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平成14年第6回新居浜市議会定例会会議録 第3号

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ページID:0001255 更新日:2014年12月1日更新 印刷用ページを表示する
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目次

議事日程
本日の会議に付した事件
出席議員
欠席議員
説明のため出席した者
議会事務局職員出席者
開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名
日程第2 一般質問
 中田晃議員の質問
  1 経済情勢、雇用対策、活性化施策について
  2 財政事情について
  3 教育基本法について
  4 介護保険について
  5 行政改革について
  6 ボランティア活動について
 佐々木市長の答弁
  1 経済情勢、雇用対策、活性化施策について
  4 介護保険について
  5 行政改革について
 阿部教育長の答弁
  3 教育基本法について
 片上助役の答弁
  2 財政事情について
 井下保健福祉部長の答弁
  4 介護保険について
 合田産業振興部長の答弁
  1 経済情勢、雇用対策、活性化施策について
休憩(午前10時52分)
再開(午前11時03分)
 岡崎溥議員の質問
  1 市長の政治姿勢について
  2 国民健康保険の改善について
  3 安心できる介護保険について
  4 地域経済の活性化と中小企業支援について
  5 保育園問題と子育て支援について
  6 教育としての中学校給食の改善について
  7 川東地区への都市計画公園設置について
  8 再び、明るい選挙の推進について
 佐々木市長の答弁
  1 市長の政治姿勢について
  4 地域経済の活性化と中小企業支援について
 佐々木選挙管理委員会事務局長の答弁
  8 再び、明るい選挙の推進について
 鈴木企画調整部長の答弁
  5 保育園問題と子育て支援について
 井下保健福祉部長の答弁
  3 安心できる介護保険について
  5 保育園問題と子育て支援について
 西原市民環境部長の答弁
  2 国民健康保険の改善について
 佐々木都市開発部長の答弁
  7 川東地区への都市計画公園設置について
休憩(午前11時43分)
再開(午後 1時00分)
 豊田康志議員の質問(1)
  1 別子山村の財政状況等について
  2 合併後の消防体制について
  3 行政改革の進捗状況について
  4 選挙の電子投票導入について
  5 レジオネラ菌に対する市民不安の解消について
  6 適正な受益者負担の基本姿勢について
  7 特色ある人事異動の成果について
 佐々木市長の答弁
  3 行政改革の進捗状況について
  6 適正な受益者負担の基本姿勢について
 佐々木選挙管理委員会事務局長の答弁
  4 選挙の電子投票導入について
 鈴木企画調整部長の答弁
  3 行政改革の進捗状況について
 大西財務部長の答弁
  1 別子山村の財政状況等について
 井下保健福祉部長の答弁
  5 レジオネラ菌に対する市民不安の解消について
 合田産業振興部長の答弁
  1 別子山村の財政状況等について
  5 レジオネラ菌に対する市民不安の解消について
  7 特色ある人事異動の成果について
 橋本消防長の答弁
  2 合併後の消防体制について
 豊田康志議員の質問(2)
  5 レジオネラ菌に対する市民不安の解消について
休憩(午後 1時45分)
再開(午後 1時56分)
 菅秀二郎議員の質問(1)
  1 自治体経営の費用対効果について 
   (1) 学校
   (2) 職員
  2 市民の健康保持増進について
   (1) 絶煙(禁煙)都市宣言
 佐々木市長の答弁
  1 自治体経営の費用対効果について
   (2) 職員
  2 市民の健康保持増進について
   (1) 絶煙(禁煙)都市宣言
 阿部教育長の答弁
  1 自治体経営の費用対効果について
   (1) 学校
  2 市民の健康保持増進について
   (1) 絶煙(禁煙)都市宣言
 鈴木企画調整部長の答弁
  1 自治体経営の費用対効果について
   (2) 職員
 鈴木教育委員会事務局長の答弁
  1 自治体経営の費用対効果について
   (1) 学校
 菅秀二郎議員の質問(2)
  1 自治体経営の費用対効果について
  2 市民の健康保持増進について
散会(午後 2時35分)


本文

平成14年12月11日 (水曜日)

  議事日程 第3号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
――――――――――――――――――――――
  本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
  出席議員(33名)
 1番   藤 田 幸 正 2番   豊 田 康 志
 3番   伊 藤 優 子 4番   藤 田 統 惟
 5番   伊 藤 初 美 6番   菅   秀二郎
 7番   竹 林   偉 8番   真 木 増次郎
 9番   佐々木 文 義 10番   石 川 尚 志
 11番   仙 波 憲 一 12番   加 藤 喜三男
 13番   杉 本 真 泉 14番   渡 辺   豊
 15番   岡 田 光 政 16番   村 上 悦 夫
 17番   白 籏 愛 一 18番   近 藤   司
 19番   山 本 健十郎 20番   高須賀 順 子
 21番   岡 崎   溥 22番   原   月 美
 23番   堀 田 正 忠 24番   藤 田 若 満
 25番   橋 本 朝 幸 26番   小 野 利 通
 27番   伊 藤 萬木家 28番   鈴 木 連太郎
 29番   神 野 幸 雄 30番   井 上 清 美
 31番   世 良 賢 克 32番   田 坂 重 只
 33番   中 田   晃 34番     欠 員
――――――――――――――――――――――
  欠席議員
な   し
――――――――――――――――――――――
  説明のため出席した者
 市長            佐々木   龍
 助役            片 上 孝 光
 収入役           稲 見 重 幸
 企画調整部長        鈴 木 暉三弘
 財務部長          大 西 宏 明
 保健福祉部長        井 下 文 夫
 市民環境部長        西 原   寛
 産業振興部長        合 田 仁 千
 都市開発部長        佐々木 俊 洋
 下水道部長         山 口 三七夫
 消防長           橋 本 憬 範
 水道局長          小 林 史 典
 教育長           阿 部 義 澄
 教育委員会事務局長     鈴 木 嘉 明
 監査委員          渡 邉 易 雅
 選挙管理委員会事務局長   佐々木 一 英
――――――――――――――――――――――
  議会事務局職員出席者
 事務局長          井 上 三千年
 庶務課長          岩 崎 紀 生
 議事課長          日 野   清
 議事課副課長        岡   正 士
 庶務課庶務係長       山 岡 昭 治
 議事課議事係長       原   正 夫
 議事課議事係長       井 上   毅
 議事課主事         岩 崎 美由紀
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前10時00分開議
○副議長(加藤喜三男) これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第3号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第1 会議録署名議員の指名
○副議長(加藤喜三男) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、副議長において伊藤萬木家議員及び鈴木連太郎議員を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
  日程第2 一般質問
○副議長(加藤喜三男) 次に、日程第2、昨日に引き続き一般質問を行います。
 順次質問を許します。まず、中田晃議員。
○33番(中田晃)(登壇) おはようございます。
 通告の順に従いまして、一般質問を行ってまいります。
 改革なくして景気回復もないと、小泉総理が繰り返し叫んでいるうちに、我が国経済はますます深刻な状態に陥り、年末を迎えて国民の暮らし、勤労者の雇用、そして中小企業者の経営環境は一層深刻の度合いを深めつつあります。その実態は、政府統計や各種の民間統計を見れば明らかであります。
 最初に、行政として新居浜市の現在の経済情勢をどのように把握をしているか、総括的に伺いたいと思います。
 それから、よく主要な新聞などで見かけますけれども、地域ごとや産業部門ごとの現況評価を行っていますが、例えばイラストなどを使いまして、この地域あるいはこの産業は快晴とか晴れとか雨とかどしゃ降りとか、こういった形で評価をしているのをよく見かけますが、多少正確性に欠ける荒っぽさもありますが、こういう形で新居浜の地域経済を評価したとき、どのような評価に当てはまるかということをあわせてお聞かせをいただきたいと思います。
 次に、中小企業の経営の状況や資金繰りなどについてお尋ねをいたします。
 政府の不良債権処理の加速によりまして、全国的に金融機関による貸し渋り、あるいは鈴鹿の森を連想させるような貸しはがしといった物騒な表現も横行し、中小企業の資金繰りが大変話題になっています。新居浜市の場合はどうなのか。最近、商工会議所などで事情を聞いてみました。ことし4月から新居浜市の施策として、中小企業緊急経済対策特別融資制度が新設をされた、また設備近代化資金の融資限度額が引き上げられたというふうなことで、中小企業者は非常に歓迎をしているということでした。また、商工会議所が窓口になっております無担保無保証人融資などについても、十分今余裕枠があるというふうなことで、一体これはどういうことなのかと。企業の体力が落ちているのか、あるいは非常に慎重になっているのかというふうなことで、年末の資金対策についてそれほどの危機感を、あるいは切迫感といったようなものを感じませんでした。産業振興部として、金融対策を含め、市内中小企業の経営実態についての判断をお聞きをしたいと思います。
 次に、雇用の問題についてお聞きをしたいと思います。
 先月末に発表されました総務省の労働力調査を見ると、完全失業率は過去最悪の5.5%、完全失業者数も、表に出ただけで362万人、潜在的な失業者を入れますと、恐らくこの2倍から3倍に達するであろうというふうに言われています。また、厚生労働省の調査、これは雇用保険に関連をしての調査ですけれども、この予測を見ると、これから毎年雇用の状態は悪化し、5年後には完全失業率はさらに増加をしまして6.8%に達すると予測をいたしております。新居浜市の雇用をめぐる状況はどうか、お尋ねをしたいと思います。
 次に、たしか昨年も聞きましたけれども、特に最近高校卒業者の就職状況が大変悪くなっています。全国的に見て33.4%、愛媛の場合は57.1%、最近の数字ですけど。これはいずれも、悪いと言われた昨年をさらに下回っていると。市内高校の現状はどうなっているのかということをひとつ聞きたい。
 それから、ことしの春卒業した高卒者、ちゃんと今職についてるのかどうか、こういった点につきましても、追跡状態の実態があればお聞きをしたいと思います。
 次に、緊急雇用対策の実態についてお尋ねをしたいと思います。
 12月4日、政府と労働者側、そして経営者側のいわゆる政労使雇用対策会議が開催をされまして、主として雇用に関する合意が行われています。この中で、「経営側は雇用の維持などが社会的使命であることを改めて認識し」と、こう書かれていました。この二、三年来、猛烈なリストラをやってきた後で、今さら何をかという感じもいたしました。国、県の緊急地域雇用対策事業、そして新居浜市、本年度単独で緊急雇用対策事業、たしか5,000万円だったと思いますけれども、これの実施状況、また今後についての見解を伺いたいというふうに思います。
 こうした数年来の雇用情勢の悪化の中で、愛媛県では平成13年度に知事名でもって、県内の事業所や経済団体に対しまして雇用要請を行ってきています。新居浜市の市長が、これまで住友関係事業者に対し要請を行ってきておりますけれども、今後も引き続いて努力を継続されたいというふうに思います。
 次に、活性化施策についてお聞きをしたいと思います。
 企業立地による地域の活性化、あるいは新規雇用開拓のために黒島の新産業立地エリアへのリース制度の導入、あるいは最近では不動産業界と協定をいたしましてあっせんを依頼すると、こういった形で新立地、新規雇用開拓に新居浜市も工夫を凝らしているという実態であります。
 市長も福祉や環境産業による雇用創出ということをよく言われておりますけれども、技術的な蓄積の高い新居浜市において、経済産業省あるいは環境省連携によるエコタウン事業というのがありますけれども、大変これは有望じゃないかというふうに思っています。後ほど環境問題の視点で、会派の田坂議員の方からも質問を行いますので、あわせて答弁をいただきたいというふうに思います。
 次に、観光振興についてお聞きをしたいと思います。
 来年4月、別子山村との合併が行われます。別子山村は、御承知のとおり、水と緑、大変豊かな環境資源に恵まれています。また、新居浜市の近代化に大きな役割を果たしました産業遺跡も随分たくさん残されています。このような自然あるいは産業遺跡を生かした活性化施策、ぜひ取り組んでいただきたいと思いますが、所見をお伺いしたいと思います。
 いま一つは、ことしの9月末からちょうど秋祭りにかけまして、郷土美術館で新居浜太鼓祭り展が開催をされました。郷土美術館の企画展としては、もうかつてなかったほど盛況であったというふうに聞いています。昨日も、新居浜市の観光振興という視点で議員の方から太鼓祭り関連の質問が行われまして、市長の方からも答弁がありました。ちょっと正確な記憶ではありませんが、10年か15年ぐらいになるんでしょうか、本会議で太鼓台の常設展示場を新居浜市も設けてはどうかと、こういう議論が随分真剣に行われまして、当時立地、ここへつくったらどうかというふうなことも具体的に論議をされた経過があります。観光振興の視点で、いま一度具体的に再検討をしてみるということも必要ではないかと思いますので、所見があれば伺いたいというふうに思います。
 次に、財政事情について二、三お聞きをしたいと思います。
 現在、御承知のとおり、国、地方合わせて約700兆円の借金を抱えている。昨日も答弁がありましたが、新居浜市も一般会計、特別会計合わせまして約八百数十億円の市債残高を持っているわけです。ちょうどこの12月の市政だよりを見ていましたら、平成14年度上半期、4月から9月までの財政状況が公表をされていました。各項目ごとに数字が生の形で羅列をされていまして、市民がこれを見て、新居浜市の財政は良好な状態にあるのか、あるいは健全なのか、それとも大変困難で厳しい状況にあるのか、なかなかわかりにくいわけであります。例えば家計に例えるならば、今住宅ローンや進学ローンを抱えてもう四苦八苦の状態だけれども、2年先には子供も大学を出て就職をするので少しは家計も好転するだろうと、こういったような見通しとか評価とかいったものを加えていくということが、市民にとって大変親切じゃないかというふうに思いました。
 平成13年度の決算報告を見ると、財政の健全性は一応維持されてはいるものの、大変厳しい状態となっています。今年度、国の財政見通しでは、2兆数千億円の歳入不足が生じるというふうに言われています。新居浜市の市税収入の見通し、お聞きをしたいと思いましたが、ちょうど昨日も質問がありましたので、答弁もなされておりましたので省略をいたします。
 それから、財政の弾力的な運用ということで、財政調整基金が約40億円、それからできるだけ起債を早く返そうということで減債基金が13億円程度ありますけれども、新居浜市の財政規模からいって、この程度の数字でいいのかどうか、あるいは適切なといいますか、妥当な財調は幾らぐらいと考えられるかどうか、お答えをいただきたいと思います。
 それから、これからの新居浜市の財政見通しですが、ちょうど別子山村との合併論議の中で新市建設計画が出されておりましたが、その中で平成15年度から10年間の長期財政計画が公表をされていました。前半の5カ年間をずっと見てみますと、平成16年度が大体新居浜市の財政事情として財政窮迫のピークじゃないかというふうに読み取りましたけれども、そういった判断が妥当なのかどうか、お聞かせをいただきたいと思います。
 教育基本法についてお尋ねもいたしますけれども、多少所見を交えながら、教育委員会の見解をお聞きをしたいというふうに思います。
 11月29日、歴史学者の家永三郎さんが亡くなられました。半生をかけて教科書裁判、教科書訴訟を続けられた方です。家永さんは、戦前、戦中にわたる教育についての痛切な反省から、教育の国家統制に反対し続けまして、32年間にわたる裁判を通じて、教育内容への国家の介入に一定の歯どめをかけました。対局といいますかね、対局の位置にあると言ってもいいんでしょうけれども、愛媛県の歴史教科書問題を考えるとき、家永さんはどういうふうに考えたんだろうかというふうに思ったりもいたしました。
 この11月14日に、中央教育審議会は教育基本法見直しの中間報告をまとめました。翌日の新聞の見出しは、「愛国心養成を重視」「戦後教育を事実上否定して議論尽くさず駆け込み」、こういった活字が踊っておりまして、内容が非常に詳しく報道をされていました。教育基本法改正問題は、随分前から論議があるわけですけれども、特に具体的、こういう形で改正という形まで持ってきました具体的なスタートといいますか、神の国発言の前森総理の私的諮問機関だった教育問題国民会議の報告を受けまして中央教育審議会に諮問されたものであり、今回の中間報告もその流れに沿っているものであります。
 一方、日本PTA協議会が保護者へのアンケートを行っていますけれども、この結果を見ると、教育基本法をよく知らないという回答が84%にも達しています。こういったことから見れば、現時点では国民のコンセンサスはおろか、議論すら十分になされず、ごく一部で一方的に話が進められているというしか言いようがありません。
 こういった状況にもかかわらず、文部科学省の副大臣でしたか政務官でしたか、来年1月の最終答申を受けて通常国会で法律を改正するんだと、こういう発言をいたしております。教育基本法が憲法を教育の現場に適用する法律であるということを考えるならば、この基本法の改正は憲法改正の先駆けであり、突破口と言わなければならないというふうに思います。
 現在の教育基本法についての教育委員会の認識や考え方につきまして、私どもの会派では、平成12年9月議会で私、ことしの3月議会で石川議員、6月議会で田坂議員、それぞれ教育委員会に対して質問を行っています。前の西原教育長、現在の阿部教育長の答弁は、多少表現は異なりますけれども、現在の教育基本法は憲法の精神を受けて制定されたものであり、戦後50年にわたって教育の普及、教育水準の向上、我が国の社会経済、生活環境の発展に寄与してきたというふうに答弁をされています。そこで、今回の中教審の中間報告について、所感があればお聞かせをいただきたいというふうに思います。
 介護保険についてお聞きをしたいというふうに思います。
 ちょうど介護保険が実施をされまして2年半になります。来年4月改定を目指しまして、今見直し作業が行われています。見直しの中心は保険料でありますが、その他2年半制度運用の中でいろいろ問題点あるいは改善を要する点などが出てきていると思いますけれども、こういった点を含めての見直し改善が行われるのかどうかということが第1点。
 それから、ちょうどこの質問を準備しておりましたところ、きのうの朝日新聞の一面に大きく、厚生労働省の社会保障審議会介護給付費分科会の報告が載っておりました。紹介をしながら質問を続けていきたいと思います。
 来年4月の初改定に向けた基本方針をまとめた。物価下落などを踏まえ、介護報酬は全体として引き下げる。施設関係、例えば特別養護老人ホーム、老健施設、介護療養型医療施設などの報酬を引き下げるというふうなことで、基本方針としては介護保険料のアップが予想されますけれども、上昇幅を抑制すると、こういった内容でありました。
 現在、新居浜市内の要支援、要介護の認定者数は4,700人。介護保険のスタート時の3,200人から見れば、約1.4倍というふうにふえています。一方、施設の面でも、この2年のうちに若水館、おくらの里の2施設が加わったこともありまして、利用者がふえる、そして施設がふえるということですから、当然介護保険料へのはね返りが予想をされます。現在、第3段階基準保険料が年額3万4,500円、月額2,875円ということです。これは、健康保険などと違って、世帯主が掛けたらあとは扶養家族ということじゃなくて、2人おれば、2人、1人ずつ保険料を納めるわけですから、大変介護保険というのが被保険者にとっては負担になります。今申し上げましたように、平均で2,875円で今スタートしておりますけれども、見直しの中で大体どの程度を予想されるのかということにつきまして、現時点でわかってる範囲でお答えをいただきたいというふうに思います。
 それから、制度の実施時に、低所得者対策として、保険料第1段階、第2段階に重点を置いた対策を求めました。今回当然アップが予想されるわけですけれども、こういった低所得者に対する緩和措置といいますか、負担軽減対策について何か具体的な検討が行われているのかどうか、お尋ねをしたいと思います。
 市内の介護事業者は、大体現在約60事業者あります。報道などによりますと、特養など施設介護事業者に比べまして、ホームヘルプなど在宅介護支援事業者の経営は大変厳しいというふうに伺っています。市内の介護事業者の経営状況についてお聞きしたいと思います。
 それから次に、市民税非課税世帯の訪問介護サービス、ホームヘルプサービスですけれども、新居浜市は独自に負担軽減の措置を行っています。10%、3%という形です。非常に喜ばれていますが、これについてどういうふうに今後、考えていこうとされているのか。また、対象者数といいますか、対象世帯数といいますか、それと負担額についてもあわせて聞きたいと思います。
 行政改革についてお尋ねをいたします。
 平成14年度から18年度を目標年次とする新しい行政改革大綱が策定をされまして、取り組みが行われています。改革の視点は4つ、48項目の実施項目が上げられています。この議会にも、機構改革あるいは公共施設の開館時間や開館日の改善など具体的な提案がなされています。全体として、推進スケジュールに従って順調に作業が進んでいるのかどうか。
 それから、9月議会で環境基本条例が制定をされ、この議会にも福祉行政の基本となる福祉のまちづくり条例が提案されています。これは、いずれも全庁的あるいは庁内横断的な取り組みや対応が必要とされ、これからも主要施策の展開に当たって、お役所特有の縦割の弊を排して、柔軟かつ機動的な対応が必要とされます。これまでも幾度も機構改革や組織の改正が行われてきましたが、今申し上げたような視点で幹部職員の意識改革も当然のこととして、今回の機構改革がそういった時代の要請にこたえ得るものなのかどうか、理事者の見解を求めたいと思います。
 新居浜市立知的障害者更生施設設置及び管理条例の一部を改正する条例案が提案をされています。当面、くすのき園を想定されていますが、類似の施設についての考え方もあわせて聞きたいというふうに思います。
 当然のことながら、施設利用者の受益やサービスが向上するということが大前提でなければなりません。特に福祉施設の場合は、一層慎重な配慮を要すると思いますが、委託についての基本的な見解を求めたいと思います。
 ボランティア活動につきましては、昨日質問が行われましたので、省略をいたします。
○副議長(加藤喜三男) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 中田議員さんの御質問にお答えをします。
 まず、経済情勢、雇用対策、活性化施策についてでございますが、本市の産業経済状況につきましては、先月住友各社の平成14年9月期中間決算が発表をされました。IT関連製品の回復等により、住友化学工業、住友金属鉱山とも増収となっており、製品にばらつきはあるものの、総じて高操業を続けております。住友重機械工業及び関連企業につきましては、医療用加速器の受注が好調に推移しているものの、産業・運搬機械は国際競争の激化等から厳しい状況が続いております。今後の見通しにつきましては、個人消費、設備投資に力強さが見られない上、株価の低迷、アメリカ経済の先行き懸念等、不透明な状況が続くのではないかと憂慮をいたしております。
 地場産業の中小鉄工業界におきましては、一部にはメンテナンスなどの安定した受注により高操業を続ける企業も見受けられるものの、総じて受注量、受注単価とも低迷しており、また中小小売業におきましても、個人消費の低迷、デフレ傾向等により依然厳しい経営環境が続いていると認識をしております。
 このようなことから、本市産業経済の実態を、中田議員さん御指摘のありましたような、新聞などでよく見られる天気に例えるならば、冬の小雨模様になるのではないかと思っております。しかし、先日もある中小企業経営者とお話をしておりましたら、「冬来たりなば春遠からじ」という気持ちを持ち続けて頑張りたいという皆さんもいらっしゃいますので、我々もその気持ちで取り組んでいきたいと思っております。
 また、中小企業の資金繰りにつきましては、商工会議所が取り扱っております国民生活金融公庫の小企業等経営改善資金融資、いわゆるマル経資金融資の利用件数につきましては、前年より若干減少をしているものの、市の融資制度の利用件数につきましては前年度より増加をしております。今後におきましても、懸命に経営努力をされている中小企業の方々に対しまして、商工会議所等と連携を密に、各融資制度の利用促進を図ってまいります。
 次に、活性化施策についてでございますが、本年4月に緊急経済対策特別班を設置し、企業誘致、商工業の育成、振興に取り組んでおります。企業誘致につきましては、企業用地や立地優遇制度のPRのほか、先般宅地建物取引業協会等と企業立地に関する仲介協定を締結し、官民共同で立地を促進する取り組みを行っております。
 企業誘致の実績に伴う雇用につきましては、昨年黒島工業団地に立地した企業におきましては、約20名を新規雇用し、本年11月に新産業立地エリアへ立地が決定した企業におきましては、約30名の新規雇用が見込まれております。
 また、新産業創出につきましては、福祉、環境産業は成長産業と言われておりますが、それだけに多くの企業がこれらの分野に参入をしてきており、コスト、性能面での競争が非常に厳しく、市内企業におきましても苦戦を強いられております。しかし、全国的な福祉展への出品や環境的な先進的な技術を持った企業もございますことから、引き続き東予産業創造センター等関係機関とともに強力に支援、育成に努め、雇用の創出を図ってまいりたいと考えております。
 愛媛県が進めるエコタウン構想につきましても、県の重要施策の柱として国に対する要望を行っていただいております。市としても、国の関係機関に新居浜市の実情などを説明いたしているところでございます。
 次に、観光振興についてでございますが、別子山村は新居浜市の発展の礎である別子銅山開坑の地であり、日本の産業近代化の歴史においても重要な意義を有しております。別子銅山の魅力は、旧別子を中心に今も残るこの悠久の産業遺産と雄大な山々や高山植物を初めとする花木、エクロジャイトなどの地質資源など、全国的にも比類のない自然環境であると存じております。
 また、先日NHK教育テレビにおいて伊庭貞剛を取り上げ、弁護士の中坊公平さんと広瀬の末岡名誉館長が出演された番組もございました。そういう意味で、今別子銅山あるいはこの新居浜市を含めた取り組みというものの先進性、環境に対する私たちの先輩の功績というものが見直されてる時代だというふうに思っております。
 今後、合併に伴いまして、別子山村と一体的に取り組むことにより、本市がこれまで推進してきましたマイントピア別子や広瀬歴史記念館など、別子銅山の産業遺産を生かしたまちづくりがさらに深みを増し、相乗効果が得られるものと信じております。
 このようなことから、本市観光振興の一つの方向性であります体験学習型観光の魅力度を一層向上させてまいりますとともに、滞在型の観光地としての取り組みをいたしてまいりたいと考えております。
 次に、太鼓台常設展示場の設置についてでございますが、これまで太鼓台資料館建設調査検討委員会からの提言、市議会における議論もいただいており、第四次長期総合計画におきましてもその位置づけを明確にいたしております。しかし、新規建設に伴う財政問題などから、具体的な進展がこれまで見られていなかったのも現状でございました。本年は、ワールドカップ前夜祭への宇高太鼓台の出場、また昨年はNHKホールでの沢津太鼓台の出場、さらに御指摘もありました郷土美術館での新居浜太鼓祭り展の盛況、そういうことから考えまして、新居浜市における太鼓台の位置づけというのは、言うまでもなく大変大きな柱であると考えております。
 このようなことから、庁内に新居浜市調査研究委員会規程に基づく調査研究委員会を設置いたしたいと思っております。その中で、これらの状況あるいは中心商店街の活性化、現在の利用状況なども考えましたとき、銅夢にいはまを太鼓台資料館常設展示場として利活用できないかということも検討の一つとして指示をし、これから具体的な検討をさせていきたいと思っております。
 次に、介護保険についてでございます。
 まず、今回の見直しにつきましては、サービスの供給総量及び保険料の見直しが中心でございまして、法律改正を伴う制度の大幅な見直しではございません。御指摘のとおり、介護保険制度開始後2年半が経過しまして、全国的に介護認定ソフトや報酬単価の見直し等、さまざまな改善要望が出てきておりますが、これらの改善要望につきましては、これまで省令や通達等、運用面においてきめ細かく対応をしてきております。今後とも、適切な制度の運用を図ってまいりたいと考えております。
 次に、新保険料についてでございますが、介護施設の大幅な増床に加え、要介護認定者数並びに居宅サービス利用実績が急激に伸びておりますことから、介護保険料算定の基礎となる総費用額も高くなってきております。今後、介護報酬改定等の不確定要素もございますが、最大限に見積もった場合、現在月2,875円である保険料基準月額が4,000円近くになるという試算もございます。先ほどの御指摘もありましたように、介護報酬全体の確定というのがまだいたしておりません。そのような精査は今後していかなければなりませんが、いずれにしても新保険料の大幅な上昇は避けられないものと考えております。しかし、保険料が高くなるということは、それだけ多くの方々が多くのサービスを受けられるということでもございます。そういうことの説明も含めて、これから市民の皆さんにも説明をし、議会へも、はっきりいたしましたら御説明をいたしたいと思っております。
 次に、保険料の低所得者対策についてでございますが、現在新居浜市高齢者保健福祉計画推進協議会において協議中でございまして、減免措置として6段階設定という選択肢も含め、緩和措置を検討中でございます。
 次に、介護保険における事業者の経営の実態についてでございますが、措置制度と異なり、個々の事業者は介護サービスを提供することにより保険給付を受ける独立採算となっておりますことから、市としての実態把握は行っておりません。
 次に、訪問介護利用者への低所得者対策についてでございますが、この軽減対策事業は大変好評であり、制度開始以降、利用者も大幅に増加をしております。今後、国の補助制度である施行時からの利用者及び障害者の利用者負担軽減措置は徐々に削減される方向でございますが、当市といたしましてはこの軽減対策事業を、介護サービスを御利用になる低所得者の在宅福祉を支える市独自の低所得者対策事業として位置づけ、今後とも継続させる所存でございます。なお、具体的な内容につきましては、来年1月末ごろを目途に結論を出す予定でございます。
 次に、行政改革の進捗状況についてでございますが、平成14年10月末現在で48の推進項目のうち、公共施設の開館日、開館時間の拡大など、予定より早く進捗しているもの、一課一改善運動の推進、職員提案制度の導入など予定どおりの進捗となっているものが30項目となっております。また、検討状況などの進捗が思わしくない項目につきましては、主管課の取り組みだけとするのではなく、行政事務改善検討委員会に専門部会を設置し、並行して推進項目の検討に取り組むなど、組織的な支援、連携の強化も図り、推進スケジュールどおり順調に計画が達成できるよう取り組んでおります。
 次に、時代の要請にこたえられる組織機構改革についてでございますが、地方の自主、自立をいかに確立していくか、これが今日行政に課せられた命題であり、そのためには、御指摘のように、行政課題に対して柔軟かつ機動的に対応できる組織が必要であると認識をしております。
 このため、今議会に御提案しております組織機構改革案は、本市のまちづくりを取り巻く行政課題に効率的に取り組める組織として再編を行い、各部局が主体的に施策に取り組み、一貫した調整機能が果たせる庁内分権を図るとともに、環境や福祉問題など急務とされる課題についてはプロジェクトチームなどの特化した組織を立ち上げ、柔軟かつ機動的に取り組んでまいります。
 次に、民間委託の問題についてでございますが、民間委託を含めた民間活力の活用は、効果効率的な行財政運営を行っていくためには、有効な方策の一つであると認識をしております。このため、くすのき園の民間委託を初め、今後5カ年間の中で目標を立て、保育園及び老朽化している慈光園、東新学園の建てかえ後の管理運営についても、民間委託あるいは民間移管も視野に入れた民間活力の活用について具体的な検討を行ってまいります。
 民間委託の検討に際しては、市民サービス、利用者のサービス向上を前提とし、法令との適合性、公共性や行政責任の確保、市民サービスの確保、経済性、受け入れ体制などを総合的に検討すべきものであると考えております。
 以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○副議長(加藤喜三男) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 中田晃議員さんの御質問にお答えいたします。
 教育基本法についてでございますが、本年11月に出されました中間報告の中で、現行法の「個人の尊厳」「真理と平和」「人格の完成」などの理念を普遍的なものとして引き継いでいく必要があるという考え方や、新しい時代を切り開く心豊かでたくましい日本人を育成するという観点からの見直しの方向が明らかにされました。
 私といたしましては、教育基本法は国民一人一人の精神的な支柱になるものであるという認識であります。中間報告につきましては、時間的な制約もありますが、現行法から引き継ぐ理念及び新しい教育課題に対しての理念や原則も交えた国民的な議論が行われることを期待したいと願っております。
 今後、さまざまな立場からの議論を見守りながら、これからの教育の方向づけと教育システムの構築をしてまいりたいと思います。
○副議長(加藤喜三男) 補足答弁を求めます。
○助役(片上孝光)(登壇) 財政事情につきましてお答えをいたします。
 望ましい財政調整基金の規模についてでございますが、財政調整基金は、家庭生活における預貯金に相当するものでございます。地方公共団体が、長期的、計画的な財政運営を図る上で、また単年度ごとの財政収支の均衡を保つための調整機能を果たす大変重要なものでございます。地方財政法におきましても、健全な財政運営に資するため、年度間の財源調整を行う財源として財政調整基金等への積み立てが義務づけられております。
 その運用につきましては、一般財源収入が予算額よりも増加したり、あるいは特定財源の増収によりまして一般財源収入に余剰が生じた場合、財政調整基金への積み立てを行い、逆に一般財源収入が不足する場合には、財政調整基金を取り崩しまして補うという手法をとっております。
 望ましい規模につきましては、明確な指標といったものはございません。それぞれの地方公共団体の財政構造に応じて積み立て、運用をしているのが実態でございます。積み立て規模の水準を図る一つの手法といたしましては、標準的な一般財源総量をあらわす標準財政規模に対する財政調整基金の積立額の割合がございます。ちなみに、新居浜市と類似団体47団体の平成12年度決算につきまして、標準財政規模に対する財政調整基金の積立額を比較してみますと、類似団体の平均が9.8%であるのに対し、新居浜市は15.8%となっております。
 地方公共団体は、住民福祉の向上を図らねばならない義務がありますことから、財政調整基金の積立額が多いほどよいというものではございませんが、この基金は地方公共団体が自己の裁量で活用できる唯一の財源と言えるものでございまして、地方税が長期の経済不況により減少傾向にある中で、地方の財源不足を補完する役割を果たしてきた地方交付税制度の見直しに加えまして、さらに国庫補助負担金の縮減なども計画されるなど、歳入の見通しが以前にも増して不透明となっている今日、相当規模の積立額が必要であると考えております。
 次に、新市の中長期財政計画についてでございますが、この計画の中身につきましては、新居浜市、別子山村、それぞれが一定の条件下のもとで策定した財政計画に、新市建設計画を追加して策定したものでございます。平成16年度の財政計画につきましては、平成15年度に比べ44億2,000万円、10.2%と大きく増加したものとなっております。これは、土地区画整理事業や港湾建設事業などが高水準の事業費となることに加えまして、新市建設計画関連事業が本格的な実施を迎えることなどで、建設事業費が21億3,900万円増加し、また経済対策に伴い、平成7年度、8年度に借り入れをいたしました市民税等減税補てん債19億3,700万円余を、国の方針に基づきまして、平成16年度に一括償還しなければならないことから、公債費が15億9,800万円増加したことなどによるものでございます。
 平成16年度の財政計画は、以上のような特徴となっておりますが、土地区画整理事業等の大型事業に加え、新市建設計画関連事業を継続的に実施しなければならないことから、平成16年度に限らず、各年度とも厳しい財政状況を予測をいたしております。
 このようなことから、新市建設の初年度であります平成15年度からは、第四次長期総合計画や新市建設計画に基づく諸事業を着実に推進していくため、10カ年実施計画を策定いたしまして、長期的な視点に立った政策展開と確かな財政計画に裏打ちされた予算編成に取り組んでいくことにいたしております。
○副議長(加藤喜三男) 井下保健福祉部長。
○保健福祉部長(井下文夫)(登壇) 介護保険について補足を申し上げます。
 介護保険サービスの低所得者対策の実績についてでございますが、新居浜市独自で行っております減免の関係の実績につきましては、認定件数については581名、減免額については約1,030万円でございます。
○副議長(加藤喜三男) 合田産業振興部長。
○産業振興部長(合田仁千)(登壇) 経済情勢、雇用対策、活性化施策のうち、雇用対策について補足申し上げます。
 まず、市内雇用情勢の実態についてでございますが、10月の有効求人倍率は0.72倍でございまして、前年同月比0.02ポイントの増となっており、本年6月から緩やかな増加傾向にあります。
 産業別新規求人状況を前年同月と比べてみますと、建設業、運輸・通信業、医療、教育、社会福祉関連サービス業などで減少しておりますが、情報サービス業、金融・保険業、小売業などは増加しております。
 次に、来年卒業の高校新卒者の内定状況及び見通しについてでございますが、10月末現在の就職決定率は53.7%でございまして、前年同月比、マイナス14.4ポイントとなっております。
 今後の見通しにつきましては、求人数が昨年に比べまして減少しておりますことから、大変厳しい就職状況になるものと考えております。
 また、今年3月卒業の高校新卒者の就職状況につきましては、全員が就職を決定しておりましたが、その後の追跡調査は、一般求職者の中に含まれますことから、把握が困難な状況でございます。
 次に、今年度国、県の市町村緊急地域雇用対策事業につきましては、障害者コンピュータアドバイザー配置事業など、16事業で61名の新規雇用を行い、市単独の緊急雇用対策事業につきましては、不法投棄回収事業など8事業で22名の新規雇用を行ったところでございます。
 次に、事業所への雇用の要請につきましては、新居浜市雇用対策協議会等を通じ、事業主の方々にお願いをいたしており、また昨年11月の市政だよりでは、学卒求人申し込みのお願いを掲載いたしました。今後におきましても、事業主の方々に中小企業助成制度などの案内を、学卒求人のお願いとあわせて行いますとともに、ハローワーク新居浜、新居浜市雇用対策協議会等の関係機関と緊密な連携を図りながら、就職支援に努めてまいります。
 以上で補足を終わります。
○副議長(加藤喜三男) 再質問はありませんか。(33番中田晃「なし」と呼ぶ)
 この際、暫時休憩いたします。
  午前10時52分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
  午前11時03分再開
○議長(藤田若満) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 岡崎溥議員。
○21番(岡崎溥)(登壇) 日本共産党の岡崎溥です。私は、日本共産党を代表しまして、通告の順序に従って質問したいと思いますので、どうかよろしくお願い申し上げます。
 時間が20分しかありませんので、走りますので、御了承ください。
 途中で6の教育としての中学校給食、この問題については時間がありませんので、次回に譲りたいと思います。
 最初に、市長の政治姿勢についてであります。
 今、自民党、公明党が支えます小泉政権のもとで、大型公共事業、大銀行奉仕、リストラ後押し、福祉切り捨て、増税、中小企業つぶしなど、市民の皆さんの生活や経営は大変な状況になっております。このようなときこそ、地方自治体が国の悪政の防波堤とならなければなりません。そして、地方自治体が住民の皆さんを守る政治を、そして自治体らしい自治体をという新しい流れが全国で始まっております。長野県を初め、徳島県、高知県、鳥取県、最近では尼崎市で、日本共産党だけが支持する市長が誕生しました。熊本市では、日本共産党だけが応援する市長が誕生したところであります。共産党員市長もあちこちで誕生しているところであります。
 佐々木市政は、市政の刷新を望む市民の期待を担い、前伊藤市長と戦い誕生したわけであります。そして、前伊藤市政、大型開発優先の市政でありましたが、新居浜マリーナ、マイントピア別子などのもとで800億円を超える借金、そしてまた今後につきましても大型公共事業の計画、駅前、3万トンバース、中間処理施設など、これを引き継いで2年が経過したところであります。市民の皆さんから、いろいろ声が聞こえてきているところであります。そこで、私どもも佐々木市長に対しまして、今後の期待も込めまして質問したいと思います。どうかよろしくお願いします。
 まず第1点は、公共施設のリニューアルや介護保険での3%への軽減措置など、いろいろ前進面もあるわけでありますが、基本的には前伊藤市政の敷いた大型開発優先のレールの上を走っているのではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。
 2つ目は、そのもとでは小泉政権の悪政から市民の生活を守っていくための思い切った施策がとれないだけではなく、行政改革という名で、逆に自治体リストラや下水道など公共料金の値上げ、各種の補助金や福祉の切り捨てなど、市民の負担をふやす結果となっていくのではないでしょうか。
 3つ目、市民の皆さんが「福祉の龍」、呼び捨てにして申しわけありませんが、期待を込めて支持して佐々木市長が誕生しました。この大きな期待にぜひこたえて、思い切った政策の転換が必要ではないかと考えるわけですが、いかがでしょうか。
 以上、市長の政治姿勢を問いまして、この立場から、以下具体的な質問に入っていきたいと思います。
 まず最初に、国民健康保険の改善についてであります。
 健康保険本人3割負担、高齢者窓口負担の大幅引き上げなどの医療改悪計画が、2,600万人を超える反対署名が国会に提出されるなど、圧倒的な国民の反対世論に自民党が強行をちゅうちょする。こういう中で、福祉を名乗る公明党が公約を破って中心的役割を果たして強行したところであります。不況と失業が深刻化する中、市民に大きな不安を与えております。
 こうした中、市民の3人に1人が加入する国民健康保険の保険料が、1世帯平均年間12万7,000円となりまして、平成13年度です、高額となっておりまして、そのため5年前と比較しますと件数で729件増、そして3,043件となっております。そして、滞納額総額は約8,000万円ふえまして、2億1,253万円となっているところであります。2000年度からは、この国保料に介護保険料が上乗せされまして、所得の低い世帯には耐えがたい負担となっております。
 加えて、保険料の収納率のアップのために、滞納者から保険証を取り上げるという制裁措置が自治体の義務となるなど、医療社会保障では絶対に許されないことが強制されて、他県では実際に死亡した例も起きているそうであります。また、2001年度と1993年度との比較をしますと、被保険者数は3万7,468人が4万3,477人、6,009人ふえておりますのに、診療者数は逆に2万6,923人から2万6,754人に減っているわけであります。国保加入者が大幅にふえていながら、診療費は66億円が67億円になった。診療率といいましょうか、これが71.9%が61.5%へと、逆に減っているわけであります。市民の皆さんの生活が大変な状況が、ここでも明らかになっております。受診抑制となってあらわれているわけであります。
 そこで、伺いたいと思います。
 まず第1に、高過ぎる国保料の引き下げをぜひ実現してください。平成13年度の国保会計の決算では、介護保険の導入などによりまして3億7,411万円の黒字でした。さらに、毎年一般会計からの1億7,000万円の繰り入れが1億4,000万円と、3,000万円削られております。合わせると、実質4億円を超える黒字であります。2億5,000万円あれば、1万円の引き下げはできます。これに、基金3億円のうち1億円を取り崩すか、または一般会計からの繰り入れによりまして5億円あれば、2万円の引き下げができるわけであります。市長にぜひ実現してほしいものであります。
 2つ目は、利用しやすく役に立つ申請減免制度にするために、減免基準見直しと要綱づくりについてであります。日本共産党の提案骨子を申し上げますので、ぜひ御検討いただきたいと思います。進んだところでは、多くの自治体で実施されているところであります。
 まず1点目は、災害により住宅とか家財に3割以上の被害があった人。2点目は、家族全員の所得が1,000万円以下で、災害、不況、失業、廃業、病気などで家族の所得が減った人。当面二、三割。3点目には、所得が生活保護基準以下で、当面1.1倍の生活保護基準以下の人。資産、第三者の所見は判定基準には入れないこと。そして4点目には、借金があり、保険料の支払いが困難な方。5点目は、公私の扶助を受けている人。なお、提出書類は、減免手続の円滑を図るため簡素化すべきであろうと思います。
 次に、国庫負担の削減分の復活など、国の責任で国民健康保険を改善、充実するよう要望書を上げていただきたいことであります。
 3つ目は、安心できる介護保険についてであります。介護保険制度は、発足して3年目を迎えました。利用料の負担が大変でサービスを減らしたとか、施設に入りたいが、待たないとあきがないと言われたなど、利用者、家族の苦悩は後を絶ちません。2003年度の予算措置も含めて、市独自の施策で介護保険制度の拡充をしていただくように、以下の点について質問したいと思います。
 その1点目は、全国的には平均11%程度の引き上げとなるようでありますが、新居浜市は介護保険料を引き上げないで、低所得者への市独自の介護保険料の減免制度をぜひつくってほしいと思います。
 2点目は、現行の訪問介護サービス利用料の減免制度、減額をして3%としておりますけれども、これをぜひ継続していただきたい。2,800万円あればできることだと思うわけであります。さらに充実、拡大していただきたいと思うわけであります。
 3点目は、保険料の値上げを抑えるためにも、国庫負担割合をふやすなど、介護保険制度の抜本的な改善を国に要求していただきたいことであります。
 最後に、要介護認定者の障害者控除について要望いたしたいと思います。
 要介護認定者の障害者控除、特別障害者控除が、市町村長の判断と権限によって認定証があれば受けることができるわけであります。全国的にも、この取り組みが進んでおります。大きく進んでいるところでありますが、新居浜市でもぜひ実現させていただきたいと思います。
 4つ目は、地域経済の活性化と中小企業支援についてであります。
 新居浜地域の経済の実態を明らかにしたいと思いまして、いろいろ経済指標を集めようと思いまして、化学、重機、鉱山等住友各社の人員、製造品出荷額の推移をある程度の長期間にわたっての資料を要請したところ、産業振興部にお願いしたわけでありますが、住友各社は、どういう理由かはわかりませんけれども、それはわからないということであったとのことでありました。どうしようもありませんでしたので、市政概要なんかも参考にしながら、産業振興部にも助言をいただきまして、大体のところがつかめるんじゃなかろうかということで御紹介したいと思います。
 約20年間の動きであります。産業中分類別事業所数、従業者数及び年間製造出荷額というデータがありました。従業員数は、新居浜全体で1万5,387人が約6,000人減って9,219人。製造品出荷額が5,984億円、これが約1,100億円減って4,802億円ですね。うち化学が3,750人、多いときにはいたんですが、既にここまで減ってることなんですけれども、それよりさらにまた半減しまして1,720人。非鉄金属関係、鉱山ですね、2,870人が693人、4分の1に減ってます。機械製造業、これが4,728人が半減しまして2,377人。しかし、これほかの中小も入ってます。ほとんどが中小企業であろうと思われるところは、例えば金属製品製造業、これ707人が706人ということで、現状維持です。もちろん出荷額はふえておりますけれども。そういう指標だとか。
 第2次産業、新居浜市の総生産構成比、第2次産業が56.7%であったものが、この10年間で20ポイントも減る、36.6%になる、98年です。それから、第3次産業が42%であったものが、79年に、それが20.7ポイントふえまして62.7%になっているということ。そして、1人当たり分配所得は、県平均を135%ということで、断トツの1位だったわけですが、最近では県平均を下回ると。市の順位でも、1位から8位に転落という状況であります。
 こういう実態を踏まえまして、住重のリストラであります。本体に残った労働者がたった130人という住友重機のリストラに見られますように、大きな影響を持つ大企業が、事前の協議も連絡もなく、ある日突然決定したからと勝手に強行するなどということは決して許されることではありません。
 まず、第1にお聞きしたいのは、住友各社の最近の動向、今後の見通しについて伺いたいと思います。
 2つ目は、大企業の身勝手な工場の縮小、撤退、下請中小企業の切り捨て、分社化などから、地域経済や、そこで働く労働者の雇用、中小企業に対する社会的責任を果たさせることを明確にする必要があると思いますが、いかがでしょうか。
 3つ目は、大企業の海外進出や厳しい人減らしリストラ合理化に伴いまして、中小企業は生産、流通、サービスなどの分野で大きな役割を果たすと同時に、雇用の重要な担い手であるということがわかりました。地域経済に果たす役割は相対的に大きくなってきていると思いますが、いかがでしょうか。
 4つ目は、中小企業は地域に根差して事業活動を営むとともに、業種も規模も経営実態も多様であります。これを掌握し得る立場にあるのは、最も身近な新居浜市であります。市政の産業政策の一つとして、重要な柱にしていくべきであると思いますが、いかがでしょうか。
 5つ目は、融資がかなりの比重を占める現在の商工費、温泉保養センター費などを除くと、ほとんど本当に少額であります。中小企業は、ものづくりの基盤を形成し、地域経済や社会を土台から支えております。地域経済の活性化のためにも、中小企業特有の困難を解決する支援の強化、中小企業の事業と経営を直接支える上で予算を大幅にふやしていく必要があると思いますが、いかがでしょうか。
 6つ目に、まず中小企業の実際の姿として、経営実態や要求などの実態調査から始めまして、市場調査、PR、技術や製品開発などなど具体的な要求を明らかにして、一歩踏み込んだ支援をしていく必要があると思いますが、いかがでしょうか。
 7つ目は、現在の危機を乗り切るためにも、無担保無保証人融資制度を設けてほしいという強い声があります。
 8つ目は、工事や物品以外は公募しておりませんけれども、各種の指名競争入札、あるいはもう一つの方法をとってるんですが、ちょっとど忘れしました。しかし、それでは全然入札にかかわれない業者の方もいらっしゃって、不平等な面も出てきます。当然でありますが、公募してほしいという声が出ておりますので、よろしく御検討いただきたいと思います。
 次に、保育園問題と子育て支援についてであります。
 女性の社会進出が進むと同時に、リストラなどによる不況、失業、生活不安などからも、子供が小さいときから働きに出るお母さん方がふえてきているのではないでしょうか。現在、定員の114%の受け入れをしております。特に乳幼児や低年齢児保育要求が多いとのことです。保育園の役割が大変大きくなってきておりますが、そこで伺いたいと思います。
 まず第1点は、全国的には四、五万人いると言われておりますが、各保育園でもたびたび入れてほしいという電話がかかってくるとのことであります。新居浜では、待機児童は一体どのぐらいいらっしゃるのでしょうか。
 そして2つ目は、そのためにどのような対策を検討しているのでしょうか。
 3つ目は、保育施設の不備、不足の改善、これについてであります。保育園の新増設が必要となっているのではないでしょうか。
 4つ目は、40年以上たった古い木造の保育園、これは建てかえるべきではないかと以前も質問しましたけれども、ぜひ急いでほしいと思います。
 5つ目は、臨時の保育士が責任を持たされて、正規職員と同じ仕事を低い労働条件のもとでやらされております。今では、園長を除くと臨時保育士やパートさんの方が多くなっているという状況であります。臨時保育士を募集してもなかなか集まらない実態、欠員をなくするためにも正規化、当面臨時保育士の労働条件の大幅な改善をすべきではないかと思います。
 次に、子育て支援センターについてであります。
 現在、核家族化が進みまして、子育てが親から子へ伝承するということがなかなかできにくくなっております。また、少子化のために横の連絡、交流が難しかったりしまして、家庭にいるお母さんなどが育児不安に陥りまして、大変困っておられる実態が明らかとなっております。その中で、保育園の役割が大変大きくなっております。政府も、その認識のもとに子育て支援事業に乗り出し、事業を拡大、予算上でも措置するところとなっておりますが、新居浜市では現在認定を受けているのは1園のみであります。しかし、とても追いつかない、これが実態です。
 ある保育園では、市民の中へ調査に入ったところ、非常に若いお母さん方の要求が強いということが確認されまして、平成10年から無報酬で子育て支援事業を実施しているそうであります。そこでは、ゼロ歳、1歳、2歳児、各親子10組を募集しておりますけれども、常に定員オーバーで、断っているそうであります。1歳児などは、24組の申し込みがあったりしておるところであります。
 このように、子育て支援事業は時代の強い要請でもあります。新居浜市では、この要求にこたえてさらにふやしていく必要があると思いますが、いかがでしょうか。
 次に、川東地区へ都市計画公園設置についてであります。
 市内の全体のバランスを見ますと、川東地区の中央部が空白となっております。我が党の今井県議が以前市議のときに、平成5年12月で取り上げました。その後、どういうことになっているか、伺いたいと思います。ぜひ具体化していただきたいと思います。
 8つ目、再び、明るい選挙の推進についてであります。
 前回は自治会推薦の問題について質問し、いろいろな人の集まりの自治会で、特定の政党や候補者を推薦決定したり選挙活動することは誤りであるということを明らかにしました。同じ意味で、企業ぐるみ選挙、これは働く者の弱い雇用関係ということを利用した企業犯罪であります。このことを確認したいと思います。
 また、労働組合の特定政党支持、特定候補者の支持という誤りについても、憲法判断の下っているところであります。これについても確認したいと思います。
 3つ目は、政教分離、言うまでもありませんが、政治と宗教の分離については、最高法規である憲法で定められているところであります。そのほか、老人会とか各種の組織がありますけれども、民主主義と憲法に基づいて基本的人権が守られるように、選挙管理委員会は啓蒙に努めてほしいと思います。
 以上であります。第1回目の質問を終わります。
○議長(藤田若満) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 岡崎議員さんの御質問にお答えをします。
 まず、私の政治姿勢についてでございますが、市政を運営していく上におきまして、市民の市政への参画ということが不可欠であると考えております。そのために、情報公開を徹底し、行政が説明責任を果たすことが大切であり、このために市政懇談会の実施、またパブリックコメントなどで御意見をお聞きしながら方針を説明させていただいております。
 さらに、行政評価システム、審議会、委員会などの委員公募及び会議の原則公開等も実施をいたしております。施策の実施につきましては、10カ年の財政見通しと事業計画を整合させた10カ年戦略プランを作成中であり、中長期的な視点に立ち、各事業の必要性、公平性、緊急性等を勘案いたしまして、市民生活に直結した事業の予算につきましても最大限配慮をした行政運営を行っております。
 大型公共事業などに関連してのお尋ねにつきましては、特に駅前土地区画整理事業、廃棄物中間処理施設建設事業、次期不燃物埋立所建設事業などのお話がございましたが、これらの事業は、その事業の必要性、継続性、財源の確保などを真剣に検討し、とり行っているものでございます。また、私の公約でも駅前土地区画整理事業の推進、さらに廃棄物中間処理施設の余熱利用、さらにごみ問題の取り組みなど、明確にしている姿勢でございます。
 このように、その他の事業につきましても、継続すべきものは継続しながら、激動する社会環境に即応していくための施策に取り組んでいくと。また、同じ進めるんでも、できるだけ早く、またできるだけ効果的に進めるように、関係住民の方との対話、さらに事業費の圧縮などに努力をしているところでございます。
 なお、本年度からは行政評価システムを導入することとして、各事業の費用対効果、所期の目的と現状の乖離、事業の重複など、さまざまな角度から検討をし、さらには市民評価をいただきながら、本市のすべての事業を見直すことといたしております。
 今後とも、厳しい財政事情ではございますが、費用対効果、受益と負担の適正化を図ることにより公平性を確保し、市民の目線で考え、市民の声を聞き、公平公正な政治姿勢を貫き、議会や市民の皆様に納得していただける市政運営を行ってまいります。
 次に、住友各社の最近の動向についてでございますが、先月、平成14年9月中間決算が発表されたところでございます。住友金属鉱山、住友化学工業につきましては、IT関連事業の回復により電子材料や機能性フィルム等が好調だったことから、それぞれ増収となっており、製品間にばらつきはあるものの、高操業を継続しております。住友重機械工業関連につきましては、医療用加速器の受注が好調に推移しているものの、産業・運搬機械は、設備投資の低迷、厳しい受注競争から厳しい状況が続いております。
 今後の見通しにつきましては、アメリカ経済等の先行き懸念や、IT関連事業、市場価格等の不安定要素から不透明な状況が続くのではないかと伺っております。住友各社におきましても、国際競争に勝ち残るため懸命に経営努力をされておりますが、各社が地域経済に与える影響は大変大きいものがあることから、折に触れて本市での新事業の展開、雇用の確保などを要請しております。住友化学工業におきましては、中途採用ではありますが、毎年20名前後の新規雇用を行っていると伺っております。
 次に、中小企業対策についてでございますが、中小企業は、お話にもありましたように、地域経済の活力の源泉でありますことから、重要な政策課題として中小企業の育成、支援に取り組んでいるところであります。本年3月にも、中小企業や商工会議所等関係機関の御意見、御要望なども伺い、中小企業振興条例の改正を行いました。また、新規事業として、平成12年度から中小企業新事業展開支援事業、平成13年度からは中小企業販路開拓支援事業、ものづくり体験事業、本年度からはベンチャー企業育成事業、緊急経済対策特別融資制度の新設と、各施策を推進しているところでございます。
 次に、無担保無保証人融資制度の創設につきましては、現在国民生活金融公庫の小企業等経営改善資金融資、いわゆるマル経融資が無担保無保証人融資として利用していただいております。そのほかにも、信用保証協会の無担保無保証人融資制度もありますことから、市の融資制度とあわせて、これらの融資制度のPRにも努めてまいりたいと考えております。
 また、入札制度における地元優先につきましても、その立場を明確にし、また利用の拡大、機会の拡大を図っております。さらに、仕様書の中で最大限の配慮をしているところでございます。
 以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(藤田若満) 佐々木選挙管理委員会事務局長。
○選挙管理委員会事務局長(佐々木一英)(登壇) 明るい選挙の推進についてお答えいたします。
 会社や組合などにあって、親会社と下請、上司と部下などの特殊な利害関係を利用して選挙人を威迫した者は、公職選挙法第225条第3号選挙の自由妨害罪に抵触いたします。老人会につきましては、自主、自発的に組織されたものでありますことから、それぞれの会員がみずから自主的に判断すべきものであると考えます。
 来年の春に執行予定の市議会議員選挙の前には、立候補予定者の方々に説明会を実施する予定でありますが、その説明会の席におきまして、明るい選挙、すなわち選挙犯罪や義理人情などによるゆがんだ選挙を排し、選挙が公明かつ適正に行われ、有権者の意思が政治に正しく反映されるよう、明るい選挙の推進の趣旨、目的の正しい理解に向けて啓発を行ってまいります。
○議長(藤田若満) 補足答弁を求めます。鈴木企画調整部長。
○企画調整部長(鈴木暉三弘)(登壇) 保育園問題と子育て支援について補足を申し上げます。
 臨時保育士の労働条件の改善等につきましては、これまでも逐次改善に努めてまいったところであります。平成14年度に引き続き、平成15年度も賃金単価の改正などの改善を検討いたしております。また、平成15年4月の正規保育士の採用につきましては、当初計画では定年退職予定者がありませんでしたが、2人を予定しておりました。その後の退職予定者の動向も勘案し、現在4名の採用を予定しております。
 今後におきましても、適正な定員管理の中で、正規職員の保育業務を主導して行えるよう、保育士の継続的な採用について努力をしてまいります。
○議長(藤田若満) 井下保健福祉部長。
○保健福祉部長(井下文夫)(登壇) 安心できる介護保険について、ほか数点補足を申し上げます。
 まず、介護保険料の引き上げについてでございますが、介護保険料は各種サービスの供給量に基づき保険料を算出する仕組みとなっております。この供給量が、施設の増床や居宅サービス利用者の急激な増加などに伴い増大をいたしておりますことから、保険料の引き上げはやむを得ないものと考えております。
 次に、市独自の介護保険料減免につきましては、保険料の全額免除や、収入のみに着目した一律減免、並びに保険料減免分に対する一般財源からの繰り入れは好ましくないという国の強い指導もございますことから、現在低所得者層へ考慮した保険料6段階設定への変更を含め、新居浜市高齢者保健福祉計画推進協議会におきまして検討をしているところでございます。
 次に、訪問介護サービス利用料の減免制度についてでございますか、平成13年度から国の制度を拡大して、新居浜市独自の利用者負担軽減対策事業を実施いたしております。この国の低所得者対策は、もともと急激な負担増に対する緩和措置であり、徐々に削減される方向でございますが、市といたしましては低所得者の在宅福祉を支える支援策として、具体的な内容について検討中でございますが、今後とも引き続き継続してまいります。
 次に、特別障害者控除につきましては、要介護認定4及び5の方につきましては、本年度の確定申告に間に合うよう、特別障害者控除の証明書を発行できるよう準備を進めております。
 次に、介護保険の抜本的な改善の要望についてでございますが、これまでも恒常的な低所得者対策を初め、抜本的な制度の見直しの要望を行ってまいりましたが、今後とも全国市長会など、あらゆる機会を通じまして要望してまいります。
 次に、保育園問題と子育て支援についてでございますが、近年児童を取り巻く環境は、核家族化や女性の社会進出などにより、保育所に子供を預ける家庭が多くなり、特に乳児の保育需要の伸びが著しく、一時的に受け入れが難しい状況が生ずる場合もございますが、乳児保育促進事業等も実施しており、現在のところおおむね受け入れについては可能となっております。
 また、保育所の施設、設備の改善につきましては、緊急性の高いものから順次補修を行っており、特に老朽化の著しい保育所につきましてはその都度対応しておりますが、今後におきましては建てかえをも視野に入れた検討を行い、児童を安全に保育できるよう環境の改善に努めてまいります。
 次に、地域子育て支援センター事業につきましては、子供を取り巻くさまざまな問題に対応するため、豊富な経験や知識を持った保育士を中心に、保護者の悩みの解決に有効な助言等をする事業であり、今後は総合的な子育て支援体制を整備する中で、事業の拡大について検討してまいります。
○議長(藤田若満) 西原市民環境部長。
○市民環境部長(西原寛)(登壇) 国民健康保険の改善について補足を申し上げます。
 まず、国保料の1世帯当たり2万円の引き下げについてでございますが、基金につきましては、急激な医療費の増大や大幅な保険料の引き上げの緩和などに対応するために積み立てており、保険料を引き下げるためのものではございません。また、繰越金につきましても、翌年度の歳入に充てるか、または基金に積み立てるものと考えているところでございます。このようなことから、国保料の引き下げについては大変難しいと考えております。
 次に、申請減免制度の基準の見直しについてでございますが、現行基準にありますように、災害等のケースに応じ個々の事情をよく見定めた上で、生活が著しく困難で負担能力がないと客観的に判断される場合のみ減免すべきであると考えております。御提案いただいたうち、災害により住宅とか家財に3割以上の被害があった人、公私の扶助を受けている人を除き、家族全員の所得が1,000万円以下で、災害、不況、失業、廃業、病気などで家族の所得が減った人、所得が生活保護基準の1.1倍以下の人、借金があり保険料の支払いが困難な人を減免規定することは、国民健康保険が保険制度であることや、所得の低い方が多い実情、さらには負担の公平性の観点からも大変難しいのではないかと考えているところでございます。
 なお、提出書類の簡素化につきましては、一部添付書類の省略化を検討してまいります。
 次に、国民健康保険を改善、充実するための、市から国への要望についてでございますが、全国市長会を通じまして、平成14年11月14日に国保の財政基盤の強化策を確実に実行するとともに、国の責任と負担において財政上十分な措置を講じることを要望したところであります。また、平成14年11月28日には国保制度改善強化全国大会に参加いたしまして、国保制度に対する財政基盤強化策の一層の充実を、政府並びに国会に要望したところであります。今後も、国民健康保険制度への財政的な支援を要望してまいります。
○議長(藤田若満) 佐々木都市開発部長。
○都市開発部長(佐々木俊洋)(登壇) 川東地区への都市計画公園設置について補足を申し上げます。
 都市公園の配置につきましては、緑の基本計画、新居浜市都市計画マスタープランにおきまして、レクリエーションニーズ、都市景観の創出等に加え、防災拠点としての機能も考慮した位置に効果的に配置をし、整備を推進することといたしております。
 お尋ねの川東地区につきましても、神郷校区内に近隣公園を計画し、潤いのある快適な生活環境の形成を図るとともに、防災拠点としての整備を推進することといたしております。
 今後、大変厳しい財政環境ではございますが、関係課所や関係機関との協議、検討を行いながら、公園の整備に向けて努力をいたしてまいります。
 以上で補足を終わります。
○議長(藤田若満) 再質問はありませんか。岡崎溥議員。(21番岡崎溥「議長、あと3秒しかないので、やめときます」と呼ぶ)
 この際、暫時休憩いたします。
  午前11時43分休憩
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  午後 1時00分再開
○議長(藤田若満) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 豊田康志議員。
○2番(豊田康志)(登壇) 自民クラブの豊田でございます。3月の代表質問に続きまして、ことし2回目の質問となりますが、今回は個人質問として早速本題に入らせていただきます。
 少子高齢化、国際化、高度情報化の急速な進展、地球的規模での環境問題の深刻化など、行政として全力を挙げて取り組まなければならない課題が山積いたしております。また、これまでの物質的な豊かさを求めていた時代から、心の豊かさを求める時代へと変化が生じてきております。
 このような環境の中、我が国におきまして、今まさに明治維新、戦後改革に次ぐ第3の改革として分権改革が進められつつあります。分権というのは、言うまでもなく権利や権限を分かち合うことであります。国から地方への地方分権、また郵便事業のように行政しか取り扱うことができなかった分野についても民間の参入を認めていこうという、規制緩和の動きが活発化いたしております。
 このように、分権改革が進められつつある中で、行政がすべての公共サービスを受け持たなければならない時代は終わった。そして、市民、企業、行政が新しい役割分担をして、協働のまちづくりをしていかなければならない時代が到来したと言われております。これからの成熟した社会にふさわしいまちづくりのためには、市民一人一人が地域のことを自分のこととして考え、みんなで知恵や力を出し合って協力する、力を合わせる、いわゆる参画と協働の取り組みが不可欠であるということは、既に平成12年10月の地方制度審査会答申におきまして強く指摘されているところであります。
 現代社会におきまして、利己主義を意図する言葉で、「義務を履行しないで権利ばかり主張する」と批判されることが多々あります。私は、行政も市民に対する義務として、公平公正で透明性の高いガラス張りの情報提供を実施していかなければ、これらの時代に求められている参画と協働といった概念は決して実現できるものではないと考えております。
 市民を取り巻く環境は、日々一刻一刻と変化しております。あるときは、市民の不安を積極的に解消するため、あるときは新たな行政施策、計画の進捗状況の説明、またあるときは今日的課題への将来展望など、時代の動きに敏感に対応し、まさに市民が求めている情報をタイムリーかつスピーディーにお知らせすることが不可欠であります。
 市民側の知る権利といった主張があります。知る権利を主張されたから、仕方なく情報を公開するといった消極的な姿勢では決してなく、行政側が説明責任というものを厳しく受けとめ、市政懇談会やホームページ、広報紙などあらゆる機会、あらゆる媒体を通して行う積極的な情報提供が、必ずや真の市民参画、また協働といった概念につながっていくものと確信いたしております。
 以上、前段といたしまして私の考え方を申し述べましたが、あらかじめ提出いたしております質問通告に従い、市民に対する説明責任に主眼を置きまして、数点質問をさせていただきます。
 まず、別子山村の財政状況等についてでございますが、去る11月12日、県への合併申請書の提出が無事終了いたしました。まだ県、国の所定の手続を待たなければならない状況ですが、マスコミ報道などにより、また先日の合併プレイベントの開催などにより、多数の市民も、いよいよ来年4月、別子山村との合併が実現するんだなあということを感じていることと思われます。
 今、全国各地で合併に向けた取り組みが行われており、全国的に行政側の市民に対する説明努力といったものが厳しく問われております。すなわち、市民が置き去りにされているのではないかといった批判が噴出しているのであります。そこに住む住民に対し、決して意図的でない客観的な具体的情報を十分説明をし、行政と住民とが長所、短所両面において共通認識を持てているでしょうか。来年4月以降、別子山村という自治体は消滅し、別子山村が保有している資産、また借金などは、すべて新居浜市という自治体の責任において運営、処理していかなければならないという法的な責任が生じます。
 そこで、市民に対する説明が必要であるとの視点からお伺いいたしますが、別子山村という自治体の財政状況、また当市には類似施設のないゆらぎの森や筏津山荘などの宿泊施設など、これら施設の経営実態や、建設時に借り入れた起債総額、返済の見通し、また合併後当市としてどのように利活用し、今後の経営状況などの見通しをどう考えているのか、できるだけ具体的な説明をお願いいたします。
 関連いたしまして、合併後の消防体制についてでございますが、消防行政の使命は、言うまでもなく市民の生命と財産を守ることであります。万全を期して、全市民が安心できる体制を構築しなければなりません。御承知のとおり、別子山村への道路事情は万全でなく、山火事の緊急事態が発生したときも大型車が通れなかったり、冬の間は伊予三島経由でないと通れない時期が生じております。聞くところによりますと、別子山村の消防団については新居浜市消防団組織の傘下に入り、消防行政については、当面の間旧来どおり宇摩広域消防にお願いすることになっているそうですが、万一合併後に別子山村で有事が発生した場合、スムーズな連係で消火活動などが行えるでしょうか。当市におきましては、消防団員と消防職員とは、有事のときに緻密な連係プレーが必要とされることから、日ごろから年間スケジュールを立てて訓練に励んでいるということからも、私自身大変不安を感じております。宇摩地方合併後の見通しも含めて、市民の不安を解消するためにも、責任ある消防体制の整備について御所見をお伺いいたします。
 次に、行政改革の進捗状況についてでございますが、昨年度は一般市民からも公募を募り、1年間の歳月をかけて大変すばらしい行政改革大綱がまとまりました。ホームページ上でも公開されており、基本計画においては成果を検証できる数値目標なども上げられており、目に見えて改革が進んでいくものと、市民も大きな期待を寄せております。行政内部におきましては、当然のことながら進行状況を厳しくチェックをしていることと思いますが、市民に対する説明責任を果たしていくためにも、せめて年度の四半期ごととか半期ごとに進捗状況の説明をホームページなどを活用して市民に報告すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。
 また、具体的な質問として、これまでの年功序列から能力主義へと変革をし、一生懸命に努力している者が報われる組織への変革に大きな期待を抱いておりますが、その一環として、本年度試行するとなっている管理職試験の取り組み状況など、現在までの基本計画の進捗状況の概要をお教えください。
 次に、選挙の電子投票導入についてでございますが、ことし6月、岡山県新見市で実施された市長選挙と市議会議員選挙の同時選挙に電子投票が導入されました。日本で初めてということもあり、不在者投票は手作業のままであったなど、若干の懸案事項が残りましたが、私自身、電子投票というシステムに期待していた成果は十分あったと受けとめております。これに関連する報道は、マスコミでも極めて好意的に論評されており、全国の自治体が一斉に前向きに研究し始めたとも言われており、新居浜市における導入時期について市民も大変興味を抱いております。
 昨年でしたか、ある月刊誌が選挙事務従事者の人件費の高さを極めて批判的に取り上げ、全国的に話題になったのを思い出します。先日も、衆議院、参議院の統一補欠選挙が行われましたが、選挙に要した経費額が、この不景気で財政状況が極めて厳しい時代に、市民感覚としては想像を絶する金額が選挙によって費やされているというのは、どうも納得がいきません。
 電子投票を導入することにどのようなメリットがあるかというと、まず投票時間の短縮、開票事務の簡易、迅速化、そして何よりも人件費の削減が図られると思います。もちろん若干のデメリットもあるでしょうが、選挙の電子投票について、当市はどのように分析し、将来に向けて導入についてどのように考えているのか、御所見をお伺いいたします。
 次に、レジオネラ菌に対する市民不安の解消についてでございますが、宮崎県日向市の第三セクターお舟出の湯という温泉施設で、利用者がレジオネラ症と診断され、多数の死傷者を出したという恐ろしいニュースが全国を駆け回りました。近年、全国でスーパー銭湯と言われる温泉施設が多数乱立しており、一般市民にとっても身近な問題であったため、レジオネラ菌という細菌に対する恐怖感、不安感が物すごい勢いで全国に広がっております。
 経営感覚に秀でた民間温泉施設におきましては、この宮崎県日向市のマスコミ報道以来、利用者の不安を取り除くため、直ちにレジオネラ菌検査結果を施設内に張り出す対応をとっている施設も少なくない現状であります。公共施設におきましては、より厳しい安全性を求められているのは当然のことであります。不安を抱いている市民に対し、積極的に対策を施し、説明する義務が課せられていると考えます。端出場温泉保養センターでは、ようやくことし11月よりレジオネラ菌検査や大腸菌検査の結果を施設内に表示することにしたそうですが、その他ふろ場、プールなどを備えた他の公共施設について、レジオネラ菌対策、検査状況、検査結果などどうなっているのか、また検査結果の公表についてどう考えているのか、お伺いいたします。
 また、端出場温泉保養センターについては、経営感覚も取り入れなければならない施設であることの認識から、積極的な安全性のアピールこそ、何よりも宣伝効果ではないかと考えます。施設内だけの検査結果の公表にとどまらず、より積極的にホームページなど、定期的にこんな検査を行っております、結果はこうです、安心して御利用くださいと宣伝すれば、近隣圏域の住民みんなが不安を抱いている今こそ、抜群の宣伝効果があり、必ずや利用者増につながるものと考えますが、いかがでしょうか、御所見をお伺いいたします。
 次に、適正な受益者負担の基本姿勢についてでございますが、私は本年3月の議会質問におきまして、バランスシートなどのあり方について質問をさせていただいた中で、マイントピアの温泉施設などを例にとり、各施設の経営実態、すなわち市民の利用状況や維持管理経費、税金からの補てん額などを市民に公表すべきであるとの意見を述べました。今年度の市政懇談会の席上、私の質問が契機であったかどうかはわかりませんが、くすのき園を初めとして6つの主な公共施設の管理運営費と使用料などの比率について説明が行われたと聞き及んでおります。
 地方自治体の提供する行政サービスには、あらゆるものにコストがかかっています。市民だれもが共通して利用する道路、公園のような施設は、当然のことながら、設置、管理費用の大半を税金など公費で賄うべきものであると市民も考えております。しかし一方で、限定された特定の人しか利用しない公共施設については、その設置、管理費用にかかったコストに対し、利用者により積極的に受益者負担を求め、住民間の負担の公平に十分配慮していかなければなりません。私は、そのサービスが市民生活にとって欠かせないものか、選択的なものか、また公共性の高いものか、民間でも同様なサービスが提供が可能なものかなど、性格、性質ごとに分類し、市民全体で各施設ごとに適正な受益者負担の設定を検討する必要があると考えております。
 そこでお伺いいたしますが、今年度の市政懇談会で特に例を挙げて説明されたくすのき園、総合福祉センター、保育所、図書館、端出場温泉保養センター、市営住宅について、設置、管理費用に占める受益者負担の適正な割合をどの程度と考えているのか、市長の考えているそれぞれの施設についての適正な受益者負担の基本姿勢について御所見をお伺いいたします。
 次に、特色ある人事異動の成果についてでございますが、今世の中は非常に混沌といたしております。経済不況の深刻化とともに、自殺者が4年連続で年間3万人を超えているという状況は、まさに戦争にも匹敵する危機であり、日本は瀕死の状態であるという学者まで出てきております。市民生活におきましても、給与が下がったり、また企業のリストラにおびえ、一向に回復の兆しが見えない経済状態に不安を募らせております。
 このような大変厳しい状況の中、市民の不安を解消するため、当市では平成14年4月の人事異動の目玉として、経済対策、雇用対策を強力に推進していくための特別班が編成されました。市民は限りない期待を寄せております。4月以降、全国的に大変厳しい状況の中、精力的に取り組んでおられると思いますが、今日までの経済対策、雇用対策としての具体的な取り組みや成果、また今後の展望などについて、当市における近年の産業活動の動向、倒産状況、不況に関する認識なども含めましてお教えいただければと思います。
 以上るる申し上げましたが、いずれも市民が何らかの説明を待っており、行政の市民に対する責務、そして当然タイムリーかつスピーディーに説明しておかなければならないであろうと、私が最近強く感じていたことについて質問をさせていただきました。ぜひとも市民にわかりやすい行政の責任を自覚した答弁をお願いいたします。
○議長(藤田若満) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 豊田議員さんの御質問にお答えします。
 まず、行政改革の進捗状況についてでございますが、行政改革の推進においては、行政自身の自己満足に陥ることなく、その成果が市民に見え、評価をいただくことが大切であると認識をしております。つまり、計画段階、そして成案、その実行の公表、評価、見直し、一連の中ですべてにおける参画と情報の公開、説明責任が必要であります。このため、行政改革の進捗状況につきましては、従来の年度報告にとどまらず、順次市民の皆様に状況を確認していただけるよう、御指摘もございましたが、ホームページの特性を生かして、逐次これから公表に努めてまいりたいと考えております。
 次に、現在の行政改革大綱の実施計画の進捗状況についてでございますが、平成14年度に検討することとなっている項目もあり、つまりまだ進行中であるという意味でございますが、一概にできない部分もありますが、平成14年10月末現在では、実施計画における48の推進項目のうち、一課一改善運動の推進、公共施設の開館日、開館時間の拡大、職員提案制度の導入など30項目については予定どおり、もしくは予定よりも早く進捗をしております。進捗が思わしくない項目につきましては、主管課の取り組みに加えて、専門部会やプロジェクトチームを立ち上げることにより支援連携を図り、その推進計画におくれを来さないよう、私自身が先頭に立って努力をしてまいります。
 次に、適正な受益者負担の基本姿勢についてでございます。
 本格的な地方分権の時代を迎え、自己決定、自己責任の原則による行財政運営が求められている中にありまして、納税者である市民の方々に対して、行政サービスの効率性や受益と負担についてわかりやすく説明をする観点から、昨年度発生主義会計の手法によるバランスシートや行政コスト計算書を導入したところであります。今年度の市政懇談会において説明させていただいた主な公共施設の行政コストの状況につきましては、従来の現金主義会計とは別の角度から費用対効果を明確にし、さまざまな情報を市民の方々に提供していく上で有効な手段と考えております。
 受益者負担の基本的な考え方についてでございますが、行政サービスは地方公共団体としての典型的な行政サービスから市場サービスに近いものまで多種多様なもので構成をされておりますが、受益と負担のあり方につきましては、特定のサービスを受ける人と受けない人との公平性を保つことを基本原則としなければならないものでございます。公共性が高いほど、行政サービスに対する受益者の負担割合は低くなります。
 受益者負担の割合等を具体的に考える場合、次の3点に留意しなければなりません。1点目は、利用者だけでなく社会全体が恩恵を受けているか。2点目は、市場からの供給が期待できない行政サービスであるか。3点目は、シビルミニマムとして行政責任として実施しなければならないものかなどであります。このような点に留意しながら、それぞれの施設を性質別に分類してみますと、くすのき園、総合福祉センター、保育所は福祉施設、端出場温泉保養センターは保養施設、市営住宅は公営住宅となります。また、同じ福祉施設にあっても、社会的弱者が入所しているくすのき園と保育所とでは、受益者負担の程度が異なるものでございます。また、公営住宅等特定の人が受益を受けるものについては、受益者負担が高くなるものと考えております。
 しかしながら、最終的には納税者である市民の理解が得られなければなりません。これからも行政コスト計算書を活用して、行政サービスの供給形態、費用負担、受益階層などの仕分けを行い、社会経済情勢の変化や市民ニーズの変化に対応しながら、負担に見合った行政サービスが提供できるよう努めてまいります。
 また、市政懇談会やさまざまな場で説明をいたしておりますが、やはりこれまで行ってきたこととの比較というものが常に出てまいります。つまり、これまでこのぐらいの費用でやってきたのにということとの比較でございます。それに対するこれからの説明と納得、理解というものが非常に重要になってくるというふうに考えております。
 さらに、負担の場合には応能負担と応益負担の考えがあり、その能力に応じて負担をするという場合と、その受ける利益において負担をするという考え方がございます。福祉施設の場合は応能負担という考え方が強く、また保養施設、文化体育施設などは応益負担という考え方を持っていかなければならないというふうに考えております。
 以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(藤田若満) 佐々木選挙管理委員会事務局長。
○選挙管理委員会事務局長(佐々木一英)(登壇) 選挙の電子投票導入についてお答えをいたします。
 国や東京都の研究会が行った電子投開票の導入費用の試算と、その費用対効果の研究結果によりますと、新居浜市規模の団体で初期導入費用は約1億7,000万円がかかる一方で、地方単独選挙時の投開票所運用費用減少額が約20万円程度見込めると試算されています。このことから、電子投開票の初期導入費用を、投開票所運用費用の削減可能額で解消することは到底困難であるとの試算が出ております。したがいまして、費用対効果につきましては極めて悲観的であり、直接的な効果を求めることは困難であります。
 しかしながら、金銭的な評価の難しいメリットも含めて政策効果を考える必要があり、その具体例といたしましては、選挙結果周知の迅速性向上、選挙人の利便性向上、無効投票の減少などがあります。また、近年の社会の情報化、デジタル化の進展の中で、選挙事務の効率化や選挙人の利便の向上を図るためには、避けることができない流れであると考えております。
 今後、国等の動向を見守りながら、市長部局と連携し、電子投開票導入について前向きな調査研究を続けてまいります。
○議長(藤田若満) 補足答弁を求めます。鈴木企画調整部長。
○企画調整部長(鈴木暉三弘)(登壇) 行政改革の進捗状況について補足を申し上げます。
 管理職試験の取り組み状況につきましては、現在庁内に専門部会を設置いたしまして、他市の実施状況などを調査研究している段階でございます。本市にとって有効な制度となるよう、試験の対象者、内容等について検討をいたしております。時間が少しかかっておりますが、今年度中に考え方をまとめ、来年度の実施に向けて検討を進めてまいります。
○議長(藤田若満) 大西財務部長。
○財務部長(大西宏明)(登壇) 別子山村の財政状況について補足を申し上げます。
 平成13年度の決算数値で申し上げますと、一般会計の歳入総額は10億4,474万円、歳出総額9億8,996万7,000円で、歳入決算額から歳出決算額を差し引いた実質収支は5,477万3,000円の黒字となっております。また、特別会計につきましては、国民健康保険、老人保健、介護保険、別子観光センターの4つの特別会計がございますが、いずれも黒字決算となっております。また、基金の総額は9億5,830万円で、地方債残高は11億4,507万2,000円となっております。
 主な財政指標では、3カ年平均での起債制限比率は8.5、3カ年平均での財政力指数は0.094となっております。経常収支比率は89.9%となっております。これらの指標から財政構造を見てみますと、実質的な公債費負担をあらわす起債制限比率は低いが、財政力が弱く、また歳入に占める割合が村税が4.0%に対し、地方交付税が51.4%となっているなど依存財源の割合が高く、自主財源比率が23.0%と低いものになっております。
○議長(藤田若満) 井下保健福祉部長。
○保健福祉部長(井下文夫)(登壇) レジオネラ菌に対する市民不安の解消について補足を申し上げます。
 まず、総合福祉センターのふろと温水プールにつきましては、レジオネラ菌対策として塩素滅菌と、あわせて毎日1回ろ過機の洗浄を行っており、6月と12月の年2回実施しているレジオネラ菌の検査結果では基準値内の数値を維持しております。
 次に、老人福祉センターにおきましては、毎日浴槽水を入れかえる完全換水型の浴槽であり、これまで年1回ジェットバスの配管洗浄を行っております。ことしの10月に実施いたしましたレジオネラ菌の検査結果では、3センターとも基準値内の数値となっております。
 福祉以外の公共施設として山根公園屋内プールにつきましては、年2回の定期検査を行い、特に異常は認められず、適正に管理されております。
 また、マリンパーク新居浜宿泊棟に設置しているふろにつきましては、老人福祉センターと同様の完全換水型の浴槽でありまして、検査結果は基準値内の数値でございます。
 今後におきましても、公共施設に係る安全管理体制の充実を図ることにより、施設の適正な管理に努めてまいります。
 また、検査結果の公表につきましては、検査結果を一定期間、それぞれの施設内に掲示するなどの方法で周知をすることによりまして、利用される方の不安を解消し、安心して快適に御利用いただけるよう配慮してまいります。
○議長(藤田若満) 合田産業振興部長。
○産業振興部長(合田仁千)(登壇) 別子山村の財政状況等についてほか数点、補足申し上げます。
 まず、別子山森林公園ゆらぎの森の経営実態についてでございますが、当施設は次代を担う青少年に、農林業、自然に対する理解を深めさせるとともに、地域の活性化を図ることを目的に設置された施設でございまして、宿泊棟である自然資源活用型交流促進施設や巨大パーゴラ、山野草育成施設等から構成されております。管理につきましては、別子山村が約92%を出資いたしております第三セクターの有限会社悠楽技に委託されておりまして、平成13年度決算は年間の宿泊者数約1,200人、総収益は、村からの体験学習施設の受託料など約2,000万円を含みまして4,200万円余りの状況でございます。また、当施設建設時の起債借入総額は4億4,500万円でございまして、そのうち合併いたします平成15年度以降の起債元金残高は3億4,000万円となっておりまして、すべての起債償還が終了いたしますのは平成25年度の予定でございます。
 次に、別子観光センターの経営実態についてでございますが、当施設は、村民の福祉及び地域の振興を図ることを目的に設置された施設でございまして、宿泊施設であります筏津山荘や筏津園地などから構成され、特別会計で事業実施されている施設でございまして、平成13年度決算は別子観光センター特別会計、歳入歳出それぞれ約2,200万円、年間宿泊者数約2,200人の状況でございます。なお、建設時に借り入れた起債につきましては、既に償還を終了いたしております。
 次に、合併後における両施設の利活用についてでございますが、施設の設置目的を十二分に尊重しつつ、当市の既存施設との連携強化により、新生新居浜市の活性化につなげてまいりたいと考えております。
 また、今後の経営状況等の見通しについてでございますが、全国的に経済不況が続いております昨今の厳しい状況の中で、利用者増など施設のより一層の活性化と健全経営が大変重要なことと認識いたしております。このような認識のもと、両施設とも類似の施設でありますことから一元管理とし、施設の管理運営方法につきましては、第三セクターの長所を生かし、よりよいサービスの効果的な提供や自主的な経営努力を発揮できるよう、利用料金制度を導入する方向で現在検討いたしております。いずれにいたしましても、両施設の効果効率的な運営が図られるよう努めてまいります。
 次に、端出場温泉保養センターの取り組みについてでございますが、レジオネラ属菌対策につきましては、厚生労働省の公衆浴場における衛生管理要領等に基づき、定期的な清掃、適正な塩素消毒など、できる限りの安全対策に努めております。また、水質検査につきましても、当施設は要領において年2回以上が望ましい施設となっておりますが、昨年から年4回実施してまいりました。さらに、今年7月の日向市の事件後は、利用者のより安全性の確保という観点から毎月実施することとし、本年11月からは検査結果を施設内に掲示いたしております。
 次に、ホームページなどで積極的にアピールすることが必要でないかという御提言につきましては、市民不安の解消と安全性の周知となり、利用者増につながると考えられますことから、早急に取り組んでまいります。
 次に、特色ある人事異動の成果についてでございますが、本年4月に設置した緊急経済対策特別班の取り組みのうち、まず市内中小企業の育成、振興につきましては、市内中小企業1,765事業所のアンケートを実施するとともに、事業所を訪問し状況等を伺う中、中小企業振興条例、融資制度等の説明、また新事業展開に伴う問題点等につきましては、東予産業創造センター、商工会議所などと連携を図りながら対応してまいりました。融資状況につきましては、10月末現在で振興資金が100件、対前年同月比で6件の増、今年度新設した緊急経済対策特別融資につきましては、15件の決定をいたしております。また、中小企業振興条例に基づく補助金につきましては、上半期28件、対前年同期比で8件の増となっております。
 また、企業誘致への取り組みにつきましては、企業情報の収集や企業へのメール送信等による、当市の企業用地や立地優遇制度のPRを行うなどの誘致活動のほか、先般宅地建物取引業協会等との企業立地に関する仲介協定を締結し、官民共同で立地を促進する取り組みも行っております。
 企業誘致の成果につきましては、昨年黒島工業団地に立地いたしました企業におきましては、本年3月から一部操業を開始し、約20名を新規に雇用しております。また、新工場建設もほぼ完了し、来年早々に本格操業を開始すると伺っております。また、本年11月には新産業立地エリアの立地が1社決定し、来年7月からの操業が予定されており、約30名の新規雇用が見込まれております。さらに、現在新規立地、業容の拡大など、数社の企業と立地交渉を進めております。
 近年の経済状況につきましては、住友諸企業を中心に、世界的競争に伴う金融や産業の再編の中で大きな転換期を迎えており、現在の厳しい景気動向の回復は並大抵のものではないと認識しております。
 本市中小企業におきましても、受注量、受注単価の低迷、またデフレ傾向等により経営環境は大変厳しい状況にあり、倒産状況につきましても、平成12年、13年とも23件、14年は11月末現在で12件と件数は減少しておりますが、不況型倒産が増加していることから予断を許さない状況でございます。
 今後におきましても、企業誘致、意欲ある中小企業の支援、育成に全力で取り組んでまいります。
○議長(藤田若満) 橋本消防長。
○消防長(橋本憬範)(登壇) 合併後の消防体制について補足を申し上げます。
 まず最初に、合併後に別子山村で有事が発生した場合の消火活動等につきましては、火災などの災害が発生した場合、宇摩地区広域市町村圏組合消防本部と別子山消防団のみならず、南消防署も同時出動し、共通波の消防無線を使用し指揮統一を図りながら災害対応に当たりますことから、スムーズな連係ができるものと考えております。また、連携を強化するため、宇摩地区広域市町村圏組合消防本部からの要請により、別子山消防団の出動も可能にするなどして、活動体制の強化を図ってまいります。
 次に、宇摩地方合併後の見通しも含めた消防体制の整備についてでございますが、消防体制の整備強化を図るため、新市計画といたしまして無線中継局の整備を初め、別子山消防団の消防無線機、詰所及び緊急通信指令施設の整備などを行う予定でございます。また、別子山地区住民への情報提供の確保を図るため、防災行政無線の操作盤を通信指令室に移設する等、情報連絡体制の確保により地区住民の不安の解消を図っていくとともに、別子山地区は南消防署の管轄になりますことから、別子山地区災害対策要綱等で出動基準を定め、災害時の出動体制の強化を図ってまいります。
 なお、消防職員の体制強化につきましては、別子山村との合併に伴う全庁的な職員定数の見直しにあわせまして、関係部局と検討協議してまいりたいと考えております。
 以上で補足を終わります。
○議長(藤田若満) 再質問はありませんか。豊田康志議員。
○2番(豊田康志)(登壇) 御答弁ありがとうございました。質問というのではなくて、要望を述べさせていただきます。
 今回質問した項目は、求められなくても行政がみずからの判断において、市民に対し積極的に説明すべきことばかりだと考えております。特にレジオネラ菌に対する市民不安の解消については、宮崎県の事件発生以来既に半年近くが経過しようとしている現時点において、何ら市民不安を解消する積極的な説明はなされておりません。市長は、困ったときには頼りになる市役所とよく申されておりますが、この言葉と、市民が行政施設の安全性に不安を感じているのが明白でありながらも、半年もの間何ら説明がないという行政対応の実態との整合はどうなのでしょうか。
 不作為という言葉があります。不作為とは、何もしないことであり、厳しい言い方をすれば、やるべきこともやらないという言葉であります。これまでは、何もしなければ決して行政は責任を問われない時代でした。情報提供についても、市民に公表した方がいいのも十分認識しながら、事後の批判を恐れ、不作為を決め込み、またそれが行政内部では当然の論理であったかのようにとも推測しております。
 しかし、時代は変化しました。近年、司法の場においても、薬剤エイズ裁判判決以降、公務員の不作為の罪、すなわちなさざる罪を問う判決が相次いでおります。激動の時代と言われる今日、また市民参画、協働といった概念が不可欠であると言われている今日、市長を筆頭に職員一人一人が行政の義務、行政の説明責任といったものをいま一度厳しく自覚し、本当に一般市民の立場に立って、市民の求めている案件に対しタイムリーかつスピーディーに情報提供していかなければならないということを強く要望して、質問を終了させていただきます。
○議長(藤田若満) この際、暫時休憩いたします。
  午後 1時45分休憩
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  午後 1時56分再開
○議長(藤田若満) 休憩前に引き続き会議を開きます。
 菅秀二郎議員。
○6番(菅秀二郎)(登壇) 民主党唯一の新居浜市議会議員の菅秀二郎でございます。よろしくお願いします。どうも東京と新居浜で大分お騒がせいたしておりますけど、まことに申しわけございません。
 さて、本日の最後の質問となりましたが、今回の質問でございますが、私去る6月議会におきまして、時間の関係で保留とさせていただいておりました2点について質問を発してみたいと思っております。理事者の方には、愚問賢答でよろしくお願いいたしたいと思います。
 さて、地方自治法第2条には、地方公共団体は、その事務を処理するに当たっては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならないと規定されています。今回の質問は、すべてその精神に沿って組み立ててみました。
 さて、お手元の質問通告では、学校、職員の順に記載しておりますが、考えるところによりまして、職員、学校と順序を入れかえ質問に入らせていただくことをまずお許しいただきたいと思います。
 さて、その職員、自治体職員の定年後の再就職についてでありますが、ただいま国内におきましては、民間企業の定年前の出向などは当たり前のことで、世界に冠たる大企業でさえ1万人単位のリストラも珍しくはございません。こんな御時勢、民間の雇用環境に比べ、公務員は定年後の就職先まで確約されているとして、うらやましくさえ思う市民の声もあるようです。しかし、それはその運用の実態が余り明らかにされていないことも憶測を呼び、誤解を受ける理由の一つではないでしょうか。
 官民癒着の象徴とされる国の高級官僚などの営利企業への天下りとは大分自治体職員の場合は趣が違うと思いますが、こういうケースの場合、私流に言えば天滑りと言っておりますけど、その実態をこの際明らかにされてはどうでしょうか。例えば、過去5年に限定して、課長級以上の退職者の自治体あるいはその関連団体への再就職の実態はどうなのでしょう。そして、それら受け入れ先名をすべて具体的に上げてください。また、就業期間は大体どの程度になっていましょうか。そして、平均報酬額は退職前と比較して、概算どのような実績となっていましょうか。
 このような退職者の再雇用制度、関連団体への紹介を今後も継続するお考えでしょうか。その制度が市民益に合致するとする根拠についてもお伺いいたしたいと思います。
 次に、教育現場における費用対効果、教育現場のことですから効果対費用と申すべきかとは思いますが、質問に入らせてください。
 ところで、義務教育費の国庫負担見直しが現実味を帯びている中、教育現場も改革に無縁では済まされないと思います。教育改革といえば、その中心は立場上先生に行き着きます。昨年、ノーベル化学賞を受賞された野依名大教授は、「先生との出会いは子供の運命を変える。教育は知識を伝えることではなく、生徒の心に灯をともすこと」と言われております。単に知識の伝達のみの教師役では、やがてパソコンで代用されることになりますまいか。今、子供の個性重視の教育が盛んに叫ばれておりますが、それなら先生自身も、またその集合体である学校、その元締めたる教育委員会もひとしく個性集団であるべきではないかと心得ます。横並び主義ではいけないと思います。
 昨日も、通学校区に関する中で、学校の序列化を懸念する教育長答弁もあったやに思いますが、生意気を顧みず申しますが、世の中すべて序列化の厳しい競争社会だと私は認識し、そういう意味でよい意味の序列化を恐れていてはだめだと、私個人的には考えております。この点こそが、教育現場を活性化するポイントだとさえ考えております。のんびり先生は、序列化により力量がはっきり見えてくるから都合が悪いんじゃないかとさえ、皮肉って思っております。
 次に、先生の採用一つにしても、お勉強のおもしろさを見つけられずに悩んでいる子供への対応は、単に知識が豊かな、受験戦争に勝利した人材一辺倒の採用で本当に子供たちのためになるのでしょうか。これから先の質問は、松山に場所を移さざるを得ない側面もございますが、ここで新居浜市教育委員会にお伺いいたしたいのは、今年度より新たに教育長が就任されたことでもあり、市教委としての今後の教育行革の方針をいま一度明確にしていただきたいと思います。
 教育効果、教育の資質の向上の点から、学級編制基準を市単独に30人とか20人とかいった少人数化するお考えはないでしょうか。またその際、市の財政負担はどのくらいになりましょうか。また、少子化による児童生徒数の減少から、現在既に少人数学級が出現しているとも予測されますが、実態はどのようなことになっていましょうか。全市内小中学校1クラス当たりの児童生徒数分布はどのようになっていましょうか。
 次に、若宮小学校の通学区域の統廃合問題について、思いもかけず、昨日井上議員が質問されておりましたが、その答弁の確認になりますが、教育委員会内部に検討開始の委員会またはプロジェクト的な性格の研究機関を立ち上げと解釈してよろしいのでしょうか。
 通学区域統合を目的とするこの種委員会の過去の開催実績は、若宮小学校の問題に限らず、これまで何回か開催実績はおありなんでしょうか。
 次に、学校統合に関連して、児童生徒数の減少から、現在小中学校の空き教室の実態はどのようになっていましょうか。きのうの若宮小学校の統合に関する教育長答弁では、教室が足りないので統合は困難との御所見のようでしたが、ただいまお手元に配付させていただいてます資料をお目通しくだされば、若宮小学校を現在69名とデータが出てますが、吸収するだけの教室は十分あるとの判断に立ちます、私は立ちます。教育委員会に統合しようという意欲がないと言えば決めつけでしょうか。
 ここで、過去教育委員会側から御報告いただいております学校管理運営費の実態、一つの学校を運営するのに年間どれぐらいな経費がかかるかというのを、委員会からデータを出していただいてますが、その中で超小規模、小規模、大規模、この3校に絞って御披露いたします。年間維持管理運営費、ここでは市、県、国の負担の総運営費と解釈ください。大島小学校6,255万円、若宮小学校1億1,087万円、中萩小学校4億7,260万円。内訳は、プールの水代から職員の給与まで含めてでございます。時間の関係もありまして、児童1人当たりに直してどうこうとは言いませんが、中萩小学校1人当たり45万円に対して、かなり不公平というか。教育の場ですから、コストオンリーでもいけない面は十分認識しつつも、すべて何でも公平を叫ぶ教育現場の割には、余りにもかけ離れた実態ではないかと思います。
 ついでに、平成8年度には大島小学校のプール建設が約1億円。このプール建設が適切であったかどうかの御判断は、市民の皆様にお任せすればいいことかもしれませんが、プール新設直後に学校を廃止できないという事情も発生しております。この1億円というものは、若宮小学校の年間維持管理運営費にほぼ匹敵する金額となっております。
 以上がコストの点であります。
 次に、大島、若宮小学校の学校規模で、果たして教育環境上問題ないのか、この点について質問してみたいと思います。
 まず、専門科目の先生の配置について伺います。
 専門科目とは何々の教科を言われますか。小規模校の場合、専門科目等の教師配置は毎年相当御苦労があろうかと思いますが、一般的に専門科目の教師配置の児童数あるいはクラス数の基準をお教えください。
 ここで若宮小学校に限定して伺いますが、過去児童数漸減から専門科目の教師配置に支障が発生して以来の実態について伺います。
 中でも音楽と理科に限定して伺いますが、熟練した先生が配置されているかという点に懸念する部分もございますので、先生の免許取得の実態について伺います。
 これら専門科目、あるいは専門科目と言えないかもしれませんが、いつ免許を取得された先生を配置されているか。教師になる前か、なった後か。なった後の場合は、どのような免許取得手段があるのか。
 もともと先生が少ないところへ、専門科目の先生が出張ほかで指導できない時間はどのような対処をしているのか。そのようなケースは、年間概数でどれぐらい発生しているのか等々、御質問してみたいと思います。
 2番目です。市民の健康保持増進についての質問に入らせていただきます。
 東京千代田区の路上禁煙条例とか、たばこの増税問題とか、最近何かとたばこに関するニュースが多いように思います。たばこが深刻な健康被害を引き起こすことは、今さら私ごときが申すまでもございませんが、ただいまからの私の質問、提言は、絶煙(禁煙)、一般的に禁煙という文言が世にはびこっておりますけど、私は絶煙宣言都市を名乗りを上げるお考えはないかということを申し上げたい。事人命に関することだけに、ほかのどんな宣言より重要なことと思いますが、御関係の方の御所見を伺いたいと思います。
 ここで絶煙とは、私の造語であります。よく友達などとつき合うのをやめることを絶交すると言ったりしますが、私の言う絶煙とは、たばことつき合うのを、縁を切るという意味での絶煙なんです。禁煙は、喫煙習慣を絶つというイメージに対し、絶煙はたばこをこの世から根絶するという意味の絶と御理解ください。その根絶のために、将来の喫煙予備軍に対し、吸い始めの誘惑から逃れるための早期教育の精神運動と御理解いただければわかりやすいと思います。
 すなわち、小学校の低学年児童を対象にして、動物愛護など命を大切にする教育の一環として、徹底した絶煙教育を実施することを提言したいと思います。そのためには、大人が吸っていては教育は成立しません。大人が吸っているのを見せないことが何より大事ではないでしょうか。そのため、小中学校施設内では全面禁煙措置とすべきだと訴えたいと思います。教育の力ぐらいすごいものはございません。私の提言どおりにいけば、計算上人間100歳まで生きるとして、あと80年でたばこは国内から消滅すると試算しております。
 一方、私の絶煙運動の特徴は、既に喫煙習慣のある方にはとやかく言わないのが特徴です。それは、お笑いかもわかりませんが、言うたところで効き目はないんです。これも費用対効果、努力対効果で、あきらめなしゃあない。中でも、そうは申しましたが、妊娠可能年齢期の御婦人の喫煙の増加問題は、今後放置できない問題と認識しております。10年前には予想もしなかった禁煙運動の盛り上がりは、向こう20年もすれば犯罪とされる世の中になる予測もございます。
 釈迦に説法めいた話になりますが、政治とは将来を予測し、異を唱える立場へは徹底した説明責任と保障措置を講じつつ、軸足を定め推進する、その連続作業と心得ますが、市民の健康保持増進のために、県内に先駆けて絶煙都市宣言をされてはいかがでしょうか。この点に関しての予算措置はほとんど不要で、即実施可能だと思いますが、市長の御所見を賜りたい、かように思っております。
 これで第1回目の質問を終わらせていただきます。
○議長(藤田若満) 答弁を求めます。佐々木市長。
○市長(佐々木龍)(登壇) 菅議員さんの御質問にお答えをいたします。
 まず、市職員の退職者の再雇用についての考え方でございますが、退職者の資質等を評価せず、自動的に市の関連施設等に再雇用されるということは望ましくないと思っております。しかしながら、在職中に蓄積された経験、能力は、市の関連施設等の円滑、適正な運営をする上において貴重な財産であるとも考えております。また、これまでも過去の例によりますと、もともと市が運営をしていた体育館であったり、あるいは公設をした福祉施設とか、そういうところに、それまでの経験を生かしたOBの方が多数再雇用されているという現状でございます。
 今後とも、それぞれの機関や施設において、基本的には適材適所の考え方であり、必要とされます資格、経験等を持つ人材を、官民を問わず広く求めてまいりたいと考えております。菅議員さんから御指摘もありましたように、高年齢者、特に60歳の定年を前に職を離れざるを得ないような民間の人材については、積極的に門戸を開いていくべきだと思っております。
 次に、絶煙(禁煙)都市宣言についてでございます。
 県下の成人男性の喫煙率は49.7%、成人女性の喫煙率は11.7%となっております。御存じのように、たばこが及ぼす健康への影響は、肺がんを初めとする多くのがん、心臓病、脳血管疾患、呼吸器疾患などの発症や、妊婦の喫煙による流産、早産などが上げられます。また、喫煙は本人だけでなく、周囲の人が自分の意思にかかわらず受動喫煙をすることで健康への影響があることからも、重要な問題であると認識をいたしております。
 保健センターでは、禁煙を希望する方を対象に禁煙サポートを実施し、初日の11月22日に11名が禁煙宣言をし、保健師による3カ月間の個別保健指導を受けながら禁煙に取り組んでおります。また、命を産み育てていく女性に対しましては、たばこがもたらす胎児への影響や受動喫煙の影響などの正しい情報の提供を、母親学級や母子手帳交付時の保健指導の中で行い、流産、早産、低体重児出産の防止に努めております。また、この問題は女性の問題だけでなく、受動喫煙を含めた男女の問題であると思っております。
 国が提唱の「健康日本21」の中での喫煙率の減少、県が策定の「健康実現えひめ2010」の中での喫煙率の半減目標を受けて、本市では現在策定中の「健康日本21・新居浜版」の中で、7分野の一つの柱にたばこ対策を上げ、喫煙率半減を目標に掲げております。
 そういったことから、新居浜市におきまして、ただいま絶煙または禁煙都市宣言をするまでの考え方には至っておりません。この問題につきましては、先ほどの「健康日本21」の取り組みとか、あるいは全市的、また教育の場、あらゆる場におけるその気持ちの高揚、そういうものの取り組みが大切だと思っております。たばこの健康影響に関する知識の周知に努めて、一人一人が主体的に取り組み、最終的には禁煙により健康を保持し、健康な社会環境を実現することが理想であると考えております。吸わない、吸わせない、吸わされない運動を実践計画に掲げ、公共の場所や職場などでたばこによる健康影響をなくしていきたいと考えております。
 以上申し上げましたが、他の点につきましては、それぞれ補足いたさせます。
○議長(藤田若満) 阿部教育長。
○教育長(阿部義澄)(登壇) 菅議員さんの御質問にお答えいたします。
 まず、教育委員会としての行政改革についてでございますが、新居浜市行政改革大綱に基づきまして、事務局内の効率、効果等について努力してまいります。
 また、教育改革につきましては、国の中央教育審議会で審議されておりますことから、国や県の動向を見きわめるとともに、学校現場におきましては、単に効率優先ではなく、児童生徒に対する教育効果の面を配慮し、改革を進めてまいります。
 次に、学級編制基準についてでございますが、市独自に20人とか30人の少人数にする考えはないかについてでございますが、昨年の公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一部改正に伴い、設置者において40人を下回る学級編制が可能になったということは十分認識しております。その中で、30人以下学級編制を想定した場合、教員数や施設、設備等さまざまな角度からの検討をしていく必要があり、当面は国や県の動向を見きわめながら、学校の実態や教科の特性で取り組める少人数指導やチームティーチングで対応してまいります。
 次に、大島、若宮小学校の現状で、知育面から学習効果に問題はないのかについてでございますが、御指摘のとおり、両校とも小規模で、複式学級や各学年1クラスという現状でございますが、少人数のよさを最大限に生かした縦割活動を取り入れた教育活動や、教科におけるきめ細やかな指導等、それぞれの学校で少人数のよさを生かした教育を推進しております。
 次に、専門教科の教師配置についてでございますが、学校に配置される教員数は、学校のクラス数や学校の実態の中で決まりますことにより、学級担任以外の教員配置があった場合、専科が置かれることがございます。
 次に、若宮小学校に関するお尋ねのうち、専門科目についてでございますが、専門科目と言われる教科は特に指定されておりません。しかし、学級担任以外の教員が配置された場合、専科として音楽や理科の教科が担任以外の教師によって教えることがございます。若宮小学校においても、平成11年まで音楽の専科が置かれていましたが、平成12年からはクラス数の減少により音楽科の専科がなくなることに伴いまして、学年によって音楽を得意とする教師と体育を得意とする教師による交換授業や、非常勤講師の配置において対応しております。
 また、教科免許についてでございますが、小学校においては免許を取得いたしますと、すべての教科を教えることができることにより、音楽と理科を教えるため改めて免許を取得することはございません。
 次に、教師の出張に関するお尋ねでございますが、教員の年間出張回数は22回でございます。その対応として、若宮小学校においては、管理職を含む全教員により、出張教員のクラスの授業を担当し、子供たちの教育が充実するよう配慮をしているところでございます。
 次に、小中学校における禁煙教育についてでございますが、たばこは肺がんを初めとして、多くの疾患の危険因子であり、未成年期に喫煙を始めると、成人になってから喫煙を始めた場合より有害性が高く、将来がんや心臓病、胃、十二指腸潰瘍、慢性肺疾患などで死亡する危険性も高くなり、比較的短時間のうちにニコチン依存症に陥りやすく、生涯にわたる喫煙習慣のもとになることから、小学校のころより禁煙教育の徹底が望まれます。
 市内の小学校での禁煙教育の実施状況は、低学年からは8校、中学年からは1校、高学年からは8校となっており、年々低学年からの取り組みがふえてきておりますのが現状です。また、学校の教職員につきましては、喫煙をしていない学校は8校で、残りの学校は各教職員が分煙に配慮しながら喫煙し、喫煙率は13.6%となっております。教職員の禁煙研修につきましても、実施している学校が20校とふえております。
 教育委員会としても、これまでも喫煙防止教育の必要性や指導方法の情報を提供し、健康増進法制定に伴う受動喫煙防止についての通知等を配布するなど、周知に努めているところでございます。今後におきましても、喫煙防止教育の促進と受動喫煙防止について徹底を図ってまいります。
 以上申し上げましたが、他の点につきましては、教育委員会事務局長が補足いたします。
○議長(藤田若満) 補足答弁を求めます。鈴木企画調整部長。
○企画調整部長(鈴木暉三弘)(登壇) 自治体経営の費用対効果について補足を申し上げます。
 まず、過去5年間の課長級以上の退職者の再就職者数の状況についてでございますが、5年間の退職者数71人のうち、再就職いたしましたのが55人でございます。この55人の再就職先でございますが、図書館や女性センターなど市の教育文化施設、土地開発公社、文化体育振興事業団、社会福祉協議会、児童センター、老人センターほかとなっております。また、就業期間につきましては、2年が最も多く、続いて1年、3年の順になっております。また、平均報酬につきましては、市の再雇用の場合、年額約270万円で、退職前の約3.5分の1となっております。
○議長(藤田若満) 鈴木教育委員会事務局長。
○教育委員会事務局長(鈴木嘉明)(登壇) 自治体経営の費用対効果について、数点補足申し上げます。
 まず、通学区域の統廃合につきましては、現在の通学区域は地域ごとにさまざまな歴史的経過があり、地域の実情、保護者、地域住民の意向に配慮を要しますことから、それぞれの学校の状況を踏まえた上で、通学区域の弾力的な運用により適正化を図ってきておりますが、今後大島小学校、過小規模校などの統廃合を含めまして、教育委員会内にプロジェクトを設置し、調査検討する所存でございます。
 なお、過去の通学区域の調整に関する会議につきましては、平成5年4月に第1回の委員会を開催し、平成8年8月までに5回開催しております。
 次に、今年度の小中学校の1クラス当たりの平均児童数につきましては、小学校で約30人、中学校で約33人となっております。また、これを30人または20人学級とした場合の人件費につきましては、主に県費負担ではございますが、あくまでも試算ですが、30人学級で7億9,500万円、20人学級で23億9,250万円の増となる見込みです。
 次に、市内小中学校の余裕教室、いわゆる空き教室の保有数についてでございますが、学校教育以外の用途に転用できる可能性のある普通教室は、現時点で小学校で35教室、中学校で1教室となっております。そのうち惣開小学校の余裕教室は3教室ございまして、児童会室、会議室及びランチルームとして活用しております。ただし、来年度には特殊学級設置の可能性が高く、また平成18年度までには現状の40人学級のままでも2学級の増加見込みとなっております。
 したがいまして、シミュレーションいただきました若宮、惣開小学校を統合した場合、平成14年度については、教室の数の上では可能でございますが、現在転用している教室、パソコン、ランチルーム、会議室等の再転用、また特殊学級の設置などの状況など、学校教育運営の上に支障が見込まれますことから、先ほど申し上げましたプロジェクトの課題として取り上げて検討してまいりたいと存じます。
 以上で補足を終わります。
○議長(藤田若満) 再質問はありませんか。菅秀二郎議員。
○6番(菅秀二郎)(登壇) 教育委員会に対する種々質問は、御丁寧にお答えいただきましてありがとうございました。
 いずれにしましても、プロジェクトとして委員会内に校区統合を含めた研究検討機関を設けるということで、ひとつ今後それをまた議員、市民、開かれた場で御検討、公開いただくことを望みたいと思います。
 それであと一点、要望ですけども。確かに、絶煙運動というのは、私急に言い出したことじゃなくって、絶煙運動の大前提は、これ私ごとになるんですけど、私はたばこをくわえたことはございません。親が吸っておらなければ、子供は絶対吸わんだろうという安易な考えで、そのまま東京へ出したもんですから、帰ってきた2人の息子は2人ともぷかぷか吸っとります。ああやっぱりこれは教育は要るなあと、こんまいときから。どうも本人たちに聞いてみると、「お父ちゃん、たばこぐらい吸いよらんかったら、職場でコミュニケーション図れんのんじゃ」と、こう言うんですよ。そうまで言われると、職場まで見学に行ったわけじゃないんで、蛍族にさせておりますけども。
 どちらにしましても、宣言するせんは別にして、今も市長の方からは御答弁ありましたように、私も大半の部分は存じておりますけども、重複する部分があろうかと思いますが。私が予想するところ、この先10年の年月を数えたら、確実にもっと、そうでしょう、今オール海外行きのジェット機なんかも機内禁煙になってしまったような状況ですね。こんな状況から、一遍国民の健康をむしばむたばこを、これ国家ぐるみで流通しているという現状、これを何とか僕は今後の議員活動の一つとしていろいろ研究してまいりたいと思いますが。
 ひとつそういうことで、再質問ならん、私の決意というか、御要望というかなりますけど、またひとつ今後ともよろしくお願いします。
 ありがとうございました。
○議長(藤田若満) 以上で本日の一般質問は終わりました。
 これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
 明12日は午前10時から会議を開きます。
 本日はこれにて散会いたします。
  午後 2時35分散会