平成12年第4回新居浜市議会定例会会議録 第3号
目次
議事日程 本日の会議に付した事件 出席議員 欠席議員 説明のため出席した者 議会事務局職員出席者 開議(午前10時00分)
日程第1 会議録署名議員の指名 日程第2 一般質問 中田晃君の質問(1) 1 長期総合計画と市長選挙について
2 県営土木建設事業負担金について
3 介護保険について
4 教育改革論議について
5 阿島ゴルフ場問題について
6 シルバー人材センターについて
伊藤市長の答弁 1 長期総合計画と市長選挙について
2 県営土木建設事業負担金について
3 介護保険について
西原教育長の答弁 4 教育改革論議について
神野保健福祉部長の答弁 3 介護保険について
高橋産業振興部長の答弁 6 シルバー人材センターについて
柴田都市開発部長の答弁 5 阿島ゴルフ場問題について
中田晃君の質問(2) 4 教育改革論議について
3 介護保険について
6 シルバー人材センターについて
5 阿島ゴルフ場問題について
西原教育長の答弁 4 教育改革論議について
柴田都市開発部長の答弁 5 阿島ゴルフ場問題について
伊藤市長の答弁 5 阿島ゴルフ場問題について
中田晃君の質問(3) 5 阿島ゴルフ場問題について
休憩(午前11時07分)
再開(午前11時18分)
岡崎溥君の質問(1) 1 市長の政治姿勢について
(1) さきの総選挙
(2) 消費税増税等
2 4期16年の伊藤市政の問題について
(1) 金権腐敗疑惑と不祥事
(2) 全市民参加の開かれた市政に逆行
(3) 大型開発と800億円を超える借金
(4) 地域経済の停滞と市政
3 住友の雇用や地域経済に対する社会的責任を果たさせる強力な取り組みに
ついて
(1) 住友各社の人減らし、リストラ合理化
(2) 地域経済と住友の社会的責任
4 だれでも安心して受けられる介護保険制度について
(1) 利用料
(2) 保険料
(3) 国に対しての強力な働きかけを
5 学校給食の委託化について
6 まさき育成園の建て替えについて
伊藤市長の答弁 1 市長の政治姿勢について
(1) さきの総選挙
(2) 消費税増税等
2 4期16年の伊藤市政の問題について
(1) 金権腐敗疑惑と不祥事
(2) 全市民参加の開かれた市政に逆行
3 住友の雇用や地域経済に対する社会的責任を果たさせる強力な取り組みに
ついて
(1) 住友各社の人減らし、リストラ合理化
(2) 地域経済と住友の社会的責任
西原教育長の答弁 5 学校給食の委託化について
山中企画調整部長の答弁 2 4期16年の伊藤市政の問題について
(3) 大型開発と800億円を超える借金
(4) 地域経済の停滞と市政
稲見財務部長の答弁 2 4期16年の伊藤市政の問題について
(3) 大型開発と800億円を超える借金
神野保健福祉部長の答弁 2 4期16年の伊藤市政の問題について
(3) 大型開発と800億円を超える借金
4 だれでも安心して受けられる介護保険制度について
(1) 利用料
(2) 保険料
(3) 国に対しての強力な働きかけを
6 まさき育成園の建て替えについて
高橋産業振興部長の答弁 2 4期16年の伊藤市政の問題について
(4) 地域経済の停滞と市政
岡崎溥君の質問(2) 2 4期16年の伊藤市政の問題について
3 住友の雇用や地域経済に対する社会的責任を果たさせる強力な取り組みに
ついて
伊藤市長の答弁 2 4期16年の伊藤市政の問題について
3 住友の雇用や地域経済に対する社会的責任を果たさせる強力な取り組みに
ついて
岡崎溥君の質問(3) 3 住友の雇用や地域経済に対する社会的責任を果たさせる強力な取り組みに
ついて
伊藤市長の答弁 3 住友の雇用や地域経済に対する社会的責任を果たさせる強力な取り組みに
ついて
休憩(午後 0時13分)
再開(午後 1時10分)
杉本真泉君の質問 1 広域行政の施策と今後の展開について
2 新居浜まちづくりシステムについて
3 都市基盤整備と市民サービスについて
4 近代化産業遺産の活用と今後の展望について
5 フリーゲージトレイン導入と新幹線新居浜駅の誘致について
6 学校教育における体験学習の充実について
7 新障害者(児)福祉対策長期指針の中間総括について
伊藤市長の答弁 1 広域行政の施策と今後の展開について
2 新居浜まちづくりシステムについて
4 近代化産業遺産の活用と今後の展望について
5 フリーゲージトレイン導入と新幹線新居浜駅の誘致について
7 新障害者(児)福祉対策長期指針の中間総括について
西原教育長の答弁 6 学校教育における体験学習の充実について
山中企画調整部長の答弁 2 新居浜まちづくりシステムについて
3 都市基盤整備と市民サービスについて
稲見財務部長の答弁 3 都市基盤整備と市民サービスについて
柴田都市開発部長の答弁 3 都市基盤整備と市民サービスについて
休憩(午後 2時08分)
再開(午後 2時20分)
佐々木龍君の質問(1) -伊藤市政16年を振り返って-
1 新居浜市の活性化について
2 大型公共事業について
(マイントピア別子、マリンパーク新居浜、土地区画整理事業等)
3 教育行政について(中学校給食、教育改革等)
4 地方分権と行財政改革について
5 福祉のまちづくりについて(高齢者、障害者、児童等)
6 情報公開と市民参加について
7 環境問題について(ごみ問題、公共下水道、合併処理浄化槽)
伊藤市長の答弁 1 新居浜市の活性化について
2 大型公共事業について
(マイントピア別子、マリンパーク新居浜、土地区画整理事業等)
3 教育行政について(中学校給食、教育改革等)
5 福祉のまちづくりについて(高齢者、障害者、児童等)
6 情報公開と市民参加について
7 環境問題について(ごみ問題、公共下水道、合併処理浄化槽)
西原教育長の答弁 3 教育行政について(中学校給食、教育改革等)
休憩(午後 3時18分)
再開(午後 3時29分)
神野助役の答弁 4 地方分権と行財政改革について
稲見財務部長の答弁 2 大型公共事業について
(マイントピア別子、マリンパーク新居浜、土地区画整理事業等)
4 地方分権と行財政改革について
神野保健福祉部長の答弁 5 福祉のまちづくりについて(高齢者、障害者、児童等)
高橋産業振興部長の答弁 2 大型公共事業について
(マイントピア別子、マリンパーク新居浜、土地区画整理事業等)
柴田都市開発部長の答弁 2 大型公共事業について
(マイントピア別子、マリンパーク新居浜、土地区画整理事業等)
小泉下水道部長の答弁 7 環境問題について(ごみ問題、公共下水道、合併処理浄化槽)
加地港務局事務局長の答弁 2 大型公共事業について
(マイントピア別子、マリンパーク新居浜、土地区画整理事業等)
佐々木龍君の質問(2) 6 情報公開と市民参加について
散会(午後 3時56分)
本文
平成12年9月13日 (水曜日)
議事日程 第3号
第1 会議録署名議員の指名
第2 一般質問
――――――――――――――――――――――
本日の会議に付した事件
議事日程のとおり
――――――――――――――――――――――
出席議員(34名)
1番 豊 田 康 志 君 2番 藤 田 統 惟 君
3番 竹 林 偉 君 4番 岡 崎 溥 君
5番 高須賀 順 子 君 6番 伊 藤 優 子 君
7番 伊 藤 初 美 君 8番 菅 秀二郎 君
9番 真 木 増次郎 君 10番 佐々木 文 義 君
11番 石 川 尚 志 君 12番 白 籏 愛 一 君
13番 渡 辺 豊 君 14番 岡 田 光 政 君
15番 近 藤 司 君 16番 山 本 健十郎 君
17番 伊 藤 萬木家 君 18番 杉 本 真 泉 君
19番 加 藤 喜三男 君 20番 仙 波 憲 一 君
21番 小 野 豊 實 君 22番 佐々木 龍 君
23番 田 坂 重 只 君 24番 井 上 清 美 君
25番 鈴 木 連太郎 君 26番 小 野 利 通 君
27番 橋 本 朝 幸 君 28番 藤 田 若 満 君
29番 堀 田 正 忠 君 30番 神 野 幸 雄 君
31番 原 月 美 君 32番 村 上 悦 夫 君
33番 世 良 賢 克 君 34番 中 田 晃 君
――――――――――――――――――――――
欠席議員
な し
――――――――――――――――――――――
説明のため出席した者
市長 伊 藤 武 志 君
助役 神 野 秀 明 君
収入役 近 藤 宗 治 君
企画調整部長 山 中 嘉 一 君
財務部長 稲 見 重 幸 君
保健福祉部長 神 野 彰 君
市民環境部長 原 敏 彦 君
産業振興部長 高 橋 鎮 雄 君
都市開発部長 柴 田 晋八郎 君
下水道部長 小 泉 光 照 君
消防長 小 林 史 典 君
水道局長 岡 松 建 二 君
教育長 西 原 洋 昂 君
教育次長 山 下 倖 君
監査委員 加 藤 治 繁 君
港務局事務局長 加 地 信 義 君
――――――――――――――――――――――
議会事務局職員出席者
事務局長 近 藤 収 君
庶務課長 鈴 木 一 生 君
議事課長 日 野 清 君
議事課副課長 岡 正 士 君
庶務課庶務係長 高 橋 純 子 君
議事課主査 原 正 夫 君
議事課主査 井 上 毅 君
議事課主事 濱 岡 里 枝 君
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前10時00分開議
○議長(世良賢克君) これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程につきましては、お手元に配付の議事日程第3号のとおりであります。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第1 会議録署名議員の指名
○議長(世良賢克君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において藤田若満君及び堀田正忠君を指名いたします。
―――――――――― ◇ ――――――――――
日程第2 一般質問
○議長(世良賢克君) 次に、日程第2、昨日に引き続き一般質問を行います。
代表質問を続けます。
順次質問を許します。まず、中田晃君。
○34番(中田晃君)(登壇) おはようございます。
一昨日来、愛知県や岐阜県を中心とする東海各地に大変な豪雨が降りました。きのう来からテレビでその惨状が報道されておりますけれども、多くの方々が被災をされておりますことに対しまして、心からお見舞いを申し上げたいと思います。
また、この二、三カ月来、伊豆諸島では群発地震が発生をしておりますし、火山の噴火等々、文明社会がコントロールの限界を超えるような災害が襲っております。ちょうど9月、台風のシーズンであります。新居浜市におきましても防災対策を一層推進をされたいと思いますし、緊急時の機動的な対応を冒頭求めまして、質問に入りたいと思います。
最初に、長期総合計画と、近く行われます市長選挙の関連についてお尋ねをいたします。
この議会で、ことしの3月議会、そして昨日も長期総合計画の成果なり達成の状況につきましてさまざまな議論が行われました。都市の盛衰を見るには、いろいろな角度から見ることができると思いますが、昨日の議論ではありませんけれども、その町の人口の動向が都市の盛衰を見る大変大きな要素だろうというふうに思っています。第三次長期総合計画、当初の人口13万2,000人、現在は12万8,000人ということですから、この10年間、新居浜市の都市としての勢いは、盛というよりも、衰の方向を歩んでいると、このことは明らかだろうというふうに思います。現在精力的に来年度からの第四次長期総合計画の作成審議が続けられておりますけれども、新しい企業を誘致するといったような形で人口の社会的増を図っていくということは当然でありますし、こうした人口設定、目標設定が道路や港湾あるいは教育施設、福祉施設等の都市施設あるいは教育施設の充実と欠かせない基礎的な数字であるだけに、シビアな検討が必要だろうというふうに思います。
10年前に、現在の第三次長期総合計画を審議いたしました。そのときの審議の模様を若干思い返してみますと、当時でも既に新居浜市の人口は少しずつ減っていると、こういう状態でありました。15万5,000人の人口設定について、私はそういった人口設定、右肩上がりの目標設定は甘過ぎるんではないかと、こういう質問をしたことを思い出します。そのときの理事者側の見解といいますか、考え方は、ちょうど同時期、今治市でも長期総合計画が作成検討中でありました。今治市の人口目標は15万人だと、県下第2の都市として、新居浜市としてそれを下回ることはできないと、こういうやり取りがあったことを思い出すわけであります。都市施設や都市環境整備の基礎となる数字が、いわば極めて非科学的な根拠で決定をされる。したがって、その後、水道事業拡張の6次拡張計画、あるいはごみ処理基本計画、あるいは高齢者の福祉計画等々の作成の段階において、例えば水道の6拡計画においては、給水人口想定を13万1,000人にしているということで、長期総合計画の目標と個別の事業計画とは全く断絶をされたといいますか、切り離されたところで計画が進められているわけであります。
人口目標が達成されなかったというところに政策遂行上の問題はもちろんあります。それとともに、そういった極めて安易な形で長期総合計画はつくられるというところにも、計画策定の問題点があるだろうというふうに思っております。そういう意味で、ただいま検討を続けられている総合計画については、もっと慎重に、しかも科学的に計画目標を設定するべきだろうというふうに思います。現在どのような形で審議が行われているのか説明をいただきたいと思います。
次に、この長期総合計画と、この秋11月12日に行われる市長選挙との関係についてお聞きをします。
現在6月議会で伊藤市長は、5選出馬を表明をされました。いま一人、新人の候補者も公約を掲げて市長選挙に立候補することを表明されています。これから選挙までの間にさらに第3、第4の候補者がそれぞれ新居浜市の将来構想についての政策を掲げて立候補するかもしれません。一般的に、年の前半に首長選挙が行われる自治体の場合、当初予算などは人件費とか物件費だとか、あるいは扶助費などのいわゆる義務的経費を組むにとどめて、投資的経費、政策的予算については住民によって選ばれた新しい市長によって策定し、実行していくというのが一般的であります。来年度から始まります、そして現在審議が行われております第四次長期総合計画、これは予算のように単年度ではありません。21世紀初頭の10年間の新居浜市の方向づけを行う計画であります。そういう意味で言うならば、この直近の選挙で政策で争い、市民の信任を得た新しい首長に政策選択の余地を残す、あるいはゆだねると、こういったことは当然だろうというふうに思います。現在、長期総合計画作成の責任者であります伊藤市長の見解を求めたいと思います。
第2番目に、県営土木建設事業負担金条例について質問をいたします。
去年の12月、そしてことしの6月の県議会で、県は平成10年12月に市町村からの要望が強いということで、土木建設事業負担金条例を廃止をいたしました。しかし、県議会ではそれを復活するという論議が今行われています。ことしの1月、加戸知事と私ども社民党の地方議員団と懇談会の席がありました。私が加戸知事に対して、条例の廃止は選挙絡みであったとしても、財政難にあえぐ市町村にとっては大変歓迎をされるべきことだと。わずか2年でもとに戻すというのは、余りにも朝令暮改ではないかと、こういう質問をいたしました。それに対しまして、県知事の答えは、朝令暮改と言われればそのとおりだけれども、県の財政も非常に苦しいと。そしてまた、各都道府県においてもこういう負担金を取っているんだと、そういう意味で今検討をしていると、こういう答弁がありました。最近発表されました自治省の都道府県税収調査を見ますと、都道府県は全体として税収がふえております。対前年度比で5.2%の伸び。その中で愛媛県は12%と、全都道府県の中では非常に高い伸びを示しており、歳入が好転をしているという現状であります。負担金条例廃止前の平成9年度、10年度の県下市町村の負担金額はそれぞれ78億円、75億円であります。新居浜市の負担額は一体どの程度であったのかということを説明いただきたいと思います。
県は、既に条例復活の準備に入っているようでありますが、負担金の対象となる事業のうち河川の改良、海岸、砂防の3事業については、これは地方財政法の規定によって県の基準財政需要額に算入をされるということもあるんでしょう。これは今回は除外されているようであります。現在検討中の条例案で、平成12年度当初予算ベースで市町村負担はどの程度になるかという試算があります。それで見ますと、旧条例の適用では58億9,700万円、復活が予想される条例では50億5,000万円と、このように試算をいたしております。市町村負担の根拠は、地方財政法第27条で、都道府県の行う土木その他の建設事業について、当該市町村の意見を聞き、受益の限度において経費の一部を負担させることができると、こういうふうに定めてあります。最初に、県側のこのような負担金条例復活の考え方について伊藤市長の見解を求めたいと思います。
次に、この条例の復活について、また負担の内容について、これまでに県から何らかの話があったのかどうか、あるいはまた県下12の市長会として議論をしてきているのかどうか、これらについて答弁を求めます。
それから、先ほど申し上げましたように、今回対象となる事業は、道路、公園、街路などであります。一律に10%の負担を市町村に求めるというわけであります。御承知のように、県は県民税あるいは事業税あるいは地方交付税等々、独自の税源、財源を持っているわけでありますから、県営事業について一律に市町村に負担を求めるということについては、基本的に反対であります。仮に負担金条例が多数によって可決されるにしても、一律10%の負担が適当なのかどうか。それと、県下市町村によって財政事情はそれぞれ異なるわけでありますから、一律負担についてはどうかと、こういう問題もあります。あるいは、府県によってはこういった形で条例で恒久的に決めるのではなくて、年度当初個々の事業について市町村と話し合って県議会にかけ、協定を結ぶと、こういうやり方をやっている県もあります。私は、こうした点を十分に検討し、今後市として県と折衝すべきだというふうに考えますが、市長の考え方を聞きたいと思います。
この問題は、単に私どもが市長あるいは行政サイドにああしろこうしろというだけではなくて、議会にとっても極めて重要な課題であろうというふうに思います。既に県下町村会、町村議長会は8月の中ごろに、自民党県議団、加戸知事に対して申し入れを行っていますし、社会民主党の愛媛県議団も8月25日、加戸知事に対しまして、負担金条例の復活については県民に納得のいくように説明をすること、市町村の財政運営、財政動向を十分配慮して慎重に検討することという申し入れを行っております。新居浜市議会も先々日、8月31日だったと思いますが、会派の代表者会議を開催をいたしましたときに、私は議会としても何らかの意思表示をすべきじゃないかということを申し上げました。この点については各会派に持ち帰って検討しようじゃないかということになっていることをつけ加えておきたいと思います。
次に、介護保険制度についてお聞きをします。
関係職員の方々の大変な努力によりまして、この4月から介護保険が実施に入っております。それから約半年、一応順調にスタートしていると思いますが、現在の実施状況について、まず概括的に説明をいただきたいと思います。
それから、8月末から9月にかけまして、1号被保険者に対して特別対策に従って保険料の決定通知が行われております。年金からの引き去りと普通徴収の割合はどうなっておるのか。それから、普通徴収の場合、低所得者の中には滞納者の出ることが予想されます。その場合の介護保険給付サービス、サービスは一体どうなるのかと、どう考えているのかということをお聞きをします。
被保険者にとっては保険料負担がある、それから要介護度が上がるに従って一部自己負担の絶対額も上がってきます。そのため、ケアプランの作成の段階でサービスを自分で抑制をすると、こういった動きがないのかどうか、その点について。
次に、この介護保険の実施前から随分議論をしてきましたけれども、特に第一次の訪問しての判定が公平に行われるかどうかによって介護の程度がほぼ決定をされるということであります。いわば基礎調査であります。公平性の確保、調査員によるばらつきがないか、そういった点で何かマニュアルのようなものをつくっているのかどうか、あるいは訪問調査後の事後チェックなどのフォローは行われているのかどうかについてお聞きをいたします。
次に、教育改革論議について質問をいたします。
ことしの3月に、総理大臣の私的諮問機関として、有識者26名による教育改革国民会議が設置をされました。設置の趣旨は、21世紀の日本を担う創造性の高い人材の育成を目指し、教育の基本にさかのぼって幅広く今後の教育のあり方を検討すると、こういうことで、3つの分科会に分かれまして、人間性とか学校教育とか創造性ということについて審議が進められ、この7月の半ばに一時的に、審議の状況が公表をされています。数日前の新聞を見てみますと、けさもテレビでやっておりましたけれども、9月22日に政府に対して中間報告がなされるということでありますが、その中に教育基本法の改正が必要との意見が大勢を占めたと、こういう報告がなされるというふうに伝えています。小渕総理から森総理にかわりまして、神の国発言あるいは教育勅語を復活させるとか、こういった総理の見識といいますか、教育基本法の改正に非常に強い意欲を示している森総理の意向が色濃く反映されているんだと思います。
昭和21年11月、我が国は、忌まわしい軍国主義と決別をいたしまして、平和国家を築くことを内外に鮮明にしました。翌年の3月、憲法の掲げる理想の実現は、根本において教育の力にまつべきものである。日本国憲法の精神にのっとり、教育の目的を明示し、新しい日本の教育の基本を確立するため教育基本法を制定する、制定されたということは御承知のとおりであります。我が国の民主主義教育の基本であります。第1条教育の目的、第2条教育の方針、読み返してみて、正義の実現、学問の自由など、高い理想に向かっての格調の高い文章と伸びやかな表現に、改めて感銘を覚えるものであります。
教育長も、物質的にはそう豊かでなかった時代でありますけれども、軍国主義教育から解放され、解き放たれた生き生きとした民主主義教育を受けてこられた世代であろうというふうに思います。教育基本法についての教育長の見解をお尋ねをしたいと思います。
次に、教職員の研修に教育基本法をどのように活用をしているかということについてお尋ねをします。
7月に発表されました、先ほど申し上げた改革会議の審議の概要によりますと、第1分科会、人間性の論議の中で、奉仕の志というものが大変強く打ち出されています。共同生活による奉仕活動などの義務化、具体的に言いますと、年間に小中学校では2週間、高校では1カ月、将来的には満18歳のすべての国民に1年間の奉仕期間を設定すると、このように提言がなされています。これはまさに義務的、強制的な奉仕活動の実施であります。私どもの年齢では、戦時中の勤労奉仕とか学徒動員とかといったことを連想せざるを得ません。しかも、政府はこの改革会議が9月の末に中間報告を出すわけでありますけれども、それを待たずに奉仕活動義務化の法案を来年の通常国会に出すということが、そういう方針を固めたということが報道されているのであります。教育基本法の改正問題や奉仕活動の義務化、日本の教育の戦前回帰の危険を非常に強く感じるものであります。このようなことによって、現在の教育の荒廃や、荒れる学校の問題が解決し、克服されるというふうに教育長は考えますか、その点について見解を求めたいと思います。
次に、阿島ゴルフ場問題についてお尋ねをいたします。
新居浜駅からJRに乗りますと、嫌でも阿島山の赤茶けた風景が目に飛び込んでくるわけであります。開発事業の中断、バブルに踊った時代のつめ跡が非常に色濃く残っています。この4月に新居浜市は、阿島ゴルフ場の開発期限を来年10月31日まで延長いたしました。平成7年の秋に工事が中断をされて、ちょうどもう5年になります。5度目の期間延長を新居浜市は受理したことになります。本当にあのゴルフ場開発事業が再開されるめどがあるのかどうか、あるいは事業の継承の見通しがあるのかどうか、その点が極めてあいまいなまま事務的に一寸延ばしに期限延長が続けられているとしか思えません。
二、三質問をいたしますが、開発期限の延長を求める要件は一体何か。開発許可を認めない、取り消す要件は何か。また、その場合の問題点は何か。全国各地に同じようなバブルの時代でしたから、同じようなケースが全国各地にあります。その実態はどうなっているのか、あわせてお聞きをしたいと思います。
先ごろの新聞の報道によりますと、このゴルフ場開発の際に、旧兵庫銀行から融資を受けゴルフ場の会員権を取得し、現在まだ返済を行っていない債務者128人に対し、国の整理回収機構から総額6億円余の返済請求がなされています。バブルの末期ですから、まだ投機とか利殖とか、そういったことで会員権を取得した人も中にはいると思います。当時、全国的に会員権ブームがあったことは御承知のとおりでありますが、ずさんな開発計画から倒産が相次ぎました。新聞の社会面を大きくにぎわした事件の中には、茨城のカントリークラブとかマリアカントリークラブなどがあります。会員権預託金制と、こういうわけですけれども、そうしたトラブル防止と消費者保護を目的にいたしまして、国会で緊急に議員立法でゴルフ場新法、ゴルフ場等に係る会員契約の適正化に関する法律が制定をされまして、1年間の周知期間を置いて平成5年5月19日から施行されました。新しい法律の内容は省略をいたしますけれども、今、新居浜市の阿島ゴルフ場との関係で言うならば、会員契約締結の時期を原則として施設の完成後にすると、こういうことに新法はいたしております。つまり、ゴルフ場が完成した後でなければ会員募集ができないよう歯どめをかけて、完成前の事業者の倒産による会員被害を未然に防ごうと、こういった趣旨であります。新居浜市の場合、当時私は新しい法律の精神、あるいは消費者保護の観点から、事業認可を行うにしても新しい法律が実施された後にすべきじゃないかということを強く主張してきましたけれども、市長は、あすから、あすですよ。あすから新しい法律が施行されるという1日前の平成5年5月18日に強引に認可をしたのであります。当時マスコミは、これは駆け込み認可じゃないかということを報道いたしました。その結果が今の状態を引き起こしているのであります。
まず最初に、会員権取得の状況、現状は一体どうなっているのかということについて詳しくお聞きをしたいと思います。
今申し上げてきましたように、新法で認可をしておれば、今日の状況は確実に回避をすることができたというふうに思います。不可抗力とか、予期することはできなかったとか、こういったたぐいの問題ではないと思います。現在の被害者、当時の世相から、先ほど言ったような投機的な目的があったかもしれませんけれども、人災に遭ったようなものじゃないかというふうにも思います。約300人の人が500万円から650万円で会員権を取得をいたしておりまして、総額は十数億円に達しています。たまたま今、兵庫銀行、旧兵庫銀行が問題になっておりますけれども、自己資金で調達をした、あるいは他の金融機関の融資を受けて会員権を取得した消費者もおると思います。今はそれは一片の紙切れであります。このように見てきますと、事業の認可権者としての市長の責任は極めて重大だろうと思います。今日の深刻な事態を招いている責任について、伊藤市長はどのように考えているのかお聞きをします。
最後に、シルバー人材センターの事業についてお尋ねをいたします。
シルバー人材センターは、昭和59年に法人化されまして15年を迎えます。歴代の関係者の並々ならぬ努力によりまして、会員数や事業量も設立当時から見ると飛躍的に伸長していることに敬意を表したいと思います。現在のシルバー人材センターの前身である高齢者事業団は、美濃部東京都政のもとで、東京都で初めて事業が開始をされました。新居浜市でも私どもの先輩が労働者の町の高齢者対策、高齢者事業を目指して、東京都に幾度か足を運びまして、昭和55年4月、新居浜市の補助を受けて、四国で初めて新居浜市高齢者事業団として事業をスタートさせました。その後、各地でシルバー人材銀行とか高齢者事業団とかというふうな名前で事業がつくられていく、あるいはまた高齢化の進展もありまして、国の補助事業として採択をされ、現在に至っているのであります。
事業開始当時は、事業育成の観点から、公共部門からの事業のウエートが非常に高かったわけでありますが、最近では民間からの事業が圧倒的に高い比率を占めていると思います。最初に、現在の事業概要、事業量、事業内容、登録人員などについて説明をいただきたいと思います。
次に、設立当初の精神は、高齢者の生きがいとともに、高齢者が持っている豊かな技術や経験、知識を社会に生かしていただくと、こういうものでありました。事業が年々拡大していることは、先ほども申し上げましたように、評価することにはやぶさかではありませんが、その反面、現状は、設立当時の精神から随分離れてきているんではないかという指摘を耳にします。特に、最近では企業の合理化、リストラによる人減らしの動きもあり、現役世代の労働者代替、あるいは労働力の供給ソースとして利用されているんじゃないかというふうに考えたりもします。危惧をするのであります。実態はどうなっているか説明をいただきたいというふうに思います。
次に、そのシルバー人材センターで派遣をされて働いている方々の安全対策であります。
ことしの7月の末に、東予市の某紡績会社で、60歳を超える下請の嘱託の人とパートの人、作業員3名の方が硫化水素を吸いまして死亡するという大変痛ましい事故がありました。そのとき私は、シルバーは大丈夫かというふうに直感いたしました。現在、シルバーの場合も、民間の事業場内での作業が非常に多いと思います。労働安全対策、安全教育は十分に行われているのかどうかお聞きをいたします。
○議長(世良賢克君) 答弁を求めます。伊藤市長。
○市長(伊藤武志君)(登壇) 社民・護憲連合代表の中田議員さんにお答えをいたします。
まず、長期総合計画につきましていろいろと御指摘がございました。その中で、主要指標の設定につきましてもお話がございましたが、御高承のように、第三次長期総合計画におきましては、人口指標及び製造品出荷額を主要指標として設定をいたしておりますが、第四次長期総合計画におきましては、私はさまざまな視点から検証できるように指標の見直しを行い、設定数をふやしますとともに、数値を設定する上は、過去から現在までのデータをもとに、将来の変動要素を加味したものにする予定にいたしておるわけであります。
なお、指標の設定につきましては、例えば製造品出荷額については、工業のみの指標であるため、かわりにすべての産業を含む市内総生産額を指標として設定し直すとともに、新たに交流人口あるいは小売り吸引力等の指標設定について検討をいたしておるところであります。
また、数値の設定方法につきましては、例えば中田議員さん御案内の人口指標で申し上げますと、人口、世帯数の推移から推計した数値に政策的数値を加えたものを検討をいたしたいと思います。
いずれにいたしましても、長期総合計画は市政の最上位計画に位置づけられておりますので、主要指標及びその数値の設定に当たりましては十分検討をいたしますとともに、他の計画を策定する場合には長期総合計画との整合性に十分留意をいたしてまいりたいと、このように考えておるわけであります。
次に、第四次長期総合計画の策定に当たって、政策選択の余地を残すべきではないかという御提案でございますが、中田議員さん御高承のように、第四次長期総合計画は、市民の皆さんと行政とのまさに協働作品とするために、市内17校区におけますところの地域のつどい、さらにまちづくり市民会議、あるいは次代を担う中高生提言発表会等によりまして、私といたしましては、市民各界各層の幅広い分野から多くの市民の皆様方に参加をいただき、そして市民の皆様方からの御意見、御提言、御要望等を基礎資料にいたしまして、庁内組織であります長期総合計画策定委員会、あるいは市民で構成をいたしております長期総合計画審議会においてつくり上げた中間案がこの9月にでき上がりまして、10月から市民公表する予定といたしておるわけであります。そして、市民公表により、市民の皆様方からいただきました御意見、御提言をもとにさらに中間案を修正する予定でございまして、いわば市民の皆様方の御意向を集約した長期総合計画となっておりますので、この点御理解を賜りたいと思います。
次に、県営土木建設事業負担金についていろいろと御指摘がございました。御案内のように、県におきましてはさきの6月議会で平成11年度から廃止していた市町村負担について、来年度から復活させる考えを明らかにされており、その対象事業や負担割合について、現在検討がなされておるところであります。御指摘の本市の負担額につきましては、平成9年度が1億9,686万4,000円、平成10年度が1億4,281万5,000円となっております。
次に、負担金の復活につきましては、現時点では県による検討段階でございますので、正式にはお伺いいたしておりませんし、市長会での具体的な対応もいたしておりませんが、私といたしましては極めて重要な事項と認識をいたしておりますので、今後十分検討をさせていただきたいと、このように考えておるわけであります。
次に、介護保険についてお尋ねがございました。
4月に介護保険制度がスタートいたしまして、ほぼ半年が経過をいたしたわけであります。私自身も制度開始直前まで、御高承のように国による制度の変更があり、細部にわたる事務要領が不確定なまま船出をいたしたわけでございまして、大変心配をいたしておったわけでございますが、各校区、あらゆる会合等々を通じまして、職員を初め関係者の方々の並々ならぬ努力によりまして、介護保険に対する意識啓発に全力を挙げてまいったわけであります。そのような市民の皆様方の御理解と御協力によりまして、ほぼ順調な滑り出しとなりましたことは、大変感謝にたえないところで、厚くお礼を申し上げたいと思います。
まず、実施状況の概要についてでございますが、8月末現在の要介護認定者数は3,217人でございまして、内訳は要支援が486人、要介護1が769人、要介護2が565人、要介護3が466人、要介護4が494人、要介護5が437人となっております。サービス提供事業者数は、医療機関のみなし指定も含めまして461事業所が参入いたしております。
なお、介護サービス給付費の執行率は、6月審査確定分におきまして、予想給付費の86%程度となっており、ほぼ予定どおりの執行状況であると、このように私は認識をいたしておるわけであります。
次に、保険料の徴収対象数についてでございますが、御高承のとおり、10月からいよいよ第1号被保険者の保険料徴収が始まりますので、8月末に約2万2,000人の方に年金から引き去りとなります特別徴収の保険料額の通知書を送付させていただきました。一方、普通徴収の対象者は、約5,200人でございまして、高齢者全体に対する割合は、特別徴収8割、普通徴収2割となっております。保険料の徴収は、高齢者の皆様方にとりまして新たな負担となるわけでございますが、介護を社会全体で支えていく介護保険制度の趣旨を十分御理解いただきまして、今後ともなお一層の御理解、御協力を心からお願い申し上げたいと思います。
以上申し上げましたが、なお足らざるところにつきましてはそれぞれ補足することといたします。
○議長(世良賢克君) 西原教育長。
○教育長(西原洋昂君)(登壇) 中田議員さんにお答えをいたします。
教育改革論議についてのうち教育基本法についてでございますが、中田議員さん御指摘のとおり、現行の教育基本法は、日本国憲法の精神にのっとり、戦後の新しい日本の教育の基本を確立するために制定されたものでございます。人格の完成を目指す教育の目的と方針など、崇高な理想に基づいた基本法であると認識いたしております。しかし、53年が経過し、教育の目的や理想は不変でございますが、当時と現在との社会情勢や教育環境などには大きな変化がございます。現在、教育改革国民会議では、改正論議が行われておりますが、改正の是非を含め、今後中長期的な国家社会の推移を想定した上で教育のあり方を見据え、法的条件整備のもと、国民総意により取り組むことが大切であると考えております。
次に、教職員研修の場での教育基本法の取り上げ方についてでございますが、教育への取り組みは、教育基本法を初め種々の関係法令、法規に基づいて行われておりまして、特に教育基本法を取り上げての研修については現在のところ行っておりません。
次に、子供たちの奉仕活動についてでございますが、一定期間強制的に奉仕活動を行うことについては、学校教育の場においては、現在のところ問題も多いと考えますが、この子供たちにさまざまな奉仕活動体験をさせることについては、社会生活を営む上では大変重要なことであると考えております。奉仕活動を通して社会性や自主性、勤労や奉仕の精神を培うことにより、思いやりの心や互いを尊重し合う気持ちなど、豊かな人間性の育成を図ることができるものと考えております。このことが教育の荒廃など今日的課題のすべての解決に直接結びつくと結論づけることはできませんが、人間教育においては重要な活動であると認識いたしております。
○議長(世良賢克君) 補足答弁を求めます。神野保健福祉部長。
○保健福祉部長(神野彰君)(登壇) 介護保険について補足を申し上げます。
まず、保険料滞納者へのサービス給付の制限についてでございますが、介護保険法では保険料を1年間滞納した場合には、現物給付により行われる保険給付を償還払い化すること、また1年半以上滞納した場合には、保険給付の一部または全部の支払いを一時差しどめるなどの義務的措置が定められております。本市におきましても、法にのっとった措置を行う予定でございますが、言うまでもなく、介護は生命の維持に直結する場合もございますことから、個々の状況を十分に配慮して対応してまいりたいと考えております。
次に、介護サービスの利用料の1割負担が高額になるために、サービスの利用を抑制せざるを得ない低所得者が出るのではないかとのお尋ねでございますが、全国的なアンケート調査などを見ましても、低所得者のサービス利用総額が低くなる傾向が確かに出ております。現在、本市でも利用者に対するアンケート調査を実施中でございますが、今後この分析結果などを参考にいたしまして対応を図ってまいりたいと考えております。
次に、訪問調査の公平性についてでございますが、言うまでもなく、公平公正な要介護認定は、介護保険制度の根幹をなすものでございますことから、この認定の基礎資料となります訪問調査の重要性は十分に認識をいたしております。本市では、公平公正な調査を実施するため、訪問調査員をローテーションで無作為に決定し、更新申請どきに同じ対象者の調査を同じ調査員が行うことのないようにしております。また、更新申請の中では、必ず市の調査員が調査にうかがいチェックを行う。また、県主催の研修会以外にも市独自の研修会や勉強会を行う。調査マニュアルの整備など、常に調査員間のばらつきがないように努めております。
また、事後のチェックにつきましても、調査員のローテーション方法により情報集積をいたしまして、今後の調査員の総合評価、指導などに生かしてまいりたいと考えております。今後とも公平公正な要介護認定に資するため、正確な訪問調査の実施に努めてまいります。
○議長(世良賢克君) 高橋産業振興部長。
○産業振興部長(高橋鎮雄君)(登壇) シルバー人材センターについて補足を申し上げます。
御案内のとおり、我が国は世界でも類を見ない急速な人口の少子高齢化が進行いたしておりまして、シルバー人材センター事業につきましては、高年齢者の雇用就労対策としての位置づけもされるようになってきておりますが、自主自立、共働、共助の基本理念に基づきまして、働くことによって生きがいを創造し、長年培ってきた技能、経験を生かし、社会に還元するという根本的な考えは、発足以来変わっていないものと考えております。また、最近ではボランティア活動や会員の作品展、親睦行事等を通じまして、会員の福利厚生事業にも力を入れているところでございます。
事業の推移でございますが、当シルバー人材センターにつきましては、事務局を初めとした会員一人一人の努力によりまして、四国内でも有数のシルバー人材センターとして評価されておるものでございますが、平成11年度の実績といたしましては、契約金額は前年度比4.28%増の5億8,063万円、会員数につきましても、前年度比4.69%増加の1,428人となっております。また、事業内容といたしまして、植木の剪定、消毒、ふすま、障子張り、草引き、簡単な大工仕事、家事サービスといった地域に密着した臨時的、短期的かつ軽作業的な仕事が中心でございまして、民間で見られるような高度な機器、技術による専門的な仕事ではございません。こうしたことから、民間企業との仕事の分担が図られるものと考えております。
次に、安全教育、安全対策についてでございますが、就業の場における安全は何よりも優先されるものでございまして、シルバー人材センターにおきましても真剣な取り組みがなされております。安全就業推進委員会を定期的に開催いたしまして、事故防止、安全意識向上の対策を推進いたしております。また、会員一人一人の安全意識を高めるために、安全会報の発行や安全講習の開催、安全標語募集、安全パトロール等に取り組んでおります。
21世紀に向けて豊かな社会を維持するためには、高年齢者が健康で意欲と能力がある限り、年齢にかかわりなく社会にかかわりを続けていける環境をつくることが必要だと考えております。このため、我が国の雇用対策、高齢者福祉対策を総合的に考える中で、シルバー人材センターのあり方につきまして、市といたしましても地域社会におきまして、より充実した事業内容となるべく検討を図ってまいることが必要だと考えております。
○議長(世良賢克君) 柴田都市開発部長。
○都市開発部長(柴田晋八郎君)(登壇) 阿島ゴルフ場問題について補足を申し上げます。
阿島ゴルフ場開発の工期延長につきましては、本年4月26日に5度目の開発行為変更届出書が提出され、これを受理しております。この開発行為変更届による工事完了予定年月日の延長は、都市計画法第35条の2による届け出事項となっており、書類上の不備がなければ受理することとなっております。しかしながら、本件に関しましては、周辺住民の方々の安全確保という最も重要な課題がございますことから、毎年防災パトロールを実施いたしております。これには市長以下関係部局の職員のほか、地元代表の方々にも参加いただき、事業者により現場防災施設の管理状況などを確認しております。本年も5月26日に市長以下市関係部局が事業者及び地元代表者の方々とともにパトロールを実施し、安全確認をいたしました。このように、工期延長に際しましては、工事現場の安全確認のほか、事前に事業者の工事再開を目指す強い意思を確認し、さらに国、県とも十分に協議を重ね、森林法など他法令との調整を図った上で開発行為変更届を受理してまいりました。
一方、開発許可を取り消す要件としては、建設省通達で、客観的に見て工事完了の意思ないし能力を欠いでいると認められるものと示されております。また、過去の建設省との協議の中で、許可の取り消しは申請者への不利益処分であり、損害を与えた場合には市に賠償責任の生じる場合もある。現場の安全性に問題があったり、公共の福祉に著しく反しているなど、取り消し処分には明らかな理由が必要である旨指導を受けております。このようなことから、全国に多数見られる工事中断中のゴルフ場につきましても、許可の取り消し処分を行った事例はないと伺っております。
次に、会員権販売に関するお尋ねですが、この点につきましては、事業者と会員権購入者との問題であり、市が直接関与すべき立場にないと認識いたしております。
次に、当ゴルフ場の開発許可につきましては、大規模開発事前審査願の提出から4年余りの十分な時間をかけ、関係機関と協議を重ね、森林法など他法令との調整を図りながら、都市計画法に基づいた慎重、厳正な審査を行った結果であると認識いたしております。いずれにいたしましても、厳しい経済環境下ではありますが、一日も早く事業を再開し、完成することが最善の方策と考えており、事業主に対し強く指導しているところでございます。
以上で補足を終わります。
○議長(世良賢克君) 再質問はありませんか。中田晃君。
○34番(中田晃君)(登壇) 私の質問と答弁、そして食い違っているところもありますので、二、三確認をしたいと思いますし、また要望も申し上げたいと思います。
最初に、教育長さんにお尋ねをしますけれども、教育基本法の研修は、教職員研修ではやっていないというふうに答えられたわけです。私はちょっとこれは初耳で、教育関係者にとってまさに憲法、基本的なものでありますので、これはやっぱりやるべきじゃないかと。少し遅過ぎるんじゃないかというふうな気がします。
それから2点目に、奉仕活動の問題につきまして教育長の方から答弁があったんですが、私も奉仕活動は賛成であります。小さいときから、学生のときからボランティア活動などに参加をしていくということは非常に結構なことだと思いますし、その意味では教育長と意見の相違はありませんけれども、法制化をし義務化するというところに問題があるんじゃないかというふうに質問をしているわけです。そういう意味で、社会への小中高校生等々の奉仕活動の義務化についてどのような見解を持っておられるのかというところをお聞きをしたいというふうに思います。
それから、介護保険の問題で、滞納者に対してはもう法に従って対応すると、それは基本だと、こういうふうに言われたわけですが、それでは大変困る人が出てくると思います。個々の事情を十分に判断をして対応をしたいということの答弁もありましたので、担当部におかれては温かいひとつ運用を要望をしたいというふうに思います。
それから、シルバーの問題でちょっと部長の答弁は少しきれい過ぎるんじゃないかというふうに思いました。というのは、最近、シルバーの作業でこんなことを耳にしておりますので、これは質問通告をしておりませんから、今直ちに答弁をしてほしいというふうには求めませんが、一遍調査をしていただきたい。というのは、5月の末に伊予三島市の大手製紙会社のところへ、シルバーから約150名の方が1日、早朝から行きまして、朝8時から17時まで工場構内に入りまして、作業内容は変圧器の定期点検整備、変圧器ですからかなりの大型だろうと思います。それから、受電設備のほこりを払うとか、3メートルぐらいの電柱へちょっと上がるとか、そういう作業に参加をしているんです、約150人。私はこれ、この中で一番問題に感じたのは、名簿を出すわけですけれども、大体シルバーの会員というのはまず60歳以上であります。その名簿の中に、これは全員かどうか、そこまで私も名簿を見ていませんから知りませんけれども、大多数の人が年齢を10歳、例えば71歳の人であれば61歳とか、72歳の人であれば62歳とか、年齢が10歳詐称されているというんですか、そういう形で就労をしていると。派遣をされていると。これはどうもシルバーの、先ほど言ったような生きがい対策とか、そういった観点からするならば、事業量はあるにしても、これは極めておかしいことではないかと。その人は、私が事情を聞きました方は、これはシルバーとしてあるまじきことじゃないかと、こういう表現をされていました。今ここで答弁を求めませんけれども、一度それは担当部長として実態を調査いただきたいというふうに思います。
最後にもう一点お聞きをしますが、今柴田部長からるるゴルフ場の問題について説明がありました。私、ゴルフ場会員権で被害をこうむっている人について行政とのかかわりで言うならば、きょう許可しなくてあした許可しなさいと。そしたら、新しい法律で保護されますよということをこの議会でも申し上げました。にもかかわらず、旧法がきょうで終わるという、そのきょう許可したわけです。今の部長の答弁では、事業者と購入者のいわば民民の関係じゃないかと。市は関係ないというふうな言い方に聞こえたわけですけれども、そうじゃないと思うんです。もし新しい法律が施行された日以降に開発行為の許可をやっておれば、現在の今日起こっているような問題は生じていないわけであります。そういう意味で、事業者と会員権購入者の関係だと。関係ないということではないと思うんで、そこらについてもっと明確に市長の答弁を求めたいと思います。
○議長(世良賢克君) 答弁を求めます。西原教育長。
○教育長(西原洋昂君)(登壇) 中田議員さんの再質問にお答えいたします。
教職員の教育基本法の研修についてでございますが、現行の教育基本法の内容などについては、大学において教職課程の必修取得単位として学習し、教職についた後も教員として当然その内容については日々の教育活動の基本として認識しているものと考えております。特に、教育基本法の改正が必要であり、詳細な吟味、検討が必要となれば、当然研修内容として取り上げなければならないと考えております。
次に、奉仕活動の義務化についてのお尋ねでございますが、先ほどの答弁の中でも少し触れさせてはいただきましたが、この義務化につきましては問題点もあるというふうなことで先ほど答弁をさせていただきましたが、この9月22日に中間報告が出されますので、それらの動向を注視したいと考えております。
○議長(世良賢克君) 補足答弁を求めます。柴田都市開発部長。
○都市開発部長(柴田晋八郎君)(登壇) 中田議員さんの再質問にお答えいたします。
ゴルフ場の開発許可につきましては、先ほど答弁申し上げましたが、大規模開発事前審査願の提出から4年余りの十分時間をかけまして、関係機関また他法令と十分調整をとりながら許可をおろしたものでございまして、その駆け込み許可というようなことではないと、このように考えております。
○議長(世良賢克君) 伊藤市長。
○市長(伊藤武志君)(登壇) 中田議員さんの再質問で、特に阿島ゴルフ場の問題について、この議会でもいろいろと議論がなされておるわけでございますが、今部長の方から御答弁申し上げましたように、この問題につきましては議会の中でも相当議論をされてきた経緯経過もありますし、また私ども行政としてはやはり法を遵守するという立場でさまざまないわゆる協議、経過を経ていわゆる許可をしたということでございますので、この点は十分御理解をいただきたいと、このように思っております。
ただ、我々も地域の皆さん、あるいは関係者の方々との話の中でこの問題を一日も早く実現をしたいと、また実現をすべきだと、こういうことで施主関係者に対しましては強く要請をしておるというのも現実でございますので、重ねて報告を申し上げて御理解をいただいたらと、このように思っております。
○議長(世良賢克君) 再質問はありませんか。中田晃君。
○34番(中田晃君)(登壇) 今の市長答弁を聞いて、黙っておれば市長答弁を納得したような形になりますので、見解の違いだけを明確にしておきたいというふうに思います。
市長並びに部長は、法律に従って慎重に審議をして許可をしたんだと、こういうふうに言われました。法律に従って慎重に審議して許可をした結果、全国各地で随分問題が起こったわけであります。そのために緊急にゴルフ場新法をつくって保護しようじゃないかと、消費者保護をしようじゃないかという法律がつくられたわけです。したがって、当然新しい法律があすから施行されるというわけですから、新しい法律に従って許可するのが当然じゃなかったかと。その結果、今の消費者被害が起こっているんじゃないかということを私は申し上げているのでありまして、今の市長答弁あるいは部長答弁、決して納得するものではないことを申し上げまして、質問を終わります。
○議長(世良賢克君) この際、暫時休憩いたします。
午前11時07分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午前11時18分再開
○議長(世良賢克君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
以上で代表質問は終わります。
岡崎溥君。
○4番(岡崎溥君)(登壇) 私は、日本共産党を代表しまして御質問申し上げたいと思います。
まず最初に、伊豆諸島における火山の噴火や地震、一昨日来の豪雨による被災者の皆さんに心よりお見舞いを申し上げたいと思います。
それでは、質問に入ります。
まず最初に、伊藤市長の政治姿勢について御質問申し上げたいと思います。
さきに行われた総選挙についてでございます。
日本共産党は、新居浜では着実な前進となりました。全国的にも小選挙区で26万票伸ばし、735万票と、過去最高の支持を得ました。しかし、自民党などの党略で比例定数の削減を初め、出所不明の謀略ビラやパンフレットが64種類、1億数千万枚も配布されまして、歴史をねじ曲げたデマ宣伝に対する十分な反撃の時間がなく、6議席減と、大変残念な結果になってしまいました。引き続き公約実現のために、また国民こそ主人公の政治実現のために全力を挙げていく決意であります。
さて、今回の選挙でやられた出所不明の謀略ビラやパンフレット、これでございます。我が党の調査によりますと、自民党と公明党、創価学会によるものでありました。周到に準備された計画性といい、また全国一斉に大量に配布する組織性といい、謀略的でその卑劣さは過去に例を見ないものでありました。このような暗やみ選挙、民主主義の社会に絶対にあってはならないものであります。
そこで伺いたいと思います。このような出所不明の謀略ビラ、パンフレットが次々とばらまかれた今回の選挙のあり方について、市長はどう考えているでしょうか。
そしてまた、間もなく市長、市議補選が戦われます。このようなことが許されるのかどうか、あわせてお伺いしたいと思います。
次に、消費税増税の問題です。
今回の謀略選挙を土台にして成立した自公保政権は、国民にとって大変危険な政権だと言わなければなりません。事実、選挙が終われば、早速政府の税制調査会が消費税増税の答申を出しました。また、盗聴法の実施、平和憲法改悪の動きなどなど、大変な動きでございます。
そこで伺いたいと思います。低所得者ほど重い負担となる天下の悪税消費税の増税に、市民の生活を守る立場から反対すべきであると思うわけでございますが、市長はどのようにお考えでしょうか。
次に、第三次長期総合計画も踏まえながら、伊藤市長の4期16年間とは一体どのような市政であったのか、そしてまた今後どのような市政をやろうとしているのかを伺いたいと思います。
まず第1に、金権腐敗疑惑と不祥事の問題でございます。
言うまでもありません。市長には当然、汚職、腐敗、暴力団などとの関係のない清潔、勇気ある人が要求されます。しかし、伊藤市政のもとで御承知のようにリサイクルプラザ建設をめぐる住重からのわいろ申し込み事件、市の資料を使った住宅建設に係る暴力団恐喝事件、マイントピア別子における使途不明金の事件、暴力団会長葬儀に市の幹部が参列した問題など、金権腐敗疑惑、不祥事が起きたことは大変残念なことです。そして、市政始まって以来の警察の家宅捜査も招きました。これらについて市長は現在どう総括されているのか。そしてまた、今後このようなことのない保証をどう市民に説明するのか、この点をまず伺いたいと思います。
2つ目は、全市民に開かれた市政に逆行している問題でございます。
伊藤市長は、自分の気に入らない市民団体とは面会すらしないという態度を改めていません。市民参加の開かれた市政を市長みずからが先頭に立ってつくっていくべきでありますのに、これでは市長の資格が問われる問題ではないでしょうか。市長は、13万市民の代表として分け隔てなく市民や住民団体などの皆さんと面会するべきだと思いますが、いかがでしょうか。
また、さきの議会で我が党の高須賀議員が明らかにしましたように、住民の意思を代表してやるべき感謝状、市民が全く知らない間に一宗教団体の長に出すということは余りにも身勝手で、閉鎖的な判断があると思います。ちまたでは、市長選絡みではないか、こういううわさがもっぱらでございます。この点についてどう思われますか。
3つ目、それを差し引いても大変偏った市政になっていると言わなければなりません。この点をどう思われるか伺いたいと思います。
そして、4つ目には、(仮称)市民参加基本条例なるものをつくって、公募によって審議会などへの市民参加の促進を促すべきだと思うわけでございますが、いかがでしょうか。
5つ目は、情報公開をさらに徹底して進める必要があると思います。
次に、大型開発と800億円を超える借金の問題について伺います。
最近の主な新居浜市の大型開発事業は、マイントピア別子51億円、広瀬歴史記念館13億円、新居浜マリーナ100億円、駅前土地区画整理事業に238億円、新港湾建設、3万トンバースに180億円などでございます。このほか、箱物やリサイクルプラザなどを加えるとさらに膨大な予算を短期間に投入しなければなりません。現在、既に一般会計の2年分の借金を抱えております。伊藤市政が誕生してから500億円近くも借金が膨れ上がりました。2.4倍近くにもなっております。11年度末公債費比率が15%の警戒ラインを超えて16.1%になってしまいました。起債制限比率などといった新たな指標も登場させていますが、借金を小さく見せようと思いましても仕方のないことでございまして、結局は市民の負担で返していかなければなりません。
そこで伺います。市長の進めてきた大型開発中心の市政のもとで大きな借金をつくり、これが市民の福祉や暮らし、教育、自治体リストラなど市の財政を毎年強く圧迫していることについてどう考えますでしょうか。
2つ目に、市長の任期中につくった借金は、いつまでにどのようにして返していく計画なのか、その返済計画を具体的に明らかにしてほしいと思うわけです。
3つ目、行革大綱によって財政赤字を軽減すべく、さらなる大型開発を進めるために、福祉や教育予算を削減、使用料、手数料の値上げ、高令年金の廃止など、市民と自治体労働者の皆さんにツケ回しをしてきました。引き続き敬老会補助金、小学校の給食の委託化などなど、福祉や教育切り捨て、労働条件の切り下げにつながる自治体リストラを強行していくつもりなのかどうか、この点を伺いたいと思います。
4つ目、成人病などの健康診断の有料化、値上げなどがやられました。市民が今不況と失業などのために気軽く検診を受けることができない状況があります。病気は早期発見、早期治療が決め手であります。手おくれとなるおそれが出てまいっております。当面、少なくとも成人病検診の無料化をぜひ復活してほしい、こういう強い要求が出てきておりますが、いかがでしょうか。
県内でも、松山市を初め西条市、東予市、小松町、丹原町など6割近くの市町村で無料化が実施されているわけでございます。新居浜でどうしてやれないことがあるでしょうか。
次に進みます。地域経済の停滞と市政の問題についてでございます。
伊藤市長の4期16年間とは一体どのような市政であったのかを見てみたいと思います。
まず、農業についてです。1980年と95年を比較しますと、農家戸数は41.9%の減少、農業人口も46.5%の減少、生産額は84年と97年の比較で33.8%の減少、いずれも激減です。
次に、漁業についてはどうでしょう。1983年と98年を比較しますと。漁船の数は39.5%の減少、漁船トン数も29.6%の減少、経営体は38.1%の減少でございます。漁業も激減です。
商業についてはいかがでしょう。1982年と97年を比較しますと、商店総数は44.2%の減少、従業員数も17.7%の減少です。商業も激減です。
森自公保政権が国民の厳しい批判の前に、むだな大型開発の見直しを言わなければならなくなっております。新居浜市も大型開発、公共事業の見直しを、その事業の必要性について大義名分はあるのか、採算性はどうか、環境への配慮はどうかなど、事業評価制度を取り入れて進めるべきであると思いますがいかがでしょうか。
そして、福祉、教育予算に回して充実させていくべきだと思います。また、中小企業、商店、農林水産業など、地域経済振興予算をもっとふやすべきだと思いますが、いかがでしょうか。
4つ目、大型スーパージャスコ進出を歓迎するなど、大企業べったりの伊藤市政のもとで、下請中小企業、商店など、経営の困難が一層深刻化しています。これ以上の大型店の進出は反対すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
5つ目、中小企業向け予算をふやし、進んだところではやっております。技術力アップ、販路拡大、情報提供などで具体的支援策の強化を図るべきだと思います。いかがでしょうか。
次に進みます。住友の雇用や地域経済に対する社会的責任を果たさせる取り組みについてでございます。
まず最初に、住友各社の人減らし、リストラ合理化の実態について御報告申し上げます。住友化学、重機、鉱山3社従業員の推移は、1970年と98年を比較しますと、1万1,388人いたわけでございますが、何と69.7%、7割も激減しております。1980年から比べてみても53.1%の激減でございます。中小企業も、新居浜機械産業協同組合加盟企業の従業員数を見ますと、88年と97年を比較しますと、何と4割激減です。大企業の身勝手なリストラ合理化がいかにすさまじかったか、そして地域経済への打撃がいかに大きかったか明らかでございます。第三次長期総合計画は、市民クラブの村上議員の質問にもありましたように、人口はもちろん、製造品出荷額も目標未達成どころか、立案時点でさえも下回る、そういう結果となっているわけでございます。しかも、現在の県内の総生産額に占める新居浜の割合、これは1966年当時16%であったわけでございますが、もちろん県下で断トツの比率でございます。95年には何と半減近く、8.8%、97年には8.5%へと次々と下がり続けて、現在約半減しているわけでございます。そして、1人当たりの分配所得を見ますと、1970年までは断トツの1位だったわけです。ところが、95年には何と県内12市中第11位、東予の6市中最下位、こういう結果となっております。現在は少し回復しているとはいうものの、大変深刻な状況になってしまったと言わなければなりません。
そこで伊藤市長に伺います。
まず第1点は、さきの農業、漁業、商業の激減、工業出荷額の低下、生産の県内比率の半減、1人当たりの分配所得の県内1位の下位転落などとあわせて考えると、県内における新居浜経済の地位の大幅低下は明らかではないでしょうか。これについてどう考えるかを伺いたいわけです。
つまり、停滞の時期に責任のある地位にあった市長はどうそれを打開しようとしたのか、どこに問題があったのか、その結果失敗だったのか成功だったのか、これからどうしようとしているのか、具体的に伺いたいと思います。
2つ目、過去毎年100名前後の雇用していた時期もありました住友の、最近の5年間の地元からの雇用の実態はどうなっているのか伺いたいと思います。
3つ目、住友各社にただお願いに回るだけではありませんで、行き過ぎた、先ほど述べましたリストラに対してストップをかけ、地域の雇用や経済に対して社会的責任を果たさせるために強力に働きかける必要があると思いますが、いかがでしょうか。
そして、具体的には住友独自の企業を新居浜にもってくること、住友関連会社も含めて、加工組み立て型の企業誘致で力を出してもらうなど、きちんと要求すべきは要求するべきだと思うわけでございますが、いかがでしょうか。
4つ目、介護保険につきましてお伺いします。
厚生省が公表したアンケートでも、介護保険導入前に比べまして利用料が高くなったと答えた人が六、七割に上っております。マスコミの調査によりますと、限度額の6割程度しかサービスを利用しない事例が70%に上ると言います。私たちの調査でも、低所得者の生活は大変で、新居浜でも全く同じような傾向となっております。その上、この10月から保険料が1万5,000円の年金者などからも強制的に徴収されれば、さらに深刻な事態を招くことは必至であります。
そこで伺います。政府の低所得者対策は定率10%負担を訪問介護の既利用者に限って、また3年間に限って3%に軽減するというものです。しかし、それでもなお高齢者は利用料を大きく抑制しているのが実態でございます。最小限の緊急措置として、新規者も含めて訪問介護だけでなく、訪問看護、訪問入浴、デイサービスなどすべての在宅サービスに拡大すべきであります。また、住民税非課税の本人世帯をすべて無料とする制度を確立すべきであると思いますが、いかがでしょうか。
3つ目、介護保険における困難や混乱の大もとは、国の介護に対する負担を大幅に削ったことによるものであります。安心して受けられる介護保険にするために、国のこうした姿勢を改めさせることが不可欠でございます。
ちょっと5番と6番を入れかえます。知的障害者更生施設である社会福祉法人まさき育成園について伺います。
障害者の実情に即したきめ細かな実効性のある新居浜市新障害者福祉対策長期指針が1995年に策定されました。障害者の完全参加と平等の実現を目標としております。私は、先日その園を見せていただいたわけでございますが、入所者の高齢化も進み、平均年齢は52歳と伺いました。約半数の方が60歳以上でございます。1部屋に4人、しかも二段ベッドで生活しておるわけでございますが、ベッドの上段での生活は、安全の面からも大変不安でございます。ベッドとベッドの間の狭い通路に寝るなどの事態にもなっております。食堂や娯楽室、ふろの狭さ、トイレも昔のままで、仕切っている板も傷み、数も少なく、ドアもがたがきておりました。さらに、重度の障害者の部屋は4人部屋で、ベッドが固定式、一方通路側だけが開放状態で、おしめを変えるときは通路におろして交換するなど、作業困難を来しております。雨漏りで天井も傷んでおりました。床も傷み、段差があるため、視力障害のある者は転んだり、非常時には救出できにくいおそれも生まれるのではないかと、私なりに感じたわけでございますが、いずれにしましても、園長さんを初め職員の皆さんは日夜献身的に頑張っておられることに、深く頭が下がるわけでございます。築後既に27年、大変老朽化が進んでおりました。新たな福祉ニーズに対応した施設にすべく、市として援助すべきであると思いますが、いかがでございましょうか。
学校給食について伺います。
市直営自校方式がベストだとだれしも認めながら、センターの建設が進んでおります。しかも、小学校の進んだ給食も委託化の方向が検討されております。給食労働は家庭料理と違い、大量生産でかつ味を落とさないためのわざの蓄積と熟練が求められると思いますが、いかがですか。
そして、給食をもうけの対象とすることになると、これができなくなる、お弁当屋さんになってしまって、教育と全く対立する別ものになると思いますが、いかがでしょうか。
3つ目、安上がりだから委託がよいなどと、コスト比較論が強調されますが、しかし最初は低くても、一たん決まると大幅に値上げが進行し、決して安くつかないというのが実態です。これについてどう思われますか。
以上、第1回目の質問を終わります。
○議長(世良賢克君) 答弁を求めます。伊藤市長。
○市長(伊藤武志君)(登壇) 岡崎議員さんにお答えをいたします。
まず、さきの総選挙のあり方についていろいろと御指摘がございました。御承知のように、この選挙は国政選挙でございまして、いろいろな意見はあるのはよくわかるわけでございますが、私は政権与党の枠組みと、景気対策というものが特に国民的関心事として選挙が行われたと、このように認識をいたしておるわけであります。
また、中傷ビラ云々につきましては、これは私の立場でどうこう申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。
選挙というものは、常に政策論議を中心に、正々堂々と有権者に主張し合うのが選挙の基本でございまして、私はそういう考え方で今後とも取り組んでいくと考えております。
次に、消費税増税については、常に共産党さんは反対という立場をおとりでございます。御承知のように、今日、特に少子高齢化という成熟社会が進展をいたしております。消費税も含めた税制度、社会保障負担をあわせた総合的な国民負担について、広く国民全体で真剣に議論すべき極めて重要な課題であると、私もそのように認識をいたしております。今後は、国政の場におきまして十分な議論が尽くされるものと期待をいたしておる者の一人であります。
また、憲法問題についても御指摘がございましたが、御承知のように、衆参両院に設置されました憲法調査会で、さまざまな角度から国民に理解ができるわかりやすい議論が十分なされるものと、これも私は期待をいたしておるわけであります。
また、通信傍受法は、御承知のように法の趣旨に沿い、プライバシーに配慮しながら実施がなされ、組織犯罪への壊滅につながるよう適正な運営がなされるものと、このように私は理解をいたしておるわけであります。
次に、金権腐敗疑惑と不祥事につきましていろいろと御指摘がございました。私も含め、公僕たる市職員は、常に市政運営に当たりましては法律を遵守することを基本といたしまして、公平、公正、厳正な執行に努めまして、その結果については信賞必罰で臨む必要があると、このように確信をいたしておるわけであります。御指摘の点につきましては、それぞれに応じた対応措置を行ってまいったところでございますが、なお今後におきましてもその姿勢を堅持いたしてまいる所存であります。
次に、市民、団体との面会についてでございますが、いろいろ誤解があるようでございますが、私は、政策判断を行う際に最も重視をいたしております点は、市民のいわゆる民意であります。民意というものがやはり私は政治の基本ではないかと、このように考えておるわけでございまして、これらの掌握につきましてはあらゆる機会を通じ、多くの市民の皆様方、また各種団体の皆様方と直接お会いをするなど、また会合で御意見をお聞かせをいただくなど、それらの御提言、御要望というものも真摯に聞きながら今日まで取り組んでまいったわけでございまして、甲乙云々ということはございません。
次に、市民参加基本条例についての御指摘でございますが、私は、市民と行政のパートナーシップの構築を念頭に置き、市政運営を推進いたしておるわけであります。そのため、職員の意識改革を進めますとともに、審議会委員等の公募、広報広聴の充実、さらに出前講座の推進など、より市政の透明度を高め、市民と行政の接点を可能な限りふやすことに努めてまいったわけでございますが、一方市民の皆様方にもこれからは特に自主的、主体的なまちづくりを進めていただく努力をお願いをいたしてまいっておるところでございまして、自治会などの地域活動、ボランティア、文化、スポーツなどあらゆる分野でその活動が大変活発化いたしておりまして、我々市政を担当する者にとりましては大変ありがたい、心強い、心から感謝をいたしておるわけであります。
なお、今後におきましても市民参加から市民参画へ、さらに一歩進めた市民主導の市政を強力に推進してまいる所存であります。
次に、全市民に開かれた市政に逆行しておるのではないかという、この感謝状の問題でございますが、さきの6月議会でも高須賀議員さんだと思いますが、御答弁を申し上げましたように、池田氏は、文化活動、国際交流などを通じまして、特に核兵器廃絶、平和思想の啓発に尽力をされ、我が新居浜市におきましても文化、教育、福祉、さまざまな分野において何かと御尽力をいただいたと、こういうことから感謝の意をあらわしたわけでございまして、全国自治体も相当多くのところから感謝の意をあらわしたと、このように承っております。
次に、住友への強力な取り組みについてでございますが、私は市政を担当させていただきまして以来、常に基本的理念として取り組んでおりますのは、新居浜市のさらなる発展は、住友企業、そして中小企業を中心とする商工会議所、行政がまさにスクラムを組んで、それぞれの役割を遂行していく。このことが私は13万市民の福祉につながる、大きな原動力につながる、このように確信をいたしておりまして、住友各社との定期的なトップ並びに各工場との懇談会等々を通じまして、新居浜市のこれからの産業振興、また企業誘致を含む雇用の拡大等々に鋭意努力をいたしてまいったわけでございます。そのようなことから、私は市長就任以来、特に住友企業とのかかわり合いの中で、約ではございますが、この新居浜市域内に2,000億円の設備を投資し、新たな企業創出を行っていただいていることであります。また、最近は、御高承のように、IT産業の好調によりまして、住友化学、住友鉱山も今やまさにフル操業というようなことで、年々100億円以上の設備投資が近々行われると、このようにも承っておるわけでございまして、そのことが地域の経済、地域の中小企業の育成発展、若者の雇用、町の活性化につながる道だと、このように考えておるわけでございまして、今後ともさらに住友企業、商工会議所、行政、ともに力を合わせて活力ある元気な新居浜の構築に向けまして一層の努力を傾注いたしてまいりたいと、このように考えておりますので、議員各位の一層の御支援と御協力をお願い申し上げたいと思います。
次に、住友各社の地元雇用につきましていろいろとお話がございました。住友企業も、まさに今や国際戦略の中で厳しい戦いを行っております。そういうことはよく私もお聞かせをいただいておるわけでございますが、今年度は41名の雇用状況と伺っております。しかし、一部企業におきましては関連企業に委託をいたしておりますが、その関連企業におきましては年間100名を超える雇用があると、このようにも承っておるわけでございまして、住友企業の地元への社会的責任というものは十分果たされておる。そして、それをさらに拡充発展をさせていくというのが私の基本的な考え方でございます。
以上申し上げましたが、なお足らざるところにつきましてはそれぞれ補足することといたします。
○議長(世良賢克君) 西原教育長。
○教育長(西原洋昂君)(登壇) 岡崎議員さんにお答えいたします。
まず、学校給食と家庭料理の違いについてでございますが、御案内のとおり数と量におきまして大きな違いがありますが、安全でおいしい食づくりということを考えますと、家庭におきましても主としてお母さんが日々切磋琢磨され、御家族のためにおいしい食づくりに励まれているわけでございまして、ここにはわざの蓄積ないしは熟練に差異があるとは考えておりません。ここでの違いがあるとすれば、学校給食にありましては、栄養士や調理員などがそれぞれ役割を分担しながら、あるいは一致協力しながら、多くの子供たちに喜ばれる食づくりをしていることにあると考えております。
次に、学校給食の民間委託は、利潤追求の対象とされ、弁当屋と同様となり、また委託当初は経費的に安いものの、将来的には高くなり、教育とは相入れないとの御指摘でございますが、これらを実態として評価し、加えて一般化することは、全国で学校給食の民間委託の成功事例も数多いことや、民間委託化が進む傾向を見ますと、いかがなものかと考えております。民間委託の是非につきましては、教育効果のいかんも含め、行政としての責任やサービスは確保できるか、あるいは妥当な委託先が存在するかなど、多面的に適切であるかを検討すべきであり、無条件に教育としての給食に相入れないものとは考えておりません。
○議長(世良賢克君) 補足答弁を求めます。山中企画調整部長。
○企画調整部長(山中嘉一君)(登壇) 福祉や教育切り捨て、自治体リストラについて補足を申し上げます。
御案内のように、地方自治の目的は、住民福祉の増進でありまして、そのためには最小の経費で最大の効果を上げることとされております。そのため、本市は社会経済情勢の変化や多様化する行政需要に的確に対応するため、行政改革大綱を策定いたしまして、行政全般にわたる不断の見直しを推進し、限られた財源を最大限有効に活用するなど、総合的な意味での市民生活の向上を目指しているところでございまして、当然福祉や教育につきましても、スクラップ・アンド・ビルドにより、そのときどきの時代に見合った改善、改革を行い、または委託につきましても効果効率が見込めるものについては推進をいたしてまいったところでございます。
職員の定員管理につきましても、類似団体との比較などの客観的な数値や、多種多様な市民ニーズの変化による事務量の増減を的確に把握し、中長期の展望に立ちまして、少数精鋭の人員で、最大最善の市民サービスを提供できる適正な定員管理を行ってまいりたいと考えております。
次に、地域経済の停滞と市政のうち、事業評価制度の導入についてでございますが、本市におきましては、限られた財源の中で満足度の高いまちづくりを実現していくために、事業それぞれについて適切に評価基準を定め、その効果を指標化し、より客観的な評価によって事業の見直しを進めるために、平成11年度から事業評価システムを導入し、財源の効果効率的な活用を図っているところでございます。具体的には、予算編成に際しまして、主要事業の事業選択の資料としての活用や、職員の政策形成能力の向上に効果が見えていると判断いたしております。今後、政策体系によります成果中心の進行管理を可能にいたします政策評価の導入も、事業評価システムの一環としてとらえ、充実していく予定でございます。
○議長(世良賢克君) 稲見財務部長。
○財務部長(稲見重幸君)(登壇) 4期16年の伊藤市政の問題についてのうち、大型開発と800億円を超える借金について補足を申し上げます。
まず、地方債による市の財政の圧迫についてでございますが、地方債の活用による効果といたしましては、1つには財政負担の年度間調整による計画的、効率的な財政運営を図ることができる。2つ目には、世代間の負担の公平を図ることができる。3つ目には、応急的な財源補完の機能を図ることができるなどの大切な働きを果たしておりまして、地方債は地方団体の本旨であります住民福祉の向上を図る上で、財源確保のために有効活用が非常に大きな要素となっております。しかしながら、地方債はあくまでも借金であることには変わりないことから、地方公共団体の財政運営の健全性を保つため、地方債の発行に際しましては、地方財政法にその基本的原則が定められており、また地方自治法などによる法令の定めや許可制の運用により、地方債の発行が制限されているところでございます。制限の一項目として、公債費比率よりもより正確に地方財政の状況をあらわす起債制限比率が20%以上となる場合、一定の地方債の起債が制限されることとなっております。また、地方債の発行は、予算により議会の議決を得ることになっており、もう一つの手続といたしまして、自治大臣または都道府県知事の許可を受けることが規定されているところでございます。
議員さん御指摘のように、確かに市債残高について見れば800億円を超え、昭和59年と比較いたしますと500億円近く増加しておりますが、当時の一般、特別会計を合わせた予算規模420億円に占める割合は86.2%で、現在の863億円の予算規模に対する割合は98.7%となっております。この間、国におきましては、政策といたしまして、補助金の削減に伴います地方負担の増加は、交付税算入による地方債の活用で補てんすることといたしました結果、今日の市債残高となったものでございます。国は、この地方債の発行に対しまして交付税で措置し、地方負担の軽減を図っている関係上、昨今の公債費比率は実情を反映していないことから、今日では交付税措置を除いた起債制限比率で財政状況を見通すこととなっております。
このような背景にありまして、本市の地方債の状況につきましては、起債制限比率では平成11年度決算で11.4%と健全性が保たれた範囲内となっており、平成18年度までの中長期計画による推計によりましても同程度の数値で推移するものと見込んでおります。また、この中長期計画におきましては、地方債の元利償還金につきましても、借り入れの起債等の償還期間や額に基づきまして推計し、本市財政の円滑な運営が図られますよう計画的に運営しているところでございます。
このようなことから、本市の財政の健全性は維持できているものと考えております。今後におきましても、市債活用につきましては、長期にわたる財政負担を考慮する必要がありますことから、後年度負担に十分留意し、適債事業につきましては交付税措置のあるものを優先するなど、効果的な市債の活用に努めるとともに、市債残高及び公債費の動向に一層留意し、中長期的にも弾力性のある財政構造を維持していかなければならないと考えております。
○議長(世良賢克君) 神野保健福祉部長。
○保健福祉部長(神野彰君)(登壇) 成人病検診ほか数点につきまして補足を申し上げます。
まず、成人病検診である基本健康診査についてでございますが、老人保健法に基づく費用の一部負担金の徴収につきましては、市民の多様な検診ニーズを踏まえ、疾病の早期発見、早期治療や住民サービスの向上の面から健康診査を実施いたしておりますが、健康についての自己責任と自覚の高揚を図り、疾病予防の充実強化を推進するために、受益者負担として費用の一部を負担していただくこととしております。いずれにいたしましても、みずからの健康はみずから守るという観点から、無料化につきましては非常に困難であると考えております。
次に、介護保険制度運営の中で低所得者に対するすべての在宅サービスの利用料を1割負担から3%負担に軽減すべきではとのお尋ねでございますが、御案内のとおり、介護保険制度施行以前からホームヘルパーを利用している低所得者の方の利用料を3%に軽減している制度は、介護保険制度実施に伴います負担軽減緩和策の一つでございまして、この利用料軽減対策をすべての在宅サービスに拡大することは、国の施策といたしましても市単独事業といたしましても困難であると考えております。
次に、市民税非課税世帯の高齢者の保険料の免除や、利用料の無料化についてでございますが、御高承のとおり、介護保険制度は負担と給付の明確化を図り、社会保険方式により介護を社会全体で支えていくものでございます。また、保険料につきましては、所得に応じた5段階設定、利用料につきましては高額介護サービス費の設定、社会福祉法人による生計困難者に対する利用者負担の軽減など、一定の低所得者対策が図られておりますことから、相応の負担をしていただくものでございます。しかしながら、低所得者対策につきましては大変重要な課題であると認識をいたしておりますことから、今後とも国の動向を勘案しながら検討を続けてまいりたいと存じます。
次に、国に対する働きかけについてでございますが、これまでも全国市長会などさまざまな機会を通じまして、恒常的な低所得者対策の確立や、市町村に対する財政支援の強化などを要望してまいっており、今後とも引き続きよりよい制度となるよう努めてまいりたいと存じます。
次に、まさき育成園の建て替えについてでございますが、御高承のとおり、まさき育成園は、生活指導と作業訓練を通して、日常生活に必要な習慣を確立し、社会生活の適応性を高め、社会復帰支援のための知的障害者更生施設でございます。昭和48年に開園して27年余りが経過する中、その果たしてきた役割は多大なものがございますが、その反面、御指摘の入所期間の長期化に伴う高齢化等の問題が生じております。運営主体であります社会福祉法人新居浜愛育会関係者も、これらのことは十分認識をいたしておりまして、当面入所者の配置等に配慮しつつ、また資金計画等を考慮しながら、建て替えも視野に入れ検討をしていることなど、必要な措置を講じていることは園の関係者より聞き及んでいるところでございます。入所者の処遇面、施設整備等についての指導監督は愛媛県にございますが、今後におきましても入所者が安全で安心して生活が送れるよう、また施設における生活の質が高められるよう、関係機関との連携を図ってまいりたいと考えております。
○議長(世良賢克君) 高橋産業振興部長。
○産業振興部長(高橋鎮雄君)(登壇) 地域経済の停滞と市政について補足を申し上げます。
まず、大型スーパーの進出についてでございますが、昨今の全国的な規制緩和と流通戦争と言われる状況によりまして、各商店街、各個店などとの競合は多少なりとも避けられないところでございます。中心商店街地区におきましては、商店街振興を図るため、商工会議所により昨年に引き続いてまちづくりを主体としてのTMOを目指すコンセンサス事業が行われておりますが、あくまでも各商店街や各個店の経営者の活性化に対する強い意欲が重要ではないかと考えております。行政といたしましても、これまで商業振興センター、喜光地イベント広場の設置等の支援を行ってまいりましたが、今後におきましても各商店街、各個店の自主自助努力を含め、市民の方々の理解が得られる要望に対しましては、必要に応じまして何らかの措置を講じてまいりたいと考えております。
次に、中小企業の支援につきましては、融資制度を初め新居浜市中小企業振興条例に基づき、新製品開発事業、市場開拓事業など14事業に対し助成を行っているところでございまして、これまでも該当する案件につきましてはすべて対応を図ったところでございます。また、今年度から新たに中小企業の新事業展開支援業務を東予産業創造センターに委託し、意欲ある中小企業の支援を行っているところでございまして、今後におきましても引き続いて中小企業に対しましては強力に支援を行ってまいりたいと考えております。
以上で補足を終わります。
○議長(世良賢克君) 再質問はありませんか。岡崎溥君。
○4番(岡崎溥君)(登壇) 再質問申し上げます。
伊藤市長に伺いました。この4期16年間の産業の結果ですね。これについてまだ自分の立場を明らかにしてないと。住友の最近の5年間の採用、これについても住友独自の問題です。関連企業云々じゃなくて、もう大リストラがやられている実態を直視してほしいと。その上で判断してほしいと思います。
ちょっとその2点。
○議長(世良賢克君) 答弁を求めます。伊藤市長。
○市長(伊藤武志君)(登壇) 岡崎議員さんの再質問にお答えをいたします。
かつて住友化学大江工場で数千億円にわたる設備投資が計画されたことを御存じだと思います。そのときの時代的背景もあったかは、私はその当時新居浜におりませんでしたからわかりませんでした。しかし、あの工場誘致を新居浜でできなかったという経緯、どこにあったか、議員の皆さん方が十分御承知のことと思います。そして、今岡崎議員が住友の社会的責任云々という言葉をお使いになられておる、それも私は理解ができないとは言っておりません。要は、新居浜の産業振興というものは新居浜全体が活力を生み出していく、新居浜全体が活気をよみがえらせていく、こういうことが結局最終的に市民の福祉あるいは新居浜市の活力、さらには新居浜市の発展につながる私は原動力だと思います。そのようなことから、単に住友が住友なりに仕事をしたということではなくて、住友企業と行政と会議所がパートナーシップの体制でやれればやれるからこういう体制ができ上がるということを、私は岡崎議員に御理解をいただいたらと、このように思うわけであります。
また、中小企業対策にいたしましても、私は県下で中小企業対策の施策あるいは助成を含めて、本市は他に劣るものは私はないと思う。それは中小企業の皆さん方が十分御認識いただいておると。ただ、使うか使わんかは、中小企業の皆さん方がみずから、みずからの企業をよりよくしていくというその自主的、主体的な取り組みというものが大事であります。私は、行政運営というものは行政だけではできない。やはり市民と行政の信頼関係とパートナーシップが構築されてこそ、本来のまちづくりというものが推進できるのではないかというふうに常々考えて、そういう努力をいたしておるわけであります。御理解をいただいたらと思います。
○議長(世良賢克君) 再質問はありませんか。岡崎溥君。
○4番(岡崎溥君)(登壇) 伊藤市長に再度伺います。
農業、漁業、商業を初め工業の関係、新居浜の経済的地位が大幅に低下したことについて(ブザー鳴る)伺いたい。
○議長(世良賢克君) 答弁を求めます。伊藤市長。
○市長(伊藤武志君)(登壇) いろいろと行政側に指摘する点は多々あろうかと思います。しかし、私は先ほど申し上げておりますように、行政だけのいわゆる範囲で物事が自由にできるという時代は、私は遠ざかりつつあると。みずからの町はみずからが守る、みずからの健康はみずからが守る、これはごく当たり前のことであります。漁業にいたしましても商業にいたしましても、今まさに歴史的な構造転換期に私はあると思う。これをどのように乗り切っていくかというのは、先ほど来申し上げておりますように、行政、漁業、農業、林業、多くの方々が知恵を出し、活路を見出していく、そのことが21世紀につながるのではないでしょうか。数字がどうこうという問題ではないと思う。新居浜の漁業も、私は市長に就任した当時から、岡崎議員はいろいろ数字を並べて言われておりますが、私は前進したと思う。農業も構造的転換の中で、JA農協を初め農家の皆さん方も死に物狂いで今一生懸命頑張っている、その成果は生まれてきております。むしろそういうものを支援していくのが議員さんでないでしょうか。端的な結論と数字だけで、私は物は語るべきではないと、このように思っております。
お答えになったかどうかは別です。御理解をいただきたいと思います。
○議長(世良賢克君) この際、暫時休憩いたします。
午後 0時13分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 1時10分再開
○議長(世良賢克君) 休憩前に引き続き会議を開きます。杉本真泉君。
○18番(杉本真泉君)(登壇) 最近の地震災害、大洪水の災害に遭われました多くの皆様方に心からお見舞いを申し上げますとともに、四国山地の懐に抱かれた大変幸せな地域で生活できますことに感謝をするとともに、より一層気を引き締めてすばらしいまちづくりに取り組んでいかなければならないとの思いを込めながら、ただいまより通告の順に従いまして御質問いたしますので、御答弁よろしくお願いいたします。
まず第1点は、広域行政の施策と今後の展開についてであります。
昨日の各派代表質問と重複いたしますが、重ねて決意のほどをお伺いさせていただきたいと存じます。
明治22年、香川県議会議員大久保翁が初めて瀬戸内海に架橋をと具体的なビジョンが提起されてから100年を経過した今日、本四三架橋時代を迎えました。加えて、昭和60年に、四国内に初めて高速道路が、わずか11キロメートル開通して以降、本年3月、いよいよ四国四県の県都がすべて高速道路で結び合わされました。そして、2002年度末には四国の高速道路整備率は66%に達し、全国平均の63%を上回る見通しであると言われており、四国内の陸上交通網は飛躍的に改善され、本州へのアクセスも大幅に短縮されるとともに、人、物、情報の流動量が飛躍的に増加し、さまざまな角度から四国が活性化し、変革していくという大きな期待が寄せられています。21世紀の四国は、まさに名実ともに一つの四国として、これまでにない大きな力を生み出すことができるのではないかと期待されているところであります。すなわち、21世紀を目前に、四国は一つという時代が私たちの目の前にやってきたということであろうと思うのであります。
一方、地方分権一括法の施行で、本格的な地方分権の時代を迎え、地方、地域をいや応なく巻き込む大競争時代の到来、分権と競合の時代の中で個性ある地域づくりをするには、各圏域の社会経済活動を支える一定レベルの共通基盤を確保していくことが不可欠であります。少子高齢化、人口減少、地球環境時代、国際競争、高度情報化という時代の転換軸が大きく激しく展開していく今日、これまで以上に地域内交流を活性化していくことが必要であります。本市が、21世紀に大きく飛躍発展していくためには、本市の基礎的基盤を確立しつつも、広域行政の枠組みを確固たるものにしていかなければならないと思うのであります。
そのような中、多様化する広域行政需要への対応や、国からの権限受け入れ体制を整備する目的から、1995年6月に広域連合制度が施行されましたが、本年4月の介護保険への対応に加え、既存の事務組合を広域連合化する動きもあって、広域連合発足数が急増し、本年4月1日現在27都道府県の62団体となっております。中でも、埼玉県と県内全市町村が対等な立場で協力し、各自治体で第一線を担っている職員の人材開発や交流確保を進めるために設立された彩の国さいたま人づくり広域連合は、県と県内全市町村が参加する全国初の広域連合として注目されているところであります。また、自治省は、地方分権の推進など、市町村行政を取り巻く環境変化を踏まえた新たな広域行政圏施策を進めるため、広域行政圏計画策定要綱がまとめられたところであります。
このような時代の流れの中で、ましてや四国は一つという枠組みが急速に進む中で、瀬戸内の拠点創造都市を目指す本市がいち早く広域行政についての明確な指針を打ち出すべきであると思います。周辺市町村との関係においても大変重要な位置づけになるものと存じます。昨日の会派代表質問の御答弁で、近く圏域の合併や広域連合等についての庁内の調査研究結果報告書が出されるとの答弁がございましたが、広域行政圏や広域行政機構、そしてまた広域行政圏計画等の施策において、関係する圏域に共感されるものとなりますよう願うところであります。今後の展開、構想についての決意のほどを重ねてお伺いいたします。
次に、新居浜まちづくりシステムについてお伺いいたします。
市長は常々、市民と行政によるパートナーシップをより強固にし、自己改革、意識改革することにより、自主自立した地域社会を構築していかなければならないと述べられております。また、これからのまちづくりは、行政依存という考え方から脱却し、市民主導で行う時代が到来したと考えておりますとも述べられております。すなわち、まちづくりは行政に任せておけばよいという考え方から、自分たちが暮らす町をどのようにしていくべきか、市民みずから考え、みずから実践していくというまちづくりの意識改革を絶えず訴えられてこられました。そして、その大きなシンボルとして生涯学習都市宣言がなされ、その趣旨にのっとりいろいろな施策が取り組まれているところであります。そしてまた、本年3月には男女共同参画都市宣言が行われ、8月には内閣総理大臣官房男女共同参画室長御出席のもと、平成12年度男女共同参画宣言都市奨励事業、女と男いきいきフォーラムが盛大に開催され、大きな成果をおさめられました。
このように、本市においては生涯学習によるまちづくりが着実に進められているところでありますが、例えば山梨県都留市では21世紀のまちづくりに男女共同参画社会の実現は欠くことのできない重要な課題であり、行政、市民及び事業者が一体となり行動することの必要性をより明確なものとするため、本年3月議会に全国に先駆けて都留市男女共同参画基本条例を提出し、3月24日、全会一致で可決、即日施行されたところであります。時代は着実に地方分権に向かって流れており、地方自治は新しい時代を迎えようとしている中で、各自治体の地域個性を生かした独自の政策、制度の実現を図ることが求められています。地方自治体が自己決定、自己責任の意識のもと、市民参加型、市民提案型、すなわち市民主体のまちづくりをより効果的に推進していくため、自治基本条例を初めさまざまな分野でのまちづくり条例の制定の動きが高まっているところであります。本市にあっても、まちづくりを進めるに当たってのシステムづくりに際し、より一歩踏み込んだ市民と行政のかかわりをより明確に、個性を生かしたまちづくり条例の制定も視野に入れていく時代背景にあると思うのですが、いかがでしょうか。御所見をお伺いいたします。
次に、まちづくりシステムの具体的な一施策として、以前にも御提案申し上げ、御質問した件でありますが、元気な自治体日本一と評価されております掛川市が昭和54年から実に今日まで22年間継続されてきている住民主体の市政とまちづくりのシステムであります市民総代会システムに学び、本市にあってもまちづくりの役割と責任を明確にしつつ、市民と行政相互の信頼関係をさらに確固たるものとし、より効果的なまちづくりを進めていくため、新居浜市の実情に即した(仮称)市民総代会システムを導入されてはいかがでしょうか。再度強く望むところでありますが、御所見を承りたいと存じます。
次に、ハードシステムについて1件お伺いいたします。
それは、本市の行政財産のメンテナンスシステムの構築についてであります。本市には、学校、公営住宅を初め多くの行政財産がありますが、年月の経過とともに補修、改善等の必要が順次生じてきているところでありますが、必ずしも予防保全的視点からのメンテナンス管理や予算の確保が十分とは申せない状況にあるのではないかと思うのであります。例えば、あのときもう少し手を入れておけばこんなにお金がかからなかったのに、延命化が図られたのにということはないでしょうか。まさに、民間感覚での予防保全に意を配し、その施設の将来にわたるトータルコストを削減していくことはもちろん、施設を利用されるすべての市民の皆さんがより快適に施設利用ができるように格段の配慮をしていただきたいと思うのであります。
また、これからの時代、今ある施設をいかに適切に管理していくかが大変重要な行政課題となってきていると思うのであります。行政財産のメンテナンスシステム構築について御所見をお伺いいたします。
次に、都市基盤整備と市民サービスについてお尋ねいたします。
都市基盤整備といっても、日常生活道路の整備、改良、補修等の窓口対応と市民サービスについてであります。
本市の都市形成の歴史、経緯は御案内のとおり、いわゆる城下町的都市基盤の基本形を有して発展してきた町ではないだけに、何かと難しい課題があり、職員の皆さん方の日ごろの御努力には敬意を表しているところでありますが、市道、そして農道であっても生活道路と判断できる農道、それらに関連した用水路や下水路等の所管課は幾つかに分かれており、その内容ごとに関係課と折衝しているのが現状かと存じます。そのようなことから、スムーズな対応、適切な対応に欠ける場面も間々あろうかと存じます。願わくは、おおよそ生活道路関連のことであれば窓口は一本で対応できるような体制にすべきと存じますが、いかがでしょうか。
先進的な行政の中には、窓口を一本化し、一定相当額の予算と決裁権を持ったベテラン職員を配し、日常的な生活道路関連の市民要望等にスピーディーに、かつ適切に対応し、市民サービスの向上を図っている自治体もあるようですが、機構組織の観点も踏まえどのようにお考えでしょうか、お尋ねいたします。
次に、昨今、生活関連の道路補修、整備等が随分なされており、喜んでいるところでございますが、ここ数年間の要望件数と実施件数、積み残し件数について、おおよその予算も付してその概要をお示しください。
また、何といっても予算が先行するわけであって、市民要望に適切に対応できるよう財源確保をお願いいたします。
次に、近代化産業遺産の活用と今後の展望についてお伺いいたします。
この項目につきましても、昨日の会派代表質問と重複いたしますが、よろしくお願いいたします。
まずもって、この8月18日から20日の3日間、本市において近代化産業遺産をテーマとする初めての全国フォーラムが、国、県はもとより多くの関係機関、関係者の御尽力で盛大に開催されましたことに対し、心から敬意を表したいと存じます。とりわけ膨大な作業でありましたでしょう事前諸準備から、企画運営等に携わられました市職員の皆さん初め実行委員会の皆様方、さらには今日のフォーラム開催に至るまで幾多の提言や地道な行動を十数年にわたって熱心に積み重ねてこられた多くの関係者の皆様には、並々ならぬ御苦労があったことと、改めて心から深く感謝申し上げます。
さて、「ふりむけば未来!世紀を超えて」、何とすばらしい響きとロマンを呼び起こすフレーズでしょう。3日間を5つのセッションに分け、それぞれ大変意義深い全国フォーラムであったと存じておりますが、全体総括はどのようにされておりますでしょうか。まず第1点お伺いいたします。
さらに、今回の全国フォーラムの内容や成果をいかに市民の皆様に生きた教材として、生涯学習まちづくりに積極的に生かされようとしているのか、お考えをお伺いいたします。
次に、新居浜市にも御縁の深い多摩大学教授であられる望月照彦先生がNHKの番組、視点論点で、近代化産業遺産に関して大変興味深い解説をなされておりました。それは、近代化産業遺産がとても大事だということをパタン化すると、1、地域の歴史や文化そのもの、またそれらをひもとくかぎになる、2、地域の個性、3、産業観光などの経営資源、4、まちづくりの材料、5、ビジネスの苗床と整理されておりました。また、近代化産業遺産の活用については、1、産業観光、ヘリテージ・ツーリズム、2、技術文化の伝承拠点、3、新産業のふ化装置、4、地域学習、生涯学習の場、5、コミュニティー活動の拠点などの方策を触れられておられました。そしてまた、それらを生かすためには、1、社会的なコンセンサスを得る、2、技術を支援する、3、産業を活用した新ビジネスを支援していく、4、市民トラストをつくる、5、人材の育成、6、所有者と使用者の経済的負担を軽減する、7、法的な制度を見直す。このようなことが重要であると解説されておりました。短時間の番組ですので、要点のみの解説でありましたが、なるほどなるほどの心境で画面に吸い込まれたのであります。
そこでお伺いしたいのですが、本市の近代化産業遺産活用の指針と展望について、中長期の構想、そして描きたい夢も含め、まちづくりや産業経済の活性化に向けての展望をお聞かせいただきたいと存じます。
次に、今回のフォーラムの拠点の一つ、別子山村との関係構築につきましては、昨日明快な答弁がございましたので省略いたしますが、ぜひとも新居浜の母なるふるさとであるとの位置づけでの対応をよろしくお願いいたします。
次に、山根公園を眼下に見おろす通称煙突山の整備についてお伺いいたします。
この件につきましては、平成6年6月議会で提案を含め質問させていただき、今後検討してまいりたいとの答弁をいただいておりましたが、今回改めて近代化産業遺産の視点から、しかも大変身近な場所に、そしてまたまことに貴重なシンボルとして保存されている煙突と周辺の整備についてお伺いいたします。
具体的には、現在てっぺんに草木が生えている煙突のメンテナンス、煙突山に至る遊歩道の整備、展望台や景観、歴史パネルの設置、煙突山全体を逐次広葉樹に変えていく等の要望が多くの市民の皆さんから出されているところであります。民有地であること等、クリアしなければならない課題が多くあろうと存じますが、ふもとの別子銅山記念館と連動させた近代化産業遺産の学びの場として、観光レクリエーション、安らぎの格好のスポットとして、ぜひとも早急に整備していただきたいと存じます。御所見をお聞かせください。
次に、フリーゲージトレイン導入と、新幹線新居浜駅誘致についてお伺いいたします。
先ほども述べましたが、1999年、三橋時代を迎え、観光、経済面、また流入人口においても、四国のみでなく日本国内全域をターゲットとしてグローバル化が進んでおります。四国と本州を結ぶ大動脈として瀬戸大橋の完成は都市間を飛躍的に近づけたことは言うまでもありません。本市におきましても、長年の懸案でありました新居浜駅前土地区画整理事業がスタートし、その取り組みも着々と進んでおり、平成19年度を完成予定年度として整備が図られ、新居浜の新しい顔として、また将来の発展の礎となることを確信いたしております。
一方、軌間可変電車、いわゆるフリーゲージトレインの実現に向け、平成6年、運輸技術審議会の答申で、標準軌の路線と狭軌の路線の乗りかえをなくし、鉄道ネットワークの利便性の向上と所要時間の短縮を図るためには、相互に乗り入れ可能な軌間可変台車の開発が重要であるとの提言がなされました。そして、平成6年から3年間の基礎技術開発で重要な開発要素の試作が行われ、平成9年から高速走行試験や耐久性確認試験へと順調に計画が進められ、その走行試験が行われているアメリカのプエブロ試験場へ愛媛県議会からも視察に出向かれたと聞いております。現在、新幹線直通運転化事業調査が、日本鉄道建設公団によりフリーゲージトレインの技術開発の進捗状況も踏まえ、今後の高速鉄道網整備の一方策としての新幹線直通運転化事業の整備効果の検証と、将来の事業化の可能性について調査をされているとのことであります。調査路線は全国7路線が可能性の対象となっておりますが、宇野本四備讃線は調査対象線区における旅客流動人口が他線に比して非常に多いこと、また既に電化区間が長いことから、有力な区間であると言われております。
そうした中、去る8月23日には、四国経済連合会会長、四国商工会議所連合会会長及び四国四県知事を構成員とする四国フリーゲージトレイン導入期成会が設立され、四国の官民が一体となって導入に向けた誘致活動を展開していくことにより、実現に向けた強い意気込みを感ずるものであります。本市としても、新居浜駅前土地区画整理事業、JR高架事業とあわせ、21世紀の本市のさらなる発展と市民の夢と希望をつなぐ事業として、ぜひとも四国にフリーゲージトレインの導入、そして新幹線新居浜駅の誘致をいち早く表明し、積極的に取り組んでいく必要があるのではないかと思うのであります。
願わくは、新居浜市の価値ある未来へ全市民が夢と希望を共有し、全市民的な盛り上がりが醸成されることを期待しながら、理事者の前向きな御答弁をお願いいたします。
次に、学校教育における体験学習の充実について4点お伺いいたします。
第1点目は、学校ビオトープづくりについてであります。
新学習指導要領の重要な柱であります総合的な学習を進める上から、また環境教育、生活体験、社会体験学習の有効な手だての一つとして、学校ビオトープづくりが全国に広がりを見せています。私が初めてビオトープづくりを提案させていただきました平成8年当時と比べ、今日の取り組みで大きく変化していることは、学校と児童、そして地域の人々が協力し、まさに手づくりでつくり上げていくという手法がより顕著になってきていることであります。総合学習の時間の効果的な利用、大人主導でなく、計画の段階から児童の意見やアイデアを積極的に取り入れ、地域のさまざまな人たちがかかわり、規模の大小ではなく、地域に開かれた学校づくりを進めているということであります。卒業後も、自分たちでつくったビオトープのその後の様子を見に学校に訪れるなど、母校への愛着もひとしおのようであります。地域ぐるみ、学校ぐるみで知恵を出し合い、一つからでもビオトープ空間を設置されてはいかがなものかと思うのですが、再度お考えをお聞かせください。
2点目は、農業体験学習とその支援についてであります。
その一例でありますが、角野集落営農研究部会の有志の皆様には、実に十数年にわたって角野小学校の児童に野菜づくりや稲作の農業体験学習を提供されています。田植えから刈り取り、そしておもちつきと、一連の体験学習を通し、子供たちはもちろん、学校からも大変感謝されているところであります。また、新鮮な食材の提供も好評であります。市内には、この種の農業体験学習をしているところは5校程度あると仄聞しているところでありますが、ぜひとも全小学校に普及されることが望まれます。
一方、諸経費については、地域の農業者の御好意に頼っているところが大きいようでありますが、ボランティアとはいいながら、ぜひとも応分の支援をしていく必要があるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。御所見をお聞かせください。
第3点目は、少年少女発明クラブの設置についてであります。
御承知のとおり、本年11月5日、6日、7日、社団法人発明協会総裁であられます常陸宮殿下、華子様を松山にお迎えして、少年少女発明クラブ全国会議と創作展が開催されます。愛媛県での開催は、次回は45年先となります。まさに、めったにない絶好の機会であります。ぜひ関係する諸先生方の派遣研修を望みます。そして、本市にも伊予市、松山市、今治市に次いで県下で4番目となります少年少女発明クラブの設置に御尽力いただきたいと願うところであります。理科専科の先生のお世話、教育委員会の窓口業務等、一定の条件整備が必要であろうと思いますが、子供たちの夢と科学心、創造性をはくぐむ体験学習に大変意義ある施策であろうと考えます。ぜひ前向きに御検討いただきたいと思うのでありますが、いかがでしょうか。お尋ねいたします。
第4点目は、市民の森サマースクールの開設についてであります。
御案内のとおり、行政の温かい御支援のもと、長野山市民の森の一角に大規模な万葉植物園が5年計画で建設されつつあります。ことしのあの厳しかった猛暑の中にあっても、ボランティアの皆さんが一歩一歩とうとい汗を流しておられます。76ヘクタールという広大な市民の森は、本市の貴重な財産であり、市民の安らぎの場として多くの市民が訪れています。また、市民の森学習館には、年間約1万人が森林学習、そして広く環境学習の場としても利用されていますが、市民の森学習館のカリキュラムとは別に、万葉植物園に携わるリーダーの人たちは、この貴重な自然の中で子供たちにぜひとも植物を通じ自然の営みや自然界の不思議に接する機会をもっと多く持たせてやりたい、そしてすばらしい感動や体験を味わってほしいとの思いを強く抱いているようであります。もちろん、植物関係の専門家の方たちのボランティアによる運営であります。来年の子供たちの夏休みに、自然体験学習の場づくりの一環として(仮称)市民の森サマースクールの開設がかなえばと願うのですが、いかがでしょうか。お尋ねいたします。
最後に、新居浜市新障害者(児)福祉対策長期指針の中間総括についてお伺いいたします。
「ともに生きるまちづくりをめざして」をスローガンに、平成7年11月、平成7年度から平成16年度までの10年間の目標としてきめ細かな実効性のあるものとして、新居浜市新障害者(児)福祉対策長期指針が策定されました。御案内のように、本指針はノーマライゼーションの理念を基本とし、障害者の完全参加と平等の実現を目標に、障害者の自主性、自立性の確立、すべての市民の参加によるすべての市民のための社会づくり、高齢化、重度化への対応、総合的な施策の推進を基本的な考え方とし、行政施策を7部門に区分し、それぞれの部門には重点目標及び目標に対応した施策の方向が示され、それぞれ実現に向け努力されてきたところであります。
そこで、指針の期間10年間のほぼ中間期に差しかかっております今日、これまでの取り組みの中間総括をぜひお聞かせいただきたいと存じます。
また、最近の動きを見ましても、国民年金法の改正、介護保険の導入、成年後見制度の創設、交通バリアフリー法の成立、欠陥条項の見直し、ジョブコーチ制度の試験的導入、点字ブロックの標準化、そしてまた長年検討されてきた社会福祉基礎構造改革関連法案は、去る5月29日、社会福祉事業法から社会福祉法として成立されるなど、さまざまな法制度の変化が生まれてきております。長期指針では社会環境の変化に伴い必要な見直しを行いますと示されているところでありますが、今後の展望とあわせて御所見を承りたいと存じます。
以上で第1回目の質問を終わらせていただきます。
○議長(世良賢克君) 答弁を求めます。伊藤市長。
○市長(伊藤武志君)(登壇) 杉本議員さんにお答えをいたします。
まず、広域行政施策と今後の展開についていろいろと御指摘をいただきました。お話にもありましたように、今日大規模な社会構造改革が急速に進みまして、省庁再編など行政改革につきましても強力に推進されております中、私ども地方自治体におきましては、広域連合制度の創設に続き、さきの地方分権一括法の成立など、地方行政の役割がより強化され、同法に包含される形で合併特例法の改正も実施されるなど、中核市制度、特例市制度と相まって、全国的な市町村合併の検討などに見られますように、地方行政の広域化が非常にクローズアップされてまいっておりますことは御指摘のとおりであります。
当市の広域行政につきましては、昭和48年の新居浜・西条地区広域市町村圏事務組合の設立以来、27年にわたり西条市、東予市、小松町、丹原町とともに3市2町において、特に当圏域の中小企業高度化という役割を担う東予産業創造センターの建設運営を初め、職員研修あるいは圏域住民の救急医療の確保、さらには圏域住民の健全な学習、研修等の施設としての別子ハイツ自然学習館、青少年センターの建設運営のそれぞれ共同事業として取り組んでまいったわけでございまして、一定の成果をおさめておるものと、このように認識をいたしております。
しかしながら、今後どのように広域行政に取り組んでいくのか、またそのビジョンが大変私は重要であるという認識をいたしております。基本的には、新居浜・西条地区の枠組みを保持しながら、時代のニーズ、住民のニーズ等を十分反映をし、3市2町の特性を生かした事業展開が必要になるものと考えておりますし、その総合的な長期指針として、今年度広域市町村圏事務組合において向こう10カ年の広域市町村圏計画を策定し、連携を強化いたしてまいりたいと考えております。
また、広域行政機構につきましても、今日的な地方分権の受け皿や行政事務の効率化の面から、広域連合や市町村合併等の各種制度の特性によるメリット、デメリット等を十分考察をし、本市にとっての必要性、重要性など現状分析と諸課題の整理に努め、さらに検討を進めてまいりたいと考えております。
特に、市町村合併につきましては、本来地域住民の意思が最大限に尊重されなければならないということは、これは当然のことでございますが、行政として今やるべきものを考えました場合、この平成の大合併という時代の機運の中で、合併の目的は何であるかを整理し、真摯に検証することが極めて重要であり、その中で新居浜市として中核都市規模の東予全域、現行の広域市町村圏等の枠組み、さらには周辺自治体との連携等の多角的、多面的な分析の中で、人口規模、都市機能、産業基盤等々において広域的なスケールメリットを最大限生かすための方策を真剣に検討する必要があると、このように認識をいたしておるわけであります。
いずれにいたしましても、杉本議員さん御指摘のございましたように、将来広域行政が地方自治の中で極めて重要な役割を果たしていくことは私も十分認識をいたしておるわけでございまして、現在庁内で広域、合併両面にわたりまして調査研究を行い、近々その中間報告があると、このように聞いております。
次に、新居浜まちづくりのシステムについてのうち、地域参加のまちづくり条例についての御提案でございますが、御指摘のございましたように、当市は市民憲章、高齢者憲章のほか、生涯学習都市宣言、男女共同参画都市宣言を初めとする6つの都市宣言を行ってまいりました。御案内のように、都市宣言は市民と行政が一体となって進めるまちづくりの理念を明確にし、目指すべき方向性を示すものであります。したがいまして、各種のまちづくり事業を実効あるものとしていくためには、より具体的な推進方法を市民と共有し、抽象的、紳士協定的なものを超え、市民と行政がともに取り組むまちづくりのルールを明確にするために、各種行政分野に対応した地域参加のまちづくり条例の制定につきましては、今後調査研究を進めてまいりたいと考えております。
次に、御提案のございました市民総代会システムの御指摘でございますが、御指導いただきました掛川市における市民総代会システムは、地域住民の代表である市民総代が各地域ごとのまちづくり活動の担い手として、地域課題の集約あるいは解決に機能するとともに、全市レベルの総会の開催などを通じて、市民と行政のパイプ役として有効に機能しているシステムであると、このように伺っております。当市におきましては、御承知のように、連合自治会がこの市民総代会とほぼ同様の機能を果たしている組織であると私は考えておるわけでございまして、市内320単位自治会では、それぞれ身近な問題を持ち寄り、それを校区連合自治会、市連合自治会の協議課題として取り上げていくという組織体系が確立されており、市民の皆さんが快適で住みよいまちづくりのために積極的な活動を行っておりまして、まちづくり団体として本市の自治会が果たしている役割というものは決して掛川市に遜色のないものと、このように私は理解をいたしておるわけであります。
なお、地域の諸問題に対する解決手段といたしましては、従来から活用をいただいております広聴票、あるいは市職員が直接地域に出向いて行っております出前講座等々がございますが、これらを通じまして市民と行政によるパートナーをより強固にしながら積極的なまちづくりを推進いたしてまいりたいと、このように考えておるわけであります。
また、掛川市の市民総代会と本市の連合自治会の違いを比較することは、地域性や組織の成り立ちなどから難しいと存じますが、掛川市の市民総代会が行政に対する要望事項を年度ごとに取りまとめ、その達成状況を広く市民に公開しているということにつきましては、当然新居浜市として参考にしなければならんと、このように考えるわけであります。
本市におきましては、今年度、市民が主役のまちづくり支援事業をスタートいたしましたが、この制度は、市民の自己選択、自己決定、自己責任意識を醸成するために自治会が核となって地域課題解決に向けて行う活動を支援するものでございまして、この制度の推進を通じ、まちづくりはみずからの手でという市民意識は浸透し、まちづくりの意識改革が図られるものと、このように期待をいたしておるわけであります。
私は、このようなまちづくり活動の実践の積み重ねを通じまして、本市の自治会組織の一層の充実を図ることで、本市独自のまちづくりシステムの構築を図っていきたいと、このように考えております。
次に、近代化産業遺産の活用と今後の展望について、杉本議員さんからいろいろと貴重な御意見をいただきました。
まず、近代化産業遺産全国フォーラムの総括につきましては、8月18日から20日までの3日間、リーガロイヤルホテルを主会場といたしまして、延べ2,300人の御参加をいただき、県、通産省、文化庁を初めとする関係各方面からも高い評価を受けながら、おかげさまで盛会に終えることができました。近代化産業遺産の活用をテーマとした市民団体や企業関係者を含む全国規模のフォーラムは国内でも初めてでございまして、新居浜市民を初め全国各地からの産業遺産の活用保存と、産業技術の継承を目指す地域の担当者、企業、NPOの方や専門家の方などが、経験や手法などについて交流を図り、今後の取り組みや展望についてお互いにアイデアを出し合う絶好の機会となりまして、我が国の産業遺産活動運動に大きく貢献できたものと、このように心強く思っておるところであります。
また、全国に先駆け、この新居浜の地で開催できましたことは、産業遺産活用の全国モデル都市を目指す我が新居浜市にとって大きな布石になったのではないかと、このように確信をし、このフォーラムを一過性のイベントとして終わらせないために、今後の取り組みといたしましては、1つには第2回の開催希望地へ今回の成果を引き継ぐとともに、全国の関係機関と連携強化を図りながら、さらに本市におきましてはさらなる具体的事業の展開に取り組んでまいる所存であります。
次に、新居浜市の近代化産業遺産活用の指針と展望についてでございますが、1つには、既に愛媛県の新長期計画の中で、広域文化交流基盤事業における愛媛文化遺産として、別子銅山関連産業遺産を新しい愛媛の顔づくりや観光、地域づくり、さらには別子山村との広域連携のテーマなどに取り上げていただいておりまして、県ともどもに活用推進を図ることとなっております。また、本年度国土庁の新しい全国総合開発計画の多様な主体の参加と連携による活力ある地域づくりモデル事業の、全国でこれは4つあったわけでございますが、当市が採択をいただいたわけでございます。別子銅山の産業遺産を生かしたまちづくりをテーマに、多様な主体からなる委員会を設置し、イベントやモデル学習講座の実施と、中長期計画の策定作業を行っております。また、財団法人電源地域開発センターの補助事業の採択もいただきまして、別子ブランド創出と物産の開発事業を行うことといたしております。
これらの事業の推進アドバイザー的な存在であります、先ほど御指摘の多摩大学の望月先生の御指摘の論点であります生涯学習から産業起こしまでの総合的な取り組みとして、市民、企業、行政の緊密な連携のもとに展開をしてまいる考えであります。
次に、御提案のございました煙突山周辺の整備についてであります。
煙突山のみならず、近代化産業遺産を活用いたします上で、所有権の問題、コスト面の問題等が必然的に生じてまいりますが、このことは所有者であります住友企業各社との関係を抜きにして語れない問題でありますし、今後の大きな課題の一つでもございまして、御提案の煙突山周辺の整備も含めまして、住友企業各社とできる限り早い時期に体系的な話し合いを進めてまいりたいと、このように考えております。
次に、フリーゲージトレイン導入と新幹線新居浜駅の誘致についてでございますが、この問題につきましては、地元選出県議会議員の先生方も大変熱心に取り組まれておるわけでございまして、私もその経緯経過の報告を受けさせていただいております。
御承知のように、高速交通網の整備に向けまして、本四三橋時代を迎えました今日でも、高速道路だけではやはり不十分でございまして、鉄道の高速化、言いかえますと新幹線の四国への導入が必要不可欠であると、このように認識をいたしております。
また、新幹線導入に先駆けた当面の方策といたしまして、フリーゲージトレインの導入も期待されておるところでございますが、御承知のように、フリーゲージトレインにつきましては、お話にもございましたように、米国での高速走行実験や、日豊線などを使った新幹線、在来線直通走行試験を進める話などを聞いております。さらに、先月には四国四県及び四国経済連合会、四国商工会議所連合会は、四国フリーゲージトレイン導入期成会を設立をし、官民一体となって早期乗り入れに積極的な取り組みがなされておるところであります。我が新居浜市におきましても、今後の鉄道の高架化、駅南の面整備を進めてまいります上からも、国、県、JR四国等の関係機関と密接な連携をしながら、フリーゲージトレイン導入と新幹線新居浜駅の誘致に積極的に取り組んでいきたいと、このように考えておるわけであります。
次に、新障害者(児)福祉対策長期指針の中間総括についての御指摘でございますが、この長期指針は、障害の重度化、複雑化、また障害者の高齢化、さらには社会情勢の急激な変化に対応し、本市の障害者の実情に即したきめ細やかな実効性のある障害者計画であると認識いたしております。これまで私はノーマライゼーションの理念を基本に、障害者の完全参加と平等の実現に向け、障害者の諸施策を積極的に推進をいたしてまいったわけでございますが、現在、計画のちょうど中間地点でございますが、一定の成果を上げ、順調に推移しているものと判断いたしております。その成果といたしましては、介護型の身体障害者デイサービス事業2カ所の実施、身体障害者療護施設あゆみ苑の建設補助、障害者社会参加促進事業の実施、知的障害者授産施設わかば共同作業所建設補助、花工房及びえひめ里等、障害者小規模作業所への運営補助、総合福祉センターの開設、障害児通園事業及び障害児保育教育の充実等々に取り組んでまいったところでありますが、今後も引き続きさらなる努力を傾注いたしてまいる所存であります。
御高承のように、今日社会福祉基礎構造改革が推進され、従来の措置制度から利用制度へ、いわば利用者本位の福祉へと大きな転換期を迎えようといたしております。この時代の潮流に沿った障害者福祉への対応が不可欠となってまいっておりますので、このような観点からもこの長期指針につきまして、国、県の動向に十分注視しながら、見直し等の検討をいたしてまいる所存であります。
以上申し上げましたが、なお足らざるところにつきましてはそれぞれ補足することといたします。
○議長(世良賢克君) 西原教育長。
○教育長(西原洋昂君)(登壇) 杉本議員さんにお答えをいたします。
学校教育における体験学習の充実についてでございますが、平成14年度から完全実施される新しい学習指導要領では、体験的な学習や問題解決的な学習を重視しており、特に総合的な学習の時間におきましては、自然体験や社会体験、生産活動などの体験的な学習、問題解決的な学習を積極的に取り入れるよう求めています。御指摘のありました学校ビオトープや市民の森サマースクールは、自然体験学習であり、農業体験学習は勤労生産活動であります。また、少年少女発明クラブでの活動は、問題解決学習につながるものと考えられます。新居浜市教育委員会といたしましても、新教育課程への移行期間であります平成12年度及び13年度においてこのような体験学習、問題解決学習を積極的に取り入れるよう各学校を指導しております。学校ビオトープづくりや農業体験学習の支援につきましては、学校の主体性を尊重しながら、杉本議員さんから御指摘のあった点も含め、教育行政としての支援のあり方について、農業行政とも調整を図り、具体的に検討してまいりたいと存じます。
次に、少年少女発明クラブについてでございますが、本市には総合科学博物館でのさまざまな催しや教育委員会主催のサマーサイエンススクール事業があり、また学校においても児童生徒理科研究作品募集など多様の活動がありますことから、今後これらとの整合性を図りながら検討してまいりたいと存じます。
また、本年開催されます少年少女発明クラブ全国会議と創作展への教員の研修派遣を開催要項を取り寄せ検討してまいりたいと存じます。
次に、市民の森サマースクールについてでございますが、新居浜市では毎年市民の森において夏休み親子野外教室を開催し、野外での植物や昆虫の観察と採集を行っておりますので、杉本議員さんの御提案につきましては、この野外教室の活動内容に取り入れることができないかという方向で検討してまいりたいと存じます。
○議長(世良賢克君) 補足答弁を求めます。山中企画調整部長。
○企画調整部長(山中嘉一君)(登壇) 行政財産のメンテナンスについて補足を申し上げます。
各種公共施設の整備につきましては、その施設が本来備えるべき供用性、利便性、安全性、耐久性、文化性等、所要の機能、品質の確保と同時に、建設後の維持管理費を含めたトータルコストに十分留意いたしておるところでございます。施設のメンテナンスにつきましても、各担当部局におきまして、長期的な視野に立って各施設ごとに地元要望、施設の老朽度、危険度、利便性等を十分考慮した上で整備計画を立てておりまして、毎年3カ年実施計画のローリング作業の中で優先度や効果効率性に視点を置いて選択いたしておりますが、杉本議員さん御指摘のようなこともございます。今後御提言の趣旨を十分踏まえまして、合理的で計画的な施設のメンテナンスが実施されるよう努力してまいりたいと考えております。
次に、市民相談窓口の一本化についてでございますが、杉本議員さんの御指摘のとおり、市道、農道、公共下水道等につきましては、市民生活に直結する基盤施設でありますことから、苦情要望等が多く寄せられております。これらについては、窓口の一本化として生涯学習課が対応いたしておりまして、広聴票により道路、農道、下水路等の整備など幅広く市民の声を受け付け、その後に担当課所に引き継ぎ処理をいたしておりますが、また一方では直接各課所での個別の窓口対応もいたしております。このようなことから、杉本議員さんの御提言の趣旨を踏まえまして、市民に期待され信頼されるサービスの向上を目指し、窓口体制など各課所の連携調整機能の強化を今後図ってまいりたいと存じます。
○議長(世良賢克君) 稲見財務部長。
○財務部長(稲見重幸君)(登壇) 都市基盤整備と市民サービスについてのうち、市民要望にこたえるための計画的な財源確保について補足を申し上げます。
市民が安全で快適に過ごすことのできる生活環境の整備及び利便性の向上のため、市民要望の強い道路改良、道路整備、一般下水路整備及び土地改良事業等のいわゆる一般単独事業の整備につきましては、その要望にこたえていくため、毎年計画的配分に努めているところでございまして、過去の実績を見てみますと、通常的には例年6億円程度の事業を実施しており、平成10年度は地域経済対策事業債の活用により7億1,000万円、そして平成11年度に臨時経済対策事業債の活用によりまして11億7,000万円を確保し、事業実施を図ってまいったところでございます。本年度も当初予算におきまして3億円の計上を行い、9月補正予算で2億4,000万円を措置いたしまして、合計5億4,000万円の事業費を確保いたしたところでございます。今後におきましても、国の税制改革に伴う恒久的減税や、地方税収の落ち込み等による厳しい財政状況が続くなど、限られた財源の中ではありますが、事務事業の選択や行政管理経費の節減に努める一方、平成11年度に活用いたしました臨時経済対策事業債等の諸制度の有効活用などによりまして、市民生活の環境整備のための予算措置を図りますとともに、効果効率的な事業実施により市民要望にこたえますよう、引き続き財源確保に努めてまいりたいと考えております。
○議長(世良賢克君) 柴田都市開発部長。
○都市開発部長(柴田晋八郎君)(登壇) 都市基盤整備と市民サービスについてのうち、市道及び農道の整備に係る市民要望の現況についてでございますが、平成9年度から平成11年度まで3年間の条件整備が整っている新設改良及び舗装整備の要望件数は745件で、うち実施済み件数は486件、残件数は259件となっております。事業費では、要望額24億3,300万円、うち実施済み額15億5,700万円、残事業費8億7,600万円となります。残要望箇所につきましては、施設の安全度、老朽度、利用度など総合的に勘案するとともに、上下水道など占用者と施工時期の調整を図り、今後も計画的な道路整備に取り組んでまいる考えでございます。
以上で補足を終わります。
○議長(世良賢克君) 再質問はありませんか。(18番杉本真泉君「なし」と呼ぶ)
この際、暫時休憩いたします。
午後 2時08分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 2時20分再開
○議長(世良賢克君) 休憩前に引き続き会議を開きます。佐々木龍君。
○22番(佐々木龍君)(登壇) それでは、ただいまから通告の順に従いまして質問を行います。
今議会では伊藤市政16年目の終わりということで、振り返っての質問が多く出されました。私もそのような質問を聞いておりまして、一つ言葉を思い出したんですが、それは、人が仕事をなし終えて振り返ってみての感想なんですが、「財を残すは下なり、物を残すは中なり、人を残すは上なり」ということであります。今回の議論の中でも、財といえば借金が残ったという話がございましたし、物で言えば確かにかなりのものを残されたと。人の心とか市民の意識、職員の意識というようなところについては一体どうだったんだろうかというようなことをずっと議場で考えておりました。そのような感想を持ちながら質問を行いたいと思います。
まず、新居浜市の活性化について、私がちょうど32歳で議員に就任させていただいたとき、ちょうど伊藤市長1期目でございました。新居浜市の活性化ということを旗印にされて、私も大変大きな期待を持ち議員になったのを覚えております。以来16年間を経まして、活性化ということで言えばどういうふうになったのか。先ほどお金の問題、物、また人というようなことで申し上げましたが、市長が考える活性化というのはどういう意味でずっと使われてきたのか、この際改めてお聞きをします。
次に、大型公共事業について伺います。
大型の定義はどこにあるかというのは、ある意味で市のレベルで大型であっても、県や国のレベルでは大型でないということで、多少抽象的な考え方になりますし、公共事業ももちろんすべてが悪いわけでなく、また規模もそれに必要に応じた予算規模というものは当然出てくると思っております。そういう意味で質問いたします。
まず、伊藤市長就任当時から、その当時は南部観光開発ということで、その前市政のときからその言葉はございましたが、南部観光開発ということ、その後マイントピア別子という名前がついて観光開発を進めてまいりました。当時は工業都市であった新居浜市から総合都市、観光にも力を入れた総合都市になるんだというようなお話をよくされていたと記憶にあります。以来、現状では、振り返ってみると、高速道路とか瀬戸内三橋によって、逆に言えばマイントピアは非常にある意味では追い風があって、どんどんどんどん日帰り圏が延びていくことで、新しい客も多少ふえてきた、昨年はしまなみ効果もあったと、そういう意味では追い風も吹いてたはずなんですが、結果的にどうでしょうか。
また、現状では、現在日本政策投資銀行と名前を変えましたが、その分の返済についても借りかえを計画しているということでございます。また、現在のマイントピアは、その温泉施設と鉱山観光と料飲部門が全く連動してない。料金値下げで温泉施設はことし多少集客がふえましたが、それによる飲食や鉱山観光へは全くはね返りがない、そういう仕組みになっていますし、働く人にとったら、温泉で幾らサービスをして満足して帰ってもらっても、それが他の鉱山観光や飲食に反映しないし、反映してもそのお金は別の会社が吸収するという、非常にあれだけの小さい中でそれぞれが無関係のようになっているというのが大変最大の問題ではないかと思います。こういう問題についてどうお考えになっているでしょうか。
また、東平ゾーンについては、当時東平に進出といいますか、観光開発するときに、国の活性化事業の期限切れの年というようなことで多少見切り発車をしたという私も記憶がございます。以来、天災といいますか、自然のこともありますが、道路も不通になったり、現在では、最初に東平ですると言っていた一部分をマイントピア別子の方に移してされております。その中でもずっと委託料も東平ゾーンに対して支出をしておりますが、この将来展望、東平ゾーンの将来展望について、スタートの時点での反省も含めてお聞きをしたいと思います。
また次に、マリンパーク新居浜についてです。これも私たちも芝生広場とか宿泊施設なんかは利用もさせていただいたりしております。そういう意味でまたマリーナ関連の施設を利用されている人も確かにいらっしゃいますが、この港湾関係というのは比較的国の補助金も率がよかったりというようなことで、議会での議論も少なかったような気がいたします。これも今後の展望ということも大切でございますので、振り返ってみてどうだったか、お聞きをしたいと思います。
次に、土地区画整理事業、駅前と旦の上をお聞きしますが、駅前の事業については、市民の多数の方々がやっぱり駅前を何とかしてほしい。新居浜市の顔にしてほしいという、ある意味でそういう声を背に進めてこられたと思います。今もそのことは基本的には変わっていないと思います。ただ、多少今もって土地区画整理事業の中身についてやはり御理解なかなかされていない、地域内だけでなく、新居浜市民の中で少し駅が建てかわるとかのイメージだけを持っている人もいらっしゃるというのは、大変長期間にわたってそのことを訴えられてきたとしては残念ではないかと思っております。ただ、やはり現在一番いっぱい言われているのは、伊藤市長で申し上げると、多分2回目の市長選挙のときから公約に掲げられたと思います。もし間違っていたら御訂正ください。ずっと2回、3回、4回、今度も新幹線とか、そういうことも絡んで話をされていますが、非常にとにかく長いと。これからもまたかかるということでございます。中におりますと、その仕組みについて全くわからないわけではないんですが、いわゆる市民から見ますと、とにかく長いということでございます。そのことについてどういうふうにお考えになりますか。
また、その市が書いている駅前のパース、予想図を見ると、ビルがあり、商業施設があるというパースを使われております。この駅前に商業施設的なものを持ってくるというのは、いわゆる構想というような話なのか。あるいはもっと実現可能な計画としてお持ちになっているのかお聞きをします。
また、その一部には今度の美術館の複合施設化ということが、懇談会から答申が出されて、市民文化センターも大分古くなってきたという議論などもありまして、市民文化センターと美術館のようなものを複合した施設を駅前地区に持ってこられるのか、そういう構想をお持ちではないのかという質問を逆に私どもがお受けをいたします。そのことについてそういうお考えがあるのかどうか、お聞かせをください。
区画整理事業については、旦の上の土地区画整理事業も、ある時期は駅前より先行して行われるんじゃないかというように思われた時期もございましたが、いつの間にか本当に消えてなくなったというのが私たちの感想であります。この理由は、当時反対という方がいらっしゃったという記憶がございますが、結局どうであったのか。初めから実現不可能なことをやろうとしたのか。やろうとしたのであったら、そのときに声をかけられた地権者にとっては大変な迷惑を受けたまま終わってしまっている状況でございます。このことについての質問も説明も最近ございませんので、この機会にお聞きをします。
次に、西中の校舎については、6月議会で議論がございましたが、現在工事が進んでいるようでございます。そのとき賛成された議員の中からも、熊谷組が受注するけど、下請に地元の企業がたくさん参入できるようにということを要望して賛成するということがありました。その後、この工事について地元企業はどういうふうにかかわられているのか、具体的にお聞かせをください。
また、受注企業の会社の経営内容なんかも非常に新聞紙上でよく取りざたされております。こういう場合、その会社の方から市役所に対して、市に対して説明、会社のそういう内容について説明というものは受けられているのかお聞きをいたします。
また、中学校の給食センターについては、しゅんせつ土砂を処理するということを大方の議員はそう受けとめて賛成をしたというふうに思っております。その後そういう処理もされたとはお聞きしておりますが、この機会ですからきちんとした経緯をお聞かせください。
また、地元の皆さんや一部専門家の中では、ある一定期間置いておりましたので、浸出水の心配もあるのではないか、その中に上水道の水道管も入りますので、そういう御心配もありますが、大丈夫でしょうか、お聞きをします。
次に、教育行政について伺います。
教育行政については、教育委員会というのが独立した機関ということもあり、この本会議の場では余り市長の方から御答弁というのはございません。しかし、いわゆる選挙の公約とか一般的な政治姿勢の中では、当然教育問題というのは非常に大きなウエートを占めております。個々の問題は教育委員会ということといたしましても、16年を振り返って、伊藤市長の学校教育や社会教育、文化、そういうものに対する基本的な考えをお聞かせください。
また、中学校給食については、ずっと市政の争点であり、私も議員としてなったときから大変そのことの判断をどうするかというのが自分自身としても大変難しかったというふうなことがありました。結局、4年前に方針を変えられ、中学校給食をやるということにいたしましたが、やはり高津共同調理場による親子方式によって、また一段と混乱をしたというのが事実であります。私もただ議員としては当時の行政の現状、あるいは議員の皆様方の体制、そういうことから考えて、よりよい共同調理場方式を建てるという立場に回り、ある意味で自校方式を望む人たちを説明するという立場に立ちました。これについては、自分自身の選択として間違っていなかったと思っておりますが、結局、当初は、去年発表したときはことしの11月ぐらいまでには給食が始められるというふうに、ほんの1年前にはおっしゃってたんだけど、結局は秋は無理だと、12月も無理で延びてしまったんですが、来年4月に始まるということについては間違いがないのか、確認をしておきたいと思います。
また、食材については、私たちも本会議で申し上げましたが、JAとの契約栽培が一部可能になったということで大変喜んでおります。ただ、あと野菜に限らずいろんな食材について、やはりできるだけ地元から調達してほしいという声もたくさん出ます。各自校方式の単独調理場への分散でなくて、一括納入になると思いますので、共同調理場における食材、いろんなものを含めた調達方法はどういうふうになるのか、この機会にお聞かせをいただきたいと思います。
次に、地方分権と行財政改革について伺います。
地方分権という言葉は、もうずっと耳になじんでまいりました。ただ、ある意味で、その国の方から言うと、権限は与えるけど財源は与えないというようなところからスタートしておりますし、国からいって財源難が大きな理由になっているようなところもあって、本来の地方の主権というような論議からは多少ずれたりしているところがあると思います。ただ、地方分権ということが進んでいくということは、背景はさまざまにしろ、間違いのないことだと思いますが、本来、その地方分権を本当に主体的に受けとめるために行財政改革を行っておくというのが筋ではないかと思います。新居浜市も行革大綱などを定めておりますが、どうもその歩みが遅いように思います。結論はどうも先延ばしというようでございます。地方分権を積極的に受けとめて推進するのであれば、まず行政改革、財政改革が具体的に急がれると思いますが、そういう取り組みについてどうされてきたか、これからどうされるのかお聞きをいたします。
次に、その財政の問題でございますが、先ほど岡崎議員からも数字の面、詳しくございましたが、基本的にはもう歳入では税収が低下するし、交付税の依存がアップする、地方債の借り入れもふえてきたというのはもう基本的な事実だと思います。ただ、その起債について、交付税の措置ということが国の方である意味で約束をしているために、それを信じて、俗に言う良質な起債ということを中心に事業を進めてきたというのが現状であろうと思います。ですから、数字についてもそういうことを前提にしておりますが、最近の国を挙げての財政論議では、もうそこは崩れてしまっているのではないかと。交付税を借金してつくっている状況で、この先その交付税で見てくれる分を本当に国に見てもらえるのかというと、非常に普通に考えると不安でございます。そういう意味で地方としても公共事業を国が見直すというだけでなく、地方も公共事業をもっとシビアに選択しないといけないというようなことにつながっているんだと思います。
また、新居浜市では、歳出では確かに民生費が高い割合を占めておりますし、義務的な扶助費も増加をしております。民生費というのは、言いかえれば福祉関係予算ということにもつながりますが、私はこれらも含めてこれからはもうあれもこれもじゃなくて、あれかこれかを選択するという時代になってくると思います。ただ、そのためには考え方が違う多くの市民の皆様にきちんと説明をする、情報公開をして説明をするという手間と時間と熱意をかけて行うことがもう大前提だろうと思います。それらをした上で選択をしていくというのがこれからの時代ではないでしょうか。今後、土地区画整理事業、廃棄物中間処理施設、あるいは総合体育館、新港湾建設など、これに先ほど申し上げた美術館や、あるいは終末処理場なんかの改築ももう大型で、もうまたサイクルが回ってきますが、こういうふうな状況を考えると、私たちも含めてこれから生まれてくる子供たちも含めて、21世紀に本当に責任を持った市政運営を行ってこれたのか、これるのか、そういう意味での健全財政は維持できるのか、そのことについてお聞きをします。
次に、福祉のまちづくりについて、これは私自身も障害がある方や高齢者の方と知り合い、特にその気持ちを強くしていろいろと申し上げてまいりました。ただ、基本的にはやはり福祉について従来からの個別給付的な費用が中心だった福祉というイメージがまだ捨て切れませんし、また逆に福祉にかかる費用を余分なコストというふうに見ているようなことはないのかお聞きをいたしたいと思います。
また、介護保険については、それまで措置という形で特定の恵まれない人たちに対する福祉から、お互いに保険料も負担し、社会全体で支え合うという制度、ある意味で医療制度と同じものを介護の中に持ってきて、保健、福祉、医療を一体化しようというのが介護保険だと思います。これは、今までそういう福祉サービスを受けてきた人にとっては間違いなく費用もふえ、サービスも機会も減る。ただ、それによって今まで介護のサービスを受ける機会のなかった人にとってはそういう機会がふえてくるという意味での評価だと思います。現状についての数字は先ほど出ましたので結構ですが、現在で結局何が一番市民の皆様から見て不満であるというふうに、あるいは不信がある、理解できてないというのはどの点だと思っているのか、認識をお伺いをします。
また、先ほど申し上げた障害者や高齢者にとっや住みやすい町というのは、私はだれにとっても住みやすい町だというふうに思っております。福祉用具の古典的な3点セットというのがあるんですが、それはライターとめがねと靴べら、これはそれぞれもともとは手が不自由、あるいは目が見えにくい、足が不自由で靴が履きにくい人のためにつくられたのがライターとめがねと靴べらですが、それが福祉用具の原点なんですが、今はもうそういうものを福祉用具だと思う人はどなたもいらっしゃいません。このように、だれにとっても、障害者にとっても便利なものはみんなにとって使いやすい、そういうふうになってくるのがノーマライゼーションからユニバーサルということだと思っております。そういう意味で、まちづくりの基準を障害者や高齢者の人にとって住みやすい町にすることは、町全体が住みやすい町になることだというふうに私は信じております。
そういう意味で、新しい施設などは、法律なども変わってまいりましたので、一定の整備ができておりますが、やはり道路の段差、あるいは古い建物などは改善が進んでおりません。本当にそういう理念というものを理解があればもっと進むべきではないかというふうに思っておりますので、お聞きをいたします。
また、児童の問題については、もう少子化の問題で言うと、この深刻さというものは皆さん同じ認識でございますし、先日特別委員会で塩崎千枝子先生をお招きしての講演をお聞きして、またある意味で考え方も整理できたと思っております。ただ、児童福祉の面で一番盲点になっているのは、ゼロ歳から3歳未満児のところの入所が、平成8年で2歳児で25%だったものが、平成12年で34.6%と、全児童数に対して入所していると。ゼロ歳児も8.2%が10.5%と、このゼロ歳、1歳、2歳のところで保育所の入所児童がふえていることが、今の保育所の最大の問題だし、それでも現状で28とか30ということは、逆に7割ぐらいの子供たちは家にいるし、保育所に、女性の社会参加がもっと進めば保育所に入ってくるという、ある意味でそれだけの人が後ろにいるわけです。そういう意味での保育行政というのは今のままでいいのか、保育園は大体足りているというような認識もありますが、少子化の問題でそのことをお聞きをしたいと思います。
次に、情報公開と市民参加についてですが、情報公開と市民参加と個人情報の保護は、いわば3点セットであり、情報公開や市民参加を進めるけど個人情報はしっかり保護するというのがいつも一緒でなければならないと思います。新居浜市の場合は個人情報の保護条例の方がおくれておりまして、今準備中というふうにお聞きしておりますが、このよく情報公開度は、県レベルでは点数をつけられて順番までされているんですが、新居浜市の情報公開度というのはどれぐらいにあるのかというふうに今認識をされておりますでしょうか。
また、市民参加についても、第三次のときもそうでしたが、第四次もそう。たくさんの市民の皆さんに委員になっていただいて、御意見もお聞かせいただいたけど、明らかに三次のときと去年、ことし行った四次で参加されたその委員さん自身の感覚が違っておりました。これは市民の方々がその10年間で随分いろんな経験を積まれ、また学習もされて、ある意味で私たち以上に専門性を持ってこられたんだけど、役所の方が10年間余り変わってないために、同じような会の進め方をしようとすると、そこに参加されている委員さんから見ても非常に不満があるというようなのが、私は第三次と第四次の感覚の違いだと思っております。そういう意味で、市長の方ではもう市民参加を積極的に進めてこられたというふうに思っておりますが、どうも市民の意識の方が少し進んできて、役所の意識の方が相変わらずであったというのが第四次だと思います。そのことについて、本当の市民参加というものができていると思っていらっしゃるのかどうか、もう一度お聞きをします。
最後に、環境問題についてですが、私の知り合いの方で高橋重喜さんという方が平成7年に建設大臣賞を受けているのがあります。これはまちづくり標語で、「ごみを拾う人、捨てる人、あなたの中に2人いる」というのが日本でただ一人建設大臣賞を受けた方がいらっしゃいます。このように、ごみの問題は、捨てる人と拾う人が別々でなくて、自分自身が捨てたり拾ったりしているところに非常に市民意識として難しさがあると思います。私は、今の新居浜市を見ていると、やはり美しい町とは言えない、非常に残念な状況なので、ぜひ新居浜市がほかから来てくれた人から「美しい町ですね」と言われるようになりたいと思っております。市長として新居浜市のそういう町の現状、美しい町だというふうに思ってくれるような町になっていると思うのか、お聞きをしたいと思います。
また、環境問題として別の視点で、公共下水道のことですが、公共下水道は先ほどの財政問題からいっても大変な問題点があって、平成11年度末で公共下水道の未償還金が390億円になっております。その償還、払わなければいけないお金も毎年1億円ずつふえていると。これが一般会計の繰出金にも影響しているという財政的な問題と、1つは、これもよく言われておりますが、合併処理浄化槽の性能が非常によくなって、コスト的にも公共下水道の整備よりも合併処理浄化槽で行う方が効率もいいし、スピードも早いんじゃないかというのが盛んに言われております。ただ、新居浜市全域の公共下水道計画を立てているために、その見直しについてはこれまでは難しいというような御答弁があったんですが、やろうとするかしないかじゃなくて、見直しということをやることはできるのかできないのか、やろうと思えばできるのかできないのかというようなことについてお聞きをしたいと思います。
以上で1回目の質問を終わります。
○議長(世良賢克君) 答弁を求めます。伊藤市長。
○市長(伊藤武志君)(登壇) 佐々木龍議員さんにお答えをいたします。
まず御質問の1点は、新居浜市の活性化についてでございます。
私の市長就任以来、御案内のように昭和61年に端を発しました円高不況、その後のバブル経済の崩壊、加えまして長期的な景気低迷といった、本市はもとよりでございますが、我が国の社会経済を根幹から揺るがすような歴史的な場面に遭遇をいたしてまいったわけであります。私は、第三次の長期総合計画に基づく各種施策を市民の皆様方の御理解と御協力によりまして推進をいたしてまいったわけでございますが、こういう極めて厳しい冬の時代といいましょうか、不況のどん底の中にもかかわりませず、市民の皆様方の英知と不断の御努力によりまして、この難局を乗り越え、一定の行政効果が出たのではないかと、このように認識をいたしておるわけであります。
御承知のように、時代は21世紀を前に、昨今特に少子高齢化、国際化、高度情報化の急速な進展とともに、地球環境問題の深刻化、さらには昨今の産業構造の変化などなど、今ほど歴史的にも社会経済情勢が急速に変化しておる時期はなかったのではないかという思いが私は持っております。そして、先ほど来お話にもありましたように、四国に3本の橋がかかった。香川の先駆者が声を出し100年後にこの橋が夢が実った、また我々でさえ四国の高速道路は、我々の本当に時代にできるんだろうかと、こういうような思いをしておったのは私だけではないと思うわけでございますが、瀬戸三橋、さらにはまた本格的な高速交通時代を昨今迎えておるわけであります。私は、活性化の何たるかについては、それぞれ各論がございましょうが、私はこのような時代の潮流を先取りした持続的成長可能な、個性的で夢と希望が膨らむまちづくりを積極的に推進するため、市民の皆さん方とともに汗をかき、創意工夫をしながら今日まで努力をいたしてまいったわけであります。そして、私は、市民お一人お一人が物質的にも精神的にも、この生まれ育った新居浜に住んでよかったと心から感じ、そして誇りに思うことのできる都市をつくり上げることが、すなわち活性化であると、このように認識をいたしておるわけであります。
次に、大型公共事業について、いろいろと佐々木議員さんから貴重な御意見なり御提言なり御指導をいただきました。
まず、マイントピア別子でございますが、私が市長に就任させていただきまして、小野�・前市長さん、泉前市長さんの議事録を読まさせていただきました。この南部観光開発という言葉の表現は、たしか私の記憶によりますと、小野�・市長さんの後半にこの活字が載っておることを、私今鮮明に覚えております。自来、泉市長さんの時代に移ってまいったわけでございますが、昭和42年ごろからの長きにわたる市政の課題として、またさらには本市の第一次、第二次の長期総合計画を受けまして、瀬戸内のまさに中核都市としての魅力あるまちづくりを構築いたしますため、これまでの工業都市偏重から、より総合的にバランスのとれた新しいまちづくりと、そしてそれに伴う新たな産業おこしの実現を目指し、300年間にわたる近代化産業遺産を保存継承し、当市の今後における環境推進の拠点として開発を進めてまいったわけであります。
同時に私は、瀬戸内臨海各自治体で構成いたしております市長の懇談会の中で、工業都市として発展をいたしてまいりました町にはそれなりのすばらしいものがございますが、逆に工業都市として発展してきた都市の歴史から見ますと、駅前の問題、あるいは商業の問題、あるいはウォーターフロントの問題、こういう問題が非常に脆弱であるというのが、どこも臨海工業都市として発展してきた町の共通の弱点であります。そういう視点から、工業都市からさらに工業、産業を振興させながら、総合都市としてのバランスのあるまちづくりというものをつくり上げていかなければならんというのが私の基本的な考え方でございまして、新居浜には遊ぶところがない、新居浜に行っても見るところがない、こういう言葉を言われ続けてきたのは、私一人ではなかったと思うのであります。そういうことから、市民の誇りとして、また新居浜市の持つ近代産業というものを生かした新居浜独自のいわゆる南部を中心とした、別子銅山を中心とした観光開発をやろう、こういうことがいわゆるマイントピア別子につながっていったわけであります。
御承知のように、マイントピア別子端出場ゾーンは、平成3年3月に、私も当時の伊賀知事と悲願の高速道路のテープカットをした者の一人でございますが、当時、同じ時期にマイントピアがオープンをいたしたわけであります。ちょうど来年10周年を迎えるわけであります。これまで延べ市内外より約430万人の方々がこの新居浜の地に足を運び、そして新居浜の歴史に学び、そしてマイントピアを御利用していただいたということは、私は新たな新居浜のイメージが全国に発信することができたのではないかと、このようにひそかに心強く思っておるわけであります。
御承知のように、世界に誇る銅山史、そしてすばらしい自然豊かな町として、全国に向けてさらなる情報を発信していかなければなりませんし、同時にまたそのことによって本市産業経済への波及効果というものも、もっともっと創出をしていかなければならんと、このように考えておるわけであります。そのようなことから、私は21世紀に向け今後ともマイントピア別子が観光客はもちろんでございますが、市民のだれもが愛し、誇りに思い、親しみを持って利活用される施設、さらに物産振興や体験型観光施設として育っていくとともに、先ほど来議論のあります近代化産業遺産を最大限活用したまちづくりの拠点として継続発展させていくことが、大なる新居浜の発展につながるものと確信をいたしておるわけであります。
佐々木龍議員さんから御指摘がございました、特に今建設後の景気低迷によりまして、大変厳しい社会経済環境の中で、職員も一生懸命頑張っております。しかしながら、大変厳しい経営を余儀なくされているのも現実であります。そのようなことから、しまなみ海道を中心にいたしまして、施設活用のために職員が中国、近畿、九州へ足を運び、マイントピア別子のPR、あるいはホスピタリティーを発揮しての努力に努力を積み重ねておるのが今の現況であります。さらに、この施設は第三セクターであります。今や全国的に経営が苦戦を強いられておる厳しい状況に置かれております。今後とも今日的な顧客及び市民ニーズに適応した経営戦略を強力に展開していかなければならないのではないかというふうに思います。議員の皆様方のさらなる御支援と御協力をお願いいたしたいと、このように思うわけであります。
次に、本市のマイントピア別子へのこれからの設備投資についての御指摘がございました。確かに佐々木議員さん御指摘のございましたように、近年の社会経済環境の現況では、第三セクターによる新たな設備投資は厳しい、難しいものがあろうかと私も考えております。しかしながら、今後市といたしましては、市民が育て、ともに育つを基本理念といたしまして、人的交流スペースである現施設を有効的に活用していく中でのリニューアル等の設備投資を考えてまいりたいと考えております。
また、おかげさまで県の足谷川渓流砂防事業も現在急ピッチで推進がなされておりますので、新たな子供さんやお年寄りや多くの皆さん方がいわゆる河川に親しむことのできるような河川環境整備、さらには旧水力発電所を初めとする端出場ゾーン内の近代化産業遺産の保存活用を推進するため、本市の産業遺産の拠点としての整備の方策につきましても、市民各界各層の方々との論議を高めながら検討を進めてまいる所存であります。
いずれにいたしましても、効果的なリニューアルは必要と考えておりますので、最小の経費で最大の効果が上がる設備投資を行いまして、施設の活性化に努めてまいりたいと考えております。
次に、東平ゾーンの将来展望でございます。御承知のように、経済は生き物であります。常に変化をし、動いております。赤石山系の豊かな自然を生かし、近代化産業遺産が持つ独特の風景の中で、だれもが銅と歴史に触れ合いながら、学びと遊びを体験できる施設として整備を進めてまいりましたが、その後の経済状況もあり、第三セクターによるロープウエーを初めとする集客施設の整備計画が進んでいないのは御指摘のとおりであります。東平のロープウエーの建設は、今日の状況から見て非常に難しいと、このように存じておりますが、今後の東平ゾーンの展望といたしましては、ゾーン内の銅山の里自然の家、東平歴史資料館等の各施設のPR宣伝に努めまして、端出場ゾーン等との連携を強化しながら、新たな魅力の付与に取り組みまして、観光客並びに市民に親しまれる施設として活用すべく努力を重ねてまいりたいと考えております。
次に、大型公共事業の御質問のうち、新居浜駅前土地区画整理事業についての御指摘でございます。
事業は推進しておるが、目に見えてこないのではないかと、こういうお尋ねであります。御承知のように、この事業は過去2回にわたりまして、残念ながら中断経緯を経てまいりました。私が市長就任以来、新居浜市は昭和20年代後半から30年代の初頭にかけまして、御承知のように合併、合併、合併に次ぐ都市形成によって今日があるわけであります。そういう歴史的都市形成の経緯経過から見ますと、新居浜市には顔がない。新居浜市には玄関がない。そして、新居浜を旅立つとき、ふるさと新居浜に帰ってきたとき、この新居浜の駅前が県都第2にふさわしい町かと、このように言われて久しいのであります。これは私だけではない。多くの市民もそういう思いをしてきたと思うのであります。そのようなことから、平成元年に基本構想を策定いたしまして以来、もう3度目であります。3度失敗すればこの事業は永遠にできないという決意と、そしてこの事業の取り組んできた反省に立って我々はこの駅前問題に取り組んだわけであります。基本構想策定以来、特に地元地権者の皆様方の合意形成を最優先として考え、行政からの主導ではなく、地域、地権者、住民の皆さん方の声を最優先しながらまちづくり講演会、地区別懇談会、戸別訪問、先進地視察、まちづくりだよりの発行、まちづくり協議会の設置など、私どもは誠意を持って最善の努力をし、地元対応に努めてまいったわけであります。当然のことであります。
そういう結果の中で多くの皆さん方の御理解と御協力をいただきまして、そして地元県議会、県知事の理解協力をいただきまして、平成10年に我々にとりましては忘れもしない日でございましたが、いよいよもって事業に着手することに相なったわけであります。現在は、平成13年度の仮換地指定に向けまして鋭意用地買収と換地設計を行っておるわけであります。私は、平成14年からいよいよ換地の実施に移るわけでございますので、平成14年から新居浜の駅前は市民の皆さんに目に見えて、形に見えてわかってくると、こういうことを確信いたしておるわけであります。
次に、駅前の大街区についての御指摘でございます。市民意向調査の結果からも強い御要望の集客力のある商業、業務、文化系の核が必要と考えております。今後、社会情勢を反映させながら、官と民とがともに創意をし、力を結集し、新居浜ならではの新しい21世紀にふさわしい駅の周辺施設の整備に取り組んでいきたいと、このように考えておりますので、議員の皆さん方のより一層の御支援と御協力をお願い申し上げたいと思います。
次に、教育行政についてでありますが、地方公共団体は、御案内のように、地方自治法に規定されておりますとおり、地方自治の本旨に基づき、住民の福祉の増進を図ることを基本として、地域における行政を自主的かつ総合的に実施するものとされ、自治体の長はそれを総括し代表する立場にあるものと私は理解をいたしております。
一方、教育関係諸法規に規定されておりますとおり、教育行政の独立性、自主性を尊重するという観点から、他の行政分野とは違った現下の教育委員会制度が設けられておるものと考えております。このようなことから、自治体の長としての一定の職務権限はありますものの、具体的な学校教育、社会教育、文化、スポーツなど個々の教育行政につきましては、その執行機関であります教育委員会において管理、執行がなされるものと認識いたしておるわけであります。今後とも教育委員会と自治体の長である私が連携を十分図り、市民の意向を的確に把握しながら、地方公共団体として責任を持って特色ある教育行政を展開していくことが何よりも重要であると、このように認識をいたしておるわけであります。
次に、福祉のまちづくりにつきまして、佐々木議員さんからいろいろと貴重な御意見をいただきました。福祉のまちづくりについてでございますが、高齢者福祉、障害者福祉、児童福祉等に関するそれぞれの福祉計画の実現に向けまして、ハード、ソフト両面にわたる諸施策を推進をいたしてまいりまして、私は福祉のまちづくりは市民の皆様方、ボランティアの皆様方の御理解と御協力によりまして着実に推進してきておるものと、大変感謝をいたしておるわけであります。
また、他市との比較でありますが、類似都市に先立ちまして、福祉の拠点として総合福祉センター、いわゆるふれあいプラザ、身体障害者デイサービス介護型を県下では初めて2カ所で実施するなど、施設、在宅福祉ともに他市に比べても高い水準にあり、また福祉関係の予算であります民生費は、県下12市中、最も高い構成比となっておりまして、福祉の先進都市を目指し、今後ともより一層の努力を傾注してまいる所存であります。
ちなみに、平成10年度の一般会計389億2,116万9,000円に対しまして、民生費が31.5%、平成11年度一般会計、これは予算額でございますが、388億9,321万3,000円に対しまして、その民生費の占める割合は33.2%であります。この数字はすべてとは申しませんが、少なくとも県下では先進的な都市としての予算の裏づけを構成した比率であると、このように考えておるわけであります。しかしながら、佐々木議員さん御指摘がございましたけれども、私はこの21世紀という世紀は、特に少子高齢化にどのように対処をし、どのような対策を講じていくかという問題が極めて緊急にして最重要の課題ではないかと、このように認識をいたしておるわけであります。
そして、高齢者も障害者もすべての市民が安心して暮らし得ることのできる福祉のまちづくりを強力に推進してまいりますためには、今後ますます福祉施策の充実という問題は避けて通れない課題であろうというふうに認識をいたしております。そのためには、何と申しましても歳入の確保ということであります。先ほど来のお話にもありましたように、現在の地方財政は歳出がどんどんどんどんふえて、歳入が間に合わないという台所事情であります。これは国もそうでありましょう。そういう中で私どもは、この少子高齢化という緊急かつ最重要課題を21世紀に安心して暮らすことのできる生き生きとした福祉のまちづくりを維持発展さすためには、何と申しましてもやはり産業を積極的に推進をし、経済の活力を創出し、中小企業がより安定発展をしていく、そういう条件づくりというものが不可欠であります。そのことは、すなわち歳入につながる道であると思うのであります。そのようなことから、私どもは産業、経済というものをさらにさらに拡充強化し、そして21世紀の福祉都市づくりに向けて十分それが対応できるような努力をしていくということが我々に課せられた大きな課題ではないかと、このように考えておるわけでございまして、今後国、県、市との行政のさらなるパートナーシップをより強化しながら、官民一体による新たな新産業創成、地域経済の活性化に皆さんとともにより一層の努力をしていかなければならんと、こういう危機感を私自身持っておるわけであります。
次に、情報公開と市民参加についてであります。
私は、まちづくりの主役はあくまでも市民お一人お一人でございまして、市政への積極的かつ主体的な参加のもとに、市民の皆様方の御理解と御協力をいただきながら、市政の推進に努めておるわけでございますが、そのためには、佐々木議員さん御指摘のございましたように、情報公開というのは市民と行政のまさにパートナーシップを構築する、信頼関係を構築する大変重要な課題であると認識をいたしております。同時にまた、説明責任、いわゆるアカウンタビリティーというこの説明責任というものは絶対的条件であると、このようにも認識いたしておるわけであります。
当市は、平成8年4月、県下に先駆けまして情報公開条例を施行いたしてまいりました。市民の方々に公文書の公開請求権を保障し、さらには出前講座、市政だより、CATV、インターネット等による広報等、積極的に情報提供を進めておるところでございます。また、電算処理情報の取り扱いの制限や、外部提供の原則禁止など、規則により個人情報保護に努めてまいりましたが、今後さらなる個人情報保護に努めまして、管理体制の一層の整備や収集、利用、提供の制限、あるいはマニュアル分も含め、自己情報の開示や訂正等の請求権を保障する総合的な個人情報保護条例の制定に向け、今年度じゅうに策定いたしてまいりたいと考えております。
次に、環境問題についてのお尋ねでございますが、佐々木議員さん御指摘のございましたように、ごみのない美しいまちづくりは、地域環境美化という観点だけではなくて、これからの社会においては資源の有効利用、自然との共存、また住民主体のまちづくり活動の促進など、総合的な目的を要する大変重要な課題であると認識いたしておりますし、どの都市におきましても、市民、行政がともに知恵を出し合い、苦慮しながらその町に合った施策を模索、実施しておる状況であります。新居浜市におきましても、今日まで自然に恵まれた美しいふるさと新居浜を未来へという共通の思いのもとに、環境と調和した美しく住みよいまちづくりに、市民の皆さんと行政がともに協力し合って努力をしてまいったわけでございまして、私は環境美化に対する意識は一定の成果を上げつつあると、このように理解をいたしておるわけであります。
なお、今後におきましては、出前講座による啓発事業、市民一斉清掃、また本年度から開始いたしました市民環境モデル活動事業等を引き続き推進し、廃棄物行政を環境保全と一体化し、都市基盤や生涯学習、教育等とも連動した総合的なまちづくりを重要な柱として位置づけながら、市民、事業者、行政おのおのの責務の明確化や連携体制の強化を図り、今急速に高まりつつある環境への関心、問題意識を具体的な地域美化活動として生かすことのできる体制整備など、総合環境行政の推進に積極的に取り組んでいく必要があると、このように考えるわけであります。
以上申し上げましたが、なお足らざるところにつきましてはそれぞれ補足することといたします。
○議長(世良賢克君) 西原教育長。
○教育長(西原洋昂君)(登壇) 佐々木龍議員さんにお答えいたします。
まず、中学校給食についてでございますが、御案内のとおり、現在給食センターを建設のところでございまして、平成13年4月からの給食開始を予定いたしております。このような中で、特別な事情が発生しない限り、4月実施は履行できるものと考えております。
次に、地元農産物の学校給食への活用についてでございますが、過去の定例市議会におきまして、佐々木龍議員さんを初め諸先生方に御提言をいただいてまいりました。地元農産物の活用は、生産者の顔が見える形で子供たちが食料やその生産に直接かかわる大切さを理解できるなど教育効果も大きく、一方では地域の農業振興にも寄与できることなどから、新居浜市農業協同組合と協議を進め、このたび中学校の給食センターにおける地元農産品の使用と供給について協定書を取り交わしたところでございます。
地元特産品の使用の品目、量や時期あるいは供給体制など細かな協議は今後のことになりますが、契約栽培につきましてはすべての品目ではなく、量的に供給が困難な品目について、農協と生産農家との契約栽培のもとに、安定かつ確実に供給される体制が図られるよう協議していきたいと考えております。
御指摘いただきましたように、給食センターにおきましては、量、種類ともに多くの食材料の調達が必要になってまいります。これらの調達は、長年の小学校給食の中で多くの実績、ノーハウを培ってきた新居浜市学校給食会を通じて実施してまいりたいと考えているところでございます。
○議長(世良賢克君) この際、暫時休憩いたします。
午後 3時18分休憩
―――――――――― ◇ ――――――――――
午後 3時29分再開
○議長(世良賢克君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
補足答弁を求めます。神野助役。
○助役(神野秀明君)(登壇) 行政改革に対する取り組みについてお答えを申し上げます。
御案内のように、現在の行政改革大綱は、平成10年12月に市民アンケート調査の結果や、市民各界の代表の方々で構成されております行政改革推進懇話会からの提言、並びに全庁職員の議論などを経て策定をし、そして平成11年度からの3年間で、地方分権の時代に対応できる行政運営システムの確立を目標として、年次別の行政改革実施計画に基づいて推進をいたしておるところでございます。この大綱の改善改革の進みぐあいでございますが、本年7月号の市政だより等でお知らせをいたしましたが、平成11年度におきましては、平成10年度と比較をして、補助金等の整理合理化などで約1億874万円の節減が達成をされ、また公共工事コスト縮減対策によりまして、平成8年度と比較して約3億1,978万円のコスト縮減が図られ、また平成11年度には出前講座の本格実施によりまして、約1万2,000人余りの市民の参加をいただき、市政の現状などの説明をさせていただき、活発なる御意見、御質問をいただくなど、市民と行政のパートナーシップをより強固なものとして取り組んでおります。この大綱の本文中にございます行政改革実施計画には、何年度にはどのような改善策を実施するかを明示しておりますが、平成11年度に積み残されました課題については、引き続き今年度も取り組んでいくものとしておりまして、行政改革大綱の中間年でもありますことから、より一層の行政改革に取り組んでいるところでございまして、その具体的な成果につきましては、来年度のできる限り早い時期に市政だより等でお知らせをすることといたしております。
また、来年度は現行の大綱の最終年でもあり、平成14年度以降の新たな大綱を策定することとしております。その大綱策定過程の中で、現行の大綱の及ばなかった部分を補い、地方分権時代の潮流におくれをとることのない行政運営システムの確立を目指すことといたしております。
○議長(世良賢克君) 稲見財務部長。
○財務部長(稲見重幸君)(登壇) 大型公共事業についてのほか1点補足を申し上げます。
まず、大型公共事業についてのうち、西中学校校舎改築工事の請負業者であります株式会社熊谷組の経営状況についてでございますが、新聞紙上等で熊谷組の経営状況について種々報道がなされておりますが、現在西中学校の改築工事は、提出されております工程表どおり順調に進捗しているところであります。当請負業者にありましては、県内の他自治体におきましても公共工事を受注しているとの報告を受けております。また、請負契約の確実な履行を担保するため、金銭的保証措置といたしまして、公共工事履行保証証券の寄託を受けているところでございます。
次に、地方分権と行政改革についてのうち、財政問題についてでございますが、現行制度におきましては、国から見た地方財政の標準的な姿を明示し、地方財源を保障するなどの役割を有する地方財政計画が、地方自治体の財政運営の指針とも言うべきものとして機能しております。これに基づきまして、地方自治体では毎年度の予算編成を行うとともに、中長期的な財政見通しを策定する際の判断根拠としているところでございます。しかしながら、地方財政計画はあくまでも地方財政全体の指針を示しているものでありまして、地方自治体個々の財政運営は地方に任されており、地方自治体の状況や実情等によりそれぞれの自治体に即した財政運営が進められているもので、新居浜市におきましては地方財政法に定められている財政運営健全化の原則に従いまして収支の均衡、財政構造の弾力性確保、財政運営の効率化に努めてきたところでございます。現在のところ、佐々木龍議員さん御指摘のとおり、地方債の借り入れ残額につきましては増加傾向にはございますが、中長期財政計画では財政の健全化はもちろんのこと、財政指標を見ましてもほぼ横ばいで推移するものとなっており、財政の健全化は確保できるものと判断いたしております。
しかしながら、地方分権や新たな財政需要、さらには急激な社会変化への対応を考えますときに、財政的自立度を高めることや行政能力の向上を図ることは、これからの地方自治体のあり方として必要不可欠でありますことから、安易に国に依存するのではなく、地方自治体の本旨を実現すべく、みずからを律し、行財政のさらなる効率化と市民サービスの向上に、より一層配意してまいりたいと考えております。
○議長(世良賢克君) 神野保健福祉部長。
○保健福祉部長(神野彰君)(登壇) 福祉のまちづくりについてほか数点補足を申し上げます。
まず、介護保険についてでございますが、御高承のとおり、10月から第1号被保険者の保険料徴収が始まりますが、これに先駆け、8月末に特別徴収を行う対象者、約2万2,000人の方に通知書を送付いたしました。これに対しまして、市民の皆様からはいろいろな苦情や問い合わせがございましたが、内容といたしましては、年金から引き去る方法への抵抗感や、無収入者の保険料の支払い方法、またサービスを使っていないのに保険料を支払う必要があるのか、任意加入にすべきではないのか、低所得者に対する減免制度についてなど多岐にわたっております。それぞれに説明をして御理解を求めてまいっておりますが、被保険者の方々にとりましては負担増ということからなかなか納得いただけない場合もございます。しかしながら、社会全体で介護問題を支えていくという介護保険制度の趣旨を御理解いただくため、今後とも市政だよりや出前講座、ケーブルテレビなどあらゆる手段を使って広報啓発に努め、なお一層の理解、協力を求めてまいりたいと考えております。
次に、障害者や高齢者にとって住みやすいという観点から、福祉施設の改修整備についてでございますが、既存の施設の改修が余り進んでいないと思うがどうかというお尋ねでございますが、既存施設の改修につきましては、長期総合計画3カ年実施計画の中で取り組み、改修に努めておりますが、今後とも緊急性、効果効率性等を考慮しながら、適宜改修に努めてまいる所存であります。
次に、児童福祉と少子化、保育所についての考え方でございますが、現在保育所への入所については、利用者が選択できる制度になっておりますが、入所要件が保護者の就労等により保育に欠ける児童となっておりますことは御案内のとおりでございます。一方、近年の少子化、核家族化等の進行により、家庭や地域の子育て能力が低下してきておりますことから、お尋ねのゼロ歳から3歳までの未就園児の家庭に対しましては、児童センター、児童館における親子クラブ等の活動及び地域子育て支援センター事業における子育てサークルの育成や子育て相談等を実施しているところでございます。今後におきましては、地域子育て支援センター事業の拡充を図るとともに、すべての保育所における子育て相談機能の推進により、地域や家庭での子育て支援の充実に努めてまいりたいと考えております。
○議長(世良賢克君) 高橋産業振興部長。
○産業振興部長(高橋鎮雄君)(登壇) 大型公共事業についてのうち、マイントピア別子について2点補足を申し上げます。
まず、マイントピア別子の温泉施設、飲食、鉱山観光の各部門の運営形態につきましては、オープン当初から今日までそれぞれの特性を考慮いたしまして、温泉施設につきましては市民の健康増進と福祉の向上の立場から市が運営管理し、飲食につきましては第三セクターのテナントとして運営管理することとし、鉱山観光につきましては、砂金取り施設や売店等も含めまして、第三セクターの収益施設として株式会社マイントピア別子が経営管理しているのが現状でございます。これまで温泉、鉱山観光、砂金取りのセットプラン等を実施するなど営業努力を行っているところでございますが、昨年度はしまなみ効果によります鉱山観光への団体客の大幅な入り込み増もありましたが、各施設等の利用状況にはそれぞればらつきもございました。今後におきましては、これまで以上にゾーン内の施設の充実と利用者の利便性を考慮した連動性を図りまして、波及効果が増しますよう佐々木議員さんの御指摘の点も踏まえまして検討いたしてまいりたいと存じます。
次に、端出場ゾーンでのマイン工房の実施についてでございますが、台風被害等により道路復旧工事を実施するため、やむを得ず東平で実施いたしておりますマイン工房の体験教室を、端出場ゾーンの記念館で実施いたしたものでございます。今回の措置は、東平ゾーンのマイン工房の体験を補完するためのもので、すなわち東平のマイン工房利用者のための一時的な措置ととらえまして対応いたしたもので、現在は東平で実施いたしております。
○議長(世良賢克君) 柴田都市開発部長。
○都市開発部長(柴田晋八郎君)(登壇) 大型公共事業について補足を申し上げます。
まず、旦の上土地区画整理事業につきましては、線引きの関連や地元からの要望などにより、駅前土地区画整理事業と並行して基本構想、基本計画と順次時間をかけて地元説明会や戸別訪問を行い、努力してまいりましたが、現時点では合意形成が十分でなく、事業着手に至っておりません。今後は、駅周辺整備の進捗状況や財政状況を勘案しながら事業推進を検討してまいりたいと考えております。
次に、西中学校校舎改築工事における下請業者の現況についてでございますが、現在は基礎部分の工事を施工中でございまして、くい工事、土工事、鉄筋工事につきましては、いずれも市内業者に決定いたしております。これら以外に型枠工事やコンクリート工事など、おおむね35件程度ございますが、今後の下請業者選定につきましても市内業者を優先するよう指示をしており、元請業者からも技術力、その他の取引条件を含め、地元業者優先で交渉中との報告を受けております。
次に、給食センター建設用地造成工事についてでございますが、盛土材として流用いたしました尻無川の建設工事発生土につきましては、検討の結果、7月に撤去をいたしました。
次に、上水道管につきましては、ダクタイル鋳鉄管、ステンレス管及び耐衝撃性塩化ビニール管を使用することとなっており、特別な衝撃を与えない限り破損する可能性は極めて少なく、万一破損しても給水管内部には圧力が加わっているため、破損時の問題はないと考えております。また、流用した尻無川の建設工事発生土につきましては、事前に愛媛県で実施した土壌検査の結果、基準値内であることを確認いたしておりましたことから、盛土層を通過する雨水等の浸透水に影響を与えるものではないと判断いたしております。
○議長(世良賢克君) 小泉下水道部長。
○下水道部長(小泉光照君)(登壇) 環境問題のうち公共下水道、合併処理浄化槽について補足を申し上げます。
まず、公共下水道整備についてでございますが、現在1,865ヘクタールを事業認可区域として分流式下水道とし、昭和48年度から整備をいたしております。平成11年度末までの26年間で1,240ヘクタールの整備が完了いたしております。新居浜市全域における将来計画につきましては、現在のところ市街化区域2,492.1ヘクタールのうち工業専用地域等744.9ヘクタールを除く1,747.2ヘクタールと、市街化調整区域7,502.7ヘクタールのうち2,752.8ヘクタールの可住区域、合わせまして、4,500ヘクタールを全体計画区域といたしまして整備を拡大していく計画でございます。しかしながら、下水道は投資的にもスパンの長い事業でございますことからも、当然ながら全体事業計画の見直しが必要となってまいります。今日のように変化が激しい社会環境におきまして、人口の流動化、環境ホルモンの問題、種々増加している雑排水によるコンクリート下水管の急激な劣化問題等々、さまざまな問題に対応してまいりますために、近年中に新たなる見直しが不可欠であると認識をいたしまして、現在全体計画の見直しに向けまして準備作業に取り組んでいるところでございます。
なお、全体計画を見直す作業の中で、投資効果、維持管理体制などの比較検討に関しましては、仮称でございますが、各界各層から組織する下水道事業促進協議会といった組織の立ち上げも必要かと考えております。
次に、公共下水道整備と合併処理浄化槽についての考え方でございますが、現在建設省の通達に沿いました形で整備を図っております。建設省の通達の内容につきましては、1つには下水道及び合併処理浄化槽は、それぞれの特性に応じ、公共用水域の水質保全並びに生活環境の改善及び保全を図る上で有効な施設であること、2つには下水道は全体計画に基づきまして計画的に整備されるものであること、3つ目には合併処理浄化槽整備事業により設置された合併浄化槽は、下水道の整備が見込まれない区域、下水道整備に相当な期間を要する区域において設置されることであること、4つ目には下水道の処理区域におきまして、合併処理浄化槽は遅滞なく下水道に接続されるものであることなどが示されておりまして、今後とも国、県の指導を仰ぎながら、社会の状況を見きわめ、下水道整備を図ってまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと存じます。
○議長(世良賢克君) 加地港務局事務局長。
○港務局事務局長(加地信義君)(登壇) 大型公共事業のうちマリンパーク新居浜について補足を申し上げます。
マリンパーク新居浜は、平成8年4月、マリーナのハーバー、研修宿泊施設及び人工海浜が供用開始され、海洋性レクリエーションの基地としてオープンいたしました。その後、平成9年にはキャンプ場、平成11年には親水護岸や多目的広場が整備され、総合的なマリンレジャー施設として多くの市民に利用されております。今年度はイベント広場の建設、平成13年度以降につきましてはキャンプ場の拡張や、家族で楽しめるふれあい広場の整備を計画いたしておりまして、平成18年度の完成を目指して鋭意努力いたしているところでございます。
なお、目的達成半ばの現状をとらえますと、この施設の利用者は新居浜市民はもちろんのこと、市外、県外からも利用していただき、利用者の約20%が交流人口となっております。さらに、ハーバー部門やクラブハウス内でのさまざまな管理運営業務を市内業者に委託することで雇用拡大が図られているなど、地域経済に一定の波及効果をもたらしているものと認識いたしております。
一方、管理運営において、収益施設でない研修施設、キャンプ場、人工海浜等にマリーナ部門は無料もしくは低額の使用料で市民に開放しておりますことから、経費節減など効率化を図り、市の負担が軽減されるよう努めてまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、市民に親しまれる施設として管理運営面での検討を重ね、より多くの方々に利用していただけるよう整備を進めてまいりたいと考えております。
以上で補足を終わります。
○議長(世良賢克君) 再質問はありませんか。佐々木龍君。
○22番(佐々木龍君)(登壇) 多少意見と感想を申し上げておきます。
1つは、今議会を通じて、伊藤市政を振り返ってということでございましたが、最も私として気になって、ちょっと違うんじゃないかなと思うのは、1つはやはり法令遵守ということでございます。法律を守ることはもう当然なんですが、午前中の中田議員さんのときにもありましたが、結局5月18日に判こを押しても5月19日に判こを押しても、これはもう法令、どっちにやっても法令遵守です。そこには政治的な、政策的な市長の判断があったということですから、法律というのは当然守るべき最低限のモラルでありますが、それ以上にその法律の解釈あるいはその時代性、そういうものを考えて判断をしていくということが必要ではないか。ですから、法令遵守が原則という、守るべき最低の基準ではあるけど、それがすべてではないというふうに思いました。
それともう一つは、市民と行政、あるいは議会の抱える中でいつもおっしゃっておるのは、市民と行政、議会がトライアングルになっているという図式でありますが、私は新居浜市民という大きな丸があって、その中に行政があり、その中心に市長がいると、議会があると。政策、まちづくりにおいては当然皆様から、議員もそうですが選挙で選ばれたり、あるいは皆様の税金で市の職員が仕事をしている、そういう意味の責任としては、やはり中心に行政、役所、議会、市長がいるべきで、その中心が一生懸命になってまた熱く燃えれば、周囲に熱も広がるというふうに考えております。
教育も同じです。地域という大きな輪の中に家庭と学校があると。学校、家庭、地域というばらばらのものがあって結びつくというより、やはり新居浜市、オール新居浜の中にみんなで生きているんだということを私は考えておりますので、そこのところについて違いを感じております。
また、今回はその批判的な意見に対しては、議員のかかわりということでおっしゃられた、私も14年目になりますが、議員をしておりました。そういう意味で責任も感じておりますが、逆に言えば伊藤市長の実績という中にもじゃあ多少の貢献も、逆に言えばさせてもいただいたのかというふうに思っております。引き継ぐべきものは引き継ぎながら、また新しい時代をつくっていきたいものだと私は思っております。
以上で終わります。
○議長(世良賢克君) 以上で本日の一般質問は終わりました。
これをもって本日の日程は全部終了いたしました。
明14日は午前10時から会議を開きます。
本日はこれにて散会いたします。
午後 3時56分散会