方がより安く、よりよいサービスが実現できるのであれば、大胆に市場競争原理の導入も検討いたします」と、より踏み込んだ明確な方針が示されています。いずれにいたしましても、これからの厳しい時代、都市経営の基本は、いかに自主財源を確保していくか、行政と地方議会が対峙する永遠のテーマであると思います。
私が議員になったばかりのころ、ある先輩議員が申された言葉を披瀝し、結びとさせていただきます。
人類の歩んだ真実は歴史であります。歴史は過去、現在、未来の三方の法則とその原因、結果の関係でつくられております。歴史を変えることはだれにもできないけれど、過去の歴史に学んで未来の歴史つくることはできるのであります。現在の新居浜市は、原因なる過去の結果であります。未来の新居浜市は、原因なる現在の結果であります。
最後に、この12年間、理事者並びに職員の皆様、先輩初め同僚の議員の皆様、そして多くの市民の皆様、大変お世話になりました。心から感謝を申し上げますとともに、新居浜市の限りない発展と皆様方のますますの御健勝、御活躍、御多幸をお祈り申し上げます。まことにありがとうございました。
○議長(藤田若満) この際、暫時休憩いたします。
午後 2時11分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 2時22分再開
○議長(藤田若満) 休憩前に引き続き会議を開きます。
伊藤優子議員。
○3番(伊藤優子)(登壇) 最初に、6番目のファミリー・サポート・センターの開設についての質問は、都合により取りやめさせていただきます。
早いもので、私が市議になってから、あっという間に4年がたとうとしております。多くの市民の皆様や佐々木市長を初め、市の職員の皆様からもたくさんの御指導を賜りました。一つの節目として、心より感謝申し上げます。
さて、佐々木市長も、市長になられて3年目に入られました。いろいろと積極的に御活躍されており、本当にお忙しいと拝見させていただいております。その忙しいスケジュールの中においても、市政運営は待ったなしの状態であると存じます。平成15年度の施政方針が今議会に示されましたが、平成13年度は滑走から離陸の年、平成14年度は上昇飛行の年、この平成15年度はどんな年かと御期待申し上げておりましたところ、更なる加速の年と位置づけられておられ、まだまだ天に向かって飛び続けるのでしょうか。平成15年度の施政方針は大変すばらしい方針だと思いますが、この方針に魂を入れること、また、この方針を絵にかいたもちにしないためにも、揺るぎない市政運営が佐々木市長や私どもの議会、さらに行政に課せられた使命ではないかと考えます。
また、市長の施政方針を読んでみますと、私の貧弱な読解力では新居浜市の将来像や、新居浜市をどういう町にされたいのかというビジョンが明確に思い浮かんではこないのです。
実は、先日、私の友人が東京から里帰りしたときに利用したタクシーの運転手さんが、数年前は西条から新居浜に仕事に来ていたけど、最近は西条に仕事に行かなくてはいけない状態であるとか、その運転手さんも、福祉も重要な政策の一つであることはわかっているようですが、余りに福祉政策ばかりにお金がかかって、経済に力を入れていないので、ますます落ち込むばかりだという話をしたそうです。不安を覚えた友人は私に、そんなに新居浜市は経済状態が悪いのと尋ねてきました。市民の皆様には、佐々木市長は福祉ばかりに力を注いでいるという印象を持たれているのでは、と危惧いたしております。
日本経済は、確かに大変なときではありますが、あのコストカッターと恐れられた日産のゴーン社長がV字回復を実践し、ことし社員の給料のベースアップに満額でこたえたとの報道に触れて、トップが変われば、トップが情熱と確固たる決意で事に当たれば、会社自体も大きく変わるのだと確信いたしました。佐々木市長にも先頭に立って、ますますのリーダーシップを発揮していただきたいと思っております。
前置きが長くなりましたが、今回で10回目の質問になります。明瞭な御答弁をどうぞよろしくお願いいたします。
初めに、先日、一般国道11号の新居浜バイパス外山、星原地区800メートルが完成しましたが、この事業は振り返ってみますと、昭和60年に都市計画決定され、平成2年に工事に着手し、ことし2月にやっと完成されたことを見ますと、1.8キロメートルの道路に、実に13年も費やしていることとなります。現在、国道11号は大変込み合っていて、再三市民の皆様から、早くバイパスを完成してほしいと言われます。平成14年度に新居浜市西喜光地町から大生院までの延長4.6キロメートルが事業区間として延伸し、総延長7キロメートルの事業となりましたとありますが、市民の声にこたえるためにも、何とか国に要望し、早く完成できないものかと思っています。この道路の完成はいつごろと考えておられますか。
道路というと、いろいろな批判があり、私自身は人も通らないようなむだな道路は不要だと思いますが、新居浜市のように、もともと道路事業がおくれている地域においては、生活環境や安全の確保の意味でも、基盤整備として必要な道路は重要であると思います。そこで、佐々木市長におかれましては、道路計画については早く進めていこうという積極的なお考えはありますか。また、その姿勢を強く県や国に要望しておられるのかどうか、お伺いいたします。
次に、アンケートの結果なども含めて、私が所属する自民クラブにおいては3市2町の合併を望んでいましたが、佐々木市長は別子山村だけとの合併を望まれ、ことし4月1日に合併の運びとなりました。別子山村との合併は、市民の皆様の理解も得られていると思いますが、将来的に新居浜市の負担にはならないかと心配する声もあり、私もよく質問されます。確かに当初は、国からの補助もあり、今までどおりの運営もできるとは思いますが、国の財政も今の経済状況から考えると大変厳しく、予算どおりの補助が出るかどうか確証はないように思います。しかし、今のすばらしい自然を残し、その自然や施設を生かして新居浜市の別子山地区として広くPRし、少しでも自活の道を真剣に模索して、早急に対策を講じるべきだと思っています。
愛媛新聞には、具体的な事業名はなく、まだ理念、概念の域内にとどまり、5年間で調査費1,000万円を計上したのみ。いつ、どこに何をつくるのか、事業内容は不確定で、人的交流や雇用の確保、定住化への効果は未知数だ。調査の結果次第では、期待外れに終わる可能性も否定できないとありました。未来志向型の事業だけに、予算化には時間がかかるとしても、目玉事業の見通しが立たないまま合併へ向け見切り発車したことへの疑問は残ると結んでありました。同村の森林面積の6割は民間企業である住友林業が所有しており、住友林業との調整、協力体制はどのように取り組まれるのでしょうか、気になるところです。
また、筏津山荘の改築も計画されるようですが、マイントピア別子、ゆらぎの森を観光資源として生かすことも、重要な課題であると認識いたしております。
ここで、ひとつ私の提案を御披露いたします。
今、空前のペットブームでありますが、現状はペットと一緒に泊まれるホテルがなかなかないと聞いております。そこで、ペットも一緒に泊まれるホテルに改装すれば、すばらしい自然も生かし、なおかつ全国から泊まりにくる方もおられ、新居浜市の先進的な試みとして、全国的にも大きなPRとなると思います。
佐々木市長は、施政方針の中でも、別子山村との合併のことは触れていませんでしたが、別子山村との合併で、新居浜市がどのように変わるとお考えなのか、お聞かせください。また、私の提案についても御指導いただきたいと思います。
次に、スポーツ愛好者や多くの市民の皆様の要望として、全国大会も開催できるような体育館の建設計画があり、事業実施が目の前だったにもかかわらず、佐々木市長の公約を見ますと、四国の中核都市にふさわしい総合健康運動公園をサッカー場と連携し、ごみ焼却場の余熱を利用した体育館や陸上競技場などもともに建築するとありました。平成14年度の予算で体育館建設に積み立て3,000万円を計上されておりますが、体育館建設はどのようにお考えでしょうか。
次に、不登校の現状と不登校になっている子供に個別授業を行う制度についてお伺いします。
まず、新居浜市の不登校児の現状はどのようになっているのか、お伺いいたします。報道で得た情報ですが、埼玉県志木市の教育委員会が4月より、いじめに遭ったり体が弱かったりで、学習意欲がありながらも家にこもりがちな不登校の子供のために、自宅に先生を派遣して個別授業をする制度を行うとありました。先生役は、元教員や教員免許を持っているボランティアと市採用の臨時教員で、日に1から4時間教えるのを標準とするそうです。文部科学省によると、全国の不登校の小中学生は昨年度13万8,000人を超え、なおふえ続けているのが現状です。新居浜市でも不登校適応指導教室あすなろ教室がありますが、そのあすなろ教室にも通えない子供もいます。不登校の子を怠け者や病気扱いにしたり、強引に学校に戻そうということは随分減ってきたと聞いておりますが、学校に行けない子供が、勉強のおくれからさらに学校に行けない現状が生じているようです。平成15年度施政方針の中で、不登校適応指導教室指導員の増員を挙げていますが、施設とその施設の指導員の拡充のみではなく、もう一歩踏み込んで志木市のように、不登校の子供のために個別授業を行ってはどうかと思います。この制度はあくまで学校復帰を目指すもので、子供の本音に耳を傾け、一人一人に対して最良の方法できめ細かな支援をしていくことが大切なことではないかと考えますが、いかがでしょうか。
また、国のスクーリングサポート事業の活用とありますが、民間のフリースクールなどを想定しているのでしょうか、あわせてお聞きします。
さらに、志木市の取り組みの例を申し上げますと、市立の中学校をそれぞれ大学などの学部のように特色を持たせ、それを生徒が自由に選択する、つまり生徒一人一人の個性や志向に合った教育を提供することがねらいだそうです。地域と一体となった、地域の実態にあわせ創意工夫した学校経営を行う特色ある学校づくり事業を新たに実施するとありますが、現在地域との連携は大事なことですが、実際は連携が取りにくいとも聞いております。思い切って学区を廃止して、どの中学でも選べれるようにすれば、各校がそれぞれの特徴を持つことになり、子供たちの選択の幅も大きく広がるのではないでしょうか。例えば、放課後の部活動なども所属校と関係なく自由選択とすることで、以前にも質問しましたが、自分が本当にやりたい文化・体育部活動を選択できるのではないかと考えます。新居浜市という大きなくくりで考え、他の地域の子供もみんなで育てるという観点で考えると、少子高齢化に向けての学校のあり方が見えてくるように思います。よりすばらしい教育のあり方を追求する上でも、学校をとらえ直す時期が来ていると思いますが、いかがでしょうか。
次に、小中学校のパソコン教室の開放についてお伺いします。
県や市のIT推進事業で、各校区の公民館などでパソコン教室が開かれ、高齢者の方にもパソコンも随分普及され、習ってよかった、世間が広くなったなど、おおむね好評のようで、新居浜市民の学習意欲の高さを改めて知ることができました。また、情報化社会への対応の必要性、しかも敏速な対応が重要だとも思いました。
福岡県飯塚市では、市内の小中学校のパソコン室を平日の夜間や休日、老人会などの地域団体に開放するそうです。地域に開かれた学校づくりと情報産業都市づくりをバックアップするのがねらいだそうですが、利用対象を学校関係者に限らず地域全体に広げて開放するケースは、全国的にも珍しいそうです。パソコンの普及台数は、企業や行政などではまさに1人1台の勢いですが、地域や家庭においてはまだまだ十分とは言えず、情報機器への理解が進んでいるとは言えません。かといって、市民すべてにパソコンを配付することも不可能です。
そこで、飯塚市のように学校に置いてあるパソコンを利用しない手はありません。何とか学校開放の一環として考えていただけないでしょうか。
次に、空き店舗の現状と商店街の活性化についてお伺いします。
新居浜市に、大型店ジャスコが昨年6月に開店し、その影響で商店街はどうなっていくのかと大変心配しておりました。ジャスコに買い物に来て、帰りに商店街にも寄ってもらえたらと言っていた店主の方もいましたが、開店後1年を経過して、影響及び来客の流れはどうなのでしょうか。
また、空き店舗も相当数ふえているようです。倒産した商店もあり、一方、頑張っている商店もあるようですが、何よりも商店街という組織の連携に課題があるように伺っております。例えば、昭和通りなどの組織は何丁目何丁目と分かれており、連携となると大変難しいとか。そこで、一例としてですが、新居浜市のお店の情報マップ等を、行政も参画して商店街とともに作成し、ジャスコなど人の流れのある場所に置いたり、他市からのお客様に情報発信してはどうかと思いますが、いかがでしょうか。
また、空き店舗の現状の把握と対策をどのように講じていらっしゃるのでしょうか。
次に、東新学園と慈光園の建てかえについてお伺いします。
東新学園は、児童養護施設として昭和45年に現在地に移転建造されたもので、築後30年がたち、私も何回も見せていただいておりますが、壁、床、建具等、老朽化しております。多少リニューアルされたり手直しされたりしているものの、早急な建てかえが必要だと思います。また、慈光園はさらに古く、昭和26年に開設され、その後、数度大規模改修が行われておりますが、改修に追いつかないくらい老朽化が進んでおります。先日、おひとりでお住まいの方が老人ホームに入りたいと相談されたので、慈光園を紹介し、施設を見に行きましたが、とてもあの施設には入りたくないと言われてしまいました。今後の福祉政策として、2施設を一度に建てかえるというのは、予算的にも大変困難だと思います。そこで、さまざまな理由で保護者が養育できない子供たちが入所している東新学園と高齢者の施設である慈光園を一体にして、相互交流ができ、地域とも連携の取れた新しいタイプの施設としての建設を考えてみてはどうかと思います。いかがでしょうか。
次に、建てかえを含む改善事業と公営住宅再生マスタープランについてお伺いします。
ある方に、市営住宅の現状を見てほしいと言われました。現状はひどいもので、大変驚きました。それでも御自分で草抜きをしたり、雨のたまるところには砂利を入れたり、さらに住民の皆様が一体となって、きれいにしようと心がけていて、他の市営住宅とは比べ物にならないくらい努力されておりました。しかし、住宅のベランダのさくが壊れていたり落ちそうだったり、階段の手すりがさびていたり、壁にひびが入っていたりで、建物自体が劣悪な状況でした。平成15年度施政方針で建てかえを含む改善事業を効率的に行うため、公営住宅再生マスタープランを策定するとありますが、早期の改善と事故防止のため、早急な対策をお願いしたいと思います。このことについてはいかがでしょうか。
次に、まち美化条例、放置自動車防止条例の市民への浸透についてお伺いします。
まち美化条例が施行されて約1年がたちます。なかなか市民には浸透していないのか、依然として、道路等でのポイ捨てや放置自動車が後を絶ちません。従来から、一部市民の皆様のボランティアによって行われている清掃活動も、ポイ捨ての多さにはとても追いつけません。町が美しく、きれいであるかによって、市民の常識が問われているのをもっと認識すべきだと思います。市の職員も、よく昼休みに市役所前の道路で空き缶などを拾っているのも目にします。大変感心しております。条例があっても、市民の皆様に浸透していないのでは何にもなりません。
飲酒運転の違反について例に挙げますと、今まで平気でお酒を飲んで運転していた人が、罰則の強化によって違反者が激減したようですし、同乗している人にまで罰金が科せられたので、車に乗っている人にお酒は勧めなくなったようです。やはり本当に痛い思いをしなければわからないようです。本当に美しい町にするための市民への条例の浸透は、まだまだかと思います。市民への条例の浸透は、今後どのような対策があるのでしょうか。また、罰金も決めているようですが、罰金の取り立てはしたのでしょうか、お伺いいたします。
次に、虫歯予防に有効な水道水弗素濃度適正化についてお伺いします。
弗化物の利用は、歴史的には比較的新しいことで、1931年、アメリカで飲料水、地下水に含まれている弗素に、虫歯予防効果があると発見されたことからでした。1945年には、世界で初めて水道水弗素濃度適正化が開始されました。弗素濃度適正化はWHO――世界保健機関、FDI――世界歯科連盟など、世界の150以上もの専門機関が推奨、支持しており、現在3億6,000万人以上が恩恵を受けているそうです。また、弗素入り歯磨き剤は、現在マーケットシェアで約80%も占めており、弗素の安全性も確保されているようです。県内では、平成13年に6市14町2村の自治体が取り入れていて、88施設、約1万3,400人の園児、小中学生が園や学校で1週間に1度の頻度で弗化物うがいを実施しており、生え始めの永久歯の虫歯予防にすぐれた効果があると言われております。新居浜市でも角野小学校で実施されておりますが、その効果はいかがでしょうか。幼児から大人、高齢者まで生涯にわたって虫歯予防に効果があるのは、水道水弗素濃度適正化だと言われています。今のところ、日本では水道水弗素濃度適正化は行われておりませんが、3歳児以降就学前までの児童を対象に歯科医療助成事業を実施し、少しでも早期に歯医者さんに行き虫歯の予防に効果を上げているように聞いておりますが、一方、高齢者や寝たきり老人の歯科衛生は劣悪だと聞いております。水道水弗素濃度適正化によって、虫歯のない社会が迎えられるかもしれないと専門家は指摘しております。ぜひ新居浜市において水道水弗素濃度適正化を検討し、実施してはいかがでしょうか。
次に、男女共同参画社会の実現に向けて、何度も質問させていただき、その都度大変前向きな答弁をいただいてきました。平成12年8月に男女共同参画都市宣言を行い、さらにこのたびは新居浜市男女共同参画条例(案)が、男女共同参画推進会議の皆様によって示されました。本条例は、市が行うさまざまな取り組みに男女共同参画の視点を取り入れることを法令で裏づけるものですが、市全体でこの条例の推進体制を組めるかどうかによって、初めて生きた条例になると考えます。
そこで、市全体でこの推進体制が組まれているのかどうか。また、意見、提言の吸い上げと実施後の展開はどのようにお考えでしょうか。また、皆様に条例制定について意見を募集するとのことですが、広く意見をお寄せいただくためにも、広報活動はどのように展開するのでしょうか。
次に、DV対策の充実・強化につきましても、専門相談員の増員を図り、DVの防止及び被害者の支援に取り組んでいかれること、大変心強く感謝いたしております。ただ、一口に専門相談員の増員といっても、講座を開催して修了者が即相談員になれるというものではなく、人命や法律にかかわることも多く、人材の質が問われる分野でもあります。具体的な増員計画があるようでしたら、ぜひお聞かせください。
また、10月には、全国男女共同参画宣言都市サミットが内閣府との共催で当市において開催されることも、市民の皆様に男女共同参画社会の必要性について、より広く理解してもらえる契機になると考えております。さすが新居浜市と言われるようなサミットにしていただけるよう期待しております。
委員会形式で開催に向けて進めていかれるようですが、他市からのお客様も多く、ぜひとも市民全体で大きく盛り上がる内容にしていただきたいと思います。具体的にはどのようなことを計画されているのでしょうか。
以上で第1回目の質問とさせていただきます。
○議長(藤田若満) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 伊藤優子議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、別子山村との合併による新居浜市の変化についてでございますが、新居浜市と別子山村は、別子銅山に由来する歴史・文化を共有し、豊かな自然に囲まれて、ともに発展してきた経緯がございます。合併後は、新居浜市内や別子山地域に点在する近代化産業遺産群などの歴史・文化資源や水や緑に代表される豊かな自然環境を生かし、新居浜特有のまちづくりが可能になると考えております。
また、新居浜市と別子山村は、過去の経緯から人的なつながりも非常に強く、これまで培ってまいりました人的ネットワークもまた地域資源として活用し、まちづくりに生かしてまいりたいと考えております。
さらに、別子銅山には植林事業による自然復元の歴史もあり、今日の環境の世紀にふさわしい風土がはぐくまれており、環境保全、資源循環という観点から、両市村の共通の認識のもとに新しいまちづくりの取り組みを行ってまいりたいと考えております。
合併が決まりまして以来、私が別子山村へお伺いしての懇談会、あるいは和田村長をお迎えして幹部職員に対する講演など、その一体感の醸成に努力をしてきております。
また、新市建設計画に基づき、平成15年度予算で別子山村関連の予算を計上させていただいておりますが、これはこれまでの新市建設計画、合併協議会の中で決まっていること、そして診療所や消防など、命にかかわるものを優先しているものでございます。私自身は、別子山村地域のソフト事業やいろんな事業につきましては、今現在は、まだ別子山村の職員も、あるいは議員の皆さんも、住民の方も新居浜市民ではいらっしゃいませんので、4月以降、職員も新居浜市の職員となり、村議会議員も新居浜市議会議員となり、そして住民の方が新居浜市民となった中で協議をしていくべきであり、今の時点で私どもで細部まで決めていくこと自体が、別子山村の人に対しては適切ではないということでスタートをさせていただいております。平成15年度がスタートいたしましたら、一体化した中でその検討をしてまいります。
次に、体育館建設についてでございますが、総合体育施設の建設計画は、当初段階において、市民プール敷地に総合体育館の建設をする計画が進められておりましたが、建設場所や市民プール存続問題と既存施設の利用形態、設置場所、公園エリアの範囲、広域的施設の利用方法などの多面的な検討をして構想案を作成し、事業実施を図る(仮称)総合健康運動公園構想等も含めて、引き続き検討しているところでございます。今後におきましては、厳しい財政状況の中ではありますが、総合的な体育施設が新居浜市の将来にとって必要であるという認識では、大方の一致をいたしているというふうに思っておりますので、他の公共施設整備計画との優先順位を勘案しながら、事業実施の時期を慎重に見きわめてまいります。
次に、東新学園と慈光園の建てかえについてでございますが、伊藤優子議員さんも御指摘のとおり、両園舎とも建築後30年を経過し、老朽化が著しいほか、高齢者の施設としては今日のバリアフリー社会に対応しにくい施設となっているため、建てかえが必要となっております。
東新学園と慈光園の建設に当たっては、高齢者と児童が各種事業・行事を通じて世代間交流や出会い、触れ合いを感じることができるように配慮した、高齢者と児童の交流が可能な複合施設として建設する方向で進めております。複合施設建設により高齢者と児童にとって、健康で生きがいと安らぎのある福祉社会実現に寄与できるものと考えております。
次に、男女共同参画社会の実現についてでありますが、まず新居浜市男女共同参画推進条例の制定につきましては、現在作業を進めておりまして、市の施策に男女共同参画の視点を取り入れることを条例で裏づけ、男女共同参画の推進に関する施策の基本事項を定め、市、市民、事業者等の責務を明らかにし、それぞれが相互に連携、協働することによって、男女共同参画を総合的、計画的に推進しようとするものでございます。
推進体制につきましては、公募を含む関係団体、学識経験者で組織いたしております新居浜市男女共同参画推進会議、また助役を会長に各部局長で構成する新居浜市男女共同参画施策推進連絡協議会、及び中堅職員を委員とする新居浜市男女共同参画施策調査研究委員会を中心に条例案を策定したものであります。今後も、新居浜市DV対策連絡会議を含めまして、現状での体制で推進をしてまいります。
次に、条例素案につきましては、市民の皆様の意見が十分に反映されることが大切であると考えておりまして、現在広く意見をいただくために新居浜市市民意見提出制度実施要綱に基づき、男女共同参画課、行政資料室、上部支所、川東支所、各公民館、ウイメンズプラザ、ふれあいプラザ、新居浜市のホームページ等で条例素案を公表いたしております。市民の皆様からの意見や提言につきましては、その概要及びそれらの意見や提言について市の考え方、条例案を作成し、公表いたします。
次に、全国男女共同参画宣言都市サミットが10月に本市で開催されますが、これを契機に男女共同参画社会の実現に向けての機運を高めてまいります。
平成14年12月に、市民の各界から推薦していただいた委員によりまして、全国男女共同参画宣言都市サミット新居浜市実行委員会が設置されたところでございます。具体的な計画につきましては、内閣府との協議及びサミット実行委員会の御意見をいただきながら詰めてまいりますが、内閣府の男女共同参画推進本部報告、基調講演、シンポジウム、サミット共同宣言等を行う予定でございます。この機会に、新居浜市が推進している男女共同参画の諸施策を全国に発信してまいりたいと考えております。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(藤田若満) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 伊藤優子議員さんの御質問にお答えいたします。
まず、不登校の現状と個別授業を行う制度についてでございますが、まず、新居浜市の不登校の現状は、平成15年2月末現在、不登校により30日以上欠席をしている小中学生は134名います。この数は、昨年同時期と比べますと32名減少しております。不登校問題は教育委員会の最重要課題としてとらえており、平成15年度から適応指導教室あすなろ教室の指導員を1名増員し、指導の充実を図っていく予定です。指導内容、指導方法といたしましては、小中学校と連携しながら適応指導教室の指導員が、不登校児童生徒の家庭訪問などを通してカウンセリング、進路指導などを実施する予定です。個別授業を行う制度につきましては、対象人数の問題、また個別指導のあり方など、他市の取り組みの成果と課題を見きわめながら、さらに検討してまいりたいと思います。
次に、スクーリングサポート事業についてでございますが、スクーリング・サポート・ネットワーク整備事業とは、適応指導教室などが中心となって不登校児童生徒の早期発見、早期対応を初め、一層きめ細やかな支援を行うための不登校対策事業です。本市におきましても平成15年度から文部科学省からの委託を受け、適応指導教室あすなろ教室が地域スクーリング・サポート・センターとして、学校や地域、各教育機関と連携しながら不登校児童生徒への家庭訪問指導や保護者への相談対応、助言をしたり、教員、指導員などの研修の充実を図る予定です。
次に、特色ある学校づくり事業としての通学区域の廃止についてでございますが、志木市の例のように、市立の中学校が大学のように特色を持たせ、それを生徒が選択するという御提案は、これからの教育のあり方として全国的に注目されるものであると考えます。志木市は、小規模市の特性を生かすとともに、さまざまな教育改革を進める中で、文部科学省の教育特区構想の一環として、この学部制自由化に取り組んでいるようでございます。本市においては、志木市とは都市規模や教育行政の環境が異なることから、同様な取り組みを進めていくことは難しいところもございますが、志木市の取り組みの成果と課題を見守りながら、本市独自の通学区のあり方を構築してまいります。
また、御指摘の新居浜市という大きなくくりで子供たちを育て、他の地域の子供たちもみんなで育てるという観点は、これからの教育のあり方の視点であるととらえております。今後とも、市民がこぞって子供たちをはくんでいく意識を持っていただくため、学校としても地域の方々に親しまれ、支援していただけるよう学校へ行こう日の実施など、開かれた学校づくり、また特色ある学校づくり事業を通して地域との連携を進めて、学校教育の充実、発展に努めてまいります。
次に、水道水弗素濃度適正化についてのうち、角野小学校で実施している弗素洗口による虫歯予防の効果についてでございますが、角野小学校では愛媛県弗素洗口普及事業で、平成13年度から3年間の予定で弗素洗口事業を実施しておりますが、この効果につきましては、短期間の実施ではその効果があらわれないため、3カ年の弗素洗口事業を実施した後、歯科健診の結果分析によりその効果を評価する予定でございます。
以上申し上げましたが、他の点につきましては、教育委員会事務局長が補足いたします。
○議長(藤田若満) 補足答弁を求めます。西原市民環境部長。
○
市民環境部長(西原寛)(登壇) まち美化条例、放置自動車防止条例の市民への浸透についてほか1点について補足を申し上げます。
まず、まち美化条例、放置自動車防止条例の市民への浸透についてでございますが、市民生活にかかわりの深い条例でありますことから、これまで積極的な啓発に努めてまいりました。まず、条例施行時に、市政だよりで特集記事を掲載したほか、条例啓発リーフレットを市内全世帯、法人、各教育機関に配布いたしました。各世帯にお配りしているごみ収集カレンダーにも、罰則規定の内容を記載しております。その後もCATVの広報番組、市政だより、看板などにより継続的にPRを行っております。また、各種団体、事業所、各教育機関と連携したまち美化講座を、平成15年2月末現在で67カ所、約5,300人を対象に開催し、ビデオ等を利用した条例の啓発、情報交換を行っております。
また、環境美化推進員88人の委嘱を行い、それぞれの地域での啓発指導をお願いするとともに、合同で街頭キャンペーンを実施しております。キャンペーン事業につきましては、このほか、環境フェアへの出展や、新居浜市環境美化推進協議会による小中学生の作品展も実施しております。
次に、個別の啓発指導につきましては、平成15年2月末現在で、まち美化条例関係で399件の啓発指導を実施し、放置自動車防止条例関係では148台の自動車を撤去しております。そのほか、不法投棄の休日や夜間のパトロールの実施、郵便局及びタクシー組合との情報提供協定の締結、約250カ所、136トンの不法投棄のごみの回収などの施策の推進も効果的な啓発となっており、不法投棄に関しましては以前よりも減少していると考えております。しかしながら、ポイ捨てにつきましては、道路、河川、公園などの公共の場所や道路沿いの民有地などへのポイ捨てが依然として多いのが現状でございまして、引き続き啓発活動が重要な課題であると認識いたしております。このようなことから今後におきましても、より多くの市民の皆さんに条例が浸透するようさまざまな機会、方法を活用した啓発活動を行い、より実効性が上がるよう努めてまいります。
なお、罰則規定の適用についてでございますが、条例は違反者を見つけ次第適用する直接罰ではなく、市による措置命令違反の場合に適用する間接罰でございますので、指導などによって改善されれば、告発はできないこととなっております。現在のところ、罰則の適用事例はありませんが、悪質な場合には毅然とした対応をしてまいります。
次に、男女共同参画社会の実現についてのうち、DVに対する充実・強化についてでございますが、DVの専門相談員の増員につきましては、深刻な問題を多く抱えた相談がほとんどでございますことから、幅広い人生経験に裏打ちされた人材の確保が求められているところでございます。平成14年4月のDV防止法の施行後、相談件数が増加しておりますため、平成15年度に相談員を1名増員したいと考えております。今後の具体的な増員計画につきましては、相談件数、相談の実態などを見きわめて対処いたします。
○議長(藤田若満) 合田産業振興部長。
○産業振興部長(合田仁千)(登壇) 別子山村との合併についてのうち、住友林業との調整、協力体制ほか2点について補足を申し上げます。
まず、合併後の住友林業との調整、協力体制についてでございますが、別子山村にはすばらしい自然と広大な森林資源があり、そのうち、面積で6割を住友林業が所有いたしております。これまでにも木材の生産はもちろんのこと、水源の涵養や自然環境保全などの多面的機能を十分に発揮できる豊かな森林づくりのため、住友林業とは一定の協力体制のもとに事業を展開してまいりました。合併後におきましては、さらに住友林業との連携強化を図りながら、造林事業、林道事業等の関係事業を推進してまいります。
次に、筏津山荘の改築についてでございますが、筏津山荘の改築は、御案内のとおり新市建設計画の中で計画をいたしております。当施設付近には、別子銅山終掘の地であります筏津坑があるなど、新生新居浜市の歴史の上からも大変貴重なエリアであると存じております。また、赤石山系への登山口にも当たり、これまでも多くの登山家やハイカーの宿泊施設として利用がなされてきております。このようなことから、改築計画の策定に当たりましては、地域の特性や伊藤優子議員さんの御提言を含め、市民や顧客の皆様に親しまれる施設とし、さらには他の施設との関連なども十分考慮に入れまして検討してまいりたいと考えております。
次に、商店街の活性化と空き店舗の現状についてでございますが、まずイオン新居浜ショッピングセンター進出に伴う通行量等の影響につきましては、同時期に新居浜大丸も閉店いたしましたことから、中心商店街地域における通行車両、通行客量が減少傾向にあるとのお話を同商店街の方々から伺っております。こうした中、市といたしましては新居浜商工会議所とともに、口屋跡周辺の産業文化遺産を盛り込んだまちなかマップの作成や、地域の伝統・文化を学習するウオーキングイベントを開催する等、町の魅力の掘り起こしに努めているところでございます。また、商店街のアーケード改修、街路灯設置事業など、環境整備に対する支援も行ってまいりました。さらに今年度には、商店街の基盤強化と連携を図るため、登道商店街を中心に3つの商店街が合併し、フリーマーケットなど、市民が主役となって参加できるイベントの開催を目指していると伺っております。今後におきましても、こうした商店街の自主的、主体的なイベント、環境整備等について引き続き積極的に支援してまいります。
次に、マップの作成と情報発信についてでございますが、現在商店街連盟においてホームページ上の仮想商店街づくりの計画が進められておりまして、御提案いただいたマップの作成を含め、消費者へのよりよい情報発信の手法について検討支援を進めてまいります。
次に、空き店舗の現状と対策についてでございますが、現在中心商店街における空き店舗率は30%強となっておりまして、中心商店街の機能低下を招く要因の一つになっております。中心商店街におきましても、空き店舗に飲食店事業者の入居を推進するなど、新たな空き店舗利用も生まれてきております。市といたしましては中小企業振興条例に基づき、空き店舗に入居した事業者に対し賃借料の一部を助成する制度を設けているところでございますが、今後におきましても商店街、商工会議所等と連携を図り、空き店舗の有効活用について可能性を検討してまいりたいと考えております。
○議長(藤田若満) 佐々木都市開発部長。
○都市開発部長(佐々木俊洋)(登壇) 国道11号新居浜バイパスほか1点について補足を申し上げます。
国道11号は、四国縦貫自動車道供用後も依然として交通量が多く、主要な交差点では渋滞が発生し、通勤通学の日常生活、緊急時における消防及び救急活動等に支障が生じております。また、歩行者や自転車の安全性も確保されていない状況でございます。市といたしましても、国道11号新居浜バイパスは、このような国道11号の慢性的な交通渋滞の緩和を図るとともに、安全性の確保、地域の産業、文化、経済の活性化に大きく役立つものと期待をいたしております。現在、国道11号新居浜バイパスにつきましては、2月26日に外山、星原地区の延長800メートルが供用開始され、県道新居浜角野線までの区間につきましても、平成15年度中にほぼ用地買収が完了する見込みであると伺っております。また、昨年4月に事業が延伸されました県道新居浜角野線から大生院渦井川橋までの区間につきましては、全区間の路線測量が終了し、平成15年度は県道新居浜港線から萩生西河橋までの区間から、順次道路設計を行う予定と伺っております。今後も早期完成に向けて、地元選出の国会議員を初め、国土交通省並びに財務省に対し、国道11号新居浜バイパス建設促進期成同盟会を母体として強く要望をしてまいります。
次に、市営住宅の建てかえを含む改善事業と公営住宅再生マスタープランについてでございますが、国の公営住宅の供給方針が住宅戸数の充足や居住水準の向上から、ストック重視の住宅政策へと転換され、公営住宅再生マスタープランに基づき、より計画的に改善を行うよう制度が再編されました。昭和26年の公営住宅法制定により、住宅に困窮する時代の要請を受け、量的不足の解消を第一義とした考え方のもとに、住戸規模が小さく画一的な住宅が建設されてまいりました。現在本市では、1,857戸の公営住宅を保有しておりますが、このうち、昭和40年代までに建設された住宅744戸の多くが更新期を迎えております。このような状況の中、ストック更新の手法として、可能な限り福祉施設との連携を考慮し、より付加価値の高い住宅への建てかえを検討しております。この公営住宅再生マスタープランにおきまして、団地ごとに敷地条件、住戸条件など、現状の分析と将来需要量の的確な予測を行い、建てかえを含めた改善事業により市営住宅ストックの有効活用を図ろうとするものでございます。
次に、市営住宅内の事故防止についてでございますが、再点検を行いまして、適正な維時管理に努めてまいりたいと考えております。
○議長(藤田若満) 鈴木教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(鈴木嘉明)(登壇) 教育問題についてのうち、小中学校のパソコン教室の開放について補足を申し上げます。
休日や夜間などの開放につきましては、体育館や運動場と異なり、各教室が独立していないため、学校施設の管理上の問題、コンピューター内にある児童生徒の個人情報保護の問題、また教育機関対象用のソフトウエアを導入しているため、新たにライセンスを購入する必要があるなど、実施には検討課題が多い状況でございますが、他市の状況も調査し、パソコン教室の開放について検討してまいります。
○議長(藤田若満) 小林水道局長。
○水道局長(小林史典)(登壇) 水道水弗素濃度適正化について補足を申し上げます。
水道水の水質基準につきましては、水道法の定めにより定期及び臨時の水質検査を実施し、すべての基準値をクリアした安全な水道水を供給しております。お尋ねの弗素濃度適正化の検討と実施についてでございますが、飲料水中に弗素が多量に含まれますと、弗素慢性中毒が認められるとの報告があります。しかし、弗素が適当にあると虫歯の予防にもなるということもあり、過去には歯科医師会から弗素を水道水に添加することについて要請もありました。これに対し、平成13年に水道事業者である市町村などに対し、水道水への弗化物の添加を指導しないという政府の方針が出されました。このときあわせて、歯科保健行政の情勢から水道水に弗化物を添加することについては、市町村などから技術支援の要請があった場合、水道利用者の理解及び地元の歯科医師会などの協力が得られていること並びに水質基準に適合することを前提として、歯科保健の向上の観点から、その要請に適切に応じていくという考え方も示されました。しかし、現行では消毒のための薬品を除いては、基本的に添加すべきでないと考えております。
なお、今後におきましては、厚生労働省、日本水道協会、全国水道事業体などの動向を見ながら検討してまいりたいと考えております。
以上で補足を終わります。
○議長(藤田若満) 再質問はありませんか。(3番伊藤優子「なし」と呼ぶ)
以上で本日の一般質問並びに質疑は終わりました。
これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
明13日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 3時19分散会